JP2016137732A - 車載電源制御装置 - Google Patents

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直之 田代
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Abstract

【課題】本発明は、蓄電量が多い状態に維持されることによる電源の劣化を抑制することができる車載電源制御装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、車載用の電源と、前記電源から電力の供給を受ける受電体とを搭載する車両に備えられる車載電源制御装置であって、前記電源の蓄電量を検出する蓄電量検出部と、前記電源が前記受電体に供給する電力の供給量を前記電源の蓄電量に基づいて調整する電力供給量調整部とを備え、前記電力供給量調整部は、前記電源の蓄電量が多い場合には、前記電源の蓄電量が少ない場合に比べて前記受電体への電力の供給量を大きく制御する。
【選択図】図4

Description

本発明は、複数の電源を有する車両システムに適用されたさ車載電源制御装置に関する。
本技術分野の背景技術として、特開2013−126819号公報(特許文献1)がある。この公報には、車載電源の劣化を抑制するために、車載電源の温度に応じて、使用限界電圧を調整する。具体的には車載電源の温度が高いほど、使用限界電圧を低くすることで、車載電源の劣化を抑制する車載電源制御装置が開示されている。
特開2013−126819号公報
ところで、車載用の電源の劣化の原因としては、このような電源が高温になる状況以外にも様々な要因があり、その一つは電源の蓄電量が多い状態に維持されることである。
そこで、本発明は、蓄電量が多い状態に維持されることによる電源の劣化を抑制することができる車載電源制御装置を提供することを目的とする。
本発明は、車載用の電源と、前記電源から電力の供給を受ける受電体とを搭載する車両に備えられる車載電源制御装置であって、前記電源の蓄電量を検出する蓄電量検出部と、前記電源が前記受電体に供給する電力の供給量を前記電源の蓄電量に基づいて調整する電力供給量調整部とを備え、前記電力供給量調整部は、前記電源の蓄電量が多い場合には、前記電源の蓄電量が少ない場合に比べて前記受電体への電力の供給量を大きく制御する。
本発明は、蓄電量が多い状態に維持されることによる電源の劣化を抑制することができる。
本発明の実施形態における車載電源制御装置を備えた車両の構成を示す図。 本発明の実施形態における車載電源制御のフローチャート。 本発明の第1実施例における車載電源装置。 本発明の第1実施例における電源蓄電量調整制御のフローチャート。 本発明の第1実施例における電源蓄電量調整処理のブロック図。 本発明の第2実施例における車載電源装置。 本発明の第2実施例における電源蓄電量調整処理のブロック図。 本発明の第3実施例における車載電源装置。 本発明の第3実施例における電源蓄電量調整処理のブロック図。 本発明の第4実施例における回生充電調整処理のブロック図。 キャパシタの特性を示す図。 キャパシタと鉛バッテリとの特性の違いを説明する図。 本発明の第5実施例における回生充電調整処理のフローチャート。 本発明の第5実施例の変形例における回生充電調整処理のフローチャート。 本発明の第5実施例のその他の変形例における回生充電調整処理のフローチャート。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は第1実施例における車載電源制御装置が備えられる車両の構成を示す図である。図1に示すように、車両100には、エンジン101が搭載されており、エンジン101によって発生させた駆動力は変速機102を経て、ディファレンシャル機構103を介して連結された駆動輪104に伝達されることで車両100を走行させる。
変速機102は、トルクコンバータと遊星歯車機構を組み合わせた有段変速機に限定されず、ベルトあるいはチェーンとプーリを組み合わせた無段変速機でもよい。
また、変速機102には、エンジン101とディファレンシャル機構103との間の動力伝達量を制御可能な動力伝達制御機構105が備わっており、動力伝達制御機構105により、エンジン101と駆動輪104の動力伝達量を調整することで、走行中にエンジンを停止することが可能となる。ここで、動力伝達制御機構105としてはトルクコンバータ、乾式あるいは湿式クラッチ、遊星歯車機構を用いてもよい。
