JP2015230387A - Focal plane shutter and optical device - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、フォーカルプレーンシャッタ及び光学機器に関する。 The present invention relates to a focal plane shutter and an optical apparatus.
特許文献1には、幕を走行させる付勢部材と、付勢部材の付勢力を調整するためのラチェット車と、ラチェット車に係合して停止可能な爪部を含む係止部材と、を備えたフォーカルプレーンシャッタが開示されている。ラチェット車を回転させることにより、付勢部材の付勢力が調整でき、これにより幕の走行速度を調整できる。
ラチェット車の外周には全域にわたって歯列部が形成されている。このため、ラチェット車を回転させて付勢部材の付勢力を調整する際には、爪部が自身の弾性復元力により歯列部に押付けられながら歯列部上をスライドする。これにより、爪部によって歯列部が削れてゴミが発生する恐れがある。このようなゴミが、例えば幕を駆動するための駆動レバーの鉄片と、鉄片を吸着可能な電磁石との間に付着すると、詳しくは後述するが、両者間に作用する磁力に影響を与える恐れがある。これにより、幕の走行特性が変化する恐れがある。 On the outer periphery of the ratchet wheel, a tooth row portion is formed over the entire area. For this reason, when adjusting the urging force of the urging member by rotating the ratchet wheel, the claw portion slides on the dentition while being pressed against the dentition by its own elastic restoring force. Thereby, there is a possibility that the tooth row portion is scraped by the claw portion and dust is generated. If such dust adheres between an iron piece of a drive lever for driving a curtain and an electromagnet capable of attracting the iron piece, as will be described in detail later, there is a risk of affecting the magnetic force acting between them. is there. This may change the running characteristics of the curtain.
そこで本発明は、ゴミの発生が抑制されたフォーカルプレーンシャッタ及び光学機器を提供することを目的とする。 Accordingly, an object of the present invention is to provide a focal plane shutter and an optical apparatus in which generation of dust is suppressed.
上記目的は、開口を有する基板と、前記開口を開閉可能な幕と、前記基板に支持された電磁石と、前記電磁石により吸着保持される鉄片を有し前記基板に揺動可能に支持された駆動レバーと、前記駆動レバーに連結され揺動可能に前記基板に支持され前記幕を駆動する駆動アームと、前記電磁石から前記鉄片が離れるように前記駆動レバーを付勢して前記幕を走行させる付勢部材と、前記付勢部材に係合して前記付勢部材の付勢力を調整可能なラチェット車と、前記ラチェット車を所定の位置で停止可能な爪部を含む係止部材と、を備え、前記ラチェット車は、当該ラチェット車の外周に部分的に形成され前記爪部が係合可能な複数の歯を有した歯列部と、前記歯は形成されておらず前記爪部がスライド可能又は前記爪部と間隔を空けて対向しながら移動可能な曲面部と、を含む、フォーカルプレーンシャッタによって達成できる。 The object is to have a substrate having an opening, a curtain that can open and close the opening, an electromagnet supported by the substrate, and an iron piece that is attracted and held by the electromagnet, and a drive that is swingably supported by the substrate. A lever, a drive arm connected to the drive lever and supported by the substrate so as to be able to swing, and driving the curtain; and the drive lever is urged so that the iron piece is separated from the electromagnet to run the curtain. An urging member; a ratchet wheel that can be engaged with the urging member to adjust the urging force of the urging member; and a locking member that includes a claw portion that can stop the ratchet wheel at a predetermined position. The ratchet wheel has a plurality of teeth that are partially formed on the outer periphery of the ratchet wheel and that can engage the claw part, and the claw part is slidable without the tooth being formed. Or facing the nail part with a gap While comprising a movable curved portion, it can be achieved by the focal plane shutter.
上記目的は、上記フォーカルプレーンシャッタを備えた光学機器によっても達成できる。 The above object can also be achieved by an optical apparatus provided with the above focal plane shutter.
本発明によれば、ゴミの発生が抑制されたフォーカルプレーンシャッタ及び光学機器を提供できる。 According to the present invention, it is possible to provide a focal plane shutter and an optical apparatus in which generation of dust is suppressed.
