JP2016073646A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】保留予告演出と可変表示中演出とを、変動パターンを決定する処理が複雑化することなく実施することのできる遊技機を提供すること。
【解決手段】開始時判定結果に基づいて、保留予告の対象とされた保留記憶に基づく可変表示において、予め定められた複数のタイミングのうちの所定のタイミングにて特別態様に対応した表示を行うことにより、可変表示において特定表示結果が導出される可能性を予告する可変表示中予告を実行し、保留予告実行手段は、開始前判定手段によって、保留記憶数にかかわらず特別態様に対応した表示を行う少なくとも2つのタイミングを有する可変表示パターンに決定されると判定されたときに保留予告を実行する。
【選択図】図24

Description

本発明は、可変表示を行って表示結果として予め定められた特定表示結果が導出されたときに、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機に関する。
遊技機として、遊技球などの遊技媒体を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技媒体が入賞すると、所定の遊技価値が付与されるものがある。また、識別情報を可変表示(「変動」ともいう。)可能な可変表示部が設けられ、可変表示部において識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果となった場合に、所定の遊技価値を遊技者に与えるように構成されたものがある。
なお、遊技価値とは、例えば、遊技機の遊技領域に設けられた可変入賞球装置の状態が、打球が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態になることや、遊技者にとって有利な状態になるための権利を発生させたりすることや、遊技媒体の払出の条件が成立しやすくなる状態になること、遊技媒体が払い出されること、遊技を行うために必要な得点が付与されることである(ただし、それらは一例である。)。
パチンコ遊技機では、始動入賞口に遊技媒体が入賞したことにもとづいて可変表示部において開始される特別図柄(識別情報)の可変表示の表示結果として、あらかじめ定められた特定表示結果が導出表示された場合に、特定遊技状態が発生する。なお、導出表示とは、図柄を停止表示させることである(いわゆる再可変表示の前の停止を除く。)。特定遊技状態が発生すると、例えば、大入賞口が所定回数開放して打球が入賞しやすい特定遊技状態に移行する。そして、各開放期間において、所定個(例えば10個)の大入賞口への入賞があると大入賞口は閉成する。そして、大入賞口の開放回数は、所定回数(例えば15ラウンド)に固定されている。なお、各開放について開放時間(例えば29秒)が決められ、入賞数が所定個に達しなくても開放時間が経過すると大入賞口は閉成する。以下、各々の大入賞口の開放期間をラウンドということがある。
また、可変表示部において、最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、特定表示結果と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して可変表示したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で特定遊技状態の発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、可変表示部に可変表示される図柄の表示結果が特定表示結果でない場合には「はずれ」となり、可変表示状態は終了する。遊技者は、特定遊技状態をいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
このような遊技機において、始動領域を遊技媒体が通過したにもかかわらず未だ開始されていない可変表示について、所定の上限記憶数の範囲内で保留記憶として記憶するとともに、該保留記憶に基づく可変表示の表示結果が特定表示結果となるか否かを、保留記憶に基づく可変表示が開始される前に判定し、該判定結果に応じて、判定結果の判定対象となった保留記憶に対応する保留情報を複数の異なるキャラクタ画像にて表示することにより、該キャラクタ画像にて表示された保留記憶による可変表示において特定表示結果が導出される可能性を予告する保留表示の保留予告演出を実施するものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−95899号公報
しかしながら、特許文献1に記載の遊技機にあっては、遊技機の興趣を向上できないという問題があった。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、遊技機の興趣を向上することのできる遊技機を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の遊技機は、
可変表示を行って表示結果として予め定められた特定表示結果が導出されたときに、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
未だ開始されていない可変表示に関する情報を保留記憶として記憶可能な保留記憶手段と、
可変表示の表示結果を前記特定表示結果とするか否かを決定する決定手段と、
前記保留記憶手段に記憶された保留記憶に基づく可変表示の表示結果を前記特定表示結果とすると前記決定手段により決定されるか否かを、前記決定手段による決定前に判定する判定手段と、
前記判定手段の判定結果に基づいて、該判定結果の判定対象となった保留記憶に対応する保留情報に基づく可変表示が実行される前の複数回の可変表示に渡って、連続した予告演出を実行する連続予告実行手段と、
を備え、
前記連続予告実行手段は、前記複数回の可変表示において、第1予告演出を実行する第1パターンと、当該第1予告演出よりも前記特定表示結果となる割合が高い第2予告演出を実行する第2パターンと、前記第1予告演出を実行した後に前記第2予告演出を実行する第3パターンと、のいずれかのパターンで前記予告演出の実行が可能であるとともに、
前記第1予告演出の演出態様は複数あり、
前記連続予告実行手段は、
前記第1予告演出の演出態様に応じて、前記第1パターンで予告演出を実行する割合と、前記第3パターンで予告演出を実行する割合とが異なり、
前記第1予告演出を実行した後に前記第2予告演出を異なるタイミングにて実行可能である
ことを特徴としている。
この特徴によれば、遊技機の興趣を向上できる。
本発明の手段1に記載の遊技機は、
識別情報(例えば、第1特別図柄、第2特別図柄、演出図柄)の可変表示を行って表示結果として予め定められた特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出されたときに、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り状態)に制御可能な遊技機(パチンコ遊技機1)であって、
未だ開始されていない可変表示に関する情報を保留記憶として記憶可能な保留記憶手段(例えば、第1特図保留記憶部151A及び第2特図保留記憶部151B)と、
前記保留記憶手段に記憶されている各保留記憶を所定態様(例えば、「○」表示)にて保留情報として表示する保留表示手段(例えば、演出制御用CPU120が先読み予告決定処理のステップS722の処理と、ステップS723またはステップS724の処理を実行する部分)と、
可変表示の表示結果を前記特定表示結果とするか否かを決定するとともに、複数の可変表示パターンの内から1の可変表示パターンを決定する決定手段(例えば、演出制御用CPU120がステップS110の特別図柄通常処理を実行する部分)と、
前記保留記憶手段に記憶された保留記憶に基づく可変表示の表示結果を前記特定表示結果とすると前記決定手段により決定されるか否かとともに、当該可変表示における可変表示パターンとしていずれの種類の可変表示パターンに決定されるかを、前記決定手段による決定前に判定する判定手段(例えば、演出制御用CPU120がステップS212の入賞時乱数値判定処理を実行する部分)と、
前記判定手段の判定結果に基づいて、該判定結果の判定対象となった保留記憶に対応する保留情報を前記所定態様とは異なる特別態様(例えば、キャラクタAまたはキャラクタB表示)で表示することにより、該保留記憶に基づく可変表示において前記特定表示結果が導出される可能性を予告する保留予告(例えば、第1先読み予告演出)を実行する保留予告実行手段(例えば、演出制御用CPU120が先読み予告決定処理において、ステップS709、ステップS710を実行した後、ステップS718の処理を実行する部分)と、
前記判定手段の判定結果に基づいて、該判定結果の判定対象となった保留記憶に対応する保留情報に基づく可変表示が実行される前に複数回の可変表示に渡って、連続した予告演出を実行する連続予告実行手段と、
前記決定手段の決定結果に基づいて、前記保留予告の対象とされた保留記憶に基づく可変表示において、予め定められた複数のタイミング(例えば、図35に示すタイミング1〜タイミング3及び特別タイミング)のうちの所定のタイミングにて前記特別態様に対応した可変表示中予告(例えば、図41〜図43に示すように、演出図柄の変動中において演出表示装置5にキャラクタの画像を表示する演出)を実行する可変表示中予告実行手段(例えば、演出制御用CPU120が変動表示中演出処理においてステップS542、ステップS542’の処理を実行する部分)と、
を備え、
前記決定手段は、複数の可変表示パターンのそれぞれに対応した判定値に基づいて可変表示パターンを決定し、
前記保留予告実行手段は、前記判定手段によって、複数の可変表示パターンのうち前記可変表示中予告を実行可能な特定可変表示パターン(例えば、スーパーリーチの変動パターン)に決定されると判定されたとき(例えば、先読み予告決定処理において、ステップS708の処理で変動カテゴリコマンドにて指定されたカテゴリがスーパーリーチのカテゴリであると判定されたとき)に前記保留予告を実行し、
前記特定可変表示パターンに対応する判定値には、保留記憶数にかかわらず同一判定値が設定され、
前記連続予告実行手段は、前記複数回の可変表示において、第1予告演出を実行する第1パターンと、当該第1予告演出よりも前記特定表示結果となる割合が高い第2予告演出を実行する第2パターンと、前記第1予告演出を実行した後に前記第2予告演出を実行する第3パターンと、のいずれかのパターンで前記予告演出の実行が可能であるとともに、
前記第1予告演出の演出態様は複数あり、
前記連続予告実行手段は、前記第1予告演出の演出態様に応じて、前記第1パターンで予告演出を実行する割合と、前記第3パターンで予告演出を実行する割合とが異なる、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、保留予告の予告対象の可変表示の変動パターンを変更する必要がないので、変動パターンを決定する処理が複雑化することなく保留予告と可変表示中予告とを実施することができる。
本発明の手段2の遊技機は、手段1に記載の遊技機であって、
遊技領域に設けられた始動領域(例えば、第1始動入賞口、第2始動入賞口)を遊技媒体(例えば、遊技球)が通過したことに基づいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(例えば、第1特別図柄、第2特別図柄、演出図柄)の可変表示を行って表示結果を導出する可変表示手段(例えば、演出表示装置5)は、識別情報が表示される複数の可変表示部(例えば、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L、5C、5R)を有し、
前記複数のタイミングのうちの少なくとも1のタイミング(例えば、図35に示すタイミング2)は、前記可変表示手段において識別情報が前記特定表示結果の一部を構成しているが、少なくとも一部の前記可変表示部において識別情報が可変表示中であるリーチ状態となった後に設定されており、
前記保留予告実行手段は、前記判定手段によって保留記憶数にかかわらず前記可変表示中予告を実行可能な特定可変表示パターンとして前記リーチ状態となる可変表示パターン(例えば、スーパーリーチの変動パターン)に決定されると判定されたとき(例えば、変動パターン種別決定用の乱数値MR3が230以上であるとき)に前記保留予告を実行する、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、リーチ状態となった後に特別態様に対応した表示が行われるようになるので、リーチ状態となったときに、特別態様に対応した表示が実行されるか否かを遊技者に注目させることができるようになるので、遊技機の興趣を向上できる。
本発明の手段3の遊技機は、手段1または手段2に記載の遊技機であって、
前記判定手段の判定結果に応じて、該判定結果の判定対象となった保留記憶に基づく可変表示が実行される前の複数回の可変表示に亘って連続する連続演出(例えば、第2先読み予告演出)を行うことにより、該保留記憶に基づく可変表示において前記特定表示結果が導出される可能性を予告する連続予告を実行する連続予告実行手段(例えば、演出制御用CPU120が先読み予告決定処理におけるステップS714AまたはステップS714Bの処理を実行して第2先読み予告パターンを決定した後にステップS716、ステップS717の処理を実行し、変動表示中演出処理においてステップS543、ステップS543’の処理を実行する部分)を備え、
前記連続予告が実行されるときの前記保留予告の期待度と、前記連続予告が実行されないときの前記保留予告の期待度とが異なる(例えば、図28(A)及び図28(B)に示すように、第1先読み予告演出の実行決定有りのときの大当り期待度は、第1先読み予告演出の実行決定無しのときの大当り期待度よりも高くなっている)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、連続予告が実行されるか否かによって保留予告の期待度が異なるため、連続予告が実行されるか否かを遊技者に注目させることができるようになるので、遊技機の興趣を向上できる。
本発明の手段4遊技機は、手段1〜手段3のいずれかに記載の遊技機であって、
前記保留予告実行手段は、期待度が異なる複数種類の前記保留予告を実行可能であって、
期待度が低い種類(例えば、キャラクタB)の前記保留予告の対象とされた可変表示における前記可変表示中予告において、該期待度が低い種類の前記保留予告に対応した第1のタイミング(例えば、図34(B)に示すパターンSBの特別タイミング)にて前記特別態様に対応した表示が実行されたときの期待度は、期待度が高い種類(例えば、キャラクタA)の前記保留予告の対象とされた可変表示における前記可変表示中予告において、該期待度が高い種類の前記保留予告に対応した第2のタイミング(例えば、キャラクタAにおいて最も期待度がタイミング3)にて前記特別態様に対応した表示が実行されたときの期待度よりも高い、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、期待度が低い種類の保留予告が実行されても、該期待度が低い種類の保留予告の対象となった可変表示において第1のタイミングにて特別態様に対応した表示が実行されたときの期待度が、期待度が高い種類の保留予告の対象とされた可変表示において第2のタイミングにて特別態様に対応した表示が実行されたときの期待度よりも高くなるため、期待度が低い種類の保留予告が実施されても、遊技者の期待感を維持することができるので、遊技機の興趣を向上できる。
本発明の手段5の遊技機は、手段1〜手段4のいずれかに記載の遊技機であって、
複数種類の所定演出(例えば、チャンス目A停止、チャンス目B停止)を実行する所定演出手段(例えば、第2先読み予告パターンSYP2−1、SYP2−2の1変動目及び2変動目と、第2先読み予告パターンSYP2−4の1変動目)と、
前記判定手段の判定結果に応じて、該判定結果の判定対象となった保留記憶に基づく可変表示が実行される前の複数回の可変表示に亘って連続する連続演出を行うことにより、該保留記憶に基づく可変表示において前記特定表示結果が導出される可能性を予告する連続予告(例えば、第2先読み予告演出)を実行する連続予告実行手段(例えば、演出制御用CPU120が先読み予告決定処理におけるステップS714AまたはステップS714Bの処理を実行して第2先読み予告パターンを決定した後にステップS716、ステップS717の処理を実行し、変動表示中演出処理においてステップS543、ステップS543’の処理を実行する部分)と、
を備え、
前記所定演出の種類に応じて前記連続予告を実行する割合が異なる(例えば、チャンス目A停止が実行される場合は、背景変化が実行されることがあるのに対して、チャンス目B停止が実行される場合は、背景変化が実行されることが無い)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、所定演出の種類に応じて連続予告が実行される割合が異なるため、所定演出の種類に遊技者を注目させることができるので、遊技機の興趣を向上できる。
実施例1におけるパチンコ遊技機の正面図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 演出制御コマンドの内容の一例などを示す説明図である。 主基板の側にてカウントされる遊技用乱数を例示する説明図である。 変動パターンを例示する図である。 変動パターン種別を例示する図である。 特図表示結果決定テーブルの構成例を示す図である。 大当り種別決定テーブルの構成例を示す図である。 変動パターン種別決定テーブルの構成例を示す図である。 変動パターン種別決定テーブルの構成例を示す図である。 変動パターン決定テーブルの構成例を示す図である。 遊技制御用データ保持エリアの構成例を示すブロック図である。 演出制御パターンの構成例等を示す図である。 演出制御用データ保持エリアの構成例を示すブロック図などである。 遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。 入賞時乱数値判定処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。 変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 先読み予告決定処理の一例を示すフローチャートである。 先読み予告決定処理の一例を示すフローチャートである。 第1先読み予告演出の表示態様を示す図である。 第1先読み予告演出を決定する割合の設定例を示す図である。 第2先読み予告演出を決定する割合の設定例を示す図である。 第2先読み予告演出用におけるチャンス目の一覧を示す図である。 第2先読み予告演出の先読み予告パターンの一覧を示す図である。 変動表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。 第2先読み予告実行設定処理の一例を示すフローチャートである。 変動中予告演出設定処理の一例を示すフローチャートである。 変動中予告パターンを決定する割合の設定例を示す図である。 変動中予告パターンの実行タイミングの一例を示す図である。 変動表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。 第2先読み予告演出が実行される場合の演出表示装置における表示動作例を示す図である。 第2先読み予告演出が実行される場合の演出表示装置における表示動作例を示す図である。 第2先読み予告演出が実行される場合の演出表示装置における表示動作例を示す図である。 特別変動中予告演出が実行される場合の演出表示装置における表示動作例を示す図である。 特別変動中予告演出が実行される場合の演出表示装置における表示動作例を示す図である。 特別変動中予告演出が実行される場合の演出表示装置における表示動作例を示す図である。 特別変動中予告演出が実行される場合の演出表示装置における表示動作例を示す図である。 実施例2における変動中予告パターンを決定する割合の設定例を示す図である。 変動中予告パターンの実行タイミングの一例を示す図である。 特別変動中予告演出が実行される場合の演出表示装置における表示動作例を示す図である。 特別変動中予告演出が実行される場合の演出表示装置における表示動作例を示す図である。 特別変動中予告演出が実行される場合の演出表示装置における表示動作例を示す図である。 特別変動中予告演出が実行される場合の演出表示装置における表示動作例を示す図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、変動表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(変動表示)される。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を変動表示する。なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。
複数種類の特別図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて変動表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて変動表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはともに、例えば方形状に形成されている。なお、第1特図の種類と第2特図の種類は同じ(例えば、ともに「0」〜「9」を示す数字、及び、「−」を示す記号)であってもよいし、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば「00」〜「99」を示す数字(あるいは2桁の記号)を変動表示するように構成されていてもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、演出表示装置5が設けられている。演出表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。演出表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の変動表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の変動表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の変動表示部となる演出図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である演出図柄が変動表示される。この演出図柄の変動表示も、変動表示ゲームに含まれる。
一例として、演出表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて演出図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける変動表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、演出図柄の変動表示結果となる確定演出図柄(最終停止図柄)が停止表示される。
このように、演出表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、または、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の演出図柄の変動表示を行い、変動表示結果となる確定演出図柄を導出表示(あるいは単に「導出」ともいう)する。なお、例えば特別図柄や演出図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、演出図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して変動表示を終了させることである。これに対して、演出図柄の変動表示を開始してから変動表示結果となる確定演出図柄が導出表示されるまでの変動表示中には、演出図柄の変動速度が「0」となって、演出図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮などを生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、変動表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による演出図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮なども生じさせず、所定時間(例えば1秒間)よりも短い時間だけ、演出図柄を完全停止表示することなどが含まれてもよい。
「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L、5C、5Rにて変動表示される演出図柄には、例えば8種類の図柄(英数字「1」〜「8」あるいは漢数字や、英文字、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなどであればよく、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい)で構成される。演出図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「8」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付されている。なお、演出図柄は8種類に限定されず、大当り組合せやハズレとなる組合せなど適当な数の組合せを構成可能であれば、何種類であってもよい(例えば7種類や9種類など)。
演出図柄の変動表示が開始された後、変動表示結果となる確定演出図柄が導出表示されるまでには、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行われ、図柄番号が最大(例えば「8」)である演出図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小(例えば「1」)である演出図柄が表示される。あるいは、演出図柄表示エリア5L、5C、5Rのうち少なくともいずれか1つ(例えば「左」の演出図柄表示エリア5Lなど)において、図柄番号が大きいものから小さいものへとスクロール表示を行って、図柄番号が最小である演出図柄が表示されると、続いて図柄番号が最大である演出図柄が表示されるようにしてもよい。
演出表示装置5の表示領域には、始動入賞記憶表示エリア5Hが配置されている。始動入賞記憶表示エリア5Hでは、特図ゲームに対応した変動表示の保留数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。ここで、特図ゲームに対応した変動表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特図ゲームや演出図柄の変動表示といった変動表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく変動表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、変動表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する変動表示の保留が行われる。始動入賞記憶表示エリア5Hのおける保留記憶表示は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生したものであるか、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生したものであるかに応じて、その表示態様(例えば表示色や形状)を異ならせる。この実施の形態では、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示を丸型の白色「○」表示とし、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示を丸型の黒色「●」表示とする。
図1に示す例では、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1特図保留記憶数は、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されている記憶数である。第2特図保留記憶数は、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されている記憶数である。第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した変動表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部(例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。
演出表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、始動領域(第2始動領域)第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しがたい通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすい拡大開放状態となる。なお、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態において、例えば第2始動入賞口を閉鎖することなどにより、第2始動入賞口には遊技球が進入しないように構成してもよい。このように、第2始動領域としての第2始動入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすい拡大開放状態と、遊技球が通過(進入)しにくいまたは通過(進入)できない通常開放状態とに変化する。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第2始動条件が成立する。なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)できなくする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)しやすくする。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が大入賞口を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過(進入)しにくい一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(変動表示)する。このような普通図柄の変動表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一または複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
次に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を概略的に説明する。
パチンコ遊技機1では、遊技領域に設けられた通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことといった、普通図柄表示器20にて普通図柄の変動表示を実行するための普図始動条件が成立した後に、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の変動表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。
この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の変動表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の変動表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御(傾動制御)が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出されたことなどにより第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームが開始される。また、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出されたことなどにより第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームが開始される。
第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームでは、特別図柄の変動表示を開始させた後、特図変動時間としての変動表示時間が経過すると、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄(特図表示結果)を導出表示する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示されれば、所定表示結果としての「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄が確定特別図柄として停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの変動表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド(「ラウンド遊技」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの変動表示結果が「小当り」になった後には、大当り遊技状態とは異なる特殊遊技状態としての小当り遊技状態に制御される。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「2」の数字を示す特別図柄を小当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄としている。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄となるようにしてもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されて特定表示結果としての「大当り」となった後、大当り遊技状態において、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、所定の上限時間(例えば29秒間や0.1秒間)が経過するまでの期間あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を開放状態とする。これにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)とするラウンドが実行される。
ラウンドの実行中に大入賞口を開放状態とした大入賞口扉は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって不利な第2状態(閉鎖状態)に変化させて、1回のラウンドを終了させる。大入賞口の開放サイクルであるラウンドは、その実行回数が所定の上限回数(例えば「15」など)に達するまで、繰り返し実行可能となっている。なお、ラウンドの実行回数が上限回数に達する前であっても、所定条件の成立(例えば大入賞口に遊技球が入賞しなかったことなど)により、ラウンドの実行が終了するようにしてもよい。
大当り遊技状態におけるラウンドのうち、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)とする上限時間が比較的に長い時間(例えば29秒など)となるラウンドは、通常開放ラウンドともいう。一方、特別可変入賞球装置7を第1状態(開放状態)とする上限時間が比較的に短い時間(例えば0.1秒など)となるラウンドは、短期開放ラウンドともいう。
大当り図柄となる「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「3」、「7」の数字を示す特別図柄は通常開放ラウンド大当り図柄となり、「5」の数字を示す特別図柄は短期開放ラウンド大当り図柄となる。特図ゲームにおける確定特別図柄として通常開放ラウンド大当り図柄が導出された後に制御される通常開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態(通常開放大当り状態)では、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、第1期間となる所定の上限時間(例えば29秒間)が経過するまでの期間、あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させるラウンドが実行される。なお、通常開放大当り状態は、第1特定遊技状態ともいう。
特図ゲームにおける確定特別図柄として短期開放ラウンド大当り図柄が導出された後に制御される短期開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態(短期開放大当り状態)では、各ラウンドで特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる上限時間(大入賞口扉により大入賞口を開放状態とする期間の上限)が、通常開放大当り状態における第1期間よりも短い第2期間(例えば0.1秒間)となる。なお、短期開放大当り状態では、大入賞口の開放期間が第2期間となるように制御されればよく、それ以外の制御は通常開放大当り状態と同様に行われるようにしてもよい。あるいは、短期開放大当り状態では、ラウンドの実行回数が、通常開放大当り状態における第1ラウンド数(例えば「15」)よりも少ない第2ラウンド数(例えば「2」)となるようにしてもよい。
このような短期開放大当り状態では、大入賞口に遊技球が入賞すれば所定個数(例えば15個)の出玉(賞球)が得られる。しかし、大入賞口の開放期間は第2期間(0.1秒間など)であって、非常に短い。そのため、短期開放大当り状態は実質的には出玉(賞球)が得られない大当り遊技状態である。なお、短期開放大当り状態は、第2特定遊技状態ともいう。
