(実施形態1)
本発明のゲーミングマシンを図面に基づいて説明する。尚、実施形態1においては、ゲーミングマシンがスロットマシン1単体である場合について説明する。
(発明の概要:GPU機能内蔵プロセッサを使用)
スロットマシン1は、GPU機能を内蔵したプロセッサを使用し、このGPU機能により映像を出力してグラフィックボードを不要にすることによって、グラフィックボードを偽装した不正な拡張ボードが未使用の拡張スロットに装着されているか否かをGPUを優先的に有効化することによって不正なグラフィックボードを有効化することを排除すると共に、目視により確認可能にした構成にされている。
具体的に説明すると、スロットマシン1は、図100Bに示すように、ゲーム処理を実行するCPU機能を担うメインプロセッサであるCPUコアAM103a〜AM103dと、映像処理を実行可能なサブプロセッサであるGPUコアAM102とが同一パッケージ内に封止された半導体装置(プロセッサAM10)を、一つの基盤上に実装したマザーボード装置であるAPXマザーボードAMを備えている。APXマザーボードAMは、図示しない電源部に接続されており、CPUコアAM103a〜AM103dとGPUコアAM102とは、特定の通信プロトコルのバスであるリングバスAM104で接続されている。そして、CPUコアAM103a〜AM103dは、電源部の電源投入時に、特定の通信プロトコルのバスとは異なる通信プロトコルのバスの接続先よりもGPUコアAM102を優先的に有効化するようになっている。
また、APXマザーボードAMは、リングバスAM104とは異なる通信プロトコルのバスであるPCIEバスを複数有している。これらのPCIEバスには、接続先として拡張スロットAM1・AM25a・AM25b・AM25cが接続されていると共に、拡張スロットの一種として図91Bの複数のメモリスロットAM5が接続されている。メモリスロットAM5の1以上には、メモリボードであるメモリ基板MM6が装着されている。また、拡張スロットAM1・AM25a・AM25b・AM25cの内の1つの拡張スロットAM25bには、認証ボードであるAXGMEM基板GBが装着されている。残りの拡張スロットAM1・AM25a・AM25cは、未使用の空きスロットとされている。
詳細に説明すると、スロットマシン1は、図97Aに示すように、ゲームに関する情報を映像で出力する出力装置(上側液晶表示パネル32212等)と、ゲームを制御するAPXマザーボードAMとを備えている。APXマザーボードAMは、図100AのプロセッサAM10を有している。プロセッサAM10は、図100Bに示すように、1次及び2次キャッシュメモリを有した4個のCPUコアAM103a〜AM103dと、GPUコアAM102と、ノースブリッジの機能を有したノースブリッジ部AM105と、4個の共有キャッシュメモリAM106とを有している。これらのCPUコアAM103a〜AM103dとGPUコアAM102とノースブリッジ部AM105と共有キャッシュメモリAM106とは、リングバスAM104により接続されている。各CPUコアAM103a〜AM103dは、ノースブリッジ部AM105におけるVRM機能により負荷に応じて駆動電圧が制御されており、電力消費の浪費及びリングバスAM104の性能低下が防止されている。
ノースブリッジ部AM105は、メモリ基板MM6に接続されていると共に、PCIEバスを介して拡張スロットAM1に接続されている。さらに、ノースブリッジ部AM105は、PCHチップセットAM20及びPCIEバスを介して拡張スロットAM25a・AM25b・AM25cに接続されている。拡張スロットAM25bは、AXGMEM基板GBに接続されている。
上記のように構成されたAXGMEM基板GBは、少なくともCPUコアAM103a〜AM103dとGPUコアAM102とを単一のダイ上に有することによりGPU機能をプロセッサAM10に内蔵させ、内蔵したGPU機能により出力装置への出力処理を行うことによって、GPU機能を有した拡張ボード、即ち、グラフィックボードを不要にしている。これにより、グラフィックボードを用いて出力装置への出力処理を行う場合は、プロセッサAM10とは別に、グラフィックボード等の拡張ボードの偽装により不正を行うことができるため、外部から目視により拡張ボードや拡張スロットAM1・AM25a・AM25b・AM25cを確認しただけでは、拡張ボードが置き換えられた不正行為を発見することは困難であったが、上記の構成によれば、偽装された拡張ボードが未装着の拡張スロットAM1・AM25a・AM25cに装着された状態、即ち、拡張ボードが新設された状態になるため、不正行為を目視により容易に確認することができる。この結果、スロットマシン1のセキュリティ性を向上させることができる。さらに、上記の構成によれば、グラフィックボードを不要にできるため、拡張ボードによる故障リスクの低下、低電力化及び低発熱化を実現することができる。
また、APXマザーボードAMは、複数の拡張スロットAM1・AM25a・AM25b・AM25cの内の1つの拡張スロットAM25bに認証用の拡張ボードであるAXGMEM基板GBだけを装着することによって、残りの拡張スロットAM1・AM25a・AM25cが未使用の状態にされた構成にされている。
これにより、拡張スロットAM1・AM25a・AM25b・AM25cが事実上の認証専用にされることによって、拡張スロットAM1・AM25a・AM25b・AM25cをGPU用及び認証用等の複数の機能用で使用される場合よりも、拡張スロットAM1・AM25a・AM25b・AM25cの外観上の相違を目視により確認し易くすることによりセキュリティ性を向上させている。
また、図100Aに示すように、APXマザーボードAMは、認証プログラムを記憶したSSD基板SD2が接続されたSATA基板用コネクタAM2(通信ポート)を有している。プロセッサAM10におけるCPUコアAM103a〜AM103d又はGPUコアAM102は、AXGMEM基板GBのデータを用いて認証処理を実行することにより認証を行う構成にされている。これにより、AXGMEM基板GBが装着された拡張スロットAM25bと、SSD基板SD2が接続されたSATA基板用コネクタAM2との異なる通信方式を組み合わせのデータ通信の下に認証が行われることによって、セキュリティ性が一層向上されている。
また、拡張スロットAM1・AM25a・AM25b・AM25cのバスは、ピーシーアイエクスプレス(PCI E)であり、データ送信のレーン数が、一部の拡張スロットAM1と、残部の拡張スロットAM25a・AM25b・AM25cとで相違されている。即ち、拡張スロットAM1は16レーンであり、拡張スロットAM25aは1レーンであり、拡張スロットAM25b・AM25cは4レーンである。これにより、拡張スロットAM1・AM25a・AM25b・AM25cの形状及びサイズがレーン数に応じて相違されることによって、目視による確認が容易になる。尚、各発明の詳細については後述する。
(スロットマシン1の全体構成)
図1及び図4に示すように、ゲーミングマシンとしてのスロットマシン1は、トッパ装置2と、トッパ装置2が上面壁に設けられた遊技機本体5とを有している。遊技機本体5は、液晶表示装置3221を備えたトップ装置3と、トップ装置3が上面壁に設けられた装置本体4とを有している。トッパ装置2は、スロットマシン1を離れた場所からでも目立つようにする機能を有すると共に、スロットマシン1のゲーム内容を離れた場所からでも目視可能にする機能を有している。トップ装置3は、ゲームの具体的な内容や配当表、ルール等のゲーム関連情報を表示する機能を有している。装置本体4は、ゲームを実行する機能を有している。
尚、以後の説明において、スロットマシン1から遊技者に向かう側(方向)をスロットマシン1の前側(前方向)と称し、前側とは逆側を後側(後方向、奥行方向)と称し、遊技者から見て右側及び左側をスロットマシン1の右側(右方向)及び左側(左方向)とそれぞれ称する。また、前側及び後側を含む方向は、前後方向又は厚み方向と称し、右側及び左側を含む方向は、左右方向又は幅方向と称する。前後方向(厚み方向)及び左右方向(幅方向)に直交する方向を上下方向又は高さ方向と称する。
(トッパ装置2の概要)
トッパ装置2は、スロットマシン1の最も高い位置に配置されるように、トップ装置3の上面壁に設けられている。トッパ装置2は、スロットマシン1の上下方向に一致した回転軸を有しており、この回転軸を中心として所定角度の範囲で正方向及び逆方向に回転可能にされている。これにより、トッパ装置2は、ゲーム内容を表示する表示面2aが前側を向く正面姿勢と、表示面2aが斜め前側を向く傾斜姿勢(図2、図3)とを切り替え可能になっている。正面姿勢は、ゲームの実行時や待機時等の通常状態時において採用される姿勢であり、スロットマシン1から遠くに離れた者(遊技者や遊技場関係者等)に対してゲーム内容を視認させるようになっている。一方、傾斜姿勢は、トッパ装置2の表示を変更する際に採用される特別の姿勢である。傾斜姿勢は、図2及び図3に示すように、トッパ装置2の右側端部に配置されたサイドプレートカバー216(差替え機構)を前側に位置させることによって、スロットマシン1の前側からトッパ装置2の表示を変更する作業を可能にする。
(トッパ装置2の具体的構成)
トッパ装置2は、図5及び図6に示すように、表示面2aを有したトッパ本体21と、トッパ本体21の上面壁に設けられたタワー部材22とを有している。タワー部材22は、円筒形状の透明樹脂製カバーを有し、内部にLED等の発光装置を有している。タワー部材22は、スロットマシン1の最上部において一色や複数色で発光することによって、遠くからのスロットマシン1の視認性を向上させている。
トッパ本体21は、図7の正面姿勢と図8の傾斜姿勢とを切り替え可能にトップ装置3に設けられている。トッパ本体21は、図10に示すように、トッパ表示装置211と、トッパ表示装置211を後側から収容及び保持するトッパピラーベース212と、トッパピラーベース212の右端部に着脱可能に設けられたサイドプレートカバー216(差替え機構)と、トッパ表示装置211の前側に配置されたトッパ照明機構213と、トッパ照明機構213の前側に配置されたトッパフロントカバー214と、トップ装置3に対してトッパ装置2を所定角度の範囲で水平方向に回転可能に支持するトッパ支持機構215とを有している。
(トッパ装置2の具体的構成:トッパピラーベース212)
トッパピラーベース212は、図11に示すように、前面が長方形状の収容枠部2121と、収容枠部2121の周縁から前側に突出された周縁部2122とを有している。トッパピラーベース212の収容枠部2121には、冷陰極管や蛍光管等のバックライトユニット23が配置されている。収容枠部2121は、図12にも示すように、複数の通気孔2121aを有している。通気孔2121aは、収容枠部2121の上部と左部と右部とに形成されており、バックライトユニット23により加熱されたトッパ装置2の内部の空気を外部に排出する一方、外部の空気を内部に流入させることによって、トッパ装置2の冷却を可能にしている。
また、トッパピラーベース212は、周縁部2121bの上辺中央部を切り欠いた凹部2122aを有している。凹部2122aは、図7に示すように、上側ブラケット217が嵌合されている。上側ブラケット217の前端部は、図8のトッパ照明機構213に設けられている。上側ブラケット217の上面には、タワー部材22が設けられている。また、トッパピラーベース212は、図11及び図12に示すように、開口部2121bを収容枠部2121の右辺部に有している。開口部2121bは、図10のトッパ表示装置211に対して作業者のアクセスを可能にしている。
開口部2121bは、図6に示すように、サイドプレートカバー216により覆われている。サイドプレートカバー216は、トッパピラーベース212に対して着脱可能にされており、図8及び図9に示すように、トッパ装置2の表示を変更するときに取り外されるようになっている。
さらに、トッパピラーベース212は、トッパ支持部2123を下端中央部に有している。トッパ支持部2123は、トッパ支持機構215の一部を構成している。トッパ支持機構215の詳細については後述する。
(トッパ装置2の具体的構成:トッパ表示装置211)
上記のように構成されたトッパピラーベース212は、図10に示すように、バックライトユニット23の前方位置においてトッパ表示装置211を収容している。トッパ表示装置211は、図13に示すように、トッパピラーベース212に固定されたTP導光ベース2111と、TP導光ベース2111の前面に配置された表示プレートモジュール2117とを有している。TP導光ベース2111は、透明の樹脂により形成されており、TP導光ベース2111の後方に配置されたバックライトユニット23から出射された光を前方に透過可能にされている。TP導光ベース2111は、正面視が長方形状の前面部2111aと、前面部2111aの右端中央部に形成された締結部2111bと、前面部2111aの上辺から上方に突出された上側取付部2111cと、前面部2111aの下辺から下方に突出された下側取付部2111dと、前面部2111aの左辺中央部から前方に突出された第1当接部2111eと、前面部2111aの左辺の上端から上方に突出された第2当接部2111fと、前面部2111aの左辺の下端から下方に突出された第3当接部2111gとを有している。
上記の締結部2111bは、サイドプレートカバー216を着脱可能にしている。把持部2111bとサイドプレートカバー216と開口部2121bとは、差替え機構を構成している。TP導光ベース2111の上側取付部2111cには、上側プレートホルダ2112が設けられている。上側プレートホルダ2112は、第2当接部2111fに左端が当接されることによって、左右方向に位置決めされている。上側プレートホルダ2112は、TP導光ベース2111の上辺に沿って水平配置される平板部2112cと、平板部2112cの後辺の左側部及び右側部にそれぞれ配置された取付部2112a・2112aと、平板部2112cの前辺に配置された保持部2112bとを有している。取付部2112a・2112aは、平板部2112cから上方に曲折されており、TP導光ベース2111の上側取付部2111cに固定されている。一方、保持部2112bは、平板部2112cから下方に立ち下げられており、表示プレートモジュール2117の上辺部を保持可能になっている。
一方、TP導光ベース2111の下側取付部2111dには、下側プレートホルダ2113が設けられている。下側プレートホルダ2113は、左端が第3当接部2111gに当接されることによって、左右方向に位置決めされている。下側プレートホルダ2113は、図15に示すように、上側プレートホルダ2112と同様に、平板部2113cと、取付部2113a・2113aと、保持部2113bとを有している。取付部2113a・2113aは、平板部2113cから下方に立ち下げられており、TP導光ベース2111の下側取付部2111dに固定されている。一方、保持部2113bは、平板部2112cから上方に立ち上げられており、表示プレートモジュール2117の下辺部を保持可能になっている。
また、図13に示すように、上側プレートホルダ2112とTP導光ベース2111との間には、アッパープレート2114が配置されている。アッパープレート2114は、第2当接部2111fに左端が当接されることによって、左右方向に位置決めされている。一方、下側プレートホルダ2113とTP導光ベース2111との間には、アンダープレート2115が配置されている。アンダープレート2115は、第3当接部2111gに左端が当接されることによって、左右方向に位置決めされている。
図14に示すように、アッパープレート2114は、水平配置される平板部2114aと、平板部2114aの右辺から下方に曲折された第1当接部2114bと、平板部2114aの前辺から下方に曲折された第2当接部2114cと、右端部に配置された第3当接部2114dとを有している。第2当接部2114cは、右端部がその他の部位よりも下方に幅広となるように形成されている。第3当接部2114dは、第2当接部2114cの右端部から前方に曲折されることにより形成されている。
また、アンダープレート2115は、水平配置される平板部2115aと、平板部2115aの右辺から上方に曲折された第1当接部2115bと、平板部2115aの前辺から上方に曲折された第2当接部2115cと、右端部に配置された第3当接部2115dとを有している。第2当接部2115cは、右端部がその他の部位よりも上方に幅広となるように形成されている。第3当接部2115dは、第2当接部2115cの右端部から前方に曲折されることにより形成されている。
(トッパ装置2の具体的構成:トッパ表示装置211:表示プレートモジュール2117)
図13に示すように、上側プレートホルダ2112及びアッパープレート2114と、下側プレートホルダ2113及びアンダープレート2115とは、TP導光ベース2111を挟んで上下対称に配置され、表示プレートモジュール2117を上下方向及び前後方向に保持している。また、表示プレートモジュール2117は、TP導光ベース2111の第1当接部2111eに当接されており、第1当接部2111eにより左方向の移動が規制されている。
表示プレートモジュール2117は、導光板21171と第1ベースプレート21172とデザインプレート21173と第2ベースプレート21174とを有している。導光板21171は、前面側から前方に光を出射する機能を有している。第1ベースプレート21172及び第2ベースプレート21174は、同一サイズ及び同一形状の長方形状を有しており、光を透過する材質により形成されている。デザインプレート21173は、スロットマシン1のゲーム内容を示唆する画像が形成されている。
導光板21171は、TP導光ベース2111の前面部2111aに取り付けられている。導光板21171の前側には、第1ベースプレート21172が配置されている。図16A、図16B及び図16Cに示すように、第1ベースプレート21172は、上辺部及び下辺部がアッパープレート2114及びアンダープレート2115の第2当接部2114c・2115cにそれぞれ当接されている。また、第1ベースプレート21172は、左辺上端部がアッパープレート2114の第3当接部2114dに当接されていると共に、左辺下端部がアンダープレート2115の第3当接部2115dに当接されている。これにより、第1ベースプレート21172は、TP導光ベース2111の第1当接部2111eと、アッパープレート2114及びアンダープレート2115の第3当接部2114d・2115dとで左右方向に固定されている。
また、第1ベースプレート21172の厚みは、アッパープレート2114及びアンダープレート2115の第3当接部2114d・2115dの突出長と同一の厚みに設定されている。第1ベースプレート21172の前方には、デザインプレート21173と第2ベースプレート21174とがこの順に配置されている。即ち、デザインプレート21173が第1ベースプレート21172及び第2ベースプレート21174に挟持された状態で配置されている。これにより、導光板21171の照射光がデザインプレート21173の画像を第2ベースプレート21174を介して外部に浮かび上がらせるようになっている。
デザインプレート21173は、第1ベースプレート21172及び第2ベースプレート21174に対して移動自在に当接されている。これにより、第1ベースプレート21172が第3当接部2114d・2115dにより右方向の移動が制限されていることによって、デザインプレート21173及び第2ベースプレート21174を、第1当接部2111eの当接位置から右側領域において左右方向に移動させることが可能になっている。
また、デザインプレート21173の右辺には、張出部21173aが形成されている。張出部21173aは、第2ベースプレート21174よりも右側に突出するように形成されている。これにより、図16及び図17に示すように、表示プレートモジュール2117の最前面に位置する第2ベースプレート21174を一方の手で押さえながら、他方の手で張出部21173aを掴んで左右方向に移動させることによって、デザインプレート21173だけをトッパ表示装置211に対して取り外すと共に取り付けることが可能になっている。
上記のように構成された表示プレートモジュール2117は、図19に示すように、トッパピラーベース212の前面(内側面)に取り付けられている。そして、図9の表示プレートモジュール2117は、トッパピラーベース212の開口部2121bから外部に露出されるようになっている。これにより、サイドプレートカバー216を取り外せば、表示プレートモジュール2117のデザインプレート21173だけを開口部2121bを介して取り替えることが可能になっている。尚、トッパ表示装置211は、液晶表示装置等の表示装置であってもよい。
(トッパ装置2の具体的構成:トッパ照明機構213)
図10に示すように、トッパ表示装置211の前方には、トッパ照明機構213と、トッパフロントカバー214とがこの順に配置されている。トッパ照明機構213は、図20に示すように、トッパ照明ベース2131を有している。トッパ照明ベース2131は、長方形状に形成されており、トッパ表示装置211を前方に露出させる開口窓213aを有している。トッパ照明ベース2131の上辺中央部には、上述の上側ブラケット217が設けられている。また、トッパ照明ベース2131の各コーナー部の前面には、光を透過するアクリル樹脂等の合成樹脂で形成されたコーナーレンズ2132が設けられている。
また、トッパ照明ベース2131の上辺部及び下辺部の前面には、光を透過するアクリル樹脂等の合成樹脂で形成された光分散板2135が設けられている。光分散板2135は、2体が直列状に水平配置されている。一方、トッパ照明ベース2131の左辺部及び右辺部の前面には、1体の光分散板2135が鉛直方向に設けられている。光分散板2135は、図21に示すように、反射部本体2135aと、反射部本体2135aの前端部における全領域に形成された波形状部2135bと、反射部本体2135aの後端部の右側部及び左側部に形成された締結部2135c・2135cとを有している。
一方、図22に示すように、トッパ照明ベース2131の各コーナー部の後面には、コーナー光源部材2133が設けられている。コーナー光源部材2133は、複数のカラーLEDを有している。コーナー光源部材2133は、各色に変化された演出光をトッパ照明ベース2131の貫通穴を介してコーナーレンズ2132に向けて出射することによって、コーナーレンズ2132を演出光で輝かせるようになっている。
また、トッパ照明ベース2131の上辺部及び下辺部の後面には、2体のライン光源部材2134が直列状に設けられている。また、トッパ照明ベース2131の左辺部及び右辺部の後面には、1体のライン光源部材2134が設けられている。これらの各ライン光源部材2134は、複数のカラーLEDを直線状に等間隔で有している。ライン光源部材2134は、各色に変化された演出光をトッパ照明ベース2131の貫通穴を介して光分散板2135に向けて出射することによって、各光分散板2135の波形状部2135bから拡散状態で出射させるようになっている。
(トッパ装置2の具体的構成:トッパフロントカバー214)
図20に示すように、トッパ照明機構213の前側には、トッパフロントカバー214が配置されている。トッパフロントカバー214は、長方形状に形成されている。トッパフロントカバー214は、コーナーレンズ2132の中央部を前方に露出させるコーナー窓214aと、光分散板2135の波形状部2135bを前方に露出させる線状窓214bと有している。
(トッパ装置2の具体的構成:トッパ支持機構215)
トッパ照明機構213の下方には、トッパ支持機構215が配置されている。トッパ支持機構215は、図23に示すように、TP支持カバー2151と、TP支持体2152と、TP支持ガイドプレート2153と、図24のTP支持ヒンジピン2154と、トッパピラーベース212のトッパ支持部2123とを有している。TP支持ヒンジピン2154は、トッパ支持機構215の回転中心軸となるように配置されている。
TP支持カバー2151は、左辺部及び右辺部が後側に曲折されている。トッパ支持部2123は、周縁部2122の下辺中心部から下方に形成された後面カバー部2123aを有している。後面カバー部2123aは、前面側が開放された半円筒形状に形成されており、両開放端の下端部において係合部2123c・2123cが左右一対に形成されている。
図25に示すように、後面カバー部2123aの中央部には、TP支持体2152をトッパ支持部2123にネジ締結する貫通穴2123dが形成されている。また、後面カバー部2123aの下端部には、湾曲形状の台部2123bが形成されている。台部2123bは、後面カバー部2123aの下端部を外周方向に曲折することにより形成されている。台部2123bは、TP支持体2152の支持板部21524・21525上に載置されている。また、台部2123bは、上面の一部の中間領域が凹状に形成されることによって、凹状の下面に対応する摺動部2123eと、凹状の上面に対応する第1摺動規制部2123f及び第2摺動規制部2123gとを有している。即ち、台部2123bは、摺動部2123eと、摺動部2123eの両端部において摺動部2123eの上面よりも高い上面を有した第1摺動規制部2123f及び第2摺動規制部2123gとを有している。
図24にも示すように、摺動部2123eは、TP支持ガイドプレート2153により覆われている。TP支持ガイドプレート2153は、摺動部2123eの上面に移動自在に当接された当接部2153aと、トップ装置3の上面壁に固定された固定部2153bとを有している。当接部2153aは、摺動部2123eの湾曲方向の長さよりも短い長さに設定されている。これにより、トッパ支持部2123がTP支持ヒンジピン2154を回転中心として回転する角度範囲は、摺動部2123eがTP支持ガイドプレート2153の当接部2153aに摺接しながら移動し、第1摺動規制部2123f及び第2摺動規制部2123gが当接部2153aの端部に当接する範囲になる。そして、第1摺動規制部2123f及び第2摺動規制部2123gと当接部2153aとの関係は、第1摺動規制部2123fが当接部2153aの一方の端部に当接した図8の傾斜姿勢の角度から、第2摺動規制部2123gが当接部2153aの他方の端部に当接した図7の正面姿勢の角度の範囲において、トッパ本体21を正方向及び逆方向に回転させるように設定されている。
トッパ支持部2123の内部には、図26に示すように、TP支持体2152が設けられている。TP支持体2152は、図23にも示すように、箱型形状の本体部21521と、本体部21521の上側壁前辺から上方に曲折された固定部21522と、本体部21521の左側壁及び右側壁の下部から左右方向にそれぞれ突出された突部21523・21523と、本体部21521の左側壁及び右側壁の下端部から左右方向にそれぞれ曲折された支持板部21524・21525と、本体部21521の後側壁の中心部に形成された第1貫通穴21521aとを有している。
さらに、図24に示すように、TP支持体2152は、下側壁の中央部に第2貫通穴21521bを有している。第2貫通穴21521bは、トップ装置3の上側壁に形成された貫通穴311aに位置合わせされており、TP支持ヒンジピン2154が回転自在に挿通されている。これにより、TP支持体2152は、TP支持ヒンジピン2154を回転中心としてトップ装置3の上面に沿って回転可能にされている。
図26に示すように、固定部21522は、トッパ照明ベース2131の下辺部及びTP導光ベース2111の下側取付部2111dに固定されている。突部21523・21523は、トッパ支持部2123の係合部2123c・2123cにそれぞれ係合されている。また、突部21523・21523は、TP支持カバー2151の左辺部及び右辺部にネジ締結されている。第1貫通穴21521aは、図25の貫通穴2123dに位置合わせされてトッパ支持部2123にネジ締結されている。これにより、トッパ支持部2123とTP支持体2152とTP支持カバー2151とが一体化されている。
支持板部21524・21525は、トップ装置3の上面に載置されている。左側の支持板部21524は、TP支持ガイドプレート2153側の端部が上方に立ち上げられており、TP支持ガイドプレート2153の端部に当接可能にされている。また、各支持板部21524・21525は、正面姿勢である状態において、ネジ21526a・21526bによりトップ装置3に締結可能にされている。これにより、TP支持体2152は、トップ装置3に対する2箇所の締結及び締結解除により回転の禁止及び禁止解除を切り替えることが可能になっている。
このように、トッパ支持機構215は、図7に示すように、TP支持ガイドプレート2153の当接部2153aをトッパ支持部2123の第2摺動規制部2123gに当接させることによって、トッパ本体21を正面姿勢で位置決めすることが可能になっている。そして、この正面姿勢において、ネジ21526a・21526bにより支持板部21524・21525をトップ装置3の上側壁に固定させることによって、トッパ本体21を正面姿勢に維持させることが可能になっている。
また、図8に示すように、トッパ支持機構215は、ネジ21526a・21526bによる締結の解除により回転が許可されることによって、トッパ本体21を正面姿勢から傾斜姿勢に変化させることが可能になっている。そして、図9に示すように、傾斜姿勢において、トッパ本体21の右側が前方に位置しているため、作業者がスロットマシン1の前側に位置した状態でデザインプレート21173の交換作業を行うことができる。
具体的には、作業者がサイドプレートカバー216を取り外し、トッパピラーベース212の開口部2121bを開放することによって、表示プレートモジュール2117を外部に露出させる。この後、図17及び図18に示すように、デザインプレート21173の張出部21173aを作業者が把持しながら右側に引っ張ることによって、デザインプレート21173をトッパ本体21から取り出す。この後、交換対象のデザインプレート21173を表示プレートモジュール2117に差し込むことによって、デザインプレート21173の交換作業を終えることができる。これにより、複数のスロットマシン1が幅方向に隣接配置されている場合やスロットマシン1の幅方向に壁等の障害物が近接配置されている場合でも、トッパ装置2の表示を容易に変更することができる。
(トップ装置3:トップボックス31)
上記のように構成されたトッパ装置2は、図4に示すように、トップ装置3の上面に設けられている。トップ装置3は、トップボックス31と、トップボックス31の前面に設けられた上側表示装置32とを有している。トップボックス31は、前面及び下面が開口されている。また、図27及び図28に示すように、トップボックス31の上側壁には、貫通穴311aを有した取付部材311が設けられている。取付部材311は、図24のTP支持ヒンジピン2154が貫通穴311aに挿通されることによって、図4のトッパ装置2を水平方向において回転自在に支持している。さらに、トップボックス31の右側壁には、通気孔31bが形成されている。
(トップ装置3:上側表示装置32:照光機構324)
図29に示すように、上側表示装置32は、上側表示機構322とベゼル機構323と照光機構324とを有している。照光機構324は、図30に示すように、左側に配置された左側照光モジュール3241と、右側に配置された右側照光モジュール3242と、上側に配置された上側照光モジュール3243とを有している。
左側照光モジュール3241は、L字型ブラケット32411と、L字型ブラケット32411の後面に設けられたLEDパネル32412と、L字型ブラケット32411の前面に設けられた拡散板32413と、拡散板32413の前方に配置された収容枠部材32414と、収容枠部材32414の前方に配置されたカバー部材32415とを有している。
L字型ブラケット32411は、上端部から下端部にかけて上下方向に配置された直線部と、上端部から右側方向に曲折された曲折部とを有しており、直線部において複数の貫通穴32411aを直線状に等間隔で有している。LEDパネル32412は、複数のLED32412aを有している。これらのLED32412aは、貫通穴32411aに対応するように配置されており、貫通穴32411aを介して前方に光を出射する。拡散板32413は、全ての貫通穴32411aを覆うように形成及び配置されている。拡散板32413は、光を透過するアクリル樹脂等の合成樹脂により形成されている。また、拡散板32413の前面及び左面は、長手方向の両端にかけて波形状に形成されている。これにより、拡散板32413は、LED32412aの光が後面から直線状に入射されたときに、この光を前面及び左面の波形形状により散乱光として出射させるようになっている。
拡散板32413は、収容枠部材32414に収容されている。収容枠部材32414は、貫通穴32414aを有している。貫通穴32414aは、拡散板32413の前面から両側面を露出させるように形成されている。収容枠部材32414は、光を透過するカバー部材32415に覆われている。これにより、左側照光モジュール3241は、トップ装置3の主に前側及び左側を照光するようになっている。
一方、右側照光モジュール3242は、左側照光モジュール3241の構成部品と左右対称の構成部品により形成されている。具体的に説明すると、右側照光モジュール3242は、L字型ブラケット32421と、L字型ブラケット32421の後面に設けられたLEDパネル32422と、L字型ブラケット32421の前面に設けられた拡散板32423と、拡散板32423の前方に配置された収容枠部材32424と、収容枠部材32424の前方に配置されたカバー部材32425とを有している。
L字型ブラケット32421は、上端部から下端部にかけて上下方向に配置された直線部と、上端部から左側方向に曲折された曲折部とを有しており、直線部において複数の貫通穴32421aを直線状に等間隔で有している。LEDパネル32422は、複数のLED32422aを有している。これらのLED32422aは、貫通穴32421aに対応するように配置されており、貫通穴32421aを介して前方に光を出射する。拡散板32423は、全ての貫通穴32421aを覆うように形成及び配置されている。拡散板32423は、光を透過するアクリル樹脂等の合成樹脂により形成されている。また、拡散板32423の前面及び右面は、長手方向の両端にかけて波形状に形成されている。これにより、拡散板32423は、LED32422aの光が後面から直線状に入射されたときに、この光を前面及び右面の波形形状により散乱光として出射させるようになっている。
拡散板32423は、収容枠部材32424に収容されている。収容枠部材32424は、貫通穴32424aを有している。貫通穴32424aは、拡散板32423の前面から両側面を露出させるように形成されている。収容枠部材32424は、光を透過するカバー部材32425に覆われている。これにより、右側照光モジュール3242は、トップ装置3の主に前側及び右側を照光するようになっている。
また、上側照光モジュール3243は、I字型ブラケット32431と、I字型ブラケット32431の後面に設けられたLEDパネル32432と、I字型ブラケット32431の前面に設けられた拡散板32433と、拡散板32433の前方に配置された収容枠部材32434と、収容枠部材32434の前方に配置されたカバー部材32435とを有している。
