JP2016009832A - リソグラフィ装置、および物品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】要求される電源容量の点で有利なリソグラフィ装置を提供する。【解決手段】このリソグラフィ装置は、複数のパターン形成部(描画処理部25)と、複数のパターン形成部のそれぞれの電力を要する複数のユニットのうちの少なくとも一部のユニットに電力を供給する共有電源28と、複数のパターン形成部を制御するクラスタコントローラ26とを含み、クラスタコントローラ26は、少なくとも一部のユニットが要する電力の複数のパターン形成部にわたる総和が共有電源28の容量を超えないように、複数のパターン形成部それぞれの動作期間を制御する。【選択図】図4
Description
本発明は、複数のパターン形成部を含むリソグラフィ装置、および物品の製造方法に関する。
リソグラフィ装置は、半導体デバイスや液晶表示デバイスなどの製造工程に含まれるリソグラフィ工程において、パターン形成(パターニング)を基板に行う装置である。このリソグラフィ装置の一例として、複数の荷電粒子線(例えば電子線)で基板に描画を行う描画装置が知られている。特許文献1は、生産性の向上のため、複数のパターン形成部と、該複数のパターン形成部に対して基板を搬送する搬送部とを含む描画システムを開示している。
しかしながら、半導体デバイスの微細化に伴い、例えば、リソグラフィ装置で扱うパターンデータ量は増加の一途をたどっている。こうした膨大なパターンデータを高速に処理するために、リソグラフィ装置は、高速なクロックで動作する演算デバイス(CPU)や記憶デバイス(メモリ)を数多く搭載している。このようなリソグラフィ装置は、消費電力が大きく、大型の電源を必要とする。また、複数のパターン形成部を有するリソグラフィ装置に要求される電源容量は、パターン形成部の数に応じて増加しうる。
本発明は、例えば、要求される電源容量の点で有利なリソグラフィ装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、複数のパターン形成部と、複数のパターン形成部それぞれの電力を要する複数のユニットのうちの少なくとも一部のユニットに電力を供給する電源と、複数のパターン形成部を制御する制御部とを含むリソグラフィ装置であって、制御部は、少なくとも一部のユニットが要する電力の複数のパターン形成部にわたる総和が電源の容量を超えないように、複数のパターン形成部それぞれの動作期間を制御することを特徴とする。
本発明によれば、例えば、要求される電源容量の点で有利なリソグラフィ装置を提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態について図面などを参照して説明する。
(第1実施形態)
まず、本発明の第1実施形態に係るリソグラフィ装置について説明する。本実施形態に係るリソグラフィ装置は、基板に対してパターン形成動作をそれぞれ行う複数のパターン形成部を含む、いわゆるクラスタ型のリソグラフィ装置である。以下、本実施形態では、パターン形成部を描画処理部(描画装置)とした、クラスタ型描画装置を例に説明する。描画処理部としては、複数の荷電粒子線を偏向させ、かつ、荷電粒子線のブランキング(照射のOFF)を個別に制御することで、所定のパターンを基板上の所定の位置に描画するパターン形成動作を実行するマルチビーム方式の描画処理部を採用する。ここで、荷電粒子線は、例えば、電子線(電子ビーム)やイオン線(イオンビーム)などをいうが、本実施形態では一例として電子ビームであるものとして説明する。また、被処理体としての基板は、例えば、単結晶シリコンからなるウエハであり、表面上には感光性のレジストが塗布されている。このクラスタ型描画装置の説明に先立ち、まず、本実施形態に係るクラスタ型描画装置に採用し得る描画処理部として、1つの描画処理部の構成について説明する。