また、短期開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態は、通常開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態に比べて、大入賞口の開放期間が短いものに限定されず、例えば大入賞口の開放期間(上限時間)は短期開放ラウンド特定遊技状態と通常開放ラウンド特定遊技状態とで同一である一方で、短期開放ラウンド特定遊技状態では大入賞口を開放状態とする上限回数(例えば2回)が通常開放ラウンド特定遊技状態での上限回数(例えば15回)に比べて少なくなるものであってもよい。すなわち、短期開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態は、各ラウンドで大入賞口を遊技球が通過(進入)しやすい第1状態に変化させる期間が通常開放ラウンド特定遊技状態における第1期間よりも短い第2期間となることと、ラウンドの実行回数が通常開放ラウンド特定遊技状態における第1ラウンド数よりも少ない第2ラウンド数となることのうち、少なくともいずれか一方となるものであればよい。
小当り図柄となる「2」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として導出された後には、特殊遊技状態としての小当り遊技状態に制御される。この小当り遊技状態では、短期開放大当り状態と同様に特別可変入賞球装置7において大入賞口を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させる可変入賞動作が行われる。すなわち、小当り遊技状態では、例えば特別可変入賞球装置7を第2期間にわたり第1状態(開放状態)とする動作が繰り返し実行される。
演出表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、演出図柄の変動表示が開始される。そして、演出図柄の変動表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける確定演出図柄の停止表示により変動表示が終了するまでの期間では、演出図柄の変動表示状態が所定のリーチ状態となることがある。
ここで、リーチ状態とは、演出表示装置5の表示領域にて停止表示された演出図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部又は一部の演出図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部(例えば「左」及び「右」の演出図柄表示エリア5L、5Rなど)では予め定められた大当り組合せを構成する演出図柄(例えば「7」の英数字を示す演出図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの演出図柄表示エリア(例えば「中」の演出図柄表示エリア5Cなど)では演出図柄が変動している表示状態、あるいは、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部又は一部で演出図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。
また、リーチ状態となったことに対応して、演出図柄の変動速度を低下させたり、演出表示装置5の表示領域に演出図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、演出図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、演出図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ状態となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、演出図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。なお、リーチ演出には、演出表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9などの発光体における点灯動作(点滅動作)などを、リーチ状態となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(リーチ態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ態様では「大当り」となる可能性(「信頼度」あるいは「大当り信頼度」ともいう)が異なる。すなわち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、変動表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。
一例として、この実施の形態では、ノーマルリーチ、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったリーチ態様が予め設定されている。そして、スーパーリーチαやスーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ態様が出現した場合には、ノーマルリーチのリーチ態様が出現した場合に比べて、変動表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高くなる。
演出図柄の変動表示中には、リーチ演出とは異なり、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、変動表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、演出図柄の変動表示態様などにより遊技者に報知するための変動表示演出が実行されることがある。
演出図柄の変動表示中には、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力、ランプ点灯などのように、演出図柄の変動表示動作とは異なる演出動作により、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、スーパーリーチによるリーチ演出が実行される可能性があること、変動表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、遊技者に予め報知するための予告演出が実行されることがある。予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となるより前(「左」及び「右」の演出図柄表示エリア5L、5Rにて演出図柄が仮停止表示されるより前)に実行(開始)されるものであればよい。また、変動表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となった後に実行されるものが含まれていてもよい。
予告演出のうちには、先読み予告演出となるものが含まれる。先読み予告演出は、変動表示結果が「大当り」となる可能性などが予告される対象となる変動表示を開始するより前に、特図ゲームの保留情報などに基づいて実行可能となる予告演出である。特に、複数回の特図ゲームに対応して複数回実行される演出図柄の変動表示にわたり、変動表示結果が「大当り」となる可能性などを連続して予告する先読み予告演出は、連続予告とも称される。この実施の形態では、先読み予告演出として、第1先読み予告演出と、第2先読み予告演出と、が実行可能になっている。なお、これら以外の先読み予告演出が実行されるようにしてもよい。
第1先読み予告演出は、始動入賞記憶表示エリア5Hにおいて特図保留記憶数を特定可能に表示する表示部位を、通常時における表示態様とは異なる特殊態様(例えば表示色や形状が異なるもの)に変化させることにより、予告対象となる変動表示において「大当り」となる可能性などを予告する保留表示予告となっている。特殊態様は複数種類設けられており、いずれの特殊態様となったかに応じて、変動表示結果が「大当り」となること、変動表示結果が「大当り」となる可能性が通常よりも高いことを報知する。
また、第2先読み予告演出は、予告の対象となる変動表示が実行されるまでの複数回の変動表示に亘り、演出表示装置5において一連の演出を実行する連続予告となっている。第2先読み予告の演出態様は複数種類設けられており、いずれの演出態様であるかに応じて、変動表示結果が「大当り」となること、変動表示結果が「大当り」となる可能性が通常よりも高いことを報知する。
また、この実施の形態では、このような先読み予告演出とは別に、変動表示が実行されるときに、当該変動表示の変動パターンや変動表示結果に基づいて、当該変動表示結果が「大当り」となる可能性などが予告される変動中予告演出が実行されるようになっている。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示(導出)される場合には、演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。このような演出図柄の変動表示態様は、変動表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」(「通常ハズレ」ともいう)の変動表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示(導出)される場合には、演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定のリーチハズレ組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。このような演出図柄の変動表示結果は、変動表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)の変動表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、通常開放ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち、「3」の数字を示す特別図柄といった通常大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、複数種類の大当り組合せのうち、所定の通常大当り組合せ(「非確変大当り組合せ」ともいう)となる確定演出図柄が停止表示される。通常大当り組合せとなる確定演出図柄は、例えば演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L、5C、5Rにて変動表示される図柄番号が「1」〜「8」の演出図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である演出図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。通常大当り組合せを構成する図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である演出図柄は、通常図柄(「非確変図柄」ともいう)と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄が通常大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、通常大当り組合せの確定演出図柄が停止表示される演出図柄の変動表示態様は、変動表示結果が「大当り」となる場合における「非確変」(「通常大当り」ともいう)の変動表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。「非確変」の大当り種別で変動表示結果が「大当り」となったことに基づいて、通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、時間短縮制御(時短制御)が行われる。時短制御が行われることにより、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示時間(特図変動時間)は、通常状態に比べて短縮される。通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態などとは異なる通常遊技状態であり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。時短制御は、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることと、変動表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、通常開放ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち、「7」の数字を示す特別図柄といった確変大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、演出図柄の変動表示態様が「通常」である場合と同様のリーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、複数種類の大当り組合せのうち、所定の確変大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。確変大当り組合せとなる確定演出図柄は、例えば演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L、5C、5Rにて変動表示される図柄番号が「1」〜「8」の演出図柄のうち、図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である演出図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。確変大当り組合せを構成する図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である演出図柄は、確変図柄と称される。特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される場合に、演出図柄の変動表示結果として、通常大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがあるようにしてもよい。
確定演出図柄が通常大当り組合せであるか確変大当り組合せであるかにかかわらず、特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される変動表示態様は、変動表示結果が「大当り」となる場合における「確変」の変動表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。「確変」の大当り種別で変動表示結果が「大当り」となったことに基づいて、通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、時短制御とともに確率変動制御(確変制御)が行われる。確変制御が行われることにより、各回の特図ゲームにおいて変動表示結果(特図表示結果)が「大当り」となる確率は、通常状態に比べて高くなるように向上する。確変制御は、大当り遊技状態の終了後に変動表示結果が「大当り」となって再び大当り遊技状態に制御されるという条件が成立したときに、終了すればよい。なお、時短制御と同様に、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されたときに、確変制御を終了してもよい。また、大当り遊技状態の終了後に特図ゲームが開始されるごとに実行される確変転落抽選にて確変制御を終了させる「確変転落あり」の決定がなされたときに、確変制御を終了してもよい。
時短制御が行われるときには、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、変動表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御が行われる。このように、時短制御に伴い第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。高開放制御としては、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。
高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口は、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。これにより、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に変動表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この期間は、時短制御が行われる期間と同一であればよい。
時短制御と高開放制御がともに行われる遊技状態は、時短状態あるいは高ベース状態ともいう。また、確変制御が行われる遊技状態は、確変状態あるいは高確状態ともいう。確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる遊技状態は、高確高ベース状態とも称される。確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない確変状態は、高確低ベース状態とも称される。なお、確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる遊技状態のみを、特に「確変状態」ということもあり、高確低ベース状態とは区別するために、時短付確変状態ということもある。一方、確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない確変状態(高確低ベース状態)は、高確高ベース状態と区別するために、時短なし確変状態ということもある。確変制御が行われずに時短制御や高開放制御が行われる時短状態は、低確高ベース状態とも称される。確変制御や時短制御および高開放制御がいずれも行われない通常状態は、低確低ベース状態とも称される。通常状態以外の遊技状態において時短制御や確変制御の少なくともいずれかが行われるときには、特図ゲームが頻繁に実行可能となることや、各回の特図ゲームにおける変動表示結果が「大当り」となる確率が高められることにより、遊技者にとって有利な状態となる。大当り遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な遊技状態は、特別遊技状態とも称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、「5」の数字を示す特別図柄といった短期開放ラウンド大当り図柄が停止表示される場合や、「2」の数字を示す特別図柄といった小当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態とならずに、開放チャンス目として予め定められた複数種類の確定演出図柄の組合せのいずれかが停止表示されることがある。また、特図ゲームにおける確定特別図柄として、短期開放ラウンド大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、所定のリーチ組合せとなる確定演出図柄(短期開放ラウンド大当り状態に対応したチャンス目となる確定演出図柄)が停止表示されることもある。
特図ゲームにおける確定特別図柄が短期開放ラウンド大当り図柄となることに対応して、各種の確定演出図柄が停止表示される演出図柄の変動表示態様は、変動表示結果が「大当り」となる場合における「突確」(「突確大当り」あるいは「突然確変大当り」ともいう)の変動表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。「突確」の大当り種別で変動表示結果が「大当り」となったことに基づいて、短期開放大当り状態に制御され、その終了後には、時短制御とともに確変制御が行われればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、「2」の数字を示す特別図柄といった小当り図柄が停止表示されて変動表示結果が「小当り」となったことに基づいて、小当り遊技状態に制御され、その終了後には、遊技状態の変更が行われず、変動表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される。ただし、変動表示結果が「小当り」となる特図ゲームが実行されたときに、特別遊技状態における特図ゲームの実行回数が所定回数に達していれば、小当り遊技状態の終了後には、特別遊技状態が終了して通常状態となることがある。
演出図柄の変動表示結果として開放チャンス目を構成する確定演出図柄が導出表示された後に大入賞口が開放状態となる場合には、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」であることに基づき短期開放大当り状態に制御されたときと、変動表示結果が「小当り」であることに基づき小当り遊技状態に制御されたときとがある。一方、演出図柄の変動表示結果としてリーチ組合せを構成する確定演出図柄が導出表示された後に大入賞口が開放状態となるのは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」であることに基づき短期開放大当り状態に制御されたときのみである。したがって、開放チャンス目を構成する確定演出図柄は、短期開放大当り状態および小当り遊技状態のいずれに制御されることにも対応している一方で、リーチ組合せの確定演出図柄は、短期開放大当り状態に制御されることに対応している。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の変動表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の変動表示を制御することといった、所定の表示図柄の変動表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81、82に伝送するソレノイド回路111などが搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、演出表示装置5、スピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、演出表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部または一部、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯動作の全部または一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23は、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば演出表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。
図3(A)は、この実施の形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図3(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図3(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示に対応して演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L、5C、5Rで変動表示される演出図柄などの変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、特別図柄や演出図柄などの変動表示結果を指定する変動表示結果通知コマンドである。変動表示結果通知コマンドでは、例えば図3(B)に示すように、変動表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、変動表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。より具体的には、コマンド8C00Hは、変動表示結果が「ハズレ」となる旨の事前決定結果を示す第1変動表示結果通知コマンドである。コマンド8C01Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2変動表示結果通知コマンドである。コマンド8C02Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3変動表示結果通知コマンドである。コマンド8C03Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第4変動表示結果通知コマンドである。コマンド8C04Hは、変動表示結果が「小当り」となる旨の事前決定結果を示す第5変動表示結果通知コマンドである。
コマンド8F00Hは、演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L、5C、5Rで演出図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御と確変制御がいずれも行われない遊技状態(低確低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる一方で確変制御は行われない遊技状態(低確高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。また、コマンド9502Hを確変制御が行われる一方で時短制御は行われない遊技状態(高確低ベース状態、時短なし確変状態)に対応した第3遊技状態指定コマンドとし、コマンド9503Hを時短制御と確変制御がともに行われる遊技状態(高確高ベース状態、時短付確変状態)に対応した第4遊技状態指定コマンドとする。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、例えば変動表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、変動表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば通常開放大当り状態や短期開放大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「15」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC1XXHは、始動入賞記憶表示エリア5Hなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、始動入賞記憶表示エリア5Hなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したときに、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドは、第1始動入賞の発生により第1始動条件が成立したときに、第1特図保留記憶数の増加を通知するものとして送信される。また、第2保留記憶数通知コマンドは、第2始動入賞の発生により第2始動条件が成立したときに、第2特図保留記憶数の増加を通知するものとして送信される。
この実施の形態では、保留記憶情報として、第1始動入賞口と第2始動入賞口とのいずれに始動入賞したかを指定する第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドを送信するとともに、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数を指定する第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドを送信する。なお、保留記憶数が増加したときに、第1特図保留記憶数または第2特図保留記憶数が増加したことを示す保留記憶数加算指定コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンドまたは第2保留記憶数加算指定コマンド)を送信する一方、保留記憶数が減少したときに、第1特図保留記憶数または第2特図保留記憶数が減少したことを示す保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンドまたは第2保留記憶数減算指定コマンド)を送信するようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。すなわち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
コマンドC4XXHおよびコマンドC6XXHは、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。このうち、コマンドC4XXHは、入賞時判定結果として、変動表示結果が「大当り」となるか否かや「小当り」となるか否か、大当り種別の判定結果を示す図柄指定コマンドである。また、コマンドC6XXHは、入賞時判定結果として、変動パターン種別決定用の乱数値MR3がいずれの決定値の範囲となるかの判定結果(変動パターン種別の判定結果)を示す変動カテゴリコマンドである。
この実施の形態では、入賞時乱数値判定処理(図18(A)参照)において、始動入賞の発生に基づき、変動表示結果が「大当り」に決定されるか否かや「小当り」に決定されるか否か、大当りの種別、変動パターン種別決定用の乱数値MR3がいずれの決定値の範囲になるかを判定する。そして、図柄指定コマンドのEXTデータに、変動表示結果が「大当り」や「小当り」に決定されることを指定する値や、大当り種別を指定する値を設定し、演出制御基板12に対して送信する制御を行う。また、変動カテゴリコマンドのEXTデータに判定結果としての乱数値MR3が含まれる決定値の範囲を指定する値を設定し、演出制御基板12に対して送信する制御を行う。演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120は、図柄指定コマンドに設定されている値に基づいて、変動表示結果が「大当り」や「小当り」に決定されるか否か、大当り種別を認識できるとともに、変動カテゴリコマンドに設定されている値に基づいて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3が所定範囲の決定値に含まれる場合には変動パターン種別を認識できる。
図柄指定コマンドの一例として、コマンドC400Hを変動表示結果が「ハズレ」となる場合に応じた第1図柄指定コマンドとし、コマンドC401Hを変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変」となる場合に応じた第2図柄指定コマンドとし、コマンドC402Hを変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変」となる場合に応じた第3図柄指定コマンドとし、コマンドC403Hを変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる場合に応じた第4図柄指定コマンドとし、コマンドC404Hを変動表示結果が「小当り」となる場合に応じた第5図柄指定コマンドとする。なお、図柄指定コマンドに設定されるEXTデータと、変動表示結果通知コマンドに設定されるEXTデータとを共通化してもよい。
変動カテゴリコマンドの一例として、例えば、後述する図18(B)に示すように、コマンドC600Hを合計保留記憶数にかかわらず共通して「非リーチ」の変動表示態様となる場合に応じた第1変動カテゴリコマンドとし、コマンドC601Hを合計保留記憶数にかかわらず共通して「スーパーリーチ」の変動表示態様となる場合に応じた第2変動カテゴリコマンドとし、コマンドC602Hを「非リーチ」と「スーパーリーチ」以外の変動表示態様(例えばノーマルリーチ)となる場合に応じた第3変動カテゴリコマンドとする。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
図4は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図4に示すように、この実施の形態では、主基板11の側において、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3、変動パターン決定用の乱数値MR4、普図表示結果決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR5の一部または全部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば図12に示す遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR5の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの変動表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、変動表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65535」の範囲の値をとる。大当り種別決定用の乱数値MR2は、変動表示結果を「大当り」とする場合における演出図柄の変動表示態様である大当り種別を「非確変」、「確変」、「突確」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。
変動パターン種別決定用の乱数値MR3は、特別図柄や演出図柄の変動表示における変動パターン種別を、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「251」の範囲の値をとる。変動パターン決定用の乱数値MR4は、特別図柄や演出図柄の変動表示における変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「997」の範囲の値をとる。普図表示結果決定用の乱数値MR5は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける変動表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするかなどの決定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「3」〜「13」の範囲の値をとる。
図5は、この実施の形態における変動パターンを示している。この実施の形態では、変動表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、演出図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、変動表示結果が「大当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。なお、変動表示結果が「ハズレ」で演出図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称され、変動表示結果が「ハズレ」で演出図柄の変動表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、変動表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ変動パターンに含まれる。変動表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチαまたはスーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。変動表示結果が「小当り」である場合に対応した変動パターンは、小当り変動パターンと称される。大当り変動パターンと小当り変動パターンは、変動表示結果が「大当り」または「小当り」となる場合に対応した当り変動パターンに含まれる。
図6は、この実施の形態における変動パターン種別を示している。図5に示す各変動パターンは、図6に示す複数の変動パターン種別のうち、少なくとも1つの変動パターン種別に含まれている。すなわち、各変動パターン種別は、例えば演出図柄の変動表示中に実行される演出動作の態様などに基づいて分類(グループ化)された単一または複数の変動パターンを含むように構成されていればよい。
一例として、複数の変動パターンをリーチ演出の種類(演出態様)で分類(グループ化)して、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態とならない変動パターンが含まれる変動パターン種別と、ノーマルリーチを伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別と、スーパーリーチ(スーパーリーチαまたはスーパーリーチβ)を伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別とに分ければよい。また、スーパーリーチを伴う変動パターンについては、リーチ演出の内容(例えばスーパーリーチαであるかスーパーリーチβであるか)に応じて、異なる変動パターン種別に分類されるようにしてもよい。あるいは、所定の変動表示演出が実行されるか否かなどに応じて、異なる変動パターン種別に分類されるようにしてもよい。他の一例として、複数の変動パターンを演出図柄の変動表示時間などに応じて、分類(グループ化)してもよい。複数の変動パターン種別のうちには、共通の変動パターンを含んで構成されたものがあってもよい。
図6に示すように、各変動パターン種別には、変動表示態様や変動表示の内容に応じて、1つまたは複数の変動パターンが分類される。図5に示す変動パターンの具体的な分類については、例えば図11に示すような変動パターン決定テーブル134の設定から、特定することができる。すなわち、変動パターン決定テーブル134において、各変動パターン種別に応じて決定値が割り当てられた変動パターンは、その変動パターン種別に含まれるように分類されている。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、図5に示すような変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。
