JP2016126286A - 用紙搬送案内装置および画像形成装置 - Google Patents

用紙搬送案内装置および画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】用紙(転写材)とガイドの力積が大きいときでも画像乱れの発生を防止することが可能な用紙搬送案内装置および画像形成装置を提供する。
【解決手段】定着装置40の定着ニップNに転写材22を案内するための定着入口ガイド44を備えた用紙搬送案内装置である。定着入口ガイド44に転写材22が通過することによって、画像転写後の転写材22の帯電極性に対して転写材22側が同極性となり、少なくとも定着入口ガイド44の定着ニップN側が逆極性となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置、このような画像形成装置に用いる用紙搬送案内装置に関する。
複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置では、転写材上のトナーを固着させるための定着装置が使用される。定着装置は、図7に示すように、加熱源100によって加熱される定着部材101と、この定着部材101を加圧する加圧部材102を備え、定着部材101と加圧部材102との間に形成された定着ニップNに転写材(用紙)を通過させることにより、未定着画像を転写材に定着させるものである。
また、定着部材101と加圧部材102とは、定着フレーム103に収納され、この定着フレーム103には、定着ニップNに用紙を案内するための定着入口ガイド104が付設されている。この定着入口ガイド104に用いる材料は機械的特性と電気的特性を考慮して選定される。
しかしながら、高抵抗の材料を用いると用紙が摺擦して通過する際に定着入口ガイドと電位差を生じて放電による画像乱れが発生する。一方、導電性のある低抵抗のガイドを用いると、高温高湿環境で紙が吸湿して、紙の抵抗が低くなっている場合、トナーを用紙に転写するのに十分な電荷を負荷できず、転写不良が発生する。
従来には、ガイドの少なくとも一部(用紙対向面)を半導電性材料で形成するものがある(特許文献1)。これは、低湿環境下でのハクリ放電や高湿環境下での転写ヌケ等を防止するためである。すなわち、環境に左右されることなく、画像欠陥のない転写画像を得るというものである。
また、中抵抗部材(例えば、表面固有抵抗値107〜1013Ω・cmの樹脂)から構成したものもある(特許文献2)。この場合、転写後の転写材との間の電位差を低く抑え、用紙の放電などによる静電的な影響を解消させる構成となっている。このた、未着のトナー画像の乱れを防止するものである。
また、転写材(用紙)との摺擦によってトナー像と同極性に摩擦しない、つまり逆極性に摩擦帯電する絶縁材料からなるガイドを構成しているものもある(特許文献3)。この場合、ガイドが帯電することによって得られるトナー像の擾乱を防ぐものである。
ところで、図8(a)に示すように、定着入口ガイド104に対して転写材Pが矢印A方向に搬送されるように案内する場合、トナー画像の転写後の転写材Pが負に帯電しているとすると、転写材Pが入口ガイド104に摺擦して、入口ガイド104が負に帯電し、転写材Pには正の電荷が発生する。このため、トナーを転写材Pに保持している静電力が中和され、トナーの付着力が小さくなる。
図8(b)は、トナーの付着力が小さくなった状態を示し、入口ガイド104を通過すると、転写材Pが離れるときに剥離放電を生じると、放電が発生した箇所は電位が大きくなり、トナーの付着力が小さくなった箇所のトナーを引きつけて、画像乱れが発生する。
図8(a)では転写材Pが摺擦するまではマイナスに帯電しているとしたが、これは転写材Pが図示しない転写ローラから排出される角度と、転写方式、印加するバイアスによって決まる。また、図8(a)(b)に示す現象は置かれる環境によって発生頻度は異なり、入口ガイド104が帯電しやすく、雰囲気環境中に放電されにくい低温低湿環境で発生しやすい。
