JP2016106824A - 睡眠感判定方法及び睡眠感判定装置 - Google Patents

睡眠感判定方法及び睡眠感判定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】睡眠感を客観的に定量化する技術を提供する。【解決手段】睡眠時の被験者の脳波における、δ波のパワー、θ波の成分割合及びα波の成分割合を示す脳波分析情報を取得し、その取得された脳波分析情報により示されるδ波のパワー、θ波の成分割合及びα波の成分割合に基づいて、被験者の睡眠感を判定する、ことを含む。【選択図】図1

Description

本発明は、脳波の分析技術に関する。
意識障害や脳疾患等の診断のために、ポリソムノグラフィ(PSG)を用いて睡眠時の脳波検査が行われる。この検査では、複数の電極が頭部に貼付されると共に、心臓の活動や呼吸等の測定ための電極も体中に貼付される。このような脳波検査は、大掛かりな装置が必要となるため、専門の医療機関でしか実施できない。一方で、健常者が健康な生活をおくるためにも、睡眠状態の良し悪しは大変重要であるため、下記特許文献1及び2では、簡易に眠りの状態を観測できる手法が提案されている。
特許文献1には、脳波を周波数分析してδ波とθ波の各周波数成分を抽出し、δ波及びθ波の含有量に基づいて、所定の時間ブロックごとに睡眠状態を判定する睡眠計が記載されている。
特許文献2には、脳波を周波数分析してδ波、α波、σ波、β波の各周波数成分を抽出し、δ波、α波、σ波、β波の各周波数成分の含有量及び含有率に基づいて、所定の時間ブロックごとに睡眠状態を判定する睡眠計が記載されている。
特開2007−105383号公報 特開2009−112402号公報
上述の特許文献1及び2は、十分な眠りを得るためには、NonREM睡眠の深い段階の睡眠を一定時間確保することが必要との医学的知見に基づいて、睡眠状態として眠りの深さ(睡眠深度)に着目している。そして、睡眠深度の時間的推移が計測される。このように、脳波自体や睡眠深度を計測することで、睡眠の状態が医学的に分析されている。
しかしながら、睡眠深度や脳波自体の時間的推移と起床時に人が感じる眠りの良し悪しとの関連性については、未だ検証されていない。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、睡眠感を客観的に定量化する技術を提供する。本明細書において睡眠感とは、起床時に人が睡眠に関し感じる心持(気分、心地等と同意)の良し悪しを意味し、例えば、「休養取得感」、「すっきり感」、「疲労回復感」、「睡眠の質(QOS)」等の良し悪しである。
本発明の各態様では、上述した課題を解決するために、それぞれ以下の構成を採用する。
第一の態様は、睡眠感判定方法に関する。第一の態様に係る睡眠感判定方法は、睡眠時の被験者の脳波における、δ波のパワー、θ波の成分割合及びα波の成分割合を示す脳波分析情報を取得し、前記取得された脳波分析情報により示されるδ波のパワー、θ波の成分割合及びα波の成分割合に基づいて、前記被験者の睡眠感を判定する、ことを含む。
第二の態様は、睡眠感判定装置に関する。第二の態様に係る睡眠感判定装置は、睡眠時の被験者の脳波における、δ波のパワー、θ波の成分割合及びα波の成分割合を示す脳波分析情報を取得する情報取得手段と、前記取得された脳波分析情報により示されるδ波のパワー、θ波の成分割合及びα波の成分割合に基づいて、前記被験者の睡眠感を示す睡眠感情報を生成する生成手段と、前記睡眠感情報を出力する出力処理手段と、を備える。
なお、本発明の別態様としては、上記第一態様に係る睡眠感判定方法をコンピュータに実行させるプログラムであってもよいし、このようなプログラムを記録したコンピュータが読み取り可能な記録媒体であってもよい。この記録媒体は、非一時的な有形の媒体を含む。
上記各態様によれば、睡眠感を客観的に定量化する技術を提供することができる。
第一実施形態における睡眠感判定方法を示すフローチャートである。 サンプル提供者による睡眠感の評価方法の一例を示す図である。 第一実施形態における睡眠感判定装置のハードウェア構成例を概念的に示す図である。 第一実施形態における判定装置の処理構成例を概念的に示す図である。 第二実施形態における睡眠感判定方法を示すフローチャートである。 3つの各条件での睡眠に関する睡眠感の評価結果を示すグラフである。 δ波のパワーの時間推移を示すグラフである。 δ波のパワーの時間推移を示すグラフである。 θ波のパワーの時間推移を示すグラフである。 α波のパワーの時間推移を示すグラフである。 β波のパワーの時間推移を示すグラフである。 各サンプル提供者における睡眠初期(95分間)のδ波のパワーと睡眠感との関係を示すグラフである。 重回帰分析の一部の結果を示す図である 重回帰分析の一部の結果を示す図である 回帰式により得られるQOS予測値とQOS実測値との関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下に挙げる各実施形態はそれぞれ例示であり、本発明は以下の各実施形態の構成に限定されない。
[第一実施形態]
〔睡眠感判定方法〕
