JP2015201829A - 通信システム、送信方法 - Google Patents

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Yutaka Murakami
豊 村上
知弘 木村
Tomohiro Kimura
知弘 木村
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幹博 大内
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Abstract

【課題】同じデータから別の方式を用いて生成した複数の信号を、それぞれ別の送信局から送信した場合に、どの端末でも、いずれの送信局あるいは双方の送信局からの信号を受信しても、データを復元できるようにする。【解決手段】第1の送信局は、元データから第1の方式を用いて生成される信号を第1のアンテナと第2のアンテナとから同一時間、同一周波数に送信し、第2の送信局は、当該元データから第2の方式を用いて生成される信号を第3のアンテナと第4のアンテナとから同一時間、同一周波数に送信する。第1の送信局は、第1の方式を示す制御情報を送信し、第2の送信局は、前記第2の方式を示す制御情報を送信する。【選択図】図1

Description

本発明は、特にマルチアンテナを用いた通信を行う通信システムに関する。
図1に示すような送信局#1と送信局#2とが放送波を発信し、その周囲に放送波を受信する端末#1、端末#2、端末#3が存在する通信システムを考える。図1に示されるように、端末#1は送信局#1からの信号を受信でき、端末#2は送信局#2からの信号を受信でき、端末#3は送信局#1と送信局#2双方からの信号を受信できる位置に存在する。
このとき、送信局#1と送信局#2とは、図2に示すように同じデータを基にして、時空間ブロック符号(MISO(Multiple-Input Multiple-Output)方法)を用いて生成される互いに異なる信号を送信するものとする。
この場合、端末#3は、送信局#1の第1アンテナ、送信局#2の第2アンテナにより、s0、s1で時空間ブロック符号化が行われていることにより、信号s0、s1に対して送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
特願2014-22983 特願2014-22984 特願2010-177310
しかしながら、図2に示す方式は、端末#1は送信局#1の送信信号を受信することになり、端末#2は送信局#2の送信信号を受信することになるものの、両端末は、「どちらの送信局から送信された信号か」、の識別が困難な場合、データを復調・復号できないという問題がある。
そこで、本発明は、上述のように同じデータを基にして生成された互いに異なるデータを複数の送信局で送信する場合に、一方の送信局からのみ信号を受信したとしても元のデータを復元できる通信システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る通信システムは、第1の送信局と、第2の送信局とを含む通信システムであって、前記第1の送信局は、第1のアンテナと、第2のアンテナと、元データから第1の方式を用いて生成される4つの信号のうち、2つの信号を前記第1のアンテナと前記第2のアンテナとから、第1のスロットおよび同一の周波数を用いて送信し、前記2つの信号以外の2つの信号を前記第1のアンテナと前記第2のアンテナとから、第2のスロットおよび同一の周波数を用いて送信する第1送信部とを備え、前記第2の送信局は、第3のアンテナと、第4のアンテナと、前記元データから第1の方式とは異なる第2の方式を用いて生成される4つの信号のうち、2つの信号を前記第3のアンテナと前記第4のアンテナとから、前記第1のスロットおよび同一の周波数を用いて送信し、前記2つの信号以外の2つの信号を前記第3のアンテナと前記第4のアンテナとから、前記第2のスロットおよび同一の周波数を用いて送信する第2送信部とを備え、前記第1送信部は、前記第1の方式を示す制御情報を送信し、前記第2送信部は、前記第2の方式を示す制御情報を送信することを特徴としている。
上述のような構成によって、送信局が、どの送信方法で信号を送信しているかを示す制御情報を送信しているので、端末はどの送信局から送信された信号であるかどうかを識別することができ、これにより、送信局が送信したデータを復調・復号することができる。
通信システムの構成例 従来の送信局#1と送信局#2の送信信号の例 通信システムの構成例 送信局の構成例 フレームの構成例 信号処理部の構成例 16QAMの信号点配置例 64QAMの信号点配置例 信号生成方法の例 信号生成方法の例 信号生成方法の例 信号生成方法の例 信号生成方法の例 信号生成方法の例 信号生成方法の例 信号生成方法の例 信号生成方法の例 信号生成方法の例 信号生成方法の例 信号生成方法の例 信号生成方法の例 信号生成方法の例 信号生成方法の例 信号生成方法の例 信号生成方法の例 信号生成方法の例 信号生成方法の例 信号生成方法の例 信号生成方法の例 信号生成方法の例 信号生成方法の例 信号生成方法の例 信号生成方法の例 信号生成方法の例 信号生成方法の例 信号生成方法の例 信号生成方法の例 信号生成方法の例 信号生成方法の例 信号生成方法の例 信号生成方法の例 信号生成方法の例 信号生成方法の例 信号生成方法の例 信号生成方法の例 信号生成方法の例 信号生成方法の例 信号生成方法の例 信号生成方法の例 端末の構成例 候補信号点と受信信号点の関係のイメージ図 通信システムの構成例 送信部の構成例 送信部の構成例 信号処理部の構成例 送信部の構成例 送信部の構成例
