JP2016081468A - コード検証機およびコード検証用アダプタ - Google Patents

コード検証機およびコード検証用アダプタ Download PDF

Info

Publication number
JP2016081468A
JP2016081468A JP2014215451A JP2014215451A JP2016081468A JP 2016081468 A JP2016081468 A JP 2016081468A JP 2014215451 A JP2014215451 A JP 2014215451A JP 2014215451 A JP2014215451 A JP 2014215451A JP 2016081468 A JP2016081468 A JP 2016081468A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
code
illumination light
barcode
smartphone
camera
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014215451A
Other languages
English (en)
Inventor
一邦 細井
Kazukuni Hosoi
一邦 細井
高橋 徹
Toru Takahashi
徹 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fast Focus Tech LLC
Fast Focus Technologies
Fast Focus Technologies LLC
Original Assignee
Fast Focus Tech LLC
Fast Focus Technologies
Fast Focus Technologies LLC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fast Focus Tech LLC, Fast Focus Technologies, Fast Focus Technologies LLC filed Critical Fast Focus Tech LLC
Priority to JP2014215451A priority Critical patent/JP2016081468A/ja
Publication of JP2016081468A publication Critical patent/JP2016081468A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

【課題】従来の専用機よりも安価であるとともに、一般的なバーコードリーダーよりも高い検証精度が得られるコード検証機を提供する。【解決手段】コードの印刷品質を検証するために用いられるコード検証機であって、カメラと照明光源とを備えるスマートフォン2と、スマートフォン2を装着可能なアダプタ3と、を備える。アダプタ3は、検証対象となるコードに対してスマートフォン2のカメラが所定の距離を隔てて対向するようにスマートフォン2を位置決めして保持する端末装着部20を有する遮光性の筐体11と、端末装着部20に装着されたスマートフォン2の照明光源から出射される照明光の光路を変更することにより、コードに対して照明光を斜めに照射する光路変更手段と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、印刷されたコードの品質(印刷品質)を検証する際に用いられるコード検証機およびコード検証用アダプタに関する。
コード検証機の一例としてバーコード検証機がある。バーコード検証機は、バーコードの印刷品質を検証するために用いられる。一般に、ラベルなどに印刷されたバーコードの品質が悪い場合は、そのバーコードをバーコードリーダーで読み取ろうとしたときに、バーコードの誤読や読み取り不可などの不具合を招くことがある。このため、バーコードの印刷品質を検証するバーコード検証機が提供されている。バーコード検証機は、バーコードの印刷品質が、たとえば、ISO/IEC15416やISO/IEC15420等のバーコード印刷規格に適合するものであるか否かを検証する。バーコード検証機としては、たとえば、特許文献1〜3に記載されたものが知られている。
図18は従来のバーコード検証機の構成例を示す概略断面図である。
図示したバーコード検証機50においては、筐体51の上面部に、透明な板を用いて光学ウィンドウ52が設けられている。筐体51の内部には、複数(図例では2つ)の照明光源53a,53bと、一つのカメラ54が設けられている。各々の照明光源53a,53bは、光学ウィンドウ52に向けてそれぞれ斜めに照明光を出射するものである。カメラ54は、光学ウィンドウ52に対向するように設けられている。
上記構成からなるバーコード検証機50を用いてバーコードの印刷品質を検証する場合は、検証対象のバーコードが印刷されたバーコードラベル55を光学ウィンドウ52にセットする。このとき、バーコードの印刷面を下向きにしてバーコードラベル55を光学ウィンドウ52の上に載せる。
次に、各々の照明光源53a,53bから光学ウィンドウ52に向けて照明光を出射する。このとき、各々の照明光源53a,53bから出射された照明光は、光学ウィンドウ52を通してバーコードラベル55の印刷面に斜めに照射される。この状態でカメラ54はバーコードラベル55のバーコードを撮影する。カメラ54で撮影されたバーコードの画像は、規格に基づいた検証項目ごとにグレードが評価され、その検証結果が、図示しないディスプレイへの表示出力、あるいは印刷装置を用いた紙媒体への印刷出力により、バーコード検証機の使用者に通知される。
その際、規格通りに印刷されていることがバーコード検証機50によって検証されたバーコードは、市場に提供されているあらゆるバーコードリーダーで読み取り可能であることの裏付けとなる。そのため、印刷されたバーコードの不具合による読み取り不良事故を防ぐなどの目的で、バーコード検証機50は、バーコードラベル55を作製するユーザーに広く需要がある。
特開平8−96060号公報 特開平8−96062号公報 特開2012−175444号公報
現在、バーコードを用いた商品等の管理は、流通において欠かせないものとなり、それにともなってバーコードの印刷も、流通を含むあらゆる分野で行われるようになっている。しかしながら、従来のバーコード検証機50は、専用機として比較的少数が製造されていることから、価格帯が1台あたり数十万円〜数百万円と非常に高額であり、このことがバーコード検証機の普及の妨げとなっている。
また、バーコードラベル55の印刷に携わる多くのユーザーは、専用機として製造されたバーコード検証機50が高額であるためにこれを使用せず、バーコードの読み取りを目的とする、一般的なバーコードリーダーを用いてバーコードの品質チェックを行っているのが現状である。このため、バーコードの品質チェックに用いるバーコードリーダーの性能や特性などが、バーコードの検証結果に大きな影響を与える。したがって、バーコードの品質チェックに用いたバーコードリーダーでは読み取り可能であっても、他のバーコードリーダーでは読み取り不可となる場合がある。よって、現在においても、現場でバーコードの読み取りができないといったトラブルが後を絶たない。
本発明の主な目的は、従来の専用機よりも安価であるとともに、一般的なバーコードリーダーよりも高い検証精度が得られるコード検証機およびコード検証用アダプタを提供することにある。
本発明の第1の態様は、
コードの印刷品質を検証するために用いられるコード検証機であって、
検証対象となるコードを撮影するためのカメラと照明光源とを少なくとも備える携帯情報端末と、