前記特許文献1ではガイドに半導電性材料を用い、特許文献2ではガイドに中抵抗部材を用いていたが、このようなものでは、用紙とガイドの摺擦による帯電状態によっては、用紙とガイドの力積が大きいときに画像乱れが発生するおそれがある。
また、特許文献3では、ガイドに記録材(用紙)との摺擦によってトナー像と逆極性に摩擦帯電する絶縁材料が用いられており、用紙とガイドとが同じ極性を示すことになる。しかしながら、この場合、用紙とガイドの摺擦範囲の限定はなく、例えば、ガイドが負に帯電し、用紙に正の電荷が発生する範囲が生じる場合がある。このため、トナーを転写材Pに保持している静電力が中和され、トナーの付着力が小さくなるおそれがある。
本発明は、斯かる事情に鑑み、用紙(転写材)とガイドの力積が大きいときでも画像乱れの発生を防止することが可能な用紙搬送案内装置および画像形成装置を提供しようとするものである。
本発明の用紙搬送案内装置は、定着装置の定着ニップに転写材を案内するための定着入口ガイドを備えた用紙搬送案内装置であって、定着入口ガイドに転写材が通過することによって、画像転写後の転写材の帯電極性に対して転写材側が同極性となり、定着入口ガイドの定着ニップ側が逆極性となるものである。
本発明の用紙搬送案内装置では、トナーを転写材に保持している静電力が中和されず、トナーの付着力が小さくならない。このため、定着入口ガイドを通過して、転写材が定着入口ガイドを離れるときに剥離放電が生じても画像の乱れの発生を防止できる。すなわち、画像転写後の転写材の帯電極性に対して転写材側が同極性となり、定着入口ガイドの定着ニップ側が逆極性となることで、転写材のたるみが大きくなって、転写材とガイドの力積が大きくなっても、電気的な中和によるトナーを転写材に保持する静電気力の低下を防ぎ、画像乱れを防止する。
本発明の画像形成装置の定着装置の簡略断面図である。 前記画像形成装置の全体構成図である。 前記画像形成装置の用紙搬送案内装置の定着入口ガイドを示し、(a)は分解状態の斜視図であり、(b)は組立状態の側面図である。 画像乱れが発生しないメカニズムを説明する簡略図である。 定着入口ガイドと転写材である用紙との関係を示し、(a)は用紙と定着入口ガイドとが反発し合う帯電状態の簡略図であり、(b)は用紙と定着入口ガイドとが引き合う帯電状態の簡略図である。 他の用紙搬送案内装置の定着入口ガイドを示す斜視図である。 画像形成装置の用紙搬送案内装置の簡略断面図である。 画像乱れが発生するメカニズムを示し、(a)は用紙が定着入口ガイドに摺擦している状態の簡略図であり、(b)は用紙が定着入口ガイドを通過している状態の簡略図である。
以下、図に示す実施例による本発明を実施するための形態を説明する。
図2は本実施形態に係る画像形成装置の概略図である。画像形成装置はプロセスユニット10(感光体ドラム1、帯電器2、現像器4等を備える)、中間転写ベルトユニット(駆動兼二次転写ローラ21、クリーニング対向ローラ16、一次転写ローラ5、テンションローラ20、中間転写ベルトクリーニングユニット32等を備える)、廃トナー収納部33、転写材22、給紙搬送ローラ23、レジストローラ対24、二次転写ローラ25、定着装置40等を備えている。
感光体ドラム1は、円筒形をなし、その軸心廻りに所定の周速で回転する。感光体ドラム1の表面には帯電手段であるローラ形状の帯電器2が圧接されており、感光体ドラム1の回転により従動回転しており、図示しない高圧電源によりDCあるいはDCにACが重畳されたバイアスが印加されることで感光体ドラム1は帯電されている。なお、感光体の形状はベルト状でもよい。
感光体ドラム1は静電潜像形成手段である露光手段3により画像情報が露光され、静電潜像が形成される。この露光工程はレーザーダイオードを用いたレーザービームスキャナやLED(Light Emitting Diode)などで行われる。
現像手段である現像器4は一成分接触現像器であり、図示しない高圧電源から供給される所定の現像バイアスによって、感光体ドラム1の静電潜像をトナー像として顕像化する。現像手段は二成分方式や非接触方式であっても良い。