図7は、ROM101に記憶される特図表示結果決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、特図表示結果決定テーブルとして、図7(A)に示す第1特図表示結果決定テーブル130Aと、図7(B)に示す第2特図表示結果決定テーブル130Bとが、予め用意されている。第1特図表示結果決定テーブル130Aは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームにおいて変動表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その変動表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、変動表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。第2特図表示結果決定テーブル130Bは、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて変動表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その変動表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、変動表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
第1特図表示結果決定テーブル130Aでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかに応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、「大当り」や「小当り」、「ハズレ」の特図表示結果に割り当てられている。第2特図表示結果決定テーブル130Bでは、遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかに応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、「大当り」や「ハズレ」の特図表示結果に割り当てられている。
第1特図表示結果決定テーブル130Aや第2特図表示結果決定テーブル130Bにおいて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される決定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられる決定用データとなっている。第1特図表示結果決定テーブル130Aと第2特図表示結果決定テーブル130Bのそれぞれでは、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの決定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態または時短状態(低確状態)であるときに比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる。すなわち、第1特図表示結果決定テーブル130Aと第2特図表示結果決定テーブル130Bのそれぞれでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、決定用データが大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
第1特図表示結果決定テーブル130Aの設定例では、所定範囲の決定値(「30000」〜「30350」の範囲の値)が「小当り」の特図表示結果に割り当てられている。その一方で、第2特図表示結果決定テーブル130Bの設定例では、「小当り」の特図表示結果に決定値が割り当てられていない。このような設定により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて変動表示結果の判定を行う場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて変動表示結果の判定を行う場合とで、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される割合を、異ならせることができる。
特に、第2特図を用いた特図ゲームでは特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定されることがないので、例えば時短状態(低確高ベース状態)や確変状態(高確高ベース状態)といった、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい遊技状態において、賞球を得ることが困難な小当り遊技状態の頻発を回避して、遊技の間延びによる遊技興趣の低下を防止できる。なお、第2特図表示結果決定テーブル130Bにおいても、第1特図表示結果決定テーブル130Aにおける設定とは異なる所定範囲の決定値が、「小当り」の特図表示結果に割り当てられるようにしてもよい。例えば、第2特図表示結果決定テーブル130Bでは、第1特図表示結果決定テーブル130Aに比べて少ない決定値が、「小当り」の特図表示結果に割り当てられてもよい。こうして、時短状態や確変状態といった高ベース状態であるときには、通常状態や時短なし確変状態といった低ベース状態であるときよりも、小当り遊技状態に制御すると決定される割合が低くなるようにしてもよい。あるいは、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立したかにかかわらず、共通の特図表示結果決定テーブルを参照して、特図表示結果の決定を行うようにしてもよい。
図8は、ROM101に記憶される大当り種別決定テーブル131の構成例を示している。大当り種別決定テーブル131は、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づき、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別決定テーブル131では、特図ゲームにおいて変動表示(変動)が行われた特別図柄が第1特図(第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲーム)であるか第2特図(第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲーム)であるかに応じて、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値(決定値)が、「非確変」や「確変」、「突確」といった複数種類の大当り種別に割り当てられている。
大当り種別決定テーブル131の設定例では、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、「突確」の大当り種別に対する決定値の割当てが異なっている。すなわち、変動特図が第1特図である場合には、所定範囲の決定値(「82」〜「99」の範囲の値)が「突確」の大当り種別に割り当てられる一方で、変動特図が第2特図である場合には、「突確」の大当り種別に対して決定値が割り当てられていない。このような設定により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別を「突確」に決定する割合を、異ならせることができる。特に、第2特図を用いた特図ゲームでは大当り種別を「突確」として短期開放大当り状態に制御すると決定されることがないので、例えば時短制御に伴う高開放制御により、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい遊技状態において、賞球を得ることが困難な短期開放大当り状態の頻発を回避して、遊技の間延びによる遊技興趣の低下を防止できる。
なお、変動特図が第2特図である場合にも、変動特図が第1特図である場合とは異なる所定範囲の決定値が、「突確」の大当り種別に割り当てられるようにしてもよい。例えば、変動特図が第2特図である場合には、変動特図が第1特図である場合に比べて少ない決定値が、「突確」の大当り種別に割り当てられてもよい。あるいは、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかにかかわらず、共通のテーブルデータを参照して、大当り種別の決定を行うようにしてもよい。
図9及び図10は、ROM101に記憶される変動パターン種別決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、変動パターン種別決定テーブルとして、図9(A)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル132Aと、図9(B)に示す小当り変動パターン種別決定テーブル132Bと、図10(A)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133Aと、図10(B)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短制御中)133Bとが、予め用意されている。
大当り変動パターン種別決定テーブル132Aは、特図表示結果を「大当り」にすると決定(事前決定)されたときに、大当り種別の決定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り変動パターン種別決定テーブル132Aでは、大当り種別の決定結果が「非確変」や「確変」、「突確」のいずれであるかに応じて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3、変動パターン種別CA4−1及び変動パターン種別CA4−2のいずれかに割り当てられている。
大当り変動パターン種別決定テーブル132Aでは、大当り種別が複数種類のいずれに決定されたかに応じて、各変動パターン種別に決定される割合が異なるように、決定値が各変動パターン種別に割り当てられている部分がある。例えば、大当り種別が「非確変」であるか「確変」であるかに応じて、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3に対する決定値の割当てが異なっている。これにより、大当り種別を複数種類のいずれにするかの決定結果に応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
また、大当り変動パターン種別決定テーブル132Aでは、大当り種別が複数種類のいずれに決定されたかに応じて、異なる変動パターン種別に決定値が割り当てられている部分がある。例えば、大当り種別が「非確変」又は「確変」である場合には、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3に対して決定値が割り当てられている一方で、変動パターン種別CA4−1及び変動パターン種別CA4−2に対しては決定値が割り当てられていない。これに対して、大当り種別が「突確」である場合には、変動パターン種別CA4−1及び変動パターン種別CA4−2に対して決定値が割り当てられている一方で、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3に対しては決定値が割り当てられていない。これにより、特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」に応じて短期開放大当り状態に制御される場合には、通常開放大当り状態に制御される場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
なお、大当り種別が「非確変」や「確変」、「突確」のいずれかに決定された場合に、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や確変状態、時短状態のいずれであるかに応じて、各変動パターン種別に対する決定値の割当てを異ならせるようにしてもよい。これにより、遊技状態が複数種類のいずれであるかに応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。また、大当り種別が「非確変」や「確変」、「突確」のいずれかに決定された場合に、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や確変状態、時短状態のいずれであるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定値が割り当てられるようにしてもよい。これにより、遊技状態が複数種類のいずれであるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定することができる。
ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133Aと、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短制御中)133Bは、特図表示結果を「ハズレ」にすると決定(事前決定)されたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。ここで、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133Aは、例えば遊技状態が通常状態であるときに使用テーブルとして選択される。これに対して、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短制御中)133Bは、例えば遊技状態が確変状態や時短状態であるときに、時短制御が行われていることに対応する使用テーブルとして選択される。
ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133Aとハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短制御中)133Bとでは、互いに各変動パターン種別に決定される割合が異なるように、決定値が各変動パターン種別に割り当てられている部分がある。これにより、遊技状態が通常状態であるか確変状態や時短状態において時短制御中であるかに応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133Aとハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短制御中)133Bとでは、異なる変動パターン種別に決定値が割り当てられている部分がある。これにより、遊技状態が通常状態であるか確変状態や時短状態において時短制御中であるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定することができる。
図11は、ROM101に記憶される変動パターン決定テーブル134の構成例を示している。変動パターン決定テーブル134は、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4に基づき、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。変動パターン決定テーブル134では、変動パターン種別に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4と比較される数値(決定値)が、単一または複数の変動パターンに割り当てられている。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部または全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
このようなRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図12に示すような遊技制御用データ保持エリア150が設けられている。図12に示す遊技制御用データ保持エリア150は、第1特図保留記憶部151Aと、第2特図保留記憶部151Bと、普図保留記憶部151Cと、遊技制御フラグ設定部152と、遊技制御タイマ設定部153と、遊技制御カウンタ設定部154と、遊技制御バッファ設定部155とを備えている。
第1特図保留記憶部151Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第1始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部151Aに記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける変動表示結果(特図表示結果)に基づき所定の遊技価値が付与されるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
第2特図保留記憶部151Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第2始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部151Bは、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部151Bに記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける変動表示結果(特図表示結果)に基づき所定の遊技価値が付与されるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
なお、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件の成立に基づく保留情報(第1保留情報)と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の成立に基づく保留情報(第2保留情報)とを、共通の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを保留情報に含め、保留番号と対応付けて記憶させればよい。
普図保留記憶部151Cは、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部151Cは、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果決定用の乱数値MR5を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
遊技制御タイマ設定部153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するためのカウンタが複数種類設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。ここで、遊技制御カウンタ設定部154には、遊技用乱数の一部または全部をCPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。
例えば、遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタには、乱数値MR2〜MR5を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部又は一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
遊技制御バッファ設定部155には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるI/O105は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図2に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、演出表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。
演出制御基板12には、演出表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124などにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。
一例として、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の演出装置(例えば演出表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9及び装飾用LED、演出用模型など)による演出動作を制御するために使用する演出制御パターンを複数種類格納した演出制御パターンテーブルが記憶されている。演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。演出制御パターンテーブルには、例えば特図変動時演出制御パターンと、予告演出制御パターンと、各種演出制御パターンとが、格納されていればよい。
特図変動時演出制御パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、特図ゲームにおいて特別図柄の変動が開始されてから特図表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの期間における、演出図柄の変動表示動作やリーチ演出、あるいは、演出図柄の変動表示を伴わない各種の演出表示動作といった、様々な演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。予告演出制御パターンは、予め複数パターンが用意された予告パターンに対応して実行される予告演出となる演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。各種演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。
特図変動時演出制御パターンのうちには、例えばリーチ演出を実行する変動パターンごとに、それぞれのリーチ演出における演出態様を異ならせた複数種類のリーチ演出制御パターンが含まれてもよい。
図13(A)は、演出制御パターンの構成例を示している。特図変動時演出制御パターンや各種演出制御パターンといった、それぞれの演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データ、終了コードといった、各種の演出動作を制御するための制御データから構成され、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切換タイミング等が設定されていればよい。その他にも、演出制御パターンには、例えば遊技領域の内部または外部に設けられた可動部材における動作制御の内容等を指定する可動部材制御データなどが、含まれていてもよい。演出制御プロセスタイマ判定値は、演出制御用マイクロコンピュータに内蔵された演出制御用RAMの所定領域に設けられた演出制御プロセスタイマの値(演出制御プロセスタイマ値)と比較される値(判定値)であって、各演出動作の実行時間(演出時間)に対応した判定値が予め設定されている。なお、演出制御プロセスタイマ判定値に代えて、例えば主基板11から所定の演出制御コマンドを受信したことや、演出制御用マイクロコンピュータにおいて演出動作を制御するための処理として所定の処理が実行されたことといった、所定の制御内容や処理内容に対応して、演出制御の切換タイミング等を示すデータが設定されていてもよい。
表示制御データには、例えば演出図柄の変動表示中における各演出図柄の変動態様を示すデータといった、演出表示装置5の表示領域における演出画像の表示態様を示すデータが含まれている。すなわち、表示制御データは、演出表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を指定するデータである。音声制御データには、例えば演出図柄の変動表示中における演出図柄の変動表示動作に連動した効果音等の出力態様を示すデータといった、スピーカ8L、8Rからの音声出力態様を示すデータが含まれている。すなわち、音声制御データは、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作を指定するデータである。ランプ制御データには、例えば遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった、発光体の点灯動作態様を示すデータが含まれている。すなわち、ランプ制御データは、発光体の点灯動作を指定するデータである。操作検出制御データには、例えば操作ボタン30といった操作部に対する操作を有効に検出する期間や、有効に検出した場合における演出動作の制御内容等を示すデータが含まれている。すなわち、操作検出制御データは、操作部に対する操作に応じた演出動作を指定するデータである。なお、これらの制御データは、全ての演出制御パターンに含まれなければならないものではなく、各演出制御パターンによる演出動作の内容に応じて、一部の制御データを含んで構成される演出制御パターンがあってもよい。
図13(B)は、演出制御パターンの内容に従って実行される各種の演出動作を説明するための図である。演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれる各種の制御データに従って、演出動作の制御内容を決定する。例えば、演出制御プロセスタイマ値が演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したときには、その演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた表示制御データにより指定される態様で演出図柄を表示させるとともに、キャラクタ画像や背景画像といった演出画像を演出表示装置5の画面上に表示させる制御を行う。なお、演出制御プロセスタイマ判定値と対応していても制御対象にならない演出用部品に対応するデータには、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)が設定されてもよい。
図13(B)に示す演出動作は、演出図柄の変動が開始されてから最終停止するまでの期間全体に対応しているが、これに限定されるものではなく、演出図柄の変動表示中における一部の期間(例えば予告演出を実行する期間など)に対応して演出動作を実行するための演出制御パターンが設けられてもよい。あるいは、演出図柄の変動表示中以外の所定期間(例えば大当り遊技状態においてラウンドを実行中の期間や、大当り遊技状態の終了時にエンディング演出を実行する期間など)に対応して演出動作を実行するための演出制御パターンが設けられてもよい。
演出制御用CPU120は、例えば演出図柄の変動表示を開始するときなどに、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンなどに基づいて演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)をセットする。また、演出制御用CPU120は、例えば予告演出といった所定演出の実行を開始するときなどに、対応する演出制御パターン(予告演出制御パターン)をセットする。ここで、演出制御パターンをセットする際には、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータを、ROM121から読み出してRAM122の所定領域に一時記憶させてもよいし、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータのROM121における記憶アドレスを、RAM122の所定領域に一時記憶させて、ROM121における記憶データの読出位置を指定するだけでもよい。その後、演出制御プロセスタイマ値が更新されるごとに、演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したか否かの判定を行い、合致した場合には、対応する各種の制御データに応じた演出動作の制御を行う。このように、演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれるプロセスデータ#1〜プロセスデータ#n(nは任意の整数)の内容に従って、演出装置(演出表示装置5、スピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9や装飾用LED等の発光体、演出用模型が備える可動部材など)の制御を進行させる。なお、各プロセスデータ#1〜プロセスデータ#nにおいて、演出制御プロセスタイマ判定値#1〜#nと対応付けられた表示制御データ#1〜表示制御データ#n、音声制御データ#1〜音声制御データ#n、ランプ制御データ#1〜ランプ制御データ#n、操作検出制御データ#1〜操作検出制御データ#nは、演出装置における演出動作の制御内容を示し、演出制御の実行を指定する演出制御実行データ#1〜演出制御実行データ#nを構成する。
こうしてセットした演出制御パターンに従った指令が、演出制御用CPU120から表示制御部123や音声制御基板13などに対して出力される。演出制御用CPU120からの指令を受けた表示制御部123では、例えば所定のVDP等がその指令に示される画像データをCGROM等の画像データメモリから読み出してVRAMに一時記憶させることなどにより展開させる。また、演出制御用CPU120からの指令を受けた音声制御基板13では、例えば音声合成用ICがその指令に示される音声データを音声データROMから読み出して音声RAM等に一時記憶させることなどにより展開させる。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図14(A)に示すような演出制御用データ保持エリア190が設けられている。図14(A)に示す演出制御用データ保持エリア190は、演出制御フラグ設定部191と、演出制御タイマ設定部192と、演出制御カウンタ設定部193と、演出制御バッファ設定部194とを備えている。
演出制御フラグ設定部191には、例えば演出表示装置5の画面上における演出画像の表示状態などといった演出動作状態や主基板11から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部192には、例えば演出表示装置5の画面上における演出画像の表示動作などといった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
この実施の形態では、図14(B)に示すような始動入賞時受信コマンドバッファ194Aを構成するデータが、演出制御バッファ設定部194の所定領域に記憶される。始動入賞時受信コマンドバッファ194Aには、合計保留記憶数の最大値(例えば「8」)に対応した格納領域(バッファ番号「1」〜「8」に対応した領域)が設けられている。第1始動入賞口や第2始動入賞口への始動入賞があったときには、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドまたは第2始動口入賞指定コマンド)や図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンド)という4つのコマンドを1セットして、主基板11から演出制御基板12へと送信される。始動入賞時受信コマンドバッファ194Aには、これらの始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンドを対応付けて格納できるように記憶領域が確保されている。
尚、本実施の形態では、始動入賞が第1か第2かに係わらずに、単一の始動入賞時受信コマンドバッファ194Aを用いる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1始動入賞に関する始動入賞時コマンドが格納される始動入賞時受信コマンドバッファと、第2始動入賞に関する始動入賞時コマンドが格納される始動入賞時受信コマンドバッファとを、個別に設けるようにしても良く、このようにすることで、第1始動入賞または第2始動入賞のいずれか一方が優先して消化(変動表示の実行)される場合において、消化(変動表示の実行)による始動入賞時受信コマンドバッファのデータ更新を容易化できるようにしても良い。
演出制御用CPU120は、始動入賞時に受信した順番でコマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ194Aの空き領域における先頭から格納していく。始動入賞時には、始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンドの順にコマンド送信が行われる。したがって、コマンド受信が正常に行われれば、図14(B)に示すように、バッファ番号「1」〜「8」のそれぞれに対応する格納領域に、始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンドの順に格納されていくことになる。なお、図14(B)では、バッファ番号「1」〜「5」に対応する格納領域にてコマンドが格納されている。
図14(B)に示す始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに格納されているコマンドは、演出図柄の変動表示を開始するごとに、1つ目の格納領域(バッファ番号「1」に対応した領域)に格納されているものから削除され、以降の記憶内容がシフトされる。例えば図14(B)に示す格納状態において新たな演出図柄の変動表示が開始された場合には、バッファ番号「1」に格納されている各コマンドが削除され、バッファ番号「2」に対応した領域にて格納されている各コマンドがバッファ番号「1」に対応した領域にシフトされ、バッファ番号「3」〜「5」のそれぞれに対応した領域にて格納されている各コマンドが、バッファ番号「2」〜「4」に対応した領域にシフトされる。図14(B)に示す始動入賞時受信コマンドバッファ194Aのうち、バッファ番号「2」に対応した領域については、コマンド受信を正常に行えず、保留記憶数通知コマンドを取りこぼした場合の例が示されている。そのため、図14(B)に示す例では、バッファ番号「2」に対応して、本来、保留記憶数通知コマンドが格納されるべき4つ目の記憶領域における内容が「0000(H)」のままとなっている。
始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに格納される始動入賞時コマンド(始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンドおよび保留記憶数通知コマンド)に基づいて、先読み予告演出を実行するか否かや、実行する場合における先読み予告パターンが決定される。このとき、始動入賞時コマンドに取りこぼしや不整合が発生した場合には、それらのコマンドに対応する保留情報の変動表示が実行(消化)されるまで、先読み予告演出の設定が行われないように制限される。こうした先読み予告演出の設定が制限される期間(先読み予告制限中)に始動入賞時コマンドを受信した場合に、その受信タイミングで先読み予告演出の設定が行われなかったものに対応して、未判定情報が「1」(あるいはオン状態)にセットされる。なお、先読み予告演出の実行を制限する場合には、所定期間内に発生した始動入賞に対応する変動表示を対象とする先読み予告演出について、全部の態様の先読み予告演出を実行しないようにしてもよいし、一部の態様の先読み予告演出を実行しないようにしてもよい。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM102がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図15のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図15に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する(ステップS11)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS12)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する(ステップS13)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR1〜MR5といった遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS14)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS15)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS16)。CPU103は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の変動表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする。
普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU103は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる(ステップS17)。一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図16は、特別図柄プロセス処理として、図15に示すステップS15にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。図17は、始動入賞判定処理として、図16のステップS101にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