前記携帯情報端末を装着可能なアダプタと、を備え、
前記アダプタは、前記検証対象となるコードに対して前記カメラが所定の距離を隔てて対向するように前記携帯情報端末を位置決めして保持する端末装着部を有する遮光性の筐体と、前記端末装着部に装着された前記携帯情報端末の照明光源から出射される照明光の光路を変更することにより、前記コードに対して前記照明光を斜めに照射する光路変更手段と、を備える
ことを特徴とするコード検証機である。
本発明の第2の態様は、
検証対象となるコードを撮影するためのカメラと照明光源とを少なくとも備える携帯情報端末を装着して、コードの印刷品質を検証するために用いられるコード検証用アダプタであって、
前記検証対象となるコードに対して前記カメラが所定の距離を隔てて対向するように前記携帯情報端末を位置決めして保持する端末装着部を有する遮光性の筐体と、
前記端末装着部に装着された前記携帯情報端末の照明光源から出射される照明光の光路を変更することにより、前記コードに対して前記照明光を斜めに照射する光路変更手段と、
を備えることを特徴とするコード検証用アダプタである。
本発明によれば、従来の専用機よりも安価であるとともに、一般的なバーコードリーダーよりも高い検証精度が得られるコード検証機を実現することが可能となる。
本発明の実施の形態に係るコード検証機の構成例を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係るスマートフォンの正面図である。 本発明の実施の形態に係るスマートフォンの背面図である。 本発明の実施の形態に係るアダプタの構成を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る筐体を斜め上方から見た図である。 本発明の実施の形態に係る筐体を斜め下方から見た図である。 本発明の実施の形態で検証対象とするバーコードの一例を示す図である。 較正パターンの一例を示す図である。 バーコードと較正パターンの配置状態を示す図である。 光路変更手段の構成例を示す断面図である。 光路変更手段の構成例を示す斜視図である。 バーコードとコード検証機の配置状態を示す斜視図である。 膨出部にマークを設けた例を示す斜視図である。 アダプタの筐体の折り畳み構造を説明する図(その1)である。 アダプタの筐体の折り畳み構造を説明する図(その2)である。 アダプタの筐体の折り畳み構造を説明する図(その3)である。 アダプタの筐体の折り畳み構造を説明する図(その4)である。 従来のコード検証機の構成例を示す図である。 スマートフォン単体で撮影したときの正反射の状態を示す図である。
(発明の経緯)
本発明者らは、まず、市場に数多く出回っているスマートフォンの機能や汎用性に着目し、このスマートフォンをバーコードの検証に利用することを思い付いた。現在、スマートフォンは、非常に高性能な演算機能、撮影機能、表示機能、各種通信機能を有しているにもかかわらず、量産効果によって大幅な低価格化を実現している。またスマートフォンは、バーコード検証機の機能を実現するのに十分なハードウェアリソースを有している。このため、本発明者らは、スマートフォン向けにバーコード検証用のプログラムを開発し、このプログラムをスマートフォンにインストールすれば、スマートフォンをバーコード検証機として機能させることができると考えた。
しかしながら、スマートフォンを単体でバーコード検証機として利用しようとした場合は、バーコードの検証精度が安定しないという課題が生じる。
その理由は、以下の(1)〜(3)に記載するとおりである。
(1)一般にスマートフォンは手持ちで使用する。このため、検証対象となるバーコードをスマートフォンのカメラで撮影するときに、カメラの撮影距離や角度が定まらず、撮影画像の再現性が得られない。
(2)スマートフォンを利用してバーコードの検証を行うときに、周囲の環境光の影響により、バーコードの印刷面上の照度が増減する。あるいは、周囲の環境光の映り込みや、影の影響などを受ける。
(3)通常、スマートフォンはカメラのすぐ近くに照明光源を備えている。このため、バーコードの印刷面にスマートフォンを正対させ、その状態で照明光源の光をバーコードに照射して撮影すると、図19に示すようにバーコードの撮影画像に有害な正反射(照明光源の写り込みによるぎらつきなど)が生じる。
そこで本発明者らは、スマートフォンを単体で利用するのではなく、スマートフォンとこれを装着可能なアダプタとを併用することにより、バーコードの検証に適した撮影環境を作り出し、低価格で検証精度に優れたバーコード検証機を実現するに至った。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
本発明に係るコード検証機は、コードの印刷品質を検証するために用いられるものである。本発明の実施の形態においては、検証対象となるコードが一次元のバーコードである場合を例に挙げて説明する。
ただし、本発明で検証対象とするコードは、一次元のバーコードに限らず、二次元のバーコードでもよい。また本発明は、バーコードに限らず、たとえば、印刷された文字、記号、図形のうち少なくとも一つを検証対象のコードとしてもよい。
ちなみに、印刷された文字を検証対象とする場合は、その文字の印刷品質がOCR(optical character recognition)ソフトで正しく認識できるレベルにあるか否かを確認するのに用いて好都合である。
<コード検証機の構成>
図1は本発明の実施の形態に係るコード検証機の構成例を示す斜視図である。
図示したコード検証機1は、スマートフォン2と、コード検証用アダプタ(以下、「アダプタ」という。)3と、を備えている。スマートフォン2は、携帯情報端末の一例としてアダプタ3に装着されている。
(スマートフォン)
図2は本発明の実施の形態に係るスマートフォンの正面図であり、図3は同背面図である。
スマートフォン2は、バーコードを撮影する撮影機能のほか、演算機能、表示機能、通信機能、メモリ機能など各種機能を備えている。このうち、撮影機能は、スマートフォン2の背面に設けられたカメラ4と照明光源5とを用いて実現される。カメラ4で撮影した画像は、スマートフォン2に組み込まれた画像処理プログラム(不図示)で処理される。演算機能は、スマートフォン2に内蔵されたCPU(中央演算処理装置)、ROM(Read-Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などによって実現される。このうち、ROMとRAMは、スマートフォン2のメモリ機能を実現するものである。バーコードの検証に必要なプログラム(以下、「コード検証用プログラム」という。)は、上述した画像処理プログラムとともに、このメモリ機能を利用してスマートフォン2に組み込まれている。プログラムの組み込みとは、インストールを意味する。インストールされたプログラムは、スマートフォン2のCPUによって実行される。
表示機能は、スマートフォン2の前面に設けられたタッチパネル式のディスプレイ6によって実現される。ディスプレイ6は、たとえば、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどを用いて構成されるものである。スマートフォン2の前面には、ディスプレイ6のほかに操作ボタン7が設けられている。また、上述した撮影機能に関して、カメラ4は、たとえば、CCD(Charge Coupled Device)撮像素子、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)撮像素子などを用いて構成される。カメラ4に用いる撮像素子のピクセル数は、好ましくは、200万ピクセル以上、より好ましくは、500万ピクセル以上であるとよい。照明光源5は、たとえば、LED(Light Emitting Diode)光源などを用いて構成される。カメラ4と照明光源5は、全体に長方形をなすスマートフォン2の隅部に配置されている。カメラ4と照明光源5は、スマートフォン2の短手方向に並んで配置されている。また、照明光源5はカメラ4の近くに配置されている。
