JP2016126248A - Fixing device - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、シート上のトナー像を加熱する定着装置に関する。この定着装置は、例えば、電子写真方式や静電記録方式を採用した、プリンタ、複写機、ファクシミリ、及びこれらの機能を複数備えた複合機等の画像形成装置に用いられ得る。 The present invention relates to a fixing device that heats a toner image on a sheet. This fixing device can be used in, for example, an image forming apparatus such as a printer, a copying machine, a facsimile, and a multi-function machine having a plurality of these functions, which employs an electrophotographic system or an electrostatic recording system.
従来より、画像形成装置では、シート上にトナーの画像を形成して、これを定着装置により加熱、加圧することでシートに画像を定着させている。このように用いられる定着装置において、通電によって発熱する抵抗体(発熱層)を表面に備えるヒートローラ(加熱回転体)を用いる定着装置が提案されている。 2. Description of the Related Art Conventionally, in an image forming apparatus, a toner image is formed on a sheet, and the image is fixed on the sheet by heating and pressing the image with a fixing device. In the fixing device used in this way, there has been proposed a fixing device using a heat roller (heating rotator) having a resistor (heat generating layer) that generates heat when energized.
詳細には、この定着装置は、抵抗体に通電する為の給電部をヒートローラの端部に備えており、電源に接続された接触子(給電部材)を給電部(電極部)に接触させることで抵抗体に給電を行っている。また、この定着装置は、給電部と接触子の間に異物が侵入しないように、接触子及び給電部を覆うカバー部材を設けている。この定着装置は、上述した構成により、接触子と給電部の間の接触不良が防止されている。 In detail, this fixing device includes a power feeding unit for energizing the resistor at the end of the heat roller, and a contact (power feeding member) connected to a power source is brought into contact with the power feeding unit (electrode unit). In this way, power is supplied to the resistor. Further, the fixing device is provided with a cover member that covers the contact and the power supply unit so that foreign matter does not enter between the power supply unit and the contact. In this fixing device, the contact failure between the contact and the power feeding unit is prevented by the configuration described above.
しかしながら、特許文献1のように電極部をカバー部材で覆う構成を備えた定着装置は次のような課題を生じる。それは、給電部材と電極部の摺擦によって生じた摩耗粉がカバー部材内に溜まった場合に、電極部と摩耗粉の間で放電を生じてしまうという課題である。定着装置は、電極部で放電を生じた場合、発熱層に適切に電力供給を行うことが困難となり、電力効率が低下してしまう。 However, the fixing device having a configuration in which the electrode portion is covered with a cover member as in Patent Document 1 causes the following problems. That is a problem that when the abrasion powder generated by the friction between the power supply member and the electrode portion accumulates in the cover member, a discharge occurs between the electrode portion and the abrasion powder. In the fixing device, when electric discharge occurs in the electrode portion, it is difficult to appropriately supply power to the heat generating layer, and power efficiency is lowered.
本発明の目的は、定着装置において、加熱回転体への給電効率の低下を抑制することである。 An object of the present invention is to suppress a reduction in power supply efficiency to a heating rotator in a fixing device.
本発明は、定着装置において、電源に電気的に接続された給電部材と、シート上のトナー像をニップ部にて加熱する加熱回転体であって、給電部材からの給電により発熱する発熱層と発熱層に給電すべく加熱回転体の幅方向の一端側の外周面において給電部材に摺動可能に接触してこれと電気的に接続する電極部とを備えた加熱回転体と、電極部よりも幅方向の中央側において加熱回転体に接触して加熱回転体との間にニップ部を形成するニップ形成部材と、ニップ部側の空間から電極部側の空間へのトナーの移動を抑制するように加熱回転体の幅方向の一端側を覆うカバー部材であって、幅方向に直交して且つ水平な方向において加熱回転体の長さが最大となる位置よりも鉛直方向下側では電極部との間に基礎絶縁可能な間隙が設けられたカバー部材と、を有することを特徴とするものである。 The present invention provides a fixing device including a power supply member electrically connected to a power source, a heating rotating body that heats a toner image on a sheet at a nip portion, and a heat generation layer that generates heat by power supply from the power supply member. A heating rotator provided with an electrode part slidably contacting and electrically connecting to the power supply member on the outer peripheral surface on one end side in the width direction of the heating rotator to supply power to the heat generating layer, and from the electrode part Also, a nip forming member that contacts the heating rotator at the center in the width direction to form a nip portion with the heating rotator, and suppresses toner movement from the space on the nip side to the space on the electrode portion side. In this way, the cover member covers one end side in the width direction of the heating rotator, and the electrode portion is vertically lower than the position where the length of the heating rotator is maximum in the horizontal direction and perpendicular to the width direction. A gap that allows basic insulation is provided between It is characterized in that it has a bar member.
本発明によれば、定着装置において、加熱回転体への給電効率の低下を抑制できる。 According to the present invention, in the fixing device, it is possible to suppress a decrease in power supply efficiency to the heating rotator.
以下、本発明に係る実施の形態について、実施例を挙げて詳細に説明する。なお、以下の実施例では、画像形成装置について、電子写真プロセスを利用したレーザービームプリンタを例に説明する。以降の説明において、このレーザービームプリンタをプリンタ1と呼ぶ。 Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to examples. In the following embodiments, an image forming apparatus will be described by taking a laser beam printer using an electrophotographic process as an example. In the following description, this laser beam printer is referred to as printer 1.
[画像形成部]
図1は、本実施例の画像形成装置であるプリンタ1の断面図である。プリンタ1は、画像形成部10において感光ドラム11に形成したトナー像をシートPに転写して、定着装置40でシートPに画像を定着させて、シートPに画像を形成する画像形成装置である。以下、図1を用いてその構成を詳細に説明する。
[Image forming unit]
FIG. 1 is a cross-sectional view of a printer 1 that is an image forming apparatus according to the present exemplary embodiment. The printer 1 is an image forming apparatus that transfers the toner image formed on the
図1に示すように、プリンタ1は、Y(イエロ)、M(マゼンタ)、C(シアン)、Bk(ブラック)の各色のトナー像を形成する画像形成部(画像形成ステーション)10を備えている。画像形成部10は図1の左側から順にY、M、C、Bkの各色に対応した4つの感光ドラム11(11Y、11M、11C、11Bk)を備えている。また、各感光ドラム11の周囲には同様の構成として以下が配置されている。帯電器12(12Y、12M、12C、12Bk)。露光装置13(13Y、13M、13C、13Bk)。現像装置14(14Y、14M、14C、14Bk)。一次転写ブレード17(17Y、17M、17C、17Bk)。クリーナ15(15Y、15M、15C、15Bk)。以後、Bk色のトナー像を形成する構成について代表して説明し、他色に対応した構成については同一の記号を用いて記載してその説明を省略する。したがって、特に区別のない場合には上述した構成を次のように表記する。つまり、単に感光ドラム11、帯電器12、露光装置13、現像装置14、一次転写ブレード17、クリーナ15と称する。
As shown in FIG. 1, the printer 1 includes an image forming unit (image forming station) 10 that forms toner images of each color of Y (yellow), M (magenta), C (cyan), and Bk (black). Yes. The
本実施例では画像形成に用いるトナーとして、粉砕トナーの内部にワックス成分が微分散されたトナーを用いた。 In this embodiment, a toner in which a wax component is finely dispersed inside a pulverized toner is used as a toner used for image formation.
