JP2016209761A - ぱちんこ遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技の興趣性の向上を図ることのできるぱちんこ遊技機を提供する。【解決手段】先読み予告制御手段223は、保留情報に対する当否判定が許可される前に、遊技状態が変化する予定であるか否かを判定し、当該遊技状態が変化する予定であると判定した場合は、事前判定手段135からの事前判定情報のうち少なくとも当該変化後に消化される予定となる保留情報に係る事前判定情報を無視し、一又は複数の後続保留情報の少なくともいずれかが特定保留情報であることが、先行特別遊技にて保留内連荘演出を実行可能とする保留内連荘演出実行条件であり、先読み予告制御手段223は、複数の後続保留情報が保留されている状況下、当該複数の後続保留情報のうち二以上の後続保留情報が特定保留情報である場合、保留内連荘演出の実行可否の決定において、二以上の特定保留情報のうち、最先の特定保留情報以外の特定保留情報については無視するよう構成した。【選択図】図4

Description

本発明は、ぱちんこ遊技機に関する。
ぱちんこ遊技機は、一般的に、遊技球が始動口に入球したことを契機として抽選用の乱数値を取得して、これを作動保留球として所定の上限個数まで一時記憶する。このような作動保留球は予め定められた始動条件が成立する毎に1個ずつ順次消化され、大当りに該当するか否かの当否判定が実行される。当否判定の結果が大当りである場合には複数列からなる図柄を変動表示させた後に該図柄を予め定められた当選態様で停止表示して、通常時には閉状態である大入賞口を開状態とする特別遊技(大当り遊技)を成立させるようになっている。
一方、近年では、当否判定が実行される以前に、未消化の作動保留球に対して事前判定を行い、この事前判定結果に基づき所定の予告情報を遊技者に対して予告的に報知する演出が知られている。その一つとして、特別遊技中に待機されている作動保留球内に次回の大当りとなるものが含まれていることを報知する、いわゆる保留内連荘演出と称されるものがある(例えば、特許文献1を参照)。
特開2014−33892号公報
このような構成を採用するぱちんこ遊技機は、従来機種として既に多数存在しているため、従来機種との差別化を図るには、いわゆる保留内連荘演出による遊技の興趣性の向上が求められる。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、遊技の興趣性の向上を図ることのできるぱちんこ遊技機を提供することを目的とする。
このような目的達成のために、本発明に係るぱちんこ遊技機は、遊技領域が形成された遊技盤と、前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な第1始動口と、前記遊技領域の前記第1始動口とは異なる位置に設けられ、遊技球が入球容易な開状態と入球困難な閉状態とに変化する第2始動口と、前記第1始動口への遊技球の入球を契機として乱数値を取得する第1乱数取得手段と、前記第2始動口への遊技球の入球を契機として乱数値を取得する第2乱数取得手段と、前記第1乱数取得手段により取得した乱数値に基づき当否判定を実行する第1当否判定手段と、前記第2乱数取得手段により取得した乱数値に基づき当否判定を実行する第2当否判定手段と、前記第1当否判定手段による当否判定の結果又は前記第2当否判定手段による当否判定の結果が大当りである場合、遊技者にとって有利な特別遊技へ移行し得る特別遊技実行手段と、特別遊技の終了後に前記第2始動口への遊技球の入球容易性が高められた入球容易状態へ移行し得る特定遊技実行手段と、前記第1乱数取得手段により乱数値が取得された場合、第1当否判定許可条件を充足するまでの間、当該取得した乱数値を保留情報として所定の上限数まで記憶する第1保留記憶手段と、前記第2乱数取得手段により乱数値が取得された場合、第2当否判定許可条件を充足するまでの間、当該取得した乱数値を保留情報として所定の上限数まで記憶する第2
保留記憶手段と、前記第1当否判定手段による当否判定の結果を示す第1図柄が変動表示および停止表示される第1図柄表示装置と、前記第2当否判定手段による当否判定の結果を示す第2図柄が変動表示および停止表示される第2図柄表示装置と、前記第1図柄表示装置において第1図柄を変動表示および停止表示させる第1図柄表示制御手段と、前記第2図柄表示装置において第2図柄を変動表示および停止表示させる第2図柄表示制御手段と、前記第1当否判定手段による当否判定の結果又は前記第2当否判定手段による当否判定の結果を示唆する演出が表示される演出表示装置と、前記演出表示装置に表示させる演出内容を決定する演出決定手段と、或る先行保留情報に係る乱数値に基づき実行される前記第2当否判定手段による当否判定の結果が大当りとなる状況下、当該乱数値に係る先行特別遊技の実行終了後に消化される予定である一又は複数の後続保留情報内に特定保留情報が存在する可能性を示唆又は報知する保留内連荘演出の実行可否を決定する先読み予告制御手段とを備え、前記第2当否判定手段による当否判定の結果が大当りである場合に実行される特別遊技の種類として、遊技者に対する有利度が相対的に低く設定された低利益特別遊技と、遊技者に対する有利度が相対的に高く設定された高利益特別遊技とを少なくとも含み、前記第2保留記憶手段の保留情報として、或る先行特別遊技の実行終了後に消化される予定である複数の後続保留情報内に複数の特定保留情報が存在する状況下、当該或る先行特別遊技終了後に実行予定の特別遊技として、当該複数の特定保留情報のうち最先の特定保留情報に対応する特別遊技が低利益特別遊技であり、且つ当該最先の特定保留情報よりも後続の特定保留情報に対応する特別遊技が高利益特別遊技であるときは、当該或る先行特別遊技の実行中に保留内連荘演出を実行しない一方、前記第2保留記憶手段の保留情報として、或る先行特別遊技の実行終了後に消化される予定である複数の後続保留情報内に複数の特定保留情報が存在する状況下、当該或る先行特別遊技終了後に実行予定の特別遊技として、当該複数の特定保留情報のうち最先の特定保留情報に対応する特別遊技が高利益特別遊技であり、且つ当該最先の特定保留情報よりも後続の特定保留情報に対応する特別遊技も高利益特別遊技であるときは、当該或る先行特別遊技の実行中に保留内連荘演出を実行可能であり、第1図柄の変動表示中又は第2図柄の変動表示中に実行可能な演出として、保留情報に係る特別遊技移行期待度を示唆又は報知する変動中先読み演出を実行可能であり、変動中先読み演出の演出態様の種類数は、保留内連荘演出の演出態様の種類数よりも多く設定されており、先行特別遊技の実行中に保留内連荘演出が実行されなくても、前記第2保留記憶手段の保留情報として、当該先行特別遊技の実行終了後に消化される予定である一又は複数の後続保留情報内に特定保留情報が存在している場合があり、前記第2保留記憶手段の保留情報として一又は複数の後続保留情報内に特定保留情報が存在しているにも関わらず先行特別遊技の実行中に保留内連荘演出が実行されなかった場合は、前記第2保留記憶手段の保留情報として一又は複数の後続保留情報内に特定保留情報が存在することで先行特別遊技の実行中に保留内連荘演出が実行された場合と比べて、当該特定保留情報に対応する特別遊技が高利益特別遊技となる可能性が低くなるように構成されていることを特徴とする。
本発明に係るぱちんこ遊技機によれば、遊技の興趣性の向上を図ることが可能である。
本実施形態に係る、ぱちんこ遊技機の正面図である。 本実施形態に係る、ぱちんこ遊技機の背面図である。 本実施形態に係る、ぱちんこ遊技機の制御ブロック図である。 本実施形態に係る、ぱちんこ遊技機の主制御基板および演出制御基板の機能ブロック図である。 本実施形態に係る、特別図柄当否抽選テーブルを示す模式図である。 本実施形態に係る、特別図柄当り図柄テーブルを示す模式図である。 本実施形態に係る、特別図柄変動パターンテーブルを示す模式図である。 本実施形態に係る、保留内連荘演出の連荘演出パターンテーブルを示す模式図である。 本実施形態に係る、保留内連荘演出の演出画像の一例を示す模式図である。 本実施形態に係る、主制御側メイン処理を示すフローチャートである。 本実施形態に係る、主制御側メイン処理の図10に続く制御処理を示すフローチャートである。 本実施形態に係る、主制御側タイマ割込み処理を示すフローチャートである。 本実施形態に係る、始動口監視制御処理を示すフローチャートである。 本実施形態に係る、特別図柄変動開始監視制御処理を示すフローチャートである。 本実施形態に係る、図14中の特別図柄変動開始監視処理を示すフローチャートである。 本実施形態に係る、特別図柄制御処理を示すフローチャートである。 本実施形態に係る、図16中の特別図柄制御汎用処理を示すフローチャートである。 本実施形態に係る、図17中の特別図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 本実施形態に係る、図17中の特別図柄変動中処理を示すフローチャートである。 本実施形態に係る、図17中の特別図柄停止図柄表示中処理を示すフローチャートである。 本実施形態に係る、特別図柄停止図柄表示中処理の図20に続く制御処理を示すフローチャートである。 本実施形態に係る、特別電動役物制御処理を示すフローチャートである。 本実施形態に係る、特別電動役物制御処理の図22に続く制御処理を示すフローチャートである。 本実施形態に係る、特別電動役物制御処理の図23に続く制御処理を示すフローチャートである。 本実施形態に係る、リセット開始処理を示すフローチャートである。 本実施形態に係る、演出制御側メイン処理を示すフローチャートである。 本実施形態に係る、図26中のコマンド解析処理を示すフローチャートである。 本実施形態に係る、図27中の演出状態移行処理を示すフローチャートである。 本実施形態に係る、図27中の変動演出内容決定処理を示すフローチャートである。 本実施形態に係る、図29中の保留内連荘演出A判定処理を示すフローチャートである。 本実施形態に係る、図27中の大当り演出内容決定処理を示すフローチャートである。 本実施形態に係る、図31中の保留内連荘演出B判定処理を示すフローチャートである。 本実施形態に係る、図31中の大当り演出差し替え処理を示すフローチャートである。 本実施形態に係る、演出制御コマンド受信割込み処理を示すフローチャートである。 本実施形態に係る、演出制御側タイマ割込み処理を示すフローチャートである。 本実施形態に係る、画像制御コマンド送信割込み処理を示すフローチャートである。 本実施形態に係る、特殊連続演出の演出画像を示す模式図である。 本実施形態に係る、保留内連荘演出と特殊連続演出との関係を説明するためのタイムチャートである。 本実施形態の第1変形例に係る、保留内連荘演出と特別演出とのの関係1を説明するためのタイムチャートである。 本実施形態の第1変形例に係る、保留内連荘演出と特別演出との関係2,3を説明するためのタイムチャートである。 本実施形態の第1変形例に係る、特別演出判定処理を示すフローチャートである。 本実施形態の第1変形例に係る、保留内連荘演出A判定処理を示すフローチャートである。 本実施形態の第1変形例に係る、保留内連荘演出B判定処理を示すフローチャートである。 本実施形態の第2変形例に係る、保留内連荘演出の連荘演出パターンテーブルを示す模式図である。 本実施形態の第2変形例に係る、大当り演出内容決定処理を示すフローチャートである。 本実施形態の第2変形例に係る、演出ボタン監視制御処理を示すフローチャートである。 本実施形態の第2変形例に係る、演出状態移行処理を示すフローチャートである。 本実施形態の第2変形例に係る、保留内連荘演出A判定処理を示すフローチャートである。 本実施形態の第2変形例に係る、保留内連荘演出B判定処理を示すフローチャートである。 本実施形態の第3変形例に係る、保留内連荘演出Bの演出画像を示す模式図である。 本実施形態の第3変形例に係る、保留内連荘演出の連荘演出パターンテーブルを示す模式図である。 第2実施形態に係る、第2大入賞口の断面図である。 第2実施形態に係る、特別図柄当り図柄テーブルを示す模式図である。 第2実施形態に係る、大入賞口の開放パターンを示すタイムチャートである。 第2実施形態に係る、大当り演出内容決定処理を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る、保留内連荘演出B判定処理を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る、当否事前判定テーブルを示す模式図である。 第3実施形態に係る、特別図柄当否抽選テーブルを示す模式図である。 第3実施形態に係る、特別図柄当り図柄テーブルを示す模式図である。 第3実施形態に係る、特別図柄変動パターンテーブルを示す模式図である。 第3施形態に係る、保留内連荘演出の連荘演出パターンテーブルを示す模式図である。 第3実施形態に係る、保留内連荘演出B判定処理を示すフローチャートである。 第4実施形態に係る、保留内連荘演出A判定処理を示すフローチャートである。 第4実施形態に係る、保留内連荘演出B判定処理を示すフローチャートである。 第4実施形態に係る、作用を説明するための模式図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、本実施形態に係る、ぱちんこ遊技機は、従来の第1種ぱちんこ遊技機に相当する機能を二つ混在した機種であり、第1の遊技(第1特別図柄遊技)と第2の遊技(第2特別図柄遊技)とを展開可能である。
[第1実施形態]
本実施形態に係る、ぱちんこ遊技機PMの正面図及び背面図を図1及び図2に示しており、まず、この図を参照して、ぱちんこ遊技機PMの全体構成について概要説明する。
<ぱちんこ遊技機の基本構成>
はじめに、図1を参照しながら、ぱちんこ遊技機PMの正面側の基本構造を説明する。ぱちんこ遊技機PMは、図1に示すように、外郭方形枠サイズに構成された縦向きの固定保持枠をなす外枠1の開口前面に、これに合わせた方形枠サイズに構成されて開閉搭載枠をなす前枠2が互いの正面左側縁部に配設された上下のヒンジ機構3a,3bにより横開き開閉および着脱が可能に取り付けられ、正面右側縁部に設けられたダブル錠と称される施錠装置4を利用して常には外枠1と係合連結された閉鎖状態に保持される。
前枠2の前面側には、ガラス枠5および球皿ユニット6が正面左側部に設けられたヒンジ機構7a,7b,7cを利用して横開き開閉および着脱可能に組み付けられ、施錠装置4を利用して常には前枠2の前面を覆う閉鎖状態に保持される。ガラス枠5の背後に位置する前枠2の上部には、遊技盤20が着脱可能にセット保持され、常には閉鎖保持されるガラス枠5の複層ガラスを通して遊技盤20の正面の遊技領域PAを視認可能に臨ませるようになっている。
ガラス枠5の前面側には、遊技の展開状況に応じて発光する枠ランプ(LEDランプ)10や、遊技の展開状況に応じて効果音を発生するスピーカ11が設けられている。球皿ユニット6には、遊技球を貯留する上下の球皿(上球皿8及び下球皿9)が設けられており、上球皿8の正面中央には遊技者によって押圧操作される演出ボタン15が設けられ、下球皿9の正面右側には遊技球の発射操作を行う発射ハンドル12が設けられている。
遊技盤20は、例えばアクリル樹脂やポリカーボネート樹脂、ABS樹脂等の合成樹脂材料を用いて矩形平板状に形成された基板をベースとして構成されている。遊技盤20の前面には、外レール及び内レールが円弧状に固設されて遊技球が転動可能な略円形の遊技領域PAが区画形成され、この遊技領域PAに風車や多数本の遊技釘とともに、第1始動口61、第2始動口62、作動ゲート63、第1大入賞口64、第2大入賞口65などの各種入賞口の他、第1特別図柄表示装置71、第2特別図柄表示装置72、第1特図保留ランプ73、第2特図保留ランプ74、普通図柄表示装置75、普図保留ランプ76などの各種表示装置が設けられている。遊技領域PAの略中央にはセンター飾り22が配設されており、このセンター飾り22の中央開口を通して演出表示装置70の画面が視認可能に設けられている。遊技領域PAの下端には各入賞口に入球せずに転動流下した遊技球を遊技盤20の裏側へ排出するアウト口29が設けられている。以下、遊技盤20に設けられた各構成要素を順番に説明する。
第1始動口61は、第1特別図柄遊技に対応する始動入賞口として設けられており、遊技球の入球を検出するための第1始動口スイッチ611を備えている。第1始動口61への遊技球の入球は、第1特別図柄抽選の契機となる。
第2始動口62は、第2特別図柄遊技に対応する始動入賞口として設けられており、遊技球の入球を検出するための第2始動口スイッチ621を備えている。第2始動口62への遊技球の入球は、第2特別図柄抽選の契機となる。また、第2始動口62は、普通電動役物622と、この普通電動役物622を開閉駆動させるための普通電動役物ソレノイド623とを備える。普通電動役物622は、第2始動口62へ遊技球が入球し難い閉鎖状態と該状態よりも遊技球が入球し易い開放状態とに可変する。ここで、第2始動口62は、普通電動役物622が開放されなければ、遊技球が入球し難い構造となっている。一方、普通電動役物622が開放されると、第2始動口62への入球容易性が高まる。
作動ゲート63は、普通図柄遊技に対応する始動入賞口として設けられており、遊技球の通過を検出するための作動ゲートスイッチ631を備えている。なお、作動ゲート63への遊技球の通過は、第2始動口62の普通電動役物622を拡開させるか否かを決定するための普通図柄抽選の契機となる。
第1大入賞口64は、第1特別図柄又は第2特別図柄の当否抽選で大当り又は小当りとなった場合に開放状態となる横長方形状をなす入賞口として形成される。第1大入賞口64は、遊技球の入球を検出するための第1大入賞口スイッチ641を備えるとともに、いわゆるアタッカー装置と称される第1特別電動役物642と、この第1特別電動役物642を開閉駆動させるための第1大入賞口ソレノイド643とを備えている。第1特別電動役物642は、第1大入賞口64に遊技球が入球不能又は入球困難な通常状態と遊技球が入球可能又は入球容易な開放状態とに可変する。
第2大入賞口65は、第1特別図柄又は第2特別図柄の当否抽選で大当り又は小当りとなった場合に開放状態となる横長方形状をなす入賞口として形成される。第2大入賞口65は、遊技球の入球を検出するための第2大入賞口スイッチ651を備えるとともに、いわゆるアタッカー装置と称される第2特別電動役物652と、この第2特別電動役物652を開閉駆動させるための第2大入賞口ソレノイド653とを備えている。第2特別電動役物652は、第2大入賞口65に遊技球が入球不能又は入球困難な通常状態と遊技球が入球可能又は入球容易な開放状態とに可変する。
第1大入賞口64および第2大入賞口65は、遊技領域PAにおける右側寄りの領域に設けられている。そのため、特別遊技状態においては、遊技領域PAへ向けて遊技球を発射する際に、右側領域を狙って打つ、いわゆる右打ちを行うことで、いずれかの大入賞口64,65へ入球容易となっている。
第1特別図柄表示装置71は、遊技球が第1始動口61に入球したことを契機として、第1特別図柄の変動表示および確定表示を行う。第1特別図柄表示装置71は、例えば7セグメントのLEDで構成され、第1特別図柄の変動表示は各セグメントの点滅パターンに従って表現され、当該セグメントの点滅が停止して点灯表示に切り替わることで第1特別図柄が確定表示される。この第1特別図柄の停止図柄は、各セグメントの組合せで表現される数字や記号などによって形成される。
第2特別図柄表示装置72は、遊技球が第2始動口62に入球したことを契機として、第1特別図柄の変動表示および確定表示を行う。第2特別図柄表示装置72は、例えば7セグメントのLEDで構成され、第2特別図柄の変動表示は各セグメントの点滅パターンに従って表現され、当該セグメントの点滅が停止して点灯表示に切り替わることで第2特別図柄が確定表示される。この第2特別図柄の停止図柄は、各セグメントの組合せで表現される数字や記号などによって形成される。
第1特図保留ランプ73および第2特図保留ランプ74は、例えば2個のLEDランプからそれぞれ構成され、当該ランプの点灯・点滅表示によって第1特別図柄および第2特別図柄の作動保留球数(最大4個)を表現する。第1特別図柄の作動保留球数は、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動中あるいは特別遊技の実行中に、第1始動口61への入球に基づき取得した乱数値に係る数であり、当該取得した乱数値を保留する、すなわち、当該取得した乱数値について当否判定許可条件(変動開始条件)を充足するまで当否判定が一旦保留されることになった数を示している。第2特別図柄の作動保留球数は、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動中あるいは特別遊技の実行中に、第2始動口62への入球に基づき取得した乱数値に係る数であり、当該取得した乱数値を保留する、すなわち、当該取得した乱数値について当否判定許可条件(変動開始条件)を充足するまで当否判定が一旦保留されることになった数を示している。
普通図柄表示装置75は、例えば2個のLEDランプから構成され、当該ランプの点灯・点滅表示によって、普通図柄の変動表示及び確定表示を行う。本実施形態では、例えば、普通図柄の変動表示を二つのランプが交互に点灯と消灯とを繰り返すかたちで表現し、いずれのランプが最終的に点灯した状態で停止表示するかによって、普通図柄の抽選結果を報知する。普図保留ランプ76は、例えば2個のLEDランプから構成され、当該ランプの点灯・点滅表示によって、普通図柄の作動保留球数(最大4個)を表現する。なお、普通図柄表示装置75の左側には、特別遊技におけるラウンド遊技の回数(ラウンド数:特別電動役物642,643が連続して作動する回数)を表示するラウンド表示器77が設けられている。
演出表示装置70は、主として、第1特別図柄又は第2特別図柄と連動して変動表示・停止する装飾図柄や予告演出を含む演出画像を表示するとともに、第1特別図柄および第2特別図柄の保留表示を行う。具体的には、演出表示装置70の画面上に、装飾図柄の変動表示や予告演出表示などが実行される装飾図柄表示部700と、第1特図保留ランプ73と同期して第1特別図柄の保留表示が実行される第1特図保留表示部701と、第2特図保留ランプ74と同期して第2特別図柄の保留表示が実行される第2特図保留表示部702と、が設けられている。本実施形態では、演出表示装置70として、液晶表示装置を採用している。装飾図柄表示部700には、所定の有効ライン(不図示)上に、装飾図柄の変動表示領域となる三列の表示領域(左表示領域Z1、中表示領域Z2、右表示領域Z3)が設けられており、左表示領域Z1に対応して装飾図柄の左図柄、中表示領域Z2に対応して装飾図柄の中図柄、右表示領域Z3に対応して装飾図柄の右図柄がそれぞれ停止表示される。特図保留表示部701,702には、通常の表示態様では、特別図柄の作動保留球が生起されると白丸印の保留画像が表示される一方、当該作動保留球が消化されると対応する保留画像が消失される。この保留画像は、特別図柄の作動保留球の発生順(入球順)に従って順番に表示され、各保留表示部701,702に最大で4個ずつ表示が可能である。
センター飾り22は、演出表示装置70の周囲に設置され、遊技球の流路、演出表示装置70の画面の保護、装飾等の機能を有する。センター飾り22には、遊技の展開状況に応じた演出動作を実行する可動役物24が設けられている。可動役物24は、ステッピングモータやソレノイドなどの駆動源を備えて構成されている。また、センター飾り22には、遊技の展開状況に応じて発光する盤ランプ(LEDランプ)25が設けられている。以下の説明では、便宜上、枠ランプ10および盤ランプ25を総称して「演出ランプLP」とも称する。
続いて、図2を参照しながら、ぱちんこ遊技機PMの背面側の基本構造を説明する。前枠2の背面側には、ほぼ中央に前後連通する窓口を有して前枠2よりも幾分小型の矩形枠状に形成された裏セット盤30が着脱自在に取り付けられている。裏セット盤30の各部
には、多数個の遊技球を貯留する貯留タンク31、貯留タンク31から右方に緩やかな下り傾斜を有して延びるタンクレール32、タンクレール32の右端部に繋がり下方に延びる球供給通路部33、球供給通路部33により導かれた遊技球を払い出す賞球払出ユニット34、賞球払出ユニット34から払い出された遊技球を上球皿6に導くための賞球通路部35などが設けられている。
遊技盤10の背面側には、ぱちんこ遊技機PMの作動を統括的に制御する主制御基板100や、演出全般の制御を行う演出制御基板200、遊技展開に応じた画像表示、効果音の制御を行う画像制御基板300などが取り付けられている。なお、本実施形態では、演出制御基板200および画像制御基板300は、演出表示装置(液晶表示装置)70と一体化されたアッセンブリ状態で液晶ユニットを構成している。これに対して、裏セット盤30の背面側には、遊技球の発射及び払い出しに関する制御を行う払出制御基板400や、遊技施設側から受電して各種制御基板や電気・電子部品に電力を供給する電源基板500などが取り付けられている。なお、これらの制御基板は、不正改造防止のため、カシメ構造及び封印シール構造を有する透明樹脂製の基板ケースに収容されたアッセンブリ状態で遊技盤20背面又は裏セット盤30背面の所定位置にそれぞれ配設される。これらの制御基板とぱちんこ遊技機PM各部の電気・電子部品とがハーネス(コネクタケーブル)を介して相互に接続されて、ぱちんこ遊技機PMが作動可能に構成されている。
<ぱちんこ遊技機の制御構成>
次に、図3を追加参照して、本実施形態に係るぱちんこ遊技機PMに搭載された各制御基板について説明する。図3は、ぱちんこ遊技機PMの制御構成を示す制御ブロック図である。
主制御基板100は、遊技に関する各種の演算処理を行うメインCPU101と、制御プログラムや各種データ等を記憶したROM102と、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM103と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート回路104とを備えて構成された主制御マイコン(ワンチップマイコン)110を搭載しており、メインCPU101がROM102に記憶された制御プログラムに従って遊技進行に係る主要な制御を実行するように構成されている。その他、主制御基板100には、図示省略するが、水晶発振器からのクロック信号を分周して内部システムクロックを生成するクロック回路、メインCPU101が誤動作や暴走状態となったときにリセットをかけて正常な状態に復帰させるWDT回路、リアルタイム割込みの発生や時間計測を可能とするCTC回路、メインCPU101によるプログラム処理(ソフトウェア乱数)とは別系統として動作して所定の乱数(内蔵乱数)を生成する乱数生成回路などが搭載されており、これらが内部バスを介して相互に接続されている。
メインCPU101は、各スイッチからの検出情報などに基づき、ROM102に格納された各種の制御プログラムを読み出して演算処理を行うことで、遊技の主制御に係る各種処理を実行する。RAM103は、電源基板500において生成されるバックアップ電源(VBB)によってバックアップされる不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。RAM103のバックアップ領域は、電源断が生じた場合、当該電源断時に保持していたスタックポインタや各レジスタ等のデータを記憶しておくためのエリアとなっており、電源投入時(電源断復帰時)には当該バックアップ領域の情報に基づいて遊技機の状態が電源断前の状態に復帰されるようになっている。
また、主制御基板100は、第1始動口スイッチ611、第2始動口スイッチ621、作動ゲートスイッチ631、第1大入賞口スイッチ641および第2大入賞口スイッチ651などと電気的に接続されており、I/Oポート回路104を介して、各種スイッチからの検出信号をメインCPU101に入力する。また、主制御基板100は、第1特別図
柄表示装置71、第2特別図柄表示装置72、第1特図保留ランプ73、第2特図保留ランプ74、普通図柄表示装置75および普図保留ランプ76に電気的に接続され、さらに、普通電動役物ソレノイド623および特別電動役物ソレノイド643,653、に電気的に接続されており、I/Oポート回路104を介して、メインCPU101からの制御信号を各種表示手段および各種ソレノイドに送信する。
主制御基板100と演出制御基板200との間は、8本のパラレル信号線および1本のストローブ線で接続されており、主制御基板100から演出制御基板200へと向かう単一方向のみで通信可能に接続され、主制御基板100から演出制御基板200へ各種の演出制御コマンドが送信される。演出制御基板200から主制御基板100へデータを送信することはできず、また、主制御基板100に対してデータの送信を要求することはできない。
演出制御基板200は、主制御基板100からの演出制御コマンドに基づき遊技演出に関する各種の演算処理を行うサブメインCPU201、演出制御プログラムや各種データ等を記憶したROM202、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM203と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート回路204とを備えて構成された演出制御マイコン(ワンチップマイコン)210を搭載しており、サブメインCPU201がROM202に記憶された制御プログラムに従って遊技演出に係る主要な制御を実行するように構成されている。その他、演出制御基板200には、図示省略するが、水晶発振器からのクロック信号を分周して内部システムクロックを生成するクロック回路、サブメインCPU201が誤動作や暴走状態となったときにリセットをかけて正常な状態に復帰させるWDT回路、システムクロックに基づき各種信号を出力するTPU回路、TPU回路からの信号などに基づきタイマ割込み等の各種割込みを起動させる割込みコントローラ、シリアルデータを入出力するためのシリアル通信回路などが搭載されており、これらが内部バスを介して相互に接続されている。
演出制御基板200は、主制御基板100からの演出制御コマンドに基づく演出制御処理にて、画像制御基板300へ画像および音響を指示する画像制御コマンド、ランプ接続基板91を制御するためのランプ制御信号(ランプデータ)、モータドライバ92を制御するための駆動制御信号(駆動データ)などを生成する。演出制御基板200は、画像制御基板300と双方向通信が可能に接続されており、画像および音響に関する画像制御コマンドが演出制御基板200から画像制御基板300へ送信される一方、その応答として、この画像制御コマンドを正常に受信できた旨を示す応答コマンド(ACKコマンド)が画像制御基板300から演出制御基板200へ送信される。
また、演出制御基板200は、複数のLEDドライバを搭載したランプ接続基板91と電気接続されており、シリアル通信回路を介して、ランプ接続基板91を制御するためのランプ制御信号(ランプデータ)を送信する。なお、本例では、演出制御基板200とランプ接続基板91とは、クロック同期式のシリアル通信が採用されており、ランプデータ伝送用のデータ線とは別の信号線(クロック線)で送信されるクロック信号に同期して、ランプ制御信号が当該データ線を介して1ビットずつ送信される。ランプ接続基板91は、演出制御基板200から送信されるLED駆動用のランプ制御信号を受けて機能するLEDドライバを内蔵しており、このランプ制御信号に基づき回路内のスイッチをオン/オフ切り替えることにより、演出ランプLPに対して駆動電流を供給又は遮断して、演出ランプLPを点灯又は消灯させる制御を行う。
さらに、演出制御基板200は、複数のモータドライバ92と電気接続されており、I/Oポート回路204を介して、モータドライバ92を制御するための駆動制御信号(駆動データ)をモータドライバ92へ送信する。モータドライバ92は、演出制御基板20
0から送信される役物駆動用の駆動制御信号に基づき回路内のスイッチをオン/オフ切り替えることにより、各可動役物24のステッピングモータに対して駆動電流を供給又は遮断して、各可動役物24を動作させる制御を行う。なお、モータドライバ92へのデータ送信はパラレル通信方式が採用されている。
画像制御基板300は、演出制御基板200からの画像制御コマンドに基づき画像演出に関する各種の演算処理を行うサブサブCPU301と、画像制御プログラムや各種データ等を記憶したROM302と、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM303と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート回路304とを備えて構成された画像制御マイコン(ワンチップマイコン)310を搭載しており、サブサブCPU301がROM302に記憶された制御プログラムに従って画像演出に係る主要な制御を実行するように構成されている。その他、画像制御基板300には、図示省略するが、サブサブCPU301から取得した制御信号に基づき演出内容に沿った画像データを生成するVDPと、サブサブCPU301から取得した制御信号に基づき演出内容に沿った音響データを生成する音源ICとを搭載している。VDPは、いわゆる画像プロセッサであり、サブサブCPU301からの指示に応じて画像ROMに記憶された画像データを読み込み、これを画像処理して生成した映像信号(画像データ)を演出表示装置に送信する。このVPDには、画像ROMから読み出された画像データの展開・加工に使用される高速のVRAMが接続されている。音源ICは、サブサブCPU301からの指示に応じて音声ROMに記憶された音響データを読み込み、これを合成処理して生成した音響データを増幅器(デジタルアンプ)を介してスピーカ11に出力する。
払出制御基板400は、払出CPU401、ROM402およびRAM403を主体として構成されている。払出制御基板400は、主制御基板100と双方向通信可能に接続されており、主制御基板100からの払出制御コマンドに基づいて賞球払出ユニット34を駆動させて賞球を払い出すための制御を実行するとともに、発射ハンドル12の操作量に基づき球送り機構13と発射機構14とを同期的に駆動させて遊技球の発射の制御を実行する。
電源基板500は、詳細図示を省略するが、遊技島の電源設備から供給される一次電源を基に、各制御基板で使用される通常時の電源を生成するための通常電源回路と、バックアップ電源(VBB)を生成するためのバックアップ電源回路と、電圧低下による電源断を監視するための電源断監視回路と、を具備して構成され、各制御基板や遊技用機器等の電子・電気部品に必要な電源を供給する。電源基板500には、電源回路を起動させるための電源スイッチが接続されており、遊技島の電源装置から1次電源が供給されていることを前提として、該電源スイッチがオンになると、電源基板500の通常電源回路から各制御基板などに所定の電源が供給される。電源基板500は、遊技島の電源装置からの電源供給が遮断されたことを検出可能に構成されており、電源断の検出時にはその旨を報知する電源断信号(NMI信号)を主制御基板100、演出制御基板200、払出制御基板400に送信する。なお、バックアップ電源回路は、遊技島の電源装置からぱちんこ遊技機PMに電源が供給されているときに充電される仕組みとなっている。また、電源基板500には、ぱちんこ遊技機PMの電源投入時に、主制御基板100のRAM103の一時記憶内容を一旦消去して初期値を設定するためのRAMクリアスイッチ(図示せず)が接続されている。なお、RAMクリアスイッチは、電源基板500ではなく、例えば主制御基板100に接続される構成であってもよい。
<ぱちんこ遊技機の基本動作>
以上のように構成される、ぱちんこ遊技機PMは、外枠1が遊技施設の遊技島に固定設置され、前枠2、ガラス枠5、球皿ユニット6等が閉鎖施錠された状態で遊技に供され、上球皿8に遊技球を貯留させて発射ハンドル12を回動操作することにより遊技が開始さ
れる。発射ハンドル12が回動操作されると、上球皿8に貯留された遊技球が、ガラス枠5の背面側に配設される球送り機構13(図3を参照)によって1球ずつ発射機構14(図3を参照)に送り出され、該発射機構14により遊技領域PAに打ち出される。
遊技領域PAを転動流下する遊技球が、第1始動口61、第2始動口62、第1大入賞口64、第2大入賞口65のいずれかに入球すると、その入賞口の種別に応じた賞球が賞球払出ユニット33により上球皿8又は下球皿9に払い出される。また、遊技球が第1始動口61又は第2始動口62に入球すると、特別図柄の抽選乱数値が取得され、当該乱数値を所定の上限個数まで特別図柄の保留球として一時記憶する。そして、所定の始動条件が成立する場合に、最先の保留球に係る抽選乱数値に対して特別図柄の当否判定、図柄判定、変動パターン判定を行い、この判定結果に応じた態様で、第1特別図柄表示装置71又は第2特別図柄表示装置72において特別図柄が変動表示されるとともに、演出表示装置70において装飾図柄が変動表示される。特別図柄および装飾図柄の変動表示は、前記選択された変動パターンに応じた変動時間の経過後に同期的に停止表示される。
第1特別図柄又は第2特別図柄が大当りを示す停止態様で確定表示された場合、通常遊技よりも遊技者に有利な遊技状態である特別遊技に移行し、第1大入賞口64又は第2大入賞口65の開閉動作が開始される。大当りを示す装飾図柄の停止態様は、例えば3つの図柄の種類が一致する態様である。本実施形態では、特別遊技として、ラウンド遊技が16回(16ラウンド)に設定された16R特別遊技と、ラウンド遊技が8回(8ラウンド)に設定された8R特別遊技と、ラウンド遊技が2回(2ラウンド)に設定された2R特別遊技とが設けられている。
本実施形態では、16R特別遊技、8R特別遊技および2R特別遊技のいずれに移行されたとしても、特別遊技の終了後から特別図柄の変動回数が所定の終期回数に達するまで、特別図柄の確率変動機能(「確変」とも称する)が一律に作動する。すなわち、本実施形態に係るぱちんこ遊技機PMは、確変突入率が100%の回数切り確変機、所謂「ST機」と称される遊技機である。従って、本実施形態では、特別図柄の確率変動機能が作動中の状態(「特別図柄の確変状態」とも称する)が次の大当りの発生まで継続するのではなく、特別図柄の確変状態が維持される期間(「ST期間」とも称する)が所定の終期回数(「ST回数」とも称する)に達するまでの間に限定されている。特別図柄の確率変動機能が作動した場合には、通常の確率状態よりも特別図柄の大当り確率が高い抽選が行われるため、比較的早期に新たな特別遊技が発生するようになる。
一方、特別遊技が終了した後は、特別図柄の確率変動機能に付随して、又は、特別図柄の確率変動機能と独立して、特別図柄の変動時間短縮機能(以下「時短」ともいう)が作動する場合がある。特別図柄の変動時間短縮機能が作動中の状態(「特別図柄の時短状態」とも称する)では、特別図柄及び装飾図柄の平均的な変動時間が通常状態よりも短縮される傾向となり、通常状態よりも単位時間当たりの当否抽選回数が向上する(単位時間当たりの大当りの獲得容易性を高めることができる)。
さらに、特別図柄の変動時間短縮機能が作動すると、これに付随して、いわゆる電チューサポート機能が作動して、入球容易状態へ移行する。入球容易状態は、電チューサポート機能の一例として、普通図柄の確率変動機能、普通図柄の変動時間短縮機能、普通電動役物622の開放延長機能が作動することにより、第2始動口62への入球容易性が高められる状態である。この入球容易状態においては、一定時間あたりの普通図柄の変動回数が通常よりも増加する可能性が高まる上、第2始動口62への入球容易性も高まるため、第2始動口62への入球数が増加する可能性も向上する。したがって、特別図柄の変動時間短縮機能及び電チューサポート機能の作動により、その期間中は第2始動口62への入球による賞球を得られる機会が増加する結果、持ち球をほとんど減らさずに遊技を継続す
ることが可能となる。
<ぱちんこ遊技機の主要な機能構成>
次に、図4の機能ブロック図を追加参照しながら、本実施形態に係る、ぱちんこ遊技機PM(主として、主制御基板100/演出制御基板200)の各種機能について説明する。
主制御基板100は、図4に示すように、入球判定手段110、遊技抽選乱数発生手段120、保留制御手段130、事前判定手段135、特別図柄抽選処理手段140、普通図柄抽選処理手段145、特別遊技制御手段150、図柄表示制御手段155、電動役物制御手段160、遊技状態制御手段165、エラー監視制御手段170、メイン情報記憶手段180、コマンド送受信手段190、を含む。なお、主制御基板100における上述の各手段は、主制御基板100上に設けられたメインCPU101、ROM102、RAM103、電子回路等のハードウェア及びROM102等に格納された制御プログラム等のソフトウェアにより構成されるものを機能的に表現したものである。
入球判定手段110は、第1始動口スイッチ611、第2始動口スイッチ621、作動ゲートスイッチ631、第1大入賞口スイッチ641、第2大入賞口スイッチ651などからの検出信号に基づき、各入賞口への遊技球の入球を判定する。
遊技抽選乱数発生手段120は、主制御マイコン110の乱数生成回路で生成した内蔵乱数をソフトウェアで取り込み、これに後述の特別図柄当りソフト乱数を加算することで、特別図柄の当否抽選に使用される特別図柄当り乱数を生成する。また、遊技抽選乱数発生手段120は、メインCPU101のプログラム処理によって各種のソフトウェア乱数を生成するための乱数カウンタを備えている。これらの乱数カウンタは、ソフトウェア的に乱数を生成する乱数生成手段としての役割を担っている。このソフトウェア乱数としては、前述の内蔵乱数に加算されて特別図柄当り乱数をなす特別図柄当りソフト乱数、特別図柄当りソフト乱数の初期値および終了値を決定するための特別図柄当りソフト初期値乱数、特別図柄の停止図柄として当り図柄(条件装置を作動させることとなる図柄の組合せ)の決定に使用する特別図柄当り図柄乱数、特別図柄当り図柄乱数の初期値および終了値を決定するための特別図柄当り図柄初期値乱数、特別図柄の変動パターンの選択に使用するための特別図柄変動パターン乱数、普通図柄の当否抽選に使用するための普通図柄当り乱数、普通図柄当り乱数の初期値および終了値を決定するための普通図柄当り初期値乱数、普通図柄の変動パターンの選択に使用するための普通図柄変動パターン乱数などが含まれる。これらのソフトウェア乱数の更新時期としては、タイマ割込み処理が発生する毎に1回更新し、また、初期値乱数についてはタイマ割込み処理を実行していない間(ループ処理中)も割込み周期の残余時間を利用して更新する。
保留制御手段130は、特別図柄保留制御手段131、普通図柄保留制御手段132、を含む。
特別図柄保留制御手段131は、第1始動口61又は第2始動口62への遊技球の入球を契機として、特別図柄遊技に係る抽選乱数値である、特別図柄当り乱数値、特別図柄当り図柄乱数値、特別図柄変動パターン乱数値を取得して、当該乱数値を第1特別図柄又は第2特別図柄の作動保留球情報として管理する。特別図柄保留制御手段131は、第1特別図柄又は第2特別図柄の作動保留球情報をそれぞれ所定の上限個数(4個)まで、当該保留球の入球順序と結合したかたちでメイン情報記憶手段180の第1特別図柄保留格納領域又は第2特別図柄保留格納領域に一時記憶する。
第1特別図柄保留格納領域および第2特別図柄保留格納領域には、各始動口61,62
への入球順に、保留1記憶領域(1個目の保留記憶領域)、保留2記憶領域(2個目の保留記憶領域)、保留3記憶領域(3個目の保留記憶領域)、保留4記憶領域(4個目の保留記憶領域)、がそれぞれ設けられている。各保留記憶領域は、作動保留球情報として、特別図柄当り乱数、特別図柄当り図柄乱数、特別図柄変動パターン乱数を1組セットとしてそれぞれ記憶可能である。作動保留球情報は、保留1記憶領域、保留2記憶領域、保留3記憶領域、保留4記憶領域の順に格納される一方、保留1記憶領域、保留2記憶領域、保留3記憶領域、保留4記憶領域の順に消化される(先入れ先出しの原則)。また、保留1記憶領域の保留球情報が消化されると、保留2記憶領域、保留3記憶領域、保留4記憶領域に格納された保留球情報を下位の番号の記憶領域にそれぞれシフトするとともに、保留4記憶領域の内容をゼロクリアする。
また、特別図柄保留制御手段131は、第1特別図柄の作動保留球数をカウントするための第1特別図柄保留球数カウンタ、第2特別図柄の作動保留球数をカウントするための第2特別図柄保留球数カウンタ、を有している。特別図柄保留制御手段131は、特別図柄の作動保留球数の更新処理として、特別図柄の作動保留球を1個取得するごとに対応するカウンタを1加算し、作動保留球が1個消化されるごとに対応するカウンタを1減算する。
また、特別図柄保留制御手段131は、第1特別図柄又は第2特別図柄の作動保留球数を更新(加算又は減算)したとき、当該保留球数の更新情報を含む演出制御コマンド(「図柄記憶数コマンド」と称する)を生成して、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に一時記憶する。この1コマンドには、第1特別図柄の作動保留球数と第2特別図柄の作動保留球数との両方の情報が含まれる。なお、原則として、各特別図柄の作動保留球は入球した順番に消化されることになるが、本実施形態では、第1特別図柄よりも第2特別図柄の変動表示を優先的に実行する、いわゆる優先消化を採用するため、第2特別図柄遊技に係る作動保留球が存在する間は、第1特別図柄遊技に係る作動保留球の存在に関係なく、第2特別図柄遊技に係る作動保留球を優先的に消化するように構成されている。なお、この優先消化の下では、第2特別図柄の作動保留球が存在する場合は、第1特別図柄の作動保留球が存在していたとしても、第1特別図柄の作動保留球の消化が保留されることになる。
普通図柄保留制御手段132は、作動ゲート63への遊技球の入球を契機として、普通図柄遊技に係る抽選乱数値である、普通図柄当り乱数値、普通図柄当り図柄乱数値、普通図柄変動パターン乱数値、を取得して、当該乱数値を普通図柄の作動保留球情報として管理する。普通図柄保留制御手段132は、普通図柄の作動保留球情報を所定の上限個数(4個)まで、当該保留球の入球順序と結合したかたちでメイン情報記憶手段180の普通図柄保留格納領域に一時記憶する。また、普通図柄保留制御手段132は、普通図柄の作動保留球数をカウントするための普通図柄保留球数カウンタを有している。普通図柄保留制御手段132は、作動普通図柄の保留球数の更新処理として、普通図柄の作動保留球を1個取得するごとに対応するカウンタを1加算し、作動保留球が1個消化されるごとに対応するカウンタを1減算する。
事前判定手段135は、所定の事前判定タイミングにて特別図柄の作動保留球を取得した場合、当該作動保留球を対象として先読み予告のための事前判定を実行する。事前判定タイミングの一例としては、(1)当り待ち中、且つ、電チューサポート機能が未作動中に第1特別図柄の作動保留球を取得した場合、(2)当り待ち中、かつ、電チューサポート機能が作動中に第2特別図柄の作動保留球を取得した場合、(3)大当り中又は小当り中に第2特別図柄の作動保留球を取得した場合、のうちのいずれかの条件を満足するときである。具体的には、事前判定手段135は、今回取得した作動保留球に対応する乱数値をメイン情報記憶手段180の第1特別図柄保留格納領域又は第2特別図柄保留格納領域
から読み出して、当否抽選の事前判定(当否事前判定)、図柄抽選の事前判定(図柄事前判定)、変動パターン抽選の事前判定(変動パターン事前判定)を順次実行する。各事前判定で用いられる事前判定テーブルは、図示省略するが、後述の抽選テーブル(特別図柄当否抽選テーブル、特別図柄当り図柄テーブル、変動パターンテーブル)と同様の区切り方で、乱数の総数に相当する領域が複数の領域に区画され、この領域(判定値数)ごとに、抽選IDが割り当てられている。この抽選IDとしては、事前判定の結果を示す番号(「事前判定番号」とも称する)が設定されている。そして、事前判定手段135は、事前判定結果(事前判定番号)の情報を含む演出制御コマンド(「事前判定コマンド」と称する)を順に生成して、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する。
