JP2016096890A - 遊技機 - Google Patents

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加都彦 畑
園田 欽章
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Abstract

【課題】 遊技制御手段を備えた遊技機において、遊技制御手段に接続される接続線の電位が不安定となることにより、予期していない制御を従属制御手段がしてしまうことを防止する。【解決手段】 遊技を統括的に制御する遊技制御手段(100)と、遊技制御手段から伝達される制御指令に基づいて遊技に係る制御を行う従属制御手段(200、300)と、を備えた遊技機において、遊技制御手段と従属制御手段の間には、制御指令を伝達するための接続線を備え、接続線に、停電時にも電源供給可能なバックアップ電源を接続するように構成した。【選択図】 図113

Description

本発明は、遊技制御を行う遊技制御手段を備えた遊技機に関する。
遊技を統括的に制御する遊技制御手段と、接続線を介して遊技制御手段と接続され、遊技制御手段から接続線を介して送信される制御指令に基づいて遊技に係る制御を行う従属制御手段と、を備えた遊技機が開示されている。
特開2011−115452号公報
しかしながら、従来の遊技機では、遊技制御手段に接続される接続線の電位が不安定となり、従属制御手段が予期していない制御をしてしまう虞があった。
そこで本発明は上記の事情に鑑みなされたもので、遊技制御手段に接続される接続線の電位が不安定となることにより、予期していない制御を従属制御手段がしてしまうことを防止することを目的とする。
上記の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
遊技を統括的に制御する遊技制御手段と、前記遊技制御手段から伝達される制御指令に基づいて遊技に係る制御を行う従属制御手段と、を備えた遊技機において、
前記遊技制御手段と前記従属制御手段の間には、前記制御指令を伝達するための接続線を備え、
前記接続線に、停電時にも電源供給可能なバックアップ電源を接続するようにしたことを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、遊技制御手段に接続される接続線の電位が不安定となることにより、予期していない制御を従属制御手段がしてしまうことを防止することができる。
本発明では、シリアル送信端子(SIOTX)に、停電時に供給可能なバックアップ電源(DC5VBB)を印加したプルアップ抵抗(R105)を接続するようにしている。
従来の遊技機では、シリアル送信端子(SIOTX)には、停電時に電源の供給が断たれてしまうDC5Vを印加したプルアップ抵抗を接続するようにしていた。このため、遊技制御装置100に供給されるDC5Vが、従属制御装置(払出制御装置200、演出制御装置300)に供給されるDC5Vに比べて遅れて供給されるとシリアル送信線の電位が不安定となる。シリアル送信線の不安定な電位が遊技制御装置100から送信される制御指令と偶然にも一致してしまうと、従属制御装置(払出制御装置200、演出制御装置300)が予期していない制御をしてしまう虞があった。
これに対し、本発明では前述したように、シリアル送信端子(SIOTX)に、バックアップ電源(DC5VBB)を印加したプルアップ抵抗を接続するようにし、遊技制御装置100に供給されるDC5Vが従属制御装置(払出制御装置200、演出制御装置300)に供給されるDC5Vに比べて遅れて供給された場合であっても、シリアル送信線の電位が不安定とならないようにしているため、予期していない制御を従属制御装置(払出制御装置200、演出制御装置300)がしてしまうことを防止している。
本発明によれば、遊技制御手段に接続される接続線の電位が不安定となることにより、予期していない制御を従属制御手段がしてしまうことを防止できる。
本発明の第1実施形態に係る遊技機の例を示す斜視図である。 第1実施形態の遊技機の遊技盤の構成例を示す正面図である。 第1実施形態の遊技機の裏面に設けられる制御システムおよび遊技制御装置の構成例を示すブロック図である。 遊技機の制御系を構成する演出制御装置の構成例を示すブロック図である。 メイン処理の前半の手順を示すフローチャートである。 メイン処理の後半の手順を示すフローチャートである。 乱数のビット転置パターンの一例を示す図である。 チェックサム算出処理の手順を示すフローチャートである。 初期値乱数更新処理の手順を示すフローチャートである。 タイマ割込み処理の手順を示すフローチャートである。 入力処理の手順を示すフローチャートである。 スイッチ読み込み処理の手順を示すフローチャートである。 出力処理の手順を示すフローチャートである。 払出コマンド送信処理の手順を示すフローチャートである。 メイン賞球残数更新処理の手順を示すフローチャートである。 乱数更新処理1の手順を示すフローチャートである。 乱数更新処理2の手順を示すフローチャートである。 入賞口スイッチ/エラー監視処理の手順を示すフローチャートである。 不正&入賞監視処理の手順を示すフローチャートである。 入賞数カウンタ更新処理の手順を示すフローチャートである。 コマンド設定処理の手順を示すフローチャートである。 エラーチェック処理の手順を示すフローチャートである。 特図ゲーム処理の手順を示すフローチャートである。 始動口スイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。 特図始動口スイッチ共通処理の手順を示すフローチャートである。 特図保留情報判定処理の手順を示すフローチャートである。 大入賞口スイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。 図柄変動制御処理の手順を示すフローチャートである。 特図普段処理の手順を示すフローチャートである。 特図普段処理移行設定処理1の手順を示すフローチャートである。 特図1変動開始処理の手順を示すフローチャートである。 大当りフラグ1設定処理の手順を示すフローチャートである。 大当り判定処理の手順を示すフローチャートである。 特図1停止図柄設定処理の手順を示すフローチャートである。 特図情報設定処理の手順を示すフローチャートである。 変動パターン設定処理の手順を示すフローチャートである。 2バイト振り分け処理の手順を示すフローチャートである。 振り分け処理の手順を示すフローチャートである。 変動開始情報設定処理の手順を示すフローチャートである。 特図2変動開始処理の手順を示すフローチャートである。 大当りフラグ2設定処理の手順を示すフローチャートである。 特図2停止図柄設定処理の手順を示すフローチャートである。 特図変動中処理移行設定処理(特図1)の手順を示すフローチャートである。 特図変動中処理移行設定処理(特図2)の手順を示すフローチャートである。 特図変動中処理の手順を示すフローチャートである。 特図表示中処理移行設定処理の手順を示すフローチャートである。 特図表示中処理の手順を示すフローチャートである。 ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1の手順を示すフローチャートである。 演出モード情報チェック処理の手順を示すフローチャートである。 時間短縮変動回数更新処理の手順を示すフローチャートである。 特図普段処理移行設定処理2(時短終了時)の手順を示すフローチャートである。 上大入賞口開閉パターンの例を示す図である。 下大入賞口開閉パターンの例を示す図である。 ファンファーレ/インターバル中処理の手順を示すフローチャートである。 ファンファーレ/インターバル中処理の手順を示すフローチャートである。 ソレノイド情報設定処理の手順を示すフローチャートである。 大入賞口開放中処理移行設定処理1の手順を示すフローチャートである。 大入賞口開放中処理移行設定処理2の手順を示すフローチャートである。 大入賞口開放中処理の手順を示すフローチャートである。 大入賞口残存球処理移行設定処理の手順を示すフローチャートである。 大入賞口開放中処理移行設定処理3の手順を示すフローチャートである。 大入賞口残存球処理の手順を示すフローチャートである。 ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2の手順を示すフローチャートである。 大当り終了処理移行設定処理の手順を示すフローチャートである。 大当り終了処理の手順を示すフローチャートである。 大当り終了設定処理1の手順を示すフローチャートである。 大当り終了設定処理2の手順を示すフローチャートである。 特図普段処理移行設定処理3の手順を示すフローチャートである。 普図ゲーム処理の手順を示すフローチャートである。 ゲートスイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。 普電入賞スイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。 普図普段処理の手順を示すフローチャートである。 普図普段処理移行設定処理1の手順を示すフローチャートである。 普図変動中処理移行設定処理の手順を示すフローチャートである。 普図変動中処理の手順を示すフローチャートである。 普図表示中処理の手順を示すフローチャートである。 普図当り中処理移行設定処理の手順を示すフローチャートである。 普図当り中処理の手順を示すフローチャートである。 普電作動移行設定処理の手順を示すフローチャートである。 普電残存球処理の手順を示すフローチャートである。 普図当り終了処理の手順を示すフローチャートである。 セグメントLED編集処理の手順を示すフローチャートである。 磁石不正監視処理の手順を示すフローチャートである。 電波不正監視処理の手順を示すフローチャートである。 外部情報編集処理の手順を示すフローチャートである。 メイン賞球信号編集処理の手順を示すフローチャートである。 始動口信号編集処理の手順を示すフローチャートである。 第1実施形態の遊技制御装置を構成する遊技用マイクロコンピュータの具体的な構成を示すブロック図である。 第1実施形態の遊技制御装置(主基板)の具体的な構成を示す回路構成図である。 第1実施形態の遊技制御装置(主基板)に使用される複合型抵抗器の等価回路を示す回路図である。 第1実施形態の遊技制御装置におけるI/O拡張システムを構成した場合のチップ選択信号の生成の仕方を示すアドレスマップである。 第1実施形態の遊技制御装置(主基板)において中継端子基板を使用して検出信号を入力する場合の具体的な構成を示す回路構成図である。 第1実施形態の遊技制御装置(主基板)に使用される複合型抵抗器の具体的な構造を示すレイアウト図およびその等価回路を示す回路図である。 第1実施形態の遊技制御装置のCPUによって実行される外部デバイスからのデータ読出し処理およびデータ書込み処理の制御タイミングの一例を示すタイミングチャートである。 第1実施形態の遊技制御装置(主基板)において中継端子基板を使用して検出信号を入力する場合の回路の変形例を示す回路構成図である。 変形例の遊技制御装置のCPUによって実行される外部デバイスからのデータ読出し処理の制御タイミングを示すタイミングチャートである。 従来の遊技制御装置(主基板)と試験装置へ信号を出力する中継基板の構成例を示す回路構成図である。 第1実施形態の第2の実施例における遊技制御装置(主基板)と試験装置へ信号を出力する中継基板の構成例を示す回路構成図である。 第2の実施例の変形例における遊技制御装置(主基板)と中継基板の構成例を示す回路構成図である。 第2の実施例の第2の変形例における遊技制御装置(主基板)および中継基板の構成例を示す回路構成図である。 遊技制御装置(主基板)から試験装置へ出力する試験信号専用の出力ポートへのビット割付け例を示す図である。 遊技制御装置(主基板)から試験装置へ出力する試験信号専用の出力ポートへのビット割付け例を示す図である。 遊技制御装置(主基板)から試験装置へ出力する入出力兼用の信号の例を示す図である。 乱数生成回路の構成例を示すブロック図である。 ラッチレジスタの値を更新することが設定された場合における特図始動口スイッチ共通処理の手順を示すフローチャートである。 ラッチ許可禁止レジスタがラッチ許可に設定された場合における乱数のラッチタイミングを示すタイミングチャートである。 大入賞口ソレノイドの駆動パルスの波形例を示す波形図である。 デューティが異なる駆動パルスの波形を示す波形図である。 PWM制御レジスタの設定と大入賞口ソレノイドを駆動するPWMパルスとの関係を示すタイミングチャートである。 PWM制御レジスタのビットと設定内容との関係を示す説明図である。 大入賞口開放パターンを決定する大当り中大入賞口制御テーブルの例を示す説明図である。 大入賞口開放開閉時間を決定する大入賞口開閉時間テーブルの例を示す説明図である。 遊技制御装置100内に備えた遊技用マイコン111の各端子の接続を示す説明図である。
<第1実施形態>
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態の遊技機の説明図である。
本実施形態の遊技機10は前面枠12を備え、該前面枠12は本体枠(外枠)11にヒンジ13を介して開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30(図2参照)は前面枠12の表側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。また、前面枠(内枠)12には、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備えたガラス枠15が取り付けられている。
また、ガラス枠15の上部には、内部にランプ及びモータを内蔵した照明装置(ムービングライト)16や払出異常報知用のランプ(LED)17が設けられている。また、ガラス枠15の左右には内部にランプ等を内蔵し装飾や演出のための発光をする枠装飾装置18や、音響(例えば、効果音)を発するスピーカ(上スピーカ)19a、ガラス枠15の前面右側部には節電制御を行うため遊技機周辺の明るさを検出する明るさセンサ20が設けられている。さらに、前面枠12の下部にもスピーカ(下スピーカ)19bが設けられている。
また、前面枠12の下部には、図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿21、遊技機10の裏面側に設けられている払出ユニットから払い出された遊技球が流出する上皿球出口22、上皿21が一杯になった状態で払い出された遊技球を貯留する下皿23及び打球発射装置の操作部24等が設けられている。さらに、上皿21の上縁部には、遊技者からの操作入力を受け付けるための操作スイッチを内蔵した操作手段をなす演出ボタン25が設けられている。さらに、前面枠12下部右側には、前面枠12やガラス枠15を開放したり施錠したりするための鍵26が設けられている。
演出ボタン25には、プッシュ等の操作用ボタンや選択操作用のセレクトボタンが設けられ、プッシュ操作を検出するスイッチ、選択操作を検出するスイッチの他、撫でるようなフリック操作を検出するタッチセンサが内蔵されている。
また、上皿21上方のガラス枠15の前面には、遊技者が隣接する球貸機から球貸しを受ける場合に操作する球貸ボタン27、球貸機のカードユニットからプリペイドカードを排出させるために操作する排出ボタン28、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部(図示省略)等が設けられている。この実施形態の遊技機10においては、遊技者が上記操作部24を回動操作することによって、打球発射装置が上皿21から供給される遊技球を遊技盤30前面の遊技領域32に向かって発射する。また、遊技者が演出ボタン25を操作することによって、表示装置41(図2参照)における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)において、遊技者の操作を介入させた演出等を行うことができる。
次に、図2を用いて遊技盤30の一例について説明する。図2は、本実施形態の遊技盤30の正面図である。
遊技盤30の表面には、ガイドレール31で囲われた略円形状の遊技領域32が形成されている。遊技領域32は、遊技盤30の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース33及びガイドレール31に囲繞されて構成される。遊技領域32には、ほぼ中央に表示装置41を備えたセンターケース40が配置されている。表示装置41は、センターケース40に設けられた凹部に、センターケース40の前面より奥まった位置に取り付けられている。即ち、センターケース40は表示装置41の表示領域の周囲を囲い、表示装置41の表示面よりも前方へ突出するように形成されている。すなわち、センターケース40は表示装置41の表示領域の周囲を囲い、表示装置41の表示面よりも前方へ突出し周囲の遊技領域32から遊技球が飛び込みにくくするように形成されている。
表示装置41(変動表示装置)は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等の表示画面を有する装置で構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタや演出効果を高める背景画像等の遊技に関する情報が表示される。表示装置41の表示画面においては、識別情報として割り当てられた複数の特別図柄が変動表示(可変表示)されて、特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームが行われる。また、表示画面には遊技の進行に基づく演出のための画像(例えば、大当り表示画像、ファンファーレ表示画像、エンディング表示画像等)が表示される。また、センターケース40における上部及び右部には、動作することによって遊技の演出を行う盤演出装置44が備えられている。この盤演出装置44は、図2に示す状態から表示装置41の中央へ向けて動作可能となっている。
遊技領域32のセンターケース40の左側には、普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。センターケース40の左下側には、三つの一般入賞口35が配置され、センターケース40の右下側には、一つの一般入賞口35が配置されている。これら一般入賞口35に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ35a(図3参照)により検出される。
また、センターケース40の下方には、特図変動表示ゲームの開始条件を与える始動入賞口36(第1始動入賞口、始動入賞領域)が設けられている。始動入賞口36に入賞した遊技球は、始動口1スイッチ36a(図3参照)により検出される。始動入賞口36、その直下には上部に逆「ハ」の字状に開いて遊技球が流入し易い状態に変換可能な一対の可動部材37b、37bを備えるとともに内部に第2始動入賞口(始動入賞領域)を有する普通変動入賞装置(普電)37が配設されている。
普通変動入賞装置37の一対の可動部材37b,37bは、常時は遊技球の直径程度の間隔をおいた閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。ただし、普通変動入賞装置37の上方には、始動入賞口36が設けられているので、閉じた状態では遊技球が入賞できないようになっている。そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置としての普電ソレノイド37c(図3参照)によって、逆「ハ」の字状に開いて普通変動入賞装置37に遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。普通変動入賞装置37に入賞した遊技球は、始動口2スイッチ37a(図3参照)により検出される。なお、閉状態でも遊技球の入賞を可能とし、閉状態では開状態よりも遊技球が入賞しにくい状態としてもよい。
さらに、普通変動入賞装置37の下方には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な第1特別変動入賞装置(第1大入賞口、下大入賞口)38が配設されている。
第1特別変動入賞装置38は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉38cを有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結果如何によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する。即ち、第1特別変動入賞装置38は、例えば、駆動装置としての大入賞口ソレノイド38b(図3参照)により駆動される開閉扉38cによって開閉される大入賞口を備え、特別遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。なお、大入賞口の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としての下カウントスイッチ38a(図3参照)が配設されている。本実施形態の遊技機では、下カウントスイッチ38aが2つ設けられ、大入賞口内に流入した遊技球は何れかの下カウントスイッチ38aに検出されるようになっている。このように下カウントスイッチ38aを複数設けることで、大入賞口内に流入した遊技球を迅速に検出できる。また、第1特別変動入賞装置38の下方には、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト口30aが設けられている。
また、センターケース40の左上部には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な第2特別変動入賞装置(第2大入賞口、上大入賞口)39が配設されている。第2特別変動入賞装置39は、一対の可動部材39c,39cを備え、この一対の可動部材39c,39cは、常時は遊技球の直径程度の間隔をおいた閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。ただし、第2特別変動入賞装置39の上方には、センターケース40の内側への遊技球の流入を規制する鎧部40aが延出しており、閉じた状態では遊技球が入賞できないようになっている。そして、特図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となって特別遊技状態となった場合には、駆動装置としての大入賞口ソレノイド39b(図3参照)によって逆「ハ」の字状に開いて遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられて遊技球の流入が可能となり、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。なお、大入賞口の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としてのカウントスイッチ39a(図3参照)が配設されている。特別遊技状態では、第1特別変動入賞装置38と第2特別変動入賞装置39の何れか一方が開放されるが、何れを開放するかは特図変動表示ゲームの結果態様(特別結果)により決定される。
また、センターケース40の右側部には、遊技者が手をかざしたことを検出する光電式の非接触センサ47が設けられている。このセンサの検出信号は、始動記憶(保留)が発生している場合の先読み結果の予告報知の報知をするためにのトリガ等に使用される。
また、非接触センサ47は、演出制御手段によって制御される表示装置41における演出モードの選択等に使用するようにしてもよい。
さらに、遊技領域32の外側(ここでは遊技盤30の右下部)には、特図変動表示ゲームをなす第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲーム及び普図始動ゲート34への入賞をトリガとする普図変動表示ゲームの表示や、各種情報を表示する一括表示装置50が設けられている。
一括表示装置50は、7セグメント型の表示器(LEDランプ)等で構成された第1特図変動表示ゲーム用の第1特図変動表示部(特図1表示器)51及び第2特図変動表示ゲーム用の第2特図変動表示部(特図2表示器)52と、LEDランプで構成された普図変動表示ゲーム用の変動表示部(普図表示器)53と、同じくLEDランプで構成された各変動表示ゲームの始動記憶数報知用の記憶表示部54、55、56とを備える。また、一括表示装置50には、大当りが発生すると点灯して大当り発生を報知する第1遊技状態表示部(第1遊技状態表示器)57、時短状態が発生すると点灯して時短状態発生を報知する第2遊技状態表示部(第2遊技状態表示器)58、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態となっていることを表示する第3遊技状態表示部(第3遊技状態表示器、確率状態表示部)59、大当り時のラウンド数(特別変動入賞装置38、39の開閉回数)を表示するラウンド表示部60が設けられている。
特図1表示器51と特図2表示器52における特図変動表示ゲームは、例えば変動表示ゲームの実行中、即ち、表示装置41において飾り特図変動表示ゲームを行っている間は、中央のセグメントを点滅駆動させて変動中であることを表示する。そして、ゲームの結果が「はずれ」のときは、はずれの結果態様として例えば中央のセグメントを点灯状態にし、ゲームの結果が「当り」のときは、当りの結果態様(特別結果態様)としてはずれの結果態様以外の結果態様(例えば数字や記号)を点灯状態にしてゲーム結果を表示する。
普図表示器53は、変動中はランプを点滅させて変動中であることを表示し、所定時間後にゲームの結果に応じた点灯態様や点灯色としてゲーム結果を表示する。また、普図保留表示器56は、普図表示器の変動開始条件となる普図始動ゲート34の始動記憶数(=保留数)を複数のLEDの消灯、点滅、点灯により表示する。例えば保留数が「0」のときはランプ1から3を消灯状態にし、保留数が「1」のときはランプ1のみを点灯状態にする。また、保留数が「2」のときはランプ2のみを点灯状態にし、保留数が「3」のときはランプ3のみを点灯状態とする。そして、保留数が「4」のときはランプ1から3の全てを点灯状態にする。
特図1保留表示器54は、特図1表示器の変動開始条件となる始動入賞口36への入賞球数のうち未消化の球数(始動記憶数=保留数)を複数のLEDの消灯、点滅、点灯により表示する。特図2保留表示器55は、特図2表示器52の変動開始条件となる第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)の始動記憶数(=保留数)を、複数のLEDの消灯、点滅、点灯により表示する。ここでは、特図1保留表示器54及び特図2保留表示器55において普図保留表示器56と同様の点灯態様で始動記憶数を表示するようにしている。
第1遊技状態表示部57は、例えば通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、大当りが発生している場合にはランプを点灯状態にする。第2遊技状態表示部58は、例えば通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、時短状態が発生している場合にはランプを点灯状態にする。
第3遊技状態表示部(確率状態表示部)59は、例えば遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が低確率状態(通常確率状態)の場合にはランプを消灯状態にし、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態の場合にはランプを点灯状態にする。
ラウンド表示部60は、例えば、特別遊技状態中でない場合にはランプを消灯状態にし、特別遊技状態中には特別結果に応じて選択されたラウンド数に対応するランプを点灯状態にする。なお、ラウンド表示部は7セグメント型の表示器で構成してもよい。
本実施形態の遊技機10では、図示しない発射装置から遊技領域32に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域32内の各所に配置された障害釘や風車等の方向転換部材によって転動方向を変えながら遊技領域32を流下し、普図始動ゲート34、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37又は特別変動入賞装置38、39に入賞するか、遊技領域32の最下部に設けられたアウト口30aへ流入し遊技領域32から排出される。そして、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37又は特別変動入賞装置38、39に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が、払出制御装置200(図3参照)によって制御される払出ユニットから、前面枠12の上皿21又は下皿23に排出される。
一方、普図始動ゲート34内には、該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するための非接触型のスイッチなどからなるゲートスイッチ34a(図3参照)が設けられており、遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34内を通過すると、ゲートスイッチ34aにより検出されて普図変動表示ゲームが行われる。また、普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われ、その普図変動表示ゲームが終了していない状態や、普図変動表示ゲームが当って普通変動入賞装置37が開状態に変換されている場合に、普図始動ゲート34を遊技球が通過すると、普図始動記憶数の上限数(例えば、4個)未満ならば、普図始動記憶数が加算(+1)されて普図始動記憶が1つ記憶されることとなる。この普図始動入賞の記憶数は、一括表示装置50の普図保留表示器56に表示される。また、普図始動記憶には、普図変動表示ゲームの結果を決定するための当り判定用乱数値(当り乱数値)が記憶されるようになっていて、この当り判定用乱数値を判定値に参照して当該普図変動表示ゲームの結果を決定する。この当り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定の結果態様(普図特定結果)が導出されることとなる。
普図変動表示ゲームは、一括表示装置50に設けられ、LEDにより構成された変動表示部(普図表示器)53で表示されるようになっており、このLEDの点灯態様や点灯色が普通識別情報(普図、普通図柄)をなす。なお、普図表示器53を表示装置で構成し、普通識別情報として例えば数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させて結果を表示するように構成しても良い。この普図変動表示ゲームの停止表示が普図特定結果となれば、普図の当りとなって、普通変動入賞装置37の一対の可動部材37bが所定時間開放される開状態となる。これにより、普通変動入賞装置37の内部の第2始動入賞口へ遊技球が入賞し易くなり、第2特図変動表示ゲームが実行される回数が多くなる。
始動入賞口36への入賞球及び普通変動入賞装置37への入賞球は、それぞれは内部に設けられた始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aによって検出される。始動入賞口36へ入賞した遊技球は第1特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、第1始動記憶として所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶されるとともに、普通変動入賞装置37へ入賞した遊技球は第2特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、第2始動記憶として所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶される。また、この始動入賞球の検出時にそれぞれ始動記憶情報として大当り乱数値や大当り図柄乱数値、並びに各変動パターン乱数値が抽出され、抽出された乱数値は、遊技制御装置100(図3参照)内の特図記憶領域(RAMの一部)に特図始動記憶として各々所定回数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この特図始動記憶の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の記憶表示部(特図1保留表示器54、特図2保留表示器55)に表示されるとともに、センターケース40の表示装置41においても飾り特図始動記憶表示として表示される。
遊技制御装置100は、始動入賞口36若しくは普通変動入賞装置37への入賞、又はそれらの始動記憶に基づいて、特図1表示器51(変動表示装置)又は特図2表示器52(変動表示装置)で第1又は第2特図変動表示ゲームを行う。第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームは、複数の特別図柄(特図、識別情報)を変動表示したのち、所定の結果態様を停止表示することで行われる。また、表示装置(画像表示装置)41にて複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄等)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。そして、特図変動表示ゲームの結果として、特図1表示器51若しくは特図2表示器52の表示態様が特別結果態様(特別結果)となった場合には、大当りとなって特別遊技状態(いわゆる、大当り状態)となる。また、これに対応して表示装置41に表示される飾り特図変動表示ゲームの結果態様も特別結果態様となる。
表示装置41における飾り特図変動表示ゲームは、例えば、表示装置41において前述した数字等で構成される飾り特別図柄(識別情報)を左変動表示領域(第1特別図柄)、右変動表示領域(第2特別図柄)、中変動表示領域(第3特別図柄)のそれぞれにおいて各図柄を識別困難な速さで変動表示(高速変動)する。そして、所定時間後に変動している図柄を左変動表示領域、右変動表示領域、中変動表示領域の順に順次停止させて、左変動表示領域、右変動表示領域、中変動表示領域の各々で停止表示された識別情報により構成される結果態様により特図変動表示ゲームの結果を表示することで行われる。また、表示装置41では、特図始動記憶数に対応する飾り特別図柄による変動表示ゲームを行うとともに、興趣向上のためにキャラクタの出現など多様な演出表示が行われる。
なお、特図1表示器51、特図2表示器52は、別々の表示器でも良いし同一の表示器でも良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように各特図変動表示ゲームが表示される。また、表示装置41も、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームで別々の表示装置や別々の表示領域を使用するとしても良いし、同一の表示装置や表示領域を使用するとしても良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように飾り特図変動表示ゲームが表示される。また、遊技機10に特図1表示器51、特図2表示器52を備えずに、表示装置41のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。また、第2特図変動表示ゲームは、第1特図変動表示ゲームよりも優先して実行されるようになっている。すなわち、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームの始動記憶がある場合であって、特図変動表示ゲームの実行が可能となった場合は、第2特図変動表示ゲームが(優先して)実行されるようになっている。
また、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態で、且つ、始動記憶数が0の状態で、始動入賞口36(若しくは、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動権利の発生に伴って始動記憶が記憶されて、始動記憶数が1加算されるととともに、直ちに始動記憶に基づいて、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始され、この際に始動記憶数が1減算される。一方、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が直ちに開始できない状態、例えば、既に第1若しくは第2特図変動表示ゲームが行われ、その特図変動表示ゲームが終了していない状態や、特別遊技状態となっている場合に、始動入賞口36(若しくは、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動記憶数が上限数未満ならば、始動記憶数が1加算されて始動記憶が1つ記憶されることになる。そして、始動記憶数が1以上となった状態で、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態(前回の特図変動表示ゲームの終了若しくは特別遊技状態の終了)となると、始動記憶数が1減算されるとともに、記憶された始動記憶に基づいて第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始される。以下の説明において、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームを区別しない場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。
なお、特に限定されるわけではないが、上記始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、カウントスイッチ38a,39aには、磁気検出用のコイルを備え該コイルに金属が近接すると磁界が変化する現象を利用して遊技球を検出する非接触型の磁気近接センサ(以下、近接スイッチと称する)が使用されている。また、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63や前面枠(遊技枠)12等に設けられた前面枠開放検出スイッチ64には、機械的な接点を有するマイクロスイッチを用いることができる。
図3は、本実施形態のパチンコ遊技機10の制御システムのブロック図である。遊技機10は遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を有するCPU部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバなどを有する出力部130、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140などからなる。
上記CPU部110は、アミューズメントチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン(CPU)111と、入力部120内の近接スイッチ用のインタフェースチップ(近接I/F)121aからの信号(始動入賞検出信号)を論理反転して遊技用マイコン111に入力させるインバータなどからなる反転回路112と、水晶振動子のような発振子を備え、CPUの動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)113などを有する。遊技制御装置100及び該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイドやモータなどの電子部品には、電源装置400で生成されたDC32V,DC12V,DC5Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源から上記DC32Vの直流電圧を生成するAC−DCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V,DC5Vなどのより低いレベルの直流電圧を生成するDC−DCコンバータなどを有する通常電源部410と、遊技用マイコン111の内部のRAMに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、停電監視回路や初期化スイッチを有し、遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号や初期化スイッチ信号、リセット信号などの制御信号を生成して出力する制御信号生成部430などを備える。
この実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが、バックアップ電源部420及び制御信号生成部430は、別個の基板上あるいは遊技制御装置100と一体、即ち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30及び遊技制御装置100は機種変更の際に交換の対象となるので、実施例のように、電源装置400若しくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部420及び制御信号生成部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
上記バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111(特に内蔵RAM)に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAMに記憶されたデータが保持されるようになっている。制御信号生成部430は、例えば通常電源部410で生成された32Vの電圧を監視してそれが例えば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
初期化スイッチ信号は初期化スイッチがオン状態にされたときに生成される信号で、遊技用マイコン111内のRAM111C及び払出制御装置200内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する。特に限定されるわけではないが初期化スイッチ信号は電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン111が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111A、読出し専用のROM(リードオンリメモリ)111B及び随時読出し書込み可能なRAM(ランダムアクセスメモリ)111Cを備える。
ROM111Bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM111Cは、遊技制御時にCPU111Aの作業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM111B又はRAM111Cとして、EEPROMのような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
また、ROM111Bは、例えば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無などを規定する変動パターン(変動態様)を決定するための変動パターンテーブルを記憶している。変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1〜3をCPU111Aが参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が大当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテーブル等が含まれる。さらに、これらのパターンテーブルには、リーチ状態となった後の変動パターンである後半変動パターンを決定するためのテーブル(後半変動グループテーブルや後半変動パターン選択テーブル等)、リーチ状態となる前の変動パターンである前半変動パターンを決定するためのテーブル(前半変動グループテーブルや前半変動パターン選択テーブル等)が含まれている。
ここでリーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。またこの他に、すべての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうち何れか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしても良い。
そして、このリーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可能性が異なる(期待値が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ(Nリーチ)、スペシャル1リーチ(SP1リーチ)、スペシャル2リーチ(SP2リーチ)、スペシャル3リーチ(SP3リーチ)、プレミアリーチが設定されている。なお、期待値は、リーチなし<ノーマルリーチ<スペシャル1リーチ<スペシャル2リーチ<スペシャル3リーチ<プレミアリーチの順に高くなるようになっている。また、このリーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。即ち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定する場合(はずれとなる場合)における変動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が発生しない場合に比べて大当りとなる可能性の高い状態である。
CPU111Aは、ROM111B内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したりソレノイドや表示装置の駆動信号を生成して出力して遊技機10全体の制御を行う。また、図示しないが、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの大当りを判定するための大当り乱数や大当りの図柄を決定するための大当り図柄乱数、特図変動表示ゲームでの変動パターン(各種リーチやリーチ無しの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定するための変動パターン乱数、普図変動表示ゲームの当りを判定するための当り乱数等を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)に基づいてCPU111Aに対する所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えている。
また、CPU111Aは、後述する特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理(ステップA1)や特図普段処理(ステップA9)にて、ROM111Bに記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを取得する。具体的には、CPU111Aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(大当り或いははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(通常確率状態或いは高確率状態)、現在の遊技状態としての普通変動入賞装置37の動作状態(通常動作状態或いは時短動作状態)、始動記憶数などに基づいて、複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを選択して取得する。ここで、CPU111Aは、特図変動表示ゲームを実行する場合に、ROM111Bに記憶された複数の変動パターンテーブルのうち、何れか一の変動パターンテーブルを取得する変動振り分け情報取得手段をなす。
払出制御装置200は、図示しないが、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従って、払出ユニットの払出モータを駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。また、払出制御装置200は、カードユニットからの貸球要求信号に基づいて払出ユニットの払出モータを駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う。
遊技用マイコン111の入力部120には、遊技機に対する電波の発射を検出する電波センサ62、始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、普図始動ゲート34内のゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、第1特別変動入賞装置38の下カウントスイッチ38a、第2特別変動入賞装置39の上カウントスイッチ39aに接続され、これらのスイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V−5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I/F)121a,121bが設けられている。近接I/F121a,121bは、入力の範囲が7V−11Vとされることで、センサや近接スイッチのリード線が不正にショートされたり、センサやスイッチがコネクタから外されたり、リード線が切断されてフローティングになったような異常な状態を検出することができ、異常検知信号を出力するように構成されている。
