JP2016078584A - 航空機 - Google Patents

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佳宜 岡部
賢哉 石原
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賢哉 石原
菅原 善太
Zenta Sugawara
善太 菅原
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Abstract

【課題】フラップまたはスラットの動作の信頼性が向上された航空機を提供する。【解決手段】航空機は、主翼11と、主翼11から後方かつ下方へと展開されるフラップ12とを備える。フラップ12のアウトボード側において非展開時に主翼11と対向する端面31Sは、航空機の機首側から尾翼側へと向かう方向(機軸方向D1)と、主翼11の上面側から下面側へと向かう向き(厚み方向D4)との少なくとも一方に対して傾斜している。端面31Sと対向する主翼11の内壁161も、端面31Sに倣って機軸方向D1と厚み方向D4との少なくとも一方に対して傾斜するように形成されている。【選択図】図10

Description

本発明は、航空機の主翼から展開されて高揚力を発生させる動翼に関する。
航空機の主翼の後縁には、高揚力発生装置としてのフラップが設けられている。フラップは、離着陸時に後方かつ下方に向けて展開されることにより、必要な揚力を発生させる(例えば、特許文献1)。
国際公開第2013/145774号
フラップは、主翼に設けられるトラックレールに沿って、後方かつ下方へと案内されて展開される。航空機の巡航時には、トラックレールに沿って、展開時とは逆向きにフラップが案内されて主翼の収納部に収納される。
フラップの長さ方向の端部に位置するエンドリブは、展開された状態と収納された状態とにフラップが進退される方向に沿って配置されている。そのエンドリブにより形成されるフラップの端面は、左主翼の先端と右主翼の先端との間の距離である翼長の方向に対して直交している(特許文献1)。
フラップの端面と、フラップの端面に対向する収納部の内壁との間には、隙間を設定している。その隙間を収納部に設けられたラバーシールにより封止している。
ところが、隙間を設定していても、組立公差や飛行時の振動により、フラップが動く過程でフラップの端面と収納部の内壁とが干渉するおそれがある。干渉を避けるために隙間を広げると、その広い隙間を封止するラバーシールの剛性を確保することが難しい。
上記の課題は、主翼の前縁に設けられ、離着陸時に展開されるスラットについても該当する。つまり、スラットの端面と、スラットの端面に対向する主翼の部位との間に隙間を設定していても、組立公差や飛行時の振動により、スラットが動く過程でスラットの端面と主翼の部位とが干渉するおそれがある。
以上で述べた課題に基づいて、本発明は、フラップやスラットの動作の信頼性が向上された航空機を提供することを目的とする。
本発明の航空機は、主翼と、主翼から第1の向きかつ、第1の向きとは異なる第2の向きへと展開される動翼とを備える。
そして、本発明は、動翼の長さ方向の少なくとも一方側において動翼の非展開時に主翼と対向する動翼の端面が、第1の向きあるいは第2の向きに対して傾斜しており、端面と対向する主翼の部位も、端面に倣って第1の向きあるいは第2の向きに対して傾斜していることを特徴とする。
動翼の端面と、それに対向する主翼の部位とが第1の向きあるいは第2の向きに対して傾斜していると、展開時に動翼が動くことに伴って、動翼の端面と主翼の部位との間の隙間が次第に広がっていく。
本発明によれば、動翼と主翼との組立公差や、飛行時の振動変位を考慮して動翼の非展開時における隙間の寸法を余分に大きく設定しなくても、動翼が展開動作をするときに、非展開時と比べて広い隙間が動翼の端面と主翼の部位との間に確保される。その隙間により組立公差や振動変位が吸収されるので、動翼が動く過程で端面と主翼の部位とが干渉するのを防いで動翼の動作の信頼性を向上させることができる。
本発明により、動翼の端面と主翼部位との干渉を避けるための余裕を見込むことなく、動翼の端面と主翼部位との間の隙間を極力小さく設定することができる。その隙間を小さくすることにより、空気抵抗を抑え、空気抵抗による騒音を低減することができる。
本発明の航空機において、動翼の端面は、第1の向きおよび第2の向きの双方に対して傾斜しており、端面と対向する主翼の部位も、端面に倣って第1の向きおよび第2の向きの双方に対して傾斜していることが好ましい。
動翼の端面が第1の向きおよび第2の向きの双方に対して傾斜していると、いずれか一方の向きに対してのみ傾斜している場合と比べ、展開時の動翼の同じ移動距離に対してより広い隙間を動翼の端面と主翼の部位との間に確保することができる。そのため、端面と主翼の部位とが干渉するのをより確実に防ぐことができるとともに、当該隙間をより小さく設定して空気抵抗をより一層抑え、空気抵抗による騒音を低減することができる。
本発明の航空機において、第2の向きに対して傾斜した動翼の端面と、当該動翼における主翼の下面側との取り合い部が面取りされていることが好ましい。
展開時には動翼の端面が翼端を構成する。その翼端において、動翼の上面と下面との間に介在する傾斜した端面と、面取り部とにより、動翼の上面側と下面側との圧力差に基づいて下面側から端面を介して上面側へと向かう気流を、上面に沿う向きに案内することができる。それにより上面と気流との間の境界層に流体エネルギが供給されることで、境界層の剥離を抑制することができるので、上面側の流れと下面側の流れに基づく動翼の上下の圧力差を大きく確保して高揚力を確実に発生させることができる。
本発明の別の航空機は、主翼と、主翼から第1の向きかつ、第1の向きとは異なる第2の向きへと展開される動翼と、を備え、動翼の長さ方向の少なくとも一方側において動翼の非展開時に主翼と対向する動翼の端面と、端面に対向する主翼の部位との一方のみが、第1の向きあるいは第2の向きに対して傾斜していることを特徴とする。
上記のように構成した場合も、展開時に動翼が動くことに伴って、動翼の端面と主翼の部位との間の隙間が、動翼と主翼の部位とのいずれか一方が傾斜した第1の向きあるいは第2の向きに関して、次第に広がっていく。
そのため、動翼と主翼との組立公差や、飛行時の振動変位を考慮して動翼の非展開時における隙間の寸法を余分に大きく設定しなくても、動翼が展開動作をするときに、非展開時と比べて広い隙間が動翼の端面と主翼の部位との間に確保される。その隙間により組立公差や振動変位が吸収されるので、動翼が動く過程で端面と主翼の部位とが干渉するのを防いで動翼の動作の信頼性を向上させることができる。
本発明により、動翼の端面と主翼部位との干渉を避けるための余裕を見込むことなく、動翼の端面と主翼部位との間の隙間を極力小さく設定することができる。その隙間を小さくすることにより、空気抵抗を抑え、空気抵抗による騒音を低減することができる。