図17に示す始動入賞判定処理において、CPU103は、まず、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(ステップS201)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれば(ステップS201;Yes)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップS202)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS202;No)、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた始動口バッファの格納値を、「1」に設定する(ステップS203)。
ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップS201;No)、ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップS202;Yes)、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(ステップS204)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオンであれば(ステップS204;Yes)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップS205)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS205にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS205;No)、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた始動口バッファの格納値を、「2」に設定する(ステップS206)。
ステップS203、S206の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファの格納値である始動口バッファ値に応じた特図保留記憶数を1加算するように更新する(ステップS207)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。このときには、合計保留記憶数も1加算するように更新する(ステップS208)。例えば、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新すればよい。
ステップS208の処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データを、抽出する(ステップS209)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データは、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭に、保留情報としてセットされることで記憶される(ステップS210)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1特図保留記憶部151Aに乱数値MR1〜MR3を示す数値データがセットされる一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2特図保留記憶部151Bに乱数値MR1〜MR3を示す数値データがセットされる。
特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データは、特別図柄や演出図柄の変動表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否か、さらには変動表示結果を「大当り」とする場合の大当り種別を決定するために用いられる。変動パターン種別決定用の乱数値MR3は、特別図柄や演出図柄の変動表示時間を含む変動パターンが属する変動パターン種別を決定するために用いられる。CPU103は、ステップS209の処理を実行することにより、特別図柄や演出図柄の変動表示結果や変動表示時間を含む変動表示態様の決定に用いられる乱数値のうち、一部または全部を示す数値データを抽出する。
ステップS210の処理に続いて、始動口バッファ値に応じた始動口入賞指定コマンドの送信設定が行われる(ステップS211)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときにはROM101における第1始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタにより指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときにはROM101における第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファのバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第2始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。こうして設定された始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図15に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS211の処理に続いて、入賞時乱数値判定処理を実行する(ステップS212)。その後、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS213)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図15に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS213の処理を実行した後には、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS214)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(ステップS214;「1」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS215)、ステップS204の処理に進む。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには(ステップS214;「2」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS216)、始動入賞判定処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図18は、入賞時乱数値判定処理として、図17のステップS212にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この実施の形態において、特別図柄や演出図柄の変動表示が開始されるときには、後述する特別図柄通常処理(図16のステップS110、図19)により、特図表示結果(特別図柄の変動表示結果)を「大当り」や「小当り」として大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御するか否かの決定が行われる。また、後述する変動パターン設定処理(図16のステップS111、図20)において、演出図柄の変動表示態様を抽象的に分類した変動パターン種別の決定や、演出図柄の変動表示態様を具体的に規定する変動パターンの決定などが行われる。他方、これらの決定とは別に、遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口または第2始動入賞口)にて検出されたタイミングで、CPU103がステップS212の入賞時乱数値判定処理を実行することにより、特図表示結果として大当り図柄や小当り図柄を導出表示すると決定される乱数値MR1であるか否かの判定や、演出図柄の変動表示態様がスーパーリーチを伴う所定表示態様となるか否かの判定などを行う。これにより、始動入賞口に進入した遊技球の検出に基づく特別図柄や演出図柄の変動表示が開始されるより前に、特図表示結果が「大当り」や「小当り」となることや、演出図柄の変動表示態様が所定表示態様となることを予測し、この予測結果に基づいて、演出制御基板12の側で演出制御用CPU120などにより、先読み予告演出を実行するか否かを、決定することができる。
図18に示す入賞時乱数値判定処理において、CPU103は、まず、例えば遊技制御フラグ設定部152などに設けられた時短フラグや確変フラグの状態を確認することなどにより、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を特定する(ステップS401)。CPU103は、確変フラグがオンであるときには確変状態であることを特定し、確変フラグがオフで時短フラグがオンであるときには時短状態であることを特定し、確変フラグと時短フラグがともにオフであるときには通常状態であることを特定すればよい。
ステップS401の処理に続いて、第1特図表示結果決定テーブル130Aまたは第2特図表示結果決定テーブル130Bを構成するテーブルデータから、始動口バッファ値(「1」または「2」)や現在の遊技状態に対応して特図表示結果の決定に用いられる特図表示結果決定用テーブルデータを選択する(ステップS402)。その後、図17のステップS209にて抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データが所定の大当り判定範囲内であるか否かを判定する(ステップS403)。大当り判定範囲には、ステップS402の処理により選択された特図表示結果決定用テーブルデータにおいて「大当り」の特図表示結果に割り当てられた個々の決定値が設定され、CPU103が乱数値MR1と各決定値とを逐一比較することにより、乱数値MR1と合致する決定値の有無を判定できればよい。あるいは、大当り判定範囲に含まれる決定値の最小値(下限値)と最大値(上限値)とを示す数値を設定して、CPU103が乱数値MR1と大当り判定範囲の最小値や最大値とを比較することにより、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であるか否かを判定できればよい。このとき、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であると判定されることにより、その乱数値MR1を含む保留データに基づく変動表示結果が「大当り」に決定されると判定(大当り始動判定)できる。
ステップS403にて大当り判定範囲内ではないと判定された場合には(ステップS403;No)、その乱数値MR1を示す数値データが所定の小当り判定範囲内であるか否かを判定する(ステップS404)。CPU103は、ステップS402の処理により選択された特図表示結果決定用テーブルデータにおいて「小当り」の特図表示結果に割り当てられた決定値について、大当り判定範囲の場合と同様の処理を実行することにより、乱数値MR1が小当り判定範囲の範囲内であるか否かを判定できればよい。ステップS404にて小当り判定範囲内ではないと判定された場合には(ステップS404;No)、変動表示結果が「ハズレ」となる場合に応じた図柄指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS405)。一例として、CPU103は、図柄指定コマンドにおけるEXTデータを「00H」とするためのコマンドテーブルなどを設定すればよい。
ステップS405の処理に続いて、ステップS401の処理により特定された現在の遊技状態における時短制御の有無に応じて、ハズレ用の変動パターン種別判定閾値を設定する(ステップS406)。例えば、時短制御が行われていないときには、「79」、「99」、「199」、「219」および「229」を、ハズレ用の変動パターン種別判定閾値に設定する。このうち、「79」は、図10(A)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133Aにおいて、合計保留記憶数にかかわらず変動パターン種別CA1−1に決定される乱数値MR3の上限値となっている。また、「99」は、合計保留記憶数が「0」または「1」であるときに、変動表示態様が「非リーチ」となる変動パターン種別に決定される乱数値MR3の上限値となっている。「199」は、合計保留記憶数が「2」〜「4」のいずれかであるときに、変動表示態様が「非リーチ」となる変動パターン種別に決定される乱数値MR3の上限値となっている。「219」は、合計保留記憶数が「5」〜「8」のいずれかであるときに、変動表示態様が「非リーチ」となる変動パターン種別に決定される乱数値MR3の上限値となっている。「229」は、合計保留記憶数にかかわらず、スーパーリーチのリーチ演出が実行されない変動パターン種別に決定される乱数値MR3の上限値となっている。
尚、時短制御が行われているときには、「169」、「199」、「214」及び「229」をハズレ用の変動パターン種別判定閾値に設定する。このうち、「169」は、図10(B)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短制御中)133Bにおいて、合計保留記憶数が「0」であるときに、変動表示態様が「非リーチ」となる変動パターン種別に決定される乱数値MR3の上限値となっている。「199」は、合計保留記憶数が「1」であるときに、変動表示態様が「非リーチ」となる変動パターン種別に決定される乱数値MR3の上限値となっている。「214」は、合計保留記憶数が「2」〜「8」のいずれかであるときに、変動表示態様が「非リーチ」となる変動パターン種別に決定される乱数値MR3の上限値となっている。「229」は、合計保留記憶数にかかわらず、スーパーリーチのリーチ演出が実行されない変動パターン種別に決定される乱数値MR3の上限値となっている。
このように、変動パターン種別判定閾値は、変動パターン種別決定用の乱数値MR3が含まれる決定値の範囲を特定し、変動パターン種別などに応じて予め設定された複数種類の変動カテゴリのうち、いずれに決定されるかを判定するために設定される判定値となる。この実施の形態では、図18(B)に示すように、少なくとも変動表示結果が「ハズレ」となる場合に、合計保留記憶数にかかわらず共通して「非リーチ」の変動表示態様となる変動カテゴリと、「スーパーリーチ」の変動表示態様となる変動カテゴリと、「非リーチ」と「スーパーリーチ」以外の変動表示態様(例えばノーマルリーチ)となる変動カテゴリと、を設け、乱数値MR3に基づいて、このような変動カテゴリに決定されるか否かを判定できればよい。
ステップS404にて小当り判定範囲内であると判定された場合には(ステップS404;Yes)、変動表示結果が「小当り」となる場合に応じた図柄指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS407)。一例として、CPU103は、図柄指定コマンドにおけるEXTデータを「04H」とするためのコマンドテーブルなどを設定すればよい。ステップS407の処理に続いて、小当り用の変動パターン種別判定閾値を設定する(ステップS408)。例えば、ステップS408の処理では、「251」を小当り用の変動パターン種別判定閾値に設定する。ここで、「251」は、変動パターン種別決定用の乱数値MR3における最大値であり、乱数値MR3は常に小当り用の変動パターン種別判定閾値以下の値となる。すなわち、変動表示結果が「小当り」となる場合に応じた変動カテゴリは1つのみ設けられて、その変動カテゴリに決定されると判定される。
ステップS403にて大当り判定範囲内であると判定された場合には(ステップS403;Yes)、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づいて、大当り種別を判定する(ステップS409)。このとき、CPU103は、始動口バッファ値に対応して特定される変動特図(「1」に対応する「第1特図」または「2」に対応する「第2特図」)に応じて、大当り種別決定テーブル131を構成するテーブルデータから大当り種別決定用テーブルデータを選択する。そして、選択した大当り種別決定用テーブルデータを参照することにより、大当り種別が複数種別のいずれに決定されるかを判定する。こうしたステップS409の処理による判定結果に応じた図柄指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定が行われる(ステップS410)。一例として、ステップS409にて大当り種別が「確変」に決定されると判定した場合には図柄指定コマンドにおけるEXTデータを「01H」とし、大当り種別が「非確変」に決定されると判定した場合には図柄指定コマンドにおけるEXTデータを「02H」とし、大当り種別が「突確」に決定されると判定した場合には図柄指定コマンドにおけるEXTデータを「03H」とするためのコマンドテーブルなどを設定すればよい。ステップS410の処理に続いて、ステップS409の処理による判定結果に応じた変動パターン種別判定閾値を設定する(ステップS411)。
ステップS406、S408、S411の処理のいずれかを実行した後には、それぞれの処理にて設定された変動パターン種別判定閾値と、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データとを用いて、乱数値MR3が含まれる決定値の範囲に応じた変動カテゴリを判定する(ステップS412)。
なお、ステップS406、S408、S411の処理により、予め定められた変動パターン種別判定閾値を設定するものに代えて、図9および図10に示すような変動パターン種別決定テーブルのいずれかを設定して、変動カテゴリとしていずれの変動パターン種別に決定されるかの判定を行うようにしてもよい。その後、ステップS412の処理による判定結果に応じた変動カテゴリコマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップS413)、入賞時乱数値判定処理を終了する。
図18に示す入賞時乱数値判定処理では、変動表示結果が「大当り」や「小当り」となる場合でも一律に変動パターン種別決定用の乱数値MR3が含まれる決定値の範囲となる変動カテゴリの判定を行うようにしている。これに対して、変動表示結果が「大当り」や「小当り」に決定される場合には、変動カテゴリの判定を行わないようにしてもよい。この場合、変動表示結果が「大当り」または「小当り」となることに応じた図柄指定コマンドを送信するとともに、変動表示結果が「大当り」または「小当り」であるときの変動パターン種別となることを包括的に示す変動カテゴリコマンドを送信するようにしてもよい。
図17に示す始動入賞判定処理や図18に示す入賞時乱数値判定処理では、図17におけるステップS211の処理を実行した後に、ステップS212にて図18に示す入賞時乱数値判定処理が実行されることで、図18におけるステップS405、S407、S410、S413の処理を実行し、さらに図17におけるステップS214の処理を実行する。これらの処理が実行されてから、図15に示すステップS17のコマンド制御処理を実行することにより、第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件や第2始動条件が成立したときには、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドまたは第2始動口入賞指定コマンド)、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンド)という4つのコマンドが1セットとして、1タイマ割込内に一括して送信される。なお、1タイマ割込内に一括して送信されるものに限定されず、タイマ割込毎にステップS17のコマンド制御処理により1つずつコマンドが順次に送信されてもよい。
尚、本実施の形態における入賞時乱数値判定処理は、遊技状態や始動入賞が発生した始動入賞口に拘らずに実施され、乱数値MR1に基づいた図柄指定コマンド送信設定及び乱数値MR3に基づいた変動カテゴリの判定及び変動カテゴリコマンド送信設定を実施しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技状態が大当り遊技中や時短制御中である場合は、第1始動入賞に対しては当該入賞時乱数値判定処理を実施しないようにしてもよい。
図16のステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bに記憶されている保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や演出図柄の変動表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かを、その変動表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。特別図柄通常処理では、特別図柄や演出図柄の変動表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、変動表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果などに基づき、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データを用いて変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する処理や、変動パターン種別の決定結果に基づき、変動パターン決定用の乱数値MR4を示す数値データを用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理が実行されて特別図柄の変動表示が開始されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS110の特別図柄通常処理やステップS111の変動パターン設定処理により、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄や特別図柄および演出図柄の変動表示時間を含む変動パターンが決定される。すなわち、特別図柄通常処理や変動パターン設定処理は、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3、変動パターン決定用の乱数値MR4を用いて、特別図柄や演出図柄の変動表示態様を決定する処理を含んでいる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。例えば、ステップS112の特別図柄変動処理が実行されるごとに、遊技制御タイマ設定部153に設けられた特図変動タイマにおける格納値である特図変動タイマ値を1減算あるいは1加算して、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、共通のタイマによって経過時間の測定が行われる。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。このように、ステップS112の特別図柄変動処理は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動を、共通の処理ルーチンによって制御する処理となっていればよい。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われ、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、小当りフラグがオンである場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、大当りフラグと小当りフラグがともにオフである場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、変動表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば大当り種別が「非確変」、「確変」、「突確」のいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を設定するようにしてもよい。一例として、大当り種別が「非確変」または「確変」に対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定するとともに、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を「15回」に設定することにより、通常開放大当り状態とする設定が行われればよい。一方、大当り種別が「突確」に対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.1秒」に設定するとともに、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を「15回」に設定することにより、短期開放大当り状態とする設定が行われればよい。このときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に大当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、大入賞口開放回数最大値に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、演出表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、変動表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。一例として、変動表示結果が「小当り」となったときには、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となったときと同様に、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.1秒」に設定するとともに、大入賞口の開放回数を「15回」に設定することにより、小当り遊技状態とする設定が行われればよい。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新される。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対する駆動信号の供給を停止させる処理などが実行されればよい。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、演出表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9などといった演出装置により、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、確変フラグや時短フラグの状態を変更しないようにして、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
図19は、特別図柄通常処理として、図16のステップS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図19に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、ステップS231の処理では、遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS231;No)、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップS232)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば第2保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS233)。また、ステップS233の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて合計保留記憶数カウンタが記憶する合計保留記憶数カウント値を1減算するように更新してもよい。このときには、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「2」に更新する(ステップS234)。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップS231;Yes)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS235)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、ステップS235の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて第1保留記憶数カウンタが記憶する第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップS235の処理は、ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるものに限定されず、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が進入(通過)して始動入賞が発生した順に、特図ゲームの実行が開始されるようにしてもよい。この場合には、始動入賞が発生した順番を特定可能なデータを記憶するテーブルを設けて、その記憶データから第1特図と第2特図のいずれを用いた特図ゲームの実行を開始するかが決定できればよい。
ステップS235にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS235;No)、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップS236)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS236の処理に続いて、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS237)。また、ステップS237の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて合計保留記憶数カウンタが記憶する合計保留記憶数カウント値を1減算するように更新してもよい。このときには、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS238)。
ステップS234、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の変動表示結果である特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかを決定するための使用テーブルとして、変動特図指定バッファ値に対応する特図表示結果決定テーブルを選択してセットする(ステップS239)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合には第1特図表示結果決定テーブル130Aを使用テーブルにセットする。一方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合には第2特図表示結果決定テーブル130Bを使用テーブルにセットする。また、CPU103は、図18に示すステップS402の処理と同様に、現在の遊技状態に対応した特図表示結果決定用テーブルデータを選択すればよい。続いて、変動用乱数バッファに格納された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データを、「大当り」や「小当り」、「ハズレ」の各特図表示結果に割り当てられた決定値と比較して、特図表示結果を「大当り」と「小当り」と「ハズレ」のいずれとするかを決定する(ステップS240)。
ステップS239では現在の遊技状態に対応した特図表示結果決定用テーブルデータが選択されていることから、ステップS240の処理では、特図ゲームなどの変動表示が開始されるときの遊技状態が確変状態であるか否かに応じて、異なる決定用データを用いて特図表示結果を「大当り」とするか否かが決定される。例えば、特図ゲームなどの変動表示が開始されるときの遊技状態が通常状態又は時短状態であるときには、第1特図表示結果決定テーブル130Aや第2特図表示結果決定テーブル130Bにおいて遊技状態が通常状態又は時短状態の場合に対応するテーブルデータが、通常決定用データとして選択され、これを参照して乱数値MR1に対応する特図表示結果を決定する。これに対して、特図ゲームなどの変動表示が開始されるときの遊技状態が確変状態であるときには、第1特図表示結果決定テーブル130Aや第2特図表示結果決定テーブル130Bにおいて遊技状態が確変状態の場合に対応するテーブルデータが、特別決定用データとして選択され、これを参照して乱数値MR1に対応する特図表示結果を決定する。
ステップS240にて特図表示結果を決定した後には、その特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS241)。そして、「大当り」であると判定された場合には(ステップS241;Yes)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS242)。このときには、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り種別決定テーブル131を選択してセットする(ステップS243)。こうしてセットされた大当り種別決定テーブル131を参照することにより、変動用乱数バッファに格納された大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データを、「非確変」、「確変」、「突確」の各大当り種別に割り当てられた決定値のいずれと合致するかに応じて、大当り種別を複数種別のいずれとするかを決定する(ステップS244)。
ステップS244の処理にて大当り種別を決定することにより、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を、時短状態と、時短状態よりも遊技者にとって有利度が高い確変状態とのうち、いずれの遊技状態に制御するかが、変動表示結果としての確定特別図柄が導出される以前に決定されることになる。こうして決定された大当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値を設定することなどにより(ステップS245)、決定された大当り種別を記憶させる。一例として、大当り種別が「非確変」であれば大当り種別バッファ値を「0」とし、「確変」であれば「1」とし、「突確」であれば「2」とすればよい。
ステップS241にて「大当り」ではないと判定された場合には(ステップS241;No)、その特図表示結果が「小当り」であるか否かを判定する(ステップS246)。そして、「小当り」であると判定されたときには(ステップS246;Yes)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた小当りフラグをオン状態にセットする(ステップS247)。
ステップS246にて「小当り」ではないと判定された場合や(ステップS246;No)、ステップS245、S247の処理のいずれかを実行した後には、大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御するか否かの事前決定結果、さらには、大当り遊技状態とする場合における大当り種別の決定結果に対応して、確定特別図柄を設定する(ステップS248)。一例として、ステップS246にて特図表示結果が「小当り」ではないと判定された場合には、特図表示結果を「ハズレ」とする旨の事前決定結果に対応して、ハズレ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。その一方で、ステップS246にて特図表示結果が「小当り」であると判定された場合には、特図表示結果を「小当り」とする旨の事前決定結果に対応して、小当り図柄となる「2」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、ステップS241にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS244における大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のいずれかを、確定特別図柄に設定する。すなわち、大当り種別を「非確変」とする決定結果に応じて、通常開放ラウンド大当り図柄のうち通常大当り図柄となる「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、大当り種別を「確変」とする決定結果に応じて、通常開放ラウンド大当り図柄のうち確変大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。大当り種別を「突確」とする決定結果に応じて、短期開放大当り図柄となる「5」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。
ステップS248にて確定特別図柄を設定した後には、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS249)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS235にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップS235;Yes)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS250)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば演出表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