近接I/F121aと近接I/F121bの二つを設けているのは、近接I/F121aの入力端子数が限られているためである。近接I/F121bは不足する入力端子数に応じて近接I/F121aよりも小型のものを用いることでコストを削減するようにしている。なお、近接I/F121aとして必要な入力端子数を備えるものを用い、近接I/F121bを設けないようにしても良い。
近接I/F121a,121bの出力は、第2入力ポート123又は第3入力ポート124へ供給されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれる。なお、近接I/F121a,121bの出力のうち、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、下カウントスイッチ38a及び上カウントスイッチ39aの検出信号は第2入力ポート123へ入力される。また、近接I/F121a,121bの出力のうち、電波センサ62の検出信号及びセンサやスイッチの異常を検出した際に出力される異常検知信号1,2は第3入力ポート124に入力される。また、第3入力ポート124には、遊技機10の前面枠12等に設けられた不正検出用の磁気センサスイッチ61の検出信号も入力されるようになっている。なお、振動を検出する振動センサスイッチを遊技機に設け、検出信号が第3入力ポート124に入力されるようにしても良い。
また、近接I/F121a,121bの出力のうち、第2入力ポート123への出力は、主基板100から中継基板170を介して図示しない試射試験装置へも供給されるようになっている。さらに、近接I/F121a,121bの出力のうち始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aの検出信号は、第2入力ポート123の他、反転回路112を介して遊技用マイコン111へ入力されるように構成されている。反転回路112を設けているのは、遊技用マイコン111の信号入力端子が、マイクロスイッチなどからの信号が入力されることを想定し、かつ負論理、即ち、ロウレベル(0V)を有効レベルとして検知するように設計されているためである。
従って、始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aとしてマイクロスイッチを使用する場合には、反転回路112を設けずに直接遊技用マイコン111へ検出信号を入力させるように構成することができる。つまり、始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aからの負論理の信号を直接遊技用マイコン111へ入力させたい場合には、近接スイッチを使用することはできない。上記のように近接I/F121a,121bは、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル変換機能を可能にするため、近接I/F121a,121bには、電源装置400から通常のICの動作に必要な例えば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている。
第2入力ポート123が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第2入力ポート123に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE2をアサート(有効レベルに変化)することよって、読み出すことができる。第3入力ポート124や後述の第1入力ポート122も同様である。
また、入力部120には、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63及び前面枠(遊技枠)12等に設けられた前面枠開放検出スイッチ64からの信号及び払出制御装置200からの払出異常を示すステータス信号や払出し前の遊技球の不足を示すシュート球切れスイッチ信号、オーバーフローを示すオーバーフロースイッチ信号を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第1入力ポート122が設けられている。オーバーフロースイッチ信号は、下皿23に遊技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号である。
また、入力部120には、電源装置400からの停電監視信号や初期化スイッチ信号、リセット信号などの信号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットトリガ回路125が設けられており、シュミットトリガ回路125はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。電源装置400からの信号のうち停電監視信号と初期化スイッチ信号は、一旦第1入力ポート122に入力され、データバス140を介して遊技用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には制約があるためである。
一方、シュミットトリガ回路125によりノイズ除去されたリセット信号RSTは、遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部130の各ポートに供給される。また、リセット信号RSTは出力部130を介さずに直接中継基板170に出力することで、試射試験装置へ出力するために中継基板170のポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。また、リセット信号RSTを中継基板170を介して試射試験装置へ出力可能に構成するようにしてもよい。なお、リセット信号RSTは入力部120の各ポート122,123,124には供給されない。リセット信号RSTが入る直前に遊技用マイコン111によって出力部130の各ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RSTが入る直前に入力部120の各ポートから遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイコン111のリセットによって廃棄されるためである。
出力部130は、データバス140に接続され払出制御装置200へ出力する4ビットのデータ信号とデータの有効/無効を示す制御信号(データストローブ信号)を生成する第1出力ポート131を備える。遊技制御装置100から払出制御装置200へは、パラレル通信でデータが送信される。また、出力部130には、バッファ132が設けられている。このバッファ132は遊技用マイコン111から演出制御装置300へのデータの通信経路に配されており、演出制御装置300の側から遊技制御装置100へ信号を入力できないようにするため、即ち、片方向通信を担保するためのものである。遊技制御装置100から演出制御装置300へは、シリアル通信でデータが送信される。なお、第1出力ポート131から払出制御装置200へ出力する信号に対してもバッファを設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号などを中継基板170を介して出力するバッファ133が実装可能に構成されている。このバッファ133は遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、前記近接I/F121a,121bから出力される始動口スイッチなど加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ133を通さずに中継基板170を介して試射試験装置へ供給される。
一方、磁気センサスイッチ61や電波センサ62のようにそのままでは試射試験装置へ供給できない検出信号は、一旦遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号若しくは情報に加工されて、例えば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデータバス140からバッファ133、中継基板170を介して試射試験装置へ供給される。なお、中継基板170には、上記バッファ133から出力された信号を取り込んで試射試験装置へ供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達するコネクタなどが設けられている。中継基板170上のポートには、遊技用マイコン111から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、該信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置へ供給されるようになっている。
また、出力部130には、データバス140に接続され第1特別変動入賞装置38を開成させるソレノイド(大入賞口ソレノイド1)38b、第2特別変動入賞装置39を開成させるソレノイド(大入賞口ソレノイド2)39b及び普通変動入賞装置37の可動部材37bを開成させるソレノイド(普電ソレノイド)37cの開閉データを出力するための第2出力ポート134が設けられている。また、出力部130には、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート135、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポート136が設けられている。
また、出力部130には、大当り情報など遊技機10に関する情報を外部情報端子171へ出力するための第5出力ポート137が設けられている。外部情報端子171にはフォトリレーが備えられ、例えば遊技店に設置された外部装置(情報収集端末や遊技場内部管理装置(ホールコンピュータ)など)に接続可能であり、遊技機10に関する情報を外部装置に供給することができるようになっている。
また、この実施例では、打球発射装置(図示省略)を発射禁止状態にするための信号が、第5出力ポート137より出力され払出制御装置200を介して打球発射装置へ供給されるように構成されている。
さらに、出力部130には、第2出力ポート134から出力される大入賞口ソレノイド38bや大入賞口ソレノイド39b、普電ソレノイド37cの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポート135から出力される一括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライバ138b、第4出力ポート136から出力される一括表示装置50の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポート137から管理装置等の外部装置へ供給する外部情報信号を外部情報端子171へ出力する第4ドライバ138dが設けられている。
上記第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにするため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。また、一括表示装置50のセグメント線を駆動する第2ドライバ138bには、DC12Vが供給される。デジット線を駆動する第3ドライバ138cは、表示データに応じたデジット線を電流で引き抜くためのものであるため、電源電圧は12V又は5Vのいずれであってもよい。
12Vを出力する第2ドライバ138bによりセグメント線を介してLEDのアノード端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第3ドライバ138cによりカソード端子よりセグメント線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択されたLEDに電源電圧が流れて点灯される。外部情報信号を外部情報端子171へ出力する第4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給される。なお、バッファ133や第2出力ポート134、第1ドライバ138a等は、遊技制御装置100の出力部130、即ち、主基板ではなく、中継基板170側に設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置500へ各遊技機の識別コードやプログラムなどの情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ139は、遊技用マイコン111が検査装置500との間でシリアル通信によってデータの送受信を行えるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子を利用して行われるため、入力ポート122,123,124のようなポートは設けられていない。
次に、図4を用いて、演出制御装置300の構成について説明する。演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(1stCPU)311と、該1stCPU311の制御下でもっぱら映像制御を行う映像制御用マイコン(2ndCPU)312と、該2ndCPU312からのコマンドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)313と、各種のメロディや効果音などをスピーカ19a,19bから再生させるため音の出力を制御する音源LSI314を備えている。
上記主制御用マイコン(1stCPU)311と映像制御用マイコン(2ndCPU)312には、各CPUが実行するプログラムを格納したPROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるプログラムROM321、322がそれぞれ接続され、VDP313にはキャラクタ画像や映像データが記憶された画像ROM323が接続され、音源LSI314には音声データが記憶された音ROM324が接続されている。主制御用マイコン(1stCPU)311は、遊技用マイコン111からのコマンドを解析し、演出内容を決定して映像制御用マイコン312へ出力映像の内容を指示したり、音源LSI314への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータの駆動制御、演出時間の管理などの処理を実行する。主制御用マイコン(1stCPU)311と映像制御用マイコン(2ndCPU)312の作業領域を提供するRAMは、それぞれのチップ内部に設けられている。なお、作業領域を提供するRAMはチップの外部に設けるようにしてもよい。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン(1stCPU)311と映像制御用マイコン(2ndCPU)312との間、主制御用マイコン(1stCPU)311と音源LSI314との間は、それぞれシリアル方式でデータの送受信が行われ、映像制御用マイコン(2ndCPU)312との間、主制御用マイコン(1stCPU)311とVDP313との間は、パラレル方式でデータの送受信が行われるように構成されている。パラレル方式でデータを送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドやデータを送信することができる。VDP313には、画像ROM323から読み出されたキャラクタなどの画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM(ビデオRAM)313aや、画像を拡大、縮小処理するためのスケーラ313b、LVDS(小振幅信号伝送)方式で表示装置41へ送信する映像信号を生成する信号変換回路313cなどが設けられている。
VDP313から主制御用マイコン311へは表示装置41の映像と前面枠12や遊技盤30に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるために垂直同期信号VSYNCが入力される。さらに、VDP313から映像制御用マイコン312へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割込み信号INT0〜n及び映像制御用マイコン312からのコマンドやデータの受信待ちの状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAITが入力される。また、映像制御用マイコン312から主制御用マイコン311へは、映像制御用マイコン312が正常に動作していることを知らせるとともにコマンドの送信タイミングを与える同期信号SYNCが入力される。主制御用マイコン311と音源LSI314との間は、ハンドシェイク方式でコマンドやデータの送受信を行うために、呼び掛け(コール)信号CTSと応答(レスポンス)信号RTSが交換される。
なお、映像制御用マイコン(2ndCPU)312には、主制御用マイコン(1stCPU)311よりも高速なつまり高価なCPUが使用されている。主制御用マイコン(1stCPU)311とは別に映像制御用マイコン(2ndCPU)312を設けて処理を分担させることによって、主制御用マイコン(1stCPU)311のみでは実現困難な大画面で動きの速い映像を表示装置41に表示させることが可能となるとともに、映像制御用マイコン(2ndCPU)312と同等な処理能力を有するCPUを2個使用する場合に比べてコストの上昇を抑制することができる。また、CPUを2つ設けることによって、2つのCPUの制御プログラムを別々に並行して開発することが可能となり、これによって新機種の開発期間を短縮することができる。
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されてくるコマンドを受信するインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。このコマンドI/F331を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信された飾り特図保留数コマンド、飾り特図コマンド、変動コマンド、停止情報コマンド等を、演出制御指令信号として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111はDC5Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン(1stCPU)311はDC3.3Vで動作するため、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置300には、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられているLED(発光ダイオード)を有する盤装飾装置46を駆動制御する盤装飾LED制御回路332、前面枠12に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠装飾装置(例えば枠装飾装置18等)を駆動制御する枠装飾LED制御回路333、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられている盤演出装置44(例えば表示装置41における演出表示と協働して演出効果を高める可動役物等)を駆動制御する盤演出モータ/SOL制御回路334、前面枠12に設けられているモータ(例えば前記ムービングライト16を動作させるモータ)等の枠演出装置45を駆動制御する枠演出モータ制御回路335が設けられている。なお、ランプやモータ及びソレノイドなどを駆動制御するこれらの制御回路332〜335は、アドレス/データバス340を介して主制御用マイコン(1stCPU)311と接続されている。
さらに、演出制御装置300には、ガラス枠15の前面右側部に設けられた明るさセンサ20からの信号、前面枠12に設けられた演出ボタン25に内蔵されている演出ボタンスイッチ25aや上記盤演出装置44内のモータの初期位置を検出する演出役物スイッチ44aのオン/オフ状態の検出信号、センターケース40の右側部に設けられた非接触センサ47からの信号を主制御用マイコン(1stCPU)311へ入力するスイッチ入力回路336、前面枠12に設けられた上スピーカ19aを駆動するオーディオパワーアンプなどからなるアンプ回路337a、前面枠12に設けられたスピーカ19bを駆動するアンプ回路337bが設けられている。このうち、演出ボタンスイッチ25aの検出信号には、プッシュボタンの検出信号、セレクトボタンの検出信号、タッチセンサの検出信号が含まれる。
電源装置400の通常電源部410は、上記のような構成を有する演出制御装置300やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネルからなる表示装置41を駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5Vの他に、LEDやスピーカを駆動するためのDC18Vやこれらの直流電圧の基準としたり電源モニタランプを点灯させるのに使用するNDC24Vの電圧を生成するように構成されている。さらに、主制御用マイコン(1stCPU)311や映像制御用マイコン(2ndCPU)312として、3.3Vあるいは1.2Vのような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5Vに基づいてDC3.3VやDC1.2Vを生成するためのDC−DCコンバータが演出制御装置300に設けられる。なお、DC−DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号RSTは、主制御用マイコン311、映像制御用マイコン312、VDP313、音源LSI314、ランプやモータなどを駆動制御する制御回路332〜335、スピーカを駆動するアンプ回路337a、337bに供給され、これらをリセット状態にする。また、この実施例においては、映像制御用マイコン312の有する汎用のポートを利用して、VDP313に対するリセット信号を生成して供給する機能を有するように構成されている。これにより、映像制御用マイコン312とVDP313の動作の連携性を向上させることができる。
次に、これらの制御回路において行われる遊技制御について説明する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、普図始動ゲート34に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図の当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。そして、普図表示器に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理を行う。この普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図表示器に特別の結果態様を表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の可動部材37bを所定時間(例えば、0.3秒間)上述のように開放する制御を行う。すなわち、遊技制御装置100が、変換部材(可動部材37b)の変換制御を行う変換制御実行手段をなす。なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示器にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、始動入賞口36に備えられた始動口1スイッチ36aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動入賞(始動記憶)を記憶し、この始動記憶に基づき、第1特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第1特図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。また、普通変動入賞装置37に備えられた始動口2スイッチ37aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動記憶を記憶し、この始動記憶に基づき、第2特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第2特図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、上記の第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲームの判定結果を含む制御信号(演出制御コマンド)を、演出制御装置300に出力する。そして、特図1表示器51や特図2表示器52に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。すなわち、遊技制御装置100が、遊技領域32を流下する遊技球の始動入賞領域(第1始動入賞口36、普通変動入賞装置37)への入賞に基づき変動表示ゲームの進行制御を行う遊技制御手段をなす。
また、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、表示装置41で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。さらに、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、演出状態の設定や、スピーカ19a,19bからの音の出力、各種LEDの発光を制御する処理等を行う。すなわち、演出制御装置300が、遊技(変動表示ゲーム等)に関する演出を制御する演出制御手段をなす。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、特図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52に特別結果態様を表示するとともに、特別遊技状態を発生させる処理を行う。特別遊技状態を発生させる処理においては、CPU111Aは、例えば、大入賞口ソレノイド38bにより第1特別変動入賞装置38の開閉扉38cを開放又は大入賞口ソレノイド39bにより第2特別変動入賞装置39の可動部材39c,39cを開放させ、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。そして、大入賞口に所定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定の開放可能時間(例えば、27秒又は0.05秒)が経過するかの何れかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを所定ラウンド回数(例えば、15回、11回又は2回)継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)を行う。すなわち、遊技制御装置100が、停止結果態様が特別結果態様となった場合に、大入賞口を開閉する制御を行う大入賞口開閉制御手段をなす。また、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として高確率状態を発生可能となっている。この高確率状態は、特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が、通常確率状態に比べて高い状態である。また、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲームの結果態様に基づき高確率状態となっても、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームの両方が高確率状態となる。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として時短状態(特定遊技状態)を発生可能となっている。この時短状態においては、普図変動表示ゲーム及び普通変動入賞装置37を時短動作状態とする制御を行い、普通変動入賞装置37が通常動作状態である場合よりも、単位時間当りの普通変動入賞装置37の開放時間が実質的に多くなるように制御するようになっている。
例えば、時短状態においては、上述の普図変動表示ゲームの実行時間(普図変動時間)を第1変動表示時間よりも短い第2変動表示時間となるように制御することが可能である(例えば、10000msが1000ms)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの結果を表示する普図停止時間を第1停止時間(例えば1604ms)よりも短い第2停止時間(例えば704ms)となるように制御することが可能である。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開放される場合に、開放時間(普電開放時間)が通常状態の第1開放時間(例えば100ms)よりも長い第2開放時間(例えば1352ms)となるように制御することが可能である。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置37の開放回数(普電開放回数)を第1開放回数(例えば2回)よりも多い回数(例えば、4回)の第2開放回数に設定することが可能である。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率(普図確率)を通常動作状態である場合の通常確率(低確率)よりも高い高確率とすることが可能である。
時短状態においては、普図変動時間、普図停止時間、普電開放回数、普電開放時間、普図確率の何れか一つ又は複数を変化させることで普通変動入賞装置37を開状態に状態変換する時間を通常よりも延長するようにする。また、変化させるものが異なる複数種類の時短状態を設定することも可能である。また、通常動作状態において可動部材37bを開放しないように設定(普図確率が0)しても良い。また、当りとなった場合に第1開放態様と第2開放態様の何れかを選択するようにしても良い。この場合、第1開放態様と第2開放態様の選択確率を異ならせても良い。また、高確率状態と時短状態は、それぞれ独立して発生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし一方のみを発生させることも可能である。
以下、このような遊技を行う遊技機の制御について説明する。まず、上記遊技制御装置100の遊技用マイクロコンピュータ(遊技用マイコン)111によって実行される制御について説明する。遊技用マイコン111による制御処理は、主に図5及び図6に示すメイン処理と、所定時間周期(例えば4msec)で行われる図10に示すタイマ割込み処理とからなる。
〔メイン処理〕
先ず、メイン処理について説明する。メイン処理は、電源が投入されることで開始される。このメイン処理においては、図5に示すように、まず、割込みを禁止する処理(ステップS1)を行ってから、割込みが発生したときに実行するジャンプ先のベクタアドレスを設定する割込みベクタ設定処理(ステップS2)、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理(ステップS3)を行う。
次に、打球発射装置に対する発射禁止の信号を出力する処理(ステップS4)、入力ポート1(第1入力ポート122)の状態を読み込む処理(ステップS5)、割込み処理のモードを設定する割込みモード設定処理(ステップS6)を行う。
その後、電源ディレイタイマを設定する処理を行う(ステップS7)。この処理では所定の初期値を設定することにより、主制御手段をなす遊技制御装置100からの指示に従い種々の制御を行う従制御手段(例えば、払出制御装置200や演出制御装置300)のプログラムが正常に起動するのを待つための待機時間(例えば3秒)が設定される。これにより、電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上がって従制御装置(例えば払出制御装置200や演出制御装置300)が立ち上がる前にコマンドを従制御装置へ送ってしまい、従制御装置がコマンドを取りこぼすのを回避することができる。すなわち、遊技制御装置100が、電源投入時において、主制御手段(遊技制御装置100)の起動を遅らせて従制御装置(払出制御装置200、演出制御装置300等)の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段をなす。
なお、第1入力ポート122には初期化スイッチ信号が入力されるようになっており、待機時間の開始前に第1入力ポート122の状態を読み込むことで、初期化スイッチの操作を確実に検出できる。すなわち、待機時間の経過後に初期化スイッチの状態を読み込むようにすると、待機時間の経過を待ってから初期化スイッチを操作したり、電源投入から待機時間の経過まで初期化スイッチを操作し続けたりする必要がある。しかし、待機時間の開始前に状態を読み込むことで、このような煩わしい操作を行わなくても電源投入後すぐに操作を行うことで検出されるようになり、電源投入時に行った初期化の操作が受け付けられないような事態を防止できる。
電源ディレイタイマを設定する処理(ステップS7)を行った後、待機時間の計時と、待機時間中における停電の発生を監視する処理(ステップS8からS12)を行う。まず、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックする回数(例えば2回)を設定し(ステップS8)、停電監視信号がオンであるかの判定を行う(ステップS9)。
停電監視信号がオンである場合(ステップS9;Yes)は、ステップS8で設定したチェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているかを判定する(ステップS10)。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合(ステップS10;No)は、停電監視信号がオンであるかの判定(ステップS9)に戻る。また、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合(ステップS10;Yes)、すなわち、停電が発生していると判定した場合は、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。このように、所定期間に亘り停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定することで、ノイズなどにより停電を誤検知することを防止でき、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。
すなわち、遊技制御装置100が、所定の待機時間において停電の発生を監視する停電監視手段をなす。これにより、主制御手段をなす遊技制御装置100の起動を遅らせている期間において発生した停電に対応することが可能となり、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。なお、待機時間の終了まではRAMへのアクセスが許可されておらず、前回の電源遮断時の記憶内容が保持されたままとなっているため、ここでの停電発生時にはバックアップの処理等は行う必要がない。このため、待機時間中に停電が発生してもRAMのバックアップを取る必要がなく、制御の負担を軽減することができる。
一方、停電監視信号がオンでない場合(ステップS9;No)、すなわち、停電が発生していない場合には、電源投入ディレイタイマを−1更新し(ステップS11)、タイマの値が0であるかを判定する(ステップS12)。タイマの値が0でない場合(ステップS12;No)、すなわち、待機時間が終了していない場合は、停電監視信号のチェック回数を設定する処理(ステップS8)に戻る。また、タイマの値が0である場合(ステップS12;Yes)、すなわち、待機時間が終了した場合は、RAMやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(リードライトメモリ)のアクセス許可をし(ステップS13)、全出力ポートにオフデータを出力(出力が無い状態に設定)する(ステップS14)。
次に、シリアルポート(遊技用マイコン111に予め搭載されているポートで、この実施例では、演出制御装置300との通信に使用)を設定し(ステップS15)、先に読み込んだ第1入力ポート122の状態から電源装置400内の初期化スイッチがオンにされたかを判定する(ステップS16)。
初期化スイッチがオフである場合(ステップS16;No)は、RWM内の停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チェックデータであるかを判定し(ステップS17)、正常であれば(ステップS17;Yes)、RWM内の停電検査領域2の値が正常な停電検査領域チェックデータであるかを判定する(ステップS18)。そして、停電検査領域2の値が正常であれば(ステップS18;Yes)、RWM内の所定領域のチェックサムを算出するチェックサム算出処理を行い(ステップS19)、算出されたチェックサムと電源断時のチェックサムが一致するかを判定する(ステップS20)。チェックサムが一致する場合(ステップS20;Yes)は、図6のステップS21へ移行し、停電から正常に復旧した場合の処理を行う。
また、初期化スイッチがオンである場合(ステップS16;Yes)と判定された場合や、停電検査領域のチェックデータが正常なデータでないと判定された場合(ステップS17;NoもしくはステップS18;No)、チェックサムが正常でない(ステップS20;No)と判定された場合は、図6のステップS26へ移行してRAMのアクセス禁止領域をアクセス許可に設定した後、全てのRAM領域の初期化の処理(0にクリア)を行う(ステップS27)。それから、RAMのアクセス禁止領域をアクセス禁止に設定(ステップS28)した後、RAMの初期化すべき領域にRAM初期化時の初期値をセーブする処理(ステップS29)を行う。その後、RAM初期化時のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)へ送信して(ステップS30)、ステップS31へ進む。
なお、電源投入時(停電復旧時を含む)はもちろん初期化スイッチがオンされた時にも、乱数生成回路210(図104参照)のラッチレジスタに読み込み可能な乱数があるか否か示すRAM111C内のラッチ回路エラーフラグがクリアされる。これにより、電源投入時や初期化スイッチオン時に、乱数生成回路210において更新された乱数がラッチレジスタにラッチされる前に、ラッチレジスタの値がCPUによって読み込まれてしまうのを回避することができる。ラッチ回路エラーフラグは、後述の特図始動口スイッチ共通処理(図14)の中で、ステータスレジスタの正常に乱数がラッチレジスタにラッチされ乱数の読み込みが可能であるか否か示すラッチデータフラグを参照して、乱数がないと判定された場合に“1”(エラー有り)にセットされるもので、複数のラッチレジスタに対応して複数設けられている。
一方、図6のステップS21では、初期化すべき領域に停電復旧時の初期値をセーブする。ここでの初期化すべき領域とは、停電復旧検査領域、チェックサム領域及びエラー不正監視に係る領域である。
その後、RWM内の遊技状態を記憶する領域を調べて遊技状態が高確率状態であるか否かを判定する(ステップS22)。ここで、高確率でない場合(ステップS22;No)は、ステップS23,S24をスキップしてステップS25へ移行する。また、高確率である場合(ステップS22;Yes)は、高確率報知フラグ領域にオン情報をセーブし(ステップS23)、例えば一括表示装置50に設けられる高確率報知LED(エラー表示器)のオン(点灯)データをセグメント領域にセーブする(ステップS24)。そして、後述の特図ゲーム処理を合理的に実行するために用意されている処理番号に対応する停電復旧時のコマンドを演出制御装置300へ送信し(ステップS25)、ステップS31へ進む。
なお、ステップS25で送信される停電復旧時のコマンド及びステップS30で送信される電源投入時のコマンドには、遊技機の種類を示す機種指定コマンド、特図1,2の保留数を示す飾り特図1保留数コマンド及び飾り特図2保留数コマンド、確率の状態を示す確率情報コマンドが含まれる。また、電源遮断時や電源投入時の状態に応じて、電源遮断時に特図変動表示ゲームの実行中であった場合は復旧画面コマンド、電源遮断時に客待ち中であった場合は客待ちデモコマンド、電源投入時に初期化された場合は電源投入コマンドが含まれる。さらに、機種によって演出モードの状態を示す演出モード情報コマンド、時短状態での残りゲーム数を示す時短回数情報コマンドが含まれる。
ステップS31では、遊技用マイコン111のクロックジェネレータ230内のタイマ割込み信号を発生するCTC(Counter/Timer Circuit)回路233を起動する処理を行う。
上記ステップS31のCTC起動処理の後は、乱数生成回路を起動設定する処理を行う(ステップS32)。具体的には、後述する16ビット可変長乱数回路211を使用する場合を例に挙げると、最大値設定レジスタ211Aと、ラッチ許可禁止レジスタ211Cと、ラッチモードレジスタ211Eと、ラッチ論理選択レジスタ215を介して当該乱数回路211の動作を設定するための処理が行われる。
乱数生成回路内の所定のレジスタ(最大値設定レジスタ211A)への最大値(例えば、2バイトの範囲内の値)の設定がCPU111Aによって行われ、ユーザプログラムにより最大値の最上位バイトが設定されたことに応じて乱数の生成が開始されるようになっている。
その後、電源投入時のソフト乱数レジスタの値を抽出し、初期値乱数(スタート値)としてRWMの所定領域にセーブしてから(ステップS33)、割込みを許可する(ステップS34)。本実施例で使用するCPU111A内の乱数生成回路においては、電源投入毎にソフト乱数レジスタの初期値が変わるように構成されているため、この値を各種初期値乱数の初期値(スタート値)とすることで、ソフトウェアで生成される乱数の規則性を崩すことができ、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。また、ステップS34で割込みを許可する際に、打球発射装置の発射を許可する。
なお、打球発射装置の発射を許可する設定は、タイマ割込み処理(図10)における出力処理(ステップS103)で行うようにしてもよい。
続いて、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理(ステップS35)を行う。なお、特に限定されるわけではないが、本実施形態においては、変動パターン乱数、大当り乱数、大当り図柄乱数、当り乱数(普図)は乱数生成回路において生成される乱数を使用して生成するように構成されている。
上記ステップS35の初期値乱数更新処理の後、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックする回数を設定し(ステップS36)、停電監視信号がオンであるかの判定を行う(ステップS37)。停電監視信号がオンでない場合(ステップS37;No)は、初期値乱数更新処理(ステップS35)に戻る。すなわち、停電が発生していない場合には、初期値乱数更新処理と停電監視信号のチェック(ループ処理)を繰り返し行う。初期値乱数更新処理(ステップS35)の前に割り込みを許可する(ステップS34)ことによって、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優先して実行されるようになり、タイマ割込みが初期値乱数更新処理によって待たされることで割込み処理が圧迫されるのを回避することができる。
なお、上記ステップS35での初期値乱数更新処理は、メイン処理のほか、タイマ割込み処理の中においても初期値乱数更新処理を行う方法もあり、そのような方法を採用した場合には両方で初期値乱数更新処理が実行されるのを回避するため、メイン処理で初期値乱数更新処理を行う場合には割込みを禁止してから更新して割込みを解除する必要があるが、本実施例のようにタイマ割込み処理の中での初期値乱数更新処理はせず、メイン処理内のみにした場合には初期値乱数更新処理の前に割込みを解除しても何ら問題はなく、それによってメイン処理が簡素化されるという利点がある。
停電監視信号がオンである場合(ステップS37;Yes)は、ステップS36で設定したチェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているかを判定する(ステップS38)。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合(ステップS38;No)は、停電監視信号がオンであるかの判定(ステップS37)に戻る。また、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合(ステップS38;Yes)、すなわち、停電が発生していると判定した場合は、一旦割込みを禁止する処理(ステップS39)、全出力ポートにオフデータを出力する処理(ステップS40)を行う。
その後、停電復旧検査領域1に停電復旧検査領域チェックデータ1をセーブし(ステップS41)、停電復旧検査領域2に停電復旧検査領域チェックデータ2をセーブする(ステップS42)。さらに、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出するチェックサム算出処理(ステップS43)、算出したチェックサムをセーブする処理(ステップS44)を行った後、RWMへのアクセスを禁止する処理(ステップS45)を行ってから、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。このように、停電復旧検査領域にチェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、電源の遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを電源再投入時に判断することができる。
以上のことから、遊技を統括的に制御する主制御手段(遊技制御装置100)と、該主制御手段からの指示に従い種々の制御を行う従制御手段(払出制御装置200、演出制御装置300等)と、を備える遊技機において、主制御手段は、電源投入時において、当該主制御手段の起動を遅らせて従制御装置の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段(遊技制御装置100)と、当該所定の待機時間において停電の発生を監視する停電監視手段(遊技制御装置100)と、を備えていることとなる。
また、各種装置に電力を供給する電源装置400を備え、当該電源装置400は、停電の発生を検出した際に停電監視信号を出力するように構成され、停電監視手段(遊技制御装置100)は、所定期間に亘り停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定するようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、データを記憶可能なRAM111Cと、外部からの操作が可能な初期化操作部(初期化スイッチ)と、初期化操作部が操作されたことに基づきRAM111Cに記憶されたデータを初期化する初期化手段(遊技制御装置100)と、を備え、当該初期化手段の操作状態を待機時間の開始前に読み込むようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、待機時間の経過後にRAM111Cへのアクセスを許可するようにしていることとなる。
〔チェックサム算出処理〕
図8には、上述のメイン処理におけるチェックサム算出処理(ステップS18、S41)を示した。このチェックサム算出処理では、まず、算出アドレスの開始値としてRWMの先頭アドレスを設定し(ステップS51)、繰り返し数を設定し(ステップS52)、算出値として「0」を設定する(ステップS53)。繰り返し数には使用しているRAMのバイト数が設定される。
その後、算出アドレスの内容に算出値を加算した値を新たな算出値とし(ステップS54)、算出アドレスを+1更新して(ステップS55)、繰り返し数を−1更新し(ステップS56)、チェックサムの算出が終了したかを判定する(ステップS57)。算出が終了していない場合(ステップS57;No)は、ステップS54へ戻って上記処理を繰り返す。また、算出が終了した場合(ステップS57;Yes)は、チェックサム算出処理を終了する。
〔初期値乱数更新処理〕
