JP2016066968A - ユーザ装置、基地局、上り送信電力報告方法、及びパラメータ通知方法 - Google Patents

ユーザ装置、基地局、上り送信電力報告方法、及びパラメータ通知方法 Download PDF

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Abstract

【課題】基地局間キャリアアグリゲーションによりユーザ装置と通信を行う第1の基地局及び第2の基地局を含む移動通信システムにおいて、ユーザ装置が適切に上り送信電力情報を基地局に送信する。
【解決手段】前記ユーザ装置において、前記第1の基地局のセルグループである第1セルグループに対して設定された上り送信電力報告に関する第1検知パラメータと、前記第2の基地局のセルグループである第2セルグループに対して設定された上り送信電力報告に関する第2検知パラメータを前記第1の基地局から受信する受信部と、前記第1検知パラメータと前記第2検知パラメータのうちのある検知パラメータにより前記第1セルグループと前記第2セルグループのうちのあるセルグループにおいて上り送信電力情報の報告トリガを検知した場合に、前記第1の基地局と前記第2の基地局のいずれか又は両方に上り送信電力情報を報告する報告制御部とを備える。
【選択図】図12

Description

本発明は、移動通信システムにおいて、ユーザ装置が基地局に対して上り送信電力に関する情報を送信する技術に関連するものである。
LTEシステムでは、所定の帯域幅(最大20MHz)を基本単位として、複数のキャリアを同時に用いて通信を行うキャリアアグリゲーション(CA:Carrier Aggregation)が採用されている。キャリアアグリゲーションにおいて基本単位となるキャリアはコンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)と呼ばれる。
CAが行われる際には、ユーザ装置UEに対して、接続性を担保する信頼性の高いセルであるPCell(Primary cell)及び付随的なセルであるSCell(Secondary cell)が設定される。ユーザ装置UEは、第1に、PCellに接続し、必要に応じて、SCellを追加することができる。PCellは、RLM(Radio Link Monitoring)及びSPS(Semi-Persistent Scheduling)等をサポートする単独のセルと同様のセルである。
SCellは、PCellに追加されてユーザ装置UEに対して設定されるセルである。SCellの追加及び削除は、RRC(Radio Resource Control)シグナリングによって行われる。SCellは、ユーザ装置UEに対して設定された直後は、非アクティブ状態(deactivate状態)であるため、アクティブ化することで初めて通信可能(スケジューリング可能)となるセルである。
図1に示すように、LTEのRel−10までのCAでは、同一基地局eNB配下の複数のCCを用いている。
一方、Rel−12ではこれを拡張し、異なる基地局eNB配下のCCを用いて同時通信を行い、高スループットを実現するDual connectivity(二重接続)が提案されている(非特許文献1)。つまり、Dual connectivityでは、UEは、2つの物理的に異なる基地局eNBの無線リソースを同時に使用して通信を行う。
Dual connectivityは、CAの一種であり、Inter eNB CA(基地局間キャリアアグリゲーション)とも呼ばれ、Master−eNB(MeNB)と、Secondary−eNB(SeNB)が導入される。図2に、Dual connectivityの例を示す。図2の例では、MeNBがCC#1でユーザ装置UEと通信を行い、SeNBがCC#2でユーザ装置UEと通信を行うことでDual connectivity(以下、DC)を実現している。
DCにおいて、MeNB配下のセル(1つ又は複数)で構成されるセルグループをMCG(Master Cell Group、マスターセルグループ)、SeNB配下のセル(1つ又は複数)で構成されるセルグループをSCG(Secondary Cell Group、セカンダリセルグループ)と呼ぶ。SCGのうちの少なくとも1つのSCellにはULのCCが設定され、そのうちの1つにPUCCHが設定される。このSCellをPSCell(primary SCell)と呼ぶ。以下では、MeNB、SeNB等の基地局を総称してeNBと呼ぶ場合がある。
3GPP TR 36.842 V12.0.0 (2013−12) 3GPP TS 36.321 V12.2.0 (2014−06)
本発明の実施の形態は、DCにおけるPHR(power headroom report)に関する課題を解決する技術に関するものであることから、まず、PHRの一般的な事項を説明し、その後にDCにおけるPHRに関する課題を説明する。なお、本明細書においては、基本的に、PHRは、PH(power headroom)を基地局eNBに報告することの意味で使用する。また、報告される信号をPHR信号と呼ぶ。
<PHRについて>
ユーザ装置UEが基地局eNBにデータを送信する際の送信電力は適切な大きさである必要があるため、ユーザ装置UEは、UL送信電力を所定の関数を用いて算出し、算出されたUL送信電力でUL送信を行っている。以下に、上記所定の関数の例を示す。
Figure 2016066968
式1において、PCMAX,c(i)は、サービングセル(serving cell)cのi番目のサブフレーム(subframe)における最大送信電力であり、MPUSCH,C(i)はリソースブロック数であり、ΔTF,cはMCS(Modulation Coding Scheme)から誘導されるパワーオフセットであり、PLはパスロスであり、f(i)はaccumulated TPC commandである。その他は報知パラメータである。
ユーザ装置UEは、割り当てを受けたリソース量と適用するMCS等を上記所定の関数に入力して送信電力を決定してUL送信を行う。算出された送信電力が最大送信電力を超える場合は、最大送信電力を適用してUL送信を行う。
基地局eNBは、ユーザ装置UEの送信電力が適切な値になるように電力制御やスケジューリング(リソース割り当て、MCS決定等)を行うために、上記の式1に基づいて、ユーザ装置UEの送信電力を把握する。ただし、上記の式1における変数のうち、パスロスが未知であるため、ユーザ装置UEは、所定のトリガ(例:パスロスが所定値よりも大きく変わったとき)で、PH(power headroom、パワーヘッドルーム)を含むPHR(power headroom repor)信号を基地局eNBに通知し、基地局eNBは、PHR信号に基づいて、ユーザ装置UEの送信電力を算出する。
パワーヘッドルーム(PH)とは、以下の式2で算出される値であり、CCの最大送信電力と現在(PH報告時)使用している送信電力との差を意味する。
Figure 2016066968
図3は、PHの一例を示す図である。図3(a)は、最大送信電力のほうが算出される送信電力よりも大きい場合であり、PHは正の値となる。図3(b)は、算出される送信電力が最大送信電力よりも大きい場合である。この場合、実際の送信電力は最大送信電力となり、PHは負の値となる。
LTEでは、全アクティブCCのPHをユーザ装置UEが基地局eNBへ報告することが規定されている。例えば非特許文献2において、図4に示すような、PH送信のためのMAC信号(Extended Power Headroom MAC Control Element)が規定されている。
また、PHR信号の報告トリガとしては以下のものがある(非特許文献2)。すなわち、ユーザ装置UEは、下記トリガが満たされた後のPUSCH送信でPHR信号を送信する。下記の記述で「」で囲んだものはRRCシグナリングで基地局eNBからユーザ装置UEに通知されるパラメータである。なお、「dl−PathlossChange」以上における「以上」は、「より大きい」と実質的に同じである。
