JP2016031621A - 太陽光発電量予測方法および太陽光発電量予測システム - Google Patents

太陽光発電量予測方法および太陽光発電量予測システム Download PDF

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Abstract

【課題】安価で且つ迅速に太陽光発電量の予測を行い得る太陽光発電量予測システムを提供する。
【解決手段】測位用衛星からの測位信号により観測点の位置を測定する汎地球衛星航法測位システムを用いて観測点に配置された太陽光発電機器での太陽光発電量を予測するシステムであって、精密単独測位法およびカルマンフィルタを適用して天頂大気遅延量を求める天頂大気遅延量演算部11と、この天頂大気遅延量にマッピング関数を用いて少なくとも3個の測位用衛星方向での第1視線遅延量をそれぞれ求める第1視線遅延量演算部12と、この第1視線遅延量を用いて所定時刻における太陽方向での第2視線遅延量を求める第2視線遅延量演算部13と、この第2視線遅延量および太陽の仰角から所定時刻での日射量を予測する日射量予測演算部14と、この予測された日射量から太陽光発電機器での太陽光発電量を予測する太陽光発電量予測部15とを具備したものである。
【選択図】図2

Description

本発明は、汎地球衛星航法測位システムを用いた太陽光発電量予測方法および太陽光発電量予測システムに関するものである。
離島のような小規模で且つ独立した電力供給系統では、ディーゼルエンジンにより駆動される発電機からの電力が供給されているが、輸送費を含めた燃料費の高騰、炭酸ガス削減の要望から、太陽光発電の導入が進められている。
しかしながら、太陽光発電は天候に大きく依存し、雲がかかって日射量が変化すれば、それに応じて発電出力が大きく変動する。このため、太陽光発電が導入された場合でも、小規模電力系統内の需給バランスを維持し、周波数や電圧を適切に制御する必要がある。すなわち、太陽光発電出力が変動した場合には、それを補うように、複数台のディーゼルエンジンの出力を調整する必要がある。
ところで、太陽光発電の出力は、最大からゼロまで、数秒の内に、急減する場合がある。これに対応するには、複数台のディーゼルエンジンを低負荷で待機させておき、太陽光発電出力の急減に伴って、ディーゼルエンジンの出力を一気に増加させるような運転となる。すなわち、日照条件が良く、太陽光発電出力が大きい時間帯に、ディーゼルエンジンは低負荷の燃費が悪い領域での運転を強いられることになる。
このような場合、クリーンエネルギーである太陽光発電を最大限活用し、複数台のディーゼルエンジンでの低負荷運転を回避するには、一台または数台のディーゼルエンジンを停止させることが考えられるが、このためには、太陽光発電の出力を予測する必要がある。
ところで、太陽光発電量を予測する方法としては、例えば気象庁が提供する予報により、太陽光発電量を予測する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この太陽光発電量の予測方法は、気象予報データに基づいて大気中の水蒸気量および雲に関する物理気象モデルをシミュレーションすることで、雲の透過率を算出して予測地点での到達分光量を算出し、そしてこの分光量に基づき日射量を求めた後、この日射量に基づき太陽光による発電量を予測するものである。
特開2011−159199号公報
上述した太陽光発電量の予測方法によると、気象予報データを物理気象モデルに適用しているため、その予測精度がこれらに依存することになる。例えば、気象予報データについては、その更新データは、良くても、1時間程度であるとともに、時間的・空間的な分解能が低く、気象の急な変動や、局所的な変動に対して、十分な予測を行うことができないという問題があった。
また、物理気象モデルについての計算は、極めて複雑で且つ時間を要するとともに、高額なコンピュータシステムを必要とするなどの問題がある。
そこで、本発明は、安価な方法で且つ短時間で太陽光発電量の予測を行い得る太陽光発電量予測方法および太陽光発電量予測システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の太陽光発電量予測方法は、測位用衛星からの測位信号により観測点の位置を測定する汎地球衛星航法測位システムを用いて観測点に配置された太陽光発電機器での太陽光発電量を予測する予測方法であって、