<発明者が得た知見>
上述したとおり、図2に示す方式では、端末#1や端末#2は、信号を受信して元のデータを復号できない可能性があるという問題があることを知見した。
そのため、発明者らは、各送信局が、それぞれの送信方法を端末に通知するための制御情報を送信する手法に至った。
その上で、発明者らは、図2に示す方式では、各送信局がその送信方法に関する制御情報を送信したとしても、端末#1、端末#2、端末#3は、伝搬環境によっては、データシンボルを高い受信品質を得ることが困難であることを知見した。デジタルテレビ放送などにおいては、端末がどの位置にあっても、信号を受信して、放送局から送信された送信信号に含まれるデータを復調・復号す必要があるものの、図2に示す方式を用いた場合は、直接波が支配的な伝搬環境では、放送局から送信されたデータを復調・復号することが難しいという問題が発生することも知見した。
そこで、本発明においては、複数の送信局から同じデータを基として生成された異なるデータの信号をMIMO(Multiple-Input Multiple-Output)方式で送信するにあたって、端末は、どの送信局の変調信号を受信しても、高いデータの受信品質を得ることができる通信システムを開示する。
以下、通信システムの一実施例について、図面を参照しながら説明する。
≪実施の形態1≫
<構成>
図1は、本発明に係る通信システムの一構成例を示すシステム図である。
通信システムは、送信局#1と、送信局#2と、端末#1と、端末#2と、端末#3とを含んで構成されている場合を考える。送信局は、2以上あればよく、端末は1以上あればよい。図1における円(楕円)は、各送信局が送信する変調信号が届く範囲を模式的に示している。
図3は、図1における端末#3と送信局#1および送信局#2から送信された信号の関係を示す図である。
図3に示すように、送信局#1の第1アンテナから送信された送信信号は、端末#3の第1アンテナと第2アンテナとで受信される。
同様に、送信局#1の第2アンテナから送信された送信信号は、端末#3の第1アンテナと第2アンテナとで受信される。
また、送信局#2の第2アンテナから送信された送信信号は、端末#3の第1アンテナと第2アンテナとで受信される。
同様に、送信局#2の第2アンテナから送信された送信信号は、端末#3の第1アンテナと第2アンテナとで受信される。
なお、図1の端末#1の場合は、送信局#1から送信される送信信号のみを受信する。即ち、送信局#1の第1アンテナから送信された送信信号は、端末#1の第1アンテナと第2アンテナとで受信される。同様に、送信局#1の第2アンテナから送信された送信信号は、端末#1の第1アンテナと第2アンテナとで受信される。
また、図1の端末#2の場合は、送信局#2から送信される送信信号のみを受信する。即ち、送信局#2の第1アンテナから送信された送信信号は、端末#2の第1アンテナと第2アンテナとで受信される。同様に、送信局#2の第2アンテナから送信された送信信号は、端末#2の第1アンテナと第2アンテナとで受信される。
図4は、送信局の構成例を示している。
送信方法指示部410は、送信方法に関する情報409を入力とし、送信局が変調信号を送信するにあたって、その送信方法を各部に伝達する。送信方法に関する情報409は、誤り訂正符号の方法(符号長や符号化率など)、変調方式、SISO(Single-Input Single-Output)、MISO(Multiple-Input Single-Output)またはMIMOなどの送信方式、MIMOで伝送する場合の送信方法などであり、送信方法に関する情報409には送信に必要な種々の情報が含まれる。
送信方法指示部410は、送信方法に関する情報409に基づき、誤り訂正符号化部402および制御情報シンボル生成部416に、誤り訂正の方式を指示する制御信号411(例えば、誤り訂正符号の情報、符号長(ブロック長)、符号化率など)を出力する。また、送信方法指示部410は、送信方法に関する情報409に基づき、信号処理部404および制御情報シンボル生成部416に対して、変調方式に関する制御信号412(なお、MISO、MIMOの場合、複数の変調信号で異なる変調方式を採ることも可能であり、このときは、複数の変調方式が指定される。また、SISO、MISO、MIMOにおいて、変調方式をある間隔で変更可能である場合についても、複数の変調方式が指定される。)と、SISO、MISOおよびMIMOのうちいずれの方式を用いて信号を伝送するのかを示す制御信号413と、MIMOで伝送する場合に「送信方法1および送信方法2」のうちいずれの送信方法を用いて送信局が信号を送信するのかを示す制御信号414とを出力する。「送信方法1および送信方法2」の詳細については後述する。