本発明は、主翼から第1の向きかつ第2の向きに展開されるフラップに好適に適用することができる。
つまり、本発明の航空機においては、動翼が、フラップであり、第1の向きが、航空機の機首側から尾翼側へと向かう向きであり、第2の向きが、主翼の上面側から下面側へと向かう向きであるように構成することができる。
上記のフラップに関し、フラップの端面は、第1の向きおよび第2の向きの双方に対して傾斜しており、端面と対向する主翼の部位も、端面に倣って第1の向きおよび第2の向きの双方に対して傾斜しており、端面および部位の第2の向きに対する傾斜角度θ2は、端面および部位の第1の向きに対する傾斜角度θ1よりも大きいことが好ましい。
第2の向きに対する傾斜角度θ2が第1の向きに対する傾斜角度θ1よりも大きいと、フラップの軌道において第2の向きへの変位量が第1の向きへの変位量と比べて小さい範囲においても、第2の向きに関して、フラップの端面と主翼の対向部位との間の隙間が十分に広がることとなり、端面と対向部位との間に隙間を大きく確保して干渉を避けることができる。
本発明は、主翼から第1の向きかつ第2の向きに展開されるスラットに好適に適用することができる。
つまり、本発明の航空機においては、動翼が、スラットであり、第1の向きが、航空機の尾翼側から機首側へと向かう向きであり、第2の向きが、主翼の上面側から下面側へと向かう向きであるように構成することができる。
本発明における動翼の傾斜した端面は、動翼の長さ方向の端部に配置されるエンドリブにより形成することができる。
そうすると、エンドリブの形状・向きを従来とは変更するだけで、傾斜した端面を容易に形成することができる。
本発明における動翼の傾斜した端面は、当該端面から突出する部材が設けられることなく、平坦に形成されることが好ましい。
「平坦」は、端面から突出する部材が何も配置されていないことを意味する。端面から突出する部材としては、動翼の端面に設けられた突起や、動翼の端面に形成された凹部に受け入れられる突起などが該当する。
当該端面には気流の流れを妨げる部材が配置されないので、空気抵抗を抑制し、空気抵抗による騒音を低減することができる。特に、エンジンの出力を下げる着陸時には、航空機が発生させる騒音の全体に対して動翼が発生させる騒音の比率が高まるので、かかる騒音低減の効果が大きい。
本発明によれば、主翼に設けられて第1の向きかつ第2の向きへと展開される動翼が主翼の部位に干渉することを防止することができるので、動翼の動作の信頼性を向上させることができる。
第1実施形態に係るフラップが設けられた主翼を示す平面図である。 アウトボードフラップの斜視図である。 アウトボードフラップと主翼の収容部とを示す平面図である。 (a)はインボードフラップの斜視図である。(b)はインボードフラップのアウトボード側のエンドリブを示す図である。 フラップの収納状態を示す図である。 フラップの展開状態を示す図である。 (a)はアウトボードフラップのアウトボード側の端面と収納部とを模式的に示す斜視図である。(b)はそれらの平面図である。(c)はそれらの側面図である。 アウトボードフラップの平面図である。 第1実施形態と比較するために従来例を示す模式図である。(a)(d)はフラップおよび収納部の斜視図、(b)はそれらの平面図、(c)はそれらの側面図である。 第1実施形態における展開時のフラップの変位を示す模式図である。(a)は平面図、(b)は側面図である。(c)は第1実施形態と比較するための構成を示す斜視図である。 (a)は第1実施形態の変形例に係る主翼の平面図である。(b)は(a)の主翼が備えるインボードフラップと主翼の収容部とを示す平面図である。 (a)は第2実施形態に係るスラットの退避状態を示す図であり、(b)はそのスラットの展開状態を示す図である。 第2実施形態に係るスラットの斜視図である。 (a)はスラットを示す平面図である。(b)はスラットのアウトボード側の端面と主翼本体の壁とを模式的に示す斜視図である。(c)はそれらの平面図である。(d)はそれらの側面図である。 展開時のスラットの変位を示す模式図である。(a)は平面図、(b)は側面図である。 本発明の動翼が展開される向きと、動翼の端面の傾斜の向きとに関して説明するための模式図である。 端面が厚み方向に対してのみ傾斜した動翼を示す図である。 本発明の変形例を示す図である。(a)はフラップの斜視図である。(b)はフラップの側面図である。(c)は従来例に係る側面図である。(d)はさらなる改良例を示す側面図である。 本発明の変形例を示す図である。 本発明の別の実施形態を示す図である。 本発明の動翼端面および主翼部位の傾斜角度について説明するための図である。
以下、添付図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
〔第1実施形態〕
図1に示す航空機10の主翼11は、高揚力発生装置としてアウトボードフラップ12およびインボードフラップ13を後縁11Aに備えている。図1は、航空機10の胴体14の左側に設けられる主翼11を示す。胴体14の右側に設けられる主翼も、図1に示す主翼11と左右対称にアウトボードフラップ12およびインボードフラップ13を備えている。
主翼11は、複数のスラット15を前縁11Fに備えている。スラット15については第2実施形態で説明する。
以下では、胴体14に設定された軸線に沿った方向のことを機軸方向D1と定義する。機軸方向D1において航空機10の機首側を「前」、尾翼側を「後」というものとする。
また、左の主翼11の先端11Tと図示しない右の主翼の先端との間の距離のことを翼幅(翼長とも)といい、翼幅の方向のことをスパン方向D2と定義する。機軸方向D1とスパン方向D2とは直交する。胴体14の左右のそれぞれにおいて、スパン方向D2における胴体14側をインボード側、その反対側をアウトボード側というものとする。
さらに、主翼11の上面側を「上」、下面側を「下」というものとする。
なお、各図において、「前」を「FWD」、「後」を「AFT」、「上」を「UPR」、「下」を「LWR」、「インボード側」を「INB」、「アウトボード側」を「OTB」で表すものとする。
〔主翼の構成〕
主翼11は、スパン方向D2に間隔をおいて配置される複数のリブ、主翼11の前後に配置されて複数のリブを連結するスパー、前後のスパーに設けられる前縁11Fおよび後縁11Aと、主翼11の上下に配置されてリブおよびスパーにより支持されるスキン11Sk(上面側のスキンのみを図示)と、上下のスキンの各々の裏側に設けられる複数のストリンガとを備えたボックス構造をなしており、薄い翼形に形成されている。主翼11のボックス構造の図示は省略する。
主翼11は、所定の後退角を有している。主翼11の後縁11Aは、胴体14からスパン方向D2に沿って延び、エンジン17を主翼11に固定するエンジンパイロン18の位置からスパン方向D2に対して傾斜して斜め後方へと延びている。
