JP2016152307A - 有機太陽電池モジュールおよびその製造方法、並びに電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】構造が簡単で作製工程を減少させることが可能で、かつ性能ばらつきが抑制された有機太陽電池モジュールおよびその製造方法、並びに電子機器を提供すること。【解決手段】本発明の有機太陽電池モジュールは、基板上に電気的に接続した2以上の有機太陽電池セルを備える有機太陽電池モジュールであって、前記有機太陽電池セルは、第一電極層、有機層、および第二電極層を含み、少なくとも1つの有機太陽電池セルの第一電極層と、該有機太陽電池セルと隣り合う有機太陽電池セルの第二電極層とは、前記第一電極層上に形成された導電性ピラーにより導通し、前記導電性ピラーは、導電性材料および撥液剤を含むことを特徴とする。【選択図】図3
Description
本発明は、有機太陽電池モジュールおよびその製造方法、並びに電子機器に関する。
太陽電池(薄膜太陽電池)モジュールは、光信号を電気信号に変換するフォトダイオードや撮像素子、光エネルギーを電気エネルギーに変換する太陽電池に代表されるように、光入力に対して電気出力を示す装置である。
太陽電池モジュールは、化石燃料の枯渇問題や地球温暖化問題を背景に、クリーンエネルギー源として近年大変注目され、研究開発が盛んに行なわれている。
従来、実用化されてきたのは、単結晶Si、多結晶Si、アモルファスSi等に代表されるシリコン系太陽電池モジュールであるが、高価であることや原料Siの不足問題等が表面化するにつれて、次世代太陽電池モジュールへの要求が高まりつつある。このような背景の中で、有機太陽電池モジュールは、安価で毒性が低く、原材料不足の懸念もないことから、シリコン系太陽電池モジュールに次ぐ次世代の太陽電池モジュールとして大変注目を集めている。
従来、実用化されてきたのは、単結晶Si、多結晶Si、アモルファスSi等に代表されるシリコン系太陽電池モジュールであるが、高価であることや原料Siの不足問題等が表面化するにつれて、次世代太陽電池モジュールへの要求が高まりつつある。このような背景の中で、有機太陽電池モジュールは、安価で毒性が低く、原材料不足の懸念もないことから、シリコン系太陽電池モジュールに次ぐ次世代の太陽電池モジュールとして大変注目を集めている。
有機太陽電池モジュールとして、例えば特許文献1には、基板と、前記基板上に配置された第1電極層と、前記第1電極層上に配置された正孔輸送層と、前記正孔輸送層上に配置されたバルクヘテロ接合有機活性層と、前記バルクヘテロ接合有機活性層上に配置された第2電極層と、前記第2電極層上に配置されたパッシベーション層と、前記パッシベーション層上に配置されたカラー化バリア層と、前記カラー化バリア層上に配置されたバックシートパッシベーション層とを備える有機薄膜太陽電池が開示されている。
しかしながら、特許文献1の有機薄膜太陽電池を得るには、層を形成する度にパターン印刷やエッチングを行う必要があり、作業工程が煩雑であった。また、有機薄膜太陽電池が基板の合わせ精度の影響を受けるという問題もあった。
本発明は、構造が簡単で作製工程を減少させることが可能で、かつ性能ばらつきが抑制された有機太陽電池モジュールおよびその製造方法、並びに電子機器を提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、基板上に電気的に接続した2以上の有機太陽電池セルを備える有機太陽電池モジュールであって、前記有機太陽電池セルは、第一電極層、有機層、および第二電極層を含み、少なくとも1つの有機太陽電池セルの第一電極層と、該有機太陽電池セルと隣り合う有機太陽電池セルの第二電極層とは、前記第一電極層上に形成された導電性ピラーにより導通し、前記導電性ピラーは、導電性材料および撥液剤を含む有機太陽電池モジュールが提供される。
本発明の一態様によれば、基板上に、第一電極層を形成する工程と、前記第一電極層上に、導電性ピラーを形成する工程と、前記基板および前記第一電極層上に、有機層を形成する工程と、前記有機層上に、第二電極層を形成する工程とを備える有機太陽電池モジュールの製造方法が提供される。
本発明の一態様によれば、前述の本発明の一態様に係る有機太陽電池モジュールを備える電子機器が提供される。
本発明の一態様によれば、構造が簡単で作製工程を減少させることが可能で、かつ性能ばらつきが抑制された有機太陽電池モジュールおよびその製造方法、並びに電子機器を提供することができる。
[有機太陽電池モジュールの製造方法]
まず、本発明の一実施形態に係る有機太陽電池モジュールの製造方法について説明する。
本発明の一実施形態に係る有機太陽電池モジュールの製造方法においては、第一電極層形成工程、導電性ピラー形成工程、正孔輸送層形成工程、バルクヘテロ接合有機活性層形成工程、および第二電極層形成工程を備えている。そこで、まずは導電性ピラー形成工程に用いる導電性ピラー形成用インクについて説明する。
まず、本発明の一実施形態に係る有機太陽電池モジュールの製造方法について説明する。
本発明の一実施形態に係る有機太陽電池モジュールの製造方法においては、第一電極層形成工程、導電性ピラー形成工程、正孔輸送層形成工程、バルクヘテロ接合有機活性層形成工程、および第二電極層形成工程を備えている。そこで、まずは導電性ピラー形成工程に用いる導電性ピラー形成用インクについて説明する。
(導電性ピラー形成用インク)
本実施形態に係る有機太陽電池モジュールの製造方法における導電性ピラー形成用インクは、以下説明する導電性材料、撥液剤、および溶媒からなる。
本実施形態に係る有機太陽電池モジュールの製造方法における導電性ピラー形成用インクは、以下説明する導電性材料、撥液剤、および溶媒からなる。
本実施形態における導電性ピラー形成用インクにおいては、導電性ピラー形成用インクをガラス基板上にスピンコートにより成膜し、180℃で30分間焼成した固化膜の表面エネルギーが、30mN/mより大きく80mN/m以下であることが好ましい。表面エネルギーが30mN/mより大きければ、撥液剤が適量であるため、導電性ピラー形成用インク中の導電性材料が凝集することもない。そのため、インク状態を良好に保持でき、下地となる第一電極層への塗れ広がりを抑えることができる。また、表面エネルギーが80mN/m以下であれば、撥液性がより向上する。そのため、導電性ピラー形成用インクを、第一電極層および第二電極層間を電気的に接続するための導電性ピラーの形成に用いた際、積層する有機層形成材料をスピンコート法等によりべた塗りで塗布しても、導電性ピラーが有機層形成材料をはじくため、導電性ピラーが埋もれてしまうこともない。そのため、パターニング工程等を行うことなく、容易に導電性ピラーを形成することができる。また、同様の観点から、固化膜の表面エネルギーは、32mN/m以上70mN/m以下であることがより好ましく、35mN/m以上60mN/m以下であることがさらに好ましく、40mN/m以上50mN/m以下であることがさらにより好ましい。
なお、表面エネルギーは、接触角測定法により測定できる。
導電性ピラー形成用インクの表面エネルギーを調整する手段としては、撥液剤の種類や配合量を調整すること等が挙げられる。
導電性ピラー形成用インクの表面エネルギーを調整する手段としては、撥液剤の種類や配合量を調整すること等が挙げられる。
導電性材料は、導電性ピラー12の導電性発現の起源となる材料である。導電性材料としては、導電性ピラー12に所望の導電性を付与することができる材料、具体的には、例えば、金属粒子等が挙げられる。
金属粒子の金属種としては、銀、銅、水銀、スズ、インジウム、ニッケル、パラジウム、白金、および金等が挙げられる。なお、これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、後述の撥液剤との親和性の観点から、銀がより好ましい。
金属粒子は、平均粒子径が10nm以上1000nm以下であることが好ましい。また、直径50nm以下の金属ナノワイヤーを含んでも良い。金属粒子の平均粒子径は、透過型電子顕微鏡(TEM)観察により測定できる。具体的には、50個程度の粒子を含む視野において、全ての粒子の投影面積円相当径を測定し、その平均を算出する方法が挙げられる。
金属粒子は、平均粒子径が10nm以上1000nm以下であることが好ましい。また、直径50nm以下の金属ナノワイヤーを含んでも良い。金属粒子の平均粒子径は、透過型電子顕微鏡(TEM)観察により測定できる。具体的には、50個程度の粒子を含む視野において、全ての粒子の投影面積円相当径を測定し、その平均を算出する方法が挙げられる。
導電性材料の含有量は、導電性ピラー形成用インク全量に対して、15質量%以上75質量%以下であることが好ましく、20質量%以上50質量%以下であることがより好ましい。導電性材料の含有量が上記範囲内であれば、より効率よく導電性ピラーが形成できる。
撥液剤は、導電性ピラー12に撥液性を付与するものである。撥液剤としては、具体的には、例えば、自己組織化単分子を形成するフッ素含有チオール化合物等が挙げられる。
