以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(可変表示)される。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号、あるいは数字や記号に限定されない各セグメントの点灯パターン等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにより可変表示される複数種類の特別図柄には、それぞれを識別するための図柄番号が付されていればよい。一例として、「−」の記号を示す特別図柄には図柄番号として「0」が付されている他、複数種類の点灯パターンに対する図柄番号として「1」〜「9」が付されていればよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の画面上では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄が可変表示される。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の画面上には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにおいて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される。
このように、画像表示装置5の画面上では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、または、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示(あるいは単に「導出」ともいう)する。なお、例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して可変表示を終了させることである。これに対して、飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮などを生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、可変表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮なども生じさせず、所定時間(例えば1秒間)よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示することなどが含まれてもよい。
画像表示装置5の画面上には、第1保留表示部5HRと、第2保留表示部5HLと、アクティブ表示部AHAとが配置されている。なお、保留表示部は、始動入賞記憶表示エリアや始動入賞記憶表示領域などともいい、アクティブ表示部は、アクティブ表示エリアやアクティブ表示領域などともいう。第1保留表示部5HRは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームに対応する可変表示の保留数である。第2保留表示部5HLは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームに対応する可変表示の保留数である。特図ゲームに対応した可変表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、可変表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。
例えば、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)する第1始動入賞の発生により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの始動条件(第1始動条件)が成立したときに、当該第1始動条件の成立に基づく第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立しなければ、第1特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。また、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)する第2始動入賞の発生により、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの始動条件(第2始動条件)が成立したときに、当該第2始動条件の成立に基づく第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立しなければ、第2特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。これに対して、第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第1特図保留記憶数が1減算(デクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第2特図保留記憶数が1減算(デクリメント)される。なお、第1始動入賞が発生したときに、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達していれば、第1始動条件は成立せず、その始動入賞に基づく特図ゲームは無効とされ、賞球の払出しのみが行われてもよい。また、第2始動入賞が発生したときに、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達していれば、第2始動条件は成立せず、その始動入賞に基づく特図ゲームは無効とされ、賞球の払出しのみが行われてもよい。
第1保留表示部5HRでは、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶に対応する保留表示が行われる。第2保留表示部5HLでは、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶に対応する保留表示が行われる。第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部(例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。
第1保留表示部5HRは、例えば左詰めで第1保留表示が行われるように構成されていればよい。第1保留表示部5HRには、第1特図保留記憶数の上限値である「4」にあわせた4つの表示部位が設けられ、左端から順に保留番号「1」、「2」、「3」、「4」と対応付けられていればよい。第1始動条件の成立により第1特図を用いた特図ゲームの保留数が増加したときには、第1保留表示部5HRに他の第1保留表示がなければ、第1保留表示部5HRにおいて保留番号「1」に対応した左端の表示部位にて、増加分の第1特図保留記憶数に対応する保留表示として、新たな第1保留表示を追加する。第1保留表示部5HRに他の第1保留表示があれば、新たな第1保留表示を、他の第1保留表示が行われている表示部位の右隣にて非表示となっている表示部位(保留番号「2」〜「4」のいずれかに対応)に追加する。第1保留表示部5HRに複数の第1保留表示がある場合に、新たな第1開始条件の成立により第1特図を用いた特図ゲームが開始されるときには、第1保留表示部5HRにおいて保留番号「1」に対応した左端の表示部位における第1保留表示を消去(消化)するとともに、他の保留番号「2」〜「4」に対応した表示部位における第1保留表示のそれぞれを、消去した表示部位の方向(左側)に移動(シフト)させる。
第2保留表示部5HLは、例えば右詰めで第2保留表示が行われるように構成されていればよい。第2保留記憶部5HLには、第2特図保留記憶数の上限値である「4」にあわせた4つの表示部位が設けられ、右端から順に保留番号「1」、「2」、「3」、「4」と対応付けられていればよい。第2始動条件の成立により第2特図を用いた特図ゲームの保留数が増加したときには、第2保留表示部5HLに他の第2保留表示がなければ、第2保留表示部5HLにおいて保留番号「1」に対応した右端の表示部位にて、増加分の第2特図保留記憶数に対応する保留表示として、新たな第2保留表示を追加する。第2保留表示部5HLに他の第2保留表示があれば、新たな第2保留表示を、他の第2保留表示が行われている表示部位の左隣にて非表示となっている表示部位(保留番号「2」〜「4」のいずれかに対応)に追加する。第2保留表示部5HLに複数の第2保留表示がある場合に、新たな第2開始条件の成立により第2特図を用いた特図ゲームが開始されるときには、第2保留表示部5HLにおいて保留番号「1」に対応した右端の表示部位における第2保留表示を消去(消化)するとともに、他の保留番号「2」〜「4」に対応した表示部位における第2保留表示のそれぞれを、消去した表示部位の方向(右側)に移動(シフト)させる。
アクティブ表示部AHAは、実行中の可変表示に対応して、保留表示と同一の演出画像または異なる演出画像を表示する。アクティブ表示部AHAにおける表示は、アクティブ表示(可変表示対応表示、消化時表示あるいは今回表示などともいう)と称する。アクティブ表示部AHAでは、例えば第1開始条件の成立により第1特図を用いた特図ゲームが開始されることに対応して、第1保留表示部5HRにて消去(消化)された第1保留表示に応じたアクティブ表示が行われる。また、アクティブ表示部AHAでは、例えば第2開始条件の成立により第2特図を用いた特図ゲームが開始されることに対応して、第2保留記憶部5HLにて消去(消化)された第2保留表示に応じたアクティブ表示が行われる。なお、第1保留表示や第2保留表示とアクティブ表示とでは、色彩や模様が共通するものであればよく、例えばアクティブ表示は第1保留表示や第2保留表示よりも大きく表示されるものであってもよい。ただし、この実施の形態におけるアクティブ表示の表示態様は、アクティブ表示変化演出が実行されることにより、第1保留表示や第2保留表示の表示態様とは異なる表示態様に変化する場合がある。
図1に示された画像表示装置5の表示領域には、第1保留表示部5HRと第2保留表示部5HLとの間にアクティブ表示部AHAが配置されている。これに対し、アクティブ表示部AHAは、第1保留表示部5HRと第2保留表示部5HLとの間に配置されるものに限定されず、画像表示装置5の表示領域における任意の位置に配置されていればよい。また、第1保留表示部5HRや第2保留表示部5HLの配置も任意に変更可能であり、例えば第1保留表示部5HRと第2保留表示部5HLとを入れ替えて配置したものでもよい。
第1保留表示部5HRや第2保留表示部5HLとともに、あるいは第1保留表示部5HRや第2保留表示部5HLに代えて、特図保留記憶数を表示する表示器を設けるようにしてもよい。図1に示す例では、第1保留表示部5HRや第2保留表示部5HLとともに、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bはそれぞれ、例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のそれぞれにおける上限値(例えば「4」)に対応した個数(例えば4個)のLEDを含んで構成されている。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用のソレノイド81によって垂直位置となる閉鎖状態と傾動位置となる開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しない閉鎖状態にする。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)できる開放状態にする。なお、普通可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオフ状態であるときに通常開放状態となり、第2始動入賞口を遊技球が進入(通過)できる一方、ソレノイド81がオン状態であるときの拡大開放状態よりも遊技球が進入(通過)しにくいように構成してもよい。このように、普通可変入賞球装置6Bは、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)可能な開放状態または拡大開放状態といった第1可変状態と、遊技球が通過(進入)不可能な閉鎖状態または通過(進入)困難な通常開放状態といった第2可変状態とに、変化できるように構成されている。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球(景品遊技媒体)として払い出され、第1保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第2始動条件が成立する。
なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。パチンコ遊技機1は、賞球となる遊技球を直接に払い出すものであってもよいし、賞球となる遊技球の個数に対応した得点を付与するものであってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)しやすくなる。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が大入賞口を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過(進入)しにくい一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一または複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(例えば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ31Aの操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサが内蔵されていればよい。
スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニットを含むコントローラセンサユニット35Aが設けられていればよい。例えば、傾倒方向センサユニットは、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、この遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ31Aの上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン31Bに対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ35Bが設けられていればよい。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板、タッチセンサ基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100やスイッチ回路110、ソレノイド回路111などが搭載されている。スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部または一部、遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどにおける点灯/消灯動作の全部または一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどにおける点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23といった、各種スイッチからの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、各種スイッチは、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20などの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。これらの演出制御コマンドはいずれも、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」となり、EXTデータの先頭ビットは「0」となるように、予め設定されていればよい。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100を構成する1チップのマイクロコンピュータは、少なくともCPU103の他にRAM102が内蔵されていればよく、ROM101や乱数回路104、I/O105などは外付けされてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、例えば乱数回路104などにより、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。遊技用乱数は、乱数回路104などのハードウェアによって更新されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することでソフトウェアによって更新されるものであってもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるRAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられたランダムカウンタや、RAM102とは別個の内部レジスタに設けられたランダムカウンタに、所定の乱数値を示す数値データを格納し、CPU103が定期的または不定期的に格納値を更新することで、乱数値の更新が行われるようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種データが書換可能に一時記憶される。
演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。さらに、演出制御基板12には、スティックコントローラ31Aに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、コントローラセンサユニット35Aから伝送するための配線や、プッシュボタン31Bに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ35Bから伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124やRAM122の所定領域に設けられた演出用ランダムカウンタなどにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。一例として、演出制御基板12の側では、飾り図柄の可変表示における停止図柄決定用の乱数値や、予告演出決定用の乱数値といった、各種の演出決定用の乱数値を示す数値データがカウント可能に制御される。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた演出制御実行データ(表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データなど)や終了コードなどを含んだプロセスデータから構成されている。演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データが記憶される。
演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令などに基づき、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定する。例えば、表示制御部123は、画像表示装置5の表示画面内に表示させる演出画像の切換タイミングを決定することなどにより、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示を実行させるための制御を行う。一例として、表示制御部123には、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)、LCD駆動回路などが搭載されていればよい。なお、VDPは、GPU(Graphics Processing Unit)、GCL(Graphics Controller LSI)、あるいは、より一般的にDSP(Digital Signal Processor)と称される画像処理用のマイクロプロセッサであってもよい。CGROMは、例えば書換不能な半導体メモリであってもよいし、フラッシュメモリなどの書換可能な半導体メモリであってもよく、あるいは、磁気メモリ、光学メモリといった、不揮発性記録媒体のいずれかを用いて構成されたものであればよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、演出制御基板12の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O125の出力ポートからは、画像表示装置5へと伝送される映像信号や、音声制御基板13へと伝送される指令(効果音信号)、ランプ制御基板14へと伝送される指令(電飾信号)などが出力される。
パチンコ遊技機1においては、遊技媒体としての遊技球を用いた所定の遊技が行われ、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値が付与可能となる。遊技球を用いた遊技の一例として、パチンコ遊技機1における筐体前面の右下方に設置された打球操作ハンドルが遊技者によって所定操作(例えば回転操作)されたことに基づいて、所定の打球発射装置が備える発射モータなどにより、遊技媒体としての遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技領域を流下した遊技球が、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口(第1始動領域)を通過(進入)すると、図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことなどにより第1始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始される。
また、遊技球が普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口(第2始動領域)を通過(進入)すると、図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことなどにより第2始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始される。ただし、普通可変入賞球装置6Bが第2可変状態としての通常開放状態や閉鎖状態であるときには、第2始動入賞口を遊技球が通過困難または通過不可能である。
通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことに基づいて、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立する。その後、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる開放制御や拡大開放制御が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る閉鎖制御や通常開放制御が行われる。
第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始されるときや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始されるときには、特別図柄の可変表示結果を、予め定められた特定表示結果としての「大当り」にするか否かが、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。そして、可変表示結果の決定に基づく所定割合で、変動パターンの決定などが行われ、可変表示結果や変動パターンを指定する演出制御コマンドが、図2に示す主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から演出制御基板12に向けて伝送される。
こうした可変表示結果や変動パターンの決定に基づいて特図ゲームが開始された後、例えば変動パターンに対応して予め定められた可変表示時間が経過したときには、可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される。第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示に対応して、画像表示装置5の画面上に配置された「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、特別図柄とは異なる飾り図柄(演出図柄)の可変表示が行われる。「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄は、それぞれ左図柄、中図柄、右図柄ともいう。第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるときには、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示される。
特別図柄の可変表示結果として予め定められた大当り図柄が導出表示されたときには、可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」(特定表示結果)となり、遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。すなわち、大当り遊技状態に制御されるか否かは、可変表示結果が「大当り」となるか否かに対応しており、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。特別図柄の可変表示結果として、大当り図柄が導出表示されず、ハズレ図柄が導出表示されたときには、可変表示結果(特図表示結果)が「ハズレ」(非特定表示結果)となる。
第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに大当り図柄が停止表示(導出)されて可変表示結果が「大当り」となる場合には、画像表示装置5の表示領域において、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示される。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄が揃って停止表示されることにより、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示されればよい。
大当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となって特別可変入賞球装置7が遊技者にとって有利な第1状態となる。そして、所定の開放上限時間(例えば29.5秒間または0.1秒間)が経過するまでの期間、あるいは所定個数(例えば9個)の遊技球が大入賞口に進入して入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を継続して開放状態とするラウンド遊技(単に「ラウンド」ともいう)が実行される。こうしたラウンド遊技の実行期間以外の期間では、大入賞口が閉鎖状態となり、入賞球が発生困難または発生不可能となる。大入賞口に遊技球が進入したときには、カウントスイッチ23により入賞球が検出され、その検出ごとに所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。大当り遊技状態におけるラウンド遊技は、所定の上限回数(例えば「2」または「15」など)に達するまで繰返し実行される。
可変表示結果が「大当り」となる場合には、大当り種別が「非確変」、「確変」、「突確」のいずれかとなる場合が含まれていればよい。大当り種別が「非確変」または「確変」となった場合には、大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(大入賞口を開放状態)とする上限時間が比較的に長い時間(例えば29.5秒間など)となる通常開放ラウンドが実行される。一方、大当り種別が「突確」となった場合には、大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置7を第1状態(大入賞口を開放状態)とする上限時間が比較的に短い時間(例えば0.1秒間など)となる短期開放ラウンドが実行される。通常開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、第1特定遊技状態ともいう。短期開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、第2特定遊技状態ともいう。
大当り種別が「突確」である場合の大当り遊技状態では、短期開放ラウンドにて特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる上限時間(大入賞口扉により大入賞口を開放状態とする期間の上限)が、通常開放ラウンドにおける第1期間よりも短い第2期間(例えば0.1秒間)となる。なお、短期開放ラウンドにて大入賞口の開放期間が第2期間となるように制御される以外は、通常開放ラウンドが実行される場合と同様の制御が行われるようにしてもよい。あるいは、短期開放ラウンドが実行される場合には、ラウンド遊技の実行回数が、通常開放ラウンドの実行回数である第1ラウンド数(例えば「15」)よりも少ない第2ラウンド数(例えば「2」)となるようにしてもよい。すなわち、短期開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、通常開放ラウンドが実行される大当り遊技状態に比べて、各ラウンド遊技にて大入賞口を遊技球が通過(進入)しやすい第1状態に変化させる期間が第1期間よりも短い第2期間となることと、ラウンド遊技の実行回数が第1ラウンド数よりも少ない第2ラウンド数となることのうち、少なくともいずれか一方となるものであればよい。
このような短期開放ラウンドが実行される場合には、大入賞口に遊技球が入賞すれば所定個数(例えば15個)の出玉(賞球)が得られる。しかし、大入賞口の開放期間が第2期間(0.1秒間など)であることなどにより、実質的には出玉(賞球)が得られない大当り遊技状態となる。したがって、大当り種別が「突確」となったことに基づく大当り遊技状態(第2特定遊技状態)は、大当り種別が「非確変」または「確変」となったことに基づく大当り遊技状態(第1特定遊技状態)よりも、遊技者にとって不利な遊技状態となる。こうして、大当り種別が「非確変」または「確変」となったことに基づいて、通常開放ラウンドが実行される大当り遊技状態となった場合には、大入賞口を遊技球が通過しやすい第1変化態様で、特別可変入賞球装置7を第1状態(開放状態)と第2状態(閉鎖状態)とに変化させる制御が行われる。一方、大当り種別が「突確」となったことに基づいて、短期開放ラウンドが実行される大当り遊技状態となった場合には、大入賞口を遊技球が通過しにくい第2変化態様で、特別可変入賞球装置7を第1状態(開放状態)と第2状態(閉鎖状態)とに変化させる制御が行われる。
大当り遊技状態が終了した後には、所定の確変制御条件が成立したことに基づいて、可変表示結果が「大当り」となる確率(大当り確率)が通常状態よりも高くなる確変状態に制御されることがある。確変状態は、所定回数(例えば200回)の可変表示が実行されること、または可変表示の実行回数が所定回数に達する以前に大当り遊技状態が開始されることなど、所定の確変終了条件が成立するまで継続するように制御される。なお、確変終了条件は、可変表示の実行回数にかかわらず、次回の大当り遊技状態が開始されるときに成立するようにしてもよい。大当り遊技状態が終了した後には、平均的な可変表示時間が通常状態よりも短くなる時短状態に制御されることがある。時短状態は、所定回数(例えば100回)の可変表示が実行されたこと、または可変表示の実行回数が所定回数に達する以前に大当り遊技状態が開始されることなど、所定の時短終了条件が成立するまで継続するように制御される。一例として、大当り種別が「非確変」である場合に大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が時短状態となる。一方、大当り種別が「確変」または「突確」である場合に大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が確変状態となる。
確変状態や時短状態では、通常状態よりも第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しやすい有利変化態様で、普通可変入賞球装置6Bを第1可変状態(開放状態または拡大開放状態)と第2可変状態(閉鎖状態または通常開放状態)とに変化させる。例えば、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御により、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で第1可変状態と第2可変状態とに変化させればよい。なお、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。このように、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で第1可変状態と第2可変状態とに変化させる制御は、高開放制御(「高ベース制御」ともいう)と称される。こうした確変状態や時短状態に制御されることにより、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの所要時間が短縮され、通常状態よりも遊技者にとって有利な特別遊技状態となる。なお、確変状態にて確変制御が行われるときでも、高開放制御が行われない場合があってもよい。
画像表示装置5において、最終停止図柄(例えば左図柄、中図柄、右図柄のうちの中図柄)となる図柄以外の飾り図柄が、所定時間継続して大当り組合せと一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の飾り図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出を、リーチ演出という。リーチ演出として、画像表示装置5の画面上に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させることや、背景画像の表示態様を変化させること、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させることといった、飾り図柄の変動態様を変化させることとは異なる演出動作が実行されてもよい。画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9などの発光体における点灯動作(点滅動作)などを、リーチ態様となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、リーチ演出に含まれていてもよい。リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、画像表示装置5の画面上で変動表示される図柄の表示結果が大当り組合せでない場合には「ハズレ」となり、変動表示状態は終了する。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(演出態様)が異なる複数種類の演出パターン(リーチパターンともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ演出における演出態様に応じて、「大当り」となる可能性(信頼度、あるいは大当り信頼度ともいう)が異なる。すなわち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。この実施の形態では、一例として、ノーマルのリーチ演出(ノーマルリーチ)とスーパーのリーチ演出(スーパーリーチ)が予め設定されている。そして、スーパーリーチにおけるリーチ演出が実行された場合には、ノーマルリーチにおけるリーチ演出が実行された場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高くなる。なお、スーパーリーチとなるリーチ演出には、他のスーパーリーチに比べて大当り期待度が高くなる特定のリーチ演出を実行するスーパーリーチを含む複数種類のリーチ演出があってもよい。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出などの可変表示演出とは異なり、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力などのように、飾り図柄の可変表示動作とは異なる演出動作により、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、スーパーリーチによるリーチ演出が実行される可能性があること、可変表示結果が「大当り」となる可能性があること(大当り期待度)などを、遊技者に予め告知するための予告演出が実行されることがある。
大当り期待度は、例えば、(大当り時にその演出が実行される確率)×(大当りになる確率)/{(大当り時にその演出が実行される確率)×(大当りになる確率)+(大当り時以外にその演出が実行される確率)×(大当りにならない確率)}によって算出される(大当り期待度が「1」になる場合には、可変表示結果は必ず「大当り」になる。以下、大当り期待度について同じ。)。なお、「期待度」は、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)に限られず、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性や、スーパーリーチによるリーチ演出といった特定の演出が実行される可能性、確変状態に制御される可能性、後述するスロットマシンにおけるビッグボーナス(BB)、レギュラーボーナス(RB)、アシストタイム(AT)、チャレンジタイム(CT)、チャレンジボーナス(CB)、リプレイタイム(RT)となる可能性などであればよい。
予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となるより前(「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて飾り図柄が仮停止表示されるより前)に実行(開始)されるものであればよい。また、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に実行されるものが含まれていてもよい。このように、予告演出は、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定特別図柄や確定飾り図柄が導出されるまでの所定タイミングにて、大当り遊技状態となる可能性を予告できるものであればよい。こうした予告演出を実行する場合における演出動作の内容(演出態様)に対応して、複数の予告パターンが予め用意されている。
予告演出のうちには、先読み予告演出(先読み予告や先読み演出ともいう)となるものが含まれている。先読み予告演出は、可変表示結果が「大当り」となる可能性などが予告される対象(予告対象やターゲットという)となる可変表示が実行されるより前に、演出態様に応じて可変表示結果が「大当り」となる可能性を予告可能な予告演出である。特に、複数回の特図ゲームに対応して複数回実行される飾り図柄の可変表示にわたり連続して予告する先読み予告演出は、連続予告演出ともいう。先読み予告演出では、予告対象となる可変表示が開始されるより前に、例えば始動入賞の発生による特図ゲームの保留記憶などに基づいて可変表示結果が「大当り」となる可能性などを予告するための演出動作が開始される。なお、連続予告演出では、予告対象となる可変表示が開始されるより前に演出動作が開始された後、予告対象となる可変表示が開始されるより前に演出動作が終了されてもよいし、予告対象となる可変表示が開始された後に演出動作が終了されてもよい。先読み予告演出との対比において、予告対象となる可変表示が開始された後に実行が開始される予告演出は、単独予告演出(単独予告、当該変動予告、あるいは可変表示中予告演出ともいう)と称される。
