JP2015531494A - 毛管現象を利用した分析デバイスを用いる距離に基づく定量分析 - Google Patents

毛管現象を利用した分析デバイスを用いる距離に基づく定量分析 Download PDF

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Abstract

毛管現象を利用した分析デバイスを用いる定量分析測定のための装置が記載される。分析用の試薬担体として多孔性セルロース(すなわち、一般的なろ紙)を使用することができる。紙の上に疎水性材料を印刷して、毛管作用による液体流を、画定された領域に制限する経路を生成することができる。特定の分析対象物質と反応するのに有効な少なくとも1種の比色分析試薬を、デバイスに生成された毛管流路に沿って堆積させる。経路の一端に分析対象物質を含有する液体を配置すると、液体は、毛管作用により回路に沿って移動し、流動する分析対象物質は、分析対象物質のすべてが消費されるまで、試薬と反応して流路に沿って色を発生する。分析対象物質の定量化は、直読式測定目盛を採用して流路に沿った着色部分の長さを測定することによって達成される。

Description

連邦政府の権利に関する表明
本発明は、アメリカ疾病予防管理センター(Centers for Disease Control)によって与えられた助成金番号R21 OH010050およびT42 OH009229の下で政府の支援を受けてなされたものである。政府は、本発明において一定の権利を有する。
技術分野
本発明の実施形態は、概して紙ベースの分析デバイスに関し、より詳細には、直読式測定目盛を採用する定量分析用の毛管現象を利用した分析デバイスの使用に関する。
測定科学の分野における多くの技術的進歩は、サンプルスループットの向上、試料検出限界の向上および試料分析の速度の上昇に焦点を当てている。しかしながら、こうした技術的進歩は、訓練された科学者および技術者による実験室での使用に限られることが多い。したがって、強力な最新分析ツールを、必要時に使用されるように設計された低コストの方法で強化することがますます必要とされている。
必要時測定技術は、単純かつ安価であることが多く、感度、特異性および速度に対して検出限界および動作範囲を犠牲にする。必要時技術により、必要な場所で、最低限のコストで、かつ最低限の使用者の訓練で高速な測定が可能になる。例としては、リトマス紙または家庭用妊娠検査等の技術が挙げられ、それらはともに、日常の社会状況において広く普及している。これらの必要時デバイスの各々に共通するのは、それらが、分析のために単純な毛管現象による流れに依存するということである。
紙ベース分析デバイス(PAD:paper−based analytical device)は、必要時の用途に対して大きな可能性を秘めた、毛管現象を利用した分析デバイスの新たな世代を代表する。PADは、試薬を保持するための多孔性セルロース(たとえば、一般的なろ紙)と、毛管作用を介して流れを生成するための水の添加とを使用する多重アッセイ用のツールとして、2007年に導入された。紙に印刷された疎水性材料により、画定された領域に流れを制限するための回路が画定される。化学分析を行うために、紙内の特定のゾーンに比色分析試薬が添加され、色相および/または明度の変化によって分析対象物質の検出および定量化が実施される。簡単であるが、この検出方法には、試薬の色相および明度の変化を識別する時の使用者によるばらつき等の限界がある。したがって、PADを用いても、厳密かつ正確な定量化には、デジタルスキャナ、カメラまたは他の光学的技法等の周辺技術の使用が必要な場合がある。
本発明の実施形態は、色相および明度を区別する必要なしに、毛管現象を利用した分析デバイスを採用する分析対象物質の定量化のための装置を提供することにより、従来技術の不都合および限界を克服する。
本発明の実施形態の別の目的は、色相および明度を区別する必要なしに、毛管現象を利用した分析デバイスを採用しかつ直接的な距離測定を用いる分析対象物質の定量化のための装置を提供することにある。
上述した目的および他の目的を達成するために、かつ本発明の目的に従って、本明細書において具現化され、また広範囲にわたって記載されるように、本願の液体に溶解した分析対象物質の紙ベースの定量分析のための装置は、前記液体を展開させるのに有効な長尺状の基材;前記基材に沿って第1端部を有する画定された長尺状経路に前記液体を閉じ込めるための手段であって、それによって毛管流路を形成し、前記毛管流路内に、特定の分析対象物質と反応するのに有効な少なくとも1つの比色分析試薬が堆積している、手段;前記液体の選択された部分を、前記長尺状経路の毛管流路に、前記長尺状経路の第1端部の領域内の位置から導入するための手段;それにより、前記液体が毛管作用により前記長尺状経路の毛管流路に沿って前記第1端部から移動する際に、流れている分析対象物質が前記少なくとも1つの試薬と反応することにより、その導入位置から分析対象物質のすべてが反応したところまでの距離にわたり流路に沿って色が発生すること;および、前記長尺状経路の第1端部の領域と、分析対象物質のすべてが反応したところの位置との間の距離を測定するための手段を含む。
