JP2016044415A - 掘削工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】ケーシングパイプの外径に対してより大きな内径の掘削孔を削孔する場合に、削孔性能の低下や損傷の発生、施工コストの増大を防ぐ。
【解決手段】軸線Oを中心としたケーシングパイプ1と、ケーシングパイプ1の先端側に同軸配置されるケーシングパイプ1より外径の大きなリングビット7と、ケーシングパイプ1内を通ってリングビット7の内周部に挿通される軸線O回りに回転可能なパイロットビット2を備え、パイロットビット2の先端外周部には、軸線Oから偏心した中心線C回りに回転自在でパイロットビット2が掘削時の工具回転方向Tに回転したときに拡径するビットヘッド4が設けられ、リングビット7には、拡径したビットヘッド4に対して掘削時の工具回転方向Tに係合させられる被係合部7Aと軸線O方向の先端側に当接可能な第1の当接部7Bが設けられる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ケーシングパイプの先端側に配置されたリングビットとケーシングパイプ内に挿通されたパイロットビットにより掘削を行う、いわゆる二重管式の掘削工具に関するものである。
このような二重管式の掘削工具として、特許文献1には、ケーシングパイプの先端部にリングビットが互いの内外周面を対向させて回転自在に挿入されるとともに、ケーシングパイプ内に挿入される伝達部材の先端にはインナービットが取り付けられ、このインナービットによってケーシングパイプに打撃力と推力を、リングビットには加えて回転力を伝達して削孔し、所定の深さまで掘削孔を形成した後はリングビットをケーシングパイプから抜脱して掘削孔に残すようにしたものが提案されている。
また、特許文献2には、軸線回りに回転させられるシャンクデバイスの先端部外周に拡径ビットが取り付けられて、掘削時には拡径ビットが拡径した状態で位置決めされてケーシングパイプの先端に突出することにより所定の内径の掘削孔を形成し、掘削終了後は拡径ビットを縮径させてシャンクデバイスごとケーシングパイプ内を通して回収するようにした、いわゆるアンダーリーミングビットが記載されている。
特許第4887857号公報 特許第4501407号公報
ところで、近年このような掘削工具による特定の削孔作業において、ケーシングパイプそのものを挿入するのに十分な内径よりも大きな内径の掘削孔を形成する場合が増えている。例えば、鋼管連壁を埋設する場合には鋼管外周部に継ぎ手が設けられたケーシングパイプを掘削孔に挿入することになり、またケーシングパイプを鋼管外径よりも大きな外径のカップリングによって接続する場合には該カップリングが掘削孔に挿入されるため、継ぎ手やカップリングまでの外径を考慮した内径の掘削孔を形成しなければならない。さらに、水井戸等で止水のために鋼管の周囲をセメンティングする場合にも、鋼管外径に対してより大きな内径の掘削孔が必要となる。
このような内径の大きな掘削孔の形成を、特許文献1に記載された二重管式の掘削工具によって行う場合には、リングビットの外径を大きくすることになるが、上述のようにリングビットはその後端部の外周面をケーシングパイプの内周面に対向させて回転自在に挿入されるため、リングビットの内径は変わることがなく、半径方向の寸法が大きくなることになる。そして、このリングビットは、最終的には回収されずに掘削孔に残されてしまうため、施工コストの増大を招く結果となる。また、リングビットへの回転力はケーシングパイプ内を通してリングビットに挿通されたインナービットにより伝達されるため、リングビットの外径が大きくなると十分な回転力を伝達することができず、削孔性能が低下するおそれもある。
一方、特許文献2に記載されたアンダーリーミングビットを用いて内径の大きな掘削孔を形成する場合には、拡径した状態の拡径ビットの軸線からの半径を大きくすることになる。しかしながら、掘削終了後に拡径ビットを縮径させてシャンクデバイスごと回収するためには拡径ビットを大きくするにも限度があり、さらに内径の大きな掘削孔を形成するには負荷が大きくなって、拡径ビットを回転自在に支持する軸に損傷が生じるおそれもある。また、拡径ビットに配設される掘削チップの設置量にも限度があり、掘削孔が大径になるほど、やはり削孔性能が低下することになる。
本発明は、このような背景の下になされたもので、ケーシングパイプの外径に対してより大きな内径の掘削孔を削孔する場合に、削孔性能の低下や損傷の発生、施工コストの増大を防ぐことが可能な掘削工具を提供することを目的としている。