図9には、上述のメイン処理における初期値乱数更新処理(ステップS33)を示した。この初期値乱数更新処理では、まず当り初期値乱数を+1更新し(ステップS61)、大当り図柄初期値乱数1を+1更新する(ステップS62)そして、大当り図柄初期値乱数2を+1更新し(ステップS63)、初期値乱数更新処理を終了する。ここで、「当り初期値乱数」は普図変動ゲームの当りを決定する乱数の初期値となる乱数のことである。また、「大当り図柄初期値乱数1」は、特図1の大当り停止図柄を決定する乱数の初期値となる乱数、「大当り図柄初期値乱数2」は、特図2の大当り停止図柄を決定する乱数の初期値となる乱数のことである。このように、メイン処理の中で時間が許す限り初期値乱数をインクリメントし続けることによって、乱数のランダム性を高めることができるようにしている。
〔タイマ割込み処理〕
次に、タイマ割込み処理について説明する。図10に示すように、タイマ割込み処理は、クロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU111Aに入力されることで開始される。遊技用マイコン111においてタイマ割込みが発生すると、図10のタイマ割込み処理が開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、まず所定のレジスタに保持されている値をRWMに移すレジスタ退避の処理(ステップS101)を行う。なお、本実施例において遊技用マイコンとして使用しているZ80系のマイコンでは、当該処理を表レジスタに保持されている値を裏レジスタに退避することで置き換えることができる。次に、各種センサやスイッチからの入力や、信号の取込み、即ち、各入力ポートの状態を読み込む入力処理(ステップS102)を行う。それから、各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイド(大入賞口ソレノイド38b,39b、普電ソレノイド37c)等のアクチュエータの駆動制御などを行うための出力処理(ステップS103)を行う。
次に、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを払出制御装置200に出力する払出コマンド送信処理(ステップS104)、乱数更新処理1(ステップS105)、乱数更新処理2(ステップS106)を行う。その後、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、普図のゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、下カウントスイッチ38a、上カウントスイッチ39aから正常な信号の入力があるか否かの監視や、エラーの監視(前面枠やガラス枠が開放されていないかなど)を行う入賞口スイッチ/エラー監視処理(ステップS107)を行う。また、特図変動表示ゲームに関する処理を行う特図ゲーム処理(ステップS108)、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処理(ステップS109)を行う。
次に、遊技機10に設けられ、特図変動ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表示するセグメントLEDを所望の内容を表示するように駆動するセグメントLED編集処理(ステップS110)、磁気センサスイッチ61からの検出信号をチェックして異常がないか判定する磁石不正監視処理(ステップS111)、電波センサ62からの検出信号をチェックして異常がないか判定する電波不正監視処理(ステップS112)を行う。それから、外部の各種装置に出力する信号を出力バッファにセットする外部情報編集処理(ステップS113)を行う。続いて、割込み要求をクリアして割込みの終了を宣言する処理(ステップS114)を行い、ステップS101で退避したレジスタのデータを復帰する処理(ステップS115)を行った後、割込みを許可する処理(ステップS116)を行って、タイマ割込み処理を終了する。
〔入力処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における入力処理(ステップS102)の詳細について説明する。図11に示すように、入力処理においては、まず入力ポート1、即ち、第1入力ポート122に取り込まれたスイッチの検出信号の状態を読み込む(ステップS121)。そして、8ビットのポートのうち未使用ビットがあればそのビットの状態をクリアする(ステップS122)。
続いて、読み込まれた入力ポート1の状態をRWM内のスイッチ制御領域1にセーブ(格納)し(ステップS123)、未使用のビットデータを準備(ステップS124)した後、反転するビットデータを準備する(ステップS125)。その後、RWM内のスイッチ制御領域2のアドレスを準備し(ステップS126)、入力ポート2、即ち、第2入力ポート123のアドレスを準備して(ステップS127)、スイッチ読込み処理(ステップS128)を行う。ここで、本実施形態において「準備」とは、レジスタに値をセットすることを意味するが、これに限らず、RWM、その他のメモリに値をセットするようにしてもよい。
次に、未使用のビットデータを準備し(ステップS129)、反転するビットデータを準備する(ステップS130)。その後、RWM内のスイッチ制御領域3のアドレスを準備し(ステップS131)、入力ポート3、即ち、第3入力ポート124のアドレスを準備して(ステップS132)、スイッチ読込み処理(ステップS133)を行い、入力処理を終了する。
〔スイッチ読込み処理〕
次に、上述の入力処理におけるスイッチ読込み処理(ステップS128、S133)の詳細について説明する。図12に示すように、スイッチ読込み処理においては、まず、対象の入力ポートに取り込まれた信号の状態を読み込む(ステップS141)。そして、8ビットのポートのうち未使用ビットがあればそのビットの状態をクリアし(ステップS142)、反転の必要なビットを反転(ステップS143)した後、対象のスイッチ制御領域のポート入力状態1にセーブ(格納)する(ステップS144)。その後、2回目の読込みまでのディレイ時間(0.1ms)が経過するのを待つ(ステップS145)。
ディレイ時間(0.1ms)が経過すると、対象の入力ポートに取り込まれた信号の状態の2回目の読込みを行う(ステップS146)。そして、8ビットのポートのうち未使用ビットがあればそのビットの状態をクリアし(ステップS147)、反転の必要なビットを反転(ステップS148)した後、対象のスイッチ制御領域のポート入力状態2にセーブ(格納)する(ステップS149)。その後、1回目と2回目の読込みで状態が同じビットを1、違うビットを0とした確定ビットパターンを作成し(ステップS150)、確定ビットパターンとポート入力状態2との論理積をとり、今回確定ビットとする(ステップS151)。
次に、1回目と2回目の読込みで状態が同じビットを0、違うビットを1とした未確定ビットパターンを作成し(ステップS152)、未確定ビットパターンと前回割り込み時の確定状態との論理積をとり、前回保持ビットとする(ステップS153)。これにより、スイッチのチャタリング等によるノイズを除去した信号の状態を得ることができる。そして、今回確定ビットと前回保持ビットを合成し、今回確定状態としてセーブし(ステップS154)、前回と今回の確定状態との排他的論理和をとり、立上りエッジとしてセーブして(ステップS155)、スイッチ読み込み処理を終了する。
なお、スイッチの読込みは、タイマ割込みの周期が短い場合(例えば2ms)には、各割込みの処理ごとにそれぞれ1回ずつスイッチの読込みを行なって前回の読込みの結果と比較することで信号が変化したか否か判定する方法があるが、そのようにすると次の割込み処理までに前回の割込みで読み込んだスイッチの状態が失われた場合、正しい判定が行なえないおそれがある。これに対し、本実施例のように、所定の時間差をおいて1回の割込み処理の中で2回のスイッチ読込み処理を行うことで、上記のような不具合を回避することが可能となる。
〔出力処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における出力処理(ステップS103)の詳細について説明する。図13に示すように、出力処理では、まず、一括表示装置(LED)50のセグメントのデータを出力するポート135(図3参照)にオフデータを出力(リセット)する(ステップS161)。次に、普電ソレノイド37cや大入賞口ソレノイド38b,39bのデータを出力するソレノイド出力ポート134に出力するデータを合成して出力する(ステップS162)。
そして、一括表示装置(LED)50のデジット線を順次スキャンするためのデジットカウンタの値を更新して(ステップS163)、デジットカウンタの値に対応するLEDのデジット線の出力データを取得し(ステップS164)、取得したデータをデジット出力用のポート136に出力する(ステップS165)。その後、デジットカウンタの値に対応するRWM内のセグメント領域からセグメント線の出力データをロードし(ステップS166)、ロードしたデータをセグメント出力用のポート135に出力する(ステップS167)。
続いて、外部情報端子171へ出力するデータをロードして合成し、外部情報出力用のポート137へ出力する(ステップS168)。次に、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板170上の試験端子出力ポート1に出力するデータをロードして合成し、中継基板170上の試験端子出力ポート1へ合成したデータを出力する(ステップS169)。その後、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板170上の試験端子出力ポート2に出力するデータをロードして合成し、中継基板170上の試験端子出力ポート2へ合成したデータを出力する(ステップS170)。
次に、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板170上の試験端子出力ポート3に出力するデータをロードして合成し、中継基板170上の試験端子出力ポート3へ合成したデータを出力する(ステップS171)。さらに、試射試験装置の試験信号を出力する中継基板170上の試験端子出力ポート4に出力するデータをロードして合成し、中継基板170上の試験端子出力ポート4へ合成したデータを出力する(ステップS172)。そして、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板170上の試験端子出力ポート5に出力するデータをロードして合成し、中継基板170上の試験端子出力ポート5へ合成したデータを出力し(ステップS173)し、出力処理を終了する。
〔払出コマンド送信処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における払出コマンド送信処理(ステップS104)の詳細について説明する。図14に示すように払出コマンド送信処理では、まず、賞球数別(例えば、3個賞球、10個賞球、14個賞球)に設けられた複数の入賞数カウンタ領域のうち、チェック対象とされた入賞数カウンタ領域に「0」でないカウント数があるかを判定する(ステップS181)。そして、カウント数がない場合(ステップS181;No)は、チェック対象となる入賞数カウンタ領域のアドレスを更新し(ステップS182)、すべての入賞数カウンタ領域のカウント数のチェックが終了したかを判定する(ステップS183)。この判定で、すべてのチェックが終了した(ステップS183;Yes)と判定すると、払出コマンド送信処理を終了する。一方、すべてのチェックが終了していない(ステップS183;No)と判定すると、ステップS181へ戻って上記処理を繰り返す。
また、上記ステップS181で、カウント数がある(ステップS181;Yes)と判定した場合には、対象の入賞数カウンタ領域のカウント数を減算(−1)し(ステップS184)、入賞数カウンタ領域のアドレスに対応する払出コマンド(負論理のデータ)を取得する(ステップS185)。そして、データの読込みが有効か無効かを示すストローブ信号のオフ時間(例えばロウレベルに維持する時間、例えば0.015ms)を計時するストローブオフタイマを設定し(ステップS186)、上記ステップS185で取得した払出コマンド(負論理のデータ)とオフ状態(ロウレベル)のストローブ信号をポート131(図3参照)へ出力する(ステップS187)。
その後、ストローブオフタイマを−1更新し(ステップS188)、ストローブオフタイマの値が0であるか、すなわちステップS186で設定したオフ時間が経過したかを判定する(ステップS189)。ストローブオフタイマの値が0でない場合(ステップS189;No)、すなわちオフ時間が経過していない場合は、ステップS187へ戻る。また、ストローブオフタイマの値が0である場合(ステップS189;Yes)、すなわちオフ時間が経過した場合は、負論理データの出力残り時間(例えば0.030ms)を計時する負論理出力残りタイマを設定する(ステップS190)。
次に、払出コマンド(負論理のデータ)を出力するとともにオン状態(ハイレベル)のストローブ信号をポート131へ出力する(ステップS191)。そして、負論理出力残りタイマを−1更新し(ステップS192)、負論理出力残りタイマの値が0であるか、すなわちステップS190で設定した負論理データの出力時間が終了したかを判定する(ステップS193)。負論理出力残りタイマの値が0でない場合(ステップS193;No)、すなわち負論理データの出力時間が終了していない場合はステップS191へ戻る。また、負論理出力残りタイマの値が0である場合(ステップS193;Yes)、すなわち負論理データの出力時間が終了した場合は、上記負論理の払出コマンドデータを反転して正論理の払出コマンドデータを生成する(ステップS194)。
次に、ストローブ信号のオン残り時間(ハイレベルの時間、例えば0.015ms)を計時するストローブオン残りタイマを設定し(ステップS195)、上記ステップS194で生成した払出コマンド(正論理のデータ)とオン状態(ハイレベル)のストローブ信号をポート131へ出力する(ステップS196)。その後、ストローブオン残りタイマを−1更新し(ステップS197)、ストローブオン残りタイマの値が0であるか、すなわちステップS195で設定したオン時間が終了したかを判定する(ステップS198)。ストローブオン残りタイマの値が0でない場合(ステップS198;No)、すなわちオン時間が終了していない場合はステップS196へ戻る。また、ストローブオン残りタイマの値が0である場合(ステップS198;Yes)、すなわちオン時間が終了した場合は、正論理データの出力残り時間(例えば0.030ms)を計時する正論理出力残りタイマを設定する(ステップS199)。
その後、払出コマンド(正論理のデータ)を出力するとともにオフ状態(ロウレベル)のストローブ信号をポート131へ出力する(ステップS200)。そして、正論理出力残りタイマを−1更新し(ステップS201)、正論理出力残りタイマの値が0であるか、すなわちステップS199で設定した正論理データの出力時間が終了したかを判定する(ステップS202)。正論理出力残りタイマの値が0でない場合(ステップS202;No)、すなわち出力時間が終了していない場合はステップS200へ戻る。また、正論理出力残りタイマの値が0である場合(ステップS202;Yes)、すなわち終了した場合は、遊技制御装置100から外部装置に対して送信する払出予定の賞球数に関する情報を設定するメイン賞球残数更新処理(ステップS203)を行い、コマンド送信処理を終了する。
以上の処理により、払出制御装置200に遊技球の払い出しを指示する払出コマンドが送信され、払出制御装置200ではこの払出コマンドに基づき遊技球を払い出す。上記のように、負論理の払出コマンドデータを出力した後に正論理の払出コマンドデータを出力することによって、コマンド受信側では、負論理の払出コマンドデータと正論理の払出コマンドデータを読み込んで比較することによって、正しいコマンドを受信することができたか否かを判定することができる。例えば先に受信した負論理の払出コマンドデータを論理反転して、それと後で受信した正論理の払出コマンドデータとを比較して、同一でない場合にはコマンド受信エラーと判断し、コマンドの再送を遊技制御装置100へ要求することで正確なコマンドを受信することが可能となる。
〔メイン賞球残数更新処理〕
次に、前述の払出コマンド送信処理におけるメイン賞球残数更新処理(ステップS203)の詳細について説明する。このメイン賞球残数更新処理では、入賞口への入賞により発生した賞球数(払出予定数)が所定数(ここでは10個)になる毎に外部装置へ出力するメイン賞球信号を設定する。外部装置には、このメイン賞球信号の他に、払出制御装置200からも実際に払い出した賞球数が所定数(ここでは10個)になる毎に賞球信号が出力されるようになっており、この二つの信号を照合することで、不正な払い出しを監視することが可能となっている。
図15に示すようにメイン賞球残数更新処理では、まず、賞球残数領域の値と払出数を加算する(ステップS211)。この処理の前における賞球残数領域の値としては、メイン賞球信号の出力の基準となる所定数に満たなかった端数が記憶されており、この処理において、賞球残数領域の値に新たに発生した賞球の払出数として正論理の払出コマンドの値を加算する。そして、加算した値を賞球残数領域にセーブする(ステップS212)。
その後、賞球残数領域の値からメイン賞球信号の出力の基準となる所定数である10を減算し(ステップS213)、減算結果が0以上であるかを判定する(ステップS214)。減算結果が0以上でない場合(ステップS214;No)は、メイン賞球残数更新処理を終了する。また、減算結果が0以上である場合(ステップS214;Yes)は、メイン賞球信号出力回数領域の値を+1更新し(ステップS215)、減算結果を賞球残数領域にセーブして(ステップS216)、ステップS213に戻る。
〔乱数更新処理1〕
図16には、タイマ割込み処理(図10参照)における乱数更新処理1(ステップS105)を示した。乱数更新処理1は、初期値乱数更新処理の対象となっている当り乱数、大当り図柄乱数1、大当り図柄乱数2の初期値(スタート値)を更新するための処理である。この乱数更新処理1では、まず、普図の当り乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるかを判定する(ステップS221)。
普図の当り乱数が初期値設定待ちでない場合(ステップS221;No)は、大当り図柄乱数1が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるかを判定する(ステップS224)。また、普図の当り乱数が初期値設定待ちである場合(ステップS221;Yes)は、次回初期値として当り乱数初期値乱数をロードし(ステップS222)、ロードした普図の当り乱数の次回の初期値を対応する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持するレジスタ(スタート値設定レジスタ)に設定する(ステップS223)。その後、大当り図柄乱数1が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるかを判定する(ステップS224)。
大当り図柄乱数1が初期値設定待ちでない場合(ステップS224;No)は、大当り図柄乱数2が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるかを判定する(ステップS227)。また、大当り図柄乱数1が初期値設定待ちである場合(ステップS224;Yes)は、次回初期値として大当り図柄初期値乱数1をロードし(ステップS225)、ロードした大当り図柄乱数1の次回の初期値を対応する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持するレジスタ(スタート値設定レジスタ)に設定する(ステップS226)。その後、大当り図柄乱数2が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるかを判定する(ステップS227)。
大当り図柄乱数2が初期値設定待ちでない場合(ステップS227;No)は、乱数更新処理1を終了する。また、大当り図柄乱数2が初期値設定待ちである場合(ステップS227;Yes)は、次回初期値として大当り図柄初期値乱数2をロードし(ステップS228)、ロードした大当り図柄乱数2の次回の初期値を対応する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持するレジスタ(スタート値設定レジスタ)に設定し(ステップS229)、乱数更新処理1を終了する。
〔乱数更新処理2〕
図17には、タイマ割込み処理(図10参照)における乱数更新処理2(ステップS106)を示した。乱数更新処理2は、特図1,特図2の変動表示ゲームにおける変動パターンを決定するための変動パターン乱数を更新する処理である。なお、本実施形態の遊技機では、変動パターン乱数として1バイトの乱数(変動パターン乱数2、3)と、2バイトの乱数(変動パターン乱数1)があり、乱数更新処理2は両方を更新対象とし、割込みが発生するごとに更新対象を切り替えて処理する。しかも、更新対象の乱数が2バイトの場合には、上位のバイトと下位のバイトに対して異なる割込み時に更新処理を行うようになっている。即ち、メイン処理に対する一の割込み処理において実行される乱数更新処理2による2バイトの変動パターン乱数1(リーチ変動態様決定用乱数)の更新は、上位1バイト若しくは下位1バイトの何れかについて実行されるように構成されている。
この乱数更新処理2では、まず、更新すべき複数の乱数のうちいずれの乱数を今回の更新処理の対象とするかを順番に指定するための乱数更新スキャンカウンタを更新する(ステップS231)。次に、乱数更新スキャンカウンタの値に対応する演出乱数更新テーブルのアドレスを算出する(ステップS232)。そして、算出されたアドレスに基づいて参照したテーブルから乱数の上限判定値を取得する(ステップS234)。このとき参照するテーブルには、乱数の種類ごとに上限判定値、即ち、乱数が一巡したか否かを判定するための値が格納されている。
続いて、例えば本実施例において遊技用マイコンとして使用しているZ80系のマイコンに設けられているDRAMのリフレッシュ等のため使用されるリフレッシュレジスタ(以下、Rレジスタと称する)のようなランダムな値が設定されるレジスタの値をロードする(ステップS234)。Rレジスタの値を使用することで、乱数にランダム性を付与することができる。次に、Rレジスタの値をマスクするためのマスク値を取得して、Rレジスタの値をマスクする(ステップS235)。なお、マスク値は、更新対象の乱数によって異なるビット数、例えば、変動パターン乱数1の下位1バイトを更新する場合には、Rレジスタの下位3ビットに、また、変動パターン乱数1の上位1バイトを更新する場合には、Rレジスタの下位4ビットに設定されている。乱数の種類によって上限値が異なるためである。なお、マスク値として、変動パターン乱数1の下位1バイトを更新する場合には、Rレジスタの下位3ビットを、また、変動パターン乱数1の上位1バイトを更新する場合には、Rレジスタの下位4ビットを例示したが、数値は一例であってこれに限られるものではない。
次に、更新する乱数領域(乱数カウンタ)が2バイト乱数の上位1バイトであるかを判定する(ステップS236)。そして、乱数領域が2バイト乱数の上位1バイトである場合(ステップS236;Yes)は、加算値として上位1バイトをマスク値によってRレジスタの値をマスクすることによって残った値(以下、これをマスクした値と称する)に「1」を加算したマスク更新値に設定し、下位1バイトを「0」に設定して(ステップS237)、ステップS239に進む。また、乱数領域が2バイト乱数の上位1バイトでない場合(ステップS236;No)は、加算値として上位1バイトを「0」に設定し、下位1バイトを上記マスク更新値に設定して(ステップS238)、ステップS239に進む。なお、マスクした値に「1」を加算するのは、マスクした値が「0」になる場合があり、「0」を後に加算すると加算する前の値から変化しないので、それを避けるためである。
そして、更新する乱数が2バイト乱数かを判定し(ステップS239)、2バイト乱数である場合(ステップS239;Yes)は、更新する乱数領域の値(2バイト)を設定して(ステップS240)、ステップS242に進む。また、更新する乱数が2バイト乱数でない場合(ステップS239;No)は、乱数値の上位1バイトとして「0」を設定し、乱数値の下位1バイトとして、更新する乱数領域の値(1バイト)を設定し(ステップS241)、ステップS242へ進む。
ステップS242では、乱数値にステップS237又はS238で決定した加算値を加算した値を新たな乱数値とし、この新たな乱数値がステップS233で取得した上限判定値よりも大きいかを判定する(ステップS243)。そして、新たな乱数値が上限判定値より大きくない場合(ステップS243;No)は、新たな乱数値を1バイト乱数又は2バイト乱数の下位の乱数領域にセーブする(ステップS245)。また、新たな乱数値が上限判定値より大きい場合(ステップS243;Yes)は、新たな乱数値から上限判定値を減算した値を再度の新たな乱数値とし(ステップS244)、この値を1バイト乱数又は2バイト乱数の下位の乱数領域にセーブする(ステップS245)。
次に、更新した乱数が2バイト乱数であるかを判定し(ステップS246)、2バイト乱数でない場合(ステップS246;No)は、乱数更新処理2を終了する。また、2バイト乱数である場合(ステップS246;Yes)は、新たな乱数値(再度の新たな乱数値を算出した場合はその値)を2バイト乱数の上位の乱数領域にセーブし(ステップS247)、乱数更新処理2を終了する。
このように、CPU111Aは、特図1,特図2の変動表示ゲームにおける変動パターンを決定するための変動パターン乱数を更新する。従って、CPU111Aは、始動入賞口36や普通変動入賞装置37の始動領域への遊技球の流入に基づいて抽出される各種乱数のうち、特図変動表示ゲームの変動態様(変動パターン)を決定するための変動パターン乱数を更新する乱数更新手段をなす。
〔入賞口スイッチ/エラー監視処理〕
図18には、タイマ割込み処理(図10参照)における入賞口スイッチ/エラー監視処理(ステップS107)を示した。この入賞口スイッチ/エラー監視処理では、まず、下大入賞口(第1特別変動入賞装置38)内の一方の下カウントスイッチ38aに対応する入賞口監視テーブル1(例えばカウントスイッチからの検出信号が入力されるポートの番号や該信号のポート内でのビット位置等を示すデータが格納されている)を準備する(ステップS301)。次に、大入賞口が開いていないにもかかわらず大入賞口に不正な入賞がないか監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理(ステップS302)を実行する。
その後、下大入賞口(第1特別変動入賞装置38)内の他方の下カウントスイッチ38aに対応する入賞口監視テーブル2を準備し(ステップS303)、不正な入賞がないか監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理(ステップS304)を実行する。そして、上大入賞口(第2特別変動入賞装置38)内の上カウントスイッチ39aに対応する入賞口監視テーブルを準備し(ステップS305)、不正な入賞がないか監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理(ステップS306)を実行する。
次に、普電内の入賞口スイッチ(始動口2スイッチ37a)の入賞口監視テーブルを準備し(ステップS307)、不正な入賞がないか監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理(ステップS308)を実行する。そして、不正監視処理が不要な入賞口スイッチ(ここでは始動口1スイッチ36a、一般入賞口35の入賞口スイッチ35a)の入賞口監視テーブルを準備し(ステップS309)、入賞数を更新する入賞数カウンタ更新処理(ステップS310)を行う。
次に、エラーを監視すべき複数のスイッチ並びに信号のうちいずれのスイッチ又は信号を今回の監視の対象とするかを順番に指定するためのエラースキャンカウンタを更新する(ステップS311)。その後、エラースキャンカウンタの値に応じて、スイッチのコネクタ抜けなどの発生により出力される異常検知信号1、払出制御装置200からのシュート玉切れスイッチ信号、オーバーフロースイッチ信号及び払出異常ステータス信号の何れかに基づくエラーの監視を対象として設定するための遊技機エラー監視テーブル1を準備する(ステップS312)。そして、エラーが発生しているかを判定するエラーチェック処理(ステップS313)を行う。
次に、エラースキャンカウンタの値が3であるかを判定し(ステップS314)、エラースキャンカウンタの値が3である場合(ステップS314;Yes)は、入賞口スイッチ/エラー監視処理を終了する。この場合は、次に参照する遊技機エラー監視テーブル2にエラーの監視対象がない場合である。また、エラースキャンカウンタの値が3でない場合(ステップS314;No)は、エラースキャンカウンタの値に応じて、ガラス枠開放検出スイッチ63、前面枠開放検出スイッチ64、スイッチのコネクタ抜けなどの発生により出力される異常検知信号2の何れかに基づくエラーの監視を対象として設定するための遊技機エラー監視テーブル2を準備する(ステップS315)。そして、エラーが発生しているかを判定するエラーチェック処理(ステップS316)を行い、入賞口スイッチ/エラー監視処理を終了する。
〔不正&入賞監視処理〕
図19には、上述の入賞口スイッチ/エラー監視処理における不正&入賞監視処理(ステップS302,S304,S306,S308)を示した。この不正&入賞監視処理は、第1特別変動入賞装置38の二つの下カウントスイッチ38aの各々、第2特別変動入賞装置39の上カウントスイッチ39a及び普通変動入賞装置37の始動口2スイッチ37aに対して行なわれる処理である。大入賞口(特別変動入賞装置38、39)や普電(普通変動入賞装置37)については、無理やり開閉部材を開いて遊技球を入れて賞球を払い出させる不正が行なわれ易いため、入賞の検出の他に不正の監視をする。
この不正&入賞監視処理においては、まず、エラー監視対象の入賞口スイッチの不正監視期間フラグをチェックし(ステップS321)、不正監視期間中であるかを判定する(ステップS322)。不正監視期間とは、エラー監視対象の入賞口スイッチが下カウントスイッチ38aである場合は第1特別変動入賞装置38を開放する特別遊技状態中以外の期間であり、エラー監視対象の入賞口スイッチが上カウントスイッチ39aである場合は第2特別変動入賞装置39を開放する特別遊技状態中以外の期間である。また、エラー監視対象の入賞口スイッチが始動口2スイッチ37aである場合は普図の当りに基づき普通変動入賞装置37の開放制御を実行している状態以外の期間である。
そして、不正監視期間である場合(ステップS322;Yes)は、対象の入賞口スイッチに入力があるかを判定する(ステップS323)。対象の入賞口スイッチに入力がない場合(ステップS323;No)は、対象の報知タイマ更新情報をロードする(ステップS332)。また、対象の入賞口スイッチに入力がある場合(ステップS323;Yes)は、対象の不正入賞数を+1更新し(ステップS324)、加算後の不正入賞数が監視対象の不正発生判定個数(例えば5個)を超えたかを判定する(ステップS325)。
判定個数を5個としているのは、例えば、開状態にある大入賞口が閉状態に変換した際に遊技球が大入賞口の扉部材に挟まり、その遊技球がカウントスイッチの有効期間を過ぎて入賞した場合や信号にノイズがのった場合にそれを不正と判断しないようにするためであり、不正でないのに簡単にエラーと判定しないためである。
そして、判定個数を超えていない場合(ステップS325;No)は、対象の入賞口スイッチの入賞監視テーブルを準備する(ステップS330)。また、判定個数を超えた場合(ステップS325;Yes)は、不正入賞数を不正発生判定個数に留め(ステップS326)、対象の不正入賞報知タイマ領域に初期値をセーブする(ステップS327)。次に、対象の不正発生コマンドを準備し(ステップS328)、不正フラグとして不正入賞発生フラグを準備して(ステップS329)、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域の値と比較する(ステップS340)。
一方、不正監視期間でない場合(ステップS322;No)は、対象の入賞口スイッチの入賞監視テーブルを準備し(ステップS330)、賞球の設定を行う入賞数カウンタ更新処理(ステップS331)を行う。そして、対象の報知タイマ更新情報をロードし(ステップS332)、報知タイマの更新許可の有無を判定する(ステップS333)。そして、報知タイマの更新が許可されない場合(ステップS333;No)は、不正&入賞監視処理を終了する。また、報知タイマの更新が許可される場合(ステップS333;Yes)は、対象の報知タイマが0でなければ−1更新する(ステップS334)。なお、報知タイマの最小値は0に設定されている。
報知タイマの更新は、エラー監視対象の入賞口スイッチが一方の下カウントスイッチ38aである場合は許可され、エラー監視対象の入賞口スイッチが他方の下カウントスイッチ38aである場合は許可されない。これにより、第1特別変動入賞装置38についての不正報知について、報知タイマの更新が倍の頻度で行われてしまい、規定時間(例えば60000ms)の半分でタイムアップしてしまうことを防止している。なお、エラー監視対象の入賞口スイッチが上カウントスイッチ39aである場合や始動口2スイッチ37aである場合は報知タイマの更新は常に許可される。
その後、報知タイマの値が0であるかを判定し(ステップS335)、値が0でない場合(ステップS335;No)、すなわちタイムアップしていない場合は、不正&入賞監視処理を終了する。また、値が0である場合(ステップS335;Yes)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合は、対象の不正解除コマンドを準備し(ステップS336)、不正フラグとして不正入賞解除フラグを準備する(ステップS337)。そして、報知タイマの値が0になった瞬間であるかを判定する(ステップS338)。
報知タイマの値が0になった瞬間である場合(ステップS338;Yes)、すなわち今回の不正&入賞監視処理で報知タイマの値が0になった場合は、対象の不正入賞数をクリアし(ステップS339)、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域の値と比較する(ステップS340)。また、報知タイマの値が0になった瞬間でない場合(ステップS338;No)、すなわち前回以前の不正&入賞監視処理で報知タイマの値が0になった場合は、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域の値と比較する(ステップS340)。
そして、準備した不正フラグと対象の不正フラグ領域の値が一致した場合(ステップS340;Yes)は、不正&入賞監視処理を終了する。また、準備した不正フラグと対象の不正フラグ領域の値が一致しない場合(ステップS340;No)は、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域にセーブし(ステップS341)、コマンド設定処理を行い(ステップS342)、不正&入賞監視処理を終了する。以上の処理により、エラーの発生に伴いエラー報知コマンドが演出制御装置300に送信され、エラーの解除に伴い不正入賞エラー解除コマンドが演出制御装置300に送信されて、エラー報知の開始、終了が設定されることとなる。
〔入賞数カウンタ更新処理〕
図20には、上述の入賞口スイッチ/エラー監視処理及び不正&入賞監視処理における入賞数カウンタ更新処理(ステップS310,S331)を示した。この入賞数カウンタ更新処理においては、まず、入賞口監視テーブルから監視する入賞口スイッチの個数を取得し(ステップS351)、対象の入賞口スイッチに入力(正確には入力の変化)があるかを判定する(ステップS352)。
入力がない場合(ステップS352;No)は、全スイッチの監視が終了したかを判定する(ステップS357)。また、入力がある場合(ステップS352;Yes)は、対象の入賞数カウンタ領域の値をロードし(ステップS353)、ロードした値を+1更新して(ステップS354)、オーバーフローするか判定する(ステップS355)。そして、オーバーフローが発生していない場合(ステップS355;No)は、更新後の値を入賞数カウンタ領域にセーブし(ステップS356)、全スイッチの監視が終了したかを判定する(ステップS357)。また、オーバーフローが発生した場合(ステップS355;Yes)は、全スイッチの監視が終了したかを判定する(ステップS357)。
全スイッチの監視が終了していない場合(ステップS357;No)は、対象の入賞口スイッチに入力があるかを判定する処理(ステップS352)に戻る。また、全スイッチの監視が終了した場合(ステップS357;Yes)は、入賞数カウンタ更新処理を終了する。以上の処理により、入賞に応じた賞球が設定されることとなる。
〔コマンド設定処理〕
図21には、上述の不正&入賞監視処理でのコマンド設定処理(ステップS342)を示した。なお、このコマンド設定処理は、タイマ割込み処理中に実行される他の処理におけるコマンド設定処理に共通する処理である。このコマンド設定処理では、まず、コマンドデータ(MODE(上位バイト))をシリアル送信バッファに書き込み(ステップS361)、シリアル送信バッファステータスを読み込んで(ステップS362)、コマンドの送信中であるかを判定する(ステップS363)。
コマンドの送信中である場合(ステップS363;Yes)は、コマンドデータ(ACTION(下位バイト))をシリアル送信バッファに書き込む(ステップS366)。また、コマンドの送信中でない場合(ステップS363;No)は、回路の異常が考えられるため送信回路を初期化し(ステップS364)、コマンドデータ(MODE(上位バイト))をシリアル送信バッファに再書き込み(ステップS365)した後、コマンドデータ(ACTION(下位バイト))をシリアル送信バッファに書き込む(ステップS366)。
そして、シリアル送信バッファステータスを読み込んで(ステップS367)、コマンドの送信中であるかを判定する(ステップS368)。コマンドの送信中である場合(ステップS368;Yes)は、コマンド設定処理を終了する。また、コマンドの送信中でない場合(ステップS368;No)は、回路の異常が考えられるため送信回路を初期化し(ステップS369)、コマンドデータ(ACTION(下位バイト))をシリアル送信バッファに再書き込みして(ステップS370)、コマンド設定処理を終了する。
このように、演出制御装置300に対してはシリアル通信でコマンドを送信するようにしたことで、遊技制御装置100の負担を軽減できるとともに、コマンドの解析を困難にすることができる。また、コマンドの送出タイミングが早まるとともに、データ線の本数を減らすことができる。さらに、演出制御装置300においてもストローブ内でのコマンドの取り込みが必要なくなり、負担を軽減することができる。なお、払出制御装置200へもシリアル通信によりコマンドを送信するようにしても良い。
〔エラーチェック処理〕
図22には、上述の入賞口スイッチ/エラー監視処理におけるエラーチェック処理(ステップS313、S316)を示した。このエラーチェック処理では、まず、エラースキャンカウンタに対応するエラー監視テーブルを取得し(ステップS381)、監視対象であるスイッチ(信号を含む)がオンであるか、すなわちエラーを示す状態であるかを判定する(ステップS382)。
そして、スイッチがオンでない場合(ステップS382;No)は、エラーフラグとしてエラー解除フラグを準備し(ステップS383)し、対象のエラー報知終了コマンドを準備する(ステップS384)。その後、対象のエラー解除監視タイマ比較値を取得して(ステップS385)、対象のスイッチ制御領域の値と今回のスイッチの状態を比較する(ステップS389)。
一方、スイッチがオンである場合(ステップS382;Yes)は、エラーフラグとしてエラー発生フラグを準備し(ステップS386)し、対象のエラー報知コマンドを準備する(ステップS387)。その後、対象のエラー発生監視タイマ比較値を取得して(ステップS388)、対象のスイッチ制御領域の値と今回のスイッチの状態を比較する(ステップS389)。
対象のスイッチ制御領域の値と今回のスイッチの状態が一致した場合(ステップS389;Yes)、すなわちスイッチの状態が変化していない場合は、対象のエラー監視タイマを+1更新して(ステップS392)、対象のエラー監視タイマの値が監視タイマ比較値に達したかを判定する(ステップS393)。また、対象のスイッチ制御領域の値と今回のスイッチの状態が一致しない場合(ステップS389;No)、すなわちスイッチの状態が変化した場合は、対象のスイッチ制御領域に今回のスイッチ状態をセーブする(ステップS390)、そして、対象のエラー監視タイマをクリアし(ステップS391)、対象のエラー監視タイマを+1更新して(ステップS392)、対象のエラー監視タイマの値が監視タイマ比較値に達したかを判定する(ステップS393)。
対象のエラー監視タイマの値が監視タイマ比較値に達していない場合(ステップS393;No)は、エラーチェック処理を終了する。また、対象のエラー監視タイマの値が監視タイマ比較値に達した場合(ステップS393;Yes)は、エラー監視タイマを−1更新して比較値−1の値に留め(ステップS394)、準備したエラーフラグを対象のエラーフラグ領域の値と比較する(ステップS395)。
そして、準備したエラーフラグと対象のエラーフラグ領域の値とが一致する場合(ステップS395;Yes)は、エラーチェック処理を終了する。また、設定したエラーフラグと対象のエラーフラグ領域の値とが一致しない場合(ステップS395;No)は、準備したエラーフラグを対象のエラーフラグ領域にセーブし(ステップS396)、コマンド設定処理を行って(ステップS397)、エラーチェック処理を終了する。
〔特図ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における特図ゲーム処理(ステップS108)の詳細について説明する。特図ゲーム処理では、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入力の監視と、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図の表示の設定を行う。
図23に示すように、特図ゲーム処理では、先ず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入賞を監視する始動口スイッチ監視処理(ステップA1)を行う。始動口スイッチ監視処理では、始動入賞口36、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置37に遊技球の入賞があると、各種乱数(大当り乱数など)の抽出を行い、当該入賞に基づく特図変動表示ゲームの開始前の段階で入賞に基づく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定を行う。なお、始動口スイッチ監視処理(ステップA1)の詳細については後述する。
次に、大入賞口スイッチ監視処理(ステップA2)を行う。この大入賞口スイッチ監視処理では、第1特別変動入賞装置38内に設けられた下カウントスイッチ38aや第2特別変動入賞装置39内に設けられた上カウントスイッチ39aでの遊技球の検出を監視する処理を行う。
次に、特図ゲーム処理タイマが0でなければ−1更新する(ステップA3)。なお、特図ゲーム処理タイマの最小値は0に設定されている。そして、特図ゲーム処理タイマの値が0であるかを判定する(ステップA4)。特図ゲーム処理タイマの値が0である場合(ステップA4;Yes)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合は、特図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定し(ステップA5)、当該テーブルを用いて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する(ステップA6)。そして、分岐処理終了後のリターンアドレスをスタック領域に退避させ(ステップA7)、ゲーム処理番号に応じてゲーム分岐処理(ステップA8)を行う。
ステップA8にて、ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図普段処理(ステップA9)を行う。ステップA8にて、ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図の停止表示時間の設定や、特図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図変動中処理(ステップA10)を行う。
ステップA8にて、ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図表示中処理(ステップA11)を行う。
ステップA8にて、ゲーム処理番号が「3」の場合は、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行うファンファーレ/インターバル中処理(ステップA12)を行う。ステップA8にて、ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口開放中処理(ステップA13)を行う。
ステップA8にて、ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口残存球処理(ステップA14)を行う。ステップA8にて、ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図普段処理(ステップA9)を行うために必要な情報の設定等を行う大当り終了処理(ステップA15)を行う。
その後、特図1表示器51の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA16)、特図1表示器51に係る図柄変動制御処理(ステップA17)を行う。そして、特図2表示器52の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA18)、特図2表示器52に係る図柄変動制御処理(ステップA19)を行う。一方、ステップA4にて、特図ゲーム処理タイマの値が0でない場合(ステップA4;No)、すなわちタイムアップしていない場合は、処理をステップA16に移行して、それ以降の処理を行う。
〔始動口スイッチ監視処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理の詳細について説明する。図24に示すように、始動口スイッチ監視処理では、先ず、第1始動口(始動入賞口36)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA111)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA112)を行う。なお、ステップA112における特図始動口スイッチ共通処理の詳細については、ステップA116における特図始動口スイッチ共通処理とともに後述する。
次に、普通電動役物(普通変動入賞装置37)が作動中である、即ち、普通変動入賞装置37が作動して遊技球の入賞が可能な開状態となっているか否かを判定し(ステップA113)、普通電動役物が作動中である(ステップA113;Yes)と判定すると、処理をステップA115に移行して、それ以降の処理を行う。一方、ステップA113にて、普通電動役物が作動中でない(ステップA113;No)と判定すると、普電不正発生中であるかを判定する(ステップA114)。
普電不正発生中であるかの判定では、普通変動入賞装置37への不正入賞数が不正発生判定個数(例えば5個)以上である場合に不正発生中であると判定する。普通変動入賞装置37は、閉状態では遊技球が入賞不可能であり、開状態でのみ遊技球が入賞可能である。よって、閉状態で遊技球が入賞した場合は何らかの異常や不正が発生した場合であり、このような閉状態で入賞した遊技球があった場合はその数を不正入賞数として計数する。そして、このように計数された不正入賞数が所定の不正発生判定個数(上限値)以上である場合に不正発生中と判定する。
ステップA114にて、普電不正発生中でない(ステップA114;No)と判定すると、第2始動口(普通変動入賞装置37)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA115)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA116)を行って、始動口スイッチ監視処理を終了する。また、ステップA114にて、普電不正発生中である(ステップA114;Yes)と判定された場合は、始動口スイッチ監視処理を終了する。即ち、第2始動記憶をそれ以上発生させないようにする。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