本発明の別の態様では、本発明の目的に従って、本願の液体に溶解した分析対象物質の毛管現象を利用した定量分析のための装置は、前記液体を展開させるのに有効な長尺状の基材;前記基材に沿って第1端部を有する画定された長尺状経路に前記液体を閉じ込めるための長尺状経路を画定するように、前記基材に適用された撥液性材料であって、それによって毛管流路を形成し、前記毛管流路内に、分析対象物質と反応するのに有効な少なくとも1つの比色分析試薬が堆積している、撥液性材料;前記液体の選択された部分を、前記長尺状経路の毛管流路に、前記長尺状経路の第1端部の領域内の位置から導入するためのシリンジ;それにより、前記液体が毛管作用により前記長尺状経路の毛管流路に沿って前記第1端部から移動し、流れている分析対象物質が前記少なくとも1つの試薬と反応するに従い、その導入位置から分析対象物質のすべてが反応したところまでの距離にわたり流路に沿って色が発生すること;および、前記長尺状経路の第1端部の領域と、分析対象物質のすべてが反応したところの位置との間の距離を測定するための、前記基材上に印刷された測定目盛を含む。
本発明のさらに別の態様では、本発明の目的に従って、本願の液体に溶解した分析対象物質の毛管現象を利用した定量分析のための装置は、上面および底面を有するとともに、前記液体を展開させるのに有効な長尺状の基材;前記基材に沿って第1端部を有する画定された長尺状経路に前記液体を閉じ込めるための長尺状経路を画定するように、前記基材に適用された撥液性材料であって、それによって毛管流路を形成し、前記毛管流路内に、分析対象物質と反応するのに有効な少なくとも1つの比色分析試薬が堆積している、撥液性材料;前記液体の選択された部分を、前記長尺状経路の毛管流路に、前記長尺状経路の第1端部の領域内の位置から導入するためのシリンジ;それにより、前記液体が毛管作用により前記長尺状経路の毛管流路に沿って前記第1端部から移動し、流れている分析対象物質が前記少なくとも1つの試薬と反応するに従い、その導入位置から分析対象物質のすべてが反応したところまでの距離にわたり流路に沿って色が発生すること;前記基材の上面に接触している第1の透明な液体不浸透性の層、および、前記基材の底面に接触している第2の液体不浸透性の層であって、前記第1の層および第2の層は前記基材の周囲を密閉しており、かつ前記第1の層は、前記長尺状経路の前記第1端部の領域内の部分に、前記基材へ開口するオリフィスを有する、第1の層および第2の層;および、前記長尺状経路の第1端部の領域と、分析対象物質のすべてが反応したところの位置との間の距離を測定するための、前記第1の液体不浸透性の層上に印刷された直読式測定目盛を含む。
本発明の利益および利点は、色相および明度を区別する必要なしに、直読式距離目盛に沿った直接的な測定を用いて、液体に溶解した分析対象物質の毛管現象を利用した定量分析のための装置を含むが、これらに限定されない。
本明細書に組み込まれかつその一部を形成する添付図面は、本発明の装置の実施形態を例示し、明細書の記述とともに、本発明の原理を説明する役割を果たす。
本願の毛管現象を利用した分析デバイスの長尺状基材の実施形態の上面図の概略表現であり、特定の分析対象物質と反応するのに有効な比色分析試薬を堆積させた、基材内に形成された液体閉じ込め経路と、その一端に形成された液体ウェルとを示す。 組み立てられたデバイスの上面図の概略表現であり、組み立てられたデバイスの表面にまたは基材上に刻印された目盛と、基材の液体ウェルへの流体アクセスを可能にする上部の液体不透過性面のオリフィスとを示す。 組み立てられた装置の側面図の概略表現であり、両側に液体不浸透性コーティングを有する図1Aに示す基材を示す。 図1Bに示す組み立てられたデバイスの斜視図であり、そのオリフィスの拡大図を示す。 本願の毛管現象を利用した分析デバイスの長尺状基材の別の実施形態の上面図の概略表現であり、特定の分析対象物質と反応するのに有効な比色分析試薬を堆積させた、基材自体によって形成された液体閉じ込め経路と、その一端に形成された液体ウェルとを示す。 組み立てられたデバイスの上面図の概略表現であり、組み立てられたデバイスの表面にまたは基材上に刻印された目盛と、基材の液体ウェルへの流体アクセスを可能にする上面のオリフィスとを示す。 