JP2016076787A - 無線通信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】OFDMを用いる通信システムにおいて、隣接チャネル干渉を抑制することが可能な無線通信装置を提供する。
【解決手段】受信装置1000は、受信した信号のベースバンド信号を重み付け合成するウェイト積算部1206と、重み付け合成された信号をフーリエ変換するFFT部1400と、フーリエ変換されたサブキャリア毎の信号の復調を行うデマッパ1402と、自システムに対応するサブキャリアの復調系列を抽出するターゲットサブキャリア抽出部1404と、抽出された自システムの復調系列に対して復号処理を行うデコーダ1504と、受信信号の周波数帯域内に含まれる自システムの使用周波数帯域以外の対域外信号を抽出する隣接チャネル抽出部1204と、抽出した対域外信号に基づいて、各アンテナに対する重み係数を決定するウェイト算出部1208とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、マルチキャリア伝送、より特定的には、直交周波数分割多重伝送により通信を行う無線通信装置に関する。
従来の無線通信方式、たとえば、3GPP(3rd Generation Partnership Project)で標準化が行なわれた無線通信システムであるLTE(Long Term Evolution)リリース8(Rel-8)は、最大20MHzの帯域を利用して通信を行うことが可能である。
また、LTEの発展版であるLTE−A(Long Term Evolution-Advanced)では、LTEとの後方互換性を確保しつつ、更なる高速伝送を実現するため、LTEでサポートされる帯域幅を基本単位としたコンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)を複数束ねて同時に用いるキャリアアグリゲーション(CA:Career Aggregation)技術が採用され、最大で5CC(20×5MHz幅)を用いて100MHz幅の広帯域伝送が実現可能である。
このようなLTEやLTE−Aのみならず、無線LANの標準規格であるIEEE802.11n/ac等の無線通信システムでは、周波数選択性フェージングに耐性のあるOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交周波数分割多重)、さらに複数の送受信アンテナを用いることにより周波数帯域を広げずに高速伝送を実現するMIMO(Multiple Input - Multiple Output)伝送技術が採用されている。
ところで、近年、 スマートフォン等の高機能な携帯端末の普及に伴って、移動通信トラフィックの需要が急激に増大している。このような移動通信トラフィックの需要増に対応するためには、 新たな無線通信方式による周波数利用効率の改善に加え、今まで使用されていなかった新たな周波数帯域の開拓が必要となる。
例えば、周波数利用効率の向上手段の1つとして、空間的・時間的に使用されていない周波数帯の有効利用が挙げられる。
一般に移動通信に適した比較的低い周波数帯(例えば3GHz以下)では、新たに高速無線伝送を収容可能な連続した帯域幅を確保するのが非常に困難である。
一方、既存の各通信システムの帯域間に、時間的・地理的に変動はするものの、使用されていない周波数帯域が離散的に存在している。これらの多くの空き周波数帯域を柔軟に束ねて使用すれば、高速無線伝送を実現しうる無線通信システムを収容できる可能性がある。
そのためには既存通信システムとは異なり、伝送帯域の分割および複数の周波数帯域での伝送に柔軟に対応可能な通信技術が必要である。このような通信技術の1つとして、非特許文献1には、広帯域離散OFDM通信方式についての開示がある。
広帯域離散OFDM通信方式は、互いに直交する複数の比較的狭帯域なキャリア(サブキャリア) に情報を多重し伝送するOFDMをベースとしており、送受信機において、IFFT(Inverse Fast Fourier Transform:高速フーリエ逆変換)/FFT(Fast Fourier Transform:高速フーリエ変換)を用いてディジタル信号処理で伝送帯域の分割を行い,上記のように離散的に存在する空き周波数帯域にサブキャリアを配置し、それらのサブキャリアを束ねて伝送することで、上記の複数の離散的な空き周波数帯を用いた信号伝送を比較的容易に行うことができる特徴を有する。
図8は、このような離散OFDMの基本概念を示す図である。
