JP2015219731A - 検査システム - Google Patents

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Kazuo Yoshida
一雄 吉田
孝義 大久保
Takayoshi Okubo
孝義 大久保
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【課題】 自己診断を定期的に且つ継続的に行え、検査結果を活かして自己又は身内の能力を早期のうちに正確に把握し、必要な手当てを早期に行うことができる検査システムの提供。
【解決手段】 通信網1を介して回答済みの検査フォーム2の手書画像を受信する通信手段3と、受信した手書画像について識別子の有無及び検出した識別子の有効性を検査する認証手段4と、受信した手書画像から回答を検出する読取手段5と、検出した回答に基づいて前記検査フォーム2の成績を導く評価手段6と、導かれた成績をその識別子と共に保持する保存手段7を備える検査システム。
【選択図】 図1

Description

本発明は、検査フォームへの回答を解読し評価を与える検査システムに関するものである。
種々の目的を達成するためには、自己診断を適宜行い、自己の能力を早期のうちに正確に把握し、必要な手当てを行うことが必要である。
例えば、認知機能の検査は、医療機関、介護機関、運転免許更新機関など限られた機関(以下、「特定機関」と記す。)でしか行われない。これでは、認知機能が低下している事態の発見が遅れ、検査対象者のみならず、その周りの者の健康や生活に悪影響を与えるおそれが高まることとなる。
また、上記機関は、それぞれ個別に認知機能の検査を行っており、且つ機関ごとに情報が途切れている。その結果、機関相互の情報共有が行われず、体系的な対応ができないという問題がある。
現に、認知機能の検査は、専門のスタッフによる面談によって実施されている。
需要が多いなか、人海戦術に頼らねばならない現場の負担は大きく、検査される側からみても、現行高齢者の運転免許更新時に行われる認知機能の検査は、75歳以上に制限されている。認知機能の低下が始まる年齢に照らせば、これは、認知機能の検査に要する人員及び予算並びにスタッフの負担軽減の観点から検査対象を絞り込んだものに他ならないといえる。また、これらの検査結果は、医療機関や介護機関などの支援行動とはリンクせず、極めて非効率で、且つ不経済なものであった。
種々の検査システムは、単に、個人的な能力評価に留まることなく、そこから得た情報を社会全体で活用し個人に還元するネットワークの一部となるべきである。
この様に、認知機能の検査ひとつにしても、検査対象者及びその周囲の者(以下、「利用者」と記す。)が簡便に且つ定期的に継続できる検査システムは、今日提供されていないという実態がある。
種々の能力は、現在、自己が置かれている現実や自分自身の能力を十分に認識し、必要な努力を行い、又は必要な手当てを受けることによって、向上、維持又は回復を図ることができる。検査が定期的に継続できなければ、治療効果を実感する術がなく、継続する
ためのモチベーション形成やモチベーション維持が困難である。
近年、インターネットの発達によってWebサイトからプログラムコンテンツにアクセスして行う検査システムが提供されている。これは、提示された設問に対する回答を入力し送信することによって、検査が行われている場所へ直接出向くことなく検査を受けることができると言うものである(例えば、下記特許文献参照。)。
特開2002−143096号公報 特開2010−187959号公報
しかしながら、その様なシステムは、未だ、誰もが簡便に且つ定期的に継続して検査を受けられるには至っていない。
また、Webサイトからプログラムコンテンツにアクセスする手法は、仮に、検査対象者がコンピュータのキーボード操作やマウス操作に抵抗感を持つ場合には、音声による入力ガイドが提供されるとしても、その抵抗感は払拭できない。殊に、運転免許更新に伴う認知機能検査を受検する様な高齢者ともなれば、キーボードやマウスを用いた試験などは到底なし得ず極めて実用性が低いと考えられる。
この様な状況では、検査を受けることを求める需要に供給が追いつかず、多くの者は、検査を受ける機会を失うこととなる。