後縁11Aのスパン方向D2に沿って延びるインボード側の区間には、インボードフラップ13が配置されている。後縁11Aのスパン方向D2に対して傾斜して延びるアウトボード側の区間には、アウトボードフラップ12が配置されている。
〔フラップの構成〕
アウトボードフラップ12およびインボードフラップ13は、離着陸時などの低速飛行時に、高揚力を得るために展開され、高速での巡行時に、主翼11に用意された収納部16内に収納される。
アウトボードフラップ12およびインボードフラップ13は、図1に示すように展開されていないときは(非展開時)、主翼11の後縁11Aと同一面をなし、主翼11の一部を構成している。このとき、アウトボードフラップ12およびインボードフラップ13は、主翼11の収納部16の内側に収納されている。
〔アウトボードフラップの構成〕
アウトボードフラップ12は、図2に示すように、主翼11に類似するボックス構造をなしており、複数のリブ12Rと、前後に配置されるスパー12Spと、上下に配置されるスキン12Skとを備えている。図2では、上側のスキン12Skを構成する複数のパネルの一部を取り外してフラップ12の内部を示している。
アウトボードフラップ12は、後縁11A(図1)が延びる方向(スパン方向D2に対して傾斜した方向)に沿って延びている。この方向のことをアウトボードフラップ12の長さ方向D3というものとする。複数のリブ12Rは、その長さ方向D3に間隔をおいて配置されている。
以下では、複数のリブ12Rのうち、最もアウトボード側に配置されるリブのことをエンドリブ31と称し、最もインボード側に設けられるリブのことをエンドリブ32と称する。エンドリブ31,32以外のリブ12Rは、長さ方向D3に対して直交する方向に沿っている。エンドリブ31,32の向きについては後で説明する。
エンドリブ31は、アウトボードフラップ12のアウトボード側の端面31Sを形成し、エンドリブ32は、アウトボードフラップ12のインボード側の端面32Sを形成する。
アウトボード側のエンドリブ31は、図3に示すように、主翼11の収納部16に形成された内壁161に対向する。エンドリブ31と内壁161との間の隙間Sは、内壁161に固定された図示しないラバーシールにより封止される。
インボード側のエンドリブ32は、インボードフラップ13のエンドリブ35に対向する。それらのエンドリブ32,35の間の隙間S2は、エンドリブ35に固定されたラバーシール34(図4(b))により封止される。
エンドリブ31と内壁161との間の隙間S、およびエンドリブ32,35の間の隙間S2は、空気抵抗を抑えるため、また、その隙間をラバーシールで十分に封止する観点からなるだけ小さいことが好ましい。
隙間Sがラバーシールにより封止され、隙間S2がラバーシールにより封止されているので、隙間の付近の気流の乱れにより空気抵抗が増大することが防止される。
アウトボードフラップ12は、図1に示すように2つの展開装置20により2箇所で支持されており、それらの展開装置20により、図6に示すように後方かつ下方へと展開され、高揚力の発生が不要となれば図5に示すように収納部16に収納される。2つの展開装置20はいずれも主翼11に設けられている。展開装置20の一部は主翼11よりも後側に突出している。展開装置20の突出した部分はフェアリング20Fにより覆われている。
〔インボードフラップの構成〕
インボードフラップ13は、図1に示すように、主翼11に設けられた展開装置28と、胴体14に設けられた展開装置29とにより2箇所で支持されており、それらの展開装置28,29によって後方かつ下方へと展開され、収納部16に収納される。展開装置28の一部は主翼11よりも後側に突出しており、突出した部分はフェアリング28Fにより覆われている。展開装置29は、その全体が胴体14の内部に収納されている。インボードフラップ13のインボード側を胴体14内に収納可能な展開装置29で支持することにより、主翼11に2つの展開装置28を設ける場合と比べて空気抵抗を減らすことができる。
図4(a)に示すインボードフラップ13は、複数のリブ、前後に配置されるスパー、およびスキン13Skを備えており、アウトボードフラップ12と同様にボックス構造となっている。インボードフラップ13はスパン方向D2に沿って延びており、インボードフラップ13のリブはスパン方向D2に直交する機軸方向D1に沿って配置されている。
インボードフラップ13のインボード側のエンドリブ36には、2つの突起37,38が設けられている。これらの突起37,38は、エンドリブ36がなすインボードフラップ13の端面36Sから立ち上がり、それぞれの先端部が展開装置29に連結される(図1)。
インボードフラップ13のアウトボード側のエンドリブ35には、図4(b)に示すように、ガイドリブ35Rが設けられている。ガイドリブ35Rは、エンドリブ35がなすインボードフラップ13の端面35Sから立ち上がっている。ガイドリブ35Rの形状は、前端側が開放した略U字状であり、前端側が拡がっている。ガイドリブ35Rの内側には、収納部16に設けられた図示しないリブ受けが前端側から挿入される。
インボードフラップ13が展開される際に、ガイドリブ35Rは後方に移動してリブ受けから抜け出す。
そして、インボードフラップ13が収納される際に、ガイドリブ35Rの内側にリブ受けが挿入されることでガイドリブ35Rはリブ受けにより保持される。このとき、ガイドリブ35Rの内側に、ガイドリブ35Rの拡がった前端部からリブ受けが誘い込まれるので、展開されたインボードフラップ13が飛行時の主翼11の変形に伴い変位しても、インボードフラップ13を正しい収納位置に収めることができる。
本実施形態のアウトボードフラップ12およびインボードフラップ13は、同時に展開され、同時に収納される。インボードフラップ13の端面35Sと、アウトボードフラップ12の端面32Sとの間の隙間S2は、エンドリブ35の上端と、下端とにそれぞれ固定された帶板状のラバーシール34により封止される。
〔展開装置の構成〕
上述の展開装置20,28,29のうち、アウトボードフラップ12を展開させる展開装置20を例に取り、構成および動作を説明する。展開装置28,29の構成および動作も、展開装置20とほぼ同様である。
展開装置20は、図5および図6に示すように、駆動源を有するアクチュエータ21と、支持するアウトボードフラップ12にアクチュエータ21から得られる駆動力を伝達するキャリッジ装置22と、キャリッジ装置22を介してアウトボードフラップ12を案内するトラックレール23と、フラップの動作に伴ってフェアリング20Fを移動させるフェアリングリンク24とを備えている。トラックレール23は、機軸方向D1に沿って配置されている。
なお、展開装置29では、キャリッジ装置22に相当するものが上述の突起37,38に取り付けられる。
アクチュエータ21は、駆動源としての電気モータ211と、電気モータ211から出力される回転駆動力を直進駆動力に変換するスクリュ駆動装置212とを備えている。電気モータ211の回転の向きを切り替えることにより、スクリュ駆動装置212が有する図示しない移動体が進退される。