図20は、変動パターン設定処理として、図16のステップS111にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図20に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。そして、大当りフラグがオンであれば(ステップS261;Yes)、変動パターン種別を複数種別のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り変動パターン種別決定テーブル132Aを選択してセットする(ステップS262)。また、例えば遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値を読み取ることなどにより、大当り種別が「非確変」、「確変」、「突確」のいずれであるかを特定する(ステップS263)。
ステップS261にて大当りフラグがオフであるときには(ステップS261;No)、小当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS264)。そして、小当りフラグがオンであれば(ステップS264;Yes)、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、小当り変動パターン種別決定テーブル132Bを選択してセットする(ステップS265)。
ステップS264にて小当りフラグがオフであるときには(ステップS264;No)、例えば遊技制御フラグ設定部152に設けられた時短フラグがオンであるか否かを判定することなどにより、遊技状態が確変状態や時短状態で時短制御が行われる時短制御中であるか否かを判定する(ステップS266)。そして、時短制御中ではないときには(ステップS266;No)、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133Aを選択してセットする(ステップS267)。ステップS266にて時短制御中である場合には(ステップS266;Yes)、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短制御中)133Bを選択し、変動パターン種別を決定するための使用テーブルにセットする(ステップS268)。なお、ステップS267、S268の処理のいずれかを実行したときには、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値を読み取ることなどにより、合計保留記憶数を特定するとよい。
ステップS263、S265、S267、S268の処理のいずれかを実行した後には、例えば変動用乱数バッファなどに格納されている変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データなどに基づき、使用テーブルにセットされた変動パターン種別決定テーブルを参照することにより、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS269)。ここで、ステップS269の処理では、第1始動条件が成立したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにより第1特図を用いて実行される特図ゲームに対応した演出図柄の変動パターン種別を決定するか、第2始動条件が成立したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにより第2特図を用いて実行される特図ゲームに対応した演出図柄の変動パターン種別を決定するかにかかわらず、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン種別決定用となる共通の乱数値MR3を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定することができる。
大当りフラグがオンであるときには、大当り変動パターン種別決定テーブル132Aを構成するテーブルデータのうちから、ステップS263の処理により特定された大当り種別に対応するテーブルデータを選択し、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データに対応する決定値が割り当てられた変動パターン種別を決定できればよい。こうして、CPU103は、特図表示結果を「大当り」にする決定結果に対応して予め複数用意された変動パターン種別のうちから、いずれかの変動パターン種別に決定できればよい。
小当りフラグがオンであるときには、小当り変動パターン種別決定テーブル132Bを参照し、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データに対応する決定値が割り当てられた変動パターン種別を決定できればよい。こうして、CPU103は、特図表示結果を「小当り」にする決定結果に対応して予め用意された変動パターン種別に決定できればよい。
大当りフラグと小当りフラグがともにオフであるときには、ステップS269の処理にて変動パターン種別を決定することにより、演出図柄の変動表示態様を「リーチ」とするか否かが決定される。すなわち、ステップS269の処理には、変動表示結果が「ハズレ」となる場合に、演出図柄の変動表示状態をリーチ状態とするか否かを決定する処理が含まれている。
ステップS269にて変動パターン種別を決定した後には、変動パターン決定テーブル134を選択し、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとしてセットする(ステップS270)。続いて、変動パターン決定用の乱数値MR4を示す数値データに基づき、ステップS270にてセットした変動パターン決定テーブル134を参照することにより、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS271)。
変動パターン決定用の乱数値MR4を示す数値データは、ステップS271の処理が実行されるときに乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタなどから抽出されてもよいし、第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が検出された始動入賞時に抽出されたものを、乱数値MR1〜MR3とともに、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bにおける保留情報として記憶しておいてもよい。
ステップS271の処理では、第1始動条件が成立したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにより第1特図を用いて実行される特図ゲームに対応した演出図柄の変動パターンを決定するか、第2始動条件が成立したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにより第2特図を用いて実行される特図ゲームに対応した演出図柄の変動パターンを決定するかにかかわらず、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン決定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターンを複数種類のいずれかに決定することができる。また、ステップS271の処理では、ステップS269における変動パターン種別の決定結果にかかわらず、変動パターン決定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターンを複数種類のいずれかに決定することができる。
ステップS271にて変動パターンを決定した後には、その変動パターンの決定結果に応じた特別図柄の変動表示時間である特図変動時間を設定する(ステップS272)。特別図柄の変動表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の変動を開始してから変動表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が導出表示されるまでの所要時間である。
ステップS272の処理を実行した後、変動特図指定バッファ値に応じて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのいずれかを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS273)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
ステップS273の処理に続いて、特別図柄の変動開始時用となる各種コマンドを送信するための設定を行う(ステップS274)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、変動表示結果通知コマンド、第1保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を示す設定データを、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、変動表示結果通知コマンド、第2保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データを、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。その後、特図プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS275)、変動パターン設定処理を終了する。
ステップS274でのコマンド送信設定に基づいて、変動パターン設定処理が終了してから図15に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されるごとに、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、変動表示結果通知コマンド、第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンドが、順次に送信されることになる。なお、これらの演出制御コマンドが送信される順番は任意に変更可能であり、例えば変動表示結果通知コマンドを最初に送信してから、第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、遊技状態指定コマンド、第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンドの順などで送信されるようにしてもよい。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。
演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図21のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図21に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS72)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS72;No)、ステップS72の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えば演出制御バッファ設定部194に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。一例として、演出制御コマンドが2バイト構成である場合には、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)を順次に受信して演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS72にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS72;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS73)、コマンド解析処理を実行する(ステップS74)。ステップS74にて実行されるコマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。
ステップS74にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS75)。ステップS75の演出制御プロセス処理では、例えば演出表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、演出用模型における駆動動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS75の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS76)、演出制御に用いる各種の乱数値として、演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタによってカウントされる演出用乱数を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。その後、ステップS72の処理に戻る。
図22は、コマンド解析処理として、図21のステップS74にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図22に示すコマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出制御コマンド受信用バッファの記憶内容を確認することなどにより、中継基板15を介して伝送された主基板11からの受信コマンドがあるか否かを判定する(ステップS501)。このとき、受信コマンドがなければ(ステップS501;No)、コマンド解析処理を終了する。
ステップS501にて受信コマンドがある場合には(ステップS501;Yes)、例えば受信コマンドのMODEデータを確認することなどにより、その受信コマンドが第1始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS502)。そして、第1始動口入賞指定コマンドであるときには(ステップS502;Yes)、第1保留記憶数通知待ち時間を設定する(ステップS503)。例えば、ステップS503の処理では、第1保留記憶数通知コマンドの受信待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、演出制御タイマ設定部192に設けられたコマンド受信制御タイマにセットされればよい。
ステップS502にて受信コマンドが第1始動口入賞指定コマンドではない場合には(ステップS502;No)、その受信コマンドは第2始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS504)。そして、第2始動口入賞指定コマンドであるときには(ステップS504;Yes)、第2保留記憶数通知待ち時間を設定する(ステップS505)。例えば、ステップS505の処理では、第2保留記憶数通知コマンドの受信待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、コマンド受信制御タイマにセットされればよい。
ステップS504にて受信コマンドが第2始動口入賞指定コマンドではない場合には(ステップS504;No)、その受信コマンドは図柄指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS506)。ステップS506にて受信コマンドが図柄指定コマンドではない場合には(ステップS506;No)、その受信コマンドは変動カテゴリコマンドであるか否かを判定する(ステップS507)。ステップS507にて受信コマンドが変動カテゴリコマンドではない場合には(ステップS507;No)、その受信コマンドは第1保留記憶数通知コマンドであるか否かを判定する(ステップS508)。そして、第1保留記憶数通知コマンドであるときには(ステップS508;Yes)、例えばコマンド受信制御タイマによる計時動作を初期化することなどにより、第1保留記憶数通知待ち時間をクリアする(ステップS509)。
ステップS508にて受信コマンドが第1保留記憶数通知コマンドではない場合には(ステップS508;No)、その受信コマンドは第2保留記憶数通知コマンドであるか否かを判定する(ステップS510)。そして、第2保留記憶数通知コマンドであるときには(ステップS510;Yes)、例えばコマンド受信制御タイマによる計時動作を初期化することなどにより、第2保留記憶数通知待ち時間をクリアする(ステップS511)。
ステップS506にて受信コマンドが図柄指定コマンドである場合や(ステップS506;Yes)、ステップS507にて受信コマンドが変動カテゴリコマンドである場合(ステップS507;Yes)、あるいはステップS503、S505、S509、S511の処理のいずれかを実行した後には、受信コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける空き領域の先頭に格納してから(ステップS512)、ステップS501の処理に戻る。
なお、変動開始コマンド(第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンド)とともに保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンド)を受信した場合には、保留記憶数通知コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに格納しないようにしてもよい。すなわち、始動入賞の発生に対応して受信した演出制御コマンドを、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける空き領域の先頭から順次に格納することができればよい。
ステップS510にて受信コマンドが第2保留記憶数通知コマンドではない場合には(ステップS510;No)、その他の受信コマンドに応じた設定を行ってから(ステップS513)、ステップS501の処理に戻る。
始動口入賞指定コマンドや図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンドのように、始動入賞が発生したときに主基板11から受信する演出制御コマンドは、始動入賞時コマンドともいう。また、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数が増加したことを認識可能に指定する演出制御コマンドである第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、保留記憶情報ともいう。保留記憶情報には、始動口入賞指定コマンドも含まれる。始動入賞が発生したときに、乱数値MR1〜MR3などを示す数値データに基づいて、変動表示結果が「大当り」や「小当り」に決定されるか否かの判定結果、大当り種別の判定結果、変動カテゴリの判定結果を指定する演出制御コマンドである図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドは、判定結果情報ともいう。なお、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける空き領域の先頭から順次に受信コマンドを格納するときには、受信コマンドが始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンドのいずれであるかを区別せずに格納してもよいし、各受信コマンドを区別して、対応する格納領域における空き領域の先頭に格納してもよい。各受信コマンドを区別して受信する場合には、取りこぼした受信コマンドの格納領域が空欄となり、1セットとして受信すべき一部の演出制御コマンドのみが過剰に格納されることになる。
具体的な一例として、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンドのいずれかを受信したときには、第1保留記憶数通知待ち時間や第2保留記憶数通知待ち時間が経過しているか否かを判定する。このとき、これらの待ち時間が経過していなければ、始動口入賞指定コマンドに対応するコマンドとして正常な受信期間内に受信できたとして、既に始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに記憶されている始動口入賞指定コマンドと対応付けて、受信コマンドを格納する。一方、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンドのいずれかを受信したときに、第1保留記憶数通知待ち時間や第2保留記憶数通知待ち時間が経過していれば、始動口入賞指定コマンドが欠落しているとして、あるいは、正常な受信期間内に受信できなかったとして、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにて新たなバッファ番号と対応付けて、受信コマンドを格納すればよい。
図23は、演出制御プロセス処理として、図21のステップS75にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図23に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読み予告演出の有無や演出態様を決定する先読み予告決定処理を実行する(ステップS161)。図24は、図23のステップS161にて実行される先読み予告決定処理の一例を示すフローチャートである。
図24に示す先読み予告決定処理において、演出制御用CPU120は、まず、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける記憶内容をチェックする(ステップS701)。そして、始動入賞時コマンドのうち、少なくともいずれかとなる新たな受信コマンドがあるか否かを判定する(ステップS702)。例えば、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに少なくとも始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンドまたは保留記憶数通知コマンドのうち、いずれかが新たに格納されているか否かを確認することにより受信コマンドの有無を判定できる。いずれのコマンドも新たに受信していなければ(ステップS702;No)、そのまま先読み予告決定処理を終了する。
ステップS702にて受信コマンドがあると判定された場合には(ステップS702;Yes)、既に先読み予告演出を実行中であるか否かを判定する(ステップS703)。例えば、ステップS703の処理では、演出制御フラグ設定部191に設けられた先読み予告実行中フラグ(第1または第2)がオンであるときに、先読み予告演出を実行中であると判定すればよい。先読み予告実行中フラグは、先読み予告演出が実行されるときにオン状態にセットされる。
この実施の形態では、既に先読み予告演出を実行中であるときには、さらに先読み予告演出を実行するための処理が行われないようにして、既に決定した演出態様で先読み予告演出が実行される。このように、本実施の形態では、既に実行中である先読み予告演出を変更せずに実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、変動表示態様が「非リーチ」に決定される旨の入賞時判定結果に基づき先読み予告演出が実行されているときに、変動表示結果が「大当り」に決定される旨の入賞時判定結果やスーパーリーチを伴う変動パターンに決定される旨の入賞時判定結果が得られたときには、実行中の先読み予告演出からスーパーリーチや大当りの予告演出へと切り替えてもよい。また、既に実行されている先読み予告演出の演出態様にかかわらず、さらに別の種類の先読み予告演出を実行可能にしてもよい。
ステップS703にて先読み予告演出が実行中ではない場合には(ステップS703;No)、先読み予告演出の実行が制限される先読み予告制限中であるか否かを、後述するステップS732においてセットされる先読み予告制限フラグがオンであるか否かに基づいて判定する(ステップS704)。ステップS704にて先読み予告制限中ではない場合には(ステップS704;No)、現在の遊技状態が時短制御を伴う時短制御中(高ベース状態)であるか否かを判定し(ステップS705)、現在の遊技状態が時短制御を伴う時短制御中(高ベース状態)でない場合には、始動口入賞指定コマンドが第2始動入賞の始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS705’)。尚、ステップS705’においては、始動口入賞指定コマンドが正常に受信できていない場合にも、第2始動入賞であると判定して、ステップS722に進むことで、先読み予告の実行を決定しないようになっている。また、ステップS703〜ステップS705のいずれかでYesの場合にも、ステップS722に進む。
このように本実施例では、低ベース中において第1始動入賞の始動入賞時コマンドの受信があった場合にステップS706以降の処理に進んで、先読み予告演出の実行を決定可能とすることにより、低ベース状態では第1始動入賞のみを先読み予告の実行対象とし、ステップS705において時短制御中(高ベース状態)であると判定された場合においては、ステップS722に進むことにより、先読み予告演出の実行を決定しないようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、ステップS705において時短制御中(高ベース状態)であると判定された場合において、更に、受信した始動口入賞指定コマンドが第2始動入賞の始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定し、第2始動入賞の始動口入賞指定コマンドである場合において、ステップS706以降の処理に進んで、先読み予告演出の実行を決定可能とすることにより、時短制御中では第2始動入賞のみを先読み予告の実行対象とするようにしても良い。また、時短制御中(高ベース状態)である場合と同様に大当り中においても、第2始動入賞のみを実行対象とする先読み予告を実施しても良い。
ステップS705’にて第2始動入賞ではない、つまり、第1始動入賞であると判定された場合には(ステップS705’;No)、始動入賞の発生に基づく受信コマンドの順序と内容をチェックして(ステップS706)、正常に受信できているか否かを判定する(ステップS707)。ステップS707の処理では、例えば始動入賞時の受信コマンドが順番通りであるか否か、欠落なくすべて受信できたか否か、図柄指定コマンドと変動カテゴリコマンドとの内容が整合しているか否か、始動口入賞指定コマンドと保留記憶数通知コマンドとの内容が整合しているか否かなどの確認を行い、いずれか1つでも否定された場合には、正常に受信できなかったと判定すればよい。なお、いずれか1つでも否定された場合に異常が発生したと判定するものに限定されず、例えばいずれか2つが否定された場合に異常が発生したと判定するようにしてもよい。あるいは、すべてが否定された場合に異常が発生したと判定するようにしてもよい。
ステップS707にて正常に受信できたと判定された場合には(ステップS707;Yes)、変動カテゴリコマンドにて指定されたカテゴリがスーパーリーチのカテゴリであるか否かを判定する(ステップS708)。スーパーリーチのカテゴリではない場合には、ステップS711に進む一方、スーパーリーチのカテゴリである場合には、ステップS709に進んで、第1先読み予告演出(保留予告演出)を実行するか否かと、第1先読み予告演出を実行する場合における第1先読み予告演出の演出態様(保留表示の表示態様とするキャラクタの種類)に対応した第1先読み予告パターンと、を決定し、第1先読み予告演出を実行することを決定したことに応じて第1先読み予告パターンを決定した場合には、該決定した第1先読み予告パターンを、演出制御バッファ設定部194に設けられ第1先読み予告バッファに格納するとともに、第1先読み予告実行中フラグをセットする(ステップS710)。尚、ステップS710では、第1予告残回数カウンタに特図保留記憶数をカウント初期値として設定することなどにより、第1先読み予告演出の残り実行回数を設定しても良い。なお、先読み予告パターンは、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aのバッファ番号に対応付けて記憶してもよい。
一例として、ステップS709の処理では、第1先読み予告演出の有無と先読み予告パターンとを決定するための使用テーブルとして、予め用意された第1先読み予告決定テーブルを選択してセットする。第1先読み予告決定テーブルでは、予告対象となる変動表示に対応する始動入賞の発生に基づいて送信された図柄指定コマンドと変動カテゴリコマンドの指定内容(スーパーリーチはずれまたはスーパーリーチ大当り)などに応じて、第1先読み予告種別決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が、第1先読み予告演出を実行しない場合に対応する「実行なし」の決定結果や、第1先読み予告演出を実行する場合における複数の先読み予告パターン(SYP1−1,SYP1−2)などに、割り当てられていればよい(図27参照)。その後、演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどから抽出した第1先読み予告決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、第1先読み予告決定テーブルを参照することにより、第1先読み予告演出の有無と第1先読み予告パターンとを決定すればよい。
ステップS709においては、例えば図27に示すような決定割合で、第1先読み予告演出の有無と第1先読み予告パターンとを決定する。図27に示す決定割合の設定例では、スーパーリーチはずれとなるかスーパーリーチ大当りとなるかに応じて、第1先読み予告演出の有無や第1先読み予告パターンの決定割合を異ならせている。
具体的には、第1先読み予告演出の先読み予告パターンとして、SYP1−1、SYP1−2の2種類が設けられている。尚、2種類以上の先読み予告パターンを設けても良い。この実施の形態では、第1先読み予告演出は、先読み判定の対象となった予告対象となる変動表示に対応する保留記憶表示の表示態様を通常とは異なる特別態様に変化させる先読み予告演出となっている。先読み予告パターンSYP1−1、SYP1−2では、それぞれ異なる特別態様に変化させる先読み予告演出が実行される。例えば、先読み予告パターンSYP1−1に決定された場合には、予告対象となる変動表示(図26では3番目の第1保留記憶)に対応する保留記憶表示の表示態様を、図26(A)に示すようにキャラクタA表示とする第1先読み予告演出が実行され、先読み予告パターンSYP1−2に決定された場合には、予告対象となる変動表示に対応する保留記憶表示の表示態様を、図26(B)に示すように、例えばキャラクタB表示とする第1先読み予告演出が実行される。
図27に示すように、図柄指定コマンドが大当りである場合、つまり、「スーパーリーチ大当り」である場合には、図柄指定コマンドがはずれである場合、つまり、「スーパーリーチはずれ」である場合よりも、第1先読み予告演出が実行される割合(「実行なし」以外に決定される割合)が高くなっており、第1先読み予告演出が実行され易くなっている。
また、「スーパーリーチ大当り」である場合においては、図27に示すように、第1先読み予告パターンSYP1−1が第1先読み予告パターンSYP1−2よりも高い割合にて決定される一方、「スーパーリーチはずれ」である場合には、第1先読み予告パターンSYP1−2が第1先読み予告パターンSYP1−1よりも高い割合にて決定されるように設定されており、スーパーリーチ大当りとなる場合には、第1先読み予告パターンSYP1−1が多く決定されることによりキャラクタAの保留予告が実行され易く、スーパーリーチはずれとなる場合には、第1先読み予告パターンSYP1−2が多く決定されることによりキャラクタBの保留予告が実行され易くなっている。
つまり、この実施の形態においては、このような設定により、第1先読み予告演出の先読み予告パターンがSYP1−1>SYP1−2の順番で、変動表示結果が「大当り」となる可能性(大当り信頼度)が高くなり、遊技者の期待度も高くなる。
尚、大当り信頼度とは、大当りとなるときに各先読み予告パターンが決定される確率を、先読み予告パターンが決定される全確率(はずれとなるときの確率と大当りとなるときの確率の合計)にて除することにより算出できる。
ステップS710の処理を実施した後、或いは、ステップS708でNoの場合には、ステップS711に進んで、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに格納されている前回までの変動カテゴリコマンドをチェックして、第2先読み予告演出を実行可能な実行条件である、現在の保留記憶数が「3」または「4」であり、かつ、前回までの変動カテゴリが非リーチハズレとなるもののみであるか否かを判定する(ステップS712)。即ち、この実施の形態では、変動表示結果が「非リーチハズレ」となる保留データが2つまたは3つある場合には、その保留データを利用して第2先読み予告演出である連続予告演出を実行するようにしている。
例えば、ステップS711の処理では、最新の変動カテゴリコマンドよりも1つ前までに受信して始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに格納されているデータの数、及び、変動カテゴリコマンドにより指定された変動カテゴリを読み取る。ステップS712の処理では、ステップS710における読取結果により、データの数が「3」または「4」であるか、非リーチハズレに対応した図柄指定(はずれ)と変動カテゴリ(非リーチ)を指定するもののみであるか否かを判定する。
なお、保留記憶数が第2先読み予告演出である連続予告演出を実行するのに十分な数であれば(例えば2以上であれば)、連続予告演出を実行できるようにしてもよい。例えば、後述する先読み予告パターンSYP2−4の連続予告演出(先読み予告演出)のように、演出態様が変化する予告パターン以外では、一連の演出であることを報知できる保留記憶数である場合に連続予告演出を実行するようにしてもよい。このようにすることで、連続予告演出を総合的な実行頻度を向上させることができる。
また、第2先読み予告演出を実行する場合には、変動表示結果が「非リーチハズレ」となる保留データが含まれている場合にも、連続予告演出を実行するようにしてもよい。このようにした場合、連続予告演出の実行途中でリーチが発生したり、「大当り」となることがあるので、意外性のある演出を実行できる。
ステップS712にて、現在の保留記憶数が「3」または「4」であり、かつ、前回までの変動カテゴリが非リーチハズレとなるもののみであると判定されなかった場合(ステップS712;No)には、ステップS721に進んで、ステップS709において第1先読み予告演出の実行が決定された否かを判定する。
第1先読み予告演出の実行が決定されている場合(ステップS721;Yes)には、図25のステップS720に進む。また、第1先読み予告演出の実行が決定されていない場合(ステップS721;No)には、後述するステップS722に進む。
一方、現在の保留記憶数が「3」または「4」であり、かつ、前回までの変動カテゴリが非リーチハズレとなるもののみであると判定された場合には、(ステップS712;Yes)、図25のステップS713に進んで、ステップS709において第1先読み予告演出の実行が決定された否かを、第1先読み予告バッファに第1先読み予告パターンが格納されているか否か等に基づいて判定する。
第1先読み予告演出の実行が決定されている場合には、ステップS714Aに進み、第1先読み予告実行時用の第2先読み予告決定テーブルを用いて第2先読み予告の有無と第2先読み予告パターンを決定する。
一例として、ステップS714Aの処理では、第2先読み予告演出の有無と第2先読み予告パターンとを決定するための使用テーブルとして、予め用意された第2先読み予告決定テーブル(第1先読み予告実行時用)を選択してセットする。第2先読み予告決定テーブル(第1先読み予告実行時用)では、予告対象となる変動表示に対応する始動入賞の発生に基づいて送信された図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドの指定内容として、「スーパーリーチはずれ」と「スーパーリーチ大当り」に応じて、第2先読み予告決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が、第2先読み予告演出を実行しない場合に対応する「実行なし」の決定結果や、第2先読み予告演出を実行する場合における複数の第2先読み予告パターンなどに、割り当てられていればよい。その後、演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどから抽出した第2先読み予告決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、第2先読み予告決定テーブル(第1先読み予告実行時用)を参照することにより、第2先読み予告演出の有無と第2先読み予告パターンとを決定すればよい。
具体的に、ステップS714Aの処理では、例えば図28(A)に示すような決定割合で、第2先読み予告演出の有無と第2先読み予告パターンとが決定すればよい。図28(A)に示す決定割合の設定例では、「スーパーリーチはずれ」と「スーパーリーチ大当り」に応じて、第2先読み予告演出の有無や第2先読み予告パターンの決定割合を異ならせている。
この実施の形態では、第2先読み予告パターンとして、SYP2−1、SYP2−2、SYP2−3、SYP2−4の4種類が設けられている。尚、第2先読み予告パターンを5種類以上としても良いし、2または3種類の第2先読み予告パターンだけを設けても良い。
