JP2016161293A - クランクシャフトの特性試験装置 - Google Patents

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豊 近藤
良徳 北中
Yoshitoku Kitanaka
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Abstract

【課題】試験時の作業性が良く、精度の高い試験結果を得ることができるクランクシャフトの特性試験装置を提供する。【解決手段】少なくとも一端を開放端11oとしたシリンダ11を有するシリンダブロック10と、シリンダ11内で往復運動を行うピストン20と、ピストン20の往復運動に伴いコンロッド30を介して回転するクランクシャフト40を回転自在に支持する軸受部50と、シリンダ11の開放端11oからピストン20を周期的に加圧する加圧機構100と、を備える。加圧機構100によって、エンジンの駆動時における燃焼室内での爆発に伴いピストン20が受ける荷重を模擬できるため、クランクシャフト40に実際に生じ得る現象を再現でき、クランクシャフト40の特性試験の測定精度が高い。【選択図】図2

Description

本発明は、ピストンの往復運動に伴い回転運動を行うクランクシャフトの特性試験装置に関する。
エンジンは、シリンダブロックの内側にクランクシャフトを収容しており、ピストンの往復運動に伴ってクランクシャフトが回転運動するようになっている。クランクシャフトは、コンロッドを介してピストンと連結されているため、エンジンの駆動時における燃焼室内での爆発によってピストンが受ける衝撃はクランクシャフトにまで作用することになる。クランクシャフトに衝撃が加わると、クランクシャフトが変形するなどの不具合が生じる虞があるため、クランクシャフトの強度や耐久性などの特性を確認する試験が行われている。特許文献1には、クランクシャフトを支持する軸受部の強度や耐久性を確認する試験装置が開示されている。
特開平11−316174号公報
特許文献1の試験装置では、一対の加振板の間にシリンダブロックを固定して、両加振板を振動させることで、シリンダブロックとシャフト部材(クランクシャフト)とを相対的に振動させ、軸受部に所定の荷重を加えている。そのため、特許文献1の試験装置では、燃焼室内での爆発に伴いクランクシャフトに作用する衝撃という実際に生じる現象を模擬できておらず、試験による測定精度が低い。試験対象であるクランクシャフトなどを実際にエンジンに組み込んで試験を行うこともできるが、この場合、エンジンへの組み込み作業に手間がかかる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的の一つは、試験時の作業性が良く、精度の高い試験結果を得ることができるクランクシャフトの特性試験装置を提供することにある。
本発明のクランクシャフトの特性試験装置は、少なくとも一端を開放端としたシリンダを有するシリンダブロックと、前記シリンダ内で往復運動を行うピストンと、前記ピストンの往復運動に伴いコンロッドを介して回転するクランクシャフトを回転自在に支持する軸受部と、前記シリンダの開放端から前記ピストンを周期的に加圧する加圧機構と、を備える。
上記クランクシャフトの特性試験装置は、シリンダの開放端からのピストンへの加圧によって、エンジンの駆動時における燃焼室内での爆発に伴いピストンが受ける荷重を模擬できるため、燃焼室内での爆発によってコンロッドを介してクランクシャフトが受ける荷重を再現できる。よって、爆発に伴ってクランクシャフトに実際に生じ得る現象を精度良く再現でき、クランクシャフトの特性試験の測定精度を向上できる。上記クランクシャフトの特性試験装置は、シリンダの開放端からピストンを周期的に加圧する加圧機構を備えることで、実際にエンジンにクランクシャフトを組み込んで試験を行わなくとも、実際のエンジンの駆動時(爆発時)にクランクシャフトに生じ得る現象を再現できるため、構造が簡易であり、試験時の作業性に優れる。
実施形態1に係るクランクシャフトの特性試験装置を示す概略側断面図である。 実施形態1に係るクランクシャフトの特性試験装置を示す概略上断面図である。 実施形態2に係るクランクシャフトの特性試験装置を示す概略側断面図である。 実施形態2に係るクランクシャフトの特性試験装置を示す概略上断面図である。
以下、図面を参照して、本発明のクランクシャフトの特性試験装置を具体的に説明する。図中、同一符号は同一名称物を示す。
≪実施形態1≫
・全体構成
