JP2016135720A - Production method of silicon carbide single crystal - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、炭化珪素単結晶の製造方法に関する。 The present invention relates to a method for producing a silicon carbide single crystal.
近年、半導体装置の高耐圧化、低損失化などを可能とするため、半導体装置を構成する材料としての炭化珪素の採用が進められている。 In recent years, in order to enable a semiconductor device to have a high breakdown voltage and a low loss, silicon carbide is being adopted as a material constituting the semiconductor device.
特開2010−275190号公報(特許文献1)は、炭化珪素原料を昇華させ、昇華した原料ガスを種結晶上に再結晶化させることにより、炭化珪素単結晶を製造する方法を開示している。当該炭化珪素単結晶の製造方法によれば、炭化珪素単結晶を昇華させる工程において、高周波誘導加熱コイルと黒鉛坩堝との距離を変化させることにより、原料内において最高温度となる領域を時間的に変化させている。 Japanese Patent Laying-Open No. 2010-275190 (Patent Document 1) discloses a method for producing a silicon carbide single crystal by sublimating a silicon carbide raw material and recrystallizing the sublimated source gas on a seed crystal. . According to the method for producing a silicon carbide single crystal, in the step of sublimating the silicon carbide single crystal, by changing the distance between the high-frequency induction heating coil and the graphite crucible, the region having the highest temperature in the raw material is temporally changed. It is changing.
本発明の一態様の目的は、原料の使用効率が向上する炭化珪素結晶の製造方法を提供することである。 An object of one embodiment of the present invention is to provide a method for producing a silicon carbide crystal in which the use efficiency of raw materials is improved.
本発明の一態様に係る炭化珪素単結晶の製造方法は以下の工程を備えている。内側面と底面とを有する坩堝が準備される。内側面と底面とに接する原料と、原料に対面する種結晶とが坩堝の内部に配置される。原料を昇華させることにより、種結晶上に炭化珪素単結晶を成長させる。炭化珪素単結晶を成長させる工程後、原料の少なくとも一部において、ラマンシフトが1590cm-1におけるラマンスペクトルの強度は、炭化珪素に由来するラマンシフトにおけるラマンスペクトルの強度よりも大きい。 A method for manufacturing a silicon carbide single crystal according to one embodiment of the present invention includes the following steps. A crucible having an inner surface and a bottom surface is prepared. A raw material in contact with the inner side surface and the bottom surface and a seed crystal facing the raw material are arranged inside the crucible. A silicon carbide single crystal is grown on the seed crystal by sublimating the raw material. After the step of growing the silicon carbide single crystal, the intensity of the Raman spectrum at a Raman shift of 1590 cm −1 is greater than the intensity of the Raman spectrum at the Raman shift derived from silicon carbide in at least a part of the raw material.
上記によれば、原料の使用効率が向上する炭化珪素単結晶の製造方法を提供することができる。 According to the above, it is possible to provide a method for producing a silicon carbide single crystal in which the use efficiency of raw materials is improved.
炭化珪素単結晶を成長させる工程のある時点において、原料内の温度差が大きいと、昇華した原料ガスが、温度の低い原料の部分に冷やされて再結晶化する。そのため、原料の使用効率が低下する。特に、昇華した原料ガスが、坩堝の内側面に冷やされて再結晶化すると、再結晶化した炭化珪素は内側面に強固に付着する。再結晶化した炭化珪素が一旦内側面に付着すると、当該炭化珪素を内側面から取り除くことは非常に困難である。そのため、坩堝を用いて原料を昇華させて炭化珪素単結晶を成長させた後、当該坩堝を再度利用して炭化珪素単結晶を成長させることは困難である。
[本発明の実施形態の説明]
最初に本発明の実施態様を列記して説明する。
At a certain point in the step of growing the silicon carbide single crystal, if the temperature difference in the raw material is large, the sublimated raw material gas is cooled to the portion of the raw material having a low temperature and recrystallized. Therefore, the use efficiency of the raw material is lowered. In particular, when the sublimed source gas is cooled and recrystallized on the inner side surface of the crucible, the recrystallized silicon carbide adheres firmly to the inner side surface. Once the recrystallized silicon carbide adheres to the inner surface, it is very difficult to remove the silicon carbide from the inner surface. For this reason, it is difficult to grow a silicon carbide single crystal using the crucible again after the raw material is sublimated using the crucible to grow the silicon carbide single crystal.
[Description of Embodiment of the Present Invention]
First, embodiments of the present invention will be listed and described.