以下、図面を参照して実施例を説明する。図1は、本実施例のフォーカルプレーンシャッタの正面図である。図1に示すように、フォーカルプレーンシャッタ1は、基板10、羽根21a〜24a、21b〜24b、駆動アーム31a、31b、補助アーム32a、32b、電磁石70A、70B等を有している。基板10は合成樹脂製であり、矩形状の開口11を有している。羽根21a〜24a、21b〜24bは合成樹脂製であり、それぞれ薄く形成されている。また、羽根21a〜24a、21b〜24bは合成樹脂製であるが金属の薄板あるいは繊維強化樹脂製であってもよく、駆動アーム31a、31b、補助アーム32a、32bは金属の薄板であるが合成樹脂製であってもよい。
Embodiments will be described below with reference to the drawings. FIG. 1 is a front view of the focal plane shutter of this embodiment. As shown in FIG. 1, the
4枚の羽根21a〜24aは、先幕20Aを構成する。4枚の羽根21b〜24bは、後幕20Bを構成する。先幕20A、後幕20Bは、開口11を開閉する。図1は、先幕20Aが重畳状態であり後幕20Bが展開状態の場合を示している。図1の場合には、先幕20Aは開口11から退避し、後幕20Bが開口11を閉鎖している。先幕20A、後幕20Bは、それぞれ開口11を閉鎖する閉鎖位置、開口11から退避した退避位置間を移動可能である。
The four
先幕20Aは駆動アーム31a、補助アーム32aに連結されている。後幕20Bは、駆動アーム31b、補助アーム32bに連結されている。これら駆動アーム31a、31b、補助アーム32a、32bは、それぞれ基板10に対して揺動自在に支持されている。
The
基板10には、駆動アーム31a、31bをそれぞれ駆動するための駆動レバー40A、40Bが設けられている。駆動レバー40A、40Bは、基板10に所定の範囲を揺動可能に支持されている。詳細には、駆動レバー40Aは基板10に形成された軸を中心にして揺動可能に支持されている。駆動レバー40Bも同様である。駆動レバー40A、40Bは、それぞれ先幕20A、後幕20Bを駆動する駆動部材である。駆動レバー40A、40Bは、合成樹脂製である。
The
駆動アーム31aは、駆動レバー40Aに連結されている。駆動アーム31bは、駆動レバー40Bに連結されている。駆動レバー40Aが揺動することにより、駆動アーム31aが揺動し、これにより先幕20Aが移動する。同様に、駆動レバー40Bが揺動することにより、駆動アーム31bが揺動し、これにより後幕20Bが移動する。
The
具体的には、駆動レバー40A、40Bのそれぞれに駆動ピン43a、43bが設けられ、駆動ピン43a、43bはそれぞれ駆動アーム31a、31bに嵌合している。基板10には、駆動ピン43a、43bをそれぞれ逃すための逃げ孔13a、13bが円弧状に形成されている。逃げ孔13a、13bのそれぞれの端部には駆動ピン43a、43bを緩衝するためのゴムGa、Gbが設けられている。
Specifically,
駆動レバー40A、40Bは、それぞれ符号は付さないが鉄片を保持している。駆動レバー40Aは、鉄片が電磁石70Aに当接した位置から、鉄片が電磁石70Aから離反した位置の間を揺動可能である。即ち、駆動レバー40Aは、鉄片が電磁石70Aから離接するように移動可能である。駆動レバー40Bについても同様である。
The drive levers 40A and 40B hold iron pieces although not denoted by reference numerals. The
また、駆動レバー40Aは、不図示のバネにより鉄片が電磁石70Aから離れる方向に付勢されている。同様に、駆動レバー40Bは、不図示のバネにより鉄片が電磁石70Bから離れる方向に付勢されている。尚、後述の図4では、駆動レバー40Bの鉄片、バネについて示す。
The
駆動レバー40A、40Bには、上述したバネを介して、それぞれラチェット車50A、50Bが係合している。駆動レバー40Aを電磁石70Aから離れる方向に付勢するバネの一端は、ラチェット車50Aに係合しており、バネの他端は駆動レバー40Aに係合している。ラチェット車50Aの、任意の基準位置からの回転量を調整することにより、バネの付勢力を調整することができる。例えば、回転量が増加するのに応じてバネの付勢力が増大する。ラチェット車50Bも、ラチェット車50Aと同様の機能を有している。
