JP2016176536A - シール装置、及び圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】シール装置に対して内外の圧力の大小関係が逆転する場合においても、シール装置の性能を安定させる。【解決手段】互いに圧力の大小関係が変化する第一圧力領域Sと第二圧力領域Wとの間の、互いに対向する第一部材11と第二部材12との間に形成されたクリアランスCを、第一部材11と第二部材12のうち一方に形成された溝13と溝13に圧縮装着されたシール材14とからなるシール部15,16によってシールするシール装置10であって、クリアランスCの延在方向の一部をシールする第一シール部15と、第一シール部15と異なる位置で、クリアランスCの延在方向の一部をシールする第二シール部16と、クリアランスCにおける第一シール部15と第二シール部16との間の中間領域Mの圧力を調整する圧力調整部18と、を備えるシール装置10を提供する。【選択図】図2

Description

本発明は、互いに対向する二つの部材間をシールするシール装置、及び圧縮機に関する。
モータと圧縮機とが一体となっている圧縮機システムは、空気やガス等の気体を圧縮する圧縮機と、圧縮機を駆動させるモータとを有している。圧縮機システムでは、圧縮機のケーシングから延在する回転軸と、モータのケーシングから同様に延在するモータの回転軸とが接続され、モータの回転が圧縮機に伝達される。このモータ及び圧縮機の回転軸は、複数の軸受により支持されることで安定して回転する。
このような圧縮機システムは、例えば、非特許文献1に記載されているような海底生産システム(Subsea Production System)や、非特許文献2に記載されているような浮体式海洋石油貯蔵設備(Floating Production Storage and Offloading、FPSO)に使用される。
海底生産システムに使用される際には、圧縮機システムは、海底に設置され、海底から数千mの深さまで掘削した生産井から原油や天然ガス等が混在した生産流体を海上に送り出している。海底は高水圧であるため、圧縮機システムのケーシングは高い水圧に曝される。
ケーシングには、ケーシングの内部空間を覆うためのカバーや、配管が接続されている。これら、カバーや配管などの固定部をシールする際は、対向する面の一方に陥没形成された断面矩形状のリング収容溝と、リング収容溝に圧縮装着されたOリングなどのシール材から構成されたシール装置が用いられる。
三菱重工技報 Vol.34 No.5 P310−P313 Turbomachinery International September/October 2014 P18−P24
ところで、海底生産システムに使用される際は、圧縮機システムに使用されるシール装置の内外の圧力の大小関係が逆転する場合がある。
例えば、圧縮機システムを構成する圧縮機の停止中においては、圧縮機の内部空間の圧力Piが例えば、1ata(絶対圧力,atmosphere absolute)であるのに対して、海水の圧力Poが100ataである。即ち、圧縮機の内部空間の圧力Piと海水の圧力Poとの関係がPi<Po(内部空間側が低圧側、海水側が高圧側)となる。
この際、シール装置を構成するOリングは、高圧の海水の圧力Poによって低圧側である内部空間側に移動する。場合によっては、Oリングがリング収容溝からクリアランスへはみ出す。
一方、圧縮機の運転中においては、圧縮機の内部空間の圧力Piが、例えば500ataまで上昇する。即ち、圧縮機の内部空間の圧力Piと海水の圧力Poとの関係がPi>Po(内部空間側が高圧側、海水側が低圧側)となり、PiとPoとの大小関係が逆転する。この際、Oリングは圧縮機の内部圧力Piによって低圧側である海水側に移動する。
また、シール装置の内外の圧力の大小関係の逆転は、圧縮機の停止・運転の度に繰返し発生する。即ち、圧縮機の停止・運転の度にOリングは、リング収容溝の内部を移動して、摩耗したりむしれやねじれなどの損傷が生じたりする。
この発明は、シール装置に対して内外の圧力の大小関係が逆転する場合においても、シール装置の性能を安定させることができるシール装置を提供することを目的とする。
