JP2016033346A - 波力発電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】波力発電装置の姿勢の安定させる構造により発電効率を向上するとともに、小型化することのできる波力発電装置を提供する。
【解決手段】波により上下動するフロート4、4A、4Bにこのフロート4、4A、4Bの下面から下方に向かって延びて立設状態となるロッド部5を設置して浮動体2を構成し、この浮動体2とは別体であり水中に係留される支持体3をロッド部5の近傍に配置し、この支持体3に対する浮動体2の上下動に基づいて発電する発電機構13を設置する。
【選択図】図1

Description

本発明は、フロートが上下運動するときのエネルギを利用して発電を行う波力発電装置に関するものであり、詳しくは発電効率を向上するとともに、小型化することのできる波力発電装置に関するものである。
軸方向を垂直方向として水中に係留される支柱と、この支柱に沿って上下移動可能な状態に配置されるフロートとを備え、波によりフロートが上下運動するときのエネルギを利用して発電を行う波力発電装置が種々提案されている(例えば特許文献1参照)。
特許文献1に記載の波力発電装置は、支柱を海底に直接固定する杭係留方式で係留されている。水深の比較的浅い海域ではこの杭係留方式で波力発電装置を係留することができるが、水深の比較的深い海域では支柱が長くなり過ぎ波力発電装置の設置コストが増大してしまう。そのため、水深の比較的深い海域では、海底に沈められたアンカーと支柱の下端部を係留ロープで連結する単索緊張係留方式で係留される。
図8に示すように、単索緊張係留方式で係留される従来の波力発電装置1Xは、上端部を水面上に突出する状態で係留される支柱24と、この支柱24が貫通する貫通孔を有しこの支柱24に沿って上下動するフロート4Xとを備えている。この支柱24の下端部には係留ロープ11が連結され、この係留ロープ11の他端は海底に沈められたアンカー12に連結されている。
また支柱24を水中に浮かべその上端部が水面上に突出する状態とするために、支柱24の下部に浮力体25が設置される。この支柱24に沿って環状のフロート4Xをスムーズに上下運動させるために、支柱24はその軸方向が垂直な状態であることが要求される。直立した支柱の姿勢を安定させるために、従来はフロート4Xと同程度またはそれ以上の大きさを有する巨大な浮力体25が設置されていた。
この支柱の上端部に配置されたフロート4Xや水面から突出したこの支柱24の上端部に波や風が衝突すると、図9に示すように支柱24は係留ロープ11が連結された下端部を支点pとして簡単に傾いてしまう。支柱24はこの支点pよりも高い位置に重心を有しているので、支柱24が傾いた際にこの傾きを元に戻すための復元力を得難い。即ち支柱は力学的に不安定な状態で水中に係留されていた。
支柱24が傾くとフロート4Xは支柱24に沿ってスムーズに上下動し難くなり、波力発電装置1Xの発電効率は低下してしまう。そのため従来は支柱24に設置する浮力体25をより大きくすることにより、この支柱24の姿勢を安定させる方法が採用されていた。しかし、上記のとおり支柱24の姿勢は力学的に不安定な状態であるため、巨大な浮力体25を支柱24に設置したとしても、支柱24が傾くことを抑制するには不十分であった。そのため波力発電装置1Xの発電効率を向上することが困難であった。
また支柱24の姿勢を安定させるためにはより大きな浮力体25を設置しなければならないので、波力発電装置1Xを小型化しつつ支柱24の姿勢を安定させることは困難であった。一方でフロート4Xを小さくすることにより必要となる浮力体25を小さくすることはできるが、フロート4Xを小さくすると波力発電装置1Xの発電量が減少してしまう。
特表2009−535565号公報
本発明は上記の問題を鑑みてなされたものであり、その目的は波力発電装置の姿勢の安定させる構造により発電効率を向上するとともに、小型化することのできる波力発電装置を提供することである。
上記の目的を達成するための本発明の波力発電装置は、波により上下動する浮動体と、水中に係留される支持体と、前記浮動体および支持体の相対運動を利用して発電する発電機構とを有する波力発電装置であって、前記浮動体が水面に浮かぶフロートとこのフロートから下方に延びて立設状態になるロッド部とを有し、前記支持体が前記ロッド部に近接配置され、前記支持体に対する前記ロッド部の上下動に基づいて前記発電機構が発電することを特徴とする。
