JP2016147312A - 短絡アーク溶接工程中に溶接部への入熱を増加させる方法およびシステム - Google Patents

短絡アーク溶接工程中に溶接部への入熱を増加させる方法およびシステム Download PDF

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Abstract

【課題】短絡アーク溶接工程中に溶接部への入熱を増加させる方法およびシステムを提供する。【解決手段】電極の送給速度および/または方向を操作すると同時に、電気溶接波形100を発生させて電気アークパルスを生成することが可能な電気アーク溶接システムを用いて溶接電極と金属被加工物の間に一連の電気アークパルスが生成される。電気アーク溶接波形のサイクルが、ピンチ電流段階120と、ピーク電流段階130と、テールアウト電流レベル140と、バックグラウンド電流段階110とを含む。バックグラウンド電流段階の間に、サイクルの少なくとも1つの熱増加電流パルス150が生成されて、熱増加電流レベルを供給し、この段階においては熱増加電流レベルがバックグラウンド電流レベルより高くなる。少なくとも1つの熱増加電流パルスを伴った電気溶接波形のサイクルは、アーク溶接工程が完了するまで、繰り返されてもよい。【選択図】図1AーB

Description

優先権
本出願は、2015年1月9日に出願された米国特許出願公開第14/593,307号明細書の一部継続でありこの特許文献の優先権を主張するものであり、この特許文献は2013年2月11日に出願された米国特許出願公開第13/764,203号明細書の継続であり、この特許文献は2008年6月27日に出願された米国特許出願公開第12/163,047号明細書、すなわち現在の米国特許第8,373,093号明細書の継続であり、これらの特許文献は全体として参照により本明細書に組み込まれる。
関連出願の相互参照/参照による組み込み
1990年11月20日に発行された米国特許第4,972,064号明細書は、全体として参照により本明細書に組み込まれる。2000年4月18日に発行された米国特許第6,051,810号明細書は、全体として参照により本明細書に組み込まれる。2002年12月24日に発行された米国特許第6,498,321号明細書は、全体として参照により本明細書に組み込まれる。2007年9月26日に出願された米国特許出願公開第11/861,379号明細書、すなわち2012年6月19日に発行された現在の米国特許第8,203,099号明細書は、全体として参照により本明細書に組み込まれる。
ある特定の実施形態が、電気アーク溶接に関する。さらに具体的には、ある特定の実施形態が、ガスメタルアーク溶接(GMAW)短絡アーク工程中に溶接部への入熱を増加させる方法に関する。
オープンルート溶接は、材料の両面からの溶接を除外した状況において、パイプおよび片面板の溶接のために用いられる。この種の溶接は、石油化学工業およびプロセス配管工業において一般的である。長年の間、パイプ製作者達は片面オープンルート溶接を行うための、より速くより簡単な方法を探し求めてきた。オープンルートパイプを溶接することは、熟練した溶接工にとってさえ、困難である。柔軟性の無い位置決めが、パイプライン溶接を一層難しく、時間を要し、高価なものにしている。高強度パイプ鋼が、低水素溶接金属の堆積を達成するための必要条件を推し進めている。ガスタングステンアーク溶接(GTAW)は、品質要求を達成することができる利用可能な方法であるが、GTAWルート溶接は実施するのに高い費用が掛かる。ガスメタルアーク溶接(GMAW)方法は、側壁溶融および浸透力の欠如の問題のおかげで、敬遠されてきた。
従来の定電圧(CV)GMAW溶接方法は、平坦な内部ビード、または、高温の溶接液溜まりのおかげでビードがルート部に収縮する「サックバック(suck back)」を生成する。GTAW溶接は良好なパイプ溶接を生成するが、しかしながら、移動速度が遅いことがあり、また入熱が高いことがある。セルロース電極を用いた手棒溶接は、良好な溶融特性を提供するが、深いワゴン跡(研削するのにさらなる労力を必要とする)、非常に凸状のルート溶接部、および高水素の堆積物を残す。
表面張力移行(STT)方法は、たとえば、パイプ上に片面ルート溶接部を作成するために開発された。STTは制御された短絡移行GMAW方法であり、この方法は、低水素の溶接堆積物を生成し、全ての配置において高品質のルート溶接を達成するのをより容易にする。STTは、従来の短絡アークGMAW方法を用いる場合に直面する、浸透力の欠如の問題および側壁溶融の貧弱さの問題を取り除く。
STT方法は他の方法よりも、より簡単な操作で、より良好なバックビード、より良好な側壁溶融、ならびにより少ないスパッターおよびより少ない煙を伴って、オープンルート接合箇所に低水素の溶接金属堆積物を生成する。STTは、アーク電流がワイヤ送給速度から独立して精密に制御されているという点で、従来のGMAW短絡アーク溶接方法とは異なる。また、アーク電流は、液溜まりの攪拌を低減するように、かつ、従来の短絡アークGMAW工程中に発生する激しい「爆発」を消すように、慎重に調節される。
米国特許第4,972,064号明細書 米国特許第6,051,810号明細書 米国特許第6,498,321号明細書 米国特許出願公開第11/861,379号明細書
現在のSTT方法は、特にルート溶接用途に関して、従来の短絡アークGMAW方法よりも非常に良好であるものの、溶接液溜まりの流動性を増加させることなくより優れた浸透力を達成するために、溶接部への入熱をより良く制御する能力が望まれている。
従来のアプローチ、伝統的なアプローチ、および提案されるアプローチの更なる制限および欠点が、本出願の残りの部分において図面を参照しながら説明されるような、本発明の実施形態とそのようなアプローチとの比較を通じて、当業者には明らかになるであろう。
本発明の第1の実施形態は、電気溶接波形を発生させて電気アークパルスを生成することが可能な電気アーク溶接システムを用いて、前進する溶接電極と金属被加工物の間に一連の電気アークパルスを発生させることにより、アーク溶接工程中に溶接部への入熱を増加させる方法を備える。この方法は、以下を含む、すなわち、
(a)電極と被加工物の間の電気アークを持続させるために、波形の出力電流レベルをバックグラウンド電流レベルに調節し、電極の遠位端上に溶融金属球を生成することと、
(b)溶融金属球が被加工物に短絡されて電気アークを消滅させるのに応答して、出力電流レベルをバックグラウンド電流レベルより低く下げ、溶融金属球が被加工物上の液溜まり中に浸るようにすることと、
(c)出力電流レベルをバックグラウンド電流レベルより高くに自動的に増加させ、溶融金属球が電極の遠位端からピンチオフするように誘導することと、
(d)溶融金属球が電極の遠位端から被加工物上へとピンチオフするとき、出力電流レベルをバックグラウンド電流レベルより低く下げ、電極と被加工物の間に電気アークを再構築することと、
(e)電気アークの再構築に応答して、出力電流レベルを波形のピーク電流レベルに増加させることと、
(f)出力電流レベルをバックグラウンド電流レベルへと低下させ、電極の遠位端上に次の溶融金属球を生成することと、
(g)次の溶融金属球と被加工物の間で次の短絡が起きるまで、バックグラウンド電流レベルとピーク電流レベルの間の中間電流レベルとバックグラウンド電流レベルとの間で、出力電流レベルを所定のパルス率でパルスにすることと、
(h)ステップ(b)から(g)までを、アーク溶接工程が完了するまで繰り返すこと。