離散OFDM(Non Continuous OFDM:以下、NC−OFDM)では、他の既存通信システムの信号と干渉しないようにサブキャリアを配置することによって、既存システムに影響を与えずに通信を行うことが可能となる。その結果、特定の周波数帯にまとまった帯域幅が確保できない状況下でも、離散的な空き周波数を束ねて使用することで所要伝送帯域幅の広い無線通信システムを収容することができる。
高草木 恵二、長谷川晃朗、柴田達雄著、「広帯域離散OFDM技術の研究」、信学技報, vol. 113, no. 57, SR2013-16, pp. 83-89, 2013年5月
NC−OFDM伝送技術は、広帯域にわたってサブキャリアを配置できるようにし、空き周波数帯域に応じて離散的にサブキャリアをアクティベートすることにより、所要帯域幅を確保する伝送技術である。このため、特定の周波数帯に纏まった帯域幅が確保できない状況下でも、離散的な空き周波数を束ねて使用することで所要伝送帯域幅の広い無線通信システムを収容可能であるという利点がある。
しかしながら、NC−OFDM伝送技術では、既存のシステムが使用していない空き領域を使用して通信するという性質上、既存システムの通信の影響を抑制することが必要である。
また、上述したように、より一般的に使用されるOFDMシステムにおいても、周波数領域で、近接した既存システムの通信の影響を抑制することが必要である。
図9は、このような隣接干渉が生じる場合を説明するための概念図である。
図9(a)は、NC−OFDMシステムにおける隣接チャネル(別システム)干渉を示し、図9(b)は、通常のOFDMシステムにおける隣接チャネル(別システム)干渉を示す。
図9(a)では、OFDMを用いる通信システムにおいて、自システムのサブキャリアは、離散して分布しているのに対して、図9(b)では、サブキャリアは、連続して分布している。
図10は、隣接干渉が生じるさらに他の場合を説明するための概念図である。
図10は、同一OFDMシステム内の隣接RB干渉(3GPP NCT-CoMP)を示す。
前述のLTE−Aは、LTEの無線区間通信方式を基本とし、それにいくつかの新技術を加えて構成される。そのような新技術とし ては、より広い帯域をサポートする技術(Wider bandwidth extension)、および多地点協調送受信(Coordinated Multiple Point transmission and reception:CoMP)技術などがある。
CoMPとは、図10(a)に示すように、地理的に分離された多地点間で協調した送信あるいは受信を行うことによって、高いデータレートのカバレッジの拡大、セルエッジでのスループットの向上、および通信システムにおけるスループットの増大を図る技術である。図10では、異なる移動端末(User Equipment:UE)UE1およびUE2と、2つの基地局(Base station)eNB−1およびeNB−2が通信を行っている状態を示す。
図10(b)に示すように、移動端末UE1が基地局eNB−1と通信するサブキャリア群と、移動端末UE2が基地局eNB−2と通信するサブキャリア群とが隣接し、これらの信号が非同期に受信される場合や個別の周波数オフセットを有する場合、隣接チャネル干渉が発生することになる。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであって、その目的は、OFDMを用いる通信システムにおいて、周波数領域で自システムに近接する別の既存システムないしは別の送信源から送信された信号からの隣接チャネル干渉を抑制することが可能な無線通信装置を提供することである。
この発明の1つの局面に従うと、直交周波数分割多重伝送により通信を行う無線通信システムにおける無線通信装置であって、複数のアンテナと、複数のアンテナからの信号への受信処理により生成されるベースバンド信号に対して、付加されたガードインターバルを除去するガードインターバル除去部と、ベースバンド信号を重み付け合成する重み付け合成部と、重み付け合成部により重み付け合成された信号をフーリエ変換するフーリエ変換部と、フーリエ変換されたサブキャリア毎の信号の復調を行うデマッパと、自システムに対応するサブキャリアの復調系列を抽出する自システムサブキャリア抽出部と、抽出された自システムの復調系列に対して復号処理を行う復号部と、受信信号の周波数帯域内に含まれる自システムの使用周波数帯域以外の対域外信号を抽出する既存無線システム帯域抽出部と、抽出した対域外信号に基づいて、各アンテナに対する重み係数を決定する重み決定部とを備える。