自己組織化単分子を形成するフッ素含有チオール化合物としては、芳香環を有するフッ素含有チオール化合物、およびフッ化部を持つアルカンチオール等が挙げられる。これらの中でも、金属粒子の表面修飾性から、芳香環(好ましくは、ベンゼン環)を有する炭素数6から20のフッ素含有チオールからなる群から選ばれる少なくとも1つの化合物が好ましい。
自己組織化単分子を形成するフッ素含有チオール化合物としては、芳香環を有するフッ素含有チオール化合物、およびフッ化部を持つアルカンチオール等が挙げられる。これらの中でも、金属粒子の表面修飾性から、芳香環(好ましくは、ベンゼン環)を有する炭素数6から20のフッ素含有チオールからなる群から選ばれる少なくとも1つの化合物が好ましい。
芳香環を有する炭素数6から20のフッ素含有チオールとしては、具体的には、4−トリフルオロメチルベンゼンチオール、3−トリフルオロメチルベンゼンチオール、ペンタフルオロベンゼンチオール、2,3,5,6−テトラフルオロベンゼンチオール、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−(トリフルオロメチル)ベンゼンチオール、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メルカプト安息香酸メチルエステル、3,5−ビストリフルオロメチルベンゼンチオール、4−フルオロベンゼンチオール、および11−(2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンジルオキシ)−1−ウンデカンチオール等が挙げられる。
これらの中でも、撥液性の観点からトリフルオロメチルベンゼンチオールおよび/または2,3,5,6−テトラフルオロ−4−(トリフルオロメチル)ベンゼンチオールがより好ましい。
これらの中でも、撥液性の観点からトリフルオロメチルベンゼンチオールおよび/または2,3,5,6−テトラフルオロ−4−(トリフルオロメチル)ベンゼンチオールがより好ましい。
撥液剤の含有量は、導電性ピラー形成用インク全量に対して、10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましい。撥液剤の含有量が前記上限以下であれば、導電性ピラー形成用インク中の導電性材料の分散性がより向上する。また、撥液剤の含有量の下限は、導電性ピラー形成用インクで得られる導電性ピラーの撥液性の観点から、0.1質量%以上であることが好ましい。
溶媒は、前記導電性材料および撥液剤を溶解または分散させるために、用いられる。
溶媒としては、水、アルコール系溶媒(モノアルコール系溶媒、ジオール系溶媒、多価アルコール系溶媒など)、炭化水素系溶媒、ケトン系溶媒、エステル系溶媒、エーテル系溶媒、グライム系溶媒、ハロゲン系溶媒などが挙げられる。これらの溶媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。これらの溶媒の組合せ等は、適宜調整できる。これらの中でも、印刷性の観点から、ジオール系溶媒が好ましい。
また、溶媒の表面張力は、25℃において40mN/m以上65mN/m以下であることが好ましい。溶媒の表面張力が上記範囲内であれば、導電性ピラー形成用インクを下地である第一電極層に十分に付着させることができる。なお、表面張力は、ペンダントドロップ法により測定できる。
溶媒としては、水、アルコール系溶媒(モノアルコール系溶媒、ジオール系溶媒、多価アルコール系溶媒など)、炭化水素系溶媒、ケトン系溶媒、エステル系溶媒、エーテル系溶媒、グライム系溶媒、ハロゲン系溶媒などが挙げられる。これらの溶媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。これらの溶媒の組合せ等は、適宜調整できる。これらの中でも、印刷性の観点から、ジオール系溶媒が好ましい。
また、溶媒の表面張力は、25℃において40mN/m以上65mN/m以下であることが好ましい。溶媒の表面張力が上記範囲内であれば、導電性ピラー形成用インクを下地である第一電極層に十分に付着させることができる。なお、表面張力は、ペンダントドロップ法により測定できる。
表面張力が25℃において40mN/m以上65mN/m以下のジオール系溶媒としては、エチレングリコール、グリセリン、1,3−プロパンジオールなどが挙げられる。これらの中でも、エチレングリコールが特に好ましい。
溶媒の含有量については、導電性ピラー形成用インク全量に対して、24質量%以上84質量%以下であることが好ましく、49質量%以上79質量%以下であることがより好ましい。溶媒の含有量が上記範囲内であれば、導電性ピラー形成用インクを適正に塗布できる。
導電性ピラー形成用インクは、上述した各成分の他に、必要に応じて、添加剤等の任意の成分を含んでいてもよい。各種任意成分としては、消泡剤、界面活性剤、増粘剤、減粘剤、レベリング剤、分散剤等が挙げられる。具体的には、アニオン界面活性剤(例えば、ビス(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウムやドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等)、ノニオン界面活性剤(例えば、ポリアルキルグリコールのアルキルエステルやアルキルフェニルエーテル等)、ヒドロキシエチルセルロース、ポリエチレンイミン、ポリビニルピロリドン等を使用することができる。これらの任意成分の含有量としては、固形分換算で、導電性ピラー形成用インク全量に対して、10質量%以下であることが好ましい。
導電性ピラー形成用インクは、例えば、前記各成分を混合することにより製造することができる。混合方法は、特に限定されず、例えば、メカニカルスターラー、マグネティックスターラー、超音波分散機、遊星ミル、ボールミル、3本ロール等の混合機を用いて混合する方法が挙げられる。
次に、図面を参照しながら、本発明の有機太陽電池モジュールの製造方法の一態様について説明する。
図1は、本実施形態における有機太陽電池モジュールの製造方法を説明するための説明図である。
本実施形態における有機太陽電池モジュールの製造方法は、以下説明する、第一電極層形成工程、導電性ピラー形成工程、正孔輸送層形成工程、バルクヘテロ接合有機活性層形成工程、および、第二電極層形成工程を備える方法である。
図1は、本実施形態における有機太陽電池モジュールの製造方法を説明するための説明図である。
本実施形態における有機太陽電池モジュールの製造方法は、以下説明する、第一電極層形成工程、導電性ピラー形成工程、正孔輸送層形成工程、バルクヘテロ接合有機活性層形成工程、および、第二電極層形成工程を備える方法である。
(第一電極層形成工程)
第一電極層形成工程においては、図1(A)に示すように、基板10上に、第一電極層11を形成する。第一電極層11の材料については、後述するが、適宜公知の材料を用いることができる。
第一電極層の形成方法としては、例えば、蒸着、電子ビーム蒸着、スパッタリング、大気圧プラズマ法、イオンプレーティング、化学気相蒸着、電着、無電解メッキ、スピンコーティング、印刷またはインクジェット等の手段が挙げられる。また、必要に応じてパターニングする方法としては、上記の方法を用いて形成した導電性薄膜を、公知のフォトリソグラフ法やリフトオフ法を用いて電極形成する方法、アルミニウムや銅等の金属箔上に熱転写、インクジェット等により、レジストを形成しエッチングする方法等がある。
第一電極層形成工程においては、図1(A)に示すように、基板10上に、第一電極層11を形成する。第一電極層11の材料については、後述するが、適宜公知の材料を用いることができる。
第一電極層の形成方法としては、例えば、蒸着、電子ビーム蒸着、スパッタリング、大気圧プラズマ法、イオンプレーティング、化学気相蒸着、電着、無電解メッキ、スピンコーティング、印刷またはインクジェット等の手段が挙げられる。また、必要に応じてパターニングする方法としては、上記の方法を用いて形成した導電性薄膜を、公知のフォトリソグラフ法やリフトオフ法を用いて電極形成する方法、アルミニウムや銅等の金属箔上に熱転写、インクジェット等により、レジストを形成しエッチングする方法等がある。
(導電性ピラー形成工程)
導電性ピラー形成工程においては、図1(B)に示すように、上述した導電性ピラー形成用インクを第一電極層11上にパターン状に塗布して焼成することにより、導電性ピラー12を形成する。
ここで、「導電性ピラー形成用インクをパターン状に塗布する」とは、第一電極層11上に所定の平面視形状を有するように導電性ピラー形成用インクを塗布することをいい、第一電極層11が形成された配線部材上の全面に導電性ピラー形成用インクを塗布する場合は含まない。
なお、図2に示すように、導電性ピラー12Aを形成する位置は、平面視にて、第一電極層11Aの四隅のうち、導通する対象の有機太陽電池セル100B側であることが好ましい。
導電性ピラー形成工程においては、図1(B)に示すように、上述した導電性ピラー形成用インクを第一電極層11上にパターン状に塗布して焼成することにより、導電性ピラー12を形成する。
