JP2016149405A - 計測装置、露光装置、デバイス製造方法、及び計測方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】格子マークの位置計測速度が向上した計測装置を提供する。
【解決手段】 ウエハW上に設けられた格子マークGMa、GMbの位置計測を行う計測装置50は、Y軸方向に移動するウエハW上に計測光L1、L2を照射してウエハW上にY軸方向に関する長さが格子マークGMa、GMbよりも長い照明領域を生成する照明系70と、格子マークGM1、GM2からの反射回折光を含む計測光L1、L2のウエハWからの反射光に基づく像が形成される回折格子66と、照明領域内を格子マークGMa、GMbがY軸方向に移動する際に、回折格子66の像と反射回折光に基づく像とが重なった部分を抽出する検出光学系86、及び検出光学系86で抽出された像を検出する検出器84を有する検出系80と、検出系80の出力に基づいて格子マークGMa、GMbの位置情報を求める演算系と、を備える。
【選択図】図3
【解決手段】 ウエハW上に設けられた格子マークGMa、GMbの位置計測を行う計測装置50は、Y軸方向に移動するウエハW上に計測光L1、L2を照射してウエハW上にY軸方向に関する長さが格子マークGMa、GMbよりも長い照明領域を生成する照明系70と、格子マークGM1、GM2からの反射回折光を含む計測光L1、L2のウエハWからの反射光に基づく像が形成される回折格子66と、照明領域内を格子マークGMa、GMbがY軸方向に移動する際に、回折格子66の像と反射回折光に基づく像とが重なった部分を抽出する検出光学系86、及び検出光学系86で抽出された像を検出する検出器84を有する検出系80と、検出系80の出力に基づいて格子マークGMa、GMbの位置情報を求める演算系と、を備える。
【選択図】図3
Description
本発明は、計測装置、露光装置、デバイス製造方法、及び計測方法に係り、更に詳しくは、物体上に設けられた格子マークの位置計測を行う計測装置及び方法、並びに前記計測装置を備えた露光装置、該露光装置を用いたデバイス製造方法に関する。
従来、半導体素子(集積回路等)、液晶表示素子等の電子デバイス(マイクロデバイス)を製造するリソグラフィ工程では、ステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置(いわゆるスキャニング・ステッパ(スキャナとも呼ばれる))などが用いられている。
この種の露光装置では、例えばウエハ又はガラスプレート(以下、「ウエハ」と総称する)上に複数層のパターンが重ね合せて形成されることから、ウエハ上に既に形成されたパターンと、マスク又はレチクル(以下「レチクル」と総称する)が有するパターンとを最適な相対位置関係にするための操作(いわゆるアライメント)が行われている。また、この種のアライメントで用いられるアライメント系(センサ)としては、ウエハに設けられた格子マークに対して計測光を走査することにより該格子マークの検出を行うものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、レチクルとウエハとの位置合わせ精度を向上させるためには、上記アライメントにおいて、より多くの格子マークの検出(位置計測)を行うことが好ましいが、格子マークの検出対象数が増えるほどスループットが低下する問題がある。
本発明は、上述の事情の下でなされたもので、第1の観点からすると、物体に設けられたマークの位置計測を行う計測装置であって、所定方向に移動する前記物体上に、前記所定方向に関する長さが前記マークの長さよりも長い照明領域を有する照明光を照射する照明系と、前記マークを介した前記照明光に基づいて、前記マークの像を所定面に形成する光学系と、前記所定面に配置され、参照パターンが形成された光学部材と、前記照明領域内を前記マークが前記所定方向に移動する時、前記光学部材上を移動する前記マークの像によって生じる検出光を検出器に導く検出系と、前記検出系の出力に基づいて前記マークの位置情報を求める演算系と、を備える計測装置である。
本発明は、第2の観点からすると、本発明の計測装置と、前記計測装置の出力に基づいて前記物体の位置を制御する位置制御装置と、前記物体にエネルギビームを用いて所定のパターンを形成するパターン形成装置と、を備える露光装置である。
本発明は、第3の観点からすると、本発明の露光装置を用いて前記物体を露光することと、露光された前記物体を現像することと、を含むデバイス製造方法である。
本発明は、第4の観点からすると、物体に設けられたマークの位置計測を行う計測方法であって、所定方向に移動する前記物体上に、前記所定方向に関する長さが前記マークの長さよりも長い照明領域を有する照明光を照射することと、前記マークを介した前記照明光に基づいて、参照パターンを有する光学部材が配置された所定面に前記マークの像を形成することと、前記照明領域内を前記マークが前記所定方向に移動する時、前記光学部材上を移動する前記マークの像によって生じる検出光を検出器に導くことと、前記検出器の出力に基づいて前記マークの位置情報を求めることと、を含む計測方法である。
《第1の実施形態》
以下、第1の実施形態について、図1〜図7を用いて説明する。
以下、第1の実施形態について、図1〜図7を用いて説明する。
