JP2015219438A - 視野反転学習装置及び視野反転を学習する方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】自閉症などの発達障害の原因とその成因メカニズムはまだ完全には解明されていないが、精神疾患の病因に関する筆者独自の研究によって、自閉症の本質は、誕生以来の反転視(視野の上下・左右が逆様に見える)であるとの結論に到達した。子供の反転視から正立視への生得的な変換メカニズムを誘発・促進する学習方法を開発し、これを社会へ提供すれば、将来的に自閉症などの発達障害を減少させることができる。【解決手段】画像表示機器(A)、画像再生機器(B)、映像を記録した媒体(C)からなる視野反転学習装置、更に必要により遥動または回転可能な着座機器(D)を含む視野反転学習装置;並びに該視野反転学習装置によって再生される2次元もしくは3次元の映像を観賞中に再生映像が短時間で上下・左右の反転する映像に切り替わることを体験することによる視野反転を学習する方法。【選択図】図1
Description
本発明は視野反転を学習するための装置と視野反転を学習する方法に関し、更に詳しくは視野の上下・左右がそれぞれ180度回転する映像を見ることによって視野反転を学習するための装置とこの装置を用いて視野反転を学習する方法に関する。
生後6カ月の定期健診で視線を合わせられない少数の赤ちゃんが発見される。これらの赤ちゃんのほとんどはその後健常発達するので、この時点で医師からこれらの赤ちゃんが自閉症などの発達障害であると告げられることはない。なぜなら、子供の言語などの能力獲得時期には臨界期が存在すると考えられており、生後6カ月の時点で発達障害の確定的な診断をすることはできないからである。自閉症の場合では子供が3歳に達しないと自閉症であるかどうかの確定的な診断は難しいとされている。
また、自閉症などの内因性発達障害の原因は不明であり、その原因に基づいた疾患の予防と治療の方法はまだ確立されていない。したがって、生後6カ月の時点で暫定的な診断をすれば、母親から今後どうすればよいか、つまり障害の予防と治療の方法について質問されることは必至であり、医師が返答に窮すれば母親を絶望の淵に追い込むことになるかもしれない。ここで、内因性とは病気が身体の内部からひとりでに始まることを意味し、原因不明の意味で使用される場合が多い。
また、自閉症などの内因性発達障害の原因は不明であり、その原因に基づいた疾患の予防と治療の方法はまだ確立されていない。したがって、生後6カ月の時点で暫定的な診断をすれば、母親から今後どうすればよいか、つまり障害の予防と治療の方法について質問されることは必至であり、医師が返答に窮すれば母親を絶望の淵に追い込むことになるかもしれない。ここで、内因性とは病気が身体の内部からひとりでに始まることを意味し、原因不明の意味で使用される場合が多い。
しかしながら、もしも自閉症などの発達障害の原因が解明されたならば、こうした状況は一変し、医師から暫定的な病名が告げられると共に赤ちゃんが発達障害へ発展するリスクを低減する具体的方法が提示されることになる。そして、発達障害へ発展するリスクの高い赤ちゃんは、医療や教育の施設あるいは家庭で確立されたプログラムに基づいた予防や治療を医師の指導下で受けることになるだろう。すなわち、自閉症などの発達障害などの内因性精神疾患の原因が解明されれば、その具体的な予防策が講じられることによって発達障害児の全体数が減少に向かうだけでなく、十数年後には統合失調症などの精神障害者数も減少することが大いに期待される。さらに、将来的には原因論に基づいた精神疾患(発達障害と精神障害)の治療法が開発されるだろう。
太城敬良著「逆さメガネの心理学」河出書房新社、2000年発行
牧野達郎編「知覚の可塑性と行動適応」ブレーン出版、1998年発行
先の出願(特願2010−69973)の明細書に記載したように、本発明者は自閉症の原因について研究を進めた結果、自閉症児は正立視獲得の臨界期を過ぎても倒立網膜像に由来する誕生以来の反転視(視野の上下、左右がそれぞれ180度逆転して見える)をしているとの仮説を得た。そして、自閉症の本質が上下・左右の反転視であることを骨子とする自閉症理論により、自閉症の主要症状とその他の特徴(例えば、自閉症児の出生月は3月と8月に多いなど)を余すことなく説明することができたことにより、本発明者による自閉症理論は揺ぎ無いものであるとの結論に到達した。
