JP2015524106A - 有価証券の価格設定および割当の方法およびシステム - Google Patents
有価証券の価格設定および割当の方法およびシステム Download PDFInfo
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Abstract
オフマーケットではなく、登録証券取引所において企業の特定有価証券の価格設定および割当を行う方法/システム。ホストコンピュータシステムまたはコンピュータが、特定有価証券に対する1つ以上の入札を表す入札データを、1人以上の有資格投資家から受信する。特定有価証券の少なくとも1つの価格を決定すること、および、特定有価証券の少なくともいくつかの、優遇割当を、有資格投資家に対して行うことは、決定されたマッチ価格より高い入札、または、1つ以上の指定時刻より前に受信された入札に、少なくとも部分的に基づいて実施される。特定有価証券の少なくともいくつかの、優遇割当を、有資格投資家の少なくとも何人かに対して行うことは、登録証券取引所において実施されるブックビルドの一部である。入札は、特定有価証券の発行者または売り手によって、リアルタイムで受け入れられることが可能である。【選択図】図6
Description
本発明は、概して、有価証券の価格設定および割当を行うための、コンピュータで実装される方法およびシステムに関する。コンピュータ、ホストコンピュータシステム、またはプロセッサによる、特定有価証券の価格設定および割当は、登録証券取引所において実施されるブックビルドの一部である。
現在では、既に上場している企業は、一般に、以下に述べる方法のいずれかにより、自己資本を調達する。
全株主に対する「比例配分募集(Pro Rata Offer)」。これは、取引所(すなわち登録証券取引所)経由では実施されない。すなわち、募集は「オフマーケット」で行われる。発行者は、新しい有価証券(たとえば、株)の募集価格を設定し、各株主は、新しい有価証券の申込みを行う権利を付与され、この権利付与は、各株主の募集前の持ち株を参考に比例配分で決定される。
「株買い取り計画(Share Purchase Plan)」。これも取引所経由では実施されない。すなわち、募集は「オフマーケット」で行われる。発行者は、株主らに対し、事前指定価格より低い価格、または募集告知後の有価証券の取引価格を参考にする式で決定される価格で募集される新しい有価証券(たとえば、株)を等ドル額分申し込むように勧誘する。ほとんどの裁判管轄区では、株主の承認なしに各株主に対して年間に募集をかけることが可能なドル額を制限している(たとえば、オーストラリアにおける現在の制限は15,000オーストラリアドルである)。
「プレイスメント(Placement)」。これも取引所経由では実施されない。すなわち、募集は「オフマーケット」で行われる。ほとんどの裁判管轄区では、「高度な」または「専門的な」投資家テストに適合した投資家らに対しては内容説明を行うことなく有価証券が非比例配分方式で発行されることを許可している。プレイスメントの価格設定および割当のプロセスは、次のように実施される。
i.入札は、勧誘によってのみ行われ、参加の範囲は、多くの場合、機関投資家止まりである(ただし、法律で一般に許可されている範囲はずっと広い)。
ii.新しい有価証券の発行時の価格は、固定であってよく、あるいは、「ブックビルド」と呼ばれるオフマーケットプロセスのもとで規定されてよい。ブックビルドは、一般に、手作業で行われ、常に、主幹事会社および/または発行者の自由裁量の影響下にあり、見込み客からのすべての入札が受け付けられてから価格設定および割当が確定される。
i.入札は、勧誘によってのみ行われ、参加の範囲は、多くの場合、機関投資家止まりである(ただし、法律で一般に許可されている範囲はずっと広い)。
ii.新しい有価証券の発行時の価格は、固定であってよく、あるいは、「ブックビルド」と呼ばれるオフマーケットプロセスのもとで規定されてよい。ブックビルドは、一般に、手作業で行われ、常に、主幹事会社および/または発行者の自由裁量の影響下にあり、見込み客からのすべての入札が受け付けられてから価格設定および割当が確定される。
ブックビルド方式の場合、機関投資家は、様々な数の有価証券に対して様々な価格で入札するよう勧誘される。入札の照合は、オフマーケットで行われ(すなわち、証券取引所では行われず)、主幹事会社が管理する「ブック」において行われる。「ブック」は非公開である(すなわち、入札者らは、他の入札者の入札の価格および量がわからない)。主幹事会社は、ブックを閉じるタイミングを決定し、以下について自由裁量を有する。
i.(通常は発行者と協議して)新しい有価証券の価格を設定する。
ii.各入札者に割り当てられる新しい有価証券の量(すなわち、割当)を決定する。
i.(通常は発行者と協議して)新しい有価証券の価格を設定する。
ii.各入札者に割り当てられる新しい有価証券の量(すなわち、割当)を決定する。
ほとんどの場合、価格は、発行前価格から割引され、かつ、需要曲線を下回って(すなわち、需要が供給を上回る価格で)設定され、各入札者の申込みは、主幹事会社の自由裁量で(通常は均等でなく)規模が縮小される。これは、価格を意図的に抑え、(既存の株主らの収益をより薄くして)落札者らの発行後の収益を増大させることを意味する。
自由裁量であり、手作業であるオフマーケットブックビルド方式は、現在では、既に上場している企業の新株発行(「プライベートプレイスメント」)、非上場企業が初めて上場するとき(「新規公開(Initial Public Offering)」時)の株の価格設定および割当、ならびに、1人の売り主から多数の買い主への多量(通常は大量の持ち株)の移転(「セルダウン(Sell−Down)」に用いられている。
逆の実施形態において、企業は、オフマーケットブックビルドによる社内の株の買い戻しの募集として、株主らに対して、様々な希望価格で持ち株を提供するよう勧誘することにより、自己資本を減らすことが可能である。そして、企業は、需要を集約し、提供された株を(すべての提供が受け付けられてから主幹事会社によって決定された)特定価格またはそれ以下の価格で買い戻す。買戻された株は、その後、典型的には、その企業によって抹消される。落札の価格設定および特定は、現在は、オフマーケットプロセスで実施され、マッチ価格の計算は、リアルタイムでは行われず、すべての株が提供されたオフマーケットブックビルド終了時点で行われる。
現在用いられているブックビルド方式は、様々な問題を引き起こしており、たとえば、主幹事会社が自由裁量を行使できることによる、一部の株主または一部の投資家クラスの優遇措置に起因する公平性の欠如という問題を引き起こしている。また、現在用いられている方式では、すべての潜在的な有資格入札者を特定して連絡することによって、すべての潜在的市場需要に十分にアクセスして新しい有価証券の価格に影響を及ぼすことができない。さらに、現在用いられている方式では、ブックビルドプロセスにおいて、投資家らや株主らが、累積入札(アスク)に関するリアルタイム情報および透明性に応じて入札を増やす(減らす)ことができない。
有価証券は、金銭的価値を表す任意の種類の流通証券を意味するものとして広義に解釈されるべきであり、これには、たとえば、持分証券(たとえば、普通株、株、デリバティブ契約)や債務証券(たとえば、紙幣、債務証書、または社債)が含まれる。
先行技術に内在する1つ以上の問題に対処するか、または少なくともそれらの問題を改善するための、コンピュータで実装される方法、システム、および/または、コンピュータで実行可能な命令を有するコンピュータ可読な記憶媒体が必要とされている。
本明細書における、いずれの先行公表文献(または先行公表文献由来の情報)またはいずれの既知事項への参照も、先行公表文献(または先行公表文献由来の情報)または既知事項が、本明細書の関連する技術分野における共通一般知識の一部を成すことの承認または容認または何らかの形式の示唆ではなく、そのように受け止められてはならない。
一態様によれば、新しい(すなわち、発行済みでも未発行でもよい)有価証券であってよい特定有価証券の価格設定および割当をブックビルドの一部として行うこと、または、登録証券取引所において、企業の既存の有価証券の識別可能な保持、または既存の有価証券の買い戻しを転送することのための、コンピュータで実装される方法、システム、および/または、コンピュータで実行可能な命令を有するコンピュータ可読記憶媒体が提供される。
別の態様によれば、新しい(すなわち、発行済みでも未発行でもよい)有価証券であってよい特定有価証券の少なくとも1つの価格を決定することをブックビルドの一部として行うこと、または、登録証券取引所において、既存の有価証券の識別可能な保持、または既存の有価証券の買い戻しを転送することのための、コンピュータで実装される方法、システム、および/または、コンピュータで実行可能な命令を有するコンピュータ可読記憶媒体が提供される。
別の態様によれば、登録証券取引所において、ブックビルドの一部としての、1人以上の有資格投資家に対する、特定有価証券の割当または既存の有価証券の識別可能な保持の転送、または提出株主からの買い戻し(および潜在的抹消)のための、コンピュータで実装される方法、システム、および/または、コンピュータで実行可能な命令を有するコンピュータ可読記憶媒体が提供される。
別の態様によれば、企業の特定有価証券の価格設定および割当を行う、コンピュータで実装される方法が提供される。この方法は、少なくとも1つのコンピュータによって実行され、登録証券取引所において、ブックビルドの対象である特定有価証券に、固有の取引コードを割り当てるステップと、特定有価証券の少なくともいくつかに対する、有資格投資家による入札を表す入札データを、登録証券取引所に関連付けられた少なくとも1つのコンピュータにより受信するステップと、入札データの少なくともいくつかの受信後に、特定有価証券のマッチ価格を、上記少なくとも1つのコンピュータにより決定するステップと、有資格投資家の少なくとも何人かに対する、特定有価証券の少なくともいくつかの、優遇割当を、決定されたマッチ価格より高い入札に少なくとも部分的に基づいて、上記少なくとも1つのコンピュータにより決定するステップと、を含む。有資格投資家の少なくとも何人かに対する、特定有価証券の少なくともいくつかの、優遇割当は、登録証券取引所において実施されるブックビルドの一部である
別の態様によれば、企業の特定有価証券の価格設定および割当を行うためのホストコンピュータシステムが提供され、このシステムは、登録証券取引所において、ブックビルドの対象である特定有価証券に、固有の取引コードを関連付ける少なくとも1つのプロセッサと、特定有価証券の少なくともいくつかに対する、有資格投資家による入札を表す入札データを受信する入力装置と、を含む。少なくとも1つのプロセッサは、入札データの少なくともいくつかの受信後に、特定有価証券のマッチ価格を決定し、有資格投資家の少なくとも何人かに対する、特定有価証券の少なくともいくつかの、優遇割当を、決定されたマッチ価格より高い入札に少なくとも部分的に基づいて決定する。有資格投資家の少なくとも何人かに対する、特定有価証券の少なくともいくつかの、優遇割当は、登録証券取引所において実施されるブックビルドの一部である
別の態様によれば、企業の特定有価証券の価格設定および割当を行うための、コンピュータで実行可能な命令を有するコンピュータ可読記憶媒体が提供される。この、コンピュータで実行可能な命令は、少なくとも1つのコンピュータで実行される際に、登録証券取引所において、ブックビルドの対象である特定有価証券に、固有の取引コードを関連付けることと、特定有価証券の少なくともいくつかに対する、有資格投資家による入札を表す入札データを受信することと、入札データの少なくともいくつかを使用して、特定有価証券のマッチ価格を決定することと、有資格投資家の少なくとも何人かに対する、特定有価証券の少なくともいくつかの、優遇割当を、決定されたマッチ価格より高い入札に少なくとも部分的に基づいて決定することと、を行うように構成されている。有資格投資家の少なくとも何人かに対する、特定有価証券の少なくともいくつかの、優遇割当は、登録証券取引所において実施されるブックビルドの一部である。
具体的な一実施例では、登録証券取引所において企業の特定有価証券の価格設定および割当を行う、コンピュータで実装される方法が提供され、この方法は、少なくとも1つの処理システムまたはコンピュータを使用して、特定有価証券に対する1つ以上の入札を、1人以上の有資格投資家から受信するステップと、特定有価証券の少なくとも1つの価格、および1人以上の有資格篤志家に対する、特定有価証券の割当を決定するステップと、を実行することを含む。好ましくは、特定有価証券は、新しい(すなわち、発行済みでも未発行でもよい)有価証券であり、あるいは、セルダウンまたは買い戻しの場合の既存の有価証券の識別可能な保持である。
別の具体的な実施例では、登録証券取引所において企業の特定有価証券の価格設定および割当を行うためのシステムが提供され、本システムは、特定有価証券に対する1つ以上の入札を表す入札データを、1人以上の有資格投資家から受信することと、特定有価証券の少なくとも1つの価格を表す価格データ、および1人以上の有資格投資家に対する特定有価証券の割当を表す割当データを決定することと、を行うように構成された1つ以上のサーバを含む。
別の具体的な実施例では、登録証券取引所において企業の特定有価証券の価格設定および割当を行う、コンピュータで実装される方法が提供され、この方法は、ブックビルドを提供し、登録証券取引所において、ブックビルドの対象である特定有価証券に、固有の取引コードを割り当てるステップと、特定有価証券の少なくともいくつかに対する、有資格投資家による入札を表す入札データを、登録証券取引所に関連付けられたホストコンピュータシステムにより受信するステップと、入札データの少なくともいくつかの受信後に、特定有価証券のマッチ価格を、上記ホストコンピュータシステムにより決定するステップと、有資格投資家の少なくとも何人かに対する、特定有価証券の少なくともいくつかの、優遇割当を、決定されたマッチ価格より高い入札に少なくとも部分的に基づいて、上記ホストコンピュータシステムにより決定するステップと、を含む。
別の具体的な実施例では、登録証券取引所において企業の特定有価証券の価格設定および割当をブックビルドの一部として行うためのホストコンピュータシステムが提供され、このシステムは、登録証券取引所において、ブックビルドの対象である特定有価証券に、固有の取引コードを関連付ける少なくとも1つのプロセッサと、特定有価証券の少なくともいくつかに対する、有資格投資家による入札を表す入札データを受信する入力装置と、を含み、少なくとも1つのプロセッサは、入札データの少なくともいくつかの受信後に、特定有価証券のマッチ価格を決定し、有資格投資家の少なくとも何人かに対する、特定有価証券の少なくともいくつかの、優遇割当を、決定されたマッチ価格より高い入札に少なくとも部分的に基づいて決定する。
別の態様によれば、登録証券取引所において企業の特定有価証券の価格設定および割当を行う、コンピュータで実装される方法が提供され、この方法は、ブックビルドを提供し、登録証券取引所において、特定有価証券に、固有の取引コードを割り当てるステップと、特定有価証券の少なくともいくつかに対する、有資格投資家による入札を表す入札データを、ホストコンピュータシステムにより受信するステップと、特定有価証券の少なくとも1つの価格、および有資格投資家に対する特定有価証券の割当を、ホストコンピュータシステムにより、入札データに少なくとも部分的に基づいて、決定するステップと、を含む。
様々な形態の実施例では、優遇割当は、価格先導者割当パラメータを使用して決定され、価格先導者割当パラメータは、利用可能な有価証券のパーセンテージであり、優遇割当は、優遇割当上限によって制限され、かつ/または、価格先導者割当パラメータは、ブックビルドの間は、変更されてよい。すなわち、可変である。
好ましくは、特定有価証券の少なくともいくつかの、他の割当は、優先入札の優先ステータスに基づく優先割当、および/または、いくつかの有価証券のうちのある割合に対する入札に基づく比例配分割当に基づく。他の様々な形態の実施例では、優遇割当は、優先割当の後に割り当てられ、かつ/または、優遇割当は、比例配分割当の前に割り当てられる。任意選択で、優遇割当は、優先割当において満たされず、マッチ価格を超える余剰入札と、マッチ価格を超える、オンマーケット入札者からのすべての入札と、を使用して決定される。任意選択で、比例配分割当は、優先割当および優遇割当において満たされず、マッチ価格以上である余剰入札と、マッチ価格以上である、オンマーケット入札者からのすべての入札と、を使用して決定される。
さらに別の形態の実施例では、入札を、マッチ価格の指定範囲内に制限するために、入札価格制限パラメータが使用される。さらに別の形態の実施例では、マッチ価格を決定するために使用される入札を、マッチ価格の指定範囲内の入札に制限するために、価格発見パラメータが使用される。さらに別の形態の実施例では、特定有価証券をマッチ価格の指定範囲内の入札に少なくとも部分的に割り当てるために、価格発見者割当パラメータが使用される。さらに別の形態の実施例では、マッチ価格および/または割当を決定するために考慮に入れられる入札を制限するために、機関投資家価格発見強化パラメータが使用される。さらに別の形態の実施例では、特定有価証券の少なくともいくつかをランダムに割り当てるために、抽選割当パラメータが使用される。さらに別の形態の実施例では、ブックビルドにおいて割当が行われた後のある期間の間に少なくともいくつかの有価証券が売られることを阻止するために、保持錠(holding lock)が使用される。これは、自動化されたソリューションとして提供されてよく、たとえば、個々の割当に自由裁量を適用するよりもむしろ、グループ間の選択に使用される機能スイッチを与えるソリューションとして提供されてよい。保持錠は、優先入札割当、価格先導者割当、価格発見者割当、および/または機関投資家価格発見割当のうちの1つ以上によって株を割り当てられた被割当者に対して、抽選割当または比例配分割当によって選択された、有価証券のうちの識別された一部に適用されてよい。