始動入賞の発生に基づいて実行される先読み予告演出は、始動入賞が発生した後に、先読み予告演出による予告内容が実現されるか否かを遊技者が判別できるよりも前に実行(開始)されるものであればよい。例えば、ある始動入賞の発生によりリーチ状態となる可能性があることを予告する先読み予告演出は、少なくとも始動入賞の発生に基づく飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態(または非リーチ状態)となるより前に実行(開始)されるものであればよい。また、ある始動入賞の発生により可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを予告する先読み予告演出は、少なくとも始動入賞の発生に基づく可変表示において確定飾り図柄が停止表示されるよりも前に実行(開始)されるものであればよい。
この実施の形態では、第1先読み予告の一例として、カウントダウン予告(「カウントダウン」の先読み予告演出)が実行可能に設定されている。カウントダウン予告は、予告対象となる可変表示までの複数回の可変表示に亘って、可変表示の実行毎に、数字を示す連続演出用のカウントダウン画像を画像表示装置5の画面上に表示していくとともに、カウントダウン画像が示す数字を減らすことにより、予告対象となる可変表示において「大当り」となる可能性を予告する演出である。より具体的には、予告対象となる可変表示の3つ前の可変表示が開始されたときに、画像表示装置5の画面上に「3」を示すカウントダウン画像を表示し、予告対象となる可変表示の2つ前の可変表示が開始されたときに、画像表示装置5の画面上に「2」を示すカウントダウン画像を表示し、予告対象となる可変表示の1つ前の可変表示が開始されたときに、画像表示装置5の画面上に「1」を示すカウントダウン画像を表示し、予告対象となる可変表示が開始されたときに、画像表示装置5の画面上に「0」を示すカウントダウン画像を表示する。このように、予告対象に向かって、画像表示装置5の画面上に表示するカウントダウン画像が示す数字を減らす態様により、予告対象となる可変表示を特定できるようにすればよい。
この実施の形態では、カウントダウン予告が最後まで実行される場合と、カウントダウン予告が途中で終了される場合とがある。カウントダウン予告が最後まで実行される場合には、上述したように「0」のカウントダウン画像まで表示される。このように「0」のカウントダウン画像まで表示するパターンは、カウントダウン予告において最後まで演出を実行する第1先読み第1パターンとして、「カウントダウン継続パターン」という。なお、最後まで演出を実行するパターンを、単に「継続パターン」という。また、カウントダウン予告が途中で終了される場合には、例えば「2」のカウントダウン画像まで表示される。このように「2」のカウントダウン画像まで表示するパターンは、カウントダウン予告において途中で演出を終了する第1先読み第2パターンとして、「カウントダウン中止パターン」という。なお、途中で演出を終了するパターンを、単に「中止パターン」という。カウントダウン予告が途中で終了される場合には、「3」や「1」のカウントダウン画像まで表示されてもよい。このようにカウントダウンが開始されたものの、途中で終了してしまう演出は、カウントダウンガセ演出ともいう。そして、カウントダウン予告が最後まで実行された場合(「0」のカウントダウン画像まで表示された場合)、カウントダウン予告が途中で終了された場合(「2」のカウントダウン画像までしか表示されなかった場合)に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高いことを予告できればよい。
なお、カウントダウン予告が予告する内容は、可変表示結果が「大当り」となる可能性に限定されず、例えば可変表示態様が特定態様(例えばスーパーリーチのリーチ演出など)となる可能性などであってもよい。また、カウントダウン画像の表示タイミングは、可変表示が開始されたときに限定されず、可変表示が終了するときなどであってもよい。例えば、予告対象となる可変表示の4つ前の可変表示が終了するとき(確定飾り図柄が導出表示されるとき)に、画像表示装置5の画面上に「3」を示すカウントダウン画像を表示し、予告対象となる可変表示の3つ前の可変表示が終了するときに、画像表示装置5の画面上に「2」を示すカウントダウン画像を表示し、予告対象となる可変表示の2つ前の可変表示が終了するときに、画像表示装置5の画面上に「1」を示すカウントダウン画像を表示し、予告対象となる可変表示の1つ前の可変表示が終了するときに、画像表示装置5の画面上に「0」を示すカウントダウン画像を表示してもよい。
また、この実施の形態では、第2先読み予告の一例として、チャンス目予告(「チャンス目」の先読み予告演出)が実行可能に設定されている。チャンス目予告は、予告対象となる可変表示が実行されるまでの複数回の可変表示に亘って、可変表示の実行毎に、確定飾り図柄として、画像表示装置5に予め定められた連続演出用のチャンス目を構成する飾り図柄(例えば、偶数のみの数字の組合せや奇数のみの数字の組合せであって、リーチ及び大当りとならない組合せ)を停止表示(導出表示)することにより、予告対象となる可変表示において「大当り」となる可能性を予告する演出である。より具体的には、予告対象となる可変表示の3つ前の可変表示が終了するときに、確定飾り図柄として、チャンス目を構成する飾り図柄を停止表示し、予告対象となる可変表示の2つ前の可変表示が終了するときに、確定飾り図柄として、チャンス目を構成する飾り図柄を停止表示し、予告対象となる可変表示の1つ前の可変表示が終了するときに、確定飾り図柄として、チャンス目を構成する飾り図柄を停止表示する。このように、予告対象となる可変表示が実行されるまでの複数回の可変表示に亘って、可変表示の実行毎に、チャンス目を構成する飾り図柄を停止表示すればよい。
この実施の形態では、チャンス目予告が最後まで実行される場合と、チャンス目予告が途中で終了される場合とがある。チャンス目予告が最後まで実行される場合には、上述したように予告対象となる可変表示の3つ前の可変表示から1つ前の可変表示まで、確定飾り図柄として、チャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。また、予告対象となる可変表示の2つ前の可変表示と1つ前の可変表示とにおいて、確定飾り図柄として、チャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。このように予告対象となる可変表示の1つ前の可変表示まで、チャンス目を構成する飾り図柄を停止表示するパターンは、チャンス目予告において最後まで演出を実行する第2先読み第1パターンとして、「チャンス目継続パターン」という。なお、最後まで演出を実行するパターンを、単に「継続パターン」という。また、チャンス目予告が途中で終了される場合には、例えば予告対象となる可変表示の3つ前の可変表示と2つ前の可変表示とにおいて、確定飾り図柄として、チャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。このように予告対象となる可変表示の2つ前の可変表示まで、確定飾り図柄として、チャンス目を構成する飾り図柄を停止表示するパターンは、チャンス目予告において途中で演出を終了する第2先読み第2パターンとして、「チャンス目中止パターン」という。なお、途中で演出を終了するパターンを、単に「中止パターン」という。
チャンス目予告が演出の途中で終了される場合には、予告対象となる可変表示の3つ前の可変表示のみにおいて、確定飾り図柄として、チャンス目を構成する飾り図柄が停止表示されてもよく、予告対象となる可変表示の2つ前の可変表示のみにおいて、確定飾り図柄として、チャンス目を構成する飾り図柄が停止表示されてもよい。このようにチャンス目の表示が開始されたものの、途中で終了してしまう演出は、チャンス目ガセ演出ともいう。そして、チャンス目予告が最後まで実行された場合(予告対象となる可変表示の1つ前の可変表示までチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示された場合)、チャンス目予告が途中で終了された場合(予告対象となる可変表示の2つ前の可変表示までチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示された場合)に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高いことを予告できればよい。なお、チャンス目予告が予告する内容は、可変表示結果が「大当り」となる可能性に限定されず、例えば可変表示態様が特定態様(例えばスーパーリーチのリーチ演出など)となる可能性などであってもよい。
チャンス目予告は、例えば、チャンス目Aやチャンス目Bといった複数種類の態様のうちのいずれかにより実行される。一例として、チャンス目Aは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて停止表示される飾り図柄が、全て白抜きの飾り図柄で構成された態様である。また、チャンス目Bは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて停止表示される飾り図柄が、全て中塗りの飾り図柄で構成された態様である。この実施の形態では、後述するように「2」、「4」、「6」及び「8」の飾り図柄(偶数の飾り図柄)が白抜きの図柄となっており、これらの図柄によりチャンス目Aが構成される。また、後述するように「1」、「3」、「5」及び「7」の飾り図柄(奇数の飾り図柄)が中塗りの図柄となっており、これらの図柄によりチャンス目Bが構成される。このようなチャンス目予告の態様に応じて、予告対象となる可変表示において「大当り」となる可能性が異なっている。例えば、チャンス目Bによりチャンス目予告が実行された場合には、チャンス目Aによりチャンス目予告が実行された場合と比べて、予告対象となる可変表示において「大当り」となる可能性が高くなっている。なお、チャンス目予告の態様に応じて、予告対象となる可変表示においてスーパーリーチのリーチ演出が実行される可能性などが異なっていてもよい。
この実施の形態では、カウントダウン予告が演出の途中で終了した後にも、チャンス目予告が実行可能に設定されている。途中で終了したカウントダウン予告の後に実行されるチャンス目予告の予告対象は、当該カウントダウン予告の予告対象と同じであればよい。例えば、予告対象となる可変表示の3つ前の可変表示が開始されたときに、画像表示装置5の画面上に「3」を示すカウントダウン画像が表示され、予告対象となる可変表示の2つ前の可変表示が開始されたときに、画像表示装置5の画面上に「2」を示すカウントダウン画像が表示されて、カウントダウン予告が終了した後、予告対象となる可変表示の2つ前の可変表示(カウントダウン予告が終了した可変表示)と1つ前の可変表示とにおいて、確定飾り図柄として、チャンス目を構成する飾り図柄を停止表示すればよい。なお、この場合に予告対象となる可変表示の2つ前の可変表示のみにおいて、確定飾り図柄として、チャンス目を構成する飾り図柄を停止表示してもよい。この実施の形態では、カウントダウン予告が演出の途中で終了した後に実行されるチャンス目予告は、期待度(この実施の形態では可変表示結果が「大当り」となる可能性)の高いチャンス目Bよりも期待度の低いチャンス目Aにより実行され易くなっている。
なお、チャンス目予告の予告対象は、カウントダウン予告の予告対象と異なっていてもよい。例えば、カウントダウンガセ演出が実行されているときに始動入賞が発生し、当該始動入賞による保留記憶をターゲットとしてチャンス目予告を実行してもよい。この場合には、期待度の低いチャンス目Aによるチャンス目予告が実行され易くしてもよい。また、このような場合には、カウントダウン予告がガセであると認識されてしまうのを防ぐため、カウントダウン予告の実行中に開始される先読み予告は、チャンス目予告などのような、ターゲットを特定不可能な演出態様による演出であることが望ましい。
この実施の形態では、カウントダウン予告がチャンス目予告よりも最後まで実行され難い演出となっており、カウントダウン予告が最後まで実行されたときは、チャンス目予告が最後まで実行されたときよりも大当り期待度が高くなるように設定されている。即ち、カウントダウン継続パターンとカウントダウン中止パターンとのうちのカウントダウン継続パターンによりカウントダウン予告が実行される割合は、チャンス目継続パターンとチャンス目中止パターンとのうちのチャンス目継続パターンによりチャンス目予告が実行される割合よりも低くなるように設定されている。そして、カウントダウン継続パターンのカウントダウン予告が実行されたときは、チャンス目継続パターンのチャンス目予告が実行されたときよりも、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高くなるように設定されている。
また、この実施の形態では、先読み予告演出の一例として、保留表示変化演出(「保留表示変化」の先読み予告演出)が実行可能に設定されている。保留表示変化演出は、第1保留表示部5HRにおける第1保留表示の表示部位や第2保留表示部5HLにおける第2保留表示の表示部位を、通常時における表示態様とは異なる表示態様に変化させることにより、予告対象となる可変表示において「大当り」となる可能性などを予告する演出である。より具体的には、特図保留記憶数を特定可能に表示する表示部位における表示色を、通常時における所定色(例えば白色)とは異なる特定色(例えば赤色、緑色、青色のいずれかなど)とすることにより、可変表示結果が「大当り」となる可能性が通常よりも高いことを報知できればよい。また、第1保留表示や第2保留表示における表示柄を通常時とは異なる特定柄(例えばサクラ柄など)とすることにより、可変表示結果が「大当り」となる可能性が通常よりも高いことを報知できるようにしてもよい。あるいは、第1保留表示や第2保留表示として所定のメッセージ(例えば「秘」など)を示す表示態様とすることにより、表示色が特定色に変化する可能性が通常よりも高いことを報知(示唆)できるようにしてもよい。こうした表示態様が特定態様に変化する可能性が高いことを示唆する保留表示は、示唆保留表示ともいう。
保留表示変化演出が実行されるときには、保留表示の表示態様が変化する場合と変化しない場合とがある。保留表示変化演出のうち、保留表示の表示態様が変化する演出は、保留表示変化成功演出ともいう。保留表示変化演出のうち、保留表示の表示態様が変化しない演出は、保留表示変化失敗演出ともいう。その他、保留表示変化演出には、保留表示変化共通演出が含まれている。保留表示変化演出が実行されるときには、まず、保留表示の表示態様を変化させるときと変化させないときとで共通で実行される保留表示変化共通演出が実行される。保留表示変化共通演出は、例えば所定のキャラクタを示す演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させ、予告対象となる可変表示に対応する保留表示に作用を及ぼすような作用演出を含んでいればよい。保留表示変化共通演出における作用演出は、第1保留表示部5HRにおける第1保留表示や第2保留表示部5HLにおける第2保留表示のいずれかに作用を及ぼすことにより、その保留表示の表示態様が変化する可能性があることを示唆する表示演出であればよい。このような表示演出に伴い、スピーカ8L、8Rから所定の効果音を出力させたり、遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった発光体の一部または全部を所定の点灯態様で点灯させたり、演出用の可動部材を所定の動作態様で動作させたりしてもよい。
保留表示変化共通演出が実行された後、保留表示変化成功演出を実行したときには、作用演出により作用を及ぼした保留表示の表示態様を変化させる。このように、保留表示変化共通演出における作用演出が実行された後、作用を及ぼした保留表示の表示態様が変化する演出は、第1成功演出としての保留変化演出ともいう。一方、保留表示変化共通演出が実行された後、保留表示変化失敗演出を実行したときには、作用演出により作用を及ぼした保留表示の表示態様を変化させない。このように、保留表示変化共通演出における作用演出が実行されたものの、作用を及ぼした保留表示の表示態様が変化しない演出は、第1失敗演出としての保留変化ガセ演出ともいう。
この実施の形態では、単独予告演出の一例として、アクティブ表示変化演出(「アクティブ表示変化」の予告演出)が実行可能に設定されている。アクティブ表示変化演出は、アクティブ表示部AHAにおける演出画像の表示を、通常時における表示態様とは異なる表示態様に変化させることにより、開始条件が成立した可変表示において「大当り」となる可能性などを予告する演出である。より具体的には、アクティブ表示部AHAにおける表示色を、通常時における所定色(例えば白色)とは異なる特定色(例えば赤色、緑色、青色のいずれかなど)とすることにより、可変表示結果が「大当り」となる可能性が通常よりも高いことを報知できればよい。また、アクティブ表示部AHAに表示されるアイコンを、通常時における丸型無地とは異なる特定アイコンとすることにより、例えば「?」、「チャンス」、「激熱」などのメッセージを報知して、可変表示結果が「大当り」となる可能性を示唆できればよい。
アクティブ表示変化演出が実行されるときには、アクティブ表示部AHAにおけるアクティブ表示の表示色やアイコンなどの表示態様が変化する場合と変化しない場合とがある。アクティブ表示変化演出のうち、アクティブ表示の表示態様が変化する演出は、アクティブ表示変化成功演出ともいう。アクティブ表示変化演出のうち、アクティブ表示の表示態様が変化しない演出は、アクティブ表示変化失敗演出ともいう。その他、アクティブ表示変化演出には、アクティブ表示変化共通演出が含まれている。アクティブ表示変化演出が実行されるときには、まず、アクティブ表示の表示態様を変化させるときと変化させないときとで共通で実行されるアクティブ表示変化共通演出が実行される。アクティブ表示変化共通演出は、保留表示変化共通演出と同様に、例えば所定のキャラクタを示す演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させ、アクティブ表示に作用を及ぼすような作用演出を含んでいればよい。アクティブ表示変化共通演出における作用演出は、アクティブ表示部AHAにおけるアクティブ表示に作用を及ぼすことにより、アクティブ表示の表示態様が変化する可能性があることを示唆する表示演出であればよい。このような表示演出に伴い、スピーカ8L、8Rから所定の効果音を出力させたり、遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった発光体の一部または全部を所定の点灯態様で点灯させたり、演出用の可動部材を所定の動作態様で動作させたりしてもよい。
アクティブ表示変化共通演出が実行された後、アクティブ表示変化成功演出を実行したときには、作用演出により作用を及ぼしたアクティブ表示の表示態様を変化させる。このように、アクティブ表示変化共通演出における作用演出が実行された後、作用を及ぼしたアクティブ表示の表示態様が変化する演出は、第2成功演出としてのアクティブ変化演出ともいう。一方、アクティブ表示変化共通演出が実行された後、アクティブ表示変化失敗演出を実行したときには、作用演出により作用を及ぼしたアクティブ表示の表示態様を変化させない。このように、アクティブ表示変化共通演出における作用演出が実行されたものの、作用を及ぼしたアクティブ表示の表示態様が変化しない演出は、第2失敗演出としてのアクティブ変化ガセ演出ともいう。
保留表示の表示色やアクティブ表示の表示色を変化させる演出は、表示色変化演出ともいう。保留表示の表示態様を、所定のメッセージ(例えば「秘」など)を示す表示態様に変化させる演出は、特殊表示変化演出ともいう。アクティブ表示部AHAに表示されるアイコンを通常時の丸型無地とは異なる特定アイコンに変化させる演出は、アイコン表示変化演出ともいう。
第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bにハズレ図柄が停止表示(導出)されて可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、可変表示態様が「非リーチ」(「通常ハズレ」ともいう)となる場合と、可変表示態様が「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)となる場合とが含まれている。可変表示態様が「非リーチ」となる場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、リーチにならない所定の飾り図柄の組合せ(非リーチ組合せ)が停止表示(導出)される。可変表示態様が「リーチ」となる場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り組合せとはならない所定の飾り図柄の組合せ(リーチ組合せ)が停止表示(導出)される。非リーチ組合せやリーチ組合せを構成する飾り図柄は、ハズレ図柄となる特別図柄とともに、非特定表示結果に含まれればよい。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM101がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
このような遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、割込み禁止状態に設定して、所定の遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。遊技制御用タイマ割込処理には、例えばスイッチ処理やメイン側エラー処理、情報出力処理、遊技用乱数更新処理、特別図柄プロセス処理、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理といった、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するための処理が含まれている。
スイッチ処理は、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する処理である。メイン側エラー処理は、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする処理である。情報出力処理は、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する処理である。遊技用乱数更新処理は、主基板11の側で用いられる複数種類の遊技用乱数のうち、少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための処理である。
一例として、主基板11の側で用いられる遊技用乱数には、特図表示結果決定用の乱数値MR1と、大当り種別決定用の乱数値MR2と、変動パターン決定用の乱数値MR3と、普図表示結果決定用の乱数値MR5とが含まれていればよい。特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定に用いられる乱数値である。大当り種別決定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合に、大当り種別を「非確変」、「確変」、「突確」のいずれかといった、複数種別のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。変動パターン決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数パターンのいずれかに決定するために用いられる乱数値である。普図表示結果決定用の乱数値MR5は、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果を「普図当り」として普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を閉鎖状態(通常開放状態)よりも高い頻度で遊技球が通過(進入)しやすい開放状態(拡大開放状態)に制御するか否かの決定に用いられる乱数値である。
遊技制御用タイマ割込処理に含まれる特別図柄プロセス処理では、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、特別図柄表示装置4における表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。普通図柄プロセス処理は、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする処理である。普通図柄プロセス処理では、時短制御に伴う高開放制御として、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御の一部または全部が行われる。
コマンド制御処理は、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる処理である。一例として、コマンド制御処理では、RAM102に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図3は、特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S117の処理のいずれかを選択して実行する。
図4は、始動入賞判定処理として、図3のステップS101にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図4に示す始動入賞判定処理を開始すると、CPU103は、まず、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(ステップS201)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれば(ステップS201;Yes)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する(ステップS202)。このとき、CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS202;No)、RAM102の所定領域(遊技制御バッファ設定部など)に設けられた始動口バッファの格納値である始動口バッファ値を、「1」に設定する(ステップS203)。
ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップS201;No)、ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップS202;Yes)、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(ステップS204)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオンであれば(ステップS204;Yes)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する(ステップS205)。このとき、CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS205にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS205;No)、始動口バッファ値を「2」に設定する(ステップS206)。第2始動口スイッチ22Bがオンでなかったり(ステップS204;No)、第2特図保留記憶数が上限値ではあったり(ステップS205;Yes)した場合には、始動入賞判定処理を終了する。
ステップS203、S206の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファ値に応じた保留記憶数カウント値を1加算するように更新する(ステップS207)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加(インクリメント)するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加(インクリメント)するように更新される。こうして、第1始動条件が成立したときには第1特図保留記憶数が1増加するように更新され、第2始動条件が成立したときには第2特図保留記憶数が1増加するように更新される。このときには、RAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新する(ステップS208)。
ステップS208の処理を実行した後に、CPU103は、始動入賞の発生時に対応した所定の遊技用乱数を抽出する(ステップS209)。一例として、ステップS209の処理では、乱数回路104やRAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられたランダムカウンタ等によって更新される数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データが抽出される。こうして抽出された各乱数値を示す数値データが保留データとして、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭にセットされることで記憶される(ステップS210)。
ステップS210の処理では、例えば始動口バッファ値が「1」であるときに、保留データが第1特図保留記憶部にセットされる一方、始動口バッファ値が「2」であるときに、保留データが第2特図保留記憶部にセットされる。第1特図保留記憶部は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動入賞が発生したものの、未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)について保留記憶として記憶する。第2特図保留記憶部は、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動入賞が発生したものの、未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)について保留記憶として記憶する。
第1特図保留記憶部は、例えば第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)による第1始動条件の成立に基づいてCPU103が乱数回路104等から抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部に記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当り遊技状態に制御すると決定されるか否かや、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別が複数種別のいずれとなるか、飾り図柄の可変表示態様が特定態様(例えばスーパーリーチのリーチ演出など)となるか否かなどを判定可能にする保留記憶情報となる。
第2特図保留記憶部は、例えば第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)による第2始動条件の成立に基づいてCPU103が乱数回路104等から抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部に記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当り遊技状態に制御すると決定されるか否かや、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別が複数種別のいずれとなるか、飾り図柄の可変表示態様が特定態様(例えばスーパーリーチのリーチ演出など)となるか否かなどを判定可能にする保留記憶情報となる。
ステップS210の処理に続いて、予め用意された始動口入賞指定コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS211)。続いて、入賞時乱数値判定処理を実行する(ステップS212)。その後、予め用意された保留記憶数通知コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS213)。さらに、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS214)。このとき、始動口バッファ値が「2」であれば(ステップS214;「2」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS215)、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、始動口バッファ値が「1」であるときには(ステップS214;「1」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS216)、ステップS204の処理に進む。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図5は、入賞時乱数値判定処理として、図4のステップS212にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この実施の形態において、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるときには、後述する特別図柄通常処理(図3のステップS110、図8)において、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定や、変動パターンの決定などが行われる。他方、これらの決定とは別に、遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口または第2始動入賞口)にて検出された始動入賞タイミングで、CPU103がステップS212の入賞時乱数値判定処理を実行することにより、特図表示結果として大当り図柄を導出すると決定される乱数値MR1であるか否かの判定や、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とする変動パターンに決定される乱数値MR3であるか否かの判定などを行う。これにより、始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出に基づく特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるより前に、特図表示結果が「大当り」となるか否かや、飾り図柄の可変表示中にリーチ状態となるか否かを予測し、この予測結果に基づいて、演出制御基板12の側で演出制御用CPU120などにより、先読み演出となる予告演出を実行するか否かを、決定することができる。
図5に示す入賞時乱数値判定処理において、CPU103は、まず、例えばRAM102の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に設けられた時短フラグや確変フラグの状態を確認することなどにより、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を特定する(ステップS401)。より具体的には、確変フラグがオンであるときには遊技状態が確変状態であること、確変フラグがオフで時短フラグがオンであるときには遊技状態が時短状態であること、確変フラグと時短フラグがともにオフであるときには通常状態であることを、それぞれ特定すればよい。また、RAM102の所定領域(遊技制御フラグ制御部など)に設けられた特図プロセスフラグの値を確認することなどにより、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態が大当り遊技状態であるか否かを特定できればよい。
CPU103は、こうして特定された遊技状態が大当り遊技状態となっている大当り中であるか否かを判定する(ステップS402)。このとき、大当り中でないと判定された場合には、さらに確変状態や時短状態において時短制御に伴う高開放制御が行われている高ベース中であるか否かを判定する(ステップS403)。ステップS402にて大当り中であると判定されたときや(ステップS402;Yes)、ステップS403にて高ベース中であると判定されたときには(ステップS403;Yes)、始動口バッファ値が「2」であるか否かを判定する(ステップS404)。
ステップS403にて高ベース中ではないと判定されたときや(ステップS403;No)、ステップS404にて始動口バッファ値が「2」であると判定されたときには(ステップS404;Yes)、図4に示されたステップS209の処理で抽出した乱数値を用いて、各種の可変表示内容を判定する(ステップS405)。この実施の形態において、始動入賞時に判定する可変表示内容には、「大当り」、「ハズレ時スーパーリーチ確定」、「ハズレ時リーチ確定」、「ハズレ時一般」、「ハズレ時非リーチ確定」がある。ステップS405では、「大当り」であるか否かや、「ハズレ時スーパーリーチ確定」であるか否か、「ハズレ時リーチ確定」であるか否か、「ハズレ時一般」であるか否か、「ハズレ時非リーチ確定」であるか否かの判定が行われる。
CPU103は、可変表示内容が「大当り」であるか否かを判定するために、大当り判定範囲を設定する。例えば、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された特定表示結果決定テーブルから、現在の遊技状態に対応して特図表示結果の決定に用いられるデータ(特図表示結果決定用テーブルデータ)を選択する。この特図表示結果決定用テーブルデータにおいて、特図表示結果が「大当り」に割り当てられた決定値の範囲が、大当り判定範囲として設定されればよい。この大当り判定範囲は、ステップS209の処理で抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される。このとき、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であれば、可変表示内容が「大当り」と判定される。
乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲外であることに対応して、可変表示内容が「大当り」ではないと判定された場合には、ハズレ時のスーパーリーチ確定範囲やリーチ確定範囲、非リーチ確定範囲を設定する。ハズレ時のスーパーリーチ確定範囲やリーチ確定範囲、非リーチ確定範囲は、特図保留記憶数にかかわらず、スーパーリーチあるいはノーマルリーチを含めたリーチ演出を伴う変動パターン、または、リーチ演出を伴わない変動パターンに決定することができる乱数値(変動パターン決定用の乱数値MR3)の範囲として、予め定められていればよい。