次に車両電源系統106について説明する。車両電源系統106は、エンジン始動装置としてスタータモータ107が組みつけられており、電源302から電力を供給することでスタータモータ107を駆動し、エンジン101を回転させた後、燃焼を開始する。ここで、エンジン始動装置としてはスタータモータ107に限定されず、スタータモータと発電機の機能を有したモータでもよい。
また、車両電源系統106には、電源として、第1の電源301および第2の電源302が並列に設けられている。ここで、第1の電源301と第2の電源302には、電池及び/又はキャパシタが用いられる。電池としては、例えば鉛蓄電池や、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池が挙げられ、キャパシタとしては、例えば電気二重層キャパシタ、リチウムイオンキャパシタが挙げられる。本実施例においては、第1の電源301及び第2の電源302には特に優劣がないが、以下では、説明の便宜上、対象となる電源を第2の電源302として述べることがある。
電源301、302から電力を供給する電気駆動部品としては、スタータモータ107以外にも、車両の車載電装品109がある。車載電装品109には、エンジン101を動作させるためのアクチュエータ(例えば燃料供給装置、点火装置)や、ヘッドライト、ブレーキランプ、方向指示器などの灯火装置、ブロアファン、ヒータなどの空調機器、ウォータポンプ、ラジエータファンなどの冷却装置や、アキュムレータなどの蓄圧装置などがある。これら車載電装品109は、コントローラ110によって制御される。なお、上述のようなスタータモータ107や車載電装品109等の電気駆動部品は、車載電源301、302から電力の供給を受ける受電体として機能する。
さらに、電源301、302の充電や、車載電装品109に電力を供給する方法としては、エンジン101に駆動ベルト111介して連結された発電機112がある。発電機112は、クランク軸の回転に従動して回転することで電力を発生させることができる。発電機112は界磁電流を制御することにより、発電電圧を可変にする機構を有しており、発電出力を停止することも可能である。
本実施例の車載電源制御装置は、電源の蓄電量を検出する蓄電量検出部と、電源が受電体に供給する電力の供給量を電源の蓄電量に基づいて調整する電力供給量調整部とを備え、電力供給量調整部は、電源の蓄電量が多い場合には、電源の蓄電量が少ない場合に比べて受電体への電力の供給量を大きく制御するものである。また電力供給量調整部は、受電体への電力の供給量を大きくする際、電装品の消費電力が大きくなるように制御する。このような車載電源制御装置はコントローラ110に実装され、その制御方法について図2を用いて説明する。
ステップS201では回生判定により、回生状態と判定されたときには、ステップS202の処理に進み、回生実行状態でないと判定されたときは、ステップS203の処理に進む。ここで、回生判定は、アクセルペダルが踏まれておらず、エンジン101への燃料供給を停止し、エンジン燃焼を停止し、駆動輪104の回転エネルギーを使用して、発電可能な状態であるとき、回生状態と判定し、それ以外の車両状態であるとき、回生状態でないと判断する。
ステップS202では、発電機112の発電電圧を上昇させ、発電した電力を電源301、302に充電する。変速機102の変速比以上の車速以下になったときには、発電機112の発電を停止し、エンジン101の燃料供給を再開した後に、エンジン101と駆動輪104との伝達を切り離し(具体的には、トルクコンバータのロックアップを解除し)、クリープ走行を実施する。
ステップS203では、電源301、302の蓄電状態および車載電装品109の負荷に基づいて、電源301、302の蓄電量を調整する処理を実施する。
図3は第1実施例における車両電源系統106を示す図である。
車載電装品109は第1の電源301および第2の電源302に接続されており、両電源から電力を供給される。
スタータモータ107は、スタータリレー303を介し、第1の電源301および第2の第2の電源302と接続されており、スタータリレー303をオンにすることで、第1の電源303および第2の電源302からスタータモータ103に電力を供給することができる。