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明は、軸線を中心とした円筒状のケーシングパイプと、このケーシングパイプの先端側に同軸に配置される上記ケーシングパイプよりも外径の大きな円環状のリングビットと、上記ケーシングパイプ内を通って上記リングビットの内周部に挿通されるパイロットビットとを備え、上記パイロットビットは上記軸線回りに回転可能とされるとともに、このパイロットビットの先端外周部にはビットヘッドが設けられ、上記ビットヘッドは、上記軸線から偏心した中心線回りに回転自在とされて、上記パイロットビットが掘削時の工具回転方向に回転したときに上記軸線からの半径が拡径して上記パイロットビットに支持され、上記リングビットには、拡径した上記ビットヘッドに対して上記掘削時の工具回転方向に係合させられる被係合部と上記軸線方向の先端側に当接可能とされた第1の当接部とが設けられていることを特徴とする。
このような掘削工具においては、パイロットビットの先端外周部に設けられたビットヘッドが掘削時に拡径し、この拡径したビットヘッドに対してリングビットに設けられた第1の当接部が軸線方向先端側に当接するので、まずリングビットを先端側に抜け止めすることができる。そして、このリングビットは、その被係合部が拡径したビットヘッドに対して掘削時の工具回転方向にも係合させられるので、パイロットビットからビットヘッドを介してリングビットに回転力を伝達することができる。
従って、リングビットの外径をケーシングパイプの外径に対してより大きくしても、軸線からの半径が拡径して大きくなったビットヘッドにより、十分な回転力をリングビットに伝達して削孔性能を確保することができる。また、こうしてリングビットの被係合部が拡径したビットヘッドに対して掘削時の工具回転方向に係合させられることにより、リングビットの後端部外周面をケーシングパイプの内周面に対向させて回転自在に挿入する必要も無くなるため、リングビットの内径を大きくすることができ、すなわちリングビットの体積を小さくして必要な材料を減らすことができるので、掘削終了後にビットヘッドを掘削時とは反対向きに回転させてリングビットを掘削孔に残す場合にも施工コストが増大するのを抑えることができる。
これに対して、パイロットビットにおいては、拡径した状態のビットヘッドの軸線からの半径を掘削孔の半径ほど大きくしなくても、リングビットによって内径の大きな掘削孔を形成することができ、過大な負荷を作用させることなくビットヘッドの損傷等を防止することができる。また、掘削孔の外周側を掘削する円環状のリングビットにおける掘削チップの設置量は比較的自由に設定することができ、チップ不足による削孔性能の低下も防ぐことが可能となる。
ここで、上記リングビットの内周部に外周側に凹む凹部を形成して、この凹部を上記被係合部とすれば、リングビットの体積を一層削減することができて、さらなる施工コストの抑制を図ることができる。なお、このときには、凹部に隣接するリングビットの先端面を上記第1の当接部としてもよく、また凹部に軸線方向先端側を向く底面を形成して、これを第1の当接部としてもよい。
また、パイロットビットに与えられる軸線方向先端側への打撃力と推力によってケーシングパイプを掘削孔に建て込むには、特許文献1、2に記載された掘削工具と同じようにケーシングパイプの先端内周部には内径が一段小さくなる小径部を形成するとともに、パイロットビットの後端外周部には上記小径部に軸線方向の後端側から当接可能な段部のような第2の当接部を形成して打撃力と推力を伝達すればよい。そして、このときには、上記リングビットの内径を上記小径部の内径以上として大きくすることにより、上述のようにリングビットの体積を小さくして確実に施工コストを抑制することができる。
一方、リングビットに軸線方向先端側への打撃力と推力を伝達するには、特許文献1に記載された掘削工具のようにパイロットビットから直接伝達するようにしてもよいが、その場合に、上述のようにケーシングパイプの先端内周部に小径部を形成してパイロットビットの段部を当接可能としたときには、リングビットにケーシングパイプの小径部よりもさらに内径が小さくなる小径部を形成してパイロットビットに当接させなければならなくなり、上述のようにリングビットの内径を小さくして施工コストを抑制することが困難となるおそれがある。
そこで、特にこのような場合には、上記ビットヘッドに、拡径した状態で上記リングビットの上記軸線方向後端側を向く面に当接可能な第3の当接部を設けることにより、リングビットにケーシングパイプの小径部よりも内径の小さい小径部を形成する必要がなくなって、一層確実に施工コストを抑制することができるとともに、このビットヘッドの第3の当接部を介してパイロットビットから軸線方向先端側への打撃力と推力をリングビットに確実に伝達することが可能になる。
さらに、この場合には、拡径したビットヘッドの上記第3の当接部の軸線からの最大の半径を、ケーシングパイプの先端外周部の軸線からの半径よりも大きくすることにより、リングビットには削孔を行う外周側で打撃力と推力を伝達することができ、ケーシングパイプの外径に対してより大きな内径の掘削孔を形成する場合に、さらに効率的な削孔を行うことが可能となるとともに、リングビットの軸線方向の厚さも薄くすることができて、一層の施工コスト削減を図ることができる。
