JP2016011598A - Piston for internal combustion engine - Google Patents
Piston for internal combustion engine Download PDFInfo
- Publication number
- JP2016011598A JP2016011598A JP2014132492A JP2014132492A JP2016011598A JP 2016011598 A JP2016011598 A JP 2016011598A JP 2014132492 A JP2014132492 A JP 2014132492A JP 2014132492 A JP2014132492 A JP 2014132492A JP 2016011598 A JP2016011598 A JP 2016011598A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- piston
- internal combustion
- combustion engine
- dimple
- cylinder bore
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)
Abstract
Description
本発明は、内燃機関のクランクシャフトにコンロッドを介して連結される内燃機関用ピストンに関するものである。 The present invention relates to a piston for an internal combustion engine connected to a crankshaft of the internal combustion engine via a connecting rod.
図4に示すように、ピストン20には、ピストンスカート部21に条痕加工が施されたものがある。条痕22は、ピストン停止時に潤滑油8を溜める機能を有し、内燃機関を暫く止めていた場合であっても潤滑油切れが防止できる。
As shown in FIG. 4, some
しかしながら、条痕22はギザギザの凹凸であるため、摩擦が大きくなる原因となる。
However, since the
これに対し、ピストンスカート部21の条痕加工廃止により、局所的な接触を低減することが考えられる。しかし、面圧の高いスラスト側ピストンスカート部では、依然局所的な接触があり、混合潤滑が主体となる。一方、反スラスト側ピストンスカート部は、スラスト側に比べ面圧が低いため流体潤滑が主体となる。
On the other hand, it is conceivable to reduce local contact by eliminating the streaking of the
図5に油膜厚さと摩擦損失(摩擦係数)のイメージを示す。混合潤滑領域では摺動部(スラスト側ピストンスカート部)の油膜厚さが厚いほど摩擦損失は小さくなる。一方、流体潤滑領域では摺動部の油膜厚さが厚いほど摩擦損失は大きくなる。したがって、潤滑状態に合わせた適切な摩擦損失低減方策を選択する必要がある。特にスラスト側ピストンスカート部は潤滑状態が厳しく、摩擦損失が大きい。 FIG. 5 shows an image of oil film thickness and friction loss (friction coefficient). In the mixed lubrication region, the friction loss decreases as the oil film thickness of the sliding portion (thrust side piston skirt portion) increases. On the other hand, in the fluid lubrication region, the friction loss increases as the oil film thickness of the sliding portion increases. Therefore, it is necessary to select an appropriate friction loss reduction measure that matches the lubrication state. In particular, the thrust side piston skirt is severely lubricated and has a large friction loss.
また、図6に示すように、条痕を廃止したスラスト側ピストンスカート部23は平滑であるため動圧効果が得にくく、低い油膜圧力となる。またさらに、条痕加工を廃止した状態においても、ピストンスカート表面には微小な凹凸24があることに加えて、ピストンスカート表面は筒内圧によってシリンダボア内面7に押し付けられるため、局所的な接触が起こり、摩擦損失が大きくなるという課題があった。
Further, as shown in FIG. 6, the thrust side
本発明の目的は、摩擦損失が低減できる内燃機関用ピストンを提供することにある。 An object of the present invention is to provide a piston for an internal combustion engine that can reduce friction loss.
内燃機関のシリンダボアの内面に対して潤滑油を介して摺動する内燃機関用ピストンにおいて、前記シリンダボアの内面に対してスラスト側となるピストンスカート部の面に、条痕加工を施すことなくディンプルを形成したものである。 In a piston for an internal combustion engine that slides on the inner surface of a cylinder bore of the internal combustion engine via lubricating oil, dimples are not formed on the surface of the piston skirt portion that is on the thrust side with respect to the inner surface of the cylinder bore. Formed.
本発明の内燃機関用ピストンによれば、摩擦損失が低減できる。 According to the piston for an internal combustion engine of the present invention, friction loss can be reduced.