特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるときには、変動パターン決定用の乱数値MR3と、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された変動パターン決定テーブルとを用いて、予め用意された複数の変動パターンのうちから、今回の可変表示で使用される変動パターンが決定される。変動パターン決定テーブルでは、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、複数の変動パターンのいずれかに割り当てられている。CPU103は、乱数値MR3と合致する決定値が割り当てられた変動パターンを、今回の可変表示で使用される変動パターンに決定する。例えば可変表示結果が「ハズレ」となるハズレ時に用いられる変動パターン決定テーブルでは、複数の変動パターンに対する決定値の割当てが、図11(B1)や図11(B2)に示すように、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数に応じて異なっている。ただし、一部の決定値は、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数にかかわらず同一(あるいは同一種)の変動パターンに割り当てられている。こうした変動パターン決定テーブルを構成するテーブルデータにおいて、スーパーリーチを伴う変動パターンに割り当てられた決定値のうちで、特図保留記憶数にかかわらずスーパーリーチを伴う変動パターンに割り当てられた決定値の範囲が、スーパーリーチ確定範囲として予め定められていればよい。変動パターン決定テーブルを構成するテーブルデータにおいて、ノーマルリーチを含めたリーチ演出を伴う変動パターンに割り当てられた決定値のうちで、特図保留記憶数にかかわらずリーチ演出を伴う変動パターンに割り当てられた決定値の範囲が、リーチ確定範囲として予め定められていればよい。また、変動パターン決定テーブルを構成するテーブルデータにおいて、リーチ演出を伴わない変動パターンに割り当てられた決定値のうちで、特図保留記憶数にかかわらずリーチ演出を伴わない変動パターンに割り当てられた決定値の範囲が、非リーチ確定範囲として予め定められていればよい。
図6は、可変表示結果が「ハズレ」となるハズレ時における変動パターンの判定例を示している。パチンコ遊技機1における遊技状態が時短制御のない通常状態である通常時には、図11(B1)に示すような決定値が変動パターンに割り当てられた変動パターン決定テーブルが用いられる。この場合、変動パターン決定用の乱数値MR3が「295」〜「300」の範囲内であれば、第1特図保留記憶数にかかわらずスーパーリーチを伴う変動パターンに決定されることが確定する。これに対し、変動パターン決定用の乱数値MR3が「271」〜「300」の範囲内であれば、第1特図保留記憶数に応じてスーパーリーチを伴うか否かは不確定であるものの、少なくとも第1特図保留記憶数にかかわらずノーマルリーチを含めたリーチ演出を伴う変動パターンに決定されることが確定する。また、変動パターン決定用の乱数値MR3が「1」〜「241」の範囲内であれば、第1特図保留記憶数にかかわらずリーチ演出を伴わない変動パターンに決定されることが確定する。
また、パチンコ遊技機1における遊技状態が時短制御を伴う確変状態や時短状態である時短中には、図11(B2)に示すような決定値が変動パターンに割り当てられた変動パターン決定テーブルが用いられる。この場合、変動パターン決定用の乱数値MR3が「295」〜「300」の範囲内であれば、第2特図保留記憶数にかかわらずスーパーリーチを伴う変動パターンに決定されることが確定する。これに対し、変動パターン決定用の乱数値MR3が「289」〜「300」の範囲内であれば、第2特図保留記憶数にかかわらずノーマルリーチを伴う変動パターンに決定されることが確定する。また、変動パターン決定用の乱数値MR3が「1」〜「271」の範囲内であれば、第2特図保留記憶数にかかわらずリーチ演出を伴わない変動パターンに決定されることが確定する。
始動入賞が発生したときの特図保留記憶数(第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数)は、実際に可変表示が開始されるときの特図保留記憶数と一致するとはかぎらず、始動入賞が発生した後に可変表示の実行や新たな始動入賞の発生により変化することがある。そのため、始動入賞時の判定結果と可変表示開始時における変動パターンの決定とで、特図保留記憶数の相違により選択されるテーブルデータが一致しない場合があり、始動入賞時に前もって特定の変動パターンに決定されるか否かを判定して予測することは一般に難しい。一方、この実施の形態における変動パターン決定テーブルでは、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に少なくともスーパーリーチを伴う変動パターン、ノーマルリーチを含めたリーチ演出を伴う変動パターンあるいはリーチ演出を伴わない変動パターンに割り当てられた決定値は、特図保留記憶数にかかわらず共通の決定値を含んでいる。したがって、パチンコ遊技機1における始動入賞時あるいは可変表示開始時における特図保留記憶数にかかわらず、スーパーリーチを伴う変動パターンに決定されることが確定したか否かや、ノーマルリーチを含めたリーチ演出を伴う変動パターンに決定されることが確定したか否か、リーチ演出を伴わない変動パターンに決定されることが確定したか否かを、判定することができる。
時短制御が行われていない通常時において、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、変動パターン決定用の乱数値MR3が「295」〜「300」の範囲内であれば、可変表示内容が「ハズレ時スーパーリーチ確定」であると判定し、変動パターン決定用の乱数値MR3が「271」〜「300」の範囲内であれば、可変表示内容が「ハズレ時リーチ確定」であると判定し、変動パターン決定用の乱数値MR3が「1」〜「241」の範囲内であれば、可変表示内容が「ハズレ時非リーチ確定」であると判定する。時短制御が行われている時短中において、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、変動パターン決定用の乱数値MR3が「295」〜「300」の範囲内であれば、可変表示内容が「ハズレ時スーパーリーチ確定」であると判定し、変動パターン決定用の乱数知MR3が「289」〜「300」の範囲内であれば、可変表示内容が「ハズレ時リーチ確定」であると判定し、変動パターン決定用の乱数値MR3が「1」〜「271」の範囲内であれば、可変表示内容が「ハズレ時非リーチ確定」であると判定する。
図5に示すステップS404にて始動口バッファ値が「2」ではなく「1」であると判定されたときには(ステップS404;No)、ステップS405の処理における入賞時判定を制限するための設定を行う(ステップS406)。こうして、時短制御に伴う高開放制御が行われるときや、大当り遊技状態であるときには、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる始動入賞(第1始動入賞)の発生に基づく可変表示内容の判定が行われないように制限する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行される場合に、高開放制御中や大当り遊技状態であるときには、第1始動入賞に基づく先読み予告が実行されないように制限して、遊技の健全性を確保することができる。
その後、ステップS405の処理による判定結果やステップS406の処理による設定に応じた始動入賞時の通知内容を設定する(ステップS407)。こうした通知内容に応じて、予め用意された入賞時判定結果コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップS408)、入賞時乱数値判定処理を終了する。
図7は、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドおよび第2始動口入賞指定コマンド)、保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドおよび第2保留記憶数通知コマンド)、入賞時判定結果コマンドの設定例を示している。この実施の形態では、図7(A)に示すように、始動口入賞指定コマンドとして、第1始動口入賞指定コマンドとなるコマンドB100Hと、第2始動口入賞指定コマンドとなるコマンドB200Hとが、予め用意されている。なお、添字Hは16進数であることを示している。また、保留記憶数通知コマンドとして、第1保留記憶数通知コマンドとなるコマンドC1XXHと、第2保留記憶数通知コマンドとなるコマンドC2XXHとが、予め用意されている。なお、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。保留記憶数通知コマンドでは、特図保留記憶数に応じて、異なるEXTデータ(例えば00H〜04Hのいずれか)が設定される。さらに、入賞時判定結果コマンドとなるコマンドC4XXHが、予め用意されている。
普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したときには、図4に示すステップS202の処理で第1特図保留記憶数が上限値に達していないと判定されることにより、第1始動条件が成立する。第1始動条件は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを実行するための条件である。第1始動条件が成立したときには、図4に示すステップS203の処理で始動口バッファ値を「1」に設定してからステップS211の処理による送信設定を行うことで、主基板11から演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドが送信される。また、図5に示すステップS408の処理による送信設定を行うことで、主基板11から演出制御基板12に対して入賞時判定結果コマンドが送信される。さらに、始動口バッファ値が「1」であるときに図4に示すステップS213の処理による送信設定を行うことで、主基板11から演出制御基板12に対して第1保留記憶数通知コマンドが送信される。
普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したときには、図4に示すステップS205の処理で第2特図保留記憶数が上限値に達していないと判定されることにより、第2始動条件が成立する。第2始動条件は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを実行するための条件である。第2始動条件が成立したときには、図4に示すステップS206の処理で始動口バッファ値を「2」に設定してからステップS211の処理による送信設定を行うことで、主基板11から演出制御基板12に対して第2始動口入賞指定コマンドが送信される。また、図5に示すステップS408の処理による送信設定を行うことで、主基板11から演出制御基板12に対して入賞時判定結果コマンドが送信される。さらに、始動口バッファ値が「2」であるときに図4に示すステップS213の処理による送信設定を行うことで、主基板11から演出制御基板12に対して第2保留記憶数通知コマンドが送信される。
演出制御基板12の側では、第1始動口入賞指定コマンドを受信することで第1始動条件の成立を検知でき、第2始動口入賞指定コマンドを受信することで第2始動条件の成立を検知できる。このように、第1始動口入賞指定コマンドは、第1始動条件の成立を通知する演出制御コマンドである。第2始動口入賞指定コマンドは、第2始動条件の成立を通知する演出制御コマンドである。入賞時判定結果コマンドは、第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出時である第1始動入賞時や、第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出時である第2始動入賞時に、乱数回路104等から抽出した遊技用乱数(特図表示結果決定用の乱数値MR1など)を用いた比較結果(入賞時判定結果)を、演出制御基板12の側に対して通知する。第1保留記憶数通知コマンドは、第1特図保留記憶数を通知する。第2保留記憶数通知コマンドは、第2特図保留記憶数を通知する。この実施の形態において、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1始動入賞口と第2始動入賞口とのいずれを遊技球が通過(進入)して始動入賞が発生したかを通知するとともに、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とのいずれが増加したかを指定する保留通知情報として送信される。
なお、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したときに、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。あるいは、保留記憶数が増加したときに、第1特図保留記憶数または第2特図保留記憶数が増加したことを示す保留記憶数加算指定コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンドまたは第2保留記憶数加算指定コマンド)を送信する一方、保留記憶数が減少したときに、第1特図保留記憶数または第2特図保留記憶数が減少したことを示す保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンドまたは第2保留記憶数減算指定コマンド)を送信するようにしてもよい。第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、あるいは第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドとともに、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。すなわち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
図7(B)は、入賞時判定結果コマンドによる通知内容を例示している。図7(B)に示す入賞時判定結果コマンドのうち、コマンドC402H、コマンドC403H、コマンドC404H、コマンドC405Hは、特図表示結果判定用の乱数値MR1が大当り判定範囲内ではない場合に送信されることがあり、可変表示結果が「ハズレ」に決定されて大当り遊技状態には制御されないとの入賞時判定結果を通知する。一方、コマンドC401Hは、特図表示結果判定用の乱数値MR1が大当り判定範囲内である場合に送信され、可変表示結果が「大当り」に決定されて大当り遊技状態に制御されるとの入賞時判定結果(可変表示内容が「大当り」)を通知する。コマンドC402Hは、変動パターン決定用の乱数値MR3がハズレ時のスーパーリーチ確定範囲内である場合に送信され、ハズレ時にスーパーリーチを伴う変動パターンに決定されるとの入賞時判定結果(可変表示内容が「ハズレ時スーパーリーチ確定」)を通知する。コマンドC403Hは、変動パターン決定用の乱数値MR3がハズレ時のリーチ確定範囲内である場合に送信され、ハズレ時にリーチ演出を伴う変動パターンに決定されるとの入賞時判定結果(可変表示内容が「ハズレ時リーチ確定」)を通知する。コマンドC404Hは、変動パターン決定用の乱数値MR3がハズレ時のスーパーリーチ確定範囲内でもリーチ確定範囲内でも非リーチ確定範囲内でもない場合に送信され、リーチ演出を伴う変動パターンに決定されない可能性があるとの入賞時判定結果(可変表示内容が「ハズレ時一般」)を通知する。コマンドC405Hは、変動パターン決定用の乱数値MR3がハズレ時の非リーチ確定範囲内である場合に送信され、ハズレ時にリーチ演出を伴わない変動パターンに決定されるとの入賞時判定結果(可変表示内容が「ハズレ時非リーチ確定」)を通知する。このように、入賞時判定結果コマンドは、始動入賞時に抽出された遊技用乱数を用いて、可変表示結果が「大当り」に決定されるか否かや特定の変動パターンに決定されるか否かの入賞時判定結果を通知する判定結果情報として送信される。
図3に示すステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部といった、RAM102の所定領域に記憶されている保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」とするか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。このとき、可変表示結果が「大当り」に決定された場合には、大当り種別を複数種別のいずれかに決定する。大当り種別の決定結果を示すデータがRAM102の所定領域(例えば遊技制御バッファ設定部)に設けられた大当り種別バッファに格納されることにより、大当り種別が記憶される。さらに、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。特別図柄通常処理では、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、可変表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果などに基づいて、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。特別図柄や飾り図柄の可変表示時間は、変動パターンに対応して予め設定されている。したがって、変動パターン設定処理にて変動パターンを決定することにより、特別図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定特別図柄を導出するまでの可変表示時間が決定される。また、変動パターン設定処理は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、飾り図柄の可変表示状態を「リーチ」とするか否かを決定する処理を含んでもよい。あるいは、変動パターン設定処理にて可変表示結果が「ハズレ」となる場合の変動パターンを所定割合で決定することにより、飾り図柄の可変表示状態を「リーチ」とするか否かが決定されてもよい。さらに、変動パターン設定処理は、特別図柄表示装置4において特別図柄の変動を開始させるための設定を行う処理を含んでもよい。変動パターン設定処理が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、特別図柄表示装置4において特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、特別図柄表示装置4にて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示させるための設定を行う処理が含まれている。そして、RAM102の所定領域(例えば遊技制御フラグ設定部)に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われる。大当りフラグがオンである場合には、特図表示結果が「大当り」であることに基づく大当り遊技状態の開始を指定する当り開始指定コマンドの送信設定を行うとともに、特図プロセスフラグの値を“4”に更新する。大当りフラグがオフである場合には、特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンド遊技の実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大当り開放前処理が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻したときには、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンド遊技の実行回数が所定の上限回数(例えば大当り種別に応じた「2」または「15」など)に達したか否かを判定する処理や、上限回数に達していない場合に次回のラウンド遊技が開始されるまで待機する処理などが含まれている。そして、次回のラウンド遊技が開始されるときには、特図プロセスフラグの値が“4”に更新される一方、ラウンド遊技の実行回数が上限回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、確変制御条件の成否に対応して確変状態や時短状態に制御するための各種の設定を行う処理などが含まれている。そして、確変状態や時短状態に制御するための設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
図8は、特別図柄通常処理として、図3のステップS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図8に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。CPU103は、第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS231;No)、第2特図保留記憶部の先頭領域(保留番号「1」に対応する記憶領域)に記憶されている保留データとして、所定の乱数値を示す数値データを読み出す(ステップS232)。これにより、図4に示すステップS209の処理で第2始動入賞口における始動入賞(第2始動入賞)の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば第2保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS233)。例えば、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域(保留番号「2」〜「4」に対応する記憶領域)に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。また、ステップS233の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新してもよい。そして、RAM102の所定領域(遊技制御バッファ設定部など)に設けられた変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を、「2」に更新する(ステップS234)。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップS231;Yes)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS235)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。CPU103は、第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップS235の処理は、ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
なお、第1始動入賞口であるか第2始動入賞口であるかにかかわらず、遊技球が始動入賞口を通過(進入)した順番で、特図ゲームが実行される場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを、保留データとともに、あるいは保留データとは別個に、保留番号と対応付けてRAM102の所定領域に記憶させておき、それぞれの保留データに対応する特図ゲームについて、始動条件が成立した順番を特定可能にすればよい。
ステップS236の処理に続いて、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS237)。例えば、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域(保留番号「2」〜「4」に対応する記憶領域)に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。また、ステップS237の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新してもよい。そして、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS238)。
ステップS234、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を、「大当り」と「ハズレ」のいずれかに決定する(ステップS239)。一例として、ステップS239の処理では、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された特図表示結果決定テーブルを選択し、特図表示結果を決定するための使用テーブルに設定する。特図表示結果決定テーブルでは、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づいて、特図表示結果決定テーブルを参照することにより、特図表示結果を決定すればよい。
ステップS239の処理において、パチンコ遊技機1の遊技状態が確変状態であり確変制御が行われているときには、通常状態や時短状態にて確変制御が行われていないときよりも高い割合で、特図表示結果が「大当り」に決定される。確変状態は、例えば図3に示すステップS117の大当り終了処理により、大当り種別が「確変」、「突確」のいずれかであった場合に対応して確変フラグがオン状態にセットされることで開始される。確変状態であるときには、通常状態や時短状態にて確変制御が行われていないときよりも、特図表示結果が「大当り」になりやすく、大当り遊技状態になりやすい。
CPU103は、ステップS239の処理により決定された特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS240)。特図表示結果が「大当り」に決定された場合には(ステップS240;Yes)、RAM102の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS241)。また、大当り種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS242)。一例として、ステップS242の処理では、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された大当り種別決定テーブルを選択し、大当り種別を決定するための使用テーブルに設定する。大当り種別決定テーブルでは、変動特図が第1特図と第2特図のいずれであるかに応じて、大当り種別決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が、大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データに基づいて、大当り種別決定テーブルを参照することにより、大当り種別を決定すればよい。
ステップS242の処理を実行した後には、大当り種別を記憶させる(ステップS243)。CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御バッファ設定部など)に設けられた大当り種別バッファに、大当り種別の決定結果を示すデータを格納することにより、大当り種別を記憶させればよい。
ステップS240にて特図表示結果が「大当り」ではない場合や(ステップS240;No)、ステップS243の処理を実行した後には、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を決定する(ステップS244)。一例として、ステップS240にて特図表示結果が「大当り」ではないと判定された場合には、ハズレ図柄として予め定められた特別図柄を確定特別図柄に決定する。一方、ステップS240にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS242における大当り種別の決定結果に応じて、複数種類の大当り図柄として予め定められた特別図柄のいずれかを確定特別図柄に決定すればよい。
ステップS244の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“1”に更新してから(ステップS245)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS245にて特図プロセスフラグの値が“1”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、図3に示すステップS111の変動パターン設定処理が実行される。
ステップS235にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップS235;Yes)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS246)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
図9は、変動パターン設定処理として、図3のステップS111にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図9に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。そして、大当りフラグがオンである場合には(ステップS261;Yes)、特図表示結果が「大当り」となる大当り時に対応した変動パターンを決定する(ステップS262)。一方、大当りフラグがオフである場合には(ステップS261;No)、特図表示結果が「ハズレ」となるハズレ時に対応した変動パターンを決定する(ステップS263)。
ステップS262の処理では、例えばROM101の所定領域に記憶するなどして用意された大当り変動パターン決定テーブルを用いて、大当り時の変動パターンが決定される。大当り変動パターン決定テーブルでは、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターンの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、大当り変動パターン決定テーブルを参照することにより、可変表示結果が「大当り」となる場合に対応した変動パターンを決定すればよい。また、ステップS263の処理では、例えばROM101の所定領域に記憶するなどして用意されたハズレ変動パターン決定テーブルを用いて、ハズレ時の変動パターンが決定される。ハズレ変動パターン決定テーブルでは、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターンの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、ハズレ変動パターン決定テーブルを参照することにより、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応した変動パターンを決定すればよい。
図10は、この実施の形態における変動パターンを示している。この実施の形態では、可変表示結果(特図表示結果)が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態にはならない「非リーチ」である場合とリーチ状態になる「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」である場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。可変表示内容が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(非リーチハズレ変動パターンともいう)と称され、可変表示内容が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(リーチハズレ変動パターンともいう)と称される。非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチにおけるリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチにおけるリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。
図11は、大当り変動パターンやハズレ変動パターンの決定例を示している。図9に示すステップS262の処理では、例えば図11(A)に示すような割合で、大当り時の変動パターンが決定される。図11(A)に示す例では、大当り時の変動パターンとして、変動パターンPA3−1、変動パターンPA3−2のいずれかが、所定割合で使用パターンに決定される。図9に示すステップS263の処理では、時短制御が行われていない通常時であるときに、例えば図11(B1)に示すような割合で、ハズレ時の変動パターンが決定される。また、図9に示すステップS263の処理では、時短制御が行われている時短中であるときに、例えば図11(B2)に示すような割合で、ハズレ時の変動パターンが決定される。ステップS263の処理では、ハズレ時の変動パターンを決定することにより、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かが決定される。なお、変動パターンの決定とは別個の処理により、可変表示結果が「ハズレ」となる場合にリーチ状態とするか否かが決定されてもよい。
図11(A)に示す例では、変動パターンPA3−2といった、スーパーリーチにおけるリーチ演出を伴う変動パターンに対して割り当てられた決定値が、変動パターンPA3−1といった、ノーマルリーチにおけるリーチ演出を伴う変動パターンに対して割り当てられた決定値よりも多くなるように設定されている。一方、図11(B1)や図11(B2)に示す例では、変動パターンPA2−1といった、ノーマルリーチにおけるリーチ演出を伴う変動パターンに対して割り当てられた決定値が、変動パターンPA2−2といった、スーパーリーチにおけるリーチ演出を伴う変動パターンに割り当てられた決定値よりも多くなるように設定されている。これにより、スーパーリーチにおけるリーチ演出が実行されてから可変表示結果が導出されるときには、その可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高められる。
図11(B1)に示す決定例では、第1特図保留記憶数が0、1または2以上のいずれであるかに応じて、異なる変動パターンに割り当てられる決定値が含まれている。具体的な一例として、「151」〜「180」の範囲の決定値は、第1特図保留記憶数が0であれば変動パターンPA1−1に割り当てられ、第1特図保留記憶数が1であれば変動パターンPA1−2に割り当てられ、第1特図保留記憶数が2以上であれば変動パターンPA1−3に割り当てられている。このような設定により、第1特図保留記憶数に応じて、特別図柄や飾り図柄の平均的な可変表示時間を異ならせることができる。特に、第1特図保留記憶数が所定値(例えば「2」)以上であるときには、第1特図保留記憶数が所定値未満であるときよりも、平均的な可変表示時間を短くすることができるように、各変動パターンに決定値が割り当てられていればよい。時短制御が行われない通常時には、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しにくく、第2特図を用いた特図ゲームを実行する頻度が低い。そのため、第2特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立したときには、第2特図保留記憶数にかかわらず、第1特図保留記憶数が所定値(例えば「0」)である場合と同様のテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。あるいは、第2特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立したときの第2特図保留記憶数にかかわらず、その時点における第1特図保留記憶数に応じたテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。あるいは、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されることに対応して、第2特図保留記憶数にかかわらず図11(B1)とは決定値の割当てが異なるテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。あるいは、第2特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立したときには、図11(B1)に示す「第1特図保留記憶数」を「第2特図保留記憶数」に読み替えて、第2特図保留記憶数に応じたテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。
図11(B2)に示す決定例では、第2特図保留記憶数が0、1または2以上のいずれであるかに応じて、異なる変動パターンに割り当てられる決定値が含まれている。このような設定により、第2特図保留記憶数に応じて、特別図柄や飾り図柄の平均的な可変表示時間を異ならせることができる。特に、第2特図保留記憶数が所定値(例えば「2」)以上であるときには、第2特図保留記憶数が所定値未満であるときよりも、平均的な可変表示時間を短くすることができるように、各変動パターンに決定値が割り当てられていればよい。時短制御が行われている時短中には、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しやすく、第2特図を用いた特図ゲームを実行する頻度が高い。第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行される場合には、時短中であれば第2特図を用いた特図ゲームが繰り返し実行される可能性が高く、第1特図を用いた特図ゲームを実行する頻度が低い。そして、第1特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立するときには、第2特図保留記憶数が0になっている。そのため、第1特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立したときには、第1特図保留記憶数にかかわらず、第2特図保留記憶数が所定値(例えば「0」)である場合と同様のテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。あるいは、第1特図保留記憶数にかかわらず図11(B2)とは決定値の割当てが異なるテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。あるいは、第1特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立したときには、図11(B2)に示す「第2特図保留記憶数」を「第1特図保留記憶数」に読み替えて、第1特図保留記憶数に応じたテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。
ステップS262、S263の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示時間である特図変動時間を設定する(ステップS264)。特別図柄の可変表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の変動を開始してから可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が導出表示されるまでの所要時間である。特図変動時間は、図10に示すように、予め用意された複数の変動パターンに対応して、予め定められている。したがって、ステップS262、S263の処理にて変動パターンを決定することにより、特図変動時間が決定される。CPU103は、特図変動時間を設定することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が導出されるタイミングを設定できる。