別の実施例では、特定有価証券の少なくともいくつかの、他の割当は、上記少なくとも1つのコンピュータが、入札の提出タイミングに少なくとも部分的に基づく時間ベース割当を決定することに、基づく。任意選択で、指定時刻または相対時刻より前、またはその時刻に、またはその時間内に、入札を提出する入札者が、時間ベース割当を受ける。別の実施例では、入札の提出タイミングに基づく様々な時間ベース割当を有する複数の時刻段階が与えられてよい。
割当プロセスは、任意選択で、優先割当(たとえば、第1優先割当、第2優先割当)、優遇割当、時間ベース割当、および/または比例配分割当を、個別に、または任意の組み合わせまたは順序で使用する。たとえば、優先入札者割当または早期入札者割当は、特定の、ただし必ずしも好ましくはない実施例では利用されなくてもよい。
別の態様によれば、登録証券取引所において企業の特定有価証券の価格設定および割当を行うためのホストコンピュータシステムが提供され、このシステムは、登録証券取引所において、特定有価証券に、固有の取引コードを関連付ける少なくとも1つのプロセッサと、特定有価証券の少なくともいくつかに対する、有資格投資家による少なくとも1つの入札を表す入札データを受信する入力装置と、を含み、少なくとも1つのプロセッサは、入札データに少なくとも部分的に基づいて、特定有価証券の少なくとも1つの価格、および有資格投資家に対する特定有価証券の割当を決定する。
別の態様によれば、登録証券取引所において、企業の特定有価証券の価格設定および割当を行うための、コンピュータで実行可能な命令を有するコンピュータ可読記憶媒体が提供され、この、コンピュータで実行可能な命令は、登録証券取引所において、特定有価証券に、固有の取引コードを関連付けることと、特定有価証券の少なくともいくつかに対する、有資格投資家による少なくとも1つの入札を表す入札データを受信することと、特定有価証券の少なくとも1つの価格、および有資格投資家に対する、いくつかの特定有価証券の割当を、入札データに少なくとも部分的に基づいて、決定することと、を行うように構成されている。
別の態様によれば、登録証券取引所において、発行済み企業有価証券を、その発行済み企業有価証券の売り手から購入するための、少なくとも1つの企業向け買い戻し価格を決定する、コンピュータで実装される方法が提供され、この方法は、発行済み企業有価証券の少なくともいくつかに対する、企業による少なくとも1つの募集を表す募集データを、ホストコンピュータシステムによって受信するステップと、発行済み企業有価証券の対する少なくとも1つの買い戻し価格を、ホストコンピュータシステムにより、募集データに少なくとも部分的に基づいて、決定するステップと、を含む。既述の場合と同様に、有資格売り手の少なくとも何人かに対する、発行済み有価証券の少なくともいくつかの、優遇募集は、決定された買い戻し価格より低い募集に少なくとも部分的に基づいて、決定されてよい。有資格売り手の少なくとも何人かに対する、発行済み有価証券の少なくともいくつかの、優遇募集は、登録商取引所において実施されるブックビルドの一部である。
好ましくは、この、コンピュータで実装される方法は、リアルタイムで実行され、これは、たとえば、登録証券取引所において実施されるブックビルドの一部として、特定有価証券の発行者または売り手が入札をリアルタイムで受け入れることが可能であるようにするためである。
さらに別の形態の実施例では、特定有価証券の少なくとも1つの価格を決定することが、上記少なくとも1つのコンピュータまたはホストコンピュータに実装されている、特定有価証券の総数か、特定有価証券の総価値か、という選択に、少なくとも部分的に基づいている。
さらに別の形態の実施例では、特定有価証券の少なくとも1つの価格を決定することが、上記少なくとも1つのコンピュータまたはホストコンピュータに実装されている、特定有価証券に対して単一価格が決定されるか、特定有価証券に対して異なる複数の価格が決定されるか、という選択に、少なくとも部分的に基づいている。
さらに別の形態の実施例では、単一価格は、入札総数が、発行予定の特定有価証券の総数より多くなるのはいつか、または、特定有価証券の割当後に入札総数が満たされないままになるのはいつか、を計算することによって決定される。
好ましくは、異なる複数の価格は、有資格投資家から受信された入札に少なくとも部分的に基づいて決定される。
さらに別の形態の実施例では、単一価格は、超過カバレッジ(excess coverage)、最低価格、最高価格、有資格投資家に対する優先割当、早期入札者時間ベース割当、および/または有資格投資家に割り当てられた最大値からなる群から選択される少なくとも1つのパラメータに基づいて決定される。
さらに別の形態の実施例では、少なくとも1つの価格および割当は、さらなる、供給に対する需要の超過が所定のパーセンテージに等しくなるという条件を満たすマッチ価格を、上記少なくとも1つのコンピュータまたはホストコンピュータシステムにより決定するステップと、少なくとも1つの入札がマッチ価格以上かどうかを、上記少なくとも1つのコンピュータまたはホストコンピュータシステムにより識別するステップと、に少なくとも部分的に基づいて決定される。
さらに別の形態の実施例では、少なくとも1つの価格、および割当は、さらなる、入札が優先入札者であって、マッチ価格より増やされたかどうか、を上記少なくとも1つのコンピュータまたはホストコンピュータシステムによって識別するステップと、供給のあるパーセンテージを優先入札に割り当てるステップと、に少なくとも部分的に基づいて決定される。
さらに別の形態の実施例では、ファーム入札が最終マッチ価格まで増やされた場合には、オフマーケットブックビルドから識別された有資格投資家が、特定有価証券の割当の優先ステータスを伝達する最低価格でファーム入札に関連付けられる。
さらに別の形態の実施例では、発行される特定有価証券の総数が固定されるかドル値で決定されるかが選択され、特定有価証券が固定価格で発行されるか、いくつかの異なる価格で発行されるかが選択され、少なくとも1つの価格、および割当が、上記少なくとも1つのコンピュータまたはホストコンピュータによって決定される。
さらに別の形態の実施例では、割当は、入札時に提出された価格の順序に基づく入札駆動割当、または、いくつかの有価証券のうちのある割合に対する入札に基づく比例配分駆動割当である。
さらに別の形態の実施例では、特定有価証券に対して、異なる複数の価格が決定された場合、割当は、発行される有価証券の全数が割り当てられるまで、または、最低価格以上の満たされていない入札がなくなるまでは、個々の入札価格に基づく。
さらに別の形態の実施例では、特定有価証券は、既存の有価証券であり、本方法は、既存の有価証券を買い戻すか、購入するためのものであり、特定有価証券のマッチ価格は、特定有価証券の固定需要を所定のパーセンテージだけ超えたものに等しい。
さらに別の形態の実施例では、少なくとも1つの買い戻し価格を決定することは、さらに、企業によって購入される発行済み企業有価証券の総数が固定されるか、ドル価値によって決定されるかを選択することと、発行済み企業有価証券が企業によって、固定価格で購入されるか、いくつかの異なる価格で購入されるかを選択することと、を含む。
さらに別の形態の実施例では、成功した売り手を識別することは、決定された買い戻し価格に基づく。
さらに別の形態の実施例では、少なくとも1つの買い戻し価格は、累積供給が発行済み企業有価証券の固定需要に等しくなる価格より上である。
さらに別の形態の実施例では、少なくとも1つの買い戻し価格は、超過カバレッジ、最高価格、優先割当、早期入札者時間ベース割当、および/または最大価値割当からなる群から選択される少なくとも1つのパラメータに基づいて決定される。
さらに別の形態の実施例では、アスクが最終マッチ価格まで減らされた場合には、オフマーケットリバースブックビルドから識別された有資格売り手が、有価証券の買い戻しの優先ステータスを伝達する最高価格でファームアスクに関連付けられる。
以下の、あくまで例として与えられている、添付図面に関連して記載された、少なくとも1つの好ましい、非限定的な実施形態の説明から、例示的実施形態が明らかになるであろう。
好ましい実施形態
以下の形態は、あくまで例として与えられるものであり、1つ以上の好ましい実施形態の対象がより正確に理解されるように記載されている。図面は、例示的実施形態の特徴を図示するために組み込まれており、図面では、全図面を通して類似する要素を識別するために、類似の参照符号を用いている。
以下の形態は、あくまで例として与えられるものであり、1つ以上の好ましい実施形態の対象がより正確に理解されるように記載されている。図面は、例示的実施形態の特徴を図示するために組み込まれており、図面では、全図面を通して類似する要素を識別するために、類似の参照符号を用いている。
概要
例示的実施形態では、有価証券の価格設定および割当のための、コンピュータで実装される方法、システム、コンピュータで実行可能な命令を有するコンピュータ可読な記憶媒体、および/またはコンピュータプログラム製品が提供される。これらの実施形態は、たとえば、販売される特定有価証券の累積供給量がブックビルドプロセスによって決定され、需要量が(ドル価値または有価証券の数の観点で)固定であるか開示範囲内である場合、あるいは、発行される特定有価証券の累積需要量がブックビルドプロセスによって決定され、供給量が(ドル価値または有価証券の数の観点で)固定である場合を含んでよい。
例示的実施形態では、有価証券の価格設定および割当のための、コンピュータで実装される方法、システム、コンピュータで実行可能な命令を有するコンピュータ可読な記憶媒体、および/またはコンピュータプログラム製品が提供される。これらの実施形態は、たとえば、販売される特定有価証券の累積供給量がブックビルドプロセスによって決定され、需要量が(ドル価値または有価証券の数の観点で)固定であるか開示範囲内である場合、あるいは、発行される特定有価証券の累積需要量がブックビルドプロセスによって決定され、供給量が(ドル価値または有価証券の数の観点で)固定である場合を含んでよい。
必須ではないが好ましくは、入札プロセス後ではない入札プロセス中にマッチ価格および適格な入札(適格なアスク)がリアルタイムで決定され、特定有価証券、すなわち、新しい有価証券または発行済み有価証券の割当および/または価格設定が、登録証券取引所で行われる。
特定有価証券は、新しい有価証券、または保有が特定可能な既存の有価証券を意味するものと解釈されたい。新しい有価証券は、発行済み有価証券であっても未発行有価証券であってもよい。たとえば、国によっては(たとえば、オーストラリアでは)、株などの新しい有価証券は、ブックビルドの時点では発行されていない。一方、国によっては(たとえば、カナダやアメリカ合衆国では)、株などの新しい有価証券は、ブックビルドに先だって発行されてよい。入札は、有価証券の入札価格、および有価証券の入札量を含んでよい。
限定的でない一具体例では、割当および/または価格設定は、以下を行うことによって決定されてよい。
超過需要量(超過供給量)が、固定供給量(固定需要量)の所定パーセンテージ(たとえば、150%)に等しくなる「マッチ」価格を計算する。
マッチ価格以上(以下)であるすべての入札(「適格な入札」)(「適格なアスク」)を特定する。
任意選択で、一定の繰り返しにおいて、マッチ価格まで上げられた(下げられた)すべての初期ファーム入札(initial firm bids)(「優先入札」)(「優先アスク」)を特定または決定する。
任意選択で、一定の繰り返しにおいて、供給量のあるパーセンテージ、たとえば、所定のパーセンテージを優先入札(優先アスク)に割り当てる。
任意選択で、一定の繰り返しにおいて、供給量のあるパーセンテージ、たとえば、所定のパーセンテージを価格先導者入札(優遇アスク)に割り当てる。
任意選択で、一定の繰り返しにおいて、供給量のあるパーセンテージ、たとえば、所定のパーセンテージを早期入札者入札((早期入札者アスクまたは時間ベースアスク)に割り当てる。
残っているか他の理由で未割当の株を、適格な入札(適格なアスク)の中で比例配分方式で割り当てる。
超過需要量(超過供給量)が、固定供給量(固定需要量)の所定パーセンテージ(たとえば、150%)に等しくなる「マッチ」価格を計算する。
マッチ価格以上(以下)であるすべての入札(「適格な入札」)(「適格なアスク」)を特定する。
任意選択で、一定の繰り返しにおいて、マッチ価格まで上げられた(下げられた)すべての初期ファーム入札(initial firm bids)(「優先入札」)(「優先アスク」)を特定または決定する。
任意選択で、一定の繰り返しにおいて、供給量のあるパーセンテージ、たとえば、所定のパーセンテージを優先入札(優先アスク)に割り当てる。
任意選択で、一定の繰り返しにおいて、供給量のあるパーセンテージ、たとえば、所定のパーセンテージを価格先導者入札(優遇アスク)に割り当てる。
任意選択で、一定の繰り返しにおいて、供給量のあるパーセンテージ、たとえば、所定のパーセンテージを早期入札者入札((早期入札者アスクまたは時間ベースアスク)に割り当てる。
残っているか他の理由で未割当の株を、適格な入札(適格なアスク)の中で比例配分方式で割り当てる。
明確さのために、本発明の実施形態は、たとえば、供給量と需要量とを等しく一致させることによって価格が決定される場合に、発行済み有価証券の、これらの有価証券の売り手と買い手との間での移転を容易にする方法および取引システムとは区別される。別の例では、発行者および/または主幹事会社の自由裁量ですべての入札が(入札者らまたは供給者らに代わって)受け付けられた後に価格および/または割当が決定される場合に、発行済みかどうかにかかわらず、有価証券の需要量または供給量を照合する方法とも区別される。
一例示的実施形態では、現在行われているオフマーケットブックビルドとは異なり、登録証券取引所において、企業(必須ではないが好ましくは上場企業)の特定有価証券の価格設定および割当を行う方法が提供される。
図1を参照すると、登録証券取引所において企業の特定有価証券の価格設定および割当を行う、コンピュータで実装される方法10が示されており、方法10は、少なくとも1つの処理システム、たとえば、ホストコンピュータシステムまたは少なくとも1つのコンピュータを使用することを含む。ステップ12で、登録証券取引所を介して、価格設定および割当の対象の特定有価証券に、固有の取引コードが割り当てられる。ステップ14で、少なくとも1人の有資格投資家またはその代理によって使用される少なくとも1つのクライアントコンピュータシステムからの、特定有価証券に関する少なくとも1つの入札が、ホストコンピュータシステムによって受け付けられる。その後、ステップ16で、特定有価証券の少なくとも1つの価格が、ホストコンピュータシステムによって決定されてよく、特定有価証券の割当が、上記少なくとも1人の有資格投資家に対して行われてよい。有資格投資家による入札は、有価証券に対する少なくとも1つの入札価格と、有価証券の、少なくとも1つの入札量を含むべきである。
好ましい一形態では、特定有価証券は新しい有価証券であり、価格は発行価格である。別の好ましい一形態では、特定有価証券は、セルダウンの対象である既存の有価証券である。また、好ましくは、この少なくとも1つの価格は、特定有価証券の累積需要量が特定有価証券の固定供給量と等しくなる価格より低い。
さらなる一例示的実施形態では、登録証券取引所において特定有価証券の価格設定および割当が行われる前に、ステップ18で、オフマーケットブックビルド(すなわち、「ダークブック」)が生成されてよく、これが行われた場合は、その後に、ステップ19で、結果として、オフマーケットブックビルドにおける落札者らが、オンエクスチェンジブックビルドにおける割当の(ダークブックにある落札者らの割り当ての限定されたパーセンテージの)優先権を有してよい。ダークブックからの割当は、オンマーケットブックビルドに対する「開始ファーム入札(opening firm bids)」になることが可能である。
新規の方法/アルゴリズムが、好ましくはホストコンピュータシステムによって利用されて、上記少なくとも1つの価格および潜在的投資家らへの特定有価証券の割当が決定される。ホストコンピュータシステムによる、価格/割当の決定のための複数の異なる方法/アルゴリズムが提供されてよく、1つ以上の具体的な方法/アルゴリズムが、たとえば、発行者または主幹事会社によって、または自動的に選択されて、最終的な価格および割当が実際に決定される。各方法/アルゴリズムにおいては、様々なパラメータが、ホストコンピュータシステム内で設定/修正されて、発行者または主幹事会社の好みが反映されてよい。