以上説明したように、本発明によれば、ケーシングパイプの外径に対してより大きな内径の掘削孔を形成する場合でも、削孔性能の低下や施工コストの増大、あるいは工具の損傷等を招くことなく、リングビットに十分な回転力を伝達して効率的な削孔を行うことが可能となる。
本発明の一実施形態においてビットヘッドが拡径した状態を示す側断面図である。 図1に示す実施形態においてビットヘッドが縮径した状態を軸線方向先端側から見た拡大正面図である(ただし、ケーシングパイプおよびケーシングトップは図示が略されている。)。 図1に示す実施形態においてビットヘッドが拡径した状態を軸線方向先端側から見た拡大正面図である(ただし、ケーシングパイプおよびケーシングトップは図示が略されている。)。 図1に示す実施形態のリングビットを軸線方向先端側から見た拡大正面図である。 図4におけるZZ断面図である。
図1ないし図5は、本発明の掘削工具の一実施形態を示すものである。本実施形態において、ケーシングパイプ1は、鋼材等の金属材料により軸線Oを中心とする円筒状に形成されるとともに、このケーシングパイプ1の先端部(図1における左側部分)には、同じく鋼材等の金属材料により多段円筒状に形成されたケーシングトップ1Aが取り付けられている。
ケーシングトップ1Aは、その内径がケーシングパイプ1の内径よりも一段小さな一定の内径とされるとともに、先端部の外径はケーシングパイプ1と同径とされ、後端部の外径はケーシングパイプ1内に嵌挿可能な大きさとされている。ケーシングトップ1Aは、この後端部がケーシングパイプ1の先端側から嵌め入れられた上で溶接等によって接合されることにより、ケーシングパイプ1と同軸に一体化されている。
このようにケーシングトップ1Aが取り付けられることにより、ケーシングパイプ1の先端内周部には、内径が一段小さくなる小径部1Bが形成される。なお、この小径部1Bの後端面は、内周側に向かうに従い僅かに先端側に向かうように傾斜する軸線Oを中心とした凹円錐面状に形成されている。
ケーシングパイプ1内には、その後端側(図1における右側)からパイロットビット2が挿通される。このパイロットビット2は、やはり鋼材等の金属材料により外形が多段の円柱状に形成されており、その後端部は小径のシャンク部2Aとされていて、このシャンク部2Aに取り付けられるダウンザホールハンマHから軸線O方向先端側に向けた打撃力が伝達される。
また、このダウンザホールハンマHの後端側には、図示されない掘削ロッドが必要に応じて継ぎ足されて連結されるとともに、最後端の掘削ロッドは掘削装置に取り付けられている。この掘削装置からパイロットビット2には、掘削ロッドおよびダウンザホールハンマHを介して軸線O方向先端側に向けた推力と掘削時の工具回転方向Tに向けた回転力とが伝達される。なお、ケーシングパイプ1も必要に応じて後端側に継ぎ足されて掘削孔に挿入されてゆく。
シャンク部2Aよりも先端側において、パイロットビット2の外周には外径が最大となる段部が形成されて、本実施形態の第2の当接部2Bとされている。この第2の当接部2Bの外径はケーシングパイプ1の内径より僅かに小さく、ケーシングトップ1Aによる小径部1Bの内径よりは大きくされている。さらに、第2の当接部2Bの先端面は、内周側に向かうに従い僅かに先端側に向かうように傾斜する凸円錐面状に形成されており、その傾斜角は凹円錐面状をなす小径部1Bの後端面の傾斜角と等しくされている。
従って、パイロットビット2は、ケーシングパイプ1の後端側から挿通されて第2の当接部2Bが小径部1Bに当接したところで、ケーシングパイプ1およびケーシングトップ1Aと同軸とされて軸線O方向先端側に一体に前進可能、かつ軸線O回りにはケーシングパイプ1およびケーシングトップ1Aに対して相対的に回転可能とされる。また、この第2の当接部2Bよりも先端側におけるパイロットビット2の外径は、ケーシングトップ1Aによる小径部1Bの内径よりも僅かに小さな一定の外径とされており、こうして第2の当接部2Bが小径部1Bに当接した状態で、パイロットビット2の先端部はケーシングトップ1Aの先端から大きく突出するように形成されている。
このようにケーシングトップ1Aの先端から突出したパイロットビット2の先端部の外周には、ケーシングトップ1Aよりも先端側に位置するように収容凹所3が形成されている。この収容凹所3は、ケーシングトップ1Aよりも先端側に位置して先端側を向く軸線Oに垂直な底面3Aと、この底面3Aの内周縁から軸線Oに平行に先端側に延びてパイロットビット2の先端面に達する壁面3Bとを備えて、パイロットビット2の先端部の外周面と先端面とに開口するように形成されている。本実施形態では、同形同大のこのような収容凹所3が周方向に等しい間隔をあけて複数(3つ)形成されている。