スマートフォン2は、正面から見てほぼ長方形に形成されている。スマートフォン2の4つの角部はそれぞれ適度な丸みをつけて形成されている。スマートフォン2の外周部には、3つの操作ボタン8a,8b,8cと、インターフェースコネクタ9とが設けられている。操作ボタン8aは、スマートフォン2の一方の短辺部に配置され、操作ボタン8b,8cは、スマートフォン2の一方の長辺部に縦に並んで配置されている。各々の操作ボタン8a,8b,8cは、スマートフォン2の外周面から少し突出している。インターフェースコネクタ9は、スマートフォン2に外部インターフェースを接続するためのもので、スマートフォン2の他方の短辺部に配置されている。
(アダプタ)
図4は本発明の実施の形態に係るアダプタの構成を示す斜視図である。
図示したアダプタ3は、スマートフォン2を装着可能なものであって、筐体11と、光路変更手段(詳細は後述)と、を備えている。
以降の説明では、筐体11の長手方向をX方向、筐体11の短手方向をY方向、筐体11の高さ方向をZ方向とする。また、筐体11の高さ方向Zにおいて、スマートフォン2が配置される側を上側(上方)とし、検証対象のバーコードが配置される側を下側(下方)とする。
(筐体)
図5は本発明の実施の形態に係る筐体を斜め上方から見た図であり、図6はこの筐体を斜め下方から見た図である。
筐体11は、たとえば、樹脂を用いて構成されるとともに、全体的に直方体のボックス型に形成されている。筐体11は、光を透過しない遮光性の樹脂を用いて形成されている。筐体11は、スマートフォン2が載せられる上板14と、この上板14とZ方向で対向する下板(底板)15と、これら上板14と下板15を連結する4つの側板16〜19と、を備えた中空構造になっている。上板14と下板15は、Z方向で互いに平行に向かい合っている。Z方向における上板14と下板15との間の距離は、スマートフォン2のカメラ4でバーコードを撮影するときの撮影距離を決める要素となる。カメラ4の撮影距離は、たとえば、70mmに設定される。この撮影距離の最適値は、検証対象とするバーコードの最小バー幅、カメラ4のピクセル数、カメラ4の視野角等によって決定される。
筐体11の上板14には、スマートフォン2が着脱可能に装着される端末装着部20が設けられている。端末装着部20は、ガイド枠21によって区画されている。ガイド枠21は、上板14の上にスマートフォン2を位置決めして保持するためのガイドとなる。ガイド枠21は、上板14よりも上方に突出する状態で形成されている。また、ガイド枠21は、端末装着部20にスマートフォン2を装着したときにスマートフォン2を取り囲むように、スマートフォン2の外形に倣って略長方形に形成されている。ガイド枠21の一部は、上述した側板16,17,19の外面と同一平面を形成しつつ、上板14よりも上方に突出している。
ガイド枠21は、4つの枠板21a,21b,21c,21dに区分されている。このうち、2つの枠板21a,21bは、X方向で互いに対向し、残り2つの枠板21c,21dは、Y方向で互いに対向している。また、枠板21a,21bは、Y方向と平行に配置され、枠板21c,21dは、X方向と平行に配置されている。各々の枠板21a,21b,21c,21dのつなぎ部分は、端末装着部20の隅部を形成している。端末装着部20の隅部は、スマートフォン2の外形にあわせて適度な丸みがつけられている。端末装着部20の隅部の曲率半径は、スマートフォン2の角部と干渉しないように、スマートフォン2の角部の曲率半径よりも小さくなっている。
ガイド枠21の枠内(端末装着部20)には窓部22が設けられている。窓部22は、上板14の厚み方向に光を透過するように、上板14を貫通する状態で長孔状に形成されている。上板14の開孔部分は窓部22のみとなっている。窓部22は、スマートフォン2のカメラ4と照明光源5の位置に適合するように、枠板21b,21dが形成する端末装着部20の隅部に形成されている。端末装着部20にスマートフォン2を装着した状態では、カメラ4と照明光源5が、窓部22の孔内に配置されるとともに、窓部22がスマートフォン2の背面によって塞がれる。
ガイド枠21には、複数(図例では3つ)の切り欠き部23,24,25と、複数(図例では2つ)の爪部26,27とが形成されている。切り欠き部23は、スマートフォン2の操作ボタン8aとの干渉を避けるために、枠板21aの一部を切り欠いて形成されている。また、切り欠き部24は、スマートフォン2の操作ボタン8b,8cとの干渉を避けるために、枠板21cの一部を切り欠いて形成されている。切り欠き部25は、スマートフォン2のインターフェースコネクタ9に接続される外部インターフェース(不図示)との干渉を避けるために、枠板21bの一部を切り欠いて形成されている。端末装着部20にスマートフォン2を装着した状態では、切り欠き部25を通してインターフェースコネクタ9が露出する。このため、端末装着部20にスマートフォン2を装着したままで、インターフェースコネクタ9に対し外部インターフェースを抜き差しすることが可能である。また、インターフェースコネクタ9に外部インターフェースを接続したままで、端末装着部20に対しスマートフォン2を着脱することが可能である。切り欠き部23〜25の位置や寸法、個数等は、使用するスマートフォン2に応じて適宜変更が可能である。
爪部26,27は、端末装着部20にスマートフォン2を装着したときに、スマートフォン2の上側(正面側)のエッジ部分に引っ掛かることにより、スマートフォン2の脱落を防止するものである。爪部27,27は、スマートフォン2の着脱の妨げとならないように、それぞれガイド枠21の一部に、僅かな突き出し量で形成されている。
爪部26は、端末装着部20の内側に突出する状態で枠板21aの上端部に形成されている。爪部26は、筐体11のY方向のほぼ中間部に形成されている。爪部27は、端末装着部20の内側に突出する状態で枠板21bの上端部に形成されている。爪部27は、筐体11のY方向のほぼ中間部で、かつ、切り欠き部25の両側に位置して形成されている。爪部26,27の位置や寸法、個数等は、使用するスマートフォン2に応じて適宜変更が可能である。
ちなみに、ここではスマートフォン2の外周部に設けられた操作ボタン8a,8b,8cとの干渉を避けるために、ガイド枠21に切り欠き部23,24を形成しているが、これに限らず、ガイド枠21の一部を外側に膨出させることによって同様の目的を達成してもよい。
また、端末装着部20にスマートフォン2を位置決めして保持するためには、必ずしもスマートフォン2の外周をガイド枠21で取り囲む必要はなく、たとえば図示はしないが、スマートフォン2の4つの角部だけをそれぞれL字形のガイド片で位置決めする構成であってもよいし、スマートフォン2の4つの辺の一部を保持する構成であってもよい。
筐体11の下板15は、たとえば、上板14や各側板16〜19等と一体成形で形成されるか、あるいは接着、ネジ止め等の固定手段により各側板16〜19の下端に固定されている。下板15には、コードを読み取るための視野窓28が設けられている。視野窓28は、上板14の窓部22の一部(カメラ4が配置される部分)と対向する位置に、下板15の一部を開孔させた状態で形成されている。視野窓28の形状および寸法は、コードの読み取り範囲に合わせて適宜設定される。本実施の形態においては、たとえば図7に示すように、一次元のバーコード30を検証対象にしている。このため、視野窓28は、バーコード30の形状にあわせて長方形に形成されている。実際にバーコード30を撮影するときは、下板15の視野窓28内(好ましくは、視野窓28のほぼ中央部)にバーコード30が配置されるように、アダプタ3の位置が調整される。