検査シートに記入するタイプの検査の分野に置いても、OCR(Optical Character Reader)シートを用いそこに記入された回答を読み取るシステムが提供され、評価効率が大幅に向上することとなっている。しかし、OCRシートを利用できる場は、当該OCRシートを読み込める装置を備えた環境に制限されるという問題がある。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、自己診断を定期的に且つ継続的に行え、検査結果を活かして自己又は身内の能力を早期のうちに正確に把握し、必要な手当てを早期に行うことができる検査システムの提供を目的とする。
上記課題を解決するためになされた本発明による検査システムは、通信網を介して回答済みの検査フォームの手書画像を受信する通信手段と、受信した手書画像について識別子の有無及び検出した識別子の有効性を検査する認証手段と、受信した手書画像から回答を検出する読取手段と、検出した回答に基づいて前記検査フォームの成績を導く評価手段と、導かれた成績をその識別子と共に保持する保存手段を備えることを特徴とする。
前記成績をその識別子と共に送信する通信手段を備えることもできる。例えば、前記成績をその識別子と共に閲覧できる提示手段として構成してもよい。
尚、ここで、手書画像とは、フォントや画像の貼り付け等で編集された画像ではなく、紙面その他の対称を問わず手記により描かれた画像を言う。
通信手段とは、有線通信によるものであるか無線通信によるものであるかを問わず、屋内通信手段であるかグローバル通信手段であるかも問わない。
前記読取手段は、前記手書画像からテキスト及び筆跡を検出する前記読取手段とすることができ、前記評価手段は、前記テキスト及び筆跡から成績を導く前記評価手段とすることができる。
ここで、前記テキストは、文字(数字を含む。以下、同じ。)、図形若しくは記号であり、前記筆跡は、前記テキストの位置、前記テキストの形状、前記テキストの大きさ、前記テキストの傾斜、前記テキストの震え、回答時の筆圧若しくは回答に要した時間又はそれらの揺らぎ(振幅)である。
本発明による検査システムは、前記検査フォームの変更により種々の用途に用いることができる。例えば、前記検査フォームに、認知機能の検査フォームを採用することができる。
本発明による検査システムによれば、手書画像をその読取手段で読み取り評価する構成によって、キーボードやマウス等による機械的な入力が排され、仮に、検査対象者が、キーボードやマウス等に慣れない高齢者や幼児であっても、回答を戸惑いなく行うことができる。更に、音声によるナビゲーションなどで的確な設問案内と回答方法の教示が行われるシステムとすれば、より手軽に且つ簡便に検査を行うことができる。
また、手書画像を、イメージスキャナー、カメラ、スマートフォン、携帯電話などで、手軽に撮影、保存、印刷および送信することができる。
この様な画像解析による評価手法は、前記講習予備検査の仕様が変わったとしても、医学的・学術的に検証された検査仕様書を利用することができるので、評価の信頼性や客観性が担保される。
本発明による検査システムのこの様な特徴により、検査対象者又はその周囲の者(以下、「検査対象者等」と記す。)は、自己診断の結果を、簡便に且つ定期的に継続して利用することができると共に、検査結果を活かして自己又は身内の能力を早期のうちに正確に把握し、必要な手当てを早期に行い、また、その手当てによる効果の程を確認することができる。
更に、前記手記画像からテキスト及び筆跡を検出する前記読取手段を備えた構成を採ることによって、検査対象者の問題解決能力を前記手書画像のテキストから評価するのみならず、検査対象者の体調、日常動作能力、視空間および構成能力などを、前記手書画像の筆跡から評価することができる。
これによれば、従来の検査システムでは得られない多くの情報を取得することができ、知能や知識のみでは評価しきれない検査に対しても対応することができる。
前記検査フォームとして、認知機能の検査フォームが用いられる場合には、前記特定機関以外でも手軽に検査が受けられることとなり、検査機会の充足によって認知機能低下の早期発見に寄与する。
認知機能低下の早期発見は、認知症の早期診断や、それに伴う早期治療により、検査対象者、その家族、関係者、関係機関の、精神的負担、肉体的負担、時間的負担及び金銭的負担を軽減すると共に、それに伴って、更に認知症自己診断テストの社会的普及が促進され、認知症に対する質の高い制度化に寄与する。
