JP2016035247A - 遠心圧縮機 - Google Patents
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Abstract
【課題】羽根と側板との接合面積を広くすることにより、羽根と側板との接合状態が悪化することを抑えることのできる遠心圧縮機を提供する。【解決手段】コンプレッサ10は、複数の大羽根22aと、大羽根22aの回転半径方向外側を覆う側板23とが接合されているクローズドタイプのインペラ20を備えている。大羽根22aと側板23とは、側板23の内周面側から大羽根22aの根元に向かって延びるとともに大羽根22aの側面形状に沿った形状を有して大羽根22aの側面に接合される接合部32を介して接合する。【選択図】図1
Description
本発明は、クローズドタイプのインペラを備える遠心圧縮機に関するものである。
従来、空気などの流体を圧送するインペラがハウジングの内部に設けられた遠心圧縮機が知られている。
例えば特許文献1や特許文献2には、複数の羽根とそれら羽根の回転半径方向外側を覆う側板(シュラウド)とが接合されているクローズドタイプのインペラを備える遠心圧縮機が開示されている。こうしたクローズドタイプのインペラを備える遠心圧縮機では、回転する羽根とハウジング内周面との間から流体が漏れ出ることを抑えることができるため、運転効率が向上するようになる。
例えば特許文献1や特許文献2には、複数の羽根とそれら羽根の回転半径方向外側を覆う側板(シュラウド)とが接合されているクローズドタイプのインペラを備える遠心圧縮機が開示されている。こうしたクローズドタイプのインペラを備える遠心圧縮機では、回転する羽根とハウジング内周面との間から流体が漏れ出ることを抑えることができるため、運転効率が向上するようになる。
図8に示すように、特許文献1に記載のインペラは、側板123の内周面に羽根122の対向面122aをロウ付けすることにより、羽根122と側板123とを接合するようにしている。
また、図9に示すように、特許文献2に記載のインペラは、側板223の内周面に羽根122の対向面122aを食い込ませて接合することにより、羽根122と側板223とを接合するようにしている。
先の図8に二点鎖線にて示すように、インペラの回転中は遠心力によって羽根が倒れ込むように変形し、そうした変形に起因して生じる応力が羽根と側板との接合箇所に作用する。
ここで、先の図8に示したように、側板123の内周面に羽根122の対向面122aを接合する場合には、羽根122の回転方向における対向面122aの長さが羽根122の厚さ分しかない。そのため、羽根122と側板123との接合箇所において広い接合面積を確保することは困難であり、同接合箇所に対して応力が集中的に作用し、羽根122と側板123との接合状態が悪化するおそれがある。
なお、先の図9に示したように、側板223の内周面に羽根122の対向面122aを食い込ませて接合する場合には、羽根122の対向面122aだけではなく、対向面122a近傍の羽根122の側面も側板223と接合するようになる。そのため、羽根122と側板123とが羽根122の対向面122aだけで接合する場合と比較して、接合面積を広くすることができる。しかし、このようにして側板223の内周面に羽根122の対向面122aを食い込ませて接合する場合、その食い込み量は最大でも側板223の厚さtまでとなるため、それほど広い接合面積を確保できるわけではない。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、羽根と側板との接合面積を広くすることにより、羽根と側板との接合状態が悪化することを抑えることのできる遠心圧縮機を提供することにある。
上記課題を達成する遠心圧縮機は、複数の羽根と、それら羽根の回転半径方向外側を覆う側板とが接合されているクローズドタイプのインペラを備えている。そして、側板の内周面側から羽根の根元に向かって延びるとともに羽根の側面形状に沿った形状を有して羽根の側面に接合される接合部によって羽根と側板とが接合されている。
同構成によれば、羽根と側板との接合は、側板の内周面側から羽根の根元に向かって延びるとともに羽根の側面形状に沿った形状を有する接合部を介して行われるため、上述した従来の技術に比べて羽根と側板との接合面積が広くなる。そのため、羽根と側板との接合箇所において応力は分散しやすくなり、これにより応力集中による羽根と側板との接合状態の悪化を抑えることができるようになる。