ここで、「導電性ピラー形成用インクをパターン状に塗布する」とは、第一電極層11上に所定の平面視形状を有するように導電性ピラー形成用インクを塗布することをいい、第一電極層11が形成された配線部材上の全面に導電性ピラー形成用インクを塗布する場合は含まない。
なお、図2に示すように、導電性ピラー12Aを形成する位置は、平面視にて、第一電極層11Aの四隅のうち、導通する対象の有機太陽電池セル100B側であることが好ましい。
導電性ピラー形成用インクの塗布方法としては、第一電極層11上に所定のパターン状に導電性ピラー形成用インクを塗布することができる方法であれば、特に限定されない。例えば、インクジェット法、ディスペンサ法、スクリーン印刷法、グラビア印刷法、グラビアオフセット印刷法、反転オフセット印刷法、および凸版印刷法等が挙げられる。本実施形態においては、なかでもインクジェット法を用いることが好ましい。導電性ピラー形成用インクを第一電極層11上に塗布することが容易であるためである。
導電性ピラー形成用インクの塗布量は、特に限定されないが、少なくとも1つの有機太陽電池セルの第一電極層と、該有機太陽電池セルと隣り合う有機太陽電池セルの第二電極層とが導通する必要があるため、後に形成する有機層16の膜厚を考慮することが望ましい。
第一電極層11上に塗布された導電性ピラー形成用インクの焼成方法としては、導電性ピラー形成用インクに含まれる溶媒を除去し、導電性ピラー形成用インクを固化することができれば特に限定されず、一般的な焼成方法を用いることができる。具体的には、例えば、ホットプレート等を用いて焼成することができる。
本工程においては、焼成前または焼成中に超音波などを照射して撥液剤の移行を促進させる処理を行なってもよい。
本工程においては、焼成前または焼成中に超音波などを照射して撥液剤の移行を促進させる処理を行なってもよい。
本工程における焼成温度としては、導電性ピラー形成用インクに含まれる溶媒を除去することが可能な温度であれば特に限定されず、導電性ピラー形成用インクに含まれる溶媒および撥液剤等の種類に応じて適宜調整することができるが、100℃以上220℃以下であることが好ましく、120℃以上200℃以下であることがより好ましい。焼成温度が220℃以下であれば、導電性材料が劣化する恐れもなく、所望の導電性を得られる。また、焼成温度が100℃以上であれば、導電性ピラーに溶媒が残存することもなく、後述する有機層形成工程において有機層に不純物が混入する恐れもない。
また、本工程における焼成時間としては、導電性ピラー形成用インクに含まれる溶媒を除去することが可能な時間であれば特に限定されず、導電性ピラー形成用インクに含まれる溶媒および撥液剤等の種類に応じて適宜調整することができるが、10分間以上60分間以下であることが好ましく、15分間以上60分間以下であることがより好ましく、30分間以上60分間以下であることがさらに好ましい。焼成時間が10分間以上であれば、導電性ピラー形成用インクの撥液剤が十分に移行するため、導電性ピラー12の撥液性を良好なものとすることができる。また、焼成時間が60分間以下であれば、導電性材料等が劣化する恐れもなく、所望の導電性を得られる。また、生産性も向上する。
(有機層形成工程)
有機層形成工程においては、前記基板および前記第一電極層上に有機層を形成する。
本実施形態では、有機層16として正孔輸送層およびバルクヘテロ接合有機活性層を形成する。
〔正孔輸送層形成工程〕
正孔輸送層形成工程においては、図1(C)に示すように、基板10における第一電極層11が形成されていない部分の上、第一電極層11における導電性ピラー12が形成されていない部分の上に正孔輸送層13を形成(成膜)する。正孔輸送層の材料については、後述するが、適宜公知の材料を用いることができる。
有機層形成工程においては、前記基板および前記第一電極層上に有機層を形成する。
本実施形態では、有機層16として正孔輸送層およびバルクヘテロ接合有機活性層を形成する。
〔正孔輸送層形成工程〕
正孔輸送層形成工程においては、図1(C)に示すように、基板10における第一電極層11が形成されていない部分の上、第一電極層11における導電性ピラー12が形成されていない部分の上に正孔輸送層13を形成(成膜)する。正孔輸送層の材料については、後述するが、適宜公知の材料を用いることができる。
本実施形態において、有機層としての正孔輸送層は、大気圧プラズマ法等のドライプロセスや、スプレーコート法、スピンコート法、ブレードコート法、デイップコート法、キャスト法、ロールコート法、バーコート法、およびダイコート法等の塗布による方法、印刷、インクジェット、スクリーン印刷法、メニスカス塗布法、グラビア、グラビアオフセット法、フレキソ印刷法、および反転印刷法等のパターニングによる方法等のウェットプロセスが挙げられ、材料に応じて使用できる。これらの中でも、ダイコート法またはスピンコート法が好ましく用いられる。本実施形態において、上述のように、導電性ピラーは高い撥液性を有しており、上層の有機層をべた塗りしても導電性ピラーが埋もれることがない。そのため、パターニングやエッチング処理を省略することができる。
〔バルクヘテロ接合有機活性層形成工程〕
バルクヘテロ接合有機活性層形成工程においては、図1(D)に示すように、正孔輸送層13上に、バルクヘテロ接合有機活性層14を形成(成膜)する。バルクヘテロ接合有機活性層の材料については、後述するが、適宜公知の材料を用いることができる。
有機層としてのバルクヘテロ接合有機活性層の形成方法については、前記した正孔輸送層の形成方法と同様の方法等を、材料に応じて使用できる。
本実施形態において、有機層としてのバルクヘテロ接合有機活性層の形成も、上記と同様の理由により、スピンコート法が好ましく用いられる。
バルクヘテロ接合有機活性層形成工程においては、図1(D)に示すように、正孔輸送層13上に、バルクヘテロ接合有機活性層14を形成(成膜)する。バルクヘテロ接合有機活性層の材料については、後述するが、適宜公知の材料を用いることができる。
有機層としてのバルクヘテロ接合有機活性層の形成方法については、前記した正孔輸送層の形成方法と同様の方法等を、材料に応じて使用できる。
本実施形態において、有機層としてのバルクヘテロ接合有機活性層の形成も、上記と同様の理由により、スピンコート法が好ましく用いられる。
(第二電極層形成工程)
第二電極層形成工程においては、図1(E)に示すように、バルクヘテロ接合有機活性層14上に第二電極層15を形成する。第二電極層15の材料については、後述するが、適宜公知の材料を用いることができる。
第二電極層の形成方法としては、真空加熱蒸着法、およびスクリーン印刷等の印刷法等が挙げられる。
第二電極層形成工程においては、図1(E)に示すように、バルクヘテロ接合有機活性層14上に第二電極層15を形成する。第二電極層15の材料については、後述するが、適宜公知の材料を用いることができる。
第二電極層の形成方法としては、真空加熱蒸着法、およびスクリーン印刷等の印刷法等が挙げられる。
本実施形態の有機太陽電池モジュールの製造方法によれば、上記のように従来よりも少ない工程で、第一電極層および隣り合う有機太陽電池セルの第二電極層が、導電性ピラーにより導通した有機太陽電池モジュールが得られる。
[有機太陽電池モジュール]
次に、本発明の一実施形態に係る有機太陽電池モジュールについて、図面に基づいて説明する。図2は、本実施形態で得られる有機太陽電池モジュールを第二電極層側から平面視した図である。図3は、図2におけるIII−III断面図である。
図3の有機太陽電池モジュール1は、基板10上に電気的に直列接続した2以上の有機太陽電池セル100A,100Bを備える。有機太陽電池セル100A,100Bは、第一電極層11A,11B、有機層としての、正孔輸送層13A,13Bおよびバルクヘテロ接合有機活性層14A,14B、並びに第二電極層15A,15Bを含む。
一の有機太陽電池セル100Aの第一電極層11Aと、隣り合う有機太陽電池セル100Bの第二電極層15Bとは、第一電極層11A上に形成された導電性ピラー12Aにより導通している。
次に、本発明の一実施形態に係る有機太陽電池モジュールについて、図面に基づいて説明する。図2は、本実施形態で得られる有機太陽電池モジュールを第二電極層側から平面視した図である。図3は、図2におけるIII−III断面図である。
図3の有機太陽電池モジュール1は、基板10上に電気的に直列接続した2以上の有機太陽電池セル100A,100Bを備える。有機太陽電池セル100A,100Bは、第一電極層11A,11B、有機層としての、正孔輸送層13A,13Bおよびバルクヘテロ接合有機活性層14A,14B、並びに第二電極層15A,15Bを含む。
一の有機太陽電池セル100Aの第一電極層11Aと、隣り合う有機太陽電池セル100Bの第二電極層15Bとは、第一電極層11A上に形成された導電性ピラー12Aにより導通している。
(導電性ピラー)
本実施形態の有機太陽電池モジュール1では、第一電極層11A,11B上に、導電性ピラー12A,12B形成されている。導電性ピラー12A,12Bは、撥液性を有し、かつヴィアポストとして機能する。導電性ピラー12A,12Bは、導電性材料および撥液剤を含む。導電性材料および撥液剤としては、前記と同様の導電性材料および撥液剤が例示される。
