JP2016152009A - 情報収集システム及び情報収集方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】時刻情報の精度が異なる各システムから収集する情報を効果的に利用することを課題とする。
【解決手段】1以上の情報処理装置を有する情報収集システムにおいて、情報処理装置は、同期指示部と、間隔指示部と、情報収集部とを有する。同期指示部は、収集対象となる装置情報を出力する機器である被管理装置を管理する管理装置に対して、管理装置間の同期を指示する。間隔指示部は、管理装置に対して、装置情報を収集するための送信間隔を指示する。情報収集部は、管理装置から、同期された装置情報を指示した送信間隔で収集する。
【選択図】図8

Description

本発明の実施形態は、情報収集システム及び情報収集方法に関する。
従来、エネルギー、工業、ヘルスケア、公共、交通、物流等の各種領域のアプリケーションを構成するシステムにおいて、通信機能を搭載したセンサ等を設置した各種のローカルサブシステムの構築が進められている。通信機能を搭載したセンサ等の設置により、システムから収集された情報の利活用の裾野拡大を実現することができる。
米国特許第8289183号明細書 米国特許第8428783号明細書 米国特許出願公開第2013/0215983号明細書
各ローカルサブシステムは、異なる通信媒体や、異なるローカルクロックで実現される場合がある。このため、システムの運用開始後に、サブシステムの追加や削除、更新を柔軟に行なうためには、情報の利活用向けのための時刻情報が重要となる。従来技術では、ローカルサブシステムごとに時刻情報の精度が異なる可能性があるため、収集された情報を効果的に利用することが困難である。
本発明が解決しようとする課題は、時刻情報の精度が異なる各システムから収集する情報を効果的に利用することができる情報収集システム及び情報収集方法を提供することである。
実施形態の情報処理装置は、同期指示部と、間隔指示部と、情報収集部とを有する。同期指示部は、収集対象となる装置情報を出力する機器である被管理装置を管理する管理装置に対して、管理装置間の同期を指示する。間隔指示部は、管理装置に対して、装置情報を収集するための送信間隔を指示する。情報収集部は、管理装置から、同期された装置情報を指示した送信間隔で収集する。
システム全体を説明する図。 電力会社の設備と需要家の設備とを示す図。 工業領域を具体化させた図。 エネルギー領域と工業領域とにおけるマージンレスを説明する図。 情報収集システムの構成を示す図。 管理装置及び子管理装置によって取得される情報を説明する図。 サブシステムの同期について説明する図。 サーバ装置の機能構成を示すブロック図。 管理装置の機能構成を示すブロック図。 情報収集システムで送受される通信メッセージを説明する図。 情報解析を説明する図。 情報収集処理の処理シーケンスを示す図。 サーバ装置のハードウェア構成を示すブロック図。
(第1の実施形態)
経営現場のICT(Information and Communication Technology)活用による効率をどのように収益拡大に繋げるか、また、無駄を極力少なくさせるマージンレスのコンセプトとして、エネルギー、工業、ヘルスケア、公共、交通、物流等の各種領域の展開が進んでいる。例えば、SCM(Supply Chain Management)では、機器の流れをトレースしてコストをマージンレスにする概念で、固定コストで最大スループットを達成することが目標の指標となる。また、RM(Revenue Management)では、機器やサービスに関する価格帯毎の需要をトレースして、獲得機会や獲得収益をマージンレスにするもので、価格や需要毎のスループットの効率化が目標の指標となる。これらのマージンレスの取り組みは、各種領域のアプリケーションに対応させた、システムプラットフォーム、機器管理の階層関係の組み合わせで具体的に実現される。本実施形態では、エネルギー領域、工業領域におけるマージンレスについて例を挙げる。
図1は、第1の実施形態に係るシステム全体の例を説明する図である。図1では、スマートグリッドやスマートコミュニティにおけるシステム全体の例を説明する。図1に示すように、システム全体では、発電所(給電指令所)を中心として、用途毎に、電力インフラ、産業(商業、工業)、家庭が存在する。これらのうち、電力インフラは、電力会社等の公益事業者によって設備が保有される。公益事業者は、エネルギー供給の安定化に向けて、投資、調整、管理を実施する。産業は、ビルや工場等のオーナーによって設備が保有される。ビルや工場等のオーナーは、公益事業者との間で契約されたエネルギー量の規模に応じて、例えば電力の場合は、特別高圧需要家や高圧需要家等と呼ばれる。家庭は、施設の規模が産業よりも小さい場合が多く、設置される機器も役割毎に単数の場合が多いため、低圧需要家等と呼ばれる。
電力会社等の公益事業者が所有者となる電力インフラ側には、μEMS(micro Energy Management System)やSCADA(Supervisory Control And Data Acquisition)、PV(Photovoltaic)、BESS(Battery Energy Management System)等が存在する。例えば、PVは、太陽光発電システム、風力発電システム及び水力発電システム等のエネルギー発生源である自然エネルギーに分類される。また、BESSは、エネルギーストレージの貯蔵源であるエネルギー貯蔵に分類される。
また、産業や家庭等の需要家側には、需要家側EMSを中心に、スマートメータ、サブメータ、PV、BESS、EV(Electric Vehicle)等が存在する。商業分野であるビル用の需要家側EMSは、BEMS(Building Energy Management System)と呼ばれる。また、工業分野である工場用の需要家側EMSは、FEMS(Factory Energy Management System)と呼ばれる。また、家庭用の需要家側EMSは、HEMS(Home Energy Management System)と呼ばれる。PVや風力発電等を含む自然エネルギー源、及び、BESS等を含むエネルギーストレージには、入出力電力を変換するインバータやPCS(Power Conditioning System)が接続される。PCSは、太陽光発電システムや燃料電池等を利用するうえで、発電された電気を需要家側の環境で使用できるように変換する機器であり、電力系統等との連携機能も搭載されている。PCSは、インバータの一種として位置付けられる。
図1の例では、電力会社の発電所で発電量を管理する給電指令所にはEMSが設置され、配下には送配電網を管理するためのμEMSが複数設置されている。μEMSは、複数の需要家の施設をさらに管理する。需要家の構内には、空調や照明等の電力消費に係る汎用インバータとともに、PVやBESS等の電源系に係るPCSが設置される。PCSは、ファームウェアの遠隔更新を含め片方向の通信が主体であったが、スマートグリッド、スマートコミュニティの進展により、制御を含めた双方向の通信が登場しつつある。LC(Local Controller)は、PVやBESSの電力管理を行ない、ICT各種標準(標準プロトコル)を搭載している。
なお、上位のEMSやLCと、インバータやPCSとの間の連携に加え、インバータ及びPCS同士の連携の形態もある。具体的には、受電容量内で電力分担(自律協調)、複数電源の同期運転(自律協調)、ブラックアウト時の継続運転(自律協調)等の形態も有り得る。例えば、電力分担では、総要求電力の下で複数のインバータやPCSに電力量を動的に配分して制御する機能が有り得る。このほか、電力分担では、システム内のインバータやPCSの最大定格を下回る場合に、運転効率が最大となるように電力量を配分して稼働台数を削減し、インバータやPCSのシステム全体としての効率性を向上させる機能が有り得る。また、同期運転は、複数のインバータやPCSを並列的に運転させ、電力の出力増を図る用途で電源位相と呼ばれることがある。