図28(A)に示すように、図柄指定コマンド並びに変動カテゴリコマンドにより「スーパーリーチ大当り」となると特定される場合には、「スーパーリーチはずれ」となると特定される場合よりも、第2先読み予告演出が実行される割合(「実行なし」以外に決定される割合)が高くなっており、第2先読み予告演出が実行され易くなっている。尚、図28(A)に対応するステップS714Aの処理は、第1先読み予告演出の実行が決定されたときに実行される処理であるので、図柄指定コマンド並びに変動カテゴリコマンドにより特定される変動表示結果の種別は、「スーパーリーチ大当り」または「スーパーリーチはずれ」のいずれかのみである。
つまり、この実施の形態においては、「スーパーリーチ大当り」となるときに第1先読み予告演出の実行が決定されたときには、第2先読み予告演出が実行され易くなるように設定され、「スーパーリーチはずれ」となるときに第1先読み予告演出の実行が決定されたときには、第2先読み予告演出が実行され難くなるように設定されていることにより、第1先読み予告演出が実行されるとともに第2先読み予告演出も実行される場合には、第1先読み予告演出が実行されても第2先読み予告演出は実行されない場合よりも、大当りとなる可能性(期待度)が高くなるように設定されている。
また、図28(A)に示すように、「スーパーリーチ大当り」である場合においては、第2先読み予告パターンSYP2−4、SYP2−3、SYP2−2、SYP2−1が、第2先読み予告パターンSYP2−4(45%)>SYP2−3(25%)>SYP2−2(15%)>SYP2−1(10%)の割合にて決定される一方、「スーパーリーチはずれ」である場合には、第2先読み予告パターンSYP2−4(1%)=SYP2−3(1%)<SYP2−2(8%)<SYP2−1(10%)の割合にて決定されるように設定されており、スーパーリーチ大当りとなる場合には、第2先読み予告パターンSYP2−4が決定されやすく第2先読み予告パターンSYP2−1が決定され難いとともに、スーパーリーチはずれとなる場合には、第2先読み予告パターンSYP2−1が決定されやすく第2先読み予告パターンSYP2−3やSYP2−4が決定され難くなるようになっている。
一方、第1先読み予告演出の実行が決定されていない場合(ステップS713;No)には、ステップS714Bに進み、第1先読み予告非実行時用の第2先読み予告決定テーブルを用いて第2先読み予告の有無と第2先読み予告パターンを決定する。
一例として、ステップS714Bの処理では、第2先読み予告演出の有無と第2先読み予告パターンとを決定するための使用テーブルとして、予め用意された第2先読み予告決定テーブル(第1先読み予告非実行時用)を選択してセットする。第2先読み予告決定テーブル(第1先読み予告非実行時用)では、予告対象となる変動表示に対応する始動入賞の発生に基づいて送信された図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドの指定内容などに応じて、第2先読み予告決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が、第2先読み予告演出を実行しない場合に対応する「実行なし」の決定結果や、第2先読み予告演出を実行する場合における複数の第2先読み予告パターンなどに、割り当てられていればよい。その後、演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどから抽出した第2先読み予告決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、第2先読み予告決定テーブル(第1先読み予告非実行時用)を参照することにより、第2先読み予告演出の有無と第2先読み予告パターンとを決定すればよい。
ステップS714Bの処理では、例えば図28(B)に示すような決定割合で、先読み予告演出の有無と先読み予告パターンとが決定されればよい。図28(B)に示す決定割合の設定例では、図柄指定コマンドと変動カテゴリコマンドから特定される変動表示の内容に応じて、第2先読み予告演出の有無や第2先読み予告パターンの決定割合を異ならせている。
図28(B)に示すように、この実施の形態では、特定した変動表示の内容が「非リーチハズレ」、「スーパーリーチハズレ」、「突確・小当り」、「大当り」のいずれであるかによって第2先読み予告演出が実行される割合、第2先読み予告パターンの決定割合が異なっている。
尚、本実施例では、図28(B)に示すように、「非リーチハズレ」の場合にも「実行有り」が決定されて第2先読み予告が実行される形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、「非リーチハズレ」の場合には、第2先読み予告を実行しないようにしても良い。
具体的には、特定した変動表示の内容が「スーパーリーチハズレ」である場合には、「非リーチハズレ」である場合よりも、第2先読み予告演出が実行される割合(「実行あり」以外に決定される割合)が高くなっており、変動表示の内容が「大当り」である場合には、「非リーチハズレ」、「スーパーリーチハズレ」、「突確・小当り」である場合よりも、第2先読み予告演出が実行される割合が高くなっている。このような設定により、第2先読み予告演出を実行することで、変動表示結果が「大当り」となることやスーパーリーチが実行されることを予告・示唆することができる。なお、特定した変動表示の内容が「突確・小当り」である場合には、第2先読み予告演出が実行されたにも関わらず、実質的には出玉(賞球)が得られない「突確」や実質的には出玉(賞球)が得られないことに加えて遊技状態も変化しない「小当り」となって遊技者を落胆させてしまうことを防止するため、第2先読み予告演出を実行しないようにしてもよい。
ここで、各第2先読み予告パターンについて説明すると、第2先読み予告パターンSYP2−1及びSYP2−2は、予告の対象となる変動表示が実行されるまでの複数回の変動表示に渡って演出表示装置5に予め定められた連続演出用のチャンス目を構成する演出図柄が停止する停止図柄予告に対応した先読み予告パターンである。第2先読み予告パターンSYP2−1に基づく停止図柄予告では、連続演出用のチャンス目として、図29(A)に示すチャンス目CA1〜CA8(チャンス目A)のいずれかが停止する。チャンス目Aは、図29(A)に示すように、左図柄と中図柄が同じ数字であり、右図柄のみが1つずれた数字の組合せとなっている。また、第2先読み予告パターンSYP2−2に基づく停止図柄予告では、連続演出用のチャンス目として、図29(B)に示すチャンス目CB1〜CB6(チャンス目B)のいずれかが停止する。チャンス目Bは、図29(B)に示すように、並び数字の組合せとなっている。この実施の形態では、後述するように、チャンス目Aが停止する停止図柄予告が実行された場合よりも、チャンス目Bが停止する停止図柄予告が実行された場合の方が、大当りとなる可能性(大当り信頼度)が高くなっている。このようにすることで、停止図柄予告が実行されるときに、いずれのチャンス目が停止したかに遊技者を注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
なお、チャンス目Aやチャンス目Bは、図29(A)、(B)に示すようなものに限定されず、それぞれが区別可能な予め定められた組合せであればよい。例えばチャンス目Aを通常図柄(非確変図柄)である偶数の数字の任意の組合せとして、チャンス目Bを確変図柄である奇数の数字の任意の組合せとしてもよい。このようにすることで、遊技者がいずれのチャンス目であるかを認識しやすくなる。
第2先読み予告パターンSYP2−3は、予告の対象となる変動表示が実行されるより前の変動表示中に、演出表示装置5における背景画像が通常の背景画像から特殊な背景画像に変化し、予告の対象となる変動表示が実行されるまでその特殊な背景画像となる背景変化予告を実行することに対応した第2先読み予告パターンである。
第2先読み予告パターンSYP2−4は、チャンス目Aが停止する停止図柄予告が実行された後に、背景変化予告に変化する先読み予告演出を実行することに対応した第2先読み予告パターンである。
また、図28(B)に示す決定割合では、チャンス目Aが停止する第2先読み予告パターンSYP2−1の第2先読み予告演出が実行された場合よりも、チャンス目Bが停止する第2先読み予告パターンSYP2−2の第2先読み予告演出が実行された場合の方が、変動表示結果が「大当り」となる割合(大当り信頼度)やスーパーリーチが実行される割合(スーパーリーチ信頼度)が高くなっている。このように、チャンス目の種別により大当り信頼度やスーパーリーチ信頼度が異なるので、遊技者が停止図柄に注目するようになり、遊技の興趣が向上する。
また、第2先読み予告パターンSYP2−1や第2先読み予告パターンSYP2−2といった停止図柄予告の第2先読み予告演出が実行された場合よりも、背景変化予告の第2先読み予告パターンSYP2−3の第2先読み予告演出が実行された場合の方が、大当り信頼度やリーチ信頼度が高くなっている。
また、第2先読み予告パターンSYP2−1や第2先読み予告パターンSYP2−2といった停止図柄予告の第2先読み予告演出が実行された場合よりも、停止図柄予告から背景変化予告に変化する第2先読み予告パターンSYP2−4の第2先読み予告演出が実行された場合の方が、大当り信頼度やリーチ信頼度が高くなっている。
このように、大当り信頼度やリーチ信頼度が低い停止図柄予告の第2先読み予告演出が実行された場合であっても、大当り信頼度やリーチ信頼度が高い背景変化予告に変化する場合があるので、停止図柄予告が実行された場合であっても、遊技者は背景変化予告に変化することを期待するようになり、遊技者の期待感を維持することができ、遊技の興趣が向上する。
特に、先読み予告パターンSYP2−4の第2先読み予告演出は、大当り信頼度やスーパーリーチ信頼度が最も低い第2先読み予告パターンSYP2−1と同一の演出態様(チャンス目Aが停止する演出態様)から背景変化予告に変化するようになっている。これにより、大当り信頼度やリーチ信頼度が最も低い、チャンス目Aが停止する第2先読み予告演出が実行された場合でも、遊技者の期待感を維持することができ、遊技の興趣が向上する。
なお、この実施の形態では、チャンス目Aが停止する停止図柄予告から背景変化予告に変化する場合がある一方、チャンス目Bが停止する停止図柄予告からは背景変化予告に変化しないよう(変化する割合が0%)になっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、チャンス目Bが停止する停止図柄予告から背景変化予告に変化する場合があるようにしてもよい。この場合は、チャンス目Aが停止する停止図柄予告が実行された場合と、チャンス目Bが停止する停止図柄予告が実行された場合と、で背景変化予告に変化する割合が異なるようにすればよい。具体的には、背景変化予告に変化しなかった場合の大当り信頼度やリーチ信頼度が低いチャンス目Aが停止する停止図柄予告からの方が、背景変化予告に変化しやすいようにすることが好ましい。このようにすることで、大当り信頼度やリーチ信頼度が低い停止図柄予告が実行された場合でも、遊技者の期待感を維持することができ、遊技の興趣が向上する。
また、第2先読み予告パターンSYP2−3の第2先読み予告演出が実行された場合よりも、第2先読み予告パターンSYP2−4の第2先読み予告演出が実行された場合の方が、大当り信頼度やリーチ信頼度が高くなっている。このような設定により、遊技者は背景変化予告に変化することをより期待するようになり、遊技者の期待感をより維持することができ、遊技の興趣が向上する。
なお、この実施の形態では、「スーパーリーチ大当り」となる場合の各第2先読み予告パターンの決定割合が、第1先読み予告の実行が決定されている場合におけるステップS714Aと、第1先読み予告の実行が決定されていない場合におけるステップS714Bにおいて同一の割合としているが、(図28参照)、本発明はこれに限定されるものではなく、ステップS714AとステップS714Bにおいて「スーパーリーチ大当り」となる場合の各第2先読み予告パターンの決定割合を異なるようにしても良い。
また、遊技状態が大当り遊技状態や小当り遊技状態であるときには、第2先読み予告演出を実行しないように制限してもよい。大当り遊技状態であるか否かは、例えば演出プロセスフラグの値が「6」または「7」のいずれかであるか否かに対応して、判定することができる。また、小当り遊技状態であるか否かは、例えば演出プロセスフラグの値が「4」または「5」のいずれかであるか否かに対応して、判定することができる。
一方、遊技状態が大当り遊技状態や小当り遊技状態であるときでも、第2先読み予告演出を実行可能にしてもよい。例えば始動入賞の発生に基づいて始動入賞時コマンドを受信した後、大当り遊技状態におけるラウンドの実行回数が所定回数(例えば「10」)となったときに、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに格納されている図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドを読み出して第2先読み予告演出を実行するか否かを決定し、そのラウンドを実行中に先読み予告演出を実行するようにしてもよい。この場合、先読み予告演出として、連続した態様の演出ではなく、例えば、今回の大当り遊技状態の終了後に変動表示結果が「大当り」となることを確定的に報知する一発告知態様の演出を実行してもよい。
このように、本実施の形態では、ステップS712の処理において現在の保留記憶数が「3」または「4」であり、かつ、前回までの変動カテゴリが非リーチハズレとなるもののみであることを条件にステップS714AまたはステップS714Bの処理のいずれかを実行することで、第2先読み予告演出を実行するか否か、及び第2先読み予告演出を実行する場合の第2先読み予告パターンを決定しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ステップS712の処理を設けず、ステップS711の処理の実行後は、ステップS713の処理を経てステップS714AまたはステップS714Bの処理において第2先読み予告演出を実行するか否か、及び第2先読み予告演出を実行する場合の第2先読み予告パターンを決定するようにしても良い。
図25に示すステップS714AまたはステップS714Bの処理を実施した後には、これらステップS714AまたはステップS714Bにおいて、第2先読み予告演出の「実行なし」を決定したか否かを判定する。このとき、「実行なし」以外であれば(ステップS715;No)、ステップS714AまたはステップS714Bにて決定した第2先読み予告パターンを、演出制御バッファ設定部194に設けられ第2先読み予告バッファに格納するとともに、第2先読み予告実行中フラグをセットする(ステップS716)。
そして、ステップS714AまたはステップS714Bにて決定した第2先読み予告パターンに応じた第2先読み予告演出の実行を開始するための設定を行う(ステップS717)。ステップS717では、第2先読み予告演出を実行する変動表示の回数を示す第2先読み予告実行回数カウンタに特図保留記憶数をカウント初期値として設定するといった設定を行う。また、ステップS714AまたはステップS714Bにて決定した第2先読み予告パターンや、現在の特図保留記憶数に対応した先読み予告演出制御パターンをセットする。
図30は、第2先読み予告演出制御パターンの一覧を示す図である。図30に示すように、第2先読み予告パターンSYP2−1であって特図保留記憶数が3であることに対応した先読み予告演出制御パターンSCP1−1と、第2先読み予告パターンSYP2−1であって特図保留記憶数が4であることに対応した先読み予告演出制御パターンSCP1−2と、第2先読み予告パターンSYP2−2であって特図保留記憶数が3であることに対応した先読み予告演出制御パターンSCP2−1と、第2先読み予告パターンSYP2−2であって特図保留記憶数が4であることに対応した先読み予告演出制御パターンSCP2−2と、第2先読み予告パターンSYP2−3であって特図保留記憶数が3であることに対応した先読み予告演出制御パターンSCP3−1と、第2先読み予告パターンSYP2−3であって特図保留記憶数が4であることに対応した先読み予告演出制御パターンSCP3−2と、第2先読み予告パターンSYP2−4であって特図保留記憶数が3であることに対応した先読み予告演出制御パターンSCP4−1と、第2先読み予告パターンSYP2−4であって特図保留記憶数が4であることに対応した先読み予告演出制御パターンSCP4−2と、が設けられている。各先読み予告演出制御パターンは、図30に示すように、第2先読み予告演出を開始してからの各変動において実行する演出内容に対応した制御データから構成されており、該制御データに基づく変動表示を行うための演出制御パターンが、第2先読み予告演出の期間中の各変動表示においてセットされて実行される。
なお、図30に示すように、第2先読み予告パターンSYP2−4である場合には、第2先読み予告演出が開始されてから2変動目において、背景変化予告が実行されるようになっている。これに限定されず、第2先読み予告演出の対象となる変動時や第2先読み予告演出の対象となる変動の1回前の変動時に背景変化予告が実行されるようにしてもよい。例えば、第2先読み予告パターンSYP2−4に決定された場合には、背景変化予告を実行するタイミングをさらに決定するようにして、その決定結果に応じた第2先読み予告演出制御パターンを選択するようにすればよい。この場合、第2先読み予告演出の対象となる変動の表示結果(変動表示の内容)に応じて、背景変化予告を実行するタイミングの決定割合を異ならせてもよい。このようにすることで、停止図柄予告の第2先読み予告演出が実行された後、背景変化予告が実行されるタイミングによって、大当り信頼度やリーチ信頼度を異ならせることができる。
ステップS717の処理を実行した後や、ステップS715にて「実行なし」と判定されたとき(ステップS715;Yes)には、ステップS718に進んで、上述したステップS713と同様にステップS709において第1先読み予告演出の実行が決定された否かを判定する。
第1先読み予告演出の実行が決定されていない場合には、図24のステップS722に移行する一方、第1先読み予告演出の実行が決定されている場合(ステップS721;Yesの場合を含む)には、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留表示として、第1特図を用いた特図ゲームが新たに保留されたことに対応する表示部位を、第1先読み予告演出の先読み予告パターンに対応した特別態様であるキャラクタAまたはキャラクタBの表示態様で更新する制御と、キャラクタAまたはキャラクタBのいずれの表示態様に更新したかを示す第1先読み予告種別フラグをセットする制御を行ってから(ステップS720)、先読み予告決定処理を終了する。
つまり、この実施の形態では、図25の処理が実施される場合としては、ステップS705’の処理においてNoと判定された場合、すなわち、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに格納されている最新の始動口入賞指定コマンドが第1始動口入賞指定コマンドである場合のみであるので、第1特図に対応する表示部位のみを更新するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、前述したように第2始動入賞についても第1先読み予告演出を実行する場合にあっては、ステップS718の判定にて第1先読み予告演出の実行が決定されたと判定された後に、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに格納されている最新の始動口入賞指定コマンドが第2始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定し、第2始動口入賞指定コマンドである場合には、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留表示として、第2特図を用いた特図ゲームが新たに保留されたことに対応する表示部位を、第1先読み予告演出の先読み予告パターンに対応した予告表示態様で更新する制御を行ってから、先読み予告決定処理を終了すれば良い。
このように、ステップS718〜S720の処理が実行されることにより、第1先読み予告演出として保留表示予告が実行される場合には、始動入賞が発生して始動入賞時コマンドを受信したタイミングで直ちに保留予告演出が実行されるようになる。
具体的には、第1先読み予告演出の先読み予告パターンとしてSYP1−1の先読み予告パターンが決定された場合には、図26(A)に示すように、新たに第1始動入賞の保留記憶の表示として、キャラクタAが表示されて、新たな保留記憶が記憶されたことが報知されるとともに、該保留記憶に基づく変動表示においてスーパーリーチや大当りとなる可能性が高いことが予告される。一方、第1先読み予告演出の先読み予告パターンとしてSYP1−2の先読み予告パターンが決定された場合には、図26(B)に示すように、新たに第1始動入賞の保留記憶の表示として、キャラクタBが表示されて、新たな保留記憶が記憶されたことが報知されるとともに、該保留記憶に基づく変動表示においてスーパーリーチや大当りとなる可能性が高いことが予告される。
図24に戻って、ステップS722においては、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに格納されている最新の始動口入賞指定コマンドが第1始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する。
図25のステップS703にて先読み予告演出が実行中であると判定されたときや(ステップS703;Yes)、ステップS704にて先読み予告制限中であると判定されたとき(ステップS704;Yes)、ステップS705にて時短制御中であると判定されたとき(ステップS705;Yes)、ステップS705’にて第2始動入賞であると判定されたとき(ステップS705’;Yes)、ステップS712にてNoと判定されたとき、あるいは、図26のステップS718にて第1先読み予告演出の実行を決定していないと判定された場合には(ステップS718;No)、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに格納されている最新の始動口入賞指定コマンドが第1始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS722)。
ステップS722にて第1始動口入賞指定コマンドであるときには(ステップS722;Yes)、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留表示として、第1特図を用いた特図ゲームが新たに保留されたことに対応する表示部位を、通常表示態様(例えば丸型の白色表示)で更新する制御を行ってから(ステップS723)、先読み予告決定処理を終了する。一方、ステップS722にて第1始動口入賞指定コマンドではないと判定された場合には(ステップS722;No)、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留表示として、第2特図を用いた特図ゲームが新たに保留されたことに対応する表示部位を、通常表示態様(例えば丸型の白色表示)で更新する制御を行ってから(ステップS724)、先読み予告決定処理を終了する。
また、ステップS707にて始動入賞時コマンドを正常に受信できなかったと判定されたときには(ステップS707;No)、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける最新のコマンドに対応して、未判定情報をセットする(ステップS731)。例えば、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおけるバッファ番号ごとに、未判定情報の格納領域を設け、最新のコマンドに対応するバッファ番号の未判定情報を「1」(またはオン状態)にセットすればよい。
ステップS731の処理を実行した後には、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留表示として、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数を示す表示部位をそれぞれ、所定の非正常表示態様に変更して、新たに保留されたことに対応する表示部位の変更も行う(ステップS732)。なお、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドまたは第2始動口入賞指定コマンド)を正常に受信できなかった場合でも、保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンド)を正常に受信できていれば、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを特定することができるので、通常表示態様で保留表示を更新してもよい。非正常表示態様は、通常表示態様や予告表示態様であるときとは表示部位の表示色や表示形状、表示キャラクタなどの一部または全部を異ならせることにより、始動入賞時コマンドに取りこぼしが生じたことを認識可能に報知できればよい。なお、新たに保留されたことに対応する表示部位のみを非正常表示態様とする一方で、その他の表示部位における表示態様は変更しなくてもよい。
ステップS732の処理を実行した後には、例えば演出制御フラグ設定部191などに設けられた先読み予告制限フラグをオン状態にセットするといった、先読み予告制限中の設定を行ってから(ステップS733)、先読み予告決定処理を終了する。
こうした先読み予告決定処理では、ステップS707にて始動入賞時コマンドを正常に受信できなかったと判定したときに、図24のステップS709や図25のステップS714AやステップS714Bの処理を実行しないことで、先読み予告演出(第1先読み予告演出や第2先読み予告演出)を実行しないように制限される。これにより、例えば第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数が増加したことを認識可能に指定する保留記憶情報としての保留記憶数通知コマンドを正常に受信することができなかったときには、先読み予告演出の実行を制限することができる。
なお、始動口入賞指定コマンドのみが欠落している場合や、保留記憶数通知コマンドのみが欠落している場合、あるいは、始動口入賞指定コマンドと保留記憶数通知コマンドとが整合しない場合にも、先読み予告演出を実行しないように制限されてもよい。すなわち、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のいずれが増加したかを認識可能に指定する保留記憶情報を取りこぼしたときには、先読み予告演出の実行を制限できればよい。これにより、信憑性の低い情報に基づいて先読み予告演出が実行されることを防止して、遊技者に不信感を与えないようにすることができる。
例えば始動口入賞指定コマンドや保留記憶数通知コマンドといった、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のいずれが増加したかを認識可能に指定する保留記憶情報の一部または全部を取りこぼしたときには、その保留記憶に対応する変動表示の実行が終了するまで、先読み予告演出を実行しないように制限してもよい。これにより、先読み予告演出と変動表示結果との整合がとれなくなることを防止して、遊技者に不信感を与えないようにすることができる。
また、例えば図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドといった、始動入賞の発生時における判定結果を認識可能に指定する判定結果情報の一部または全部を取りこぼしたときには、その保留記憶に対応する変動表示の実行が終了するまで、先読み予告演出を実行しないように制限してもよい。これにより、先読み予告演出と変動表示結果との整合が取れなくなることを防止して、遊技者に不信感を与えないようにすることができる。
また、例えば図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドといった判定結果情報の一部を取りこぼした場合に、その他の判定結果情報によって判定結果を認識可能な場合であっても、その判定結果に基づく先読み予告演出を実行しないように制限してもよい。これにより、信憑性の低い情報に基づいて先読み予告演出が実行されることを防止して、遊技者に不信感を与えないようにすることができる。
また、例えば図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドといった複数の判定結果情報から認識可能な判定結果が整合しない場合に、いずれかの判定結果情報によって認識可能な判定結果に基づく先読み予告演出を実行しないように制限してもよい。これにより、信憑性の低い情報に基づいて先読み予告演出が実行されることを防止して、遊技者に不信感を与えないようにすることができる。
また、本実施の形態のように、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行される場合に、時短制御に伴う高開放制御が行われる高ベース状態であるときには、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる始動入賞(第1始動入賞)の発生に基づく先読み予告演出を実行しないように制限してもよい。高開放制御が行われているときには、第2始動入賞口に遊技球を通過(進入)させて優先的に実行される第2特図を用いた特図ゲームを実行し続けることが可能になる。そのため、大当り遊技状態の終了前から第1特図を用いた特図ゲームの保留データに基づいて先読み予告演出の実行を開始して、大当り遊技状態の終了後にも継続して先読み予告演出を実行すると、変動表示結果が「大当り」となる保留データなどを保持した状態で多数回の変動表示を継続して実行することができ、第2特図を用いた特図ゲームを実行することで変動表示結果が「大当り」となり、大当り遊技状態へと繰り返し制御されることになってパチンコ遊技機1の射幸性が著しく高められるおそれがある。さらに、遊技者が第1特図を用いた特図ゲームで変動表示結果が「大当り」となることを認識しながら、第2始動入賞口に遊技球を繰り返し通過(進入)させて第2特図を用いた特図ゲームを繰り返し実行するか、第2始動入賞口に遊技球を通過(進入)させずに第1特図を用いた特図ゲームを実行するかにより、変動表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態へと制御されるタイミングを、遊技者の技量によって大きく変化させられるおそれがある。そこで、高ベース状態であるときには第1始動入賞の発生に基づく先読み予告演出の実行を制限することにより、第1特図を用いた特図ゲームに対応して変動表示結果が「大当り」となる可能性があることを遊技者が認識できないようにして、健全な遊技性を確保することができる。
これに加えて、例えば高ベース状態であるときに始動口入賞指定コマンドや保留記憶数通知コマンドといった保留記憶情報の一部または全部を取りこぼした場合には、たとえ図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドといった判定結果情報を正常に受信したとしても、先読み予告演出を実行しないように制限してもよい。これにより、第1特図を用いた特図ゲームに対応して変動表示結果が「大当り」となる可能性があることを遊技者が認識できてしまうことを防止して、健全な遊技性を確保することができる。
一方、例えば始動口入賞指定コマンドや保留記憶数通知コマンドといった保留記憶情報の一部を取りこぼした場合に、先読み予告演出の少なくとも一部(例えば、信頼度の最も低い先読み予告演出など)を実行することは許可してもよい。これにより、正常に受信できたコマンドを可能な限り利用して先読み予告演出を実行することができ、先読み予告演出の実行頻度が過度に低下してしまうことを防止できる。
また、例えば図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドといった判定結果情報の一部を取りこぼした場合に、先読み予告演出の少なくとも一部(例えば、信頼度の最も低い先読み予告演出など)を実行することは許可してもよい。これにより、正常に受信できたコマンドを可能な限り利用して先読み予告演出を実行することができ、先読み予告演出の実行頻度が過度に低下してしまうことを防止できる。
あるいは、例えば図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドといった複数の判定結果情報から認識可能な判定結果が整合しない場合に、先読み予告演出の少なくとも一部(例えば、信頼度の最も低い先読み予告演出など)を実行することは許可してもよい。これにより、正常に受信できたコマンドを可能な限り利用して先読み予告演出を実行することができ、先読み予告演出の実行頻度が過度に低下してしまうことを防止できる。
図23に示すステップS161にて先読み予告決定処理を実行した後には、先読み予告制限解除設定処理を実行する(ステップS163)。先読み予告制限解除設定処理では、先読み予告演出を実行しないように制限される先読み予告制限中であるときに、所定条件の成立に基づき制限を解除するための処理や、実行中の先読み予告演出が終了したことに応じて、新たな先読み予告演出を実行可能とするための処理が実行される。例えば、先読み予告実行中フラグ(第1または第2)がオン状態である場合には、変動が開始されるごとに、予告残回数カウンタの値を1減算していき、予告残回数カウンタの値が0になったときに、先読み予告実行中フラグ(第1および第2)をオフ状態にリセットする。また、先読み予告制限フラグがオン状態である場合には、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおいてバッファ番号が「1」〜「8」のそれぞれに対応して有効に格納された始動入賞時コマンドについて、すべての順序と内容が正しくなるように受信できたことを条件に、例えば先読み予告制限フラグをクリアするなどして、先読み予告演出が実行されないようにした制限を解除すればよい。
図23に示すステップS163にて先読み予告制限解除設定処理を実行した後には、例えば演出制御フラグ設定部191などに設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の変動表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この変動表示開始待ち処理は、主基板11からの第1変動開始コマンドあるいは第2変動開始コマンドなどを受信したか否かに基づき、演出表示装置5における演出図柄の変動表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。
ステップS171の変動表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この変動表示開始設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の変動表示が開始されることに対応して、演出表示装置5における演出図柄の変動表示や、その他の各種演出動作を行うために、特別図柄の変動パターンや表示結果の種類などに応じた確定演出図柄や各種の演出制御パターンを決定する処理などを含んでいる。
ステップS172の変動表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この変動表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、演出図柄の変動表示中における各種の演出制御を行う。こうした演出制御を行った後、例えば特図変動時演出制御パターンから演出図柄の変動表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から伝送される図柄確定コマンドを受信したことなどに対応して、演出図柄の変動表示結果となる最終停止図柄としての確定演出図柄を完全停止表示させる。特図変動時演出制御パターンから終了コードが読み出されたことに対応して確定演出図柄を完全停止表示させるようにすれば、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する変動表示時間が経過したときに、主基板11からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板12の側で自律的に確定演出図柄を導出表示して変動表示結果を確定させることができる。確定演出図柄を完全停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、当り開始指定コマンドを受信したきに、その当り開始指定コマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を大当り中演出処理に対応した値である“6”に更新する。これに対して、当り開始指定コマンドを受信したときに、その当り開始指定コマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、当り開始指定コマンドを受信せずに、演出制御プロセスタイマがタイムアウトしたときには、特図ゲームにおける特図表示結果が「ハズレ」であったと判断して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を演出表示装置5の表示画面に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11からの当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を演出表示装置5の表示画面に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を演出表示装置5の表示画面に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11からの当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を演出表示装置5の表示画面に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