精密単独測位法およびカルマンフィルタを適用して観測点での天頂大気遅延量を求める工程と、
上記求められた天頂大気遅延量にマッピング関数を用いて少なくとも3個の測位用衛星方向での第1視線遅延量それぞれを求める工程と、
上記求められた第1視線遅延量を用いて所定時刻における太陽方向での第2視線遅延量を求める工程と、
上記求められた第2視線遅延量および太陽の仰角から所定時刻での日射量を予測する工程と、
上記予測された日射量から太陽光発電機器での太陽光発電量を予測する工程とを具備する方法であり、
また上記第2視線遅延量を求める工程において、各測位用衛星方向での第1視線遅延量に、所定時刻での太陽方向の視線までの距離に応じた重み付けを乗算するとともに、これら乗算された各値の合計を第2視線遅延量となし、
且つ日射量を予測する工程において、予め取得された日射量と太陽方向での視線遅延量との計測データに基づき求められた、視線遅延量と太陽の仰角とから日射量を予測する日射量予測関数を用いて、所定時刻での日射量を予測する方法である。
さらに、本発明の太陽光発電量予測システムは、測位用衛星からの測位信号により観測点の位置を測定する汎地球衛星航法測位システムを用いて観測点に配置された太陽光発電機器での太陽光発電量を予測する予測システムであって、
精密単独測位法およびカルマンフィルタを適用して天頂大気遅延量を求める天頂大気遅延量演算部と、
上記求められた天頂大気遅延量にマッピング関数を用いて少なくとも3個の測位用衛星方向での第1視線遅延量をそれぞれ求める第1視線遅延量演算部と、
上記求められた第1視線遅延量を用いて所定時刻における太陽方向での第2視線遅延量を求める第2視線遅延量演算部と、
上記求められた第2視線遅延量および太陽の仰角から所定時刻での日射量を予測する日射量予測演算部と、
上記予測された日射量から太陽光発電機器での太陽光発電量を予測する発電量予測部とを具備するものであり、
また上記第2視線遅延量演算部において、各測位用衛星方向での第1視線遅延量に、所定時刻での太陽方向の視線までの距離に応じた重み付けを乗算するとともに、これら乗算された各値の合計を第2視線遅延量となし、
且つ上記日射量予測演算部において、予め取得された日射量と太陽方向での視線遅延量との計測データに基づき求められた、視線遅延量と太陽の仰角とから日射量を予測する日射量予測関数を用いて、所定時刻での日射量を予測するようにしたものである。
上記太陽光発電量の予測方法および予測システムによると、汎地球衛星航法測位システムを用いて所定時刻での太陽光発電量を、ほぼリアルタイムでしかも複雑な気象解析モデルを用いることなく、すなわち迅速に且つ安価に太陽光発電量を予測することができる。
本発明の実施例に係る太陽光発電量予測装置を具備する発電設備の概略構成を示すブロック図である。 同太陽光発電量予測装置の概略構成を示すブロック図である。 本発明の実施例に係る太陽光発電量予測方法における第2視線遅延量(太陽方向)の求め方を説明する模式斜視図である。 同太陽光発電量予測方法における重み付けを説明する模式側面図である。 同太陽光発電量予測方法における重み付けの他の例を説明する模式側面図である。 同太陽光発電量予測方法における重み付けの他の例を説明する模式側面図である。
以下、本発明の実施例に係る太陽光発電量予測方法および太陽光発電量予測システムを図面に基づき説明する。
本実施例では、これらの予測方法および予測システムを、太陽光発電とそれぞれディーゼルエンジンにより駆動される複数の発電機からなるディーゼル発電装置とから電力を得る発電設備に適用したものについて説明する。
また、これらの予測方法および予測システムが適用される発電設備としては、例えば独立した小電力を供給するための設備で、太陽光発電パネルなどの太陽光発電機器とディーゼル発電装置とから電力を得るようにしたものとして説明する。
本発明に係る発電設備を概略的に説明すると、汎地球航法衛星システム(Global Navigation Satellite System:GNSSと略称され、以下、必要に応じてこの略称を用いる。GPS、GLONASSなどはその一例である。)を用いて雲の発生、つまり大気中の水蒸気の量(発生する雲の量に相当する)を予測し、この水蒸気の量を表わす大気湿潤遅延量から日射量を予測して太陽光による発電量を予測し、そしてこの太陽光発電量に基づき駆動する発電機、つまりディーゼルエンジンの運転台数を制御して、太陽光発電とディーゼル発電機とによる合計発電量が電力消費施設での電力消費量(負荷)に応じた最適発電量となるようにするものである。
