JP2016209451A - 弾球遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技性の向上を図ることができる弾球遊技機を提供すること。【解決手段】いわゆる1種2種混合タイプの弾球遊技機において、弾球遊技機の開放延長状態の実行期間を、普通電動役物の開放延長動作の回数で規定する。つまり、普通電動役物の開放延長動作が、設定回数だけ実行されると、開放延長状態が終了する。小当り態様の第2特別図柄の種別に応じて、1回の開放延長状態に含まれる普通電動役物の開放延長動作の数が1個〜4個の間で異ならされている。普通電動役物の開放延長動作の数(1〜4)は、大抵の場合、その後に発生する大当りの数を表している。【選択図】図15

Description

この発明は、弾球遊技機に関する。
従来から、始動口への遊技球の入球に基づいて特別図柄を変動表示させ、特別図柄が小当り図柄で停止表示したときに、内部に特定領域を有するアタッカを開放して小当り遊技を実行し、小当り遊技中にアタッカに遊技球が入球して特定領域を通過すると小当り遊技後に大当り遊技を実行する、いわゆる1種2種混合タイプの弾球遊技機が知られている(下記特許文献1参照)。このタイプの弾球遊技機では、大当り遊技の終了後において、始動口の開放度合いが通常よりも向上させられた開放延長状態を発生可能としている。
特開2014−213121号公報
このようないわゆる1種2種混合タイプの弾球遊技機では、大抵の場合、開放延長状態の終了が特別図柄の回数によって規定されている(特別図柄の回数切り)。したがって、遊技の進行が単調なものとなり、遊技性の向上が図れないおそれがある。
1種2種混合タイプの弾球遊技機において、遊技性の向上を図ることが求められている。また、遊技性の向上は、1種2種混合タイプの弾球遊技機に限られず、他のタイプの弾球遊技機にも共通する課題である。
そこで、この発明は、遊技性の向上を図ることができる弾球遊技機を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するための請求項1に記載の発明は、遊技盤の盤面に遊技球を検出可能に配置された始動手段と、前記始動手段を開閉するための普通電動役物と、前記遊技盤の盤面の所定箇所に配置された特別入賞口と、前記特別入賞口を開閉する開閉手段とを有し、前記特別入賞口に入った遊技球が所定の特定領域とそれ以外の領域とに振り分けられる可変入賞手段と、前記始動手段による遊技球の検出に基づいて前記特別入賞口を開放させる開放遊技を実行する開放遊技実行手段と、前記特別入賞口に入球した遊技球の前記特定領域への通過に基づいて、遊技者に有利な特別利益状態を実行する第1の特別利益状態実行手段と、前記始動手段による遊技球の検出度合いが通常よりも向上するように前記普通電動役物が制御される開放延長状態を実行する開放延長状態実行手段とを含み、前記開放延長状態実行手段は、前記開放延長状態の実行期間を、前記普通電動役物の動作回数あるいは前記始動手段に検出される遊技球の個数で規定する、弾球遊技機を提供する。
請求項2に記載の発明は、前記開放延長状態は、前記普通電動役物が通常よりも延長された期間に亘って開動作する前記普通電動役物の開放延長動作を含み、実行対象の前記開放延長状態に関し、1回の当該開放延長状態に含まれる前記開放延長動作の数を決定する動作回数決定手段をさらに含み、前記開放延長状態実行手段は、前記動作回数決定手段によって決定された回数だけ前記開放延長動作を行ったときに前記開放延長状態を終了させる、請求項1に記載の弾球遊技機である。
請求項3に記載の発明は、前記動作回数決定手段は、前記第1の特別利益状態実行手段による前記特別利益状態の実行に関連して、前記開放延長動作の数を決定する第1の回数決定手段を含む、請求項2に記載の弾球遊技機である。
請求項4に記載の発明は、前記始動手段による遊技球の検出に基づいて実行される所定の特別利益状態抽選の当選に基づいて前記特別利益状態を実行する第2の特別利益状態実行手段をさらに含み、前記動作回数決定手段は、前記第2の特別利益状態実行手段による前記特別利益状態の実行に関連して、前記開放延長動作の数を決定する第2の回数決定手段を含む、請求項2または3に記載の弾球遊技機である。
請求項5に記載の発明は、前記開放遊技は、前記特別入賞口を所定の小当り態様で開放させる小当り遊技を含み、前記開放遊技実行手段は、前記特別利益状態抽選に当選せずかつ所定の小当り抽選に当選した場合に前記小当り遊技を実行する小当り遊技実行手段を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の弾球遊技機である。
請求項6に記載の発明は、前記開放遊技実行手段は、前記始動手段による遊技球の検出に基づいて実行される所定の開放遊技抽選の当選に基づいて、前記開放遊技を実行するものであり、前記開放遊技抽選の当選確率は、100%、または100%に近似する値である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の弾球遊技機である。
本発明によれば、遊技性の向上を図ることができる弾球遊技機を提供できる。
本発明の一実施形態に係る弾球遊技機に含まれる遊技盤の盤面の構成を模式的に示す正面図である。 図1に示す第2可変入賞装置の構成を模式的に示す図である。 前記弾球遊技機の電気的構成を示すブロック図である。 第1特別図柄の変動動作を契機とする特別利益状態および小当り遊技を説明するための図である。 第2特別図柄の変動動作を契機とする特別利益状態および小当り遊技を説明するための図である。 各小当り遊技における、前記第2可変入賞装置の開閉動作およびV通過判定部の振分手段の動作のそれぞれについて説明する図である。 主制御基板によるタイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。 図7に示す普通電動役物管理処理の流れを示すフローチャートである。 図7に示す第1(第2)特別図柄管理処理の流れを示すフローチャートである。 図9に示す第1(第2)特別図柄始動口チェック処理の流れを示すフローチャートである。 図7に示す特別電動役物管理処理の流れを示すフローチャートである。 図11に示す大当り終了処理の流れを示すフローチャートである。 図11に示す小当り処理の流れを示すフローチャートである。 図13に示す小当り終了処理の流れを示すフローチャートである。 前記弾球遊技機の遊技性の特徴部分を説明する図である。
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る弾球遊技機1に含まれる遊技盤2の盤面の構成を模式的に示す正面図である。弾球遊技機1は、遊技盤2と、遊技盤2を保持する遊技盤保持枠(図示しない)とを備えている。遊技盤保持枠の前面右下部には、発射装置(図示しない)から発射される遊技球の勢いを調節するためのハンドル(図示しない)が配置されている。ハンドルは、遊技盤保持枠に回動可能に保持されている。遊技者が、ハンドルを把持して回動操作することにより、発射装置から遊技盤2に向けて遊技球を発射させることができ、また、ハンドルの回動角度を調整することにより、遊技盤2に向けて発射される遊技球の勢いを調節することができる。
以下、本発明を、第1種の遊技性と第2種の遊技性とを併せ持ったいわゆる1種2種混合タイプの弾球遊技機に適用した例を説明する。第1種の遊技性は、始動口に遊技球が入賞したことを契機として特別図柄の変動表示を開始し、所定の大当り図柄で特別図柄が停止表示すると大当り遊技を開始する遊技性である。また、第2種の遊技性は、始動口に遊技球が入賞したことを契機として、可変入賞装置に設けられた開閉部材(羽根)を開閉して小当り遊技を開始し、小当り遊技において開閉部材が開状態のときに可変入賞装置内に入球した遊技球が可変入賞装置内に設けられた特定領域(いわゆるV領域。特定領域38)を通過したことを契機として特別利益状態を開始する遊技性である。
遊技盤2の盤面には、中央部に略円形の遊技領域Sが設定されている。遊技領域Sの周縁には、発射装置から発射された遊技球を、遊技領域Sの上部(左側上部)に導くための略円弧状のガイドレール3と、このガイドレール3に対向して延びる内レール4とが配置されている。遊技領域Sには、多数本の障害釘5(図1では、一部のみ図示)が植設されている。遊技領域Sの中央部には、液晶表示ユニット6を含むセンターユニット7が配置されている。液晶表示ユニット6には、弾球遊技機1での遊技中に、停止された演出図柄、変動中の演出図柄または所定のメッセージ等が表示される。
遊技領域Sにおいて、センターユニット7の下方には、第1特別図柄始動口8が配置されている。第1特別図柄始動口8は、遊技領域Sを流下する遊技球を入球可能に設けられている。第1特別図柄始動口8は、開閉手段等を有しない非可変式の入賞口である。第1特別図柄始動口8への1球の遊技球の入賞に伴い、予め定める個数(たとえば3球)の賞球が、賞球払出装置9(図3参照)から払い出される。また、第1特別図柄始動口8への遊技球の入賞に伴って、特別利益状態を実行する大当りであるか否か、あるいは小当り遊技(開放遊技)を実行する小当りであるか否かを決定するための特別図柄抽選が実行される。
遊技領域Sの左領域Saにおける中央よりやや下方には、前後方向に延びる回転軸まわりに回転自在に設けられた風車役物10が配設されている。また、センターユニット7の左下方(遊技領域Sの左下部)には、第1普通入賞口11および第2普通入賞口12が配置されている。第1および第2普通入賞口11,12への遊技球の1球の入賞に伴い、予め定める個数(たとえば3球)の賞球が、賞球払出装置9(図3参照)から払い出される。
また、遊技領域Sの右領域Sbには、普通図柄ゲート13と、第1可変入賞装置14と、第2特別図柄始動口15と、普通電動役物16と、第2可変入賞装置(可変入賞手段)17と、第3普通入賞口18とが上方からこの順で配置されている。第3普通入賞口18への遊技球の1球の入賞に伴い、予め定める個数(たとえば3球)の賞球が、賞球払出装置9(図3参照)から払い出される。
遊技領域Sの右領域Sbの上端部には、遊技球が通過可能な普通図柄ゲート13が配置されている。普通図柄ゲート13を遊技球が通過すると、第2特別図柄始動口15を開放するか否か(普通電動役物16を開動作させるか否か)を決定するための普通図柄抽選が実行される。普通図柄抽選により第2特別図柄始動口15の開放が決定される確率(普通図柄抽選の当選確率)は、1/1.1である。普通図柄ゲート13を区画するゲート役物20は、普通図柄ゲート13を通過した遊技球を普通図柄ゲート13よりも右側領域へと案内する湾曲案内部21を有している。普通図柄ゲート13は、遊技領域Sに1つだけでなく、2つ以上設けることもできる。この場合、右領域Sbに限らず、左領域Saにも普通図柄ゲートを配置してもよい。
第1可変入賞装置14は、第1特別入賞口22と、第1特別入賞口22を開閉するための第1特別入賞口開閉役物23と、第1特別入賞口開閉役物23を開閉するための第1特別入賞口開閉役物駆動機構(たとえばソレノイド類を含む)24(図3参照)とを含む。第1特別入賞口22は、可変式の入賞口であり、遊技球が1個ずつ入球可能なサイズを有している。第1特別入賞口22に遊技球が入ると、予め定める個数(たとえば14球)の賞球が、賞球払出装置9(図3参照)から払い出される。第1特別入賞口開閉役物23は、普通図柄ゲート13の下方において、前後方向に延びる所定の回転軸線まわりに回動可能に設けられた1つの羽根を有する。第1特別入賞口開閉役物23は、先端部の内角を先尖状の頂角とする略三角形をなしており、第1特別入賞口22の上方領域を覆う覆い26との間で、第1特別入賞口22の上方領域を閉塞する鉛直姿勢(図1に実線で図示)と、この鉛直姿勢から時計回り方向に所定角度傾斜する傾斜姿勢との間で姿勢変更可能に設けられている。第1特別入賞口開閉役物23の開状態では、羽根25が傾斜姿勢にあり、このとき、第1特別入賞口22の右側領域の左右方向幅の半分程度まで羽根25が拡がり、そのため、開状態にある第1特別入賞口開閉役物23によって多数個の遊技球を捕獲でき、こうして捕獲した多数個の遊技球を第1特別入賞口22に導くことが可能である。
また、この実施形態では、第1特別入賞口開閉役物として、1つのみ羽根を有する構成の第1特別入賞口開閉役物23を採用しているが、これに代えて、左右に長い平面視長方形状をなす第1特別入賞口22を、左右方向に延びる回動軸を中心として手前側に傾倒する開閉板によって開閉する構成であってもよいし、一対の拡開羽根を有する電動チューリップ役物によって第1特別入賞口22を開閉する構成であってもよい。
第2特別図柄始動口15は、普通電動役物16によって開閉される可変式の入賞口であり、上方に向けて開口している。第2特別図柄始動口15の上方には、下流端が第2特別図柄始動口15に連通する導入路27が設けられている。導入路27は、その上流端が横向き(右向き)に開口している。導入路27が横向きに開口していること、および導入路27の上流端の周囲の盤面に障害釘5が配置されていないことから、第2特別図柄始動口15の右側領域を流下する遊技球が、第2特別図柄始動口15に直接進入することはできない。第2特別図柄始動口15に遊技球が入ると、予め定める個数(たとえば1球)の賞球が、賞球払出装置9(図3参照)から払い出される。また、第2特別図柄始動口15への遊技球の入賞に伴って、特別利益状態を実行する大当りであるか否か、あるいは小当り遊技(開放遊技)を実行する小当りであるか否かを決定するための特別図柄抽選が実行される。
普通電動役物16は、前後に出退可能に設けられた可動板28を含む構成である。可動板28は、水平面に対しやや左肩下がりの平坦状をなしている。可動板28には、可動板28を前後方向に出退駆動させる普通電動役物駆動機構(たとえばソレノイド類を含む)29(図3参照)が結合されている。可動板28は、第1可変入賞装置14の下方に配置されている。可動板28が遊技盤2の盤面よりも前方に突出している状態では、可動板28が上方から流れ落れる遊技球を受け止め、その遊技球が可動板28の上を転動して第2特別図柄始動口15へと案内する。すなわち、この突出状態の可動板28によって、案内路30が形成される。この案内路30の下流端(左端)は、導入路27の上流端の開口27Aに対向している。
一方、可動板28が突出状態から後方に退避している状態では、第2特別図柄始動口15の右側領域を流下する遊技球が可動板28に受け止められず、当該右側領域をそのまま流下する。前述のように、第2特別図柄始動口15の右側領域を流下する遊技球が第2特別図柄始動口15に直接進入することはできない構成が採用されており、そのため、第2特別図柄始動口15に遊技球を進入させるためには、開状態にある可動板28によって第2特別図柄始動口15に遊技球を案内させる手法しかない。
以降の説明では、可動板28が突出し、遊技球を第2特別図柄始動口15へと案内可能な状態を、普通電動役物16の開状態とし、可動板28が、突出状態から後方に退避し、遊技球を第2特別図柄始動口15へと案内できない状態を、普通電動役物16の閉状態とする。また、普通電動役物16を閉状態から開状態へと遷移する動作を普通電動役物16の開動作とし、普通電動役物16を開状態から閉状態へと遷移する動作を普通電動役物16の閉動作として説明を進める。