−「PeriodicPHR−Timer」が満了;
−「ProhibitPHR−Timer」が満了し、かつ最後のPHR送信から、少なくとも1つ以上のActivated serving cellで「dl−PathlossChange」以上のパスロス変動を観測;
−PHRのConfigurationまたはReconfiguration;
−UplinkがConfigureされたSCellのActivation;
−「ProhibitPHR−Timer」が満了し、かつ最後のPHR送信から、少なくとも1つ以上のActivated serving cellで「dl−PathlossChange」以上のPower−backoff変更を実施
さて、DCにおいては複数の基地局eNBがTPC制御、スケジューリングを行うことになる。このため、例えば、基地局eNBが互いに自身が確保できる送信電力に余裕があることを担保しながら割り当てを行わなければ、すぐにUL送信電力が不足し、十分なスループットが得られない可能性がある。
しかし、現状のDCでは、DynamicなeNB間協調が難しいため、PHはそれぞれのeNB(CG)に別々に報告する仕組みが導入される。すなわち、PHR制御はMeNB(MCG)とSeNB(SCG)で独立に設定、管理される。例えば、ProhibitPHR−Timerは対応するeNB(CG)にPHR信号を送信した時点で起動される。
ただし、DCでは、片方のeNBにおいて、他方のeNB(CG)に属するサービングセルのUplinkの所要電力を把握するために、ユーザ装置UEは、あるeNB(CG)にPHR信号を送信するとき、Activateされたすべての(他方のeNB(CG)に属するサービングセルを含む)サービングセルのPHを報告する。これにより、あるeNB(CG)では、他方のeNB(CG)の所要電力をチェックしながら上りリンクスケジューリングを行うことが可能である。
また、前述したPHRトリガに関しては、以下の括弧内に示すとおり、両方のeNB(CG)へPHを報告するものと、対応するeNB(CG)のみにPHを報告するものとに大別される。
−PeriodicPHR−Timerが満了(対応するeNB(CG)にのみ報告);
−ProhibitPHR−Timerが満了し、かつ最後のPHR送信から、少なくとも1つ以上のActivated serving cellでdl−PathlossChange以上のパスロス変動を観測(両方のeNB(CG)に報告);
−PHRのConfigurationまたはReconfiguration(対応するeNB(CG)にのみ報告);
−UplinkがConfigureされたSCellのActivation(両方のeNB(CG)に報告);
−ProhibitPHR−Timerが満了し、かつ最後のPHR送信から、少なくとも1つ以上のActivated serving cellでdl−PathlossChange以上のPower−backoff変更を実施(両方のeNB(CG)に報告)。
<DCにおけるPHRに関する課題>
ユーザ装置UEがPHRトリガ検知及びPH報告を行う機能については、MeNBからのRRCシグナリングにより、eNB毎にON(機能使用)/OFF(機能使用しない)を設定できることが想定される。この場合、片方のeNBに対するPHR機能をOFFとすると、もう一方のeNBは、OFFに設定しているCGのサービングセルにおけるPathloss/P−MPR change(+ Activation)に基づくPHRを受けることができないという課題がある。
すなわち、図5に示すように、ユーザ装置UEにおいてMeNBとSeNBともにPHR機能がONである場合であれば、例えば、SCGのあるサービングセルでPHRトリガを検知すれば、各アクティブCCのPHを含むPHR信号がSeNBのみならずMeNBにも送信される。これにより、MeNBは、SCG側のパスロス変化等を考慮して自身のUL電力制御を実行できる。
他方、図6に示すように、ユーザ装置UEにおいてMeNBのPHR機能がONであり、SeNBのPHR機能がOFFの場合、例えば、SCGのあるサービングセルで所定値以上のパスロスの変化があったとしても、ユーザ装置UEはそれをPHRトリガとして検知しないので、PHR信号の送信はなされない。このため、MeNBは、SCG側のパスロス変化等を考慮して自身のUL電力制御を実行できない。
ところで、DCでは両eNBのスケジューリングポリシが共通とは限らない。例えば、MeNBはマクロセルを含みカバレッジやモビリティに責任を有し、SeNBはスモールセルを構成してベストエフォートデータのみを提供するケースが考えられる。この場合、例えば、MeNBは、パスロスの変化に敏感に追随するために「dl−PathlossChange」の値として、SeNBにおける設定値よりも小さな値を設定することが考えられる(例えばMeNBは1dB、SeNBは6dBなど)。
しかしながら、上記のように「dl−PathlossChange」がeNB間で異なることが想定される場合において、各eNBで適切な上り送信電力制御を実行可能とするために、ユーザ装置UEにおいて、どのようなPHRトリガ制御を行えばよいのかについての従来技術はなかった。
上記のように、従来技術では、DCにおいて想定される種々の設定に対応して、ユーザ装置が適切にPH(上り送信電力情報)を基地局に送信することを可能とする技術は提案されていない。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、基地局間キャリアアグリゲーションによりユーザ装置と通信を行う第1の基地局及び第2の基地局を含む移動通信システムにおいて、ユーザ装置が適切に上り送信電力情報を基地局に送信することを可能とする技術を提供することを目的とする。
本発明の実施の形態によれば、基地局間キャリアアグリゲーションによりユーザ装置と通信を行う第1の基地局及び第2の基地局を含む移動通信システムにおける前記ユーザ装置であって、
前記第1の基地局のセルグループである第1セルグループに対して設定された上り送信電力報告に関する第1検知パラメータと、前記第2の基地局のセルグループである第2セルグループに対して設定された上り送信電力報告に関する第2検知パラメータを前記第1の基地局から受信する受信部と、
前記第1検知パラメータと前記第2検知パラメータのうちのある検知パラメータにより前記第1セルグループと前記第2セルグループのうちのあるセルグループにおいて上り送信電力情報の報告トリガを検知した場合に、前記第1の基地局と前記第2の基地局のいずれか又は両方に上り送信電力情報を報告する報告制御部とを備えることを特徴とするユーザ装置が提供される。
また、本発明の実施の形態によれば、基地局間キャリアアグリゲーションによりユーザ装置と通信を行う第1の基地局及び第2の基地局を含む移動通信システムにおける前記ユーザ装置であって、
上り送信電力情報の報告トリガを検知するための検知パラメータを前記第1の基地局から受信する受信部と、
前記検知パラメータにより前記第1セルグループと前記第2セルグループのうちのあるセルグループにおいて報告トリガを検知した場合に、前記第1の基地局と前記第2の基地局の両方に上り送信電力情報を報告する報告制御部とを備えることを特徴とするユーザ装置が提供される。
また、本発明の実施の形態によれば、基地局間キャリアアグリゲーションによりユーザ装置と通信を行う第1の基地局及び第2の基地局を含む移動通信システムにおける前記第1の基地局として使用される基地局であって、
前記第2の基地局から、当該第2の基地局のセルグループである第2セルグループに対して決定された上り送信電力報告に関する第2検知パラメータの所望値を受信する受信部と、
前記受信部により受信した前記第2検知パラメータの所望値と、前記第1の基地局のセルグループである第1セルグループに対して決定された上り送信電力報告に関する第1検知パラメータの所望値とを比較し、前記第2検知パラメータの所望値と前記第1検知パラメータの所望値のうちの小さいほうの値以下の値を、上り送信電力情報の報告トリガを検知するための検知パラメータとして決定する決定部と、