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面にしたがって説明する。ただし、本実施の形態においては、ピストンが、上死点に向かう方向を上方、下死点に向かう方向を下方とする。 Preferred embodiments of the present invention will be described below with reference to the accompanying drawings. However, in the present embodiment, the direction of the piston toward the top dead center is defined as the upward direction, and the direction toward the bottom dead center is defined as the downward direction.
図3(a)、(b)に示すように、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン等の内燃機関1のピストン2は、クランクシャフト3にコンロッド4を介して連結されると共に、シリンダブロック5に形成されたシリンダボア6内に位置され、シリンダボア6の内面7に対して潤滑油8(図2(a)、(b)参照)を介して摺動するようになっている。なお、図中ピストン2より上方のシリンダボア6は燃焼室15の一部を構成する。
As shown in FIGS. 3A and 3B, the piston 2 of the
また、図1(a)に示すように、ピストン2の頂面側(上側)には、ピストンリング(図示せず)を取り付けるための複数のリング溝9が上下に近接して形成されており、最下段のリング溝9より下方のピストン2には、ピストンスカート部10が形成されている。ただし、本実施の形態では、最下段のリング溝9を境とする下方のピストン2全体をピストンスカート部10とする。なお、ピストン2に形成されるリング溝9は、単数であってもよい。
As shown in FIG. 1A, a plurality of ring grooves 9 for attaching a piston ring (not shown) are formed close to the top surface side (upper side) of the piston 2 in the vertical direction. A
また、図3及び図2(a)に示すように、シリンダボア6の内面7に対してスラスト側となるスラスト側ピストンスカート部10tの面は、条痕が廃止されて平滑にされると共に、油膜厚さTtが厚くなるようにディンプル11が形成されている。ここでスラスト側とは、ピストンピン12の軸方向に対して直交する方向のうち、内燃機関1の膨張行程時にコンロッド4の先端が向く方向の側(図3の紙面右側)をいう。内燃機関1では、コンロッド4がシリンダボア6の軸方向に対して傾くため、膨張行程時のピストン2は常にスラスト側のシリンダボア6の内面7に押し付けられる。また、反スラスト側とは、スラスト側とは反対側(図3の紙面左側)をいう。
Further, as shown in FIGS. 3 and 2A, the surface of the thrust side
ディンプル11は、サンドブラスト、レーザ加工等により形成される。図1(b)に示すように、ディンプル11は、ピストンピン12の軸方向に対して直交するスラスト方向を0°とし、そのスラスト方向に延びる線13に対する角度θが±45°以内の範囲に形成されている。また、ディンプル11は、リング溝9の直下からピストン2の下端に亘る範囲に形成されている。図2(b)に示すように、ディンプル11は、開口幅Wが1μm以上、50μm以下、深さDが1μm以上50μm以下に形成されている。
The dimple 11 is formed by sand blasting, laser processing, or the like. As shown in FIG. 1B, the dimple 11 has a thrust direction orthogonal to the axial direction of the
ディンプル11の面積率(ディンプル11が形成されるディンプル領域14の面積に対するディンプル11の総面積の比)は、2%以上、50%以下にされている。面積率の調節は、サンドブラストでディンプル11を形成する場合、噴射空気に対する粒子の体積密度を調節することで行う。
The area ratio of the dimple 11 (ratio of the total area of the dimple 11 to the area of the
また、反スラスト側ピストンスカート部10aの面には、ディンプルは形成されず、条痕(図示せず)又は平滑面(図2(a)参照)が形成されている。流体潤滑が主体である反スラスト側ピストンスカート部10aでは、油膜圧力が増大すると摩擦損失が増大するため、ディンプルを形成しない。 In addition, dimples are not formed on the surface of the anti-thrust side piston skirt portion 10a, but streaks (not shown) or smooth surfaces (see FIG. 2A) are formed. In the anti-thrust side piston skirt portion 10a mainly composed of fluid lubrication, since the friction loss increases when the oil film pressure increases, no dimple is formed.