(1)本発明の一態様に係る炭化珪素単結晶20の製造方法は以下の工程を備えている。内側面10aと底面10bとを有する坩堝5が準備される。内側面10aと底面10bとに接する原料12と、原料12に対面する種結晶11とが坩堝5の内部に配置される。原料12を昇華させることにより、種結晶11上に炭化珪素単結晶20を成長させる。炭化珪素単結晶20を成長させる工程後、原料12の少なくとも一部において、ラマンシフトが1590cm-1におけるラマンスペクトルの強度は、炭化珪素に由来するラマンシフトにおけるラマンスペクトルの強度よりも大きい。これにより、原料12の使用効率が向上する。
(1) The manufacturing method of the silicon carbide
なお、本明細書において炭化珪素に由来するラマンシフトにおけるラマンスペクトルの強度とは、ラマンシフトが796cm-1、774cm-1、768cm-1、789cm-1、798cm-1の少なくともいずれかにおけるラマンスペクトルの強度を意味する。ポリタイプ3Cの炭化珪素は、ラマンシフトが796cm-1においてラマンスペクトルのピークを有する。ポリタイプ4Hの炭化珪素は、ラマンシフトが774cm-1においてラマンスペクトルのピークを有する。ポリタイプ6Hの炭化珪素は、ラマンシフトが768cm-1、789cm-1、798cm-1の少なくともいずれかにおけるラマンスペクトルのピークを有する。 Note that the intensity of the Raman spectrum in Raman shift from silicon carbide herein, Raman shift 796cm -1, 774cm -1, 768cm -1 , 789cm -1, the Raman spectrum at least one of 798 cm -1 Means strength. Polytype 3C silicon carbide has a Raman spectrum peak at a Raman shift of 796 cm −1 . Silicon carbide of polytype 4H has a Raman spectrum peak at a Raman shift of 774 cm −1 . Silicon carbide polytypes 6H, the Raman shift has a peak of the Raman spectrum at least one of 768cm -1, 789cm -1, 798cm -1 .
(2)上記(1)に係る炭化珪素単結晶20の製造方法において、炭化珪素単結晶20を成長させる工程後、原料12の重心Gを通りかつ底面10bと平行な面と、内側面10aとの接線Sに接する原料12の部分において、ラマンシフトが1590cm-1におけるラマンスペクトルの強度は、炭化珪素に由来するラマンシフトにおけるラマンスペクトルの強度よりも大きくてもよい。これにより、内側面10aに接する原料12の部分が再結晶化することなく昇華するので、原料12が内側面10aに強固に付着することを抑制することができる。そのため、昇華後の原料12を坩堝5から容易に除去することができるので、坩堝5を再利用することができる。
(2) In the method for manufacturing silicon carbide
(3)上記(1)または(2)に係る炭化珪素単結晶20の製造方法において、炭化珪素単結晶20を成長させる工程後、原料12の重心Gに位置する部分において、ラマンシフトが1590cm-1におけるラマンスペクトルの強度は、炭化珪素に由来するラマンシフトにおけるラマンスペクトルの強度よりも大きくてもよい。これにより、原料12の重心Gに位置する部分における原料12の部分の使用効率が向上する。
(3) In the method for manufacturing silicon carbide
(4)上記(1)〜(3)のいずれかに係る炭化珪素単結晶20の製造方法において、炭化珪素単結晶20を成長させる工程後、原料12の全体において、ラマンシフトが1590cm-1におけるラマンスペクトルの強度は、炭化珪素に由来するラマンシフトにおけるラマンスペクトルの強度よりも大きくてもよい。これにより、原料12の使用効率が全体的に向上する。
[本発明の実施形態の詳細]
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態の詳細を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰返さない。また、本明細書中の結晶学的記載においては、個別方位を[]、集合方位を<>、個別面を()、集合面を{}でそれぞれ示している。また、負の指数については、結晶学上、”−”(バー)を数字の上に付けることになっているが、本明細書中では、数字の前に負の符号を付けている。
(4) In the method for manufacturing silicon carbide
[Details of the embodiment of the present invention]
The details of the embodiments of the present invention will be described below with reference to the drawings. In the following drawings, the same or corresponding parts are denoted by the same reference numerals, and description thereof will not be repeated. In the crystallographic description in this specification, the individual orientation is indicated by [], the collective orientation is indicated by <>, the individual plane is indicated by (), and the collective plane is indicated by {}. As for the negative index, “−” (bar) is attached on the number in crystallography, but in this specification, a negative sign is attached before the number.
本発明の実施の形態に係る炭化珪素単結晶の製造方法について説明する。
まず、坩堝を準備する工程(S10:図1)が実施される。具体的には、たとえば図2に示される炭化珪素単結晶の製造装置100が準備される。製造装置100は、坩堝5と、第1抵抗ヒータ1と、第2抵抗ヒータ2と、第3抵抗ヒータ3と、チャンバ6と、下部放射温度計9aと、側部放射温度計9bと、上部放射温度計9cとを主に有している。坩堝5は、種結晶11を保持可能に構成された台座5aと、原料12を収容可能に構成された収容部5bとを有する。台座5aは、種結晶11の裏面11aと接する種結晶保持面5a2と、種結晶保持面5a2と反対側の頂面5a1とを有する。収容部5bは、外側面5b1と、外底面5b2と、内側面10aと、底面10bとを有する。外側面5b1および内側面10aの各々は筒状であり、好ましくは円筒状である。坩堝5の内部空間は、内側面10aと、底面10bと、種結晶保持面5a2とにより規定されている。以上により、外側面5b1と、外底面5b2と、内側面10aと、底面10bと、頂面5a1とを有する坩堝5が準備される。
A method for manufacturing a silicon carbide single crystal according to an embodiment of the present invention will be described.