誤り訂正符号化部402は、送信対象のデータ401、および、誤り訂正の方式を示す制御信号411を入力とし、制御信号411にしたがって、誤り訂正符号の方式(具体的な誤り訂正符号、符号長(ブロック長)、符号化率)の符号化を行い、誤り訂正符号化後のデータ403を出力する。
信号処理部404は、誤り訂正符号化後のデータ403、変調方式に関する制御信号412、送信方式(SISO、MISO、MIMO)に関する制御信号413、送信局の送信方法に関する制御信号414を入力とし、これらの制御信号に従って、無線部406A、406B用に生成されたベースバンド信号405A、406Bを、それぞれ、無線部406A、406Bに出力する。生成されるベースバンド信号405A、406Bの詳細については、送信方法1および送信方法2とともに後述する。
制御情報シンボル生成部416は、制御信号411、412、413、414およびFFT(Fast Fourier Transfer)(または、フーリエ変換、または、逆フーリエ変換)の方法やPAPR(Peak to Average Power Ratio)に関する制御信号415を入力とし、これらの制御信号に含まれる制御情報に基づく制御情報シンボルを生成し、無線部406Aおよび無線部406Bに出力する。
無線部406Aは、ベースバンド信号405A、制御情報シンボル417、パイロットシンボル418、送信フレームに関する制御情報419を入力とし、送信フレームを構成し、送信方式(SISO、MISO、MIMO)にしたがって、必要に応じてパワー変更処理、プリコーディングなどを行って、送信信号407Aをアンテナ408Aに出力する。
無線部406Bは、ベースバンド信号405B、制御情報シンボル417、パイロットシンボル418、送信フレームに関する制御情報419を入力とし、送信フレームを構成し、送信方式(SISO、MISO、MIMO)にしたがって、必要に応じてパワー変更処理、プリコーディングなどを行って、送信信号407Bをアンテナ408Bに出力する。
なお、パイロットシンボル418は、送信局のどのアンテナから送信されたものであるかを端末が区別できるように、各アンテナ用のパイロットシンボルが互いに異なる(配置やパワーなどが異なる)ように構成されている。
送信信号407Bおよび送信信号407Aは、それぞれ、アンテナ408Aおよびアンテナ408Bから、同一時間に同一周波数を用いて送信される。
図5は、送信局の両アンテナから送信される変調信号のフレーム構成例を示している。図5(a)、図5(b)、いずれも縦軸は周波数、横軸は時間である。なお、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式などのマルチキャリア方式の場合、周波数軸方向には複数のキャリアのシンボルが存在することになる。そして、図5(a)は、アンテナ$1から送信される変調信号のフレーム構成、図5(b)は、アンテナ$2から送信される変調信号のフレーム構成を示している。
送信方法としてSISOが選択される場合、一方のアンテナ(図5ではアンテナ$1)からのみ信号が送信され、そのフレーム構成は、図5(a)に示すようにパイロットシンボル501と、制御情報シンボル502と、データシンボル503とを含む。(ただし、アンテナ$2から、パイロットシンボル501と、制御情報シンボル502と、データシンボル503の変調信号を送信してもよい。)
制御情報シンボル502には、誤り訂正符号化方法(具体的な誤り訂正符号の情報、符号(ブロック長)、符号化率)に関する情報、変調方式の情報が含まれている。
また、制御情報シンボル502には、SISO、MISO、MIMOのいずれの送信方法を用いて送信しているかの情報と、MIMOの場合に、送信方法1の方法で送信しているか、送信方法2の方法で送信しているかを示す情報とが含まれる。(ただし、データシンボル503はSISO方式としているので、その情報を、制御情報シンボル502は含んでいることになる。)
データシンボル503には、SISO方式のときのデータシンボルとなる。
次に、送信方法として、MISOまたはMIMOが選択される場合、双方のアンテナ(図5ではアンテナ$1およびアンテナ$2)から信号が同一(共通)時間、同一(共通)周波数から送信されることになる。
パイロットシンボル504A、パイロット信号504Bは、データシンボルをMISOまたはMIMOのいずれかの方式で伝送するために必要となるパイロットシンボルとなる。
制御情報シンボル505A、制御情報シンボル505Bは、SISO、MISO、MIMOのいずれの送信方法を用いて送信しているかの情報と、MIMOの場合に、送信方法1の方法で送信しているか、送信方法2の方法で送信しているかを示す情報とが含まれる。なお、データシンボルがMIMO方式の場合、データシンボルが送信方法1または送信方法2で送信されているかを、受信装置が識別可能となる識別情報を含んでいることになる。
例えば、識別情報として、1ビットを割り当てた場合、送信方法1で送信する場合、「0」を送信し、送信方法2で送信する場合、「1」を送信する、とすればよい。