本発明によればロッド部は水面に浮かぶフロートから吊り下げられた状態となり、ロッド部の軸方向を垂直とする立設状態が力学的に安定する姿勢となるので、ロッド部はその軸方向を垂直な状態に維持し易くなる。この立設状態を安定的に維持し易いロッド部は支持体に対してスムーズに上下動することができるので、波力発電装置の発電効率を向上することができる。
姿勢を安定させるために従来設置されていた浮力体が不要となるので、波力発電装置を小型化するには有利である。
また水面に浮かぶフロートから下方に延びるロッド部は、全体が常に水中にあり水面から突出する部分はないので、風の影響を受けず波の影響も受け難くなり波力発電装置の姿勢を安定させるには有利である。
フロートは中空に形成される球体または楕円体で構成することもできる。
発電機構が、ロッド部に設置される永久磁石と、支持体に設置されるコイルとを備える構成にすることもできる。浮動体の上下動に伴い永久磁石が上下動しコイル近傍の磁界を繰り返し乱すので、電磁誘導により発電することができる。
発電機構が、ロッド部の軸方向に沿って設置されるラックと、支持体の内部に設置される発電機と、ラックにかみ合う状態で発電機の回転軸に設置されるピニオンギアとを備える構成にすることもできる。ラックアンドピニオンにより、浮動体の上下動を回転運動に変換して発電機を回転させ発電することができる。
ロッド部の下端部にウェイトが設置される構成にすることもできる。ウェイトを設置することにより、力学的な安定性が高まるので立設状態であるロッド部の姿勢を維持し易くなる。
1つの支持体に対して複数の浮動体が配置される構成にすることもできる。この構成によれば、波からエネルギを受ける浮動体の数を増やすことができるので、波力発電装置の発電量を増加させ大規模化するのに有利である。また浮動体の数よりも少ない数の支持体を水中に設置すればよいため、波力発電装置を設置するための設置工事のコストおよび工
数を低減するには有利となる。
複数の支持体が固定される基礎部を備える構成にすることもできる。基礎部に支持体を配置することにより支持体どうしの間隔を固定できるので、支持体および浮動体を配置する密度を上昇させ波力発電装置の発電量を増加させることができる。
本発明の波力発電装置の概略を例示する斜視図である。 図1に示す支持体を断面で例示する説明図である。 異なる実施形態の波力発電装置の概略を例示する斜視図である。 発電機構の変形例を例示する説明図である。 図4に示す波力発電装置をA−A断面で例示する説明図である。 異なる実施形態の波力発電装置の概略を例示する斜視図である。 基礎部に支持体を設置した状態の概略を例示する説明図である。 従来の波力発電装置の概略を例示する説明図である。 従来の波力発電装置の支柱が傾いた状態を例示する説明図である。
以下、本発明の波力発電装置を図に示した実施形態に基づいて説明する。
図1および図2に例示するように本発明の波力発電装置1は、波の上下動に追従して上下動する浮動体2と、係留ロープまたは支柱等により海底から係留され水中に配置される支持体3とを備えている。
浮動体2は、水面に浮かび波により上下動するフロート4と、フロート4の下面から下方に延びて水中で立設状態となるロッド部5とを有している。この実施形態のフロート4は、球形に形成され浮力により一部を水面上に突出させ、残りの部分が水没する構成を備えている。このフロート4は例えばゴムで形成されるラバーフロートに、空気や窒素ガス等の気体を充填して構成することができる。気体を充填したラバーフロートは、台風時には気体を排気してフロート4全体を水没させることができる。これにより、波力発電装置1が台風時の波浪等により破壊されることを抑制できる。
フロート4の構成は上記に限らない。例えばその形状は断面を楕円形とする楕円体や略直方体や略立方体の形状など任意の形状にすることができる。またフロート4を形成する材料はゴムに限らず、プラスチック、炭素繊維強化プラスチック、ガラス繊維強化プラスチック、鉄、アルミニウムまたはアルミニウム合金など任意の材料で形成することができる。