下板15の上面には、図8に示すように、較正パターン31が設けられている。較正パターン31は、たとえば、シルク印刷などによって下板15の上面に形成される。較正パターン31は、端末装着部20に装着されたスマートフォン2のカメラ4の撮影範囲内に収まるように、視野窓28の一方(内側)の長辺部に隣接する位置に配置されている。このため、視野窓28にバーコード30を配置すると、図9に示すように、バーコード30と隣り合う位置に較正パターン31が配置される。較正パターン31は、スケール補正やコントラスト補正を目的に付加されたものである。
較正パターン31は、一次元のバーコード30と同様に白黒の縞模倣の線からなるパターンであって、各々の線を横一列に規則的に並べた構成になっている。較正パターン31は、太さ(以下、「バー幅」ともいう。)が異なる黒線31a,31bと、太さが一定の白線31cと、を含んでいる。較正パターン31は、1本の太い黒線31aと、複数本(図例では4本)の細い黒線31bと、複数本(図例では5本)の白線31cと、を一つの組とした繰り返しのパターンになっている。各線31a,31b,31cの太さのデータは、既知の情報としてスマートフォン2のメモリに記憶され、必要に応じてコード検証用プログラムで参照可能になっている。ここでは一例として、黒線31aの太さが3mm、黒線31bの太さが1mm、白線31cの太さが1mmとするデータがスマートフォン2のメモリに記憶されているものとする。また、スマートフォン2のカメラ4は多数のピクセルをもつ撮像素子を用いて構成されることから、カメラ4で撮影された各線31a,31b,31cの太さは、各々の線の太さの範囲に含まれるピクセルの数に基づいて計測するものとする。
4つの側板16〜19は、上板14および下板15の外形にあわせて筒型に形成されている。4つの側板16〜19のうち、側板16と側板19は、それぞれ平らに形成されている。これに対して、側板17には膨出部17aが形成され、側板18にも膨出部18aが形成されている。膨出部17a,18aは、視野窓28の位置を視覚的に示す指標の一例として設けられたものである。膨出部17aは、視野窓28の位置にあわせて側板17の一部を段付きに外側に膨出させて形成され、膨出部18aは、視野窓28の位置にあわせて側板18の一部を段付きに外側に膨出させて形成されている。膨出部17aの下端は、視野窓28の短辺部を形成し、膨出部18aの下端は、視野窓28の長辺部を形成している。膨出部17a,18aは、互いに連続するかたちで、側板17と側板18との角部にL字形に形成されている。
(光路変更手段)
光路変更手段は、端末装着部20に装着されたスマートフォン2の照明光源5から出射される照明光の光路を変更することにより、検証対象のバーコード30に対して照明光を斜めに照射するものである。以下、光路変更手段の具体的な構成について詳しく説明する。
光路変更手段は、図10および図11に示すように、筐体11に取り付けられた反射部材32と、筐体11の側板16と、を用いて構成されている。
反射部材32は、板状に形成された部材であって、たとえば、樹脂によって構成されている。反射部材32は、取り付け部33と、連結部34と、光学部35とを一体に備えている。取り付け部33は、反射部材32を筐体11に取り付けるための部分である。取り付け部33は、筐体11の上板14の下面に接着、ネジ止め等によって固定されている。連結部34は、取り付け部33と光学部35とを連結する部分である。連結部34は、Z方向に対して光学部35を傾いた状態に保持するために、三角形の板状に形成されている。
光学部35は、光路変更のための光学的な機能を果たす部分であって、上述したとおりZ方向に対して傾いている。Z方向に対する光学部35の傾き角度は、たとえば、30度以上、50度以下の範囲に設定される。光学部35の傾き角度は、カメラ4の撮影距離、あるいは、側板16や視野窓28との位置関係などに応じて、適宜変更することが可能である。光学部35は、四角形の平らな板状に形成され、一方の面が第1反射面36になっている。第1反射面36は、筐体11の内部に斜め上方を向いて配置されている。光学部35の上端部は、端末装着部20の窓部22をX方向に横切るように配置されている。また、光学部35の上端部は、端末装着部20の窓部22にスマートフォン2のカメラ4と照明光源5を配置したときに、カメラ4と照明光源5の間に位置するように配置されている。カメラ4の光軸J1と照明光源5の光軸J2とは、互いにほぼ平行になっている。光学部35は、スマートフォン2のカメラ4の撮影範囲から外れるように、光学部35の下方にいくほどカメラ4の光軸J1から遠ざかる向きで斜めに配置されている。第1反射面36は、照明光源5の光軸J2に対して斜めに交差するように配置されている。照明光源5の光軸J2は、Z方向とほぼ平行に配置されている。
第1反射面36は、反射部材32の光学部35の表面に、たとえば、塗装、フィルムの貼り付け、成膜などの処理を施すことにより形成される。第1反射面36は、たとえば、下地となる板面に予めシボ加工によって細かな凹凸を形成しておくことにより、鏡面ではなく、梨地面(細かな凹凸を有する面)とするのがよい。その理由は、次のとおりである。スマートフォン2の照明光源5の多くはLEDを用いて構成されている。LEDの光は指向性が強いため、対象物に近距離で照射すると照度ムラが生じやすい。この点、第1反射面36に細かな凹凸が形成されていれば、照明光源5から出射された照明光を第1反射面36で反射するときに、凹凸の存在によって照明光が拡散する。このため、照明光の照度ムラを低減することができる。
一方、筐体11の側板16の内面には、第2反射面37が設けられている。第2反射面37は、たとえば、上述した第1反射面36と同様の方法で形成される。その場合、第1反射面36と第2反射面37の両方を梨地面としてもよいし、いずれか一方のみを梨地面としてもよい。第2反射面37は、第1反射面36で反射された照明光を視野窓28の方向に反射するものである。第2反射面37は、X方向およびZ方向で規定されるX−Z平面と平行な面になっている。このため、反射部材32の第1反射面36で反射された照明光の多くは、第2反射面37に斜めに入射するとともに、その入射角に対応した反射角で反射して、視野窓28の方向に斜めに進む。このため、視野窓28にバーコードを配置した場合は、このバーコードに対して照明光が斜めに照射されることになる。
なお、ここでは第1反射面36および第2反射面37をそれぞれ塗装、フィルムの貼り付け、成膜などで形成するとしたが、本発明はこれに限らず、たとえば、筐体11や反射部材32を白色の樹脂で形成し、その樹脂面をそのまま反射面として利用してもよい。また、照明光を拡散させるための凹凸は、第1反射面36および第2反射面37の両方に形成してもよいし、一方にのみ形成してもよい。
<コード検証機の使用方法>
次に、上記構成からなるコード検証機1の使用方法とこれに基づくコード検証方法について説明する。
まず、コード検証機1側の準備として、上記図1に示すようにスマートフォン2をアダプタ3に装着する。このとき、スマートフォン2の電源をオン状態としておく。また、スマートフォン2に組み込まれたコード検証用プログラムを起動することにより、スマートフォン2のディスプレイ6にコード検証用の操作画面を表示しておく。これにより、スマートフォン2における以降の処理動作は、コード検証用プログラムの内容にしたがって行われる。また、上記の操作画面には、コード検証処理のスタートを指示するための操作ボタン(以下、「スタートボタン」という。)が表示される。