以下、遠心圧縮機の一実施形態について説明する。
図1に示すように、遠心圧縮機としてのコンプレッサ10は、内燃機関の排気エネルギーを利用して過給を行う排気駆動式のターボチャージャの一部を構成している。
図1に示すように、遠心圧縮機としてのコンプレッサ10は、内燃機関の排気エネルギーを利用して過給を行う排気駆動式のターボチャージャの一部を構成している。
周知のように、ターボチャージャにおいて、コンプレッサ10の反対側には、排気エネルギーによって回転するタービンホイールが内装されたタービンが設けられており、タービンホイールとインペラ20とは、シャフト15を介して一体回転可能に連結されている。
コンプレッサ10のハウジング11には、円筒状に延びるダクト部12が形成されている。ダクト部12は、流体としての空気が流入する通路であり、ダクト部12の内部には、インペラ20が配設されている。
インペラ20は、ハブ21に一体形成された複数の大羽根22a及び小羽根22bと、それら大羽根22a及び小羽根22bの回転半径方向外側を覆う側板23(いわゆるシュラウド)とが接合されているクローズドタイプのインペラである。
なお、ハブ21や大羽根22a及び小羽根22bは周知の構成であるため、その詳細な説明は割愛するが、概要は以下のとおりである。
ハブ21は、ダクト部12の開口部側の端面である前端面21aと、この前端面21aに対してシャフト15の軸方向における反対側の面であって前端面21aよりも径の大きい後端面21bとを有しており、前端面21aから後端面21bに向けて徐々に拡径する略円錐形状をなしてシャフト15と一体回転する。なお、ハブ21は、アルミニウム合金などの金属材料で形成されているが、他の材料で形成してもよい。
ハブ21は、ダクト部12の開口部側の端面である前端面21aと、この前端面21aに対してシャフト15の軸方向における反対側の面であって前端面21aよりも径の大きい後端面21bとを有しており、前端面21aから後端面21bに向けて徐々に拡径する略円錐形状をなしてシャフト15と一体回転する。なお、ハブ21は、アルミニウム合金などの金属材料で形成されているが、他の材料で形成してもよい。
大羽根22a及び小羽根22bは、ハブ21から突設して一体形成されており、シャフト15の軸方向に向けて螺旋状に延びている。
大羽根22aは、ハブ21の周方向において等間隔となるように並んでいる。小羽根22bは、ハブ21の周方向において一対の大羽根22aの間に設けられている。また、小羽根22bは、シャフト15の軸方向における長さが大羽根22aよりも短くされている。
大羽根22aは、ハブ21の周方向において等間隔となるように並んでいる。小羽根22bは、ハブ21の周方向において一対の大羽根22aの間に設けられている。また、小羽根22bは、シャフト15の軸方向における長さが大羽根22aよりも短くされている。
図2に示すように、本実施形態では、大羽根22aが6枚設けられている。以下では、それら6枚の大羽根22aを、便宜上、ハブ21の周方向における時計回りでの配設順に、第1大羽根22a1、第2大羽根22a2、第3大羽根22a3、第4大羽根22a4、第5大羽根22a5、第6大羽根22a6という。なお、大羽根22aの枚数は6枚に限らず、適宜変更することができる。
先の図1や図2に示すように、側板23は、大羽根22a及び小羽根22bの回転半径方向外側を覆う円筒状の板であり、ハブ21の前端面21aから後端面21bに向かう方向において径方向外側に拡径していくように形成されている。なお、側板23は、ハブ21よりも比重の小さい材料、例えば炭素繊維強化プラスチック(CFRP)などの樹脂材料で形成されているが、他の材料で形成してもよい。
先の図1に示すように、コンプレッサ10のハウジング11の内部には、インペラ20の回転方向における周方向全周において渦巻状に延びるスクロール通路13が形成されている。このスクロール通路13とダクト部12とは、ディフューザ14を介してインペラ20の周方向全周に渡って連通されている。