特別図柄抽選処理手段140は、特別図柄当否判定手段141、特別図柄停止図柄判定手段412、特別図柄変動パターン判定手段143、を含む。特別図柄抽選処理手段140は、特別図柄の変動開始条件が成立したとき、メイン情報記憶手段180における特別図柄保留格納領域の最先の記憶領域(保留1記憶領域)に格納された特別図柄当り乱数値、特別図柄当り図柄乱数値、特別図柄変動パターン乱数値を読み出して、これをメイン情報記憶手段180の特別図柄当否判定領域、特別図柄図柄判定領域、特別図柄変動パターン判定領域にそれぞれ格納する。ここで、「特別図柄の変動開始条件が成立する」とは、その一例として、(1)大当り又は小当り中ではないこと、(2)第1特別図柄および第2特別図柄のいずれも変動待機中であること、(3)第1特別図柄および第2特別図柄の少なくとも一方に作動保留球が存在すること、の全ての条件を満足したときであり、その結果として、特別図柄が変動開始可能な状態であると判断される。
特別図柄当否判定手段141は、メイン情報記憶手段180の特別図柄当否判定領域から特別図柄当り乱数値を読み出して当否判定を実行し、当該判定結果が、大当り、小当り、はずれ、のいずれに該当するかを決定する。この当否判定の結果は、メイン情報記憶手段180の特別図柄判定フラグに一時記憶され(例えば、大当りデータ「55H」、小当りデータ「33H」、はずれデータ「00H」)、以降の処理で使用された後、特別図柄の変動停止時にクリアされる。特別図柄当否判定手段141は、この当否判定の際に参照される特別図柄当否抽選テーブルを保持する。
ここで、図5は、特別図柄当否抽選テーブルを模式的に示す図であり、(A)は通常状態(低確率状態)で参照され、(B)は確変状態(高確率状態)で参照される。この特別図柄当否抽選テーブルには、特別図柄当り乱数値と、大当り、小当り、はずれの判定結果と、が対応付けられており、対応付けられた乱数範囲に応じて大当りおよび小当りの当選確率が定まる。図5からも分かるように、特別図柄遊技の当否抽選において、通常状態(低確率状態)では乱数値が「0〜163」の範囲に該当したときのみ大当りとなる。一方、確変状態(高確率状態)では大当りの範囲が拡大され、乱数値が「0〜163」の範囲に該当する場合だけでなく、「164〜1639」の範囲に該当する場合にも大当りとなる。つまり、特別図柄の確率変動機能が作動すると、大当りの抽選確率が低確率状態(1/399.6)から高確率状態(1/39.96)に変動する。このように大当りに該当する範囲は遊技状態に応じて変化するが、第1特別図柄の当否抽選と第2特別図柄の当否抽選とで大当りの当選確率は等しい。ここで、特別図柄当り乱数値が大当りの範囲に該当しない場合であっても、所定の範囲に該当する場合には小当りとなる。本例では、第1特別図柄の当否抽選のみ小当りが存在するように構成しているが、例えば、第2特別図柄の当否抽選にも小当りを設けて、第2特別図柄の当否抽選よりも第1特別図柄の当否抽選のほうが高い確率で小当りとなるように構成してもよい。
特別図柄停止図柄判定手段142は、第1特別図柄又は第2特別図柄の当否抽選の結果に基づいて、第1特別図柄又は第2特別図柄の停止図柄、および当該停止図柄の属する図柄群を決定する。特別図柄停止図柄判定手段142は、当否抽選の結果が大当りの場合に
、第1特別図柄および第2特別図柄の停止図柄および図柄群を決定する際に参照される第1特別図柄当り図柄テーブルおよび第2特別図柄当り図柄テーブルを有している。
図6(A)は第1特別図柄当り図柄テーブルの一例を模式的に示す図である。この第1特別図柄当り図柄テーブルには、特別図柄当り図柄乱数値に対して、停止図柄、図柄群、大当りの内容(特別図柄の確率変動機能および変動時間短縮機能の作動回数、第1大入賞口64の作動パターン)がそれぞれ対応付けられている。なお、括弧内の数値「100」は、特別図柄の確率変動機能および変動時間短縮機能の作動回数、すなわち、ST回数を意味する。このテーブルでは、第1特別図柄の停止図柄「1」〜「8」が、大当りの種別に応じて、2種類の図柄群A,Bに分類されている。
具体的には、図柄「1」,「2」,「3」,「4」には、図柄群A(16R特定時短有図柄)が、図柄「5」,「6」には、図柄群B(8R特定時短有図柄)が、図柄「7」,「8」には、図柄群C(2R特定時短有図柄)がそれぞれ対応付けられている。なお、本実施形態において、「特定図柄」とは特別遊技の終了後に確率変動機能を作動させることとなる図柄であり、「通常図柄」とは特別遊技の終了後に確率変動機能を作動させることのない図柄である(後述する第2特別図柄についても同様である)。
図柄群A,Bは、特別遊技の終了後の遊技状態を確変状態(高確率状態)に移行させる、いわゆる「確変当り」を示す特定図柄であり、特別図柄の変動回数がST回数内で大当りを発生させることなく終了するまでの間、あるいは、ST回数内で次回の大当りが発生するまでの間に限定して、特別図柄の確率変動機能および変動時間短縮機能、並びに電チューサポート機能が付与されることになる。図柄群Aについては、特別遊技の規定ラウンド数は16ラウンドで、1回のラウンド遊技における第1大入賞口64の最大開放時間は約30秒である。図柄群Bについては、特別遊技の規定ラウンド数は8ラウンドで、1回のラウンド遊技における第1大入賞口64の最大開放時間は約30秒である。
図柄群Cは、上記の「確変当り」と比較して第1大入賞口64の開放回数および開放時間が異なるものの、特別遊技終了後の遊技状態を特別図柄の確変状態(高確率状態)に移行させる、いわゆる「突然確変当り」を示す特定図柄であり、特別図柄の変動回数がST回数内で大当りを発生させることなく終了するまでの間、あるいは、ST回数内で次回の大当りが発生するまでの間に限定して、特別図柄の確率変動機能および変動時間短縮機能、並びに電チューサポート機能が付与されることになる。特別遊技の規定ラウンド数は2ラウンドで、1回のラウンド遊技における第1大入賞口64の最大開放時間は約0.05秒である。
一方、当否抽選の結果が小当りである場合には、上記特別図柄当り乱数による図柄判定を省略して、停止図柄として図柄「9」が一義的に割り当てられる。この図柄「9」には、図柄群F(特電作動図柄1)が対応付けられている。なお、小当りの場合には、遊技状態(確率変動機能、変動時間短縮機能、電チューサポート機能)および変動パターン選択状態の変更の契機とはならず、当否抽選の前後で当該遊技状態が維持される。また、当否抽選の結果がはずれの場合には、停止図柄として図柄「0」が一義的に割り当てられる。
続いて、図6(B)は第2特別図柄当り図柄テーブルの一例を模式的に示す図である。この第2特別図柄当り図柄テーブルには、特別図柄当り図柄乱数値に対して、停止図柄、図柄群、大当りの内容(特別図柄の確率変動機能および変動時間短縮機能の作動回数、第2大入賞口65の作動パターン)がそれぞれ対応付けられている。このテーブルでは、第2特別図柄の停止図柄「11」〜「18」が、大当りの種別に応じて、2種類の図柄群D,Eに分類されている。具体的には、図柄「11」,「12」,「13」,「14」には、図柄群D(16R特定時短有図柄)が、図柄「15」,「16」,「17」,「18」
には、図柄群E(8R特定時短有図柄)がそれぞれ対応付けられている。
図柄群D,Eは、特別遊技の終了後の遊技状態を確変状態(高確率状態)に移行させる、いわゆる「確変当り」を示す特定図柄であり、特別図柄の変動回数がST回数内で大当りを発生させることなく終了するまでの間、あるいは、ST回数内で次回の大当りが発生するまでの間に限定して、特別図柄の確率変動機能および変動時間短縮機能、並びに電チューサポート機能が付与されることになる。図柄群Dについては、特別遊技の規定ラウンド数は16ラウンドで、1回のラウンド遊技における第2大入賞口65の最大開放時間は約30秒である。図柄群Eについては、特別遊技の規定ラウンド数は8ラウンドで、1回のラウンド遊技における第2大入賞口65の最大開放時間は約30秒である。
一方、当否抽選の結果が小当りである場合には、上記特別図柄当り乱数による図柄判定を省略して、停止図柄として図柄「19」が一義的に割り当てられる。この図柄「19」には、図柄群G(特電作動図柄2)が対応付けられている。なお、小当りの場合には、遊技状態(確率変動機能、変動時間短縮機能、電チューサポート機能)および変動パターン選択状態の変更の契機とはならず、当否抽選の前後で当該遊技状態が維持される。また、当否抽選の結果がはずれの場合には、停止図柄として図柄「0」が一義的に割り当てられる。
本実施形態では、上記のように、大当り種別として、16R大当り(16R特定時短有図柄)と8R大当り(8R特定時短有図柄)と2R大当り(2R特定時短有図柄)との3種類が設けられている。そして、特別遊技における賞球獲得の期待値(賞球獲得期待値)は、16R大当り>8R大当り>2R大当りとなっている。そこで、以下では、16R大当りを、賞球獲得期待値の最も高い「高利益大当り」とも称し、2R大当りを、賞球獲得期待値の最も低い「低利益大当り」とも称する。なお、同一の実行ラウンド数でも、長開放単位遊技(30秒)と短開放単位遊技(0.05秒)とが混在するような場合には、長開放単位遊技が多く存在する大当りが「高利益大当り」となる。具体的には、特別遊技に実行ラウンド数を16ラウンドに統一するなど、共通の実行ラウンド数を有するものの、所定ラウンドにて単位遊技の態様が異なるように変化する特別遊技を含めてもよく、その場合には、大入賞口64,65の開放時間が相対的に短い短開放単位遊技のみからなる種類の特別遊技と、所定回数の実行ラウンド以降において大入賞口64,65の開放時間が相対的に長い長開放単位遊技に切り替わる種類の特別遊技とを含めてもよく、後者が「高利益大当り」を構成する。また、同一の実行ラウンド数の大当りでも、大入賞口開放パターンの差異によって実質的な利益、すなわち、賞球獲得期待値が異なるように構成してもよい。
ここで、前述の説明からも分かるように、第1特別図柄の当否抽選で大当りになった場合には、50%の確率で16R大当りが選択されるのに対して、第2特別図柄の当否抽選で大当りになった場合には、75%の確率で16R大当りが選択されることにより、第1始動口61に入賞するよりも第2始動口62に入賞した方が、多くの出玉を獲得できる点で遊技者に有利である。なお、本例では、第1特別図柄の当否判定で大当りとなった場合に第1大入賞口64を開閉させる特別遊技が実行され、第2特別図柄の当否判定で大当りとなった場合に第2大入賞口65を開閉させる特別遊技が実行されることになっているが、これに限定されるものではなく、第1特別図柄の当否判定で大当りとなった場合に第2大入賞口65を開閉させる特別遊技を実行してもよく、また、第2特別図柄の当否判定で大当りとなった場合に第1大入賞口64を開閉させる特別遊技を実行してもよい。また、この場合には、第1特別図柄の当否判定で大当りとなる場合よりも第2特別図柄の当否判定で大当りとなる場合の方が、第2大入賞口65を開閉させる特別遊技が実行される割合を高くしてもよい。また、このとき、第1大入賞口64に入球するよりも第2大入賞口65に入球する方が遊技者にとって有利度が高くなるように設定してもよく、例えば、1ラ
ウンドあたりのカウント数が多い、賞球獲得期待値が高い、1球入球あたりの賞球数が多い、入球容易性が高くなるように設定してもよい。また、同一ラウンド数の特別遊技を伴う大当りが複数ある場合であっても、大入賞口の開放パターンの差異により実質的な利益(賞球獲得期待値)が異なるように構成してもよい。なお、カウント数(規定カウント数)とは、単位遊技における大入賞口64,65への遊技球の最大入球可能数である。
特別図柄変動パターン判定手段143は、特別図柄変動パターン乱数値に基づき、特別図柄の変動パターンを決定する。ここで、特別図柄変動パターン判定手段143は、図7および図8に示すように、特別図柄の変動パターンを選択する際に参照される複数種の変動パターンテーブルを保持している。特別図柄変動パターン判定手段143は、現在の変動パターン選択状態と当否抽選の結果とに基づき、複数種の変動パターンテーブルの中からいずれかの変動パターンテーブルを選択する。なお、変動パターン選択状態と変動パターンテーブルとの関係については後述する。各変動パターンテーブルには、複数種の変動パターンが規定されている。各図中では、説明の便宜上、「選択率」を表記しているが、実際には特別図柄変動パターン乱数値に応じて、変動パターンを決定するための判定値(乱数値の範囲)が設定されており、変動パターン乱数値がいずれの判定値に属するかに基づき、変動パターンが決定されるようになっている。各種の変動パターンは、その図柄変動の終了条件として当該変動パターンごとに変動時間が定められており、その変動時間にて複数の図柄で構成される装飾図柄による図柄変動も実行されることを前提として規定される。なお、本例では、説明の便宜上、複数種の変動パターンのみを例に挙げて説明するが、実際には100種類以上の変動パターンが存在する。
図7(A)は、大当り・小当り用の変動パターンテーブルの一例を模式的に示す図である。上段の(A1)は通常変動パターンテーブル、中段の(A2)は確変変動パターンテーブル、下段の(A3)は特殊変動パターンテーブルである。本例では、変動パターン選択状態に応じて、または同じ変動パターン選択状態であっても大当り種別に応じて、選択される変動パターンが異なるように設定されている。
通常変動パターンテーブル(A1)では、大当り種別が16R大当りである場合に、変動パターンPX2(ノーマルリーチA)、変動パターンPX3(スーパーリーチA)のいずれかが選択され、8R大当りである場合に、変動パターンPY2(ノーマルリーチA)、変動パターンPY3(スーパーリーチA)のいずれかが選択される。一方、2R大当り又は小当りである場合には、変動パターンPZ2(ノーマルリーチA)、変動パターンPZ4(スーパーリーチD)のいずれかが選択される。この大当り・小当り用の通常変動パターンテーブルでは、非リーチ態様の変動パターンが選択されることはなく、通常状態で大当り又は小当りになった場合には、リーチ態様の変動パターンのみが選択され得る。
確変変動パターンテーブル(A2)では、大当り種別が16R大当り又は8R大当りである場合に、変動パターンPX7(スーパーリーチB)のみが選択される。一方、2R大当り又は小当りである場合には、変動パターンPZ6(ノーマルリーチB)、変動パターンPZ8(スーパーリーチD)のいずれかが選択される。この大当り・小当り用の確変変動パターンテーブルでは、非リーチ態様の変動パターンが選択されることはなく、特別図柄の確変状態で大当り又は小当りになった場合には、リーチ態様の変動パターンのみが選択され得る。
特殊変動パターンテーブル(A3)では、大当り種別が16R大当りである場合に、変動パターンPX9(非リーチC)のみが選択され、8R大当りである場合に、変動パターンPY10(スーパーリーチC)のみが選択される。。一方、2R大当り又は小当りである場合には、変動パターンPZ10(スーパーリーチC)のみが選択される。ここで、非リーチC態様の変動パターンPX9は超短縮の変動時間(2秒)として構成される一方、
スーパーリーチC態様の変動パターンPY10,PZ10は相対的に長い変動時間(120秒)として構成される。
図7(B)は、はずれ用の変動パターンテーブルの一例を模式的に示す図である。上段の(B1)は通常変動パターンテーブル、中段の(B2)は確変変動パターンテーブル、下段の(B3)は特殊変動パターンテーブルである。本例では、変動パターン選択状態に応じて、選択される変動パターンが異なるように設定されている。
通常変動パターンテーブル(B1)では、変動パターンPH1(非リーチA)、変動パターンPH2(ノーマルリーチA)、変動パターンPH3(スーパーリーチA)、変動パターンPH4(スーパーリーチD)のいずれかが選択される。確変変動パターンテーブル(B2)では、変動パターンPH5(非リーチB)、変動パターンPH6(ノーマルリーチB)、変動パターンPH7(スーパーリーチB)、変動パターンPH8(スーパーリーチD)のいずれかが選択される。特殊変動パターンテーブル(B3)では、変動パターンPH9(非リーチC)のみが選択される。ここで、非リーチC態様の変動パターンPH9は超短縮の変動時間(2秒)として構成される。
なお、前述の説明では、いずれの場合にもはずれ用の変動パターンテーブルを単一のテーブルで表現しているが、当否抽選の結果がはずれとなったときは、特別図柄の作動保留球数(0〜4)に応じて異なる変動パターンテーブルが選択される場合がある。つまり、特別図柄の作動保留球数に応じた変動パターンテーブルを用いることで、作動保留球数が多いほど相対的に短い変動時間が選択される割合を高くして、逆に作動保留数が少ないほど相対的に長い変動時間が選択される割合を高くすることができる。
また、特別図柄変動パターン判定手段143は、特別図柄の変動パターンを選択した後、演出制御基板200に対して装飾図柄の変動開始を指示するため、特別図柄の変動パターン情報を含む演出制御コマンド(「変動パターン指定コマンド」と称する)、特別図柄(図柄群)および遊技状態の情報を含む演出制御コマンド(「図柄指定コマンド」と称する)等を生成して(以降、これらの演出制御コマンドを纏めて「変動開始コマンド」と称する)、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する。
普通図柄抽選処理手段145は、普通図柄当否判定手段146と、普通図柄停止図柄判定手段147と、普通図柄変動パターン判定手段148と、を有する。普通図柄抽選処理手段145は、普通図柄の変動開始条件が充足したとき、普通図柄保留格納領域における最先の記憶領域に格納された普通図柄当り乱数値、普通図柄変動パターン乱数値を読み出して、メイン情報記憶手段180の普通図柄当否判定領域、普通図柄変動パターン判定領域にそれぞれ格納する。
普通図柄当否判定手段146は、メイン情報記憶手段180の普通図柄当否判定領域から普通図柄当り乱数値を読み出して当否判定を実行し、当該判定結果が、当り、はずれ、のいずれに該当するかを決定する。この当否抽選の結果は、メイン情報記憶手段180の普通図柄判定フラグに一時記憶され、以降の処理で使用された後、普通図柄の変動停止時にクリアされる。普通図柄当否判定手段146は、この当否抽選の際に参照される普通図柄当否抽選テーブルを保持しており、通常状態(低確率状態)においては例えば「160/283」の確率で当りとなる普通図柄当否抽選テーブルを参照し、普通図柄の確変状態(高確率状態)においては、例えば「282/283」の確率で当りとなる普通図柄当否抽選テーブルを参照して、普通図柄の当否抽選を実行する。
普通図柄停止図柄判定手段147は、図柄抽選テーブルを参照して、当否抽選の結果が当りである場合には所定の当り図柄を割り当てる一方、はずれである場合には所定のはず
れ図柄を割り当てるようになっている。
普通図柄変動パターン判定手段148は、メイン情報記憶手段180の普通図柄変動パターン判定領域から普通図柄変動パターン乱数値を読み出すとともに、普通図柄変動パターンテーブルを参照して、通常状態における普通図柄の変動表示においては、相対的に長い変動時間を選択する(例えば「4秒・5秒・6秒・7秒・8秒・9秒・10秒」の7種類をそれぞれ均一的に選択する)。一方、普通図柄の時短状態(入球容易状態)では相対的に短い変動時間(例えば「0.5秒」)を選択する。
特別遊技制御手段150は、当否抽選の結果が大当りである場合、前記決定された大当りの種別に応じて、特別遊技中に演出表示装置70等に表示される開始デモ演出および終了デモ演出に係るデモ演出時間を決定する。また、特別遊技制御手段150は、演出制御基板200側に対して、開始デモ演出の実行を指示する演出制御コマンド(「大当り開始デモコマンド」と称する)と、終了デモ演出の実行を指示する演出制御コマンド(「大当り終了デモコマンド」と称する)を生成して、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する。なお、大当り開始デモコマンドは、演出制御基板200側において、特別遊技中に展開される一連の大当り演出(開始デモ演出、ラウンド演出、終了デモ演出)の内容を決定するための契機ともなる。また、特別遊技制御手段150は、特別遊技中の各ラウンド遊技において、各ラウンド遊技に対応したラウンド演出の開始を指示するための演出制御コマンド(「ラウンド演出指定コマンド」と称する)を生成して、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する。このラウンド演出指定コマンドには、現在のラウンド数の情報および大入賞口スイッチ641,651の検出の情報などが含まれる。
また、特別遊技制御手段150は、当否抽選の結果が小当りの場合、小当り遊技中に演出表示装置70等に表示される小当り開始デモ演出および小当り終了デモ演出に係るデモ演出時間を決定する。また、特別遊技制御手段150は、小当り開始デモ演出の実行を指示する演出制御コマンド(「小当り開始デモコマンド」)と、小当り終了デモ演出の実行を指示する演出制御コマンド(「小当り終了デモコマンド」)を生成して、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する。
図柄表示制御手段155は、特別図柄表示制御手段156、普通図柄表示制御手段157、を含む。特別図柄表示制御手段156は、第1特別図柄の変動パターン(変動時間)に従って、第1特別図柄を第1特別図柄表示装置71に変動表示させるとともに、該変動表示後に第1特別図柄を確定表示させる。また、特別図柄表示制御手段156は、第2特別図柄の変動パターン(変動時間)に従って、第2特別図柄を第2特別図柄表示装置72に変動表示させるとともに、該変動表示後に第2特別図柄を確定表示させる。特別図柄表示制御手段156は、第1特別図柄および第2特別図柄の表示に係る時間(変動時間、確定表示時間)を管理するための特別図柄遊技タイマを有している。第1特別図柄表示装置71および第2特別図柄表示装置72の動作状態は、メイン情報記憶手段180の特別図柄遊技ステイタスに基づき監視される。特別図柄表示制御手段156は、特別図柄の変動停止の際に(すなわち、特別図柄遊技タイマの値が「0」となるタイミングで)、演出制御基板200に対して装飾図柄の確定表示を要求するための演出制御コマンド(「変動停止コマンド」と称する)を生成する。普通図柄表示制御手段157は、普通図柄の変動パターン(変動時間)に従って、普通図柄を普通図柄表示装置75に変動表示させるとともに、該変動表示後に普通図柄を確定表示させる。普通図柄表示制御手段157は、普通図柄の表示に係る時間(変動時間、確定表示時間)を管理するための普通図柄遊技タイマを有している。普通図柄表示装置75の動作状態は、メイン情報記憶手段180の普通図柄遊技ステイタスに基づき監視される。
電動役物制御手段160は、特別図柄の当否抽選の結果が大当りとなった場合、特別図柄の確定表示後に、特別遊技処理として、特別電動役物ソレノイド643,653に制御信号を出力し、特別電動役物642,652を所定の作動パターンに従って開放させる。特別遊技は、特別電動役物642,652の1回の開閉動作を1回のラウンド遊技とし、当該ラウンド遊技を規定ラウンド数(本例では、16R,8R,2R)だけ連続して実行するものである。電動役物制御手段160は、特別電動役物642,652の作動回数(すなわち、実行中のラウンド数)を格納するための大入賞口開放カウンタを保持する。ここで、大当り種別がいわゆる16R大当り(図柄群A,D)又は8R大当り(図柄群B,E)である場合には、1回のラウンド遊技において第1大入賞口64又は第2大入賞口65を最大で約30秒間開放させる。他方、大当り種別がいわゆる2R大当り(図柄群C)である場合には、1回のラウンド遊技において第1大入賞口64を最大で約0.05秒間開放させる。ここで、特別遊技における大入賞口64,65の閉鎖条件(単位遊技の終了条件)とは、規定カウント数の遊技球の入賞又は規定秒数の開放可能期間の経過である。
また、電動役物制御手段160は、特別図柄の当否抽選の結果が小当りとなった場合、特別図柄の確定表示後に、小当り遊技処理として、特別電動役物ソレノイド643,653に制御信号を出力し、特別電動役物642,653を短期間だけ開放させる。小当り遊技は1回のラウンド遊技で構成される点で、複数回のラウンド遊技で構成される特別遊技とは区別される。ここで、前述した2R特別遊技と小当り遊技とを比較すると、内部的には相違するものの、1回の開閉時間(0.05秒)が同じ点及び開閉回数が同一である点(前者が1ラウンド当たり1開閉を2ラウンドの2回、後者が1ラウンド当たり2開閉を1ラウンドの2回)で共通するので、見た目上は近似した開放時間・開放パターンの遊技が繰り広げられる。
また、電動役物制御手段160は、普通図柄の当否抽選に当選した場合、普通電動役物ソレノイド623に制御信号を出力して、所定の開放時間だけ普通電動役物622を開放させる。ここで、電動役物制御手段160は、通常状態では普通電動役物622を極短時間(例えば0.2秒間)だけ開放させるのに対し、入球容易状態(電チューサポート状態)では普通電動役物622を通常状態と比較して相対的に長い時間(例えば4秒間)に亘り開放させる。
遊技状態制御手段165は、特別図柄の当否抽選の結果が大当りである場合に、当該大当りに係る図柄群の種類に基づき、特別遊技後の遊技状態を決定するとともに、特別遊技後の遊技状態を切り替える。本実施形態では、前述のとおり、回数切りの所謂ST機であるため、特別遊技後の遊技状態は、特別図柄の変動回数が特別遊技の終了時点から数えて所定の終期回数、すなわちST回数に到達するまでの間、特別図柄の確変状態が継続する(但し、ST回数内で次回の大当りが発生した場合には当該変動にて特別図柄の確変状態は終了する)。なお、ST期間中に小当りとなった場合には、ST回数が0リセット(復活)されることはなく、小当り発生の前後でST回数は継続してカウントされている。本実施形態では、ST回数は100回に設定されているが、他の回数に設定されてもよいことは勿論である。なお、遊技状態が特別図柄の確変状態へ移行した場合は、同時に特別図柄の時短状態および入球容易状態へ移行して、特別図柄の確変状態が継続する限り、特別図柄の時短状態および入球容易状態も継続する。このとき、特別図柄の確変状態では、大当りの抽選確率を通常の低確率から高確率に変動させて、通常の遊技状態よりも有利な高確率状態となる。特別図柄の時短状態では、特別図柄の平均的な変動時間が短縮される状態となる。入球容易状態(電チューサポート状態)は、普通図柄の確率変動機能、普通図柄の変動時間短縮機能、普通電動役物の開放時間延長機能、が作動することにより、第2始動口62への入球容易性が高められる状態である。普通図柄の確率変動機能が作動すると、普通図柄の当選確率が通常状態よりも高まる状態となる。普通図柄の変動時間短縮機能が作動すると、普通図柄の変動時間が短縮される状態となる。普通電動役物622の開
放時間延長機能が作動すると、普通電動役物622の開放時間が通常状態よりも延長された状態となる。なお、特別図柄の当否抽選の結果が大当りである場合には、当該大当り前の遊技状態が通常状態および確変状態のいずれであっても、特別遊技中は通常状態であり且つ特別遊技後はST回数を限度として一律に確変状態となる。一方、特別図柄の当否抽選の結果が小当りであれば、当該小当り前の遊技状態が通常状態であった場合、小当り遊技中および小当り遊技後の遊技状態も通常状態となる。また、当該小当り前の遊技状態が特別図柄の確変状態であった場合には、小当り遊技中および小当り遊技後の遊技状態も特別図柄の確変状態となる。
また、遊技状態制御手段165は、当否抽選の結果が大当りである場合に、当該大当りの種別(図柄群A〜Eの種類)に基づき、特別遊技後の変動パターン選択状態を決定するとともに、特別遊技後の変動パターン選択状態を切り替える。変動パターン選択状態とは、前述の変動パターンテーブルを選択する際に参照される条件の一つである。変動パターン選択状態の切り替え時期は、特別遊技の終了時又は変動パターン選択状態の終期回数を満了したときである。本実施形態では、変動パターン選択状態として、「低確率通常変動状態α」、「高確率短縮変動状態β」、「高確率特殊変動状態γ」などの3種類が存在する。ここで、低確率通常変動状態αとは、遊技状態が通常状態(低確率状態)のときに選択される通常変動パターンテーブル(図7のA1,B1)を参照して特別図柄の変動パターンを決定する状態である。高確率短縮変動状態βとは、遊技状態が特別図柄の確変状態(後述の限定期間を除く)のときに選択される確変変動パターンテーブル(図7のA2,B2)を参照して特別図柄の変動パターンを決定する状態である。高確率特殊変動状態γとは、遊技状態が特別図柄の確変状態であって特別遊技の終了直後の一定期間(第2特別図柄の作動保留球の最大数(4個)に対応した図柄変動回数(4回)の変動表示に亘る期間:「限定期間」と称する)のみ選択が許容される特殊変動パターンテーブル(図7のA3,B3)を参照して特別図柄の変動パターンを決定する状態である。本実施形態では、図柄群A〜Dのいずれが選択された場合でも、変動パターン選択状態は、(1)特別遊技の終了直後、図柄変動回数4回の限定期間のみ高確率特殊変動状態γに滞在し、(2)限定期間の終了後、且つ、その実行回数がST回数(100回)内にあるときは高確率短縮変動状態βに滞在し、(3)ST回数の終了後、すなわち、実行回数として101回目以降は低確率通常変動状態γに滞在する。無論、初当たりが発生するまでの期間は、低確率通常変動状態αに滞在することになる。なお、遊技状態制御手段165は、現在の遊技状態情報および変動パターン選択状態情報を含む演出制御コマンド(「遊技状態指定コマンド」と称する)を生成して、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する。
エラー監視制御手段170は、I/Oポート回路104の入力情報を監視し、磁気センサによる磁気検知信号、断線短絡電源異常信号、電波センサによる電波検知信号、扉・枠開放信号などを検査して、遊技機がエラー状態であるか否かを判定する。エラー状態である場合には、演出制御基板200にエラー状態演出を指示すべく、当該エラー情報を含む演出制御コマンド(「エラー演出指定コマンド」)を要求する。なお、図3では記載を省略しているが、扉開放スイッチはガラス枠5が開放されているか否かの検出手段であり、枠開放スイッチは前枠2が開放されているか否かの検出手段であり、裏セット開放スイッチは裏セット盤30が開放されているか否かの検出手段である。また、磁気センサおよび電波センサはいわゆるゴト行為を発見するための検出手段である。
メイン情報記憶手段180は、特別図柄遊技および普通図柄遊技にて取得した乱数値情報、特別図柄および普通図柄の作動保留球情報、特別図柄遊技および普通図柄遊技に関する遊技状態(確変状態、時短状態、入球容易状態)の情報、変動パターン選択状態に関する情報、当否抽選の結果情報(当り、小当り、はずれ)、特別図柄や普通図柄に係る停止図柄および変動パターンの情報、特別遊技に関する情報(ラウンド数、開放時間、開放態
様(1ラウンド遊技あたりの開放回数)など)、特別図柄表示装置71,72の動作状態を示すステイタス情報、特別電動役物642の動作状態を示すステイタス情報、演出制御コマンドデータの情報等を一時記憶するように構成されており、各情報を記憶するための所定の記憶領域を備えている。
コマンド送受信手段190は、コマンド送信要求があった場合に、メイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納された各種の演出制御コマンドデータをパラレル伝送方式にて演出制御基板200に送信するように構成されている。なお、各演出制御コマンドは、1バイトのMODEデータと、1バイトのEVENTデータとを含んだ2バイト構成となっており、MODEとEVENTを区別するために、MODデータのBit7は「1」、EVENTデータのBit7は「0」としている。これらの情報を有効なものとして送信する場合、MODEおよびEVENTの各々に対してストローブ信号が出力される。各処理で発生した演出制御コマンドは、原則として、メイン情報記憶手段180のコマンド格納領域にセットされた順番に従って割込み周期毎に1コマンド送信される。
演出制御基板200は、図4に示すように、演出抽選乱数発生手段210、演出統括手段220、ランプ演出制御手段230、役物演出制御手段240、エラー演出制御手段250、サブメイン情報記憶手段260、コマンド送受信手段270、を含む。なお、演出制御基板200における上述の各手段は、演出制御基板200上に配されたサブメインCPU201、ROM202、RAM203、電子回路等のハードウェア及びROM202に格納された制御プログラム等のソフトウェアにより構成されるものを機能的に表現したものである。
演出抽選乱数発生手段210は、サブメインCPU201のプログラム処理によって各種のソフトウェア乱数(演出抽選乱数)を生成するための乱数カウンタを備えている。これらの乱数カウンタは、ソフトウェア的に乱数を生成する乱数生成手段としての役割を担っている。このソフトウェア乱数としては、先読み予告演出の実行可否の抽選に使用する先読み予告抽選乱数、先読み予告パターンの選択に使用する先読み予告パターン乱数、装飾図柄の停止図柄の選択に使用する装飾図柄乱数、装飾図柄の変動演出パターンの選択に使用する変動演出パターン乱数、予告演出パターンの選択に使用する予告演出パターン乱数、大当り演出パターンの選択に使用する大当り演出パターン乱数、保留内連荘演出の実行可否の抽選に使用する連荘演出抽選乱数、保留内連荘演出の連荘演出パターンの選択に使用する連荘演出パターン乱数などが含まれる。これらの乱数の更新時期としては、後述の演出制御側メイン処理内でコマンド解析が行われなかった場合の残余時間を利用して更新する。
演出統括手段220は、演出モード制御手段221、保留情報表示制御手段222、先読み予告制御手段223、装飾図柄決定手段224、変動演出決定手段225、予告演出決定手段226、大当り演出決定手段227、を含む。
保留情報表示制御手段222は、第1特別図柄の作動保留球数をカウントするための第1保留球数カウンタ、第2特別図柄の作動保留球数をカウントするための第2保留球数カウンタを有している。保留情報表示制御手段222は、主制御基板100からの図柄記憶数コマンドを受信すると、この図柄記憶数コマンドに含まれる作動保留球数の情報に基づき、第1保留球数カウンタおよび第2保留球数カウンタの値を更新する。また、保留情報表示制御手段222は、第1保留球数カウンタおよび第2保留球数カウンタの値に基づいて、演出表示装置70の保留表示部701,702に、第1特別図柄の作動保留球数に対応する数の保留画像と、第2特別図柄の作動保留球数に対応する数の保留画像とを表示する制御を行う。通常の表示態様では、特別図柄の作動保留球が生起されると白色表示の保留画像が表示される一方、次述する保留変化先読み予告演出が実行された場合には、先読
み予告の対象となった保留画像が通常の表示態様(表示色)の「白色」から特殊な表示態様(表示色)として「青色」、「緑色」、「赤色」、「虹色」のうちのいずれかを取り得る。上記4種類の特殊な表示態様は、抽選結果が大当りとなる信頼度(「大当り信頼度」と称する)と関係しており、「青色」、「緑色」、「赤色」、「虹色」の順に1段階ずつ大当り信頼度が高くなるように設定されている。本例では、保留画像が「虹色」に変化した場合には、当該先読み対象の作動保留球において大当りが確定的となる。なお、保留変化先読み予告演出において、保留画像の表示態様の変化を表示色ではなく、形状や模様等で表現してもよい。
先読み予告制御手段223は、主制御基板100から事前判定コマンドを受信したことを契機として、先読み予告の実行可否を抽選にて決定する。先読み予告制御手段223は、第1特別図柄の事前判定結果の情報と第2特別図柄の事前判定結果の情報とを区別して、それぞれ所定の上限個数(4個)まで、作動保留球の入球順序と結合したかたちでサブメイン情報記憶手段260の先読み情報格納領域に一時記憶する。この先読み情報格納領域は、主制御基板100の保留記憶領域と同様の構成となっており、各始動口61,62への入球順に、保留1記憶領域(1個目の保留記憶領域)、保留2記憶領域(2個目の保留記憶領域)、保留3記憶領域(3個目の保留記憶領域)、保留4記憶領域(4個目の保留記憶領域)がそれぞれ設けられている。各保留記憶領域は、当否事前判定結果の情報、図柄事前判定結果の情報、変動パターン事前判定結果の情報を1組セットとしてそれぞれ記憶可能である。
先読み予告制御手段223は、先読み予告の実行可否を判定するとき、主制御基板100による事前判定結果に基づき、この先読み予告の対象となる作動保留球に対して先読み的な判定(「先読み判定」とも称する)を実行する。本実施形態では、先読み予告には、通常先読み予告と特殊先読み予告(後述の保留内連荘演出)とが存在する。通常先読み予告は、装飾図柄の連続的な複数回の変動表示に亘って大当り当選又はリーチ演出発生の可能性を予告するいわゆる連続予告演出の一態様として発生される。先読み予告演出(連続予告演出)を実行可と判定した場合は、主制御基板100からの事前判定コマンドの情報(事前判定の結果)および図柄記憶数コマンドの情報(現存する作動保留球数)を解析して、今回の先読み予告演出の発生契機となる作動保留球(「トリガ保留」と称する)を対象として連続的な複数回の変動表示に亘る先読み予告演出パターンが抽選で決定される。なお、通常先読み予告には、保留変化先読み予告演出、チャンス目先読み予告演出、背景変化先読み予告演出など各種のバリエーションが存在する。一方、特殊先読み予告としては、大当り当選時に大当りとなる作動保留球が存在する可能性を示唆又は報知する保留内連荘演出が該当する。以下、「保留内連荘演出」の概要について説明する。
まず、「保留内連荘」とは、或る先行の作動保留球が消化された当否判定結果として大当りとなる場合、当該作動保留球に係る当否判定が許可されてから特別遊技の終了時までの特定期間内における所定タイミングにおいて存在する一以上の後続の作動保留球内に、大当りとなることが予定される作動保留球(「特定保留」とも称する)が存在することをいう。なお、以下では、後続の作動保留球のうち、はずれとなることが予定される作動保留球を「はずれ保留」、小当りとなることが予定される作動保留球を「小当り保留」とも称する。
本実施形態では、第1特別図柄の作動保留球よりも第2特別図柄の作動保留球を優先的に消化する、いわゆる優先消化を採用しており、保留内連荘の対象となる後続の作動保留球(特定保留)としては、第2特別図柄の作動保留球を対象とする。このように、本実施形態では、第2特別図柄の作動保留球を優先的に消化させる優先消化を採用しているため、保留内連荘は、先行の作動保留球が大当りで当選したときの遊技状態が特定遊技状態であることを前提として発生する。「特定遊技状態」とは、通常状態よりも特別遊技への移
行確率が高められた状態であり、特別図柄の確率変動機能、特別図柄の変動時間短縮機能、電チューサポート機能のうちの少なくとも一の機能が作動した状態のことである。本例では、特定遊技状態として少なくとも電チューサポート機能(入球容易状態)が作動していることを条件とする。ここで、本実施形態では、特別遊技の終了後のST期間中に、確率変動機能、変動時間短縮機能、および電チューサポート機能が作動する(同時に作動を開始して、同時に作動を終了する)構成となっているため、ST期間中は常に特定遊技状態であるといえる。。なお、本実施形態では、遊技状態が通常状態である状況下、当否判定の結果が確変大当りとなった場合(その特別遊技の終了後に特定遊技状態へ移行される状況である場合)、後続の作動保留球内に特定保留が存在していたとしても、その特別遊技中に保留内連荘演出が発生しないように構成されている。
続いて、「保留内連荘演出」とは、保留内連荘であることを示唆又は報知するための演出である。この保留内連荘演出には、図柄変動中に発生する第1の保留内連荘演出(「保留内連荘演出A」と称する)と、特別遊技中に発生する第2の保留内連荘演出(「保留内連荘演出B」と称する)とが含まれる。なお、本実施形態では、第1の保留内連荘演出と第2の保留内連荘演出との両方を備えているが、いずれか一方の保留内連荘演出を備えるものであってもよい。
保留内連荘演出Aの実行可否は、先行の作動保留球が消化されるタイミングにおいて第1実行条件が成立している場合に抽選にて決定される。本実施形態では、先行の作動保留球が高利益大当り(16R大当り)となることを前提とし、後続の作動保留球内に高利益大当り(16R大当り)となる特定保留が最先の特定保留として含まれる場合に、第1実行条件が成立する。換言すれば、後続の作動保留内に特定保留(=大当りとなる予定の保留)が存在していても、その特定保留に係る大当り種別が高利益大当りでない場合は、保留内連荘演出Aが実行されない。更に言えば、「後続の作動保留内に特定保留が複数存在する状況下、最先の特定保留に係る大当り種別が高利益大当りでなく且つ次の特定保留に係る大当り種別が高利益大当りである場合」であっても、保留内連荘演出Aが実行されない。従って、本例では、保留内連荘演出Aが発生した場合、高利益大当り(16R大当り)で保留内連荘することが確定的となる。なお、後続の作動保留球内に高利益大当り(16R大当り)となる特定保留が最先の特定保留として含まれる場合であっても、その特定保留より先に消化予定の保留が「ハズレであっても特定の変動パターン(所定時間以上の変動パターンである場合、例えば、最短変動時間以外の変動パターンや、リーチに係る変動パターン)を選択予定のもの」である場合には、保留内連荘Aを実行しない構成としてもよい。
保留内連荘演出Bの実行可否は、特別遊技の開始前のタイミングにおいて第2実行条件が成立している場合に抽選にて決定される。本実施形態では、先行の作動保留球が高利益大当り(16R大当り)となることを前提とし、後続の作動保留球内に特定保留が含まれる場合の他、後続の作動保留球が全てはずれ保留である場合でも、第2実行条件が成立するものとする。よって、保留内連荘演出Bが発生した場合でも、保留内連荘であることは確定せず、いわゆるガセ演出となる場合がある。なお、保留内連荘演出Aと同様に、保留内連荘演出Bが発生した場合、保留内連荘が確定的となる構成を採用してもよい。なお、保留内連荘演出Aと同様に、保留内連荘演出Bが発生した場合、保留内連荘が確定的となる構成を採用してもよい。また、保留内連荘演出Bにおいても、保留内連荘演出Aと同様に、先行の作動保留球が高利益大当り(16R大当り)となることを前提とし、後続の作動保留球内に高利益大当り(16R大当り)となる特定保留が最先の特定保留として含まれる場合に、第2実行条件が成立することとしてもよい。換言すれば、後続の作動保留内に特定保留(=大当りとなる予定の保留)が存在していても、その特定保留に係る大当り種別が高利益大当りでない場合は、保留内連荘演出Bが実行されない。更に言えば、「後続の作動保留内に特定保留が複数存在する状況下、最先の特定保留に係る大当り種別が高
利益大当りでなく且つ次の特定保留に係る大当り種別が高利益大当りである場合」であっても、保留内連荘演出Bが実行されない。従って、この場合には、保留内連荘演出Bが発生した場合、高利益大当り(16R大当り)で保留内連荘することが確定的となる。なお、後続の作動保留球内に高利益大当り(16R大当り)となる特定保留が最先の特定保留として含まれる場合であっても、その特定保留より先に消化予定の保留が「ハズレであっても特定の変動パターン(所定時間以上の変動パターンである場合、例えば、最短変動時間以外の変動パターンや、リーチに係る変動パターン)を選択予定のもの」である場合には、保留内連荘Bを実行しない構成としてもよい。
先読み予告制御手段223は、サブメイン情報記憶手段260の先読み情報格納領域(保留1記憶領域、保留2記憶領域、保留3記憶領域、保留4記憶領域)に記憶された事前判定結果の情報を参照して、保留1記憶領域→保留2記憶領域→保留3記憶領域→保留4記憶領域の順番で、すなわち、後続の作動保留球のうち最先のものから順番に先読み判定を行い、この後続の作動保留球内に複数の特定保留が含まれている場合には、保留内連荘演出Aの先読み判定では最先の特定保留のみを対象とする一方で、保留内連荘演出Bの先読み判定では複数の特定保留を対象とする。すなわち、保留内連荘演出にて報知される特定保留の個数は常に1個であるのに対して、保留内連荘演出Bにて報知される特定保留の個数は1個とは限らず複数個のときもあり得る。
続いて、保留内連荘演出の演出内容(「連荘演出パターン」と称する)は、連荘演出パターンテーブルに基づき決定される。本例では、連荘演出パターンを決定する際に参照される複数種の連荘演出パターンテーブルが保持されている。
図8(A)は保留内連荘演出Aの連荘演出パターンを選択する際に参照される連荘演出パターンテーブル、図8(B)は保留内連荘演出Bの連荘演出パターンを選択する際に参照される連荘演出パターンテーブルである。各連荘演出パターンテーブルには、複数種の連荘演出パターンが規定されており、各連荘演出パターンに対応して演出内容および実行タイミングが定められている。各図中では、説明の便宜上、「選択率」を表記しているが、実際には演出パターン乱数値に応じて、演出パターンを決定するための判定値(乱数値の範囲)が設定されており、演出パターン乱数値がいずれの判定値に属するかに基づき、演出パターンが決定されるようになっている。なお、本実施形態では、図8に示すように、保留内連荘演出の具体的演出態様として演出画像AX,BXが用意されているが、「演出画像」としては、静止画で構成される演出画像、動画で構成される演出画像、静止画および動画の両方で構成される演出画像を例示できる。
図8(A)に示すように、保留内連荘演出Aの演出パターンテーブルには、複数種の演出パターンPA1,PA2が定められている。連荘演出パターンPA1が選択された場合には、装飾図柄の変動中に、保留内連荘演出以外のいかなる場面でも現出することのない、特殊な演出画像「AX1」が表示される。図9(A)に示すように、演出画像AX1としては、例えば、装飾図柄の変動中に流れ星が画面を横切るような演出が該当する。連荘演出パターンP2が選択された場合には、装飾図柄の最終停止図柄として、図9(B)に示すように、その他のいかなる場面でも現出することのない、特殊の大当り図柄「S・S・S」が確定表示される演出が該当する。
なお、本例において、保留内連荘演出Aは、先行の作動保留球が高利益大当り(16R特定大当り)となり、且つ、後続の作動保留球内に高利益大当り(16R特定大当り)となることが予定される特定保留が含まれる場合にのみ発生する。従って、保留内連荘演出Aの発生時点で、高利益大当りが連続することが確定する。
図8(B)に示すように、保留内連荘演出Bの演出パターンテーブルには、複数種の演
出パターンPB1〜PB9が定められている。演出パターンPB1が選択された場合には、開始デモ演出中に、保留内連荘演出以外のいかなる場面でも現出することのない特殊な演出画像「BX1」が表示される。図9(C)に示すように、開始デモ演出では、演出画像BX1として、「ボーナス」という文字情報が表示される。また、演出パターンPB2〜PB7が選択された場合には、ラウンド演出中に、保留内連荘演出以外のいかなる場面でも現出することのない特殊な演出画像「BX2」が表示される。図9(D)に示すように、演出画像BX2としては、例えば、画面内に奥義書を模した画像が一つ登場する演出が該当する。演出パターンPB8が選択された場合には、ラウンド演出中に、保留内連荘演出以外のいかなる場面でも現出することのない特殊な演出画像「BX3」が表示される。図9(E)に示すように、演出画像BX3としては、例えば、画面内に奥義書を模した画像が二つ登場する演出が該当する。なお、この演出パターンPB8は、後続の作動保留球内に特定保留が複数存在する場合に選択され得る。また、演出パターンPB9が選択された場合には、終了デモ演出中に、保留内連荘演出以外のいかなる場面でも現出することのない特殊な演出画像「BX4」が表示される。図9(F)に示すように、終了デモ演出では、演出画像BX4として、「奥義伝承」という文字情報が表示される。