I字型ブラケット32431は、水平方向に配置された直線部を有しており、この直線部において複数の貫通穴32431aを直線状に等間隔で有している。LEDパネル32432は、複数のLED32432aを有している。これらのLED32432aは、貫通穴32431aに対応するように配置されており、貫通穴32431aを介して前方に光を出射する。拡散板32433は、全ての貫通穴32431aを覆うように形成及び配置されている。拡散板32433は、光を透過するアクリル樹脂等の合成樹脂により形成されている。また、拡散板32433の前面及び上面は、長手方向の両端にかけて波形状に形成されている。これにより、拡散板32433は、LED32432aの光が後面から直線状に入射されたときに、この光を前面及び上面の波形形状により散乱光として出射させるようになっている。
拡散板32433は、収容枠部材32434に収容されている。収容枠部材32434は、貫通穴32434aを有している。貫通穴32434aは、拡散板32433の前面から両側面を露出させるように形成されている。収容枠部材32434は、光を透過するカバー部材32435に覆われている。これにより、上側照光モジュール3243は、トップ装置3の主に前側及び上側を照光するようになっている。
(トップ装置3:上側表示装置32:ベゼル機構323)
上記のように構成された照光機構324は、図31に示すように、ベゼル機構323の前面に配置されている。ベゼル機構323は、長方形状の枠部材3231を有している。枠部材3231は、前面中央部に開口窓3231aを有している。枠部材3231の左側前面、右側前面及び上側前面には、取付板3232・3233・3234が設けられている。各取付板3232・3233・3234には、図30の左側照光モジュール3241、右側照光モジュール3242及び上側照光モジュール3243がそれぞれ取り付けられている。さらに、枠部材3231の下側前面には、機種名やメーカー名を記したネームプレート3235が設けられている。
(トップ装置3:上側表示装置32:上側表示機構322)
ベゼル機構323は、上側表示機構322に取り付けられている。上側表示機構322は、液晶表示装置3221と、液晶表示装置3221を支持する支持機構3222とを有している。液晶表示装置3221は、図32に示すように、最前面に配置された上側タッチパネル32211と、上側タッチパネル32211の後側に配置された上側液晶表示パネル32212と、上側液晶表示パネル32212を支持するパネル支持ベース32213と、パネル支持ベース32213の中央部に配置された制御基板ベース32214とを有している。
上側液晶表示パネル32212は、映像等の動画や、文字や図形等の静止画からなる画像データを表示する。上側タッチパネル32211は、上側液晶表示パネル32212に表示された画像を透過させて遊技者に目視可能にさせると共に、遊技者の指先による画面操作を可能にしている。制御基板ベース32214は、上側液晶表示パネル32212を表示制御する図示しない制御基板を内部に有している。
上記の液晶表示装置3221は、支持機構3222により周囲を支持されている。支持機構3222は、右側ブラケット32221と上側ブラケット32222と左側ブラケット32223と下側ブラケット32224とを有している。これらのブラケット32221〜32224は、パネル支持ベース32213の外周面に当接されており、両端部においてネジ締結されている。
上記の上側ブラケット32222は、図33に示すように、底面部32222aと、底面部32222aの前辺から立ち上げられた前側突出部32222bと、底面部32222aの後辺から立ち上げられた中間立上部32222cと、中間立上部32222cの上辺から後方に曲折された上面部32222dと、上面部32222dの後辺における右側部及び左側部から立ち下げられた後側突出部32222e・32222eとを有している。後側突出部32222e・32222eは、図29に示すように、係合穴31a・31aに係合されている。これにより、トップ装置3は、上側表示機構322にベゼル機構323及び照光機構324を取り付けた後、上側ブラケット32222の後側突出部32222e・32222eを係合穴31a・31aに係合させることによって、上側表示装置32をトップボックス31に仮止めしながらネジ締結することができる。
(装置本体4)
上記のように構成されたトップ装置3は、装置本体4の上面に設けられている。装置本体4は、ゲーム機構装置41と、ゲーム機構装置41の前面上部に配置された上部ドア装置42と、ゲーム機構装置41の前面下部に配置された下部ドア装置43とを有している。ゲーム機構装置41は、リール装置M1や各種の制御基板等の機器を収容している。上部ドア装置42及び下部ドア装置43は、ゲーム機構装置41に対して開閉可能にされている。上部ドア装置42は、下部ドア装置43が開放されたことを条件として開閉可能にされている。
(装置本体4:上部ドア装置42)
上部ドア装置42は、図34に示すように、上部ドア本体422と、ベゼル機構423と、照光機構424と、下側表示機構425と、上側照明機構426と、下側照明機構427とを有している。これらの機構は、ベゼル機構423の前面に照光機構424が取り付けられ、ベゼル機構423の後面に下側表示機構425と上側照明機構426と下側照明機構427とが取り付けられた後、これらの機構423〜427が上部ドア本体422の前面に取り付けられることによって、図35〜図37に示すように、モジュール化された上部ドア装置42として組み立てられている。
(装置本体4:上部ドア装置42:シンボル表示窓42a)
上部ドア装置42は、シンボル表示窓42aを有している。シンボル表示窓42aは、リールカバー4231で覆われている。リールカバー4231は、透明液晶パネルや透明パネル等のベースパネルと、ベースパネルの前面に設けられたタッチパネルとを備えていている。リールカバー4231で覆われたシンボル表示窓42aは、5列3行の15個のシンボルを外部から視認可能にしている。各列の3個のシンボルは、図29のリールユニットM11のリールM3の外周面において一列状に配列されている。尚、リールユニットM11は、リール装置M1の一部を構成しており、リールユニットM11及びリール装置M1の詳細については後述する。
各リールユニットM11のリールM3は、回転速度及び回転方向を変更可能にされており、シンボル表示窓42aを通して外部から5列3行のシンボルを見たときに、これらのシンボルを各列毎に速度を変更しながら下方向や上方向に移動表示させるようになっている。即ち、シンボル表示窓42a及びリール装置M1は、各リールM3に表示されたシンボルを縦方向に回転させた後に停止する再配置を行うことを可能にしている。
シンボル表示窓42aの左端部および右端部には、ペイライン発生列が左右対称に配置されている。遊技者側から見て左側に配置された左端部のペイライン発生列は、15個のペイライン発生部を有している。また、右側に配置された右端部のペイライン発生列は、15個のペイライン発生部を有している。
左端部のペイライン発生部は、右端部における何れかのペイライン発生部とペアを形成している。左端部の各ペイライン発生部から、このペイライン発生部とペアの関係にある右端部のペイライン発生部へと向かう線であるペイラインが予め規定されている。ペイラインは15個規定されている。
上記のペイラインは、左端部及び右端部のペイライン発生部間を結ぶことにより有効化される。それ以外の場合は、無効化されている。ペイラインの有効数は、BET額に基づいて決定される。最大のBET額であるMAXBETの場合においては、最大数である15個のペイラインが有効化される。有効化されたペイラインは、各シンボルについての各種のウィニングコンビネーションを成立させる。ウィニングコンビネーションの詳細については後述する。
尚、本実施形態では、スロットマシン1がメカニカルリール方式のリール装置M1を備えた場合について説明しているが、スロットマシン1は、擬似リールを表示するビデオリール方式とメカニカル方式との混在されたものであってもよい。
(装置本体4:上部ドア装置42:ゲーム状況表示窓42b)
また、上部ドア装置42は、ゲーム状況表示窓42bを有している。ゲーム状況表示窓42bは、シンボル表示窓42aの下方に配置されている。ゲーム状況表示窓42bは、クレジット状況やベット内容等のゲームに関する各種の情報を表示するようになっている。
(装置本体4:上部ドア装置42:下側表示機構425)
ゲーム状況表示窓42bは、下側表示機構425を前方から視認可能にしている。下側表示機構425は、図36及び図37に示すように、ベゼル機構423の後面に設けられている。図38に示すように、下側表示機構425は、最前面に配置された下側タッチパネル4251を有している。下側タッチパネル4251の前面周縁部は、スポンジ製のクッション部材4252を介して図35のベゼル機構423の後面に接合されている。下側タッチパネル4251の後面は、ラバー製のクッション部材4253を介して下側液晶表示パネル4254に接続されている。下側液晶表示パネル4254は、周縁部をパネル支持ベース4255に支持されており、パネル支持ベース4255の中央部には、制御基板ベース4256が配置されている。
下側液晶表示パネル4254は、映像等の動画や、文字や図形等の静止画からなる画像データを表示する。下側タッチパネル4251は、下側液晶表示パネル4254に表示された画像を透過させて遊技者に目視可能にさせると共に、遊技者の指先による画面操作を可能にしている。制御基板ベース4256は、下側液晶表示パネル4254を表示制御する図示しない制御基板を内部に有している。
(装置本体4:上部ドア装置42:下側照明機構427)
図36に示すように、下側表示機構425の上方には、下側照明機構427が配置されている。下側照明機構427は、シンボル表示窓42aの下辺部に沿って配置されており、図29のリール装置M1の表面における下側領域を主に照明している。
下側照明機構427は、図39及び図40に示すように、左右方向から目視してL字形状の光源支持部材4271を有している。光源支持部材4271は、ベゼル機構423の後面に取り付けられる立上部4271aと、立上部4271aの下辺から水平方向に曲折された支持部4271bとを有している。支持部4271bの上面には、複数のコネクトピンを有した端子部材4272が設けられている。端子部材4272は、光源支持部材4271の長手方向(左右方向)の両端部と中央部とにそれぞれ配置されている。これらの端子部材4272は、コネクトピンを上下方向に配置しており、コネクトピンから照明用電力を出力するようになっている。
右端部及び中央部の端子部材4272は、一方の下側光源基板4273の両端部を支持している。また、左部及び中央部の端子部材4272は、他方の下側光源基板4273の両端部を支持している。これらの下側光源基板4273・4273は、光源支持部材4271のコネクトピンから照明用電力が供給されるようになっている。
各下側光源基板4273は、水平配置された光源支持板42731と、光源支持板42731の上面に設けられた複数の光源部材42732とを有している。各光源部材42732は、フルカラーLEDや単色LEDからなっており、照明光を主に上方へ出射するようになっている。これらの光源部材42732は、左右方向において一列状に等間隔で配置されている。
下側光源基板4273の上方には、照明反射板4274が設けられている。照明反射板4274は、照明光を透過するアクリル樹脂等の透明樹脂により長方形の平板状に形成されている。照明反射板4274の一方辺及び他方辺は、光源支持部材4271における立上部4271aの上辺部と支持部4271bの後辺部とに接続されている。これにより、照明反射板4274の上面及び下面に対する法線ベクトルは、上方向に対してリール装置M1側となる後方に傾斜した状態になる。この結果、下側照明機構427は、下側光源基板4273から上方に出射された照明光が照明反射板4274によりリール装置M1方向に屈折されることによって、リール装置M1前面の下側領域を主に照明することが可能になっている。
上記の照明反射板4274は、上面中央部が保持部材4275により保持されている。保持部材4275は、板状部4275aと、保持部材4275の上辺両端部から前方に曲折された二つの爪部4275b・4275bとを有している。爪部4275b・4275bは、照明反射板4274の上面に当接されている。板状部4275aは、図36及び図37に示すように、制御基板ベース4256にネジ締結されている。
(装置本体4:上部ドア装置42:上側照明機構426)
下側照明機構427の上方には、上側照明機構426が配置されている。上側照明機構426は、シンボル表示窓42aの上辺部に沿って配置されており、図29のリール装置M1の表面における上側領域を主に照明している。
上側照明機構426は、図41及び図42に示すように、左右方向から目視してL字形状の光源支持部材4261を有している。光源支持部材4261は、ベゼル機構423の後面に取り付けられる立下部4261aと、立下部4261aの下辺から水平方向に曲折された支持部4261bとを有している。支持部4261bの下面には、複数のコネクトピンを有した端子部材4262が設けられている。端子部材4262は、光源支持部材4261の長手方向(左右方向)の両端部と中央部とにそれぞれ配置されている。これらの端子部材4262は、コネクトピンを上下方向に配置しており、コネクトピンから照明用電力を出力するようになっている。
右端部及び中央部の端子部材4262は、一方の上側光源基板4263の両端部を支持している。また、左部及び中央部の端子部材4262は、他方の上側光源基板4263の両端部を支持している。これらの上側光源基板4263・4263は、光源支持部材4261のコネクトピンから照明用電力が供給されるようになっている。
各上側光源基板4263は、水平配置された光源支持板42631と、光源支持板42631の上面に設けられた複数の光源部材42632とを有している。各光源部材42632は、フルカラーLEDや単色LEDからなっており、照明光を主に下方へ出射するようになっている。これらの光源部材42632は、左右方向において一列状に等間隔で配置されている。
上側光源基板4263の上方には、照明反射板4264が設けられている。照明反射板4264は、照明光を透過するアクリル樹脂等の透明樹脂により長方形の平板状に形成されている。照明反射板4264の一方辺及び他方辺は、光源支持部材4261における立下部4261aの上辺部と支持部4261bの後辺部とに接続されている。これにより、照明反射板4264の上面及び下面に対する法線ベクトルは、下方向に対してリール装置M1側となる後方に傾斜した状態になる。この結果、上側照明機構426は、上側光源基板4263から上方に出射された照明光が照明反射板4264によりリール装置M1方向に屈折されることによって、リール装置M1前面の上側領域を主に照明することが可能になっている。
上記の照明反射板4264は、上面中央部が保持部材4265により保持されている。保持部材4265は、板状部4265aと、保持部材4265の上辺両端部から前方に曲折された二つの爪部4265b・4265bと、保持部材4265の中部から前方に突出された突出部4265cとを有している。爪部4265b・4265bは、照明反射板4264の下面に当接されている。板状部4265aは、図36及び図37に示すように、制御基板ベース4256にネジ締結されている。突出部4265cは、光源支持部材4261の支持部4261bにネジ締結されている。
(装置本体4:上部ドア装置42:照光機構424)
上部ドア装置42におけるシンボル表示窓42aの周囲には、照光機構424が設けられている。照光機構424は、図43に示すように、左側に配置された左側照光モジュール4241と、右側に配置された右側照光モジュール4242とを有している。
左側照光モジュール4241は、L字型ブラケット42411と、L字型ブラケット42411の後面に設けられたLEDパネル42412と、L字型ブラケット42411の前面に設けられた拡散板42413と、拡散板42413の前方に配置された収容枠部材42414と、収容枠部材42414の前方に配置されたカバー部材42415とを有している。
L字型ブラケット42411は、上端部から下端部にかけて上下方向に配置された直線部と、下端部から右側方向に曲折された曲折部とを有しており、直線部において複数の貫通穴432411aを直線状に等間隔で有している。LEDパネル42412は、複数のLED42412aを有している。これらのLED42412aは、貫通穴432411aに対応するように配置されており、貫通穴432411aを介して前方に光を出射する。拡散板42413は、全ての貫通穴432411aを覆うように形成及び配置されている。拡散板42413は、光を透過するアクリル樹脂等の合成樹脂により形成されている。また、拡散板42413の前面及び右面は、長手方向の両端にかけて波形状に形成されている。これにより、拡散板42413は、LED42412aの光が後面から直線状に入射されたときに、この光を前面及び右面の波形形状により散乱光として出射させるようになっている。
拡散板42413は、収容枠部材42414に収容されている。収容枠部材42414は、貫通穴42414aを有している。貫通穴42414aは、拡散板42413の前面から両側面を露出させるように形成されている。収容枠部材42414は、光を透過するカバー部材42415に覆われている。これにより、左側照光モジュール4241は、上部ドア装置42の主に前側及び左側を照光するようになっている。
一方、右側照光モジュール4242は、左側照光モジュール4241の構成部品と左右対称の構成部品により形成されている。具体的に説明すると、右側照光モジュール4242は、L字型ブラケット42421と、L字型ブラケット42421の後面に設けられたLEDパネル42422と、L字型ブラケット42421の前面に設けられた拡散板42423と、拡散板42423の前方に配置された収容枠部材42424と、収容枠部材42424の前方に配置されたカバー部材42425とを有している。
L字型ブラケット42421は、上端部から下端部にかけて上下方向に配置された直線部と、下端部から左側方向に曲折された曲折部とを有しており、直線部において複数の貫通穴42421aを直線状に等間隔で有している。LEDパネル42422は、複数のLED42422aを有している。これらのLED42422aは、貫通穴42421aに対応するように配置されており、貫通穴42421aを介して前方に光を出射する。拡散板42423は、全ての貫通穴42421aを覆うように形成及び配置されている。拡散板42423は、光を透過するアクリル樹脂等の合成樹脂により形成されている。また、拡散板42423の前面及び右面は、長手方向の両端にかけて波形状に形成されている。これにより、拡散板42423は、LED42422aの光が後面から直線状に入射されたときに、この光を前面及び右面の波形形状により散乱光として出射させるようになっている。
拡散板42423は、収容枠部材42424に収容されている。収容枠部材42424は、貫通穴42424aを有している。貫通穴42424aは、拡散板42423の前面から両側面を露出させるように形成されている。収容枠部材42424は、光を透過するカバー部材42425に覆われている。これにより、右側照光モジュール4242は、上部ドア装置42の主に前側及び右側を照光するようになっている。
(装置本体4:下部ドア装置43)
上記のように構成された上部ドア装置42の下方には、下部ドア装置43が配置されている。下部ドア装置43は、図44に示すように、下部ドアベース部材438を前後方向の中心部に有している。下部ドアベース部材438は、下部ドア装置43の骨格を形成している。
下部ドア装置43は、上部中心位置に配置されたフロントマスク部43cと、フロントマスク部43cを中心として左右対称に配置されたスピーカ部43a・43bと、PTS部43dと、PTS部43dの右側に配置されたビル部43eとを有している。さらに、下部ドア装置43は、PTS部43d及びビル部43eの下方に配置されたコントロールパネル部43fと、コントロールパネル部43fの右側下方に配置されたビルカバー部43gと、ビルカバー部43gの左側に配置された下側フロントカバー部43hとを有している。これらの各部43a〜43hは、下部ドアベース部材438に各種の部材が組み付けられることにより形成されている。
フロントマスク部43cは、前方に頂部を有したフロントマスクカバー431を最前面に有している。スピーカ部43a・43bは、多数の穴を有したスピーカカバー432a・432bを最前面に有していると共に、スピーカカバー432a・432bの後側に配置された図45のスピーカ433a・433bとを有している。PTS部43dは、PTSカバー434を最前面に有しており、必要に応じて図示しないPTS装置がPTSカバー434に代えて装着される。
尚、PTS装置は、ゲームコントローラとの通信において、音や画像などによるゲームの演出やクレジットデータの更新等を行う機能と、ビルバリコントローラとの通信において精算時に必要なクレジットデータを送信する機能とを有している。また、PTS装置は、管理サーバと通信可能に接続され、管理サーバとの間において、一般通信ラインと追加機能通信ラインの2つのライン間で通信可能にされる。そして、PTS装置は、一般通信ラインにおいて、例えば現金データや識別コードデータ、プレーヤの会員情報などデータを通信する。また、PTS装置は、追加機能通信ラインにおいて、新たに追加される機能に関する通信をする。具体的には、PTS装置は、追加機能通信ラインにおいて、エクスチェンジ機能と、ICカード機能と、生体認証機能と、カメラ機能と、電波を使用した固体識別をする機能であるRFID(Radio Frequency IDentification)機能と、に関する通信をする。
(装置本体4:下部ドア装置43:ビル部43e)
ビル部43eは、ビル取扱機構435を有している。ビル取扱機構435は、図46に示すように、印刷排出口435aを前面上部に有していると共に、ビル投入口435bを前面下部に有している。印刷排出口435aとビル投入口435bとの間には、光を透過する材質で形成された所定色のビル用フェイスプレート4351が設けられている。ビル用フェイスプレート4351の後側には、図示しないフルカラーLED等を備えた図45の発光基板4353が設けられており、発光基板4353は、ビル取扱機構435の作動時に、作動内容に応じた色や点滅間隔で発光してビル用フェイスプレート4351を介して前方を照明するようになっている。
印刷排出口435aには、傾斜プレート4352の前側端部が接続されている。傾斜プレート4352は、前側端部から後側端部にかけて上方に位置するように傾斜されている。傾斜プレート4352の後端部は、図47に示すように、プリンタ装置PRに連絡されている。プリンタ装置PRは、クレジット等のビル情報をビル用紙に印刷して図44の印刷排出口435aから送り出すようになっている。プリンタ装置PRは、傾斜プレート4352と同じ方向に傾斜した状態で設けられており、ビル用紙の送り出し方向を斜め下方向にすることによって、プリンタ装置PR自身の送出力に加えて重力を利用してビル用紙を印刷排出口435aから排出させるようになっている。
一方、ビル投入口435bは、ビルストッカBIの挿入口BIaに連絡されている。ビルストッカBIは、ビル投入口435bに投入された紙幣を内部に引き込んだ後、紙幣の真贋判定を行って、不正な紙幣であればビル投入口435bから排出し、正規の紙幣であれば、紙幣の種類ごとに区分して収納等を行う機能を有している。
(装置本体4:下部ドア装置43:コントロールパネル部43f)
また、図44に示すように、コントロールパネル部43fは、図29のコントロールパネルCPを有している。コントロールパネルCPは、図48に示すように、平板状のベース板CP9と、ベース板CP9に設けられた複数の操作ボタンCP1〜CP8とを有している。操作ボタンCP1は、遊技者が押圧操作し易く且つ識別し易くするため、他のボタンCP2〜CP8よりも大きなサイズの円形状に形成されている。操作ボタンCP1は、ベース板CP9の右端部に配置されており、押圧操作によりゲームをスタートさせるスタートボタンやスピンボタンとしての機能を有している。
操作ボタンCP2・CP3・CP4・CP5・CP6は、操作ボタンCP2の左側に等間隔で一列状に配置されている。これらの操作ボタンCP2〜CP6は、四角形状に形成されている。右端に配置された操作ボタンCP2は、押圧操作により10倍等の最大のベット数でゲームを行わせるマックスベットボタンとしての機能を有している。操作ボタンCP3は、押圧操作により5倍のベット数でゲームを行わせる5ベットボタンとしての機能を有している。操作ボタンCP4は、押圧操作により3倍のベット数でゲームを行わせる3ベットボタンとしての機能を有している。操作ボタンCP5は、押圧操作により2倍のベット数でゲームを行わせる2ベットボタンとしての機能を有している。操作ボタンCP6は、押圧操作により1倍のベット数でゲームを行わせる1ベットボタンとしての機能を有している。
操作ボタンCP7・CP8は、ベース板CP9の左端部に前後方向に配置されている。操作ボタンCP7は、押圧操作によりゲーム方法等を示すヘルプ情報をゲーム状況表示窓42bの下側表示機構425に表示させるヘルプボタンとしての機能を有している。また、操作ボタンCP8は、押圧操作によりクレジット等をコイン形態や印刷形態で返却するキャッシュアウトボタンとしての機能を有している。
(装置本体4:下部ドア装置43:下側フロントカバー部43h)
図44に示すように、コントロールパネル部43fの下方には、下側フロントカバー436が配置されている。下側フロントカバー436は、カウンター窓436aを上部に有している。カウンター窓436aの後側には、図45に示すように、カウンター機構CTが配置されている。カウンター機構CTは、例えばリセット後からのゲーム総数を計数する機能や、各種の計数値を表示する機能を有している。カウンター窓436aは、カウンター機構CTにおいて表示された計数値を前方から視認可能にしている。
カウンター機構CTは、図49に示すように、支持部材CT1と、支持部材CT1の上方を覆う蓋部材CT2とを有している。支持部材CT1及び蓋部材CT2は、内部に収容空間を形成している。この収容空間には、6桁のカウンターCT3が5台設けられている。
また、図44に示すように、カウンター機構CTの下方には、サブI/O機構SIが配置されている。サブI/O機構SIは、下部ドアベース部材438の後面に設けられている。サブI/O機構SIは、サブ基板ケースSI1を有している。サブ基板ケースSI1は、下部ドアベース部材438側となる前面側が開口された箱型形状に形成されている。サブ基板ケースSI1の右側面には、凹部SI1aが形成されている。凹部SI1aに対応した位置には、クランプ部材SI2が設けられている。クランプ部材SI2は、凹部SI1aを介してサブ基板ケースSI1の内外を配線された図示しない信号ケーブルを束ねている。
また、サブ基板ケースSI1の四隅には、図47に示すように、爪部SI1bが形成されている。爪部SI1bは、周面壁の前側端部から前方に突出されており、周面壁側となる根元部位において下方から上方に向けて形成された切欠き部を有している。一方、下部ドアベース部材438には、サブ基板ケースSI1の爪部SI1bに対応した位置において係合穴438aが形成されている。これらの各係合穴438aは、サブ基板ケースSI1の爪部SI1bが後側から挿入された後、サブ基板ケースSI1が押し下げられることによって、爪部SI1bと係合するようになっている。これにより、サブ基板ケースSI1は、爪部SI1bの係合作用とサブ基板ケースSI1にかかる重量の作用とで、サブ基板ケースSI1を外部の力で保持しなくても、下部ドアベース部材438に取り付けた状態が維持されるようになっている。
さらに、サブ基板ケースSI1は、周面壁の上端中央部から上方に曲折された固定部SI1cを有している。固定部SI1cは、爪部SI1bによりサブ基板ケースSI1を下部ドアベース部材438に取り付けた状態において、下部ドアベース部材438に対してネジ締結可能にされている。これにより、サブ基板ケースSI1は、下部ドア装置43を開く操作と、下部ドア装置43の裏側に配置された固定部SI1cのネジ締結を解除する操作と、爪部SI1bの係合を解除する操作とを行わなければ、下部ドアベース部材438から取り外すことが不可能にされている。
サブ基板ケースSI1は、サブI/O基板SI3を収容している。サブI/O基板SI3は、下部ドア装置43におけるコントロールパネルCPのボタン操作や電飾等の電気部品に対するインターフェース機能を発揮するプリント基板からなっている。これにより、サブI/O基板SI3は、サブ基板ケースSI1を取り外さないと、機械的なアクセスが不可能にされている。
(装置本体4:下部ドア装置43:ビルカバー部43g)
図44に示すように、下側フロントカバー部43hの右側には、ビルカバー部43gが配置されている。ビルカバー部43gは、開閉可能にされていると共に、閉鎖状態をキーロック可能にされている。具体的に説明すると、ビルカバー部43gは、図50に示すように、ビルドロップドア437を最前面に有している。ビルドロップドア437の上部には、貫通穴437aが形成されている。貫通穴437aは、ビルカバーロック機構BRにおけるキーシリンダBR4のキー部BR4aを前方に露出させている。
ビルドロップドア437の裏面には、図51に示すように、ビルカバーベース部材439が配置されている。ビルカバーベース部材439は、ビルドロップドア437を前面において支持し、ビルカバーロック機構BRの一部及びビルカバーヒンジ機構BHの一部を裏面で支持している。
(装置本体4:下部ドア装置43:ビルカバー部43g:ビルカバーヒンジ機構BH)
ビルカバーヒンジ機構BHは、図52に示すように、ビルカバーベース部材439の右端部に配置されている。ビルカバーヒンジ機構BHは、ビルカバーベース部材439に固定された一方のヒンジ部材BH1と、下部ドアベース部材438に固定された他方のヒンジ部材BH2とを係合ピンで回転自在に連結することにより形成されている。ビルカバーヒンジ機構BHは、回転軸が上下方向に設定されており、ビルカバー部43gにおけるビルドロップドア437及びビルカバーベース部材439を水平方向に開閉自在に支持している。
(装置本体4:下部ドア装置43:ビルカバー部43g:ビルカバーロック機構BR)
一方、ビルカバーベース部材439の左端部には、ビルカバーロック機構BRが配置されている。ビルカバーロック機構BRは、下部ドアベース部材438に固定されたロック部材BR1と、ビルカバーベース部材439に固定された係合部材BR2とを有している。ロック部材BR1は、左方向に突出された二つの突起部BR1a・BR1aをビルカバー部43gの上部及び下部に有している。一方、係合部材BR2は、突起部BR1a・BR1aに係合するように配置された爪部BR2a・BR2aを有している。爪部BR2a・BR2aは、先端部が上方に向けられており、係合部材BR2がビルロック高さ位置であるときに突起部BR1a・BR1aに対して係合する一方、係合部材BR2がビルロック高さ位置からビルロック解除高さ位置に下降されたときに、突起部BR1a・BR1aに対する係合が解除されるように設定されている。
係合部材BR2は、図51に示すように、長尺の板状に形成されており、ビルカバーベース部材439に対して上下方向に移動自在に設けられている。係合部材BR2は、爪部BR2a・BR2aをビルロック高さ位置以上の高さの上限位置からビルロック解除高さ位置未満の高さの下限位置までの範囲において移動自在にされている。係合部材BR2は、上端部において右方向に曲折された当接部BR2bを有している。当接部BR2bの根本部には、スプリングバネBR3の一端が接続されている。スプリングバネBR3は、他端がビルカバーベース部材439に接続されており、係合部材BR2を上方向に付勢している。
また、当接部BR2bの上方には、キーシリンダBR4が配置されている。キーシリンダBR4は、ビルカバーベース部材439の前面壁に設けられている。キーシリンダBR4は、図50のキー部BR4aと、キー部BR4aの後方に配置された回転部BR4bとを有している。回転部BR4bは、ビルカバーベース部材439の前面壁に対して垂直方向の回転軸を有しており、図示しないキーがキー部BR4aに差し込まれて回転されたときに、この回転方向に回転軸を中心として回転可能にされている。
回転部BR4bは、長方形状の板部材により形成されており、長手方向の一端部が回転軸に一致されている。回転部BR4bは、長手方向が上下方向に一致するように回動されたときに、他端部が係合部材BR2に当接し、係合部材BR2をビルロック解除高さ位置未満の下限位置まで押し下げることを可能にしている。一方、回転部BR4bは、長手方向が左右方向に一致するように回動されたときに、他端部が係合部材BR2から離反し、係合部材BR2をビルロック高さ位置以上の高さの上限位置にまでスプリングバネBR3により上昇させることを可能にしている。
これにより、ビルカバー部43gが閉じた状態において、キーシリンダBR4に図示しないキーが差し込まれ、回転部BR4bが当接部BR2bに当接して押し下げる方向に回転されると、ビルカバー部43gの施錠を解除して開くことが可能になっている。一方、ビルカバー部43gが開いた状態において、図示しないキーにより回転部BR4bが当接部BR2bから離反する方向に回転されると、ビルカバー部43gを閉じると同時に、スプリングバネBR3の付勢力により施錠することが可能になっている。
また、ビルドロップドア437の開閉は、ビルドロップドアスイッチSE5により検知可能にされている。ビルドロップドアスイッチSE5は、下部ドア装置43の下部ドアベース部材438に設けられており、ビルドロップドア437が閉じたときにオン状態になるように設定されている一方、ビルドロップドア437が開いたときにオフ状態になるように設定されている。ビルドロップドアスイッチSE5は、ビルドロップドアスイッチSE5からの検知信号に基づいて監視されている。
(装置本体4:ビルストッカBI)
ビルカバー部43gが開放されると、図52に示すように、ビルストッカBIを収容したビルストッカケースBI2が前方に露出されるようになっている。ビルストッカケースBI2は、図53に示すように、上面及び前面が開放された長方体形状のビルストッカケース本体BI5と、ビルストッカケース本体BI5の前面を開閉可能に設けられたビルストッカドアBI3とを有している。ビルストッカケース本体BI5の上面の開放部は、ビルストッカBIの投入口BIaを有した上部機構BI5が突出されている。尚、ビルストッカケース本体BI5の後壁内側面は、図示しないビルストッカセンサーが設けられており、ビルストッカBIの有無を検知可能になっている。
ビルストッカドアBI3の前面壁上部における中心位置には、キーシリンダBI4のキー部BI4aが配置されている。キーシリンダBI4は、キー部BI4aと、キー部BI4aの後方に配置された図54の回転部BI4bとを有している。回転部BI4bは、図54に示すように、ビルストッカドアBI3の背面側に突出されており、ビルストッカドアBI3の前面壁に対して垂直方向の回転軸を有している。これにより、図示しないキーがキー部BI4aに差し込まれて回転されたときに、この回転方向に回転軸を中心として回転可能にされている。