なお、図2に示すように、導電性ピラー12Aを形成する位置は、平面視にて、第一電極層11Aの四隅のうち、導通する対象の有機太陽電池セル100B側であることが好ましい。
本実施形態の有機太陽電池モジュール1では、第一電極層11A,11B上に、導電性ピラー12A,12B形成されている。導電性ピラー12A,12Bは、撥液性を有し、かつヴィアポストとして機能する。導電性ピラー12A,12Bは、導電性材料および撥液剤を含む。導電性材料および撥液剤としては、前記と同様の導電性材料および撥液剤が例示される。
なお、図2に示すように、導電性ピラー12Aを形成する位置は、平面視にて、第一電極層11Aの四隅のうち、導通する対象の有機太陽電池セル100B側であることが好ましい。
導電性ピラー12A,12Bは、表面エネルギーが30mN/mより大きく80mN/m以下であることが好ましい。また、導電性ピラー12は、表面エネルギーおよび導電性の観点から、表面に前記導電性材料および前記撥液剤が露出していることが好ましい。また、導電性ピラー12A,12Bは、撥液性を有することが好ましい。
ここで、「導電性ピラー12A,12Bが撥液性を有する」とは、導電性ピラー12A,12Bの表面と水との接触角が、第一電極層11の表面と水との接触角よりも大きく、かつ基板10の表面と水との接触角よりも大きいことをいう。
ここで、「導電性ピラー12A,12Bが撥液性を有する」とは、導電性ピラー12A,12Bの表面と水との接触角が、第一電極層11の表面と水との接触角よりも大きく、かつ基板10の表面と水との接触角よりも大きいことをいう。
具体的には、導電性ピラー12A,12Bの表面と水との接触角と、第一電極層11A,11Bの表面と水との接触角との差が、5°以上であることが好ましく、20°以上であることがより好ましい。両者の接触角の差が5°以上であれば、導電性ピラー12A,12Bが形成された配線部材上に有機層形成材料を塗布した場合に、濡れ性の差を利用して有機層形成材料を弾くことがより容易となる。
また、上記接触角の差の上限値としては、導電性ピラー12A,12Bの材料および第一電極層11A,11Bの材料等に応じて適宜決定され、特に限定されないが、例えば、100°程度である。
また、上記接触角の差の上限値としては、導電性ピラー12A,12Bの材料および第一電極層11A,11Bの材料等に応じて適宜決定され、特に限定されないが、例えば、100°程度である。
また、導電性ピラー12A,12Bの表面と水との接触角と、基板10の表面と水との接触角との差が、5°以上であることが好ましく、20°以上であることがより好ましい。両者の接触角の差が5°以上であれば、導電性ピラー12A,12Bが形成された配線部材上に有機層形成材料を塗布した場合に、濡れ性の差を利用して有機層形成材料を弾くことがより容易となる。
また、上記接触角の差の上限値としては、導電性ピラー12A,12Bの材料および基板10の材料等に応じて適宜決定され、特に限定されないが、例えば、100°程度である。
また、上記接触角の差の上限値としては、導電性ピラー12A,12Bの材料および基板10の材料等に応じて適宜決定され、特に限定されないが、例えば、100°程度である。
また、導電性ピラー12A,12Bの撥液性としては、上層の有機層16を弾くことにより、導電性ピラー12A,12Bがヴィアポストとして機能することができれば特に限定されない。導電性ピラー12A,12Bの表面と水との接触角としては、90°以上であることが好ましく、100°以上120°以下であることがより好ましい。上記接触角が90°以上であれば、導電性ピラー12A,12B上の有機層16を弾くことが容易となり、ヴィアポストを形成することが容易となる。
導電性ピラー12A,12Bの平面視形状としては、ヴィアポストを形成することができれば特に限定されない。例えば、円形状、楕円形状、四角形状、および多角形状等が挙げられる。なかでも、導電性ピラー12A,12Bの平面視形状が、円形状または楕円形状であることが好ましい。
導電性ピラー12A,12Bの縦断面形状としては、半円形状、半楕円形状、台形状、および四角形状等が挙げられる。また、これらの形状は中央に平坦部または窪みを有していてもよい。なお、導電性ピラー12A,12Bの縦断面形状とは、基板10に対して垂直方向の導電性ピラー12A,12Bの断面形状をいう。
導電性ピラーの大きさとしては、導電性ピラーを介して第一電極層および後述する第二電極層を導通させることが可能なヴィアポストを形成することができれば特に限定されない。例えば、導電性ピラー12A,12Bの大きさは、10μm以上1000μm以下であることが好ましく、20μm以上500μm以下であることがより好ましく、30μm以上100μm以下であることがさらに好ましい。導電性ピラー12A,12Bが1000μm以下であれば、太陽電池の有効面積の減少を抑えることができる。また、導電性ピラー12A,12Bが10μm以上であれば、導電性ピラーの撥液性により第二電極以外の層に貫通孔を形成することができる。
なお、「導電性ピラー12A,12Bの大きさ」とは、導電性ピラー12A,12Bの平面視形状の大きさをいう。例えば、平面視形状が円形状の場合は直径をいい、平面視形状が四角形状の場合は、一辺の幅をいう。また、平面視形状が長方形または楕円形等の、短辺および長辺を有する形状の場合は短辺の幅をいう。また、平面視形状が多角形状の場合は、内接円の直径をいう。
なお、「導電性ピラー12A,12Bの大きさ」とは、導電性ピラー12A,12Bの平面視形状の大きさをいう。例えば、平面視形状が円形状の場合は直径をいい、平面視形状が四角形状の場合は、一辺の幅をいう。また、平面視形状が長方形または楕円形等の、短辺および長辺を有する形状の場合は短辺の幅をいう。また、平面視形状が多角形状の場合は、内接円の直径をいう。
導電性ピラーの高さとしては、後述する第二電極層と導通させることができれば特に限定されない。例えば、導電性ピラー12A,12Bの高さは、20nm以上2000nm以下であることが好ましく、50nm以上1000nm以下であることがより好ましく、100nm以上500nm以下であることがさらに好ましい。導電性ピラー12A,12Bの高さが20nm以上であれば、導電性ピラーの撥液性により第二電極以外の層に貫通孔を形成することができる。導電性ピラー12A,12Bの高さが2000nm以下であれば、第二電極を貫通させることなく導通することができる。
なお、「導電性ピラー12A,12Bの高さ」とは、導電性ピラー12A,12Bの縦断面形状において、基板と垂直方向の距離が最大となる部分の値をいう。
なお、「導電性ピラー12A,12Bの高さ」とは、導電性ピラー12A,12Bの縦断面形状において、基板と垂直方向の距離が最大となる部分の値をいう。
導電性ピラーのアスペクト比(高さ/大きさ)としては、ヴィアポストを形成することができれば、特に限定されない。例えば、導電性ピラー12A,12Bのアスペクト比は、0.00002以上0.2以下であることが好ましく、0.0001以上0.05以下であることがより好ましく、0.001以上0.017以下であることがさらに好ましい。導電性ピラー12A,12Bのアスペクト比が0.00002以上であれば、導電性ピラーの撥液性により第二電極以外の層に貫通孔を形成することができる。また、導電性ピラー12A,12Bのアスペクト比が0.2以下であれば、太陽電池の有効面積の減少を抑えることができる。
本実施形態の有機太陽電池モジュール1では、基板、有機太陽電池セル(第一電極層、有機層、第二電極層等)の各構成部材については、公知のものを適用できる。
以下、有機太陽電池モジュール1の構成部材の例について説明する。
以下、有機太陽電池モジュール1の構成部材の例について説明する。
(基板)
本実施形態の有機太陽電池モジュール1における基板10は、有機太陽電池モジュール1の構造を支持する役目を担うものである。基板10を形成する材料としては、機械的、熱的強度を有し、透明性を有するものが好ましい。例えば、ガラス基板および透明性樹脂フィルム等がある。透明性樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリメチルメタアクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ナイロン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルホン、ポリエーテルサルフォン、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ポリビニルフルオライド、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリイミド、およびポリプロピレン等が挙げられる。
不透明な基板の場合には、反対の電極(即ち、基板から遠い方の電極)が透明電極又は半透明電極であることが好ましい。