電子写真感光体としての感光ドラム11は駆動源(不図示)によって矢印方向(図1中の反時計回り方向)に回転駆動する。感光ドラム11の周囲には、その回転方向に沿って順に、帯電器12、露光装置13、現像装置14、一次転写ブレード17、クリーナ15が配置されている。
A
感光ドラム11は、帯電器12によってその表面をあらかじめ帯電される。その後、感光ドラム11は、画像情報に応じてレーザ光を照射する露光装置13によって露光され、静電潜像を形成される。この静電潜像は、現像装置14によってBk色のトナー像になる。このとき他の色についても同様の工程がおこなわれる。そして、各感光ドラム11上のトナー像は、一次転写ブレード17によって、中間転写ベルト31に順次一次転写される。一次転写後、感光ドラム11に転写されず残ったトナーは、クリーナ15によって除去される。こうして、感光ドラム11の表面は清浄になり、次の画像形成が可能な状態となる。
The surface of the
一方、給送カセット20又はマルチ給送トレイ25に置かれたシートPは、給送機構(不図示)によって1枚ずつ送り出されてレジストローラ対23に送り込まれる。シートPとは、その表面に画像が形成される部材である。シートPの具体例として、普通紙、厚紙、樹脂製のシート状部材、オーバーヘッドプロジェクター用フィルムなどがある。レジストローラ対23は、シートPを一旦止めて、シートPが搬送方向に対して斜行している場合はその向きを真っ直ぐに直す。そして、レジストローラ対23は、中間転写ベルト31上のトナー像と同期を取って、シートPを中間転写ベルト31と二次転写ローラ35との間に送り込む。二次転写ローラ35は、中間転写ベルト31上のカラーのトナー像をシートPに転写する。その後、シートPは定着装置40に向かって送り込まれる。そして、定着装置40は、シートP上のトナー像Tを加熱、加圧してシートPに定着する。
On the other hand, the sheets P placed on the
[定着装置]
次に、プリンタ1に用いられる定着装置40について説明する。図2は、定着装置40の短手断面の図である。図3は、定着装置40の長手断面の図である。図5は、給電器80を斜視した図である。
[Fixing device]
Next, the fixing
以下の説明において、定着装置40及びこの定着装置40を構成する部材に関し、長手方向(幅方向)とはシートPの面において搬送方向と直交する方向(左右方向、図3)である。短手方向とはシートPの面において搬送方向と平行な方向(左右方向、図2)である。また、定着装置40の正面とは、定着装置40をシート入口側からみた面、背面とはその反対側のシート出口側から見た面である。定着装置40の左右とは、定着装置40を正面から見て左または右である。上流側と下流側とは、シート搬送方向に関して、上流側と下流側である。
In the following description, regarding the fixing
定着装置40は、薄肉のフィルムを使ってシートP上の画像を加熱する画像加熱装置である。定着装置40は、その構成が低熱容量であるためクイックスタート性に優れている。
The fixing
図2に示すように、定着装置40では、定着ベルト100(以後、ベルト100と呼ぶ)がニップパッド113(以後、パッド113と呼ぶ)と加圧ローラ110(以後、ローラ110と呼ぶ)に挟持されることでニップ部Nが形成される。そして、ベルト100は矢印方向(時計回り、図2)に、ローラ110は矢印方向(反時計回り、図2)に回転して、ニップ部Nに給送されたシートPを挟持して搬送する。このとき、ベルト100が発熱しているため、シートP上の未定着のトナー像Tが加熱・加圧されてシートPに定着される。また、トナー像Tに含まれるワックスが溶け出すことにより、ベルト100上へのトナーの転移が抑制されている。本実施例では、上述のようにして定着処理が行われる。以下、定着装置40の構成について図を用いて詳細に説明する。
As shown in FIG. 2, in the fixing
加熱回転体としてのベルト100は、通電によるジュール熱で発熱し、シート上の画像をニップ部Nにて加熱する円筒状(無端状、エンドレス状)のフィルム(ベルト)である。ベルト100は、所望の幅のニップ部Nを形成するために、回転軌道を変化させるように変形可能な可撓性を有することが望ましい。本実施例のベルト100の寸法は、幅方向(長手方向)の長さが340mmであり、ローラ110と接触し得る領域において、直径(周方向断面が真円形状であるときの直径)が24mm、厚さが95μmである。以降、ベルト100の周方向断面が真円形状であるときの直径をベルト100の直径と呼び、この直径の方向を径方向又はベルトの厚み方向と呼ぶ。また、ベルト100の内面にはパッド113との摺動性を向上させるために耐熱性のグリスが塗布されている。なお、ベルト100の層構成については詳細を後述する。
The
図3に示すように、長手方向においてベルト100の一端側に設けられたフランジ111aとベルト100の他端側に設けられたフランジ111bはベルト100を回転可能に保持する保持部材である。以後、フランジ111a、111bをフランジ111と総称する。また、フランジ111は、ベルト100がその長手方向に移動するのを若干許容するように規制し、ベルト100の周方向の形状変化を若干許容するように規制する規制部材である。フランジ111には、液晶ポリマー(LCP)、フェノール樹脂等の耐熱性樹脂材料を用いることができ、本実施例ではPPS(ポリフェニレンサルファイド)を用いている。
As shown in FIG. 3, a
フランジ111aと加圧アーム114aとの間には加圧バネ115aが縮められた状態で設けられている。フランジ111bと加圧アーム114bとの間には加圧バネ115bが縮められた状態で設けられている。以後、加圧アーム114a、114bをアーム114と総称し、加圧バネ115a、加圧バネ115bをバネ115と総称する。
A
このような構成により、フランジ111及びステー112を介して加圧バネ115の加圧力がパッド113に伝わる。本実施例に於けるバネ115は、単体の加圧力が156.8N(16kgf)であり、2つを合わせた総加圧力は313.6N(32kgf)である。
With such a configuration, the pressing force of the pressure spring 115 is transmitted to the
ステー112は、ベルト100の内側をその幅方向に沿って貫くように、フランジ111aとフランジ111bとに支持された部材である。ステー112は、パッド113をベルト100の内面にその長手方向で均等に押し付けている。ステー112は高い圧力を掛けられても撓みにくい材質であることが望ましく、本実施例においてはSUS304(ステンレス鋼)を用いている。
The
パッド113は、ベルト100の内面に接触してローラ110に向けて押圧する部材である。パッド113は、発熱して回転するベルト100の内面に接触するため、耐熱性およびベルト100内面との摺動性が求められる。パッド113の材料としては、絶縁性及び耐熱性の良い樹脂を用いることができる。耐熱性の良い樹脂とはたとえば、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、PEEK樹脂、PES樹脂、PFA樹脂、PTFE樹脂等である。
The
なお、PEEKとは、ポリエーテルエーテルケトンである。PESとは、ポリエーテルサルホンである。PFAとは、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体である。PTFEとは、ポリテトラフルオロエチレンである。 PEEK is polyether ether ketone. PES is polyethersulfone. PFA is a tetrafluoroethylene / perfluoroalkyl vinyl ether copolymer. PTFE is polytetrafluoroethylene.