この実施形態では、普通電動役物として、前後方向に出退する板状の普通電動役物16を採用しているが、これに代えて、一対の羽根を有した普通電動役物であって、先端同士が互いに接近する狭窄姿勢と、先端同士が互いに離間する拡開姿勢との間で姿勢変更することにより、第2特別図柄始動口15を開閉する電動チューリップ役物が設けられていてもよい。また、普通電動役物が、左右方向に延びる回動軸を中心として手前側に傾倒する構成であってもよい。
第2可変入賞装置17は、第2特別入賞口(特別入賞口)31と、第2特別入賞口31を開閉可能な第2特別入賞口開閉役物(開閉手段)32と、第2特別入賞口開閉役物32を開閉するための第2特別入賞口開閉役物駆動機構(開閉手段。たとえばソレノイド類を含む。)33(図3参照)とを含む。遊技領域Sの右領域Sbの右下部分には、前面が遊技盤2の盤面よりも一段前方に膨出する中空の下部ユニット71が配置されている。下部ユニット71は、左方へ向かうに従って下方に向かうように緩やかに傾斜する上端面72を有している。前記の第2特別入賞口31は、可変式の入賞口であり、上端面72に直交する方向から見て左右方向に長い矩形状をなし、かつ上端面72を上下方向に貫くように形成されている。第2特別入賞口31は、遊技球1球の直径よりも大きい前後方向幅を有している。第2特別入賞口31は、左右方向に関して、複数個(たとえば3〜4球)の遊技球が同時に入球可能なサイズに形成されている。第2特別入賞口31への1球の遊技球の入賞に伴い、予め定める個数(たとえば3球)の賞球が、賞球払出装置9(図3参照)から払い出される。遊技領域Sの右領域Sbを流下する遊技球のうちの幾つかが下部ユニット71の上端面72に受け止められ、上端面72上を左側に向けて転動する。
上端面72には、上端面72を転動する遊技球の転動速度を低下させるための規制部材(図示しない)が設けられている。このような規制部材として、たとえば特開2014−79497号公報に開示されている複数の規制片(遅延手段)を採用できる。この場合、遊技球が上端面72を低速で転動するので、第2特別入賞口31の閉塞状態では、上端面72(第2特別入賞口開閉役物32の上面を含む)上に幾つかの遊技球が載っている状態になる。
第2特別入賞口開閉役物32は、上端面72に沿う平坦面を有し、前後に出退可能に設けられた板状部材である。第2特別入賞口開閉役物駆動機構33は、第2特別入賞口開閉役物32を前後方向に出退駆動させる。第2特別入賞口開閉役物32は、上端面72に沿った状態で第2特別入賞口31を閉塞して、第2特別入賞口31に遊技球が入るのを阻止することができる一方、この状態から後方に向けて退避することにより、第2特別入賞口31を開放して、上端面72を転動している遊技球を第2特別入賞口31内に導き入れることができる。なお、第2特別入賞口開閉役物32にも、上端面72の場合と同様の規制部材(図示しない)を設けるようにしてもよい。
第2特別入賞口31は、V通過判定部34付きの特別入賞口である。V通過判定部34は、下部ユニット71内にあり、小当り遊技時において、特別利益状態の移行の権利取得に関する判定を行う。
下部ユニット71の上端面72に第2特別入賞口31を形成すると説明したが、下部ユニット71の前面あるいは遊技盤2の盤面の前面に、第2特別入賞口を形成するようにしてもよい。この場合、第2特別入賞口開閉役物として、前後方向に出退する構成の第2特別入賞口開閉役物32に代えて、左右方向に延びる回動軸を中心として手前側に傾倒する構成の第2特別入賞口役物を採用してもよい。また、一対の羽根を有した電動チューリップ役物であって、先端同士が互いに接近する狭窄姿勢と、先端同士が互いに離間する拡開姿勢との間で姿勢変更することにより、第2特別入賞口を開閉する電動チューリップ役物を第2特別入賞口役物として採用してもよい。
図2は、第2可変入賞装置17の構成を模式的に示す図である。第2可変入賞装置17は、その内部に、V通過判定部34と、第2特別入賞口31とV通過判定部34とを繋ぐ接続路35とを収容している。開放状態の第2特別入賞口31から入った遊技球は、接続路35を通して流下し、接続路35の途中部に配置された第2特別入賞口入球センサ36によって遊技球の通過が検出され、第2特別入賞口31への入賞としてカウントされる。V通過判定部34は、接続路35と連通する振分流路37を備えている。第2特別入賞口入球センサ36を通過した遊技球は、振分流路37の入口に向けて進む。振分流路37は、その入口が1本の通路で出口は2本に分岐する二股通路から構成されている。振分流路37の入口から入った遊技球は、特定領域(V領域)38または非特定領域(外れ領域。特定領域以外の領域)39のいずれかに振り分けられる。振分流路37の分岐部分には、遊技球に当接可能な可動片40が左右方向に移動可能に設けられている。可動片40は可動片駆動ソレノイド41(図3参照)によって左右方向に移動される。また、可動片40の左右方向の位置情報は位置センサ42(図3参照)によって検出される。また、特定領域38には、特定領域38の遊技球の通過を検出するための特定領域センサ43が配置されている。非特定領域39には、非特定領域39の遊技球の通過を検出するための非特定領域センサ44が配置されている。
図1に示すように、たとえば遊技盤2の盤面におけるガイドレール3の外側領域の右上隅部には、第1特別図柄表示手段45、第2特別図柄表示手段46および普通図柄表示手段47が配置されている。
第1特別図柄表示手段45は、特別図柄を変動動作可能な、1または複数個の7セグメント式表示器等により構成されている。第1特別図柄表示手段45は、第1特別図柄始動口8に遊技球が入賞することを条件に、第1特別図柄を所定時間変動動作して、第1特別図柄始動口8への入賞時に取得された大当り判定用乱数が、予め定められた大当り数値と一致する場合には所定の大当り態様で、大当り判定用乱数が、予め定められた小当り数値と一致する場合には所定の小当り態様で、それ以外の場合には外れ態様で停止する。第1特別図柄にたとえば4種類の数字図柄「1」〜「4」と記号図柄「−」とが用いられる場合には、たとえば「1」が大当り態様に設定され、たとえば「2」〜「4」が小当り態様に設定され、「−」が外れ態様に設定されていてもよい。
第1特別図柄始動口8への入賞に伴って、第1特別図柄表示手段45の変動動作(以下、「第1特別図柄の変動動作」という場合がある)が開始される。但し、特別利益状態の実行中や、第1特別図柄の変動動作中、第2特別図柄の変動動作中に第1特別図柄始動口8に入賞した場合には、その入賞に対応する第1特別図柄の変動動作の開始は保留される。また、第1特別図柄の変動動作が既に保留されている状態または第2特別図柄の変動動作が既に保留されている状態で第1特別図柄始動口8に入賞した場合にも、その入賞に対応する第1特別図柄の変動動作の開始は保留される。第1特別図柄変動動作は最大保留数(たとえば4つ)まで保留可能となっている。保留された第1特別図柄の変動動作は、入賞時に実行中であった特別利益状態や第1特別図柄の変動動作が終了し、かつ当該特別図柄変動動作の保留に先立って既に保留されている第1特別図柄の変動動作が全て終了した後に開始させられる。
第2特別図柄表示手段46は、特別図柄を変動動作可能な、1または複数個の7セグメント式表示器等により構成されている。第2特別図柄表示手段46は、第2特別図柄始動口15に入賞することを条件に、第2特別図柄を所定時間変動動作して、第2特別図柄始動口15への入賞時に取得された大当り判定用乱数が、予め定められた大当り数値と一致する場合には前述の大当り態様で、大当り判定用乱数が、予め定められた小当り数値と一致する場合には前述の小当り態様で、それ以外の場合には外れ態様で停止する。第2特別図柄にたとえば9種類の数字図柄「1」〜「9」と記号図柄「−」とが用いられる場合には、たとえば「1」〜「4」が大当り態様に設定され、たとえば「5」〜「9」が小当り態様に設定され、「−」が外れ態様に設定されていてもよい。
第2特別図柄始動口15への遊技球の入賞に伴って、第2特別図柄表示手段46の図柄変動動作(以下、「第2特別図柄変動動作」という場合がある)が開始される。但し、特別利益状態の実行中や、第1特別図柄変動動作中、第2特別図柄変動動作中に第2特別図柄始動口15に入賞した場合には、その入賞に対応する第2特別図柄変動動作の開始は保留される。また、第2特別図柄変動動作が既に保留されている状態で第2特別図柄始動口15に入賞した場合にも、その入賞に対応する第2特別図柄変動動作の開始は保留される。第2特別図柄の変動動作は、最大保留数(たとえば4つ)まで保留可能となっている。保留された第2特別図柄の変動動作は、入賞時に実行中であった特別利益状態や第2特別図柄の変動動作が終了し、かつ当該特別図柄変動動作の保留に先立って既に保留されている第2特別図柄の変動動作が全て終了した後に開始させられる。すなわち、弾球遊技機1では、第2特別図柄変動動作が第1特別図柄変動動作に優先して実行される、いわゆる保留優先消化方式が採用されている。
普通図柄表示手段47は、普通図柄を変動動作するためのものであり、7セグメント表示器等を用いてなるべく目立たないように小さく設けられている。普通図柄ゲート13に遊技球が通過すると普通図柄が所定時間の間変動動作する。そして、普通図柄ゲート13に対する遊技球の通過時に取得された当り判定用乱数が予め定められた当り数値と一致する場合には所定の当り態様で、一致しない場合には所定の外れ態様で停止させるようになっている。この普通図柄は、遊技者がその種類を容易に区別できないように特別な意味を持たない図柄が割り当てられることが望ましい。
特別図柄抽選の結果は、前述のように特別図柄表示手段45,46に表示されるが、特別図柄表示手段45,46だけでなく、液晶表示ユニット6にも表示される。
特別図柄表示手段45,46(図1参照)の変動動作中は、液晶表示ユニット6において演出図柄の変動動作が行われ、液晶表示ユニット6の表示画面内に設定されたたとえば3つの図柄表示領域において、複数種の演出図柄(たとえば「0」〜「9」などの数字図柄や、キャラクタ図柄等)がスクロール表示(変動表示)される。特別図柄抽選の結果が大当りや小当りである場合には、液晶表示ユニット6に、当り用の演出図柄の組合せが表示される。
また、液晶表示ユニット6の一部分には、第1特別図柄用の保留球数および第2特別図柄用の保留球数を表示するための保留数表示部(図示しない)が設けられている。保留数表示部は、保留球数に応じた個数の保留表示を表示することにより、保留球数を遊技者の視覚に訴えている。また、液晶表示ユニット6とは別の表示器で、第1特別図柄用の保留球数や第2特別図柄用の保留球数を表示するようにしてもよい。
第1特別図柄の変動動作後または第2特別図柄の変動動作後に、大当り態様の特別図柄が停止表示されると、その後、特別利益状態が実行される。特別利益状態中は、第1特別入賞口開閉役物23の揺動により第1特別入賞口22が開放される。弾球遊技機1には、第1特別利益状態および第2特別利益状態という計2種類の特別利益状態が用意されている。
第1特別利益状態では、たとえば30secが経過するまでまたは第1特別入賞口22に予め定める最大入賞数(たとえば8球)の遊技球が入賞するまで第1特別入賞口22を開放するといった開放動作を1つのラウンド遊技として、このような開放動作がラウンド遊技間インターバルを挟んで多数のラウンド遊技(たとえば12ラウンド)行われる。一連の第1特別利益状態における遊技者が獲得可能な賞球は、たとえば約1200球(14(球/入賞)×8(入賞/ラウンド遊技)×12(ラウンド))。
一方、第2特別利益状態では、たとえば1.5sec(1.8sec未満の所定の時間)が経過するまでまたは第1特別入賞口22に予め定める最大入賞数(たとえば8球)の遊技球が入賞するまで、第1特別入賞口22を開放するといった動作が1つのラウンドが実行され、その後、たとえば1.5secが経過するまでまたは第1特別入賞口22に予め定める最大入賞数(たとえば8球)の遊技球が入賞するまで、第1特別入賞口22を開放するといった動作が1つのラウンド実行される(合計2ラウンド)。第1特別入賞口22の最大開放時間が1.5secと極めて短く設定されているので、1回の第2特別利益状態において賞球の獲得をほとんど見込めない。つまり、第2特別利益状態は、2ラウンドの特別利益状態とはいうもの、賞球の獲得をほとんど見込めない特別利益状態である。
また、弾球遊技機1には、第1特別利益状態または第2特別利益状態とは別の開放遊技である小当り遊技が用意されている。小当り遊技として、第1特別図柄始動口8への入賞に伴って発生する3種類の小当り遊技(第1小当り遊技〜第3小当り遊技)と、第2特別図柄始動口15への入賞に伴って発生する第4小当り遊技とが用意されている。第1〜第4小当り遊技では、互いに異なる開放パターンで第2特別入賞口31が開放させられる。
弾球遊技機1の大当り確率(特別図柄抽選の結果大当りになる確率)は、第1特別図柄始動口8への入賞に基づく場合および第2特別図柄始動口15への入賞に基づく場合のいずれであっても、たとえば1/400である。第1特別図柄始動口8への入賞に基づく小当り確率(特別図柄抽選の結果小当りになる確率)はたとえば1/75である。第2特別図柄始動口15への入賞に基づく小当り確率はたとえば399/400である。
また、本実施形態の弾球遊技機1には、特別図柄始動口の開放度合いが通常よりも向上させられた開放延長状態が設けられている。この開放延長状態は、主制御基板50によって制御される。開放延長状態では、普通電動役物16の1回の開動作の期間(第2特別図柄始動口15の開放時間)が延長させられる。このときの普通電動役物16の1回の開動作を「普通電動役物16の開放延長動作」という。開放延長状態中には、普通電動役物16の1回の開放延長動作の期間が1.7 secと、通常よりも長く設定されている(通常は、0. 2 sec)。また、実行対象の1回の開放延長状態に含まれる普通電動役物16の開放延長動作の数が、1つから4つまで選択決定されるようになっている。前記の開放延長状態は、いわゆる「サポート状態」や「高ベース状態」と称される。
開放延長状態中は、特別図柄の変動時間が通常よりも短縮された特別図柄時短遊技が実行される。特別図柄時短遊技の実行開始条件は、開放延長状態の実行開始条件と同じであり、また、特別図柄時短遊技の実行終了条件は、開放延長状態の実行終了条件と同じである。
遊技領域Sにおける左上部分を狙って適度な速度で遊技球が発射されると(以下、このような遊技を、「左打ち遊技」という。)、遊技領域Sの左上部分へと達した遊技球は、遊技領域Sの左領域Saに植設された障害釘5によって、第1特別図柄始動口8付近に導かれる。つまり、発射位置を遊技領域Sの左側上部とすることにより、第1特別図柄始動口8に遊技球を入賞させることができる。
遊技盤2の盤面に沿って流下する遊技球のうち、第1特別図柄始動口8ならびに第1および第2普通入賞口11,12のいずれにも入賞しなかった遊技球(アウト球)は、遊技盤2の盤面の下部に配置されたアウト口48から機内に入り、球回収部(図示しない)に回収される。
弾球遊技機1は、また、右打ち遊技(遊技領域Sの右領域Sbに向けて遊技球を発射させる遊技)を実行できるように構成されている。第1特別利益状態中、第2特別利益状態中、開放延長状態中または小当り遊技中において、遊技者は右打ち遊技を行う。このとき、発射装置から勢い良く放たれた遊技球は、液晶表示ユニット6の上方を通って、遊技領域Sの右領域Sbへと達し、遊技領域Sの右領域Sbの上端部に設けられた放出口49から下方に向けて放出される。