図1は、第一実施形態における睡眠感判定方法を示すフローチャートである。第一実施形態における睡眠感判定方法は、後述する睡眠感判定装置のようなコンピュータにより実行される。第一実施形態における睡眠感判定方法は、工程(S11)、工程(S12)、工程(S13)及び工程(S14)を含む。
工程(S11)において、コンピュータは、睡眠時の被験者の脳波データを取得する。コンピュータは、脳波計により計測された脳波データをその脳波計との間の通信により取得することができる。また、コンピュータは、可搬型記録媒体を介して脳波データを取得することもできる。当該コンピュータ自体が脳波計として脳波データを計測してもよい。脳波データの計測方法については、一般的な脳波計により行われる方法でよいため、ここでは説明を省略する。
脳波データは、所定睡眠時間の脳波の時間波形がデジタル化された時間領域のデータである。コンピュータは、取得された脳波データの中から所定睡眠時間ぶんの脳波データを切り出してもよい。所定睡眠時間は、入眠から起床までの全時間でも、その全時間内の部分時間でもよい。本発明者らは、この所定睡眠時間に関して、睡眠初期の所定睡眠時間の脳波データでも睡眠感判定を行うことができることを見出した。これにより、入眠から起床までの全時間を用いる場合と比較して、短時間で睡眠感の判定を行うことができる。例えば、入眠から95分間の脳波データが利用される。但し、睡眠初期の所定睡眠時間は、その「入眠から95分間」に制限されず、その前後30分間程度、好ましくは10分間程度の時間幅は許容される(入眠から95±30分、好ましくは入眠から95±10分までの間)。また、睡眠初期の所定睡眠時間の開始時点についても、入眠直後から10分程度の時間幅は許容される。睡眠初期の所定睡眠時間の詳細については実施例の項において説明する。なお、「入眠」は通常β波の成分割合が一定値以下となった時点で判断される。例えば、β波の成分割合が10%以下となったことにより「入眠」と判断される。但し、「入眠」状態の判断手法には他の手法が利用されてもよい。
工程(S12)において、コンピュータは、(S11)で取得された脳波データに対して周波数分析を行う。コンピュータは、時間領域の脳波データを周波数領域のデータに変換する。この変換には、例えば、高速フーリエ変換(FFT)が用いられる。その変換によりパワースペクトルが得られる。コンピュータは、得られたパワースペクトルから、δ波、θ波、α波及びβ波の各周波数帯域についてパワーを積分により算出する。δ波、θ波、α波及びβ波の各周波数帯域の情報については周知の情報が利用されればよく、例えば、δ波の周波数帯域は4Hz以下、θ波の周波数帯域は4Hzから8Hz、α波の周波数帯域は8Hzから13Hz、β波の周波数帯域は14Hz以上に設定される。
工程(S13)において、コンピュータは、(S12)で得られたδ波、θ波、α波及びβ波の各周波数帯域のパワーに基づいて、δ波のパワー、θ波の成分割合及びα波の成分割合を脳波分析情報として取得する。θ波の成分割合及びα波の成分割合は、θ波及びα波の各パワーをδ波、θ波、α波及びβ波の合計パワーでそれぞれ除算することにより算出される。本発明において脳波の「パワー」とは、それぞれの周波数の信号がどれだけ強く出現しているかを意味する数値である。例えば、脳波の「パワー」は、各周波数帯域の脳波信号の単位時間当たりの平均強度を2乗した値で示され、その単位時間は30秒に設定される。
工程(S14)において、コンピュータは、(S13)で取得された脳波分析情報により示されるδ波のパワー、θ波の成分割合及びα波の成分割合に基づいて、被験者の睡眠感を判定する。(S14)で判定される睡眠感は、(S11)で取得された脳波データを計測する際の睡眠によるものとは限らず、被験者が普段の睡眠に関して感じると推測される睡眠感である。ここでの普段の睡眠とは、日常生活において平均的にとられる睡眠を意味する。例えば、コンピュータは、次のようにして睡眠感を判定することができる。
コンピュータは、複数人の脳波サンプルにおける、δ波のパワー、θ波の成分割合及びα波の成分割合をそれぞれ説明変数とし、起床時にサンプル提供者により評価された睡眠感スコアを目的変数とする重回帰分析により取得された回帰式(回帰方程式)を予め保持する。睡眠感スコアは、起床時に人が睡眠に関し感じる心持の良し悪しの程度を定量化した値である。コンピュータは、その回帰式に、(S13)で取得されたδ波のパワー、θ波の成分割合及びα波の成分割合を適用することで、被験者の睡眠感スコアを算出する。
図2は、サンプル提供者による睡眠感の評価方法の一例を示す図である。例えば、起床時の各サンプル提供者に、図2に示される内容を提示し、各サンプル提供者に睡眠感について評価させる。図2で示される評価方法は、VAS(Visual Analog Scale)と呼ばれる評価法である。10cmの直線上の位置により程度が示される。例えば、図2に示される5つの評価項目の中の「睡眠の質(QOS)」の評価値が睡眠感スコアに利用される。「休養取得感(Rest)」や「スッキリ感(Refresh)」の評価値が睡眠感スコアに利用されてもよい。また、全ての評価項目の合計値や平均値が睡眠感スコアに利用されてもよい。但し、サンプル提供者による睡眠感の評価方法は、図2に示される方法に制限されず、起床時にサンプル提供者が睡眠に関し感じる心持の良し悪しの程度を評価できるものであれば、他の評価方法や他の評価項目が利用されてもよい。また、睡眠感スコアの値域や粒度(刻み幅)等も制限されない。