ステップS264の処理に続いて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのうち、開始条件が成立したいずれかの特図ゲームを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS265)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
ステップS265の処理を実行した後には、特別図柄の変動開始時におけるコマンドの送信設定が行われる(ステップS266)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第1保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を指定する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第2保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを指定する。
第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を、指定する演出制御コマンドである。変動パターン指定コマンドは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターンを指定する演出制御コマンドである。可変表示結果通知コマンドは、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する演出制御コマンドである。
ステップS266の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“2”に更新してから(ステップS267)、変動パターン設定処理を終了する。ステップS267にて特図プロセスフラグの値が“2”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、図3に示すステップS112の特別図柄変動処理が実行される。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。
演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、所定の演出制御メイン処理を実行する。演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば、待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
タイマ割込みフラグがオンである場合には、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに、コマンド解析処理を実行する。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。
一例として、コマンド解析処理では、演出制御コマンド受信用バッファに格納された受信コマンドがある場合に、その受信コマンドのMODEデータを確認することなどにより、いずれの演出制御コマンドを受信したかを判定する。このとき、第1始動口入賞指定コマンドとともに入賞時判定結果コマンドおよび第1保留記憶数通知コマンドを受信した場合には、RAM122の所定領域(例えば演出制御バッファ設定部)などに設けられた第1始動入賞時コマンドバッファにおける空き領域のうちで、バッファ番号となる保留表示番号が最も小さい格納領域に、第1始動口入賞指定コマンドと第1保留記憶数通知コマンドを順番に記憶させる。一方、第2始動口入賞指定コマンドとともに第2保留記憶数通知コマンドを受信したときには、RAM122の所定領域(例えば演出制御バッファ設定部)などに設けられた第2始動入賞時コマンドバッファにおける空き領域のうちで、バッファ番号となる保留表示番号が最も小さい格納領域に、第2始動口入賞指定コマンドと第2保留記憶数通知コマンドを順番に記憶させる。
第1始動入賞時コマンドバッファには、第1始動入賞の発生に対応して送信された1セットの演出制御コマンド(第1始動口入賞指定コマンドおよび第1保留記憶数通知コマンド)を対応付けて記憶できるように、格納領域が確保されている。演出制御用CPU120は、第1始動入賞が発生したときに受信した演出制御コマンドを、その受信順序に従って、第1始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「1」〜「4」に対応する格納領域における空き領域の先頭から順番に格納していく。第1始動入賞時コマンドバッファにおける保留表示番号は、第1特図保留記憶数に対応している。
第2始動入賞時コマンドバッファには、第2始動入賞の発生に対応して送信された1セットの演出制御コマンド(第2始動口入賞指定コマンドおよび第2保留記憶数通知コマンド)を対応付けて記憶できるように、格納領域が確保されている。演出制御用CPU120は、第2始動入賞が発生したときに受信した演出制御コマンドを、その受信順序に従って、第2始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「1」〜「4」に対応する格納領域における空き領域の先頭から順番に格納していく。第2始動入賞時コマンドバッファにおける保留表示番号は、第2特図保留記憶数に対応している。
コマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9および装飾用LEDなどの発光体における点灯動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され、演出制御に用いる各種の乱数値として、RAM122のランダムカウンタによってカウントされる演出用乱数を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。
図12は、演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図12に示す演出制御プロセス処理では、まず、カウントダウン予告決定処理を実行する(ステップS161)。カウントダウン予告決定処理は、例えばRAM121の所定領域に設けられた保留データ記憶部の記憶データなどを用いて、カウントダウン予告を実行するための決定処理や設定処理などを含んでいる。
図13は、保留データ記憶部の構成例を示している。保留データ記憶部は、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることや、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることに対応して、画像表示装置5にてカウントダウン画像の表示を行うための各種データや、画像表示装置5にてチャンス目を構成する飾り図柄の停止表示を行うための各種データ、第1保留表示部5HRにて第1保留表示を行うための各種データ、第2保留表示部5HLにて第2保留表示を行うための各種データを、保留データとして記憶する。保留データ記憶部として、第1特図を用いた特図ゲームに対応する第1保留データ記憶部と、第2特図を用いた特図ゲームに対応する第2保留データ記憶部とが設けられていればよい。保留データ記憶部には、例えば第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部と同様の保留番号に関連付けて、入賞時判定結果、カウントダウン予告パターン、チャンス目予告の種類、チャンス目予告タイミングパターン、保留表示変化パターン、変化演出タイミングパターンを特定可能に示すデータを記憶するための格納領域が確保されている。
入賞時判定結果は、入賞時判定結果コマンドに基づいて特定される特別図柄や飾り図柄の可変表示内容を示している。カウントダウン予告パターンは、カウントダウン予告を実行するタイミングの指定を含む演出パターンである。チャンス目予告の種類は、チャンス目A及びチャンス目Bのうちのいずれかの指定を含む演出パターンである。チャンス目予告タイミングパターンは、チャンス目予告を実行するタイミングの指定を含む演出パターンである。保留表示変化パターンは、保留表示変化演出において変化させる保留表示の表示態様の指定を含む演出パターンである。変化演出タイミングパターンは、保留表示変化演出を実行するタイミングの指定を含む演出パターンである。なお、図13(A)〜(C)は、保留データ記憶部に記憶されたデータが異なる状況を示している。
図14は、図12のステップS161にて実行されるカウントダウン予告決定処理の一例を示すフローチャートである。図14に示すカウントダウン予告決定処理において、演出制御用CPU120は、まず、始動入賞時に伝送される演出制御コマンド(始動口入賞指定コマンド、入賞時判定結果コマンド、保留記憶数通知コマンドなど)の受信があったか否かを判定する(ステップS601)。ステップS601では、演出制御用CPU120は、例えば第1始動入賞時コマンドバッファや第2始動入賞時コマンドバッファに、始動口入賞指定コマンドや入賞時判定結果コマンド、保留記憶数通知コマンドが新たに格納されているか否かを確認することにより、始動入賞時におけるコマンド受信の有無を判定すればよい。
ステップS601にてコマンド受信があると判定された場合(ステップS601;Yes)、演出制御用CPU120は、保留記憶数が4であるか否かを判定する(ステップS602)。ステップS602にて保留記憶数が4であると判定された場合(ステップS602;Yes)、演出制御用CPU120は、受信した入賞時判定結果コマンドに応じた入賞時判定結果を特定し(ステップS603)、「入賞時判定制限中」が特定されたか否かを判定する(ステップS604)。ステップS604にて「入賞時判定制限中」が特定されていないと判定された場合、即ち「入賞時判定制限中」以外の入賞時判定結果である場合(ステップS604;No)、演出制御用CPU120は、現在時短中であるか否かを判定する(ステップS605)。ステップS605では、演出制御用CPU120は、例えばRAM122の所定領域(例えば演出制御フラグ設定部)に設けられた高ベースフラグがオン状態である場合に、時短中であると判定すればよい。高ベースフラグは、時短中になったことに対応してオン状態になるものであり、主基板11のRAM102の所定領域に設けられた時短フラグのオン状態・オフ状態の切り替えに対応して、オン状態・オフ状態が切り替わるフラグであればよい。
ステップS605にて現在の遊技状態が時短中であると判定された場合(ステップS605;Yes)、演出制御用CPU120は、保留(保留記憶)の中にカウントダウン予告のターゲット(予告対象)があるか否かを判定する(ステップS606)。ステップS606では、演出制御用CPU120は、保留データ記憶部をチェックし、保留番号1〜3のいずれかに対応してカウントダウン予告パターンが設定されている場合に、カウントダウン予告のターゲットがあると判定すればよい。なお、設定されているカウントダウン予告パターンは、カウントダウン継続パターンであってもカウントダウン中止パターンであってもよい。この処理を実行することにより、カウントダウン予告が途中で終了したとしても、即ち、カウントダウンガセ演出が実行されたとしても、保留の中に当該カウントダウン予告のターゲットがある場合には、新たなカウントダウン予告が実行されないように制限される。
ステップS606にてカウントダウン予告のターゲットがないと判定された場合(ステップS606;No)、演出制御用CPU120は、保留の中にチャンス目予告のターゲットがあるか否かを判定する(ステップS607)。ステップS607では、演出制御用CPU120は、保留データ記憶部をチェックし、保留番号1〜3のいずれかに対応してチャンス目予告の種類やチャンス目予告タイミングパターンが設定されている場合に、チャンス目予告のターゲットがあると判定すればよい。
ステップS607にてチャンス目予告のターゲットがないと判定された場合(ステップS607;No)、演出制御用CPU120は、保留の中に保留表示変化演出のターゲットがあるか否かを判定する(ステップS608)。ステップS608では、演出制御用CPU120は、保留データ記憶部をチェックし、保留番号1〜3のいずれかに対応して保留表示変化パターンや変化演出タイミングパターンが設定されている場合に、保留表示変化演出のターゲットがあると判定すればよい。ステップS608にて保留表示変化演出のターゲットがないと判定された場合(ステップS608;No)、演出制御用CPU120は、他の保留(保留番号1〜3の保留)が「非リーチ」のみであるか否かを判定する(ステップS609)。ステップS609では、演出制御用CPU120は、保留データ記憶部をチェックし、保留番号1〜3の入賞時判定結果が全て「ハズレ時非リーチ確定」である場合に、他の保留が「非リーチ」のみであると判定すればよい。
ステップS609にて「非リーチ」のみであると判定された場合(ステップS609;Yes)、演出制御用CPU120は、カウントダウン予告の有無とパターン(カウントダウン予告パターン)を決定する(ステップS610)。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新されるカウントダウン予告決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意されたカウントダウン予告決定テーブルを参照することなどにより、カウントダウン予告の有無やパターンを決定すればよい。
図15(A)は、カウントダウン予告決定テーブルの構成例を示している。図15(A)に示すカウントダウン予告決定テーブルでは、例えば、入賞時判定結果が「ハズレ」(ハズレ時スーパーリーチ確定、ハズレ時リーチ確定、ハズレ時一般、ハズレ時非リーチ確定)であるか「大当り」であるかに応じて、カウントダウン予告決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が、カウントダウン予告を実行しない「カウントダウン予告なし」、カウントダウン予告を実行する場合のパターン「CDP3−2」及び「CDP3−0」のいずれかの決定結果に割り当てられていればよい。
この実施の形態では、図15(B)に示すようにカウントダウン予告パターンとして「CDP3−0」及び「CDP3−2」が設定されている。各カウントダウン予告パターンは、カウントダウン予告の実行タイミングに対応する保留番号(例えば、3〜1)や、ターゲットの可変表示(例えば、0)の指定を含んでいる。
カウントダウン予告パターン「CDP3−0」は、ターゲットの可変表示が保留番号3〜1の保留記憶として記憶されているときの可変表示、及び、ターゲットの可変表示において、「3」〜「0」を示すカウントダウン画像を表示する継続パターン(カウントダウン継続パターン)である。このパターンに決定された場合には、ターゲットの可変表示が保留番号3の保留記憶として記憶されているときの可変表示の実行中に、「3」を示すカウントダウン画像が画像表示装置5の画面上に表示され、ターゲットの可変表示が保留番号2の保留記憶として記憶されているときの可変表示の実行中に、「2」を示すカウントダウン画像が画像表示装置5の画面上に表示され、ターゲットの可変表示が保留番号1の保留記憶として記憶されているときの可変表示の実行中に、「1」を示すカウントダウン画像が画像表示装置5の画面上に表示され、ターゲットの可変表示の実行中に、「0」を示すカウントダウン画像が画像表示装置5の画面上に表示される。
また、カウントダウン予告パターン「CDP3−2」は、ターゲットの可変表示が保留番号3〜2の保留記憶として記憶されているときの可変表示において、「3」〜「2」を示すカウントダウン画像を表示し、その後演出を中止(終了)する中止パターン(カウントダウン中止パターン)である。このパターンに決定された場合には、ターゲットの可変表示が保留番号3の保留記憶として記憶されているときの可変表示の実行中に、「3」を示すカウントダウン画像が画像表示装置5の画面上に表示され、ターゲットの可変表示が保留番号2の保留記憶として記憶されているときの可変表示の実行中に、「2」を示すカウントダウン画像が画像表示装置5の画面上に表示される。なお、ターゲットの可変表示が保留番号1の保留記憶として記憶されているときの可変表示の実行中、及び、ターゲットの可変表示の実行中には、カウントダウン画像が画像表示装置5の画面上に表示されることはない。このようにカウントダウン予告パターン「CDP3−2」は、カウントダウン予告パターン「CDP3−0」の途中で演出を終了するパターンとなっている。
この実施の形態では、図15(A)に示すように、入賞時判定結果が「ハズレ」の場合、「CDP3−2」の決定割合は、「CDP3−0」の決定割合よりも高くなるように設定されている。これに対し、入賞時判定結果が「大当り」の場合、「CDP3−0」の決定割合は、「CDP3−2」の決定割合よりも高くなるように設定されている。また、入賞時判定結果が「大当り」のときには、「CDP3−0」の決定割合が、入賞時判定結果が「ハズレ」のときよりも十分に高くなるように設定されている。このような設定により、「CDP3−0」によるカウントダウン予告が実行されたときには、「CDP3−2」によるカウントダウン予告が実行されたときに比べて、大当り期待度を高めることができる。
ステップS610の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、ステップS610にてカウントダウン予告あり(「CDP3−2」または「CDP3−0」)に決定されたか否かを判定する(ステップS611)。ステップS611にてカウントダウン予告ありに決定されたと判定された場合(ステップS611;Yes)、演出制御用CPU120は、ステップS610の処理による決定結果を特定可能に示すデータを、保留データ記憶部にて新たな始動入賞に応じた保留番号と関連づけて記憶させる(ステップS612)。例えば、図13(A)に示すように保留データ記憶部にて保留番号4と関連づけて、カウントダウン予告パターンとして「CDP3−2」を示すデータが記憶される。なお、ステップS610にて「カウントダウン予告なし」に決定された場合には、図13(B)、(C)に示すようにカウントダウン予告パターンを特定可能に示すデータは保留データ記憶部に記憶されない(図13(B)〜(C)において「なし」で表示)。
なお、ステップS612にて記憶されたデータが示すカウントダウン予告パターンで指定される保留番号と、保留データ記憶部にて関連付けられた保留番号とが合致したときに、カウントダウン予告の実行条件が成立することとなる。また、可変表示の開始条件が成立したことにより保留データ記憶部にて保留番号「1」に対応するデータを消去するときに、このデータが示すカウントダウン予告パターンでターゲットの可変表示が指定されていれば、ターゲットの可変表示におけるカウントダウン予告の実行条件が成立することとなる。こうしてカウントダウン予告の実行条件が成立した後、例えば飾り図柄の可変表示が開始されてから所定時間が経過したときに、カウントダウン予告の実行タイミング(カウントダウン画像の表示タイミング)となり、カウントダウン予告が実行(開始)されることとなる。
ステップS601にてコマンド受信がないと判定された場合や(ステップS601;No)、ステップS602にて保留記憶数が4でないと判定された場合(ステップS602;No)、ステップS604にて「入賞時判定制限中」が特定されたと判定された場合(ステップS604;Yes)、ステップS605にて現在時短中でないと判定された場合(ステップS605;No)、演出制御用CPU120は、カウントダウン予告決定処理を終了する。また、ステップS606にてカウントダウン予告のターゲットがあると判定された場合や(ステップS606;Yes)、ステップS607にてチャンス目予告のターゲットがあると判定された場合(ステップS607;Yes)、ステップS608にて保留表示変化演出のターゲットがあると判定された場合(ステップS608;Yes)、ステップS609にて「非リーチ」のみでないと判定された場合(ステップS609;No)、ステップS611にてカウントダウン予告なしに決定されたと判定された場合(ステップS611;No)、演出制御用CPU120は、カウントダウン予告決定処理を終了する。
図12に示すステップS161のカウントダウン予告決定処理を実行した後、演出制御用CPU120は、チャンス目予告決定処理を実行する(ステップS162)。チャンス目予告決定処理は、例えばRAM121の所定領域に設けられた保留データ記憶部の記憶データなどを用いて、チャンス目予告を実行するための決定処理や設定処理などを含んでいる。
図16は、図12のステップS162にて実行されるチャンス目予告決定処理の一例を示すフローチャートである。図16に示すチャンス目予告決定処理において、演出制御用CPU120は、まず、始動入賞時に伝送される演出制御コマンド(始動口入賞指定コマンド、入賞時判定結果コマンド、保留記憶数通知コマンドなど)の受信があったか否かを判定する(ステップS701)。ステップS701にてコマンド受信があると判定された場合(ステップS701;Yes)、演出制御用CPU120は、保留記憶数が4であるか否かを判定する(ステップS702)。ステップS702にて保留記憶数が4であると判定された場合(ステップS702;Yes)、演出制御用CPU120は、ステップS610にてカウントダウン予告ありに決定されたか否かを判定する(ステップS703)。ステップS703では、演出制御用CPU120は、保留データ記憶部に保留番号4と関連づけてカウントダウン予告パターンを示すデータが記憶されている場合に、カウントダウン予告ありに決定されたと判定すればよい。
ステップS703にてカウントダウン予告なしに決定されたと判定された場合(ステップS703;No)、演出制御用CPU120は、受信した入賞時判定結果コマンドに応じた入賞時判定結果を特定し(ステップS704)、「入賞時判定制限中」が特定されたか否かを判定する(ステップS705)。ステップS705にて「入賞時判定制限中」が特定されていないと判定された場合、即ち「入賞時判定制限中」以外の入賞時判定結果である場合(ステップS705;No)、演出制御用CPU120は、保留(保留記憶)の中にカウントダウン予告のターゲット(予告対象)があるか否かを判定する(ステップS706)。
ステップS706にてカウントダウン予告のターゲットがないと判定された場合(ステップS706;No)、演出制御用CPU120は、保留の中にチャンス目予告のターゲットがあるか否かを判定する(ステップS707)。ステップS707にてチャンス目予告のターゲットがないと判定された場合(ステップS707;No)、演出制御用CPU120は、保留の中に保留表示変化演出のターゲットがあるか否かを判定する(ステップS708)。ステップS708にて保留表示変化演出のターゲットがないと判定された場合(ステップS708;No)、演出制御用CPU120は、他の保留(保留番号1〜3の保留)が「非リーチ」のみであるか否かを判定する(ステップS709)。
ステップS709にて「非リーチ」のみであると判定された場合(ステップS709;Yes)、演出制御用CPU120は、チャンス目予告の有無と種類を決定する(ステップS710)。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新されるチャンス目予告決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意されたチャンス目予告決定テーブルを参照することなどにより、チャンス目予告の有無や種類を決定すればよい。
図17(A)は、チャンス目予告決定テーブルの構成例を示している。図17(A)に示すチャンス目予告決定テーブルでは、例えば、入賞時判定結果が「ハズレ」(ハズレ時スーパーリーチ確定、ハズレ時リーチ確定、ハズレ時一般、ハズレ時非リーチ確定)であるか「大当り」であるかに応じて、チャンス目予告決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が、チャンス目予告を実行しない「チャンス目予告なし」、チャンス目予告を実行する場合の種類「チャンス目A」及び「チャンス目B」のいずれかの決定結果に割り当てられていればよい。なお、ステップS710にて参照されるチャンス目予告決定テーブルと、後述するステップS715にて参照されるチャンス目予告決定テーブルとでは、決定割合の設定が異なっている。
この実施の形態では、図17(B)に示すようにチャンス目予告の種類として「チャンス目A」及び「チャンス目B」が設定されている。「チャンス目A」は、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて停止表示される飾り図柄が、「2」、「4」、「6」及び「8」のうちのいずれかで構成される種類である。この種類に決定された場合には、確定飾り図柄として、例えば、「2」「4」「6」といったチャンス目を構成する確定飾り図柄や、「6」「8」「2」といったチャンス目を構成する確定飾り図柄などが停止表示される。「2」、「4」、「6」及び「8」の飾り図柄は、一例として、白抜きの図柄となっている(図32や図33を参照)。また、「チャンス目B」は、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて停止表示される飾り図柄が、「1」、「3」、「5」及び「7」のうちのいずれかで構成される種類である。この種類に決定された場合には、確定飾り図柄として、例えば、「1」「3」「5」といったチャンス目を構成する確定飾り図柄や、「7」「1」「3」といったチャンス目を構成する確定飾り図柄などが停止表示される。「1」、「3」、「5」及び「7」の飾り図柄は、一例として、中塗りの図柄となっている(図32や図33を参照)。
ステップS710にて参照されるチャンス目予告決定テーブルでは、図17(A)に示すように、入賞時判定結果が「ハズレ」の場合、「チャンス目A」の決定割合は、「チャンス目B」の決定割合よりも高くなるように設定されている。これに対し、入賞時判定結果が「大当り」の場合、「チャンス目B」の決定割合は、「チャンス目A」の決定割合よりも高くなるように設定されている。また、入賞時判定結果が「大当り」のときには、「チャンス目B」の決定割合が、入賞時判定結果が「ハズレ」のときよりも十分に高くなるように設定されている。このような設定により、「チャンス目B」によるチャンス目予告が実行されたときには、「チャンス目A」によるチャンス目予告が実行されたときに比べて、大当り期待度を高めることができる。なお、後述するステップS715にて参照されるチャンス目予告決定テーブルにおける決定割合の設定を含めて、「チャンス目B」によるチャンス目予告が実行されたときに大当り期待度が高く、「チャンス目A」によるチャンス目予告が実行されたときに大当り期待度が低くなっている。
ステップS710の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、ステップS710にてチャンス目予告あり(「チャンス目A」または「チャンス目B」)に決定されたか否かを判定する(ステップS711)。ステップS711にてチャンス目予告ありに決定されたと判定された場合(ステップS711;Yes)、演出制御用CPU120は、チャンス目予告タイミングパターンを決定する。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新されるチャンス目予告タイミングパターン決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意されたチャンス目予告タイミングパターン決定テーブルを参照することなどにより、チャンス目予告タイミングパターンを決定すればよい。
図18(A)は、チャンス目予告タイミングパターン決定テーブルの構成例を示している。図18(A)に示すチャンス目予告タイミングパターン決定テーブルでは、例えば、入賞時判定結果が「ハズレ」(ハズレ時スーパーリーチ確定、ハズレ時リーチ確定、ハズレ時一般、ハズレ時非リーチ確定)であるか「大当り」であるかに応じて、チャンス目予告タイミングパターン決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が、チャンス目予告タイミングパターン「CTP3−1」、「CTP2−1」及び「CTP3−2」のいずれかの決定結果に割り当てられていればよい。なお、ステップS712にて参照されるチャンス目予告タイミングパターン決定テーブルと、後述するステップS717にて参照されるチャンス目予告タイミングパターン決定テーブルとでは、決定割合の設定(決定されるパターン)が異なっている。
この実施の形態では、図18(B)に示すようにチャンス目予告タイミングパターンとして「CTP3−1」、「CTP2−1」及び「CTP3−2」が設定されている。各チャンス目予告タイミングパターンは、チャンス目予告の実行タイミングに対応する保留番号(例えば、3〜1)の指定を含んでいる。
チャンス目予告タイミングパターン「CTP3−1」は、ターゲットの可変表示が保留番号3〜1の保留記憶として記憶されているときの可変表示において、確定飾り図柄として、チャンス目を構成する飾り図柄を停止表示する継続パターン(チャンス目継続パターン)である。このパターンに決定された場合には、ターゲットの可変表示が保留番号3の保留記憶として記憶されているときの可変表示において、ステップS710にて決定されたチャンス目予告の種類(チャンス目Aまたはチャンス目B)により、確定飾り図柄として、チャンス目を構成する飾り図柄が停止表示され、ターゲットの可変表示が保留番号2の保留記憶として記憶されているときの可変表示において、ステップS710にて決定されたチャンス目予告の種類(チャンス目Aまたはチャンス目B)により、確定飾り図柄として、チャンス目を構成する飾り図柄が停止表示され、ターゲットの可変表示が保留番号1の保留記憶として記憶されているときの可変表示において、ステップS710にて決定されたチャンス目予告の種類(チャンス目Aまたはチャンス目B)により、確定飾り図柄として、チャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。
チャンス目予告タイミングパターン「CTP2−1」は、ターゲットの可変表示が保留番号2〜1の保留記憶として記憶されているときの可変表示において、確定飾り図柄として、チャンス目を構成する飾り図柄を停止表示する継続パターン(チャンス目継続パターン)である。このパターンに決定された場合には、ターゲットの可変表示が保留番号2の保留記憶として記憶されているときの可変表示において、ステップS710にて決定されたチャンス目予告の種類(チャンス目Aまたはチャンス目B)により、確定飾り図柄として、チャンス目を構成する飾り図柄が停止表示され、ターゲットの可変表示が保留番号1の保留記憶として記憶されているときの可変表示において、ステップS710にて決定されたチャンス目予告の種類(チャンス目Aまたはチャンス目B)により、確定飾り図柄として、チャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。
また、チャンス目予告タイミングパターン「CTP3−2」は、ターゲットの可変表示が保留番号3〜2の保留記憶として記憶されているときの可変表示において、確定飾り図柄として、チャンス目を構成する飾り図柄を停止表示し、その後演出を中止(終了)する中止パターン(チャンス目中止パターン)である。このパターンに決定された場合には、ターゲットの可変表示が保留番号3の保留記憶として記憶されているときの可変表示において、ステップS710にて決定されたチャンス目予告の種類(チャンス目Aまたはチャンス目B)により、確定飾り図柄として、チャンス目を構成する飾り図柄が停止表示され、ターゲットの可変表示が保留番号2の保留記憶として記憶されているときの可変表示において、ステップS710にて決定されたチャンス目予告の種類(チャンス目Aまたはチャンス目B)により、確定飾り図柄として、チャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、ターゲットの可変表示が保留番号1の保留記憶として記憶されているときの可変表示においては、確定飾り図柄として、チャンス目を構成する飾り図柄が停止表示されることはない。このようにチャンス目予告タイミングパターン「CTP3−2」は、チャンス目予告タイミングパターン「CTP3−1」の途中で演出を終了するパターンとなっている。
ステップS712にて参照されるチャンス目予告タイミングパターン決定テーブルでは、図18(A)に示すように、入賞時判定結果が「大当り」のときには、「CTP3−1」や「CTP2−1」といった継続パターンの決定割合が、入賞時判定結果が「ハズレ」のときよりも高くなるように設定されている。このような設定により、「CTP3−1」や「CTP2−1」といった継続パターンによるチャンス目予告が実行されたときには、「CTP3−2」といった中止パターンによるチャンス目予告が実行されたときに比べて、大当り期待度を高めることができる。
また、入賞時判定結果が「ハズレ」の場合、「CTP3−1」や「CTP2−1」といった継続パターンの決定割合は、「CTP3−2」といった中止パターンの決定割合よりも高くなるように設定されている。また、入賞時判定結果が「大当り」の場合も、「CTP3−1」や「CTP2−1」といった継続パターンの決定割合は、「CTP3−2」といった中止パターンの決定割合よりも高くなるように設定されている。このような設定により、チャンス目予告が実行される場合には、中止パターンよりも継続パターンにより実行され易くなっている。即ち、チャンス目予告は、実行された場合にはターゲットの可変表示まで継続し易い演出となっている。これに対し、上述したカウントダウン予告は、チャンス目予告に比べて、ターゲットの可変表示まで継続し難い演出となっている。例えば、図15に示す継続パターン(カウントダウン継続パターン)と中止パターン(カウントダウン中止パターン)とのうちの継続パターンに決定される割合は、図18に示す継続パターン(チャンス目継続パターン)と中止パターン(チャンス目中止パターン)とのうちの継続パターンに決定される割合よりも低くなっている。
ステップS712の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、ステップS710、及び、ステップS712の処理による決定結果を特定可能に示すデータを、保留データ記憶部にて新たな始動入賞に応じた保留番号と関連づけて記憶させる(ステップS713)。例えば、図13(B)に示すように保留データ記憶部にて保留番号4と関連づけて、チャンス目予告の種類として「チャンス目B」を示すデータ、及び、チャンス目予告タイミングパターンとして「CTP3−1」を示すデータが記憶される。なお、ステップS710にて「チャンス目予告なし」に決定された場合には、図13(C)に示すようにチャンス目予告の種類及びチャンス目予告タイミングパターンを特定可能に示すデータは保留データ記憶部に記憶されない(図13(C)において「なし」で表示)。
なお、ステップS712にて記憶されたデータが示すチャンス目予告タイミングパターンで指定される保留番号と、保留データ記憶部にて関連付けられた保留番号とが合致したときに、チャンス目予告の実行条件が成立することとなる。こうしてチャンス目予告の実行条件が成立した後、例えば飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示時間が経過したときに、確定飾り図柄として、チャンス目を構成する飾り図柄が停止表示されることとなる。
ステップS701にてコマンド受信がないと判定された場合や(ステップS701;No)、ステップS702にて保留記憶数が4でないと判定された場合(ステップS702;No)、ステップS705にて「入賞時判定制限中」が特定されたと判定された場合(ステップS705;Yes)、演出制御用CPU120は、チャンス目予告決定処理を終了する。また、ステップS706にてカウントダウン予告のターゲットがあると判定された場合や(ステップS706;Yes)、ステップS707にてチャンス目予告のターゲットがあると判定された場合(ステップS707;Yes)、ステップS708にて保留表示変化演出のターゲットがあると判定された場合(ステップS708;Yes)、ステップS709にて「非リーチ」のみでないと判定された場合(ステップS709;No)、ステップS711にてチャンス目予告なしに決定されたと判定された場合(ステップS711;No)、演出制御用CPU120は、チャンス目予告決定処理を終了する。
また、ステップS703にてカウントダウン予告ありに決定されたと判定された場合(ステップS703;Yes)、演出制御用CPU120は、カウントダウン予告パターンがCDP3−2(カウントダウン中止パターン)であるか否かを判定する(ステップS714)。ステップS714にてカウントダウン予告パターンがCDP3−2であると判定された場合(ステップS714;Yes)、演出制御用CPU120は、チャンス目予告の有無と種類を決定する(ステップS715)。
ステップS715にて参照されるチャンス目予告決定テーブルでは、図17(A)に示すように、入賞時判定結果が「ハズレ」の場合、「チャンス目A」の決定割合は、「チャンス目B」の決定割合よりも高くなるように設定されている。また、入賞時判定結果が「大当り」の場合にも、「チャンス目A」の決定割合は、「チャンス目B」の決定割合よりも高くなるように設定されている。また、入賞時判定結果が「大当り」のときには、「チャンス目B」の決定割合が、入賞時判定結果が「ハズレ」のときよりも十分に高くなるように設定されている。このような設定により、カウントダウン中止パターンによりカウントダウン予告が実行された後にチャンス目予告が実行されるときには、チャンス目予告が、「チャンス目B」により実行される割合よりも高い割合で、「チャンス目A」により実行されることとなる。なお、ステップS715にて参照されるチャンス目予告決定テーブルは、ステップS710の処理にて参照されるチャンス目予告決定テーブル、即ち、カウントダウン予告が実行されないときに参照されるテーブルとは異なるテーブルであってもよい。例えば、ステップS715にて参照されるテーブルは、決定結果としてチャンス目Bがなく、チャンス目Aしかないようなテーブルであってもよい。このようなテーブルを用いることにより、カウントダウン予告の後にチャンス目予告を実行するときには必ずチャンス目Aに決定されることとなる。
ステップS715の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、ステップS715にてチャンス目予告あり(「チャンス目A」または「チャンス目B」)に決定されたか否かを判定する(ステップS716)。ステップS716にてチャンス目予告ありに決定されたと判定された場合(ステップS716;Yes)、演出制御用CPU120は、チャンス目予告タイミングパターンを決定する。ステップS717にて参照されるチャンス目予告タイミングパターン決定テーブルでは、図18(A)に示すように、入賞時判定結果が「大当り」であるか「ハズレ」であるかにかかわらず、継続パターンとしての「CTP2−1」に決定される。
ステップS717の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、ステップS715、及び、ステップS717の処理による決定結果を特定可能に示すデータを、保留データ記憶部にて新たな始動入賞に応じた保留番号と関連づけて記憶させる(ステップS713)。例えば、図13(A)に示すように保留データ記憶部にて保留番号4と関連づけて、チャンス目予告の種類として「チャンス目A」を示すデータ、及び、チャンス目予告タイミングパターンとして「CTP2−1」を示すデータが記憶される。なお、ステップS715にて「チャンス目予告なし」に決定された場合には、チャンス目予告の種類及びチャンス目予告タイミングパターンを特定可能に示すデータは保留データ記憶部に記憶されない。
