JP2015524594A - センサ測定データを用いてデータ構造を更新するためのシステムおよび方法 - Google Patents

センサ測定データを用いてデータ構造を更新するためのシステムおよび方法 Download PDF

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Abstract

物理的領域で時空現象を反映しているデータ構造を構成するための、コンピュータ実装方法(200)、コンピュータプログラム製品、およびコンピュータシステム。ここで、時空現象は、平均値関数と共分散関数とを用いてガウス過程によって、物理的領域の任意の位置で推定される。方法(200)は、データ組がガウス過程に係る平均値ベクトルと共分散行列とを有し、データ構造が平均値ベクトルと共分散行列とを含むものであり、物理領域の固定位置を示すのに適しているデータ組の格納(210)を行うこと、物理領域の特定の任意の位置にある複数のセンサノードの少なくとも1つのセンサノードからの時空現象のセンサ測定データの受信(222、224)を行うこと、正確な再帰的ベイズ回帰を用いることによって、データ構造の任意の特定位置と受信した測定データとの統合(230、232、234、236、238)を行うこと、を含む。

Description

本発明は、概ね、電子データ処理に関し、より具体的には、センサ測定データを処理するためのシステムおよび方法に関する。
ガス、気温、または風といった時空現象の測定、推定、および予測は、様々な使用事例に関連する。例えば、都市環境のガス汚染などの時空現象が一定の閾値を超える場合、それは地域住民の健康を害する場合がある。例えば、一酸化炭素(CO)および二酸化炭素(CO)は、そのようなガスである。したがって、特定の時刻において特定の領域におけるガス汚染を正確に推定および予測することは、有害な状況の防止に役立ち得る。そのような時空現象は、他の状況、例えば天体物理学、医療、ロボット工学、人間とコンピュータの対話、および地球物理学において、観測される場合もある。
空間的に分布するセンサ網には典型的には、それらの近傍での時空現象についての測定データを提供する多数のセンサノードが含まれる。センサノードは、地域全体にわたって一様に分布している場合、あるいは不規則に分布している場合がある。地域の大きさは、例えば小さな湖ほどの小さいものから、人口百万都市、それどころか夜空にまで及び得る。センサノードは、細やかなパターンまたは粗いパターンで、地域を覆う場合もある。さらにまた、そのようなセンサ網は通常、分析のためのかなりのデータ量を測定する。それに加えて、データにはノイズが多いので、分析はより困難になる。しかしながら、センサ測定のそのような大きいデータ組に対して推定および予測のための時空回帰分析を実行することは、コンピュータ処理的に要求されるものが多く、また処理しにくいものでもある。
時空現象はガウス分布していると、しばしば仮定される。したがって、時空現象の未知の分布を推定にはガウス過程(GP)回帰を適用することができる。GPは、ノイズが多いデータから回帰関数のノンパラメトリック学習を可能にするもので、このことは、訓練とも呼ばれる。GPは、データを条件にする関数についてのガウス分布と考えられ得る。したがって、GPは、ノイズとデータの変動とに応じて、推定および予測ならびに例えばエラーバーのような不確定度推定値回帰関数を提供する。しかし、GPのノンパラメトリック性質のため、GPを訓練するための計算は0(n)に対応する。ここで、nは、例えば、測定したデータの完全なセットのデータポイントの個数である。所謂大文字O表記法(Big−O−Notation)は、関数の引数が特定の値、概して非常に大きい数または無限大になる傾向にある場合、関数の限定的な振る舞いに関する指標である。したがって、大文字O表記法は、プロセッサへの計算負荷を説明する。時空現象の測定は通常、かなりのデータ量、すなわち引数nをもたらすので、立方的振る舞い0(n)は、標準的なプロセッサを搭載するコンピュータでの処理に関して抑制的な影響を与える。さらにまた、新しい測定データによるGPの更新にはさらに要求が多い。なぜなら、各々の新しい訓練セッションは、時系列的に得られるすべての測定データのバッチ処理を必要とするからである。加えて、すべての測定データは常に利用できなければならないことから、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)および大容量記憶領域という十分なメモリ能力が提供されなければならない。GPに関しては、以下も参照されたい:
Carl E. Rasmussen and Christopher Williams.Gaussian Processes for Machine Learning. MIT Press, 2006.
計算負荷を低減させるために、先行技術である現在のアプローチは、訓練データの次元sのサブセットに作用する近似を提案する。ここで、データ組の次元sは、測定データnのセット全体よりも有意に少ない。このことは、GPの回帰関数の訓練用計算負荷を0(sn)まで低減させることができる。しかし、これらのアプローチは、データ組全体が訓練に先立って利用可能であり、そのため、訓練が1つのバッチ実行で実施されると仮定する。新しい訓練データが利用できる場合、これらのアプローチによる更新は0(sn)で処理されて時系的に得られるすべての測定データを必要とする。ここで、nは、新しい測定データを同様に保持することから、増加する。これも、すべての測定履歴データに関する各々のメモリ機能を必要とする。これらのアプローチがある程度計算負荷を低減させることが可能であるにもかかわらず、データ組の大きさsへの全体的な縮小に応じて、それは、逐次取得される訓練データに適用不可である。さらに、計算複雑性を著しく低減させるために、データ組の大きさsは、nと比較して有意により少ない数に減少させなければならない。それによって、正確な結果を受けるためには、アプローチはデータ組sの完全かつ適切な選択を必要とする。さもなければ、例えばデータ部分組sに基づく予測が発見的方法で通常行われるので、訓練結果の正確さは、有意に減少する。
推定の典型的な使用事例と時空現象の予測において、訓練データは例えば、時系列で1つの配列となる。したがって、バッチ処理は実行可能ではないが、むしろ、GPの逐次訓練は必要とされる。逐次訓練に関する先行技術のアプローチは既知である。逐次訓練は、先験的な既知の固定センサ位置の状態推定を更新するべくして、例えばセンサ測定を用いて達成されるものであり、該位置は、領域全体でさらに一様に分布していなければならないと考えられ、したがって、車両またはスマートフォンに組み込まれるセンサなどの移動センサノードの測定データを、考慮に入れることはできず、また、しかしながら、都会化された地域などの複雑な環境では、一様に分布するセンサ網が許容されない可能性がある。さらに、これらのアプローチのいくつかは、かなり用途が特化している、あるいは、一酸化炭素(CO)の測定データなどを一次元入力することのみに適用可能である。
したがって、コンピュータ処理および搭載メモリにとって、より効率的にGP回帰を構築することによって、GP回帰を改善する必要性がある。
本発明の実施形態により、多次元測定データを有する複雑な環境の時空現象に関するGPの正確な逐次訓練用のシステムおよび方法が提供される。さらにまた、GP回帰訓練は、特定の応用想定に左右されず、固定式および移動式のセンサノードを装備する未知のセンサ網に先験的に用いることができる。
本発明の一態様によれば、それぞれの地域で任意のセンサ位置から逐次受信したセンサノード測定データは、コンピュータによって再帰的に処理されて、データ構造を更新する。それによって、結果として生じる計算複雑性は、0(n)である。データ構造には、それぞれの時空現象のGP推定および予測に関するすべての情報が保持される。データ構造は、限定的な記憶容量を必要とするだけである。なぜなら、このアプローチでは、センサノードの履歴測定データは、生の測定データを格納することなく、データ構造に組み込まれるからである。言い換えれば、生データは一旦データ構造が受信した測定データで更新されるならば、放棄され得る。