このとき、送信方法1、送信方法2の信号生成方法については、以下の生成方法1〜32で説明する。なお、送信装置は、生成方法1〜32のいずれかを選択して送信できるとしてもよい。このとき、いずれの生成方法を選択したか、を受信装置が識別するための制御情報を伝送してもよい。送信装置が、生成方法1〜32のいずれかの方法で固定的に送信する場合は、「いずれの生成方法を選択したか、を受信装置が識別するための制御情報」を送信装置は送信する必要はなくなる。生成方法1〜32を固定的に使用するか、選択的に使用するかは、いずれであってもよい。
また、制御情報シンボルは、2つのアンテナから送信しているが、一方のアンテナからのみ送信してもよい。
加えて、データシンボル506A、および、データシンボル506Bはデータシンボルであり、それぞれのシンボルはそれぞれのアンテナから送信されることになる。(データシンボル506A、および、データシンボル506Bにより、MISO方式またはMIMO方式を実現することなる。)
なお、図5に示すフレーム構成例は一例であり、当然ながら、各シンボルに他のシンボルが含まれていてもよい。例えば、データシンボルとデータシンボルの間にパイロットシンボルなどが挿入されていてもよい。
図6は、信号処理部404の構成例である。
マッピング部602は、誤り訂正符号化後のデータ601(図4の信号403)、および、マッピングのための変調方式等を示す制御信号606(図4の制御信号411−414)を入力とし、制御信号606に基づく変調方式、例えば、変調方式として16QAMが選択されている場合、図7の規則に従って、マッピングを行い、マッピング後のベースバンド信号603を出力する。なお、変調方式は16QAMに限ったものではなく、他の変調方式(不均一QAM、PSK(Phase Shift Keying)、APSK(Amplitude Phase Shift Keying)など、いかなるマッピングを施してもよい。)(例えば、図8に示すように64QAM)の場合も同様に実施することができる。
演算部604は、マッピング部602から出力された変調信号に対して、制御信号606に含まれる送信方法に関する情報に従って、無線部406A、406Bそれぞれのための変調信号606A、606B(図4のベースバンド信号405A、405Bに相当)を生成して、出力する。なお、演算部604による信号生成の詳細については後述する。
図7および図8を用いて、マッピング部602においてなされる変調における変調方式に応じた信号点配置の例を説明する。
図7は、変調方式が16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)のときの、同相I−直交Q平面における信号点の配置の一例を示している。入力ビットをb0、b1、b2、b3の4ビットとしたとき、b0 b1 b2 b3は0000から1111の値のいずれかとなり、例えば、b0 b1 b2 b3が1000であらわされるとき、図7の信号点700を選択し、信号点700にも基づく同相成分の値(−3×g)をベースバンド信号の同相成分とし、信号点700に基づく直交成分の値(3×g)をベースバンド信号の直交成分とする。b0 b1 b2 b3が他の値であるときも同様にして、ベースバンド信号の同相成分と直交成分を生成する。
図8は、変調方式が64QAM(Quadrature Amplitude Modulation)のときの、同相I−直交Q平面における信号点の配置の一例を示している。入力ビットをb0、b1、b2、b3、b4、b5の6ビットとしたとき、b0 b1 b2 b3 b4 b5は000000から111111の値のいずれかとなり、例えば、b0 b1 b2 b3 b4 b5が100000であらわされるとき、図8の信号点800を選択し、信号点800にも基づく同相成分の値(−7×k)をベースバンド信号の同相成分とし、信号点800に基づく直交成分の値(7×k)をベースバンド信号の直交成分とする。b0 b1 b2 b3 b4 b5が他の値であるときも同様にして、ベースバンド信号の同相成分と直交成分を生成する。
(他の変調方式のときも、同様にして、ベースバンド信号の同相成分と直交成分を生成する。)
ここから、送信局#1および送信局#2において信号処理部404でそれぞれのアンテナの送信用に生成する各スロットの信号の生成方法について説明する。
<生成方法1>
図9は、送信局#1、送信局#2が生成する各スロットの信号について、演算部604により生成されるベースバンド信号の生成方法を示す図である。図9において、送信局#1のベースバンド信号生成に示す信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法1」とし、送信局#2のベースバンド信号生成に示す信号の信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法2」とする。