パッド113は、ベルト100の回転軌道を規制してニップ部Nの寸法を決定する役割を有するため、装置に求められるニップ部Nの寸法に応じて設計される。パッド113としては、例えば、幅5〜20mm、長さ340mm、厚み0.5〜2mmの金属板、セラミック板等の板材が用いられる。本実施例では、ニップ部Nの幅(図2の矢印方向長さ)が8mm〜9mmの範囲となるように幅10mm、長手方向長さ340mm、厚み1mm、のアルミ平板表面にフッ素樹脂コーティングを施したものを用いている。また、パッド113は、ベルト100の回転軌道を安定させるためにその幅方向の角部が丸められている。
Since the
保持機構116a、116bは、フランジ111を保持する機構である。保持機構116は、制御回路150の指示によって、フランジ111の上下方向(図3)における保持位置を決定する。保持機構116によるフランジ111の保持位置が、図3の位置にある場合、保持機構116は、フランジ111に対して力を作用させない。このとき、パッド113はベルト100をローラに向けて押圧(加圧)する。保持機構116によるフランジの保持位置が、図3よりも上側の圧解除位置にある場合、保持機構116a、116bは、加圧バネ115の加圧力に抗してフランジ111を上方向(図3)に持ち上げる。このとき、パッド113はベルト100をローラ110に向けて押圧(加圧)しない。本実施例の保持機構116は、フランジ111の保持位置を変更する為の構成として制御回路150からの信号で伸縮する電磁ソレノイドを備えている。
The holding mechanisms 116 a and 116 b are mechanisms that hold the flange 111. The holding mechanism 116 determines the holding position of the flange 111 in the vertical direction (FIG. 3) according to an instruction from the
なお、パッド113は、必ずしも板状の部材でなくてもよい。パッド113は、ベルト100をその内面側から押圧してローラ110に向かって押圧可能であれば、ローラ形状の部材であってもよい。
Note that the
ローラ110は、ベルト100に接触することでベルト100と協働してニップ部Nを形成するニップ形成部材(接触回転体)である。ローラ110は、ベルト100の鉛直方向下側からベルト100に接触する。ローラ110は、金属製の芯金110a上に弾性層110bが、弾性層110b上に離型層110cが順に積層された多層構造となっている。芯金110aの材料の例としてはSUS(ステンレス鋼)、SUM(硫黄及び硫黄複合快削鋼鋼材)、Al(アルミニウム)等が挙げられる。弾性層110bの材料の例としては弾性ソリッドゴム層、弾性スポンジゴム層、あるいは弾性気泡ゴム層が挙げられる。離型層110cの材料の例としては次のようなフッ素樹脂材料が挙げられる。フッ素樹脂材とは、例えば、PTFE、PFA、FEP(テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体)である。
The
本実施例のローラ110は、鉄製の芯金110aと、芯金110a上の発泡シリコーンゴムの弾性層110bと、弾性層110b上のフッ素樹脂チューブの離型層110cとを備えた構成となっている。
The
長手方向おいて、ローラ110の弾性層110b及び離型層110cを有する領域は、ベルト100と接触してニップ部を形成するニップ形成部である。そのため、この部分の長手方向長さがニップ部Nの長手方向長さ(図3の矢印方向長さ)に対応する。本実施例ではニップ部Nの長手方向の長さが300mmとなるように、ローラ110の弾性層110b及び離型層110cを有する部分の寸法を外径φ30mm、長さ300mmに設けている。
A region having the
芯金110a及び軸部110dはローラ110の回転中心に位置する軸部材であり、その外径はφ20mmである。芯金110a及び軸部110dは単一の部材であるが、ここでは、長手方向において弾性層110cを有する部分を芯金110aと呼び、弾性層110cがない部分を軸部110dと呼んでいる。このとき、ニップ形成部の外径は軸部110dの外径よりも大きい(大径)。
The
軸部110dは軸受け42a、42bを介して側板41に回転可能に保持されている。また、軸部110dの軸線方向の片方の端部にはギアGが設けられており、モータMの駆動をローラ110の軸部110dに伝達する。図2に示すように、モータMからの駆動が伝達されたローラ110は矢印方向(時計回り)に回転駆動する。そして、駆動回転体としてのローラ110はニップ部Nの摩擦でベルト100に駆動を伝達することで、ベルト100を矢印方向(反時計回り)に従動回転させる。
The
駆動手段としてのモータMは、制御回路150に通電内容を制御されており、制御回路150の指示で通電が行われると駆動する。
The motor M as the driving means is controlled in the energization content of the
電源回路79は、図3に示すように、給電器80a、80bを介してベルト100に電力を供給する回路である。詳細には、図5に示すように、長手方向の一端側においてベルト100に取り付けられた給電器80aと、長手方向の他端側においてベルト100に取り付けられた給電器80bと、を介して電源回路79はベルト100に電気的に接続している。以後、給電器80a、80bを給電器80と総称する。そして、ベルト100の長手方向一方の端部側と他方の端部側で電位差が生じるように、ベルト100に実効値80〜100[V]の交流電圧を印加する。このとき、給電方向におけるベルト100の電気抵抗は常温時で10.0[Ω]であるため、供給電力は800〜1000[W]である。供給電力の調整は位相制御/波数制御などによって行われる。なお、電源回路79がベルト100に印加する電圧は一定電圧(直流)でもよいが、ベルトの発熱効率の観点から、交流電圧を印加することが望ましい。
As shown in FIG. 3, the
サーミスタThは、長手方向の中央近傍においてベルト100の内面の温度を検出するセンサである。サーミスタThはベルト100の回転軌道に追従できるようにベルト100の内面に弾性的に押し当たっている。サーミスタThは、A/Dコンバータ(不図示)を介して制御回路150に接続されており、検出した温度に応じた出力信号を制御回路150に送信する。
The thermistor Th is a sensor that detects the temperature of the inner surface of the
制御回路150は、各種制御に伴う演算を行うCPUと、各種プログラムを記憶したROM等の不揮発媒体を備えた回路である。このROMにはプログラムが記憶されており、CPUがこれを読みだして実行することで、各種制御を実行する。なお、制御回路150としては、同様の機能を果たせばASIC等の集積回路などでもよい。
The
図3に示すように、制御回路150は、電源回路79の通電を制御するために電源回路79と電気的に接続している。制御回路150は、サーミスタThの出力を検出するためにサーミスタThと電気的に接続している。制御回路150は、モータMの駆動を制御する為にモータMと電気的に接続している。
As shown in FIG. 3, the
制御回路150はサーミスタThからの出力に基づいて電源回路79の通電制御パターンに反映させている。制御回路150は、上述した構成により、サーミスタThの検知温度に応じて、電源回路79によるベルト100への通電を制御する。つまり、制御回路150は、ベルト100が所定の温度となるようにその発熱を制御している。制御回路150は、具体的には次のような制御をおこなう。
The
例えば、外部情報端末200から送信された定着動作開始の信号を制御回路150が受け付けると、制御回路150は、電源回路79を作動させて給電器80に給電を開始する。そして、制御回路150は、ベルト100mp内面に配置されたサーミスタThの検知温度が所定の目標温度U1(本実施例では、160℃)に達するまで、給電器80に給電しつづける。サーミスタThの検知温度が目標温度U1に到達したら、制御回路150は、モータMを駆動させる。こうして、モータMの駆動によりローラ110が回転駆動され、それに伴ってベルト100が従動回転する。電源回路79による給電器80への給電を続けて、サーミスタThの検知温度が目標温度U2(本実施例では、165℃)に達すると、制御回路150は未定着のトナー像Tを担持したシートPをニップ部Nに導入する。こうして、制御回路150は、定着装置40によるシートPの定着処理を制御する。他のシートPに続けて定着処理を施す場合、制御回路150は、サーミスタThの検知温度に応じて電源回路79の供給電力を制御して、ベルト100を目標温度U2の近傍で安定させる。なお、本実施例では、電源回路79の供給電力の調整を波数制御によって行っている。定着動作の終了条件に達すると、制御回路150は、電源回路79によるベルト100への供給電力を停止させ、モータMの駆動を停止させる。
For example, when the
[定着ベルト]
次に本実施例のベルト100及びその周辺の構成について詳細に説明する。図4は、実施例1におけるベルト100の部分断面図である。定着装置40は、通電によって発熱する抵抗発熱層102(以下、発熱層102と呼ぶ)を備えたベルト100を用いている。定着装置40では、ベルト100それ自体が発熱するため、シートP上のトナー像に効率よく熱を供給することができ、省エネルギー性に優れている。
[Fixing belt]
Next, the
本実施例におけるベルト100は、図4に示すように、ベルト内面側からベルト外周面側へ順に、基層101、発熱層102、離型層104を備えた3層複合構造である。ベルト100の長手方向の一端側の一部領域には、発熱層102が設けられておらず電極層105aが設けられている。ベルト100の長手方向の他端側の一部領域には、発熱層102が設けられておらず電極層105bが設けられている。以降、特別に区別のない場合は電極層105a、105bをまとめて電極層105と表記する。なお、ベルト100は、必ずしも3層構造である必要は無く、例えば、カラー画像を形成する場合に良好な画質を得るために、離型層104および発熱層102の間に、シリコーンゴムなどからなる弾性層を設けてもよい。
As shown in FIG. 4, the
また、図4に示すように、本実施例のベルト100の外周面には、内側保護部材121a、121b及び外側保護部材122a、122bが取り付けられている。このような構成により、電極部106a、106bへの異物の侵入が抑制されている。以後、特に区別のない場合、内側保護部材121a、121b及び外側保護部材122a、122bを保護部材120と総称する。以下、ベルト100の各構成について詳細に説明する。
Also, as shown in FIG. 4, inner
基層101はベルト100のベースとなる層であり、パッド113の加圧力によって変形するベルト100の可撓性と強度を維持する。また、発熱層102からの漏電を防止する絶縁性を備えている。基層101の材料としてはポリイミド等の耐熱性樹脂材料を使用できる。基層101は、薄いと破損しやすく厚いと変形しにくいため、強度と柔軟性が適度に両立するように、20μm以上100μm以下の厚さとすることが望ましい。本実施例では、厚さ50μm、直径が24mmの円筒状のポリイミドフィルムを用いている。
The