本発明の第一の態様によれば、シール装置は、互いに圧力の大小関係が変化する第一圧力領域と第二圧力領域との間の、互いに対向する第一部材と第二部材との間に形成されたクリアランスを、前記第一部材と前記第二部材のうち一方に形成された溝と前記溝に圧縮装着されたシール材とからなるシール部によってシールするシール装置であって、前記クリアランスの延在方向の一部をシールする第一シール部と、前記第一シール部と異なる位置で、前記クリアランスの延在方向の一部をシールする第二シール部と、前記クリアランスにおける前記第一シール部と前記第二シール部との間の中間領域の圧力を調整する圧力調整部と、を備えるシール装置。
このような構成によれば、圧力調整部を用いて、第一圧力領域の圧力と中間領域の圧力との大小関係、及び第二圧力領域の圧力と中間領域の圧力との大小関係が変化しないように、中間領域の圧力を調節することによって、第一シール部のシール材及び第二シール部のシール材の位置を安定させることができる。
上記シール装置において、前記圧力調整部は、前記中間領域の圧力を前記第一圧力領域の圧力及び第二圧力領域の圧力以下に設定してよい。
上記シール装置において、前記中間領域において前記クリアランスの延在方向の一部をシールする第三シール部と、前記第三シール部によって分割された二つの中間領域の圧力を調整する二つの圧力調整部と、を備えてよい。
このような構成によれば、クリアランスをシールするシール部の数が増えることによって、シール装置のシール性を向上させることができる。
上記シール装置において、二つの前記圧力調整部は、分割された前記中間領域の圧力を前記第一圧力領域の圧力及び第二圧力領域の圧力以下に設定してよい。
上記シール装置において、前記第一シール部と前記第二シール部と前記圧力調整部からなるシール部対が前記クリアランスの延在方向に複数設けられ、隣りあう前記シール部対の間のシール部対間領域の圧力を調整する少なくとも一つの第二圧力調整部を有してよい。
このような構成によれば、シール部のシール材の位置を安定させるとともに、シール装置のシール性を向上させることができる。
上記シール装置において、前記圧力調整部は、前記中間領域の圧力を前記第一圧力領域の圧力及び第二圧力領域の圧力以下に設定し、前記第二圧力調整部は、前記シール部対間領域の圧力を前記シール部対の前記中間領域の圧力以上に設定してよい。
本発明の第二の態様によれば、圧縮機は、上記いずれかのシール装置を備え、水圧が所定の圧力以上である水中に配置されることを特徴とする。
本発明によれば、圧力調整部を用いて、第一圧力領域の圧力と中間領域の圧力との大小関係、及び第二圧力領域の圧力と中間領域の圧力との大小関係が変化しないように、中間領域の圧力を調節することによって、第一シール部のシール材及び第二シール部のシール材の位置を安定させることができる。
本発明の第一実施形態における圧縮機システムを説明する模式図である。 本発明の第一実施形態におけるシール装置を説明する模式図である。 本発明の第二実施形態におけるシール装置を説明する模式図である。 本発明の第三実施形態におけるシール装置を説明する模式図である。
(第一実施形態)
以下、本発明に係る第一実施形態について図1及び図2を参照して説明する。
圧縮機システム1は、海洋油ガス田開発方式の一つである海底生産システム(Subsea Production System)に使用されて海底に設けられたり、浮体式海洋石油貯蔵設備(Floating Production Storage and Offloading、FPSO)に使用されて海上に設けられたりする。圧縮機システム1は、海底数百から数千mに存在する油ガス田の生産井から採取された油・ガス等の生産流体を作動流体として圧送する。
圧縮機システム1は、図1に示すように、回転軸として軸線O方向(図1左右方向)に延在するシャフト21を有する圧縮機2と、シャフト21に直接的に接続されるロータ31を有するモータ3と、シャフト21を支持する軸受部4と、モータ3と圧縮機2とを収容するケーシング5とを備えている。ケーシング5は、ケーシング本体5aと、カバー5bとから構成されている。本実施形態の圧縮機システム1は、モータと圧縮機とが一体となっているモータ圧縮機である。