好ましくは、無線通信装置は自システムで使用するサブキャリアおよび既存無線システムで使用する周波数対に該当するサブキャリアを管理するサブキャリア管理部をさらに有し、自システムサブキャリア抽出部および既存無線システム帯域抽出部は、サブキャリア管理部で管理するサブキャリア情報に応じて動作する。
好ましくは、重み決定部は、受信電力が所定条件より大きな既存システムに対して、より受信電力が抑制されるように受信指向性を形成する。
好ましくは、重み決定部は、i)既存無線システム帯域抽出部で抽出された各アンテナの信号系列の自己相関行列を計算し、ii)計算された自己相関行列を固有値分解し、iii)固有値分解において計算される最小固有値に対する固有ベクトルの各要素を各アンテナの重みに対応させて出力する。
好ましくは、既存無線システム帯域抽出部は、i)各アンテナで受信してガードインターバルを除去した信号系列に対してフーリエ変換を行い、ii)フーリエ変換後に出力されるサブキャリアの中からサブキャリア管理部からの情報に基づいて既存無線システムに対応するサブキャリアを抽出し、iii)抽出されたサブキャリアの信号のみを逆フーリエ変換して出力する。
好ましくは、既存無線システム帯域抽出部は、対域外信号として抽出した各サブキャリア領域の受信電力を計算するサブキャリア受信電力計算部と、計算されたサブキャリア毎の受信電力に基づいて、抽出対象として選択された既存無線通信システムに対応するサブキャリアを抽出する既存システム領域選択部とを含み、重み決定部は、既存システム領域選択部により抽出された信号に基づいて、各アンテナに対する重み係数を決定する。
好ましくは、既存システム領域選択部は、計算されたサブキャリア毎の受信電力を各既存システム毎に合計し、合計値が大きい方から所定数分の既存システムに対応するサブキャリアを抽出する。
好ましくは、既存システム領域選択部は、計算されたサブキャリア毎の受信電力を各既存システム毎に合計し、合計値が所定の電力値を上回る既存システムに対応するサブキャリアを抽出する。
この発明によれば、OFDMを用いる通信システムにおいて隣接チャネル干渉を抑制することが可能となる。
本実施の形態の無線通信システムの受信機1000の構成を説明するための概略ブロック図である。 隣接チャネル抽出部1204の構成を示す機能ブロック図である。 隣接チャネル抽出部1204の処理の対象となるサブキャリアを説明するための概念図である。 隣接チャネル抽出部1204´の構成を示す機能ブロック図である。 サブキャリア電力検知部2205および抽出サブキャリア選択部2206の処理を説明するための第1のフローチャートである。 ウェイト算出部1208の処理を説明するためのフローチャートである。 サブキャリア電力検知部2205および抽出サブキャリア選択部2206の処理を説明するための第2のフローチャートである。 離散OFDMの基本概念を示す図である。 隣接干渉が生じる場合を説明するための概念図である。 隣接干渉が生じるさらに他の場合を説明するための概念図である。
以下、本発明の実施の形態の無線通信システムおよび無線通信装置の構成を説明する。なお、以下の実施の形態において、同じ符号を付した構成要素および処理工程は、同一または相当するものであり、必要でない場合は、その説明は繰り返さない。
以下では、NC−OFDMを用いる通信システムを一例として説明するが、本実施の形態の無線通信システムは、より一般に、隣接チャネルに別の通信システムないしは別の送信局から送信され信号が存在する環境下で、OFDMを用いる通信システムに使用することが可能である。
[実施の形態1]
図1は、本実施の形態の無線通信システムの受信機1000の構成を説明するための概略ブロック図である。
なお、図1においては、アンテナの本数は2本であるものとして説明するが、アンテナの本数をより多くして、アンテナの指向性の自由度を向上させることが可能である。以下では、説明の簡単のために、アンテナは2本であるものとして説明する。
図1を参照して、アンテナ1100.1で受信された信号は、RF部1200.1で増幅されてアナログ信号からディジタル信号に変換され、GI除去部1202.1において、受信信号のガードインターバル部分の除去処理が行われる。隣接チャネル抽出部1204.1は、GI除去部1202.1においてガードインターバルが除去された信号に対して、後に詳しく説明するように、有効サブキャリア制御部1403からの情報に基づき、有効サブキャリア外の信号を抽出する。ここで、「有効サブキャリア」とは、自システムで使用するターゲットサブキャリアのことを意味する。したがって、隣接チャネル抽出部1204.1は、自システムで使用するターゲットサブキャリア以外の、一部または全てのサブキャリアを抽出する。隣接チャネル抽出部1204.1の構成および動作については、後ほど説明する。
