JP2015510819A - 経皮的大動脈弁置換及び修復術中にシースの遠位端に原位置で連結されたフィルタシステムにより塞栓をフィルタする装置及び方法 - Google Patents
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Abstract
本発明の実施様態により、経皮的弁置換および修復手順中の塞栓フィルタ装置及び方法が提供される。ある様態によると、装置はシース及びフィルタを含む。シースは近位端及び遠位端とその間の内腔とを含む。遠位端は末梢動脈及び上行大動脈を介して大動脈弓に導入することができ、近位端は身体の外に配設することができる。内腔により、それを通じて経皮的大動脈弁置換または修復術が可能になる。フィルタは、入口および出口を持つフレームと、フレームに取り付けた塞栓ろ過メッシュとを有する。入口は大動脈弁と大動脈との間の領域の大動脈弓に実質的に及ぶ。出口は、それを通じて塞栓が通過できたであろう隙間を残さず、シースの遠位端において内腔を妨害することなく、シースの遠位端に連結される。【選択図】 図1
Description
本出願は、2012年3月21日に出願された米国特許仮出願番号61/613,890号の優先権の利点を主張するものである。
本出願は全体として介入性手順中の塞栓のフィルタに関し、特に経皮的大動脈弁置換および修復手順に関する。
開胸なしにカテーテルを通じて心臓内に設置可能な人工弁の最近の開発は、心臓血管医学分野における重大な進歩を表す。初期の結果は非常に有望であり、医薬療法と比較すると、高度な外科的リスクのある患者への経カテーテル大動脈弁移植(TAVI)によって死亡率が全体的に減少している。この技術の幅広い受入を制限するものの1つが、弁アクセス、拡張、および移植中の塞栓性合併症の固有のリスクである。例えば、末梢動脈及び上行大動脈を介して心臓内に導入される各ガイドワイヤ、導入器、バルーン、カッター、または人工弁は、大動脈弓、大動脈弁を囲む領域、または心室から、1以上の塞栓、すなわち、不安定プラークの破片、不規則なアテローム硬化性石灰化病変、壁性血栓を不用意に移動させてしまうことがある。大動脈弓の大きい方の曲線から分岐する大血管がこのような塞栓を目や脳等の脆弱な場所に運び、脳卒中や失明の原因となることがある。さらに、塞栓性物質は弓を過ぎて流れることが可能で、例えば、脊髄への血管を詰まらせ麻痺を生じさせたり、腸への血管を詰まらせ命に関わる腸間膜虚血/梗塞を生じさせたり、腎血管への血管を詰まらせ腎不全を起こしたりすることがある。
塞栓が大血管、特に頸動脈に進入するのを防ぐ目的で多数のフィルタが開発されてきた。例えば、Shimonらによる米国特許第8,062,324号は、水平面を有するスケルトンに支持され、1以上の弓によって大動脈弓の上部に対して押し付けられ、大動脈に入る血液をフィルタするフィルタを記載する。Shimonは、このフィルタをカテーテルを用いて挿入してよいと記載する。しかしながらShimonは、フィルタした塞栓が再び血流に進入しないよう、また除去中にスケルトンまたはボウの縁によってさらなる塞栓が移動することのないような方法でこのフィルタを除去する方法については開示しない。さらに、上行大動脈を介してさらなる装置が経皮的に導入される場合、このような装置がフィルタを擦り、大動脈壁に損傷を与えたりフィルタから塞栓を移動させたりする可能性がある。弓の大きい方の曲線に載置されることにより粒子を偏向させるよう設計された装置では、典型的な弁は高さの高い硬いカテーテルで、弓をまたがって進行する間、大きい方の曲線に沿って大きく外向きの偏りを有することになるため、装置の相互作用と絡み合いの問題もある。この種の相互作用は装置を密接に結合させ、壊滅的結果を招き、カテーテル交換中に折り畳まれた場合、製品が使用不能になることがある。
Khosravi他による米国特許第8,052,713号は、ガイドワイヤに取り付けた支持フープによって規定される口を有する薄く柔軟で血液透過性のサックと、先細の近位ノーズと四角形の遠位端とを持つ比較的短いデリバリーシースとを含む、上行大動脈から塞栓をフィルタするための装置を記載する。Khosraviは、サックと支持フープはデリバリーシース中に配設してよく、これをガイドワイヤを介して上行大動脈中に導入してよいと記載する。Khosraviは、支持フープをデリバリーシースに対して近位に(先細ノーズから離れる方向に)退避させることで上行大動脈に展開し、これによりフープをシースから引き、腕頭動脈に対して近位に大動脈をまたがってサックを開くことができると記載する。Khosraviは、支持フープをデリバリーシースに戻し入れてサックを折り畳んでから、デリバリーシースを退避させ上行大動脈に戻すことでサックを回収してよいと記載する。しかしながら、デリバリーシースの四角形の遠位端は、回収する際に大動脈弓を擦り、大動脈弓から塞栓等のさらなる閉塞性物質を緩める可能性がある。さらに、サックは展開時に大動脈全体に及ぶため、医師が大動脈に経皮的にその他装置を導入する際、このような装置がサックに捕われることがあるため導入を不可能にしたり、サックの縁と大動脈壁との間に隙間を作り、閉塞物がサックを迂回する通路となることがある。
そのため、上行大動脈に展開でき、フィルタされた塞栓等の閉塞物を安全に隔離し、取り出す際、追加的閉塞物が血管壁から移動するのを回避する形状で、手順の全段階を通じて保護を行い、既に大腿血管耐性の限度にあるデリバリーシースの高さを増やさず、経皮的弁置換または修復術を末梢動脈および上行大動脈を介して実行可能にする塞栓フィルタの技術が望まれる。
本発明の実施様態は、経皮的弁置換および修復手順中において塞栓や血栓等の閉塞性物質をフィルタするための装置および方法を提供する。このような装置および方法は、フィルタされたあらゆる塞栓を安全に隔離することができ、取り出した時にさらなる塞栓を移動させないような形状であり、末梢動脈および上行大動脈を介して実施される経皮的弁置換または修復手順と完全に適合し、このような経皮的手順について既に採用されているものより大きいデリバリーシース(例えば、18フレンチ)の使用を必要としない。