圧縮機2は、ケーシング5内に収容され、ロータ31とともにシャフト21が軸線O回りに回転することでプロセスガスを圧縮する。本実施形態の圧縮機2は、軸線O方向に延在するシャフト21と、シャフト21の外周面に固定されたインペラ22と、インペラ22を収容するハウジング23とを有している。
シャフト21は、軸線O方向に延在する回転軸であり、軸線O回りに回転可能にケーシング5に支持されている。シャフト21は、ハウジング23を貫通しており、両端がハウジング23から延出している。シャフト21は、後述するケーシング5内において軸線O方向に延在している。
インペラ22は、シャフト21とともに回転し、インペラ22内部を通過する作動流体を圧縮して圧縮流体を生成する。
ハウジング23は、圧縮機2の外装であり、インペラ22を内部に収容している。ハウジング23は、ケーシング5内に収容されている。
モータ3は、圧縮機2に対して軸線O方向に間隔を空けてケーシング5内に収容されている。モータ3は、シャフト21と一体をなすように固定されたロータ31と、ロータ31の外周側に配置されるステータ32とを有している。
ロータ31は、シャフト21と一体となって軸線O回りに回転可能とされている。ロータ31は、圧縮機2のシャフト21に対してギア等を介さずに一体となって回転するように、軸線Oを基準とする周方向の外側であるシャフト21の外周側に直接的に接続されている。ロータ31は、例えば、ステータ32が回転磁界を生成することで誘導電流が流れる回転子鉄心(不図示)を有している。
ステータ32は、ロータ31を外周側から覆うように周方向に隙間33を空けて設けられている。ステータ32は、例えばロータ31の周方向に沿って複数配置された固定子鉄心(不図示)と、固定子鉄心に巻回された固定子巻線(不図示)とを有している。ステータ32は、外部から電流が流れることで回転磁場を生成してロータ31を回転させる。ステータ32は、ケーシング5内に固定されている。
軸受部4は、ケーシング5内に収容され、シャフト21を回転可能に支持する。本実施形態の軸受部4は、複数のジャーナル軸受41及びスラスト軸受42を備えている。
ジャーナル軸受41は、シャフト21に対して軸線Oを基準とする径方向に作用する荷重を支持する。ジャーナル軸受41は、軸線O方向からモータ3及び圧縮機2を挟み込むようにシャフト21の軸線O方向の両端に配置されている。ジャーナル軸受41は、圧縮機2が設けられた領域とモータ3が設けられた領域との間であって、後述するシール部材51よりもモータ3側にも配置されている。
スラスト軸受42は、シャフト21に形成されたスラストカラー21aを介して、シャフト21に対して軸線O方向に作用する荷重を支持する。スラスト軸受42は、圧縮機2が設けられた領域とモータ3が設けられた領域との間であって、後述するシール部材51よりも圧縮機2側に配置されている。
ケーシング5は、圧縮機2とモータ3とを内部に収容している。ケーシング5は、軸線Oに沿った円筒形状をなしている。ケーシング5の内面は、軸線O方向の圧縮機2とモータ3との間でシャフト21に向かって突出している。ケーシング5の突出した部分には、圧縮機2が設けられた領域とモータ3が設けられた領域との間をシールするシール部材51が設けられている。このシール部材51は、運動用の密封装置であり、回転するシャフト21とケーシング5との間をシールしている。
また、ケーシング5のカバー5b、プロセスガスを導入するインレット配管7、プロセスガスを排出するアウトレット配管8等の固定部には、接触式のシール装置10(密封装置)が設けられている。シール装置10は、固定用の密封装置である。
図2に示すように、本実施形態の圧縮機システム1に用いられているシール装置10は、シール装置10の内周側と外周側との間の、互いに対向する第一部材11と第二部材12との間に設けられている。第一部材11と第二部材12は、例えば、ケーシング本体5aとカバー5bであり、配管7,8とケーシング本体5aである。シール装置10は、第一部材11と第二部材12とを固定する部分における第一部材11と第二部材12との間のクリアランスC(隙間)をシール(密封)する装置である。
第一部材11と第二部材12の少なくとも一方には、複数(本実施形態は2本)のリング収容溝13が陥没するように形成されている。以下の説明では、2本のリング収容溝13のうち、内周側(本実施形態の圧縮機2では内部空間S側)のリング収容溝13を第一リング収容溝13aと呼び、外周側(本実施形態の圧縮機2では海水Wで満たされる領域側)のリング収容溝13を第二リング収容溝13bと呼ぶ。リング収容溝13は、断面矩形状をなしている。