図2Aを参照すると、登録証券取引所において企業の特定有価証券の価格設定および割当を行うシステム20が示されている。1つ以上の有価証券エクスチェンジサーバ22、すなわち、ホストコンピュータシステム22が、方法10を実施することが可能な少なくとも1つの処理/ホストシステムを提供する。1つ以上の端末24、すなわち、少なくとも1つのクライアントコンピュータシステム24が、少なくとも1人の有資格投資家26、またはその代理によって使用されて、ネットワーク30経由で、1つ以上のエクスチェンジサーバ22との間でデータの送受信28を行ってよい。ある人物が有資格投資家かどうかの判定は、様々なかたちで行われてよく、たとえば、その人物が、有資格投資家であるための規則に合致することを自ら立証した場合に行われてよい。上記少なくとも1つの価格を表す価格データ、および特定有価証券の割当を表す割当データは、ホストコンピュータシステムから少なくとも1つのクライアントコンピュータシステムに送信されてよい。
エクスチェンジサーバ22、すなわち、ホストコンピュータシステムが、特定有価証券に固有コード32を割り当てるか関連付け、固有コード32は、実際には人間の操作者によって選択されてよく、データベース42に格納されてよく、あるいは、データベース42から取り出されてよい。特定の端末24、すなわち、クライアントコンピュータシステムが、固有コード32を受信して、特定の有資格投資家26が関心対象の特定有価証券を指定することを可能にする。エクスチェンジサーバ22は、有資格投資家26からの1つ以上の入札を表す入札データ34を受信する。エクスチェンジサーバ22は、入札データ34の受信後に少なくとも1つのアルゴリズム36を適用する。1つ以上の価格を表す価格データ38、ならびに、1人以上の有資格投資家26への割当を表す割当データ40が、アルゴリズム36を用いて生成または作成される。価格データ38および割当データ40は、ネットワーク30経由で、端末24に伝達されてよく、あるいは、端末24から要求されてよい。データまたは情報がデータベース42に格納されてよく、かつ、データベース42から取り出されてよい。
ソフトウェアアプリケーション、モジュール、および/またはプロシージャを用いて、端末24およびエクスチェンジサーバ22の機能性を与えることが可能である。端末24は、エクスチェンジサーバ22と対話するためのウェブブラウザまたは専用ソフトウェアアプリケーションを与えられてよい。エクスチェンジサーバ22の機能性は、専用プログラムによって与えられてよく、たとえば、アルゴリズム36および関連パラメータを実装する専用プログラムによって与えられてよく、登録証券取引所で使用されている既存ソフトウェアの一部を利用することが可能である。
図2Bを参照すると、登録証券取引所において企業の特定有価証券の価格設定および割当を行うホストコンピュータシステム22(または少なくとも1つのコンピュータ)が示されている。システム22は、少なくとも1つのプロセッサを含み、これによって、登録証券取引所において特定有価証券に、固有の取引コード32を(自動的に、または手入力に基づいて)関連付けるか割り当てる。このプロセスは、ソフトウェアモジュール44によって実行されてよい。特定有価証券の少なくともいくつかに対する、有資格投資家による少なくとも1つの入札を表す入札データ34(たとえば、入札量、入札価格、入札時刻、および/または、有効時間などの条件情報を含む入札データ34)を受信するために、入出力装置106/108が設けられている。システム22は、入札データ34に少なくとも部分的に基づいて、特定有価証券の少なくとも1つの価格、および有資格投資家への特定有価証券の割当を決定する。この決定ステップは、ソフトウェアモジュール46によって実現されてよく、ソフトウェアモジュール46はまた、上記少なくとも1つの価格を表す価格データ38、ならびに特定有価証券の割当を表す割当データ40も計算する。そして、入出力装置106/108は、価格データ38および割当データ40を、(たとえば、1人以上の有資格投資家が使用している)少なくとも1つのクライアントコンピュータシステムに送信してよい。この決定ステップとデータの送信は、リアルタイムで実行されることが好ましい。
ソフトウェアモジュール46は、特定有価証券の総数、または特定有価証券の総価値の、自動化された、または手作業で行われた選択に少なくとも部分的に基づいて、特定有価証券の少なくとも1つの価格を決定することが可能である。ソフトウェアモジュール46はまた、特定有価証券に対して決定される単一価格、または、特定有価証券に対して決定される異なる複数の価格の、自動化された、または手作業で行われた選択に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1つの価格を決定することも可能である。
さらに、ソフトウェアモジュール46は、入札が、発行される特定有価証券の総数を上回る過剰な総数に達した場合、あるいは、特定有価証券の割当後に入札の総量が未充足のままである場合に、計算によって単一価格を決定することも可能である。異なる複数の価格は、有資格投資家らから受信された入札に少なくとも部分的に基づいて決定されてよい。さらに、単一価格は、超過カバレッジ、最低価格、最高価格、有資格投資家に対する優先割当、および/または有資格投資家に割り当てられた最高値などのパラメータのうちの少なくとも1つに基づいて、ソフトウェアモジュール46によって決定されてよい。
ソフトウェアモジュール46を用いて、少なくとも1つの価格、および割当がさらに決定されてよく、これは、超過需要量が供給量の所定のパーセンテージに等しくなるという条件を満たすマッチ価格を決定すること、ならびに、少なくとも1つの入札がマッチ価格以上かどうかを判定することと、に少なくとも部分的に基づいて決定されてよい。割当はまた、優先入札を特定するために開始価格がマッチ価格まで上げられたかどうかを判定することと、供給量のあるパーセンテージをそのような優先入札に割り当てることと、入札価格がマッチ価格を超えているかどうか(「価格先導者入札」)と、入札価格が1つ以上の指定時刻より前に入力されているかどうか(「早期入力者入力」)とに、少なくとも部分的に基づいて決定されてよい。
ソフトウェアモジュール46はさらに、有資格投資家の優先ステータスまたは優先レベルを示すデータを受け取ることが可能である。たとえば、有資格投資家は、特定有価証券の割当に関する優先ステータスに関連付けられるとして、オフマーケットブックビルドから特定可能である。
これまで、上場企業の新規発行株が募集された場合、そのような株の価格設定および割当は、証券取引所を介さずにオフマーケットで行われてきた。さらに、これまでは、そのような株の価格設定および割当は、所定の方法/アルゴリズムに従うのではなく、発行者および/または主幹事会社の自由裁量で行われてきた。さらに、これまでは、発行者および/または主幹事会社は、価格設定および割当を決定するために(すなわち、ブックビルドが行われた後に価格設定および割当のプロセスから自由裁量を除去するために)いくつかのパラメータからの選択を行うことができなかった。
そこで、各種実施形態によれば、プレイスメントにより発行される特定有価証券の価格設定および割当が、証券取引所を介して行われる入札に適用される方法/アルゴリズムによって決定されるのが有利である。商業上の利点として、以下のものが挙げられる。
1.入札者数が、主幹事会社による勧誘のみの場合から、すべての有資格投資家の数に拡大することと、入札者らがマッチ価格の設定をリアルタイムに見ることが可能なことと、の結果として、現行の、オフマーケットでの勧誘のみによる、価格設定の透明性がないプロセスに対して、価格設定の緊張が高まる。
2.オンエクスチェンジブックビルドにより、企業顧問らは、その企業顧問の証券部門が当該発行者の有価証券の大きな市場シェアを有していない場合でも、主幹事会社のサービスを有効に提供することが可能になる。
3.割当の決定が自由裁量ではなくアルゴリズム規則によって行われるため、発行者および主幹事会社が直面しなければならない訴訟の脅威が低くなる。
4.プレイスメントとIPOと買戻しとに関して、プロセスが、オフマーケットブックビルドよりも、公正であり、公平であり、透明であり、包括的である。
5.このプロセスは、投資銀行が、発行(買い戻し)または移転される株の最高(最低)価格の達成という、発行者または売り手の関心と対立して、自行の取引クライアントにソフトドル仲介手数料を払うために割当プロセスを自由裁量で行っているという社会的懸念に対処する。
1.入札者数が、主幹事会社による勧誘のみの場合から、すべての有資格投資家の数に拡大することと、入札者らがマッチ価格の設定をリアルタイムに見ることが可能なことと、の結果として、現行の、オフマーケットでの勧誘のみによる、価格設定の透明性がないプロセスに対して、価格設定の緊張が高まる。
2.オンエクスチェンジブックビルドにより、企業顧問らは、その企業顧問の証券部門が当該発行者の有価証券の大きな市場シェアを有していない場合でも、主幹事会社のサービスを有効に提供することが可能になる。
3.割当の決定が自由裁量ではなくアルゴリズム規則によって行われるため、発行者および主幹事会社が直面しなければならない訴訟の脅威が低くなる。
4.プレイスメントとIPOと買戻しとに関して、プロセスが、オフマーケットブックビルドよりも、公正であり、公平であり、透明であり、包括的である。
5.このプロセスは、投資銀行が、発行(買い戻し)または移転される株の最高(最低)価格の達成という、発行者または売り手の関心と対立して、自行の取引クライアントにソフトドル仲介手数料を払うために割当プロセスを自由裁量で行っているという社会的懸念に対処する。
非限定的な一具体例では、登録証券取引所が、発行または移転される有価証券に対して、固有の取引コードを指定し、特定有価証券のブックビルドを開始する。特定有価証券に対する入札は、関連法の下で入札資格を有する投資家らに限定される。すべての有資格投資家が、特定有価証券のブックビルドに入札を提出してよい。有価証券の最終的な価格設定および割当は、少なくとも1つのアルゴリズムによって決定され、このアルゴリズムは、複数のアルゴリズムから選択されてよく、ブックビルドに先立って賛同されてよい。これにより、価格設定および割当が主幹事会社および/または発行者の自由裁量で決定されることがない。
発行者および/または主幹事会社は、特定有価証券の価格設定のアルゴリズムとして、次のいずれかを選択してよい。
特定有価証券が発行される際の単一最終価格。これは、入札が、発行される特定有価証券の総数を上回る所定の過剰な総数に達した時点、または割当プロセス後に入札の所定の総量が未充足のままである時点で決定される(「超過カバレッジ」)。または、
発行される特定有価証券ごとに異なる価格。これは、入札者ら(すなわち、有資格投資家ら、申込み者ら等)によって提出される入札の価格によって決定される。
特定有価証券が発行される際の単一最終価格。これは、入札が、発行される特定有価証券の総数を上回る所定の過剰な総数に達した時点、または割当プロセス後に入札の所定の総量が未充足のままである時点で決定される(「超過カバレッジ」)。または、
発行される特定有価証券ごとに異なる価格。これは、入札者ら(すなわち、有資格投資家ら、申込み者ら等)によって提出される入札の価格によって決定される。
すべての特定有価証券を同時に発行するためにアルゴリズムが使用される場合は、特定有価証券の価格設定を決定するためにアルゴリズム内で様々なパラメータが指定されてよく、たとえば、以下のパラメータが指定されてよい。
最終価格の決定に使用される超過カバレッジ。
超過カバレッジに達していない場合に特定有価証券が発行されてよい最低価格。
特定有価証券が発行されてよい最高価格。
フル優先入札者ら(第1優先投資家ら)として識別された特定の入札者らの優先権。この入札者らは、入札がマッチ価格以上であれば入札の100%を受ける(すなわち、第1優先入札者らへの第1優先割当)。
(潜在的に「ダークプール」内で割り当てられている)最低価格での所定パーセンテージまたは所定数の入札に対する優先権(入札をさらに最終価格以上まで上げる人であって、入札がマッチ価格以上である場合に入札の所定パーセンテージを受ける人(第2優先投資家ら、すなわち、第2優先入札者らへの第2優先割当)がいる場合)。
最終入札価格が最終マッチ価格(「価格先導者入札」)を超える入札者の優先権(すなわち、価格先導入札者らへの優遇割当)。
最終入札価格(「早期入札」)が最終マッチ価格以上である早期入札者らの優先権(すなわち、早期入札者らに対する早期入札者時間ベース割当)。
入札者または入札者の関係者に割り当てられてよい総価値または総株の任意の上限。
最終価格の決定に使用される超過カバレッジ。
超過カバレッジに達していない場合に特定有価証券が発行されてよい最低価格。
特定有価証券が発行されてよい最高価格。
フル優先入札者ら(第1優先投資家ら)として識別された特定の入札者らの優先権。この入札者らは、入札がマッチ価格以上であれば入札の100%を受ける(すなわち、第1優先入札者らへの第1優先割当)。
(潜在的に「ダークプール」内で割り当てられている)最低価格での所定パーセンテージまたは所定数の入札に対する優先権(入札をさらに最終価格以上まで上げる人であって、入札がマッチ価格以上である場合に入札の所定パーセンテージを受ける人(第2優先投資家ら、すなわち、第2優先入札者らへの第2優先割当)がいる場合)。
最終入札価格が最終マッチ価格(「価格先導者入札」)を超える入札者の優先権(すなわち、価格先導入札者らへの優遇割当)。
最終入札価格(「早期入札」)が最終マッチ価格以上である早期入札者らの優先権(すなわち、早期入札者らに対する早期入札者時間ベース割当)。
入札者または入札者の関係者に割り当てられてよい総価値または総株の任意の上限。
発行者または主幹事会社が、専用ソフトウェアプログラム、または代替として、ブラウザなどのウェブベースインタフェース、またはモバイル装置または電話アプリケーションを使用して、特定有価証券の募集のセットアップおよび管理をホストコンピュータシステム上で行ってよく、たとえば、所望のプログラムを選択し、個々のアルゴリズムに関連付けられた各種パラメータを、ホストコンピュータシステムによって適用されるように設定することによって、行ってよい。特定有価証券の価格設定および割当を実施し、アルゴリズムを適用して特定有価証券の価格および割当を決定するために、サーバベースのアプリケーションが使用されてよい。アルゴリズムは、応用方法として、またはシステム内で実施され、好ましくは、コンピュータで実装される方法または処理システムであり、ソフトウェアアプリケーション、プログラム、プロシージャ、モジュール等として実施されてよい。
オンマーケットブックビルドによって決定される割当は、拘束力のある契約を構成することが好ましい。発行される特定有価証券は、清算所で清算されてもされなくてもよい。
さらに、証券取引所を用いて特定有価証券を発行する方法に先立って、機関入札者らに対し、他の入札を開示することなく(すなわち、「ダークプール」)特定有価証券への入札を勧誘することが行われても行われなくてもよい。ダークプールから優先割当を決定して、落札者らの「ダークブック」を作成する際には、選択された(自由裁量の)プロセスが使用されてよい。オンエクスチェンジ価格設定の結果として、最終価格がオフマーケットダークブックより高くならない場合は、ダークブックからの割当に拘束力がある(すなわち、ダークプール入札は取り消し不可能なファーム入札であり、これがブックビルドの開始価格および最低価格になる)。オンエクスチェンジ価格設定の結果として、最終価格がオフマーケットダークブックより高くなる場合は、ダークブックからの割当によって、落札者らに対し、最終価格と一致するまで入札を増やす権利が付与される。
ダークブック落札者が権利を行使して最終価格に一致させる場合、
(もし)ダークブック内で募集された有価証券が、オンエクスチェンジ価格設定および割当で募集された数に含まれる場合、落札者らは、入札を最終価格まで増やし、ダークプールからの割当の指定されたパーセンテージに対応する、オンマーケットブックビルドからの割当の優先権を増やす。
(もし)ダークブック内で募集された有価証券が、オンマーケットで募集された数に含まれない場合、落札者らは、入札を最終価格まで増やし、ダークプールからの割当の指定されたパーセンテージに対応する、ダークブックからの割当の優先権を増やす(これは、ダークプール内の参加者らに対してなされた割当に従うのではなく、オンマーケットプロセスで発行された有価証券の総数を反映する)。
この方法は、優先入札者らが最高価格を入札する際に用いるアルゴリズムを含んでよく、マッチ価格が上がると、入札者らは、(マーケットに開示することなく)自発的にその最高価格を一致させるであろう。その後、これらの入札は、マッチ価格まで(最大限まで)自動的に上げられてよい。これは、ブックビルドが閉じる直前にマッチが跳ね上がっても、優先入札者らは、入札を増やす機会を逃さないであろうことを意味する。
(もし)ダークブック内で募集された有価証券が、オンエクスチェンジ価格設定および割当で募集された数に含まれる場合、落札者らは、入札を最終価格まで増やし、ダークプールからの割当の指定されたパーセンテージに対応する、オンマーケットブックビルドからの割当の優先権を増やす。
(もし)ダークブック内で募集された有価証券が、オンマーケットで募集された数に含まれない場合、落札者らは、入札を最終価格まで増やし、ダークプールからの割当の指定されたパーセンテージに対応する、ダークブックからの割当の優先権を増やす(これは、ダークプール内の参加者らに対してなされた割当に従うのではなく、オンマーケットプロセスで発行された有価証券の総数を反映する)。