データ構造は、物理的領域で時空現象を反映する。ここで、時空現象は、平均値関数と共分散関数とを用いてガウス過程によって、物理的領域の任意の位置で推定される。言い換えれば、平均値関数によって、任意の位置の一般関数に関して時空現象の傾向が説明され、共分散関数によって、任意の2つの位置の相関が説明される。時空現象の実際の関数は、知られていない。しかし、GPはその時空的現象の推定値を得るために用いられる。
本発明の一実施形態に係わるデータ構造を更新するための、コンピュータに実装された方法であって、この方法には、物理的領域の固定位置を示すのに適しているデータ組を格納すること、ここで、データ組は、ガウス過程に係る平均値ベクトルと共分散行列とを有し、ここで、データ構造は、平均値ベクトルと共分散行列とを含み、物理的領域の特定の任意の位置にある複数のセンサノードの中の少なくとも1つのセンサノードから時空現象のセンサ測定データを受信すること、いわゆる正確な再帰的ベイズ回帰を用いることによって、データ構造へ特定の任意の位置と受信した測定データとを統合すること、が含まれる。
「固定位置を表示するのに適しているデータ組」は、「固定位置表示に適したデータ組」および「固定位置のデータ組」、または、単に、文脈上明確定義されている場合の「データ組」とも称される。
コンピュータに実装された方法によって、受信したセンサ測定データが後のGP学習に備えて格納される必要が無いということが、有利に可能になる。なぜなら、統合ステップにより受信した測定データがデータ構造に組み込まれるからである。言い換えれば、センサノードにより提供される測定データは、平均値ベクトルに組み込まれ、センサノードの位置データは共分散行列に組み込まれる。したがって、限定的な記憶容量だけが必要となる。先行技術と比較して、必要とされるメモリ容量はより少なくなる。
さらにまた、固定位置とセンサノードの指定された任意位置は、同一でない必要がある。固定位置は、地域全体に一様に分散されて選択され得る。ランダム分布または任意の他の適切な分布も、可能である。さらに、固定位置の個数は、センサ測定データを逐次受信する場合、任意の特定位置の個数または任意の特定位置の各々の個数の合計より有意に少なくなり得る。固定位置の個数が変えられない限り、コンピュータ実装された方法は0(n)で計算され得る。言い換えれば、データ構造は計算処理線形労力でプロセッサにより更新され得ることから、先行技術と比較して有意に実行時間が短縮される。
加えて、正確な再帰的ベイズ回帰は、先行技術における発見的近似などに基づく演算を有しないという意味で、正確である。実際に、それはGP学習の間の正確な計算であることから、様々なアプリケーション設定に適用され得る。それは、また、任意の特定位置で受信される場合もある多次元センサ測定データの処理を有効にする。
一実施形態においては、コンピュータに実装された方法は、さらなるデータ構造に保存される固定位置のデータ組のカーネル行列の反転行列を含む。
また、コンピュータに実装された方法によって、固定位置のデータ組のカーネル行列の反転行列演算が実行される。この反転行列演算には、0(s)の計算複雑性があり、ここで、sはデータ組の大きさである。固定位置が変更されない限り、反転行列は、一度だけ算出されなければならず、プロセッサにより実現されるコンピュータの再帰処理のために、さらなるデータ構造に格納され得る。コンピュータに実装された方法の第1の反復計算に対し、結果として生じる計算労力は、したがって、0(s+sn)である。ここで、sは、通常、s≪nである。典型的なシナリオでは、センサ測定データは、逐次現れる。したがって、任意の特定位置からの新しいセンサ測定データが現れるたびに、コンピュータ実装された方法はプロセッサで実行される。固定位置が変更されず、かつデータ組のカーネル行列の反転は、さらなるデータ構造に格納される場合、プロセッサのための結果として生じる労力は、s≪nに関して、0(n)まで減少する。
別の実施形態においては、コンピュータ実装された方法は、固定位置のデータ組に与えられた平均値関数を適用し、また、共分散関数に、データ組自体を適用することによって、最初の平均値ベクトルと最初の共分散行列を算出することからさらに構成される。
最初には、固定位置に関する時空現象のセンサ測定データは、利用可能でなくてもよい。この理由は、例えば、一様分散した固定位置のすべてがセンサ測定データを受信することを目的として、アクセス可能でなくてもよいと考えられるからである。都合のよいことに、本発明によって事前知識なしで平均値ベクトルと共分散行列を初期化することが可能である。これは、すべての固定位置で評価されている共分散関数を用いて共分散行列を初期化することにより達成される。言い換えれば、固定位置のデータ組は、それ自体が、共分散関数に適用され、当該関数は、最大不確定度が共分散行列の固定位置に割り当てられることを意味する。さらにまた、GPは、固定位置で所定の平均値関数を評価することによって平均値ベクトルが初期化されることを可能にする。例えば、ゼロ平均値関数を用いることができる。または、センサ測定データ以外に、いくつかの知識が利用できる場合、例えば、ラッシュアワー時の交通状態の間、CO汚染は他の時刻の状態よりも高いという場合、この知識は、平均値ベクトルの初期化にも用いられ得る。任意の特定位置から測定データを受信する時、測定により提供される情報によって、この平均値ベクトルと予測を改善する共分散行列とに組み込まれる予測が改善される。
他の実施形態においては、少なくとも1つのセンサノードの任意の特定位置は、時系列的に変化した。複数のセンサノードの中からセンサノードの1つが時系列的にその位置を変える場合には、例えば、センサノードがスマートフォンに装着されているので、コンピュータに実装された方法は、まだ変化の途中である位置から受信した測定データを処理することができる。このことが可能な理由は、平均値ベクトルと共分散行列の更新が、安定した任意の特定位置からの測定データを必要としないからであり、GPが任意の位置で時空現象の連続説明を含むので、任意の位置から測定データを処理することができるのである。したがって、好都合にも、例えば、移動センサノードは、プロセッサで続いて処理されている測定データを収集するために利用することができる。
他の実施形態においては、コンピュータに実装された方法はさらに、平均値ベクトルと共分散行列から物理的領域で任意の位置のための時空現象の推定データを引き出すこと、ここで、少なくとも1つの任意の位置は、測定データが欠如している、および、推定されたデータに依存している通知を生成すること、を含む。本発明のこの態様は、任意の位置で時空現象の推定、すなわち、地域内の位置の補間、さらには地域外への外挿を可能にする。例えば、人間が解釈できる時空現象を視覚化しているヒートマップを発生させることができる。ヒートマップは、データのグラフィック表現であり、ここで、行列に含まれる個別的数値は、色またはグラフィックパターン/構造として示される。別の例としては、危険な大気汚染が増大する可能性がある都市の特定地域で住民に警告するために音声周波数機器で送信可能である警告信号、あるいは、別のコンピュータシステムで、例えば、続いて危険地帯の中で住民を避難させる消防署の警報を、起動させることが可能であるコンピュータ信号であり得る。
本発明の実施形態は、コンピュータプログラム製品およびコンピュータシステムとして、実装することができる。このコンピュータシステムは、方法を実施するために、コンピュータプログラム製品を実行ことができる。
本発明のさらなる態様は、特に、添付した特許請求の範囲で特に示される構成要素および組み合わせによって、実現され達成される。前述の概要および以下の詳細記述の両方が共に具体例であって、例示のみを目的としており、記述される本発明を限定するものではないと、理解されるべきである。
本発明の一実施形態に係るGPに基づく再帰的時空回帰のためのシステムを示す。
本発明のコンピュータに実装された方法の一実施形態による典型的なフローチャートである。