本発明の一様態によると、経皮的大動脈弁置換または修復手順中に塞栓をフィルタする装置はシースとフィルタとを含む。シースは近位端および遠位端とその間の内腔を有する。遠位端は、末梢動脈および上行大動脈を介して大動脈弓に導入されるよう構成され、近位端は身体の外側に配設されるよう構成される。内腔はその中を通じて経皮的大動脈弁置換または修復術を可能にする大きさである。フィルタは、フレームとフレームに取り付けた塞栓ろ過メッシュとを有する。フレームは入口と出口とを有する。入口は、大動脈弁と大動脈との間の領域の大動脈弓に実質的に及ぶよう構成される。出口は、その間から塞栓が通過できるような隙間を残さず、シースの遠位端において内腔を妨害することなく、シースの遠位端に連結するよう構成される。
ある実施様態では、複数の張付与力ラインのそれぞれが、近位部分をアンカーポイントでシースに緊締されてフィルタのフレームに連結される。他の実施様態では、これら張力付与ラインはシースの本体の長さを通過することができ、身体の外側から退避可能で、フィルタの出口をシースの遠位端に接触させる。複数の溝をシースの内腔に規定することができ、各溝は対応する張力付与ラインを受けるよう構成される。
ある実施様態では、係蹄がフィルタのフレームに連結され、内腔を通じて身体から外に通過する。この係蹄は、フィルタを内腔内に引き入れるために身体の外から退避可能である。溝をシースの内腔に規定し、係蹄を受けるよう構成することができる。梃子部材をフィルタのフレームと内腔との間に配設することができ、係蹄が梃子部材を通過する。梃子部材は、係蹄が身体外側から退避された時、フィルタが内腔内に引き込まれる前に、フィルタを閉じるよう構成できる。
ある実施様態では、フレームは入口を規定する、遠位の全体として円筒形のリングおよび/または出口を規定する、近位の全体として円筒形のリングを含む。フレームは、入口と出口とを規定するリングの間の複数の支柱をさらに含むことができる。
ある実施様態では、シースは18フレンチ以下の内径を有する。フィルタの出口は、シースの外径より大きい内径を有することができる。あるいは、フィルタの出口は、シースの内径より大きい内径を有することができる。
ある実施様態では、フィルタは圧縮状態と展開状態とを有する。この装置は、フィルタとシースの遠位端とを経皮的に大動脈弓に導入するために用いるガイドワイヤと導入器とをさらに含むことができる。導入器は、先細の遠位ノーズと、近位端と、ガイドワイヤを受けるよう構成されたガイドワイヤ内腔と、遠位ノーズと近位端との間の凹部とを含むことができる。凹部は、圧縮状態のフィルタを受けるよう構成することができる。導入器は、フィルタが拡大し遠位に連結された時、シース遠位端において内腔内に挿入されるよう構成することができる。そしてフィルタは製造工程中に凹部に圧着することができ、導入器を退避させるにつれ、フィルタを凹部内で導入器とシースとの間で圧縮状態に保持しながら、シースの遠位端外に導入器の遠位ノーズコーンしか見えなくなるまでフィルタをシース内へ押し込む。導入器、フィルタ、およびシースの遠位端は、ガイドワイヤ上を導入器とシースを結合位置(または連結)に押し込むことによって大動脈弓内へ経皮的に導入可能とすることができる。制御ワイヤを導入器に連結することができ、制御ワイヤは、シースを退避させる間、フィルタの近位リングを導入器に連結させたままとするよう構成し、フィルタを慎重にゆっくり拡大できるようにして、シース端部からの外傷を伴う急激な拡大や進入を回避することができる。あるいは、またはこれに加えて、導入器は、強化部分間の厚さ許容差を近位リングの上のフィルタ部分の厚さに合わせることで、フィルタの近位リングを導入器に緊締するような直径の第2近位凹部を規定する隆起部分を含むことができる。このような実施様態では、シースの対比によりフィルタは圧縮状態から展開状態へと拡大できるようになる。導入器は、必要に応じて制御ワイヤを退避させることによりフィルタが展開状態に拡大した後、フィルタの出口とシースの内腔とを通じて取り出し可能である。シースの一部を大動脈弓に合わせて予め湾曲させることができ、その中に挿入されると導入器はシースの予め湾曲した部分を真直ぐにすることができる。
本発明の別の様態によると、経皮的大動脈弁置換または修復手順中に塞栓をフィルタする方法は、近位端および遠位端とその間の内腔を有するシースを設けることと、別途設置したフィルタと連結するため端部に捕捉機構を設けることを含むことができる。フィルタは圧縮状態および展開状態と、フレームと、フレームに取り付けた塞栓ろ過メッシュとを有することができる。フレームは入口と出口とを有し、入口は、展開状態で大動脈弁と大動脈との間の領域の大動脈弓に実質的に及ぶよう構成される。フィルタは、フィルタを収容する凹部を有する導入器を介して事前に位置決めしたシースを通じて進入可能で、ワイヤ機構を解放することでフィルタおよび相手方ロック機構の退避中に拡大を制御して遠位シース連結機構に取り付けられるようにし、その間から塞栓が通過できるような隙間を残さず、シースの遠位端において内腔を妨害することなくフィルタの出口を大動脈弓内でシースの遠位端に連結する。あるいは、シースの遠位端を体内に挿入する前に、フィルタおよび導入器をシースの遠位端に配設することができる。
図1Aは、本発明のある実施例によると、拡大構成の塞栓フィルタおよびシースアセンブリを含む経皮的大動脈弁置換または修復術に用いるカテーテルの斜視図を示す。
図1Bは、図1Aの塞栓フィルタおよびシースアセンブリの詳細な斜視図を示す。
図1Cは、同じく拡大構成の図1Aの塞栓フィルタおよびシースアセンブリの断面図を示す。