リング収容溝13には、Oリング14が圧縮装着されている。Oリング14は、主に合成ゴムを原料として形成された断面円形のリング状のシール材である。Oリング14の断面形状は円形に限らず、例えば多角形状としてもよい。
Oリング14は、リング収容溝13に所定のつぶししろを与えて圧縮装着されている。シール装置10は、ゴム自体の反発力によってリング収容溝13の壁面に圧着してシール作用を行う。
以下、第一リング収容溝13aとOリング14とによって構成されるシール部を第一シール部15と呼び、第二リング収容溝13bとOリング14とによって構成されるシール部を第二シール部16と呼ぶ。
第一シール部15は、互いに対向する第一部材11と第二部材12との間に形成されたクリアランスCの延在方向(図2の左右方向)の一部をシールする。第二シール部16は、第一シール部15とは異なる位置で、クリアランスCの延在方向の一部をシールする。
第一シール部15は圧縮機2の内部空間S側のシール部であり、第二シール部16は海水W側のシール部である。
第一部材11と第二部材12との間のクリアランスCのうち、第一シール部15と第二シール部16との間の領域(以下、中間領域Mと呼ぶ)には、アキュムレータ18が接続されている。具体的には、中間領域Mには、圧力調整配管19を介してアキュムレータ18が接続されている。アキュムレータ18は、ケーシング5の内部に組み込まれてもよいし、ケーシング5の外部に固定されてもよい。アキュムレータ18は、中間領域Mの圧力を調整する圧力調整部として機能する。
アキュムレータ18は、中間領域Mを所望の圧力に調整可能な蓄圧器(圧力容器)である。中間領域Mには、媒体として気体が充填されている。中間領域Mに充填される媒体は、気体に限らず液体でもよい。即ち、アキュムレータ18に蓄えられる流体は、気体でも液体でもよい。
中間領域Mには、中間領域M内の圧力Pmを計測する圧力センサを設けてもよい。また、アキュムレータ18に調整用の気体を供給するための圧力源を接続してもよい。アキュムレータ18によって調整される気体の圧力の決定方法は後述する。
上述したように、本実施形態の圧縮機システム1は、高水圧の海底に設置されることがある。圧縮機システム1が海底に設置される場合、シールすべき第一部材11と第二部材12との間のクリアランスCであって、第二シール部16の外周側には、高水圧の海水Wが流入する。即ち、本実施形態のシール装置10は、第一シール部15の内周側(第一圧力領域)である圧縮機2の内部空間Sと、第二シール部16の外周側(第二圧力領域)である高水圧の海水Wとの間をシールする。
次に、アキュムレータ18の設定方法について説明する。アキュムレータ18は、中間領域M内の気体の圧力Pmが内部空間Sの圧力Pi及び海水Wの圧力Po(水圧)よりも小さくなるように設定されている。換言すれば、中間領域Mの圧力Pmは、シール装置10によってシールされるクリアランスCの内側及び外側の圧力Pi,Poよりも小さくなるように設定されている。即ち、中間領域Mの圧力Pmは、以下の関係式(1)を満たすように設定されている。
Pm ≦ Pi,Po ・・・(1)
本実施形態の圧縮機2の内部空間Sの圧力Piは、1ata(絶対圧力,atmosphere absolute)〜500ataの範囲で変化する。また、本実施形態の海水Wの圧力は1ata〜100ataの範囲で変化する。
本実施形態のアキュムレータ18は、中間領域Mの圧力Pmが1ata(Pm ≦ Pi,Po)となるように設定されている。
次に、本実施形態のシール装置10の作用について説明する。
圧縮機システム1が海中に配置されている場合、圧縮機2の停止時においては、例えば内部空間Sの圧力Pi=1ata、海水Wの圧力Po=100ataである。即ち、内部空間Sの圧力Piと海水Wの圧力Poとの関係は、
Pi < Po
となる。即ち、海水Wの圧力Poの方が内部空間Sの圧力Piよりも大きくなる。
ここで、本実施形態のシール装置においては、中間領域Mの圧力Pm=1ataとされていることによって、
Pm ≦ Pi,Po
となり、常にこの関係が保たれる。