また、アンテナ1100.2、RF部1200.2、GI除去部1202.2および隣接チャネル抽出部1204.2の構成および動作は、アンテナ1100.1、RF部1200.1、GI除去部1202.1および隣接チャネル抽出部1204.1と基本的に同様である。
ウェイト算出部1208は、有効サブキャリア以外の信号を用いて、複数のアンテナからの受信信号に対する複素重みを計算する。ウェイト積算部1206は、GI除去部1202.1および1202.2からのFFT(Fast Fourier Transform)処理前段の信号に対して、ウェイト算出部1208において算出された複素重みを積算する。このような構成とすることで、FFT前段のアレー合成において隣接チャネルの受信電力を最小化するようにウェイトを決定することでFFT後に生じる隣接チャネル干渉を低減することができる。
FFT部1400は、ウェイト積算部1206においてアレー合成されたディジタル信号(OFDMシンボル)に対して、FFT処理を行って、時間領域の信号を周波数領域の信号に変換する。
チャネル推定部1401は、FFT後の受信信号およびパイロット信号に基づいて、チャネル推定を行う。
デマッピング部1402中の各デマッパは、対応するサブキャリア信号についてデマッピングを行い、ビット軟判定値を生成する。デマッパは、チャネル推定部1401の推定結果に基づき、各サブキャリアのビットの軟判定値を出力する。
有効サブキャリア制御部1403は、NC-OFDM伝送に用いる自システムサブキャリア情報および既存無線システムで使用している周波数に該当するサブキャリア情報を取得し、隣接チャネル抽出部1204.1および1204.2ならびにターゲットサブキャリア抽出部1404を制御する。ここでは、このような「サブキャリア情報」については、たとえば、コグニティブパイロットチャネルもしくはコグニティブ制御チャネルを復号することで該当する情報を取得する。ここで、コグニティブ・パイロット・チャネル(CPC:Cognitive Pilot Channel)は、一定の地域における特定部分の帯域の周波数利用情報を伝送するチャネルである。CPCは、その特定の帯域に置かれる場合もあれば、その帯域外にある国際的に決められた周波数帯に置かれる場合もある。CPCについては、たとえば、以下の文献に開示がある。
文献:ITU-R M.2225 : Introduction to Cognitive Radio Systems in the Land Mobile Service (4.1.1.2節)
ターゲットサブキャリア抽出部1404は、デマッパから出力された復調後の軟判定値のうち、有効サブキャリア制御部1403から取得したNC-OFDM伝送に用いる自システムサブキャリアに該当する復調後の信号に対する軟判定値を抽出する。
なお、デマッパとしては、NC-OFDM伝送に用いる自システムサブキャリアに対応するもののみが動作する構成としてもよい。
デインターリーバ1502は、ターゲットサブキャリア抽出部1404から出力されるビット信号に対してインターリーブの逆処理であるデインタリーブ処理を行う。デコーダ1504は、デインターリーブ後の信号と軟判定値とを入力として受け硬判定復号ビットを出力する誤り訂正処理や、CRC(cyclic redundancy check)符号についての復号を行い誤り検出を行って、受信信号を出力する。
(隣接チャネル抽出部1204の構成)
図2は、隣接チャネル抽出部1204の構成を示す機能ブロック図である。
また、図3は、隣接チャネル抽出部1204の処理の対象となるサブキャリアを説明するための概念図である。
以下では、隣接チャネル抽出部1204.1と1204.2とを総称して、隣接チャネル抽出部1204と呼び、GI除去部1202.1と1202.1とを総称して、GI除去部1202と呼ぶ。
図2を参照して、隣接チャネル抽出部1204は、GI除去部1202からの信号に対して、FFT処理を行って各サブキャリア成分を抽出するためのFFT部2202と、有効サブキャリア制御部1403からのターゲットサブキャリア情報に基づいて、自システムのターゲットサブキャリア以外のサブキャリアを抽出するための非ターゲットサブキャリア抽出部2204と、非ターゲットサブキャリア抽出部2204からの信号に対して逆フーリエ変換を行って時間領域の信号に再変換するためのIFFT部2208とを含む。