前記決定部により決定された検知パラメータを前記ユーザ装置に通知する通知部とを備えることを特徴とする基地局が提供される。
また、本発明の実施の形態によれば、基地局間キャリアアグリゲーションによりユーザ装置と通信を行う第1の基地局及び第2の基地局を含む移動通信システムにおける前記ユーザ装置が実行する上り送信電力報告方法であって、
前記第1の基地局のセルグループである第1セルグループに対して設定された上り送信電力報告に関する第1検知パラメータと、前記第2の基地局のセルグループである第2セルグループに対して設定された上り送信電力報告に関する第2検知パラメータを前記第1の基地局から受信する受信ステップと、
前記第1検知パラメータと前記第2検知パラメータのうちのある検知パラメータにより前記第1セルグループと前記第2セルグループのうちのあるセルグループにおいて上り送信電力情報の報告トリガを検知した場合に、前記第1の基地局と前記第2の基地局のいずれか又は両方に上り送信電力情報を報告する報告制御ステップとを備えることを特徴とする上り送信電力報告方法が提供される。
また、本発明の実施の形態によれば、基地局間キャリアアグリゲーションによりユーザ装置と通信を行う第1の基地局及び第2の基地局を含む移動通信システムにおける前記ユーザ装置が実行する上り送信電力報告方法であって、
上り送信電力情報の報告トリガを検知するための検知パラメータを前記第1の基地局から受信する受信ステップと、
前記検知パラメータにより前記第1セルグループと前記第2セルグループのうちのあるセルグループにおいて報告トリガを検知した場合に、前記第1の基地局と前記第2の基地局の両方に上り送信電力情報を報告する報告制御ステップとを備えることを特徴とする上り送信電力報告方法が提供される。
また、本発明の実施の形態によれば、基地局間キャリアアグリゲーションによりユーザ装置と通信を行う第1の基地局及び第2の基地局を含む移動通信システムにおける前記第1の基地局として使用される基地局が実行するパラメータ通知方法であって、
前記第2の基地局から、当該第2の基地局のセルグループである第2セルグループに対して決定された上り送信電力報告に関する第2検知パラメータの所望値を受信する受信ステップと、
前記受信ステップにより受信した前記第2検知パラメータの所望値と、前記第1の基地局のセルグループである第1セルグループに対して決定された上り送信電力報告に関する第1検知パラメータの所望値とを比較し、前記第2検知パラメータの所望値と前記第1検知パラメータの所望値のうちの小さいほうの値以下の値を、上り送信電力情報の報告トリガを検知するための検知パラメータとして決定する決定ステップと、
前記決定ステップにより決定された検知パラメータを前記ユーザ装置に通知する通知ステップとを備えることを特徴とするパラメータ通知方法が提供される。
本発明の実施の形態によれば、基地局間キャリアアグリゲーションによりユーザ装置と通信を行う第1の基地局及び第2の基地局を含む移動通信システムにおいて、ユーザ装置が適切に上り送信電力情報を基地局に送信することを可能とする技術が提供される。
Rel−10までのCAを示す図である。 Dual Connectivityの例を示す図である。 パワーヘッドルームを説明するための図である。 パワーヘッドルームを報告する信号の例(Extended Power Headroom MAC Control Element)を示す図である。 両方のeNBがPHR機能ONである場合の動作を示す図である。 片方のeNBがPHR機能ONである場合の動作を示す図である。 本発明の実施の形態に係る通信システムの構成例を示す図である。 第1の実施の形態における動作概要を示す図である。 第1の実施の形態における動作例を説明するためのシーケンス図である。 第1の実施の形態におけるユーザ装置UEの構成図である。 MeNBとSeNBに対するdl−PathlossChangeが異なる場合の動作例を説明するための図である。 第2の実施の形態における動作概要を説明するための図である。 第2の実施の形態における動作例を説明するためのシーケンス図である。 3GPP仕様書の記載例を示す図である。 第2の実施の形態における変形例1を説明するための図である。 第2の実施の形態における変形例2を説明するためのシーケンス図である。 第2の実施の形態におけるユーザ装置UEの構成図である。 第2の実施の形態における基地局eNBの構成図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。なお、以下で説明する実施の形態は一例に過ぎず、本発明が適用される実施の形態は、以下の実施の形態に限られるわけではない。また、本実施の形態では、LTEの移動通信システムを対象とするが、本発明はLTEに限らず他の移動通信システムにも適用可能である。また、本明細書及び特許請求の範囲では、特に断らない限り、「LTE」の用語は3GPPのRel−12、もしくは、Rel−12以降の方式の意味で使用する。
(システム全体構成)
図7に本発明の実施の形態(第1、第2の実施の形態に共通)に係る移動通信システムの構成例を示す。図7に示すように、本実施の形態に係る移動通信システムは、それぞれコアネットワーク10に接続される基地局MeNBと基地局SeNBを備え、基地局MeNB及び基地局SeNBとユーザ装置UEとの間でDual Connectivity(以下、DC)を可能としている。また、基地局MeNBと基地局SeNBとの間は、例えばX2インターフェースにより通信可能である。以下では、基地局MeNB、基地局SeNBをそれぞれMeNB、SeNBと記述する。また、これらを総称する場合あるいはMeNB、SeNBのいずれかを示す場合にeNBと記述する。また、MeNBとMCGを同義で使用し、SeNBとSCGを同義で使用する場合がある。以下、本発明の第1の実施の形態、及び第2の実施の形態について説明する。
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態は、図6を参照して説明した課題に関連する実施形態である。第1の実施の形態では、片方のeNBのPHR機能がOFFとなっている場合においても、他方のeNBに対して、PHを報告できるようにする。
図8を参照して第1の実施の形態の動作概要を説明する。図8に示す例において、ユーザ装置UEに対し、SeNB側のPHR機能はOFFが設定され、MeNB側のPHR機能はONが設定されている。
本実施の形態では、SeNB側のPHR機能はOFFであるが、ユーザ装置UEは、SeNB側のPHR機能がONである場合と同様に、PHRトリガの検知を行う。ただし、SeNBへのPHRを行わない。
図8の例では、ユーザ装置UEは、SCGにおけるサービングセル#2のパスロスが所定値以上変化したことを検知したので、PHRを行うと決定し、SCGとMCGの各アクティブCCのPHを含むPHR信号をMeNBに送信する。このような動作により、SeNB側のPHR機能がOFFである場合でも、MeNBはSCGの品質を加味しながらUL送信電力の制御を行うことが可能となる。
次に、図9を参照して第1の実施の形態における動作例を説明する。図9の前提として、ユーザ装置UEにはMeNBからのRRCシグナリングにより、MeNB及びSeNBと通信を行うDCが設定されているものとする。なお、下記のステップ101、102は、DCを設定する際のシグナリングメッセージで行ってもよい。
ステップ101において、SeNBからMeNBに対して、当該ユーザ装置UEのSeNB側PHR機能をOFFとする設定情報が送信される。ステップ102において、MeNBは、SeNB側PHR機能をOFFとし、MeNB側PHR機能をONとする設定情報を有するメッセージ(例:RRCConnectionReconfiguration)をユーザ装置UEに送信する。当該メッセージには、dl−PathlossChange等のPHRトリガ検知のためのPHR関連パラメータが含まれていてもよい。また、PHR機能をOFFとする設定情報は、「OFF」をexplicitに含むことでもよいし、「ON」を含まないことで「OFF」をimplicitに含むものでもよい。
