以下、本発明の一実施形態を示す遊技機であるパチスロについて、図1〜図62を参照しながら説明する。
なお、本実施形態では、特定の図柄組合せが表示された場合にリプレイの当籤確率が通常時より高くなる遊技状態であるリプレイタイム(以下、「RT」という)が作動する機能を備えたパチスロについて説明する。
<機能フロー>
まず、図1を参照して、パチスロの機能フローについて説明する。
本実施の形態のパチスロでは、遊技を行うための遊技媒体としてメダルを用いる。なお、遊技媒体としては、メダル以外にも、コイン、遊技球、遊技用のポイントデータ又はトークン等を適用することもできる。
遊技者によりメダルが投入され、スタートレバーが操作されると、予め定められた数値の範囲(例えば、0〜65535)の乱数から1つの値(以下、乱数値)が抽出される。
内部抽籤手段は、抽出された乱数値に基づいて抽籤を行い、内部当籤役を決定する。この内部抽籤手段は、後述する主制御回路が担う。内部当籤役の決定により、後述の入賞判定ラインに沿って表示を行うことを許可する図柄の組合せが決定される。なお、図柄の組合せの種別としては、メダルの払い出し、再遊技の作動、ボーナスの作動等といった特典が遊技者に与えられる「入賞」に係るものと、それ以外のいわゆる「ハズレ」に係るものとが設けられている。
また、スタートレバーが操作されると、複数のリールの回転が行われる。その後、遊技者により所定のリールに対応するストップボタンが押されると、リール停止制御手段は、内部当籤役とストップボタンが押されたタイミングとに基づいて、該当するリールの回転を停止する制御を行う。このリール停止制御手段は、後述する主制御回路が担う。
パチスロでは、基本的に、ストップボタンが押されたときから規定時間(190msec又は75msec)内に、該当するリールの回転を停止する制御が行われる。本実施形態では、この規定時間内にリールの回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」と呼ぶ。規定期間が190msecである場合には、滑り駒数の最大数を図柄4個分に定め、規定期間が75msecである場合には、滑り駒数の最大数を図柄1個分に定める。
リール停止制御手段は、入賞に係る図柄の組合せ表示を許可する内部当籤役が決定されているときは、通常、190msec(図柄4コマ分)の規定時間内に、その図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って極力表示されるようにリールの回転を停止させる。また、リール停止制御手段は、例えば、第2種特別役物であるチャレンジボーナス(CB)及びCBを連続して作動させるミドルボーナス(MB)の動作時には、1つ以上のリールに対して、規定時間75msec(図柄1コマ分)内に、その図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って極力表示されるようにリールの回転を停止させる。さらに、リール停止制御手段は、遊技状態に対応する各種規定時間を利用して、内部当籤役によってその表示が許可されていない図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って表示されないようにリールの回転を停止させる。
こうして、複数のリールの回転がすべて停止されると、入賞判定手段は、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せが、入賞に係るものであるか否かの判定を行う。この入賞判定手段は、後述する主制御回路が担う。入賞判定手段により入賞に係るものであるとの判定が行われると、メダルの払い出し等の特典が遊技者に与えられる。パチスロでは、以上のような一連の流れが1回の遊技として行われる。
また、パチスロでは、前述した一連の流れの中で、表示装置により行う映像の表示、各種ランプにより行う光の出力、スピーカにより行う音の出力、或いはこれらの組合せを利用して様々な演出が行われる。
スタートレバーが操作されると、上述した内部当籤役の決定に用いられた乱数値とは別に、演出用の乱数値(以下、演出用乱数値)が抽出される。演出用乱数値が抽出されると、演出内容決定手段は、内部当籤役に対応づけられた複数種類の演出内容の中から今回実行するものを抽籤により決定する。この演出内容決定手段は、後述する副制御回路が担う。
演出内容が決定される+
.と、演出実行手段は、リールの回転開始時、各リールの回転停止時、入賞の有無の判定時等の各契機に連動させて対応する演出を実行する。このように、パチスロでは、内部当籤役に対応づけられた演出内容を実行することによって、決定された内部当籤役(言い換えると、狙うべき図柄の組合せ)を知る機会又は予想する機会が遊技者に提供され、遊技者の興味の向上を図ることができる。
<パチスロの構造>
次に、図2及び図3を参照して、本実施形態におけるパチスロの構造について説明する。
[外観構造]
図2は、パチスロ1の外部構造を示す斜視図である。
図2に示すように、パチスロ1は、外装体2を備えている。外装体2は、リールや回路基板等を収容するキャビネット2aと、キャビネット2aに対して開閉可能に取り付けられるフロントドア2bとを有している。
キャビネット2aの両側面には、把手7が設けられている(図2では一側面の把手7のみを示す)。この把手7は、パチスロ1を運搬するときに手をかける凹部である。
キャビネット2aの内部には、3つのリール3L,3C,3Rが横並びに設けられている。以下、各リール3L,3C,3Rを、それぞれ左リール3L、中リール3C、右リール3Rという。各リール3L,3C,3Rは、円筒状に形成されたリール本体と、リール本体の周面に装着された透光性のシート材を有している。シート材の表面には、複数(例えば21個)の図柄が周方向に沿って所定の間隔をあけて描かれている。
フロントドア2bは、ドア本体9と、フロントパネル10と、表示装置11とを備えている。
ドア本体9は、ヒンジ(不図示)を用いてキャビネット2aに開閉可能に取り付けられている。ヒンジは、パチスロ1の前方からドア本体9を見た場合に、ドア本体9における左側の端部に設けられている。
表示装置11は、ドア本体9の上部に取り付けられており、マトリックス状に配置された複数のLED(Light Emitting Diode)で構成される。そして、この表示装置11は、複数のLEDの点消灯により表されるドットパターンにより、演出(報知)が行われる。なお、本発明はこれに限定されず、表示窓4の上部に設けられた表示装置が液晶表示装置であってもよい。
表示装置11の下方には、3つのリール3L,3C,3Rに描かれた図柄を表示する表示窓4L,4C,4Rが設けられている。以下、各表示窓4L,4C,4Rを、それぞれ左表示窓4L、中表示窓4C、右表示窓4Rという。
表示窓4L,4C,4Rは、例えばアクリル板等の透明な部材で形成されている。この表示窓4L,4C,4Rは、正面(遊技者側)から見て、3つのリールの配置領域と重畳する位置に設けられ、かつ、3つのリールより手前(遊技者側)に位置するように設けられる。したがって、遊技者は、表示窓4L,4C,4Rを介して、表示窓4L,4C,4Rの背後に設けられた3つのリールを視認することができる。
本実施形態では、表示窓4L,4C,4Rは、その背後に設けられた対応するリールの回転が停止したとき、各リールに描かれた複数種類の図柄のうち、連続して配置された3つの図柄を表示できる大きさに設定されている。すなわち、表示窓4L,4C,4Rの枠内には、リール毎に上段、中段及び下段の各領域が設けられ、各領域に1個の図柄が表示される。
フロントパネル10は、ドア本体9の上部に取り付けられている。このフロントパネル10は、表示装置11を露出させる枠状に形成されている。このフロントパネル10の上部には、ランプ群21が設けられている。ランプ群21は、LED(Light Emitting Diode)等で構成され、演出内容に対応するパターンで、光を点灯及び消灯する。
ドア本体9の中央には、台座部12が形成されている。この台座部12には、遊技者の操作対象となる各種装置(メダル投入口13、MAXベットボタン14、1BETボタン15、スタートレバー16、ストップボタン17L,17C,17R)が設けられている。
メダル投入口13は、遊技者によって外部からパチスロ1に投下されるメダルを受け入れるために設けられる。メダル投入口13から受け入れられたメダルは、予め設定された枚数(例えば3枚)を上限として1回の遊技に使用され、予め設定された枚数を超えた分は、パチスロ1の内部に預けることができる(いわゆるクレジット機能)。
MAXベットボタン14及び1BETボタン15は、パチスロ1の内部に預けられているメダルから1回の遊技に使用する枚数を決定するために設けられる。なお、図2には示さないが、台座部12には、精算ボタンが設けられる。この精算ボタンは、パチスロ1の内部に預けられているメダルを外部に引き出す(排出する)ために設けられる。
スタートレバー16は、全てのリール(3L,3C,3R)の回転を開始するために設けられる。ストップボタン17L,17C,17Rは、それぞれ、左リール3L、中リール3C、右リール3Rに対応づけて設けられ、各ストップボタンは対応するリールの回転を停止するために設けられる。以下、ストップボタン17L,17C,17Rを、それぞれ左ストップボタン17L、中ストップボタン17C、右ストップボタン17Rという。
また、台座部12には、7セグメントLED(Light Emitting Diode)からなる7セグ表示器6が設けられている。この7セグ表示器6は、特典として遊技者に対して払い出すメダルの枚数(以下、払出枚数)、パチスロ1の内部に預けられているメダルの枚数(以下、クレジット枚数)等の情報をデジタル表示する。
ドア本体9の下部には、メダル払出口18、メダル受皿19、スピーカ20L,20R等が設けられている。メダル払出口18は、後述のメダル払出装置33の駆動により排出されるメダルを外部に導く。メダル受皿19は、メダル払出口18から排出されたメダルを貯める。また、スピーカ20L,20Rは、演出内容に対応する効果音や楽曲等の音を出力する。
[内部構造]
次に、パチスロ1の内部構造を、図3を参照しながら説明する。
図3は、パチスロ1の内部構造を示す斜視図である。
キャビネット2aは、正面側の一面が開口された略直方体状に形成されている。このキャビネット2a内の上部には、後述の主制御回路41(図4参照)を構成する主基板31が設けられている。主制御回路41は、内部当籤役の決定、各リールの回転及び停止、入賞の有無の判定等の、パチスロ1における遊技の主な動作及び該動作間の流れを制御する回路である。なお、主制御回路41の具体的な構成は後述する。
キャビネット2a内の中央部には、3つのリール(左リール3L、中リール3C及び右リール3R)が設けられている。なお、図3には示さないが、各リールは、所定の減速比を有する歯車を介して対応する後述のステッピングモータ(図4中のステッピングモータ61L,61C,61Rのいずれか)に接続される。
キャビネット2a内の下部には、多量のメダルを収容可能であり、かつ、それらを1枚ずつ排出可能な構造を有するメダル払出装置33(以下、ホッパー33という)が設けられている。また、キャビネット2a内における、ホッパー33の一方の側部(図3に示す例では左側)には、パチスロ1が有する各装置に対して必要な電力を供給する電源装置34が設けられている。
フロントドア2bの裏面側(表示画面側とは反対側の部分)における上部には、後述の副制御回路42(図4及び図5参照)を構成する副基板32が設けられている。副制御回路42は、映像の表示等による演出の実行を制御する回路である。なお、副制御回路42の具体的な構成は後述する。
さらに、フロントドア2bの裏面側における略中央部には、セレクタ35が設けられている。セレクタ35は、メダル投入口13(図2参照)を介して外部から投入されたメダルの材質や形状等が適正である否かを選別する装置であり、適正であると判定したメダルをホッパー33に案内する。また、図3には示さないが、セレクタ35内においてメダルが通過する経路上には、適正なメダルが通過したことを検出するメダルセンサ35S(図4参照)が設けられている。
<パチスロが備える回路の構成>
次に、パチスロ1が備える回路の構成について、図4及び図5を参照して説明する。
図4は、パチスロ1が備える回路全体のブロック構成図である。図5は、副制御回路の内部構成を示すブロック構成図である。
パチスロ1は、主制御回路41、副制御回路42、及び、これらの回路と電気的に接続される周辺装置(アクチュエータ)を備える。
[主制御回路]
主制御回路41は、主に、回路基板(主基板31)上に設置されたマイクロコンピュータ50により構成される。それ以外の構成要素として、主制御回路41は、クロックパルス発生回路54、分周器55、乱数発生器56、サンプリング回路57、表示部駆動回路64、ホッパー駆動回路65、及び、払出完了信号回路66を含む。
マイクロコンピュータ50は、メインCPU51、メインROM(Read Only Memory)52及びメインRAM(Random Access Memory)53により構成される。
メインROM52には、メインCPU51により実行される各種処理の制御プログラム、内部抽籤テーブル等のデータテーブル、副制御回路42に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶されている。メインRAM53には、制御プログラムの実行により決定された内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられている。
メインCPU51には、クロックパルス発生回路54、分周器55、乱数発生器56及びサンプリング回路57が接続されている。クロックパルス発生回路54及び分周器55は、クロックパルスを発生する。なお、メインCPU51は、発生されたクロックパルスに基づいて、制御プログラムを実行する。また、乱数発生器56は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535)を発生する。そして、サンプリング回路57は、発生された乱数の中から1つの値を抽出する。
マイクロコンピュータ50の入力ポートには、各種スイッチ及びセンサ等が接続される。メインCPU51は、各種スイッチ等からの入力信号を受けて、ステッピングモータ61L,61C,61R等の周辺装置の動作を制御する。
ストップスイッチ17Sは、本発明に係る停止操作検出手段の一具体例を示すものであり、左ストップボタン17L、中ストップボタン17C、右ストップボタン17Rのそれぞれが遊技者により押されたこと(停止操作)を検出する。スタートスイッチ16Sは、本発明に係る開始操作検出手段の一具体例を示すものであり、スタートレバー16が遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出する。精算スイッチ14Sは、精算ボタンが遊技者により押されたことを検出する。
メダルセンサ35Sは、本発明に係る投入操作検出手段の一具体例を示すものであり、メダル投入口13に投入されたメダルがセレクタ35内を通過したことを検出する。また、ベットスイッチ12Sは、ベットボタン(MAXベットボタン14又は1BETボタン15)が遊技者により押されたことを検出する。
また、マイクロコンピュータ50により動作が制御される周辺装置としては、3つのステッピングモータ61L,61C,61R、7セグ表示器6及びホッパー33がある。また、マイクロコンピュータ50の出力ポートには、各周辺装置の動作を制御するための駆動回路が接続される。
モータ駆動回路62は、左リール3L、中リール3C、右リール3Rに対応してそれぞれ設けられた3つのステッピングモータ61L,61C,61Rの駆動を制御する。リール位置検出回路63は、発光部と受光部とを有する光センサにより、リールが一回転したことを示すリールインデックスをリール毎に検出する。
3つのステッピングモータ61L,61C,61Rのそれぞれは、その運動量がパルスの出力数に比例し、回転軸を指定された角度で停止させることが可能な構成を有する。また、各ステッピングモータの駆動力は、所定の減速比を有する歯車を介して、対応するリールに伝達される。そして、各ステッピングモータに対して1回のパルスが出力されるごとに、対応するリールは一定の角度で回転する。
3つのリール3L,3C,3R及び3つのステッピングモータ61L,61C,61Rは、本発明に係る変動表示手段の一具体例を示すものである。
メインCPU51は、各リールのリールインデックスを検出してから対応するステッピングモータに対してパルスが出力された回数をカウントすることによって、各リールの回転角度(具体的には、リールが図柄何個分だけ回転したか)を管理する。
ここで、各リールの回転角度の管理を具体的に説明する。各ステッピングモータに対して出力されたパルスの数は、メインRAM53に設けられたパルスカウンタ(不図示)によって計数される。そして、図柄1個分の回転に必要な所定回数(例えば16回)のパルスの出力がパルスカウンタで計数されるごとに、メインRAM53に設けられた図柄カウンタ(不図示)の値に、「1」が加算される。なお、図柄カウンタは、リール毎に設けられる。そして、図柄カウンタの値は、リール位置検出回路63によってリールインデックスが検出されるとクリアされる。
すなわち、本実施形態では、図柄カウンタの値を管理することにより、リールインデックスが検出されてから図柄何個分の回転動作が行われたのかを管理する。それゆえ、各リールの各図柄の位置は、リールインデックスが検出される位置を基準として検出される。
なお、表示部駆動回路64は、7セグ表示器6の動作を制御する。ホッパー駆動回路65は、ホッパー33の動作を制御する。払出完了信号回路66は、ホッパー33に設けられたメダル検出部33Sが行うメダルの検出を管理し、ホッパー33から外部に排出されたメダルが所定の払出枚数に達したか否かをチェックする。また、主制御回路41には、外部端子板18Sが接続されている。主制御回路41は、外部端子板18Sを介してホールコンピュータ又は呼出装置100に接続されている。
[副制御回路]
図4及び図5に示すように、副制御回路42は、主制御回路41と電気的に接続され、主制御回路41から送信されるコマンドに基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行う。副制御回路42は、基本的には、図5に示すように、サブCPU81、サブROM82、サブRAM83、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85、及び、ドライバ86を含む。さらに、副制御回路42は、DSP(Digital Signal Processor)90、オーディオRAM91、D/A(Digital to Analog)変換器92、及び、アンプ93を含む。
サブCPU81は、主制御回路41から送信されたコマンドに応じて、サブROM82に記憶されている制御プログラムに従い、映像、音、光の出力制御を行う。なお、サブROM82は、基本的には、プログラム記憶領域及びデータ記憶領域を有する。
プログラム記憶領域には、サブCPU81が実行する各種制御プログラムが記憶される。なお、プログラム記憶領域に格納される制御プログラムには、例えば、主制御回路41との通信を制御するための主基板通信タスク、演出用乱数値を抽出して演出内容(演出データ)の決定及び登録を行うための演出登録タスク、決定した演出内容に基づいて表示装置11による映像の表示を制御するための描画制御タスク、ランプ群21による光の出力を制御するためのランプ制御タスク、スピーカ20L,20Rによる音の出力を制御するための音声制御タスク等のプログラムが含まれる。
データ記憶領域には、例えば、各種データテーブルを記憶する記憶領域、各種演出内容を構成する演出データを記憶する記憶領域、映像の作成に関するアニメーションデータを記憶する記憶領域、BGMや効果音に関するサウンドデータを記憶する記憶領域、光の点消灯のパターンに関するランプデータを記憶する記憶領域等の各種記憶領域が含まれる。
サブRAM83は、決定された演出内容や演出データを登録する格納領域や、主制御回路41から送信される内部当籤役等の各種データを格納する格納領域などを有する。
また、副制御回路42には、図5に示すように、表示装置11、スピーカ20L,20R、ランプ群21等の周辺装置が接続されている。つまり、これらの周辺装置の動作は、副制御回路42により制御される。
本実施形態では、サブCPU81、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85(フレームバッファを含む)及びドライバ86は、演出内容により指定されたアニメーションデータに従って映像を作成し、該作成した映像は表示装置11により表示される。
また、サブCPU81、DSP90、オーディオRAM91、D/A変換器92及びアンプ93は、演出内容により指定されたサウンドデータに従ってBGM等の音をスピーカ20L,20Rにより出力する。さらに、サブCPU81は、演出内容により指定されたランプデータに従ってランプ群21の点灯及び消灯を行う。
<メインROMに記憶されているデータテーブルの構成>
次に、図6〜図28を参照して、メインROM52に記憶されている各種データテーブルの構成について説明する。
[図柄配置テーブル]
まず、図6を参照して、図柄配置テーブルについて説明する。図柄配置テーブルは、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rのそれぞれの回転方向における各図柄の位置と、各位置に配された図柄の種類を特定するデータ(以下、図柄コード(図6中の図柄コード表を参照)という)との対応関係を規定する。
図柄配置テーブルでは、リールインデックスが検出されたときに、表示窓4L,4C,4Rの枠内における中段領域に配置される各リールの図柄の位置を「0」と規定する。そして、各リールにおいて、図柄位置「0」を基準としてリールの回転方向(図6中の矢印A方向)に進む順に、図柄カウンタに対応する「0」〜「20」が、図柄位置として、各図柄に割り当てられる。
すなわち、図柄カウンタの値(「0」〜「20」)と、図柄配置テーブルとを参照することにより、表示窓4L,4C,4Rの枠内における各リールの上段、中段及び下段の領域に表示されている図柄の種類を特定することができる。例えば、左リール3Lに対応する図柄カウンタの値が「7」であるとき、表示窓4の枠内における左リール3Lの上段、中段及び下段の領域には、それぞれ、図柄位置「8」の「チェリー」、図柄位置「7」の「黒BAR」及び図柄位置「6」の「ベル」に対応する図柄が表示されている。
[図柄組合せテーブル]
次に、図7を参照して、図柄組合せテーブルについて説明する。図柄組合せテーブルは、特典の種類に応じて予め定められた図柄の組合せと、表示役(格納領域)及び払出枚数との対応関係を規定する。