フロート4の下面に固定されるロッド部5は、円柱形に形成され、全体が水没する構成を備えている。このロッド部5は例えば鉄柱等で構成することができる。ロッド部5の密度は、波力発電装置1が設置される海域の海水の密度と等しいか、または大きくなる状態に調整されている。そのためロッド部5は水中において、その質量を上回る浮力を受けることがなく水面に浮かび上がることがない。ロッド部5の軸方向の長さは、波力発電装置1が設置される海域の波の振幅から決定される。波の振幅が例えば鉛直方向に±2.0m程度である場合には、ロッド部5の軸方向の長さを5.0〜7.0m程度とする。
フロート4は水に浮きロッド部5は水中で停止するかまたは沈む状態なので、浮動体2はフロート4を上にしてロッド部5を下にする姿勢を維持し易くなる。つまりロッド部5はフロート4から吊り下げられた立設状態が安定した姿勢となる。
ロッド部5の中心軸の延長線がフロート4の重心を通過する状態で、ロッド部5はフロート4に固定されている。そのため浮動体2を水に浮かべた際に、ロッド部5の軸方向が水平面に対して垂直となる姿勢が浮動体2の力学的に安定した姿勢となる。
ロッド部5の下端部にはウェイト6を設置する構成にすることもできる。このウェイト6の密度は、波力発電装置1が設置される海域の海水の密度より大きくなる状態に調整されている。このウェイト6の設置によりロッド部5は、上端部をフロート4により上方に引っ張られ、下端部をウェイト6により下方に引っ張られるので、水中で直立した姿勢を維持するには有利となる。
このウェイト6は例えば直方体または円柱形に形成され、その外径は支持体3の貫通孔8の内径よりも大きく形成されることが望ましい。これにより、高波の到来により浮動体2が想定以上に上昇した場合であっても、ロッド部5が支持体3から抜けて浮動体2と支持体3とが分離することを防止できる。
この実施形態の支持体3は、浮動体2のロッド部5に近接配置される箱体であり、支持体3の下方にはフレーム部7が固定されている。支持体3はその天面から底面を貫通する貫通孔8を備え、この貫通孔8に沿ってロッド部5は上下動可能な状態に配置されている。
フレーム部7は支持体3の下面四隅から下方に向かって延びる4本の柱状部材9と、この柱状部材9の下端部に固定される底板10とを有している。フレーム部7は、支持体3の下方から突出して上下動するロッド部5の周囲を覆う状態に配置されているので、水中を移動してくる漂流物等がロッド部5に衝突することを抑制できる。一方で潮流等の水の流れはフレーム部7を通過することができるので、この潮流等によりフレーム部7に生じる水平方向の外力を小さくして支持体3の姿勢を安定させるには有利となる。
支持体3の内部を中空に構成したり支持体3またはフレーム部7の上端に浮力体を設置することにより、支持体3およびフレーム部7全体の密度は波力発電装置1を設置する海域の海水等の密度と等しいか、または小さくなる状態に調整されている。そのため支持体3は水に沈むことがない。この支持体3は全体が水面下にある状態であるため、浮力体を設置する構成としても大きな浮力体を設置する必要はない。
このフレーム部7の底板10に係留ロープ11を連結し、この係留ロープ11の他端にアンカー12を設置して水底に沈めることにより、支持体3は水中に係留される。即ちこの実施形態の支持体3は単索係留方式で係留されている。
図2に例示するように発電機構13は、支持体3の内部であってロッド部5の外周面を囲む状態で配置される円環状のコア14と、このコア14に巻き付けられるコイル15と、ロッド部5に設置される永久磁石16とを備えている。
この永久磁石16はロッド部5の外周面に埋設されていて、永久磁石16の外側の面がロッド部5の外周面と面一になる状態で配置されている。この永久磁石16がロッド部5の上下動に伴って移動しコイル15周辺の磁界を変化させるので、発電機構13は電磁誘導により発電を行うことができる。発電機構13はコイル15と永久磁石16とが非接触の状態で発電を行えるので、支持体3を水密状態に構成することができる。これによりコア14およびコイル15は水と接触しないので、その耐久性を向上するには有利である。
永久磁石16を配置する構成は上記に限らず、例えばロッド部5の内部に永久磁石16を配置する構成としたり、ロッド部5の外周面から突出する状態で永久磁石16を配置す
る構成にすることができる。
支持体3の内部に発泡ウレタン等の充填剤を充填する構成にすることもできる。充填剤の質量を調整することにより、支持体3全体の密度を調整することができる。また充填剤によりコア14およびコイル15を保護することもできる。