次に、上述の始動口スイッチ監視処理における特図始動口スイッチ共通処理(ステップA112、A116)の詳細について説明する。特図始動口スイッチ共通処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aの入力があった場合に、各々の入力について共通して行われる処理である。
図25に示すように、特図始動口スイッチ共通処理では、先ず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチに入力があるか否かを判定する(ステップA201)。そして、監視対象の始動口スイッチに入力がない場合(ステップA201;No)は、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。一方、監視対象の始動口スイッチに入力がある場合(ステップA201;Yes)は、対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがあるかを判定する(ステップA202)。
対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがない場合(ステップA202;No)、すなわち乱数が抽出されていない場合は、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。また、対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがある場合(ステップA202;Yes)は、監視対象の始動口スイッチの始動口入賞フラグをセーブした後(ステップA203)、当該監視対象のハード乱数ラッチレジスタに抽出された大当り乱数をロードし、準備する(ステップA204)。
続いて、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチへの入賞の回数に関する情報を遊技機10の外部の管理装置に対して出力する回数である始動口信号出力回数をロードし(ステップA205)、ロードした値を+1更新して(ステップA206)、出力回数がオーバーフローするかを判定する(ステップA207)。出力回数がオーバーフローしない場合(ステップA207;No)は、更新後の値をRWMの始動口信号出力回数領域にセーブして(ステップA208)、処理をステップA209に移行する。一方、出力回数がオーバーフローする場合(ステップA207;Yes)は、処理をステップA209に移行する。
次に、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチに対応する更新対象の特図保留(始動記憶)数が上限値未満かを判定する(ステップA209)。特図保留数が上限値未満である場合(ステップA209;Yes)は、更新対象の特図保留数(特図1保留数又は特図2保留数)を+1更新し(ステップA212)、監視対象の始動口スイッチ及び特図保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備して(ステップA213)、コマンド設定処理(ステップA214)を行う。
続いて、監視対象の始動口スイッチに対応する特図保留数に対応する乱数格納領域のアドレスを算出し(ステップA215)、大当り乱数をRWMの大当り乱数格納領域にセーブする(ステップA216)。次に、監視対象の始動口スイッチの大当り図柄乱数を抽出して準備し(ステップA217)、RWMの大当り図柄乱数格納領域にセーブする(ステップA218)。さらに、変動パターン乱数1から3を抽出して各乱数に対応するRWMの変動パターン乱数格納領域にセーブする(ステップA219)。そして、特図保留情報判定処理(ステップA220)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
ここで、遊技制御装置100(RAM111C)は、始動入賞口36や普通変動入賞装置37の始動入賞領域への遊技球の流入に基づき、所定の乱数を抽出し前記変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶として所定数を上限に記憶する始動入賞記憶手段をなす。また、始動入賞記憶手段(遊技制御装置100)は、第1始動入賞口(始動入賞口36)への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第1始動記憶として記憶し、第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第2始動記憶として記憶する。
一方、ステップA209にて、特図保留数が上限値未満でない(ステップA209;No)と判定すると、飾り特図保留数コマンド(保留オーバーフローコマンド)を準備し(ステップA210)、コマンド設定処理(ステップA211)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
〔特図保留情報判定処理〕
次に、上述の始動口スイッチ共通処理における特図保留情報判定処理(ステップA220)の詳細について説明する。特図保留情報判定処理は、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定を行う先読み処理である。
図26に示すように、まず、先読み演出を実行してよい条件を満たしているかを判定し(ステップA231)、満たしていない場合(ステップA231;No)は、特図保留情報判定処理を終了する。また、満たしている場合(ステップA231;Yes)は、以下の先読み演出に関する処理を行う。
ここで、先読み演出を実行してよい条件を満たしている場合とは、特図始動口スイッチ共通処理のステップA201に係る始動口スイッチの入力が始動口2スイッチ37aの入力である場合である。また、特図始動口スイッチ共通処理のステップA201に係る始動口スイッチの入力が始動口1スイッチ36aの入力である場合は、普通変動入賞装置37の開放延長機能が作動中でない場合、即ち、時短状態中でない場合であり、大当り(特別遊技状態)中でもない場合である。
先読み演出を実行してよい条件を満たしている場合(ステップA231;Yes)に行われる先読み演出に関する処理では、まず、大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かにより大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップA232)を行う。そして、判定結果が大当りである場合(ステップA233;Yes)は、対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップA234)、大当り図柄乱数をチェックして対応する大当り停止図柄パターンを取得して(ステップA235)、停止図柄パターンを先読み停止図柄パターン領域にセーブする(ステップA237)。一方、判定結果が大当りでない場合(ステップA233;No)は、はずれ停止図柄パターンを設定し(ステップA236)、停止図柄パターンを先読み停止図柄パターン領域にセーブする(ステップA237)。
その後、対象の始動口スイッチ及び停止図柄パターンに対応する先読み図柄コマンドを準備し(ステップA238)、コマンド設定処理を行う(ステップA239)。次に、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA240)を行い、対象の始動口スイッチに対応する後半変動パターン設定情報テーブルを準備し(ステップA241)、特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理を行う(ステップA242)。
そして、特図変動表示ゲームの変動態様における前半変動パターンを示す前半変動番号及び後半変動パターンを示す後半変動番号に対応する先読み変動パターンコマンドを準備して(ステップA243)、コマンド設定処理を行い(ステップA244)、特図保留情報判定処理を終了する。なお、ステップA240における特図情報設定処理、ステップA242における変動パターン設定処理は、特図普段処理で特図変動表示ゲームの開始時に実行される処理と同様である。
以上の処理により、先読み対象の始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果を含む先読み図柄コマンドと、当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームでの変動パターンの情報を含む先読み変動パターンコマンドが準備され、演出制御装置300に送信される。これにより、始動記憶に対応した結果関連情報(大当りか否かや変動パターンの種類)の判定結果(先読み結果)を、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に演出制御装置300に対して知らせることができ、特に表示装置41に表示される飾り特図始動記憶表示を変化させるなどして、その特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に遊技者に結果関連情報を報知することが可能となる。
すなわち、遊技制御装置100が、始動入賞記憶手段(遊技制御装置100)に始動記憶として記憶される乱数を、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームの実行前に判定する(例えば特別結果となるか否か等を判定)事前判定手段をなす。なお、始動記憶に対応して記憶された乱数値を事前に判定する時期は、当該始動記憶が発生した始動入賞時だけではなく、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームが行われる前であればいつでもよい。
〔大入賞口スイッチ監視処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大入賞口スイッチ監視処理(ステップA2)の詳細について説明する。図27に示すように、大入賞口スイッチ監視処理では、まず、大入賞口(第1特別変動入賞装置38又は第2特別変動入賞装置39)が開放中であるか、すなわち特別遊技状態中かを判定する(ステップA251)。大入賞口が開放中でない場合(ステップA251;No)は、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。また、大入賞口が開放中である場合(ステップA251;Yes)は、今回の大入賞口スイッチ監視処理において加算される大入賞口への入賞数をカウントするための入賞カウンタに0をセットし(ステップA252)、下大入賞口(第1特別変動入賞装置38)が開放中であるか、すなわち第1特別変動入賞装置38を開放する特別遊技状態中かを判定する(ステップA253)。
下大入賞口が開放中である場合(ステップA253;Yes)は、一のラウンドの終了時に行われる大入賞口残存球処理中であるかを判定する(ステップA254)。大入賞口残存球処理中である場合は(ステップA254;Yes)は、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。また、大入賞口残存球処理中でない場合は(ステップA254;No)は、下大入賞口スイッチ1(一方の下カウントスイッチ38a)に入力があるかを判定する(ステップA255)。
下大入賞口スイッチ1に入力がない場合(ステップA255;No)は、下大入賞口スイッチ2(他方の下カウントスイッチ38a)に入力があるかを判定する(ステップA259)。また、下大入賞口スイッチ1に入力がある場合(ステップA255;Yes)は、入賞カウンタを+1更新し(ステップA256)、下大入賞口カウントコマンドを準備する(ステップA257)。そして、コマンド設定処理(ステップA258)を行い、下大入賞口スイッチ2(他方の下カウントスイッチ38a)に入力があるかを判定する(ステップA259)。
下大入賞口スイッチ2に入力がない場合(ステップA259;No)は、入賞カウンタの値が0であるかを判定する(ステップA268)。また、下大入賞口スイッチ2に入力がある場合(ステップA259;Yes)は、入賞カウンタを+1更新し(ステップA260)、下大入賞口カウントコマンドを準備する(ステップA261)。そして、コマンド設定処理(ステップA262)を行い、入賞カウンタの値が0であるかを判定する(ステップA268)。
一方、下大入賞口が開放中でない場合(ステップA253;No)、すなわち上大入賞口(第2特別変動入賞装置39)が開放中である(第2特別変動入賞装置39を開放する特別遊技状態中である)場合は、上大入賞口スイッチ(上カウントスイッチ39a)に入力があるかを判定する(ステップA263)。上大入賞口スイッチに入力がない場合(ステップA263;No)は、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。また、上大入賞口スイッチに入力がある場合(ステップA263;Yes)は、大入賞口残存球処理中であるかを判定する(ステップA264)。
大入賞口残存球処理中でない場合(ステップA264;No)は、入賞カウンタを+1更新し(ステップA265)、上大入賞口カウントコマンドを準備する(ステップA266)。また、大入賞口残存球処理中である場合(ステップA264;Yes)は、上大入賞口カウントコマンドを準備する(ステップA266)。その後、コマンド設定処理(ステップA267)を行い、入賞カウンタの値が0であるかを判定する(ステップA268)。上大入賞口の場合は、入賞による演出を行うために大入賞口残存球処理中であっても上大入賞口カウントコマンドを送信するようになっている。
入賞カウンタの値が0であるかの判定(ステップA268)において、入賞カウンタの値が0である場合(ステップA268;Yes)は、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。
また、入賞カウンタの値が0でない場合(ステップA268;No)は、入賞カウンタの値を大入賞口カウント数に加算し(ステップA269)、大入賞口カウント数が上限値(一のラウンドで入賞可能な遊技球数)以上となったかを判定する(ステップA270)。
大入賞口カウント数が上限値以上となっていない場合(ステップA270;No)は、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。また、大入賞口カウント数が上限値以上となった場合(ステップA270;Yes)は、大入賞口カウント数を上限値に留め(ステップA271)、特図ゲーム処理タイマ領域を0クリアする(ステップA272)。そして、大当り中制御ポインタ上限値領域からポインタをロードし(ステップA273)、ロードしたポインタを大当り中制御ポインタ領域にセーブして(ステップA274)、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。これにより大入賞口が閉鎖されて一のラウンドが終了することとなる。
〔図柄変動制御処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における図柄変動制御処理(ステップA17、A19)の詳細について説明する。図柄変動制御処理は、第1特図や第2特図等の特別図柄の変動の制御と特別図柄の表示データの設定を行う処理である。図28に示すように、図柄変動制御処理では、まず、第1特図及び第2特図のうち、制御対象の特図(例えば、第1特図)に係る特図変動制御フラグが変動中であるかをチェックする(ステップA281)。
そして、当該特図変動中フラグが変動中である場合(ステップA282;Yes)は、制御対象の特図(例えば、第1特図)に対応する図柄表示テーブル(変動用)を取得し(ステップA283)、第1特図及び第2特図のうち、制御対象の特図(例えば、第1特図)に係る点滅制御タイマを−1更新して(ステップA284)、当該タイマの値が0、すなわちタイムアップしたかを判定する(ステップA285)。
点滅制御タイマの値が0でない場合(ステップA285;No)は、対象の変動図柄番号領域の値に対応する表示データを取得する(ステップA288)。また、点滅制御タイマの値が0である場合(ステップA285;Yes)は、点滅制御タイマ初期値を制御対象の点滅制御タイマ領域にセーブし(ステップA286)、第1特図及び第2特図のうち、制御対象の特図(例えば、第1特図)に係る変動図柄番号を+1更新して(ステップA287)、対象の変動図柄番号領域の値に対応する表示データを取得する(ステップA288)。その後、取得した表示データを対象のセグメント領域にセーブして(ステップA291)、図柄変動制御処理を終了する。
一方、特図変動中フラグが変動中でない場合(ステップA282;No)は、制御対象の特図(例えば、第1特図)に対応する図柄表示テーブル(停止用)を取得する(ステップA289)。そして、対象の変動図柄番号領域の値に対応する表示データを取得し(ステップA290)、取得した表示データを対象のセグメント領域にセーブして(ステップA291)、図柄変動制御処理を終了する。これにより、特図1表示器51及び特図2表示器52のうち、制御対象となる特図表示器(例えば、特図1表示器51)に図柄番号に対応した特図が表示されることとなる。
〔特図普段処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図普段処理(ステップA9)の詳細について説明する。図29に示すように、特図普段処理では、先ず、特図2保留数(第2始動記憶数)が0であるかを判定する(ステップA301)。特図2保留数が0である(ステップA301;Yes)と判定すると、特図1保留数(第1始動記憶数)が0であるかを判定する(ステップA306)。そして、特図1保留数が0である(ステップA306;Yes)と判定すると、客待ちデモが開始済みであるかを判定し(ステップA311)、客待ちデモが開始済みでない場合(ステップA311;No)は、客待ちデモフラグ領域に客待ちデモ中フラグをセーブする(ステップA312)。
続いて、客待ちデモコマンドを準備して(ステップA313)、コマンド設定処理(ステップA314)を行い、特図普段処理移行設定処理1(ステップA315)を行って、特図普段処理を終了する。一方、ステップA311にて、客待ちデモが開始済みである場合(ステップA311;Yes)は、特図普段処理移行設定処理1(ステップA315)を行って、特図普段処理を終了する。
図30に示すように特図普段処理移行設定処理1では、処理番号として特図普段処理に係る「0」を設定し(ステップA321)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブして(ステップA322)、変動図柄判別フラグ領域をクリアする(ステップA323)。そして、下大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし(ステップA324)、上大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップA325)、特図普段処理移行設定処理1を終了する。
図29に戻り、ステップA301にて、特図2保留数が0でない場合(ステップA301;No)は、−1更新後の特図2保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備し(ステップA302)、コマンド設定処理(ステップA303)を行う。次に、特図2変動開始処理(ステップA304)を行い、特図2の特図変動中処理移行設定処理(ステップA305)を行って、特図普段処理を終了する。また、ステップA306にて、特図1保留数が0でない場合(ステップA306;No)は、−1更新後の特図1保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備し(ステップA307)、コマンド設定処理(ステップA308)を行う。次に、特図1変動開始処理(ステップA309)を行い、特図1の特図変動中処理移行設定処理(ステップA310)を行って、特図普段処理を終了する。なお、飾り特図保留数コマンドを準備する処理(ステップA307、A302)を行う時点では特図変動表示ゲームの開始に基づく保留数の減算は行われておらず、現在の特図1保留数又は特図2保留数から−1した特図1保留数又は特図2保留数に対応する保留数コマンドを準備している。実際に特図1保留数又は特図2保留数を−1更新する処理は特図1変動開始処理(ステップA309)又は特図2変動開始処理(ステップA304)における変動開始情報設定処理(図39参照)のステップA441で行われる。
このように、特図2保留数のチェックを特図1保留数のチェックよりも先に行うことで、特図2保留数が0でない場合には特図2変動開始処理(ステップA304)が実行されることとなる。すなわち、第2特図変動表示ゲームが第1特図変動表示ゲームに優先して実行されることとなる。つまり、遊技制御装置100が、第2始動記憶手段(遊技制御装置100)に第2始動記憶がある場合には、当該第2始動記憶に基づく変動表示ゲームを、第1始動記憶に基づく変動表示ゲームよりも優先的に実行する優先制御手段をなす。
〔特図1変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図1変動開始処理(ステップA309)の詳細について説明する。特図1変動開始処理は、第1特図変動表示ゲームの開始時に行う処理である。図31に示すように、まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図1)を示す特図1変動フラグを変動図柄判別領域にセーブし(ステップA331)、第1特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ1にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ1設定処理(ステップA332)を行う。
次に、特図1停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図1停止図柄設定処理(ステップA333)を行った後、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA334)を行い、第1特図変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図1変動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップA335)。その後、第1特図変動表示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する変動パターン設定処理(ステップA336)を行い、第1特図変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA337)を行って、特図1変動開始処理を終了する。
〔大当りフラグ1設定処理〕
図32には、上述の特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理(ステップA332)を示した。この大当りフラグ1設定処理では、まず、大当りフラグ1領域にはずれ情報をセーブする(ステップA341)。次に、RWMの特図1大当り乱数格納領域(保留数1用)から大当り乱数をロードして準備する(ステップA342)。なお、保留数1用とは、消化順序が最先(ここでは特図1のうちで最先)の特図始動記憶についての情報(乱数等)を格納する領域である。その後、取得した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップA343)を行う。
そして、大当り判定処理(ステップA343)の判定結果が大当りである場合(ステップA344;Yes)は、ステップA341にてはずれ情報をセーブした大当りフラグ1領域に大当り情報を上書きしてセーブし(ステップA345)、大当りフラグ1設定処理を終了する。一方、大当り判定処理(ステップA343)の判定結果が大当りでない場合(ステップA344;No)は、大当りフラグ1にはずれ情報をセーブしたまま大当りフラグ1設定処理を終了する。
〔大当り判定処理〕
図33には、上述の大当りフラグ1設定処理における大当り判定処理(ステップA343)を示した。この大当り判定処理では、まず、大当り判定値の下限判定値を設定し(ステップA351)、大当り乱数の値が下限判定値未満かを判定する(ステップA352)。なお、大当りであるとは大当り乱数が大当り判定値と一致することである。大当り判定値は連続する複数の値であり、大当り乱数が、大当り判定値の下限の値である下限判定値以上で、かつ、大当り判定値の上限の値である上限判定値以下である場合に、大当りであると判定される。
大当り乱数の値が下限判定値未満である場合(ステップA352;Yes)、すなわちはずれである場合は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA357)、大当り判定処理を終了する。また、大当り乱数の値が下限判定値未満でない場合(ステップA352;No)は、高確率状態であるかを判定する(ステップA353)。
そして、高確率状態である場合(ステップA353;Yes)は、高確率中の上限判定値を設定し(ステップA354)、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいかを判定する(ステップA356)。また、高確率状態でない場合(ステップA353;No)は、低確率中の上限判定値を設定し(ステップA355)、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいかを判定する(ステップA356)。
大当り乱数の値が上限判定値より大きい場合(ステップA356;Yes)、すなわちはずれである場合は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA357)、大当り判定処理を終了する。また、大当り乱数の値が上限判定値より大きくない場合(ステップA356;No)、すなわち大当りである場合は、判定結果として大当りを設定し(ステップA358)、大当り判定処理を終了する。
〔特図1停止図柄設定処理〕
図34には、上述の特図1変動開始処理における特図1停止図柄設定処理(ステップA333)を示した。この特図1停止図柄設定処理では、まず、大当りフラグ1が大当りかを判定し(ステップA361)、大当りである場合(ステップA361;Yes)は、特図1大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から大当り図柄乱数をロードする(ステップA362)。次に、特図1大当り図柄テーブルを設定し(ステップA363)、ロードした大当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得して特図1停止図柄番号領域にセーブする(ステップA364)。この処理により特別結果の種類が選択される。
その後、大当り停止図柄情報テーブルを設定し(ステップA365)、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得して停止図柄パターン領域にセーブする(ステップA366)。停止図柄パターンとは、特図表示器(ここでは特図1表示器51)での停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。次に、停止図柄番号に対応する確率変動判定フラグを取得して確率変動判定フラグ領域にセーブする(ステップA367)。確率変動判定フラグは特別遊技状態の終了後の確率状態を設定するためのものである。
さらに、停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得してラウンド数上限値情報領域にセーブし(ステップA368)、停止図柄番号に対応する大入賞口開放情報を取得して大入賞口開放情報領域にセーブする(ステップA369)。これらの情報は、特別遊技状態の実行態様を設定するためのものである。そして、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA372)。
一方、大当りでない場合(ステップA361;No)は、はずれ時の停止図柄番号を特図1停止図柄番号領域にセーブし(ステップA370)、はずれ停止図柄パターンを停止図柄パターン領域にセーブして(ステップA371)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA372)。以上の処理により、特図変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。
その後、飾り特図コマンドを飾り特図コマンド領域にセーブし(ステップA373)、コマンド設定処理(ステップA374)を行う。この飾り特図コマンドは、後に演出制御装置300に送信される。そして、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA375)、特図1大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアして(ステップA376)、特図1停止図柄設定処理を終了する。
〔特図情報設定処理〕
次に、上述の特図1変動開始処理における特図情報設定処理(ステップA334)の詳細について説明する。図35に示すように特図情報設定処理では、まず、特図時短中(時短状態)であるかを判定する(ステップA381)。特図時短中でない場合(ステップA381;No)は、通常時の変動パターン選択グループ情報テーブルを設定する(ステップA382)。また、特図時短中である場合(ステップA381;Yes)は、時短時の変動パターン選択グループ情報テーブルを設定する(ステップA383)。
そして、変動図柄判別フラグに対応する特図保留数をロードし(ステップA384)、特図保留数に対応する変動パターン選択グループ情報を取得して変動振分情報1領域にセーブする(ステップA385)。これにより変動振分情報1領域には、変動を開始する特図の種別(特図1又は特図2)と、当該特図の種別についての始動記憶数に関する情報である保留数情報と、時短状態か否かの情報を含む遊技状態情報とから求められる変動振分情報1がセーブされる。この変動振分情報1は後に変動グループを選択するために用いられる。なお、変動グループとは複数の変動パターンが含まれたもので、変動パターンを決定する際には、まず変動グループを選択し、さらにこの変動グループの中から一の変動パターンを選択するようになっている。
次に、振分ベースポインタテーブルを設定し(ステップA386)、停止図柄パターンに対応する振分ベースポインタを取得する(ステップA387)。さらに、取得したポインタに演出モード番号を加算し(ステップA388)、加算後の値を変動振分情報2領域にセーブして(ステップA389)、特図情報設定処理を終了する。これにより変動振分情報2領域には、停止図柄パターン情報と、演出モード情報とからとから求められる変動振分情報2がセーブされる。この変動振分情報2は後に変動グループを選択するために用いられる。なお、演出モードは、確率状態、時短状態の有無、特図変動表示ゲームの進行状況などに応じて、複数の演出モードから一の演出モードが設定されるようになっている。
〔変動パターン設定処理〕
次に、上述の特図1変動開始処理における変動パターン設定処理(ステップA336)の詳細について説明する。なお、変動パターンは、特図変動表示ゲームの開始からリーチ状態となるまでの変動態様である前半変動パターンと、リーチ状態となってから特図変動表示ゲームの終了までの変動態様である後半変動パターンとからなり、先に後半変動パターンを設定してから前半変動パターンを設定する。
図36に示すように変動パターン設定処理では、まず、変動グループ選択アドレステーブルを設定し(ステップA391)、変動振分情報2に対応する後半変動グループテーブルのアドレスを取得して準備する(ステップA392)。そして、演出モード番号が2未満(0又は1の何れか)であるかを判定する(ステップA393)。演出モード番号が2未満でない場合(ステップA393;No)は、停止図柄パターンがはずれ停止図柄パターンであるかを判定し(ステップA394)、停止図柄パターンがはずれ停止図柄パターンでない場合(ステップA394;No)は、対象の変動パターン乱数1格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数1をロードして準備する(ステップA397)。
一方、演出モード番号が2未満である場合(ステップA393;Yes)や、停止図柄パターンがはずれ停止図柄パターンである場合(ステップA394;Yes)は、ステップA392で準備したテーブルから変動振分情報1に対応するテーブルのアドレスを取得する(ステップA395)。次に、取得したアドレスを後半変動グループのアドレスとして準備し(ステップA396)、対象の変動パターン乱数1格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数1をロードして準備する(ステップA397)。
演出モード番号が2未満である場合や、停止図柄パターンがはずれ停止図柄パターンである場合は、始動記憶数に関する情報である保留数情報から求められた変動振分情報1も加味してアドレスを取得することで、始動記憶数によって変動パターンの選択態様が異なるようにされている。
その後、2バイト振分処理(ステップA398)を行い、振り分けられた結果得られた後半変動選択テーブルのアドレスを取得して準備し(ステップA399)、対象の変動パターン乱数2格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数2をロードして準備する(ステップA400)。そして、振り分け処理(ステップA401)を行い、振り分けられた結果得られた後半変動番号を取得し、後半変動番号領域にセーブする(ステップA402)。この処理により、後半変動パターンが設定されることとなる。
次に、前半変動グループテーブルを設定し(ステップA403)、変動振分情報1と2(決定された後半変動番号を含む)を基にテーブル選択ポインタを算出する(ステップA404)。そして、算出したポインタに対応する前半変動選択テーブルのアドレスを取得して準備し(ステップA405)、対象の変動パターン乱数3格納領域(保留数1用)から乱数をロードして準備する(ステップA406)。その後、振り分け処理(ステップA407)を行い、振り分けられた結果得られた前半変動番号を取得して前半変動番号領域にセーブし(ステップA408)、変動パターン設定処理を終了する。この処理により、前半変動パターンが設定され、特図変動表示ゲームの変動パターンが設定されることとなる。
〔2バイト振り分け処理〕
図37には、上述の変動パターン設定処理における2バイト振り分け処理(ステップA398)を示した。2バイト振り分け処理は、変動パターン乱数1に基づいて後半変動グループテーブルから特図変動表示ゲームの後半変動選択テーブルを選択するための処理である。
この2バイト振り分け処理では、まず、変動パターン設定処理にて準備した後半変動グループテーブル(選択テーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコード(即ち、「0」)であるかをチェックする(ステップA411)。ここで、後半変動グループテーブルは、少なくとも一の後半変動パターングループと対応付けて所定の振り分け値を記憶しているが、後半変動パターンが「リーチなし」となる後半変動パターングループのみを規定する後半変動グループテーブル(例えば、結果がはずれの場合の一部の変動グループテーブル)にあっては、振分けの必要がないため、振り分け値「0」、即ち、振り分けなしのコードが先頭に規定されている。
そして、後半変動グループテーブルの先頭のデータが振り分けなしのコードである場合(ステップA412;Yes)は、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステップA417)、2バイト振り分け処理を終了する。一方、後半変動グループテーブルの先頭のデータが振り分けなしのコードでない場合(ステップA412;No)は、後半変動グループテーブルに最初に規定されている一の振り分け値を取得する(ステップA413)。
続いて、ステップA397にてロードされた乱数値(変動パターン乱数1の値)からステップA413にて取得された振り分け値を減算して新たな乱数値を算出し(ステップA414)、当該算出された新たな乱数値が「0」よりも小さいかを判定する(ステップA415)。新たな乱数値が「0」よりも小さくない場合(ステップA415;No)は、次の振り分け値のアドレスに更新した後(ステップA416)、処理をステップA413に移行して、それ以降の処理を行う。即ち、ステップA413にて、変動グループ選択テーブルに次に規定されている振り分け値を取得した後、ステップA415にて判定済みの乱数値を新たな乱数値として振り分け値を減算し、さらに新たな乱数値を算出する(ステップA414)。そして、算出された新たな乱数値が「0」よりも小さいか否かを判定する(ステップA415)。
上記の処理をステップA415にて、新たな乱数値が「0」よりも小さい(ステップA415;Yes)と判定するまで実行する。これにより、後半変動グループテーブルに規定されている少なくとも一の後半変動選択テーブルの中から何れか一の後半変動選択テーブルが選択される。そして、ステップA415にて、新たな乱数値が「0」よりも小さい(ステップA415;Yes)と判定すると、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステップA417)、2バイト振り分け処理を終了する。
〔振り分け処理〕
図38には、上述の変動パターン設定処理における振り分け処理(ステップA401、A407)を示した。振り分け処理は、変動パターン乱数2に基づいて、後半変動選択テーブル(後半変動パターングループ)から特図変動表示ゲームの後半変動パターンを選択したり、変動パターン乱数3に基づいて、前半変動選択テーブル(前半変動パターングループ)から特図変動表示ゲームの前半変動パターンを選択したりするための処理である。
この振り分け処理では、まず、準備された後半変動選択テーブル(選択テーブル)や前半変動選択テーブル(選択テーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコード(即ち、「0」)であるか否かをチェックする(ステップA421)。ここで、後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルは、後半変動グループテーブルと同様に、少なくとも一の後半変動パターンや前半変動パターンと対応付けて所定の振り分け値を記憶しているが、振分けの必要がない選択テーブルの場合、振り分け値「0」、即ち、振り分けなしのコードが先頭に規定されている。
そして、後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルの先頭のデータが振り分けなしのコードである場合(ステップA422;Yes)は、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステップA427)、振り分け処理を終了する。一方、後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルの先頭のデータが振り分けなしのコードでない場合(ステップA422;No)は、後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルに最初に規定されている一の振り分け値を取得する(ステップA423)。
続いて、ステップA400やA406にてロードされた乱数値(変動パターン乱数2や変動パターン乱数3の値)からステップA423にて取得された振り分け値を減算して新たな乱数値を算出した後(ステップA424)、当該算出された新たな乱数値が「0」よりも小さいかを判定する(ステップA425)。そして、新たな乱数値が「0」よりも小さくない場合(ステップA425;No)は、次の振り分け値のアドレスに更新した後(ステップA426)、処理をステップA423に移行して、それ以降の処理を行う。
即ち、ステップA423にて、後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルに次に規定されている振り分け値を取得した後、ステップA425にて判定済みの乱数値を新たな乱数値として振り分け値を減算し、さらに新たな乱数値を算出する(ステップA424)。そして、算出された新たな乱数値が「0」よりも小さいか否かを判定する(ステップA425)。上記の処理をステップA425にて、新たな乱数値が「0」よりも小さい(ステップA425;Yes)と判定するまで実行する。これにより、後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルに規定されている少なくとも一の後半変動パターンや前半変動パターンの中から何れか一の後半変動番号や前半変動番号を選択する。そして、ステップA425にて、新たな乱数値が「0」よりも小さい(ステップA425;Yes)と判定すると、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステップA427)、振り分け処理を終了する。
〔変動開始情報設定処理〕
次に、上述の特図1変動開始処理における変動開始情報設定処理(ステップA337)の詳細について説明する。図39に示すように変動開始情報設定処理では、まず、対象の変動パターン乱数1〜3の乱数格納領域をクリアする(ステップA431)。次に、前半変動時間値テーブルを設定し(ステップA432)、前半変動番号に対応する前半変動時間値を取得する(ステップA433)。さらに、後半変動時間値テーブルを設定し(ステップA434)、後半変動番号に対応する後半変動時間値を取得する(ステップA435)。
そして、前半変動時間値と後半変動時間値を加算し(ステップA436)、加算値を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA437)。その後、前半変動番号に対応する変動コマンド(MODE)を準備し(ステップA438)、後半変動番号に対応する変動コマンド(ACTION)を準備して(ステップA439)、コマンド設定処理を行う(ステップA440)。次に、変動図柄判別フラグに対応する特図保留数を−1更新し(ステップA441)、変動図柄判別フラグに対応する乱数格納領域のアドレスを設定して(ステップA442)、乱数格納領域をシフトし(ステップA443)、シフト後の空き領域を0クリアする(ステップA444)。
その後、特図変動表示ゲームの結果を表示する停止時間の延長に関する処理として、まず、停止延長情報領域をクリアする(ステップA445)。そして、停止図柄パターンがはずれ停止図柄パターンであり(ステップA446;Yes)、演出モード番号が2であり(ステップA447;Yes)、当該演出モードでの残り回転数(ゲーム数)が1である場合(ステップA448;Yes)は、特図高確率(高確率状態)中であるかを判定する(ステップA449)。
特図高確率中でない場合(ステップA449;No)は、停止延長情報1を停止延長情報領域にセーブし(ステップA450)、停止延長情報に対応する停止情報コマンドを準備して(ステップA452)、コマンド設定処理(ステップA453)を行い、変動開始情報設定処理を終了する。これにより停止時間が通常特図表示時間(通常停止時間)よりも延長された特図延長表示時間1(第1延長停止時間)に設定される。また、特図高確率中である場合(ステップA449;Yes)は、停止延長情報2を停止延長情報領域にセーブし(ステップA451)、停止延長情報に対応する停止情報コマンドを準備して(ステップA452)、コマンド設定処理(ステップA453)を行い、変動開始情報設定処理を終了する。これにより停止時間が通常特図表示時間よりも延長された特図延長表示時間2(第2延長停止時間)に設定される。
一方、停止図柄パターンがはずれ停止図柄パターンでない場合(ステップA446;No)や、演出モード番号が2でない場合(ステップA447;No)、演出モード2での残り回転数(ゲーム数)が1でない場合(ステップA448;No)は、変動開始情報設定処理を終了する。この場合は停止時間の延長が設定されず通常停止時間が設定される。このように特図変動表示ゲームの停止時間は、当該特図変動表示ゲームの結果や特定回転数であるか否か、演出モードの状態に基づき、当該特図変動表示ゲームの開始時に設定が行われるようになっている。これにより、例えば変動時間と停止時間とで連続する演出を設定することが可能となり、遊技の興趣を向上することができる。
以上の処理により、特図変動表示ゲームの開始に関する情報が設定される。すなわち、遊技制御装置100が、始動記憶手段(遊技制御装置100)に記憶された各種の乱数値の判定を行う判定手段をなす。また、遊技制御装置100が、始動記憶の判定情報に基づいて、変動表示ゲームで実行する識別情報の変動パターンを決定することが可能な変動パターン決定手段をなす。
そして、これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報は後に演出制御装置300に送信され、演出制御装置300では、特図変動表示ゲームの開始に関する情報の受信に基づき、決定された変動パターンに応じて飾り特図変動表示ゲームでの詳細な演出内容を設定する。これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報としては、始動記憶数(保留数)に関する情報を含む飾り特図保留数コマンド、停止図柄に関する情報を含む飾り特図コマンド、特図変動表示ゲームの変動パターンに関する情報を含む変動コマンド、停止時間の延長に関する情報を含む停止情報コマンドが挙げられ、この順でコマンドが演出制御装置300に送信される。特に、飾り特図コマンドを変動コマンドよりも先に送信することで、演出制御装置300での処理を効率よく進めることができる。
〔特図2変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図2変動開始処理(ステップA304)の詳細について説明する。特図2変動開始処理は、第2特図変動表示ゲームの開始時に行う処理であって、図31に示した特図1変動開始処理での処理と同様の処理を、第2始動記憶を対象として行うものである。
図40に示すように、まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図2)を示す特図2変動フラグを変動図柄判別領域にセーブし(ステップA461)、第2特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ2にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ2設定処理(ステップA462)を行う。
次に、特図2停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図2停止図柄設定処理(ステップA463)を行った後、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA464、図35参照)を行い、第2特図変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図2変動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップA465)。その後、第2特図変動表示ゲームの変動パターンを設定する変動パターン設定処理(ステップA466、図36参照)を行い、第2特図変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA467、図39参照)を行って、特図2変動開始処理を終了する。
〔大当りフラグ2設定処理〕
図41には、上述の特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理(ステップA462)を示した。この処理は、図32に示した大当りフラグ1設定処理での処理と同様の処理を、第2始動記憶を対象として行うものである。この大当りフラグ2設定処理では、まず、大当りフラグ2領域にはずれ情報をセーブする(ステップA471)。次に、RWMの特図2大当り乱数格納領域(保留数1用)から大当り乱数をロードして準備する(ステップA472)。なお、保留数1用とは、消化順序が最先(ここでは特図2のうちで最先)の特図始動記憶についての情報(乱数等)を格納する領域である。その後、取得した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップA473、図33参照)を行う。
そして、大当り判定処理(ステップA473)の判定結果が大当りである場合(ステップA474;Yes)は、ステップA471にてはずれ情報をセーブした大当りフラグ2領域に大当り情報を上書きしてセーブし(ステップA475)、大当りフラグ2設定処理を終了する。一方、大当り判定処理(ステップA473)の判定結果が大当りでない場合(ステップA474;No)は、大当りフラグ2にはずれ情報をセーブしたまま大当りフラグ2設定処理を終了する。
〔特図2停止図柄設定処理〕