回転部BI4bは、長方形状の板部材により形成されており、長手方向の中心部が回転軸に一致されている。回転部BI4bの長手方向の両端部には、一対の係合部材BI4c・BI4cの一端部がそれぞれ連結されている。これらの係合部材BI4c・BI4cと回転部BI4bとは、回転自在に連結されている。また、各係合部材BI4c・BI4cは、中央部が左右方向に対して移動自在に支持されている。これにより、係合部材BI4c・BI4cは、回転部BI4bの回転により係合部材BI4c・BI4cの他端部と回転中心との距離を増減可能になっている。
ビルストッカケース本体BI5の左側面壁及び右側面壁の前側上端部には、貫通穴BI2a・BI2aがそれぞれ形成されている。これらの各貫通穴BI2a・BI2aは、係合部材BI4c・BI4cの他端部がそれぞれ挿通可能に形成されている。一方、ビルストッカケース本体BI5の左側面壁及び右側面壁の前側下端部は、ビルストッカドアBI3の下端部を左右方向の回転軸で回転自在に支持している。
これにより、ビルストッカドアBI3が閉じた状態において、キーシリンダBI4における回転部BI4bの長手方向が左右方向に一致されていると、係合部材BI4c・BI4cのそれぞれの他端部が貫通穴BI2a・BI2aに挿通することによって、ビルストッカドアBI3を施錠することが可能になっている。また、キーシリンダBI4に図示しないキーが差し込まれ、回転部BI4bが係合部材BI4c・BI4cを回転中心方向に引き込むように回転されると、キーシリンダBI4によるビルストッカドアBI3の施錠を解除することが可能になっている。そして、ビルストッカドアBI3の上端部を前方に引き出すことによって、下端部を回動中心としてビルストッカドアBI3を傾倒させ、ビルストッカケース本体BI5の前面を開放することが可能になっている。ビルストッカケース本体BI5の前面が開放されると、図54に示すように、ビルストッカBIの把持部BI5が露出することによって、把持部BI5を掴んでビルストッカBIを前方に引き出すことが可能になっている。
このように、スロットマシン1は、開放可能なビルカバー部43gを有することによって、下部ドア装置43が閉じた状態においても開いた状態においてもビルストッカBIに人がアクセスすることが可能になっている。また、下部ドア装置43を開く操作又はビルカバー部43gを開放する操作と、ビルストッカドアBI3を開く操作との2回の開放操作を行うことによって、ビルストッカBIにアクセスすることが可能になっている。
(装置本体4:ゲーム機構装置41:筐体411)
ビルストッカBIは、図55に示すように、ゲーム機構装置41内の右側下部に配置されている。ゲーム機構装置41は、ビルストッカBI等の各種の装置及び機構を収容する筐体411を有している。筐体411は、前面が開口された箱型形状に形成されており、上部ドア装置42が前面上部に配置されていると共に、下部ドア装置43が前面下部に配置されている。
筐体411は、図57に示すように、上面壁に二つの貫通穴411a及び複数のスリット孔411bが形成されている。貫通穴411aは、図示しない信号ケーブルや電力ケーブル等が挿通される。一方、スリット孔411bは、図55及び図56のトップボックス31の内部空間と筐体411の内部空間とを連通させることによって、トップボックス31及び筐体411間における空気の流動を可能にしている。また、筐体411の右側面壁における上端部には、二つのキースイッチ穴411c・411cと複数の空気孔411dとが形成されている。一方のキースイッチ穴411cには、温度監視に用いられるリセットキースイッチRSが設けられている。リセットキースイッチRSは、電源ユニットRUが省電力モードに移行しときに、この省電力モードを解除するために用いられる。空気孔411dの内部側には、図59に示すように、筐体ファンKFが設けられている。筐体ファンKFは、外部の空気を空気孔411dから筐体411内に流入可能にしている。筐体ファンKFには、図示しない筐体ファンセンサFNS2が設けられており、筐体ファンセンサFNS2は、筐体ファンセKFの温度を検知して筐体ファン温度信号を出力するようになっている。
さらに、図57に示すように、筐体411の右側面壁における中部には、吸気穴411eとキー穴411fとロック穴411gとが形成されている。吸気穴411eは、棚板部材R21の内部空間に連通されており、外気を棚板部材R21を介してセキュリティケージSK内に流入させるようになっている。また、キー穴411fには、ドアロック機構DのキーシリンダD25が設けられている。ロック穴411gは、キー穴411fの下方に配置されており、上下方向に長径を有した長穴形状に形成されている。ロック穴411gには、ドアロック機構DのドアロックバーD24が設けられている。ドアロック機構Dの詳細は後述する。
一方、筐体411の左側面壁における上部及び下部には、図28にも示すように、複数の空気孔411h・411jが形成されている。空気孔411h・411jは、外部の空気を筐体411内に流入可能にしている。また、筐体411の左側面壁における中部には、吸気穴411iが形成されている。吸気穴411iは、棚板部材R21の内部空間に連通されており、外気を棚板部材R21を介してセキュリティケージSK内に流入させるようになっている。さらに、筐体411の左側面壁における前側下端部には、電源冷却用の複数の空気孔411kが形成されている。一方、中部に配置された空気孔411iは、後述の排熱機構Rにより筐体411内の空気を外部に流出可能にしている。
上記の筐体411は、内部空間が上下方向において3つに区画された三層構造にされている。即ち、ゲーム機構装置41は、上部空間41Aと中部空間41Bと下部空間41Cとを有している。上部空間41Aと中部空間41Bとは、上側支持部材4111により区画されている。上側支持部材4111の前面壁における左側部には、図56に示すように、RS232C等の通信規格を有した通信コネクタ4113が設けられている。通信コネクタ4113は、プログラムの改竄等を検査する情報処理端末に通信ケーブルを介して接続可能にしている。また、上側支持部材4111の前面壁における右側部には、2アンペア用、4アンペア用及び8アンペア用のサーキットブレーカ4115a・4115b・4115cが設けられている。
一方、中部空間41Bと下部空間41Cとは、棚板部材R21により区画されている。棚板部材R21は、空気により強制的にセキュリティケージSK内の電子部品等を冷却するセキュリティケージ冷却機構R2としての機能を有している。上部空間41Aは、リール装置M1や本体基板ケースN1等を収容している。中部空間41Bは、プリンタ装置PRを収容していると共に、図示しないPTS装置を収容可能にしている。下部空間41Cは、セキュリティケージSKやビルストッカBI、スピーカユニットSP、電源ボックスR11(電源ユニットRU)等を収容している。スピーカユニットSPは、スピーカ装置SPと、スピーカ装置SP1を支持するバッフルSP2とを有している。
(装置本体4:上側ドア開放機構412・下側ドア開放機構413)
図58に示すように、筐体411は、左端部において上部ドア装置42及び下部ドア装置43を回転自在に軸支している。上部ドア装置42と筐体411とは、上部ドア装置42の上端部及び下端部において回転自在に軸支されていると共に、上側ドア開放機構412により連結されている。上側ドア開放機構412は、上部ドア装置42の裏面壁に一端部が回転自在に軸支された棒状部材4121と、筐体411の前面に横設されたスライド部材4122とを有している。スライド部材4122は、棒状部材4121の他端部を水平方向に移動自在に係合し、上部ドア装置42を所定の開放角度で一時停止させ、外部から所定以上の力で閉鎖する方向に付勢されたときに閉鎖方向に回動させるようになっている。
また、下部ドア装置43と筐体411とは、下部ドア装置43の上端部及び下端部において回転自在に支持されていると共に、下側ドア開放機構413により連結されている。下側ドア開放機構413は、下部ドア装置43の裏面壁に一端部が回転自在に軸支された棒状部材4131と、筐体411の前面に横設されたスライド部材4132とを有している。スライド部材4132は、棒状部材4131の他端部を水平方向に移動自在に係合し、下部ドア装置43を所定の開放角度で一時停止させ、外部から所定以上の力で閉鎖する方向に付勢されたときに閉鎖方向に回動させるようになっている。
(装置本体4:ドアロック機構D:下側ドアロック機構D2)
また、図59に示すように、筐体411は、ドアロック機構Dを右端部に有している。ドアロック機構Dは、上部ドア装置42の閉鎖状態を維持するように施錠する上側ドアロック機構D1と、下部ドア装置43の閉鎖状態を維持するように施錠する下側ドアロック機構D2とを有している。
下側ドアロック機構D2は、図60にも示すように、下部ドア装置43の裏面壁における右端部に固定されたロック部材D21と、筐体411に固定された係合部材D22とを有している。ロック部材D21は、左方向に突出された二つの突起部D21a・D21aを上部及び下部に有している。一方、係合部材D22は、長尺の板状に形成されており、筐体411に対して上下方向に移動自在に設けられている。
係合部材D22は、突起部D21a・D21aに係合するように配置された爪部D22a・D22aを有している。爪部D22a・D22aは、下部ドア装置43方向(前方)に突出された状態で先端部が下方に向けられている。爪部D22a・D22aは、係合部材D22が下部ドアロック高さ位置であるときに突起部D21a・D21aに対して係合する一方、係合部材D22が下部ドアロック高さ位置から下部ドアロック解除高さ位置に上昇されたときに、突起部D21a・D21aに対する係合が解除されるように設定されている。また、爪部D22a・D22aは、先端面下部が斜め下方向に傾斜されており、突起部D21a・D21aとの当接により押上げられるようになっている。
係合部材D22は、爪部D22a・D22aを下部ドアロック高さ位置以下の高さの下限位置から下部ドアロック解除高さ位置以上の高さの上限位置までの範囲において移動自在にされている。係合部材D22は、下部において後方向に突出されたバネ係合部D22bを有している。バネ係合部D22bには、スプリングバネD23の一端が接続されている。スプリングバネD23は、他端が筐体411に接続されており、係合部材D22を下方向に付勢している。
また、係合部材D22は、中部において引上げ部D22cを有している。引上げ部D22cは、後方向に突出されている。引上げ部D22cの右側面には、ドアロックバーD24が設けられている。ドアロックバーD24は、図58に示すように、筐体411のキー穴411fを挿通され、先端部が外部に突出されている。ドアロックバーD24は、作業員が筐体411外部において把持して上方に引き上げることを可能にしている。これにより、係合部材D22は、ドアロックバーD24の引き上げに従って上昇することによって、爪部D22a・D22aと突起部D21a・D21aとの係合を解除可能にされている。
ドアロックバーD24の上方には、キーシリンダD25が配置されている。キーシリンダD25は、キーが差し込まれるキー部が外部に露出されている一方、キーにより回転されるシリンダ部が筐体411内に位置されている。キーシリンダD25のシリンダ部には、図59に示すように、長方形の板状に形成された当接部材D26が設けられている。
当接部材D26は、長手方向の一端部がキーシリンダD25のシリンダ部に連結されており、キーシリンダD25を回転中心として他端部を旋回可能にしている。当接部材D26は、一端部から他端部に向かう方向が下方向に一致するまで旋回したロック姿勢のときに、他端部が引上げ部D22cの上面に当接することによって、下部ドアロック高さ位置以下の高さの下限位置において引上げ部D22cを固定するようになっている。一方、当接部材D26は、一端部から他端部に向かう方向が左右方向よりも上方に一致するまで旋回したロック解除姿勢のときに、他端部が引上げ部D22cの上面から十分な距離を隔てて離反し、下部ドアロック解除高さ位置以上の高さの上限位置まで引上げ部D22cを上昇させることを可能にしている。
これにより、下部ドア装置43が閉鎖された状態において、当接部材D26が引上げ部D22cに当接されると、ドアロックバーD24の上昇が禁止されることによって、ドアロックバーD24を引き上げる力が付与された場合でも、下部ドア装置43の閉鎖状態を維持する施錠が行われることになる。そして、キーシリンダD25に図示しないキーが差し込まれ、当接部材D26と引上げ部D22cとの当接が解除されると、ドアロックバーD24の上昇の禁止が解除されることによって、下部ドア装置43の施錠が解除される。この際、係合部材D22の自重及びスプリングバネD23による下方向の付勢力によって、下部ドア装置43の閉鎖状態が維持される。この後、ドアロックバーD24が作業員により上方に引き上げられ、係合部材D22が下部ドアロック解除高さ位置以上に上昇されながら、下部ドア装置43の右端部が前方向に引っ張られたときに、爪部D22a・D22aと突起部D21a・D21aとの係合が解除され、下部ドア装置43が開かれることになる。また、下部ドア装置43を閉じるときは、突起部D21a・D21aが爪部D22a・D22aを押し上げ、爪部D22a・D22aに係合することにより自動的に施錠される。
下部ドア装置43は、図58にも示すように、第1下部ドアスイッチSE1及び第2下部ドアスイッチSE2により検知可能にされていると共に、二つの反射式の下部ドア光センサSE4・SE4により検知可能にされている。ドアスイッチSE1・SE2は、下部ドア装置43の裏側上端面に当接可能に配置されており、下部ドア装置43が閉じたときにオン状態となる一方、下部ドア装置43が開いたときにオフ状態になるように設定されている。また、下部ドア光センサSE4・SE4は、下部ドア装置43の裏側上端面の反射板からの反射光を検知可能に配置されており、下部ドア装置43が閉じたときにオン状態となる一方、下部ドア装置43が開いたときにオフ状態になるように設定されている。これにより、ドアスイッチSE1・SE2及び下部ドア光センサSE4・SE4は、下部ドア装置43の検知の有無により開閉を検知することが可能になっている。
(装置本体4:ドアロック機構D:上側ドアロック機構D1)
上記のように構成された下側ドアロック機構D2の上方には、上側ドアロック機構D1が配置されている。上側ドアロック機構D1は、図61にも示すように、上部ドア装置42の裏面壁における右端部に固定されたロック部材D11と、筐体411に固定された係合部材D12とを有している。ロック部材D11は、左方向に突出された二つの第1突起部D11a・D11aを上部及び下部に有していると共に、第2突起部D11bを中部に有している。一方、係合部材D12は、長尺の板状に形成されており、筐体411に対して上下方向に移動自在に設けられている。
係合部材D12は、第1突起部D11a・D11aに係合するように配置された爪部D12a・D12aを有している。爪部D12a・D12aは、上部ドア装置42方向(前方)に突出された状態で先端部が下方に向けられており、係合部材D12が上部ドアロック高さ位置であるときに第1突起部D11a・D11aに対して係合する一方、係合部材D12が上部ドアロック高さ位置から上部ドアロック解除高さ位置に上昇されたときに、第1突起部D11a・D11aに対する係合が解除されるように設定されている。また、爪部D12a・D12aは、先端面下部が斜め下方向に傾斜されており、第1突起部D11a・D11aとの当接により押上げられるようになっている。
係合部材D12は、爪部D12a・D12aを上部ドアロック高さ位置以下の高さの下限位置から上部ドアロック解除高さ位置以上の高さの上限位置までの範囲において移動自在にされている。係合部材D12は、中部においてスプリングバネD13の一端が接続されている。スプリングバネD13は、他端が筐体411に接続されており、係合部材D12を下方向に付勢している。
また、係合部材D12は、当接部D12bを有している。当接部D12bは、係合部材D12の中部から前方(上部ドア装置42方向)に突出されている。当接部D12bの上面は、係合部材D12側から先端部にかけて下降された傾斜面とされている。当接部D12bは、係合部材D12が上部ドアロック高さ位置以下の高さ位置である場合において第2突起部D11bから離反される一方、上部ドアロック解除高さ位置以上に上昇されたときに、上面(傾斜面)を第2突起部D11bに当接させながら、上部ドア装置42を前方へ押し出す位置関係となるように配置されている。
また、係合部材D12は、下部において押上げ部材D14の上部に接続されている。押上げ部材D14は、棒状に形成されており、長手方向が上下方向に一致するように配置されている。押上げ部材D14の下端は、リンク部材D15の後端部D15aに当接可能にされている。リンク部材D15は、中部を最上位置として筐体411に回転自在に軸支されており、中部から後端部D15a及び中部から前端部D15bにかけてそれぞれ下降されている。これにより、リンク部材D15は、前端部D15bを後方に押し込むことによって、軸支された中部を回転中心として後端部D15aを上方に移動させるようになっている。
上記のリンク部材D15は、係合部材D12が上部ドアロック高さ位置以下の高さ位置である場合において、前端部D15bが押上げ部材D14の下端部よりも下方に位置する第1高さ条件と、前端部D15bが後方に押し込まれた場合において、軸支された中部を回転中心として後端部D15aを上方に移動させることによって、押上げ部材D14の下端部に当接して係合部材D12を上部ドアロック解除高さ位置以上に上昇させる第2高さ条件とを満足する位置に配置されている。
さらに、リンク部材D15は、図58及び図59にも示すように、前端部D15bが下部ドア装置43の上端よりも低い高さ位置において、下部ドア装置43の後側に位置する第3高さ条件を満足するように配置されている。即ち、上側ドアロック機構D1は、下部ドア装置43を開かないと、リンク部材D15の前端部D15bが外部に露出しないように設定されている。
これにより、上部ドア装置42を開く場合は、先ず、下部ドア装置43を開いた後、リンク部材D15の前端部D15bを外部に露出させる。前端部D15bを押し込むことによって、後端部D15aを上昇させ、押上げ部材D14と共に係合部材D12を上昇させる。そして、係合部材D12が上部ドアロック解除高さ位置以上に上昇されると、爪部D12a・D12aの第1突起部D11a・D11aに対する係合が解除される。同時に、当接部D12bが第2突起部D11bに当接し、上部ドア装置42を前方へ押し出すことによって、上部ドア装置42が自動的に開かれることになる。また、上部ドア装置42を閉じるときは、第1突起部D11a・D11aが爪部D12a・D12aを押し上げ、爪部D12a・D12aに係合することにより自動的に施錠される。
上部ドア装置42は、上部ドアスイッチSE3により検知可能にされている。上部ドアスイッチSE3は、上部ドア装置42の裏側下端面に当接可能に配置されており、上部ドア装置42が閉じたときにオン状態となる一方、上部ドア装置42が開いたときにオフ状態になるように設定されている。これにより、上部ドアスイッチSE3は、上部ドア装置42の検知の有無により開閉を検知することが可能になっている。
(装置本体4:ゲーム機構装置41:リール装置M1)
筐体411内の上部空間41Aには、図55及び図56に示すように、リール装置M1が着脱可能に設けられている。リール装置M1は、図62に示すように、外周面にシンボルが配列されたリールM3を回転駆動することによりシンボルを再配置するリールユニットM11を有している。尚、以後の説明においては、リールユニットM11の設置場所を特定する場合は、左端から順番に第1〜第5リールユニットM11a〜M11eと称する。
各リールユニットM11は、複数のリール支持機構M6によりそれぞれ支持されている。リール支持機構M6は、スロットマシン1の筐体411にネジ締結により取り付け可能にされている。これにより、リール装置M1は、リール支持機構M6をスロットマシン1の筐体411に対して着脱することによりリールユニットM11単位で交換や組み付けを行うことが可能になっている。
リールユニットM11は、外周面にシンボルが配列されたリールM3を有している。リールM3は、1以上のシンボルが配列された環状のリール帯M32と、リール帯M32が外周面に設けられたリール枠体M31とを有している。リール枠体M31は、回転により空気を流動させる羽根機構M4を内周側の左端部に有している。また、図63に示すように、リール枠体M31は、リールM3を回転駆動するステッピングモータからなるリールモータM51を右端中心部に有している。リール枠体M31に支持されたリール帯M32は、照明光を透過可能なアクリル樹脂等の材料により形成されている。
リールM3の内周側には、バックライト装置M7が配設されている。バックライト装置M7は、リールM3の内周側からリール帯M32方向に照明光を出射し、リール帯M32を透過した照射光がスロットマシン1の外部から視認されるように配設されている。
(装置本体4:ゲーム機構装置41:本体基板ケースN1)
リール装置M1の後方には、図64に示すように、本体基板ケースN1が配置されている。本体基板ケースN1は、図65に示すように、前面視が長方形の箱型形状に形成されており、後面壁と筐体411の後面壁とをネジ締結することにより固定されている。本体基板ケースN1は、前面が開口されたケース本体N2と、ケース本体N2の前面を覆うように形成された蓋体N3とを有している。
蓋体N3は、ケース本体N2の左側面壁及び右側面壁の各下端部において回転自在に支持されている。これにより、図66に示すように、蓋体N3は、ケース本体N2に対して上端部を自由端側及び下端部を固定端側とし、下端部を回転中心として前後方向に開閉自在にされている。蓋体N3の上部中央位置には、貫通穴N3aが形成されている。貫通穴N3aは、指を挿通可能なサイズに形成されており、作業員が蓋体N3をケース本体N2に対して開閉する際に用いられる。
また、蓋体N3における貫通穴N3aの側方には、ネジ穴N3bが形成されている。ネジ穴N3bは、蓋体N3を閉じたときに、ケース本体N2の前面に形成された締結穴部N2aに対向するように配置されている。そして、ネジ穴N3bと締結穴部N2aとがネジ締結されることによって、ケース本体N2を蓋体N3で閉じた状態が維持される一方、ネジ穴N3bと締結穴部N2aとのネジ締結が解除されることによって、ケース本体N2に対して蓋体N3を開くことが可能にされている。さらに、蓋体N3における右端上部には、位置決め穴N3cが形成されている。位置決め穴N3cは、ケース本体N2の右端上部に形成された突出片N2bが挿通されるようになっている。
ケース本体N2の右側面壁及び左側面壁には、ケーブル挿通穴N2cが上下方向の3箇所に形成されている。ケーブル挿通穴N2cは、ケース本体N2の側面壁の凹状の切欠きに配線保護ブッシュを嵌合することにより形成されている。これらの各ケーブル挿通穴N2cは、スロットマシン1内を配線される図示しない信号ケーブルが挿通されている。本体基板ケースN1内には、第1GM基板GM1及び第2GM基板GM2が設けられている。第1GM基板GM1及び第2GM基板GM2の詳細については後述する。
このように構成された本体基板ケースN1は、図67に示すように、上部ドア装置42を開く作業(条件)と、リール装置M1を筐体411から取り除く作業(条件)と、ネジ締結の解除により蓋体N3をケース本体N2から開く作業(条件)とを行わないと、第1GM基板GM1及び第2GM基板GM2に対して作業員がアクセスできないようにしている。
また、ケース本体N2における突出片N2bの側方には、本体基板ケーススイッチSE6が設けられている。本体基板ケーススイッチSE6は、蓋体N3に当接可能に設けられており、蓋体N3が閉じたときにオン状態となり、蓋体N3が開いたときにオフ状態になるように設定されている。
(装置本体4:排熱機構R)
また、スロットマシン1は、図72に示すように、排熱機構Rを有している。排熱機構Rは、CPUの発熱により昇温した空気を排気する第1経路(セキュリティケージ冷却機構R2)と、電源装置の発熱により昇温した空気を排気する第2経路(電源冷却機構R1)と、これら第1経路と第2経路とに連通して排気する排気口とを有した構成にされている。これにより、排熱機構Rは、第1経路と第2経路との排気箇所を1箇所に集合することで、温度分布を一定にすることができると共に、周辺の他の機器への影響が少なくなるように、他の機器をレイアウトすることを可能にしている。
具体的に説明すると、排熱機構Rは、電源冷却機構R1とセキュリティケージ冷却機構R2とを有している。電源冷却機構R1は、電源ボックスR11内を外気により冷却するように構成されている。セキュリティケージ冷却機構R2は、セキュリティケージSK内を外気により冷却するように構成されている。そして、排熱機構Rは、電源冷却機構R1により電源ボックスR11内を冷却してから排出された排熱(空気)と、セキュリティケージ冷却機構R2によりセキュリティケージSK内を冷却してから排出された排熱(空気)とを同時に溜め込む排熱室R152を有し、この排熱室R152から排気ファンR12により筐体411の側方へ排熱(排気)するように構成されている。
(装置本体4:排熱機構R:電源冷却機構R1)
排熱機構Rを構成する電源冷却機構R1を詳細に説明する。図68に示すように、筐体411の左端下部には、電源冷却機構R1が配置されている。電源冷却機構R1は、筐体411内において空間的に分離されており、電源冷却機構R1を流動する空気が筐体411内の他の部位に漏れ出ないように構成されている。
具体的に説明すると、電源冷却機構R1は、筐体411の下端部左端位置に配置された電源ボックスR11を有している。電源ボックスR11は、左側面が開口された長方体形状に形成されており、筐体411の左側壁を左側面とした内部空間を形成している。電源ボックスR11の内部空間には、図示しない電源装置が設けられている。電源ボックスR11と電源装置とは、電源ユニットRUを構成している。
電源ユニットRUは、第1温度センサ及び第2温度センサを有している。第1温度センサは、第1閾値温度以上においてオン状態となり、第2閾値温度以下においてオフ状態になる第1電源温度検知信号を第2GM基板GM2に出力するようになっている。また、第2温度センサは、第3閾値温度以上においてオン状態になる第2電源温度検知信号を出力するようになっている。第2電源温度検知信号は、電源ユニットRU自身における温度管理に用いられており、電源ユニットRUは、第2電源温度検知信号がオン状態になったときに、電力供給を強制的にシャットダウンするようになっている。尚、第1温度センサ及び第2温度センサは、電源ボックスR11に設けられ、電源ボックスR11内の温度により間接的に電源装置の温度を検知するようになっていてもよいし、電源装置に設けられ、電源装置の温度を直接的に検知するようになっていてもよい。
電源ボックスR11の前面壁には、前方(吸い込み側)の空気を電源ボックスR11内に送り込む電源ファンR111が設けられている。電源ファンR111には、電源ボックスファンセンサFNS1が設けられている。電源ボックスファンセンサFNS1は、電源ボックスR11の温度を検知し、電源ボックス温度信号を出力するようになっている。一方、電源ボックスR11の後面壁には、複数の通気孔R11aが形成されている。これにより、電源ボックスR11は、前方の空気を内部空間に送り込み、図示しない電源装置を冷却した後、電源装置との熱交換により温まった空気を通気孔R11aから排気するようになっている。
電源ファンR111の前方には、筐体411を支持する支持部材R13の開口部R13aが配置されている。支持部材R13は、筐体411の前面壁における左端部全体の内壁面を覆うように設けられており、支持部材R13と筐体411の左端部とで第1流路R14を形成している。筐体411の前面壁における左端下部には、複数の空気孔411kが形成されている。これにより、第1流路R14は、流路R14内の空気が電源ファンR111により電源ボックスR11内に送り込まれると、流路R14内の気圧が外気圧よりも低圧となることによって、空気孔411kを介して外気が流路R14内に流入することになる。
電源ボックスR11は、図69にも示すように、筐体411の背面壁から隙間を空けて配置されている。電源ボックスR11の後部右側面には、ファン支持部材R15が設けられている。ファン支持部材R15は、図70及び図71に示すように、筐体411の底部から電源ボックスR11の上方位置まで形成された板状部R151と、板状部R151の上端部に形成された排熱室R152とを有している。板状部R151は、電源ボックスR11と筐体411の背面壁との隙間の右側面となるように、後辺部の下端から上端にかけて筐体411の背面壁に接合されている。これにより、図69に示すように、電源ボックスR11の後方の隙間は、筐体411の側面壁と後面壁と板状部R151とで空間的に区分されることによって、上下方向に延びる第2流路R16とされている。
ファン支持部材R15の排熱室R152には、排気ファンR12が設けられている。排気ファンR12は、第2流路R16の空気を筐体411の空気孔411iから外部に排出するように設けられている。第2流路R16は、電源ファンR111により電源ボックスR11の通気孔R11aから送り出された空気を、排気ファンR12の静圧により吸引しながら上昇させ、排熱室R152を通過させて排気ファンR12に到達させるようになっている。
これにより、電源冷却機構R1は、電源ボックスR11の吸気側となる第1流路R14において、電源ファンR111の静圧により外部の空気を空気孔411kから吸引して電源ボックスR11内に送り込む動作と、電源ボックスR11の排気側となる第2流路R16において、電源ファンR111の排気圧及び排気ファンR12の静圧で空気を空気孔411iから外部に排出する動作とを行うようになっている。この結果、電源冷却機構R1は、筐体411内の他の部位から区画された状態で設けられているため、電源ボックスR11内において電源装置を流れの速い空気流により効果的に冷却しながら、熱交換により加熱された空気による筐体411内の他の部位の昇温を防止している。
(装置本体4:排熱機構R:セキュリティケージ冷却機構R2)
排熱機構Rを構成するセキュリティケージ冷却機構R2を詳細に説明する。セキュリティケージ冷却機構R2は、筐体411の両側面から外部の空気を取り込んでセキュリティケージSKの上方から内部に流入させることによって、セキュリティケージSKの内部を空気の強制対流により冷却する機構である。即ち、セキュリティケージ冷却機構R2は、棚板部材R21を中空状に形成して筐体411の両側面からセキュリティケージSKに連通する棚板兼用の吸気ダクトとし、CPU冷却ファンCFの負圧により外気を直接取り込こんでセキュリティケージSK内を冷却するようになっている。
尚、セキュリティケージSKの詳細は後述するが、図78に示すように、上面中央部に開口部SK1aを有すると共に、左側面及び右側面に複数の貫通孔SK2a・SK2bを有しており、内部に配置されたCPU冷却ファンCFにより開口部SK1aから空気を流入させて貫通孔SK2a・SK2bから排出するように構成されている。
(装置本体4:セキュリティケージ冷却機構R2:棚板部材R21)
具体的に説明すると、図72に示すように、セキュリティケージ冷却機構R2は、中部空間41Bと下部空間41Cとを区画する棚板部材R21を有している。棚板部材R21は、図75に示すように、上面部材R211と下面部材R212とを有している。上面部材R211は、貫通穴R211を左端部に有している。貫通穴R211は、中部空間41Bと下部空間41Cとを連通しており、メンテナンス時に排気ファンR12等を視認するための覗き穴として用いられると共に、信号ケーブル等が挿通されるようになっている。また、図76に示すように、下面部材R212の中央部には、空気通過穴R212aが形成されている。図77にも示すように、上面部材R211と下面部材R212とは、上下方向に接合されることによって、棚板部材R21を左端面及び右端面において開口部R21a・R21aを有した中空形状に形成している。尚、一方の開口部R21aは、図57の吸気穴411eに接続されている。他方の開口部R21aは、図28の吸気穴411iに接続されている。
上記のように構成された棚板部材R21は、図72に示すように、水平配置されており、上面においてプリンタ装置PRを支持している。また、棚板部材R21は、右端部が筐体411の右側面壁に接合されていると共に、左端部が筐体411の左側面壁に接合されている。棚板部材R21は、左端面の開口及び右端面の開口が外部に露出されている。これにより、棚板部材R21は、内部空間が外部と連通状態にされている。
棚板部材R21の下面中央部には、セキュリティケージSKが設けられている。そして、図73に示すように、棚板部材R21の空気通過穴R212aとセキュリティケージSKの開口部SK1aとが位置合わせされることによって、セキュリティケージSKの内部が棚板部材R21の中空部を介して筐体411の左側外部及び右側外部に対して連通状態にされている。
棚板部材R21は、セキュリティケージ冷却機構R2を排気ファンR12の側方に配置するように支持している。図74Aに示すように、セキュリティケージSKの左側面に形成された貫通孔SK2bは、貫通部材R153と排気ファンR12とを介して外部に露出されている。また、セキュリティケージSKの右側面に形成された貫通孔SK2aは、筐体411の内部に露出されている。セキュリティケージSKは、一方の貫通孔SK2bから排気ファンR12により外部に強制的に排出されるようになっている。
このように構成されたセキュリティケージ冷却機構R2は、内部のCPU冷却ファンCF(図74B・図74C)及び排気ファンR12により棚板部材R21の左側面壁及び右側面壁から外部の空気が棚板部材R21の中空部に流入し、中央部の空気通過穴R212a(開口部SK1a)を介してセキュリティケージSK内に流入する。そして、流入した空気がセキュリティケージSK内に設けられた各電気部品を冷却した後、貫通孔SK2bから排出され、排熱室R152において電源冷却機構R1からの空気と合流された後に、排気ファンR12により強制的に外部に排出される。さらに、排気ファンR12の排気能力がCPU冷却ファンCFの供給能力よりも大きく設定されていることによって、セキュリティケージSKの右側面に形成された貫通孔SK2aから筐体411内の空気が流入し、筐体411内の空気によってもセキュリティケージSK内の電子部品を冷却することが可能になっている。
(装置本体4:セキュリティケージSK)
セキュリティケージSKは、図78に示すように、棚板部材R21の下面に設けられている。セキュリティケージSKは、上面壁部材SK1と本体壁部材SK2とセキュリティケージドアSK3とを有している。上面壁部材SK1は、棚板部材R21の空気通過穴R212aに対応した位置に開口部SK1aを有している。開口部SK1aは、図74B及び図74Cに示すように、CPU冷却ファンCFの上方に配置されている。CPU冷却ファンCFは、APXマザーボードAMの図示しないCPUに対して開口部SK1aから空気を吸引し、吸引した空気を吹き付けて冷却するためのものである。また、上面壁部材SK1の左辺部及び右辺部には、段差部SKb1・SKb1が形成されている。これらの段差部SKb1・SKb1は、上面よりも低い高い位置において水平方向に突出されており、上下方向の段差長が本体壁部材SK2を構成する板材の厚みよりも大きく設定されている。