First, a step of preparing a crucible (S10: FIG. 1) is performed. Specifically, for example, silicon carbide single
第1抵抗ヒータ1、第2抵抗ヒータ2および第3抵抗ヒータ3は、坩堝5の外部であってかつチャンバ6の内部に設けられている。第1抵抗ヒータ1、第2抵抗ヒータ2および第3抵抗ヒータ3の各々と、チャンバ6との間に断熱材(図示せず)が設けられていてもよい。第1抵抗ヒータ1は、外底面5b2に対面して設けられている。第1抵抗ヒータ1は、外底面5b2から離間している。第1抵抗ヒータ1は、第1部分1aと、第1部分1aに接する第2部分1bとを有する。第2部分1bは、第1部分1aの外側に位置する。外底面5b2に対して垂直な方向において、第2部分1bの厚みtbは、第1部分1aの厚みtaよりも小さい。これにより、原料12の中央部分に供給される熱量よりも、外周部分に供給される熱量を大きくすることができる。厚みtaは、たとえば厚みtbの1.2倍以上であり、好ましくは1.5倍以上であり、より好ましくは3倍以上である。
The
第1部分1aの厚みtaが、第2部分1bの厚みtbと同じ場合、原料12の中央部分の温度が、外周部分の温度よりも高くなる傾向がある。厚みtbを、厚みtaよりも小さくすることにより、原料12の表面12aに平行な方向において、原料12内の温度分布を低減することができる。第1部分1aは、原料12の重心Gに対面する位置に配置されている。好ましくは、外底面5b2に平行な方向において、第1部分1aの幅W3は、収容部5bの内部空間の幅W2(つまり原料12の幅W2)よりも小さい。好ましくは、外底面5b2に対して垂直な方向に沿って見て(平面視において)、第1部分1aは、内側面10aにより囲まれている。第1部分1aおよび第2部分1bは、外底面5b2に対面している。平面視において、第2部分1bの外縁は、坩堝5の外側面5b1を取り囲んでいてもよい。第1抵抗ヒータ1の上面の幅W1は、外底面5b2の幅よりも大きくてもよい。これにより、外底面5b2に平行な方向における原料12の温度の均一性を向上することができる。
When the thickness ta of the
第2抵抗ヒータ2は、外側面5b1を取り囲むように構成されている。第2抵抗ヒータ2は、環状である。第2抵抗ヒータ2は、外側面5b1から離間している。第3抵抗ヒータ3は、頂面5a1に対面して設けられている。第3抵抗ヒータ3は、頂面5a1から離間している。坩堝5、断熱材、第1抵抗ヒータ1、第2抵抗ヒータ2および第3抵抗ヒータ3は、たとえば炭素により構成されており、好ましくは黒鉛により構成されている。炭素(黒鉛)には、製造上混入する不純物が含まれていてもよい。
The
下部放射温度計9aは、チャンバ6の外部において外底面5b2に対面する位置に設けられており、窓6aを通して外底面5b2の温度を測定可能に構成されている。下部放射温度計9aは、第1抵抗ヒータ1に対面する位置に設けられており、第1抵抗ヒータ1の温度を測定可能に構成されていてもよい。側部放射温度計9bは、チャンバ6の外部において外側面5b1に対面する位置に設けられており、窓6bを通して外側面5b1の温度を測定可能に構成されている。側部放射温度計9bは、第2抵抗ヒータ2に対面する位置に設けられており、第2抵抗ヒータ2の温度を測定可能に構成されていてもよい。上部放射温度計9cは、チャンバ6の外部において頂面5a1に対面する位置に設けられており、窓6cを通して頂面5a1の温度を測定可能に構成されている。上部放射温度計9cは、第3抵抗ヒータ3に対面する位置に設けられており、第3抵抗ヒータ3の温度を測定可能に構成されていてもよい。
The
放射温度計9a、9b、9cとして、たとえば株式会社チノー製のパイロメータ(型番:IR−CAH8TN6)が使用可能である。パイロメータの測定波長は、たとえば1.55μmおよび0.9μmである。パイロメータの放射率設定値は、たとえば0.9である。パイロメータの距離係数は、たとえば300である。パイロメータの測定径は、測定距離を距離係数で除することにより求められる。たとえば測定距離が900mmの場合、測定径は3mmである。
As the
次に、原料および種結晶を配置する工程(S20:図1)が実施される。具体的には、図2に示されるように、種結晶11および原料12が坩堝5の内部に配置される。具体的には、収容部5bの内側面10aと底面10bとに接するように原料12が収容部5b内に配置される。原料12は、たとえば炭化珪素原料であり、好ましくは、多結晶炭化珪素の粉末である。原料12の表面12aと対面するように、坩堝5内に種結晶11が配置される。種結晶11は、たとえば接着剤を用いて種結晶保持面5a2に固定される。種結晶11は、たとえばポリタイプ4Hの六方晶炭化珪素の基板である。種結晶11は、表面12aに対面する表面11bと、種結晶保持面5a2に固定される裏面11aとを有する。表面11bの直径は、たとえば100mm以上であり、好ましくは150mm以上である。表面11bは、たとえば{0001}面から8°以下程度オフした面であってもよく、(0001)面から8°以下程度オフした面であってもよい。以上のようにして、内側面10aと底面10bとに接する原料12と、原料12に対面する種結晶11とが坩堝5の内部に配置される。
Next, the step of arranging the raw material and the seed crystal (S20: FIG. 1) is performed. Specifically, as shown in FIG. 2,