スマートフォン2をアダプタ3に装着する際は、筐体11の上板14とスマートフォン2の背面とがZ方向で向かい合うように、スマートフォン2の背面側を下向きにする。そして、その状態でスマートフォン2をガイド枠21に嵌め込むようにする。このとき、ガイド枠21の枠板21a,21bに設けられている爪部26,27(図5参照)のうち、たとえば一方の爪部27の下にスマートフォン2の外周部を潜り込ませると、他方の爪部26にスマートフォン2が引っ掛かる。その状態からスマートフォン2の背面が上板14に密着するまでスマートフォン2を押し込むと、その途中で爪部26が外側に逃げるかたちで枠板21aが弾性変形する。これにより、スマートフォン2は、上記図1に示すように、ディスプレイ6の画面を上向きにした状態で、ガイド枠21の枠内に嵌め込まれる。また、各々の爪部26,27は、スマートフォン2の外周部を押さえるように配置される。このため、アダプタ3の端末装着部20にスマートフォン2がガタツキなく保持される。また、仮にアダプタ3を上下逆さにしても、端末装着部20からスマートフォン2が脱落することがない。
このようにスマートフォン2をアダプタ3に装着した状態では、スマートフォン2の背面側に設けられたカメラ4と照明光源5が、端末装着部20の窓部22に配置される。また、スマートフォン2のカメラ4は筐体11の視野窓28に対向する状態に配置される。
次に、図12に示すように、検証対象となるバーコード30に対して、コード検証機1のアダプタ3の位置を合わせる。検証対象となるバーコード30は、図示しないバーコードラベルに印刷される。このため、コード検証機1のアダプタ3は、バーコード30が印刷されたバーコードラベルの上に載せられる。その際、筐体11の底面(下板15の下面)をバーコードラベルの印刷面(上面)に押し当てる。また、筐体11の下板15に設けられた視野窓28の枠内にバーコード30が収まるように、アダプタ3の位置を合わせる。この位置合わせを行うにあたっては、筐体11の側板17,18に形成された膨出部17a,18aを位置合わせの指標として用いることができる。すなわち、仮に、筐体11に膨出部17a,18aが形成されていないとすると、アダプタ3を上下逆さにしないかぎり、バーコード30を配置すべき視野窓28が筐体11のどこに、どの程度の大きさで形成されているのか把握することができない。このため、バーコードラベルの上にアダプタ3を載せるときに、バーコード30の位置に対して、アダプタ3のどの部分を基準に位置合わせすべきか迷うことになる。これに対して、筐体11に膨出部17a,18aが形成されている場合は、膨出部17a,18aの位置を基準に視野窓28の位置や大きさを把握することができる。このため、アダプタ3とバーコード30の相対的な位置合わせを容易に行うことができる。
また、筐体11の外面には、視野窓28の位置を視覚的に示す指標の一つとして、位置合わせ用のマークを設けてもよい。具体的には、たとえば、図13に示すように、側板17の膨出部17aの外面に位置合わせ用のマークMを設けるようにしてもよい。このマークMは、X方向における膨出部17aの中間位置を示している。このようなマークMを設けることにより、バーコード30の長手方向の中心位置に対して、膨出部17aのどの部分を位置合わせすればよいかを、マークMの位置を基準に目視で確認することができる。このため、アダプタ3とバーコード30の相対的な位置合わせをより簡単かつ正確に行うことができる。
次に、スマートフォン2のディスプレイ6の操作画面に表示されているスタートボタンを押す。そうすると、スマートフォン2は、バーコード30の撮影と検証を順に行う。バーコード30の撮影では、照明光源5が点灯し、この状態のもとでカメラ4がバーコード30を撮影する。バーコード30を撮影する場合は、スマートフォン2のオートフォーカス機能とオート露出機能によってフォーカスと露出が自動的に調整される。このとき、スマートフォン2の照明光源5から出射された照明光は、まず、照明光源5の光軸J2に沿って真っ直ぐに進んだのち、反射部材32の第1反射面36に入射する。第1反射面36は照明光源5の光軸J2に対して斜めに配置されている。このため、第1反射面36に入射した照明光は、カメラ4の光軸J1から遠ざかるように照明光を斜め下方に反射する。次に、第1反射面36で反射した照明光は、側板16の第2反射面37に入射する。側板16の第2反射面37はZ軸に沿う面になっている。このため、第2反射面37に入射した照明光は、下板15の視野窓28の部分に向かって斜め下方に反射する。これにより、視野窓28の部分に配置されたバーコード30とこれに隣接する較正パターン31の両方に照明光が斜めに照射される。
一方、カメラ4の撮影範囲にはバーコード30と較正パターン31の両方が配置されている。また、カメラ4の光軸J1はZ方向とほぼ平行に配置されており、視野窓28に配置されたバーコード30の印刷面は、Z方向とほぼ直交する状態に配置されている。このため、スマートフォン2のカメラ4は、視野窓28内のバーコード30と一定の距離を隔てて対向した状態になる。また、スマートフォン2を載せた上板14とバーコードラベルを押さえる下板15とは、互いに平行に配置されている。このため、スマートフォン2のカメラ4は、視野窓28内のバーコード30と正対した状態になる。このとき、カメラ4からバーコード30までの距離(撮影距離)は、上板14と下板15の離間距離によって一義的に決まる。
このような撮影環境のもと、カメラ4のシャッターは、スマートフォン2のオートフォーカス機能とオート露出機能によりフォーカス調整と露出調整が行われると自動的に切られる。これにより、バーコード30の画像と較正パターン31の画像がカメラ4によって同時に撮影(読み取り)される。このとき、スマートフォン2のカメラ4とバーコード30とがZ方向で対向(正対)しているため、歪みのない画像(静止画)が得られる。また、照明光源5の照明光がバーコード30や較正パターン31に対して斜めに照射されるため、カメラ4で撮影されたバーコード30や較正パターン31の画像に照明光源5が写り込みにくくなる。
ちなみに、スマートフォン2は、カメラ4による動画撮影機能を有しているため、この動作撮影機能をアダプタ3の位置合わせに利用してもよい。具体的には、カメラ4のシャッターが切られる前に、カメラ4で撮影している画像(動画)をディスプレイ6に表示する。これにより、使用者は、ディスプレイ6に表示された画像を見て、視野窓28内におけるバーコード30の位置や向きなどを確認することができる。そして、バーコード30の位置がずれていたり傾いていたりした場合は、それを補正するようにアダプタ3の位置を動かすことができる。その際、スマートフォン2の内部では、カメラ4で撮影している画像が動いている(使用者がアダプタ3を動かしている)あいだ、および/または、バーコード30の位置が予め決められた所定領域を外れるほど大きくずれていたり傾いていたりした場合は、カメラ4のシャッターを切らないように制御する。そして、カメラ4で撮影している画像の動きがとまり、その状態で視野窓28の所定領域内にバーコード30が収まっている場合のみシャッター4を切るように制御する。