ところで、赤ちゃんの視覚(結像能力)は生後3カ月頃からゆっくりと発達し始めるが、奥行き視覚(立体視)はお座りとハイハイを始める生後6カ月頃から発達し始め、歩き始める1歳頃から急速に発達する。
したがって、本発明は、自閉症などの発達障害に発展するリスクのある子供だけでなくリスクがまだ顕在化していない健常児を対象とする、自閉症の病因理論に基づいた、家庭でも簡単に実施できる発達障害の予防の方法を提供することを目的とする。
ところで、赤ちゃんの視覚(結像能力)は生後3カ月頃からゆっくりと発達し始めるが、奥行き視覚(立体視)はお座りとハイハイを始める生後6カ月頃から発達し始め、歩き始める1歳頃から急速に発達する。
したがって、本発明は、自閉症などの発達障害に発展するリスクのある子供だけでなくリスクがまだ顕在化していない健常児を対象とする、自閉症の病因理論に基づいた、家庭でも簡単に実施できる発達障害の予防の方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的について鋭意研究を行った結果、本発明に到達した。すなわち、本発明は、2次元もしくは3次元の正立映像を観賞中に、正立映像が時計方向あるいは反時計方向に半回転して上下・左右の反転映像に切り替わることよって視野反転を学習する装置であって、該装置が画像表示機器(A)、画像再生機器(B)、映像を記録した媒体(C)からなることを特徴とする視野反転学習装置である。また、本発明は、映像を記録した媒体(C)を再生して2次元もしくは3次元の正立映像を観賞中に、映像が時計方向あるいは反時計方向に半回転して上下・左右の反転映像に切り替わることによって視野反転を学習する方法であって、静止状態の着座機器が搖動または回転を開始すると同時にもしくは前後して、2次元もしくは3次元の正立映像が、時計方向あるいは反時計方向に半回転して上下・左右の反転映像に切り替わり、その後該着座機器が元の静止状態に戻ると同時にあるいは前後して2次元もしくは3次元の反転映像は時計方向あるいは反時計方向に半回転して元の正立映像に戻ることを特徴とする視野反転を学習する方法である。
新生児は外部世界に関する知識を持たずに反転視の状態で生まれる。また、赤ちゃんは目覚めている時は視覚変化に乏しい天井を見つめているが、その天井の上下・左右が180度反転しているとは露ほどにも思わないだろう。とくに、聴覚や触覚からの情報よりも視覚情報を優先する赤ちゃんの場合、出生以来の反転視が継続して自閉症へ発展する可能性は小さくないと考えられる。
したがって、反転視である可能性のある子供が映像による視野反転を学習すれば、視覚からの空間認識に誤りのあることを気付くことによって、反転視から正立視への生得的な変換システムの作動が自然に誘発されることが期待される。
ところで、ヒトの錯覚を利用して天と地がひっくり返ったような視覚体験ができる設備としては、数十年以上前から「びっくり箱」あるいは「びっくりハウス」の名称の大型設備あるいは施設がレジャーランドなどに設置されている(特願2012−205243)。現在では、びっくり箱の原理は、急速に進歩したデジタル化技術と組み合わせることによって、例えば暗闇のトンネル内を走行する車両に乗ってスリル感を体験できる大型娯楽施設などに利用されている(特願平5−155906)。
しかしながら、びっくり箱のような大型施設は経済的な面から多数建設することは困難であること、その施設の近くに居住する子供にしか視野反転学習を受けられないなどの問題がある。したがって、視野反転を学習するための装置は、子供の居住する市町村の保健所、病院、教育施設などの一室に、とくに家庭内に設置可能であるあることが望ましい。
本発明においては、40〜100インチ程度の液晶ディスプレーによる再生映像を観賞できる程度のスペースがあれば、本発明に係る視野反転学習装置を設置することが可能であり、さらに本発明に係る光ディスク(ブルーレイディスクなど)などの映像の記録された媒体を購入すれば、家庭内に設置されているテレビとブルーレイレコーダーなどの再生機によって本発明に係る方法を実施することができる。
以上のように、本発明に係る視野反転学習装置と視野反転を学習する方法は、医師などの専門家の指導により家庭でも簡単に実施することができ、子供の反転視から正立視への生得的な変換システムの誘発を促すことが期待でき、自閉症などの発達障害の予防と治療への道を拓くという点で社会に貢献するものである。