まず、本発明の第1実施形態に係るリソグラフィ装置について説明する。本実施形態に係るリソグラフィ装置は、基板に対してパターン形成動作をそれぞれ行う複数のパターン形成部を含む、いわゆるクラスタ型のリソグラフィ装置である。以下、本実施形態では、パターン形成部を描画処理部(描画装置)とした、クラスタ型描画装置を例に説明する。描画処理部としては、複数の荷電粒子線を偏向させ、かつ、荷電粒子線のブランキング(照射のOFF)を個別に制御することで、所定のパターンを基板上の所定の位置に描画するパターン形成動作を実行するマルチビーム方式の描画処理部を採用する。ここで、荷電粒子線は、例えば、電子線(電子ビーム)やイオン線(イオンビーム)などをいうが、本実施形態では一例として電子ビームであるものとして説明する。また、被処理体としての基板は、例えば、単結晶シリコンからなるウエハであり、表面上には感光性のレジストが塗布されている。このクラスタ型描画装置の説明に先立ち、まず、本実施形態に係るクラスタ型描画装置に採用し得る描画処理部として、1つの描画処理部の構成について説明する。
図1は、本実施形態に係るクラスタ型描画装置に採用し得る描画処理部25の構成を示す概略図である。なお、図1以下の各図面においては、同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。描画処理部25のカラム5内において、電子源1から放射される電子ビームは、ビームを整形する光学系を介してクロスオーバ(像)2を形成し、発散する。クロスオーバ2から発散した電子ビーム4は、コリメーターレンズ3により略平行なビームとなりアパーチャアレイ6に入射する。アパーチャアレイ6は、マトリクス状に配列した複数の円形状の開口を有し、入射した電子ビームは、複数の電子ビームに分割される。アパーチャアレイ6を通過した電子ビームは、静電レンズが複数形成された静電レンズアレイ7に入射する。静電レンズアレイ7を通過した電子ビームが最初にクロスオーバを形成する位置に小さな開口をマトリクス状に配置したブランキングアパーチャ9を設置する。このブランキングアパーチャ9によるブランキング動作は、ブランキング偏向器8により実行される。ブランキング偏向器8は、ブランキング制御回路18により制御され、ブランキング制御回路18は、描画データ発生回路17により生成される描画データに基づき制御される。このブランキングアパーチャ9を通過した電子ビームは、第2の静電レンズ11により結像され、ウエハやマスクなどの基板12上にクロスオーバ2の像を結像する。基板ステージ(ステージ)13は、基板12を保持し、X、Y方向に移動可能である。偏向器10は、偏向信号発生回路19により発生される偏向信号を偏向アンプ20に伝送することにより制御される。各レンズ3、7、11は、レンズ制御回路15、16により制御される。
図2は、1つの描画処理部25の制御ブロック図である。描画処理部25は、上述の電子ビームを制御する回路以外にもアライメント計測回路21、ステージ駆動回路22、および基板搬送回路23などの回路を有する。アライメント計測回路21は、基板上のアライメントマークを検出し、電子ビームとの位置合わせを行う回路である。ステージ駆動回路22は、基板12を搭載した基板ステージ13のカラム5下の描画位置での移動や基板12の描画位置外への移動を行う回路である。基板搬送回路23は、基板12の基板ステージ13上への移動や、描画後の基板12の回収を行う回路である。なお、描画処理部25を構成する上記複数の制御回路(ユニット)は、処理部コントローラ14が統括する。共有電源28は、描画処理部25の各制御回路に電力を供給する。
次に、本実施形態に係るクラスタ型描画装置の構成について説明する。図3は、クラスタ型描画装置100の平面レイアウトの一例を示す図である。このクラスタ型描画装置100は、複数の描画処理部25と、基板供給部36と基板搬送部37とを含む基板搬送手段(搬送手段)とを有し、本実施形態においては、一例として、10台の描画処理部#1〜#10を備えるものとする。各描画処理部25は、5台ずつ2列に配置され、該列の間に基板搬送部37が配置される。各描画処理部25において描画を完了した基板12は、基板搬送部37を通って基板供給部36に回収される。また次に描画される基板12は、基板供給部36から基板搬送部37を通り、描画動作を開始する描画処理部25に供給される。
図4は、本実施形態に係るクラスタ型描画装置100の構成を示す概略図である。このクラスタ型描画装置100は、共有電源28、電力量算出手段27、およびクラスタコントローラ(制御部)26をさらに備える。共有電源28は、全ての描画処理部25に電力を供給し、共有電源28の容量(以下、「電源容量」と称する。)Pは、クラスタ型描画装置100内の全ての描画処理部25を同時に描画させることのできる電力量よりも低い値に設定される。すなわち、共有電源28の電源容量をP、描画に必要な1台当たりの描画処理部25の電力(最大電力)をp、クラスタ型描画装置100内の描画処理部の数をnとした場合、共有電源28は、P<(p×n)の条件を満たす。