逐次現れる測定データ組に関するGPの典型的な再帰的回帰処理のプロットを示す。
物理的領域における可動センサノードの位置の具体例を示す。
ヒートマップを例示するための物理的領域の典型的な補間を示す。
これらの図は、縮尺図ではない。ピクトグラム(例えば物理的領域とシステムコンポーネント)の大きさは、シンボリックなものであって、過誤に整列させるべきではない。
図1は、コンピュータシステム100と複数のセンサノードとを物理的領域102内に含む本発明の一実施形態の概要を表す。図1では、コンピュータシステム100とこの領域との両方が図示されている。コンピュータシステムおよびこの領域は、垂直および水平の二重実線によって、説明に役立つように分離されている。さらにまた、コンピュータシステム100を、初期化部110、更新部120、および提示部130に区別することができる。
物理的領域102は、複数のセンサノードのうちの少なくとも1つのセンサノードによってカバーされる。センサノードを、例えば光源の光度を測定するために、領域内に配置またはその領域に向けることができる。センサノードはハードウェアであり、それは特定種類の現象の時空現象を測定するための、少なくとも1つの測定ユニットを含む。測定データは、それぞれのセンサノードによって測定される生データであってもよい。測定データ109は、複数のセンサノードのうちの1つのセンサノードの測定値または一部もしくはすべてのセンサノードの測定値であってもよい。測定データ109を、特定の時間に取得されるデータ組とみなすことができる。したがって、異なる時刻で、異なる測定値を利用することができる。図1では、異なる時刻例で測定データ109を有することは、重ねられた文書記号で例示される。異なる時刻で、測定データ109はすべてのセンサノードからの測定値を有してもよく、あるいは、少なくとも1つのセンサノードまたはセンサノードのセンサ測定ユニットからの測定値を取り逃す場合もある。新しいセンサノードまたは測定ユニットからの測定値を含めることが可能である。測定データ109は、インターフェース121を介してコンピュータシステムに対して直接伝達されてもよく、あるいは、例えば、他のネットワークノードによって、コンピュータシステムに中継されてもよい。ネットワークの通信構成を、データ転送に用いる場合もある。
測定データ109は、センサノードのそれぞれの位置の関連センサ位置データ106を有してもよい。センサノードを、物理的領域102の任意の位置に配置することができる。複数のセンサノードを、物理的領域102全体に一様に分散することができる。しかしながら、また、物理的領域102の全域にわたる他の分布によって、時空的現象のセンサ測定を最適化させることが可能である。時空現象は、しばしば、ガウス分布で表現されるので、均等に割り当てられたセンサノードネットワークは最適化された結果を提供すると考えられる。さらにまた、センサノードの位置は、任意の2つの時刻の間に変化する場合もある。あるいは、センサノードは測定値を提供しない場合もあり、このことは、利用可能な各々の位置からの測定データが存在しないことを意味する。異なる時刻でのセンサ位置データ106のデータ組を、重ねられた文書記号によって図1に例示する。
図4は、異なる時刻での物理的領域502における可動センサノード520の一例を示す。物理的領域502内は、非可動センサノード510でもある。可動センサノード520のルート530は、点で描いた曲線によって例示される。ルート530上の×印は、可動センサノード520が測定データおよび位置データを送信しているか、または、それらについてポーリングしている場合の時刻を示している。経路530は、まだ知られる必要はない。この例では、可動センサノード520および非可動センサノード510は、同じ時刻で、それらのそれぞれの測定値、すなわちセンサ位置データ506とセンサ測定データ509とを提供する。この例において、時刻tの位置データ行列Xは可動センサ520の位置データを第1行に含むが、静的センサ510の位置データは第2行に含まれる。それが位置540にある時、可動センサノード510は時刻t=5で提供データが欠如している。対応するセンサ位置データ552およびセンサ測定データ553は、可動センサノード520に関する情報を有しない。さらに、可動センサノード520は、時刻t=6の後、測定を停止し、したがって、この例では、時刻t=7で開始し、非可動センサノード510からのデータのみが利用できる。図4で使用される数値は、例示のみであり、実際の正しい値は示さない。
図1に戻り、コンピュータシステム100の初期化部110は、位置割り当て構成要素116と初期化構成要素118とを含む。位置割り当て構成要素116は物理的領域102に関する情報を有しており、物理的領域102の表示112全体で、固定位置114を割り当てることができる。固定位置114の割り当ては、一様に分散または任意の他のパターンになり得る。GP回帰に対しては、ガターパターンといった、通常一様に分布した位置点は、最適化された値を算出することとして役に立つ。固定位置114およびセンサノード位置104は、同一である必要はないが同一になり得る。さらにまた、任意の固定位置114にセンサノードがある必要はなく、必要とされる時空現象タイプのそれぞれには初期測定値が存在しない。したがって、さらに領域102内の任意の静的非可動センサノードのない複数の移動センサノードは、0(n)でのGPの訓練に充分である。
位置割り当て構成要素116は、固定位置114のデータ組115を初期化構成要素118に提供する。固定位置のデータ組115を、位置割り当て構成要素以外にも別のソースから、例えば、センサノードの既存のネットワークに関する情報を用いることにより、得ることができる。データ組115は、各固定ロケーションが位置ベクトルによって示され得る行列として、実装され得る。この例では、固定位置114のための測定値は、利用できない。初期化構成要素118は、固定位置のデータ組115から初期共分散行列C(カーネル行列とも呼ばれる)と初期平均値ベクトルμ とを算出する。例えば、固定位置から測定に関する情報なしで、最初の平均値ベクトルμ を算出することは、ゼロ平均値関数を用いることにより達され得る。また、他の平均値関数を用いることができる。初期分散行列Cおよび平均値ベクトルμ は、データ構造117に格納される。
固定位置のデータ構造117およびデータ組115は、コンピュータシステム100の更新部120によってさらに処理される。更新部120は、推測構成要素128、更新構成要素129、インターフェース構成要素121、およびメモリーモジュール123を含む。推測構成要素128は、インターフェース構成要素121を通じて、特定の時刻(例えば、t=1)の初期化構成要素118およびセンサ位置データ106からデータ構造117を受け取る。次に、固定位置115のデータ組およびセンサ位置データ106のデータ組から、中間共分散マトリックスを続いて推測し、同様に、最初の平均値ベクトルμ とセンサ位置データ106とに基づいて中間平均値ベクトルを推測する。続いて、更新構成要素129は、推測構成要素128から中間共分散行列と中間平均値ベクトルとを受け取る。さらにまた、それはインターフェース構成要素121を介して、同じ特定時刻のセンサ測定データ109を受け取る。この入力に基づいて、更新構成要素129は、結果として生じるデータ構造127に対して初期共分散マトリックスCと初期平均値ベクトルμとを更新する。データ構造127は、これらの初期値の更新であることから、それはこれらの値を置換し、センサ測定データ109の情報をセンサ位置106で保持する。したがって、センサ位置とセンサ測定データ109とに関する現在の情報を放棄することができる。
同一もしくは新たなセンサ測定データ109または異なるセンサ位置が利用できるようになると、データ構造127は、この新しい時刻tでの、共分散行列Cおよび平均値ベクトルμ の更新のための入力として、再帰的に用いることができる。