本実施形態では、有効ラインに沿って、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rにより表示される図柄の組合せが、図柄組合せテーブルに規定された図柄の組合せと一致する場合に入賞と判定される。そして、入賞と判定されると、メダルの払い出し、リプレイの作動といった特典が遊技者に与えられる。
本実施形態のパチスロ1では、トップラインと、センターラインと、ボトムラインと、クロスアップラインと、クロスダウンラインの5つラインを、有効ラインとして設定している。トップラインは、表示窓4L,4C,4Rの上段を結ぶ仮想線であり、センターラインは、表示窓4L,4C,4Rの中段を結ぶ仮想線である。ボトムラインは、表示窓4L,4C,4Rの下段を結ぶ仮想線である。クロスアップラインは、左表示窓4Lの下段、中表示窓4Cの中段、右表示窓4Rの上段を結ぶ仮想線であり、クロスダウンラインは、左表示窓4Lの上段、中表示窓4Cの中段、右表示窓4Rの下段を結ぶ仮想線である。
なお、有効ラインに沿って表示された図柄の組合せが、図柄組合せテーブルに規定されている図柄の組合せのいずれとも一致しない場合には、いわゆる「ハズレ」となる。すなわち、本実施形態では、「ハズレ」に対応する図柄の組合せを図柄組合せテーブルに規定しないことにより、「ハズレ」の図柄の組合せを規定する。なお、本発明はこれに限定されず、図柄組合せテーブルに、「ハズレ」の項目を設けて、直接「ハズレ」を規定してもよい。
図柄組合せテーブル中の表示役欄に記載の各種データは、有効ラインに沿って表示された図柄の組合せを識別するためのデータである。この表示役欄の「データ」は、1バイトのデータで表され、該データ中の各ビットに対して固有の図柄の組合せ(表示役の内容)が割り当てられる。
また、表示役欄の「格納領域」のデータは、対応する表示役が格納される後述の表示役格納領域(後述の図29参照)を指定するためのデータである。なお、本実施形態では、3個の表示役格納領域を設ける。そして、本実施形態では、ビットパターン(1バイトのデータパターン)が同じであり、かつ、内容の異なる表示役は、「格納領域」の違いにより別の表示役として管理される。
図柄組合せテーブル中の払出枚数欄に記載の数値は、遊技者に対して払い出すメダルの枚数を表す。「払出枚数」のデータとして1以上の数値が付与されている図柄の組合せでは、その数値と同じ枚数のメダルの払い出しが行われる。
図7に示すように、本実施形態では、メダルの投入枚数が3枚であり、表示役として「C_ベル1」〜「C_ベル3」のうちのいずれかが決定されると、8枚のメダルの払い出しが行われる。一方、メダルの投入枚数が1枚又は2枚であり、表示役として「C_ベル1」〜「C_ベル3」のうちのいずれかが決定されると、15枚のメダルの払い出しが行われる。
また、本実施形態では、メダルの投入枚数が3枚であり、表示役として「C_連チェリー」が決定されると、2枚のメダルの払い出しが行われる。一方、メダルの投入枚数が3枚であり、表示役として「C_単チェリー1」〜「C_単チェリー7」のうちのいずれかが決定されると、1枚のメダルの払い出しが行われる。
また、本実施形態において、例えば、表示役として「C_リプレイ」、「C_制御リプレイ1」又は「C_制御リプレイ2」が決定されたときには、リプレイが作動する。
[ボーナス作動時テーブル]
次に、図8を参照して、ボーナス作動時テーブルについて説明する。ボーナス作動時テーブルは、ボーナスの作動が行われるときに、メインRAM53に設けられた遊技状態フラグ格納領域(図30参照)ボーナス終了枚数カウンタ、遊技可能回数カウンタ及び入賞可能回数カウンタに格納するデータを規定している。
遊技状態フラグは、作動が行われるボーナスゲームの種類を識別するためのデータである。本実施の形態では、ボーナスゲームの種類として、ビックボーナス及びミドルボーナスを設けている。ビックボーナスは、いわゆる第1種特別役物に係る役物連続作動装置と呼ばれるものであり、以下、「BB」という。BBの作動が行われている間は、レギュラーボーナスの作動が連続的に行われる。レギュラーボーナスは、いわゆる第1種特別役物と呼ばれるものであり、以下、「RB」という。
ミドルボーナスは、いわゆる第2種特別役物に係る役物連続作動装置と呼ばれるものであり、以下、「MB」という。MBの作動が行われている間は、チャレンジボーナスの作動が連続的に行われる。チャレンジボーナスは、いわゆる第2種特別役物と呼ばれるものであり、以下、「CB」という。
ボーナス終了枚数カウンタは、ボーナスゲームの終了の契機となる規定数(払出枚数)に達したか否かを管理するためのデータである。本実施の形態において、「C_赤BB」又は「C_青BB」の表示を契機に開始されるBBの作動は、規定数「335」に達するメダルの払い出しが行われた場合に終了する。一方、「C_赤MB」又は「C_青MB」の表示を契機に開始されるMBの作動は、規定数「129」に達するメダルの払い出しが行われた場合に終了する。
つまり、ボーナス作動時テーブルにより規定されている数値がボーナス終了枚数カウンタに格納され、ボーナスの作動を通じてその減算が行われていく。その結果、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」に更新されたことを条件に該当ボーナスの作動が終了する。
なお、本実施の形態では「C_赤BB」と「C_青BB」の表示を契機に開始されるBBを同一のフラグで管理する。また、「C_赤MB」と「C_青MB」の表示を契機に開始されるMBを同一のフラグで管理する。しかし、「C_赤BB」の表示を契機に開始されるBBと、「C_青BB」の表示を契機に開始されるBBとを個別のフラグで管理してもよい。また、「C_赤MB」の表示を契機に開始されるBBと、「C_青MB」の表示を契機に開始されるBBとを個別のフラグで管理してもよい。
遊技可能回数カウンタは、「RB」又は「CB」の作動において行うことが可能な残りのゲームの回数、いわゆる遊技可能回数を管理するためのデータである。入賞可能回数カウンタは、一のレギュラーボーナス(RB)ゲームにおいて入賞に係る図柄の組合せが表示されることが可能な残りのゲームの回数、いわゆる入賞可能回数を管理するためのデータである。
[RT遷移テーブル]
次に、図9を参照して、RT遷移テーブルについて説明する。RT遷移テーブルは、RT遊技状態の移行条件と、移行元及び移行先のRT遊技状態との対応関係を規定する。
本実施形態では、RT遊技状態として、リプレイの内部当籤役の種別及びその当籤確率が互いに異なる、RT0遊技状態とRT1遊技状態の2種類の状態を設ける。そして、本実施形態では、図9に示すように、内部当籤役として「C_赤BB」、「C_青BB」、「C_赤MB」又は「C_青MB」が当籤した場合に、RT遊技状態がRT0遊技状態からRT1遊技状態に移行する。また、「C_赤BB」、「C_青BB」、「C_赤MB」又は「C_青MB」の図柄組合せが表示された場合に、RT遊技状態がRT1遊技状態からRT0遊技状態に移行する。
なお、内部当籤役「C_赤BB」、「C_青BB」、「C_赤MB」、及び、「C_青MB」は、本発明に係る特別の内部当籤役の一具体例を示す。
本実施形態のパチスロ1では、主制御回路41(メインCPU51)は、RT遷移テーブルを参照して、RT遊技状態の遷移を制御する。
[内部抽籤テーブル決定テーブル]
次に、図10を参照して、内部抽籤テーブル決定テーブルについて説明する。
内部抽籤テーブル決定テーブルは、遊技状態、メダルの投入枚数、内部抽籤テーブル及び抽籤回数との対応関係を規定する。
具体的には、一般遊技状態且つメダルの投入枚数が「3」であるとき、一般遊技状態3枚用内部抽籤テーブルが使用され、抽籤回数として「9」が設定される。また、一般遊技状態且つメダルの投入枚数が「1」であるとき、一般遊技状態1枚用内部抽籤テーブルが使用され、抽籤回数として「9」が設定される。RB遊技状態(メダルの投入枚数が「2」)であるときは、RB遊技状態用内部抽籤テーブルが使用され、抽籤回数として「1」が設定される。
本実施形態では、ボーナスゲーム(RB遊技状態)中のメダルの投入枚数を「2」に設定している。また、一般遊技状態中のメダルの投入枚数を「1」又は「3」に設定している。一般遊技状態において、遊技者は、単位遊技ごとにメダルの投入枚数を「1」と「3」のいずれにするか選択することができる。
[内部抽籤テーブル]
次に、図11〜図14を参照して、内部抽籤テーブルについて説明する。
内部抽籤テーブルは、各RT遊技状態及び各RB遊技状態における、当籤番号に対応付けられた小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタと、各当籤番号が決定されるときの抽籤値との対応関係を規定する。
小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタは、内部抽籤テーブルを参照して行う抽籤の結果として取得されるデータであり、後述の内部当籤役決定テーブル(図15及び図16参照)により規定された内部当籤役を指定するためのデータである。
本実施の形態の内部抽籤処理では、予め定められた数値の範囲「0〜65535」から抽出される乱数値を、各当籤番号に応じて規定された抽籤値で順次減算する。そして。減算の結果が負となったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行うことによって内部的な抽籤を行う。つまり、減算の結果が負になった(「桁かり」が生じた)ときの当籤番号に当籤したことになり、その当籤番号に割り当てられたデータポイントが取得される。
したがって、本実施の形態の内部抽籤処理では、抽籤値として規定されている数値が大きいほど、これが割り当てられたデータ(つまり、データポインタ)が決定される確率が高い。なお、各当籤番号の当籤確率は、「各当籤番号に対応する抽籤値/抽出される可能性のある全ての乱数値の個数(乱数分母:65536)」によって表すことができる。
図11は、一般遊技状態3枚用内部抽籤テーブル(RT0)を示す。一般遊技状態3枚用内部抽籤テーブルは、RT0遊技状態であり且つメダルの投入枚数が「3」である場合に参照されるテーブルであり、当籤番号1〜9に応じて抽籤値とデータポインタを規定している。
なお、本実施形態では、設定1〜6に応じて抽籤値を規定している。この設定1〜6は、遊技店側でボーナスや小役等の内部当籤の期待値を調整するために設けられており、例えば、リセットスイッチ(不図示)と設定用鍵型スイッチ(不図示)を用いて変更される。
例えば、一般遊技状態3枚用内部抽籤テーブルを参照して、設定6において当籤番号「9」(略称「F_連チェリー+F_単チェリー」)が当籤する確率は、900/65536になる。そして、当籤番号「9」が当籤すると、小役・リプレイ用データポインタとして「5」が取得される。
図12は、一般遊技状態1枚用内部抽籤テーブル(RT0)を示す。一般遊技状態1枚用内部抽籤テーブルは、RT0遊技状態であり且つメダルの投入枚数が「1」である場合に参照されるテーブルであり、当籤番号1〜9に応じて抽籤値とデータポインタを規定している。
例えば、一般遊技状態1枚用内部抽籤テーブルを参照して、設定6において当籤番号「9」(略称「F_連チェリー+F_単チェリー」)が当籤する確率は、40/65536になる。そして、当籤番号「9」が当籤すると、小役・リプレイ用データポインタとして「5」が取得される。
図11及び図12に示すように、一般(RT0)遊技状態でメダルの投入枚数が「1」である場合は、一般(RT0)遊技状態でメダルの投入枚数が「3」である場合よりも、小役、リプレイ及びボーナスに係る内部当籤役に当籤する確率が低い。これにより、投入枚数を「1」にした場合と、投入枚数を「3」にした場合において、ボーナスに係る内部当籤役に当籤する期待値や、メダルの獲得枚数の期待値に極端な差が生じないようにしている。
図13は、RT1遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。RT1遊技状態用内部抽籤テーブルは、RT1遊技状態である場合に参照されるテーブルであり、当籤番号「5」に応じて抽籤値とデータポインタを規定している。RT1遊技状態である場合は、一般遊技状態用内部抽籤テーブル(図11及び図12参照)の当籤番号「5」に応じて規定された抽籤値が、RT1遊技状態用内部抽籤テーブルの当籤番号「5」に応じて規定された抽籤値に変更される。
例えば、RT1遊技状態用内部抽籤テーブルにおいて、当籤番号「5」の抽籤値は、「21000」である。当籤番号「5」に応じて規定された小役・リプレイ用データポインタ「1」が取得されると、「C_リプレイ」、「C_制御リプレイ1」及び「C_制御リプレイ2」に係る内部当籤役が決定される。そのため、RT1遊技状態である場合は、一般遊技状態よりも「C_リプレイ」、「C_制御リプレイ1」及び「C_制御リプレイ2」に係る内部当籤役が決定される可能性が高い。
図14は、RB遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。このRB遊技状態用内部抽籤テーブルは、RB遊技状態において参照されるテーブルであり、当籤番号「1」に応じて抽籤値とデータポインタを規定している。例えば、RB遊技状態用内部抽籤テーブルを参照したときに、当籤番号「1」(略称「F_連チェリー+F_単チェリー+F_ベル+F_スイカ」+F_制御役)が当籤する確率は、65536/65536になる。
RB遊技状態用内部抽籤テーブルを参照したときに、当籤番号「1」が当籤すると、小役・リプレイ用データポインタとして「6」が取得される。そして、小役・リプレイ用データポインタ「6」が取得されると、「C_連チェリー」、「C_単チェリー1」〜「C_単チェリー7」、「C_ベル1」〜「C_ベル3」、「C_スイカ」及び「C_制御役」に係る内部当籤役が決定される。つまり、RB遊技状態では、必ず小役に係る内部当籤役が当籤し、リプレイ及びボーナスに係る内部当籤役は当籤しない。
[内部当籤役決定テーブル]
次に、図15及び図16を参照して、内部当籤役決定テーブルについて説明する。
内部当籤役決定テーブルは、データポインタと、内部当籤役との対応関係を規定する。すなわち、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタが決定されると、内部当籤役が一義的に取得される。
内部当籤役決定テーブル中の「内部当籤役」は、有効ラインに沿って表示を許可する、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rでの図柄の組合せを識別するためのデータである。「内部当籤役」は、図7に示した図柄組合せテーブル中の「表示役」と同様に、1バイトのデータで表され、該1バイトデータ中の各ビットに対して固有の図柄の組合せが割り当てられる。内部当籤役決定テーブル中の「○」印は、取得したデータポインタにおいて、当籤する内部当籤役を示す。
なお、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタが「0」のとき、「内部当籤役」の内容は「ハズレ」となるが、これは、図7に示した図柄組合せテーブルにより規定されている全ての図柄の組合せの表示が許可されないことを示す。
図15は、ボーナス用内部当籤役決定テーブルを示す。ボーナス用内部当籤役決定テーブルは、ボーナス用データポインタの「1」,「2」について、ボーナスゲームの作動に係る内部当籤役を規定する。すなわち、ボーナス用内部当籤役決定テーブルは、ボーナス用データポインタと、ボーナスゲームの作動に係る内部当籤役との対応関係を規定する。図15に示すように、例えば、ボーナス用データポインタとして「1」が取得された場合には、内部当籤役として、「C_赤BB」と「C_青BB」が重複して当籤する。
図16は、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルを示す。小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルは、小役・リプレイ用データポインタの「1」〜「6」について、小役及びリプレイ(再遊技)に係る内部当籤役を規定する。すなわち、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルは、小役・リプレイ用データポインタと、メダルの払い出しに係る内部当籤役又はリプレイの作動に係る内部当籤役との対応関係を規定する。
例えば、小役・リプレイ用データポインタとして「5」が取得された場合には、内部当籤役として、「C_連チェリー」、「C_単チェリー1」〜「C_単チェリー7」が重複当籤する。
なお、内部当籤役「C_連チェリー」は、本発明に係る特定の内部当籤役の一具体例を示し、内部当籤役「C_単チェリー1」〜「C_単チェリー7」は、本発明に係る所定の内部当籤役の一具体例を示す。また、「C_リプレイ」、「C_制御リプレイ1」、及び、「C_制御リプレイ2」は、本発明に係る特有の内部当籤役の一具体例を示す。
[回胴停止用番号選択テーブル]
次に、図17を参照して、回胴停止用番号選択テーブルについて説明する。
回胴停止用番号選択テーブルは、小役・リプレイ用データポインタと、回胴停止用番号との対応関係を規定する。なお、回胴停止用番号は、後述のリール停止初期設定処理において必要とする各種データを取得するときに用いられるデータである。
本実施形態の回胴停止用番号選択テーブルは、小役・リプレイ用データポインタ毎に異なる回胴停止用番号を規定する。例えば、小役・リプレイ用データポインタが「5」である場合には、回胴停止番号「5」が選択される。
なお、本実施形態の回胴停止用番号選択テーブルは、小役・リプレイ用データポインタ毎に異なる回胴停止番号を規定するが、本発明はこれに限定されない。本発明に係る回胴停止用番号選択テーブルとしては、異なる小役・リプレイ用データポインタに対して同一の回胴停止用番号を規定して、データの削減を図ってもよい。
[リール停止初期設定テーブル]
次に、図18を参照して、リール停止初期設定テーブルについて説明する。
リール停止初期設定テーブルは、回胴停止用番号と、後述の引込優先順位テーブル選択処理及び後述の各リールの滑り駒数の決定処理に用いられる各種データとの対応関係を規定する。具体的には、リール停止初期設定テーブルは、回胴停止用番号と、引込優先順位テーブル選択テーブル番号、引込優先順位テーブル番号、順押し時テーブル選択データ、順押し時テーブル変更データ、順押し時テーブル変更初期データ、及び、変則押し時テーブル選択データとの対応関係を規定する。
引込優先順位テーブル選択テーブル番号、及び、引込優先順位テーブル番号は、引込優先順位テーブル選択処理に用いられるデータである。例えば、リール停止初期設定テーブルにおいて、回胴停止用番号に対応する引込優先順位テーブル番号が規定されていれば、引込優先順位テーブル(図24参照)に規定された引込優先順位テーブル番号に対応する表示役の優先順位に関するデータを取得することができる。
また、リール停止初期設定テーブルにおいて、回胴停止用番号に対応する引込優先順位テーブル番号が規定されていなければ、引込優先順位テーブル選択テーブル(図23参照)を参照して、引込優先順位テーブル選択テーブル番号に対応する引込優先順位テーブル番号が決定される。
順押し時テーブル選択データ、順押し時テーブル変更データ、及び、順押し時テーブル変更初期データは、順押しが行われた場合に参照する停止テーブル(図19〜図21参照)を指定するためのデータである。なお、本実施形態における「順押し」は、第1停止操作(1番目に行われる停止操作)が左リール3Lに対して行われた場合の停止操作であり、具体的には、「左中右」及び「左右中」の押し順に対応する。
変則押し時テーブル選択データは、変則押しが行われた場合に参照するための停止テーブル(図22参照)を指定するデータである。なお、本実施形態における「変則押し」は、第1停止操作が中リール3C又は右リール3Rに対して行われた場合の停止操作であり、「中左右」、「中右左」、「右中左」、及び、「右左中」の押し順に対応する。
本実施形態では、基本的に、ストップスイッチ17Sにより停止操作が検出された後、該当するリールの回転が190msec以内に停止するようになっている。具体的には、停止操作が検出されたときの該当リールに応じた図柄カウンタの値に、滑り駒数「0」〜「4」のうちの何れかを加算し、得られた値に対応する図柄位置を、リールの回転が停止する図柄位置(これを「停止予定位置」という)として決定する。なお、停止操作が検出されたときの該当リールに応じた図柄カウンタの値に対応する図柄位置は、リールの回転の停止が開始される図柄位置であり、これを「停止開始位置」という。
つまり、滑り駒数は、ストップスイッチ17Sにより停止操作が検出されてから該当するリールの回転が停止するまでのリールの回転量である。言い換えれば、ストップスイッチ17Sにより停止操作が検出されてから該当するリールの回転が停止するまでの期間に、該当するリールにおける表示窓の中段領域を通過する図柄の数である。これは、ストップスイッチ17Sにより停止操作が検出されてから更新された図柄カウンタの値により把握される。
停止テーブルを参照すると、各リールの停止開始位置に応じて滑り駒数が取得される。なお、本実施形態では、停止テーブルに基づいて滑り駒数が取得されるが、これは仮のものであり、取得した滑り駒数が直ちにリールの停止予定位置が決定されるものではない。
また、本実施形態では、後述の停止テーブルに基づいて取得された滑り駒数(以下、「滑り駒数決定データ」という)より適切な滑り駒数が存在する場合は、後述する引込優先順位テーブル(図24参照)を参照して滑り駒数を変更する。そして、滑り駒数決定データは、停止開始位置から最大滑り駒数である4個先の図柄位置までの各図柄について、優先順位の比較を行う際の検索順序を決定するために参照される。
本実施形態では、順押し及び変則押しに応じて、参照する停止テーブルを使い分ける。順押しであれば、順押し時第1停止用停止テーブル(図19参照)と、順押し時第2・第3停止用停止テーブル(図21参照)とを参照する。一方、変則押しであれば、変則押し時停止テーブル(図22参照)を参照する。
[順押し時第1停止用停止テーブル]
次に、図19を参照して、順押し時第1停止用停止テーブルについて説明する。
図19に示す順押し時第1停止用停止テーブルは、順押し時テーブル選択データが「01」のときに参照される。順押し時第1停止用停止テーブルは、左リール3Lの停止開始位置「0」〜「20」と、滑り駒数決定データ及びチェンジステータスとの対応関係を規定する。
例えば、左リール3Lの停止開始位置が「15」であれば、滑り駒数決定データが「0」になり、チェンジステータスが「1」になる。チェンジステータスは、後述する順押し時制御変更テーブル(図20参照)を参照するときに用いられる。