電源位相の機能は、交流側出力における横流の発生を、通信を用いて同期するものである。例えば、横流は、起電力の差によって流れる無効横流、起電力の位相差によって流れる同期横流、起電力の波形差によって流れる高調波横流等である。ここでは、時刻、電圧、周波数の同期が必要となることが考えられる。インバータ及びPCS同士の連携は、公益事業者や需要家の特定範囲の消費、発電、蓄電のシステム全体との連携と言い換えられる。
エネルギー管理において、発電所は、火力や原子力等の燃料源によって大容量の電力を生成し、送配電網等の電力インフラを通じて、産業や家庭等の需要家側に供給する。本実施形態では、発電所から需要家に至る送配電網を総称して、電力インフラ(電力系統網)と呼ぶ。電力インフラ上に設置された自然エネルギー(例えば、PVや風力発電等)は、自然界に存在するエネルギーをもとに電力を生成し、発電所と同様に送配電網を通じて、電力系統網から需要家に電力を供給する。自然エネルギーを電力系統網に設置することで、発電所の負担を考慮しながらの運用が可能となる。
一方、電力インフラ上に設置されたBESSは、発電所や自然エネルギーが生成した電力を貯蔵する。μEMSやSCADAは、発電所や自然エネルギーの供給電力と、需要家側で消費される需要電力を含めたシステム全体の安定化を、電力網及び通信網の双方を活用して管理する。例えば、システム全体の安定化では、離島やコミュニティ等の系統独立時の安定化制御、系統接続時の安定化制御(アンシラリーサービス)、配電網用の中電圧及び定電圧の制御、PVやBESS、EVに対する変動抑制制御を行なうこと等が考えられる。
需要家におけるBESSの導入目的は、電力会社との間の契約電力に応じた管理に関わる。契約電力とは、ピーク時間帯の最大消費電力の契約値や、自然可能エネルギーの逆潮流売電時の電圧や周波数の契約値を指す。例えば、需要家は、電力消費について、契約電力を超過して電力を消費すると、契約の違反に対する金銭的なペナルティが電力会社から課せられる。このため、需要家は、BESSを利用し、自然エネルギーにより発電された余剰電力の貯蔵分や夜間電力の貯蔵分を活用して、ピーク時の消費電力を抑えるピークカットや、1日当たりの全体の消費電力量を平滑化するピークシフトにより契約電力の管理を行なう。
また、需要家は、逆潮流時における電力インフラの安定化のために、国や地域毎に定められた規定の電圧や周波数に収めた管理を行なわない場合に、契約の違反に対する金銭的なペナルティが電力会社から課せられる。この場合についても、需要家は、BESSを利用して、自然エネルギーによる発電の変動を抑えることができる。なお、電力会社が設ける電気料金体系の中には、力率によって電気料金が優遇されるものが存在する。このような優遇は、主に商業や工業等の大口の顧客向けであり、一定期間ごとの有効電力量と無効電力量とで力率の平均値が算出され、電気料金を割り引く等の措置がとられる。
以上により、電力会社と需要家との契約に関するエネルギー管理や、各々の視点において、大きな概念の項目として分類すると、体系的に、デマンド管理(例えば、ピークカットやピークシフト等)と逆潮流管理とに整理することができる。電力網及び通信網の融合であるスマートグリッドでは、デマンドレスポンスと呼ばれる公益事業者と需要家との間の双方向型のエネルギー管理の仕組みの導入が進んでいる。
デマンドレスポンスにおいて、電力会社と需要家との間での重要な視点は、責任の所在(所有者の所在)の定義したうえで、何をするかの定義である。このため、デマンドレスポンスを実現するための技術は、責任の所在に応じて複数の形態が考えられる。電力会社側に責任の所在が全てあるのは、ダイレクトロードコントロール型デマンドレスポンスである。ダイレクトロードコントロール型デマンドレスポンスでは、需要家側での判断の余地はなく、電力会社が需要家の消費電力量を直接管理する。このような直接管理は、直接負荷抑制契約と呼ばれ、仕組みに留まらず責任の所在の契約になる。
一方、電力会社と需要家との双方に責任の所在を置いた契約モデルが、ネガワット取引型デマンドレスポンスである。ネガワット取引型デマンドレスポンスでは、電力会社は消費電力の抑制(例えば、何kW)を需要家側に問い合わせ、需要家は需要家の責任で消費電力の抑制を試みる。需要家での抑制が成功した場合、需要家は、電力会社から金銭的なインセンティブを獲得し、抑制が失敗した場合、金銭的なペナルティが発生する。金銭的な側面について、国や地域毎に電力事情や規制が異なるため、全てを一括りにすることは困難であるが、日本の電気事業法の例では、産業は電力消費のピークに電気料金の基本料金(例えば、1kW当たりの単価)を合わせる。そのうえで、デマンドコントロールでは、需要家自身の都合で基本料金を下げるために電力を抑制するための制御が行なわれる。また、デマンドレスポンスでは、需要家自身の都合に電力会社の都合を加えて、電力量の抑制を双方向で交換するために行なわれる。
このため、需要家側では、設備投資の導入スタンスに一定の考え方が存在する。例えば、導入スタンスは、「デマンドコントロールによる基本料金の節約額+デマンドレスポンスによる追加のインセンティブ額−省エネルギー制御に向けた設備投資の金額>0」である。基本料金と電力量料金とのうち、基本料金は、使用量にかかわらず払うものである。ピークカットやピークシフトのためのデマンドコントロール、デマンドレスポンスは、電力会社の視点では安定した電力供給のための需要量の調整として区分され、需要家側の視点では基本料金の調整として区分される。
産業や家庭に設置されるスマートメータは、需要家側の施設内で消費された電力量を計測し、周期的に電力会社のサーバ装置に通知する。一般に、このようなサーバ装置は、MDMS(Metering Data Management System)と呼ばれる。MDMSは、需要家側の需要電力の総量を算出及び予測する機能を有する。需要家の構内に設置されたBESSは、電力会社の系統網から供給された電力、又は、需要家の構内に設置されたPVによって生成された電力を貯蔵する。EVは、充電器を介して車載電池に電力を貯蔵する。また、産業には、サブメータが置かれることもある。
スマートメータは、従来のアナログ式誘導型電力量計とは異なり、電力をデジタルで計測し、メータ内に通信機能を有する次世代電力量計である。従来のアナログ型電力量計では、アラゴーの円盤の原理によって、内部に電流コイルと電圧コイルとが配置されており、これらが計器の円盤を駆動させ、回転力を発生させている。電力量計は、動作原理や構造、用途等により多種存在する。一般家庭には、交流電力のうち有効電力を積算計量する電力量計が設置されており、内部には回転する円盤が見える誘導型電力量計が存在する。具体的に、電力量計の種類は、誘導型電力量計、無効電力量計、精密級複合計器、最大需要電力計等、複数存在する。誘導型電力量計は、電力量を一桁ずつ指針によって表示、又は、一定の電力量に達するごとにパルス信号を発生させる端子が追加されたものである。精密級複合計器は、力量計や無効電力量計、需要電力計を内蔵した電子式であり、大口の需要家に設置される。最大需要電力計は、ある期間における最大の電力値を計量する電気計器である。
電力会社の所有物として取引に用いられる電力量計には、設置後に、電力会社による封印が取り付けられる。一方、サブメータ(子メータ)は、機能そのものは上述した電力量計と同等であるが、所有者の権利や義務が、電力会社に属する場合と需要家に属する場合との各々の場合が存在する。アナログ型電力量計に対する通信機能(インテリジェント機能)を追加したスマートメータは、通信機能を活用して自動検針を行なうほかにも、様々なサービスに応用することができる。
スマートメータの最大の特徴は、電力会社や水道会社、ガス会社等の公益事業者と、需要家との間の双方向通信である。スマートメータは、1日に1回等、あるインターバルで情報を送信する機能に加えて、上位の電力会社等からの指令値を受信することが特徴である。例えば、電力会社は、供給不足に陥った際に、理解度が進んでいる顧客に対して確認を行なったうえで、消費抑制を依頼させるデマンドレスポンスを発行し、デマンドレスポンスに協力した顧客に対して金銭のインセンティブを与える。また、PVをはじめとする自然エネルギーの普及に伴い、需要家側でも発電の流れが起こっている。このときの電気料金を監視することもスマートメータの重要な機能の一つである。