データ構造117、127の更新は、カーネル行列Cの反転行列を必要とする。行列の反転演算には0(s)の計算の複雑性がある。ここで、sは固定位置の個数である。固定位置が更新サイクルの間は変化しないので、反転行列はプロセッサの計算の効果を減らすためにメモリーモジュール123に格納されてもよい。
データ構造127は、コンピュータシステム100の提示部130でさらに処理され得る。表示部130は、補間割り当て構成要素136、補間構成要素138、および表現構成要素131を含む。補間割り当て構成要素136は、それぞれの通知タスクによって補間位置134のデータ組125を決定するために用いることができる。例えば、時空現象の視覚的な実例がスマートフォン画面上に表示される場合、必要となる補間位置134の個数は、24インチのコンピュータ画面上よりも少ないと考えられる。構成要素136が有する補間割り当て(位置割り当て構成要素116に類似)は、物理的領域102に関する情報を有し、例えば、物理的領域102の表示132に関して、補間位置134を一様に割り当てることができる。補間位置132は、センサ位置104または固定位置114と同一である必要はない。補間位置134のデータ組125は、専用の補間割り当て構成要素よりも別のデータ源から得ることができる。例えば、それは表現構成要素131の要求で測定されてもよい。
図5は、ヒートマップを説明するために、物理的領域の典型的な補間を示す。物理的領域の表示610は、オーバーレイグリッド612を有する。グリッド612の交点は、例えば、補間位置を決定することができる。物理的領域の表示610の黒色点は、固定位置を示す。固定位置は、センサノード位置である必要はない。固定位置と補間位置とは少しも同一である必要はない。しかし、それらを、例えば、位置614、616とすることができる。物理的領域の表現620上のヒートマップ622は、時空現象の特殊測定タイプの分布を示す。ヒートマップ622上の実線間の複数のギャップは、それぞれ測定種類の高密度624または濃度不足626を示す。
図1へ戻って、図5からのそれぞれのヒートマップ622は、図1の中のヒートマップ139である。ヒートマップ139は、表現構成要素131で示される。ヒートマップ139上のそれぞれの補間位置134の値は、補間構成要素138から得られる。補間構成要素138は、共分散行列Cと平均値ベクトルμとを推定するために、データ構造127により補間位置134のデータ組125を処理する。補間構成要素138は、メモリーモジュール123に格納されるカーネル行列の反転行列を用いることもできる。結果137は、通知(この例ではヒートマップ139)を生成するために用いられる。データ構造117、127は、結果137とは同一でない。データ構造117、127は、固定位置114の個数に基づき、その一方で、結果137は、補間位置134の個数に基づく。通常は、結果137の次元(この例では、位置、固定位置または補間位置の個数に基づく)は、データ構造117、127の次元より高く、この理由は、補間のために、かなりより多数の補間位置134が適当なヒートマップ139を得るために用いられるからである。
初期化構成要素118、推測構成要素128、および補間構成要素138は、それぞれの入力データを用いた同じ計算に基づく。計算はまた、固定位置114のカーネル行列の反転行列を含む。この例では、固定位置114が変化しないので、あたかもそれが定数であるかのように、反転行列を用いることができる。したがって、それは、メモリーモジュール123に格納され、上記のように、再帰的更新サイクルまたは補間の間、計算の効果を低減させる。
別の実施例においては、カーネル行列の固定位置114は、変更しなければならない場合がある。この変更は、時空現象の空間再配置のため必要とされる場合もある。例えば、風が空間的気体割り当てに影響を及ぼす場合、あるいは固定位置114の初期データ組115が適切的ではなかった場合である。新しい固定位置114の消去、存続、または追加は、カーネル行列の反転行列の新たな計算に必ずしも帰着するというわけではない。例えば、所定の行列k(X,X)、その反転k−1、および1つの新しい固定位置は、新しいカーネル行列をもたらす。
上式中、qおよびsは、共分散関数によって算出される。例えば、k’の反転は、シュール補行列またはランクワン更新のいずれかを利用することによるkの反転k−1を用いて、計算され得る。これは、カーネル行列の完全な反転行列の三次元計算量の代わりに、二次元計算量に帰着する。当業者は、0(s)におけるカーネル行列の反転の新たな計算を回避するために、この計算を提供して固定位置114を追加および消去することができる。ここで、sは、固定位置114の個数である。
図2は、物理的領域102(図1を参照)における時空現象を反映するデータ構造117、127(図1を参照)の更新のための、本発明の一実施形態に係わるコンピュータ実装方法200の例示的なフローチャートである。ここで、時空現象は、平均値関数と共分散関数とを用いるガウス過程によって、任意の位置で推定される。この方法は、物理的領域の固定位置を示すのに適しているデータ組の格納210により開始する。ここで、データ組は、ガウス過程に係る平均値ベクトルと共分散マトリックスとを有し、また、データ構造は、平均値ベクトルと共分散マトリックスとを含む。この方法は、少なくとも1つのセンサノード(図1を参照)から時空現象のセンサ測定データ109(図1を参照)の受信222を行うこと、物理的領域102(図1参照)に位置したそのセンサノードの任意の特定のセンサ位置104の対応データ組106(図1を参照)の受信224を行うことを、さらに含む。
コンピュータ実装方法200のステップ210、222、および224における出力データは、対応の参照プーレスホルダ、すなわち、 、X、およびXによって、それぞれ示されている。出力データの参照プーレスホルダは、例示的なフローチャートの別の位置の入力データであり得る。この具体例は、フローチャートを単純化するために用いられる。
この具体例では、固定位置のデータ組と任意の特定位置のデータ組とが異なる。固定位置のデータ組によって表される、それらの位置に配置されたセンサノードはない。また、利用可能な測定データはない。他の実施例において、上記位置を同じくすることができ、センサ測定データが利用可能であってもよい。
方法200は、初期化平均値ベクトルの計算252および初期共分散行列の計算254を含む初期化250を続行する。初期平均値ベクトル252は、固定位置Xのデータ組に平均値関数(例えば、ゼロ平均値関数)を適用して算出される。これは、時空現象はガウス分布であると仮定されるので、どのような測定データに関する情報も有することなく達成できる。さらに、初期共分散行列の計算254が実行される。これは、カーネル行列である。言い換えれば、固定位置Xのデータ組は、それ自体が共分散関数に適用される。この平均値ベクトルおよびこの共分散行列は、データ構造117、127(図1参照)に含まれる。他の実施形態においては、初期平均値ベクトルの計算は、既存の測定データで実行してもよい。
初期化250、統合230、および補間280において、カーネル行列の反転行列の計算280が要求される(式(16)、(22)を参照)。反転行列の計算は計算量0(s)を必要とする。ここで、sは固定位置の個数である。固定位置の個数は、新しい固定位置が固定位置のデータ組に追加されない限り一定であり、あるいは、固定位置がデータ組から削除される。したがって、さらなるデータ構造、例えばメモリーモジュール123(図1を参照)へのカーネル行列の反転行列の任意の格納240は、方法200を実行している時にプロセッサの全体的な演算時間を短縮する。この任意の方法ステップは、格納ステップ240用の破線で示したボックスによって、図2に示される。