図2Aから図2Eは、図1Aから図1Cの塞栓フィルタおよびシースアセンブリに用いることができるシースの各種断面図を示す。
図3Aから図3Bは、図1Aから図1Cの塞栓フィルタおよびシースアセンブリに用いることができる導入器の斜視図を示す。
図3Cは、図1Aから図1Cの塞栓フィルタおよびシースアセンブリおよび図3Aから図3Bの導入器に用いることのできる予め湾曲したシースの斜視図を示す。
図4は経皮的手順中の大動脈弓における図1Aから図1Cの塞栓フィルタおよびシースアセンブリを用いる方法の工程を示す。
図5Aから図5Cは、図4の方法の各種工程中の、大動脈弓における図1Aから図1Cの塞栓フィルタおよびシースアセンブリの断面図を示す。
図6Aから図6Dは、図1Aから図1Cの塞栓フィルタおよびシースアセンブリ取外しの斜視図を示す。
図7は、図1Aから図1Cの塞栓フィルタおよびシースアセンブリに用いることのできる別の塞栓フィルタおよびシースアセンブリの斜視図を示す。
図8Aから図8Bは、図1Aから1Cの塞栓フィルタおよびシースアセンブリと共に用いることのできるさらに別の塞栓フィルタおよびシースアセンブリの斜視図を示す。
発明の実施様態は、経皮的大動脈弁置換および修復手順中に容易に用いることができ、従来のシステムの上記欠点を克服する塞栓フィルタを提供する。発明のフィルタは、先細のノーズを有する導入器に取り付けた、比較的小径、例えば18Fのシースを用いて、大動脈中に経皮的に送り込むことに適した大きさに圧縮可能であり、シースの遠位端に配設される。そして導入器と圧縮したフィルタを含むシースを、末梢動脈系(例えば、大腿動脈)と上行大動脈とを介して大動脈弓内へ導入する。そして、フィルタが大動脈の上流位置で展開構成に拡大するよう、導入器に対してシースを退避させることで、フィルタはシースの遠位端から展開され、その後、導入器を取り外す。フィルタは、シースの内腔全体をさらなる経皮的手順に用いることができるよう、例えば、ガイドワイヤ、導入器、バルーン、カッターおよび/または人工弁をシースを介して経皮的心臓に導入するため、シースの遠位端に確実に結合されるように構成される。このような手順の間、張力付与ラインを用いて、フィルタのシースの遠位端への確実な連結を維持することができ、塞栓がフィルタとシースとの間の隙間から逃れるのを防ぎ、非連結または分離のリスクを抑えながら、対称的連結を確保する。そして、経皮的手順が完了し、他の装置がシース内腔から取り除かれると、フィルタ上の係蹄を用いてフィルタを閉じ、フィルタと、シースの通気後にシースの内腔に捕捉された塞栓があればこれを退避させることができる。そしてシースを上行大動脈および末梢動脈系から退避させることでこれを取り外すことができる。このようにすることで、発明のフィルタは他の経皮的導入装置と干渉せず、18フレンチのシースと適合し、取り外した時フィルタされた塞栓を安全に隔離し、取り外した時、さらなる塞栓の移動を回避する形状をしている。
まず、発明の塞栓フィルタおよびシースアセンブリを含むカテーテルシステムの概観を説明する。そして、シースおよび塞栓フィルタそれぞれの構造についてさらなる詳細を述べる。最後に、代替実施様態について述べる。
図1Aは、シース110と、フィルタ120と、ハンドル130とを含む経皮的カテーテル100を示す。シース110は、近位端111および遠位端112と、その間の内腔113を有する全体として細長い管の形状である。シース110は経皮的使用に適した外径、例えば18フレンチ以下の外径を有することが望ましい。ある実施様態では、シース110は、大動脈弓周囲に湾曲した時、シースの崩壊を抑止する金属またはポリマーの強化リングを含む。
フィルタ120は、フレームと、フレームに取り付けた塞栓ろ過メッシュとを含む。フレームはフィルタ120の入口と出口とを規定する。入口は、フィルタを展開することになる大動脈弁と大動脈との間の大動脈弓とほぼ等しい横方向寸法を有し、塞栓ろ過メッシュが大動脈を通過する血液のほぼすべてをフィルタし、そこから塞栓を取り除くことができるようにすることが望ましい。フィルタ120の出口はシース110の遠位端112に取り外し可能に連結され、その間から塞栓が通過できるような隙間がないことが望ましい。フィルタ120の出口は、フィルタ120がシースの遠位端で内腔を妨害せず、医師がフィルタ110と干渉せずにシースを介して経皮的手順を実施できるよう、シース110の内径と少なくとも同じ大きさの直径の内腔を有することも望ましい。
ハンドル130はシース110の近位端111に連結され、展開されている間、シース110の遠位端112に確実に係合させるようフィルタ120を退避させるための張力付与ライン131と、退避位置で張力付与ライン131を固定するために用いることができるラチェット134と、シース110の遠位端112で内腔内にフィルタを退避させることでフィルタ120を取り出すことができる係蹄コントロール132と、医師がさらなる経皮的装置を導入することができる全体として133で指定する各種追加的ポートおよび通路とを含む。ハンドル130は、図3Aから図3Cを参照しながら以下に述べるように、フィルタを展開するのに用いることができる導入器を制御するためのコントローラライン(図示せず)を含むこともできる。
本書において、身体内に挿入される要素の言及に用いられる場合、「遠位」という用語は身体内に最初に挿入される端部、例えば、身体内へ進入するシース110またはフィルタ120の先端を意味し、「近位」という用語はその反対側の端部を意味することに注意する。