現状、スマートメータの通信で交換されるアップロード情報の内容は主に消費量(例えば、累積値、瞬時値等の多様な消費量情報)であり、15分に1回程度の頻度で交換される。消費量の予測等の情報を入れるか入れないかについては自由である。一般に、通信インフラには、コンセントレータやトランスと呼ばれる中継装置が存在する。上述したMDMSと中継装置との間は光ファイバによる形態、スマートメータと中継装置との間の双方向通信は有線通信及び無線通信の形態が考えられる。具体的に、スマートメータが上位のMDMSにメータ情報をアップロードする際には、コンセントレータ(中継装置)を経由する形で公益事業者の光ファイバ網からHES(Head End System)まで配送する方法と、広域無線回線を搭載したスマートメータからHESに直接配送する方法との2種類存在する。1台のコンセントレータは、多数のスマートメータを収容する。
スマートメータにおける取引メータは、電力会社の所有物であり、電力会社と需要家との1契約に1台、1家に1台の形態である。このような取引メータの前提は、家庭領域だけではなく、産業領域のビルや工場においても同様である。一方、サブメータは、ビル、工場等のデベロッパや管理オーナーの所有物である。産業領域の施設では、フロアや部屋等の場所ごとにエネルギー消費量が異なるため、従来は面積比で計算されていたが、省エネルギーや課金の点で、正しく把握しなければならないという特徴がある。
サブメータは、建屋やフロア、主要な設備の傍に設置され、どの部分の消費を管理すれば良いかを把握するために用いられる。つまり、サブメータについては、全ての場所に設置するのではなく、デベロッパや管理オーナーが置きたいと思った場所に置く、という設置の形態である。例えば、サブメータによる消費の管理では、大きな工場の場合に、電気を節約したいがミッションクリティカルな工場圧延機は止めたくないといったような用途がある。
取引メータは、課金に直結することから高精度な管理が要求され、10年程度ごとの交換期間としている。また、サブメータは、ベストエフォートでの計測を行なうことから中精度な管理が要求され、数年程度ごとの交換期間としている。なお、サブメータに対しても、無線通信機能を組み込み、施設内の集中管理室にレポートやアラームを送信する機能を搭載させて、エンジニアリングに活用することが考えられる。
エネルギーシステムの発電や蓄電に関わるPVやBESSについて詳細に説明する。BESSに関する電力会社の系統側の目的では、系統の周波数や電圧等の電力の品質を維持するために、瞬間的な負荷変動に応じて秒単位で出力を調整し、系統を安定させるアンシラリーサービス(短周期制御)と呼ばれる機能を実現するために活用することが考えられる。一方、BESSに関する産業や家庭等の需要家側の目的では、単価の安い夜間電力を貯蔵することで、昼間の電力利用が集中する時間帯の融通を行なうピークシフト(日間運用)と呼ばれる機能の実現が考えられる。なお、BESSの定量指標は、どれだけの量をどのタイミングで、どれだけの時間で、充放電するかが重要となる。
例えば、BESSの投資に関するコストダウンの比率は年々下がるが、ある閾値を超えた時点で、BESSによる夜間と昼間との電力価格差によるインセンティブ及びイニシャルコストによる回収期間の関係が逆転する。また、回収期間であるときも、BESSは充放電を行なう都度に寿命が減っていくため、メンテナンスのコストも含めたトータルで投資を回収できるかどうかが重要となる。一方、PVについては、FIT(Feed‐In Tariff:固定価格買い取り制度)の導入で、イニシャルコストに対する売電インセンティブによる回収期間が少なくなることが考えられる。PVの管理については、集中型の電力制御を行なう方法のほか、複数台並べて動作させる分散型の電力制御の方法が考えられる。
また、FITの仕組みと、自然エネルギーの発電料金や電力会社からの買電料金との関係は、国や地域毎にその特徴が異なるが、PVにおいて「発電+不足分を電力会社から買電し、余剰分は売電」といった電力の小売り事業の形態についても考えられる。PV等の自然エネルギー発電による小売り時は、スマートメータとの連携が特に重要な視点と成り得る。従来のエネルギーシステムに加え、取引メータやサブメータ等のスマートメータ、PV、BESSが差分として普及しており、これらに通信機能や制御機能を搭載して連携させることで、エネルギーのマージンレス化を図ることができる。
図2は、電力会社の設備と需要家の設備との例を示す図である。なお、上位に電力会社の設備があり、下位に需要家の設備がある。図2に示すように、電力会社の設備は、原子力や火力、水力等の発電所により発電された電力を、送配電網等の電力系統である電力インフラを通じて需要家に配送する。変電所は、電力系統中で電気の電圧や周波数の変換(変電)を行ない、各系統の接続や開閉を行なったうえで、電力の流れを制御する電力流通の拠点となる施設である。変電所は、より高い電圧を取り扱うほど規模が大きくなり、また、送電線に関わる施設も大きくなる。
電力会社は、施設を建設する費用の兼ね合いから、発電所に近いほどより高い電圧で送り、消費者である需要家に近いほど電圧を落としている。電圧が次第に低くなる各段階は電圧階級と呼ばれ、各階級の間には対応する変電所が設置されている。例えば、日本国内の一地域を例に挙げると、超高圧変電所では電圧「500−275kV」且つ容量「300MVA」であり、一次変電所では電圧「154kV」且つ容量「100−150MVA」であり、二次変電所や配電用変電所では電圧「77−66kV」且つ容量「60−100MVA」である。これらの変電所の配置や設備の規模は、国や地域によって異なる。
一方、需要家は、電圧「77−66kV」を扱える特別高圧需要家(商業・工業)や、電圧「6.6kV」を扱える高圧需要家(商業・工業)、電圧「100−200V」を扱える低圧需要家(家庭)等が存在する。また、特別高圧需要家における大規模な工場では、容量「30−60MVA」となり、1つの配電用変電所の50パーセント程度の規模となる場合もある。このような状況において、需要家側が単なる電力消費だけではなく、PVやBESSの導入によって発電能力や蓄電能力を備えることは、コストと規模とのトレードオフに応じて、電力会社を中心とする公益事業者に対して、エネルギー管理上、大きな影響力を持つようになると考えられる。
例えば、図2に示した例において、工場の利用電力を賄えるだけの規模を有するPVやBESSを需要家が導入する場合には、電力会社から需要家に対するデマンド管理や、逆潮流管理のシステム構成や動作手順が変更されることも想定される。具体的には、公益事業者から需要家に対する上位から下位へのダウンリンク型の管理であった従来のものに、需要家から公益事業者に対する下位から上位へのダウンリンク型の管理が加わってくることが考えられる。公益事業者から需要家に対する上位から下位へのダウンリンク型の管理は、例えば、公益事業者から需要家への依頼に基づくインセンティブの付与である。また、需要家から公益事業者に対する下位から上位へのダウンリンク型の管理は、例えば、需要家から公益事業者への提案に基づくインセンティブの獲得である。
上述したように、エネルギー領域におけるマージンレスの具体的な形態は、公益事業者から需要家に対する管理を施設単位に行なうのではなく、施設内のローカルコントローラやスマートメータ、サブメータを活用して機器単位に行なう。これにより、契約や調整を細粒度にするとともに、エネルギー供給の安定化に向けた設備管理や設備投資の精度を上げることが考えられる。
図3は、工業領域を具体化させた例を示す図である。図3では、公共事業者に関係のある部分としてエネルギー管理系を示し、工業オーナーに関係のある部分として生産管理系を示している。例えば、エネルギー管理系のサービスでは、末端に存在する消費や発電、蓄電等の機器の電力量のデマンド管理や電源設備管理を実施する。ここで、PVやBESSを用いたアプリケーション機能は、周波数制御、力率制御、スケジュール制御、蓄電池の稼働状況の監視とシステムとしての長寿命化制御、充電や放電における最適な指令値の分配、ピークカット制御やピークシフト制御、PVやBESSの連携制御等である。PVやBESSの連携制御は、余剰電力の吸収や電力取引用の逆潮流を指す。これらの機能は、規模の大小に応じて、上位のEMSやローカルコントローラ、PVやBESS等に配分することが考えられる。