統合230は、中間平均値ベクトルの推測232を実行すること、および中間共分散行列の推測234を実行すること、ならびに、初期平均値ベクトルの更新236と初期共分散行列の更新238とを実行することを含み、このことは、中間平均値ベクトルおよびセンサ測定データ を初期平均値ベクトルに組み込み、中間共分散行列を初期共分散行列に組み込むことによって、データ構造117、127123(図1を参照)を更新することを意味する。推測232、234(式(16)から(18)を参照)と更新236、238(式(19)から(21)を参照)とは、特定の任意の位置Xと固定位置Xのデータ組とに基づいている。図2において、このことは、推測232、234の入力として、XおよびXの各々の参照プーレスホルダによって示される。Xを角括弧内に入れて示しており、これは、それが以前のステップによって、または、例えば、固定位置のデータの格納210からの直接入力リンクによって、提供される場合があるからである。センサ測定データ は、初期平均値ベクトルの更新処理236のための入力データである。
更新処理236、238の後、電流センサ測定データ および対応のセンサ位置データXは、放棄することができ、この理由は、それらによって示される情報がデータ構造117、127(図1を参照)に組み込まれるからである。同一または他のセンサノード位置での新しいセンサ測定データによる実行方法200は、以前の測定の履歴データなしで実行され得る。
新しいセンサ測定データとそれぞれのセンサノード位置データの出現に、統合230はこの情報を平均値ベクトルと共分散マトリックスとに再帰的に組み込むことができる。図2において、破線矢印は、反復的なステップを示し、yおよびXtの破線参照プーレスホルダとXは、それぞれの方法ステップの入力データを示す。そのような反復は、履歴センサ測定データを必要とせず、それは、プロセッサの処理労力を減らすために、固定位置Xのデータ組と任意選択的にステップ240で格納された反転とを必要とする。
上記の記載の語句「初期」は、データ構造117を更新する第1反復(図1を参照)を示す。以下の反復では、データ構造117、127の初期化が必要とされないと思われる。反復は、同じデータ構造117、127(図1を参照)を更新する。したがって、「初期平均値ベクトル」/「初期共分散行列」と「平均値ベクトル」/「共分散行列」が同じデータ構造117、127に関するものであることは、明らかである。
上記したような特定の任意の位置と受信した測定データとの統合230は、正確な再帰的ベイズ回帰によって達成される。したがって、方法200は、ベイズの定理に基づいており、任意の近似、例えばヒューリスティック(式(4)の記述文脈も参照)を利用しないので、正確な結果が得られる。
平均値ベクトルおよび共分散行列が最初に利用可能であるときに、方法200は、物理的領域で任意の場所の時空現象の推定データの導出280によって実行することができる。式(22)から(24)で例示されるように、この補間は任意の位置で実行され得る。複数の位置で測定データを有することは必要でない。推定された補間データは、このデータに依存した通知の生成290に利用され得る。そのような通知は、例えば、時空現象の視覚表現であり得る。
本発明の実施形態によるコンピュータ実装方法に関する詳細は、以下で説明される。詳細な具体例のために、以下の表記が用いられる:
のような下線が付された小文字英字は列ベクトルを示す。
・Xのような太字の英大文字は、行列である。
・指数x1:tはすべての変数x、x、・・・、xの収集を示す。
・f(X)およびg(X,X)は、関数f()およびg()を各々の列 、Xのi=1、・・・、nに同時に適用するためのショートカットである。すなわち、f(X)は要素f( )を有するベクトルであり、g(X,X)は要素g( )を有する行列である。
GP反復に対して、データ組
はノイズプロセス
から導出される。式中、 ∈Rは入力、y∈Rは観察または出力、およびε〜N(0,σ)は、分散σを有するゼロ平均ガウスノイズである。以下では、X=[ ,・・・, ]は入力であり、=[y,・・・,yは、対応する観測である。
既知の当技術分野として、GPは、データDから潜在的関数g(・)を推測するために用いられる。GPは、予想出力値を特定する平均値関数
と、入力対間の共分散を特定し、しばしばカーネルと呼ばれる半正定値共分散関数
とによって、完全に定義される。典型的な例は、それぞれ以下のゼロ平均値関数と二乗指数(SE)カーネルである。
しかし、本発明の実施形態に用いられるアプローチは、任意の平均および共分散の関数についても同様である。式(1)において、Λは、各入力次元の特性長スケールの対角行列であり、αは潜在関数hの分散である。ノイズ分散σとともにそのような平均および共分散関数は、GPのハイパーパラメータと呼ばれている。この説明のために、ハイパーパラメータが与えられるので、データから学習する必要はない。
GPにより関数に対してガウス分布が形成されるので、それは次式で与えられる。
任意の有限集合の入力に対しては、結果として生じる出力の分布は、多変量のガウス分布である。例えば、出力の関数値の分布は、任意の試験入力 に関するg=g( )は、平均および分散がそれぞれ次式で与えられる一変量ガウス分布である。
ここで、var(・)は、分散であり、
は、カーネル行列である。
GP予測に関して、すなわち、(2)および(3)に従ってテスト入力の所定のセットの分布を算出するために、カーネル行列Kの計算、マトリックスKの反転、 とKとの乗算が必要である。カーネル行列計算および乗算の両方は計算量0(n)の率になるが、反転は0(n)の率になり、したがって、大きいデータ組Dに関して、カーネル行列を格納してすべての計算を解析することは、禁止される。本発明は、計算処理的に効率的な回帰を実行するのではなく近似を実行すべく、いわゆる基底ベクトルと呼ばれるs≪nのセットですべての計算に関して再帰的GP回帰を用いるものである。
再帰的GP回帰については、
を基底ベクトルの位置の行列にする。ここで、Xは、Xのサブセットではなく、
は潜在的関数の対応する未知数値ではない。基底ベクトルが処理ステップt=0、1、...のすべてに関して固定されたままであると仮定する。g(x)はGPと仮定されることから、再帰処理の初期ステップt=0でのgの分布
は、平均値
および共分散値
を有するガウス分布である。任意のステップt>0では、入力
で新しい観測
が利用可能になる。ここで、目的は、新しい観測 によるステップt−1のgの事前分布
を更新することによって、事後分布
を計算することである。
に従って、再帰的アルゴリズムを導出するべく、所望の事後分布が拡大される。式中、第1の等式の結果は、結合分布
から
を積分消去することによって得られる。第2の等式はベイズの規則を適用することから得られる、ここで、cは正規化定数である。式(4)に基づいて、事後分布は2つのステップによって実行され得る。
・推測:所定の事前pt−1に基づいて結合事前確率
を計算する。
・更新:観測 により結合事前確率を更新し、 を積分消去する。
推測ステップおよび更新ステップの記述に関して、以下の補助定理が適用される。
補助定理(1)(2次形式の併用)
BおよびCが対称かつ正定値行列である場合、
であり、式中、
である。
補助定理2(ブロック行列の反転)
AおよびDが正規行列である場合、
となり、式中、Q=D−VA−1Uはブロック行列Mのシュール補行列である。行列Mの行列式|・|は、
さらに、補助定理1および補助定理2の正当性に関する詳細な情報は、例えば、以下に見出すことができる。
・D. J. Salmond, ”Tracking in Uncertain Environments,” Ph.D. dissertation, Royal Aerospace Establishment, Farnborough, Hants, UK, 1989の261〜262頁、A4。
・W. J. Duncan, ”Some devices for the solution of large sets of simulations linear equations,” Philosophical Magazine Series 7, vol.35, no.249, pp.660−670, 1944。
結合事前確率pt−1 1:t−1)を決定するために、(初期)結合分布p )は、平均値および共分散値がそれぞれ次式で与えられるガウス分布である。
このことは、g(・)がGPであり、かつこのGPの任意の有限表現がガウス分布を生ずるという事実から得られる。したがって、結合事前確率は次式のように書き表すことができる。