図42には、上述の特図2変動開始処理における特図2停止図柄設定処理(ステップA463)を示した。この処理は、図34に示した大当りフラグ1設定処理での処理と同様の処理を、第2始動記憶を対象として行うものである。この特図2停止図柄設定処理では、まず、大当りフラグ2が大当りかを判定し(ステップA481)、大当りである場合(ステップA481;Yes)は、特図2大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から大当り図柄乱数をロードする(ステップA482)。次に、特図2大当り図柄テーブルを設定し(ステップA483)、ロードした大当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得して特図2停止図柄番号領域にセーブする(ステップA484)。この処理により特別結果の種類が選択される。
その後、大当り停止図柄情報テーブルを設定し(ステップA485)、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得して停止図柄パターン領域にセーブする(ステップA486)。停止図柄パターンとは、特図表示器(ここでは特図2表示器52)での停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。次に、停止図柄番号に対応する確率変動判定フラグを取得して確率変動判定フラグ領域にセーブする(ステップA487)。確率変動判定フラグは特別遊技状態の終了後の確率状態を設定するためのものである。
さらに、停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得してラウンド数上限値情報領域にセーブし(ステップA488)、停止図柄番号に対応する大入賞口開放情報を取得して大入賞口開放情報領域にセーブする(ステップA489)。これらの情報は、特別遊技状態の実行態様を設定するためのものである。そして、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA492)。
一方、大当りでない場合(ステップA481;No)は、はずれ時の停止図柄番号を特図2停止図柄番号領域にセーブし(ステップA490)、はずれ停止図柄パターンを停止図柄パターン領域にセーブして(ステップA491)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA492)。以上の処理により、特図変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。
その後、飾り特図コマンドを飾り特図コマンド領域にセーブし(ステップA493)、コマンド設定処理(ステップA494)を行う。この飾り特図コマンドは、後に演出制御装置300に送信される。そして、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA495)、特図2大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアして(ステップA496)、特図2停止図柄設定処理を終了する。
すなわち、遊技制御装置100が、第1始動入賞口(始動入賞口36)での遊技球の検出に基づいて変動表示ゲームとして第1変動表示ゲームを実行し、第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)での遊技球の検出に基づいて変動表示ゲームとして第2変動表示ゲームを実行する変動表示ゲーム実行手段をなす。また、遊技制御装置100が、判定手段(遊技制御装置100)による判定結果に基づき変動表示ゲームの実行を制御する変動表示ゲーム実行制御手段をなす。
〔特図変動中処理移行設定処理(特図1)〕
図43には、特図普段処理(図29参照)における特図変動中処理移行設定処理(特図1)(ステップA310)を示した。この特図変動中処理移行設定処理(特図1)では、まず、処理番号として「1」を設定し(ステップA501)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA502)。
そして、客待ちデモフラグ領域をクリアし(ステップA503)、特図1の変動開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA504)。その後、特図1変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし(ステップA505)、特図1点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図1表示器51の点滅の周期のタイマ)の初期値(例えば200ms)を設定して(ステップA506)、特図変動中処理移行設定処理(特図1)を終了する。
〔特図変動中処理移行設定処理(特図2)〕
図44には、特図普段処理(図29参照)における特図変動中処理移行設定処理(特図2)(ステップA305)を示した。この特図変動中処理移行設定処理(特図2)では、まず、処理番号として「1」を設定し(ステップA511)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA512)。
そして、客待ちデモフラグ領域をクリアし(ステップA513)、特図2の変動開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA514)。その後、特図2変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし(ステップA515)、特図2点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図2表示器52の点滅の周期のタイマ)の初期値(例えば200ms)を設定して(ステップA516)、特図変動中処理移行設定処理(特図2)を終了する。
〔特図変動中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図変動中処理(ステップA10)の詳細について説明する。図45に示すように、特図変動中処理では、まず、停止延長情報(停止延長情報1又は2)があるかを判定する(ステップA601)。停止延長情報がない場合(ステップA601;No)は、通常特図表示時間(例えば600ms)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA602)、特図表示中処理移行設定処理(ステップA606)を行って、特図表示中処理を終了する。
また、停止延長情報がある場合(ステップA601;Yes)は、停止延長情報1であるかを判定する(ステップA603)。停止延長情報1である場合(ステップA603;Yes)は、特図延長表示時間1(例えば3500ms)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA604)、特図表示中処理移行設定処理(ステップA606)を行って、特図表示中処理を終了する。一方、停止延長情報1でない場合(ステップA603;No)、すなわち停止延長情報2である場合は、特図延長表示時間2(例えば14300ms)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA605)、特図表示中処理移行設定処理(ステップA606)を行って、特図表示中処理を終了する。すなわち、遊技制御装置100が、変動表示ゲームの停止結果態様を表示する停止時間を設定する停止時間設定手段をなす。
〔特図表示中処理移行設定処理〕
図46には、上述の特図変動中処理での特図表示中処理移行設定処理(ステップA606)を示した。この特図表示中処理移行設定処理では、まず、特図表示中処理に係る処理番号「2」を設定し(ステップA611)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA612)。
次に、特図1や特図2の変動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA613,A614)、外部情報端子に出力用の特図変動表示ゲームの実行回数に係る図柄確定回数信号制御タイマ領域に制御タイマ初期値(例えば256ms)をセーブする(ステップA615)。その後、特図1表示器51における特図1変動表示ゲームの制御用の情報として、特図1表示器51での変動停止に係る停止フラグを特図1変動制御フラグ領域にセーブし(ステップA616)、特図2表示器52における特図2変動表示ゲームの制御用の情報として、特図2表示器52での変動停止に係る停止フラグを特図2変動制御フラグ領域にセーブして(ステップA617)、特図変動中処理移行設定処理を終了する。
〔特図表示中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図表示中処理(ステップA11)の詳細について説明する。図47に示すように、特図表示中処理では、まず、特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理にて設定された大当りフラグ2をロードして(ステップA621)、RWMの大当りフラグ2領域をクリアする処理(ステップA622)を行う。そして、ロードされた大当りフラグ2が大当りかを判定して(ステップA623)、大当りである(ステップA623;Yes)と判定すると、RWMの大当りフラグ1領域をクリアし(ステップA628)、第2特図変動表示ゲームの大当り(特図2大当り)の開始に関する試験信号をRWMの試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA629)、ラウンド数上限値テーブルを設定する(ステップA630)。
一方、ステップA623にて、大当りフラグ2のチェックの結果、大当りでない(ステップA623;No)と判定すると、特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理にて設定された大当りフラグ1をロードして(ステップA624)、RWMの大当りフラグ1領域をクリアする(ステップA625)。続いて、ロードされた大当りフラグ1が大当りかを判定して(ステップA626)、大当りである(ステップA626;Yes)と判定すると、第1特図変動表示ゲームの大当り(特図1大当り)の開始に関する試験信号をRWMの試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA627)、ラウンド数上限値テーブルを設定する処理(ステップA630)を行う。
ラウンド数上限値テーブルを設定する処理(ステップA630)を行った後、ラウンド数上限値情報に対応するラウンド数上限値を取得してRWMのラウンド数上限値領域にセーブする(ステップA631)。続いて、ラウンド数上限値情報に対応するラウンドLEDポインタを取得してRWMのラウンドLEDポインタ領域にセーブする(ステップA632)。
次に、停止図柄パターンに対応した飾り特図コマンドをRWMの飾り特図コマンド領域からロードして準備し(ステップA633)、コマンド設定処理(ステップA634)を行う。その後、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率を通常確率状態(低確率状態)とする情報に係る確率情報コマンドを準備して(ステップA635)、コマンド設定処理(ステップA636)を行う。続いて、特図1又は特図2停止図柄設定処理にて設定された図柄情報(停止図柄番号又は停止図柄パターン)に対応するファンファーレコマンドを準備して(ステップA637)、コマンド設定処理(ステップA638)を行う。
次に、大入賞口開放情報と、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率の状態に対応する信号をRWMの外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA639)。その後、大入賞口開放情報に対応する大当りファンファーレ時間(例えば6000ms又は48ms)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA640)。そして、大入賞口開放情報に対応する大入賞口(第1特別変動入賞装置38又は第2特別変動入賞装置39)の大入賞口不正入賞数領域をクリアし(ステップA641)、大入賞口開放情報に対応する大入賞口の大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブする(ステップA642)。
次に、特図ゲームモードフラグをロードし(ステップA643)、ロードしたフラグを特図ゲームモードフラグ退避領域へセーブする(ステップA644)。これにより特別結果が発生した際における演出モードの情報が記憶される。そして、後に記憶した情報に基づき特別遊技状態の終了後の演出モードが決定される。その後、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1(ステップA645)を行い、特図表示中処理を終了する。
一方、図47におけるステップA626にて、大当りフラグ1が大当りでない場合(ステップA626;No)は、演出モードの設定に関する演出モード情報チェック処理(ステップA646)を行い、時短状態とする特図変動表示ゲームの実行回数を管理する時間短縮変動回数更新処理(ステップA647)を行う。そして、特図普段処理移行設定処理1(ステップA648、図30参照)を行い、特図表示中処理を終了する。
〔ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1〕
次に、上述の特図表示中処理におけるファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1(ステップA645)の詳細について説明する。図48に示すように、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1では、まず、ファンファーレ/インターバル中処理に係る処理番号である「3」を設定し(ステップA651)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA652)。
次に、大当り(特別遊技状態)の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA653)、高確率状態と時短状態の終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA654)。その後、特別遊技状態で実行したラウンド数を管理するためのラウンド数領域をクリアし(ステップA655)、遊技状態表示番号領域に低確率中の番号をセーブして(ステップA656)、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率&普電サポートなしフラグをセーブする(ステップA657)。
そして、変動図柄判別フラグ領域をクリアし(ステップA658)、高確率状態の表示に係る遊技状態表示LED(第3遊技状態表示部59)を消灯させるために高確率報知フラグ領域をクリアして(ステップA659)、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブする(ステップA660)。次に、停電復旧時に演出制御装置300に出力されるコマンドをセーブする停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率)をセーブし(ステップA661)、時短状態で実行可能な特図変動表示ゲームの回数を管理するための時間短縮変動回数領域をクリアする(ステップA662)。これにより高確率状態及び時短状態が終了し、通常確率状態かつ通常動作状態となる。
その後、演出モード番号領域に演出モード1の番号をセーブし(ステップA663)、演出残り回転数領域をクリアする(ステップA664)。そして、次モード移行情報領域に更新なしコードをセーブし(ステップA665)、演出モードコマンド領域に演出モード1のコマンドをセーブして(ステップA666)、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1を終了する。これにより、特別遊技状態の発生に伴い演出モードの情報が一旦クリアされることとなる。
〔演出モード情報チェック処理〕
次に、上述の特図表示中処理における演出モード情報チェック処理(ステップA646)の詳細について説明する。図49に示すように、演出モード情報チェック処理では、まず、次モード移行情報が更新なしコードであるかを判定する(ステップA671)。次モード移行情報が更新なしコードである場合(ステップA671;Yes)は、演出モード情報チェック処理を終了する。この場合は、実行した特図変動表示ゲームの回数に応じた演出モードの変更が行われない場合であって、例えば高確率状態において次回の大当りまで継続する演出モードが選択されている場合である。
また、次モード移行情報が更新なしコードでない場合(ステップA671;No)は、演出モードの変更までの特図変動表示ゲームの実行可能回数である演出残り回転数を−1更新し(ステップA672)、演出残り回転数が0となったかを判定する(ステップA673)。演出残り回転数が0となった場合(ステップA673;Yes)、すなわち次の特図変動表示ゲームから演出モードを変更する場合は、演出モード情報アドレステーブルを設定し(ステップA674)、次モード移行情報に対応するテーブルのアドレスを取得する(ステップA675)。
そして、移行する演出モードの演出モード番号を取得して演出モード番号領域にセーブし(ステップA676)、移行する演出モードの演出残り回転数を取得して演出残り回転数領域にセーブして(ステップA677)、移行する演出モードの次モード移行情報を取得して次モード移行情報領域にセーブする(ステップA678)。その後、新たな演出モード番号に対応するコマンドを準備し(ステップA679)、コマンドを演出モードコマンド領域にセーブして(ステップA680)、コマンド設定処理(ステップA681)を行い、演出モード情報チェック処理を終了する。
一方、演出残り回転数が0でない場合(ステップA673;No)、すなわち次の特図変動表示ゲームでも現在の演出モードが継続する場合は、演出残り回転数が規定回転数(例えば8回)であるかを判定する(ステップA682)。演出残り回転数が規定回転数でない場合(ステップA682;No)は、演出モード情報チェック処理を終了する。また、演出残り回転数が規定回転数である場合(ステップA682;Yes)は、演出モード切替準備コマンドを準備し(ステップA683)、コマンド設定処理(ステップA684)を行い、演出モード情報チェック処理を終了する。これにより、演出モードの切替の規定回転数前から切替を予告する演出を行うことが可能となる。このように遊技制御装置100で演出モードを管理するようにしたことで、例えば特定の演出モードでのみ特定のリーチを発生させる等の制御が可能となり、遊技の興趣を向上することができる。
〔時間短縮変動回数更新処理〕
次に、上述の特図表示中処理における時間短縮変動回数更新処理(ステップA647)の詳細について説明する。図50に示すように、時間短縮変動回数更新処理では、まず、特図高確率(高確率状態)中であるかを判定する(ステップA691)。特図高確率中である場合(ステップA691;Yes)は、時間短縮変動回数更新処理を終了する。また、特図高確率中でない場合(ステップA691;No)は、特図時短(時短状態)中であるかを判定する(ステップA692)。
特図時短中でない場合(ステップA692;No)は、時間短縮変動回数更新処理を終了する。また、特図時短中である場合(ステップA692;Yes)は、時短状態とする特図変動表示ゲームの実行回数を管理する時間短縮変動回数を−1更新し(ステップA693)、時間短縮変動回数が0となったかを判定する(ステップA694)。時間短縮変動回数が0でない場合(ステップA694;No)、すなわち次の特図変動表示ゲームでも時短状態が継続する場合は、時間短縮変動回数更新処理を終了する。また、時間短縮変動回数が0である場合(ステップA694;Yes)、すなわち今回の特図変動表示ゲームで時短状態が終了する場合は、確率情報コマンド(時短終了)を準備し(ステップA695)、コマンド設定処理(ステップA696)を行う。その後、特図普段処理移行設定処理2(時短終了時)を行い(ステップA697)、時間短縮変動回数更新処理を終了する。
〔特図普段処理移行設定処理2(時短終了時)〕
図51には、上述の時間短縮変動回数更新処理における特図普段処理移行設定処理2(時短終了時)(ステップA697)を示した。この特図普段処理移行設定処理2(時短終了時)では、まず、時短の終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA701)、時短の終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA702)。
次に、遊技状態表示番号領域に低確率中の番号をセーブし(ステップA703)、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率&普電サポートなしフラグをセーブする(ステップA704)。さらに、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブし(ステップA705)、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率)をセーブして(ステップA706)、特図普段処理移行設定処理2(時短終了時)を終了する。
ここで、本実施形態の遊技機における特別結果の種類と大入賞口(特別変動入賞装置)の開閉パターンについて説明する。特別結果の種類には、2R確変、11R確変、11R通常及び16R確変の4種類が設定されている。2R確変、11R確変及び16R確変は、それぞれ特別遊技状態でのラウンド数が2,11,16ラウンドであり、特別遊技状態の終了後に次回の特別結果の導出まで確率状態が高確率状態に設定されるとともに時短状態とされる特別結果である。また、11R通常は、特別遊技状態でのラウンド数が11ラウンドであり、特別遊技状態の終了後の確率状態が通常確率状態に設定されるとともに所定回数(例えば70回)の特図変動表示ゲームを実行するまで時短状態とされる特別結果である。
また、本実施形態の遊技機は下大入賞口(第1特別変動入賞装置38)と、上大入賞口(第2特別変動入賞装置39)を備え、それぞれ複数の開閉パターンが用意されている。そして、これらの複数の開閉パターンから特別結果の種類に応じて一の開閉パターンが選択されるようになっている。なお、以下の開閉パターンにおいて大入賞口の開放時間として示す値は最大開放時間を示すものであり、一のラウンドにおいて最大開放時間の経過前に所定数の遊技球が大入賞口に流入した場合は、最大開放時間の経過を待たずに大入賞口を閉鎖してラウンドが終了する。
図52には、上大入賞口(第2特別変動入賞装置39)の開閉パターンを示した。図52(a)に示す上大入賞口開閉パターン1は、特別結果が2R確変であって、当該特別結果の導出時に時短状態でない場合に選択される。この上大入賞口開閉パターン1では、初回のラウンド(1R)で52msの開放時間が設定され、1448msのインターバル時間を挟んだ後に次のラウンド(2R)で52msの開放時間が設定される。そして、22400msのエンディング時間の経過後、特別遊技状態が終了する。
図52(b)に示す上大入賞口開閉パターン2は、特別結果が2R確変であって、当該特別結果の導出時に時短状態である場合に選択される。この上大入賞口開閉パターン2は上大入賞口開閉パターンと同様の開閉態様であるが、エンディング時間が1400msとなっている。図52(c)に示す上大入賞口開閉パターン3は、16R確変である複数の特別結果のうち一部の特別結果に対応して選択される。この上大入賞口開閉パターン3では、52msの開放時間が設定されるラウンドを1448msのインターバル時間を挟んで16ラウンド行い、1400msのエンディング時間の経過後、特別遊技状態が終了する。
図52(d)に示す上大入賞口開閉パターン4は、16R確変である複数の特別結果のうち一部の特別結果に対応して選択される。この上大入賞口開閉パターン4では、初回のラウンド(1R)において、まず上大入賞口開閉パターン3と同様に52msの開放を1448msの閉鎖時間を挟んで16回行う。ここまでは上大入賞口開閉パターン3と同様の開閉態様であり、表示装置41等での演出も同じものとして、遊技者が何れの開閉パターンであるかを認識し難くしている。その後、6300msの閉鎖時間において表示装置41に昇格映像を表示して上大入賞口開閉パターン4であることを報知し、26168msの開放を行って初回のラウンドを終了する。初回のラウンドの終了後、2000msのインターバル時間を挟んで27000msの開放時間が設定されるラウンドを15回繰り返し、6000msのエンディング時間の経過後、特別遊技状態が終了する。
図52(e)に示す上大入賞口開閉パターン5は、16R確変である複数の特別結果のうち一部の特別結果に対応して選択される。この上大入賞口開閉パターン5では、初回のラウンド(1R)において、まず52msの開放を行った後に5948msの閉鎖時間を挟んで26948msの開放を行い、初回のラウンドを終了する。初回のラウンドの終了後、2000msのインターバル時間を挟んで27000msの開放時間が設定されるラウンドを15回繰り返し、6000msのエンディング時間の経過後、特別遊技状態が終了する。
図53には、下大入賞口(第1特別変動入賞装置38)の開閉パターンを示した。図53(a)に示す下大入賞口開閉パターン1は、特別結果が11R確変又は11R通常である場合に選択される。この下大入賞口開閉パターン1では、初回のラウンド(1R)において、まず200msの開放を行った後に5800msの閉鎖時間を挟んで28000msの開放を行い、初回のラウンドを終了する。初回のラウンドの終了後、2000msのインターバル時間を挟んで27000msの開放時間が設定されるラウンドを10回繰り返し、6000msのエンディング時間の経過後、特別遊技状態が終了する。
図53(b)に示す下大入賞口開閉パターン2は、16R確変である複数の特別結果のうち一部の特別結果に対応して選択される。この下大入賞口開閉パターン2では、11ラウンドの終了までは下大入賞口開閉パターン1や3と同様の開閉態様とされ、表示装置41等での演出も同じものとして、遊技者が何れの開閉パターンであるかを認識し難くしている。11ラウンドの終了後、1500msのインターバル時間を挟んで200msの開放時間が設定されるラウンドを5回繰り返し、1400msのエンディング時間の経過後、特別遊技状態が終了する。
図53(c)に示す下大入賞口開閉パターン3は、16R確変である複数の特別結果のうち一部の特別結果に対応して選択される。この下大入賞口開閉パターン3では、11ラウンドの終了までは下大入賞口開閉パターン1や2と同様の開閉態様とされ、表示装置41等での演出も同じものとして、遊技者が何れの開閉パターンであるかを認識し難くしている。そして、11ラウンドの終了後、13000msのインターバル時間において表示装置41に昇格映像を表示して下大入賞口開閉パターン3であることを報知する。その後、27000msの開放時間が設定されるラウンドを2000msのインターバル時間を挟んで5回繰り返し、6000msのエンディング時間の経過後、特別遊技状態が終了する。
〔ファンファーレ/インターバル中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理におけるファンファーレ/インターバル中処理(ステップA12)の詳細について説明する。図54に示すように、ファンファーレ/インターバル中処理では、まず、特別遊技状態のラウンド数を+1更新し(ステップA751)、大入賞口開放情報が上大入賞口(第2特別変動入賞装置39)開閉パターン1〜3であるかを判定する(ステップA752)。
大入賞口開放情報が上大入賞口開閉パターン1〜3である場合(ステップA752;Yes)は、上大入賞口開閉パターン1〜3に対応する制御ポインタ(S(スタート値),E(エンド値))を設定し(ステップA759)、図55のステップA770に移行する。この制御ポインタのスタート値とエンド値を設定することで、一のラウンドにおける大入賞口の開放や閉鎖及びその時間を大入賞口制御テーブルに基づき設定可能となる。なお、上大入賞口開閉パターン1〜3である場合は一のラウンドの実行時間が短いため、ラウンドごとではなく特別遊技状態の開始から終了まで一連の映像を表示するようになっており、ラウンド数に対応するラウンドコマンドは送信しない。また、大入賞口開放情報が上大入賞口開閉パターン1〜3でない場合(ステップA752;No)は、特別遊技状態のラウンド数に対応するラウンドコマンドを準備して(ステップA753)、コマンド設定処理(ステップA754)を行う。
その後、開始されるラウンドが初回ラウンド(1R)であるかを判定し(ステップA755)、初回ラウンドである場合(ステップA755;Yes)は、大入賞口開放情報が下大入賞口(第1特別変動入賞装置38)開閉パターンであるかを判定する(ステップA756)。大入賞口開放情報が下大入賞口開閉パターンである場合(ステップA756;Yes)は、下大入賞口開閉パターンの初回ラウンド(1R)に対応する制御ポインタ(S,E)を設定し(ステップA760)、図55のステップA770に移行する。また、大入賞口開放情報が下大入賞口開閉パターンでない場合(ステップA756;No)は、大入賞口開放情報が上大入賞口開閉パターン4であるかを判定する(ステップA757)。
大入賞口開放情報が上大入賞口開閉パターン4である場合(ステップA757;Yes)は、上大入賞口開閉パターン4の初回ラウンド(1R)に対応する制御ポインタ(S,E)を設定し(ステップA758)、図55のステップA770に移行する。また、大入賞口開放情報が上大入賞口開閉パターン4でない場合(ステップA757;No)は、上大入賞口開閉パターン5の初回ラウンド(1R)に対応する制御ポインタ(S,E)を設定し(ステップA761)、図55のステップA770に移行する。
一方、開始されるラウンドが初回ラウンド(1R)でない場合(ステップA755;No)は、開始されるラウンドが2〜11ラウンドであるかを判定し(ステップA762)、開始されるラウンドが2〜11ラウンドである場合(ステップA762;Yes)は、大入賞口開放情報が上大入賞口開閉パターンであるかを判定する(ステップA763)。そして、大入賞口開放情報が上大入賞口開閉パターンでない場合(ステップA763;No)は、下大入賞口開閉パターンの2〜11ラウンドに対応する制御ポインタ(S,E)を設定し(ステップA764)、図55のステップA770に移行する。また、大入賞口開放情報が上大入賞口開閉パターンである場合(ステップA763;Yes)は、上大入賞口開閉パターンの2ラウンド以降に対応する制御ポインタ(S,E)を設定し(ステップA765)、図55のステップA770に移行する。
また、開始されるラウンドが2〜11ラウンドでない場合(ステップA762;No)は、大入賞口開放情報が上大入賞口開閉パターンであるかを判定する(ステップA766)。そして、大入賞口開放情報が上大入賞口開閉パターンである場合(ステップA766;Yes)は、上大入賞口開閉パターンの2ラウンド以降に対応する制御ポインタ(S,E)を設定し(ステップA765)、図55のステップA770に移行する。また、大入賞口開放情報が上大入賞口開閉パターンでない場合(ステップA766;No)は、大入賞口開放情報が下大入賞口開閉パターン2であるかを判定する(ステップA767)。
大入賞口開放情報が下大入賞口開閉パターン2である場合(ステップA767;Yes)は、下大入賞口開閉パターン2の12ラウンド以降に対応する制御ポインタ(S,E)を設定し(ステップA768)、図55のステップA770に移行する。また、大入賞口開放情報が下大入賞口開閉パターン2でない場合(ステップA767;No)は、下大入賞口開閉パターン3の12ラウンド以降に対応する制御ポインタ(S,E)を設定し(ステップA769)、図55のステップA770に移行する。
図55のステップA770では、設定した制御ポインタのスタート値(S)を大当り中制御ポインタ領域にセーブし(ステップA770)、設定した制御ポインタのエンド値(E)を大当り中制御ポインタ上限値領域にセーブする(ステップA771)。そして、ソレノイド情報設定処理(ステップA772)を行い、大入賞口開放情報が下大入賞口開閉パターンであるかを判定する(ステップA773)。
大入賞口開放情報が下大入賞口開閉パターンである場合(ステップA773;Yes)は、大入賞口開放中処理移行設定処理1を行い(ステップA774)、ファンファーレ/インターバル中処理を終了する。また、大入賞口開放情報が下大入賞口開閉パターンでない場合(ステップA773;No)は、大入賞口開放中処理移行設定処理2を行い(ステップA775)、ファンファーレ/インターバル中処理を終了する。以上の処理により、図52、図53に示した開閉パターンの何れかが設定されることとなる。
〔ソレノイド情報設定処理〕
図56には、上述のファンファーレ/インターバル中処理におけるソレノイド情報設定処理(ステップA772)を示した。このソレノイド情報設定処理では、まず、大入賞口制御アドレステーブルを設定し(ステップA781)、大当り中制御ポインタに対応する大入賞口制御テーブルのアドレスを取得する(ステップA782)。その後、出力データを取得し、大入賞口ソレノイド出力データ領域にセーブして(ステップA783)、開閉時間値を取得して特図ゲーム処理タイマ領域セーブし(ステップA784)、ソレノイド情報設定処理を終了する。この処理により、大入賞口の開放や閉鎖及びその時間が設定されることとなる。
〔大入賞口開放中処理移行設定処理1〕
図57には、上述のファンファーレ/インターバル中処理における大入賞口開放中処理移行設定処理1(ステップA774)を示した。この大入賞口開放中処理移行設定処理1においては、まず、処理番号を大入賞口開放中処理にかかる「4」に設定し(ステップA791)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA792)。その後、下大入賞口の開放開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA793)、大入賞口への入賞数を記憶する大入賞口カウント数領域の情報をクリアする(ステップA794)。そして、大入賞口判別フラグ領域に下大入賞口制御中フラグをセーブして(ステップA795)、大入賞口開放中処理移行設定処理1を終了する。
〔大入賞口開放中処理移行設定処理2〕
図58には、上述のファンファーレ/インターバル中処理における大入賞口開放中処理移行設定処理2(ステップA775)を示した。この大入賞口開放中処理移行設定処理2においては、まず、処理番号を大入賞口開放中処理にかかる「4」に設定し(ステップA801)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA802)。その後、上大入賞口の開放開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA803)、大入賞口への入賞数を記憶する大入賞口カウント数領域の情報をクリアする(ステップA804)。そして、大入賞口判別フラグ領域に上大入賞口制御中フラグをセーブして(ステップA805)、大入賞口開放中処理移行設定処理2を終了する。
〔大入賞口開放中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大入賞口開放中処理(ステップA13)の詳細について説明する。図59に示すように、大入賞口開放中処理では、まず、大当り中制御ポインタを+1更新し(ステップA811)、制御ポインタの値が制御ポインタ上限値領域の値に達したかを判定する(ステップA812)。
制御ポインタの値が制御ポインタ上限値領域の値に達していない場合(ステップA812;No)は、ソレノイド情報設定処理(ステップA819、図56参照)を行う。これにより、更新された制御ポインタに応じた大入賞口の開閉態様が設定されることとなる。そして、大入賞口開放中処理移行設定処理3を行って(ステップA820)、大入賞口開放中処理を終了する。図61に示すように大入賞口開放中処理移行設定処理3では、処理番号を大入賞口開放中処理にかかる「4」に設定し(ステップA841)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブして(ステップA842)、大入賞口開放中処理移行設定処理3を終了する。
図59に戻り、制御ポインタの値が制御ポインタ上限値領域の値に達した場合(ステップA812;Yes)は、大入賞口開放情報が上大入賞口短開放パターン(上大入賞口開放パターン1〜3)であるかを判定する(ステップA813)。大入賞口開放情報が上大入賞口短開放パターンである場合(ステップA813;Yes)は、大入賞口残存球処理移行設定処理(ステップA818)を行い、大入賞口開放中処理を終了する。この場合は、特別遊技状態の開始から終了まで一連の映像を表示するようになっており、インターバルコマンドやエンディングコマンドは送信しないようになっている。
また、大入賞口開放情報が上大入賞口短開放パターンでない場合(ステップA813;No)は、実行中の特別遊技状態における現在のラウンド数とRWMのラウンド数上限値領域のラウンド数上限値とを比較して現在のラウンドが最終ラウンドであるかを判定する(ステップA814)。そして、最終ラウンドでない場合(ステップA814;No)は、ラウンド間のインターバルに係るインターバルコマンドを準備し(ステップA815)、コマンド設定処理(ステップA817)を行い、大入賞口残存球処理移行設定処理(ステップA818)を行って、大入賞口開放中処理を終了する。また、最終ラウンドである場合(ステップA814;Yes)は、特別遊技状態の終了の際におけるエンディング表示画面の表示制御等に係るエンディングコマンドを準備し(ステップA816)、コマンド設定処理(ステップA817)を行い、大入賞口残存球処理移行設定処理(ステップA818)を行って、大入賞口開放中処理を終了する。
〔大入賞口残存球処理移行設定処理〕
図60には上述の大入賞口開放中処理における大入賞口残存球処理移行設定処理(ステップA818)を示した。この大入賞口残存球処理移行設定処理においては、まず、処理番号を大入賞口残存球処理にかかる「5」に設定し(ステップA831)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA832)。その後、残存球処理に要する時間である大入賞口残存球処理時間(例えば1380ms)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA833)。そして、第1特別変動入賞装置38の開閉扉38c又は第2特別変動入賞装置39の可動部材39cを閉鎖するために、大入賞口ソレノイド38b又は39bをオフさせるためのオフデータを大入賞口ソレノイド出力データ領域にセーブして(ステップA834)、大入賞口残存球処理移行設定処理を終了する。
〔大入賞口残存球処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大入賞口残存球処理(ステップA14)の詳細について説明する。図62に示すように、大入賞口残存球処理では、まず、実行中の特別遊技状態における現在のラウンド数とRWMのラウンド数上限値領域のラウンド数上限値とを比較して現在のラウンドが最終ラウンドであるかを判定する(ステップA851)。
そして、特別遊技状態における現在のラウンドが最終ラウンドでない場合(ステップA851;No)は、今回のラウンド数と大入賞口開放情報に対応するインターバル時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA852)、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2(ステップA853)を行って、大入賞口残存球処理を終了する。なおインターバル時間は、今回のラウンド数と大入賞口開放情報に対応する時間(例えば、上大入賞口開閉パターン1〜3であれば68ms)が設定される。ラウンドとラウンドの間のインターバル期間は、ラウンドの終了から大入賞口残存球処理時間(例えば1380ms)が経過し、さらに該大入賞口残存球処理時間の経過からインターバル時間が経過するまでの期間とされ、例えば、上大入賞口開閉パターン1〜3であれば1448msとなる。
一方、特別遊技状態における現在のラウンドが最終ラウンドである場合(ステップA851;Yes)は、特別結果が導出された際の演出モードを記憶する特図ゲームモードフラグ退避領域からゲームモードフラグをロードする(ステップA854)。そして、ロードしたフラグと大入賞口開放情報に対応するエンディング時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA855)、大当り終了処理移行設定処理(ステップA856)を行って、大入賞口残存球処理を終了する。
最終ラウンドの終了から特別遊技状態の終了までのエンディング期間は、最終ラウンドの終了から大入賞口残存球処理時間(例えば1380ms)が経過し、さらに該大入賞口残存球処理時間の経過からエンディング時間が経過するまでの期間とされる。例えば、特別結果が2R確変であって当該特別結果の導出時に時短状態でない場合、すなわち特別結果の導出時に時短状態以外で選択される演出モードであった場合に選択される上大入賞口開閉パターン1であればエンディング時間が21020msとされる。よってエンディング期間の長さは、このエンディング時間の前に大入賞口残存球処理時間として費やされる1380msと合わせて22400msとされ、このエンディング期間において、表示装置41等でエンディング演出が実行される。また、特別結果が2R確変であって当該特別結果の導出時に時短状態である場合、すなわち特別結果の導出時に時短状態で選択される演出モードであった場合に選択される上大入賞口開閉パターン2であればエンディング時間が20msとされる。よってエンディング期間の長さは、このエンディング時間の前に大入賞口残存球処理時間として費やされる1380msと合わせて1400msとされる。
〔ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2〕
図63には、上述の大入賞口残存球処理におけるファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2(ステップA853)を示した。このファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2では、まず、ファンファーレ/インターバル中処理に係る処理番号である「3」を設定し(ステップA861)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA862)。
次に、下大入賞口(第1特別変動入賞装置38)の開放終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA863)、上大入賞口(第2特別変動入賞装置39)の開放終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA864)。そして、大入賞口判別フラグ領域をクリアして(ステップA865)、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2を終了する。
〔大当り終了処理移行設定処理〕
図64には、上述の大入賞口残存球処理における大当り終了処理移行設定処理(ステップA856)を示した。この大当り終了処理移行設定処理においては、まず、大当り終了処理に係る処理番号として「6」を設定し(ステップA871)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA872)。その後、下大入賞口(第1特別変動入賞装置38)の開放終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA873)、上大入賞口(第2特別変動入賞装置39)の開放終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA874)。
次に、大入賞口への入賞数を記憶する大入賞口カウント数領域の情報をクリアし(ステップA875)、特別遊技状態のラウンド数を記憶するラウンド数領域の情報をクリアして(ステップA876)、特別遊技状態のラウンド数の上限値を記憶するラウンド数上限値領域の情報をクリアする(ステップA877)。そして、ラウンド数の上限値判定用のフラグを記憶するラウンド数上限値情報領域の情報をクリアし(ステップA878)、大入賞口の開放情報判定用のフラグを記憶する大入賞口開放情報領域の情報をクリアして(ステップA879)、大入賞口の開閉態様を設定するための大当り中制御ポインタ領域の情報をクリアする(ステップA880)。その後、大当り中制御ポインタのエンド値を記憶する大当り中制御ポインタ上限値領域をクリアして(ステップA881)、大入賞口判別フラグ領域をクリアし(ステップA882)、大当り終了処理移行設定処理を終了する。
〔大当り終了処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大当り終了処理(ステップA15)の詳細について説明する。図65に示すように、この大当り終了処理では、まず、今回の特別遊技状態を実行する契機となった特別結果の種類に基づき設定される確率変動判定フラグが、特別遊技状態の終了後に高確率状態となる場合に設定される高確率データかを判定する(ステップA901)。
高確率データでない場合(ステップA901;No)は、大当り終了設定処理1を行い(ステップA902)、高確率データである場合(ステップA901;Yes)は、大当り終了設定処理2を行って(ステップA903)、特図ゲームモードフラグに対応する確率情報コマンドを準備し(ステップA904)、コマンド設定処理(ステップA905)を行う。
次に、遊技制御装置100での演出モードの管理に必要な情報をセーブする処理として、まず、停止図柄パターンに対応する演出モード情報設定テーブルを設定する(ステップA906)。そして、設定された演出モード情報設定テーブルを参照して、特別遊技状態の終了後に設定される演出モードの演出モード番号を取得して演出モード番号領域にセーブする(ステップA907)。さらに、特別遊技状態の終了後に設定される演出モードの演出残り回転数を取得して演出残り回転数領域にセーブし(ステップA908)、特別遊技状態の終了後に設定される演出モードの次モード移行情報を取得して次モード移行情報領域にセーブする(ステップA909)。
その後、新たな演出モード番号に対応するコマンドを準備し(ステップA910)、コマンドを演出モードコマンド領域にセーブして(ステップA911)、コマンド設定処理(ステップA912)を行う。そして、特図普段処理移行設定処理3を行い(ステップA913)、大当り終了処理を終了する。
〔大当り終了設定処理1〕
図66には、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理1(ステップA902)を示した。この大当り終了設定処理1では、まず、時短の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA921)、時短の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA922)。
次に、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率&普電サポートフラグをセーブし(ステップA923)、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短フラグをセーブする(ステップA924)。その後、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(時短)をセーブし(ステップA925)、時間短縮変動回数領域に時間短縮変動回数初期値(例えば70)をセーブして(ステップA926)、大当り終了設定処理1を終了する。
以上の処理により、特別遊技状態の終了後、特図変動表示ゲームの確率状態が通常確率状態となるとともに時短状態となる。また、時短変動回数領域に時短変動回数初期値(例えば70)をセットすることで、所定回数(例えば70回)の特図変動表示ゲームの実行により時短状態が終了するようになる。
〔大当り終了設定処理2〕
図67には、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理2(ステップA903)を示した。この大当り終了設定処理2では、まず、高確率の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA931)、高確率の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA932)。
次に、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率&普電サポートフラグをセーブし(ステップA933)、特図ゲームモードフラグ領域に特図高確率&時短フラグをセーブする(ステップA934)。その後、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(高確率)をセーブし(ステップA935)、時間短縮変動回数領域をクリアして(ステップA936)、大当り終了設定処理2を終了する。以上の処理により、特別遊技状態の終了後、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態となるとともに次回の特別結果態様の導出まで時短状態となる。