前記プロセスユニット10は並列に配設され、フルカラー画像形成時は4個並列に配設される。ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの順で可視像を形成する。各色の可視像が、当接される中間転写ベルト15に順次重ね転写されることでフルカラー画像が形成される。なお、プロセスユニットの数は4個に限定されず、上記4色に加えて光沢を付与するためのトナーを転写するために5個以上としても良いし、ブラックと任意のカラーの2色で画像を形成するために2個でも良い。
中間転写ベルト15は、駆動兼二次転写対向ローラ21、クリーニング対向ローラ16、一次転写ローラ5、テンションローラ20にて張架されており、図示しない駆動モータにより駆動兼二次転写対向ローラ21を介して回転駆動されるようになっている。なおベルト張力としてテンションローラ20の両側にて、ばねにより加圧している。
一次転写部材としては、導電ブレードや導電スポンジローラ、金属ローラ等が使用可能であるが、本実施形態では金属ローラを用い、感光体ドラム1に対して中間転写ベルト15の移動方向と、垂直上方向にオフセット配置させている。もちろんオフセット配置させずに感光体の直下に一次転写部材を配置しても良い。
感光体ドラム1に対して一次転写ローラ5に図示しない単独の高圧電源により所定の転写バイアスを共通に印加させることで中間転写ベルト15を介して転写電界を形成し、感光体ドラム1上のトナー画像を中間転写ベルト15に転移させる。なお、転写バイアスの値はこれに限定されない。
17はトナーマークセンサ(TMセンサ)であり、正反射型や拡散型センサによって中間転写ベルト15上のトナー像濃度、各色位置測定をおこない、画像濃度や色合わせを調整する。
32は中間転写ベルトクリーニングユニットであり、クリーニングブレード31により中間転写ベルト15上の転写残トナーを掻き取ることでクリーニングを行う。クリーニングブレード材質としては、ウレタンゴムを使用する場合がある。クリーニングブレード31はベルト転写体の搬送方向と直交方向且つベルト面に平行する方向に対し一端を他方よりもベルト搬送方向下流に位置するよう当接させている。
掻き取られた転写残トナーは図示しないトナー搬送経路を通り中間転写体用廃トナー収納部33に収納される。中間転写ベルト15のクリーニングニップ部に該当する部分、あるいはクリーニングブレード31のエッジ部、の少なくとも一方は、組み付け時に潤滑剤を塗布し、クリーニングニップ部におけるブレード捲れ上がりを防止するとともに、クリーニングニップ部にダム層を形成しクリーニング性能を高めている。なお、中間転写ベルト15を張架している各ローラは、図示しない中間転写ベルトユニット側板によって中間転写ベルト15の両側より支持されている。
中間転写ベルト15に用いる材質としては、PVDF(フッ化ビニルデン)、ETFE(エチレン−四フッ化エチレン共重合体)、PI(ポリイミド)、PC(ポリカーボネート)、TPE(熱可塑性エラストマー)等にカーボンブラック等の導電性材料を分散させ樹脂フィルム状のエンドレスベルトとしたもの等が用いられる。
25は二次転写ローラである。二次転写ローラ25はSUS等の金属芯金上に、導電性材料によって弾性体を被覆すること構成さされている。その材料としては、導電性ローラや電子導電タイプのローラ(EPDM)等が用いられる。
転写材22は給紙搬送ローラ23、レジストローラ対24によって、中間転写ベルト15表面のトナー画像先端部が二次転写位置に到達するタイミングに合わせて給紙され、図示しない高圧電源により所定の転写バイアスを印加することで中間転写ベルト15上のトナー画像が転写材22に転移する。本構成において、給紙は縦型パスをとっている。転写材22は駆動兼二次転写ローラ21の曲率によって中間転写ベルト15から分離され、転写材22に転写されたトナー画像は定着装置40によって定着された後排紙される。