図1には、第1の実施形態に係る露光装置10の構成が概略的に示されている。露光装置10は、ステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置、いわゆるスキャナである。後述するように本実施形態では、投影光学系16bが設けられており、以下においては、この投影光学系16bの光軸AXと平行な方向をZ軸方向、これに直交する面内でレチクルRとウエハWとが相対走査される方向をY軸方向、Z軸及びY軸に直交する方向をX軸方向とし、X軸、Y軸、及びZ軸回りの回転(傾斜)方向をそれぞれθx、θy、及びθz方向として説明を行う。
露光装置10は、照明系12、レチクルステージ14、投影ユニット16、ウエハステージ22を含むウエハステージ装置20、多点焦点位置検出系40、アライメント系50、及びこれらの制御系等を備えている。図1において、ウエハステージ22上には、ウエハWが載置されている。
照明系12は、例えば米国特許出願公開第2003/0025890号明細書などに開示されるように、光源と、オプティカルインテグレータを有する照度均一化光学系、及びレチクルブラインド(いずれも不図示)を有する照明光学系とを含む。照明系12は、レチクルブラインド(マスキングシステム)で規定されたレチクルR上のスリット状の照明領域IARを照明光(露光光)ILによりほぼ均一な照度で照明する。照明光ILとしては、例えばArFエキシマレーザ光(波長193nm)が用いられる。
レチクルステージ14上には、回路パターンなどがそのパターン面(図1における下面)に形成されたレチクルRが、例えば真空吸着により固定されている。レチクルステージ14は、例えばリニアモータ等を含むレチクルステージ駆動系32(図1では不図示、図7参照)によって、XY平面内で微少駆動可能であるとともに、走査方向(図1における紙面内左右方向であるY軸方向)に所定の走査速度で駆動可能となっている。レチクルステージ14のXY平面内の位置情報(θz方向の回転量情報を含む)は、例えばエンコーダシステム(あるいは干渉計システム)を含むレチクルステージ位置計測系34によって、主制御装置30(図1では不図示、図7参照)により常時求められる。また、図1では不図示であるが、露光装置10は、レチクルR上に形成されたレチクルアライメントマークの検出を行うためのレチクルアライメント系18(図7参照)を備えている。
投影ユニット16は、レチクルステージ14の図1における下方に配置されている。投影ユニット16は、鏡筒16aと、鏡筒16a内に格納された投影光学系16bと、を含む。投影光学系16bとしては、例えば、Z軸方向と平行な光軸AXに沿って配列される複数の光学素子(レンズエレメント)から成る屈折光学系が用いられている。投影光学系16bは、例えば両側テレセントリックで、所定の投影倍率(例えば1/4、1/5又は1/8など)を有する。このため、照明系12によってレチクルR上の照明領域IARが照明されると、投影光学系16bの第1面(物体面)とパターン面がほぼ一致して配置されるレチクルRを通過した照明光ILにより、投影光学系16b(投影ユニット16)を介してその照明領域IAR内のレチクルRの回路パターンの縮小像(回路パターンの一部の縮小像)が、投影光学系16bの第2面(像面)側に形成される。投影光学系16bの第2面には、表面にレジスト(感応剤)が塗布されたウエハWが配置されており、このウエハW上に照明領域IARと共役な領域(以下、露光領域とも呼ぶ)IAが形成される。そして、レチクルステージ14とウエハステージ22との同期駆動によって、照明領域IAR(照明光IL)に対してレチクルRを走査方向(Y軸方向)に相対移動させるとともに、露光領域IA(照明光IL)に対してウエハWを走査方向(Y軸方向)に相対移動させることで、ウエハW上の1つのショット領域(区画領域)の走査露光が行われ、そのショット領域にレチクルRのパターンが転写される。すなわち、本実施形態では照明系12、レチクルR及び投影光学系16bによってウエハW上にパターンが生成され、照明光ILによるウエハW上の感応層(レジスト層)の露光によってウエハW上にそのパターンが形成される。
ウエハステージ装置20は、ベース盤28の上方に配置されたウエハステージ22を備えている。ウエハステージ22は、ステージ本体24と、該ステージ本体24上に搭載されたウエハテーブル26とを含む。ステージ本体24は、その底面に固定された不図示の非接触軸受、例えばエアベアリングにより、数μm程度のクリアランス(隙間、ギャップ)を介して、ベース盤28上に支持されている。ステージ本体24は、例えばリニアモータ(あるいは平面モータ)を含むウエハステージ駆動系36(図1では不図示、図7参照)によって、ベース盤28に対して水平面内3自由度(X、Y、θz)方向に駆動可能に構成されている。ウエハステージ駆動系36は、ウエハテーブル26をステージ本体24に対して6自由度方向(X、Y、Z、θx、θy、θz)に微小駆動する微小駆動系を含む。ウエハテーブル26の6自由度方向の位置情報は、例えばエンコーダシステム(あるいは干渉計システム)を含むウエハステージ位置計測系38によって主制御装置30(図1では不図示、図7参照)により常時求められる。ウエハステージ位置計測系38は、ステージ本体24のXY平面内の位置情報を求める計測系も含む。