上記発電設備の概略構成は以下の通りである。
すなわち、図1に示すように、この発電設備には、電力消費施設1に電力をそれぞれ供給する太陽光パネルなどの太陽光発電機器2およびディーゼル発電装置3と、GNSSにおける測位用衛星Sからの測位信号をアンテナ4aで受信して所定の測位データを出力するGNSS受信機(以下、単に、受信機と称す)4と、この受信機4で得られた測位データを入力して太陽光発電量を予測する予測システムとしての太陽光発電量予測装置5と、この太陽光発電量予測装置5にて予測された予測発電量を入力して上記ディーゼル発電装置3に制御指令を出力する発電制御装置6とが具備されている。勿論、ディーゼル発電装置3は、それぞれディーゼルエンジンにより駆動される複数台の発電機から構成されている。なお、発電制御装置6には、ディーゼル発電装置3の発電量を制御するために太陽光発電機器2での発電量およびディーゼル発電装置3での発電量がそれぞれ入力されている。
以下の説明では、まず、太陽光発電量の予測方法について説明した後、予測方法の説明を基づき太陽光発電量予測装置について説明する。
この太陽光発電量予測方法は、概略的には、測位用衛星からの測位信号により観測点の位置を測定する汎地球衛星航法測位システムを用いて観測点に配置された太陽光発電機器での太陽光発電量を予測する予測方法であって、精密単独測位法およびカルマンフィルタを適用して観測点での天頂大気遅延量を求める工程と、上記求められた天頂大気遅延量にマッピング関数を用いて少なくとも3個の測位用衛星方向での第1視線遅延量(衛星方向視線遅延量とも言える)をそれぞれ求める工程と、上記求められた第1視線遅延量を用いて所定時刻における太陽方向での第2視線遅延量(太陽方向視線遅延量とも言える)を求める工程と、上記求められた第2視線遅延量および太陽の仰角から所定時刻での日射量を予測する工程と、上記予測された日射量から太陽光発電機器での太陽光発電量を予測する工程とを具備する方法であり、
さらに第2視線遅延量を求める工程において、各測位用衛星方向での第1視線遅延量に、所定時刻での太陽方向の視線までの距離に応じた重み付けを乗算するとともに、これら乗算された各値の合計を第2視線遅延量となし、且つ日射量の予測工程において、予め取得された日射量と太陽方向での視線遅延量との計測データに基づき求められた、視線遅延量と太陽の仰角とから日射量を予測する日射量予測関数を用いて、所定時刻での日射量を予測する方法である。
以下、上記各工程を詳しく説明する。
まず、天頂大気遅延量(対流圏遅延量でもある)を求める手順について説明する。
ところで、GNSSにおける精密単独測位法は2周波の搬送波位相(L1,L2)を基本観測値として使用する方法であり、衛星軌道および衛星時計誤差については、電子基準局などから得られる精密暦(例えば、IGS精密暦などが相当する)を用い、また電離層遅延量については、2周波の線形結合すなわち電離層フリー線形結合を用いて消去される。なお、精密単独測位法を簡単に説明すると、電子基準局などから提供される高精度な衛星軌道および衛星時計誤差の推定値を用いるとともに、2周波の搬送波位相観測データを用いて、観測局だけで精密測位を行う方法である。
また、天頂大気遅延量には、天頂乾燥遅延量と天頂湿潤遅延量とが含まれるが、天頂乾燥遅延量はモデルにより推定することができるため、天頂湿潤遅延量が求められる。
そして、天頂湿潤遅延量およびその他の未知パラメータについては、カルマンフィルタを用いて推定される。
以下、その推定手順を概略的に説明する。
観測量として用いる電離層フリー結合LCは、下記の(1)式にて表わされる。
Figure 2016031621
衛星時計誤差dTは精密歴より得られるので、残りの推定が必要な未知パラメータxは、下記の(2)式のようになる。
Figure 2016031621
Figure 2016031621
観測期間中の観測時刻をt,t・・・,tとし、観測時刻tで得られた衛星1〜nの搬送波測定値zにより、下記の(5)式にて示すような観測量ベクトルを得る。
Figure 2016031621