上記脳波サンプルは、属性(年齢層や性別)の異なる複数人のサンプル提供者から得られた所定睡眠時間分の脳波データ群である。この所定睡眠時間は、(S11)で取得される被験者の脳波データに関する時間長と同じに設定されることが望ましい。上記脳波サンプルは、被験者となり得る人の属性(年齢層や性別)と同じ複数人のサンプル提供者から得られた脳波データ群であってもよい。この場合には、脳波の当該属性による個人差を軽減することができるため、コンピュータは、回帰式を用いず、次のようにして睡眠感を判定することもできる。
コンピュータは、複数人の各脳波サンプルからそれぞれ得られるδ波のパワー、θ波の成分割合及びα波の成分割合が睡眠感スコアの類似度に基づいてグルーピングされて得られる各グループ情報を予め保持する。そのグルーピングは、δ波のパワー、θ波の成分割合及びα波の成分割合の各々について行われる。コンピュータは、被験者のδ波のパワー、θ波の成分割合及びα波の成分割合と、各グループとの距離を計算し、最も近いグループに対応する睡眠感スコアをその被験者の睡眠感スコアとして決定する。
本発明者らの検証により、δ波のパワーと睡眠感との間及びθ波の成分割合と睡眠感との間にはそれぞれ正の相関があり、α波の成分割合と睡眠感との間には負の相関があることが見出されている。よって、同一被験者で異なる日に取られた各脳波データについてそれぞれ取得された脳波分析情報を比較することで、睡眠感が向上したか否かを判定することができる。睡眠感の向上とは、睡眠感が良くなる方向に変わったことを意味し、睡眠感の低下とは、睡眠感が悪くなる方向に変わったことを意味する。具体的には、δ波のパワー及びθ波の成分割合が増加しており、α波の成分割合が低下している場合には、睡眠感が向上したと判定することができる。逆に、δ波のパワー及びθ波の成分割合が低下しており、α波の成分割合が増加している場合には、睡眠感が低下したと判定することができる。このように同一被験者について睡眠感が向上したか否かの判定自体の主体は、コンピュータであってもよいし、人であってもよい。
コンピュータは、(S14)での判定結果として、睡眠感スコアを出力することができる。コンピュータは、睡眠感スコアと睡眠感情報との対応表を予め保持しておき、睡眠感スコアに対応する睡眠感情報を出力することもできる。睡眠感情報は、例えば、「非常に良好」、「良好」、「まあまあ良好」、「すこし悪い」、「悪い」、「非常に悪い」といった文字列情報やそれらに対応する図柄である。
〔睡眠感判定装置(判定装置)〕
図3は、第一実施形態における睡眠感判定装置10のハードウェア構成例を概念的に示す図である。以降、睡眠感判定装置10は、判定装置10と略称される場合もある。第一実施形態における判定装置10は、いわゆるコンピュータであり、CPU(Central Processing Unit)1、メモリ2、入出力インタフェース(I/F)3、通信ユニット4等を有する。メモリ2は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、ハードディスク、可搬型記録媒体等である。通信ユニット4は、他のコンピュータとの通信網を介した通信や、他の機器との信号のやりとり等を行う。通信ユニット4には、可搬型記録媒体等も接続され得る。
入出力I/F3は、出力装置5、入力装置6等と接続可能である。出力装置5は、LCD(Liquid Crystal Display)やCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ、又は電子ペーパーのような表示装置、プリンタ等である。入力装置6は、キーボード、マウス等のようなユーザ操作の入力を受け付ける装置である。但し、出力装置5及び入力装置6が一体化されたタッチパネルを判定装置10は有してもよい。
判定装置10は、脳波計としても動作する場合には、頭部に貼付する電極及びその電極から送られる信号を処理する回路も更に有する。この場合、電極が微弱電圧の時間変化を示す脳波信号を取得し、当該回路がその脳波信号を増幅、アナログデジタル変換等を行うことで、脳波データが計測される。判定装置10は、図示されていないハードウェア要素を含んでもよく、判定装置10のハードウェア構成は制限されない。
図4は、第一実施形態における判定装置10の処理構成例を概念的に示す図である。第一実施形態における判定装置10は、情報取得部11、生成部12、出力処理部13等を有する。これら各処理部は、例えば、CPU1によりメモリ2に格納されるプログラムが実行されることにより実現される。また、当該プログラムは、例えば、CD(Compact Disc)、メモリカード等のような可搬型記録媒体やネットワーク上の他のコンピュータから入出力I/F3又は通信ユニット4を介してインストールされ、メモリ3に格納されてもよい。