ステップS713の処理を実行した後や、ステップS714にてカウントダウン予告パターンがCDP3−2でないと判定された場合(ステップS714;No)、ステップS716にてチャンス目予告なしに決定されたと判定された場合(ステップS716;No)、演出制御用CPU120は、チャンス目予告決定処理を終了する。
図12に示すステップS162のチャンス目予告決定処理を実行した後、演出制御用CPU120は、保留表示設定処理を実行する(ステップS163)。保留表示設定処理は、第1始動入賞や第2始動入賞が発生した始動入賞時に、第1保留表示部5HRでの第1保留表示や第2保留表示部5HLでの第2保留表示を更新するための処理を含んでいる。また、保留表示設定処理は、例えばRAM121の所定領域に設けられた保留データ記憶部の記憶データなどを用いて、保留表示変化演出を実行するための決定処理や設定処理などを含んでいる。
図19は、図12のステップS163にて実行される保留表示設定処理の一例を示すフローチャートである。図19に示す保留表示設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、始動入賞時に伝送される演出制御コマンド(始動口入賞指定コマンド、入賞時判定結果コマンド、保留記憶数通知コマンドなど)の受信があったか否かを判定する(ステップS801)。ステップS801にてコマンド受信があると判定された場合には(ステップS801;Yes)、演出制御用CPU120は、保留(保留記憶)の中にカウントダウン予告のターゲット(予告対象)があるか否かを判定する(ステップS802)。ステップS802にてカウントダウン予告のターゲットがないと判定された場合(ステップS802;No)、演出制御用CPU120は、保留の中にチャンス目予告のターゲットがあるか否かを判定する(ステップS803)。
ステップS803にてチャンス目予告のターゲットがないと判定された場合(ステップS803;No)、演出制御用CPU120は、受信した入賞時判定結果コマンドに応じた入賞時判定結果を特定し(ステップS804)、「入賞時判定制限中」が特定されたか否かを判定する(ステップS805)。ステップS805にて「入賞時判定制限中」が特定されていないと判定された場合、即ち「入賞時判定制限中」以外の入賞時判定結果である場合(ステップS805;No)、演出制御用CPU120は、保留表示変化演出を実行するか否かという保留表示変化演出の有無や、保留表示変化演出を実行する場合における演出種別を決定する(ステップS806)。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される保留表示変化演出決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された保留表示変化演出決定テーブルを参照することなどにより、保留表示変化演出の有無や種別を決定すればよい。ステップS806の処理では、保留表示変化演出を実行しない場合における「変化演出なし」、あるいは保留表示変化演出を実行する場合における「変化演出あり(1)」または「変化演出あり(2)」の演出種別のいずれかに、決定される。
続いて、ステップS806の処理による決定結果が「変化演出なし」であるか否かを判定する(ステップS807)。このとき、決定結果が「変化演出あり(1)」または「変化演出(2)」であって「変化演出なし」ではない場合には(ステップS807;No)、表示変化の有無を決定する(ステップS811)。ステップS811の処理で決定される表示変化の有無は、保留表示変化演出の実行結果として保留表示の表示態様を変化させるか否かを示している。例えば、保留表示変化演出において保留表示変化共通演出を実行した後に、保留表示変化成功演出を実行する場合には、保留表示の表示態様が変化することから、表示変化がある。これに対し、保留表示変化演出において保留表示変化共通演出を実行した後に、保留表示変化失敗演出を実行する場合には、保留表示の表示態様が変化しないことから、表示変化がない。すなわち、ステップS811の処理で表示変化の有無を決定することにより、保留表示変化成功演出を実行するか保留表示変化失敗演出を実行するかが決定される。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される表示変化決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された表示変化決定テーブルを参照することなどにより、表示変化の有無を決定すればよい。ステップS811の処理では、「表示変化あり」または「表示変化なし」のいずれかに、決定される。
ステップS811の処理を実行した後には、決定結果が「表示変化なし」であるか否かを判定する(ステップS812)。このとき、決定結果が「表示変化あり」であって「表示変化なし」ではない場合には(ステップS812;No)、予め用意された複数の保留表示変化パターンのいずれかに決定する(ステップS813)。ステップS812にて決定結果が「表示変化なし」と判定された場合や(ステップS812;Yes)、ステップS813の処理を実行した後には、予め用意された複数の変化演出タイミングパターンのいずれかに決定する(ステップS814)。そして、ステップS813の処理による保留表示変化パターンの決定結果や、ステップS814の処理による変化演出タイミングパターンの決定結果を特定可能に示すデータを、保留データ記憶部にて新たな始動入賞に応じた保留番号と関連付けて記憶させる(ステップS815)。ただし、ステップS812の処理にて「表示変化なし」に決定されたことにより、ステップS813の処理が実行されなかった場合には、保留データ記憶部にて新たな始動入賞に応じた保留番号と関連付けて、変化演出タイミングパターンの決定結果を示すデータが記憶される一方、保留表示変化パターンの決定結果を示すデータは記憶されない。
ステップS805にて「入賞時判定制限中」であると判定された場合や(ステップS805;Yes)、ステップS807にて「変化演出なし」と判定された場合(ステップS807;Yes)、あるいはステップS815の処理を実行した後には、始動入賞時における保留表示の更新設定を行う(ステップS821)。例えば、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことにより第1特図保留記憶数が1増加したときには、第1保留表示部5HRでの第1保留表示を1増加させるように、新たな第1保留表示を追加する。一方、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことにより第2特図保留記憶数が1増加したときには、第2保留表示部5HLでの第2保留表示を1増加させるように、新たな第2保留表示を追加する。この実施の形態において、第1保留表示や第2保留表示における通常の表示態様は、丸型無地の白色表示となっている。ステップS821の処理では、第1保留表示や第2保留表示の初期表示として、丸型無地の白色表示となる保留表示を追加するように更新する。
ステップS821の処理を実行した後や、ステップS801にてコマンド受信がないと判定された場合(ステップS801;No)、ステップS802にてカウントダウン予告のターゲットがあると判定された場合(ステップS802;Yes)、ステップS803にてチャンス目予告のターゲットがあると判定された場合(ステップS803;Yes)、演出制御用CPU120は、保留表示設定処理を終了する。
図20は、保留表示変化演出と表示変化有無の決定例を示している。図19に示すステップS806の処理では、例えば図20(A)に示すような決定割合で、「変化演出なし」、「変化演出あり(1)」、「変化演出あり(2)」のいずれかに決定する。図20(A)に示す決定例では、保留番号や入賞時判定結果に応じて、決定可能な保留表示変化演出の種別や決定割合が異なっている。保留番号が「2」〜「4」のいずれかである場合には、入賞時判定結果に応じて異なる割合で「変化演出なし」、「変化演出あり(1)」、「変化演出あり(2)」のいずれかに決定する。保留番号が「1」である場合には、入賞時判定結果に応じて異なる割合で「変化演出なし」、「変化演出あり(1)」のいずれかに決定し、「変化演出あり(2)」には決定しない。入賞時判定結果が「大当り」である場合に、「変化演出なし」の決定割合が最も低くなり、「ハズレ時スーパーリーチ確定」、「ハズレ時リーチ確定」、「ハズレ時非リーチ確定・一般」の順に「変化演出なし」の決定割合が高くなる。したがって、保留表示変化演出が実行されたときには、実行されなかったときに比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性や、スーパーリーチにおけるリーチ演出が実行される可能性、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性などが高くなる。
保留表示変化演出の種別は、複数の保留表示変化演出パターンを保留表示の変化態様などに応じて分類したものであればよい。保留表示変化演出の種別のうち、「変化演出あり(1)」の演出種別は、保留表示の表示色を変化可能とする一方、「秘」などのメッセージを示す表示態様には変化しない保留表示変化演出パターンが分類されている。保留表示変化演出の種別のうち、「変化演出あり(2)」の演出種別は、保留表示の表示態様を「秘」などのメッセージを示す表示態様に変化可能な保留表示変化演出パターンが分類されている。
図19に示すステップS811の処理では、例えば図20(B)に示すような決定割合で、表示変化の有無を決定する。図20(B)に示す決定例では、入賞時判定結果に応じて、「表示変化あり」とする決定割合が異なっている。入賞時判定結果が「大当り」である場合には、必ず(100/100の決定割合で)表示変化を行う「表示変化あり」に決定される。入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」や「ハズレ時リーチ確定」、「ハズレ時非リーチ確定・一般」のいずれかである場合には、表示変化を行わない「表示変化なし」に決定される場合があり、この順に「表示変化なし」の決定割合が高くなる。したがって、保留表示変化演出により保留表示の表示態様が変化したときには、変化しなかったときに比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性や、スーパーリーチにおけるリーチ演出が実行される可能性、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性などが高くなる。
なお、入賞時判定結果が「大当り」である場合に必ず「表示変化あり」に決定してしまうと、「表示変化なし」に対応して保留表示変化演出が実行されても保留表示の表示態様が変化しなかった場合に、予告対象となる可変表示において「大当り」とならないことが確定し、遊技興趣が減退するおそれがある。そこで、入賞時判定結果が「大当り」である場合にも、所定割合で「表示変化なし」に決定されることがあるように設定してもよい。この場合には、他の入賞時判定結果に比べて十分に低い割合で「表示変化なし」に決定されるように設定してもよい。
図21は、保留表示変化パターンと変化演出タイミングパターンの設定例を示している。図21(A)に示すように、この実施の形態では、保留表示変化パターンZHP1−1〜保留表示変化パターンZHP1−3、保留表示変化パターンZHP2−1〜保留表示変化パターンZHP2−3、保留表示変化パターンZHP3−1と、保留表示変化パターンZHP10〜保留表示変化パターンZHP13とが、予め用意されている。保留表示変化パターンZHP1−1〜保留表示変化パターンZHP1−3、保留表示変化パターンZHP2−1〜保留表示変化パターンZHP2−3、保留表示変化パターンZHP3−1は、「変化演出あり(1)」の演出種別に分類され、保留表示の表示色を変化させる一方、「秘」などのメッセージを示す表示態様には変化させない。保留表示変化パターンZHP10〜保留表示変化パターンZHP13は、「変化演出あり(2)」の演出種別に分類され、保留表示の表示態様を、「秘」などのメッセージを示す表示態様に変化させることができる。このように、複数の保留表示変化パターンは、保留表示変化演出を実行した後に表示される保留表示の表示態様などに応じて、複数の演出種別のいずれかに分類されるように設定されてもよい。
図21(B)に示すように、この実施の形態では、変化演出タイミングパターンTP0−1、変化演出タイミングパターンTP1−1、変化演出タイミングパターンTP1−2、変化演出タイミングパターンTP2−1〜変化演出タイミングパターンTP2−4、変化演出タイミングパターンTP3−1〜変化演出タイミングパターンTP3−7が、予め用意されている。各変化演出タイミングパターンは、保留表示変化演出の実行タイミングに対応する1または複数の保留番号(図21(B)にて「1」〜「3」で示す)、あるいはアクティブ表示変化演出の実行タイミングに対応するアクティブ表示部AHAにおけるアクティブ表示中(図21(B)にて「A」で示す)を指定している。図13に示す保留データ記憶部では、保留番号に関連付けて変化演出タイミングパターンを示すデータが記憶される。この記憶データが示す変化演出タイミングパターンで指定される保留番号と、保留データ記憶部にて関連付けられた保留番号とが合致したときに、保留表示変化演出の実行条件が成立する。可変表示の開始条件が成立したことにより保留データ記憶部にて保留番号「1」に対応する記憶データを消去するときに、この記憶データが示す変化演出タイミングパターンでアクティブ表示中が指定されていれば、アクティブ表示変化演出の実行条件が成立する。こうして保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出の実行条件が成立した後、例えば飾り図柄の可変表示が開始されてから所定時間が経過したときに、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出の実行タイミングとなり、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出が実行(開始)される。
このような保留表示変化パターンと変化演出タイミングパターンとの組合せにより、保留表示の表示態様として表示色を通常とは異なる特定色に変化させる保留表示変化演出と、アクティブ表示の表示態様として表示色を通常とは異なる特定色に変化させるアクティブ表示変化演出とについて、それぞれの実行の有無と実行後における表示色(特定色)などを、始動入賞が発生したときに一括して決定することができる。すなわち、この実施の形態では、表示色変化演出について、実行の有無、実行タイミング、実行内容(変化後の表示色)などを、遊技球が第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過(進入)したときに、一括して決定することができる。
図19に示すステップS813の処理において、演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される保留表示変化パターン決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された保留表示変化パターン決定テーブルを参照することなどにより、複数の保留表示変化パターンのいずれかに決定すればよい。
図22は、保留表示変化演出の演出種別が「変化演出あり(1)」に応じた保留表示変化パターンの決定例を示している。保留表示変化演出の演出種別が「変化演出あり(1)」で入賞時判定結果が「大当り」である場合に、図19に示すステップS813の処理では、図22(A)に示すような決定割合で、複数の保留表示変化パターンのいずれかに決定する。これに対し、保留表示変化演出の演出種別が「変化演出あり(1)」で入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」である場合に、図19に示すステップS813の処理では、図22(B)に示すような決定割合で、複数の保留表示変化パターンのいずれかに決定する。図22(A)および図22(B)に示す決定例では、保留番号に応じて、決定可能な保留表示変化パターンや決定割合が異なっている。例えば、保留番号が「3」または「4」である場合には、所定割合で保留表示変化パターンZHP3−1に決定可能となる一方、保留番号が「1」または「2」である場合には、保留表示変化パターンZHP3−1に決定不可となる。また、保留番号が「2」〜「4」のいずれかである場合には、所定割合で保留表示変化パターンZHP2−1〜保留表示変化パターンZHP2−3のいずれかに決定可能となる一方、保留番号が「1」である場合には、これらの保留表示変化パターンに決定不可となる。
図21(A)に示すように、保留表示変化パターンZHP3−1は、通常の表示態様である白色表示となる保留表示を開始した後、保留表示の表示色(対応するアクティブ表示の表示色を含む)を青色、緑色、赤色の順に3段階で変化させる。保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出は、可変表示が開始されるごとに実行条件が成立し得る。したがって、保留表示の表示色を3段階で変化させるためには、保留表示を開始した後に、少なくとも3回の可変表示が実行(開始)される必要がある。そこで、保留番号が「3」または「4」である場合には保留表示変化パターンZHP3−1に決定可能とする一方、保留番号が「1」または「2」である場合には保留表示変化パターンZHP3−1に決定不可とすることで、保留表示の表示色を確実に3段階で変化させることができる。保留表示変化パターンZHP2−1〜保留表示変化パターンZHP2−3は、それぞれ保留表示の表示色を2段階で変化させる。そこで、保留番号が「2」〜「4」である場合には保留表示変化パターンZHP2−1〜保留表示変化パターンZHP2−3のいずれかに決定可能とする一方、保留番号が「1」である場合にはこれらの保留表示変化パターンに決定不可とすることで、保留表示の表示色を確実に2段階で変化させることができる。
また、図22(A)および図22(B)に示す決定例では、入賞時判定結果が「大当り」であるか「ハズレ時スーパーリーチ確定」であるかに応じて、保留表示変化パターンの決定割合が異なっている。例えば保留番号が「3」または「4」である場合に、入賞時判定結果が「大当り」であるときには、入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」であるときよりも高い割合で、保留表示変化パターンZHP2−2、保留表示変化パターンZHP2−3、保留表示変化パターンZHP3−1のいずれかに決定される。図21(A)に示すように、保留表示変化パターンZHP2−2、保留表示変化パターンZHP2−3、保留表示変化パターンZHP3−1はいずれも、保留表示の表示色が最終的に赤色となるように変化させる。このような設定により、保留表示の表示色が赤色に変化したときには、他の表示色に変化したときよりも可変表示結果が「大当り」となる可能性が高いことを示唆できる。
図23は、保留表示変化演出の演出種別が「変化演出あり(2)」に応じた保留表示変化パターンの決定例を示している。保留表示変化演出の演出種別が「変化演出あり(2)」で入賞時判定結果が「大当り」である場合に、図19に示すステップS813の処理では、図23(A)に示すような決定割合で、複数の保留表示変化パターンのいずれかに決定する。これに対し、保留変化演出の演出種別が「変化演出あり(2)」で入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」である場合に、図19に示すステップS813の処理では、図23(B)に示すような決定割合で、複数の保留表示変化パターンのいずれかに決定する。図23(A)および図23(B)に示す決定例では、保留番号にかかわらず、所定割合で保留表示変化パターンZHP10〜保留表示変化パターンZHP13のいずれかに決定される。
図20(A)に示すように、保留番号が「2」〜「4」のいずれかである場合には、入賞時判定結果に応じて異なる割合で「変化演出あり(2)」の演出種別に決定可能となる一方、保留番号が「1」である場合には、「変化演出あり(2)」の演出種別に決定不可となる。したがって、図19に示すステップS813の処理にて保留表示変化パターンZHP10〜保留表示変化パターンZHP13のいずれかに決定する場合には、保留番号が「2」〜「4」のいずれかとなっている。図21(A)に示すように、保留表示変化パターンZHP11〜保留表示変化パターンZHP13は、それぞれ通常の表示態様である白色表示となる保留表示を開始した後、保留表示の表示態様を、「秘」のメッセージを示す表示態様に変化させる段階と、保留表示の表示色を、青色、緑色、赤色のいずれかに変化させる段階とからなる2段階の変化を含んでいる。保留表示変化パターンZHP10は、保留表示の表示態様を、1段階で「秘」のメッセージを示す表示態様に変化させる。したがって、保留番号が「2」〜「4」のいずれかであれば、保留表示の表示態様を確実に2段階で変化させることができる。
また、図23(A)および図23(B)に示す決定例では、入賞時判定結果にかかわらず、保留表示変化パターンZHP10の決定割合が、他の保留表示変化パターンの決定割合よりも十分に低くなるように設定されている。したがって、保留表示の表示態様が「秘」のメッセージを示す表示態様に変化した後には、さらに保留表示の表示色が青色、緑色、赤色のいずれかに変化する可能性が高くなる。こうして、保留表示の表示態様が「秘」のメッセージを示す表示態様に変化したときには、保留表示の表示態様が特定態様に変化する可能性が高いことを示唆できる。
図19に示すステップS814の処理において、演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される変化演出タイミングパターン決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された変化演出タイミングパターン決定テーブルを参照することなどにより、複数の変化演出タイミングパターンのいずれかに決定すればよい。
図24は、入賞時判定結果が「大当り」の場合に対応した変化演出タイミングパターンの決定例を示している。図19に示すステップS814の処理では、入賞時判定結果が「大当り」の場合に、図24に示すような決定割合で、複数の変化演出タイミングパターンのいずれかに決定する。
図25は、入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」の場合に対応した変化演出タイミングパターンの決定例を示している。図19に示すステップS814の処理では、入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」の場合に、図25に示すような決定割合で、複数の変化演出タイミングパターンのいずれかに決定する。
図24および図25に示す決定例では、図19に示すステップS813の処理により決定された保留表示変化パターンや、保留番号に応じて、決定可能な変化演出タイミングパターンや決定割合が異なっている。なお、入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」の場合には、図19に示すステップS811の処理にて所定割合で「変化演出なし」に決定される。このときには、図19に示すステップS813の処理が実行されないことから、保留表示変化パターンが「なし」となる。
図24および図25に示す決定例において、ステップS813の処理により保留表示変化パターンZHP1−1〜保留表示変化パターンZHP1−3のいずれかに決定された場合のうち、保留番号が「4」である場合には、所定割合で変化演出タイミングパターンTP3−1に決定可能となる一方、保留番号が「1」〜「3」のいずれかである場合には、変化演出タイミングパターンTP3−1に決定不可となる。図21(B)に示すように、変化演出タイミングパターンTP3−1は、保留番号が「3」のときに、保留表示変化タイミングとなる。保留表示変化演出は、可変表示が開始されるごとに実行条件が成立し得る。したがって、保留番号が「3」のときに保留表示変化演出を実行するためには、始動入賞が発生したときに保留番号「4」と関連付けて変化演出タイミングパターンが保留データ記憶部に記憶される必要がある。そこで、保留番号が「4」である場合には変化演出タイミングパターンTP3−1に決定可能とする一方、保留番号が「1」〜「3」のいずれかである場合には変化演出タイミングパターンTP3−1に決定不可とすることで、保留番号が「3」のときに実行(開始)される可変表示に対応して保留表示変化演出を実行することができる。
図25に示す決定例において、保留表示変化パターンが「なし」の場合には、保留番号に応じて、変化演出タイミングパターンTP1−1、変化演出タイミングパターンTP2−1、変化演出タイミングパターンTP3−1のいずれかに決定される。図21(B)に示すように、変化演出タイミングパターンTP1−1、変化演出タイミングパターンTP2−1、変化演出タイミングパターンTP3−1は、1の保留番号を保留表示変化タイミングとして指定する。保留表示変化パターンが決定されない場合は、保留表示変化演出が実行されても保留表示の表示態様が変化しない。したがって、1の保留表示に対する保留変化ガセ演出は、その保留表示に対応する可変表示が開始されるまでに1回実行することができる。なお、1の保留表示に対する保留変化ガセ演出を複数回実行できるように、変化演出タイミングパターンが決定されてもよい。
図24および図25に示す決定例において、保留表示変化パターンZHP10の場合には、保留番号に応じて、変化演出タイミングパターンTP1−1、変化演出タイミングパターンTP2−1、変化演出タイミングパターンTP3−1のいずれかに決定される一方、保留番号にかかわらず、変化演出タイミングパターンTP0−1に決定不可となる。図21(A)に示すように、保留表示変化パターンZHP10は、通常の表示態様である白色表示となる保留表示を開始した後、保留表示の表示態様を、「秘」のメッセージを示す表示態様に変化させる。図21(B)に示すように、変化演出タイミングパターンTP0−1は、保留表示変化タイミングとしてアクティブ表示中を指定する。このように、保留表示変化パターンZHP10の場合には変化演出タイミングパターンTP0−1に決定不可とすることで、アクティブ表示変化演出が実行されたときにアクティブ表示の表示態様が「秘」のメッセージを示す表示態様には変化しないように制限を設けることができる。すなわち、「秘」のメッセージを示す表示態様は、保留表示変化演出が実行された後に表示される保留表示の表示態様に含まれる一方、アクティブ表示変化演出が実行された後にはアクティブ表示の表示態様として表示されない特殊態様となる。
図12に示すステップS163の保留表示設定処理を実行したあと、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域(例えば演出制御フラグ設定部)に設けられた演出プロセスフラグの値(最初は、“0”である。)に応じて、以下のようなステップS170〜S176の処理のいずれかを選択して実行する(図12参照)。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から伝送される第1変動開始コマンドあるいは第2変動開始コマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5の画面上における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。第1変動開始コマンドは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始されることを通知する演出制御コマンドである。第2変動開始コマンドは、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始されることを通知する演出制御コマンドである。このような第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンドのいずれかを受信したときには、演出プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、画像表示装置5の画面上における飾り図柄の可変表示や、その他の各種演出動作を行うために、特別図柄の変動パターンや表示結果の種類などに応じた確定飾り図柄や各種の演出制御パターンを決定する処理などを含んでいる。可変表示開始設定処理が実行されたときには、演出プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理には、RAM122の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、ステップS171で決定された演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御(例えば、予告演出動作制御やリーチ演出動作制御など)を行うための処理が含まれている。また、可変表示中演出処理には、主基板11から伝送される図柄確定コマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示(導出表示)させる処理が含まれている。なお、所定の演出制御パターンから終了コードが読み出されたことに対応して、確定飾り図柄を完全停止表示(導出表示)させるようにしてもよい。この場合には、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する可変表示時間が経過したときに、主基板11からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板12の側で自律的に確定飾り図柄を導出表示して可変表示結果を確定させることができる。こうした演出制御などを行った後に、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS173の可変表示停止処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。可変表示停止処理は、可変表示結果通知コマンドにより通知された可変表示結果や、主基板11から伝送された大当り開始指定コマンドを受信したか否かの判定結果などに基づいて、大当り遊技状態が開始されるか否かを判定する処理を含んでいる。そして、可変表示結果が「大当り」に対応して大当り遊技状態が開始される場合には、演出プロセスフラグの値が“4”に更新される一方で、可変表示結果が「ハズレ」に対応して大当り遊技状態が開始されない場合には、演出プロセスフラグがクリアされて、その値が“0”に初期化される。
ステップS174の大当り表示処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この大当り表示処理は、主基板11から伝送された大当り開始指定コマンドを受信したことなどに基づいて、大当り遊技状態の開始を報知する大当り報知演出(ファンファーレ演出)を実行するための処理を含んでいる。そして、大当り報知演出の実行が終了するときには、演出プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS175の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から伝送される大当り終了指定コマンドを受信したことなどに対応して、演出制御プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS176の大当り終了演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化する。
図26は、可変表示開始設定処理として、図12のステップS171にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図26に示す可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、保留データ記憶部における記憶内容を更新する(ステップS300)。すなわち、保留データ記憶部にて保留番号「1」に対応する記憶領域のデータを消去するとともに、保留番号「1」より下位の記憶領域(保留番号「2」〜「4」に対応する記憶領域)のデータを、1エントリずつ上位にシフトする。続いて、演出制御用CPU120は、例えば主基板11から伝送された可変表示結果通知コマンドなどに基づいて、特図表示結果が「ハズレ」となるか否かを判定する(ステップS301)。特図表示結果が「ハズレ」となる旨の判定がなされたときには(ステップS301;Yes)、演出制御用CPU120は、例えば主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンが、飾り図柄の可変表示態様をリーチ態様としない「非リーチ」の場合に対応した非リーチ変動パターンであるか否かを判定する(ステップS302)。
ステップS302にて非リーチ変動パターンであると判定された場合には(ステップS302;Yes)、演出制御用CPU120は、チャンス目予告タイミングであるか否かを判定する(ステップS303)。ステップS303の処理では、演出制御用CPU120は、ステップS300の処理により記憶内容を更新した保留データ記憶部に記憶されているチャンス目予告タイミングパターンについて、当該チャンス目予告タイミングパターンと関連付けられた保留番号に合致するチャンス目予告タイミングの指定を含んでいるか否かを判定する。例えば図18(B)に示すチャンス目予告タイミングパターンCTP3−1及びCTP3−2のいずれかが保留データ記憶部にて保留番号「3」と関連付けて記憶されることになったときには、保留番号「3」に合致するチャンス目予告タイミングの指定を含んでいることから、チャンス目予告タイミングとなる旨の判定が行われる。チャンス目予告タイミングパターンCTP3−1、CTP2−1及びCTP3−2のいずれかが保留データ記憶部にて保留番号「2」と関連付けて記憶されることになったときには、保留番号「2」に合致するチャンス目予告タイミングの指定を含んでいることから、チャンス目予告タイミングとなる旨の判定が行われる。また、チャンス目予告タイミングパターンCTP3−1及びCTP2−1のいずれかが保留データ記憶部にて保留番号「1」と関連付けて記憶されることとなったときには、保留番号「1」に合致するチャンス目予告タイミングの指定を含んでいることから、チャンス目予告タイミングになる旨の判定が行われる。
ステップS303にてチャンス目予告タイミングでないと判定された場合(ステップS303;No)、演出制御用CPU120は、非リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS304)。一例として、ステップS304の処理では、まず、乱数回路124またはRAM122の所定領域(例えば演出制御カウンタ設定部)に設けられた演出用ランダムカウンタ等により更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された左確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」の飾り図柄表示エリア5Lに停止表示される左確定飾り図柄を決定する。次に、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「右」の飾り図柄表示エリア5Rに停止表示される右確定飾り図柄を決定する。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定などにより、右確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される中確定飾り図柄を決定する。ここで、例えば中確定飾り図柄の図柄番号、左確定飾り図柄の図柄番号及び右確定飾り図柄の図柄番号が奇数または偶数になる場合のように、確定飾り図柄がチャンス目となってしまう場合には、任意の値(例えば「1」)を中確定飾り図柄の図柄番号に加算または減算することなどにより、確定飾り図柄がチャンス目とはならずに非リーチ組合せとなるようにすればよい。
また、ステップS303にてチャンス目予告タイミングであると判定された場合(ステップS303;Yes)、演出制御用CPU120は、保留データ記憶部に記憶されているチャンス目予告の種類に応じて、チャンス目を構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS305)。ステップS305では、演出制御用CPU120は、例えば図17(B)に示すチャンス目予告の種類としてチャンス目Aが保留データ記憶部にて記憶されているときには、白抜きの図柄である「2」、「4」、「6」及び「8」の飾り図柄、即ち偶数の飾り図柄のいずれかにより確定飾り図柄の組合せを決定し、チャンス目Bが保留データ記憶部にて記憶されているときには、中塗りの図柄である「1」、「3」、「5」及び「7」の飾り図柄、即ち奇数の飾り図柄のいずれかにより確定飾り図柄の組合せを決定する。なお、チャンス目を構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定するための決定テーブルとして、各チャンス目用(チャンス目A用またはチャンス目B用)の左確定図柄決定テーブル、右確定図柄決定テーブル及び中確定図柄決定テーブルが、ROM121に予め記憶されて用意されていればよい。
また、ステップS302にて非リーチ変動パターンではないと判定された場合には(ステップS302;No)、演出制御用CPU120は、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS306)。一例として、ステップS306の処理では、まず、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された左右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。さらに、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定飾り図柄を決定する。ここで、例えば中確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定飾り図柄が大当り組合せとなってしまう場合には、任意の値(例えば「1」)を中確定飾り図柄の図柄番号に加算または減算することなどにより、確定飾り図柄が大当り組合せとはならずにリーチ組合せとなるようにすればよい。あるいは、中確定飾り図柄を決定するときには、左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号との差分(図柄差)を決定し、その図柄差に対応する中確定飾り図柄を設定してもよい。また、例えば中確定飾り図柄の図柄番号が奇数または偶数で左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号が奇数または偶数になる場合のように、確定飾り図柄がチャンス目となってしまう場合には、任意の値(例えば「1」)を中確定飾り図柄の図柄番号に加算または減算することなどにより、確定飾り図柄がチャンス目とはならずにリーチ組合せとなるようにしてもよい。