以上と(1)式とから、観測モデル、計画行列、観測誤差共分散行列は、以下のようになる。
Figure 2016031621
また、カルマンフィルタの観測更新則は、以下の(9)〜(11)式にて表わされる。
Figure 2016031621
上記の(6)〜(8)式を上記観測更新則の(9)〜(11)式に適用すると、時刻tにおける未知パラメータ推定値*x(+)、推定値共分散行列P(+)が得られる。なお、上記パラメータである英字の前のアスタリスク記号(*)は、そのパラメータにハット記号が付加されていることを示す(以下、同じ)。
そして、観測点位置は一定であるので、カルマンフィルタの時間更新則は、下記の(12)〜(15)式にて表わされる。
Figure 2016031621
上記観測更新則と時間更新則とを交互に適用することで観測時刻t,t・・・,tでの未知パラメータ推定値*x,*x・・・,*xが得られるので、天頂湿潤遅延量(ZWD)を推定することができる。
なお、上述したように、天頂湿潤遅延量(ZWD)とモデルから推定できる天頂乾燥遅延量(ZHD)との和が天頂大気遅延量(ZTD=ZWD+ZHD)となり、この値から視線遅延量(STD)が求められる(変換される)。
そして、天頂大気遅延量(ZTD)から視線遅延量(STD)を求める(変換する)際に、衛星毎の解析事後の残差データが用いられる。この残差データには、推定された天頂大気遅延量(ZTD)を衛星の仰角方向にマッピング関数を用いてマッピングしたものと、実際の視線遅延量(STD)との差が含まれている。
したがって、マッピング関数[例えば、(1/sinθ)が用いられる]によりマッピングされた天頂大気遅延量(ZTD)と任意の衛星の残差データRとの和を求めることで、下記の(16)式に基づき視線遅延量(STD)が求められる。
STD=ZTD×(1/sinθ)+R ・・・(16)
但し、R:衛星毎の観測量の残差データ
θ:衛星に対する仰角
次に、日射量を予測する手順について説明する。
ここでは、複数個、例えば少なくとも3個の衛星からの測位信号により得られる測位データを用いて太陽方向での第2視線遅延量を求めるとともに、これらの第2視線遅延量を用いて太陽光発電機器が設置されている観測点での日射量を求める手順についても説明する。
まず、太陽方向に近い衛星を3個以上選定するとともに、それぞれに対し、上記の(16)式に基づき衛星方向での(衛星に対する)第1視線遅延量を求める。
次に、任意時刻、つまり予測したい所定時刻(以下、予測時刻とも称す)における太陽の位置(仰角、方位角)に基づき、選定した衛星との距離に応じた重み付けを用いて、太陽方向での(太陽に対する)第2視線遅延量を求める。なお、予測時刻での太陽の位置は、太陽の軌道から予め分かっている。
具体的には、3個の衛星を選定した場合、太陽方向での第2視線遅延量(STD)は、下記の(17)式により求められる。
STD=d×STD+d×STD+d×STD ・・・(17)
ここで、d,d,dは、太陽光発電機器の設置地点(例えば、GNSS受信機のアンテナ4a位置)から所定高度(例えば、対流圏界面または対流圏内での任意の高度)hでの平面(具体的には、太陽光発電機器の設置地点を通る鉛直線に直交する平面)U1と太陽方向の視線との交点から、同平面U1と衛星方向の視線との交点までの距離rに依存する重み付けであり(図4参照)、これらの重みd(添え字のiは衛星の番号で、ここでは、1,2,3である)の合計は1にされている。また太陽光発電機器の設置地点(例えば、GNSS受信機のアンテナ4a位置)から所定高度(例えば、対流圏界面または対流圏内での任意の高度)hにおける太陽方向の視線に直交する平面U2との交点から、同平面U2と衛星方向の視線との交点までの距離rに依存する重み付けを用いてもよく(図5参照)、さらに太陽光発電機器の設置地点(例えば、GNSS受信機のアンテナ4a位置)から所定高度(例えば、対流圏界面または対流圏内での任意の高度)hでの当該太陽光発電機器の設置地点を中心とする球面U3と太陽方向の視線との交点から、同球面U3と衛星方向の視線との交点までの距離rに依存する重み付けを用いてもよい(図6参照)。
上記重みdは、距離rの逆数(1/r)をd とすると、このd を全ての逆数d の合計で除算した値(d /Σd )が用いられる。