例えば、システムが大規模な場合は、複数のローカルコントローラを束ねるGW(Gateway)装置等の統合コントローラが置かれ、上位の機器と連携する形態も考えられる。この形態の場合には、上位系との通信の接続が遮断された際でもオフラインで動作できるように、EMSの制御機能の一部をローカルコントローラに搭載することも考えられる。一方、小中規模のシステムでは、ローカルコントローラの機能をPCSが直接搭載する一体型も想定される。機能配分の有り方については、構成の規模毎に、通信機能や制御機能の構成もEMSのサブセット機能を有する場合や、上位のEMSから指示されたことをそのまま実行する場合等のように多様である。
一方、空調や照明等の電力消費については、エネルギー管理の観点から消費電力を制御するために、例えば、モータ及びインバータに対し、機器単体を高効率な性能に改善させるとともに、システム全体との通信を可能にして制御するための機能を搭載させ、さらに、複数の機器間で連携させることで、効率の上昇を見込める。なお、電力に関して主に扱われる情報は、例えば、電力会社や需要家、個別の機器の各々の視点で、電力W単位、電流A単位、電圧V単位と、複数の形が考えられる。
電力以外のエネルギーである水道やガスについては、需要家におけるコジェネレーションの導入が挙げられる。コジェネレーションは、内燃機関や外燃機関等の排熱を利用して、動力や温熱、冷熱を取り出し、総合エネルギー効率を高めるエネルギー供給システムの一種である。例えば、ガスタービンエンジンシステムでは、発電用ガスタービンエンジンにより排出される排気によって蒸気を製造する。そして、製造された蒸気は、蒸気吸収冷凍機で冷熱を製造することや、蒸気使用設備で有効に使用される。特に、ガスタービン発電機と、排熱を利用した蒸気タービン発電機とを複合した発電は、コンバインドサイクル発電と呼ばれる。
また、ガスエンジンシステムでは、発電用ガスエンジンの排気排熱ボイラで蒸気を製造することや、エンジン冷却水で水道水を加熱して給湯する。さらに、燃料電池システムでは、水素と空気中の酸素とから電気を作り出し、副次的に発生する熱を蒸気や温水として回収する。このほか、発電用ディーゼルエンジンの排気排熱を蒸気の製造や給湯に利用し、エンジン冷却水で水道水を加熱して給湯するディーゼルエンジンシステムが存在する。これらの電力、水道、ガス、熱量の各々をメータで計量することで、全体の効率化を図ることができる。
生産管理系とは、エネルギー管理系以外の情報を取り扱い、具体的な用途として、ボイラープラントや鉄鋼、電機機械の生産工場に固有な設備を対象としている。ここでは、ローカルコントローラは、シーケンス制御(Programmable Logic Controller制御)、計装制御(Process Automation制御、温度や水量等のアナログ制御)、計算機制御等を実施する。システムの要件は用途毎に異なり、例えば、ボイラープラントでは、システムの高い信頼性が重要となる場合もあり、高いロバスト性を考慮し、故障時の機器交換もシステムを動作させながら対応する。鉄鋼工場では、圧延ロールについて、全長数百メートルの板状の台の各モータにおけるテンションを計測し、回転を合わせこむため、より高いリアルタイム性が要求される。
図3に示した機器について、さらに詳細に説明する。図3では、空調や照明等の消費機器、PV等の発電機器、BESS等の蓄電機器が存在する。例えば、BESSは、蓄電池(BMU:Battery Management Unit)とPCSとで構成される。蓄電池は、複数の電池セルに加え、電池パック内部の状態を管理する内部プロセッサを備え、PCSからの要求に基づき電力の充放電制御を実施する。蓄電池は、制御部に対して、定格電圧や充放電時の最大電流値や充電率(SOC:State Of Charge)、寿命率(SOH:State Of Health)等の情報を通知する。PCSは、蓄電池との間では直流電力を交換し、電力系統網との間では交流電力を交換する。PCSは、直流電力や交流電力の交換、電圧変動の抑制を行なうが、これらについては、機器外部に接続されたプロセッサにより実現することも考えられる。また、蓄電池とPCSとの間の情報は、CAN(Controller Area Network)を用いて実現する形態、各種の有線通信、無線通信、さらに、製品を販売するベンダが独自に策定した電気信号線による通信を用いて、実現する方法が考えられる。
消費、発電及び蓄電の電力に関する情報は、単位ワット時間(Wh:Watt Hour)で示される電力量のほかに、単位アンペア時間(Ah:Ampere Hour)で示される電流量、単位ボルト時間(Vh:Volt Hour)、又は、瞬時電力量(W)等で表現できる。BESSの場合、蓄電池の一般的な充電方式である定電流充電方式では、百分率で示されるSOCが所定の閾値に達するまで蓄電池内の電池セルが入出力する電力量又は電流量が一定状態で推移する。このことから、蓄電池からSOCの値を取得することで、情報に対応付けられた充電可能時間、放電可能時間、最大充放電電力、充放電に必要な電力量を算出することができる。充放電に必要な電力量は、充放電可能時間と電力との積により算出できる。
定電流充電では、SOCが所定の閾値を超えたあとは充電に必要な電流量が極小化する特性があるため、充放電計画に必要な情報の概算を算出することができる。各機器の物理的な通信媒体は光ファイバやPLC(Power Line Communication)等の専用線、イーサネット(登録商標)等の汎用優先通信、920MHz、2.4GHz、5GHzの汎用無線通信によって実現する形態や、CAN、RS−232、RS−485等で実現する形態が考えられる。一般に、BESSの場合の例は、内部電池セルは自然放電する特徴を持つことから、時々刻々と変化するSOCやSOH等のデータをサーバ装置に通知する活用も考えられる。工業領域では、電力、ガス、水道等のエネルギーの制御や計量の精度(見込値)を向上させることで、設備の投資、調整、管理のマージンレス化が期待できる。
図4は、エネルギー領域と工業領域とにおけるマージンレスを説明する図である。エネルギー管理の指標は、価格と、電力、水道、ガス、熱量等の情報との対応関係に集約される。一方、生産管理の指標は、価格と、生産管理の意思決定に必要な多種多様な情報との対応関係に集約される。領域毎のアプリケーションにおいて、獲得機会、獲得収益、費用負担のマージンレスを進めるためには、付加価値を加える手段として、情報収集や情報解析が重要となる。本実施形態では、低コストで汎用的な通信システム上で各種機器の情報を、高精度に、また柔軟にクラウド側が収集することで、設置、運用、保守におけるマージンレスを実現する。
図5は、第1の実施形態に係る情報収集システムの構成例を示す図である。図5では、利用可能な通信帯域に制限が設定される場合がある汎用通信によるエネルギー系と、非エネルギー系とが混合された情報収集システムを想定する。エネルギー系には、電力、水道、ガス等が含まれる。非エネルギー系には、カメラやマイク、各種センサから得られる、映像、音、温度、圧力、光、磁気、距離、速度等が含まれる。
エネルギー系のシステムは、電力を例に挙げると、電力を供給する電力線と、情報を配送する通信線とで構成される。非エネルギー系のシステムは、通信線で構成される。GW装置は、複数台の機器や、機器に付随するローカルコントローラを収容するサブシステムを形成するとともに、他のサブシステムとの境界に設置される。通信線は、メッシュネットワークの構成を適用することもできる。例えば、1台のGW装置が直接通信できないローカルコントローラに関しては、通信を中継させる形により複数台のローカルコントローラを収容するメッシュネットワークの構成が適用される。メッシュネットワークは、機器間の情報の配送方法であり、故障等によって使えなくなった経路が発生した場合であっても継続的に接続や再構成を繰り返すことで、送信先に達するまで機器から機器へ転送することができる。