定着装置40は、図1に示すように、加熱源43によって加熱される定着部材42と、この定着部材42を加圧する加圧部材41を備え、定着部材42と加圧部材41との間に形成された定着ニップNに転写材(用紙)22を通過させることにより、未定着画像を転写材22に定着させるものである。定着部材42及び加圧部材41とは定着フレーム45に収納されている。
この場合、加圧部材41は加圧ローラからなり、定着部材42は定着ベルトユニットからなる。加圧ローラ(加圧部材41)と定着ベルトユニット(定着部材42)とは定着フレーム45に位置決めされ、定着ベルトユニット(定着部材42)の内部に加熱源43としての加熱ヒータ43が配置されている。
2次転写ローラ25を通過した転写材(転写材22)を加圧ローラ41と定着ベルト42で形成される定着ニップNに案内するための定着入口ガイド44を備えている。定着入口ガイド44は、定着フレーム45に位置決めされており、これにより定着ニップNと定着入口ガイド44の相対位置が決められる。転写材22の搬送中に転写材22に印加している2次転写電流が定着入口ガイド44を介して2次転写電流がグランドに流れ込む事を防ぐため、樹脂材料や100MΩ程度の抵抗を介した金属で構成される。
定着フレーム45には、転写材22が搬入される搬入口45a及び定着後の転写材22が搬出される搬出口45bが形成され、この搬入口45aに定着入口ガイド44が付設されている。すなわち、定着フレーム45は搬入口45aを有する下枠55と、搬出口45bを有する上枠56と、これらを繋ぐ側枠57a、57bとを有するものである。
このような定着装置40において、通常は、定着入口ガイド44は転写材22が通過、摺擦することで帯電する。転写材22は、定着入口ガイド44の帯電状態と転写材22の帯電状態に影響を受けながら搬送される。
この実施形態の定着入口ガイド44は、図1と図3に示すように、定着ニップNとの相対位置の決定を行う下流側ガイド部材46と、下流側ガイド部材46への通紙を案内する上流側ガイド部材47とを有する。図1においては転写材22が矢印A方向に搬送されるので、定着装置40側が下流側となり、反定着装置側が上流側となる。
下流側ガイド部材46は、支持片部46aと、この支持片部46aの一辺側から立ち上がる起立片部46bとを有し、上流側ガイド部材47は、支持片部47aと、この支持片部47aの一辺側から垂下される垂下片部47bとを有するものである。また、下流側ガイド部材46には、定着フレーム45に取り付けるための取付片部46cが設けられている。
このため、定着フレーム45の下枠55の側枠57b側の枠部55bに取付片部46cがビス部材48を介して固定される。この場合、取付片部46cが起立片部46bに所定角度で傾斜されて連設されており、取付片部46cの枠部55bの取付状態で、下枠55の枠部55bに対して角度θ(鈍角)だけ傾斜した状態となる。この傾斜角度θは、定着ニップNの位置、転写材22の搬送方向、搬送速度等によって設定され、定着入口ガイド44が後述するように、帯電状態となる角度に設定される。
また、下流側ガイド部材46と上流側ガイド部材47とは、支持片部46a、47aが突き合わされた状態で、変位吸収機構Mを介して連結一体化される。変位吸収機構Mは、図3に示すように、下流側ガイド部材46と上流側ガイド部材47との中心線L上に設けられた固定孔61,62と、この固定孔61,62に関して180°反対位置に設けられる長孔63、64、65、66と、下流側ガイド部材46と上流側ガイド部材47とに対応する固定孔61,62及び長孔63、64、65、66に嵌入されるビス部材48とを備えたものである。なお、長孔63、64、65、66としては、楕円孔形状および長円形状を含むものとする。
初期設定時には、上流側ガイド部材47の長孔63と、下流側ガイド部材46の長孔65とを基準線Lより図3(a)での奥側の変位線L1上に配置するとともに、上流側ガイド部材47の長孔64と、下流側ガイド部材46の長孔66とを基準線Lより図3(a)での手前側の変位線L2上に配置する。