太陽方向に近い衛星の選択については、視線遅延量を内挿し得るように、太陽方向が、選択された複数の例えば3つの衛星方向が作る三角形の内側にくるように、衛星を選択するのが好ましい。なお、太陽方向が3つの衛星方向の三角形の内側にあるかどうかは、例えば3個の衛星をA,B,Cとし、太陽方向をPとすると、3つの外積ベクトル(ベクトルAB×ベクトルBP),(ベクトルBC×ベクトルCP),(ベクトルCA×ベクトルAP)が全て同一方向であるか否かで、判断することができる。
次に、上記の(17)式により求められた第2視線遅延量(STD)と太陽の仰角θとに基づき、予測時刻における太陽位置で且つ観測点での日射量Sが、下記の(18)式にて示す日射量予測関数fにより求められる。
S=f(STD,θ) ・・・(18)
この日射量予測関数[f(STD,θ)]は、日射量Sと太陽方向θ(仰角)における視線遅延量(STD)との関係を示すデータが実際に計測されて、実験的に、視線遅延量と太陽の仰角とから日射量を予測するために、予め求められている。より具体的には、日射量予測関数fは、予め、観測していた現地での傾斜面日射量データ、太陽高度および推定された視線遅延量の値を用いて近似が行われる。この近似は、視線遅延量を相対的に比較するため、太陽高度で補正して垂直方向の遅延量とし、この遅延量と傾斜面日射量との関係を示す多項近似式である。
次に、発電量の予測について説明する。
すなわち、上記日射量予測関数fにより日射量が予測されると、この予測日射量から発電し得る予測発電量が下記の(19)式にて求められる。
予測発電量=システム容量×予測日射量×損失係数 ・・・(19)
なお、システム容量は、太陽光発電システム容量であり、設置パネルの定格出力の合計である。具体的には、標準状態(1000W/m,25℃,AM1.5以下)でのパネル出力である。また、損失係数は、インバータ、ケーブル、パネル表面温度による損失を考慮したもので、予め、実験で求められている。
このようにして、GNSSを用いて所定時刻での、例えば太陽が観測点である太陽光発電機器2の上方を通過する時刻での太陽光発電量を予測することができる。すなわち、従来のように、一定間隔で出される気象データに基づき太陽光発電量を予測する場合に比べて、ほぼ、リアルタイムでしかも複雑な気象解析モデルを用いることなく簡単に太陽光発電量を予測することができる。
次に、上述した太陽光発電量予測方法を実現するための予測システムとしての太陽光発電量予測装置について説明する。
この太陽光発電量予測装置は、上述した太陽光発電量予測方法を装置として説明するものであり、その動作内容は既に説明しているため、簡単に説明する。
すなわち、この太陽光発電量予測装置は、測位用衛星からの測位信号により観測点の位置を測定する汎地球衛星航法測位システムを用いて観測点に配置された太陽光発電機器での太陽光発電量を予測する装置であって、精密単独測位法およびカルマンフィルタを適用して天頂大気遅延量を求める天頂大気遅延量演算部11と、上記求められた天頂大気遅延量にマッピング関数を用いて少なくとも3個の測位用衛星方向での第1視線遅延量をそれぞれ求める第1視線遅延量演算部12と、上記求められた第1視線遅延量を用いて所定時刻における太陽方向での第2視線遅延量を求める第2視線遅延量演算部13と、上記求められた第2視線遅延量および太陽の仰角から日射量を予測する日射量予測演算部14と、上記予測された日射量から太陽光発電機器での太陽光発電量を予測する発電量予測部15とが具備されたものであり、
さらに上記第2視線遅延量演算部13において、各測位用衛星方向での第1視線遅延量に、所定時刻での太陽方向の視線までの距離に応じた重み付けを乗算するとともに、これらの乗算された各値の合計を第2視線遅延量とするようになし、且つ日射量予測演算部14において、予め取得された日射量と太陽方向での視線遅延量との計測データに基づき求められた、視線遅延量と太陽の仰角とから日射量を予測する日射量予測関数を用いて、所定時刻での日射量を予測するようにしたものである。
さらに、上記予測された太陽光発電量に基づき発電設備におけるディーゼル発電装置を制御する方法について、簡単に説明する。
上述の手順により予測発電量が求められると、この予測発電量が発電制御装置6に入力されて、この予測発電量とディーゼル発電装置による発電量との合計値が負荷である必要発電量に等しくなるように制御される。