メッシュネットワークでは、各機器が通信トラフィックを転送するホップと呼ばれる動作を行ない、これにより、各機器から任意の機器へ情報を配送する。この結果、情報収集システムでは、設置環境や規模に応じて、利用可能な通信帯域に対する通信量の増加や、システム構成の多様化を実現することができる。GW装置と、GW装置の配下の複数のローカルコントローラで構成されるシステムであるサブシステムとを考えると、階層的に全体のシステムを上位のサーバ装置から構成する場合、複数のサブシステムを混在させることが可能である。各サブシステムは、パブリックな通信網(例えば、インターネット等)に接続する形態のほかにも、プライベートな通信網(例えば、領域毎のネットワーク等)に接続する形態も有り得る。なお、図5に示す例では、GW装置を管理装置とし、ローカルコントローラを子管理装置として表している。
図6は、第1の実施形態に係る管理装置及び子管理装置によって取得される情報例を説明する図である。図6では、各種センサから取得された情報に対して原理による分類を行ない、定量指標、対応するセンサの形態、正常及び異常の検出例を示している。
一般に、センサは、自然現象や人工物の機械的、電磁気的、熱的、音響的、科学的性質、又はそれらで示される空間情報、時間情報を、何らかの科学的原理を応用して、人間や機械が扱い易い別媒体の信号に置き換える装置のことを指す。センサを利用して計測や判別を行なうことは、センシングと呼ばれる。センサによる測定は、出力信号の処理によって以下の3つに分類することができる。1つ目は、センサによって変換された物理量を人間が直接判読する場合である。2つ目は、センサによって一度変換された物理量を、人間が判読可能なようにさらに変換し直す場合である。3つ目は、センサによって変換された物理量を人間が判読しない場合である。人間が判読しない場合は、センサからの情報を電気信号に置き換えて処理したり蓄積したりして、システムをコントロールするために使用される。センサの多くは、電気的、電子的な機能や構造になっており、測定器、電子機器、電気機器、制御機器等に組み込まれることで機能が実現される。
加速度センサは、物体の加速度を計測する機器である。小型の加速度センサは、MEMS(Micro Electro Mechanical System)技術を用いて作製される。MEMS技術が用いられた加速度センサである場合は、質量が小さいため感度が低下する可能性があるものの、小型化が可能になるため、自動車等のエアバッグやカーナビゲーションの傾斜計、ゲーム機器のコントローラ等に使用されている。ひずみゲージは、物体のひずみを測定するための力学的センサである。また、ひずみゲージは、間接的に、応力計測や荷重計にも使用されている。マイクロフォンは、音を電気信号に変換する機器である。サーミスタは、温度変化に対して電気抵抗の変化が大きい抵抗体であり、温度を測定するセンサとして利用されることがある。
光センサは、光等の電磁気的エネルギーを検出するセンサであり、静止画像や動画像の入出力に使用されている。赤外線は、可視光線の赤色よりも波長が長く、電波よりも波長が短い電磁波である。放射線センサは、高い運動エネルギーをもって流れる物質粒子と高エネルギーの電磁波とを検出するセンサである。放射線は、電離放射線等と呼ばれ、物質を通過する際に直接、又は、間接にその物質の原子を電離する能力を有する。磁気センサは、磁場(磁界)の大きさや方向を計測することを目的としたセンサである。磁気センサについては、測定対象磁場の強さ、交流や直流、測定環境等、目的に応じて多種多様なものが存在する。臭気センサやイオンセンサ、ガスセンサ等によって測定される気体やガスは、一定の形と体積を持たず、自由に流動し圧力の増減で体積が容易に変化する。
図5に示したエネルギー機器は、電流や電圧、電力等の電気に関するセンサが用いられる。また、図5に示したカメラは、光や放射線からなる画像に関するセンサが用いられる。また、図5に示したマイクは、機械や振動量のセンサが用いられる。これらのセンサは、各々の原理に対応した定量的な指標や単位に落とし込め、さらに、特定の閾値内の収まる場合は正常と検出し、特定の閾値に収まらない場合は異常と検出する。本実施形態では、エネルギー機器、カメラ、マイク、温度等を一例として挙げているが、何れのセンサの組み合わせにおいても定量的な数値の組み合わせで実現することができるため、特定の形態に依存するものではない。また、本実施形態の一つの様態において、異常が検出された場合には、異常発生時の事象に関連する複数のセンサ間の情報が収集される。
図7は、第1の実施形態に係るサブシステムの同期について説明する図である。図7に示すように、各サブシステムは、異なる通信媒体や、異なるローカルクロックを備える場合がある。各機器の設置後に、運用や保守が開始されるが、運用や保守の開始後にサブシステムの追加や削除、更新が行なわれる場合には、複数のサブシステムの間で統一的に同一の通信媒体やローカルクロックを一貫して適用する形態だけでなく、通信帯域や通信量、通信構成の組み合わせにより適した通信媒体やローカルクロックを柔軟に組み合わせて適用する形態も有効である。
通信媒体やローカルクロックを柔軟に組み合わせて適用する形態においては、時間の経過とともに時刻の誤差が蓄積することから、監視情報や制御情報の収集タイミングに応じて、サブシステム間又はサブシステム内の機器間で、同期を動的に管理することが好ましい。一般に、複雑なシステムの設計時は、時刻については固定的に全てのシステムに同一の方式を適用することが考えられる。一方で、既存システムとの接続性や機能の互換性を考慮しながら、新たにシステムを追加、削除、更新する場合には、異種の時刻管理方式(時刻同期プロトコル)を、複数のシステムを跨ぎながら時刻を管理したうえで、情報収集することが有用である。
複数のサブシステム間では、PTP(Precision Time Protocol)、NTP(Network Time Protocol)、TTP(Time Triggered Protocol)等の時刻管理方式を適用する方法や、時刻管理方式間をブリッジするクロック適用方法、時刻の精度を維持又は改善する方法、同期の種類やタイミング、タイミングパラメータの適用方法等、各種方法の特徴を踏まえる必要がある。
PTPは、IEEE1588規格で定義されたLAN(Local Area Network)上の機器のクロックを10マイクロ秒以下の精度で同期させる時刻管理方式である。PTPでは、マスタ機器にスレーブ機器が同期する。サブシステムに相当するLANにおける時刻同期には、少なくとも1台のマスタ機器とスレーブ機器とが存在する。また、PTPでは、複数のスレーブ機器を1台のマスタ機器に同期させることも可能である。PTPにおいて、マスタ機器は同期メッセージを送信し、スレーブ機器は同期メッセージをもとに自身の時刻を修正する。これらの具体的な実現形態は、ソフトウェアのみによる実装、ハードウェアのみによる実装、ソフトウェア及びハードウェアのハイブリッド実装の3種類が存在する。
ソフトウェアのみによる実装の場合、高精度のハードウェアクロックを活用しないことから、同期は、10マイクロ秒〜100マイクロ秒の精度となる。ハードウェアのみによる実装の場合、機器の送受信時やネットワークスイッチの転送時に専用のハードウェアタイムスタンプ処理機能を備える場合に、同期は、10ナノ秒〜100ナノ秒の精度となる。同期の精度は、マスタ機器の時刻精度と、通信システムの構成や実装方法と、スレーブ機器の性能とに依存する。例えば、スイッチが1台の小規模なサブシステムでは、複数のスイッチやルータを備えるシステムと比較して、同期の精度が高くなる。
NTPは、通信網に接続される機器において、機器が持つクロックを基準時刻に同期するための時刻管理方式である。NTPでは、協定世界時(UTC:Coordinated Universal Time)を用いて時刻情報が送受信される。また、NTPは、stratumと呼ばれる階層構造を持ち、最上位のNTPサーバが正確な時計から標準時を取得し、下位のホストはそれを参照することで時刻を合わせる手順となる。stratumと呼ばれる階層構造では、最上位のNTPサーバをstratum1とし、階層を下りるごとに数字を1ずつ大きくしており、最下位をstratum16としている。なお、stratumと呼ばれる階層構造では、stratum16に同期することはできない。NTPでは、複数のサーバに対して時刻を問い合わせることができるため、可用性と精度の向上が期待できる。