次に、炭化珪素単結晶を成長させる工程(S30:図1)が実施される。図3に示されるように、原料12を昇華させることにより、種結晶11の表面11b上に炭化珪素単結晶20を成長させる。具体的には、第1抵抗ヒータ1、第2抵抗ヒータ2および第3抵抗ヒータ3により坩堝5が加熱される。図7に示されるように、時点T0において温度A2であった坩堝5が時点T1において温度A1にまで加熱される。温度A2はたとえば室温である。温度A1はたとえば2000℃以上2400℃以下の温度である。外底面5b2から頂面5a1に向かって温度が低くなるように、原料12および種結晶11の双方が加熱される。時点T1から時点T6まで、坩堝5が温度A1に維持される。図8に示されるように、時点T0から時点T2までチャンバ6内は、圧力P1に維持される。圧力P1は、たとえば大気圧である。チャンバ6内の雰囲気ガスは、たとえばアルゴンガス、ヘリウムガスまたは窒素ガスなどの不活性ガスである。
Next, a step of growing a silicon carbide single crystal (S30: FIG. 1) is performed. As shown in FIG. 3, silicon carbide
時点T2において、チャンバ6内の圧力が圧力P1から圧力P2にまで低減される。圧力P2は、たとえば0.5kPa以上2kPa以下である。時点T3から時点T4までチャンバ6内の圧力が圧力P2に維持される。時点T2および時点T3の間のある時点において、原料12の昇華が開始する。昇華した炭化珪素は、種結晶11の表面11b上に再結晶する。時点T3から時点T4までチャンバ6内が圧力P2に維持される。時点T3から時点T4の間、原料12が昇華し続け、表面11b上に炭化珪素単結晶20(図3参照)が成長する。つまり、第1抵抗ヒータ1、第2抵抗ヒータ2および第3抵抗ヒータ3によって原料12を加熱して、原料12を昇華させることにより、表面11b上に炭化珪素単結晶20を成長させる。炭化珪素単結晶を成長させる工程において、原料12は、炭化珪素が昇華する温度に維持され、かつ種結晶11は、炭化珪素が再結晶する温度に維持される。
At time T2, the pressure in the
具体的には、炭化珪素単結晶を成長させる工程の間(つまり原料の炭化珪素の昇華が開始した時点から昇華が終了する時点までの間)、原料12の表面12aに沿った方向における原料12の最高温度と最低温度との差を10℃以下に維持しながら、原料12を昇華させる。原料12の昇華が開始した時点は、炭化珪素単結晶20の成長が開始した時点とほぼ同じである。原料12の昇華が終了した時点は、炭化珪素単結晶20の成長が終了した時点とほぼ同じである。炭化珪素単結晶を成長させる工程の間、原料12底面の径方向における最高温度と最低温度との差を10℃以下に維持しながら、原料12を昇華させてもよい。
Specifically, during the step of growing the silicon carbide single crystal (that is, from the time when the sublimation of the raw material silicon carbide starts to the time when the sublimation ends), the
炭化珪素単結晶を成長させる工程の間、原料12の外周付近の温度は、原料12の中央付近の温度よりも高くてもよい。好ましくは、原料12の表面12aに沿った方向における原料12の最高温度と最低温度との差を10℃以下に維持し、かつ原料12の重心Gを通りかつ底面10bと平行な面と、内側面10aとの接線Sに接する原料12の部分の温度が、原料12の重心Gに位置する原料12の部分の温度よりも高い状態を維持しながら、原料12を昇華させる。
During the step of growing the silicon carbide single crystal, the temperature near the outer periphery of the
炭化珪素単結晶を成長させる工程の間、原料12の中央付近の温度は、原料12の外周付近の温度よりも高くてもよい。好ましくは、原料12の表面12aに沿った方向における原料12の最高温度と最低温度との差を10℃以下に維持し、かつ原料12の重心Gに位置する原料12の部分の温度が、原料12の重心Gを通りかつ底面10bと平行な面と、内側面10aとの接線Sに接する原料12の部分の温度よりも高い状態を維持しながら、原料12を昇華させる。
During the step of growing the silicon carbide single crystal, the temperature near the center of the
好ましくは、炭化珪素単結晶を成長させる工程の間、原料12の表面12aに沿った方向における原料12の最高温度と最低温度との差を5℃以下(より好ましくは4℃以下、さらに好ましくは3℃以下)に維持しながら、原料12を昇華させる。好ましくは、炭化珪素単結晶を成長させる工程の間、表面12aに垂直な面内における原料12の最高温度と最低温度との差を5℃以下(より好ましくは4℃以下、さらに好ましくは3℃以下)に維持しながら、原料12を昇華させる。
Preferably, during the step of growing the silicon carbide single crystal, the difference between the maximum temperature and the minimum temperature of the
好ましくは、炭化珪素単結晶を成長させる工程の間、原料12の全ての領域において、表面12aに平行な面内における原料12の最高温度と最低温度との差を10℃以下(より好ましくは5℃以下、さらに好ましくは4℃以下、さらに好ましくは3℃以下)に維持しながら、原料12を昇華させる。好ましくは、炭化珪素単結晶を成長させる工程の間、原料12の全ての領域において、表面12aに垂直な面内における原料12の最高温度と最低温度との差を5℃以下(より好ましくは4℃以下、さらに好ましくは3℃以下)に維持しながら、原料12を昇華させる。