この方法は、優先入札者らが最高価格を入札する際に用いるアルゴリズムを含んでよく、マッチ価格が上がると、入札者らは、(マーケットに開示することなく)自発的にその最高価格を一致させるであろう。その後、これらの入札は、マッチ価格まで(最大限まで)自動的に上げられてよい。これは、ブックビルドが閉じる直前にマッチが跳ね上がっても、優先入札者らは、入札を増やす機会を逃さないであろうことを意味する。
処理のシステムおよびネットワーク
ネットワーク化された情報通信システムまたはデータ通信システムでは、ユーザ(たとえば、有資格投資家、入札者、申込み者等)が1つ以上のクライアント端末にアクセスし、これらのクライアント端末は、ローカルまたはリモートの情報ソースに情報またはデータを要求したり、かつ/または、それらの情報ソースから情報またはデータを受信したりすることが可能である。そのような通信システムでは、クライアント端末は、処理システム、コンピュータまたはコンピュータ化された装置、パーソナルコンピュータ(PC)、モバイル電話、セルラ電話、または衛星電話、モバイルデータ端末、ポータブルコンピュータ、個人用携帯情報端末(PDA)、ページャ、シンクライアントの一種であってよく、あるいは、他の任意の同様な種類のデジタル電子装置であってよい。そのようなクライアント端末の、情報またはデータを要求および/または受信する機能は、ソフトウェア、ハードウェア、および/またはファームウェアによって与えられてよい。クライアント端末は、他の装置を含んだり、他の装置に関連付けられたりしてよく、他の装置は、たとえば、ハードディスクドライブやソリッドステートドライブなどのローカルデータ記憶装置であってよい。
ネットワーク化された情報通信システムまたはデータ通信システムでは、ユーザ(たとえば、有資格投資家、入札者、申込み者等)が1つ以上のクライアント端末にアクセスし、これらのクライアント端末は、ローカルまたはリモートの情報ソースに情報またはデータを要求したり、かつ/または、それらの情報ソースから情報またはデータを受信したりすることが可能である。そのような通信システムでは、クライアント端末は、処理システム、コンピュータまたはコンピュータ化された装置、パーソナルコンピュータ(PC)、モバイル電話、セルラ電話、または衛星電話、モバイルデータ端末、ポータブルコンピュータ、個人用携帯情報端末(PDA)、ページャ、シンクライアントの一種であってよく、あるいは、他の任意の同様な種類のデジタル電子装置であってよい。そのようなクライアント端末の、情報またはデータを要求および/または受信する機能は、ソフトウェア、ハードウェア、および/またはファームウェアによって与えられてよい。クライアント端末は、他の装置を含んだり、他の装置に関連付けられたりしてよく、他の装置は、たとえば、ハードディスクドライブやソリッドステートドライブなどのローカルデータ記憶装置であってよい。
情報ソースには、1つ以上のサーバ(たとえば、ホストコンピュータシステム)、または任意のタイプの端末が含まれてよく、これらは、1つ以上の記憶装置に関連付けられてよく、記憶装置は、情報またはデータを、たとえば、記憶装置に常駐する1つ以上のデータベースに格納することが可能である。クライアント端末と情報ソース(たとえば、有価証券エクスチェンジサーバまたはホストコンピュータシステム)、または他の端末との間の情報の交換(すなわち、情報またはデータの要求および/または受信)は、通信手段によって推進される。通信手段は、物理的ケーブルによって実現されてよく、たとえば、電話線などの金属ケーブル、半導電性ケーブル、電磁気信号(たとえば、無線周波数信号や赤外線信号)、光ファイバケーブル、衛星リンク、または他の任意の、ネットワークインフラストラクチャに接続されたそのような媒体、またはそれらの組み合わせによって実現されてよい。
本発明の一特定例示的実施形態が、処理システムまたはホストコンピュータシステムを用いて実現されてよく、そのようなシステムの一例を図3に示す。具体的には、処理システム100、すなわち、ホストコンピュータシステムは、証券取引用プラットフォームを提供する1つ以上のサーバとして実施されてよい。処理システム100(たとえば、エクスチェンジサーバ)は、一般に、少なくとも1つのプロセッサ102(すなわち、処理ユニットまたは複数のプロセッサ)、メモリ104、少なくとも1つの入力装置106、および少なくとも1つの出力装置108を含み、これらは、バスまたはバス群110を介して互いに結合されている。実施形態によっては、入力装置106および出力装置108は、同じ装置であってよい。処理システム100を1つ以上の周辺装置と結合するために、インタフェース112が設けられてもよく、たとえば、インタフェース112は、PCIカードまたはPCカードであってよい。少なくとも1つのデータベース116を収容する、少なくとも1つの記憶装置114が設けられてよい。メモリ104は、任意の形態のメモリ装置であってよく、たとえば、揮発性または不揮発性メモリ、ソリッドステート記憶装置、磁気装置等であってよい。プロセッサ102は、異なる複数の処理装置を含んでよく、これは、たとえば、処理システム100内で異なる複数の機能を実施するためである。
入力装置106は、入力データ118(たとえば、少なくとも1つの入札を表す入札データ34であり、これは、たとえば、入札価格および入札量、または入札価格範囲および/または入札量範囲を含む)を受信する。入力装置106は、たとえば、データ受信器、ネットワークインタフェース装置、アンテナ(たとえば、モデムや無線データアダプタ)、データ収集カード等であってよい。入力データ118は、様々なソースからのものであってよく、たとえば、ネットワーク経由で受信されたキーボード命令およびデータの組み合わせであってよい。出力装置108は、出力データ120(たとえば、少なくとも1つの価格を表す価格データ38、および特定有価証券の割当を表す割当データ40)を作成または生成する。出力装置108は、たとえば、ディスプレイ装置、データ送信器、ネットワークインタフェース装置、アンテナ(たとえば、モデムや無線ネットワークアダプタ)等であってよい。出力データ120は、様々であってよく、異なる複数の出力装置から取り出されてよく、たとえば、モニタでの視覚表示とネットワークに送信されるデータとの組み合わせであってよい。リモートユーザが、データ出力、またはデータ出力の解釈を、たとえば、モニタで、あるいはプリンタを使用して、閲覧することが可能である。記憶装置114は、任意の形態の、データまたは情報の記憶手段であってよく、たとえば、揮発性または不揮発性メモリ、ソリッドステート記憶装置、磁気装置等であってよい。
運用時には、処理システム100は、データまたは情報が、有線または無線の通信手段により、少なくとも1つのデータベース116に格納されるか、かつ/または、少なくとも1つのデータベース116から取り出されることを可能にするように適合される。インタフェース112は、処理ユニット102と、それぞれ特化された成果を提供できる各周辺コンポーネントとの間の有線かつ/または無線の通信を可能にすることができる。プロセッサ102は、情報または命令を、入力装置106経由で入力データ118として受け取り、処理結果または他の出力を、出力装置108を利用して、ユーザに対して表示することが可能である。入力装置106および/または出力装置108は、複数個が設けられてよい。当然のことながら、処理システム100は、任意の形態の端末、サーバ、専用ハードウェアなどであってよい。
処理システム100は、図4に示されるようなネットワーク通信システム200の一部であってよい。処理システム100は、ネットワーク202、たとえば、インターネットまたはWANに接続してよい。入力データ118および出力データ120は、ネットワーク202経由で他の装置に伝達されてよい。ネットワーク202には、他の端末、たとえば、シンクライアント204、別の処理システム206および208、ノートブックコンピュータ210、メインフレームコンピュータ212、PDA214、ペン入力コンピュータ216、サーバ218等が接続されてよい。その他、多種多様なタイプの端末または構成が利用されてよい。ネットワーク202を経由する情報および/またはデータの転送は、有線通信手段220または無線通信手段222を用いて達成可能である。サーバ218は、ネットワーク202と1つ以上のデータベース224との間のデータ転送を推進することが可能である。サーバ218および1つ以上のデータベース224は、情報ソースの一例を与える。
他のネットワークがネットワーク202と通信してよい。たとえば、遠隔通信ネットワーク230が、無線通信手段236および受信/送信局238を利用して、ネットワーク202と、モバイル電話またはセルラ電話232、あるいはPDA型装置234との間のデータ転送を推進することが可能である。衛星通信ネットワーク240が衛星信号受信機242と通信してよく、衛星信号受信機242は、衛星244からデータ信号を受信し、一方、衛星244は、衛星信号送信機246と遠隔通信している。それによって、端末、たとえば、別の処理システム248、ノートブックコンピュータ250、または衛星電話252が、ネットワーク202と通信することが可能である。ローカルネットワーク260もネットワーク202に接続されてよく、ローカルネットワーク260は、たとえば、プライベートネットワーク、LAN等であってよい。たとえば、ネットワーク202は、イーサネット262に接続されてよく、イーサネット262は、端末264と、データベース268へのデータ転送および/またはデータベース268からのデータ転送を制御するサーバ266と、プリンタ270とを接続する。他の様々なタイプのネットワークも利用されてよい。
処理システム100は、データ118をネットワーク202に送信したり、データ120をネットワーク202から受信したりすることにより、他の端末、たとえば、別の処理システム206、208と通信するように適合されており、これによって、ネットワーク通信システム200の他のコンポーネントとの潜在的通信を推進する。
したがって、たとえば、ネットワーク202、230、240は、インターネットの一部を成すことが可能であり、あるいは、インターネットに接続されることが可能であり、その場合、たとえば、端末206、212、218は、ウェブサーバ、インターネット端末などであってよい。ネットワーク202、230、240、260は、他の通信ネットワーク、たとえば、LAN、WAN、イーサネット、トークンリング、FDDIリング、スター等のネットワーク、あるいは、GSM、CDMA、3G等のネットワークのようなモバイル電話ネットワークであるか、またはその一部を成してよく、また、ネットワーク202、230、240、260は、具体的な実装に応じて、全体または一部が、(たとえば、光ファイバを含む)有線で接続されていてよく、あるいは無線ネットワークであってよい。
別の実施例−最終価格および割当を計算するアルゴリズム
以下の実施例では、特定実施形態をより詳細に説明する。これらの実施例は、単なる例示を意図したものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
以下の実施例では、特定実施形態をより詳細に説明する。これらの実施例は、単なる例示を意図したものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
主幹事会社および/または発行者は、(たとえば、ソフトウェアアプリケーションモジュールとして実施される)どの1つ以上のアルゴリズムがホストコンピュータシステムによって価格設定および割当を決定するかを選択し、その後は、当該アルゴリズム用として以下のパラメータを設定してよい。
本発明のいくつかの態様は、アルゴリズムの形式で説明されるプロセスステップまたは命令を含む。なお、本発明の実施形態のプロセスステップまたは命令は、ソフトウェア、ファームウェア、またはハードウェアのかたちの、コンピュータで実装される方法として実施されてよく、ソフトウェアで実施される場合は、ダウンロードされて常駐してよく、リアルタイムネットワークオペレーティングシステムによって使用される様々なプラットフォームから操作されてよいことに留意されたい。
本明細書で示されるアルゴリズムは、いかなる特定のコンピュータまたは他の装置にも固有に関連付けられるものではない。本明細書の教示に従うプログラムとともに様々なコンピュータシステムも使用されてよく、あるいは、要求される方法ステップを実行するためには、より特化された装置を構築することが好都合であると判明する可能性もある。さらに、本発明の説明にあたっては、いかなる特定のプログラミング言語も参照されない。当然のことながら、本明細書で説明されるアルゴリズム、プロセスステップ、または命令を実装するために、様々なプログラミング言語が使用されてよい。
価格設定の実施例:
i.発行される特定有価証券の数は、固定されるか(有価証券数が固定であるプレイスメント(Placement No# Securities Fixed))、価格×最終価格で表されるドル価値で決定されるか(価値固定プレイスメント(Placement Value Fixed))。
ii.すべての有価証券が、同じ価格で発行されるか(アルゴリズム1:量が単一価格で駆動される)、いくつかの異なる価格で発行されるか(アルゴリズム2:入札価格が複数の価格で駆動される)。
iii.アルゴリズム1が選択された場合、最終価格を決定するのはアルゴリズム1aか1bか。
アルゴリズム1a:最終価格は、総株のうちの入札対象のパーセンテージまたは数が、特定株の数を上回る所定の過剰な入札数以上であるときの最高価格であるとして決定される(マッチ時の目標超過カバレッジ)。
アルゴリズム1b:最終価格は、特定株の数を上回る、総株のうちの入札(アスク)対象のパーセンテージまたは数によって最初に決定される(マッチを超える総目標超過カバレッジ)。
(まとめて、目標超過カバレッジ)
iv.目標超過カバレッジのパーセンテージまたは数。
v.発行者が特定有価証券を自発的に発行する際の最低価格(最低価格)。
vi.発行者が特定有価証券を自発的に発行する際の最高価格(最高価格)。
i.発行される特定有価証券の数は、固定されるか(有価証券数が固定であるプレイスメント(Placement No# Securities Fixed))、価格×最終価格で表されるドル価値で決定されるか(価値固定プレイスメント(Placement Value Fixed))。
ii.すべての有価証券が、同じ価格で発行されるか(アルゴリズム1:量が単一価格で駆動される)、いくつかの異なる価格で発行されるか(アルゴリズム2:入札価格が複数の価格で駆動される)。
iii.アルゴリズム1が選択された場合、最終価格を決定するのはアルゴリズム1aか1bか。
アルゴリズム1a:最終価格は、総株のうちの入札対象のパーセンテージまたは数が、特定株の数を上回る所定の過剰な入札数以上であるときの最高価格であるとして決定される(マッチ時の目標超過カバレッジ)。
アルゴリズム1b:最終価格は、特定株の数を上回る、総株のうちの入札(アスク)対象のパーセンテージまたは数によって最初に決定される(マッチを超える総目標超過カバレッジ)。
(まとめて、目標超過カバレッジ)
iv.目標超過カバレッジのパーセンテージまたは数。
v.発行者が特定有価証券を自発的に発行する際の最低価格(最低価格)。
vi.発行者が特定有価証券を自発的に発行する際の最高価格(最高価格)。
割当の実施例:
i.入札者らの入札の100%の割当を受ける入札を有する任意の入札者らの識別(すなわち、特定有価証券の少なくともいくつかの、優先割当を優先入札者ら/投資家らの少なくとも何人かに提供する)。ただし、そのような入札が、最終価格以上であり(第1優先入札者ら)、その優先権が関連する特定有価証券の数である(第1優先割当、すなわち、優先割当)場合。
ii.入札者らの入札の可変な、ただし、指定パーセンテージの割当を受ける入札を有する任意の入札者らの識別。ただし、そのような入札が、最終価格以上であり(第2優先入札者ら)、その優先権が関連する特定有価証券の数である(第2優先割当、すなわち、優先割当)場合。
iii.残っているか他の理由で未割当の株の可変な、かつ、指定された、ただし、潜在的に非開示のパーセンテージの割当を受ける入札を有する任意の入札者らの識別。ただし、そのような入札が、最終価格を超えており(価格先導入札者ら)、その優先権が関連する特定有価証券の数である(価格先導割当、すなわち、優遇割当)場合。
iv.残っているか他の理由で未割当の株の可変な、かつ、指定された、ただし、潜在的に非開示のパーセンテージの割当を受ける入札を有する任意の入札者らの識別。ただし、そのような入札が、指定時刻前に受信され(早期入札者ら)、その優先権が関連する特定有価証券の数である(早期入札者割当、すなわち、時間ベース割当)場合。
v.特定有価証券の数として表され、入札者の関係者がいればそれも含む、入札サイズの上限(最大値)(入札上限)。これは割当段階の1つ以上に属しうる。
vi.アルゴリズム1が選択されている場合、アルゴリズム1a、すなわち、マッチ時の目標超過カバレッジか、アルゴリズム1b、すなわち、マッチを超える総目標超過カバレッジか、が選択される。
i.入札者らの入札の100%の割当を受ける入札を有する任意の入札者らの識別(すなわち、特定有価証券の少なくともいくつかの、優先割当を優先入札者ら/投資家らの少なくとも何人かに提供する)。ただし、そのような入札が、最終価格以上であり(第1優先入札者ら)、その優先権が関連する特定有価証券の数である(第1優先割当、すなわち、優先割当)場合。