多点焦点位置検出系40(図1では不図示。図7参照)は、例えば米国特許第5,448,332号明細書等に開示されるものと同様の構成の斜入射方式の位置計測装置である。多点焦点位置検出系40の出力は、後述するオートフォーカス制御に用いられることから、以下、多点焦点位置検出系40をAF系40と称して説明する。AF系40は、投影ユニット16の−Y側に配置されている。
AF系40は、複数の検出ビームをウエハW表面に対して照射する照射系と、該複数の検出ビームのウエハW表面からの反射光を受光する受光系(それぞれ不図示)を備えている。受光系の出力は、主制御装置30(図7参照)に供給される。主制御装置30は、受光系の出力に基づいて上記複数の検出ビームにより形成される検出領域の位置情報(面位置情報)を求める。本実施形態において、AF系40による面位置情報の検出領域は、X軸方向に延びる帯状に設定されている。
主制御装置30は、露光動作に先だって、AF系40の検出領域に対してウエハWをY軸及び/又はX軸方向に適宜移動させ、そのときのAF系40の出力に基づいてウエハWの面位置情報を求める。主制御装置30は、上記面位置情報の取得をウエハW上に設定された全てのショット領域に対して行い、その結果をウエハテーブル26のXY平面内の位置情報と関連付けて、フォーカスマッピング情報として記憶する。
次に、ウエハWに形成されたアライメントマーク、及び該アライメントマークの検出に用いられるオフ・アクシス型のアライメント系50について説明する。
ウエハW上の各ショット領域には、アライメントマークとして、例えば、図2(a)に示されるような格子マークGMが少なくとも1つ形成されている。なお、格子マークGMは、実際には、各ショット領域のスクライブライン内に形成されている。また、アライメントマークとして、十字形状のマーク、ボックス状のマーク等を用いてもよい。
格子マークGMは、第1格子マークGMaと第2格子マークGMbとを含む。第1格子マークGMaは、XY平面内でX軸に対して45°の角度を成す方向(以下、本実施形態における座標系において、α方向と称する)に延びる格子線が、XY平面内でα方向に直交する方向(同様に、β方向と称する)に所定間隔(例えばピッチP1(P1は任意の数値))で形成された、β方向を周期方向とする反射型の回折格子である。第2格子マークGMbは、β方向に延びる格子線がα方向に所定間隔(例えばピッチP2(P2は任意の数値))で形成された、α方向を周期方向とする反射型の回折格子である。第1格子マークGMaと第2格子マークGMbとは、Y軸方向の位置が同じとなるように、X軸方向に連続して(隣接して)配置されている。なお、図2(a)では、図示の便宜上から、格子のピッチは、実際のピッチに比べて格段に広く図示されている。その他の図における回折格子も同様である。なお、ピッチP1とピッチP2とは同じ値であってもよいし、互いに異なる値であってもよい。
アライメント系50は、図1に示されるように、投影ユニット16の−Y側であって、上述したAF系40よりも投影ユニット16側に配置されている。アライメント系50は、図3に示されるように、対物光学系60、参照パターンとして回折格子が形成された光学部材(格子板)66、照明系70、及び検出系80を備えている。
照明系70は、計測光L1、L2を出射する光源72、及び計測光L1、L2の光路上に配置された反射ミラー76を備えている。
光源72は、ウエハW(図1参照)に塗布されたレジストを感光させないブロードバンドな波長の一対の計測光L1、L2を出射する。なお、図3において、計測光L2の光路は、計測光L1の光路に対して紙面奥側に重なっている。本実施形態において、計測光L1、L2としては、例えば白色光が用いられている。
一対の計測光L1、L2は、反射ミラー76により光路が−Z方向に折り曲げられた後、対物レンズ62を介してウエハW上に形成された格子マークGM(GMa、GMb)にほぼ垂直に入射する。
ここで、本実施形態において、光源72から出射される計測光L1、L2それぞれは、ウエハW上に形成される照射領域が、図2(b)に示されるように、Y軸方向に延びる細長い帯状(ライン状)となるように整形されている。なお、図2(b)では、便宜上、ウエハ上に形成される計測光L1、L2の照明領域に、計測光L1、L2と同じ符号を付している。また、光源72から出射された計測光L1、L2のうち、計測光L1は、第1格子マークGMa上に照射され、計測光L2は、第2格子マークGMb上に照射されるように、計測光L1、L2の間隔が設定されている。
なお、計測光L1は、XY平面内において、第1格子マークGMaの格子線の周期方向(β方向)に対して45°傾いた方向(Y方向)に延びており、計測光L2は、XY平面内において、第2格子マークGMbの格子線の周期方向(α方向)に対して45°傾いた方向(Y方向)に延びている。また、計測光L1、L2によりウエハ上に形成される照明領域のY軸方向に関する長さは、少なくとも格子マークGM(GMa、GMb)のY軸方向の長さより長く設定され、具体的には、格子マークGMのY軸方向の長さの数倍〜数十倍であることが好ましい。