このように保留内連荘演出Bは、大当り演出の一連の過程における、開始デモ演出、ラウンド演出、デモ終了演出のうちのいずれかにて発生する。また、保留内連荘演出Bは、複数回のラウンド演出内において、1回(単一のラウンド)のみ発生する場合と、複数回(複数のラウンド)で発生する場合とがある。なお、本例において、保留内連荘演出Bは、先行の作動保留球が高利益大当り(16R特定大当り)となることを前提として、後続の作動保留球内に特定保留が含まれている場合だけでなく、後続の作動保留球内に特定保留が含まれない場合(すなわち、はずれ保留のみ)でも発生することがある。すなわち、開始デモ演出中および終了デモ演出中に発生する保留内連荘演出Bとして選択される演出パターンPB1,PB9は、特定保留(1個)が含まれている場合にのみ選択され得るものであるため、保留内連荘の確定を報知する演出に該当するのに対して、ラウンド演出中に発生する保留内連荘演出Bとして選択される演出パターンPB2〜PB8は、特定保留(1個、2個)が含まれている場合だけでなく、特定保留が含まれていない場合でも選択され得るものであるため、保留内連荘の可能性を示唆する演出に該当する。そのため、保留内連荘演出Bとして奥義書(1個又は2個)が出現したとしても、保留内連荘は必ずしも確定せず、当該奥義書に係る保留内連荘演出Bが発生した時点で、後続の作動保留球内に、特定保留が存在する場合(保留内連荘の報知が真実の場合)と、特定保留が存在しない場合(保留内連荘の報知がガセである場合)とが択一的に生じ得る。また、ラウンド演出中に発生する保留内連荘演出Bとして選択される演出パターンPB2〜PB7は、特定保留が1個含まれている場合又は特定保留が含まれない場合に選択され得るものであるため、これに対応する演出画像BX2は、後続の作動保留球内に一の特定保留が含まれる可能性のみを報知し得るものであるのに対して、演出パターンPB8は、特定保留が複数個含まれる場合又は特定保留が含まれない場合に選択され得るものであるため、これに対応する演出画像「BX3」は、後続の作動保留球内に複数の特定保留が含まれている可能性を報知し得るものである。つまり、後続の作動保留球内に含まれる特定保留の個数が、奥義書の個数と対応したかたちで遊技者に対して示唆される。
また、保留内連荘演出が発生する場合、すなわち、先行の作動保留球と後続の作動保留球とのそれぞれで大当りが発生することで、短期間のうちに複数の特別遊技が発生することが予定されている場合には、外観上、これらの複数の特別遊技状態を一つの特別遊技状態に見せるための特殊連続演出が発生する。つまり、特殊連続演出は、実際には特別遊技が一旦終了して、図柄変動演出に移行しているのにも関わらず、この図柄変動演出中も特別遊技が継続しているかのように見せかける演出である。本例では、説明の便宜上、複数の大当りとして二つの大当りを想定する。ここで、先行の作動保留球に基づく大当りおよび特別遊技を「先の大当り」および「先の特別遊技」とも称し、後続の作動保留球に基づ
く大当りおよび特別遊技を「後の大当り」および「後の特別遊技」とも称する。
特殊連続演出は、少なくとも、先の特別遊技における終了デモ演出(「特殊終了デモ演出」)と、先の特別遊技と後の特別遊技との間に発生する図柄変動演出(「特殊図柄変動演出」)と、後の特別遊技における開始デモ演出(「特殊開始デモ演出」)とが連続的に繋がって構成される。具体的には、特殊終了デモ演出と特殊図柄変動演出と特殊開始デモ演出とが一連の連続演出として実行され、先の特別遊技から後の特別遊技までに亘る演出において一貫したストーリー性のある演出内容、関連性のある演出内容、又は一連の動画像表示とすることで、先の特別遊技と後の特別遊技とが継続した一つの特別遊技として見せることができる。なお、このような趣旨により、先の大当りにおける特殊終了デモ演出では、通常の終了デモ演出とは異なり、特別遊技の終了を告げるメッセージは表示されず、同様に、後の大当りにおける特殊開始デモ演出では、通常の開始デモ演出とは異なり、特別遊技の開始を告げるメッセージは表示されない。なお、上述の変形例として、特殊連続演出は、先の特別遊技における終了デモ演出と、後の大当りに係る図柄変動演出までの1以上の図柄変動演出とが連続的に繋がって構成されるものであってもよい。
本例では、特殊連続演出の実行条件は、先の大当りが高利益大当り(16R特定大当り)、且つ、後の大当りが高利益大当り(16R特定大当り)であること、つまり、先行の作動保留球が16R大当りで当選することを前提に、後続の作動保留球内に16R大当りが最先の特定保留として含まれることである。なお、後続の作動保留球がいずれもはずれの保留のみである場合、あるいは、後続の作動保留球内に8R大当りが最先の特定保留として含まれる場合には、いわゆるガセ演出として特殊連続演出が途中で終了する。
特殊連続演出の一部を構成する特殊図柄変動演出は、先の特別遊技の終了直後における限定期間内に発生するものである。そのため、特殊図柄変動演出の内容は、特殊演出モードの滞在下で選択される変動演出パターン(「特殊変動演出パターン」と称する)に基づく。なお、本例では、抽選結果が16R大当り又ははずれの場合にのみ、特殊変動演出パターンが選択される。すなわち、この限定期間では、16R大当り又ははずれになる場合に、変動時間を平均変動時間よりも短い(本例では最短の変動時間の)2秒に設定した特殊変動演出が発生する。はずれの場合にも特殊変動演出パターンが選択されるのは、最先の特定保留(16R大当り)は必ずしも後続の作動保留球内で最先にあるわけではなく、その間にはずれ保留が介在する場合でも、すなわち、最先の特定保留(16R大当り)が消化されるまでの間も特殊変動演出で繋げる必要があるからである。具体的には、主制御基板100側では、特別遊技後の限定期間内において高確率特殊変動状態γに遷移しており、特別図柄の変動パターンの選択において特殊変動パターンテーブルが参照される状況下、当該特殊変動パターンテーブルでは、16R大当り又ははずれである場合、いずれも超短縮の変動時間(2秒)となる特殊な変動パターンPX9,PH9が選択される。演出制御基板200側では、特殊演出モードに滞在下、この変動パターンPX9,PH9に紐付いて、上記の特殊変動演出パターンが選択され、特殊変動演出が実行される。このように特殊変動演出を超短縮の変動時間(2秒)から構成する理由としては、先の特別遊技と後の特別遊技との間に発生する変動演出を短縮化させて、先の特別遊技と後の特別遊技とをシームレスに繋げるためである。
なお、後続の作動保留球が全てはずれの場合には、限定期間中において特殊変動演出が発生するものの、後の大当り(16R大当り)は発生せず、限定期間の終了により、特殊連続演出を途中で終了する(いわゆるガセ演出となる)。一方、後の大当りが8R大当りである場合には、限定期間中においてスーパーリーチ演出が現出され、これにて特殊連続演出が途中で終了し(いわゆるガセ演出となる)、高利益大当りの発生も否定される。したがって、限定期間内では、変動演出パターンとして、当否抽選の結果が16R大当りである場合には超短縮の変動態様(特殊変動演出:2秒)のみが選択される一方、8R大当
りである場合には長時間の変動態様(スーパーリーチ演出:90秒)のみが選択されるため、装飾図柄の変動態様がリーチ演出に発展した時点で、高利益大当りで保留内連荘することが否定される。なお、後続の作動保留球がいずれもはずれの保留のみである場合、あるいは、後続の作動保留球内に8R大当りが最先の特定保留として含まれる場合には、特殊連続演出を実行しないように構成してもよい(すなわち、最先の特定保留が16R大当りである場合に限って特殊連続演出を発生させる)。その場合には、保留内連荘演出Bにガセ演出を含めずに、保留内連荘演出Bの発生によって保留内連荘が確定する仕様であることが好ましい。
また、本実施形態では、特殊連続演出には、後の特別遊技におけるラウンド演出において発生する擬似カウント演出が含まれる。この擬似カウント演出は、後の特別遊技におけるラウンド数および獲得賞球数に、先の特別遊技におけるラウンド数および獲得賞球数を上乗せして表示するものである(詳細後述)。
また、本実施形態では、保留内連荘演出および特殊連続演出を実行するうえで、以下の制約条件がある(詳細は図38を用いて後述する)。
1−1)先行の作動保留球の消化に基づく図柄変動表示中に保留内連荘演出Aが発生した場合は、当該変動表示後、その特別遊技中に保留内連荘演出Bは発生しない。その理由としては、特別遊技中に保留内連荘演出Bを改めて発生させてしまうと、保留内連荘回数(後続の作動保留球内に存在する特定保留の個数)が1回であるにも関わらず、複数回あると遊技者に誤認させてしまうおそれや、本例では確定報知演出ではない保留内連荘演出Bであるが故に、本当に保留内連荘が起こるのかといった不安を遊技者に覚えさせてしまうおそれがあるからである。なお、先行の作動保留球の消化に基づく図柄変動表示中に保留内連荘演出Aが発生した場合でも、当該変動表示後、その特別遊技中に保留内連荘演出Bは発生させるように構成してもよく、その場合には、保留内連荘演出Bを保留内連荘の確定報知演出として構成することが好ましい。
1−2)先行の作動保留球の消化に基づく図柄変動表示中に保留内連荘演出Aが発生した場合は、後続の作動保留球が消化されたときの図柄変動表示中に保留内連荘演出Aは再度発生しない。これは特殊連続演出の発生に伴って二つの特別遊技状態を一つの特別遊技状態として見せようとしても、この特殊連続演出の実行中に図柄変動演出としての保留内連荘演出Aが発生したのでは、図柄変動演出中であることを秘匿するという趣旨を没却してしまうおそれがあるからである。また、保留内連荘演出Aの発生を契機として特殊連続演出が開始された場合、この特殊連続演出中(限定期間内)において後続の作動保留球が消化されたときの変動時間は極短時間(2秒)に設定されているため、この短時間内に保留内連荘演出Aを発生させても演出効果が低く、また、保留内連荘演出と特殊連続演出との競合によって両者の演出効果が希薄化されるおそれがあるからである。
1−3)先行の作動保留球の消化に基づく変動表示中に保留内連荘演出Aが発生した場合は、後続の作動保留球が大当りとなった場合の当該大当り演出中に保留内連荘演出Bは発生し得る。これは特殊連続演出中であっても大当り演出中に発生するものであれば、遊技者は通常の保留内連荘演出Bが発生したものと感じ、違和感が生じ得ないからである。また、特殊連続演出は、少なくとも先の大当り演出中の終了デモ演出から後の大当り演出中の開始デモ演出までの一連の演出を繋げるものであるため、特殊連続演出の終了後(すなわち、後の特別遊技におけるラウンド演出以降のタイミング)に保留内連荘演出を発生させるものであれば、保留内連荘演出と特殊連続演出とが競合するという不具合は生じないからである。
演出モード制御手段221は、主制御基板100からの遊技状態指定コマンドに基づき
、主制御基板100側で管理された遊技状態および変動パターン選択状態との整合性をとるかたちで、演出モードの移行制御を実行する。本実施形態では、3種類の演出モードとして、通常演出モードα、確変演出モードβ、特殊演出モードγが含まれており、主制御基板100から指示された特別図柄の変動パターンが同一であっても、演出モード毎に図柄変動演出の具体的内容を特定する変動演出パターン(詳細後述)が異なるように設定されている。演出表示装置70には、現在滞在中の演出モードに対応した演出モード報知画像(本例では、装飾図柄の背面表示となる背景画像)が表示され、この背景画像は演出モード毎に互いに異なるよう設定されているため、背景画像の種類から、現在滞在中の演出モードがいずれであるかを遊技者が認識し得るようになっている。
各演出モードについて概説する。まず、通常演出モードαは、主制御基板100側の変動パターン選択状態として、低確率通常変動状態αが選択されている場合に設定され、その背景画像として「通常背景」が表示される。確変演出モードβは、主制御基板100側の変動パターン選択状態として、高確率短縮変動状態βが選択されている場合に設定され、その背景画像として「確変背景」が表示される。特殊演出モードγは、主制御基板100側の変動パターン選択状態として、高確率特殊変動状態γが選択されている場合に設定される。この特殊演出モードは、特別遊技の終了直後の4回に亘る期間(限定期間)を限度として滞在し、この限定期間を超えると、確変演出モードβに遷移する。特別遊技中に保留内連荘演出Bが発生した場合、すなわち、連続変動演出が実行されている場合には、背景画像として「特殊背景」を表示する。この特殊背景は、特殊開始デモ演出および特殊終了デモ演出における背景表示と共通するものであり、特殊連続演出中の一連の過程として共通の背景表示が行われることで、特殊連続演出の一要素としても機能する。一方、特別遊技中に保留内連荘演出Bが発生しなかった場合、すなわち、連続変動演出が実行されていない場合には、背景画像として確変演出モードと共通の「確変背景」を表示する。
装飾図柄決定手段224は、主制御基板100からの変動開始コマンドに含まれる情報(変動パターン情報、キャラクタ演出番号情報)に基づき、装飾図柄の最終的な停止図柄の組み合わせ(左図柄・中図柄・左図柄)を抽選により決定する。本例では、複数種類の装飾図柄を含む3つの図柄列が構成される。この装飾図柄は、例えば、数字又は文字からなる識別要素により形成されている。本例では、識別要素として、「1」〜「9」の数字、「S」の文字などの全10種類が設定されている。各装飾図柄は図柄列の配列に従って「1」→「2」→「3」→・・・→「8」→「9」→「S」の順序で各表示領域Z1,Z2,Z3にて巡回表示させる。
また、装飾図柄決定手段224は、装飾図柄の停止図柄の組合せ(「停止図柄パターン」ともいう)を抽選で決定する際に参照される複数種の停止図柄パターンテーブルを保持している。この複数種のテーブルとしては、大当り用の停止図柄パターンテーブル、小当り用の停止図柄パターンテーブル、リーチはずれ用の停止図柄パターンテーブル、非リーチはずれ用の停止図柄パターンテーブルなどがある。装飾図柄の停止図柄は、3つの図柄の組み合わせとして形成され、「大当りを示す停止図柄(大当り図柄)」と、「はずれを示す停止図柄(はずれ図柄)」とを含む。特定大当り(確変大当り)を示す大当り図柄は、同一の奇数数字の図柄が3つ揃った停止態様の組合せ(例えば「7・7・7」)となる。通常大当り(非確変大当り)を示す大当り図柄は、同一の偶数数字の図柄が3つ揃った停止態様の組合せ(例えば、「2・2・2」)となる。はずれ図柄は、3つの図柄のうちの少なくとも1つが他の数字と異なる数字の図柄となる停止態様の組合せ(例えば「1・3・8」)となる。ここで、はずれ図柄のうちリーチはずれ図柄は、左図柄と右図柄とが一致している状態で中図柄のみが前後に数コマずれた停止態様の組合せ(例えば「3・1・3」)となる。なお、「小当りを示す停止図柄(小当り図柄)」や、大当り図柄であっても2R大当り図柄などの場合は、例えば「3・5・7」のような所定の停止態様の組み合わせとなる場合がある。なお、本実施形態では、前述のように、保留内連荘を確定的に
報知するための特殊の大当り図柄として「S・S・S」が設けられている。装飾図柄決定手段224は、保留内連荘演出Aを実行することが決定された場合に、連荘演出パターンPA2が選択されているときは、通常の大当り図柄(「3・3・3」など)を、特殊の大当り図柄(「S・S・S」)に差し替える。
変動演出決定手段225は、主制御基板100からの変動開始コマンドに含まれる情報(変動パターン情報)に基づき、装飾図柄の変動表示における変動開始から停止までの変動過程(演出過程)を規定した変動演出パターンを決定する。本実施形態では、リーチ表示後に行われる図柄変動演出(リーチ演出)として、演出内容が単純なリーチ演出(ノーマルリーチ演出)と、演出内容が途中で発展するリーチ演出(スーパーリーチ演出)とが含まれる。変動演出決定手段225は、変動演出パターンを選択する際に参照される複数種の変動演出パターンテーブルを保持しており、これら複数種の変動演出パターンテーブルの中から特別図柄の変動パターン(変動時間)に対応した変動演出パターンテーブルを選択するようになっている。変動演出パターンテーブルでは、特別図柄の変動パターン抽選の結果(すなわち、リーチ種別)に応じて、変動演出パターン乱数値と変動演出パターンとが対応付けられている。ここで、主制御基板100側では変動パターンとして図柄変動の基本パターン(例えば、「ノーマルリーチA」、「スーパーリーチA」など)が定まるのに対して、演出制御基板200側では変動演出パターンとして当該基本パターンを基に演出表示過程のシナリオを詳細に規定した図柄変動の詳細パターン(例えば、「ノーマルリーチA1,A2,A3…」、「スーパーリーチA1,A2,A3…」など)が定まる。このように装飾図柄の変動演出パターンには、装飾図柄の変動表示態様、すなわち、装飾図柄の変動開始から変動終了までの一連の演出表示過程のシナリオが定義されており、当該表示過程中の各段階において予告演出を発生させるタイミングなどもタイムスケジュールとして規定されている。なお、装飾図柄を停止させるための停止順序は、変動演出パターン毎に予め定められており、本実施形態では原則として、左図柄→右図柄→中図柄の順に停止させる。但し、変動時間の短い変動演出パターンである場合には、左図柄・中図柄・右図柄をほぼ同時に停止させ、特定の変動演出パターンである場合には、左図柄→中図柄→右図柄の順に停止させることもできる。このとき、上記原則の停止順序(左図柄→右図柄→中図柄)でない場合は、大当り期待度が相対的に高くなる傾向となる。
予告演出決定手段226は、上述した変動演出パターンのシナリオに沿って装飾図柄の変動過程の各段階で実行される予告演出の内容を規定した予告演出パターンを決定する。予告演出パターンには、特定のキャラクタの画像、アニメーションなどを一時的又は段階的に画像表示させる演出パターンや、特定の音声を出力する演出パターン、可動役物を動作させる演出パターン等が含まれる。予告演出は、装飾図柄の変動表示と並行して実行され、その図柄変動が大当り態様にて停止する大当り信頼度が高いことを予告的に示唆するものである。予告演出には、装飾図柄の変動過程においてリーチ状態が発生する前(リーチ発生時を含む)に実行される予告演出と、リーチ状態が発生した後に実行される予告演出とがある。予告演出はそれぞれ大当り信頼度が異なるものとなっており、基本的には、リーチ発生前に表示される予告演出よりも、リーチ発生後に表示される予告演出の方が相対的に大当り信頼度は高くなっている。予告演出決定手段226は、予告演出パターンを選択する際に参照される予告演出パターンテーブルを予告演出の種類別に保持しており、変動演出パターンのシナリオに沿って発生する予告演出の種類に応じた予告演出パターンテーブルを選択するようになっている。予告演出決定手段226は、上記で選択された予告演出パターンテーブルを参照して、演出抽選乱数発生手段210から取得した予告演出パターン乱数値に基づき、抽選によって、複数種の予告演出パターンの中からいずれかを選択する。なお、具体的な予告演出パターンの種類としては、コメント予告演出パターン、背景予告演出パターン、SU(ステップアップ)予告演出パターン、群予告演出パターン、カットイン予告演出パターン、役物可動予告演出パターン、などが用意されている。この予告演出は、基本的には、演出表示装置70での装飾図柄の変動表示に、1又は複数
の予告演出の表示を合成することによって行われる。そのため、同一の変動演出パターンによる装飾図柄の変動表示であっても、1又は複数の予告演出との組み合わせによって多彩な演出態様を発生させることが可能となる。
大当り演出決定手段227は、特別遊技中であることを報知する大当り演出の内容(大当り演出パターン)を決定する。大当り演出は、特別遊技の開始を報知する開始デモ演出と、ラウンド遊技中であることを報知するラウンド演出と、特別遊技の終了を報知する終了デモ演出とを含む。大当り演出決定手段227は、主制御基板100から大当り開始デモコマンドを受信した場合、サブメイン情報記憶手段260に格納された大当り種別の情報などに基づき、大当り演出パターン(開始デモ演出パターン、ラウンド演出パターン、終了デモ演出パターン)を決定する。この大当り演出パターンには、大当り種別に応じて、大当り開始デモ演出時間とラウンド演出時間(大入賞口64,65の開放パターンに応じた演出時間)と大当り終了デモ演出時間とが設定されるとともに、その時間軸に沿って一連の演出内容が設定されている。また、大当り演出決定手段227は、大当り演出パターンに従って、主制御基板100から大当り開始デモコマンドを受信したことを契機として開始デモ演出を実行し、ラウンド演出指定コマンドを受信したことを契機として各ラウンド演出を実行し、大当り終了デモコマンドを受信したことを契機として終了デモ演出を実行する。
ここで、通常の大当り開始デモ演出では、例えば画面上に「大当り開始」の文字が表示されて、特別遊技の開始が告げられる。また、通常のラウンド演出では、例えば画面上の現在実行中のラウンド数や獲得賞球数が表示されるとともに、特別遊技を盛り上げる各種画像(アニメーション画像など)が表示される。そして、通常の大当り終了デモ演出では、例えば画面上に「大当り終了」の文字が表示されて、特別遊技の終了が告げられる。
なお、特殊連続演出が実行される場合には、先の大当りにおける終了デモ演出を通常の演出内容から特殊の演出内容(特殊変動演出と一体性をもたせる演出内容)に差し替えるとともに、大当り終了の文字を表示しない。また、特別連続演出が実行される場合には、後の大当りにおける開始デモ演出を通常の演出内容から特殊の演出内容(特殊変動演出と一体性をもたせる演出内容)に差し替えるとともに、大当り開始の文字を表示しない。さらに、特殊連続演出が実行される場合には、後の特別遊技におけるラウンド演出にて、後の特別遊技の実行ラウンド数に、先の特別遊技のラウンド数を上乗せしたかたちで報知するとともに、後の特別遊技の賞球獲得数に、先の特別遊技の賞球獲得数を上乗せしたかたちで報知する擬似カウント演出が行われる。
以上、演出統括手段220は、前記決定された演出内容(先読み演出パターン、連荘演出パターン、変動演出パターン、予告演出パターン、停止図柄パターン、大当り演出パターンなど)に基づき画像および音響に関する画像制御コマンドを生成して、これをサブメイン情報記憶手段260のコマンド格納領域に格納する。
ランプ演出制御手段230は、演出統括手段220にて設定された演出内容に従って演出ランプの点灯や発光色等を制御する。ランプ演出制御手段230は、演出ランプLP(枠ランプ10、盤ランプ25)を点灯制御するための複数種のランプデータ(ランプパターンデータ)を保持しており、前記決定した演出パターンに応じたランプデータを読み出して、このランプ制御信号(ランプデータ)をランプ接続基板91へ送信する。
役物演出制御手段240は、演出統括手段220にて設定された演出内容に従って各可動役物24の駆動を制御する。役物演出制御手段240は、可動役物24を駆動制御するための複数種の駆動データを保持しており、前記決定した演出パターンに応じた駆動制御信号(駆動データ)をモータドライバ92へ送信する。
エラー演出制御手段250は、主制御基板100からエラー演出指定コマンドを受信した場合にエラー演出パターンを決定し、遊技機にエラー状態が発生したことを当該エラー演出パターンに従って報知するように構成されている。
サブメイン情報記憶手段260は、装飾図柄の情報、変動演出パターンの情報、予告演出パターンの情報、制御コマンドの情報等を一時記憶するように構成されており、各情報を記憶するための所定の記憶領域を備えている。例えば、コマンド格納領域には、主制御基板100からの演出制御コマンドを格納するための演出制御コマンドバッファ、画像制御基板300への画像制御コマンドを格納するための画像制御コマンドバッファ、画像制御基板300からのACKコマンドを格納するためのACKコマンドバッファを含む。各コマンドバッファはそれぞれリングバッファから構成されており、所定数の演出制御コマンド、画像制御コマンド、ACKコマンドをそれぞれ格納可能である。
コマンド送受信手段270は、主制御基板100から送信された演出制御コマンドを受信し、この演出制御コマンドを演出制御コマンドバッファに格納するように構成されている。コマンド送受信手段270は、主制御基板100からの前述のストローブ信号の入力に基づき割込みを発生させて演出制御コマンドの受信割込み処理(詳細後述)を実行し、この割込み処理において各種の演出制御コマンドを取得するようになっている。なお、コマンド送受信手段270は、ストローブ信号を受信した場合には、この演出制御コマンドの受信割込み処理を他の割込み処理(後述する優先レベル7未満の割込み処理)よりも優先的に行うようになっている。
また、コマンド送受信手段270は、演出統括手段220にて設定された演出内容(変動演出パターン情報、予告演出パターン情報、装飾図柄情報など)の実行を指示すべく、サブメイン情報記憶手段260に格納された画像制御コマンドをシリアル通信方式にて画像制御基板300へ送信する。画像制御コマンドは、原則として、サブメイン情報記憶手段260のコマンド格納領域にセットされた順番に従って所定の周期(本例では500μs)毎に送信される。これにより、画像制御基板300は、演出制御基板200から送信された各種の画像制御コマンドを解析し、変動演出パターンのシナリオに沿って演出表示装置70に装飾図柄を含む演出画像を変動表示させるとともに、変動表示過程の各段階で図柄変動の演出に重畳させたかたちで予告演出を表示させる。さらに、コマンド送受信手段270は、画像制御基板300から送信されたACKコマンドを受信し、このACKコマンドをACKコマンドバッファに格納するようになっている。
<主制御基板側の処理>
次に、図10〜図24のフローチャートを参照しながら、主制御基板100における動作処理の手順について説明する。主制御基板100側の処理は、主制御側メイン処理と、主制御側タイマ割込み処理と、を含んで構成される。
《主制御側メイン処理》
図10〜図11は主制御基板100の主制御側メイン処理を示すフローチャートである。この主制御側メイン処理では、電源投入時のリセットによりメインCPU101のセキュリティチェックが行われた後、プログラムがスタートして、S1以降の処理が開始される。
まず、電源投入時に必要な初期設定として、スタックポインタにスタック領域の初期値として先頭アドレスを設定するとともに(S1)、RAM103のアクセス許可を行う(S2)。続いて、タイマ割込みが発生した場合に処理するプログラムの先頭アドレスが格納されたベクタテーブルを設定し(S3)、メインCPU101の内蔵レジスタに初期値
を設定する(S4)。
続いて、RAMクリアスイッチがオンされているか否かを判定する(S5)。RAMクリアスイッチがオンされている場合(S5:YES)には、後述するS9でRAM103の全領域がゼロクリアされる。他方、RAMクリアスイッチがオンされていない場合(S5:NO)には、電源断情報フラグの値を読み込んで、電源断正常の情報が保存されているか否かを判定する(S6)。
ここで、電源断正常の情報が保存されている場合(S6:YES)には、RAM103の所定領域を対象としてチェックサムを算出する(S7)。そして、このチェックサムが0であるか否か、すなわち、チェックサムが正常であるか否かを判定する(S8)。なお、ここで算出される電源投入時のチェックサムには、後述の電源断時処理で算出されるチェックサムの補数が含まれているため、正常にバックアップされていれば、電源投入時のチェックサムは「0」となる。このように、電源断前にRAM103に記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを電源投入時に判断する。このとき、チェックサムが正常である場合(S8:YES)には、電源断前の状態に復帰すべく、後述するS12に移行する。他方、チェックサムが異常である場合に(S8:NO)には、RAM103の全領域をゼロクリアする(S9)。次に、RAM103に電源投入時の初期化データを設定する(S10)。続いて、演出表示装置70の初期化、演出ランプLPの初期化などを行うため、演出制御基板200への演出制御コマンド(「演出初期コマンド」)を要求する(S11)。
次に、電源断復帰設定処理において、RAM103における、電源投入正常情報の設定、各種エラーの初期設定、払出制御基板400との通信初期設定を順に行う(S12)。ここで、電源投入正常情報の設定としては、電源投入が正しく行われたことを保存するため、電源断情報フラグに電源投入正常データを格納するとともに、電源断発生の情報を初期化するため、電源断確認フラグをオフにする。次に、データ転送元アドレス、データ転送先アドレス、転送バイト数、をセットして、転送バイト数分のデータを転送する(S13)。そして、電源断時における特別図柄遊技ステイタスの値を読み込んで、特別図柄遊技に係る電源断復帰処理を行う(S14)。
続いて、主制御基板100と演出制御基板200との電源断復帰時の演出制御コマンド(「電源断復帰コマンド」)の送信要求を行う(S15)。この電源断復帰コマンドには、通信線の検査、特別図柄の作動状態、確率変動回数、時短回数、入球容易状態回数、変動パターン選択状態、エラー状態に関する情報が含まれている。なお、電源断前の未送信分のコマンド要求はクリアされる。。次に、図柄記憶数コマンド要求処理において、電源断時の第1特別図柄および第2特別図柄の作動保留球数の情報を読み込み、この作動保留球数の情報を含む演出制御コマンドを要求する(S16)。
続いて、普通電動役物622を電源断前の状態(例えば、第2始動口62を開放状態)に戻すための復帰設定を行う(S17)。さらに、特別電動役物642を電源断前の状態(例えば、大入賞口64を開放状態)に戻すための復帰設定を行う(S18)。続いて、特別図柄モードフラグの値を読み込み、電源断時における特別図柄の確率変動機能の作動状態を設定する(S19)。なお、特別図柄モードフラグとは、特別図柄遊技の作動確率(高確率又は低確率)を設定するためのフラグである。次いで、タイマ割込みを起動させるため、主制御マイコン110のCTC回路の初期設定として、所定のカウント値を設定して、タイマ割込みを4ms毎に発生させる(S20)。続いて、タイマ割込み処理の発生を禁止すべく割込み禁止を設定する(S21)。そして、ウォッチドッグタイマのリスタート準備として、クリアワード1(「55H」)を設定する(S22)。
次に、電源断の発生を判定するため、電源断確認フラグの値を読み込み、電源断が発生しているか否かを判定する(S23)。電源断が発生していない場合には、初期値乱数更新処理を実行する(S24)。この初期値乱数更新処理では、この初期値乱数更新処理では、普通図柄当り初期値乱数、特別図柄当りソフト初期値乱数および特別図柄当り図柄初期値乱数を更新する。具体的には、各カウンタの数値を1加算して、数値が最大値を超えた場合には最小値である「0」に戻す。
次に、タイマ割込み処理の発生を許可すべく割込み許可を設定して(S25)、上述の割込みを禁止する処理(S21)に戻り、S21〜S25のループ処理を繰り返し実行する。ここで、タイマ割込み処理は所定の周期ごとに定期的に実行されるが、前回の割込み処理が完了してから次回の割込み処理が発生するまでの間の残余時間を利用して、S21〜S25までの処理を繰り返す。そして、割込み禁止状態において割込み要求があった場合には、S25で割込み許可となったときにタイマ割込み処理が起動することとなる。他方、S23で電源断確認フラグがオンとなっている場合、すなわち、電源断が発生している場合には、S26に移行して、次述する電源断時処理を実行する。
次に、電源断時処理(S26〜S32)として、まず、ウォッチドッグタイマをリスタートさせるべく、クリアワード2(「AAH」)を設定する(S26)。次に、電源断情報フラグの内容が電源投入正常データであるか否かを判定する(S27)。電源投入正常情報である場合(S27:Yes)には、電源断情報フラグに電源断正常データを設定する(S28)。他方、電源投入正常情報でない場合(S27:No)には、電源断情報フラグに電源断異常データを設定して(S29)、S32に移行する。
次に、RAM103の所定領域(チェックサム領域を除く)に対してチェックサムを算出する(S30)。そして、チェックサムデータに対する補数を算出し、この補数の結果値をRAM103のチェックサム領域に設定する(S31)。続いて、RAM103のアクセス禁止設定をして(S32)、電源が落ちるまで処理をループする。
《主制御側タイマ割込み処理》
次に、主制御基板100の主制御側タイマ割込み処理を説明する。図12は、主制御基板100のタイマ割込み処理を示すフローチャートである。このタイマ割込み処理は、遊技制御マイコン110のCTC回路からの一定時間(例えば4ms)毎のクロックパルスにより起動され、上述の主制御側メイン処理に割り込むかたちで実行される。なお、以下で使用する用語として、「条件装置」および「役物連続作動装置」という用語は概念上の制御機器を意味しており、「条件装置」とは、特別図柄遊技で大当りが発生した場合に作動するものであり、「役物連続作動装置」とは、特別電動役物642を連続して複数回作動させることができるものである。
まず、このタイマ割込みが発生すると、メインCPU101内のレジスタの内容をRAM103のスタック領域に退避させた後、割込み動作条件を設定する(S51)。
次に、ウォッチドッグタイマをリスタートさせるべく、クリアワード2(「AAH」)を設定する(S52)。このとき、予め設定されたタイムアウト時間内に、CPU101のWDTクリアレジスタに、クリアワード1、クリアワード2が順に書き込まれることで、ウォッチドッグタイマがクリアされてリスタートされる。すなわち、メインCPU101がプログラムを正常に実行しているときは、定期的にクリアワード1,2が設定されることにより、ウォッチドッグタイマがタイムアウトする前にクリアおよびリスタートされることとなる。他方、ウォッチドッグタイマがタイムアウトすると、ユーザリセットが発生する。
次に、入力処理を実行する(S53)。この入力処理では、主制御基板100に接続されている各種スイッチとして、RAMクリアスイッチ以外のスイッチの情報が読み込まれる。すなわち、第1始動口スイッチ611、第2始動口スイッチ621、作動ゲートスイッチ631、大入賞口スイッチ641、扉開放スイッチ、枠開放スイッチ、裏セット開放スイッチ、磁気センサ、電波センサ、などの入力情報を読み込み、それらの状態判定を行ったうえで、これらの検出情報を格納する。
次に、各種乱数更新処理を実行する(S54)。この各種乱数更新処理では、普通図柄変動パターン乱数および特別図柄変動パターン乱数を更新する。普通図柄変動パターン乱数については、乱数カウンタの数値を1加算して、数値が最大値を超えた場合には最小値である「0」に戻す。他方、特別図柄変動パターン乱数については、前回の乱数から所定値(例えば3511)を減算する。なお、減算した結果が0未満の場合には、減算した結果に所定値(例えば50000)を加算する。
次に、初期値更新型乱数更新処理を実行する(S55)。この初期値更新型乱数更新処理では、普通図柄当り乱数、特別図柄当りソフト乱数および特別図柄当り図柄乱数を更新する。具体的には、各乱数カウンタの数値を1加算して、数値が最大値を超えた場合には最小値である「0」に戻す。また、カウンタの数値が1周した場合には、対応する初期値乱数の値を初期値として設定する。
次に、初期値乱数更新処理を実行する(S56)。この初期値乱数更新処理では、普通図柄当り初期値乱数、特別図柄当りソフト初期値乱数および特別図柄当り図柄初期値乱数を更新する。具体的には、各乱数カウンタの数値を1加算して、数値が最大値を超えた場合には最小値である「0」に戻す。
次に、タイマ減算処理を実行する(S57)。このタイマ減算処理では、ぱちんこ遊技機PMの遊技動作制御に用いる各種タイマの値を減算更新する。例えば、各種タイマの値を割込み周期(本例では4ms)ずつ減算する。なお、各種タイマには、特別図柄表示装置71,72に係る時間(変動時間、確定表示時間)を管理するための特別図柄遊技タイマ、などが含まれる。
次に、第2始動口有効期間設定処理を実行する(S58)。この第2始動口有効期間設定処理では、第2始動口62の入賞有効期間および入賞無効期間を判定し、この判定結果として、第2始動口62の有効期間データ又は無効期間データを設定する。
次に、入賞監視処理を実行する(S59)。この入賞監視処理では、前記入力処理(S53)での第1始動口スイッチ611、第2始動口スイッチ621、作動ゲートスイッチ631、大入賞口スイッチ641の検出情報に基づき、遊技球のスイッチ通過検査を行い、その結果、遊技球が各スイッチを通過したと判断した場合、遊技球が各スイッチを通過したことを示す情報を含む演出制御コマンドの送信要求、などを行う。
次に、賞球制御処理を実行する(S60)。この賞球制御処理では、入賞の種別に対応する賞球個数の指示をすべく払出制御コマンドを払出制御基板400へ送信するとともに、払出制御基板400からの受信データを監視して払出制御基板400との通信検査を行う。
次に、普通図柄作動ゲート監視処理を実行する(S61)。この普通図柄作動ゲート監視処理では、遊技球の作動ゲート63への通過を監視し、作動ゲート63を通過していると判断した場合、普通図柄抽選に係る乱数を作動保留球情報として取得して、最大4個を限度として作動保留球数の更新を行うとともに、普通図柄抽選に係る乱数の記憶を行う。
次に、普通図柄制御処理を実行する(S62)。この普通図柄制御処理では、普通図柄表示装置75又は普通電動役物622に係る一連の処理を行うため、普通図柄遊技ステイタスの値に応じて、普通図柄変動中処理、普通図柄停止図柄表示中処理、普通電動役物作動中処理、普通電動役物作動終了デモ中処理、などを実行する。なお、普通図柄変動中処理では、普通図柄を変動表示又は確定表示させるべく、普通図柄の表示パターン番号データを作成(更新)する。
次に、普通図柄変動開始監視処理を実行する(S63)。この普通図柄変動開始監視処理では、普通図柄の作動状態を監視して、普通図柄の変動開始条件を充足していると判断したとき、普通図柄作動保留球数を1個消化して、普通図柄の当否判定、図柄の判定、変動パターンの判定、変動時間の設定、などを順に行う。
次に、始動口監視制御処理を実行する(S64)。この始動口監視制御処理では、遊技球の第1始動口61および第2始動口62への入賞を監視して、遊技球の入賞があった場合、保留球数の更新、特別図柄抽選に係る乱数記憶、先読み予告演出判定、図柄記憶数のコマンド要求、などを順に行う。
次に、特別図柄制御処理を実行する(S65)。この特別図柄制御処理では、特別図柄表示装置71,72に係る一連の処理として、特別図柄遊技ステイタスの値に応じて、詳細後述する特別図柄変動開始処理(S420)、特別図柄変動中処理(S430)、特別図柄停止図柄表示中処理(S440)、などを実行する。
次に、特別電動役物制御処理を実行する(S66)。この処理では、特別図柄の抽選結果が「大当り」又は「小当り」となった場合に、特別電動役物642に係る動作処理として、特別電動役物642の作動開始および作動終了の設定、大入賞口64の開放時間および開放回数の更新、確率変動機能の作動開始設定、変動時間短縮機能の作動開始設定、変動パターン選択状態の設定、などを順に実行する。
次に、大入賞口有効期間設定処理を実行する(S67)。この大入賞口有効期間設定処理では、大入賞口64の入賞有効期間および入賞無効期間を判定し、この判定結果として大入賞口64の有効期間データ又は無効期間データを設定する。
次に、特別図柄変動開始監視制御処理を実行する(S68)。この特別図柄変動開始監視制御処理では、第1特別図柄又は第2特別図柄の作動保留球が存在する場合、保留球数を1個消化して、図柄記憶数のコマンド要求、特別図柄の当否判定、特別図柄の図柄判定、確率変動機能の判定、時間短縮機能の判定、特別電動役物の作動パターンの設定、デモ演出時間の設定、などを順に行う。
次に、異常検知処理を実行する(S69)。この異常検知処理では、前記入力処理(S53)での入力情報に基づき、磁気センサによる磁気検知信号、断線短絡電源異常信号、電波センサによる電波検知信号、扉・枠開放信号などを順に検査して、遊技機がエラー状態であるか否かを判定する。エラー状態である場合には、演出制御基板200にエラー表示を要求すべく、当該エラー情報を含む演出制御コマンド(「エラー演出指定コマンド」)を生成する。
次に、入球通過時間異常検出処理を実行する(S70)。この入球通過時間異常検出処理では、入賞検出スイッチのオン信号が連続して所定時間以上検出された場合に、入球通過時間異常を設定して、当該エラー情報を含む演出制御コマンド(「エラー演出指定コマンド」)の要求を行うとともに、外部端子へ出力するためのセキュリティ信号の出力要求
を行う。
次に、遊技状態表示処理を実行する(S71)。この遊技状態表示処理では、特別電動役物642が連続して作動する回数(規定ラウンド数)、普通図柄および特別図柄の作動保留球数、などの表示データを作成する。また、前記の異常検知処理で検出したエラー状態の情報を主制御基板100の状態表示灯に表示させるための表示データを作成する。
次に、LED出力処理を実行する(S73)。このLED出力処理では、特別図柄および普通図柄の表示、保留球数の表示、特別電動役物が連続して作動する回数、エラーの表示などを行うべく、前記の特別図柄制御処理(S65)、異常検知処理(S69)、遊技状態表示処理(S71)等で作成された表示データを、各特別図柄表示装置71,72、普通図柄表示装置75、各特図保留ランプ73,74、普図保留ランプ76、主制御基板100の状態表示灯などに出力するとともに、これら各種表示装置における表示の初期化を行う。
次に、発射制御信号出力処理を実行する(S73)。この発射制御信号出力処理では、払出制御基板400との通信異常又は断線短絡電源異常が検出されていない場合に、払出制御基板400に対して発射許可の信号を出力し、遊技球の発射を許可する。他方、払出制御基板400との通信異常又は断線短絡電源異常が検出されたいる場合には、払出制御基板400に対して発射禁止の信号を出力し、遊技球の発射を禁止する。
次に、ソレノイド出力処理を実行する(S74)このソレノイド出力処理では、各電動役物622,642を作動させるべく、前記の普通図柄制御処理(S62)および特別電動役物制御処理(S66)において取得した制御データに基づき、各電動役物ソレノイド623,643に対して励磁信号を出力する。
次に、演出制御コマンド送信処理を実行する(S75)。この演出制御コマンド送信処理では、前記の処理でメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域(リングバッファ)に格納された演出制御コマンドの中から、ポインタで指定された演出制御コマンドを読み出して、この演出制御コマンドを演出制御基板200に対して送信する。
次に、外部情報出力処理を実行する(S76)。この外部情報出力処理では、外部端子板を介して、遊技機の動作状態情報を外部情報としてホールコンピュータ等の外部装置に出力する。
次に、退避していたレジスタの内容を復帰させて、メインCPU101を割込み許可状態に設定する(S77)。これにより、主制御側タイマ割込み処理を終了して上記主制御側メイン処理に戻り、次のタイマ割込みが発生するまで主制御側メイン処理を実行する。
なお、主制御側メイン処理中又は割込み処理中に、主制御基板100が電源断(所定の閾値に基づき供給電圧の低下)を検出すると、ノンマスカブル割込みを発生させて、電源断確認フラグをオンにする。そして、元の処理に戻ったうえで、前述の電源断時処理(S
26〜S32)を実行することとなる。
≪特別図柄遊技処理≫
次に、主制御側タイマ割込み処理内の特別図柄遊技に係る一連の処理について説明する。特別図柄遊技に係る処理には、前述の始動口監視制御処理(S64)、特別図柄制御処理(S65)、特別電動役物制御処理(S66)、特別図柄変動開始監視制御処理(S68)、などが該当する。
(始動口監視制御処理)
始めに、始動口監視制御処理(S64)について説明する。図13は、始動口監視制御処理(S64)の詳細を示すフローチャートである。
まず、第1始動口61への遊技の入賞を検出したか否かを判定する(S201)。第1始動口61への入賞を検出した場合(S201:YES)には、第1特別図柄の作動保留球数が上限数の4未満であるか否かを判定する(S202)。
第1特別図柄の作動保留球数が4未満である場合(S202:YES)には、第1特別図柄遊技に係る抽選乱数値として、特別図柄当り乱数値、特別図柄当り図柄乱数値、特別図柄変動パターン乱数値、を取得して、各乱数値を入球順に応じて、メイン情報記憶手段180の第1特別図柄保留格納領域(保留n記憶領域)に格納する(S203)。そして、第1特別図柄の作動保留球数の更新として、第1特別図柄保留球数カウンタの値を1加算して(S204)、第1始動口61の入賞チェックを終了する。
続いて、第2始動口62への遊技の入賞を検出したか否かを判定する(S205)。第2始動口62への入賞を検出した場合(S205:YES)には、第2特別図柄の作動保留球数が上限数の4未満であるか否かを判定する(S206)。第2特別図柄の作動保留球数が4未満である場合(S206:YES)には、第2特別図柄遊技に係る抽選乱数値として、特別図柄当り乱数値、特別図柄当り図柄乱数値、特別図柄変動パターン乱数値、を取得して、各乱数値を入球順に応じて、メイン情報記憶手段180の第2特別図柄保留格納領域(保留n記憶領域)に格納する(S207)。そして、第2特別図柄の作動保留球数の更新として、第2特別図柄保留球数カウンタの値を1加算して(S208)、第2始動口62の入賞チェックを終了する。
続いて、第1特別図柄又は第2特別図柄の作動保留球数の更新があったか否か、すなわち、S204又はS208にて第1特別図柄又は第2特別図柄の作動保留球数が加算されたか否かを判定する(S209)。作動保留球数の更新があった場合(S209:YES)には、第1特別図柄および第2特別図柄の作動保留球数の情報を含む図柄記憶数コマンドを生成し、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する(S210)。
次いで、遊技機の状態を確認し、事前判定タイミングであるか否かを判定する(S211)。事前判定タイミングである場合(S211:YES)には、保留n記憶領域の当り乱数バッファから特別図柄当り乱数値を読み出して、当否事前判定を行う(S212)。そして、この事前判定結果の情報(当否事前判定番号)を含む当否事前判定コマンドを生成し、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する(S213)。
また、保留n記憶領域の当り図柄乱数バッファから特別図柄当り図柄乱数値を読み出して、図柄事前判定を行う(S214)。そして、この事前判定結果の情報(図柄事前判定番号)を含む図柄事前判定コマンドを生成し、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する(S215)。さらに、保留n記憶領域の変動パターン乱数バッファから特別図柄変動パターン乱数値を読み出して、変動パターン事前判定を行う(S216)。そして、この事前判定結果の情報(変動パターン事前判定番号)を含む変動パターン事前判定コマンドを生成し、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する(S217)。
(特別図柄変動開始監視制御処理)
次に、特別図柄変動開始監視制御処理(S68)について説明する。図14は特別図柄変動開始監視制御処理(S68)の詳細を示すフローチャートである。
この特別図柄変動監視監視制御処理(S68)では、第1特別図柄および第2特別図柄のうち、変動開始条件を充足している方の特別図柄側に対して、後述の特別図柄変動開始監視処理(S310)を実行する。なお、第1特別図柄および第2特別図柄の双方が変動開始条件を充足している場合には、前述したように、第2特別図柄側の処理が優先的に実行される。
まず、大当り中又は小当り中であるか否かを判定する(S301)。続いて、第1特別図柄および第2特別図柄の双方が変動待機中であるか、すなわち、第1特別図柄遊技ステイタスおよび第2特別図柄遊技ステイタスが共に「00H(変動待機中)」であるか否かを判定する(S302)。
続いて、第2特別図柄の作動保留球数が「0」であるか否かを判定して(S303)、当該保留球数が「0」でない場合(S303:NO)には、第2特別図柄の変動開始条件が成立しているとみなし、第2特別図柄変動開始監視テーブルのアドレス(以降の処理で使用される各種テーブルのアドレスおよびRAM記憶領域のアドレス)を設定したうえで(S304)、第2特別図柄側の特別図柄変動開始監視処理(S310)に移行する。すなわち、本実施形態では、第2特別図柄の作動保留球が存在する場合には、第1特別図柄の作動保留球の存在の有無に拘わらず、第2特別図柄の作動保留球が優先的に消化されるようになっている。この特別図柄変動開始監視処理(S310)の詳細は図15を用いて後述する。
他方、第2特別図柄の作動保留球数が「0」である場合(S303:YES)には、第1特別図柄の作動保留球数が「0」であるか否かを判定する(S305)。ここで、当該保留球数が「0」でない場合(S305:NO)には、第1特別図柄の変動開始条件が成立しているとみなし、第1特別図柄変動開始監視テーブルのアドレス(以降の処理で使用される各種テーブルのアドレスおよびRAM記憶領域のアドレス)を設定したうえで(S306)、第1特別図柄側の特別図柄変動開始監視処理(S310)に移行する。
なお、第1特別図柄および第2特別図柄の変動開始条件が共に成立していない場合(S301:YES,S302:NO,S305:YES)には、特別図柄変動開始監視処理(S310)をスキップする。
(特別図柄変動開始監視処理)
次に、特別図柄変動開始監視処理(S310)について説明する。図15は、特別図柄変動開始監視処理(S310)の詳細を示すフローチャートである。