Preferably, during the step of growing the silicon carbide single crystal, the difference between the maximum temperature and the minimum temperature of the
次に、時点T4から時点T5にかけて、チャンバ6内の圧力が圧力P2から圧力P1に上昇する(図8参照)。チャンバ6内の圧力が上昇することにより、原料12の昇華が抑制される。これにより、炭化珪素単結晶を成長させる工程が実質的に終了する。言い換えれば、時点T4および時点T5のある時点において、原料12の昇華が終了する。時点T6において坩堝5の加熱を停止し、坩堝5を冷却する。坩堝5の温度が室温付近になった後、坩堝5から炭化珪素単結晶20が取り出される。
Next, from time T4 to time T5, the pressure in the
図9は、昇華前の原料12のラマンスペクトルである。原料12のラマンスペクトルは、たとえば532nmの入射光を用いて、後方散乱配置で測定され得る。原料12に対して光を照射すると、入射した光の振動数と異なる振動数の光が散乱される。入射光と散乱光との振動数の差がラマンシフトである。ラマンシフトが1590cm-1におけるラマンスペクトルのピーク(極大値)は、グラファイトに由来するラマンスペクトルのピークである。
FIG. 9 is a Raman spectrum of the
図9に示されるように、昇華前の原料12において、たとえばラマンシフトa、b、cおよびdの各位置にピークが観測される。つまり、炭化珪素に由来するラマンシフトにおいてラマンスペクトル強度のピークが観測される。ラマンシフトaおよびbは、ポリタイプ6Hの炭化珪素に由来するラマンシフトである。ラマンシフトcは、ポリタイプ3Cの炭化珪素に由来するラマンシフトである。ラマンシフトdは、ポリタイプ6Hおよび3Cの炭化珪素に由来するラマンシフトである。図9に示されるラマンスペクトルにおいては、ポリタイプ4Hの炭化珪素に由来するラマンシフトにおいてラマンスペクトルのピークが観測されない。そのため、当該原料12の部分は、ポリタイプ6Hの炭化珪素とポリタイプ3Cの炭化珪素とを含むがポリタイプ4Hは含まないと推定される。図9に示されるように、グラファイトに由来するラマンシフトの位置にラマンスペクトルのピークはほとんど観測されない。つまり、昇華前の原料12において、グラファイトに由来するラマンシフトにおけるラマンスペクトルの強度は、炭化珪素に由来するラマンシフトにおけるラマンスペクトルの強度よりも小さい。具体的には、ラマンシフトが1590cm-1におけるラマンスペクトルの強度は、ラマンシフトが796cm-1におけるラマンスペクトルの強度、ラマンシフトが774cm-1におけるラマンスペクトルの強度、ラマンシフトが768cm-1におけるラマンスペクトルの強度、ラマンシフトが789cm-1におけるラマンスペクトルの強度およびラマンシフトが798cm-1におけるラマンスペクトルの強度の少なくともいずれかよりも小さい。
As shown in FIG. 9, in the
図10は、昇華後の原料12のラマンスペクトルである。上記実施の形態に記載した方法を用いて原料12を昇華させると、炭化珪素に由来するラマンスペクトルのピーク強度が減少し、かつグラファイトに由来するラマンスペクトルのピーク強度が増加する。つまり、炭化珪素単結晶を成長させる工程後、原料12の少なくとも一部において、ラマンシフトが1590cm-1におけるラマンスペクトルの強度は、炭化珪素に由来するラマンシフトにおけるラマンスペクトルの強度よりも大きい。具体的には、ラマンシフトが1590cm-1におけるラマンスペクトルの強度は、ラマンシフトが796cm-1におけるラマンスペクトルの強度、ラマンシフトが774cm-1におけるラマンスペクトルの強度、ラマンシフトが768cm-1におけるラマンスペクトルの強度、ラマンシフトが789cm-1におけるラマンスペクトルの強度およびラマンシフトが798cm-1におけるラマンスペクトルの強度の少なくともいずれかよりも大きい。好ましくは、ラマンシフトが1590cm-1におけるラマンスペクトルの強度は、ラマンシフトが796cm-1におけるラマンスペクトルの強度よりも大きく、ラマンシフトが774cm-1におけるラマンスペクトルの強度よりも大きく、ラマンシフトが768cm-1におけるラマンスペクトルの強度よりも大きく、ラマンシフトが789cm-1におけるラマンスペクトルの強度よりも大きく、かつラマンシフトが798cm-1におけるラマンスペクトルの強度よりも大きい。図10に示されるように、上記実施の形態に記載した方法を用いて原料12を昇華させた後の原料12のラマンスペクトルは、グラファイトに由来するラマンシフトの位置にピークが観測され、炭化珪素に由来するラマンシフトの位置にはピークがほとんど観測されない。
FIG. 10 is a Raman spectrum of the
炭化珪素単結晶を成長させる工程後、原料12の重心Gを通りかつ底面10bと平行な面と、内側面10aとの接線Sに接する原料12の部分において、ラマンシフトが1590cm-1におけるラマンスペクトルの強度は、炭化珪素に由来するラマンシフトにおけるラマンスペクトルの強度よりも大きくてもよい。なお、上記原料12の部分の体積または質量は、ラマン散乱測定において、有意な信号ノイズ比が確保可能な程度の体積または質量であればよい。たとえば、原料12の表面12aに沿った方向における原料12の最高温度と最低温度との差を10℃以下に維持し、かつ原料12の重心Gを通りかつ底面10bと平行な面と、内側面10aとの接線Sに接する原料12の部分の温度が、原料12の重心Gに位置する原料12の部分の温度よりも高い状態を維持しながら、原料12を昇華させることにより、図10に示すようなラマンスペクトルを示す原料12が得られる。
After the step of growing the silicon carbide single crystal, a Raman spectrum at a Raman shift of 1590 cm −1 in the portion of the