発電機構13には電気を陸上等の需要地に送るための送電ケーブル17が接続されている。図1に例示するように水中で係留ロープ11により係留されている支持体3はその位置がほとんど変化しない。この支持体3に発電機構13のコイル15を配置する構成により、発電機構13に接続される送電ケーブル17を水中の任意の位置に固定し易くなるので、送電ケーブル17を効率的に敷設するには有利となる。
発電機構13は上記の構成に限らず、支持体3に対するロッド部5の相対的な上下動から発電を行う構成であればよい。またロッド部5内に空洞を形成してこの空洞にコイル15を設置し支持体3に永久磁石16を設置する構成にすることもできる。
ロッド部5の軸方向に複数のコイル15を並べて配置する構成にすることもできる。これにより波力発電装置1の発電量を増加させることができる。またロッド部5の軸方向に複数の支持体3を並べて配置する構成にすることもできる。これによりそれぞれの支持体3に設置はされるコイル15から電気を得られるので発電量を増加させることができる。
次に波力発電装置1の動作について説明する。フロート4は水面で生じる波が衝突することにより上下動する。このフロート4の上下動に伴いフロート4の下面に固定されているロッド部5も上下動する。
支持体3は係留ロープ11により海底に係留されていてほとんど上下動しないので、この支持体3に対してロッド部5が相対的に上下動することになる。ロッド部5の上下動によりロッド部5に設置されている永久磁石16が、支持体3に設置されているコイル15近傍の磁界を繰り返し乱すのでコイル15に電気が生じる。即ちロッド部5の上下動により発電機構13が発電を行う。この電気は送電ケーブル17を経由して需要地に供給される。
波の衝突により浮動体2に水平方向の外力が生じる場合、浮動体2はフロート4の喫水線の高さにある支点pを中心に傾動することになる。フロート4の支点pが波により水平方向に押される場合は、この支点pを中心としてロッド部5を鉛直面内で回転させる回転モーメントMは生じないので、ロッド部5は回転せず立設状態を維持することができる。
フロート4の水没した下方部分およびロッド部5にも波や潮流等により水平方向の外力が生じる場合がある。図1に例示するように波や潮の力Fは、水面近傍に比べて水中の方が小さくなる。そのため例えばロッド部5が水平方向の力を受けても、支点pを中心とするロッド部5の傾動は小さくなる。
またロッド部5は支点pを中心に回転したとしても自重によりその軸方向を垂直とする立設状態に戻る復元力を得ることができる。ロッド部5の下端部にウェイト6が設置されている場合はこの復元力はさらに大きくなる。ロッド部5は水中で立設状態となる姿勢が力学的に安定した姿勢となるので、立設状態を維持し易い。立設状態を維持するロッド部5は支持体3に対してスムーズに上下動することができるので、波力発電装置1の発電効率を向上するには有利となる。
またロッド部5は全体が常に水中にあり風の影響を受けることがないので、水面上に突
出した支柱を備える従来の波力発電装置に比べて立設状態を格段に維持し易い。
図9に例示するように従来の波力発電装置1Xの支柱24は、海底に係留される下端部を支点pとして傾動する構成であった。そのためこの支点pから遠い位置に設置される別体のフロート4Xに水平方向の外力が生じると、支柱24は支点pを中心とする大きな回転モーメントを受けて傾いてしまっていた。支柱24の支点pがその下端部にある構造上、支柱24に設置する浮力体25を大きくして支柱24の姿勢を安定させようとしても、フロート4Xが波から受ける水平方向の力に抗することは困難であった。
本発明の波力発電装置1は、従来支柱を直立させるために設置されていた巨大な浮力体が不要となるので小型化するには有利となる。波力発電装置1の小型化により、波力発電装置1を所定の海域に運搬する際の取り扱いがよくなる。
発電機構13のコイル15を支持体3側に設置する構成により、ロッド部5には永久磁石16を設置するスペースがあればよいため、ロッド部5をより細く形成することが可能となる。これにより潮流等の衝突によりロッド部5に生じる水平方向の外力を小さくできるので、ロッド部5の立設状態を維持するのに有利となる。
図3に例示する波力発電装置1は、鉛直方向の断面が楕円形であり平面視において球形となる楕円体のフロート4Aを備えている。即ちこのフロート4Aは、球形のフロート4を鉛直方向に圧縮した形状を有している。水平方向の軸に比べて鉛直方向の軸を短く構成したこのフロート4Aは、フロート4Aの喫水線の高さにある支点pを中心とする回転モーメントMに対して反力を生じさせるので、ロッド部5の立設状態を維持するにはさらに有利となる。