と、
である。式(6)の第1の等式は、を与える過去の観測 1:t−1から が条件付きで独立していることを仮定することから、得られる。したがって、条件付分布p( )はガウス分布であり、を条件付けることで、結合分布p )によって生ずる(例えば、A.H. Jazwinski, Stochastic Processes and Filtering Theory. Dover Publications, inc., 2007の第2.6章を参照せよ)。
式(6)の積を解くために、最初に、両ガウス分布の指数関数を検討する。
を定義することによって、また補助定理1の結果を利用することによって、両指数を次式に変換することができる。
その際、
である。式中、
は、それぞれ、 の平均値および共分散値である。次式:
によって与えられる式(8)の反転行列は、ウッドベリー公式を適用することによって得られる。この公式については、例えば、W.H. Press, S.A. Teukolsky, W.T. Vetterling, and B.P. Flannery, Numerical Recipes: The Art of Scientific Computing, 3rd ed., Cambridge University Press, 2007を参照せよ。式(9)を代数変換とともに用いることによって、式(7)を次式のように再構成することができる。
右側の項は、平均値および(反転)共分散値がそれぞれ次式である結合ガウスの指数 に対応する。
式中、式(10)の右側の項の共分散Qは、補助定理2をQ−1に適用することにより得られる。
指数関数のほかに、式(6)の乗算は、両ガウスの正規化係数の積も含み、これは次式によって単純化することができる。
式中、(a)は、ゼロ
の加算によって得られ、また(b)は式(5)の適用によって得られる。
次に、更新ステップの導出を説明する。式(6)の結合事前確率はガウス分布N(,Q)であり、次のステップは式(4)の更新および周辺化を行うものである。この目的のために、式(4)は、が観測されないことを考慮して、以下のように再構成される。
したがって、p )はから独立している。
は両方ともガウス分布であることから、 は、カルマンフィルタ更新ステップによって、更新することができる。次に、の更新および の積分消去が同時に行われる。
カルマンフィルタ更新式の適用は、平均値および共分散値がそれぞれ(12)および(13)である次の等式を生ずる。
その際の平均値および共分散値はそれぞれ以下の通りである。

式中、
は、カルマンゲインである。式(11)のpt−1 t, 1:t−1)によるp 1:t)の操作の結果は、推測ステップについて上記したように、同様に導出され得る。このことによって、平均値および共分散値がそれぞれ以下の通りであるおよび の結合ガウス分布が得られる。
式中、
である。分散
を得ることにのみ関心がある、すなわち、時系列的に結合したメモリおよび計算複雑性を保持するために基底ベクトルXでの潜在的関数を更新することに関心があるので、 が積分消去される。このことは、 の平均値μ および共分散値C のならびに交差共分散L を無視することに対応する。
したがって、まとめると、ステップt=1,2,...では、本発明の方法は、任意のセンサ位置Xにおいて、以下の複数の等式の組を用いて、測定データ の処理を実行する。
式中、再帰は、基底ベクトルXに関するの初期平均値
および共分散
から開始される。式(20)の更新平均値および式(21)の共分散値は、式(14)のμ を式(12)で置換することによって、また式(15)のC を式(13)によって置換することによって、それぞれ、
によって、得られる。
別の実施形態では、平均値μ および共分散値C である更新データ構造は、任意の位置Xでの補間に用いられる。補間に対しては、推測ステップの複数のステップを用いることができる。
結果として生じる平均値μ および共分散値Cを、例えば、時空現象の視覚表現のためのヒートマップの生成に用いることができる。式(22)から(24)は、式(16)から(18)の推測ステップと基本的に同じであり、この説明では、明確さを理由として別々に例示されている。
図3は、以前のセンサ測定データを一切含まない2つのセンサデータ測定中の例示的な一次元時空現象に関するデータ構造の更新のグラフを示す。言い換えれば、グラフは、利用可能な以前のセンサ測定データがなかった場合に、2組のセンサ測定データの間の平均値μ と共分散値C との推定の改善を例示する。
グラフを見ると、現象は縦軸によって与えられ、位置は横軸によって与えられる。グラフ301は、現象の、現実ではあるが未知の関数である。部分308は、GP306に関する推定の分散を示す。推定の精度が改善されるにつれて、灰色部分はグラフごとに実関数に近似する。
この例の時空現象は、次式で与えられる非線形マッピングによって与えられる。
式中、ノイズε〜N(0,0.1)はゼロ平均値および分散値0.1を有するガウス分布である。この関数は、未知であると仮定され、センサ測定から推定されなければならない。言い換えれば、利用可能な時空現象について未知である。
例えば、推定に使用されるGPは、ゼロ平均値関数m(x)=0と、ハイパーパラメータα=1およびl=1の、以下の二乗指数共分散関数を有する。
実施例では、固定位置は、x=0.5、x=1.5、x=2.5、x=3.5で、4つの基底スカラー値によって、間隔[0,4]上で等しく離間して配置され、したがって、すべての基底スカラー値の行列は、X=[0.5 1.5 2.5 3.5]である。固定位置の次元は、より高い値のものであり得る。したがって、他の実施形態では、基底ベクトルによって固定位置を表すことが可能である。
コンピュータ実装方法の初期化に関して、時間ステップt = 0の平均値と共分散値は、
である。
さらに、Jに必要とされる逆関数は、反転行列C によって計算される。この反転行列は、一度だけ実行しなければならない。すなわち、この方法のその後のすべてのステップで結果が格納および再利用され得る。これによって、全体的な計算量が低減される。
時空現象のGPは、間隔[0,4]で任意の点、例えば50の等距離点を補間することによって視覚化することが可能である。これらの補間点は、行列X=[x...x50に格納され得る。Xを有する式(22)から(24)を適用することによって、平均値μ および共分散値C有するプロット300は時間ステップt=0に関して導出することができる。
上述したように、時空的現象は実線で示される未知関数301によって説明される。現在の再帰GP306は、破線で示される。また、固定位置、すなわち基底スカラーは、該スカラーの平均値μ 302とともに、GP306上の円として示される。この最初の方法ステップでは、利用できる測定データはないので、推定は至る所でゼロである。言い換えれば、固定位置はすべて、ゼロ平均を有する可能性がある。現在の評価の2シグマ境界は、セクション308によって示され、これはプロット300を完全にカバーする。2シグマ境界は、共分散Cの対角成分の平方根を取ることによって計算され、次に、2シグマ境界であることから、それらを2によって乗算する。
時間ステップ= 1で、センサノード位置x1,1=2.2およびx1,2=2.83で2つの測定が受信される。この実施例に対し結果として生ずる行列は、X=[2.2 2.83]である。対応するセンサ測定データは、y1,1=−0.23およびy1,2=0.4である。概して、測定データはノイズが多く、そのことは、該測定データがノイズεによって各々のセンサ測定位置で未知の関数g(x)の値を正確に表すことはない。
行列X=[2.2 2.83]による式(16)〜(18)の推測ステップによって、
この推測ステップの結果は、プロット320で見られる。黒色星印は、センサ測定データに対応しており、例えば、黒色星印324はy1,2=0.4に対応している。縦の棒は、各々のセンサ測定位置における2シグマ境界を示す。例えば、縦棒325は、y1,2の境界である。
推測ステップの結果に式(19)〜(21)に適用することによって、平均値μ および共分散値C の更新を算出することができる。