発熱層102は通電により発熱する層であり、基層101上に設けられている。発熱層102の材料としては、ポリイミド等の耐熱性樹脂に電気抵抗値を調整するためのカーボンや金属粉体等の導電性フィラーを分散したものが使用できる。本実施例では、カーボンを分散させたポリイミドからなる厚み25μmの抵抗発熱体のコート層を用いており、その電気抵抗値は10[Ω]である。なお、発熱層102の電気抵抗は、定着装置40に求められる発熱量によって適宜決定すればよく、導電性フィラーの添加量により適宜調整することができる。
The
離型層104は、オフセットの防止やシートPの分離性を向上させるための層である。離型層104は、発熱層102からの漏電を防止する絶縁性を備えている。離型層104の材料としては絶縁性を有するフッ素樹脂材料、例えばPFA、PTFEなどを用いることができる。離型層104は、摩耗強度と低熱量の両立を考慮して10〜50μmの厚さであることが望ましい。本実施例では、厚さ20μmの絶縁性のPFA樹脂チューブを用いた。本実施例では、ベルト100の幅方向の中央の領域300mmに離型層104が設けられており、この領域がローラ110と接触する領域となる。
The
電極層105(105a、105b)は、発熱層102の全周に満遍なく通電するための層である。電極層105aはベルト長手方向の一端側において発熱層102に電気的に接続している。電極層105bはベルト長手方向の他端側において発熱層102に電気的に接続している。そのため、電極層105a、105bの間に電圧を印加することによって発熱層102に給電ができる。図4に示すように、電極層105aは後述する給電部材81aと摺動可能に接触してこれと電気的に接続する電極部106aを備える。電極層105bは後述する給電部材81bと摺動可能に接触してこれと電気的に接続する電極部106bを備える。以後、電極部106a、106bを電極部106と総称する。
The electrode layer 105 (105a, 105b) is a layer for energizing the entire circumference of the
なお、電極層105は発熱層102の幅方向一端側の領域に電気的に接続されていればよく、図4に示すように、発熱層102の幅方向端部に隣接する構成のみには限られない。例えば、発熱層102の層上に電極層105をコート処理する構成であってもよい。したがって、電極層105と発熱層102の電気的な接点の位置は、発熱層102の幅方向端部に限られず、発熱層102の幅方向端部から中央側に多少ずれた位置であってもよい。
The electrode layer 105 only needs to be electrically connected to a region on one end side in the width direction of the
電極層105には、ニッケル銅やロジウムなどの摩耗耐性と低抵抗を兼ね備えた材料が使用できる。このように発熱層102に比べて電極層105の抵抗を十分に小さくすることで、電極層105での発熱を抑えることができる。本実施例では、電極層105をニッケル銅を使用して厚さ30μmで形成した。また、ベルトの長手方向の両端部からそれぞれ15mmまでの領域では、電極層105を離型層で覆わずに、外周面に露出させている。
For the electrode layer 105, a material having both wear resistance and low resistance, such as nickel copper and rhodium, can be used. As described above, by making the resistance of the electrode layer 105 sufficiently smaller than that of the
なお、本実施例では電極層105をベルト100の層の一つとして構成したが、これとは異なる構成であってもよい。例えば、発熱層102に電気的に接続可能となるように、導電性の接着剤で接着された金属製のリング状部材を電極層105の代わりに用いてもよい。このような構成であっても、電極部106で給電部材81と摺動可能に接触してこれと電気的に接続することで、発熱層102に給電を行うことができる。
In the present embodiment, the electrode layer 105 is configured as one of the layers of the
保護部材120は、電極部106に異物が侵入(付着)しないように、ベルト100の表面に取り付けられた部材である。保護部材120の材料としては、耐熱性を有する樹脂や弾性体を利用できる。本実施例では、ベルト100の変形に無理なく追従できるように、弾性を有するシリコーンゴムを保護部材120の材料として用いた。また、保護部材120は、その内周にベルト100が嵌め合わされ、シリコーン系の耐熱性の接着剤でベルト100上に接着される。このとき、保護部材120は離型層104上よりも電極層105上に接着する方が剥離し難い点で望ましい。
The
保護部材120は、ベルト100の短手断面方向から見たときリング状をした部材である。保護部材122の内径は24mm、外径は28mmである。また、長手方向における保護部材120の幅は3mmである。
The
保護部材120は、詳細には、内側保護部材121a,121bと外側保護部材122a,122bとを備える。以後、特に区別のない場合、内側保護部材121a、121bを保護部材121と総称する。外側保護部材122a、122bを保護部材122と総称する。
Specifically, the
突出部として機能する保護部材121は、電極部106にニップ部N側からの異物(トナー、紙粉等)が付着することを抑制するためにベルト100の表面上に設けられた部材である。
The protective member 121 functioning as a protruding portion is a member provided on the surface of the
保護部材121は、ベルト100の短手断面方向から見たときリング状をした部材である。保護部材121は、ニップ部Nよりも長手方向の外側で且つ電極部106よりも長手方向の中央側においてベルト100の表面上に設けられる。詳細には、長手方向において、ベルト100のニップ部N側(ニップ部側)の領域から電極部106a側の領域にトナーが侵入しないように、電極部106aよりも長手方向の中央側の位置おいてベルト100上に保護部材121aが設けられている。また、長手方向において、ベルト100のニップ部N側の領域から電極部106b側の領域にトナーが侵入しないように、電極部106bよりも長手方向の中央側の位置おいてベルト100上に保護部材121bが設けられている。換言すると、保護部材121aは、ベルト100の外周面の全周をその幅方向の中央側の領域と電極部106a側の領域に区切る(隔てる)ように設けられる。保護部材121bは、ベルト100の外周面の全周をその幅方向の中央側の領域と電極部106b側の領域に区切る(隔てる)ように設けられる。
The protection member 121 is a ring-shaped member when viewed from the short cross-sectional direction of the
保護部材122は、ベルト100の内部から漏れだしたグリスが電極部106に付着しないように、ベルト100の表面上に設けられた部材である。
The protection member 122 is a member provided on the surface of the
[給電器]
次に、定着装置40の給電器80に関する構成について説明する。本実施例では、ベルト100の長手方向の一端側に給電器80aを取り付け、ベルト100の長手方向の他端側に給電器80bを取り付けることでベルト100に給電を行っている。図8は、本実施例における給電器80bの長手断面の図である。図9は、定着装置40の長手方向端部における短手断面の図である。なお、給電器80は長手方向の左右に対象に配置されるため、ここでは給電器80bの図を用いて給電器80についての説明を行う。
[Power feeder]
Next, a configuration related to the power feeder 80 of the fixing
図8に示すように、給電器80aは、給電部材81aと、保護カバー82aと、締結部材86aと、を備えている。給電器80bは、給電部材81bと、保護カバー82bと、締結部材86bと、を備えている。以後、特に区別のない場合、給電部材81a、81bを給電部材81と総称する。保護カバー82a、82bをカバー82と総称する。締結部材86a、86bを締結部材86と総称する。そして、給電器80は、回転するベルト100の電極部106に給電部材81を摺動させながらこれに電気的に接続することで、抵抗発熱層102に通電してこれを発熱させている。
As shown in FIG. 8, the
本実施例では、給電部材81と電極部106の間にトナーが侵入しないように、給電部材81及び電極部106を覆うようにカバー部材としてのカバー82を配置している。カバー82はベルト100の外周面に対して非接触に設けられているため、ベルト100の回転(走行)安定性を悪化させることがない。さらに、カバー82は、保護部材121と組みあわせて配置されることで、給電部材81と電極部106の間にトナーが侵入することを効果的に抑制する。換言すると、カバー82と保護部材121はニップ部側の空間から電極部側の空間へのトナーの移動を抑制する防塵機構として機能する。以下、図面を用いて詳細に説明する。
In this embodiment, a cover 82 as a cover member is disposed so as to cover the
給電部材81は、電極層105に接触してこれと電気的に接続する部材である。詳細には、給電部材81aは、電極層105aに電気的に接続するために、図4に示すように、ベルト100の長手方向の一端側においてベルト100の外周面側から電極部106aに摺動可能に接触している。給電部材81bは電極層105bに電気的に接続するために、ベルト100の長手方向の他端側においてベルト100の外周面側から電極部106bに摺動可能に接触している。
The
給電部材81は、回転する電極層105に対して安定して電気的に接続できるように、金属やカーボンなどの導電性の材料を用いることができる。また、給電部材81としては、ブラシ形状や板ばね形状、ローラ形状等の種々の形状を採用できる。本実施例では、給電部材81として、ステンレス製の板ばねの先端にカーボンチップが取り付けられた物をもちいた。本実施例の給電部材81は、カーボンチップのベルト100の長手方向に沿った長さが3mm、ベルト100の周方向に沿った長さが5mm、ベルト100の厚み方向に沿った長さが5mmである。したがって、電極部106の長手方向における幅は、ベルト100の寄り移動(本実施例では0.5mm)を加味して3.5mmである。図2に示すように、給電部材81は、電極層105の外周面に向かって弾性的に押し当てられているため、回転するベルト100の変形に追従して接触する。
The
カバー82aは、給電部材81a、保護部材120及び電極部106aを覆うことでこれらをトナーから保護する部材である。換言すると、カバー82aは、ニップ部N側の空間から電極部106a側の空間へのトナーの移動を抑制するようにベルト100の長手方向の一端側を覆っている。図8に示すように、カバー82aは、覆い部83aと隔壁部84aを備え、締結部材86aによってフランジ111aに固定されている。本実施例ではカバー82aは、ベルト100の長手方向の一端側を15mm覆っている。
The