情報取得部11は、上述の(S11)、(S12)及び(S13)を実行する。情報取得部11は、入出力I/F3又は通信ユニット4に脳波計が接続されている場合には、その脳波計から被験者の脳波データを取得することができる。また、情報取得部11は、可搬型記録媒体、他のコンピュータ等から通信ユニット4を経由して当該脳波データを取得することもできる。また、情報取得部11は、判定装置10が脳波計として動作する場合には、上述の信号処理回路により計測された脳波データを取得する。
生成部12は、上述の(S14)を実行し、判定結果としての睡眠感情報を生成する。生成部12により生成される睡眠感情報は、上述の睡眠感スコアであってもよいし、上述の文字列情報(「非常に良好」等)やそれらに対応する図柄であってもよいし、それらの組み合わせであってもよい。
出力処理部13は、生成部12により生成された睡眠感情報を出力する。出力処理部13は、睡眠感情報を出力装置5に出力させる。また、出力処理部13は、当該睡眠感情報を可搬型記録媒体や他のコンピュータに通信ユニット4を経由して送ることもできる。
〔第一実施形態における作用及び効果〕
上述のように第一実施形態では、睡眠時の被験者の脳波データに対して周波数分析が行われることにより、被験者に関して、δ波、θ波、α波及びβ波の各周波数帯域のパワーがそれぞれ算出される。そして、δ波、θ波、α波及びβ波のパワー情報に基づいて、δ波のパワー、θ波の成分割合及びα波の成分割合を示す脳波分析情報が取得される。第一実施形態では、その脳波分析情報に基づいて、睡眠に関し被験者が感じると推測される睡眠感が判定される。
このように、第一実施形態によれば、睡眠時の被験者の脳波データにより被験者の睡眠感を判定することができる。この判定結果は、例えば、快適な睡眠がとれるように提供される製品の評価に用いることができ、自分が睡眠感を得るために満足する製品を選択するのに役立てることができる。また、ヘルスケア商品や寝具、夜用の生理用品等のような様々な製品の開発時の評価に上記判定結果を用いることができる。
また、上述したように、本発明者らにより、入眠から起床までの時間ではなく、睡眠初期の所定睡眠時間のみの脳波データでも同様に被験者の睡眠感を判定可能であることが検証されている。従って、第一実施形態によれば、短時間で睡眠感の判定を行うことができる。これにより、脳波データを取るのに、睡眠初期の所定睡眠時間経過後に被験者を目覚めさせることもできる。この場合に、被験者が感じる睡眠感は、睡眠時間が短い点や環境の違い等から、普段の睡眠(日常生活における睡眠)から目覚めた時の睡眠感とは相違する。しかしながら、第一実施形態によれば、このような睡眠感の判定のための短時間の睡眠後であっても、普段の睡眠に関し被験者が感じるであろう睡眠感を推測することができる。更に、被験者は、脳波データを取るために、電極を付けた状態で一晩中過ごす必要がないため、睡眠感の判定に伴う被験者の負担を軽減させることもできる。
本発明者らは、検証を繰り返すことで、睡眠時に出現される代表的な脳波として知られているδ波、θ波、α波及びβ波に関する情報の中から、睡眠感スコアを高精度に説明し得る因子として、δ波のパワー、θ波の成分割合及びα波の成分割合を導き出した。睡眠感スコアを説明し得る因子の導出過程については実施例の項において詳述する。
[第二実施形態]
第二実施形態では、睡眠感スコアを説明し得る因子として年齢情報が更に用いられる。以下、第二実施形態における睡眠感判定装置10及び睡眠感判定方法について、第一実施形態と異なる内容を中心説明する。以下の説明では、第一実施形態と同様の内容については適宜省略する。
〔睡眠感判定方法〕
図5は、第二実施形態における睡眠感判定方法を示すフローチャートである。第二実施形態における睡眠感判定方法は、判定装置10のようなコンピュータにより実行される。第二実施形態における睡眠感判定方法は、工程(S51)から工程(S55)を含む。工程(S52)、工程(S53)及び工程(S54)は、図1に示される工程(S11)、工程(S12)及び工程(S13)と同様である。
工程(S51)において、コンピュータは、被験者の年齢を示す年齢情報を取得する。コンピュータは、表示装置に年齢の入力のためのGUI(Graphical User Interface)画面を表示させ、そのGUI画面に対するユーザの入力操作を検出することで当該年齢情報を取得することができる。また、コンピュータは、ユーザのログイン情報から年齢情報を取得してもよいし、ユーザの顔画像を撮像し、その顔画像に対する画像認識により年齢を推定することもできる。
工程(S55)において、コンピュータは、(S51)で取得された年齢情報、及び、(S54)で取得された脳波分析情報(δ波のパワー、θ波の成分割合及びα波の成分割合)に基づいて、被験者の睡眠感を判定する。例えば、コンピュータは、次のようにして睡眠感を判定することができる。
コンピュータは、複数人の脳波サンプルにおける、δ波のパワーとサンプル提供者の年齢との乗積、θ波の成分割合及びα波の成分割合をそれぞれ説明変数とし、起床時にサンプル提供者により評価された睡眠感スコアを目的変数とする重回帰分析により取得された回帰式(回帰方程式)を予め保持する。コンピュータは、その回帰式に、δ波のパワーと被験者の年齢との乗積、θ波の成分割合及びα波の成分割合を適用することで、被験者の睡眠感スコアを算出する。