The
電磁石70Aは、通電されることにより、上述のバネの付勢力に抗して駆動レバー40Aの鉄片を吸着可能となる。同様に、電磁石70Bも通電されることにより、上述のバネの付勢力に抗して駆動レバー40Bの鉄片を吸着可能となる。
When the
次に、フォーカルプレーンシャッタ1の動作について説明する。図1乃至3は、フォーカルプレーンシャッタ1の動作の説明図である。ここで、図2は、フォーカルプレーンシャッタ1の初期状態を示している。この初期状態においては、不図示のセットレバーが初期位置に固定されており、先幕20Aは展開して開口11を閉鎖し、後幕20Bは重畳して開口11から退避している。この初期状態において、駆動レバー40A、40Bの鉄片は、それぞれ電磁石70A、70Bに当接し、これに吸着可能な初期位置にセットされている。
Next, the operation of the
撮影に際して、カメラのレリーズボタンが押されると、電磁石70A、70Bのコイルが通電され、駆動レバー40Aの鉄片は電磁石70Aに吸着され、駆動レバー40Bの鉄片は電磁石70Bに吸着される。その後、セットレバーは、駆動レバー40A、40Bから退避する。ここで、駆動レバー40A、40Bはそれぞれ電磁石70A、70Bに吸着された状態で保持されている。
When the release button of the camera is pressed during shooting, the coils of the
その後、電磁石70Aのコイルの通電が遮断されると、図3に示すように、駆動レバー40Aはバネの付勢力に従って時計方向に回転した後、逃げ孔13aの端部に形成されたゴムGaに当接して停止する。これにより、先幕20Aは開口11から退避して重畳状態となる。また、所定期間電磁石70Bのコイルへの通電が維持され、後幕20Bは開口11から退避した状態に維持される。これにより、開口11は開いた状態となる。図3は、露出中の状態を示している。
Thereafter, when the energization of the coil of the
レリーズボタンが押されてから所定期間経過後に電磁石70Bのコイルへの通電が遮断され、バネの付勢力により駆動レバー40Bが時計方向に回転する。これにより、後幕20Bは展開して開口11を閉鎖する。駆動レバー40Bは、基板10に形成された逃げ孔13bの端部に形成されたゴムGbに当接して停止する。図1は、露光作動を終了した直後の状態を示している。このようにして1回の撮影が終了する。
Energization of the coil of the
次に、不図示のセットレバーにより駆動レバー40A、40Bが反時計方向に回転させられる。これにより、先幕20Aは展開されて開口11を閉鎖し、後幕20Bは重畳して開口11から退避し、図2に示す初期状態に戻る。
Next, the drive levers 40A and 40B are rotated counterclockwise by a set lever (not shown). As a result, the
次に、電磁石70Bについて詳細に説明する。図4は、駆動レバー40Bが電磁石70Bに吸着保持された状態にある駆動レバー40B、電磁石70B周辺の断面図である。
Next, the
駆動レバー40Bは、板状のベース部41b、ベース部41b上に立設した円筒部41b1、駆動ピン43b、鉄片46bを保持する保持部42b等を含む。円筒部41b1周りには、ラチェット車50Bや、駆動レバー40Bに付勢力を与えるバネ59Bなどが配置される。バネ59Bの一端は駆動レバー40B側に固定され、バネ59Bの他端はラチェット車50B側に固定される。ラチェット車50Bの回転量を調整することにより、バネ59Bの付勢力を調整できる。バネ59Bは、電磁石70Bから離れる方向に駆動レバー40Bを付勢する。
The
円筒部41b1内には、基板10に設けられた支軸11b1が嵌合する。駆動レバー40Bは、支軸11b1周りに所定の範囲を回転する。支軸11b1の先端には、ピン110により保持板120が固定されている。保持板120の上面側にはプリント基板100が固定されている。保持板120は、電磁石70A、70Bを保持する。プリント基板100は、電磁石70A、70Bへの通電を制御する。