NTPにおいて、通常、サーバは、複数の上位サーバを利用して時刻を取得する。一般に、stratumの大きさよりも、サーバとのネットワーク的な近さのほうが時刻の精度に大きく影響する。また、NTPには、遅れ度合いを校正することや、他のNTPサーバからの問い合わせに応えて時刻を提供する機能が実装されることがある。NTPの同期は、ミリ秒単位である。
TTPは、工業領域や交通領域等に用いられる専用線型の時刻管理方式である。TTPでは、送信機器と受信機器との間で、物理的に2本の通信チャネルを相互に活用することで、NTPのような上位のサーバの介在を必要とせずに時刻の同期を実現することができる。
上述したように、サブシステムで用いられる時刻管理の方式は多様であり、通信媒体やローカルクロックの実現形態が異なる方式が新たに登場する可能性がある。このため、運用、保守の開始後に、サブシステムを追加、削除、更新する場合は、既に導入した既存のサブシステムと、新たに導入された新規のサブシステムとの双方で、互いのローカルクロックを合わせこむことが必要である。互いのローカルクロックを合わせこまなければ、分散的に配置された機器の情報を収集するサーバ装置が、情報の一貫性を担保できない場合が発生し得る。
図8は、第1の実施形態に係るサーバ装置の機能構成例を示すブロック図である。図8に示すように、サーバ装置100は、同期指示部110と、通信制御部120と、通信部130と、間隔指示部140と、情報収集部150と、情報解析部160とを有する。通信部130以外の各部については、これらの一部又は全てがソフトウェア(プログラム)で実現されても良いし、ハードウェア回路で実現されても良い。かかるサーバ装置100は、情報収集システムに含まれる1以上の情報処理装置の一例である。なお、サーバ装置100は、クラウドコンピューティングにより実現されても良い。
サーバ装置100は、サブシステムに対する同期の指示や情報収集に係る送信間隔の指示、収集した情報の解析等を行なう。複数のサブシステムを有する情報収集システムにおいては、各々のサブシステムで異なる通信媒体や異なるローカルクロックを備える場合がある。本実施形態に係る情報収集システムでは、サブシステムを設置、運用、保守する際の柔軟性や、導入済みの機器の時刻管理方式と新たに導入する機器の時刻管理方式との精度、単位、周期の合わせこみ、通信帯域、通信量、通信構成のトレードオフを考慮する。つまり、本実施形態に係る情報収集システムでは、サーバ装置100が情報を収集するときに、情報を保持する機器が属するサブシステム間で時刻を同期させることにより、情報の解析時に、異なる集合の情報を目的や時刻毎に分類し、トレンドの把握や新たな相関関係を検出する。
同期指示部110は、収集対象となる装置情報を出力する機器である被管理装置を管理する管理装置に対して、管理装置間の同期を指示する。ここで、管理装置とは、図5に示した管理装置(GW装置)や子管理装置(LC:ローカルコントローラ)の一例である。また、被管理装置とは、図5に示したμINV(マイクロインバータ)やカメラ、マイク、各種センサ類の一例である。より具体的には、同期指示部110は、同期を指示する管理装置を指定し、各サブシステムの時刻管理方式(通信媒体、ローカルクロック)をもとに、何れの時刻管理方式に合わせるかを表す情報とともに、指定された管理装置に対して、管理装置間の同期を指示する。同期の指示は、通信制御部120による制御に従い、通信部130を介して行なわれる。例えば、時刻管理方式の合わせこみについては、各サブシステムの時刻管理方式のうち、より精度の低い時刻管理方式を基準とすれば良い。また、管理装置の指定は、装置情報を収集したい対象であり、ユーザによって指定される。管理装置間の同期は、管理装置、子管理装置、被管理装置によるシングルホップやマルチホップによる通信によって実現すれば良い。
間隔指示部140は、管理装置に対して、装置情報を収集するための送信間隔を指示する。より具体的には、間隔指示部140は、予め定められた送信間隔を、装置情報を収集するための送信間隔として、管理装置に対して指示する。送信間隔の指示は、通信制御部120による制御に従い、通信部130を介して行なわれる。また、間隔指示部140は、被管理装置の状態変化に応じて送信間隔を変更し、変更した送信間隔を、管理装置に対して指示する。被管理装置の状態変化とは、被管理装置が正常な状態から異常な状態に変化したこと、又は、異常な状態から正常な状態に変化したことを指す。
例えば、マイクロインバータであれば、エネルギーの入出力情報が所定閾値の範囲から外れることで、正常な状態から異常な状態に変化したものとする。同様に、カメラやマイク、各種センサ類であれば、計測情報が所定閾値の範囲から外れることで、正常な状態から異常な状態に変化したものとする。エネルギー機器や各種センサの正常、異常の検出判定については、図6に示した閾値判定等(画像の場合は、特定画像の検出の有無)によって行なわれる。このような状態変化は、管理装置を介して、被管理装置を管理する子管理装置から通知される。また、被管理装置の異常状態が通知された後の送信間隔の変更については、予め定められた送信間隔から所定時間だけ短くするようにしても良いし、予め定められた送信間隔を所定値で割った値を利用しても良い。すなわち、被管理装置の異常状態が通知された後の送信間隔は、それまでよりも短くする。例えば、予め定められた送信間隔を「t」とする場合は、「t−t(t>t>0)」等のように所定時間tだけ短くしても良いし、「t/a(aは正の整数)」等のように所定値aで割った値を利用しても良い。また、被管理装置が異常状態から正常状態に戻ったことを通知された場合には、予め定められた送信間隔に戻せば良い。すなわち、被管理装置の異常時には、より多くの装置情報を収集することで、事象の解析を迅速に行なえるようにする。
また、間隔指示部140は、被管理装置の状態変化に応じて、管理装置間の通信、同期、及び、接続網の管理機能の少なくとも一つの精度の変更を、管理装置に対して指示する。これらのうち、通信の管理機能とは、通信帯域の把握や通信量の調整を指す。同期の管理機能とは、異なる時刻管理方式の何れかでの同期の実施を指す。また、接続網の管理機能とは、メッシュネットワークを含むサブシステム内外の機器間の通信構成の管理を指す。より具体的には、間隔指示部140は、被管理装置が正常な状態から異常な状態に変化したことに応じて、管理装置間の通信、同期、及び、接続網の管理機能の少なくとも一つの精度を、より高精度に行なうように変更させるための指示を管理装置に対して行なう。各種管理機能の精度の変更指示は、通信制御部120による制御に従い、通信部130を介して行なわれる。すなわち、エネルギー系の入出力情報や非エネルギー系の計測情報から、被管理装置の異常が検出された場合には、状態変化を発生させた装置を管理する管理装置に対して、各種管理機能の精度を、より高精度に行なうように変更させる。これにより、被管理装置の異常時には、より細かな装置情報を収集することで、事象の解析を迅速に行なえるようにする。被管理装置が正常な状態に戻った場合には、各種管理機能の精度を元に戻すように変更させる。なお、間隔指示部140による送信間隔や精度変更の指示については、異常の程度や異常検出された機器に応じて変動させても良い。
情報収集部150は、管理装置から装置情報を収集する。より具体的には、情報収集部150は、指定された管理装置から、同期指示部110による指示により同期された装置情報を、間隔指示部140による指示に応じた送信間隔で収集する。上述したように、装置情報は、被管理装置の異常時には、収集される装置情報の情報量が通常時より多く、より細かな装置情報となる。なお、収集された各種情報は、サーバ装置100の記憶部や、該サーバ装置100に接続された外部の記憶装置等に格納される。