図3に戻り、対物光学系60は、対物レンズ62、及び検出器側レンズ64を備えている。アライメント系50では、対物光学系60の直下に格子マークGMが位置した状態で、第1格子マークGMaに計測光L1が照射されると、第1格子マークGMaから発生した計測光L1に基づく(白色光に含まれる複数波長の光に応じた複数の)±1次回折光±L3が対物レンズ62に入射する。同様に、第2格子マークGMbに計測光L2が照射されると、第2格子マークGMbから発生した計測光L2に基づく±1次回折光±L4が対物レンズ62に入射する。±1次回折光±L3、±L4は、それぞれ対物レンズ62を介して、対物レンズ62の上方に配置された検出器側レンズ64に入射する。検出器側レンズ64は、±1次回折光±L3、±L4それぞれを、該検出器側レンズ64の上方、すなわち対物光学系の物体面に配置された格子板66上に集光させる。言い換えれば、第1格子マークGMaに計測光L1が照射されると、第1格子マークGMaの像が格子板66に結像され、第2格子マークGMbに計測光L2が照射されると、第2格子マークGMbの像が格子板66に結像される。
格子板66には、図4(a)に示されるように、Y軸方向に延びる読み出し用(結像用)回折格子Ga、Gbが形成されている。読み出し用回折格子Gaは、格子マークGMa(図2(a)参照)に対応する、β方向を周期方向とする透過型の回折格子である。読み出し用回折格子Gbは、格子マークGMb(図2(a)参照)に対応する、α方向を周期方向とする透過型の回折格子である。読み出し用回折格子Ga、Gbの格子ピッチは、第1及び第2格子マークGMa、GMbの格子ピッチと実質的に同じに設定されている。
図3に戻り、検出系80は、検出器84、格子板66上に結像された像を検出器84に導く検出光学系86などを備えている。
検出光学系86は、格子板66が配置される面に対して、後述する開口板88が配置される面とを光学的に共役にする光学素子86c、86dと、光学素子86c、86dとの間、すなわち、検出光学系86の瞳面に配置される反射面を備えた可動ミラー86aとを有している。可動ミラー86aとしては、本実施形態では、例えば公知のガルバノミラーが用いられている。可動ミラー86aは、格子板66(読み出し用回折格子Ga、Gb)上に結像された像、すなわち、第1格子マークGMaで発生した±1次回折光±L3の像(干渉縞)が格子板66に形成されることによって生じる検出光(例えば、±1次回折光)、及び第2格子マークGMbで発生した±1次回折光±L4の像(干渉縞)が格子板66に形成されることによって生じる検出光(例えば、±1次回折光)を検出器84に向けて反射する。検出光学系86は、格子板66上に結像された像によって生じる検出光を開口板88に集光する。可動ミラー86aは、反射面がX軸に平行な軸線回りに回動(回転)可能となっている。可動ミラー86aの回動角度は、可動ミラー86aに取付けられた調整機構74(図3では不図示、図7参照)を主制御装置30が制御することによって調整される。可動ミラー86aの角度制御については、後に詳しく説明する。なお、格子板66上の像の反射角を制御できれば、ガルバノミラー以外の光学部材(例えばプリズムなど)を用いても良い。
また、検出光学系86は、可動ミラー86aの反射面と検出器84との間であって、格子板66と光学的に共役な位置に配置される開口板(遮光部材)88を有している。開口板88には、図4(b)に示されるように、一対の開口部(アパーチャ)APa、APbが形成されている。開口板88は、上述した格子マークGMaで発生した回折光に基づく像が格子板66に形成された際に生じる検出光を通過させる開口部APaと、格子マークGMbで発生した回折光に基づく像が格子板66に形成された際に生じる検出光を通過させる開口部APbとを有する。すなわち、開口板88は、検出光以外の光、例えば、±1次回折光以外の光を遮蔽する。
なお、図4(b)では、理解を容易にするために、開口部APa、APbが実際よりも大きく図示されており、実際の開口部APa、APbの内径寸法は、格子マークの1辺の長さと同程度に設定されている。
上述したように、本実施形態のアライメント系50では、計測光L1、L2として白色光が用いられることから、検出光学系86は、分光プリズム86bを有している。格子板66で生じる検出光は、分光プリズム86bを介して、例えば青、緑、及び赤の各色に分光される。検出器84は、上記各色に対応して独立に設けられたPD1〜PD3を有している。検出器84が有する各PD1〜PD3の出力は、主制御装置30(図3では不図示。図7参照)に供給される。
ここで、主制御装置30(図7参照)は、アライメント系50を用いて格子マークGMの位置計測を行う際、ウエハW(すなわち格子マークGM)をアライメント系50に対してY軸方向に駆動しつつ、ウエハWの移動に追従するように、可動ミラー86aの反射角を制御する。
図5(a)及び図5(b)を用いて具体的に説明すると、図5(a)に示されるように、主制御装置30(図7参照)は、第1格子マークGMa(すなわちウエハW(図3参照))を、計測光L1(図3参照)により形成される帯状の照明領域L1(便宜上、計測光L1と同じ符号を付して説明する)に沿って移動させる。本実施形態では、XY平面内において照明領域L1の位置は固定であり、格子マークGMaの一部が照明領域L1内を−Y側から+Y側に向けて(またはその逆に)移動する(図3参照)。また、主制御装置30は、格子マークGMaが照明領域L1内を通過すると、格子マークGMaとは別の(次の計測対象の)格子マークGMa’が照明領域L1内に進入するように、ウエハWの位置制御を行う。