ii.入札者らの入札の可変な、ただし、指定パーセンテージの割当を受ける入札を有する任意の入札者らの識別。ただし、そのような入札が、最終価格以上であり(第2優先入札者ら)、その優先権が関連する特定有価証券の数である(第2優先割当、すなわち、優先割当)場合。
iii.残っているか他の理由で未割当の株の可変な、かつ、指定された、ただし、潜在的に非開示のパーセンテージの割当を受ける入札を有する任意の入札者らの識別。ただし、そのような入札が、最終価格を超えており(価格先導入札者ら)、その優先権が関連する特定有価証券の数である(価格先導割当、すなわち、優遇割当)場合。
iv.残っているか他の理由で未割当の株の可変な、かつ、指定された、ただし、潜在的に非開示のパーセンテージの割当を受ける入札を有する任意の入札者らの識別。ただし、そのような入札が、指定時刻前に受信され(早期入札者ら)、その優先権が関連する特定有価証券の数である(早期入札者割当、すなわち、時間ベース割当)場合。
v.特定有価証券の数として表され、入札者の関係者がいればそれも含む、入札サイズの上限(最大値)(入札上限)。これは割当段階の1つ以上に属しうる。
vi.アルゴリズム1が選択されている場合、アルゴリズム1a、すなわち、マッチ時の目標超過カバレッジか、アルゴリズム1b、すなわち、マッチを超える総目標超過カバレッジか、が選択される。
各特定有価証券の価格の決定は、ブックビルドが行われる際に条件付き決定規則をリアルタイムで使用することを含むアプローチによって行われる。第1の決定規則が適用されて明らかな結果が得られない場合、このモデルは、第2の決定規則以降に進む。これらの決定規則は、常に同じ順序で適用されることが好ましい。
アルゴリズム1:最低価格を上回り、最高価格を下回る最終価格を決定する。アルゴリズム1では、すべての入札が、注文時に実際に指定された価格に関係なく、同じ価格で満たされる。
原則1:この原則を適用することには2つのステップが関与する。第1のステップでは、各適格価格における累積入札量を決定する。累積入札量は、価格が上がると増える。買い価格は、買い手が有価証券に対して自発的に支払う最高価格であるが、買い手は、より低い価格に対して自発的に支払うことが認識されている。第2のステップでは、最高価格の影響下にある単一最終価格を決定する。
ステップ1:発行される有価証券の数を決定する。「有価証券数が固定であるプレイスメント」方式が選択された場合は、価格に関係なく、その数の有価証券が発行される。「ドル価値固定プレイスメント」方式が選択された場合は、その価格で発行される有価証券の数を決定するために、「ドル価値固定プレイスメント」が各適格価格で除される。
ステップ2:最終価格を決定する。最低価格を上回り、最高価格を下回る最も高い価格は、以下を引き起こす。(a)アルゴリズム1(a)が選択されている場合、実際の超過カバレッジは、マッチ時の目標超過カバレッジ以上になる。あるいは、(b)アルゴリズム1(b)が選択されている場合、満たされていない量は、マッチを超える総目標超過カバレッジの量以下になる。各価格レベルで満たされた量は、(総累積入札数)−(発行される特定株数)になる。
ステップ2で価格が得られた場合、これは公式最終価格となり、価格設定プロセスは終了する。原則1のステップ2の適用で最終価格が得られない場合、アルゴリズムは、原則2に移動して、最終価格を決定し、発行される有価証券の数を再計算する。
原則2:最低価格で最終価格を決定する。最終価格は最低価格であり、オンマーケット入札者らに対して発行される有価証券の数は、その価格での累積入札数まで減らされる。
アルゴリズム1:以下の原則により、割当が決定される。
原則3(第1優先割当):最終価格での第1優先割当が最初に満たされる。
原則4(第2優先割当):第2優先入札者らへの割当。第2優先入札者らの第2優先入札量に優先割当パーセンテージが乗ぜられて、ダークプール投資家らに対する優先適用有価証券の数が決定される(第2優先株)。これらの投資家は、以下のうちの少ないほうまでについて、次の優先権を受ける。
a)第2優先株数、および
b)当該第2優先入札者が最終価格以上で入札を提出した株の数。
a)第2優先株数、および
b)当該第2優先入札者が最終価格以上で入札を提出した株の数。
原則5(優遇割当):価格先導者らの入札量がマッチ価格を超える限りにおいて、価格先導者らへの割当に、価格先導者の割当パーセンテージが乗ぜられて、価格先導者割当の有価証券(価格先導者株)の数が決定される。これらの投資家は、以下のうちの少ないほうまでについて、次の優先権を受ける。
a)価格先導者株、および
b)当該価格先導者が最終価格を超える入札を提出した株の数、および
c)価格先導者割当上限。
a)価格先導者株、および
b)当該価格先導者が最終価格を超える入札を提出した株の数、および
c)価格先導者割当上限。
原則6(時間ベース割当):早期入札者らの入札量が、指定時刻より前、相対時刻より前、あるいは、指定時間内または指定時間窓内に受信される限りにおいて、早期入札者らへの割当に、早期入札者らの割当パーセンテージが乗ぜられて、早期入札者割当の有価証券(早期入札者株)の数が決定される。また、関連付けられた異なる複数の時間ベース割当または段階的時間ベース割当を有する複数の指定時刻または相対時刻、たとえば、段階的時間カットオフもあってよい。これらの投資家は、以下のうちの少ないほうまでについて、次の優先権を受ける。
a)価格先導者株、および
b)当該価格先導者が最終価格を超える入札を提出した株の数、および
c)早期入札者割当上限。
a)価格先導者株、および
b)当該価格先導者が最終価格を超える入札を提出した株の数、および
c)早期入札者割当上限。
原則7:
アルゴリズム1−入札駆動割当が選択されている場合、割り当てられた有価証券の総数が、アルゴリズム1−ステップ1で計算される発行予定数と等しくなるまで、入札が、指定されている任意の上限の影響下で、入札時に提出された価格の順に満たされる。これより前の原則の下で株を割り当てられた入札はすべて、その割当の程度まで無視される。
アルゴリズム1−比例配分駆動割当が選択されている場合(比例配分割当)、最終価格以上の入札はすべて、最終価格での入札であると見なされる。その後、各入札者は、割り当てられた有価証券の総数が、アルゴリズム1、原則1、ステップ1で計算される発行予定数と等しくなるまで、指定されている任意の上限の影響下で、入札対象の有価証券の数に比例する割当を受ける。
アルゴリズム1−入札駆動割当が選択されている場合、割り当てられた有価証券の総数が、アルゴリズム1−ステップ1で計算される発行予定数と等しくなるまで、入札が、指定されている任意の上限の影響下で、入札時に提出された価格の順に満たされる。これより前の原則の下で株を割り当てられた入札はすべて、その割当の程度まで無視される。
アルゴリズム1−比例配分駆動割当が選択されている場合(比例配分割当)、最終価格以上の入札はすべて、最終価格での入札であると見なされる。その後、各入札者は、割り当てられた有価証券の総数が、アルゴリズム1、原則1、ステップ1で計算される発行予定数と等しくなるまで、指定されている任意の上限の影響下で、入札対象の有価証券の数に比例する割当を受ける。
アルゴリズム2:入札価格が複数の価格によって駆動される。最良の価格設定がなされた入札は優先権を有し、特定株は、以下のいずれかまで、選択された各入札価格(これは、選択された各価格における実際の入札価格以下であってよい)において割り当てられる。
a)発行される有価証券の総数が割り当てられるまで、または
b)最低価格以上の満たされていない入札がなくなるまで。
a)発行される有価証券の総数が割り当てられるまで、または
b)最低価格以上の満たされていない入札がなくなるまで。
同じ価格で複数の注文があった場合は、最初に行われた注文が優先される。
以下の実施例は、単なる例示を意図したものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
オンマーケットブックビルド−実施例(「プレイスメント」、マッチ時の目標超過カバレッジ、アルゴリズム1a、比例配分駆動割当)
1.ある企業が新規株主資本で1億ドルを調達したいとする。その株は、1.00ドルで取引されている。
2.いくつかの主幹事会社が、本発明を実施する方法を用いることを提案することにより、それぞれのマンデート達成の見通しを強調する。
3.企業は、この方法を用いて価格設定および企業統治利益にアクセスすることを提案する主幹事会社にマンデートを与える。
4.主幹事会社と企業は、「引受」価格を0.85ドル(15%のディスカウント)とすることに同意する。
5.この項目で示されるのは、以前から知られている、登録証券取引所経由では実施されないオフマーケットプロセスの一例である(主幹事会社の自由裁量の下で、入札情報は内々に照合され、選択された顧客(いれば)にのみ開示される)。
a.主幹事会社は、選択された顧客を、株に対する入札に勧誘する。
b.主幹事会社は、25の機関顧客から、全部で1億5000万株を85セントで購入する入札(1億5000万ドル)を受け付け、小口顧客ベースから、最終価格で1250万株の入札を受け付ける(合計で1億6千5百万株の入札)。
c.主幹事会社は、機関入札者らのそれぞれに電話し、ブックでの入札利権について説明し、割当を受けるためには入札を86セントまで引き上げることが必要になることを入札者に伝える。
d.86セントで、まとめると、20の機関入札者から総計1億900万ドルの入札があり、小口顧客から1250万ドルの入札の入札がある(すなわち、合計で1億2150万ドル)。
e.主幹事会社(および発行者)は、自由裁量を行使して、86セントが妥当な価格であることを決定し、割当を決定する。たとえば、主幹事会社は、機関顧客に9800万ドル(機関顧客の入札の90%)を割り当ててよく、小口顧客に200万ドル(入札の16%)を割り当ててよい。
注意.これによって、以前から知られているプロセスが終了し、1億ドルの株が86セントで落札者らに割り当てられることになる。
以下の各項目では、本発明による、コンピュータで実装される方法の一例を説明する。
6.優先率の設定:発行者/主幹事会社は、第1優先募集率を60%に設定し、第2優先入札率を50%に設定することに同意する。第1優先募集率のグループにいる入札者らは、その入札の割当100%(すなわち、第1優先割当)を受け取り、第2優先入札率のグループにいる入札者らは、その入札の50%(すなわち、第2優先割当)を受ける。入札者らは、入札者らの入札が最終価格以上まで増えている限りにおいて、優先割当を受けるに過ぎない。
7.発行者/主幹事会社は、「超過カバレッジ」を150%に設定し、「優先割当」を50%に設定した(優先割当は、入札者らを入札に誘導するために、ステップ5で開示されている必要があろう)。
主幹事会社は、誰が優先入札者になるかを決定するために、ステップ5と同様のプロセスを使用してよい。これらの入札は、オンマーケットブックビルドに対する開始入札になる。これらの入札は、85セントで取り消し不可能であってよく、優先割当を受けるために最終価格まで増やすことが可能である。
8.入札者らがマッチ価格を見ることができる状態でオンマーケットブックビルドが開始され、より広い参加の結果、95セント(マッチ価格)で1億5000万ドルの入札になった。
9.オンマーケットブックビルドが閉じられる時点で:
a.第1優先募集の入札者らは、3000万株の入札を95セント以上で行い、3000万株(入札者らの、最終価格以上での入札の100%)を割り当てられた。
b.第2優先入札の入札者らは、2900万株の入札を95セント以上で行い、1450万株(入札者らの、最終価格以上での入札の50%)を割り当てられた。
c.4450万株が割り当てられ、5550万株が割当対象として残った。
10.主幹事会社/発行者が価格先導者のパーセンテージを50%に設定するものとする。これは、価格先導者らに未割当の5550万株の50%(すなわち、2775万株)が割り当てられることを意味する。第2優先入札者らは、入札者らの入札がまだ満たされていない限りにおいて、かつ、入札者らの入札価格がマッチ価格を超えている限りにおいて、この段階に参加してよい。全部で9050万の入札がこの条件を満たし、入札者らは、それぞれが、2775万株の優遇割当を比例配分方式で受ける。ここまでで7225万株が割り当てられた。
11.主幹事会社/発行者は、早期入札者パーセンテージを25%に設定し、早期入札者の時刻を午前11時に設定するものとする。これは、午前11時より前にマッチ価格以上の価格で最終入札を行う入札者らが、早期割当段階によって満たされていない限りにおいて、未割当の2775万株の25%(すなわち、693万7500株)を比例配分方式で割り当てられることを意味する。全部で4150万の入札がこの条件を満たし、入札者らは、それぞれが、693万7500株の時間ベース割当を比例配分方式で受ける。ここまでで7918万7500株が割り当てられた。
12.残りの満たされていない入札(マッチ価格に等しい入札、および午前11時より後に受信された入札を含む)は、95セント以上での各入札者の入札の量に関して、割当を比例配分方式で受ける。全部で7081万2500の入札がこの条件を満たし、入札者らは、それぞれが、未割当の2081万2500株の比例配分割当を受ける。ここまでで1億株が割り当てられた。
1.ある企業が新規株主資本で1億ドルを調達したいとする。その株は、1.00ドルで取引されている。
2.いくつかの主幹事会社が、本発明を実施する方法を用いることを提案することにより、それぞれのマンデート達成の見通しを強調する。
3.企業は、この方法を用いて価格設定および企業統治利益にアクセスすることを提案する主幹事会社にマンデートを与える。
4.主幹事会社と企業は、「引受」価格を0.85ドル(15%のディスカウント)とすることに同意する。
5.この項目で示されるのは、以前から知られている、登録証券取引所経由では実施されないオフマーケットプロセスの一例である(主幹事会社の自由裁量の下で、入札情報は内々に照合され、選択された顧客(いれば)にのみ開示される)。
a.主幹事会社は、選択された顧客を、株に対する入札に勧誘する。
b.主幹事会社は、25の機関顧客から、全部で1億5000万株を85セントで購入する入札(1億5000万ドル)を受け付け、小口顧客ベースから、最終価格で1250万株の入札を受け付ける(合計で1億6千5百万株の入札)。
c.主幹事会社は、機関入札者らのそれぞれに電話し、ブックでの入札利権について説明し、割当を受けるためには入札を86セントまで引き上げることが必要になることを入札者に伝える。
d.86セントで、まとめると、20の機関入札者から総計1億900万ドルの入札があり、小口顧客から1250万ドルの入札の入札がある(すなわち、合計で1億2150万ドル)。
e.主幹事会社(および発行者)は、自由裁量を行使して、86セントが妥当な価格であることを決定し、割当を決定する。たとえば、主幹事会社は、機関顧客に9800万ドル(機関顧客の入札の90%)を割り当ててよく、小口顧客に200万ドル(入札の16%)を割り当ててよい。
注意.これによって、以前から知られているプロセスが終了し、1億ドルの株が86セントで落札者らに割り当てられることになる。
以下の各項目では、本発明による、コンピュータで実装される方法の一例を説明する。
6.優先率の設定:発行者/主幹事会社は、第1優先募集率を60%に設定し、第2優先入札率を50%に設定することに同意する。第1優先募集率のグループにいる入札者らは、その入札の割当100%(すなわち、第1優先割当)を受け取り、第2優先入札率のグループにいる入札者らは、その入札の50%(すなわち、第2優先割当)を受ける。入札者らは、入札者らの入札が最終価格以上まで増えている限りにおいて、優先割当を受けるに過ぎない。
7.発行者/主幹事会社は、「超過カバレッジ」を150%に設定し、「優先割当」を50%に設定した(優先割当は、入札者らを入札に誘導するために、ステップ5で開示されている必要があろう)。
主幹事会社は、誰が優先入札者になるかを決定するために、ステップ5と同様のプロセスを使用してよい。これらの入札は、オンマーケットブックビルドに対する開始入札になる。これらの入札は、85セントで取り消し不可能であってよく、優先割当を受けるために最終価格まで増やすことが可能である。
8.入札者らがマッチ価格を見ることができる状態でオンマーケットブックビルドが開始され、より広い参加の結果、95セント(マッチ価格)で1億5000万ドルの入札になった。
9.オンマーケットブックビルドが閉じられる時点で:
a.第1優先募集の入札者らは、3000万株の入札を95セント以上で行い、3000万株(入札者らの、最終価格以上での入札の100%)を割り当てられた。
b.第2優先入札の入札者らは、2900万株の入札を95セント以上で行い、1450万株(入札者らの、最終価格以上での入札の50%)を割り当てられた。
c.4450万株が割り当てられ、5550万株が割当対象として残った。
10.主幹事会社/発行者が価格先導者のパーセンテージを50%に設定するものとする。これは、価格先導者らに未割当の5550万株の50%(すなわち、2775万株)が割り当てられることを意味する。第2優先入札者らは、入札者らの入札がまだ満たされていない限りにおいて、かつ、入札者らの入札価格がマッチ価格を超えている限りにおいて、この段階に参加してよい。全部で9050万の入札がこの条件を満たし、入札者らは、それぞれが、2775万株の優遇割当を比例配分方式で受ける。ここまでで7225万株が割り当てられた。