図31は、変動表示開始設定処理として、図23のステップS171にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図31に示す変動表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば主基板11から伝送された変動表示結果通知コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、特図表示結果が「ハズレ」となるか否かを判定する(ステップS522)。特図表示結果が「ハズレ」となる旨の判定がなされたときには(ステップS522;Yes)、例えば主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、指定された変動パターンが演出図柄の変動表示態様を「非リーチ」とする場合に対応した非リーチ変動パターンであるか否かを判定する(ステップS523)。
ステップS523にて非リーチ変動パターンであると判定された場合には(ステップS523;Yes)、非リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定演出図柄の組合せを決定する(ステップS524)。一例として、ステップS524の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の左確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定演出図柄のうち演出表示装置5の表示領域における「左」の演出図柄表示エリア5Lに停止表示される左確定演出図柄を決定する。次に、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定演出図柄のうち演出表示装置5の表示領域における「右」の演出図柄表示エリア5Rに停止表示される右確定演出図柄を決定する。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定などにより、右確定演出図柄の図柄番号が左確定演出図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定演出図柄のうち演出表示装置5の表示領域における「中」の演出図柄表示エリア5Cに停止表示される中確定演出図柄を決定する。なお、ステップS524の処理では、変動図柄予告を実行中である場合に対応して、所定のチャンス目図柄となる非リーチ組合せの確定演出図柄を決定すればよい。
ステップS523にて非リーチ変動パターンではないと判定された場合には(ステップS523;No)、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定演出図柄の組合せを決定する(ステップS525)。一例として、ステップS525の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の左右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定演出図柄のうち演出表示装置5の表示領域における「左」と「右」の演出図柄表示エリア5L、5Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の演出図柄を決定する。さらに、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定演出図柄のうち演出表示装置5の表示領域における「中」の演出図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定演出図柄を決定する。ここで、例えば中確定演出図柄の図柄番号が左確定演出図柄及び右確定演出図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定演出図柄が大当り組合せとなってしまう場合には、任意の値(例えば「1」)を中確定演出図柄の図柄番号に加算または減算することなどにより、確定演出図柄が大当り組合せとはならずにリーチ組合せとなるようにすればよい。あるいは、中確定演出図柄を決定するときには、左確定演出図柄及び右確定演出図柄の図柄番号との差分(図柄差)を決定し、その図柄差に対応する中確定演出図柄を設定してもよい。
ステップS522にて特図表示結果が「ハズレ」ではないと判定されたときには(ステップS522;No)、特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」である場合、または、特図表示結果が「小当り」である場合であるか、これら以外の場合であるかを判定する(ステップS526)。「突確」または「小当り」であると判定されたときには(ステップS526;Yes)、例えば開放チャンス目といった、「突確」の場合や「小当り」の場合に対応した最終停止図柄となる確定演出図柄の組合せを決定する(ステップS527)。一例として、変動パターン指定コマンドにより変動パターンPC1−1〜PC1−3のいずれかが指定された場合に対応して、複数種類の開放チャンス目のうち、いずれかを構成する最終停止図柄となる確定演出図柄の組合せを決定する。この場合には、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新されるチャンス目決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定のチャンス目決定テーブルを参照することなどにより、開放チャンス目のいずれかを構成する確定演出図柄の組合せを決定すればよい。また、変動パターン指定コマンドにより変動パターンPC1−4または変動パターンPC1−5のいずれかが指定された場合には、例えばステップS525と同様の処理を実行することにより、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定演出図柄の組合せを決定すればよい。
ステップS526にて「突確」または「小当り」以外の「非確変」または「確変」であると判定されたときには(ステップS526;No)、大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定演出図柄の組合せを決定する(ステップS528)。一例として、ステップS528の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどにより更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、続いてROM121などに予め記憶された所定の大当り確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、演出表示装置5の画面上で「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の演出図柄を決定する。
具体的な一例として、大当り種別が「非確変」である場合には、複数種類の通常図柄のうちいずれか1つの演出図柄を選択して、非確変大当り組合せを構成する確定演出図柄に決定すればよい。また、大当り種別が「確変」である場合には、複数種類の通常図柄または確変図柄のうちからいずれか1つの演出図柄を選択して、非確変大当り組合せまたは確変大当り組合せを構成する確定演出図柄に決定すればよい。
ステップS524、S525、S527、S528の処理のいずれかを実行した後には、第2先読み予告実行設定処理を実行する(ステップS535)。図32は、第2先読み予告実行設定処理の一例を示すフローチャートである。図32に示す第2先読み予告実行設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、第2先読み予告実行中フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS601)。第2先読み予告実行中フラグがオフ状態であれば(ステップS601;No)、先読み予告実行設定処理を終了する。
第2先読み予告実行中フラグがオン状態であれば(ステップS601;Yes)、先読み予告実行回数カウンタの値を1減算する(ステップS602)。そして、先読み予告実行回数カウンタの値とセットされている先読み予告演出制御パターンに基づいて、先読み予告演出を実行するための設定を行う(ステップS603)。ステップS603の処理では、図30に示す演出内容に対応した先読み予告演出を実行するための設定が行われればよい。また、停止図柄予告を実行する先読み予告演出制御パターンであれば、図29に示すチャンス目のいずれを停止させるかを決定する処理を実行すればよい。この場合、図31のステップS524で決定された非リーチ組合せに代えて、チャンス目Aまたはチャンス目Bを停止表示する制御が実行される。背景変化予告を実行する先読み予告演出制御パターンであれば、図31のステップS524で決定された非リーチ組合せを停止表示する制御が実行される。なお、停止図柄予告を実行する先読み予告演出制御パターンである場合には、図31のステップS524で非リーチ組合せを決定する処理に代えて、停止表示させるチャンス目Aまたはチャンス目Bを決定する処理を実行するようにしてもよい。また、図31のステップS524の前に、先読み予告実行設定処理を実行するようにして、停止表示させるチャンス目が決定されている場合には、図31のステップS524の処理をスキップするようにしてもよい。このようにすることで、停止図柄を決定する処理の重複を避けることができる。
続いて、先読み予告実行回数カウンタの値が0であるか否かを判定する(ステップS604)。先読み予告実行回数カウンタの値が0でなければ(ステップS604;No)、第2先読み予告実行設定処理を終了する。
第2先読み予告実行回数カウンタの値が0であれば(ステップS604;Yes)、第2先読み予告実行中フラグをオフ状態にクリアする(ステップS605)。先読み予告実行回数カウンタの値が0である場合とは、今回の変動が先読み予告演出の対象となる変動であって、第2先読み予告演出が終了する場合である。その後、先読み予告実行設定処理を終了する。
ステップS535で先読み予告実行設定処理を実行した後には、変動中予告演出の実行の有無と、実行する場合における変動中予告演出の演出態様に対応した変動中予告パターンとを決定する図33の変動中予告演出設定処理を実行する(ステップS529)。一例として、ステップS529の変動中予告演出設定処理では、図33に示すように、まず、第1先読み予告(保留予告)の予告対象である、キャラクタの表示態様にて表示された保留記憶に基づく変動表示(対象変動)であるか否かを、上述したように、先読み予告実行回数カウンタの値が0となった変動表示であるか否かに基づいて判定する(ステップS800)。尚、先読み予告実行回数カウンタの値が0となった変動表示であることを示す対象変動フラグを、前述したステップS605においてセットしておき、該対象変動フラグがセットされている否かにより、対象変動であるか否かを判定するようにしても良く、この場合においては、対象変動フラグは、変動表示の終了時にリセットされれば良い。
対象変動ではない場合(ステップS800;No)には、ステップS810に進んで、通常変動中予告演出の有無と変動中予告パターンとを決定した後、当該変動中予告演出設定処理を終了する。具体的には、通常変動中予告演出の有無と変動中予告パターンとを決定するための使用テーブルとして、予め用意された変動中予告決定テーブル(通常用)を選択してセットする。変動中予告決定テーブルでは、変動表示結果通知コマンドから特定される変動表示結果や、変動パターン指定コマンドから特定される変動パターンなどに応じて、変動中予告種別決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が、通常変動中予告演出を実行しない場合に対応する「実行なし」の決定結果や、通常変動中予告演出を実行する場合における複数の通常変動中予告パターンなどに、割り当てられていればよい。その後、演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどから抽出した変動中予告決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、変動中予告決定テーブル(通常用)を参照することにより、通常変動中予告演出の有無と変動中予告パターンとを決定すればよい。
一方、対象変動である場合(ステップS800;Yes)には、ステップS801に進んで、一義的(100%の確率)にて特別変動中予告演出の実行を決定する。尚、ステップS801においては、抽選等を実行することにより、特別変動中予告演出の実行を決定しない場合を設けるようにしても良い。尚、本実施の形態では、該ステップS801の処理を、第1先読み予告(保留予告)の予告対象である、キャラクタの表示態様にて表示された保留記憶に基づく変動表示(対象変動)である場合に限り実行しているが、本発明はこれに限定されず、キャラクタの表示態様にて表示されていない保留記憶に基づく変動表示であってもステップS801の処理を実行するようにしても良い。
そして、ステップS802に進み、保留予告の種別を第1先読み予告種別フラグに基づいて特定して、該第1先読み予告種別フラグをリセットした後、該特定した保留予告(第1先読み予告)の種別がキャラクタAであるか否かを判定する(ステップS803)。
保留予告(第1先読み予告)の種別が高信頼度のキャラクタAである場合(ステップS803;Yes)には、ステップS804に進んで、特別変動中予告の予告パターンを決定するためのパターン決定テーブル(キャラクタA用)を選択して、ステップS805に進む一方、保留予告(第1先読み予告)の種別が低信頼度のキャラクタBである場合(ステップS803;Yes)には、ステップS807に進んで、特別変動中予告の予告パターンを決定するためのパターン決定テーブル(キャラクタB用)を選択して、ステップS805に進む。
ステップS805においては、ステップS804またはステップS807にて選択した決定テーブルをセットして、特別変動中予告の予告パターンを決定する。特別変動中予告の予告パターン決定テーブル(キャラクタA用、キャラクタB用)では、変動表示結果が「大当り」となるか「はずれ」となるかに応じて、変動中予告決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が、複数の予告パターンに、割り当てられていればよい。その後、演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどから抽出した変動中予告決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、セットされているパターン決定テーブル(キャラクタA用)またはパターン決定テーブル(キャラクタB用)を参照することにより、特別変動中予告の予告パターンを決定すればよい。
ここで、ステップS805においては、例えば図34(A)や図34(B)に示すような決定割合で、特別変動中予告演出の予告パターンを決定すればよい。
図34(A)は、パターン決定テーブル(キャラクタA用)が選択された場合において、ステップS805における決定割合の設定例を示している。図34(A)に示す決定割合の設定例では、変動表示結果が「ハズレ」、「大当り」のいずれであるかに応じて、特別変動中予告演出の予告パターンの決定割合を異ならせている。
この実施の形態では、キャラクタAが表示された保留予告の対象変動における特別変動中予告演出の予告パターンとして、大きくは、パターンXA、パターンYA、パターンZAの3種類が設けられている。パターンXAは、リーチ状態となる前のタイミング1(図35参照)において、キャラクタAの画像が表示されるパターンであり、パターンYAは、リーチ状態となった後、スーパーリーチに発展する前のタイミング2(図35参照)において、キャラクタAの画像が表示されるパターンであり、パターンZAは、スーパーリーチに発展した後のタイミング3(図35参照)において、キャラクタAの画像が表示されるパターンである。
尚、この実施の形態においては、更に、パターンYAに対して、パターンYA−1、パターンYA−2、パターンYA−3の3つのサブパターンが設定されていて、パターンYAが決定されるときには、パターンYA−1、パターンYA−2、パターンYA−3のいずれかのサブパターンに決定される。
パターンYA−1は、タイミング2において、通常より小さいサイズのキャラクタAの画像が表示されるパターンであり、パターンYA−2は、タイミング2において、通常サイズ(タイミング1、タイミング3で表示されるサイズと同一サイズ)のキャラクタAの画像が表示されるパターンであり、パターンYA−3は、タイミング3において、通常サイズよりも大きいサイズのキャラクタAの画像が表示されるパターンである。
図34(A)に示すように、例えば、変動表示結果指定コマンドにより変動表示結果が「大当り」となると特定される場合には、パターンXA(5%)<パターンYA(YA−1、YA−2、YA−3の合計;20%)<パターンZA(75%)の割合にて決定される一方、「はずれ」となると特定される場合には、パターンXA(75%)>パターンYA(YA−1、YA−2、YA−3の合計;20%)>パターンZA(5%)の割合にて決定されるように設定されており、「大当り」となる場合には、遅いタイミングにおいてキャラクタAが表示されるパターンZAが決定されやすく早いタイミングにおいてキャラクタAが表示されるパターンXAが決定され難いとともに、「はずれ」となる場合には、逆に、遅いタイミングにおいてキャラクタAが表示されるパターンZAが決定され難く早いタイミングにおいてキャラクタAが表示されるパターンXAが決定され易くなっている。
このように設定されることにより、キャラクタAが表示される特別変動中予告演出においては、遅いタイミングにてキャラクタAが表示されたときの方が、早いタイミングにてキャラクタAが表示されたときよりも、大当りとなる可能性(期待度)が高くなる。
また、図34(A)に示すように、パターンYAのサブパターンについても、「大当り」となると特定される場合には、パターンYA−1(2%)<パターンYA−2(6%)<パターンYA−3(12%)の割合にて決定される一方、「はずれ」となると特定される場合には、パターンYA−1(12%)>パターンYA−2(6%)>パターンYA−3(2%)の割合にて決定されるように設定されており、「大当り」となる場合には、リーチ状態となった後のタイミング2において大きいサイズのキャラクタAが表示されるパターンYA−3が決定され易く小さいサイズのキャラクタAが表示されるパターンYA−1が決定され難いとともに、「はずれ」となる場合には、逆に、大きいサイズのキャラクタAが表示されるパターンYA−3が決定され難く小さいサイズのキャラクタAが表示されるパターンYA−1が決定され易くなっている。
このように設定されることにより、キャラクタAがリーチ状態となった後のタイミング2において表示される場合においては、大きいサイズのキャラクタAが表示されたときの方が、小さいサイズのキャラクタAが表示されたときよりも、大当りとなる可能性(期待度)が高くなる。
図34(B)は、パターン決定テーブル(キャラクタB用)が選択された場合において、ステップS805における決定割合の設定例を示している。図34(B)に示す決定割合の設定例では、変動表示結果が「ハズレ」、「大当り」のいずれであるかに応じて、特別変動中予告演出の予告パターンの決定割合を異ならせている。
この実施の形態では、キャラクタBが表示された保留予告の対象変動における特別変動中予告演出の予告パターンとして、大きくは、パターンXB、パターンYB、パターンZBの3種類が設けられている。パターンXBは、リーチ状態となる前のタイミング1(図35参照)において、キャラクタBの画像が表示されるパターンであり、パターンYBは、リーチ状態となった後、スーパーリーチに発展する前のタイミング2(図35参照)において、キャラクタBの画像が表示されるパターンであり、パターンZBは、スーパーリーチに発展した後のタイミング3(図35参照)において、キャラクタBの画像が表示されるパターンであり、パターンSBは、変動開始直後の特別タイミング(図35参照)において、キャラクタBの画像が表示されるパターンである。
尚、この実施の形態においては、更に、パターンYBに対して、パターンYB−1、パターンYB−2、パターンYB−3の3つのサブパターンが設定されていて、パターンYBが決定されるときには、パターンYB−1、パターンYB−2、パターンYB−3のいずれかのサブパターンに決定される。
パターンYB−1は、タイミング2において、通常より小さいサイズのキャラクタBの画像が表示されるパターンであり、パターンYB−2は、タイミング2において、通常サイズ(タイミング1、タイミング3で表示されるサイズと同一サイズ)のキャラクタBの画像が表示されるパターンであり、パターンYB−3は、タイミング3において、通常サイズよりも大きいサイズのキャラクタBの画像が表示されるパターンである。
図34(B)に示すように、例えば、変動表示結果指定コマンドにより変動表示結果が「大当り」となると特定される場合には、パターンXB(55%)>パターンSB(30%)>パターンYB(YB−1、YB−2、YB−3の合計;10%)>パターンZB(5%)の割合にて決定される一方、「はずれ」となると特定される場合には、パターンSB(0.1%)<<パターンXB(9.9%)<パターンYB(YB−1、YB−2、YB−3の合計;15%)<パターンZB(75%)の割合にて決定されるように設定されており、「大当り」となる場合には、早いタイミングにおいてキャラクタBが表示されるパターンXBが決定されやすく遅いタイミングにおいてキャラクタBが表示されるパターンZBが決定され難いとともに、「はずれ」となる場合には、逆に、早いタイミングにおいてキャラクタBが表示されるパターンXBが決定され難く遅いタイミングにおいてキャラクタBが表示されるパターンZBが決定され易くなっている。
このように設定されることにより、キャラクタBが表示される特別変動中予告演出においては、早いタイミングにてキャラクタBが表示されたときの方が、遅いタイミングにてキャラクタBが表示されたときよりも、大当りとなる可能性(期待度)が高くなる。
更に、キャラクタBが表示される特別変動中予告演出においては、パターンSBが決定可能となっており、該パターンSBが決定された場合には、変動開始直後の特別タイミングにてキャラクタBの画像が表示されるが、この場合の大当り信頼度(期待度)は、上記したように、パターンSBが「はずれ」となる場合において決定される割合が、他の変動パターンよりも著しく低いとともに、「大当り」となる場合において決定される割合が比較的高いことにより、最も高い信頼度とされている。
尚、パターンSBの信頼度は、キャラクタBが表示される各パターンXB、パターンYB、パターンZBの信頼度よりも高いだけではなく、キャラクタAが表示される各パターンXA、パターンYA、パターンZAの信頼度よりも高い。
このように、保留予告(第1先読み予告)において高信頼度のキャラクタAに対する各予告パターンの信頼度よりも高い信頼度のパターンSBを、保留予告(第1先読み予告)において低信頼度のキャラクタBに対する予告パターンとして設けることにより、保留予告において低信頼度のキャラクタBが表示されても、対象変動においてパターンSBに基づく変動開始直後の特別タイミングにてキャラクタBの画像が表示される演出が実行される可能性があるので、遊技者の期待感を維持することができるようになり、遊技機の興趣を向上することができる。
尚、この実施の形態では、特別タイミングにてキャラクタの画像が表示される演出を、低信頼度のキャラクタBのみに設けた形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらパターンSBと同一の信頼度(期待度)のパターンSAを、高信頼度のキャラクタAについても設定するようにしても良い。尚、この場合にあっては、パターンSBやパターンSAを「はずれ」においては決定せずに、「大当り」となる場合においてのみ決定することで、パターンSBやパターンSAが決定されて、変動開始直後の特別タイミングにて各キャラクタの画像が表示される場合には、一義的に大当りとなるようにしても良い。
また、図34(B)に示すように、パターンYBのサブパターンについても、「大当り」となると特定される場合には、パターンYB−1(6%)<パターンYB−2(3%)<パターンYB−3(1%)の割合にて決定される一方、「はずれ」となると特定される場合には、パターンYB−1(1%)>パターンYB−2(4%)>パターンYB−3(10%)の割合にて決定されるように設定されており、「大当り」となる場合には、リーチ状態となった後のタイミング2において小さいサイズのキャラクタBが表示されるパターンYA−1が決定され易く大きいサイズのキャラクタBが表示されるパターンYA−3が決定され難いとともに、「はずれ」となる場合には、逆に、大きいサイズのキャラクタBが表示されるパターンYB−3が決定され易く小さいサイズのキャラクタBが表示されるパターンYA−1が決定され難くなっている。
このように設定されることにより、キャラクタAが表示される場合とは逆に、キャラクタBがリーチ状態となった後のタイミング2において表示される場合においては、小さいサイズのキャラクタBが表示されたときの方が、大きいサイズのキャラクタBが表示されたときよりも、大当りとなる可能性(期待度)が高くなる。
この実施の形態では、上記したように、キャラクタAとキャラクタBとで、表示の大きさに関する信頼度の傾向が、タイミングに関する信頼度の傾向と同様に、逆転するように設定されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、表示の大きさに関する信頼度の傾向については、表示サイズが大きい方が信頼度が高い等のように、キャラクタAとキャラクタBとで同一の傾向となるように設定しても良い。
また、この実施の形態では、特別変動中予告演出の予告パターンとしてタイミング1〜3に対応するパターンXA(XB)、パターンYA(YB)、パターンZA(ZB)の3つのパターンを設けた形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、4以上のタイミングに対応する4以上の予告パターンを設けても良いし、逆に、タイミング1、2の2つの予告パターンのみを設けるようにしても良い。
また、本実施の形態では、リーチ状態となった後のタイミング2においてキャラクタ画像が表示されるパターンYAやパターンYBについてのみ、表示サイズの異なるサブパターンを設けた形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、タイミング1においてキャラクタ画像が表示されるパターンXAやパターンXBや、タイミング3においてキャラクタ画像が表示されるパターンZAやパターンZBのいずれかまたは双方についても、表示サイズの異なるサブパターンを設けるようにしても良い。
図31に戻り、ステップS529の変動中予告演出設定処理を実行した後には、その他の変動表示中における演出の実行設定を行う(ステップS530)。一例として、ステップS530の処理では、先読み予告演出や変動中予告演出とは異なる演出を実行するための設定が行われてもよい。そのような演出としては、例えば変動表示の開始時や実行中における所定のタイミングにて、スピーカ8L、8Rから所定の効果音(例えばアラーム音やチャイム音、サイレン音など)が出力されるような態様の演出や、遊技効果ランプ9などに含まれるフラッシュランプが光るような態様の演出のうち、一部または全部を含む所定態様の演出を実行することにより、変動表示結果が「大当り」となることを直ちに告知(確定的に報知)する一発告知態様の演出が実行されてもよい。あるいは、そのような演出として、変動表示結果が「大当り」となることに対応した特別な演出画像(プレミアム画像)を表示する演出が実行されてもよい。
他の一例として、ステップS530の処理では、変動表示結果が「大当り」となる可能性などにはかかわらず、例えば賑やかしのために所定態様の演出を実行するための設定が行われてもよい。より具体的には、遊技効果ランプ9に含まれる所定のランプが光るような態様の演出や、ミニキャラとなる所定の演出画像を表示する演出といった、所定態様の演出を実行できればよい。
その後、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップS531)。このとき、演出制御用CPU120は、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンなどに対応して、複数用意された特図変動時演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。また、例えば、変動中予告やその他の予告を実行するための設定がなされている場合には、その設定に対応した予告演出制御パターンが選択されてもよい。
ステップS531の処理を実行した後には、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS532)。続いて、演出表示装置5における演出図柄などの変動を開始させるための設定を行う(ステップS533)。このときには、例えばステップS531にて使用パターンとして決定された特図変動時演出制御パターンに含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させることなどにより、演出表示装置5の画面上に設けられた「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L、5C、5Rにて演出図柄の変動を開始させればよい。その後、演出プロセスフラグの値を変動表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS534)、変動表示開始設定処理を終了する。
図36は、変動表示中演出処理として、図23のステップS172にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図36に示す変動表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば演出制御プロセスタイマ値などに基づいて、変動パターンに対応した変動表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS541)。一例として、ステップS541の処理では、演出制御プロセスタイマ値を更新(例えば1減算)し、更新後の演出制御プロセスタイマ値に対応して演出制御パターンから終了コードが読み出されたときなどに、変動表示時間が経過したと判定すればよい。
ステップS541にて変動表示時間が経過していない場合には(ステップS541;No)、変動中予告演出を実行するための変動中予告演出期間であるか否かを判定する(ステップS542)。変動中予告演出期間は、例えば、図31のステップS529で決定された変動中予告パターンごとに予め定められていればよい。ステップS542にて変動中予告演出期間であるときには(ステップS542;Yes)、変動中予告演出を実行するための予告演出動作制御を行う(ステップS542’)。
一例として、ステップS542’の処理では、各変動中予告演出の予告パターンに対応する予告演出制御パターンなどから読み出した演出制御実行データ(例えば表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データなど)に応じて、演出画像の表示や効果音の出力、ランプの点灯、演出用模型の動作などのうち、一部または全部を含めた所定の演出動作を行うために、各種指令を作成して表示制御部123や音声制御基板13、ランプ制御基板14などに対して伝送させればよい。
ステップS542にて変動中予告演出期間ではないときには(ステップS542;No)、第2先読み予告演出を実行するための第2先読み予告演出期間であるか否かを判定する(ステップS543)。第2先読み予告演出期間は、例えば、図31のステップS535で設定された第2先読み予告演出の予告演出制御パターンに予め定められていればよい。ステップS543にて第2先読み予告演出期間であるときには(ステップS543;Yes)、第2先読み予告演出を実行するための第2先読み予告演出動作制御を行う(ステップS543’)。
ステップS543にて第2先読み予告演出期間ではないときには(ステップS543;No)、リーチ演出を実行するためのリーチ演出期間であるか否かを判定する(ステップS544)。リーチ演出期間は、所定のリーチ演出に対応して選択されたリーチ演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。ステップS544にてリーチ演出期間であるときには(ステップS544;Yes)、リーチ演出を実行するための演出動作制御を行う(ステップS545)。
ステップS544にてリーチ演出期間ではないときや(ステップS544;No)、ステップS545の処理を実行した後には、例えば変動パターンに対応した特図変動時演出制御パターンにおける設定などに基づいて、その他、演出図柄の変動表示動作を含めた演出動作制御、例えば、擬似連や滑りといった演出動作制御を行ってから(ステップS546)、変動表示中演出処理を終了する。
ステップS541にて変動表示時間が経過した場合には(ステップS541;Yes)、主基板11から伝送される図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS547)。このとき、図柄確定コマンドの受信がなければ(ステップS547;No)、変動表示中演出処理を終了して待機する。なお、変動表示時間が経過した後、図柄確定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。
ステップS547にて図柄確定コマンドの受信があった場合には(ステップS547;Yes)、例えば表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった、演出図柄の変動表示において表示結果となる最終停止図柄(確定演出図柄)を導出表示させる制御を行う(ステップS548)。また、当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS549)。そして、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS550)、変動表示中演出処理を終了する。
図37は、上記にて説明した各種処理が実施されることにより、この実施の形態において演出表示装置5に表示される第2先読み予告演出の演出動作例を示している。図37(A)は、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて演出図柄の変動が実行されている演出表示装置5を示している。ここで、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて、図24に示す先読み予告決定処理が実行され、ステップS714A,714Bにおいて、先読み予告パターンSYP2−2を実行することに決定されたものとする。なお、このときの入賞により、保留記憶数は3になっているので、ステップS717の処理では、図30に示す先読み予告演出制御パターンSCP2−1がセットされる。
その後、図37(B)に示すように、その時点での変動が終了すると、次回の変動時から先読み予告演出が開始されることになる。先読み予告演出が開始される1回目の変動では、図37(C)、(D)に示すように、例えばチャンス目CB1(「1・2・3」)が停止する。ここで停止するチャンス目Bをいずれとするかは、図32のステップS603において決定される。
そして、先読み予告演出が開始されてから2回目の変動では、図37(E)、(F)に示すように、例えばチャンス目CB2(「2・3・4」)が停止する。
続いて、先読み予告演出が開始されてから3回目の変動(先読み予告演出の対象となる変動)では、決定された変動パターンに応じた変動が実行される。ここでは、大当りの変動パターンであることに対応して、図37(G)〜(I)に示すように、変動が開始されてからリーチとなって、大当り組合せを構成する演出図柄が停止する。
以上のように、第2先読み予告演出では、複数回の変動に渡って予め定められたチャンス目が停止することによって、大当りとなる可能性やリーチとなる可能性を予告することができる。
また、図38は、背景変化予告の先読み予告演出が実行される場合の演出表示装置5における表示動作例を示す図である。図38(A)は、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて演出図柄の変動が実行されている演出表示装置5を示している。ここで、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて、図24に示す先読み予告決定処理が実行され、ステップS714A,714Bにおいて、先読み予告パターンSYP2−3を実行することに決定されたものとする。なお、このときの入賞により、保留記憶数は3になっているので、ステップS717の処理では、図30に示す先読み予告演出制御パターンSCP3−1がセットされる。
その後、図38(B)に示すように、その時点での変動が終了すると、次回の変動時から先読み予告演出が開始されることになる。先読み予告演出が開始される1回目の変動では、図38(C)〜(E)に示すように、例えば「チャンス」という文字が演出表示装置5に表示され、演出表示装置5における背景画像が昼をモチーフとした画像(通常の背景画像)から夜をモチーフとした背景画像(特殊な背景画像)に変化する。なお、このときの停止図柄は非リーチハズレ組合せを構成する演出図柄となる。
そして、先読み予告演出が開始されてから2回目の変動では、図38(F)、(G)に示すように、引き続き夜をモチーフとした背景画像となる。
続いて、先読み予告演出が開始されてから3回目の変動(先読み予告演出の対象となる変動)では、決定された変動パターンに応じた変動が実行される。ここでは、大当りの変動パターンであることに対応して、図38(H)〜(J)に示すように、変動が開始されてからリーチとなって、大当り組合せを構成する演出図柄が停止する。なお、この3回目の変動においても、引き続き夜をモチーフとした背景画像となる。