電源間回路304は、第1の電源301と第1の電源302の間に接続されており、スタータモータ107を駆動したときに発生する電圧降下による車載電装品109の誤作動を防止するため、電源間の回路を遮断した後にスタータモータリレー303をオンすることで、車載電装品109に安定した電力を供給する。ここで、電源間回路304は機械式リレー、半導体スイッチでもよい。ただし、電源間回路304は、必ずしも備えられなくてもよい。
第1実施例におけるコントローラ110に実装されている車両電源系統106の電源蓄電量調整制御S203について図4を用いて説明する。ここで、対象となる電源を第2の電源302として述べるが、対象となる電源は第1の電源301でもよい。
ステップS401では対象となる第2の電源302の劣化を抑制するための目標蓄電量を算出する。ここで、劣化を抑制するための目標蓄電量は第2の電源032の温度や電池の特性を基に算出するものであり、温度が高いほど、劣化抑制目標蓄電量を小さく設定することで、電源の劣化を抑制することが可能となる。さらに、劣化抑制目標蓄電量を第1の電源の開放端電圧あるいは過放電判定電圧となる蓄電量よりも大きく設定することで、燃料をしようした発電を抑制することができ、燃費悪化を抑制することが可能となる。
ステップS402では算出した劣化抑制目標蓄電量と第2の電源302の蓄電量を比較し、電源の蓄電量が目標より大きい場合は、ステップS403の処理に進み、電源の蓄電量が目標より小さい場合は処理を終了する。
ステップS403では電源の蓄電量を目標値に制御するために電源の放電量を調整することで、電源の劣化を抑制することが可能となる。
第1実施例におけるステップS403の電源放電量調整処理について図5を用いて説明する。
目標蓄電量到達時間算出部501では、劣化抑制目標蓄電量と第2の電源032の蓄電量の差を算出し、目標の放電量とし、車載電装品109の負荷と目標蓄電量を基に目標蓄電量までの到達時間を算出する。ここで、車載電装品109の負荷は第2の電源302に取り付けられている電流センサなどを基に算出する方法や、車載電装品109の動作状況に応じて負荷を推定する方法によって演算してもよい。さらに、第2の電源302から第1の電源301へ流れこむ電流も推定して、負荷として加算して計算してもよい。これにより、高精度に第2の電源302の蓄電量を管理することが可能となり、無駄な電力消費を抑制することが可能となる。
到達時間設定値算出部502では、目標値に到達する時間の閾値を算出する。具体的には、第2の電源302の温度や劣化度合いに応じて設定し、温度が高く、劣化が大きいほど閾値を小さく設定することで、電源の寿命を長くすることができ、延いては性能保証期間を延長することが可能となる。
放電出力補正算出部503では、目標蓄電量到達時間算出部501で算出された到達時間と、到達時間設定値算出部502で算出された目標値に達する到達時間の閾値との差である到達時間差に応じて、放電出力の補正量を算出する。具体的には到達時間差が大きいほど、放電出力の補正量を大きくすることで電源の蓄電量を速やかに目標値に近づけることができ、第2の電源302の劣化を抑制することが可能となる。
車載電装品指令値演算部504では、放電出力補正量に基づいて、車載電装品109の指令値を補正する。具体的には、通常の指令値に対して、車載電装品109の消費電力が大きくなるように指令値を補正する。ここで、消費電力を大きくする車載電装品109としてはラジエータファン、ウォータッポンプなどの冷却装置などを優先することで、電力を有効活用することができるため、燃費の悪化を抑制することが可能となる。ただし、冷却装置の出力だけで放電出力補正分を賄えない場合は、電熱線などの負荷抵抗により電力消費を実施する。これにより、回生時に第2の電源302に蓄えた電力が十分に活用されないものの、回生時に第1の電源301への回生量は維持されているため、燃費の悪化を抑制することが可能である。なお、上述のような電熱線などの負荷抵抗も、車載電源301、302から電力の供給を受ける受電体として機能する。
なお、上記説明では、電源として互いに並列に接続される第1の電源301及び第2の電源302の2つを備える例を説明したが、これに限定されず、電源が1つのみ備えられるものにも適用することができる。
図6は第2実施例における車両電源系統106を示す図である。この実施例は、車載電装品109だけでなく、並列に接続される複数の電源301、302のうちの一方も他方から電力の供給を受ける受電体として積極的に機能させる場合の例である。電源301、302のうちのどちらが電力の供給元となりどちらが受電体となるかは任意であるが、以下では、第2の電源302が第1の電源301に電力を供給する場合について説明する。