カバー82bは、給電部材81b及び電極部106bを覆うことでこれらをトナーから保護する部材である。換言すると、カバー82bは、ニップ部N側の空間から電極部106b側の空間へのトナーの移動を抑制するようにベルト100の長手方向の他端側を覆っている。カバー82bは、覆い部83bと隔壁部84bを備え、締結部材86bによってフランジ111bに固定されている。本実施例では、カバー82bは、ベルト100の長手方向の他端側を15mm覆っている。以後、特別に区別のない場合、覆い部83a、83bを覆い部83と呼ぶ。隔壁部84a、84bを隔壁部84と呼ぶ。カバー82には、絶縁性及び耐熱性のいい材料が用いられる。その材料としては、例えば、PPS樹脂やLCP樹脂が挙げられる。本実施例のカバー82は、PPS樹脂で各面の厚さが1mmとなるように形成されている。
The cover 82b is a member that protects the
覆い部83は、カバー82のうち、電極部106の全周を、ベルト100の厚み方向の外側から覆う部位である。覆い部83は、電極部106に給電部材81が接触できるように、給電部材81を内包している。
The
隔壁部84は、カバー82のうち、ニップ部N側の空間と電極部側の空間を隔てるように、ベルト100の表面と非接触に設けられる部位である。カバー82が締結部材86(例えばナットとボルト)によってフランジ111に固定されているため、隔壁部84はベルト100の表面との間に精度よく間隔を形成することができる。ここで、隔壁部84よって囲まれた空間を開口85と呼ぶ。
The partition wall portion 84 is a portion of the cover 82 that is provided in non-contact with the surface of the
本実施例では、開口85は円形状をしており、ベルト100と隔壁部84を非接触にすべく、その直径はベルト100の外径より大きい。換言すると、対向部としての隔壁部84は、ベルト100の外周面と対向する対向面としての環状の内周面を備えており、その内径はベルト100の外径よりも大きい。
In this embodiment, the opening 85 has a circular shape, and its diameter is larger than the outer diameter of the
本実施例では開口85の直径D2は26.4mmである。したがって、隔壁部84とベルト100との間には、ベルト100の全周において1.2mの間隙(間隔)が形成される。また、開口85の直径は、保護部材121の外径よりも小さい。そのため、給電器80aを長手方向他端側から見た場合、保護部材121aと隔壁部84aはその全周においてオーバーラップする位置関係となる。これは、給電器80bを長手方向一端側から見た場合も同様である。換言すると、保護部材121は、隔壁部84と接触せずにベルト厚み方向においてこれとオーバーラップする関係となるようにベルトの全周から突出している。
In this embodiment, the diameter D2 of the opening 85 is 26.4 mm. Accordingly, a gap (interval) of 1.2 m is formed between the partition wall portion 84 and the
上述した構成により、定着装置40は、電極部106へのトナーの侵入をカバー82と保護部材121によって効果的に抑制することができる。このようにして、保護部材121及びカバー82は、ニップ部N側の空間から電極部106側の空間へのトナーの移動を抑制する防塵機構として機能する。
With the configuration described above, the fixing
なお、本実施例では、保護部材120を隔壁部84よりも長手方向の外側に配置したが、保護部材121を隔壁部84よりも長手方向の中央側に配置してもよい。つまり、保護部材121は、カバー82の内側にあっても外側にあってもよい。このような構成であっても、ベルト100の短手方向断面からみて保護部材121と隔壁部84がオーバーラップする位置関係となっていれば、電極部106へのトナーの侵入を効果的に抑制できる。また、加熱回転体がベルト100ではなく駆動回転する定着ローラである場合は、定着ローラ表面に保護部材120を設けずに、隔壁部84の内周面にブラシを設けて定着ローラ表面と摺動させてもよい。このような構成であっても、電極部106へのトナーの侵入を効果的に抑制できる。
なお、本実施例のカバー82は、図7に示すように、大きく分けて二つの部材を備えている。詳細には、カバー82は、上カバー82aTと下カバー82aBとを備えている。カバー82bは、上カバー82bTと下カバー82bBとを備えている。以後、区別のない場合、上カバー82aT、82bTを上カバー82Tと総称する。下カバー82aB、82bBを下カバー82Bと総称する。上カバー82Tと上カバー82Bは、締結部材89によって、継ぎ目に隙間が生じないように確実に固定される。締結部材89は例えばナットとボルトの組み合わせである。カバー82は上述した構成により、ベルト100に対して着脱が容易である。また、カバー82は、ベルト100を覆って且つローラ110を覆わないため、定着装置40において、ベルト100とローラ110をそれぞれ個別に着脱することが容易である。
In this embodiment, the
In addition, the cover 82 of a present Example is roughly provided with two members, as shown in FIG. Specifically, the cover 82 includes an upper cover 82aT and a lower cover 82aB. The cover 82b includes an upper cover 82bT and a lower cover 82bB. Hereinafter, when there is no distinction, the upper covers 82aT and 82bT are collectively referred to as the upper cover 82T. The lower covers 82aB and 82bB are collectively referred to as a lower cover 82B. The upper cover 82T and the upper cover 82B are securely fixed by the
定着装置40は、未定着のトナー像Tが載ったシートPを搬送するため、少なからず装置内にトナーが飛散してしまう。そこで、第1のカバー部としての上カバー82Tは、短手方向(長手方向に直交して且つ水平な方向)においてベルト100が最大幅(本実施例では24mm)となる位置よりも上側を非接触に覆っている。このような構成によって、電極部にトナ等の異物が降り積もることが抑制でき、給電部材81と電極部106の間にトナー等の異物が侵入することを抑制できる。
Since the fixing
また、本実施例で使用するトナーは、定着時にベルト100との離型性を良くするために、パラフィンワックス及びシリコーンオイルを離型材として含有(内包)している。上述したトナーが定着装置40内で加熱されると、ワックスが揮発して、定着装置40内に漂った状態となる。定着装置40内を漂うワックスは給電部材81や、電極部106に付着した場合、これらの表面に固着してしまう可能性がある。その場合、ワックスは絶縁性であるため、給電部材81と電極部106の間の電気的な接続が不安定となってしまう。
Further, the toner used in this embodiment contains (includes) paraffin wax and silicone oil as a release material in order to improve releasability from the
そこで、第2のカバー部としての下カバー82Bは、上カバー部82Tと協働してベルト100の全周を覆うことで、気化したワックスから電極部106及び給電部材81を保護している。下カバー82Bは、ローラ110の回転を妨げないように軸部110dとは非接触に配置することが望ましい。
Therefore, the lower cover 82B as the second cover portion covers the entire circumference of the
ここで、図9の比較例に示すカバー82を試作して、定着装置40に用いて1万枚の定着処理をおこなったところ次のような結果が得られた。すなわち、下カバー82Bの内面に摩耗粉の薄層が形成されることが判明した。なお、摩耗粉とは給電部材81及び電極層105が摩耗して出来た導電性の粉である。給電部材81と電極部106の間で発生した摩耗粉は、電極部106の表面につれ回り、やがて重力によってカバー82の底部に落下する。このようにして形成されたものが上述した摩耗粉の薄層である。
Here, when the cover 82 shown in the comparative example of FIG. 9 was prototyped and 10,000 sheets were fixed using the fixing
そして、この摩耗粉の薄層によって、本来であれば放電を生じない絶縁性の下カバー82Bと電極部106の間で放電が発生することがわかった。なお、比較例ではベルト100に保護部材120を取り付けず、下カバー82Bの内面と電極部106の間の間隔が1mmとなるように、カバー82を設けた。
Then, it was found that this thin layer of wear powder generates a discharge between the insulating lower cover 82B and the electrode portion 106, which normally does not generate a discharge. In the comparative example, the
電極部106から放電が発生すると、発熱層102への給電効率が低下するため、ベルト100の温度の立ち上げ性能が低下してしまう。そのため、下カバー82Bは、内面に多少の摩耗粉が付着しても電極部106との間に放電を生じないことが望ましい。そこで、本実施例では、電極部106と下カバー82Bの間に絶縁可能な間隙(空間距離)を設けた。間隙の大きさはJISC6950−1(情報技術機器−安全性−第1部:一般要求事項、日本工業標準調査会)に基づいて決定した。本実施例では、一次回路としての電源回路79のピーク動作電圧が420V以下であるので、基礎絶縁可能な空間距離として2mm以上の間隙を設けた。
When electric discharge is generated from the electrode unit 106, the power supply efficiency to the
定着装置40は、上述した構成により、電極部106と摩耗粉の薄層間の放電を抑制することができ、ベルト100に安定して給電出来るようになっている。 [摩耗粉の排出]
次に、カバー82から摩耗粉を排出する構成について説明する。図7は、本実施例における図6のA−A断面の図である。図9は、比較例における図6のA−A断面の図である。
With the above-described configuration, the fixing
Next, a configuration for discharging wear powder from the cover 82 will be described. FIG. 7 is a cross-sectional view taken along the line AA of FIG. 6 in the present embodiment. FIG. 9 is a cross-sectional view taken along the line AA in FIG. 6 in the comparative example.