図1Bは、フィルタ120とシース110の遠位端112とを含むアセンブリの斜視図を示す。フィルタ120は、フレーム121とそれに取り付けたメッシュ122を含み、例えば、支柱の各側で溶融または接着した縫合糸、接着剤、ディップ成形、レーザ接合、サンドイッチ層、熱硬化その他によって取り付ける。図示の例では、フレーム121は全体として円筒形の第1および第2リング123および124を含む。第1リング123はフィルタ120の入口を規定し、上述のように、大動脈弁と大動脈との間等のフィルタを展開する領域で上行大動脈と同様の寸法とし、大動脈壁に対して確実に着座し、塞栓がフィルタを過ぎて滑り出ないようにすることが望ましい。第2リング124は、シース110の遠位端112と同様の寸法であるフィルタ120の出口を規定する。具体的には、第2リング124は、医師がフィルタ120と干渉せず内腔113を介して経皮的手順を実行できるよう、遠位端112においてシース110の内腔113を妨害しない大きさである。例えば、第2リングは、内腔113の内径と等しいか、これより大きい内径を有することができる。または、例えば、第2リング124は、図1Cに関して以下にさらに述べる張力付与ライン131によって退避された時、シース110の外面の上に第2リング124が着座するよう、シース110の外径より大きい内径を有することができる。
第1および第2リング123、124は、形状記憶材料、例えば、Nitinolのような金属合金、ステンレススチール、MP35N、エルジロイまたはポリウレタンやそのブロック共重合体、ポリエチレンテレフタレートまたはそのブロック共重合体、ポリエチレンオキシドまたはそのブロック共重合体等の形状記憶ポリマー等から形成するのが望ましい。第1および第2リング123、124は、リング123、124がデリバリー用圧縮状態に半径方向に圧縮されたり、大動脈弓内で拡大された時に展開状態に戻れるようにするため、正弦曲線、ジグザグその他好適な形状でよい支柱125、126をそれぞれ含む。任意で、フレーム121は、第1および第2リング123、124の間で延びる支柱127を含む。支柱127は、直線、正弦曲線、または曲線を含むあらゆる好適な形状を有することができ、メッシュ122の内面内に延びたり、および/またはメッシュ122の外面の外に延びることができる。他の実施様態では、メッシュ122のみが第1および第2リング123、124の間に延びて、リングが互いに対して自由に動けるようにすることで、フィルタ120をシース110に対して傾け、塞栓がその間を通過できるような隙間を形成することになる血流誘導トルクの効果を減少させることができる。
メッシュ122は、大動脈中の血液を略すべてが隙間のないフィルタ120を流れるよう、第1および第2リング123、124を含むフィルタ120の全外面を覆うことが望ましい。メッシュ122は、充分な量の血液が通過して、患者の血圧を正常範囲に維持すると共に、メッシュ122を破裂させるような圧力増加を回避するのに好適な表面積および孔サイズを有する。メッシュ122は、例えば、20μm以上、50μm以上、100μm以上、150μm以上、または200μm以上の直径を有する塞栓をフィルタするのに適切な大きさの孔を有する生地、ポリマー、または柔軟な金属を含む従来周知のあらゆる好適な材料を含むことができる。ある図示の実施様態では、メッシュ122は厚さ0.0003インチから約0.0030インチで、その中に、実質的に全大動脈血流が有害量の抵抗なしに中を通過するのに好適な大きさおよび密度の円形、四角形または三角形等の孔を規定する孔を有するポリウレタンフィルムである。
図1Cは、シース110の遠位端112とフィルタ120の第2リング124との間の連結のさらなる構造的詳細を示す。第2リング124は、ポート114を介してシース110を通じて患者の身体から出て図1Aに示すようにハンドル130に入る複数の張力付与ライン131に連結される。例えば、図示の実施様態では、各張力付与ライン131は、例えばノットまたはヒンジを介して、第2リング124の正弦曲線126の最小値128にそれぞれ連結される。張力付与ライン131を退避させて第2リング124を遠位端112に確実に着座させることができる。例えば、各張力付与ライン131をポート114とハンドル130とを介して個々に退避可能で、第2リング124の着座に関する制御を強化し、血流によりフィルタ120上に付加されるトルクを補償する、すなわち、各張力付与ライン131はハンドル130を介して個々に退避し、それが連結された第2リング124の部分を、シース110の遠位端112のそれぞれの部分に対して着座させることができる。あるいは、張力付与ライン131の近位端はすべて、張力付与ライン131を均一に退避させるのに用いることができるハンドル130の単一制御ラインに連結することができる。張力付与ライン131は、一旦退避させたら解除可能に緊締できることが望ましく、例えば図1Aに示すハンドル130上のラチェット134その他好適な機構を用いてリング124と遠位端112との間の接触を維持するようにする。図8Aから図8Bを参照して以下にさらに述べるさらに別の実施様態では、張力付与ライン131は遠位端112近位の位置でシース110に固定することができる。
ある実施様態では、張力付与ライン131は、ステンレススチール等の比較的硬い材料によって形成し、張力付与ライン131を押してシース110に対して遠位にフィルタ120を動かしたり、シース110に対して近位にフィルタ120を動かすよう引いたりできるようにする。このような材料は、第2リング124の内径がシース110の外径より大きい実施様態では特に有益であり、それは、張力付与ライン131を引いてシース110の外面上に第2リング124を着座させ、後に張力付与ライン131を押してシース110の外面から第2リング124を離し、例えば以下にさらに述べる係蹄132を用いてフィルタ120をシース110の内腔内に退避させることができるからである。他の実施様態では、張力付与ライン131は繊維やポリマー等の比較的柔軟な材料によって形成し、張力付与ライン131を引いて遠位端112に対して第2リング124を着座させるようできるが、張力付与ライン131を押すことは、第2リング124と遠位端112との相対位置に大きな影響を及ぼさない。さらに別の実施様態では、張力付与ライン131は、例えば、弾性ポリウレタン、シリコン共重合体、ラテックス、またはポリシロキサン変性エチレン/ブチレン/スチレン(SEB)ブロック共重合体等の弾性材料によって形成することができる。このような弾性張力付与ラインに好適な材料および構成の例は米国特許第5,728,131号にあり、その全内容は引用により本明細書に組み込む。