このため、上流側ガイド部材47と下流側ガイド部材46とは、基準線Lを基準に図3(b)の矢印のように相対的な位置移動が許容される。従って、定着装置40からの熱を受けて熱膨張する際、図3(b)の矢印のように下流側ガイド部材46と上流側ガイド部材47とは同一方向に膨張して、矢印方向の相対的に誤差が生じない。
ところで、下流側ガイド部材46と上流側ガイド部材47とは図1に示すように、その用紙対応面(ガイド面)71,72との間に段差を生じさせている。すなわち、下流側ガイド部材46の用紙対応面71よりも上流側ガイド部材47の用紙対応面72が用紙側に突出している。なお、用紙対応面71,72との間に段差mが生じているが、用紙対応面71と用紙対応面72とは平行である。
ところで、図8(a)(b)に示すものでは、トナーの付着力が小さくなった箇所のトナーの引付によって、画像乱れが生じる。これに対して、図4に示すようなメカニズムを構成できれば、画像乱れを生じさせないで済む。すなわち、図4において、転写後の転写材22が負に帯電している場合に、転写材22が定着入口ガイド44aに摺擦することによって、定着入口ガイド44aが正に帯電すれば、転写材22には負の電荷が発生する。このような状態になれば、前記した図8(a)の場合と異なり、トナーを転写材22に保持している静電気が中和されず、トナーの付着力が小さくならない。このような状態では、定着入口ガイド44aを通過して、転写材22が離されたときに剥離放電が生じても画像の乱れが発生しなくなる。
また、定着入口ガイド44の搬送方向下流側の帯電状態と転写材22の帯電状態の相互作用により用紙搬送挙動が影響を受ける。この影響について、図5を用いて説明する。
定着入口ガイド44を設ける目的は、定着ニップNに転写材22を安定して案内することである。その上で転写材22と定着入口ガイド44のそれぞれの帯電状態によって用紙22の搬送挙動が影響を受けるため、定着入口ガイド44の帯電状態も管理する必要がある。
図5(a)は転写材22と定着入口ガイド44bが反発し合う帯電状態になっている場合を示している。このとき転写材22の先端は定着ニップNより少しガイド44b側に最初に到達することになる。図5(b)は転写材22と定着入口ガイド44bが引き合う帯電状態になっている場合を示している。このときは、定着ニップNより少しガイド44bから離れる位置に到達することになる。これらは狙いの搬送経路に応じて設定する必要がある。もし、理想とする帯電状態が図4に記載の画像乱れの発生を防ぐ場合と相反する場合には、定着入口ガイド44を複数の部品にして機能を分離することも可能である。
このため、前記図1に示すような構成が理想となる。すなわち、下流側ガイド部材46は定着フレーム45に位置決めされることで、定着ニップNと定着入口ガイド44の相対位置が決められ、定着ニップ突入後の紙と定着入口ガイド44の摺擦力、摺擦位置を精度よく決めることができる。また、上流側ガイド部材47を通紙面側に高くすることで、通紙した場合に転写材22が部品の境界に引っかかることを避け、安定して通紙できるような構成にする。
上流側ガイド部材47を下流側ガイド部材46に位置決めすることで上流側ガイド部材47が通紙面側に高くなる構成を安定して実現する。そして、上流側ガイド部材47と転写材22の帯電状態が同じで、下流側ガイド部材46と転写材22の帯電状態は異なる。これによって、図4に示す理想の状態を作り出せることができる。なお、下流側ガイド部材46のガイド面71と上流側ガイド部材47のガイド面72との間の段差寸法mとしては、上流側ガイド部材47と転写材22の帯電状態が同じで、下流側ガイド部材46と転写材22の帯電状態となるものであればよい。また、このような帯電状態を構成できれば、上流側ガイド部材47と下流側ガイド部材46との材質として、同じであっても相違するものであってもよい。