したがって、反転視である可能性のある子供が映像による視野反転を学習すれば、視覚からの空間認識に誤りのあることを気付くことによって、反転視から正立視への生得的な変換システムの作動が自然に誘発されることが期待される。
ところで、ヒトの錯覚を利用して天と地がひっくり返ったような視覚体験ができる設備としては、数十年以上前から「びっくり箱」あるいは「びっくりハウス」の名称の大型設備あるいは施設がレジャーランドなどに設置されている(特願2012−205243)。現在では、びっくり箱の原理は、急速に進歩したデジタル化技術と組み合わせることによって、例えば暗闇のトンネル内を走行する車両に乗ってスリル感を体験できる大型娯楽施設などに利用されている(特願平5−155906)。
しかしながら、びっくり箱のような大型施設は経済的な面から多数建設することは困難であること、その施設の近くに居住する子供にしか視野反転学習を受けられないなどの問題がある。したがって、視野反転を学習するための装置は、子供の居住する市町村の保健所、病院、教育施設などの一室に、とくに家庭内に設置可能であるあることが望ましい。
本発明においては、40〜100インチ程度の液晶ディスプレーによる再生映像を観賞できる程度のスペースがあれば、本発明に係る視野反転学習装置を設置することが可能であり、さらに本発明に係る光ディスク(ブルーレイディスクなど)などの映像の記録された媒体を購入すれば、家庭内に設置されているテレビとブルーレイレコーダーなどの再生機によって本発明に係る方法を実施することができる。
以上のように、本発明に係る視野反転学習装置と視野反転を学習する方法は、医師などの専門家の指導により家庭でも簡単に実施することができ、子供の反転視から正立視への生得的な変換システムの誘発を促すことが期待でき、自閉症などの発達障害の予防と治療への道を拓くという点で社会に貢献するものである。
本発明は、視野が180度回転する映像を見ることによって視野反転を学習する装置とこの装置を用いて視野反転を学習する方法に関するものである。以下に、本発明の実施の形態について詳細かつ具体的に説明する。
本発明は、画像表示機器(A)、画像再生機器(B)、映像を記録した媒体(C)からなる視野反転学習装置、更に遥動または回転可能な着座機器(D)を含む視野反転学習装置に関するものであり、また、本発明は、該視野反転学習装置により再生される2次元もしくは3次元の正立映像を観賞中に、再生映像が短時間で上下・左右の反転する映像に切り替わることを繰り返し学習することによって視野反転を学習する方法に関する。
画像表示機器(A)は、画像再生機器(B)から受信した画像の電気信号を可視化する機器であり、例えば液晶テレビ、プラズマテレビ、有機ELテレビ、コンピューター・ディスプレイなどが挙げられる。画像表示機器の画面の大きさ(対角線の長さ)は、通常30〜150インチ程度であるが、視野反転の学習効果の点では本機器の画面は大きい方が望ましい。また、本発明の方法を大型機器の導入の難しい家庭で実施する場合には、画像表示機器に最接近して視野反転映像を観ることが望ましく、そうすれば小型(30〜50インチ)機器でも同様の学習効果が得られる。
画像再生機器(B)は、BD(ブルーレイ)ディスク、DVD(Digital Versatile Disc)、HD−DVDなどの光ディスクに記録された画像情報を電気信号に変換する機器であり、例えばDVDプレーヤー/レコーダー、BDプレーヤー/レコーダーなどが挙げられる。
なお、画像表示機器(A)あるいは画像再生機器(B)に、画像を時計回りあるいは反時計回りに180度回転させる機能を付帯させれば、リモコン操作により任意に、もしくはプログラムにしたがって上下・左右の反転した映像に変換することができる。
画像の回転時間、すなわち画像が180度回転するまでの経過時間は、極端に短くても、長くても好ましくない。したがって、画像の時計回りあるいは反時計回りに180度回転するのに要する時間は、子供が画像の回転を明確に認識できる時間である必要があり、通常0.1〜15秒、好ましくは0.2〜10秒、更に好ましくは0.5〜5秒、最も好ましくは1〜3秒程度である。画像の180度回転した状態での停止時間は数秒から10分程度が好ましく、所定の停止時間が経過すれば、直ちに画像を時計回りあるいは反時計回りに180度回転させて、反転映像を元の正立映像に戻すのが好ましい。
映像を記録した媒体(C)は、視野反転学習の教材として使用される映像が上記の光ディスクなどの媒体に記録されたものである。