こうしたターボチャージャでは、内燃機関から排出される排気のエネルギーによってタービンホイールが回転すると、インペラ20も回転する。このインペラ20の回転による遠心力の作用によって、ダクト部12に流入する空気がディフューザ14に圧送される。そして、圧送された空気は、ディフューザ14において高圧・低速の流れに変換された後、スクロール通路13及び吸気通路を通じて内燃機関の燃焼室に送られる。また、インペラ20は、側板23を備えるクローズドタイプのインペラであるため、ハブ21と一体回転する大羽根22aや小羽根22bといった各羽根の回転方向外側の端面とハウジング11の内周面との間から空気が漏れることを抑えることができ、これによりターボチャージャの運転効率が向上する。
次に、図3を併せ参照して、インペラ20における側板23の接合構造を説明する。なお、図3は、図1の3−3線に沿った断面の形状を直線状に展開して示しており、実際の断面形状は円状である。
図3に示すように、側板23は、2つのブリッジ部材30を介して大羽根22aに接合されている。なお、以下では、大羽根22aにおいて、ハブ21から回転半径方向外側に向かって延びる面のことを大羽根22aの「側面」という。
ブリッジ部材30は、例えば炭素繊維強化プラスチック(CFRP)などの樹脂材料で形成されているが、他の材料で形成してもよい。このブリッジ部材30は、ハブ21の周方向に延びて側板23の内周面23aに接合される側板固定部31と、内周面23a側から大羽根22aの根元側に向かって延びるとともに大羽根22aの側面形状に沿った形状を有する板状の接合部32とが一体形成されて構成されている。先の図1に二点鎖線にて示すように、接合部32は、大羽根22aの側面の大部分に接合するようにその形状が形作られている。
先の図3に示すように、接合部32は、側板固定部31においてハブ21の周方向における両端部からそれぞれ大羽根22aの根元に向かって延びるように形成されている。
一対の接合部32は、第1大羽根22a1及び第3大羽根22a3を挟み込むようにして、それら第1大羽根22a1の側面及び第3大羽根22a3の側面にそれぞれ接合されている。
一対の接合部32は、第1大羽根22a1及び第3大羽根22a3を挟み込むようにして、それら第1大羽根22a1の側面及び第3大羽根22a3の側面にそれぞれ接合されている。
同様に、第4大羽根22a4及び第6大羽根22a6も、ブリッジ部材30に形成された一対の接合部32によって挟み込まれており、それら第4大羽根22a4の側面及び第6大羽根22a6の側面に各接合部32がそれぞれ接合されている。
また、大羽根22aと側板23とをブリッジ部材30で接合する際に、ブリッジ部材30の側板固定部31を側板23に接合した後、ブリッジ部材30の接合部32を大羽根22aに接合するようにすると、側板23が接合された状態で各接合部32を大羽根22aの間に入れなければならない。そのため、各接合部32を大羽根22aの間に入れることは難しく、組み付け性が悪くなる。そこで、本実施形態では、ブリッジ部材30の接合部32を大羽根22aに接合した後、ブリッジ部材30の側板固定部31を側板23に接合するようにしている。この組み付け順序であれば、側板23が接合されていない状態で各接合部32を大羽根22aの間に入れることができるため、組み付け性の悪化を避けることができる。
なお、本実施形態では、側板23と側板固定部31との接合や、大羽根22aと接合部32との接合を、接着剤による接合で行うようにしているが、他の接合方法を適宜採用してもよい。例えば溶着可能な材料で形成されている場合には、溶着による接合を行ってもよい。
次に、本実施形態の作用を説明する。
大羽根22aと側板23との接合は、側板23の内周面23a側から大羽根22aの根元に向かって延びるとともに大羽根22aの側面形状に沿った形状を有する接合部32を介して行われている。そのため、上述した従来の技術に比べて、大羽根22aと側板23との接合面積は十分に広くなる。従って、大羽根22aの変形に起因して生じる応力は、大羽根22aと側板23との接合箇所において分散しやすくなり、これにより応力集中による大羽根22aと側板23との接合状態の悪化が抑えられるようになる。
大羽根22aと側板23との接合は、側板23の内周面23a側から大羽根22aの根元に向かって延びるとともに大羽根22aの側面形状に沿った形状を有する接合部32を介して行われている。そのため、上述した従来の技術に比べて、大羽根22aと側板23との接合面積は十分に広くなる。従って、大羽根22aの変形に起因して生じる応力は、大羽根22aと側板23との接合箇所において分散しやすくなり、これにより応力集中による大羽根22aと側板23との接合状態の悪化が抑えられるようになる。