電力量算出手段27は、共有電源28の電源容量、余剰電力、および供給電力などを算出し、それらを電源に関する情報としてクラスタコントローラ26に送信する。クラスタコントローラ26は、電力量算出手段27から取得した電源に関する情報に基づき、クラスタ型描画装置100に含まれる複数の描画処理部25の描画動作を制御する。
次に、本実施形態のクラスタ型描画装置100の動作について説明する。図5は、本実施形態に係るクラスタ型描画装置100の描画処理を示す図であり、その上段は、クラスタ型描画装置100の描画シーケンスを示す図である。図7の上段に示すように、各描画処理部25は、基板12に電子ビームを照射して描画を行う描画動作と、描画が完了した基板12を回収し次に描画を行う基板12のアライメントなどを行う非描画動作を繰り返す。本実施形態において、クラスタコントローラ26は、電力量算出手段27が算出した電源容量Pを電源に関する情報として描画動作開始前に予め取得する。図5の下段は、共有電源28から供給され、各描画処理部25で使用する電力の総和を示すグラフである。図5の下段に示すように、本実施形態のクラスタコントローラ26は、各描画処理部25で使用する電力の総和と、共有電源28の電源容量Pとが一致するよう10台の描画処理部25の描画および非描画の各動作の動作期間を定める描画シーケンスを作成する。クラスタコントローラ26は、作成した描画シーケンスに従い、10台の描画処理部25の動作期間を制御する。なお、クラスタコントローラ26による各描画処理部25の制御は、各描画処理部25の動作期間の開始を制御するものであってもよく、描画動作を並列して実行する描画処理部25の数を制御するものであってもよい。
この構成により、共有電源28の電源容量Pの範囲内でクラスタ型描画装置100を効率的に稼働させることが可能となり、共有電源28の電源容量Pを低容量に設定した場合にもその範囲内でクラスタ型描画装置100を効率的に稼働させることができる。
なお、本実施形態においては、各描画処理部25で使用する電力の総和と電源容量Pとが一致する描画シーケンスを作成する構成とした。しかし、この構成に限定せず、クラスタコントローラ26は、各描画処理部25で使用する電力の総和が電源容量P以下となる描画シーケンスを作成する構成であればよい。
ここで、このような本実施形態の効果を、複数の描画処理部それぞれに電源を設置する場合の比較例と比較しながら、より詳細に説明する。図6は、比較例に係るクラスタ型描画装置500の構成を示す概略図である。図6に示すように、クラスタ型描画装置500は、複数の描画処理部25それぞれに対応した複数の電源24を有する。
次に、比較例に係るクラスタ型描画装置500の動作について説明する。図7は、クラスタ型描画装置500の描画処理を示す図であり、その上段は、描画シーケンスの一例を示し、その下段は、描画処理を並行して実行する描画処理部25の台数を示すグラフである。本実施形態に係るクラスタ型描画装置100同様、クラスタ型描画装置500は、複数の描画処理部25に対し共有の基板搬送手段を有し、1つの基板搬送手段が各描画処理部25との間の描画後または次に描画される基板12の回収と供給とを行う。そのため、図7に示すように、時刻t0にて10台の描画処理部25で同時に描画動作を開始した場合、全描画処理部25の描画が完了する時刻t7以降は、各描画処理部25に基板12が供給される時間に差が生じる。したがって、複数の描画処理部と1つの基板搬送手段とを備えるクラスタ型描画装置において、常に全ての描画処理部で同時に描画動作を開始させるためには、描画開始前に全ての描画処理部の基板を回収し、次に描画を行う基板を供給する必要がある。そのため、非描画動作に要する時間が長くなり、処理能力(スループット)が低下する。そこで、このようなクラスタ型描画装置500においては、クラスタコントローラ26は、各描画処理部25の描画開始時刻に時間差を設けた描画シーケンスを作成する。しかし、このように、各描画処理部25に時間差を設けて描画動作を開始する際には、複数の電源24がそれぞれ対応する複数の描画処理部25に電力を供給しない時間が生じる。