また、ステップS301にて特図表示結果が「ハズレ」ではないと判定されたときには(ステップS301;No)、大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS307)。一例として、ステップS307の処理では、まず、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。続いて、例えば主基板11から伝送された表示結果指定コマンドによって特定される大当り種別に応じて、ROM121に予め記憶されて用意された大当り確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、画像表示装置5の表示領域における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。このときには、可変表示内容が「非確変(大当り)」と「確変(大当り)」のいずれであるかや、大当り中昇格演出が実行されるか否かなどに応じて、通常図柄(例えば偶数を示す飾り図柄)と確変図柄(例えば奇数を示す飾り図柄)のいずれを確定飾り図柄とするかが決定されればよい。大当り中昇格演出は、画像表示装置5において大当りを想起させるが確変状態を想起させないような飾り図柄の組合せ(非確変大当り組合せ)が一旦は停止表示されてから、大当り遊技状態中や大当り遊技状態の終了時に確変状態となるか否かを報知する演出である。
具体的な一例として、可変表示内容が「非確変(大当り)」である場合には、複数種類の通常図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。また、可変表示内容が「確変(大当り)」で大当り中昇格演出を実行しないと決定されたときには、複数種類の確変図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。これに対して、可変表示内容が「確変(大当り)」であっても大当り中昇格演出を実行すると決定されたときには、複数種類の通常図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。これにより、確定飾り図柄として確変図柄が揃って導出表示されたにもかかわらず、大当り中昇格演出が実行されてしまうことを防止して、遊技者に不信感を与えないようにすればよい。
ステップS307の処理では、可変表示内容が「非確変(大当り)」または「確変(大当り)」である場合に、再抽選演出や大当り中昇格演出といった確変昇格演出を実行するか否かが決定されてもよい。再抽選演出では、飾り図柄の可変表示中に同一の通常図柄からなる非確変大当り組合せの飾り図柄が一旦表示されることによって、確変状態に制御されることを一旦は認識困難または認識不能とし、飾り図柄を再び可変表示(再変動)させて同一の確変図柄からなる確変大当り組合せの飾り図柄が停止表示されることによって確変状態に制御されることを報知できる。なお、再抽選演出にて飾り図柄を再変動させた後に非確変大当り組合せの飾り図柄が停止表示されることにより、確変状態に制御されることを報知しない場合もある。ステップS307の処理にて再抽選演出を実行すると決定された場合には、再抽選演出の実行前に仮停止表示する飾り図柄の組合せなどを決定すればよい。
ステップS304、S305、S306、S307の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、カウントダウン予告設定処理を行う(ステップS321)。カウントダウン予告設定処理では、保留データ記憶部の記憶内容などに基づいてカウントダウン予告の実行条件が成立したときに、カウントダウン予告の実行設定が行われる。ステップS321の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出の実行設定を行う変化演出設定処理を行う(ステップS322)。変化演出設定処理では、保留データ記憶部の記憶内容などに基づいて保留表示変化演出の実行条件が成立したときに、保留表示変化演出の実行設定が行われる。その後、演出制御用CPU120は、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップS323)。例えば、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドで示された変動パターンなどに対応して、複数用意された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)のいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。また、演出制御用CPU120は、ステップS321のカウントダウン予告設定処理によるカウントダウン予告の実行設定や、ステップS322の変化演出設定処理による保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出の実行設定に対応して、複数用意された演出制御パターン(カウントダウン予告制御パターンや表示変化演出制御パターン)のいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。
ステップS323の処理に続いて、演出制御用CPU120は、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、RAM122の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS324)。そして、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の画面上にて飾り図柄などの変動を開始させるための設定を行う(ステップS325)。このときには、例えばステップS323の処理にて決定された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)に含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDPに対して伝送させることなどにより、画像表示装置5の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。
ステップS325の処理を実行した後には、演出制御用CPU120は、始動入賞時コマンドバッファから読み出した各コマンドを消去し、この始動入賞時コマンドバッファについて、保留表示番号「1」より下位の記憶領域(保留表示番号「2」〜「3」に対応する記憶領域)に記憶された、始動口入賞指定コマンド、保留記憶数通知コマンドを、1エントリずつ上位にシフトする。このような処理によって、今回実行される可変表示に対応するコマンドなどを消化することができる。
続いて、演出制御用CPU120は、飾り図柄の可変表示が開始されることに対応して、第1保留表示部5HRにおける第1保留表示や第2保留表示部5HLにおける第2保留表示などを更新するための設定を行う(ステップS326)。例えば、第1特図を用いた特図ゲームが実行(開始)される場合には、第1保留表示部5HRにおいて、保留番号が「1」に対応した表示部位(左端の表示部位)を消去(消化)するとともに、他の保留番号「2」〜「4」に対応した表示部位における第1保留表示を1つずつ左方向に移動(シフト)させる。一方、第2特図を用いた特図ゲームが実行(開始)される場合には、第2保留表示部5HLにおいて、保留番号が「1」に対応した表示部位(右端の表示部位)を消去(消化)するとともに、他の保留番号「2」〜「4」に対応した表示部位における第2保留表示を1つずつ右方向に移動(シフト)させる。また、ステップS326の処理では、アクティブ表示部AHAにおけるアクティブ表示を更新するための設定も行われる。例えば第1保留表示部5HRにて保留番号「1」に対応した第1保留表示が消去(消化)されたときには、その消去(消化)された第1保留表示と同様のアクティブ表示をアクティブ表示部AHAにて開始させる。一方、第2保留表示部5HLにて保留番号「1」に対応した第2保留表示が消去(消化)されたときには、その消去(消化)された第2保留表示と同様のアクティブ表示をアクティブ表示部AHAにて開始させる。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS327)、可変表示開始設定処理を終了する。
図27は、図26のステップS321にて実行されるカウントダウン予告設定処理の一例を示すフローチャートである。図27に示すカウントダウン予告設定処理では、演出制御用CPU120は、まず、カウントダウン予告の実行条件が成立したことによりカウントダウン予告タイミングであるか否かを判定する(ステップS501)。ステップS501では、演出制御用CPU120は、ステップS300の処理により記憶内容を更新した保留データ記憶部に記憶されているカウントダウン予告パターンについて、当該カウントダウン予告パターンと関連付けられた保留番号に合致するカウントダウン予告タイミングの指定を含んでいるか否かを判定する。
例えば図15(B)に示すカウントダウン予告パターンCDP3−2及びCDP3−0のいずれかが保留データ記憶部にて保留番号「3」と関連付けて記憶されることになったときには、保留番号「3」に合致するカウントダウン予告タイミングの指定を含んでいることから、カウントダウン予告タイミングとなる旨の判定が行われる。カウントダウン予告パターンCDP3−2及びCDP3−0のいずれかが保留データ記憶部にて保留番号「2」と関連付けて記憶されることになったときには、保留番号「2」に合致するカウントダウン予告タイミングの指定を含んでいることから、カウントダウン予告タイミングとなる旨の判定が行われる。カウントダウン予告パターンCDP3−0が保留データ記憶部にて保留番号「1」と関連付けて記憶されることとなったときには、保留番号「1」に合致するカウントダウン予告タイミングの指定を含んでいることから、カウントダウン予告タイミングになる旨の判定が行われる。また、ステップS501の処理では、ターゲットの可変表示においてカウントダウン予告を実行するカウントダウン予告タイミングであるか否かの判定が行われてもよい。この場合には、ステップS300の処理にて保留データ記憶部から消去したデータに示されたカウントダウン予告パターンを特定して、特定したカウントダウン予告パターンがCDP3−0であるときに、カウントダウン予告タイミングになる旨の判定が行われればよい。
ステップS501にてカウントダウン予告タイミングであると判定された場合(ステップS501;Yes)、演出制御用CPU120は、今回開始する可変表示がターゲットの可変表示の3変動前であるか否かを判定する(ステップS502)。ステップS502にてターゲットの可変表示の3変動前であると判定された場合(ステップS502;Yes)、演出制御用CPU120は、「3」を示すカウントダウン画像を表示するための設定を行う(ステップS503)。ステップS502にてターゲットの可変表示の3変動前でないと判定された場合(ステップS502;No)、演出制御用CPU120は、今回開始する可変表示がターゲットの可変表示の2変動前であるか否かを判定する(ステップS504)。ステップS504にてターゲットの可変表示の2変動前であると判定された場合(ステップS504;Yes)、演出制御用CPU120は、「2」を示すカウントダウン画像を表示するための設定を行う(ステップS505)。ステップS504にてターゲットの可変表示の2変動前でないと判定された場合(ステップS504;No)、演出制御用CPU120は、今回開始する可変表示がターゲットの可変表示の1変動前であるか否かを判定する(ステップS506)。ステップS506にてターゲットの可変表示の1変動前であると判定された場合(ステップS506;Yes)、演出制御用CPU120は、「1」を示すカウントダウン画像を表示するための設定を行う(ステップS507)。ステップS506にてターゲットの可変表示の1変動前でないと判定された場合(ステップS506;No)、演出制御用CPU120は、「0」を示すカウントダウン画像を表示するための設定を行う(ステップS508)。
ステップS503、S505、S507の処理を実行した後や、ステップS501にてカウントダウン予告タイミングでないと判定された場合(ステップS501;No)、演出制御用CPU120は、カウントダウン予告設定処理を終了する。
図28(A)は、図26のステップS322にて実行される変化演出設定処理の一例を示すフローチャートである。図28(A)に示す変化演出設定処理では、演出制御用CPU120は、まず、保留表示変化演出の実行タイミングである保留表示変化タイミングになるか否かを判定する(ステップS531)。ステップS531の処理では、演出制御用CPU120は、ステップS300の処理により記憶内容を更新した保留データ記憶部に記憶されている1または複数の変化演出タイミングパターンについて、それぞれの変化演出タイミングパターンと関連付けられた保留番号に合致する保留表示変化タイミングの指定を含んでいるか否かを判定する。例えば図21(B)に示す変化演出タイミングパターンTP3−1〜変化演出タイミングパターンTP3−7のいずれかが保留データ記憶部にて保留番号「3」と関連付けて記憶されることになったときには、保留番号「3」に合致する保留表示変化タイミングの指定を含んでいることから、保留表示変化タイミングとなる旨の判定が行われる。変化演出タイミングパターンTP2−1〜変化演出タイミングパターンTP2−4、変化演出タイミングパターンTP3−4、変化演出タイミングパターンTP3−6、変化演出タイミングパターンTP3−7のいずれかが保留データ記憶部にて保留番号「2」と関連付けて記憶されることになったときには、保留番号「2」に合致する保留表示変化タイミングの指定を含んでいることから、保留表示変化タイミングとなる旨の判定が行われる。変化演出タイミングパターンTP1−1、変化演出タイミングパターンTP1−2、変化演出タイミングパターンTP2−3、変化演出タイミングパターンTP2−4、変化演出タイミングパターンTP3−3、変化演出タイミングパターンTP3−5、変化演出タイミングパターンTP3−7のいずれかが保留データ記憶部にて保留番号「1」と関連付けて記憶されることとなったときには、保留番号「1」に合致する保留表示変化タイミングの指定を含んでいることから、保留表示変化タイミングになる旨の判定が行われる。
ステップS531にて保留表示変化タイミングになると判定された場合には(ステップS531;Yes)、演出制御用CPU120は、保留表示変化演出の実行設定を行う(ステップS532)。例えばステップS532の処理では、保留データ記憶部における保留表示変化パターンの記憶内容や現状の保留表示における表示態様を特定して、表示態様を変化させるか否かの設定や、変化させる場合における変化後の表示態様の設定、保留表示変化共通演出を実行するための設定などが行われるようにすればよい。また、ステップS532の処理では、アクティブ表示変化演出のうちで、保留表示変化パターンの決定結果に基づきアクティブ表示の表示色を変化させる表示色変化演出の実行設定が行われてもよい。この場合には、ステップS300の処理にて保留データ記憶部から消去したデータに示された保留表示変化パターンを特定して、アクティブ表示変化演出を実行した後に表示させる表示態様の設定や、アクティブ表示変化共通演出を実行するための設定などが行われるようにすればよい。
ステップS531にて保留表示変化タイミングではないと判定された場合や(ステップS531;No)、ステップS532の処理を実行した後には、演出制御用CPU120は、アクティブ表示中における表示色変化演出の実行があるか否かを判定する(ステップS533)。このとき、表示色変化演出の実行があると判定された場合には(ステップS533;Yes)、演出制御用CPU120は、変化演出設定処理を終了する。これに対し、表示色変化演出の実行がないと判定された場合には(ステップS533;No)、演出制御用CPU120は、アクティブ表示変化演出のうちでアイコン表示変化演出を実行するか否かというアイコン表示変化演出の有無を決定する(ステップS534)。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新されるアイコン表示変化演出決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意されたアイコン表示変化演出決定テーブルを参照することなどにより、アイコン表示変化演出の有無を決定すればよい。ステップS534の処理では、アイコン表示変化演出を実行しない「変化演出なし」、またはアイコン表示変化演出を実行する「変化演出あり」のいずれかに、決定される。
ステップS534の処理を実行した後には、演出制御用CPU120は、決定結果が「変化演出なし」であるか否かを判定する(ステップS535)。決定結果が「変化演出なし」となる場合には(ステップS535;Yes)、演出制御用CPU120は、変化演出設定処理を終了する。また、決定結果が「変化演出あり」となる場合には(ステップS535;No)、演出制御用CPU120は、予め用意された複数のアイコン表示変化パターンのいずれかに決定してから(ステップS536)、変化演出設定処理を終了する。
図28(B)は、アイコン表示変化演出の決定例を示している。図28(A)に示すステップS534の処理では、例えば図28(B)に示すような決定割合で、アイコン表示変化演出の有無を決定する。図28(B)に示す決定例では、可変表示内容に応じて、「変化演出あり」とする決定割合が異なっている。例えば可変表示内容が「確変(大当り)」である場合に、「変化演出なし」の決定割合が最も低くなり、「非確変(大当り)」、「リーチ(ハズレ)」、「非リーチ(ハズレ)」の順に「変化演出なし」の決定割合が高くなる。したがって、アイコン表示変化演出が実行されたときには、実行されなかったときに比べて、大当り遊技状態の終了後に確変制御が行われる可能性や、可変表示結果が「大当り」となる可能性、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性などが高くなる。
図29は、アイコン表示変化パターンの表示例及び決定例を示している。図29(A)に示すように、アイコン表示変化パターンYAP1〜アイコン表示変化パターンYAP3のいずれかによるアイコン表示変化演出を実行することができる。なお、アイコン表示変化演出を実行する「変化演出あり」に決定されても、アイコン表示変化パターンが決定されない場合もある。この場合には、アクティブ表示変化演出においてアクティブ表示変化共通演出を実行した後に、アクティブ表示変化失敗演出を実行することになり、アクティブ表示の表示態様が変化しない。アイコン表示変化パターンYAP1〜アイコン表示変化パターンYAP3は、アクティブ表示部AHAに表示されるアイコンを、それぞれ「?」、「チャンス」、「激熱」のメッセージを報知する特定アイコンに変化させる。
図29(A)に示す表示例において、「?」、「チャンス」、「激熱」などのメッセージを報知するアイコンは、アクティブ表示変化演出が実行された後に表示されるアクティブ表示の表示態様に含まれる一方、保留表示変化演出が実行された後には保留表示の表示態様として表示されない特殊態様となる。
図29(B)は、アイコン表示変化パターンの決定例を示している。図28(A)に示すステップS536の処理において、演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新されるアイコン表示変化パターン決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意されたアイコン表示変化パターン決定テーブルを参照することなどにより、複数のアイコン表示変化パターンのいずれかに決定すればよい。
図28(A)に示すステップS536の処理では、図29(B)に示すような決定割合で、複数のアイコン表示変化パターンのいずれかに決定する。図29(B)に示す決定例では、可変表示内容に応じて、決定可能なアイコン表示変化パターンや決定割合が異なっている。例えば、可変表示内容が「非確変(大当り)」、「確変(大当り)」または「スーパーリーチ(ハズレ)」である場合には、アイコン表示変化パターンYAP3に決定可能となる一方、可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」または「ノーマルリーチ(ハズレ)」である場合には、アイコン表示変化パターンYAP3に決定不可となる。また、可変表示内容が「非確変(大当り)」または「確変(大当り)」である場合には、所定割合でアイコン表示変化パターンYAP1〜アイコン表示変化パターンYAP3のいずれかに決定される一方、可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」、「ノーマルリーチ(ハズレ)」または「スーパーリーチ(ハズレ)」である場合には、所定割合でアイコン表示変化パターンが「なし」となる。また、可変表示内容が「非確変(大当り)」または「確変(大当り)」である場合には、可変表示内容が「スーパーリーチ(ハズレ)」である場合に比べて高い割合で、アイコン表示変化パターンYAP3に決定される。
このような設定により、アクティブ表示変化演出が実行され、アイコン表示変化パターンYAP3により変化後の表示態様として「激熱」のメッセージを報知する表示態様が表示されたときには、アクティブ表示に対応する今回の可変表示において可変表示結果が「大当り」となる可能性が高くなる。また、アクティブ表示変化演出が実行され、アイコン表示変化パターンが「なし」に対応してアクティブ表示の表示態様が変化しないアクティブ変化ガセ演出となったときには、アクティブ表示に対応する今回の可変表示において可変表示結果が「大当り」にはならず「ハズレ」となることが確定する。
なお、アクティブ表示変化演出が実行された後に表示されるアクティブ表示の表示態様に応じて、アクティブ表示に対応する今回の可変表示において可変表示結果が「ハズレ」となることが確定してしまうと、可変表示が終了するまでの遊技興趣が減退するおそれがある。そこで、例えば可変表示内容が「非確変(大当り)」または「確変(大当り)」の場合にも、所定割合でアイコン表示変化パターンが「なし」に決定されるように設定してもよい。この場合には、可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」や「ノーマルリーチ(ハズレ)」、「スーパーリーチ(ハズレ)」の場合に比べて十分に低い割合でアイコン表示変化パターンが「なし」に決定されるように設定してもよい。また、アクティブ表示変化演出が実行された後に表示されるアクティブ表示の表示態様に応じて、アクティブ表示に対応する今回の可変表示において可変表示結果が「大当り」となることが確定するように設定してもよい。例えば、可変表示内容が「スーパーリーチ(ハズレ)」である場合には、アイコン表示変化パターンYAP3に決定不可としてもよい。
図28(A)に示すステップS536の処理にてアイコン表示変化パターンが「なし」に決定される割合は、図19に示すステップS811の処理にて「表示変化なし」に決定される割合よりも低くなるように設定されている。例えば図20(B)に示すように、ステップS811の処理では、入賞時判定結果が「ハズレ時非リーチ確定・一般」の場合に20/100の割合で「表示変化あり」に決定される。すなわち、この場合には、80/100の割合で「表示変化なし」に決定される。これに対し、例えば図29(B)に示すように、ステップS536の処理では、可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」の場合に5/100の割合でアイコン表示変化パターンが「なし」に決定される。ステップS811にて「表示変化なし」に決定された場合には保留変化ガセ演出が実行され、ステップS536にてアイコン表示変化パターンが「なし」に決定された場合にはアクティブ変化ガセ演出が実行される。このような設定により、アクティブ表示変化演出が実行された後にアクティブ表示の表示態様が変化しないアクティブ変化ガセ演出が実行される割合は、保留表示変化演出が実行された後に保留表示の表示態様が変化しない保留変化ガセ演出が実行される割合よりも低くなる。したがって、保留表示変化演出において第1成功演出となる保留表示変化成功演出が実行される割合よりも高い割合で、アクティブ表示変化演出において第2成功演出となるアクティブ表示変化成功演出を実行することができる。
図21(B)に示された複数の変化演出タイミングパターンのうち、変化演出タイミングパターンTP0−1、変化演出タイミングパターンTP1−2、変化演出タイミングパターンTP2−2、変化演出タイミングパターンTP2−4、変化演出タイミングパターンTP3−2、変化演出タイミングパターンTP3−5、変化演出タイミングパターンTP3−6に決定された場合には、アクティブ表示中に保留表示変化タイミングとなり、アクティブ表示の表示態様として表示色を特定色に変化させる表示色変化演出となるアクティブ表示変化演出が実行される。図19に示すステップS814の処理では、これらのアクティブ表示中に保留表示変化タイミングとなる変化演出タイミングパターンの決定割合が、アクティブ表示中に保留変化タイミングとならない変化演出タイミングパターンの決定割合よりも低くなるように設定された決定テーブルを用いて、いずれかの変化演出タイミングパターンに決定されてもよい。図28(A)に示すステップS533の処理では、アクティブ表示中に表示色変化演出の実行があると判定すると、ステップS534の処理には進まず、アイコン表示変化演出を実行しないように制限する。そのため、アクティブ表示中に表示色変化演出が実行される割合が高くなると、アイコン表示変化演出が実行されにくくなってしまうおそれがある。そこで、アクティブ表示中に保留表示変化タイミングとなる変化演出タイミングパターンの決定割合を低下させることで、アイコン表示変化演出が実行される割合を高められるようにしてもよい。
図28(A)に示すステップS533にてアクティブ表示中に表示色変化演出の実行があると判定された場合には、ステップS534の処理に進むことなく変化演出設定処理を終了することで、アイコン表示変化演出が実行されないように制限する。これにより、表示色変化演出となるアクティブ表示変化演出と、アイコン表示変化演出となるアクティブ表示変化演出とが、重複して実行されることがないようにして、複雑な演出の防止により、遊技興趣を向上させることができる。
図30は、可変表示中演出処理として、図12のステップS172にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図30に示す可変表示中演出処理では、まず、例えば演出制御プロセスタイマのタイマ値などに基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS341)。一例として、ステップS341の処理では、演出制御プロセスタイマのタイマ値を更新(例えば1減算)し、更新後の演出制御プロセスタイマ値に対応して演出制御パターンから終了コードが読み出されたときなどに、可変表示時間が経過したと判定すればよい。
ステップS341にて可変表示時間が経過していない場合には(ステップS341;No)、カウントダウン予告を実行するためのカウントダウン予告期間であるか否かを判定する(ステップS341a)。カウントダウン予告期間は、例えば、図26に示すステップS323の処理にて決定された演出制御パターン(カウントダウン予告制御パターン)において、予め定められていればよい。カウントダウン予告期間である場合には(ステップS341a;Yes)、カウントダウン予告を実行するための制御が行われる(ステップS341b)。ステップS341bの処理では、カウントダウン予告制御パターンの設定に基づいて作成した各種指令を、表示制御部123や音声制御基板13、ランプ制御基板14などに対して伝送させる。これにより、画像表示装置5の画面上にカウントダウン画像といった所定の演出画像を表示させることや、スピーカ8L、8Rから所定の効果音を出力させること、遊技効果ランプ9および装飾用LEDを点灯または点滅または消灯させること、あるいは、これらの一部または全部を組み合わせることで、所定の演出装置にてカウントダウン予告を実行できればよい。
ステップS341aにてカウントダウン予告期間ではないと判定されたときや(ステップS341a;No)、ステップS341bの処理を実行した後には、保留表示変化演出を実行するための保留表示変化演出期間であるか否かを判定する(ステップS342)。保留表示変化演出期間は、例えば図26に示すステップS323の処理にて決定された演出制御パターン(表示変化演出制御パターン)において、予め定められていればよい。保留表示変化演出期間である場合には(ステップS342;Yes)、保留表示変化演出を実行するための制御が行われる(ステップS343)。ステップS343の処理では、表示変化演出制御パターンの設定に基づいて作成した各種指令を、表示制御部123や音声制御基板13、ランプ制御基板14などに対して伝送させる。これにより、画像表示装置5の画面上に所定の演出画像を表示させることや、スピーカ8L、8Rから所定の効果音を出力させること、遊技効果ランプ9および装飾用LEDを点灯または点滅または消灯させること、あるいは、これらの一部または全部を組み合わせることで、所定の演出装置にて保留表示変化演出を実行できればよい。
ステップS342にて保留表示変化演出期間ではないと判定されたときや(ステップS342;No)、ステップS343の処理を実行した後には、アクティブ表示変化演出を実行するためのアクティブ表示変化演出期間であるか否かを判定する(ステップS344)。アクティブ表示変化演出期間は、例えば図26に示すステップS323の処理にて決定された演出制御パターン(表示変化演出制御パターン)において、予め定められていればよい。アクティブ表示変化演出期間である場合には(ステップS344;Yes)、アクティブ表示変化演出を実行するための制御が行われる(ステップS345)。なお、保留表示変化演出とアクティブ表示変化演出は、共通の演出制御を行うことにより実行されてもよい。この場合、ステップS342〜S345の処理に代えて、保留表示変化演出とアクティブ表示変化演出に共通する表示変化演出期間であるか否かを判定し、表示変化演出期間であると判定された場合には、表示変化演出制御パターンに従って保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出を実行するための制御が行われればよい。
ステップS344にてアクティブ表示変化演出期間ではないと判定されたときや(ステップS344;No)、ステップS345の処理を実行した後には、リーチ演出を実行するためのリーチ演出期間であるか否かを判定する(ステップS346)。リーチ演出期間は、例えば変動パターンに応じて決定された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。ステップS346にてリーチ演出期間であると判定されたときには(ステップS346;Yes)、リーチ演出を実行するための制御が行われる(ステップS347)。
ステップS346にてリーチ演出期間ではないと判定されたときや(ステップS346;No)、ステップS347の処理を実行した後には、例えば変動パターンに対応して決定された演出制御パターンにおける設定などに基づいて、その他、飾り図柄の可変表示動作を含めた可変表示中における演出を実行するための制御が行われる(ステップS348)。
ステップS341にて可変表示時間が経過した場合には(ステップS341;Yes)、主基板11から伝送される図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS349)。このとき、図柄確定コマンドの受信がなければ(ステップS349;No)、可変表示中演出処理を終了して待機する。なお、可変表示時間が経過した後、図柄確定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。
ステップS349にて図柄確定コマンドの受信があった場合には(ステップS349;Yes)、例えば表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった、飾り図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄)を導出表示させる制御を行う(ステップS350)。このときには、当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS351)。また、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS352)、可変表示中演出処理を終了する。
次に、カウントダウン予告やチャンス目予告などの実行タイミングについて、図31を参照して説明する。なお、図31(A)では、カウントダウン予告パターンCDP3−0(継続パターン)の場合について説明し、図31(B)では、カウントダウン予告パターンCDP3−2(中止パターン)、チャンス目予告タイミングパターンCTP2−1の場合について説明する。
例えば、図31(A)に示すように、可変表示K1の実行中のタイミングT1にて、ターゲットとなる可変表示が4つ目の保留記憶として保留(記憶)される(ターゲットの保留発生)。なお、保留記憶は、すべて第2特図の可変表示とする。ターゲットとなる可変表示が保留されたことに基づいて、画像表示装置5における第2保留表示部5HLに、ターゲットの可変表示に対応する保留表示(ターゲットの保留表示)が表示される。
可変表示K1が終了し、次の可変表示K2が開始するタイミングT2にて、ターゲットの保留表示がシフトする。その後、タイミングT3でカウントダウン予告として、画像表示装置5の画面上に「3」を示すカウントダウン画像が表示される。可変表示K2が終了し、次の可変表示K3が開始するタイミングT4にて、ターゲットの保留表示がシフトする。その後、タイミングT5でカウントダウン予告として、画像表示装置5の画面上に「2」を示すカウントダウン画像が表示される。可変表示K3が終了し、次の可変表示K4が開始するタイミングT6にて、ターゲットの保留表示がシフトする。その後、タイミングT7でカウントダウン予告として、画像表示装置5の画面上に「1」を示すカウントダウン画像が表示される。可変表示K4が終了し、ターゲットの可変表示K5が開始するタイミングT8にて、ターゲットの保留表示が第2保留表示部5HLから消去されるとともに、アクティブ表示部AHAにおいて今回の可変表示に対応するアクティブ表示が行われている。その後、タイミングT9でカウントダウン予告として、画像表示装置5の画面上に「0」を示すカウントダウン画像が表示される。
なお、カウントダウン予告パターンCDP3−0(継続パターン)の場合にはチャンス目予告が実行されないので、可変表示K2〜K4では、確定飾り図柄として、チャンス目を構成する飾り図柄が停止表示されることはない。
また、例えば図31(B)に示すように、可変表示K1の実行中のタイミングT1にて、ターゲットとなる可変表示が4つ目の保留記憶として保留(記憶)される(ターゲットの保留発生)。なお、保留記憶は、すべて第2特図の可変表示とする。ターゲットとなる可変表示が保留されたことに基づいて、画像表示装置5における第2保留表示部5HLに、ターゲットの可変表示に対応する保留表示(ターゲットの保留表示)が表示される。
可変表示K1が終了し、次の可変表示K2が開始するタイミングT2にて、ターゲットの保留表示がシフトする。その後、タイミングT3でカウントダウン予告として、画像表示装置5の画面上に「3」を示すカウントダウン画像が表示される。可変表示K2が終了し、次の可変表示K3が開始するタイミングT4にて、ターゲットの保留表示がシフトする。その後、タイミングT5でカウントダウン予告として、画像表示装置5の画面上に「2」を示すカウントダウン画像が表示される。なお、カウントダウン予告パターンはCDP3−2であるので、当該可変表示K3にてカウントダウン画像が表示された後は、カウントダウン予告が終了する。
可変表示K3において確定飾り図柄を停止表示するタイミングT6で、チャンス目予告として、例えば「2」「4」「6」といったチャンス目を構成する確定飾り図柄が停止表示される。次の可変表示K4が開始するタイミングT7にて、ターゲットの保留表示がシフトする。その後、可変表示K4において確定飾り図柄を停止表示するタイミングT7で、チャンス目予告として、例えば「6」「8」「2」といったチャンス目を構成する確定飾り図柄が停止表示される。ターゲットの可変表示K5が開始するタイミングT9にて、ターゲットの保留表示が第2保留表示部5HLから消去されるとともに、アクティブ表示部AHAにおいて今回の可変表示に対応するアクティブ表示が行われている。
次に、カウントダウン予告やチャンス目予告などを実行したときの演出画面について図32〜図33を参照して説明する。図32は、ステップS610にてカウントダウン予告パターンCDP3−0(継続パターン)に決定された場合におけるカウントダウン予告の実行例を示している。この実行例では、図32(A)に示すように、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の可変表示が行われているときには、第2保留表示部5HLにおいて保留番号が「1」〜「3」に対応した保留表示が行われ、アクティブ表示部AHAにおいて今回の可変表示に対応するアクティブ表示が行われている。このときターゲットTAとなる可変表示が保留番号「4」として保留されると、図32(B)に示すように第2保留表示部5HLにおいてターゲットTAの保留表示が行われる。そして、図32(C)に示すように非リーチ組合せを構成する確定飾り図柄が停止表示される。
次に、図32(D)に示すように飾り図柄の可変表示が開始されるとともにターゲットTAがシフトする。その後、「3」を示すカウントダウン画像G3が画像表示装置5の画面上に表示される。そして、図32(E)に示すように非リーチ組合せを構成する確定飾り図柄が停止表示される。次に、図32(F)に示すように飾り図柄の可変表示が開始されるとともにターゲットTAがシフトする。その後、「2」を示すカウントダウン画像G2が画像表示装置5の画面上に表示される。そして、図32(G)に示すように非リーチ組合せを構成する確定飾り図柄が停止表示される。
次に、図32(H)に示すように飾り図柄の可変表示が開始されるとともにターゲットTAがシフトする。その後、「1」を示すカウントダウン画像G1が画像表示装置5の画面上に表示される。そして、図32(I)に示すように非リーチ組合せを構成する確定飾り図柄が停止表示される。次に、図32(J)に示すように飾り図柄の可変表示が開始されるとともにターゲットTAが第2保留表示部5HLから消去され、アクティブ表示部AHAにおいて今回の可変表示(ターゲット)に対応するアクティブ表示が行われる。その後、「0」を示すカウントダウン画像G0が画像表示装置5の画面上に表示される。そして、図32(K)に示すようにリーチ状態になった後、図32(L)に示すように大当り組合せを構成する確定飾り図柄が停止表示される。
図33は、ステップS610にてカウントダウン予告パターンCDP3−2(中止パターン)に決定され、ステップS710にてチャンス目Aに決定され、さらにステップS712にてチャンス目予告タイミングパターンCTP2−1に決定された場合におけるカウントダウン予告の実行例を示している。この実行例では、図33(A)に示すように、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の可変表示が行われているときには、第2保留表示部5HLにおいて保留番号が「1」〜「3」に対応した保留表示が行われ、アクティブ表示部AHAにおいて今回の可変表示に対応するアクティブ表示が行われている。このときターゲットTAとなる可変表示が保留番号「4」として保留されると、図33(B)に示すように第2保留表示部5HLにおいてターゲットTAの保留表示が行われる。そして、図33(C)に示すように非リーチ組合せを構成する確定飾り図柄が停止表示される。
次に、図33(D)に示すように飾り図柄の可変表示が開始されるとともにターゲットTAがシフトする。その後、「3」を示すカウントダウン画像G3が画像表示装置5の画面上に表示される。そして、図33(E)に示すように非リーチ組合せを構成する確定飾り図柄が停止表示される。次に、図33(F)に示すように飾り図柄の可変表示が開始されるとともにターゲットTAがシフトする。その後、「2」を示すカウントダウン画像G2が画像表示装置5の画面上に表示される。そして、図33(G)に示すようにチャンス目を構成する確定飾り図柄が停止表示される。なお、チャンス目予告の種類としてチャンス目Aに決定されているので、例えば「2」「4」「6」といったチャンス目を構成する確定飾り図柄が停止表示される。