図1及び図2に例示する球形のフロート4の場合は、支点pを中心に浮動体2に回転モーメントMが生じると、フロート4と水との境界面の形状を変化させることなくフロート4は回転する。これに対して図3に例示するフロート4Aは、支点pを中心にロッド部5を鉛直面内で回転させる回転モーメントMが生じると、水を押し退けながら回転しなくてはならない。即ちフロート4Aは回転モーメントMに対する反力を水から得ることができるので、ロッド部5の立設状態を維持し易くなる。
この実施形態のフレーム部7は、支持体3から下方に延びる4本の柱状部材9の間をそれぞれ覆うプレート18を備えている。プレート18の設置により水中を移動してくる漂流物がロッド部5に衝突することを防止できる。これによりロッド部5を細く形成したとしても、ロッド部5に漂流物が衝突してロッド部5が変形する事故を防止できる。図3では説明のためロッド部5の下端部とウェイト6と柱状部材9とを破線で示している。
この実施形態では貫通孔8等を介してフレーム部7の内部に水が充填される構成としているが、フレーム部7を水密に構成して内部に空気等の気体を充填する構成にすることもできる。これにより支持体3に生じる浮力を増加させることができる。この浮力の増加により係留ロープ11に生じる張力が大きくなるので、支持体3の姿勢を安定させるのに有利となる。またこの実施形態では2本の係留ロープ11により支持体3を係留しているので、支持体3の姿勢を安定させるにはさらに有利となる。フレーム部7に連結する係留ロープ11の本数を増やすほど、波力発電装置1の設置コストが増加するものの支持体3の姿勢を安定させ易くなる。
図4および図5に例示する波力発電装置1は、平面視において矩形を組み合わせて形成される環状の一部を切り欠いた形状を有する支持体3を有している。この支持体3は天面から底面を貫通する角形の貫通孔8を備え、この貫通孔8に沿って角柱状に形成されるロ
ッド部5が上下動可能な状態に配置されている。
この波力発電装置1に設置される発電機構13は、中空に形成される支持体3の内部に設置される発電機19と、この発電機19から支持体3の外部に向かって貫通する状態で設置される回転軸20と、回転軸20の端部に設置されるピニオンギア21と、ロッド部5に設置されるラック22とを備えている。この回転軸20は、その軸方向がロッド部5の軸方向に直交する水平方向となる状態で配置されている。図4および図5では説明のため、支持体3の内部に配置される発電機19と回転軸20の一部とを破線で示している。
ラック22は、角柱状のロッド部5のピニオンギア21に対向する面に、ロッド部5の軸方向に沿って設置されている。このラック22は、浮動体2の上下動に伴い移動して、このラック22とかみ合うピニオンギア21を介して発電機19の回転軸20を回転させる構成を備えている。即ち浮動体2の上下動はラック22とピニオンギア21を介して回転運動に変換され、発電機19を回転させることにより電気に変換される。
上記のラックアンドピニオンに限らず、タイミングベルトやボールねじなどの変換機構を用いて、浮動体2の上下動を回転運動に変換させて発電機19を回転させる構成にすることもできる。
この実施形態の支持体3はフレーム部7を有していない。そのため支持体3に直接2本の係留ロープ11を連結し、海底に係留している。この構成により波力発電装置1をさらに小さく構成することができる。
フロート4Bは、平面視において波の上流側から下流側に向かう方向を長軸としてこの波の流れ方向に直交する水平方向を短軸とする楕円形であり、側面視においてこの長軸よりも鉛直方向の軸を短い楕円形に形成されている。
フロート4Bを平面視において楕円形に構成しているので、波の上流側となるフロート4Bの側面の面積が小さくなり、フロート4Bは波から水平方向の外力を受け難くなる。これによりロッド部5の立設状態を維持するにはさらに有利となる。
図6に例示するように1つの支持体3に複数の貫通孔8を形成し、この貫通孔8にそれぞれ浮動体2を配置する構成にすることもできる。この支持体3は大型化した直方体状の箱体で構成され、フレーム部7は備えていない。この支持体3は、複数の係留ロープ11で係留されている。