遊技領域Sの右領域Sbの上端部から放出された遊技球は、普通図柄ゲート13の周囲に導かれる。また、普通図柄ゲート13の周囲を流下する遊技球は、遊技領域Sに植設された障害釘5によって、第2特別図柄始動口15の周囲および/または第2特別入賞口31の周囲に導かれる。
開放延長状態の非実行時には、大抵の場合普通電動役物16が閉状態をなしている。そのため、遊技領域Sの右領域Sbを流下する遊技球は、第2特別図柄始動口15には滅多に入賞しない。一方、開放延長状態中には、普通電動役物16が頻繁に開動作するため、遊技領域Sの右領域Sbを流下する遊技球が、第2特別図柄始動口15に入賞し易い。
前述のように、特別利益状態中には第1特別入賞口22が開放する。したがって、遊技者が右打ち遊技を行うことにより、第1特別入賞口22に遊技球を入賞させることができる。
また、小当り遊技中には、第2特別入賞口31が所定のパターンで開放する。したがって、遊技者が右打ち遊技を行うことにより、第2特別入賞口31に遊技球を入賞させることができる。第2特別入賞口31に入った遊技球が特定領域38を通過するとV通過となって、V通過に基づく大当りが発生し、その後に第1特別利益状態が実行される。
遊技領域Sの右領域Sbを流下する遊技球のうち、第1特別入賞口22、第2特別図柄始動口15、第2特別入賞口31および第3普通入賞口18のいずれにも入賞しなかった遊技球(アウト球)はアウト口48から機内に入り、球回収部に回収される。
図3は、弾球遊技機1の電気的構成を示すブロック図である。
弾球遊技機1は、当該弾球遊技機1の統括的な動作制御を司る主制御基板50と、演出制御を司る演出制御基板51と、弾球遊技機1から遊技球を払い出すための払出制御基板52とを備えている。
払出制御基板52は、CPU52A、RAM52B、ROM52C等を含むマイクロコンピュータを備えており、主制御基板50に直接接続されている。払出制御基板52には、賞球払出装置9が制御対象として接続されている。払出制御基板52には、弾球遊技機1の外部に所定の信号(情報)を出力するための外部端子基板53が接続されている。外部端子基板53は、たとえば遊技店のホールコン(ホールコンピュータ)に信号を外部出力可能にされている。
演出制御基板51は、演出インターフェイス基板54を介して主制御基板50に接続されている。演出制御基板51は、CPU51A、RAM51BおよびROM51Cを含むマイクロコンピュータを備えている。演出制御基板51には、演出インターフェイス基板54を介して液晶表示制御基板55が接続されている。液晶表示制御基板55は、CPU55A、RAM55BおよびROM55Cを含むマイクロコンピュータを備えている。液晶表示制御基板55には、液晶表示ユニット6が制御対象として接続されている。
主制御基板50は、CPU50A(第1の特別利益状態実行手段、第2の特別利益状態実行手段、開放延長状態実行手段、第1の動作回数決定手段、第2の動作回数決定手段、小当り遊技実行手段)、RAM50BおよびROM50Cを含むマイクロコンピュータを備えている。主制御基板50には、第1および第2特別図柄表示手段45,46ならびに普通図柄表示手段47が制御対象として接続されている。主制御基板50には、第1特別図柄始動口8(図1参照)への遊技球の入球を検出するための第1特別図柄始動口入球センサ(始動手段)61からの検出出力が直接入力されるようになっている。また、主制御基板50には、第2特別図柄始動口15(図1参照)への遊技球の入球を検出するための第2特別図柄始動口入球センサ(始動手段)62からの検出出力が直接入力されるようになっている。
また、主制御基板50には、普通図柄ゲート13(図1参照)を遊技球が通過したことを検出するための普通ゲート通過センサ63からの検出出力、第1特別入賞口22(図1参照)に遊技球が入球したことを検出するための第1特別入賞口入球センサ64からの検出出力、第2特別入賞口入球センサ36からの検出出力、位置センサ42からの検出出力、ならびに特定領域センサ43および非特定領域センサ44からの検出出力が、遊技盤中継基板56を介して入力されるようになっている。
また、主制御基板50には、普通電動役物駆動機構29や、第1特別入賞口開閉役物駆動機構24、第2特別入賞口開閉役物駆動機構33、可動片駆動ソレノイド41等が、遊技盤中継基板56を介して、制御対象として接続されている。
RAM50Bには、第1特別図柄始動メモリおよび第2特別図柄始動メモリが設けられている。第1特別図柄始動メモリの構成は後述する。第2特別図柄始動メモリの構成についての詳細な記載は省略するが、第1特別図柄始動メモリと同等の構成である。
演出インターフェイス基板54には、弾球遊技機1の本体(前扉等)前面等に配置されるスピーカ58や遊技ランプ59が、枠中継基板57を介して、制御対象として接続されている。
演出制御基板51は、主制御基板50からの制御指令信号に基づいて、液晶表示ユニット6具体的な演出内容を決定し、その演出内容が記された制御指令信号を制御対象に対して出力する。具体的には、演出制御基板51から出力される制御指令信号は、演出インターフェイス基板54を介して液晶表示制御基板55に与えられる。液晶表示制御基板55は、演出制御基板51から送出される制御指令信号(この場合、液晶制御用の制御指令信号)の内容に基づいて液晶表示ユニット6の表示を制御する。
図4は、第1特別図柄の変動動作を契機とする特別利益状態および小当り遊技を説明するための図である。
ROM50Cには、遊技状態移行テーブル選択テーブルおよび小当り用遊技状態移行テーブル選択テーブルが記憶されている。遊技状態移行テーブル選択テーブルによって規定される、大当り態様の特別図柄と、特別利益状態との関係を図4(a)に示し、小当り用遊技状態移行テーブル選択テーブルによって規定される、小当り態様の第1特別図柄と、小当り遊技との関係を図4(b)に示す。図4(a)に示すように、第1特別図柄が「1」の図柄で停止した場合にはいわゆる大当りとなり、その後に、前述の第2特別利益状態が実行される。第2特別利益状態では、第1特別入賞口22(図1参照)の最大開放時間が1.5secと極めて短く設定されているので、第2特別利益状態において賞球の獲得をほとんど見込めない。つまり、第1特別図柄で大当りとなっても、獲得可能な賞球数は零である。
図4(b)に示すように、第1特別図柄が「2」〜「4」で停止した場合にはいわゆる小当りとなる。小当りとなる場合に、第1特別図柄として「2」が選択される確率は75%であり、このとき、後述する第1小当り遊技が実行される。小当りとなる場合に、第1特別図柄として「3」が選択される確率は20%であり、このとき、後述する第2小当り遊技が実行される。小当りとなる場合に、第1特別図柄として「4」が選択される確率は5%であり、このとき、後述する第3小当り遊技が実行される。選択される小当りパターンがいずれであっても、獲得可能な賞球数は零である。
図5は、第2特別図柄の変動動作を契機とする特別利益状態および小当り遊技を説明するための図である。
遊技状態移行テーブル選択テーブルによって規定される、大当り態様の第2特別図柄と、特別利益状態との関係を図5(a)に示し、小当り用遊技状態移行テーブル選択テーブルによって規定される、小当り態様の第2特別図柄と、小当り遊技との関係を図5(b)に示す。図5(a)に示すように、第2特別図柄が「1」〜「5」で停止した場合にはいわゆる大当りとなり、その後に、前述の第1特別利益状態が実行される。第1特別利益状態では、前述のように約1200球の賞球の獲得を見込むことができる。大当りとなる場合に、第1特別図柄として「1」が選択される確率は25%であり、この場合、第1特別利益状態の終了後、開放延長動作1回の開放延長状態が実行される。大当りとなる場合に、第1特別図柄として「2」が選択される確率は25%であり、この場合、第1特別利益状態の終了後、開放延長動作2回の開放延長状態が実行される。大当りとなる場合に、第1特別図柄として「3」が選択される確率は25%であり、この場合、第1特別利益状態の終了後、開放延長動作3回の開放延長状態が実行される。大当りとなる場合に、第1特別図柄として「4」が選択される確率は25%であり、この場合、第1特別利益状態の終了後、開放延長動作4回の開放延長状態が実行される。すなわち、第2特別図柄始動口15の入賞に伴う第1特別利益状態の実行に関連して、その後に実行される開放延長状態に含まれる普通電動役物16の開放延長動作の数が決定される。
図5(b)に示すように、第2特別図柄が「5」〜「9」で停止した場合にはいわゆる小当りとなり、その後に、第2特別入賞口31が後述する第4小当り遊技の態様で開閉される。小当りとなる場合に、第2特別図柄として「5」が選択される確率は50%であり、このとき、小当り遊技中のV通過に基づく特別利益状態の終了後の終了後、開放延長状態は実行されない(換言すると、普通電動役物16の0回の開放延長動作が実行される)。小当りとなる場合に、第2特別図柄として「6」が選択される確率は30%であり、このとき、小当り遊技中にV通過し、その後特別利益状態が実行される場合には、当該特別利益状態の終了後、開放延長動作1回の開放延長状態が実行される。小当りとなる場合に、第2特別図柄として「7」が選択される確率は18%であり、このとき、小当り遊技中にV通過し、その後特別利益状態が実行される場合には、当該特別利益状態の終了後、開放延長動作2回の開放延長状態が実行される。小当りとなる場合に、第2特別図柄として「8」が選択される確率は1.5%であり、このとき、小当り遊技中にV通過し、その後特別利益状態が実行される場合には、当該特別利益状態の終了後、開放延長動作3回の開放延長状態が実行される。小当りとなる場合に、第2特別図柄として「9」が選択される確率は0.5%であり、このとき、小当り遊技中にV通過し、その後特別利益状態が実行される場合には、当該特別利益状態の終了後、開放延長動作4回の開放延長状態が実行される。すなわち、V通過に伴って実行される第1特別利益状態の実行に関連して、その後に実行される開放延長状態に含まれる普通電動役物16の開放延長動作の数が決定される。
図6は、各小当り遊技における、第2可変入賞装置17(図1参照)の開閉動作およびV通過判定部34(図2参照)の可動片40(図2参照)の動作のそれぞれについて説明する図である。第2可変入賞装置17は、小当り遊技に用いられる。
まず、可動片40の動作について説明する。可動片40は、非動作時には、特定領域38を閉塞する位置(図2に示す左位置。以下、この明細書において、特定領域38を閉塞するような可動片40の位置を「閉塞位置」という場合がある)に保持されている。特別ラウンドにおける第2可変入賞装置17における第2特別入賞口31の開放開始(第2特別入賞口開閉役物32の開動作開始)と同期して、可動片40は、特定領域38を開放する位置(図2に示す右位置。以下、この明細書において、特定領域38を開放するような可動片40の位置を「開放位置」という場合がある)に向けて移動させられる。そして、第1案内時間(0.1 secよりも短い時間。たとえば0.08sec)の間、開放位置に静止保持される。可動片40が開放位置にあるときには、特定領域38が開放されており、当該特定領域38への遊技球の通過が許容される。開放位置に移動させられてから第1案内時間の経過後、可動片40は閉塞位置に戻される。閉塞位置に戻されてから第1非案内時間(たとえば3.92sec)が経過すると、可動片40は再度開放位置に移動させられる。そして、第2案内時間(たとえば11.54sec)の間、開放位置に静止保持される。開放位置に移動させられてから第2案内時間が経過すると、可動片40は閉塞位置に戻される。閉塞位置に戻されてから第2非案内時間(たとえば15.16sec)が経過すると、可動片40は再度開放位置に移動させられる。そして、第3案内時間(たとえば6.44sec)の間、開放位置に静止保持される。開放位置に移動させられてから第3案内時間が経過すると、可動片40は閉塞位置に戻される。可動片40の動作パターンは、全体で一通りのみである。すなわち、可動片40の動作パターンは、小当り遊技の種別に拘らず、一様に定まっている。
次に、第1〜第4小当り遊技における第2可変入賞装置17の動作(第2特別入賞口開閉役物32の動作)について説明する。
第1小当り遊技(図6の小当り1)では、第2特別入賞口開閉役物32の開動作により第2特別入賞口31がたとえば1.5 sec(1.8sec未満)の間、1回だけ開放させられる。第2特別入賞口開閉役物32の開動作が終了して第2特別入賞口31が閉塞した後、所定の排出確認時間(たとえば2.5sec)が経過した後、当該小当り遊技(第1小当り遊技)の動作が終了させられる。第1小当り遊技は、全体の小当り回数を増大させて特定領域38の通過率を下げる(1/10以下にする)べく動作期間が非常に短く設けられた、いわば形式的な小当り遊技である。
一方、第2〜第4小当り遊技(図6の小当り2、小当り3および小当り4)では、第2特別入賞口31が複数回開放動作させられる。
第2小当り遊技(図6の小当り2)では、まず、第2特別入賞口開閉役物32の開動作により第2特別入賞口31が所定の短時間(0.1 secよりも短い時間。たとえば0.08sec)の間、1回だけ開放させられる。その後第2特別入賞口31は閉塞され続けるが、可動片40の2回目の開放動作(開放位置に配置されている状態)の終了に同期して、第2特別入賞口開閉役物32が開動作させられ、第2特別入賞口31が所定の短時間(0.1 secよりも短い時間。たとえば0.08sec)の間1回だけ開放させられる。この第2特別入賞口開閉役物32の閉動作後、第2特別入賞口31が再度閉塞され続けるが、第2特別入賞口開閉役物32の閉動作から所定の待機時間(たとえば12.5sec)が経過した後、第2特別入賞口31が、所定の短時間(0.1 secよりも短い時間。たとえば0.08sec)の間1回だけ再開放させられる。この第2特別入賞口開閉役物32の閉動作から所定の排出確認時間(たとえば2.5sec)が経過した後、当該小当り遊技(第2小当り遊技)の動作が終了させられる。図6に示すように、第2特別入賞口開閉役物32の3回目の開動作のタイミングは、当該開動作が、可動片40の3回目の開状態の発生よりも先に終了するように設定されている。第2特別入賞口開閉役物32の3回目の開動作の終了後、第2特別入賞口31が閉塞してから所定の排出確認時間(たとえば2.5sec)が経過した後、当該小当り遊技(第2小当り遊技)の動作が終了する。
第3小当り遊技(図6の小当り3)では、まず、第2特別入賞口開閉役物32の開動作により第2特別入賞口31が所定の短時間(0.1 secよりも短い時間。たとえば0.08sec)の間、1回だけ開放させられる。その後第2特別入賞口31は閉塞され続けるが、可動片40の2回目の開放動作(開放位置に配置されている状態)の終了に同期して、第2特別入賞口開閉役物32が開動作させられ、第2特別入賞口31が所定の短時間(0.1 secよりも短い時間。たとえば0.08sec)の間1回だけ開放させられる。この第2特別入賞口開閉役物32の閉動作後、第2特別入賞口31が再度閉塞され続けるが、可動片40の3回目の開放動作の開始に同期して、第2特別入賞口開閉役物32の所定の第1当りパターンの開動作が開始させられる。第2特別入賞口開閉役物32の第1当りパターンでは、短時間(0.1 secよりも短い時間。たとえば0.08sec)の開動作とたとえば1.2 secの閉動作とを1セットとして、3セット繰り返し実行される。第2特別入賞口開閉役物32の第1当りパターンでの開動作の終了後、第2特別入賞口31が閉塞してから所定の排出確認時間(たとえば2.5sec)が経過した後、当該小当り遊技(第3小当り遊技)の動作が終了する。