組み立てられた装置の側面図の概略表現であり、両側が液体不浸透性コーティングで囲まれた図2Aに示す基材を示す。 図2Bに示す組み立てられたデバイスの斜視図であり、そのオリフィスの拡大図を示す。 本願の毛管現象を利用した分析デバイスの長尺状基材の実施形態の上面図の概略表現であり、本願の図1Aに示すものに類似するが、液体閉じ込め経路が直線状ではなく、反応速度が低速である場合のために基材に沿ってより遠回りのルートを提供し、特定の分析対象物質と反応するのに有効な比色分析試薬を堆積させた、基材に形成された液体閉じ込め経路と、その一端に形成された液体ウェルとを示す。 組み立てられたデバイスの上面図の概略表現であり、組み立てられたデバイスの表面にまたは基材上に刻印された目盛と、基材の液体ウェルへの流体アクセスを可能にする上面のオリフィスとを示す。 組み立てられた装置の側面図の概略表現であり、両側に液体不浸透性コーティングを有する、図3Aに示す基材を示す。 図3Bに示す組み立てられたデバイスの斜視図であり、そのオリフィスの拡大図を示す。 本願の図1A〜図1Dに示す実施形態のデバイスの製造および組立てを示す。 本願の図2A〜図2Dに示す実施形態のデバイスの製造および組立てを示す。 本願の図3A〜図3Dに示す実施形態のデバイスの製造および組立てを示す。 グルコース分析システムに対するnmolでの分析対象物質の既知量の対数関数としての、本願の図1に示す装置における発色のミリメートルでの距離のグラフであり、反応の線形範囲内にあり、エラーバーは1つの標準偏差を表し、各校正データ点について、完全な反応の図が加えられている。 グルタチオン分析システムに対するnmolでの分析対象物質の既知量の対数関数としての、発色のミリメートルでの距離のグラフであり、反応の線形範囲内にあり、エラーバーは1つの標準偏差を表し、各校正データ点について、完全な反応の図が加えられている。 ニッケル分析システムに対するnmolでの分析対象物質の既知量の関数としての、発色のミリメートルでの距離のグラフであり、反応の線形範囲内にあり、エラーバーは1つの標準偏差を表し、各校正データ点について、完全な反応の図が加えられている。
本発明の実施形態は、化学的に幅広く適用可能な定量的な毛管現象を利用した分析のための単純な装置を含む(開示し教示するすべてに対して参照により本明細書に組み込まれる、デヴィッド M.ケイト(David M.Cate)ら著、「紙分析デバイスのための単純な距離に基づく検出(Simple,Distance−Based Detection for Paper Analytical Devices)」、ラブ・オン・チップ(Lab on a Chip)13巻12号、p.2397〜2404(2013年4月25日)doi:10.1039/C3LC50072Aを参照されたい)。毛管作用による液体流を画定された領域に制限する流れ回路または経路を画定するために、紙の上に疎水性材料を印刷することができる。特定の分析対象物質と反応するのに有効な少なくとも1種の比色分析試薬を、毛管現象を利用したデバイスに生成された毛管流路に沿って堆積させる。分析対象物質を含有する液体を回路の一端に配置すると、液体は毛管作用によってその経路に沿って移動し、それにより、流れる分析対象物質が試薬と反応するに従い、分析対象物質のすべてが消費されるまで、流路に沿って色が発生する。分析対象物質の定量化は、流路と並んでまたは流路の上に形成された直読式測定目盛を用いて、流路に沿った着色部分の長さを測定することによって達成され、したがって、既存のPADに典型的な、使用者によって色相および明度を区別する必要がなくなる。酵素作用、金属錯体形成およびナノ粒子凝集を使用する色の長さに基づくアッセイが開発された。各アッセイは、対象となる特定の生物マトリックスおよび環境マトリックス中の異なる分析対象物質の定量的検出を提供した。
ここで、本発明の実施形態について詳細に説明する。これらの実施例は添付の図面に例示されている。図面において、同様の構造は同一の参照符号を用いて識別されている。図は、本発明の特定の実施形態を説明する目的のものであり、本発明をそうした実施形態に限定するようには意図されていないことが理解されよう。ここで図1を参照すると、本発明の毛管現象を利用した分析デバイス10の実施形態が示されており、図1Aは、長尺状基材12の実施形態の上面図の概略表現であり、第1端部16および第2端部18を有する基材12の上に形成された、特定の分析対象物質と反応するのに有効な比色分析試薬を堆積させた液体閉じ込め経路14と、その第1端部16の近くに形成された流体ウェル20とを示す。