本発明の別の実施形態は、電気溶接波形を発生させて電気アークパルスを生成することが可能な電気アーク溶接システムを用いて、前進する溶接電極と金属被加工物の間に一連の電気アークパルスを発生させることにより、アーク溶接工程中に溶接部への入熱を増加させる方法を備える。この方法は、以下を含む、すなわち、
(a)バックグラウンド電流レベルを供給するバックグラウンド電流段階と、ピーク電流レベルを供給するピーク電流段階と、単調に減少するテールアウト電流レベルを供給するテールアウト電流段階とを有する電気溶接波形の基本サイクルを発生させることと、
(b)バックグラウンド電流段階とピーク電流段階との間に、電気溶接波形のピンチ電流段階を発生させ、単調に増加するピンチ電流レベルを供給することと、
(c)バックグラウンド電流段階の期間中に、電気溶接波形の少なくとも1つの熱増加電流パルスを発生させ、バックグラウンド電流レベルとピーク電流レベルの間の中間電流レベルを供給すること。
この方法は、バックグラウンド電流段階が少なくとも1つの熱増加電流パルスを含むようにして、連続したバックグラウンド電流段階、ピンチ電流段階、ピーク電流段階、およびテールアウト電流段階を周期的に繰り返すことをさらに含んでもよい。また、この方法は、バックグラウンド電流段階の最後に電気溶接波形の電流レベルをバックグラウンド電流レベルよりも低く下げることと、ピンチ電流段階の最後に電気溶接波形の電流レベルをバックグラウンド電流レベルよりも低く下げることを含んでもよい。この方法は、溶接電極へ溶接波形を供給しながら、ワイヤ送給速度および/または溶接電極の送給方向を操作することを更に含むことができる。幾つかの実施形態では、溶接波形は交流溶接波形である。幾つかの実施形態では、ピーク電流段階およびピンチ電流段階が第1の極性側にあり、バックグラウンド電流レベルが第1の極性とは反対の第2の極性側にある。
本発明の更なる実施形態は、前進する溶接電極と金属被加工物の間に一連の電気アークパルスを生成するように電気溶接波形を発生させることにより、アーク溶接工程中に溶接部への入熱を増加させるシステムを備える。このシステムは、電気溶接波形のバックグラウンド電流段階、ピーク電流段階、およびテールアウト電流段階を発生させるために、電子部品の第1の構成を含み、バックグラウンド電流段階はバックグラウンド電流レベルを供給し、ピーク電流段階はピーク電流レベルを供給し、テールアウト電流段階は単調に減少するテールアウト電流レベルを供給する。また、このシステムは、電子部品の第2の構成を含んで電気溶接波形のピンチ電流段階を発生させ、このピンチ電流段階は単調に増加するピンチ電流レベルを供給する。このシステムは、電子部品の第3の構成を更に含んで、バックグラウンド電流段階中に電気溶接波形の少なくとも1つの熱増加電流パルスを発生し、この少なくとも1つの熱増加電流パルスはバックグラウンド電流レベルとピーク電流レベルの間の中間電流レベルを供給する。このシステムは、電子部品の第4の構成を更に含み、電極が被加工物へと短絡されるのに応答して、バックグラウンド電流段階の最後に、電気溶接波形の電流レベルをバックグラウンド電流レベルよりも低く下げてもよい。また、このシステムは、電子部品の第5の構成も含み、電極が被加工物からの短絡を終了するのを予期して、ピンチ電流段階の最後に、電気溶接波形の電流レベルをバックグラウンド電流レベルよりも低く下げてもよい。
本発明の別の実施形態は、前進する溶接電極と金属被加工物の間に一連の電気アークパルスを生成するように電気溶接波形を発生させることにより、アーク溶接工程中に溶接部への入熱を増加させるシステムを備える。このシステムは、電気溶接波形のバックグラウンド電流段階、ピーク電流段階、およびテールアウト電流段階を発生させるための手段を含み、バックグラウンド電流段階はバックグラウンド電流レベルを供給し、ピーク電流段階はピーク電流レベルを供給し、テールアウト電流段階は減少するテールアウト電流レベルを供給する。このシステムは、電気溶接波形のピンチ電流段階を発生させるための手段を更に含み、このピンチ電流段階は増加するピンチ電流レベルを供給する。このシステムは、バックグラウンド電流段階中に電気溶接波形の少なくとも1つの熱増加電流パルスを発生させるための手段も含み、この少なくとも1つの熱増加電流パルスはバックグラウンド電流レベルとピーク電流レベルの間の中間電流レベルを供給する。このシステムは、バックグラウンド電流段階が少なくとも1つの熱増加電流パルスを含むようにして、連続したバックグラウンド電流段階、ピンチ電流段階、ピーク電流段階、およびテールアウト電流段階を周期的に再生成するための手段をさらに含む。また、このシステムは、電極が被加工物へと短絡されるのに応答して、バックグラウンド電流段階の最後に、電気溶接波形の電流レベルをバックグラウンド電流レベルよりも低く下げるための手段も含んでもよい。このシステムは、電極が被加工物との短絡を終了するのを予期して、ピンチ電流段階の最後に、電気溶接波形の電流レベルをバックグラウンド電流レベルよりも低く下げるための手段を更に含んでもよい。
本発明の実施形態に従って、アーク溶接方法は、たとえばシールドガスとしてアルゴンおよびCOを用いた、または単独のCOを用いた、ガスメタルアーク溶接(GMAW)方法であってもよい。溶接電極は、鋼またはステンレス鋼を含んでもよい。本発明の実施形態に従って、バックグラウンド電流レベルは約70アンペアであってもよく、ピーク電流レベルは約330アンペアであってもよく、中間電流レベルは約210アンペアであってもよい。本発明の実施形態に従って、熱増加電流パルスの所定のパルス率は約333Hzであってもよく、アーク溶接方法のワイヤ送給速度は毎分約150インチであってもよい。
本発明の別の実施形態では、溶接システムは、出力電流波形を生成して、この出力電流波形を電極と、電極を被加工物に向かって前進させるワイヤ送給装置とに供給する電源を含むことができる。このシステムは、出力電流波形が複数のピーク電流パルス部分と複数のバックグラウンド電流部分とを有するように電源を制御する制御装置も含むことができ、この複数のピーク部分の夫々が、このバックグラウンド電流部分のうちの1つによって分離されており、この制御装置が、電源を制御するのと同時に、電極の送給速度および送給方向のうちの少なくとも1つが操作されるようにワイヤ送給装置を制御する。加えて、この制御装置は、ピーク電流パルス部分の合間のバックグラウンド電流部分の夫々の期間中に、電源が複数の電流パルスを発生させるように、電源を制御することができる。バックグラウンド電流部分の期間中の複数の電流パルスは、バックグラウンド電流部分に対する第1の電流レベルとピーク電流部分の夫々に対する電流レベルとの中間の電流レベルを有することができる。任意の1つのバックグラウンド電流部分における複数の電流パルスの夫々に対する電流レベルは、同一であり得る。
幾つかの実施形態では、制御装置は、バックグラウンド電流部分とピーク電流パルス部分との間にピンチ電流部分が生成されるように、かつ、バックグラウンド電流部分に対する第1の電流レベルよりも低く波形中に第2の電流レベルが生成されるように、電源を制御する。幾つかの実施形態では、送給速度が、バックグラウンド電流部分中に設定されるバックグラウンド速度よりも下に低減され、この送給速度の低減が、第2の電流レベル、ピンチ電流部分、およびピーク電流パルス部分のうちの少なくとも1つのうちの少なくとも一部分中に発生する。幾つかの実施形態では、第2の電流レベル、ピンチ電流部分、およびピーク電流パルス部分のうちの少なくとも1つのうちの少なくとも一部分中に、送給方向が反転される。幾つかの実施形態では、溶接波形は交流溶接波形である。幾つかの実施形態では、ピーク電流段階およびピンチ電流段階が第1の極性側にあり、バックグラウンド電流レベルが第1の極性とは反対の第2の極性側にある。