一方、本実施形態のクラスタ型描画装置100は、各描画処理部25に電力を供給する電源を共有化し、クラスタコントローラ26が、電力量算出手段27から取得した電源に関する情報に基づき描画シーケンスを作成し、各描画処理部25の動作期間を制御する。この構成により、クラスタ型描画装置100に電力を供給する電源として小型で低容量な電源を採用した場合や、電源容量Pを低く設定した場合にも、電源の電力を効率良く使用できる。また、クラスタ型描画装置100の複数の描画処理部25それぞれに電源を配置する必要がないため、電源の床面積(フットプリント)の削減やコストダウンが可能である。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係るクラスタ型描画装置について説明する。第1実施形態に係るクラスタ型描画装置100では、電力量算出手段27が予め共有電源28の電源容量Pを算出し、電源に関する情報としてクラスタコントローラ26へ送信する場合を例示した。本実施形態では、電力量算出手段27が常時または定期的に電源に関する情報を算出し、クラスタコントローラ26へ送信する場合について例示する。図8は、本実施形態に係るクラスタ型描画装置200の構成を示す概略図である。図8に示すように、本実施形態においては、描画動作中に共有電源28の一部に故障などにより電源故障部29が発生し、共有電源28の電源容量Pが正常時の電源容量Pと比較して低下する場合のクラスタ型描画装置200を例に挙げる。本実施形態の電力量算出手段27は、常時または定期的に共有電源28の電力容量Pを算出し、電源に関する情報としてクラスタコントローラ26へ送信する。クラスタコントローラ26は、電力量算出手段27より取得した電源に関する情報毎に描画シーケンスを更新し、各描画処理部25を制御する。
次に、第2実施形態に係るクラスタ型描画装置について説明する。第1実施形態に係るクラスタ型描画装置100では、電力量算出手段27が予め共有電源28の電源容量Pを算出し、電源に関する情報としてクラスタコントローラ26へ送信する場合を例示した。本実施形態では、電力量算出手段27が常時または定期的に電源に関する情報を算出し、クラスタコントローラ26へ送信する場合について例示する。図8は、本実施形態に係るクラスタ型描画装置200の構成を示す概略図である。図8に示すように、本実施形態においては、描画動作中に共有電源28の一部に故障などにより電源故障部29が発生し、共有電源28の電源容量Pが正常時の電源容量Pと比較して低下する場合のクラスタ型描画装置200を例に挙げる。本実施形態の電力量算出手段27は、常時または定期的に共有電源28の電力容量Pを算出し、電源に関する情報としてクラスタコントローラ26へ送信する。クラスタコントローラ26は、電力量算出手段27より取得した電源に関する情報毎に描画シーケンスを更新し、各描画処理部25を制御する。
次に、本実施形態に係るクラスタ型描画装置200の動作について説明する。図9は、本実施形態に係るクラスタ型描画装置200の描画処理を示す図である。図9の上段は、描画シーケンスを示し、図9の下段は、共有電源28の電源容量Pの変化を示すグラフである。本実施形態の共有電源28は、一例として、共有電源28の電源容量がPであるとき、時刻tあたり7台の描画処理部25の描画動作に要する電力量を供給可能な電源とする。また、電力量算出手段27は、時刻t毎に共有電源28の電源容量Pを算出し、クラスタコントローラ26へ送信するものとする。ここで、図9に示すように、時刻t16の時点で電源故障部29が生じ、描画処理部1台分の電力が失われ、電源容量がPからP1に低下したものとする。クラスタコントローラ26は、電力量算出手段27から取得した電源容量Pに関する情報から電源容量Pの変化を判断し、新たな電源容量P1に基づき、各描画処理部25が使用する電力の総和が電源容量P1を超えない描画シーケンスを作成する。例えば、電源容量をPとして作成した描画シーケンスにおいて時刻t16より描画を開始する予定であった描画処理部#7以降の描画開始前に、待機のシーケンスを組み込む。この待機のシーケンスにより、時刻tあたりの描画台数を抑え、時刻t16以降の各描画処理部25が使用する電力の総和をP1に抑えることができる。
この構成により、本実施形態に係るクラスタ型描画装置200は、第1実施形態と同様の効果を有する。またさらに、本実施形態において、クラスタコントローラ26は、電源に関する情報を常時または定期的に取得することができる。そのため、故障などにより共有電源28の電源容量Pが低下した場合にも、電源容量Pの変化に応じて最適な描画シーケンスを作成し、クラスタ型描画装置200を効率良く稼働させることができる。