グラフィックスソフトウェアを用いて、基材12の上にワックスインクをデザインし印刷し、その後それを加熱して2次元液体閉じ込め流路を生成することができ、上部閉じ込めおよび底部閉じ込めは、後により詳細に記載するように、液体不浸透性シートを用いて生成される。後述する実施例に示す分析に使用された基材は、標準的なセルロースろ紙であった。しかしながら、こうしたアッセイに対して、所望の形状にパターニングするかまたはカットすることができる任意の多孔性親水性材料を使用することができる。他の例としては、ガラス、ニトロセルロース、絹および木綿が挙げられる。非水性、非極性システムでは、ナイロン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、または十分な耐薬品性を提供することができかつ非極性有機溶剤を展開するのに有効な他のハロゲン化ポリマー等の疎水性基材を使用することができる。例として、比色分析検出試薬を噴霧塗布により、またはピペットを使用して、流路に沿って堆積させた。噴霧塗布の場合、噴霧器を使用して、流路に沿って均一に試薬液滴を堆積させる。このプロセスは、迅速であるが非効率的であり、それは、多量の試薬が周囲の紙の上に、すなわち流れ回路の外側に堆積するためである。これらの試薬はワックスバリアによって流路から分離されるため、アッセイの結果に影響を与えないが、無駄が多い。別法として、ピペットを用いて紙の上に試薬をわずかな(例えば、およそ0.5μL)増分で堆積させ、これは試薬のより効率的な使用を可能にする。堆積させた試薬が乾燥すると、デバイス10は使用できる状態となる。
図1Bは、組み立てられたデバイス10の上面図の概略表現であり、組み立てられたデバイス10の表面にまたは基材12上に刻印された直読式測定目盛22と、試料を添加するために基材12の液体ウェル20へのアクセスを可能にする、上部の液体不浸透性面26のオリフィス24とを示す。オリフィス24の下方の基材12は、試料の前処理用の試薬を保持するために維持してもよいし、あるいは検出ゾーンへの試料の移動を容易にするために除去してもよい。上述したように、液体試料は、試料リザーバ内に導入され、その後、毛管作用により流路に沿って搬送される。分析対象物質がその試薬と反応すると、着色生成物が発生する。分析対象物質のすべてが反応すると、(溶液は流路に沿って流れ続けるが)色の発生は停止し、発色した生成物が、それが生成された場所に残る。そして、直読式測定目盛を用いて流路における着色領域の長さを測定することにより、分析対象物質の定量化が行われる。試料は、シリンジを用いて試料ウェル内に導入された。試料導入の他の方法としては、(a)分析対象物質を含有する溶液内にデバイスのウェル部分を直接浸漬すること、(b)慣性衝突を用いて浮遊粒状物質をウェル内に堆積させ、粒状物質を溶解し溶解した物質をチャネル内に搬送するのに好適な液体を用いて、粒状物質を可溶化すること、および(c)裏材/積層がないと仮定した場合に毛管流路に直交するように、試料添加ウェルを通してガス(または液体)を流すことが挙げられる。その後、試料リザーバ内の分析対象物質の幾分かを捕捉するかあるいは隔離することができ、または上記の直交する流れが分析流路内に移動し、それにより分析対象物質を流路内に導入する。
図1Cは、組み立てられた装置の側面図の概略表現であり、両側に液体不浸透性層26および28を有する基材12を示す。図1Dは、図1Bに示す組み立てられたデバイス10の斜視図であり、そのオリフィス24の拡大図を示す。
図2Aは、本願の毛管現象を利用した分析デバイス10の長尺状基材12の第2実施形態の上面図の概略表現である。この実施形態では、液体閉じ込め経路は、基材12自体によって、2つの液体不浸透性シートの間に挟まれた時に形成され、上述したようなワックスインクを使用する必要はない。特定の分析対象物質と反応するのに有効な比色分析試薬を、覆われる前の基材12の上に堆積させる。基材12の端部20近くに液体ウェル24が形成されている。図2Bは、組み立てられたデバイス10の上面図の概略表現であり、組み立てられたデバイス10の液体不浸透性面26に刻印された直読式測定目盛22と、液体が基材12の液体ウェル20にアクセスするのを可能にする、上部の液体不浸透性層26のオリフィス24とを示す。図2Cは、組み立てられた装置の側面図の概略表現であり、液体不浸透性層26および28によって封止された本願の図2Aに示す基材12を示す。図2Dは、本願の図2Bに示す組み立てられたデバイス10の斜視図であり、そのオリフィス24の拡大図を示す。
