JP2015207874A - 映像記録装置、映像再生装置及び映像記録プログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】映像記録再生装置1は、第1のサンプリング構造を持つ複数の色成分で構成されるカラー方式の単一フレーム画像について、少なくとも1つの色成分をアップコンバート、ダウンコンバート又は画像変形のいずれかの方式により変換し、当該変換された色成分を含む複数の色成分で構成される、第2のサンプリング構造を持つカラー方式の単一フレーム画像に変換する前処理部12と、変換された後の画像データを、所定の圧縮方式により符号化する符号化部13と、を備える。
【選択図】図1
Description
スーパーハイビジョンは、従来のハイビジョン映像システムと比べ、データレートが極めて大きくなる。中でも、フルスペック(フルカラー総画素数9900万画素、フレーム周波数120Hz)の非圧縮信号となると、データレートが144Gbpsにも及び、大規模な信号処理システムが必要になる。このため、コンパクトで機動的なスーパーハイビジョン映像システムを実現するためには、しばしばデータレート削減を目的に、デュアルグリーン(DG)と呼ばれるカラー方式が用いられる。
また、映像符号化によりデータレートの圧縮を行う場合、空間的に分割された画像の境界部において、本来の画像にある隣接画素との連続性が失われてしまうため、圧縮効率の低下や、非可逆プロセスによる符号化の場合は、圧縮ひずみが生じてしまうという課題があった。
さらに、このような装置で記録したDG信号を再生する際、分割されたそれぞれの画像データを並列して読み出すためのタイミング同期回路が必要となるため、再生装置の構成が複雑になると共に、フレーム画像を再構成するための処理負荷が大きいという課題もあった。
また、映像記録装置は、本来の画像の持つ連続性を保ちつつ符号化技術を適用できるため、圧縮効率が向上し、非可逆プロセスによる符号化を行った場合でも、圧縮ひずみを抑えることが可能となる。
本実施形態に係る映像記録再生装置1は、映像信号の記録及び再生を行う信号処理装置である。映像記録再生装置1は、ビデオ信号で用いられる、所定のサンプリング構造を持つ複数の色成分で構成されるカラー方式の単一フレーム画像を、少なくとも1つの色成分について画像変形、アップコンバート又はダウンコンバートを行い、異なるサンプリング構造を持つカラー方式の単一フレーム画像として取り扱う。
映像記録再生装置1は、入力部11と、前処理部12と、符号化部13と、記録部14と、記録媒体15と、復号部16と、後処理部17と、出力部18とを備える。
外部装置からの入力映像は、フル解像度、又はDG方式のスーパーハイビジョンカメラの他、CCU(カメラコントロールユニット)や、その他の映像処理装置から出力される映像信号であってもよい。
前処理部12は、変換方式判別部121と、アップコンバート部122と、ダウンコンバート部123と、画像変形部124と、色変換処理部125とを備える。
このとき、変換方式判別部121は、入力映像のサンプリング構造を判別し、判別した第1のサンプリング構造の種別に応じて変換方式を判別する。
ここで、変換リストは、映像記録再生装置1の中で一意に定められていてもよいし、ユーザが外部インターフェース等を介して任意に選択できてもよい。
また、変換方式判別部121は、例えば、ユーザから指定された圧縮モード(例えば、高圧縮モード)に応じて変換方式を判別してもよい。
後処理部17は、色変換処理部171と、変換方式判別部172と、アップコンバート部173と、ダウンコンバート部174と、画像変形部175とを備える。
色変換処理部171から受け取った映像信号は、この決定に従って、アップコンバート部173、ダウンコンバート部174又は画像変形部175に振り分けられる。なお、変換不要と判断された映像信号は、直接、出力部18に受け渡される。
この例では、解像度7680×4320のDG信号が入力され、アップコンバート部122は、DG信号の単一フレーム画像について、G成分のみを抽出した画像データ20のうち、R及びB領域の欠損画素を補間して解像度の高い画像データ20aを生成する。
この例では、解像度7680×4320のDG信号が入力され、アップコンバート部122は、DG信号の単一フレーム画像について、G成分のみを抽出した画像データ30のうち、R及びB領域の欠損画素を補間して解像度の高い画像データ20aを生成する。さらに、アップコンバート部122は、R成分の画像データ31及びB成分の画像データ32のうち、それぞれ垂直方向に隣接した領域の欠損画素を補間することで解像度の高い画像データ31a及び32aを生成する。
この例では、フル解像度のスーパーハイビジョンの信号が入力され、ダウンコンバート部123は、単一フレーム画像(RGB4:4:4)について、R成分のみを抽出した画像データ41の2m+1列、及びB成分のみを抽出した画像データ42の2m+2列の画素を間引くことで、解像度を落とした画像データ41a及び42aを生成する。ここで、mは0から3839までの整数を表す。
なお、ダウンコンバート部123は、R成分及びB成分について、共通の列(2m+1又は2m+2)の画素を間引いてもよい。