キャリッジ装置22は、アウトボードフラップ12を支持し、図5に示す収納位置と図6に示す展開位置との間でアウトボードフラップ12を移動させる。
キャリッジ装置22は、ピン22Pにより互いに回転可能に連結される前側キャリッジ22Fと、後側キャリッジ22Aとを備えている。これらの前側キャリッジ22Fおよび後側キャリッジ22Aも、トラックレール23と同様に機軸方向D1に沿って配置されている。
キャリッジ装置22は、複数の連結金具223,224,225(図6)を介してアウトボードフラップ12を支持している。アウトボードフラップ12には、これらの連結金具223,224,225とそれぞれ連結される複数のフィッティング12F(図2)が機軸方向D1に沿って配置されている。
前側キャリッジ22Fは、スクリュ駆動装置212の進退される移動体(図示しない)に固定される。前側キャリッジ22Fおよび後側キャリッジ22Aはいずれも、トラックレール23の内側を転動する図示しないローラを有している。
スクリュ駆動装置212から伝達される駆動力により、前側キャリッジ22Fおよび後側キャリッジ22Aは、各々のローラがトラックレール23により案内されながら走行する(図5)。
トラックレール23は、図5に示すように、前端23Fから後端23Aに向かう途中までは直線状に下方に傾斜して延び、途中でさらに下方へと屈曲して後端23Aへと至る。
トラックレール23は、支持体231の上部に設けられている。支持体231は、図5に示すP1,P2の各位置で主翼11の下面に固定されている。
フェアリングリンク24は、フェアリング20F、キャリッジ装置22、およびトラックレール23を連結しており、キャリッジ装置22がトラックレール23を走行するのに伴って変位することで、フェアリング20Fを移動させる。
フェアリングリンク24は、3つのリンク部材241〜243から構成されている。
〔展開装置によるフラップの動作〕
アウトボードフラップ12が図5に示す収納位置にあるとき、電気モータ211を所定の向きに回転させてスクリュ駆動装置212のスクリュを回転させる。すると、スクリュに対して後方へと移動する移動体に固定されたキャリッジ装置22がトラックレール23により案内されながら後方へと走行する。そうすると、キャリッジ装置22により支持されているアウトボードフラップ12もトラックレール23に沿って後方へと運ばれる。また、後側キャリッジ22Aに連結されたフェアリングリンク24のリンク部材243が後方へと押し出されて各リンク部材241〜243が図5における反時計回りに変位する。
キャリッジ装置22がトラックレール23の後端23Aまで到達すると、アウトボードフラップ12は図6に示す展開位置までほぼ全体が引き出され、トラックレール23の形状に対応する所定の迎角が与えられる。このときフェアリング20Fも図6に示す位置まで移動される。
アウトボードフラップ12の展開時に、主翼11の下面側からフラップ12の上面側へと流れ込む気流Fを図6に一点鎖線の矢印で示す。主翼11の下面に沿って流れる気流Fは、アウトボードフラップ12の前端と主翼11の収納部16との間で絞られることによってアウトボードフラップ12の上面側へと速い速度で流入される。そのことと、迎角が与えられることでアウトボードフラップ12の上面側と下面側との流速差が大きいため、アウトボードフラップ12の上下の流速差に対応する大きな圧力差が得られる。その圧力差によって高い揚力を発生させることができる。また、アウトボードフラップ12の前端と主翼11の収納部16との間の間隙Gは、アウトボードフラップ12の上面に沿うように気流Fが案内される形状に形成されており、アウトボードフラップ12の上面に沿って流入した気流Fによりアウトボードフラップ12の表面の剥離が抑制されることも、上下の圧力差を大きく確保して高い揚力を発生させることに寄与する。
展開されたアウトボードフラップ12を収納するときは、電気モータ211を展開時とは逆向きに回転させると、キャリッジ装置22が前方へと走行し、アウトボードフラップ12も前方へと運ばれて主翼11の収納部16に収納される。また、キャリッジ装置22に連結されたフェアリングリンク24の変位によりフェアリング20Fが元の位置に復帰する(図5)。
〔フラップの端面に係る構成〕
さて、本実施形態は、アウトボードフラップ12の端面31Sと、端面31Sに対向する収納部16の内壁161との向きに主要な特徴を有している。以下、説明する。
アウトボード側のエンドリブ31がなすアウトボードフラップ12の端面31Sは、図7(a)〜(c)に示すように、機軸方向D1に対して傾斜し(図7(b))、かつ、非展開時のアウトボードフラップ12の厚み方向D4(図5も参照)に対しても傾斜している(図7(c))。厚み方向D4は、主翼11の上面側と下面側とを結ぶ方向に相当する。
より具体的に、端面31Sは、図7(b)に示すように、機軸方向D1の前方側の位置(黒い丸で示す)に対して、機軸方向D1の後方側の位置(白い丸で示す)がアウトボード側に位置する向きで、機軸方向D1に対して傾斜している。
また、端面31Sは、図7(c)に示すように、厚み方向D4の上側の位置(黒い丸で示す)に対して、厚み方向D4の下側の位置(白い丸で示す)がアウトボード側に位置する向きで、厚み方向D4に対して傾斜している。
端面31Sの機軸方向D1に対する傾斜角度θ1(図7(b))と、端面31Sの厚み方向D4に対する傾斜角度θ2(図7(c))とを比べると、θ2の方がθ1よりも大きい。
この端面31Sと対向する収納部16の内壁161も、端面31Sの向きに倣って機軸方向D1および厚み方向D4の双方に対して傾斜しており、端面31Sとの間に僅かな寸法で隙間Sを形成する。隙間Sは端面31Sの全面に亘って均一またはほぼ均一な寸法に形成されている。
図8は、アウトボードフラップ12を上方から下方に向けて見下ろした図であり、この図に端面31Sが見えていることから、アウトボードフラップ12の端面31Sが厚み方向D4に対しても傾斜していることを示している。図8に示すように端面31Sには、端面31Sから突出する部材が何も配置されていない。端面31Sは、平坦な面に形成されている。
ところで、図9(a)に示すように、従来のフラップ92の端面92Sはスパン方向D2に対して直交している。換言すると、端面92Sは機軸方向D1に平行に、かつ、厚み方向D4に平行に形成されている。図9(b)に示すように内壁96は、機軸方向D1に平行に形成されている。その内壁96は、図9(c)に示すように、厚み方向D4に平行に形成されている。
展開時、フラップ92は、図9(d)に示すように、内壁96に対して機軸方向D1の後方に、かつ厚み方向D4の下方へと移動する(白抜き矢印参照)。移動したフラップ92を図9(b)および(c)に一点鎖線で示している。図9(b)および(c)からわかるように、フラップ92が移動される間、端面92Sと内壁96との間の隙間Sの寸法C9は一定である。