また、ステップ103に示すように、SeNB側PHR機能がOFFである場合に使用するためのSCG側のPHR関連パラメータを通知してもよい。また、ステップ103のPHR機能OFF用パラメータを通知する場合、当該パラメータをステップ102において通知してもよい。
ステップ102においてSeNB側PHR機能:OFF/MeNB側PHR機能:ONを受信したユーザ装置UEは、PHRトリガを検知するために、MeNB側PHR関連パラメータを設定する(保持する)とともに、SeNB側PHR関連パラメータも設定する(保持する)。
ステップ103においてSeNB側のPHR機能OFF用パラメータが通知されている場合には、ユーザ装置UEは、当該OFF用パラメータをSeNB側PHR関連パラメータとして設定すればよい。SeNB側のPHR機能OFF用パラメータが通知されない場合には、ユーザ装置UEは、MeNBのPHR関連パラメータ(Pathloss/P−MPRの変化量の比較に用いる閾値や、Periodic Timer)をそのままSCG側のPHR制御に適用してもよい。
ステップ104でユーザ装置UEはPHR関連パラメータに基づきPHRトリガを検知すると、PHR信号をMeNBに送信する(ステップ105)。
その後、SeNBからMeNBに対して、当該ユーザ装置UEのSeNB側PHR機能をONとする設定情報が送信される(ステップ106)と、MeNBは、SeNB側PHR機能をONとする設定情報を有するメッセージをユーザ装置UEに送信する(ステップ107)。SeNB側PHR機能をONとする設定情報を受信したユーザ装置UEは、SCG側のPHR制御に使用していた設定情報(PHR関連パラメータ)を破棄する(ステップ108)。「破棄する」とは、記憶手段から情報を削除することであってもよいし、該当パラメータをSCG側のPHR制御に使用しないことの設定を行うことでもよい。
上記の例では、MeNB側のPHR機能をONとし、SeNB側のPHR機能をOFFとしたが、MeNBとSeNBとでON/OFFが逆であっても同様の動作が可能である。また、PHR機能のON/OFFの設定は両方のeNBで同時に実施される必要はなく、eNB毎に独立のタイミングで実施されてもよい。
なお、第1の実施の形態におけるPHRトリガ検知において、後述する第2の実施の形態(例1、例2、変形例1、変形例2のいずれか)の方法を用いてもよい。例えば、SeNB側PHR機能がOFFである場合で、MCG用に設定されるdl−PathlossChangeが1dBであり、SCG用に設定される(OFF用の)dl−PathlossChangeが3dBである場合において、ユーザ装置UEは、SCGのあるSCellのパスロス変化が1dB(MCG用に設定されるdl−PathlossChange)より大きいときに、PHRトリガを検知し、PHR信号をMeNBに送信することとしてよい。この例に限らず、第1の実施の形態で説明する機能と第2の実施の形態で説明する機能は、矛盾しない限り任意に組み合わせることができる。
<ユーザ装置UEの構成例>
図10に、第1の実施の形態におけるユーザ装置UEの構成例を示す。図10に示すように、本実施の形態のユーザ装置UEは、DL信号受信部101、UL信号送信部102、RRC管理部103、PHRパラメータ制御部104、PHRトリガ検知部105、PHR通知制御部106を有する。なお、図10は、ユーザ装置UEにおいて本発明の実施の形態に特に関連する機能部のみを示すものであり、ユーザ装置UEは少なくともLTEに準拠した移動通信システムにおけるユーザ装置UEとして動作するための図示しない機能も有するものである。また、図10に示す機能構成は一例に過ぎない。本実施の形態に係る動作を実行できるのであれば、機能区分や機能部の名称はどのようなものでもよい。
DL信号受信部101は、基地局(MeNB、SeNB)から無線信号を受信し、無線信号から情報を抽出する。UL信号送信部102は、送信情報から無線信号を生成し、基地局(MeNB、SeNB)に送信する。DL信号受信部101及びUL信号送信部102は、MeNB及びSeNBとの間でDC通信を行う機能を含む。
RRC管理部103は、MeNB等からRRCシグナリングによりDC設定情報やPHR関連パラメータ等の各種の設定情報を受信し、当該設定情報を保持するとともに、当該設定情報に基づく設定(configuration)を行う。
PHRパラメータ制御部104は、MeNBとSeNBのうちPHR機能がOFFに設定されたeNBに関して、ONに設定されたeNB側のPHR関連パラメータを使用するように設定を行う。ただし、OFF用のPHR関連パラメータがMeNBから通知されている場合は、当該OFF用のPHR関連パラメータを適用する。
PHRトリガ検知部105は、これまでに説明した方法によりPHRのトリガを検知し、トリガを検知した場合に、PHR通知制御部106に対して、PHR信号の送信を指示する。PHR通知制御部106は、PHRトリガを受けて、アクティブCC毎のPH情報を生成し、当該PH情報をPHR信号として、PHR機能がONのeNBに対してUL信号送信部102から送信する。
本実施の形態では、基地局間キャリアアグリゲーションによりユーザ装置と通信を行う第1の基地局及び第2の基地局を含む移動通信システムにおける前記ユーザ装置であって、前記第1の基地局に対して上り送信電力情報の報告を行うか否かを指示する第1設定情報を前記第1の基地局から受信し、前記第2の基地局に対して上り送信電力情報の報告を行うか否かを指示する第2設定情報を前記第1の基地局から受信する設定情報受信部と、上り送信電力情報の報告を行うための報告トリガを検知した場合に、前記第1の基地局又は前記第2の基地局に上り送信電力情報を報告する報告制御部と、を備え、前記設定情報受信部により受信した前記第1設定情報と前記第2設定情報のうちのいずれかが上り送信電力情報の報告を行わないことを指示する場合でも、前記報告制御部は、上り送信電力情報の報告を行わないことを指示された特定の基地局に対する報告トリガを検知した場合に、他方の基地局に対して上り送信電力情報を報告するユーザ装置が提供される。
上記の構成により、基地局間キャリアアグリゲーションによりユーザ装置と通信を行う第1の基地局及び第2の基地局を含む移動通信システムにおいて、ユーザ装置が適切に上り送信電力情報を基地局に送信することが可能となる。
前記他方の基地局に対して報告される前記上り送信電力情報は、前記第1の基地局におけるセルの上り送信電力情報と前記第2の基地局におけるセルの上り送信電力情報を含むこととしてもよい。この構成により、報告を受けた基地局は、他方の基地局におけるセル品質等も考慮して上り送信電力制御を実施することができる。
前記報告制御部は、上り送信電力情報の報告を行わないことを指示された前記特定の基地局に対する報告トリガを検知するための検知パラメータとして、他方の基地局用に設定されたパラメータを適用することができる。この構成により、前記特定の基地局に対する報告トリガを検知するための検知パラメータを用意することなく、OFF側の報告トリガ検知を実施できる。
前記報告制御部は、上り送信電力情報の報告を行わないことを指示された前記特定の基地局に対する報告トリガを検知するための検知パラメータとして、当該特定の基地局用に設定されたパラメータを適用することとしてもよい。この構成により、ユーザ装置に対し、前記特定の基地局のポリシに適合したパラメータを使用して上り送信電力情報の報告をさせることができる。
前記ユーザ装置は、前記特定の基地局に対して上り送信電力情報の報告を行うことを指示する設定情報を受信した場合に、前記検知パラメータを破棄することとしてもよい。この構成により、不要なパラメータを迅速に破棄することができ、誤動作等を防止できる。
前記上り送信電力情報は、例えばパワーヘッドルームである。この構成により、DCにおいて、ユーザ装置はパワーヘッドルームを適切に基地局に通知できるようになる。