この例では、解像度7680×4320のDG信号が入力され、画像変形部124は、DG信号の単一フレーム画像について、G成分のみを抽出した画像データ50のうち、2n+1行目及び2n+2行目のG成分を同列のn+1行目に配置することで、変形された画像データ50aを生成する。また、画像変形部124は、R生成及びB成分についても同様に、2n+1行目及び2n+2行目の成分を同列のn+1行目に配置することで、それぞれR成分の画像データ51a及びB成分の画像データ52aを生成する。ここで、nは0から2159までの整数を表す。
以下、本実施形態の効果を示すために行ったシミュレーションの手順及び結果を示す。
この例では、記録再生の対象となる元画像に、ハイビジョン画像(解像度1980×1080、8Bit)を用いたが、スーパーハイビジョン画像、又は他の高精細画像が入力された場合にも同様の結果が期待できる。
(手順2)(1)でサンプリングした画像のうち、G成分について、R及びB領域の欠損画素を補間することで、アップコンバートする。
(手順3)(2)により4:2:0の方式でサンプリングされたRGB信号を符号化する。
(手順4)符号化された信号を復号する。
(手順5)復号した信号のG成分について、ベイヤー型にサンプリングする。
(手順6)入力画像のG成分と(5)で生成されたG成分とについて、PSNR(ピーク信号対雑音比)を算出して評価する。
(手順2)サンプリングした画像のうち、G成分について、2k+1行及び2k+2行の成分を空間分割して、2枚の画像に再構成する。ここで、kは0から539までの整数である。
(手順3)(2)で得られた2枚の画像の他、R成分及びB成分について、それぞれ個別に符号化する。
(手順4)符号化された信号を復号する。
(手順5)復号した2枚のG画像を合成し、元画像と同様の構成に戻す。
(手順6)入力画像のG成分と(5)で生成されたG成分とについて、PSNRを算出して評価する。
いずれの方式も、R画素の位置のG成分を補間する場合の式を例示した。なお、B画素の位置のG成分を補間する場合は、RをBと読み替える。
本実施形態による手法(Gradient−Linear又はACPI)を用いた場合、特に高圧縮率の符号化を行った際のPSNRの劣化が、従来手法(Current method)と比較して改善されている。
さらに、映像記録再生装置1は、サンプリング構造の種別に応じて、又は指定された圧縮モードに応じて変換方式を判別するので、複数のカラー方式に自動で対応でき、利便性が向上する。
例えば、復号部16、後処理部17及び出力部18は、別の再生装置として分離されてもよい。また、記録部14及び記録媒体15が別の装置として分離されてもよい。
11 入力部
12 前処理部(第1変換部)
13 符号化部
14 記録部
15 記録媒体
16 復号部
17 後処理部(第2変換部)
18 出力部
121 変換方式判別部
122 アップコンバート部
123 ダウンコンバート部
124 画像変形部
125 色変換処理部
171 色変換処理部
172 変換方式判別部
173 アップコンバート部
174 ダウンコンバート部
175 画像変形部
Claims (7)
- 第1のサンプリング構造を持つ複数の色成分で構成されるカラー方式の単一フレーム画像について、少なくとも1つの色成分をアップコンバート、ダウンコンバート又は画像変形のいずれかの方式により変換し、当該変換された色成分を含む複数の色成分で構成される、第2のサンプリング構造を持つカラー方式の単一フレーム画像に変換する第1変換部と、
前記第1変換部により変換された後の画像データを、所定の圧縮方式により符号化する符号化部と、を備える映像記録装置。 - 前記第2のサンプリング構造は、所定の規格化された圧縮方式に対応する請求項1に記載の映像記録装置。
- 前記アップコンバート、ダウンコンバート又は画像変形のいずれの方式により変換を行うかを判別する変換方式判別部を備える請求項1又は請求項2に記載の映像記録装置。
- 前記変換方式判別部は、前記第1のサンプリング構造の種別に応じて変換方式を判別する請求項3に記載の映像記録装置。
- 前記変換方式判別部は、指定された圧縮モードに応じて変換方式を判別する請求項3又は請求項4に記載の映像記録装置。
- 請求項1から請求項5のいずれかに記載の映像記録装置において、前記所定の圧縮方式により符号化された前記第2のサンプリング構造を持つカラー方式の単一フレーム画像を復号する復号部と、
前記復号部により復号された画像データについて、少なくとも1つの色成分をアップコンバート、ダウンコンバート又は画像変形のいずれかの方式により変換し、当該変換された色成分を含む複数の色成分で構成される、第3のサンプリング構造を持つカラー方式の単一フレーム画像に変換する第2変換部と、を備える映像再生装置。 - コンピュータに入力映像を記録させるための映像プログラムであって、
前記コンピュータの制御部に、
第1のサンプリング構造を持つ複数の色成分で構成されるカラー方式の単一フレーム画像について、少なくとも1つの色成分をアップコンバート、ダウンコンバート又は画像変形のいずれかの方式により変換し、当該変換された色成分を含む複数の色成分で構成される、第2のサンプリング構造を持つカラー方式の単一フレーム画像に変換する変換ステップと、
前記変換ステップにより変換された後の画像データを、所定の圧縮方式により符号化する符号化ステップと、を実行させるための映像記録プログラム。
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