本実施形態の有機太陽電池モジュール1における基板10は、有機太陽電池モジュール1の構造を支持する役目を担うものである。基板10を形成する材料としては、機械的、熱的強度を有し、透明性を有するものが好ましい。例えば、ガラス基板および透明性樹脂フィルム等がある。透明性樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリメチルメタアクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ナイロン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルホン、ポリエーテルサルフォン、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ポリビニルフルオライド、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリイミド、およびポリプロピレン等が挙げられる。
不透明な基板の場合には、反対の電極(即ち、基板から遠い方の電極)が透明電極又は半透明電極であることが好ましい。
(有機太陽電池セル)
本実施形態の有機太陽電池セル100A,100Bは、第一電極層11A,11B、有機層としての正孔輸送層13A,13B、有機層としてのバルクヘテロ接合有機活性層14A,14B、および第二電極層15A,15Bを、この順に積層した構造を有している。
本実施形態の有機太陽電池セル100A,100Bは、第一電極層11A,11B、有機層としての正孔輸送層13A,13B、有機層としてのバルクヘテロ接合有機活性層14A,14B、および第二電極層15A,15Bを、この順に積層した構造を有している。
(第一電極層)
本実施形態の有機太陽電池モジュール1における第一電極層11A,11Bとしては、例えば、アノード電極層および透明電極層等が挙げられる。第一電極層11A,11Bを形成する材料は、導電性材料であれば特に限定されない。例えば、白金、金、銀、ニッケル、クロム、銅、鉄、錫、アンチモン、タンタル、インジウム、パラジウム、テルル、レニウム、イリジウム、アルミニウム、ルテニウム、ゲルマニウム、モリブデン、タングステン、酸化スズ・アンチモン、酸化インジウム・スズ(ITO)、フッ素ドープ酸化亜鉛、亜鉛、炭素、グラファイト、グラッシーカーボン、銀ペーストおよびカーボンペースト、リチウム、ベリリウム、ナトリウム、マグネシウム、カリウム、カルシウム、スカンジウム、チタン、マンガン、ジルコニウム、ガリウム、ニオブ、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム混合物、リチウム/アルミニウム混合物等が挙げられる。
本実施形態の有機太陽電池モジュール1における第一電極層11A,11Bとしては、例えば、アノード電極層および透明電極層等が挙げられる。第一電極層11A,11Bを形成する材料は、導電性材料であれば特に限定されない。例えば、白金、金、銀、ニッケル、クロム、銅、鉄、錫、アンチモン、タンタル、インジウム、パラジウム、テルル、レニウム、イリジウム、アルミニウム、ルテニウム、ゲルマニウム、モリブデン、タングステン、酸化スズ・アンチモン、酸化インジウム・スズ(ITO)、フッ素ドープ酸化亜鉛、亜鉛、炭素、グラファイト、グラッシーカーボン、銀ペーストおよびカーボンペースト、リチウム、ベリリウム、ナトリウム、マグネシウム、カリウム、カルシウム、スカンジウム、チタン、マンガン、ジルコニウム、ガリウム、ニオブ、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム混合物、リチウム/アルミニウム混合物等が挙げられる。
第一電極層11A,11Bの膜厚は、電流の導通さえあれば特に制限はないが、好ましくは50nm以上3μm以下、より好ましくは100nm以上2000nm以下の範囲である。上記好ましい範囲内であれば、膜厚が薄すぎることにより抵抗が高くなり電圧降下を生じることがない。また、厚すぎないため膜形成に時間がかからず、有機層等他の層を積層する場合に、段差が生じることが無く積層膜が円滑にできる。
本実施形態の有機太陽電池モジュール1において、第一電極層11A,11Bは、上記の導電性材料を含む、溶液、ペースト、インク、および分散液等の流動性電極材料を用いて形成することができる。これらの中でも、導電性ポリマー、または白金、金、銀、もしくは銅を含有する金属微粒子を含む流動性電極材料が好ましい。金属微粒子を含有する分散物としては、例えば、公知の導電性ペースト等を用いてもよいが、通常粒子径が0.5nm以上50nm以下、1nm以上10nm以下の金属微粒子を含有する分散物であると好ましい。この金属微粒子の材料としては、例えば、白金、金、銀、ニッケル、クロム、銅、鉄、錫、アンチモン、鉛、タンタル、インジウム、パラジウム、テルル、レニウム、イリジウム、アルミニウム、ルテニウム、ゲルマニウム、モリブデン、タングステン、亜鉛等を用いることができる。これらの金属微粒子を、主に有機材料からなる分散安定剤を用いて、水や任意の有機溶媒である分散媒中に分散した分散物を用いて電極を形成するのが好ましい。このような金属微粒子の分散物の製造方法としては、ガス中蒸発法、スパッタリング法、金属蒸気合成法等の物理的生成法、並びに、コロイド法および共沈法等の、液相で金属イオンを還元して金属微粒子を生成する化学的生成法等が挙げられる。好ましくは、コロイド法またはガス中蒸発法により製造された金属微粒子の分散物である。
これらの金属微粒子分散物を用いて直接インクジェット法によりパターニングしてもよく、塗工膜からリソグラフやレーザーアブレーション等により形成してもよい。また凸版、凹版、平版、スクリーン印刷等の印刷法でパターニングする方法も用いることができる。前記電極を成形し、溶媒を乾燥させた後、必要に応じて100℃以上300℃以下、好ましくは150℃以上200℃以下の範囲で形状様に加熱することにより、金属微粒子を熱融着させ、目的の形状を有する電極パターンを形成できる。
さらに、第一電極層11A,11Bの別の材料として、ドーピング等で導電率を向上させた公知の導電性ポリマーを用いることも好ましく、例えば、導電性ポリアニリン、導電性ポリピロール、導電性ポリチオフェン(ポリエチレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルホン酸の錯体等)、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)とポリスチレンスルホン酸の錯体等も好適に用いられる。これらの形成方法もインクジェット法によりパターニングしてもよく、塗工膜からリソグラフやレーザーアブレーション等により形成してもよい。また凸版、凹版、平版、スクリーン印刷等の印刷法でパターニングする方法も用いることができる。
(有機層)
本実施形態の有機太陽電池モジュール1は、有機層として正孔輸送層13A,13Bおよびバルクヘテロ接合有機活性層14A,14Bを含む。
〔正孔輸送層〕
正孔輸送層13A,13Bを形成する材料としては、高分子化合物であればよく、例えば、ポリ(3,4−エチレンジオキシ)チオフェン:ポリスチレンスルホネート(PEDOT:PSS)、およびポリアニリン:カンファースルホン酸(PANI:CSA)等に代表される公知の導電性高分子等が挙げられる。また、無機半導体化合物を用いてもよく、例えば、ドーピング半導体および化合物半導体(例えば、p−Si、n−Si、GaAs、CdS、PbS、CdTe、SiC、CdSe、InP、Nb2O5、WO3、およびFe2O3等)、並びに導電性酸化物(例えば、二酸化チタン(TiO2)、酸化スズ(SnO2)、および酸化モリブデン(MoO3)等)等が挙げられる。
本実施形態の有機太陽電池モジュール1は、有機層として正孔輸送層13A,13Bおよびバルクヘテロ接合有機活性層14A,14Bを含む。
〔正孔輸送層〕
正孔輸送層13A,13Bを形成する材料としては、高分子化合物であればよく、例えば、ポリ(3,4−エチレンジオキシ)チオフェン:ポリスチレンスルホネート(PEDOT:PSS)、およびポリアニリン:カンファースルホン酸(PANI:CSA)等に代表される公知の導電性高分子等が挙げられる。また、無機半導体化合物を用いてもよく、例えば、ドーピング半導体および化合物半導体(例えば、p−Si、n−Si、GaAs、CdS、PbS、CdTe、SiC、CdSe、InP、Nb2O5、WO3、およびFe2O3等)、並びに導電性酸化物(例えば、二酸化チタン(TiO2)、酸化スズ(SnO2)、および酸化モリブデン(MoO3)等)等が挙げられる。
正孔輸送層13A,13Bの膜厚は、好ましくは1nm以上10μm以下、より好ましくは5nm以上0.2μm以下の範囲である。
〔バルクヘテロ接合有機活性層〕
バルクへテロ接合有機活性層14A,14Bは、p型有機活性層領域とn型有機活性層領域が混在し、複雑なバルクへテロpn接合を形成している。ここで、p型有機活性層領域は、例えば、P3HT(poly(3−hexylthiophene−2,5diyl))で形成され、n型有機活性層領域は、例えば、PCBM(6,6−phenyl−C61−butyric acid methyl ester)で形成されている。