本発明者らの検証により、個人内では、δ波のパワーと睡眠感との間に正の相関があることが見出される一方で、δ波のパワーと睡眠感との関係性及びδ波のパワーの大きさについては個人差が大きいことが見出されている(図9参照)。また、脳波のパワーの大きさは、年齢の影響を受けることが知られている。そこで、本発明者は、このような知見から、δ波のパワーの大きさの年齢による個人差を低減させるために、δ波のパワーと年齢との乗積を睡眠感スコアを説明する因子(説明変数)として用いることを見出し、その新たな因子により、睡眠感スコアを高精度に推測することができることを検証した。
脳波サンプルについては上述したとおりである。但し、サンプル提供者の年齢層毎にグルーピングされた脳波サンプルを用いることで、コンピュータは、次のようにして睡眠感を判定することもできる。例えば、コンピュータは、年齢層毎の脳波サンプルに関する情報に対する重回帰分析により得られた年齢層毎の回帰式を予め保持する。これにより、脳波の年齢による個人差を低減することができるため、この回帰式は、第一実施形態と同様に、δ波のパワー、θ波の成分割合及びα波の成分割合をそれぞれ説明変数とし、睡眠感スコアを目的変数とすることができる。コンピュータは、(S51)で取得された年齢情報に対応する回帰式を選択し、その回帰式に、被験者におけるδ波のパワー、θ波の成分割合及びα波の成分割を適用することで、睡眠感スコアを算出する。
また、コンピュータは、δ波のパワー、θ波の成分割合及びα波の成分割合がサンプル提供者の年齢及び睡眠感スコアの類似度に基づいてグルーピングされて得られる各グループ情報を用いてもよい。この場合には、コンピュータは、(S51)で取得された年齢情報により、まず、被験者と同年齢層のグループを選択し、その選択された各グループと、被験者のδ波のパワー、θ波の成分割合及びα波の成分割合との距離を計算し、最も近いグループに対応する睡眠感スコアをその被験者の睡眠感スコアとして決定する。
また、本発明者らにより見出されている、δ波のパワーと年齢との乗積と、睡眠感との間にも正の相関を更に用いることで、被験者の睡眠感を判定することもできる。具体的には、δ波のパワーと年齢との乗積が増加している場合には、睡眠感が向上したと判定することができ、δ波のパワーと年齢との乗積が低下している場合には、睡眠感が低下したと判定することができる
各工程の実行順は、図5に示される順序に限定されない。(S51)は、(S52)、(S53)及び(S54)と並列に実行されてもよいし、(S54)の後に実行されてもよい。
〔睡眠感判定装置(判定装置)〕
第二実施形態における判定装置10のハードウェア構成及び処理構成は、第一実施形態と同様である(図3及び図4参照)。但し、下記の各処理部の処理内容が第一実施形態と異なる。
情報取得部11は、上述の(S51)、(S52)、(S53)及び(S54)を実行する。情報取得部11は、出力装置5に年齢の入力のためのGUI画面を表示させ、そのGUI画面に対する入力装置6を用いたユーザの入力操作を検出することで当該年齢情報を取得することができる。また、情報取得部11は、ユーザのログイン情報から年齢情報を取得してもよいし、ユーザの顔画像を撮像し、その顔画像に対する画像認識により年齢を推定することもできる。(S52)、(S53)及び(S54)に関する処理内容については、第一実施形態と同様である。
生成部12は、上述の(S55)を実行し、判定結果としての睡眠感情報を生成する。生成部12により生成される睡眠感情報については第一実施形態と同様である。
〔第二実施形態における作用及び効果〕
上述のように第二実施形態では、被験者の年齢を更に加味して、睡眠感が判定される。例えば、δ波のパワーと年齢との乗積を一因子として用いることで、睡眠感が判定される。脳波のパワーは年齢による個人差があるため、被験者の年齢を更に加味することで、より高精度に睡眠感を判定することが出来る。
[変形例]
上述の各実施形態では、判定装置10が、時間領域の脳波データの取得(図1の(S11)及び図5の(S52))及び脳波データに対する周波数分析(図1の(S12)及び図5の(S53))を実行する。しかしながら、それらは、判定装置10以外の他の装置により実行されてもよい。この場合、判定装置10は、睡眠感を判定するために、脳波分析情報を取得することから開始すればよい。この場合、上述の各実施形態における睡眠感判定方法は、(S11)及び(S12)、(S52)及び(S53)を含まなくてもよい。
以下に実施例を挙げ、上述の各実施形態を更に詳細に説明する。上述の各実施形態の内容は、以下の内容に限定されない。
後頸部及び眼周囲に対して就寝前に蒸気温熱を適用することの睡眠に及ぼす影響が次のようにして調査された。サンプル提供者には、睡眠に関する疾患におかされていない健常者で睡眠の質が低いと感じている9名が選ばれた。そして、以下に示す3つの各条件での睡眠時の脳波が、簡易型脳波計により各サンプル提供者に関して測定された。
後頸部温熱後の睡眠:就寝前30分間、花王株式会社の「めぐりズム(登録商標)」の「蒸気でGood-Night」の無香料を用いる。