ここで、マッピング後の信号(ベースバンド信号)(図6の603に相当)をs0(t)、s1(t)、s2(t)、s3(t)とする。そして、各送信局のアンテナ$1は、s0(t)、s1(t)に基づく信号を、アンテナ$2は、s2(t)、s3(t)に基づく信号を、同一(共通)時間、同一(共通)周波数で送信することとする。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#1用の信号として、図9(a)に示す信号を生成する。(送信局#1では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として、演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に処理を施さずに、アンテナ$1用のベースバンド信号605A(図4の405A)を出力する。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s0(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、s1(i)となる。
そして、アンテナ$2が送信する信号として、演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)には、その位相を変更する位相変更処理を施す。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s2(i)×ejθ(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、s3(i)×ejθ(i)となる。
「生成方法1」の「送信方法1」における位相変更の例として、位相変更に用いる位相θ(i)は、例えば、以下の式(1)のように算出する。

θ(i)=(2×π×(i mod M))/M ラジアン …式(1)

ここで、iは例えば0以上の任意の整数とし、Mは位相変更の周期であり、Mは2以上の整数であるとする。また、i mod Mは、iをMで割ったときの余りを示す。
ただし、式(1)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下のM種類のそれぞれが異なる値を用意し、これらM種類の値を用いて、周期Mを形成してもよい。
また、M種類の位相変更値をG[j](jは0以上M−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[M−3]、G[M−2]、G[M−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
したがって、「送信方法1」の場合、図9(a)に示すように、M=4としたとき、演算部604は、s0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号s0(0)、s1(0)、s0(1)、s1(1)、s0(2)、s1(2)、s0(3)、s1(3)、s0(4)、s1(4)、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号s2(0)×ejθ(0)、s3(0)×ejθ(0)、s2(1)×ejθ(1)、s3(1)×ejθ(1)、s2(2)×ejθ(2)、s3(2)×ejθ(2)、s2(3)×ejθ(3)、s3(3)×ejθ(3)、s2(4)×ejθ(0)、s3(4)×ejθ(0)、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力する。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#2用の信号として、図9(b)に示す信号を生成する。(送信局#2では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に対して、<I>その複素共役をとり、<II>一方のみ、その負をとり、<III>スロットを入れ替える。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、−s1(i)*となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、s0(i)*となる。ここで*は複素共役を意味し、a*はaの複素共役を意味し、以下においても同様とする。
また、アンテナ$2が送信する信号として演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)に対して、<I>その複素共役をとり、<II>一方のみ、その負をとり、<III>その位相を変更する位相変更処理を施し、<IV>スロットを入れ替える。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、−s3(i)*×ejθ(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、s2(i)*×ejθ(i)となる。
「生成方法1」の「送信方法2」においては、位相変更に用いる位相θ(i)は、例えば、以下の式(2)のように算出する。

θ(i)=(2×π×(i mod M))/M ラジアン …式(2)

ここで、iは例えば0以上の任意の整数とし、Mは位相変更の周期であり、Mは2以上の整数であるとする。また、i mod Mは、iをMで割ったときの余りを示す。
ただし、式(2)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下のM種類のそれぞれが異なる値を用意し、これらM種類の値を用いて、周期Mを形成してもよい。