図3Aは、本願の毛管現象を利用した分析デバイス10の長尺状基材12の実施形態の上面図の概略表現であり、図1Aに関して説明したのと同様の方法で基材12内に形成された液体閉じ込め経路14を示すが、液体閉じ込め経路は直線状ではなく、反応速度が遅い場合のために、基材に沿ってより遠回りのルートを提供する。例として、基材12の上にワックスバッフル30および32を印刷して、液体流を非直線状に迂回させるために使用してもよい。ここでも、分析対象物質と反応するのに有効な比色測定試薬が堆積され、基材12の端部16の近くに液体ウェル20が形成されている。図3Bは、組み立てられたデバイス10の上面図の概略表現であり、デバイス10の液体不透過性面26にまたは基材12上に刻印された目盛22と、基材12の液体ウェル20への流体アクセスを可能にする、上部の液体不透過性面26のオリフィス24とを示す。図3Cは、組み立てられた装置の側面図の概略表現であり、両側に液体不浸透性層28および30を有する基材12を示す。図3Dは、図3Bに示す組み立てられたデバイス10の斜視図であり、そのオリフィス24の拡大図を示す。
図4は、本願の図1A〜図1Dに示すデバイスの実施形態の製造および組立てを示す。ワックスインクが基材12上に印刷され、その後加熱されて2次元液体閉じ込め流路14を生成した後、ステップ34は、例として、噴霧塗布によるかまたはピペットでの滴下による、特定の分析対象物質と反応するのに有効な比色分析試薬の堆積を示す。その後、試薬を乾燥させる。ステップ36は、測定目盛22が印刷されており、かつ基材12の第1端部16の近くに形成された液体ウェル20への液体アクセスを可能にする孔またはオリフィス24を有する透明な液体不浸透性シート26の基材12上への配置と、透明でなくてもよい第2の液体不浸透性シート28の基材12の底部への配置とを示す。ステップ38は、本技術分野において既知であるように、例として熱ラミネート加工プロセスを用いて、基材12にシート26および28をシールして、測定装置10を完成する。基材12へのシート28および30のシールにより、液体閉じ込め流路の形成が完了する。明らかに、基材12上に液体不透過性バリアを生成する他の方法が考えられ、1つはコーティングプロセスである。
図5は、図3に示すものと同様の製造工程による、本願の図2A〜図2Dに示すデバイスの実施形態の製造および組立てを示し、図6は、図3に示すものと同様の製造工程による、本願の図3A〜図3Dに示すデバイスの実施形態の製造および組立てを示す。
図7Aはグルコース分析システムに対するnmolでの分析対象物質の既知量の対数関数としての、本願の図1に示す装置における発色のミリメートルでの距離のグラフであり、図7Bはグルタチオン分析システムに対するnmolでの分析対象物質の既知量の対数関数としての、図7Cはニッケル分析システムに対するnmolでの分析対象物質の既知量の関数としての、発色のミリメートルでの距離のグラフであり、いずれも反応の線形範囲内にあり、エラーバーは1つの標準偏差を表し、各校正データ点について、完全な反応の図が加えられている。グルコースは、グルコースオキシダーゼ、3,3’−ジアミノベンジジン(DAB)およびペルオキシダーゼを用いて検出され、グルコースオキシダーゼは過酸化水素を生成し、過酸化水素はペルオキシダーゼの存在下でDABとさらに反応して茶色の不溶性生成物(polyDAB)を形成する。DMGと同様に、DABは無色であるが、分析対象物質の存在下で高度に着色されて容易に可視化される生成物を形成する。グルタチオン(GSH)は、銀ナノ粒子(AgNP)凝集アッセイを用いて検出され、そこでは、AgNPは、GSHの存在下で凝集して赤茶色の生成物を形成し、それは、グルタチオンがない場合のAgNPのオレンジ色から識別される。ニッケルは、Ni2+として、重金属用のアッセイ例としてジメチルグリオキシム(DMG)を用いて検出され、そこでは、DMGは流路内に配置され、Ni2+と反応してピンク色の生成物を形成する。Ni2+を含有する溶液は、DMGがない場合は無色である。これらの反応については、後に示す実施例においてより詳細に記載する。
毛管現象を利用した分析デバイスは、必要時の用途に対して大きな可能性を秘めている。本発明の実施形態の定量分析デバイスは、デバイスの持ち運び易さのために最小限に装備され、また非常に費用効率が高い。製造設備を除き、1回のアッセイの費用は約0.04ドルである。検出感度のために処理速度を犠牲にすることが多い他の集中型測定技法と比較して、分析対象物質の定量化が即時であり、かつ現場で行うことが可能であるため、処理時間が大幅に短縮する。しかしながら、大部分のPAD技術と同様に、本発明の実施形態は、コスト、速度および使い易さに対してダイナミックレンジを犠牲にする。この反応化学量論に関する限界のいくらかは、流路内の試薬濃度を調節して、検出される分析対象物質の濃度範囲を異ならせるように、本願の毛管現象を利用した分析デバイスを調整することにより、対処可能である。