実施形態1のクランクシャフトの特性試験装置1Aは、図1,2に示すように、一端を開放端11oとしたシリンダ11を有するシリンダブロック10と、シリンダ11内で往復運動を行うピストン20と、ピストン20の往復運動に伴いコンロッド30を介して回転するクランクシャフト40を回転自在に支持する軸受部50と、シリンダ11の開放端11oからピストン20を周期的に加圧する加圧機構100と、を備える。本実施形態1のクランクシャフトの特性試験装置1Aの主たる特徴とするところは、加圧機構100によって、エンジンの駆動時における燃焼室内での爆発に伴いピストン20が受ける荷重を模擬することにある。この爆発に伴ってコンロッド30を介してクランクシャフト40が受ける荷重を再現し、クランクシャフト40に実際に生じ得る現象を再現した上で、クランクシャフト40の特性試験を行う。以下、構成要素ごとに詳細に説明する。
・シリンダブロック
シリンダブロック10は、シリンダ11を有し、ピストン20やコンロッド30、クランクシャフト40などを収容する。ここでは、シリンダブロック10は、図2に示すように、三つのシリンダ11,…を有する。シリンダブロック10は、一端側(エンジンにおいてシリンダヘッドが配置される側)には何も配置されず、シリンダ11,…の一端を開放端としており、他端側にはクランクシャフト40を支持する軸受部50(詳細は後述する)が取り付けられている。シリンダブロック10には、所定の仕様を満たすことが確認されている量産品などを利用することができる。
・ピストン、コンロッド、クランクシャフト
ピストン20は、シリンダ11内で往復運動を行い、コンロッド30は、ピストン20とクランクシャフト40とを連結し、ピストン20の往復運動とクランクシャフト40の回転運動とを伝動する。ピストン20やコンロッド30には、所定の仕様を満たすことが確認されている基準品(例えば量産品)を利用することができる。
クランクシャフト40は、レシプロエンジンでピストン20の往復運動を回転運動に変える軸であり、シリンダブロック10に支持される主軸であるクランクジャーナルと、コンロッド30が取り付けられるクランクピン及びクランクアームと、コンロッド30などと重量バランスをとるためのカウンターウエイトと、を備える。クランクシャフト40は、エンジンの主柱ともいえる部品であり、一般に、炭素鋼や特殊鋼などで作られる鍛造品である。クランクシャフト40の形状は、シリンダ11の配列、シリンダ11数、振動などを考慮して決められる。クランクシャフト40は、本実施形態1の試験装置1Aにおける試験対象であり、所定の仕様を満たす基準品と基本仕様が共通するものを用いる。ここで、「基本仕様が共通する」とは、基準品と仕様が同一である場合は勿論、特定の仕様が異なる場合を含む。「特定の仕様」とは、クランクシャフト40の特性に影響を及ぼすことが予想される仕様のことである。特定の仕様の具体例には、クランクジャーナル、クランクピン、クランクアーム、カウンターウエイトの形状・寸法・材質などが挙げられる。
・軸受部
軸受部50は、クランクシャフト40を回転自在に支持する部材である。軸受部50は、クランクシャフト40のクランクジャーナルを支持するように形成されている。シリンダブロック10の他端側にクランクシャフト40を格納するクランクケース(図示せず)を取り付けて、このクランクケースに形成された軸受構造を軸受部50として利用してもよい。軸受部50は、例えば、シリンダブロック10とクランクケースとを分離することで、クランクシャフト40を着脱可能な構成となっている。
・加圧機構
加圧機構100は、エンジンの駆動時における燃焼室内での爆発によってピストン20に作用する荷重を発生させ、この荷重でピストン20を周期的に加圧する機構である。加圧機構100として、上記爆発と同等の荷重を発生させ、この荷重でピストン20に周期的に衝撃を加える形態が挙げられる。ここでは、回転運動によってエンジンの駆動時(爆発時)と同等の荷重を発生させ、この回転を利用してピストン20を打撃する打撃機構の例を説明する。加圧機構(打撃機構)100は、回転軸120に軸支されて回転する回転部材110と、回転部材110(回転軸120)を回転する回転モータ130と、回転部材110のトルクを測定するトルクメータ140と、回転部材110の回転に伴い往復運動する往復部材150と、を備える。往復部材150は、ピストン20を打撃する打撃部150pを備える。
回転部材110は、回転軸120から外方に突出した棒状であり、ピストン20の個数分(ここでは三つ)が回転軸120の軸方向に沿って並列して配置されている(図2を参照)。三つの回転部材110,…は、三つのピストン20,…の各往復形態に対応して配置されている。回転部材110は、上記爆発と同等の荷重で相手部材を打撃するため、強度に優れる材料(例えば鋼材など)によって構成されていることが好ましい。回転モータ130は、回転部材110に上記爆発と同等の荷重を付与できる程度の推力を有するモータが好ましい。