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態を説明する。第2の実施の形態は、「dl−PathlossChange」等のPHR関連パラメータがeNB間で異なることが想定される場合におけるPHR制御に関連するものである。以下では、PHR関連パラメータとして「dl−PathlossChange」を例に挙げるが、本実施の形態に係る技術を適用可能なPHR関連パラメータは「dl−PathlossChange」に限られるわけではない。また、以下では、特に断らない限り、各eNBに対するPHR機能はONに設定されているものとする。
一例として、「dl−PathlossChange」がeNB間で異なる場合において、ユーザ装置UEは、MCGに属するサービングセルではMeNB(MCG)側の 「dl−PathlossChange」を用いてPHRのトリガ検知を行い、SCGに属するサービングセルではSeNB(SCG)側の 「dl−PathlossChange」を用いてPHRのトリガ検知を行うことができる。これを例1とする。
例えば図11に示すように、ユーザ装置UEに対し、MeNB(MCG)側の 「dl−PathlossChange」として1dBが設定され、SeNB(SCG)側の 「dl−PathlossChange」として6dBが設定されている場合を考える。この場合、例えば、ユーザ装置UEが、MCGにおけるあるアクティブCCのパスロスが1dB以上変化したことをPHRトリガとして検知すると、MCG及びSCGの各アクティブCCのPHを含むPHR信号をMeNBとSeNBに送信する。また、例えば、ユーザ装置UEが、SCGにおけるあるアクティブCCのパスロスが6dB以上変化したことをPHRトリガとして検知すると、MCG及びSCGの各アクティブCCのPHを含むPHR信号をMeNBとSeNBに送信する。
上記の例1のPHRトリガに関し、より詳細には、標準仕様書(非特許文献2)を想定した記述として、次のように記述することができる。以下の記述では、「」で囲んだ部分が、既存の仕様書からの変更箇所を示している。
−「あるCGに設定された」ProhibitPHR−Timerが満了し、かつ「当該CGの」最後のPHR送信から、「当該CGに属する」少なくとも1つ以上のActivated serving cellで「当該CG向けにConfigureされた」dl−PathlossChange以上のパスロス変動を観測(両方のeNB(CG)に報告)。
−「あるCGに設定された」ProhibitPHR−Timerが満了し、かつ「当該CGの」最後のPHR送信から、「当該CGに属する」少なくとも1つ以上のActivated serving cellで「当該CG向けにConfigureされた」dl−PathlossChange以上のPower−backoff変更を実施(両方のeNB(CG)に報告)。
上記の例1は、第2の実施の形態における一例である。しかしながら、上記の方法では、各eNBにとっては、自身(自CG)に属するサービングセルでは好適なトリガによりPHR信号を送信してもらうことができるが、自身(自CG)に属さないサービングセルでは、他eNB(他CG)が設定したトリガでしかPHR信号を送信してもらえないことになる。
図11に示した例において、SCGに属するサービングセルにおいてのみパスロスの変動もしくはPower backoffの変更が1dB生じた場合には、MeNBはPHR信号をユーザ装置UEから報告してもらえない。SCGでは、「dl−PathlossChange」が6dBのためである。
上記の例において、パスロスの変動が6dB以上であればMeNBにPHR信号が報告される。しかし、MeNBは、自身のスケジューリングポリシに従った制御を行うために1dBの変動で報告を受けることを望んでいるため、上記の例のPHRトリガ方法ではMeNBにおいて好適な制御が行えるとは言えない。すなわち、MeNBにおける送信電力制御がうまくいかず、ULスループットが劣化する可能性があり得る。そこで、上記の方法を改善した第2の実施の形態に係る例2を次に説明する。
第2の実施の形態の例2では、ユーザ装置UEに対して、MeNB(MCG)/SeNB(SCG)からそれぞれの「dl−PathlossChange」を設定できる。この点は例1も同様である。
そして、例2では、ユーザ装置UEは、いずれかのeNB(CG)のCCにおいて、MeNB(MCG)に対して設定された「dl−PathlossChange」以上のパスロス変動もしくはPower backoff変更があった場合にはMeNB(MCG)へのPHRのトリガを検知し、MeNBに対して、各サービングセルのPHを含むPHR信号を送信する。このとき、MeNBのみにPHR信号を送信することとしてもよいし、MeNBとSeNBの両方にPHR信号を送信してもよい。
また、ユーザ装置UEは、いずれかのeNB(CG)のCCにおいて、SeNB(SCG)に対して設定された 「dl−PathlossChange」以上のパスロス変動もしくはPower backoff変更があった場合にはSeNB(SCG)へのPHRのトリガを検知し、SeNBに対して、各サービングセルのPHを含むPHR信号を送信する。このとき、SeNBのみにPHR信号を送信してもよいし、SeNBとMeNBの両方にPHR信号を送信してもよい。SeNBのみにPHR信号を送信する場合の例として、例えば、「dl−PathlossChange」がMeNB: 3dB、SeNB:1dBの場合、MeNB側のCCのPathlossが1dB変化したときに、MeNB側へのPHRを省略し、SeNB側のみにPHRを行う例がある。
例えば図12に示すように、ユーザ装置UEに対し、MeNB(MCG)側の 「dl−PathlossChange」として1dBが設定され、SeNB(SCG)側の 「dl−PathlossChange」として6dBが設定されている場合を考える。この場合、例えば、ユーザ装置UEが、SCGにおけるあるアクティブCCのパスロスが1dB以上変化したことをPHRトリガとして検知すると、MCG及びSCGの各アクティブCCのPHを含むPHR信号をMeNBに送信する。また、例えば、ユーザ装置UEが、MCGにおけるあるアクティブCCのパスロスが6dB以上変化したことをPHRトリガとして検知すると、MCG及びSCGの各アクティブCCのPHを含むPHR信号をMeNBとSeNBに送信する。後者の場合、条件に該当するeNBにのみPHR信号を送ることとする場合でも、パスロス変化が6dB(SeNB側条件)以上となる場合は、1dB(MeNB側条件)以上も満たすから、PHR信号はMeNBとSeNBの両方に送信される。
図13を参照して例2におけるシーケンス例を説明する。ステップ201において、SeNBからMeNBに対してSeNB側PHR関連パラメータ(dl−PathlossChange等)が通知される。ステップ202において、MeNBはユーザ装置UEに対してMeNB側PHR関連パラメータとSeNB側PHR関連パラメータを含むメッセージ(例:RRCConnectionReconfiguration)をユーザ装置UEに通知する。
ステップ203において、ユーザ装置UEは、SeNB側dl−PathlossChange(MeNB側dl−PathlossChangeよりも小さいとする)によりPHRトリガを検知したとする。ステップ204において、ユーザ装置UEは、SeNBにPHR信号を送信する。ステップ205に示されるように、SeNBに加えて、MeNBにPHR信号を送信してもよい。
上記のように、例2により、PHRのタイミングを適正化することができ、ULスループットを改善できる。
上記の例2のPHRトリガに関し、より詳細には、標準仕様書(非特許文献2)を想定した記述として、次のように記述することができる。以下の記述では、「」で囲んだ部分が、既存の仕様書からの変更箇所を示している。また、下記の記述に対応する仕様書の変更の例を図14に示す。なお、以下の例では、トリガがあった場合に、両方のeNBにPHRを行うこととしているが、前述したように、条件を満たさないほうのeNBに対してPHRが省略されてもよい。