時間ステップt=1の更新ステップの結果は、プロット330で見ることができる。すべての基底スカラー(すなわちすべての固定位置)の平均値332は、センサ測定データにより変化する。GP336は、現在、時空現象の未知関数301に近づく。さらに、測定位置に近い2シグマ境界338は、例えば位置x=0で、さらに遠くよりも、減らされる。センサ測定データは現在、平均値μおよび共分散値Cに取り込まれるので、測定値を放棄することができる。
時間ステップ=2で、位置x2,1=3.572、x2,2=3.585、x2,3=0.502、x2,4=0.829、およびx2.5=0.206が受け取られる。対応するセンサ測定データは、y2.1=0.196、y2,2=0.127、y2,3=0.822、y2,4=−0.084、およびy2,5=1.597である。これら5つの測定の位置およびデータは、図3におけるプロット340および350の星印によって与えられる。したがって、左側に3つの星印があり、右側に2つの星印がある。また、測定データにはノイズが多く、したがって、ノイズεのために、各々のセンサ測定値で、未知の関数g(x)の値を正確に示さない。
センサノード位置の行列Xによる式(16)〜(18)の推測ステップによって、次式が得られる。
この推測ステップの結果は、グラフ340で見ることができる。センサノード位置x2,1およびx2,2は、近い(2つの星印が接近)。しかし、黒色星印344がノイズεによる時空的現象の未知の関数301上に正確には置かれていないことが見て取れる。さらに、現在の測定データに関する縦棒はより短く示されている。右側にある2つの測定(344で)の2シグマ境界は、左側にある3つの測定の境界よりも短い。言い換えれば、例えば、センサ位置x2.2344の2シグマ境界は、より小さい分散345を有する。
現在の推測ステップの結果に式(19)〜(21)に適用することによって、平均μ および共分散C の更新を算出することができる。
時間ステップt=2の更新ステップの結果は、グラフ350で見ることができる。GP356は、GP336の前推定量と比較して,ここで改善され、ここで、時空現象の未知関数301により近くなる。さらにまた、2シグマ境界358は、前推定338よりも紛れもなく良好である。また、センサ測定データは平均値μ および共分散値C に組み込まれ、共分散値Cおよび測定を放棄することができる。したがって、データ構造のメモリ必要条件は同じままであり、さらにメモリ機能は必要としない。
現在の平均値μ および共分散値C は、組み込まれたすべてのセンサ測定データを有する。したがって、時空現象は、対応する位置行列Xにより、区間[0,4]上の点などの任意の位置に補間することができる。これは、例えば時空現象を視覚的に示すためにそれぞれの平均値μ と共分散値Cとの導出用に、Xで式(22)から(24)を適用することによって達成される。
本発明の複数の実施形態は、デジタル電子回路部品で、または、それらのコンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、あるいはそれらの組み合わせに実装することが可能である。本発明の実施形態は、コンピュータプログラム製品およびコンピュータシステムとして、実装することができる。このコンピュータプログラム製品の例としては、データ処理装置(例えば、プログラム可能なプロセッサ、コンピュータもしくは複数のコンピュータ)の操作によって、あるいはそれを操作するべく実行するための例えば機械可読記憶装置という情報媒体に有形に具現化されるコンピュータプログラムが挙げられる。特許請求の範囲であるコンピュータプログラムは、プログラミング言語の任意の形で記述され得る。該任意の形として、言語をコンパイルまたはインタプリティブ言語が挙げられる。また、このようなコンピュータプログラムは、任意の形状で配備される。該形状として、独立型プログラムとして、またはモジュール、コンポーネント、サブルーチン、あるいは、コンピューティング環境での使用に適した他のユニットとしての形状が挙げられる。コンピュータプログラムは、1台のコンピュータまたは、複数のコンピュータ上で実行されるべく、1つのサイトまたは分散された複数のサイトの間で、配備されるとともに、通信網によって相互接続される。記述された方法のすべては、1および2番目のコンピュータ、信頼されたコンピュータ、ならびに通信手段などの、それぞれのデバイス上で、対応するコンピュータ製品によって実行することができる。
本発明の方法ステップは、入力データを演算して出力を生成することによって本発明の機能を実行すべくコンピュータプログラムを実行する1または複数のプログラム可能なプロセッサで実行することができる。方法ステップは、本発明の装置によっても実行することができる。本発明の装置は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または特定用途向け集積回路(ASIC)などの特定用途向け論理回路として、実装することができる。
コンピュータプログラムの実行にふさわしいプロセッサとしては、例として、汎用および特定用途向けのマイクロプロセッサ、ならびに、任意の種類のデジタルコンピューティングデバイスの任意の1または複数のプロセッサが挙げられる。通常、プロセッサは読取り専用メモリまたはランダムアクセスメモリ、あるいはそれら両方から、命令とデータとを受け取る。コンピュータの必須要素は、命令とデータを格納するために命令と一つ以上のメモリ素子を実行するための少なくとも1つのプロセッサである。通常、コンピュータは、データの受信またはデータの送信、あるいはそれら両方を行うべく、データを格納するための1または複数の大容量記憶装置、例えば磁気、光磁気ディスク、光ディスク、もしくはソリッドステートディスクを具備またはそれに操作可能に連結される。そのようなストレージ手段は、要求に応じて供給され、インターネット(例えば、クラウドコンピューティング)を通してアクセス可能であってもよい。コンピュータプログラム命令およびデータを具現化するのに適した情報媒体は、不揮発性メモリのすべての形状を含む。そのような形状として、例として、EPROM、EEPROM、およびフラッシュメモリデバイスなどの半導体メモリ素子、内蔵ハードディスクまたはリムーバルディスクなどの磁気ディスク、光磁気ディスク、ならびにCD−ROMおよびDVD−ROMディスクが挙げられる。プロセッサおよびメモリは、特定用途向け論理回路によって追加、またはその中に組み込まれ得る。
ユーザとのインタラクションを提供するために、本発明は、ユーザに情報を表示するためのブラウン管(CRT)または液晶ディスプレイ(LCD)モニタなどの表示装置と、ユーザがコンピュータに入力を提供し得るキーボード、タッチスクリーンまたはタッチパッド、あるいはマウスまたはトラックボールなどのポインティングデバイスとを有するコンピュータ上に、実装することができる。他の種類のデバイスも同様に、インタラクションを提供するべく使用することが可能である。例えば、ユーザに提供されるフィードバックは、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、または触覚フィードバックなどの感覚フィードバックの任意の形態が可能である。また、ユーザからの入力は、音響、会話、または触覚入力などの任意の形態で受信することができる。
本発明は、コンピューティングシステムの実装することができ、上記システムは、データサーバなどとしてバックエンドコンポーネントを有し、あるいは、上記システムは、アプリケーションサーバなどのミドルウェアコンポーネントを有し、あるいは、上記システムは、フロントエンドコンポーネントを有し、あるいは、上記システムは、ユーザが本発明の実装と対話することができるグラフィカルユーザーインタフェースもしくはウェブブラウザを装備するクライアントコンピュータ、あるいはバックエンド、ミドルウェア、もしくはフロントエンドコンポーネントの任意の組み合わせを有する。クライアントコンピュータは、スマートフォン、タブレット型パソコンまたは任意の他のハンドヘルドもしくはウェアブルコンピューティングデバイスなどの、モバイルデバイスでもあり得る。システムのコンポーネントは、デジタルデータ通信、例えば、通信網の任意の形態または媒体で相互接続することができ、通信網の例としては、ローカルエリアネットワーク(LAN)および広域ネットワーク(WAN)、例えば、インターネットまたはワイヤレスLANもしくは電気通信網が挙げられる。