眼周囲温熱後の睡眠:就寝前30分間、花王株式会社の「めぐりズム(登録商標)」の「蒸気でホットアイマスク」の無香料を用いる。
対照条件(コントロール条件)の睡眠:蒸気温熱を適用しない。
5から6時間の睡眠後、起床時に、各サンプル提供者に対して、図2に示される評価シート(VAS)を用いた睡眠感評価が行われた。本実施例では、「睡眠の質(QOS)」の評価項目が睡眠感スコアとして採用された。
図6は、3つの各条件での睡眠に関する睡眠感の評価結果を示すグラフである。図6の横軸は、図2に示される5つの評価項目を示し、縦軸は、各評価項目におけるVASの平均値(ミリメートル(mm))を示す。また、棒グラフのエラーバーは、VASの標準偏差を示す。図6の母集団は、上述の9名のサンプル提供者に関する計55回分の睡眠である。凡例で示される「Control」は対照条件の睡眠を示し、「Eye Warming」は眼周囲温熱後の睡眠を示し、「Neck Warming」は後頸部温熱後の睡眠を示す。図6の結果が示すとおり、就寝前に蒸気温熱を適用することにより、何も適用しない場合に比べて、良好な睡眠感が得られることが明らかにされた。
更に、上述の9名のサンプル提供者の55個の脳波データが脳波サンプルとして用いられ、その脳波サンプルに対する周波数分析により、δ波、θ波、α波及びβ波の各パワーが得られた。
図7は、9名のサンプル提供者の内、代表的な1名の1晩の睡眠におけるδ波のパワーの時間推移を示すグラフである。図7において横軸は時間を示していて、30秒を1エポックとし、入眠からのエポック数をINDEXで表している。また、縦軸はδ波のパワーを示す。本発明者らは、当該55個の脳波データ(脳波サンプル)について、自己相関関数を用いた解析により、δ波のパワーの周期性はおよそ95分間の周期構造であると考えた。そして、本発明者らは、入眠から95分間、即ち、睡眠初期95分間の脳波データのみでも睡眠感を予測することができるという新たな着想を得て解析を行った結果、睡眠初期95分間の脳波データだとより睡眠感と相関の高い結果が得られることが判明した。
更に、上述のように脳波サンプルから取得された各波のパワーデータに関し、95分間隔で初期、中期、後期と睡眠期間を分割し、各期間の脳波のパワー値が集計された。
図8Aは、δ波のパワーの時間推移を示すグラフである。
図8Bは、θ波のパワーの時間推移を示すグラフである。
図8Cは、α波のパワーの時間推移を示すグラフである。
図8Dは、β波のパワーの時間推移を示すグラフである。
これら各図において、縦軸は各周波数帯のパワーの積算値を示し、横軸は初期、中期及び後期の各睡眠期間を示す。凡例の意味は、図6と同様である。
結果、睡眠初期のδ波のパワーにおいて、蒸気温熱を適用したことによる効果が顕著に現れる(図8A参照)。これにより、蒸気温熱を適用することで、適用しない場合に比べて、より深い睡眠が得られることが明らかにされた。更に、図8Aに示される結果から、睡眠初期のδ波のパワーと睡眠感との間の相関が高いと推測されるため、各サンプル提供者の脳波データから得られた睡眠初期(95分間)のδ波のパワーと睡眠感の評価結果との関係が調査された。
図9は、各サンプル提供者における睡眠初期(95分間)のδ波のパワーと睡眠感との関係を示すグラフである。図9において、横軸は、睡眠初期のδ波のパワーを示し、縦軸は、図2に示される評価項目の中の1つのQOSのVAS値を示す。図9から、個人内では、睡眠初期のδ波のパワーとQOSのVAS値との間に正の相関があることが明らかにされ、かつ、それらの関係では個人差が大きいことが確認された。この個人差が年齢の影響を受けている可能性が高いため、上述したように、δ波のパワーと年齢との乗積を睡眠感を説明する因子(説明変数)として用いるとの新たな着想が得られた。
これら検証に基づいて、当該55個の睡眠初期の95分間の脳波サンプルから得られたδ波、θ波、α波及びβ波の各パワー(10μV)、睡眠感スコア(QOSのVAS値)及び年齢を用いて、重回帰分析が行われた。この重回帰分析では、睡眠感スコアを説明する説明変数として様々なバリエーションが試行された。δ波については、パワー、成分割合、パワーと年齢との乗積、そのパワーとθ波のパワーとの和、及び、そのパワーとα波のパワーとの和がそれぞれ説明変数のバリエーションとして利用された。θ波、α波及びβ波については、パワーと成分割合とが説明変数のバリエーションとして利用された。更に、年齢又は年齢分の1を1つの説明変数とする重回帰分析も行われた。
図10A及び図10Bは、重回帰分析の一部の結果を示す図である。図10A及び図10Bには、説明変数のバリエーションが異なる12回の重回帰分析の結果が示されている。「δ(P)」のように「(P)」が付された因子は、各波のパワーを示す。「δ(%)」のように「(%)」が付された因子は、各波の成分割合を示す。年齢は、「Age」で示される。重回帰分析の結果として、各説明変数に関するP値、重相関係数R及び自由度修正済み決定係数(補正R)が示されている。図10A及び図10Bでは、番号12の重回帰分析により得られる回帰モデル(回帰式)の精度が最も高いことが示されている。即ち、次の回帰式により高精度に睡眠感スコアを推定することができる。