一方、本実施形態(図7(a))では、フラップ12の展開時、図10(a)(b)に示すように収納部16の内壁161に対して端面31Sが相対変位される。ここで、端面31Sおよび内壁161が機軸方向D1と厚み方向D4との双方に対して傾斜していると、展開時にフラップ12が変位するのに伴って、端面31Sが内壁161に対して退くことで隙間Sが次第に広がっていく(図10(a)(b))。フラップ12の収納時における隙間Sの寸法C1,C1´よりも、移動中のフラップ12の隙間Sの寸法C2,C2´の方が大きい。
仮に、図10(c)(図9と同じ)に示すようにスパン方向D2に対して端面31Sが直交しており、それに倣うように内壁161が形成されているとすると、それらの間にはフラップ12が変位する方向と平行に隙間Sが設定される。その場合は、フラップ12が変位する間、隙間Sの寸法は一定である。そうすると、その隙間Sの寸法が組立公差や飛行時の振動変位に対して十分でない場合などには、端面31Sと内壁161とが干渉しうる。
〔本実施形態による効果〕
本実施形態では、アウトボードフラップ12と主翼11との組立公差や振動変位に対してフラップ12の収納時における隙間Sの寸法C1,C1´を余分に大きく設定しなくても、フラップ12が展開動作をするときに、収納時の寸法C1,C1´と比べて広い隙間Sがアウトボードフラップ12の端面31Sと収納部16の内壁161との間に確保されている。その広い隙間Sにより組立公差や振動変位が吸収されるので、フラップ12が動く過程で端面31Sと内壁161とが干渉するのを防いでフラップの動作の信頼性を向上させることができる。展開動作に伴ってフラップ12が主翼11の後縁11Aに対して大きく突出したとき、空気抵抗や揚力によりフラップ12が変位し易いが、フラップ12が大きく突出するほど隙間Sが広がるので、そのときのフラップ12の変位により端面31Sと内壁161とが干渉することを防ぐことができる。
収納部16にフラップ12が収納されるときは、隙間Sが次第に狭くなるが、フラップ12が収納位置に到達する前までは、隙間Sの寸法が収納時の寸法C1,C1´よりも広いため、フラップ12の収納動作の過程においても、端面31Sと内壁161との干渉を防ぐことができる。
本実施形態では、アウトボードフラップ12と内壁161との干渉を避けるための余裕を見込むことなく端面31Sと内壁161との間の隙間Sを極力小さく設定することができる。隙間Sを小さくすることにより、空気抵抗を抑え、空気抵抗による騒音を低減することができる上、アウトボードフラップ12の舵面面積を広く確保することができる。
本実施形態では、図7(b)(c)に示すように、フラップ12の端面31Sおよび主翼11の内壁161の厚み方向D4に対する傾斜角度θ2が、端面31Sおよび内壁161の機軸方向D1に対する傾斜角度θ1よりも大きい。このことにより、トラックレール23(図6)により規定されるフラップ12の軌道39(図6)の全体に亘り、端面31Sと内壁161との間に隙間を大きく確保して両者の干渉を確実に防ぐことができる。
つまり、軌道39における展開初期の領域39Aにおいて、厚み方向D4への変位量が機軸方向D1への変位量と比べて小さくても、θ2が大きい分、厚み方向D4に関しても端面31Sと内壁161との間の隙間S(図10(b))が広がることとなり、端面31Sと内壁161との間に隙間Sを大きく確保して干渉を避けることができる。
図21に示すように、傾斜角度θが(a)、(b)、(c)の順に大きくなり、動翼端面と主翼部位との間の隙間Sの向きが厚み方向D4の向きに近づくにつれて、厚み方向D4への同じ変位量Xに対してより広い隙間Sが与えられる。
以上の観点からは、軌道39の形状に応じて、図21(c)(図17(c)も同様)に示すように、厚み方向D4に対する傾斜角度θを大きく定めることが有効である。
さらに、本実施形態のアウトボードフラップ12の端面31Sには端面31Sから突出する部材が何も配置されていないことにより(図8)、アウトボードフラップ12の展開時に端面31Sの空気抵抗を抑制することができる。つまり、端面31Sには気流の流れを妨げる部材が配置されていないので、空気抵抗を抑制し、空気抵抗による騒音を低減することができる。特に、エンジン17の出力を下げる着陸時には、航空機10が発生させる騒音の全体に対してフラップ12が発生させる騒音の比率が高まるので、かかる騒音低減の効果が大きい。
端面31Sから突出する部材としては、例えば、飛行中の主翼11の変形に伴いアウトボードフラップ12が変位してもアウトボードフラップ12を正しい収納位置に誘い込んで収納部16に収めるためのガイド部材(上述したガイドリブ35R(図4(b)に相当)等が挙げられる。
ガイド部材等の空力的に余計な部材が端面31Sに配置されないことを実現するために、本実施形態ではアウトボードフラップ12を支持する展開装置20,20を設ける位置を定めている。本実施形態のアウトボードフラップ12は、飛行時の主翼11の変形に伴い変位した際にも、ガイド部材により案内する必要なく、展開装置20を動作させるだけで正しい収納位置に移動される。
上記の第1実施形態の主翼11は2つのフラップ12,13を備えているが、主翼11の長さや形態等によっては、主翼11が1つのフラップのみあるいは3つ以上のフラップを備えていてもよい。
〔第1実施形態の変形例〕
図11(a)に示すように、インボードフラップ13のインボード側が、主翼11に設けられた展開装置28により支持されるように構成することもできる。その場合は、主翼11の収納部16に、インボードフラップ13のインボード側の端面36Sに対向する内壁162が形成される。そこで、インボードフラップ13の端面36Sを図11(a)(b)に示すように、機軸方向D1と厚み方向D4とに対して傾斜するように形成すると、インボードフラップ13の展開時および収納時に端面36Sと内壁162との間の隙間Sが広く確保されるので、端面36Sと内壁162との干渉を防いでフラップの動作の信頼性を向上させることができる。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態について図1、図12〜図15を参照して説明する。
第2実施形態は、主翼11が前縁11Fに備えるスラット15(図1)に関する。スラット15は、第1実施形態のフラップ12,13とは展開される向きが異なるが、フラップ12,13と同様に主翼11から突出した位置と、退避した位置とに出し入れされる動翼であり、離着陸時等に高揚力を発生させる。そのスラット15の端面の向きを第1実施形態のアウトボードフラップ12の端面の向きと同じ考え方で定めることができる。以下、説明する。
スラット15は、主翼11に複数枚(ここでは4枚)が設けられている。これらのスラット15のうち1枚はエンジンパイロン18よりもインボード側に配置され、3枚はエンジンパイロン18よりもアウトボード側に配置されている。