図1Cに示すように、第2リング124は、第2リング124とシース110の遠位端112との間に位置する梃子部材133を通過する係蹄132にも連結される。係蹄132は第2リング124周囲をループし、内腔113とポート114とを通じて患者の身体から外に通過し、図1Aに示すようにハンドル130に入る。ハンドル130を介して係蹄132を退避させると、まず第2リング124が、梃子部材133による梃子作用の結果半径方向に収縮してから、身体から取り外すためフィルタ120がシース110の内腔113に引き入れられる。このような工程を図6Aから図6Dを参照して以下にさらに記載する。あるいは、梃子部材133を設け、溝117に係蹄132を配設する代わりに、梃子部材133を省略し、代わりに係蹄132を、シース110の内腔113内に延びる別途皮下管(図示せず)に配設してよい。皮下管の遠位端は第2リング124に隣接し、梃子部材133と同様の機能を実行する。係蹄132および梃子部材133の他の好適な構成は米国特許第5,713,948号にあり、その全内容を引用により本書に組み込む。
張力付与ライン131は溝116内に配設することができ、係蹄132は、シース110の内面118に規定される溝117内に配設することができる。このような配置によって、ライン131または係蹄132と、シース110を介して患者に経皮的に導入されるあらゆる装置との干渉を抑制することができる。特に、溝116、117は、ライン131と係蹄132とによって内腔113の有効内径が減少せず、これにより医師が、経皮的手順中に妨害なく内腔113を完全に利用できるようにする深さとすることができる。
図2Aから図2Eは、シース110の内面118上の溝116、117の例示的配置を示す。図2Aはシース110の内面118の切欠き図を示し、2個の張力付与ライン溝116および係蹄溝117がシース110の内腔113に実質的に並行に走っているのがわかる。図2Bはシースの遠位端112における面2Bを通じたシース110の断面を示す。溝116、117がシース110の内面118に規定されるのが見えるが、係蹄132が張力付与ライン131より大きい直径を持つことができるため、溝117は溝116よりやや大きい。図2Cは、面2Bに近位の位置において、面2Cを通じたシース110の断面を示す。ここで、溝117はシース110の壁119内に規定される内腔117´に移行し、溝116はシース110の内面118に沿って続くと見ることができる。図2Dは、面2Cに近位の位置において、面2Dを通じたシース110の断面を示す。ここで、ポート115が内腔117´に接続し、係蹄132がシース110を出て通過し、図1Aに示すようにハンドル130に入ることを可能にする。図2Eは、面2Dに近位の位置において、面2Eを通じたシース110の断面を示す。ここで、ポート114がそれぞれの溝116に接続され、張力付与ライン131がシース110を出て通過し、図1Aに示すようにハンドル130に入ることを可能にすると見ることができる。張力付与ラインポート114および係蹄ポート115は互いと同じ面にあってもよく、張力付与ラインポート114は係蹄ポート115に対して遠位であってもよいことに注意する。張力付与ライン131と係蹄132とをシース110の長さに沿ってこれから出るよう通過させる他の構成を用いることができる。あるいは、以下に図8Aから図8Bを参照して述べるように、張力付与ライン131は、シース110の長さに沿って通過し、ハンドル130に入る代わりに、遠位端112に近位のポイントにおいてシース110に固定されてよい。
図3Aは、フィルタ120を患者の大動脈弓内へ導入し展開するために用いることのできる導入器300を示す。導入器300は、先細の遠位ノーズ301と、近位端302と、ガイドワイヤ(図3Aに図示せず)を受けるよう構成されたガイドワイヤ内腔303と、遠位ノーズと近位端との間の凹部304とを含む。凹部304は、圧縮状態のフィルタ120を受けるよう構成される。例えば、図3Aに示すように、圧縮状態のフィルタ120´は、半径方向に圧縮された第1リング123´と、半径方向に圧縮された第2リング124´と、折り畳まれ、その一部が圧縮された第1リングの下に押し込まれ、圧縮状態のフィルタ120´の圧縮長さおよび直径を減らすようにしたメッシュ122´とを含むことができる。導入器300の凹部304は、圧縮状態のフィルタ120´の長さに略等しい長さを有するよう構成してよい。任意で、凹部304は、第1および第2リング123´、124´の間のフィルタ120´の隙間と係合するよう構成された隆起部分305を含み、フィルタ120´の近位または横方向への摺動を抑制するようにもすることができる。このような隆起部分305は、半径方向に圧縮された第1リング123´を緊締するような直径の第1近位凹部304´と、半径方向に圧縮された第2リング124´を緊締するような直径の第2近位凹部304″とを規定することができる。凹部304は、導入器300をシース110の遠位端112で内腔113内に挿入し、ここで凹部304は凹部内および導入器300とシース110との間で圧縮状態のフィルタ120´を保持できるようにするため、圧縮状態のフィルタ120´の直径を収容するのに充分な深さを有することが望ましい。X線不透過マーカーを導入器300および/またはフィルタ120/120´に設けることにより、医師が導入器300およびフィルタ120/120´を大動脈弓内に正しく位置決めするのを支援することができる。