本発明について概略的に説明したが、以下の実施例は更なる詳細を提供する。以下では、基材としてセルロースろ紙を使用した。
実施例1
グルコース検出
GSHおよびグルコースの両方について、ヒト対照血清試料(レベルIおよびII)を商業的供給源から取得した。分析対象物質のレベルは、供給業者によって提供された。分析の前に、フィルタ(10kDa MWCO)を用いて、グルコースについては10,000rpmで20分間、GSHについては10分間遠心分離し、試料から不要なタンパク質を除去した。さらに、GSHについては、遠心分離の前に5%の5−スルホサリチル酸溶液を添加した。
グルコース検出に対する毛管現象を利用した紙ベースのアッセイを、グルコースオキシダーゼ(GOD)およびペルオキシダーゼタイプI(HRP)酵素修飾用のワックス印刷による円形リザーバ(5mm径)と、ペルオキシダーゼおよびDABとのグルコース反応を測定するための直線流路(2mm×40mm)とから構成した。一定分量(約0.5μL)の600U/mLグルコースオキシダーゼおよび500U/mL HRPを、試料リザーバの上にスポッティングし、約0.5μLのDABを直線流路の上に、試薬が流路長に沿って広がることを考慮して5ミリメートルおきにピペットで滴下した。各アッセイにおいて、試料リザーバに、約20μLの標準溶液または試料溶液を添加した。着色範囲の長さは、約7nmolから約200nmolの範囲にわたって、添加されたグルコースの量に比例することが分かった。図7Aに示すように、方法のばらつきは、各データの周囲の短いエラーバー(反復測定の標準偏差を表す)に示されるように比較的小さかった。正常なグルコースレベルまたは異常なグルコースレベルを含むことが分かっている市販の対照血清試料も分析した。対照血清試料中のグルコース濃度は、図7Aにおいて白抜きの四角として示されている。これらを校正曲線とともに並べたものは、この方法が、比較的複雑な試料マトリックスにおいて正確かつ厳密にグルコースを測定できることを示す。
実施例2
グルタチオン検出
グルタチオン検出のための紙アッセイを、試料添加用の円形リザーバ(6mm径)と、14の等しい部分(0.3mm×2mm)に分けられたバッフル付き流路(3mm×60mm)とから構成した。流れバッフルを用いて、流路に沿った毛管流速を低減し、それにより、グルタチオンとAgNPとの反応時間を最大限にした。AgNP溶液(約0.5μL)を、流路に沿った14の部分の各々にスポッティングした。各アッセイにおいて、試料リザーバに約20μLの試料溶液を添加した。試料分析の完了にはおよそ10分かかった。アッセイ選択性は約20μLの標準チオール溶液(約0.5nmol)の添加によって検査し、これは紙流路に沿って着色反応生成物を形成しなかった。
スポッティングされた検出試薬のAgNP(約11nm径)は、濃いオレンジ色に変化した。ナノ粒子はグルタチオンの存在下で凝集し、これは紙基材の上でオレンジ色から深紅への変色をもたらす。緩衝剤を添加した時、オレンジ色から薄いオレンジ色への変色が観察されたが、グルタチオン特有の生成物の深紅からは容易に識別された。グルタチオンの検出は、試験された濃度範囲(約0.12nmolから約2.0nmol)に対して対数線形であった。他のチオール(システインおよびホモシステイン)およびジスルフィド(システイン、ホモシスチンおよびグルタチオンジスルフィド)に対するアッセイ選択性も調査した。システインおよびホモシステインは、同様の色の変化をもたらすことが分かったが、色の発生の長さはグルタチオンよりもはるかに短かった。試験されたジスルフィドはいずれも色を全く変化させなかった。血清試料において急上昇したグルタチオン(図7Bにおける白抜きの四角)を測定できることが確認された。血清における測定距離(約4.2mmおよび約5.7mm)は、約0.25nmolおよび約0.5nmolそれぞれのグルタチオン濃度の標準溶液の距離(約3.7mmおよび約5.3mm)に十分に対応する。
実施例3
ニッケル検出