また、図1に示すような構成では、部品の分割線は、帯電量が転写材22と定着入口ガイド44との力積により決まるので、転写材22が定着入口ガイド44に初めに当接するところから、摺擦力が最大になる箇所近傍に設定する。すなわち、同極性となる範囲Hが、転写材22が定着入口ガイド44に当接する位置から転写材22との摺擦が最大となる位置(上流側ガイド部材46の下流端)までとなる。
ところで、図1に示す定着入口ガイド44では、上流側ガイド部材47と下流側ガイド部材46との2部材から構成されていたが、上流側ガイド部材47と下流側ガイド部材46とが2種類の材料を1つの部品とする2色成形品にて構成されてなるものであってもよい。
二色成形(2色成形)はダブルモールドとも言われ、1台の成形機で2種類の樹脂を熱融着するものである。このため、成形サイクルのバラツキがなく、安定した製品品質を得られる。また、二色成形(2色成形)では通常、異材質の材料を1つの金型から成形する成形方法であるが、同材質の材料を2回の行程に分けて通常、作りづらいとされている無垢素材などを成形することもできる。このため、上流側ガイド部材47と下流側ガイド部材46とが一体成形されてなる定着入口ガイド44において、上流側ガイド部材47と下流側ガイド部材46とが同一材質のものとしたり、異なる材質のものとしたりできる。
次に、図6は、定着入口ガイド44の他の実施形態を示し、この場合、定着入口ガイド44の表面が、外部電源49からのバイアスを印加することによって、帯電状態とる導電性のコーティング層50を設けている。すなわち、転写材の通過するタイミングで外部電源49からバイアスを印加して、画像転写後の転写材の帯電極性に対して転写材側が同極性となり、定着入口ガイド側が逆極性となるように制御する。
図6に示す定着入口ガイド44によれば、安定して図4に示す帯電状態とすることができる。すなわち、定着入口ガイド44に転写材22が通過することによって、画像転写後の転写材22の帯電極性に対して転写材22側が同極性となり、定着入口ガイド44側が逆極性となるように、安定して制御(設定)できる。
なお、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。本発明に係る画像形成装置は、電子写真複写機、レーザービームプリンタ、ファクシミリ装置等がある。
本発明の転写材22には、一般にコピー等に用いられる普通紙、OHPシート、カード、ハガキといった90K紙、坪量約100g/m2相当以上の厚紙、封筒等の用紙よりも熱容量が大きないわゆる特殊シート等を含むものである。
画像転写後の転写材22の帯電極性としては、負に帯電する場合や正に帯電する場合がある。このため、画像転写後の転写材22が負に帯電した場合、定着入口ガイド44に転写材22が通過することによって、転写材22側が負に帯電し、定着入口ガイド44の定着ニップN側(下流側ガイド部材46)が正に帯電することになる。また、画像転写後の転写材22が正に帯電した場合、定着入口ガイド44に転写材22が通過することによって、転写材22側が正に帯電し、定着入口ガイド44の定着ニップN側(下流側ガイド部材46)が負に帯電することになる。
図1の定着入口ガイド44では、上流側ガイド部材47と下流側ガイド部材との間に段差が設けられていたが、図4に示すような帯電状態を構成できれば、このよう段差を設ける必要がない。図4では、画像転写後の転写材22の帯電極性としては、負に帯電する場合を示したが、段差が設けらないものであっても、画像転写後の転写材22の帯電極性として、正に帯電するものであってもよい。
以上説明した本発明の実施形態の構成と作用・効果をまとめると、以下の通りである。
(構成1)
定着装置40の定着ニップNに転写材22を案内するための定着入口ガイド44を備えた用紙搬送案内装置であって、定着入口ガイド44に転写材22が通過することによって、画像転写後の転写材22の帯電極性に対して転写材22側が同極性となり、少なくとも定着入口ガイド44の定着ニップN側が逆極性となることを特徴とする用紙搬送案内装置。