請求される発明のこれらの特徴および他の特徴は、図示される本発明の実施形態の詳細と同様に、以降の説明および図面からより完全に理解されるであろう。
図1Aは、アーク溶接方法において溶接部への入熱を増加させるために用いられる電気溶接波形のサイクルの例示的な実施形態を示す。 図1Bは、図1Aのサイクルを通したアーク溶接方法の種々のステージを、図1Aの電気溶接波形を用いて図示しており、溶接電極と金属被加工物の関係を示している。 図2は、図1の電気溶接波形を生成するためのシステムの第1の例示的な実施形態の機能ブロック図を示す。 図3Aは、図2のシステムの様々な機能によって生成される変調波形の部分の例示的な実施形態を示す。 図3Bは、図2のシステムの様々な機能によって生成される変調波形の部分の例示的な実施形態を示す。 図3Cは、図2のシステムの様々な機能によって生成される変調波形の部分の例示的な実施形態を示す。 図3Dは、図2のシステムの様々な機能によって生成される変調波形の部分の例示的な実施形態を示す。 図4は、図1の電気溶接波形を生成するためのシステムの第2の例示的な実施形態の機能ブロック図を示す。 図5は、図1の電気溶接波形と図2のシステムまたは図4のシステムとを用いて、アーク溶接工程中に溶接部への入熱を増加させる方法の、第1の例示的な実施形態の流れ図を示す。 図6Aは、図4のシステムを用いて、アーク溶接工程中に溶接部への入熱を増加させる方法の第2の例示的な実施形態の流れ図を示す。 図6Bは、図4のシステムを用いて、アーク溶接工程中に溶接部への入熱を増加させる方法の第2の例示的な実施形態の、結果として得られる電気溶接波形を示す。 図7は、図1の電気溶接波形または図6Bの電気溶接波形、および図2のシステムまたは図4のシステムを用いて、アーク溶接工程中に溶接部への入熱を増加させる方法の、第3の例示的な実施形態の流れ図を示す。 図8は、本発明と整合性が取れた溶接システムの例示的な実施形態の機能ブロック図を示す。 図9は、図8のシステムによって生成されるような溶接波形およびワイヤ送給速度の例示的なグラフを示す。 図10は、図8のシステムによって生成されるような交流溶接波形およびワイヤ送給速度の例示的なグラフを示す。
図1Aは、溶接部への入熱を増加させるためにアーク溶接方法において用いられる電気溶接波形100のサイクル101の例示的な実施形態を示す。図1Bは、図1Aの電気溶接波形を用いて、サイクル101を通じたアーク溶接方法の様々なステージ(A−E)を図示しており、溶接電極191と金属被加工物199の間の関係を示す。アーク溶接工程の間、電気溶接波形100を発生させて電気アークパルスを生成することが可能な電気アーク溶接システムを用いて、前進する電極191と金属被加工物199の間に一連の電気アークパルスが生成される。一般的に、サイクル101がアーク溶接工程中に周期的に繰り返されて、結果として生じる溶接部を生成する。しかしながら、サイクル101は、同数の熱増加パルス150を伴わずに繰り返されてもよく、また、短絡状態が発生しない場合には恐らくはピンチ電流段階120無しで繰り返されてもよい。
電気溶接波形100のサイクル101は、バックグラウンド電流レベル111を供給するバックグラウンド電流段階110と、単調に増加するピンチ電流レベル121を供給するピンチ電流段階120と、ピーク電流レベル131を供給するピーク電流段階130と、単調に減少するテールアウト電流レベル141を供給するテールアウト電流段階140とを含む。
バックグラウンド電流段階110の間、電気アーク195が電極191と被加工物199の間に維持されて、電極191の遠位端上に溶融金属球192を生成する(図1BのステージAを参照)。ステージBにおいて、溶融金属球192は依然として電極191と結合しており、被加工物199へと短絡する。短絡が発生するとき、アーク195は消滅し、波形100の電流レベルはバックグラウンド電流レベル111より低い電流レベル112へと低下し、溶融球192が被加工物199上の液溜まり中に浸ることを可能にする。
ピンチ電流段階120の間、波形100の電流レベルがバックグラウンド電流レベル111より高くに単調に増加して(たとえば、上方に上昇して)、ピンチ電流レベル121を供給し、図1BのステージCに示すように、短絡した溶融金属球192が電極191の遠位端から被加工物199の液溜まりの中へとピンチオフを開始するようにする。溶融金属球192が電極191からピンチオフしようとしているとき、波形100の電流レベルはスパッターを回避するために再びバックグラウンド電流レベル111より低く電流レベル112へと低下し、アーク196が電極191と被加工物199の間に再構築される。
一旦アーク196が再構築されると、波形100はピーク電流段階130に入る。ピーク電流段階130の間、波形100の電流レベルはピーク電流レベル131へと増加し、そこで維持される。実施形態に従って、ピーク電流レベル131は、波形100の最も高い電流レベルであり、かつ、電極191の遠位端において次の溶融金属球198の形成を開始するのに十分な強度のアーク197を、電極191と被加工物199の間に構築する。
ピーク電流段階130の後で、波形100はテールアウト電流段階140に入る。テールアウト電流段階140の間、波形100の電流レベルはバックグラウンド電流レベル111に向かって単調に(たとえば、指数関数的に)減少し、減少するテールアウト電流レベル141を供給する。波形100の電流が、溶接部に熱を投入する。テールアウト電流段階140は、波形100に関する粗い熱制御段階として作用し、一方、バックグラウンド電流段階110は、波形100に関する微細な熱制御段階として作用する。しかしながら、特定のアーク溶接用途においては、追加の入熱制御を供給することが望ましいことがある。
テールアウト電流段階140の後で、バックグラウンド電流段階110に再び入り、バックグラウンド電流レベル111を供給し、電極191の遠位端において実質的に一様な次の溶融金属球198を生成する(ステージA)。バックグラウンド電流段階110の間、少なくとも1つの熱増加電流パルス150が生成され、バックグラウンド電流レベル111とピーク電流レベル131の間の中間電流レベル151を供給する。熱増加電流パルス150は、溶融金属球198と被加工物199の間の次の短絡が発生するまで、バックグラウンド電流段階110の内部で周期的に繰り返されてもよく、次の短絡が発生するとき、アーク195は消滅し、波形100の電流レベルはバックグラウンド電流レベル111より低く電流レベル112へと低下し、次の溶融球198が被加工物199上の液溜まりの中へと浸る(ステージB)ことを可能にする。
熱増加電流パルス150は、液溜まりおよび周辺領域を再加熱して浸透力を高めるように作用する。熱増加電流パルス150によって供給される、そのような熱の増加は、たとえば、液溜まりの流動性を増加させることなくより優れた浸透力を供給するためにオープンルート接合部を溶接する場合に望まれることがある。熱増加パルスは、アークを横切って液滴を移行するほどには振幅が大きくなく、溶接システムを短絡アーク遷移より高くグロビュール移行へと強制するほどにはパルス幅が広くない。再び、一般的に、サイクル101がアーク溶接工程中に周期的に繰り返されて、結果として生じる溶接部を生成する。しかしながら、サイクル101は、同数の熱増加パルス151を伴わずに繰り返されてもよく、また、短絡が発生しない場合には恐らくはピンチ電流段階120無しで繰り返されてもよい。本明細書で使用されるように、「電流レベル」という用語は、実質的に安定しているが電気溶接波形の生成における幾らかの不正確な性質に起因し幾らか変動することがある電流振幅を指す。