すなわち、遊技制御装置100が、特別遊技状態の終了後、予め定められた所定期間にわたり、普通変動入賞装置37を開状態とする期間を延長する特定遊技状態(時短状態)を発生可能な特定遊技状態発生制御手段をなす。
〔特図普段処理移行設定処理3〕
図68には上記した大当り終了処理における特図普段処理移行設定処理3(ステップA913)を示した。この特図普段処理移行設定処理3においては、まず、特図普段処理に係る処理番号として「0」を設定し(ステップA941)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA942)。
その後、大当りの終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA943)、大当りの終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA944)。続いて、確率変動判定フラグ領域の情報をクリアし(ステップA945)、大当りのラウンド回数を示すラウンドLEDのポインタ領域の情報をクリアして(ステップA946)、遊技状態表示番号領域に時短中の番号をセーブする(ステップA947)。そして、下大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし(ステップA948)、上大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップA949)、特図普段処理移行設定処理3を終了する。
〔普図ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における普図ゲーム処理(ステップS109)の詳細について説明する。普図ゲーム処理では、ゲートスイッチ34aの入力の監視と、普図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、普図の表示の設定等を行う。
図69に示すように、普図ゲーム処理では、まず、ゲートスイッチ34aからの入力を監視するゲートスイッチ監視処理(ステップB1)を行い、始動口2スイッチ37aからの入力を監視する普電入賞スイッチ監視処理(ステップB2)を行う。次に、普図ゲーム処理タイマが0でなければ−1更新する(ステップB3)。なお、普図ゲーム処理タイマの最小値は0に設定されている。そして、普図ゲーム処理タイマの値が0となったかを判定する(ステップB4)。
普図ゲーム処理タイマの値が0である(ステップB4;Yes)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていたと判定すると、普図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する普図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する処理(ステップB5)を行って、当該テーブルを用いて普図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する処理(ステップB6)を行う。そして、分岐処理終了後のリターンアドレスをスタック領域に退避させる処理(ステップB7)を行った後、ゲーム処理番号に応じてゲーム分岐処理(ステップB8)を行う。
ステップB8にて、ゲーム処理番号が「0」の場合は、普図変動表示ゲームの変動開始を監視し、普図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、普図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図普段処理(ステップB9)を行う。また、ステップB8にて、ゲーム処理番号が「1」の場合は、普図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図変動中処理(ステップB10)を行う。
また、ステップB8にて、ゲーム処理番号が「2」の場合は、普図変動表示ゲームの結果が当りであれば、時短状態中であるか否かに応じた普電開放時間の設定や、普図当り中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図表示中処理(ステップB11)を行う。また、ステップB8にて、ゲーム処理番号が「3」の場合は、普図当り中処理の継続、或いは普電残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図当り中処理(ステップB12)を行う。
また、ステップB8にて、ゲーム処理番号が「4」の場合は、普図当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う普電残存球処理(ステップB13)を行う。また、ステップB8にて、ゲーム処理番号が「5」の場合は、普図普段処理(ステップB9)を行うために必要な情報の設定等を行う普図当り終了処理(ステップB14)を行う。
その後、普図表示器による普通図柄の変動を制御するための普図変動制御テーブルを準備した後(ステップB15)、普図表示器による普通図柄の変動の制御に係る図柄変動制御処理(ステップB16)を行って、普図ゲーム処理を終了する。一方、ステップB4にて、普図ゲーム処理タイマの値が0でない(ステップB4;No)、すなわちタイムアップしていないと判定すると、処理をステップB15に移行して、それ以降の処理を行う。
〔ゲートスイッチ監視処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理におけるゲートスイッチ監視処理の詳細について説明する。図70に示すように、ゲートスイッチ監視処理では、まず、ゲートスイッチ34aに入力があるかを判定する(ステップB101)。そして、ゲートスイッチ34aに入力がある場合(ステップB101;Yes)は、普図保留数を取得して当該普図保留数が上限値未満であるかを判定する(ステップB102)。
普図保留数が上限値未満である場合(ステップB102;Yes)は、普図保留数を+1更新し(ステップB103)、更新後の普図保留数に対応する乱数格納領域のアドレスを算出する(ステップB104)。そして、当り乱数を抽出してRWMの当り乱数格納領域にセーブし(ステップB105)、ゲートスイッチ監視処理を終了する。
また、ステップB101にてゲートスイッチ34aに入力がないと判定された場合(ステップB101;No)や、ステップB102にて普図保留数が上限値未満でないと判定された場合(ステップB102;No)は、ゲートスイッチ監視処理を終了する。
〔普電入賞スイッチ監視処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普電入賞スイッチ監視処理の詳細について説明する。図71に示すように、普電入賞スイッチ監視処理では、まず、普図当り中か、すなわち普図変動表示ゲームが当り状態となって普通変動入賞装置37が所定回数の開放動作を実行中であるかを判定する(ステップB121)。そして、普図当り中である場合(ステップB121;Yes)は、始動口2スイッチ37aに入力があるかを判定し(ステップB122)、始動口2スイッチ37aに入力がある(ステップB122;Yes)と判定すると、普電カウンタのカウント数を+1更新する(ステップB123)。
次に、更新後の普電カウンタのカウント数が上限値(例えば、9)に達したかを判定して(ステップB124)、カウント数が上限値に達した(ステップB124;Yes)と判定すると、普図当り中制御ポインタ上限値領域からポインタ(当り終了の値)をロードする(ステップB125)。そして、ロードしたポインタを普図当り中制御ポインタ領域にセーブし(ステップB126)、普図ゲーム処理タイマをクリアして(ステップB127)、普電入賞スイッチ監視処理を終了する。すなわち、普図の当り状態中に上限値以上の普電入賞があった場合は、その時点で普図当り中処理制御ポインタ領域に当り終了の値をセーブし、普図の当り状態が途中で終了するようにする。
また、ステップB121にて普図当り中でないと判定された場合(ステップB121;No)、ステップB122にて始動口2スイッチ37aに入力がないと判定された場合(ステップB122;No)又はステップB124にてカウント数が上限値に達していないと判定された場合(ステップB124;No)は、普電入賞スイッチ監視処理を終了する。
〔普図普段処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図普段処理(ステップB9)の詳細について説明する。図72に示すように、普図普段処理では、まず、普図保留数が0であるかを判定し(ステップB131)、普図保留数が0である場合(ステップB131;Yes)は、普図普段処理移行設定処理1(ステップB152)を行い、普図普段処理を終了する。また、普図保留数が0でない場合(ステップB131;No)は、RWMの普図当り乱数格納領域(保留数1用)から当り乱数をロードし(ステップB132)、普図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が通常よりも高くされた普図高確率であるか、すなわち時短状態であるかを判定する(ステップB133)。
普図高確率時でない場合(ステップB133;No)は、当り乱数の値が普図低確率時の判定値である低確率判定値と一致するかを判定する(ステップB134)。当り乱数の値が低確率判定値と一致しない場合(ステップB134;No)は、当りフラグ領域にはずれ情報をセーブし(ステップB135)、普図停止図柄にはずれ停止図柄番号を設定して(ステップB136)、普図当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(ステップB141)。一方、当り乱数の値が低確率判定値と一致した場合(ステップB134;Yes)は、当りフラグ領域に当り情報をセーブし(ステップB139)、普図停止図柄に当り停止図柄番号を設定して(ステップB140)、普図当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(ステップB149)。
また、ステップB133にて、普図高確率時である場合(ステップB133;Yes)は、当り乱数の値が、普図高確率時に用いる複数の連続した判定値における下限値である高確率下限判定値未満であるかを判定し(ステップB137)、当り乱数の値が高確率下限判定値未満でない場合(ステップB137;No)は、当り乱数の値が普図高確率時に用いる複数の連続した判定値における上限値である高確率上限判定値より大きいかを判定する(ステップB138)。
当り乱数の値が高確率上限判定値より大きくない場合(ステップB138;No)、すなわち当りである場合は、当りフラグ領域に当り情報をセーブし(ステップB139)、普図停止図柄に当り停止図柄番号を設定して(ステップB140)、普図当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(ステップB141)。また、ステップB137にて、当り乱数の値が高確率下限判定値未満である場合(ステップB137;Yes)や、ステップB138にて、当り乱数の値が上限判定値より大きい場合(ステップB138;Yes)、すなわちはずれの場合は、当りフラグ領域にはずれ情報をセーブし(ステップB135)、普図停止図柄にはずれ停止図柄番号を設定して(ステップB136)、普図当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(ステップB141)。すなわち、当り乱数の値が一致することで普図の当りと判定する判定値は、普図低確率時では一つの値であり、普図高確率時では複数の連続した値となっている。
普図当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリア(ステップB141)した後、停止図柄番号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップB142)。そして、停止図柄に対応する飾り普図変動パターンコマンドを準備し(ステップB143)、コマンド設定処理(ステップB144)を行う。これにより表示装置41等において普図変動表示ゲームに対応した演出を行うことが可能となる。
その後、普図当り乱数格納領域をシフトし(ステップB145)、シフト後の空き領域を0クリアして(ステップB146)、普図保留数を−1更新する(ステップB147)。即ち、最も古い普図保留数1に関する普図変動表示ゲームが実行されることに伴い、普図保留数1以降に保留となっている普図保留数2〜4の順位を1つずつ繰り上げる処理を行う。この処理により、普図当り乱数格納領域の普図保留数2用から普図保留数4用の値が、普図当り乱数格納領域の普図保留数1用から普図保留数3用に移動することとなる。そして、普図当り乱数格納領域の普図保留数4用の値がクリアされて、普図保留数がデクリメント(−1)される。
次に、普電サポート中(時短状態中)であるかを判定し(ステップB148)、普電サポート中でない場合(ステップB148;No)は、普電サポートなし時の変動時間(例えば、10秒)を設定する(ステップB149)。また、普電サポート中である場合(ステップB148;Yes)は、普電サポート時の普図変動時間(例えば、1秒)を設定する(ステップB150)。そして、普図変動中処理移行設定処理(ステップB151)を行って、普図普段処理を終了する。
〔普図普段処理移行設定処理1〕
図73には、上述の普図普段処理での普図普段処理移行設定処理1(ステップB152)を示した。この普図普段処理移行設定処理1では、まず、普図普段処理に移行するための処理番号として「0」を設定し(ステップB161)、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップB162)。その後、普電不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップB163)、普図普段処理移行設定処理1を終了する。
〔普図変動中処理移行設定処理〕
図74には、上述の普図普段処理での普図変動中処理移行設定処理(ステップB151)を示した。この普図変動中処理移行設定処理では、まず、普図変動中処理に移行するための処理番号として「1」を設定し(ステップB171)、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップB172)。その後、普図変動表示ゲームの開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップB173)、普図変動表示ゲームが変動中であることを示す変動中フラグを普図変動制御フラグ領域にセーブする(ステップB174)。そして、普図表示器の点滅周期のタイマの初期値である点滅制御タイマ初期値(例えば200ms)を普図点滅制御タイマ領域にセーブして(ステップB175)、普図変動中処理移行設定処理を終了する。
〔普図変動中処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図変動中処理(ステップB10)の詳細について説明する。図75(a)に示すように、普図変動中処理では、普図表示中処理移行設定処理(ステップB180)を行う。図75(b)に示すように普図表示中処理移行設定処理では、まず、普図表示中処理に移行するための設定処理として処理番号を「2」に設定し(ステップB181)、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップB182)。その後、普図表示器における普図変動表示ゲームの結果の表示時間である普図表示時間(例えば、0.6秒)を設定して(ステップB183)、その普図表示時間を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップB184)。さらに、普図の変動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップB185)、普図変動表示ゲームが停止中であることを示す停止フラグを普図変動制御フラグ領域にセーブして(ステップB186)、普図表示中処理移行設定処理を終了する。
〔普図表示中処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図表示中処理(ステップB11)の詳細について説明する。図76に示すように、普図表示中処理では、まず、普図普段処理にて設定された当りフラグ(当たり情報又ははずれ情報)をロードして(ステップB201)、RWMの当りフラグ領域をクリアし(ステップB202)、ロードされた当りフラグが当り情報かを判定する(ステップB203)。
当りフラグが当り情報でない場合(ステップB203;No)は、普図普段処理に移行するための普図普段処理移行設定処理1(ステップB212)を行って、普図表示中処理を終了する。この普図普段処理移行設定処理1は図73に示した処理である。一方、当りフラグが当り情報である場合(ステップB203;Yes)は、普電サポート中(時短状態中)であるかを判定する(ステップB204)。
そして、普電サポート中でない場合(ステップB204;No)は、普電サポートなし時の普電開放時間(例えば、100ms)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップB205)。さらに、普電サポートなし時の当り開始ポインタ値(制御ポインタ値)を普図当り中制御ポインタ領域にセーブし(ステップB206)、普電サポートなし時の当り終了ポインタ値(制御ポインタ値)を普図当り中制御ポインタ上限値領域にセーブする(ステップB207)。これにより通常動作状態中での普通変動入賞装置37の開放態様が設定され、例えば2回の開放が可能となる。その後、普図当り中処理移行設定処理(ステップB211)を行って、普図表示中処理を終了する。
一方、普電サポート中である場合(ステップB204;Yes)は、普電サポート時の普電開放時間(例えば、1352ms)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップB208)。さらに、普電サポート時の当り開始ポインタ値(制御ポインタ値)を普図当り中制御ポインタ領域にセーブし(ステップB209)、普電サポート時の当り終了ポインタ値(制御ポインタ値)を普図当り中制御ポインタ上限値領域にセーブする(ステップB210)。これにより時短状態中での普通変動入賞装置37の開放態様が設定され、例えば4回の開放が可能となる。その後、普図当り中処理移行設定処理(ステップB211)を行って、普図表示中処理を終了する。
〔普図当り中処理移行設定処理〕
図77には、上述の普図表示中処理における普図当り中処理移行設定処理(ステップB211)を示した。この普図当り中処理移行設定処理では、まず、普図当り中処理に移行するための処理番号として「3」を設定し(ステップB221)、その処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップB222)。その後、普図変動表示ゲームの当りに関する信号と、普電作動開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップB223)、普電ソレノイドを駆動(オン)する信号を出力するために普電ソレノイド出力データ領域にオンデータをセーブする(ステップB224)。
さらに、普通変動入賞装置37への入賞数を記憶する普電カウント数領域の情報をクリアし(ステップB225)、普電不正監視期間における普通変動入賞装置37への入賞数を記憶する普電不正入賞数領域の情報をクリアする(ステップB226)。そして、普通変動入賞装置37の不正監視期間外を規定するフラグを普電不正監視期間フラグ領域にセーブして(ステップB227)、普図当り中処理移行設定処理を終了する。
〔普図当り中処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図当り中処理(ステップB12)の詳細について説明する。図78に示すように、普図当り中処理では、まず、普図当り中制御ポインタをロードして準備し(ステップB301)、ロードされた普図当り中制御ポインタの値が普図当り中制御ポインタ上限値領域の値(当り終了の値)に達したかを判定する(ステップB302)。
そして、普図当り中制御ポインタの値が普図当り中制御ポインタ上限値領域の値に達していない場合(ステップB302;No)は、普図当り中制御ポインタを+1更新し(ステップB303)、普電作動移行設定処理(ステップB304)を行って普図当り中処理を終了する。また、普図当り中制御ポインタの値が普図当り中制御ポインタ上限値領域の値(当り終了の値)に達した場合(ステップB302;Yes)は、ステップB303における普図当り中処理制御ポインタ領域を更新(+1)する処理を行わずに、普電作動移行設定処理(ステップB304)を行って普図当り中処理を終了する。
〔普電作動移行設定処理〕
図79には、上述の普図当り中処理における普電作動移行設定処理(ステップB304)を示した。普電作動移行設定処理は、普通変動入賞装置37を開閉するための普電ソレノイド37cの駆動制御を行う処理であり、制御ポインタの値に応じて処理を分岐するようにしている。この普電作動移行設定処理では、まず、制御ポインタの値に応じた分岐処理を行う(ステップB311)。
制御ポインタの値が0,3,5,7の何れかであった場合は、ステップB312へ移行して普通変動入賞装置37の閉塞を制御するため、制御ポインタに対応する普通変動入賞装置37の閉塞後のウェイト時間(例えば、2800ms又は1000ms)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップB312)、普電ソレノイド37cをオフさせるために普電ソレノイド出力データ領域にオフデータを設定して(ステップB313)、普電作動移行設定処理を終了する。
また、制御ポインタの値が1,4,6,8の何れかであった場合は、ステップB314へ移行して普通変動入賞装置37の開放を制御するため、制御ポインタに対応する普通変動入賞装置37の開放時間である普電開放時間(例えば、100ms、5200ms、1352msの何れか)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップB314)、普電ソレノイド37cをオンさせるために普電ソレノイド出力データ領域にオンデータを設定して(ステップB315)、普電作動移行設定処理を終了する。
また、制御ポインタの値が2,9の何れかであった場合は、ステップB316へ移行して普通変動入賞装置37の開放制御を終了して普電残存球処理(ステップB13)を行うために、処理番号として「4」を設定する(ステップB316)。そして、この処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブし(ステップB317)、普電残存球処理時間(例えば600ms)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップB318)。その後、普電ソレノイド37cをオフさせるために普電ソレノイド出力データ領域にオフデータをセーブし(ステップB319)、普電作動移行設定処理を終了する。
〔普電残存球処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普電残存球処理(ステップB13)の詳細について説明する。図80(a)に示すように、普電残存球処理では普図当り終了処理移行設定処理(ステップB400)を行う。図80(b)に示すように、普図当り終了処理移行設定処理では、まず普図当り終了処理に係る処理番号「5」を設定して(ステップB401)、その処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップB402)。
その後、普図エンディング時間を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップB403)、普通変動入賞装置37の作動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブして(ステップB404)、普通変動入賞装置37への入賞数を計数する普電カウント数領域をクリアする(ステップB405)。そして、普図当り中制御ポインタ領域をクリアし(ステップB406)、普図当り中制御ポインタ上限値領域をクリアして(ステップB407)、普図当り終了処理移行設定処理を終了する。
〔普図当り終了処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図当り終了処理(ステップB14)の詳細について説明する。図81(a)に示すように、普図当り終了処理では、普図普段処理移行設定処理2(ステップB500)を行う。図81(b)に示すように、普図普段処理移行設定処理2では、まず、普図普段処理に係る処理番号「0」を設定して(ステップB501)、その処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップB502)。
その後、普図変動ゲームの当り終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップB503)、普通変動入賞装置37の不正監視期間を規定するフラグ(不正監視期間中フラグ)を普電不正監視期間フラグ領域にセーブして(ステップB504)、普図普段処理移行設定処理2を終了する。
〔セグメントLED編集処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理におけるセグメントLED編集処理(ステップS110)の詳細について説明する。セグメントLED編集処理では、一括表示装置50に設けられた特図1保留表示器54、特図2保留表示器55、普図保留表示器56、第1遊技状態表示部57、第2遊技状態表示部58、第3遊技状態表示部59、ラウンド表示部60を構成するセグメントLEDの駆動に関する設定等を行う。
図82に示すように、セグメントLED編集処理では、まず、普図保留表示器での表示態様が規定された普図保留数テーブルを設定し(ステップS501)、普図保留数に対応する表示データを取得して普図保留表示器のセグメント領域にセーブする(ステップS502)。次に、特図1保留表示器での表示態様が規定された特図1保留数テーブルを設定し(ステップS503)、特図1保留数に対応する表示データを取得して特図1保留表示器のセグメント領域にセーブする(ステップS504)。
その後、特図2保留表示器での表示態様が規定された特図2保留数テーブルを設定し(ステップS505)、特図2保留数に対応する表示データを取得して特図2保留表示器のセグメント領域にセーブする(ステップS506)。さらに、ラウンド表示部での表示態様が規定されたラウンド表示LED表示テーブルを設定し(ステップS507)、ラウンド表示LED出力ポインタに対応する表示データを取得してラウンド表示部のセグメント領域にセーブする(ステップS508)。
次に、第1遊技状態表示部57及び第2遊技状態表示部58での表示態様が規定された遊技状態表示テーブルを設定し(ステップS509)、遊技状態表示番号に対応する表示データを取得して各遊技状態表示部のセグメント領域にセーブする(ステップS510)。その後、停電復旧時に大当りの確率状態が高確率状態となっていることの報知に係る高確率報知フラグがオンであるかを判定する(ステップS511)。そして、高確率報知フラグがオンである場合(ステップS511;Yes)、すなわち高確率状態の報知を行っている状態である場合は、セグメントLED編集処理を終了する。また、高確率報知フラグがオンでない場合(ステップS511;No)は、高確率報知LEDのオフデータを第3遊技状態表示部のセグメント領域にセーブして(ステップS512)、セグメントLED編集処理を終了する。
〔磁石不正監視処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における磁石不正監視処理(ステップS111)の詳細について説明する。磁石不正監視処理では、磁気センサスイッチ61からの検出信号に基づき異常の有無を判定し不正報知の開始や終了の設定等を行う。
図83に示すように、磁石不正監視処理では、まず、磁気センサスイッチ61から出力されて第3入力ポート124(入力ポート3)に取り込まれる検出信号の状態から、磁石センサ(磁気センサスイッチ61)がオン、すなわち異常な磁気を検出した状態であるかを判定する(ステップS601)。磁石センサがオンである場合(ステップS601;Yes)、すなわち異常な磁気を検出した場合は、異常な磁気の検出期間を計時する磁石不正監視タイマを+1更新して当該タイマがタイムアップしたかを判定する(ステップS603)。
磁石不正監視タイマがタイムアップした場合(ステップS603;Yes)、すなわち異常な磁気を一定期間継続して検出した場合は、磁石不正監視タイマをクリアし(ステップS604)、磁石不正報知タイマ初期値を磁石不正報知タイマ領域にセーブする(ステップS605)。そして、磁石不正報知のコマンドを準備し(ステップS606)、磁石不正フラグとして磁石不正発生フラグを準備して(ステップS607)、準備した磁石不正フラグが磁石不正フラグ領域の値と一致するかを判定する(ステップS613)。すなわち、磁気センサスイッチ61が一定期間(例えば8回の割込み)連続してオンであった場合に異常が発生していると判定するようにしている。
一方、磁石センサ(磁気センサスイッチ61)がオンでない場合(ステップS601;No)、すなわち異常な磁気を検出していない場合は、磁石不正監視タイマをクリアし(ステップS608)、磁石不正の報知時間を規定する磁石不正報知タイマが0でなければ−1更新する(ステップS609)。なお、磁石不正報知タイマの最小値は0に設定されている。そして、磁石不正報知タイマの値が0であるかを判定する(ステップS610)。なお、磁石不正監視タイマがタイムアップしていない場合(ステップS603;No)もステップS609の処理に移行する。
そして、磁石不正報知タイマの値が0でない場合(ステップS610;No)、すなわちタイムアップしていない場合は、磁石不正監視処理を終了する。また、磁石不正報知タイマの値が0である場合(ステップS610;Yes)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合であって、不正報知の期間が終了した場合又は当初から不正報知が行われていない場合は、磁石不正報知終了のコマンドを準備する(ステップS611)。さらに、磁石不正フラグとして磁石不正解除フラグを準備して(ステップS612)、準備した磁石不正フラグが磁石不正フラグ領域の値と一致するかを判定する(ステップS613)。
そして、準備した磁石不正フラグが磁石不正フラグ領域の値と一致する場合(ステップS613;Yes)は、磁石不正監視処理を終了する。また、値が一致しない場合(ステップS613;No)は、準備した磁石不正フラグを磁石不正フラグ領域にセーブし(ステップS614)、コマンド設定処理を行い(ステップS615)、磁石不正監視処理を終了する。
〔電波不正監視処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における電波不正監視処理(ステップS112)の詳細について説明する。電波不正監視処理では、電波センサ62からの検出信号に基づき異常の有無を判定し不正報知の開始や終了の設定等を行う。
図84に示すように、電波不正監視処理では、まず、電波センサ62から出力されて近接I/F121aを経由して第3入力ポート124(入力ポート3)に取り込まれる検出信号の状態から、電波センサ62がオン、すなわち異常な電波を検出した状態であるかを判定する(ステップS701)。電波センサがオンである場合(ステップS701;Yes)、すなわち異常な電波を検出した場合は、電波不正報知タイマ初期値を電波不正報知タイマ領域にセーブする(ステップS702)。
そして、電波不正報知のコマンドを準備し(ステップS703)、電波不正フラグとして電波不正発生フラグを準備して(ステップS704)、準備した電波不正フラグが電波不正フラグ領域の値と一致するかを判定する(ステップS709)。すなわち、電波不正の場合は磁気不正の場合と違い、異常な電波を検出した時点で異常が発生していると判定するようにしている。
一方、電波センサがオンでない場合(ステップS701;No)、すなわち異常な電波を検出していない場合は、電波不正の報知時間を規定する電波不正報知タイマが0でなければ−1更新する(ステップS705)。なお、電波不正報知タイマの最小値は0に設定されている。そして、電波不正報知タイマの値が0であるかを判定する(ステップS706)。
電波不正報知タイマの値が0でない場合(ステップS706;No)、すなわちタイムアップしていない場合は、電波不正監視処理を終了する。また、電波不正報知タイマの値が0である場合(ステップS706;Yes)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合であって、不正報知の期間が終了した場合又は当初から不正報知が行われていない場合は、電波不正報知終了のコマンドを準備し(ステップS707)、電波不正フラグとして電波不正解除フラグを準備して(ステップS708)、準備した電波不正フラグが電波不正フラグ領域の値と一致するかを判定する(ステップS709)。
そして、準備した電波不正フラグが電波不正フラグ領域の値と一致する場合(ステップS709;Yes)は、電波不正監視処理を終了する。また、値が一致しない場合(ステップS709;No)は、準備した電波不正フラグを電波不正フラグ領域にセーブし(ステップS710)、コマンド設定処理を行い(ステップS711)、電波不正監視処理を終了する。
〔外部情報編集処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における外部情報編集処理(ステップS113)の詳細について説明する。外部情報編集処理では、払出コマンド送信処理(ステップS104)、入賞口スイッチ/エラー監視処理(ステップS107)、磁石不正監視処理(ステップS111)及び電波不正監視処理(ステップS112)での監視結果に基づいて、情報収集端末や遊技場内部管理装置等の外部装置や試射試験装置に出力する情報を作成して出力バッファにセットする処理等を行う。
図85に示すように、外部情報編集処理では、まず、払出予定の賞球数に関する情報を設定するメイン賞球信号編集処理(ステップS801)を行い、始動口の入賞信号を編集する始動口信号編集処理(ステップS802)を行う。次に、特図変動表示ゲームの実行回数に係る情報の出力時間を制御するための図柄確定回数制御タイマが0でなければ−1更新する(ステップS803)。なお、図柄確定回数制御タイマの最小値は0に設定されている。そして、図柄確定回数制御タイマの値が0であるかを判定する(ステップS804)。
図柄確定回数制御タイマの値が0である場合(ステップS804;Yes)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合は、図柄確定回数信号のオフデータを外部情報出力データ領域にセーブする(ステップS805)。また、図柄確定回数制御タイマの値が0でない場合(ステップS804;No)、すなわちタイムアップしていない場合は、図柄確定回数信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブする(ステップS806)。その後、エラー状態やセキュリティ状態に応じて情報を設定する処理を行う。
エラー状態やセキュリティ状態に応じて情報を設定する処理では、まず、初期化スイッチの操作等によりRAMに記憶されたデータの初期化が行われた時から所定時間(例えば256ms)を計時するセキュリティ信号制御タイマが0でなければ−1更新する(ステップS807)。なお、セキュリティ信号制御タイマの最小値は0に設定されている。そして、セキュリティ信号制御タイマの値が0であるかを判定する(ステップS808)。
セキュリティ信号制御タイマの値が0でない場合(ステップS808;No)、すなわちタイムアップしていない場合は、セキュリティ信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブし(ステップS818)、遊技機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセーブして(ステップS819)、外部情報編集処理を終了する。すなわち、RAMに記憶されたデータの初期化が行われたことが外部情報として出力される。
また、セキュリティ信号制御タイマの値が0である場合(ステップS808;Yes)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合は、ガラス枠開放エラーの発生中(ステップS809;Yes)、前面枠開放エラーの発生中(ステップS810;Yes)、下大入賞口不正発生中(ステップS811;Yes)、上大入賞口不正発生中(ステップS812;Yes)、普電不正発生中(ステップS813;Yes)、磁石不正発生中(ステップS814;Yes)又は電波不正発生中(ステップS815;Yes)である場合にセキュリティ信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブし(ステップS818)、遊技機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセーブして(ステップS819)、外部情報編集処理を終了する。すなわち、エラーの発生が外部情報として出力される。
一方、セキュリティ信号制御タイマの値が0である場合(ステップS808;Yes)であって、何れのエラーも発生していない場合(ステップS809からS815;No)は、セキュリティ信号のオフデータを外部情報出力データ領域にセーブし(ステップS816)、遊技機エラー状態信号のオフデータを試験信号出力データ領域にセーブして(ステップS817)、外部情報編集処理を終了する。
〔メイン賞球信号編集処理〕
次に、上述の外部情報編集処理におけるメイン賞球信号編集処理(ステップS801)の詳細について説明する。メイン賞球信号編集処理は、入賞口への入賞により発生した賞球数(払出予定数)が所定数(ここでは10個)になる毎に生成されるメイン賞球信号を外部装置へ出力する処理である。
図86に示すように、メイン賞球信号編集処理では、まず、メイン賞球信号出力制御タイマが0でなければ−1更新する(ステップS821)。なお、メイン賞球信号出力制御タイマの最小値は0に設定されている。そして、メイン賞球信号出力制御タイマの値が0であるかを判定する(ステップS822)。メイン賞球信号出力制御タイマの値が0である場合(ステップS822;Yes)は、メイン賞球信号出力回数が0であるかを判定する(ステップS823)。
そして、メイン賞球信号出力回数が0でない場合(ステップS823;No)は、メイン賞球信号出力回数を−1更新し(ステップS824)、メイン賞球信号出力制御タイマ領域にメイン賞球信号出力制御タイマ初期値をセーブする(ステップS825)。このメイン賞球信号出力制御タイマ初期値は、メイン賞球信号のオン状態(例えば、ハイレベル)の時間(例えば、128ms)とオフ状態(例えば、ロウレベル)の時間(例えば、64ms)を加算した時間(例えば、192ms)となっている。その後、メイン賞球信号をオン状態にするオンデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップS827)、メイン賞球信号編集処理を終了する。また、メイン賞球信号出力回数が0である場合(ステップS823;Yes)は、外部装置用のメイン賞球信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップS828)、メイン賞球信号編集処理を終了する。
一方、メイン賞球信号出力制御タイマの値が0でない場合(ステップS822;No)は、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中であるかを判定する(ステップS826)。なお、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中であるとは、メイン賞球信号出力制御タイマの値が所定時間(例えば64ms)以上であることである。メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中である場合(ステップS826;Yes)は、処理をステップS827に移行する。また、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中でない場合(ステップS826;No)は、外部装置用のメイン賞球信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップS828)、メイン賞球信号編集処理を終了する。
〔始動口信号編集処理〕
次に、上述の外部情報編集処理における始動口信号編集処理(ステップS802)の詳細について説明する。始動口信号編集処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aの入力があった場合に、各々の入力について共通して行われる処理である。
図87に示すように、始動口信号編集処理では、まず、始動口信号出力制御タイマが0でなければ−1更新する(ステップS831)。なお、始動口信号出力制御タイマの最小値は0に設定されている。そして、始動口信号出力制御タイマの値が0であるかを判定する(ステップS832)。始動口信号出力制御タイマの値が0である場合(ステップS832;Yes)は、始動口信号出力回数が0であるかを判定する(ステップS833)。
そして、始動口信号出力回数が0でない場合(ステップS833;No)は、始動口信号出力回数を−1更新し(ステップS834)、始動口信号出力制御タイマ領域に始動口信号出力制御タイマ初期値をセーブする(ステップS835)。この始動口信号出力制御タイマ初期値は、始動口信号のオン状態(例えば、ハイレベル)の時間(例えば、128ms)とオフ状態(例えば、ロウレベル)の時間(例えば、64ms)を加算した時間(例えば、192ms)となっている。その後、始動口信号をオン状態にするオンデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップS837)、始動口信号編集処理を終了する。また、始動口信号出力回数が0である場合(ステップS833;Yes)は、外部装置用の始動口信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップS838)、始動口信号編集処理を終了する。
一方、始動口信号出力制御タイマの値が0でない場合(ステップS832;No)は、始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中であるかを判定する(ステップS836)。なお、始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中であるとは、始動口信号出力制御タイマの値が所定時間(例えば64ms)以上であることである。始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中である場合(ステップS836;Yes)は、処理をステップS837に移行する。また、始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中でない場合(ステップS836;No)は、外部装置用の始動口信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップS838)、始動口信号編集処理を終了する。
以上のような遊技機は、遊技を統括的に制御する主制御手段(遊技制御装置100)と、該主制御手段からの指示に従い種々の制御を行う従制御手段(払出制御装置200、演出制御装置300等)と、を備える遊技機であって、主制御手段は、遊技機10の電源投入時において、当該主制御手段の起動を遅らせて従制御装置の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段(遊技制御装置100)と、当該所定の待機時間において停電の発生を監視する停電監視手段(遊技制御装置100)と、を備えている。
したがって、主制御手段の起動を遅らせている期間において発生した停電に対応することが可能となり、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。
また、遊技機10の各種装置に電力を供給する電源装置400を備え、当該電源装置400は、停電の発生を検出した際に停電監視信号を出力するように構成され、停電監視手段(遊技制御装置100)は、所定期間に亘り停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定するようにしている。
したがって、ノイズなどにより停電を誤検知することを防止でき、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、データを記憶可能なRAM111Cと、外部からの操作が可能な初期化操作部(初期化スイッチ)と、初期化操作部が操作されたことに基づきRAM111Cに記憶されたデータを初期化する初期化手段(遊技制御装置100)と、を備え、当該初期化手段の操作状態を待機時間の開始前に読み込むようにしている。
したがって、初期化操作部の操作を確実に検出できる。すなわち、待機時間の経過後に初期化操作部の状態を読み込むようにすると、待機時間の経過を待ってから初期化操作部を操作したり、電源投入から待機時間の経過まで初期化操作部を操作し続けたりする必要がある。しかし、待機時間の開始前に状態を読み込むことで、このような煩わしい操作を行わなくても電源投入後すぐに操作を行うことで検出されるようになり、電源投入時に行った初期化の操作が受け付けられないような事態を防止できる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、待機時間の経過後にRAM111Cへのアクセスを許可するようにしている。
したがって、待機時間の経過までRAM111Cへのアクセスが許可されないので、待機時間中に停電が発生してもRAM111Cのバックアップを取る必要がなく、制御の負担を軽減することができる。
図88は、上記遊技制御装置100を構成する遊技用マイクロコンピュータ111のより具体的な構成を示すブロック図である。従来の遊技用マイクロコンピュータは、一般に乱数生成回路が外付けの回路として構成され、接続されていたのに対し、この実施例の遊技用マイクロコンピュータは乱数生成回路を内蔵している。
この実施例の遊技用マイクロコンピュータ111は、遊技制御を行う遊技制御ブロック110Aと情報管理を行う管理ブロック110Bとに区分され、以下に説明する各回路ブロックを構成する素子が1つ半導体基板上に半導体集積回路(アミューズメントチップ)として形成されている。
遊技制御ブロック110Aは、CPUコア111A、プログラムROM111B、ワークRAM111C、外部バスインターフェース141、バス切換え回路142、復号化・ROM書込み回路143、ユーザー用IDメモリ144、リセットおよび割込み制御を行うリセット/割込みコントローラ145、ブートブロック147、アドレスデコーダ148、出力制御回路149、クロックジェネレータ230、乱数生成回路210などの機能ブロックを含む。これらの機能ブロックおよび管理ブロック110B間は、CPUバス153によって接続されている。
CPUコア111Aは、アキュームレータなどの各種レジスタ、演算・論理部(ALU)、命令レジスタ(IR)、デコーダ、プログラムカウンタ(PC)、スタックポインタ(SP)、これらを結ぶデータバス、アドレスバス及び各種制御部をコア内に含み、例えば、Z80アーキテクチャで構成される。CPUコア111Aは、プログラムROM111Bに格納されている遊技制御プログラムをロードして実行することによって、遊技機10の制御に必要な各種機能をソフト的に実現する。プログラムROM111Bはユーザプログラムを格納するもので、電気的に書き込み可能なEEPROMやフラッシュメモリ等で構成され、本実施例では、該メモリ内にユーザーシステム(ハードウェア)に特有のパラメータ(ハードウェアパラメータ)も格納可能にされている。
ワークRAM111Cは、CPUコア111Aの主記憶に相当し、例えば、S−RAM等の高速半導体デバイスで構成される。また、ワークRAM111Cは、遊技ブロック110Aにおける遊技プログラムに基づく処理を実行する際にワークエリア(作業領域)として用いられる。なお、ワークRAM111Cは、遊技用マイクロコンピュータ111の端子群の一つに割り当てられた専用の端子を用いてバッテリバックアップ機能を付与できるようになっており、遊技機10の電源オフ後もその記憶内容を保持する。また、ワークRAM111Cは、そのチップイネーブルの禁止及び許可が、図示しないプロテクト回路によってコントロールされるようになっており、チップイネーブルの禁止状態中(遊技機10への電源非供給時)は読み出しおよび書き込みのいずれも行うことができない。