また、M種類の位相変更値をG[j](jは0以上M−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[M−3]、G[M−2]、G[M−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
なお、式(1)と式(2)は同一であり、送信局#1で与えるθ(i)と送信局#2で与えるθ(i)は同一の関数である。
したがって、「送信方法2」の場合、図9(b)に示すように、M=4としたとき、演算部604は、s0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号−s1(0)*、s0(0)*、−s1(1)*、s0(1)*、−s1(2)*、s0(2)*、−s1(3)*、s0(3)*、−s1(4)*、s0(4)*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号−s3(0)*×ejθ(0)、s2(0)*×ejθ(0)、−s3(1)*×ejθ(1)、s2(1)*×ejθ(1)、−s3(2)*×ejθ(2)、s2(2)*×ejθ(2)、−s3(3)*×ejθ(3)、s2(3)*×ejθ(3)、−s3(4)*×ejθ(0)、s2(4)*×ejθ(0)、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力する。
なお、図9は、あくまでも一例である。
別の例として、例えば、式(1)(式(2))のようにθ(i)を与えた場合(θの周期はM):
スロット2×iにおいて、
送信局#1、アンテナ$1:s0(i)
送信局#1、アンテナ$2:s2(i)×ejθ(i)
送信局#2、アンテナ$1:−s1(i)*
送信局#2、アンテナ$2:−s3(i)*×ejθ(i)
スロット2×i+1において、
送信局#1、アンテナ$1:s1(i)
送信局#1、アンテナ$2:s3(i)×ejθ(i)
送信局#2、アンテナ$1:s0(i)*
送信局#2、アンテナ$2:s2(i)*×ejθ(i)
とあらわすことができる。
なお、θ(i)は、上記の条件に限ったものではない。位相変更値θ(i)が、時間や周波数(キャリア番号)の関数であればよい。(位相変更値θ(i)が、時間や周波数により、変更されるとデータの受信品質向上に好適であり、また、周期をもつと、送受信機で、位相変更値の共有が容易となる可能性がある。)
一つの重要なことは、
「スロット2×iの送信局#1、アンテナ$2のθ(i)、スロット2×iの送信局#2、アンテナ$2のθ(i)、スロット2×i+1の送信局#1、アンテナ$2のθ(i)、スロット2×i+1の送信局#2、アンテナ$2のθ(i)は同一の値である」
ということである。
なお、式(1)、(2)において周期M(図9では、周期4(8スロット周期))の中で、位相変更値は別の並べ方としてもよい。例えば、図9のスロット2とスロット3では変更する位相の度合いをθ(1)とし、スロット4とスロット5でθ(2)としているが、スロット2とスロット3で変更する位相の度合いをθ(2)とし、スロット4とスロット5でθ(1)としてもよい。
また、図9では、位相変更の周期が4(8スロット周期)の場合を示しているが、これに限ったものではなく、別の周期であってもよい。例えば、この周期は3(6スロット周期)であってもよいし、5(10スロット周期)であってもよい。
これによって、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s0(t)、s1(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s0(t)、s1(t)に対して、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
同様に、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s2(t)、s3(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s2(t)、s3(t)に対しても、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
また、図1の例でいえば、端末#1は送信局#1の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、従来方式に比して、データの受信品質が向上する。同様に、端末#2は送信局#2の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、図2の場合に比して、データの受信品質が向上する。
<生成方法2>
図10は、送信局#1、送信局#2が生成する各スロットの信号について、演算部604により生成されるベースバンド信号の生成方法を示す図である。図10において、送信局#1のベースバンド信号生成に示す信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法1」とし、送信局#2のベースバンド信号生成に示す信号の信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法2」とする。