この状態において、内部空間Sの圧力Piと中間領域Mの圧力Pmとは等しいため、第一シール部15のOリング14は動かない。第二シール部16のOリング14は、中間領域Mの圧力Pmよりも海水Wの圧力Poが高くなることによって、中間領域M側に移動する。
圧縮機2の運転時においては、例えば内部空間Sの圧力Pi=500ata、海水Wの圧力Po=100ataとなる。即ち、内部空間Sの圧力Piと海水Wの圧力Poとの関係は、
Pi > Po
となり、圧縮機2の停止時と比較して、圧力Piと圧力Poの大小関係が逆転(変化)する。即ち、シール装置10の内周側と外周側は、互いに圧力の大小関係が変化する。
この状態において、第一シール部15のOリング14は中間領域Mの圧力Pmよりも内部空間Sの圧力Piが高くなることによって、中間領域M側に移動する。第二シール部16のOリング14は、中間領域Mの圧力Pmと海水Wの圧力Poの大小関係が変化しないことによって、中間領域M側にて動かない。
圧縮機2が停止・運転を繰り返して圧力Piと圧力Poとの間の大小関係が変化(逆転)する場合においても圧力Piと圧力Pmとの間の大小関係、圧力Poと圧力Pmとの間の大小関係は変化しない。即ち、内部空間Sの圧力Piと海水Wの圧力Poとの間の大小関係が逆転する場合においても、Oリング14が内部空間S側(内周側)と海水W側(外周側)との間を移動することがない。
上記実施形態によれば、アキュムレータ18を用いて内部空間Sの圧力Piと中間領域Mの圧力Pmとの間の大小関係、及び海水Wの圧力Poと中間領域Mの圧力Pmとの間の大小関係が変化しないように、中間領域Mの圧力Pmを調節することによって、第一シール部15のOリング18及び第二シール部16のOリング18の位置を安定させることができる。
即ち、関係式(1)が成り立つように、中間領域Mの圧力Pmを調整することによって、圧縮機2の停止・運転の度にシール装置10の内外の圧力の大小関係の逆転が繰返し発生しても、Oリング18が内部空間S側と海水W側との間を行ったり来たりしなくなる。これにより、Oリング18の直径を安定させることができ、Oリング18がリング収容溝13の内部を移動して、摩耗したりむしれやねじれなどの損傷が生じたりすることを抑制することができる。
また、クリアランスCに二つのシール部15,16が設けられることによって、シール装置10のシール性をより向上させることができる。
また、アキュムレータ18に図示しない圧力源を接続するなどして、中間領域Mの圧力Pmは、随時調整が可能である。例えば、圧縮機2の運転中に、中間領域Mの圧力Pmを上昇させることによって、中間領域Mの圧力Pmと内部空間Sの圧力Piとの間の差圧、及び中間領域Mの圧力Pmと海水Wの圧力Poとの間の差圧を小さくすることができる。これにより、Oリング18にかかる負担を軽減することができる。
(第二実施形態)
以下、本発明の第二実施形態のシール装置10Bを図面に基づいて説明する。なお、本実施形態では、上述した第一実施形態との相違点を中心に述べ、同様の部分についてはその説明を省略する。
図3に示すように、本実施形態のシール装置10Bは、第一シール部15と第二シール部16に加えて、第一シール部15と第二シール部16との間に、第三シール部25を設けている。第三シール部25は、中間領域MにおいてクリアランスCの延在方向の一部をシールするシール部である。
本実施形態のシール装置10Bは、内部空間S側と海水W側との間のクリアランスCに3つのシール部を有している。
中間領域は、第一中間領域M1と第二中間領域M2とに分割される。また、第一中間領域M1には、第一アキュムレータ18aが接続され、第二中間領域M2には、第二アキュムレータ18bが接続されている。
第一アキュムレータ18aには、第一アキュムレータ18aに調整用の気体を供給するための圧力源20aが接続されている。同様に、第二アキュムレータ18bには、第二アキュムレータ18bに調整用の気体を供給するための圧力源20bが接続されている。
第一中間領域M1には、第一中間領域M1の圧力Pm1を測定する第一圧力センサ24aが設けられている。第二中間領域M2には、第二中間領域M2の圧力Pm2を測定する第二圧力センサ24bが設けられている。