噴霧器を用いて、紙表面にDMG(約50mM)を含ませた。そして、堆積した試薬を空気乾燥させた。紙を、水酸化アンモニウム(pH9.5)で均一にコーティングした。その理由は、Ni2+−DMG錯体形成の速度および程度はpHに依存し、最高速度がpH9で生じるためである。使用者の汚染および過剰な溶剤蒸発を防止するため、ろ紙を、各側2回、149℃(300°F)でデスクトップラミネータに通した。紙をラミネート加工することにより、アッセイ操作に対する機械的安定性もまた向上した。試料リザーバに約6.4mm(ID)の孔を貫通させ、一方の側にマスキングテープを貼り付けて、使用中に試料が漏れて失われるのを防止した。分析のために、試料リザーバに約20μLのNi標準溶液(1000ppm)を堆積させた。Ni−DMG錯体は赤みがかったピンクであり、形成と同時に沈殿し、透明な試料溶液から容易に識別された。色の発生は急速であり、試料分析全体は10分未満で行われた。反応距離を裸眼で測定し、デスクトップスキャナを用いて検証した。DMGの量が増大するに従い、アッセイの感度が向上することが分かった。アッセイ検出限界は、他の遷移金属および重金属の存在下でNi2+のnmolレベルを検出することができるほど十分に低い。Ni濃度を測定するために、最初に焼却灰を酸に溶解し、その後、妨害金属を錯体化するように処理した。得られた溶液の様々な希釈液を分析し、結果を図7Cの白抜きの四角で示す。
アッセイ検証のために焼却灰試料を購入した。焼却灰を約1mLの濃硝酸とともに20mLシンチレーションバイアルに入れ、酸が完全に蒸発するまで、ホットプレート上、約250℃で5分間加熱した。脱イオン水(約250μL)、フッ化ナトリウム、酢酸(2:1:1 v/v%)、および約12μLの水酸化ナトリウム(12M)を含有する約262μLの溶液をバイアルに加えた。ピペットで数秒間均質に混合した後、溶液を14,000RPMで10分間遠心分離した。各アッセイにおいて、試料リザーバに約20μLの上澄みを添加した。測定されたNi濃度と既知のNi濃度との間に優れた対応が得られた。
本発明の上述した説明は、例示および説明の目的で提示したものであり、網羅的であるようにも、本発明を開示された厳密な形態に限定するようにも意図されておらず、明らかに、上記教示に鑑みて多くの変更形態および変形形態が可能である。本発明の原理とその実際的な適用を最もよく説明することにより、当業者が、企図された特定の用途に適するよう、本発明を様々な実施形態で、また様々な変更とともによく利用することができるように、実施形態を選択し説明した。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって定義されることが意図されている。

Claims (24)

  1. 液体に溶解した分析対象物質の毛管現象を利用した定量分析のための装置であって、
    前記液体を展開させるのに有効な長尺状の基材;
    前記基材に沿って第1端部を有する画定された長尺状経路に前記液体を閉じ込めるための手段であって、それによって毛管流路を形成し、前記毛管流路内に、前記分析対象物質と反応するのに有効な少なくとも1つの比色分析試薬が堆積している、手段;
    前記液体の選択された部分を、前記長尺状経路の毛管流路に、前記長尺状経路の第1端部の領域内の位置から導入するための手段;
    それにより、前記液体が毛管作用により前記長尺状経路の毛管流路に沿って前記第1端部から移動し、流れている前記分析対象物質が前記少なくとも1つの試薬と反応するに従い、その導入位置から前記分析対象物質のすべてが反応したところまでの距離にわたり流路に沿って色が発生すること;および、
    前記長尺状経路の第1端部の領域と、前記分析対象物質のすべてが反応したところの位置との間の距離を測定するための手段
    を含む装置。
  2. 前記液体が水を含む、請求項1に記載の装置。
  3. 前記画定された長尺状経路に前記液体を閉じ込めるための手段が、長尺状経路を画定するように前記基材に適用された疎水性材料を含む、請求項2に記載の装置。
  4. 前記疎水性材料が少なくとも1種のワックスを含む、請求項3に記載の装置。
  5. 前記少なくとも1種のワックスが前記基材上に印刷されている、請求項4に記載の装置。
  6. 前記少なくとも1種のワックスが前記基材の中に溶かし込まれている、請求項4に記載の装置。
  7. 前記液体が非極性有機溶剤を含む、請求項1に記載の装置。
  8. 前記長尺状経路が、前記基材に沿って選択された長さで延在し、前記基材に沿った軸線を画定する、請求項1に記載の装置。
  9. 前記長尺状経路が直線経路を含む、請求項8に記載の装置。
  10. 前記長尺状経路が、前記選択された長さに沿って前記軸線を複数回交差する、請求項8に記載の装置。
  11. 前記液体の選択された部分を前記長尺状経路に導入するための手段がシリンジを含む、請求項1に記載の装置。
  12. 前記基材が多孔性セルロースを含む、請求項2に記載の装置。
  13. 前記基材がろ紙を含む、請求項12に記載の装置。
  14. 前記基材が、ガラス、ニトロセルロース、絹および木綿から選択される、請求項2に記載の装置。
  15. 前記基材が疎水性基材を含む、請求項7に記載の装置。