外部バスインターフェース141は、外部デバイスとの間で、メモリリクエスト信号MREQ、入出力リクエスト信号IREQ、メモリ書込信号WRおよびメモリ読出信号RD等の各種信号の入出力制御を行うための回路である。バス切換え回路142は、図示しない外部バスとチップ内部の上記CPUバス153との間で、アドレス信号A0〜A15およびデータ信号D0〜D7の入出力を可能にするためバスの切換えを行う回路である。例えば、メモリリクエスト信号MREQ又は入出力リクエスト信号IREQをアクティブにした状態でメモリ書込み信号WRをアクティブにすると、所定の外部I/Oに外部データ信号を書き込むことができ、メモリ読出し信号RDをアクティブにすると、所定の外部I/Oから外部データ信号を取り込むことができるようになる。
復号化・ROM書込み回路143は、暗号化されて送られて来たデータを復号したり電気的に書込み可能なプログラムROM111Bの書込みに必要な電圧を生成したりタイミングを制御したりする回路である。例えば、モード信号MODEをアクティブにした状態で、外部アドレス信号を順次インクリメントしながら外部データ信号を外から与えると、プログラムROM111Bへの書込モードとなって遊技機の製造メーカ又は第三者機関による遊技プログラムの書き込みが可能になる。ただし、プログラムROM111Bへの遊技プログラムの書き込みが終了後に、該ROM111Bの所定領域に書込終了コードを記録すると、それ以降はプログラムROM111Bへの遊技プログラムの書き込みができないようになる。
ユーザー用IDメモリ144は、遊技機に固有の識別情報を記憶するメモリで、EEPROMやフラッシュメモリのような書き込み可能に不揮発性メモリによって構成され、ユーザプログラムによって識別情報を読み出すことが可能になっている。
リセット/割込制御回路(リセット/割込みコントローラ)145は、外部からの割込み要求信号に応答してCPUコア111Aに対して割込み要求を行ったり、チップ内部の回路(例えば乱数生成回路)に対して制御信号を送ったりする回路であり、例えば始動入賞検出スイッチ36aや37aからの信号DET0,DET1が割込み端子に入力されると、これをトリガとして乱数取得処理を実行する。
リセット/割込制御回路145には、マスクをかけることができない割込み信号が入力される割込み端子NMIからの信号が入力可能にされ、この端子には前記電源装置400に設けられている停電監視回路からの停電発生検出信号が入力される。
また、リセット/割込制御回路145は、リセット端子RSTに外部から入力されるリセット信号に応答してCPUコア111Aをシステムリセットするとともに、遊技用マイクロコンピュータ111の内部の各種リソースや周辺デバイスを初期状態に設定する信号を生成する。リセット/割込制御回路145は、ランダム遅延回路146を内蔵しており、リセット端子RSTに入力される信号をランダムに遅延してリセット出力端子XRSTより外部へ出力して、入出力ポート用ICなど周辺デバイスをリセットさせるタイミングをずらすことで不正なプログラムの解析や不正行為を行いにくくすることができるように構成されている。
ブートブロック147は、ブートプログラムを格納するROMを備え、遊技用マイクロコンピュータ111のシステムリセット時にこのブートプログラムが立ち上がって、所定の簡易チェックを行う。そして、ブートROMが正常であれば、プロテクト設定処理を実行した後、遊技プログラムの所定アドレス(CPU111Aのアドレス空間内における所定アドレス(一般に当該アドレス空間の先頭番地0000h))に処理を渡す。
アドレスデコーダ148は、CPUバス153のアドレス情報をデコードして、そのデコード結果に応じて、出力制御回路149を制御して外部へチップ選択信号CS0〜CS15を出力する。なお、出力制御回路149には、大入賞口(38,39)を開閉するためのソレノイド38b,39b(図3参照)と普通変動入賞装置37を開閉するためのソレノイド37c(図3参照)をPWM(パルス幅変調)方式で駆動するPWM回路が設けられている。
このPWM回路又はチップセレクト信号の機能を使用するか否かは、プログラムROM111B内のハードウェアパラメータ(HWパラメータ)で設定することができる。HWパラメータがPWM回路の機能を使用する状態に設定されると、チップセレクト信号CS0〜CS15のうちCS13〜CS15を出力するための端子から、ソレノイドの駆動信号PWM0〜PWM2が出力されるようになる。なお、PWM0〜PWM2の出力は個別に設定することができる。また、PWM回路起動後は、デューティ及び周期を変更することはできるが停止することはできない。
さらに、本実施例の遊技用マイコン111には、ソフトウェアによるWDT(ウォッチドッグタイマ)リセットを生成する機能が設けられており、システムリセットまたはWDTリセットが発生すると、PWM回路は初期化され出力は停止するようになっている。
クロックジェネレータ230は、発振回路113から供給されるシステムクロック信号CLKに基づいて、CPUコア111Aを含む遊技用マイクロコンピュータ111内の各ブロックに供給する動作クロックや所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み用クロックを生成するとともに、システムクロックCLKとは別に発振回路113から供給されるクロック信号EXCLKに基づいて乱数生成回路210における乱数更新用のクロックを生成する。また、クロックジェネレータ230は、発振回路113から供給されるクロック信号CLKに基づいて乱数生成回路における乱数更新用のクロックを生成することもできる。
クロックジェネレータ230に入力されるシステムクロック信号CLKと外部クロック信号EXCLKは選択可能であり、クロック信号を入力しないこととした未使用のクロック端子は定電圧にプルアップまたはプルダウンされる。そして、外部クロックを選択した場合には、システムリセット期間中に外部クロック入力端子EXCLKにクロック入力がない場合はエラー状態となってCPUは起動しないようになっている。
乱数生成回路210は、大当りの判定等に使用される乱数を生成する回路であり、従来の遊技用マイクロコンピュータでは、外付けの回路として構成されていたものを内蔵するとともに、特有の機能を追加したものである。本実施形態においては、乱数生成回路210には、特図変動表示ゲームの結果が大当りとなる場合に停止図柄を決定するための大当り図柄乱数等を生成する第1乱数生成回路と、特図変動表示ゲームの結果を大当りとするか否かを決定するための大当り乱数を生成する第2乱数生成回路とが含まれる。これらの乱数生成回路については、図104を用いて後に詳しく説明する。
管理ブロック110Bは、管理用プログラムROM161、管理用ワークRAM162、バスモニタ回路163、管理用IDメモリ164、管理用制御回路165、外部通信制御回路166及びこれらの回路ブロック間を接続するローカルバス167を含むとともに、バスモニタ回路163がローカルバス167と遊技制御ブロック110AのCPUバス153の両方に接続されることにより、CPUバス153を介してCPUコア111Aとの間でデータの送受信が行えるように構成されている。
管理用ワークRAM162は、バスモニタ回路163を介して読み込まれた遊技制御ブロック110Aの情報を一時的に保持するための記憶領域として使用される。バスモニタ回路163は、CPUバス153の状態を監視し、CPUバス153がCPUコア111Aによって使用されていないときは、必要に応じてCPUバス153を介して遊技制御ブロック110AのプログラムROM111BやユーザワークRAM111C等をアクセスし、所要のデータ(遊技プログラムやユーザワークRAM111Cの内容等)を管理ブロック110Bに取り込む。
管理用IDメモリ164には、遊技用マイクロコンピュータ111の識別や正当性の判定のために使用する固有IDが書き込まれており、この固有IDは、バス167および外部通信制御回路166を介して遊技機外部の管理装置(ホールコンピュータ)で読み取ることができる。これによって、管理装置で遊技機の固有IDを監視することができる。具体的には、予め遊技機に設定された固有IDと、管理装置によって読み取られた固有IDとが一致しない場合は、管理装置は、各種信号の入出力を不可能にする。すると、遊技制御装置100に接続された各種装置(例えば、大入賞口ソレノイド58b及び普通変動入賞口ソレノイド57c)や従属制御装置とCPUコア111との信号の入出力が不可能となり、例えば、スイッチが操作できなくなったり、装飾用ランプが点灯しなかったりして、遊技機に異常が発生したことが明確となる。
また、管理用IDメモリ164には、この固有IDに加えて、遊技種別コード、ランクコード、メーカ番号、機種コード及び検査番号等の各情報が書き込まれている。なお、遊技種別コードは、パチンコ遊技機やスロットルマシン等を区別するための情報であって、例えば、パチンコ遊技機の場合は“P”、スロットルマシンの場合は“G”で表される。ランクコードは、遊技機1の機種ランクコード(第1種、第2種等を区別するためのコード)、メーカ番号当該遊技機1の製造メーカを識別するためのメーカID(又はメーカコード)である。機種コードは、製造メーカが設定する当該遊技機1の製品コードである。検査番号(又は検定コード)は、第三者機関による検査に合格した遊技機1に付与される番号である。
さらに、管理用IDメモリ164には、ROMとRAMが内蔵され、ROMの内容がRAMコピーされる。つまり、固有ID、遊技種別コード、ランクコード、メーカ番号、機種コード及び検査番号がROMに格納されていてそれらがRAMにコピーされる。コピーのタイミングは、遊技機の電源投入時又は遊技用マイクロコンピュータ111のシステムリセット時であって、例えば、システムリセット直後に管理ブロック110Bで実行される初期化処理の中で行うようにされる。
管理用IDは、前述したユーザー用IDメモリと異なり、ユーザプログラムでは読み出しができないようになっている。
HPG制御回路165は、管理ブロック110Bの動作を制御するもので、バッファメモリを有している。HPG制御回路165は、例えば、バスモニタ回路163を介してCPUコア111Aの動作を監視し、非動作中に遊技ブロック110AのユーザワークRAM111Cに記憶された内容をミラードRAM144へコピーする。また、検査装置からの要求に応答して管理ブロック110Bの管理用IDメモリ164の内容を外部へ転送したり、プログラム要求に応答してバスモニタ回路163を介してユーザプログラムROM111B内のプログラムを外部へ転送したりする。バッファメモリは、転送時のタイミング調節のために用いられる。
外部通信制御回路166は、遊技機の外部に設けられた情報収集端末装置やID検査装置と通信を行う。例えば、情報収集端末装置が接続されている場合は、その情報収集端末装置からの要求に応答して、管理用ワークRAM162や管理用IDメモリ164の記憶内容を要求元の情報収集端末装置に転送し、ID検査装置が接続されている場合は、そのID検査装置からの要求に応答して、少なくとも管理用IDメモリ164に記憶されている固有IDの情報を要求元のID検査装置に転送する。
ところで、本実施例の遊技制御装置100の遊技用マイコン111は、CPUのハードウェアパラメータを設定することで、I/Oポートをメモリ空間に配置したりI/O空間に配置したりすることができるように構成されているとともに、バス140を、アドレス信号A8〜A15を伝送するバスまたはデータ信号D0〜D7を伝送するバスとして時分割で使用できるように構成されている。また、バス上のデータ信号を取り込んでチップ選択信号を生成するI/O拡張用チップまたはデコーダを接続することで、メモリ空間内でのI/O領域を拡張させることができるように構成されている。 さらに、本実施例では、信号を伝達する信号線に接続され出力に応じた電圧レベル(電源電圧もしくは接地電位)を与える抵抗(プルアップ抵抗/プルダウン抵抗)を構成する抵抗器として、信号線の電位を安定にさせることができるように工夫された複合型抵抗器を使用するように構成されている。複合型抵抗器については、後に詳しく説明する。
先ず、I/O拡張用チップを接続することで、メモリ空間内でのI/O領域を拡張させるように構成した遊技制御装置(主基板)100の具体的な実施例について説明する。 図89には、I/O拡張用チップを実装した遊技制御装置としての主基板100における検出スイッチやソレノイドなどの部品と、マイコンチップ(CPU)111Aや入力ポートを構成するICおよびI/O拡張用チップ並びにプルアップ抵抗を構成する複合型抵抗器との接続方式の一実施例を示した回路図が示されている。
図89において、符号431が付されているのは、図3の電源装置400の制御信号生成部430に設けられ、通常電源部410で生成された32Vの電圧を監視する停電監視回路であり、この停電監視回路431は32Vの電圧が所定電圧以下に下がると停電発生を検出して停電検出信号PFDを出力するとともに、所定時間後にリセット信号RSTを出力する。停電検出信号PFDがCPU111AのNMI端子に割込み信号として入力される。 従って、本実施例では、停電監視回路431が停電検出信号出力手段、リセット信号出力手段として機能する。 なお、本実施形態では、図3で示したように停電検出信号を入力ポートに入力した場合について例示しているが、図89に示すように停電検出信号をNMI端子に入力するようにしてもよい。
また、図89において、符号113が付されているのは、遊技制御装置(主基板)100に設けられた発振回路であり、この発振回路113で生成されたクロック信号CLKがCPUの動作クロックの基準クロックとしてCPU111Aのクロック端子CLKに入力され、乱数回路は基準クロックに基づいて乱数の更新を行う。なお、このクロック信号CLKとは別に乱数更新に使用されるクロック信号EXCLKがCPU111Aに供給される場合もある。 従って、本実施例では、発振回路113がクロック信号出力手段として機能する。
さらに、図89において、符号121が付されているのは、始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aからの検出信号が入力される近接スイッチ用のインタフェースチップ(近接I/F,SWドライバIC)である。 この実施例においては、上記停電監視回路431、発振回路113および近接I/F(SWドライバIC)121は、オープンコレクタ方式で信号を出力するように構成されているため、これらの回路からの信号を伝達する、プリント基板上の配線パターンからなる信号線L1,L2,L3,L4,L5には、複合型抵抗器70a,70bが接続され、それぞれプルアップ抵抗として機能するように構成されている。 具体的には、停電監視回路431から出力されるリセット信号RSTおよび停電検出信号PFDと発振回路113から出力されるクロック信号CLKを伝達する信号線L1,L2,L3には、複合型抵抗器70aがプルアップ抵抗として接続されている。また、近接I/F(SWドライバIC)121から出力される入賞検出信号DET0,DET1を伝達する信号線L4,L5には、複合型抵抗器70bがプルアップ抵抗として接続されている。
同様に、上記CPU111Aも、入力ポートIC122や出力ポート135,136を選択するためのチップ選択信号CSiやアドレス信号Aiを、オープンコレクタ方式で出力するように構成されているため、CPU111Aの出力側にアドレス信号A0〜A3を伝達する信号線L11〜L14に複合型抵抗器70cが設けられ、それぞれプルアップ抵抗として機能するように構成されている。CPU111Aから出力されるチップ選択信号CS1,CS2,CS3,CS11を伝達する信号線L6,L7,L8,L9は、始動入賞検出信号を伝達する信号線L4,L5に接続されている複合型抵抗器70b内の抵抗を利用するように接続がなされている。
図90には、上記複合型抵抗器70a,70bの等価回路が示されている。このうち、(A)は複合型抵抗器70aの等価回路、(B)は複合型抵抗器70bの等価回路である。 図90から分かるように、本実施例の複合型抵抗器70は、各々等しい抵抗値Rを有する複数個の抵抗素子とこれらの抵抗素子の一方の端子に接続された外部端子R1,R2,……Rnおよびコモン端子COMを備え、各抵抗素子の他方の端子が共通ノードNcに接続され、該共通ノードNcがコモン端子COMに接続されている。
本実施例では、プルアップ抵抗として使用する場合には、複合型抵抗器70a,70bのコモン端子COMに電源電圧Vcc(5V)が印加され、プルダウン抵抗として使用する場合には、複合型抵抗器70a,70bのコモン端子COMに接地電位GND(0V)が印加されるように接続がなされる。また、図89に示すように、外部端子R1,R2,……Rnのうち少なくとも1つは、信号を伝達する信号線に接続されない未接続端子とされ、この未接続端子にはコモン端子COMに印加される電位と同じ電位である電源電圧Vcc(5V)または接地電位GND(0V)が印加される。これによって、仮にコモン端子COMが接触不良を起こして、印加される電位が不安定になったとしても共通ノードNcには未接続端子に印加されている電位が伝わり、ノードの電位が安定し、信号線の電位も出力側回路の出力状態に応じて所望の電位に変化し、受信側の回路が誤った信号判定をするのを防止することができる。
さらに、図89の実施例の遊技制御装置(主基板)100においては、I/O拡張用のチップ181が実装され、CPU111AからI/O拡張用のチップ181へ、該チップを選択するためのチップ選択信号CS11が供給されるとともに、CPU111Aで生成されメモリ空間のデバイスが選択されることを示すメモリリクエスト信号MREQや、I/O空間のデバイスが選択されることを示す入出力リクエスト信号IREQ、メモリ書込信号WRおよびメモリ読出信号RDがI/O拡張用チップ181へ供給される。また、停電監視回路431で生成されたリセット信号RSTもI/O拡張用チップ181へ供給されるように構成されている。
そのため、リクエスト信号IREQ(MREQ)、メモリ書込信号WRおよびメモリ読出信号RDをI/O拡張用のチップ181へ伝達する信号線L22〜L24には、複合型抵抗器70dが接続され、それぞれプルアップ抵抗として機能するように構成されている。 また、I/O拡張用のチップ181から出力ポートIC132へ出力される信号(チップ選択信号ECS0)を伝達する信号線L31には、複合型抵抗器70eが接続され、プルアップ抵抗として機能するように構成されている。 なお、入力ポートIC122や出力ポート135,136はそれぞれバッファやレベルシフト回路などで構成される。
I/O拡張用チップ181は、入力バッファや出力バッファ、デコーダ、セレクタ、レジスタなどの回路を内蔵し、外部端子としてアドレス入力端子(A0〜A3)、入力ポート端子(P11〜P18)、データ出力端子(D0〜D7)、制御信号入力端子(XCS,RST,IREQ,RD,WR)、拡張用チップ選択信号出力端子(ECS0〜ECS15)、電源端子(Vcc,GND)を有する。 前述したように、I/O拡張用チップ181は、メモリ空間内でのI/O領域を拡張させる機能を備えており、CPU111Aから供給されるアドレス信号(例えばA0〜A3)をデコードして、図示しない拡張I/Oデバイスを選択するための拡張チップ選択信号ECS0〜ECS15を生成して出力することができるように構成されている。
より具体的には、図91(A)に示すように、メモリ空間上でアドレス2B00h〜2B0Fhに配置されているI/Oデバイスに対応してCPU111Aからは共通のチップ選択信号CS11が出力されるとともに、CPU111Aはバス140上に拡張I/Oデバイスに対応されたアドレス信号A0〜A3を出力すると、I/O拡張用チップ181がこれをデコードすることで拡張チップ選択信号ECS0〜ECS15のいずれかを出力(ロウレベルにアサート)することとなる。 なお、本明細書において、I/Oデバイスとは、スイッチやセンサなど末端の入力デバイス、ソレノイドやLED、モータなどの末端の出力デバイス(ドライバを含む)の他、制御装置(CPU)と末端デバイスとの間に配置され信号を中継するバッファや入力ポートIC、出力ポートICなどの中間デバイスを意味する。 I/O拡張用チップ181により生成される上記拡張チップ選択信号ECS0〜ECS15は、この実施例では主として、前述の中間デバイス(IC)に対してチップの動作を有効化するための信号として供給される。
また、I/O拡張用チップ181には、入力ポート端子P11〜P18が設けられ、拡張されたI/O領域に配置されたスイッチ(検出器)からの信号を取り込んでCPU111Aへ供給する機能を備えており、これによってCPU111Aへ検出信号を入力させるスイッチの数を増加できるように構成されている。そして、この機能を有効にするためのアドレスとして2B00hが割り当てられており、拡張スイッチ入力を選択し該スイッチからの入力を取り込みたい場合には、CPU111Aからバス140上にアドレス信号A0〜A3として“LLLL”を出力させると、I/O拡張用チップ181は入力ポート端子P11〜P18に対応して設けられているいずれかの入力バッファを有効化して、選択された端子に入力されている信号をチップ内部に取り込むことができるようになる。
ただし、本実施例で使用しているI/O拡張用チップ181は、上記のような設定をした場合には、I/O拡張用チップ181から拡張チップ選択信号ECS0を出力させることはできない一方、拡張チップ選択信号ECS1〜ECS15はいつでも出力することができる構成となっている。なお、I/O拡張用チップ181が入力ポート端子P11〜P18を有効とする設定をした場合、I/O拡張用チップ181はCPU111Aがバス140上に出力したデータ信号D0〜D7をデコードすることによって、いずれの入力ポート端子P11〜P18の信号を取り込むか選択することができる。
図89には、一例として出力ポートIC132のクロック端子に、I/O拡張用チップ181から出力される拡張チップ選択信号ECS0を入力して、ECS0に同期してバス140上の演出制御コマンドを取り込んで、演出制御コマンドを出力させるようにした構成が示されている。具体的には、I/O拡張用チップ181から拡張チップ選択信号ECS0を出力させるために、CPU111Aからバス140上に、アドレス信号A0〜A3として“LLLL”を出力した後、演出制御コマンドを出力する。すると、I/O拡張用チップ181によって拡張チップ選択信号ECS0がロウレベルにアサートされ、出力ポートIC132が動作して、その時のバス140上のデータ信号D0〜D7(演出制御コマンド)を取り込んで、図示しない演出制御装置300へ出力する。
なお、図89では、拡張チップ選択信号ECS0を出力ポートIC132のクロック端子に入力するように構成しているが、出力ポートIC132としてチップイネーブル端子CEを有するものを使用した場合には、CE端子へ拡張チップ選択信号ECS0を入力するように構成してもよい。出力ポートIC135,136等についても同様である。 また、図89のシステムでは、入力ポートIC122や出力ポートIC132,135,136のリセット端子に、停電監視回路431により生成されたリセット信号RSTを入力してCPU111Aと同時にリセットさせるようにしているが、該リセット信号RSTをCPU111Aでランダムに遅延させることで生成したリセット信号XRSTを入力ポートIC122や出力ポートIC132,135,136のリセット端子に入力してCPU111Aと異なるタイミングでリセットさせるように構成してもよい。これにより、システムの不正な解析を困難にすることができる。
ここで、本実施例で使用する遊技用マイコン111のCPU111Aの機能について、図91を用いて説明しておく。前述したように、本実施例で使用する遊技用マイコン111のCPU111Aは、I/Oポート(I/Oデバイス)をメモリ空間に配置したりI/O空間に配置したりすることができるように構成されている。この機能は、図91に示すように、メモリ空間内のアドレス2A00h〜2B0Fhに配置されているI/Oポート(I/Oデバイス)が、I/O空間内のE0h〜FFhにも配置できるように構成されていることを意味している。 これにより、ユーザーは、ユーザプログラム上で、あるI/Oデバイスをメモリアドレスで選択することも、I/Oアドレスで選択することもできるため、プログラムの作成を容易に行うことができる。
なお、図89の遊技制御装置(主基板)100においては、I/O拡張用チップ181を使用してI/Oを拡張する場合の回路構成を示したが、I/O拡張用チップ181の代わりにデコーダを使用してI/Oを拡張したシステムも構成することも可能である。 図91(A)はI/O拡張用チップ181を使用してI/Oを拡張したシステムを構成する場合のチップ選択信号の生成の仕方を、図91(B)はI/O拡張用チップ181の代わりにデコーダを使用してI/Oを拡張したシステムを構成する場合のチップ選択信号の生成の仕方を示す。
デコーダを使用してI/O拡張システムを構成する場合には、デコーダはCPU111Aから出力されるチップ選択信号CS11〜CS15を利用して、このうちCS15をイネーブル信号として使用し、該CS15がロウレベルのときに、CS11〜CS14をデコードして、拡張チップ選択信号ECS1〜ECS15を生成するようにする。 図91(A)または(B)のように構成することで、CPU111Aの外部端子数を増加させることなく、I/Oを拡張することが可能となる。 なお、拡張チップ選択信号ECS1〜ECS15を生成してI/Oを拡張する機能を使用する場合には、遊技プログラム(HWパラメータ)を介して拡張機能を有効にするためモードであるECSモードに設定する必要がある。 なお、I/O拡張用チップ181を使用してチップ選択信号CS11〜CS15を生成する場合にはCPU111AがアドレスA0〜A3を出力し、デコーダを使用してI/O拡張システムを構成する場合にはCPU111Aがチップ選択信号CS11〜CS15を出力し、CS11〜CS14をデコードして拡張チップ選択信号ECS1〜ECS15を生成するように構成すればよい。また、図91(A)を適用する場合、後述(図100)のように主基板上にアドレスA0〜A3をデコードするデコード回路を設けて拡張チップ選択信号ECS1〜ECS15を生成するように構成してもよい。
図92には、中継端子板80を介して各種球検出スイッチから信号をCPUへ入力する回路の構成例が示されている。図92において、符号60a,60b……60fが付されているのがオープンコレクタ出力の近接スイッチを使用した球検出スイッチであり、各球検出スイッチ60a,60b……60fは各々独立したケーブル71a,71b……71fによって中継端子基板80に接続され、さらに複数の信号線を有する第2のケーブル72によって遊技制御装置100に接続されている。
スイッチ側のケーブルとして独立したケーブル71a,71b……71fを使用しているのは、各球検出スイッチ60a,60b……60fがそれぞれ遊技盤の別個の位置に設けられているためである。本実施例においては、中継端子基板80上に上記ケーブル71a,71b……71fの終端のコネクタ73a,73b……73fと接続可能なコネクタ81a,81b……81fと、前記第2ケーブル72の始端側のコネクタ74が接続可能なコネクタ82と、コネクタ81a,81b……81fとコネクタ82とを接続するプリント配線からなる信号線83a,83b……83fと、各コネクタに接地電位を印加するグランド線84a,84bが設けられている。
第2ケーブル72の始端側のコネクタ74と中継端子基板80上のコネクタ82は、複数の信号に共通の一体型のコネクタである。一体型のコネクタを使用しているのは、別々のコネクタとする場合よりも接続作業が容易であるためである。ただし、このような一体型のコネクタを使用すると、コネクタ81a,81b……81fのような独立したコネクタを使用する場合に比べて、挿入抵抗が大きいため半差し状態を生じ易いという不具合がある。そこで、本実施例では、半差し状態を検出可能とするため、上記中継端子基板80に、各信号線83a,83b……83fと電源電圧端子VSWとの間に接続されたプルアップ抵抗Rp1,Rp2……Rp6が設けられている。なお、このプルアップ抵抗Rp1,Rp2……Rp6は、従来は遊技制御装置100側に設けられていた。
また、遊技制御装置100の基板上には、上記第2ケーブル72の終端端側のコネクタ77と接続可能な一体型のコネクタ94が設けられ、該コネクタ94と近接スイッチ用のインタフェースチップ(近接I/F)121の入力端子A1,A2……A6とを接続するプリント配線からなる信号線91a,91b……91fが設けられている。そして、各信号線91a,91b……91fと接地端子GNDとの間に接続されるプルダウン抵抗として機能する抵抗群を有する複合型抵抗器70fが設けられている。
さらに、遊技制御装置100の基板上には、入力ポート122(図3参照)を構成するICが実装されており、上記近接I/F121の出力端子Y1,Y2……Y6と入力ポート122の入力端子A1,A2……A6とを接続するプリント配線からなる信号線92a,92b……92fが設けられている。また、近接I/F121は入力信号の異常を検出する機能と、異常を知らせる信号を出力するエラー端子Eを備えており、該エラー端子Eと入力ポート123の入力端子A7とを接続する信号線92hが設けられている。そして、近接I/F121の出力はオープンコレクタであるため、信号線92a,92b……92hと電源電圧端子Vccとの間に接続されたプルアップ抵抗として機能する抵抗群を有する複合型抵抗器70gが設けられている。 なお、特に限定されるわけではないが、球検出スイッチ60にはTL−PP153、近接スイッチ用のインタフェースチップ(近接I/F)121には2STB155PP、入力ポート122、123には74HC244等を用いることが考えられる。
上述したように、本実施例においては、中継端子基板80にプルアップ抵抗Rp1,Rp2……Rp6が設けられ、遊技制御装置100の基板上にプルダウン抵抗として機能する抵抗群を有する複合型抵抗器70fが設けられているため、第2ケーブル72の始端側のコネクタ74または終端端側のコネクタ77が半差し状態になったり不正により半差し状態にされたとしても、判別回路としての近接I/F121の入力電圧Vinは“球無し”判定レベルよりも低い短絡判定レベルを横切る波形となるため、異常と判定することができるようになる。また、第2ケーブル72において断線があった場合にも、近接I/F121の入力電圧Vinが接地電位になることによって異常を判定することができる。近接I/F121は、このような異常を検出すると異常検出信号Eを出力する。
図93には、複合型抵抗器70の具体例と、該複合型抵抗器を図92の回路図における近接I/FIC121と入力ポートIC122との間の複合型抵抗器70gとして使用した場合の基板上でのレイアウトの例が示されている。図93(A)の複合型抵抗器の正面図、図93(B)は図93(A)の複合型抵抗器70を縦にして紙面と直行する方向から基板に差し込んで様子を表している。
図93(A)の複合型抵抗器70は、樹脂などからなるパッケージ内に8個の抵抗素子Rがモールドされ、パッケージの1つの辺(図では下辺)から、8個の抵抗素子の共通接続ノードNcに接続されたコモン端子ピンP1および各抵抗素子の一方の端部に接続された8個の端子ピンP2〜P9が外部へ突出するように設けられている。
図93(B)のレイアウト図において、符号VCCが付されているのは電源電圧Vccを供給する配線パターン、符号GNDが付されているのは接地電位(0V)を供給する配線パターンである。図93(A)の複合型抵抗器70は、8個の抵抗素子と9個の端子ピンP1〜P9を有する構成であるが、これに限定されるものでなく、n個(nは正の整数)の抵抗素子と(n+1)個の端子ピンを有する構成とすることができる。
図93(A)に示すような構造の複合型抵抗器70であれば、図93(B)に示すように、近接I/FIC121と入力ポートIC122が実装される基板上に、近接I/FIC121と入力ポートIC122の対応する端子間を接続する銅などの導電層からなる信号配線パターン92a,92b……92fおよび電源配線パターン95a,95bを形成し、これらの配線パターンの一部に、基板を貫通するように端子ピンを挿通可能なスルーホールを形成しておく。そして、こられのスルーホールに、複合型抵抗器70gの9個の端子ピンP1〜P9を挿入して基板の裏面に突出した端子ピンの端部を、フロー処理等で半田付けするだけで、プルアップ抵抗を接続する処理および抵抗素子の共通接続ノードNcの電位安定化処理が行える。
すなわち、従来は、図92に示されている中継端子板80上のプルアップ抵抗Rp1,Rp2……Rp6のように、個別の2端子抵抗素子をそれぞれ対応する信号線と電源電圧端子(もしくは電源配線)との間に接続する構成であったため、基板上に6個の抵抗素子を実装しなくてはならない。また、抵抗素子を接続するために、信号線83a〜83fからの分岐線も必要であるので配線パターンが複雑なる。そのため、基板のレイアウト設計や実装作業が面倒であるとともに実装面積も大きくなっていた。それに対し、図93(A)に示すような構造の複合型抵抗器70を使用すれば、部品を1個実装するだけで良いため、実装作業が簡単になるとともに実装面積も小さくなるという利点がある。
なお、図93(B)おいて、端子ピンP8が未使用であれば、配線パターン95bの上端をP8の位置まで伸ばして、端子ピンP8にも電源電圧Vccを印加するように形成することができる。
また、図93(B)に示されている複合型抵抗器70fについては、プルダウン用であるため、コモン端子COMが接地電位を供給する配線パターンに接続される以外は、複合型抵抗器70eと同様の方法で容易に実装することができる。さらに、図89に示されている複合型抵抗器70a,70b,70c,70d,70eについても、図93(B)の複合型抵抗器70fと同様の方法で、空き端子を電源電圧を伝える配線パターンに接続して電位安定化処理を施した状態で実装することができる。
次に、メモリ空間(もしくはI/O空間)内に配置されチップ選択信号CSx(x=1,2,……15)がロウレベルにされることで選択状態にされたデバイスからのCPU111Aによるデータの読出しタイミングと書き込みタイミングについて、図94を用いて説明する。図94のうち(A)はデータ読出し時のタイミングを、また(B)はデータ書き込み時のタイミングを示す。
データ読出し時には、CPU111Aがクロック信号CLKの立ち上がりに同期して先ず選択したいデバイスに与えられているアドレスの下位8ビットA0〜A7を出力する(タイミングt1)。続いて、クロック信号CLKの立ち下がりに同期してメモリデータ要求制御信号MREQ(IREQ)および読出し制御信号RDを有効レベルであるロウレベルにアサートする(タイミングt2)。
本実施例のシステムでは、I/Oデバイスをメモリ空間内に配置するメモリマップドI/O方式を採用しているため、メモリデータ要求制御信号MREQ(IREQ)をアサートすることで、ユーザーが任意のアドレス位置に配置したI/Oデバイスからのデータの読み込みが可能となる。
MREQ(IREQ)およびRDがアサートされると、タイミングt1から所定時間遅れて、CPU111Aから出力されたアドレスの下位8ビットA0〜A8に対応したチップ選択信号CSxがロウレベルに変化される(タイミングt3)。そして、このチップ選択信号CSxによって選択されたデバイスから、データバス上にデータD0〜D7が出力される。一方、このデータ出力に合わせて、CPU111Aがタイミングt1から2周期後のクロック信号CLKの立ち上がりでバス上のデータD0〜D7を取り込む(タイミングt4)。
その後、CPU111Aはタイミングt1から2周期後のクロック信号CLKの立ち下がりで、メモリデータ要求制御信号MREQ(IREQ)および読出し制御信号RDを無効レベルであるハイレベルにネゲートする(タイミングt5)。すると、タイミングt5から所定時間遅れて、選択されたデバイスがバス上へのデータの出力を停止するとともに、CPUがチップ選択信号CSxをハイレベルに変化させることで、一連の読出しシーケンスが終了する。
上記のようなタイミング制御を行うことにより、所望のデバイスから確実にデータを読み出すことができる。
データ書き込み時には、CPU111Aがクロック信号CLKの立ち上がりに同期して先ず選択したいデバイスに与えられているアドレスの下位8ビットA0〜A7を出力する(タイミングt11)。続いて、クロック信号CLKの立ち下がりに同期してデータ要求制御信号MREQ(IREQ)を有効レベルであるロウレベルにアサートする(タイミングt12)。また、CPU111Aはタイミングt11から1周期後のクロック信号CLKの立ち上がりでバス上に書込みデータを出力する(タイミングt13)。
さらに、CPU111Aはタイミングt11から1周期後のクロック信号CLKの立ち下がりに同期して書込み制御信号WRをロウレベルにアサートする(タイミングt14)。また、タイミングt14から所定時間遅れて、チップ選択信号CSxがロウレベルに変化される(タイミングt15)。これにより、選択されたデバイスは、CPU111Aがバス上に出力したデータD0〜D7を取り込む。
その後、CPU111Aはタイミングt11から3周期後のクロック信号CLKの立ち下がりで書込み制御信号WRを無効レベルであるハイレベルにネゲートする(タイミングt16)。また、タイミングt16から所定時間遅れて、チップ選択信号CSxがハイレベルに変化される。そして、CPU111Aがタイミングt11から3周期後のクロック信号CLKの立ち上がりで、バス上へのデータの出力を停止する(タイミングt17)ことで、一連の書き込みシーケンスが終了する。
上記のようなタイミング制御を行うことにより、所望のデバイスに確実にデータの書き込みを行うことができる。
次に、上記実施例の遊技制御装置100の変形例を、図95を用いて説明する。
図95に示す変形例は、遊技制御装置100のCPU111Aが、データバス140を、8ビットのデータ信号D0〜D7の入出力とアドレスの上位8ビットA8〜A15の出力に、時分割で使用するように構成したシステムで、図92のシステムの回路図に対応している。図92のシステムとの差異は、図92のものでは、入力ポートIC122がCPUへ伝達する信号の数が7つであるため、データ出力端子Y8がデータバス140の信号線に接続されていないのに対し、図95のものでは、入力ポートIC122がCPUへ伝達する信号の数が7つであっても、データ出力端子Y8をデータバス140のビットD7の信号線に接続するようにしている点にある。また、入力ポートIC122のデータ入力端子A8には接地電位が印加されている。
このように入力ポートIC122のデータ出力端子Y8をデータバス140のビットD7の信号線に接続しておくと、入力ポートIC122のデータ入力端子A8には接地電位が印加されているため、データバス140のビットD7の信号線は、CPUがバスを開放した際にロウレベル(0V)に変化することとなる。これにより、CPUのデータリード時に、CPUのビットD7の入力電位が不定となって、誤ったデータを取り込んだり、データ入力バッファに貫通電流が流れてしまうような不具合が生じるのを回避することができる。
以下、図96のタイミングチャートを用いて図92のシステムと図95のシステムとの差異を詳しく説明する。
図96にはCPUによるデータ読出し時のタイミングが示されている。全体のタイミングは、図94(A)のものとほぼ同じである。異なるのは、図96では、アドレス下位A0〜A7の出力と同じタイミングt1で、アドレスの上位ビットA8〜A15も出力している点にある。
また、図96のうち、(B)は入力ポートIC122のデータ出力端子Y8をデータバス140のビットD7の信号線に接続していない図92のシステムにおけるビットD7の信号線の電位変化を、また(C)は入力ポートIC122のデータ出力端子Y8をデータバス140のビットD7の信号線に接続している図95のシステムにおけるビットD7の信号線の電位変化を示す。
図96(B)に示されているように、入力ポートIC122のデータ出力端子Y8がデータバス140のビットD7の信号線に接続されていない場合には、CPUがアドレスの上位ビットA8〜A15の出力を停止してバスを開放したタイミングt2以降、ビットD7の信号線はフローティングとなり、直前のアドレスA15の論理がハイレベルであると、ビットD7の信号線の電位は、ハイレベル(Vcc)からリーク電流により徐々に下がることとなる。
一方、入力ポートIC122のデータ出力端子Y8がデータバス140のビットD7の信号線に接続されている場合には、図96(C)に示されているように、CPUがバスを開放したタイミングt2で、データバス140のビットD7の信号線は、入力ポートIC122のデータ出力端子Y8の出力によって、その電位が接地電位(0)に固定されるようになる。
その結果、CPUのデータリード時に、CPUのビットD7の入力電位が不定となって、誤ったデータを取り込んだり、データ入力バッファに貫通電流が流れてしまうような不具合が生じるのを回避することができることとなる。
以上の説明より、上記実施形態には、
遊技を統括的に制御する遊技制御手段(CPU111A)を有し、所定の遊技媒体を検出したことに対応して遊技者に特定の遊技価値を付与可能な遊技制御装置(100)を備えた遊技機において、
前記遊技制御装置は、
前記所定の遊技媒体の検出に対応して、前記所定の遊技媒体を検出したか否かを特定可能な検出信号を前記遊技制御手段に対して伝達する検出情報伝達手段(近接スイッチ用インタフェースIC121)と、
複数の抵抗素子と、該複数の抵抗素子の一方の端子が共に接続されて外部から所定の電圧を印加される共通端子(COM)と、前記複数の抵抗素子の他方の端子が素子毎に接続された複数の個別端子と、を有する複合型抵抗器(70c)と、を備え、
前記検出情報伝達手段から前記遊技制御手段へ検出信号を伝達するための信号配線に、前記複合型抵抗器の個別端子を接続し、前記抵抗素子を介して所定の電圧を印加することにより、前記検出情報伝達手段から前記遊技制御手段に対して前記検出信号として所定範囲の電圧レベルを伝達可能に構成し、
前記複合型抵抗器の複数の個別端子のうち、一部の個別端子には前記信号配線を接続せずに、前記共通端子に印加される前記所定の電圧と同じ電圧を印加するようにした発明が含まれることが分かる。
上記のような発明によれば、複合型抵抗器の共通端子の接続が不良となって外部から安定した電圧が印加されなくなったとしても、複数の個別端子のうち一部の個別端子は信号配線を接続せずに共通端子に印加されている所定の電圧と同じ電圧が印加されるので、共通端子に接続された複数の抵抗素子の共通端子ノードの電位がフローティングになって信号配線の電位が確定しなくなる状態が発生するのを回避することができる。
また、上記実施形態には、前記検出情報伝達手段から前記遊技制御手段へ検出信号を伝達するための前記信号配線は、絶縁基板上に形成された導電層の配線パターンで構成され、前記配線パターンの途中には前記絶縁基板を貫通するように前記複合型抵抗器の個別端子を接続可能なスルーホールが形成され、前記複合型抵抗器は、前記スルーホールを介して前記配線パターンに接続されているようにした発明が含まれる。
従来、オープンコレクタ方式で出力される信号を伝達する信号配線に接続するプルアップ抵抗は、配線パターンを分岐させて接続するのが一般的であるが、上記のような発明によれば、複合型抵抗器が配線パターンの途中に設けられたスルーホールを介して配線パターンに接続されるので、配線パターンを分岐させることなく、複合型抵抗器を配線パターンに接続することができる。
なお、複合型抵抗器を接続して信号配線の電位が確定しなくなる状態が発生するのを回避する上記技術は、検出情報伝達手段(近接スイッチ用インタフェースIC121)から遊技制御手段(CPU111A)へ遊技媒体(遊技球)の検出信号を伝達するための信号配線に限定されず、CPUへリセット信号(RST信号)を伝達するための信号配線、クロック信号(CLK信号)を伝達するための信号配線、停電検出信号(NMI信号)を伝達するための信号配線、CPUから入出力ポートやI/O拡張用チップへ選択信号(CS,XCS信号)を伝達するための信号配線、CPUからI/O拡張用チップへライト信号(WR信号)やリード信号(RD信号)、動作要求信号(IREQ信号、MREQ信号)、拡張リセット信号(XRST信号)を伝達するための信号配線、I/O拡張用チップから入出力ポートへ拡張選択信号(ECS信号)を伝達するための信号配線、入出力ポートやI/O拡張用チップへリセット信号(RST信号)を伝達するための信号配線、近接スイッチインターフェースICからCPUへ異常検出信号(E信号)を伝達するための信号配線、CPUからI/O拡張用チップへアドレス信号(A0〜A3)を伝達するための信号配線などにも適用することができる。
(第2実施例)
次に本発明の第2の実施例について説明する。
第2実施例は、遊技制御装置(主基板)100に設けられる前記I/O拡張用のチップ181により、拡張用チップセレクト信号(複数のアドレス空間に共通して出力されるチップセレクト信号)を生成して拡張出力ポートICへ出力するとともに、拡張用チップセレクト信号を生成するアドレスに対応して、RAM111C(図3,4)の記憶領域に、遊技制御装置100から検査用の試験装置へ送出する大当り信号や図柄データ等の検査時に出力される情報を記憶しておく。そして、CPU111Aが、検査用情報が記憶されている記憶領域に割り当てられた所定のアドレスを出力すると、当該検査用情報がRAMからデータバス上に出力される。これとともに、CPU111Aが出力した上記所定のアドレスの一部(下位数ビット、例えばA0〜A3)が外部バスへ出力され、このアドレスを受けてI/O拡張用のチップ181が拡張用チップセレクト信号を生成して出力し、該セレクト信号により選択された拡張出力ポートICがデータバス上の上記検査用情報を取り込んで一時的に記憶して試験装置へ出力するようにしたものである。
ここで、先ず、従来の遊技機における遊技制御装置100から検査用の試験装置への大当り信号や図柄データ等検査用情報の出力の仕方およびその問題点について説明する。
従来の遊技機においては、例えば図97に示すように、遊技制御装置100のCPU111Aと、検査用の試験装置へ送出する大当り信号や図柄データ等の検査用情報を出力する出力ポートIC78a〜78h等とが、データバス140を介して接続されているとともに、CPU111Aから出力ポートIC78a〜78hへチップ選択信号CS8〜CS15が出力される。そして、CPU111Aからはチップ選択信号CS8〜CS15の出力と並行して、データバス上に検査用情報が出力されるように構成されることがあった。なお、図97において、破線E−Eより右側の出力ポートIC78a〜78hは、図3に示されている中継基板170上に実装される。
このようなシステムにあっては、不正を行おうとする者がCPU111Aから出力されるチップ選択信号CS8〜CS15とデータバス140上のデータ(検査用情報)をモニタすることによって、チップ選択信号と検査用情報との関係を見つけ、遊技制御の状態や遊技制御プログラムを比較的容易に解析できてしまうおそれがあるという問題があった。
本発明の第2の実施例は、上記のような問題点を解決するために、図98に示すように、I/O拡張用のチップ181を遊技制御装置100の主基板上に設け、該I/O拡張用のチップ181によって出力ポートIC78a〜78nを選択するための拡張用チップ選択信号ECS0〜ECS15を生成して出力するようにした。なお、本実施例においても、これらのチップ選択信号ECS0〜ECS15を伝達する信号線に、プルアップ抵抗として機能する複合型抵抗器70eが接続されている。
また、拡張用チップセレクト信号ECS0〜ECS15を生成するアドレスに対応して、RAM111C(図3,4)の記憶領域に、遊技制御装置100から検査用の試験装置へ送出する大当り信号や図柄データ等の検査時に出力される情報を記憶しておく。そして、CPU111Aが、検査用情報が記憶されている記憶領域に割り当てられた所定のアドレスを出力すると、当該検査用情報がCPUからデータバス上に出力されるとともに、CPU111Aが出力した上記所定のアドレスの一部(下位数ビット、例えばA0〜A3)が外部バスへ出力され、I/O拡張用のチップ181によってセレクト信号ECS0〜ECS15が生成されるように構成する。
このとき、例えば、アドレスA0〜A3,A8〜A15が共通でA4〜A7が異なる記憶領域に、検査用情報I1〜I8をそれぞれ記憶させておけば、それらの情報をデータバス上へ出力させる際に、アドレスA0〜A3に対応した同一のセレクタ信号を生成させて、同じ出力ポートICに検査用情報I1〜I8を取り込ませることができる。アドレスの割り当て方はこれに限定されるものでなく、他の方法で割り当ててもよい。
上記のことから、第2の実施例においては、記憶手段としてのRAMに割り当てられた複数のアドレスに対して、共通の選択信号が出力される複数選択領域が設けられ、該複数選択領域に遊技機の検査の際に出力される情報が記憶されることとなる。
なお、図98において、一点鎖線Fで囲まれた範囲の回路は、図89において一点鎖線Fで示されている部分の回路に相当するもので、図98の一点鎖線Fで示されている部分の回路を図89の一点鎖線Fで示されている部分に置き換えることで、本第2実施例における遊技制御装置(主基板)100を実現することができる。
第2の実施例では、図98に示すように、CPU111Aからのアドレス信号A0〜A3をI/O拡張用のチップ181によって取り込んでデコードすることによって、出力ポートIC78a〜78nのチップ選択信号ECS0〜ECS15を生成し、出力するように遊技制御装置(主基板)が構成される。
