JP2016146979A - 遮光剤及び目標物表面の遮光装置 - Google Patents
遮光剤及び目標物表面の遮光装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2016146979A JP2016146979A JP2015025897A JP2015025897A JP2016146979A JP 2016146979 A JP2016146979 A JP 2016146979A JP 2015025897 A JP2015025897 A JP 2015025897A JP 2015025897 A JP2015025897 A JP 2015025897A JP 2016146979 A JP2016146979 A JP 2016146979A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- light
- shielding agent
- water
- silt
- debris
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Paints Or Removers (AREA)
Abstract
【解決手段】目標物表面に噴射して塗布することで前記目標物表面に入射する光を遮光するために用いられる遮光剤であって、膨潤性層状粘土鉱物と主にシルトからなる砕屑物とを水に分散させて構成され、チクソトロピー性を有することを特徴とするものである。また、砕屑物は、粘土瓦を粉砕し、平均粒子径がシルトに該当するように生成するものである。
【選択図】図1
Description
太陽光パネルから火災が発生した場合であっても、日照時であれば、太陽光パネルに太陽光が照射されていれば発電が継続される。また、夜間であっても、火災時の炎が太陽光パネルに照射されることで発電が継続されることもある。
そのため、火災時において、外部から簡易に太陽光パネルを遮光して発電を停止させることのできる遮光剤や遮光装置の開発が望まれていた。
しかしながら、太陽光パネルの表面はガラスであり、かつ住宅の屋根の傾斜面に沿うように傾斜して設置されているため、遮光剤に粘性が無い場合には遮光剤を吹き付けても流れ落ちてしまう。
その一方、遮光剤の粘度が強い場合には、噴射して吹き吹き付けることが容易でない。
そこで、発明者は、せん断応力を受けると粘度が低下して液状になる性質(チクソトロピー性)を有する物質に着目し、かかる物質を用いて遮光剤を構成することを考えた。
本発明の一実施の形態に係る遮光剤は、目標物表面に噴射して塗布することで前記目標物表面に入射する光を遮光するために用いられる遮光剤であって、膨潤性層状粘土鉱物と主にシルトからなる砕屑物とを水に分散させて構成され、チクソトロピー性を有することを特徴とするものである。
以下、詳細に説明する。
目標物表面の例としては、太陽光パネルの表面が挙げられる。
膨潤性層状粘土鉱物の例としては、スメクタイトやベントナイトが挙げられる。
スメクタイトやベントナイトは、水に分散することでチクソトロピー性を有する物質となる。
「チクソトロピー」とは、ゲルのような塑性固体とゾルのような非ニュートン液体の中間的な物質が示す性質であり、粘度が時間経過とともに変化するものである。具体的には、かき混ぜたり、振り混ぜたりすることにより、所定のせん断力を加えることで、粘度が低下して液状になる一方で、粘度が低下した状態で、ある一定時間放置されることで、粘度が次第に上昇し、最終的に固体状になる特性をいう。
また、スメクタイトの適切な濃度に関しては、後述する。
砕屑物は、実施の形態1では太陽光を遮光するために用いるもので、平均粒子径がシルトとなる土で構成される。ここでシルトとは、直径が4μm〜32μmの粒子からなるもので、シルトより直径が小さいものを粘土、シルトより直径が大きいものを砂と呼ぶ。
本実施の形態の遮光剤は、上述したように、膨潤性層状粘土鉱物と主にシルトからなる砕屑物とを水に分散させて構成されている。
そして、目標物の表面に塗布された後は、粘性が高くなって流れ落ちることなく目標物表面に留まるため、遮光効果を持続できる。
次に、上述した遮光剤を用いて、目標物の一例である太陽光パネルを遮光することを実現できる遮光装置について、図1に基づいて説明する。
以下、各構成を詳細に説明する。
遮光剤収納部3は、膨潤性層状粘土鉱物と遮光性顔料とを水に分散させてなり、チクソトロピー性を有する遮光剤(実施の形態1又は2に記載の遮光剤)を収納する。遮光装置1を作業者が持ち運ぶことのできる可搬性のあるものとして構成する場合には、この遮光剤収納部3は、例えば、実施の形態2で説明する背負いタンク17のようなものであってもよい。
また、遮光装置1を設置形のものとして構成する場合には、遮光剤収納部3は、例えば据置型の貯留タンクであってもよい。
放射管7は、遮光剤収納部3に連通して先端に放射ノズル5を有し、遮光剤収納部3から放射ノズル5までの遮光剤の送出路を形成する部材である。放射管7は、例えばフレキシブル性のある例えば樹脂製のホースで構成することもできるし、フレキシブル性のない金属製等の配管で構成することもできる。
第1開閉弁9は、放射管7の途中に設けられて、遮光剤の送出路の開閉を行う弁である。
加圧手段11は、遮光剤収納部3の遮光剤に対して放射力を付与する圧力を与えるものであり、例えば、窒素ガスボンベ、給水ポンプあるいは空気圧縮機のようなものである。
制御部13は、第1開閉弁9の開閉を制御する。また、制御部13は、加圧手段11のオンオフを制御する。制御部13に対する操作は、作業者が例えば押ボタンスイッチなどを介して行うようにすればよい。