また、このようにして接合面積が広くなるために、大羽根22aと側板23との接合の強度自体も高まるようになる。
また、ブリッジ部材30において、接合部32と側板固定部31とは一体形成されている。従って、側板固定部31の両端における接合部32の強度は、側板の内周面と羽根の対向面とをロウ付けなどで接合する従来の技術に比べて高くなる。そのため、側板23と大羽根22aとの接合箇所が応力によって損傷することを抑えることができる。
また、ブリッジ部材30において、接合部32と側板固定部31とは一体形成されている。従って、側板固定部31の両端における接合部32の強度は、側板の内周面と羽根の対向面とをロウ付けなどで接合する従来の技術に比べて高くなる。そのため、側板23と大羽根22aとの接合箇所が応力によって損傷することを抑えることができる。
また、大羽根22aの側面は接合部32によって補強されるため、回転中の大羽根22aの変形が抑えられるようになる。従って、大羽根22aの変形に起因して生じる応力も小さくなり、これによっても応力集中による大羽根22aと側板23との接合状態の悪化が抑えられる。
また、接合部32を複数(本実施形態では4個)備えており、各接合部32は、それぞれ異なる大羽根22aの側面に接合されている。そのため、接合部32を1つのみ備える場合と比較して、大羽根22aの側面とこれに接合する接合部32との接合箇所に作用する応力であって、大羽根22aの1つあたりに作用する応力は小さくなり、これによっても応力集中による大羽根22aと側板23との接合状態の悪化が抑えられる。
以上説明したように、本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)大羽根22aと側板23との接合は、側板23の内周面23a側から大羽根22aの根元に向かって延びるとともに大羽根22aの側面形状に沿った形状を有する接合部32を介して行うようにしている。そのため、大羽根22aと側板23との接合面積は十分に広くなり、応力集中による大羽根22aと側板23との接合状態の悪化が抑えられるようになる。
(1)大羽根22aと側板23との接合は、側板23の内周面23a側から大羽根22aの根元に向かって延びるとともに大羽根22aの側面形状に沿った形状を有する接合部32を介して行うようにしている。そのため、大羽根22aと側板23との接合面積は十分に広くなり、応力集中による大羽根22aと側板23との接合状態の悪化が抑えられるようになる。
(2)また、このようにして接合面積が広くなるため、大羽根22aと側板23との接合の強度自体も高まるようになる。
(3)ブリッジ部材30において、接合部32と側板固定部31とは一体形成されている。従って、側板23と大羽根22aとの接合箇所が応力によって損傷することを抑えることができる。
(3)ブリッジ部材30において、接合部32と側板固定部31とは一体形成されている。従って、側板23と大羽根22aとの接合箇所が応力によって損傷することを抑えることができる。
(4)大羽根22aの側面が接合部32によって補強されるため、大羽根22aの変形に起因して生じる応力も小さくなり、これによっても応力集中による大羽根22aと側板23との接合状態の悪化が抑えられる。
(5)接合部32を複数(本実施形態では4個)備えており、各接合部32は、それぞれ異なる大羽根22aの側面に接合されている。そのため、大羽根22aの1つあたりに作用する応力は小さくなり、これによっても応力集中による大羽根22aと側板23との接合状態の悪化が抑えられるようになる。
(6)側板23とは別部材のブリッジ部材30に接合部32を設けるようにしている。そのため、ブリッジ部材30の接合部32を大羽根22aに接合した後、ブリッジ部材30の側板固定部31を側板23に接合することが可能になる。従って、大羽根22aと側板23とを組み付ける際の組み付け性の悪化を避けることができる。
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施することもできる。