以上のように、背景変化予告の先読み予告演出では、複数回の変動に渡って通常とは異なる特殊な背景画像となることで、大当りとなる可能性やリーチとなる可能性を予告することができる。なお、背景変化予告の実行中の停止図柄は非リーチハズレの組合せとなるものとして説明したが、この場合においてもチャンス目が停止するようにしてもよい。
また、図39は、停止図柄予告の後に背景変化予告の先読み予告演出が実行される場合の演出表示装置5における表示動作例を示す図である。図39(A)は、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて演出図柄の変動が実行されている演出表示装置5を示している。ここで、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて、図24に示す先読み予告決定処理が実行され、ステップS714A,714Bにおいて、先読み予告パターンSYP2−4を実行することに決定されたものとする。なお、このときの入賞により、保留記憶数は3になっているので、ステップS717の処理では、図30に示す先読み予告演出制御パターンSCP4−1がセットされる。
その後、図39(B)に示すように、その時点での変動が終了すると、次回の変動時から先読み予告演出が開始されることになる。先読み予告演出が開始される1回目の変動では、図39(C)、(D)に示すように、例えばチャンス目CA1(「1・1・2」)が停止する。ここで停止するチャンス目Aをいずれとするかは、図32のステップS603において決定される。
そして、先読み予告演出が開始されてから2回目の変動では、図39(E)〜(G)に示すように、例えば「チャンス」という文字が演出表示装置5に表示され、演出表示装置5における背景画像が昼をモチーフとした画像(通常の背景画像)から夜をモチーフとした背景画像(特殊な背景画像)に変化する。なお、このときの停止図柄は非リーチハズレ組合せを構成する演出図柄となる。
続いて、先読み予告演出が開始されてから3回目の変動(先読み予告演出の対象となる変動)では、決定された変動パターンに応じた変動が実行される。ここでは、大当りの変動パターンであることに対応して、図39(H)〜(J)に示すように、変動が開始されてからリーチとなって、大当り組合せを構成する演出図柄が停止する。なお、この3回目の変動においても、引き続き夜をモチーフとした背景画像となる。
以上のように、停止図柄予告の後に背景変化予告が実行される先読み予告演出では、チャンス目Aが停止する停止図柄予告が実行された後、通常とは異なる特殊な背景画像に変化する背景変化予告が実行されることで、大当りとなる可能性やリーチとなる可能性を予告することができる。
なお、チャンス目Aが停止する停止図柄予告が実行された場合、その後、背景変化予告が実行されなかった場合には、先読み予告演出の中で最も大当り信頼度は低いが、背景変化予告が実行された場合には、先読み予告演出の中で最も大当り信頼度が高くなる。このように、信頼度が低いことを示す演出態様から信頼度の高いことを示す演出態様に変化(移行)する先読み予告パターンを設けることで、信頼度の低いパターンの先読み予告演出が実行された場合であっても、遊技者の期待感を維持することができ、遊技の興趣が向上する。
次に、特別変動中予告演出が実行される場合の演出表示装置5における表示動作例図40〜図44にかけて示す。尚、本実施の形態では、図40〜図42においてキャラクタAの画像が演出表示装置5に表示される例を示すが、キャラクタBの画像が演出表示装置に表示される態様は、キャラクタAの画像が演出表示装置5に表示されると同一のため説明を省略する。
先ず、図40(A)、図41(A)、図42(A)「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて演出図柄が「ハズレ」を示す組合せで導出表示された演出表示装置5を示している。ここで、始動入賞記憶表示エリア5Hには、第1始動入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて、複数(本実施の形態では3個)の保留表示が表示されている。また、これら保留表示の内、次回の第1特図の変動表示を実行するために表示されている保留記憶の保留表示は、第1先読み予告演出として、他の保留表示とは異なりキャラクタAとして表示されている。
このキャラクタAの保留表示が実行されている保留記憶が、図33に示す変動中予告演出設定処理におけるステップS805において変動中予告パターンXAを実行することに決定されたものである場合は、図40(B)及び図40(C)に示すように、キャラクタAの保留表示が実行されている保留記憶の変動表示が開始されると、「左」、「右」の演出図柄表示エリア5L、5Rにおいて同一の演出図柄が停止するノーマルリーチとなる前のタイミング1において(図35参照)、演出表示装置5に通常サイズのキャラクタAの画像が表示される。そして、通常サイズのキャラクタAの画像の表示が終了した後は、ノーマルリーチ及びスーパーリーチが実行された後、演出図柄が「大当り」または「ハズレ」を示す組合せで導出表示されて変動表示が終了する。
また、キャラクタAの保留表示が実行されている保留記憶が、図33に示す変動中予告演出設定処理におけるステップS805において変動中予告パターンYA(YA−1、YA−2、YA−3のいずれか)を実行することに決定されたものである場合は、図41(B)及び図41(C)に示すように、キャラクタAの保留表示が実行されている保留記憶の変動表示が開始されると、「左」、「右」の演出図柄表示エリア5L、5Rにおいて同一の演出図柄が停止するノーマルリーチが実行される。そして、2体のキャラクタによるバトル演出(図42(D)参照)等のリーチ演出が実行されるスーパーリーチとなる前のタイミング2において(図35参照)、演出表示装置5にキャラクタAの画像が表示される。
尚、このとき、ステップS805において変動中予告パターンYAのうち、変動中予告パターンYA−1を実行することに決定されている場合は、図41(D)に示すように、演出表示装置5には通常より小さいサイズのキャラクタAの画像が表示され、変動中予告パターンYA−2を実行することに決定されている場合は、図41(E)に示すように、演出表示装置5には通常サイズのキャラクタAの画像が表示され、変動中予告パターンYA−3を実行することに決定されている場合は、図41(F)に示すように、演出表示装置5には通常より大きいサイズのキャラクタAの画像が表示される。そして、キャラクタAの画像の表示が終了した後は、スーパーリーチが実行された後、演出図柄が「大当り」または「ハズレ」を示す組合せで導出表示されて変動表示が終了する。
また、キャラクタAの保留表示が実行されている保留記憶が、図33に示す変動中予告演出設定処理におけるステップS805において変動中予告パターンZAを実行することに決定されたものである場合は、図42(B)及び図42(C)に示すように、キャラクタAの保留表示が実行されている保留記憶の変動表示が開始されると、「左」、「右」の演出図柄表示エリア5L、5Rにおいて同一の演出図柄が停止するノーマルリーチが実行される。そして、図42(D)及び図42(E)に示すように、2体のキャラクタによるバトル演出等のリーチ演出が実行されるスーパーリーチとなった後のタイミング3において(図35参照)、演出表示装置5に通常より大きいサイズのキャラクタAの画像が表示される。そして、通常より大きいサイズのキャラクタAの画像の表示が終了した後は、演出図柄が「大当り」または「ハズレ」を示す組合せで導出表示されて変動表示が終了する。
次に、図33に示す変動中予告演出設定処理におけるステップS805において変動中予告パターンSBを実行することに決定されたものである場合について説明する。この場合、始動入賞記憶表示エリア5Hには、第1始動入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて、複数(本実施の形態では3個)の保留表示が表示されている。また、これら保留表示の内、次回の第1特図の変動表示を実行するために表示されている保留記憶の保留表示は、第1先読み予告演出として、他の保留表示とは異なりキャラクタBとして表示されている。この変動中予告パターンSBを実行することに決定される場合においては、図43(A)及び図43(B)に示すように、キャラクタBの保留表示が実行されている保留記憶の変動表示が開始されると、変動開始直後の特別タイミングにおいて(図35参照)、即座に演出表示装置5に通常サイズのキャラクタBの画像が表示される。そして、通常サイズのキャラクタBの画像の表示が終了した後は、ノーマルリーチ及びスーパーリーチが実行された後、演出図柄が「大当り」または「ハズレ」を示す組合せで導出表示されて変動表示が終了する。
以上、本実施例1におけるパチンコ遊技機1にあっては、第1先読み予告演出の予告対象の変動表示の変動パターンを変更する必要がないので、変動パターンを決定する処理が複雑化することなく第1先読み予告演出と特別変動中予告演出とを実施することができる。
また、リーチ状態となった後にキャラクタの画像表示が行われるようになるので、リーチ状態となったときに、キャラクタの画像表示が実行されるか否かを遊技者に注目させることができるようになるので、遊技機の興趣を向上できる。
また、第2先読み予告演出が実行されるか否かによって第1先読み予告演出の期待度が異なるため、第2先読み予告演出が実行されるか否かを遊技者に注目させることができるようになるので、パチンコ遊技機1の興趣を向上できる。
また、期待度が低いキャラクタBの第1先読み予告演出が実行されても、該期待度が低いキャラクタBの第1先読み予告演出の対象となった変動表示において特別タイミングにてキャラクタBの画像表示が実行されたときの期待度が、期待度が高いキャラクタAの第1先読み予告演出の対象とされた変動表示においてタイミング3にてキャラクタAの画像表示が実行されたときの期待度よりも高くなるため、期待度が低いキャラクタBの第1先読み予告演出が実施されても、遊技者の期待感を維持することができるので、パチンコ遊技機1の興趣を向上できる。
また、チャンス目の種類に応じて第2先読み予告演出が実行される割合が異なるため、チャンス目の種類に遊技者を注目させることができるので、パチンコ遊技機1の興趣を向上できる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、第1先読み予告演出と第2先読み予告演出との組合せおいて、大当り信頼度の最も低い演出態様の予告演出が重複して実行されることを制限するようにしてもよい。具体的には、図23のステップS161の先読み予告決定処理において、大当り信頼度の最も低い演出態様の第1先読み予告演出を実行することに決定された場合(例えばキャラクタB)には、大当り信頼度の最も低い演出態様の第2先読み予告演出(例えばSYP2−1)を実行することに決定されないようにすればよい。なお、ステップS161の先読み予告決定処理において、大当り信頼度の最も低い演出態様の第2先読み予告演出(例えばパターンZB)を実行することが決定された場合には、大当り信頼度の最も低い演出態様の第1先読み予告演出を実行することに決定されないようにしてもよい(即ち、決定の順序は問わない)。
また、第1先読み予告演出と変動中予告演出との組合せおいて、大当り信頼度の最も低い演出態様の予告演出が重複して実行されることを制限するようにしてもよい。具体的には、図23のステップS161の先読み予告決定処理において、大当り信頼度の最も低い演出態様の第1先読み予告演出を実行することに決定された場合(例えばキャラクタB)には、その第1先読み予告演出の実行中などにおいて図31のステップS529の処理において、大当り信頼度の最も低い演出態様の変動中予告演出(例えばパターンZB)を実行することに決定されないようにすればよい。
また、本実施の形態における第2先読み予告演出は、停止図柄予告や、背景変化予告であったが、これらは連続予告演出の一例であり、連続予告演出は少なくとも、第1予告演出(本実施の形態などにおける停止図柄予告)を実行するパターンと、当該第1予告演出よりも特定表示結果となる割合(大当り信頼度)が高い第2予告演出(本実施の形態などにおける背景変化予告)を実行するパターンと、第1予告演出を実行した後に第2予告演出を実行するパターンと、が設けられていればよい。そして、第1予告演出の演出態様は複数あり、第1予告演出の演出態様に応じて、第1予告演出を実行した後に第2予告演出を実行するパターンで予告演出が実行される割合が異なるようになっていればよい。そのような第2先読み予告演出は、遊技者に一連の演出であることを報知できるものであればよく、音声を出力する演出、ランプを点灯させる演出、演出図柄に特殊な動作をさせる演出、演出図柄に特殊なエフェクトを付加する演出、演出図柄以外の表示による演出、遊技領域に設けられた演出用可動物を動作させる演出や、これらを組み合わせた演出であればよい。
また、本実施の形態では、キャラクタBが表示された保留予告の対象変動における特別変動中予告演出の予告パターンとしてパターンSBが決定されている場合は、全ての変動中予告パターンの中で最も大当りとなる信頼度が高くなっているが、例えば、変形例として、リーチ状態となった後、スーパーリーチに発展する前のタイミング2においてキャラクタBの画像が表示される変動中予告パターンに、キャラクタ表示サイズが小であるYB−1よりも更にキャラクタ表示サイズが小(極小)である変動中予告パターンYB−0を設け、該変動中予告パターンYB−0が実行される場合は、前述したパターンSBが決定されている場合と同様に、全ての変動中予告パターンの中で最も大当りとなる信頼度が高くなるようにしても良い。
また、本実施の形態では、図29及び図30に示すように、第2先読み予告演出の先読み予告パターンにおいて停止するチャンス目の種類に応じて背景変化予告を実行する割合が異なる例を示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、第2先読み予告演出を決定するときに、第2先読み予告演出の対象変動における変動中予告演出で実行される変動中予告パターンを決定しておき、該決定した変動中予告パターンが、図35に示すタイミング3に対応するパターンZAやパターンZBのときにのみ背景変化予告を実行する先読み予告パターンを決定するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、通常時と時短制御中の双方においてスーパーリーチのリーチ演出が実行されない変動パターン種別に決定される乱数値MR3の上限値である閾値「229」を設定することで、変動パターン種別決定用の乱数値MR3が230〜251の範囲であれば合計保留記憶数に拘らずスーパーリーチの変動パターン種別に決定するようにしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、通常時と時短制御中のいずれか一方においてのみスーパーリーチのリーチ演出が実行されない変動パターン種別に決定される乱数値MR3の上限値である閾値「229」を設定し、変動パターン種別決定用の乱数値MR3が230〜251の範囲であれば合計保留記憶数に拘らずスーパーリーチの変動パターン種別に決定するようにしても良い。
また、本実施の形態では、変動カテゴリコマンドにて指定されたカテゴリが、変動中においてノーマルリーチ前のタイミング1、ノーマルリーチ後且つスーパーリーチ前のタイミング2及びスーパーリーチ後のタイミング3を有するスーパーリーチのカテゴリである場合、第1先読み予告演出を決定するとともに、該第1先読み予告演出において表示されるキャラクタに応じて、変動中のタイミング1〜タイミング3のいずれかでキャラクタの画像を表示する変動中予告パターンを決定したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、変動中にキャラクタの画像を表示するタイミングが2つ以上あるカテゴリ(例えば、ノーマルリーチ前のタイミング1、ノーマルリーチ後且つスーパーリーチ前のタイミング2を有するその他(ノーマルリーチ)のカテゴリ)であれば、同様に第1先読み予告演出を決定するとともに、該第1先読み予告演出において表示されるキャラクタに応じて、変動中のタイミング1〜タイミング2のいずれかでキャラクタの画像を表示する変動中予告パターンを決定するようにしても良い。
次に、実施例2に係る遊技機につき、図44から図49を参照して説明する。尚、前記実施例と同一構成で重複する構成を省略する。
図44(A)は、パターン決定テーブル(キャラクタA用)が選択された場合において、ステップS805における決定割合の設定例を示している。図44(A)に示す決定割合の設定例では、変動表示結果が「ハズレ」、「大当り」のいずれであるかに応じて、特別変動中予告演出の予告パターンの決定割合を異ならせている。
この実施の形態では、キャラクタAが表示された保留予告の対象変動における特別変動中予告演出の予告パターンとして、大きくは、パターンXA、パターンYA、パターンZAの3種類が設けられている。パターンXAは、リーチ状態となる前のタイミング1(図35参照)において、キャラクタAの画像が表示されるパターンであり、パターンYAは、リーチ状態となる前のタイミング1と、リーチ状態となった後、スーパーリーチに発展する前のタイミング2(図45参照)との計2回において、キャラクタAの画像が表示されるパターンであり、パターンZAは、リーチ状態となる前のタイミング1と、リーチ状態となった後、スーパーリーチに発展する前のタイミング2と、スーパーリーチに発展した後のタイミング3(45参照)の計3回において、キャラクタAの画像が表示されるパターンである。
図44(A)に示すように、例えば、変動表示結果指定コマンドにより変動表示結果が「大当り」となると特定される場合には、パターンXA(5%)<パターンYA(20%)<パターンZA(75%)の割合にて決定される一方、「はずれ」となると特定される場合には、パターンXA(75%)>パターンYA(20%)>パターンZA(5%)の割合にて決定されるように設定されており、「大当り」となる場合には、タイミング1〜3の計3回においてキャラクタAが表示されるパターンZAが決定されやすく、タイミング1において1回だけキャラクタAが表示されるパターンXAが決定され難いとともに、「はずれ」となる場合には、逆に、タイミング1〜3の計3回においてキャラクタAが表示されるパターンZAが決定され難く、タイミング1において1回だけキャラクタAが表示されるパターンXAが決定され易くなっている。
このように設定されることにより、キャラクタAが表示される特別変動中予告演出においては、キャラクタAが表示される回数が多いほど、キャラクタAが表示される回数が少ない場合よりも、大当りとなる可能性(期待度)が高くなる。
図44(B)は、パターン決定テーブル(キャラクタB用)が選択された場合において、ステップS805における決定割合の設定例を示している。図44(B)に示す決定割合の設定例では、変動表示結果が「ハズレ」、「大当り」のいずれであるかに応じて、特別変動中予告演出の予告パターンの決定割合を異ならせている。
この実施の形態では、キャラクタBが表示された保留予告の対象変動における特別変動中予告演出の予告パターンとして、パターンXB、パターンYB、パターンZBの3種類が設けられている。パターンXBは、リーチ状態となる前のタイミング1(図45参照)において、1回だけキャラクタBの画像が表示されるパターンであり、パターンYBは、リーチ状態となる前のタイミング1、リーチ状態となった後、スーパーリーチに発展する前のタイミング2(図45参照)の計2回においてキャラクタBの画像が表示されるパターンであり、パターンZBは、リーチ状態となる前のタイミング1、リーチ状態となった後、スーパーリーチに発展する前のタイミング2、スーパーリーチに発展した後のタイミング3(図45参照)の計3回において、キャラクタBの画像が表示されるパターンであり、パターンSBは、リーチ状態となる前のタイミング1、リーチ状態となった後、スーパーリーチに発展する前のタイミング2、スーパーリーチに発展した後のタイミング3、変動終了直前の特別タイミング(図45参照)において、キャラクタBの画像が表示されるパターンである。
図44(B)に示すように、例えば、変動表示結果指定コマンドにより変動表示結果が「大当り」となると特定される場合には、パターンXB(55%)>パターンSB(30%)>パターンYB(10%)>パターンZB(5%)の割合にて決定される一方、「はずれ」となると特定される場合には、パターンSB(0.1%)<<パターンXB(9.9%)<パターンYB(15%)<パターンZB(75%)の割合にて決定されるように設定されており、「大当り」となる場合には、キャラクタBの表示回数が少ないパターンXBが決定されやすく、キャラクタBの表示回数が多いパターンZBが決定され難いとともに、「はずれ」となる場合には、逆に、キャラクタBの表示回数が多いパターンXBが決定され難く、キャラクタBの表示回数が少ないパターンZBが決定され易くなっている。
このように設定されることにより、キャラクタBが表示される特別変動中予告演出においては、キャラクタBの表示回数が少ないときの方が、キャラクタBの表示回数が多いときよりも、大当りとなる可能性(期待度)が高くなる。
尚、この実施の形態においては、キャラクタAが表示される特別変動中予告演出においては、キャラクタAの表示回数が多い方が信頼度が高く、キャラクタBが表示される特別変動中予告演出においては、キャラクタBの表示回数が少ない方が信頼度が高くなる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、キャラクタA、キャラクタBのいずれも、表示回数が多い方が信頼度が高くなるように設定しても良い。
更に、表示回数が1回の場合においては、1回のキャラクタA、キャラクタBが表示されるタイミングが、タイミング1であるのか、タイミング2であるのか、タイミング3であるのかにより、信頼度が異なるように設定しても良いし、表示回数が2回の場合においては、2回のキャラクタA、キャラクタBが表示されるタイミングが、タイミング1、2であるのか、タイミング1、3であるのか、タイミング2、3であるのかにかにより、信頼度が異なるように設定しても良い。
更に、キャラクタBが表示される特別変動中予告演出においては、パターンSBが決定可能となっており、該パターンSBが決定された場合には、タイミング1〜3と変動終了直前の特別タイミングにてキャラクタBの画像が表示されるが、この場合の大当り信頼度(期待度)は、上記したように、パターンSBが「はずれ」となる場合において決定される割合が、他の変動パターンよりも著しく低いとともに、「大当り」となる場合において決定される割合が比較的高いことにより、最も高い信頼度とされている。
尚、パターンSBの信頼度は、キャラクタBが表示される各パターンXB、パターンYB、パターンZBの信頼度よりも高いだけではなく、キャラクタAが表示される各パターンXA、パターンYA、パターンZAの信頼度よりも高い。
このように、保留予告(第1先読み予告)において高信頼度のキャラクタAに対する各予告パターンの信頼度よりも高い信頼度のパターンSBを、保留予告(第1先読み予告)において低信頼度のキャラクタBに対する予告パターンとして設けることにより、保留予告において低信頼度のキャラクタBが表示されても、対象変動においてパターンSBに基づく変動開始直後の特別タイミングにてキャラクタBの画像が表示される演出が実行される可能性があるので、遊技者の期待感を維持することができるようになり、遊技機の興趣を向上することができる。
次に、特別変動中予告演出が実行される場合の演出表示装置5における表示動作例図46〜図49にかけて示す。尚、本実施の形態では、図46〜図48においてキャラクタAの画像が演出表示装置5に表示される例を示すが、キャラクタBの画像が演出表示装置5に表示される態様は、キャラクタAの画像が演出表示装置5に表示されると同一のため説明を省略する。
先ず、図46(A)、図47(A)、図48(A)「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて演出図柄が「ハズレ」を示す組合せで導出表示された演出表示装置5を示している。ここで、始動入賞記憶表示エリア5Hには、第1始動入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて、複数(本実施の形態では3個)の保留表示が表示されている。また、これら保留表示の内、次回の第1特図の変動表示を実行するために表示されている保留記憶の保留表示は、第1先読み予告演出として、他の保留表示とは異なりキャラクタAとして表示されている。
このキャラクタAの保留表示が実行されている保留記憶が、図33に示す変動中予告演出設定処理におけるステップS805において変動中予告パターンXAを実行することに決定されたものである場合は、図46(B)及び図46(C)に示すように、キャラクタAの保留表示が実行されている保留記憶の変動表示が開始されると、「左」、「右」の演出図柄表示エリア5L、5Rにおいて同一の演出図柄が停止するノーマルリーチとなる前のタイミング1において(図35参照)、演出表示装置5に通常サイズのキャラクタAの画像が表示される。そして、通常サイズのキャラクタAの画像の表示が終了した後は、図46(D)〜図46(G)に示すように、ノーマルリーチ及びスーパーリーチが実行された後、演出図柄が「大当り」または「ハズレ」を示す組合せで導出表示されて変動表示が終了する。
また、キャラクタAの保留表示が実行されている保留記憶が、図33に示す変動中予告演出設定処理におけるステップS805において変動中予告パターンYAを実行することに決定されたものである場合は、図47(B)及び図47(C)に示すように、キャラクタAの保留表示が実行されている保留記憶の変動表示が開始されると、「左」、「右」の演出図柄表示エリア5L、5Rにおいて同一の演出図柄が停止するノーマルリーチとなる前のタイミング1において(図35参照)、演出表示装置5に通常サイズのキャラクタAの画像が表示される。タイミング1におけるキャラクタAの画像の表示が終了し、ノーマルリーチが実行された後は、図47(D)及び図47(E)に示すように、2体のキャラクタによるバトル演出(図47(F)参照)等のリーチ演出が実行されるスーパーリーチとなる前のタイミング2において(図35参照)、再び演出表示装置5に通常サイズのキャラクタAの画像が表示される。そして、タイミング2における通常サイズのキャラクタAの画像の表示が終了した後は、図47(F)及び図47(G)に示すように、スーパーリーチが実行された後、演出図柄が「大当り」または「ハズレ」を示す組合せで導出表示されて変動表示が終了する。
また、キャラクタAの保留表示が実行されている保留記憶が、図33に示す変動中予告演出設定処理におけるステップS805において変動中予告パターンZAを実行することに決定されたものである場合は、図48(B)及び図48(C)に示すように、キャラクタAの保留表示が実行されている保留記憶の変動表示が開始されると、「左」、「右」の演出図柄表示エリア5L、5Rにおいて同一の演出図柄が停止するノーマルリーチとなる前のタイミング1において(図35参照)、演出表示装置5に通常サイズのキャラクタAの画像が表示される。タイミング1におけるキャラクタAの画像の表示が終了し、ノーマルリーチが実行された後は、図48(D)及び図48(E)に示すように、2体のキャラクタによるバトル演出(図48(F)参照)等のリーチ演出が実行されるスーパーリーチとなる前のタイミング2において(図35参照)、再び演出表示装置5に通常サイズのキャラクタAの画像が表示される。タイミング2におけるキャラクタAの画像の表示が終了し、スーパーリーチが実行された後は、図48(F)及び図48(G)に示すように、スーパーリーチ実行中のタイミング3において、再び演出表示装置5に通常サイズのキャラクタAの画像が表示される。タイミング3におけるキャラクタAの画像の表示が終了した後は、演出図柄が「大当り」または「ハズレ」を示す組合せで導出表示されて変動表示が終了する。
次に、図33に示す変動中予告演出設定処理におけるステップS805において変動中予告パターンSBを実行することに決定されたものである場合について説明する。この場合、始動入賞記憶表示エリア5Hには、第1始動入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて、複数(本実施の形態では3個)の保留表示が表示されている。また、これら保留表示の内、次回の第1特図の変動表示を実行するために表示されている保留記憶の保留表示は、第1先読み予告演出として、他の保留表示とは異なりキャラクタBとして表示されている。この変動中予告パターンSBを実行することに決定される場合においては、図49(A)及び図49(B)に示すように、キャラクタBの保留表示が実行されている保留記憶の変動表示が開始されると、図49(C)に示すように、「左」、「右」の演出図柄表示エリア5L、5Rにおいて同一の演出図柄が停止するノーマルリーチとなる前のタイミング1において(図35参照)、演出表示装置5に通常サイズのキャラクタBの画像が表示される。タイミング1におけるキャラクタBの画像の表示が終了し、ノーマルリーチが実行された後は、図49(D)及び図49(E)に示すように、2体のキャラクタによるバトル演出(図48(F)参照)等のリーチ演出が実行されるスーパーリーチとなる前のタイミング2において(図35参照)、再び演出表示装置5に通常サイズのキャラクタBの画像が表示される。タイミング2におけるキャラクタBの画像の表示が終了し、スーパーリーチが実行された後は、図49(F)及び図49(G)に示すように、スーパーリーチ実行中のタイミング3において、再び演出表示装置5に通常サイズのキャラクタBの画像が表示される。タイミング3におけるキャラクタBの画像の表示が終了した後は、更に、演出図柄が「大当り」または「ハズレ」を示す組合せで導出表示されて変動表示が終了する直前のタイミングである特別タイミングにおいて、演出表示装置5に通常サイズのキャラクタBの画像が表示される。特別タイミングにおけるキャラクタBの画像の表示が終了した後は、演出図柄が「大当り」または「ハズレ」を示す組合せで導出表示されて変動表示が終了する。
尚、本実施の形態においては、変動中予告演出設定処理におけるステップS805において変動中予告パターンXAが決定された場合は、タイミング1において演出表示装置5に通常サイズのキャラクタAの画像を表示し、変動中予告演出設定処理におけるステップS805において変動中予告パターンYAが決定された場合は、タイミング1及びタイミング2において演出表示装置5に通常サイズのキャラクタAの画像を表示し、変動中予告演出設定処理におけるステップS805において変動中予告パターンZAが決定された場合は、タイミング1、タイミング2及びタイミング3において演出表示装置5に通常サイズのキャラクタAの画像を表示しているが、本発明はこれに限定されず、変動中予告パターンXAにおいてキャラクタAを表示するタイミングを、タイミング2やタイミング3としたり、変動中予告パターンYAにおいてキャラクタAが表示されるタイミングを、タイミング1とタイミング3としたり、タイミング2とタイミング3とするように、キャラクタAが表示されるタイミングを変化するようにしても良く、この場合にあっては、キャラクタAが表示されるタイミングに応じて大当りとなる可能性(期待度)が異なるように設定しても良い。
また、本実施の形態においては、変動中予告演出設定処理におけるステップS805において変動中予告パターンのいずれが決定された場合においても、タイミング1〜タイミング3において通常サイズのキャラクタの画像を表示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、タイミング1〜タイミング3において表示されるキャラクタの画像の大きさを変更することにより、該キャラクタの画像の大きさに応じて大当りとなる可能性(期待度)が異なるようにしても良い。
具体的には、例えば、変動中予告演出設定処理におけるステップS805において変動中予告パターンXAが決定された場合は、タイミング1において演出表示装置5に通常サイズのキャラクAの画像を表示する場合と、タイミング1において演出表示装置5に通常サイズよりも小さいキャラクタAの画像を表示、または通常サイズよりも大きいキャラクタAの画像を表示するときで大当りとなる可能性(期待度)が異なるようにすれば良い。
更に、変動中予告演出設定処理におけるステップS805において変動中予告パターンYAが決定された場合は、タイミング1において演出表示装置5に表示されるキャラクAの画像のサイズと、タイミング2において演出表示装置5に表示されるキャラクAの画像のサイズとの組合せで大当りとなる可能性(期待度)が異なるようにすれば良い。
更に、変動中予告演出設定処理におけるステップS805において変動中予告パターンZAが決定された場合は、タイミング1において演出表示装置5に表示されるキャラクAの画像のサイズと、タイミング2において演出表示装置5に表示されるキャラクAの画像のサイズと、タイミング3において演出表示装置5に表示されるキャラクAの画像のサイズとの組合せで大当りとなる可能性(期待度)が異なるようにすれば良い。
また、本実施の形態においては、変動時間及びリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用CPU120に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターン指定コマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用CPU120に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、CPU103は、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用CPU120は2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間に基づいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。
尚、CPU103の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用CPU120の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信するようにしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。尚、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知する様にすることで、変動パターン指定コマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
また、本実施の形態においては、遊技媒体である遊技球が払い出される態様のパチンコ機1を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技機内部に内封され、貸し出された遊技球の数や、入賞に応じて付与された遊技球の数がポイントや点数等に加算される一方、遊技に使用された遊技球の数がポイントや点数等から減算されて記憶される封入式遊技機であっても良い。
また、本実施の形態においては、保留記憶の表示態様として、本発明における所定態様として「○」表示を例示し、本発明における所定態様とは異なる特別態様として、所定態様である「○」とは全く異なるキャラクタによる表示を例示しているが、これら所定態様とは異なる特別態様は、本実施の形態のように、所定態様と全く異なるもの(全部が異なるもの)であっても良いし、一部が一致しているものであっても良い。
また、本実施の形態においては、変動中予告において、本発明における「特別態様に対応した表示」の一例として、保留記憶として表示されたキャラクタと同一のキャラクタを用いた形態を例示しているが、このように、「特別態様に対応した表示」としては、全く同一のものを使用しても良いし、例えば、バットとボール、鍵と鍵穴、夜と月、昼と太陽等のように、表示の形態が全く違うが、対応していることを遊技者が認識できるものであっても良い。
1 パチンコ遊技機
4A 第1特別図柄表示装置
4B 第2特別図柄表示装置
5 演出表示装置
5H 始動入賞記憶表示エリア
5L,5C,5R 演出図柄表示エリア
151A 第1特図保留記憶部
151B 第2特図保留記憶部

Claims (1)

  1. 可変表示を行って表示結果として予め定められた特定表示結果が導出されたときに、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
    未だ開始されていない可変表示に関する情報を保留記憶として記憶可能な保留記憶手段と、
    可変表示の表示結果を前記特定表示結果とするか否かを決定する決定手段と、
    前記保留記憶手段に記憶された保留記憶に基づく可変表示の表示結果を前記特定表示結果とすると前記決定手段により決定されるか否かを、前記決定手段による決定前に判定する判定手段と、
    前記判定手段の判定結果に基づいて、該判定結果の判定対象となった保留記憶に対応する保留情報に基づく可変表示が実行される前の複数回の可変表示に渡って、連続した予告演出を実行する連続予告実行手段と、
    を備え、
    前記連続予告実行手段は、前記複数回の可変表示において、第1予告演出を実行する第1パターンと、当該第1予告演出よりも前記特定表示結果となる割合が高い第2予告演出を実行する第2パターンと、前記第1予告演出を実行した後に前記第2予告演出を実行する第3パターンと、のいずれかのパターンで前記予告演出の実行が可能であるとともに、
    前記第1予告演出の演出態様は複数あり、
    前記連続予告実行手段は、
    前記第1予告演出の演出態様に応じて、前記第1パターンで予告演出を実行する割合と、前記第3パターンで予告演出を実行する割合とが異なり、
    前記第1予告演出を実行した後に前記第2予告演出を異なるタイミングにて実行可能である
    ことを特徴とする遊技機。
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