複数のスラット15はそれぞれ、スパン方向D2に対して傾斜した方向に沿って延びている。その延出する方向のことをスラット15の各々について長さ方向というものとする。アウトボード側に配置された各スラット15の長さ方向D5は互いに同じである。インボード側に配置されたスラット15の長さ方向D5´は、アウトボード側に配置されたスラット15の長さ方向D5と比べて、スパン方向D2に対する傾斜角度が少し大きい。
航空機10の巡航時には、図12(a)に示すように、スラット15が主翼11と同一面をなし、主翼11の一部を構成している。このときスラット15は主翼11の本体である主翼本体110の前縁110Fに近接する退避位置に退避している。なお、図12(a)では、主翼本体110とスラット15とを明らかに区別するために意図的に離して示している。
航空機10が離着陸態勢に入ると、高揚力を発生させるために、スラット15が、図12(b)に示すように、主翼本体110の前縁110Fから離間した展開位置へと展開される。そのときスラット15は主翼本体110から前方かつ下方へと移動され、主翼本体110とスラット15との間には間隙150が形成される。
スラット15は、その外殻がスキン45とコーブ(cove)46および下面板47とから構成されている。
スキン45は、スラット15の前縁15Fから滑らかに繋がる上面45Uと下面45Lから構成され、上面45Uは下面45Lよりも主翼本体110側に突出して延びるように形成されている。また、下面45Lには下面板47が一体に形成されている。
コーブ46は、スラット15において主翼本体110の前縁110Fと対向する領域に形成された凹部である。コーブ46には、スラット15の退避時(非展開時)に主翼本体110の前縁110Fが収納される。
下面板47は、下面45Lとコーブ46とが交わる稜線部48から主翼本体110に向かって延びる板状の部材であり、下面45Lに連続してスキン45と一体に固定されている。
図13は、複数のスラット15のうち最もアウトボード側に配置されるスラット15(15A)を示している。スラット15は、スキン45に覆われる骨組材として、スラット15の長さ方向D5に間隔をおいて配置される複数のリブ15Rと、長さ方向D5に延び、複数のリブ15Rを連結するスパー15Spと、主翼本体110に取り付けられる一対のレールブラケット15Bkとを備えている。レールブラケット15Bkは、好ましくはスラット15の両端部近傍に設けられる。このレールブラケット15Bkには、図示しないラックが設けられており、主翼本体110内には、このラックに噛み合うピニオンと、ピニオンを回転させるモータとが設けられている。そして、モータでピニオンを回転駆動させることで、レールブラケット15Bkと共にスラット15が退避位置及び展開位置の間を進退駆動されるようになっている。
レールブラケット15Bkおよびピニオンは、スラット15を前方かつ下方へとガイドする。レールブラケット15Bkは、長さ方向D5に対して直交するガイド方向D6に沿って配置されている。
図13に示すスラット15の複数のリブ15Rのうち、最もアウトボード側に配置されるリブのことをエンドリブ41と称し、最もインボード側に設けられるリブのことをエンドリブ42と称する。
エンドリブ41は、スラット15のアウトボード側の端面41Sを形成し、エンドリブ42は、スラット15のインボード側の端面42Sを形成する。
アウトボード側のエンドリブ41は、図14(a)に示すように、主翼本体110に形成された壁163に対向する。エンドリブ41と壁163との間の隙間Sは、壁163に固定された図示しないラバーシールにより封止される。
インボード側のエンドリブ42は、図13に示すスラット15に隣り合うスラット15のエンドリブに対向する。そのエンドリブとエンドリブ42との間の隙間は、図示しないラバーシールにより封止される。
さて、本実施形態は、最もアウトボード側に配置されるスラット15(15A)の端面41Sと、端面41Sに対向する主翼本体110の壁163との向きに主要な特徴を有している。以下、説明する。
スラット15のエンドリブ41がなすスラット15の端面41Sは、図14(b)〜(d)に示すように、ガイド方向D6に対して傾斜し(図14(c))、かつ、非展開時のスラット15の厚み方向D7に対しても傾斜している(図14(d))。厚み方向D7は、主翼11の上面側と下面側とを結ぶ方向に相当する。
より具体的に、端面41Sは、図14(c)に示すように、ガイド方向D6の後方側の位置(黒い丸で示す)に対して、ガイド方向D6の前方側の位置(白い丸で示す)がアウトボード側に位置する向きで、ガイド方向D6に対して傾斜している。
また、端面41Sは、図14(d)に示すように、厚み方向D7の上側の位置(黒い丸で示す)に対して、厚み方向D7の下側の位置(白い丸で示す)がアウトボード側に位置する向きで、厚み方向D7に対して傾斜している。
この端面41Sと対向する主翼本体110の壁163も、端面41Sの向きに倣ってガイド方向D6および厚み方向D7の双方に対して傾斜しており、端面41Sとの間に僅かな寸法で隙間Sを形成する。隙間Sは端面41Sの全面に亘って均一またはほぼ均一な寸法に形成されている。
本実施形態では、機軸方向D1を端面31Sの向きの基準としていた第1実施形態とは異なり、レールブラケット15Bkの向きに対応するガイド方向D6を端面41Sの向きの基準として用いている。機軸方向D1およびガイド方向D6のいずれも、機首側と尾翼側とを結ぶ方向である点では同じである。
本実施形態では、スラット15の展開時、図15(a)(b)に示すように主翼本体110の壁163に対してスラット15の端面41Sが相対変位される。ここで、端面41Sおよび壁163がガイド方向D6と厚み方向D7の双方に対して傾斜していると、展開時にスラット15が変位するのに伴って隙間Sが次第に広がっていく。スラット15の退避時における隙間Sの寸法C1,C1´よりも、移動中のスラット15の隙間Sの寸法C2,C2´の方が大きい。
したがって、スラット15と主翼本体110との組立公差や飛行時の振動変位に対してスラット15の退避時における隙間Sの寸法C1,C1´を十分に大きく設定しなくても、スラット15が展開動作をするときに、収納時の寸法C1,C1´と比べて広い隙間Sが確保されている。その広い隙間Sにより組立公差や振動変位が吸収されるので、スラット15が動く過程で端面41Sと主翼本体110の壁163とが干渉するのを防いでスラットの動作の信頼性を向上させることができる。展開動作に伴ってスラット15が主翼本体110の前縁110Fに対して大きく突出したとき、空気抵抗や揚力によりスラット15が変位し易いが、スラット15が大きく突出するほど隙間Sが広がるので、そのときのスラット15の変位により端面41Sと壁163とが干渉することを防ぐことができる。
スラット15が退避されるときは、隙間Sが次第に狭くなるが、スラット15が退避位置に到達する前までは、隙間Sの寸法が退避時の寸法C1,C1´よりも広いため、スラット15の収納動作の過程においても、端面41Sと壁163との干渉を防ぐことができる。