同様に、シール装置10Bは、内部空間Sの圧力Piを測定する圧力センサ24c、海水Wの圧力Poを測定する圧力センサ24dも有している。圧縮機2の回転数などによって内部空間Sの圧力Piを把握することができれば、圧力センサ24cは省略することができる。同様に、海水Wの圧力Poを把握することができれば、圧力センサ24dは省略することができる。
即ち、第一中間領域M1の圧力Pm1は、第一アキュムレータ18aによって調節可能であり、第二中間領域M2の圧力Pm2は、第二アキュムレータ18bによって調節可能である。
次に、本実施形態のシール装置10Bの制御方法について説明する。
図示しない制御装置は、圧力センサ24を参照して、第一中間領域M1の圧力Pm1が内部空間Sの圧力Pi以下となるように、かつ、第二中間領域M2の圧力Pm2が海水Wの圧力Po以下となるように、アキュムレータ18a,18b、及び圧力源20a,20bを制御する。
さらに、制御装置は、内部空間Sの圧力Piと第一中間領域M1の圧力Pm1との差圧、第一中間領域M1の圧力Pm1と第二中間領域M2の圧力Pm2との差圧、及び第二中間領域M2の圧力Pm2と海水Wの圧力Poとの差圧が、所定の圧力(例えば200ata)以下となるように、アキュムレータ18a,18b、及び圧力源20a,20bを制御する。
即ち、制御装置は、クリアランスCの延在方向においてシール部を介して隣り合う領域間の差圧が、所定の圧力以下となるような制御を行う。
即ち、内部空間Sの圧力Piが1ataであるときは、第一中間領域M1の圧力Pm1は、1ata以下に制御され、内部空間Sの圧力Piが500ataであるときは、第一中間領域M1の圧力Pm1は、300ata以上500ata以下に制御される。
上記実施形態によれば、シール装置10Bを構成するシール部の数が第一実施形態のシール装置10よりも多いため、シール装置10Bのシール性を向上させることができる。
また、第三シール部25のOリング14は、内部空間S側と海水W側とを移動することがあるものの、組成が不安定な内部空間Sのガスや、海水Wに曝されることがないため、Oリング14の疲労が低減され、また、材料の選定が容易となる。
(第三実施形態)
以下、本発明の第三実施形態のシール装置10Cを図面に基づいて説明する。なお、本実施形態では、上述した第一実施形態との相違点を中心に述べ、同様の部分についてはその説明を省略する。
図4示すように、本実施形態のシール装置10Cは、第一シール部15aと第二シール部16aとアキュムレータ18cとからなる第一シール部対27と、第一シール部15bと第二シール部16bとアキュムレータ18dとからなる第二シール部対28と、を有し、第一シール部対27と第二シール部対28とがクリアランスCの延在方向に隣接して設けられている。即ち、本実施形態のシール装置10Cは、4つのシール部を有している。
また、隣り合う第一シール部対27と第二シール部対28の間の領域(以下、シール部対間領域Rと呼ぶ)には、この領域の圧力を調整する第二圧力調整部として機能するアキュムレータ18eが接続されている。第二実施形態のシール装置10Bと同様に、アキュムレータ18には、圧力源20が接続されており、クリアランスCの各領域S,M3,R,M4,Wには、圧力センサ24が設けられている。
次に、本実施形態のシール装置10Cの制御方法について説明する。
図示しない制御装置は、圧力センサ24を参照して、第一シール部対27の中間領域M3の圧力Pm3が内部空間Sの圧力Pi及びシール部対間領域Rの圧力Pr以上となるように、かつ、第二シール部対28の中間領域M4の圧力Pm4が海水Wの圧力Po及びシール部対間領域Rの圧力Pr以上となるように、アキュムレータ18及び圧力源20を制御する。
即ち、制御装置は、中間領域M3,M4の圧力Pm3,Pm4が、シール部を介して隣り合う領域の圧力以下となるように、圧力調整部であるアキュムレータ18を制御する。
さらに、制御装置は、内部空間Sの圧力Piと中間領域M3の圧力Pm3との差圧、中間領域M3の圧力Pm3とシール部対間領域Rの圧力Prとの差圧、シール部対間領域Rの圧力Prと中間領域M4の圧力Pm4との差圧、及び中間領域M4の圧力Pm4と海水Wの圧力Poとの差圧が、所定の圧力(例えば200ata)以下となるように、アキュムレータ18、及び圧力源20を制御する。
即ち、制御装置は、各領域S,M3,R,M4,W間の差圧が過度に大きくなり、Oリング14に負担をかけない様な制御を行う。