−「あるCGに設定された」ProhibitPHR−Timerが満了し、かつ「当該CGの」最後のPHR送信から、「任意のCGに属する」少なくとも1つ以上のActivated serving cellで「当該CG向けにConfigureされた」dl−PathlossChange以上のパスロス変動を観測(両方のeNB(CG)に報告)。
−「あるCGに設定された」ProhibitPHR−Timerが満了し、かつ「当該CGの」最後のPHR送信から、「任意のCGに属する」少なくとも1つ以上のActivated serving cellで「当該CG向けにConfigureされた」dl−PathlossChange以上のPower−backoff変更を実施(両方のeNB(CG)に報告)。
<第2の実施の形態の変形例1>
DCにおいて、PHR関連パラメータ(ここでは「dl−PathlossChange」とする)が、eNBからユーザ装置UEに対して1つの値しか通知されない場合が想定される。例えば、図13において、ステップ201のSeNBからMeNBへのパラメータ通知がなかった場合に、MeNB側のパラメータのみがユーザ装置UEに通知されることが考えられる。
変形例1では、1つの「dl−PathlossChange」のみが通知される場合において、ユーザ装置UEは、両方のeNB(CG)に対するパラメータ「dl−PathlossChange」の値が前記1つの値である見なして、上記の例2の方法に従ってPHRトリガ検知を行う。
すなわち、例えば図15に示すように、ユーザ装置UEに対し、1つの「dl−PathlossChange」として1dBが設定されている場合を考える。この場合、例えば、ユーザ装置UEが、SCGにおけるあるアクティブCCのパスロスが1dB以上変化したことをPHRトリガとして検知すると、MCG及びSCGの各アクティブCCのPHを含むPHR信号をMeNBとSeNBに送信する。条件に該当するeNBにのみPHR信号を送ることとする場合でも、パスロス変化が1dB以上となる場合は、MeNBとSeNBの両方の条件を満たすから、PHR信号はMeNBとSeNBの両方に送信される。
変形例1によれば、MeNBとSeNBが「dl−PathlossChange」として同一の値を望む場合に、オーバーヘッドを削減できる。
<第2の実施の形態における変形例2>
変形例2では、MeNBとSeNBはPHR関連パラメータ(ここでは「dl−PathlossChange」とする)としてそれぞれの値を所望値として決定してよいが、ユーザ装置UEに設定する「dl−PathlossChange」はeNB間(CG間)で共通の値とする。
例えば、SeNBがMeNBに対して所望の「dl−PathlossChange」を通知した場合、MeNBは、SeNBから通知された「dl−PathlossChange」と自身(MeNB)の「dl−PathlossChange」の所望値のうちの小さいほうの値(又は、当該小さいほうの値以下の値)をeNB間で共通の値としてユーザ装置UEに通知する。当該1つの「dl−PathlossChange」が通知されたユーザ装置UEは、変形例1と同様にしてPHRトリガ検知等を行う。
一例として、MeNBの所望値が6dB、SeNBの所望値が3dBの場合、MeNBはユーザ装置UEに対し、3dB(又は3dBよりも小さな値)を通知する。また、例えば、MeNBの所望値が3dB、SeNBの所望値が6dBの場合、MeNBはユーザ装置UEに対し、3dB(又は3dBよりも小さな値)を通知する。
なお、MeNBの所望値のほうがSeNBの所望値よりも常に小さくなることが想定される場合、変形例2におけるMeNBの決定動作は、"SeNBの所望する「dl−PathlossChange」よりも小さな値をeNB間の共通の値として決定する"ことに相当する。
図16を参照して変形例2におけるシーケンス例を説明する。ステップ301において、SeNBからMeNBに対して所望「dl−PathlossChange」が通知される。ステップ302において、MeNBは、MeNBの所望値とSeNBの所望値を比較し、小さいほうの「dl−PathlossChange」の値をeNB間で共通の値として決定する。
ステップ303において、MeNBは、決定した「dl−PathlossChange」を含むメッセージ(RRCConnectionReconfiguration)をユーザ装置UEに送信する。ユーザ装置UEは、「dl−PathlossChange」を含むパラメータの設定(configure)が完了すると、完了メッセージ(RRCConnectionReconfigurationComplete)をMeNBに送信する(ステップ304)。
ステップ305において、MeNBは、決定された「dl−PathlossChange」を含むInter−eNB RRC message YをSeNBに通知する。その後、例えば、ステップ306において、ユーザ装置UEは、eNB間共通の「dl−PathlossChange」によりPHRトリガを検知したとする。ステップ307、308において、ユーザ装置UEは、MeNBとSeNBにPHR信号を送信する。
上記の例では、SeNBがMeNBに対して所望値を通知することとしているが、逆に、MeNBがSeNBに対して所望値を通知し、SeNBが自身の所望値とMeNBの所望値を比較して、小さいほうの値(あるいは、当該小さいほうの値以下の値)をeNB間の共通の値として決定してもよい。決定した値はSeNBからユーザ装置UEに通知してもよいし、SeNBからMeNBに通知して、MeNBからユーザ装置UEに通知してもよい。
変形例2では、最もPHR頻度が高くなる「dl−PathlossChange」の所望値を有するeNBの要求を満足させることができ、PHRタイミングの適正化によるULスループット改善効果が得られる。また、eNBは1つの値のみをユーザ装置UEにシグナリングするため、オーバーヘッドが低減される。
<ユーザ装置UEの構成例>
図17に、第2の実施の形態(例1、例2、変形例1、変形例2を含む)におけるユーザ装置UEの構成例を示す。図17に示すように、本実施の形態のユーザ装置UEは、DL信号受信部201、UL信号送信部202、RRC管理部203、PHRパラメータ制御部204、PHRトリガ検知部205、PHR通知制御部206を有する。なお、図17は、ユーザ装置UEにおいて本発明の実施の形態に特に関連する機能部のみを示すものであり、ユーザ装置UEは少なくともLTEに準拠した移動通信システムにおけるユーザ装置UEとして動作するための図示しない機能も有するものである。また、図17に示す機能構成は一例に過ぎない。本実施の形態に係る動作を実行できるのであれば、機能区分や機能部の名称はどのようなものでもよい。
DL信号受信部201は、基地局(MeNB、SeNB)から無線信号を受信し、無線信号から情報を抽出する。UL信号送信部202は、送信情報から無線信号を生成し、基地局(MeNB、SeNB)に送信する。DL信号受信部201及びUL信号送信部202は、MeNB及びSeNBとの間でDC通信を行う機能を含む。
RRC管理部203は、MeNBからRRCシグナリングによりDC設定情報やPHR関連パラメータを含む各種の設定情報を受信し、当該設定情報を保持するとともに、当該設定情報に基づく設定(configuration)を行う。
PHRパラメータ制御部204は、変形例1、2において、MeNBから1つのみのパラメータ(例:「dl−PathlossChange」)を受信する場合において、当該「dl−PathlossChange」を、MeNB側及びSeNB側それぞれのパラメータとして使用する設定を行う。
また、第2の実施の形態と第1の実施の形態とを組み合わせて実施することとしてもよく、PHRパラメータ制御部204は、MeNBとSeNBのうちPHR機能がOFFに設定されたeNBに関して、ONに設定されたeNB側のPHR関連パラメータを使用するように設定を行う機能を含んでいてもよい。この場合、OFF用のPHR関連パラメータがMeNBから通知されている場合は、当該OFF用のPHR関連パラメータを使用する。