また、上面壁部材SK1は、図79に示すように、係合穴部SK1cを前部中央位置に有している。係合穴部SK1cは、前端部が下方向に曲折された曲折片を有している。さらに、上面壁部材SK1は、係合突出部SK1dを前端部に有している。係合突出部SK1dは、上面よりも下方の高さ位置において前方に突出されており、右端部において突出片SK1eが形成されている。突出片SK1eは、セキュリティケージドアSK3を閉じるときの位置合わせに使用される。さらに、上面壁部材SK1は、センサ当接部SK1fを後部右側位置に有している。センサ当接部SK1fは、上面壁の一部を下方に曲折することにより形成されており、セキュリティケージSKの装着が適正に行われたことを検知可能にしている。このように構成された上面壁部材SK1は、棚板部材R21の下面にネジ締結により取り付け可能にされている。
本体壁部材SK2は、左右の両側面となる側面壁部SK21・SK22と、後面となる後面壁部SK23と、下面となる底面壁部SK24とを有している。側面壁部SK21・SK22には、貫通孔SK2a・SK2bが形成されている。また、側面壁部SK21・SK22の上辺部は、内側に曲折されており、上面壁部材SK1の段差部SKb1・SKb1に係合可能にされている。これにより、図80及び図81に示すように、予め、上面壁部材SK1を棚板部材R21の下面に取り付けておき、本体壁部材SK2の側面壁部SK21・SK22の上辺部を上面壁部材SK1の段差部SKb1・SKb1に係合して後方にスライド移動させることによって、セキュリティケージSKを棚板部材R21に取り付けることが可能になっている。
また、図79に示すように、底面壁部SK24の前側下辺には、段差部SK24aが形成されている。段差部SK24aの上面には、二つの結束部材SK4・SK4が設けられている。これらの結束部材SK4・SK4は、セキュリティケージSK内の複数の信号ケーブルを束ねて外部に引き出すことを可能にしている。
セキュリティケージドアSK3は、断面C字形状の下部壁部SK31と、下部壁部SK31の後端部から上方に曲折された立上部SK32とを有している。下部壁部SK31は、下部壁部SK31と本体壁部材SK2の側面壁部SK21・SK22とで左右の両端部に隙間を生じさせるように形成されている。下部壁部SK31の右端部の隙間は、封止部材SK33により封止されている。一方、下部壁部SK31の右端部の隙間は、開口状態にされており、結束部材SK4・SK4で束ねられた信号ケーブルを外部に引き回すことを可能にしている。
また、下部壁部SK31の下端部は、本体壁部材SK2における側面壁部SK21・SK22に回転自在に軸支されている。これにより、セキュリティケージドアSK3は、下端部を回転軸及び上端部を自由端として前後方向に移動可能になっている。即ち、セキュリティケージSKは、セキュリティケージドアSK3の上端部を前方に引き出すことで開くことが可能になっていると共に、セキュリティケージドアSK3の上端部を後方に押し込むことで閉じることが可能になっている。
セキュリティケージドアSK3の立上部SK32は、右端から左端側の中部にかけて形成されている。立上部SK32の右端上端部には、貫通穴SK32bが形成されている。貫通穴SK32bは、上面壁部材SK1の突出片SK1eを挿通可能にされている。立上部SK32は、鍵穴SK32aを有している。鍵穴SK32aには、キーシリンダSK5が取り付けられており、キー部SK5aを前方に露出させている。キーシリンダSK5のシリンダ部SK5bには、板状部材SK6が設けられている。板状部材SK6は、長方形状に形成されており、シリンダ部SK5bの回転に伴って長手方向を上下方向に一致させたときに上面壁部材SK1の係合穴部SK1cに係合することによって、セキュリティケージドアSK3をロック状態で閉鎖することが可能になっている。一方、板状部材SK6は、シリンダ部SK5bの回転に伴って長手方向を水平方向に一致させたときに上面壁部材SK1の係合穴部SK1cから抜脱することによって、セキュリティケージドアSK3のロック状態を解除することが可能になっている。
セキュリティケージドアSK3は、立上部SK32の左側においてコネクタ取付板SK7の左上コーナー領域SK7aを露出させている。これにより、セキュリティケージSKは、図82に示すように、セキュリティケージドアSK3が閉鎖されると、コネクタ取付板SK7の左上コーナー領域SK7aを除いた主領域SK7bがセキュリティケージドアSK3により外部から遮蔽された状態になる。一方、セキュリティケージSKは、図83に示すように、セキュリティケージドアSK3が開放されると、コネクタ取付板SK7の左上コーナー領域SK7a及び主領域SK7bが外部に露出された状態になる。コネクタ取付板SK7は、左上コーナー領域SK7aと主領域SK7bとが仕切り板SK73により仕切られている。仕切り板SK73は、前方に突出されており、セキュリティケージドアSK3が閉鎖されると、主領域SK7bを外部から完全に遮蔽した状態にする。
(装置本体4:セキュリティケージSK:コネクタ取付板SK7)
コネクタ取付板SK7は、図84に示すように、左上コーナー領域SK7aにおいて電源用コネクタSK71が設けられていると共に、コネクタ取付穴SK7a1が形成されている。電源用コネクタSK71には、電源ケーブルが接続されており、図69の電源ボックスR11に設けられた電源装置から電力が供給されるようになっている。
また、コネクタ取付板SK7の上端中央部には、凹部SK7b1が形成されている。凹部SK7b1は、キーシリンダーSK5を挿通可能にされている。また、コネクタ取付板SK7の主領域SK7bには、コネクタ集合パネルSK8が設けられている。コネクタ集合パネルSK8は、左上コーナー領域SK7a及び凹部SK7b1の下方に配置されている。
コネクタ集合パネルSK8には、左下コーナー部にキーボード用コネクタSK81が配置されている。キーボード用コネクタSK81の上方には、二つの第1及び第2のUSBコネクタSK82a・SK82bが配置されている。これらのUSBコネクタSK82a・SK82bは、上下方向に直列配置されている。キーボード用コネクタSK81の右側には、30ピンのDVIポート用コネクタSK83が配置されている。DVIポート用コネクタSK83の上方には、9ピンのDサブコネクタSK84が配置されている。DVIポート用コネクタSK83の右側には、2つの第1及び第2のディスプレイポート用コネクタSK85a・SK85bが配置されている。これらのディスプレイポート用コネクタSK85a・SK85bは、左右方向に直列配置されている。
ディスプレイポート用コネクタSK85a・SK85bの上方には、9ピンのDサブコネクタSK86が配置されている。第2のディスプレイポート用コネクタSK85bの右側には、二つの第3及び第4のUSBコネクタSK88a・SK88bが配置されている。これらのUSBコネクタSK88a・SK88bは、上下方向に直列配置されている。第4のUSBコネクタSK88bの上方には、LANジャックSK87が配置されている。
USBコネクタSK88a・SK88b及びLANジャックSK87の右側には、二つの第1及び第2の光信号用コネクタSK89a・SK89bが配置されている。これらの光信号用コネクタSK89a・SK89bは、上下方向に直列配置されている。光信号用コネクタSK89a・SK89bの右側には、二つの第5及び第6のUSBコネクタSK90a・SK90bと、LANジャックSK91とが上下方向に直列配置されている。また、コネクタ集合パネルSK8とキーシリンダーSK5との間には、9ピンの第1及び第2のDサブコネクタSK72a・SK72bが配置されている。
コネクタ集合パネルSK8の右側には、下側貫通穴SK7b2が形成されている。下側貫通穴SK7b2の上方には、上側貫通穴SK7b3が形成されている。上側貫通穴SK7b3には、ケージ開閉検知機構SK10が設けられている。下側貫通穴SK7b2及び上側貫通穴SK7b3の右側には、GAL機構Gが配置されている。GAL機構Gの右側には、SSD機構SDが配置されている。
(装置本体4:セキュリティケージSK:ケージ開閉検知機構SK10)
ケージ開閉検知機構SK10は、図85に示すように、長尺のセンサ支持部材SK101を有している。センサ支持部材SK101は、長手方向が前後方向に一致されており、前端部が上側貫通穴SK7b3に挿通された状態でネジ締結されている一方、後端部が後面壁部SK23にネジ締結されている。センサ支持部材SK101は、左右方向の両端部が上方に曲折されている。センサ支持部材SK101の上面には、スライド部材SK102が移動自在に設けられている。スライド部材SK102は、センサ支持部材SK101における上方に曲折された両端部により移動方向が前後方向に規制されている。また、スライド部材SK102は、前端部及び後端部において長穴SK24aを有している。長穴SK24aは、前後方向を長径としている。スライド部材SK102は、長穴SK24aにネジが挿通されることによって、前後方向の移動距離が規制されている。
上記のスライド部材SK102とセンサー支持部材SK101とは、図示しないバネ部材により連結されている。バネ部材は、スライド部材SK102をセンサー支持部材SK101に対して前方向に移動させるように付勢されている。スライド部材SK102の前端部は、セキュリティケージドアSK3側に突出されており、セキュリティケージドアSK3に当接可能にされている。これにより、スライド部材SK102は、セキュリティケージドアSK3が閉じたときに、このセキュリティケージドアSK3に押されて後側に移動される一方、セキュリティケージドアSK3が開いたときにバネ部材の付勢力により前側に移動することになる。
スライド部材SK102の後端部には、接触式の第1検知センサSK103が設けられている。第1検知センサSK103は、後方を検知可能な姿勢に設定されており、上面壁部材SK1のセンサ当接部SK1fの前面に当接したことを検知可能にされている。また、センサ当接部SK1fの後面には、第2検知センサSK104が設けられている。前方を検知可能な姿勢に設定されており、第1検知センサSK103の当接部SK103aに当接したことを検知可能にされている。
第1検知センサSK103及び第2検知センサSK104は、セキュリティドアスイッチとして機能しており、セキュリティケージドアSK3の閉鎖によりスライド部材SK102が後退したときに検知し、且つ、セキュリティケージドアSK3の開放によりスライド部材SK102が前進したときに非検知となる位置に設定されている。これにより、ケージ開閉検知機構SK10は、第1検知センサSK103及び第2検知センサSK104による二重の検知に基づいてセキュリティケージドアSK3の開閉状態を確認及び監視することを可能にしている。
(装置本体4:セキュリティケージSK:SSD(Solid State Drive)機構SD)
SSD機構SDは、図86に示すように、コネクタ取付板SK7の右端部に配置されている。SSD機構SDは、SSDをカートリッジ化し、APXマザーボードAMに対して着脱可能とした構成である。尚、SSDは、2.5インチSSDの半分のサイズが用いられており、電源線と信号線が一体となったコネクタが使用されている。具体的に説明すると、SSD機構SDは、カートリッジ化されたSSD装置SD1と、コネクタ取付板SK7に設けられ、SSD装置SD1が着脱可能に装着されるSSD装着装置SD3とを有している。このように、従来用いられていたHDDよりも消費電力が少なく発熱量が低いSSDを用いることにより、セキュリティケージSK内の温度上昇を軽減することができる。また、SSD装置SD1はセキュリティケージSKの右端部に配置されているため、SSD装置SD1が発生する熱をセキュリティケージSKを介して、筐体411の外部へ排熱し易い構成にされている。
(装置本体4:セキュリティケージSK:SSD機構SD:SSD装置SD1)
SSD装置SD1は、図87に示すように、左右方向に二分割可能なSSD筐体SD11と、SSD筐体SD11に収容及び保持されたSSD基板SD2とを有している。SSD基板SD2は、図88に示すように、フラッシュメモリSD22と、フラッシュメモリSD22を管理するメモリコントローラとを有している。尚、SSD基板SD2は、MLC(Multi Level Cell)方式及びSLC(Single Level Cell)方式の内の何れの記録方式が採用されていてもよい。
SSD基板SD2は、長方形の板状に形成されており、後端部にコネクタ部SD21を有している。コネクタ部SD21は、SATA規格の仕様で形成されたコネクタを有しており、メモリコントローラSD23の管理の下にフラッシュメモリSD22に対する外部からのアクセスを可能にしている。具体的に、コネクタ部SD21は、データ転送を行うための信号コネクタ部SD21aと、SSD装置SD1に電力を供給するための電源コネクタ部SD21bとを有している。信号コネクタ部SD21a及び電源コネクタ部SD21bは、コネクタ部SD322に対する装着側から視てそれぞれL字形状に形成されている。信号コネクタ部SD21a及び電源コネクタ部SD21bは凸状に形成され、一直線上に並んで配置されている。このように、SSD装置SD1において、信号コネクタ部SD21aと、電源コネクタ部SD21bとが一体的に形成されている。また、SSD基板SD2は、コネクタ部SD21の周囲を取り囲むように形成された凸状部SD24を左面及び右面に有している。
上記のSSD基板SD2は、SSD筐体SD11に収容されている。SSD筐体SD11は、コーナー部を結ぶ外形が長方体形状に形成されている。SSD筐体SD11における装着側となる後部には、凹部SD11aが形成されている。凹部SD11aには、SSD基板SD2のコネクタ部SD21が露出されている。
SSD筐体SD11は、SSD基板SD2の主に左側を覆う第1SSD収容部材SD111と、SSD基板SD2の主に右側を覆う第2SSD収容部材SD112とを有している。第1SSD収容部材SD111は、SSD基板SD2の左面に対向される側面部SD111aと、SSD基板SD2を取り囲むように形成された前面部SD111bと上面部SD111cと下面部SD111dと、SSD基板SD2の左面の凸状部SD24に当接される後面部SD111eとを有している。
側面部SD111aにおける前側上端部及び前側下端部には、突出部SD111e・SD111fが形成されている。突出部SD111e・SD111fは、収納したSSD基板SD2の左面に当接するように形成されている。また、上面部SD111c及び下面部SD111dの各中央部には、係合突起部SD111g・SD111hが形成されている。係合突起部SD111g・SD111hは、互いに対向配置されており、先端部が内側方向に向かう爪状に曲折されている。
一方、第2SSD収容部材SD112は、第1SSD収容部材SD111にSSD基板SD2を挟んで対向配置されている。第2SSD収容部材SD112は、SSD基板SD2の右面に対向される側面部SD112aと、SSD基板SD2を取り囲むように形成された前面部SD112bと上面部SD112cと下面部SD112dと、SSD基板SD2の右面の凸状部SD24に当接される後面部SD112eとを有している。前面部SD112b、上面部SD112c及び下面部SD112dの先端部における内側部分は、第1SSD収容部材SD111の前面部SD112b、上面部SD112c及び下面部SD112dの先端部における内側部分に嵌合可能にされている。
側面部SD112aにおける前側上端部及び前側端部には、図示しない突出部が形成されている。突出部は、収納したSSD基板SD2の右面に当接するように形成されている。これにより、SSD筐体SD11は、第1SSD収容部材SD111の突出部SD111e・SD111fと、第2SSD収容部材SD112の突出部とでSSD基板SD2の前側上端部及び前側端部を挟持すると共に、後面部SD111e・SD112eでSSD基板SD2の凸状部SD24を挟持することによって、ケース本体N2の収納状態を維持するようになっている。
また、第2SSD収容部材SD112における上面部SD112c及び下面部SD112dの各中央部には、嵌合凹部SD112g・SD112hが形成されている。係合突起部SD112g・SD112hは、第1SSD収容部材SD111と第2SSD収容部材SD112とが当接されてSSD筐体SD11として一体化されたときに、第1SSD収容部材SD111の係合突起部SD111g・SD111hが係合されるようになっている。これにより、SSD筐体SD11は、収容部材SD111・SD112同士をネジ締結しなくても、一体化された状態が維持されるようになっている。
さらに、側面部SD112aの右面には、前端上部と後端下部とに突起部SD112i・SD112iが形成されている。これらの突起部SD112i・SD112iは、片面に配置されることによりSSD装置SD1の上下方向を示すと共に、SSD装着装置SD3への装着を位置決めするようになっている。
(装置本体4:セキュリティケージSK:SSD機構SD:SSD装着装置SD3)
SSD装着装置SD3は、図89に示すように、左右方向に二分割可能なSSDガイド体SD31と、SSDガイド体SD31に保持されたコネクタ部材SD32とを有している。コネクタ部材SD32は、長方体形状のコネクタ本体部SD321を有している。コネクタ本体部SD321は、長手方向が上下方向に設定されており、上端部及び下端部にネジ締結用の嵌合部SD321a・SD321aを有している。
また、コネクタ本体部SD321は、前端面及び後端面に配置されたコネクタ部SD322・SD323を有している。コネクタ部SD322・SD323は、SATA規格の仕様で形成されている。両側のコネクタ部SD322・SD323は、互いにピン同士が電気的に接続されている。前側のコネクタ部SD322には、SSD基板SD2のコネクタ部SD21が接続されるようになっている。
具体的に、コネクタ部SD322は、SSD装置SD1の凸状に形成されたコネクタ部SD21が接続可能にされている。コネクタ部SD322は、コネクタ部SD322aと、電源コネクタ部SD322bとを有している。コネクタ部SD322a及び電源コネクタ部SD322bは、信号コネクタ部SD21a及び電源コネクタ部SD21bに対する装着側から視てL字形状に形成されている。コネクタ部SD322a及び電源コネクタ部SD322bは、コネクタ部SD21a及び電源コネクタ部SD21bが夫々に係合する凹状に形成されている。また、コネクタ部SD322a及び電源コネクタ部SD322bは、コネクタ部SD21a及び電源コネクタ部SD21bの位置関係に対応する位置に並んで配置されている。即ち、SSD装着装置SD3において、信号コネクタ部SD322aと、電源コネクタ部SD322bとが一体的に形成されている。
また、コネクタ部SD323は、コネクタ部SD322aに対応するコネクタ部SD323aと、電源コネクタ部SD322bに対応する電源コネクタ部SD323bとを有している。コネクタ部SD323aは、APXマザーボードAM上のSATA基板用コネクタAM2に、SATAケーブルを介して接続される。電源コネクタ部SD323bは、APXマザーボードAMの電源に接続され、APXマザーボードAMから電力が供給される。これにより、APXマザーボードAMと、SSD装置SD1とが、コネクタ部SD21及びコネクタ本体部SD321によって接続されることになる。
上記のコネクタ部材SD32は、SSDガイド体SD31に保持されている。SSDガイド体SD31は、第1ガイド部材SD311と、第2ガイド部材SD312とを有している。第1ガイド部材SD311は、平板状の側面ガイド部SD3111と、側面ガイド部SD3111の上辺から第2ガイド部材SD312方向である右方向に曲折された上面ガイド部SD3112と、側面ガイド部SD3111の下辺から右方向に曲折された下面ガイド部SD3113と、側面ガイド部SD3111の前辺から第2ガイド部材SD312方向とは逆方向(左方向)に曲折された前面当接部SD3114と、側面ガイド部SD3111の後辺から後方に突出されたコネクタ固定部SD3115とを有している。
上面ガイド部SD3112及び下面ガイド部SD3113の前端部には、ネジ締結部SD3112a・SD3113aが形成されている。ネジ締結部SD3112a・SD3113aは、図91Aに示すように、コネクタ取付板SK7の裏面に当接され、ネジ締結されることによって、コネクタ取付板SK7にSSD装着装置SD3を固定している。図89に示すように、ネジ締結部SD3112a・SD3113aの側方には、第2ガイド部材SD312との位置合わせに用いられる嵌合凹部SD3112b・SD3113bがそれぞれ形成されている。また、コネクタ固定部SD3115の上端部及び下端部には、ネジ穴SD3115a・SD3115aが形成されている。
一方、第2ガイド部材SD312は、側面ガイド部SD3121と、側面ガイド部SD3121の前辺から第1ガイド部材SD311方向とは逆方向(右方向)に曲折された前面当接部SD3122と、側面ガイド部SD3121の後辺から後方に突出されたコネクタ固定部SD3123とを有している。側面ガイド部SD3121の上端部及び下端部には、突出部SD3121a・SD3121aが形成されている。突出部SD3121a・SD3121aは、SSDガイド体SD31の嵌合凹部SD3112b・SD3113bに嵌合可能にされている。
また、側面ガイド部SD3121には、切欠き部SD3121bが形成されている。切欠き部SD3121bは、側面ガイド部SD3121の前端から後部にかけて形成されている。切欠き部SD3121bは、図87のSSD装置SD1の突起部SD112iが嵌合されるように形成されており、SSD装置SD1の上下方向を取り違えた挿入ミスを防止している。また、側面ガイド部SD3121の後端部は、SSD装置SD1の突起部SD112iが後端部に当接したときに、電気的な接触が十分に確保される適正な挿入深さとなる位置に設定されている。これにより、SSD装置SD1の挿入不足による不具合の発生を容易に防止することが可能になっている。また、コネクタ固定部SD3123の上端部及び下端部には、ネジ穴SD3121a・SD3121aが形成されている。
上記のSSDガイド体SD31及びコネクタ部材SD32は、第1ガイド部材SD311の嵌合凹部SD3112b・SD3113bに第2ガイド部材SD312の突出部SD3121a・SD3121aを嵌合することによって、第1ガイド部材SD311と第2ガイド部材SD312とを組み合わせた後、コネクタ固定部SD3115・SD3123間にコネクタ部材SD32を挿入し、ネジ穴SD3121a・SD3121a・SD3115a・SD3115aと嵌合部SD321a・SD321aとを用いてネジ締結することによって、一体化したSSD装着装置SD3を形成している。
図86に示すように、このようにして組み立てられたSSD装着装置SD3がコネクタ取付板SK7の裏面側に設けられることによって、SSD装置SD1を差し込むためのSSD抜差孔SD4がコネクタ取付板SK7に形成される。そして、図90に示すように、SSD装着装置SDによるSSD抜差孔SD4に対してSSD装置SD1が着脱可能に装着される。これにより、SSD基板SD2がSSD筐体SD11に収容された状態でカートリッジ化されることによって、SSD基板SD2の交換及びプログラムやデータの更新を容易に行うことが可能になっている。尚、SSD装着装置SD3の着脱は、APXマザーボードAMにおいて監視されており、SSD装着装置SD3の取り外し時に警報音が出力されるようになっている。
(装置本体4:セキュリティケージSK:GAL機構G)
図91Aに示すように、SSD装置SD1の左側方には、GAL機構Gが配置されている。GAL機構Gは、図92に示すように、カートリッジ化されたGAL装置G1と、GAL装置G1を着脱可能に装着するGAL装着装置G2と、GAL装着装置G2を支持するGAL支持板G3とを有している。
(装置本体4:セキュリティケージSK:GAL機構G:GAL装置G1)
GAL装置G1は、図93に示すように、左右方向に二分割可能なGAL筐体G11と、GAL筐体G11に収容及び保持されたGAL基板G4とを有している。GAL基板G4は、CPLD(Complex Programmable Logic Device)回路と定電圧回路とを実装している。GAL基板G4は、長方形の板状に形成されており、後端部の右面に雄型のコネクタ部G41を有している。コネクタ部G41は、CPLD回路及び定電圧回路に電気的に接続されている。また、GAL基板G4は、前側上端部に貫通穴G4aを有している。
上記のGAL基板G4は、GAL筐体G11に収容されている。GAL筐体G11は、コーナー部を結ぶ外形が長方体形状に形成されている。GAL筐体G11における装着側となる後部には、コネクタ部G41が露出されている。GAL筐体G11は、GAL基板G4の主に左側を覆う第1GAL収容部材G111と、GAL基板G4の主に右側を覆う第2GAL収容部材G112とを有している。第1GAL収容部材G111は、GAL基板G4の左面に対向される側面部G111aとGAL基板G4を取り囲むように形成された前面部G111bと上面部G111cと下面部G111dとを有している。
側面部G111aにおける前側上端部には、突出部G111eが形成されている。突出部G111eは、図94に示すように、収納したGAL基板G4の貫通穴G4aに嵌合するように形成されている。また、図93に示すように、前面部G111bの中央部には、係合凹部G111fが左右方向に形成されている。さらに、側面部G111aにおける前側上端部及び前側下端部には、当接部G111g・G111hが形成されている。当接部G111g・G111hは、収容したGAL基板G4の左面に当接するように形成されている。さらに、第1GAL収容部材G111における上面部G111c及び下面部G111dには、前端部から後端部にかけて凸部G111i・G111jが直線状に形成されている。
一方、第2GAL収容部材G112は、第1GAL収容部材G111にGAL基板G4を挟んで対向配置されている。第2GAL収容部材G112は、GAL基板G4の右面に対向される側面部G112aと、GAL基板G4を取り囲むように形成された前面部G112bと上面部G112cと下面部G112dとを有している。前面部G112b、上面部G112c及び下面部G112dの先端部における内側部分は、第1GAL収容部材G111の前面部G112b、上面部G112c及び下面部G112dの先端部における内側部分に嵌合可能にされている。
側面部SD112aにおける前側上端部及び前側下端部には、図示しない突出部が形成されている。突出部は、収納したGAL基板G4の右面に当接するように形成されている。これにより、GAL筐体G11は、第1GAL収容部材G111の突出部G111g・G111hと、第2GAL収容部材G112の突出部とでGAL基板G4の前側上端部及び前側下端部を挟持すると共に、突出部G111eを貫通穴G4aに嵌合することによって、GAL基板G4の前部の位置合わせ及び保持を行うようになっている。また、第2GAL収容部材G112の後端部には、コネクタ挿通穴G112fが形成されている。コネクタ挿通穴G112fは、コネクタ部G41の後端部が挿通されることによって、GAL基板G4の後部の位置合わせ及び保持を行うようになっている。
また、第2GAL収容部材G112における前面部G112bの中央部には、係合突起部G111eが形成されている。係合突起部G111eは、第1GAL収容部材G111方向(左方向)に向けて突出されており、先端部が後方に向かう爪状に曲折されている。係合突起部G111eは、第1GAL収容部材G111と第2GAL収容部材G112とが当接されてGAL筐体G11として一体化されたときに、第1GAL収容部材G111の係合凹部G111fに係合されるようになっている。これにより、GAL筐体G11は、収容部材G111・G112同士をネジ締結しなくても、コネクタ部G41のコネクタ挿通穴G112fへの挿通と、係合突起部G111eの係合凹部G111fへの係合とで一体化された状態が維持されるようになっている。
さらに、第2GAL収容部材G112における上面部G112c及び下面部G112dには、前端部から後端部にかけて凸部G112i・G112jが直線状に形成されている。図95に示すように、これらの凸部G112i・G112jは、GAL筐体G11として一体化されたときに、第1GAL収容部材G111の凸部G111i・G111jに対向するように配置されている。これにより、一方の凸部G111i・G111jと他方の凸部G112i・G112jとは、GAL装置G1の上面及び下面において前端から下端にかけて案内用の隙間をそれぞれ形成している。これらの凸部G111i・G111j・G112i・G112j間の隙間は、図92に示すように、GAL装置G1がGAL装着装置G2に装着されるときに、AXGMEM基板GBの端部が位置されることによって、GAL装置G1のコネクタ挿通穴G112fをコネクタ部G41に案内するようになっている。
(装置本体4:セキュリティケージSK:GAL機構G:GAL装着装置G2・GAL支持板G3)
GAL装着装置G2は、図94のコネクタ部G41に接続されるコネクタからなっており、AXGMEM基板GBに実装されている。一方、GAL支持板G3は、図84のコネクタ取付板SK7に取り付けられている。GAL支持板G3は、図96に示すように、第1貫通穴G3aと第2貫通穴G3bとを有している。第1貫通穴G3aは、GAL装置G1の前端面形状よりも僅かに大きな形状及びサイズで形成されており、上端部及び下端部において凸部G111i・G111j・G112i・G112jを通過させる凹部G3c・G3cが形成されている。第2貫通穴G3bは、LED装置MB1が露出されており、LED装置MB1は、発光によりAXGMEM基板GBの作動状態の有無を報知するようになっている。
(装置本体4:セキュリティケージSK:AXGMEM基板GB)
AXGMEM基板GBは、基板面が上下方向に対して平行に設けられている。AXGMEM基板GBは、前端部に凹部GB2が形成されている。凹部GB2の後端部には、GAL装着装置G2が設けられている。また、凹部GB2は、GAL支持板G3の第1貫通穴G3aにおける凹部G3c・G3cの幅方向の中間位置において上端部及び下端部が位置するように配置されている。これにより、GAL装置G11をGAL装着装置G2に装着するときに、GAL支持板G3における凹部GB2の上端部及び下端部が一方の凸部G111i・G111jと他方の凸部G112i・G112jとの間に位置されるようになっている。AXGMEM基板GBは、下端部にPCI端子部GB3を有している。PCI端子部GB3は、APXマザーボードAMの拡張スロットAM25bに装着されている。
(装置本体4:セキュリティケージSK:APXマザーボードAM)
APXマザーボードAMは、図91Aに示すように、セキュリティケージSK内に設けられている。APXマザーボードAMの前端部には、コネクタ取付板SK7に設けられたコネクタ類の端子が接続されている。また、APXマザーボードAMは、図91Bにも示すように、複数の拡張スロットAM1・AM25a・AM25b・AM25cを有している。拡張スロットAM1・AM25a・AM25b・AM25cは、PCI Expressのバス規格を有しており、AXGMEM基板GBのPCI端子部GB3が拡張スロットAM25bに装着されている。
尚、AXGMEM基板GBが装着された拡張スロットAM25b以外の拡張スロットAM1・AM25a・AM25cは、未装着の状態にされている。これにより、拡張スロットAM1・AM25a・AM25b・AM25cの装着状態を目視により確認するだけで、未装着の拡張スロットAM1・AM25a・AM25cに不正ボードを装着することによる不正行為を発見することが可能になっている。
また、APXマザーボードAMは、複数のSATA基板用コネクタAM2を有しており、SATA基板用コネクタAM2がSSD装着装置SD32のコネクタ部SD323に図示しないSATAケーブルを介して接続されている。また、APXマザーボードAMは、警報音等を出力するブザーAM3や、ディスプレイポートやコムポート等の各種の通信規格に適合したコネクタAM4、DDR3メモリを搭載したDIMM基板を装着したメモリスロットAM5、コンデンサ等を有している。
(セキュリティ構成)
以上のように、本実施形態のスロットマシン1は、外部から人手を介して開閉可能なドアとして上部ドア装置42と下部ドア装置43とビルドロップドア437とを有している。また、スロットマシン1は、筐体411内部のドアとして、セキュリティケージドアSK3と本体基板ケースN1とサブ基板ケースSI1とビルストッカドアBI3とを有している。そして、スロットマシン1は、システム・セキュリティ上重要な機器が収容される下部空間41C(下部筐体部)を開閉する下部ドア装置43と、下部空間41Cの上方に配置され、リール装置M1等が収容される上部空間41A(上部筐体部)を開閉する上部ドア装置42との関係において、下部ドア装置43が開かれた後に上部ドア装置42が開かれる順番にする上側ドアロック機構D1を有している。
(セキュリティ構成:上部ドア装置42)
具体的に説明すると、図58に示すように、下部ドア装置43が開かれたときにだけ、上側ドアロック機構D1が外部に露出して操作可能になるように、下部空間41Cの内部に上側ドアロック機構D1を配置している。これにより、上部ドア装置42は、下部ドア装置43を開いた後に上側ドアロック機構D1のラッチ状態を解除することによって、左端のヒンジ機構を支点として開くことができる。上部ドア装置42は、筐体411内におけるリール装置M1及び本体基板ケースN1に対して主にアクセスすることを可能にしている。また、上部ドア装置42の開閉は、上部ドアスイッチSE3により検知可能にされており、上部ドアスイッチSE3からの検知信号に基づいて監視されている。そして、上部ドア装置42の開時において警報音が出力されるようになっている。
(セキュリティ構成:下部ドア装置43)
下部ドア装置43は、キーシリンダーD25によるロック状態(施錠状態)を解除した後、ドアロックバーD24を押し上げて下側ドアロック機構D2のラッチ状態を解除することによって、左端のヒンジ機構を支点として開くことができる。下部ドア装置43は、筐体411内における電源ユニットRUの電源スイッチR112やセキュリティケージSKのセキュリティケージドアSK3、サブ基板ケースSI1、プリンタ装置PR及びビルストッカBIに対して主にアクセスすることを可能にしている。また、下部ドア装置43の開閉は、第1下部ドアスイッチSE1及び第2下部ドアスイッチSE2により検知可能にされていると共に、反射式の下部ドア光センサSE4・SE4により検知可能にされており、これらのドアスイッチSE1・SE2及び下部ドア光センサSE4・SE4からの検知信号に基づいて監視されている。そして、下部ドア装置43の開時においては、警報音が出力されるようになっている。
(セキュリティ構成:ビルドロップドア437)