[順押し時制御変更テーブル]
次に、図20を参照して、順押し時制御変更テーブルについて説明する。順押し時制御変更テーブルは、変更対象ポジション(左リール3Lの停止予定位置)と、チェンジステータス、変更ステータス及び順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号との対応関係を規定する。
例えば、順押し時第1停止用停止テーブル(図19参照)に基づいて取得されたチェンジステータスが「1」であり、左リール3Lの停止予定位置(変更対象ポジション)が「15」であれば、変更ステータスが「0」になり、順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号は「12」になる。
なお、順押し時制御変更テーブルにおいて、対象位置に変更ステータス及び順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号が登録されていない場合には、停止テーブル番号は変更しない。
[順押し時第2・第3停止用停止テーブル及び変則押し時停止テーブル]
次に、図21及び図22を参照して、順押し時第2・第3停止用停止テーブル及び変則押し時停止テーブルについて説明する。
順押し時第2・第3停止用停止テーブル及び変則時停止テーブルは、図柄位置「0」〜「20」のそれぞれに応じて1バイトの停止データを規定する。
なお、図21に示す順押し時第2・第3停止用停止テーブルは、順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号が「08」のときに参照される。また、図22に示す変則押し時停止テーブルは、変則押し時テーブル選択データが「07」のときに参照される。
順押し時第2・第3停止用停止テーブル及び変則時停止テーブルの各停止テーブルで規定される停止データは、それ自身が対応付けられている図柄位置がリールの回転を停止する位置として適切か否かの情報を有する。そして、この停止データは、対応する図柄位置がリールの回転を停止する位置として適切か否かの情報を、各停止テーブル中の「Aライン」の列に対応するビット及び「Bライン」の列に対応するビットに割り当てる。また、停止データは、これら2種類の情報のうち何れを採用すべきかの情報を、各停止テーブル中の「ライン変更」の列に対応するビットに割り当てて規定される。
すなわち、順押し時第2・第3停止用停止テーブル及び変則時停止テーブルは、リールの回転を停止する位置の決め方を複数通り規定している。したがって、停止開始位置が同じ図柄位置であっても、第1停止時の停止位置などに基づいてリールの回転を停止する位置を異ならせることが可能となる。このような構成を採用することにより、情報の圧縮化を図ることができる。
なお、滑り駒数決定データの決定は、次のようにして行われる。まず、停止操作が検出されたストップボタンの種別に応じて停止データを構成する8つのビット列(図中の左端の列のデータがビット1に対応)の何れを参照するかを指定する。例えば、中ストップボタン17Cが押されたとき、ビット4の「中リールAラインデータ」の列が指定される。
そして、指定されたビット列を参照し、停止開始位置から最大の滑り駒数の範囲までの各図柄位置について、対応するデータとして「1」が規定されているか否かの検索を順次行う。この検索の結果、停止開始位置から、対応するデータとして「1」が規定されている図柄位置までの差分を算出し、該差分を滑り駒数決定データとする。
なお、参照するビット列を「Aライン」の列から「Bライン」の列へ変更するか否かは、「ライン変更」の列を参照し、停止開始位置に対応するデータに「1」が規定されているか否かによって決定される。そして、ライン変更を行うと決定されたときには、それ以降、「Bライン」の列が指定され、上記検索が行われる。
[引込優先順位テーブル選択テーブル]
次に、図23を参照して、引込優先順位テーブル選択テーブルについて説明する。
引込優先順位テーブル選択テーブルは、引込優先順位テーブル選択テーブル番号とストップボタンの押下順との組合せと、各組合せにおける引込優先順位テーブル番号との対応関係を規定する。
なお、引込優先順位テーブル番号は、引込優先順位テーブル(図24参照)に規定された表示役の優先順位に関する情報を取得するためのデータである。
左リール3Lを第1停止した場合には、引込優先順位テーブル選択テーブル中の「左リール第1停止」の欄のデータが参照される。例えば、左リール3Lを第1停止し、引込優先順位テーブル選択テーブル番号が「01」である場合は、引込優先順位テーブル番号として「00」が取得される。そして、第2停止で中リール3Cを押下したときには、引込優先順位テーブル番号を「00」から変更しない。一方、第2停止で右リール3Rを押下したときには、引込優先順位テーブル番号を「00」から「01」に変更する。
また、引込優先順位テーブル選択テーブルにおいて、対象位置に引込優先順位テーブル番号が登録されていない場合には、右リール第1停止の欄の右側の欄に示された番号が、引込優先順位テーブル番号として取得される。例えば、左リール3Lを第1停止し、引込優先順位テーブル選択テーブル番号が「02」である場合において、第1停止でいずれのいリールを押下しても、対象位置に引込優先順位テーブル番号が登録されていない。したがって、この場合は、引込優先順位テーブル選択テーブル番号が「02」に対応する右リール第1停止の欄の右側の欄が参照され、引込優先順位テーブル番号として「02」が取得される。
[引込優先順位テーブル]
次に、図24を参照して、引込優先順位テーブルについて説明する。
引込優先順位テーブルは、引込優先順位テーブル番号「00」〜「02」のそれぞれにおける、格納領域種別毎の引込データと、予め定められたその優先順位との対応関係を規定する。この引込優先順位テーブルは、本発明に係る優先順位規定手段の一具体例を示すものである。
引込優先順位テーブルは、停止テーブルに基づいて得られた滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在するか否かを検索するために使用される。優先順位は、入賞に係る図柄の組合せの種別間で優先的に停止表示される(引き込まれる)順位を規定するデータである。また、各引込データは、図15及び図16に示した内部当籤役決定テーブル中の「内部当籤役」や図7に示した図柄組合せテーブル中の「表示役」と同様に、1バイトのデータで表され、該1バイトデータ中の各ビットに対して固有の図柄の組合せが割り当てられる。
本実施形態では、まず、上述の順押し時第1停止用停止テーブル(図19参照)に基づいて滑り駒数が取得される。しかしながら、この滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在する場合には、その適切な滑り駒数に変更する。すなわち、本実施形態では、停止テーブルにより取得された滑り駒数に関係なく、内部当籤役によって停止表示を許可する図柄の組合せの優先順位に基づいて、より適切な滑り駒数を決定する。
本実施形態では、優先順位が上位である内部当籤役に対応する図柄の組合せの停止表示(引き込み)が、優先順位が下位である内部当籤役に対応する図柄の組合せの停止表示よりも優先的に行われる。
また、本実施形態では、図24に示すように、引込優先順位テーブル番号に応じて内部当籤役の優先順位が異なるだけでなく、優先順位の区分数も異なる。具体的には、引込優先順位テーブル番号が「00」である場合には、優先順位の区分数を3とし、引込優先順位テーブル番号が「01」である場合には、優先順位の区分数を4とする。そして、引込優先順位テーブル番号が「02」である場合には、優先順位の区分数を1とする。
ここでは、説明を簡略化するため、引込優先順位テーブル番号が「00」である場合の優先順位について説明し、それ以外の引込優先順位テーブル番号における優先順位の説明は省略する。
引込優先順位テーブル番号が「00」である場合の優先順位「1」には、「C_リプレイ」、「C_制御リプレイ1」、及び、「C_制御リプレイ2」に対応する引込データが規定される。
引込優先順位テーブル番号が「00」である場合の優先順位「2」には、「C_赤BB」、「C_青BB」、「C_赤MB」、及び、「C_青MB」に対応する引込データが規定される。
引込優先順位テーブル番号が「00」である場合の優先順位「3」には、「C_ベル1」〜「C_ベル3」、「C_スイカ」、「C_制御役」、「C_連チェリー」、及び、「C_単チェリー1」〜「C_単チェリー7」に対応する引込データが規定される。
[検索順序テーブル]
次に、図25及び図26を参照して、検索順序テーブルについて説明する。
検索順序テーブルは、滑り駒数として予め定められた数値の範囲(最大滑り駒数が4駒の場合は「0」〜「4」)の中から優先的に適用する順序(以下、「検索順序」という)を規定する。なお、図25に示す検索順序テーブルは、最大滑り駒数を4駒として停止制御を行う場合に参照するテーブルである。また、図26に示す検索順序テーブルは、最大滑り駒数を1駒として停止制御を行う場合(MB作動時に少なくとも一つのリールに対して滑り駒数を決定する際)に参照するテーブルである。
検索順序テーブルは、上述した停止テーブルに基づいて得られた滑り駒数決定データと、その検索順序を規定する。すなわち、本実施形態では、滑り駒数決定データに基づいて、優先的に適用する数値の順序が決定される。また、検索順序テーブルは、優先順位が等しい滑り駒数が複数存在する場合を想定して設けられたものであり、検索順序がより上位であるものを適用する構成になっている。また、本実施形態では、MB(CB)作動中において最大滑り駒数は1駒とするリール以外のリールに対しては、最大滑り駒数4駒で停止制御を行う。
なお、本実施形態では、後述の図53の優先引込制御処理で説明するように、検索順序テーブルの最下位の検索順序「5」(又は「2」)から順次、各数値の検索を行い、検索順序「1」に対応する数値から優先的に滑り駒数として適用されるようにする。
[遊技ロック抽籤テーブル]
次に、図27を参照して、遊技ロック抽籤テーブルについて説明する。
遊技ロック抽籤テーブルは、一般遊技状態中の内部抽籤に係る当籤番号に応じて遊技ロックの当籤、非当籤の抽籤値を規定する。本実施形態における遊技ロックは、遊技中に発生させる。遊技ロックが発生している間は、投入操作や停止操作が行われたとしても、その検出が無効である又は遅延するものとして扱われる。
本実施の形態の遊技ロック抽籤処理では、基本的に、予め定められた数値の範囲「0〜65535」から抽出される演出用乱数値(乱数分母=65536)を、各遊技ロック種別に応じて規定された抽籤値で順次減算する。そして。減算の結果が負となったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行うことによって抽籤を行う。つまり、減算の結果が0未満となったときの遊技ロックに当籤したことになる。
図27に示すように、当籤番号が「1」である場合は、「遊技ロック当籤」が1000/65536の確率で当籤し、当籤番号が「2」である場合は、「遊技ロック当籤」が40000/65536の確率で当籤する。また、当籤番号が「3」である場合は、「遊技ロック当籤」が64/65536の確率で当籤し、当籤番号が「4」である場合は、「遊技ロック当籤」が128/65536の確率で当籤する。
当籤番号が「1」又は「2」である場合は、「BB」に係る内部当籤役が当籤し、当籤番号が「3」又は「4」である場合は、「MB」に係る内部当籤役が当籤する。したがって、本実施の形態では、「BB」に係る内部当籤役が当籤した場合は、「MB」に係る内部当籤役が当籤した場合よりも、遊技ロックが発生する確率が高い。
また、当籤番号が「1」である場合は、「C_赤BB」と「C_青BB」に係る内部当籤役が重複して当籤し、当籤番号が「2」である場合は、「C_赤BB」、「C_青BB」及び「C_スイカ」に係る内部当籤役が重複して当籤する。したがって、本実施の形態では、「BB」に係る内部当籤役と「C_スイカ」に係る内部当籤役が重複して当籤した場合は、「BB」に係る内部当籤役のみが当籤した場合よりも、遊技ロックが発生する確率が高い。
なお、図27に示す遊技ロック抽籤テーブルでは、当籤番号「5」〜「9」においても遊技ロックの当籤、非当籤の抽籤値を規定している。しかし、本実施の形態では、ボーナスに係る内部当籤役が決定した場合に遊技ロック抽籤を行うため、当籤番号「5」〜「9」である場合に「遊技ロック当籤」が当籤することはない。また、後述の変形例では、ボーナスを持ち越している毎ゲームにおいて遊技ロック抽籤を行うため、当籤番号「5」〜「9」である場合に「遊技ロック当籤」が当籤することがある。
[図柄対応入賞作動フラグデータテーブル]
次に、図28を参照して、図柄対応入賞作動フラグデータテーブルについて説明する。
図柄対応入賞作動フラグデータテーブルは、リール種別と、入賞判定ラインに表示された各リールの図柄に応じて表示可能な内部当籤役のデータとの対応関係を規定する。すなわち、図柄対応入賞作動フラグデータテーブルを参照することにより、そのときに表示可能な内部当籤役を判別することができる。なお、図柄対応入賞作動フラグデータテーブルは、図柄組合せテーブル(図7参照)に対応して設けられる。
例えば、左リール3Lの入賞判定ライン上に図柄「赤7」が停止表示された場合には、リール種別「左」における図柄コード「00000001」(赤7)に対応する格納領域1〜3において、表示可能な内部当籤役に対応するビットに「1」が格納される。この図柄対応入賞作動フラグデータテーブルで規定されるデータは、後述の図柄コード格納領域(図33参照)に格納されるデータに論理積して格納される。
<メインRAMに設けられている格納領域の構成>
次に、図29〜図34を参照して、メインRAM53に設けられている各種格納領域の構成について説明する。なお、ここでは、説明を省略するが(図示しないが)、遊技ロック中におけるリール演出などで用いる各種制御データ、各種フラグ、各種カウンタ等の格納領域もメインRAM53に設けられる。
[表示役格納領域]
まず、図29を参照して、表示役格納領域の構成について説明する。本実施形態では、表示役格納領域は、それぞれ1バイトのデータにより表される表示役格納領域1〜3で構成される。
表示役格納領域1〜3のそれぞれにおいて、所定のビットに「1」が立っているとき(格納されているとき)、その所定のビットに対応する図柄の組合せが有効ライン上に表示されたことを示す。一方、全ビットが「0」であるとき、入賞に係る図柄の組合せが有効ライン上に表示されなかったことを示す。
また、メインRAM53には、内部当籤役格納領域(不図示)が設けられる。内部当籤役格納領域は、図29に示す表示役格納領域と同様に構成される。内部当籤役格納領域1〜3において、複数のビットに「1」が立っているときは、各ビットにそれぞれ対応する図柄の組合せの表示が許可される。また、全ビットが「0」であるとき、内部当籤役の内容は「ハズレ」となる。
また、メインRAM53には、持越役格納領域(不図示)が設けられる。内部抽籤の結果、内部当籤役として「C_赤BB」、「C_青BB」、「C_赤MB」及び「C_青MB」が決定されたときは、その内部当籤役が持越役として持越役格納領域に格納される。持越役格納領域に格納された持越役は、対応する図柄の組合せ(例えば、「C_赤BB」の「赤7」−「赤7」−「赤7」)が入賞判定ライン上に表示されるまでクリアされずに保持される。そして、持越役格納領域に持越役が格納されている間は、内部抽籤によって決定された内部当籤役に加えて、持越役が内部当籤役格納領域に格納される。
[遊技状態フラグ格納領域]
次に、図30を参照して、遊技状態フラグ格納領域の構成について説明する。
遊技状態フラグ格納領域は、それぞれ1バイトのデータにより表される遊技状態フラグ格納領域1〜2で構成される。本実施形態では、遊技状態フラグにおいて、遊技状態フラグ格納領域1〜2の各ビットに対して固有のボーナスの種別又はRTの種別が割り当てられている。
遊技状態フラグ格納領域1〜2のそれぞれにおいて、所定のビットに「1」が格納されている(立っている)とき、その所定のビットに該当するボーナスゲーム又はRTの作動が行われていることを示す。例えば、遊技状態フラグ格納領域1のビット0に「1」が格納されているときは、BB(「C_赤BB」又は「C_青BB」)の作動が行われており、BB遊技状態である。
[作動ストップボタン格納領域]
次に、図31を参照して、作動ストップボタン格納領域の構成について説明する。
作動ストップボタン格納領域は、1バイトからなる作動ストップボタンフラグを格納する。作動ストップボタンフラグにおいて、各ビットには、ストップボタンの操作状態が割り当てられる。
例えば、左ストップボタン17Lが今回押されたストップボタン、つまり、作動ストップボタンである場合には、作動ストップボタン格納領域のビット0に「1」が格納される。また、例えば、左ストップボタン17Lが未だに押されていないストップボタン、つまり、有効ストップボタンである場合には、ビット4に「1」が格納される。メインCPU51は、作動ストップボタン格納領域に格納されているデータに基づいて、今回押されたストップボタンと未だに押されていないストップボタンとを識別する。
[押下順序格納領域]
次に、図32を参照して、押下順序格納領域の構成について説明する。
押下順序格納領域は、1バイトからなる押下順序フラグを格納する。押下順序フラグにおいて、各ビットには、ストップボタンの押下順序の種別が割り当てられる。例えば、ストップボタンの押下順序が「左中右」である場合には、押下順序格納領域のビット0に「1」が格納される。
[図柄コード格納領域]
次に、図33を参照して、図柄コード格納領域の構成について説明する。
図柄コード格納領域には、有効ライン毎に、直近に停止操作されたリールの図柄の図柄コード(図柄コード格納領域1)と、表示可能な役(図柄コード格納領域2〜16)とが格納される。なお、全てのリールが停止後、図柄コード格納領域2〜16には、表示役に対応する図柄コードが格納される。
本実施形態では、停止制御位置が決定されると、その停止制御位置の図柄(コード)に対応した入賞作動フラグデータを図柄対応入賞作動フラグデータテーブル(図28参照)から読み出し、該入賞作動フラグデータを、すでに図柄コード格納領域に格納されているデータと論理積する。そして、論理積されたデータが、図33に示す図柄コード格納領域に格納される。
[引込優先順位データ格納領域]
次に、図34を参照して、引込優先順位データ格納領域の構成について説明する。
引込優先順位データ格納領域は、左リール用引込優先順位データ格納領域、中リール用引込優先順位データ格納領域、及び、右リール用引込優先順位データ格納領域を含む。すなわち、引込優先順位データ格納領域には、リールの種類毎に優先順位データの格納領域が設けられる。
各引込優先順位データ格納領域には、対応するリールの各図柄位置「0」〜「20」に応じて決定された引込優先順位データが格納される。本実施形態では、引込優先順位データ格納領域を参照することにより、上述の停止テーブルに基づいて決定された滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在するか否かを検索する。
引込優先順位データ格納領域に格納される引込優先順位データの内容は、引込優先順位データを決定する際に参照された引込優先順位テーブル(図24参照)内の引込優先順位テーブル番号の種類によって異なる。また、引込優先順位データは、その値が大きいほど優先順位が高いことを表す。
引込優先順位データを参照することにより、リールの周面に配された各図柄間における優先順位の相対的な評価が可能となる。すなわち、引込優先順位データとして最も大きい値が決定されている図柄が最も優先順位の高い図柄となる。したがって、引込優先順位データは、リールの周面に配された各図柄間の順位を示すものともいえる。なお、引込優先順位データの値が等しい図柄が複数存在する場合は、上述の検索順序テーブル(図25及び図26参照)が規定する検索順序に従って1つの図柄が決定される。
なお、本明細書では、詳細な説明を省略するが、サブROM82にもまた、各種演出動作に必要な各種テーブルデータ(例えば、演出抽籤テーブル等)が記憶され、サブRAM83にも必要な各種格納領域が適宜設けられる。
[内部当籤役と停止順序の対応表]
次に、図35を参照して、内部当籤役と停止順序との対応関係について説明する。
図35は、内部当籤役と停止順序との対応表であり、停止順序に応じた表示役の種別を示している。
例えば、小役・リプレイ用データポインタが「5」である場合は、内部当籤役として、「C_連チェリー」、及び、「C_単チェリー1」〜「C_単チェリー7」が重複して当籤する(図16参照)。そして、回胴停止用番号として「5」が決定され(図17参照)、引込優先順位テーブル選択テーブル番号として「01」が決定される(図18参照)。
この場合に、停止順序が「左右中」であれば、引込優先順位テーブル番号として「01」が決定される(図23参照)。引込優先順位テーブル番号が「01」である場合には、「C_連チェリー」の優先順位が、「C_単チェリー1」〜「C_単チェリー7」の優先順位よりも高い(図24参照)。
したがって、停止順序が「左右中」であり、左リール3L及び中リール3Cに対して「チェリー」の図柄を停止表示可能なタイミングで停止操作を行ったことを条件に、「C_連チェリー」に対応する図柄の組合せ(「チェリー」−「チェリー」−「ANY」)が停止表示される。
なお、中リール3Cにおいて「チェリー」の図柄は、滑り駒数「4」以内の間隔で配置されている。すなわち、「チェリー」と「チェリー」との間には、最大で4つの図柄が配置されている。したがって、本実施形態では、小役・リプレイ用データポインタが「5」である場合に、中リール3Cに対する停止操作をいずれのタイミングで行っても、「チェリー」の図柄を停止表示可能である。
また、本実施形態では、小役・リプレイ用データポインタが「5」である場合に、左リール3Lに対して「チェリー」の図柄を停止表示可能なタイミングで停止操作を行うと、左表示窓4Lの上段又は下段に「チェリー」の図柄が停止表示するような停止制御を行う。
左表示窓4Lの上段に「チェリー」の図柄が停止表示すると、トップライン又はクロスダウンラインの一方に「C_連チェリー」に対応する図柄の組合せが停止表示される。そして、トップライン又はクロスダウンラインの他方に「C_単チェリー1」〜「C_単チェリー7」のいずれかに対応する図柄の組合せが停止表示される。その結果、「C_連チェリー」に対応するメダルの払出枚数「2」と、「C_単チェリー1」〜「C_単チェリー7」に対応するメダルの払出枚数「1」を合わせた3枚のメダルが払い出される。