PHRトリガ検知部205は、第2の実施の形態(例1、例2、変形例1、変形例2を含む)で説明した方法によりPHRのトリガを検知し、トリガを検知した場合に、PHR通知制御部206に対して、PHRの送信を指示する。また、PHRトリガ検知部205は、第1の実施の形態で説明したPHRトリガ検知機能を含んでいてもよい。
PHR通知制御部206は、PHRトリガを受けて、CC毎のPH情報を生成し、当該PH情報をPHR信号として、PHR機能がONのeNBに対してUL信号送信部202から送信する。
<基地局eNB>
図18に、本実施の形態(特に変形例2)における基地局eNB(MeNBとSeNBのどちらにも適用可能)の機能構成図を示す。図18に示すように、基地局eNBは、DL信号送信部301、UL信号受信部302、RRC管理部303、パラメータ決定部304、基地局間通信部305を有する。なお、図18は、基地局eNBにおいて本発明の実施の形態に特に関連する機能部のみを示すものであり、少なくともLTE方式に準拠した動作を行うための図示しない機能も有するものである。また、図18に示す機能構成は一例に過ぎない。本実施の形態に係る動作を実行できるのであれば、機能区分や機能部の名称はどのようなものでもよい。
DL信号送信部301は、基地局eNBから送信されるべき上位のレイヤの情報から、物理レイヤの各種信号を生成し、ユーザ装置UEに対して送信する機能を含む。UL信号受信部302は、ユーザ装置UEから各種の上り信号を受信し、受信した物理レイヤの信号からより上位のレイヤの情報を取得する機能を含む。また、DL信号送信部301及びUL信号受信部302は、他のeNBとともに、ユーザ装置UEとの間でDC通信を行う機能を含む。
RRC管理部303は、各種のRRCパラメータを保持、決定、及び管理するとともに、DCを構成する他のeNB、及びユーザ装置UEとの間でRRCメッセージの送受信を行う。他のeNBとの間で通信を行う際には、基地局間通信部305を介して通信を行う。
パラメータ決定部304は、変形例2で説明したように、自eNBの「dl−PathlossChange」の所望値と他eNBの所望値を比較し、小さいほうの「dl−PathlossChange」の値(又はこの値以下の値)をeNB間で共通の値として決定する。決定された値は、例えば、DL信号送信部301からユーザ装置UEにRRCシグナリングメッセージで通知される。
本実施の形態により、基地局間キャリアアグリゲーションによりユーザ装置と通信を行う第1の基地局及び第2の基地局を含む移動通信システムにおける前記ユーザ装置であって、前記第1の基地局のセルグループである第1セルグループに対して設定された上り送信電力報告に関する第1検知パラメータと、前記第2の基地局のセルグループである第2セルグループに対して設定された上り送信電力報告に関する第2検知パラメータを前記第1の基地局から受信する受信部と、前記第1検知パラメータと前記第2検知パラメータのうちのある検知パラメータにより前記第1セルグループと前記第2セルグループのうちのあるセルグループにおいて上り送信電力情報の報告トリガを検知した場合に、前記第1の基地局と前記第2の基地局のいずれか又は両方に上り送信電力情報を報告する報告制御部とを備えるユーザ装置が提供される。
上記の構成により、基地局間キャリアアグリゲーションによりユーザ装置と通信を行う第1の基地局及び第2の基地局を含む移動通信システムにおいて、ユーザ装置が適切に上り送信電力情報を基地局に送信することが可能となる。
前記報告制御部は、前記第1検知パラメータにより報告トリガを検知した場合には前記第1の基地局に前記上り送信電力情報を報告し、前記第2検知パラメータにより報告トリガを検知した場合には前記第2の基地局に前記上り送信電力情報を報告することとしてもよい。この構成により、各基地局は、自身のポリシに適した頻度で上り送信電力情報の報告を受信できる。
また、本実施の形態により、基地局間キャリアアグリゲーションによりユーザ装置と通信を行う第1の基地局及び第2の基地局を含む移動通信システムにおける前記ユーザ装置であって、上り送信電力情報の報告トリガを検知するための検知パラメータを前記第1の基地局から受信する受信部と、前記検知パラメータにより前記第1セルグループと前記第2セルグループのうちのあるセルグループにおいて報告トリガを検知した場合に、前記第1の基地局と前記第2の基地局の両方に上り送信電力情報を報告する報告制御部とを備えるユーザ装置が提供される。
上記の構成により、基地局間キャリアアグリゲーションによりユーザ装置と通信を行う第1の基地局及び第2の基地局を含む移動通信システムにおいて、ユーザ装置が適切に上り送信電力情報を基地局に送信することが可能となる。
前記報告される前記上り送信電力情報は、前記第1の基地局におけるセルの上り送信電力情報と前記第2の基地局におけるセルの上り送信電力情報を含むこととしてもよい。この構成により、報告を受けた基地局は、他方の基地局におけるセル品質等も考慮して上り送信電力制御を実施することができる。
前記上り送信電力情報は、例えばパワーヘッドルームである。この構成により、DCにおいて、ユーザ装置はパワーヘッドルームを適切に基地局に通知できるようになる。
また、本実施の形態により、基地局間キャリアアグリゲーションによりユーザ装置と通信を行う第1の基地局及び第2の基地局を含む移動通信システムにおける前記第1の基地局として使用される基地局であって、前記第2の基地局から、当該第2の基地局のセルグループである第2セルグループに対して決定された上り送信電力報告に関する第2検知パラメータの所望値を受信する受信部と、前記受信部により受信した前記第2検知パラメータの所望値と、前記第1の基地局のセルグループである第1セルグループに対して決定された上り送信電力報告に関する第1検知パラメータの所望値とを比較し、前記第2検知パラメータの所望値と前記第1検知パラメータの所望値のうちの小さいほうの値以下の値を、上り送信電力情報の報告トリガを検知するための検知パラメータとして決定する決定部と、
前記決定部により決定された検知パラメータを前記ユーザ装置に通知する通知部とを備える基地局が提供される。
上記の構成により、基地局間キャリアアグリゲーションによりユーザ装置と通信を行う第1の基地局及び第2の基地局を含む移動通信システムにおいて、ユーザ装置が適切に上り送信電力情報を基地局に送信することが可能となる。
前記通知部により前記検知パラメータを前記ユーザ装置に送信し、当該ユーザ装置から完了応答を受信した場合に、前記第2の基地局に前記検知パラメータを通知することとしてもよい。この構成により、第2の基地局は、第1の基地局で決定された前記検知パラメータを把握することができる。
本実施の形態(第1、第2の実施の形態)で説明したユーザ装置UEは、CPUとメモリを備え、プログラムがCPU(プロセッサ)により実行されることで実現される構成であってもよいし、本実施の形態で説明する処理のロジックを備えたハードウェア回路等のハードウェアで実現される構成であってもよいし、プログラムとハードウェアが混在していてもよい。
本実施の形態(第1、第2の実施の形態)で説明した基地局eNBは、CPUとメモリを備え、プログラムがCPU(プロセッサ)により実行されることで実現される構成であってもよいし、本実施の形態で説明する処理のロジックを備えたハードウェア回路等のハードウェアで実現される構成であってもよいし、プログラムとハードウェアが混在していてもよい。