作業者が制御部13の押ボタンスイッチを操作するとで、制御部13の指示によって第1開閉弁9が開放されると共に、加圧手段11によって遮光剤収納部3に放射力となる圧力が付加される。第1開閉弁9が開放された状態で圧力が付加されることで、遮光剤が放射管7に向かって移動を開始し、この移動によって遮光剤にせん断力が作用して粘度が低下する。粘度が低下したことで放射が可能となり、放射ノズル5から遮光剤が放射される。放射された遮光剤は目標物、例えば太陽光パネルに付着して、太陽光パネルに入射する光を遮光する。太陽光パネルの表面に付着した遮光剤は、所定時間放置されることで、粘度が次第に上昇し、最終的に固体状となり、太陽光パネルの表面を覆い安定して遮光することができる。
図2は本発明の遮光装置の他の実施形態に係る遮光装置15の説明図であり、図1と同一部分には同一の符号が付してある。また、ここで用いる遮光剤は実施の形態1と同様のものである。
図3は本発明の遮光装置の他の実施形態に係る遮光装置25の説明図であり、図1又は図2と同一部分には同一の符号が付してある。また、ここで用いる遮光剤は実施の形態1と同様のものである。
図4は本発明の遮光装置の他の実施形態に係る遮光装置33の説明図であり、図1〜図3と同一部分には同一の符号が付してある。
実施の形態1〜3に示した例では、遮光剤収納部に収納された遮光剤に正圧力を付加することで、放射する例を示したが、本発明はこれに限らない。
Claims (7)
- 目標物表面に噴射して塗布することで前記目標物表面に入射する光を遮光するために用いられる遮光剤であって、
膨潤性層状粘土鉱物と主にシルトからなる砕屑物とを水に分散させて構成され、チクソトロピー性を有することを特徴とする遮光剤。 - 前記膨潤性層状粘土鉱物が、ベントナイトまたはスメクタイトであることを特徴とする請求項1記載の遮光剤。
- 目標物表面に噴射して塗布することで前記目標物表面に入射する光を遮光するために用いられる遮光剤であって、
アクリル酸系重合物を主成分とし、水と混合することで、水の粘性を高める液状の増粘剤と主にシルトからなる砕屑物とを水に分散させてなることを特徴とする遮光剤。 - 前記砕屑物は、粘土瓦を粉砕し、平均粒子径がシルトに該当するように生成することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の遮光剤。
- 前記砕屑物の割合が、重量比において、当該遮光剤のうち、50%〜70%を占めることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の遮光剤。
- 前記砕屑物は、黒色系統又は茶色系統の色を有していることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の遮光剤。
- 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の遮光剤を収納する遮光剤収納部と、先端に放射ノズルを有し前記遮光剤収納部から前記放射ノズルまでの前記遮光剤の送出路と、該送出路の開閉を行う第1開閉弁と、前記遮光剤収納部の前記遮光剤に対して前記放射ノズルから放射する力を付与するための正圧又は負力を加える圧力付加手段と、前記第1開閉弁の開閉を制御する制御部とを備えたことを特徴とする目標物表面の遮光装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015025897A JP6484456B2 (ja) | 2015-02-13 | 2015-02-13 | 遮光剤及び目標物表面の遮光装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015025897A JP6484456B2 (ja) | 2015-02-13 | 2015-02-13 | 遮光剤及び目標物表面の遮光装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016146979A true JP2016146979A (ja) | 2016-08-18 |
JP6484456B2 JP6484456B2 (ja) | 2019-03-13 |
Family
ID=56687433
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015025897A Active JP6484456B2 (ja) | 2015-02-13 | 2015-02-13 | 遮光剤及び目標物表面の遮光装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6484456B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020150646A (ja) * | 2019-03-12 | 2020-09-17 | 能美防災株式会社 | 遮光剤 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS55104383A (en) * | 1979-02-07 | 1980-08-09 | Agency Of Ind Science & Technol | Dehydration quantity adjusting composition for sludge water in excavation |
JPH0971938A (ja) * | 1995-09-01 | 1997-03-18 | Raito Kogyo Co Ltd | 植生基材及びその吹付工法 |
JP2000109699A (ja) * | 1998-10-05 | 2000-04-18 | Yukinobu Tokumoto | 保水性舗装体 |
JP2015014709A (ja) * | 2013-07-05 | 2015-01-22 | 能美防災株式会社 | 遮光剤、目標物表面の遮光装置、および目標物表面の遮光方法 |
-
2015
- 2015-02-13 JP JP2015025897A patent/JP6484456B2/ja active Active