この収容凹所3の壁面3Bは、パイロットビット2の外周側を向く平面状の第1壁部3aと、この第1壁部3aの工具回転方向Tとは反対側に位置して工具回転方向Tを向く平面状の第2壁部3bと、第1壁部3aの工具回転方向T側に位置して工具回転方向Tとは反対側を向く平面状の第3壁部3cとを備えている。第2、第3壁部3b、3cは周方向の間隔が外周側に向かうに従い大きくなるように形成されており、このうち第2壁部3bは、外周側に向かうに従い工具回転方向T側に向かうように延びている。
また、第1、第2壁部3a、3bの境界部と第1、第3壁部3a、3cの境界部には、軸線Oに平行な直線を中心として各壁部3a〜3cにそれぞれ接する凹円筒面状の第4壁部3dと第5壁部3eとが形成されている。第1、第2壁部3a、3bの境界部に形成される第4壁部3dがなす凹円筒面の半径は、第1、第3壁部3a、3cの境界部に形成される第5壁部3eがなす凹円筒面の半径よりも大きくされている。
さらに、各収容凹所3の底面3Aの工具回転方向T側からは、軸線Oに平行に後端側に延び、上記第2の当接部2Bを越えてシャンク部2Aの外周側に達する繰り粉の排出溝2Cが形成されている。排出溝2Cは、軸線Oに垂直な断面において略方形状をなしてパイロットビット2の先端部外周面に開口しており、パイロットビット2の外周側を向く排出溝2Cの底面は、第2の当接部2Bの後端に達するところで凹曲面状をなして外周側に僅かに切れ上がっているとともに、この底面と収容凹所3の底面3Aとが交差する部分は、両底面に鈍角に交差する傾斜面2Dによって面取りされている。
一方、各収容凹所3の底面3Aの工具回転方向Tとは反対側には、軸線Oに平行な中心線Cを有する断面円形の取付孔3Cがそれぞれ形成されている。この取付孔3Cの中心線Cは、第1、第2壁部3a、3bの境界部に形成される上記第4壁部3dがなす凹円筒面の中心線と一致させられていて、軸線Oから外周側に偏心している。また、取付孔3Cの内径(半径)は、第4壁部3dがなす凹円筒面の半径と略等しいか、僅かに小さい程度とされている。
このようなパイロットビット2の収容凹所3には、それぞれビットヘッド4が取り付けられる。ビットヘッド4は、上記取付孔3Cに摺動可能に嵌め入れられる円柱状の軸部4Aと、この軸部4Aの先端側のヘッド本体4Bとが鋼材等の金属材料によって一体に形成されていて、上記中心線C回りに回転自在に取り付けられ、図2に示すようにヘッド本体4Bが第1壁部3aに当接したところで収容凹所3内に収容されて軸線Oからの半径が縮径した状態で位置決めされ、図3に示すようにヘッド本体4Bが第2壁部3bに当接したところで軸線Oからの半径が拡径した状態で位置決めされる。ヘッド本体4Bの後端面は中心線Cに垂直な平面状とされている。
軸部4Aの外周には、中心線Cに沿った断面においては図1に示すように半長円状をなし、また中心線Cに垂直な断面においては図2および図3に示すように略L字状をなして延びる切欠4Cが形成されている。これに対して、パイロットビット2の先端部には、軸部4Aを取付孔3Cに挿入して該軸部4Aの後端面を取付孔3Cの底面に当接させるとともにヘッド本体4Bの後端面を収容凹所3の底面3Aに当接させた状態で軸線O方向に上記切欠4Cと相対する位置に、軸線Oに直交する断面において取付孔3Cの接線方向にピン5が打ち込まれており、このピン5の周面が取付孔3C内に露出して切欠4Cと係合することにより、ビットヘッド4は中心線C回りに回転自在とされつつ先端側に抜け止めされる。
また、ヘッド本体4Bの側面のうち上記軸部4Aの外周面の延長上に位置する第1側面4aは、この外周面と面一あるいは僅かに大きな外径の中心線Cを中心とした凸円筒面状に形成され、収容凹所3の壁面3Bの第4壁部3dに摺接可能とされている。さらに、この第1側面4aを間にする第2、第3側面4b、4cは平面状に形成されており、このうち第2側面4bは図2に示すようにビットヘッド4が縮径した状態で収容凹所3の壁面3Bの第1壁部3aに当接させられて、このとき第3側面4cはパイロットビット2の外周側を向き、またこの第3側面4cはビットヘッド4が拡径した状態で第2壁部3bに当接させられて、このとき第2側面4bは工具回転方向Tに向けられる。
さらに、第1側面4aとは反対側でこれら第2、第3側面4b、4cの間に位置する第4側面4dは、ビットヘッド4が拡径した状態で図3に示すようにパイロットビット2の外周に突出して軸線Oを中心とした円筒面上に位置するように形成されている。なお、この第4側面4dと第3側面4cとの交差稜線部は、図2に示すようにビットヘッド4が縮径した状態でパイロットビット2の先端部の外径よりも僅かに小さな径の軸線Oを中心とした円筒面により面取りされるように形成されており、これにより縮径して収容凹所3に収容されたヘッド本体4Bはパイロットビット2の先端部の外周面がなす円筒面の内側に位置する。