炭化珪素単結晶を成長させる工程後、原料12の重心Gに位置する部分において、ラマンシフトが1590cm-1におけるラマンスペクトルの強度は、炭化珪素に由来するラマンシフトにおけるラマンスペクトルの強度よりも大きくてもよい。たとえば、原料12の表面12aに沿った方向における原料12の最高温度と最低温度との差を10℃以下に維持し、かつ原料12の重心Gに位置する原料12の部分の温度が、原料12の重心Gを通りかつ底面10bと平行な面と、内側面10aとの接線Sに接する原料12の部分の温度よりも高い状態を維持しながら、原料12を昇華させることにより、図10に示すようなラマンスペクトルを示す原料12が得られる。
After the step of growing the silicon carbide single crystal, in the portion located at the center of gravity G of the
炭化珪素単結晶を成長させる工程後、原料12の全体において、ラマンシフトが1590cm-1におけるラマンスペクトルの強度は、炭化珪素に由来するラマンシフトにおけるラマンスペクトルの強度よりも大きくてもよい。たとえば、炭化珪素単結晶を成長させる工程の間、原料12の全ての領域において、表面12aに垂直な面内における原料12の最高温度と最低温度との差を5℃以下に維持しながら、原料12を昇華させることにより、図10に示すようなラマンスペクトルを示す原料12が得られる。なお、原料12における任意の十カ所の部分を測定し、当該十カ所の部分の全てにおいて、ラマンシフトが1590cm-1におけるラマンスペクトルの強度は、炭化珪素に由来するラマンシフトにおけるラマンスペクトルの強度よりも大きい場合は、原料12の全体において、ラマンシフトが1590cm-1におけるラマンスペクトルの強度は、炭化珪素に由来するラマンシフトにおけるラマンスペクトルの強度よりも大きいと推定する。
After the step of growing the silicon carbide single crystal, in the entire
次に、同じ坩堝5を再利用して、炭化珪素単結晶20を再度成長させてもよい。具体的には、昇華後の原料12と種結晶11上に成長した炭化珪素単結晶20が種結晶11とともに坩堝5から取り出される。次に、同じ坩堝5の中に、新しい原料12と、新しい種結晶11とが配置される。原料12と種結晶11との配置方法は、上述した原料および種結晶を配置する工程(S20:図1)と同様である。次に、上述した炭化珪素単結晶を成長させる工程(S30:図1)が実施されることにより、炭化珪素単結晶20が再度製造される。好ましくは、同じ坩堝5を利用して、原料および種結晶を配置する工程(S20:図1)と炭化珪素単結晶を成長させる工程(S30:図1)とが繰り返し実施される。なお、収容部5bのみ再利用して、台座5aは新しいものを利用してもよい。
Next, the
次に、炭化珪素単結晶の製造装置100の第1変形例について説明する。第1変形例に係る製造装置100は、第1抵抗ヒータ1の第2部分1bの厚みが中央側から外周側に向かうにつれて減少している点において、図3に示す製造装置100と異なっており、他の構成については、図3に示す製造装置100とほぼ同じである。以下、図3に示す製造装置100と異なる構成を中心に説明する。
Next, the 1st modification of the
図4に示されるように、第1抵抗ヒータ1の第2部分1bの厚みは、中央側から外周側に向かうにつれて減少している。第2部分1bの厚みは、中央側から外周側に向かう方向において、単調に減少してもよいし、段階的に減少してもよい。第1部分1aとの境界において第2部分1bの厚みは最大となり、最外周部において第2部分1bの厚みは最小となる。第1抵抗ヒータ1を以上の構成にすることにより、接線Sに接する原料12の部分に供給される熱量を、重心Gに位置する原料12の部分に供給される熱量よりも大きくすることができる。結果として、原料12の表面12aに平行な方向における原料12の最大温度と最小温度との差を低減することができる。
As shown in FIG. 4, the thickness of the
次に、炭化珪素単結晶の製造装置100の第2変形例について説明する。第2変形例に係る製造装置100は、第1抵抗ヒータ1の厚みは一定であるが、第2抵抗ヒータ2の厚みが異なる点において、図3に示す製造装置100と異なっており、他の構成については、図3に示す製造装置100とほぼ同じである。以下、図3に示す製造装置100と異なる構成を中心に説明する。
Next, the 2nd modification of the
図5に示されるように、第1抵抗ヒータ1の厚みは、外底面5b2と平行な方向において一定である。第2抵抗ヒータ2は、第3部分2aと、第3部分2aに接する第4部分2bとを有する。第4部分2bは、種結晶11から原料12に向かう方向において、原料12側に位置する。外側面5b1に対して垂直な方向において、第4部分2bの厚みは、第3部分2aの厚みよりも小さい。好ましくは、外側面5b1に対して垂直な方向における第4部分2bの厚みは、外底面5b2に対して垂直な方向における第1抵抗ヒータ1の厚みよりも小さい。第1抵抗ヒータ1および第2抵抗ヒータ2を以上の構成にすることにより、接線Sに接する原料12の部分に供給される熱量を、重心Gに位置する原料12の部分に供給される熱量よりも大きくすることができる。結果として、原料12の表面12aに平行な方向における原料12の最大温度と最小温度との差を低減することができる。
As shown in FIG. 5, the thickness of the
次に、炭化珪素単結晶の製造装置100の第3変形例について説明する。第3変形例に係る製造装置100は、第2抵抗ヒータ2の厚みが異なる点において、図3に示す製造装置100と異なっており、他の構成については、図3に示す製造装置100とほぼ同じである。以下、図3に示す製造装置100と異なる構成を中心に説明する。