A support shaft 11b1 provided on the
駆動ピン43bは、ベース部41bから下側に向けて延在している。駆動ピン43bは、駆動アーム31bと嵌合する。基板10には、支軸11b1と略同軸上にある支軸11b2が形成されている。駆動アーム31bは、支軸11b2に回転可能に嵌合している。駆動アーム31bは、支軸11b2を支点として所定の範囲を回転する。
The
保持部42bは、ベース部41bから上方に向けて立設した壁状である。保持部42bには、鉄片46bに嵌合したピン45bが貫通している。ピン45bは、保持部42bに対してピン45bの軸方向に所定範囲を移動可能に貫通している。保持部42bと鉄片46bとの間には、両者が離れるように付勢するバネ47bが配置されている。バネ47bは、鉄片46bが後述する電磁石70Bの鉄芯76bに当接した際の衝撃を吸収する機能を有している。
The holding
背面板18は、基板10と対向している。基板10と背面板18との間に、駆動アーム32bや後幕20Bなどが収納される。背面板18には、駆動ピン43bを逃すための逃げ孔18b8、支軸11b2を逃すための逃げ孔18b2が形成されている。
The
電磁石70Bは、鉄芯76bと、鉄芯76bを励磁するためのコイル79bと、コイル79bが巻回されたボビン72bを有している。コイル79bが通電されることにより、鉄芯76bと鉄片46bとの間には磁気的吸引力が発生する。鉄芯76bは、U字状に形成されている。鉄芯76bの先端部の端面が、鉄片46bに吸着する。コイル79bは、半田によりプリント基板100に形成されたパターンと導通可能に接続されている。これにより、電磁石70Bとプリント基板100とは電気的に接続される。
The
保持板120は、平板状の平板部121と、平板部121から立ち上がった一対の挟持部122b、125bとを有している。保持板120は、弾性変形可能な金属製の薄板状である。平板部121には、プリント基板100が固定されている。挟持部122b、125bは、基板10側に向けて突出するように平板部121から立ち上がっている。挟持部122b、125bは、電磁石70Bを挟んで保持している。
The holding
図4には、ラチェット車50Bと係合してラチェット車50Bの回転を停止させる係止部材130bを示している。係止部材130bは、保持板120に一体に形成されている。係止部材130bは、板バネであり、係止部材130bの先端部とラチェット車50Bの外周に形成された歯列部の歯が係合することにより、ラチェット車50Bが所定の位置で停止される。尚、ラチェット車50Bは、支軸11b1の先端側で回転可能に支持されている。
FIG. 4 shows a locking
バネ59Bの付勢力は、ラチェット車50Bの停止位置に応じて調整される。バネ59Bは、駆動レバー40Bを常に付勢しており後幕20Bを走行させる。上述したように、ラチェット車50Bの歯列部の歯と係止部材130bとが係合することによりラチェット車50Bが所定の位置で停止される。従って、ラチェット車50Bの停止可能な位置は、ラチェット車50Bの歯列部の歯のピッチに依存する。尚、ラチェット車50Aによって付勢力が調整される、先幕20Aを走行させるためのバネ59Aについても、同様である。バネ59Bは付勢部材の一例である。
The biasing force of the
図5は、ラチェット車50Bと係止部材130bとを示した側面図である。尚、詳しくは後述するが、図5にはラチェット車50Bの停止位置を調整するための冶具80を示している。図5に示すように、ラチェット車50Bの外周の上段に歯列部51、曲面部52が形成され、下段に歯列部53が形成されている。歯列部51、53には複数の歯が形成されている。曲面部52には、このような歯は形成されておらず滑らかな曲面である。歯列部51、曲面部52は、ラチェット車50Bの軸心方向での高さが同じ位置に形成されている。歯列部51の歯は係止部材130bの爪部131に係合しており、これによりラチェット車50Bが所定の位置で停止している。歯列部53は、ラチェット車50Bの下段の外周の全体にわたって形成されている。歯列部53には、ラチェット車50Bの軸心方向に延びたスリット58が複数形成されている。複数のスリット58の一つにバネ59Bの一端が挿入され、これによりラチェット車50Bにバネ59Bに係合している。
FIG. 5 is a side view showing the