この特別図柄変動開始監視処理(S310)では、上述のS304又はS306で設定された第1特別図柄変動開始監視テーブル又は第2特別図柄変動開始監視テーブルを参照して、今回の変動開始の対象となる特別図柄側の処理が実行されることとなるが、第1特別図柄側と第2特別図柄側とで処理の仕方は共通するので、特段の場合を除き、第1特別図柄側の処理であるのか、第2特別図柄側の処理であるのかを区別せずに一纏めにして説明する。
まず、今回の変動開始の対象となる特別図柄側の作動保留球数を1減算する(S311)。そして、減算後の第1特別図柄および第2特別図柄の作動保留球数の情報を含む図柄記憶数コマンドを生成し、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する(S312)。続いて、今回の変動開始の対象となる特別図柄側の特別図柄保留格納領域にアクセスして、最先の保留記憶領域(保留1記憶領域)に格納された特別図柄当り乱数値、特別図柄当り図柄乱数値、特別図柄変動パターン乱数値を順に読み出し、これらの
乱数値を、後述の特別図柄当否判定処理(S320)、図柄判定処理(S330)、変動パターン選択処理(S423)に使用するため、メイン情報記憶手段180の特別図柄当否判定領域、特別図柄図柄判定領域、特別図柄変動パターン判定領域に転送する(S313)。また、保留記憶領域の更新として、保留2記憶領域〜保留4記憶領域に格納された保留球情報を下位の保留記憶領域にシフトするとともに、保留4記憶領域をゼロクリアする(S314)。
続いて、特別図柄当否判定処理を実行する(S320)。特別図柄当否判定処理(S320)では、まず、特別図柄当否抽選テーブルを取得する。このとき、遊技状態が特別図柄確変状態である場合は高確率の当否抽選テーブルを取得し、遊技状態が通常状態である場合は低確率の当否抽選テーブルを取得する。次いで、メイン情報記憶手段180の特別図柄当否判定領域から特別図柄当り乱数値を読み出す。そして、特別図柄当否抽選テーブルを参照して、特別図柄当り乱数値に基づき、特別図柄の当否判定を実行する。また、この当否判定結果に対応した値(大当りデータ「55H」、小当りデータ「33H」、はずれデータ「00H」)をメイン情報記憶手段180の特別図柄判定フラグに格納する。
続いて、図柄判定処理を実行する(S330)。図柄判定処理(S330)では、当否判定の結果に応じて、特別図柄の停止図柄、図柄群の種類、キャラクタ演出番号(変動付加図柄情報)を決定する。そして、今回決定した特別図柄の停止図柄、図柄群の種類、キャラクタ演出番号をメイン情報記憶手段180の図柄格納領域に格納する。なお、キャラクタ演出番号は、決定された図柄群の種類(図柄群A〜Gの7パターン)と、特別図柄および普通図柄の確率変動機能の作動状態(特別図柄の確変オン/特別図柄の確変オフ/普通図柄の確変オン/普通図柄の確変オフの4パターン)との組み合わせに基づき、計28パターンなかのいずれかが決定される。なお、当否判定の結果がはずれの場合には、キャラクタ演出番号「0」が決定される。
続いて、当否判定の結果が小当りに該当するか否かを判定するとともに(S341)、当否判定の結果が大当りに該当するか否かを判定する(S342)。当否判定の結果が小当りである場合(S341:YES)は、S347に移行し、当否判定の結果がはずれである場合(S341:NO,S342:NO)は、S349に移行する。
他方、当否判定の結果が大当りである場合(S341:NO,S342:YES)には、S330で決定された図柄群の種類(大当り種別)に基づき、特別遊技後の遊技状態として、特別図柄の確率変動機能を作動させるか否かを判定する(S343)。すなわち、図柄群の種類(大当り種別)が、特定図柄を示すものである場合には確率変動機能を付与することを決定し、図柄群の種類が通常図柄を示すものである場合には確率変動機能を付与しないことを決定する。この判定結果は、メイン情報記憶手段180の確率変動判定フラグに記憶される。
また、S330で決定された図柄群の種類(大当り種別)に基づき、特別遊技後の遊技状態として、変動時間短縮機能の作動回数を決定するとともに(S344)、電チューサポート機能の作動回数を決定する(S345)。この判定結果(変動時間短縮機能の作動回数情報、電チューサポート機能の作動回数情報)は、メイン情報記憶手段180の時短回数格納領域および入球容易状態回数格納領域に記憶される。
続いて、S330で決定された図柄群の種類(大当り種別)に基づき、特別電動役物642の作動パターンを設定する(S346)。具体的には、特別電動役物642の作動パターンとして、ラウンド遊技の規定ラウンド数(本例では、16ラウンド、8ラウンド、2ラウンド)、大入賞口64の最大開放時間(本例では、30秒、0.05秒)などを設定する。
次いで、S330で決定された図柄群の種類と現在の遊技状態とに基づき、特別遊技終了後又は小当り遊技後の変動パターン選択状態を設定する(S347)。続いて、S330で決定された図柄群の種類に基づき、特別遊技又は小当り遊技のデモ演出時間(当り開始デモ時間および当り終了デモ時間)を設定する(S348)。次いで、前述の特別図柄当否判定処理(S320)および図柄判定処理(S330)で使用したメイン情報記憶手段180の特別図柄当否判定領域および特別図柄図柄判定領域をクリアする(S349)。そして、今回の変動対象となる特別図柄側の特別図柄遊技ステイタスを「00H(待機中)」から「01H(変動開始)」に遷移する(S350)。
(特別図柄制御処理)
次に、特別図柄制御処理(S65)について説明する。図16は、特別図柄制御処理(S65)の詳細を示すフローチャートである。
まず、特別電動役物642が未作動中であるか否か、すなわち、特別電動役物遊技ステイタスが「00H(当り待ち状態)」であるか否かを判定する(S401)。続いて、特別電動役物642が未作動中である場合(S401:YES)には、第2特別図柄遊技ステイタスが「00H(待機中)」でないか否かを判定する(S402)。
第2特別図柄遊技ステイタスが「00H(待機中)」でない場合(S402:YES)には、第2特別図柄に係る処理を実行するため、第2特別図柄制御テーブル(以降の処理で使用される各種テーブルのアドレスおよびRAM記憶領域のアドレス)を設定して(S403)、特別図柄制御汎用処理(S410)に移行する。他方、第2特別図柄遊技ステイタスが「00H(待機中)」である場合(S402:NO)には、第1特別図柄に係る処理を実行するため、第1特別図柄制御テーブル(以降の処理で使用される各種テーブルのアドレスおよびRAM記憶領域のアドレス)を設定して(S404)、特別図柄制御汎用処理(S410)に移行する。
なお、次述する特別図柄制御汎用処理(S410)では、上述のS403又はS404で設定された第1特別図柄制御テーブル又は第2特別図柄制御テーブルを使用して、今回の変動の対象となる特別図柄側の処理が実行されることとなるが、第1特別図柄側と第2特別図柄側とで処理の仕方は共通するので、特段の場合を除き、第1特別図柄側の処理であるのか、第2特別図柄側の処理であるのかを区別せずに一纏めにして説明する。この特別図柄制御汎用処理(S410)の詳細は図17を用いて後述する。
(特別図柄制御汎用処理)
続いて、特別図柄制御汎用処理を実行する(S410)。ここで、図17は、特別図柄制御汎用処理(S410)の詳細を示すフローチャートである。
この特別図柄制御汎用処理(S410)では、特別図柄遊技ステイタスの値(「01H」,「02H」,「03H」)に応じた処理に移行するための分岐処理(S411〜S414)を実行する。まず、今回の変動の対象となる特別図柄側の特別図柄遊技ステイタスが0でないか否かを判定する(S411)。特別図柄遊技ステイタスが「00H」でない場合(S411:YES)には、特別図柄遊技ステイタスが「01H(変動開始)」であるか否かを判定する(S412)。特別図柄遊技ステイタスが「01H」である場合(S412:YES)には、特別図柄変動開始処理(S420)に移行する。この特別図柄変動開始処理(S420)の詳細は図18を用いて後述する。一方、S412でNOの場合には、特別図柄遊技ステイタスが「02H(変動中)」であるか否かを判定する(S413)。特別図柄遊技ステイタスが「02H」である場合(S413:YES)には、特別図柄変動中処理(S430)に移行する。この特別図柄変動中処理(S430)の詳細は
図19を用いて後述する。S413でNOの場合には、特別図柄遊技ステイタスが「03H(停止図柄表示中)」であるか否かを判定する(S414)。特別図柄遊技ステイタスが「03H」である場合(S414:YES)には、特別図柄停止図柄表示中処理(S440)に移行する。この特別図柄停止図柄表示中処理(S440)の詳細は図20を用いて後述する。
(特別図柄変動開始処理)
次に、特別図柄変動開始処理(S420)について説明する。図18は、特別図柄変動開始処理(S420)の詳細を示すフローチャートである。
まず、当否抽選の結果および変動パターン選択状態等に基づき、特別図柄変動パターンテーブルを取得する(S421)。続いて、メイン情報記憶手段180の特別図柄変動パターン判定領域から特別図柄変動パターン乱数値を読み出す(S422)。そして、特別図柄変動パターンテーブルを参照して、特別図柄変動パターン乱数値に基づき、複数種の変動パターンの中からいずれかを選択する(S423)。
次いで、今回選択された変動パターンに対応する変動時間を設定する(S424)。そして、特別図柄の変動開始の設定として、図柄表示制御手段165の特別図柄遊技タイマに変動時間を格納するとともに(S425)、演出制御基板200への変動開始コマンドを生成する(S426)。変動開始コマンドとしては、演出表示装置70における図柄変動演出を開始させるべく、変動パターン指定コマンド、図柄指定コマンドを順に生成して、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に記憶する。
続いて、変動パターンの決定に使用したメイン情報記憶手段180の特別図柄変動パターン判定領域の内容をクリアする(S427)。そして、特別図柄遊技ステイタスを「01H(変動開始)」から「02H(変動中)」に遷移する(S428)。
(特別図柄変動中処理)
次に、特別図柄変動中処理(S430)について説明する。図19は、特別図柄変動中処理(S430)の詳細を示すフローチャートである。
まず、特別図柄の変動表示を行うため、特別図柄の表示パターン番号切替処理を実行する(S431)。この表示パターン番号切替処理(S431)では、所定の切替時間毎に、特別図柄の表示パターン番号データを生成する。この表示パターン番号データは、特別図柄を変動表示又は確定表示させるべく、LED出力処理(S73)において、第1特別図柄表示装置71又は第2特別図柄表示装置72に出力される。
次いで、特別図柄遊技タイマが「0(タイムアウト)」となったか否か、すなわち、特別図柄の変動時間が終了したか否かを判定する(S432)。特別図柄の変動時間が終了した場合(S432:YES)には、第1特別図柄表示装置71又は第2特別図柄表示装置72に確定表示すべき特別図柄の停止図柄を設定する(S433)。続いて、演出制御基板200に対して装飾図柄の確定表示を指示するための変動停止コマンドを生成し、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する(S434)。
次いで、特別図柄遊技タイマに確定表示時間として「500(ms)」を格納する(S435)。なお、「確定表示時間」とは、特別図柄の変動停止の際に、停止図柄を確定的に停止表示させる時間である。そして、特別図柄遊技ステイタスを「02H(変動中)」から「03H(停止図柄表示中)」に遷移する(S436)。
(特別図柄停止図柄表示中処理)
次に、特別図柄停止図柄表示中処理(S440)について説明する。図20〜図21は、特別図柄停止図柄表示中処理(S440)の詳細を示すフローチャートである。
まず、特別図柄遊技タイマが「0(タイムアウト)」となったか否か、すなわち、特別図柄(停止図柄)の確定表示時間が終了したか否かを判定する(S441)。ここで、特別図柄の確定表示時間が終了した場合(S441:YES)には、特別図柄遊技ステイタスを「03H(停止図柄表示中)」から「00H(待機中)」に遷移する(S442)。
続いて、メイン情報記憶手段180の特別図柄判定フラグに格納された当否判定データが大当りデータ「55H」であるか否かを判定する(S443)。当否判定データが大当りデータである場合(S443:YES)には、特別図柄の確率変動機能の作動停止(S444)、特別図柄の変動時間短縮機能の作動停止(S445)、電チューサポート機能の作動停止(S446)、を順に行う。具体的には、特別図柄モードフラグに「00H(未作動)」を設定するとともに、時短回数カウンタおよび入球容易状態回数カウンタに「00H」を設定してゼロクリアする。
次いで、特別遊技の開始デモ設定処理として、開始デモ表示時間を設定するとともに、開始デモ演出の開始を指示する演出制御コマンド(大当り開始デモコマンド)を生成する(S447)。続いて、変動パターン選択状態の実行回数(変動パターン選択状態回数カウンタ)をゼロクリアする(S448)。また、特別電動役物遊技ステイタスを「00H(当り待ち状態)」から「01H(特別遊技)」に遷移する(S449)。そして、当否判定フラグの内容をクリアするため、「00H」を設定する(S450)。
他方、当否判定データが大当りデータでない場合(S443:NO)には、特別図柄の確率変動機能が作動中であるか否かを判定する(S451)。特別図柄の確率変動機能が作動中である場合(S451:YES)には、今回の特別図柄の変動回数の消化分として、メイン情報記憶手段180の確率変動回数カウンタを1減算する(ステップS452)。続いて、確率変動回数カウンタがゼロであるか否かを判定する(ステップS453)。確率変動回数カウンタがゼロである場合(S453:YES)には、特別図柄の確率変動機能の作動を停止する(S454)。減算後の確率変動回数カウンタがゼロでない場合(S453:NO)には、S454をスキップして、S455に移行する。
次いで、特別図柄の変動時間短縮機能が作動中であるか否かを判定する(S455)。特別図柄の変動時間短縮機能が作動中である場合(S455:YES)には、今回の特別図柄の変動回数の消化分として、メイン情報記憶手段180の時短回数カウンタを1減算する(ステップS456)。続いて、時短回数カウンタがゼロであるか否かを判定する(ステップS457)。時短回数カウンタがゼロである場合(S457:YES)には、特別図柄時短状態の終了回数に到達したとして、特別図柄の変動時間短縮機能の作動を停止する(S458)。減算後の時短回数カウンタがゼロでない場合(S457:NO)には、S458をスキップして、S459に移行する。
次いで、電チューサポート機能が作動中であるか否かを判定する(S459)。電チューサポート機能が作動中である場合(S459:YES)には、今回の特別図柄の変動回数の消化分として、メイン情報記憶手段180の入球容易状態回数カウンタを1減算する(ステップS460)。続いて、入球容易状態回数カウンタがゼロであるか否かを判定する(ステップS461)。入球容易状態回数カウンタがゼロである場合(S461:YES)には、入球容易状態の終了回数に到達したとして、電チューサポート機能の作動を停止する(S462)。減算後の入球容易状態回数カウンタがゼロでない場合(S461:NO)には、S462をスキップして、S463に移行する。
次いで、メイン情報記憶手段180の変動パターン選択状態回数カウンタを1減算する(S463)。そして、変動パターン選択状態を更新する(S464)。具体的には、メイン情報記憶手段180の変動パターン選択状態回数カウンタを参照し、現在の変動パターン選択状態の実行回数が予め設定された終了回数に達したか否かを判定し、終了回数に達している場合には、次に規定された変動パターン選択状態に切り替える。他方、終了回数に達していない場合には、現在の変動パターン選択状態を維持する。
次いで、前述のS451〜S464にて更新された現在の遊技状態情報および変動パターン選択状態情報を含む演出制御コマンド(遊技状態指定コマンド)を生成して、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する(S465)。なお、演出制御基板200側では、この遊技状態指定コマンドの情報に基づき、演出モードの設定および更新を実行する。
続いて、特別図柄判定フラグに小当りデータ「33H」が格納されているか否かを判定する(S466)。小当りデータが格納されている場合(S466:YES)には、小当り遊技の開始デモ設定処理として、開始デモ表示時間を設定するとともに、開始デモ演出の開始を指示する演出制御コマンド(小当り開始デモコマンド)を生成する(S467)。続いて、特別電動役物遊技ステイタスを「00H(当り待ち状態)」から「02H(小当り遊技)」に遷移する(S468)。そして、当否判定フラグの内容をクリアするため「00H」を設定する(S469)。
他方、特別図柄判定フラグに小当りデータ「33H」が格納されていない場合(S466:NO)、すなわち、、特別図柄判定フラグにはずれデータ「00H」が格納されている場合には、S467〜S469をスキップする。なお、特別図柄判定フラグがはずれデータである場合に、当該フラグの内容をクリアする処理をしなかったのは、もともとはずれデータとして「00H」が格納されているからである。
(特別電動役物制御処理)
次に、特別電動役物制御処理(S66)について説明する。図22〜図24は、電動役物制御処理(S66)の詳細を示すフローチャートである。
まず、特別電動役物遊技ステイタスが「01H(特別遊技)」であるか否かを判定する(S501)。特別電動役物遊技ステイタスが「01H」である場合(S501:YES)には、以降の処理において特別遊技処理を実行する。この特別遊技処理において、まず、特別電動役物642,652が作動中であるか否かを判定する(S502)。特別電動役物642,652が作動していない場合(S502:NO)には、特別電動役物642,652の作動開始時間であるか否かを判定する(S503)。特別電動役物642,652の作動開始時間とは、各ラウンド遊技おいて特別電動役物642,652の作動を開始するタイミングである。
特別電動役物642,652の作動開始時間である場合(S503:YES)には、ラウンド演出を開始させるべく演出制御コマンド(ラウンド演出指定コマンド)を生成して、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する(S504)。なお、演出制御基板200側では、このラウンド演出指定コマンドの情報(現在のラウンド数などの情報)に基づき、特別遊技中における各ラウンド遊技に対応したラウンド演出を実行する。そして、特別電動役物642,652の作動を開始して(S505)、特別電動役物642,652の作動中の処理として、S506〜S510の処理を実行する。
特別電動役物642,652の作動中の処理として、大入賞口64,65に遊技球が最大入賞数だけ入賞したか否かを判定するとともに(S506)、特別電動役物642,6
52の作動時間(開放時間)が経過したか否かを判定する(S507)。このとき、大入賞口64,65に遊技球が最大入賞数だけ入賞した場合(S506:YES)又は特別電動役物642,652の作動時間が経過した場合(S507:YES)には、特別電動役物642,652の作動を停止させる(S507)。そして、特別電動役物642,652の連続作動回数が予め定められた規定ラウンド数に達したか否かを判定する(S509)。連続作動回数が規定ラウンド数に達していない場合(S509:NO)には、特別電動役物642,652の連続作動回数を1インクリメントする(S510)。
他方、特別電動役物642,652の連続作動回数が規定ラウンド数に達している場合(S509:YES)には、S511に移行して、特別遊技の当り終了デモ設定処理として、終了デモ表示時間を設定するとともに、終了デモ演出の開始を指示する演出制御コマンド(大当り終了デモコマンド)を生成する(S511)。
続いて、時短回数カウンタに、上記S344で設定した変動時間短縮回数情報を格納する(S512)。また、入球容易状態回数カウンタに、上記S345で設定した入球容易状態回数情報を格納する(S513)。
続いて、上記S343で設定された確率変動判定フラグの内容を参照して、条件装置の作動が特定図柄(いわゆる確変図柄)による作動であるか否かを判定する(S514)。特定図柄による条件装置の作動である場合(S514:YES)には、メイン情報記憶手段180の確率変動回数カウンタに作動時データ「7FH」を格納して、特別図柄の確率変動機能の作動を開始する(S515)。他方、特定図柄による条件装置の作動でない場合(S514:NO)には、確率変動回数カウンタに未作動時データ「00H」を格納して、S515をスキップする。
続いて、時短回数カウンタに記憶された変動時間短縮回数情報が変動時間短縮機能作動データ(「00H」以外のデータ)であるか否かを判定する(S516)。変動時間短縮機能作動データである場合(S516:YES)には、特別図柄の変動時間短縮機能の作動を開始する(S517)。他方、変動時間短縮機能作動データでない場合(S516:NO)には、S517をスキップする。
続いて、入球容易状態回数カウンタに記憶された入球容易状態回数情報が電チューサポート機能作動データ(「00H」以外のデータ)であるか否かを判定する(S518)。電チューサポート機能作動データである場合(S518:YES)には、電チューサポート機能の作動を開始させる(S519〜S521)。すなわち、普通図柄の確率変動機能の作動開始(S519)、普通図柄の変動時間短縮機能の作動開始(S520)、普通電動役物622の開放延長機能の作動開始(S521)、を順に実行する。他方、電チューサポート機能作動データでない場合には、S519〜S521をスキップする。
次いで、上記S347で決定した変動パターン選択状態に切り替える(S522)。続いて、前述のS512〜S522にて設定された特別遊技後の遊技状態情報および変動パターン選択状態情報を含む演出制御コマンド(遊技状態指定コマンド)を生成して、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する(S523)。なお、演出制御基板200側では、この遊技状態指定コマンドの情報に基づき、特別遊技後の演出モードを設定する。そして、特別電動役物遊技ステイタスを「01H(特別遊技)」から「00H(当り待ち状態)」に遷移する(S524)。
他方、特別電動役物遊技ステイタスが「01H(特別遊技)」でない場合(S501:NO)には、S530に移行して、特別電動役物遊技ステイタスが「02H(小当り遊技)」であるか否かを判定する(S530)。特別電動役物遊技ステイタスが「02H」で
ある場合(S530:YES)には、以降の処理で小当り遊技処理を実行する。
小当り遊技処理において、まず、特別電動役物642,652が作動中であるか否かを判定する(S531)。特別電動役物642,652が作動していない場合(S531:NO)には、特別電動役物642,652の作動を開始する(S532)。他方、特別電動役物642,652が作動中である場合(S531:YES)には、S532をスキップする。
続いて、特別電動役物642,652の作動中の処理として、大入賞口64,65に遊技球が最大入賞数だけ入賞したか否かを判定するとともに(S533)、特別電動役物642,652の作動時間(開放時間)が経過したか否かを判定する(S534)。このとき、大入賞口64,65に遊技球が最大入賞数だけ入賞した場合(S533:YES)又は特別電動役物642,652の作動時間が経過した場合(S534:YES)には、特別電動役物642,652の作動を停止する(S535)。
続いて、小当り遊技の終了デモ設定処理として、終了デモ表示時間を設定するとともに、終了デモ演出の開始を指示する演出制御コマンド(小当り終了デモコマンド)を生成する(S536)。次いで、上記S347で決定した変動パターン選択状態に切り替える(S537)。続いて、上記S537にて設定された特別遊技後の変動パターン選択状態情報を含む演出制御コマンド(遊技状態指定コマンド)を生成して、これをメイン情報記憶手段180のコマンド格納領域に格納する(S538)。この遊技状態指定コマンドは、演出制御基板200側で、演出モードの移行契機の判定、移行先の演出モードの特定などに用いられる。そして、特別電動役物遊技ステイタスを「01H(特別遊技)」から「00H(当り待ち状態)」に遷移する(S538)。
<演出制御基板側の処理>
次に、図25〜図36のフローチャートを参照しながら、演出制御基板200における動作処理の手順について説明する。演出制御基板200側の処理は、電源投入後などサブメインCPU201がリセットされると実行されるリセット開始処理(演出制御側メイン処理を含む)と、一定周期毎に起動される演出制御側タイマ割込み処理と、主制御基板100からのストローブ信号に起因して起動される演出制御コマンドの受信割込み処理と、変動演出パターンのタイムスケジュールに規定された所定の発生時期の到来を契機として起動されるランプ演出割込み処理と、一定周期毎に起動される画像制御コマンドの送信割込み処理とを含んで構成される。
各割込み処理(例外処理)には、複数の割込み処理が発生したときの優先度を示す優先レベルが設定されている。本例では、「電源リセットによるリセット開始処理(図25):最優先」、「各種異常時によるリセット開始処理(図25):最優先」→「演出制御コマンドの受信割込み処理(図34):レベル7」→「WDT(暴走検知時)によるリセット開始処理(図25):レベル3」→「画像制御コマンドの送信割込み処理(図36):レベル2」→「演出制御側タイマ割込み処理(図35):レベル1」などの順に、優先レベルの順位付けがされている。なお、「各種異常時によるリセット開始処理」は、例えば、CPU201が不正な命令を実行したとき、CPU201が不正な領域又は不正な方法にてアクセスしようとしたとき、DMA(Direct Memory Access)転送中のエラーが発生したときなどに起動する。本実施形態では、上記の複数種の割込み処理を例示しているが、実際にはその他の割込み処理も存在する。
演出制御側メイン処理内では、基本的には、全割込み禁止又は演出制御コマンド受信割込み以外の割込み禁止のいずれかの状態に設定したうえで処理が進められる。その上で、演出制御側メイン処理が割込み許可状態となった場合に、当該メイン処理を中断させるか
たちで各割込み処理が起動される。各割込み処理では、当該割込み処理の実行中に他の割込み処理の要求があった(多重割込みが発生した)ときは、実行中の割込み処理よりも優先レベルの高い割込み処理であれば、原則的には当該割込み要求が許可される一方、実行中の割込み処理よりも優先レベルの低い又は優先レベルの同じ割込み処理である場合には当該割込み要求が禁止される。すなわち、各割込み処理は、優先レベルの同じ又は優先レベルの低い他の割込みを禁止した状態で処理が進められる。そして、各割込み処理から演出制御側メイン処理へは、全割込み許可の状態で戻ってくる。なお、このような割込み要因の優先順位(優先レベル)は、演出制御マイコン210(割込みコントローラ)のレジスタ設定によって規定される。
《リセット開始処理》
まず、演出制御基板200のリセット開始処理について説明する。図25は演出制御基板200のリセット開始処理を示すフローチャートである。このリセット開始処理では、電源投入時のリセット、各種異常時を起因としたリセット、WDT(暴走検知時)を起因としたリセットのいずれかにより起動し、サブメインCPU201のセキュリティチェックが行われた後、プログラムがスタートして、S601以降の処理が開始される。
まず、電源投入時に必要な初期設定として、スタックポインタにスタック領域の初期値として先頭アドレスを設定する(S601)。そして、各種初期設定が完了するまで全ての割込み処理を禁止する(S602)。
続いて、ハードウェアに関する基本的な設定として、サブメインCPU201内に設けられている内蔵レジスタに初期値を設定するとともに、I/Oポート回路204を初期化する(S603)。さらに、演出制御マイコン210のRAM203内のメモリ領域を初期化する(S604)。ここでは、初期値付きの変数には初期値を設定し、初期値なしの変数には0クリアによる初期化を行う。また、サブメインCPU201がROM202に記憶された制御プログラムをRAM203に適宜展開する。
続いて、演出制御コマンドの受信割込み処理以外の割込みを禁止する(S605)。次いで、予め各機種共通で設定された各種のエラーのうち、当該機種で有効とすべきエラーの種別を設定する処理を行う(S606)。さらに、演出ランプLP(枠ランプ10、盤ランプ25)を全消灯状態とするため消灯リクエストを行う(S607)。そして、サブメインCPU201の暴走を監視するためウォッチドッグタイマを起動する(S608)。
続いて、遊技演出の主たる処理として演出制御側メイン処理を実行する(S609)。この演出制御側メイン処理(S609)の詳細は図26を用いて後述する。なお、前記S609で演出制御側メイン処理へ移行すると、メイン処理から当該リセット開始処理へ復帰することは通常はあり得ないが、プログラムのバグ等の発生によって、万が一、この処理へ復帰してきた場合には、消費電力が通常作動時よりも低減された小消費電力モード(スリープモード)へ遷移する。
《演出制御側メイン処理》
次に、演出制御基板200の演出制御側メイン処理(S609)について説明する。図26は演出制御側メイン処理(S609)を示すフローチャートである。
まず、演出制御側メイン処理内で制御プログラムがRAM203で正確に展開されているか否かのチェックを開始するためのアドレス(プログラムが展開された先頭アドレス)を取得する(S611)。続いて、全ての割込みを許可(各種の割込み処理の起動を許可)する(S612)。
次いで、デバイスの初期化動作を実行する(S613)。この初期化動作は、ぱちんこ遊技機PMの電源投入時(リセット開始時)に1度だけ実行される動作態様のことであり、モータ、ソレノイド等のデバイスによって可動役物24の動作を制御するために必要となる位置情報を確認することを目的として実行される。なお、初期化動作の終了時には、可動役物24は予め設定された初期位置(基準位置)に復帰する。
続いて、ウォッチドッグタイマをリスタートさせるべく、ウォッチドッグタイマをクリアする(S614)。このとき、サブメインCPU201がプログラムを正常に実行しているときは、予め設定されたタイムアウト時間内に、サブメインCPU201のWDTクリアレジスタに、所定のクリアワードが書き込まれることで、ウォッチドッグタイマがクリアされてリスタートされる。他方、ウォッチドッグタイマがタイムアウトすると、ユーザリセットが発生する。
続いて、入力ポートチェック処理を実行する(S615)。この入力ポートチェック処理では、後述のタイマ割込み処理におけるポート入出力処理S912でのI/Oポート回路204(入力ポート)の読み込みを割込み発生毎に監視して、複数回(例えば4回)の監視において入力ポートの状態が全て「1」の場合は信号レベルを「1(Hレベル)」、全て「0」の場合は信号レベルを「0(Lレベル)」、それ以外の場合は信号レベルを変化させない(これにより入力信号が確定される)。
続いて、エラー演出管理処理を実行する(S616)。このエラー演出管理処理では、後続のコマンド解析処理(S620)で設定されるエラー演出パターンに基づき、各種デバイスによるエラー演出を開始させる。さらに、エラー演出管理処理では、エラー管理タイマに初期値(エラー演出時間)を設定して、エラー演出の進行を管理する。このエラー管理タイマは、演出制御側タイマ割込み処理のエラー管理タイマ更新処理(S920)にて16ms周期で減算更新される。そして、エラー管理タイマがタイムアウトした場合は、当該エラー演出を終了させる。
続いて、演出ボタン監視制御処理を実行する(S617)。この演出ボタン監視制御処理では、図柄変動中にボタン予告演出を組み込んでいる場合に、操作有効時間内における演出ボタン15の入力状態を監視して、当該ボタン予告演出に応じて予め設定された複数種の演出内容の中から、演出ボタン15の入力状態に応じた演出の内容を決定する。
続いて、予告抽選管理処理を実行する(S618)。この予告抽選管理処理では、後続のコマンド解析処理(S620)で選択される変動演出パターンのシナリオに沿って、装飾図柄の変動過程の各段階で発生する予告演出の内容を定めた予告演出パターン(予告演出番号)を抽選で決定する。ここで決定された予告演出番号は、サブメイン情報記憶手段260の予告演出番号格納領域に一時記憶される。また、この予告演出番号を画像制御基板300側へ指定するための画像制御コマンドを生成して、これをサブメイン情報記憶手段260の画像制御コマンドバッファに設定する。このとき、予告演出パターンとして、役物予告演出パターン(役物予告演出番号)が選択された場合には、役物リクエストが発生し、後続のデバイス管理処理(S619)にて、可動役物24の駆動パターンが特定される。なお、本例では、装飾図柄の一変動内で発生する複数種の予告演出(予告演出パターン)の全てを、1回のメインループ処理内で抽選するのではなく、当該メインループ処理効率を向上させるため、予告演出の発生時期(例えば、変動開始段階、リーチ発生段階、変動停止段階)毎に分けて、複数回のメインループ処理に跨って抽選する構成となっている。その際、装飾図柄の変動開始段階で発生する予告演出については、装飾図柄の変動開始と同期をとる(画像制御コマンドを早急に送信する)必要があるので、先発のメインループ処理内で抽選を行うようになっている。
次に、デバイス管理処理を実行する(S619)。このデバイス管理処理では、後述のコマンド解析処理(S620)にて各種デバイスの動作要求(ランプリクエスト、役物リクエスト)があった場合、ROM203に記憶された複数種のパターンデータ(ランプパターン、駆動パターン)の中から、演出番号(ランプ演出番号、役物予告演出番号)に対応したパターンデータを特定して、対象デバイスの制御を開始する。演出ランプLPのランプパターンデータには、1フレーム時間(画像フレームを1回更新するのに要する時間:16ms)毎に対応付けられたランプデータがスケジュールデータとして格納されている。なお、本例において、1フレーム時間は、演出表示装置70において毎秒約60フレーム(=約60fps)で描画等する場合の1フレームの描画処理に要する時間と対応するものになっている。同様に、可動役物24の駆動パターンデータには、割込み周期(1ms)毎に対応付けられた駆動データがスケジュールデータとして格納されている。これにより、後述する演出制御側タイマ割込み処理にて、各制御データ(ランプデータ、駆動データ等)が対象デバイスに対して一定周期毎に出力され、対象デバイスの動作が開始されることになる。一方、後述の演出制御側タイマ割込み処理において、一連の制御データ(ランプデータ、駆動データ)の出力が全て完了した場合は、演出ランプLPを消灯させ、又は、可動役物24の動作を停止させ、対象デバイスの制御を終了する。
続いて、コマンド解析処理(S620)を実行する。このコマンド解析処理では、サブメイン情報記憶手段260のコマンド格納領域に演出制御コマンドが格納されているか否かを監視し、演出制御コマンドが格納されていればこのコマンドを読み出し、読み出した演出制御コマンドの種別に対応した演出制御処理を実行する。このコマンド解析処理(S620)の詳細は図27を用いて後述する。
そして、今回のループ処理中で、コマンド解析(演出制御コマンドの解析)を実行したか否かを判定する(S621)。コマンド解析直後の場合(S621:YES)は、S614に戻り、次のループ処理へ移行する。一方、コマンド解析を実行しなかった場合(S621:NO)には、演出抽選乱数更新処理を実行する(S622)。この演出抽選乱数更新処理では、先読み予告抽選乱数、装飾図柄乱数、変動演出パターン乱数、予告演出パターン乱数などの演出抽選乱数を更新する。具体的には、各乱数カウンタの数値を1加算して、数値が最大値を超えた場合には最小値に戻す。
(コマンド解析処理)
次に、コマンド解析処理(S620)について説明する。図27は、コマンド解析処理(S620)の詳細を示すフローチャートである。このコマンド解析処理では、主制御基板100からの演出制御コマンドがサブメイン情報記憶手段260のコマンド格納領域に格納されているか否かを監視して、格納された演出制御コマンドの種別に対応した演出制御処理を実行する。
まず、サブメイン情報記憶手段260のコマンド格納領域に遊技状態指定コマンドが格納されているか否かを判定する(S631)。遊技状態指定コマンドが格納されている場合(ステップS631:YES)には、演出状態移行処理(S632)へ移行する。演出状態移行処理(S632)では、遊技状態指定コマンドに含まれる変動パターン選択状態情報に基づき、演出モードを遷移する処理を実行する。この演出状態移行処理(S632)の詳細は図28を用いて後述する。
続いて、サブメイン情報記憶手段260のコマンド格納領域にに保留関連コマンドが格納されているか否かを判定する(S633)。ここで、保留関連コマンドには、図柄記憶数コマンド、事前判定コマンドが含まれる。この保留関連コマンドが格納されている場合(S633:YES)には、保留情報管理処理(S634)へ移行する。この保留情報管
理処理(S634)では、サブメイン情報記憶手段260から図柄記憶数コマンド又は事前判定コマンドを読み出して、事前判定結果の情報に基づき先読み判定を実行するとともに、演出表示装置70の保留表示部701,702に表示される保留画像の表示個数および表示態様(表示色など)を更新するための処理を行う。
次いで、サブメイン情報記憶手段260のコマンド格納領域に図柄変動関連コマンドが格納されているか否かを判定する(S635)。ここで、図柄変動関連コマンドには、変動開始コマンド、変動停止コマンドが含まれる。図柄変動関連コマンドが格納されている場合(ステップS635:YES)には、変動演出内容決定処理(S636)へ移行する。この変動演出内容決定処理(S636)では、受信した図柄変動関連コマンドが変動開始コマンドである場合には図柄変動演出を開始させるための処理を実行し、受信した図柄変動関連コマンドが変動停止コマンドである場合には実行中の図柄変動演出を終了させるための処理を実行する。この変動演出内容決定処理(S636)の詳細は図29を用いて後述する。
続いて、サブメイン情報記憶手段260のコマンド格納領域にに大当り演出関連コマンドが格納されているか否かを判定する(S637)。ここで、大当り演出関連コマンドには、大当り開始デモ演出コマンド、ラウンド演出指定コマンド、大当り終了デモ演出コマンドを含む。大当り演出関連コマンドが格納されている場合(ステップS637:YES)には、大当り演出内容決定処理(S638)へ移行する。この大当り演出内容決定処理(S638)では、開始デモ演出、ラウンド演出、終了デモ演出を実行するための処理を行う。この大当り演出内容決定処理(S638)の詳細は図31を用いて後述する。
続いて、サブメイン情報記憶手段260のコマンド格納領域にに小当り演出関連コマンドが格納されているか否かを判定する(S639)。ここで、小当り演出関連コマンドには、小当り開始デモ演出コマンド、小当り終了デモ演出コマンドを含む。小当り演出関連コマンドが格納されている場合(ステップS639:YES)には、小当り演出内容決定処理(S640)へ移行する。この小当り演出内容決定処理(S640)では、小当り開始デモ演出、小当り終了デモ演出を実行するための処理を行う。
続いて、サブメイン情報記憶手段260のコマンド格納領域ににエラー演出指定コマンドが格納されているか否かを判定する(S641)。このエラー演出指定コマンドが格納されている場合(S641:YES)には、エラー演出内容決定処理(S642)へ移行する。このエラー演出内容決定処理(S642)では、サブメイン情報記憶手段260からエラー演出指定コマンドを読み出して、演出表示装置70の画像表示や演出ランプLPの発光態様などによってエラー状態を報知するためのエラー演出パターンを決定する。
なお、サブメイン情報記憶手段260のコマンド格納領域に演出制御コマンドが格納されていない場合(S631:NO、S633:NO、S635:NO、S637:NO、S639:NO、S641:NO)は、何もせずコマンド解析処理を終了する。
(演出状態移行処理)
次に、演出状態移行処理(S632)について説明する。図28は、演出状態移行処理(S632)の詳細を示すフローチャートである。
まず、主制御基板100からの遊技状態指定コマンドの内容を解析し、このコマンドの内容に含まれる変動パターン選択状態に関する情報を取得する(S701)。続いて、上記S701で取得した変動パターン選択状態に関する情報に基づき、演出モードの移行契機が到来したか否かを判定する(S702)。演出モードの移行契機が到来している場合(S702:YES)には、S703以降で、所定の演出モードへの移行設定を行う。な
お、演出モードの移行契機としては、原則的には変動パターン選択状態の移行契機と連動しており、例えば、特別遊技の終了時又は変動パターン選択状態の終期回数を満了したときなどである。なお、変動パターン選択状態の終期回数は、特別図柄の変動回数に係る回数である。
始めに、主制御基板100側で管理された変動パターン選択状態の移行先が、低確率通常変動状態αであるか否かを判定する(S703)。移行先が低確率通常変動状態αである場合(S703:YES)には、演出モードの移行先として通常演出モードMαを設定する(S704)。この通常演出モードMαに移行すると、サブメイン情報記憶手段260の背景データ格納領域に通常背景データ番号が設定される(S705)。そして、通常演出モードMαにおいて、次回の図柄変動から演出表示装置70上にて、例えば「荒野」の通常背景画像が表示される。一方、移行先が低確率通常変動状態αではない場合(S703:NO)には、変動パターン選択状態の移行先が、高確率時短変動状態βであるか否かを判定する(S706)。移行先が高確率時短変動状態βである場合(S706:YES)には、演出モードの移行先として確変演出モードMβを設定する(S707)。この確変演出モードAに移行すると、サブメイン情報記憶手段260の背景データ格納領域に確変背景データ番号が設定される(S708)。そして、確変演出モードMβにおいて、次回の図柄変動から演出表示装置70上にて、例えば「城塞」の確変背景画像が表示される。
変動パターン選択状態の移行先が、高確率時短変動状態βでない場合(S706:NO)には、変動パターン選択状態の移行先が、高確率特殊変動状態γであるか否かを判定する(S709)。移行先が高確率特殊変動状態γである場合(S709:YES)には、演出モードの移行先として特殊演出モードMγを設定する(S710)。続いて、サブメイン情報記憶手段260の特殊連続演出フラグがオンであるか否かを判定する(S711)。特殊連続演出フラグとは、特殊連続演出が実行される場合にオンとなるフラグである。特殊連続演出フラグがオンである場合(S711:YES)には、サブメイン情報記憶手段260の背景データ格納領域に特殊背景データ番号が設定される(S712)。そして、特殊演出モードMγにおいて、次回の図柄変動から演出表示装置70上にて、例えば「星空」の特殊背景画像が表示される。一方、特殊連続演出フラグがオフである場合(S711:NO)には、サブメイン情報記憶手段260の背景データ格納領域に確変背景データ番号が設定される(S713)。そして、特殊演出モードMγにおいて、次回の図柄変動から演出表示装置70上にて、例えば「城塞」の確変背景画像(確変演出モードMβのときと実質的に同一の背景画像)が表示される。続いて、当該処理で決定した演出内容(背景画像)の表示を指示するための画像制御コマンドを生成し、これをサブメイン情報記憶手段260のコマンド格納領域に格納する(S721)。
(変動演出内容決定処理)
次に、変動演出内容決定処理(S636)について説明する。図29は、変動演出内容決定処理(S636)の詳細を示すフローチャートである。
まず、サブメイン情報記憶手段260に変動開始コマンドが格納されているか否かを判定する(S731)。変動開始コマンドが格納されている場合(S731:YES)には、この変動開始コマンド(変動パターン指定コマンド、変動付加図柄情報指定コマンド、キャラクタ演出番号指定コマンド)の内容を解析し、このコマンドの内容に含まれる当否抽選の結果、図柄群、変動パターン(変動時間)、遊技状態などを示す情報を取得する(S732)。なお、この取得情報は、サブメイン情報記憶手段260の変動演出内容判定領域に格納される。
続いて、変動演出パターン選択処理を実行する(S733)。この変動演出パターン選
択処理では、上記S732で取得した変動パターン情報と上記S632の演出状態移行処理で設定された演出モードとに基づき、変動演出パターンテーブルを取得するとともに、演出抽選乱数発生手段210から変動演出パターン乱数値を取得して、複数種の変動演出パターンの中から、いずれかの変動演出パターンを抽選で決定する。変動演出パターンは、装飾図柄の変動態様、リーチ演出の種類・発生時期、予告演出の種類・発生時期などが規定された演出表示過程のシナリオを構成している。ここで決定された変動演出パターン番号は、サブメイン情報記憶手段260の変動演出パターン格納領域に一時記憶される。また、選択された変動演出パターン番号に対応したランプ演出番号をリクエストして、このリクエストされたランプ演出番号をサブメイン情報記憶手段260のランプリクエスト記憶領域に設定する。
次いで、装飾図柄停止図柄選択処理を実行する(S734)。この装飾図柄停止図柄選択処理では、上記S732で取得した図柄群情報と変動パターン情報に基づき、最終的に停止させる装飾図柄の停止図柄の組合せ(左図柄・中図柄・右図柄)をそれぞれ抽選で決定する。ここで決定された装飾図柄組合せ番号は、サブメイン情報記憶手段260の装飾図柄格納領域に一時記憶される。
続いて、サブメイン情報記憶手段260の先読み情報格納領域の更新として、保留2記憶領域〜保留4記憶領域に格納された保留球情報を下位の保留記憶領域にシフトするとともに、保留4記憶領域をゼロクリアする(S735)。
次いで、特別演出判定処理を実行する(S736)。この特別演出判定処理では、いわゆる連荘状態に関して所定条件を充足した場合に表示される希少性の高い特別演出(いわゆる昇天演出)の実行可否を判定する。なお、所定条件とは、例えば、連荘回数が所定回数に到達、連荘状態における特定大当りの累積回数が所定回数に到達、連荘状態での累積獲得賞球数が所定数に到達、連荘状態中に特定の演出(図柄変動中又は特別遊技中の特定演出)を発生させた場合などが挙げられる。この特別演出判定処理(S736)の詳細は第1変形例における図41を用いて後述する。
次いで、保留内連荘演出A判定処理を実行する(S737)。この保留内連荘演出A判定処理では、保留内連荘演出Aの実行可否を判定するとともに、保留内連荘演出Aを実行することを決定した場合には連荘演出パターンを選択する。この保留内連荘演出A判定処理(S737)の詳細は図30を用いて後述する。
続いて、上記S737で保留内連荘演出Aを実行する場合には、上記S733およびS734で選択された図柄変動演出の内容を、保留内連荘演出Aの内容に応じて差し替える処理を実行する(S738)。例えば、連荘演出パターンPA2を選択したときは、図柄変動演出の差し替え処理として、上記S734で選択した通常の大当り図柄を特殊の大当り図柄「S・S・S」に差し替える。ここで差し替えられた装飾図柄組合せ番号(大当り図柄番号)は、サブメイン情報記憶手段260の装飾図柄格納領域に一時記憶される。なお、本実施形態では、保留内連荘演出Aにおける先読み判定の対象となるのは、先行の作動保留球が消化される時点(変動開始条件の充足時)にて存在する後続の作動保留球である。そのため、当該変動中に生起した作動保留球が特定保留である場合でも、保留内連荘演出A判定処理(S737)と差し替え処理(S738)は実行されることはないが、当該変動中に特定保留が生起された場合に、当該変動中においても保留内連荘演出A判定処理(S737)と差し替え処理(S738)とを実行し、変動開始時に設定した変動演出データを差し替えるように構成してもよい。
そして、上記S733〜S738で取得した演出情報に基づき、装飾図柄の変動開始に要する画像制御コマンド(変動演出開始コマンド)を生成し、この画像制御コマンドをサ
ブメイン情報記憶手段260のコマンド格納領域に設定する(S739)。