図3Bに示すように、導入器300をシース110内へそのように挿入すると、先細ノーズ301がシース110の遠位端112を過ぎて延び、導入器300をシース110を介してガイドワイヤ(図示せず)上で押すことにより、導入器300と、圧縮状態のフィルタ120´と、シース110の遠位端112とが経皮的に大動脈弓内へ進入する時、平滑面を提供する。導入器300は、近位端302に連結され、シース110の内腔113を介して身体から外に通過する制御ライン306と適切なポート(図示せず)も含むことが望ましい。制御ライン306は、シース110を退避させる間、導入器300をその場に保持し、圧縮状態のフィルタ120´が、例えば図1Aから図1Bに示すフィルタ120のような展開状態に拡大できるよう用いることができる。フィルタ120を展開するための導入器300の使用に関するさらなる詳細は、図4および図5Aから図5Cを参照して以下により詳細に述べる。
任意で、シース110は、図3Cに示すように患者の大動脈弓の曲線に沿って予め湾曲させ、屈曲部119を遠位端112の近位に配設する。このように予め湾曲させたシース110は、中で展開する際、シース110および/またはフィルタ120上に大動脈弓が付加したであろう張力を減少させるのに役立つことができる。シース110への導入器300の挿入は一時的に屈曲部119を真直ぐにした後、導入器300をシース110から取り外す際、屈曲部119が元に戻り、患者の大動脈弓の曲線に全体として沿うことが望ましい。
経皮的手順中、塞栓をフィルタするために、大動脈弓にフィルタ120とシース112の遠位端とを経皮的に展開する方法を図4及び図5Aから図5Cを参照しながら以下に述べるが、図4は方法400の工程を示し、図5Aから図5Cは装置100の部品と患者の心臓の相対位置を示す。
方法400は、近位および遠位端とその間の内腔とを有するシースで、例えば図1Aから図2Eに示すシース110を設けること(ステップ410)を含む。
圧縮状態と展開状態とを有し、展開状態で大動脈弓に及ぶ大きさの入口と出口とを有するフレームと、フレームに取り付けた塞栓ろ過メッシュとを有するフィルタ、例えば図1Aから図1C及び図3Aに示すフィルタ120/120´を設ける(ステップ420)。
そして、シースの遠位端を大動脈弓内へ導入することができる(ステップ430)。例えば、圧縮状態のフィルタ120´をまず図3Aに示す導入器300の凹部304に圧着し、導入器300をシース110の遠位端112において内腔113内に挿入することができる。そして、図5Aに示すように、アセンブリ300、120´、112を、シース110の近位端111を患者の身体の外側から押すことによって、導入器300のガイドワイヤ内腔303を通じてガイドワイヤ510の上を患者の心臓500の大動脈弓510内へ経皮的に進入させることができる。アセンブリ300、120´、112(図5Aでフィルタ120´は図示せず)は、大動脈弁502と大動脈503との間の大動脈弓501の位置に押し込むことが望ましい。
図4を再び参照し、その後フィルタを大動脈弓内で圧縮状態から展開状態へ拡大することができる(ステップ440)。例えば、図5Bに示すように、例えば、図3Aを参照して上述した制御ライン306を用いて導入器300の位置を維持しながら、シース110の遠位端112を患者の身体の外から退避させることができる。シース110の遠位端112のこのような退避によって、中に圧縮状態のフィルタ120´が配設された導入器300の凹部304が露出し、フィルタを展開状態フィルタ120に拡大することが可能で、図5Bに示すように、展開状態フィルタ120が大動脈弁502と大動脈503との間で大動脈弓に実質的に及ぶ。特に、制御ライン306が圧縮フィルタ120´の圧縮第2(近位)リング124´と導入器300との相対位置決めを維持するため、シース110が退避される際、フィルタ120をゆっくり慎重に拡大することを容易にし、シース110からフィルタ120が外傷を伴って急激に拡大することを回避する。そして導入器300は、例えば、制御ライン306を身体の外側から退避させることによって、内腔113を介して取り外すことができる。
図4を再び参照し、その後、塞栓が通過できるような隙間を残さず、シースの遠位端において内腔を妨害せず、展開フィルタの出口は大動脈弓内でシースの遠位端に連結される(ステップ450)。例えば、図1Cおよび図2Aから図2Eを参照して上述したように、身体の外側から張力付与ライン131を退避させることで、図5Cに示すようにシース110の遠位端112に対して展開フィルタ120の第2リング124を確実に着座させることができる。
図4を再び参照し、経皮的手順はシースの内腔を通じて大動脈弁に対し実行することができる(460)。このような経皮的手順は、例えば、ガイドワイヤ、導入器、バルーン、カッターおよび/または人工弁を、図5Cに示すようにシース110およびフィルタ120を通じて心臓に経皮的に導入することに関連することができる。例えば、医師は、Medtronic製のCOREVALVE(登録商標)装置、またはEdwards Lifesciences製のSAPIEN(登録商標)装置等の18フレンチのシースを介して具体的には経皮的デリバリー用に構成された人工大動脈弁を移植することができる。フィルタ120、張力付与ライン131、係蹄132は、医師がシース110の全直径を用いて所望のあらゆる経皮的手順を実行できるよう、シース110の内腔113を妨害しないことが有利である。フィルタ120は、このような手順中に大動脈弁を囲む領域から解放されるあらゆる塞栓を捕捉し、これによって患者の塞栓形成による卒中のリスクを減少させる。