なお、本実施形態においては、共有電源28の電源容量Pが低下した場合には、描画シーケンスに待機のシーケンスを組み込む構成とした。しかし、この構成に限定せず、各描画処理部25の基板ステージ13の移動速度を落とし、使用する電力の総和を、低下した電源容量P1以下に抑える構成としてもよい。また、本実施形態においては、共有電源28の電源容量Pを算出し、電源容量Pに基づき最適な描画シーケンスを作成する構成としたが、この構成に限定せず、共有電源28の余剰電力または供給電力に基づき、描画シーケンスを作成する構成としてもよい。この場合、電力量算出手段27は、共有電源28が実際に各描画処理部25に供給している供給電力または共有電源28に残されている余剰電力を常時または定期的に算出し、クラスタコントローラ26へ電源に関する情報として送信する。クラスタコントローラ26は、それら余剰電力または供給電力に基づき、実際の共有電源28の状況に合わせた最適な描画シーケンスを作成することができる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態に係るクラスタ型描画装置について説明する。第1実施形態に係るクラスタ型描画装置100では、各描画処理部25に電力を供給する手段を共有化した1つの共有電源28を備える場合を例示した。本実施形態では、第1実施形態における共有電源28を、描画動作を担う制御回路用の共有電源と非描画動作を担う制御回路用の共有電源とに分ける場合について例示する。図10は、本実施形態に係るクラスタ型描画装置に適用可能な1つの描画処理部38の構成を示す概略図である。本実施形態の描画処理部38は、描画動作を担う制御回路である描画制御部30に電力を供給する描画制御部共有電源32と非描画動作を担う制御回路である非描画制御部31に電力を供給する非描画制御部共有電源33とを有する。描画制御部30は、描画データ発生回路17、ブランキング制御回路18、レンズ制御回路15、偏向信号発生回路19、および偏向アンプ20を含み、電子ビームの制御に関係する構成要素の制御を行う。また、非描画制御部31は、アライメント計測回路21、ステージ駆動回路22、および基板搬送回路23を含み、電子ビームの制御に関係しない構成要素の制御を行う。
次に、第3実施形態に係るクラスタ型描画装置について説明する。第1実施形態に係るクラスタ型描画装置100では、各描画処理部25に電力を供給する手段を共有化した1つの共有電源28を備える場合を例示した。本実施形態では、第1実施形態における共有電源28を、描画動作を担う制御回路用の共有電源と非描画動作を担う制御回路用の共有電源とに分ける場合について例示する。図10は、本実施形態に係るクラスタ型描画装置に適用可能な1つの描画処理部38の構成を示す概略図である。本実施形態の描画処理部38は、描画動作を担う制御回路である描画制御部30に電力を供給する描画制御部共有電源32と非描画動作を担う制御回路である非描画制御部31に電力を供給する非描画制御部共有電源33とを有する。描画制御部30は、描画データ発生回路17、ブランキング制御回路18、レンズ制御回路15、偏向信号発生回路19、および偏向アンプ20を含み、電子ビームの制御に関係する構成要素の制御を行う。また、非描画制御部31は、アライメント計測回路21、ステージ駆動回路22、および基板搬送回路23を含み、電子ビームの制御に関係しない構成要素の制御を行う。
図11は、本実施形態のクラスタ型描画装置300の構成を示す概略図である。本実施形態のクラスタ型描画装置300は、一例として、図10に示す描画処理部38を10台有する装置であり、電源として、10台の描画処理部#1〜#10で描画制御部共有電源32と非描画制御部共有電源33とを共有している。描画制御部共有電源32は、10台の描画処理部38の描画制御部30に電力を供給し、その電源容量Pは、クラスタ型描画装置300内の全ての描画制御部30が同時に描画動作を開始することのできる電力量よりも低い値に設定される。描画制御部30は、描画動作を制御する回路であるため非描画制御部31と比較して電力消費量が多い。そこで、本実施形態の電力量算出手段27は、描画制御部30に電力を供給する描画制御部共有電源32の電源容量Pを算出し、電源に関する情報としてクラスタコントローラ26に送信する。クラスタコントローラ26は、取得した電源に関する情報に基づき、最適な描画シーケンスを作成し、各描画処理部38の描画制御部30の動作期間を制御する。