往復部材150は、回転部材110の回転に伴い往復運動し、回転部材110からの打撃をピストン20への打撃とする介在部材である。往復部材150は、一端側に上記回転部材110により打撃される被打撃部150qと、他端側にピストン20を打撃する打撃部150pと、往復部材150を回転部材110側に付勢するスプリング151と、を備える。往復部材150は、被打撃部150qが回転部材110の打撃面の外縁側近傍において回転部材110に直交状態で打撃されるように配置される(図1を参照)。そして、往復部材150は、被打撃部150qが回転部材110に直交状態で接触しているとき、打撃部150pが上死点近傍に位置するピストン20に接触するような長さを有する。つまり、本実施形態1の試験装置1Aでは、ピストン20が上死点近傍に位置するときにピストン20を打撃することで、上記爆発に伴いピストン20が受ける衝撃を模擬している。ここで、「上死点近傍」とは、ピストンが上死点に位置するときや、ピストンが上死点に到達後、下死点に向かって下降し始めた瞬間の位置のことを言う。
往復部材150は、スプリング151によって回転部材110側に付勢されている。よって、往復部材150は、回転部材110によって被打撃部150qが打撃されてピストン20側に向かって進行し、打撃部150pでピストン20を打撃すると、その後すぐに回転部材110側に戻る。そして、往復部材150は、回転部材110の回転に伴い被打撃部150qが再度打撃されて、打撃部150pでピストン20を打撃する、…を繰り返す。そのため、ピストン20への打撃は周期的に行われる。往復部材150は、例えばボールガイドブッシュなどで往復運動可能に支持される。
ピストン20は、往復部材150の打撃部150pで打撃されると、上死点近傍から下死点に向かって下降し、下死点に到達すると、また上死点に向かって上昇する。そして、上死点近傍で往復部材150の打撃部150pで再度打撃されて、下死点に向かって下降する、…を繰り返す。ピストン20には、コンロッド30を介してクランクシャフト40が連結されているため、このピストン20の往復運動に伴い、クランクシャフト40は回転運動を行う。つまり、クランクシャフト40の回転は、打撃機構100によるピストン20への打撃によって行われていることになる。そのため、ここでは、クランクシャフト40を回転させるアクチュエータなどは設けていない。
クランクシャフト40は、コンロッド30を介してピストン20と連結されているため、ピストン20が受けた打撃機構100による上記爆発と同等の荷重は、クランクシャフト40にまで作用することになる。つまり、本実施形態1の試験装置1Aによれば、実際のエンジンの駆動時における燃焼室内での爆発によってクランクシャフトに作用する実際の衝撃を再現でき、その爆発によってクランクシャフトに生じ得る現象を再現できる。
・測定機構
測定機構190は、上記打撃機構100によりピストン20を介してクランクシャフト40に作用する衝撃によって、クランクシャフト40に生じ得る現象を測定する。ここでは、クランクシャフトの変形の有無の判定として回転抵抗を測定する例を説明する。測定機構190は、クランクシャフト40の回転のトルクを測定するトルクメータ191を備える。また、クランクシャフト40をその回転と逆方向に回転させ、クランクシャフト40の回転にブレーキをかける出力用モータ192を備える。クランクシャフト40の回転にブレーキをかけながらトルクメータ191で測定することで、クランクシャフト40の空回転を阻止でき、正確な測定結果を得易い。
クランクシャフト40の変形の有無の判定は、通常時のクランクシャフトの回転トルクに対する比較で行うことができる。この通常時のクランクシャフトの回転トルクの測定は、所定の仕様を満たすクランクシャフト(基準品)を用いて、ピストンを打撃せずに例えば出力用モータ192でクランクシャフトを回転させた状態で行う。この通常時のクランクシャフトの回転トルクは、一般的に、周期的な正弦波となる。クランクシャフト40に変形が生じた場合、回転抵抗が大きくなるため、損失が生じる。この損失によって、通常時の回転トルクにおける周期的な正弦波に対して例えば山高さが変化し(山高さが大きくなったり小さくなったりする)、きれいな正弦波とならない。よって、本実施形態1の試験装置1A(爆発を模擬する)によって測定されたクランクシャフト40の回転トルクのデータを、通常時(爆発を模擬しない)のクランクシャフトの回転トルクのデータと比較すると、その差によってクランクシャフト40の変形の有無が判定できる。また、上記データの差が、クランクシャフト40の変形によって生じた損失であり、その変形度合いも分かる。つまり、上記データの差が小さいほど、基準品に近い特性を有すると判断できる。
・その他