主制御装置30(図7参照)は、これに対応して図5(b)に示されるように、第1格子マークGMaを帯状の照明領域L1に沿って移動させる間、第1格子マークGMaの位置に応じて(第1格子マークGMaの移動に同期して)可動ミラー86aの反射角を制御する。なお、図5(b)では、図5(a)に示される格子マークGMaとの同期を明確にするために計測光L1に対して開口板88(開口部APa)が移動するように図示されているが、実際には、開口板88の位置は固定であり、開口部PAaに対して可動ミラー86a(図3参照)の反射面の角度を変化させ、格子マークGMaで発生した回折光に基づく像が格子板66に形成された際に生じる検出光を開口部APaに導いている。
そして、格子マークGMaが照明領域L1内を通過して、次の格子マークGMa’が照明領域L1内に進入する前に可動ミラー86aを初期位置に戻し、格子マークGMa’の位置検出を同様に行う。また、図示は省略されているが、格子マークGMb(図2(a)参照)の位置計測も格子マークGMaの計測と同様である。これにより、計測光L1、L2内における第1及び第2格子マークGMa、GMbの位置が変化しても、常に、格子マークGMaで発生した回折光に基づく像(干渉縞)が格子板66に形成された際に生じる検出光及び格子マークGMbで発生した回折光に基づく像(干渉縞)が格子板66に形成された際に生じる検出光を開口板88の各開口部を介して検出器84で検出することができる。
図6(a)には、一例として、第1格子マークGMaの位置計測時に格子板66上に形成される、読み出し用回折格子Gaと第1格子マークGMaに基づく像(便宜上第1格子マークGMaと同じ符号を付す)との相対位置関係が示されている。図6(a)に示されるように、第1格子マークGMaの移動に応じて、読み出し用回折格子Gaと第1格子マークGMaとの重なる位置が変化する。そして、第1格子マークGMaの位置に応じて、PD1〜PD3の出力からは、一例として、図6(b)に示されるような波形(干渉信号)が得られる。主制御装置30(図7参照)は、上記波形の位相から、格子マークGMa、GMbそれぞれの位置を演算により求める。すなわち、本実施形態の露光装置10(図1参照)では、アライメント系50と主制御装置30(それぞれ図7参照)とにより、ウエハWに形成された格子マークGMの位置情報を求めるためのアライメント装置が構成されている。
図7には、露光装置10における、制御系の主要な構成がブロック図にて示されている。この図7の制御系は、CPU(中央演算処理装置)、ROM(リード・オンリ・メモリ)、RAM(ランダム・アクセス・メモリ)等から成るいわゆるマイクロコンピュータ(又はワークステーション)を含み、装置全体を統括して制御する主制御装置30を中心として構成されている。
上記のように構成された露光装置10(図1参照)では、まず、レチクルR及びウエハWが、それぞれレチクルステージ14及びウエハステージ22上にロードされ、レチクルアライメント系18(図7参照)を用いたレチクルアライメント、及びアライメント系50を用いたウエハアライメント(例えばEGA(エンハンスト・グローバル・アライメント)等)などの所定の準備作業が行われる。上記レチクルアライメント、及びウエハアライメントなどは、従来から行われているものと同様であるので、その詳細な説明は省略するものとする。
ここで、本実施形態において、主制御装置30は、アライメント系50を用いた格子マークGMの位置計測動作に先だって、AF系40を用いてウエハWの面位置情報を求める。そして、主制御装置30は、上記面位置情報と、予めレイヤ毎に求められたオフセット値とに基づいてウエハテーブル26の姿勢を制御することにより、アライメント系50の対物光学系60を格子マークGM上に合焦させる。なお、本実施形態において、オフセット値とは、アライメント系50の信号強度(干渉縞のコントラスト)が最大となる対物光学系60の状態を意味する。このように、本実施形態では、アライメント系50による格子マークGMの検出の直前に得られたウエハWの面位置情報を用いて、ほぼリアルタイムでウエハテーブル26の姿勢制御が行われる。
その後、主制御装置30の管理の下、ウエハWの第1番目のショット領域に対する露光のための加速開始位置にウエハステージ22が駆動されるとともに、レチクルRの位置が加速開始位置となるように、レチクルステージ14が駆動される。そして、レチクルステージ14と、ウエハステージ22とがY軸方向に沿って同期駆動されることで、ウエハW上の第1番目のショット領域に対する露光が行われる。以後、ウエハW上のすべてのショット領域に対する露光が行われることで、ウエハWの露光が完了する。
以上説明した、本第1の実施形態に係る露光装置10が備えるアライメント系50によれば、ウエハW(ウエハステージ22)をY軸方向に移動させつつ、格子マークGMの位置計測動作を行うので、複数の格子マークGMの位置情報を連続して求めることができ、仮にウエハステージ22を停止させて計測する場合に比べ、迅速に格子マークGMの位置情報を求めることができる。これにより、アライメント計測時間を短縮し、全体的なスループットを向上することができる。また、例えばウエハステージ22上にウエハWをロードした後に行われる、ウエハステージ22の露光開始位置への移動動作とアライメント計測動作とを並行して行うことができる。この場合、ウエハステージ22をの移動経路上に予めアライメント系50を配置しておくと良い。