ここで、マッピング後の信号(ベースバンド信号)(図6の603に相当)をs0(t)、s1(t)、s2(t)、s3(t)とする。そして、各送信局のアンテナ$1は、s0(t)、s1(t)に基づく信号を、アンテナ$2は、s2(t)、s3(t)に基づく信号を、同一(共通)時間、同一(共通)周波数で送信することとする。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#1用の信号として、図10(a)に示す信号を生成する。(送信局#1では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として、演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に処理を施さずに、アンテナ$1用のベースバンド信号605A(図4の405A)を出力する。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s0(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、s1(i)となる。
そして、アンテナ$2が送信する信号として、演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)には、その位相を変更する位相変更処理を施す。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s2(i)×ejθa(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、s3(i)×ejθa(i)となる。
「生成方法2」の「送信方法1」における位相変更の例として、位相変更に用いる位相θa(i)は、例えば、以下の式(3)のように算出する。

θa(i)=(2×π×(i mod Ma))/Maラジアン …式(3)

ここで、iは例えば0以上の任意の整数とし、Maは位相変更の周期であり、Maは2以上の整数であるとする。また、i mod Maは、iをMaで割ったときの余りを示す。
ただし、式(3)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下のMa種類のそれぞれが異なる値を用意し、これらMa種類の値を用いて、周期Maを形成してもよい。
また、M種類の位相変更値をG[j](jは0以上M−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[Ma−3]、G[Ma−2]、G[Ma−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
したがって、「送信方法1」の場合、図10(a)に示すように、Ma=4として、演算部604は、s0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号s0(0)、s1(0)、s0(1)、s1(1)、s0(2)、s1(2)、s0(3)、s1(3)、s0(4)、s1(4)、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号s2(0)×ejθa(0)、s3(0)×ejθa(0)、s2(1)×ejθa(1)、s3(1)×ejθa(1)、s2(2)×ejθa(2)、s3(2)×ejθa(2)、s2(3)×ejθa(3)、s3(3)×ejθa(3)、s2(4)×ejθa(0)、s3(4)×ejθa(0)、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力する。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#2用の信号として、図10(b)に示す信号を生成する。(送信局#2では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に対して、<I>その複素共役をとり、<II>一方のみ、その負をとり、<III>スロットを入れ替える。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、−s1(i)*となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、s0(i)*となる。ここで*は複素共役を意味し、a*はaの複素共役を意味し、以下においても同様とする。
また、アンテナ$2が送信する信号として演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)に対して、<I>その複素共役をとり、<II>一方のみ、その負をとり、<III>その位相を変更する位相変更処理を施し、<IV>スロットを入れ替える。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、−s3(i)*×ejθb(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、s2(i)*×ejθb(i)となる。
「生成方法2」の「送信方法2」においては、位相変更に用いる位相θb(i)は、例えば、以下の式(4)のように算出する。