11.主幹事会社/発行者は、早期入札者パーセンテージを25%に設定し、早期入札者の時刻を午前11時に設定するものとする。これは、午前11時より前にマッチ価格以上の価格で最終入札を行う入札者らが、早期割当段階によって満たされていない限りにおいて、未割当の2775万株の25%(すなわち、693万7500株)を比例配分方式で割り当てられることを意味する。全部で4150万の入札がこの条件を満たし、入札者らは、それぞれが、693万7500株の時間ベース割当を比例配分方式で受ける。ここまでで7918万7500株が割り当てられた。
12.残りの満たされていない入札(マッチ価格に等しい入札、および午前11時より後に受信された入札を含む)は、95セント以上での各入札者の入札の量に関して、割当を比例配分方式で受ける。全部で7081万2500の入札がこの条件を満たし、入札者らは、それぞれが、未割当の2081万2500株の比例配分割当を受ける。ここまでで1億株が割り当てられた。
オンマーケットブックビルド−実施例(「買い戻し」、マッチ時の目標超過カバレッジ、アルゴリズム1a、比例配分駆動割当)
1.ある企業が自己株主資本を1億ドル減らしたいとする。その株は、1.00ドルで取引されている。
2.その企業は、買い戻し価格が80セントの完全税引済配当(すなわち、税額控除付き)から成ること、ならびに、残高は投資利益であることを表明する。
3.募集が株主にとってより魅力的であるように、企業は、1億5000万株の提供(すなわち、150%の供給)がある場合に基づいて価格を設定することを表明する。
4.企業は、本発明を実施する方法に従ってオンマーケットブックビルドを開始する。
5.株主らは、税額控除および規模縮小に魅力を感じて、取引価格の1.00ドルを下回る株を提出する。
6.各株主は、マッチ価格がリアルタイムで認識できるため、アスクを下方修正して、株買い戻しへの参加(および税額控除を受けること)を確実に行えるようにすることが可能である。
7.企業は、それ以外の場合であれば競争的緊張のないオフマーケットリバースブックビルドが実施されていたであろう価格より低い価格で株を買い戻すことが可能である。企業は、配当税額控除の全額を受ける。
1.ある企業が自己株主資本を1億ドル減らしたいとする。その株は、1.00ドルで取引されている。
2.その企業は、買い戻し価格が80セントの完全税引済配当(すなわち、税額控除付き)から成ること、ならびに、残高は投資利益であることを表明する。
3.募集が株主にとってより魅力的であるように、企業は、1億5000万株の提供(すなわち、150%の供給)がある場合に基づいて価格を設定することを表明する。
4.企業は、本発明を実施する方法に従ってオンマーケットブックビルドを開始する。
5.株主らは、税額控除および規模縮小に魅力を感じて、取引価格の1.00ドルを下回る株を提出する。
6.各株主は、マッチ価格がリアルタイムで認識できるため、アスクを下方修正して、株買い戻しへの参加(および税額控除を受けること)を確実に行えるようにすることが可能である。
7.企業は、それ以外の場合であれば競争的緊張のないオフマーケットリバースブックビルドが実施されていたであろう価格より低い価格で株を買い戻すことが可能である。企業は、配当税額控除の全額を受ける。
別の実施例−価格設定と「価格先導者割当」および「早期入札者割当」を含む割当
以下の実施例では、具体的な実施形態を説明する。これらの実施例は、単なる例示を意図したものであり、本発明の範囲を限定するものではない。説明されるのは、有資格投資家の少なくとも何人かに対する、特定有価証券の少なくともいくつかについての第1優先割当、第2優先割当、優遇割当、時間ベース割当、比例配分割当、または割当のレベルまたはシリーズを、少なくとも1つのコンピュータ、プロセッサ、またはシステムで決定するためのさらなる実施例である。優遇割当は、少なくとも部分的には、決定されたマッチ価格より高い入札、または指定時刻より前に受信された入札に基づくことが好ましい。
以下の実施例では、具体的な実施形態を説明する。これらの実施例は、単なる例示を意図したものであり、本発明の範囲を限定するものではない。説明されるのは、有資格投資家の少なくとも何人かに対する、特定有価証券の少なくともいくつかについての第1優先割当、第2優先割当、優遇割当、時間ベース割当、比例配分割当、または割当のレベルまたはシリーズを、少なくとも1つのコンピュータ、プロセッサ、またはシステムで決定するためのさらなる実施例である。優遇割当は、少なくとも部分的には、決定されたマッチ価格より高い入札、または指定時刻より前に受信された入札に基づくことが好ましい。
図5を参照すると、優先入札者、価格先導者、早期入札者、および/または比例配分の各割当を用いるブックビルドにより有価証券を割り当てる、コンピュータで実装される方法300の一例のフロー図が示されている。最初に、1社以上の主幹事会社と、場合によっては、1社以上の証券引受業者とが任命されてよい。なお、1社以上の主幹事会社と、1社以上の証券引受業者とを関与させることは、任意選択であってよいことに留意されたい。これは、企業などの発行者が、有資格または登録仲介業者がブックビルド機能を運用することを必要とする取引によって課せられる任意の規則の支配下で、自前でブックビルドを管理できると考えられるからである。ある企業(すなわち、発行者)がプレイスメントにより資本を調達したいとし、その企業が主幹事会社を任命するものとする。主幹事会社は、企業が、最低の1株当たり価格で、同意された最小金額を調達することを保証してもしなくてもよい(証券発行引受け)。非限定的かつ説明的な実施例として、企業の株が1.00ドルで取引されていて、主幹事会社が1億株の発行を1株当たり0.80ドルで引き受けることに同意したとする。
主幹事会社(または任意の同等の関係者)および/または発行者は、株に対する「優先入札」を求める。優先入札は、関連する証券取引所によって、実装ソフトウェアを用いるなどして、タグ付けまたは識別されてよく、優先入札が最終マッチ価格以上まで増やされた場合、それぞれの入札者には、より大きな株割当が割り当てられる。優先入札には複数のレベルがあってよく、たとえば、あるレベルの優先入札は、その入札の100%を受けることを保証されてよく(すなわち、第1優先割当)、別のレベルの優先入札は、その入札の75%を受けることを保証されてよく(すなわち、第2優先割当)、さらに別のレベルの優先入札は、その入札の50%を受けることを保証されてよく(すなわち、第3優先割当)、以降も同様である。入札の優先ステータスを実現して優先割当を受けるためには、すべての入札が最終価格を超えていなければならない。
図5を参照すると、ステップ310で、主幹事会社および/または発行者は、自由裁量により、「優先割当」を、特定のプレイスメントに適合していると認識されるように設定または変更する(またはまったく用いない)。優先割当は、パーセンテージ(%)、数値、比率、数量等で表すことが可能である。各プレイスメントは、異なる優先割当を有してよく、あるいは、優先割当を有さずともよい。具体的な実施例では、優先割当は、パーセンテージで表されてよく、優先割当率と称されてよく、0%および100%を含む0%と100%との間で変化してよい。優先割当は、マーケットに開示されることが好ましい。また、優先割当は、ブックビルドプロセスの間は変更できないことが好ましい。これは、オンマーケット入札者が、プレイスメントのうちのどれだけが優先入札者用として確保されているかを知る必要があるためである。
この非限定的かつ説明的な実施例をさらに続けると、(a)主幹事会社および企業は、優先割当を50%に設定することに同意するものとし、(b)主幹事会社は、1億の優先入札を引き受ける一方、それらの入札者に、取り消し不可能な募集を0.80ドルで提出するように要求するものとする。この時点で、どの証券引受業者も実質的に「リスク回避」となり、潜在的赤字に関連付けられるリスクはない。
主幹事会社(または任意の同等の関係者)および/または発行者は、任意選択で、株に対する「早期入札」を求める。早期入札は、利用された場合には、関連する証券取引所によって、実装ソフトウェアを用いるなどして、タグ付けまたは識別されてよく、早期入札が最終マッチ価格以上であって、指定時刻より前に受信されて、これが開示されてもされなくてもよい場合、それぞれの入札者には、より大きな株割当が割り当てられる。早期入札には複数のレベルがあってよく、たとえば、午前10時に受信される、あるレベルの早期入札は、未割当の有価証券の50%を受けてよく(すなわち、第1早期入札者時間ベース割当)、午前11時に受信される、別のレベルの早期入札は、未割当の有価証券の25%を受けることを保証されてよく(すなわち、第2早期入札者時間ベース割当)、午後零時に受信される、さらに別のレベルの早期入札は、未割当の有価証券の10%を受けることを保証されてよく(すなわち、第3早期入札者時間ベース割当)、以降も同様である。あるいは、より早期の入札者時間ベース割当に参加する各入札者は、後日の早期入札者優先割当段階に参加する資格を与えられてよい。入札の時間ベース優先ステータスを実現して時間ベース割当を受けるためには、すべての入札が、早期入札者時間ベース割当に関して指定される時刻より前に受信されなければならない。
ブックビルドが開始された後、参加者らから見えるのは、マッチ価格と参加者自身の入札だけである。主幹事会社および/または発行者は、ブック全体を見ることができる。図5を参照すると、ステップ320で、主幹事会社および/または発行者は、「超過カバレッジ」を設定する。超過カバレッジは、パーセンテージ(%)、数値、比率、数量等で表すことが可能である。具体的な実施例では、超過カバレッジは、パーセンテージで表されてよく、超過カバレッジ率と称されてよい。超過カバレッジは、マッチ価格を決定する。各プレイスメントは、様々な超過カバレッジ率の任意の値を有してよいが、最小値は100%という条件がある。特定プレイスメントの需要曲線を反映するか、別の形で考慮するために、超過カバレッジは、ブックビルドプロセスの間に主幹事会社および/または発行者によって変更されてよい。
超過カバレッジは、マーケットに開示されないことが好ましい。入札者らは、入札するつもりの最高額を入札すればよい(そうすれば、入札者は、各ブックビルドの変動するパラメータに応じて、それぞれの入札の100%で終了することが可能である)。この非限定的かつ説明的な実施例をさらに続けると、主幹事会社および発行者は、超過カバレッジ率を150%に設定するものとする。これは、ステップ330で決定されるマッチ価格が、累積入札が1億5000万以上あるときの価格として決定されることを意味する。入札価格における各入札者は、より低価格であれば有価証券を自発的に取得するものと仮定されている。ブックビルドの最後には、すべての株が、最終マッチ価格で発行または販売される。この非限定的かつ説明的な実施例をさらに続けると、総計で2億2500万株に対する入札が0.90ドル以上で行われたものとし、1億5000万の入札は0.95ドル以上で行われたものとする。主幹事会社および発行者は、このレベルでブックを閉じることに同意してよいであろう。したがって、0.95ドルがマッチ価格である。
図5には、割当ステップ340、350、355、および360が示されており、各種実施例では、これらのステップは、個別に使用されてもよく、あるいは、任意の組み合わせまたは順序で使用されてもよい。誤解のないように述べると、各タイプの割当ステップまたは割当プロセスの利用は必須ではない。割当プロセスは、任意選択で、ステップ340で優先割当(たとえば、第1優先割当、第2優先割当)を、ステップ350で優遇割当を、ステップ355で時間ベース割当を、かつ/または、ステップ360で比例配分割当を、個別に、あるいは、任意の組み合わせまたは順序で使用する。たとえば、優先入札者割当または早期入札者割当は、特定の、ただし必ずしも好ましくはない実施例では利用されなくてもよい。
表Iは、前述の非限定的かつ説明的な例を続けるシナリオの場合のデータ例を示す。図5を参照すると、ステップ340で、第1割当段階で、有価証券(たとえば、株)が、優先割当により、「第1優先募集率入札者」(すなわち、第1優先入札者)に割り当てられる。第1優先募集入札グループの入札者は、その入札が最終マッチ価格以上の価格である限りにおいて、入札の100%を受ける(すなわち、第1優先割当)。
第2割当段階では、優先割当(すなわち、第2優先割当)が、一例では、マッチ価格以上まで増やされた第2優先割当入札の数に優先割当率(この例では50%)を乗ずることによって決定される「第2優先入札率入札者」(すなわち、第2優先入札者)に対してなされる。オンマーケット(のみ)の入札者らは、優先割当に参加しない。優先割当段階は複数あってよいが、この例では、2つのみである。すなわち、(その入札の100%を優先割当として受ける)第1優先募集率入札者と、(その入札の指定されたパーセンテージ(この例では50%)を優先割当として受ける)第2優先入札率入札者である。他の例では、第1優先入札者、第2優先入札者、第3優先入札者…に対する割当段階として、3つ以上の優先割当段階が設けられてよい。
ステップ350で、第3以降の割当段階において、有価証券(たとえば、株)が、「価格先導者」(すなわち、有資格投資家の少なくとも何人か)に対して、優遇割当として優先的に割り当てられる。価格先導者入札は、マッチ価格より高い入札である。マッチ価格は、入札データの受信後に、特定有価証券に対して決定されている。その後、入札者の少なくとも何人かに対する、特定有価証券の少なくともいくつかの、優遇割当が、少なくとも部分的には、マッチ価格より高い、受信された入札に基づいて、決定されてよい。主幹事会社および/または発行者は、以下を設定する。
(a)「価格先導者割当」。価格先導者割当(すなわち、優遇割当)は、可変パラメータであり、パーセンテージ(%)、数値、比率、数量等で表すことが可能である。一具体例では、価格先導者割当は、パーセンテージで表されてよく、価格先導者割当率と称されてよい。主幹事会社および/または発行者は、割り当てられていない有価証券のパーセンテージ(%)、数値、比率、数量、または金額等(すなわち、総募集サイズから、第1段階で優先入札者に割り当てられる株数を減じたもの)を決定し、これは、この段階で(任意選択で、後述の価格先導者割当上限の影響下で)価格先導者に割り当てられてよい。このパーセンテージ(%)、数値、比率、数量、または金額は、価格先導者割当と称される。
(b)「価格先導者割当上限」。この任意選択の上限は、入札者がこのステップにおいて価格先導者として受けることができる総割当を制限するために、主幹事会社および/または発行者によって使用される。
i)ただし、これは、優先割当(前述の第1段階)または比例配分割当(後述の第5段階)からの割当の結果としてではない。すなわち、この上限は、価格先導者割当段階の間に個々の入札者になされる割当にのみ適用されることが好ましい。この上限により、主幹事会社および/または発行者は、ブックビルドの最初にパラメータを「設定して忘れる」ことにより、(必要に応じて)マッチ価格において価格先導者と入札者との間で所望の割当分割を達成することが可能になる。
ii)これは、優先割当(前述の第1および第2段階)または比例配分割当(後述の最後の段階)からの割当の結果としてである。この上限により、主幹事会社および/または発行者は、ブックビルドの最初にパラメータを「設定して忘れる」ことにより、入札者らが、すべての参加段階を考慮して、その入札の指定されたパーセンテージより多くを受けないようにすることが可能になる。
c)「早期入札者割当」。図5を参照すると、ステップ355で、早期入札者割当(すなわち、時間ベース割当)は、可変パラメータであり、パーセンテージ(%)、数値、比率、数量等で表すことが可能である。一具体例では、早期入札者割当は、パーセンテージで表されてよく、早期入札者割当率と称されてよい。主幹事会社および/または発行者は、割り当てられていない有価証券のパーセンテージ(%)、数値、比率、数量、または金額等(すなわち、総募集サイズから、第1段階での第1優先入札者、第2段階での第2優先入札者、および第3段階での価格先導者に割り当てられた株数を減じたもの)を決定し、これは、この第4段階で(任意選択で、後述の早期入札者割当上限の影響下で)早期入札者に割り当てられてよい。このパーセンテージ(%)、数値、比率、数量、または金額は、早期入札者割当と称される。
(b)「早期入札者割当上限」。この任意選択の上限は、入札者がこのステップにおいて早期入札者として受けることができる総割当を制限するために、主幹事会社および/または発行者によって使用される。
i)これは、優先割当または価格先導者割当(前述の第1、第2、および第3段階)または比例配分割当(後述の最後の段階)からの割当の結果としてではない。すなわち、この上限は、早期入札者割当段階の間に個々の入札者になされる割当にのみ適用されることが好ましい。この上限により、主幹事会社および/または発行者は、ブックビルドの最初にパラメータを「設定して忘れる」ことにより、(必要に応じて)プロセスにおいて早期入札者と後で入札を行う入札者との間で所望の割当分割を達成することが可能になる。