これによって、CPU111Aは主基板上のI/Oポート選択用以外のチップ選択信号(図88ではCS4〜CS15)を出力する必要がない、つまり検査用情報を取り込む出力ポートICのチップ選択信号がCPUから出力されなくなる。そのため、CPUから出力されるチップ選択信号とデータバス上の検査用情報をモニタすることによる遊技制御プログラムの不正解析を困難にすることができる。
さらに、本実施例においては、一点鎖線Fで囲まれた範囲の回路もしくはI/O拡張用のチップ181を検査時にのみ主基板上に実装し、市場に提供する遊技機は、遊技制御装置(主基板)から図98の一点鎖線Fの範囲の回路もしくはI/O拡張用のチップ181を除去した状態で出荷する。
また、この第2実施例は、遊技制御装置100の主基板上にI/O拡張用のチップ181を2つ設けることで、前記第1実施例と同時に適用することができる。つまり、一方のI/O拡張用のチップ181は演出制御コマンドを演出制御装置300へ送信する出力ポートIC(132)等のチップ選択信号を生成するのに使用し、他方のI/O拡張用のチップ181は検査用情報を試験装置へ出力する出力ポートIC78a〜78nのチップ選択信号を生成するのに使用される。
そして、その場合、検査時には2つのI/O拡張用のチップ181が主基板上に実装され、出荷時には一つのI/O拡張用のチップ(演出制御コマンド等の出力用)のみが実装されることとなる。
上記のように、出荷時には検査用情報出力用のI/O拡張用のチップ181を除去することによって、遊技店に設置されている遊技機の主基板上では、出力ポートIC78a〜78nのチップ選択信号ECS0〜ECS15をモニタすることができなくなり、データバス上の信号をモニタしただけでは、どのタイミングの信号が検査用情報であるのか知ることができず、より一層遊技制御プログラムの不正解析を困難にすることができる。
なお、遊技制御装置100から検査用の試験装置へ送出する試験信号としては、例えば以下のような信号がある。
条件装置作動中信号/役物連続作動装置作動中信号
特別図柄1当り信号
特別図柄2当り信号
特別電動役物1作動中信号
特別図柄1変動中信号
特図1図柄データ
特別図柄2変動中信号
特図2図柄データ
特別図柄1高確率状態信号
特別図柄1変動時間短縮状態信号
特別図柄2高確率状態信号
特別図柄2変動時間短縮状態信号
普通図柄当り信号
普通電動役物1作動中信号
普図図柄データ
普通図柄変動中信号
普通図柄高確率状態信号
普通図柄変動時間短縮状態信号/普通電動役物放延長状態信号
遊技機エラー状態信号
次に、上記第2実施例の遊技制御装置100の変形例を、図99および図100を用いて説明する。
図99に示す変形例は、図98に示すシステムにおいて、遊技制御装置100の主基板上に設けられているI/O拡張用のチップ181を中継基板170上に実装し、CPU111Aからアドレスバス140Aを介して、アドレス信号A0〜A3およびチップ選択信号CS11をI/O拡張用のチップ181へ送信して、A0〜A3をデコードさせることによって、出力ポートIC78a〜78nのチップ選択信号ECS0〜ECS15を生成するようにしたものである。
この変形例においても、上記チップ選択信号ECS0〜ECS15が生成される複数のアドレスに対応するRAM111Cの記憶領域に検査用の情報が記憶され、ECS0〜ECS15が生成される際にRAM111Cの記憶領域から検査用の情報が読み出される。従って、記憶手段に割り当てられた複数のアドレスに対して共通の選択信号が出力される複数選択領域が設けられ、複数選択領域に、当該遊技機の検査の際に出力される情報が記憶可能にされていることとなる。
この変形例においても、主基板上のI/Oポート選択用以外のチップ選択信号(図88ではCS4〜CS15)をCPU111Aから出力する必要がなくなるとともに、I/O拡張用のチップ181を実装した中継基板170は市場に提供される遊技機から外されるので、アドレス信号およびチップ選択信号をモニタすることによる遊技制御プログラムの不正解析を困難にすることができる。
また、CPU111AからI/O拡張用のチップ181へは、チップ選択信号CS11が一方向性の情報伝達手段としてのバッファBFF11を介して送信され、アドレス信号A0〜A3が同じくバッファBFF0〜BFF3を介して送信されるようになっている。バッファの代わりにインバータを用いても良い。また、データバス140上の信号を中継基板170上のへ伝達する信号線上にもバッファを設けるようにしても良い。
上記のように、遊技制御装置(主基板)100が、CPU111Aから出力される複数のアドレスを特定可能なアドレス信号(A0〜A3)及び共通の選択信号(CS11)を、一方向性の情報伝達手段を介して当該遊技制御装置の外部へ伝達するように構成されていることにより、外部から遊技制御装置(CPU111A)へ不正な信号を入力して誤動作させるような不正行為を防止することができる。
また、上記各バッファは、検査の際に当該遊技制御装置(主基板)に実装され、検査の際以外は当該遊技制御装置から取り外すようにする。このように構成することによって、遊技機は情報伝達手段としてのバッファが取り外された状態で出荷されるため、遊技店に設置される遊技機の主基板上では、出力ポートの選択信号をモニタすることができなくなり、データバス上の信号をモニタしただけでは、どのタイミングの信号が検査用情報であるのか知ることができず、遊技制御プログラムの不正解析を困難にすることができる。
図100に示す変形例は、図98に示すシステムにおいて、遊技制御装置100の主基板上に設けられているI/O拡張用のチップ181の代わりにデコード回路(デコーダIC)182に置き換え、CPU111Aからアドレスバス140Aを介して、アドレス信号A0〜A2をデコード回路182へ入力してデコードさせることによって、出力ポートIC78a〜78eのチップ選択信号ECS0〜ECS4を生成するようにしたものである。
なお、図100では、出力ポートICが5個の場合の構成を示したが、デコード回路182に入力されるアドレス信号がA0〜A2の3ビットの場合、中継基板170上には最大8個の出力ポートICを設けることができる。
図100に示す変形例においても、主基板上のI/Oポート選択用以外のチップ選択信号(図88ではCS4〜CS15)をCPU111Aから出力する必要がなくなるとともに、市場に提供される遊技機においては、遊技制御装置100の主基板上からデコード回路182を外すことができ、それによってアドレス信号およびチップ選択信号をモニタすることによる遊技制御プログラムの不正解析を困難にすることができる。
なお、図99に示す変形例において、中継基板170上に実装したI/O拡張用のチップ181をデコード回路182に置き換える、つまり図100のデコード回路182を主基板側ではなく中継基板170上に実装することも可能である。
従来の遊技機においては、検査時以外においても検査時と同様に試験信号が検査端子又は検査情報取り出し部に出力されているため、遊技機内部の状態が不正に捕捉されてしまうおそれがあったが、上記第2実施例においては、遊技制御装置は、遊技を統括的に制御する遊技制御手段と、前記遊技制御手段での遊技制御に関する情報を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶されている情報が前記遊技制御手段での制御に使用されることに対応して、選択信号を出力する選択信号出力手段と、を備え、前記選択信号の出力に対応して、該記憶手段に記憶されている情報を当該遊技制御装置の外部に出力し、前記記憶手段には、該記憶手段に割り当てられた複数のアドレスに対して、共通の選択信号が出力される複数選択領域が割り当てられ、前記複数選択領域に、遊技機の検査の際に出力される情報を記憶するようにしているので、遊技機の検査の際に出力される情報(試験信号)を出力可能な遊技機において、検査用の情報もしくは信号を出力する端子や信号線から、遊技機内部の状態が不正に捕捉されることを防止することができる。その結果、遊技制御プログラムの不正解析を困難にすることができる。
本変形例では、遊技制御装置(CPU111A)と試験装置を接続する接続線にバッファを設けるようにしたが、本変形例に限らず他の実施形態においても遊技制御装置(CPU111A)と試験装置を接続する接続線にバッファを設けて検査の際以外は取り外せるようにしてもよい。
図101および図102には、遊技制御装置100の主基板上から試験装置へ出力する試験信号専用の出力ポートへのビット割付け例が、また図103には試験装置へ出力する主基板の入出力信号と兼用の試験信号の例が示されている。「兼用試験信号」とは、主基板へ入力される信号(入力系信号)をそのまま試験装置へ出力したり、主基板からソレノイド等の周辺デバイスへ出力される信号(出力系信号)をそのまま試験装置へ出力したりする信号のことである。これらの信号は、波形を整形する必要がないので、そのまま試験装置へ出力できる。
なお、図101および図102において、*印が付されているビット(図101の出力ポート1のbit3,bit6や図102の出力ポート5のbit3〜bit7)は、機種の仕様によっては出力されることがない信号であり、出力しない場合には、プログラムによって対応するビットが「0」に固定されるようになっている。これにより、例えば「小当たり」のある遊技機と「小当たり」のない遊技機とで、主基板を共通に設計することができ、コストの低減や遊技機検定機関への申請書類の作成工数を減らすことができるという利点がある。
ここで、図101および図102に示す信号の内容を簡単に説明する。なお、以下の説明において、「オン出力」とは論理H(ハイレベル)の信号を出力することを、「オフ出力」とは論理L(ロウレベル)の信号を出力することを意味する。
・条件装置作動中信号: 条件装置作動開始時にオンとなり、作動終了時にオフとなる信号で、大当りファンファーレ開始〜エンディング終了(大当り終了処理終了)までオン出力される。
・役物連続作動装置作動中信号: 役物連続作動装置作動開始時にオンとなり、作動終了時にオフとなる信号で、大当りファンファーレ開始〜エンディング終了(大当り終了処理終了)までオン出力される。
・普通図柄1当り信号: 普通図柄が当りの間にオンとなる信号で、普図が変動し、停止が確定した時に当り図柄だった時にオンとなり、普図当り終了処理の終了時にオフとなる。遊技機の仕様によっては普通図柄を4個まで設けることができるが、1種タイプの遊技機では1個しか設けられないため、「1」を使用する(特別電動役物がある遊技機は、普通図柄は1個まで)。
・普通電動役物1作動中信号: 当該入賞口の作動中、及び当該入賞口の開放終了後の入賞有効時間中にオンとなる信号で、普図が変動し、停止が確定した時に当り図柄だった時にオン、普電残存球処理の終了時にオフとなる。
・特別図柄1小当り信号: 特図1が小当りしている間にオンとなる信号(条件装置が作動せず、特別電動役物が作動する当り中)で、特図1が変動し、停止が確定した時に小当り図柄だった時(小当りファンファーレの開始時)にオンになり、小当り終了処理の終了時にオフとなる。
・特別図柄1当り信号: 特図1が大当りしている間にオンとなる信号(条件装置が作動して、特別電動役物が作動する当り中)で、特図1が変動し、停止が確定した時に大当り図柄だった時(大当りファンファーレの開始時)にオンになり、大当り終了処理の終了時にオフとなる。
・特別電動役物1作動中信号: 大入賞口(1)の作動中、及び当該大入賞口の開放終了後の入賞有効時間中にオンとなる信号で、特図が変動し、停止が確定した時に大当り図柄だった時(〃)にオンとなり、最終ラウンドでの大入賞口残存球処理の終了時にオフとなる(普図と異なり、特図1と特電1が1対1とは限らない。特図が2個で大入賞口が1個のパターンの仕様もある。)。
・普通図柄1変動中信号: 普図が変動している間にオンとなる信号。
・普通図柄1高確率状態信号: 普図の当り確率が高確率となっている間にオンとなる信号。
・普通図柄1変動時間短縮状態信号: 普図の変動時間が短縮状態となっている間にオンとなる信号。
・普通電動役物1開放延長状態信号: 普電の開放等の時間が延長されている間にオンとなる信号。普通図柄1高確率状態信号、普通図柄1変動時間短縮状態信号、普通電動役物開放延長状態信号は、同一期間出力される仕様がスタンダードであるが、例えば変動時間短縮、開放時間延長はされるが、確率は変わらないといった仕様などにも対応できるように、各々を独立した割付としたことで異なる仕様でも共通の基板を使用できる。
・特別図柄1高確率状態信号: 特図1が高確率となっている間にオンとなる信号。
・特別図柄1変動時間短縮状態信号: 特図1が高確率となっている間にオンとなる信号。
「低確率・時短なし」「低確率・時短あり」「高確率・時短あり」「高確率・時短なし」の仕様が考えられるので信号を独立。また、特図2がある場合は、上記2つの信号は同一名称のものは特図1、2共に同一状態の出力となる。特図2がない仕様も考えられるので、特図1と2で信号を分けている。
・特別図柄1図柄データbit0〜5: 特別図柄1(本特図1)の停止図柄番号を出力する信号。ビットの組み合わせで番号を意味する。特図1の変動開始時に停止図柄番号に対応する値が出力され、次の特図1の変動開始まで状態はずっと保持される。試験装置に出力するデータは8ビットだが、主制御基板で出力するのは下位6ビット分、残りは中継基板上で、0固定で出力する。故に主制御プログラムで制御できる図柄番号は64通りとなる。
・遊技機エラー状態信号: 遊技機にエラーが発生している間にオンとなる信号で、何か1つでも要因が発生している限りオン出力を継続する。(主制御基板での要因:磁石不正発生中、盤電波不正発生中、大入賞口不正発生中、普電不正発生中、枠電波不正発生中など機種により、振動不正等が追加されたりする。また、払出制御基板からも遊技機エラー状態信号が出力され、主制御基板との2信号が中継基板上で合成(OR)されて試験装置に出力される。払出制御基板での要因:シュート球切れエラー発生中、オーバーフローエラー発生中、枠電波不正発生中、スイッチ異常エラー発生中、払出不足エラー発生中、払出過剰エラー発生中、カードユニット未接続エラー発生中など、主制御基板と払出制御基板の双方で枠電波不正で出力する。)
・普通図柄1図柄データbit0〜2: 上記特図のものとほぼ同様。こちらも8ビット中の3ビットまでをソフト制御しているので、最大で8通りの図柄を持つことができる。
・発射位置指定信号1: 盤面上に発射する遊技球の位置を通常遊技(左打ち等)とは異なる位置に指定したい間(右打ち等)にオンとなる信号で、大入賞口が右にあり、右打ちしなくては入賞しないような時に指定信号としてオンする(右大入賞口が開くこととなる大当りのファンファーレ開始〜エンディング終了までオン出力し、さらにその後の遊技で右の普電を狙わせる場合はオンを継続し、普電の開放延長等が終了するまでオンが続く)。遊技の状態等によって位置を変えたりする必要がない(常時同じ位置を狙えばよい等、狙う場所を指定する必要がない)場合は、この信号は使用しない(常時オフ)。更に異なる位置に球を打たせたい場合には、発射位置指定信号2、3を設けてもよい。
・入賞容易状態信号1〜4: 入賞容易状態(普通図柄1高確率状態信号、普通図柄1変動時間短縮状態信号、普通電動役物1開放延長状態信号の何れかがオンの遊技状態)を複数持つ遊技機において、各入賞容易状態の期間中オンとなる信号で、4ビットの信号の組み合わせで0〜15の数値で表す。本割付では下位3ビットをソフト制御しているので8種類まで制御可能である。ただし、本実施例では、1通りの入賞容易状態しか持たないので、当該信号は未使用となり、常時オフである。
・入賞容易状態確定信号: 入賞容易状態信号が変化するときにオンとなる信号で、変化点を試験装置に通知するためのストローブ信号のように働く。例えば128msオン。本実施例では未使用で、常時オフである。試験装置が対応しやすいように、普通図柄1高確率状態信号等が変化するのと同時以前(同時も可)に出力を開始する。
次に、図104を用いて、遊技制御装置100の遊技用マイコン111が有する乱数生成機能について説明する。従来の遊技用マイクロコンピュータには、乱数生成回路が外付けの回路として構成されているものもあるが、この実施例の遊技用マイクロコンピュータは乱数生成回路を内蔵している。
遊技用マイコン111は、CPUコア111A、割込制御回路としての割込みコントローラ118、前記制御信号生成部430(図3参照)により生成されたリセット信号RSTが割込み信号として入力されるリセット割込み制御回路119および遊技の制御に使用される乱数を生成する乱数生成回路210、乱数生成回路210で生成された乱数をラッチする複数のレジスタからなる乱数ラッチレジスタ群220、乱数生成回路210や乱数ラッチレジスタ群220を制御する乱数制御回路240、外部から供給されるシステムクロックMCLKや乱数更新用の外部クロックEXCLKに基づいて、遊技用マイクロコンピュータ111内の各ブロックに供給する動作クロックやタイマ割込み用のクロック、カウンタ更新用のクロックなどを生成するクロックジェネレータ230を備える。
割込み制御コントローラ118は、外部からの割込み要求信号に応答してCPUコア111Aに対して割込み要求を行なったり、チップ内部の回路(例えば乱数生成制御回路)に対して制御信号を送ったりする。また、リセット割込み制御回路119は、外部から入力されるリセット信号に応答してCPUコア111Aをシステムリセットするとともに、遊技用マイクロコンピュータ111の内部の各種リソースを初期状態に設定する信号を生成する。
この実施例の遊技機においては、反転回路112を介して始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aからの検出信号DET0,DET1が、割込み要求信号として割込みコントローラ118に入力されている。DET2は始動口が3個設けられる遊技機に対応して用意された予備の割込み要求信号入力である。割込みコントローラ118に検出信号DET0,DET1(DET2)が入力されると、乱数生成回路210で生成されたいずれかの乱数が、乱数ラッチレジスタ群220内の対応するラッチレジスタにラッチされる。
乱数生成回路210は、変動パターンを選択するための変動パターン乱数を生成する16ビット可変長乱数回路211、大当りとするか否かの判定に使用する大当り乱数を生成する16ビット固定長乱数回路212、大当りの停止図柄を選択する大当り図柄乱数、小当りの図柄を選択する小当り図柄数等を生成する8ビット可変長乱数回路213、当りとするか否かの判定に使用する当り乱数を生成する8ビット固定長乱数回路214、外部からの乱数ラッチ信号(割り込みコントローラ118に入力される始動入賞検出信号DET0,DET1)の論理レベルを選択設定するためのラッチ論理選択レジスタ215を備える。
16ビット固定長乱数回路212及び8ビット固定長乱数214は、1更新クロック毎に更新されるのに対して、16ビット可変長乱数回路211は31更新クロック毎、8ビット可変長乱数213は41更新クロック毎に更新され、ランダムな値をスタート値としてとびとびの値をとりながら乱数値を更新し、1巡する間に全ての値が重複することなく1回ずつ出現するようになっている。
上記乱数生成回路のうち、16ビット固定長乱数回路212により生成される乱数は、ユーザプログラムROM111B内のHWパラメータによって、図7に示すような乱数のビット転置パターンの設定が可能である。
乱数ラッチレジスタ群220は、上記各乱数生成回路211〜214毎にDET0〜2に対応してそれぞれ3個のラッチレジスタ0〜2からなるレジスタセット221〜224を備える。各ラッチレジスタには、システムリセット毎に異なるランダムな値が記憶される。
16ビット可変長乱数回路211は、乱数の最大値すなわち更新範囲を設定する最大値設定レジスタ211Aと、乱数の更新に使用する演算ワークエリア211Bと、演算ワークエリア211Bで更新されている乱数のラッチ(取り込み)を許可または禁止する許可情報記憶手段としてのラッチ許可禁止レジスタ211Cと、16ビット可変長乱数回路211の状態を示すステータスレジスタ211Dと、連続して始動入賞球(ラッチ信号)が発生した場合にラッチレジスタの内容を保持するかラッチ信号の発生毎にラッチレジスタの内容を更新するかをユーザプログラムによって設定可能なラッチモードレジスタ211Eとを有する。ラッチモードレジスタ211Eによって、ラッチレジスタにラッチされたデータがCPUによって読み込まれるまで保持するか、保持せずに上書きするかを選択することができる。
ユーザプログラムにより最大値設定レジスタ211Aに乱数の上限値を設定する際は1バイト命令で書込みを行い、乱数を取得する際は、2バイト命令で行うようにして、ラッチレジスタからの乱数の取得中に乱数が更新されてしまい誤った乱数を取得することを防止するようにしているとともに、最大値設定レジスタ211Aに乱数の上限値(最上位バイト)が設定されると乱数生成回路210が起動するため、専用のレジスタ等を設ける必要がない。
そして、乱数生成回路210の起動後は、最大値の変更ができないようになっている。
この実施例の乱数生成回路210においては、乱数制御回路240が演算ワークエリア211Bから乱数値を読出し、所定の演算(例えば+1、M系列演算)を行なって、結果を演算ワークエリア211Bへ戻すことで乱数値の更新が行なわれる。演算ワークエリア211Bの代わりにカウンタ回路を設けても良い。
システムリセットが発生すると、初期値として最大値設定レジスタ211Aは乱数の更新可能範囲の最大値が設定され、ラッチ許可禁止レジスタ211Cには「禁止」が、ラッチモードレジスタ211EにはラッチレジスタにラッチされたデータがCPUによって読み込まれるまで保持する情報が設定されるようになっている。
また、乱数のラッチ(取り込み)を許可または禁止する設定は、乱数回路の起動時に設定されるラッチ許可禁止モードレジスタ211Cにより設定できるようになっている。
従って、この実施例の乱数生成回210では、乱数値保持手段としてのラッチレジスタに乱数値を保持するモードとして、所定の乱数取得条件が発生した場合に、乱数値保持手段がクリアされている場合に乱数生成手段としての演算ワークエリアで生成された乱数値を取り込んで保持する第1保持モードと、所定の乱数取得条件が発生した場合に、ラッチレジスタがクリアされているか否かに関係なく演算ワークエリアで生成された乱数値を取り込んで保持する第2保持モードとを有し、遊技制御手段としての遊技用マイクロコンピュータによって実行される所定の遊技プログラムを介して前記第1保持モード又は第2保持モードの何れかを選択できるように構成されていることとなる。
これにより、制御内容の自由度が高くなり、それによって遊技者による不正な乱数値の取得を困難にすることができる。
ステータスレジスタ211Dは、CPUコア111Aによって乱数ラッチレジスタ群220内のいずれかのラッチレジスタの乱数がバス140上へ読み出されると対応するステータスレジスタのラッチデータフラグがクリアされる。具体的には、乱数ラッチレジスタ群220へ入力される乱数リード信号RRDが乱数制御回路240に入力され、乱数制御回路240が対応する乱数回路のステータスレジスタ211Dのラッチデータフラグをクリアする。
これにより、乱数制御回路240は、次に割込みコントローラ118に検出信号が入力されたことに応じて、対応する乱数回路で生成された乱数をラッチレジスタにラッチさせる。そして、ラッチレジスタへ乱数をラッチさせると、対応するステータスレジスタ211Dのラッチデータフラグをラッチ済み状態にセットする。一方、CPUコア111Aは、ステータスレジスタ211Dの値を読み込んで、ラッチデータフラグが有効状態(“1”)になっている場合に、乱数ラッチレジスタ群220内の対応するラッチレジスタの乱数の読み込みが可能であると判断して、当該レジスタに保持されている乱数を読み込む動作を行なうことができる。
以上のことから、乱数ラッチレジスタ群220が遊技媒体検出手段としての始動口スイッチ36a,37aによる遊技媒体の検出に基づいて所定の乱数取得条件となったことに対応して乱数生成手段が生成した乱数値を取り込んで保持する乱数値保持手段として機能し、ステータスレジスタ211Dが乱数値保持手段としての乱数ラッチレジスタに乱数値が保持されているか否かを示す保持状態情報を記憶する保持状態情報記憶手段として機能し、乱数制御回路240が乱数値保持手段としての乱数ラッチレジスタに取り込まれた乱数値が遊技制御手段としてのCPUコア111Aによって取得されるまで、乱数値保持手段が保持している乱数値の変更を禁止する乱数値変更禁止手段として機能することとなる。
なお、ステータスレジスタ211Dには、演算ワークエリアにおいて乱数を更新することができたか否かを示す更新エラーフラグや乱数生成回路(演算ワークエリア)から乱数ラッチレジスタへ乱数をラッチすることができたか否かを示すラッチエラーフラグ等を設けるようにしてもよい。
ステータスレジスタ211Dには、乱数回路の異常を示すエラーステータスが含まれ、EXCLKで更新中に供給が停止する等の異常が発生した場合はMCLKによる更新に切替わり、エラーステータスをクリアするとEXCLKによる更新に切替わるようになっている。
また、乱数制御回路240は、リセット割込み制御回路119からリセット信号が入力された場合等にもステータスレジスタ211Dのラッチデータフラグをクリアする。これとともに、乱数生成回路は、ステータスレジスタ211Dのラッチデータフラグがクリアされると、乱数ラッチレジスタ群220対応するラッチレジスタがクリアされるように構成されている。つまり、本実施形態の乱数制御回路240内のステータスレジスタはコントロールレジスタの機能も兼ね備えている。
さらに、本実施形態では、16ビット固定長ラッチレジスタ222は、該レジスタの上位ビットを読み出すと該レジスタおよびこれに対応する16ビット固定長乱数回路212内のステータスレジスタがクリアされるようになっている。
16ビット固定長乱数回路212、8ビット可変長乱数回路213、8ビット固定長乱数回路214も、16ビット可変長乱数回路211と同様な構成である。特に限定されるものでないが、固定長乱数回路212、214は、リセット後に自動的に起動して乱数の生成を開始する一方、可変長乱数回路211(213)は、最大値設定レジスタ211A(213A)に最大値(上限値の最上位バイト)が設定されると起動するようになっている。なお、最大値の設定の際に、予め規定されている所定の値よりも小さな値が最大値として設定しようとした場合には、デフォルトの値が最大値として設定される。
具体的には、最大値設定レジスタ211Aに最大値として00hを設定した場合に、内部的には20hが最大値として更新が行われる。そして、CPUによって最大値設定レジスタ211Aを読み込んだ場合、内部的に設定されている値(20h)ではなく設定した値(00h)が読み出せるようになっている。
8ビット可変長乱数回路213で当り乱数を生成するようにし、8ビット固定長乱数回路214で大当りの停止図柄を選択する大当り図柄乱数、小当りの図柄を選択する小当り図柄数等を生成するようにしてもよい。
なお、本実施例では、許可情報記憶手段としてのラッチ許可禁止レジスタ211Cおよびモード設定手段としてのラッチモードレジスタ211Eが、各乱数回路211〜214毎に設けられているが、乱数回路211〜214に共通のレジスタとして設けるようにしても良い。
また、本実施例では、ラッチレジスタにラッチされたデータがCPUによって読み込まれたことに対応してラッチレジスタをクリアするようにしたが、ラッチモードレジスタ211Eによって、保持せずに上書きするように設定されている場合には、ラッチレジスタをクリアせずにデータを保持するようにしてもよい。
また、本実施例では、ラッチモードの選択にはラッチモードレジスタ211E、ラッチの許可禁止の設定にラッチ許可禁止レジスタ211Cを用いるようにしたが、ハードウェアで構成して外部から設定するための端子を設け、プルアップ(またはプルダウン)されているか否かに応じて設定できるようにしてもよい。
前述のように各レジスタを介して乱数回路の動作等を設定するようにしたが、CPUの起動時に設定されるHWパラメータ(ハードウェアパラメータ)によって設定するようにしてもよい。
また、本実施例でHWパラメータ(ハードウェアパラメータ)によって設定するようにした内容を、レジスタを介して設定するようにしてもよい。
また、本実施例では、割込みコントローラ118に検出信号DET0,DET1を入力するようにしたが、普図ゲートスイッチ37aからの検出信号をDET2として入力して、普図ゲームに係る当り乱数、当り図柄乱数も乱数生成回路210から取得するように構成してもよい。
また、割込みコントローラ118に検出信号を入力せずに、ステップA201で始動口スイッチに入力があると判定された場合に、演算ワークエリア211Bから乱数値を取得するようにしてもよい。
また、乱数回路211(212〜214)が停止している場合にのみ、演算ワークエリア211Bに乱数の初期値(開始値)が設定できるようにしてもよい。
また、本実施例では、各乱数生成回路のうち、16ビット固定長乱数回路212のみは外部クロックEXCLKまたはシステムクロックMCLKのいずれによっても動作可能に構成され、残りの乱数回路211、213,214はシステムクロックMCLKによってのみ動作可能に構成されている。16ビット固定長乱数回路212が外部クロックEXCLKまたはシステムクロックMCLKのいずれによって動作するかは、ユーザプログラム中のハードウェアパラメータによって指定されるように構成されている。
クロックジェネレータ230は、外部クロックEXCLKを分周する分周回路231と、システムクロックMCLKを分周する分周回路232と、CTC(Counter/Timer Circuit)回路233とを備えており、分周回路231と232は外部(発振回路)から入力された外部クロックEXCLKを分周する分周回路231と、システムクロック信号MCLKを分周し、外部クロックEXCLKを分周する分周回路231と、システムクロック信号の周期の逓倍の周期のクロック信号φ1またはφ1とは周期または立ち上がりタイミングが異なるクロック信号φ2を生成し乱数制御回路240とCTC回路233に供給する。
乱数制御回路240は、クロック信号φ1またはφ2のいずれかを選択するための選択回路241を備えており、クロック信号φ1またはφ2を動作クロックとして動作する。乱数制御回路240が、選択回路241を設定してクロック信号φ1またはφ2のいずれのクロックで動作するかは、ユーザプログラム中のハードウェアパラメータによって指定されるように構成することができる。また、ハードウェアパラメータによって、内部的に乱数強制エラーを発生させるか否かの設定をすることができるように構成されている。
CTC回路233は、分周回路232からのクロック信号φ2に基づいて、CPUコア111Aに対して所定周期(例えば、2ミリ秒)のタイマ割込み信号(CTC)を発生する。なお、CTC回路233は、発生する信号CTCの周期を自由に設定できるように構成されている。
図105には、図104に示す乱数生成回路のようにラッチモードレジスタ211Eが設けられ、該モードレジスタに、連続して始動入賞球(上限値以上の特図保留)が発生した際にラッチレジスタの値を更新することが設定された場合の特図始動口スイッチ共通処理の手順が示されている。連続して始動入賞球が発生した際に前回の値がCPUによって読み込まれるまでラッチレジスタの値を更新しないことが設定された場合には、図25の特図始動口スイッチ共通処理を実行することができる。なお、図105や図25の特図始動口スイッチ共通処理の中に、ラッチレジスタの乱数ロード後にラッチレジスタの値をクリアするステップがないのは、ラッチレジスタの値をクリアする処理は乱数制御回路240によって実行されるためである。
図105の特図始動口スイッチ共通処理と図25の特図始動口スイッチ共通処理との差異は、以下の3つの点である。
第1に、ステップA202で、対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがあるか否かを判定する代わりに、対象の乱数ラッチステータスレジスタ211Dにラッチありデータ(フラグ)があるか否かを判定するようにした点、第2に、ステップA209で対象の特図保留数が上限値以下でない(No)すなわち特図保留数が上限値であると判定した場合に、対象の乱数ラッチステータスレジスタ211Dのラッチありデータを判定する代わりに、対象の乱数ラッチステータスレジスタ211Dにラッチありデータ(フラグ)をクリアするステップA209aを追加した点、第3に、ステップA209で対象の特図保留数が上限値以下である(Yes)と判定した場合に、対象の乱数ラッチレジスタ221〜224にラッチされている大当り乱数をロードするステップA204をステップA212の前へ移動した点である。
なお、ステップA209で対象の特図保留数が上限値以下である(Yes)と判定した場合に移行したステップA204で乱数をロードすると、前述したように、乱数制御回路240によってそのラッチレジスタの値はクリアされる。
このように、保持状態情報記憶手段としての乱数ラッチステータスレジスタ211Dに記憶されている保持状態情報(フラグ)をクリアすれば、乱数値保持手段としてのラッチレジスタ(221〜224)に保持されている乱数値がクリアされるため、乱数値がクリアされたことを検出して乱数ラッチステータスレジスタ211Dの保持状態情報を変更する必要がなく、制御が簡単になるとともに、ラッチレジスタ(221〜224)の状態と乱数ラッチステータスレジスタ211Dの保持状態情報とが速やかに合致するようになる。
なお、乱数ラッチステータスレジスタ211Dにラッチありデータ(フラグ)を設定したとしても、乱数ラッチステータスレジスタ211Dは変化せず、乱数ラッチレジスタに乱数値がラッチされないようになっている。
従って、本実施例では、遊技用マイクロコンピュータ(乱数制御回路)が、乱数値保持手段に乱数値が保持されている場合に、乱数値保持手段が保持している乱数値を当該遊技制御手段が取得したことを条件に、乱数値保持手段に保持されている乱数値をクリアする第1初期化手段と、保持状態情報記憶手段に記憶されている保持状態情報がクリアされたこと条件に乱数値保持手段に保持されている乱数値をクリアする第2初期化手段として機能することとなる。
また、上記のように特図保留数が上限値に達した場合に、対象の乱数ラッチステータスレジスタ211Dのラッチありデータ(フラグ)をクリアするステップA209aを設けたことにより、特図保留数が上限値である状態で新たな始動入賞が発生すると乱数値保持手段としての乱数ラッチスレジスタがクリアされ、新たな乱数値が乱数ラッチレジスタにラッチされるようになる。そのため、始動記憶としての特図保留数が上限値になると新たな始動入賞が発生した際に新しい乱数値がラッチされなくなってしまう状況が生じるのを回避することができる。
図106には、図104に示す乱数生成回路のラッチ許可禁止モードレジスタ211Cがラッチ許可に設定された場合の動作が示されている。このうち、(A)はラッチ信号が立ち上がった直後にラッチ許可が設定された場合のタイミングを、(B)はラッチ信号が立ち上がっている状態でラッチ許可が設定された場合のタイミングを示す。
図106(A)に示すように、この実施例では、ラッチ許可禁止モードレジスタ211Cがラッチ許可に設定されてから、256クロック目で乱数カウンタ(乱数回路211〜214)の値が対応するラッチレジスタ221〜224へラッチされる。一方、(B)に示すように、ラッチ信号が立ち上がっている状態でラッチ許可が設定された場合には、256クロック経過しても乱数カウンタの値がラッチされないようになっている。これにより、電源投入時等にラッチ信号(始動入賞検出信号)を立ち上げた状態にさせたままラッチ許可禁止モードレジスタ211Cをラッチ許可に設定することで不正に乱数をラッチさせるような不正行為を防止することができる。
システムリセットが発生した場合のラッチ許可禁止モードレジスタ211Cの初期値は、「禁止」に設定され、遊技プログラムにより「許可」に設定されない限りラッチが許可されないようになっている。
図107には、変動入賞装置(大入賞口)38,39のソレノイド38b,39bを駆動するPWM駆動パルスの波形例が示されている。図107に示すように、本実施例では、大入賞口の開放パターンに応じてパルスのデューティを変える制御を行なっている。なお、本実施例におけるソレノイド駆動パルスはロウレベルが有効期間となるパルスであるため、パルスのデューティとは、1周期に対するロウレベルの期間の割合(%)であり、デューティ0%のパルスは図108(A)に示すように連続してハイレベルにされる信号、デューティ80%のパルスは図108(B)に示すように1周期が1msであればロウレベルの期間が0.8msにされる信号、デューティ100%のパルスは図108(C)に示すように連続してロウレベルにされる信号、と定義される。
2R大当りのように連続作動回数が2回の場合には、図107(A)に示すように、デューティ100%のパルスでソレノイド38b,39bを駆動する。一方、16R大当りのように連続作動回数が16回の場合にはデューティ60%のパルス,11R大当りのように連続作動回数が11回の場合にはデューティ80%のパルスでソレノイド38b,39bを駆動する。
そして、16R大当りや11R大当りの場合は、図107(B)に示すように、変動入賞装置(大入賞口)の可動片(開閉扉)の開放は最初の駆動時にはソレノイドによって比較的大きな力を与える必要があるため、開始直後の200msだけデューティ100%のパルスでソレノイドを駆動し、その後デューティ60%〜80%のパルスに切り替えるようにする。
また、下大入賞口38と上大入賞口39とで、可動片(開閉扉)の重量が異なる場合、重量の大きな可動片を有する大入賞口はデューティ80%のパルスで駆動し、重量の小さな可動片を有する大入賞口はデューティ60%のパルスで駆動するようにしても良い。
このように、ソレノイドの駆動パルスのデューティを変えることで、無駄な消費電力を減らすことができる。
なお、上記のようなデューティの切り替えは、CPU111A内のPWM制御レジスタの設定値を書き換えることで行なえるようになっている。また、本実施例では、PWM制御レジスタの設定値によってパルスの周期も設定できるようになっている。専用のレジスタを設ける代わりに、RAM111Cの所定の領域をレジスタ領域として利用するようにしても良い。
図109には、PWM制御レジスタの設定値とPWM出力パルスとの関係が示されている。このうち(A)はPWM制御レジスタの設定値を書き換えてパルスの周期を1msから2msに変更した場合のタイミングを示す。また、(B)はPWM制御レジスタの設定値を書き換えてパルスのデューティ100%から60%に切り替えた場合のタイミングを示す。
さらに、本実施例では、図109に示すように、PWM出力中に設定値を変更した場合には、次の周期の立下りから設定値が反映されるようになっている。
また、PWM制御レジスタは、図110に示すように、8ビットで構成されており、そのうちビット7〜3でPWM出力パルスの周期を設定し、ビット2〜0でPWM出力パルスのデューティを設定するように構成されている。
そして、PWM出力パルスの周期とPWM出力パルスのデューティを設定すると、出力制御回路149(図88参照)内のPWM回路が起動するように構成されている。
図111および図112には、下大入賞口38と上大入賞口39の開放パターンおよび開閉時間の設定に使用する大当り中大入賞口制御アドレステーブルおよび該テーブルで取得されたアドレスを用いることで参照される大入賞口開閉時間テーブルの例が示されている。
図111に示されているように、大入賞口の開放パターンは大当りの種類に応じて異なり、開放時間が長いパターンは制御ポインタを更新することで実行されて行く。具体的には、図59の大入賞口開放中処理のステップA811で制御ポインタが更新されることで、所定の開放パターンに従って進行していくように制御される。また、図111の大入賞口制御アドレステーブルは、図56のソレノイド情報設定処理のステップA781で設定され、ステップA782で該テーブルを参照することにより開放または閉鎖のデータが格納されている図112の大入賞口開閉時間テーブルを参照するためのアドレスが取得される。そして、取得したアドレスを用いて大入賞口開閉時間テーブルを参照し、設定時間およびPWM出力パルスのデータを読み出して順次設定を行なうことで、所定の開放パターンに従った開放制御が実行されることとなる。
具体的には、図111に示されている下大入賞口制御1が、図53の下大入賞口開閉パターン2の12R〜16Rに対応し、下大入賞口制御2が下大入賞口開閉パターン1〜3の2R〜11R及び下大入賞口開閉パターン3の12R〜16Rに対応し、下大入賞口制御3が下大入賞口開閉パターン1〜3の1Rに対応している。
同様に、図111に示されている上大入賞口制御1が、図52の上大入賞口開閉パターン1〜3の1R〜2R及び上大入賞口開閉パターン3の3R〜16Rに対応し、上大入賞口制御2が上大入賞口開閉パターン4〜5の2R〜16Rに対応し、上大入賞口制御3が上大入賞口開閉パターン5の1Rに対応し、上大入賞口制御4が上大入賞口開閉パターン4の1Rに対応している。
次に、図113を用いて、遊技制御装置100内に備えた遊技用マイコン111の各端子の接続について説明をする。
遊技制御装置100には、電源装置400からコネクタ(CN)を介してDC32V(図示省略)、DC12V(図示省略)、DC5V、DC5VBB、初期化スイッチ信号(図示省略)、停電監視信号(図示省略)、リセット信号、GNDが接続されている。
また、遊技用マイコン111には、電源端子(VCC)、リセット端子(RST)、シリアル送信端子(SIOTX)及びバックアップ電源用端子(VBAK)を備えている。
電源端子(VCC)は、遊技用マイコン111に電源電圧を供給するための端子である。リセット端子(RST)は、リセット信号を入力するための端子である。リセット信号は、電源電圧が所定の電圧レベルまで低下する等の所定のリセット条件を満した場合に、電源装置400から出力されるようになっている。シリアル送信端子(SIOTX)は、シリアル通信により払出制御装置200に対して払出等の制御を指示するための制御指令を送信するための端子である。バックアップ電源用端子(VBAK)は、停電等により外部からの電源の供給が断たれたときに、RAM111Cに記憶されたデータを保持するための電源を供給するための端子である。
従来の遊技機では、シリアル送信端子(SIOTX)には、停電時に電源の供給が断たれてしまうDC5Vを印加したプルアップ抵抗を接続するようにしていた。このため、遊技制御装置100に供給されるDC5Vが、払出制御装置200に供給されるDC5Vに比べて遅れて供給されるとシリアル送信線の電位が不安定となる。シリアル送信線の不安定な電位が遊技制御装置100から送信される制御指令と偶然にも一致してしまうと、予期していない制御を払出制御装置200がしてしまう虞があった。
本発明では、コネクタ(CN)を介して電源装置400から遊技制御装置100にバックアップ電源(DC5VBB)を供給し、シリアル送信端子(SIOTX)に、バックアップ電源(DC5VBB)を印加したプルアップ抵抗(R105)を接続するようにしている。これにより、遊技制御装置100に供給されるDC5Vが払出制御装置200に供給されるDC5Vに比べて遅れて供給されたとしても、バックアップ電源(DC5VBB)によってシリアル送信端子(SIOTX)の電位が不安定とならないようにしているため、遊技制御装置100の電源供給が遅れによって予期していない制御を払出制御装置200がしてしまうことを防止することができる。
また、従来の遊技機では、前述のシリアル送信端子(SIOTX)と同様にリセット端子(RST)にDC5Vを印加したプルアップ抵抗を接続するようにしていたため、電源投入直後のDC5Vの安定しない期間ではリセット端子(RST)の電位も不安定となり予期せぬタイミングでリセットが発生する等の不具合が発生する虞があった。この場合、RAMに記憶された内容を書き換えた状態で、停電検出信号が出力されずにリセット信号が発生するとRAMの記憶内容が初期化されてしまうことになる。
本発明では、リセット端子(RST)には、バックアップ電源(DC5VBB)が接続されたプルアップ抵抗(R103)を接続するようにし、リセット端子(RST)にバックアップ電源(DC5VBB)に印加するようにしている。これにより、電源投入直後のDC5Vの安定しない期間にリセット端子(RST)の電位が不安定とならないため、予期せぬタイミングでリセットが発生することを防止することができる。
なお、本発明では、電源装置400から遊技制御装置100にバックアップ電源(DC5VBB)を供給するようにしたが、遊技制御装置100に電解コンデンサを設けるなどしてバックアップ電源(DC5VBB)を前述のプルアップ抵抗に供給するようにしてもよい。
また、図113では遊技制御装置100と払出制御装置200との間をシリアル通信とした場合について説明したが、図3に示したように遊技制御装置100と払出制御装置200との間をパラレル通信とし、パラレル通信線にバックアップ電源(DC5VBB)を印加したプルアップ抵抗を接続するようにしてもよい。
また、遊技制御装置100と払出制御装置200との間の接続について説明したが、遊技制御装置100と演出制御装置300の間に適用するようにしてもよい。
また、遊技制御装置100内の通信線にプルアップ抵抗を接続するようにしたが、払出制御装置200又は演出制御装置300をバックアップする場合は、払出制御装置200又は演出制御装置300内の通信線にバックアップ電源(DC5VBB)を印加したプルアップ抵抗を接続するようにしてもよい。
また、プルアップ抵抗に図92及び図93に示すような複合型抵抗器を用いるようにして、複合型抵抗器のコモン端子COMとコモン端子COM以外の一部の端子をバックアップ電源(DC5VBB)に接続するようにしてもよい。
また、本発明では図113に示しているように、遊技用マイコン111のデータバス(D0〜D7)により、セキュリティ信号と外部情報信号(始動口信号、図柄確定回数信号、大当り信号)や検査用信号(普電ソレノイド、第1大入賞口ソレノイド、第2大入賞口ソレノイド)を、遊技機外に設けられた外部装置と接続可能な外部端子に出力し、セキュリティ信号は、他の外部情報信号や検査用信号と異なり、別個に設けられたトランジスタ(Tr)を介して出力するようにしている。さらに、トランジスタ(Tr)のコレクタ端子にバックアップ電源(DC5VBB)を印加するようにし、DC5Vの供給が安定しない期間においてセキュリティ信号が不安定とならないようにしている。
従来の遊技機では、ドライバ138dを介してセキュリティ信号を含む全ての外部情報信号を出力するようにしていたため、誤接続やノイズ等によってドライバ138dに故障等の不具合が発生してしまうとセキュリティ信号を含む全ての外部情報信号を出力することができなくなってしまっていた。
これに対し、本発明では、別個に設けたトランジスタ(Tr)によってセキュリティ信号のみを出力するため、セキュリティ信号以外の外部情報信号の誤接続やノイズ等による影響を防止でき、セキュリティ信号のセキュリティ性を向上させることができる。
なお、出力ポート137に遊技用マイコン111により出力を有効とするか否かを指示可能なイネーブル端子を備えるようし、イネーブル端子にバックアップ電源(DC5VBB)を印加したプルアップ抵抗を接続するようにしてもよい。
なお、本発明の遊技機は、遊技機として、上記実施の形態に示されるようなパチンコ遊技機に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、パチスロ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機等の遊技球を使用する全ての遊技機に適用可能である。
また、上述した実施例は、単独で適用しても良いし、適宜組み合せて適用するようにしても良い。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 遊技機(パチンコ遊技機)
11 本体枠
12 前面枠
30 遊技盤
41 表示装置(装飾装置、演出表示装置)
70a〜70f 複合型抵抗器
78a〜78h 出力ポートIC(複数選択領域に配置されるデバイス)
100 遊技制御装置(遊技制御手段、変動表示ゲーム実行手段)
111 遊技用マイクロコンピュータ(遊技制御手段)
111A CPU(遊技制御手段)
111C RAM(記憶手段)
113 発振回路(クロック信号出力手段)
121 近接スイッチ用インタフェースIC(インタフェース手段)
122 入力ポートIC(検出情報伝達手段)
132,135,136 出力ポートIC(検出情報伝達手段)
181 I/O拡張用チップ(I/O拡張手段,選択信号出力手段,アドレスデコード手段)
182 デコード回路(アドレスデコード手段)
300 演出制御装置(演出制御手段)
420 バックアップ電源部(バックアップ電源)
431 電源監視回路(リセット信号出力手段,停電検出信号出力手段)
P1,COM コモン端子ピン(共通端子)
P2〜P9 端子ピン(個別端子)
H 遊技場管理装置

Claims (1)

  1. 遊技を統括的に制御する遊技制御手段と、前記遊技制御手段から伝達される制御指令に基づいて遊技に係る制御を行う従属制御手段と、を備えた遊技機において、
    前記遊技制御手段と前記従属制御手段の間には、前記制御指令を伝達するための接続線を備え、
    前記接続線に、停電時にも電源供給可能なバックアップ電源を接続するようにしたことを特徴とする遊技機。
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