第4小当り遊技(図6の小当り4)では、まず、第2特別入賞口開閉役物32の開動作により第2特別入賞口31が所定の短時間(0.1 secよりも短い時間。たとえば0.08sec)の間、1回だけ開放させられる。その後、可動片40の2回目の開放動作(開放位置に配置されている状態)の開始に同期して、第2特別入賞口開閉役物32の所定の第2当りパターンの開動作が開始させられる。第2特別入賞口開閉役物32の第2当りパターンでは、短時間(0.1 secよりも短い時間。たとえば0.08sec)の開動作とたとえば1.2 secの閉動作とを1セットとして8セット繰り返し実行される。第2特別入賞口開閉役物32の第2当りパターンでの開動作の終了後、第2特別入賞口31が閉塞してから所定の排出確認時間(たとえば2.5sec)が経過した後、当該小当り遊技(第4小当り遊技)の動作が終了する。
前記の第1非案内時間は、第1小当り遊技における、第2特別入賞口開閉役物32の開動作の終了から排出確認時間(たとえば2.5sec)を経過したタイミングを、その終期としている。そのため、第1小当り遊技の第2特別入賞口開閉役物32の開動作時、または第2〜4小当り遊技の第2特別入賞口開閉役物32の開動作時に第2特別入賞口31に入賞した遊技球が可動片40に到達した時点では、当該可動片40は必ず閉塞位置にある。 そのため、第1小当り遊技中に第2特別入賞口31に入賞した遊技球がV入賞することはない。なお、第1非案内時間の終期は、第2特別入賞口31が閉塞してから排出確認時間(たとえば2.5sec)が経過した時点に限られず、それ以降のタイミングであってもよい。
前記の第2案内時間は、第4小当り遊技における、第2特別入賞口開閉役物32の第2当りパターンでの開動作の終了後排出確認時間(たとえば2.5sec)が経過したタイミングを、その終期としている。なお、第2案内時間の終期は、第2特別入賞口開閉役物32の第2当りパターンでの開動作の終了後から排出確認時間(たとえば2.5sec)が経過した時点に限られず、それ以降のタイミングであってもよい。
前記の第2非案内時間は、第2小当り遊技における、第2特別入賞口開閉役物32の3回目の開動作の終了後排出確認時間(たとえば2.5sec)が経過したタイミングを、その終期としている。そのため、第2小当り遊技における第2特別入賞口開閉役物32の3回目の開動作時に第2特別入賞口31に入賞した遊技球が可動片40に到達した時点では、当該可動片40は必ず閉塞位置にある。そのため、第2小当り遊技中に第2特別入賞口31に入賞した遊技球がV入賞することはない。なお、第2非案内時間の終期は、第2特別入賞口開閉役物32の3回目の開動作の終了後から排出確認時間(たとえば2.5sec)が経過した時点に限られず、それ以降のタイミングであってもよい。
前記の第3案内時間は、第3小当り遊技における、第2特別入賞口開閉役物32の第1当りパターンでの開動作の終了後排出確認時間(たとえば2.5sec)が経過した時点以降の所定のタイミングを、その終期としている。なお、第3案内時間の終期が、第2特別入賞口開閉役物32の第1当りパターンでの開動作の終了後から排出確認時間(たとえば2.5sec)が経過した時点であってもよい。
第3小当り遊技では、第2特別入賞口開閉役物32の短時間開動作時に第2特別入賞口31に入賞した遊技球はV入賞しないが、第1当りパターンでの開動作(3回の短時間開動作)時に第2特別入賞口31に入賞した遊技球はV入賞する。すなわち、第3小当り遊技の終了後に、V通過に基づく第1特別利益状態が実行される可能性がある。しかも、第3小当り遊技の終了後には、開放延長動作1回の開放延長状態が実行される。
共に第1特別図柄始動口8への入賞に伴う小当り遊技である第2小当り遊技および第3小当り遊技では、第2特別入賞口開閉役物32の2回目の開動作の終了まで動作パターンが同じである。したがって、第2特別入賞口開閉役物32の3回目の開動作が行われるまで、第2小当り遊技と第3小当り遊技は見かけ上に差がない。そのため、第2特別入賞口開閉役物32の3回目の開動作が行われるまでの期間、第2小当り遊技であるのか、あるいは、V通過に基づく第1特別利益状態が実行される可能性がある第3小当り遊技であるのかということに遊技者の注意を惹き付けることができ、これにより、遊技の興趣を向上させることができる。
第4小当り遊技では、第2当りパターンでの開動作時に入賞した遊技球はV入賞する。前述のように、上端面72を転動する遊技球の転動速度を低下させるための複数の規制部材(図示しない)が下部ユニット71の上端面72に設けられているので、第2特別入賞口31の閉塞状態では、上端面72の上に何球かの遊技球が滞留しており、第2特別入賞口開閉役物32の上に何球かの遊技球が載っている。そのため、第2特別入賞口開閉役物駆動機構33の駆動により第2特別入賞口開閉役物32が後方に退避させられることにより、第2特別入賞口開閉役物32の上に載っている遊技球が落下し、第2特別入賞口31に入賞する。そのため、遊技者が右打ち遊技を行っていると、第2特別入賞口開閉役物32が8回開閉する第4小当り遊技の第2当りパターンにおいて、少なくとも1球の遊技球が第2特別入賞口31に入賞する。
すなわち、第4小当り遊技は、遊技者が右打ち遊技を行いさえすれば、大抵の場合V通過する遊技であり、その確率は、第3小当り遊技の場合よりも高い。換言すると、第4小当り遊技の終了後には、V通過に基づく第1特別利益状態が実行される可能性が高い。しかも、第4小当り遊技の終了後には、開放延長状態が実行されないか、あるいは開放延長動作1回〜4回の開放延長状態が実行される。
なお、可動片40の動作パターンは一様に定まっているのであるが、小当り遊技の終了時点で可動片40の動作パターンが残存していても、小当り遊技の終了と同時に可動片40の動作も終了する。すなわち、第1〜第4小当り遊技の動作期間は、短い方から、第1小当り遊技、第4小当り遊技、第2小当り遊技および第3小当り遊技の順であるが、第1小当り遊技、第4小当り遊技および第2小当り遊技については、それぞれの小当り遊技(第1小当り遊技、第4小当り遊技および第2小当り遊技)の終了と同時に可動片40の動作が終了する。
また、第2特別入賞口31の短時間開放の開放期間が、第1案内時間は同じ期間に設定されているが、第1案内時間と異なる時間に設定されていてもよい。
図3に戻って、主制御基板50の制御プログラムは、電源電圧の復旧や投入に基づいて起動されるメイン処理であるシステムリセット処理を含んでいる。
システムリセット処理の実行は、電源が投入され、主制御基板50に対し電源基板(図示しない)からのシステムリセット信号が入力されることに基づいて開始される。この場合に、CPU50Aは、最初に自らを割込み禁止状態に設定し、かつCPU50Aに内蔵されている各レジスタの値を初期設定する。次いで、CPU50Aは、周辺の基板(たとえば、払出制御基板52や演出制御基板51等の基板)の初期設定の完了までウエイトする。
また、電源投入に伴い、電源投入状態を示す電圧レベル(たとえばオン状態)の電圧降下信号が主制御基板50に入力される。電圧降下信号が電源投入状態を示す電圧レベルであると、CPU50Aは、払出制御基板52が正常に立ち上がったことを確認した後、電源基板から付与されているRAMクリア信号のレベルを判別し、RAMクリア信号がLレベルである場合はRAM50Bの全領域をゼロクリアし、かつRAMクリア信号がHレベルである場合はRAM50Bに記憶されているバックアップデータの有効/無効を判別する。
これらの処理の実行完了に伴い、システムリセット処理が終了され、メイン処理(メインループの処理)を無限ループに入る。メイン処理の無限ループ中には、CPU50Aを割込み禁止状態にセットした状態で、各種のカウンタについて更新処理を実行し、その実行終了後にCPU50Aを割込許可状態に戻す。メイン処理の無限ループ中は、4(msec)毎に、マスク可能なタイマ割込処理が実行される。より詳しくは、CPU50Aでは、当該CPU50Aが割込許可状態にあることを条件に、4(msec)毎にメイン処理が中断され、タイマ割込処理が実行される。
図7は、主制御基板50におけるタイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。タイマ割込処理について図1、図3および図7を参照しながら説明する。
タイマ割込処理が開始されると、CPU50Aのレジスタを保存することなく、速やかに異常電源チェック処理が実行される(ステップS1)。異常電源チェック処理においては、主制御基板50に接続された電源基板(図示しない)から主制御基板50に供給されている電圧降下信号のレベルが判定される。この電圧降下信号のレベルが電源遮断を示すレベルであることが1回または複数回のタイマ割込処理に跨って検出されると、その後バックアップ処理に移行する。
一方、電圧降下信号が電源遮断を示さないレベルであることが判定された場合は、遊技動作の時間を管理している各タイマについて、タイマの減算(更新)が行われる(S2:タイマ管理処理)。
次いで、入力管理処理が実行される(ステップS3)。入力管理処理は、弾球遊技機1に設けられた各種センサの検出出力の内容(たとえば、各種検出センサがオンオフ信号を出力する場合にはオン状態かオフ状態か)を記憶したり、その信号に基づくデータを定期的に更新したりする処理である。各種センサとして、位置センサ42、特定領域センサ43、非特定領域センサ44、第1特別図柄始動口入球センサ61、第2特別図柄始動口入球センサ62、普通ゲート通過センサ63、第1特別入賞口入球センサ64、第2特別入賞口入球センサ36等を例示することができる。
次いで、後述する普通図柄管理処理(ステップS7)における普通図柄判定処理で使用される普通当り判定用乱数カウンタの値や、後述する第1および第2特別図柄管理処理(ステップS9,S10)における大当り判定用乱数判定処理で使用される大当り判定用乱数カウンタの値が更新される(S4:タイマ割込内乱数管理処理)。
次いで、賞球払出装置9に遊技球を供給するための球供給機構(図示しない)に対する遊技球の補給停止の有無や遊技球の詰まりの有無を判定するエラー管理処理が行われる(ステップS5)。このエラー管理処理においては、弾球遊技機1内部の異常発生の有無も判定されるようになっている。
次いで、入賞口(第1および第2特別図柄始動口8,15、第1および第2特別入賞口22,31ならびに、第1、第2および第3普通入賞口11,12,18)への入賞に対し、入賞情報の確認および指令信号データの作成を行う賞球管理処理が行われる(ステップS6)。賞球管理処理においては、各入賞口8,15,22,31,11,12,18に関連して設けられた球検出用のセンサ61,62,63,64,36等の検出出力が主制御基板50に入力されると、主制御基板50のCPU50Aが、これらの検出出力に基づいて、払出個数を賞球払出装置9に指示するための指令信号データを作成する。
次いで、普通図柄管理処理が行われる(ステップS7)。普通図柄管理処理においては、普通電動役物16を開動作させるか否かを判定する普通図柄判定処理(前述の普通図柄抽選と同等の処理)が実行される。より詳しくはステップS4のタイマ割込内乱数管理処理によって更新された普通当り判定用乱数カウンタから取得された普通図柄判定用乱数の値を普通当り数値と対比する。
そして、普通電動役物16の開動作が判定された場合には、普通電動役物16の開動作に向けた処理が実行されるとともに、その後、普通電動役物16の開動作を実現するための処理が実行される(S8:普通電動役物管理処理)。
普通電動役物管理処理の終了後には、次いで、第1特別図柄管理処理が行われる(ステップS9)。この第1特別図柄管理処理においては、第1特別図柄始動口8への入賞に伴う一連の抽選処理が実行される。
ステップS9の第1特別図柄管理処理の終了後、次いで、第2特別図柄管理処理が行われる(ステップS10)。この第2特別図柄管理処理においては、第2特別図柄始動口15への入賞に伴う一連の抽選処理が実行される。
次いで、第1または第2特別図柄管理処理に含まれる大当り判定用乱数判定処理において大当りであると判定された場合には、その後、第2特別入賞口31の開放動作(特別入賞口開閉役物23,32の開動作)に向けた処理が実行され、その後第2特別入賞口31の開放動作を実現するための処理が実行される(S11:特別電動役物管理処理)。
次いで、右打ち報知情報管理処理が行われる(ステップS12)。この右打ち報知情報管理処理においては、たとえば、第1および第2特別入賞口22,31や開動作される場合や、普通電動役物16が開動作させられる場合(開放延長状態中)など、右打ち遊技が有利な状況において右打ち指示報知を行う「右打ち報知演出」を出現させるための処理を行う。右打ち指示とは、具体的には、主制御基板50は、遊技領域Sの右領域Sbを狙う旨を遊技者に指示する演出動作であり、たとえば液晶表示ユニット6に「右打ち」を遊技者に促す画像を表示させたり、スピーカ58から右打ちメッセージ音声を発生させたりする。右打ち報知演出が行われる場合には、この右打ち報知情報管理処理において、演出制御コマンドとして、右打ち報知演出の実行指示する「右打ち指示コマンド」が主制御基板50から演出制御基板51に送信され、このコマンドを受けて、演出制御基板51が、画像や音声による右打ち報知の実行制御を行う。
次いで、主制御基板50にて管理する所定のランプ(遊技ランプ59等)に点灯動作や消灯動作を行わせるランプ管理処理が実行される(ステップS13)。
次いで、それぞれソレノイドからなる、第1特別入賞口開閉役物駆動機構24、第2特別入賞口開閉役物駆動機構33、普通電動役物駆動機構29、可動片駆動ソレノイド等を管理するソレノイド管理処理が実行される(ステップS14)。
次いで、CPU50Aを割込み許可状態に戻した後(ステップS15)、タイマ割込処理を終える。これにより、タイマ割込処理のルーチンを脱し、無限ループのメイン処理(システムリセット処理)が実行される。このメイン処理においては、電圧異常の監視とタイマ割込処理の有無の監視との確認が行われる。
図7のステップS7の普通図柄管理処理について説明する。RAM50Bには、普通図柄保留始動メモリが設けられている。普通図柄保留始動メモリは、普通図柄判定用乱数を最大でたとえば5つまで記憶可能である。具体的には、普通図柄保留始動メモリには、普通図柄判定用乱数を記憶するための記憶領域が5つ設けられている。これらの記憶領域を、それぞれエリア0、エリア1、エリア2、エリア3、エリア4ということにする。
エリア1〜エリア4の4つの領域は、実行が保留されている普通図柄判定用乱数を記憶するための領域である。エリア1〜エリア4を総称する場合には、「保留データ用領域」ということにする。普通図柄ゲート13(図1参照)を遊技球が通過したときには、普通図柄保留始動メモリ内の保留データ用領域に、普通図柄判定用乱数が記憶される。具体的にはエリア1が空であればエリア1に普通図柄判定用乱数が記憶され、エリア1が空でなくエリア2が空であればエリア2に普通図柄判定用乱数が記憶され、エリア1およびエリア2が空でなくエリア3が空であればエリア3に普通図柄判定用乱数が記憶され、エリア1〜エリア3が空でなくエリア4が空であればエリア4に普通図柄判定用乱数が記憶される。エリア0は、実行対象となっている普通図柄判定用乱数を記憶するための領域である。