一方、変動開始コマンドが格納されていない場合(S731:NO)には、サブメイン情報記憶手段260に変動停止コマンドが格納されているか否かを判定する(S740)。変動停止コマンドが格納されている場合(S740:YES)には、変動停止コマンドの内容を解析し、このコマンドの内容に含まれる図柄停止情報を取得する(S741)。そして、装飾図柄の変動停止に要する画像制御コマンド(変動演出停止コマンド)を生成し、この画像制御コマンドをサブメイン情報記憶手段260のコマンド格納領域に設定する(S742)。
(保留内連荘演出A判定処理)
次に、保留内連荘演出A判定処理(S737)について説明する。図30は、保留内連荘演出A判定処理(S737)の詳細を示すフローチャートである。
まず、サブメイン情報記憶手段260の特殊連続演出フラグがオンであるか否かを判定する(S761)。特殊連続演出フラグがオンでない場合(S761:NO)には、上記S732でサブメイン情報記憶手段260の変動演出内容判定領域に格納された情報(当否抽選の結果および大当り種別)を解析して、今回の変動対象となる特別図柄の抽選結果が16R大当りであるか否かを判定する(S762)。抽選結果が16R大当りである場合(S762:YES)には、サブメイン情報記憶手段260の先読み情報格納領域に、第2特別図柄の作動保留球の事前判定情報が格納されているか否かを判定する(S763)。本例では、保留内連荘演出Aの先読み判定を、図柄変動が開始されるまでに生起した第2特別図柄の作動保留球を対象として行う。第2特別図柄の作動保留球が存在する場合(S763:YES)には、第2特別図柄の作動保留球内に特定保留が存在する否かを判定する(S764)。特定保留が存在する場合(S764:YES)には、この特定保留が16R大当りを示すものであるか否かを判定する(S765)。特定保留が16R大当りに該当する場合(S765:YES)には、保留内連荘演出Aを実行するか否かを抽選にて決定するための保留内連荘演出A抽選処理を実行する(S766)。この保留内連荘演出A抽選処理では、不図示の連荘演出A抽選テーブルを参照して、連荘演出抽選乱数値が「実行」、「非実行」のいずれかの判定値と一致した場合に実行の有無を決定する。本例では、例えば、80%の割合で実行、20%の割合で非実行を決定する。
続いて、保留内連荘演出A抽選処理にて当選したか否かを判定する(S767)。当選した場合(S767:YES)には、保留内連荘演出Aの内容を決定するための連荘演出パターン選択処理を実行する(S768)。この連荘演出パターン選択処理では、図8(A)に示した連荘演出パターンテーブルを取得するとともに、演出抽選乱数発生手段210から連荘演出パターン乱数値を取得して、複数種の連荘演出パターンの中から、いずれかの連荘演出パターンを抽選にて決定する。次いで、今回選択された連荘演出パターンの番号をサブメイン情報記憶手段260の連荘演出パターン格納領域に一時記憶する(S769)。そして、サブメイン情報記憶手段260の保留内連荘演出フラグをオンにする(S770)。なお、保留内連荘演出フラグとは、保留内連荘演出が実行される場合にオンとなるフラグである。
(大当り演出内容決定処理)
次に、大当り演出内容決定処理(S638)について説明する。図31は、大当り演出内容決定処理(S636)の詳細を示すフローチャートである。
まず、サブメイン情報記憶手段260に開始デモコマンドが格納されているか否かを判定する(S801)。開始デモコマンドが格納されている場合(S801:YES)には、開始デモコマンドの内容を解析し、このコマンドの内容に含まれる大当り種別などを示
す情報を取得する(S802)。なお、この取得情報は、サブメイン情報記憶手段260の大当り演出内容判定領域に格納される。続いて、連荘回数をカウントするための連荘回数カウンタを更新する(S803)。具体的には、今回の大当りが通常状態での大当り(「初当り」と称する)である場合は連荘回数カウンタに「1」をセットし、連荘である場合は連荘回数カウンタを「1」加算する。
次いで、大当り演出パターン(開始デモ演出パターン、ラウンド演出パターン、終了デモ演出パターン)の内容を決定するための大当り演出パターン選択処理を実行する(S804)。この大当り演出パターン選択処理では、不図示の大当り演出パターンテーブルを取得するとともに、演出抽選乱数発生手段210から大当り演出パターン乱数値を取得して、複数種の大当り演出パターンの中から、いずれかの大当り演出パターンを抽選にて決定する。ここで決定された大当り演出パターン番号(開始デモパターン番号、ラウンド演出パターン番号、終了デモパターン番号)は、サブメイン情報記憶手段260の大当り演出パターン格納領域に一時記憶される。
次いで、保留内連荘演出B判定処理を実行する(S805)。この保留内連荘演出B判定処理では、保留内連荘演出Bの実行可否を判定するとともに、保留内連荘演出Bを実行することを決定した場合には連荘演出パターンを選択する。この保留内連荘演出B判定処理(S805)の詳細は図32を用いて後述する。
続いて、大当り演出差し替え処理を実行する(S806)。この大当り演出差し替え処理では、保留内連荘演出B(特殊連続演出)が実行される場合に、通常の開始デモ演出パターンおよび通常の終了デモ演出パターンを特殊開始デモ演出パターンおよび特殊終了デモ演出パターンに差し替える。この大当り演出差し替え処理(S806)の詳細は図33を用いて後述する。なお、本実施形態では、保留内連荘演出Bにおける先読み判定の対象となるのは、先行の作動保留球が大当りとなった場合にその特別遊技の開始時点(当該変動終了時)にて存在する後続の作動保留球である。そのため、特別遊技中に生起した作動保留球が特定保留である場合でも、保留内連荘演出B判定処理(S805)と差し替え処理(S806)は実行されることはないが、当該特別遊技中に特定保留が生起された場合に、当該特別遊技中においても保留内連荘演出B判定処理(S805)と差し替え処理(S806)とを実行し、特別遊技の開始時に設定した大当り演出データを差し替えるように構成してもよい。
そして、上記S804,S806でサブメイン情報記憶手段260の大当り演出パターン格納領域に一時記憶した開始デモ演出パターン番号をサブメイン情報記憶手段260の開始デモ演出格納領域に転送して、開始デモ演出の開始を設定する(S807)。
続いて、サブメイン情報記憶手段260にラウンド演出指定コマンドが格納されているか否かを判定する(S811)。ラウンド演出指定コマンドが格納されている場合(S807:YES)には、ラウンド演出指定コマンドの内容を解析し、このコマンドの内容に含まれるラウンド数や、大入賞口64,65への入賞数を示す情報を取得する(S812)。なお、この取得情報は、サブメイン情報記憶手段260の大当り演出内容判定領域に格納される。続いて、上記S812で取得した情報に基づき、サブメイン情報記憶手段260のラウンド数カウンタを更新する(S813)とともに、サブメイン情報記憶手段260の大入賞数カウンタを更新する(S814)。なお、本例では、大入賞口64,65に遊技球が入賞する毎に「14」個の賞球が払い出されるため、大入賞口64,65への入賞数に「14」を乗算することで、獲得賞球数が算出される。
次いで、サブメイン情報記憶手段260の擬似カウントフラグがオンであるか否かを判定する(S815)。擬似カウントフラグとは、先の特別遊技におけるラウンド数および
獲得賞球数を、後の特別遊技におけるラウンド数および獲得賞球数に上乗せして報知する擬似カウント演出を実行する場合にオンとなるフラグである。擬似カウントフラグがオンである場合(S815:YES)、すなわち、後の大当りにおけるラウンド演出(擬似カウント演出)を実行予定である場合には、ラウンド数擬似加算処理を実行する(S816)。このラウンド数擬似加算処理では、ラウンド数カウンタに記憶されたラウンド遊技の実行回数(ラウンド回数:1R〜16R)に、先の特別遊技で実行されたラウンド遊技の実行回数(ラウンド回数:16R)を加算する。これにより、特殊連続演出において、後の特別遊技における1ラウンド目のラウンド遊技が第17ラウンド目のラウンド遊技として報知される。
続いて、獲得賞球数擬似加算処理を実行する(S817)。この獲得賞球数擬似加算処理では、大入賞数カウンタに格納された入賞数に、先の特別遊技での大入賞口への入賞数を加算する。これにより、特殊連続演出において、後の特別遊技において獲得した賞球数を、先の特別遊技と後の特別遊技で獲得した合計の賞球数として報知される。
そして、上記S804,S806でサブメイン情報記憶手段260の大当り演出パターン格納領域に一時記憶したラウンド演出パターン番号を、ラウンド数カウンタおよび大入賞数カウンタの数値とともに、サブメイン情報記憶手段260のラウンド演出格納領域に転送して、ラウンド演出の開始を設定する(S818)。
次いで、サブメイン情報記憶手段260に終了デモコマンドが格納されているか否かを判定する(S821)。終了デモコマンドが格納されている場合(S821:YES)には、終了デモコマンドの内容を解析し、このコマンドの内容に含まれる情報を取得する(S822)。なお、この取得情報は、サブメイン情報記憶手段260の大当り演出内容判定領域に格納される。次いで、サブメイン情報記憶手段260の特殊連続演出フラグがオンであるか否かを判定する(S823)。特殊連続演出フラグがオンである場合(S823:YES)には、ラウンド数カウンタの値(ラウンド数)および大入賞数カウンタの値(大入賞数)をサブメイン情報記憶手段260の先の大当り記憶領域に一時記憶する(S824)。これは、今回の大当りが特殊連続演出における先の大当りに該当する場合には、先の大当りでの最終的なラウンド数および大入賞数は、後の大当り演出における擬似加算処理(S816,S817)にて使用される予定であるため、先の特別遊技の記録情報として記憶するためである。そのため、上記S816,S817での擬似加算処理では、この先の大当り記憶領域に保存された数値(ラウンド数および大入賞数)が上乗せされることになる。次いで、サブメイン情報記憶手段260のラウンド数カウンタおよび大入賞数カウンタをクリアする(S825,S826)。
続いて、サブメイン情報記憶手段260の擬似カウントフラグがオンであるか否かを判定する(S827)。擬似カウントフラグがオンである場合(S827:YES)には、擬似カウントフラグをオフにする(S828)。次いで、サブメイン情報記憶手段260の保留内連荘演出フラグがオンであるか否かを判定する(S835)。保留内連荘演出フラグがオンである場合(S835:YES)には、サブメイン情報記憶手段260の保留内連荘演出フラグをオフにする(S836)。
次いで、上記S804,S806でサブメイン情報記憶手段260の大当り演出パターン格納領域に一時記憶した終了デモ演出パターン番号をサブメイン情報記憶手段260の終了デモ演出格納領域に転送して、終了デモ演出の開始を設定する(S837)。そして、上記S805、S807,S818,S837で取得した演出情報に基づき、大当り演出に要する画像制御コマンドを生成し、この画像制御コマンドをサブメイン情報記憶手段260のコマンド格納領域に設定する(S838)。
(保留内連荘演出B判定処理)
次に、保留内連荘演出B判定処理(S805)について説明する。図32は、保留内連荘演出B判定処理(S805)の詳細を示すフローチャートである。
まず、サブメイン情報記憶手段260の保留内連荘演出フラグがオンであるか否か、すなわち、既に図柄変動演出において保留内連荘演出Aが実行されたか否かを判定する(S851)。保留内連荘演出フラグがオンでない場合(S851:NO)には、上記S732でサブメイン情報記憶手段260の変動演出内容判定領域に格納された情報(当否抽選の結果および大当り種別)を解析して、今回の変動対象となる特別図柄の抽選結果が16R大当りであるか否かを判定する(S852)。抽選結果が16R大当りである場合(S852:YES)には、サブメイン情報記憶手段260の先読み情報格納領域に、第2特別図柄の作動保留球の事前判定情報が格納されているか否かを判定する(S853)。本例では、保留内連荘演出Bの先読み判定を、特別遊技が開始されるまで、すなわち、大当り開始デモコマンドを受信するまでに生起した第2特別図柄の作動保留球を対象として行う。第2特別図柄の作動保留球が存在する場合(S853:YES)には、第2特別図柄の作動保留球内に特定保留が存在する否かを判定する(S854)。特定保留が存在する場合(S854:YES)には、保留内連荘演出Bを実行するか否かを抽選にて決定するための保留内連荘演出B抽選処理1を実行する(S856)。この保留内連荘演出B抽選処理1では、不図示の連荘演出B抽選テーブル1を参照して、連荘演出抽選乱数値が「実行」、「非実行」のいずれかの判定値と一致した場合に実行の有無を決定する。本例では、例えば、80%の割合で実行、20%の割合で非実行を決定する。なお、特定保留の種別(16R大当り、8R大当り)に応じて、保留内連荘演出Bの当選確率を異ならしめてもよい。例えば、16R大当りの特定保留である場合には100%の割合で保留内連荘演出Bを実行し、8R大当りの特定保留の場合には50%の割合で保留内連荘演出Bを実行する構成でもよい。これは遊技者にとって有利度が大きい場合に、保留内連荘演出Bの出現確率を高めて、遊技者の期待感を高めるためである。
一方、特定保留がない場合(S854:NO)には、保留内連荘演出Bを実行するか否かを抽選にて決定するための保留内連荘演出B抽選処理2を実行する(S857)。この保留内連荘演出B抽選処理2では、不図示の連荘演出B抽選テーブル2を参照して、連荘演出抽選乱数値が「実行」、「非実行」のいずれかの判定値と一致した場合に実行の有無を決定する。本例では、例えば、10%の割合で実行、90%の割合で非実行を決定する。
続いて、保留内連荘演出B抽選処理にて当選したか否かを判定する(S858)。当選した場合(S858:YES)には、保留内連荘演出Bの内容を決定するための連荘演出パターン選択処理を実行する(S861)。この連荘演出パターン選択処理では、図8(B)に示した連荘演出パターンテーブルを取得するとともに、演出抽選乱数発生手段210から連荘演出パターン乱数値を取得して、複数種の連荘演出パターンの中から、いずれかの連荘演出パターンを抽選にて決定する。次いで、今回選択された連荘演出パターンの番号をサブメイン情報記憶手段260の連荘演出パターン格納領域に一時記憶する(S868)。そして、サブメイン情報記憶手段260の保留内連荘演出フラグをオンにする(S870)。
(大当り演出差し替え処理)
次に、大当り演出差し替え処理(S806)について説明する。図33は、大当り演出差し替え処理(S806)の詳細を示すフローチャートである。この大当り演出差し替え処理では、先の特別遊技と後の特別遊技とを繋げるかたちで特殊連続演出を実行すべく、先の特別遊技である場合には、S881〜S885において特殊終了デモ演出を設定し、後の特別遊技である場合には、S886〜S890において特殊開始デモ演出を設定する
まず、サブメイン情報記憶手段260の特殊連続演出フラグがオンであるか否か、すなわち、特殊連続演出が既に実行中であるか否かを判定する(S881)。特殊連続演出フラグがオンでない場合(S881:NO)には、サブメイン情報記憶手段260の保留内連荘演出フラグがオンであるか否かを判定する(S882)。保留内連荘演出フラグがオンでない場合(S882:NO)には、サブメイン情報記憶手段260の特殊連続演出ステイタスに「先の大当り(01H)」である旨の情報を設定する(S883)。これにより、今回の大当り(特別遊技)が特殊連続演出における先の大当り(特別遊技)であると判断される。続いて、上記S804で設定された通常の終了デモ演出パターン番号を特殊終終了デモ演出パターン番号に差し替える(S884)。そして、特殊連続演出を発生させるべく、特殊連続演出フラグをオンにする(885)。
一方、特殊連続演出フラグがオンである場合(S881:YES)、すなわち、特殊連続演出が既に実行中である場合には、サブメイン情報記憶手段260の特殊連続演出ステイタスに「後の大当り(02H)」である旨の情報を設定する(S886)。これにより、今回の大当り(特別遊技)が特殊連続演出における後の大当り(特別遊技)であると判断される。次いで、今回の大当りが16R大当り(高利益大当り)であるか否かを判定する(S887)。16R大当りである場合(S887:YES)には、上記S804で設定された通常の開始デモ演出パターン番号を特殊終開始デモ演出パターン番号に差し替える(S888)。続いて、特殊連続演出を擬似カウント演出に繋げるべく、サブメイン情報記憶手段260の擬似カウントフラグをオンにする(S889)。そして、特殊連続演出フラグをオフにする(S890)。
《演出制御コマンドの受信割込み処理》
次に、演出制御コマンドの受信割込み処理を説明する。図34は、演出制御コマンドの受信割込み処理を示すフローチャートである。この演出制御コマンドの受信割込み処理では、前述したように、主制御基板100からのストローブ信号の入力に基づいて割込みが発生することで開始され、この割込み処理において各種の演出制御コマンドが取得されるようになっている。なお、演出制御コマンドは、1バイトのMODEデータと、1バイトのEVENTデータとを含む構成となっており、主制御基板100から演出制御基板200へ、MODEデータ、EVENTデータの順に送信される。以下では、説明の便宜上、MODEデータを「第1コマンド」、EVENTデータを「第2コマンド」とも称する。
まず、主制御基板100からのストローブ信号に基づく割込みが発生すると、演出制御コマンドの入力値が確定したか否かを判定する(S901)。具体的には、コマンドデータを最高5回まで読み込み、2回連続で同じ値が読み込まれた時点で入力値が確定となる。これはノイズ等により演出制御コマンドの読み取りが失敗するおそれがあるためであり、2回連続で同じ値が読み込まれるまでは入力値を確定とはしない。
続いて、今回受信したコマンドが第1コマンド(MODE)であるか否か、換言すれば、第1コマンド(MODE)であるか第2コマンド(EVENT)であるかを判定する(S902)。今回受信したコマンドが第1コマンドである場合(S902:YES)は、当該第1コマンドをテンポラリ領域に一時的に記憶する(S903)。そして、演出抽選乱数発生手段210から演出抽選乱数を取得して、この乱数情報をサブメイン情報記憶手段260の演出抽選乱数格納領域に一時記憶する(S904)。なお、演出抽選乱数の取得時期を、演出制御コマンドの受信時としているのは、演出制御コマンドは遊技球の始動入賞時や特別図柄の変動開始時など物理的に不規則なタイミングで送信されるため、それを契機とすることで取得時期に周期性を出さないようにするためである。このように演出抽選乱数の取得時期を不規則とすることで、各種の演出抽選においても、同一の演出が不
自然に繰り返し選択されてしまう等の不都合が発生し難くなる。
一方、今回受信したコマンドが第2コマンドである場合(S902:NO)には、すでに第1コマンドを受信済であるか否かを判定する(S905)。すなわち、演出制御コマンドを第1コマンド(MODE)→第2コマンド(EVENT)の順に受信したか否か判定して、演出制御コマンドの組合せに矛盾がないかを確認する。演出制御コマンドの組合せに矛盾がない場合(S905:YES)は、ライトポインタ(書き込み用のポインタ)の示すアドレスを取得する(S906)。続いて、第1コマンドと第2コマンドとを、ライトポインタの指示するアドレスに従って、サブメイン情報記憶手段260の演出制御コマンドバッファ(リングバッファ)に保存する(S907)。保存されたコマンドデータは、メイン処理における前記のコマンド解析処理(S620)で読み出され、演出制御コマンドの種別に対応した演出制御処理が実行される。次いで、ライトポインタの示すアドレスを更新する(S908)。さらに、前記S903で一時記憶したコマンドデータ(第1コマンド)をクリアする(S909)。
《演出制御側タイマ割込み処理》
次に、演出制御側タイマ割込み処理を説明する。図35は、演出制御側タイマ割込み処理を示すフローチャートである。このタイマ割込み処理は、一定時間毎のクロックパルスにより起動され、上述の演出制御側メイン処理に割り込むかたちで実行される。
タイマ割込みが発生すると、サブメインCPU201内のレジスタの内容をRAM203のスタック領域に退避させた後、S911以降の処理を順次実行する。このタイマ割込み処理内では、主制御基板100からの演出制御コマンド受信割込み、ウォッチドッグタイマ割込み等、優先レベル2以上の割込みを許可する(S911)。
続いて、ポート入出力処理を実行する(S912)。このポート入出力処理では、I/Oポート回路204におけるポートデータの入力処理、出力処理を行う。入力処理では、I/Oポート回路204(入力ポート)に入力されている各種信号を読み取り、これを入力情報として記憶する。出力処理では、サブメイン情報記憶手段260に一時記憶されている各種制御信号(モータ制御信号)を読み出して、I/Oポート回路204(出力ポート)から出力する。
続いて、デバイス制御データ出力処理を実行する(S913)。このデバイス制御データ出力処理では、前記のデバイス管理処理(S619)で特定した駆動パターンデータから所定時間分の駆動データを読み出してサブメイン情報記憶手段260の駆動データ記憶領域に設定する。この処理で設定される駆動データは、割込み周期に対応した1ms間の制御を示すデータである。この処理で駆動データが設定されると、次回のタイマ割込み処理にて、当該駆動データがI/Oポート回路204(出力ポート)からモータドライバ92へ出力される。従って、このデバイス制御データ出力処理では、駆動パターンデータに従って駆動データが割込み周期(1ms)毎に切り替えられることとなる。
次いで、演出用タイマ更新処理を実行する(S914)。この演出タイマ更新処理では、演出動作制御に用いる各種の演出用タイマの値を割込み周期(本実施形態では1ms)ずつ減算更新する。演出用タイマには、装飾図柄の変動時間を管理するためのタイマ、予告演出の発生タイミングを管理するためのタイマなどが含まれる。この演出用タイマによって、変動演出パターンにおけるタイムスケジュールが管理され、その時間軸上で可動役物24の駆動タイミングや演出ランプLPの点灯タイミング等の時間管理がされている。なお、演出用タイマは、この演出制御用タイマ割込み処理内のデバイス制御データ出力処理(S913)やランプデータ更新処理(S918)などにおいても利用される。
続いて、ボタン制御タイマ更新処理を実行する(S915)。演出ボタン15の操作有効時間を管理するための有効時間管理タイマの値を割込み周期(本実施形態では1ms)減算更新する。なお、操作有効時間とは、演出ボタン15の操作入力が有効となる時間である。
続いて、タスク制御カウンタ更新処理を実行する(S717)。このタスク制御カウンタ更新処理では、タイマ割込み毎にタスクカウンタの値(「0」〜「15」)を更新する。具体的には、タスクカウンタの値が「0」〜「14」であれば1インクリメントし、タスクカウンタの値が「15」となった場合には「0」に戻す。すなわち、このタスクカウンタは16msの循環周期を取り得る。そして、今回更新されたタスクカウンタの値に対応して各種のタスク(タスク処理)が割り当てられており、当該タスクカウンタの値に応じて、ランプ制御タスク(S718のランプデータ更新処理)、暴走監視タスク(S719の画像CPU暴走監視処理)、エラー管理タスク(S720のエラー管理タイマ更新処理)などの各処理を実行する。本例では、タスクカウンタの値(「0」〜「15」)のうち、或る1つの値がランプ制御タスクに割り当てられ、他の2つの値(互いに8ms間隔となる値)が暴走監視用タスクに割り当てられ、他の1つの値がエラー管理タスクに割り当てられている(その他のタスクの説明は省略する)。なお、前述のように、タスクカウンタの循環周期を16msに設定しているのは、演出ランプLPの切り換え制御の最小単位(16ms)と一致させるためである。そして、この演出ランプLPの切り換え制御の最小単位(16ms)は画像フレームの1フレーム時間と対応し、画像演出とランプ演出との同期を実現している。
続いて、ランプデータ更新処理を実行する(S918)。このランプデータ更新処理では、前記のデバイス管理処理(S619)等で特定したランプパターンデータから所定時間分のランプデータを読み出して設定する。この処理で設定されるランプデータは、演出ランプLPの切り換え制御の最小単位となる16ms間の点灯制御を示すデータである。ランプデータが設定されると、当該ランプデータが出力ポート(シリアルポート)からシリアル転送にてランプ接続基板91へ自動的に出力される。このランプデータの出力処理は、シリアル通信割込み処理として構成されており、シリアル通信回路の送信バッファにランプデータを順次書き込むことで実現される。シリアル通信回路は、送信バッファのランプデータを1バイト単位でシリアル変換して、シリアルクロックと同期したかたちで、1ビット毎にランプ接続基板91に対して出力する。この処理では、送信バッファが空になるまで繰り返され、これにより送信バッファに格納された全てのランプデータ(全バイト)が出力されるようになっている。従って、このランプデータ更新処理では、ランプパターンに従ってランプデータが1フレーム時間(16ms)毎に切り替えられるとともに、このランプデータがランプ接続基板91に対してシリアル転送にて出力される。なお、このランプデータ更新処理は、前記のタスク制御カウンタ更新処理(S917)でタスクカウンタの値が所定値(ランプ制御タスクを示す値)となった場合に実行される処理(つまり16ms周期で実行される処理)となっている。
続いて、画像CPU暴走監視処理を実行する(S919)。この画像CPU暴走監視処理では、画像制御基板300から入力されるトグル信号を監視して、当該トグル信号が1600ms(50〜100フレーム程度)の間、連続して変化しない場合に、画像制御基板300のサブサブCPU301が暴走していると判定し、演出制御基板200から画像制御基板300に対してリセット信号を送信する。これにより、画像制御基板300側はサブサブCPU301のリセット状態の発生によって、所定のリセット処理を実行する。なお、トグル信号とは、1フレーム時間毎にHレベル/Lレベルが交互に繰り返される波形の信号のことである。なお、この画像CPU暴走監視処理は、前記のタスク制御カウンタ更新処理(S917)でタスクカウンタの値が所定値(画像監視タスクを示す値)となった場合に実行される処理となっている。
次いで、エラー管理タイマ処理を実行する(S920)。このエラー管理タイマ処理では、前記のエラー演出管理処理(S617)でセットされたエラー演出時間を管理するためのエラー演出タイマの値を減算更新する。なお、このエラー管理タイマ処理は、前記のタスク制御カウンタ更新処理(S917)でタスクカウンタの値が所定値(エラー管理タスクを示す値)となった場合に実行される処理となっている。そして、全ての割込みを許可した状態にするとともに、退避していたレジスタの内容を復帰させた後、演出制御側タイマ割込み処理を終了して、割込み発生前の元の処理に戻る。
《画像制御コマンドの送信割込み処理》
次に、画像制御コマンドの送信割込み処理を説明する。図36は、画像制御コマンドの送信割込み処理を示すフローチャートである。この画像制御コマンドの送信割込み処理は、予め設定された一定間隔(500μs)毎に発生する。
この画像制御コマンドの送信割込み処理では、まず、サブメイン情報記憶手段260の画像制御コマンドバッファをチェックする(S931)。続いて、画像制御コマンドバッファにおいてリードポインタを取得する(S932)。次いで、画像制御コマンドバッファに画像制御コマンドが格納されているか否かを判定する(S933)。画像制御コマンドが格納されているか否かは、例えば、リードポインタとライトポインタによって確認でき、リードポインタとライトポインタとが一致している場合には、画像制御コマンドが格納されていないことになる。画像制御コマンドが格納されている場合(S933:YES)には、リードポインタが指す領域から画像制御コマンドを読み出す(S934)。この読み出した画像制御コマンドを、出力先として指定されたシリアル通信回路205の出力バッファにセットする(S935)。これによりシリアルポートから画像制御コマンドが画像制御基板300に対してシリアル送信される。次いで、コマンドデータ(前記S935で送信したコマンドデータ)をクリアする(S936)。続いて、リードポインタを1インクリメントして更新する(S937)。そして、当該画像コマンドの送信割込み処理を終了して、割込み前の元の処理へ復帰する。
[作用]
次に、本実施形態の理解を容易なものとするために、ぱちんこ遊技機PMの特徴的作用について説明する。
始めに、図37を参照して、保留内連荘演出と特殊連続演出とを実行させた場合の演出の流れについて説明する。図37は、保留内連荘演出と特殊連続演出との演出画面を示す模式図である。
まず、図37(A)に示すように、先の特別遊技におけるラウンド演出(最終ラウンド)において、最終ラウンド数である「16ラウンド」と、先の特別遊技における獲得賞球数「1988」とが表示されている。そして、この最終ラウンドにおいて、保留内連荘演出Bとして、「奥義書」の画像が表示され、後続の作動保留球内に特定保留が含まれていること、すなわち、保留内連荘の可能性が示唆される。
続いて、図37(B)に示すように、先の特別遊技における終了デモ演出において、前述の最終ラウンドでの保留内連荘演出Bの発生に伴い、特殊連続演出が開始される。図示の例では、特殊終了デモ演出として、味方キャラクタと敵キャラクタとが登場する。また、この特殊終了デモ演出では、通常とは異なり、「大当り終了」の文字情報が表示されない代わりに、「継続」の文字情報が表示されることで、特別遊技が継続しているかのように見せることができる。そして、内部的には特別遊技が終了することで、特別図柄の確変状態および時短状態、並びに電チューサポート状態が設定された状態で、図柄変動遊技が
再開される。
次いで、図37(C)に示すように、先の特別遊技終了後の1回目の図柄変動では、抽選結果がはずれとなり、特殊図柄変動演出として超短縮変動(2秒間)が設定されているため、極短時間のうちに装飾図柄がはずれ態様「1−2−5」で停止表示される。図示の例では、この特殊変動演出において、図37(B)と同一の味方キャラクタと敵キャラクタとが対戦するバトル演出が開始される。これは、特別遊技(先の特別遊技)が終了したという印象を遊技者に対して極力与えないようにするため、先の特別遊技で表示されたものと同一のキャラクタを表示させるためである。なお、この特殊図柄変動演出中には、変動表示又は停止表示される装飾図柄を画面の端の方に縮小した状態で表示させる。これにより、先の特別遊技が終了することなく、継続しているかのように遊技者にみせることができる。なお、特殊図柄変動演出中ではない場合、すなわち、通常の図柄変動演出中においては、装飾図柄を縮小せずに画面の略中央に表示させている。また、限定期間中(特殊変動演出中)は、通常とは異なる特殊背景(「星空」)の背景画像が表示されるため、今後の展開に対する遊技者の期待感を高めることができる。なお、画面全体を特定の表示色とすることで、図柄変動を認識できない又は認識しがたい状態としてもよい。
続いて、図37(D)に示すように、先の特別遊技終了後の2回目の図柄変動では、抽選結果が大当り(16R大当り)となり、特殊変動演出として超短縮変動(2秒間)が設定されているため、極短時間のうちに装飾図柄が大当り態様「7−7−7」で停止表示される。図示の例では、この特殊変動演出において、味方キャラクタが敵キャラクタに勝利する演出が実行される。このように、特殊連続演出における特殊変動演出では、後続の作動保留球を極短時間で高速消化することで、後の特別遊技に移行するまでの時間を圧縮させて、遊技者に対して図柄変動演出が実行されていたことを極力認識させず、後の特別遊技にシームレスに繋げるように構成されている。
次いで、図37(E)に示すように、後の特別遊技における開始デモ演出において、特殊連続演出が継続している。図示の例では、特殊開始デモ演出として、味方キャラクタが敵キャラクタに向かって「奥義最強」というセリフを告げる演出が実行される。なお、この開始デモ演出では、通常とは異なり、「大当り開始」の文字情報は表示されない。
そして、図37(F)に示すように、後の特別遊技におけるラウンド演出(開始ラウンド)において、擬似カウント演出が開始される。この擬似カウント演出では、先の特別遊技の延長として継続しているかのように見せるため、先の特別遊技からの累積ラウンド数である「17ラウンド」と、先の特別遊技からの累積の獲得賞球数「1988」とが報知される。また、図37(B)と同一の味方キャラクタと敵キャラクタとが継続して表示されている。
これにより、先の特別遊技と、保留内連荘による後の特別遊技とを、図柄変動演出を挟んで一連の演出として見せることができる。また、2回の特別遊技により獲得した賞球数が表示されるため、遊技者に対して多量の賞球を獲得できたという満足感を与えることができる。これにより、規則で制限されたラウンド数および賞球数を越えた新規な特別遊技状態を擬似的に創出することが可能となる。
次いで、図38を参照して、保留内連荘演出と特殊連続演出との関係を説明する。図38は、保留内連荘演出と特殊連続演出との関係を示すタイムチャートである。
先行の作動保留球が消化されて、当否判定で大当りに当選すると(t11)、保留内連荘演出A判定処理に移行し、後続の作動保留球に対して先読み判定が実行される。後続の作動保留球内に特定保留(図示の例では3個目が特定保留)が存在すると、保留内連荘演
出Aの実行可否が抽選にて決定され、これに当選すると図柄変動演出中に保留内連荘演出Aが発生する(t12)。
続いて、図柄変動が停止して大当り図柄が確定表示されると、その後、特別遊技(先の特別遊技)が開始される。この特別遊技の開始時に、保留内連荘演出B判定処理に移行するが、当該図柄変動演出にて既に保留内連荘演出Aが発生しているため、この特別遊技中に保留内連荘演出Bは発生しない(t13)。その理由としては、特別遊技中に保留内連荘演出Bを改めて発生させてしまうと、保留内連荘回数(後続の作動保留球内に存在する特定保留の個数)が1回であるにも関わらず、複数回あると遊技者に誤認させてしまうおそれや、本例では確定報知演出ではない保留内連荘演出Bであるが故に、本当に保留内連荘が起こるのかといった不安を遊技者に覚えさせてしまうおそれがあるからである。
次いで、先の特別遊技における終了デモ演出にて、特殊連続演出が開始される(t14)。なお、この特殊連続演出は、今回の特別遊技(先の特別遊技)における終了デモ演出から次回の特別遊技(後の特別遊技)におけるラウンド演出まで継続される(t14〜t18)。そして、先の特別遊技が終了すると、図柄変動演出が再開される(t15)。本例では、4回の図柄変動を限度として特殊演出モードMγに滞在するための限定期間が設定されており、この限定期間内で特殊図柄変動演出が実行される。
続いて、先の特別遊技の終了後、3個目の作動保留球(t12にて保留内連荘報知された特定保留)が消化されて、当否判定で大当りに当選すると(t16)、保留内連荘演出A判定処理に移行する。このとき、後続の作動保留球内には、新たな特定保留が存在しているが(図示の例では2個目が特定保留)、既に特殊連続演出が実行中であるため、この3回目の図柄変動演出中に保留内連荘演出Aは発生しない(t16)。その理由は、特殊連続演出の発生に伴って二つの特別遊技状態を一つの特別遊技状態として見せようとしても、この特殊連続演出の実行中に図柄変動演出としての保留内連荘演出Aが発生したのでは、図柄変動演出中であることを秘匿するという趣旨を没却してしまうおそれがあるからである。また、保留内連荘演出Aの発生を契機として特殊連続演出が開始された場合、この特殊連続演出中(限定期間内)において後続の作動保留球が消化されたときの変動時間は極短時間(2秒)に設定されているため、この短時間内に保留内連荘演出Aを発生させても演出効果が低く、また、保留内連荘演出と特殊連続演出との競合によって両者の演出効果が希薄化されるおそれがあるからである。
次いで、図柄変動が停止して大当り図柄が確定表示されると、後の特別遊技が開始される。また、後の特別遊技の開始時に、保留内連荘演出B判定処理に移行し、後続の作動保留球に対して先読み判定が実行される。このとき、特殊連続演出の実行中であっても、後続の作動保留球内に特定保留が存在すると(図示の例では2個目が特定保留)、保留内連荘演出Bの実行可否が抽選にて決定され、これに当選すると特別遊技中に保留内連荘演出Bが発生し得る(t17)。その理由は、特殊連続演出中であっても大当り演出中に発生するものであれば、遊技者は通常の保留内連荘演出Bが発生したものと感じ、違和感が生じ得ないからである。また、特殊連続演出は、少なくとも先の大当り演出中の終了デモ演出から後の大当り演出中の開始デモ演出までの一連の演出を繋げるものであるため、特殊連続演出の終了後(すなわち、後の特別遊技におけるラウンド演出以降のタイミング)に保留内連荘演出を発生させるものであれば、保留内連荘演出と特殊連続演出とが競合するという不具合は生じないからである。
以上、本実施形態によれば、図柄変動中に発生する第1の保留内連荘演出Aと、特別遊技中に発生する第2の保留内連荘演出Bとを設け、第1の保留内連荘演出Aでは後続の作動保留球内に特定保留が1個存在する可能性を報知する一方、第2の保留内連荘演出Bでは後続の作動保留球内に特定保留が1個のみでなく複数存在することも報知し得るように
構成することで、図柄が変動を開始したときから特別遊技が終了するまでの一連の遊技過程を通じて、保留内連荘演出の発生に対する期待感を持続させることができるとともに、該遊技過程における保留内連荘演出の発生タイミングに応じて保留内連荘に関する多様な情報を遊技者に対して教示し得ることで、保留内連荘演出の発生タイミングや演出態様にバリエーションが付与されるため、保留内連荘演出の幅を拡げることができ、その結果、遊技の興趣性を向上させることが可能となる。
また、本実施形態では、特別遊技終了後の限定期間中に、特殊図柄変動演出を実行させることで、特別遊技終了後の早期の段階で次回の大当り(保留内連荘で報知された特定保留に係る大当り)が発生することへの期待感を高めることができ、その結果、遊技の興趣性を向上させることが可能となる。また、特殊図柄変動演出を極短時間の短縮変動で構成することにより、先の特別遊技と後の特別遊技との時間的な間隔を抑えることができ、次回の大当りまでの間延びを防止できるとともに、限定期間内での保留内連荘演出の発生を禁止することで、該限定期間内での特殊演出と保留内連荘演出との競合により、かえって演出の効果が希薄化されるのを防止できる。
また、本実施形態では、大当りとなる特定保留が存在する場合でも、必ずしも保留内連荘演出が実行されるわけではないので、たとえ報知されなかったとしても、保留内連荘の可能性に期待感を持たせることができる。なお、特定保留が存在する場合には、必ず、保留内連荘演出を実行するように構成してもよい。
ところで、本実施形態では、先行の作動保留球が大当りとなり、その特別遊技中に保留内連荘演出Bが発生せず、その特別遊技の終了後において後続の作動保留球(保留内連荘演出B発生時点で存在する作動保留球)が消化されることで、図柄変動中に高期待度演出(スーパーリーチB)が発生した場合には、大当りとなる可能性よりもはずれとなる可能性の方が高く設定されている。
図5に示すように、第2特別図柄の遊技において、特別図柄の確変状態では、大当りとなる確率は約1/40、はずれとなる確率は約39/40である。
また、図7に示すように、特別図柄の確変状態では、当否判定の結果が大当りである場合は、大当り種別に関わらず、16R特定大当りおよび8R特定大当りのいずれである場合でも、100%の確率でスーパーリーチB(高期待度演出)の変動パターンPX7,PY7が選択される。すなわち、特別図柄の確変状態では、16R特定大当りの場合はスーパーリーチBの変動パターンPX7のみが選択され、8R大当りの場合はスーパーリーチBの変動パターンPY7のみが選択される。一方、特別図柄の確変状態では、当否判定の結果がはずれである場合は、5%の確率でスーパーリーチB(高期待度演出)の変動パターンPH7が選択される。
このとき、図32のS856で説明したとおり、本例では、後続の作動保留球内に特定保留(16R大当り、8R大当り)が存在する場合に、保留内連荘演出Bの実行可否の当選確率は80%に設定されているため、特定保留(16R大当り、8R大当り)が存在する場合でも、残り20%の確率で保留内連荘演出Bが未実行となる。
以上のような条件のもとで、保留内連荘演出Bが実行されなかった状況下、スーパーリーチBの出現によって大当りとなる確率X、スーパーリーチBの出現によってはずれとなる確率Yは、以下の通りとなる。
X=(大当りとなる確率)×(保留内連荘演出Bが発生しない確率)×(スーパーリーチBとなる確率)
Y=(はずれとなる確率)×(スーパーリーチBとなる確率)
続いて、上記の数値を用いて、スーパーリーチBの出現によって大当りとなる確率X、スーパーリーチBの出現によってはずれとなる確率Yを具体的に計算すると、以下の通りとなる。
X=1/40×(100−80)/100×100/100=20/400
Y=39/40×5/100=195/400
となる。
従って、特別遊技中に保留内連荘演出Bが発生せずに、その後続の作動保留球内で高期待度演出が発生したときは(スーパーリーチBに発展したときは)、大当りとなる可能性よりも、はずれとなる可能性の方が高くなる。
なお、上述の第1実施形態では、基本的には、電チューサポート機能が作動中に取得した第2特別図柄の作動保留球を対象として保留内連荘演出に係る先読み判定が実行される構成であったが、これはあくまで一例であり、例えば、電チューサポート機能が未作動中に取得した第1特別図柄の作動保留球(又は第2特別図柄の作動保留球)を対象として保留内連荘演出に係る先読み判定が実行されてもよい。
また、上述の第1実施形態では、保留内連荘演出Bの判定タイミングを、大当り開始時(開始デモコマンドを受信したとき)のタイミングに設定しているが、これはあくまで一例であり、例えば、大当り開始時、ラウンド遊技時、大当り終了時のいずれのタイミングに設定してもよい。
また、上述の実施形態では、第1特別図柄遊技に第1大入賞口64を対応させ、第2特別遊技に第2大入賞口65を対応させる構成であったが、これに限定されるものではなく、第1特別図柄遊技および第2特別図柄遊技の少なくとも一方について第1大入賞口64と第2大入賞口65との両方を対応させて、これらの大入賞口64,65を交互に開放させてもよい。また、二つの大入賞口64,65を設けることなく、一つの大入賞口のみを設ける構成であってもよい。
また、上述の実施形態では、第2特別図柄の作動保留球を第1特別図柄の作動保留球よりも優先的に消化する、いわゆる優先消化を採用しているが、これに限定されるものではなく、第1始動口61又は第2始動口62への遊技球の入球順によって作動保留球を消化してもよい。なお、この構成を採用する場合は、第1特別図柄の作動保留球および第2特別図柄の作動保留球の両方を保留内連荘報知の対象とすることが好ましい。
[第1実施形態−第1変形例]
次に、第1実施形態の第1変形例に係る遊技機について説明する。この第1変形例に係る遊技機は、基本的には、上述の第1実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分には同一の符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
(保留内連荘演出と昇天演出との関係)
本変形例では、いわゆる連荘が規定回数だけ継続した場合に、希少性のある特別演出(いわゆる昇天演出)が発生する。「連荘」とは、特定遊技中に所定の大当りとなった場合、その特別遊技の終了後の遊技状態として、再び特定遊技状態が継続することをいう。前述したように、「特定遊技状態」とは、通常状態よりも特別遊技への移行確率が高められた状態であり、特別図柄の確率変動機能、特別図柄の変動時間短縮機能、電チューサポー
ト機能のうちの少なくとも一の機能が作動した状態のことである。本例では、特定遊技状態として少なくとも電チューサポート機能(入球容易状態)が作動していることを条件とする。ここで、本実施形態では、特別遊技の終了後のST期間中に、確率変動機能、変動時間短縮機能、および電チューサポート機能が作動する(同時に作動を開始して、同時に作動を終了する)構成となっているため、ST期間中は常に特定遊技状態であるといえる。
特別演出の実行条件としては、連荘が規定回数(本例では20回)に亘り連続することが定められるが、この規定回数の他に、例えば、連荘状態における特定大当りの累積回数が所定回数に到達、連荘状態での総獲得ラウンド数や総獲得賞球数が所定数に到達、連荘状態中に特定の演出(図柄変動中又は特別遊技中の特定演出)を発生させた場合などを実行条件に加えてもよい。連荘状態での総獲得ラウンド数や総獲得賞球数などを実行条件に加えてもよい。本例では、特定遊技状態(入球容易状態)を継続させたまま特別遊技を繰り返し取得する連荘回数が規定回数(20回)に到達するとともに、少なくとも最終のN回目では高利益大当り(16R大当り)で当選することを条件とする。特別演出は、その時間軸上において、装飾図柄の変動演出と大当り演出とに跨って表示されるものである。但し、特別演出は、大当り演出中のラウンド演出(最終ラウンド)で終了し、その後の終了デモ演出は含まれない。この特別演出の内容としては、例えば、特別演出でしか登場しない希少性の高い特別キャラクタを1カットずつ順番に表示させることで、遊技者に大当りが連荘することでの満足感を与え得るとともにプレミアム感を高めることができる。
続いて、保留内連荘演出と特別演出との関係について図39および図40を参照して説明する。図39および図40は保留内連荘演出と特別演出との関係を示すタイムチャートである。なお、以下では、連荘回数を「N」、規定回数を「Nset」とも表す。
(2−1)先の大当りに係る図柄変動又は特別遊技で保留内連荘演出が発生した場合、この保留内連荘による大当り(後の大当り)は特別演出の発生条件としての連荘回数にはカウントされず、特別演出の発生の要件とはならない。すなわち、図39に示すように、先行の作動保留球が消化されて、当否判定で大当りに当選すると(t21)、当該消化時であれば保留内連荘演出A判定処理に移行し、大当りの開始時であれば保留内連荘演出B判定処理に移行する。この保留内連荘演出A,B判定処理において、後続の作動保留球内に特定保留(図示の例では3個目が特定保留)が存在すると、保留内連荘演出A,Bの実行可否が抽選にて決定され、これに当選すると図柄変動中であれば保留内連荘演出Aが発生し(t22)、特別遊技中であれば保留内連荘演出Bが発生する(t23)。ここで、今回の大当りを連荘回数N=Nset−1回目の大当りとすると、保留内連荘演出A(t2
2)又は保留内連荘演出B(t23)にて、連荘回数N回目の大当りとなる特定保留の存在を報知した場合は、この連荘回数N=Nset回目の大当りを伴う図柄変動(t25)と
特別遊技のラウンド演出(t26)とに跨って特別演出は発生させない。その理由は、本実施形態では、保留内連荘演出A,Bが発生することを契機として、二つの特別遊技状態(本例では、Nset−1回目とNset回目との特別遊技状態)を一つの特別遊技状態として見せるための特殊連続演出が発生(t24〜t26)するため、演出的には、Nset回目
の大当りを特別演出の実行条件としての連荘回数には含めずに、特別演出の実行を回避する方が、特別遊技の擬似的な延長による遊技者の満足感を喪失しないとともに、特別演出と特殊連続演出との競合を回避して、演出全体のバランスが図れるからである。なお、内部的には、保留内連荘による大当りであっても連荘1回分として連荘回数は更新されている。
(2−2)図柄変動と特別遊技とに跨って特別演出が発生する場合には、当該図柄変動が開始される際に後続の作動保留球内に特定保留が存在するか否かに関わらず、当該変動演出では保留内連荘演出Aは発生しない。すなわち、図40に示すように、先行の作動保
留球が消化されて、当否判定で高利益大当りに当選した結果(t31)、連荘回数N=規定回数Nsetとなり、当該図柄変動と特別遊技とに跨って特別演出が発生(t31〜t3
3)する場合には、当該図柄変動では後続の作動保留球内に特定保留(図示の例では3個目に特定保留あり)が存在するか否かに関わらず、保留内連荘演出Aを発生させない(t32)。その理由は、図柄変動中での特別演出と保留内連荘演出Aとの競合により、かえって両者の演出効果が相互に希薄になってしまうのを回避するためである。
(2−3)図柄変動と特別遊技とに跨って特別演出が発生する場合には、当該図柄変動が開始される際に後続の作動保留球内に特定保留が存在するか否かに関わらず、当該変動演出では保留内連荘演出Bが発生し得る。すなわち、図40に示すように、先行の作動保留球が消化されて、当否判定で高利益大当りに当選した結果(t31)、連荘回数N=規定回数Nsetとなり、当該図柄変動と特別遊技とに跨って特別演出が発生(t32〜t3