上記のクランクシャフトの特性試験装置1Aは、シリンダ11とピストン20との間に潤滑油を噴射する機構を備えることで、両者の焼付きを防止することができる。また、シリンダブロック10の外周面を、実際のエンジンの駆動時と同等の温度の保温液で保温する機構を備えることで、実際のエンジンの駆動時の再現性が高く、精度の高い試験結果を得ることができる。
上記のクランクシャフトの特性試験装置1Aは、シリンダブロック10や、打撃機構100、測定装置190などの構成部材が、適宜固定部材100fによって固定されている。
・効果
本実施形態1のクランクシャフトの特性試験装置1Aは、シリンダ11の開放端11oからのピストン20への加圧によって、エンジンの駆動時における燃焼室内での爆発に伴いピストン20が受ける荷重を模擬できるため、燃焼室内での爆発によってコンロッド30を介してクランクシャフト40が受ける荷重を再現できる。よって、爆発に伴う衝撃によってクランクシャフト40に実際に生じ得る現象を精度良く再現でき、クランクシャフト40の特性試験の測定精度を向上できる。
特に、本実施形態1のクランクシャフトの特性試験1Aは、加圧機構100として、エンジンの爆発と同等の荷重を発生させ、この荷重でピストン20に周期的に衝撃を加える打撃機構を用いており、爆発に伴う衝撃によってクランクシャフト40に実際に生じ得る現象をさらに精度良く再現できる。
本実施形態1のクランクシャフトの特性試験装置1Aは、シリンダ11の開放端11oからピストン20を周期的に加圧する加圧機構100を備えることで、実際にエンジンにクランクシャフトを組み込んで試験を行わなくとも、実際のエンジンの駆動時(爆発時)にクランクシャフトに生じ得る現象を再現できるため、構造が簡易であり、試験時の作業性に優れる。
≪実施形態2≫
実施形態2では、図3,4に示すように、加圧機構として、直線運動によってエンジンの駆動時(爆発時)と同等の荷重を発生させ、この直線運動を利用してピストンを周期的に打撃する別の打撃機構の例を説明する。加圧機構(打撃機構)200は、二次コイル222を備える固定子と、一次コイル221を備える可動子210と、可動子210の位置を測定するリニアエンコーダ250と、を備える。可動子210は、リニアガイド240に滑動自在に支持される。そして、可動子210の先端部には、ピストン20を打撃する打撃部230を備える。また、本実施形態2では、測定機構として、クランクシャフトの変形の有無の判定としてその回転の動き(回転量や回転角度など)を測定する例を説明する。測定機構290は、クランクシャフト40の回転数(回転速度)を測定する回転エンコーダ291を備える。また、実施形態1と同様に、クランクシャフト40をその回転と逆方向に回転させ、クランクシャフト40の回転にブレーキをかける出力用モータ292を備える。実施形態2のクランクシャフトの特性試験装置1Bは、その他の構成(シリンダブロック10、ピストン20、コンロッド30、クランクシャフト40、軸受部50など)については、実施形態1と同様である。
打撃機構200は、ピストン20の個数分(ここでは三つ)が並列されており、各ピストン20に対応してそれぞれピストン20を周期的に打撃する。つまり、各打撃機構200は、各ピストン20の各往復形態に対応してそれぞれ制御される。各打撃機構200は、全て同じ構成であるため、図3,4では、一つの打撃機構200についてのみ図示している。
可動子210は、一次コイル221及び二次コイル222の通電によって固定子に対して駆動され、高速往復運動を行う。固定子は、間隔を有して対向配置される一対の平板状部材で、各平板状部材に二次コイル222を備える。可動子は、固定子を構成する両平板状部材の間に配置される断面が矩形の角柱部材で、二次コイル222に対向する面に一次コイル221を備える。一次コイル221及び二次コイル222は、可動子210に上記爆発と同等の荷重の推力を付与できるものが好ましい。打撃部230は、可動子210が原点位置からピストン20側に最も動いた位置において、その位置から上死点近傍に位置するピストン20に接触するような長さを有する。つまり、本実施形態2の試験装置1Bでも、ピストン20が上死点近傍に位置するときにピストン20を打撃することで、上記爆発に伴いピストン20が受ける衝撃を模擬している。可動子210は高速往復運動を行うため、可動子210の先端部に備わる打撃部230によって、ピストン20を瞬間的に周期的に打撃することができる。本例では、可動子・固定子を備えるリニアガイドに、リニアモータを用いた公知のLMガイドを利用している。
打撃機構200は、各ピストン20の各往復形態に対応して、ピストン20がそれぞれ上死点近傍に位置するごとに打撃部230でピストン20を打撃するように制御を行う。よって、本実施形態2の試験装置1Bにおいても、ピストン20が上死点近傍に位置する度にピストン20を衝撃部230で打撃することで、コンロッド30を介してクランクシャフト40の回転を行っている。そのため、ここでは、クランクシャフト40を回転させるアクチュエータなどは設けていない。