バルクへテロ接合有機活性層14A,14Bは、p型有機活性層領域とn型有機活性層領域が混在し、複雑なバルクへテロpn接合を形成している。ここで、p型有機活性層領域は、例えば、P3HT(poly(3−hexylthiophene−2,5diyl))で形成され、n型有機活性層領域は、例えば、PCBM(6,6−phenyl−C61−butyric acid methyl ester)で形成されている。
バルクヘテロ接合有機活性層14A,14Bの膜厚は、通常1nm〜100μmであり、好ましくは2nm以上1000nm以下、より好ましくは5nm以上500nm以下であり、さらに好ましくは20nm以上200nm以下である。この範囲内であれば、効率よく発電することができる。
(第二電極層)
本実施形態の有機太陽電池モジュール1における第二電極層15A,15Bとしては、例えば、カソード電極層等が挙げられる。第二電極層15A,15Bを形成する材料としては、例えば、金、銀、銅、アルミニウム、タングステン、モリブデン、マンガン、およびマグネシウム等の金属が挙げられる。
本実施形態の有機太陽電池モジュール1における第二電極層15A,15Bとしては、例えば、カソード電極層等が挙げられる。第二電極層15A,15Bを形成する材料としては、例えば、金、銀、銅、アルミニウム、タングステン、モリブデン、マンガン、およびマグネシウム等の金属が挙げられる。
第二電極層15A,15Bの膜厚は、電流の導通さえあれば特に制限はないが、好ましくは5nm以上50μm以下、より好ましくは50nm以上500nm以下の範囲である。この好ましい範囲内であれば、導電性を付与しかつ、短時間に成膜することができる。また透明電極としても透明性を確保できる。
図2は、本実施形態で得られる有機太陽電池モジュールを第二電極層側から平面視した図である。
本実施形態の有機太陽電池モジュールは、構造が簡単で作製工程を減少させることが可能であることから、大量生産が容易であり、また、性能ばらつきが抑制されていることから、例えば、太陽光発電パネル、モバイル機器用充電装置、および太陽エネルギーシステム等、幅広い分野に適用可能である。
本実施形態の有機太陽電池モジュールは、少なくとも1つの有機太陽電池セルの第一電極層と、該有機太陽電池セルと隣り合う有機太陽電池セルの第二電極層とが、前記第一電極層上に形成された導電性ピラーにより導通している。大量の電圧が発生する場合、導電性ピラーのように一部で導通させているときには、電圧降下ロスが問題となる恐れもある。しかし、室内用の有機太陽電池モジュールのように、発生する電圧が少ない場合には、電圧降下ロスも少なく、問題とならない。そのため、本実施形態の有機太陽電池モジュールは、発生電圧の少ない室内用の有機太陽電池モジュールとして、好適に用いることができる。
本実施形態の有機太陽電池モジュールは、少なくとも1つの有機太陽電池セルの第一電極層と、該有機太陽電池セルと隣り合う有機太陽電池セルの第二電極層とが、前記第一電極層上に形成された導電性ピラーにより導通している。大量の電圧が発生する場合、導電性ピラーのように一部で導通させているときには、電圧降下ロスが問題となる恐れもある。しかし、室内用の有機太陽電池モジュールのように、発生する電圧が少ない場合には、電圧降下ロスも少なく、問題とならない。そのため、本実施形態の有機太陽電池モジュールは、発生電圧の少ない室内用の有機太陽電池モジュールとして、好適に用いることができる。
(電子機器)
本実施形態に係る電子機器は、上述の本発明の一態様に係る有機太陽電池モジュールを備えている。
本実施形態に係る電子機器としては、例えば、電子計算機、携帯電話、モバイル電子機器、非常用電源、各種センサー、時計、およびリモコン等が挙げられる。
本実施形態に係る電子機器は、上述の本発明の一態様に係る有機太陽電池モジュールを備えている。
本実施形態に係る電子機器としては、例えば、電子計算機、携帯電話、モバイル電子機器、非常用電源、各種センサー、時計、およびリモコン等が挙げられる。
[変形例]
本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記実施形態では、有機層として正孔輸送層およびバルクヘテロ接合有機活性層を含む有機太陽電池モジュールを例に挙げて説明したが、この他、有機層として、例えば、電子輸送層、正孔バッファー層、および電子バッファー層等を含む有機太陽電池モジュールも、本発明に含まれる。
本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記実施形態では、有機層として正孔輸送層およびバルクヘテロ接合有機活性層を含む有機太陽電池モジュールを例に挙げて説明したが、この他、有機層として、例えば、電子輸送層、正孔バッファー層、および電子バッファー層等を含む有機太陽電池モジュールも、本発明に含まれる。
例えば、本発明の有機太陽電池モジュールにおける有機太陽電池セルは、前記実施形態の有機太陽電池セルの構成(第一電極層、正孔輸送層、バルクヘテロ接合有機活性層および第二電極層を、この順に積層した構造)に代えて、下記のいずれかの構成としてもよい。
すなわち、有機層を、バルクヘテロ接合有機活性層、正孔輸送層、p層、n層、および電子輸送層の少なくともいずれか一層としてもよい。ここで「p層」とは、バルクヘテロ接合有機活性層に用いられるp型の発電材料を含む層であり、「n層」とは同じく、n型の発電材料を含む層である。これらを用いて、セル構成全体を電極層と共に以下に記載する。
(1)第一電極層/バルクヘテロ接合有機活性層/第二電極層
(2)第一電極層/p層/バルクヘテロ接合有機活性層/n層/第二電極層
(3)第一電極層/p層/バルクヘテロ接合有機活性層/第二電極層
(4)第一電極層/バルクヘテロ接合有機活性層/n層/第二電極層
すなわち、有機層を、バルクヘテロ接合有機活性層、正孔輸送層、p層、n層、および電子輸送層の少なくともいずれか一層としてもよい。ここで「p層」とは、バルクヘテロ接合有機活性層に用いられるp型の発電材料を含む層であり、「n層」とは同じく、n型の発電材料を含む層である。これらを用いて、セル構成全体を電極層と共に以下に記載する。
(1)第一電極層/バルクヘテロ接合有機活性層/第二電極層
(2)第一電極層/p層/バルクヘテロ接合有機活性層/n層/第二電極層
(3)第一電極層/p層/バルクヘテロ接合有機活性層/第二電極層
(4)第一電極層/バルクヘテロ接合有機活性層/n層/第二電極層
上記(2)の層構成において、p層とn層を置換してもよい。
また、上記(1)、(2)、(3)の層構成において、必要に応じて電極層と有機層の間に正孔輸送層や電子輸送層を設けてもよい。例えば具体例として、上記(1)の層構成に正孔輸送層や電子輸送層を設け、下記(5)または(6)の層構成としてもよい。
(5)第一電極層/バルクヘテロ接合有機活性層/電子輸送層/第二電極層
(6)第一電極層/正孔輸送層/バルクヘテロ接合有機活性層/電子輸送層/第二電極層
ここで、正孔輸送層には上述の無機材料を、電子輸送層には、後述の無機材料を用いてもよい。
また、上記(1)、(2)、(3)の層構成において、必要に応じて電極層と有機層の間に正孔輸送層や電子輸送層を設けてもよい。例えば具体例として、上記(1)の層構成に正孔輸送層や電子輸送層を設け、下記(5)または(6)の層構成としてもよい。
(5)第一電極層/バルクヘテロ接合有機活性層/電子輸送層/第二電極層
(6)第一電極層/正孔輸送層/バルクヘテロ接合有機活性層/電子輸送層/第二電極層
ここで、正孔輸送層には上述の無機材料を、電子輸送層には、後述の無機材料を用いてもよい。
(電子輸送層)
有機太陽電池モジュールが、有機層としての電子輸送層を含む場合、電子輸送層に好ましい化合物としては、膜厚を厚くしても電流が低下しないように、キャリア移動度が十分に高い化合物が挙げられる。例えば、低分子化合物であればナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物(NTCDA)に代表される芳香族環状酸無水物等が挙げられる。また、有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)用途で公知な正孔障壁層用材料、およびイオン化ポテンシャルが充分に大きい化合物等が挙げられる。具体的には、有機EL素子用途で公知な材料であるバソクプロイン(BCP)、およびバソフェナントロリン(BPhen)等が陰極側の正孔障壁層材料として挙げられる。また、無機半導体化合物(無機材料)を用いてもよく、たとえば、ドーピング半導体および化合物半導体(例えば、n−Si、n−GaAs、n-CdS、PbS、CdTe、SiC、CdSe、InP、WO3、およびFe2O3等)、並びに導電性酸化物(例えば、二酸化チタン(TiO2)、一酸化チタン(TiO)、および三酸化二チタン(Ti2O3)等の酸化チタン、酸化亜鉛(ZnO)、およびAlドープ酸化亜鉛AZO等)等が挙げられる。