上記実施形態によれば、シール装置10Cを構成するシール部の数が第二実施形態のシール装置10Bよりも多いため、シール装置10Cのシール性を向上させることができる。
また、シール部対27,28を構成するOリング14は、移動しないか、中間領域M3,M4側に押圧される構成となるため、第一実施形態のシール装置10と同様に、Oリング14の位置を安定させることができる。
なお、本実施形態では、シール部対27,28をクリアランスCの延在方向の2ヶ所に設ける構成としたが、シール部対の数はこれに限らず、3ヶ所以上としてもよい。3ヶ所以上とすることによってシール装置10Cのシール性のさらなる向上を図ることができる。
以上、本発明の実施形態について詳細を説明したが、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内において、種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記各実施形態においては、平面に適用されるシール装置を用いたが、これに限ることはなく、シール装置は、円筒面に適用することも可能である。
また、シール装置10は、圧縮機システム1に設けられるシール装置のうち少なくとも一ヶ所に設けられていればよい。
1 圧縮機システム
2 圧縮機
3 モータ
4 軸受部
5 ケーシング
5a ケーシング本体
5b カバー
7 インレット配管
8 アウトレット配管
10,10B,10C シール装置
11 第一部材
12 第二部材
13 リング収容溝(溝)
14 Oリング(シール材)
15 第一シール部
16 第二シール部
18 アキュムレータ(圧力調整部)
19 圧力調整配管
20 圧力源
21 シャフト
22 インペラ
23 ハウジング
24 圧力センサ
25 第三シール部
27 第一シール部対
28 第二シール部対
31 ロータ
32 ステータ
51 シール部材
C クリアランス
M 中間領域
O 軸線
R 調整領域
S 内部空間(第一圧力領域)
W 海水(第二圧力領域)

Claims (7)

  1. 互いに圧力の大小関係が変化する第一圧力領域と第二圧力領域との間の、互いに対向する第一部材と第二部材との間に形成されたクリアランスを、前記第一部材と前記第二部材のうち一方に形成された溝と前記溝に圧縮装着されたシール材とからなるシール部によってシールするシール装置であって、
    前記クリアランスの延在方向の一部をシールする第一シール部と、
    前記第一シール部と異なる位置で、前記クリアランスの延在方向の一部をシールする第二シール部と、
    前記クリアランスにおける前記第一シール部と前記第二シール部との間の中間領域の圧力を調整する圧力調整部と、を備えるシール装置。
  2. 前記圧力調整部は、前記中間領域の圧力を前記第一圧力領域の圧力及び第二圧力領域の圧力以下に設定することを特徴とする請求項1に記載のシール装置。
  3. 前記中間領域において前記クリアランスの延在方向の一部をシールする第三シール部と、
    前記第三シール部によって分割された二つの中間領域の圧力を調整する二つの圧力調整部と、を備える請求項1に記載のシール装置。
  4. 二つの前記圧力調整部は、分割された前記中間領域の圧力を前記第一圧力領域の圧力及び第二圧力領域の圧力以下に設定することを特徴とする請求項3に記載のシール装置。
  5. 前記第一シール部と前記第二シール部と前記圧力調整部からなるシール部対が前記クリアランスの延在方向に複数設けられ、隣りあう前記シール部対の間のシール部対間領域の圧力を調整する少なくとも一つの第二圧力調整部を有する、請求項1に記載のシール装置。
  6. 前記圧力調整部は、前記中間領域の圧力を前記第一圧力領域の圧力及び第二圧力領域の圧力以下に設定し、
    前記第二圧力調整部は、前記シール部対間領域の圧力を前記シール部対の前記中間領域の圧力以上に設定する請求項5に記載のシール装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のシール装置を備え、
    水圧が所定の圧力以上である水中に配置される圧縮機。
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