例として、本発明の実施形態に従って、アーク溶接方法は、シールドガスとしてアルゴンおよび二酸化炭素を用いた、ガスメタルアーク溶接(GMAW)方法である。バックグラウンド電流レベル111は約70アンペアであり、ピーク電流レベル131は約330アンペアであり、中間電流レベル151は約210アンペアである。単一の熱増加パルス150のパルス幅は約1ミリ秒であり、およそ3ミリ秒ごとに、バックグラウンド電流段階110中に3から6個のパルスまで繰り返されてもよい。サイクル101の周期は、約15ミリ秒である。
図2は、図1の電気溶接波形100を生成するためのシステム200の、第1の例示的な実施形態の機能ブロック図を示す。システム200は、電力生成機能210と変調波形生成整形機能220とを供給し、変調波形100’を生成する。また、システム200は、短絡検出および兆候検出(短絡終了予測)機能230も供給し、電極191と被加工物199の間で短絡状態が発生するときを検出し、溶融金属球(たとえば、192)が被加工物199上の液溜まりの中へとピンチオフするにつれて短絡状態が終了しそう(短絡終了状態)になるときを予測する。
変調波形生成整形機能220によって生成された変調波形100’が、電流を電気溶接波形100の形態で電極191および被加工物199に供給する電力生成機能210を調節するために用いられる。変調波形生成整形機能220は、周期的基本波形生成機能221を含む。図3A〜3Dは、図2のシステム200の様々な機能によって生成されるような変調波形100’の部分の例示的な実施形態を示す。図3Aは、周期的基本波形生成機能221によって生成された、周期的な基本波形部分310を示す。周期的基本波形生成機能221は、変調波形100’のバックグラウンド電流段階110、ピーク電流段階130、およびテールアウト電流段階140の周期的な生成をもたらす。
変調波形生成整形機能220は、ピンチ電流段階生成機能222も含む。図3Bは、ピンチ電流段階120が追加された図3Aの周期的な基本波形部分310を示す。本発明の実施形態に従って、ピンチ電流段階120は、変調波形生成整形機能220の信号加算機能223を用いて、周期的な基本波形部分310に加算されてもよい。
変調波形生成整形機能220は、熱増加パルス生成機能224を更に含む。図3Cは、図3Bのピンチ電流段階120を有し、かつ、バックグラウンド電流段階110中に切り替わった熱増加パルス150を有する、図3Aの周期的な基本波形部分310を示す。本発明の実施形態に従って、熱増加電流パルス150は、変調波形生成整形機能220の信号切替機能225を用いて、バックグラウンド電流段階110の間に切り替わってもよい。
変調波形生成整形機能220は、サブバックグラウンド電流レベル生成(電流低減)機能226も含む。図3Dは、図3Bのピンチ電流段階120と、図3Cに示すように熱増加電流パルス150を有するバックグラウンド電流段階110と、追加されたサブバックグラウンド電流部分112’とを有する、図3Aの周期的な基本波形部分310を示す。本発明の実施形態に従って、サブバックグラウンド電流部分112’は、変調波形生成整形機能220の信号加算機能223を用いて、周期的な基本波形部分310およびピンチ電流段階120に加算されてもよい。
結果として得られる図3Dの変調波形100’は、図1および図2に示すように、電極191および被加工物199に電気溶接波形100の様々な部分の実際の電流レベル(111、112、121、131、141、151)を供給するように電力生成機能210を調節するために用いられる。
システム200を用いた溶接工程の間、短絡検出および短絡終了予測機能230は、電極191および被加工物199における電流および電圧を監視し、電極191と被加工物199の間で短絡状態が発生するときを検出し、また短絡状態が終了しそう(短絡終了状態)なときも予測する。短絡状態が発生するとき、サブバックグラウンド電流レベル機能226は、検出された短絡状態に応答して、即時に波形100の電流レベルをバックグラウンド電流レベル110より低く電流レベル112へと引き下げ、本明細書で先述したように、被加工物199上の液溜まり中に溶融金属球が浸ることを可能にする。次いで、ピンチ電流段階生成機能222が波形100に単調に増加するピンチ電流レベル121を適用する。
短絡終了状態が予測されるとき(すわなち、溶融金属球が電極の遠位端からピンチオフしそうであるとき)、サブバックグラウンド電流レベル機能226は、予測された短絡終了状態に応答して、スプラッターを回避するために、再び波形100の電流レベルをバックグラウンド電流レベル110より低く電流レベル112へと引き下げる。さらに、変調波形生成整形機能220のタイミング機能227がトリガーされる。タイミング機能227は、波形100がバックグラウンド電流段階110に到達するまで、ピーク電流段階130およびテールアウト電流段階140によって占められる時間セグメントに渡って、カウントダウンする。
本発明の実施形態に従って、タイミング機能は、短絡終了状態とバックグラウンド電流段階110の開始との間に発生する時間量を用いて事前にプログラムされる。一旦タイミング機能227がカウントダウンを終了し、バックグラウンド電流段階110に移ったことを示すと、熱増加パルス生成機能224からの熱増加パルス150に切り替わるように信号切替機能225がトリガーされる。熱増加パルス150は、次の短絡状態が検出されるまで、バックグラウンド電流段階110の間に波形100に切り替えられる。
図2のシステム200の様々な機能は、アナログおよび/またはデジタル電子部品を含み得る電子部品の構成を用いて、実装されてもよい。電子部品のそのような構成は、たとえば、パルス発生器、タイマー、カウンタ、整流器、トランジスタ、インバータ、発振器、切替器、変圧器、波形整形器、増幅器、ステートマシン、デジタル信号プロセッサ、マイクロプロセッサ、およびマイクロコントローラを含んでもよい。そのような構成の部分は、実装において柔軟性をもたらすために、プログラム可能であってもよい。電子部品のそのような構成の様々な例が、(特許文献1)、(特許文献2)、(特許文献3)、および(特許文献4)において見受けることができ、これらの特許文献の夫々は全体として参照により本明細書に組み込まれる。
本発明の実施形態に従って、システム200は電子部品の第1の構成を含んで、電気溶接波形100のバックグラウンド電流段階110、ピーク電流段階130、およびテールアウト電流段階140を生成する。システム200は、電子部品の第2の構成を更に含んで、電気溶接波形100のピンチ電流段階120を生成する。また、システム200は電子部品の第3の構成も含んで、バックグラウンド電流段階110の間に電気溶接波形100の少なくとも1つの熱増加電流パルス150を生成する。
本発明の実施形態に従って、システム200は、電子部品の第4の構成も含み、電極が被加工物へと短絡されるのに応答して、バックグラウンド電流段階110の最後に、電気溶接波形100の電流レベルをバックグラウンド電流レベルよりも低く下げる。システム200は、電子部品の第5の構成を更に含み、電極が被加工物からの短絡を終了するのを予測して、ピンチ電流段階120の最後に、電気溶接波形100の電流レベルをバックグラウンド電流レベルよりも低く下げる。