本実施例に係る車載電源制御装置は、他の電源(即ち、第1の電源301)の蓄電許容量を検出する他電源蓄電許容量検出部を有し、電力供給量調整部は、第1の電源301の蓄電許容量に応じて、第2の電源302からの供給量を調整する。
また、車載電源制御装置は、第1の電源301と第2の電源302の間に、第2の電源302から第2の電源301への電力量を調整可能な電源間電力調整回路601を設置する。ここで、電源間電力調整回路601は、第2の電源302の蓄電量に依存せず、第1の電源301に所望の電力量を供給可能な回路であればよく、片側あるいは双方向の昇圧DCDCコンバータなどが挙げられる。
第2実施例におけるステップS403の電源放電量調整処理について図7を用いて説明する。
第2実施例において、目標蓄電量到達時間算出部701は、目標放電量と車載電装品109の負荷に加え、第1の電源301の蓄電許容量を基に計算する。具体的には、第1の電源301の蓄電許容量は、電力量調整回路601が単位時間当たりに供給可能な電力量を基に演算する。電力量調整回路601が単位時間当たりに供給可能な電力量と車載電装品109の負荷の和を電源からの放電量として算出し、目標蓄電量の到達時間を算出する。ここで、第1の電源301の蓄電許容量は、電池の充電受け入れ性が悪くなる状況なほど小さく設定する。電池の充電受け入れ性が悪くなる状況は、例えば電源の温度が常温(25℃付近)より低い、あるいは電源の残容量が大きいなどが挙げられる。
第2実施例において、放電出力補正量算出部702は、到達時間差が大きいほど、第1の電源301の電力供給量を大きくすることで、第2の電源302の電力を第1の電源301に受け渡すことで、無駄な電力消費を回避し、燃費を低減することができる。さらに、放電出力補正量が、電力量調整回路601が単位時間当たりに供給可能な電力より大きい場合は、車載電装品109の消費電力を上げるように、車載電装費の指令値を制御する。これにより、燃費と電源の劣化抑制を両立することが可能となる。
第1の電源301への電力供給量指令値演算部703では放電出力補正量に基づいて、第1の電源301への電力供給量を制御する。具体的には、昇圧DCDCコンバータに昇圧信号を送り、所定の電力を供給する。
図8は第3実施例における車両電源系統106を示す図である。
第1の電源301から受電体である第2の電源302および車載電装品109への電力供給量を調整する第1の放電量調整回路801、さらに、第2の電源302から第1の電源301および車載電装品109への電力供給量を調整する第2の放電量調整回路802を設置する。ここで、電力量調整回路801および802は、車載電源の蓄電量に依存せず、所望の電力を供給可能な片側の昇圧DCDCコンバータ回路、あるいは電力の授受を遮断可能な機械式リレーや半導体スイッチでもよい。
第3実施例におけるステップS403の電源放電量調整処理について図9を用いて説明する。以下では、第2の電源302の方が第1の電源301よりも劣化抑制を優先すべき電源であって、第2の電源302の劣化を抑制するための例について説明する。
第3実施例において、車載電装品指令値演算901では第1の電源301の蓄電許容量を基に、第1の電源301の放電量の指令値を出力する。まず、第2の電源302が第1の電源301および車載電装品109に電力を供給しているとする。すると、第1の電源301の蓄電量が増加していき、第1の電源301への蓄電許容量が小さくなってくる。このときに、第2の電源302の蓄電量を下げようとして車載電装品109の出力を上げると、第1の電源301からも車載電装品109に電力供給が発生してしまう。その結果、第2の電源302の蓄電量の下がり方が緩やかになってしまい、第2の電源302の劣化をうまく抑制することができない。ゆえに、第1の電源301への蓄電許容量が小さくなるとき、あるいは、第1の電源301から車載電装品の電力供給量が多くなる場合には、第1の電源301の電力調整回路801を制御することにより、第2の電源302からの放電を優先するようにするのが好ましい。具体的には、第1の電源301から車載電装品109への放電指令を小さく、あるいは零になるように電力調整回路801を制御して、第2の電源302からのみ車載電装品109へ電力供給を実施する。これにより、効率よく第2の電源302の蓄電量を下げることができ、劣化を抑制することが可能となる。