有機太陽電池モジュールが、有機層としての電子輸送層を含む場合、電子輸送層に好ましい化合物としては、膜厚を厚くしても電流が低下しないように、キャリア移動度が十分に高い化合物が挙げられる。例えば、低分子化合物であればナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物(NTCDA)に代表される芳香族環状酸無水物等が挙げられる。また、有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)用途で公知な正孔障壁層用材料、およびイオン化ポテンシャルが充分に大きい化合物等が挙げられる。具体的には、有機EL素子用途で公知な材料であるバソクプロイン(BCP)、およびバソフェナントロリン(BPhen)等が陰極側の正孔障壁層材料として挙げられる。また、無機半導体化合物(無機材料)を用いてもよく、たとえば、ドーピング半導体および化合物半導体(例えば、n−Si、n−GaAs、n-CdS、PbS、CdTe、SiC、CdSe、InP、WO3、およびFe2O3等)、並びに導電性酸化物(例えば、二酸化チタン(TiO2)、一酸化チタン(TiO)、および三酸化二チタン(Ti2O3)等の酸化チタン、酸化亜鉛(ZnO)、およびAlドープ酸化亜鉛AZO等)等が挙げられる。
また例えば、有機太陽電池モジュールは、有機太陽電池モジュール1の素子構成以外にも、有機太陽電池モジュールとして種々の構成が提案されている。第一電極層と、隣り合う有機太陽電池セルの第二電極層とが、前記第一電極層上に形成された導電性ピラーにより導通する仕組みであれば、有機太陽電池モジュール1の構成に限定されるものではない。
次に、本発明を実施例および比較例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されない。
[実施例1]
(導電性ピラーの評価)
基材として、ガラス(Corning社製のEagle XG、大きさ:40mm×40mm、厚み:0.7mm)を準備した。上記基材の表面に真空蒸着法で金の薄膜を成膜した。金の薄膜の厚みを段差計(KLA−Tencor P−15)で測定した結果50nmであった。
上述の金電極上に、導電性ピラー形成用インク(銀ナノコロイド(平均粒子径:40nm)、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−(トリフルオロメチル)ベンゼンチオール、および25℃における表面張力が60mN/mの溶媒(水とエチレングリコールと1,3−プロパンジオールとグリセリンとの混合溶媒)を、質量比39.7:0.8:59.5の割合で混ぜたインク)を、インクジェット印刷法により同位置に繰り返し吐出し、180℃で30分間焼成することにより、撥液性を有する導電性ピラーを形成した。この導電性ピラーは、直径30μmの径で、高さ5.5μmであった。なお、ガラス(Corning社製のEagle XG、大きさ:40mm×40mm、厚み:0.7mm)の表面に、スピンコート法により、当該導電性ピラー形成用インクを成膜し、180℃30分間焼成し固化膜を形成した。その固化膜の表面エネルギーを測定したところ、48.3mN/mとなった。
導電性ピラーを形成した基材の表面に、スピンコーター(MS−A15 ミカサ株式会社)を用いて、500rpmで5秒回転させ、続けて4000rpmで30秒回転させて、ポリ(3,4−エチレンジオキシ)チオフェン:ポリスチレンスルホネート(PEDOT:PSS)を成膜した後、100℃のホットプレート(アズワン EC−1200NP)上で10分乾燥させて、PEDOT:PPSによる有機層を形成した。有機層表面を顕微鏡(オリンパス社 MX61)で観察すると、上述の導電性ピラーを中心に有機層は直径30μmの開孔を示しており、導電性ピラーの表面は露出していた。有機層の膜厚を段差計で測定した結果40nmであった。また導電性ピラーを含む領域を同じく段差計で測定すると、導電性ピラーの表面は有機層の表面から5.4μm上方に位置しており、双方の高さに応じた段差が形成されていた。
また、上述した有機層上に、真空蒸着法で金の薄膜を100nmの厚さで成膜した。そして、下部の金電極と、上部の金電極の電気的接続を確認したところ、導通を確認できた。
以上より、導電性ピラーにより有機層が貫かれ、開孔しており、導電性ピラーがヴィアポストとして機能することが確認された。
(導電性ピラーの評価)
基材として、ガラス(Corning社製のEagle XG、大きさ:40mm×40mm、厚み:0.7mm)を準備した。上記基材の表面に真空蒸着法で金の薄膜を成膜した。金の薄膜の厚みを段差計(KLA−Tencor P−15)で測定した結果50nmであった。
上述の金電極上に、導電性ピラー形成用インク(銀ナノコロイド(平均粒子径:40nm)、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−(トリフルオロメチル)ベンゼンチオール、および25℃における表面張力が60mN/mの溶媒(水とエチレングリコールと1,3−プロパンジオールとグリセリンとの混合溶媒)を、質量比39.7:0.8:59.5の割合で混ぜたインク)を、インクジェット印刷法により同位置に繰り返し吐出し、180℃で30分間焼成することにより、撥液性を有する導電性ピラーを形成した。この導電性ピラーは、直径30μmの径で、高さ5.5μmであった。なお、ガラス(Corning社製のEagle XG、大きさ:40mm×40mm、厚み:0.7mm)の表面に、スピンコート法により、当該導電性ピラー形成用インクを成膜し、180℃30分間焼成し固化膜を形成した。その固化膜の表面エネルギーを測定したところ、48.3mN/mとなった。
導電性ピラーを形成した基材の表面に、スピンコーター(MS−A15 ミカサ株式会社)を用いて、500rpmで5秒回転させ、続けて4000rpmで30秒回転させて、ポリ(3,4−エチレンジオキシ)チオフェン:ポリスチレンスルホネート(PEDOT:PSS)を成膜した後、100℃のホットプレート(アズワン EC−1200NP)上で10分乾燥させて、PEDOT:PPSによる有機層を形成した。有機層表面を顕微鏡(オリンパス社 MX61)で観察すると、上述の導電性ピラーを中心に有機層は直径30μmの開孔を示しており、導電性ピラーの表面は露出していた。有機層の膜厚を段差計で測定した結果40nmであった。また導電性ピラーを含む領域を同じく段差計で測定すると、導電性ピラーの表面は有機層の表面から5.4μm上方に位置しており、双方の高さに応じた段差が形成されていた。
また、上述した有機層上に、真空蒸着法で金の薄膜を100nmの厚さで成膜した。そして、下部の金電極と、上部の金電極の電気的接続を確認したところ、導通を確認できた。
以上より、導電性ピラーにより有機層が貫かれ、開孔しており、導電性ピラーがヴィアポストとして機能することが確認された。
[実施例2]
(導電性ピラーの評価)
導電性ピラー形成用インクとして、銀ナノコロイド(平均粒子径:40nm)、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−(トリフルオロメチル)ベンゼンチオール、および溶媒(水とエチレングリコールと1,3−プロパンジオールとグリセリンとの混合溶媒)を、質量比39.4:1.5:59.1の割合で混ぜたインクを用いた以外は、実施例1と同様にして、撥液性を有する導電性ピラーを形成した。この導電性ピラーは、直径26μmの径で、高さ5μmであった。なお、当該導電性ピラー形成用インクを用いた以外は、実施例1と同様にして、固化膜を形成した。その固化膜の表面エネルギーを測定したところ、43.8mN/mとなった。
導電性ピラーを形成した基材の表面に、実施例1と同様にして、PEDOT:PSSによる有機層を形成した。有機層表面を顕微鏡で観察すると、上述の導電性ピラーを中心に有機層は直径26μmの開孔を示しており、導電性ピラーの表面は露出していた。有機層の膜厚を段差計で測定した結果40nmであった。また導電性ピラーを含む領域を同じく段差計で測定すると、導電性ピラーの表面は有機層の表面から4.9μm上方に位置しており、双方の高さに応じた段差が形成されていた。
また、上述した有機層上に、真空蒸着法で金の薄膜を50nmの厚さで成膜した。そして、下部の金電極と、上部の金電極の電気的接続を確認したところ、導通を確認できた。
以上より、導電性ピラーにより有機層が貫かれ、開孔しており、導電性ピラーがヴィアポストとして機能することが確認された。
(導電性ピラーの評価)
導電性ピラー形成用インクとして、銀ナノコロイド(平均粒子径:40nm)、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−(トリフルオロメチル)ベンゼンチオール、および溶媒(水とエチレングリコールと1,3−プロパンジオールとグリセリンとの混合溶媒)を、質量比39.4:1.5:59.1の割合で混ぜたインクを用いた以外は、実施例1と同様にして、撥液性を有する導電性ピラーを形成した。この導電性ピラーは、直径26μmの径で、高さ5μmであった。なお、当該導電性ピラー形成用インクを用いた以外は、実施例1と同様にして、固化膜を形成した。その固化膜の表面エネルギーを測定したところ、43.8mN/mとなった。