次に本実施の形態の作用を述べる。 Next, the operation of this embodiment will be described.
図3(b)に示すように、内燃機関1が圧縮行程に至ると、ピストン2は、ピストン方向に対して傾斜したコンロッド4から上方への力を受けると共に燃焼室15内のガスから反力を受け、反スラスト側がシリンダボア6の内面7に押し付けられる。これにより、スラスト側ピストンスカート部10tとシリンダボア6との間隔が僅かに拡がり、スラスト側のシリンダボア6の内面7に潤滑油8が集まる。
As shown in FIG. 3B, when the
この後、図3(a)に示すように、内燃機関1が膨張行程に至ると、燃焼による膨張力がピストン2を押し、この力がコンロッド4を介してクランクシャフト3に伝わり、クランクシャフト3を回動させる。コンロッド4は、ピストン2が上死点から押し下げられる過程でシリンダボア6の中心軸cに対して傾き、スラスト側ピストンスカート部10tがシリンダボア6の内面7に押し付けられる。このとき、図2(a)に示すように、スラスト側ピストンスカート部10tは、条痕が廃止されて平滑にされると共にディンプル11が形成されているため、平滑化による局所的な接触の低減と、動圧効果による油膜圧力増加の相乗効果が得られ、スラスト側ピストンスカート部10tに厚い油膜16が形成され、摩擦損失が低減される。また、反スラスト側のピストンスカート部10aは、ピストン側圧が低く、既に十分に厚い油膜が形成されているため、流体潤滑が主体となる。そのため、油膜厚さの増加は、潤滑油のせん断抵抗増加による摩擦増大の原因となるが、反スラスト面にはディンプルは形成していないため、摩擦が増大することはない。また、図2(c)に示すように、局所的な接触の低減によって摩耗量が低減でき、ディンプル11内に摩耗粉18を引き込むことができ、ピストンスカート部10の面の清浄化ができ、スカッフの発生が抑制される。
Thereafter, as shown in FIG. 3A, when the
このように、スラスト側ピストンスカート部10tの面に、条痕加工を施すことなくディンプル11を形成したため、動圧効果が得られ摩擦損失が低減でき、ピストンスカート部10及びシリンダボア内面7の摩耗量が低減でき、スカッフの発生を抑制できる。
As described above, since the dimple 11 is formed on the surface of the thrust side
ピストン2の頂面側には、ピストンリングを取り付けるためのリング溝9が形成され、ピストンスカート部10はリング溝9より下方のピストン2に形成され、ディンプル11は、リング溝9の直下からピストン2の下端に亘って形成されるものとしたため、特に摩擦が大きな部分での摩擦を低減でき、摩擦損失を効率よく低減できる。
A ring groove 9 for attaching a piston ring is formed on the top surface side of the piston 2, a
ディンプル11は、開口幅Wが1μm以上、50μm以下、深さDが1μm以上、50μm以下に形成されるものとしたため、油膜圧力を効果的に増加できる。 Since the dimple 11 is formed to have an opening width W of 1 μm to 50 μm and a depth D of 1 μm to 50 μm, the oil film pressure can be effectively increased.
ディンプル11の面積率が2%以上、50%以下にされるものとしたため、油膜圧力を効果的に増加できる。 Since the area ratio of the dimple 11 is 2% or more and 50% or less, the oil film pressure can be effectively increased.
スラスト方向に延びる線13に対し±45°以内の範囲でディンプル11が形成されるものとしたため、特に摩擦が大きな部分での摩擦を低減でき、摩擦損失を効率よく低減できる。 Since the dimples 11 are formed within a range of ± 45 ° with respect to the line 13 extending in the thrust direction, it is possible to reduce the friction especially in the portion where the friction is large, and to efficiently reduce the friction loss.