構成1によれば、画像転写後の転写材22の帯電極性に対して転写材22側が同極性となり、定着入口ガイド44の定着ニップN側が逆極性となる。このため、トナーを転写材22に保持している静電力が中和されず、トナーの付着力が小さくならない。定着入口ガイド44を通過して、転写材22が定着入口ガイド44を離れるときに剥離放電が生じても画像の乱れの発生を防止できる。すなわち、画像転写後の転写材22の帯電極性に対して転写材22側が同極性となり、定着入口ガイド44の定着ニップ側が逆極性となることで、転写材22のたるみが大きくなって、転写材22とガイドの力積が大きくなっても、電気的な中和によるトナーを転写材に保持する静電気力の低下を防ぎ、画像乱れを防止する。
(構成2)
同極性となる範囲が、転写材22が定着入口ガイド44に当接する位置から転写材22との摺擦が最大となる位置までの前記構成1の用紙搬送案内装置。
構成2によれば、画像転写後の転写材22の帯電極性に対して転写材22側が同極性となり、定着入口ガイド44の定着ニップN側が逆極性となる帯電状態が安定する。
(構成3)
定着入口ガイド44は、定着ニップNとの相対位置の決定を行う下流側ガイド部材46と、下流側ガイド部材46への通紙を案内する上流側ガイド部材47とを有する前記構成1又は構成2に記載の用紙搬送案内装置。
構成3によれば、上流側ガイド部材47にて用紙搬送案内機能を発揮でき、また、下流側ガイド部材46にて、画像乱れ防止機能を発揮できる。すなわち、用紙搬送案内機能と画像乱れ防止機能を分離して効果を得ることができる。このため、安定して、画像転写後の転写材22の帯電極性に対して転写材側を同極性とすることができ、画像乱れを防止する機能を有効に発揮できる。
(構成4)
定着装置49は、定着部材42と加圧部材41とこれらを収納する定着フレーム45とを備え、前記下流側ガイド部材46がこの定着フレーム45に位置決めされている前記構成3に記載の用紙搬送案内装置。
構成4によれば、定着ニップNとの位置を精度よく決めることで、定着ニップN突入後の転写材22と定着入口ガイド44の摺擦力、摺擦位置を精度よく決めることができる。
(構成5)
上流側ガイド部材46のガイド面71が下流側ガイド部材47のガイド面72よりも転写材側に突出している前記構成3又は構成4に記載の用紙搬送案内装置。
構成5によれば、2部品で構成した場合に通紙しても引っかからないようにすることができる。
(構成6)
上流側ガイド部材47が下流側ガイド部材46に位置決めされている前記構成3〜構成5のいずれかに記載の用紙搬送案内装置。
構成6によれば、上流側ガイド部材47のガイド面72と下流側ガイド部材46のガイド面71との段差の設定が容易となる。
(構成7)
熱膨張による上流側ガイド部材47と下流側ガイド部材46との相対的な位置変位を吸収する変位吸収機構Mを設けた前記構成3〜構成6のいずれかに記載の用紙搬送案内装置。
構成7によれば、定着装置40からの熱を受けて熱膨張した際にも下流側の部品と上流側の部品が同じ方向に熱膨張し、相対位置を精度よく出すことができる。
(構成8)
変位吸収機構は、上流側ガイド部材47と下流側ガイド部材46との中心線上に設けられた固定孔61,62と、この固定孔61,62に関して180°反対位置に設けられる長孔63,64,65,66と、上流側ガイド部材47と下流側ガイド部材46とに対応する固定孔61,62及び長孔63,64,65,66に嵌入されるビス部材48とを備えた前記構成7に記載の用紙搬送案内装置。
構成8によれば、変位吸収機構Mを簡単な構成で形成することができる。
(構成9)
上流側ガイド部材47と下流側ガイド部材46とが2種類の材料を1つの部品とする2色成形品にて構成されてなる前記構成3〜構成6のいずれかの用紙搬送案内装置。
構成9によれば、1部品化することによって、部品点数を少なくして、組み立て性の向上、位置決めの精度向上を図ることができる。
(構成10)
前記定着入口ガイド44の表面を導通性とするとともに、この導通性の表面に、転写材22の通過するタイミングで外部電源43からバイアスを印加して、画像転写後の転写材22の帯電極性に対して転写材22側が同極性となり、定着入口ガイド側が逆極性となる前記構成1に記載の用紙搬送案内装置。