歯列部53は、係止部材130bとは係合せずに冶具80の歯車83と噛合する。冶具80は、フォーカルプレーンシャッタ1に設けられたものではなく、ラチェット車50Bの停止位置を調整する際に用いられる。冶具80は、軸81と、軸81に固定された歯車83とを含む。作業者が冶具80を回転させることにより、歯車83と歯列部53とが噛合してラチェット車50Bを回転させることができる。歯列部53は、噛合部の一例である。
The
図6は、ラチェット車50Bと係止部材130bとをラチェット車50Bの軸心方向から見た図である。尚、図6では、ラチェット車50Bの下側に形成された歯列部53については示していない。曲面部52の半径R2は、歯列部51の歯底円半径R1と同じである。爪部131の先端は歯列部51の隣接する歯の間に位置しており、詳細には、爪部131の先端面は歯列部51の歯の側面に接触している。このようにして爪部131が歯列部51に係合しているので、ラチェット車50Bを所定方向に回転させるための大きな力が作用しない限り、爪部131と歯列部51の歯とが係合が維持されてラチェット車50Bの停止が維持される。
FIG. 6 is a view of the
ここで、係止部材130bの爪部131は、歯列部51のピッチ円の法線方向に対して傾斜している。このため、ラチェット車50Bの一方向の回転は許容されるが、反対方向の回転が規制される。例えば上述した冶具80を用いて爪部131が歯列部51に係合した状態で図6に示すラチェット車50Bを反時計方向に回転させると、歯が左側に移動して爪部131の先端に対して左方向に曲げ応力を与え、爪部131は弾性変形する。これにより、爪部131の先端が歯列部51の表面をスライドして、爪部131の先端が歯列部51を離脱するため、ラチェット車50Bの反時計方向の回転が許容される。これに対してラチェット車50Bを時計方向に回転させようとすると、歯列部51の歯の側面からは爪部131の先端に対して長さ方向に圧縮力が作用する。この場合、爪部131は長さ方向には伸縮しにくいため、爪部131の先端が歯列部51の歯をスライドせずに爪部131と歯列部51との係合が維持されラチェット車50Bの時計方向の回転が規制される。
Here, the
また、ラチェット車50Bを回転させて爪部131が歯列部51が形成されている範囲を離脱した後は、爪部131は曲面部52の表面をスライドする。ここで、爪部131が曲面部52に接触しているときには、曲面部52には滑らかな曲面状に形成されているため、ラチェット車50Bの回転を停止させることはできない。従って作業者は冶具80を用いて、爪部131が歯列部51に係合する範囲内の位置でラチェット車50Bの停止位置を調整できる。これにより、バネ59Bの付勢力を調整でき、作業者は後幕20Bの走行速度を所望の速度となるように調整できる。尚、本実施例では、調整前の状態から爪部131が曲面部52をスライドするようにラチェット車50Bを回転させて、爪部131を歯列部51で係合するまで回転させる。
Further, after the ratchet wheel 50 </ b> B is rotated and the
上述したようにラチェット車50Bを回転させて爪部131が歯列部51の表面をスライドしている間は、爪部131の弾性復元力が歯列部51の表面に作用することになる。即ち、爪部131の弾性復元力に抗してラチェット車50Bを回転させる必要がある。このため、爪部131が歯列部51の表面を削り、ゴミが発生する恐れがある。特に、ラチェット車50Bはコストを抑制する観点から合成樹脂により形成されており係止部材130bは金属製の板バネであるため、歯列部51は削れやすい。このようなゴミが、例えば、電磁石70Bの鉄芯76bと駆動レバー40Bの鉄片46bとの間に付着すると、鉄片46bが鉄芯76bから離れるタイミングが影響を受けて、後幕20Bの走行特性にも影響を与える恐れがある。
As described above, while the
ゴミが、例えば、電磁石70Bの鉄心76bと駆動レバー40Bの鉄片46bとの間に付着すると、鉄心76bと、鉄片46bとが直接接触する面積が減るため、吸着力が低下する。吸着力が低下すると、電磁石70bのコイル79bへの通電が遮断されてから、実際に鉄心76bと鉄片46bが離反するまでのタイミングが早くなる。具体的には、レリーズボタンが押されてから、後幕20Bが展開して開口11を閉鎖するタイミングが早くなる。このため露出時間が短くなってしまう恐れがある。さらに大量のゴミが付着した場合には、鉄心76bと、鉄片46bとが吸着できなくなる恐れがある。