次に、図33(H)に示すように飾り図柄の可変表示が開始されるとともにターゲットTAがシフトする。その後、「1」を示すカウントダウン画像が画像表示装置5の画面上に表示されずに、図33(I)に示すようにチャンス目を構成する確定飾り図柄が停止表示される。なお、チャンス目予告の種類としてチャンス目Aに決定されているので、例えば「6」「8」「2」といったチャンス目を構成する確定飾り図柄が停止表示される。次に、図33(J)に示すように飾り図柄の可変表示が開始されるとともにターゲットTAが第2保留表示部5HLから消去され、アクティブ表示部AHAにおいて今回の可変表示に対応するアクティブ表示が行われる。その後、「0」を示すカウントダウン画像が画像表示装置5の画面上に表示されずに、図33(K)に示すように非リーチの組合せを構成する確定飾り図柄が停止表示される。
図34は、図19に示すステップS814の処理により変化演出タイミングパターンTP3−1に決定された場合における保留表示変化演出の実行例を示している。この実行例では、図34(A)に示すように、第2保留表示部5HLにおいて保留番号が「1」〜「4」に対応した保留表示が行われ、アクティブ表示部AHAにおいて今回の可変表示に対応するアクティブ表示が行われている。第2保留表示部5HLにおける保留表示のうち、保留番号「3」(右端から3番目)の保留表示は、図19に示すステップS806の処理にて、保留表示変化演出の種別が「変化演出あり(1)」に決定されたものとする。図21(B)に示すように、変化演出タイミングパターンTP3−1は保留番号が「3」のときに保留表示変化タイミングとなる。これにより、例えば図34(B)に示すように、キャラクタCH1の演出画像が保留番号「3」の保留表示に作用するような作用演出を含む保留表示変化共通演出が実行される。そして、図19に示すステップS811の処理にて「表示変化あり」に決定されているとともにステップS813の処理にて保留表示変化パターンZHP1−1に決定されている場合には、図34(C1)に示すように、保留表示の表示態様として表示色が特定色のうち青色に変化する保留表示変化成功演出が実行される。これに対し、図19に示すステップS811の処理にて「表示変化なし」に決定されていた場合には、図34(C2)に示すように、保留表示の表示態様が変化しない保留表示失敗演出(保留変化ガセ演出)が実行される。
図35は、アクティブ表示中における表示色変化演出やアイコン表示変化演出の実行例を示している。この実行例では、図35(A)に示すような飾り図柄の可変表示が開始された後、例えば図35(B)に示すように、キャラクタCH1の演出画像がアクティブ表示部AHAにおけるアクティブ表示に作用するような作用演出を含むアクティブ表示変化共通演出が実行される。図35(B)に示すアクティブ表示変化共通演出は、作用対象が保留表示であるかアクティブ表示であるかという点で相違するものの、キャラクタCH1の演出画像が作用するような作用演出を含んでいることなどにおいて、図34(B)に示された保留表示変化共通演出と共通する演出態様となっている。アクティブ表示に対応して、図19に示すステップS813の処理にて保留表示変化パターンZHP1−1に決定されているとともにステップS814の処理にて変化演出タイミングパターンTP0−1に決定されている場合には、図35(C1)に示すように、アクティブ表示の表示態様として表示色が特定色のうち青色に変化するアクティブ表示変化成功演出が実行される。これに対し、図28(A)に示すステップS534の処理にて「変化演出あり」に決定されるとともにステップS536の処理にてアイコン表示変化パターンYAP2に決定されていた場合には、図35(C2)に示すように、アクティブ表示の表示態様が「チャンス」のメッセージを報知する表示態様に変化するアクティブ表示変化成功演出が実行される。
図36は、1の保留表示に対応して複数回の保留表示変化演出が実行される演出実行例を示している。この実行例では、第2保留表示部5HLにおける保留表示のうち、保留番号「3」の保留表示に対応して、図19に示すステップS813の処理により保留表示変化パターンZHP12に決定されているとともにステップS814の処理により変化演出タイミングパターンTP3−3に決定されている。図21(B)に示すように、変化演出タイミングパターンTP3−3は、保留番号「3」と保留番号「1」のときに保留表示変化タイミングとなる。したがって、図36(A)に示すような飾り図柄の可変表示が開始されるときには、図28(A)に示すステップS531の処理により保留表示変化タイミングであると判定される。そこで、ステップS532の処理による実行設定に基づいて、例えば図36(B)に示すような保留表示変化共通演出が実行される。図36(B)に示す演出が実行された後には、保留番号「3」に対応する保留表示の表示態様が、図36(C)に示すような「秘」のメッセージを示す表示態様に変化する。その後、図36(D)に示すように、飾り図柄の最終停止図柄が停止表示されることで、可変表示が終了する。
図36(D)に示すような可変表示の終了に続いて、図36(E)に示すような飾り図柄の可変表示が開始される。このとき、図26に示すステップS300の処理により、保留データ記憶部では、保留表示変化パターンZHP12や変化演出タイミングパターンTP3−3を示すデータが移動(シフト)して、保留番号「2」と関連付けて記憶される。変化演出タイミングパターンTP3−3は保留番号「2」に合致する保留表示変化タイミングの指定を含んでいないことから、ステップS531にて保留表示変化タイミングではないと判定される。そのため、保留表示変化演出が実行されることなく、図36(F)に示すように、飾り図柄の最終停止図柄が停止表示されることで、可変表示が終了する。
図36(F)に示すような可変表示の終了に続いて、図36(G)に示すような飾り図柄の可変表示が開始される。このとき、図26に示すステップS300の処理により、保留データ記憶部では、保留表示変化パターンZHP12や変化演出タイミングパターンTP3−3を示す記憶データが移動(シフト)して、保留番号「1」と関連付けて記憶される。変化演出タイミングパターンTP3−3は保留番号「1」に合致する保留表示変化タイミングの指定を含んでいることから、ステップS531にて保留表示変化タイミングであると判定される。そこで、ステップS532の処理による実行設定に基づいて、例えば図36(H)に示すような保留表示変化共通演出が実行される。こうした保留表示変化共通演出が実行された後には、図36(I)に示すように、保留番号「1」に対応する保留表示の表示態様として表示色が特定色のうち緑色に変化する保留表示変化成功演出が実行される。
なお、アクティブ表示は、可変表示が終了するまで継続して表示されるものに限定されず、例えば可変表示が開始されてから予め定められた表示消去条件が成立したときに、消去されるようにしてもよい。一例として、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったときに、表示消去条件が成立することで、アクティブ表示が消去されるようにしてもよい。
以上説明したように、上記実施の形態に係るパチンコ遊技機1によれば、例えばステップS405の処理にて可変表示内容を判定し、可変表示内容の判定結果に基づいて、カウントダウン予告を実行する。また、可変表示内容の判定結果に基づいて、チャンス目予告を実行する。カウントダウン予告は、予告対象に向かって、画像表示装置5の画面上に表示するカウントダウン画像が示す数字を減らす態様により、予告対象を特定できる演出であるとともに、カウントダウン継続パターンとカウントダウン中止パターンとのうちのいずれかにより実行される。また、チャンス目予告は、カウントダウン継続パターンのカウントダウン予告が実行された後に、実行されることがある。このようにカウントダウン予告が途中で終了したときにも、チャンス目予告が実行されるので、遊技の興趣が著しく低下してしまうことを防止できる。
なお、チャンス目予告は、カウントダウン継続パターンのカウントダウン予告が実行されるときに、少なくとも当該カウントダウン予告が実行された後に実行される演出であればよい。例えば、チャンス目予告タイミングパターンは、カウントダウン継続パターンのカウントダウン予告が実行されている途中に、チャンス目を構成する飾り図柄を停止表示するパターンを含んでもよい。例えば、図33(E)に示すタイミングで、チャンス目を構成する飾り図柄を停止表示するパターンを含んでもよい。この場合には、カウントダウン予告が実行されている途中に実行されるチャンス目予告よりも、カウントダウン予告が実行された後に実行されるチャンス目予告の方が実行され易くしてもよい。また、この場合には、チャンス目予告が、大当り期待度の高い「チャンス目B」により実行される割合よりも高い割合で、大当り期待度の低い「チャンス目A」により実行されればよい。
上記実施の形態に係るパチンコ遊技機1によれば、例えばステップS343にて保留番号「1」〜「3」に対応する保留表示変化演出を実行することにより、保留表示の表示態様を変化させる。また、ステップS345にてアクティブ表示中の保留表示変化演出やアイコン表示変化演出を実行することにより、アクティブ表示の表示態様を変化させる。このように保留表示の表示態様を変化させる保留表示変化演出と、アクティブ表示の表示態様を変化させる保留表示変化演出やアイコン表示変化演出とを実行することができる。
上記実施の形態に係るパチンコ遊技機1によれば、例えばチャンス目予告は、チャンス目継続パターンとチャンス目中止パターンとのうちのいずれかにより実行される。図15に示すカウントダウン継続パターンに決定される割合は、図18に示すチャンス目継続パターンに決定される割合よりも低くなっている。そして、カウントダウン継続パターンのカウントダウン予告が実行されたときは、チャンス目継続パターンのチャンス目予告が実行されたときよりも、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高くなるように設定されている。即ち、カウントダウン予告は、チャンス目予告に比べて、ターゲットの可変表示まで継続し難い演出となっているが、カウントダウン予告がターゲットの可変表示まで継続した場合には、チャンス目予告がターゲットの可変表示まで継続した場合に比べて、大当り期待度が高くなっている。これにより、遊技者をカウントダウン予告が途中で終了しないで継続するか否かに注目させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
上記実施の形態に係るパチンコ遊技機1によれば、例えば図31(B)や図33に示すように、カウントダウン予告のターゲットとチャンス目予告のターゲットとは、同じである。このように共通の保留記憶(同じターゲット)に向かって異なる先読み予告が実行されるので、当該保留記憶に対する興趣を維持することができる。
上記実施の形態に係るパチンコ遊技機1によれば、例えばチャンス目予告は、チャンス目Aとチャンス目Bとのうちのいずれかにより実行される。チャンス目Bによりチャンス目予告が実行された場合には、チャンス目Aによりチャンス目予告が実行された場合と比べて、予告対象となる可変表示において「大当り」となる可能性が高くなっている。即ち、チャンス目Aは、チャンス目Bよりも大当り期待度が低い態様となっている。ステップS715にて参照されるチャンス目予告決定テーブルでは、図17(A)に示すような決定割合に設定されている。このような設定により、カウントダウン中止パターンによりカウントダウン予告が実行された後にチャンス目予告が実行されるときには、チャンス目予告が、「チャンス目B」により実行される割合よりも高い割合で、「チャンス目A」により実行されることとなる。ここで、カウントダウン予告が実行されて演出の途中で終了された場合には、大当り期待度が低いことが示唆されることになる。そして、その後に実行されるチャンス目予告において大当り期待度が高いことが示唆されて、可変表示結果がハズレとなったとき、即ち、大当り期待度の低い示唆をした後に大当り期待度の高い示唆をすることにより、遊技の興趣が向上したにもかかわらず、ハズレであったときには、遊技の興趣が低下してしまうことになる。しかし、上記実施の形態に係るパチンコ遊技機1によれば、大当り期待度の低いカウントダウン中止パターンによりカウントダウン予告が実行された後にチャンス目予告が実行されるときには、チャンス目予告が、大当り期待度の高い「チャンス目B」により実行される割合よりも高い割合で、大当り期待度の低い「チャンス目A」により実行されるので、遊技の興趣が低下してしまうことを抑制できる。
上記実施の形態に係るパチンコ遊技機1によれば、図19に示すステップS806の処理では、所定割合で「変化演出あり(2)」の演出種別に決定する。この決定結果に応じて、ステップS813の処理では、図21(A)に示すような保留表示変化パターンZHP10〜保留表示変化パターンZHP13のいずれかに決定される。これらの保留表示変化パターンにより保留表示変化演出が実行されたときには、保留表示の表示態様が、通常の表示態様である白色表示から「秘」のメッセージを示す表示態様に変化する。「秘」のメッセージを示す表示態様は、変化演出タイミングパターンの設定などにより、アクティブ表示変化演出を実行した後には変化しない表示態様となっている。こうして、保留表示変化演出を実行したときには、保留表示の表示態様を、アクティブ表示変化演出を実行した後にはアクティブ表示の表示態様として表示されない特殊態様に変化させることができる。このように第1変化演出となる保留表示変化演出が実行された後に表示される保留表示の表示態様は、例えば「秘」のメッセージを示す表示態様のように、第2変化演出となるアクティブ表示変化演出が実行された後にはアクティブ表示の表示態様として表示されない特殊態様を含んでいる。従って、保留表示の表示態様を特殊態様に変化させる保留表示変化演出を実行することで、多様な表示の変化を可能にして、遊技興趣を向上させることができる。
上記実施の形態に係るパチンコ遊技機1によれば、図28(A)に示すステップS536の処理では、例えば図29(A)に示すような複数のアイコン表示変化パターンのいずれかに決定される。これらのアイコン表示変化パターンによりアクティブ表示変化演出が実行されたときには、アクティブ表示の表示態様が、「?」、「チャンス」あるいは「激熱」のメッセージを報知する表示態様に変化する。これらの表示態様は、保留表示変化演出を実行した後には変化しない表示となっている。こうして、アクティブ表示変化演出を実行したときには、アクティブ表示の表示態様を、保留表示変化演出を実行した後には保留表示の表示態様として表示されない特殊態様に変化させることができる。このように第2変化演出となるアクティブ表示変化演出が実行された後に表示されるアクティブ表示の表示態様は、例えば「?」、「チャンス」あるいは「激熱」などのメッセージを報知するアイコンの表示態様のように、第1変化演出となる保留表示変化演出が実行された後には保留表示の表示態様として表示されない特殊態様を含んでいる。従って、アクティブ表示の表示態様を特殊態様に変化させるアクティブ表示変化演出を実行することで、多様な表示の変化を可能にして、遊技興趣を向上させることができる。
なお、この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。例えばパチンコ遊技機1は、上記実施の形態で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。
上記実施の形態では、第2先読み予告をチャンス目予告とし、チャンス目予告は、カウントダウン継続パターンのカウントダウン予告が実行された後に、実行されることがあるものとして説明した。しかし、第2先読み予告はチャンス目予告に限定されない。例えば、第2先読み予告を保留表示変化演出としてもよい。この場合には、保留表示変化演出は、カウントダウン継続パターンのカウントダウン予告が実行された後に、実行されることがあるようにすればよい。
図37は、変形例におけるカウントダウン予告及び保留表示変化演出を実行したときの演出画面の一例を示す図である。例えばステップS610にてカウントダウン予告パターンCDP3−2(中止パターン)に決定され、第2先読み予告として、保留表示変化パターンZHP1−2(白→緑)及び変化演出タイミングパターンTP2−1の保留表示変化演出の実行が決定されたこととする。この実行例では、図37(A)に示すように、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の可変表示が行われているときには、第2保留表示部5HLにおいて保留番号が「1」〜「3」に対応した保留表示が行われ、アクティブ表示部AHAにおいて今回の可変表示に対応するアクティブ表示が行われている。このときターゲットTAとなる可変表示が保留番号「4」として保留されると、図37(B)に示すように第2保留表示部5HLにおいてターゲットTAの保留表示が行われる。そして、図37(C)に示すように非リーチ組合せを構成する確定飾り図柄が停止表示される。
次に、図37(D)に示すように飾り図柄の可変表示が開始されるとともにターゲットTAがシフトする。その後、「3」を示すカウントダウン画像G3が画像表示装置5の画面上に表示される。そして、図37(E)に示すように非リーチ組合せを構成する確定飾り図柄が停止表示される。次に、図37(F)に示すように飾り図柄の可変表示が開始されるとともにターゲットTAがシフトする。その後、「2」を示すカウントダウン画像G2が画像表示装置5の画面上に表示される。そして、保留表示変化演出が実行されて、図37(G)に示すようにターゲットの保留表示の表示色が白から緑に変化した後、非リーチ組合せを構成する確定飾り図柄が停止表示される。
次に、図37(H)に示すように飾り図柄の可変表示が開始されるとともにターゲットTAがシフトする。その後、「1」を示すカウントダウン画像が画像表示装置5の画面上に表示されずに、図37(I)に示すように非リーチ組合せを構成する確定飾り図柄が停止表示される。なお、ターゲットの保留表示の表示色は緑のままである。次に、図37(J)に示すように飾り図柄の可変表示が開始されるとともにターゲットTAが第2保留表示部5HLから消去され、アクティブ表示部AHAにおいて今回の可変表示に対応するアクティブ表示が行われる。なお、アクティブ表示の表示色は、保留表示のときと同じ緑である。その後、「0」を示すカウントダウン画像が画像表示装置5の画面上に表示されずに、図37(K)に示すように飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となり、図37(L)に示すように非リーチの組合せを構成する確定飾り図柄が停止表示される。
このように、ターゲットの保留表示(予告対象となった保留記憶)を特定不可能な演出態様により実行されるチャンス目予告の代わりに、ターゲットの保留表示を特定可能な演出態様により実行される保留表示変化演出を、第2先読み予告としてもよい。また、チャンス目予告と保留表示変化演出とを、第2先読み予告としてもよい。この場合には、第2先読み予告として、チャンス目予告と保留表示変化演出とのうちのいずれか一方を抽選などにより決定すればよい。また、ターゲットの可変表示結果が大当りである場合に、チャンス目予告と保留表示変化演出とのうちのいずれか一方の実行割合が高くてもよい。このように第2先読み予告の演出態様は、ターゲットの保留表示を特定不可能な演出態様とターゲットの保留表示を特定可能な演出態様とのいずれであってもよい。なお、ターゲットの保留表示を特定不可能な演出態様には、確定飾り図柄としてチャンス目を構成する飾り図柄を停止表示させる態様の他に、例えば背景画像の表示態様を変化させる態様などが含まれる。また、ターゲットの保留表示を特定不可能な演出態様により第2先読み予告を実行する場合には、カウントダウン予告が途中で終了するにもかかわらず、図37(K)に示すようにリーチ状態となることがある。このようにカウントダウン予告が途中で終了した後にリーチ状態とすることにより、遊技者に大当りとなる可能性がまだあることを示唆し続けて、確定飾り図柄が停止表示されるまで注目させることができる。
上記実施の形態では、カウントダウン中止パターンによりカウントダウン予告が実行された後にチャンス目予告が実行されるときには、チャンス目継続パターン(チャンス目予告タイミングパターンCTP2−1)により実行されるものとして説明した。しかし、カウントダウン中止パターンによりカウントダウン予告が実行された後に実行されるチャンス目予告は、チャンス目継続パターンにより実行されるものに限定されない。例えば、このとき実行されるチャンス目予告は、チャンス目中止パターンにより実行されるものを含んでもよい。具体的には、図33(G)に示すようにチャンス目を構成する確定飾り図柄が停止表示されたときにチャンス目予告が終了し、図33(I)に示すタイミングでは非リーチ組合せを構成する確定飾り図柄が停止表示されるように構成されてもよい。
上記実施の形態では、ステップS602にて保留記憶数が4でないと判定された場合(ステップS602;No)、即ち、保留記憶数が1や2、3である場合には、カウントダウン予告の実行が決定されず、保留記憶数が4であることを条件に、カウントダウン予告の実行を決定可能とした。しかし、カウントダウン予告の実行決定は、保留記憶数が4である場合のみに限定されない。例えば、保留記憶が1や2、3であること、または、保留記憶が2以上や3以上などであることを条件にカウントダウン予告の実行決定を可能としてもよい。
また、ステップS702にて保留記憶数が4でないと判定された場合(ステップS702;No)、即ち、保留記憶数が1や2、3である場合には、チャンス目予告の実行が決定されず、保留記憶数が4であることを条件に、チャンス目予告の実行を決定可能とした。しかし、チャンス目予告の実行決定は、保留記憶数が4である場合のみに限定されない。例えば、保留記憶が1や2、3であること、または、保留記憶が2以上や3以上などであることを条件にチャンス目予告の実行決定を可能としてもよい。
上記実施の形態では、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるものとして説明したが、例えば第1始動入賞口であるか第2始動入賞口であるかにかかわらず、遊技球が始動入賞口に進入した順番で、特図ゲームが実行されるようにしてもよい。この場合には、カウントダウン予告やチャンス目予告の実行決定を、保留記憶数が5や6、7、8であること、または、保留記憶数が4以上や5以上、6以上、7以上であることを条件に可能としてもよい。
上記実施の形態では、ステップS605にて現在時短中であると判定された場合に(ステップS605;Yes)、カウントダウン予告の実行決定を可能とした。しかし、カウントダウン予告の実行決定は、時短中であるときに限定されない。例えば、時短中でない通常状態であるときにもカウントダウン予告を実行可能としてもよい。また、時短中であっても、確変状態であるか時短状態であるか(確変のときの時短中であるか非確変のときの時短中であるか)に応じて、カウントダウンの実行割合が異なるようにしてもよい。
上記実施の形態では、ターゲットの可変表示が保留番号3〜2の保留記憶として記憶されているときの可変表示において「3」〜「2」を示すカウントダウン画像を表示し、その後演出を中止(終了)するカウントダウン中止パターンCDP3−2を設定した。しかし、カウントダウン中止パターンは、上記したパターンに限定されない。例えば、ターゲットの可変表示が保留番号3の保留記憶として記憶されているときの可変表示において「3」を示すカウントダウン画像を表示し、その後演出を中止するパターンや、ターゲットの可変表示が保留番号3〜1の保留記憶として記憶されているときの可変表示において「3」〜「1」を示すカウントダウン画像を表示し、その後演出を中止するパターンを設定してもよい。
上記実施の形態では、図18(B)に示すように、2回〜3回のタイミングでチャンス目を構成する飾り図柄を停止表示するチャンス目予告タイミングパターンを設定した。しかし、チャンス目を構成する飾り図柄を停止表示するタイミングは2回〜3回に限定されず、1回であってもよい。例えば、ターゲットの可変表示が保留番号1の保留記憶として記憶されているときの可変表示においてのみ、確定飾り図柄として、チャンス目を構成する飾り図柄を停止表示するパターンや、ターゲットの可変表示が保留番号2の保留記憶として記憶されているときの可変表示においてのみ、確定飾り図柄として、チャンス目を構成する飾り図柄を停止表示するパターン、ターゲットの可変表示が保留番号3の保留記憶として記憶されているときの可変表示においてのみ、確定飾り図柄として、チャンス目を構成する飾り図柄を停止表示するパターンなどを設定してもよい。
上記実施の形態では、ステップS303にてチャンス目予告タイミングであると判定された場合(ステップS303;Yes)、ステップS305にて保留データ記憶部に記憶されているチャンス目予告の種類に応じて、チャンス目を構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定したが、例えば、ステップS303、S304の処理を、ステップS304の処理の後に実行してもよい。即ち、一旦非リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定した後に、チャンス目予告タイミングであるか否かを判定し、チャンス目予告タイミングである場合、チャンス目を構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定し、先に決定した確定飾り図柄の組合せを後に決定した確定飾り図柄の組合せに置き換えてもよい。
上記実施の形態では、チャンス目は、白抜きの図柄のみや中塗りの図柄のみの組合せで構成されるものとしたが、チャンス目の態様は上記のものに限定されない。例えば、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて停止表示される飾り図柄が、「2」「2」「3」といったように大当り組合せから1ずれた組合せのものであったり、「1」「2」「3」といったように連番になっているものであったりしてもよい。
上記実施の形態では、例えば、カウントダウン予告が途中で終了したとしても、即ち、カウントダウンガセ演出が実行されたとしても、保留の中に当該カウントダウン予告のターゲットがある場合には、新たなカウントダウン予告が実行されないように制限した。しかし、カウントダウン予告の実行制限は、保留の中にターゲットがある場合に限定されない。例えば、ターゲットの可変表示が終了してから3回の可変表示が終了するまで新たなカウントダウン予告が実行されないように制限してもよい。このように制限することにより、遊技者をいずれの保留記憶がカウントダウン予告のターゲットになるかに注目させることができる。
上記実施の形態では、カウントダウン継続パターンのカウントダウン予告が実行されたときは、チャンス目継続パターンのチャンス目予告が実行されたときよりも、大当り期待度が高くなるように設定したり、カウントダウン継続パターンのカウントダウン予告が実行されたときは、カウントダウン中止パターンのカウントダウン予告が実行されたときよりも、大当り期待度が高くなるように設定したり、「チャンス目B」によるチャンス目予告が実行されたときは、「チャンス目A」によるチャンス目予告が実行されたときに比べて、大当り期待度が高くなるように設定したりした。しかし、例えばカウントダウン予告やチャンス目予告の実行制限などといった所定の実行制限をかけた場合には、上記実施の形態における決定割合で定めた大当り期待度が異なることとなる。例えば、予め定めた決定割合により元々大当り期待度の高い設定であったのにもかかわらず、所定の実行制限かかけたことにより大当り期待度の低い設定になってしまうこともあり、また予め定めた決定割合により元々大当り期待度の低い設定であったのにもかかわらず、所定の実行制限かかけたことにより大当り期待度の高い設定になってしまうこともある。
上記実施の形態では、ステップS602にて保留記憶数が4であるか否かを判定する処理を行い、ステップS603にて受信した入賞時判定結果コマンドに応じた入賞時判定結果を特定する処理を行い、ステップS604にて「入賞時判定制限中」が特定されたか否かを判定する処理を行い、ステップS605にて時短中であるか否かを判定する処理を行ったが、処理の効率を良くするために順番を入れ替えてもよい。例えば、ステップS603及びS604の処理を1番最初に行ってもよく、また、ステップS605の処理を1番最初に行ってもよい。
上記実施の形態では、ステップS714にてカウントダウン予告パターンがCDP3−2でないと判定された場合(ステップS714;No)、チャンス目予告決定処理を終了したが、例えば、ステップS714にてNoの場合、ステップS704以降の処理を行うようにしてもよい。このようにすれば、カウントダウン予告と重複してチャンス目予告を実行することができる。また、ステップS708にて保留表示変化演出のターゲットがあると判定された場合(ステップS708;Yes)、チャンス目予告の実行決定がされないように制限したが、ステップS708の処理を行わないで、チャンス目予告の実行決定を可能としてもよい。このようにすれば、保留表示変化演出の実行にかかわらず、チャンス目予告を実行することができる。また、ステップS707にてチャンス目予告のターゲットがあると判定された場合(ステップS707;Yes)、チャンス目予告の実行決定が行われないように制限したが、例えば、チャンス目予告のターゲットがある場合でも、チャンス目中止パターンにより既にチャンス目予告が終了している場合には、新たなチャンス目予告の実行決定が行われるようにしてもよいし、チャンス目予告が終了していない場合でも、当該チャンス目予告が終了した可変表示以降の可変表示から開始されるように、新たなチャンス目予告の実行決定が行われるようにしてもよい。
上記実施の形態では、ステップS802にてカウントダウン予告のターゲットがあると判定された場合や(ステップS802;Yes)、ステップS803にてチャンス目予告のターゲットがあると判定された場合(ステップS803;Yes)、保留表示変化演出の実行決定が行われないようにしたが、これらの場合でも保留表示変化演出の実行決定が行われるようにしてもよい。
上記実施の形態では、図15(A)に示す決定例のように、入賞時判定結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかに応じて、カウントダウン予告決定用の乱数値と比較される数値(決定値)を、カウントダウン予告を実行しない「カウントダウン予告なし」、カウントダウン予告を実行する場合のパターン「CDP3−2」及び「CDP3−0」のいずれかの決定結果に割り当てた。しかし、例えば、入賞時判定結果が、ハズレ時スーパーリーチ確定であるか、ハズレ時リーチ確定であるか、ハズレ時一般であるか、ハズレ時非リーチ確定であるかといったように各入賞時判定結果に応じて決定値を割り当ててもよい。また、図17(A)に示す決定例や、図18(A)に示す決定例についても同様にしてもよい。
上記実施の形態では、図17(A)に示すチャンス目予告決定テーブルを参照して、所定の決定割合で「チャンス目予告なし」、「チャンス目A」及び「チャンス目B」のいずれかに決定した。そして、「チャンス目予告なし」、「チャンス目A」及び「チャンス目B」のいずれの場合でも、ハズレや大当りとなる可能性があった。しかし、例えば、チャンス目Bの場合には、大当り確定やスーパーリーチ確定、リーチ確定などを示唆するようにしてもよい。
上記実施の形態では、図31(B)に示すように、同じの可変表示K3においてカウントダウン画像の表示とチャンス目を構成する確定飾り図柄の停止表示とを行った。このように異なる演出を1の可変表示にて実行する場合には、一方の演出を可変表示の速い段階で行い、他方の演出を可変表示の遅い段階で行うといったように、異なるタイミングで実行することが望ましい。このようにすれば、異なる演出が同じタイミングで実行されて画像表示装置5の画面内が分かり難くなってしまうのを防止することができる。
上記実施の形態では、ステップS161にてカウントダウン予告の実行を決定し、ステップS162にてチャンス目予告の実行を決定した後、ステップS163にて保留表示変化演出の実行を決定した。しかし、カウントダウン予告、チャンス目予告及び保留表示変化演出の実行を決定する順番は、上記順番に限定されない。例えば、チャンス目予告の実行決定と保留表示変化演出の実行決定とを入れ替えた順番でもよい。
上記実施の形態では、保留表示変化演出が実行された後に表示される保留表示の表示態様は、アクティブ表示変化演出を実行した後にはアクティブ表示の表示態様として表示されない表示態様を含むとともに、アクティブ表示変化演出が実行された後に表示されるアクティブ表示の表示態様は、保留表示変化演出を実行した後には保留表示の表示態様として表示されない表示態様を含むものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、保留表示の表示態様とアクティブ表示の表示態様のうち一方のみが、他方の表示態様として表示されない表示態様を含むように構成されたものであってもよい。例えば、保留表示の表示態様には、アクティブ表示の表示態様として表示されない固有の表示態様が含まれる一方で、アクティブ表示の表示態様には、保留表示の表示態様としても表示可能な共通の表示態様のみが含まれ、保留表示の表示態様として表示されない固有の表示態様を設けないようにしてもよい。また、アクティブ表示の表示態様には、保留表示の表示態様として表示されない固有の表示態様が含まれる一方で、保留表示の表示態様には、アクティブ表示の表示対応としても表示可能な共通の表示態様のみが含まれ、アクティブ表示の表示態様として表示されない固有の表示態様を設けないようにしてもよい。
保留表示変化演出が実行されるときと、アクティブ表示変化演出が実行されるときには、保留表示とアクティブ表示とのうち少なくとも一部に制限を設ける制限演出が実行されてもよい。制限演出は、例えば画像表示装置5の表示領域に表示制限用の演出画像を表示すること、第1保留表示部5HRや第2保留表示部5HLやアクティブ表示部AHAにて半透明表示や透明表示や縮小表示を行うこと、あるいは演出用模型(可動部材)を退避状態から進出状態に移行させて進出状態のときに保留表示やアクティブ表示を隠蔽することなどにより、保留表示やアクティブ表示の一部または全部を遊技者が視認不可能または視認困難となるように制限するものであればよい。これにより、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出が実行されるときに、いずれの演出が実行されるかを遊技者が認識不可能または認識困難となり、保留表示とアクティブ表示のいずれが変化するかに遊技者を注目させて、遊技興趣を向上させることができる。
制限演出として、互いに演出態様が異なる複数種類の演出を用意してもよい。この場合には、保留表示変化演出が実行されるかアクティブ表示変化演出が実行されるかに応じて、決定可能な制限演出の種類や決定割合のいずれか一方または双方を、異ならせるように設定してもよい。このような設定によれば、制限演出の演出態様に応じて、保留表示変化演出とアクティブ表示変化演出のいずれが実行されるかの期待感を異ならせて、いずれの表示が変化するかに遊技者を注目させることができる。あるいは、保留表示変化演出が実行されるかアクティブ表示変化演出が実行されるかにかかわらず、所定割合で制限演出の演出態様が決定されてもよい。
保留表示の表示態様が変化しない保留変化ガセ演出が実行される場合や、アクティブ表示の表示態様が変化しないアクティブ変化ガセ演出が実行される場合には、表示態様が変化する保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出が実行される場合よりも高い割合で、制限演出を実行することに決定されてもよい。これにより、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出が実行されたにもかかわらず表示態様が変化しなかったことを遊技者が認識しにくくして、遊技興趣の低下を防止することができる。あるいは、保留表示の表示態様が変化する保留表示変化成功演出が実行される場合や、アクティブ表示の表示態様が変化するアクティブ表示変化成功演出が実行される場合には、表示態様が変化しない保留変化ガセ演出やアクティブ変化ガセ演出が実行される場合よりも高い割合で、制限演出を実行することに決定されてもよい。これにより、制限演出が実行されたときに、保留表示の表示態様やアクティブ表示の表示態様が変化する期待感を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
演出用模型(可動部材)を退避状態から進出状態に移行させて保留表示やアクティブ表示を隠蔽することにより制限演出を実行する場合、例えばキャラクタCH1の演出画像が表示されて遊技者がキャラクタCH1を視認可能になると、例えば保留表示やアクティブ表示に作用する演出状態となるより前であっても、演出用模型が退避状態から進出状態に移行して保留表示やアクティブ表示を隠蔽し、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出の実行が終了してキャラクタCH1の演出画像が表示されなくなってから、演出用模型が退避状態に復帰して保留表示やアクティブ表示を遊技者が視認可能になるようにしてもよい。なお、演出用模型が進出状態となったときには、キャラクタCH1の演出画像も含めて隠蔽してもよいし、キャラクタCH1の演出画像は遊技者が認識可能となるように隠蔽しないようにしてもよい。このように、制限演出は、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出とは関連性が低い演出として認識されやすい演出態様で実行されてもよい。これにより、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出が実行されたにもかかわらず表示態様が変化しなかったことを遊技者が認識しにくくして、遊技興趣の低下を防止することができる。
上記実施の形態では、保留表示の表示態様が「秘」のメッセージを示す表示態様に変化させることで、その後さらに保留表示の表示色が青色、緑色、赤色のいずれかに変化する可能性が高くなる示唆保留表示を行うものとして説明した。このような示唆保留表示が第1保留表示部5HRや第2保留表示部5HLにて複数表示された場合には、保留表示の表示態様を変化させる演出が同時に重複して実行されてしまい、演出が複雑になり遊技興趣が低下するおそれがある。そこで、複数の保留表示が他の表示態様に変化しやすい特定態様で表示されているときには、保留表示変化演出が1の保留表示のみに対して実行されるように保留表示の表示態様を変化させるか否かを決定してもよい。例えば図19に示すステップS814の処理では、複数の保留表示にて「秘」のメッセージを示す表示態様となる場合に、各保留表示に対応する保留表示変化タイミングが同一タイミングにはならないように、変化演出タイミングパターンを決定してもよい。あるいは、図28(A)に示すステップS531にて保留表示変化タイミングであると判定したときに、複数の保留表示にて「秘」のメッセージを示す表示態様を特定色の表示態様に変化させることになるか否かを判定する。そして、複数の保留表示にて表示態様を変化させることになると判定した場合には、例えば保留番号が大きい方の保留表示については次回の可変表示にて保留表示変化タイミングとなるように設定変更を行うようにしてもよい。