ii)これは、優先割当または価格先導者割当(前述の第1、第2および第3段階)または比例配分割当(後述の最後の段階)からの割当の結果としてである。この上限により、主幹事会社および/または発行者は、ブックビルドの最初にパラメータを「設定して忘れる」ことにより、入札者らが、すべての参加段階を考慮して、その入札の指定されたパーセンテージより多くを受けないようにすることが可能になる。
(a)「価格先導者割当」。価格先導者割当(すなわち、優遇割当)は、可変パラメータであり、パーセンテージ(%)、数値、比率、数量等で表すことが可能である。一具体例では、価格先導者割当は、パーセンテージで表されてよく、価格先導者割当率と称されてよい。主幹事会社および/または発行者は、割り当てられていない有価証券のパーセンテージ(%)、数値、比率、数量、または金額等(すなわち、総募集サイズから、第1段階で優先入札者に割り当てられる株数を減じたもの)を決定し、これは、この段階で(任意選択で、後述の価格先導者割当上限の影響下で)価格先導者に割り当てられてよい。このパーセンテージ(%)、数値、比率、数量、または金額は、価格先導者割当と称される。
(b)「価格先導者割当上限」。この任意選択の上限は、入札者がこのステップにおいて価格先導者として受けることができる総割当を制限するために、主幹事会社および/または発行者によって使用される。
i)ただし、これは、優先割当(前述の第1段階)または比例配分割当(後述の第5段階)からの割当の結果としてではない。すなわち、この上限は、価格先導者割当段階の間に個々の入札者になされる割当にのみ適用されることが好ましい。この上限により、主幹事会社および/または発行者は、ブックビルドの最初にパラメータを「設定して忘れる」ことにより、(必要に応じて)マッチ価格において価格先導者と入札者との間で所望の割当分割を達成することが可能になる。
ii)これは、優先割当(前述の第1および第2段階)または比例配分割当(後述の最後の段階)からの割当の結果としてである。この上限により、主幹事会社および/または発行者は、ブックビルドの最初にパラメータを「設定して忘れる」ことにより、入札者らが、すべての参加段階を考慮して、その入札の指定されたパーセンテージより多くを受けないようにすることが可能になる。
c)「早期入札者割当」。図5を参照すると、ステップ355で、早期入札者割当(すなわち、時間ベース割当)は、可変パラメータであり、パーセンテージ(%)、数値、比率、数量等で表すことが可能である。一具体例では、早期入札者割当は、パーセンテージで表されてよく、早期入札者割当率と称されてよい。主幹事会社および/または発行者は、割り当てられていない有価証券のパーセンテージ(%)、数値、比率、数量、または金額等(すなわち、総募集サイズから、第1段階での第1優先入札者、第2段階での第2優先入札者、および第3段階での価格先導者に割り当てられた株数を減じたもの)を決定し、これは、この第4段階で(任意選択で、後述の早期入札者割当上限の影響下で)早期入札者に割り当てられてよい。このパーセンテージ(%)、数値、比率、数量、または金額は、早期入札者割当と称される。
(b)「早期入札者割当上限」。この任意選択の上限は、入札者がこのステップにおいて早期入札者として受けることができる総割当を制限するために、主幹事会社および/または発行者によって使用される。
i)これは、優先割当または価格先導者割当(前述の第1、第2、および第3段階)または比例配分割当(後述の最後の段階)からの割当の結果としてではない。すなわち、この上限は、早期入札者割当段階の間に個々の入札者になされる割当にのみ適用されることが好ましい。この上限により、主幹事会社および/または発行者は、ブックビルドの最初にパラメータを「設定して忘れる」ことにより、(必要に応じて)プロセスにおいて早期入札者と後で入札を行う入札者との間で所望の割当分割を達成することが可能になる。
ii)これは、優先割当または価格先導者割当(前述の第1、第2および第3段階)または比例配分割当(後述の最後の段階)からの割当の結果としてである。この上限により、主幹事会社および/または発行者は、ブックビルドの最初にパラメータを「設定して忘れる」ことにより、入札者らが、すべての参加段階を考慮して、その入札の指定されたパーセンテージより多くを受けないようにすることが可能になる。
各プレイスメントは、優先入札者上限、価格先導者割当上限、および早期入札者割当上限が異なっていてよい。これらのパラメータは、価格先導者らがどれほどの報酬を得るかについての見通し、および需要曲線の形状を反映するために、ブックビルドプロセスの間に主幹事会社および/または発行者によって変更されてよい。価格先導者割当、価格先導者割当上限、および早期入札者割当上限(使用されていれば)は、マーケットに開示されないことが好ましい。価格先導者割当は、入札者が、(ある程度の規模縮小が予想される大きな金額ではなく、割り当てられることを望む実際の株数に対して)自分が支払う気になる最高価格で入札することを促進する。前述のように、アルゴリズム1では、すべての株が同じマッチ価格で発行される(入札者は、より高い入札を提出したことの結果として、より高い価格の支払いを行わない)。
割当プロセスの第3段階を再度参照すると、有価証券は、価格先導者に優先的に割り当てられる。価格先導者らは、マッチ価格を超える(かつ、等しくないことが好ましい)入札を与える、有資格投資家の少なくとも何人かである。この段階で考慮に入れられる入札として、次のものが含まれる。
優先割当において満たされず、マッチ価格を超える、優先入札者からの余剰入札(surplus bid)、
マッチ価格を超える、オンマーケット入札者からのすべての入札。
優先割当において満たされず、マッチ価格を超える、優先入札者からの余剰入札(surplus bid)、
マッチ価格を超える、オンマーケット入札者からのすべての入札。
総価格先導者割当は、以下のうちの最小のものとして決定されることが好ましい。
(優先入札が割り当てられた後の)残っている未割当の有価証券の数に、価格先導者割当率を乗じたもの、および
価格先導者入札の総数。
(優先入札が割り当てられた後の)残っている未割当の有価証券の数に、価格先導者割当率を乗じたもの、および
価格先導者入札の総数。
非限定的かつ説明的な実施例を続けると、主幹事会社および/または発行者は、価格先導者割当率を50%に設定したものとする。これは、価格先導者入札の中で2775万株が比例配分方式で分配されることを意味している(利用可能な1億株から、第1優先入札者への優先割当の3000万株が減じられ、第2優先入札者への1450万株が減じられた結果の5550万株に50%が乗じられる)。2775万株は、比例配分方式で価格先導者らに割り当てられる(すなわち、価格先導者らの価格先導者入札は、総価格先導者入札のうちのあるパーセンテージである)が、任意の価格先導者割当上限の影響下にある。入札者に対する(前述のように決定された)価格先導者割当が、主幹事会社および/または発行者によって設定された上限を下回る割当(すなわち、価格先導者の個々の入札に価格先導者割当上限率が乗じられたもの)より大きい場合は、その上限の下で決定された量が割当になる。すなわち、割当は、価格先導者割当プールから比例配分方式で価格先導者らに株を割り当てた結果として利用可能になる株数と、個々の価格先導者入札のそれぞれに価格先導者割当上限を乗じたものと、のうちの最小のものである。この例では、価格先導者割当上限はトリガされない。
総早期入札者割当は、以下のうちの最小のものとして決定されることが好ましい。
a)(優先入札および/または価格先導者入札が割り当てられた後の)残っているか他の理由で未割当の有価証券の数に、早期入札者割当率を乗じたもの、
b)早期入札者入札の総数、ならびに
c)早期入札者割当上限。
a)(優先入札および/または価格先導者入札が割り当てられた後の)残っているか他の理由で未割当の有価証券の数に、早期入札者割当率を乗じたもの、
b)早期入札者入札の総数、ならびに
c)早期入札者割当上限。
非限定的かつ説明的な実施例を続けると、主幹事会社および/または発行者は、早期入札者割当率を25%に設定し、早期入札者時刻を午前11時に指定したものとする。これは、前段階でまだ割り当てられていない限りにおいて、早期入札者入札の中で693万7500株が比例配分方式で分配されることを意味している(利用可能な1億株から、優先割当の4450万株が減じられ、価格先導者割当の2775万株が減じられた残りの2750万株に25%が乗じられる)。693万7500株は、比例配分方式で早期入札者らに割り当てられる(すなわち、早期入札者らの早期入札者入札は、総早期入札者入札のうちのあるパーセンテージである)が、任意の早期入札者割当上限の影響下にある。入札者に対する(前述のように決定された)早期入札者割当が、主幹事会社および/または発行者によって設定された上限を下回る割当(すなわち、i)早期入札者の総入札に、または、ii)上限がなかったとしたら早期入札者割当段階において有資格とみなされるであろう入札者の入札の数量に、早期入札者割当上限率が乗じられたもの)より大きい場合は、その上限の下で決定された量が割当になる。すなわち、割当は、早期入札者プールから比例配分方式で早期入札者らに株を割り当てた結果として利用可能になる株数と、個々の早期入札者入札のそれぞれに早期入札者上限を乗じたものと、のうちの最小のものである。この例では、早期入札者割当上限はトリガされない。
図5を参照すると、ステップ360で、第5割当段階で、残っている未発行有価証券が特定され、比例配分割当により、マッチ価格以上のすべての入札に分配される。この段階で考慮に入れられる入札として、次のものが含まれる。
優先割当フェーズ、価格先導者割当、および早期入札者割当において満たされず、マッチ価格以上である、両段階の優先入札者からの余剰入札、ならびに
価格先導者割当または早期入札者割当において満たされず、マッチ価格以上である、オンマーケット入札者からのすべての入札。
優先割当フェーズ、価格先導者割当、および早期入札者割当において満たされず、マッチ価格以上である、両段階の優先入札者からの余剰入札、ならびに
価格先導者割当または早期入札者割当において満たされず、マッチ価格以上である、オンマーケット入札者からのすべての入札。
非限定的かつ説明的な実施例を続けると、比例配分割当は、2081万2500株からなるものとする(利用可能な1億株から、3000万株が減じられ、1450万株が減じられ、2775万株が減じられ、693万7500株が減じられた結果である)。残っている株は、比例配分方式で、残っている入札に割り当てられる(残っている入札は、個々の入札者の、マッチ価格以上の満たされていない入札として特定され、これは、マッチ価格以上であるすべての満たされていない入札のうちのあるパーセンテージとして特定される)。
既に詳述された各割当段階の結果として、各入札者グループには、募集された株が公平に割り当てられ、優先入札者、価格先導者、または早期入札者として参加した関係者には、個々の割当段階のそれぞれにおいて満たされた入札のより高いパーセンテージが報酬として与えられる。ブックが閉じられた時点でマッチ価格を下回っていた入札者が受ける割当はゼロである。非限定的かつ説明的な実施例を続けると、表IIは、ブックビルドが閉じられた時点の入札者らの最終入札量の最終割当の例をパーセンテージで示したものである。
図6を参照すると、登録証券取引所で実施され、少なくとも何人かの有資格投資家に対する、少なくともいくつかの有価証券の優遇割当を使用するブックビルドにより、有価証券の価格設定および割当を行う、コンピュータで実装される方法の別の例のフロー図が示されている。図示されているのは、企業の特定有価証券の価格設定および割当を行う、コンピュータで実装される方法400である。方法400は、少なくとも1つのコンピュータ22によって実行される。コンピュータで実装される方法400では、ステップ410で、特定有価証券に、固有の取引コードが割り当てられる。これは、登録証券取引所において、ブックビルドの影響下で行われる。ステップ420で、登録証券取引所に関連付けられた上記少なくとも1つのコンピュータ22によって入札データが受信される。入札データは、特定有価証券の少なくともいくつかに対する、有資格投資家による入札を表している。ステップ430で、上記少なくとも1つのコンピュータ22は、入札データの少なくともいくつかの受信後に、特定有価証券のマッチ価格を決定する。ステップ440で、上記少なくとも1つのコンピュータ22は、有資格投資家の少なくとも何人かに対する、特定有価証券の少なくともいくつかの、優遇割当を決定する。これは、好ましくは、決定されたマッチ価格より高い入札に少なくとも部分的に基づき、かつ、決定されたマッチ価格以上の入札、および指定時刻より前に受信された入札に少なくとも部分的に基づく。有資格投資家の少なくとも何人かに対する、特定有価証券の少なくともいくつかの、優遇割当は、登録証券取引所において実施されるブックビルドの一部である。
別の実施例−様々な実施形態
以下の実施例は、さらなる様々な実施形態の説明を提供する。これらの実施例は、単なる例示を意図したものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
以下の実施例は、さらなる様々な実施形態の説明を提供する。これらの実施例は、単なる例示を意図したものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
入札価格制限:これは、入札エントリ価格を、マッチ価格の可変ながら指定された範囲内に制限する可変パラメータに関係する。
実施例:発行者/主幹事会社は、すべての入札がマッチ価格の指定範囲内になければならないことを規定してよい。ブックビルドシステムは、この範囲から外れる入札がエントリされることを許可しない。目的は、発行者/主幹事会社の価格期待の観点から見て妥当ではない入札をオークションにエントリできないようにして、価格設定に歪みが生じる可能性を完全に排除することである。指定範囲から外れる入札は、割当に参加しない。
価格発見強化:これは、マッチ価格を計算するために考慮に入れられる入札を、マッチ価格の可変ながら指定された範囲内に制限する可変パラメータに関係する。目的は、発行者/主幹事会社の価格期待の観点から見て妥当ではない入札を、価格設定に歪みが生じないように、オークションに確実にエントリできるようにし、かつ、発行者が、有価証券の価格決定および割当を行う際に、それらの妥当ではない入札を認識できるようにする別の方法である。指定範囲から外れる入札は、価格には影響しないにもかかわらず、割当には参加する。
実施例:マッチ価格よりたとえば10%(または10セント)多かった入札が、マッチ価格の決定に使用される因子である「超過カバレッジ」のために無視されることが、発行者/主幹事会社によって規定されてよい。目的は、真の価格発見に対する寄与が妥当ではない(と、発行者/主幹事会社によって判断された)入札が、マッチ価格の計算のために確実に無視されるようにすることである。このことは、「最終価格での」入札を達成するために、入札者らの、妥当な価格の実感を表す価格より高く入札する入札者の影響を制限する。
価格発見者割当:これは、マッチ価格の可変ながら指定された範囲内の入札に割り当てられる、その時点での、未割当有価証券の指定されたパーセンテージ(%)、数値、比率、数量等を提供する可変パラメータに関係する(「オンマーケット価格発見者」)。
実施例:優先入札に割り当てられていない有価証券の80%が、マッチ価格のたとえば10%以内にある価格先導者入札(またはマッチ価格以上のすべての入札)に割り当てられることが、発行者/主幹事会社によって規定されてよい。目的は、価格発見プロセスに寄与した入札者に、より大きな割当という観点で、報酬を提供することと、(「最終入札において」)価格をあまり気にしない入札を抑制することと、である。
機関投資家価格発見強化:これは、(通貨または株の数量の観点で)最小サイズの入札として指定され、マッチ価格を計算すること、および/または割当を行うことのために考慮に入れられる入札を制限する可変パラメータに関する(「機関投資家価格発見」)。
実施例:「超過カバレッジ」のために、たとえば100万ドルまたは100万の有価証券を超える入札だけが考慮され、マッチ価格の計算に使用されることが、発行者/主幹事会社によって規定されてよい。この可変パラメータを使用する目的は、あるサイズの入札が、より小さいサイズの入札より、価格発見において、より教示的であり、入札者が公平価値をよりよく評価する可能性が高まることを反映しうる、と発行者/主幹事会社が信じるようにすることである。
実施例:割当のために、たとえば100万ドルまたは100万の有価証券を超える入札だけが考慮されることが、発行者/主幹事会社によって規定されてよい。目的は、資本調達が、小口投資家ベースより機関投資家ベースを引きつけるようにすることであり、状況によっては、これを望ましいと考える発行者もいよう。
抽選割当パラメータか規模縮小割当パラメータか:これは、「抽選」または「規模縮小法」にしたがって割当が行われる際に使用可能な可変パラメータに関係する(規模縮小の場合は、優先入札者、価格先導者、オンマーケット価格発見者、および機関投資家価格発見者に対して、様々な割当を、指定される程度まで用いる)。これにより、特定有価証券の少なくともいくつかをランダムに割り当てるために、ランダムに発生する量を用いて有価証券を部分的に割り当てることなどにより、抽選割当パラメータを適用することが可能になる。