本発明による検査システムの実施態様例を示す説明図である。 本発明による検査システムの一例を示すブロック図である。 本発明による検査システムの処理の一例を示すフローチャートである。 本発明による検査システムに用いる検査フォームの一例を示す概略図である。 本発明による検査システムにおける読取手段の処理の一例を示すフローチャートである。 本発明による検査システムにおける評価手段の処理の一例を示すフローチャートである。 本発明による検査システムを用いて行われる一連の処理及び操作の一例を示すフローチャートである。 本発明による検査システムを用いた検査の概要を示す説明図である。 本発明による検査システムを用いた検査対象者に及ぶ効果の概要を示すフローチャートである。
以下、本発明による検査システムの実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1に示す検査システムは、暦及び時刻を保持するタイマーと、マイクロプロセッサ、メモリ、I/Oインターフェース、通信インターフェースなどからなる情報処理装置とで構成される。
前記検査システムは、インターネットなどの通信網1を介して回答済みの検査フォーム2の手書画像を受信する通信手段3と、受信した手書画像について識別子の有無及び検出した識別子の有効性を検査する認証手段4と、受信した手書画像から回答を検出する読取手段5と、検出した回答に基づいて前記検査フォーム2の成績を導く評価手段6と、導かれた成績をその識別子と共に保持する保存手段7と、前記成績をその識別子と共に送信する通信手段3を備える(図2参照)。
前記検査システムは、公的機関、医療機関、介護機関、受験機関若しくは出版社など、各種検査を主催する組織(以下、「主催者」と記す。)に配置する(図1参照)。
前記手書画像は、イメージスキャナー、カメラ、スマートフォン若しくは携帯電話等でファイル化された画像情報(以下、「手書画像ファイル」と記す。)として取り扱われる。
当該手書画像ファイルの解像度は、前記検査フォーム2のテキスト数に応じ、手書画像ファイルの解析処理におけるテキストの読解について十分な精度を担保できる程度であればよい。
前記通信手段3は、前記通信インターフェース及び通信網1を介して検査対象者若しくは前記検査対象者となり得る者又はそれらの関係者が出入りする公的機関、医療機関、介護機関、受験機関、出版社若しくは小売店(以下、「仲介者」と記す。)の端末装置8、又は、前記通信インターフェース又はI/Oインターフェースを介して当該検査システムに付設した手書画像入力装置(図示省略)と通信する手段である。
前記通信手段3は、検査対象者等又は仲介者(以下、「利用者等」と記す。)の端末装置8から電子メールを受信し、前記保存手段7に保持するものである。
その際に採る手法は、当該電子メールに添付された手書画像ファイルを前記保存手段7に保持する手法、前記利用者等の端末装置8から手書画像ファイルの提出を受け付ける(受信する)コンテンツを具備したWebサイトを構築し、受け付けた手書画像ファイルを前記保存手段7に保持する手法、検査支援プログラムを前記利用者等の端末装置8に送信しその送信手段で送られた手書画像ファイルを前記保存手段7に保持する手法(図7参照)、若しくは前記利用者等から封書で送られてきた回答記入後の前記検査フォーム2の手書画像を、前記手書画像入力装置で手書画像ファイルとして取り込み、前記保存手段7に保持する手法のいずれを採ってもよい。
前記認証手段4は、前記通信手段3で受け付けた手書画像ファイルを解析し、前記識別子を検索し、前記識別子が存在する場合には、当該識別子の正否を確認する(図3参照)。
前記識別子は、前記検査フォーム2に予め付されているバーコードaやテキストbを用いてもよいし、前記利用者等が自由に決めるテキストcを用いてもよい(図4参照)。
前記認証手段4は、前記識別子が存在しない場合又は前記識別子の真正性が確認できない場合には、当該手書画像ファイルについては評価を行わない。
前記読取手段5は、前記通信手段3で受け付けた手書画像ファイルを解析し、前記検査フォーム2に手書きされた回答のすべてを読み取り前記保存手段7に保持する。
例えば、前記読取手段5は、前記検査フォーム2の属性毎に設問テーブル9を備え、当該設問テーブル9から各設問に割り当てられた回答エリアを検索し、各設問の回答エリアに記入された像を変換手段10でテキスト変換し、それらのテキストデータを前記保存手段7に保持する手法を採ることができる(図5参照)。