クランクシャフト40は、コンロッド30を介してピストン20と連結されているため、ピストン20が受けた打撃機構200による上記爆発と同等の荷重は、クランクシャフト40にまで作用することになる。よって、本実施形態2の試験装置1Bにおいても、実際のエンジンの駆動時における燃焼室内での爆発によってクランクシャフトに作用する実際の衝撃を再現でき、その爆発によってクランクシャフトに生じ得る現象を再現できる。
クランクシャフト40の変形の有無の判定は、通常時のクランクシャフトの回転の動きに対する比較で行うことができる。この通常時のクランクシャフトの回転の動きの測定は、所定の仕様を満たすクランクシャフト(基準品)を用いて、ピストンを打撃せずに例えば出力用モータでクランクシャフトを回転させて回転エンコーダで測定する。そして、本実施形態2の試験装置1B(爆発を模擬する)によって測定されたクランクシャフト40の回転エンコーダ291による測定結果を、通常時(爆発を模擬しない)のクランクシャフトの回転エンコーダによる測定結果と比較し、その結果の差によってクランクシャフト40の変形の有無を判定する。クランクシャフト40に変形が生じた場合、回転抵抗が大きくなり、損失が生じるため、クランクシャフト40の回転速度が通常時よりも遅くなる。より具体的には、ピストン20の特定の移動範囲に対応するクランクシャフト40の回転速度が変化するため、単位回転角ごとのクランクシャフト40の周速などを基準品と対比すればよい。この回転速度の変化によって、上記変形の有無を判定することが挙げられる。上記結果の差が、クランクシャフト40の変形によって生じた損失であり、その変形度合いも分かる。
本実施形態2の試験装置1Bは、打撃機構200として、直線運動によってエンジンの駆動時(爆発時)と同等の荷重を発生させており、この直線運動を利用してピストン20を周期的に打撃するため、構造が簡易である。
≪その他≫
上記の実施形態1,2では、クランクシャフト40の回転は、加圧機構100,200によるピストン20への加圧によってコンロッド30を介して行う形態を説明したが、クランクシャフトを回転する回転機構を備え、加圧機構によるピストンへの打撃とは別にクランクシャフトを回転させることもできる。この場合、クランクシャフトの回転に伴いコンロッドを介してピストンが往復運動することになるため、加圧機構は、ピストンが上死点近傍の位置となったときに、ピストンを加圧する。
上記の実施形態1,2では、測定機構190,290によりクランクシャフト40の回転抵抗や回転の動きを測定し、クランクシャフト40の変形の有無を検査する試験の形態を説明したが、爆発による衝撃によって影響され得るクランクシャフトのいずれの特性の試験を行うこともできる。例えば、クランクシャフトの耐久試験や、応力の掛かり方などを試験することができる。また、クランクシャフトを支持する軸受部の耐久性や摩耗度、強度なども試験することができる。さらに、上記爆発に伴ってクランクシャフトの回転に影響を及ぼす部材(コンロッドなど)の特性試験も期待できる。
本発明のクランクシャフトの特性試験装置は、クランクシャフトやクランクシャフトの回転に影響を及ぼす部材の特性試験に好適に利用できる。特に、エンジンの駆動時(爆発時)の衝撃に伴うクランクシャフトへの影響によるクランクシャフトの特性試験に好適に利用できる。
1A,1B クランクシャフトの特性試験装置
10 シリンダブロック 11 シリンダ 11o 開放端
20 ピストン 30 コンロッド 40 クランクシャフト 50 軸受部
100 加圧機構(打撃機構)
110 回転部材 120 回転軸 130 回転モータ
140 トルクメータ
150 往復部材 150p 打撃部 150q 被打撃部
151 スプリング
100f 固定部材
190 測定機構 191 トルクメータ 192 出力用モータ
200 加圧機構(打撃機構)
210 可動子 221 一次コイル 222 二次コイル
230 打撃部
240 リニアガイド 250 リニアエンコーダ
290 測定機構 291 回転エンコーダ 292 出力用モータ

Claims (1)

  1. 少なくとも一端を開放端としたシリンダを有するシリンダブロックと、
    前記シリンダ内で往復運動を行うピストンと、
    前記ピストンの往復運動に伴いコンロッドを介して回転するクランクシャフトを回転自在に支持する軸受部と、
    前記シリンダの開放端から前記ピストンを周期的に加圧する加圧機構と、を備えるクランクシャフトの特性試験装置。
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