For example, if dust adheres between the
しかしながら、ラチェット車50Bでは、外周の全域にわたって歯が形成されているわけではなく、歯列部51は部分的に設けられ、その他の部分には曲面部52が形成されている。曲面部52の半径R2は、歯列部51の歯底円半径R1と同じである。従って、爪部131が弾性変形する量は、爪部131先端が歯列部51表面をスライドする際よりも少ない。このため、爪部131が曲面部52に接触する力は小さくなる。従って、爪部131が曲面部52をスライドする際には、ゴミの発生は抑制されている。従って、外周全域にわたって歯が形成されているラチェット車と比較して、ラチェット車50Bは爪部131により削られる歯の数が削減されており、ゴミの発生が抑制されている。
However, in the
歯列部51は、所望する付勢力が得られるまで回転されるが、所望する付勢力が一定であるとともに、バネの個体差間の性能バラつきがないとすれば、停止する位置も略一定の位置となる。したがって、所望する付勢力が得られる位置以外に設けられている歯列部は、本来、調整には寄与しないため不要である。
The
ただし、歯列部51は、調整後のラチェット車50Bの所望の停止位置の、バネ59B等の個体差間のバラつきを考慮して、ある程度の角度範囲にわたって形成されている。例えば、ラチェット車50Bの外周の180度以下の角度範囲で形成され、曲面部52は180度以上の角度範囲にわたって形成されている。尚、歯列部51の角度範囲は小さいほうがゴミの発生が抑制される。このため、例えば歯列部51の角度範囲は、好ましくは90度以下であり、更に好ましくは60度以下である。尚、爪部131と曲面部52とが接触した状態ではラチェット車50Bを安定して停止させることができないため、歯列部51の角度範囲が大きいほうが、ラチェット車50Bの停止可能な位置の範囲が大きくなる。このように、歯列部51が形成されている角度範囲は、固体差間のバラつきの許容と、発生する恐れがあるゴミの抑制との両立を図れるように設定されていることが望ましい。図6の例では、歯列部51よりも曲面部52の角度範囲が大きく、具体的には歯列部51の角度範囲は60度に設定されている。尚、ラチェット車50Aもラチェット車50Bと同様に形成されている。
However, the
バネ59Bは、製品のロット間ばらつきがあるため、ラチェット車50Bを同じ位置に調整しても付勢力が異なる場合がある。また、要求される幕速によっては、より大きな付勢力が必要とされる場合がある。このような場合に、歯列部51の形成されている角度範囲が小さいと、対応しきれないおそれがある。
Since the
本実施形態では、ラチェット車50Bの軸心方向に延びたスリット58が複数形成されており、バネ59Bの一端が挿入されるスリットによって、初期の付勢力が変化する。すなわちバネ59Bを、あるスリットに挿入した場合と、それとは異なるスリットに挿入した場合とでは、初期の付勢力が異なる。これによって、ロット間バラつきによってバネの付勢力が変化したり、要求される幕速に基づいたバネの付勢力が増減しても、それに適したスリットを選択することで、歯列部51が外周の全域にではなく、部分的に設けられていたとしても、歯列部51が設けられた範囲内で付勢力を調整することが可能となる。尚、バネの付勢力のロット間ばらつきが十分に小さい、あるいは、幕速が限定されているなど、限られた条件であればスリット58は、一つだけであってもよい。
In this embodiment, a plurality of
次に、第1変形例について説明する。図7は、第1変形例であるラチェット車50B´と係止部材140bとの説明図である。尚、類似する構成については類似する符号を付することにより重複する説明を省略する。係止部材140bは、ラチェット車50B´の軸心方向に並んでおり長さが異なる爪部141、142を有している。ラチェット車50B´は、上段に歯列部51、曲面部52が形成され、下段に歯列部53´、曲面部54が形成されている。曲面部54には、曲面部52と同様に歯が形成されていない。歯列部51、53´とは、ピッチ円径や歯のピッチは同じであるが、位相が異なっている。例えば、歯列部51、53´は、歯のピッチの半分だけ位相がずれている。