導電性ピラーを形成した基材の表面に、実施例1と同様にして、PEDOT:PSSによる有機層を形成した。有機層表面を顕微鏡で観察すると、上述の導電性ピラーを中心に有機層は直径26μmの開孔を示しており、導電性ピラーの表面は露出していた。有機層の膜厚を段差計で測定した結果40nmであった。また導電性ピラーを含む領域を同じく段差計で測定すると、導電性ピラーの表面は有機層の表面から4.9μm上方に位置しており、双方の高さに応じた段差が形成されていた。
また、上述した有機層上に、真空蒸着法で金の薄膜を50nmの厚さで成膜した。そして、下部の金電極と、上部の金電極の電気的接続を確認したところ、導通を確認できた。
以上より、導電性ピラーにより有機層が貫かれ、開孔しており、導電性ピラーがヴィアポストとして機能することが確認された。
[比較例1]
(導電性ピラーの評価)
インクとして、市販の銀ナノインク(シグマアルドリッチ736465−100G)を用いた以外は、実施例1と同様にして、導電性ピラーを形成した。この導電性ピラーは、直径50μmの径で、高さ520nmであった。なお、当該インクを用いた以外は、実施例1と同様にして、固化膜を形成した。その固化膜の表面エネルギーを測定したところ、90.9mN/mとなった。
導電性ピラーを形成した基材の表面に、実施例1と同様にして、PEDOT:PSSによる有機層を形成した。顕微鏡観察と段差測定による評価を行ったが導電性ピラーの表面は有機層で被覆されており開孔は確認されなかった。
(導電性ピラーの評価)
インクとして、市販の銀ナノインク(シグマアルドリッチ736465−100G)を用いた以外は、実施例1と同様にして、導電性ピラーを形成した。この導電性ピラーは、直径50μmの径で、高さ520nmであった。なお、当該インクを用いた以外は、実施例1と同様にして、固化膜を形成した。その固化膜の表面エネルギーを測定したところ、90.9mN/mとなった。
導電性ピラーを形成した基材の表面に、実施例1と同様にして、PEDOT:PSSによる有機層を形成した。顕微鏡観察と段差測定による評価を行ったが導電性ピラーの表面は有機層で被覆されており開孔は確認されなかった。
1…有機太陽電池モジュール
10…基板
11、11A、11B…第一電極層
12、12A、12B…導電性ピラー
13、13A、13B…正孔輸送層
14、14A、14B…バルクヘテロ接合有機活性層
15、15A、15B…第二電極層
16…有機層
100A、100B…有機太陽電池セル
10…基板
11、11A、11B…第一電極層
12、12A、12B…導電性ピラー
13、13A、13B…正孔輸送層
14、14A、14B…バルクヘテロ接合有機活性層
15、15A、15B…第二電極層
16…有機層
100A、100B…有機太陽電池セル
Claims (11)
- 基板上に電気的に接続した2以上の有機太陽電池セルを備える有機太陽電池モジュールであって、
前記有機太陽電池セルは、第一電極層、有機層、および第二電極層を含み、
少なくとも1つの有機太陽電池セルの第一電極層と、該有機太陽電池セルと隣り合う有機太陽電池セルの第二電極層とは、前記第一電極層上に形成された導電性ピラーにより導通し、
前記導電性ピラーは、導電性材料および撥液剤を含むことを特徴とする有機太陽電池モジュール。 - 請求項1に記載の有機太陽電池モジュールにおいて、
前記導電性ピラーの表面エネルギーが30mN/mより大きく80mN/m以下であることを特徴とする有機太陽電池モジュール。 - 請求項1または請求項2に記載の有機太陽電池モジュールにおいて、
前記導電性材料が金属粒子であり、前記撥液剤が自己組織単分子膜を形成するフッ素含有チオール化合物であることを特徴とする有機太陽電池モジュール。 - 請求項3に記載の有機太陽電池モジュールにおいて、
前記自己組織単分子膜を形成するフッ素含有チオール化合物が、芳香環を有するフッ素含有チオール化合物およびフッ化部を持つアルカンチオールからなる群から選ばれる少なくとも1つの化合物であることを特徴とする有機太陽電池モジュール。 - 請求項3または請求項4に記載の有機太陽電池モジュールにおいて、
前記自己組織単分子膜を形成するフッ素含有チオール化合物が、芳香環を有する炭素数6から20のフッ素含有チオール化合物であることを特徴とする有機太陽電池モジュール。 - 請求項3から請求項5までのいずれか1項に記載の有機太陽電池モジュールにおいて、
前記自己組織単分子膜を形成するフッ素含有チオール化合物が、4−トリフルオロメチルベンゼンチオール、3−トリフルオロメチルベンゼンチオール、ペンタフルオロベンゼンチオール、2,3,5,6−テトラフルオロベンゼンチオール、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−(トリフルオロメチル)ベンゼンチオール、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メルカプト安息香酸メチルエステル、3,5−ビストリフルオロメチルベンゼンチオール、4−フルオロベンゼンチオールおよび11−(2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンジルオキシ)−1−ウンデカンチオールからなる群から選ばれる少なくとも1つの化合物であることを特徴とする有機太陽電池モジュール。 - 請求項3から請求項6までのいずれか1項に記載の有機太陽電池モジュールにおいて、
前記金属粒子の金属種は、銀、銅、ニッケル、パラジウム、白金、および金からなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする有機太陽電池モジュール。 - 請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の有機太陽電池モジュールにおいて、
前記有機層が、正孔輸送層を含むことを特徴とする有機太陽電池モジュール。 - 請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の有機太陽電池モジュールにおいて、
前記有機層が、有機活性層を含むことを特徴とする有機太陽電池モジュール。 - 基板上に、第一電極層を形成する工程と、
前記第一電極層上に、導電性ピラーを形成する工程と、
前記基板および前記第一電極層上に、有機層を形成する工程と、
前記有機層上に、第二電極層を形成する工程と
を備えることを特徴とする有機太陽電池モジュールの製造方法。 - 請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載の有機太陽電池モジュールを備えることを特徴とする電子機器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015028656A JP2016152307A (ja) | 2015-02-17 | 2015-02-17 | 有機太陽電池モジュールおよびその製造方法、並びに電子機器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2015028656A JP2016152307A (ja) | 2015-02-17 | 2015-02-17 | 有機太陽電池モジュールおよびその製造方法、並びに電子機器 |
Publications (1)
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ID=56696791
Family Applications (1)
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JP2015028656A Pending JP2016152307A (ja) | 2015-02-17 | 2015-02-17 | 有機太陽電池モジュールおよびその製造方法、並びに電子機器 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2016152307A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2019039779A1 (ko) * | 2017-08-22 | 2019-02-28 | 코오롱인더스트리 주식회사 | 유기 태양전지 |
JP2019045105A (ja) * | 2017-09-05 | 2019-03-22 | トヨタ自動車株式会社 | 熱輸送システム |
-
2015
- 2015-02-17 JP JP2015028656A patent/JP2016152307A/ja active Pending
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WO2019039779A1 (ko) * | 2017-08-22 | 2019-02-28 | 코오롱인더스트리 주식회사 | 유기 태양전지 |
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