1つの支持体3に複数の浮動体2を設置する構成により、浮動体2どうしの間隔は固定される。そのため、浮動体2どうしの間隔を狭く密集させた状態で配置しても、浮動体2が互いに衝突することがない。これにより、単位面積当たりに設置できる浮動体2の数を増やすことができるので、波力発電装置1を設置する海域における単位面積当たりの発電量を大幅に増加させることができる。
この波力発電装置1を水中に設置する際には、支持体3に浮動体2を予め設置し、波力発電装置1全体を一度に水中に配置する。この構成により、複数の浮動体2を一度に配置できるので、波力発電装置1を設置する際の工程を短期化して工数を削減するには有利である。
図7に例示するように複数の支持体3を1つの基礎部23に固定する構成にすることもできる。基礎部23は複数の柱状部材を組み合わせて構成される構造物である。この実施形態では基礎部23は、その下端部にアンカー12が設置され、海底に直接固定される杭
係留方式で係留されている。比較的水深の深い海域では基礎部23を浮くように構成して係留ロープ11により係留する構成にすることもできる。
複数の支持体3を1つの基礎部23に固定して一体とすることができるので、支持体3を水中に配置する際には一度に複数の支持体3を配置することができる。即ち1つの基礎部23に複数の支持体3を設置する構成により、支持体3を水中に配置する際の工程を短期化して工数を削減することができる。また図6の実施形態と同様に支持体3どうしの間隔を固定できるので、支持体3および浮動体2を密集させた状態で配置して単位面積当たりの発電量を増加させることができる。
基礎部23を海底に着床させている場合は、支持体3がしっかりと固定されるので、ロッド部5の下端部にウェイト6を設置しない構成としても、ロッド部5の立設状態を維持し易くなる。このような場合には、フロート4の内部にウェイト6を設置する構成にすることもできる。
この構成によりフロート4が下降する力が強くなるので、波長の短い波に対しても浮動体2を波に追従させやすくなり、発電効率を向上することができる。このフロート4にウェイト6を設置する際には、フロート4の内部に海水等を注入してウェイト6として利用することもできる。
本発明の波力発電装置1は、水面上にフロート4の一部が露出するのみであり、ロッド部5は常に水中にある状態となるので、波浪の影響を受け難い。支柱の一部が水上に突出していた従来に比べて、台風時のロッド部5に生じる外力が著しく小さくなるので、台風時の波力発電装置1の故障等を回避するには有利となる。
1 波力発電装置
2 浮動体
3 支持体
4、4A、4B フロート
5 ロッド部
6 ウェイト
7 フレーム部
8 貫通孔
9 柱状部材
10 底板
11 係留ロープ
12 アンカー
13 発電機構
14 コア
15 コイル
16 永久磁石
17 送電ケーブル
18 プレート
19 発電機
20 回転軸
21 ピニオンギア
22 ラック
23 基礎部
p 支点
M 回転モーメント
F 波の力

Claims (7)

  1. 波により上下動する浮動体と、水中に係留される支持体と、前記浮動体および支持体の相対運動を利用して発電する発電機構とを有する波力発電装置であって、
    前記浮動体が水面に浮かぶフロートとこのフロートから下方に延びて立設状態になるロッド部とを有し、前記支持体が前記ロッド部に近接配置され、前記支持体に対する前記ロッド部の上下動に基づいて前記発電機構が発電することを特徴とする波力発電装置。
  2. 前記フロートが中空に形成される球体または楕円体である請求項1に記載の波力発電装置。
  3. 前記発電機構が、前記ロッド部に設置される永久磁石と、前記支持体に設置されるコイルとを備える請求項1または2に記載の波力発電装置。
  4. 前記発電機構が、前記ロッド部の軸方向に沿って設置されるラックと、前記支持体の内部に設置される発電機と、前記ラックにかみ合う状態で前記発電機の回転軸に設置されるピニオンギアとを備える請求項1または2に記載の波力発電装置。
  5. 前記ロッド部の下端部にウェイトを有する請求項1〜4のいずれかに記載の波力発電装置。
  6. 1つの前記支持体に対して複数の前記浮動体が配置される請求項1〜5のいずれかに記載の波力発電装置。
  7. 複数の前記支持体が固定される基礎部を備える請求項1〜5のいずれかに記載の波力発電装置。
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