電子部品の第1から第5の構成は、必ずしも互いに独立していなくてもよく、特定の電子部品を共有してもよい。たとえば、本発明の実施形態に従って、第1の構成の電子部品の多数が、第3の構成の電子部品の多数と同一であってもよい。同様に、第4の構成の電子部品の多数が、第5の構成の電子部品の多数と同一であってもよい。本発明の様々な実施形態に従って、他の部品の共有も可能であり得る。
図2に示される機能実装は、1つの例示的な実施形態を示す。他の実施形態も可能である。たとえば、他の実施形態に従って、ピンチ電流段階120が、信号加算機能223を通じて加算される代わりに、信号切替機能225を通じて変調波形100’と切り替わってもよい。同様に、熱増加パルス150が、信号切替機能225を通じて切り替わる代わりに、信号加算機能223を通じて変調波形100’に加算されてもよい。他の実施形態に従って、サブバックグラウンド電流レベル生成機能226が存在しなくてもよく、またはオプションでもよく、電流レベル部分112’を含まない変調波形を生成可能にする。他の修正された実施形態も可能であり、それらの実施形態は、図1の電気溶接波形100、またはバックグラウンド電流段階の間に少なくとも1つの熱増加電流パルスを有する類似の波形を生成することになる。
図4は、図1の電気溶接波形100を生成するための、システム400の第2の例示的な実施形態の機能ブロック図を示す。システム400は、本明細書で説明されるように、ステートマシン型のシステムである。Lincoln Electric Power Wave(登録商標)450システムは、溶接システムのステートマシン型の一例である。
システム400は、状態に基づく機能生成器420上にロードされた溶接プログラム410を含む。本発明の実施形態に従って、状態に基づく機能生成器420は、プログラム可能なマイクロプロセッサ装置を含む。溶接プログラム410は、電気溶接波形を生成するためのソフトウェア命令を含む。システムは、状態に基づく機能生成器420と操作上インターフェースしているデジタル信号プロセッサ(DSP)430を更に含む。また、システムは、DSP430と操作上インターフェースしている高速増幅器インバータ440も含む。
DSP430は状態に基づく機能生成器420からその命令を取得し、高速増幅器インバータ440を制御する。高速増幅器インバータ440は、DSP430からの制御信号435に従って、高電圧入力電力441を、低電圧溶接出力電力に変換する。たとえば、本発明の実施形態に従って、DSP430は、高速増幅器インバータ440用に発射角度(切替活性化のタイミング)を決定する制御信号435を供給して、電気溶接波形の様々な段階を生成する。
高速増幅器インバータ440の出力442および443は、それぞれ溶接電極450および被加工物460に操作的に接続され、電極450と被加工物460の間に電気アークを形成する溶接電流を供給する。システム400は、電極450と被加工物460の間の電圧を検知し、かつ、電極450、被加工物460、および高速増幅器インバータ440によって形成される溶接回路内を流れる電流を検知する、電圧電流フィードバック機能470も含む。検知された電流および電圧は、状態に基づく機能生成器420によって用いられて、電極450が被加工物460へ短絡したこと(すなわち、短絡状態)を検出し、かつ、溶融金属球が電極450からピンチオフしそうになるとき(すなわち、短絡終了状態)を検出する。
システム400は、電流低減器480およびダイオード490を更に含む。電流低減器480およびダイオード490は、高速増幅器インバータ440の出力442と443の間に操作上接続されている。電流低減器480はまた、DSP430と操作上インターフェースする。電極450と被加工物460の間で短絡状態が発生するとき、DSP430が制御信号436を介して電流低減器480に命令し、溶接回路を通る電流レベルを所定のバックグラウンド電流レベルより低く下げる。同様に、短絡終了状態が発生するとき(すなわち、溶融金属球が電極450の遠位端からピンチオフするとき)、DSP430が電流低減器480に命令し、溶接回路を通る電流レベルを所定のバックグラウンド電流レベルより低く下げる。本発明の実施形態に従って、電流低減器480はダーリントンスイッチ、抵抗器、および緩衝器を含む。
図5は、図1の電気溶接波形100および図2のシステム200または図4のシステム400を用いて、アーク溶接工程中に溶接部への入熱を増加させる方法500の、第1の例示的な実施形態の流れ図を示す。ステップ510において、電極(たとえば、191または450)と被加工物(たとえば、199または460)の間に電気アーク195を持続させるために、波形100の出力電流レベルをバックグラウンド電流レベル111に調節し、電極(たとえば、191または450)の遠位端上に溶融金属球192を生成する。ステップ520において、溶融金属球192が被加工物(たとえば、199または460)に短絡されて電気アーク195を消滅させるのに応答して、出力電流レベルをバックグラウンド電流レベル111より低く下げ、溶融金属球192が被加工物(たとえば、199または460)上の液溜まり中に浸るようにする。ステップ530において、出力電流レベルをバックグラウンド電流レベル111より高くに自動的に増加させ、溶融金属球192が電極(たとえば、191または450)の遠位端からピンチオフするように誘導する。
ステップ540において、溶融金属球192が電極(たとえば、191または450)の遠位端から被加工物(たとえば、199または460)上へとピンチオフするとき、出力電流レベルをバックグラウンド電流レベル111より低く下げ、電極(たとえば、191または450)と被加工物(たとえば、199または460)の間に電気アーク196を再構築する。ステップ550において、電気アーク196の再構築に応答して、出力電流レベルを波形100のピーク電流レベル131に増加させる。ステップ560において、出力電流レベルをバックグラウンド電流レベル111へと低下させ、電極(たとえば、191または450)の遠位端上に次の溶融金属球198を生成する。ステップ570において、次の溶融金属球198と被加工物(たとえば、199または460)の間で次の短絡が起きるまで、バックグラウンド電流レベル111とピーク電流レベル131の間の中間電流レベル151とバックグラウンド電流レベル111との間で、出力電流レベルを所定のパルス率でパルスにする。ステップ580において、アーク溶接工程が完了していなければ、ステップ520に戻り、さもなければ終了する。
図6A〜6Bは、図4のシステム400を用いた、アーク溶接工程中に溶接部への入熱を増加させる方法600の第2の例示的な実施形態の、流れ図と結果として生じる電気溶接波形650とを示す。ステップ601において、電気溶接波形650の出力電流レベルをバックグラウンド電流レベル602に調節する。短絡状態が検出されるとき、次いでステップ603において、電流低減器480をトリガーすることにより、出力電流レベルをバックグラウンド電流レベル602より低いサブレベル604へと低下させる。ステップ605において、ピンチ電流傾斜606に従って、出力電流レベルの増加を開始する。短絡終了状態(ピンチオフ)が検出されるとき、次いでステップ607において、電流低減器480をトリガーすることにより、出力電流レベルをサブレベル604へと再び低下させる。
ステップ608において、電極450と被加工物460の間のアークの再構築に応答して、出力電流レベルをピーク電流レベル609に調節する。ステップ610において、単調に減少するテールアウト電流傾斜611に従って、出力電流レベルをピーク電流レベル609からバックグラウンド電流レベル602に向かって減少させる。ステップ612において、熱増加電流パルス615を形成している第1のパルス間隔614の間、出力電流レベルを熱増加電流レベル613に調節する。
方法600は、所定の回数の間、または次の短絡状態が検出されるまで、ステップ601とステップ612の間で交互になってもよい(すなわち、出力電流が熱増加電流レベル613とバックグラウンド電流レベル602との間で交互に切り替わり、後に続く熱増加電流パルスを形成してもよい)。さらに、本発明の実施形態に従って、継続的な熱増加電流パルス615’のパルス幅および振幅は、溶接作業の詳細(たとえば、溶接金属、シールドガス等)に応じて、第1の熱増加電流パルス615のパルス幅および振幅と同じであってもよく、または異なっていてもよい。
図7は、図1の電気溶接波形100または図6Bの電気溶接波形650および図2のシステム200または図4のシステム400を用いて、アーク溶接工程中に溶接部への入熱を増加させる方法700の、第3の例示的な実施形態の流れ図を示す。ステップ710において、バックグラウンド電流レベル(たとえば、111)を供給するバックグラウンド電流段階(たとえば、110)と、ピーク電流レベル(たとえば、131)を供給するピーク電流段階(たとえば、130)と、減少するテールアウト電流レベル(たとえば、141)を供給するテールアウト電流段階(たとえば、140)とを有する電気溶接波形(たとえば、100)の基本サイクル(たとえば、310)を発生させる。ステップ720において、バックグラウンド電流段階(たとえば、110)とピーク電流段階(たとえば、130)の間に、電気溶接波形(たとえば、100)のピンチ電流段階(たとえば、120)を発生させ、増加するピンチ電流レベル(たとえば、121)を供給する。ステップ730において、バックグラウンド電流段階(たとえば、110)の期間中に、電気溶接波形(たとえば、100)の、少なくとも1つの熱増加電流パルス(たとえば、150)を発生させ、バックグラウンド電流レベル(たとえば、111)とピーク電流レベル(たとえば、131)の間の中間電流レベル(たとえば、151)を供給する。
要約すると、アーク溶接工程中に溶接部への入熱を増加させる方法およびシステムが開示される。電気溶接波形を発生させて電気アークパルスを生成することが可能な電気アーク溶接システムを用いて、前進する溶接電極と金属被加工物の間に一連の電気アークパルスが生成される。電気溶接波形のサイクルが、増加するピンチ電流レベルを供給するピンチ電流段階と、ピーク電流レベルを供給するピーク電流段階と、減少するテールアウト電流レベルを供給するテールアウト電流段階と、バックグラウンド電流レベルを供給するバックグラウンド電流段階とを含む。このサイクルの少なくとも1つの熱増加電流パルスが生成されて、バックグラウンド電流段階の間に熱増加電流レベルを供給し、この段階においては熱増加電流レベルがバックグラウンド電流レベルより高くなる。少なくとも1つの熱増加電流パルスを伴った電気溶接波形のサイクルは、アーク溶接工程が完了するまで、繰り返されてもよい。熱増加電流パルスは、液溜まりおよび周辺領域を再加熱して浸透力を高めるように作用する。熱増加電流パルスによって供給される、そのような熱の増加は、たとえば、液溜まりの流動性を増加させることなくより優れた浸透力を供給するためにオープンルート接合部を溶接する場合に望まれることがある。熱増加パルスは、アークを横切って液滴を移行するほどには振幅が大きくなく、溶接システムを短絡アーク遷移より高くグロビュール移行へと強制するほどにはパルス幅が広くない。
別の実施形態では、消耗可能な電極/ワイヤが、短絡アーク溶接工程中のアークの安定性を改善するために操作される。たとえば、消耗可能な電極/ワイヤのワイヤ送給速度および/または方向が、短絡アーク溶接波形の所定の時点において変動または変更され得る。図8に示すように、溶接システム800は、たとえば短絡移行GMAW方法において用いられる溶接波形を出力する溶接電源870を含む。電源870の出力は、トーチ820のコンタクトチューブ860に接続されている。消耗電極840が、トーチ820のコンタクトチューブ860を介して、ワイヤ送給装置850から被加工物815へと送給される。操作の間、電源870からの溶接波形が、コンタクトチューブ860を介して、消耗電極840に送られる。トーチ820はまた、ガス供給890からのアルゴンおよび二酸化炭素などのシールドガスを受け取るように構成される。
制御装置880は、システム800が、上述の実施形態において説明したような、たとえばSTT短絡溶接を実行するように、電源870に接続することができる。すなわち、制御装置880は、上述の変調波形生成整形機能220および短絡検出および兆候検出(短絡終了予測)機能230を含むことができる。これらの機能に加えて、制御装置880は、ワイヤ送給装置850を制御して、消耗電極840のワイヤ送給速度および/または送給方向(たとえば、前方または逆)を操作することができる。たとえば、制御装置880は、たとえばアークの安定性を改善するために、ワイヤ送給速度および/または方向を波形と連係して働かせるように構成することができる。幾つかの実施形態では、溶接波形の特定の領域の間、消耗電極840の送給速度が低減されるおよび/または逆向きにされる。当然ながら、独立型の制御装置として図示されているが、制御装置880は電源870および/またはワイヤ送給装置850の内部に組み込むことができる。
図8の例示的なシステムにおいては、上述したように短絡を検出または予測した後で溶接電流を電流レベル112に引き下げる(図9を参照)とともに、消耗電極840の送給速度900(第1の一定速度であり得る)は、消耗電極840が被加工物815へと短絡している間、低減することができるおよび/または逆向きにすることができる。図9において見られるように、消耗電極840は一般的に、たとえば溶接操作のアーク放電段階の間は一定速度900で送給される。この例示的な実施形態の目的のために、波形のアーク放電段階APは、ピーク電流パルス130と、加熱パルス150を含んでもよい後続のバックグラウンド部分とを含む。しかしながら、制御装置880によってX時点において短絡が検出または予測されるとき、制御装置は、上述したように溶接電流の低減(電流レベル112)を始め、かつ、少なくとも波形の短絡段階の部分の間はワイヤ送給速度を第2の所定の値に低減させる。この所定の値は、波形のアーク放電部分APの間のワイヤ送給速度900よりも遅い速度であり得る。たとえば、所定の速度はゼロ(すなわち、消耗電極840の前進が停止する)に設定する、または、ゼロよりは大きいがアーク放電部分中の速度よりは小さな低減された値に設定することができる。幾つかの実施形態では、図9に示すように、消耗電極840の送給方向は逆向きとすることができ、次いで所定の後退速度で維持することができる。