これにより、爪部141が歯列部51の隣接する歯の間に位置することによりラチェット車50B´を停止させている場合には、爪部142はラチェット車50Bの停止には寄与しない。爪部142が歯列部53の隣接する歯の間に位置することによりラチェット車50B´を停止させている場合には、爪部141はラチェット車50B´の停止には寄与しない。これにより、図5に示したラチェット車50Bと比較して、ラチェット車50B´の停止可能な位置の間隔が狭くなっておりラチェット車50B´の停止可能な位置を更に細かく調整できる。尚、曲面部54にはスリット58´が形成されバネ59B´の一端が係合している。
Next, a first modification will be described. FIG. 7 is an explanatory view of the
ラチェット車50B´においても、爪部141、142のそれぞれがスライドする曲面部52、54が形成されている。このため、ラチェット車50B´の停止可能な位置を細かく調整するために2つの爪部141、142を設けた場合であっても、ゴミの発生が抑制されている。
Also in the
また、歯列部53´、曲面部54の爪部142が接触しうる領域よりも更に下方には、複数の凹部55が一定の間隔をあけて全周に形成されている。凹部55は、爪部141、142には接触しない領域に形成されている。冶具80´の軸81´には円板83´が固定され、円板83´の外周面には一定の間隔をあけて凸部85´が設けられている。凸部85´と凹部55とが噛合った状態で冶具80´を回転させることにより、ラチェット車50B´が回転する。このような冶具80´によってもラチェット車50B´を回転させることができる。凹部55は、噛合部の一例である。
In addition, a plurality of
上記第1変形例では、爪部141、142の長さは異なっており歯列部51、53´の位相が異なっている場合を説明したがこれに限定されない。例えば、爪部141、142の長さが同じであり、歯列部51、53´の位相が異なっていてもよいし、爪部141、142の長さが異なっており、歯列部51、53´の位相が同じであってもよい。
In the first modified example, the case where the lengths of the
次に第2変形例について説明する。図8は、第2変形例のラチェット車50Baの説明図である。曲面部52´の半径R2´は、歯列部51の歯底円半径R1よりも小さい。このため、ラチェット車50Baを回転させて爪部131が歯列部51を脱した後は、爪部131の先端は曲面部52´の表面から所定の間隔を空けた状態で接触せずにラチェット車50Baを回転させることができる。このような構成によってもゴミの発生が抑制される。
Next, a second modification will be described. FIG. 8 is an explanatory diagram of a ratchet wheel 50Ba according to a second modification. The radius R2 ′ of the
以上本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、変形・変更が可能である。 Although the preferred embodiments of the present invention have been described in detail above, the present invention is not limited to such specific embodiments, and modifications and changes can be made within the scope of the gist of the present invention described in the claims. Is possible.
本実施例のフォーカルプレーンシャッタは、スチールカメラやデジタルカメラなどの光学機器に採用できる。 The focal plane shutter of the present embodiment can be employed in an optical device such as a still camera or a digital camera.