実施例:マッチ価格での入札数が非常に多く、マッチ価格を超える入札数が非常に少ない場合、発行者は、超過カバレッジを減らすこと(およびマッチ価格を上げること)が制約される場合がある。発行者/主幹事会社は、規模縮小は入札者の権利を奪うことになるため、抽選システムのほうが好ましい結果をもたらすかもしれない、と考えるであろう。抽選のランダム性により、プロセスはすべての入札者にとって公平であり続ける。さらに、選択された方法を、マーケットに開示されない可変パラメータとして有することにより、入札者が(規模縮小を期待して)わざと大きすぎる数量を入札することを抑制することが可能であり、したがって、入札者は、入札の100%を受けることが可能になる(そして、入札の全量に対する支払いが必要になる)。
長期投資家強化:これは、有価証券の保持者が、適用されたブックビルドにおいて取得された、可変ながら指定された1つ以上のパーセンテージの有価証券を売ることを、1つ以上の保持錠が適用されているかどうかを判定する、可変ながら指定されたパラメータにしたがって、一定期間または一定回数にわたり阻止する1つ以上の「保持錠」を課すことに関係する。これは、たとえば、
a)比例配分方式をすべての割当に適用することにより、または、
b)いくつかの割当に対する「抽選」により、または、
c)優先入札者、価格先導者、早期入札者、オンマーケット価格発見者、および機関投資家価格発見者に対する割当の、指定された一部分に基づいて、行われる。
a)比例配分方式をすべての割当に適用することにより、または、
b)いくつかの割当に対する「抽選」により、または、
c)優先入札者、価格先導者、早期入札者、オンマーケット価格発見者、および機関投資家価格発見者に対する割当の、指定された一部分に基づいて、行われる。
実施例:登録証券取引所が(有価証券が取引所において取引されることを阻止する)「保持錠」をたとえば以下のように有価証券に課すように、発行者/主幹事会社によって規定されてよい。
a)保持錠なしで33%。
b)保持錠を1か月課して33%。
c)保持錠を3か月課して33%。
a)保持錠なしで33%。
b)保持錠を1か月課して33%。
c)保持錠を3か月課して33%。
有価証券の各部分が、割当の中でも比例配分方式で割り当てられてよく、あるいは、成功した被割当者の中でも抽選で割り当てられてよいことが、発行者/主幹事会社によって規定されてよい。あるいは、成功した被割当者が有価証券を受けた後、たとえば以下の保持錠が課されることが、発行者/主幹事会社によって規定されてよい。
a)優先入札者割当または早期入札者−保持錠なし。
b)価格先導者割当−1か月の保持錠。
c)オンマーケット価格発見者または機関投資家価格発見者割当−2か月の保持錠。
d)オンマーケット入札者割当−3か月の保持錠。
この可変パラメータが行使されると、マーケットの秩序を乱しそうな思惑入札が抑制され、より長期の投資家からの入札が促進される可能性がある。
a)優先入札者割当または早期入札者−保持錠なし。
b)価格先導者割当−1か月の保持錠。
c)オンマーケット価格発見者または機関投資家価格発見者割当−2か月の保持錠。
d)オンマーケット入札者割当−3か月の保持錠。
この可変パラメータが行使されると、マーケットの秩序を乱しそうな思惑入札が抑制され、より長期の投資家からの入札が促進される可能性がある。
時間優先:入札者が入札を提出するタイミングに関して、1つ以上の別の優先段階が提供されてよい。価格先導者割当と同様に、時間ベース割当が、たとえば、募集の「その後の未割当」部分のパーセンテージとして、考案されてよい。たとえば、図5を参照すると、ステップ355では、早期入札者割当は、入札の提出または受信のタイミングに基づいて、上記少なくとも1つのコンピュータによって決定されてよい。時間ベース優先(または優遇)割当は、1つ以上の指定時刻または相対時刻(または、一連の時刻に基づく、一連の優先割当)より前に入札を入力または提出した入札者に与えられてよい。たとえば、時間ベース割当は、募集が閉じられるときのような所与のデッドラインより前に設定された期間または設定された一連の期間(たとえば、時間カットオフ)に基づいて計算および割当が行われてよく、これによって、早期入札者に優先ステータスが与えられる。別の実施例では、時間ベース割当は、様々な入札者からの入札の相対タイミングに基づいて計算および割当がなされてよく、たとえば、第1の入札者による入札の提出が、第2の入札者による入札の提出より、少なくとも、所与の、または指定された時間だけ早い場合は、第1の入札者に、第2の入札者をしのぐ優先ステータスが与えられてよい。したがって、特定有価証券の少なくともいくつかの、他の割当は、上記少なくとも1つのコンピュータが、1つ以上の入札の提出タイミングに少なくとも部分的に基づく時間ベース割当を決定することに、基づいてよい。異なる複数の時間ベース割当を受ける複数の早期入札者段階が与えられてもよく、たとえば、午前10時より前、そして午前11時より前、などに受信された各入札は、入札の提出タイミングに基づいて、異なる早期入札者時間ベース割当を受けてよい。
当然のことながら、本明細書を通して、「処理(processing)」または「コンピューティング(computing)」または「計算(calculating)」または「判定(determining)」または「表示(displaying)」などの用語を用いた説明は、コンピュータシステムのメモリまたはレジスタまたは他のそのような、情報の記憶装置、伝送装置、または表示装置において物理(電子)量として表されるデータを操作したり、変換したりする、コンピュータシステムまたは同様の電子コンピューティング装置の動作またはプロセスを意味している。
本発明の任意選択の実施形態は、広義には、本明細書において、個別または集合的に、2つ以上の部分、要素、または機能の任意の、またはすべての組み合わせとして言及されたり示されたりした部分、要素、および機能において存在すると考えられてもよく、本明細書では具体的な数字が言及されているが、本発明が関連する当該技術分野では、それらの数字の等価物が既知であり、そのような既知の等価物は、個別に説明されているかのように本明細書に組み込まれていると考えられている。
本発明は、様々な実施形態において、コンピュータで実装される方法、システム、プロセッサ、コンピュータで実行可能な命令を有するコンピュータ可読記憶媒体、ファームウェア、またはソフトウェア態様とハードウェア態様とを組み合わせた実施形態の形態をとってよい。
好ましい一実施形態を詳細に説明してきたが、本発明の範囲から逸脱しない限り、様々な変更、置換、および改変が当業者によって行われてよいことを理解されたい。
本明細書、ならびに、この後に続く特許請求の範囲を通して、文脈上他の意味に解すべき場合を除き、「含む(comprise)」という語句と、「comprises」または「comprising」などの変化形は、記載された整数またはステップ、あるいは、整数またはステップの群を包含し、かつ、他のいかなる整数またはステップ、あるいは、整数またはステップの群も除外しないことを意味するものと理解されたい。
Claims (29)
- 企業の特定有価証券の価格設定および割当を行う、コンピュータで実装される方法であって、少なくとも1つのコンピュータで実施され、
登録証券取引所において、ブックビルドの対象である前記特定有価証券に、固有の取引コードを割り当てるステップと、
前記特定有価証券の少なくともいくつかに対する、有資格投資家による入札を表す入札データを、前記登録証券取引所に関連付けられた前記少なくとも1つのコンピュータにより受信するステップと、
前記入札データの少なくともいくつかの受信後に、前記特定有価証券のマッチ価格を、前記少なくとも1つのコンピュータにより決定するステップと、
前記有資格投資家の少なくとも何人かに対する、前記特定有価証券の少なくともいくつかの、優遇割当を、前記決定されたマッチ価格より高い入札に少なくとも部分的に基づいて、前記少なくとも1つのコンピュータにより決定するステップと、を含む方法において、
前記有資格投資家の少なくとも何人かに対する、前記特定有価証券の少なくともいくつかの、前記優遇割当は、前記登録証券取引所において実施される前記ブックビルドの一部であることを特徴とする、
コンピュータで実装される方法。 - 請求項1に記載の、コンピュータで実装される方法において、前記優遇割当は、価格先導者割当パラメータを少なくとも部分的に使用して決定されることを特徴とする、コンピュータで実装される方法。
- 請求項1または2に記載の、コンピュータで実装される方法において、前記マッチ価格は、前記特定有価証券の発行者によって指定される最高マッチ価格に限定されることを特徴とする、コンピュータで実装される方法。
- 請求項2に記載の、コンピュータで実装される方法において、前記価格先導者割当パラメータは、利用可能な有価証券のパーセンテージであることを特徴とする、コンピュータで実装される方法。
- 請求項1乃至4の何れか1項に記載の、コンピュータで実装される方法において、前記優遇割当は、優遇割当上限によって制限されることを特徴とする、コンピュータで実装される方法。
- 請求項2に記載の、コンピュータで実装される方法において、前記価格先導者割当パラメータは、前記ブックビルドの間は可変であることを特徴とする、コンピュータで実装される方法。
- 請求項1乃至6の何れか1項に記載の、コンピュータで実装される方法において、前記特定有価証券の少なくともいくつかの、他の割当が、優先割当を、優先入札者の優先ステータスに基づいて、前記少なくとも1つのコンピュータにより決定することに基づくことを特徴とする、コンピュータで実装される方法。
- 請求項7に記載の、コンピュータで実装される方法において、第1優先入札者に第1優先割当が割り当てられ、第2優先入札者に第2優先割当が割り当てられることを特徴とする、コンピュータで実装される方法。
- 請求項8に記載の、コンピュータで実装される方法において、前記第1優先割当は、前記第1優先入札者による入札の100%であり、前記第2優先割当は、前記第2優先入札者による入札の可変パーセンテージであることを特徴とする、コンピュータで実装される方法。
- 請求項7乃至9の何れか1項に記載の、コンピュータで実装される方法において、前記優遇割当は、前記優先割当の後に割り当てられることを特徴とする、コンピュータで実装される方法。
- 請求項1乃至10の何れか1項に記載の、コンピュータで実装される方法において、前記特定有価証券の少なくともいくつかの、他の割当が、比例配分割当を、いくつかの有価証券のうちのある割合に対する入札に基づいて、前記少なくとも1つのコンピュータにより決定することに基づくことを特徴とする、コンピュータで実装される方法。
- 請求項11に記載の、コンピュータで実装される方法において、前記優遇割当は、前記比例配分割当の前に割り当てられることを特徴とする、コンピュータで実装される方法。
- 請求項7に記載の、コンピュータで実装される方法において、前記優遇割当は、前記少なくとも1つのコンピュータにより、
前記優先割当において満たされず、前記マッチ価格を超える余剰入札と、
前記マッチ価格を超える、オンマーケット入札者からのすべての入札と、
を使用して決定されることを特徴とする、コンピュータで実装される方法。 - 請求項11に記載の、コンピュータで実装される方法において、前記比例配分割当は、前記少なくとも1つのコンピュータにより、
前記優先割当および前記優遇割当において満たされず、前記マッチ価格以上である余剰入札と、
前記マッチ価格以上である、オンマーケット入札者からのすべての入札と、
を使用して決定されることを特徴とする、コンピュータで実装される方法。 - 請求項1に記載の、コンピュータで実装される方法において、
前記マッチ価格を表す価格データと、前記優遇割当を表す割当データと、を前記少なくとも1つのコンピュータから少なくとも1つのクライアントコンピュータシステムまで送信するステップをさらに含むことを特徴とする、コンピュータで実装される方法。 - 請求項1乃至15の何れか1項に記載の、コンピュータで実装される方法において、前記登録証券取引所において実施される前記ブックビルドの一部として、前記マッチ価格は、前記少なくとも1つのコンピュータによって、リアルタイムで決定され、前記入札は、前記特定有価証券の発行者または売り手によって、リアルタイムで受け入れられることが可能であることを特徴とする、コンピュータで実装される方法。
- 請求項1乃至16の何れか1項に記載の、コンピュータで実装される方法において、前記マッチ価格を決定する前記ステップは、超過カバレッジを設定することに少なくとも部分的に基づくことを特徴とする、コンピュータで実装される方法。
- 請求項1乃至17の何れか1項に記載の、コンピュータで実装される方法において、入札を、前記マッチ価格の指定範囲内に制限するために、入札価格制限パラメータが使用されることを特徴とする、コンピュータで実装される方法。
- 請求項1乃至17の何れか1項に記載の、コンピュータで実装される方法において、前記マッチ価格を決定するために使用される入札を、前記マッチ価格の指定範囲内の入札に制限するために、価格発見パラメータが使用されることを特徴とする、コンピュータで実装される方法。
- 請求項1乃至19の何れか1項に記載の、コンピュータで実装される方法において、前記特定有価証券を前記マッチ価格の指定範囲内の入札に少なくとも部分的に割り当てるために、価格発見者割当パラメータが使用されることを特徴とする、コンピュータで実装される方法。
- 請求項1乃至20の何れか1項に記載の、コンピュータで実装される方法において、前記マッチ価格および/または前記割当を前記少なくとも1つのコンピュータにより決定するために考慮に入れられる入札を制限するために、機関投資家価格発見強化パラメータが使用されることを特徴とする、コンピュータで実装される方法。
- 請求項1乃至21の何れか1項に記載の、コンピュータで実装される方法において、前記特定有価証券の少なくともいくつかをランダムに割り当てるために、抽選割当パラメータが使用されることを特徴とする、コンピュータで実装される方法。
- 請求項1乃至22の何れか1項に記載の、コンピュータで実装される方法において、前記ブックビルドにおいて割当が行われた後のある期間の間に少なくともいくつかの有価証券が売られることを阻止するために、保持錠が使用されることを特徴とする、コンピュータで実装される方法。
- 請求項1乃至23の何れか1項に記載の、コンピュータで実装される方法において、前記特定有価証券の少なくともいくつかの、他の割当が、時間ベース割当を、入札の提出タイミングに少なくとも部分的に基づいて、前記少なくとも1つのコンピュータにより決定することに基づくことを特徴とする、コンピュータで実装される方法。
- 請求項24に記載の、コンピュータで実装される方法において、指定時刻または相対時刻より前に入札を提出する入札者が、時間ベース割当を受ける資格を有することを特徴とする、コンピュータで実装される方法。
- 請求項24または25に記載の、コンピュータで実装される方法において、入札の提出タイミングに基づく様々な時間ベース割当を有する複数の指定時刻段階を含むことを特徴とする、コンピュータで実装される方法。
- 請求項1乃至26の何れか1項に記載の、コンピュータで実装される方法において、前記特定有価証券は既存の有価証券であり、前記方法は、前記既存の有価証券を買い戻すためのものであることを特徴とする、コンピュータで実装される方法。
- 企業の特定有価証券の価格設定および割当を行うためのホストコンピュータシステムにおいて、
登録証券取引所において、ブックビルドの対象である前記特定有価証券に、固有の取引コードを関連付ける少なくとも1つのプロセッサと、
前記特定有価証券の少なくともいくつかに対する、有資格投資家による入札を表す入札データを受信する入力装置と、を備え、
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記入札データの少なくともいくつかの受信後に、前記特定有価証券のマッチ価格を決定し、前記有資格投資家の少なくとも何人かに対する、前記特定有価証券の少なくともいくつかの、優遇割当を、前記決定されたマッチ価格より高い入札に少なくとも部分的に基づいて決定し、前記有資格投資家の少なくとも何人かに対する、前記特定有価証券の少なくともいくつかの、前記優遇割当は、前記登録証券取引所において実施される前記ブックビルドの一部であることを特徴とする、
ホストコンピュータシステム。 - 企業の特定有価証券の価格設定および割当を行うための、コンピュータで実行可能な命令を有するコンピュータ可読記憶媒体において、前記コンピュータで実行可能な命令は、少なくとも1つのコンピュータで実行される際に、
登録証券取引所において、ブックビルドの対象である前記特定有価証券に、固有の取引コードを関連付けることと、
前記特定有価証券の少なくともいくつかに対する、有資格投資家による入札を表す入札データを受信することと、
前記入札データの少なくともいくつかを使用して、前記特定有価証券のマッチ価格を決定することと、
前記有資格投資家の少なくとも何人かに対する、前記特定有価証券の少なくともいくつかの、優遇割当を、前記決定されたマッチ価格より高い入札に少なくとも部分的に基づいて決定することと、を行うように構成されており、
前記有資格投資家の少なくとも何人かに対する、前記特定有価証券の少なくともいくつかの、前記優遇割当は、前記登録証券取引所において実施される前記ブックビルドの一部であることを特徴とする、
コンピュータ可読記憶媒体。
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