次に、第4実施例に係る車載電源制御装置について説明する。本実施例は、発電機112が車両の運動エネルギーで発電した電力によって電源301、302を回生充電する場合に関するものである。
まず、本実施例に係る車両は、前方状況を取得する前方状況取得手段を備えている。そして、車載電源制御装置は、前方状況に応じて回生可能発電量又は回生可能時間を予測する回生予測部と、電源301、302の目標蓄電量を算出する目標蓄電量算出部と、発電機112が車両の運動エネルギーで発電した電力によって電源301、302が回生充電される回生充電量を調整する回生充電量調整部と、を備え、回生充電量調整部は、目標蓄電量と回生可能発電量又は回生可能時間量とに基づいて電源301、302への回生充電量を調整する。具体的には、車載電源制御装置は、電源の蓄電量301、302が目標蓄電量に到達するまでの到達時間を設定する到達時間設定部を有し、回生充電量調整部は、予測された回生可能時間と到達時間とを比較して、回生可能時間の方が長いと判断したときには、電源301、302の回生充電電圧を小さく制御する。
なお、以下では、電源として互いに並列に接続される第1の電源301及び第2の電源302の2つを備える車両電源系統の例について説明するが、この車載電源制御装置は、これに限定されるものではなく、電源を1つのみ備える車両電源系統にも適用することができる。
第4実施例における回生発電制御S202について説明する。
図10に示すように、回生可能時間予測部1101では、前方状況取得手段によって得られた情報を基に回生可能時間を予測する。具体的には、ナビゲーション情報やカメラ、レーダなどによって車両の前方状況を取得し、赤信号などを検知した場合は、停止位置までの距離と自車両の速度を基に回生可能時間を予測し、下り坂などを検知した場合は、下り坂の長さと自車両の速度を基に回生可能時間を予測する。
回生発電電圧算出部1102では、予測した回生可能時間と電源の充電量の到達時間設定値を比較し、回生可能時間の方が長いと判断したときには、発電機の回生時の充電電圧を小さくする。これにより、充電量は抑制されるものの、電源の劣化の進行は抑制することが可能となる。なお、上記では、進行方向前方の状況に応じて回生可能時間を予測して比較する例を説明したが、回生可能発電量を予測して比較するものであってもよい。
さらに、図6で説明されるような車両電源系統106の構成、即ち、第1の電源301と第2の電源302が並列に配置され、且つ、電源間電力調整回路601を備える構成の場合には、回生充電の方法を電源ごとに変更することも可能となる。これは、例えば充電電圧の抑制を行ったとしても回生可能時間の方が充電時間よりも長い場合などに特に有効である。
このような制御の一例としては、まず第1の電源301と第2の電源302両方への回生充電を開始し、その後、第2の電源302への充電を電源間電力調整回路601によって打ち切るか、又は、充電量を小さくする。そして第1の電源301に対しては回生充電を継続する。このようにすれば、第2の電源302への充電を打ち切った後、目標回生発電電圧を上昇させ、第1の電源301に対してより高い電圧で充電することも可能となる。
また、その他の例としては、まず第2の電源302に対しては回生充電しないか又は充電量が小さくなるように電源間電力調整回路601を制御し、その後、第2の電源302への回生充電を開始する。このようにすれば、第2の電源302の蓄電量が高い期間を短くすることができる。
第5実施例における車載電源装置の第1の電源301に鉛バッテリ、第2の電源302にキャパシタを用いた場合を説明する。キャパシタとしては、電気二重層キャパシタあるいはリチウムイオンキャパシタが望ましい。
電気二重層キャパシタは電荷が零から満充電になるまで1セル当たり0〜2.5Vまで推移する一方、リチウムイオンキャパシタは1セル当り2.2〜3.8Vまで推移する特性を有している。また、鉛バッテリの動作電圧範囲は過放電や劣化を抑制や車載電装品の最低電圧保証の観点から、12〜15V程度に抑える必要がある。ゆえに、上記動作電圧範囲内にするためには、電気二重層キャパシタでは直列に6セル、リチウムイオンキャパシタでは直列に4セル接続する必要がある。そのように接続されたものをモジュールと呼び、直列接続されたセルの電圧をモジュール電圧と呼ぶ。