導入器300およびフィルタ120は、上述のように経皮的手順前に遠位端112を介するより、経皮的手順中にシース110の近位端111を介して大動脈弓に導入されることもできることに注意する。例えば、シース110の遠位端112をガイドワイヤ上から大動脈弓510に導入することができる。フィルタ120は導入器300の凹部304に圧着し、圧縮フィルタ/導入器アセンブリ120´/300を近位端111を介してシース110の内腔113内に導入してから、制御ライン306を押すことによって遠位端112に前進させることができる。そしてフィルタ120を大動脈弓に展開し、導入器300を上述のように取外し、内腔113を介して経皮的手順を実行することができる。
フィルタ120およびフィルタしたあらゆる塞栓を身体から取り外す図示の方法を図6Aから図6Dを参照して以下に述べる。図6Aに示すように、係蹄132は、例えば第2リング124の近位端129に隣接するなど、フィルタ120の出口を規定する第2リング124周辺をループすることができる。そして係蹄132は梃子部材133を通過し、図1Cおよび図2Aから図2Eを参照してさらに上述したように、シース110に規定される溝117、内腔117´、ポート115を介して身体の外に出る。係蹄132の近位方向への退避により第2リング124の近位端129が半径方向に圧縮され、図6Bに示すように全体として円錐形状を有する部分的に圧縮された第2リング124″となる。部分的に圧縮された第2リング124″の圧縮された近位端129″は、係蹄132を近位方向にさらに退避させることで第2リング124″の近位端129″を図6Cに示すようにシース113の内腔113内に引き入れるよう、シース110の内腔113の内径より小さい外径を有することが望ましい。梃子部材133がある場合、これも内腔113内へ引き入れることができる。図6Dに示すように、係蹄132を近位方向にさらに退避させることで、第2リング124″をさらに圧縮して完全な圧縮取外し状態とし、リングを内腔113内でさらに深く引き、メッシュ122″′およびその中に塞栓があればそれを引いて内腔113内で圧縮取外し状態とし、第1リング123″′を引いて完全な圧縮取外し状態としてリングを内腔113内へ引く。そして、シースを近位方向に引くことにより、シース110を身体から引き抜くことができる。シース110は、このような取外し中、塞栓を緩める可能性のある鋭角の角部を持たないことが有利である。さらに、メッシュ122″′内に塞栓があれば、取外し工程中内腔113内に残り、患者の塞栓形成による卒中の可能性をさらに減少させることが有利である。
図7は、上記実施様態のフィルタ120の代わりに用いることのできる代替フィルタ720を示す。フィルタ720は、フィルタ120のフレーム121のように、形状記憶合金によって形成することのできるフレーム721を含む。フィルタ720は、フレーム721上に配設され、縫合糸725その他好適な取付機構によってフレーム721に取り付けたメッシュ722をさらに含む。フレーム721は、フィルタ720の入口723と出口724とを規定する。フィルタ120のリング123同様、フィルタ720の入口723は大動脈弁と大動脈との間の領域の大動脈弓に及ぶよう構成され、メッシュ722が大動脈弓を通過する略すべての血液から塞栓をフィルタできるようになっていることが望ましい。フィルタ120のリング124同様、フィルタ710の出口724は、その間から塞栓が通過できるような隙間を残さず、シース110の遠位端112に確実に連結されるよう構成するのが望ましい。さらに、フィルタ710の出口724は、シース110の内腔113の内径と等しいかこれより大きいか、シース110の外径と等しいかこれより大きい内径を有し、フィルタ720からの干渉なしに内腔113を介して経皮的手順が実行できることが望ましい。
図8Aから図8Bは、図1Aから図2Eを参照して上述したように、修正張力付与ライン131′が内腔113とポート115とを介してハンドル130内へ通過せず、遠位端112近位のポイントでシース110にそれぞれ固定される、代替フィルタ/シース/導入器構成を示す。具体的には、図8Aは、導入器300に圧着され、遠位端112近位のポイントであるが、遠位端112に比較的近い位置においてその中に規定される修正ポート115′を有する修正シース110′内に配設される圧縮フィルタ120′を示す。修正張力付与ライン131′は圧縮第2(近位)リング124′の最小値128に連結され、アンカー810が修正シース110′にライン131′の端部を固定する修正ポート115′を通過する。修正ライン131′は、フィルタ120′が圧縮構成にある時は緩んでいる。図8Bに示すように、導入器300に対して修正シース110′を退避させることによりフィルタ120が拡大されると、修正張力付与ライン131′がポート115′およびアンカー810の近位移動によってぴんと引かれ、修正シース110′の遠位端112′に対してフィルタ120を緊締する。修正張力付与ライン131′は、遠位端128′とアンカー810との間の距離に略等しい長さを有し、フィルタ120が展開構成の時、ライン131′に実質的に緩みがないようにする。本実施様態において、修正シース110′には、図1Cから図2Eを参照して上述した溝116がなくてよい。
発明の各種図示実施様態を上述したが、発明から逸脱することなくその中で各種変更および修正が可能であることは当業者にとって明白である。例えば、上記実施様態では、大動脈弓における利用に好適な構成について主に記述したが、他の血管での経皮的利用や、アテローム硬化性動脈疾患、動脈瘤性疾患および静脈血栓の治療を限定せずに含む他の用途について装置および方法を好適に修正できることが理解される。請求の範囲は、発明の精神と範囲内でこのような全ての変更および修正をカバーすることを意図する。
Claims (22)
- 経皮的大動脈弁置換または修復術中に塞栓をフィルタする装置であって、