本実施形態では、スラット15と主翼本体110との干渉を避けるための余裕を見込むことなく端面41Sと壁163との間の隙間Sを極力小さく設定することができる。隙間Sを小さくすることにより、空気抵抗を抑え、空気抵抗による騒音を低減することができる上、スラット15の舵面面積を広く確保することができる。
本実施形態においては、最もインボード側に配置されるスラット15B(図1)のインボード側の端面およびアウトボード側の端面の少なくとも一方を、2つの向きに対して傾斜させることもできる。具体的に、長さ方向D5´に直交するガイド方向と、スラット15Bの厚み方向との双方に対してその端面を傾斜するように形成すればよい。
図16を参照し、本発明の動翼の端面の傾斜の向きに関して説明を加える。
図16(a)に、第1の向きD1と、第2の向きD4と、これら第1の向きD1および第2の向きD4を合成した向きD8とを示す。動翼の軌道において、動翼の変位量に対して向きが変化する場合、向きD8は、軌道39(図16(b))上の任意の点において第1の向きD1と第2の向きD4とを合成したものである。
ここで、図16(c)では、動翼の端面301と、端面301が対向する主翼の部位(図示しない)は、向きD8に対して交差している。仮に、端面301および主翼の対向部位が、向きD8に対して面302のように平行であれば、主翼の対向部位に対して動翼が変位したときに両者間の隙間の寸法が変化しない。端面301および主翼の対向部位が向きD8に対して交差していることで、展開時に動翼が変位したときに動翼と主翼の対向部位との間の隙間の寸法が次第に広がるので、上記各実施形態で説明したように、干渉を防いで信頼性を向上させることができる。
本発明における動翼および主翼の対向部位は、第1実施形態のフラップおよび第2実施形態のスラットのように、展開の向きである2つの方向に対して端面が傾斜しているものに限らず、第1の向きおよび第2の向きの少なくとも一方においてのみ端面が傾斜していれば足りる。つまり、下記の表に示す構成が本発明に含まれる。
Figure 2016078584
上記の表の(1)が第1実施形態(図7、図10)および第2実施形態(図14、図15)に相当し、同表の(3)が図17に示す構成に相当する。
図17(a)(b)に示す動翼51の端面51Sは、機軸方向D1(第1の向き)に平行に形成されているが(図17(a))、厚み方向D4(第2の向き)に対しては傾斜している(図17(b))。この端面51Sも、上記で説明した、第1の向きD1と第2の向きD4とを合成した向きD8に対して交差しているので、動翼51の展開時に端面51Sと主翼の対向部位55との間の隙間が次第に広がり、干渉を防ぐことができる。
もっとも、第1実施形態および第2実施形態のように、動翼の端面が第1の向きおよび第2の向きの双方に対して傾斜していると、図17(a)(b)に示すように一方の向きに対してのみ傾斜している場合と比べ、展開時の動翼の同じ移動距離に対してより広い隙間(図10のC2,C2´)を動翼の端面と主翼の部位との間に確保することができるのでより好ましい。
向きD8に対して交差している限り、動翼の端面の傾斜角度を任意に定めることができる。例えば、図17(c)に示すように、厚み方向D4に対する端面51Sの傾斜角度を大きく定めることができる。
次に、図18を参照し、本発明の変形例について説明する。
図18(a)は、アウトボードフラップ12が飛行時の気流FF中に置かれた状態を示している。収納時のアウトボードフラップ12は主翼11と一体化されているので(図1参照)、アウトボードフラップ12の露出した翼端が存在しないが、展開時にはアウトボードフラップ12の端面31Sが翼端33を構成する。
その翼端33では、図18(b)に示すように、アウトボードフラップ12の上面12Uと下面12Lとの間に、厚み方向D4に対して傾斜した端面31Sが介在しているとともに、端面31Sと下面12Lとの間に面取り部31Cが介在している。面取り部31Cは、端面31Sと下面12Lとの取り合い部に位置している。
上記のように構成されていると、アウトボードフラップ12の上面12U側と下面12L側との圧力差に基づいて下面12L側から端面31Sを介して上面12U側へと向かう気流を、矢印で示すように上面12Uに沿う向きに案内することができる。それにより上面12Uと気流との間の境界層に流体エネルギが供給されることで、境界層の剥離を抑制することができるので、上面12U側の流れと下面12L側の流れに基づくアウトボードフラップ12の上下の圧力差を大きく確保して高揚力を確実に発生させることができる。
面取り部31Cは、曲面状に形成されていると(図18(c))、気流がよりスムーズに通過するのでより好ましい。
また、図18(c)に示すように、アウトボードフラップ12の上面12Uと端面31Sとの取り合い部にも直線状または曲面状の面取り部31C´を形成するとより好ましい。
本発明では、動翼の端面および端面が対向する部位が、動翼が展開される向きである基準の向きに対して必ずしも全面的に傾斜している必要はない。
例えば、動翼の根元側(支持部側)では振動変位が小さいために主翼の対向部位との干渉が起こり難い場合には、図19(a)(b)に示すように、動翼52の端面52Sの根元側が第1の向きD1および第2の向きD4に対して平行に形成されていることが許容される。
したがって、動翼の端面における少なくとも一部の領域だけが基準の向きに対して傾斜した構成をも、本発明は包含する。
図20は、本発明の別の実施形態に係る動翼(ここではフラップ82)を示している。
図20(a)に示すフラップ82の端面82Sは、スパン方向D2に対して直交している。換言すると、端面82Sは機軸方向D1に平行に、かつ、厚み方向D4に平行に形成されている。
一方、図20(b)に示すように主翼の収納部の内壁86は、機軸方向D1に対して傾斜している。内壁86は、前方から後方に向かうにつれて端面82Sから次第に遠ざかるように形成されている。その内壁86は、図20(c)に示すように、厚み方向D4に平行に形成されている。図20(c)は、内壁86と端面82Sとの間の隙間Sをフラップ82の後端側から示している。
展開時、フラップ82は、図20(d)に示すように、内壁86に対して機軸方向D1の後方に、かつ厚み方向D4の下方へと移動する(白抜き矢印参照)。移動したフラップ82を図20(b)および(c)に一点鎖線で示している。
フラップ82の端面82Sと主翼の内壁86とは、いずれも厚み方向D4に対して平行である。そのため、図20(c)に示すように、厚み方向D4に関しては、フラップ82の移動により端面82Sと内壁86とが相対変位しても、端面82Sと内壁86との間の隙間Sが寸法C1´で一定である。
一方、フラップ82の端面82Sと主翼の内壁86とのうち、内壁86のみが機軸方向D1に対して傾斜している。そのため、図20(b)に示すように、フラップ82の移動により端面82Sと内壁86とが相対変位すると、端面82Sと内壁86との間の隙間Sが次第に広がっていく。収納時のフラップ82の前端における隙間Sの寸法C1よりも、移動中のフラップ82の隙間Sの寸法C2の方が大きい。