本発明においては、正立映像すなわち通常の映像だけが記録された媒体(C1)と、正立映像と反転映像の両方を記録した媒体(C2)の両方を使用することができる。
C1の媒体を使用する場合には、画像の反転処理機能を有する画像表示機器(A)あるいは画像再生機器(B)によって正立映像の一部を反転映像に変換する必要がある。
C2の媒体は、正立映像の画像をコンピューターなどで編集加工して容易に作ることができる。また、C2の媒体は、通常の映像(正立映像)を撮影中に所定のシーンのところでカメラ(ビデオカメラなど)をゆっくりと、例えば0.5〜5秒間で180度時計回りにあるいは反時計周りに回転させながら撮影するプリミティブな方法でも作成することができる。
本発明においては、正立映像すなわち通常の映像だけが記録された媒体(C1)と、正立映像と反転映像の両方を記録した媒体(C2)の両方を使用することができる。
C1の媒体を使用する場合には、画像の反転処理機能を有する画像表示機器(A)あるいは画像再生機器(B)によって正立映像の一部を反転映像に変換する必要がある。
C2の媒体は、正立映像の画像をコンピューターなどで編集加工して容易に作ることができる。また、C2の媒体は、通常の映像(正立映像)を撮影中に所定のシーンのところでカメラ(ビデオカメラなど)をゆっくりと、例えば0.5〜5秒間で180度時計回りにあるいは反時計周りに回転させながら撮影するプリミティブな方法でも作成することができる。
映像の素材としては、映像を180度回転させた時に視野の反転を明瞭に意識・認識できるものが好ましい。その具体例としては、ビル街の大通りを車で走っているシーンを含むもの、ビル街の大通りを歩いているシーンを含むもの、大型船が大海原を航行するシーンを含むもの、飛行機が大海原の上空を飛行しているシーンを含むもの、飛行機が富士山などの大きな山に向かって飛行しているシーンを含むもの、アフリカのサバンナで一頭ないし数頭の象やキリンなどの大型動物が移動しているシーンを含むもの、雲一つなくあたり一面が花畑である光景のシーンを含むもの;及びこれらの同様のシーンに人気アニメのキャラクターを登場させたものが挙げられる。また、アニメーションやCG(コンピュータ・グラフィックス)によって得られる同様のシーンを含むものが挙げられる。
更に、本発明においては、既存映像を加工することにより得られる映像(正立映像だけの映像と、正立映像と反転映像の両方を含む映像)も使用することができる。
更に、本発明においては、既存映像を加工することにより得られる映像(正立映像だけの映像と、正立映像と反転映像の両方を含む映像)も使用することができる。
本発明の視野反転学習装置においては、必要により、更に遥動または回転可能な着座機器(D)を使用することができる。ここで、着座機器が振子状に運動する場合、振子の支点と2つの最高到達点で形成される角度が60度未満であれば回転ではなく遥動とみなすこととする。
着座機器に腰をおろして前方の正立映像を観賞している時に、突然着座機器が前後、左右、上下方向に遥動、あるいは時計方向又は反時計方向に回転を開始し、これに連動する前方の映像が時計回りに回転を始めれば、観賞者はびっくりして身体が時計回りに回転しているような感覚になることが期待される。
なお、本発明においては、学習者は生後6カ月以上の子供であるので、映像を観賞する際には母親などの保護者は子供を前向きにして両太腿の上でしっかりと抱いて着座機器の座部に腰を下ろし、安全ベルトで二人の身体を着座機器に固定する必要がある。
着座機器に腰をおろして前方の正立映像を観賞している時に、突然着座機器が前後、左右、上下方向に遥動、あるいは時計方向又は反時計方向に回転を開始し、これに連動する前方の映像が時計回りに回転を始めれば、観賞者はびっくりして身体が時計回りに回転しているような感覚になることが期待される。
なお、本発明においては、学習者は生後6カ月以上の子供であるので、映像を観賞する際には母親などの保護者は子供を前向きにして両太腿の上でしっかりと抱いて着座機器の座部に腰を下ろし、安全ベルトで二人の身体を着座機器に固定する必要がある。
遥動あるいは回転可能な着座機器(D)としては、例えば2本のそりを前後方向ではなく左右方向に取り付けたロッキングチェアタイプの着座機器(D1)、着座機器の座部と基台をユニーバーサルジョイントで連結したタイプの着座機器(D2)、視線方向(身体の前後方向)を軸に回転する、回転運動タイプの着座機器(D3)、電気あるいはバネによる振動発生体が座部と基板の間に挿入されたタイプの着座機器(D4)などを挙げることができる。