この構成により、本実施形態に係るクラスタ型描画装置300は、第1実施形態と同様の効果を有する。またさらに、本実施形態の電力量算出手段27は、各描画処理部38の制御回路のうち一部の制御回路、すなわち描画制御部30へ電力を供給する描画制御部共有電源32の電源容量Pのみを算出するため、演算精度を向上させることができる。
なお、本実施形態に係るクラスタ型描画装置300は、描画動作を制御する描画制御部30と非描画動作を制御する非描画制御部31とに電力を供給する2つの共有電源を有する構成とした。しかし、この構成に限定せず、非描画制御部31に接続する電源を非描画制御部31毎に分けて設置してもよい。図12は、描画制御部30への電源のみを共有化したクラスタ型描画装置310の構成を示す概略図である。図12に示すように、クラスタ型描画装置310は、その電源として、描画制御部30に電力を供給するための1つの描画制御部共有電源32と、各描画処理部38の非描画制御部31に電力を供給するための複数の非描画制御部分散電源34とを有する。非描画制御部分散電源34は、各非描画制御部31に接続され、各描画処理部38の近傍に配置される。
このように、各描画処理部38の近傍に非描画制御部分散電源34を配置することにより、各非描画制御部31から非描画制御部分散電源34への配線を短くすることができ、電圧降下の抑制、省電力化、および放射ノイズの抑制が可能となる。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態に係るクラスタ型描画装置について説明する。第3実施形態に係るクラスタ型描画装置300では、描画制御部30に接続される描画制御部共有電源32と非描画制御部31に接続される非描画制御部共有電源33を有する場合を例示した。本実施形態では、描画制御部30と描画制御部共有電源32との間にスイッチを設けた場合について例示する。図13は、本実施形態に係るクラスタ型描画装置400の構成を示す概略図である。本実施形態のクラスタ型描画装置400は、図13に示すように、描画制御部共有電源32と各描画制御部30との間にスイッチ(開閉器)35を有する。描画制御部共有電源32が電力を供給する描画制御部30は、高速なクロックで動作する演算デバイスや記憶デバイスを数多く備える回路を含む。このような回路では、非描画時に回路を停止している際にも待機電流が流れ込み電力を消費する。そこで、スイッチ35は、複数の描画処理部38のうち描画動作を終えた描画処理部38の描画制御部30と、描画制御部共有電源32との間の電気的接続を遮断する。より詳細には、スイッチ35は、クラスタコントローラ26の描画コマンドと同期し、複数の描画処理部38のうち、描画動作を開始する描画処理部38の描画制御部30と描画制御部共有電源32とを電気的に接続させる(閉状態)。また、スイッチ35は、クラスタコントローラ26の非描画コマンドと同期し、描画動作を終えた描画処理部38の描画制御部30と描画制御部共有電源32との電気的接続を遮断する(開状態)。なお、本実施形態のクラスタ型描画装置400は、非描画制御部31に電力を供給する電源として、図12と同様の非描画制御部分散電源34を採用した構成を有する。しかし、この構成に限定せず、図11に示すような非描画制御部共有電源33を採用しても本実施形態と同様の効果を有する。
次に、第4実施形態に係るクラスタ型描画装置について説明する。第3実施形態に係るクラスタ型描画装置300では、描画制御部30に接続される描画制御部共有電源32と非描画制御部31に接続される非描画制御部共有電源33を有する場合を例示した。本実施形態では、描画制御部30と描画制御部共有電源32との間にスイッチを設けた場合について例示する。図13は、本実施形態に係るクラスタ型描画装置400の構成を示す概略図である。本実施形態のクラスタ型描画装置400は、図13に示すように、描画制御部共有電源32と各描画制御部30との間にスイッチ(開閉器)35を有する。描画制御部共有電源32が電力を供給する描画制御部30は、高速なクロックで動作する演算デバイスや記憶デバイスを数多く備える回路を含む。このような回路では、非描画時に回路を停止している際にも待機電流が流れ込み電力を消費する。そこで、スイッチ35は、複数の描画処理部38のうち描画動作を終えた描画処理部38の描画制御部30と、描画制御部共有電源32との間の電気的接続を遮断する。より詳細には、スイッチ35は、クラスタコントローラ26の描画コマンドと同期し、複数の描画処理部38のうち、描画動作を開始する描画処理部38の描画制御部30と描画制御部共有電源32とを電気的に接続させる(閉状態)。また、スイッチ35は、クラスタコントローラ26の非描画コマンドと同期し、描画動作を終えた描画処理部38の描画制御部30と描画制御部共有電源32との電気的接続を遮断する(開状態)。なお、本実施形態のクラスタ型描画装置400は、非描画制御部31に電力を供給する電源として、図12と同様の非描画制御部分散電源34を採用した構成を有する。しかし、この構成に限定せず、図11に示すような非描画制御部共有電源33を採用しても本実施形態と同様の効果を有する。