その際、前記読取手段5は、前記回答エリアに対するテキストの位置(座標)、形状、大きさ、傾斜(角度)若しくは震え、回答時の筆圧若しくは回答に要した時間又はそれらの揺らぎ(テキストの大きさの振幅、位置(座標)の振幅、テキスト間又は行間の振幅、傾斜などの振幅など。)からなる筆跡を比較手段11で数値化し、それらの筆跡データを前記テキストデータと共に前記保存手段7に保持する(図5参照)。
前記評価手段6は、先ず、前記読取手段5で前記保存手段7に保持したすべての前記テキストデータを、回答テーブル12の前記手書画像の検査フォーム2と同じ属性を持つ前記検査フォーム2の正解テキストデータと照合し、成績を導いて前記保存手段7に保持する。
前記評価手段6は、前記テキストデータと正解テキストデータが一致する回答に正解フラグを立て、各回答の配点に基づき正解フラグの配点を加算して成績(認知評価)を導く(図6参照)。
次に、前記評価手段6は、前記読取手段5で前記保存手段7に保持した前記筆跡データのそれぞれを、その基準値(座標、縦横比、ポイント、サイズ、テキスト間、行間、傾斜角度、圧力若しくは時間など)と比較し、各々の差及びその振れ幅に基づいて、検査対象者の体調、日常動作能力、又は視空間および構成能力などの成績(作業評価)を導く。
前記評価手段6は、前記成績およびその根拠となった前記数値を、検査対象者(又は前記検査フォーム2)の識別子を付して前記保存手段7に蓄積し、集計手段13で統計をとる(図6参照)。
前記通信手段3は、インターネット等の前記通信網1を介して前記保存手段7に保持する評価結果を前記利用者等に届ける。前記通信手段3が採る評価結果の通知手法は、前記評価手段6で導いた成績を、前記利用者等の端末装置8へ電子メールで返信する手法を採ってもよいし、前記利用者等の端末装置8から当該検査対象者の評価結果が閲覧できるコンテンツを具備したWebサイトを構築する手法を採ってもよい。後者の場合、仲介者は、前記評価結果の一覧表などを店舗に表示し又は配布する手法を採ってもよい。
本発明による検査システムの実施例を、運転免許更新時における認知検査に適用する例に基づいて説明する。
この場合、前記検査フォーム2は、認知機能を検査する認知検査用紙である(図4参照)。
前記検査対象者等は、前記認知検査用紙を、前記認知検査の主催者又は車用品販売店若しくは書店等の仲介者の窓口で購入し、自宅などその試験要領に準じた環境で、設問に対する回答を前記認知検査用紙に記入する。
前記検査対象者等は、回答を記入し終えた前記認知検査用紙を、携帯電話などに付属するデジタルカメラ等で撮影し、その手書画像ファイルを電子メールに添付し、若しくは主催者が開設しているWebサイト(通信手段3)のコンテンツを利用して主催者の検査システムに送信する。
主催者の検査システムは、前記手書画像ファイルに記載された回答を評価し、その評価結果を、電子メールによる送信、又はWebサイトのコンテンツを利用するなどして前記検査対象者等の端末装置8に提供する(図8参照)。
主催者は、前記検査フォーム2の購入代金からそのサービスの対価を回収すると共に、得られた評価結果を当該検査サービスの品質を向上させるための金銭上又は情報上の糧とする。
上記検査システムの例によれば、前記認知機能の検査から得た情報から、早期の「認知症の気づき」から、「認知症状の悪化予防」、「認知症状の進行の遅延」、「対処の効果確認」に至る派生的効果を得ることができる。
例えば、「記憶力・判断力が低くなっている」などの評価で、検査対象者の自己啓発や自己規制を促すことができるので、自ら認知能力低下の抑制を図るインセンティブを与えることができる。当該検査システムがこれらの効を奏することによって、運転免許更新時における認知機能検査事項による自己診断の社会的な普及が促され、認知能力が低い運転者による事故の予防に寄与することとなる。
次に、本発明による検査システムの実施例を、認知症の簡易スクリーニングに適用するアプリケーションプログラムを用いる例に基づいて説明する。
この例の前記検査フォーム2は、検査支援プログラムによってタッチパネル式の端末装置8に表示された認知症の簡易スクリーニング用検査フォーム(以下、「検査画面」と記す。)である。無線通信が可能な端末装置8であれば、検査が行われる場所が限定されないこととなる。