ところで、非特許文献2に記載されている高所から転落した患者が逆転視(反転視)を訴える症例報告(Solmsら,1988年)では、視野逆転現象は、突如視野が逆転し数分あるいは数秒持続し、急に正常視に戻るという発作的形態をとるとされている。また回転の様子が記載されている場合では、時計回り回転であると記述されている。
したがって、本発明の方法を実施する場合の映像の回転方向としては、時計回りの方が反時計回りよりも生得的な視野反転システムを誘発する点で効果的であると推測される。また、D1あるいはD3の着座機器を使用する場合には、着座機器の時計回りの回転に同調するように正立映像を半時計周りではなく時計回りに半回転させて反転映像に変換させる方が良いと判断される。
したがって、本発明の方法を実施する場合の映像の回転方向としては、時計回りの方が反時計回りよりも生得的な視野反転システムを誘発する点で効果的であると推測される。また、D1あるいはD3の着座機器を使用する場合には、着座機器の時計回りの回転に同調するように正立映像を半時計周りではなく時計回りに半回転させて反転映像に変換させる方が良いと判断される。
次に、図面に基づき本発明の遥動あるいは回転可能な着座機器(D)について説明する。
図1はロッキングチェアタイプの着座機器(D1)を示したものである。本タイプの着座機器では、椅子の下部に2本のそりが横方向に取り付けられている。横方向に身体の重心を移動させれば容易に振子状の遥動を開始する。遥動によって身体が前方に投げ出されることはないが、身体を着座機器にシートベルト等でしっかりと固定することは安全の観点から好ましい。
図1はロッキングチェアタイプの着座機器(D1)を示したものである。本タイプの着座機器では、椅子の下部に2本のそりが横方向に取り付けられている。横方向に身体の重心を移動させれば容易に振子状の遥動を開始する。遥動によって身体が前方に投げ出されることはないが、身体を着座機器にシートベルト等でしっかりと固定することは安全の観点から好ましい。
図2は回転運動タイプの着座機器(D3)を示したものである。本タイプの着座機器では、電動モーターの回転軸が椅子の背凭れ部分に連結、固定されている。
本タイプの着座機器は、再生映像が180度回転するのに連動して、例えば時計回りに所定角度(例えば、90、180度など)に達するまで回転し、その後逆回転して元の位置に戻って停止する。
なお、更に同方向に着座機器を回転させて元の位置に停止させる、すなわち最初の回転から360度回転して停止させる方法を実施する場合は、安全ベルトを装着するのは当然であるが、さらに転落防止の対策を講じるのが好ましい。
本タイプの着座機器では、安全性の観点から1回転を超えて回転しないように停止板、あるいはリミット・スイッチを取り付けることができる。
また、D3タイプの着座機器では、観賞者の感じる不安感はD1タイプの着座機器よりも強いので腹部と胸部の2箇所を安全ベルトで固定するのが好ましいが、更に安全性を高めるために前方の映像を観賞するのに必要な部分を除いて着座機器を透明アクリル板などの全面カバーで囲うことが推奨される。
本タイプの着座機器は、再生映像が180度回転するのに連動して、例えば時計回りに所定角度(例えば、90、180度など)に達するまで回転し、その後逆回転して元の位置に戻って停止する。
なお、更に同方向に着座機器を回転させて元の位置に停止させる、すなわち最初の回転から360度回転して停止させる方法を実施する場合は、安全ベルトを装着するのは当然であるが、さらに転落防止の対策を講じるのが好ましい。
本タイプの着座機器では、安全性の観点から1回転を超えて回転しないように停止板、あるいはリミット・スイッチを取り付けることができる。
また、D3タイプの着座機器では、観賞者の感じる不安感はD1タイプの着座機器よりも強いので腹部と胸部の2箇所を安全ベルトで固定するのが好ましいが、更に安全性を高めるために前方の映像を観賞するのに必要な部分を除いて着座機器を透明アクリル板などの全面カバーで囲うことが推奨される。
D1〜D4の着座機器の中では、D1、D3が前方の再生映像の回転に同調して、視野が反転するような印象を観賞者により強く与えられる点で好ましい。また、D1は小型で簡便な機器であるので家庭への導入に適し、D3はD1よりも大きな機器であるので市町村の保健所、病院、教育機関などの施設に設置するに適している。