3)する場合には、その特別遊技では後続の作動保留球内に特定保留(図示の例では3個目に特定保留あり)が存在するか否かに関わらず、保留内連荘演出Bを発生させ得る(t34)。これは、前述のように、特別演出は図柄変動演出から特別遊技のラウンド演出までに亘り実行されるものであるため、保留内連荘演出Bをラウンド演出以降となる終了デモ演出で発生(t34)するものとすれば、特別遊技中に特別演出と保留内連荘演出Bとが競合する状況が回避されるからである。なお、特別遊技中に保留内連荘演出Bを発生させない場合は、特別遊技の終了後の限定期間内で特定保留が存在したとしても、当該特定保留に係る図柄変動演出を特殊図柄変動演出として発生させるのではなく、通常短縮大当り変動演出(先に消化予定のはずれ保留に係る図柄変動演出を跨いでまで行うような特殊図柄変動演出ではなく、当該特定保留に係る図柄変動演出のみで完結する即当り演出)として発生させてもよい。
続いて、図41〜図43のフローチャートを参照しながら、第1実施形態の第1変形例における動作処理の手順について説明する。
(特別演出判定処理:第1変形例)
まず、第1変形例における、図29のS736のサブルーチンに係る、特別演出判定処理(S736)について説明する。図41は、特別演出判定処理(S736)の詳細を示すフローチャートである。
まず、サブメイン情報記憶手段260の連荘回数カウンタを参照して、連荘回数Nが規定回数Nsetよりも1だけ少ない回数であるか否かを判定する(S751)。連荘回数N
=規定回数Nset−1である場合(S751:YES)、すなわち、今回の変動対象とな
る特別図柄の抽選結果が大当りとなれば、連荘回数Nが規定回数Nsetに到達する予定で
ある場合は、上記S732でサブメイン情報記憶手段260の変動演出内容判定領域に格納された情報(当否抽選の結果および大当り種別)を解析して、今回の変動対象となる特別図柄の抽選結果が16R大当りであるか否かを判定する(S752)。抽選結果が16R大当りである場合(S752:YES)、すなわち、連荘回数Nが規定回数Nsetに達
するとともに、この連荘回数Nでの大当りが高利益大当りとなる予定であれば、サブメイン情報記憶手段260の特殊連続演出フラグがオンであるか否かを判定する(S753)。
特殊連続演出フラグがオンではない場合(S753:NO)、すなわち、特殊連続演出が実行中でない状態であれば、特別演出を実行すべく、特別演出の演出パターンの番号をサブメイン情報記憶手段260の特別演出パターン格納領域に一時記憶する(S754)。そして、サブメイン情報記憶手段260の特別演出フラグをオンにする(S755)。ここで、特別演出フラグとは、特別演出が実行される場合にオンとなるフラグである。なお、図示省略するが、この特別演出フラグは、ラウンド演出が終了するときにオフとなる
一方、特殊連続演出フラグがオンである場合(S753)、すなわち、既に特殊連続演出が実行中の状態であれば、特別演出と特殊連続演出との競合を回避すべく、S754,S755をスキップして、本処理を終了する。
(保留内連荘演出A判定処理:第1変形例)
続いて、第1変形例における、図29のS737のサブルーチンに係る、保留内連荘演出A判定処理(S737)について説明する。図42は、第1変形例における保留内連荘演出A判定処理(S737)の詳細を示すフローチャートである。
ここで、前述の第1実施形態との相違点は、S760の処理を付加したところであり、特別演出が既に実行中の状態であれば、保留内連荘演出Aの実行を回避する点にある。なお、図42において、S761〜S770の処理は、第1実施形態と同様の処理であるため、相違点であるS760の処理を中心に説明する。
まず、サブメイン情報記憶手段260の特別演出フラグがオンであるか否かを判定する(S760)。特別演出フラグがオンでない場合(S760:NO)、すなわち、特別演出が実行中でない状態であれば、保留内連荘演出Aの実行可否の判定を継続すべく、次のS761へ移行する。一方、特別演出フラグがオンである場合(S760:YES)、すなわち、特別演出が既に実行中の状態であれば、保留内連荘演出Aの実行を回避すべく、S761以降の処理をスキップして、本処理を終了する。
(保留内連荘演出B判定処理:第1変形例)
続いて、第1変形例における、図31のS805のサブルーチンに係る、保留内連荘演出B判定処理(S805)について説明する。図43は、第1変形例における保留内連荘演出B判定処理(S805)の詳細を示すフローチャートである。
ここで、前述の第1実施形態との相違点は、S859、S862、S863の処理であり、特別演出が実行中の状態であるか否かに応じて、保留内連荘演出Bの連荘演出パターン選択処理を異ならしめている点である。なお、図43において、S851〜S858、S868〜S870の処理は、第1実施形態と同様の処理であるため、相違点であるS859、S862、S863の処理を中心に説明する。
まず、保留内連荘演出Bの実行が決定された場合には、サブメイン情報記憶手段260の特別演出フラグがオンであるか否かを判定する(S859)。特別演出フラグがオンでない場合(S859:NO)、すなわち、特別演出が実行中でない状態であれば、保留内連荘演出Bの内容を決定するための連荘演出パターン選択処理1を実行する(S862)。この連荘演出パターン選択処理1では、前述の図8(B)に示した連荘演出パターンテーブルを取得するとともに、演出抽選乱数発生手段210から連荘演出パターン乱数値を取得して、複数種の連荘演出パターンの中から、いずれかの連荘演出パターンを抽選にて決定する。
一方、特別演出フラグがオンである場合(S859:YES)、すなわち、特別演出が実行中の状態であれば、保留内連荘演出Bの内容を決定するための連荘演出パターン選択処理2を実行する(S863)。この連荘演出パターン選択処理2では、前述の図8(B)とは異なる不図示の連荘演出パターンテーブルを取得するとともに、演出抽選乱数発生手段210から連荘演出パターン乱数値を取得して、複数種の連荘演出パターンの中から、いずれかの連荘演出パターンを抽選にて決定する。この不図示の連荘演出パターンテーブルでは、終了デモ演出にて発生する連荘演出パターンのみが規定されており、開始デモ
演出又はラウンド演出にて発生する連荘演出パターンについては規定されていない。すなわち、連荘演出パターン選択処理2では、終了デモ演出用の連荘演出パターンのみが選択されるようになっている。これは、前述のとおり、特別演出は変動演出からラウンド演出までに亘り実行されるものであるため、保留内連荘演出Bを終了デモ演出で発生するものとすれば、特別遊技中での特別演出と保留内連荘演出Bとの競合を回避できるからである。
以上、第1実施形態の第1変形例によれば、保留内連荘演出が発生した後、保留内連荘で大当りした場合には、内部的には連荘回数Nが規定回数Nsetに到達している場合であ
っても、特別演出の発生を禁止して、保留内連荘演出の発生後に連動して続行される演出(本例では、特殊連続演出や限定期間内での特殊背景演出)と特別演出とが競合するという状況を回避することで、保留内連荘演出の効果が希薄になるのを防止でき、その結果、遊技の興趣性を向上させることが可能となる。
なお、上述の第1変形例において、連荘回数Nが規定回数Nset(=20回)に到達す
る以前の未達回数(例えば、5回、10回、15回)において、特別演出に対する期待感を高めるため、例えば特別演出の一部で構成される特別経由演出を設けてもよい。このとき、上述の第1変形例では、連荘回数が規定回数(20回)に達することで、特別演出が実行される場合は、基本的には保留内連荘演出の実行が制限(終了デモ演出でのみ許容)されることになるが、特別経由演出の場合には、この特別経由演出の実行中であっても保留内連荘演出を同時に実行可能とするように構成してもよい。
[第1実施形態−第2変形例]
次に、第1実施形態の第2変形例に係る遊技機について説明する。この第2変形例に係る遊技機は、基本的には、上述の第1実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分には同一の符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
(保留内連荘演出と演出モードとの関係)
前述の第1実施形態では、主制御基板100側の変動パターン選択状態に応じて演出制御基板200側の演出モードが一義的に決定される構成であったが、本変形例では、遊技者による演出ボタン15の操作を契機として演出モードを選択可能とするものである。
すなわち、本変形例では、通常状態において大当り(初当り)が発生した場合、当該大当り演出中(終了デモ演出中)に、特別遊技終了後の図柄変動演出および大当り演出の種類を特定するための演出モードを複数種の中から遊技者自身が選択可能になっている。本例では、ST期間中の確変演出モードMβとして、演出の種類が異なる二つの演出モード(第1演出モードM1、第2演出モードM2)が用意されており、各演出モード毎に複数種の変動演出パターンが記憶されている。この変動演出パターンについては、特別図柄の変動パターンが同一であっても(同一情報の変動開始コマンドを受信した場合でも)、演出モードが異なれば、互いに異なる演出内容の変動演出パターンが選択されることになる。
第1演出モードM1と第2演出モードM2は、遊技者側の味方キャラクタが敵キャラクタと対戦するバトル演出モードとして構成されており、各演出モード毎に遊技者側の味方キャラクタと対戦相手の敵キャラクタとが相互に異なるように設定されている。
第1演出モードM1に滞在中は、図柄変動演出として、この演出モードM1に対応する味方キャラクタC1が敵キャラクタと闘技場を舞台として対戦する演出内容の変動演出パターンが選択される。また、この第1演出モードM1に滞在中は、大当り演出として、味
方キャラクタC1を主人公として敵キャラクタを攻撃する演出内容(攻撃系)の大当り演出パターンが選択されることで、第1演出モードM1における図柄変動演出と大当り演出との相互の関連性を確保している。
第2演出モードM2に滞在中は、図柄変動演出として、この演出モードM2に対応する味方キャラクタC2が敵キャラクタと敵のアジトを舞台として対戦する演出内容の変動演出パターンが選択される。また、この第2演出モードM2に滞在中は、大当り演出として、味方キャラクタC2を主人公として敵キャラクタからの攻撃を防御する演出内容(防御系)の大当り演出パターンが選択されることで、第2演出モードM2における図柄変動演出と大当り演出との相互の関連性を確保している。
演出モードの選択は、通常状態において初当りが発生した場合、当該大当り演出における終了デモ演出中に、所定のモード選択画面が表示されることで行われる。このモード選択画面の表示中に、演出ボタン15の操作を有効とする操作有効期間が設定される。モード選択画面では、演出表示装置70の表示領域が左右に二分割され、左側の領域に味方キャラクタC1の名前が関連画像とともに表示され、右側の領域に味方キャラクタC2の名前が関連画像とともに表示される。そして、操作有効期間中に演出ボタン15にて選択された味方キャラクタC1,C2に対応した演出モードM1,M2が設定される。なお、操作有効期間中に操作がされなかった場合には、内部抽選にていずれかの演出モードが設定される。
続いて、この第2変形例における保留内連荘演出と演出モードとの関係について説明する。
(3−1)保留内連荘演出Aの実行確率(発生頻度)は、第1演出モードM1に滞在している場合と第2演出モードM2に滞在している場合とで相互に異なるように設定されている。本例では、第1演出モードM1に滞在している場合は、例えば、90%の割合(高確率)で実行、10%の割合で非実行を決定する一方で、第2演出モードM2に滞在している場合は、10%の割合(低確率)で実行、90%の割合で非実行を決定する。なお、演出モード毎に保留内連荘演出Aの実行確率が異なるものであれば、いずれかの演出モードに滞在している場合は、保留内連荘演出Aを実行しない、すなわち、保留内連荘演出Aの実行確率を0%に設定してもよい。
(3−2)保留内連荘演出Bの実行確率(発生頻度)は、第1演出モードM1に滞在している場合と第2演出モードM2に滞在している場合とで同一に設定されている。本例では、いずれの演出モードM1,M2に滞在していた場合でも、例えば、80%の割合で実行、20%の割合で非実行を決定する。なお、これに限定されず、保留内連荘演出Aと同様に、保留内連荘演出Bの実行確率を演出モード毎に異ならしめてもよい。
(3−3)保留内連荘演出Aの実行が決定された場合、保留内連荘演出Aの演出内容(連荘演出パターン)は、第1演出モードM1に滞在している場合と第2演出モードM2に滞在している場合とで同一に設定されている。ここで、図44(A)は本変形例における保留内連荘演出Aの連荘演出パターンテーブルを示す模式図である。本例では、保留内連荘演出Aにおいては、演出モードがいずれであっても、同一の連荘演出パターンPA1,PA2のうちのいずれかが選択される。なお、演出パターンPA1,PA2については第1実施形態で説明済みであるため、ここでは説明を省略する。
(3−4)保留内連荘演出Bの実行が決定された場合、保留内連荘演出Bの演出内容(連荘演出パターン)は、第1演出モードM1に滞在している場合と第2演出モードM2に滞在している場合とで相互に異なるように設定されている。ここで、図44(B)は本変
形例における保留内連荘演出Bの連荘演出パターンテーブルを示す模式図である。本例では、保留内連荘演出Bにおいては、第1演出モードでは、連荘演出パターンPB11,PB12,PB13のうちのいずれかが選択され、第2演出モードでは、連荘演出パターンPB21,PB22,PB23のうちのいずれかが選択される。第1演出モードM1において、連荘演出パターンPB11〜PB13が選択された場合には、保留内連荘演出以外のいかなる場面でも現出することのない、特殊な演出画像「BX11」〜「BX13」が表示される。演出画像BX11〜BX13としては、例えば、「無敵の剣」を模した画像や「攻撃は最大の防御」といった文字情報などが出現する攻撃系の演出内容が該当する。一方、第2演出モードM2において、連荘演出パターンPB21〜PB23が選択された場合には、、保留内連荘演出以外のいかなる場面でも現出することのない、特殊な演出画像「BX21」〜「BX23」が表示される。演出画像BX21〜BX23としては、例えば、「無敵の防具」を模した画像や「完全防御」といった文字情報などが出現する防御系の演出内容が該当する。
続いて、図45〜図49のフローチャートを参照しながら、第1実施形態の第2変形例における動作処理の手順について説明する。
(大当り演出内容決定処理:第2変形例)
続いて、第2変形例における、図27のS638のサブルーチンに係る、大当り演出内容決定処理(S638)について説明する。図45は、第2変形例における大当り演出内容決定処理(S638)の詳細を示すフローチャートである。
ここで、前述の第1実施形態との相違点は、S829〜S831の処理であり、初当り時における終了デモ演出中に演出ボタン15の操作を有効に設定する点にある。なお、図45において、S801〜S826、S835〜S838の処理は、第1実施形態と同様の処理であるため、相違点であるS829〜S831の処理を中心に説明する。
まず、今回の大当りが初当りであるか否かを判定する(S829)。初当りである場合(S829:YES)には、遊技者による演出ボタン15の操作に応じて演出モードを選択可能な状態とすべく、演出ボタン15の操作有効期間を計時するための操作有効期間タイマに所定値を設定する(S830)。なお、操作有効期間とは、演出ボタン15の操作入力が有効となる期間である。続いて、サブメイン情報記憶手段260の演出ボタン有効フラグをオンにする(S831)。演出ボタン有効フラグとは、演出ボタン15の操作が有効である状態のときにオンとなるフラグである。
(演出ボタン監視制御処理:第2変形例)
続いて、第2変形例における、図26のS617のサブルーチンに係る、演出ボタン監視制御処理(S617)について説明する。図46は、演出ボタン監視制御処理(S617)の詳細を示すフローチャートである。
まず、サブメイン情報記憶手段260の演出ボタン有効フラグがオンであるか否かを判定する(S951)。演出ボタン有効フラグがオンである場合(S951:YES)には、演出ボタン15の操作有効期間中であるか否か、すなわち、操作有効期間タイマが「0」でないか否かを判定する(S952)。操作有効期間タイマは、前述のように、初当り時における終了デモ演出の開始時に所定値が設定され、後述のタイマ割込み処理が発生する毎に1msずつ減算される。また、操作有効期間中は、上記S804で設定された終了デモ演出パターンに基づく演出画面(モード選択画面)が表示され、演出ボタン15の操作入力に基づき、第1演出モードM1、第2演出モードM2のうちのいずれかを選択可能となる。具体的には、図示省略するが、モード選択画面上に、各演出モードに対応した二つの選択画像を左右又は上下に表示して、操作有効期間中における一定時間ごとに選択画
像の表示態様を順次切り替えることで、演出ボタン15の操作タイミングに応じて、これら二つの選択画像の中から一つを選択可能とし、この選択画像に対応した演出モードが設定されるものである。
ここで、演出ボタン15の操作有効期間中である場合(S952:YES)には、演出ボタン15の操作入力があったか否かを判定する(S953)。演出ボタン15の操作入力があった場合(S953:YES)には、演出ボタン15の操作入力情報をサブメイン情報記憶手段260に保存する(S954)。本例では、操作入力情報として、第1演出モードを選択操作した旨の情報と、第2演出モードを選択操作した旨の情報とがある。続いて、演出ボタン15の操作入力情報を画像制御基板300側へ指示するための画像制御コマンドを生成し、これをサブメイン情報記憶手段260のコマンド格納領域に格納する(S955)。また、このように演出ボタン15の操作入力があった場合には、操作有効期間の経過前であっても、前記操作入力を確定して操作有効期間の終了を設定すべく、操作有効フラグをオフにする(S956)。一方、操作有効期間中ではない場合(S952:NO)、すなわち、操作有効期間タイマが「0」である場合には、演出ボタン有効フラグをオフにする(S956)。
(演出状態移行処理:第2変形例)
続いて、第2変形例における、図27のS632のサブルーチンに係る、演出状態移行処理(S632)について説明する。図47は、第2変形例における演出状態移行処理(S632)の詳細を示すフローチャートである。
ここで、前述の第1実施形態との相違点は、S714〜S720の処理であり、前述の演出ボタン監視制御処理(S617)で設定した演出ボタン15の操作入力情報に基づき(遊技者による演出ボタン15の押圧操作を契機として)、演出モードを択一的に決定する点である。なお、図47において、S701〜S705、S721の処理は、第1実施形態と同様の処理であるため、相違点であるS714〜S720の処理を中心に説明する。
まず、変動パターン選択状態の移行先が高確率短縮変動状態βである場合(S706:YES)には、今回の大当りが初当りであるか否かを判定する(S714)。初当りである場合(S714:YES)には、上記S954で設定した操作入力情報が、第1演出モードM1を選択操作した旨の情報であるか否かを判定する(S715)。第1演出モードM1が選択された場合(S715:YES)には、演出モードの移行先として第1演出モードM1を設定する(S716)。この第1演出モードM1に移行すると、サブメイン情報記憶手段260の背景データ格納領域に第1確変背景データが設定される(S717)。そして、第1演出モードM1において、次回の図柄変動から演出表示装置70上にて、例えば「闘技場」の第1確変背景画像が表示される。
一方、上記S954で設定した操作入力情報が、第2演出モードM2を選択操作した旨の情報である場合(S715:NO)には、演出モードの移行先として第2演出モードM2を設定する(S718)。この第2演出モードM2に移行すると、サブメイン情報記憶手段260の背景データ格納領域に第2確変背景データが設定される(S719)。そして、第2演出モードM2において、次回の図柄変動から演出表示装置70上にて、例えば「敵のアジト」の第2確変背景画像が表示される。
また、今回の大当りが初当りではない場合(S714:NO)には、初当り時に選択した演出モードと背景画像を維持する(S720)。なお、前記S714〜S719における初当り時の操作入力のみならず、一定の条件を充足したことを契機として、演出モードを切り替えるように構成してもよい。一定の条件としては、例えば、特定の大当り(大当
りの種別が特定種別である場合や、大当り演出が特定演出である場合などを含む)となった場合、連荘状態に関して所定条件を満足した場合(前述した特別演出の発生)、もしくは、大当り中の特定操作入力(例えば、大当り時の特定タイミングにて特殊操作入力としてボタン5回押しや長押し)があった場合などが該当する。
(保留内連荘演出A判定処理:第2変形例)
続いて、第2変形例における、図29のS737のサブルーチンに係る、保留内連荘演出A判定処理(S737)について説明する。図48は、第2変形例における保留内連荘演出A判定処理(S737)の詳細を示すフローチャートである。
ここで、前述の第1実施形態との相違点は、S771〜S773の処理であり、保留内連荘演出A抽選処理の実行確率を上記演出状態移行処理(S632)で設定された演出モードに応じて異ならしめている点にある。なお、図48において、S761〜S765、S767〜S770の処理は、第1実施形態と同様の処理であるため、相違点であるS771〜S773の処理を中心に説明する。
まず、現在滞在中の演出モードが第1演出モードM1であるか否かを判定する(S771)。第1演出モードM1である場合(S771:YES)には、該第1演出モードM1において保留内連荘演出Aを実行するか否かを抽選にて決定するための保留内連荘演出A抽選処理1を実行する(S772)。この保留内連荘演出A抽選処理1では、不図示の連荘演出A抽選テーブルを参照して、連荘演出抽選乱数値が「実行」、「非実行」のいずれかの判定値と一致した場合に実行の有無を決定する。本例では、例えば、90%の割合で実行、10%の割合で非実行を決定する。
一方、滞在中の演出モードが第2演出モードM2である場合(S771:NO)には、該第2演出モードM2において保留内連荘演出Aを実行するか否かを抽選にて決定するための保留内連荘演出A抽選処理2を実行する(S773)。この保留内連荘演出A抽選処理2では、不図示の連荘演出A抽選テーブルを参照して、連荘演出抽選乱数値が「実行」、「非実行」のいずれかの判定値と一致した場合に実行の有無を決定する。本例では、例えば、10%の割合で実行、90%の割合で非実行を決定する。
このように、本変形例では、第1演出モードM1に滞在する場合と第2演出モードM2に滞在する場合とで、保留内連荘演出Aが実行される確率、すなわち、保留内連荘演出Aの発生頻度が異なるように設定されている。
(保留内連荘演出B判定処理:第2変形例)
続いて、第2変形例における、図45のS805のサブルーチンに係る、保留内連荘演出B判定処理(S805)について説明する。図49は、第2変形例における保留内連荘演出B判定処理(S805)の詳細を示すフローチャートである。
ここで、前述の第1実施形態との相違点は、S860,S864,S865の処理であり、保留内連荘演出Bの連荘演出パターンテーブルを上記演出状態移行処理(S632)で設定された演出モードに応じて異ならしめている点にある。なお、図49において、S851〜S857、S869〜S870の処理は、第1実施形態と同様の処理であるため、相違点であるS860,S864,S865の処理を中心に説明する。
まず、現在滞在中の演出モードが第1演出モードM1であるか否かを判定する(S860)。第1演出モードである場合(S860:YES)には、保留内連荘演出Bの内容を決定するための連荘演出パターン選択処理1を実行する(S864)。この連荘演出パターン選択処理1では、前述の図44(B)に示した連荘演出パターンテーブルを取得する
とともに、演出抽選乱数発生手段210から連荘演出パターン乱数値を取得して、複数種の連荘演出パターンPB11〜PB13の中から、いずれかの連荘演出パターンを抽選にて決定する。前述したように、この連荘演出パターン選択処理1では、攻撃系の内容の連荘演出パターンPB11〜13のみが選択されるように構成されている。
一方、滞在中の演出モードが第2演出モードM2である場合(S860:NO)には、保留内連荘演出Bの内容を決定するための連荘演出パターン選択処理2を実行する(S865)。この連荘演出パターン選択処理2では、前述の図44(B)に示した連荘演出パターンテーブルを取得するとともに、演出抽選乱数発生手段210から連荘演出パターン乱数値を取得して、複数種の連荘演出パターンPB21〜PB23の中から、いずれかの連荘演出パターンを抽選にて決定する。前述したように、この連荘演出パターン選択処理2では、防御系の内容の連荘演出パターンPB21〜23のみが選択されるように構成されている。
このように、本変形例では、保留内連荘演出Bの実行が決定された場合、第1演出モードM1に滞在する場合と第2演出モードM2に滞在する場合とで、保留内連荘演出Bの表示態様(連荘演出パターン)が異なるように設定されている。
以上、第1実施形態の第2変形例によれば、遊技者自身が選択した演出モードの種別に応じて、保留内連荘演出の出現率やその演出内容を異ならしめることで、遊技者の好みに合った保留内連荘演出を遊技者に対して提供することができ、その結果、遊技の興趣性を向上させることが可能となる。
なお、本変形例では、特別遊技終了後の限定期間内でのみ滞在する特殊演出モードを設けていないが、これに限定されず、特殊演出モードを設けてもよい。この場合には、第1演出モードに対応する第1特殊演出モードと、第2演出モードに対応する第2特殊演出モードとを設けて、初当り後の遊技者の操作によって所望の特殊演出モードを選択可能に構成してもよい。なお、この構成において、例えば、第1特殊演出モードに移行する場合には特殊連続演出を発生させ、第2特殊演出モードに移行する場合は特殊連続演出を発生させないようにしてもよい。また、更なる変形例として、一又は複数の後続の作動保留球のうちの少なくともいずれかが特定保留であることが、特別遊技の演出表示過程にて保留内連荘演出Bを実行可能とする保留内連荘演出実行条件であり、この保留内連荘演出実行条件を充足する状況下であっても、上記特別遊技が第1演出モードM1から第2演出モードM2への移行契機となる特別遊技(「特殊特別遊技」という)である場合には、上記特別遊技が特殊特別遊技でない場合(「非特殊特別遊技」という)と比して、保留内連荘演出Bの発生頻度(実行確率)が低くなるよう構成してもよい。その場合、大当り種別として、第1の大当りと第2の大当りとを少なくとも含み、第1の大当りの当選した場合には特別遊技(非特殊特別遊技)の終了後に第1演出モードに移行し、第2の大当りに当選した場合には特別遊技(特殊特別遊技)の終了後に第2演出モードに移行するものとする。このとき、特殊特別遊技の実行中では、大当り演出として、例えば、その他のいかなる場面でも現出することのない特殊な大当り演出が実行される。従って、第2の大当りに当選した場合には、その特別遊技中(特殊特別遊技中)において特殊な大当り演出が発生するため、保留内連荘演出Bとの競合を防止すべく、保留内連荘演出Bの発生頻度を相対的に低く設定している。
[第1実施形態−第3変形例]
次に、第1実施形態の第3変形例に係る遊技機について説明する。この第3変形例に係る遊技機は、基本的には、上述の第1実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分には同一の符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
(複数回の操作を要する保留内連荘演出)
前述の第1実施形態では、保留内連荘演出において、後続の作動保留球内に大当りとなる特定保留が存在する可能性を示唆又は報知する構成であったが、これに限定されず、特定保留の有無だけでなく、後続の作動保留球の変動演出態様を示唆又は報知するように構成してもよい。
本変形例では、保留内連荘演出Bにおいて後続の作動保留球の変動演出態様の示唆又は報知を行う一方で、保留内連荘演出Aにおいて後続の作動保留球の変動演出態様の示唆又は報知を行わない。なお、保留内連荘演出Aにおいて変動演出態様の示唆又は報知を行わない理由は、保留内連荘演出Aは当該変動内で発生するため、当該変動での大当りによる特別遊技を挟んで、特別遊技後の変動演出態様までも示唆又は報知する意義が低いからである。
それでは、本変形例における保留内連荘演出Bについて説明する。図50は、本変形例における保留内連荘演出Bの演出内容の一例を示す模式図である。本変形例における保留内連荘演出Bの演出内容は、遊技者が演出ボタン15を複数回に亘り操作することによって、画面に表示された宝箱が開放されることで、その獲得したポイント値に応じて、後続の作動保留球内における特定保留の有無および変動演出態様が示唆又は報知されるものである。このように保留内連荘演出Bにおいて特定保留の有無および変動演出態様の示唆又は報知を受けるためには、遊技者による複数回のボタン操作を要する。
本変形例では、図50に示すように、画面上に合計3個の宝箱が横一列に配置されており、演出ボタン15の1回の操作によって宝箱が1個開放され、この開放された宝箱の中から獲得点数(0点又は1点)が出現するようになっている。そして、宝箱を全数開放したときに得られる総獲得点数に応じて、後続の作動保留球における特定保留の有無および変動演出態様が示唆又は報知されるものとなる。
詳細後述するが、本変形例では、総獲得点数が0点のときは、後続の作動保留球内にリーチ演出を伴う作動保留球が存在する可能性を示唆する。総獲得点数が1点のときは、後続の作動保留球内にリーチ演出を伴う作動保留球が存在することを確定的に報知する。総獲得点数が2点のときは、後続の作動保留球内に16R大当り又は8R大当りとなる特定保留が存在すること、すなわち、保留内連荘することを確定的に報知する。総獲得点数が3点のときは、後続の作動保留球内に16R大当りとなる特定保留が存在すること、すなわち、高利益大当りにて保留内連荘することを確定的に報知する。
ここで、本変形例における連荘演出パターンについて図51を参照しながら説明する。図51は、第3変形例における保留内連荘演出Bの連荘演出パターンテーブルの一例を示す模式図である。連荘演出パターンテーブルには、複数種の連荘演出パターンが規定されている。各図中では、説明の便宜上、「選択率」を表記しているが、実際には連荘演出パターン乱数値に応じて、連荘演出パターンを決定するための判定値(乱数値の範囲)が設定されており、連荘演出パターン乱数値がいずれの判定値に属するかに基づき、連荘演出パターンが決定されるようになっている。
図51に示すように、連荘演出パターンテーブルには、各連荘演出パターンに応じて、1回のボタン操作で獲得し得る宝箱毎の点数(1個目の宝箱の点数、2個目の宝箱の点数、3個目の宝箱の点数)が特定されており(図中の「演出内容(獲得点数)」の欄を参照)、各連荘演出パターンは宝箱の総獲得点数(0点、1点、2点、3点)に応じた複数のパターン種別に分類される。すなわち、総獲得点数が「0点」の場合は、連荘演出パターンPB31のみが選択され、総獲得点数が「1点」の場合は、連荘演出パターンPB32
〜PB34のいずれが選択され、総獲得点数が「2点」の場合は、連荘演出パターンPB35〜PB37のいずれが選択され、総獲得点数が「3点」の場合は、連荘演出パターンPB38のみが選択される。例えば、連荘演出パターンPB35が選択された場合には、1回目の操作で「0点」、2回目の操作で「1点」、3回目の操作で「1点」が獲得可能であることが定められており、その結果として総獲得点数「2点」が定められている。
この連荘演出パターンテーブルでは、先読み判定(事前判定)の結果に応じて、連荘演出パターンの選択率が異なるように設定されている。原則的には、連荘演出パターンは、最終的な総獲得点数に応じて選択率が割り振られており、先読み判定の結果が大当りの場合には、総獲得点数が、「0点」、「1点」、「2点」、「3点」の順に選択率が高くなるのに対して、事前判定の結果がはずれの場合には、総獲得点数が、「0点」、「1点」、「2点」、「3点」の順に選択率が低くなる。
さらに、先読み判定の結果がはずれ、大当りの場合でも、はずれの種別(非リーチはずれ、リーチはずれ)、大当りの種別(8R大当り、16R大当り)に応じて、連荘演出パターンの選択率は異なる。すなわち、先読み判定の結果が非リーチはずれの場合は、総獲得点数として「1点」以上が選択されることはないため、総獲得点数が「1点」以上となった時点で、後続の作動保留球内にリーチ演出を伴う作動保留球が存在することが確定的となる。なお、先読み判定の結果が大当りの場合でも、総獲得点数として「1点」が選択されることがあるが、本例では図7に示すように、大当りの変動パターンとしてはリーチ変動のみが選択されるため、前述のように、総獲得点数が「1点」以上となった時点で、後続の作動保留球内にリーチ演出を伴う作動保留球が存在することが確定的となることに齟齬は生じない。
同様に、先読み判定の結果が大当りの場合は、総獲得点数として「2点」以上が選択されることがある一方で、先読み判定の結果がリーチはずれ(ノーマルリーチはずれ、スーパーリーチはずれ)の場合は、総獲得点数として「2点」以上が選択されることはないため、総獲得点数として「2点」以上となった時点で、後続の作動保留球内に特定保留が存在すること、すなわち、保留内得連荘することが確定的となる。さらに、先読み判定の結果が16R大当りの場合は、総得点数として「3点」が選択されることがある一方で、先読み判定の結果が8R大当りの場合は、総得点数として「3点」が選択されることがないため、総得点数が「3点」となった時点で、後続の作動保留球内に16大当りとなる特定保留が存在すること、すなわち、高利益大当りで保留内連荘することが確定的となる。
このような保留内連荘演出Bの演出内容について図50を用いて具体的に説明する。本例では、連荘演出パターンPB37が選択された場合を例示する。この連荘演出パターンでは、前述のとおり、1回目の操作で「0点」、2回目の操作で「1点」、3回目の操作で「1点」を獲得可能であるため、総獲得点数は2点、すなわち、保留内連荘の発生を確定的に報知する演出内容となる。
まず、図50(A)に示すように、演出ボタン15の操作を有効とする操作有効期間の開始に伴い、画面上に3個の宝箱(閉じた宝箱)の画像が表示されるとともに、「ボタンを押して宝箱を開けよう」という文字が表示される。また、画面上には、演出ボタン15の操作が可能となる「残り時間」とともに、現段階で獲得した点数を表す「総獲得点数」が表示される。さらに、画面上には、操作の対象となる宝箱を指し示すカーソルが表示され、操作可能な残り時間に応じて、カーソルが左側から右側へ宝物1個分ずつ段階的にシフトするようになっている。なお、画面上において左側の宝箱を「1個目の宝箱」、中央の宝箱を「2個目の宝箱」、右側の宝箱を「3個目の宝箱」とも称する。
続いて、図50(B)に示すように、カーソルが1個目の宝箱を指し示すときに、演出
ボタン15が操作されると、この1個目の宝箱が開放される。このとき、宝箱がはずれの場合には、宝箱の中から「0点」の文字とともに「残念」という文字が出現する。
次いで、図50(C)に示すように、カーソルが2個目の宝箱を指し示すときに、演出ボタンが15操作されると、この2個目の宝箱が開放される。このとき、宝箱が当りの場合には、宝箱の中から「1点」の文字とともに「チャンス」という文字が出現する。この時点で、総獲得点数として「1点」以上が確約されるため、後続の作動保留球内にリーチ演出を伴う作動保留球が存在することが確定的となる。
続いて、図50(D)に示すように、カーソルが3個目の宝箱を指し示すときに、演出ボタン15が操作されると、この3個目の宝箱が開放される。このとき、宝箱が当りの場合には、宝箱の中から「1点」の文字とともに「チャンス」という文字が出現する。また、1回目の獲得点数と2回目の獲得点数とを合算した「総獲得点数」として「2点」の文字が表示される。これにより、後続の作動保留球内に特定保留が含まれていること、すなわち、保留内連荘となることが確定的に報知される。
なお、このように保留内連荘演出Bが発生したにも関わらず、演出ボタン15が操作されなかった場合には、宝箱は閉じた状態のままであり、後続の作動保留球に対する先読み判定の結果を得ることはできない。これにより、遊技者に対して演出ボタン15の各回の操作に意味があることを認識させることができる。なお、本変形例では、複数回の操作を要する構成としたが、これに限定されず、1回のみの操作のみで、後続の作動保留球の変動演出態様を示唆又は報知する構成としてもよい。また、遊技者によってボタン操作されていれば「3点」を獲得できたにも関わらず、当該ボタン操作がされなかった場合には、補完的に、これとは異なる保留内連荘演出B−2を終了デモ演出時などに行うように構成してもよい。逆に言えば、規定のタイミングでボタン操作がされて、「3点」を獲得できたのであれば、保留内連荘演出B−2を行わないように構成してもよい。
以上、第1実施形態の第3変形例によれば、保留内連荘演出において、後続の作動保留球内に特定保留が存在する可能性だけでなく、後続の作動保留球が消化されたときの変動演出態様までをも示唆又は報知することにより、その演出結果に応じた多様な付加情報を遊技者に対して教示し得るため、保留内連荘演出の演出効果が高められ、その結果、遊技の興趣性を向上させることが可能となる。また、保留内連荘演出とボタン演出との相乗効果によって、保留内連荘演出が発生したときの付加価値をより一層高めることができるとともに、遊技者参加型の演出効果をさらに高めることができる。
[第1実施形態−第4変形例]
次に、第1実施形態の第4変形例に係る遊技機について説明する。この第4変形例に係る遊技機は、基本的には、上述の第1実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分には同一の符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
(保留内連荘演出による確定報知タイミング)
前述の第1実施形態では、保留内連荘演出Aが発生した時点で、保留内連荘が確定的となるが、これには限定されず、保留内連荘演出Aの発生時点では保留内連荘は確定せず、保留内連荘演出Aの発生後、所定の条件が成立することで保留内連荘が確定するように構成してもよい。
例えば、遊技状態が特別図柄の確変状態となる確変モードにおいては、図柄変動演出として、味方キャラクタと敵キャラクタとが対戦を行うことを内容とするバトル演出が展開される。本変形例におけるバトル演出は、図柄変動演出の終了直前(装飾図柄の停止直前
)に、遊技者側の味方キャラクタが敵キャラクタに勝利することで、当該変動での16R大当りの確定を示唆する演出である。
本変形例では、保留内連荘演出Aが図柄変動中のバトル演出(特殊バトル演出)として発生する場合がある。この特殊バトル演出では、通常のバトル演出では登場しない特別の敵キャラクタが出現する。この特殊バトル演出において味方キャラクタが敵キャラクタに勝利する結果となった場合は、当該変動での16大当り当選、および、後続の作動保留球内に特定保留が存在すること、すなわち、保留内連荘することが確定する。一方、この特殊バトル演出において味方キャラクタが敵キャラクタに敗北する結果となった場合は、当該変動でのはずれが確定的となり、更には保留内連荘の発生も否定される(いわゆるガセ演出となる)。このように、本変形例では、バトル演出において対戦結果が報知されるまでは、保留内連荘が発生するか否かが確定しないため、当該演出過程に注目させて保留内連荘に対する期待感を高めることができる。
なお、保留内連荘演出Aだけに限定されず、保留内連荘演出Bにおいても、保留内連荘演出Bの発生時点では保留内連荘は確定せず、保留内連荘演出Bの発生後、所定の条件が成立することで保留内連荘が確定する構成としてもよい。本変形例において、保留内連荘演出Bの演出内容としては、例えば、ルーレットの停止結果によって保留内連荘の可能性を報知するルーレット演出が例示される。このルーレット演出では、「壱」「弐」「参」の全3箇所の停止位置を設けておき、ルーレットが「壱」で停止した場合には保留内連荘が否定され、「弐」で停止した場合には保留内連荘の可能性が示唆され、「参」で停止した場合には保留内連荘の確定が報知されるものとする。このように、本変形例では、ルーレット演出において抽選結果が報知されるまで、保留内連荘が発生するか否かが確定しないため、当該演出過程に注目させて保留内連荘に対する期待感を高めることができる。なお、遊技者のボタン操作を条件にルーレットを停止させるようにしてもよい。
以上、第1実施形態の第4変形例によれば、保留内連荘演出が発生したとしても、所定の条件が成立するまで、遊技者には保留内連荘が確定するか否かが教示されないため、保留内連荘演出が終了する最後のタイミングまで、その演出内容に対する関心を維持させることができ、その結果、遊技の興趣性を向上させることが可能となる。
[第1実施形態−第5変形例]
次に、第1実施形態の第5変形例に係る遊技機について説明する。この第5変形例に係る遊技機は、基本的には、上述の第1実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分には同一の符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
(保留内連荘演出を含むボタン予告演出)
前述の第1実施形態では、保留内連荘演出Aは連荘演出パターンに応じた演出画像を表示する構成であったが、遊技者によるボタン操作と絡めた予告演出画像を表示させるボタン予告演出の一態様として保留内連荘演出Aを包含した構成としてもよい。
ここで、前述の第1実施形態では、変動演出パターンに対応した予告演出パターンが選択されて、図柄変動演出中に予告演出が発生するが、この予告演出の一つとして遊技者によるボタン操作を要するボタン予告演出がある。ボタン予告演出とは、遊技者によるボタン操作を条件として所定の演出画像を表示させることによって大当りの可能性があることを示唆又は報知する予告演出である。本変形例では、保留内連荘演出Aがボタン予告演出に含まれたかたちで発生する。このとき、通常のボタン予告演出では、画面上に複数のアイテムA,B,Cが出現して、いずれか1つのアイテムを選択可能である。一方、保留内連荘演出Aとしてのボタン予告演出では、画面上に通常のアイテムA,B,Cの他に、特
別のアイテムDが出現して、このアイテムDを選択することが可能である。このように、ボタン予告演出中に特別のアイテムDの出現によって、保留内連荘の可能性が報知されることになる。
以上、第1実施形態の第5変形例によれば、保留内連荘演出とボタン予告演出との相乗効果によって、保留内連荘演出が成立したときの付加価値をより一層高めることができるとともに、遊技者参加型の演出効果を高めることができ、その結果、遊技の興趣性を向上させることが可能となる。
[第1実施形態−第6変形例]
次に、第1実施形態の第6変形例に係る遊技機について説明する。この第6変形例に係る遊技機は、基本的には、上述の第1実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分には同一の符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
(保留内連荘演出と図柄変動演出との兼用画像)
前述の第1実施形態では、その他のあらゆる場面で現出することのない演出のみを例示しているが、これに限定されず、保留内連荘演出Bの演出画像を図柄変動演出中に表示されるいずれかの演出画像と兼用する構成としてもよい。例えば、図柄変動演出中のバトル演出において、味方キャラクタが必殺技を繰り出す演出画像が登場することがある場合、この演出画像を保留内連荘演出Bの演出画像と兼用してもよい。なお、保留内連荘演出Aの演出画像と図柄変動演出中の演出画像とを兼用しない理由は、図柄変動演出中に当該兼用画像が表示されたときに、この兼用画像が通常のバトル演出の一過程として表示されたものなのか、保留内連荘演出Aとして表示されたものなのかを識別困難なため、保留内連荘の可能性を遊技者に対して的確に報知できなくなる可能性が高いからである。
以上、第1実施形態の第6変形例によれば、図柄変動演出の演出画像と保留内連荘演出の演出画像とが一部において共通化されるため、当該遊技機の限られたハードウェア資源を無駄に消費することを防止することが可能である。
なお、大当り演出中に保留内連荘演出Bの発生を煽るための煽り演出を設けてもよい。この場合には、大当り演出中に保留内連荘演出は1回のみ発生可能であるのに対して、煽り演出は複数回に亘り発生可能とする。例えば、保留内連荘演出Bにおいて、例えば上記の兼用画像を大当り演出中の所定ラウンドで表示させる予定である場合に、所定ラウンド以前の複数のラウンドに亘って、保留内連荘演出B(当該兼用画像)の発生を煽るべく、味方キャラクタの影や必殺技の残像など、兼用画像の発生を連想又は予感させる煽り画像を表示させてもよい。
[第1実施形態−第7変形例]
次に、第1実施形態の第7変形例に係る遊技機について説明する。この第7変形例に係る遊技機は、基本的には、上述の第1実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分には同一の符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
(保留内連荘報知数)
前述の第1実施形態では、保留内連荘演出Bにおいて後続の作動保留球内に複数の特定保留が存在する可能性を報知し得る構成としたが、このように保留内連荘演出として後続の作動保留球内に複数の特定保留が存在する可能性を教示する場合、保留内連荘演出にて報知可能な特定保留の個数(「保留内連荘報知数」)の最大値を予め定めておき、この最大値を超えない範囲で後続の作動保留球内に存在する特定保留の個数を報知し得る構成と
してもよい。
なお、前述の第1実施形態では、保留内連荘演出Aにおける保留内連荘報知数の最大値は「1」であり、保留内連荘演出Bにおける保留内連荘報知数の最大値は「2」である。すなわち、保留内連荘演出A判定処理では、後続の作動保留球のうち最先の特定保留のみを対象とした先読み判定を実行して一の特定保留の存在を報知するのに対して、保留内連荘演出B判定処理では、後続の作動保留球のうち最先の特定保留のみでなくそれ以降の特定保留までも対象とした先読み判定を実行して二以上の特定保留の存在を報知し得るように構成されている。
本変形例では、このような保留内連荘演出A,B判定処理を実行するうえで、後続の作動保留球内に存在する特定保留の個数(「保留内連荘数」を称する)をカウントするための保留内連荘数カウンタを設ける。この保留内連荘数カウンタは、予め定められた保留内連荘報知数の最大値を超えない範囲で逐次更新される。保留内連荘報知数の最大値は、保留内連荘演出Aよりも保留内連荘演出Bの方を大きく設定する。具体的には、保留内連荘演出Aでの保留内連荘報知数の最大値は「1」、保留内連荘演出Bでの保留内連荘報知数の最大値は「3」とする。なお、この保留内連荘報知数の最大値は、第2特別図柄の作動保留球数の最大値以下となる範囲で設定可能である。
保留内連荘演出での、保留内連荘数の報知態様としては、前述の第1実施形態と同様に、「奥義書」が「1個」出現した場合は保留内連荘数「1」である可能性を報知、「奥義書」が「2個」出現した場合は保留内連荘数「2」である可能性を報知、「奥義書」が「3個」出現した場合は保留内連荘数「3」である可能性を報知する態様が例示される。
なお、本変形例での保留内連荘数の最大値は単なる一例であり、保留内連荘演出Aにおける保留内連荘報知数の最大値は「2」以上であってもよく、また、保留内連荘演出Bにおける保留内連荘報知数の最大値は「4」であってもよい。
以上、第1実施形態の第7変形例によれば、保留内連荘演出Aと保留内連荘演出Bとの保留内連荘報知数の最大値を互いに異なるように設定し、この最大値を越えない範囲内で保留内連荘数を個別に更新することで、保留内連荘演出A,Bの表示態様を連荘報知数に応じた豊富で変化に富む内容にすることができ、その結果、遊技の興趣性を向上させることが可能となる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態に係る遊技機について説明する。第2実施形態の遊技機は、基本的には、上述の第1実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分には同一の符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