以上より、フラップ82の端面82Sおよび主翼の内壁86のうち内壁86のみが機軸方向D1に対して傾斜している場合でも、端面82Sと内壁86との間の隙間Sが広がる点では第1実施形態と同様なので、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
図20に示した例では、端面82Sおよび内壁86のうち内壁86のみが機軸方向D1に対して傾斜していたが、端面82Sのみが機軸方向D1に対して傾斜している場合も上記と同様、展開時に隙間Sが広がる。また、内壁86や端面82Sが機軸方向D1ではなく厚み方向D4に対して傾斜していたり、機軸方向D1および厚み方向D4の双方に対して傾斜している場合も、展開時に隙間Sが広がる。
つまり、下記の表に示す構成が本発明に含まれる。下記の表の(1)が図20に示す構成に相当する。
Figure 2016078584
上記以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更することが可能である。
本発明における動翼が展開される向きは、上記各実施形態における向きには限られない。
例えば、スラット15は、ガイド方向D6ではなく機軸方向D1の尾翼側から機首側へと向かう向き(第1の向き)、かつ厚み方向D4の主翼11上面側から下面側へと向かう向き(第2の向き)へと展開されるように、スラット15の展開方向を定めるガイドを構成することもできる。
10 航空機
11 主翼
11A 後縁
11F 前縁
11Sk スキン
11T 先端
12 アウトボードフラップ
12F フィッティング
12L 下面
12R リブ
12Sk スキン
12Sp スパー
12U 上面
13 インボードフラップ
13Sk スキン
14 胴体
15 スラット
15Bk レールブラケット
15F 前縁
15R リブ
15Sp スパー
16 収納部
17 エンジン
18 エンジンパイロン
20,28,29 展開装置
20F フェアリング
21 アクチュエータ
22 キャリッジ装置
22A 後側キャリッジ
22F 前側キャリッジ
22P ピン
23 トラックレール
23A 後端
23F 前端
24 フェアリングリンク
28F フェアリング
31 エンドリブ
31S 端面
32 エンドリブ
32S 端面
33 翼端
34 ラバーシール
35 エンドリブ
35R ガイドリブ
35S 端面
36 エンドリブ
36S 端面
37,38 突起
41 エンドリブ
41S 端面
42 エンドリブ
42S 端面
45 スキン
45L 下面
45U 上面
46 コーブ
47 下面板
48 稜線部
92 フラップ
92S 端面
96 内壁
110 主翼本体
110F 前縁
150 間隙
161 内壁
162 内壁
163 壁
211 電気モータ
212 スクリュ駆動装置
223,224,225 連結金具
231 支持体
241〜243 リンク部材
C1 寸法
C2 寸法
C9 寸法
D1 機軸方向(第1の向き)
D2 スパン方向
D3 長さ方向
D4 厚み方向(第2の向き)
D5 長さ方向
D6 ガイド方向(第1の向き)
D7 厚み方向(第2の向き)
F 気流
FF 気流
G 間隙
S 隙間
S2 隙間
θ1 傾斜角度
θ2 傾斜角度

Claims (9)

  1. 主翼と、
    前記主翼から第1の向きかつ、前記第1の向きとは異なる第2の向きへと展開される動翼と、を備え、
    前記動翼の長さ方向の少なくとも一方側において前記動翼の非展開時に前記主翼と対向する前記動翼の端面は、
    前記第1の向きあるいは前記第2の向きに対して傾斜しており、
    前記端面と対向する前記主翼の部位も、
    前記端面に倣って前記第1の向きあるいは前記第2の向きに対して傾斜している、
    ことを特徴とする航空機。
  2. 前記動翼の前記端面は、
    前記第1の向きおよび前記第2の向きの双方に対して傾斜しており、
    前記端面と対向する前記主翼の前記部位も、
    前記端面に倣って前記第1の向きおよび前記第2の向きの双方に対して傾斜している、
    ことを特徴とする請求項1に記載の航空機。
  3. 前記第2の向きに対して傾斜した前記動翼の前記端面と、当該動翼における前記主翼の下面側との取り合い部が面取りされている、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の航空機。
  4. 主翼と、
    前記主翼から第1の向きかつ、前記第1の向きとは異なる第2の向きへと展開される動翼と、を備え、
    前記動翼の長さ方向の少なくとも一方側において前記動翼の非展開時に前記主翼と対向する前記動翼の端面と、前記端面に対向する前記主翼の部位との一方のみが、
    前記第1の向きあるいは前記第2の向きに対して傾斜している、
    ことを特徴とする航空機。
  5. 前記動翼は、
    フラップであり、
    前記第1の向きは、
    前記航空機の機首側から尾翼側へと向かう向きであり、
    前記第2の向きは、
    前記主翼の上面側から下面側へと向かう向きである、
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の航空機。
  6. 前記フラップの前記端面は、
    前記第1の向きおよび前記第2の向きの双方に対して傾斜しており、
    前記端面と対向する前記主翼の前記部位も、
    前記端面に倣って前記第1の向きおよび前記第2の向きの双方に対して傾斜しており、
    前記端面および前記部位の前記第2の向きに対する傾斜角度θ2は、
    前記端面および前記部位の前記第1の向きに対する傾斜角度θ1よりも大きい、
    ことを特徴とする請求項5に記載の航空機。
  7. 前記動翼は、
    スラットであり、
    前記第1の向きは、
    前記航空機の尾翼側から機首側へと向かう向きであり、
    前記第2の向きは、
    前記主翼の上面側から下面側へと向かう向きである、
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の航空機。
  8. 前記端面は、
    前記動翼の前記長さ方向の端部に配置されるエンドリブにより形成される、
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の航空機。
  9. 前記端面は、
    当該端面から突出する部材が設けられることなく、平坦に形成される、
    ことを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の航空機。
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