1 そり
2 背凭れ部
3 座部
4 肘掛部
5 そり表面側と座部裏側とを固定する逆Y字型の連結金具
6 座部
7 肘掛部
8 背凭れ部
9 回転椅子のフード(透明プラスチック製)
10 基台
11 電動モーター
12 電動モーターの金属製カバー
2 背凭れ部
3 座部
4 肘掛部
5 そり表面側と座部裏側とを固定する逆Y字型の連結金具
6 座部
7 肘掛部
8 背凭れ部
9 回転椅子のフード(透明プラスチック製)
10 基台
11 電動モーター
12 電動モーターの金属製カバー
本発明に係わる視野反転の学習装置とこれを用いる視野反転の学習方法は、発達障害を予防するという観点から医療と教育の分野において有用な技術である。また、本発明に係わる学習装置と学習方法が社会に普及すれば、将来的に自閉症などの発達障害が減少することが期待され、予防精神医学に新境地を拓くものである。
Claims (6)
- 2次元もしくは3次元の正立映像を観賞中に、正立映像が時計方向あるいは反時計方向に半回転して上下・左右の反転映像に切り替わることよって視野反転を学習する装置であって、該装置が画像表示機器(A)、画像再生機器(B)、映像を記録した媒体(C)からなることを特徴とする視野反転学習装置。
- 画像表示機器(A)、及び/又は、画像再生機器(B)が、画像を時計方向にあるいは反時計方向に180度回転させる機能を有する請求項1記載の視野反転学習装置。
- 更に、遥動または回転可能な着座機器(D)を含む請求項1または2に記載の視野反転学習装置。
- 映像を記録した媒体(C)が、正立映像が時計方向あるいは反時計方向に180度回転して上下・左右の反転映像に切り替わる過程が記録された媒体である請求項1〜3の何れかに記載の視野反転学習装置。
- 映像を記録した媒体(C)を再生して2次元もしくは3次元の正立映像を観賞中に、映像が時計方向あるいは反時計方向に半回転して上下・左右の反転映像に切り替わることによって視野反転を学習する方法であって、静止状態の着座機器が搖動または回転を開始すると同時にもしくは前後して、2次元もしくは3次元の正立映像が、時計方向あるいは反時計方向に半回転して上下・左右の反転映像に切り替わり、その後該着座機器が元の静止状態に戻ると同時にあるいは前後して2次元もしくは3次元の反転映像は時計方向あるいは反時計方向に半回転して元の正立映像に戻ることを特徴とする視野反転を学習する方法。
- 映像を記録した媒体(C)が、正立映像が時計方向あるいは反時計方向に180度回転して反転映像へ変換する過程が記録された媒体である請求項5に記載の視野反転を学習する方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014104147A JP2015219438A (ja) | 2014-05-20 | 2014-05-20 | 視野反転学習装置及び視野反転を学習する方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2019208268A1 (ja) * | 2018-04-24 | 2019-10-31 | 株式会社メンターコーポレーション | 新しいトレーニングを行うための装置およびプログラム |
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2014
- 2014-05-20 JP JP2014104147A patent/JP2015219438A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPWO2019208268A1 (ja) * | 2018-04-24 | 2020-05-07 | 株式会社メンターコーポレーション | 新しいトレーニングを行うための装置およびプログラム |
CN112204639A (zh) * | 2018-04-24 | 2021-01-08 | 株式会社明拓集团 | 用于进行新的训练的装置及程序 |
CN112204639B (zh) * | 2018-04-24 | 2022-02-18 | 株式会社明拓集团 | 用于训练使用者的大脑的装置、程序及方法 |
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