普通図柄保留始動メモリ内のエリア1〜エリア4のうち、少なくともエリア1に普通図柄判定用乱数が記憶されている場合には、普通電動役物16が開動作中でないことを条件として、エリア1〜エリア4の記憶内容が、エリア0〜エリア3にそれぞれシフトされるとともに、エリア4が空にされる。そして、エリア0にシフトされた普通図柄判定用乱数の判定が実行される。具体的には、その普通図柄判定用乱数値と普通当り数値とが一致するか否かを判定する(普通図柄抽選)。普通図柄判定用乱数値が普通当り数値に一致する場合には、普通図柄判定の結果を示すための普通当り判定フラグ(たとえば2バイト構成)に「5A[H]」(オン状態)の値が格納される。また、普通図柄判定用乱数値が普通当り数値に一致しない場合には、普通当り判定フラグに「00[H]」(オフ状態)の値が格納される。
また、当りであるか否かに応じて普通図柄の停止図柄が作成され、その作成された普通図柄の変動時間がセットされ、その判定結果に応じた普通図柄表示手段47の変動動作が実行される。弾球遊技機1の内部状態が開放延長状態中である場合には、開放延長状態の非実行時中である場合(たとえば30sec)と比較して、普通図柄表示手段47の変動時間が短く(たとえば1.0sec)設定されている。
なお、普通図柄保留始動メモリに対する当り判定用乱数の格納に代えて、取得した当り判定用乱数を予め定める当り数値と比較判定することによる当落の結果自体を格納するようにしてもよいのはいうまでもない。
図7に示すステップS8の普通電動役物管理処理では、普通電動役物16の開動作が実行される。普通電動役物16の開動作の実行時間は、減算タイマからなる普通電動役物タイマ(図示しない)によって計時されており、この普通電動役物タイマの値が零になるまで、この開動作の実行が継続される。
図8は、図7に示すステップS8の普通電動役物管理処理の流れを示すフローチャートである。図8では、開放延長状態中である場合における、普通電動役物管理処理の流れのみを示し、開放延長状態の非実行時である場合の普通電動役物管理処理については省略する。図1、図3および図8を参照しながら、以下説明する。
開放延長状態中である場合(開放延長状態フラグ=「5A[H]」(オン状態)。ステップS20でYES)において、普通図柄抽選の結果が当りであるとき、すなわち普通当り判定フラグの値が「5A[H]」(オン状態)であるとき(ステップS21でYES)、次いで、普通電動役物16の開動作の実行が開始される(ステップS22)。開放延長状態の非実行時である場合(開放延長状態フラグ=「00[H]」(オフ状態)。ステップS20でNO)には、図8では示さない別の処理が行われる。
弾球遊技機1の開放延長状態中では、普通電動役物16の1回の開動作の期間が0. 2 sec から1.7 secに延長させられる。また、開放延長状態中において、普通電動役物16の開放延長動作が、1〜4回の範囲で実行される。この開放延長動作の回数は、図4および図5に示すように、大当り態様の特別図柄や小当り態様の特別図柄に対応して定められている。普通電動役物16の開放延長動作の実行時間は減算タイマからなる普通電動役物タイマによって計時されており、また、普通電動役物16の開放延長動作の回数は、残開動作数カウンタによって計数されている。普通電動役物タイマには、開放延長状態の有無に応じた期間が設定されている。また、残開動作数カウンタには、選択決定された普通電動役物16の開放延長動作の数(1〜4回)が設定されている。
普通電動役物16の開動作中には、普通電動役物16の開動作開始後の、第2特別図柄始動口15への遊技球の入賞数(入賞個数)が計数される。この第2特別図柄始動口15への入賞数は常にチェック(監視)されており、この入賞数が、予め定める最大数(上限。この実施形態では1球)に達すると(ステップS23でYES)、普通電動役物タイマの値は直ちに零にされ、残開動作数カウンタの値がデクリメント(−1)される(ステップS24)と共に、普通当り判定フラグに「00[H]」の値が格納される。
また、普通電動役物タイマの値が零になると(ステップS25でYES)、残開動作数カウンタの値が零でなければ残開動作数カウンタの値がデクリメント(−1)されると共に、普通当り判定フラグに「00[H]」の値が格納される。(ステップS26)、この開動作の終了処理(ステップS27)に移行する。これにより、普通電動役物16の1回の開動作が終了する。
ここで、開放延長状態において、普通電動役物16の開放延長動作の回数は1〜4回の範囲で決定されている。決定されている回数が2回以上である場合、普通電動役物16の1回目の開動作(開放延長動作)の終了後、普通当り判定フラグに「5A[H]」の値が格納されれば、引き続き、次の開放延長動作の実行が開始される。
そして、決定されている回数の開放延長動作が全て実行されると、すなわち残開動作数カウンタの値が零になると(ステップS27でYES)、CPU50Aは、開放延長状態フラグの値を、「5A[H]」(オン状態)から「00[H]」(オフ状態)に切り換える(ステップS28)。これにより、開放延長状態が終了する。
図9は、ステップS9の第1(第2)特別図柄管理処理の流れを示すフローチャートである。図10は、第1(第2)特別図柄始動口チェック処理の流れを示すフローチャートである。以下、図1、図3、図9および図10を参照しながら説明する。
図9に示すように、弾球遊技機1による遊技中、CPU50Aは、第1特別図柄始動口8(図1参照)に対する遊技球の入賞を監視し、その第1特別図柄始動口8への入賞があったときには、所定の入賞処理を行う(ステップS31:これらを「第1特別図柄始動口チェック処理」という)。
第1特別図柄始動口チェック処理においては、図10に示すように、第1特別図柄始動口8に遊技球が入賞したか否かが判別される(ステップS41)。この判別は、第1特別図柄始動口入球センサ61の検出出力に基づいて実行される。第1特別図柄始動口8に遊技球が入賞したと判別された場合には(ステップS41でYES)、第1特別図柄保留球数カウンタの値(第1特別図柄保留球数)が所定の保留球数上限値(第1特別図柄保留球数MAX。たとえば4)に達している否かが判別される(ステップS42)。
第1特別図柄保留球数カウンタの値が保留球数上限値(第1特別図柄保留球数MAX)に達していない場合には(ステップS42でNO)、すなわち、第1特別図柄保留球数カウンタの値が3以下であれば、第1特別図柄保留球数カウンタの値が1だけインクリメント(+1)される(ステップS43)。
また、始動記憶(乱数)が取得されて、第1特別図柄始動メモリ内の保留データ用領域に記憶される(ステップS44)。
第1特別図柄始動メモリは、大当り判定用乱数、特別図柄用乱数、変動パターン用乱数(以上の各乱数をまとめて「始動記憶」という場合がある。以下同じ)が最大でたとえば5つまで記憶可能である。具体的には、第1特別図柄始動メモリには、始動記憶を記憶するための記憶エリアが5つ設けられている。これらの記憶エリアを、それぞれ、エリア0、エリア1、エリア2、エリア3およびエリア4ということにする。第1特別図柄始動メモリのエリア0(実行データ用エリア)は、実行対象となっている始動記憶を記憶するための領域である。第1および第2特別図柄始動メモリのエリア1〜エリア4の4つの領域は、実行が保留されている始動記憶を記憶するための領域である。エリア1〜エリア4を総称する場合には、「保留データ用エリア」という場合がある。
具体的には、CPU50Aは、大当り判定用乱数カウンタから大当り判定用乱数を取得するとともに、特別図柄用乱数カウンタから特別図柄用乱数を取得し、大当り判定用乱数および特別図柄用乱数を第1特別図柄始動メモリ内の保留データ用領域に格納する。また、CPU50Aは、第1変動パターン用乱数カウンタから第1変動パターン用乱数を取得するとともに、第2変動パターン用乱数カウンタから第2変動パターン用乱数を取得し、第1および第2変動パターン用乱数を、第1特別図柄始動メモリ内の保留データ用領域に格納する。さらに、CPU50Aは、保留加算コマンド(前述の制御コマンドの一種)を演出制御基板51に向けて送信する(ステップS45)。その後、図9のステップS32に移行する。
なお、ステップS41において第1特別図柄始動口8に入賞したと判別されなかった場合(ステップS41でNO)、またはステップS42において第1特別図柄保留球数カウンタの値が保留球数上限値(第1特別図柄保留球数MAX)に達していると判別された場合(ステップS42でYES)には、そのまま図9のステップS32に移行する。
また、第1特別図柄始動メモリに対する大当り判定用乱数の格納に代えて、取得した大当り判定用乱数を予め定める大当り数値と比較判定することによる大当り抽選の結果自体を格納するようにしてもよい。
図9に戻り、ステップS32では、CPU50Aは、小当り中フラグの値を参照して、弾球遊技機1が小当り遊技中であるか否かを調べる。小当り中フラグは、弾球遊技機1が小当り遊技中であるか否かを示すためのたとえば2バイト構成のフラグである。小当り遊技中にはフラグ値がたとえば「5A[H]」(オン状態)に設定され、小当り遊技が実行されていないときには、フラグ値がたとえば「00[H]」(オフ状態)に設定されるようになっている。
小当り中フラグのフラグ値が「00[H]」(オフ状態)である場合、次いで、CPU50Aは、大当り中フラグの値を参照して、弾球遊技機1が特別利益状態の実行中であるか否かを調べる(ステップS33)。大当り中フラグは、弾球遊技機1が特別利益状態中であるか否かを示すためのたとえば2バイト構成のフラグである。特別利益状態が実行されているときには、大当り中フラグの値がたとえば「5A[H]」(オン状態)に設定され、特別利益状態が実行されていないときには、大当り中フラグのフラグ値がたとえば「00[H]」(オフ状態)に設定されるようになっている。
弾球遊技機1が小当り遊技中または特別利益状態の実行中である(ステップS32またはS33でYES)場合には、第1特別図柄表示手段45の表示に用いられる第1特別図柄表示データの更新処理が実行される(ステップS39)。その後、第1特別図柄管理処理はリターンされ、図7のステップS10に移行する。
一方、弾球遊技機1が小当り遊技中でなく、かつ特別利益状態の実行中でない(ステップS32およびS33でNO)場合には、実行中の第1特別図柄の変動動作の動作状況を示すための第1特別図柄動作ステータスが判別される。第1特別図柄動作ステータスの値が、第1特別図柄の変動動作が停止中であることを示す値(たとえば「00[H]」または「01[H]」)である場合には(ステップS34でYES)、CPU50Aは第1特別図柄変動開始処理を実行する(ステップS36)。
ステップS36の第1特別図柄変動開始処理においては、CPU50Aは、第1特別図柄始動メモリ内の保留データ用エリア(エリア1〜エリア4)に記憶されている始動記憶を計数する第1特別図柄動作保留球数カウンタの値が、零であるか否かを判別する。第1特別図柄動作保留球数カウンタの値が零である場合には、第1特別図柄動作ステータスの値が「00[H]」に設定される。第1特別図柄変動開始処理はそのままリターンされ、図9のステップS39の更新処理に移行する。
第1特別図柄動作保留球数の値が零でないとき(1以上のとき)には、第1特別図柄の変動動作を開始させるための処理が実行される。すなわち、CPU50Aは、第1特別図柄動作保留球数カウンタの値を1だけデクリメント(−1)し、かつ演出制御基板51に向けて保留減算コマンドを送信する。併せて、CPU50Aは、第1特別図柄始動メモリ内の保留データ用エリア(エリア1〜エリア4)の内容を、それぞれエリア0〜エリア3にシフトする。その後、CPU50Aはエリア4を空にする。
次いで、CPU50Aは、第1特別図柄始動メモリ内の実行データ用エリアに記憶された始動記憶に含まれる大当り判定用乱数の値と大当り数値とを比較する(大当り判定用乱数判定処理)。これにより、特別利益状態が実行される大当りか否かが判定される。また、大当り判定用乱数判定処理においては、CPU50Aは、第1特別図柄始動メモリ内の実行データ用エリアに記憶された始動記憶に含まれる小当り判定用乱数の値と大当り数値とを比較する。これにより、小当り遊技が実行される小当りか否かが併せて判定される。
大当り判定用乱数の値が大当り数値に一致する場合には、第1特別図柄に対応する大当り判定処理の結果を示すための第1特別図柄大当り判定フラグ(たとえば2バイト構成)に「5A[H]」(オン状態)の値が格納され、また、大当り判定用乱数の値が小当り数値に一致する場合には、第1特別図柄に対応して小当りが発生しているか否かを示すための第1特別図柄小当り判定フラグ(たとえば2バイト構成)に「5A[H]」(オン状態)の値が格納される。さらに、大当り判定用乱数の値が、大当り数値にも小当り数値に一致しない場合には、第1特別図柄大当り判定フラグおよび第1特別図柄小当り判定フラグに、それぞれ「00[H]」(オフ状態)が格納される。
大当り判定用乱数判定処理が行われると、次いで、第1特別図柄の変動動作の後に第1特別図柄表示手段45に第1特別停止図柄(停止表示されるべき第1特別図柄)が作成される。第1特別停止図柄の作成は、第1特別図柄大当り判定フラグの値および第1特別図柄小当り判定フラグの値に基づいて作成される。作成した第1特別停止図柄に対応する特別図柄停止コマンドが、演出制御基板51に向けて送信される。
また、第1特別図柄変動パターンの変動パターンデータが作成される。この変動パターンデータは、ROM50Cに記憶されている変動パターン抽選テーブルおよび始動記憶に含まれる第1および第2変動パターン用乱数の値を参照することにより作成される。また、CPU50Aは、第1特別図柄の変動時間の計時するための減算タイマからなる第1特別図柄動作タイマに、当該第1特別図柄変動パターンの変動時間を設定する。作成した変動パターンデータに対応する変動パターンコマンドが、演出制御基板51に向けて送信される。その後、CPU50Aは、第1特別図柄動作ステータスの値を、第1特別図柄の変動動作が開始されたことを示す値(たとえば「02[H]」)に設定される。その後、第1特別図柄変動開始処理はリターンされ、第1特別図柄表示データの更新処理(ステップS39)に移行する。
ステップS34において、第1特別図柄動作ステータスの値が、第1特別図柄の変動動作が停止中であることを示す値(たとえば「00[H]」または「01[H]」)でないと判別された場合には(ステップS34でNO)、第1特別図柄動作ステータスの値が、第1特別図柄の変動動作が開始されたことを示す値(たとえば「02[H]」)であるか否かが判別される(ステップS35)。第1特別図柄動作ステータスの値が、第1特別図柄の変動動作が開始されたことを示す値(たとえば「02[H]」)であると判別された場合には(ステップS35でYES)、CPU50Aは第1特別図柄変動中処理を実行する(ステップS37)。
ステップS37の第1特別図柄変動中処理においては、第1特別図柄動作タイマの値が零になるか否かが常に監視されている。第1特別図柄動作タイマの値が零でないときには、第1特別図柄動作タイマのタイマ値(実時間)が減算される。その後、第1特別図柄変動中処理はリターンされ、第1特別図柄表示データの更新処理(ステップS39)に移行する。