また、この第4側面4dは、図1に示すように中心線C方向に向けては軸線Oに対する内外周に凹凸する多段(本実施形態では3段)状に形成されており、このうち最後端の段は軸線Oから最も外周側に突出させられて、この最後端の段が形成された部分が本実施形態における第3の当接部4Dとされている。この第3の当接部4Dは、その先端側を向く面が中心線Cに垂直な平坦面とされるとともに、ビットヘッド4が拡径した状態での軸線Oからの最大の半径Rが図1に示すようにケーシングパイプ1およびケーシングトップ1Aの先端外周部の軸線Oからの半径rよりも大きくなるようにされている。
なお、この第3の当接部4Dが形成された第4側面4dと第2側面との交差稜線部は、収容凹所3の第5壁部3eがなす凹円筒面と略等しい半径の凸円筒面状に面取りされ、図2に示すようにビットヘッド4が縮径した状態でこの第5壁部3eに当接させられる。また、上記第4側面4dのうち最先端の段は、ビットヘッド4が拡径した状態で後端側に向かうに従い内周側に向かうように僅かに傾斜している。
さらに、この最先端の段と上記第3の当接部4Dが形成された最後端の段との間に位置する中段において、第4側面4dは軸線Oに平行に延びるように形成されている。さらにまた、この中段における第4側面4dと上記第2側面4bとが交差する角部には、該角部を中心線Cに直交する断面において略L字状に切り欠くようにして係合部4Eが形成されている。
この係合部4Eは、ビットヘッド4が拡径した状態で外周側を向く第1壁面4eと工具回転方向Tを向く第2壁面4fと、上記第3の当接部4Dの先端側を向く面と面一とされた底面4gと、この底面4gに平行に対向して後端側を向く天井面4hとを有している。同じくビットヘッド4が拡径した状態で、第1壁面4eはパイロットビット2の第2の当接部2Bよりも僅かに大きな外径の軸線Oを中心とした円筒面上に位置し、また第2壁面4fは外周側に向かうに従い僅かに工具回転方向T側に向かうように形成されている。
さらに、上記第4側面4dの最先端の段とヘッド本体4Bの先端面との交差稜線部は、ビットヘッド4が拡径した状態で軸線Oを中心とした円錐台面状をなすようにして中心線C側に向かうに従い先端側に向かう傾斜面とされている。また、パイロットビット2の先端面と外周面との交差稜線部も、収容凹所3によって切り欠かれた部分を除いて、同様に軸線Oを中心とした円錐台面状をなして内周側に向かうに従い先端側に向けて傾斜する傾斜面とされている。
さらにまた、これら傾斜面とされた部分を除いたパイロットビット2とビットヘッド4のヘッド本体4Bの先端面は、それぞれ軸線Oと中心線Cに垂直な平坦面とされている。また、ヘッド本体4Bの中心線C方向の長さは、収容凹所3の底面3Aからパイロットビット2の先端面までの深さと等しくされており、従ってビットヘッド4が収容凹所3に収容された状態でこれらパイロットビット2とヘッド本体4Bの先端面は面一となる。
そして、これらパイロットビット2とビットヘッド4のヘッド本体4Bの先端面と各傾斜面には、パイロットビット2やビットヘッド4を形成する鋼材等よりも硬質の超硬合金等からなる複数(多数)の掘削チップ6が設けられている。これらの掘削チップ6は、上記先端面および傾斜面から突出する例えば半球状の頭部と円柱状の胴部とが一体形成されたものであって、先端面および傾斜面にそれぞれ垂直に形成された円形孔に上記胴部が圧入、焼き嵌めや冷やし嵌め、あるいはロウ付けされることにより固定される。
さらに、ケーシングパイプ1の先端側には、その軸線Oと同軸に円環状のリングビット7が配設される。このリングビット7は、やはり鋼材等の金属材料により円環板状に形成されて、その軸線O方向を向く先後端面は軸線Oに垂直とされ、ただし先端面と外周面との交差稜線部は軸線Oを中心とした円錐台状の傾斜面とされている。この傾斜面と先端面の外周部にも、パイロットビット2およびビットヘッド4と同様に、超硬合金等の硬質材料により形成された掘削チップ6が垂直に突出するように設けられている。
また、リングビット7の外径は、ケーシングパイプ1およびケーシングトップ1Aの外径よりも大きく、拡径したビットヘッド4の外径よりも大きくされている。また、リングビット7の内径はパイロットビット2の第2の当接部2Bの外径より僅かに大きく、従ってケーシングトップ1Aによりケーシングパイプ1内に形成される小径部1Bの内径よりも大きくされるとともに、拡径した状態のビットヘッド4の外径よりは小さく、上記係合部4Eの第1壁面4eが嵌め入れ可能な大きさとされている。また、リングビット7の軸線O方向の厚さは、これら内外径の間の幅よりも小さくされるとともに、上記係合部4Eの底面4gと天井面4hとの間隔よりも僅かに小さくされている。
さらに、このリングビット7の内周部には、外周側に凹む凹部が周方向に等間隔にビットヘッド4と同数の3つ形成されていて、この凹部が図3に示すようにビットヘッド4の上記係合部4Eと掘削時の工具回転方向Tに係合させられる被係合部7Aとされている。この被係合部7Aは、リングビット7の内周部から一段外周側に後退して内周側を向く第1壁面7aと、この第1壁面7aから内周部に延びる工具回転方向Tの反対側を向く第2壁面7bおよび工具回転方向Tを向く第3壁面7cとを備えて、本実施形態ではリングビット7を軸線O方向に貫通するように形成されている。