近位端および遠位端とその間の内腔を有するシースであって、該遠位端は、末梢動脈および上行大動脈を介して大動脈弓に導入されるよう構成され、該近位端は、身体の外側に配設されるよう構成され、該内腔はその中を通じて経皮的大動脈弁置換または修復術を可能にする大きさである、前記シース、及び
フレームと、該フレームに取り付けた塞栓ろ過メッシュとを有するフィルタであって、該フレームは入口と出口を有し、該入口は、大動脈弁と大動脈との間の領域の大動脈弓に実質的に及ぶよう構成され、該出口は、その間から塞栓が通過できるような隙間を残さず、かつ該シースの遠位端において該内腔を妨害することなく、該シースの遠位端に連結するよう構成される、前記フレームを含む、前記装置。 - 前記フィルタのフレームに連結され、前記内腔を通じて身体から外に通過する複数の張力付与ラインをさらに含み、該張力付与ラインは身体の外側から退避可能で、フィルタの出口をシースの遠位端に接触させるものである、請求項1記載の装置。
- 前記シースの内腔に複数の溝が規定され、各溝は対応する張力付与ラインを受けるものである、請求項2記載の装置。
- フィルタのフレームに連結され、前記内腔を通じて身体から外に通過する係蹄をさらに含み、該係蹄はフィルタを内腔内に引き入れるため身体の外から退避可能である、請求項1記載の装置。
- 前記シースの内腔に溝が規定され、前記係蹄を受けるよう構成されている、請求項4記載の装置。
- 前記フィルタのフレームと前記内腔との間の梃子部材をさらに含み、前記係蹄は該梃子部材を通過し、該梃子部材は、該係蹄が身体外側から退避された時、該フィルタが内腔に引き込まれる前に該フィルタを閉じるよう構成されている、請求項5記載の装置。
- 前記フレームは入口を規定する全体として円筒形のリングを含む、請求項1記載の装置。
- 前記フレームは出口を規定する全体として円筒形のリングをさらに含む、請求項7記載の装置。
- 前記フレームは入口と出口を規定するリングの間の複数の支柱をさらに含む、請求項8記載の装置。
- 前記シースは、18フレンチ以下の内径を有する、請求項1記載の装置。
- 前記フィルタの出口は、シースの外径より大きい内径を有する、請求項10記載の装置。
- 前記フィルタの出口は、シースの内径より大きい内径を有する、請求項10記載の装置。
- 前記フィルタは圧縮状態と展開状態とを有し、前記装置は、フィルタとシースの遠位端とを経皮的に大動脈弓内へ導入するために用いるガイドワイヤと導入器とをさらに含み、前記導入器は、
先細の遠位ノーズと、
近位端と、
ガイドワイヤを受けるよう構成されたガイドワイヤ内腔と、
該遠位ノーズと該近位端との間の凹部であって、該凹部は圧縮状態で該フィルタを受けるよう構成される前記凹部とを含み、
該導入器はシース遠位端で内腔内に挿入され、該フィルタを凹部内で導入器とシースとの間で圧縮状態に保持するよう構成され、
該導入器と、該フィルタと、該シースの遠位端とは、該シースを介して導入器をガイドワイヤに押し上げることによって大動脈弓内へ経皮的に導入可能である、請求項1記載の装置。 - 前記導入器に連結される制御ワイヤをさらに含み、該制御ワイヤは該シースを退避させる間、該導入器をその場に保持するよう構成され、かかるシースの退避により、フィルタが圧縮状態から展開状態に拡大できるようになっている、請求項13記載の装置。
- 前記導入器は、制御ワイヤを退避させることでフィルタが展開状態に拡大した後、フィルタの出口とシースの内腔を介して取り出し可能である、請求項14記載の装置。
- 前記シースの一部は大動脈弓に合わせてあらかじめ湾曲しており、前記導入器はその中に挿入されるとシースのあらかじめ湾曲した一部をまっすぐにするものである、請求項13記載の装置。
- 経皮的大動脈弁置換または修復術中に塞栓をフィルタする方法であって、
近位端および遠位端とその間の内腔を有するシースを設けることと、
圧縮状態と展開状態とを有するフィルタを設けることであって、該フィルタはフレームと、フレームに取り付けた塞栓フィルタメッシュとを有し、該フレームは入口と出口を有し、該入口は、展開状態で大動脈弁と大動脈との間の領域の大動脈弓に実質的に及ぶよう構成されることと、
該シースの遠位端を経皮的に大動脈弓内へ導入することと、
フィルタを大動脈弓内で圧縮状態から展開状態へと拡大することと、
その間から塞栓が通過できるような隙間を残さず、該シースの遠位端において内腔を妨害することなく、大動脈弓内で該フィルタの出口を該シースの遠位端に連結することを含む、前記方法。 - 前記連結は、フィルタのフレームに連結され、内腔を通じて身体から外に通過する複数の張力付与ラインを退避させることによって、フィルタの出口をシースの遠位端に接触させることを含む、請求項17記載の方法。
- フィルタのフレームに連結され、内腔を通じて身体から外に通過する係蹄と共に内腔にフィルタを退避させることをさらに含む、請求項17記載の方法。
- ガイドワイヤと、該ガイドワイヤを受けるよう構成されたガイドワイヤ内腔を有する導入器とを設けることであって、該導入器は圧縮状態のフィルタを受けるよう構成される凹部を有することと、
フィルタを導入器の凹部内で圧縮状態に圧縮することと、
導入器をシースの遠位端で内腔内に挿入し、フィルタを凹部内で導入器とシースとの間に圧縮状態で保持し、かつ
導入器と、フィルタと、シースとを、シースを介してガイドワイヤに導入器を押し上げることによって大動脈弓内に経皮的に導入することをさらに含む、請求項17記載の方法。 - 前記拡大は、シースを退避させながら導入器をその場で保持し、フィルタを露出させ、かつフィルタが圧縮状態から展開状態に拡大できるようにすることを含む、請求項20記載の方法。
- フィルタが展開状態に拡大した後、該フィルタの出口とシースの内腔とを介して導入器を取り出すことをさらに含む、請求項21記載の方法。
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