第1特別図柄動作タイマの値が零になると、CPU50Aは、第1特別図柄の変動動作を停止させる処理を実行するともに、第1特別図柄の変動停止を示すための変動停止コマンドを演出制御基板51に向けて送信する。また、CPU50Aは、第1特別図柄を停止表示させるための確認時間を管理するための第1特別図柄確認タイマ(たとえば減算型のタイマ)にたとえば500msecの確認時間をセットし、かつ第1特別図柄動作ステータスの値を、第1特別図柄の変動動作を停止すべき状態になったことを示す値(たとえば「03[H]」)に設定する。その後、第1特別図柄変動中処理はリターンされ、図9のステップS39の処理に移行する。
ステップS35において、第1特別図柄動作ステータスの値が、第1特別図柄の変動動作が開始されたことを示す値(たとえば「02[H]」)でないと判別された場合には(ステップS35でNO)、CPU50Aは、第1特別図柄動作ステータスの値が、第1特別図柄変動中処理において第1特別図柄の変動動作を停止すべき状態になったことを示す値(たとえば「03[H]」)であると判断し、第1特別図柄確認時間中処理を実行する(ステップS38)。
第1特別図柄確認時間中処理においては、第1特別図柄動作タイマの値が零になったか否かが常に監視されている。そして、第1特別図柄動作タイマの値が零になると、第1特別図柄動作ステータスの値が「01[H]」に設定される等の処理が行われる。なお、大当り判定処理の結果が大当りの場合には、大当り中フラグの値が「5A[H]」(オン状態)に設定される。また、大当り判定処理の結果が小当りの場合には、小当り中フラグの値が「5A[H]」(オン状態)に設定される。第1特別図柄確認時間中処理が終了すると、ステップS39に移行し、第1特別図柄表示データの更新処理が実行される。そして、図7のステップS10に移行する。第1特別図柄確認時間中処理において、大当り中フラグの値が「5A[H]」(オン状態)に設定された場合には、ステップS11の特別電動役物管理処理においては、特別利益状態を実現させるための処理が実行される。
図7に戻って、ステップS10に示す第2特別図柄管理処理は、以降に述べる相違点を除いて、ステップS9の第1特別図柄管理処理(図7参照)と同等の処理である。第2特別図柄管理処理の各処理においては、前述した第1特別図柄管理処理についての前述の説明において、「第1特別図柄」と「第2特別図柄」とを互いに入れ替えた処理が実行される(図9,図10にそれぞれ括弧書きで示す)。
前記の相違点は、第2特別図柄変動開始処理において、第2特別図柄保留球数カウンタの値が零であれば、第1特別図柄動作ステータスの値および第1特別図柄保留球数カウンタの値に拘らず、第2特別図柄動作ステータスの値が「00[H]」に設定される点である。つまり、弾球遊技機1では、第2特別図柄の変動動作が、第1特別図柄の変動動作に優先して実行される。
図11は、図7のステップS11に示す特別電動役物管理処理の流れを示すフローチャートである。図1、図3および図11を参照しながら、特別電動役物管理処理について説明する。
特別電動役物管理処理において、CPU50Aは、先ず、小当り中フラグの値および大当り中フラグの値を参照する(ステップS51,S53)。そして、小当り中フラグの値が「5A[H]」(オン状態)である場合(ステップS51でYES)、CPU50Aは小当り処理を実行し(ステップS52)、特別電動役物管理処理はその後リターンされる。
また、小当り中フラグおよび大当り中フラグの値がいずれも「00[H]」(オフ状態)である場合(ステップS51でNOかつステップS53でNO)、特別電動役物管理処理はそのままリターンされる。
一方、大当り中フラグの値が「5A[H]」(オン状態)である(ステップS53でYES)場合、特別利益状態を実行するために、次いで、CPU50Aは、実行中の特別利益状態の動作状況を示すための特別電動役物動作ステータスの値を参照する(ステップS54〜S57)。
特別電動役物動作ステータスは、たとえば「00[H]」(大当り開始)、「01[H]」(特電動作開始中)、「02[H]」(特電動作中)、「03[H]」(特電動作継続判定中)および「04[H]」(大当り終了中)の値を示し、特別利益状態の進行度合いが進むにつれて、その値が大きくなる。
ステップS54〜S57において参照された特別電動役物動作ステータスの値が「00[H]」である場合(ステップS54でYES)、ファンファーレ等の実行等、特別利益状態(第1特別利益状態または第2特別利益状態)を開始するための大当り開始処理が実行される(ステップS58)。大当り開始処理においては、CPU50Aは、特別電動役物動作ステータスに「01[H]」の値を格納する。また、CPU50Aは、遊技状態移行テーブル選択テーブルを参照して、遊技状態判定番号と大当り種別(特別図柄判定データ)とに応じた大当り用遊技状態移行テーブルを取得し、取得した大当り用遊技状態移行テーブルを参照して連続回数カウンタ(最大連続回数)に値に格納すると共に、特別利益状態において時間を管理するためのたとえば減算型のタイマである特別電動役物動作タイマに、大当り開始インターバル時間を格納する。大当り開始インターバルコマンドが、演出制御基板51に向けて送信された後、大当り開始処理はリターンされる。
ステップS54〜S57において参照された特別電動役物動作ステータスの値が「01[H]」である(ステップS55でYES)場合、第1特別入賞口開閉役物23の開放動作を開始するための特別電動役物動作開始処理が実行される(ステップS59)。
特別電動役物動作開始処理中は、特別電動役物動作タイマの値が零になるか否かが監視されており、特別電動役物動作タイマの値が零になると、第1特別入賞口22の開放動作を行うための特別入賞口開放コマンドが、演出制御基板51に向けて送信される。また、特別図柄の種類と現在のラウンド数とに応じた特別入賞口開放動作時間が特別電動役物動作タイマに格納されることにより、第1特別入賞口22の開放動作時間が設定される。
また、第1特別入賞口22の入賞球数の入賞球数を記憶するための特別入賞口入賞数カウンタに「00[H]」が格納(ゼロクリア)されると共に、特別電動役物動作ステータスに「02[H]」の値が格納される。なお、特別入賞口入賞数カウンタは、第1特別入賞口入球センサ64の検出出力に基づいて、その値がインクリメント(+1)されるようになっている。
その後、特別入賞口開閉動作設定処理が行われる。特別入賞口開閉動作設定処理においては、第1特別入賞口開閉役物23の動作パターンを定めるソレノイド制御用の励磁信号の出力設定データの作成が行われる。その後、特別電動役物動作開始処理はリターンされる。
ステップS54〜S57において参照された特別電動役物動作ステータスの値が「02[H]」である場合(ステップS56でYES)、CPU50Aは、特別入賞口開閉役物23,32の開放動作を実行するための特別電動役物動作中処理を実行する(ステップS70)。特別電動役物動作中処理においては、第1特別入賞口22への入賞数をチェックするための特別入賞口入賞数チェック管理処理、および特別図柄判定データと現在のラウンド数とに応じた特別入賞口開放動作時間を特別電動役物動作タイマに格納する特別入賞口開閉動作設定処理が行われる。特別入賞口入賞数チェック管理処理においては、第1特別入賞口入球センサ64の検出に応じて特別入賞口入賞数カウンタの値が1だけインクリメント(+1)される。インクリメント後の特別入賞口入賞数カウンタの値、第1特別入賞口22の最大入賞数(たとえば8球)に達した場合には、特別電動役物動作タイマの値がクリアされる。
特別入賞口入賞数チェック管理処理および特別入賞口開閉動作設定処理の後、特別電動役物動作タイマの値が零になるか否かが監視される。特別電動役物動作タイマの値が零になると、今回のラウンド遊技における第1特別入賞口22が閉塞されたとして、ラウンド間インターバルコマンドが演出制御基板51に送信される。このラウンド間インターバルコマンドは、演出制御基板51側において、ラウンド数に応じたラウンド終了演出を現出する際に利用される。また、特別電動役物動作ステータスに「03[H]」の値が格納される。さらに、特別電動役物動作タイマに所定の残存球排出時間(たとえば2500msec)が格納される。その後、特別電動役物動作中処理はリターンされる。
ステップS54〜S57において参照された特別電動役物動作ステータスの値が「03[H]」である場合(ステップS57でYES)、CPU50Aは、第1特別入賞口開閉役物23の開閉動作を継続するか否か(次のラウンドに移行するか否か)を判定する特別電動役物動作継続判定処理を実行する(ステップS61)。
特別電動役物動作継続判定処理においては、前述の特別電動役物動作中処理の場合と同様、特別入賞口入賞数チェック管理処理および特別入賞口開閉動作設定処理が行われる。この特別入賞口入賞数チェック管理処理および特別入賞口開閉動作設定処理は、それぞれ、特別電動役物動作中処理における特別入賞口入賞数チェック管理処理および特別入賞口開閉動作設定処理と同等の処理である。
特別入賞口入賞数チェック管理処理および特別入賞口開閉動作設定処理の後、特別電動役物動作タイマの値が零になるか否かが監視される。特別電動役物動作タイマの値が零になると、残存球が全て排出されたとして、排出確認処理が実行される。その後、特別利益状態におけるラウンド数の連続実行回数を記憶するための連続回数カウンタの値を取得し、現在のラウンド数が最大連続回数に達しているか否かが判定される。
現在のラウンド数が最大連続回数に達していない場合には、ラウンド遊技の継続を終了させるために次の処理が実行される。すなわち、連続回数カウンタの値が1だけインクリメント(+1)され、特別電動役物動作タイマに特別図柄の種類と現在のラウンド数とに応じた特別入賞口開放動作時間が格納され、かつ特別電動役物動作ステータスに「01[H]」の値が格納される。その後、特別電動役物継続判定処理はリターンされる。
一方、現在のラウンド数が最大連続回数に達している場合には、ラウンド遊技の継続を終了させるべく次の処理が実行される。すなわち、特別電動役物動作タイマに終了インターバル時間が格納され、かつ特別電動役物動作ステータスに「04[H]」の値が格納される。また、大当り終了インターバルコマンドが、演出制御基板51に向けて送信される。その後、特別電動役物継続判定処理はリターンされる。
ステップS54〜S57において参照された参照された特別電動役物動作ステータスの値が「04[H]」である(ステップS57でNO)場合、CPU50Aは、特別利益状態を終了するための大当り終了処理を実行する(ステップS62)。
図12は、図11に示す大当り終了処理の流れを示すフローチャートである。大当り終了処理においては、終了インターバル時間が経過したか否か、すなわち特別電動役物動作タイマの値が零になったか否かが監視されている(ステップS71)。特別電動役物動作タイマの値が零でないとき(ステップS71でNO)、特別電動役物動作タイマが減算され(ステップS76)、大当り終了処理はそのままリターンされる。
一方、特別電動役物動作タイマの値が零になると(ステップS71でYES)、主制御基板50のCPU50Aは、大当り終了時の各種設定1を行う(ステップS72)。各種設定1では、特別電動役物管理処理中の各ステップで使用した大当り中フラグ、小当り中フラグ、特別電動役物動作フラグ等が全て「00[H]」(オフ状態)にされる。
次いで、大当り終了時の各種設定2が行われる(ステップS73)。主制御基板50のCPU50Aは、停止表示されている大当り態様の特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)または小当り態様の第1特別図柄の種別が、特別利益状態の終了後に開放延長状態が実行されるものである場合には、開放延長状態フラグが、それまでの「00[H]」(オフ状態)から「5A[H]」(オン状態)に切り換えられる。また、実行される開放延長動作の回数(「1」〜「4」)を、残開動作数カウンタの値として更新する。
一方、停止表示されている大当り態様の特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)または小当り態様の第1特別図柄の種別が、特別利益状態の終了後に開放延長状態が実行されないものである場合には、開放延長状態フラグが「00[H]」(オフ状態)のまま保持される。
次いで、主制御基板50のCPU50Aは、大当り終了時の各種設定3を行う(ステップS74)。各種設定3では、たとえば、特別電動役物動作ステータスの値が「00[H]」に切り換えられる。その後、CPU50Aは、遊技状態報
知情報を更新する(ステップS75)。この更新後、大当り終了処理はリターンされ、図7のステップ12の右打ち情報管理処理に移行する。
図13は、図11に示す小当り処理の流れを示すフローチャートである。
小当り処理では、特別入賞口入賞数チェック管理処理が行われる。この小当り処理中における特別入賞口入賞数チェック管理処理は、特別電動役物動作中処理の特別入賞口入賞数チェック管理処理と同等の処理内容である。
また、小当り処理において、CPU50Aは、特別電動役物動作ステータス分岐処理を行う(ステップS91)。
特別電動役物動作ステータス分岐処理においては、特別電動役物動作ステータスが「00[H]」(開始処理中)〜「04[H]」」(終了処理中)のいずれであるかに応じて、それぞれに対応する処理を実行させる。具体的には、特別電動役物動作ステータスが「00[H]」(開始処理中)である場合(ステップS91でYES)には小当り開始処理(ステップS95)が実行され、特別電動役物動作ステータスが「01[H]」(動作開始処理中)である場合(ステップS92でYES)には小当り特別電動役物動作開始処理(ステップS96)が実行され、特別電動役物動作ステータスが「02[H]」(動作中)である場合(ステップS93でYES)は小当り特別電動役物動作中処理(ステップS97)が実行され、特別電動役物動作ステータスが「03[H]」(継続判定中)である場合(ステップS94でYES)は小当り継続判定処理(ステップS98)が実行され、特別電動役物動作ステータスが「04[H]」(終了処理中)である場合(ステップS94でNO)は小当り終了処理(ステップS99)が実行される。これらの処理により、小当り遊技における第2可変入賞装置17の動作が制御される。
ステップS95の小当り開始処理においては、CPU50Aは、小当り遊技を開始する際に必要な設定処理を行う。また、可動片駆動ソレノイド41の駆動時間を規定するための振分部駆動ソレノイド動作タイマに、可動片40(図2参照)の駆動動作時間が設定される。その後、特別電動役物動作ステータスが「01[H]」(動作開始処理中)に切り換えられる。
ステップS96の小当り特別電動役物動作開始処理においては、CPU50Aは、特別入賞口入賞数カウンタに「00[H]」を格納し(ゼロクリア)、特別電動役物動作タイマに特別入賞口動作時間(たとえば800msec)を格納し、特別電動役物動作ステータスを「02[H]」(動作中)に切り換える。