また、左表示窓4Lの下段に「チェリー」の図柄が停止表示すると、ボトムライン又はクロスアップラインの一方に「C_連チェリー」に対応する図柄の組合せが停止表示される。そして、ボトムライン又はクロスアップラインの他方に「C_単チェリー1」〜「C_単チェリー7」のいずれかに対応する図柄の組合せが停止表示される。その結果、「C_連チェリー」に対応するメダルの払出枚数「2」と、「C_単チェリー1」〜「C_単チェリー7」に対応するメダルの払出枚数「1」を合わせた3枚のメダルが払い出される。
一方、小役・リプレイ用データポインタが「5」である場合において、停止順序が「左右中」以外であれば、引込優先順位テーブル番号として「00」が決定される(図23参照)。引込優先順位テーブル番号が「00」である場合には、「C_連チェリー」の優先順位が、「C_単チェリー1」〜「C_単チェリー7」の優先順位と同じである(図24参照)。
したがって、停止順序が「左右中」以外であり、左リール3L及び中リール3Cに対して「チェリー」の図柄を停止表示可能なタイミングで停止操作を行ったことを条件に、「C_連チェリー」に対応する図柄の組合せと、「C_単チェリー1」〜「C_単チェリー7」のいずれかに対応する図柄の組合せが停止表示される。または、「C_単チェリー1」〜「C_単チェリー7」のいずれかに対応する図柄の組合せが2組停止表示される。
上述したように、「C_連チェリー」に対応する図柄の組合せと、「C_単チェリー1」〜「C_単チェリー7」のいずれかに対応する図柄の組合せが停止表示された場合は、3枚のメダルが払い出される。一方、「C_単チェリー1」〜「C_単チェリー7」のいずれかに対応する図柄の組合せが2組停止表示される場合は、2枚のメダルが払い出される。
このように、本実施形態では、内部当籤役として、「C_連チェリー」及び「C_単チェリー1」〜「C_単チェリー7」が重複して当籤した場合に、停止順序を「左右中」にして、少なくとも左リール3Lに対して「チェリー」の図柄を停止表示可能なタイミングで停止操作を行うと、必ず「C_連チェリー」に対応する図柄の組合せが停止表示される。そして、3枚のメダルが払い出される。
一方、停止順序を「左右中」以外にして、少なくとも左リール3Lに対して「チェリー」の図柄を停止表示可能なタイミングで停止操作を行うと、「C_連チェリー」に対応する図柄の組合せが停止表示される場合と停止表示されない場合がある。そして、「C_連チェリー」に対応する図柄の組合せが停止表示されない場合は、「C_単チェリー1」〜「C_単チェリー7」のいずれかに対応する図柄の組合せが2組停止表示され、2枚のメダルが払い出される。
したがって、内部当籤役として、「C_連チェリー」及び「C_単チェリー1」〜「C_単チェリー7」が重複して当籤した場合に、特定の停止順序(「左右中」)で停止操作を行うことで遊技者にとって有利な特典を得ることができる。すなわち、技術介入要素では無く、知識介入要素を遊技に加えることができ、上記の情報を知っている遊技者が得するような遊技性を実現することができる。その結果、停止順序に応じて内部当籤役の優先順位を変化させる、所謂押し順役の機能を用いて遊技の興趣を向上させることができる。
なお、停止順序が「左右中」以外であり、左リール3Lの「チェリー」の図柄を停止表示させた場合に、メダルの払出しが2枚になるか3枚になるかは、停止テーブルと中リール3C及び右リール3Rに対する停止操作のタイミングに基づいて決まる。すなわち、停止順序が「左右中」以外であっても、中リール3C及び右リール3Rに対する停止操作を所定のタイミングで行えば、メダルの払出しが3枚になる。
しかし、停止順序を「左右中」以外にした場合に、中リール3C及び右リール3Rに対する停止操作を所定のタイミングで行っても、メダルの払出しが2枚又は3枚になるようにしてもよい。この場合は、連チェリー及び単チェリーを含む当籤役(当籤番号)を複数用意して、メダルの払出しが3枚になる、停止テーブルと中リール3C及び右リール3Rに対する停止操作のタイミングを異ならせる。これにより、メダルの払出しが3枚になる停止操作のタイミングが複数存在することになり、中リール3C及び右リール3Rに対する停止操作を所定のタイミングで行うと、メダルの払出しが2枚又は3枚になる。したがって、遊技者の意思でメダルの払出し枚数を決定できないようにすることができる。
また、左リール3Lは、本発明に係る特定の停止順序(左右中)の一番目の停止操作によって停止される表示列の一具体例を示すものであり、左リール3Lの「チェリー」の図柄は、本発明に係る所定図柄の一具体例を示すものである。
本実施形態では、「C_連チェリー」及び「C_単チェリー1」〜「C_単チェリー7」に対応する図柄の組合せにおける左リール3Lの図柄は、「チェリー(所定図柄)」である(図7参照)。これにより、表示列に形成する図柄の種別を削減することができる。
また、左リール3Lの「チェリー」の図柄は、滑り駒数「4」(最大遅延時間)の範囲内に導出可能な間隔を超える間隔で配されている。そして、「C_連チェリー」に対応する図柄の組合せにおける中リール3Cの図柄(チェリー)、右リール3Rの図柄(ANY)は、滑り駒数「4」の範囲内に導出可能な間隔で配されている(図6参照)。
さらに、「C_単チェリー1」〜「C_単チェリー7」に対応する図柄の組合せにおける中リール3Cの図柄(赤7、青7、黒BAR、白BAR、ベル、リプレイ、スイカ)、右リール3Rの図柄(ANY)は、滑り駒数「4」の範囲内に導出可能な間隔で配されている(図6参照)。
本実施形態では、左リール3Lにおいて、「チェリー」の図柄を停止表示することができた場合は、「C_連チェリー」又は「C_単チェリー1」〜「C_単チェリー7」に対応する図柄の組合せのいずれかが停止表示されるため、メダルの払出しが確定する。そして、第2停止操作、第3停止操作の停止順序は、メダルの払出し枚数の多寡に影響するのみとなり、停止順序の重要性を低くすることができる。すなわち、停止順序を主とする遊技性でななく、左リール3Lにおける停止操作のタイミング(所謂、目押し)の重要性を高くして、それに付随する要素として停止順序を取り入れることができる。
次に、「BB」の作動時、すなわち、ビッグボーナスゲームが行われている場合の停止表示について説明する。
「BB」の作動時は、小役・リプレイ用データポインタとして必ず「6」が当籤し、内部当籤役として、「C_ベル1」〜「C_ベル3」、「C_スイカ」、「C_制御役」、「C_連チェリー」、及び、「C_単チェリー1」〜「C_単チェリー7」が重複して当籤する(図16参照)。そして、回胴停止用番号として「6」が決定され(図17参照)、引込優先順位テーブル選択テーブル番号として「02」が決定される(図18参照)。
この場合に、停止順序がいずれであっても、引込優先順位テーブル番号として「02」が決定される(図23参照)。引込優先順位テーブル番号が「02」である場合には、「C_ベル1」〜「C_ベル3」、「C_スイカ」、「C_制御役」、及び、「C_連チェリー」の優先順位が最も高い(図24参照)。
したがって、「C_ベル1」〜「C_ベル3」、「C_スイカ」、「C_制御役」、及び、「C_連チェリー」に対応する図柄の組合せが優先的に停止表示される。すなわち、内部当籤役として決定された「C_単チェリー1」〜「C_単チェリー7」に対応する図柄の組合せは、停止表示されない。したがって、ビッグボーナスゲームにおいては、毎遊技において15枚のメダルが払い出される。
<主制御回路の動作説明>
次に、図36〜図59を参照して、主制御回路41のメインCPU51が、プログラムを用いて実行する各種処理の内容について説明する。
[メインCPUの制御によるパチスロの主要動作処理]
まず、メインCPU51の制御で行うパチスロ1の主要動作処理の手順を、図36に示すメインフローチャート(以下、メインフローという)を参照しながら説明する。
まず、パチスロ1に電源が投入されると、メインCPU51は、電源投入時の初期化処理を行う(S1)。この初期化処理では、バックアップが正常に行われたか、設定変更が適切に行われたか等が判定され、その判定結果に対応した初期化が行われる。
次いで、メインCPU51は、一遊技終了時の初期化処理を行う(S2)。この初期化処理では、メインRAM53における指定格納領域のデータをクリアする。なお、ここでいう指定格納領域は、例えば、内部当籤役格納領域や表示役格納領域などの1回の遊技ごとにデータの消去が必要な格納領域である。
次いで、メインCPU51は、メダル受付・スタートチェック処理を行う(S3)。この処理では、メダルセンサ35Sやスタートスイッチ16Sの入力のチェック等が行われる。なお、メダル受付・スタートチェック処理の詳細については、後述の図37を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、乱数値(0〜65535)を抽出し、該抽出した乱数値をメインRAM53に設けられた乱数値格納領域(不図示)に格納する(S4)。次いで、メインCPU51は、「連続ロック状態」におけるリール演出及びロックの制御で用いる演出用乱数値を抽出し、該抽出した演出用乱数値をメインRAM53に設けられた演出用乱数値格納領域(不図示)に格納する(S5)。なお、本実施形態では、演出用乱数値は、0〜65535の範囲から抽出される。
そして、抽出した各種乱数値が所定の乱数値格納領域に格納されると、メインCPU51は、内部抽籤処理を行う(S6)。この処理では、S4で抽出した乱数値に基づいた抽籤により内部当籤役の決定が行われる。なお、内部抽籤処理の詳細については、後述の図38及び図39を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、遊技ロック抽籤処理を行う(S7)。なお、遊技ロック抽籤処理の詳細については、後述の図41を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、リール停止初期設定処理を行う(S8)。なお、リール停止初期設定処理の詳細については、後述の図42を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、スタートコマンド送信処理を行う(S9)。具体的には、メインCPU51は、スタートコマンドを副制御回路42に送信する。なお、スタートコマンドは、内部当籤役等を特定するパラメータを含んで構成される。
次いで、メインCPU51は、遊技開始時ロック処理を行う(S10)。この処理では、主に、S7の処理で決定された「遊技ロック当籤」に応じて行うロック(リール演出)及びロックタイマをセットする。そして、メインCPU51は、ロックタイマが0になるまで待機する。なお、遊技開始時ロック処理の詳細については、後述の図43を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、ウエイト処理を行う(S11)。この処理では、メインCPU51は、前回の遊技開始から所定時間(例えば、4.1秒)を経過していない場合、該所定時間が経過するまで待ち時間を消化する。
次いで、メインCPU51は、リール回転開始処理を行う(S12)。この処理において、メインCPU51は、全リールの回転開始を要求する。そして、全リールの回転開始が要求されると、一定の周期(1.1172msec)で実行される後述の割込処理(図59参照)により、3つのステッピングモータ61L,61C,61Rの駆動が制御され、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの回転が開始される。このとき、各リールは、その回転速度が定速度に達するまで加速制御され、その後、該定速度が維持されるように制御される。
次いで、メインCPU51は、引込優先順位格納処理を行う(S13)。この処理では、メインCPU51は、引込優先順位データを取得して、引込優先順位データ格納領域に格納する。なお、引込優先順位格納処理の詳細については、後述の図44を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、リール停止制御処理を行う(S14)。この処理では、左ストップボタン17L、中ストップボタン17C及び右ストップボタン17Rがそれぞれ押されたタイミングと内部当籤役とに基づいて該当するリールの回転が停止される。なお、リール停止制御処理の詳細については、後述の図47を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、入賞検索処理を行う(S15)。この処理では、メインCPU51は、図柄コード格納領域(図33中の図柄コード格納領域2以降)のデータを表示役格納領域(図29参照)に格納する。また、この処理では、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rが全て停止した後に有効ライン(入賞判定ライン)に表示された図柄の組合せと、図柄組合せテーブル(図7参照)とを照合する。そして、メインCPU51は、有効ラインに表示役が表示されたか否かを判定し、その判定結果を表示役格納領域に格納するようにしてもよい。
次いで、メインCPU51は、メダル払出処理を行う(S16)。メダル払出処理は、本発明に係る遊技媒体付与手段の一具体例を示す。この処理では、S15において決定された表示役の払出枚数に基づいて、ホッパー33の駆動やクレジット枚数の更新が行われ、メダルの払い出しが行われる。この際、本実施形態では、図柄組合せテーブル(図7参照)に示すように、メダルの投入枚数が1〜3枚であり、メダルの払出枚数は表示役に応じて異なるが、その最大払出枚数(払出上限)は15枚である。
次いで、メインCPU51は、RT制御処理を行う(S17)。この処理では、メインCPU51は、RT遊技状態を管理する。なお、RT制御処理の詳細については、後述の図56を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、払出終了コマンド送信処理を行う(S18)。具体的には、メインCPU51は、払出終了コマンドを副制御回路42に送信する。
次いで、メインCPU51は、ボーナス終了チェック処理を行う(S19)。この処理では、メインCPU51は、ボーナスゲームの終了契機を管理するための各種カウンタを参照して、ボーナスゲームの作動を終了するか否かをチェックする。なお、ボーナス終了チェック処理の詳細については、後述の図57を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を行う(S20)。この処理では、メインCPU51は、ボーナスゲームの作動を開始するか否か、及び、再遊技を行うか否かをチェックする。なお、ボーナス作動チェック処理の詳細については、後述の図58を参照しながら後で説明する。ボーナス作動チェック処理が終了すると、メインCPU51は、処理をS2に戻し、S2以降の処理を繰り返す。
[メダル受付・スタートチェック処理]
次に、図37を参照して、メインフロー(図36参照)中のS3で行うメダル受付・スタートチェック処理について説明する。
まず、メインCPU51は、自動投入要求はあるか否かを判別する(S31)。この自動投入要求の有無は、自動投入カウンタが「0」であるか否かを判別して行われる。すなわち、メインCPU51は、自動投入カウンタが「0」であるときは、自動投入要求が無いと判別し、自動投入カウンタが「1」以上であるときは、自動投入要求が有ると判別する。
なお、自動投入カウンタは、前回の単位遊技において再遊技に係る表示役が成立したか否かを識別するためのデータである。再遊技に係る表示役が成立したときには、前回の単位遊技において投入された枚数分のメダルが自動投入カウンタに自動的に投入される。
S31において、メインCPU51が、自動投入要求が有ると判別したとき(S31がYES判定の場合)、メインCPU51は、自動投入処理を行う(S32)。この処理では、自動投入カウンタの値が投入枚数カウンタに複写され、その後、自動投入カウンタの値がクリアされる。その後、メインCPU51は、後述のS39の処理を行う。
一方、S31において、メインCPU51が、自動投入要求が無いと判別したとき(S31がNO判定の場合)、メインCPU51は、メダル受付許可を行う(S33)。この処理では、セレクタ35(図3参照)のソレノイドの駆動が行われ、メダル投入口13から投入されたメダルが受け入れられる。受け入れられたメダルは計数されてからホッパー33へ案内される。
次いで、メインCPU51は、遊技状態に応じて投入枚数の最大値を設定する(S34)。具体的には、BB(RB)遊技状態又はMB(CB)遊技状態では投入枚数の最大値を「2」に設定し、その他の遊技状態(一般遊技状態及びRT1遊技状態)では、投入枚数の最大値を「3」に設定する。
次いで、メインCPU51は、メダル受付許可であるか否かを判別する(S35)。S35において、メインCPU51がメダル受付許可ではないと判別したとき(S35がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS39の処理を行う。
一方、S35において、メインCPU51がメダル受付許可であると判別したとき(S35がYES判定の場合)、メインCPU51は、メダル投入チェック処理を行う(S36)。この処理では、メインCPU51は、メダルが投入されたかを判別して、メダルが投入された場合に投入枚数カウンタに「1」を加算する。
次いで、メインCPU51は、メダル投入コマンドを副制御回路42に送信する(S37)。メダル投入コマンドは、投入枚数等を特定するためのパラメータを含んで構成される。
次いで、メインCPU51は、投入枚数が遊技開始可能枚数であるか否かを判別する(S38)。S38において、メインCPU51が、投入枚数が遊技開始可能枚数では無いと判別したとき(S38がNO判定の場合)、メインCPU51は、処理をS35に戻し、S35以降の処理を繰り返す。一方、S38において、メインCPU51が、投入枚数が遊技開始可能枚数であると判別したとき(S38がYES判定の場合)、メインCPU51は、後述のS39の処理を行う。なお、本実形態では、BB(RB)遊技状態又はMB(CB)遊技状態における遊技開始可能枚数は「2」であり、その他の遊技状態(一般遊技状態及びRT1遊技状態)における遊技開始可能枚数は「1」又は「3」である(図10参照)。
次いで、メインCPU51は、スタートスイッチはオンであるか否かを判別する(S39)。S39において、メインCPU51が、スタートスイッチはオンではないと判別したとき(S39がNO判定の場合)、メインCPU51は、処理をS35に戻し、S35以降の処理を繰り返す。
一方、S39において、メインCPU51が、スタートスイッチはオンであると判別したとき(S39がYES判定の場合)、メインCPU51は、メダル受付禁止の処理を行う(S40)。この処理により、セレクタ35(図3参照)のソレノイドの駆動が行われず、投入されたメダルがメダル払出口18から排出される。この処理が終了すると、メインCPU51は、メダル受付・スタートチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図36参照)のS4に移す。
[内部抽籤処理]
次に、図38及び図39を参照して、メインフロー(図36参照)中のS6で行う内部抽籤処理について説明する。なお、本実施形態では、以下に説明する各種内部抽籤テーブルを用いた内部抽籤処理は主制御回路41により実行される。すなわち、本実施形態では、主制御回路41は、内部抽籤処理を実行する手段(内部当籤役決定手段)も兼ねる。
まず、メインCPU51は、遊技状態に応じた内部抽籤テーブルをセットする(S41)。すなわち、メインCPU51は、遊技状態フラグ格納領域(図30参照)を参照して現在の遊技状態を把握し、内部抽籤テーブル決定テーブル(図10参照)に基づいて内部抽籤テーブルの種別と抽籤回数を決定する。なお、抽籤回数は、内部抽籤テーブルにより規定された各当籤番号について、抽籤値の減算及び桁かりが生じたか否かの判定を行う回数を示す。
次いで、メインCPU51は、抽籤値変更処理を行う(S42)。この処理では、遊技状態に応じて再遊技に係る当籤番号の抽籤値が変更される。なお、抽籤値変更処理の詳細については、後述の図40を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、乱数値格納領域に格納されている乱数値を取得する(S43)。そして、メインCPU51は、当籤番号の初期値として「1」をセットする。
次いで、メインCPU51は、内部抽籤テーブルを参照して当籤番号に対応する抽籤値を取得し、乱数値から抽籤値を減算する(S44)。
次いで、メインCPU51は、S44での演算結果が0未満(負の値)であるか否かを判別する(S45)。
S45において、メインCPU51が、演算結果が0未満でないと判別したとき(S45がNO判定の場合)、メインCPU51は、乱数値及び当籤番号を更新する(S46)。具体的には、演算結果の値を乱数値にして、当籤番号を1加算する。
次いで、メインCPU51は、全ての当籤番号をチェックしたか否かを判別する(S47)。S47において、メインCPU51が全ての当籤番号をチェックしていないと判別したとき(S47がNO判定の場合)、メインCPU51は、処理をS44に戻し、S44以降の処理を繰り返す。
一方、S47において、メインCPU51が全ての当籤番号をチェックしたと判別したとき(S47がYES判定の場合)、メインCPU51は、データポインタとして「0」をセットする(S48)。すなわち、メインCPU51は、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタとして「0」をセットする。
ここで、再度S45の処理の説明に戻って、S45において、メインCPU51が、演算結果が0未満(負の値)である判別したとき(S45がYES判定の場合)、メインCPU51は、現在の当籤番号に応じて、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタを取得する(S49)。
そして、S48又はS49の処理後、メインCPU51は、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル(図16参照)を参照し、小役・リプレイ用データポインタに基づいて内部当籤役を取得する(S50)。
次いで、メインCPU51は、取得した内部当籤役を内部当籤役格納領域に格納する(S51)。
次いで、メインCPU51は、持越役格納領域に格納されているデータが「00000000」であるか否かを判別する(S52)。S52において、メインCPU51が、持越役格納領域に格納されているデータが「00000000」でないと判別したとき(S52がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS57の処理を行う。
一方、S52において、メインCPU51が、持越役格納領域に格納されているデータは「00000000」であると判別したとき(S52がYES判定の場合)、メインCPU51は、ボーナス用内部当籤役決定テーブル(図15参照)を参照し、ボーナス用データポインタに基づいて内部当籤役を取得する(S53)。