図11は横軸にモジュール電圧、縦軸に蓄えられた電気エネルギーを示し、それぞれのキャパシタの特性を示している。ここで、図11に示す特性は、電気二重層キャパシタとリチウムイオンキャパシタのセルの静電容量が同じと仮定した場合のものである。このキャパシタは、リチウムイオン電池などとは異なり、蓄えられるエネルギーと電圧が比例関係にあるため、エネルギーを消費し、電圧を下げると、高エネルギー状態を脱することができ、劣化の進行を抑制することができる。ここで、電気二重層キャパシタの劣化を最大限に抑制できる電圧は0Vであるのに対し、リチウムイオンキャパシタは3.0V付近である。ゆえに、上述したように12V付近に維持されるとき、リチウムイオンキャパシタの方が電気二重層キャパシタより低いエネルギー状態となっているため、劣化の進行を抑制できるので、リチウムイオンキャパシタの方がより効果的である。
また、図12に示すように、キャパシタは鉛バッテリのように分極が発生しないため、回生充電後の開放端電圧は鉛バッテリよりも高くなっている。ゆえに、鉛バッテリと並列接続状態でも、鉛バッテリの開放端電圧との差が小さくなるまでは、電源間電力調整回路601で昇圧などを実施しなくても、車載電装品の負荷へ積極的に電力を賄うことができるため、効率よく電力を消費することができる。
以上を踏まえると、図13に示すように、車載電装品の負荷率が高いときは蓄えた電力をすぐに消費し、電圧が低下させることができる。このため、回生後に直ぐに電力消費するのであれば、回生充電時に高い電圧で充電することができる。従って、長時間高いエネルギー状態を維持することがなく、電源の劣化を抑制することが可能となる。
また、図14に示すように、ヘッドライトやエアコンなど多くの車載電装品を使用し、車載電装品の負荷が高いとき、発電機112は回生時以外にも高い電圧で発電している場合がある。その際、電力調整回路601を制御し、キャパシタである第2の電源302を充電経路から切り離すことで、第2の電源302が長時間高い電圧の状態を維持しないようにすることができ、第2の電源302の劣化を抑制することができる。
さらに、図15に示すように、回生充電直後などで、キャパシタである第2の電源302の電源電圧が高い場合は、キャパシタの電源電圧が下がったのちに、電力融通回路601を遮断する。これにより、キャパシタの電源電圧が高い状態を回避することができ、劣化を抑制することが可能となる。
複数の電源を有する車両システムでは、一方の電源の劣化可能性や温度に応じて使用限界電圧を制限した場合、他方の電源の使用電圧も制限されてしまう。その結果、発電機を利用した回生時には、通常時に比べ、いずれの電源へも充電量が小さくなり、十分な回生量が確保できず、燃費が悪化する問題が生じる。一方、充電回生後の車載電装品の負荷を考慮して蓄電量を制御するようにすれば、車載電源の劣化を抑えつつ、十分な回生量を確保することが可能となる。
100 車両
101 エンジン
102 変速機
103 最終減速機
104 差動減速機
105 スタータモータ
106 車両電源系統
107 駆動ベルト
109 車載電装機器
110 バッテリ状態検出手段(温度センサ、電圧センサ)
111 コントローラ
301 第1の電源
302 第2の電源
303 スタータリレー
501 目標充電量到達時間算出部
502 到達時間設置値算出部
503 放電出力補正量算出部
504 車載電装品指令値算出部
601 電源間電力調整回路
703 他方電源への電力供給量指令値算出部
801 第1の電源放電量調整回路
802 第2の電源放電量調整回路
1101 回生時間推定部
1102 回生発電電圧算出部

Claims (14)

  1. 車載用の電源と、前記電源から電力の供給を受ける受電体とを搭載する車両に備えられる車載電源制御装置であって、
    前記電源の蓄電量を検出する蓄電量検出部と、
    前記電源が前記受電体に供給する電力の供給量を前記電源の蓄電量に基づいて調整する電力供給量調整部とを備え、
    前記電力供給量調整部は、前記電源の蓄電量が多い場合には、前記電源の蓄電量が少ない場合に比べて前記受電体への電力の供給量を大きく制御する車載電源制御装置。
  2. 前記受電体は、前記車両に搭載される車載電装品であり、
    前記電力供給量調整部は、前記受電体への電力の供給量を大きくする際、前記車載電装品の消費電力が大きくなるように制御する請求項1に記載の車載電源制御装置。
  3. 前記受電体は、前記電源と並列に接続される他の電源であり、