図50及び図51に示すように、ビルドロップドア437は、キーシリンダーBR4によるロック状態(施錠状態)を解除すると、スプリングバネBR3の付勢力が係合部材BR2を押し上げてラッチ状態を解除することによって、左端のヒンジ機構を支点として開くことができる。これにより、ビルドロップドア437は、図52に示すように、筐体411内におけるビルストッカドアBI3に対して主にアクセスすることを可能にしている。また、ビルドロップドア437の開閉は、図58にも示すように、ビルドロップドアスイッチSE5により検知可能にされており、ビルドロップドアスイッチSE5からの検知信号に基づいて監視されている。そして、ビルドロップドア437の開時において警報音が出力されるようになっている。
(セキュリティ構成:セキュリティケージSK)
セキュリティケージSKは、下部ドア装置43を開いた後、キーシリンダーSK5によるセキュリティケージドアSK3のロック状態(施錠状態)を解除し、下端部のヒンジ機構を支点としてセキュリティケージドアSK3を開くことができる。また、図85に示すように、セキュリティケージドアSK3の開閉は、ケージ開閉検知機構SK10の第1検知センサSK103及び第2検知センサSK104により検知可能にされている。第1検知センサSK103及び第2検知センサSK104は、セキュリティドアスイッチとして機能しており、セキュリティケージドアSK3の開時において警報音を出力させるようになっている。
このように、セキュリティケージSKは下部ドア装置43の後方に配置され、さらにキーシリンダーSK5によりロック状態にされているため、セキュリティケージSK内部のAPXマザーボードAMやAXGMEM基板GBにアクセスするためには、下部ドア装置43用及びセキュリティケージドアSK3用の二つキーが必要になる。また、セキュリティケージSKのコネクタ類は全てセキュリティケージドアSK3内に存在するため、セキュリティケージドアSK3を開けないとアクセスすることができない。そして、下部ドア装置43及びセキュリティケージSKは、ドアを開くときに警報音によるアラームの対象となっている。また、セキュリティケージドアSK3内には、プログラム記憶メディアであるSSDを備えたSSD装着装置SD3が設けられており、このSSD装着装置SD3の取り外しについても警報音によるアラームの対象となっている。
(セキュリティ構成:本体基板ケースN1)
図66に示すように、本体基板ケースN1は、周辺機器、モータ、電飾などのI/Oを司る第1GM基板GM1及び第2GM基板GM2を収容し、上部ドア装置42及びリール装置M1の後方に配置されている。これにより、本体基板ケースN1は、上部ドア装置42を開いた後、リール装置M1を取り除き、蓋体N3のネジ締結を解除することによって、下端部を支点として蓋体N3を開かないと、第1GM基板GM1及び第2GM基板GM2にアクセスすることができない。また、コネクタ類も本体基板ケースN1内に配置されているため、蓋体N3を開かないとアクセスすることができない。さらに、本体基板ケースN1の開閉は、本体基板ケーススイッチSE6により検知可能にされており、本体基板ケーススイッチSE6からの検知信号に基づいて監視されている。そして、本体基板ケースN1における蓋体N3の開時において警報音が出力されるようになっている。
(セキュリティ構成:サブ基板ケースSI1)
図47に示すように、サブ基板ケースSI1は、操作ボタンや電飾等のI/Oを司るサブI/O基板SI3を収容しており、下部ドア装置43の裏面に配置されている。これにより、サブ基板ケースSI1は、下部ドア装置43を開いた後、固定部SI1cのネジ締結を解除し、サブ基板ケースSI1を下部ドアベース部材438から取り外さないと、サブI/O基板SI3にアクセスすることができない。また、コネクタ類もサブ基板ケースSI1内に配置されているため、サブ基板ケースSI1を取り外さないとアクセスことができない。さらに、下部ドア装置43を開くときに警報音が出力されることによって、サブ基板ケースSI1の取り外しに関連する警報音として機能する。
尚、サブ基板ケースSI1の開閉は、サブI/O基板SI3等に設けられた図示しないサブ基板ケーススイッチにより検知可能にされていてもよい。また、サブ基板ケースSI1の開時において警報音が出力されるようになっていてもよい。
(セキュリティ構成:ビルストッカドアBI3)
図52に示すように、サブ基板ケースSI1は、ビルドロップドア437を開いた後、キーシリンダーBR4のロック状態を解除することによって、ビルストッカドアBI3の下端部のラッチ機構を支点として上端部を引き出すことにより開くことができる。ビルストッカドアBI3の開閉は、図60の二つのビルストッカドアスイッチSE7・SE7より検知可能にされており、スイッチSE7・SE7からの検知信号に基づいて監視されている。そして、ビルストッカドアBI3の開時において警報音が出力されるようになっている。
(電気構成:全体ブロック図)
次に、スロットマシン1の電気構成について説明する。図97Aに示すように、スロットマシン1は、GPU(Graphics Processing Unit)機能内蔵CPUを使用し、拡張ボードであるグラフィックボードを不要にすることによって、PCIE経由の不正操作を防止することを可能にしていると共に、低消費電力化及び低発熱化を実現している。即ち、スロットマシン1は、GPUを内蔵したCPUを使用するゲーミングマシンであり、(単一のダイに)GPUを内蔵するプロセッサと、認証用のプログラムが記憶されたGAL基板G4が接続されたAXGMEM基板GBが装着されるPCI EXPRESSの拡張スロットAM25bと、GPUに接続されたディスプレイポート用コネクタSK85とを有した構成にされている。尚、拡張スロットAM1・AM25a・AM25cは、未使用(未装着)の状態にされている。
これにより、スロットマシン1は、PCI EXPRESSの拡張スロットAM1・AM25a・AM25cにグラフィックボードを接続する必要がないため、拡張スロットAM25bを認証専用の端子にすることによって、使用中の拡張スロットAM25bと、未使用の拡張スロットAM1・AM25a・AM25cとを外観上明確にして不正の監視を容易化することが可能になっている。さらに、スロットマシン1は、未使用の拡張スロットAM1・AM25a・AM25cにグラフィックボードを接続した場合に起こり得る問題、例えば他のボードとの間に生ずる割り込みなどの処理により映像信号や音声信号が円滑に出力できない場合があるという問題や、他のボードとの関係で割り込みが衝突する場合があるという問題を回避することが可能になっている。さらに、スロットマシン1は、ディスプレイポート用コネクタSK85を映像(音声)専用の端子にすることによって、他のボードと干渉することを防止して、映像(音声)信号を円滑に出力することができ、ゲームの進行に的確に同期させることができる。
スロットマシン1は、GPU機能を実現するグラフィックエンジン内蔵のCPUを実装したマザーボードを搭載することによって、ゲーム中に映像が中断する可能性を低くすることが可能になっている。即ち、スロットマシン1は、グラフィックエンジン内蔵のCPUを実装したマザーボードにおいて、CPUに制御されたグラフィックエンジンから演出画像の映像データをサブ基板に出力すると共に、CPUが音声信号をサブ基板に出力する構成を有している。この構成によれば、マザーボードから出力される映像データ及び音声データは、一つのグラフィックエンジン内臓のCPUの制御により出力されるため、CPUが故障しない限りは映像及び音声の一方だけがサブ基板に出力されて演出による報知が不明確になるという事態を防止することができる。
尚、スロットマシン1は、スロットマシン1を起動させる際に用いられるブートバイオスや公開鍵等のデータ量の異なる各種の起動関連データを記憶したフラッシュRAMを備えた認証基板(GAL基板G4)を、PCI EXPRESSを介してマザーボードに接続し、起動関連データのデータ量を検出し、データ量に応じた転送速度で各起動関連データをマザーボードのDRAMに転送し、DRAMにおいて起動関連データに基づいた起動処理を実行する構成を有してもよい。この構成によれば、PCI EXPRESSは、ソフトウェアから動的に転送速度を変更することができることから、最高速度が必要でない場合は消費電力を節約することができる。これにより、認証基板のブートバイオス等のデータを更新することによって、データ量が大きく変わった場合において、起動時間と消費電力とを最適な状態に自動的に設定することができる。
また、スロットマシン1は、スロットマシン1を起動させる際に用いられるブートバイオスや公開鍵等のデータ量の異なる各種の起動関連データを記憶したフラッシュRAMを備えた認証基板(GAL基板G4)を、PCI EXPRESSAM25bを介してマザーボード(APXマザーボードAM)に接続し、マザーボードのDRAM(メモリ基板MM6)に転送し、DRAMにおいて起動関連データに基づいた起動処理を実行する際に、転送に伴う認証基板の上昇温度を検知し、上昇温度に基づいて起動関連データの転送速度を制御する構成を有してもよい。この構成によれば、認証基板の温度上昇と消費電力とが比例関係にあると推測されることから、例えば温度上昇を一定に維持するように転送速度を制御すれば、安定した消費電力の転送速度で起動処理を実行することができる。
また、スロットマシン1は、OS(Operating System)を記憶したSSD(SSD基板SD2)を使用するゲーミングマシンであり、CPU及びSATA端子(SATA基板用コネクタAM2)を有したAPXマザーボードAMと、SATA端子に接続されたSSDとを備えた構成にされている。これにより、スロットマシン1は、SATA端子を介してSSDを接続し、SSDからOSをブートすることによって、SDカード等のフラッシュメモリからOSをブートする場合の問題、即ち、変換アダプタが必要であり、動作が不安定化し易く、さらに、高価であるという問題を解消することが可能になっている。尚、SDカードなどのフラッシュメモリからOSをブートする場合は、BIOSレベルで認識させる必要があり、OSをブートできないマザーボードもあったが、SSDをOSのブートに使用する構成であれば、的確かつ高速にOSをブートして汎用性を高めることができると共に、直ちにゲーミングマシン用のプログラムを立ち上げることができる。
SSD筐体SD11は、SSD基板SD2の主に左側を覆う第1SSD収容部材SD111と、SSD基板SD2の主に右側を覆う第2SSD収容部材SD112とを有している。第1SSD収容部材SD111は、SSD基板SD2の左面に対向される側面部SD111aと、SSD基板SD2を取り囲むように形成された前面部SD111bと上面部SD111cと下面部SD111dと、SSD基板SD2の左面の凸状部SD24に当接される後面部SD111jとを有している。
このように、スロットマシン1は、ゲーム実行中における映像データ及び音声データをディスプレイポートからパケット単位で出力し、各演出機器において映像及び音声による演出を行う構成を有している。この構成によれば、ディスプレイポートから引き出された信号線から映像データと音声データとを出力するので、映像及び音声の片方のデータが消えるということがなくなる。これにより、抽籤結果の映像と音声とを出力する際に、一方だけが出力されて抽籤結果を十分に報知できなくなるということを回避できる。さらに、複数のディスプレイを数珠繋ぎにできるため、ディスプレイの増設が容易になることから、既存のスロットマシン1をベースにした設計変更が容易になる。例えば上側液晶表示パネル32212及び下側液晶表示パネル4254に加えて、トップ装置3にディスプレイ装置を設ける場合において、上側液晶表示パネル32212等からトップ装置3のディスプレイ装置に信号線をつなぐ作業を行うだけで機械的な信号線の接続作業を完了することができると共に、メンテナンスを容易に行うことができる。さらに、パケット単位でのデータ送信であるため、複数のディスプレイ装置に順番にデータ送信する必要がないため、プログラムの変更も容易に行うことができる。
スロットマシン1の電気構成を具体的に説明すると、スロットマシン1は、セキュリティケージSKに収納されたAPXマザーボードAMを有している。APXマザーボードAMは、図示しないIntel第4世代Core(登録商標)プロセッサを搭載しており、アイドル時の電源管理機能(Cステート)が強化されている。また、VR(電圧レギュレーター)をプロセッサのパッケージ/ダイに統合することによって、プラットフォーム全体の電源設計が簡略化されており、マザーボードを含めた消費電力の削減が実現されている。尚、Intel第4世代Coreプロセッサは、GPUコアにおける画像処理実行ユニットであるEU(Execution Unit)が20基に設定されている。これにより、第3世代Coreプロセッサと比較して大幅な性能アップが実現されている。また、第4世代 Core iシリーズ用のチップセットは、高速インターフェースであるSATA6Gb/s(SATA3.0)のポートを複数有し、高性能ビデオカードとのデータ転送をスムーズに行うPCI Express 3.0、高速なメモリ規格であるDDR3−1600の規格に対応している。
側面部SD112aにおける前側上端部及び前側端部には、図示しない突出部が形成されている。突出部は、収納したSSD基板SD2の右面に当接するように形成されている。これにより、SSD筐体SD11は、第1SSD収容部材SD111の突出部SD111e・SD111fと、第2SSD収容部材SD112の突出部とでSSD基板SD2の前側上端部及び前側端部を挟持すると共に、後面部SD111j・SD112eでSSD基板SD2の凸状部SD24を挟持することによって、ケース本体N2の収納状態を維持するようになっている。
ここで、『PCI Express』は、PCIバスに代わるパソコン向けシリアル転送インターフェースである。PCI Expressは、パラレル転送方式のPCIバスとの間に物理レベルでの互換性はないが、通信プロトコル等は共通のものが使われている。PCI Expressで用いられる最小構成の伝送路(「レーン」と呼ばれる)は、片方向2.5Gbps、双方向5.0Gbpsの全二重通信が可能で、8ビットのデータを送るのにクロック信号など2ビットを追加した10ビットを費やすため、実効データ転送レートは片方向2.0Gbps(250MB/s)、双方向4.0Gbps(500MB/s)となる。APXマザーボードAMの拡張スロットAM1・AM25a・AM25b・AM25cは、PCI Expressポートのレーンを複数束ねた構成にされている。
『SATA(Serial AT Attachment)』は、コンピュータとハードディスクや光学ドライブなどの記憶装置を接続するIDE(ATA)規格の拡張仕様の一つである。SATAは、ATA仕様で採用されていたパラレル転送方式を、シリアル転送方式に変更したものであり、シンプルなケーブルで高速な転送速度を実現している。
『ディスプレイポート』は、フル・デジタル・ビデオ・インターフェースであり、内蔵クロックを利用したマイクロパケット方式を採用している。マイクロパケット方式は、メインとなるビデオ・データに加え、2次デジタル・オーディオ・データを転送可能であり、画素と音声信号をマイクロパケットと呼ばれるパケットにまとめて送信する仕組みを採用している。即ち、マイクロパケット方式は、映像及び音声の全てを「Transfer Unit」というマイクロパケットに分割して宛先デバイスへシリアル転送する。
『ディスプレイポート』は、外部クロック信号を用いずにデータからクロックを生成するため、データ転送の高速化や機能拡張が容易である。さらに、『ディスプレイポート』は、デジタル・ディスプレイ装置用に設計された映像出力インターフェースであるため、液晶ディスプレイを表示装置に用いることにより部品数を削減することが可能になっていると共に、15メートル程度の伝送距離を有している。
『ディスプレイポート』は、出力側を「ソースデバイス」、入力側を「シンクデバイス」と定義している。ソースデバイスとシンクデバイスが相互に通信し、最適な解像度/色深度/リフレッシュレートなどを自動的に調整可能になっている。映像及び音声データの伝送は、「レーン」と呼ばれる1/2/4本のチャンネルと、2つのデータレート(1.62Gbps/2.7Gbps)との組み合わせで伝送速度を変更することができる。例えば、最小構成は1レーンで1.62Gbpsであり、最大構成は4レーン×2.7Gbpsで10.8Gbpsとなる。『ディスプレイポート』のメイン・データ・チャネルは1レーン、2レーン、4レーンの高速SerDesレーンで構成することができ、各レーンの帯域幅は2.7Gbpsまたは1.62Gbpsである。
『ディスプレイポート』は、ホットプラグ検知(Hot Plug Detect:HPD)シグナルを含んでいる。ホットプラグ検知は、ディスプレイ装置が接続されていることを確認するためだけでなく、リンクを確立するためにも使用される。ホットプラグ検知は、リンク・トレーニングと呼ばれるプロセスを通じて送信側に対してリンクを確立することを知らせるプロセスを有し、このプロセスの間に、送信側と受信側双方で4レーンすべてが必要かどうかも確認する。また、『ディスプレイポート』は、AUX(補助)チャネルを有している。AUXチャネルは、低速の「サイド・チャネル」であり、送信側の情報によるリンク管理、ステータス、コンフィグレーション制御のための通信チャネルである。AUXチャネルは、双方向のビデオおよびオーディオ通信を可能にしている。
『ディスプレイポート』は、単一のデジタル出力ポートから無制限にマルチディスプレイ・ディスプレイ装置を使用でき、かつ表示アプリケーションの制限がなく、遅延ゼロでディスプレイのパフォーマンスを最大限に利用することができる。また、『ディスプレイポート』は、プラグアンドプレイであり、ユーザが手動で設定変更する必要性がない。これにより、例えば、『ディスプレイポート』を用いずにディスプレイ装置を追加する場合は、グラフィックカードの増設や、複数の出力ポートを備えたマルチヘッド・グラフィックカードの増設が必要になり、これらのカードが消費電力の増加を招来し、増設作業の困難性を伴うことになるが、『ディスプレイポート』を用いた場合は、このような問題が生じることがない。この結果、『ディスプレイポート』は、機密性が高いスロットマシン1のセキュリティケージSKを開放することなくディスプレイ等を増設することを可能にしている。
『ディスプレイポート』は、マイクロパケット方式を採用することによって、複数のオーディオおよびビデオ・ストリーム、その他のデータ・タイプの転送を同時に行うことができるため、複数のビデオやオーディオ・パケットを同じケーブルで転送することができる。これにより、『ディスプレイポート』は、ハブ接続時と同様のリンクスピードで単一の接続を介してピクチャー・イン・ピクチャーや、複数のディジーチェーン接続されたディスプレイ装置を作動させることができる。
尚、ディジーチェーン接続は、ディスプレイ装置にディスプレイポートの入力ポートおよび出力ポートを実装しておき、ソース側からの出力ポートを単一リンクの後段(シンク側)のディスプレイ装置の入力ポートに接続し、そのディスプレイ装置の出力ポートをソース側として後段(シンク側)のディスプレイ装置の入力ポートに接続する構成である。一方、ハブ接続は、1つの入力ポートに対して複数の出力ポートを有し、これらの出力ポートを複数のディスプレイ装置の入力ポートに接続する構成である。
図86に示すように、このようにして組み立てられたSSD装着装置SD3がコネクタ取付板SK7の裏面側に設けられることによって、SSD装置SD1を差し込むためのSSD抜差孔SD4がコネクタ取付板SK7に形成される。そして、図90に示すように、SSD装着装置SD3によるSSD抜差孔SD4に対してSSD装置SD1が着脱可能に装着される。これにより、SSD基板SD2がSSD筐体SD11に収容された状態でカートリッジ化されることによって、SSD基板SD2の交換及びプログラムやデータの更新を容易に行うことが可能になっている。尚、SSD装着装置SD3の着脱は、APXマザーボードAMにおいて監視されており、SSD装着装置SD3の取り外し時に警報音が出力されるようになっている。
SATA基板用コネクタAM2は、SSD基板SD2に双方向にデータ送信可能に接続されている。第1のディスプレイポート用コネクタSK85aは、上側液晶表示パネル32212に一方向にデータ送信可能に接続されている。第2のディスプレイポート用コネクタSK85bは、DPDAMP基板DDに一方向にデータ送信可能に接続されている。DPDAMP基板DDは、ディスプレイポート用音声アンプ基板であり、下側液晶表示パネル4254とスピーカ433a・433b・SP1とに一方向にデータ送信可能に接続されている。
第1のLANジャックSK87は、SCSI規格をシリアル伝送化したSAS(Serial Attached SCSI)インターフェースであり、SASインターフェースを有したPTS装置GG1に対するデータ通信に用いられるようになっている。第2のLANジャックSK91は、『GAT3』と称するチェック用の情報処理装置GG2に対するデータ通信に用いられるようになっている。第1のDサブコネクタSK86は、ビルストッカBIに一方向にデータ送信可能に接続されている。第2のDサブコネクタSK84は、プリンタ装置PRに一方向にデータ送信可能に接続されている。
第1のUSBコネクタSK82aは、サブI/O基板SI3が一方向にデータ受信可能に接続されている。サブI/O基板SI3は、コントロールパネルCPの最大16個のボタンスイッチCP1aが接続されていると共に、ボタンLEDCP1bに接続されている。また、サブI/O基板SI3は、発光基板4353及びカウンター機構CTに接続されている。
第2のUSBコネクタSK82bには、第1GM基板GM1が一方向にデータ受信可能に接続されている。第1GM基板GM1は、リール装置M1の回転を駆動及び制御するGMRドライバM103に接続されている。GMRドライバM103は、各リールユニットM11のリールモータM51及びバックライト装置M7等に接続されていると共に、インデックスセンサM101及び磁気エンコーダM102等が接続されている。さらに、第1GM基板GM1は、上側光源基板4263及び下側光源基板4273に接続されている。
第3のUSBコネクタSK88aは、第2GM基板GM2が一方向にデータ受信可能に接続されている。第2GM基板GM2は、図59の筐体ファンセンサFNS2及び図68の電源ボックスファンセンサFNS1が接続されている。ファンセンサFNSは、各ファンの温度を示すファン温度信号を出力するようになっている。また、第2GM基板GM2は、本体基板ケーススイッチSE6と上部ドアスイッチSE3と光センサSE4・SE4とライン光源部材2134とが接続されていると共に、ライン光源部材2134と照光機構424等を駆動するLED基板LDPに接続されている。
また、第4のUSBコネクタSK88bは、予備として用いられている。第5のUSBコネクタSK90aは、上側タッチパネル32211に双方向にデータ送信可能に接続されている。第6のUSBコネクタSK90bは、下側タッチパネル4251に双方向にデータ送信可能に接続されている。
また、APXマザーボードAMは、DDR3メモリを搭載したメモリ基板MM6が装着されている。メモリ基板MM6は、SSD基板SD2とでOS認証処理を行うと共に、その他の処理を行うようになっている。OS認証処理の詳細については後述する。
これにより、スロットマシン1は、SSDを搭載することにより長寿命化を可能にしている、即ち、スロットマシン1は、スロットマシン1を起動及び作動させる各種のプログラムを記録し、フラッシュメモリにより構成されたSSDを搭載し、SSDから読み出したプログラムをマザーボードのDRAMに転送し、DRAMにおいて各種プログラムを実行することによりゲーミングマシンを起動及び作動させる構成を有している。
上記の構成によれば、SSDにおいてはHDDのディスクを回転させるベアリングやモータ等の駆動機構が存在しないため、駆動機構の摩耗等の機械的故障を大幅に排除することができる。また、一般にSSDは書き換え・消去回数の増大に伴ってフラッシュメモリにおける記憶素子の絶縁体となる酸化膜が電子により劣化するが、上記の構成によれば、SSDに対するアクセスはプログラムの読み出しが主となる。このため、フラッシュメモリに対して書き換え・消去を伴うアクセスを行う場合よりも記憶素子の劣化を低減することができる。これにより、HDDに対してアクセスする場合と同じように記憶素子の消耗を招来することなくSSDを使い続けることができる。この結果、ゲーム途中で演出画面や音声が切れるという不具合の発生確率をHDDを搭載した場合の構成よりも低減することができる。即ち、SSDを搭載することによって、ゲーミングマシンの長寿命化を図ることができる。
さらに、スロットマシン1は、SSDを搭載することによりゲーム途中での故障の未然防止を可能にしている。即ち、スロットマシン1は、スロットマシン1を起動及び作動させる各種のプログラムを記録し、フラッシュメモリにより構成されたSSDを搭載し、SSDに対する書き込み・消去回数を起動時等の所定タイミングで把握し、記憶素子が故障する一定閾値以上の書き込み・消去回数となったときに、SSDの交換等の報知を行う構成を有している。
上記の構成によれば、SSDにおいては意図的にデータ保存を行わなくとも、起動情報やデータ読み込み状況等の何らかのデータが常に書き込まれている。これにより、SSDに対して読み込みのアクセスだけを目的として用いた場合でも、使用により記憶素子が劣化することになる。そして、長期に亘ってゲーミングマシンを使用した場合は、記憶素子の劣化の進行度合いが故障を起こし易くなるレベルに達することになる。そこで、上記の構成によれば、記憶素子が故障する一定閾値以上の書き込み・消去回数となったときに、SSDの交換等を報知することによって、ゲーム途中での故障の発生を未然に防止することができる。
尚、本実施形態1においては、一方のディスプレイポート用コネクタSK85aに上側液晶表示パネル32212を接続し、他方のディスプレイポート用コネクタSK85bにDPDAMP基板DDを介して下側液晶表示パネル4254を接続することによって、複数のディスプレイを複数のディスプレイポート端子でそれぞれ制御しているが、これに限定されるものではなく、複数のディスプレイを単数のディスプレイポート端子で制御してもよい。
例えば、図97Bに示すように、入出力ポートを備えたディスプレイポートを上側液晶表示パネル32212に設けておき、上側液晶表示パネル32212におけるディスプレイポートの出力ポートをDPDAMP基板DDに接続することによって、上側液晶表示パネル32212と下側液晶表示パネル4254とをディジーチェーン接続してもよい。或いは、下側液晶表示パネル4254にディスプレイポートの出力ポートを設け、この出力ポートに上側液晶表示パネル32212を接続してもよい。また、ディスプレイ4254Aの増設時において、上側液晶表示パネル32212や下側液晶表示パネル4254の出力ポートに、増設対象のディスプレイ4254Aを接続してもよい。
(電気構成:GAL基板G4)
次に、GAL基板G4の電気構成について説明する。図98に示すように、GAL基板G4は、コネクタ部(AXGMEM PCB)G41を有しており、GAL基板G4上には、CPLD回路G42と、定電圧回路G43とが実装されている。そして、コネクタ部G41は、CPLD回路G42及び定電圧回路G43に電気的に接続されている。また、コネクタ部G41は、後述する図99に示すAXGMEM基板GBのFPGA(field−programmable gate array)回路GB5に双方向にデータ送信可能に接続され、AXGMEM基板GBとGAL基板G4とでBoot BIOS自己認証処理等を行うようになっている。
CPLC回路G42は、AXGMEM基板GBに双方向にデータ送信可能に接続されており、AXGMEM基板GBからCPLC回路G42に対して、SK(シリアルクロック)信号、CS(チップセレクト)信号、DI(データ入力)信号が送信され、CPLCG42からAXGMEM基板GBに対して、DO(データ出力)信号が送信されるようになっている。また、定電圧回路G43は、+3.3Vレギュレータ(Regulator)であり、定電圧回路G43により、CPLCG42に対して+1.8Vの定電圧が供給されている。
ここで、『CPLD回路』は、プログラマブルロジックデバイスの一種で、PALとFPGAの中間の集積度を持ち、これら両方のアーキテクチャの特徴を持っている。CPLD回路で作られるブロックはマクロセルである。
(電気構成:AXGMEM基板GB)
次に、AXGMEM基板GBの電気構成について説明する。図99に示すように、AXGMEM基板GBは、APXマザーボードAMの拡張スロット(PCIE x1 Slot)AM25bに接続されたPCI端子部(PCIE x1 End Point PEX8311)GB3を有する。PCI端子部GB3は、例えば、PCI Express to Localブリッジの仕様1.0aに準拠したPEX8311を用いることができる。拡張スロットAM1には、PCI端子部GB3が装着され、PCI Express x1のバス規格で双方向にデータ通信が行われる。また、PCI端子GB3は、2つのEEPROM I/Fを備えて、不揮発性記憶装置の一種であるEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−Only Memory)GB3a及びEEPROMGB3bに接続される。ここで、EEPROMGB3aは、1kbitの容量を備えて、PCIe Configを記憶する。EEPROMGB3bは、2kbitの容量を備えて、Local Configを記憶する。
更に、PCI端子GB3は、ローカルバスを介して、SRAM(Static Random Access Memory)GB4a〜4d、FPGA回路GB5が接続される。SRAMGB4a〜4dには、電源の供給先を選択するスライドスイッチGB13aを介して、電源GB13から電力が供給される。ローカルバスでは、ローカルアドレスの入力信号LA[31:2]、ローカルデータの入出力信号LD[15:0]、ローカルバスバイトイネーブル入力信号LBE[3:0]のコントロール信号が送受信される。尚、SRAMGB4a〜4dは、それぞれ16Mbitの容量を備える。SRAMGB4a〜4d、少なくとも1つを接続すればよく、オプションの構成として、2つまたは4つ接続することにより、32Mbitまたは64Mbitの容量を確保することができる。
更に、オプションの構成として、ローカルバスに、ローカルバスのバスラインを高速に切り替えるバススイッチ(BU SW)GB6aを介してマイクロコントローラGB6bと、ROMGB7とを接続することができる。ここで、マイクロコントローラGB6bは、例えば、CPU及びFlashROMを備えるPIC32MX330F064Lを用いることができる。マイクロコントローラGB6bには、スライドスイッチGB13aを介して、電源GB13から電力が供給される。また、スライドスイッチGB13aとマイクロコントローラGB6bの間には、電圧を監視する電圧監視ICGB13bが接続されており、電源GB13から供給される電圧が監視され、リセット機能により、電源の異常低下(BATTERY−LOW)などの信号を検出するとシステムにリセットをかけて暴走事故などを未然に防ぐ。また、マイクロコントローラGB6bは、UARTインターフェースにより送信用のTXD及び受信用のRXDを用いて双方向に通信可能に接続されるコネクタJ5と、GPIO(General Purpose Input/Output)20インターフェースにより一方向に通信可能に接続されるコネクタCN3とに接続される。尚、マイクロコントローラGB6bは、電圧監視ICGB13bからのリセット(RESET)信号が入力されると共に、リセットスイッチフラグ(RST−SW,FLAG)をFPGA回路GB5に出力する。ROMGB7は、1M,2M,4Mbitから選択して、ソケットに搭載することができるように構成される。
AXGMEM基板GBは、FPGA回路GB5を備える。FPGA回路GB5は、ローカルバスを介してPCI端子部GB3に接続される。また、FPGA回路GB5は、GAL基板G4のコネクタ部G41に双方向にデータ送信可能に接続されており、FPGA回路GB5からコネクタ部G41に対して、SCK(シリアルクロック)信号、CS(チップセレクト)信号、DI(データ入力)信号が送信され、コネクタ部G41からFPGA回路GB5に対して、DO(データ出力)信号、SD−SEN(シャットダウン出力)信号が送信されるようになっている。
FPGA回路GB5は、不揮発性の半導体メモリであるシリアルフラッシュメモリ(Serial FLAXH Memory)GB8に接続されており、必要に応じてFPGA回路GB5に記憶されたデータを出力する。尚、シリアルフラッシュメモリGB8は、ICソケットに装着することもできる。
FPGA回路GB5は、コネクタCN8に対して8bitの信号を出力するGPIOインターフェースGP9を備える。また、FPGA回路GB5は、コネクタCN7からローパスフィルタGB10aを介して8bitの信号を入力させるGPIOインターフェースGP10を備える。
FPGA回路GB5は、4kbitのEEPROMGB11を備え、初期データを記憶する。尚、FPGA回路GB5は、更に、ICソケットに装着された8kbitのEEPROMGB12を備え、鍵データを記憶しても良い。
FPGA回路GB5は、電源の供給先を選択するスライドスイッチGB13aを介して、電源GB13から電力が供給される。また、スライドスイッチGB13aとFPGA回路GB5の間には、電圧を監視する電圧監視ICGB13bが接続されており、電源GB13から供給される電圧が監視される。電圧監視ICGB13bは、電源の異常低下(BATTERY−LOW)などの信号を検出するとシステムにリセットをかけて暴走事故などを未然に防ぐリセット機能を備えると共に、システムの正常動作を監視して、FPGA回路GB5からの異常(WDIのパルス信号)を検出するとシステムをリセットするウォッチドッグ機能を備える。また、電圧監視ICGB13bは、更に、バックアップ機能を備え、電源端子の電圧を監視して、検出電圧を下回った場合にバックアップ用電源端子に切り替える。
FPGA回路GB5は、コネクタCN4からラッチ回路(Latch Logic)GB14を介して一方向にデータ送信可能に接続される。コネクタCN4からは、ラッチ回路GB14を介して、SD−SEN(シャットダウン出力)信号、PSD−SENS1,2信号、LOGIC−SEAL2〜4信号がFPGA回路GB5に送信される。ラッチ回路GB14には、電源の供給先を選択するスライドスイッチGB13aを介して、電源GB13から電力が供給される。
また、FPGA回路GB5は、コネクタCN4に対して、一方向にデータ受信可能に接続され、プッシュスイッチ出力(nPSW−OUT)信号及びリセット出力(nRESET−OUT)信号を送信する。また、FPGA回路GB5は、コネクタCN5に対して一方向にデータ受信可能に接続され、AC/CUT信号を受信する。また、FPGA回路GB5は、4bitのJPスイッチGB15が接続されている。
更に、AXGMEM基板GBは、コネクタCN6と双方向にデータ送信可能に接続されたUSB端子(タイプA)GB16を備える。
(電気構成:APXマザーボードAM)