このうち第1壁面7aは軸線Oを中心とした円筒面上に位置しており、その軸線Oからの半径は、拡径したビットヘッド4の外周側を向く上記第4側面4dのうち最先端の段と中段の軸線Oからの半径よりも僅かに大きくされるとともに第3の当接部4Dの半径Rよりは小さくされている。また、第1壁面7aの周方向の長さは、第4側面4dの中段の周方向の長さのうち係合部4Eを除いた長さより僅かに長くされている。
また、第2、第3壁面7b、7cは、外周側に向かうに従い工具回転方向Tに向かうように延びており、このうち第2壁面7bが軸線Oに対する半径方向に対してなす角度は、拡径したビットヘッド4の係合部4Eにおける第2壁面4fが軸線Oに対する半径方向に対してなす角度と等しくされている。また、第3壁面7cは、図3に示したように被係合部7Aが係合部4Eに係合させられた状態で、パイロットビット2の収容凹所3における取付孔3Cの中心線Cを中心とした凹円筒面状をなすように形成されている。
なお、パイロットビット2には、シャンク部2Aの後端から軸線Oに沿って有底の供給孔8が該軸線O方向において収容凹所3の中央部辺りまで穿設されており、ダウンザホールハンマH側から圧縮空気が供給可能とされている。この供給孔8からは、該供給孔8より小径の3つずつの第1〜第3ブロー孔8A〜8Cが外周側に向かうに従い先端側に向かうように斜めに分岐している。
第1ブロー孔8Aはパイロットビット2の先端部の外周面における上記第2の当接部2Bの先端側に開口するとともに、この第1ブロー孔8Aからはさらに小径の第4ブロー孔8Dが軸線Oに平行に分岐して取付孔3Cの底面中央に開口している。また、第2ブロー孔8Bは第1ブロー孔8Aよりも先端側で分岐して、繰り粉の排出溝2Cの底面と収容凹所3の底面3Aとの間の傾斜面2Dに略垂直に開口している。さらに、第3ブロー孔8Cは第1、第2ブロー孔8A、8Bよりも大径とされ、供給孔8の先端で分岐して収容凹所3の第1壁部3aの第5壁部3e側に開口している。
このような掘削工具は、ビットヘッド4を縮径してヘッド本体4Bを収容凹所3に収容した状態でパイロットビット2がケーシングパイプ1の後端側から挿入され、第2の当接部2Bがケーシングトップ1Aの後端面に当接したところで軸線O方向に位置決めされる。次いで、ヘッド本体4Bを収容したまま、図2に示すように被係合部7Aの周方向の位置を収容凹所3に合わせて先端側からリングビット7をパイロットビット2の先端部に挿入し、軸線O方向においてヘッド本体4Bの係合部4Eの位置に配置する。
そして、この状態からビットヘッド4を拡径しつつリングビット7を掘削時の工具回転方向Tとは反対側に相対的に回転させると、図3に示すように拡径したビットヘッド4の係合部4Eにおける第2壁面4fがリングビット7の被係合部7Aにおける第2壁面7bに密着して当接することにより係合するとともに、ヘッド本体4Bにおける第3側面4cが収容凹所3の第2壁部3bに当接させられて支持され、パイロットビット2およびビットヘッド4に対してリングビット7が工具回転方向Tに一体に回転可能となる。
また、軸線O方向においては、図1および図3に示すようにリングビット7の先端面のうち被係合部7Aの工具回転方向T側の部分が係合部4Eの天井面4hに僅かな間隔を開けて対向して当接可能となることにより、リングビット7が先端側に抜け止めされる。すなわち、本実施形態では、リングビット7の先端面のうちこの被係合部7Aの工具回転方向T側の部分が、拡径したビットヘッド4に対して軸線O方向の先端側に当接可能とされた第1の当接部7Bとされる。さらに、係合部4Eの底面4gとこれに面一な第3の当接部4Dの先端側を向く面とはリングビット7の後端面に当接して先端側に支持し、これによりケーシングパイプ1およびリングビット7は、パイロットビット2およびビットヘッド4と一体に軸線O方向先端側に前進可能となる。
従って、この状態からダウンザホールハンマHによってパイロットビット2およびビットヘッド4と、第3の当接部4Dを介してリングビット7とに軸線O方向先端側に向けての打撃力を伝達するとともに、上記掘削装置からは推力と工具回転方向Tに向けた回転力を伝達することにより、これらパイロットビット2、ビットヘッド4、およびリングビット7の先端面に設けられた掘削チップ6によって削孔作業が行われ、また形成された掘削孔にケーシングパイプ1が挿入されてゆく。なお、削孔中は供給孔8から第1〜第4のブロー孔8A〜8Dを介して圧縮空気が噴出させられ、掘削チップ6によって生成された繰り粉を排出溝2Cからケーシングパイプ1内を通して排出するとともに、取付孔3Cや小径部1B内への繰り粉の噛み込みを防止する。