こうして撮影されたバーコード30の画像データや較正パターン31の画像データには、必要に応じて、所定の画像処理(たとえば、コード検証の対象となるバーコード30の画像範囲を特定する処理など)が施される。そして、バーコード30の撮影画像に基づく印刷品質の検証処理が、コード検証用プログラムに設定された検証項目ごとに行われる。バーコード30の検証結果は、ディスプレイ6の画面に表示される。このとき、バーコード30の印刷品質が規格に適合するものであるか否かを、ディスプレイ6への画面表示だけでなく、スマートフォン2のスピーカーから発する音の違いで通知してもよい。また、スマートフォン2のインターフェースコネクタ9に外部インターフェースを介してコンピュータ装置(パーソナルコンピュータ等)を接続している場合は、バーコード30の検証結果をコンピュータ装置に転送することにより、コンピュータ装置のディスプレイにコード検証結果を表示させることも可能である。また、多くのスマートフォン2にはメール送受信機能が標準で装備されているため、このメール送受信機能を利用して、コード検証結果をPDFファイル等で外部装置にメール送信することも可能である。
ここで、上述のようにバーコード30と較正パターン31をカメラ4で同時に撮影(読み取り)することの技術的な意義について説明する。
同時撮影の技術的な意義は、主に2つある。一つは、バーコードの印刷品質を検証するときに適用するスケールの基準値を補正することである。もう一つは、バーコードの印刷品質を検証するときに適用するコントラストの基準値を補正することである。以下、詳しく説明する。
(スケールの基準値について)
まず、本実施の形態に係るコード検証機1では、アダプタ3に装着されたスマートフォン2のカメラ4でバーコード30を撮影する場合に、バーコード30の各線の太さ(バー幅)をカメラ4のピクセル数で認識する。その場合、バーコード30の像の倍率は、たとえばカメラ4の焦点距離の誤差や、アダプタ3の寸法誤差(公差)など、いくつかの要素の累積によって変化する。そうすると、バーコード30の各線の太さをピクセル数で認識するときに、同じ太さの線であっても、その時々の像の倍率により、1本の線に含まれるピクセル数が変わってしまうため、各線の太さを正確に求めることができなくなる。
これに対して、本実施の形態のようにバーコード30と較正パターン31を同時に撮影した場合は、既知の情報としてスマートフォン2のメモリに予め記憶してある各線31a,31b,31cの太さのデータを用いて、較正パターン31の撮影画像に含まれる各線31a,31b,31cの太さを認識する。具体的には、較正パターン31の撮影画像に含まれる黒線31aの太さの範囲に含まれるピクセル数を3mm、黒線31bの太さの範囲に含まれるピクセル数を1mm、白線31cの太さの範囲に含まれるピクセル数を1mmと認識する。これにより、上述した誤差の累積によって撮影時の像の倍率が変わっても、その時々の像の倍率に応じて、バーコードの検証に適用されるスケールの基準値が補正される。たとえば、ある倍率で撮影したときに、太さ1mmの黒線31bに含まれるピクセル数が28個であれば、これをスケールの基準値としてバーコード30の線の太さを求める。また、それと異なる倍率で撮影したときに、太さ1mmの黒線31bに含まれるピクセル数が29個であれば、これをスケールの基準値としてバーコード30の線の太さを求める。これにより、ある倍率でバーコード30と較正パターン31を同時に撮影したときに、基準となる太さ1mmの黒線31bに含まれるピクセル数がJ個で、バーコード30のある黒線に含まれるピクセル数がK個であるとすると、その黒線の太さWは「W(mm)=1(mm)×K÷J」の式で正確に求めることができる。このため、較正パターン31の撮影画像を用いて補正されたスケールの基準値を適用して、バーコード画像の各線の太さを定量的に評価することができる。
(コントラストの基準値について)
一般に、スマートフォン2は、オート露出機能を標準で装備しているため、バーコードを撮影するときに露出調整を自動で行う。ただし、露出調整を自動で行う場合は、バーコードの白黒の面積比率が異なると、それに応じて露出調整の結果が変わる。たとえば、黒の面積比率が相対的に高いバーコードを読み取る場合は、露光量が相対的に多くなるように露出調整が行われ、白の面積比率が相対的に高いバーコードを読み取る場合は、露光量が相対的に少なくなるように露出調整が行われる。このため、バーコードに照射される照明光の照度が一定であるとしても、実際に読み取るバーコードの黒線部分と白線部分のコントラストが、露出調整の結果次第で変わってしまう。したがって、バーコード画像のコントラストを定量的に評価することができなくなる。
これに対して、本実施の形態のようにバーコード30と較正パターン31を同時に撮影した場合は、較正パターン31の撮影画像における黒線部分と白線部分のコントラストを基準にして、バーコード30の撮影画像における黒線部分と白線部分のコントラストを定量的に評価することができる。具体的には、たとえば、較正パターン31の撮影画像における黒線部分と白線部分のコントラストを「D1」とし、バーコード30の撮影画像における黒線部分と白線部分のコントラストを「D2」とすると、「D2/D1」の値を用いて、バーコード画像のコントラストを評価する方式を採用すればよい。この評価方式では、バーコード30の白黒の面積比率によって露出調整の結果が変わると、それに応じて、基準となるコントラスト「D1」の値が変わる。つまり、バーコードの検証に適用するコントラストの基準値が補正される。このため、較正パターン31の撮影画像を用いて補正されたコントラストの基準値を適用して、バーコード画像のコントラストを定量的に評価することができる。
なお、較正パターン31を用いたコントラストの基準値補正は、バーコードの白黒の面積比率の違いだけでなく、バーコード画像のコントラストに影響を与える他の要因、たとえば、照明光源5の特性のばらつきなどに対しても有効である。
<実施の形態の効果>
本発明の実施の形態によれば、以下に示す一つまたは複数の効果が得られる。
(1)本実施の形態においては、スマートフォン2とアダプタ3を用いてコード検証機1が構成されているため、専用機に比べてコード検証機のコストが安くなる。また、検証対象となるバーコード30とスマートフォン2との相対的な位置関係がアダプタ3によって一義的に決まるため、スマートフォン2のカメラ4でバーコード30を撮影するときに、撮影画像の再現性が高くなる。また、アダプタ3の筐体11が遮光性を有しているため、周囲の環境光の影響を受けずにバーコード30を撮影することができる。さらに、スマートフォン2の照明光源5から出射された照明光をバーコード30に斜めに照射するため、バーコード30を撮影するときに、従来のような有害な正反射が生じない。その結果、従来の専用機よりも安価であるとともに、一般的なバーコードリーダーよりも高い検証精度が得られるコード検証機を提供することが可能となる。
(2)本実施の形態においては、スマートフォン2の照明光源5から出射された照明光を第1反射面36でカメラ4の光軸J1から遠ざかる方向に反射してから、第2反射面37で照明光を反射することにより、バーコード30に対して斜めに照明光を照射する。このため、スマートフォン2のカメラ4でバーコード30を撮影する場合に、照明光源5の写り込みを極力抑えた撮像画像を取得することができる。
(3)本実施の形態においては、筐体11の下板15に較正パターン31が設けられ、この較正パターン31をスマートフォン2のカメラ4がバーコード30と同時に撮影する構成になっている。このため、バーコード30と同一の撮影環境で撮影された較正パターン31の画像を用いて、スケール補正やコントラスト補正を行うことができる。これにより、バーコード30の寸法(太さ)やコントラストを定量的に評価することが可能となる。
(4)本実施の形態においては、バーコード30に対するアダプタ3の位置合わせの指標として、筐体11の側板17,18の一部に膨出部17a,18aが設けられている。このため、膨出部17a,18aの位置を基準に視野窓28の位置や大きさを把握することができる。したがって、アダプタ3とバーコード30の相対的な位置合わせを容易に行うことが可能となる。