前記利用者等は、医療福祉関係のデータセンターなどから前記検査支援プログラムを端末装置8にダウンロードし、当該検査支援プログラムを起動することによって、主催者の検査システムを前記利用者等の端末装置8から起動させる(図7参照)。
前記検査システムが起動すると、前記認証手段4は、前記利用者等の端末装置8に認証画面を表示し、検査対象者のID及びパスワード(以下、「識別子等」と記す。)の入力を求める。
検査対象者は、自己の識別子等を端末装置8のタッチパネルへ手書入力する。その入力内容が認証されると、前記検査システムは、前記検査画面を前記利用者等の端末装置8に表示する(図7参照)。
前記検査対象者は、自宅などその試験要領に準じた環境で、前記端末装置8のタッチパネルに表示された前記検査画面の回答エリアに、設問に対する回答を手書で入力する。
前記検査支援プログラムの編集手段は、その手書入力を受けて記入過程にある検査画面の手書画像ファイルを編集する。
その際、当該検査支援プログラムの回答支援手段は、検査の進捗や設問の難解さなどに応じた音声ガイダンスや音声アドバイスを出力し、検査対象者に対して適切な回答入力を促す(図7参照)。
前記検査対象者が前記検査画面に回答を記入し終えると、前記検査対象者等は、前記端末手段8にダウンロードした検査支援プログラムの送信手段で検査システムの通信手段3を起動させ、回答を記入し終えた前記検査画面の手書画像ファイルを主催者のデータセンターにアップロードする(図7参照)。
主催者のデータセンターに設置された検査システムの評価手段6は、前記検査画面に記載された回答を解析し、前記認知評価及び作業評価を導いて前記保存手段7に保持する(図6参照)。
当該検査システムは、前記保存手段7に保持する情報を集計手段13で集計し、検査対象者のこれまでの成績、当該成績の分布エリア、現在の認知症状及び作業症状の進行程度、将来の認知症状及び作業症状の予想曲線又は認知症の緩和に有効な対策などを、前記通信手段3等を通じて前記検査対象者等に提供する。
上記検査システムの例によれば、前記検査対象者等は、前記認知機能の検査から得た情報から、早期の「認知症の気づき」を得ることができ、そこから、更に、「認知症状の悪化予防」、「認知症状の進行の遅延」、「対処の効果確認」に至る派生的効果を得ることができる。
また、それによって、認知症状の自己診断の社会的な普及が促され、早期治療による検査対象者、家族、関係者、関係機関のスタッフの精神的、肉体的又は時間的負担の軽減に寄与する。
上記実施例1又は実施例2に記載の検査システムにおいて、前記検査対象者等と主催者の間に仲介者の端末装置8が介在する時、シンクライアントシステムを採用すれば、認知症の進行に関する個人情報を仲介者の端末装置8に残すことはなく、検査対象者の個人情報を保護することができる。
また、前記検査フォーム2が購入される際、若しくは前記検査画面が表示される際、又は、前記手書画像を主催者へ送信する際に、天候、その他の気象情報(例えば、台風が近づいている場合や大雨の後など。)、地域情報、季節、日時、時間、気象情報、検査対象者の性別及び年齢層などの身体情報など(以下、「検査対象情報」と記す。)を採取できる場合には、前記認知評価(及び作業評価)と前記検査対象情報は、相互にリンクしてインデックス化し、それらの情報を、時系列、数値列、地域別、性別などで適宜抽出することができる様に体系化する。
例えば、統計的処理により、認知症状の発生に関する傾向、地域性、偏在の有無が導かれ、その環境に応じた対応方法、診断方法又は治療方法の研究、臨床・治療に寄与するシステムの提供が可能となる。
更に、前記検査システムで得られた情報の閲覧を、当該検査システムによって階層的に管理すれば、検査対象者本人、関係機関など閲覧許可者のセキュリティーレベルに応じた情報の閲覧管理が可能となる。
社会的資源としての観点では、上記検査システムで得た様々な情報を適切に選択して蓄積し体系的な構成を持つデータベースを構築し、それをサーバーに置いて、本人、関係者、医療福祉介護など様々な分野の関係機関、行政などを絡めて、スクリーニング情報をはじめとした様々な情報を利用できるネットワークを構築することによって、システム(機械)と人のみならず、システムと機関との体系的なリンケージが構築され、認知症対応の制度化へ向けての進展に寄与する。
次に、本発明による検査システムの実施例を、入学試験や国家試験等の模擬試験に適用する例に基づいて説明する(図8参照)。
この例の前記検査フォーム2は、各試験の問題冊子に付属する解答用紙である。