上述したように、下カバー82Bと電極部106に絶縁可能な間隙を設けられた定着装置40は、カバー82内の放電を抑制でき、十分に実用的である。
しかしながら、本願発明人の検討によれば、定着装置40において、30万枚の定着処理をおこなった場合、下カバー82Bの内面に形成される摩耗粉の層が下カバー82Bの底部では1.5mmに到達することが判明した。
As described above, the fixing
However, according to the study of the present inventor, when 300,000 fixing processes are performed in the fixing
ここで、電極部106と下カバー82Bの間の間隙は可能な範囲で大きく設けることが望ましいが、下カバー82Bは、ベルト100の鉛直方向下側にある軸部110dの回転を妨げないように軸部110dと非接触であることが求められる。本実施例において電極部106と軸部110dの最寄りの間隔(最短距離)は5mmである。また、下カバー82Bの外面と軸部110dには1mmの間隙が設けられ、カバー82の厚さは1mmである。したがって、仮に下カバー82Bに底部を設けた場合、底部と電極部106の間隙は3mmとなる。そのため、仮に本実施例の下カバー82Bの底部に1.5mmの摩耗粉が積層した場合、摩耗粉の層の表面と電極部106の間隙が1.5mmとなってしまい、放電する虞がある。そこで、上述した課題を解決するため、本実施例の定着装置40では、カバー82の構成に工夫を施した。詳細には、カバー82内において、電極部106の近傍位置で摩耗粉が蓄積されないように、カバー82の底部に開口87を設けて、定着装置40の底部に摩耗粉を排出している。上述した構成により本実施例ではカバー82内における放電を抑制できた。以下、図面を用いて詳細に説明する。
Here, it is desirable that the gap between the electrode portion 106 and the lower cover 82B be as large as possible. However, the lower cover 82B does not hinder the rotation of the
また、下カバー82Bは、電極部106と芯金110aの軸部との間の領域において開口87を備える。詳細には、下カバー82Bには、軸部110dと電極部106が最寄りの間隔で対向することを遮らないように開口87が設けられている。本実施例では、電極部106と給電部材81の間で生じた摩耗粉を開口87から落下させることでカバー82の外部に排出している。具体的には、給電部材81と電極部106の間で発生した摩耗粉は、電極部106の表面につれ回って移動し、やがて重力によって図7の下方向に落下する。このとき、下カバー82Bには開口87が設けられているため、ほとんどの摩耗粉は、定着装置40の底部に設けられた受け皿130a,130bに直接的に降り積もる。以後、区別のない場合、受け皿130a,130bを受け皿130と総称する。また、一部の摩耗粉は、軸部110d上に落下するが、軸部110dが矢印方向に回転するため、積層することなく受け皿130に落下する。このような構成により、本実施例ではカバー82内で摩耗粉が降り積もることが抑制されている。そのため、本実施例の定着装置40はカバー82内での放電の発生が抑制されている。
Further, the lower cover 82B includes an opening 87 in a region between the electrode portion 106 and the shaft portion of the
図6に示すように、長手方向における開口87の幅はD2である。幅D2は電極部106から落下する摩耗粉が確実に開口87を通過できるように、電極部の幅D1以上であることが望ましい。本実施例では、D1は3.5mmであるため、幅D2は3.5mm以上であることが望ましい。また、幅D2は最大で隔壁部84とフランジ111の間の長さD4(本実施例では15mm)を取り得る。換言すると、開口87は、長手方向において、隔壁部84よりも長手方向の外側に位置する。開口87は、長手方向において、フランジ111よりも長手方向の中央側に位置する。しかしながら、カバー82内への気化ワックスの侵入を抑制するため、D2は出来るだけ小さい幅であることが望ましい。摩耗粉が保護部材122を乗り越えないことを考慮すると、保護部材121−122間の間隔である幅D3(本実施例では5.5mm)以下となるように幅D2を設けることが望ましい。換言すると、開口87は、長手方向において、保護部材121よりも長手方向の外側に位置することが望ましい。開口87は、長手方向において、保護部材122よりも長手方向の中央側に位置することが望ましい。以上のことから、本実施例では幅D2を4mmとした。 As shown in FIG. 6, the width of the opening 87 in the longitudinal direction is D2. The width D2 is desirably equal to or larger than the width D1 of the electrode portion so that the abrasion powder falling from the electrode portion 106 can surely pass through the opening 87. In this embodiment, since D1 is 3.5 mm, the width D2 is desirably 3.5 mm or more. Further, the width D2 can be a maximum length D4 (15 mm in this embodiment) between the partition wall portion 84 and the flange 111. In other words, the opening 87 is located on the outer side of the partition wall portion 84 in the longitudinal direction in the longitudinal direction. The opening 87 is located on the center side in the longitudinal direction from the flange 111 in the longitudinal direction. However, in order to suppress the penetration of the vaporized wax into the cover 82, it is desirable for D2 to be as small as possible. In consideration of the fact that the abrasion powder does not get over the protective member 122, it is desirable to provide the width D2 so as to be equal to or smaller than the width D3 (5.5 mm in this embodiment) that is the distance between the protective members 121-122. In other words, it is desirable that the opening 87 is located outside the protective member 121 in the longitudinal direction in the longitudinal direction. It is desirable that the opening 87 is located on the center side in the longitudinal direction with respect to the protective member 122 in the longitudinal direction. From the above, in this embodiment, the width D2 is set to 4 mm.
短手方向(長手方向に直交して且つ水平な方向)において、開口87の領域はW4である。領域W4は最大で下カバー82Bの両側板間の領域W5(本実施例では45mm)を取り得る。しかしながら、カバー82内への気化ワックスの侵入を抑制するため、領域W4は出来るだけ小さい幅であることが望ましい。 In the short direction (the direction perpendicular to the longitudinal direction and horizontal), the area of the opening 87 is W4. The area W4 can take a maximum area W5 (45 mm in this embodiment) between both side plates of the lower cover 82B. However, in order to prevent the vaporized wax from entering the cover 82, it is desirable that the region W4 has a width as small as possible.