(5)本実施の形態においては、端末装着部20を区画するガイド枠21の一部に爪部26,27が設けられている。このため、アダプタ3からスマートフォン2が脱落して損傷することを未然に防ぐことができる。
(6)本実施の形態においては、筐体11に取り付けた反射部材32を利用して第1反射面36を設ける一方、筐体11の側板16の内面を利用して第2反射面37を設けている。このため、少ない部品点数で照明光の光路を変更することができる。
(7)本実施の形態においては、第1反射面36および第2反射面37のうち少なくとも一方が梨地面になっている。このため、指向性の強いLED光源などをスマートフォン2の照明光源5に用いた場合でも、梨地面によって照明光を拡散反射させ、これによって照度が均一化された照明光をバーコード30に照射することができる。
<変形例等>
本発明の技術的範囲は上述した実施の形態に限定されるものではなく、発明の構成要件やその組み合わせによって得られる特定の効果を導き出せる範囲において、種々の変更や改良を加えた形態も含む。
たとえば、上記実施の形態においては、窓部22および視野窓28をそれぞれ開孔によって形成したが、本発明はこれに限らず、窓部22および視野窓28の少なくとも一方を透明な板で塞いだ構成にしてもよい。この構成を採用した場合は、アダプタ3(筐体11)内へのダストの侵入を防ぐことができる。
また、上記実施の形態においては、筐体11を樹脂で構成したが、金属で構成することも可能である。
また、上記実施の形態においては、携帯情報端末の一例としてスマートフォン2を挙げたが、本発明はこれに限らず、スマートフォン以外の携帯情報端末を利用してもよい。たとえば、携帯情報端末は、携帯電話機能などを持たずに、コードの撮影に必要なカメラと照明光源のみを備えた構成としてもよい。また、携帯情報端末で撮影したコードの画像データを、携帯情報端末とは別個のコンピュータ装置に取り込んでコードの検証を行うようにしてもよい。
また、コード検証機1の可搬性を向上させるために、アダプタ3の筐体11を折り畳み可能な構成としてもよい。具体的な折り畳み構造の一例を図14〜図17に示す。図14はアダプタ3の筐体11を展開した状態(折り畳む前の状態)を示している。図15および図16は筐体11を折り畳む(または展開する)途中の状態を示している。図17は筐体11を完全に折り畳んだ状態を示している。なお、ここで例示するアダプタ3の折り畳み構造では、筐体11に膨出部17a,18aが設けられていないものとする。また、反射部材32については、ネジ止め等により上板14の下面に着脱可能な構成とし、筐体11を折り畳む際に反射部材32を取り外すことで、筐体11と反射部材32との位置的な干渉を回避し得るものとする。
図示した折り畳み構造では、筐体11の側板16,17にそれぞれヒンジ部41,42が設けられ、このヒンジ部41,42を境に側板16,17の下側が回動自在に支持されている。また、筐体11の側板18は、それぞれ3つのヒンジ部43,44,45で回動自在に支持されている。ヒンジ部43は、上板14と側板18との境界部に設けられている。このヒンジ部43は、上板14に対して側板18の上端部を回動自在に連結している。ヒンジ部44は、側板18の上下方向の中間部に設けられている。このヒンジ部44は、側板18の上半分と下半分を互いに回動自在に連結している。ヒンジ部45は、下板15と側板18との境界部に設けられている。このヒンジ部45は、下板15に対して側板18の下端部を回動自在に連結している。これと同様に、上記筐体11の側板19も3つのヒンジ部で回動自在に支持されている。
上記折り畳み構造において、コード検証機1を使用する場合は、図14に示すようにアダプタ3の筐体11を展開した状態にする。この状態では、4つの側板16,17,18,19がそれぞれ折り畳まれることなく平板状に垂直姿勢で配置される。また、側板18,19の端面と下板15の端面にはそれぞれ側板16,17の内面が当接または近接し、これによって筐体11内の空間が外部から遮蔽される。また、図示はしないが、たとえば側板18,19の端面に設けられた小さな凸部を、これに対応して側板16,17の内面に設けられた凹部に嵌合させることにより、筐体11が展開状態が保持される。この場合、凸部と凹部は互いに嵌合離脱可能な構成とする。
一方、コード検証機1を搬送、保管等する場合は、アダプタ3の筐体11を上記の展開状態から折り畳む。その場合は、まず図15に示すように、ヒンジ部41,42を境に側板16,17の下側をそれぞれ外側に回動させた後、ヒンジ部43,44,45を境に側板18をV字形に折り畳み、同様に側板19もV字形に折り畳むことにより、図16に示す状態にする。この状態では、側板18の上半分と下半分が対面した状態になり、側板19の上半分と下半分も対面した状態になる。次に、ヒンジ部41,42を境に側板16,17の下側をそれぞれ内側に回動させることにより、図17に示す状態にする。この状態では、側板16の下側と側板17の下側が部分的に対面した状態になる。これにより、アダプタ3の筐体11をコンパクトに折り畳むことができる。この折り畳み状態から筐体11を展開状態に戻す場合は、上記と逆の手順を踏めばよい。
また、上記実施の形態においては、2つの反射面36,37を用いて光路変更手段を構成したが、これに限らず、たとえばプリズムなどを用いて光路変更手段を構成してもよい。
また、上記実施の形態においては、視野窓28の位置を視覚的に示す指標を筐体11の外面に設けるために、筐体11(側板17,18)の一部を膨出させたが、これに限らず、筐体11の一部を凹ませてもよい。また、筐体11の外面であって、スマートフォン2を装着した状態で目視確認できる箇所であれば、各板(ただし、下板15を除く)のいずれの位置、たとえば、筐体11の上板14の上面に指標を設けてもよい。また、位置合わせ用のマークMについても、膨出部17aと膨出部18aの両方またはいずれか一方に設けてもよいし、上板14の上面に設けてもよい。また、膨出部17aにマークMを設ける場合の態様として、膨出部17aの長手方向の中心位置からX方向の一方と他方にそれぞれに等距離を隔てた位置にマークを設けてもよい。
また、較正パターン31を用いたスケール補正やコントラスト補正は、スマートフォン2のカメラ4でバーコード30を撮影するたびに行うことが望ましいものの、本発明はこれに限らない。たとえば、コード検証用プログラムに予め撮影回数をn(nは2以上の整数)の値で設定しておき、カメラ4でバーコードをn回撮影するたびにスケール補正やコントラスト補正を行うようにしてもよい。さらに、スケール補正とコントラスト補正に関しては、必ずしも両方行うのではなく、いずれか一方のみ行ってもよい。
1…コード検証機
2…スマートフォン
3…アダプタ
4…カメラ
5…照明光源
11…筐体
14…上板
15…下板
16〜19…側板
17a,18a…膨出部
20…端末装着部
21…ガイド枠
22…窓部
26,27…爪部
28…視野窓
30…バーコード
31…較正パターン
32…反射部材
36…第1反射面
37…第2反射面

Claims (11)

  1. コードの印刷品質を検証するために用いられるコード検証機であって、
    検証対象となるコードを撮影するためのカメラと照明光源とを少なくとも備える携帯情報端末と、
    前記携帯情報端末を装着可能なアダプタと、を備え、
    前記アダプタは、前記検証対象となるコードに対して前記カメラが所定の距離を隔てて対向するように前記携帯情報端末を位置決めして保持する端末装着部を有する遮光性の筐体と、前記端末装着部に装着された前記携帯情報端末の照明光源から出射される照明光の光路を変更することにより、前記コードに対して前記照明光を斜めに照射する光路変更手段と、を備える
    ことを特徴とするコード検証機。