また、上記格子マークGMの位置計測時において、アライメント系50は、格子マークGMが有する第1格子マークGMaに計測光L1を照射するとともに、格子マークGMbに計測光L1とは異なる計測光L2を照射する。すなわち、本実施形態において、アライメント系50は、周期方向が互いに異なる一対の格子マークGMa、GMbそれぞれに対応して、一対の計測光L1、L2を独立に照射する。これにより、格子マークGMa、GMbそれぞれの位置情報を同時に求めることができる。従って、仮に格子マークGMa、GMbの位置情報を順番に求める場合に比べてスループットの低下を抑制することができる。
また、本実施形態に係るアライメント系50は、スキャン方向に延びる照明領域L1、L2内で格子マークGMを移動させるので、長時間の計測が可能となる。このため、いわゆる出力の移動平均を取ることが可能なので、装置の振動の影響を低減できる。
また、本実施形態に係るアライメント系50は、検出器84として、白色光である計測光L1,L2に対応して、例えば3つのPD1〜3(それぞれ青色光、緑、赤用)を有している。このため、例えばウエハアライメントに先立ってウエハW上に形成されたマーク(不図示)を白色光を用いて検出し、干渉縞のコントラストが最も高くなる光の色を予め求めておくことにより、上記例えば3つのPD1〜3のうちの何れの出力をウエハアライメントに用いるかを決定することができる。
《第2の実施形態》
次に第2の実施形態に係る露光装置について説明する。本第2の実施形態の露光装置は、上記第1の実施形態に比べ、アライメント系の一部の構成が異なるのみなので、以下相違点に付いてのみ説明し、上記第1の実施形態と同じ構成、及び機能を有する要素については、上記第1の実施形態と同一の符号を付して説明を省略する。
次に第2の実施形態に係る露光装置について説明する。本第2の実施形態の露光装置は、上記第1の実施形態に比べ、アライメント系の一部の構成が異なるのみなので、以下相違点に付いてのみ説明し、上記第1の実施形態と同じ構成、及び機能を有する要素については、上記第1の実施形態と同一の符号を付して説明を省略する。
上記第1の実施形態では、可動ミラー86aを駆動させたのに対し、本第2の実施形態では、開口部APa、APbが形成された開口板188が格子マークGMa、GMbの移動に同期して駆動される点が異なる。開口板188の構成は、1軸方向(図8ではZ軸方向)に移動可能に構成されている点を除き、上記第1の実施形態の開口板88(図4(b)参照)と同じである。
図8に示されるように、第2の実施形態に係るアライメント系150では、格子板66の上方に配置された反射ミラー186aは、反射面の角度が固定されている。格子板66からの出射光束は、反射ミラー186aにより開口板188を介して検出器84に向けて反射される。
本第2の実施形態において、主制御装置30は、開口部APa、APbが形成された開口板188が格子マークGMa、GMbの移動に同期して駆動しているので、本第2の実施形態でも上記第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、以上説明した第1及び第2の実施形態の構成については、適宜変更が可能である。例えば、上記第2の実施形態において、開口部APa、APbが形成された開口板188を格子マークGMに同期して1軸方向に駆動する構成であったが、これに限られず、例えば図9に示されるように、複数(図9では、例えば4つ)の開口部APが周方向に沿って形成された円盤状の開口板188Aを回転駆動しても良い。
また、例えば上記各実施形態では、第1格子マークGMaに計測光L1を照射するとともに、第2格子マークGMbに計測光L2を(1対の格子マークに独立した計測光を)照射したが、照明光のY軸方向の長さが格子マークのY軸方向の寸法よりも長ければこれに限られず、例えば格子マークGMa、GMbの両方を同時に照射する単一の(幅広の)計測光を用いても良い。
また、上記第1の実施形態のアライメント系50の検出系80は、分光プリズム86bにより、白色光を分光したが、これに限られず、図10に示される検出系380のように、複数の分光フィルタ386を用いて白色光を、各色(例えば、青、緑、黄、赤、赤外光)に対応して配置されたPD1〜PD5に向けて分光しても良い。
また、第1の実施形態では、格子マークで発生した±1次回折光の像が格子板66に形成されることによって生じる検出光として、例えば、±1次回折光を例に説明したが、0次光、±2次回折光を含んでいてもよい。この場合、開口板88は、±3次回折光より高次の回折光を遮光することになる。
また、第1の実施形態において、格子マークで発生した±1次回折光の像が格子板66に形成されることによって生じる検出光として、±1次回折光以外の回折光が含まれていても、検出器84が有する各PD1〜PD3の出力から、格子マークGMa、GMbの位置を演算することが可能であれば、開口板88を省略することも可能である。
また、第1格子マークGMaの格子線と第2格子マークGMbの格子線とが互いに直交する構成であってもよい。この場合、計測光L1の延びる方向と、計測光L2の延びる方向も互いに直交する。そのため、第1の実施形態のように、第1格子マークGMaと第2格子マークGMbとを同時に計測することが困難なので、第1格子マークGMaを計測した後、第2格子マークGMbを計測すればよい。