情報解析部160は、収集された装置情報をもとに、事象の解析を行なう。より具体的には、情報解析部160は、情報収集部150によって収集された装置情報をもとに、目的や時刻毎等に複数の装置情報をソートし、ソートした装置情報の傾向や相関関係を把握することで、異常の要因等の事象の解析を行なう。例えば、マイクロインバータ型PVシステムの何れかのPVパネルのエネルギー量の出力値が所定閾値を下回った場合、要因としては、機器の異常による出力低下、影による出力低下、電力線や電力系統の異常による出力低下等、いくつかの事象が考えられる。このとき、エネルギー量の出力低下と同一の時間帯に、システムを監視するカメラやマイク、センサが特定の事象変化を検出していれば、より正確に要因を把握することができる。なお、情報解析部160によってソートされた情報等は、サーバ装置100の記憶部や、該サーバ装置100に接続された外部の記憶装置等に格納される。これにより、ユーザは、情報収集システムにおける傾向を容易に把握することができる。
図9は、第1の実施形態に係る管理装置の機能構成例を示すブロック図である。図9に示すように、管理装置200は、第1の管理部210と、第2の管理部220と、同期制御部230と、通信制御部240と、通信部250と、状態検出部260とを有する。同期指示部230と、通信制御部240と、状態検出部260とについては、これらの一部又は全てがソフトウェア(プログラム)で実現されても良いし、ハードウェア回路で実現されても良い。
第1の管理部210は、エネルギーの入出力情報を管理する機能、及び、エネルギー以外の計測情報を管理する機能の少なくとも一つを表す第1の管理機能を実行する。より具体的には、第1の管理部210は、被管理装置から得られる情報のうち、電力や水道、ガス等のエネルギー系の入出力情報の管理と、映像や音、温度、圧力、光、磁気、距離、速度等の非エネルギー系のセンサ等による計測情報の管理とを含む第1の管理機能を実行する。図5に示した例において、エネルギー系は、マイクロインバータであり、非エネルギー系は、カメラやマイク、各種センサである。第1の管理部210は、これらエネルギー系及び非エネルギー系の機器に関する情報を取得し、管理する機能を実行する。また、エネルギーの入出力情報やエネルギー以外の計測情報は、通信制御部240による制御に従い、通信部250を介して、時刻情報とともに装置情報としてサーバ装置100に対して送信される。
第2の管理部220は、管理装置間の通信、同期、及び、接続網を管理する機能の少なくとも一つを表す第2の管理機能を実行する。より具体的には、第2の管理部220は、管理装置間における通信帯域の把握や通信量の管理(調整)を実施する通信管理、管理装置間で異なる時刻管理方式の何れかで同期を実施する同期管理、メッシュネットワークを含むサブシステム内外の機器間の通信構成の管理を実施する構成管理を含む第2の管理機能を実行する。例えば、第2の管理部220は、サーバ装置100からの指示に応じて、管理装置間(子管理装置間)の同期を実行する。また、第2の管理部220は、サーバ装置100からの指示に応じて、第2の管理機能の精度を変更したうえで各機能を実行する。
同期制御部230は、他の管理装置間との同期処理を制御する。より具体的には、同期制御部230は、サーバ装置100からの指示に応じて、サブシステム内の他の管理装置に対して同期処理を実行するよう指示を行ない、第2の管理部220に対して同期管理の機能を実行させるための制御を行なう。すなわち、サブシステム内の管理装置200それぞれは、他の管理装置200からの同期指示に従い、同期処理を実行する。これにより、管理装置間の同期が実現する。
状態検出部260は、第1の管理機能の実行に応じて、被管理装置の状態変化を検出する。より具体的には、状態検出部260は、第1の管理部210による第1の管理機能の実行に応じて取得された入出力情報や計測情報をもとに、各情報が所定閾値の範囲に含まれるか否かを判定する(図6参照)。すなわち、状態検出部260は、各情報が正常値を表しているか否かを判定する。そして、状態検出部260は、各情報が所定閾値の範囲に含まれない場合に、異常状態であることを検出し、各情報が所定閾値の範囲に含まれる場合に、正常状態であることを検出する。また、状態検出部260は、異常状態であることを検出した場合に、通信制御部240による制御に従い、通信部250を介して、状態変化の情報をサーバ装置100に対して送信する。なお、状態検出部260は、異常状態から正常状態に戻った場合にも、状態変化の情報をサーバ装置100に対して送信する。このような状態変化の検出に伴い、情報収集システムでは、装置情報の送信間隔や各管理機能の精度が変更される。
図10は、第1の実施形態に係る情報収集システムで送受される通信メッセージの例を説明する図である。図10に示すように、同期指示に関する通信メッセージは、通信ヘッダ、コード、サブシステムID、基準精度及び基準時刻等の情報を有する。通信ヘッダは、情報収集システムのネットワークの通信ヘッダである。コードは、通信メッセージを識別するための識別子である。サブシステムIDは、サブシステムを識別するための識別子である。基準精度は、何れのサブシステムの時刻管理方式に合わせるか(基準とするか)を表す情報である。基準時刻は、基準とする時刻管理方式における時刻情報である。このような同期指示に関する通信メッセージは、サーバ装置100から各管理装置200に対して送信する際に利用され、サブシステム内の各管理装置200間でも送受される。
同期完了に関する通信メッセージは、通信ヘッダ、コード及びサブシステムID等の情報を有する。同期完了に関する通信メッセージは、サブシステムの子管理装置から管理装置200に対して、同期が完了したときに送信される。送信間隔指示に関する通信メッセージは、通信ヘッダ、コード、サブシステムID及び基準間隔等の情報を有する。基準間隔は、装置情報をサーバ装置100に送信するときの送信間隔を表す情報である。送信間隔指示に関する通信メッセージは、サーバ装置100から各管理装置200に対して、送信間隔を指示する際に送信される。監視や制御に関する通信メッセージは、通信ヘッダ、コード、サブシステムID、機器ID、時刻情報及びペイロード等の情報を有する。機器IDは、被管理装置を識別するための識別子である。時刻情報は、被管理装置によって装置情報が出力されたときの時刻を表す情報である。ペイロードには、各種の装置情報(実情報)が含まれる。監視や制御に関する通信メッセージは、被管理装置を管理する管理装置200からサーバ装置100に対して送信される。
図11は、第1の実施形態に係る情報解析の例を説明する図である。なお、図11では、被管理装置の状態が正常であるときの解析例を上段に表わし、被管理装置の状態が異常であるときの解析例を下段に表わしている。被管理装置の状態が異常であるときには、送信間隔や管理機能の精度を変更しているため、正常であるときよりも情報量がより多くなる。図11に示すように、情報の解析では、装置情報をもとに、時刻と、状態区分と、機器と、項目と、値とに関する情報を時刻や状態区分等をキーとしてソートされる。
図12は、第1の実施形態に係る情報収集処理の処理シーケンスの例を示す図である。図12の(1)に示すように、サーバ装置100は、情報収集システムの通信構成の把握として、各サブシステムの時刻管理方式を把握し、装置情報を収集する対象を指定して管理装置200に接続する。ここで、管理装置や子管理装置との接続は、シングルホップやマルチホップによる通信により実現される。
そして、図12の(2)に示すように、サーバ装置100は、指定した管理装置200に対して、同期を指示する。ここで、管理装置や子管理装置では、互いに接続された装置間で同期処理が実行される。同期処理が完了すると、管理装置200からサーバ装置100に対して同期完了の通信メッセージが送信される。
続いて、図12の(3)に示すように、サーバ装置100は、装置情報を収集するための送信間隔「t」を管理装置200に対して指示する。これに応じて、管理装置200は、同期処理が完了したことによって同期されている装置情報を、指示された送信間隔「t」でサーバ装置100に対して送信する。また、ある子管理装置によって、被管理装置の状態変化が検出された場合に、管理装置200は、状態変化を検出したことをサーバ装置100に対して送信する。サーバ装置100は、状態変化の検出を受けると、それまでの送信間隔「t」よりも短い送信間隔「t/a」を、管理装置200に対して指示する。これに応じて、管理装置200は、装置情報を、指示された送信間隔「t/a」でサーバ装置100に対して送信する。