図9に示される例示的な実施形態において見られるように、X時点で短絡が検出または予測された後でワイヤ送給速度がゼロに低減され、次いでワイヤ送給速度が所定の値−aに到達するまで送給方向が逆向きにされる。この例示的な実施形態において、次いで、消耗電極840の逆向きの送給方向は、制御装置880がピンチ電流段階120を(電源870を介して)消耗電極840に適用する間、維持される。制御装置880がピーク電流段階130を始めた(Y時点)後で、消耗電極840のワイヤ送給速度は、溶接操作のアーク放電段階に対する所望の値900に到達するまで増加される。ピンチ電流段階120の適用に加えて、消耗電極840の速度の低減および/または送給方向の反転が、短絡が検出または予測された後で溶融金属球192(図1を参照)が被加工物へ移行するのを促すのに役立つ。
上記の例示的な実施形態において、ワイヤ送給装置850は短絡が検出または予測された後で直ちにワイヤ送給速度の低減を開始する。しかしながら、消耗電極840についての速度低減の始動は、短絡が検出または予測された後で他の期間で開始することができる。本発明の他の例示的な実施形態において、速度低減は、短絡が検出または予測された後で所定の期間で開始することができ、すなわち、ピンチ電流段階120の始動と同期して開始することができ、または、ピンチ電流段階120の始動の後で所定の期間で開始することもできる。同様に、本発明は、図9に示すようにピーク電流段階130の始動時にすぐにワイヤ送給速度を増加させるように限定されてはいない。他の例示的な実施形態において、ワイヤ送給速度の増加は、ピンチ電流段階120の終了と同期させることができ、または、ピンチ電流段階120が終了した後で所定の時間でとすることができる。さらに他の実施形態において、ワイヤ送給速度の増加は、ピーク電流段階130の始動の後で所定の期間で開始することができる。したがって、本発明の例示的な実施形態において、制御装置880は、低減された電流段階112、ピンチ電流段階120、および/またはピーク電流段階130の任意の部分の間、速度を低減したり、および/または方向を逆にしたりするように構成されることができる。
上記の例示的な実施形態において、溶接波形は正の直流波形である。しかしながら、本発明は交流溶接波形を用いるシステムにおいても使用することができる。交流波形を用いる幾つかの例示的な実施形態において、熱増加電流パルスを含むバックグラウンド電流段階の部分は、上述したように機能するであろう。たとえば、図10に示すように、バックグラウンド電流レベル111および熱増加電流パルス150は、上述の例示的な実施形態において説明したのと同様の機能を実行する。しかしながら、交流溶接波形を用いるシステムにおいては、溶接波形は、波形の特定の領域に関して極性を切り替える。たとえば、幾つかの実施形態では、低減されたバックグラウンド電流レベル、ピンチ電流レベル、およびピーク電流レベルが、バックグラウンド電流レベル111および熱増加電流パルス150の極性とは反対の極性になる。図10において見られるように、X時点で短絡が検出または予測された後、溶接電流はバックグラウンド電流レベル111からゼロへと低減され、次いで、極性が切り替わって低減されたバックグラウンド電流レベル112’を生成する。次いで、上記の実施形態において説明したようにピンチ電流が始動するが、この例示的な実施形態においては、ピンチ電流120’(図10を参照)の極性は、図9に示したピンチ電流段階120の極性とは反対になる。同様に、上述したようにピーク電流がピンチ電流段階の後で始動するが、再び、この例示的な実施形態においては、ピーク電流段階130’の極性は図9のピーク電流段階の極性とは反対になる。ピーク電流段階130’が終了した後で、溶接波形は正の極性でバックグラウンド電流111を再開する。バックグラウンド電流段階の間、熱増加電流パルス150が上述したように始動し、溶接液溜まりを更に加熱することができる。
加えて、交流波形を用いるシステムにおいてワイヤ操作も実行され得る。上述した実施形態においても同様に、消耗電極840のワイヤ送給速度は、消耗電極840が被加工物815へと短絡している間、低減されたりおよび/または逆向きにされたりすることができる。図10に見られるように、消耗電極840は波形のアーク放電段階の間に所定の速度1000で送給される。X時点で短絡が検出または予測されたとき、ワイヤ送給速度が低減され、次いでワイヤ送給速度が所定の値−aに到達するまで送給方向が逆向きにされる。しかしながら、ワイヤ送給がおよそピンチ電流段階の間に単に逆向きにされる図9の例示的実施形態とは異なり、図10の例示的実施形態においては、ワイヤ送給速度は、およそピンチ電流段階120’およびピーク電流段階130’の間、逆向きにされる。一旦ピーク電流段階130’が終了すると(Y時点)、ワイヤ送給速度は、アーク放電段階の所定の速度へと増加される。上述した正の直流波形と同様に、交流波形システムの例示的な実施形態において、制御装置880は、低減された電流段階112’、ピンチ電流段階120’、および/またはピーク電流段階130’の任意の部分の間、速度を低減したり、および/または方向を逆にしたりするように構成されることができる。
本発明を特定の実施形態を参照して説明したが、本発明の範囲から逸脱することなく、種々の変更が可能であり、均等物と置き換えられ得ることが、当業者により理解されるであろう。加えて、本発明の範囲から逸脱することなく、特定の状況または材料を本発明の教示に適合させるように、多くの修正が実施され得る。したがって、本発明は開示された特定の実施形態に限定されるのではなく、本発明は添付の特許請求の範囲内に該当する全ての実施形態を含むであろうことが意図されている。

Claims (20)

  1. 溶接方法において、前記方法が
    出力電流波形を生成するステップと、前記出力電流波形を電極に供給するステップとであって、前記出力電流波形が複数のピーク電流パルス部分および複数のバックグラウンド電流部分を有し、前記複数の前記ピーク部分の夫々が前記バックグラウンド電流部分のうちの1つによって分離されているステップと、
    前記ピーク電流パルス部分の合間の前記バックグラウンド電流部分の夫々の期間中に複数の電流パルスを生成するステップであって、前記バックグラウンド電流部分の期間中の前記複数の電流パルスが前記バックグラウンド電流部分に対する第1の電流レベルと前記ピーク電流部分の夫々に対する電流レベルとの中間である電流レベルを有し、かつ、任意の1つのバックグラウンド電流部分における前記複数の電流パルスの夫々に対する電流レベルが同一であるステップと、
    前記電極への前記出力電流波形の前記供給を実行する一方で、前記電極の送給速度および送給方向のうちの少なくとも1つを操作するステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
  2. 請求項1に記載の方法において、
    前記バックグラウンド電流部分と前記ピーク電流パルス部分との間にピンチ電流部分を生成するステップと、
    前記バックグラウンド電流部分に対する前記第1の電流レベルより低く、前記波形中に第2の電流レベルを生成するステップと
    を更に含み、
    前記送給速度が、前記バックグラウンド電流部分の期間中に設定されるバックグラウンド速度よりも下に低減され、前記送給速度の低減が、前記第2の電流レベル、前記ピンチ電流部分、および前記ピーク電流パルス部分のうちの少なくとも1つのうちの少なくとも一部分中に発生することを特徴とする方法。
  3. 請求項2に記載の方法において、前記送給速度がゼロに低減されることを特徴とする方法。
  4. 請求項2に記載の方法において、前記送給速度が、ゼロよりは大きく前記バックグラウンド速度よりは小さい値に低減されることを特徴とする方法。