睡眠感スコア(QOSのVAS値)=A×δ(P)×Age+B×θ(%)+C×α(%)+Q
A=19.76、B=4.31、C=−7.00、Q=24.58
図11は、回帰式により得られるQOS予測値とQOS実測値との関係を示すグラフである。QOS実測値とは、実際の評価で各サンプル提供者から得られたQOSのVAS値を示す。重相関係数及び自由度修正済み決定係数のみならず、図11のグラフからも明らかなように、上記回帰式によれば、高精度に睡眠感スコア(QOSのVAS値)が推測できることが検証された。また、図10Bに示される番号11の重回帰分析の結果によれば、δ波のパワー及び年齢との乗積ではなく、δ波のパワーを説明変数として用いる回帰式でも、高い精度で睡眠感スコアが推定できることが明らかにされている。
本発明では、就寝から起床までの全睡眠期間の脳波データを利用することができるが、データの正確性の点から、上述の実施例のように睡眠初期の95分の脳波データを利用することが好ましい。また、上述の実施例では、「睡眠の質(QOS)」の評価項目が睡眠感スコアとして採用されたが、図2に示される他の評価項目のいずれか1つ、及び、複数の評価項目の合算値や平均値が睡眠感スコアとして採用された場合も同様の結論が導き出される。
上記の各実施形態及び各変形例の一部又は全部は、次のようにも特定され得る。但し、上述の各実施形態及び各変形例が以下の記載に制限されるものではない。
<1> 睡眠時の被験者の脳波における、δ波のパワー、θ波の成分割合及びα波の成分割合を示す脳波分析情報を取得し、
前記取得された脳波分析情報により示されるδ波のパワー、θ波の成分割合及びα波の成分割合に基づいて、前記被験者の睡眠感を判定する、
ことを含む睡眠感判定方法。
<2> 前記脳波分析情報は、入眠から95±30分までの間に取得されたものである、
<1>に記載の睡眠感判定方法。
<3> 前記睡眠感の判定は、複数人の脳波サンプルにおける、δ波のパワー、θ波の成分割合及びα波の成分割合をそれぞれ説明変数とし、起床時にサンプル提供者により評価された睡眠感スコアを目的変数とする重回帰分析により取得された回帰式に、前記δ波のパワー、θ波の成分割合及びα波の成分割合を適用することで、前記被験者の睡眠感スコアを算出する、
<1>又は<2>に記載の睡眠感判定方法。
<4> 前記被験者の年齢を示す年齢情報を取得する、
ことを更に含み、
前記睡眠感の判定は、前記取得された年齢情報を更に用いて、前記被験者の睡眠感を判定する、
<1>から<3>のいずれか1つに記載の睡眠感判定方法。
<5> 前記睡眠感の判定は、複数人の脳波サンプルにおける、δ波のパワーとサンプル提供者の年齢との乗積、θ波の成分割合及びα波の成分割合をそれぞれ説明変数とし、起床時にサンプル提供者により評価された睡眠感スコアを目的変数とする重回帰分析により取得された回帰式に、前記δ波のパワーと前記被験者の年齢との乗積、θ波の成分割合及びα波の成分割合を適用することで、前記被験者の睡眠感スコアを算出する、
<4>に記載の睡眠感判定方法。
<6> 前記取得される脳波分析情報は、前記被験者の睡眠初期の所定睡眠時間の脳波データに対する周波数分析により得られた情報であり、
前記判定される睡眠感は、前記被験者が普段の睡眠に関して感じると推測される睡眠感である、
<1>から<5>のいずれか1つに記載の睡眠感判定方法。
<7> 所定睡眠時間の被験者の脳波データを取得し、
前記取得された脳波データに対して周波数分析を適用する、
ことを更に含み、
前記脳波分析情報の取得は、前記所定睡眠時間のδ波のパワー、並びに、前記所定睡眠時間におけるδ波、θ波、α波及びβ波の合計パワーに対するθ波及びα波の各パワーの割合をθ波及びα波の各成分割合として算出する、
<1>から<6>のいずれか1つに記載の睡眠感判定方法。
<8> 睡眠時の被験者の脳波における、δ波のパワー、θ波の成分割合及びα波の成分割合を示す脳波分析情報を取得する情報取得手段と、
前記取得された脳波分析情報により示されるδ波のパワー、θ波の成分割合及びα波の成分割合に基づいて、前記被験者の睡眠感を示す睡眠感情報を生成する生成手段と、
前記睡眠感情報を出力する出力処理手段と、
を備える睡眠感判定装置。
<9> 前記脳波分析情報は、入眠から95±30分までの間に取得されたものである、
<8>に記載の睡眠感判定装置。
<10> 前記生成手段は、複数人の脳波サンプルにおける、δ波のパワー、θ波の成分割合及びα波の成分割合をそれぞれ説明変数とし、起床時にサンプル提供者により評価された睡眠感スコアを目的変数とする重回帰分析により取得された回帰式に、前記δ波のパワー、θ波の成分割合及びα波の成分割合を適用することで、前記被験者の睡眠感スコアを算出する、
<8>又は<9>に記載の睡眠感判定装置。
<11> 前記情報取得手段は、前記被験者の年齢を示す年齢情報を更に取得し、
前記生成手段は、前記取得された年齢情報を更に用いて、前記被験者の睡眠感を判定する、
<8>から<10>のいずれか1つに記載の睡眠感判定装置。