上述したように、情報収集システムは、装置情報の収集対象に対して装置間の同期と、送信間隔とを指示し、同期された装置情報を、指示した送信間隔で収集するので、時刻情報の精度が異なる各システムから収集する情報を効果的に利用することができる。また、情報収集システムは、装置情報を出力する機器の状態変化に応じて、装置情報の送信間隔を変更するので、機器の状態変化の要因を解析するための装置情報をより多く収集することで、有用な解析を実現することができる。
(第2の実施形態)
さて、これまで本発明に係る情報収集システムの実施形態について説明したが、上述した実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されて良いものである。そこで、(1)送信間隔の指示、(2)構成、(3)プログラム、について異なる実施形態を説明する。
(1)送信間隔の指示
上記実施形態では、被管理装置の状態変化に応じて、サーバ装置100から送信間隔を指示する場合を説明した。送信間隔の指示は、サブシステム内で実行させても良い。例えば、管理装置200は、被管理装置の状態変化が検出された場合に、送信間隔「t」を「t/a」に変更するようにサブシステム内に指示し、送信間隔を変更した旨をサーバ装置100に対して送信する。これにより、サーバ装置100は、他のサブシステムに対して、送信間隔「t」を「t/a」に変更させる指示を行なう。この結果、状態変化が検出された箇所に関わる可能性がより高い装置情報の送信をより迅速に行なうことができる。
(2)構成
また、上記文書中や図面中等で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータ等を含む情報は、特記する場合を除いて任意に変更することができる。また、図示した装置の各構成要素は、機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、装置の分散又は統合の具体的形態は、図示のものに限られず、その全部又は一部を各種の負担や使用状況等に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に、分散又は統合することができる。
(3)プログラム
また、上記実施形態に係るサーバ装置100や管理装置200は、例えば、汎用のコンピュータ装置を基本ハードウェアとして用いることで実現することが可能である。実行されるプログラムは、上述してきた各機能を含むモジュール構成となっている。また、実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、CD−R、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供しても、ROM等に予め組み込んで提供しても良い。
図13は、サーバ装置100のハードウェア構成例を示すブロック図である。図13に示すように、サーバ装置100は、CPU11と、RAM12と、ROM13と、通信I/F14とを有する。CPU11は、サーバ装置100全体の動作を制御する。CPU11は、RAM12等を作業領域として、ROM13等に記憶されたプログラムを実行することで、サーバ装置100全体の動作を制御する。RAM12は、ROM13等に格納されたプログラムの実行時の作業領域である。ROM13は、サーバ装置100による処理を実現するためのプログラムを記憶する。通信I/F14は、インターネットや専用のネットワークとの通信を制御するインタフェースである。なお、管理装置200のハードウェア構成は、サーバ装置100のハードウェア構成と同様である。つまり、管理装置200は、CPUと、RAMと、ROMと、通信I/Fとを有し、CPUが、RAM等を作業領域として、ROM等に記憶されたプログラムを実行することで管理装置200全体の動作を制御する。
また、上述してきた実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。また、各実施形態は、内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。また、各実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
100 サーバ装置
110 同期指示部
120 通信制御部
130 通信部
140 間隔指示部
150 情報収集部
160 情報解析部
200 管理装置
210 第1の管理部
220 第2の管理部
230 同期制御部
240 通信制御部
250 通信部
260 状態検出部

Claims (9)

  1. 1以上の情報処理装置を有する情報収集システムであって、
    前記情報処理装置は、
    収集対象となる装置情報を出力する機器である被管理装置を管理する管理装置に対して、管理装置間の同期を指示する同期指示部と、
    前記管理装置に対して、前記装置情報を収集するための送信間隔を指示する間隔指示部と、
    前記管理装置から、同期された前記装置情報を前記送信間隔で収集する情報収集部と
    を有する情報収集システム。
  2. 前記情報処理装置は、
    収集された前記装置情報をもとに、事象の解析を行なう情報解析部をさらに有する請求項1に記載の情報収集システム。
  3. 前記間隔指示部は、前記被管理装置の状態変化に応じて、前記送信間隔を変更する請求項1又は2に記載の情報収集システム。
  4. 前記間隔指示部は、前記被管理装置におけるエネルギーの入出力情報、及び、エネルギー以外の計測情報の少なくとも一つの変化に応じて、前記送信間隔を変更する請求項3に記載の情報収集システム。
  5. 前記間隔指示部は、前記管理装置間の通信、同期、及び、接続網の管理機能の少なくとも一つの精度の変更を指示する請求項4に記載の情報収集システム。
  6. 前記同期指示部は、同期を指示する前記管理装置を指定し、
    前記間隔指示部は、指定された前記管理装置に対して、前記送信間隔を指示し、
    前記情報収集部は、指定された前記管理装置から、同期された前記装置情報を前記送信間隔で収集する請求項1〜5の何れか一つに記載の情報収集システム。
  7. 前記管理装置は、
    前記情報処理装置からの指示に従い、他の管理装置間との同期処理を制御する同期制御部と、
    前記情報処理装置からの指示に従い、同期された前記装置情報を前記送信間隔で送信する通信制御部と
    を有する請求項1〜6の何れか一つに記載の情報収集システム。
  8. 前記管理装置は、
    前記被管理装置に対して、エネルギーの入出力情報を管理する機能、及び、エネルギー以外の計測情報を管理する機能の少なくとも一つを表す第1の管理機能を実行する第1の管理部と、
    管理装置間の通信、同期、及び、接続網を管理する機能の少なくとも一つを表す第2の管理機能を実行する第2の管理部と、
    前記第1の管理機能の実行に応じて、前記被管理装置の状態変化を検出する状態検出部と
    をさらに有し、
    前記通信制御部は、検出された前記状態変化の情報を、前記情報処理装置に対して送信し、
    前記間隔指示部は、前記管理装置からの前記状態変化の情報に応じて、前記送信間隔を変更する請求項7に記載の情報収集システム。
  9. 1以上の情報処理装置で実行される情報収集方法であって、
    収集対象となる装置情報を出力する機器である被管理装置を管理する管理装置に対して、管理装置間の同期を指示する同期指示ステップと、
    前記管理装置に対して、前記装置情報を収集するための送信間隔を指示する間隔指示ステップと、
    前記管理装置から、同期された前記装置情報を前記送信間隔で収集する情報収集ステップと
    を含む情報収集方法。
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