Next, the 3rd modification of the
図6に示されるように、第2抵抗ヒータ2は、第3部分2aと、第3部分2aに接する第4部分2bとを有する。第4部分2bは、種結晶11から原料12に向かう方向において、原料12側に位置する。外側面5b1に対して垂直な方向において、第4部分2bの厚みは、第3部分2aの厚みよりも小さい。外側面5b1に対して垂直な方向における第4部分2bの厚みは、外底面5b2に対して垂直な方向における第1抵抗ヒータ1の第2部分1bの厚みと同じであってもよいし、小さくてもよいし、大きくてもよい。第1抵抗ヒータ1および第2抵抗ヒータ2を以上の構成にすることにより、接線Sに接する原料12の部分に供給される熱量を、重心Gに位置する原料12の部分に供給される熱量よりも大きくすることができる。結果として、原料12の表面12aに平行な方向における原料12の最大温度と最小温度との差を低減することができる。
As shown in FIG. 6, the
次に、本実施の形態に係る炭化珪素単結晶の製造方法の作用効果について説明する。
本実施の形態に係る炭化珪素単結晶20の製造方法によれば、内側面10aと底面10bとを有する坩堝5が準備される。内側面10aと底面10bとに接する原料12と、原料12に対面する種結晶11とが坩堝5の内部に配置される。原料12を昇華させることにより、種結晶11上に炭化珪素単結晶20を成長させる。炭化珪素単結晶20を成長させる工程後、原料12の少なくとも一部において、ラマンシフトが1590cm-1におけるラマンスペクトルの強度は、炭化珪素に由来するラマンシフトにおけるラマンスペクトルの強度よりも大きい。これにより、原料12の使用効率が向上する。
Next, the effect of the method for manufacturing a silicon carbide single crystal according to the present embodiment will be described.
According to the method for manufacturing silicon carbide
また本実施の形態に係る炭化珪素単結晶20の製造方法によれば、炭化珪素単結晶20を成長させる工程後、原料12の重心Gを通りかつ底面10bと平行な面と、内側面10aとの接線Sに接する原料12の部分において、ラマンシフトが1590cm-1におけるラマンスペクトルの強度は、炭化珪素に由来するラマンシフトにおけるラマンスペクトルの強度よりも大きい。これにより、内側面10aに接する原料12の部分は再結晶化することなく昇華するので、原料12が内側面10aに固着することを抑制することができる。そのため、昇華後の原料12を坩堝5から容易に除去することができるので、坩堝5を再利用することができる。
In addition, according to the method for manufacturing silicon carbide
さらに本実施の形態に係る炭化珪素単結晶20の製造方法によれば、炭化珪素単結晶20を成長させる工程後、原料12の重心Gに位置する部分において、ラマンシフトが1590cm-1におけるラマンスペクトルの強度は、炭化珪素に由来するラマンシフトにおけるラマンスペクトルの強度よりも大きい。これにより、原料12の重心Gに位置する部分における原料12の部分の使用効率が向上する。
Furthermore, according to the method for manufacturing silicon carbide
さらに本実施の形態に係る炭化珪素単結晶20の製造方法によれば、炭化珪素単結晶20を成長させる工程後、原料12の全体において、ラマンシフトが1590cm-1におけるラマンスペクトルの強度は、炭化珪素に由来するラマンシフトにおけるラマンスペクトルの強度よりも大きい。これにより、原料12の使用効率が全体的に向上する。
Furthermore, according to the method for manufacturing silicon carbide
次に、炭化珪素単結晶20を成長させる工程における原料12内の温度差と、坩堝5の再利用の可否との関係について説明する。
Next, the relationship between the temperature difference in the
まず表1に示す8種類の製造条件を用いて、炭化珪素単結晶20を製造した。条件1〜4は、比較例に係る製造条件であり、条件5〜8は、実施例に係る製造条件である。条件1〜4においては、径方向の原料12の温度差が10℃よりも大きくなるように原料12内の温度分布を制御しながら、原料12を昇華して種結晶11上に炭化珪素単結晶20を成長させた。条件5〜8においては、径方向の原料の温度差が10℃以下となるように原料12内の温度分布を制御しながら、原料12を昇華して種結晶11上に炭化珪素単結晶20を成長させた。なお、表1において、径方向温度差とは、原料12の表面12aと平行な方向における原料12の最高温度と最低温度との差である。また上下方向温度差とは、原料12の表面12aに対して垂直な方向における原料12の最高温度と最低温度との差である。プラス符号は、原料12の表面12aの温度が、原料12の底の温度よりも低いことを示し、マイナス符号は、原料12の表面12aの温度が、原料12の底の温度よりも高いことを示す。
First, silicon carbide