第1の実施形態及び第2の実施形態によれば、照明系により生成される照明領域に対して物体を移動させつつ、該物体に設けられた格子マークの位置情報を求めることができるので、例えば物体を停止させて格子マークの位置計測を行う場合に比べ、迅速に格子マークの位置情報を求めることができる。
また、ウエハWの位置決め時間を短縮できるので、パターン形成のスループットを向上することができる。
また、照明光ILは、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)に限らず、KrFエキシマレーザ光(波長248nm)などの紫外光や、F2レーザ光(波長157nm)などの真空紫外光であっても良い。例えば米国特許第7,023,610号明細書に開示されているように、真空紫外光としてDFB半導体レーザ又はファイバーレーザから発振される赤外域、又は可視域の単一波長レーザ光を、例えばエルビウム(又はエルビウムとイッテルビウムの両方)がドープされたファイバーアンプで増幅し、非線形光学結晶を用いて紫外光に波長変換した高調波を用いても良い。また、照明光ILの波長は、100nm以上の光に限られず、波長100nm未満の光を用いても良く、例えば、軟X線領域(例えば5〜15nmの波長域)のEUV(Extreme Ultraviolet)光を用いるEUV露光装置にも上記実施形態を適用することができる。その他、電子線又はイオンビームなどの荷電粒子線を用いる露光装置にも、上記各実施形態は適用できる。
また、上記各実施形態の露光装置における投影光学系は、縮小系のみならず等倍および拡大系のいずれでも良いし、投影光学系16bは屈折系のみならず、反射系及び反射屈折系のいずれでも良いし、その投影像は倒立像及び正立像のいずれでも良い。
また、上記各実施形態においては、光透過性の基板上に所定の遮光パターン(又は位相パターン・減光パターン)を形成した光透過型マスク(レチクル)を用いたが、このレチクルに代えて、例えば米国特許第6,778,257号明細書に開示されているように、露光すべきパターンの電子データに基づいて、透過パターン又は反射パターン、あるいは発光パターンを形成する電子マスク(可変成形マスク、アクティブマスク、あるいはイメージジェネレータとも呼ばれ、例えば非発光型画像表示素子(空間光変調器)の一種であるDMD(Digital Micro-mirror Device)などを含む)を用いても良い。
また、露光装置としては、例えば米国特許第8,004,650号明細書に開示されるような、投影光学系と露光対象物体(例えばウエハ)との間に液体(例えば純水)を満たした状態で露光動作を行う、いわゆる液浸露光装置にも上記各実施形態は適用することができる。
また、例えば米国特許出願公開第2010/0066992号明細書に開示されるような、ウエハステージを2つ備えた露光装置にも、上記各実施形態は適用することができる。
また、例えば国際公開第2001/035168号に開示されているように、干渉縞をウエハW上に形成することによって、ウエハW上にライン・アンド・スペースパターンを形成する露光装置(リソグラフィシステム)にも上記実施形態を適用することができる。また、ショット領域とショット領域とを合成するステップ・アンド・スティッチ方式の縮小投影露光装置にも上記各実施形態は適用することができる。
また、例えば米国特許第6,611,316号明細書に開示されているように、2つのレチクルパターンを、投影光学系を介してウエハ上で合成し、1回のスキャン露光によってウエハ上の1つのショット領域をほぼ同時に二重露光する露光装置にも上記各実施形態を適用することができる。
また、上記実施形態でパターンを形成すべき物体(エネルギビームが照射される露光対象の物体)はウエハに限られるものでなく、ガラスプレート、セラミック基板、フィルム部材、あるいはマスクブランクスなど他の物体でも良い。
また、露光装置の用途としては半導体製造用の露光装置に限定されることなく、例えば、角型のガラスプレートに液晶表示素子パターンを転写する液晶用の露光装置や、有機EL、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD等)、マイクロマシン及びDNAチップなどを製造するための露光装置にも広く適用できる。また、半導体素子などのマイクロデバイスだけでなく、光露光装置、EUV露光装置、X線露光装置、及び電子線露光装置などで使用されるレチクル又はマスクを製造するために、ガラス基板又はシリコンウエハなどに回路パターンを転写する露光装置にも上記各実施形態を適用できる。
半導体素子などの電子デバイスは、デバイスの機能・性能設計を行うステップ、この設計ステップに基づいたレチクルを製作するステップ、シリコン材料からウエハを製作するステップ、前述した実施形態に係る露光装置(パターン形成装置)及びその露光方法によりマスク(レチクル)のパターンをウエハに転写するリソグラフィステップ、露光されたウエハを現像する現像ステップ、レジストが残存している部分以外の部分の露出部材をエッチングにより取り去るエッチングステップ、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除くレジスト除去ステップ、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)、検査ステップ等を経て製造される。この場合、リソグラフィステップで、上記実施形態の露光装置を用いて前述の露光方法が実行され、ウエハ上にデバイスパターンが形成されるので、高集積度のデバイスを生産性良く製造することができる。