  2. 前記光路変更手段は、前記携帯情報端末の照明光源の光軸に対して斜めに交差するように配置され、前記照明光源から出射された照明光を前記カメラの光軸から遠ざかる方向に反射する第1反射面と、前記第1反射面で反射された照明光を前記コードに向けて反射する第2反射面と、を備える
    ことを特徴とする請求項1に記載のコード検証機。
  3. 前記筐体の一部には、前記端末装着部に装着された前記携帯情報端末のカメラの撮影範囲に収まるように、スケール補正および/またはコントラスト補正のための較正パターンが設けられている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のコード検証機。
  4. 前記筐体は、前記携帯情報端末が載せられる上板と、前記検証対象となるコードを読み取るための視野窓が設けられた下板と、前記上板および前記下板を連結する側板と、によって形成され、
    前記筐体の上板および側板の少なくとも一方の外面には、前記視野窓の位置を視覚的に示す指標が設けられている
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のコード検証機。
  5. 前記筐体には、前記端末装着部を区画するガイド枠が形成され、
    前記ガイド枠の一部には、前記端末装着部に装着された前記携帯情報端末の脱落を防止する爪部が形成されている
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のコード検証機。
  6. 前記アダプタの筐体を折り畳み可能な構成としてなる
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のコード検証機。
  7. 前記第1反射面は、前記筐体に取り付けられた反射部材の一面に設けられ、
    前記第2反射面は、前記筐体の側板の内面に設けられている
    ことを特徴とする請求項2に記載のコード検証機。
  8. 前記第1反射面および前記第2反射面のうち少なくとも一方が梨地面になっている
    ことを特徴とする請求項2に記載のコート検証機。
  9. 前記指標は、前記視野窓の位置にあわせて前記側板の一部を外側に膨出した膨出部を含む
    ことを特徴とする請求項4に記載のコード検証機。
  10. 前記指標は、前記筐体の外面に設けられた位置合わせ用のマークを含む
    ことを特徴とする請求項4に記載のコード検証機。
  11. 検証対象となるコードを撮影するためのカメラと照明光源とを少なくとも備える携帯情報端末を装着して、コードの印刷品質を検証するために用いられるコード検証用アダプタであって、
    前記検証対象となるコードに対して前記カメラが所定の距離を隔てて対向するように前記携帯情報端末を位置決めして保持する端末装着部を有する遮光性の筐体と、
    前記端末装着部に装着された前記携帯情報端末の照明光源から出射される照明光の光路を変更することにより、前記コードに対して前記照明光を斜めに照射する光路変更手段と、
    を備えることを特徴とするコード検証用アダプタ。
JP2014215451A 2014-10-22 2014-10-22 コード検証機およびコード検証用アダプタ Pending JP2016081468A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014215451A JP2016081468A (ja) 2014-10-22 2014-10-22 コード検証機およびコード検証用アダプタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014215451A JP2016081468A (ja) 2014-10-22 2014-10-22 コード検証機およびコード検証用アダプタ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016081468A true JP2016081468A (ja) 2016-05-16

Family

ID=55956344

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014215451A Pending JP2016081468A (ja) 2014-10-22 2014-10-22 コード検証機およびコード検証用アダプタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016081468A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019028323A (ja) * 2017-07-31 2019-02-21 信也 山田 スマートフォン載置台

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019028323A (ja) * 2017-07-31 2019-02-21 信也 山田 スマートフォン載置台

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN106292144B (zh) 光学图案投影仪
US20140104416A1 (en) Dimensioning system
CN103270539A (zh) 用于认证用光致变色系统标记的文件的方法和装置
US8988745B2 (en) Image processing apparatus for processing photographed images
US8922817B2 (en) Mobile Printing device
TWI401947B (zh) 可攜式影像擷取及攝影裝置
JP5997606B2 (ja) 表示装置
CN105678736B (zh) 具有孔径改变深度估计的图像处理系统及其操作方法
US10055627B2 (en) Mobile imaging barcode scanner
TWI510052B (zh) 掃描裝置
WO2012042887A1 (ja) 帳票読取装置
JP5015086B2 (ja) 画像読取装置、および画像読取用アタッチメント
US9092669B2 (en) Image processing apparatus for processing photographed images
TWM486219U (zh) 掃描裝置
JP2016081468A (ja) コード検証機およびコード検証用アダプタ
US10158834B2 (en) Corrected projection perspective distortion
US11907803B2 (en) Installation support device and installation support method for stationary code reader
JP5299431B2 (ja) 画像読み取り装置用トレイ
US20150146267A1 (en) Systems and methods for enhanced object detection
US20150319336A1 (en) Peripheral with image processing function
KR20210047071A (ko) 카메라 모듈 검사 차트 및 이를 포함하는 시스템
CN102045484A (zh) 扫描装置、扫描辅助装置和扫描系统
JP6025031B2 (ja) 画像処理装置及びプログラム
CN109155809A (zh) 使用参考图像校正捕获的图像
KR20160095404A (ko) 휴대용 스캐너 및 이를 이용한 자료 스캔 방법