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS55104383A (en) * | 1979-02-07 | 1980-08-09 | Agency Of Ind Science & Technol | Dehydration quantity adjusting composition for sludge water in excavation |
JPH0971938A (ja) * | 1995-09-01 | 1997-03-18 | Raito Kogyo Co Ltd | 植生基材及びその吹付工法 |
JP2000109699A (ja) * | 1998-10-05 | 2000-04-18 | Yukinobu Tokumoto | 保水性舗装体 |
JP2015014709A (ja) * | 2013-07-05 | 2015-01-22 | 能美防災株式会社 | 遮光剤、目標物表面の遮光装置、および目標物表面の遮光方法 |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020150646A (ja) * | 2019-03-12 | 2020-09-17 | 能美防災株式会社 | 遮光剤 |
JP7231447B2 (ja) | 2019-03-12 | 2023-03-01 | 能美防災株式会社 | 遮光剤 |
JP2023053369A (ja) * | 2019-03-12 | 2023-04-12 | 能美防災株式会社 | 遮光剤 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6484456B2 (ja) | 2019-03-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6280979B2 (ja) | 遮光装置および遮光剤 | |
US4979571A (en) | Foam producing apparatus and method for emergency foam delivery systems | |
WO2008115220A2 (en) | Fire suppression gel delivery and truck cab protection systems | |
GB2452461A (en) | Aqueous compositions containing a hydrophobic material | |
CN102505715B (zh) | 带有自动水雾抑尘装置的扒渣机 | |
JP6484456B2 (ja) | 遮光剤及び目標物表面の遮光装置 | |
ES2421912T3 (es) | Conector para una pistola rociadora de alimentación por gravedad, pistola rociadora de alimentación por gravedad y procedimiento de preparación de pintura rociadora | |
JP6261364B2 (ja) | トンネル水噴霧設備 | |
CN103751936A (zh) | 一种举高强风灭火消防装置 | |
ES2679393T3 (es) | Procedimiento para recubrir un panel solar | |
JP2014014401A (ja) | スプリンクラ消火設備 | |
JP2013502509A (ja) | 環境汚染の抑制 | |
JP2017190886A (ja) | 遮蔽装置 | |
JP5243850B2 (ja) | 酸化ケイ素水溶液を用いた水性液体流噴射塗装方法及び水性液体流噴射塗装装置 | |
DE102018000298A1 (de) | Feuerlöscher eines hängenden Typs zum Löschen von Wald- und Steppenbränden | |
CN104772240B (zh) | 用于治理大气污染的多功能静电喷水雾机 | |
CN109276836A (zh) | 一种多功能消防水枪装置 | |
CN205339910U (zh) | 一种多功能电动手提式水系灭火装置 | |
CN104831668B (zh) | 一种基于风幕技术的喷雾抑尘车 | |
CN207769018U (zh) | 一种自动洒水喷头 | |
DE102021004295A1 (de) | Feuerlösch-Drohne | |
JP2001149845A (ja) | 紫外線カット用コーティング液材及びそのコーティング装置並びにコーティング方法 | |
KR20220064541A (ko) | 구조물 해체 공법 | |
CN207640869U (zh) | 一种高效环保消防设备 | |
JP7231447B2 (ja) | 遮光剤 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20171117 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20180808 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20180904 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20181031 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20181225 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20190205 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20190218 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6484456 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |