JP2015219040A - 同位体比測定装置及び同位体比測定方法 - Google Patents

同位体比測定装置及び同位体比測定方法 Download PDF

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吉村 了行
Ryoko Yoshimura
了行 吉村
神徳 正樹
Masaki Kamitoku
正樹 神徳
彰啓 ▲薮▼下
彰啓 ▲薮▼下
Akihiro Yabushita
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Abstract

【課題】超高精度で大掛かりな温調機構を用いなくても、高精度で同位体比測定を行うことができる同位体比測定装置を提供する。【解決手段】二酸化炭素の近赤外乃至中赤外域に存在する12C16O2及び13C16O2の吸収線強度を測定することにより炭素の同位体比を測定する同位体比測定装置において、12C16O2及び13C16O2を導入するセル7と、12C16O2の吸収線の波長と一致する発振波長の第1のレーザ光及び13C16O2の吸収線の波長と一致する発振波長の第2のレーザ光を出射するレーザ光源5と、12C16O2及び13C16O2が導入されているセルを通過した第1のレーザ光及び第2のレーザ光を検出する光検出器12とを備えた。12C16O2及び13C16O2の吸収線が同一の振動回転遷移のペアである。【選択図】図3

Description

本発明は、同位体比測定装置及び同位体比測定方法に関し、より詳細には、レーザ分光技術を用いて二酸化炭素などのガスの同位体比を測定する同位体比測定装置及び同位体比測定方法に関する。
半導体レーザを分光用光源として用い、ガス分析計等に応用する波長可変レーザ吸収分光法(Tunable Diode Laser Absorption Spectroscopy;以下、レーザ分光法、又はTDLASと記す)(非特許文献1)と呼ばれる技術が近年注目されている。
図1を参照して、レーザ分光法の大まかな動作原理を説明する。図1(a)に示すように、レーザ光源1から出射し被検査物3へ入射したレーザ光2を光検出器4で受光する。レーザ分光法では、レーザ光源1の発振波長を図1(b)のように繰り返し掃引する。掃引した波長範囲内に被検査物3の吸収線がある場合、光検出器4が受光する受光強度には図1(c)に示すように被検査物3の吸収線に対応したディップが現れる。このディップの位置と深さにより被検査物のガス種と濃度を測定・分析するというのがレーザ分光法の基本的な動作原理である。
実際の応用では、図1(b)に示すような鋸波の上に、より繰り返し周波数の高い正弦波を重畳させレーザを駆動し、受光した信号をロックイン検波する波長変調分光法(Wavelength Modulation Spectroscopy)、または周波数変調分光法(Frequency Modulation Spectroscopy)(非特許文献2参照)と呼ばれる方法や、被測定ガスを高反射率ミラーを用いた光学キャビティの中で往復させることにより実効光路長を長くして高感度化するキャビティリングダウン分光法(Cavity Ring Down spectroscopy)を代表とするキャビティ増幅吸収分光法(Cavity Enhanced Absorption Spectroscopy)など、種々の高感度化手法が多く用いられている。
レーザ分光法は高感度、高分解能なガス分析法であるため、単にガスの濃度を測定するだけでなく、同位体比を測定する分析法として注目されている。
同位体比測定について、二酸化炭素を例として説明する。自然界に存在する二酸化炭素はそのほとんどは、質量数12の炭素原子1つと質量数16の酸素原子2つとからなる12162であるが、ごく微量ながら質量数13の炭素や質量数18の酸素の同位体原子を含む、13162161218Oなどの同位体分子が存在する。これらの存在比(1316212162161218O/12162)を測定するのが同位体比測定である。
これらの同位体分子は化学的性質にほとんど違いがないため、化学的な分析法では同位体比を測定することは難しかったが、吸収線の波長は同位体分子ごとに異なるため、レーザ分光法を用いると同位体比を測定することができる。
レーザ分光法を用いて同位体比測定をする場合、各々の同位体分子の濃度・吸収強度を測定するためにどの吸収線を選択するかは極めて重要であるが、その説明を1316212162の測定を例として説明する。
図2は2μm帯(1.99〜2.05μm)における1216213162の吸収線の位置(波長)と吸収強度を示す図である。図2から1216213162の吸収線は各々多数の吸収線が重なり合うように存在していることがわかる。二酸化炭素の吸収は1.6μm帯にもあることが知られており、よく利用されているが、2μm帯の吸収は1.6μm帯に比べおよそ2桁吸収線強度が強く、高感度化をするのに適した波長帯である。
非特許文献3に、2μm帯の吸収線を利用した1316212162同位体比測定の例が記載されている。この測定例では下記の2つのペアが使われている。
これらの吸収線のペアは、吸収線強度が比較的大きいため高感度化のために有利であり、また、1216213162の吸収線の波長の差が0.2nm以下と小さく分布帰還型(Distributed Feedback:DFB)レーザの駆動電流制御のみで容易に掃引することができるため、1台の光源でかつ高速に測定できるという利点がある。従って、高感度化、低コスト化という観点で優れた選択であるということができる。
M. G. Allen, "Diode laser absorption sensors for gas-dynamic and combustion flows", Measurement Science and Technology, 9(4), pp. 545-562 (1998). G. C. Bjorklund, "Frequency-modulation spectroscopy: a new method for measuring weak absorption and dispersion," Opt. Lett. 5(1), pp. 15-17 (1980). K. Tanaka, and K. Tonokura, "Sensitive measurements of stable carbon isotopes of CO2 with wavelength modulation spectroscopy near 2 μm", Appl Phys B (2011) 105:463-469
しかしながら、一般的に吸収スペクトルは、温度・圧力が変わると、その形が変化してしまうという問題がある。特に、非特許文献3に示されたように、1216213162で異なる振動回転遷移を用いる場合には、温度・圧力変化によるスペクトル形の変化が異なるので、測定誤差を生じる原因となる。
また、測定誤差を小さく保つためには被測定ガスの温度を高精度で温調する必要があり、被測定ガスの温調の精度により、測定誤差が大きくなってしまうという問題もある。
被測定ガスの温調を超高精度で行い、測定誤差を小さく保つためには大掛かりな温調機構が必要となり、装置サイズが大きくなってしまい、コストも高くなるという問題がある。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、超高精度で大掛かりな温調機構を用いなくても、高精度で同位体比測定を行うことができる同位体比測定装置及び方法を提供することにあり、また、小型化、低コスト化した同位体比測定装置を提供することにある。
このような目的を達成するために、本願発明の第1の態様は、二酸化炭素の近赤外乃至中赤外域に存在する被測定ガスの吸収線強度を測定することにより被測定ガスの同位体比を測定する同位体比測定装置である。この同位体比測定装置は、被測定ガスを導入するセルと、該セルに波長の異なるレーザ光を入射するレーザ光源と、セルを通過したレーザ光を検出する検出器とを備える。
一実施形態では、被測定ガスは、12162及び13162であり、同位体比測定装置は、12162の吸収線の波長と一致する発振波長の第1のレーザ光及び13162の吸収線の波長と一致する発振波長の第2のレーザ光をそれぞれ出射するレーザ光源を備え、12162及び13162の吸収線が同一の振動回転遷移のペアであり、炭素の同位体比を測定する。
一実施形態では、被測定ガスは12162及び161218Oであり、同位体比測定装置は、12162の吸収線の波長と一致する発振波長の第1のレーザ光及び161218Oの吸収線の波長と一致する発振波長の第2のレーザ光をそれぞれ出射するレーザ光源を備え、12162及び161218Oの吸収線が同一の振動回転遷移のペアであり、酸素の同位体比を測定する。
また、本願発明の第2の態様は、二酸化炭素の近赤外乃至中赤外域に存在する被測定ガスの吸収線強度を測定することにより被測定ガスの同位体比を測定する同位体比測定方法である。この方法は、被測定ガスを導入するステップと、該セルに波長の異なるレーザ光を入射するステップと、セルを通過したレーザ光を検出するステップとを備える。この同位体比測定方法は、例えば、被測定ガスを導入するセルと、該セルに波長の異なるレーザ光を入射するレーザ光源と、セルを通過したレーザ光を検出する検出器とを備えた同位体比測定装置で実施することができる。
一実施形態では、被測定ガスは、12162及び13162であり、同位体比測定方法は、12162の吸収線の波長と一致する発振波長の第1のレーザ光及び13162の吸収線の波長と一致する発振波長の第2のレーザ光をセルに入射するステップを含む。12162及び13162の吸収線が同一の振動回転遷移のペアであり、炭素の同位体比を測定する。
一実施形態では、被測定ガスは、12162及び161218Oであり、同位体比測定方法は、12162の吸収線の波長と一致する発振波長の第1のレーザ光及び161218Oの吸収線の波長と一致する発振波長の第2のレーザ光をセルに入射するステップを含む。12162及び161218Oの吸収線が同一の振動回転遷移のペアであり、酸素の同位体比を測定する。
一実施形態では、第1のレーザ光及び第2のレーザ光は、2つのDFBレーザが同一チップ上に集積された多波長半導体DFBレーザから発射され、被測定ガスが導入されているセルに入射される。第1のレーザ光の発振波長と第2のレーザ光の発振波長との差は、20nm以上である。
本発明で提案する構成により、測定する1216213162、及び12162及び161218Oの吸収線の温度特性の差を極めて小さく抑えることができ、さらに従来法のような超高精度で大掛かりな温調機構を用いなくても、高精度で同位体比測定を行うことができる。その結果として、同位体比測定装置の小型化、低コスト化をすることができる。
また、同一の振動回転遷移のペアを用いる場合、吸収線の波長差が大きくなり、通常一台の半導体DFBレーザで両方の波長をカバーすることは難しくなる。そのため、各々の波長用に1台ずつ半導体DFBレーザを用意する必要が生じる。これは、装置の小型化、低コスト化を阻害する要因になるが、本発明の方法を用いれば1台の多波長DFBレーザで両方の波長をカバーすることが可能となるため、前記の阻害要因を解決し、同位体比測定装置の小型化、低コスト化を実現することができる。
以上説明したように、本発明を用いれば、従来法のような超高精度で大掛かりな温調機構を用いなくても、高精度で同位体比測定を行うことができる。その結果として、同位体比測定装置の小型化、低コスト化をすることができる。
波長可変レーザ吸収分光法(TDLAS)の動作原理を説明するための図であり、(a)はTDLASの構成の概要構成を示す図を、(b)は光源の駆動方法(時間と波長の関係)を説明する図を、(c)は光検出器が受光する受光強度を説明する図である。 2μm帯における1216213162の吸収線の位置(波長)と吸収強度を示す図である。 本発明の一実施形態にかかる同位体比測定装置の概略構成を示す図である。 2μm帯における1216213162の吸収線の位置(波長)と吸収強度を示す図に、1216213162の同一の振動回転遷移のペアの例として、回転線がそれぞれR(14)、R(16)、R(18)で振動モードが2ν1+ν3の3ペアの位置を図示したものである。 本発明の一実施形態にかかる同位体比測定装置を構成することができる多波長半導体DFBレーザ光源の一例の斜視図である。 2μm帯における12162161218Oの吸収線の位置(波長)と吸収強度を示す図に、12162161218Oの同一の振動回転遷移のペアの例として、回転線がそれぞれR(14)、R(16)、R(18)で振動モードが2ν1+ν3の3ペアの位置を図示したものである。 振動回転スペクトル図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。ここでは、1316212162を測定する同位体比測定装置を説明する。1316212162を測定することにより炭素の同位体比を測定することができるが、161218O/12162を測定することにより酸素の同位体比を測定するための同位体比測定装置を構成することもできる。
(実施形態1)
図3は、本発明の第1の実施形態にかかる同位体比測定装置の概略構成図である。図3に示すように、本実施形態の同位体比測定装置は、レーザ光源5と、被測定ガス10を封入するセル7と、セル7の温度を調整・制御するヒーター等からなる温調機構11と、光検出器12と、レーザ光源5、温調機構11及び光検出器12を制御しデータ処理する制御装置13とを備える。
被測定ガス10は吸入口8からセル内に吸入され、排出口9より排出され圧力が測定中ほぼ一定になるよう管理されている。例えば、吸入口8と排出口9に配置したマスフローコントローラ(不図示)により、圧力が一定となるように制御する。これにより、圧力変化によって引き起こされるスペクトル幅の変化の影響を低減する。
図3では簡略化のためシングルパスセルを利用した場合の図面を示したが、マルチパスセルを用いたり、または高反射率ミラーを用いた光学キャビティをセル内に構成してキャビティリングダウン分光法等のキャビティ増幅吸収分光法を用いるなどの高感度化技術を併用したりすることにより、より一層の高感度化を図ることもできる。
レーザ光源5は、2004.02nm、及び2040.98nmの近傍を掃引できるような半導体DFBレーザ光源から成る。この2波長を用いることにより、比較的吸収強度が強く、かつ1216213162で同一の振動回転遷移(R(16),2ν1+ν3)を測定することができるため、高感度で、かつ被測定ガスの僅かな温度変化に起因する測定誤差を小さくすることが可能となる。そのため、従来の同位体比測定装置と比べ温調機構を簡素化することができるため、小型化、低コスト化を実現することが可能となる。なお、R(16)の回転線は、回転量子数が16であるR枝の吸収線である(以下、同様)。なお、図7に示すように、R枝とは、遷移(吸収)によって回転量子数が1増加する線のことで、P枝はその逆で1減少する線である。例えば、R(16)は、下の振動準位における回転量子数が16で上の振動準位における回転量子数が17に対応する遷移である。
図4に、2μm帯における1216213162の吸収線の位置(波長)と吸収強度を示す。本願発明は、(R(16),2ν1+ν3)の振動回転遷移のペアに限定されるものではなく、(R(16),2ν1+ν3)の振動回転遷移のペアと異なる別のペアを測定してもよい。例えば、(R(14),2ν1+ν312162→2004.55nm、13162→2041.53nm)、(R(18),2ν1+ν312162→2003.50nm、13162→2040.43nm)など、吸収強度が強く、同一の振動回転遷移のペアが多数存在するので、それら別のペアを利用してもよい。
いずれの振動回転遷移のペアを利用するにしても、吸収線の波長差は20nm以上ある。1台の半導体DFBレーザがレーザへの注入電流制御でカバーできる波長差は、通常1nm程度までであり、レーザチップの温度制御を併用しても5nm程度が限界であるため、1台の半導体DFBレーザで20nm以上の波長差をカバーすることは難しい。したがって、従来と同様に、基本的にはレーザ光源5は2台の半導体DFBレーザから構成されることになる。
(実施形態2)
上記構成では、温調機構の簡素化による同位体比測定装置の小型化、低コスト化は実現できたが、半導体DFBレーザが2台必要となるため、レーザ光源5に関しては、従来法と比べ逆にサイズ、コストともに不利になるという課題が残されている。
そこで、本実施形態においては、レーザ光源5に関するサイズ及びコストの課題を解決するため、レーザ光源5を図5に示すような2つのDFBレーザが同一チップ上に集積された多波長半導体DFBレーザを用いることにより、光源部(レーザ光源5)の小型化、低コスト化を実現する。
図5に示す多波長半導体DFBレーザは、n−InPクラッド層15と、ノンドープのバンドギャップ波長1.3μmのInGaAsP光閉じ込め層16と、1.65%の歪みを持つInGaAs井戸層とInP基板に格子整合したInGaAs障壁層からなるInGaAs/InGaAsP多重量子井戸構造(MQW)発光層17、ノンドープのバンドギャップ波長1.3μmのInGaAsP光閉じ込め層18、ノンドープのバンドギャップ波長1.1μmのInGaAsP光閉じ込め層19が形成されている。その上に、ストライプ状のp−InPクラッド層20、InGaAsPコンタクト層21が形成されている。注入電流を分離するため、ストライプの脇にはSiO2層22が形成され、その上にp型電極23が形成されている。また、n−InPクラッド層15の下にはn型電極14が形成されている。
単一縦モード発振するDFBレーザとするため、バンドギャップ波長1.1μmのInGaAsP光閉じ込め層19の左側のストライプ(ストライプ1)、右側のストライプ(ストライプ2)を含む部分には、それぞれ発振波長が2004.02nm、2040.98nmとなるように設計されたパラメータを持つ回折格子が電子ビーム露光及びウエットエッチングを用いて形成されている。
このようにして作製された多波長半導体DFBレーザは発振波長が20nm以上離れた1216213162の同一の振動回転遷移のペアをワンチップでカバーすることができるため、本実施形態の構成を用いることにより、温調機構を簡素化し、さらに光源部(レーザ光源5)のサイズ及びコストを増大させること無く、同位体比測定装置の小型化、低コスト化を実現することができる。
本実施形態では、波長2004.02nm及び2040.98nmに存在する(R(16),2ν1+ν3)の振動回転遷移のペアを選択したが、(R(14),2ν1+ν3):12162→2004.55nm、13162→2041.53nm)、(R(18),2ν1+ν3):12162→2003.50nm、13162→2040.43nm)など、吸収強度が強く、同一の振動回転遷移の他の多数の吸収線のペアを選択することもできることは明らかである。
本実施形態では、図5に示すようなリッジ構造のDFBレーザを作製したが、本発明は、活性層の発光波長が制御できていれば良く、その効果はレーザの構造に依らないことは明らかである。すなわち、p−InPとn−InPで交互に埋め込んだpn埋め込み構造や、半絶縁性InPで埋め込んだ埋め込み構造のDFBレーザも適用できることは明らかである。また、本実施形態では直線導波路を用いたが、各レーザの出射端を近接させた湾曲した導波路、別途導波路層を設けて合波器(カプラ)により単一の出射端とする構造でも適用できることは明らかである。
図6に、2μm帯における12162161218Oの吸収線の位置(波長)と吸収強度を示す。例えば、図6に図示した、(R(14),2ν1+ν3):12162→2004.55nm、161218O→2034.55nm)、(R(16),2ν1+ν3):12162→2004.02nm、161218O→2034.03nm)、(R(18),2ν1+ν3):12162→2003.50nm、161218O→2033.52nm)などの吸収線強度が強く、同一の振動回転遷移ペアを選択すればよい。
いずれの吸収線のペアを利用するにしても、吸収線の波長差は20nm以上あるため、上述したように1台の半導体DFBレーザでカバーすることは難しいので、基本的にはレーザ光源5は2台の半導体DFBレーザから構成されることになるが、この場合も、図5に示すような2つのDFBレーザが同一チップ上に集積された多波長半導体DFBレーザを用いることにより、光源部(レーザ光源5)を含めた装置の小型化、低コスト化を実現させることができる。
1 レーザ光源
2 レーザ光
3 被検査物
4 光検出器
5 レーザ光源
6 レーザ光
7 セル
8 吸入口
9 排出口
10 被測定ガス
11 温調機構
12 光検出器
13 制御装置
14 n型電極
15 n−InPクラッド層
16 InGaAsP光閉じ込め層
17 多重量子井戸構造(MQW)発光層
18 InGaAsP光閉じ込め層
19 InGaAsP光閉じ込め層
20 p−InPクラッド層
21 InGaAsPコンタクト層
22 SiO2層
23 p型電極

Claims (8)

  1. 二酸化炭素の近赤外乃至中赤外域に存在する12162及び13162の吸収線強度を測定することにより炭素の同位体比を測定する同位体比測定装置であって、
    12162及び13162を導入するセルと、
    12162の吸収線の波長と一致する発振波長の第1のレーザ光を出射する第1のレーザ光源と、
    13162の吸収線の波長と一致する発振波長の第2のレーザ光を出射する第2のレーザ光源と、
    12162及び13162が導入されている前記セルを通過した第1のレーザ光及び第2のレーザ光を検出する光検出器と
    を備え、
    12162及び13162の吸収線が同一の振動回転遷移のペアであることを特徴とする同位体比測定装置。
  2. 二酸化炭素の近赤外乃至中赤外域に存在する12162及び161218Oの吸収線強度を測定することにより酸素の同位体比を測定する同位体比測定装置であって、
    12162及び161218Oを導入するセルと、
    12162の吸収線の波長と一致する発振波長の第1のレーザ光を出射する第1のレーザ光源と、
    161218Oの吸収線の波長と一致する発振波長の第2のレーザ光を出射する第2のレーザ光源と、
    12162及び161218Oが導入されている前記セルを通過した第1のレーザ光及び第2のレーザ光を検出する光検出器と
    を備え、
    12162及び161218Oの吸収線が同一の振動回転遷移のペアであることを特徴とする同位体比測定装置。
  3. 第1のレーザ光源と第2のレーザ光源は、同一チップ上に集積された多波長半導体DFBレーザであることを特徴とする請求項1又は2に記載の同位体比測定装置。
  4. 第1のレーザ光の発振波長と第2のレーザ光の発振波長との差は、20nm以上であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の同位体比測定装置。
  5. 二酸化炭素の近赤外乃至中赤外域に存在する12162及び13162の吸収線強度を測定することにより炭素の同位体比を測定する同位体比測定方法であって、
    12162及び13162をセルに導入するステップと、
    12162の吸収線の波長と一致する発振波長の第1のレーザ光を前記セルに入射するステップと、
    13162の吸収線の波長と一致する発振波長の第2のレーザ光を前記セルに入射するステップと、
    12162及び13162が導入されている前記セルを通過した第1のレーザ光及び第2のレーザ光を検出するステップと
    を備え、
    12162及び13162の吸収線が同一の振動回転遷移のペアであることを特徴とする同位体比測定方法。
  6. 二酸化炭素の近赤外乃至中赤外域に存在する12162及び161218Oの吸収線強度を測定することにより酸素の同位体比を測定する同位体比測定装置であって、
    12162及び161218Oをセルに導入するステップと、
    12162の吸収線の波長と一致する発振波長の第1のレーザ光を前記セルに入射するステップと、
    161218Oの吸収線の波長と一致する発振波長の第2のレーザ光を前記セルに入射するステップと、
    12162及び161218Oが導入されている前記セルを通過した第1のレーザ光及び第2のレーザ光を検出するステップと
    を備え、
    12162及び161218Oの吸収線が同一の振動回転遷移のペアであることを特徴とする同位体比測定方法。
  7. 2つのDFBレーザが同一チップ上に集積された多波長半導体DFBレーザから前記セルに第1のレーザ光と第2のレーザ光とが入射されることを特徴とする請求項5又は6に記載の同位体比測定方法。
  8. 第1のレーザ光の発振波長と第2のレーザ光の発振波長との差は、20nm以上であることを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載の同位体比測定方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114839159A (zh) * 2022-04-13 2022-08-02 中国空气动力研究与发展中心超高速空气动力研究所 兼容腔增强技术和腔衰荡技术的谐振腔吸收光谱测量方法

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