1 内燃機関
2 ピストン
6 シリンダボア
7 内面
8 潤滑油
10t スラスト側ピストンスカート部
10a 反スラスト側ピストンスカート部
11 ディンプル
DESCRIPTION OF
Claims (6)
前記シリンダボアの内面に対してスラスト側となるピストンスカート部の面に、条痕加工を施すことなくディンプルを形成したことを特徴とする内燃機関用ピストン。 In the piston for an internal combustion engine that slides through the lubricating oil against the inner surface of the cylinder bore of the internal combustion engine,
2. A piston for an internal combustion engine, wherein dimples are formed on a surface of a piston skirt portion on a thrust side with respect to an inner surface of the cylinder bore without performing streaking.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014132492A JP2016011598A (en) | 2014-06-27 | 2014-06-27 | Piston for internal combustion engine |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014132492A JP2016011598A (en) | 2014-06-27 | 2014-06-27 | Piston for internal combustion engine |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016011598A true JP2016011598A (en) | 2016-01-21 |
Family
ID=55228485
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014132492A Pending JP2016011598A (en) | 2014-06-27 | 2014-06-27 | Piston for internal combustion engine |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2016011598A (en) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018188969A (en) * | 2017-04-28 | 2018-11-29 | マツダ株式会社 | Reciprocating piston engine |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5371107U (en) * | 1976-11-15 | 1978-06-14 | ||
JPH0476254A (en) * | 1990-07-16 | 1992-03-11 | Toyota Motor Corp | Piston for internal combustion engine |
JP2007509279A (en) * | 2003-10-23 | 2007-04-12 | マーレ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング | Piston with patterned coating and method for providing patterned coating |
JP2008223663A (en) * | 2007-03-14 | 2008-09-25 | Mazda Motor Corp | Engine piston |
-
2014
- 2014-06-27 JP JP2014132492A patent/JP2016011598A/en active Pending
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5371107U (en) * | 1976-11-15 | 1978-06-14 | ||
JPH0476254A (en) * | 1990-07-16 | 1992-03-11 | Toyota Motor Corp | Piston for internal combustion engine |
JP2007509279A (en) * | 2003-10-23 | 2007-04-12 | マーレ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング | Piston with patterned coating and method for providing patterned coating |
JP2008223663A (en) * | 2007-03-14 | 2008-09-25 | Mazda Motor Corp | Engine piston |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018188969A (en) * | 2017-04-28 | 2018-11-29 | マツダ株式会社 | Reciprocating piston engine |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6231781B2 (en) | Different thickness coatings for cylinder liners | |
JP6159410B2 (en) | Piston ring with periodically different grooves | |
JP2016217310A (en) | Piston of internal combustion engine | |
RU2679067C1 (en) | Profiled compression piston ring | |
JP2014095336A (en) | Piston of internal combustion engine | |
JP2014214737A (en) | Piston of internal combustion engine | |
US10927787B2 (en) | Piston for internal combustion engine | |
JP6642256B2 (en) | piston | |
US20150219042A1 (en) | Piston with abradable coating to generate appropriate contact geometry on running surface | |
JP2016011598A (en) | Piston for internal combustion engine | |
JP2019078267A (en) | Cylinder for internal combustion engine and manufacturing method | |
JP6153803B2 (en) | Piston sliding part lubrication structure | |
JP6259585B2 (en) | Piston sliding part lubrication structure | |
JP2013019366A (en) | Lubrication structure of piston slide part | |
JP2016223583A (en) | Internal combustion engine | |
CN108979889A (en) | Wear-resisting lubricated type engine piston | |
JP2015121155A (en) | Engine combustion apparatus | |
JP7045383B2 (en) | piston ring | |
CN208816241U (en) | Wear-resisting lubricated type engine piston | |
JP2010112357A (en) | Piston for internal combustion engine | |
CN114829759A (en) | Piston and method for producing a piston | |
JP6111598B2 (en) | Cylinder block and honing method | |
JP6366807B2 (en) | Piston sliding part lubrication structure | |
JP2015183526A (en) | Piston of internal combustion engine | |
JP2018145861A (en) | Piston structure |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20170518 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20180117 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20180123 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20180223 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20180710 |