ここで、非ターゲットサブキャリア抽出部2204は、ターゲットサブキャリア以外の全てのサブキャリアの信号を抽出し、ウェイト算出部1208は、このようにして抽出されたサブキャリア信号に対応する時間領域の信号に基づいてアレーウェイトを決定する構成とすることができる。
あるいは、非ターゲットサブキャリア抽出部2204は、事前に決められた特定の無線システムに該当するサブキャリアを抽出し、ウェイト算出部1208は、このようにして抽出されたサブキャリア信号に対応する時間領域の信号に基づいてアレーウェイトを決定する構成としてもよい。
このようにアレイウェイトを算出して受信処理を行うことにより、FFT前段のアレー合成において隣接チャネルの受信電力を最小化するようにウェイトを決定し、FFT後に生じる隣接チャネル干渉を低減することが可能となる。
さらに、図3に示すように、自システムのターゲットサブキャリアの間に、複数の既存システムの通信帯が分離して存在するような場合には、このような各既存システムの通信帯に対応するサブキャリアが抽出対象の候補となる。このような場合には、アンテナの本数を増加させ、これに対応するRF部、GI除去部、隣接チャネル抽出部も、増加したアンテナ数に対応して設ける構成とすれば、アレイの自由度を向上させることができ、FFT前段のアレー合成において隣接チャネルの受信電力を最小化するようにウェイトを決定することで、FFT後に生じる隣接チャネル干渉を低減することが可能となる。
(隣接チャネル抽出部1204の他の構成)
以下では、隣接チャネル抽出部1204の他の構成例である隣接チャネル抽出部1204´について説明する。
以下に説明するように、隣接チャネル抽出部1204´は、所定の基準に従って、ターゲットサブキャリア以外のサブキャリアの中から、一部のサブキャリアを抽出する。そして、ウェイト算出部1208は、このようにして抽出されたサブキャリア信号に対応する時間領域の信号に基づいてアレーウェイトを決定することになる。
図4は、隣接チャネル抽出部1204´の構成を示す機能ブロック図である。
図4を参照して、隣接チャネル抽出部1204´は、GI除去部1202からの信号に対して、FFT処理を行って各サブキャリア成分を抽出するためのFFT部2202と、有効サブキャリア制御部1403からのターゲットサブキャリア情報に基づいて、自システムのターゲットサブキャリア以外のサブキャリアを抽出するための非ターゲットサブキャリア抽出部2204と、ターゲットサブキャリア情報に基づいて、非ターゲットサブキャリア抽出部2204からの出力により非ターゲットサブキャリアについての電力を検出するサブキャリア電力検知部2205と、後に説明するように、サブキャリア電力検知部2205の検知結果に基づいて、抽出サブキャリアを選択する抽出サブキャリア選択部2206と、抽出サブキャリア選択部2206からの信号に対して逆フーリエ変換を行って時間領域の信号に再変換するためのIFFT部2208とを含む。
図5は、サブキャリア電力検知部2205および抽出サブキャリア選択部2206の処理を説明するための第1のフローチャートである。
図5においては、抽出サブキャリア選択部2206は、自システムに隣接する既存システムの通信帯域に対応するサブキャリア領域毎の受信電力を計算し、既存の無線システム毎に対応する電力合計値を計算して、電力合計値の大きい方からM個(事前に設定)の無線システム(特定の無線システムの使用周波数帯に該当するサブキャリア)を選択し、抽出する。
ここで、「サブキャリア領域」とは、受信機1000のシステムがサブキャリアとして使用可能な領域として割り当てている周波数領域のことを意味し、受信電力は、このようなサブキャリア領域において受信される「他システムの信号」を意味する。
なお、図5で使用される記号のノーテーションは以下のとおりである。
図5を参照して、サブキャリア電力検知部2205は、以下の式に従って、サブキャリア毎の受信信号電力計算する(S100)。
ここで、Lは、所定期間内の受信シンボル数である。
続けて、サブキャリア電力検知部2205は、ターゲットサブキャリア情報に基づいて、既存の各無線システムに該当するサブキャリアインデックスを取得し、各無線システムに対応するインデックスを初期化する(S102)。
サブキャリア電力検知部2205は、各無線システムの合計受信電力を以下の式に従って、計算する(S104)。