こうして所定の深さまで掘削孔が形成された後は、上記構成の掘削工具では掘削装置によってパイロットビット2を掘削時の工具回転方向Tとは反対側に回転させる。すると、ビットヘッド4はそのヘッド本体4Bが掘削孔との摩擦と被係合部7Aの第3壁面7cに案内されることによって図2に示したように縮径するので、そのままパイロットビット2およびダウンザホールハンマHごとケーシングパイプ1から引き抜くことにより、リングビット7を掘削孔に残してパイロットビット2およびビットヘッド4を回収することができる。
このように、上記構成の掘削工具によれば、拡径した上記ビットヘッド4のヘッド本体4Bからリングビット7の被係合部7Aに工具回転方向Tへの回転力が伝達されるので、パイロットビット2およびビットヘッド4の回転中心となる軸線Oからより離れた位置で効率的に回転力を伝達することができる。このため、ケーシングパイプ1の外径に対してより大きな内径の掘削孔を形成する場合でも、リングビット7に十分な回転力を伝達して削孔性能を確保することができる。
しかも、本実施形態では、図1に示したようにパイロットビット2およびビットヘッド4はリングビット7の先端側に一段突出しているため、これらパイロットビット2およびビットヘッド4の掘削チップ6により内周部が削孔されて破砕され易くなった掘削孔の外周部をリングビット7の掘削チップ6が削孔することになる。このため、リングビット7への負荷を抑えてより効率的な削孔を行うこともできる。ただし、パイロットビット2およびビットヘッド4の先端面とリングビット7の先端面とは面一とされていてもよく、またリングビット7の先端面がパイロットビット2およびビットヘッド4の先端面より突出していてもよい。
また、掘削孔の外周側はリングビット7によって削孔されるので、パイロットビット2およびビットヘッド4においては、拡径したヘッド本体4Bの軸線Oからの半径を掘削孔の内径ほどは大きくする必要がなく、このためビットヘッド4の軸部4A等への負担を軽減することができて損傷を防止することができる。さらに、リングビット7は円環状をなしているので、例えば図3に示したように周方向において拡径したビットヘッド4が位置する範囲以外にも掘削チップ6を配設するなど、比較的自由に掘削チップ6の設置量や位置を設定することができ、掘削チップ6が部分的に不足することによる削孔性能の低下も防止することができる。
一方、リングビット7においては、上述のようにその被係合部7Aが拡径したビットヘッド4に係合させられて工具回転方向Tに一体に回転可能に支持されるとともに回転力が伝達されるので、ケーシングパイプ1によって支持する必要がなくなって、その内径を大きくすることができる。このため、リングビット7の体積を小さくして必要な鋼材等の材料を削減することができ、掘削終了後にリングビット7を掘削孔に残す場合でも施工コストの増大を抑えることができる。
また、上述のように掘削孔の内周部はパイロットビット2およびビットヘッド4の掘削チップ6により内周部が削孔されるので、本実施形態では軸線Oからの径方向において、拡径したビットヘッド4のヘッド本体4B先端面に掘削チップが設けられた範囲には、図1および図3に示したようにリングビット7に掘削チップ6を設ける必要はない。このため、やはり掘削孔に残されるリングビット7に高価な超硬合金よりなる掘削チップ6が必要以上に多く設けられるのを避けることができて、コスト削減を図ることができる。
さらに、本実施形態では、リングビット7の内周部に外周側に向けて凹む凹部が形成されて被係合部7Aとされている。この点、例えばリングビット7の先端面に凸部を被係合部として形成して、この凸部に拡径したビットヘッド4のヘッド本体4Bを工具回転方向Tに係合させることも可能であるが、その場合には凸部に回転力による負荷が集中して損傷を生じるおそれがあるとともに、リングビット7の体積も凸部分だけ大きくなって材料コストが増えることになる。これに対して、本実施形態では、円環状のリングビット7の本体そのもので回転力を受け止めることができるとともに、リングビット7の体積およびコストの一層の削減を図ることができる。
なお、本実施形態では、リングビット7の先端面のうちこうして内周部から外周側に向けて凹む凹部として形成された被係合部7Aの工具回転方向T側に隣接した部分が、係合部4Eの天井面4hに対向して軸線O方向先端側に当接可能とされた第1の当接部7Bとされており、例えばパイロットビット2からビットヘッド4を介して伝達された打撃力によりリングビット7が上記天井面4hに衝突しても、衝撃をリングビット7の厚さ全体で受け止めることができて損傷等の発生を防止することができる。ただし、この凹部に先端側を向く底面を天井面4hに対向するように形成して第1の当接部7Bとしてもよい。
一方、本実施形態でも、パイロットビット2に与えられる先端側への打撃力と推力によってケーシングパイプ1を掘削孔に挿入するのに、特許文献1、2に記載された掘削工具と同様にケーシングパイプ1の先端部にケーシングトップ1Aを取り付けて小径部1Bを形成し、この小径部1Bにパイロットビット2の第2の当接部2Bを当接させて打撃力と推力を伝達するようにしている。ただし、この小径部1Bの内径に対して、本実施形態ではリングビット7の内径を大きくしているので、上述のようにリングビットの内径を小さくせざるを得ない特許文献1に記載された掘削工具と比べて確実に施工コストの削減を図ることができる。なお、リングビット7の内径は小径部1Bと等しくてもよい。