以上、本発明の実施の形態を説明してきたが、開示される発明はそのような実施形態に限定されず、当業者は様々な変形例、修正例、代替例、置換例等を理解するであろう。発明の理解を促すため具体的な数値例を用いて説明がなされたが、特に断りのない限り、それらの数値は単なる一例に過ぎず適切な如何なる値が使用されてもよい。上記の説明における項目の区分けは本発明に本質的ではなく、2以上の項目に記載された事項が必要に応じて組み合わせて使用されてよいし、ある項目に記載された事項が、別の項目に記載された事項に(矛盾しない限り)適用されてよい。機能ブロック図における機能部又は処理部の境界は必ずしも物理的な部品の境界に対応するとは限らない。複数の機能部の動作が物理的には1つの部品で行われてもよいし、あるいは1つの機能部の動作が物理的には複数の部品により行われてもよい。説明の便宜上、ユーザ装置UEと基地局eNBは機能的なブロック図を用いて説明されたが、そのような装置はハードウェアで、ソフトウェアで又はそれらの組み合わせで実現されてもよい。本発明の実施の形態に従ってユーザ装置UEが有するプロセッサにより動作するソフトウェア、及び、基地局eNBが有するプロセッサにより動作するソフトウェアはそれぞれ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリ(ROM)、EPROM、EEPROM、レジスタ、ハードディスク(HDD)、リムーバブルディスク、CD−ROM、データベース、サーバその他の適切な如何なる記憶媒体に保存されてもよい。
本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の精神から逸脱することなく、様々な変形例、修正例、代替例、置換例等が本発明に包含される。
MeNB、SeNB 基地局
UE ユーザ装置
101 DL信号受信部
102 UL信号送信部
103 RRC管理部
104 PHRパラメータ制御部
105 PHRトリガ検知部
106 PHR通知制御部
201 DL信号受信部
202 UL信号送信部
203 RRC管理部
204 PHRパラメータ制御部
205 PHRトリガ検知部
206 PHR通知制御部
301 DL信号送信部
302 UL信号受信部
303 RRC管理部
304 パラメータ決定部
305 基地局間通信部

Claims (10)

  1. 基地局間キャリアアグリゲーションによりユーザ装置と通信を行う第1の基地局及び第2の基地局を含む移動通信システムにおける前記ユーザ装置であって、
    前記第1の基地局のセルグループである第1セルグループに対して設定された上り送信電力報告に関する第1検知パラメータと、前記第2の基地局のセルグループである第2セルグループに対して設定された上り送信電力報告に関する第2検知パラメータを前記第1の基地局から受信する受信部と、
    前記第1検知パラメータと前記第2検知パラメータのうちのある検知パラメータにより前記第1セルグループと前記第2セルグループのうちのあるセルグループにおいて上り送信電力情報の報告トリガを検知した場合に、前記第1の基地局と前記第2の基地局のいずれか又は両方に上り送信電力情報を報告する報告制御部と
    を備えることを特徴とするユーザ装置。
  2. 前記報告制御部は、前記第1検知パラメータにより報告トリガを検知した場合には前記第1の基地局に前記上り送信電力情報を報告し、前記第2検知パラメータにより報告トリガを検知した場合には前記第2の基地局に前記上り送信電力情報を報告する
    ことを特徴とする請求項1に記載のユーザ装置。
  3. 基地局間キャリアアグリゲーションによりユーザ装置と通信を行う第1の基地局及び第2の基地局を含む移動通信システムにおける前記ユーザ装置であって、
    上り送信電力情報の報告トリガを検知するための検知パラメータを前記第1の基地局から受信する受信部と、
    前記検知パラメータにより前記第1セルグループと前記第2セルグループのうちのあるセルグループにおいて報告トリガを検知した場合に、前記第1の基地局と前記第2の基地局の両方に上り送信電力情報を報告する報告制御部と
    を備えることを特徴とするユーザ装置。
  4. 前記報告される前記上り送信電力情報は、前記第1の基地局におけるセルの上り送信電力情報と前記第2の基地局におけるセルの上り送信電力情報を含む
    ことを特徴とする請求項1ないし3のうちいずれか1項に記載のユーザ装置。
  5. 前記上り送信電力情報は、パワーヘッドルームであることを特徴とする請求項1ないし4のうちいずれか1項に記載のユーザ装置。
  6. 基地局間キャリアアグリゲーションによりユーザ装置と通信を行う第1の基地局及び第2の基地局を含む移動通信システムにおける前記第1の基地局として使用される基地局であって、
    前記第2の基地局から、当該第2の基地局のセルグループである第2セルグループに対して決定された上り送信電力報告に関する第2検知パラメータの所望値を受信する受信部と、
    前記受信部により受信した前記第2検知パラメータの所望値と、前記第1の基地局のセルグループである第1セルグループに対して決定された上り送信電力報告に関する第1検知パラメータの所望値とを比較し、前記第2検知パラメータの所望値と前記第1検知パラメータの所望値のうちの小さいほうの値以下の値を、上り送信電力情報の報告トリガを検知するための検知パラメータとして決定する決定部と、
    前記決定部により決定された検知パラメータを前記ユーザ装置に通知する通知部と
    を備えることを特徴とする基地局。
  7. 前記通知部により前記検知パラメータを前記ユーザ装置に送信し、当該ユーザ装置から完了応答を受信した場合に、前記第2の基地局に前記検知パラメータを通知する
    ことを特徴とする請求項6に記載の基地局。
  8. 基地局間キャリアアグリゲーションによりユーザ装置と通信を行う第1の基地局及び第2の基地局を含む移動通信システムにおける前記ユーザ装置が実行する上り送信電力報告方法であって、
    前記第1の基地局のセルグループである第1セルグループに対して設定された上り送信電力報告に関する第1検知パラメータと、前記第2の基地局のセルグループである第2セルグループに対して設定された上り送信電力報告に関する第2検知パラメータを前記第1の基地局から受信する受信ステップと、
    前記第1検知パラメータと前記第2検知パラメータのうちのある検知パラメータにより前記第1セルグループと前記第2セルグループのうちのあるセルグループにおいて上り送信電力情報の報告トリガを検知した場合に、前記第1の基地局と前記第2の基地局のいずれか又は両方に上り送信電力情報を報告する報告制御ステップと
    を備えることを特徴とする上り送信電力報告方法。
  9. 基地局間キャリアアグリゲーションによりユーザ装置と通信を行う第1の基地局及び第2の基地局を含む移動通信システムにおける前記ユーザ装置が実行する上り送信電力報告方法であって、
    上り送信電力情報の報告トリガを検知するための検知パラメータを前記第1の基地局から受信する受信ステップと、
    前記検知パラメータにより前記第1セルグループと前記第2セルグループのうちのあるセルグループにおいて報告トリガを検知した場合に、前記第1の基地局と前記第2の基地局の両方に上り送信電力情報を報告する報告制御ステップと
    を備えることを特徴とする上り送信電力報告方法。
  10. 基地局間キャリアアグリゲーションによりユーザ装置と通信を行う第1の基地局及び第2の基地局を含む移動通信システムにおける前記第1の基地局として使用される基地局が実行するパラメータ通知方法であって、
    前記第2の基地局から、当該第2の基地局のセルグループである第2セルグループに対して決定された上り送信電力報告に関する第2検知パラメータの所望値を受信する受信ステップと、
    前記受信ステップにより受信した前記第2検知パラメータの所望値と、前記第1の基地局のセルグループである第1セルグループに対して決定された上り送信電力報告に関する第1検知パラメータの所望値とを比較し、前記第2検知パラメータの所望値と前記第1検知パラメータの所望値のうちの小さいほうの値以下の値を、上り送信電力情報の報告トリガを検知するための検知パラメータとして決定する決定ステップと、
    前記決定ステップにより決定された検知パラメータを前記ユーザ装置に通知する通知ステップと
    を備えることを特徴とするパラメータ通知方法。
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