次いで、メインCPU51は、取得した内部当籤役を持越役格納領域に格納する(S54)。
次いで、メインCPU51は、持越役格納領域1のビット0〜3の何れかが「1」であるか否かを判別する(S55)。S55において、メインCPU51が、持越役格納領域1のビット0〜2の何れかが「1」ではないと判別したとき(S55がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS57の処理を行う。
一方、S55において、メインCPU51が、持越役格納領域1のビット0〜3の何れかが「1」であると判別したとき(S55がYES判定の場合)、メインCPU51は、RT1遊技状態フラグをセットして遊技状態フラグ格納領域を更新する(S56)。具体的には、遊技状態フラグ格納領域2(図30参照)のビット1に「1」を格納(セット)する。
次いで、メインCPU51は、持越役格納領域に格納されている内部当籤役に基づいて、内部当籤役格納領域を更新する(S57)。
次いで、メインCPU51は、CB遊技状態中であるか否かを判別する(S58)。S58において、メインCPU51が、CB遊技状態中ではないと判別したとき(S58がNO判定の場合)、メインCPU51は、内部抽籤処理を終了し、処理をメインフロー(図36参照)のS7に移す。
一方、S58において、メインCPU51が、CB遊技状態中であると判別したとき(S58がYES判定の場合)、メインCPU51は、内部当籤役格納領域の小役に対応する全ビットをオンにする(S59)。その後、メインCPU51は、内部抽籤処理を終了し、処理をメインフロー(図36参照)のS7に移す。
[抽籤値変更処理]
次に、図40を参照して、内部抽籤処理のフローチャート(図38参照)中のS42で行う抽籤値変更処理について説明する。
まず、メインCPU51は、遊技状態フラグ格納領域(図30参照)を参照して、RT0遊技状態フラグがオンであるか否かを判別する(S61)。具体的には、メインCPU51は、遊技状態フラグ格納領域2(図30参照)中のビット0に「1」がセットされているか否かを判別する。そして、S61において、メインCPU51が、RT0遊技状態フラグがオンであると判別したとき(S61がYES判定の場合)、メインCPU51は、抽籤値変更処理を終了し、処理を内部抽籤処理(図38参照)のS43に移す。
一方、S61において、メインCPU51が、RT0遊技状態フラグがオンでないと判別したとき(S61がNO判定の場合)、メインCPU51は、オン状態になっているRT遊技状態に対応するRT用内部抽籤テーブルを参照して、内部抽籤処理(図38参照)のS42でセットされた一般遊技状態3枚用内部抽籤テーブル(図11参照)又は一般遊技状態1枚用内部抽籤テーブル(図12参照)の当籤番号「5」の抽籤値を変更する(S62)。その後、メインCPU51は、抽籤値変更処理を終了し、処理を内部抽籤処理(図38参照)のS43に移す。
[遊技ロック抽籤処理]
次に、図41を参照して、メインフロー(図36参照)中のS7で行う遊技ロック抽籤処理について説明する。この遊技ロック抽選処理は、本発明に係るロック抽籤手段の一具体例を示す。
まず、メインCPU51は、持越役格納領域に格納されているデータが「00000000」であるか否かを判別する(S71)。S71において、メインCPU51が、持越役格納領域に格納されているデータが「00000000」であると判別したとき(S71がNO判定の場合)、メインCPU51は、遊技ロック抽籤処理を終了し、処理をメインフロー(図36参照)のS8に移す。
一方、S71において、メインCPU51が、持越役格納領域に格納されているデータは「00000000」でないと判別したとき(S71がYES判定の場合)、メインCPU51は、ボーナス当籤遊技であるか否かを判別する(S72)。ここで、ボーナス当籤遊技とは、ボーナスが持ち越されていない状態でボーナスに当籤した遊技のことである。
S72において、メインCPU51が、ボーナス当籤遊技ではないと判別したとき(S72がNO判定の場合)、メインCPU51は、遊技ロック抽籤処理を終了し、処理をメインフロー(図36参照)のS8に移す。
一方、S72において、メインCPU51が、ボーナス当籤遊技であると判別したとき(S72がYES判定の場合)、メインCPU51は、遊技ロック抽籤テーブル(図27参照)を参照し、演出用乱数値に基づいて、遊技ロック抽籤を行う(S73)。
次に、メインCPU51は、遊技ロック抽籤の結果は「遊技ロック当籤」であるか否かを判別する(S74)。S74において、メインCPU51が、遊技ロック抽籤の結果は「遊技ロック当籤」ではないと判別したとき(S74がNO判定の場合)、メインCPU51は、遊技ロック抽籤処理を終了し、処理をメインフロー(図36参照)のS8に移す。
一方、S74において、メインCPU51が、遊技ロック抽籤の結果は「遊技ロック当籤」であると判別したとき(S74がYES判定の場合)、メインCPU51は、ロック開始カウンタに所定値をセットする(S75)。なお、本実施の形態では、所定値として「5」をセットする。その後、メインCPU51は、遊技ロック抽籤処理を終了し、処理をメインフロー(図36参照)のS8に移す。
[リール停止初期設定処理]
次に、図42を参照して、メインフロー(図36参照)中のS8で行うリール停止初期設定処理について説明する。
まず、メインCPU51は、回胴停止用番号選択テーブル(図17参照)を参照して、図36中のS6の内部抽籤処理で取得した内部当籤役に基づいて、回胴停止用番号を取得する(S101)。
次いで、メインCPU51は、リール停止初期設定テーブル(図18参照)を参照し、取得した回胴停止用番号に基づいて、該回胴停止番号に対応する各種情報を取得する(S102)。具体的には、メインCPU51は、取得した回胴停止用番号に対応する、引込優先順位テーブル選択テーブル番号、引込優先順位テーブル番号、順押し時テーブル選択データ、順押し時テーブル変更データ、順押し時テーブル変更初期データ、及び、変則押し時テーブル選択データを取得する。
次いで、メインCPU51は、全図柄コード格納領域(図33参照)に回転中の識別子「0FFH(11111111B)」を格納する(S103)。
次いで、メインCPU51は、メインRAM53に設けられたストップボタン未作動カウンタに「3」を格納する(S104)。その後、メインCPU51は、リール停止初期設定処理を終了し、処理をメインフロー(図36参照)のS9に移す。なお、ストップボタン未作動カウンタは、停止操作が検出されていないストップボタンの数を管理するためのカウンタである。
[遊技開始時ロック処理]
次に、図43を参照して、メインフロー(図36参照)中のS10で行う遊技開始時ロック処理について説明する。
まず、メインCPU51は、ロック開始カウンタの値は0であるか否かを判別する(S111)。S111において、メインCPU51が、ロック開始カウンタの値は0ではないと判別したとき(S111がNO判定の場合)、メインCPU51は、ロック開始カウンタの値を1減算する(S112)。その後、メインCPU51は、遊技開始時ロック処理を終了し、処理をメインフロー(図36参照)のS11に移す。
一方、S111において、メインCPU51が、ロック開始カウンタの値は0であると判別したとき(S111がYES判定の場合)、メインCPU51は、内部当籤役はリプレイであるか否かを判別する(S113)。すなわち、内部抽籤処理の結果、当籤番号「5」(「C_リプレイ」、「C_制御リプレイ1」、「C_制御リプレイ2」)が当籤したか否かを判別する。
S113において、メインCPU51が、内部当籤役はリプレイであると判別したとき(S113がYES判定の場合)、メインCPU51は、遊技開始時ロック処理を終了し、処理をメインフロー(図36参照)のS11に移す。
一方、S113において、メインCPU51が、内部当籤役はリプレイでないと判別したとき(S113がNO判定の場合)、メインCPU51は、遊技ロックに対応付けられた値をロックタイマにセットする(S114)。すなわち、遊技ロックを実行する期間に相当する値をロックタイマにセットする。
ロックタイマの値は、遊技機がロック状態であることを遊技者が十分に認識可能な時間であれば、任意の値でよく、1回の遊技に要する時間よりも長いことが好ましい。
遊技に関する操作を速やかに行って、1回の遊技に要する時間を短縮すると、その分、不必要に射幸心を煽るものになってしまう。そのため、一般的に、1回の遊技に要する時間は、予め定められている最短時間よりも長くなるように設定されている。具体的には、リールの回転開始から次の遊技におけるリールの回転開始までの間隔が、4.1秒未満である場合には、4.1秒に達するまで、開始操作の後のリールの回転開始を遅延させる、所謂ウエイトという機能が設けられている。
したがって、開始操作後に短期間の遊技ロックを行ったとしても、ウエイト機能が作動していると勘違いされる可能性がある。そのため、ロックタイマの値は、遊技ロックの期間が4.1秒を超える時間となるように設定することが好ましい。本実施形態では、ロックタイマにセットする値を4000とした。このロックタイマの値は、後述の割り込み処理(図59参照)のS353で「1」ずつ減算されるため、遊技ロックを実行する期間は、4000×1.1172msとなる。
次に、メインCPU51は、リール演出パターンをセットする(S115)。リール演出パターンには、リール3L,3C,3Rを用いた所定のリール演出を行うためのデータが設定されている。所定のリール演出としては、例えば、全てのリール3L,3C,3Rを振動させる演出を適用することができる。なお、「振動」とは、リール3L,3C,3Rの順回転及び逆回転を高速で繰り返すことにより、リール3L,3C,3Rが振動しているように見せる動作である。
次いで、メインCPU51は、ロックタイマの値が「0」であるか否かを判別する(S116)。S116において、メインCPU51が、ロックタイマの値が「0」でないと判別したとき(S116がNO判定の場合)、メインCPU51は、S116の処理を繰り返し、ロックタイマの値が「0」になるまで待機する。
一方、S116において、メインCPU51が、ロックタイマの値が「0」であると判別したとき(S116がYES判定の場合)、メインCPU51は、遊技開始時ロック処理を終了し、処理をメインフロー(図36参照)のS11に移す。
本実施形態では、ロック開始カウンタにセットする所定値を「5」に設定した。したがって、「遊技ロック当籤」が決定されてから5ゲーム後に、ロック開始カウンタの値が0になる。つまり、本実施形態では、「遊技ロック当籤」が決定されてから5ゲーム後のゲーム以降に内部当籤役としてリプレイが決定されていない場合に、遊技ロックが実行される。
また、遊技ロックは、遊技の進行を制御する主制御回路41によって実行される。すなわち、主制御回路41は、本発明に係る遊技ロック発生手段の一具体例を示す。
[引込優先順位格納処理]
次に、図44を参照して、メインフロー(図36参照)中のS13で行う引込優先順位格納処理について説明する。
まず、メインCPU51は、ストップボタン未作動カウンタを、検索回数としてメインRAM53に格納する(S121)。次いで、メインCPU51は、検索対象リール決定処理を行う(S122)。この処理では、メインCPU51は、例えば、回転中のリールから、所定のリールを選択し、該選択したリールを検索対象リールとして決定する。
例えば、S122では、全て(3つ)のリールの回転が行われているとき、最初に左リール3Lが検索対象リールとして決定される。その後、左リール3Lに対して、後述するS131までの各種処理が行われ、再度S122に戻ると、次には、中リール3Cが検索対象リールとして決定される。そして、中リール3Cに対して、後述するS131までの各種処理が行われ、再度S122に戻ると、次に、右リール3Rが検索対象リールとして決定される。
次いで、メインCPU51は、引込優先順位テーブル選択処理を行う(S123)。この処理では、内部当籤役(小役・リプレイ用データポインタ)及び作動ストップボタンに基づいて、引込優先順位テーブルが選択される。なお、引込優先順位テーブル選択処理の詳細については、後述の図45を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、図柄位置データとして「0」をセットし、図柄チェック回数として「21」をセットする(S124)。そして、メインCPU51は、図柄コード格納処理を行う(S125)。この処理では、検索対象リールの有効ライン(入賞判定ライン)上に位置する、現在の図柄位置データに対応する図柄コードが、図柄コード格納領域に格納される。この際、有効ライン数分の図柄コードが格納される。なお、図柄コード格納処理の詳細については、後述の図45を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、取得された図柄コードと図柄コード格納領域(図33参照)のデータとに基づいて、表示役格納領域(図29参照)を更新する(S126)。この時点では、内部当籤役の当籤の有無に関らず、停止図柄に基づいて、表示可能性のある図柄の組合せ(表示可能な役)が表示役格納領に格納される。
なお、本実施形態では、停止するリール毎に、図柄コード格納領域の情報(図柄コード及びそれに対応する表示可能な役)が更新される。この際、表示可能な役を、予め用意された、停止されたリールの図柄とそれに対応する表示可能な役との対応関係を規定したデータから取得してもよいし、停止されたリールの図柄と図柄組合せテーブル(図7参照)とを照合して取得してもよい。なお、前者の手法を用いた場合、リール毎に図柄と表示可能な役との対応関係が変わる。
次いで、メインCPU51は、引込優先順位取得処理を行う(S127)。この処理では、メインCPU51は、表示役格納領域(図29参照)でビットが「1」になっており、かつ、内部当籤役格納領域でビットが「1」になっている役について、引込優先順位テーブル(図24参照)を参照して、引込優先順位データを取得する。
なお、一部のリールにおいて入賞が確定する役(例えば、「チェリー」に係る役:図7参照)の図柄が表示されている場合に、「ANY」となるリールでは、その役の引込優先順位データを取得しない。また、入賞が確定するリールで、内部当籤していない役が確定する可能性がある場合は、引込優先順位データを「停止禁止(全ビット0)」にセットする。
次いで、メインCPU51は、取得した引込優先順位データを引込優先順位データ格納領域(図34参照)に格納する(S128)。このとき、引込優先順位データは、各優先順位の値と、格納領域のビットとが対応するように引込優先順位データ格納領域に格納される。次いで、メインCPU51は、図柄位置データを1加算し、図柄チェック回数を1減算する(S129)。
次いで、メインCPU51は、図柄チェック回数が0であるか否かを判別する(S130)。S130において、メインCPU51が、図柄チェック回数が0ではないと判別したとき(S130がNO判定の場合)、メインCPU51は、処理をS125に戻し、S125以降の処理を繰り返す。
一方、S130において、メインCPU51が、図柄チェック回数が0であると判別したとき(S130がYES判定の場合)、メインCPU51は、検索回数分検索したか否かを判別する(S131)。
S131において、メインCPU51が検索回数分検索していないと判別したとき(S131がNO判定の場合)、メインCPU51は、処理をS122に戻し、S122以降の処理を繰り返す。一方、S131において、メインCPU51が検索回数分検索したと判別したとき(S131がYES判定の場合)、メインCPU51は、引込優先順位格納処理を終了し、処理をメインフロー(図36参照)のS14に移す。
[引込優先順位テーブル選択処理]
次に、図45を参照して、引込優先順位格納処理のフローチャート(図44参照)中のS123で行う引込優先順位テーブル選択処理について説明する。
まず、メインCPU51は、引込優先順位テーブル番号がセットされているか否か、すなわち、リール停止初期設定処理(S8)において、直接、引込優先順位テーブル番号が格納されているか否かを判別する(S141)。S141において、メインCPU51が、引込優先順位テーブル番号がセットされていると判別したとき(S141がYES判定の場合)、メインCPU51は、引込優先順位テーブル選択処理を終了し、処理を引込優先順位格納処理(図44参照)のS124に移す。
一方、S141において、メインCPU51が、引込優先順位テーブル番号はセットされていないと判別したとき(S141がNO判定の場合)、メインCPU51は、押下順序格納領域(図32参照)及び作動ストップボタン格納領域(図31参照)を参照し、対応する引込優先順位テーブル番号をセットする(S142)。その後、メインCPU51は、引込優先順位テーブル選択処理を終了し、処理を引込優先順位格納処理(図44参照)のS124に移す。
なお、S142では、まず、メインCPU51は、押下順序格納領域及び作動ストップボタン格納領域を参照して、押下順序及び作動ストップボタンのデータを取得する。次いで、メインCPU51は、引込優先順位テーブル選択データに対応する引込優先順位テーブル選択テーブルを参照し、押下順序と作動ストップボタンとに基づいて引込優先順位テーブル番号を取得する。その後、メインCPU51は、取得した引込優先順位テーブル番号をセットする。
[図柄コード格納処理]
次に、図46を参照して、引込優先順位格納処理のフローチャート(図44参照)中のS125で行う図柄コード格納処理について説明する。
まず、メインCPU51は、有効ラインデータをセットする(S151)。本実施形態では、有効ライン(入賞判定ライン)は、上述のように、5つのライン(トップライン、センターライン、ボトムライン、クロスダウンライン、クロスアップライン)を設ける。次いで、メインCPU51は、検索図柄位置と有効ラインデータとに基づいて、検索対象リールのチェック用図柄位置データをセットする(S152)。例えば、検索対象リールが左リール3Lである場合には、検索対象リールの中段の情報を取得したいので、その中段を示すチェック用図柄位置データをセットする。
次いで、メインCPU51は、チェック用図柄位置データの図柄コードを取得する(S153)。その後、メインCPU51は、図柄コード格納処理を終了し、処理を引込優先順位格納処理(図44参照)のS126に移す。
[リール停止制御処理]
次に、図47を参照して、メインフロー(図36参照)中のS14で行うリール停止制御処理について説明する。なお、本実施形態では、以下に説明するリール停止制御処理は主制御回路41により実行される。すなわち、本実施形態では、主制御回路41は、リール停止制御処理を実行する手段(停止制御手段)も兼ねる。
まず、メインCPU51は、ストップボタン検出処理を行う(S161)。この処理では、メインCPU51は、有効なストップボタンが押されたか否かを判別するとともに、第1停止操作で左ストップボタンが押下されたか否かを判別する。なお、ストップボタン検出処理の詳細については、後述の図48を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、S161のストップボタン検出処理の検出結果(有効押下されたストップボタンの判別結果)に基づいて、押下順序格納領域(図32参照)及び作動ストップボタン格納領域(図31参照)を更新する(S162)。次いで、メインCPU51は、ストップボタン未作動カウンタを「1」減算する(S163)。
次いで、メインCPU51は、作動ストップボタンから検索対象リールを決定する(S164)。そして、メインCPU51は、図柄カウンタに基づいて停止開始位置をメインRAM53に格納する(S165)。
次いで、メインCPU51は、滑り駒数決定処理を行う(S166)。なお、滑り駒数決定処理の詳細については、後述の図49を参照しながら後で説明する。次いで、メインCPU51は、リール停止コマンドを副制御回路42に送信する(S167)。この処理で送信するリール停止コマンドには、停止されるリールの種別、その滑り駒数、ストップスイッチのONエッジ/OFFエッジ等の情報が含まれる。なお、ストップスイッチのONエッジ/OFFエッジの情報は、後述の割込処理で監視され、該情報を副制御回路42に送信するようにしてもよい。
次いで、メインCPU51は、停止開始位置と、S166で決定された滑り駒数とに基づいて停止予定位置を決定し、該決定した停止予定位置をメインRAM53に格納する(S168)。この処理では、メインCPU51は、停止開始位置に滑り駒数を加算し、その結果を停止予定位置とする。
次いで、メインCPU51は、S168で決定された停止予定位置を検索図柄位置としてセットする(S169)。次いで、メインCPU51は、図46を参照して説明した図柄コード格納処理を行う(S170)。その後、メインCPU51は、S170で取得した図柄コードを用いて図柄コード格納領域(図33参照)を更新する(S171)。
次いで、メインCPU51は、制御変更処理を行う(S172)。なお、制御変更処理の詳細については、後述の図54を参照しながら後で説明する。次いで、メインCPU51は、押されたストップボタンは放されたか否かを判別する(S173)。S173において、メインCPU51が、押されたストップボタンは放されていないと判別したとき(S173がNO判定の場合)、メインCPU51は、S173の処理を繰り返し、押されたストップボタンが離されるまで待機する。
一方、S173において、メインCPU51が、押されたストップボタンは放されたと判別したとき(S173がYES判定の場合)、メインCPU51は、リール停止コマンド送信処理を行う(S174)。この処理では、メインCPU51は、リール停止コマンドを副制御回路42に送信する。この際、送信するリール停止コマンドのデータ構成は、上記S167で送信したリール停止コマンドのそれと同様である。しかしながら、S174で送信するリール停止コマンドに含まれるONエッジ/OFFエッジの情報は、S167で送信したリール停止コマンドに含まれるONエッジ/OFFエッジの情報と異なる。
次いで、メインCPU51は、ストップボタン未作動カウンタは「0」であるか否かを判別する(S175)。S175において、メインCPU51が、未作動カウンタは「0」でないと判別したとき(S175がNO判定の場合)、メインCPU51は、図44を参照して説明した引込優先順位格納処理を行う(S176)。その後、メインCPU51は、処理をS161に戻し、S161以降の処理を繰り返す。
一方、S175において、メインCPU51が、未作動カウンタは「0」であると判別したとき(S175がYES判定の場合)、メインCPU51は、リール停止制御処理を終了し、処理をメインフロー(図36参照)のS15に移す。
[ストップボタン検出処理]