次に、APXマザーボードAMの電気構成について説明する。図100A及び図100Bに示すように、APXマザーボードAMは、Intel第4世代Core(登録商標)プロセッサ(Haswell)AM10を搭載しており、GPUコアにおける画像処理実行ユニットであるEUが20基に設定されている。尚、プロセッサAM10は、Intel製のLGA1150CPUソケットに搭載される。
プロセッサAM10は、メモリコントローラ及びPCI Expressコントローラ等を内蔵することによって、ノースブリッジ(MCH)に相当する機能を有している。これにより、APXマザーボードAMは、ノースブリッジ(MCH)に相当する機能をサブチップとして備える場合よりも、消費電力を低減することが可能になっている。プロセッサAM10は、レーン数が16のPCI−Eバス(100MHz)を有しており、このPCI−Eバスを介してPCI−EX16スロット(Gen3)規格の拡張スロットAM1(図97A参照)に接続されている。また、APXマザーボードAMには、8+24ピンコネクタAM6により、電源が供給される。
また、プロセッサAM10は、ChannelAスロットAM11a・AM12a及びChannelBスロットAM11b・12bのそれぞれの128bitのデュアルチャネルの合計4枚のメモリスロット(図91BのメモリスロットAM5)に双方向にデータ送信可能に接続されている。そして、それぞれのメモリスロットには、DDR3−1333またはDDR3−1600規格のDDR3 SRAMが装着される。また、プロセッサAM10は、デジタルポートC・Dを介して、それぞれ、DP(ディスプレイポート)コネクタSK85a・SK85bに一方向にデータ送信可能に接続されている。更に、プロセッサは、デジタルポートBを介して、アナログとデジタル双方の映像信号を送ることができるDVI−IコネクタAM13に一方向にデータ送信可能に接続されている。
APXマザーボードAMは、Intel製のチップセットであるPCH(Linx Point B85)回路AM20を搭載している。PCHチップセットAM20は、Serial ATAやUSB等の入出力関係のデバイスの制御を行なうサウスブリッジとしての機能を有している。PCHチップセットAM20とプロセッサAM10とは、DMI(ダイレクト・メディア・インタフェース)接続方式によるバスAM15に加えて、FDI(フレキシブル・ディスプレイ・インタフェース)接続方式によるバスAM16の双方により双方向にデータ送信可能に接続されている。
PCHチップセットAM20は、転送速度480Mb/sのUSB2.0規格により、複数の高速USBポートAM21に双方向にデータ送信可能に接続されている。高速USBポートの内、6ポート(図97Aに示すUSBコネクタSK82a・SK82b・SK88a・SK88b・SK90a・SK90b)とされている。
PCHチップセットAM20は、オーディオコーデックチップ(Realtek社製ALC892)AM22と24MHzで双方向にデータ送信可能に接続される。オーディオコーデックチップAM22は、チャンネルChA及びChBの2つのSPDIFに接続される。SPDIFは、映像・音響機器などで音声信号をデジタル転送するための規格である。PCHチップセットAM20は、PCIEx1バスを介して2つのネットワークコントローラチップ(Realtek社製RTL8111E10/100/1000)AM23a・AM23bと100MHzで双方向にデータ送信可能に接続される。更に、PCHチップセットAM20は、アナログポートAM13aを介して、DVI−IコネクタAM13に一方向にデータ送信可能に接続されている。
PCHチップセットAM20は、SATA3規格のバスを介して、4つのSATA3ポート(図97Aに示すSATA基板用コネクタ)AM2に双方向にデータ送信可能に接続されている。また、PCHチップセットAM20は、SPI(シリアル・ペリフェラル・インタフェース)バスを介して、SPI FLASHポートAM24に双方向に64Mbでデータ送信可能に接続されている。また、PCHチップセットAM20は、複数のPCIEX1バスを介して、複数のPCIEX1スロットAM25a・AM25b・AM25cに双方向にデータ送信可能に接続されている。PCIEX1スロットAM25bは、図99のAXGMEM基板GBにおけるPCI端子部GB3に接続されている。これにより、AXGMEM基板GBは、PCHチップセットAM20及びバスAM15・AM16を介してプロセッサAM10に接続されている。
APXマザーボードAMは、SIO(スーパーI/O:Nuvoton社製NCT6627UD)チップAM30を搭載している。SIOチップAM30は、マザーボード用の入出力用集積回路であり、多様な低帯域デバイスのインターフェースを組み合わせたものである。PCHチップセットAM20とSIOチップAM30は、低帯域幅のデバイス(SIOチップで接続されるレガシーデバイス)を接続するLPS(Low Pin Count)バスAM25により、33MHzで双方向にデータ送信可能に接続されている。尚、LPSバスAM25は、TPM(トラステッド プラットフォーム モジュール)用ヘッダAM26が、一方向にデータ送信可能に接続されている。TPMは、セキュリティを実現する為の、ハードウェア耐タンパー性をもつセキュリティチップである。
SIOチップAM30は、ポートA及びBを介して、RS232CのCOMポートSK87・SK91(図97A参照)が双方向にデータ送信可能に接続される。また、SIOチップAM30は、KB/MSバスを介して、PS2 KB/MSコンボconAM31に双方向にデータ送信可能に接続される。また、SIOチップAM30は、GPIOx8バスを介して、DGIOヘッダAM32に双方向にデータ送信可能に接続される。また、SIOチップAM30は、内部に配置されたポートC,D,E,Fを介して、それぞれ、RS232,RXD,TXD,GNDのいずれかのCOMポートAM33a〜33dに双方向にデータ送信可能に接続される。更に、SIOチップAM30は、FANバスを介して、CPUまたは筐体に配置されたファンAM34に双方向にデータ送信可能に接続される。ファンAM34は、通常3ピンコネクタに接続される。
(電気構成:サブI/O基板SI3)
次に、サブI/O基板SI3の電気構成について説明する。図101に示すように、サブI/O基板SI3は、電源用コネクタ(CN1)SI35aを備える。そして、電源コネクタSI35aから、ON/OFF機能を備えるレギュレータSI35bに、12Vの電圧が入力される。レギュレータSI35bからは、5V,3.3V,1.8Vの電圧がそれぞれ出力される。そのうち、3.3Vの電圧は、USBリセット回路SI35cに入力される。また、サブI/O基板SI3は、USBコネクタ(CN2)SK82aを備える。USBコネクタSK82aは、USB2.0の規格に基づいて、フェライトコア(FT240)SI30cを介して、メモリ拡張モジュール(MAX5)SI30に双方向にデータ送信可能に接続される。
ここで、メモリ拡張モジュールSI30には、DIP(Dual In−line Package)スイッチSI34a、JTAGSI34b、25MHzのXTALSI34c、リセット信号34dが、一方向にデータ送信可能に接続される。
サブI/O基板SI3は、コネクタCN8を備え、オプションの構成として、電源監視回路SI30bを設けても良い。電源監視回路SI30bは、メモリ拡張モジュールSI30に一方向にデータ送信可能に接続される。
サブI/O基板SI3は、コントロールパネルコネクタ(CN3(1/2))CP1aを備え、ローパスフィルタ回路SI33を介して、メモリ拡張モジュールSI30に一方向にデータ送信可能に接続される。尚、オプションの構成として、入出力コネクタ(CN6(1/2))SI33aを備えて、ローパスフィルタ回路SI33を介して、メモリ拡張モジュールSI30に一方向にデータ送信可能に接続されていても良い。
メモリ拡張モジュールSI30は、パイロットLEDSI30dに一方向にデータ送信可能に接続される。尚、サブI/O基板SI3は、3.3Vの電力が入力されるパイロットLEDSI30eを備える。メモリ拡張モジュールSI30は、トランジスタ回路SI32に一方向にデータ送信可能に接続される。また、メモリ拡張モジュールSI30及びトランジスタ回路SI32は、LED出力コネクタ(CN7)CP1bに一方向にデータ送信可能に接続される。尚、メモリ拡張モジュールSI30は、LEDドライバ(TLC5922)SI30fを介して、LED出力コネクタ(CN7)CP1bに一方向にデータ送信可能に接続されても良い。また、トランジスタ回路SI32は、メーターカット回路SI30aを介して、メモリ拡張モジュールSI30に一方向にデータ送信可能に接続される。
トランジスタ回路SI32は、電源セーブ信号及び3.3VのUSBリスタート信号を出力する。また、トランジスタ回路SI32は、コントロールパネルコネクタ(CN3(2/2))4353、メカニカルカウンタコネクタ(CN4)CTに一方向にデータ送信可能に接続される。尚、オプションの構成として、トランジスタ回路SI32は、入出力コネクタ(CN6(2/2))に一方向にデータ送信可能に接続されても良い。
更に、オプションの構成として、電源セーブ信号が入力されるNchMOSFET回路SI36aから一方向にデータ送信可能に接続される電源セーブコネクタ(CN5(1/2))SI36bを備えていても良い。
(電気構成:DPDAMP基板DD)
次に、DPDAMP基板DDの電気構成について説明する。図102Aに示すように、DPDAMP基板DDは、入力側DPコネクタDD1と、映像出力DPコネクタDD3と、音声出力コネクタDD4とを備えている。入力側DPコネクタDD1は、図97Aに示す第2のディスプレイポート用コネクタSK85bから一方向にデータ送信可能に接続されている。
入力側DPコネクタDD1は、映像出力インターフェースであるディスプレイポート1.1a規格に準拠したレシーバ(LQFP144P)DD10に一方向にデータ送信可能に接続されており、音声及び映像のソースが入力される。また、レシーバDD10は、ディスプレイポート1.1a規格に準拠したトランスミッタ(LQFP144P)DD11と、RGBケーブル及びバスにより、一方向にデータ送信可能に接続されており、映像信号が取り出される。レシーバDD10からアナログRGB出力信号が送信される。また、レシーバDD10とトランスミッタDD12との間には、メモリコントロールユニット(MCU)DD12が接続されており、メモリに関する制御が行われる。そして、トランスミッタDD11には、DP(ディスプレイポート)ケーブルにより、映像出力DPコネクタDD3に一方向にデータ送信可能に接続されており、下側液晶表示パネル4254に映像が出力される。
レシーバDD10は、オーディオコーデック(CS4361)DD20に一方向にデータ送信可能に接続されている。オーディオコーデックDD20は、音声及び映像のソースから音声信号を取り出す。オーディオコーデックDD20は、3つのオーディオパワーアンプ(TPA3110D2)DD21〜23に一方向にデータ送信可能に接続され、デジタル信号がアナログ信号に変換される。オーディオパワーアンプDD21・DD22は、音声出力コネクタDD4に接続されている。音声出力コネクタDD4は、スピーカ433a・433bに接続されていると共に、スピーカ装置SP1に接続されている。
尚、DPDAMP基板DDは、図102Bに示すように、出力側DPコネクタDD5を有した構成にされていてもよい。この構成の場合には、図97Bに示すように、出力側DPコネクタDD5にDPDAMP基板DDをディジーチェーン接続することができるため、表示装置やスピーカを容易に増設することが可能になる。
(SSD基板SD2のデータ構成)
SSD基板SD2は、4GBのメモリ容量を有している。SSD基板SD2は、ゲーム実行するために必要なベースコード、ゲームコード、および申請機関に定められた特別な事項(メディアの監査や識別)を満たすための仕組みをデジタルデータの形態で記憶している。SSD基板SD2は、APXマザーボードAMにSATA接続されており、認証に公開鍵を使用し、領域夫々が持つシグネチャで他領域を順次認証していくことによって、OS/ゲームシステム認証を行うようになっている。
尚、SSD基板SD2は、電源装置から電力が供給されている場合において、上部ドア装置42等のドアが開閉された時刻や履歴を示すドア開閉ログを記憶してもよい。さらに、SSD基板SD2は、電源装置の故障や停止により電力供給が停止されている場合でも、ドア開閉ログを記憶してもよい。
SSD基板SD2のデータ配置は、ブート領域とデータ領域とに分かれている。データ領域は、図103A・103Bに示すように、3つのパーティションに分割されている。SSD基板SD2は、512バイトのセクタ単位で分割されている。各セクタにはLBA(Logical Block Address)によってアドレスが割り振られている。
SSD基板SD2の各領域の詳細仕様について説明する。ブートローダ領域はブートローダ及びHMAC−SHA1情報を配置し、HMAC−SHA1情報は、決められたアドレスに保存されている。図104はブート領域のデータ配置を表している。使用されない部分(Reserved)はゼロで埋められている。
図105に示すように、ブートローダは、第1パーティション領域のメインブートローダを実行するために使用される。ブートローダ領域は、各パーティションの開始位置とサイズとを定義するパーティションテーブルを含んでいる。それら配置方法は一般的なMBR(Master Boot Record)の構成に従っている。
HMAC−SHA1情報は、SSD基板SD2を監査するために使用されている。この領域は、各パーティションのHMAC−SHA1値を保存し、使用されない部分(Reserved)はゼロで埋められる。HMAC−SHA1値は、20バイトのHMAC−SHA1値をRSA暗号化し、128バイトのビット列で保存される。
ブートローダは、第1パーティション領域のメインブートローダを実行するために使用する。ブートローダ領域は、各パーティションの開始位置とサイズを定義するパーティションテーブルを記憶している。それら配置方法は一般的なMBR(Master ブートレコード)の構成に従っている。
HMAC−SHA1情報は、SSD基板SD2を監査するために使用する。この領域は、各パーティションのHMAC−SHA1値を保存し、使用されない部分(Reserved)がゼロで埋められる。HMAC−SHA1値は、20バイトのHMAC−SHA1値をRSA暗号化し、128バイトのビット列で保存する。ブートローダHMAC−SHA1は、ブートローダ領域だけを対象とし、RSA暗号化されたHMAC−SHA1値を情報部先頭の0x0000バイト目から保存する。第1パーティッションHMAC−SHA1は、第1パーティション領域だけを対象とし、128バイト長にRSA暗号化されたHMAC−SHA1値を情報部先頭の0x0080バイト目から保存する。
図105に示すように、第1パーティション領域は、Linux(登録商標)カーネルで認識可能なファイルシステムフォーマット(Squashfs)を採用し、Linuxオペレーティングシステム(以下OS)、およびOSを検査する自己認証プログラムを保存している。図105は第1パーティション領域のデータ配置を表している。使用されない部分(Reserved)はゼロで埋められる。
Linuxシステムは、メインブートローダ、Linuxカーネル、およびブートコードを含むOSの本体であり、ベースコードやゲームコードを実行するために必要な各種デバイスのI/Oやプロセス管理を行う。メインブートローダは、ブートレコードに配置されるブートローダから直接実行されるソフトウェアである。ブートローダの本体において、LinuxカーネルとブートコードとをメインメモリにロードしてLinuxを起動する。
Linuxカーネルは、Linuxシステムで使用されるカーネルであり、メインブートローダによりメインメモリにロードされて実行される。ブートコードは、Linuxカーネルが実行する初期化用のコードであり、メインブートローダによりメインメモリにロードされLinuxカーネルにより実行される。自己認証プログラムは、ブート時に使用され、保存されているHMAC−SHA1値と計算したHMAC−SHA1値とを比較して、シグネチャが正しいか否かを検証するプログラムである。
図106に示すように、第2パーティション領域は、Linuxカーネルで認識可能なファイルシステムフォーマット(Ext4)を採用している。このファイルシステムにはベースコードがファイルとして保存されている。図106は第2パーティション領域のデータ配置を表している。
ベースコードは、ゲーミングマシンの基本的な動作を制御するソフトウェアであり、ゲームコードの動作に必要な機能を提供する。ベースコードの最終512バイトを除いたHMAC−SHA1値をRSA暗号化した128バイト長のビット列が、HMAC−SHA1情報部先頭の0x0000バイト目に保存される。
図107に示すように、3パーティション領域はLinuxカーネルで認識可能なファイルシステムフォーマット(Ext4)を採用している。このファイルシステムにはゲームコードがファイルとして保存されている。図107は第3パーティション領域のデータ配置を表している。
ゲームコードは、ゲームの動作を制御するソフトウェアであり、このソフトウェアを変更することでさまざまなゲームを実行可能にする。全てのゲームコードは共通のベースコードで実行することが可能である。ゲームコードの最終512バイトを除いたHMAC−SHA1値をRSA暗号化した128バイト長のビット列が、HMAC−SHA1情報部先頭の0x0000バイト目に保存される。
(プログラム認証)
プログラム認証を図108及び図109に基づいて詳細に説明すると、『Boot BIOS自己認証』は、下記のステップA1〜A5の実行により行われる。
ステップA1:電源ON後、Flash ROM上のBoot BIOSプログラムがメインメモリにロードされ、起動する。
ステップA2:Boot BIOSプログラムが公開鍵Aを読み込む。
ステップA3: Boot BIOSプログラムがFlash ROM領域のシグネチャ1を読み込み、公開鍵A使用して復号化する。
ステップA4: Boot BIOSプログラムがFlash ROM領域のHMAC−SHA1値を計算する。
ステップA5:ステップA3で復号化した値と、ステップA4で計算した値とを照合し、等しい場合はOS認証に進む。一方、異なる場合はエラーを出力し、起動停止する。
『OS認証』は、下記のステップB1〜B5の実行により行われる。
ステップB1:Boot BIOSプログラムがFlash ROMから公開鍵Bを読み込む。
ステップB2: Boot BIOSプログラムがブートレコード領域のシグネチャを読み込み、公開鍵Bを使用して復号化する。
ステップB3: Boot BIOSプログラムがブートレコード領域のHMAC−SHA1値を計算する。
ステップB4: Boot BIOSプログラムがパーティション1領域のHMAC−SHA1値を計算する。
ステップB5:ステップB2で復号化した値と、ステップB3及びステップB4で計算した値とを照合し、等しい場合はパーティション1のOSをメインメモリにロードしてOSを起動する。一方、異なる場合はエラーを出力し、起動停止する。
『Flash Rom Authentication』は、下記のステップC1〜C4の実行により行われる。
ステップC1:パーティション1のAuthentication プログラムがFlash ROMから公開鍵Aを読み込む。
ステップC2:パーティション1のAuthentication プログラムがFlash ROM領域のシグネチャ2を読み込み、公開鍵Aを使用して復号化する。
ステップC3:パーティション1のAuthentication プログラムがFlash ROM領域のHMAC−SHA1値を計算する。
ステップC4:ステップC2で復号化した値と、ステップC3で計算した値とを照合し、等しい場合はベースコード Authenticationに進む。一方、異なる場合はエラーを出力し、起動停止する。
『ベースコード認証』は、下記のステップC5〜C9の実行により行われる。
ステップC5:パーティション1の認証プログラム(以後、認証プログラム)がパーティション2にBaseCode.bin 以外のファイルがあるか否かをチェックし、無い場合はステップC2に進む。一方、有る場合はエラーを出力し、起動停止する。
ステップC6:認証プログラムがFlash ROMから公開鍵Cを読み込む。
ステップC7:認証プログラムがパーティション2の BaseCode.bin の後ろに埋め込まれているシグネチャを読み込み、公開鍵Cを使用して復号化する。
ステップC8:認証プログラムがパーティション2の BaseCode.bin のHMAC−SHA1を計算する。
ステップC9:ステップC3で復号化した値と、ステップC4で計算した値を照合し、等しい場合はGame認証に進む。
『Game認証』は、下記のステップD5〜D9の実行により行われる。
ステップD1:認証プログラムがパーティション3にGame.bin 以外のファイルがあるかチェックし、無い場合はステップD2に進む。一方、有る場合はエラーを出力し、起動停止する。
ステップD2:認証プログラムがFlash ROMから公開鍵Dを読み込む。
ステップD3:認証プログラムがパーティション3の Game.bin の後ろに埋め込まれているシグネチャを読み込み、公開鍵Dを使用して復号化する。
ステップD4:認証プログラムがパーティション3の Game.bin のHMAC−SHA1を計算する。
ステップD5:ステップD3で復号化した値と、ステップD4で計算した値を照合し、等しい場合はブートシーケンスに移行する。
(ブートシーケンス)
次に、ブートシーケンスを詳細に説明する。
図110Aに示すように、電源がオン状態にされると、Boot BIOS自己認証が実行される。具体的に説明すると、Boot BIOS がメインメモリにロードされる(ST1)。Boot BIOSがFlash ROMから公開鍵Aを読み込む(ST2)。Boot BIOS プログラムが、Flash ROM領域に埋め込まれているシグネチャを読み込み、公開鍵Aを使用して復号化しHMAC−SHA1 値を求める(ST3)。Flash ROM 領域のHMAC−SHA1 値を計算する(ST4)。Flash ROM 領域認証(HMAC−SHA1 比較)は正しいか否かを判定する (ST5)。正しくない場合は(ST5:NO)、エラーを表示し、起動停止(ST6)。
一方、正しい場合は(ST5:YES)、続いて、Boot Record and Partition 1Authentication処理が実行される。具体的に説明すると、Boot BIOS プログラムがFlash ROM から公開鍵B を読み込む(ST7)。Boot BIOS プログラムが、Boot Record 領域に埋め込まれているシグネチャを読み込み、公開鍵B を使用して復号化しHMAC−SHA1 値を求める(ST8)。Boot Record 領域とパーティション1(OS)のデータ領域のHMAC−SHA1 値を計算する(ST9)。Boot Record 領域とパーティション1 認証(HMAC−SHA1 比較)は正しいか否かを判定する (ST10)。正しくない場合は(ST10:NO)、エラーを表示し、起動停止する(ST11)。
一方、図110Bに示すように、正しい場合は(ST10:YES)、SSD基板SD2のOS がメインメモリにロードされる(ST12)。OS が起動する(ST13)。この後、Boot Bios Authentication処理が実行される。具体的に説明すると、パーティション1 の認証プログラムがFlash ROM から公開鍵A を読み込む(ST14)。パーティション1 の認証プログラムが、Flash ROM 領域に埋め込まれているシグネチャを読み込み、公開鍵Aを使用して復号化しHMAC−SHA1 値を求める(ST15)。Flash ROM 領域のHMAC−SHA1 値を計算する(ST16)。Flash ROM 領域認証(HMAC−SHA1 比較)が正しいか否かを判定する(ST17)。正しくない場合は(ST17:NO)、エラーを表示し、起動停止する(ST18)。
一方、正しい場合は(ST17:YES)、Partition 2 Authentication処理を実行する。具体的に説明すると、パーティション2 内はBaseCode.bin のみか否かを判定する (ST19)。BaseCode.bin のみでない場合は(ST19:NO)、エラーを表示し、起動停止する(ST20)。一方、BaseCode.bin のみである場合は(ST19:YES)、自己認証プログラムがFlash ROM から公開鍵C を読み込む(ST21)。自己認証プログラムが、パーティション2 のBaseCode.bin の後ろに埋め込まれているシグネチャを読み込み、公開鍵C を使用して復号化しHMAC−SHA1値を求める(ST22)。シグネチャサイズを除く、BaseCode.bin のHMAC−SHA1 値を計算する(ST23)。BaseCode.bin 認証(HMAC−SHA1 比較)は正しいか否かを判定する (ST24)。正しくない場合は(ST24:NO)、エラーを表示し、起動停止する(ST25)。
一方、正しい場合は(ST25:YES)、図110Cに示すように、続いて、Partition 3 Authentication処理が実行される。具体的に説明すると、パーティション3 内がGame.bin のみか否かを判定する (ST26)。Game.bin のみでない場合は(ST26:NO)、エラーを表示し、起動停止する(ST27)。一方、Game.bin のみである場合は(ST26:NO)、自己認証プログラムがFlash ROM から公開鍵D を読み込む(ST28)。
自己認証プログラムが、パーティション3 の Game.bin の後ろに埋め込まれているシグネチャを読み込み、公開鍵Dを使用して復号化しHMAC−SHA1 値を求める(ST29)。シグネチャを除く、Game.bin のHMAC−SHA1 値を計算する(ST30)。Game.bin 認証(HMAC−SHA1 比較)は正しいか否かを判定する(ST31)。正しくない場合は(ST31:NO)、エラーを表示し、起動停止する(ST32)。一方、正しい場合は(ST31:YES)、パーティション2 の BaseCode.binと、パーティション3 のGame.binとをメインメモリにロードする(ST33)。この後、起動シーケンスに移行する(ST34)。そして、起動シーケンスにおいて、メモリ基板MM6におけるワークメモリやセンサ、駆動機構、電飾等のチェックを行った後、デモ画面を表示してゲーム実行処理に移行する。
尚、起動時において、製造時に書き込まれた固有の識別番号を読み出し、SSD基板SD2がコピー品であるか否かをチェックし、コピー品であれば、起動を停止したり、起動後にコピー品である旨を報知してもよい。
(ゲーム実行処理)
ゲーム実行処理が開始されると、先ず、クレジット要求処理を実行する(S10)。この処理では、ICカードに記憶されたクレジットから幾つかのクレジットを使用するか否かの判断が遊技者によりなされる。
コインがベットされたか否かを判定する(S11)。コインがベットされていないと判定した場合(S11:NO)、S10に処理を戻す。一方、S11においてコインがベットされたと判定した場合(S11:YES)、ベットされたコインの枚数に応じて、クレジット数を減算する処理を行う(S12)。尚、ベットされるコインの枚数がクレジット数より多い場合には、クレジット数を減算する処理を行わずに、S11に処理を戻す。また、ベットされるコインの枚数が、1回の遊技にベットすることが可能な上限値を超える場合には、RAM73に記憶されたクレジット数を減算する処理を行わずに、S13に処理を進める。
次に、ボタンスイッチCP1(スタートボタン)がONされたか否かを判定する(S13)。スタートボタンがONされていないと判定した場合(S13:NO)、S13に処理を戻す。尚、スタートボタンがONされなかった場合(例えば、スタートボタンがONされずに遊技を終了する旨の指示が入力された場合)には、S12における減算結果をキャンセルする。
一方、S13においてスタートボタンがONされたと判定した場合(S13:YES)、通常ゲーム用シンボル決定処理を実行する(S14)。通常ゲーム用シンボル決定処理では、シンボルの停止時におけるコードNo.を決定する。具体的には、乱数値を取得し、取得した乱数値と、通常ゲーム用シンボルテーブルとに基づいて、リール装置M1における各シンボル列の停止時におけるコードNo.を決定する。
次に、スクロール表示制御処理を行う。この処理は、リール装置M1の各リールM3を回転させることによって、シンボルのスクロールを開始した後、S14において決定されたシンボルで再配置されるように、表示制御する処理である。
次に、賞が成立したか否かを判定する(S16)。S15により再配置されたシンボルについて、ペイラインL毎に、ペイラインL上に再配置された個数をシンボルの種類毎にカウントする。そして、カウントされた個数が2以上であるか否かを判定する。また、所定個数以上のスキャッタシンボル等のトリガーシンボルがペイラインLとは無関係に再配置されたか否かを判定する。
S16において賞が成立していないと判定した場合(S16:NO)、本ルーチンは終了する。一方、賞が成立したと判定した場合(S16:YES)、コインの払出に係る処理を行う(S17)。例えば、オッズデータを参照し、ペイラインL上に再配置されたシンボルの個数に基づいて、配当倍率を決定する。オッズデータは、ペイラインL上に再配置されたシンボルの個数と、配当倍率との対応関係を示すデータである。尚、入賞が成立したペイラインL上に「ワイルド」が1個表示される毎に、配当は2倍となる。即ち、入賞が成立したペイラインL上に「ワイルド」が3個表示されている場合、配当は8倍となる。
尚、少なくとも1種類のシンボルが、ペイラインL上に、2個以上再配置された場合に、賞が成立したと判定してもよいし、ペイラインLを設けずに、再配置されるシンボルのうち少なくとも1種類のシンボルが、2個以上再配置された場合に、賞が成立したと判定することとしてもよい。
続いて、所定個数以上のスキャッタシンボル等のトリガーシンボルが再配置されることによりトリガー条件が成立したか否かを判定する(S18)。トリガー条件が成立していなければ(S18:NO)、本ルーチンが終了される。一方、トリガー条件が成立していた場合には(S18:YES)、ボーナスゲーム実行処理が実行される(S19)。
(温度管理処理)
上記のようにしてゲーム実行処理によりゲームが行われているときに、温度管理処理が実行されている。温度管理処理は、監視温度の異なる2つの第1温度センサ及び第2温度センサを電源ユニットRUに設け、低い温度設定の第1温度センサの感知で、ゲーム中のエラー処理(異常放置、ロックアップなど)を行い、高い温度設定の第2温度センサの検知で即時シャットダウンを行なう処理である。ここで、第1温度センサの監視温度は、第1閾値温度と、第1閾値温度よりも低温の第2閾値温度であり、第2温度センサの監視温度は、第1閾値温度よりも高温の第3閾値温度である。そして、第1温度センサは、第1閾値温度以上においてオン状態になり、第2閾値温度以下においてオフ状態になる第1電源温度検知信号を出力するように設定されている。第2温度センサは、第3閾値温度以上においてオン状態になる第2電源温度検知信号を出力するようになっている。
尚、本実施形態においては、第1温度センサ及び第2温度センサが第1閾値温度等を示す検知信号を出力するようになっているが、これに限定されるものではない。例えば、第1温度センサ及び第2温度センサが検知温度に比例した電圧値や電流値の検知信号をアナログ量やデジタル量で出力し、制御装置において、検知信号と第1閾値とに基づいて第1閾値温度を判定し、検知信号と第2閾値とに基づいて第2閾値温度を判定し、検知信号と第3閾値とに基づいて第3閾値温度を判定してもよい。
温度管理処理は、図112の第1温度管理処理及び図113の第2温度管理処理を有しており、ゲーム実行処理と並行して実行される。尚、第1及び第2温度管理処理は、ゲーム実行処理が開始されるゲーム起動前においては実行されず、ゲーム実行処理が開始されたゲーム起動後において、アイドル状態になる前に1回実行され、その後は1分以下の間隔で実行される。
(温度管理処理:第1温度管理処理)
第1温度管理処理は、電源装置に搭載された第1温度センサからの信号に基づいてエラー処理及びエラー解除処理を実行するようになっている。エラー処理は、第1温度センサがオフ状態の第1電源温度検知信号を出力しているときに実行される。エラー解除処理は、第1温度センサがオン状態の第1電源温度検知信号を出力しているときに実行される。また、エラー処理時においては、エラーメータに電源装置エラーが表示されることによって、電源装置に異常が発生していることが遊技者等に報知される。
具体的に説明すると、電源装置の第1温度センサから出力される第1電源温度検知信号を第2GM基板GM2が監視しており、第2GM基板GM2は、第1電源温度検知信号に基づいて第1温度管理処理を実行する。
図112に示すように、先ず、第1電源温度検知信号がオン状態であるか否かを判定し、オン状態となったとき、即ち、電源装置が第1閾値温度に到達したときに(S101)、エラー処理が実行される。先ず、ゲーム中であるか否かを判定する(S102)。ゲーム中であれば(S102:YES)、第1閾値温度に到達してから5分以内であるか否かを判定する(S103)。5分以内であれば(S103:NO)、ゲーム終了(クレジット転送完了)まで実行し、現状のゲームを消化する(S104)。そして、エラー発生処理(ロックアップ状態)を行う(S105)。また、S102において、ゲーム中でなければ(S102:NO)、エラー発生処理(ロックアップ状態)を行う(S105)。
次に、省電力モードに自動的に移行し(S106)、リセットキースイッチRSの操作により出力されたリセット信号に基づいてリセットするか否かを判定する(S109)。リセットしないのであれば(S109:NO)、省電力モードで待機する。
一方、リセットするのであれば(S109:YES)、第1電源温度検知信号がオフ状態であるか否かを判定し、電源装置が温度低下により第2閾値温度に到達したか否かを判定する(S110)。第2閾値温度に到達しない場合は(S110:NO)、S105に移行し、エラー処理が継続される。一方、第2閾値温度に到達した場合は(S110:YES)、エラー処理が解除され、未消化ゲームが存在するか否かを判定する(S111)。未消化ゲームが存在する場合は(S111:YES)、ゲームを消化した後(S112)、アイドル状態に移行する(S113)。一方、未消化ゲームが存在しない場合は(S111:NO)、アイドル状態に移行する(S113)。
(温度管理処理:第2温度管理処理)
第2温度管理処理は、電源装置に搭載された第2温度センサからの信号に基づいて電源基板がシャットダウン処理を実行するようになっている。シャットダウン処理は、第2温度センサがオン状態の第2電源温度検知信号を出力しているときに実行される。
具体的に説明すると、電源装置の第2温度センサから出力される第2電源温度検知信号を電源基板が監視しており、電源基板は、第2電源温度検知信号に基づいて第2温度管理処理を実行する。図113に示すように、第2電源温度検知信号がオン状態であるか否かを判定し、オン状態となったとき、即ち、電源装置が第3閾値温度に到達したときに(S201)、電源装置から全ての基板への電力出力をオフ状態にして電源オフ状態と同じ状態にする(S202)。