  5. 請求項2に記載の方法において、前記送給速度が、前記第2の電流レベルおよび前記ピンチ電流部分のうちの少なくとも1つの始動と同期して低減されることを特徴とする方法。
  6. 請求項5に記載の方法において、前記ピーク電流パルス部分の始動と同期して、前記送給速度が前記バックグラウンド速度へと増加されることを特徴とする方法。
  7. 請求項2に記載の方法において、前記送給速度が、前記第2の電流レベルまたは前記ピンチ電流部分の始動後の第1の所定の期間後に低減されることを特徴とする方法。
  8. 請求項7に記載の方法において、前記ピーク電流パルス部分の始動後の第2の所定の期間後に、前記送給速度が前記バックグラウンド速度へと増加されることを特徴とする方法。
  9. 請求項1に記載の方法において、
    前記バックグラウンド電流部分と前記ピーク電流パルス部分との間にピンチ電流部分を生成するステップと、
    前記バックグラウンド電流部分に対する前記第1の電流レベルより低く、前記波形中に第2の電流レベルを生成するステップと
    を更に含み、
    前記第2の電流レベル、前記ピンチ電流部分、および前記ピーク電流パルス部分のうちの少なくとも1つのうちの少なくとも一部分中に、前記送給方向が反転されることを特徴とする方法。
  10. 請求項9に記載の方法において、前記送給方向の反転が、前記第2の電流レベルまたは前記ピンチ電流部分の始動と同期して始動されることを特徴とする方法。
  11. 請求項10に記載の方法において、前記送給方向の順方向への変化が、前記ピーク電流パルス部分の始動と同期して始動されることを特徴とする方法。
  12. 請求項9に記載の方法において、前記送給方向の反転が、前記第2の電流レベルまたは前記ピンチ電流部分の始動後の第1の所定の期間後に始動されることを特徴とする方法。
  13. 請求項12に記載の方法において、前記送給方向の順方向への変化が、前記ピーク電流パルス部分の始動後の第2の所定の期間後に始動されることを特徴とする方法。
  14. 溶接方法において、前記方法が
    出力電流波形を生成するステップと、前記出力電流波形を電極に供給するステップとにおいて、前記出力電流波形が、複数のピーク電流パルス部分と、前記複数のピーク電流パルス部分の極性とは反対の極性である複数のバックグラウンド電流部分とを有し、前記複数の前記ピーク部分の夫々が前記バックグラウンド電流部分のうちの1つによって分離されているステップと、
    前記ピーク電流パルス部分の合間の前記バックグラウンド電流部分の夫々の期間中に、前記バックグラウンド電流部分と同じ極性である複数の電流パルスを生成するステップであって、前記バックグラウンド電流部分の期間中の前記複数の電流パルスが前記バックグラウンド電流部分に対する第1の電流レベルと前記ピーク電流部分の夫々に対する電流レベルの絶対値との中間である電流レベルを有し、かつ、任意の1つのバックグラウンド電流部分における前記複数の電流パルスの夫々に対する電流レベルが同一であるステップと、
    前記電極への前記出力電流波形の前記供給を実行する一方で、前記電極の送給速度および送給方向のうちの少なくとも1つを操作するステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
  15. 請求項14に記載の方法において、
    前記バックグラウンド電流部分と前記ピーク電流パルス部分との間に、前記ピーク電流パルス部分と同じ極性であるピンチ電流部分を生成するステップと、
    前記バックグラウンド電流部分に対する前記第1の電流レベルより低く、前記波形中に第2の電流レベルを生成するステップと
    を更に含み、
    前記送給速度が、前記バックグラウンド電流部分の期間中に設定されるバックグラウンド速度よりも下に低減され、前記送給速度の低減が、前記第2の電流レベル、前記ピンチ電流部分、および前記ピーク電流パルス部分のうちの少なくとも1つのうちの少なくとも一部分中に発生することを特徴とする方法。
  16. 請求項14に記載の方法において、
    前記バックグラウンド電流部分と前記ピーク電流パルス部分との間に、前記ピーク電流パルス部分と同じ極性であるピンチ電流部分を生成するステップと、
    前記バックグラウンド電流部分に対する前記第1の電流レベルより低く、前記波形中に第2の電流レベルを生成するステップと
    を更に含み、
    前記第2の電流レベル、前記ピンチ電流部分、および前記ピーク電流パルス部分のうちの少なくとも1つのうちの少なくとも一部分中に、前記送給方向が反転されることを特徴とする方法。
  17. 溶接システムにおいて、前記システムが
    出力電流波形を生成し、前記出力電流波形を電極に供給する電源と、
    前記電極を被加工物へと前進させるワイヤ送給装置と、
    前記出力電流波形が複数のピーク電流パルス部分と複数のバックグラウンド電流部分とを有するように前記電源を制御する制御装置であって、前記複数の前記ピーク部分の夫々が前記バックグラウンド電流部分のうちの1つによって分離されており、前記電源を制御するのと同時に、前記電極の送給速度および送給方向のうちの少なくとも1つが操作されるように前記ワイヤ送給装置を制御する制御装置と、
    を備え、
    前記制御装置が、前記ピーク電流パルス部分の合間の前記バックグラウンド電流部分の夫々の期間中に、前記電源が複数の電流パルスを発生させるように、前記電源を制御し、
    前記バックグラウンド電流部分の期間中の前記複数の電流パルスが、前記バックグラウンド電流部分に対する第1の電流レベルと前記ピーク電流部分の夫々に対する電流レベルとの中間の電流レベルを有し、かつ、
    任意の1つのバックグラウンド電流部分における前記複数の電流パルスの夫々に対する電流レベルが同一であることを特徴とするシステム。
  18. 請求項17に記載のシステムにおいて、
    前記制御装置が、前記バックグラウンド電流部分と前記ピーク電流パルス部分との間にピンチ電流部分が生成されるように、かつ、前記バックグラウンド電流部分に対する前記第1の電流レベルよりも低く前記波形中に第2の電流レベルが生成されるように、前記電源を制御し、
    前記送給速度が、前記バックグラウンド電流部分の期間中に設定されるバックグラウンド速度よりも下に低減され、前記送給速度の低減が、前記第2の電流レベル、前記ピンチ電流部分、および前記ピーク電流パルス部分のうちの少なくとも1つのうちの少なくとも一部分中に発生することを特徴とするシステム。
  19. 請求項17に記載のシステムにおいて、
    前記制御装置が、前記バックグラウンド電流部分と前記ピーク電流パルス部分との間にピンチ電流部分が生成されるように、かつ、前記バックグラウンド電流部分に対する前記第1の電流レベルよりも低く前記波形中に第2の電流レベルが生成されるように、前記電源を制御し、
    前記第2の電流レベル、前記ピンチ電流部分、および前記ピーク電流パルス部分のうちの少なくとも1つのうちの少なくとも一部分中に、前記送給方向が反転されることを特徴とするシステム。
  20. 請求項11に記載のシステムにおいて、前記複数のピーク電流パルス部分が第1の極性を有し、かつ、前記複数のバックグラウンド電流部分が前記第1の極性とは反対の第2の極性を有することを特徴とするシステム。
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