このように、複数の保留表示を対象とする複数の保留表示変化演出が同時には実行されないように、変化演出タイミングパターンを決定したり、保留表示変化タイミングの設定を変更したりする。こうして、保留表示の表示態様を変化させる演出が複雑になることを防止できる。なお、第1保留表示部5HRや第2保留表示部5HLにおける複数の保留表示どうしで複数の保留表示変化演出が同時には実行されないようにするものに限定されず、例えば第1保留表示部5HRや第2保留表示部5HLにおける保留表示を対象とする保留表示変化演出と、アクティブ表示部AHAにおけるアクティブ表示を対象とするアクティブ表示変化演出とが、同時には実行されないように、変化演出タイミングパターンを決定したり、保留表示変化タイミングの設定を変更したり、アイテム表示変化演出を実行するか否かを決定したりするように構成してもよい。こうして、保留表示の表示態様とアクティブ表示の表示態様を変化させる複雑な演出の防止により、遊技興趣を向上させることができる。
複数の保留表示が「秘」のメッセージを示す表示態様となる場合に限定されず、複数の保留表示を対象とする複数の保留表示変化演出が同時には実行されないように、変化演出タイミングパターンを決定したり、保留表示変化タイミングの設定を変更したりするように構成してもよい。こうして、保留表示の表示態様を変化させる複雑な演出の防止により、遊技興趣を向上させることができる。
なお、保留表示変化演出として、1の変化演出を実行することにより複数の保留表示の表示態様を変化させるものを用意してもよい。また、保留表示変化演出とアクティブ表示変化演出を組み合わせた演出として、1の変化演出を実行することにより保留表示の表示態様とアクティブ表示の表示態様とを変化させるものを用意してもよい。このように、1の変化演出を実行することにより複数の表示態様を変化させることで、演出が複雑になることを防止して、遊技興趣を向上させることができる。
上記実施の形態では、保留表示変化演出とアクティブ表示変化演出のいずれにおいても、キャラクタCH1の演出画像が作用するような作用演出を含んでいることなどにおいて、共通する演出態様となるものとして説明した。これに対し、キャラクタCH1の演出画像に限定されず、任意の演出態様において共通する保留表示変化演出とアクティブ表示変化演出とを実行できるものであればよい。例えばキャラクタの演出画像が作用する作用演出を含んでいる一方、表示するキャラクタの種類、形状、模様もしくは色彩の一部または全部を異ならせたり、スピーカ8L、8Rから出力される効果音、遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった発光体の点灯態様のいずれか一方または双方を異ならせたりしてもよい。より具体的な一例として、キャラクタの演出画像には、第1のキャラクタCH1と、第2のキャラクタCH2とがあり、作用演出には、保留表示やアクティブ表示を銃で撃つ作用演出SE1と、保留表示やアクティブ表示を剣で切る作用演出SE2とがあるものとする。ここで、第1のキャラクタCH1による作用演出SE1が実行される場合と、第1のキャラクタCH1による作用演出SE2が実行される場合とでは、作用演出の演出態様は相違する一方、キャラクタの種類は共通している。一方、第1のキャラクタCH1による作用演出SE1が実行される場合と、第2のキャラクタCH2による作用演出SE1が実行される場合とでは、キャラクタの種類は相違する一方、作用演出の演出態様は共通している。このように、キャラクタの種類は共通する一方で作用演出の演出態様(作用動作の内容)は相違する場合と、作用演出の演出態様(作用動作の内容)は共通する一方でキャラクタの種類は相違する場合とのいずれであっても、キャラクタの種類または作用演出の演出態様で共通部分があることから、共通する演出態様であるといえる。また、例えば第1キャラクタCH1による作用演出SE1のように、キャラクタの種類と作用演出の演出態様との組合せが共通する演出態様で、保留表示変化演出とアクティブ表示変化演出とが実行される場合であっても、その演出態様で保留表示変化演出が実行されるかアクティブ表示変化演出が実行されるかに応じて、保留表示の表示態様が変化(例えば特定色である青色、緑色、赤色のいずれかに変化)する割合が異なるように設定されてもよい。また、保留表示変化演出のうちでも、保留番号が「1」から「4」のいずれに対して作用する作用演出を含めた保留表示変化演出が実行されるかに応じて、保留表示またはアクティブ表示の表示態様が変化する割合が異なるように設定されてもよい。あるいは、キャラクタの種類と作用演出の演出態様との組合せが共通する演出態様で、保留表示変化演出とアクティブ表示変化演出とが実行される場合に、保留表示またはアクティブ表示の表示態様が変化(例えば特定色である青色、緑色、赤色のいずれかに変化)する割合は同じ程度であっても、変化後の表示態様が大当り信頼度の高い表示態様に変化(例えば赤色に変化)する割合が異なるように設定されてもよい。また、保留表示変化演出のうちでも、保留番号が「1」から「4」のいずれに対して作用する作用演出を含めた保留表示変化演出が実行されるかに応じて、保留表示の表示態様が変化する割合は同じ程度であっても、変化後の表示態様が大当り信頼度の高い表示態様に変化する割合が異なるように設定されてもよい。あるいは、保留表示変化演出とアクティブ表示変化演出とでは、全部の演出態様が互いに異なる演出が実行されるようにしてもよい。
上記実施の形態では、図20(B)に示すような決定割合で表示変化の有無を決定するとともに、図29(B)に示すような決定割合でアイコン表示変化パターンを決定することで、保留表示変化演出が実行されたときに保留表示の表示態様が変化する割合よりも高い割合で、アクティブ表示変化演出が実行されたときにアクティブ表示の表示態様が変化するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば保留表示変化演出とアクティブ表示変化演出のいずれが実行されたときにも、保留表示やアクティブ表示の表示態様が必ず(100%の割合で)変化するように設定されてもよい。また、保留表示変化演出とアクティブ表示変化演出とのうち、いずれか一方の演出が実行されたときには、所定割合で表示態様が変化しないことがあるのに対し、他方の演出が実行されたときには、必ず(100%の割合で)表示態様が変化するように設定されてもよい。あるいは、アクティブ表示変化演出が実行されたときにアクティブ表示の表示態様が変化する割合よりも高い割合で、保留表示変化演出が実行されたときには保留表示の表示態様が変化するように設定されてもよい。
また、1の可変表示中において、複数回のアクティブ表示変化演出を実行できるようにしてもよい。一例として、アクティブ表示変化演出を実行可能なタイミングとして、可変表示の開始時、全図柄の高速変動中、可変表示状態がリーチ状態となるリーチ成立時、リーチ状態となった後のリーチ演出中といった、複数のタイミングを設けておく。そして、例えば可変表示内容に応じて異なる所定割合で、複数のタイミングのいずれでアクティブ表示変化演出を実行するかが決定されてもよい。この場合、可変表示内容が「非確変(大当り)」や「確変(大当り)」であるときには、可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」や「リーチ(ハズレ)」であるときよりも多くのタイミングにてアクティブ表示変化演出を実行することに決定される割合が高くなるように設定されてもよい。
上記実施の形態では、図19に示すステップS814の処理にて、図21(B)に示すような複数の変化演出タイミングパターンのいずれかに決定することで、アクティブ表示中に表示色を1回だけ変化させることができるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、アクティブ表示に対応する可変表示が開始されてから最終停止図柄が導出表示されて可変表示が終了するまでに、アクティブ表示の表示色を複数回変化可能にしてもよい。アクティブ表示中に表示色を変化させるタイミングは、可変表示の開始時、全図柄の高速変動中、可変表示状態がリーチ状態となるリーチ成立時、リーチ状態となった後のリーチ演出中といった、複数のタイミングのうち一部または全部のタイミングにて、アクティブ表示の表示色を変化可能とするものであってもよい。また、例えば上記実施の形態における「チャンス」のメッセージを報知する表示態様のように、特殊態様に含まれる一部の表示態様に代えて、アクティブ表示の表示色を変化可能とするものであってもよい。
上記実施の形態では、表示態様として表示色を特定色(青色、緑色、赤色のいずれか)に変化させる表示色変化演出は、保留表示変化演出とアクティブ表示変化演出のいずれにおいても実行可能とし、「秘」のメッセージを示す特殊表示態様に変化させる特殊変化演出は、保留表示変化演出において実行可能となる一方でアクティブ表示変化演出において実行不可となり、「?」、「チャンス」、「激熱」などのメッセージを報知するアイコンに変化させるアイコン表示変化演出は、保留表示変化演出において実行不可となる一方でアクティブ表示変化演出において実行可能となるものとして説明した。しかしながら、保留表示変化演出とアクティブ表示変化演出とにおいて、いずれの演出を実行可能または実行不可とするかは、任意に設定されたものでよい。例えば表示色変化演出のうち、一部の表示色(例えば金色や虹色など)に変化する演出は、保留表示変化演出のみにおいて実行可能となるように設定されてもよいし、アクティブ表示変化演出のみにおいて実行可能となるように設定されてもよい。保留表示変化演出において実行可能となる一方でアクティブ表示変化演出において実行不可となる演出として、保留表示の表示態様がさらに変化する可能性が高くなる示唆保留表示を行う演出に代えて、あるいは示唆保留表示を行う演出とともに、先読み予告演出として所定の演出モード(先読み予告モード)に移行することを示唆するモード移行示唆表示を行う演出が実行されるようにしてもよい。
上記実施の形態では、表示色変化演出について、保留表示変化演出として実行されるかアクティブ表示変化演出として実行されるかにかかわらず、始動入賞の発生に基づいて、図19に示すステップS806の処理により実行するか否かが決定され、ステップS813の処理により保留表示変化パターンが決定されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば図19に示すステップS806の処理では、保留表示変化演出において表示色変化演出を実行するか否かを決定する一方、アクティブ表示変化演出において表示色変化演出を実行するか否かは決定しないようにしてもよい。この場合、アクティブ表示変化演出において表示色変化演出を実行するか否かは、例えば図26に示すステップS322で実行される変化演出設定処理において、可変表示内容に応じた所定割合で決定されてもよい。あるいは、上記実施の形態と同様にステップS806、S813の処理を実行した後、ステップS322で実行される変化演出設定処理では、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンに応じた可変表示内容などに応じて、アクティブ表示中に変化させる表示色(特定色)を決定しなおすようにしてもよい。始動入賞が発生したときに表示色変化演出を決定する場合には、入賞時判定結果に応じた割合での決定となる。図6(A)および図6(B)に示されたように、始動入賞時における可変表示内容の判定は、大当り信頼度が最も低くなる場合を基準として行われる。一方、図26に示されたステップS322にて変化演出設定処理が実行されるときには、変動パターン指定コマンドで示された変動パターンに応じた可変表示内容を特定することができる。したがって、ステップS322で実行される変化演出設定処理においてアクティブ表示中に変化させる表示色(特定色)を決定すれば、今回の可変表示における変動パターンの大当り信頼度により適合した演出態様に変化させることができる。1の可変表示に対応する保留表示の表示態様を、入賞時判定結果に基づいて決定した表示態様に変化させた後、開始条件の成立により表示されたアクティブ表示の表示態様を、変動パターンに応じた可変表示内容に基づいて決定した表示態様に変化させてもよい。
上記実施の形態では、図19に示すステップS813の処理にて保留表示変化パターンを決定するとともに、ステップS814の処理にて変化演出タイミングパターンを決定することにより、1の可変表示に対応する保留表示の表示態様を変化させる過程が、始動入賞の発生に基づいて一括して決定されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、1の可変表示に対応する保留表示の表示態様を変化させるか否かや、変化させる場合の変化後における表示態様を、例えば保留データ記憶部の記憶内容が更新されたことに応じて、段階的に決定されるようにしてもよい。例えば図26に示すステップS300にて保留データ記憶部の記憶データが更新されたときに、1または複数の保留表示における表示態様や、入賞時判定結果に応じた割合で、保留表示変化演出を実行するか否かや、実行する場合における保留表示の表示態様などを決定すればよい。また、表示色変化演出とアイコン表示変化演出を含めて、保留表示の表示態様とアクティブ表示の表示態様とを変化させる過程が一括して決定されるものであってもよい。
図19に示すステップS806にて保留表示変化演出の有無を決定した後に、ステップS307にて表示変化の有無を決定し、ステップS811にて保留表示変化パターンを決定するものに限定されず、例えば表示色を変化させるか否かを決定してから、保留表示変化演出の有無が決定されるようにしてもよい。この場合には、表示色を変化させる一方で、保留表示変化演出は実行しないことに決定されるときがある。このときには、保留表示変化演出を実行せずに保留表示の表示色を変化させるようにすればよい。また、保留表示変化演出の有無、保留表示変化パターン、変化演出タイミングパターンの一部または全部を、一括して決定するものであってもよい。この場合、保留表示変化演出の有無、保留表示変化パターン、変化演出タイミングパターンの一部または全部を組み合わせた演出パターンを、予め複数パターン用意しておき、入賞時判定結果などに応じた所定割合で、いずれかの演出パターンに決定すればよい。
上記実施の形態では、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出が実行される場合でも、図19に示すステップS821の処理が実行されたときには、第1保留表示や第2保留表示の初期表示として、丸型無地の白色表示となる保留表示を追加するように更新するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えばステップS813にて決定された保留表示変化パターンなどに応じて、第1保留表示や第2保留表示の初期表示として、通常時の表示態様とは異なる表示態様で保留表示が開始されることがあってもよい。
上記実施の形態では、図19に示すステップS811の処理にて表示変化の有無を決定し、「表示変化なし」に決定された場合には、ステップS814の処理で決定した変化演出タイミングパターンに応じて保留変化ガセ演出が実行されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば図26に示すステップS322の変化演出設定処理において、保留変化ガセ演出を実行するか否かが決定されてもよい。この場合には、図26に示すステップS300の処理により保留データ記憶部の記憶データを更新した結果に基づいて、図28(A)に示すステップS531の処理にて保留表示変化タイミングではないと判定されたときに、保留変化ガセ演出を実行するか否かの決定が行われるようにすればよい。これにより、保留表示の表示態様を変化させる保留表示変化演出を、保留変化ガセ演出よりも優先して実行可能とすることで、遊技興趣を向上させることができる。
上記実施の形態では、図19に示すステップ814の処理にて、例えば図23(B)に示されたように、保留表示変化パターンが「なし」の場合には、変化演出タイミングパターンTP1−1、変化演出タイミングパターンTP2−1、変化演出タイミングパターンTP3−1のいずれかに決定することで、1の保留表示を対象とする保留変化ガセ演出が1回だけ実行されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、1の保留表示を対象とする保留変化ガセ演出が複数回実行される場合があってもよい。また、例えば図21(A)に示された保留表示変化パターンZHP1−3のように、保留表示の表示態様を1回だけ変化させる場合に対して、変化演出タイミングパターンTP3−7のように、複数の保留表示変化タイミングを指定して、いずれかの保留表示変化タイミングでは保留変化ガセ演出が実行されるようにしてもよい。より一般的に、保留表示やアクティブ表示の表示態様を変化させる回数よりも多くの表示変化タイミングを指定した場合に、表示態様の変化回数を超える表示変化タイミングでは、表示態様を変化させないガセ演出が実行されるようにしてもよい。加えて、表示態様を変化させないガセ演出が実行された後には、表示態様を変化させる成功演出が実行されやすくなるように、それぞれの表示変化タイミングにてガセ演出と成功演出のいずれを実行するかが決定されてもよい。
上記実施の形態では、図28(A)に示すステップ536の処理において、保留表示の表示態様を変化させた結果にかかわらず、例えば図29(B)に示すような決定割合で、アイコン表示変化パターンを決定するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、アクティブ表示に移行する以前に保留表示の表示態様を変化させた結果に応じて、決定可能なアイコン表示変化パターンや決定割合を異ならせてもよい。これにより、アクティブ表示の表示態様を、保留表示の表示態様にあわせて円滑に変化させることで、表示の違和感を軽減して、遊技興趣を向上させることができる。
上記実施の形態では、アイコン表示変化演出によりアクティブ表示の表示態様が変化する場合に、表示色変化演出の実行結果とは関連性のない表示態様に変化させるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、表示色変化演出が実行された後にアイコン表示変化演出が実行されてアクティブ表示の表示態様が変化する場合には、表示色変化演出の実行による変化後の表示色が認識可能な表示態様に変化してもよい。例えば、「チャンス」のメッセージを示す表示態様に変化する場合には、「チャンス」のメッセージを示す文字色を、表示色変化演出により変化した後の特定色(例えば青色、緑色、赤色のいずれか)としてもよい。あるいは、アクティブ表示におけるアイコンの表示枠を、表示色変化演出により変化した後の特定色で表示してもよい。このように、アクティブ表示におけるアイコンの一部または全部の表示色を、表示色変化演出により変化した後の特定色に応じて異ならせることで、表示色に応じた大当り信頼度を遊技者が認識可能としてもよい。
上記実施の形態では、アイコン表示変化演出が実行されることにより、アクティブ表示部AHAに表示されるアイコンを、「?」、「チャンス」、「激熱」のメッセージを報知する特定アイコンに変化させるものとして説明した。しかしながら、特定アイコンはメッセージを報知するものに限定されず、例えば銃、剣、薬などのアイテムや、リーチ演出において味方となる味方キャラあるいは敵方となる敵キャラなどのキャラクタといった、特定の形状、模様、色彩、あるいは、これらの組合せを示すものであればよい。特定アイコンとして表示されたアイテムやキャラクタに応じて、スーパーリーチのリーチ演出における演出態様(スーパーリーチの種類)を異ならせるように設定してもよいし、大当り信頼度やリーチ信頼度といった所定の遊技価値が付与される可能性(信頼度)を異ならせるように設定してもよい。
また、アクティブ表示部AHAにおけるアクティブ表示の表示態様は、保留表示変化演出において保留表示の表示態様が特定の態様に変化したときにしか表示されない特殊な態様を含んでいてもよい。例えば、保留表示の通常の表示態様とは異なる特定の表示態様として、手榴弾や剣、ミニキャラなどといったものがあり、保留表示変化演出において保留表示の表示態様が、特定の表示態様へ変化したときのみ、アクティブ表示変化演出においてアクティブ表示の表示態様が、大きな爆弾や長い剣、デカキャラなどといった特殊な態様へ変化してもよい。より具体的には、保留表示の表示態様が剣に変化した場合、当該保留表示がアクティブ表示部AHAへ移動したときに、長い剣や太い剣、双剣(二本の剣)などに変化したり、保留表示の表示態様が手榴弾に変化した場合、当該保留表示がアクティブ表示部AHAへ移動したときに、ダイナマイトや爆弾などに変化したりしてもよい。また、上記したような形状の変化だけでなく、形状の変化と表示色の変化との組合せであってもよい。例えば、保留表示の表示態様が白色の剣から赤色の剣に変化した場合、当該保留表示がアクティブ表示部AHAへ移動したときに、赤色の剣から赤色の長い剣などに変化してもよい。
上記実施の形態では、例えば図22(A)および図22(B)に示すような割合で保留表示変化パターンを決定した後、図24および図25に示すような割合で変化演出タイミングパターンを決定することにより、保留表示であるかアクティブ表示であるかにかかわらず、表示色が変化した後の特定色に応じて可変表示結果が「大当り」となる可能性を示唆するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば保留表示変化演出により保留表示の表示色が赤色に変化した場合と、アクティブ表示変化演出によりアクティブ表示の表示色が赤色に変化した場合とでは、大当り期待度が異なるように保留表示変化パターンと変化演出タイミングパターンとを組み合わせてもよいし、いずれの場合も大当り期待度が同程度となるように保留表示変化パターンと変化演出タイミングパターンとを組み合わせてもよい。
また、特図ゲームの開始条件が1回成立したことに対応して、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が導出表示されるまでに一旦仮停止させた後、再び変動(擬似連変動)させる演出表示を、所定回(例えば最大3回)まで行うことができる「擬似連」の可変表示演出を実行可能にしてもよい。そして、「擬似連」の可変表示演出が実行される可変表示においてアクティブ表示変化演出を実行可能にしてもよい。この場合、アクティブ表示部AHAに表示されるアイコンには、例えば「NEXT」などのメッセージを報知して、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動が実行されることを報知するアイコンがあってもよい。そして、ステップS322の変化演出設定処理では、「擬似連」の可変表示演出が実行されるか否かなどに基づいてアクティブ表示変化演出の実行条件が成立したときに、アクティブ表示変化演出の実行設定が行われればよい。
例えば「擬似連」の可変表示演出が実行される場合に対応して、複数のアイコン表示変化パターンのいずれかに決定することで、可変表示が開始されてから最終停止図柄が停止表示されるまでに、第2変化演出となるアクティブ表示変化演出を複数回実行してもよい。このようにすることで、1回または所定回のアクティブ表示変化演出が実行されてアクティブ表示の表示態様が大当り信頼度の高い表示態様に変化しなくても、さらにアクティブ表示変化演出が実行されてアクティブ表示の表示態様が変化する可能性を残せるので、開始条件が成立した可変表示に対する期待感を持続させることができる。
また、可変表示が開始されてから最終停止図柄が停止表示されるまでに、アクティブ表示変化演出やアクティブ変化ガセ演出を複数回実行してもよい。この場合、例えば、特定のリーチ演出が実行される可変表示であるときに、特定のリーチ演出以外のリーチ演出が実行される可変表示であるときよりも、アクティブ表示変化演出やアクティブ変化ガセが多く実行されるようにしてもよい。具体的には、2回の擬似連変動(再変動)の後に、ノーマルリーチ、ノーマルリーチよりも大当り期待度の高い弱スーパーリーチ、弱スーパーリーチよりも大当り期待度の高い強スーパーリーチといったように発展していく特定のリーチ演出が実行される可変表示において、各リーチに発展する毎にアクティブ表示変化演出やアクティブ変化ガセが実行されてもよい。これにより、例えば強スーパーリーチに発展したときのアクティブ表示の表示態様が期待度の低い態様であったとしても、強スーパーリーチに発展したことによりアクティブ表示の表示態様が変化する可能性があることを遊技者に意識させることができ、遊技の興趣の低下を抑制できる。
また、保留変化ガセ演出の実行割合とアクティブ変化ガセ演出の実行割合とが異なっていてもよい。例えば、保留変化ガセ演出は、ターゲットの保留が発生してからターゲットの可変表示が開始されるまでの間に1回しか実行されず、アクティブ変化ガセ演出は、可変表示が開始されてから最終停止図柄が停止表示されるまでの間に複数回(例えば3回)実行されてもよい。具体的には、2回の擬似連変動(再変動)の後に、ノーマルリーチ、ノーマルリーチよりも大当り期待度の高い弱スーパーリーチ、弱スーパーリーチよりも大当り期待度の高い強スーパーリーチといったように発展していく特定のリーチ演出が実行される可変表示においてアクティブ変化ガセ演出が実行される場合、アクティブ変化ガセ演出は、各リーチに発展する毎に実行されてもよい。なお、1回の可変表示中においてアクティブ変化ガセ演出を実行するタイミングが2カ所しかないような場合には、アクティブ変化ガセ演出は2回実行されればよく、1回の可変表示中においてアクティブ変化ガセ演出を実行するタイミングが4カ所以上あるような場合には、アクティブ変化ガセ演出は4回以上実行されてもよい。アクティブ変化ガセ演出を複数回実行するとともに、ガセではないアクティブ表示変化演出を1回実行するときには、全てのアクティブ変化ガセ演出を実行した後に、ガセではないアクティブ表示変化演出を実行することが望ましい。このようにすることで、アクティブ変化ガセ演出が実行されても、アクティブ表示の表示態様が変化する可能性があることを遊技者に期待させることができる。
また、上記実施の形態では、第1変化演出となる保留表示変化演出と、第2変化演出となるアクティブ表示変化演出とでは、例えばキャラクタCH1の演出画像を表示して作用を与える作用演出を含むことなどにより、共通する演出態様を含む所定態様の演出が実行される。こうして、保留表示の表示態様とアクティブ表示の表示態様とのうちいずれが変化するかに遊技者を注目させることにより、遊技興趣を向上させることができる。
第1変化演出となる保留表示変化演出では、キャラクタCH1の演出画像が表示される作用演出を含めた保留表示変化共通演出を実行した後に、保留表示の表示態様を変化させる保留表示変化成功演出が実行される場合と、保留表示の表示態様を変化させない保留表示変化失敗演出としての保留変化ガセ演出が実行される場合とがある。また、第2変化演出となるアクティブ表示変化演出では、キャラクタCH1の演出画像が表示される作用演出を含めたアクティブ表示変化共通演出を実行した後に、アクティブ表示の表示態様を変化させるアクティブ表示変化成功演出が実行される場合と、アクティブ表示の表示態様を変化させないアクティブ表示変化失敗演出としてのアクティブ変化ガセ演出が実行される場合とがある。そして、例えば図20(B)に示すような割合で表示変化の有無が決定される一方、例えば図29(B)に示すような割合でアイコン表示変化パターンが「なし」に決定されることで、アクティブ表示変化演出が実行されたときには、保留表示変化演出が実行されたときに保留表示の表示態様を変化させる割合よりも高い割合で、アクティブ表示の表示態様を変化させる。このように、アクティブ表示の表示態様を変化させやすくすることで、開始条件が成立した可変表示に対する遊技興趣の低下を抑制できる。
第1変化演出となる保留表示変化演出が実行されるときと、第2変化演出となるアクティブ表示変化演出が実行されるときには、例えば表示制限用の演出画像を表示することによる制限演出を実行することで、第1保留表示部5HRや第2保留表示部5HLにおける保留表示とアクティブ表示部AHAにおけるアクティブ表示とのうち少なくとも一部に制限を設けてもよい。このようにすることで、複数の保留表示とアクティブ表示とを含めたいずれの表示が変化するかに遊技者をより注目させることにより、遊技興趣を向上させることができる。
上記実施の形態におけるカウントダウン予告パターンやチャンス目予告タイミングパターン、保留表示変化パターン、変化演出タイミングパターン、アイコン表示変化パターンなどの各種パターンを決定する場合、あるいは、カウントダウン予告の有無、チャンス目予告の有無や種類、保留表示変化演出の有無や種別、表示変化の有無、アイコン表示変化演出の有無を決定する場合といった、各種の決定を行う場合において、複数の決定結果のうちいずれか1の決定結果とする割合が、他の決定結果とする割合よりも高くなることには、1の決定結果とする割合が100%となることが含まれてもよいし、他の決定結果とする割合が0%となることが含まれてもよい。1の決定結果とする割合が100%となるときには、他の決定結果とする割合が0%となる。また、他の決定結果とする割合が0%となるときには、1の決定結果とする割合が100%以外でも0%でない所定割合であれば、1の決定結果とする割合が、他の決定結果とする割合よりも高くなる。
上記実施の形態では、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号、あるいは数字や記号に限定されない各セグメントの点灯パターン等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する例を示した。しかし、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて表示される可変表示結果や可変表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されない。例えば、特別図柄の可変表示中の点灯パターンには、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよく、全て消灯したパターンと少なくとも一部のLEDを点灯させた1つのパターン(例えば、ハズレ図柄)とを交互に繰り返すものも特別図柄の可変表示に含まれる(この場合、前記1つのパターン(例えばハズレ図柄)が点滅して見える)。また、可変表示中に表示される特別図柄と、可変表示結果として表示される特別図柄とは、異なるものであってもよい。特別図柄の可変表示として、例えば「−」を点滅させる表示を行ない、可変表示結果として、それ以外の特別図柄(「大当り」であれば「7」、「ハズレ」であれば「1」など)を表示することも特別図柄の可変表示に含まれる。また、一種類の飾り図柄を点滅表示又はスクロール表示することなども飾り図柄の可変表示に含まれる。普通図柄の可変表示中の点灯パターンには、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよく、全て消灯したパターンと少なくとも一部のLEDを点灯させた1つのパターン(例えば、ハズレ図柄)とを交互に繰り返すことなども普通図柄の可変表示に含まれる。また、可変表示中に表示される飾り図柄や普通図柄と、可変表示結果として表示される飾り図柄や普通図柄とは、異なるものであってもよい。
上記実施の形態では、可変表示時間や飾り図柄の可変表示態様などを示す変動パターンを演出制御基板12の側に通知するために、可変表示を開始するときに1つの変動パターン指定コマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御基板12の側に通知してもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103は、1つ目のコマンドでは擬似連変動の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には、いわゆる第2停止の前)の可変表示時間や可変表示態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には、いわゆる第2停止の後)の可変表示時間や可変表示態様を示すコマンドを送信してもよい。この場合、演出制御基板12では、例えば演出制御用CPU120が2つのコマンドの組合せから導かれる可変表示時間に基づいて可変表示における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100の方では2つのコマンドのそれぞれにより可変表示時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な可変表示態様については演出制御用CPU120の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信してもよいし、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信してもよい。なお、それぞれのコマンドで示される可変表示態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知することで、変動パターン指定コマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
本発明は、パチンコ遊技機1に限らずスロットマシンなどにも適用できる。スロットマシンは、例えば複数種類の識別情報となる図柄の可変表示といった所定の遊技を行い、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値を付与可能となる任意の遊技機であり、より具体的には、1ゲームに対して所定の賭数(メダル枚数またはクレジット数)を設定することによりゲームが開始可能になるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)を可変表示する可変表示装置(例えば複数のリールなど)の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、その表示結果に応じて入賞(例えばチェリー入賞、スイカ入賞、ベル入賞、リプレイ入賞、BB入賞、RB入賞など)が発生可能とされた遊技機である。
スロットマシンにおける遊技状態には、例えばレギュラーボーナス(RB)、ビッグボーナス(BB)、通常遊技状態がある。レギュラーボーナスの遊技状態では、例えばJAC、チェリー、スイカ及びベルなどの小役が、入賞となる役として定められており、内部抽選での抽選対象とされる。ビッグボーナスでは、所定の小役ゲームにおいて、例えばチェリー、スイカ及びベルなどの小役や、レギュラーボーナス(あるいはJACIN)などの特別役が、入賞となる役として定められており、各小役ゲームにおける内部抽選での抽選対象とされる。通常遊技状態では、例えばチェリー、スイカ及びベルなどの小役や、リプレイなどの再遊技役、ビッグボーナス、レギュラーボーナスなどの特別役が、入賞となる役として予め定められており、各ゲームにおける内部抽選での抽選対象とされる。
通常遊技状態においてビッグボーナスとなる特別役の入賞が発生すると、遊技状態がビッグボーナスに移行する。ビッグボーナスでは、小役ゲームと称される所定のゲームを行うことができる。ビッグボーナスは、当該ビッグボーナス中において遊技者に付与したメダルの総数が規定枚数(例えば最大360枚)以上となった場合に終了する。通常遊技状態やビッグボーナス中の小役ゲームにおいてレギュラーボーナスとなる特別役の入賞が発生すると、遊技状態がレギュラーボーナスに移行する。レギュラーボーナスは、12ゲーム消化した場合と、8ゲーム入賞(役の種類はいずれでもよい)した場合のいずれか早いほうで終了する。通常遊技状態時のレギュラーボーナスでは、遊技者に付与したメダルの総数が規定枚数以上となったときに、レギュラーボーナスを終了させるようにしてもよい。ビッグボーナス中のレギュラーボーナスで当該ビッグボーナス中において遊技者に付与したメダルの総数が規定枚数以上となった場合は、ビッグボーナスとともに当該レギュラーボーナスも終了する。なお、スロットマシンは、景品遊技媒体となるメダルを直接に付与するものであってもよいし、景品遊技媒体となるメダルの枚数に対応した得点を付与するものであってもよい。
スロットマシンでは、遊技状態がレギュラーボーナスやビッグボーナスなどの特別遊技状態に移行している場合に、通常遊技状態よりも多くのメダルを遊技者が獲得でき、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態となる。なお、特別遊技状態はレギュラーボーナスやビッグボーナスなどに限らず、通常遊技状態に比べて遊技者が多くのメダルを獲得することが期待でき、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態であればよい。このような通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態としては、例えば、リールの導出条件(例えば停止順や停止タイミング)が満たされることを条件に発生する報知対象入賞の導出条件を満たす操作手順が報知されるアシストタイム(AT)や、少なくともいずれか1つのリールの引込範囲を制限することで、ストップスイッチが操作された際に表示されている図柄が停止しやすいように制御し、遊技者が目押しを行うことで入賞図柄の組合せを導出させることが可能となるチャレンジタイム(CT)、チャレンジタイムが連続するチャレンジボーナス(CB)、特定の入賞(例えばリプレイ入賞やシングルボーナス入賞等)の発生が許容される確率が高まる遊技状態(いわゆるリプレイタイム(RT)や集中状態)等、さらには、これらを組み合わせた遊技状態などであればよい。
このようなスロットマシンにおいて、スロットマシンの画像表示装置を含めたハードウェア資源と、所定の処理を行うソフトウェアとが協働することにより、上記実施の形態や変形例で示されたパチンコ遊技機1が有する特徴の全部または一部を備えるように構成されていればよい。
その他にも、遊技機の装置構成やデータ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置における画像表示動作やスピーカにおける音声出力動作さらには遊技効果ランプや装飾用LEDにおける点灯動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更および修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。スロットマシンは、遊技用価値としてメダル並びにクレジットを用いて賭数が設定されるものに限定されず、遊技用価値として遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、遊技用価値としてクレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであってもよい。遊技球を遊技媒体として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、例えば賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。パチンコ遊技機1やスロットマシンは、メダルおよび遊技球等の複数種類の遊技用価値のうちのいずれか一種類のみを用いるものに限定されるものではなく、例えばメダルおよび遊技球等の複数種類の遊技用価値を併用できるものであってもよい。例えばスロットマシンは、メダルおよび遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダルおよび遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれをも払い出し得るものであってもよい。
本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、例えばパチンコ遊技機1やスロットマシンといった、遊技機に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。