尚、第3閾値温度に到達したときに、未消化のゲームが存在する場合は、現在実行中のゲームを消化した後に、電源装置から全ての基板への電力出力をオフ状態にしてもよい。また、ビルインやチケットインしてクレジットに入る前に、エラー処理で作動を停止しないように設定されていることが好ましい。これは、どこにも記録されないので実質飲み込み状態になるからである。また、キャッシュアウトの操作ボタンの押下からチケットアウトまではエラー処理で止まらずに、チケットアウトを完了してからエラー処理が開始されることが好ましい。また、他のエラー中、もしくはドアオープン中は、即座にエラー処理が開始されることが好ましい。
(実施形態2)
次に、本発明の実施形態2について説明する。尚、実施形態2においては、実施形態1のスロットマシン1との相違点となるトッパ装置2を中心に説明し、実施形態1と同一の部材については同一の符号を付記する。
(トッパ装置T2の概要)
図114に示すように、トッパ装置T2は、スロットマシン1の最も高い位置に配置されるように、図1のトップ装置3(遊技機本体5)の上面壁に設けられている。トッパ装置T2は、照明光を周囲に出射する照明機構T3を有している。これにより、トッパ装置T2は、スロットマシン1を離れた場所からでも目立つようにする機能を前方において発揮させていると共に、側方及び後方においても発揮させている。
(トッパ装置T2の具体的構成)
トッパ装置T2は、図114に示すように、表示面T2aを有したトッパ本体T21と、トッパ本体T21の上面壁に設けられたタワー部材T22とを有している。タワー部材T22は、円筒形状の透明樹脂製カバーを有し、内部にLED等の発光装置を有している。タワー部材T22は、スロットマシン1の最上部において一色や複数色で発光することによって、遠くからのスロットマシン1の視認性を向上させている。
トッパ本体T21は、図115に示すように、トッパ装置T2をトップ装置3上で支持するトッパ支持機構T215と、トッパ支持機構T215の前面側に配置され、スロットマシン1のゲーム内容やタイトル名等を表示するトッパ表示装置T211と、トッパ表示装置T211を収容したトッパフロントカバーT214と、トッパフロントカバーT214の前面側に配置され、トッパ表示装置T211の周囲を飾る枠部材T218と、トッパ支持機構T215の背面側に配置され、トッパフロントカバーT214に接合されたトッパリアカバーT212と、トッパフロントカバーT214及びトッパリアカバーT212に設けられ、周囲に照明光を出射する照明機構T3とを有している。
(トッパ支持機構T215)
トッパ支持機構T215は、図116に示すように、水平配置された上横設部材T2151と、上横設部材T2151の下方位置において水平配置された下横設部材T2152と、上横設部材T2151及び下横設部材T2152の中央部同士を連結した上縦設部材T2153と、上横設部材T2151及び下横設部材T2152の右端部同士を連結した右縦設部材T2155と、上横設部材T2151及び下横設部材T2152の左端部同士を連結した左縦設部材T2156と、下横設部材T2152の中央部下面に上端部を連結された下縦設部材T2154と、下縦設部材T2154の下端部に連結され、図1のトップ装置3にネジ締結により固定される固定部材T2157とを有している。
上横設部材T2151は、図117に示すように、前面壁T21511と上面壁T21512と右側面壁T21513と左側面壁T21514とからなる長方体形状に形成されている。前面壁T21511の両端部には、貫通孔T21511a・T21511aが形成されている。貫通孔T21511a・T21511aは、トッパ表示装置T211をネジ締結するためのネジ穴として用いられる。上面壁T21512の下面中央部には、上縦設部材T2153の上端が連結されている。上面壁T21512の後辺の両端部には、トッパリアカバーT212にネジ締結される第1締結部T21512a・T21512aが形成されている。また、上面壁T21512の後辺の中央部には、トッパリアカバーT212にネジ締結される第1締結部T21512a・T21512aが形成されている。
下横設部材T2152は、前面壁T21521と下面壁T21522と右側面壁T21523と左側面壁T21524とからなる長方体形状に形成されている。前面壁T21521の両端部には、貫通孔T21521a・T21521aが形成されている。貫通孔T21521a・T21521aは、トッパ表示装置T211をネジ締結するためのネジ穴として用いられる。下面壁T21522の上面には、上縦設部材T2153の下端が連結されている。また、下面壁T21522の下面には、下縦設部材T2154の上端が連結されている。
右縦設部材T2155及び左縦設部材T2156には、上光源基板T34・T34が上縦設部材T2153を中心として左右対称に設けられている。また、下縦設部材T2154の左側面及び右側面には、下光源基板T35・T35が設けられている。これらの上光源基板T34・T34及び下光源基板T35・T35は、照明機構T3の一部を構成している。照明機構T3の詳細については後述する。
(トッパ表示装置T211)
トッパ表示装置T211は、図118に示すように、トッパ支持機構T215に固定されるTP導光ベースT2111と、TP導光ベースT2111の前面に配置された表示プレートモジュールT2117とを有している。TP導光ベースT2111は、図115のバックライトユニット23の前方に配置されている。また、TP導光ベースT2111は、透明の樹脂により形成されており、バックライトユニットT23から出射された光を前方に透過可能にされている。TP導光ベースT2111は、正面視が長方形状の前面部T2111aと、前面部T2111aの左辺中央部から前方に突出された第1当接部T2111eとを有している。第1当接部T2111eは、表示プレートモジュールT2117の厚みよりも大きな突出長に設定されており、表示プレートモジュールT2117の左端に当接可能にされている。
また、TP導光ベースT2111は、図119に示すように、後面側の各コーナー部において取付け部T2111bを有している。取付け部T2111bは、ネジ締結用の貫通穴を有すると共に、先端部T2111cが後方に曲折されている。TP導光ベース2111は、先端部T2111cを図118の上横設部材T2151及び下横設部材T2152間に差し込むことによって、図120に示すように、トッパ表示装置T211のトッパ支持機構T215への取付け作業を容易にしている。
図118に示すように、TP導光ベースT2111の上端面には、上側プレートホルダT2112が設けられている。上側プレートホルダT2112は、TP導光ベースT2111の上端面に沿って水平配置された平板部T2112cと、平板部T2112cの前辺の左側部及び右側部にそれぞれ配置された第1保持部T2112a・T2112aと、平板部T2112cの前辺中央部に配置された第2保持部T2112bとを有している。第1取付部T2112a・T2112aは、第2保持部T2112bよりも前方に位置するように形成されており、側面視において第1取付部T2112a・T2112aと第2保持部T2112bとの間に、表示プレートモジュールT2117を区分する保持隙間を形成している。
また、TP導光ベースT2111の下端面には、下側プレートホルダT2113が設けられている。下側プレートホルダT2113は、上述の上側プレートホルダT2112と同一構成であり、上側プレートホルダT2112に対して上下対称に配置されている。即ち、下側プレートホルダT2113は、平板部T2113cと第1保持部T2113a・T2113aと第2保持部T2113bとを有しており、側面視において第1取付部T2112a・T2112aと第2保持部T2112bとの間に保持隙間を形成している。
(トッパ表示装置T211:表示プレートモジュールT2117)
上側プレートホルダT2112と下側プレートホルダT2113とは、表示プレートモジュールT2117を上下方向及び前後方向に保持している。また、表示プレートモジュールT2117は、左端がTP導光ベースT2111の第1当接部T2111eに当接されており、第1当接部T2111eにより左方向の移動が規制されている。
表示プレートモジュールT2117は、導光板T21171と第1ベースプレートT21172とデザインプレートT21173と第2ベースプレートT21174とを有している。導光板T21171は、前面側から前方に光を出射する機能を有している。第1ベースプレートT21172及び第2ベースプレートT21174は、同一サイズ及び同一形状の長方形板状に設定されており、光を透過する材質により形成されている。デザインプレートT21173は、スロットマシン1のゲーム内容を示唆する画像が形成されている。
導光板T21171は、図121に示すように、TP導光ベースT2111の前面部T2111aに取り付けられている。導光板T21171の前側には、図122A及び図122Bに示すように、第1ベースプレートT21172とデザインプレートT21173と第2ベースプレートT21174とが配置されている。導光板T21171は、前面側から面状に照射光を出射することによって、デザインプレートT21173の画像を第2ベースプレートT21174を介して外部に浮かび上がらせるようになっている。
これらのプレートT21172・T21173・T21174の上辺部は、上側プレートホルダT2112における第1保持部T2112a・T2112aと第2保持部T2112bとで挟持されることによって、保持隙間において前後方向に保持されている。一方、プレートT21172・T21173・T21174の下辺部は、第1保持部T2113a・T2113aと第2保持部T2113bとで挟持されることによって、保持隙間において前後方向に保持されている
デザインプレートT21173は、第1ベースプレートT21172及び第2ベースプレートT21174に対して移動自在に当接されている。また、図121に示すように、デザインプレートT21173の右辺には、張出部T21173aが形成されている。張出部T21173aは、第2ベースプレートT21174よりも右側に突出するように形成されている。これにより、表示プレートモジュールT2117の最前面に位置する第2ベースプレートT21174を一方の手で押さえながら、他方の手で張出部T21173aを掴んで左右方向に移動させることによって、デザインプレートT21173だけをトッパ表示装置T211に対して取り外すと共に取り付けることが可能になっている。尚、トッパ表示装置T211は、表示プレートモジュールT2117が液晶表示装置等の表示装置で構成されていてもよい。
(トッパリアカバーT212)
図123に示すように、上記のように構成された表示プレートモジュールT211がトッパ支持機構T215に取付けられると、次に、トッパリアカバーT212が取付けられると共に、タワー部材T22が取付けられる。トッパリアカバーT212は、図124に示すように、前面が長方形状の収容枠部T2121と、収容枠部T2121の周縁から前側に突出された上側周縁部T2122とを有している。トッパリアカバーT212の収容枠部T2121には、冷陰極管や蛍光管等のバックライトユニットT23が配置されている。上側周縁部T2122の上面壁における左領域及び右領域には、複数の通気孔T2121a・T2121aが形成されている。これらの通気孔T2121a・T2121aは、バックライトユニットT23により加熱されたトッパ装置T2の内部の空気を外部に排出することによって、トッパ装置T2の冷却を可能にしている。
また、上側周縁部T2122の左面壁及び右面壁には、複数の嵌合部T2122bが形成されている。嵌合部T2122bは、上側周縁部T2122を前端から後端まで所定幅で水平方向に切り欠くことにより形成されている。嵌合部T2122bは、上下方向に等間隔で配置されている。これらの嵌合部T2122bは、図125及び図126に示すように、照明機構T3における上側後部照明部材T311・T312を嵌合作業により取付け可能にしている。
また、図124に示すように、トッパリアカバーT212は、収容枠部T2121及び上側周縁部T2122の下端中央部に接続された支持枠部T2123と、支持枠部T2123の周縁から前側に突出された下側周縁部T2124とを有している。下側周縁部T2124の左面壁及び右面壁には、複数の嵌合部T2124aが形成されている。嵌合部T2124aは、下側周縁部T2124を前端から後端まで所定幅で水平方向に切り欠くことにより形成されている。嵌合部T2124aは、上下方向に等間隔で配置されている。これらの嵌合部T2124aは、図125及び図126に示すように、照明機構T3における下側後部照明部材T321・T322を嵌合作業により取付け可能にしている。
(トッパフロントカバーT214)
上側後部照明部材T311・T312及び下側後部照明部材T321・T322がトッパリアカバーT212に取付けられた後、図127に示すように、トッパリアカバーT212がトッパ支持機構T215に後方から取付けられる。この後、トッパフロントカバーT214がトッパ支持機構T215に前方から取付けられる。
トッパフロントカバーT214は、図128に示すように、トッパ表示装置T211を前方から視認可能にする窓枠部T2141と、窓枠部T2141の周縁から後側に突出された上側周縁部T2142とを有している。上側周縁部T2142の左面壁及び右面壁には、複数の嵌合部T2142aが形成されている。嵌合部T2142aは、上側周縁部T2142を前端から後端まで所定幅で水平方向に切り欠くことにより形成されている。嵌合部T2142aは、上下方向に等間隔で配置されている。これらの嵌合部T2142aは、図129及び図130に示すように、照明機構T3における上側前部照明部材T313・T314を嵌合作業により取付け可能にしている。
また、図128に示すように、トッパフロントカバーT214は、窓枠部T2141及び上側周縁部T2142の下端中央部に接続された支持枠部T2143と、支持枠部T2143の周縁から前側に突出された下側周縁部T2144とを有している。下側周縁部T2144の左面壁及び右面壁には、複数の嵌合部T2144aが形成されている。嵌合部T2144aは、下側周縁部T2144を前端から後端まで所定幅で水平方向に切り欠くことにより形成されている。嵌合部T2144aは、上下方向に等間隔で配置されている。これらの嵌合部T2144aは、図129及び図130に示すように、照明機構T3における下側前部照明部材T323・T324を嵌合作業により取付け可能にしている。
(枠部材T218)
上側前部照明部材T313・T314及び下側前部照明部材T323・T324がトッパフロントカバーT214に取付けられた後、図127に示すように、トッパフロントカバーT214がトッパ支持機構T215に前方から取付けられる。この後、枠部材T218がトッパフロントカバーT214の前方から取付けられる。枠部材T218は、トッパ表示装置T211の周縁部を囲むように形成されている。枠部材T218の上端部における左側及び右側には、先端部(後端部)が下方に曲折された引掻部材T2181・T2181が設けられている。図131にも示すように、引掻部材T2181・T2181は、トッパ表示装置T211の上方に配置され、トッパフロントカバーT214にネジ締結された第1支持部材T41の鍵穴部T41aに係合することによって、枠部材T218の取り付け作業を容易にしている。
(照明機構T3)
次に、照明機構T3について説明する。照明機構T3は、図127に示すように、上側後部照明部材T311・T312と上側前部照明部材T313・T314と下側後部照明部材T321・T322と下側前部照明部材T323・T324とを有している。さらに、照明機構T3は、上光源基板T34・T34と下光源基板T35・T35とを有している。
(照明機構T3:上光源基板T34・下光源基板T35)
上光源基板T34・T34は、右縦設部材T2155の右側面及び左縦設部材T2156の左側面にそれぞれ設けられている。また、下光源基板T35・T35は、下縦設部材T2154の左側面及び右側面にそれぞれ設けられている。上光源基板T34は、図116にも示すように、平板状のプリント基板T341と、プリント基板T341の外側面に実装された複数の光源T342とを有している。光源T342には、単色やフルカラーのLED等の発光部材が用いられている。光源T342の配置形態は、水平方向の両端部にかけて等間隔で配置された3個の光源T342からなる光源グループの7グループを、上下方向の両端部にかけて等間隔で配置したものである。即ち、光源T342は、7行3列のマトリクス状でプリント基板T341に実装されている。
また、下光源基板T35は、上光源基板T34と同一構成にされている。即ち、下光源基板T35は、平板状のプリント基板T351と、プリント基板T351の外側面において7行3列のマトリクス状に配置された光源T352とを有している。
(照明機構T3:上側照明部材T31・下側照明部材T32)
上光源基板T34・T34は、上側後部照明部材T311・T312と上側前部照明部材T313・T314とで覆われている。上側後部照明部材T311・T312と上側前部照明部材T313・T314とは、一体化されることにより上側照明部材T31・T31とされている。一方、下光源基板T35・T35は、下側後部照明部材T321・T322と下側前部照明部材T323・T324とで覆われている。下側後部照明部材T321・T322と下側前部照明部材T323・T324とは、一体化されることにより下側照明部材T32・T32とされている。
これにより、トッパ装置T2は、図114に示すように、上側照明部材T31・T31がトッパ装置T2の右側上部及び左側上部からそれぞれ突出した状態で配置される一方、下側照明部材T32・T32がトッパ装置T2の右側下部及び左側下部からそれぞれ突出した状態で配置されることによって、照明光を前方、側方、後方及び上方を含む周囲に出射することが可能になっている。
図132にも示すように、左側上部及び右側上部にそれぞれ配置された上側照明部材T31・T31と、左側下部及び右側下部にそれぞれ配置された下側照明部材T32とは、同一形状及び同一構成であり、配置角度を水平方向に180度逆向きにしたものである。これにより、トッパ装置T2は、上側照明部材T31・T31及び下側照明部材T32・T32の一方を構成する上側前部照明部材T313と上側後部照明部材T312と下側前部照明部材T323と下側後部照明部材T322との間で互いに共用することが可能になっている。また、トッパ装置T2は、上側照明部材T31・T31及び下側照明部材T32・T32の他方を構成する上側前部照明部材T311と上側後部照明部材T312と下側前部照明部材T321と下側後部照明部材T324との間で互いに共用することが可能になっている。
(照明機構T3:上側前部照明部材T313)
上側前部照明部材T313は、光を透過するアクリル樹脂等の合成樹脂により形成されており、図133に示すように、長手方向が鉛直方向に設定された長尺状のベース体T3131と、ベース体T3131から水平方向に突出された複数の散光部T3132とを有している。上側前部照明部材T313は、ベース体T3131が図145及び図146に示すように、トッパフロントカバーT214の内側面に当接され、散光部T3132が勘合部T2142aから突出されることによって、トッパフロントカバーT214への装着と散光部T3132の外部への露出とを行うように形成されている。
ベース体T3131は、図134に示すように、四角柱形状のベース本体部T3131aと、ベース本体部T3131aの左前端部から突出された板状部T3131bとを有している。ベース本体部T3131aは、左面及び後面が開放されており、上面壁及び下面壁の内側面(図127の上光源基板T34側の面)において爪部T3131d・T3131dを上下対称に有している。爪部T3131d・T3131dは、上面壁及び下面壁の後辺から一部が後方に突出されている。
また、ベース本体部T3131aは、右面壁の内側面において複数(6個)の爪部T3131cを有している。これらの爪部T3131cは、上下方向において等間隔で配置されており、図135に示すように、ベース本体部T3131aの後辺から一部が後方に突出されている。爪部T3131cは、プリント基板T341においてマトリクス状に配置された各列の光源T342・T342間に位置するように配置されている。上面壁及び下面壁の爪部T3131d及び右面壁の爪部T3131cは、上側前部照明部材T313と上側後部照明部材T311とを接合するときの位置合わせ及び仮止めに用いられる。
さらに、ベース体T3131は、複数(7個)の導光部T3131eを内側に有している。導光部T3131eは、隣接する爪部T3131c・T3131c間に配置されていると共に、プリント基板T341においてマトリクス状に配置された各列の光源T342に対向するように配置されている。導光部T3131eは、図138及び図139Aに示すように、上面視が直角三角形状に形成されており、上側前部照明部材T313が照明機構T3としてトッパ装置T2に組み込まれたときに、直角の第1頂点部Taを含む第1辺部Tdが上光源基板T34の基板面に対して平行となるように形成されている。
具体的には、図135及び図136に示すように、導光部T3131eは、直角の第1頂点部Taと、第1頂点部Taを一端とする第1辺部Td及び第2辺部Tfと、第1辺部Tdの他端となる第2頂点部Tcと、第2辺部Tfの他端となる第3頂点部Tbと、第1頂点部Taに対向する斜辺部Tgとを有している。第1辺部Tdは、図127の上光源基板T34に対して平行に配置されている。また、第1頂点部Taは、ベース本体部T3131aにおける前面壁の左端部分(図127の上光源基板T34に最も接近する部分)に位置されている。そして、この第1頂点部Taを一端とした第2辺部Tfが前面壁における左右方向の全領域にかけて接合されていると共に、第3頂点部Tbがベース本体部T3131aの右面壁の内面前端部に接合されている。これにより、導光部T3131eは、第1辺部Tdがベース本体部T3131aの内壁面に対して平行に配置され、斜辺部Tgがベース本体部T3131aの内壁面に対して傾斜された状態にされている。
上記の7個の各導光部T3131eは、図138及び図139Aに示すように、第1辺部Tdが上光源基板T34の3列の光源T342にそれぞれ対向するように等間隔で配置されている。これにより、上光源基板T34の光源T342から出射された照明光は、導光部T3131eの第1辺部Tdに対して直角方向に進行し、一部を反射させると共に、大部分を入射させる。そして、例えば、導光部T3131e内を進行した照明光が斜辺部Tgに到達すると、斜辺部Tgへの照明光の進行角度に応じた角度で一部が出射すると共に残部が反射し、反射した照明光の残部が第2辺部Tf及び第3頂点部Tbに進行し、第2辺部Tf及び第3頂点部Tbに接合されたベース本体部T3131aに入射するという進行経路で、導光部T3131eから全ての照明光が出射される。照明光の導光部T3131eにおける具体的な進行経路については後述する。
これにより、導光部T3131eの各壁面による照明光の多様な進行経路によって、光源T342から指向性の強い照明光が一方向に出射された場合でも、この照明光が導光部T3131eの全面から多方向に分散された状態で出射され、ベース本体部T3131aに入射することになる。
ベース本体部T3131aにおける外側面には、散光部T3132が形成されている。散光部T3132は、ベース本体部T3131aから外部方向(導光部T3131eの配置方向とは逆方向)に突出されている。散光部T3132は、図135に示すように、隣接する爪部T3131c・3131c間となる導光部T3131eに対応した位置に配置されている。これにより、導光部T3131eの透過により各方向に出射した照明光の大部分が、散光部T3132に入射するようになっている。
散光部T3132は、図133に示すように、ベース本体部T3131aの前面壁及び右面壁から外側方向(前方向及び右方向)に突出された板状に形成されている。散光部T3132は、複数の溝部T3132aを有している。溝部T3132aは、上面壁においてベース本体部T3131a側から外側方向にかけて直線状に形成されている。さらに、溝部T3132aは、外側方向の先端部にも形成されている。尚、溝部T3132aは、散光部T3132の下面壁に形成されていてもよい。これにより、散光部T3132は、ベース本体部T3131aの壁面全体から入射された照明光を、溝部T3132aにおいて細かく分散させながら出射するようになっている。
上記のベース本体部T3131aは、上面壁が平坦状に形成されている。一方、図137に示すように、ベース本体部T3131aの下面壁は、段状に形成されている。これにより、上側前部照明部材T313は、ベース本体部T3131aの上面壁及び下面壁の違いを目視することにより上下方向を確認することが可能になっている。
(照明機構T3:上側後部照明部材T311)
上側後部照明部材T311は、上側前部照明部材T313と同一材料により形成されており、図140に示すように、長手方向が鉛直方向に設定された長尺状のベース体T3111と、ベース体T3111から水平方向に突出された複数の散光部T3112とを有している。上側後部照明部材T311は、ベース体T3111が図124のトッパリアカバーT212の内側面に当接され、散光部T3112が勘合部T2122bから突出されることによって、トッパリアカバーT212への装着と散光部T3112の外部への露出とを行うように形成されている。
ベース体T3111は、四角柱形状のベース本体部T3111aと、ベース本体部T3111aの左前端部から突出された板状部T3111bとを有している。ベース本体部T3111aは、図141に示すように、左面及び後面が開放されており、上面壁及び下面壁の内側面(図127の上光源基板T34側の面)において爪挿入部T3111d・T3111dを上下対称に有している。爪挿入部T3111d・T3111dは、図134の爪部T3111d・T3131dが挿入されるようになっている。
また、ベース本体部T3111aは、右面壁の内側面において複数(6個)の爪挿入部T3111cを有している。これらの爪挿入部T3111cは、上下方向において等間隔で配置されており、図134の爪部T3131cが挿入されるようになっている。爪挿入部T3111cは、プリント基板T341においてマトリクス状に配置された各列の光源T342・T342間に位置するように配置されている。上面壁及び下面壁の爪部T3111d及び右面壁の爪挿入部T3111cは、上側前部照明部材T313と上側後部照明部材T311とを接合するときの位置合わせ及び仮止めに用いられる。
さらに、ベース体T3111は、複数(7個)の導光部T3111eを内側に有している。導光部T3111eは、隣接する爪挿入部T3111c・T3111c間に配置されていると共に、プリント基板T341においてマトリクス状に配置された各列の光源T342に対向するように配置されている。導光部T3111eは、図142及び図143に示すように、上面視が直角三角形状に形成されており、上側後部照明部材T311が照明機構T3としてトッパ装置T2に組み込まれたときに、直角の第1頂点部Taを含む第1辺部Tdが上光源基板T34の基板面に対して平行となるように形成されている。尚、導光部T3111eの詳細は、上側前部照明部材T313の導光部T3131eと同一であるため、その説明を省略する。
上記の7個の各導光部T3111eは、図138及び図139Aに示すように、第1辺部Tdが上光源基板T34の3列の光源T342にそれぞれ対向するように等間隔で配置されている。これにより、上光源基板T34の光源T342から出射された照明光は、導光部T3111eの第1辺部Tdに対して直角方向に進行し、一部を反射させると共に、大部分を入射させる。そして、例えば、導光部T3111e内を進行した照明光が斜辺部Tgに到達すると、斜辺部Tgへの照明光の進行角度に応じた角度で一部が出射すると共に残部が反射し、反射した照明光の残部が第2辺部Tf及び第3頂点部Tbに進行し、第2辺部Tf及び第3頂点部Tbに接合されたベース本体部T3111aに入射するという進行経路で、導光部T3111eから全ての照明光が出射される。照明光の導光部T3111eにおける具体的な進行経路については後述する。
これにより、導光部T3111eの各壁面による照明光の多様な進行経路によって、光源T342から指向性の強い照明光が一方向に出射された場合でも、この照明光が導光部T3111eの全面から多方向に分散された状態で出射され、ベース本体部T3111aに入射することになる。
ベース本体部T3111aにおける外側面には、散光部T3112が形成されている。散光部T3112は、ベース本体部T3111aから外部方向(導光部T3111eの配置方向とは逆方向)に突出されている。散光部T3112は、隣接する爪挿入部T3111c・3131c間となる導光部T3111eに対応した位置に配置されている。これにより、導光部T3111eの透過により各方向に出射した照明光の大部分が、散光部T3112に入射するようになっている。
散光部T3112は、図140に示すように、ベース本体部T3111aの前面壁及び右面壁から外側方向(前方向及び右方向)に突出された板状に形成されている。散光部T3112は、複数の溝部T3112aを有している。溝部T3112aは、上面壁においてベース本体部T3111a側から外側方向にかけて直線状に形成されている。さらに、溝部T3112aは、外側方向の先端部にも形成されている。尚、溝部T3112aは、散光部T3112の下面壁に形成されていてもよい。これにより、散光部T3112は、ベース本体部T3111aの壁面全体から入射された照明光を、溝部T3112aにおいて細かく分散させながら出射するようになっている。
上記のベース本体部T3111aは、上面壁が段状に形成されている。一方、図144に示すように、ベース本体部T3111aの下面壁は、平坦状に形成されている。これにより、上側後部照明部材T311は、ベース本体部T3111aの上面壁及び下面壁の違いを目視することにより上下方向を確認することが可能になっている。
(照明光の進行経路)
次に、図139Bを用いて、右側に配置された上側照明部材T31における光源T342から出射された照明光の進行経路について具体的に説明する。尚、図中における光源T342から出射された照明光を示す実線は、光軸を示している。
水平面において後部に配置された光源T342aから照明光が右方向に出射されると、この照明光は、導光部T3111eの第1辺Tdから直交状態で入射する。そして、照明光が導光部T3111eを進行し、斜辺部Tgに到達すると、空気との界面となる斜辺部Tgにおいて一部の照明光が通過して右方向に直進し、残部の照明光が入射角度に応じて反射する。即ち、導光部T3111eが直角二等辺三角形であるため、導光部T3111eの斜辺部Tgが照明光に対して45度の傾斜角度で傾斜した界面となっている。これにより、照明光が斜辺部Tgに対して45度の入射角度で進行することによって、45度の反射角度で後方向に反射する。
この結果、後部の光源T342aから出射された照明光は、導光部T3111eにより一部が右方向に進行し、残部が後方向に進行することによって、トッパ―装置T2の後方向の光軸と右方向の光軸とに分岐された状態で散光部T3112から出射されることになる。
また、水平面において中部に配置された光源T342bから照明光が右方向に出射されると、この照明光は、導光部T3111e・T3131e間の隙間を通過し、散光部T3112・T3132に到達する。そして、トッパ―装置T2の右方向を光軸とした照明光として散光部T3112から出射されることになる。
また、水平面において前部に配置された光源T342cから照明光が右方向に出射されると、この照明光は、導光部T3131eの第1辺Tdから直交状態で入射する。そして、照明光が導光部T3131eを進行し、斜辺部Tgに到達すると、空気との界面となる斜辺部Tgにおいて一部の照明光が通過して右方向に直進する。また、残部の照明光が斜辺部Tgに対して45度の入射角度で進行することによって、45度の反射角度で前方向に反射する。
この結果、前部の光源T342cから出射された照明光は、導光部T3131eにより一部が右方向に進行し、残部が前方向に進行することによって、トッパ―装置T2の前方向の光軸と右方向の光軸とに分岐された状態で散光部T3132から出射されることになる。
このように、上側後部照明部材T311は、スロットマシン1の前方と後方と右側方とを光軸とした照明光を出射するようになっている。そして、図114に示すように、左側に対称配置された同一構成の上側照明部材T31が、スロットマシン1の前方と後方と左側方とを光軸とした照明光を出射することによって、左右の上側照明部材T31は、トッパ―装置T2の前方と左右の側方と後方とを含む四方向全体に照明光を出射することになる。同様に、左右の下側照明部材T32においても、同一の照明光の出射メカニズムでトッパ―装置T2の前方と左右の側方と後方とを含む四方向全体に照明光を出射することになる。
その他の構成は実施形態1と同一であるので、その説明を省略する。尚、本実施形態2においては、トッパ装置T2がトップ装置3に固定された構成について説明したが、これに限定されるものはなく、トッパ装置T2におけるトッパ支持機構T215が実施形態1のトッパ支持機構215と同一構成にされることによって、正面姿勢と傾斜姿勢とに回転可能にされ、側方から表示プレートモジュールT2117を交換可能にされていてもよい。
(実施形態3)
次に、本発明のゲーミングマシンが、実施形態1及び実施形態2の少なくとも一方のスロットマシン1を複数備えた構成について説明する。
(ゲーミングマシンの概要及び用語の定義)
図147に示すように、ゲーミングマシン300は、複数人参加型の構成にされており、ゲーム端末であるスロットマシン1の複数台をデータ通信可能にセンターコントローラ200に接続している。ゲーミングマシン300は、スロットゲーム等のベースゲームを各スロットマシン1で個別に実行可能にしていると共に、各スロットマシン1間で同期を取って共通ゲームを共用表示装置となる共通ディスプレイ701等において実行可能にしている。尚、スロットマシン1とセンターコントローラ200との接続は、有線及び無線の何れでもよいし、これらの組み合わせでもよい。また、ベット額の単位は、ドルや円、ユーロ等の国や地域の通貨であってもよいし、ゲーミングマシン300を備えたホールや業界だけで使用されるゲームポイントであってもよい。
上記の構成をより具体的に説明すると、ゲーミングマシン300は、外部からの入力が可能なインプットデバイスと、各々個別にベースゲームを実行すると共に、複数のスロットマシン1で実行される共通ゲームのプレーを行うために、各種の処理を実行するようにプログラムされた端末コントローラとを有する複数のスロットマシン1と、複数のスロットマシン1に対して通信可能に接続され、各種の処理を実行するようにプログラムされたセンターコントローラ200とを有している。
ゲーミングマシン300の端末コントローラは、インプットデバイスのスタート操作の入力によりベースゲームを実行する第1の処理と、センターコントローラ200からのゲーム開始指令により共通ゲームを実行する第2の処理と、センターコントローラ200からのゲーム結果情報に基づいて共通ゲームのゲーム結果を判定する第3の処理とを少なくともの実行可能になっている。