以上説明したように、本発明の計測装置及び計測方法は、格子マークを検出するのに適している。また、本発明の露光装置は、物体を露光するのに適している。また、本発明のデバイス製造方法は、マイクロデバイスの製造に適している。
10…露光装置、14…レチクルステージ、20…ウエハステージ装置、30…主制御装置、50…アライメント系、GM…格子マーク、W…ウエハ。
Claims (14)
- 物体に設けられたマークの位置計測を行う計測装置であって、
所定方向に移動する前記物体上に、前記所定方向に関する長さが前記マークの長さよりも長い照明領域を有する照明光を照射する照明系と、
前記マークを介した前記照明光に基づいて、前記マークの像を所定面に形成する光学系と、
前記所定面に配置され、参照パターンが形成された光学部材と、
前記照明領域内を前記マークが前記所定方向に移動する時、前記光学部材上を移動する前記マークの像によって生じる検出光を検出器に導く検出系と、
前記検出系の出力に基づいて前記マークの位置情報を求める演算系と、を備える計測装置。 - 前記照明領域は、前記所定方向に延びる帯状に生成される請求項1に記載の計測装置。
- 前記検出系は、前記光学部材上を移動する前記マークの像によって生じる検出光を前記検出器に向けて反射する反射面を有する反射部材と、前記所定方向に移動する前記物体と同期して前記反射面の角度を調整する調整機構とを備える請求項1又は2に記載の計測装置。
- 前記検出系は、前記光学部材上を移動する前記マークの像によって生じる検出光を集光面に集光する集光光学系と、前記集光面に配置され、開口部を有する遮光部材とを備え、
前記調整機構は、前記光学部材上を移動する前記マークの像によって生じる検出光を前記遮光部材の前記開口部を介して前記検出器に導くと共に、前記検出光以外の光を前記遮光部材によって遮光するように、前記反射部材の反射面の角度を調整する請求項3に記載の計測装置。 - 前記検出系は、前記光学部材上を移動する前記マークの像によって生じる検出光を前記検出器に向けて反射する反射面を有する反射部材と、前記検出光を集光面に集光する集光光学系と、前記集光面に配置され、開口部を有する遮光部材と、前記光学部材上を移動する前記マークの像によって生じる検出光を前記遮光部材の前記開口部を介して前記検出器に導くと共に、前記検出光以外の光を前記遮光部材によって遮光するように、前記所定方向に移動する前記物体と同期して前記遮光部材を駆動する駆動機構とを備える請求項1又は2に記載の計測装置。
- 前記物体に設けられた前記マークは、格子マークを有し、
前記光学部材に形成された前記参照パターンは、回折格子を有する請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の計測装置。 - 請求項1〜6のいずれか一項に記載の計測装置と、
前記計測装置の出力に基づいて前記物体の位置を制御する位置制御装置と、
前記物体にエネルギビームを用いて所定のパターンを形成するパターン形成装置と、を備える露光装置。 - 前記物体は、前記所定のパターンの形成時に所定の2次元平面内の走査方向に駆動され、
前記所定方向は前記走査方向に平行である請求項7に記載の露光装置。 - 請求項7又は8に記載の露光装置を用いて前記物体を露光することと、
露光された前記物体を現像することと、を含むデバイス製造方法。 - 物体に設けられたマークの位置計測を行う計測方法であって、
所定方向に移動する前記物体上に、前記所定方向に関する長さが前記マークの長さよりも長い照明領域を有する照明光を照射することと、
前記マークを介した前記照明光に基づいて、参照パターンを有する光学部材が配置された所定面に前記マークの像を形成することと、
前記照明領域内を前記マークが前記所定方向に移動する時、前記光学部材上を移動する前記マークの像によって生じる検出光を検出器に導くことと、
前記検出器の出力に基づいて前記マークの位置情報を求めることと、を含む計測方法。 - 前記照明領域は、前記所定方向に延びる帯状に生成される請求項10に記載の計測方法。
- 前記導くことでは、前記光学部材上を移動する前記マークの像によって生じる検出光を前記検出器に向けて反射する反射面の角度を、前記所定方向に移動する前記物体と同期して変化させる請求項10又は11に記載の計測方法。
- 前記導くことでは、前記光学部材上を移動する前記マークの像によって生じる検出光が集光される集光面に配置された開口部を有する遮光部材を用いて、前記光学部材上を移動する前記マークの像によって生じる検出光を前記遮光部材の前記開口部を介して前記検出器に導くと共に、前記検出光以外の光を前記遮光部材によって遮光するように、前記反射部材の反射面の角度を調整する請求項12に記載の計測方法。
- 前記導くことでは、前記光学部材上を移動する前記マークの像によって生じる検出光を反射部材の反射面を介して前記検出器に向けて反射し、
前記検出光が集光される集光面に配置された開口部を有する遮光部材を駆動して、前記検出光を前記遮光部材の前記開口部を介して前記検出器に導くと共に、前記検出光以外の光を前記遮光部材によって遮光する請求項10又は11に記載の計測方法。
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