さらにまた、本実施形態では、こうしてケーシングパイプ1に小径部1Bを設けて打撃力と推力を伝達しているのに対して、リングビット7にパイロットビット2から打撃力と推力を伝達するのに、特許文献1に記載された掘削工具のようにパイロットビット2から直接伝達するのではなく、ビットヘッド4に拡径した状態でリングビット7の後端面に当接可能な第3の当接部4Dを設けて、この第3の当接部4Dから打撃力と推力を伝達するようにしている。このため、上述のように小径部1Bを設けた場合に、リングビット7の内径をさらに小さくする必要がなくなって、さらに確実に施工コストの削減を図ることが可能となる。
さらに、本実施形態では、こうしてビットヘッド4に設けた第3の当接部4Dから打撃力と推力をリングビット7に伝達する場合に、拡径した状態のビットヘッド4の第3の当接部4Dの軸線Oからの最大の半径Rが、ケーシングパイプ1の先端外周部の軸線Oからの半径rすなわちケーシングトップ1Aの半径よりも大きくされている。このため、リングビット7には削孔を行うその外周側でより確実に打撃力と推力を伝達することができ、本実施形態のようにケーシングパイプ1の外径に対してより大きな内径の掘削孔を形成する場合でも、さらに一層効率的な削孔を行うことが可能となる。
そして、このようにリングビット7への打撃力と推力を、ケーシングパイプ1の先端外周部の半径rよりも大きな半径Rで拡径した第3の当接部4Dから伝達する場合には、リングビット7の軸線O方向の厚さを、例えば本実施形態のようにリングビット7の内外径の間の幅より小さくしたとしても、リングビット7の強度や剛性を損なうことなく確実に内径の大きな掘削孔を形成することが可能となる。従って、本実施形態によれば、リングビット7の体積のさらなる削減を図って施工コストの一層の抑制を促すことができる。
1 ケーシングパイプ
1A ケーシングトップ
1B 小径部
2 パイロットビット
2B 第2の当接部
2C 排出溝
3 収容凹所
3C 取付孔
4 ビットヘッド
4A 軸部
4B ヘッド本体
4D 第3の当接部
4E 係合部
5 ピン
6 掘削チップ
7 リングビット
7A 被係合部
7B 第1の当接部
8 供給孔
O ケーシングパイプ1の軸線
T 掘削時の工具回転方向
C 取付孔3Cの中心線
H ダウンザホールハンマ
R 拡径したビットヘッド4の第3の当接部4Dの軸線Oからの最大の半径
r ケーシングパイプ1の先端外周部の軸線Oからの半径

Claims (5)

  1. 軸線を中心とした円筒状のケーシングパイプと、このケーシングパイプの先端側に同軸に配置される上記ケーシングパイプよりも外径の大きな円環状のリングビットと、上記ケーシングパイプ内を通って上記リングビットの内周部に挿通されるパイロットビットとを備え、
    上記パイロットビットは上記軸線回りに回転可能とされるとともに、このパイロットビットの先端外周部にはビットヘッドが設けられ、
    上記ビットヘッドは、上記軸線から偏心した中心線回りに回転自在とされて、上記パイロットビットが掘削時の工具回転方向に回転したときに上記軸線からの半径が拡径して上記パイロットビットに支持され、
    上記リングビットには、拡径した上記ビットヘッドに対して上記掘削時の工具回転方向に係合させられる被係合部と上記軸線方向の先端側に当接可能とされた第1の当接部とが設けられていることを特徴とする掘削工具。
  2. 上記リングビットの内周部には外周側に凹む凹部が形成されていて、この凹部が上記被係合部とされていることを特徴とする請求項1に記載の掘削工具。
  3. 上記ケーシングパイプの先端内周部には内径が一段小さくなる小径部が形成されるとともに、上記パイロットビットの後端外周部には上記小径部に上記軸線方向の後端側から当接可能な第2の当接部が形成され、上記リングビットの内径が上記小径部の内径以上とされていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の掘削工具。
  4. 上記ビットヘッドには、拡径した状態で上記リングビットの上記軸線方向後端側を向く面に当接可能な第3の当接部が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載の掘削工具。
  5. 拡径した上記ビットヘッドの上記第3の当接部の上記軸線からの最大の半径が、上記ケーシングパイプの先端外周部の上記軸線からの半径よりも大きいことを特徴とする請求項4に記載の掘削工具。
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