・図4に示すように、上記ブリッジ部材30と同様な構造を有するブリッジ部材40で隣り合う大羽根22a同士を挟み込むようにしてもよい。このブリッジ部材40も、上記側板固定部31に類似した構造を有する側板固定部41と、上記接合部32と同様な構造を有する一対の接合部42とを備えている。この変形例では、第1大羽根22a1及び第2大羽根22a2において互いに対向する側面とは反対側の側面に一対の接合部42がそれぞれ接合されている。同様に、第3大羽根22a3及び第4大羽根22a4において互いに対向する側面とは反対側の側面に一対の接合部42がそれぞれ接合されており、第5大羽根22a5及び第6大羽根22a6において互いに対向する側面とは反対側の側面に一対の接合部42がそれぞれ接合されている。この場合には、側板23と大羽根22aとが、6つの接合部42を介して接合されるようになるため、4つの接合部32を介して接合される上記実施形態と比較して、より広い接合面積を確保することができる。
・図4に示すように、上記ブリッジ部材30と同様な構造を有するブリッジ部材40で隣り合う大羽根22a同士を挟み込むようにしてもよい。このブリッジ部材40も、上記側板固定部31に類似した構造を有する側板固定部41と、上記接合部32と同様な構造を有する一対の接合部42とを備えている。この変形例では、第1大羽根22a1及び第2大羽根22a2において互いに対向する側面とは反対側の側面に一対の接合部42がそれぞれ接合されている。同様に、第3大羽根22a3及び第4大羽根22a4において互いに対向する側面とは反対側の側面に一対の接合部42がそれぞれ接合されており、第5大羽根22a5及び第6大羽根22a6において互いに対向する側面とは反対側の側面に一対の接合部42がそれぞれ接合されている。この場合には、側板23と大羽根22aとが、6つの接合部42を介して接合されるようになるため、4つの接合部32を介して接合される上記実施形態と比較して、より広い接合面積を確保することができる。
・図5に示すように、上記ブリッジ部材30と同様な構造を有するブリッジ部材50で隣り合う大羽根22aの対向面同士を接合するようにしてもよい。このブリッジ部材50も、上記側板固定部31に類似した構造を有する側板固定部51と、上記接合部32と同様な構造を有する一対の接合部52とを備えている。この変形例では、第1大羽根22a1及び第2大羽根22a2において互いに対面する側面に一対の接合部52がそれぞれ接合されている。同様に、第2大羽根22a2及び第3大羽根22a3において互いに対面する側面に一対の接合部52がそれぞれ接合されている。同様に、第3大羽根22a3及び第4大羽根22a4において互いに対面する側面に一対の接合部52がそれぞれ接合されている。同様に、第4大羽根22a4及び第5大羽根22a5において互いに対面する側面に一対の接合部52がそれぞれ接合されている。同様に、第5大羽根22a5及び第6大羽根22a6において互いに対面する側面に一対の接合部52がそれぞれ接合されている。同様に、第6大羽根22a6及び第1大羽根22a1において互いに対面する側面に一対の接合部52がそれぞれ接合されている。この場合には、側板23と大羽根22aとが、12個の接合部52を介して接合されるようになるため、6つの接合部42を介して接合される上記変形例(図4参照)と比較して、より広い接合面積を確保することができる。
他方、上述したブリッジ部材30、40、50を使用すると、側板23の内周面23aは、ブリッジ部材40、50の側板固定部31、41、51によって補強される。
ここで、先の図4に示した変形例では、隣り合う大羽根22a同士をブリッジ部材40で挟み込むようにしており、この場合には、隣り合うブリッジ部材40の間に、側板固定部41による内周面23aの補強が行われていない未補強部位が生じる。この図4に示す変形例において、内周面23aの周方向における1箇所当たりの未補強部位の幅を「幅W1」とする。
ここで、先の図4に示した変形例では、隣り合う大羽根22a同士をブリッジ部材40で挟み込むようにしており、この場合には、隣り合うブリッジ部材40の間に、側板固定部41による内周面23aの補強が行われていない未補強部位が生じる。この図4に示す変形例において、内周面23aの周方向における1箇所当たりの未補強部位の幅を「幅W1」とする。