サブキャリア電力検知部2205は、インデックスuが、該当する帯域内に既に存在する全無線システムの個数よりも小さい場合(S106)は、インデックスuを1インクリメントして(S108)、処理をステップS104に復帰させる。一方、サブキャリア電力検知部2205は、インデックスuが、該当する帯域内に既に存在する全無線システムの個数以上となった場合は、処理を次のステップS110に進める(S106)。
抽出サブキャリア選択部2206は、サブキャリア電力検知部2205の計算結果に基づいて、合計電力が大きいM個の既存の無線システムを特定し、抽出サブキャリア選択部2206は、このM個の既存の無線システムに該当する領域のサブキャリアを抽出する(S110)。
(アレーウェイトの算出方法)
次に、以上のようにして、抽出サブキャリア選択部2206により選択され、IFFT部2208により時間領域信号に再変換された信号に対して、ウェイト算出部1208が行う処理について説明する。
図6は、ウェイト算出部1208の処理を説明するためのフローチャートである。
まず、ウェイト算出部1208は、以下の式に従って、隣接チャネル抽出部で抽出された受信信号の自己相関行列を計算する(S200)。
続いて、ウェイト算出部1208は、以下の式のように、自己相関行列の固有値分解を実行する(S210)。
さらに、ウェイト算出部1208は、最小固有値に対する固有ベクトルをアレーウェイトとする(S220)。
ここで、最小の固有値に対応するアレーウェイトを使用して、ウェイト積算部1206がウェイトの乗算処理を行うことは、受信電力が比較的大きな既存システムに対して、より受信電力が抑制されるような受信指向性を形成することに相当する。
以上のようにして、受信機1000は、OFDMを用いる通信システムにおいて、受信電力の大きな既存システムの隣接チャネル干渉を抑制することが可能となる。
[実施の形態2]
以下では、実施の形態2として、サブキャリア電力検知部2205および抽出サブキャリア選択部2206の他の処理を説明する。
したがって、受信機1000のその他の構成は、図1に示したものと同様であるので、説明は省略する。
図7は、図4に示したサブキャリア電力検知部2205および抽出サブキャリア選択部2206の処理を説明するための第2のフローチャートである。
図7においては、抽出サブキャリア選択部2206は、自システムに隣接する既存システムの通信帯域に対応するサブキャリア領域毎の受信電力を計算し、既存の無線システム毎に対応する電力合計値を計算して、電力合計値が所定のしきい値よりも大きい無線システム(特定の無線システムの使用周波数帯に該当するサブキャリア)を選択し、抽出する。
なお、図7で使用される記号のノーテーションは以下のとおりである。
図7を参照して、サブキャリア電力検知部2205は、以下の式に従って、サブキャリア毎の受信信号電力計算する(S300)。
ここでも、Lは、所定期間内の受信シンボル数である。
続けて、サブキャリア電力検知部2205は、ターゲットサブキャリア情報に基づいて、既存の各無線システムに該当するサブキャリアインデックスを取得し、各無線システムに対応するインデックスを初期化する(S302)。
サブキャリア電力検知部2205は、各無線システムの合計受信電力を以下の式に従って、計算する(S304)。
サブキャリア電力検知部2205は、算出された無線システムの合計受信電力が、所定のしきい値P(th)以上であるかを判定し(S306)、しきい値以上である場合は、その既存の無線システムの使用帯域に該当するサブキャリアを抽出するサブキャリアとして設定する(S308)。一方で、しきい値未満である場合は、処理をステップS310に進める。
サブキャリア電力検知部2205は、インデックスuが、該当する帯域内に既に存在する全無線システムの個数よりも小さい場合(S310)は、インデックスuを1インクリメントして(S312)、処理をステップS304に復帰させる。一方、サブキャリア電力検知部2205は、インデックスuが、該当する帯域内に既に存在する全無線システムの個数以上となった場合は、処理を次のステップS314に進める。
抽出サブキャリア選択部2206は、サブキャリア電力検知部2205により設定された既存の無線システムに該当する領域のサブキャリアを抽出する(S314)。
以上のようにして、抽出サブキャリア選択部2206により選択され、IFFT部2208により時間領域信号に再変換された信号に対して、ウェイト算出部1208が行う処理については、図6で説明したものと同様である。
このような構成とすることでも、受信機1000は、受信電力の大きな既存システムの隣接チャネル干渉を抑制することが可能となる。