構成10によれば、定着入口ガイド44の帯電状態を安定して制御でき、画像乱れを防止する機能の信頼性の向上を図ることができる。
(構成11)
前記構成1〜構成10のいずれか1に記載の用紙搬送案内装置を備えた画像形成装置である。
構成11によれば、転写材22のたるみが大きくなって、転写材22とガイド44の力積が大きくなっても、電気的な中和によるトナーを転写材22に保持する静電気力の低下を防ぎ、画像乱れを防止する。
M 変位吸収機構
N 定着ニップ
22 転写材
40 定着装置
41 加圧部材
42 定着部材
44 定着入口ガイド
45 定着フレーム
46 下流側ガイド部材
47 上流側ガイド部材
61,62 固定孔
63、64、65、66 長孔
71,72 ガイド面
特開平4−18580号公報 特開平3−251885号公報 特開2001−22191号公報

Claims (11)

  1. 定着装置の定着ニップに転写材を案内するための定着入口ガイドを備えた用紙搬送案内装置であって、
    定着入口ガイドに転写材が通過することによって、画像転写後の転写材の帯電極性に対して転写材側が同極性となり、少なくとも定着入口ガイドの定着ニップ側が逆極性となることを特徴とする用紙搬送案内装置。
  2. 同極性となる範囲が、転写材が定着入口ガイドに当接する位置から転写材との摺擦が最大となる位置まであることを特徴とする請求項1に記載の用紙搬送案内装置。
  3. 定着入口ガイドは、定着ニップとの相対位置の決定を行う下流側ガイド部材と、下流側ガイド部材への通紙を案内する上流側ガイド部材とを有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の用紙搬送案内装置。
  4. 定着装置は、定着部材と加圧部材とこれらを収納する定着フレームとを備え、前記下流側ガイド部材がこの定着フレームに位置決めされていることを特徴とする請求項3に記載の用紙搬送案内装置。
  5. 上流側ガイド部材のガイド面が下流側ガイド部材のガイド面よりも転写材側に突出していることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の用紙搬送案内装置。
  6. 上流側ガイド部材が下流側ガイド部材に位置決めされていることを特徴とする請求項3〜請求項5のいずれか1項に記載の用紙搬送案内装置。
  7. 熱膨張による上流側ガイド部材と下流側ガイド部材との相対的な位置変位を吸収する変位吸収機構を設けたことを特徴とする請求項3〜請求項6のいずれか1項に記載の用紙搬送案内装置。
  8. 変位吸収機構は、上流側ガイド部材と下流側ガイド部材との中心線上に設けられた固定孔と、この固定孔に関して180°反対位置に設けられる長孔と、上流側ガイド部材と下流側ガイド部材とに対応する固定孔及び長孔に嵌入されるビス部材とを備えたことを特徴とする請求項7に記載の用紙搬送案内装置。
  9. 定着入口ガイドにおける上流側ガイド部材と下流側ガイド部材とが2種類の材料を1つの部品とする2色成形品にて構成されてなることを特徴とする請求項3〜請求項6のいずれか1項に記載の用紙搬送案内装置。
  10. 前記定着入口ガイドの表面を導通性とするとともに、この導通性の表面に、転写材の通過するタイミングで外部電源からバイアスを印加して、画像転写後の転写材の帯電極性に対して転写材側が同極性となり、定着入口ガイド側が逆極性となることを特徴とする請求項1に記載の用紙搬送案内装置。
  11. 前記請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の用紙搬送案内装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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