    前記他の電源は、前記電源よりも蓄電量が小さい場合に前記電源から電力の供給を受ける受電体となる請求項1に記載の車載電源制御装置。
  4. 前記他の電源の蓄電許容量を検出する他電源蓄電許容量検出部を有し、
    前記電力供給量調整部は、前記他の電源の蓄電許容量に応じて、前記電源からの供給量を調整する請求項3に記載の車載電源制御装置。
  5. 前記電源の目標蓄電量を算出する目標蓄電量算出部を有し、
    前記目標蓄電量算出部は、前記電源の温度及び前記電源の劣化度の少なくとも一方に応じて前記目標充電量を設定する請求項1に記載の車載電源制御装置。
  6. 前記車両は、前記電源と並列に接続される他の電源を備え、
    前記目標蓄電量算出部は、前記電源の温度が高くなるほど前記目標蓄電量を小さく設定し、
    前記他の電源の開放端電圧あるいは前記他の電源の過放電判定電圧となる充電量よりも大きく設定する請求項5に記載の車載電源制御装置。
  7. 前記電源の目標蓄電量を算出する目標蓄電量算出部と、
    前記電源の蓄電量が前記目標蓄電量に到達するまでの到達時間を設定する到達時間設定部とを有し、
    前記到達時間設定部は、前記電源の温度及び前記電源の劣化度の少なくとも一方に応じて前記到達時間を設定する請求項1に記載の車載電源制御装置。
  8. 前記受電体は、前記車両に搭載される車載電装品と、前記電源と並列に接続される他の電源であり、
    前記車載電源制御装置は、前記電源の目標蓄電量を算出する目標蓄電量算出部を有し、
    前記電力供給量調整部は、前記電源の蓄電量と前記目標蓄電量との差が前記他の電源の蓄電許容量よりも大きい場合には、前記車載電装品の消費電力が大きくなるように制御する請求項1に記載の車載電源制御装置。
  9. 前記車両は、前記電源と並列に接続される他の電源と、前記受電体としての車載電装品と、を備え、
    前記電力供給量調整部は、前記車載電装品に対する前記電源及び前記他の電源からの電力供給量を調整することを特徴とする請求項1に記載の車載電源制御装置。
  10. 前記他の電源から前記車載電装品への電力供給量を調整可能な他電源放電量調整回路を有し、
    前記電力供給量調整部は、前記他の電源の充電許容量が小さくなる場合、又は、もしくは前記他の電源から前記車載電装品への電力供給量が多くなる場合には、前記他の電源から前記車載電装品への放電量が小さくなるか又は零になるように前記他電源放電量調整回路を制御する請求項1に記載の車載電源制御装置。
  11. 前記車両は、前方状況を取得する前方状況取得手段を備え、
    前記車載電源制御装置は、
    前記前方状況に応じて回生可能発電量又は回生可能時間を予測する回生予測部と、
    前記電源の目標蓄電量を算出する目標蓄電量算出部と、
    前記発電機が前記車両の運動エネルギーで発電した電力によって前記電源が回生充電される回生充電量を調整する回生充電量調整部と、を備え、
    前記回生充電量調整部は、前記目標蓄電量と前記回生可能発電量又は回生可能時間量とに基づいて前記電源への回生充電量を調整する請求項1に記載の車載電源制御装置。
  12. 前記電源の蓄電量が前記目標蓄電量に到達するまでの到達時間を設定する到達時間設定部を有し、
    前記回生充電量調整部は、予測された回生可能時間と前記到達時間とを比較して、前記回生可能時間の方が長いと判断したときには、前記電源の回生充電電圧を小さく制御する請求項11に記載の車載電源制御装置。
  13. 前記車両は、前記電源と並列に接続される他の電源を備え、
    前記回生充電量調整部は、前記各電源に対する回生充電時間を前記電源ごとに変更する請求項11に記載の車載電源制御装置。
  14. 前記車両は、前記電源に充電される電気を発電する発電機を備え、
    前記車載電源制御装置は、
    前記発電機が前記車両の運動エネルギーで発電した電力によって前記電源を回生充電する回生充電量を調整する回生充電量調整部と、
    前記受電体の状態を監視する受電体状態監視部と、を備え、
    前記回生充電量調整部は、前記受電体の電力消費量が大きいか又は前記電力消費量を増大可能である場合には、前記電力消費量が小さいか又は前記電力消費量が増大可能でない場合に比べて、前記回生充電量を大きく制御する請求項1に記載の車載電源制御装置。
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