次に、本実施形態のクラスタ型描画装置400の動作について説明する。図14は、本実施形態のクラスタ型描画装置400の描画処理を示す図である。図14に示すように、各スイッチ35は、対応する描画処理部38が描画動作を開始する際、該描画処理部38の描画制御部30と描画制御部共有電源32とを電気的に接続させ、描画動作を終えた際に、その電気的接続を遮断する。
この構成により、本実施形態のクラスタ型描画装置400は、第1実施形態と同様の効果を有する。さらに、スイッチ35を用いて、非描画動作中の描画制御部30への電気的接続を遮断することを可能となるため、非描画動作中に消費する無駄な電力を低減することができ、省電力化が可能となる。
なお、本明細書においては、10台の描画処理部を有するクラスタ型描画装置を例に説明したが、これに限られるものではなく、2台以上の描画処理部を有するクラスタ型描画装置であれば、本発明を適用可能であり、本発明と同様の効果を有する。
さらに、上記説明では、リソグラフィ装置として、複数の描画処理部(描画装置)を含むクラスタ型描画装置を例示した。ただし、本発明は、これに限られるものではなく、例えば、クラスタ型インプリント装置やクラスタ型露光装置としてもよい。クラスタ型インプリント装置は、基板上の未硬化樹脂を型(モールド)で成形し、樹脂のパターンを基板上に形成するインプリント処理部(インプリント装置)を複数含む装置である。また、クラスタ型露光装置は、例えば、(極端)紫外光を用いて基板(上のレジスト)に(潜像)パターンを形成する露光処理部(露光装置)を複数含む装置である。
(物品の製造方法)
本発明の実施形態に係る物品の製造方法は、例えば、半導体デバイスなどのマイクロデバイスや微細構造を有する素子などの物品を製造するのに好適である。該製造方法は、物体(例えば、感光材を表面に有する基板)上に上記のリソグラフィ装置を用いてパターン(例えば潜像パターン)を形成する工程と、当該工程でパターンを形成された物体を加工する工程(例えば、現像工程)とを含みうる。さらに、該製造方法は、他の周知の工程(酸化、成膜、蒸着、ドーピング、平坦化、エッチング、レジスト剥離、ダイシング、ボンディング、パッケージングなど)を含みうる。本実施形態の物品の製造方法は、従来の方法に比べて、物品の性能・品質・生産性・生産コストの少なくとも1つにおいて有利である。
本発明の実施形態に係る物品の製造方法は、例えば、半導体デバイスなどのマイクロデバイスや微細構造を有する素子などの物品を製造するのに好適である。該製造方法は、物体(例えば、感光材を表面に有する基板)上に上記のリソグラフィ装置を用いてパターン(例えば潜像パターン)を形成する工程と、当該工程でパターンを形成された物体を加工する工程(例えば、現像工程)とを含みうる。さらに、該製造方法は、他の周知の工程(酸化、成膜、蒸着、ドーピング、平坦化、エッチング、レジスト剥離、ダイシング、ボンディング、パッケージングなど)を含みうる。本実施形態の物品の製造方法は、従来の方法に比べて、物品の性能・品質・生産性・生産コストの少なくとも1つにおいて有利である。
25 描画処理部
26 クラスタコントローラ
28 共有電源
32 描画制御部共有電源
38 描画処理部
26 クラスタコントローラ
28 共有電源
32 描画制御部共有電源
38 描画処理部
Claims (12)
- 複数のパターン形成部と、前記複数のパターン形成部それぞれの電力を要する複数のユニットのうちの少なくとも一部のユニットに電力を供給する電源と、前記複数のパターン形成部を制御する制御部とを含むリソグラフィ装置であって、
前記制御部は、前記少なくとも一部のユニットが要する電力の前記複数のパターン形成部にわたる総和が前記電源の容量を超えないように、前記複数のパターン形成部それぞれの動作期間を制御することを特徴とするリソグラフィ装置。 - 前記容量は、前記少なくとも一部のユニットが要する最大電力の前記複数のパターン形成部にわたる総和より小さいことを特徴とする請求項1に記載のリソグラフィ装置。