  16. 前記基材が、ナイロン、ポリテトラフルオロエチレンおよびポリフッ化ビニリデンから選択される、請求項15に記載の装置。
  17. 前記長尺状経路の第1端部の領域と、色の終端の位置との間の距離を測定するための手段が、前記基材上に印刷された測定目盛を含む、請求項1に記載の装置。
  18. 前記長尺状経路の第1端部の領域と、色の終端の位置との間の距離を測定するための手段が、定規を含む、請求項1に記載の装置。
  19. 前記基材が上面および底面を有し、前記基材に沿って第1端部を有する画定された長尺状経路に前記液体を閉じ込めるための手段が、前記基材の上面に接触している第1の透明な液体不浸透性の層と、前記基材の底面に接触している第2の液体不浸透性の層とをさらに備え、前記第1の層および前記第2の層は前記基材の周囲を密閉しており、かつ前記第1の層は、前記長尺状経路の前記第1端部の領域内の部分に、前記基材へ開口するオリフィスを有する、請求項3に記載の装置。
  20. 前記長尺状経路の第1端部の領域と、色の終端の位置との間の距離を測定するための手段が、前記基材上に印刷された測定目盛を含む、請求項19に記載の装置。
  21. 前記長尺状経路の第1端部の領域と、色の終端の位置との間の距離を測定するための手段が、前記第1の液体不浸透性の層上に印刷された直読式測定目盛を含む、請求項19に記載の装置。
  22. 液体に溶解した分析対象物質の毛管現象を利用した定量分析のための装置であって、
    前記液体を展開させるのに有効な長尺状の基材;
    前記基材に沿って第1端部を有する画定された長尺状経路に前記液体を閉じ込めるための長尺状経路を画定するように、前記基材に適用された撥液性材料であって、それによって毛管流路を形成し、前記毛管流路内に、分析対象物質と反応するのに有効な少なくとも1つの比色分析試薬が堆積している、撥液性材料;
    前記液体の選択された部分を、前記長尺状経路の毛管流路に、前記長尺状経路の第1端部の領域内の位置から導入するためのシリンジ;
    それにより、前記液体が毛管作用により前記長尺状経路の毛管流路に沿って前記第1端部から移動し、流れている分析対象物質が前記少なくとも1つの試薬と反応するに従い、その導入位置から分析対象物質のすべてが反応したところまでの距離にわたり流路に沿って色が発生すること;および、
    前記長尺状経路の第1端部の領域と、分析対象物質のすべてが反応したところの位置との間の距離を測定するための、前記基材上に印刷された測定目盛
    を含む装置。
  23. 前記基材が上面および底面を有し、前記装置が、前記基材の上面に接触している第1の透明な液体不浸透性の層と、前記基材の底面に接触している第2の液体不浸透性の層とをさらに備え、前記第1の層および前記第2の層は前記基材の周囲を密閉しており、かつ前記第1の層は、前記長尺状経路の前記第1端部の領域内の部分に、前記基材へ開口するオリフィスを有する、請求項22に記載の装置。
  24. 液体に溶解した分析対象物質の毛管現象を利用した定量分析のための装置であって、
    上面および底面を有するとともに、前記液体を展開させるのに有効な長尺状の基材;
    前記基材に沿って第1端部を有する画定された長尺状経路に前記液体を閉じ込めるための長尺状経路を画定するように、前記基材に適用された撥液性材料であって、それによって毛管流路を形成し、前記毛管流路内に、分析対象物質と反応するのに有効な少なくとも1つの比色分析試薬が堆積している、撥液性材料;
    前記液体の選択された部分を、前記長尺状経路の毛管流路に、前記長尺状経路の第1端部の領域内の位置から導入するためのシリンジ;
    それにより、前記液体が毛管作用により前記長尺状経路の毛管流路に沿って前記第1端部から移動し、流れている分析対象物質が前記少なくとも1つの試薬と反応するに従い、その導入位置から分析対象物質のすべてが反応したところまでの距離にわたり流路に沿って色が発生すること;
    前記基材の上面に接触している第1の透明な液体不浸透性の層、および、前記基材の底面に接触している第2の液体不浸透性の層であって、前記第1の層および前記第2の層は前記基材の周囲を密閉しており、かつ前記第1の層は、前記長尺状経路の前記第1端部の領域内の部分に、前記基材へ開口するオリフィスを有する、第1の層および第2の層;および、
    前記長尺状経路の第1端部の領域と、分析対象物質のすべてが反応したところの位置との間の距離を測定するための、前記第1の液体不浸透性の層上に印刷された直読式測定目盛
    を含む装置。
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