一方、先の図5に示した変形例でも、隣り合うブリッジ部材50の間に、側板固定部51による内周面23aの補強が行われていない未補強部位が生じる。しかし、図5に示す変形例の場合には、隣り合う大羽根22aの対向面同士をブリッジ部材50で接合するようにしており、図4に示す変形例と比較して、より多くのブリッジ部材50をより近づけて配設することができる。具体的には、図4に示す変形例ではブリッジ部材40の配設数が「3」であるのに対し、図5に示す変形例ではブリッジ部材50の配設数が「6」になり、図5に示す変形例において、内周面23aの周方向における1箇所当たりの未補強部位の幅を「幅W2」とすると、この「幅W2」は、図4に示す変形例での「幅W1」よりも狭くなる。
従って、インペラ20が回転すると、遠心力による回転半径方向外側への変形が少なからず側板23にも生じるのであるが、図5に示す変形例の場合には、図4に示した変形例と比較して内周面23aの未補強部位の区間が狭くなるため、遠心力による側板23の変形をより効果的に抑えることができるようになる。
・図6(A)に示すように、ブリッジ部材30が備える一対の接合部32について、大羽根22aに組み付ける前の形状は、大羽根22aに組み付けた状態と比較して内側に傾いているように、あるいは内側に曲がっているように形成する。そして、内側に曲がった一対の接合部32を外側に曲げた状態で大羽根22aに組み付けるようにしてもよい。この場合には、大羽根22aに組み付けられた接合部32が元の形状に戻ろうとするため、図6(B)に示すように、接合部32には復元力F1が発生し、この復元力F1によって接合部32は大羽根22aの側面に押し付けられるようになる。そのため、ブリッジ部材30が各大羽根22aを挟み込んだ状態は、治具等を使わなくても維持可能になる。従って、接合部32と大羽根22aの側面とを接合するに際して、それらの接合が完了するまで(例えば接着剤の硬化が完了するまで)治具等で保持する必要がなくなり、接合に必要な治具や工程を減らすことができる。
なお、この変形例は、上記ブリッジ部材40にも同様な態様で適用可能である。また、この変形例に準じた構成を上記ブリッジ部材50が備える一対の接合部52に適用する場合には、大羽根22aに組み付ける前の一対の接合部52の形状が、大羽根22aに組み付けた状態と比較して外側に傾いているように、あるいは外側に曲がっているように形成すればよい。
・側板23とは別体のブリッジ部材30に接合部32を設けるようにした。この他、組み付け性の悪化や成形上の不都合の発生等が抑えられるのであれば、図7に示すように、接合部32と側板23とを一体形成するようにしてもよい。この場合でも、上記(4)以外の効果に準じた効果を得ることができる。同様に、上述した接合部42と側板23とを一体形成したり、上述した接合部52と側板23とを一体形成したりしてもよい。
・接合部32は、大羽根22aの側面の大部分に接合するようにその形状が成形されていたが、大羽根22aの側面の半分程度の面積で接合するようにその形状を成形したり、大羽根22aの側面の半分よりも少ない面積で接合するようにその形状を成形したりしてもよい。この場合でも少なくとも、接合部32は、側板23の内周面23a側から大羽根22aの根元に向かって延びるとともに大羽根22aの側面形状に沿った形状を有していれば、上記(1)に準じた作用効果を得ることができる。
・大羽根22aと同様に、小羽根22bの側面に接合する接合部32を設けてもよい。そしてこの場合の接合部32の接合箇所としては、大羽根22aの側面及び小羽根22bの側面を接合箇所にしたり、小羽根22bの側面のみを接合箇所にしたりしてもよい。また、大羽根22aの側面や小羽根22bの側面だけではなく、大羽根22aの回転半径方向外側の端面や小羽根22bの回転半径方向外側の端面(従来技術における羽根の対向面に相当)を各ブリッジ部材や側板23に接合してもよい。
・上記実施形態やその変形例では、接合部32、42、52を複数設けるようにしたが、その配設数は適宜変更することができる。同様に、ブリッジ部材30、40、50の配設数や配設位置も適宜変更することができる。また、必ずしも一対の接合部で大羽根22aの側面を接合する必要はなく、例えば1つの接合部のみを有しており、この接合部と1つの大羽根22aの側面とを接合するとともに、大羽根22aの回転半径方向外側の端面や小羽根22bの回転半径方向外側の端面を側板23に接合するようにしてもよい。この場合でも、大羽根22aの端面や小羽根22bの端面のみを側板23に接合する場合と比較して、1つの接合部と大羽根22aの側面との接合面積の分だけ接合面積を広くすることができる。