ステップS97の小当り特別電動役物動作中処理においては、CPU50Aは、特別入賞口開放用フラグに「00[H]」を格納し、特別電動役物動作タイマに残存球排出時間(たとえば2500msec)を格納し、かつ特別電動役物動作ステータスを「03[H]」(小当り継続判定中)に切り換える。ステップS97の処理で設定された残存球排出時間が経過し(ステップS83:YES)、小当り処理に入ると、特別電動役物動作ステータスが「03[H]」(小当り継続判定中)になる。
ステップS98の小当り継続判定処理では、小当り遊技の種類に応じて、互いに異なる処理が行われる。
第2特別入賞口31が1回のみ開放される第1小当り遊技(図6の小当り1)では、ステップS98の小当り継続判定処理において、CPU50Aは、特別電動役物動作フラグに「00[H]」(オフ状態)を格納し、特別電動役物動作タイマに「小当り終了インターバル時間(たとえば5000msec)」を格納し、特別電動役物動作ステータスを「終了処理中「04[H]」に切り換える。小当り終了インターバル時間とは、第2特別入賞口31が閉塞して残存球排出時間が経過した後、小当り遊技が終了するまでのインターバル区間であり、この小当り終了インターバル時間を用いてエンディング演出が行われる。
一方、第2特別入賞口31が合計3回開放される第2小当り遊技(図6の小当り2)や、第2特別入賞口31が合計5回開放される第3小当り遊技(図6の小当り3)、第2特別入賞口31が合計9回開放される第4小当り遊技(図6の小当り4)では、第2特別入賞口31の開動作が未だ残っている場合には、次の開動作開始までの待ち時間を特別電動役物動作タイマにを格納し、特別電動役物動作ステータスを「02[H]」(動作中)に切り換える。
そして、第2〜第4小当り遊技(図6の小当り2、小当り3および小当り4)の第2特別入賞口31の最後の開動作が終了した場合には、その後に行われるステップS98の小当り継続判定処理において、CPU50Aは、特別電動役物動作フラグに「00[H]」(オフ状態)を格納し、特別電動役物動作タイマに「小当り終了インターバル時間(たとえば5000msec)」を格納し、特別電動役物動作ステータスを「終了処理中「04[H]」に切り換える。
図14は、図13に示す小当り終了処理の流れを示すフローチャートである。
小当り終了処理においては、CPU50Aは、小当り遊技終了時の各種設定処理として、小当り中フラグに「00[H]」(オフ状態)を格納すると共に、特別電動役物動作ステータスを「00[H]」(開始処理中)に切り換える(ステップS101)。また、小当り処理中に特定領域センサ43の検出信号が入力された場合、すなわち、小当り遊技中にV通過があった場合には(ステップS102でYES)、大当り中フラグを、「00[H]」(オフ状態)から「5A[H]」(オン状態)に切り換える(ステップS103)。すなわち、小当り遊技の終了後に第1特別利益状態が実行される。その後小当り終了処理はリターンされる。なお、大当り中フラグに「5A[H]」(オン状態)が格納された場合、小当り処理の終了に次いで、特別電動役物管理処理(図11参照)が実行される。
以上のステップS95〜S99のいずれかの処理の終了後は、図13のステップS86の小当り時遊技状態移行準備処理に移行する。
図15は、弾球遊技機1の遊技性の特徴部分を説明する図である。弾球遊技機1では、次に述べるような流れで遊技が進行する。主として、図1、図3および図15を参照しながら説明する。
遊技の開始時には、遊技者は、左打ち遊技(遊技領域Sにおける左上部分を狙って適度な速度で遊技球を発射させる遊技)を行う。遊技の開始時には、弾球遊技機1が、開放延長状態の非実行時にあるから、普通電動役物16が開放延長動作を行わずにほぼ閉状態にあり、第2特別図柄始動口15はほぼ閉塞状態にある。そのため、遊技者は、第2特別図柄始動口15が配置されている遊技領域Sの右領域Sbに遊技球を導く右打ち遊技ではなく、第1特別図柄始動口8が配置されている遊技領域Sの左領域Saに遊技球を案内する左打ち遊技を行う。この左打ち遊技において、遊技者は、第1特別図柄始動口8に遊技球が導かれるように狙いをつけて遊技球を発射させる。
第1特別図柄始動口8に遊技球が入賞すると、第1特別図柄表示手段45において第1特別図柄の変動動作が開始され、その第1特別図柄の変動動作後に、第1特別図柄が所定の態様で停止表示される。特別図柄抽選の結果が大当りである場合(大当り確率:1/400)には、第1特別図柄の変動動作後に大当り態様の特別図柄(「1」)が停止表示される。その後、第1特別入賞口22が開閉して第2特別利益状態が実行される。大当りを引いた場合、第2特別利益状態の終了後に、普通電動役物16の1回の開放延長動作を有する開放延長状態(以下、「1回の開放延長動作の開放延長状態」という。)が実行される。開放延長状態の実行に先立って、液晶表示ユニット6に右打ち遊技指示が表示される。遊技者は、右打ち遊技指示に従って右打ち遊技を行う。
一方、特別図柄抽選の結果が小当りである場合(小当り確率: 1/75)には、第1特別図柄の変動動作後に、小当り態様の特別図柄(「2」〜「4」)が停止表示される。その後、当該小当り態様の特別図柄に応じた小当り遊技(第1〜第3小当り遊技のいずれか)が実行される。第1〜第3小当り遊技では、第2特別入賞口31が、それぞれ前述したような態様で開閉する。
3種類の小当り遊技のうち第3小当り遊技(小当り3)が実行された場合(選択確率:5%)には、第3小当り遊技中にV通過することを契機とする特別利益状態(第2特別利益状態)の終了後に開放延長状態が実行される。この開放延長状態は、開放延長動作1回の開放延長状態である。開放延長状態の実行に先立って、液晶表示ユニット6に右打ち遊技指示が表示される。遊技者は、右打ち遊技指示に従って右打ち遊技を行う。
一方、3種類の小当り遊技のうち第1または第2小当り遊技が実行された場合(合計の選択確率:95%)には、そもそも、当該小当り遊技中にV通過しないから特別利益状態が実行されない(大当りにならない)。そのため、当該小当り遊技の終了後に開放延長状態は実行されない。また、図4(b)に示すように、特別図柄「2」および特別図柄「3」は、開放延長状態と関連付られていないから、仮に、第1または第2小当り遊技中にV通過し特別利益状態が実行されるとしても、その後、開放延長状態は実行されない。
したがって、遊技者は、そのまま左打ち遊技を続行する。
右打ち遊技において、発射装置から勢い良く放たれた遊技球は、液晶表示ユニット6の上方を通って、流入口66から遊技領域Sの右領域Sbへと進入する。右打ち遊技によって遊技領域Sの右領域Sbに導かれた遊技球は、普通図柄ゲート13の周囲や、第2特別図柄始動口15の周囲、第1特別入賞口22の周囲等、第2特別入賞口31の周囲等に導かれる。
第1特別図柄始動口8の入賞に伴う特別利益状態(第2特別利益状態)の終了後、および第1特別図柄始動口8の入賞に伴う第3小当り遊技中にV通過することを契機とする特別利益状態(第2特別利益状態)の終了後には、それぞれ、開放延長動作1回の開放延長状態が付いている。そのため、普通図柄ゲート13への遊技球の通過に伴って行われる普通図柄抽選に当選すると、普通電動役物16が開放延長動作を1回行い、各開放延長動作において第2特別図柄始動口15が所定の長時間(たとえば1.7sec)の間、開状態とされる。この状態で右打ち遊技が行われており、この右打ち遊技によって遊技領域Sの右領域Sbに導かれる遊技球が第2特別図柄始動口15に入賞する。第2特別図柄始動口15に遊技球が1球入賞すると、その後、普通電動役物16は閉動作し、第2特別図柄始動口15は閉塞される。
第2特別図柄始動口15への入賞に伴って、第2特別図柄表示手段46において第2特別図柄の変動動作が開始され、その第2特別図柄の変動動作後に、第2特別図柄が所定の態様で停止表示される。特別図柄抽選の結果が大当りである場合(大当り確率:1/400)には、第2特別図柄の変動動作後に大当り態様の特別図柄が停止表示される。その後、第1特別入賞口22が開閉して第1特別利益状態が実行される。1回の第1利益状態において、約1200球の賞球の獲得を見込むことができる。
この実施形態では、第2特別図柄の特別図柄抽選では、大当り以外は全て小当りが決定される。このときの小当り確率は、「1.0」から大当り確率である「1/400」を除いた、「399/400」である。第2特別図柄始動口15への入賞に伴う特別図柄抽選の結果が小当りである場合には、第2特別図柄の変動動作後に、小当り態様の特別図柄が停止表示され、その後、小当り遊技(第4小当り遊技)が実行される。前述のように、第4小当り遊技は、遊技者が右打ち遊技をしてさえいれば、通常の場合V通過する遊技であるので、高い確率で小当り遊技においてV通過する。この場合、第4小当り遊技の終了後にV通過に基づく第1特別利益状態が実行されて、約1200個の賞球の獲得を見込むことができる。
V通過に基づく第1特別利益状態後、小当り態様の第2特別図柄の種別に基づいて、開放延長状態の実行の有無が決定される。小当り態様の第2特別図柄として「5」が選択表示された場合(選択確率:50%)、V通過に基づく第1特別利益状態の終了後に実行される普通電動役物16の開放延長動作の数が零である。すなわち、V通過に基づく第1特別利益状態の終了後に開放延長状態が実行されない。
小当り態様の第2特別図柄として「5」が選択表示された場合には、第1特別利益状態の終了後、その時点での第2特別図柄用の始動記憶がなければ、次の開放延長状態はない。この場合、V通過に基づく第1特別利益状態の終了後、液晶表示ユニット6の表示から右打ち遊技指示が消える。そのため、遊技者は右打ち遊技を止め、再び左打ち遊技を行う。
一方、小当り態様の第2特別図柄として「6」〜「9」が選択表示された場合(合計の選択確率:50%)、V通過に基づく第1特別利益状態の終了後に開放延長状態が実行される。また、開放延長状態に含まれる普通電動役物16の開放延長動作の数は、小当り態様の第2特別図柄の種別に応じて異なっている。第2特別図柄として「6」が選択表示された場合には開放延長動作1回の開放延長状態が実行され、第2特別図柄として「7」が選択表示された場合には開放延長動作2回の開放延長状態が実行され、第2特別図柄として「8」が選択表示された場合には開放延長動作3回の開放延長状態が実行され、第2特別図柄として「9」が選択表示された場合には開放延長動作4回の開放延長状態が実行される。
開放延長状態が実行されるために、V通過に基づく第1特別利益状態の終了後も液晶表示ユニット6に右打ち遊技指示が継続表示される。そのため、遊技者は右打ち遊技を続行する。V通過に基づく第1特別利益状態の終了後には、小当り態様の第2特別図柄の種別に応じた回数の普通電動役物16の開放延長動作が順に実行される。
各開放延長動作では、第2特別図柄始動口15が所定の長時間(たとえば1.7sec)開放される、そのため、右打ち遊技によって遊技領域Sの右領域Sbに導かれている遊技球が第2特別図柄始動口15に入賞する。各開放延長状態において、第2特別図柄始動口15に1球入賞した後、第2特別図柄始動口15は閉塞される。すなわち、普通電動役物16の1回の開放延長動作毎に第2特別図柄始動口15に1球ずつ入賞させることができる。具体的には、開放延長動作1回の開放延長状態が実行される場合(第2特別図柄「6」が選択表示)、第2特別図柄始動口15に合計1球入賞させることができ、開放延長動作2回の開放延長状態が実行される場合(第2特別図柄「7」が選択表示)、第2特別図柄始動口15に合計2球入賞させることができ、開放延長動作3回の開放延長状態が実行される場合(第2特別図柄「8」が選択表示)、第2特別図柄始動口15に合計3球入賞させることができ、開放延長動作4回の開放延長状態が実行される場合(第2特別図柄「9」が選択表示)、第2特別図柄始動口15に合計4球入賞させることができる。第2特別図柄始動口15への各入賞に基づいて獲得した第2特別図柄用の始動記憶は、4個(当該変動を含めて5個)個を上限としてRAM50Bの第2特別図柄始動メモリに格納(保持)される。
ところで、弾球遊技機1では、第2特別図柄における小当り確率が「1.0」(100%)に近似する値(たとえば399/400)であり、極めて高い値に設定されている。また、第2特別図柄の小当りに基づいて実行される第4小当り遊技は、遊技者が右打ち遊技をしてさえいればV通過させることができる遊技である。したがって、RAM50Bの第2特別図柄始動メモリに第2特別図柄用の始動記憶がある状態では、第2特別図柄用の始動記憶の数(第2特別図柄を変動させる権利)と、その後に発生する大当りの数が略一致している。そのため、RAM50Bの第2特別図柄始動メモリに記憶されている第2特別図柄用の始動記憶の数(液晶表示ユニット6の保留数表示部に表示される保留球数)は、その後に発生する大当りの数(すなわち、実行される第1特別利益状態の数)を表している、と言える。
加えて、第2特別図柄始動口15は1球入賞するとその後閉塞するから、普通電動役物16の1回の開放延長動作において第2特別図柄始動口15には最大でも1球しか入賞しない。また、1回の開放延長動作は、前述のように、遊技者がハンドル操作により遊技球を通常の発射頻度で遊技盤2の盤面に打ち込んでいる状態では、第2特別図柄始動口15に少なくとも1球の入賞が可能な期間に設定されている。これらにより、1回の開放延長動作に対応して、1回の大当りが発生する。
したがって、第1特別利益状態(小当り遊技中のV通過に基づいて発生する第1特別利益状態、または大当り当選に基づいて発生する第1特別利益状態)の終了後に実行される普通電動役物16の開放延長動作の数(1〜4)は、第2特別図柄用の始動記憶数が保留球数上限に達する場合を除いて、その後に発生する大当りの数を表している。具体的には、開放延長動作1回の開放延長状態が実行される場合(第2特別図柄「6」が選択表示)、その後に1回の大当りを発生させる(1回の第1特別利益状態を実行する)ことができ、開放延長動作2回の開放延長状態が実行される場合(第2特別図柄「7」が選択表示)、その後に2回の大当りを発生させる(2回の第1特別利益状態を実行する)ことができ、開放延長動作3回の開放延長状態が実行される場合(第3特別図柄「8」が選択表示)、その後に3回の大当りを発生させる(3回の第1特別利益状態を実行する)ことができ、開放延長動作4回の開放延長状態が実行される場合(第2特別図柄「9」が選択表示)、その後に4回の大当りを発生させる(4回の第1特別利益状態を実行する)ことができる。
なお、第2特別図柄始動メモリの5個のエリアの全て(第0エリア〜第4エリア)に第2特別図柄用の始動記憶が格納されている状態で第2特別図柄始動口15に入賞しても当該入賞に基づいて第2特別図柄は変動せず、当該入賞に対する第1特別利益状態を得ることはできないので、第2特別図柄用の始動記憶数が保留球数上限に達する場合には、普通電動役物16の開放延長動作が次に実行されても、当該開放延長動作に基づく大当りは発生しない。このような場合、実行される開放延長動作と、その後に発生する大当りの数とが一致しない。
したがって、実行される開放延長状態に含まれる普通電動役物16の開放延長動作数が1以上であれば(すなわち小当り態様の第2特別図柄が「6」〜「9」。合計の選択確率:50%)、実行される開放延長動作数に相当する数の大当り(第1特別利益状態)が上乗せされる。すなわち、第2特別図柄用の始動記憶数が保留球数上限に達するまで大当り(第1特別利益状態)を貯めることができる。