条件1においては、炭化珪素単結晶20を成長させる工程の間、上下方向温度差を−1℃に維持し、かつ径方向温度差を11℃に維持した。条件2においては、炭化珪素単結晶20を成長させる工程の間、上下方向温度差を13℃に維持し、かつ径方向温度差を18℃に維持した。条件3においては、炭化珪素単結晶20を成長させる工程の間、上下方向温度差を7℃に維持し、かつ径方向温度差を15℃に維持した。条件4においては、炭化珪素単結晶20を成長させる工程の間、上下方向温度差を4℃に維持し、かつ径方向温度差を15℃に維持した。条件5においては、炭化珪素単結晶20を成長させる工程の間、上下方向温度差を3℃に維持し、かつ径方向温度差を4℃に維持した。条件6においては、炭化珪素単結晶20を成長させる工程の間、上下方向温度差を3℃に維持し、かつ径方向温度差を3℃に維持した。条件7においては、炭化珪素単結晶20を成長させる工程の間、上下方向温度差を4℃に維持し、かつ径方向温度差を4℃に維持した。条件8においては、炭化珪素単結晶20を成長させる工程の間、上下方向温度差を3℃に維持し、かつ径方向温度差を5℃に維持した。
In
次に、坩堝の再利用の可否の結果を表1に示す。条件1〜4に係る条件で炭化珪素単結晶20を成長させた場合、坩堝5の内側面10aに再結晶化した炭化珪素が付着した。そのため、坩堝5を再利用することはできなかった。条件5〜8に係る条件で炭化珪素単結晶20を成長させた場合、坩堝5の内側面10aに炭化珪素がほとんど付着しなかった。そのため、坩堝5を再利用することができた。以上の結果より、径方向の原料12の温度差が10℃以下となるように原料12内の温度分布を制御しながら、原料12を昇華して種結晶11上に炭化珪素単結晶20を成長させることにより、坩堝5を再利用することが可能であることが確認された。
Next, Table 1 shows the result of whether or not the crucible can be reused. When silicon carbide
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。 The embodiments and examples disclosed herein are illustrative in all respects and should not be construed as being restrictive. The scope of the present invention is defined by the terms of the claims, rather than the description above, and is intended to include any modifications within the scope and meaning equivalent to the terms of the claims.
1 第1抵抗ヒータ
1a 第1部分
1b 第2部分
2 第2抵抗ヒータ
2a 第3部分
2b 第4部分
3 第3抵抗ヒータ
5 坩堝
5a2 種結晶保持面
5a 台座
5a1 頂面
5b1 外側面
5b2 外底面
5b 収容部
6 チャンバ
6a,6b,6c 窓
9a 下部放射温度計(放射温度計)
9b 側部放射温度計
9c 上部放射温度計
10a 内側面
10b 底面
11 種結晶
11a 裏面
11b,12a 表面
12 原料
20 炭化珪素単結晶
100 製造装置
A1,A2 温度
G 重心
P1,P2 圧力
S 接線
T0,T1,T2,T3,T4,T5,T6 時点
W1,W2,W3 幅
ta,tb 厚み
DESCRIPTION OF
9b
Claims (4)
前記内側面と前記底面とに接する原料と、前記原料に対面する種結晶とを前記坩堝の内部に配置する工程と、
前記原料を昇華させることにより、前記種結晶上に炭化珪素単結晶を成長させる工程とを備え、
前記炭化珪素単結晶を成長させる工程後、前記原料の少なくとも一部において、ラマンシフトが1590cm-1におけるラマンスペクトルの強度は、炭化珪素に由来するラマンシフトにおけるラマンスペクトルの強度よりも大きい、炭化珪素単結晶の製造方法。 Preparing a crucible having an inner surface and a bottom surface;
Placing the raw material in contact with the inner side surface and the bottom surface, and a seed crystal facing the raw material inside the crucible;
A step of growing a silicon carbide single crystal on the seed crystal by sublimating the raw material,
After the step of growing the silicon carbide single crystal, in at least a part of the raw material, the intensity of the Raman spectrum at a Raman shift of 1590 cm −1 is greater than the intensity of the Raman spectrum in the Raman shift derived from silicon carbide. A method for producing a single crystal.
Priority Applications (1)
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WO2022158409A1 (en) * | 2020-09-28 | 2022-07-28 | Secカーボン株式会社 | Sic single crystal growing apparatus |
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- 2015-01-23 JP JP2015011193A patent/JP2016135720A/en active Pending
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