- 前記制御部は、前記総和が前記容量を超えないように、前記複数のパターン形成部それぞれの動作期間の開始を制御することを特徴とする請求項1に記載のリソグラフィ装置。
- 前記制御部は、前記総和が前記容量を超えないように、前記複数のパターン形成部のうちパターン形成動作を並行して実行するパターン形成部の数を制御することを特徴とする請求項1または請求項3に記載のリソグラフィ装置。
- 前記制御部は、前記電源に関する情報を取得し、前記情報に基づいて前記複数のパターン形成部それぞれの動作期間を制御することを特徴とする請求項1ないし請求項4のうちいずれか1項に記載のリソグラフィ装置。
- 前記情報は、前記電源の容量、前記電源の供給電力、および前記電源の余剰電力のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項5に記載のリソグラフィ装置。
- 前記電源が電力を供給するユニットとは異なるユニットに電力を供給する手段を含むことを特徴とする請求項1ないし請求項6のうちいずれか1項に記載のリソグラフィ装置。
- 前記一部のユニットは、パターン形成のための処理を行う回路を含むことを特徴とする請求項1ないし請求項7のうちいずれか1項に記載のリソグラフィ装置。
- 前記複数のパターン形成部それぞれの前記一部のユニットと前記電源との間に開閉器を含み、
前記制御部は、動作させない前記一部のユニットと前記電源との間の前記開閉器を開状態とすることを特徴とする請求項7に記載のリソグラフィ装置。 - 前記複数のパターン形成部のうち少なくとも1つでパターン形成を行われる基板を搬送する搬送手段を含むことを特徴とする請求項1ないし請求項9のうちいずれか1項に記載のリソグラフィ装置。
- 前記複数のパターン形成部のそれぞれは、光、荷電粒子、および型のうち少なくとも1つを用いてパターン形成を基板に行うことを特徴とする請求項1ないし請求項10のうちいずれか1項に記載のリソグラフィ装置。
- 請求項1ないし請求項11のうちいずれか1項に記載のリソグラフィ装置を用いてパターン形成を基板に行う工程と、
前記工程で前記パターン形成を行われた前記基板を加工する工程と、
を含むことを特徴とする物品の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014131456A JP2016009832A (ja) | 2014-06-26 | 2014-06-26 | リソグラフィ装置、および物品の製造方法 |
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JP2014131456A JP2016009832A (ja) | 2014-06-26 | 2014-06-26 | リソグラフィ装置、および物品の製造方法 |
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JP2016009832A true JP2016009832A (ja) | 2016-01-18 |
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ID=55227183
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JP2014131456A Pending JP2016009832A (ja) | 2014-06-26 | 2014-06-26 | リソグラフィ装置、および物品の製造方法 |
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JP (1) | JP2016009832A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2016167339A1 (ja) * | 2015-04-17 | 2016-10-20 | 株式会社ニコン | 露光システム |
-
2014
- 2014-06-26 JP JP2014131456A patent/JP2016009832A/ja active Pending
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