次に、図48を参照して、リール停止制御処理のフローチャート(図47参照)中のS161で行うストップボタン検出処理について説明する。
まず、メインCPU51は、押下されたストップボタンがあるか否かを判別する(S181)。S181において、メインCPU51が、押下されたストップボタンがないと判別したとき(S181がNO判定の場合)、メインCPU51は、ストップボタン検出処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図47参照)のS162に移す。
一方、S181において、メインCPU51が、押下されたストップボタンがあると判別したとき(S181がYES判定の場合)、メインCPU51は、ストップボタンの停止操作が第1停止操作であるか否かを判別する(S182)。S182において、メインCPU51が、ストップボタンの停止操作が第1停止操作でないと判別したとき(S182がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS185の処理を行う。
一方、S182において、メインCPU51が、ストップボタンの停止操作が第1停止操作であると判別したとき(S182がYES判定の場合)、メインCPU51は、左ストップボタン17Lが押下されたか否かを判別する(S183)。この処理において、第1停止操作で押下されたストップボタンが1つである場合には、メインCPU51は、押下されたストップボタンが左ストップボタン17Lであるか否かを判別する。また、この処理において、第1停止操作で押下されたストップボタンが複数存在する場合には、メインCPU51は、押下された複数のストップボタンの中に左ストップボタン17Lが含まれているか否かを判別する。
S183において、メインCPU51が、左ストップボタン17Lが押下されていないと判別したとき(S183がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS185の処理を行う。一方、S183において、メインCPU51が、左ストップボタン17Lが押下されたと判別したとき(S183がYES判定の場合)、メインCPU51は、左ストップボタン17Lを有効押下されたストップボタンとしてセットする(S184)。そして、S184の処理後、メインCPU51は、ストップボタン検出処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図47参照)のS162に移す。
S182又はS183がNO判定の場合、メインCPU51は、複数のストップボタンが押下されたか否かを判別する(S185)。S185において、メインCPU51が、複数のストップボタンが押下されたと判別したとき(S185がYES判定の場合)、メインCPU51は、ストップボタン検出処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図47参照)のS162に移す。すなわち、第1停止操作以外の停止操作において複数のストップボタンが押下された場合、又は、第1停止操作において押下されたストップボタンに左ストップボタンが含まれていない場合には、このストップボタンの押下操作は無効な操作として扱われる。
一方、S185において、メインCPU51が、複数のストップボタンが押下されていないと判別したとき(S185がNO判定の場合)、メインCPU51は、押下されたストップボタンが回転中のリールのストップボタンであるか否かを判別する(S186)。S186において、メインCPU51が、押下されたストップボタンが回転中のリールのストップボタンでないと判別したとき(S186がNO判定の場合)、メインCPU51は、ストップボタン検出処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図47参照)のS162に移す。すなわち、押下されたストップボタンが停止済みのリールに対応するストップボタンである場合には、このストップボタンの押下操作は無効な操作として扱われる。
一方、S186において、メインCPU51が、押下されたストップボタンが回転中のリールのストップボタンであると判別したとき(S186がYES判定の場合)、メインCPU51は、押下されたストップボタンを有効押下されたストップボタンとしてセットする(S187)。そして、S187の処理後、メインCPU51は、ストップボタン検出処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図47参照)のS162に移す。
上述のように、本実施形態のストップボタン検出処理のS181〜S184では、リールの第1停止操作において、左ストップボタン17Lを含む複数のストップボタンが同時に押下された場合、左ストップボタン17Lの押下が有効とされ、他のストップボタンの押下が無効とされる。そして、この処理はメインCPU51により実行される。すなわち、本実施形態では、メインCPU51は、リールの第1停止操作において、左ストップボタン17Lを含む複数のストップボタンが同時に押下された場合、左ストップボタン17Lの押下操作を有効な押下操作と判定する手段を兼ねる。
[滑り駒数決定処理]
次に、図49を参照して、リール停止制御処理のフローチャート(図47参照)中のS166で行う滑り駒数決定処理について説明する。
まず、メインCPU51は、ラインマスクデータテーブル(不図示)に基づいて、作動ストップボタンに対応するラインマスクデータを選択する(S191)。この処理では、例えば、左ストップボタン17Lが押されたときには、メインCPU51は、ラインマスクデータとして、停止データの「左リールAライン」に対応するビット7に「1」が立てられた「10000000」を選択する。また、例えば、中ストップボタン17Cが押されたときには、メインCPU51は、ラインマスクデータとして、停止データの「中リールAライン」に対応するビット4に「1」が立てられた「00010000」を選択する。また、例えば、右ストップボタン17Rが押されたときには、メインCPU51は、ラインマスクデータとして、停止データの「右リールAライン」に対応するビット1に「1」が立てられた「00000010」を選択する。
次に、メインCPU51は、第1停止(ストップボタン未作動カウンタは「2」)であるか否かを判別する(S192)。S192において、メインCPU51が、第1停止ではないと判別したとき(S192がNO判定の場合)、メインCPU51は、第2・第3停止処理を行う(S193)。なお、第2・第3停止処理の詳細については、後述の図50を参照しながら後で説明する。その後、メインCPU51は、後述のS201の処理を行う。
一方、S192において、メインCPU51が、第1停止であると判別したとき(S192がYES判定の場合)、メインCPU51は、作動ストップボタンは左ストップボタンであるか否かを判別する(S194)。
S194において、メインCPU51が、作動ストップボタンは左ストップボタンであると判別したとき(S194がYES判定の場合)、メインCPU51は、順押し時テーブル選択データ及び図柄カウンタを取得する(S195)。この処理で、順押し時テーブ選択データは、リール停止初期設定テーブル(図18参照)を参照して取得される。次いで、メインCPU51は、順押し時テーブル選択データに対応する順押し時第1停止用停止テーブルを参照し、図柄カウンタに基づいて、滑り駒数決定データ及びチェンジステータスを取得する(S196)。その後、メインCPU51は、後述のS201の処理を行う。
一方、S194において、メインCPU51が、作動ストップボタンは左ストップボタンでないと判別したとき(S194がNO判定の場合)、メインCPU51は、変則押し時テーブル選択データを取得し、その変則押し時テーブル選択データに対応する変則押し時停止テーブルをセットする(S197)。この処理で、変則押し時テーブル選択データは、リール停止初期設定テーブル(図18参照)を参照して取得される。
次いで、メインCPU51は、ライン変更ビットチェック処理を行う(S198)。なお、ライン変更ビットチェック処理の詳細については、後述の図51を参照しながら後で説明する。次いで、メインCPU51は、ラインマスクデータ変更処理を行う(S199)。なお、ラインマスクデータ変更処理の詳細については、後述の図52を参照しながら後で説明する。その後、メインCPU51は、セットされた変則押し時停止テーブルを参照し、ラインマスクデータ及び停止開始位置に基づいて、滑り駒数決定データを取得する(S200)。
次いで、メインCPU51は、優先引込制御処理を行う(S201)。この処理では、停止開始位置から最大滑り駒数「4」の範囲の各図柄位置に応じた引込優先順位データの比較が行われ、最も適切な滑り駒数が決定される。なお、優先引込制御処理の詳細については、後述の図53を参照しながら後で説明する。その後、メインCPU51は、滑り駒数決定処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図47参照)のS167に移す。
[第2・第3停止処理]
次に、図50を参照して、滑り駒数決定処理のフローチャート(図49参照)中のS193で行う第2・第3停止処理について説明する。
まず、メインCPU51は、第2停止操作時であるか否かを判別する(S211)。S211において、メインCPU51が、第2停止操作時でないと判別したとき(S211がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS214の処理を行う。
一方、S211において、メインCPU51が、第2停止操作時であると判別したとき(S211がYES判定の場合)、メインCPU51は、ストップボタンの押し順が順押し(第1停止は左リール3L)であるか否かを判別する(S212)。S212において、メインCPU51が、順押しでないと判別したとき(S212がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS214の処理を行う。
一方、S212において、メインCPU51が、順押しであると判別したとき(S212がYES判定の場合)、メインCPU51は、ライン変更ビットチェック処理を行う(S213)。なお、ライン変更ビットチェック処理の詳細については、後述の図51を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、ラインマスクデータ変更処理を行う(S214)。なお、ラインマスクデータ変更処理の詳細については、後述の図52を参照しながら後で説明する。次いで、メインCPU51は、滑り駒数検索処理を行う(S215)。この処理では、停止テーブル(図19、図21及び図22参照)を参照し、停止開始位置に基づいて滑り駒数決定データが決定される。
例えば、ラインマスクデータが「中リールAライン」に対応する「00010000」である場合、メインCPU51は、ビット4の「中リールAライン」の列を参照する。そして、停止開始位置から最大の滑り駒数の範囲にある各図柄位置に対して、対応するデータが「1」であるか否かの検索を順次行う。次いで、メインCPU51は、対応するデータが「1」である図柄位置から停止開始位置までの差分を算出し、算出した値を滑り駒数決定データとして決定する。そして、S215の処理後、メインCPU51は、第2・第3停止処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図49参照)のS201に移す。
[ライン変更ビットチェック処理]
次に、図51を参照して、滑り駒数決定処理のフローチャート(図49参照)中のS198、及び、第2・第3停止処理のフローチャート(図50参照)中のS213で行うライン変更ビットチェック処理について説明する。
まず、メインCPU51は、変更ステータスが「1」又は「2」であるか否かを判別する(S221)。S221において、メインCPU51が、変更ステータスは「1」又は「2」であると判別したとき(S221がYES判定の場合)、メインCPU51は、対応するラインステータスをセットする(S222)。この処理において、本実施形態では、変更ステータスが「1」の場合にはAラインステータスをセットし、変更ステータスが「2」の場合にはBラインステータスをセットする。そして、S222の処理後、メインCPU51は、ライン変更ビットチェック処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図49参照)のS199、又は、第2・第3停止処理のフローチャート(図50参照)中のS214の処理に移す。
一方、S221において、メインCPU51が、変更ステータスは「1」又は「2」でないと判別したとき(S221がNO判定の場合)、メインCPU51は、ライン変更ビットはオンであるか否かを判別する(S223)。この処理において、メインCPU51は、停止テーブル(図21及び図22参照)の「中リールライン変更ビット」又は「右リールライン変更ビット」に対応する列を参照し、停止開始位置に該当するデータが「1」であるか否かを判別する。そして、メインCPU51が、停止開始位置に該当するデータが「1」ではない、つまり、ライン変更ビットはオンでないと判別したとき(S223がNO判定の場合)、メインCPU51は、ライン変更ビットチェック処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図49参照)のS199、又は、第2・第3停止処理のフローチャート(図50参照)中のS214の処理に移す。
一方、S223において、メインCPU51が、停止開始位置に該当するデータが「1」である、つまり、ライン変更ビットはオンであると判別したとき(S223がYES判定の場合)、メインCPU51は、Bラインステータスをセットする(S224)。なお、Bラインステータスは、ラインマスクデータを変更するために使用されるデータである。そして、S224の処理後、メインCPU51は、ライン変更ビットチェック処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図49参照)のS199、又は、第2・第3停止処理のフローチャート(図50参照)中のS214の処理に移す。
[ラインマスクデータ変更処理]
次に、図52を参照して、滑り駒数決定処理のフローチャート(図49参照)中のS199、及び、第2・第3停止処理のフローチャート(図50参照)中のS214で行うラインマスクデータ変更処理について説明する。
まず、メインCPU51は、Cラインステータスがセットされているか否かを判別する(S231)。なお、Cラインステータスのセットは、後述の第2停止後制御変更処理(図55参照)において、順押しである場合に行われる。
S231において、メインCPU51が、Cラインステータスがセットされていると判別したとき(S231がYES判定の場合)、メインCPU51は、第2停止時の作動ストップボタンは中ストップボタンであるか否かを判別する(S232)。
S232において、メインCPU51が、第2停止時の作動ストップボタンは中ストップボタンであると判別したとき(S232がYES判定の場合)、メインCPU51は、ラインマスクデータを右に2回ローテートする(S233)。順押しであって第2停止時の作動ストップボタンが中ストップボタンであれば、第3停止時の作動ストップボタンは右ストップボタンになる。したがって、S233の処理により、ラインマスクデータは、「00000010」から「10000000」に変更される。その結果、順押し時第2・第3停止用停止テーブル(図21参照)の「右リールCラインデータ」に対応するビット7の列が参照される。そして、S233の処理後、メインCPU51は、ラインマスクデータ変更処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図49参照)のS200、又は、第2・第3停止処理のフローチャート(図50参照)中のS215の処理に移す。
一方、S232において、メインCPU51が、第2停止時の作動ストップボタンは中ストップボタンではないと判別したとき(S232がNO判定の場合)、メインCPU51は、ラインマスクデータを左に2回ローテートする(S234)。順押しであって第2停止時の作動ストップボタンが中ストップボタンでなければ、第3停止時の作動ストップボタンが中ストップボタンになる。したがって、S234の処理により、ラインマスクデータは、「00010000」から「01000000」に変更される。その結果、順押し時第2・第3停止用停止テーブルの「中リールCラインデータ」に対応するビット6の列が参照される。そして、S234の処理後、メインCPU51は、ラインマスクデータ変更処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図49参照)のS200、又は、第2・第3停止処理のフローチャート(図50参照)中のS215の処理に移す。
また、S231において、メインCPU51が、Cラインステータスがセットされていないと判別したとき(S231がNO判定の場合)、メインCPU51は、Bラインステータスがセットされているか否かを判別する(S235)。S235において、メインCPU51が、Bラインステータスがセットされていないと判別したとき(S235がNO判定の場合)、メインCPU51は、ラインマスクデータ変更処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図49参照)のS200、又は、第2・第3停止処理のフローチャート(図50参照)中のS215の処理に移す。
一方、S235において、メインCPU51が、Bラインステータスがセットされていると判別したとき(S235がYES判定の場合)、メインCPU51は、ラインマスクデータを右に1回ローテートする(S236)。この処理により、例えば、ラインマスクデータが「00000010」であった場合は、「00000001」に変更される。その結果、停止テーブル(図21及び図22参照)の「Bラインデータ」に対応する列が参照される。そして、S236の処理後、メインCPU51は、ラインマスクデータ変更処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図49参照)のS200、又は、第2・第3停止処理のフローチャート(図50参照)中のS215の処理に移す。
[優先引込制御処理]
次に、図53を参照して、滑り駒数決定処理のフローチャート(図49参照)中のS201で行う優先引込制御処理について説明する。
まず、メインCPU51は、遊技状態に応じて検索順序テーブル(図25及び図26参照)をセットする(S241)。次いで、メインCPU51は、検索順序カウンタ及びチェック回数に初期値をセットする(S242)。具体的には、メインCPU51は、検索順序カウンタには、初期値として「1」をセットする。また、メインCPU51は、チェック回数には、検索順序テーブルのデータ長を初期値としてセットする。具体的には、チェック回数の初期値として「5」をセットする。
次いで、メインCPU51は、停止順序テーブル(不図示)の先頭アドレスをセットし、滑り駒数決定データに基づいて検索順序テーブルのアドレスを加算する(S243)。
次いで、メインCPU51は、検索順序カウンタの値に対応する滑り駒数を取得する(S244)。次いで、メインCPU51は、取得した滑り駒数を停止開始時予想アドレスに加算し、引込優先順位データを取得する(S245)。
次いで、メインCPU51は、S245で取得した引込優先順位データが先に取得した引込優先順位データを超えるか否かを判別する(S246)。S246において、メインCPU51が、S245で取得した引込優先順位データが先に取得した引込優先順位データを超えないと判別したとき(S246がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS248の処理を行う。
一方、S246において、メインCPU51が、S245で取得した引込優先順位データが先に取得した引込優先順位データを超えると判別したとき(S246がYES判定の場合)、メインCPU51は、S244で取得した滑り駒数を退避させる(S247)。
次いで、メインCPU51は、チェック回数を1減算し、検索順序カウンタを1加算する(S248)。
次いで、メインCPU51は、チェック回数が「0」であるか否かを判別する(S249)。S249において、メインCPU51が、チェック回数が「0」でないと判別したとき(S249がNO判定の場合)、メインCPU51は、処理をS244に戻し、S244以降の処理を繰り返す。
一方、S249において、メインCPU51が、チェック回数が「0」であると判別したとき(S249がYES判定の場合)、メインCPU51は、退避されている滑り駒数を復帰させる(S250)。その後、メインCPU51は、優先引込制御処理を終了するとともに、滑り駒数決定処理(図49参照)も終了する。
[制御変更処理]
次に、図54を参照して、リール停止制御処理のフローチャート(図47参照)中のS172で行う制御変更処理について説明する。
まず、メインCPU51は、第3停止後であるか否かを判別する(S261)。S261において、メインCPU51が、第3停止後であると判別したとき(S261がYES判定の場合)、メインCPU51は、制御変更処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図47参照)のS173に移す。
一方、S261において、メインCPU51が、第3停止後でないと判別したとき(S261がNO判定の場合)、メインCPU51は、第2停止後であるか否かを判別する(S262)。S262において、メインCPU51が、第2停止後であると判別したとき(S262がYES判定の場合)、メインCPU51は、第2停止後制御処理を行う(S263)。なお、第2停止後制御処理の詳細については、後述の図55を参照しながら後で説明する。そして、S263の処理後、メインCPU51は、制御変更処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図47参照)のS173に移す。
一方、S262において、メインCPU51が、第2停止後でないと判別したとき(S262がNO判定の場合)、メインCPU51は、順押しであるか否かを判別する(S264)。S264において、メインCPU51が、順押しではないと判別したとき(S264がNO判定の場合)、メインCPU51は、制御変更処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図47参照)のS173に移す。
一方、S264において、メインCPU51が、順押しであると判別したとき(S264がYES判定の場合)、メインCPU51は、順押し時テーブル変更データに応じた順押し時制御変更テーブル(図20参照)を取得し、検索回数をセットする(S265)。