摩耗粉が電極部106から鉛直下向きに落下することを考慮すると、領域W4は短手方向におけるベルト100の領域W2(本実施例では24mm)以上であることが望ましい。また、摩耗粉が軸部110dから鉛直下向きに落下することを考慮すると領域W4は短手方向における軸部110dの領域W1(本実施例では16mm)以上であることが望ましい。本実施例では、短手方向において領域W1と領域W2の位置が重複しているため、領域W4の幅は領域W2の幅以上であることが望ましい。しかしながら、本実施例の効果は、軸部110dの中心軸線が、領域W2の領域内で移動した場合であっても適用することができる。そのため、領域W1と領域W2の位置が完全には重ならない場合もある。その場合は、短手方向において領域W1または領域W2のいずれかが位置する領域(W1∪W2)の幅以上となるように領域W4を設けるとよい。
Considering that the wear powder falls vertically downward from the electrode portion 106, the region W4 is desirably equal to or greater than the region W2 (24 mm in this embodiment) of the
本実施例では、ベルト100の領域W2に給電部材81の突出長さを足した領域W3(本実施例では29mm)をW4の幅として設定した。
In this embodiment, a region W3 (29 mm in this embodiment) obtained by adding the protruding length of the
上述した構成により、本実施例では、電極部106の鉛直方向下側の半分とこれに対向する対向する部材(下カバー82B、軸部110d)の間の間隙が5mm以上となっている。なお、5mmの間隔とは、電極部106と軸部110dの最寄りの間隔Bに相当する。つまり、電極部106と下カバー82Bの間隔は、電極部106と軸部110dの間隔以上である。また、最寄りの間隔Bは、電極部106を強化絶縁可能な空間距離4.0mmよりも大きい。そのため、カバー82内における放電の発生をより効果的に抑制できている。
With the above-described configuration, in this embodiment, the gap between the lower half of the electrode portion 106 in the vertical direction and the opposing members (the lower cover 82B and the
上述した構成の定着装置40を用いて30万枚のシートP(キヤノン株式会社製 CS−680 A4サイズ)に定着処理を行ったところ、給電不良が起こすことなく処理することができた。
したがって、本実施例によれば、ベルト100への給電が不安定となることを抑制できる。また、本実施例によれば、ベルト100への電力の供給効率が低下することを抑制できる。定着装置40の電力効率の低下を抑制できる。
When fixing processing was performed on 300,000 sheets P (CS-680 A4 size manufactured by Canon Inc.) using the fixing
Therefore, according to the present embodiment, it is possible to suppress the power feeding to the
次に、実施例2の定着装置40の構成について説明する。実施例1では、短手方向においてベルト100の領域W2よりも開口87の領域W4を広くすることで、摩耗粉が受け皿130に直接的に降り積もらせる構成にしている。一方、実施例2では、軸部110d上に摩耗粉を集め、軸部110dの回転によって摩耗粉を受け皿130に落としている。実施例2では、上述した構成によって、開口87の幅を実施例1よりも小さくしている。また、開口87の端部と軸部110dを近接して対向させることで、カバー82に生じる隙間をさらに狭くし、カバー82の内部への気化ワックスの侵入を効果的に抑制している。以下、図面を用いて実施例2の定着装置40の構成ついて詳細に説明する。なお、実施例2の定着装置40の構成は、摩耗粉の排出に関する構成以外は実施例1と同様である。そのため、同様の構成に関しては同様の符号を付してその詳細な説明を省略する。
Next, the configuration of the fixing
下カバー82Bは、上カバー部82Tと協働してベルト100の全周を覆うことで、気化したワックスから電極部106及び給電部材81を保護している。下カバー82Bは、ローラ110の回転を妨げないように軸部110dとは非接触に配置することが望ましい。また、下カバー82Bは、その内面に多少の摩耗粉が付着しても電極部106との間に放電を生じないようにその内面と電極部の間隔を十分に設けることが望ましい。本実施例では、電極部106と下カバー82Bの間は、どの位置においても5mm以上の間隔が設けられている。
The lower cover 82B covers the entire circumference of the
下カバー82Bの底部は、短手方向の中央側の位置が低くなるように、角度θ(本実施例では120°)が設けられている。また、下カバー82Bは、電極部106と芯金110aの軸部との間の領域である短手方向の中央の領域において開口87を備える。詳細には、下カバー82Bには、軸部110dと電極部106が最寄りの間隔で対向することを遮らないように開口87が設けられている。本実施例では、電極部106と給電部材81の間で生じた摩耗粉を開口87と軸部110dの隙間からカバー82の外部に排出している。
The bottom of the lower cover 82B is provided with an angle θ (120 ° in this embodiment) so that the position on the center side in the short side direction is lowered. Further, the lower cover 82B includes an opening 87 in a central region in the lateral direction that is a region between the electrode portion 106 and the shaft portion of the cored
具体的には、給電部材81と電極部106の間で発生した摩耗粉は、電極部106の表面につれ回って移動し、やがて重力によって図7の下方向に落下する。このとき、一部の摩耗粉は、軸部110d上に落下して、他の一部の摩耗粉は下カバー82Bの底部に落下する。下カバー82Bの底部に落下した摩耗粉は、底部に設けられた傾斜θによって、1mm以上の積層をする前に軸部110d上に滑り落ちる。このようにして軸部110d上に集められた摩耗粉は、軸部110dの回転によって、カバー82の外部に排出される。その後、排出された摩耗粉は受け皿130に落下する。このような構成により、本実施例ではカバー82内で摩耗粉が降り積もることが抑制されている。そのため、本実施例の定着装置40はカバー82内での放電の発生が抑制される。
Specifically, the abrasion powder generated between the
図8に示すように、短手方向(長手方向に直交して且つ水平な方向)における開口87の領域はW4である。領域W4は最大で下カバー82Bの両側版間の領域W5(本実施例では45mm)を取り得る。しかしながら、カバー82内への気化ワックスの侵入を抑制するため、領域W4は出来るだけ小さい幅であることが望ましい。例えば、領域W4は、短手方向におけるベルト100の領域W2より幅が狭いことが望ましく、短手方向における軸部110dの領域W1より幅が狭いことより望ましい。
As shown in FIG. 8, the region of the opening 87 in the short direction (the direction perpendicular to the longitudinal direction and horizontal) is W4. The region W4 can take a region W5 (45 mm in this embodiment) between the two side plates of the lower cover 82B at the maximum. However, in order to prevent the vaporized wax from entering the cover 82, it is desirable that the region W4 has a width as small as possible. For example, the region W4 is preferably narrower than the region W2 of the
そこで、本実施例では、下カバー82Bの底部に傾斜を設けて摩耗粉を開口87に案内する構成により、開口87の領域W4をベルト100の領域W2よりも小さく(狭く)している。さらに、下カバー82Bの底部の位置と角度θを適切に設計することにより、開口87の領域W4を軸部110dの領域W1よりも小さく(狭く)している。本実施例では開口87の領域W4は16mmである。さらに、本実施例では、短手方向において開口87の端部と軸部110dが近接するように配置している。詳細には、開口87の端部と軸部110dの距離が1mmとなるように配置している。したがって、カバー82に生じる隙間が少なく、カバー82内への気化ワックスの侵入を効果的に抑制できる。
Therefore, in this embodiment, the region W4 of the opening 87 is made smaller (narrower) than the region W2 of the
なお、図6に示すように、長手方向における開口87の幅はD2である。電極部106から落下する摩耗粉が確実に開口87を通過できるように、幅D2は、幅D1以上で且つ幅D3(本実施例では5.5mm)以下であることが望ましい。本実施例では幅D2を4mmとした。 In addition, as shown in FIG. 6, the width | variety of the opening 87 in a longitudinal direction is D2. It is desirable that the width D2 is not less than the width D1 and not more than the width D3 (5.5 mm in this embodiment) so that the wear powder falling from the electrode portion 106 can surely pass through the opening 87. In this embodiment, the width D2 is 4 mm.
本実施例では、ベルト100の領域W2に給電部材81の突出長さを足した領域W3(本実施例では29mm)をW4の幅として設定した。
In this embodiment, a region W3 (29 mm in this embodiment) obtained by adding the protruding length of the
上述した構成の定着装置40を用いて30万枚のシートP(キヤノン株式会社製 CS−680 A4サイズ)に定着処理を行ったところ、給電不良が起こすことなく処理することができた。
When fixing processing was performed on 300,000 sheets P (CS-680 A4 size manufactured by Canon Inc.) using the fixing
したがって、本実施例によれば、ベルト100への給電が不安定となることを抑制できる。また、本実施例によれば、ベルト100への電力の供給効率が低下することを抑制できる。定着装置40の電力効率の低下を抑制できる。また、本実施例では、開口87の短手方向の領域W4を狭くできる点において、実施例1よりも好ましい。しかしながら、下カバー82Bの底部の角度等によらずに、カバー82内での摩耗粉の積層をより確実に抑制できる点において実施例1の構成が好ましい。
Therefore, according to the present embodiment, it is possible to suppress the power feeding to the
(その他の実施例)
以上、本発明を適用することができる実施例について説明したが、各実施例で例示した寸法等の数値は一例であって、この数値に限定されるものではない。発明を適用できる範囲において、数値は適宜選択できる。また、発明を適用できる範囲において実施例に記載の構成を適宜変更してもよい。
(Other examples)
As mentioned above, although the Example which can apply this invention was described, the numerical values, such as a dimension illustrated by each Example, are examples, Comprising: It is not limited to this numerical value. As long as the invention can be applied, numerical values can be selected as appropriate. Moreover, you may change suitably the structure as described in an Example in the range which can apply invention.