第1実施形態の遊技機では、特別図柄の停止図柄(図柄群)に基づいて特別遊技後の遊技状態が決定されるが、第2実施形態の遊技機では、特別図柄の停止図柄(図柄群)と特別遊技中の遊技態様とに基づいて特別遊技後の遊技状態が決定されるようになっている。すなわち、第2実施形態の遊技機は、特別遊技にて特定領域を有する大入賞口(本例では、第2大入賞口65)に遊技球が入球して当該特定領域を通過することで、特別遊技の終了後に確変状態へ移行することを決定する、いわゆる玉確タイプの遊技機として構成される。
図52は、第2実施形態における第2大入賞口65の構成を示す模式図である。第2大入賞口65には、前述のとおり、当該第2大入賞口65への遊技球の入球を検出するための第2大入賞口スイッチ651が設けられるとともに、当該第2大入賞口65を開閉する
ための第2特別電動役物652が設けられている。また、この第2大入賞口65内には、第2大入賞口スイッチ651の下流側に位置して、特別遊技終了後の遊技状態を決定するための振分装置654が設けられている。振分装置654には、第2大入賞口65に入球した遊技球が振り分けられる特定領域658と非特定領域659とが設けられる。また、振分装置654には、第2大入賞口65に入球した遊技球を特定領域658又は非特定領域659へ選択的に案内する羽根部材655が設けられるとともに、羽根部材655を開閉駆動するための特定領域ソレノイド656が設けられている。羽根部材655が閉鎖位置にある状態では、特定領域658は羽根部材655によって閉鎖され、遊技球は非特定領域659へ振り分けられる。一方、羽根部材655が開放位置にある状態では、特定領域658が開放され、遊技球は特定領域658へ振り分けられる。この特定領域658内には、当該特定領域658内に流入した遊技球を検出するための特定領域スイッチ657が設けられている。この特定領域スイッチ657は、特別遊技終了後の遊技状態を特別図柄の確率変動機能が作動した状態(高確率状態)へ移行させるための確変スイッチとして機能するものである。
本例では、第2特別電動役物652の開閉作動と羽根部材655の開閉作動とが同期的に連動制御され、第2大入賞口65が開放期間と特定領域658の開放期間とが時間的に重複するように構成されている。そのため、第2大入賞口65が開放すると特定領域658も開放し、第2大入賞口65が閉鎖すると特定領域658も閉鎖する。なお、羽根部材655(特定領域ソレノイド656)の駆動制御は主制御基板100(電動役物制御手段160)によって実行される。
主制御基板100(入球判定手段110)は、特定領域スイッチ657からの検出情報に基づき、第2大入賞口65の特定領域658に遊技球が入球したか否かを判定する。そして、主制御基板100(入球判定手段110は)、特定領域658への入球が検出された場合には、この特定領域入球情報を含む演出制御コマンド(「特定領域入球コマンド」を称する)を生成する。
続いて、第2実施形態における特別図柄および図柄群(大当り種別)について説明する。
図53の上段は、第2実施形態における第1特別図柄当り図柄テーブルを模式的に示す図である。この第1特別図柄当り図柄テーブルには、特別図柄当り図柄乱数値に対して、停止図柄、図柄群、大入賞口64,65の作動パターンがそれぞれ対応付けられている。このテーブルでは、第1特別図柄の停止図柄「1」〜「8」が、大当りの種別に応じて、2種類の図柄群A,Bに分類されている。具体的には、図柄「1」,「2」,「3」,「4」には、図柄群A(16R長開放大当り図柄)が、図柄「5」,「6」,「7」,「8」には、図柄群B(8R短開放大当り図柄)が、それぞれ対応付けられている。
図53の下段は、第2実施形態における第2特別図柄当り図柄テーブルを模式的に示す図である。この第2特別図柄当り図柄テーブルには、特別図柄当り図柄乱数値に対して、停止図柄、図柄群、大入賞口64,65の作動パターンがそれぞれ対応付けられている。このテーブルでは、第2特別図柄の停止図柄「11」〜「18」が、大当りの種別に応じて、2種類の図柄群C,Dに分類されている。具体的には、図柄「11」,「12」,「13」,「14」には、図柄群C(16R長開放大当り図柄)が、図柄「15」,「16」,「17」,「18」には、図柄群D(8R長開放大当り図柄)が、それぞれ対応付けられている。
「長開放大当り」は、第2大入賞口65が長開放されるラウンド遊技を伴う大当りであり、特定領域658への遊技球の入球が相対的に容易とされる。「短開放大当り」は、第
2大入賞口65が短開放されるラウンド遊技を伴う大当りであり、特定領域658への遊技球の入球が相対的に困難とされる。本実施形態では、第1特別図柄で大当りとなった場合には、50%の割合で長開放大当り(16R長開放大当り)に該当し、残り50%の割合で短開放大当り(8R短開放大当り)に該当する。一方、第2特別図柄で大当りとなった場合には、100%の割合で長開放大当り(16R長開放大当り、8R長開放大当り)に該当する。
ここで、図54は、第2実施形態における特別遊技における大入賞口64,65の作動パターンを説明するためのタイムチャートである。図中には、特別遊技中の第1大入賞口64、第2大入賞口65の状態変化が左から右へ向かって時系列に示されている。なお、各ラウンド間には、大入賞口64,65の閉鎖状態が維持されるインターバル時間(待機時間)が設けられている。本実施形態における大入賞口64,65の作動パターンでは、特別遊技の特定のラウンド(「特定ラウンド」とも称する)でのみ、第2大入賞口65(特定領域658)を開閉することが定められている。本実施形態では、特定ラウンドを第7ラウンド目および第8ラウンド目と規定する。但し、これに限定されず、特定ラウンドを別のラウンド数に変更してもよく、また、三以上の複数の特定ラウンドを設定してもよい。
図54(A)は、16R長開放大当りによる作動パターンである16R長開放パターンを示している。16R長開放パターンでは、特定ラウンド以外のラウンドにおいては、第1大入賞口64を29秒間連続して開放する一方で、特定ラウンドである第7ラウンドおよび第8ラウンドにおいて、第2大入賞口65を29秒間連続して開放することを定めている。
図54(B)は、8R長開放大当りによる作動パターンである8R長開放パターンを示している。8R長開放パターンでは、特定ラウンド以外のラウンドにおいては、第1大入賞口64を29秒間連続して開放する一方で、特定ラウンドである第7ラウンドおよび第8ラウンドにおいて、第2大入賞口65を29秒間連続して開放することを定めている。
このように、16R長開放大当り又は8R長開放大当りが選択された場合には、特定ラウンドにおいて第2大入賞口65の開放期間が29秒という長時間に設定され、第2大入賞口65の開放期間と特定領域658の開放期間とが時間的に重なるため、第2大入賞口65から入球した遊技球が特定領域658へ容易に入賞する。その結果、特定領域658への遊技球の通過が容易な状態が維持される。
図54(C)は、8R短開放大当りによる作動パターンである8R短開放パターンを示している。8R短開放パターンでは、特定ラウンド以外のラウンドにおいては、第1大入賞口64を29秒間連続して開放する一方で、特定ラウンドである第7ラウンドおよび第8ラウンドにおいて、第2大入賞口65を0.2秒間だけ開放することを定めている。
このように、8R短開放大当りが選択された場合には、特定ラウンドにおいて第2大入賞口65が0.2秒という極めて短時間しか開放されないため、遊技球が第2大入賞口65内の特定領域658へ入球する可能性は極めて低い。その結果、特定領域658への遊技球の通過が困難な状態、実質的には通過不可能な状態が維持される。
特定ラウンドで遊技球が特定領域658へ入球した場合は、特別遊技の終了後、特別図柄の確変状態(高確率状態)へ移行する。なお、特別図柄の確変状態へ移行した場合は、同時に特別図柄の時短状態および電チューサポート状態へ移行して、特別図柄の確変状態が継続する限り、特別図柄の時短状態および電チューサポート状態も継続する。なお、特別遊技の終了後、特別図柄の変動回数がST回数(100回)内で次回の大当りが発生し
なかった場合には、特別図柄の確変状態は終了して、通常状態へ移行する。
一方、特定ラウンドで遊技球が特定領域658へ入球しなかった場合は、特別遊技の終了後、特別図柄の時短状態(低確率状態)となる。なお、特別図柄の時短状態へ移行した場合は、同時に電チューサポート状態へ移行して、特別図柄の時短状態が継続する限り、電チューサポート状態も継続する。なお、特別遊技の終了後、特別図柄の変動回数が所定回数(70回)に達した場合には、特別図柄の時短状態は終了して、通常状態へ移行する。
続いて、第2実施形態における保留内連荘演出について説明する。本実施形態では、特別遊技における特定ラウンド以降のタイミングで、大当り演出としての保留内連荘演出Bの実行可否を判定する。これは、特定ラウンドを経過した後(少なくとも、特定領域に遊技球が入球した後)のタイミングでなければ、特別遊技の終了後の遊技状態が高確率状態に移行するのか低確率状態に移行するのかが定まらず、この未確定な状態で保留内連荘の発生を報知することが困難であるからである。つまり、特別遊技の終了後の遊技状態に応じて、特別遊技中に現存する後続の作動保留球が大当りとなるか否かの抽選結果が左右されるため、保留内連荘演出Bの実行可否の抽選を特定ラウンド以降とすることで、保留内連荘の確定報知を可能とする。そこで、本実施形態では、特定ラウンドにおいて遊技球が特定領域に入球したこと、すなわち、特別遊技の終了後に特別図柄の確変状態への移行が確約されたことを前提として、保留内連荘演出Bの実行が決定される。従って、本例における保留内連荘演出Bは、後続の作動保留球内に大当りとなる特定保留が存在することの他、特別遊技後の遊技状態が特別図柄の確変状態(高確率状態)となることを確定的に報知する演出としての意義がある。つまり、第7ラウンド、第8ラウンド、もしくはそれ以降のラウンドにおいて、且つ、特定領域658への入球がないと、保留内連荘演出Bが発生しない、換言すれば、第7ラウンド又は第8ラウンドで保留内連荘演出Bが発生する場合は、特定領域658への遊技球の入球タイミングと同じタイミングもしくはそれ以降のタイミングであるといえる。
このように第2実施形態では、特定ラウンド以降のタイミング(特定領域に入球した後のタイミング)で、主制御基板100からの事前判定結果(事前判定番号)を参照して、現在実行中の特別遊技が終了した後の遊技状態(特定領域に入球により確変状態となる)での先読み的な当否判定を後続の作動保留球に対して実行し、大当りとなる特定保留が存在した場合にのみ保留内連荘演出Bを抽選にて実行し得るように構成する。それでは、以下、具体的な処理について説明する。
(大当り演出内容判定処理:第2実施形態)
続いて、第2実施形態における、図27のS638のサブルーチンに係る、大当り演出内容判定処理(S638)について説明する。図55は、大当り演出内容判定処理(S638)の詳細を示すフローチャートである。
ここで、前述の第1実施形態では、保留内連荘演出B判定処理(図31のS805を参照)は、開始デモコマンドを受信したことを契機として実行されているが、この第2実施形態では、保留内連荘演出B判定処理は、特定領域入球コマンドを受信したことを契機として実行される。これは、前述のとおり、保留内連荘演出Bの実行可否を特定領域658へ遊技球が入球した以降のタイミングとすることに整合させるためである。なお、図55において、S801〜S818、S821〜S838の処理は、第1実施形態と同様の処理であるため、相違点であるS841〜S843の処理を中心に説明する。
まず、サブメイン情報記憶手段260に特定領域入球コマンドが格納されているか否かを判定する(S841)。特定領域入球コマンドが格納されている場合(S841:YE
S)には、サブメイン情報記憶手段260の特定領域入球フラグをオンにする(S842)。保留内連荘演出B判定処理を実行する(S843)。なお、保留内連荘演出B判定処理(S842)の詳細は図56を用いて後述する。続いて、大当り演出差し替え処理を実行する(S844)。この大当り演出差し替え処理では、保留内連荘演出B(特殊連続演出)が実行される場合に、通常の終了デモ演出パターンを特殊終了デモ演出パターンに差し替える。なお、先行の大当り演出差し替え処理(S806)では、特殊連続演出が実行される場合に、通常の開始デモ演出パターンを特殊開始デモ演出パターンに差し替えるものである。一方、特定領域入球コマンドが格納されていない場合(S841:NO)には、S842,S843をスキップして、S821へ移行する。
なお、図示省略するが、特別遊技中に特定領域入球コマンドを受信した場合には、遊技球が特定領域658に入球したこと、すなわち、特別遊技の終了後に特別図柄の確変状態へ移行することを報知するための報知演出(「特定領域入球演出」と称する)の演出パターンを決定して、この特定領域入球演出の演出パターンの番号をサブメイン情報記憶手段260の特定領域入球演出パターン格納領域に一時記憶する。
(保留内連荘演出B判定処理:第2実施例)
続いて、第2実施形態における保留内連荘演出B判定処理(S843)について説明する。図56は、第2実施形態における保留内連荘演出B判定処理(S843)の詳細を示すフローチャートである。
ここで、前述の第1実施形態との相違点は、S850,S869の処理であり、特定領域入球コマンドを受信したことを契機として、S850以降の処理が実行される点になる。なお、図56において、S851〜S868、S870の処理は、第1実施形態と同様の処理であるため、相違点であるS860,S869の処理を中心に説明する。
まず、サブメイン情報記憶手段260の特定領域入球フラグがオンであるか否かを判定する(S850)。特定領域入球フラグがオンである場合(S850:YES)には、S851以降の処理において、保留内連荘演出B抽選処理(S856)や連荘演出パターン選択処理(S861)などが実行される。なお、本例では、特定ラウンドにおける特定領域への遊技球の入球を前提として保留内連荘演出B判定処理が行われるため、この連荘演出パターン選択処理では、特定ラウンド以降のラウンド演出(特定ラウンドを含む)又は終了デモ演出にて発生する連荘演出パターンのみが選択され得る。そして、本処理の後半で、サブメイン情報記憶手段260の特定領域入球フラグをオフにする(S869)。
なお、今回実行中の特別遊技における特定ラウンド(第7ラウンド〜第8ラウンド)において、特定領域658への複数個の入球があった場合には、最先の入球に基づく本処理(S850〜S870)にて保留内連荘演出フラグがオンとなるため、後続の入球に基づく本処理が実行されたとしても、S731で否定判定(NO)がなされて、再度の保留内連荘演出Bの抽選処理が回避されるようになっている。
以上、第2実施形態によれば、特定領域658への入球によって、特別図柄の確変状態への移行権利を取得できるとともに、保留内連荘演出の発生に対する期待感が高揚するため、保留内連荘演出の演出効果をより一層高めることができ、また、特別遊技終了後の遊技状態が未確定な状況での保留内連荘演出の実行を規制して、先読み判定の結果として反映された保留内連荘演出の表示態様と実際の結果とに齟齬が生じるのを防止することで、該先読み予告としての保留内連荘演出の信頼性を向上させることができ、その結果、遊技の趣興性を向上させることが可能となる。
なお、上述の第2実施形態では、第2大入賞口65と特定領域658との開放期間とを
完全に重複させる開放パターンを例示したが、これに限定されるものではなく、第2大入賞口65と特定領域658の開放期間とを完全に重複させることなく一部において重複させるものであってもよい。また、第2大入賞口65に入球した遊技球が特定領域658まで到達するまでの遅延時間を考慮して、特定領域658の開放期間を第2大入賞口65の開放期間に対して遅らせてもよい。
[第2実施形態−第1変形例]
次に、第2実施形態の第1変形例に係る遊技機について説明する。この第1変形例に係る遊技機は、基本的には、上述の第2実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分には同一の符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
前述の第2実施形態では、特定ラウンドで遊技球が特定領域658に入球したタイミングで保留内連荘演出B判定処理を実行する構成であったが、これには限定されず、特定ラウンドで遊技球が特定領域658に入球する以前に保留内連荘演出B判定処理を実行する構成としてもよい。
まず、前記構成を説明するうえで、主制御基板100側での当否事前判定の結果である事前判定番号について説明する。図57は当否事前判定テーブルを模式的に示す図であり、(A)は第1特別図柄抽選の当否事前判定で参照されるテーブル、(B)は第2特別図柄抽選の当否事前判定で参照されるテーブルである。この図57は、第1実施形態で参照した特別図柄当否抽選テーブル(図5)と対応した内容となっている。
第1特別図柄抽選の当否事前判定では、図57(A)に示すように、乱数値が「0〜163」の範囲に該当したときは事前判定番号「1」、乱数値が「164〜1639」の範囲に該当したときは事前判定番号「2」、乱数値が「1640〜65207」の範囲に該当したときは事前判定番号「3」、乱数値が「65208〜65535」の範囲に該当したときは事前判定番号「4」を、事前判定結果として設定する。この事前判定番号は、第1特別図柄の事前判定結果であることを示す情報や作動保留球の順番を示す情報とともに、当否事前判定コマンドの内容に含められて、演出制御基板200側へ送信される(図13のS213を参照)。
第2特別図柄抽選の当否事前判定では、図57(B)に示すように、乱数値が「0〜163」の範囲に該当したときは事前判定番号「1」、乱数値が「164〜1639」の範囲に該当したときは事前判定番号「2」、乱数値が「1640〜65535」の範囲に該当したときは事前判定番号「3」を事前判定結果として設定する。この事前判定番号は、第2特別図柄の事前判定結果であることを示す情報や作動保留球の順番を示す情報とともに、当否事前判定コマンドの内容に含められて、演出制御基板200側へ送信される(図13のS213を参照)。
図5の特別図柄当否抽選テーブルと図57の当否事前判定テーブルとを見比べても分かるように、事前判定番号「1」は、遊技状態(通常状態/確変状態)に依存せず、常に「大当り」となることが導出される判定結果である。これに対して、事前判定番号「2」は、確変状態(高確率状態)では「大当り」となる一方で、通常状態(低確率状態)では「はずれ」となることが導出される判定結果である。なお、本例においても、前述の第1実施形態と同様に、保留内連荘演出に係る先読み判定の対象は第2特別図柄の作動保留球(事前判定結果)のみであるが、第1特別図柄の作動保留球(事前判定情報)を含めてもよい。
保留内連荘演出A判定処理および保留内連荘演出B判定処理では、後続の作動保留球(
第2特別図柄の作動保留球)内に大当りとなる特定保留が含まれるか否かの先読み判定を、この事前判定番号に基づき判定する。このとき、保留内連荘演出Bの実行可否の判定を、特定ラウンド以前、すなわち、遊技球が特定領域に入球する以前のタイミング(例えば、特別遊技の開始前、開始デモ演出時、特定ラウンド以前のラウンド遊技など)で行う場合について考える。
まず、特定ラウンド以前に保留内連荘演出B判定処理を実行する場合、後続の作動保留球内に、事前判定番号が「1」となる作動保留球が存在すれば、この作動保留球に関しては、特別遊技の終了後に確変状態(高確率状態)又は通常状態(低確率状態)のいずれの遊技状態に移行したとしても当否判定結果が大当りとなるため、特定領域658への遊技球の入球の有無に関わらず、この時点で保留内連荘が確定する。従って、この場合には、保留内連荘の確定報知として保留内連荘演出Bを発生させることができる。
一方、事前判定番号が「2」となる作動保留球が存在する場合では、この作動保留球に関しては、当否判定結果が大当りとなるか否かは、特別遊技の終了後の遊技状態に依存するため、特定領域658への遊技球の入球の有無に応じて遊技状態が変化することを考えれば、この時点では保留内連荘は確定しない。そのため、この場合には、保留内連荘の確定報知として保留内連荘演出Bを発生させることはできず、保留内連荘の可能性を示唆するだけとなる。
従って、特定領域658への遊技球の入球があるか否かに関わらず(いずれの遊技状態に移行するかに関わらず)、作動保留球が実際に消化される時点の当否判定結果を正確に特定できる場合(事前判定番号「1」の場合)は、保留内連荘の確定を報知することができ、逆に、作動保留球が実際に消化される時点の当否判定結果を正確に特定できない場合(事前判定番号「2」の場合)は、保留内連荘の可能性を示唆するだけに留めればよい。そのため、本例では、保留内連荘の確定報知演出と示唆演出とを異なる演出態様で用意しておくことが好ましい。
以上、第2実施形態の第1変形例によれば、特別遊技終了後の遊技状態を正確に特定できない状況下で先読み判定を行う場合に、遊技状態に依存せず一義的に大当り当選が導出されるものであれば、保留内連荘を確定報知する態様で保留内連荘演出Bを発生させる一方で、遊技状態に応じて当否判定結果が変動するものであれば、保留内連荘の可能性を示唆する態様で保留内連荘演出Bを発生させることで、特定領域に遊技球が入球する以前のタイミングであっても、保留内連荘演出による報知内容と実際の判定結果とに齟齬が生じるといった、遊技者の期待を裏切る報知演出を防止することができ、その結果、遊技の興趣性を向上させることが可能となる。
なお、同様に、保留内連荘演出以外の先読み予告として、例えば保留変化等の先読み予告においても、作動保留球内に大当りとなる特定保留が存在するか否かの先読み判定が、この事前判定番号に基づき行われる。このとき、先行の作動保留球が大当りとなった状況下で、後続の作動保留球に対して先読み判定が実行されたとき、該先読み対象の作動保留球の事前判定結果として、事前判定番号が「1」であれば、この作動保留球に基づく保留変化先読み予告演出として大当り確定を報知する演出態様(例えば、大当り確定を表す「虹色」の保留画像)を出現させてもよい。すなわち、この作動保留球に関していえば、特別遊技の終了後の遊技状態が特別図柄の確変状態(高確率状態)又は通常状態(低確率状態)のいずれであっても、該作動保留球が実際に消化されたときに大当りとなることが予定されているため、特定領域658への遊技球の入球の有無に関わらず、この時点で保留内連荘が確定し、先読み判定の結果が反映された保留画像の表示態様と実際の結果とに齟齬が生じるおそれはない(例えば、事前判定番号が「2」であれば、特定領域658に遊技球が入球せず、特別遊技の終了後に通常状態となった場合には、大当り確定を表す保留
画像を出現させても、大当りとならない事態が生じてしまう)。
なお、本変形例では、事前判定テーブルとして、当否事前判定テーブルのみを例示したが、図柄事前判定テーブルおよび変動パターン事前判定テーブルに関しても、各判定値の乱数範囲に対して事前判定番号を割り振ることで表現できるものである。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態に係る遊技機について説明する。第3実施形態の遊技機は、基本的には、上述の第1実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分には同一の符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
第1実施形態の遊技機では、確変突入率が100%の回数切り確変機、いわゆる「ST機」と称される遊技機を例示して説明したが、第3実施形態では、特定図柄で大当りした場合に、特別図柄の確率変動機能が特別遊技の終了後から次の大当りが発生するまで継続する、いわゆるノーマル確変タイプの遊技機である。
ここで、図58は、第3実施形態における特別図柄当否抽選テーブルを模式的に示す図であり、(A)は通常状態(低確率状態)で参照され、(B)は確変状態(高確率状態)で参照される。図58からも分かるように、特別図柄遊技の当否抽選において、通常状態(低確率状態)では乱数値が0〜163の範囲に該当したときのみ大当りとなる。一方、確変状態(高確率状態)では大当りの範囲が拡大され、乱数値が前記0〜163の範囲に該当する場合だけでなく、164〜1639の範囲に該当する場合にも大当りとなる。つまり、特別図柄の確率変動機能が作動すると、大当りの抽選確率が低確率状態(1/399.6)から高確率状態(1/39.96)に変動する。このように大当りに該当する範囲は遊技状態に応じて変化するが、第1特別図柄の当否抽選と第2特別図柄の当否抽選とで大当りの当選確率は等しい。ここで、特別図柄当り乱数値が大当りの範囲に該当しない場合であっても、所定の範囲に該当する場合には小当りとなる。本例では、第2特別図柄の当否抽選よりも第1特別図柄の当否抽選のほうが高い確率で小当りとなる。
続いて、図59の上段は、第3実施形態における第1特別図柄当り図柄テーブルを模式的に示す図である。この第1特別図柄当り図柄テーブルには、特別図柄当り図柄乱数値に対して、停止図柄、図柄群、大当りの内容(特別図柄の確率変動機能および変動時間短縮機能の作動回数、第1大入賞口64の作動パターン)がそれぞれ対応付けられている。このテーブルでは、第1特別図柄の停止図柄「1」〜「8」が、大当りの種別に応じて、3種類の図柄群A〜Cに分類されている。
具体的には、図柄「1」,「2」,「3」,「4」には、図柄群A(16R特定時短有図柄1)が、図柄「5」,「6」には、図柄群B(2R特定時短有図柄)が、図柄「7」,「8」には、図柄群C(2R通常時短有図柄)が、それぞれ対応付けられている。
続いて、図59の下段は、第3実施形態における第2特別図柄当り図柄テーブルを模式的に示す図である。この第2特別図柄当り図柄テーブルには、特別図柄当り図柄乱数値に対して、停止図柄、図柄群、大当りの内容(特別図柄の確率変動機能および変動時間短縮機能の作動回数、第2大入賞口65の作動パターン)がそれぞれ対応付けられている。このテーブルでは、第2特別図柄の停止図柄「11」〜「18」が、大当りの種別に応じて、3種類の図柄群D〜Fに分類されている。具体的には、図柄「11」,「12」,「13」,「14」には、図柄群D(16R特定時短有図柄)が、図柄「15」,「16」には、図柄群E(2R特定時短有図柄)が、図柄「17」,「18」には、図柄群F(2R通常時短有図柄)が、それぞれ対応付けられている。
図柄群A,B,D,Eは、特別遊技終了後の遊技状態を特別図柄の確変状態(高確率状態)に移行させる、いわゆる「確変大当たり」を示す特定図柄であり、次回の大当りまで特別図柄の確変機能および時短機能、並びに電チューサポート機能が付与される。図柄群A,D(16R確変大当り)が選択された場合は、特別遊技の規定ラウンド数は16ラウンドで、1回のラウンド遊技における大入賞口64の最大開放時間は約30秒である。図柄群B,E(2R確変大当り)が選択された場合は、特別遊技の規定ラウンド数は2ラウンドで、1回のラウンド遊技における大入賞口64の最大開放時間は約0.05秒である。図柄群C,,Fは、特別遊技終了後の遊技状態を通常状態(低確率状態)に移行させる、いわゆる「通常当り」を示す通常図柄であり、特別遊技終了後の100回のみに限定して特別図柄の時短機能および電チューサポート機能が付与される。図柄群C,F(2R通常大当り)が選択された場合は、図柄群B,E(2R確変大当り)と同様に、特別遊技の規定ラウンド数は2ラウンドで、1回のラウンド遊技における大入賞口64,65の最大開放時間は約0.05秒である。
続いて、図60(A)は、当り用の変動パターンテーブルを模式的に示す図である。上段の(A1)は通常変動パターンテーブル、下段の(A2)は確変変動パターンテーブルである。本例では、変動パターン選択状態に応じて、または同じ変動パターン選択状態であっても大当り種別に応じて、選択される変動パターンが異なるように設定されている。
(A1)の通常変動パターンテーブルでは、大当り種別が16R大当りである場合に、変動パターンPX2(ノーマルリーチA)、変動パターンPX3(スーパーリーチA)のいずれかが選択され、2R大当りである場合に、変動パターンPZ2(ノーマルリーチA)、変動パターンPZ3(スーパーリーチA)、変動パターンPZ4(スーパーリーチD)のいずれかが選択される。一方、小当りである場合には、変動パターンPK4(スーパーリーチD)が選択される。
(A2)の確変変動パターンテーブルでは、大当り種別が16R大当りである場合に、変動パターンPX7(スーパーリーチB)のみが選択され、2R大当りである場合に、変動パターンPZ7(スーパーリーチB)、変動パターンPZ8(スーパーリーチD)のいずれかが選択される。一方、小当りである場合には、変動パターンPK8(スーパーリーチD)のみが選択される。
図60(B)は、はずれ用の変動パターンテーブルの一例を模式的に示す図である。上段の(B1)は通常変動パターンテーブル、下段の(B2)は確変変動パターンテーブルである。本例では、変動パターン選択状態に応じて、選択される変動パターンが異なるように設定されている。
(B1)の通常変動パターンテーブルでは、変動パターンPH1(非リーチA)、変動パターンPH2(ノーマルリーチA)、変動パターンPH3(スーパーリーチA)、変動パターンPH4(スーパーリーチD)のいずれかが選択される。(B2)の確変変動パターンテーブルでは、変動パターンPH5(非リーチB)、変動パターンPH6(ノーマルリーチB)、変動パターンPH8(スーパーリーチD)のいずれかが選択される。
ここで、このはずれ用の確変変動パターンテーブルでは、非リーチB、ノーマルリーチB、スーパーリーチDの変動態様たる変動パターンのみが選択され得るようになっている点(換言すれば、スーパーリーチBの変動態様たる変動パターンは選択されることがない点)で、前述の当り用の確変変動パターンテーブルと相違する。そのため、特別図柄の確変状態では、変動パターンがスーパーリーチBとなるか否かという点で、大当りのときとはずれのときとで選択される変動パターンが明確に区別されており、スーパーリーチB(本例ではバトルリーチ)に発展する変動態様が出現した場合には大当り当選が確定的とな
るように構成されている。
本実施形態では、いわゆるバトルスペックを採用しており、演出モードとして確変演出モードMβに滞在した状態で、図柄変動演出がスーパーリーチBに発展したときにバトルリーチ演出が発生するものである。このバトルリーチ演出(スーパーリーチB)は、前述のように、当否判定の結果が大当りとなる場合にのみ選択されるものとなっているため、図柄変動演出中にバトルリーチ演出が発生した時点で大当りが確定的となる。なお、このバトルリーチ演出は、味方キャラクタと敵キャラクタとが対戦して勝敗を決めるリーチ演出であり、味方キャラクタが敵キャラクタに最終的に勝利すると16R大当り、味方キャラクタが敵キャラクタに最終的に敗北すると2R大当りが確定する。
続いて、第3実施形態における保留内連荘演出について説明する。前述の第1実施形態における保留内連荘演出A,Bの先読み対象となる作動保留球は特定保留(16R大当り、8R大当り)又ははずれ保留であったが、第3実施形態における保留内連荘演出A,Bの先読み対象となる作動保留球は特定保留(16R大当り)又は小当り保留である(はずれ保留を含まない)。小当りを含める理由としては、一般的に、当否判定の結果がはずれとなる場合は、多数種の変動パターンが用意されているため、後続の作動保留球のうちのいずれのはずれ保留に対してガセの演出(保留内連荘演出)を実行するかを設計するよりも、小当りとなる場合の方が選択される変動パターンの種類が少なくて済み、また、小当りという抽選結果の性質上、ガセ演出として利用するのに適しているため、先読み判定を実行するうえでの判断子が少なくて済み簡易処理とすることができるからである。
図61(A)は第3実施形態における保留内連荘演出Aの連荘演出パターンを選択する際に参照される連荘演出パターンテーブル、図61(B)は第3実施形態における保留内連荘演出Bの連荘演出パターンを選択する際に参照される連荘演出パターンテーブルである。これらの連荘演出パターンテーブルは、基本的には、第1実施形態における連荘演出パターン(図8を参照)と同様であるため、詳細な説明は省略するが、前述のとおり、保留内連荘演出A,Bにおける先読み対象の作動保留球として小当り保留を含めている点で異なる。それでは、以下、具体的な処理について説明する。
(保留内連荘演出B判定処理:第3実施例)
続いて、第3実施形態における保留内連荘演出B判定処理(S843)について説明する。図62は、第3実施形態における保留内連荘演出B判定処理(S843)の詳細を示すフローチャートである。
ここで、前述の第1実施形態との相違点は、S871〜S874の処理であり、保留内連荘演出Bの先読み対象となる作動保留球に小当り保留を含めている点にある。なお、図62において、S851〜S854、S858〜S870の処理は、第1実施形態と同様の処理であるため、相違点であるS871〜S874の処理を中心に説明する。
まず、第2特別図柄の作動保留球内に特定保留が存在する場合(S854:YES)は、この特定保留が16R大当り(高利益大当り)を示すものであるか否かを判定する(S871)。特定保留が16R大当りに該当する場合(S871:YES)には、保留内連荘演出Bを実行するか否かを抽選にて決定するための保留内連荘演出B抽選処理1を実行する(S872)。この保留内連荘演出B抽選処理1では、不図示の連荘演出B抽選テーブル1を参照して、連荘演出抽選乱数値が「実行」、「非実行」のいずれかの判定値と一致した場合に実行の有無を決定する。本例では、例えば、70%の割合で実行、30%の割合で非実行を決定する。
一方、第2特別図柄の作動保留球内に特定保留がない場合(S854:NO)は、第2
特別図柄の作動保留球内に小当り保留が含まれているか否かを判定する(S873)。小当り保留が含まれる場合(S873:YES)には、保留内連荘演出Bを実行するか否かを抽選にて決定するための保留内連荘演出B抽選処理2を実行する(S874)。この保留内連荘演出B抽選処理2では、不図示の連荘演出B抽選テーブル2を参照して、連荘演出抽選乱数値が「実行」、「非実行」のいずれかの判定値と一致した場合に実行の有無を決定する。本例では、例えば、0.1%の割合で実行、99.9%の割合で非実行を決定する。
保留内連荘演出B抽選処理(S872,S874)にて当選した場合は、以下において、保留内連荘演出Aの内容を決定するための連荘演出パターンを選択するとともに(S861)、これをサブメイン情報記憶手段260の連荘演出パターン格納領域に一時記憶したうえで(S868)、サブメイン情報記憶手段260の保留内連荘演出フラグをオンにして(S870)、本処理を終了する。
ところで、本実施形態で注目すべき点としては、特別遊技の実行中に保留内連荘演出Bが発生せず、この特別遊技の終了後において後続の作動保留球(保留内連荘演出B発生時点で存在する作動保留球)が消化されることで高期待度演出(スーパーリーチB)が発生した場合は、低利益大当り(2R確変大当り、2R通常大当り)となる確率よりも、高利益大当り(16R確変大当り)となる確率の方が高く設定されている。
図59(B)に示すように、第2特別図柄遊技における大当り種別の割り振りとしては、70%の確率で16R確変大当り、20%の確率で2R確変大当り、10%の確率で2R通常大当りとなっている。なお、本例では、16R確変大当りを「16R大当り」、2R確変大当りおよび2R通常大当りを纏めて「2R大当り」とも称する。
また、図60に示すように、特別図柄の確変状態では、当否判定の結果が大当りである場合は、16R大当りである場合は、100%の確率でスーパーリーチB(高期待度演出)の変動パターンPX7が選択され、2R大当り(2R特定大当り、2R通常大当り)である場合は、60%の確率でスーパーリーチB(高期待度演出)の変動パターンPZ7が選択される。
このとき、図62におけるS872で説明したとおり、本例では、後続の作動保留球内に特定保留(16R大当り)が存在する場合に、保留内連荘演出Bの実行可否の当選確率は70%に設定されているため、特定保留(16R大当り)が存在する場合でも、残り30%の確率で保留内連荘演出Bが未実行となる。
以上のような条件のもとで、保留内連荘演出Bが実行されなかった状況下、バトルリーチ(スーパーリーチB)の出現によって16R大当りとなる確率X、バトルリーチ(スーパーリーチB)の出現によって2R大当りとなる確率Yは、以下の通りとなる。
X=(16R大当りとなる確率)×(保留内連荘演出Bが発生しない確率)×(スーパーリーチBとなる確率)
Y=(2R大当りとなる確率)×(スーパーリーチBとなる確率)
続いて、上記の数値を用いて、スーパーリーチBの出現によって16R大当りとなる確率X、スーパーリーチBの出現によって2R大当りとなる確率Yを具体的に計算すると、以下の通りとなる。
X=70/100×(100−70)/100×100/100=21/100
Y=(20+10)/100×60/100=18/100
従って、保留内連荘演出Bが発生せずに、後続の作動保留球内で高期待度演出が発生したときは(スーパーリーチBに発展したときは)、低利益大当りとなる可能性よりも、この低利益大当り以外の大当り(すなわち、高利益大当り=16R大当り)となる可能性の方が高くなる。
以上、第3実施形態によれば、特別遊技中に保留内連荘演出Bが発生しなかった場合であっても、この特別遊技終了後の高期待度演出に対して遊技者の抱く高利益大当りへの期待感が損なわれることなく、高期待度演出の発生による遊技者の期待感を高揚させることができ、その結果、遊技の興趣性を向上させることが可能となる。
[第4実施形態]
次に、第4実施形態に係る遊技機について説明する。第4実施形態の遊技機は、基本的には、上述の第1実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分には同一の符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
前述の第1実施形態では、大当り種別を問わず、特別遊技の終了後に一律に高確率状態(特別図柄の確変状態)へ移行する、確変突入率100%のST機(回数切り確変機)を採用したが、これに限定されず、大当り種別の一部に特別遊技の終了後に低確率状態(特別図柄の時短状態、又は、通常状態)へ移行する大当りを含み、所定の割合(例えば、確変突入率80%)で特別図柄の確変状態へ移行するST機を採用してもよい。
このような機種では、特別遊技の確変状態(高確率状態)で通常大当りとなったときに、その特別遊技の終了後に通常状態又は特別図柄の時短状態(低確率状態)へ移行する場合や、特別遊技の確変状態(高確率状態)でST期間に到達した後で、通常状態又は特別図柄の時短状態(低確率状態)へ移行する場合など、遊技状態が変化することがある。
本変形例では、主制御基板100からの事前判定結果の情報に基づき、演出制御基板200側で先読み判定を行うとき、該先読み判定の対象となる作動保留球(「対象保留」と称する)が消化される以前に遊技状態が変化する予定である場合(高確率状態→低確率状態など)は、この作動保留球に係る事前判定結果の情報を無視するように構成する。すなわち、対象保留の先読み判定では「大当り」と判定されたが、当該対象保留よりも先行して記憶された作動保留球(先発保留)が消化された結果として通常大当り(非確変大当り)となり、その特別遊技の終了後に遊技状態が通常状態に至った場合、又は、先読み判定の後であってトリガ保留が消化される前にST期間が終了した場合は、このトリガ保留が実際に消化されるときに、はずれと判定される事態が生じる場合がある。そこで、このような事態を防止すべく、遊技状態が変化する予定である場合には、事前判定結果の情報を先読み判定の対象とはしないことにする。なお、「無視」とは「送られてきた情報を受け取りはするが使用しない」という意味と、「送られてきた情報を受け取りもしない」という意味も含まれる。
この構成を保留内連荘演出に係る先読み判定に適用した例としては、先行の作動保留球が消化された結果として大当りとなる場合に、後続の作動保留球内に現在の遊技状態(先行の作動保留球が消化される時点の遊技状態)では特定保留と判断されるものが存在するときでも、該特定保留が消化される以前に上記遊技状態が変化する予定である場合には、この特定保留に係る事前判定結果の情報を無視するように構成する。ここで、「遊技状態が変化する予定がある」とは、特別遊技(先行の作動保留球が大当りとなったときの特別遊技)の実行前と実行後で遊技状態が切り替わる可能性がある場合であり、例えば、特別図柄の確変状態において先行の作動保留球が消化された結果、通常大当りとなり、その特別遊技の終了後であって後続の作動保留球が消化される以前に、遊技状態が通常状態へ切
り替わる予定である場合などが該当する。なお、これに限定されず、特別図柄の確変状態から特別図柄の時短状態へ切り替わる場合、特別図柄の時短状態から通常状態へ切り替わる場合なども含めてもよい。それでは、以下、具体的な処理について説明する。
(保留内連荘演出A判定処理:第4実施例)
続いて、第4実施形態における保留内連荘演出A判定処理(S737)について説明する。図63は、第4実施形態における保留内連荘演出A判定処理(S737)の詳細を示すフローチャートである。
ここで、前述の第1実施形態との相違点は、S771の処理であり、遊技状態が変化予定である場合には、特定保留に係る事前判定情報が存在か否かに関わらず、該事前判定情報を無視する点にある。なお、図63において、S761〜S770の処理は、第1実施形態と同様の処理であるため、相違点であるS771の処理を中心に説明する。
まず、サブメイン情報記憶手段260の先読み情報格納領域に、第2特別図柄の作動保留球の事前判定情報が格納されている場合(S763:YES)は、該作動保留球が消化される以前に現在の遊技状態が変化する予定であるか否かを判定する(S771)。なお、遊技状態が変化予定であるか否かは、主制御基板100からの演出制御コマンドの情報に基づき演出制御基板200側でも遊技状態を個別に管理してもよいし、また、事前判定コマンドに遊技状態に係る情報(詳細次述)を付加することで該事前判定コマンドの情報に基づき判定してもよい。遊技状態が変化する予定ではない場合(S771:NO)には、以下、特定保留(16R大当り)が存在すれば(S764,765)、保留内連荘演出Aを実行するか否かを抽選にて決定して(S766)、保留内連荘演出Aの内容を決定するための連荘演出パターンを選択するとともに(S768)、これをサブメイン情報記憶手段260の連荘演出パターン格納領域に一時記憶したうえで(S769)、サブメイン情報記憶手段260の保留内連荘演出フラグをオンにして(S770)、本処理を終了する。
一方、遊技状態が変化する予定である場合(S771:YES)には、特定保留が存在するか否かに関わらず、該作動保留球に係る事前判定情報を無視して、本処理を終了する。なお、本例において、遊技状態が変化する予定である場合としては、(1)特定遊技状態(確変状態)で通常大当りとなった場合、(2)確変大当りであり、且つ、特定保留(確変大当りとなる予定の特定保留)が存在するが、その特定保留よりも先に通常大当りとなる予定の特定保留が存在する場合、などが想定される。但し、保留内連荘演出に限らず、単なる保留変化などの先読み予告演出などにおいては、所定の変動回数経過によりST期間が終了するなどで遊技状態の変化が予定されていることとしてもよい。
(保留内連荘演出B判定処理:第4実施例)
続いて、第4実施形態における保留内連荘演出B判定処理(S843)について説明する。図64は、第4実施形態における保留内連荘演出B判定処理(S843)の詳細を示すフローチャートである。
ここで、前述の第1実施形態との相違点は、S875の処理であり、遊技状態が変化予定である場合には、、特定保留に係る事前判定情報が存在か否かに関わらず、該事前判定情報を無視する点にある。なお、図64において、S851〜S870の処理は、第1実施形態と同様の処理であるため、相違点であるS875の処理を中心に説明する。
まず、サブメイン情報記憶手段260の先読み情報格納領域に、第2特別図柄の作動保留球の事前判定情報が格納されている場合(S853:YES)は、該作動保留球が消化される以前に現在の遊技状態が変化する予定であるか否かを判定する(S875)。遊技
状態が変化する予定ではない場合(S875:NO)には、以下、保留内連荘演出Bを実行するか否かを抽選にて決定して(S856,S857)、保留内連荘演出Aの内容を決定するための連荘演出パターンを選択するとともに(S861)、これをサブメイン情報記憶手段260の連荘演出パターン格納領域に一時記憶したうえで(S868)、サブメイン情報記憶手段260の保留内連荘演出フラグをオンにして(S870)、本処理を終了する。
一方、遊技状態が変化する予定である場合(S875:YES)には、特定保留が存在するか否かに関わらず、該作動保留球に係る事前判定情報を無視して、本処理を終了する。
以上、第4実施形態によれば、保留内連荘演出により事前に報知した結果と、実際の抽選結果とに齟齬が生じるといった、遊技者の期待を裏切る報知演出を防止することができ、その結果、遊技の興趣性を向上させることが可能となる。
なお、上述の第4実施形態の構成は、例えば通常状態(低確率状態)および特別図柄の確変状態(高確率状態)などの複数種の遊技状態を相互に移行可能な遊技機であれば、ST機に限定されず、第2実施形態(玉確タイプ)又は第3実施形態(ノーマル確変タイプ)に係る遊技機に適用してもよい。
[第4実施形態−第1変形例]
次に、第4実施形態の第1変形例に係る遊技機について説明する。この第1変形例に係る遊技機は、基本的には、上述の第4実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分には同一の符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
前述の第4実施形態では、遊技状態が変化する予定である場合に、特定保留が存在するか否かに関わらず、主制御基板100からの事前判定結果の情報を無視する構成であったが、これには限定されず、事前判定コマンドに遊技状態に係る情報を付加することで、遊技状態が変化予定である場合でも、該遊技状態の情報が付加された事前判定情報に基づき、演出制御基板200側で先読み判定を実行して、保留内連荘演出A,B判定処理を実行する構成としてもよい。ここで、「遊技状態の情報が付加された事前判定情報」とは、演出制御基板200側で先読み判定の対象となる作動保留球が実際に消化される時点での遊技状態のもとで正しい事前判定結果を特定可能な情報であればその態様は特に限定されるものではない。その一例としては、(1)現在の遊技状態での事前判定結果、(2)次の遊技状態での事前判定結果、(3)現在の遊技状態の残り継続回数(変動回数)、(4)次の遊技状態へ変化するまでの残り継続回数(変動回数)、(5)所定の変動回数以内に遊技状態が変化予定である旨、(6)当該事前判定コマンドにおける保留情報が実際に消化される予定時期における遊技状態までを導き出したうえでの予定遊技状態に関する情報、などの情報のうちの一つ又は二つ以上を適宜に組合せたものが採用される。更には、前述の図57の当否事前判定テーブルに記載されたように、遊技状態(通常状態/確変状態、さらに詳細には通常状態/確変状態/時短状態でもよい)に応じて、抽選結果としての乱数値のもつ意味合いが変化する又は変化しない、といった事前判定番号に関する情報であってもよい。
以上、第4実施形態の第1変形例によれば、遊技状態が変化する予定であっても事前判定結果を無視することなく、該事前判定結果に含まれる遊技状態に係る情報に基づき、変化後の遊技状態のもとで先読み判定を実行することで、保留内連荘演出により事前に報知した結果と、実際の抽選結果とに齟齬が生じるといった、遊技者の期待を裏切る報知演出を防止することができるとともに、保留内連荘演出の実行機会を増加させることができ、
その結果、遊技の興趣性を向上させることが可能となる。
[第4実施形態−第2変形例]
次に、第4実施形態の第2変形例に係る遊技機について説明する。この第2変形例に係る遊技機は、基本的には、上述の第4実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分には同一の符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。なお、この第2変形例では、前述の第4実施形態およびその第1変形例のいずれかにおいて、以下の構成を付加することができる。