次いで、メインCPU51は、停止予定位置を取得する(S266)。そして、メインCPU51は、取得した停止予定位置に応じて変更対象ポジションを更新する(S267)。
次いで、メインCPU51は、S267で更新した変更対象ポジションが停止予定位置と一致するか否かを判別する(S268)。S268において、メインCPU51が、更新した変更対象ポジションは停止予定位置と一致しないと判別したとき(S268がNO判定の場合)、メインCPU51は、検索回数は「0」であるか否かを判別する(S269)。S269において、メインCPU51が、検索回数は「0」ではないと判別したとき(S269がNO判定の場合)、メインCPU51は、処理をS267に戻し、S267以降の処理を繰り返す。
一方、S269において、メインCPU51が、検索回数は「0」であると判別したとき(S269がYES判定の場合)、メインCPU51は、順押し時テーブル変更初期データの値を順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号として取得し、対応する停止テーブルをセットする(S270)。
次いで、メインCPU51は、Cラインチェックデータに「0」をセットする(S271)。そして、S271の処理後、メインCPU51は、制御変更処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図47参照)のS173に移す。
また、S268において、メインCPU51が、更新した変更対象ポジションは停止予定位置と一致すると判別したとき(S268がYES判定の場合)、メインCPU51は、ライン変更ステータスの値に応じた順押し時第2・第3停止用テーブル番号及びCラインチェックデータを取得する(S272)。
次いで、メインCPU51は、順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号に基づいて、対応する停止テーブルをセットする(S273)。そして、S273の処理後、メインCPU51は、制御変更処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図47参照)のS173に移す。
[第2停止後制御変更処理]
次に、図55を参照して、制御変更処理のフローチャート(図54参照)中のS263で行う第2停止後制御変更処理について説明する。
まず、メインCPU51は、順押しであるか否かを判別する(S291)。S291において、メインCPU51が、順押しではないと判別したとき(S291がNO判定の場合)、メインCPU51は、第2停止後制御変更処理を終了するとともに、制御変更処理(図54参照)も終了する。
一方、S291において、メインCPU51が順押しであると判別したとき(S291がYES判定の場合)、メインCPU51は、Cラインチェックデータがオンであるか(変更ステータスが「3」であるか)否かを判別する(S292)。なお、Cラインチェックデータは、制御変更処理(図54参照)のS272の処理によって取得される。そして、S292において、メインCPU51が、Cラインチェックデータがオンでないと判別したとき(S292がNO判定の場合)、メインCPU51は、第2停止後制御変更処理を終了するとともに、制御変更処理(図54参照)も終了する。
一方、S292において、メインCPU51が、Cラインチェックデータがオンであると判別したとき(S292がYES判定の場合)、メインCPU51は、第2停止時の停止開始位置に対応するライン変更ビットがオンであるか否かを判別する(S293)。S293において、メインCPU51が、第2停止時の停止開始位置に対応するライン変更ビットはオンでないと判別したとき(S293がNO判定の場合)、メインCPU51は、第2停止後制御変更処理を終了するとともに、制御変更処理(図54参照)も終了する。
一方、S293において、メインCPU51が、第2停止時の停止開始位置に対応するライン変更ビットはオンであると判別したとき(S293がYES判定の場合)、メインCPU51は、格納された順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号に「1」を加算し、対応する停止テーブルをセットする(S294)。次いで、メインCPU51は、Cラインステータスをセットする(S295)。そして、S295の処理後、メインCPU51は、第2停止後制御変更処理を終了するとともに、制御変更処理(図54参照)も終了する。
[RT制御処理]
次に、図56を参照して、メインフロー(図36参照)中のS17で行うRT制御処理について説明する。なお、本実施形態では、以下に説明するRT制御処理は主制御回路41により実行される。
まず、メインCPU51は、RT遷移テーブル(図9参照)を参照し、移行元(現在)のRT遊技状態において成立し得るRT遊技状態の移行条件をチェックする(S301)。
次いで、メインCPU51は、RT遊技状態の移行条件が成立しているか否かを判別する(S302)。S302において、メインCPU51が、RT遊技状態の移行条件が成立していないと判別したとき(S302がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS304の処理を行う。
一方、S302において、メインCPU51が、RT遊技状態の移行条件が成立していると判別したとき(S302がYES判定の場合)、メインCPU51は、RT遷移テーブル(図9参照)を参照し、移行条件に基づいて、移行先のRT遊技状態フラグを遊技状態フラグ格納領域(図30参照)の所定ビットにセットして、遊技状態フラグ格納領域を更新する(S303)。
次いで、メインCPU51は、表示コマンド送信処理を行う(S304)。具体的には、メインCPU51は、表示コマンドを副制御回路42に送信する。なお、表示コマンドは、表示役や払出枚数等を特定するパラメータを含んで構成される。そして、S304の処理後、メインCPU51は、RT制御処理を終了し、処理をメインフロー(図36参照)のS18に移す。
[ボーナス終了チェック処理]
次に、図57を参照して、メインフロー(図36参照)中のS19で行うボーナス終了チェック処理について説明する。このボーナス終了チェック処理は、本発明に係る特別遊技終了手段の一具体例を示す。
まず、メインCPU51は、遊技状態フラグ格納領域(図30参照)を参照して、「BB」(「赤BB」、「青BB」)又は「MB」(「赤MB」、「青MB」)が作動中であるか否かを判別する(S321)。S321において、メインCPU51が、「BB」が作動中でないと判別したとき(S321がNO判定の場合)、メインCPU51は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図36参照)のS20に移す。
一方、S321において、メインCPU51が、「BB」が作動中であると判別したとき(S321がYES判定の場合)、メインCPU51は、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」未満であるか否かを判別する(S322)。
S322において、メインCPU51が、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」未満であると判別したとき(S322がYES判定の場合)、メインCPU51は、ボーナス終了時処理を行う(S323)。この処理では、メインCPU51がボーナス終了枚数カウンタをクリアし、作動中の「BB」又は「MB」に対応する遊技状態フラグ(BB遊技状態フラグ又はMB遊技状態フラグ)をオフにする。なお、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」未満である場合は、BB遊技状態中にメダルの払出しが335枚を超えた又はMB遊技状態フラグ中にメダルの払出しが129枚を超えたことを意味する。
次いで、メインCPU51は、ボーナス終了コマンド送信処理を行う(S324)。この処理では、メインCPU51は、ボーナス終了コマンドを副制御回路42に送信する。ボーナス終了コマンドには、ボーナスゲームが終了したことを示す情報などが含まれる。
次いで、メインCPU51は、ボーナス終了時の初期化処理を行う(S325)。そして、S325の処理後、メインCPU51は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図36参照)のS20に移す。
一方、S322において、メインCPU51が、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」未満でないと判別したとき(S322がNO判定の場合)、メインCPU51は、入賞回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタの各値を更新する(S326)。入賞可能回数カウンタの値は、小役(メダルの払い出しがある役)が表示されると「1」減算され、遊技可能回数カウンタの値は、停止図柄に関らず、1遊技で「1」減算される。
次いで、メインCPU51は、入賞回数カウンタの値、又は、遊技可能回数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S327)。S327において、メインCPU51が、入賞回数カウンタの値、又は、遊技可能回数カウンタの値が「0」でないと判別したとき(S327がNO判定の場合)、メインCPU51は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図36参照)のS20に移す。
一方、S327において、メインCPU51が、入賞回数カウンタの値、又は、遊技可能回数カウンタの値が「0」であると判別したとき(S327がYES判定の場合)、メインCPU51は、RB終了時処理又はCB終了時処理を行う(S328)。具体的には、「RB」に対応する遊技状態フラグ(RB遊技状態フラグ)又は「CB」に対応する遊技状態フラグ(CB遊技状態フラグ)をオフにする、入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタをクリアするなどの処理を行う。その後、メインCPU51は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図36参照)のS20に移す。
[ボーナス作動チェック処理]
次に、図58を参照して、メインフロー(図36参照)中のS20で行うボーナス作動チェック処理について説明する。このボーナス作動チェック処理は、本発明に係る特別遊技開始手段の一具体例を示す。
まず、メインCPU51は、「BB」(「赤BB」、「青BB」)が作動中であるか否かを判別する(S331)。S331において、メインCPU51が、「BB」が作動中でないと判別したとき(S331がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS334の処理を行う。
一方、S331において、メインCPU51が、「BB」が作動中であると判別したとき(S331がYES判定の場合)、メインCPU51は、「RB」が作動中であるか否かを判別する(S332)。S332において、メインCPU51が、「RB」が作動中であると判別したとき(S332がYES判定の場合)、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図36参照)のS2に移す。
一方、S332において、メインCPU51が、「RB」が作動中でないと判別したとき(S332がNO判定の場合)、メインCPU51は、ボーナス作動時テーブル(図8参照)に基づいて、RB作動時処理を行う(S333)。そして、S333の処理後、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図36参照)のS2に移す。
また、S331がNO判定の場合、メインCPU51は、「MB」(「赤MB」、「青MB」)が作動中であるか否かを判別する(S334)。S334において、メインCPU51が、「MB」が作動中でないと判別したとき(S334がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS337の処理を行う。
一方、S334において、メインCPU51が、「MB」が作動中であると判別したとき(S334がYES判定の場合)、メインCPU51は、「CB」が作動中であるか否かを判別する(S335)。S335において、メインCPU51が、「CB」が作動中であると判別したとき(S335がYES判定の場合)、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図36参照)のS2に移す。
一方、S335において、メインCPU51が、「CB」が作動中でないと判別したとき(S335がNO判定の場合)、メインCPU51は、ボーナス作動時テーブル(図9参照)に基づいて、CB作動時処理を行う(S336)。そして、S336の処理後、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図36参照)のS2に移す。
また、S334がNO判定の場合、メインCPU51は、ボーナスゲームが入賞であるか否かを判別する(S337)。S337において、メインCPU51が、ボーナスゲームが入賞でないと判別したとき(S337がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS341の処理を行う。
一方、S337において、メインCPU51が、ボーナスゲームが入賞であると判別したとき(S337がYES判定の場合)、メインCPU51は、ボーナス作動時テーブル(図9参照)に基づいて、入賞したボーナスゲームに対応したボーナス作動時処理を行う(S338)。本実施形態では、この処理において、メインCPU51は、ボーナス作動時テーブル(図9参照)を参照して、遊技状態フラグ格納領域(図30参照)内の対応するビットに「1」をセットし、ボーナス終了枚数カウンタの数値を所定の値(「赤BB」、「青BB」の場合には「335」、「赤MB」、「青MB」の場合には「129」)にセットする。さらに、この処理では、上記S333で説明したRB作動時処理又は上記S336で説明したCB作動時処理を行う。
次いで、メインCPU51は、持越役格納領域の値をクリアする(S336)。次いで、メインCPU51は、ボーナス開始コマンド送信処理を行う(S337)。この処理では、メインCPU51は、ボーナス開始コマンドを副制御回路42に送信する。なお、ボーナス開始コマンドには、ボーナスゲームを開始したことを示す情報などが含まれる。そして、S337の後、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図36参照)のS2に移す。
また、S337がNO判定の場合、メインCPU51は、再遊技に係る役が入賞であるか否かを判別する(S341)。S341において、メインCPU51が、再遊技に係る役が入賞でないと判別したとき(S341がNO判定の場合)、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図36参照)のS2に移す。
一方、S341において、メインCPU51が、再遊技に係る役が入賞であると判別したとき(S341がYES判定の場合)、メインCPU51は、メダルの自動投入を要求する(S342)。すなわち、メインCPU51は、投入枚数カウンタを自動投入枚数カウンタに複写する。そして、S342の処理後、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図36参照)のS2に移す。
[メインCPUの制御による割込処理(1.1172msec)]
次に、図59を参照して、メインCPU51に内蔵されたタイマ(不図示)の制御による定周期(1.1172msec毎)に行われる割込処理について説明する。
まず、メインCPU51は、レジスタの退避を行う(S351)。次いで、メインCPU51は、入力ポートチェック処理を行う(S352)。この処理では、ストップスイッチ17S等の各種スイッチから入力される信号がチェックされる。
次いで、メインCPU51は、タイマ更新処理を行う(S353)。この処理では、メインCPU51は、例えば、割込処理毎にロックタイマの値を減算する処理を行う。次いで、メインCPU51は、通信データ送信処置を行う(S354)。この処理では、主に、各種コマンドを主制御回路41及び副制御回路42に適宜送信する。
次いで、メインCPU51は、リール制御処理を行う(S355)。この処理では、メインCPU51は、全リールの回転開始が要求されたときに、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの回転を開始し、その後、各リールが一定速度で回転するように、3つのステッピングモータ61L,61C,61Rを駆動制御する。また、滑り駒数が決定されたときは、メインCPU51は、該当するリールの図柄カウンタを滑り駒数分だけ更新する。そして、メインCPU51は、更新された図柄カウンタが停止予定位置に対応する値に一致する(停止予定位置の図柄が表示窓の有効ライン(入賞判定ライン)上の領域に到達する)のを待って、該当するリールの回転の減速及び停止が行われるように、対応するステッピングモータを駆動制御する。また、本実施形態では、S355の処理において、前述した通常の加速処理、定速処理及び停止処理だけでなく、加速処理時にリール演出パターンが設定されている場合には、該リール演出パターンに対応するリール演出(リールアクション)及びロックの制御処理も行う。
次いで、メインCPU51は、ランプ・7セグ駆動処理を行う(S356)。この処理では、メインCPU51は、7セグ表示器6を駆動制御して、払出枚数やクレジット枚数などを表示する。次いで、メインCPU51は、レジスタの復帰処理を行う(S357)。そして、その後、メインCPU51は、割込処理を終了する。
<副制御回路の動作説明>
次に、図60〜図62を参照して、副制御回路42のサブCPU81が、プログラムを用いて実行する各種処理(タスク)の内容について説明する。
[主基板通信タスク]
まず、図60を参照して、サブCPU81により行われる主基板通信タスクについて説明する。
まず、サブCPU81は、主制御回路41から送信されたコマンドの受信チェックを行う(S501)。次いで、サブCPU81は、コマンドを受信した場合、受信したコマンドの種別を抽出する(S502)。
次いで、サブCPU81は、前回とは異なるコマンドを受信したか否かを判別する(S503)。S503において、サブCPU81が、前回とは異なるコマンドを受信しなかったと判別したとき(S503がNO判定の場合)、サブCPU81は、処理をS501に戻し、S501以降の処理を繰り返す。
一方、S503において、サブCPU81が、前回とは異なるコマンドを受信したと判別したとき(S503がYES判定の場合)、サブCPU81は、受信したコマンドに基づいて、メッセージキューにメッセージを格納する(S504)。なお、メッセージキューとは、プロセス間で情報を交換するための機構である。そして、S504の処理後、サブCPU81は、処理をS501に戻し、S501以降の処理を繰り返す。
[演出登録タスク]
次に、図61を参照して、サブCPU81により行われる演出登録タスクについて説明する。
まず、サブCPU81は、メッセージキューからメッセージを取り出す(S511)。次いで、サブCPU81は、メッセージキューにメッセージが有るか否かを判別する(S512)。S512において、サブCPU81が、メッセージキューにメッセージが無いと判別したとき(S512がNO判定のとき)、サブCPU81は、後述のS515の処理を行う。
一方、S512において、サブCPU81が、メッセージキューにメッセージが有ると判別したとき(S512がYES判定のとき)、サブCPU81は、メッセージから遊技情報を複写する(S513)。この処理では、例えば、パラメータによって特定される、内部当籤役、回転が停止したリールの種別、表示役、遊技状態フラグ等の各種データがサブRAM83に設けられた格納領域(不図示)に複写される。
次いで、サブCPU81は、演出内容決定処理を行う(S514)。この処理では、サブCPU81は、受信したコマンドの種別に応じて、演出内容の決定や演出データの登録等を行う。なお、演出内容決定処理の詳細については、後述の図62を参照しながら後で説明する。
次いで、サブCPU81は、アニメーションデータの登録を行う(S515)。次いで、サブCPU81は、サウンドデータの登録を行う(S516)。次いで、サブCPU81は、ランプデータの登録を行う(S517)。なお、これらの登録処理は、S514の演出内容決定処理において登録された演出データに基づいて行われる。S517の後、サブCPU81は、処理をS511に戻し、S511以降の処理を繰り返す。
[演出内容決定処理]
次に、図62を参照して、演出登録タスクのフローチャート(図61参照)中のS514で行う演出内容決定処理について説明する。
まず、サブCPU81は、スタートコマンド受信時であるか否かを判別する(S521)。
S521において、サブCPU81が、スタートコマンド受信時であると判別したとき(S521がYES判定の場合)、サブCPU81は、スタートコマンド受信時処理を行う(S522)。この処理では、サブCPU81は、演出用乱数値を抽出し、内部当籤役等に基づいて演出番号を抽籤により決定して登録する。ここで、演出番号は、今回実行する演出内容を指定するデータである。
次いで、サブCPU81は、登録されている演出番号に応じて、スタート時の演出データを登録する(S523)。演出データは、アニメーションデータ、サウンドデータ及びランプデータを指定するデータである。それゆえ、演出データが登録されると、対応するアニメーションデータ等が決定され、表示装置による表示等の演出が実行される。そして、S523の処理後、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図61参照)のS515に移す。
一方、S521において、サブCPU81が、スタートコマンド受信時でないと判別したとき(S521がNO判定の場合)、サブCPU81は、リール停止コマンド受信時であるか否かを判別する(S524)。
S524において、サブCPU81が、リール停止コマンド受信時であると判別したとき(S524がYES判定の場合)、サブCPU81は、登録されている演出番号及び作動ストップボタンの種別に応じて、停止時の演出データを登録する(S525)。その後、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図61参照)のS515に移す。