ここで、『共通ゲーム』は、ゲーミングマシン300本来の主ゲームとは異なる副ゲームのことであり、ベーシックゲームと並行して実行されたり、ベーシックゲームの停止期間中の一時期に実行される。例えば、共通ゲームは、クラップスゲームや野球ゲーム、サッカーゲーム等が挙げられる。
ゲーミングマシン300のセンターコントローラ200は、ゲーム実行条件を満たすスロットマシン1に対してゲーム開始指令を所定のタイミングで出力する第1の処理と、共通ゲームのゲーム結果の決定を行う第2の処理と、第2の処理において決定されたゲーム結果をゲーム結果情報として順に各スロットマシン1に出力する第3の処理とを少なくとも実行可能になっている。
ここで、『ゲーム実行条件』とは、共通ゲームに参加する資格を有するための条件であり、例えば、ベースゲームのベット額の累積値が最低ベット額以上であったり、ベースゲームのゲーム数が最低ベット回数以上である等の条件である。尚、『ゲーム実行条件』は、共通ゲームを開始する直前に、プレーヤの意思より条件を満たすことが可能にされている。例えば、ベースゲームのベット額の累積値が最低ベット額未満であることが原因でゲーム実行条件を満たしていない場合には、共通ゲームを開始する直前に、最低ベット額とベット額の累積値との差分が支払われたり、所定の条件成立額の支払いが行われることによって、ゲーム実行条件を満たした状態にされる。また、ベースゲームのゲーム回数の不足であれば、不足分に対応する額の支払いであったり、所定の条件成立額の支払いが行われることによって、ゲーム実行条件を満たした状態にされる。
また、ゲーム開始指令を出力する所定のタイミングは、何れか一つのスロットマシン1において共通ゲーム開始条件が成立したときである。ここで、『共通ゲーム開始条件』は、ベット額情報の累積値やベースゲームのゲーム数の累積値等である。尚、本実施形態3においては、スロットマシン1とは別に、センターコントローラ200を備えたゲーミングマシン300を用いて説明するが、これに限定されるものではない。ゲーミングマシン300は、1以上のスロットマシン1がセンターコントローラ200の機能を備え、スロットマシン1同士が相互にデータ通信可能に接続された構成にされていてもよい。
本実施形態における『ベースゲーム』は、スロットマシン1により実行される。ベースゲームは、複数のシンボルを再配置するスロットゲームである。尚、ベースゲームは、スロットゲームに限定されるものではなく、スロットマシン1等のゲーム端末において独立して実行可能なゲームであればよい。
スロットゲームにおけるシンボルの再配置は、リール装置M1(シンボル表示装置)において行われる。スロットゲームは、遊技価値のベットを条件として、リール装置M1においてシンボルを再配置し、再配置されたシンボルに応じた通常配当を付与する通常ゲームを実行する処理と、通常ゲームにおいてシンボルが所定条件で再配置された場合、通常ゲームよりも大きなペイアウト率となる条件でシンボルを再配置し、再配置されたシンボルに応じたボーナス配当を付与するボーナスゲームを実行する処理とを有している。
『シンボル』は、リール装置M1において再配置されるものであれば、種類や個数に限定されるものではないが、特定シンボル及び通常シンボルの上位概念である。特定シンボルは、必要に応じて通常シンボルに加えられる。例えば、特定シンボルは、ワイルドシンボルとトリガーシンボルとを含む。ワイルドシンボルは、任意の種類のシンボルとして代用することが可能なシンボルである。トリガーシンボルは、少なくともボーナスゲームの実行を開始させるトリガーとなるシンボルである。また、トリガーシンボルは、ボーナスゲームにおいて特定シンボルを増加、即ち、トリガーシンボル及びワイルドシンボルの少なくとも一方の特定シンボルを増加させるトリガーとされてもよい。また、トリガーシンボルは、ボーナスゲームにおいてボーナスゲームのゲーム数を増加させるトリガーとされてもよい。
『遊技価値』とは、コイン、紙幣又はこれらに相当する電子的な有価情報である。尚、本発明における遊技価値は、特に限定されるものではなく、例えば、メダル、トークン、電子マネー、チケット等の遊技媒体であってもよい。チケットは、特に限定されるものではなく、例えば、後述のバーコード付きチケット等であってもよい。
『ボーナスゲーム』とは、フィーチャーゲームと同義である。本実施形態3におけるボーナスゲームは、フリーゲームを繰り返すゲームとして説明しているが、ボーナスゲームは、通常ゲームよりも有利な遊技状態であれば、どのような種類のゲームであってもよい。また、プレーヤにとって有利な遊技状態、即ち、通常ゲームより有利な遊技状態であれば、他のボーナスゲームを合わせて採用してもよい。例えば、ボーナスゲームは、通常ゲームより多くの遊技価値を獲得し得る状態、通常ゲームより高い確率で遊技価値を獲得し得る状態、通常ゲームより遊技価値の消費数が少なくなる状態等の各種の状態を単独や組み合わせて実現されてもよい。
『フリーゲーム』とは、通常ゲームよりも遊技価値のベットを少なく実行可能であるゲームのことである。『遊技価値のベットを少なく実行可能』は、ベットが“0”の場合を含む。従って、『フリーゲーム』は、遊技価値のベットを条件とすることなく実行され、再配置されたシンボルに応じた量の遊技価値を支払うゲームのことであってもよい。換言すれば、『フリーゲーム』とは、遊技価値の消費を前提とせずに開始されるゲームであってもよい。これに対し、『通常ゲーム』は、遊技価値のベットを条件として実行され、再配置されたシンボルに応じた量の遊技価値を支払うゲームのことである。換言すれば、『通常ゲーム』とは、遊技価値の消費を前提として開始されるゲームのことである。
『再配置』とは、シンボルの配置が解除された後、再びシンボルが配置される状態を意味する。『配置』とは、シンボルが外部のプレーヤに対して目視により確認可能な状態であることを意味する。
『再配置されたシンボルに応じた通常配当』とは、再配置されたウィニングコンビネーションに対応する通常配当を意味する。また、『再配置されたシンボルに応じたボーナス配当』とは、再配置されたウィニングコンビネーションに対応するボーナス配当を意味する。尚、『ウィニングコンビネーション』とは、賞を成立させることを意味する。
『通常ゲームよりも大きなペイアウト率となる条件』は、フリーゲームの実行やワイルドシンボルやトリガーシンボルの増加や置換されたシンボルテーブルを用いてのゲームの実行等が例示される。また、ベースゲームにおいて、レスキュー開始条件が成立したときにレスキュー処理が実行されてもよい。
『レスキュー処理』は、プレーヤを救済するための処理である。例えば、フリーゲームの実行や、ワイルドシンボルやトリガーシンボルの増加や置換されたシンボルテーブルを用いてのゲームの実行、インシュランス配当の付与等が、レスキュー処理として例示される。
『レスキュー開始条件』は、通常ゲームの過大な連続、即ち、通常ゲームが所定回数以上にわたって繰り返された状態であったり、配当の獲得総量の過小、即ち、同一のプレーヤがゲームを所定回数以上にわたって繰り返したときに獲得した通常配当やボーナス配当が所定値以下である場合が例示される。『レスキュー処理』は、プレーヤを救済するための処理である。例えば、フリーゲームの実行や、ワイルドシンボルやトリガーシンボルの増加や置換されたシンボルテーブルを用いてのゲームの実行、インシュランス配当の付与等が、レスキュー処理として例示される。
また、ゲーミングマシン300は、さらに、全てのスロットマシン1の操作位置から視認可能な位置に設けられた共通ディスプレイ701を有しており、センターコントローラ200が、共通ゲーム開始条件が成立するまでの状態を、共通ディスプレイ701に表示してもよい。尚、『操作位置』とは、スロットマシン1を操作するプレーヤの目線位置である。この構成を有したゲーミングマシン300によれば、共通ゲーム開始条件が成立するまでの状態が共通ディスプレイ701に表示されることによって、共通ゲームが開始されるまでの待ち時間を各プレーヤに予想させることができる。
(ゲーミングマシン300の機能フロー:スロットマシン)
上記のように構成されたゲーミングマシン300は、スロットマシン1と、スロットマシン1にデータ通信可能に接続された外部制御装置621(センターコントローラ200)とを有している。外部制御装置621は、ホール内に設置された複数のスロットマシン1にデータ通信可能に接続されている。
スロットマシン1は、BETボタン601とスピンボタン602とディスプレイ614とを有していると共に、これらの各部を制御するゲームコントローラ100を有している。尚、BETボタン601とスピンボタン602は、インプットデバイスの一種である。さらに、スロットマシン1は、外部制御装置621とのデータ通信を可能にする送受信部652を有している。
上記のBETボタン601は、プレーヤの操作によりBET額を受け付ける機能を有している。スピンボタン602は、プレーヤの操作、即ち、スタート操作により通常ゲームなどのゲームの開始を受け付ける機能を有している。ディスプレイ614は、各種のシンボルや数値、記号などの静止画情報および演出映像などの動画情報を表示する機能を有している。ディスプレイ614は、シンボル表示領域614aと映像表示領域614bと共通ゲーム表示領域614cとを有している。
シンボル表示領域614aは、リール装置M1を有しており、図1のシンボルを表示する。映像表示領域614bは、ゲーム進行中に実行される各種の演出映像情報を動画や静止画により表示する。共通ゲーム表示領域614cは、例えばジャックポットゲームなどの共通ゲームを表示する領域である。
ゲームコントローラ100は、コイン投入・スタートチェック部603と、通常ゲーム実行部605と、ボーナスゲーム開始判定部606と、ボーナスゲーム実行部607と、乱数値抽出部615と、シンボル決定部612と、演出用乱数値抽出部616と、演出内容決定部613と、スピーカ部617と、ランプ部618と、入賞判定部619と、払い出し部620と、を有している。
通常ゲーム実行部605は、BETボタン601の操作を条件として通常ゲームを実行する機能を有している。ボーナスゲーム開始判定部606は、通常ゲームにおいて再配置されたシンボルの組み合わせに基づいてボーナスゲームを実行するか否かを判定する。即ち、ボーナスゲーム開始判定部606は、トリガーシンボルが所定条件で再配置されたときに、ボーナスゲームに当籤したと判定し、次回の単位ゲームからボーナスゲームを実行するようにボーナスゲーム実行部607に処理を移行する機能を有している。
ここで、『単位ゲーム』とは、BETの受付開始から賞成立となり得る状態までの一連の動作である。例えば、通常ゲームの単位ゲームは、BETを受け付けるBETタイムと、停止されたシンボルを再配置するゲームタイムと、配当を付与する払出処理の払出タイムと、をそれぞれ1回含む状態である。尚、通常ゲームにおける単位ゲームは、単位通常ゲームと言う。
ボーナスゲーム実行部607は、スピンボタン602の操作だけでフリーゲームを複数のゲーム数で繰り返すボーナスゲームを実行する機能を有している。
シンボル決定部612は、乱数値抽出部615からの乱数値を用いて、再配置の対象となるシンボルを決定する機能と、決定したシンボルをディスプレイ614のシンボル表示領域614aに再配置する機能と、シンボルの再配置情報を入賞判定部619に出力する機能と、シンボルの再配置の状態に基づいて演出指定信号を演出用乱数値抽出部616に出力する機能と、を有している。
演出用乱数値抽出部616は、シンボル決定部612から演出指令信号を受けた場合に、演出用乱数値を抽出する機能と、演出用乱数値を演出内容決定部613に出力する機能と、を有している。演出内容決定部613は、演出用乱数値を用いて演出内容を決定する機能と、決定した演出内容の映像情報をディスプレイ614の映像表示領域614bに出力する機能と、決定した演出内容の音声・発光情報をスピーカ部617およびランプ部618に出力する機能と、を有している。
入賞判定部619は、ディスプレイ614において再配置された表示状態であるシンボルの再配置情報が得られた場合に、入賞の有無を判定する機能と、入賞したと判定したときに入賞役に基づいて払い出し量を算出する機能と、払い出し量に基づいた払い出し信号を払い出し部620に出力する機能と、を有している。払い出し部620は、コインやメダル、クレジットなどの形態で遊技価値をプレーヤに払い出す機能を有している。また、払い出し部620は、後述するPTS端末700に挿入されたICカード500に記憶されたクレジットデータに、払い出されるクレジットに応じたクレジットデータを加算する機能を有している。
さらに、ゲームコントローラ100は、BET額データ等の遊技関連情報を記憶する図示しない記憶部661を有している。記憶部661は、ハードディスク装置やメモリなどのデータを書き替え可能に記憶する装置である。
さらに、ゲームコントローラ100は、共通ゲーム実行部653を有している。共通ゲーム実行部653は、通常ゲームでBETされたBET額に基づいたBET額情報を単位ベースゲーム毎に外部制御装置621に出力する機能と、外部制御装置621からのゲーム開始指令により共通ゲームを実行する機能と、共通ゲームに対してBET可能な共通ゲーム用のBET額データに対応するBET額についてBETボタン601によるBET入力を受け付ける機能と、を有している。
また、ゲームコントローラ100は、PTS端末700と接続されている。PTS端末700は、LCDやマイク、人体検出カメラなどが一体となったユニットであり、ゲームコントローラ100と相互通信することによって、例えばゲームの演出をする機能を有する。特に、PTS端末700には、カード挿入口が設けられており、ICカードを挿入できるようになっている。これにより、プレーヤは、カード挿入口にICカードを挿入して、ICカードに記憶されたクレジットをスロットマシン1で使用することができる。尚、PTS端末700の機械構成については、後述する。
また、ゲームコントローラ100は、PTS端末700からクレジットデータを受信した際、ディスプレイ614のクレジット表示を更新する。さらに、ゲームコントローラ100は、ゲームの精算があった場合に、PTS端末700に精算クレジットデータを出力する。
また、ゲーミングマシン300を構成する複数のスロットマシン1がそれぞれ有するPTS端末700は、管理サーバ800と通信可能に接続されており、画像のダウンロードやICカード500やクレジットの管理を一括している。
(ゲーミングマシン300の機能フロー:外部制御装置)
上記のように構成されたゲーミングマシン300は、外部制御装置621に接続されている。外部制御装置621は、各スロットマシン1の動作状況や各種のゲーム設定値の変更等の処理を遠隔操作および遠隔監視する機能を備えている。さらに、外部制御装置621は、ゲーム端末毎に共通ゲーム開始条件を判定し、何れかのゲーム端末において共通ゲーム開始条件を満足する判定結果を得たときに共通ゲームを複数のスロットマシン1で実行する機能を有している。
詳細に説明すると、図148に示すように、外部制御装置621は、共通ゲーム開始部6213と、ゲーム端末選択部6215と、送受信部6217とを有している。共通ゲーム開始判定部6213は、スロットマシン1から単位ベースゲーム毎に送信されるベット額情報の累積値に基づいて共通ゲーム開始条件が成立するか否かを判定する機能と、複数のスロットマシン1に対してゲーム開始指令を出力する機能と、共通ゲーム開始条件が成立するまでの状態を共通ディスプレイ701に表示する機能とを有している。
尚、共通ゲーム開始条件が成立するか否かの判定は、ベット額情報の累積値に基づいて行うことの他、単位ベースゲームの繰返しにより増加する全ての累積値に基づいて行うことができる。例えば、ベースゲームのゲーム回数やベースゲームのゲーム時間等を累積値としてもよい。
さらに、共通ゲーム開始部6213は、ベースゲームの繰返しにより増加する累積値がゲーム実行条件を満たすスロットマシン1に対してゲーム開始指令を出力する機能を有している。これにより、共通ゲーム開始部6213は、累積値が最低設定値未満であるスロットマシン1に対して共通ゲームに参加する資格を付与しないため、プレーヤに対してベースゲームを積極的に繰り返そうという意識を持たせることを可能にする。
さらに、共通ゲーム開始部6213は、スタート操作が行われない未入力時間を監視し、未入力時間がタイムアウト時間以上のスロットマシン1を除いたスロットマシン1に対してゲーム開始指令を出力する機能を有している。これにより、共通ゲーム開始部6213は、ベースゲームがタイムアウト時間以上に亘って実行されていないスロットマシン1について、プレーヤが不在であると判定することが可能になり、このようなスロットマシン1に対する共通ゲームの実行を回避することを可能にする。
ゲーム端末選択部6215は、複数のスロットマシン1の中から特定のスロットマシン1を選択し、特定のスロットマシン1に対して共通ゲーム開始指令信号を出力する機能を有している。送受信部6217は、スロットマシン1との間でデータを送受信可能にする機能を有している。
(ゲームシステムの全体構成)
以上の各機能を備えたゲーミングマシン300を含むゲームシステム350について説明する。
図149に示すように、ゲームシステム350は、複数のスロットマシン1と、各スロットマシン1に通信回線301を介して接続された外部制御装置621とを備えている。
外部制御装置621は、複数のスロットマシン1を制御するものである。本実施形態において、外部制御装置621は、複数のスロットマシン1を有する遊技施設に設置されているいわゆるホールサーバである。各スロットマシン1にはそれぞれ固有の識別番号が付されており、外部制御装置621は、識別番号により、各スロットマシン1から送られてくるデータの出所を判別している。また、外部制御装置621からスロットマシン1にデータを送信する場合にも、識別番号を用いて送信先を指定している。
尚、ゲームシステム350は、カジノなどの様々な遊技を行うことが可能な1つの遊技施設内に構築されてもよいし、複数の遊技施設間に構築されてもよい。また、1つの遊技施設内に構築される場合には、遊技施設のフロアやセクションごとにゲームシステム350が構築されてもよい。通信回線301は、有線であっても無線であってもよく、専用回線又は交換回線等を採用することが可能である。
図150に示すように、ゲームシステムは、管理サーバブロック、顧客端末ブロック、スタッフ端末ブロックの3つに大別される。管理サーバブロックは、カジノホールサーバ850と、為替サーバ860と、カジノ・ホテルスタッフ管理サーバ870と、ダウンロードサーバ880と、を有している。
カジノホールサーバ850は、スロットマシン1が設置されたカジノホール全体を管理するサーバである。為替サーバ860は、為替情報などを基に、為替レートデータを作成するサーバである。カジノ・ホテルスタッフ管理サーバ870は、カジノホール、若しくはカジノホールと関係するホテルのスタッフを管理するサーバである。ダウンロードサーバ880は、例えば、ゲームに関する情報やニュースなどの最新情報をダウンロードして、各種スロットマシン1のPTS端末700を通してプレーヤに報知するサーバである。
また、管理サーバブロックは、会員管理サーバ810と、ICカード&金銭管理サーバ820と、メガバックスサーバ830と、画像サーバ840と、を有している。
会員管理サーバ810は、スロットマシン1を遊技するプレーヤの会員情報などを管理するサーバである。ICカード&金銭管理サーバ820は、スロットマシン1で使用されるICカード500を管理するサーバである。具体的には、ICカード&金銭管理サーバ820は、端数現金データを識別コードに対応させて記憶したり、PTS端末700に端数現金データを出力したり、するサーバである。尚、ICカード&金銭管理サーバ820は、デノミレートデータなども作成、管理している。メガバックスサーバ830は、例えば、複数のカジノホールなどに設置された複数のスロットマシン1の掛け金の総合計が配当となるゲームであるメガバックスを管理するサーバである。画像サーバ840は、例えば、ゲームに関する画像やニュースなどの最新画像をダウンロードして、各種スロットマシン1のPTS端末700を通してプレーヤに報知するサーバである。
顧客端末ブロックは、スロットマシン1と、PTS端末700と、精算機750と、を有している。PTS端末700は、スロットマシン1に取り付け可能となっており、管理サーバ800と相互通信可能になっている。精算機750は、プレーヤが所有するICカード500に記憶された現金データを換金して精算したり、コインや紙幣などを現金データとしてICカード500に記憶させたりする機械である。
スタッフ端末ブロックは、スタッフ管理端末900と、会員カード発券端末950と、を有している。スタッフ管理端末900は、カジノホールのスタッフが各種スロットマシン1の管理をする端末である。特に、本実施形態の場合、カジノホールのスタッフは、PTS端末700にストックされたICカード500の数が溜まり過ぎたり、不足したりしていないかを管理する。会員カード発券端末950は、カジノホールでゲームするプレーヤが、会員カードを発券する際に使用する端末である。
(PTS端末700)
PTS端末700は、図151に示すように、PTSシステムに組み込まれている。スロットマシン1に取り付けられたPTS端末700は、スロットマシン1のゲームコントローラ100およびビルバリコントローラ890と通信可能に接続されている。
PTS端末700は、ゲームコントローラ100との通信において、音や画像などによるゲームの演出やクレジットデータの更新などを行っている。また、PTS端末700は、ビルバリコントローラ890との通信において、精算時に必要なクレジットデータを送信している。
また、PTS端末700は、管理サーバ800と通信可能に接続されている。PTS端末700は、管理サーバ800との間において、一般通信ラインと追加機能通信ラインの2つのライン間で通信している。
PTS端末700は、一般通信ラインにおいて、例えば現金データや識別コードデータ、プレーヤの会員情報などデータを通信している。一方、PTS端末700は、追加機能通信ラインにおいて、新たに追加される機能に関する通信をしている。本実施形態の場合、PTS端末700は、追加機能通信ラインにおいて、エクスチェンジ機能と、ICカード機能と、生体認証機能と、カメラ機能と、電波を使用した固体識別をする機能であるRFID(Radio Frequency IDentification)機能と、に関する通信をしている。
(発明の概要:トッパ―装置T2の表示面切替え構造)
第1Aの発明は、下記構成を備えるゲーミングマシン(スロットマシン1)であって、図10に示すように、ゲームを実行する遊技機本体5と、前記ゲームに関連する内容を表示する表示プレートモジュール2117を側方から着脱可能に収容したトッパ表示装置211と、前記遊技機本体5上において前記トッパ表示装置211を水平方向に回転可能に支持するトッパ支持機構215とを有する。
上記の構成によれば、表示プレートモジュール2117の交換作業をゲーミングマシンの前側から行うことができるため、トッパ表示装置211を遊技機本体5に取付けた状態を維持できる。これにより、トッパ表示装置211を遊技機本体5から取り外して交換作業を行う場合よりも、容易且つ短時間で表示プレートモジュール2117を交換することによって、表示内容を変更することができる。
詳細に説明すると、上記の構成によれば、トッパー支持機構215によりトッパ表示装置211が水平方向に回転可能に支持されることによって、トッパ表示装置211の表示プレートモジュール2117を交換するときに、ゲーミングマシンの側方に障害物が存在したり、他のゲーミングマシンが側方に隣接配置されている場合であっても、トッパ表示装置211を水平方向に回転させることによって、表示プレートモジュール2117を着脱するトッパ表示装置211の側方に障害物や他のゲーミングマシンが存在しない姿勢にすることができる。これにより、トッパ表示装置211を遊技機本体5に取付けた状態を維持しながら、表示プレートモジュール2117の交換作業を行うことができるため、トッパ表示装置211を遊技機本体から取り外して交換作業を行う場合よりも、容易且つ短時間で表示プレートモジュール2117を交換することができる。
第2Aの発明は、第1Aの発明における前記トッパ支持機構215が、前記表示プレートモジュール2117を着脱する前記トッパ表示装置211の前記側方となる一端部(サイドプレートカバー216の配置側)だけを、前記遊技機本体5の前側に位置させるように回転可能にされていてもよい。
上記の構成によれば、トッパ表示装置211の一端部だけを遊技機本体5の前側に位置させるように回転させることができるため、交換の準備に要する時間ロスを低減することができる。
第3Aの発明は、第2Aの発明における前記トッパ支持機構215が、前記トッパ表示装置211の回転を停止するストッパ機構(図7及び図8の第1摺動規制部2123f・第2摺動規制部2123g)を有してもよい。
上記の構成によれば、トッパ表示装置211の回転がストッパにより停止されることによって、トッパ表示装置211が所望の回転角度よりも大幅に回転し過ぎることによる時間ロスを低減することができる。
第4Aの発明は、第3Aの発明における前記ストッパ機構が、前記トッパ表示装置211が通常状態時に採る正面姿勢(図7)となる第1角度と、前記トッパ表示装置211が前記表示プレートモジュール2117の交換時に採る傾斜姿勢(図8)となる第2角度とを、前記トッパ表示装置211の回転を停止する角度として設定していてもよい。
上記の構成によれば、トッパ表示装置211の回転を第1角度及び第2角度で停止すると同時に、トッパ表示装置211を正面姿勢及び傾斜姿勢にすることができるため、表示プレートモジュール2117の交換作業を迅速に完了することができる。
第5Aの発明は、第1A乃至第4Aの何れかに記載の発明における前記トッパ支持機構215が、前記遊技機本体5にネジ締結(図25のネジ21526a・21526b)されることにより回転が禁止されていてもよい。
上記の構成によれば、ネジ締結及びネジ締結の解除によりトッパ表示装置211の回転を禁止及び許可することができるため、簡単な機構により表示プレートモジュール2117の交換を容易に行うことができる。
また、図152に示すように、第6Aの発明は、第1A乃至第5Aの何れかに記載の発明における前記トッパ表示装置211の左右方向の幅(L2)が、前記遊技機本体5の左右方向の幅(L1)よりも狭く設定されていてもよい。
上記の構成によれば、表示プレートモジュール2117を交換するときに、ゲーミングマシンの側方に障害物が存在したり、他のゲーミングマシンが側方に隣接配置されている場合であっても、トッパ表示装置211の左右方向の幅が遊技機本体5の左右方向の幅よりも狭く設定されているため、トッパ表示装置211を容易に回転させることができる。
(発明の概要:トッパ―装置の全方位視認可能な構造)
第1Bの発明は、ゲーミングマシン(スロットマシン1)であって、ゲームを実行する図1の遊技機本体5と、遊技機本体5上に設けられ、ゲームに関連する内容を表示する図114のトッパ表示装置T211と、トッパ表示装置T211に設けられ、照明光を四方向全体に出射する照明機構T3とを有する。
上記の構成によれば、照明機構T3により四方向全体に照明光が出射されることによって、トッパ表示装置T211の表示内容を目視可能な方向以外の位置、例えば後方や側方の位置からでも、ゲーミングマシンを目視により容易に識別することができる。
第2Bの発明は、第1Bの発明における照明機構T3は、トッパ表示装置T211の両側面壁に配置されている。
上記の構成によれば、トッパ表示装置T211が遊技機本体5上に設けられ、比較的に高い位置に配置されていることから、照明機構T3をトッパ表示装置T211の上面壁に配置して更に高い位置に配置した場合よりも目視し易くすることができる。
図145及び図146に示すように、第3Bの発明は、第2Bの発明における照明機構T3は、前側から後側に至る領域にかけて形成された表面を有し、照明光を少なくとも表面全体から出射する散光部T3132を有する。
上記の構成によれば、トッパ表示装置T211の両側面壁に散光部T3132がそれぞれ配置され、散光部T3132の表面が前側から後側にかけて形成されているため、散光部T3132の表面全体から出射される照射光は、トッパ表示装置T211の前方と側方と後方とを含む四方向全体となる。これにより、照明機構T3は、散光部T3132という簡単な構成により照明光を四方向全体に出射することができる。
第4Bの発明は、第3Bの発明における照明機構T3は、散光部T3132に対応して配置され、当該散光部T3132に向けて照明光を出射する光源T342と、散光部T3132と光源T342との間に配置され、光源T342から出射された照明光を散光部T3132の全体に分散して進行させる導光部T3111eとを有する。
上記の構成によれば、光源T342から出射された照明光を導光部T3111eで分散させて散光部T3132に進行させることによって、光源T342が指向性の高い照明光を出射する場合であっても、散光部T3132の表面全体からほぼ均一な光量で照明光を出射させることができる。
第5Bの発明は、第3Bの発明における導光部T3111eは、図142に示すように、照明光の進行方向に対して傾斜する傾斜面(斜辺部Tg)を有し、当該傾斜面において一部の照明光を通過させると共に、残部の照明光を反射させることにより散光部T3132の全体に分散する。
上記の構成によれば、導光部T3111eの傾斜面により照明光を容易に分散することができる。
第6Bの発明は、第3B乃至第5Bの何れかに記載の照明機構T3が、複数の散光部T3132を、トッパ表示装置T211の各側面壁にそれぞれ分散配置した状態で備えている。
上記の構成によれば、散光部T3132の配置数や配置間隔によりゲーミングマシンの種類を容易に特定することができる。
第7Bの発明は、第6Bの発明における照明機構T3が、図145及び図146に示すように、トッパ表示装置T211の各側面壁にそれぞれ配置され、複数の散光部T3132及び導光部T3111eを一体的に有した照明部材T31と、照明部材T31における散光部T3132に出射する全ての光源T342を実装した光源基板(上光源基板T34、下光源基板T35)とを有する。
上記の構成によれば、照明部材T31と光源基板との取付け作業で照明機構T3の組み立てを行うことができるため、製造時やメンテナンス時の作業性を向上させることができる。
第8Bの発明は、第7Bの発明におけるゲーミングマシンは、図116に示すように、遊技機本体5上においてトッパ表示装置T211を支持するトッパ支持機構T215を有し、照明機構T3がトッパ支持機構T215にも設けられている。
上記の構成によれば、トッパ表示装置T211及びトッパ支持機構T215の四方向全体において照明機構T3により照明光が出射されることによって、トッパ表示装置T211の表示内容を目視可能な方向以外の位置、例えば後方や側方の位置からでも、ゲーミングマシンを目視により容易に認識することができる。
(発明の概要:GPU機能内蔵プロセッサ使用)
第1Kの発明は、図100Bに示すように、ゲーム処理を実行するCPU機能を担うメインプロセッサ(CPUコアAM103a〜AM103d)と、映像処理を実行可能なサブプロセッサ(GPUコアAM102)が同一パッケージ内に封止された半導体装置(プロセッサAM10)を、一つの基盤上に実装したマザーボード装置(APXマザーボードAM)を備えたスロットマシン1であり、前記マザーボード装置は電源部と接続され、前記メインプロセッサとサブプロセッサは、特定の通信プロトコルのバスで接続され、前記メインプロセッサは、前記電源部の電源投入時に、前記ゲーム処理の一部となるグラフィック処理を実行するGPUとして、前記特定の通信プロトコルのバスとは異なる通信プロトコルのバスの接続先よりも前記サブプロセッサを優先的に有効化する。
上記の構成によれば、半導体装置の外部からサブプロセッサの処理に成り代わる不正な処理が行われたとしても、半導体装置内のサブプロセッサが優先的に有効化されることによって、このような不正な行為を排除することができる。例えば、偽装されたグラフィックボードを拡張スロットに装着したとしても拡張スロットに接続されるバスは、特定の通信プロトコルのバス以外であるので、電源投入時に、偽装されたグラフィックボードよりもGPUが優先的に有効化されることによって、不正を防止することができる可能性がある。
第2Kの発明は、前記接続先である複数の拡張スロット(AM1・AM25a・AM25b・AM25c・図91BのAM5)と、前記複数の拡張スロットの内の一部の拡張スロットに装着された認証ボード(AXGMEM基板GB)及びメモリボード(メモリ基板MM6)とを有している。
上記の構成によれば、未装着の拡張スロットに不正な拡張ボードが装着されて認証やゲームが行われた場合、目視により外部から確認できると共に通信プロトコルが異なるため、容易に不正が行われていることを検知することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、各手段等の具体的構成は、適宜設計変更可能である。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
また、上述した詳細な説明では、本発明をより容易に理解できるように、特徴的部分を中心に説明した。本発明は、上述した詳細な説明に記載する実施形態に限定されず、その他の実施形態にも適用することができ、その適用範囲は多様である。また、本明細書において用いた用語及び語法は、本発明を的確に説明するために用いたものであり、本発明の解釈を制限するために用いたものではない。また、当業者であれば、本明細書に記載された発明の概念から、本発明の概念に含まれる他の構成、システム、方法等を推考することは容易であると思われる。従って、請求の範囲の記載は、本発明の技術的思想の範囲を逸脱しない範囲で均等な構成を含むものであるとみなされなければならない。また、要約書の目的は、特許庁及び一般的公共機関や、特許、法律用語又は専門用語に精通していない本技術分野に属する技術者等が本出願の技術的な内容及びその本質を簡易な調査で速やかに判定し得るようにするものである。従って、要約書は、請求の範囲の記載により評価されるべき発明の範囲を限定することを意図したものではない。また、本発明の目的及び本発明の特有の効果を十分に理解するために、すでに開示されている文献等を充分に参酌して解釈されることが望まれる。
上述した詳細な説明は、コンピュータで実行される処理を含むものである。以上での説明及び表現は、当業者が最も効率的に理解することを目的として記載している。本明細書では、1の結果を導き出すために用いられる各処理は、自己矛盾がない処理として理解されるべきである。また、各処理では、電気的又は磁気的な信号の送受信、記録等が行われる。各処理における処理では、このような信号を、ビット、値、シンボル、文字、用語、数字等で表現しているが、これらは単に説明上便利であるために用いたものであることに留意する必要がある。また、各処理における処理は、人間の行動と共通する表現で記載される場合があるが、本明細書で説明する処理は、原則的に各種の装置により実行されるものである。また、各処理を行うために要求されるその他の構成は、以上の説明から自明になるものである。