コンピューティングシステムには、クライアントとサーバとを含み得る。クライアントおよびサーバは、通常、相互に遠隔距離にあり、概して通信網によって対話する。クライアントとサーバとの関係は、各々のコンピュータ上で実行されるコンピュータプログラムによって、および、互いにクライアントとサーバとの関係を有することによって生ずる。

Claims (15)

  1. 物理的領域(102)での時空現象を反映しているデータ構造(117、127)を更新するためのコンピュータ実装方法(200)であって、
    前記時空現象は、平均値関数と共分散関数とを用いてガウス過程によって、前記物理的領域(102)の任意の位置で推定され、
    前記方法は、
    前記物理的領域(102)の固定位置(114)を示すのに適しているデータ組(115)であって、前記データ組(115)は、前記ガウス過程に係る平均値ベクトルと共分散行列とを有し、データ構造(117、127)が前記平均値ベクトルと前記共分散行列を含む、前記データ組(115)の格納(210)を行うこと、
    前記物理的領域(102)の任意の特定位置(104、106)に位置した複数のセンサノードの少なくとも1個のセンサノードから、時空的現象のセンサ測定データ(109)の受信(222、224)を行うこと、ならびに、
    正確な再帰的ベイズ回帰を用いて、前記任意の特定位置(104、106)と前記受信した測定データ(109)との前記データ構造(117、127)への統合(230)を行うこと、を含む、コンピュータ実装方法。
  2. 前記統合は、
    前記特定の任意の位置(104、106)、前記データ組(115)、前記平均値ベクトル、および前記共分散行列から、中間平均値ベクトルと中間共分散行列との推測(232、234)を行うこと、ならびに、
    前記中間平均値ベクトルと前記センサ測定データ(109)とを前記平均値ベクトルに取り込むことによって、および、前記共分散行列を前記中間共分散行列に取り込むことによって、前記データ構造(117、127)の更新(236、238)を行うこと、をさらに含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
  3. 前記データ組(115)のカーネル行列の反転行列がさらなるデータ構造(123)に格納(240)される、請求項1または請求項2に記載のコンピュータ実装方法。
  4. 前記データ組(115)に前記平均関数を適用すること、および、前記データ組(115)をそれ自体で前記共分散関数に適用することによって、初期平均値ベクトル(252)と初期共分散行列(254)とを計算すること、をさらに含む、請求項1から3のいずれか一項に記載のコンピュータ実装方法。
  5. 少なくとも1つの位置が前記データ組(115)に追加され、それに応じて、前記平均値ベクトル、前記共分散行列、および前記さらなるデータ構造(123)が更新される、請求項3または4に記載のコンピュータ実装方法。
  6. 前記データ組(115)の少なくとも1つの固定位置(114)が除去され、それに応じて、前記平均値ベクトル、前記共分散行列、および前記さらなるデータ構造(123)が更新される、請求項3から5のいずれか一項に記載のコンピュータ実装方法。
  7. 前記複数のノードから受信された前記測定データ(109、509)が少なくとも1つのセンサノード(540)のセンサ測定を欠如(552、553)する、請求項1から6のいずれか一項に記載のコンピュータ実装方法。
  8. 少なくとも1つのセンサノード(520)の任意の特定位置が時系列変化(530)を生じる、請求項1から7のいずれか一項に記載のコンピュータ実装方法。
  9. 前記平均値ベクトルと前記共分散行列とから、前記物理的領域(102、132)で、少なくとも1つの任意の位置が、測定データが欠如している任意の位置(134、125)に関する前記時空現象の推定データ(137)の導出(280)を行うこと、
    前記推定されたデータ(137)に依存(139)している通知の生成(290)を行うこと、をさらに含む、請求項1から8のいずれか一項に記載のコンピュータ実装方法。
  10. コンピューティングシステム(100)のメモリにロードされ、かつ前記コンピューティングデバイスの少なくとも1つのプロセッサにより実行される場合、請求項1から9のいずれかに従って、前記コンピュータ実装方法(200)のステップを実行する、コンピュータプログラム。
  11. 物理的領域(102)での時空現象を反映しているデータ構造(117、127)を更新するためのコンピュータシステム(120)であって、前記時空現象は、平均値関数と共分散関数とを用いてガウス過程によって、前記物理的領域の任意の位置で推定され、前記コンピュータシステム(120)は、
    前記物理領域(102)の特定の任意の位置(104)に位置した複数のセンサノードのうちから少なくとも1のセンサノードから、時空的現象のセンサ測定データ(109)の受信(224)を行うように適合し、かつ、前記少なくとも1つのセンサノードから前記物理領域(102)における前記時空現象のセンサ測定データ(109)の受信(222)を行うように適合した、インターフェース構成要素(121)と、
    ・前記センサ位置データ(106)、ならびに、
    ・前記物理的領域の固定位置(114)を示すのに適合したデータ組(115)であり、該データ組(115)が前記ガウス過程にもとづく平均値ベクトルと共分散行列とを有し、前記データ構造(117、127)が前記平均値ベクトルと前記共分散行列とを含む、前記データ組(115)と、から中間平均値ベクトルと中間共分散行列の計算(232、234)を行うように構成された、インターフェース構成要素(128)と、
    前記中間平均値ベクトルおよび前記センサ測定データ(109)への前記平均値ベクトルの、前記共分散行列への前記中間共分散行列の組み込み(236、238)を行うように構成された、更新構成要素(129)と、を有する、コンピュータシステム。
  12. 前記データ組(115)の前記カーネル行列の反転行列の格納(240)を行うメモリーモジュール(123)を、さらに有する、請求項11に記載のコンピュータシステム。
  13. 前記データ組(115)上に前記平均関数を適用すること、および、前記データ組(115)をそれ自体により前記共分散関数に適用することによって、初期平均値ベクトルと初期共分散行列との計算(250)を行うように構成された初期化構成要素(118)と、をさらに有する、請求項11または12のコンピュータシステム。
  14. 前記複数のセンサノードのうちの少なくとも1つのセンサノード(520)の逐次受信したセンサ測定データ(109、509)を処理するように構成され、その位置が時系列変化(530)する、請求項11から13のいずれか一項に記載のコンピュータシステム。
  15. 前記物理的領域(132)の表示の補間位置(134)を示すのに適したさらなるデータ組(125)を得るように構成された補間割り当て構成要素(136)と、
    前記さらなるデータ組(125)、前記データ組(115)、前記平均値ベクトル、および前記共分散行列から補間平均値ベクトルおよび補間共分散ベクトルの計算(280)を行うように構成された、補間構成要素(138)と、
    前記補間平均値ベクトルと前記補間共分散行列とに基づいて通知(139)の生成(290)を行うように構成された表示構成要素(131)と、をさらに有する、請求項11から14のいずれか一項に記載のコンピュータシステム。

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