以下、具体例を挙げて説明する。たとえば、RAM50Bの第2特別図柄始動メモリに第2特別図柄用の始動記憶が記憶されていない状態で小当り遊技が実行され、V通過に基づく第1特別利益状態の終了後に、開放延長動作3回の開放延長状態が実行される(すなわち、小当り態様の第2特別図柄が「8」)場合を検討する。この開放延長状態の実行により、第2特別入賞口31に合計3つの遊技球が入賞し、RAM50Bの第2特別図柄始動メモリの実行データ用エリアに第2特別図柄用の始動記憶が1つ格納されると共に、第2特別図柄始動メモリの保留データ用エリアに第2特別図柄用の始動記憶が2つ格納される。そして、実行データ用エリアに格納された、第2特別図柄用の始動記憶に基づいて、第2特別図柄が変動開始すると共に、液晶表示ユニット6の保留数表示部に、保留球数表示が2つ表示される。この場合、後述するようにその後に大当りが3回発生することが確実である(3連荘確定)ので、3連荘確定の旨を液晶表示ユニット6等に表示するようにしてもよい。
第2特別図柄の変動停止後においては、大抵の場合(399/400)小当り遊技(第4小当り遊技)が実行される。そして、小当り遊技中のV通過に伴い、第1特別利益状態が実行される。
この場合において、第1特別利益状態の実行後に、さらに、開放延長動作2回の開放延長状態が実行される(すなわち小当り態様の第2特別図柄が「7」)と仮定する。この開放延長状態の実行により、第2特別入賞口31に合計2つの遊技球が入賞する。このとき、第2特別図柄始動メモリの保留データ用エリアに格納されている第2特別図柄用の始動記憶のうちの1つが実行データ用エリアに移されると共に、第2特別図柄始動メモリの保留データ用エリアに第2特別図柄用の始動記憶が新たに2つ格納される。そして、第2特別図柄が変動開始すると共に、液晶表示ユニット6(図1参照)の液晶表示ユニット6の保留数表示部の保留球数表示が2つから3つに増加する。この場合、後述するようにその後に大当りが4回発生することが確実である(4連荘確定)ので、4連荘確定の旨を液晶表示ユニット6等に表示するようにしてもよい。
なお、この場合、小当り態様の第2特別図柄「7」が表示された時点において、その後に第2特別入賞口31に合計2つの遊技球が入賞することがほぼ確実であるため、連荘の数が「3」から「4」に増加する旨の演出を、液晶表示ユニット6等に表示するようにしてもよい。
一方、第1特別利益状態後に開放延長状態が実行されない場合(すなわち、普通電動役物16の開放延長動作数が零)であれば(すなわち小当り態様の第2特別図柄が「5」。選択確率:50%)、大当りは上乗せされない。この場合、第2特別図柄の1回の変動動作消化に伴い、第2特別図柄始動メモリの第2特別図柄用の始動記憶数が1つずつ減らされる。第2特別図柄始動メモリの保留データ用エリアに第2特別図柄用の始動記憶の残りがある場合には、液晶表示ユニット6に右打ち遊技指示が継続表示され、そのため、遊技者は右打ち遊技を続行する。
第2特別図柄始動メモリに第2特別図柄用の始動記憶がなくなると、液晶表示ユニット6の表示から右打ち遊技指示が消える。そのため、遊技者は右打ち遊技を止め、再び左打ち遊技を行う。
以上により、弾球遊技機1は、普通電動役物16の開放延長動作の獲得回数に応じて発生する大当りの数を規定する、というゲーム性を有している、と言える。このゲーム性は、開放延長状態に入った後において、普通電動役物16を何回開放延長動作させることができるかという点に高い興趣が存在する。第2特別図柄始動メモリに記憶されている第2特別図柄用の始動記憶の数が、現在以降に発生することが現時点でほぼ確定している大当りの数である。この数は、液晶表示ユニット6の保留数表示部(図示しない)に表示される。前述の例のような、第2特別図柄始動メモリに、第2特別図柄用の始動記憶が実行データ用エリアを含めて3つある場合、3連荘確定となる。
また、開放延長状態(普通電動役物16の1または複数回の開放延長動作)の獲得により、その後に発生する大当りの数を弾球遊技機1側が予め把握できる。そのため、連荘の上載せ演出を遊技者に見せることができる。前述の例でいえば、3連荘確定後に、さらに連荘が上載せされるような上乗せ演出を実行でき、これにより、遊技性をより一層向上させることができる。
以上によりこの実施形態によれば、第2特別図柄における小当り確率(小当り当選確率)が極めて高い(たとえば399/400)等の理由から、第2特別図柄が1回変動動作すると、大当りがほぼ確実に発生する。
また、1回の開放延長状態において普通電動役物16が予め定める回数だけ開放延長動作させられると、その後開放延長状態が終了させられ、各開放延長動作では第2特別図柄始動口15に1球だけ入賞するように普通電動役物16が制御される。すなわち、開放延長状態において、普通電動役物16の開放延長動作の数が正確に制御されている。
これらにより、普通電動役物16の開放延長動作の獲得数と、発生する大当りの数とが略一致する。すなわち、普通電動役物16の開放延長動作を多数獲得することにより、当該開放延長動作の獲得数と同数の大当り(第1特別利益状態)を貯めることができる。したがって、遊技者は、普通電動役物16の開放延長動作を多数獲得することに注力するようになる。これにより、普通電動役物16の開放延長動作の獲得回数に応じて発生する大当りの数を規定する、という新しいゲーム性を実現でき、ゆえに、遊技性の向上を図ることができる。
このようなゲーム性を実現するためには、第2特別図柄始動口15への入賞数を正確に制御可能に設ける必要がある。この実施形態では、普通電動役物16の1回の開放延長動作において第2特別図柄始動口15に遊技球を1球だけしか入れないようにする必要があり、また、1回の開放延長状態において、普通電動役物16の開放延長動作を決定された回数通りに行う必要がある。
仮に、開放延長状態の終了を特別図柄の変動回数で規定する場合を検討する。この場合、特別図柄の変動回数が所定の回数に達するときか、あるいは次の大当りが発生したときの早い方の時点で、開放延長状態が終了する(回数切り)。しかしながら、この場合、普通電動役物16の開放延長動作の数は開放延長状態中の普通図柄抽選の当選回数と一致するようになるから、普通電動役物16の開放延長動作数を正確に制御することはできない。したがって、第2特別図柄始動口15への入賞数を正確に制御することはできず、前述のようなゲーム性を実現できないおそれがある。
これに対し、この実施形態では、開放延長状態の実行期間を、普通電動役物16の開放延長動作の回数(つまり、普通電動役物の動作回数)で規定するので、第2特別図柄始動口15への入賞数を正確に制御可能である。これにより、前述のようなゲーム性を実現することができる。
また、第2特別図柄における小当り確率が「1.0」(100%)に近似する値である(たとえば399/400)。違った観点から見れば、第2特別図柄における、大当り確率と小当り確率との合計が「1.0」である。そのため、第1特別利益状態が終了してから、1回の第2特別図柄の変動動作で次の大当り(小当り遊技中のV通過に基づく大当り、または大当り当選に基づく大当り)を引くことができ、その結果、次の大当りまでの所要時間を極めて短くできる。これにより、大当りの間隔が短いゲーム性を実現することができる。
また、第2特別図柄における小当り当選確率が極めて高い(たとえば399/400)ために、RAM50Bの第2特別図柄始動メモリに第2特別図柄用の始動記憶がある状態では、第2特別図柄用の始動記憶の数と、その後に発生する大当りの数が略一致している。そのため、遊技者が、大当りの数を認識できる。加えて、開放延長状態(普通電動役物16の1回または複数回の開放延長動作)の獲得により、その後に発生する大当りの数を弾球遊技機1側が予め把握できる。これにより、連荘の上載せ演出を遊技者に見せることが可能であり、これにより、遊技性をより一層向上させることができる。
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明は他の形態で実施することもできる。
前述の実施形態では、第2特別図柄における小当り確率(小当り当選確率)を「1.0」に近似する値(たとえば399/400)に設けるとして説明したが、この小当り確率は、「1.0」よりもある程度低い値(たとえば0.5〜0.8程度)に設定することもできる。この場合であっても、少ない回数の第2特別図柄の変動動作で次の大当りを引くことができ、その結果、次の大当りまでの所要時間を短くできる。これにより、大当りの間隔が短いゲーム性を実現することができる。
また、第2特別図柄における小当り確率が「1.0」(100%)であってもよい(たとえば400/400)。この場合、第2特別図柄の特別図柄抽選では、必ず小当りに当選するものの、大当り当選することはない。
また、普通電動役物16の1回の開放延長動作において、第2特別図柄始動口15に1球しか入賞しないように普通電動役物16が制御される(最大値が1球に設定)として説明したが、最大値を、1を除く自然数に設定しておくことにより、第2特別図柄始動口15に所定の複数の遊技球が入賞するように普通電動役物16を制御するようにしてもよい。
また、前述の実施形態では、V通過に伴って実行される第1特別利益状態の終了後だけでなく、第2特別図柄始動口15の入賞に伴って実行される第1特別利益状態の終了後にも、開放延長状態が実行されるものとして説明したが、第2特別図柄始動口15の入賞に伴って実行される第1特別利益状態の終了後に、開放延長状態が実行されなくてもよい。
また、開放延長状態では、普通電動役物16の1回の開動作の期間(第2特別図柄始動口15の開放時間)が延長させられるとして説明したが、第2特別図柄始動口15の開放頻度が、通常時よりも向上されられていれば足りる。
また、前述の実施形態では、開放延長状態の実行期間を、普通電動役物16の開放延長動作の回数で規定したが、第2特別図柄始動口15への入賞数(始動手段(センサ61,62)に検出される遊技球の個数)で規定してもよい。
また、第1特別利益状態および第2特別利益状態の双方を、互いに共通する第1特別入賞口22を開放させる遊技として説明したが、第1特別利益状態と第2特別利益状態とで互いに異なる特別入賞口を開放させるようにしてもよい。
また、前述の説明では、2つある特別図柄の変動動作を、第2特別図柄を優先して1つずつ消化させる保留優先消化方式が採用されるとして説明したが、弾球遊技機1において、第1特別図柄の変動動作と第2特別図柄の変動動作とが並行して動作可能な並行変動方式や、入賞順で1つずつ消化させる入賞順消化方式の弾球遊技機にも適用できる。
また、普通図柄始動手段の一例として普通図柄ゲート13を挙げたが、遊技球が入賞可能な入賞口を普通図柄始動手段として採用してもよい。
また、前述の実施形態では、小当り抽選と大当り抽選とを1つの抽選で(共通の大当り乱数を用いて)行うとしたが、小当り用乱数発生部を設け、CPU50Aは、当該小当り用乱数発生部から取得した小当り判定用乱数の値に基づいて、小当りであるか否かを判定するようにしてもよい。
また、前述の説明では、弾球遊技機1がいわゆる1種2種混合タイプである場合を例に挙げて説明したが、これ以外のタイプの弾球遊技機(たとえばいわゆる2種タイプの弾球遊技機)にも、本発明を適用可能である。
また、遊技盤2の盤面に2つの特別入賞口22,31が設けられるとして説明したが、遊技盤2の盤面に設けられる特別入賞口は、1つのV付きの特別入賞口であってもよい。この場合、特別利益状態(すなわち、第1特別利益状態および第2特別利益状態)時と、小当り遊技の実行時とで、互いに共通の特別入賞口に入賞させることができる。
また、遊技盤2の盤面における役物装置や、役物、入賞口の配置レイアウトは一例に過ぎず、遊技の内容や盤面デザイン等に応じて適宜変更可能である。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1 弾球遊技機
16 普通電動役物
17 第2可変入賞装置(可変入賞手段)
31 第2特別入賞口(特別入賞口)、
32 第2特別入賞口開閉役物(開閉手段)
33 第2特別入賞口開閉役物駆動機構(開閉手段)
38 特定領域
39 非特定領域(特定領域以外の領域)
50A (主制御基板の)CPU(第1の特別利益状態実行手段、第2の特別利益状態実行手段、開放延長状態実行手段、第1の動作回数決定手段、第2の動作回数決定手段、小当り遊技実行手段)
61 第1始動口入球センサ(始動手段)
62 第1始動口入球センサ(始動手段)

Claims (6)

  1. 遊技盤の盤面に遊技球を検出可能に配置された始動手段と、
    前記始動手段を開閉するための普通電動役物と、
    前記遊技盤の盤面の所定箇所に配置された特別入賞口と、前記特別入賞口を開閉する開閉手段とを有し、前記特別入賞口に入った遊技球が所定の特定領域とそれ以外の領域とに振り分けられる可変入賞手段と、
    前記始動手段による遊技球の検出に基づいて前記特別入賞口を開放させる開放遊技を実行する開放遊技実行手段と、
    前記特別入賞口に入球した遊技球の前記特定領域への通過に基づいて、遊技者に有利な特別利益状態を実行する第1の特別利益状態実行手段と、
    前記始動手段による遊技球の検出度合いが通常よりも向上するように前記普通電動役物が制御させる開放延長状態を実行する開放延長状態実行手段とを含み、
    前記開放延長状態実行手段は、前記開放延長状態の実行期間を、前記普通電動役物の動作回数あるいは前記始動手段に検出される遊技球の個数で規定する、弾球遊技機。
  2. 前記開放延長状態は、前記普通電動役物が通常よりも延長された期間に亘って開動作する前記普通電動役物の開放延長動作を含み、
    実行対象の前記開放延長状態に関し、1回の当該開放延長状態に含まれる前記開放延長動作の数を決定する動作回数決定手段をさらに含み、
    前記開放延長状態実行手段は、前記動作回数決定手段によって決定された回数だけ前記開放延長動作を行ったときに前記開放延長状態を終了させる、請求項1に記載の弾球遊技機。
  3. 前記動作回数決定手段は、前記第1の特別利益状態実行手段による前記特別利益状態の実行に関連して、前記開放延長動作の数を決定する第1の回数決定手段を含む、請求項2に記載の弾球遊技機。
  4. 前記始動手段による遊技球の検出に基づいて実行される所定の特別利益状態抽選の当選に基づいて前記特別利益状態を実行する第2の特別利益状態実行手段をさらに含み、
    前記動作回数決定手段は、前記第2の特別利益状態実行手段による前記特別利益状態の実行に関連して、前記開放延長動作の数を決定する第2の回数決定手段を含む、請求項2または3に記載の弾球遊技機。
  5. 前記開放遊技は、前記特別入賞口を所定の小当り態様で開放させる小当り遊技を含み、
    前記開放遊技実行手段は、前記特別利益状態抽選に当選せずかつ所定の小当り抽選に当選した場合に前記小当り遊技を実行する小当り遊技実行手段を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の弾球遊技機。
  6. 前記開放遊技実行手段は、前記始動手段による遊技球の検出に基づいて実行される所定の開放遊技抽選の当選に基づいて、前記開放遊技を実行するものであり、
    前記開放遊技抽選の当選確率は、100%、または100%に近似する値である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の弾球遊技機。
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