保護部材121は、ベルト100の回転軸線方向から見たときの形状が真円状のものに限られない。例えば、楕円形状のものや、ベルト厚み方向外側への突出長さが周の一部分で異なるような凹凸状のものでも良い。
The shape of the protection member 121 is not limited to a perfect circle when viewed from the rotation axis direction of the
カバー82は、実施例1及び実施例2のように電極部106を覆い、軸部110dを覆わない構成のみには限られない。例えば、ニップ部N側から電極部106側へのトナーの移動を抑制するように、電極部と軸部を同一の枠内に囲む構成あってもよい。具体的には、下カバー82Bの側壁と受け皿130の側壁が繋がるように、締結部材等で固定してもよい。しかしながら、定着装置40のメンテナンス時にベルト100とローラ110のそれぞれを別々に取り外すことが容易な点において実施例1、実施例2の構成がより望ましい。また、保持機構116等でベルト100とローラ110の位置関係(加圧状態)を変化させた場合でも、各部材が干渉することなく電極部106を覆える点において、実施例1,実施例2の構成がより好ましい。
The cover 82 is not limited to the configuration that covers the electrode portion 106 and does not cover the
プリンタ1を例に説明した画像形成装置は、フルカラーの画像を形成する画像形成装置に限られず、モノクロの画像を形成する画像形成装置でもよい。また画像形成装置は、必要な機器、装備、筐体構造を加えて、複写機、FAX、及び、これらの機能を複数備えた複合機等、種々の用途で実施できる。 The image forming apparatus described using the printer 1 as an example is not limited to an image forming apparatus that forms a full-color image, and may be an image forming apparatus that forms a monochrome image. In addition, the image forming apparatus can be implemented in various applications such as a copying machine, a FAX, and a multifunction machine having a plurality of these functions in addition to necessary equipment, equipment, and housing structure.
40 定着装置
79 電源回路
81 給電部材
82 保護カバー
82T 上カバー部材(第1のカバー部)
82B 下カバー部材(第2のカバー部)
83 覆い部
84 隔壁部(隔壁)
100 定着ベルト(ベルト)
102 抵抗発熱層(発熱層)
105 電極層
106 電極部
110 加圧ローラ(駆動回転体)
111 フランジ(保持部材)
121 内側保護部材(突出部)
123 給電リング(リング状部材)
40
82B Lower cover member (second cover part)
83 Cover part 84 Partition part (partition wall)
100 Fusing belt (belt)
102 Resistance heating layer (heating layer)
105 Electrode layer 106
111 Flange (holding member)
121 Inner protection member (protrusion)
123 Power supply ring (ring-shaped member)
Claims (8)
シート上のトナー像をニップ部にて加熱する加熱回転体であって、前記給電部材からの給電により発熱する発熱層と、前記発熱層に給電すべく加熱回転体の幅方向の一端側の外周面において前記給電部材に摺動可能に接触してこれと電気的に接続する電極部と、を備えた加熱回転体と、
前記電極部よりも前記幅方向の中央側において前記加熱回転体に接触して前記加熱回転体との間に前記ニップ部を形成するニップ形成部材と、
前記ニップ部側の空間から前記電極部側の空間へのトナーの移動を抑制するように前記加熱回転体の前記幅方向の一端側を覆うカバー部材であって、前記幅方向に直交して且つ水平な方向において前記加熱回転体の長さが最大となる位置よりも鉛直方向下側では前記電極部との間に基礎絶縁可能な間隙が設けられたカバー部材と、を有することを特徴とする定着装置。 A power supply member electrically connected to the power source;
A heating rotator that heats a toner image on a sheet at a nip portion, and a heat generating layer that generates heat by supplying power from the power supply member, and an outer periphery on one end side in the width direction of the heating rotator to supply power to the heat generating layer A heating rotator comprising: an electrode portion that slidably contacts and electrically connects to the power supply member on a surface;
A nip forming member that contacts the heating rotator and forms the nip portion with the heating rotator on the center side in the width direction from the electrode part; and
A cover member that covers one end side of the heating rotating body in the width direction so as to suppress the movement of toner from the space on the nip portion side to the space on the electrode portion side, and is orthogonal to the width direction; And a cover member provided with a gap capable of basic insulation with the electrode portion below the position where the length of the heating rotator becomes maximum in the horizontal direction. Fixing device.
前記カバー部材は、前記位置よりも前記加熱回転体の鉛直方向の上側を非接触に覆う第1のカバー部と、前記位置よりも前記加熱回転体の鉛直方向の下側を非接触に覆う第2のカバー部であって前記電極部との間隔が前記電極部と前記軸部の最寄りの間隔よりも大きい第2のカバー部と、を備え、
前記第2のカバー部は、前記電極部と前記軸部が前記最寄りの間隔で対向する領域において開口を有することを特徴とする請求項1に記載の定着装置。 The nip forming member has a shaft portion facing the electrode portion from the lower side in the vertical direction, a diameter larger than the shaft portion, and the heating rotator on the center side in the width direction than the shaft portion. A nip forming part that contacts and forms the nip part with the heating rotator,
The cover member includes a first cover portion that covers the upper side in the vertical direction of the heating rotator in a non-contact manner from the position, and a first cover portion that covers the lower side in the vertical direction of the heating rotator in a non-contact manner from the position. A second cover part, the second cover part having a distance between the electrode part and the shaft part that is greater than the nearest distance between the electrode part and the electrode part,
The fixing device according to claim 1, wherein the second cover portion has an opening in a region where the electrode portion and the shaft portion face each other at the nearest distance.
前記開口は前記対向部よりも前記幅方向の一端側に位置することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の定着装置。 The cover member includes an opposing portion that is closest to the outer peripheral surface of the heating rotator on one end side in the width direction with respect to the nip portion and on the center side in the width direction with respect to the electrode portion,
The fixing device according to claim 2, wherein the opening is located on one end side in the width direction with respect to the facing portion.
前記幅方向の一端側において、前記ベルトの前記幅方向の一端に接触して前記ベルトの前記幅方向の移動を規制する規制部材を有し、
前記開口は前記規制部材よりも前記幅方向の中央側に位置することを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれか1項に記載の定着装置。 The heating rotator is an endless belt,
A regulating member for regulating movement of the belt in the width direction by contacting one end of the belt in the width direction on one end side in the width direction;
The fixing device according to claim 2, wherein the opening is located closer to a center side in the width direction than the regulating member.
前記開口は前記突出部よりも前記幅方向の一端側に位置することを特徴とする請求項2乃至請求項5のいずれか1項に記載の定着装置。 The heating rotator protrudes from the outer peripheral surface of the heating rotator more than the electrode portion so as to divide the outer peripheral surface of the heating rotator into a region on the nip portion side and a region on the electrode portion side in the width direction. With protrusions,
The fixing device according to claim 2, wherein the opening is located on one end side in the width direction with respect to the protruding portion.
前記開口は前記更なる突出部より前記幅方向の中央側に位置することを特徴とする請求項2乃至請求項6のいずれか1項に記載の定着装置。 The heating rotator has an outer peripheral surface of the heating rotator that is more than the electrode portion so as to divide the outer peripheral surface of the heating rotator into a region closer to the electrode portion and a region closer to the one end in the width direction. With a further protrusion protruding from the
7. The fixing device according to claim 2, wherein the opening is located on a center side in the width direction from the further protrusion. 8.
前記ニップ部側の空間から前記別の電極部側の空間へのトナーの移動を抑制するように前記加熱回転体の前記幅方向の他端側を覆う別のカバー部材であって、前記位置よりも鉛直方向下側では前記別の電極部との間に基礎絶縁可能な間隙が設けられた別のカバー部材と、を有することを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の定着装置。
The heating rotator includes another electrode portion that slidably contacts and electrically connects to another power supply member on the outer peripheral surface on the other end side in the width direction to supply power to the heat generating layer,
Another cover member that covers the other end side in the width direction of the heating rotator so as to suppress the movement of the toner from the space on the nip side to the space on the other electrode portion side, from the position 8. The apparatus according to claim 1, further comprising: another cover member provided with a gap capable of basic insulation with the other electrode portion on the lower side in the vertical direction. The fixing device described.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2015001780A JP2016126248A (en) | 2015-01-07 | 2015-01-07 | Fixing device |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2018105900A (en) * | 2016-12-22 | 2018-07-05 | キヤノン株式会社 | Fixing device |
-
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- 2015-01-07 JP JP2015001780A patent/JP2016126248A/en active Pending
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