今回開示された実施の形態は、本発明を具体的に実施するための構成の例示であって、本発明の技術的範囲を制限するものではない。本発明の技術的範囲は、実施の形態の説明ではなく、特許請求の範囲によって示されるものであり、特許請求の範囲の文言上の範囲および均等の意味の範囲内での変更が含まれることが意図される。
1000 受信装置、1100.1,1100.2 アンテナ、1200.1,1200.2 RF部、1202.1,1202.2 GI除去部、1204.1,1204.2 隣接チャネル抽出部、1206 ウェイト積算部、1208 ウェイト算出部、1400 FFT部1204、1401 チャネル推定部、1401 チャネル推定部、1402 デマッピング部、1403 有効サブキャリア制御部、1404 ターゲットサブキャリア抽出部、1502 デインターリーバ、1504 デコーダ。

Claims (8)

  1. 直交周波数分割多重伝送により通信を行う無線通信システムにおける無線通信装置であって、
    複数のアンテナと、
    前記複数のアンテナからの信号への受信処理により生成されるベースバンド信号に対して、付加されたガードインターバルを除去するガードインターバル除去部と、
    前記ベースバンド信号を重み付け合成する重み付け合成部と、
    前記重み付け合成部により重み付け合成された信号をフーリエ変換するフーリエ変換部と、
    フーリエ変換されたサブキャリア毎の信号の復調を行うデマッパと、
    自システムに対応するサブキャリアの復調系列を抽出する自システムサブキャリア抽出部と、
    抽出された自システムの復調系列に対して復号処理を行う復号部と、
    前記受信信号の周波数帯域内に含まれる自システムの使用周波数帯域以外の対域外信号を抽出する既存無線システム帯域抽出部と、
    前記抽出した対域外信号に基づいて、各前記アンテナに対する前記重み係数を決定する重み決定部とを備える、無線通信装置。
  2. 前記無線通信装置は自システムで使用するサブキャリアおよび既存無線システムで使用する周波数対に該当するサブキャリアを管理するサブキャリア管理部をさらに有し、
    前記自システムサブキャリア抽出部および前記既存無線システム帯域抽出部は、前記サブキャリア管理部で管理するサブキャリア情報に応じて動作する、請求項1に記載の無線通信装置。
  3. 前記重み決定部は、受信電力が所定条件より大きな既存システムに対して、より受信電力が抑制されるように受信指向性を形成する、請求項1または2に記載の無線通信装置。
  4. 前記重み決定部は、
    i)前記既存無線システム帯域抽出部で抽出された各アンテナの信号系列の自己相関行列を計算し、
    ii)前記計算された自己相関行列を固有値分解し、
    iii)前記固有値分解において計算される最小固有値に対する固有ベクトルの各要素を各アンテナの重みに対応させて出力する、請求項3に記載の無線通信装置。
  5. 前記既存無線システム帯域抽出部は、
    i)各前記アンテナで受信してガードインターバルを除去した信号系列に対してフーリエ変換を行い、
    ii)フーリエ変換後に出力されるサブキャリアの中から前記サブキャリア管理部からの情報に基づいて既存無線システムに対応するサブキャリアを抽出し、
    iii)前記抽出されたサブキャリアの信号のみを逆フーリエ変換して出力する、請求項2に記載の無線通信装置。
  6. 前記既存無線システム帯域抽出部は、
    前記対域外信号として抽出した各サブキャリア領域の受信電力を計算するサブキャリア受信電力計算部と、
    前記計算されたサブキャリア毎の受信電力に基づいて、抽出対象として選択された既存無線通信システムに対応するサブキャリアを抽出する既存システム領域選択部とを含み、
    前記重み決定部は、前記既存システム領域選択部により抽出された信号に基づいて、各前記アンテナに対する前記重み係数を決定する、請求項1から5のいずれか1項に記載の無線通信装置。
  7. 前記既存システム領域選択部は、前記計算されたサブキャリア毎の受信電力を各既存システム毎に合計し、合計値が大きい方から所定数分の既存システムに対応するサブキャリアを抽出する、請求項6に記載の無線通信装置。
  8. 前記既存システム領域選択部は、前記計算されたサブキャリア毎の受信電力を各既存システム毎に合計し、合計値が所定の電力値を上回る既存システムに対応するサブキャリアを抽出する、請求項6に記載の無線通信装置。
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