・上記実施形態で説明した羽根と側板との接合態様は、排気駆動式のターボチャージャのタービンホイールにも適用可能である。
・上記実施形態の遠心圧縮機は、排気駆動式のターボチャージャに限らず、ハウジングの内部にクローズドタイプのインペラが配設される構造の遠心圧縮機であれば適用することができる。例えば、ヒートポンプや送風機などに用いられる遠心圧縮機にも適用することができる。
・上記実施形態の遠心圧縮機は、排気駆動式のターボチャージャに限らず、ハウジングの内部にクローズドタイプのインペラが配設される構造の遠心圧縮機であれば適用することができる。例えば、ヒートポンプや送風機などに用いられる遠心圧縮機にも適用することができる。
・上記実施形態の遠心圧縮機は、空気以外の流体を圧送する遠心圧縮機にも適用することができる。
10…コンプレッサ、11…ハウジング、12…ダクト部、13…スクロール通路、14…ディフューザ、15…シャフト、20…インペラ、21…ハブ、21a…前端面、21b…後端面、22a…大羽根、22b…小羽根、22a1…第1大羽根、22a2…第2大羽根、22a3…第3大羽根、22a4…第4大羽根、22a5…第5大羽根、22a6…第6大羽根、23…側板、23a…内周面、30、40、50…ブリッジ部材、31、41、51…側板固定部、32、42、52…接合部、122…羽根、122a…対向面、123…側板、223…側板。
Claims (1)
- 複数の羽根と前記羽根の回転半径方向外側を覆う側板とが接合されているクローズドタイプのインペラを備える遠心圧縮機において、
前記側板の内周面側から前記羽根の根元に向かって延びるとともに前記羽根の側面形状に沿った形状を有して同羽根の側面に接合される接合部を介して前記羽根と前記側板とが接合されている
ことを特徴とする遠心圧縮機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014158744A JP2016035247A (ja) | 2014-08-04 | 2014-08-04 | 遠心圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014158744A JP2016035247A (ja) | 2014-08-04 | 2014-08-04 | 遠心圧縮機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016035247A true JP2016035247A (ja) | 2016-03-17 |
Family
ID=55523239
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014158744A Pending JP2016035247A (ja) | 2014-08-04 | 2014-08-04 | 遠心圧縮機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2016035247A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11313379B2 (en) | 2017-11-06 | 2022-04-26 | Mitsubishi Heavy Industries Engine & Turbocharger, Ltd. | Centrifugal compressor and turbocharger including the same |
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2014
- 2014-08-04 JP JP2014158744A patent/JP2016035247A/ja active Pending
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US11313379B2 (en) | 2017-11-06 | 2022-04-26 | Mitsubishi Heavy Industries Engine & Turbocharger, Ltd. | Centrifugal compressor and turbocharger including the same |
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