一方、S524において、サブCPU81が、リール停止コマンド受信時でないと判別したとき(S524がNO判定の場合)、サブCPU81は、表示コマンド受信時であるか否かを判別する(S526)。
S526において、サブCPU81が、表示コマンド受信時であると判別したとき(S526がYES判定の場合)、サブCPU81は、表示コマンド受信時処理を行う(S527)。この処理では、サブCPU81は、表示役等に基づいて演出番号を抽籤により決定して登録する。ここで、演出番号は、今回実行する演出内容を指定するデータである。
次いで、サブCPU81は、登録されている演出番号及び表示役に応じて、表示時の演出データを登録する(S528)。その後、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図61参照)のS515に移す。
一方、S526において、表示コマンド受信時でないと判別したとき(S526がNO判定の場合)、サブCPU81は、払出終了コマンド受信時であるか否かを判別する(S529)。S529において、サブCPU81は、払出終了コマンド受信時であると判別したとき(S529がYES判定の場合)、サブCPU81は、払出終了コマンド受信時処理を行う(S530)。その後、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図61参照)のS515に移す。
一方、S529において、サブCPU81が、払出終了コマンド受信時でないと判別したとき(S529がNO判定の場合)、サブCPU81は、ボーナス開始コマンド受信時であるか否かを判別する(S531)。
S531において、サブCPU81が、ボーナス開始コマンド受信時であると判別したとき(S531がYES判定の場合)、サブCPU81は、ボーナス開始用の演出データを登録する(S532)。その後、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図61参照)のS515に移す。
一方、S531において、サブCPU81が、ボーナス開始コマンド受信時でないと判別したとき(S531がNO判定の場合)、サブCPU81は、ボーナス終了コマンド受信時であるか否かを判別する(S533)。S533において、サブCPU81が、ボーナス終了コマンド受信時であると判別したとき(S533がYES判定の場合)、サブCPU81は、ボーナス終了用の演出データを登録する(S534)。その後、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図61参照)のS515に移す。
S533において、サブCPU81が、ボーナス終了コマンド受信時ではないと判別したとき(S533がNO判定の場合)、サブCPU81は、無操作コマンド受信時であるか否かを判別する(S535)。S535において、サブCPU81が、無操作コマンド受信時ではないと判別したとき(S535がNO判定の場合)、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図61参照)のS515に移す。
一方、S535において、サブCPU81が、無操作コマンド受信時であると判別したとき(S535がYES判定の場合)、サブCPU81は、無操作コマンド受信時処理を行う(S536)。S536の処理後、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図61参照)のS515に移す。
[遊技ロックを用いた演出]
次に、遊技ロックを用いた演出について説明する。
前述したように、本実施形態では、一般遊技状態の内部抽籤処理(図38及び図39参照)において、当籤番号「1」〜「4」が当籤した場合に、遊技ロック抽籤テーブルを参照して遊技ロック抽籤が行われる。
当籤番号「1」〜「4」に当籤すると、ボーナス用データポインタとして「1」又は「2」が取得される(図11及び図12参照)。したがって、当籤番号「1」〜「4」に当籤すると、ボーナスに係る内部当籤役(「C_赤BB」、「C_青BB」、「C_赤MB」又は「C_青MB」のいずれか)が当籤する(図15参照)。
そこで、本実施形態では、遊技ロック抽籤において「遊技ロック当籤」が当籤すると、その当籤したゲームから5ゲーム以降に、遊技ロックを実行して遊技者にボーナスに係る内部当籤役が当籤していることを報知する。例えば、「遊技ロック当籤」が当籤したゲームから5ゲーム後のゲームにおいて、リプレイに係る内部当籤役(「C_リプレイ」、「C_制御リプレイ1」、「C_制御リプレイ2」のいずれか)が当籤したとする。
この場合は、ボーナスに係る内部当籤役が持越役になっているため、ボーナスに係る内部当籤役と、リプレイに係る内部当籤役が重複して当籤していることになる。そして、「遊技ロック当籤」が当籤したゲームから5ゲーム後のゲームにおいて決定された内部当籤役がリプレイに係る内部当籤役であるため、取得された小役・リプレイ用データポインタは、「1」である(図16参照)。これにより、回動停止用番号としては、「1」が決定される(図17参照)。
回動停止用番号として「1」が決定されると、引込優先順位テーブル選択テーブル番号として「00」が決定され(図18参照)、いずれの押し順で停止操作を行っても引込優先順位テーブル番号として「00」が決定される。したがって、リプレイに係る内部当籤役に対応する図柄の組合せが、ボーナスに係る内部当籤役に対応する図柄の組合せよりも優先的に停止表示される(図24参照)。
このゲームの途中で(リールの停止制御前に)遊技ロックが実行されると、ボーナスに係る内部当籤役が当籤していること遊技者に報知したにも関わらず、ボーナスに係る内部当籤役に対応する図柄の組合せが停止表示されない停止制御が行われる。その結果、遊技者に不快感を与えることになる。
そこで、本実施形態では、「遊技ロック当籤」が当籤したゲームから5ゲーム以降であって、内部当籤役としてリプレイに係る内部当籤役が当籤していない場合に、遊技ロックを実行する(図43参照)。例えば、「遊技ロック当籤」が当籤したゲームから5ゲーム以降のゲームにおいて、ベルに係る内部当籤役(「C_ベル1」〜「C_ベル3」)が当籤すると、主制御回路41(メインCPU51)が遊技ロックを実行する。
「遊技ロック当籤」が当籤したゲームから5ゲーム後のゲームにおいて決定された内部当籤役がベルに係る内部当籤役であるため、取得された小役・リプレイ用データポインタは、「2」である(図16参照)。これにより、回動停止用番号としては、「2」が決定される(図17参照)。
回動停止用番号として「2」が決定されると、引込優先順位テーブル選択テーブル番号として「00」が決定され(図18参照)、いずれの押し順で停止操作を行っても引込優先順位テーブル番号として「00」が決定される。したがって、遊技ロック終了後にゲームが再開されると、ボーナスに係る内部当籤役に対応する図柄の組合せが、ベルに係る内部当籤役に対応する図柄の組合せよりも優先的に停止表示される(図24参照)。
このゲームの途中で(リールの停止制御前に)遊技ロックが実行することにより、ボーナスに係る内部当籤役が当籤していること遊技者に報知することができる。そして、ボーナスに係る内部当籤役に対応する図柄の組合せが優先的に停止表示されるので、遊技ロック終了後のゲーム再開において遊技者に不快感を与えることが無い。
また、リプレイに係る内部当籤役が当籤している場合は、遊技ロックを発生させないため、ボーナスに係る内部当籤役とリプレイに係る内部当籤役が重複して決定されている状態を少なくする必要が無い。すなわち、ボーナスに係る内部当籤役とリプレイに係る内部当籤役が重複して決定されないように、リプレイに係る内部当籤役が当籤する確率を低くする必要は無い。
また、本実施形態では、ボーナスに係る内部当籤役が決定されると、遊技状態をRT0遊技状態からRT1遊技状態へ移行して、リプレイに係る内部当籤役が当籤する確率を高くしている。したがって、ボーナスに係る内部当籤役に対応する図柄の組合せが表示されるまでに消費するメダル(遊技媒体)の枚数を抑制することができる。その結果、ボーナス(特別遊技)が開始される前に、遊技者のメダルが減ることを抑制することができ、遊技の興趣を高めることができる。
<変形例>
次に、上述した実施形態の変形例について、図63及び図64を参照して説明する。
上述の実施形態と変形例が異なる点は、遊技ロック抽籤処理及び遊技開始時ロック処理である。そのため、ここでは、変形例に係る遊技ロック抽籤処理及び遊技開始時ロック処理について説明し、その他の構成、制御フロー等の説明を省略する。
[遊技ロック抽籤処理]
まず、図63を参照して、変形例に係るメインフロー(図36参照)中のS7で行う遊技ロック抽籤処理について説明する。この遊技ロック抽選処理は、本発明に係るロック抽籤手段の一具体例を示す。
はじめに、メインCPU51は、持越役格納領域に格納されているデータが「00000000」であるか否かを判別する(S601)。S601において、メインCPU51が、持越役格納領域に格納されているデータが「00000000」であると判別したとき(S601がNO判定の場合)、メインCPU51は、遊技ロック抽籤処理を終了し、処理をメインフロー(図36参照)のS8に移す。
一方、S601において、メインCPU51が、持越役格納領域に格納されているデータは「00000000」でないと判別したとき(S601がYES判定の場合)、メインCPU51は、ボーナス当籤遊技であるか否かを判別する(S602)。ここで、ボーナス当籤遊技とは、ボーナスが持ち越されていない状態でボーナスに当籤した遊技のことである。
S602において、メインCPU51が、ボーナス当籤遊技ではないと判別したとき(S602がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS606の処理を行う。一方、S602において、メインCPU51が、ボーナス当籤遊技であると判別したとき(S602がYES判定の場合)、メインCPU51は、遊技ロック抽籤テーブル(図27参照)を参照し、演出用乱数値に基づいて、遊技ロック抽籤を行う(S603)。
次に、メインCPU51は、遊技ロック抽籤の結果は「遊技ロック当籤」であるか否かを判別する(S604)。S604において、メインCPU51が、遊技ロック抽籤の結果は「遊技ロック当籤」ではないと判別したとき(S604がNO判定の場合)、メインCPU51は、遊技ロック抽籤処理を終了し、処理をメインフロー(図36参照)のS8に移す。
一方、S604において、メインCPU51が、遊技ロック抽籤の結果は「遊技ロック当籤」であると判別したとき(S604がYES判定の場合)、メインCPU51は、ロック開始カウンタに所定値をセットする(S605)。なお、本実施の形態では、所定値として「5」をセットする。その後、メインCPU51は、遊技ロック抽籤処理を終了し、処理をメインフロー(図36参照)のS8に移す。
S601がNO判定の場合、メインCPU51は、遊技ロック抽籤テーブル(図27参照)を参照し、演出用乱数値に基づいて、遊技ロック抽籤を行う(S606)。すなわち、変形例では、ボーナスが持ち越されている状態の毎ゲームにおいて、遊技ロック抽籤を行う。
次に、メインCPU51は、遊技ロック抽籤の結果は「遊技ロック当籤」であるか否かを判別する(S607)。S607において、メインCPU51が、遊技ロック抽籤の結果は「遊技ロック当籤」ではないと判別したとき(S607がNO判定の場合)、メインCPU51は、遊技ロック抽籤処理を終了し、処理をメインフロー(図36参照)のS8に移す。
一方、S607において、メインCPU51が、遊技ロック抽籤の結果は「遊技ロック当籤」であると判別したとき(S607がYES判定の場合)、メインCPU51は、ロック開始短縮フラグをオンにする(S608)。その後、メインCPU51は、遊技ロック抽籤処理を終了し、処理をメインフロー(図36参照)のS8に移す。
[遊技開始時ロック処理]
次に、図64を参照して、変形例に係るメインフロー(図36参照)中のS10で行う遊技開始時ロック処理について説明する。
まず、メインCPU51は、ロック開始短縮フラグはオンであるか否かを判別する(S611)。S611において、メインCPU51が、ロック開始短縮フラグはオンではないと判別したとき(S611がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS613の処理を行う。
一方、S611において、メインCPU51が、ロック開始短縮フラグはオンであると判別したとき(S611がYES判定の場合)、メインCPU51は、ロック開始短縮フラグをオフにする。その後、メインCPU51は、後述のS616の処理を行う。
S611がNO判定の場合、メインCPU51は、ロック開始カウンタの値は0であるか否かを判別する(S613)。S613において、メインCPU51が、ロック開始カウンタの値は0ではないと判別したとき(S613がNO判定の場合)、メインCPU51は、ロック開始カウンタの値を1減算する(S614)。その後、メインCPU51は、遊技開始時ロック処理を終了し、処理をメインフロー(図36参照)のS11に移す。
一方、S613において、メインCPU51が、ロック開始カウンタの値は0であると判別したとき(S613がYES判定の場合)、メインCPU51は、内部当籤役はリプレイであるか否かを判別する(S615)。すなわち、内部抽籤処理の結果、当籤番号「5」(「C_リプレイ」、「C_制御リプレイ1」、「C_制御リプレイ2」)が当籤したか否かを判別する。
S615において、メインCPU51が、内部当籤役はリプレイであると判別したとき(S615がYES判定の場合)、メインCPU51は、遊技開始時ロック処理を終了し、処理をメインフロー(図36参照)のS11に移す。
一方、S615において、メインCPU51が、内部当籤役はリプレイでないと判別したとき(S615がNO判定の場合)、メインCPU51は、遊技ロックに対応付けられた値をロックタイマにセットする(S616)。すなわち、遊技ロックを実行する期間に相当する値をロックタイマにセットする。前述したように、ロックタイマの値は、遊技ロックの期間が4.1秒を超える時間となるように設定することが好ましい。
次に、メインCPU51は、リール演出パターンをセットする(S617)。リール演出パターンには、リール3L,3C,3Rを用いた所定のリール演出を行うためのデータが設定されている。
次いで、メインCPU51は、ロックタイマの値が「0」であるか否かを判別する(S618)。S618において、メインCPU51が、ロックタイマの値が「0」でないと判別したとき(S618がNO判定の場合)、メインCPU51は、S618の処理を繰り返し、ロックタイマの値が「0」になるまで待機する。
一方、S618において、メインCPU51が、ロックタイマの値が「0」であると判別したとき(S618がYES判定の場合)、メインCPU51は、遊技開始時ロック処理を終了し、処理をメインフロー(図36参照)のS11に移す。
変形例では、ボーナスが当籤して「遊技ロック当籤」が決定されてから5ゲーム後のゲーム以降に内部当籤役としてリプレイが決定されていない場合に、遊技ロックが実行される。また、「遊技ロック当籤」が決定されてから5ゲーム(所定のゲーム数)までの間の毎ゲームにおいて、遊技ロック抽籤を行って、「遊技ロック当籤」が決定された場合は、その時点(ゲーム)で遊技ロックが実行される。
なお、遊技ロック抽籤テーブル(図27参照)では、当籤番号「5」(「C_リプレイ」、「C_制御リプレイ1」、「C_制御リプレイ2」)における「遊技ロック当籤」の抽籤値を0に規定している。そのため、「遊技ロック当籤」が決定されてから5ゲーム(所定のゲーム数)までの間に再遊技(リプレイ)に係る内部当籤役が決定された場合は、「遊技ロック当籤」に当籤せず、遊技ロックが実行されない。
このよう変形例においても、リプレイに係る内部当籤役が当籤している場合は、遊技ロックを発生させないため、ボーナスに係る内部当籤役とリプレイに係る内部当籤役が重複して決定されている状態を少なくする必要が無い。すなわち、ボーナスに係る内部当籤役とリプレイに係る内部当籤役が重複して決定されないように、リプレイに係る内部当籤役が当籤する確率を低くする必要は無い。
また、「遊技ロック当籤」が決定された後のリプレイに係る内部当籤役が当籤していないゲームの途中で(リールの停止制御前に)遊技ロックが実行されることにより、ボーナスに係る内部当籤役が当籤していること遊技者に報知することができる。そして、ボーナスに係る内部当籤役に対応する図柄の組合せが優先的に停止表示されるので、遊技ロック終了後のゲーム再開において遊技者に不快感を与えることが無い。
以上、本発明の一実施形態に係る遊技機について、その作用効果も含めて説明した。しかし、本発明は、ここで説明した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限り、種々の実施の形態を含むことは言うまでもない。
例えば、本実施形態では、遊技ロックの種類を1種類にした。しかし、遊技ロックの種類は、2種類以上であってもよい。遊技ロックの種類を2種類以上にする場合は、遊技ロック抽籤において遊技ロックの種類まで決定してもよく、遊技ロックの当籤までを決定し、その後、遊技ロックの種類を別の抽籤で決定してもよい。
また、内部当籤役(当籤番号)の種類に応じて遊技ロックの種類を決定してもよい。例えば、当籤しているボーナスに係る内部当籤役の種類に応じて遊技ロックの種類を決定する。これにより、遊技者は、遊技ロック中の演出を確認することにより、当籤しているボーナスに係る内部当籤役の種類を認識することができる。
また、本実施形態では、「遊技ロック当籤」が当籤したゲームから5ゲーム以降に遊技ロックを実行する構成とした。しかしながら、本発明の遊技機における遊技ロックを実行するタイミングとしては、「遊技ロック当籤」が当籤したゲームから少なくとも1ゲーム以降であればよい。すなわち、「遊技ロック当籤」が当籤したゲームの次のゲーム以降であれば、任意に設定することができる。
また、本実施の形態では、小役に係る内部当籤役よりもボーナスに係る内部当籤役の優先順位を高く規定している(図24参照)。しかし、本発明に係る遊技機としては、ボーナスに係る内部当籤役よりも小役に係る内部当籤役の優先順位を高く規定してもよい。
この場合は、ボーナスに係る内部当籤役に対応する図柄の組合せよりも小役に係る内部当籤役に対応する図柄の組合せの表示を優先する。そのため、小役に係る内部当籤役が決定された場合も遊技ロックを発生させないようにすることが好ましい。なお、この場合の小役に係る内部当籤役は、本発明に係る特有の内部当籤役の第2の具体例になる。
また、本実施形態では、「C_連チェリー」に対応する図柄の組合せと、「C_単チェリー1」〜「C_単チェリー7」のいずれかに対応する図柄の組合せが同時に停止表示される構成とした。しかし、本発明の遊技機としては、「C_連チェリー」に対応する図柄の組合せと、「C_単チェリー1」〜「C_単チェリー7」のいずれかに対応する図柄の組合せが同時に停止表示されない構成であってもよい。
この場合は、チェリーに係る内部当籤役(「C_連チェリー」、「C_単チェリー1」〜「C_単チェリー7」)が当籤し、左表示窓4L内に「チェリー」の図柄が停止表示可能なタイミングで停止操作が行われると、左表示窓4Lの中段に「チェリー」の図柄を停止表示するような停止制御を行う。これにより、チェリーに係る表示役は、有効ラインであるセンターラインのみに、チェリーに係る内部当籤役に対応する図柄の組合せが停止表示される。
また、本実施形態では、チェリーに係る内部当籤役(「C_連チェリー」、「C_単チェリー1」〜「C_単チェリー7」)が当籤し、特定の停止順序(「左右中」)以外で停止操作を行うと、引込優先順位テーブル番号として「00」が決定される(図23参照)。そして、引込優先順位テーブル番号が「00」の場合は、「C_連チェリー」の優先順位が、「C_単チェリー1」〜「C_単チェリー7」の優先順位と同じである(図24参照)。
しかし、本発明の遊技機としては、チェリーに係る内部当籤役が当籤し、特定の停止順序以外で停止操作を行うと、「C_単チェリー1」〜「C_単チェリー7」の優先順位が、「C_連チェリー」の優先順位よりも高くなるように設定してもよい。この場合は、左リール3Lに対して「チェリー」の図柄を停止表示可能なタイミングで停止操作を行ったことを条件に、「C_単チェリー1」〜「C_単チェリー7」のいずれかに対応する図柄の組合せが2組停止表示される。これにより、特定の停止順序以外で停止操作を行うと、停止操作のタイミングに関わらず、特定の停止順序で停止操作を行う場合よりも得られるメダルの枚数が少なくなる。
また、本実施形態では、一般遊技状態における投入枚数が3枚と1枚の両方の場合において、チェリーに係る内部当籤役が当籤し、特定の停止順序で停止操作を行うと、「C_連チェリー」の優先順位が、「C_単チェリー1」〜「C_単チェリー7」の優先順位よりも高くなる。しかし、本発明の遊技機としては、投入枚数に応じて「C_単チェリー1」の優先順位を異ならせるようにしてもよい。
例えば、投入枚数が3枚の場合において、チェリーに係る内部当籤役が当籤し、特定の停止順序で停止操作を行うと、「C_連チェリー」の優先順位が、「C_単チェリー1」〜「C_単チェリー7」の優先順位よりも高くなるようにする。そして、投入枚数が3枚の場合において、チェリーに係る内部当籤役が当籤し、所定の停止順序(「左中右」)で停止操作を行うと、「C_連チェリー」の優先順位が、「C_単チェリー1」〜「C_単チェリー7」の優先順位よりも高くなるようにする。
これにより、上記の情報を知っている遊技者が得するような遊技性を実現することができる。また、上述の実施形態よりも知識介入要素を複雑にすることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
本実施形態では、停止順序に応じた優先順位に基づいて停止制御を行うことにより、停止順序に応じた停止結果(態様)を実現した。しかし、本発明に係る遊技機としては、これに限定されるものではなく、結果的に、停止順序に応じた停止結果(態様)を得ることができれば、具体的な停止制御は任意に設定することができる。
具体的な停止制御としては、例えば、停止順序及び停止操作のタイミング(リールにおける押下位置)に応じて滑り駒数を決定した停止テーブルに基づくものを挙げることができる。また、この滑り駒数を規定した停止テーブルは、予め定められたもの(記憶されたもの)でもよく、内部当籤役や停止操作に応じて適宜作成されるものであってもよい。
なお、本実施形態では、ロックタイマにセットされた値や、ロック開始カウンタの値等を減算して、それらの値が0又は0未満になったことを条件に時間や回数等が所定の値になったことを判定した。しかし、本発明に係る時間や回数等が所定の値になったことの判定としては、任意の値を加算していき、その値が規定値に達したか否かで判定してもよい。