本変形例では、保留内連荘演出A判定処理において、先行の作動保留球が大当りとなる場合に、後続の作動保留球内に複数の特定保留が含まれるとき、最先の1個目の特定保留については保留内連荘演出A判定処理での先読み判定の対象となる作動保留球(以下「対象保留」と称する)として扱うが、後発の2個目以降の特定保留については保留内連荘演出A判定処理の対象保留として扱わず、当該後発の特定保留の事前判定情報は無視する。なお、「無視」とは「送られてきた情報を受け取りはするが使用しない」という意味と、「送られてきた情報を受け取りもしない」という意味も含まれる。
それでは、本変形例の作用について図65(A)を参照して説明する。先行の作動保留球X0が消化される時点で、後続の作動保留球X1,X2,X3内に二つの特定保留X1,X3が存在するものとする。このとき、先行の作動保留球X0が消化された結果、大当りとなる場合、二つの特定保留X1,X3のうち先発の特定保留X1との関係でのみ、保留内連荘演出Aの実行可否を判定する。これは、前述したように、保留内連荘演出Aに係る先読み判定では、後続の作動保留球のうち、最先のものから順番に先読み判定を行い、後続の作動保留球内に複数の特定保留が存在する場合には最先の特定保留との関係でのみ保留内連荘演出の実行可否を判定することを理由とするものである。従って、後続の作動保留球内に存在する二つの特定保留X1,X3のうち後発の特定保留X3については、保留内連荘演出Aの対象とはせず、この特定保留X3の事前判定情報を無視する。このように本変形例では、先行の作動保留球が消化されて大当りとなるときに先発の特定保留が存在することに基づき保留内連荘演出Aは実行するが、後発の特定保留が存在することに基づき保留内連荘演出Aは実行しない。
以上、第4実施形態の第2変形例によれば、後続の作動保留球内に複数の特定保留が存在する場合に、最先の特定保留との関係でのみ、保留内連荘演出を実行可能とすることで、その間に存在する他の特定保留(例えば、通常大当りとなることが予定される特定保留)の存在によって、本来意図していた保留内連荘の対象が変動することを防止して、保留内連荘演出が発生したときの満足感を高めることができ、その結果、遊技の興趣性を向上させることが可能となる
[第4実施形態−第3変形例]
次に、第4実施形態の第3変形例に係る遊技機について説明する。この第2変形例に係る遊技機は、基本的には、上述の第4実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分には同一の符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。なお、この第3変形例では、前述の第4実施形態およびその第1変形例のいずれかにおいて、以下の構成を付加することができる。
本変形例では、保留内連荘演出A判定処理において、先行の作動保留球が大当りとなる場合に、後続の作動保留球内に複数の特定保留が含まれるとき、先行の作動保留球に係る大当りと先発の特定保留との関係での保留内連荘演出Aと、先発の特定保留に係る大当りと後発の特定保留との関係での保留内連荘演出Aとが発生し得るが、このとき、先発の特定保留の事前判定情報と後発の特定保留の事前判定情報との双方を遊技者の有利度に基づ
き比較勘案して、相対的に有利度の高い特定保留の保留内連荘のみを示唆又は報知するように構成する。
それでは、本変形例の作用について図65(B)を参照して説明する。先行の作動保留球X0が消化される時点で、後続の作動保留球X1,X2,X3内に二つの特定保留X1,X3が存在するものとする。このとき、先発の特定保留X1は「8R大当り」、後発の特定保留X3は「16R大当り」である場合、後発の特定保留X3の方が先発の特定保留X1よりも有利度が高い特定保留となる。したがって、先行の作動保留球X0が消化された結果として大当りとなる場合、先発の特定保留X1は相対的に有利度の低い特定保留であるため、先行の作動保留球X0に係る大当りと先発の特定保留X1との関係での保留内連荘演出Aは発生しない。一方、先発の作動保留球X1が消化された結果、大当りとなる場合、後発の特定保留X3は相対的に有利度の高い特定保留であるため、先発の特定保留X1に係る大当りと後発の特定保留X3との関係での保留内連荘演出Aは発生し得る。
以上、第4実施形態の第3変形例によれば、希少性の高い保留内連荘演出の連続的な発生を防止して、真に有利度の高い保留内大当りの告知のみを行うことで、保留内連荘演出の発生に対する興味を高めることができ、その結果、遊技の興趣性を向上させることが可能となる。
なお、本発明は、上記実施形態および変形例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば適宜改良可能である。また、上記実施形態および変形例に記載された各構成要素を適宜組み合わせたもの、あるいは、上記実施形態および変形例に記載された各構成要素のうち一部を削除又は周知・慣用技術等で転換したものについても、本発明の範囲に含まれるものである。更に、上記実施形態において、発生時期を異にする二種類の保留内連荘A,Bを例示して説明したが、保留内連荘演出Aの発生時点で保留内連荘が確定する仕様でもよいし、保留内連荘演出Aの発生だけでは足りず所定の条件が成立することで保留内連荘が確定する仕様でもよく、同様に、保留内連荘演出Bの発生時点で保留内連荘が確定する仕様でもよいし、保留内連荘演出Bの発生だけでは足りず所定の条件が成立することで保留内連荘Bが確定する仕様でもよい。また、上記実施形態において、保留内連荘演出は、後続の作動保留球内に一以上の特定保留が存在する場合にのみ実行する構成であっても、後続の作動保留球内に特定保留が存在しない場合にも(いわゆるガセ演出として)実行する構成であってもよい。また、本発明および上記実施形態において、「実行されない」とは、実行確率(発生頻度)が低いことが含まれていてもよく、「実行確率が低い」とは、実行されないことが含まれていてもよい。
なお、本発明の技術的意義をより明瞭に把握し易くするために、以上説明した本実施形態に基づき、本発明を例示する態様の構成要件を挙げる。但し、以下に列記する構成要件はあくまで一例であり、これら列記した構成要件の結合や分離(上位概念化)は勿論のこと、以上の実施形態において示した更なる構成要件を、これら構成要件に付加してもよい。
本発明(1−1)を例示する態様のぱちんこ遊技機は、
遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な始動口と、
前記始動口への遊技球の入球を契機として乱数値を取得する乱数取得手段と、
乱数値に基づき当否判定を実行する当否判定手段と、
当否判定の結果が大当りである場合、遊技者にとって有利な特別遊技へ移行し得る特別遊技実行手段と、
前記乱数取得手段により乱数値が取得された場合、当否判定が許可されるまでの間、当該取得した乱数値を保留情報として記憶する保留記憶手段と、
前記当否判定の結果を示す図柄が変動表示および停止表示される図柄表示装置と、
前記当否判定の結果に応じて図柄の変動態様を決定する変動態様決定手段と、
前記図柄表示装置において図柄を変動表示および停止表示させる図柄表示制御手段と、
前記当否判定の結果を示唆する演出が表示される演出表示装置と、
前記演出表示装置に表示させる演出内容を決定する演出決定手段と、
当否判定が許可されていない保留情報に関する所定の事前判定を実行する事前判定手段と、
或る先行保留情報に係る乱数値に基づく前記当否判定結果が大当りとなる状況下、前記事前判定情報に基づき、当該乱数値に係る当否判定が許可されてから当該乱数値に係る先行特別遊技終了までの特定期間内における所定タイミングにて存在する一又は複数の後続保留情報内に特定保留情報が含まれている可能性を示唆又は報知する保留内連荘演出の実行可否を決定する先読み予告制御手段とを備え、
前記保留内連荘演出は、前記或る先行保留情報に係る図柄の変動表示の開始から停止までの変動表示過程において表示される第1の保留内連荘演出と、前記先行特別遊技中に実行される特別遊技演出の演出表示過程において表示される第2の保留内連荘演出とを含み、
複数の前記後続保留情報が保留されている状況下、前記第1の保留内連荘演出では一の特定保留情報が含まれている可能性を報知可能である一方で、前記第2の保留内連荘演出では一の特定保留情報のみならず複数の特定保留情報が含まれている可能性をも報知可能であることを特徴とする、ぱちんこ遊技機である。
本発明(1−2)を例示する態様のぱちんこ遊技機は、
遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な始動口と、
前記始動口への遊技球の入球を契機として乱数を取得する乱数取得手段と、
前記乱数取得手段により乱数が取得された場合、予め設定された始動条件が成立するまで、当該取得した乱数を保留情報として所定の上限数まで記憶する保留記憶手段と、
保留情報の始動条件が成立した場合に当該保留情報に係る乱数に基づき当否判定を実行する当否判定手段と、
前記当否判定の結果を示す図柄が変動表示および停止表示される図柄表示装置と、
前記当否判定の結果に応じて図柄の変動態様を決定する変動態様決定手段と、
前記図柄表示装置において図柄を前記変動態様で変動表示および停止表示させる図柄表示制御手段と、
前記当否判定の結果が大当りに該当する場合に、通常よりも遊技者に有利な特別遊技へ移行し得る特別遊技実行手段と、
前記当否判定の結果を示唆する演出が表示される演出表示装置と、
前記演出表示装置に表示させる演出内容を決定する演出決定手段と、
前記保留記憶手段において或る保留情報が生起された場合に、当該或る保留情報の始動条件が成立するよりも前に、当該保留情報に係る乱数に基づき、この乱数に関する情報である事前判定情報を取得する事前判定手段と、
前記当否判定の結果が大当りに該当する場合、前記事前判定情報に基づき、当該当否判定が実行されてから前記特別遊技が終了するまでの所定のタイミングにおいて存在する一又は複数の保留情報内に大当りとなる予定の特定保留情報が含まれている可能性を報知する保留内連荘演出の実行可否を決定する先読み予告制御手段とを備え、
前記保留内連荘演出は、図柄の変動表示の開始から停止までの変動表示過程内において表示される第1の保留内連荘演出と、前記特別遊技中に実行される特別遊技演出の演出表示過程内において表示される第2の保留内連荘演出とを含み、
前記第1の保留内連荘演出では前記保留記憶手段に一の特定保留情報が含まれている可能性を報知可能である一方で、前記第2の保留内連荘演出では前記保留記憶手段に一の特定保留のみならず複数の特定保留情報が含まれている可能性をも報知可能であることを特
徴とする、ぱちんこ遊技機である。
本発明(2−1)を例示する態様のぱちんこ遊技機は、
遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な始動口と、
前記始動口への遊技球の入球を契機として乱数値を取得する乱数取得手段と、
乱数値に基づき当否判定を実行する当否判定手段と、
当否判定の結果が大当りである場合、遊技者にとって有利な特別遊技へ移行し得る特別遊技実行手段と、
前記乱数取得手段により乱数値が取得された場合、当否判定が許可されるまでの間、当該取得した乱数値を保留情報として所定の上限数まで記憶する保留記憶手段と、
前記当否判定の結果を示す図柄が変動表示および停止表示される図柄表示装置と、
前記当否判定の結果に応じて図柄の変動態様を決定する変動態様決定手段と、
前記図柄表示装置において図柄を変動表示および停止表示させる図柄表示制御手段と、
前記当否判定の結果を示唆する演出が表示される演出表示装置と、
前記演出表示装置に表示させる演出内容を決定する演出決定手段と、
当否判定が許可されていない保留情報に関する所定の事前判定を実行する事前判定手段と、
或る先行保留情報に係る乱数値に基づく前記当否判定結果が大当りとなる状況下、前記事前判定情報に基づき、当該乱数値に係る当否判定が許可されてから当該乱数値に係る先行特別遊技終了までの特定期間内における所定タイミングにて存在する一又は複数の後続保留情報内に特定保留情報が含まれている可能性を示唆又は報知する保留内連荘演出の実行可否を決定する先読み予告制御手段とを備え、
前記変動態様決定手段は、前記変動態様を決定するための抽選テーブルとして、特別遊技の終了後の図柄の変動表示回数により規定される限定期間に参照される限定テーブルと、それ以外の期間に参照される通常テーブルとを少なくとも有し、
前記限定期間は、図柄の変動表示回数が前記上限数を超えない範囲で設定されており、
前記先行特別遊技中に実行される特別遊技演出の演出表示過程において表示される保留内連荘演出が実行された場合には、当該保留内連荘演出にて存在が示唆又は報知された前記特定保留情報に係る特定図柄変動表示における特定図柄変動表示過程にて、限定期間外では表示され得ない特定演出を表示可能とするとともに、前記特定図柄変動表示における変動時間値は、限定期間外での特別遊技移行に係る図柄変動表示における変動時間値よりも相対的に短いことを特徴とする、ぱちんこ遊技機である。
本発明(2−2)を例示する態様のぱちんこ遊技機は、
遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な始動口と、
前記始動口への遊技球の入球を契機として乱数を取得する乱数取得手段と、
前記乱数取得手段により乱数が取得された場合、予め設定された始動条件が成立するまで、当該取得した乱数を保留情報として所定の上限数まで記憶する保留記憶手段と、
保留情報の始動条件が成立した場合に当該保留情報に係る乱数に基づき当否判定を実行する当否判定手段と、
前記当否判定の結果を示す図柄が変動表示および停止表示される図柄表示装置と、
前記当否判定の結果に応じて図柄の変動態様を決定する変動態様決定手段と、
前記図柄表示装置において図柄を前記変動態様で変動表示および停止表示させる図柄表示制御手段と、
前記当否判定の結果が大当りに該当する場合に、通常よりも遊技者に有利な特別遊技へ移行し得る特別遊技実行手段と、
前記当否判定の結果を示唆する演出が表示される演出表示装置と、
前記演出表示装置に表示させる演出内容を決定する演出決定手段と、
前記保留記憶手段において或る保留情報が生起された場合に、当該或る保留情報の始動条件が成立するよりも前に、当該保留情報に係る乱数に基づき、この乱数に関する情報である事前判定情報を取得する事前判定手段と、
前記当否判定の結果が大当りに該当する場合、前記事前判定情報に基づき、当該当否判定が実行されてから前記特別遊技が終了するまでの所定のタイミングにおいて存在する一又は複数の保留情報内に大当りとなる予定の特定保留情報が含まれている可能性を報知する保留内連荘演出の実行可否を決定する先読み予告制御手段とを備え、
前記変動態様決定手段は、前記変動態様を決定するための抽選テーブルとして、特別遊技の終了後の図柄の変動表示回数により規定される限定期間に参照される限定テーブルと、それ以外の期間に参照される通常テーブルとを有し、
前記限定期間は、図柄の変動表示回数が前記上限数を超えない範囲で設定されており、
前記当否判定の結果が大当りに該当する場合に当該大当りに基づく図柄の変動表示過程内において前記保留内連荘演出が実行された場合には、当該大当りに基づく特別遊技が終了した後の限定期間内では図柄の変動表示過程内において前記保留内連荘演出が実行されることが禁止されることを特徴とする、ぱちんこ遊技機である。
本発明(2−3)を例示する態様のぱちんこ遊技機は、
遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な始動口と、
前記始動口への遊技球の入球を契機として乱数値を取得する乱数取得手段と、
乱数値に基づき当否判定を実行する当否判定手段と、
当否判定の結果が大当りである場合、遊技者にとって有利な特別遊技へ移行し得る特別遊技実行手段と、
前記乱数取得手段により乱数値が取得された場合、当否判定が許可されるまでの間、当該取得した乱数値を保留情報として所定の上限数まで記憶する保留記憶手段と、
前記当否判定の結果を示す図柄が変動表示および停止表示される図柄表示装置と、
前記当否判定の結果に応じて図柄の変動態様を決定する変動態様決定手段と、
前記図柄表示装置において図柄を変動表示および停止表示させる図柄表示制御手段と、
前記当否判定の結果を示唆する演出が表示される演出表示装置と、
前記演出表示装置に表示させる演出内容を決定する演出決定手段と、
当否判定が許可されていない保留情報に関する所定の事前判定を実行する事前判定手段と、
或る先行保留情報に係る乱数値に基づく前記当否判定結果が大当りとなる状況下、前記事前判定情報に基づき、当該乱数値に係る当否判定が許可されてから当該乱数値に係る先行特別遊技終了までの特定期間内における所定タイミングにて存在する一又は複数の後続保留情報内に特定保留情報が含まれている可能性を示唆又は報知する保留内連荘演出の実行可否を決定する先読み予告制御手段とを備え、
前記変動態様決定手段は、前記変動態様を決定するための抽選テーブルとして、特別遊技の終了後の図柄の変動表示回数により規定される限定期間に参照される限定テーブルと、それ以外の期間に参照される通常テーブルとを少なくとも有し、
前記限定期間は、図柄の変動表示回数が前記上限数を超えない範囲で設定されており、
前記或る先行保留情報に係る図柄の変動表示の開始から停止までの変動表示過程において表示される保留内連荘演出が実行された場合には、当該保留内連荘演出にて示唆された前記限定期間内における後続特別遊技に係る図柄変動表示過程にて、当該後続特別遊技終了後の限定期間内に前記特定保留情報が存在していたとしても前記保留内連荘演出を実行しないもしくは実行する確率を低くすることを特徴とする、ぱちんこ遊技機である。
本発明(3−1)を例示する態様のぱちんこ遊技機は、
遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な始動口と、
前記始動口への遊技球の入球を契機として乱数値を取得する乱数取得手段と、
乱数値に基づき当否判定を実行する当否判定手段と、
前記乱数取得手段により乱数値が取得された場合、当否判定が許可されるまでの間、当該取得した乱数値を保留情報として記憶する保留記憶手段と、
前記当否判定の結果を示す図柄が変動表示および停止表示される図柄表示装置と、
前記当否判定の結果に応じて図柄の変動態様を決定する変動態様決定手段と、
前記図柄表示装置において図柄を変動表示および停止表示させる図柄表示制御手段と、
前記当否判定の結果を示唆する演出が表示される演出表示装置と、
前記演出表示装置に表示させる演出内容を決定する演出決定手段と、
前記当否抽選の結果に応じて開放される大入賞口と、
前記当否判定の結果が大当りに該当する場合に、前記大入賞口の開放を伴う単位遊技を所定回数繰り返す特別遊技を実行し得る特別遊技実行手段と、
所定回数の単位遊技のうち少なくとも一の特定の単位遊技において前記大入賞口に入球した遊技球が、前記大入賞口内の特定領域を通過したか否かに応じて、前記特別遊技の終了後の当否判定において大当りに当選する可能性が通常状態より高められた特定遊技状態に移行させるか否かを決定する特定遊技移行手段と、
当否判定が許可されていない保留情報に関する所定の事前判定を実行する事前判定手段と、
或る先行保留情報に係る乱数値に基づく前記当否判定結果が大当りとなる状況下、前記事前判定情報に基づき、当該乱数値に係る当否判定が許可されてから当該乱数値に係る先行特別遊技終了までの特定期間内における所定タイミングにて存在する一又は複数の後続保留情報内に特定保留情報が含まれている可能性を示唆又は報知する保留内連荘演出の実行可否を決定する先読み予告制御手段とを備え、
一又は複数の前記後続保留情報の少なくともいずれかが特定保留情報であることが、前記先行特別遊技にて前記保留内連荘演出を実行可能とする保留内連荘演出実行条件であり、
前記保留内連荘演出実行条件を充足する状況下であっても、前記特定の単位遊技にて前記大入賞口に入球した遊技球が、前記大入賞口内の特定領域を通過しないと前記保留内連荘演出を実行し得ないとし、
前記保留内連荘演出を特別遊技演出の演出表示過程における前記特定の単位遊技の実行中もしくは前記特定の単位遊技移行のタイミングにて実行し得ることを特徴とする、ぱちんこ遊技機である。
本発明(3−2)を例示する態様のぱちんこ遊技機は、
遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な始動口と、
前記始動口への遊技球の入球を契機として乱数を取得する乱数取得手段と、
前記乱数取得手段により乱数が取得された場合、予め設定された始動条件が成立するまで、当該取得した乱数を保留情報として所定の上限数まで記憶する保留記憶手段と、
保留情報の始動条件が成立した場合に当該保留情報に係る乱数に基づき当否判定を実行する当否判定手段と、
前記当否判定の結果を示す図柄が変動表示および停止表示される図柄表示装置と、
前記当否判定の結果に応じて図柄の変動態様を決定する変動態様決定手段と、
前記図柄表示装置において図柄を前記変動態様で変動表示および停止表示させる図柄表示制御手段と、
前記当否判定の結果を示唆する演出が表示される演出表示装置と、
前記演出表示装置に表示させる演出内容を決定する演出決定手段と、
前記当否抽選の結果に応じて開放される大入賞口と、
前記当否判定の結果が大当りに該当する場合に、前記大入賞口の開放を伴う単位遊技を所定回数繰り返す特別遊技を実行し得る特別遊技実行手段と、
所定回数の単位遊技のうち少なくとも一の特定の単位遊技において前記大入賞口に入球した遊技球が、前記大入賞口内の特定領域を通過したか否かに応じて、前記特別遊技の終了後の当否判定において大当りに当選する可能性が通常状態より高められた特定遊技状態に移行させるか否かを決定する特定遊技移行手段と、
前記保留記憶手段において或る保留情報が生起された場合に、当該或る保留情報の始動条件が成立するよりも前に、当該保留情報に係る乱数に基づき、この乱数に関する情報である事前判定情報を取得する事前判定手段と、
前記当否判定の結果が大当りに該当する場合、前記事前判定情報に基づき、当該当否判定が実行されてから前記特別遊技が終了するまでの所定のタイミングにおいて存在する一又は複数の保留情報内に大当りとなる予定の特定保留情報が含まれている可能性を報知する保留内連荘演出の実行可否を決定する先読み予告制御手段とを備え、
前記先読み予告制御手段は、前記特定の単位遊技にて前記大入賞口に入球した遊技球が、前記大入賞口内の特定領域を通過したか否かに応じて、前記保留内連荘演出を実行するか否かを判定し、前記保留内連荘演出を特別遊技演出の演出表示過程内における前記特定の単位遊技以降のタイミングでのみ実行し得ることを特徴とする、ぱちんこ遊技機である。
本発明(4−1)を例示する態様のぱちんこ遊技機は、
遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な始動口と、
前記始動口への遊技球の入球を契機として乱数値を取得する乱数取得手段と、
乱数値に基づき当否判定を実行する当否判定手段と、
当否判定の結果が大当りである場合、遊技者にとって有利な特別遊技へ移行し得る特別遊技実行手段と、
前記乱数取得手段により乱数値が取得された場合、当否判定が許可されるまでの間、当該取得した乱数値を保留情報として記憶する保留記憶手段と、
前記当否判定の結果を示す図柄が変動表示および停止表示される図柄表示装置と、
前記当否判定の結果に応じて図柄の変動態様を決定する変動態様決定手段と、
前記図柄表示装置において図柄を変動表示および停止表示させる図柄表示制御手段と、
前記当否判定の結果を示唆する演出が表示される演出表示装置と、
前記演出表示装置に表示させる演出内容を決定する演出決定手段と、
前記特別遊技の終了後の当否判定において大当りに当選する容易性が通常状態より有利となる特定遊技状態に移行させる特定遊技移行手段と、
前記演出表示装置にて表示される演出の態様が定められた演出モードを遊技状態に応じて決定する演出モード決定手段と、
当否判定が許可されていない保留情報に関する所定の事前判定を実行する事前判定手段と、
或る先行保留情報に係る乱数値に基づく前記当否判定結果が大当りとなる状況下、前記事前判定情報に基づき、当該乱数値に係る当否判定が許可されてから当該乱数値に係る先行特別遊技終了までの特定期間内における所定タイミングにて存在する一又は複数の後続保留情報内に特定保留情報が含まれている可能性を示唆又は報知する保留内連荘演出の実行可否を決定する先読み予告制御手段とを備え、
前記保留内連荘演出は、前記先行特別遊技中に実行される特別遊技演出の演出表示過程において表示され、
前記演出モード決定手段は、前記特定遊技状態における演出の態様が定められた演出モードとして、第1の演出モードと第2の演出モードとのいずれかを決定可能とし、
一又は複数の前記後続保留情報の少なくともいずれかが特定保留情報であることが、前記先行特別遊技にて前記保留内連荘演出を実行可能とする保留内連荘演出実行条件であり、
前記保留内連荘演出実行条件を充足する状況下であっても、前記先行特別遊技が第1の演
出モードから第2の演出モードへの移行契機となる特殊特別遊技である場合は、前記先行特別遊技が前記特殊特別遊技でない場合と比して、保留内連荘演出の発生頻度が低いことを特徴とする、ぱちんこ遊技機である。
本発明(4−2)を例示する態様のぱちんこ遊技機は、
遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な始動口と、
前記始動口への遊技球の入球を契機として乱数を取得する乱数取得手段と、
前記乱数取得手段により乱数が取得された場合、予め設定された始動条件が成立するまで、当該取得した乱数を保留情報として所定の上限数まで記憶する保留記憶手段と、
保留情報の始動条件が成立した場合に当該保留情報に係る乱数に基づき当否判定を実行する当否判定手段と、
前記当否判定の結果を示す図柄が変動表示および停止表示される図柄表示装置と、
前記当否判定の結果に応じて図柄の変動態様を決定する変動態様決定手段と、
前記図柄表示装置において図柄を前記変動態様で変動表示および停止表示させる図柄表示制御手段と、
前記当否判定の結果が大当りに該当する場合に、通常よりも遊技者に有利な特別遊技へ移行し得る特別遊技実行手段と、
前記当否判定の結果を示唆する演出が表示される演出表示装置と、
前記演出表示装置に表示させる演出内容を決定する演出決定手段と、
前記当否抽選の結果が複数の種別の大当りのうち特定の種別の大当りに該当する場合、その特別遊技の終了後の当否判定において大当りに当選する容易性が通常状態より有利となる特定遊技状態に移行させる特定遊技移行手段と、
前記演出表示装置にて表示される演出の態様が定められた演出モードを遊技状態に応じて決定する演出モード決定手段と、
前記保留記憶手段において或る保留情報が生起された場合に、当該或る保留情報の始動条件が成立するよりも前に、当該保留情報に係る乱数に基づき、この乱数に関する情報である事前判定情報を取得する事前判定手段と、
前記当否判定の結果が大当りに該当する場合、前記事前判定情報に基づき、当該当否判定が実行されてから前記特別遊技が終了するまでの所定のタイミングにおいて存在する一又は複数の保留情報内に大当りとなる予定の特定保留情報が含まれている可能性を報知する保留内連荘演出の実行可否を決定する先読み予告制御手段とを備え、
前記保留内連荘演出は、図柄の変動表示の開始から停止までの変動表示過程内において表示される第1の保留内連荘演出と、前記特別遊技中に実行される特別遊技演出の演出表示過程内において表示される第2の保留内連荘演出とを含み、
前記演出モード決定手段は、前記特定遊技状態における演出の態様が定められた演出モードとして、第1の演出モードと第2の演出モードとを選択的に決定し、
前記第1保留内連荘演出の発生頻度は、前記第1演出モードに滞在しているときと前記第2演出モードに滞在しているときとで互いに異なる一方で、前記第2の保留内連荘演出の表示態様は、前記第1演出モードに滞在しているときと前記第2演出モードに滞在しているときとで互いに異なることを特徴とする、ぱちんこ遊技機である。
本発明(5−1)を例示する態様のぱちんこ遊技機は、
遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な始動口と、
前記始動口への遊技球の入球を契機として乱数値を取得する乱数取得手段と、
乱数値に基づき当否判定を実行する当否判定手段と、
当否判定の結果が大当りである場合、遊技者にとって有利な特別遊技へ移行し得る特別遊技実行手段と、
前記乱数取得手段により乱数値が取得された場合、当否判定が許可されるまでの間、当
該取得した乱数値を保留情報として記憶する保留記憶手段と、
前記当否判定の結果を示す図柄が変動表示および停止表示される図柄表示装置と、
前記当否判定の結果に応じて図柄の変動態様を決定する変動態様決定手段と、
前記図柄表示装置において図柄を変動表示および停止表示させる図柄表示制御手段と、
前記当否判定の結果を示唆する演出が表示される演出表示装置と、
前記演出表示装置に表示させる演出内容を決定する演出決定手段と、
前記特別遊技の終了後の当否判定において大当りに当選する容易性が通常状態より有利となる特定遊技状態に移行させる特定遊技移行手段と、
当否判定が許可されていない保留情報に関する所定の事前判定を実行する事前判定手段と、
或る先行保留情報に係る乱数値に基づく前記当否判定結果が大当りとなる状況下、前記事前判定情報に基づき、当該乱数値に係る当否判定が許可されてから当該乱数値に係る先行特別遊技終了までの特定期間内における所定タイミングにて存在する一又は複数の後続保留情報内に特定保留情報が含まれている可能性を示唆又は報知する保留内連荘演出の実行可否を決定する先読み予告制御手段とを備え、
前記保留内連荘演出は、前記先行特別遊技中に実行される特別遊技演出の演出表示過程において表示され、
前記特定遊技状態中に前記当否判定の結果が大当りに該当することで特別遊技が実行され且つその特別遊技の終了後に再び特定遊技状態となる連荘状態に関して所定条件を充足する場合に、特別遊技演出の演出表示過程にて特別演出が実行され得るよう構成され、
一又は複数の前記後続保留情報の少なくともいずれかが特定保留情報であることが、前記先行特別遊技にて前記保留内連荘演出を実行可能とする保留内連荘演出実行条件であり、
前記保留内連荘演出実行条件を充足する状況下であっても、前記先行特別遊技における特別遊技演出の演出表示過程にて前記特別演出が実行されている場合は、前記保留内連荘演出が実行されず、
前記先行特別遊技中に実行される特別遊技演出の演出表示過程において表示される保留内連荘演出が実行された場合、当該保留内連荘演出にて存在が示唆又は報知された前記特定保留情報に係る乱数値についての当否判定結果が当選であることに基づいて実行される前記特別遊技に係る特別遊技演出の演出表示過程においては、前記所定条件を充足していたとしても前記特別演出を実行しないことを特徴とする、ぱちんこ遊技機である。
本発明(5−2)を例示する態様のぱちんこ遊技機は、
遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な始動口と、
前記始動口への遊技球の入球を契機として乱数を取得する乱数取得手段と、
前記乱数取得手段により乱数が取得された場合、予め設定された始動条件が成立するまで、当該取得した乱数を保留情報として所定の上限数まで記憶する保留記憶手段と、
保留情報の始動条件が成立した場合に当該保留情報に係る乱数に基づき当否判定を実行する当否判定手段と、
前記当否判定の結果を示す図柄が変動表示および停止表示される図柄表示装置と、
前記当否判定の結果に応じて図柄の変動態様を決定する変動態様決定手段と、
前記図柄表示装置において図柄を前記変動態様で変動表示および停止表示させる図柄表示制御手段と、
前記当否判定の結果が大当りに該当する場合に、通常よりも遊技者に有利な特別遊技へ移行し得る特別遊技実行手段と、
前記当否判定の結果を示唆する演出が表示される演出表示装置と、
前記演出表示装置に表示させる演出内容を決定する演出決定手段と、
前記保留記憶手段において或る保留情報が生起された場合に、当該或る保留情報の始動条件が成立するよりも前に、当該保留情報に係る乱数に基づき、この乱数に関する情報で
ある事前判定情報を取得する事前判定手段と、
前記当否判定の結果が大当りに該当する場合、前記事前判定情報に基づき、当該当否判定が実行されてから前記特別遊技が終了するまでの所定のタイミングにおいて存在する一又は複数の保留情報内に大当りとなる予定の特定保留情報が含まれている可能性を報知する保留内連荘演出の実行可否を決定する先読み予告制御手段とを備え、
前記特定遊技状態中に前記当否判定の結果が大当りに該当することで特別遊技が実行され且つその特別遊技の終了後に再び特定遊技状態となる連荘回数が予め定められた規定回数だけ連続する場合に、図柄の変動表示から特別遊技に亘り特別演出が実行され、
前記保留内連荘演出と前記特別演出とは時間的に重複して実行されることがなく、
前記保留内連荘演出において一又は複数の保留情報内に大当りに該当する特定保留情報が含まれている可能性を報知した場合に、当該特定保留情報が始動条件の成立によって当否判定された結果が大当りに該当することで前記連荘回数が前記規定回数に到達するときは、前記特別演出は実行され得ないことを特徴とする、ぱちんこ遊技機である。
本発明(6−1)を例示する態様のぱちんこ遊技機は、
遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な始動口と、
前記始動口への遊技球の入球を契機として乱数値を取得する乱数取得手段と、
乱数値に基づき当否判定を実行する当否判定手段と、
当否判定の結果が大当りである場合、遊技者にとって有利な特別遊技へ移行し得る特別遊技実行手段と、
前記乱数取得手段により乱数値が取得された場合、当否判定が許可されるまでの間、当該取得した乱数値を保留情報として記憶する保留記憶手段と、
前記当否判定の結果を示す図柄が変動表示および停止表示される図柄表示装置と、
前記当否判定の結果に応じて図柄の変動態様を決定する変動態様決定手段と、
前記図柄表示装置において図柄を変動表示および停止表示させる図柄表示制御手段と、
前記当否判定の結果を示唆する演出が表示される演出表示装置と、
前記演出表示装置に表示させる演出内容を決定する演出決定手段と、
当否判定が許可されていない保留情報に関する所定の事前判定を実行する事前判定手段と、
或る先行保留情報に係る乱数値に基づく前記当否判定結果が大当りとなる状況下、前記事前判定情報に基づき、当該乱数値に係る当否判定が許可されてから当該乱数値に係る先行特別遊技終了までの特定期間内における所定タイミングにて存在する一又は複数の後続保留情報内に特定保留情報が含まれている可能性を示唆又は報知する保留内連荘演出の実行可否を決定する先読み予告制御手段とを備え、
大当りの種類として、遊技者に対する有利度が低く設定された第1大当りと、当該有利度が前記第1大当りよりも高く設定された第2大当りとを少なくとも含み、
前記先行特別遊技中に実行される特別遊技演出の演出表示過程において表示される保留内連荘演出が実行されず、且つ、一又は複数の前記後続保留情報のうち或る後続保留情報に係る乱数値についての当否判定結果のみが大当りとなる状況下では、当該或る後続保留情報に係る乱数値についての当否判定結果について、第1の大当りとなる場合よりも第2の大当りとなる場合の方が多いことを特徴とする、ぱちんこ遊技機。
本発明(6−2)を例示する態様のぱちんこ遊技機は、
遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な始動口と、
前記始動口への遊技球の入球を契機として乱数を取得する乱数取得手段と、
前記乱数取得手段により乱数が取得された場合、予め設定された始動条件が成立するまで、当該取得した乱数を保留情報として所定の上限数まで記憶する保留記憶手段と、
保留情報の始動条件が成立した場合に当該保留情報に係る乱数に基づき当否判定を実行
する当否判定手段と、
前記当否判定の結果を示す図柄が変動表示および停止表示される図柄表示装置と、
前記当否判定の結果に応じて図柄の変動態様を決定する変動態様決定手段と、
前記図柄表示装置において図柄を前記変動態様で変動表示および停止表示させる図柄表示制御手段と、
前記当否判定の結果が大当りに該当する場合に、通常よりも遊技者に有利な特別遊技へ移行し得る特別遊技実行手段と、
前記当否判定の結果を示唆する演出が表示される演出表示装置と、
前記演出表示装置に表示させる演出内容を決定する演出決定手段と、
前記保留記憶手段において或る保留情報が生起された場合に、当該或る保留情報の始動条件が成立するよりも前に、当該保留情報に係る乱数に基づき、この乱数に関する情報である事前判定情報を取得する事前判定手段と、
前記当否判定の結果が大当りに該当する場合、前記事前判定情報に基づき、当該当否判定が実行されてから前記特別遊技が終了するまでの所定のタイミングにおいて存在する一又は複数の保留情報内に大当りとなる予定の特定保留情報が含まれている可能性を報知する保留内連荘演出の実行可否を決定する先読み予告制御手段とを備え、
大当りの種類として、遊技者に対する有利度が高く設定された第1大当りと、当該有利度が前記第1大当りよりも低く設定された第2大当りとを少なくとも含み、
特別遊技中に実行される特別遊技演出の演出表示過程内において前記保留内連荘演出が発生しなかった場合において、その特別遊技の終了後に前記複数の保留情報のうちいずれかの保留情報が始動条件の成立によって当否判定されて、当該当否判定の結果を示す図柄が変動表示されたとき、当該図柄の変動表示過程において特別遊技への移行期待度が高いことを示唆する高期待度演出が実行された場合は、第2大当りに当選している確率よりも、第1大当りに当選している確率又ははずれである確率の方が高く設定されていることを特徴とする、ぱちんこ遊技機である。
本発明(7−1)を例示する態様のぱちんこ遊技機は、
遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な始動口と、
前記始動口への遊技球の入球を契機として乱数値を取得する乱数取得手段と、
乱数値に基づき当否判定を実行する当否判定手段と、
当否判定の結果が大当りである場合、遊技者にとって有利な特別遊技へ移行し得る特別遊技実行手段と、
前記乱数取得手段により乱数値が取得された場合、当否判定が許可されるまでの間、当該取得した乱数値を保留情報として記憶する保留記憶手段と、
前記当否判定の結果を示す図柄が変動表示および停止表示される図柄表示装置と、
前記当否判定の結果に応じて図柄の変動態様を決定する変動態様決定手段と、
前記図柄表示装置において図柄を変動表示および停止表示させる図柄表示制御手段と、
前記当否判定の結果を示唆する演出が表示される演出表示装置と、
前記演出表示装置に表示させる演出内容を決定する演出決定手段と、
当否判定が許可されていない保留情報に関する所定の事前判定を実行する事前判定手段と、
或る先行保留情報に係る乱数値に基づく前記当否判定結果が大当りとなる状況下、前記事前判定情報に基づき、当該乱数値に係る当否判定が許可されてから当該乱数値に係る先行特別遊技終了までの特定期間内における所定タイミングにて存在する一又は複数の後続保留情報内に特定保留情報が含まれている可能性を示唆又は報知する保留内連荘演出の実行可否を決定する先読み予告制御手段とを備え、
前記先読み予告制御手段は、前記保留記憶手段に記憶された保留情報に対する当否判定が許可される前に、遊技状態が変化する予定であるか否かを判定し、当該遊技状態が変化する予定であると判定した場合は、前記事前判定手段からの前記事前判定情報のうち少な
くとも当該変化後に消化される予定となる保留情報に係る事前判定情報を無視し、
一又は複数の前記後続保留情報の少なくともいずれかが特定保留情報であることが、前記先行特別遊技にて前記保留内連荘演出を実行可能とする保留内連荘演出実行条件であり、
前記先読み予告制御手段は、複数の前記後続保留情報が保留されている状況下、当該複数の前記後続保留情報のうち二以上の前記後続保留情報が前記特定保留情報である場合、前記保留内連荘演出の実行可否の決定において、二以上の前記特定保留情報のうち、最先の特定保留情報以外の特定保留情報については無視することを特徴とする、ぱちんこ遊技機。
本発明(7−2)を例示する態様のぱちんこ遊技機は、
遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な始動口と、
前記始動口への遊技球の入球を契機として乱数を取得する乱数取得手段と、
前記乱数取得手段により乱数が取得された場合、予め設定された始動条件が成立するまで、当該取得した乱数を保留情報として所定の上限数まで記憶する保留記憶手段と、
保留情報の始動条件が成立した場合に当該保留情報に係る乱数に基づき当否判定を実行する当否判定手段と、
前記当否判定の結果を示す図柄が変動表示および停止表示される図柄表示装置と、
前記当否判定の結果に応じて図柄の変動態様を決定する変動態様決定手段と、
前記図柄表示装置において図柄を前記変動態様で変動表示および停止表示させる図柄表示制御手段と、
前記当否判定の結果が大当りに該当する場合に、通常よりも遊技者に有利な特別遊技へ移行し得る特別遊技実行手段と、
前記当否判定の結果を示唆する演出が表示される演出表示装置と、
前記演出表示装置に表示させる演出内容を決定する演出決定手段と、
前記保留記憶手段において或る保留情報が生起された場合に、当該或る保留情報の始動条件が成立するよりも前に、当該保留情報に係る乱数に基づき、この乱数に関する情報である事前判定情報を取得する事前判定手段と、
前記当否判定の結果が大当りに該当する場合、前記事前判定情報に基づき、当該当否判定が実行されてから前記特別遊技が終了するまでの所定のタイミングにおいて存在する一又は複数の保留情報内に大当りとなる予定の特定保留情報が含まれている可能性を報知する保留内連荘演出の実行可否を決定する先読み予告制御手段とを備え、
前記先読み予告制御手段は、前記保留記憶手段に記憶された保留情報の始動条件が成立する前に、遊技状態が変化する予定であるか否かを判定し、当該遊技状態が変化する予定であると判定した場合は、前記事前判定手段からの前記事前判定情報のうち少なくとも当該変化後に消化される予定となる保留情報に係る事前判定情報を無視し、
前記当否判定の結果が大当りに該当する場合に、前記事前判定情報に基づき、当該当否判定が実行されてから特別遊技が終了するまでの所定のタイミングにおいて存在する複数の保留情報内に大当りとなる予定の複数の特定保留情報が含まれているときは、前記保留内連荘演出の実行可否の決定においては、前記複数の特定保留情報のうち、最先の特定保留情報以外の特定保留情報については無視することを特徴とする、ぱちんこ遊技機である。
PM ぱちんこ遊技機(遊技機)
PA 遊技領域
1 外枠
2 前枠
5 ガラス枠
20 遊技盤
61 第1始動口
62 第2始動口
64 第1大入賞口
65 第2大入賞口
70 演出表示装置(図柄表示装置)
71 第1特別図柄表示装置(図柄表示装置)
72 第2特別図柄表示装置(図柄表示装置)
100 主制御基板
135 事前判定手段
141 特別図柄当否判定手段(当否判定手段)
143 特別図柄変動パターン判定手段(変動態様決定手段)
156 特別図柄表示制御手段(図柄表示制御手段)
160 電動役物制御手段(特別遊技実行手段)
165 遊技状態制御手段(特定遊技移行手段)
200 演出制御基板
220 演出統括手段(演出決定手段)
223 先読み予告制御手段
225 変動演出決定手段(変動態様決定手段)
300 画像制御基板(図柄表示制御手段)

Claims (1)

  1. 遊技領域が形成された遊技盤と、
    前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な第1始動口と、
    前記遊技領域の前記第1始動口とは異なる位置に設けられ、遊技球が入球容易な開状態と入球困難な閉状態とに変化する第2始動口と、
    前記第1始動口への遊技球の入球を契機として乱数値を取得する第1乱数取得手段と、
    前記第2始動口への遊技球の入球を契機として乱数値を取得する第2乱数取得手段と、
    前記第1乱数取得手段により取得した乱数値に基づき当否判定を実行する第1当否判定手段と、
    前記第2乱数取得手段により取得した乱数値に基づき当否判定を実行する第2当否判定手段と、
    前記第1当否判定手段による当否判定の結果又は前記第2当否判定手段による当否判定の結果が大当りである場合、遊技者にとって有利な特別遊技へ移行し得る特別遊技実行手段と、
    特別遊技の終了後に前記第2始動口への遊技球の入球容易性が高められた入球容易状態へ移行し得る特定遊技実行手段と、
    前記第1乱数取得手段により乱数値が取得された場合、第1当否判定許可条件を充足するまでの間、当該取得した乱数値を保留情報として所定の上限数まで記憶する第1保留記憶手段と、
    前記第2乱数取得手段により乱数値が取得された場合、第2当否判定許可条件を充足するまでの間、当該取得した乱数値を保留情報として所定の上限数まで記憶する第2保留記憶手段と、
    前記第1当否判定手段による当否判定の結果を示す第1図柄が変動表示および停止表示される第1図柄表示装置と、
    前記第2当否判定手段による当否判定の結果を示す第2図柄が変動表示および停止表示される第2図柄表示装置と、
    前記第1図柄表示装置において第1図柄を変動表示および停止表示させる第1図柄表示制御手段と、
    前記第2図柄表示装置において第2図柄を変動表示および停止表示させる第2図柄表示制御手段と、
    前記第1当否判定手段による当否判定の結果又は前記第2当否判定手段による当否判定の結果を示唆する演出が表示される演出表示装置と、
    前記演出表示装置に表示させる演出内容を決定する演出決定手段と、
    或る先行保留情報に係る乱数値に基づき実行される前記第2当否判定手段による当否判定の結果が大当りとなる状況下、当該乱数値に係る先行特別遊技の実行終了後に消化される予定である一又は複数の後続保留情報内に特定保留情報が存在する可能性を示唆又は報知する保留内連荘演出の実行可否を決定する先読み予告制御手段とを備え、
    前記第2当否判定手段による当否判定の結果が大当りである場合に実行される特別遊技の種類として、遊技者に対する有利度が相対的に低く設定された低利益特別遊技と、遊技者に対する有利度が相対的に高く設定された高利益特別遊技とを少なくとも含み、
    前記第2保留記憶手段の保留情報として、或る先行特別遊技の実行終了後に消化される予定である複数の後続保留情報内に複数の特定保留情報が存在する状況下、当該或る先行特別遊技終了後に実行予定の特別遊技として、当該複数の特定保留情報のうち最先の特定保留情報に対応する特別遊技が低利益特別遊技であり、且つ当該最先の特定保留情報よりも後続の特定保留情報に対応する特別遊技が高利益特別遊技であるときは、当該或る先行特別遊技の実行中に保留内連荘演出を実行しない一方、
    前記第2保留記憶手段の保留情報として、或る先行特別遊技の実行終了後に消化される予定である複数の後続保留情報内に複数の特定保留情報が存在する状況下、当該或る先行特別遊技終了後に実行予定の特別遊技として、当該複数の特定保留情報のうち最先の特定
    保留情報に対応する特別遊技が高利益特別遊技であり、且つ当該最先の特定保留情報よりも後続の特定保留情報に対応する特別遊技も高利益特別遊技であるときは、当該或る先行特別遊技の実行中に保留内連荘演出を実行可能であり、
    第1図柄の変動表示中又は第2図柄の変動表示中に実行可能な演出として、保留情報に係る特別遊技移行期待度を示唆又は報知する変動中先読み演出を実行可能であり、
    変動中先読み演出の演出態様の種類数は、保留内連荘演出の演出態様の種類数よりも多く設定されており、
    先行特別遊技の実行中に保留内連荘演出が実行されなくても、前記第2保留記憶手段の保留情報として、当該先行特別遊技の実行終了後に消化される予定である一又は複数の後続保留情報内に特定保留情報が存在している場合があり、
    前記第2保留記憶手段の保留情報として一又は複数の後続保留情報内に特定保留情報が存在しているにも関わらず先行特別遊技の実行中に保留内連荘演出が実行されなかった場合は、前記第2保留記憶手段の保留情報として一又は複数の後続保留情報内に特定保留情報が存在することで先行特別遊技の実行中に保留内連荘演出が実行された場合と比べて、当該特定保留情報に対応する特別遊技が高利益特別遊技となる可能性が低くなるように構成されていることを特徴とする、ぱちんこ遊技機。
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