電磁石70A、70Bの少なくとも一方が自己保持型ソレノイドであってもよい。また、先幕20A、後幕20Bの一方の駆動源として、ロータを備えたアクチュエータを用いてもよい。
At least one of the
ラチェット車50B、50B´、50Baは、合成樹脂製であるが金属製であってもよい。このような場合であっても、歯列部51、53が削れてゴミが発生する恐れがあるからである。
The
1 フォーカルプレーンシャッタ
10 基板
11 開口
20A 先幕
20B 後幕
21a〜24a、21b〜24b 羽根
31a、31b 駆動アーム
32a、32b 補助アーム
40A、40B 駆動レバー
43a、43b 駆動ピン
50B、50B´、50Ba ラチェット車
51、53´ 歯列部
52、54 曲面部
53 歯列部(噛合部)
54B バネ(付勢部材)
55 凹部(噛合部)
70A、70B 電磁石
130b、140b 係止部材
131、141、142 爪部
1
54B Spring (Biasing member)
55 Concave part (meshing part)
70A,
Claims (10)
前記開口を開閉可能な幕と、
前記基板に支持された電磁石と、
前記電磁石により吸着保持される鉄片を有し前記基板に揺動可能に支持された駆動レバーと、
前記駆動レバーに連結され揺動可能に前記基板に支持され前記幕を駆動する駆動アームと、
前記電磁石から前記鉄片が離れるように前記駆動レバーを付勢して前記幕を走行させる付勢部材と、
前記付勢部材に係合して前記付勢部材の付勢力を調整可能なラチェット車と、
前記ラチェット車を所定の位置で停止可能な爪部を含む係止部材と、を備え、
前記ラチェット車は、当該ラチェット車の外周に部分的に形成され前記爪部が係合可能な複数の歯を有した歯列部と、前記歯は形成されておらず前記爪部がスライド可能又は前記爪部と間隔を空けて対向しながら移動可能な曲面部と、を含む、フォーカルプレーンシャッタ。 A substrate having an opening;
A curtain capable of opening and closing the opening;
An electromagnet supported by the substrate;
A drive lever that has an iron piece that is attracted and held by the electromagnet and is swingably supported by the substrate;
A drive arm connected to the drive lever and swingably supported by the substrate to drive the curtain;
An urging member that urges the drive lever to run the curtain so that the iron piece is separated from the electromagnet;
A ratchet wheel that engages with the urging member to adjust the urging force of the urging member;
A locking member including a claw portion capable of stopping the ratchet wheel at a predetermined position,
The ratchet wheel has a plurality of teeth that are partially formed on the outer periphery of the ratchet wheel and that can be engaged with the claw portion, and the teeth are not formed and the claw portion can slide. A focal plane shutter comprising: a curved surface portion that is movable while facing the claw portion with a space therebetween.
前記歯列部は、前記第1及び第2爪部のそれぞれと係合可能な第1及び第2歯列部を含み、
前記曲面部は、前記第1及び第2爪部がそれぞれスライド可能な第1及び第2曲面部を含む、請求項1乃至3の何れかのフォーカルプレーンシャッタ。 The claw portion includes first and second claw portions arranged in the axial direction of the ratchet wheel,
The dentition portion includes first and second dentition portions that can be engaged with the first and second claw portions, respectively.
The focal plane shutter according to any one of claims 1 to 3, wherein the curved surface portion includes first and second curved surface portions on which the first and second claw portions can slide.
An optical apparatus comprising the focal plane shutter according to claim 1.
Priority Applications (1)
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JP2014116571A JP2015230387A (en) | 2014-06-05 | 2014-06-05 | Focal plane shutter and optical device |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2014116571A JP2015230387A (en) | 2014-06-05 | 2014-06-05 | Focal plane shutter and optical device |
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Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57116928U (en) * | 1981-01-13 | 1982-07-20 | ||
JP2009122206A (en) * | 2007-11-12 | 2009-06-04 | Seiko Precision Inc | Focal plane shutter |
-
2014
- 2014-06-05 JP JP2014116571A patent/JP2015230387A/en not_active Withdrawn
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS57116928U (en) * | 1981-01-13 | 1982-07-20 | ||
JP2009122206A (en) * | 2007-11-12 | 2009-06-04 | Seiko Precision Inc | Focal plane shutter |
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