すなわち、予測時刻での予測発電量が現在の負荷から減算されて、ディーゼル発電装置による必要発電量が求められる。そして、この必要発電量に応じた発電量が得られるように、ディーゼル発電機つまりディーゼルエンジンが駆動される。例えば、太陽光発電量が多い場合には、駆動されているディーゼルエンジンのうち、余分となるディーゼルエンジンが停止され、逆に、太陽光発電量が少なくなる場合には、停止しているディーゼルエンジンのうち、不足に見合った台数だけ運転される。
この発電設備によると、GNSSを用いて太陽が観測点である太陽光発電機器が設置されている上方を通過する時刻での太陽光発電量を予測することができるので、負荷に対して、不足する電力を賄うことができるようにディーゼル発電装置を駆動させることができ、したがって非常に、効率の良い運転を行うことができる。
なお、上述した実施例で説明した各演算部、予測部などの処理部については、コンピュータに実装されたプログラムにより実行されるものである。
ところで、上述した実施例においては、太陽光発電量の予測をディーゼル発電装置を併用した発電設備に適用したものについて説明したが、例えばマイクログリッドシステムなどにも適用することができる。
S 測位用衛星
1 電力消費施設
2 太陽光発電機器
3 ディーゼル発電装置
4 GNSS受信機
5 太陽光発電量予測装置
6 発電制御装置
11 天頂大気遅延量演算部
12 第1視線遅延量演算部
13 第2視線遅延量演算部
14 日射量予測演算部
15 発電量予測部

Claims (4)

  1. 測位用衛星からの測位信号により観測点の位置を測定する汎地球衛星航法測位システムを用いて観測点に配置された太陽光発電機器での太陽光発電量を予測する予測方法であって、
    精密単独測位法およびカルマンフィルタを適用して観測点での天頂大気遅延量を求める工程と、
    上記求められた天頂大気遅延量にマッピング関数を用いて少なくとも3個の測位用衛星方向での第1視線遅延量それぞれを求める工程と、
    上記求められた第1視線遅延量を用いて所定時刻における太陽方向での第2視線遅延量を求める工程と、
    上記求められた第2視線遅延量および太陽の仰角から所定時刻での日射量を予測する工程と、
    上記予測された日射量から太陽光発電機器での太陽光発電量を予測する工程とを具備する太陽光発電量予測方法。
  2. 第2視線遅延量を求める工程において、各測位用衛星方向での第1視線遅延量に、所定時刻での太陽方向の視線までの距離に応じた重み付けを乗算するとともに、これら乗算された各値の合計を第2視線遅延量となし、
    且つ日射量を予測する工程において、予め取得された日射量と太陽方向での視線遅延量との計測データに基づき求められた、視線遅延量と太陽の仰角とから日射量を予測する日射量予測関数を用いて、所定時刻での日射量を予測することを特徴とする請求項1に記載の太陽光発電量予測方法。
  3. 測位用衛星からの測位信号により観測点の位置を測定する汎地球衛星航法測位システムを用いて観測点に配置された太陽光発電機器での太陽光発電量を予測する予測システムであって、
    精密単独測位法およびカルマンフィルタを適用して天頂大気遅延量を求める天頂大気遅延量演算部と、
    上記求められた天頂大気遅延量にマッピング関数を用いて少なくとも3個の測位用衛星方向での第1視線遅延量をそれぞれ求める第1視線遅延量演算部と、
    上記求められた第1視線遅延量を用いて所定時刻における太陽方向での第2視線遅延量を求める第2視線遅延量演算部と、
    上記求められた第2視線遅延量および太陽の仰角から所定時刻での日射量を予測する日射量予測演算部と、
    上記予測された日射量から太陽光発電機器での太陽光発電量を予測する発電量予測部とを具備する太陽光発電量予測システム。
  4. 第2視線遅延量演算部において、各測位用衛星方向での第1視線遅延量に、所定時刻での太陽方向の視線までの距離に応じた重み付けを乗算するとともに、これら乗算された各値の合計を第2視線遅延量となし、
    且つ日射量予測演算部において、予め取得された日射量と太陽方向での視線遅延量との計測データに基づき求められた、視線遅延量と太陽の仰角とから日射量を予測する日射量予測関数を用いて、所定時刻での日射量を予測するようにしたことを特徴とする請求項3に記載の太陽光発電量予測システム。
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