<12> 前記生成手段は、複数人の脳波サンプルにおける、δ波のパワーとサンプル提供者の年齢との乗積、θ波の成分割合及びα波の成分割合をそれぞれ説明変数とし、脳波取得時にサンプル提供者により評価された睡眠感スコアを目的変数とする重回帰分析により取得された回帰式に、前記δ波のパワーと前記被験者の年齢との乗積、θ波の成分割合及びα波の成分割合を適用することで、前記被験者の睡眠感スコアを算出する、
<11>に記載の睡眠感判定装置。
<13> 前記情報取得手段により取得される脳波分析情報は、前記被験者の睡眠初期の所定睡眠時間の脳波データに対する周波数分析により得られた情報であり、
前記生成手段により生成される睡眠感情報が示す睡眠感は、前記被験者が普段の睡眠に関して感じると推測される睡眠感である、
<8>から<12>のいずれか1つに記載の睡眠感判定装置。
<14> 前記情報取得手段は、
所定睡眠時間の被験者の脳波データを取得し、
前記取得された脳波データに対して周波数分析を適用する、
ことを含み、
前記所定睡眠時間のδ波のパワー、並びに、前記所定睡眠時間におけるδ波、θ波、α波及びβ波の合計パワーに対するθ波及びα波の各パワーの割合をθ波及びα波の各成分割合として算出する、
<8>から<13>のいずれか1つに記載の睡眠感判定装置。
<15> <1>から<7>のいずれか1つに記載の睡眠感判定方法をコンピュータに実行させるプログラム又はそのプログラムをそのコンピュータに読み取り可能に記録する記録媒体。
1 CPU
2 メモリ
3 入出力I/F
4 通信ユニット
5 出力装置
6 入力装置
10 睡眠感判定装置(判定装置)
11 情報取得部
12 生成部
13 出力処理部

Claims (8)

  1. 睡眠時の被験者の脳波における、δ波のパワー、θ波の成分割合及びα波の成分割合を示す脳波分析情報を取得し、
    前記取得された脳波分析情報により示されるδ波のパワー、θ波の成分割合及びα波の成分割合に基づいて、前記被験者の睡眠感を判定する、
    ことを含む睡眠感判定方法。
  2. 前記脳波分析情報は、入眠から95±30分までの間に取得されたものである、
    請求項1に記載の睡眠感判定方法。
  3. 前記睡眠感の判定は、複数人の脳波サンプルにおける、δ波のパワー、θ波の成分割合及びα波の成分割合をそれぞれ説明変数とし、起床時にサンプル提供者により評価された睡眠感スコアを目的変数とする重回帰分析により取得された回帰式に、前記δ波のパワー、θ波の成分割合及びα波の成分割合を適用することで、前記被験者の睡眠感スコアを算出する、
    請求項1又は2に記載の睡眠感判定方法。
  4. 前記被験者の年齢を示す年齢情報を取得する、
    ことを更に含み、
    前記睡眠感の判定は、前記取得された年齢情報を更に用いて、前記被験者の睡眠感を判定する、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の睡眠感判定方法。
  5. 前記睡眠感の判定は、複数人の脳波サンプルにおける、δ波のパワーとサンプル提供者の年齢との乗積、θ波の成分割合及びα波の成分割合をそれぞれ説明変数とし、起床時にサンプル提供者により評価された睡眠感スコアを目的変数とする重回帰分析により取得された回帰式に、前記δ波のパワーと前記被験者の年齢との乗積、θ波の成分割合及びα波の成分割合を適用することで、前記被験者の睡眠感スコアを算出する、
    請求項4に記載の睡眠感判定方法。
  6. 前記取得される脳波分析情報は、前記被験者の睡眠初期の所定睡眠時間の脳波データに対する周波数分析により得られた情報であり、
    前記判定される睡眠感は、前記被験者が普段の睡眠に関して感じると推測される睡眠感である、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の睡眠感判定方法。
  7. 所定睡眠時間の被験者の脳波データを取得し、
    前記取得された脳波データに対して周波数分析を適用する、
    ことを更に含み、
    前記脳波分析情報の取得は、前記所定睡眠時間のδ波のパワー、並びに、前記所定睡眠時間におけるδ波、θ波、α波及びβ波の合計パワーに対するθ波及びα波の各パワーの割合をθ波及びα波の各成分割合として算出する、
    請求項1から6のいずれか1項に記載の睡眠感判定方法。
  8. 睡眠時の被験者の脳波における、δ波のパワー、θ波の成分割合及びα波の成分割合を示す脳波分析情報を取得する情報取得手段と、
    前記取得された脳波分析情報により示されるδ波のパワー、θ波の成分割合及びα波の成分割合に基づいて、前記被験者の睡眠感を示す睡眠感情報を生成する生成手段と、
    前記睡眠感情報を出力する出力処理手段と、
    を備える睡眠感判定装置。
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JP2016209311A (ja) * 2015-05-08 2016-12-15 花王株式会社 睡眠感判定方法及び睡眠感判定装置
CN112890829A (zh) * 2021-01-15 2021-06-04 褚明礼 一种基于脑电信息的睡眠状态评估方法

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