受験機関など模擬試験の主催者は、模擬試験の問題冊子と前記解答用紙を仲介者となる者に展示し又は配布する。
手書画像から画像解析で回答を検出し検査対象者の成績を導く手法は、入学試験や国家試験の解答用紙の仕様が変わったとしても、画像処理によって正解を読み取ることができる。従って、試験制度の改変の度に検査システムの仕様変更を行う必要がなく、試験制度に機動的に対応することができる。
検査対象者又はその周囲の者(以下、「受験者等」と記す。)は、前記問題冊子と解答用紙を、前記講習予備検査の主催者又は車用品販売店若しくは書店等の仲介者の窓口で購入し、自宅などその試験要領に準じた環境で、設問に対する回答を前記解答用紙に記入する。
前記受験者等は、回答を記入し終えた解答用紙を、一般的に普及している携帯電話付属のデジタルカメラ等で撮影し、それらを端末装置8として、当該手書画像ファイルを電子メール若しくは主催者が開設しているWebサイトのコンテンツを利用して主催者に送信し若しくは封書で主催者へ送る。受験者の個人情報の開示は、受験者の都合に応じて行えばよい。
前記受験者等と主催者の間に仲介者の端末装置8が介在する時、本発明による検査システムにシンクライアントシステムを採用すれば、仮に仲介者の端末装置8を手書画像の送信等に使用したとしても、当該端末装置8に個人情報を何等残すことがなく、個人の秘密保持に万全を期した安心できるサービスを受験者等に提供することができる。
主催者は、前記手書画像ファイルに記載された回答を評価し、その評価結果を、前記回答用紙に記された識別子を付して前記受験者等に提供する。
前記受験者等は、受験者の個人情報を示すことなく、回答した解答用紙の識別子に対して示された評価を自己又は身内の能力の評価として、質の高いサービスの提供を受けることができる(図9参照)。
また、この検査システムを利用すれば、主催者は、前記問題冊子と解答用紙の購入に際して支払われた金額のなかから、そのサービスの対価を確実に回収することができると共に、評価結果、及びその解答用紙が購入される際に得られる前記検査対象情報を採取することができる。
前記検査対象情報は、識別子を試験用紙の配布先と関連付けることによって、受験者の前記識別子と当該受験者の評価及び検査対象情報をリンクしてインデックス化し、時系列や成績列、地域別、性別などで検索可能な体系的構造を持つデータベースとして保持することができる。
そして、そのデータベースから、日本全国における成績分布を導くこともでき、その結果を、目標偏差値の算出や各地域の傾向付けに利用し、受験者のモチベーションを高めるためにも利用することができる(図9参照)。
1 通信網,2 検査フォーム,3 通信手段,4 認証手段,5 読取手段,
6 評価手段,7 保存手段,
8 端末装置,
9 設問テーブル,10 変換手段,11 比較手段,12 回答テーブル,
13 集計手段,

Claims (5)

  1. 通信網を介して回答済みの検査フォームの手書画像を受信する通信手段と、
    受信した手書画像について識別子の有無及び検出した識別子の有効性を検査する認証手段と、
    受信した手書画像から回答を検出する読取手段と、
    検出した回答に基づいて前記検査フォームの成績を導く評価手段と、
    導かれた成績をその識別子と共に保持する保存手段を備える検査システム。
  2. 前記手書画像からテキスト及び筆跡を検出する前記読取手段と、
    前記テキスト及び筆跡から成績を導く前記評価手段を備える前記請求項1に記載の検査システム。
  3. 前記テキストは、文字、図形若しくは記号であり、前記筆跡は、前記テキストの位置、前記テキストの形状、前記テキストの大きさ、前記テキストの傾斜、前記テキストの震え、回答時の筆圧若しくは回答に要した時間又はそれらの揺らぎである前記請求項1又は請求項2のいずれかに記載の検査システム。
  4. 前記成績をその識別子と共に送信する通信手段を備える前記請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の検査システム。
  5. 前記検査フォームは、認知機能の検査フォームである前記請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の検査システム。
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