JP2016190833A - 水素分子による乾癬患者における皮膚関節症状およびサイトカイン改善作用 - Google Patents

Abstract

【課題】乾癬における皮膚疾患及び関節炎を消褪させる方法の提供。
【解決手段】水素分子を含む水を飲用、水素分子を含む液体を点滴、水素分子を含む気体を吸引、水素分子を含む液体を経皮吸収、或いは、水素分子を含む液体を皮膚に接触させることにより、乾癬における皮膚症状および関節炎を消褪させる方法。
【効果】水素分子は、代謝改善や抗炎症作用など、多くの生体効果を期待でき、且つ人体に無害と考えられるガス状分子である。多くの副作用への不安を常に念頭に置きながら投与しなければならない他の薬剤に比べ、身体への負担ははるかに小さく、効果は場合によっては他の薬剤をも凌ぐので、医療や皮膚疾患を患う患者にとって、その利用効果は大である。
【選択図】なし

Description

乾癬は原因不明な難治性皮膚疾患であり、遺伝性および環境要因がその発症および遷延に関与する。その病態には、ＴＮＦα、ＩＬ−６（インターロインキン６）、ＩＬ−１７（インターロインキン１７）など多くのサイトカイン亢進が関与し、また白血球など血球細胞の接着因子とその遊走因子も関与する。活性酸素（ｒｅａｃｔｉｖｅ ｏｘｙｇｅｎ ｓｐｅｃｉｅｓ以下ＲＯＳ）が直接この疾患を引き起こすとの証拠はこれまで提示されていない。本発明の水素分子による乾癬症状の改善作用は、不明であった原因に活性酸素特にヒドロキシラジカルやペルオキシナイトライトなど、高反応性のＲＯＳが関与することを明らかにすると同時に、多くの副作用を持つ薬剤に依らない、生体内にも豊富に存在する水素分子を用いた革新的な治療法を、具体的に提供するものである。

問題を解決するための手段

水素分子の投与方法として、すでに市販されている水素水７．０を飲む方法、水素ガスを溶解させた点滴用液体を点滴する方法、そして水素分子を含む気体を吸引する方法などがある。

発明の効果

水素分子は、代謝改善や抗炎症作用など、多くの生体効果を期待でき、かつ人体に無害と考えられるガス状分子である。多くの副作用への不安を常に念頭に置きながら投与しなければならない薬剤に比べ、身体への負担ははるかに小さく、また効果は場合によっては薬剤をもしのぐので、医療や皮膚疾患を患う患者のＱＯＬ（Ｑｕａｌｉｔｙ ｏｆ Ｌｉｆｅ）にとって、その利用効果ははかりしれない。

７ｐｐｍの水素分子を含む水を毎日５００ｍｌ、約２か月間引用することにより、四肢に散在する乾癬性皮膚病変がほぼ消失し、症状として合併していた手関節などの関節炎が消褪した。このとき、ＩＬ−６やＴＮＦαなどのサイトカインを低下させることができた。

１ｐｐｍの水素分子を含む生理食塩水を１日５００ｍｌ、５日間点滴することにより、四肢および体幹に散在する乾癬性皮膚病変がほぼ消失し、症状として合併していた手関節などの関節炎が消褪した。このとき、ＩＬ−６やＴＮＦαなどのサイトカインを低下させることができた。

３％の水素分子を含む空気を１日１時間、５日間吸引することにより、四肢および体幹に散在する乾癬性皮膚病変がほぼ消失し、症状として合併していた手関節などの関節炎が消褪した。このとき、ＩＬ−６やＴＮＦαなどのサイトカインを低下させることができた。

１．６−３％の水素分子を含む水に、乾癬症状を呈する皮膚あるいは関節を１日１時間、５日間接触させることにより、四肢および体幹に散在する乾癬性皮膚病変がほぼ消失し、症状として合併していた手関節などの関節炎が改善した。

水素分子は、代謝改善や抗炎症作用など、多くの生体効果を期待でき、かつ人体に無害と考えられるガス状分子である。多くの副作用への不安を常に念頭に置きながら投与しなければならない薬剤に比べ、身体への負担ははるかに小さい。本実施例においても、副作用と思われる病態は観察されていない。本実施例における乾癬の病態は、薬剤においても完全に抑えることができなかったものであり、その効果は、薬剤をもしのいでいた。医療や皮膚疾患を患う患者のＱＯＬにとって、その利用効果ははかりしれない。

Claims (5)

1. 水素分子を含む水を飲用することにより、乾癬における皮膚症状および関節炎を消褪させる方法
2. 水素分子を含む点滴用液体を点滴することにより、乾癬における皮膚症状および関節炎を消褪させる方法
3. 水素分子を含む気体を吸引することにより、乾癬における皮膚症状および関節炎を消褪させる方法
4. 水素分子を含む液体を経皮吸収させることにより、乾癬における皮膚症状および関節炎を消褪させる方法
5. 水素分子を含む液体を皮膚に接触させることにより、乾癬における皮膚症状および関節炎を消褪させる方法