θb(i)=(2×π×(i mod Mb))/Mbラジアン …式(4)

ここで、iは例えば0以上の任意の整数とし、Mbは位相変更の周期であり、Mbは2以上の整数であるとする。また、i mod Mbは、iをMbで割ったときの余りを示す。
ただし、式(4)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下のMb種類のそれぞれが異なる値を用意し、これらMb種類の値を用いて、周期Mbを形成してもよい。
また、Mb種類の位相変更値をG[j](jは0以上Mb−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[Mb−3]、G[Mb−2]、G[Mb−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
したがって、「送信方法2」の場合、図10(b)に示すように、Mb=4として、演算部604は、s0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号−s1(0)*、s0(0)*、−s1(1)*、s0(1)*、−s1(2)*、s0(2)*、−s1(3)*、s0(3)*、−s1(4)*、s0(4)*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号−s3(0)*×ejθb(0)、s2(0)*×ejθb(0)、−s3(1)*×ejθb(1)、s2(1)*×ejθb(1)、−s3(2)*×ejθb(2)、s2(2)*×ejθb(2)、−s3(3)*×ejθb(3)、s2(3)*×ejθb(3)、−s3(4)*×ejθb(0)、s2(4)*×ejθb(0)、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力する。
なお、図10は、あくまでも一例である。
別の例として、例えば、式(3)および式(4)のようにθa(i)、θb(i)を与えた場合:
スロット2×iにおいて、
送信局#1、アンテナ$1:s0(i)
送信局#1、アンテナ$2:s2(i)×ejθa(i)
送信局#2、アンテナ$1:−s1(i)*
送信局#2、アンテナ$2:−s3(i)*×ejθb(i)
スロット2×i+1において、
送信局#1、アンテナ$1:s1(i)
送信局#1、アンテナ$2:s3(i)×ejθa(i)
送信局#2、アンテナ$1:s0(i)*
送信局#2、アンテナ$2:s2(i)*×ejθb(i)
とあらわすことができる。
なお、θa(i)、θb(i)は、上記の条件に限ったものではない。位相変更値θa(i)、θb(i)が、時間や周波数(キャリア番号)の関数であればよい。(位相変更値θa(i)、θb(i)が、時間や周波数により、変更されるとデータの受信品質向上に好適であり、また、周期をもつと、送受信機で、位相変更値の共有が容易となる可能性がある。)
一つの重要なことは、
「スロット2×iの送信局#1、アンテナ$2のθa(i)とスロット2×i+1の送信局#1、アンテナ$2のθa(i)は同一の値であり、スロット2×iの送信局#2、アンテナ$2のθb(i)とスロット2×i+1の送信局#2、アンテナ$2のθb(i)は同一の値である」
ということである。
なお、式(3)、(4)において周期Ma、Mb(図10では、周期4(8スロット周期))の中で、位相変更値は別の並べ方としてもよい。例えば、図10のスロット2とスロット3では変更する位相の度合いをθa(1)(θb(1))とし、スロット4とスロット5でθa(2)(θb(2))としているが、スロット2とスロット3で変更する位相の度合いをθa(2)(θb(2))とし、スロット4とスロット5でθa(1)(θb(1))としてもよい。また、周期Ma、Mbは、同一の値であってもよいし、異なる値であってもよい。
また、図10では、位相変更の周期が4(8スロット周期)の場合を示しているが、これに限ったものではなく、別の周期であってもよい。そして、図10とは異なり、周期Maと周期Mbは異なる値であってもよい。周期Ma、Mbとなるように、θa(i)、θb(i)を設定することになる。
これによって、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s0(t)、s1(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s0(t)、s1(t)に対して、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
同様に、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s2(t)、s3(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s2(t)、s3(t)に対しても、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
また、図1の例でいえば、端末#1は送信局#1の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、従来方式に比して、データの受信品質が向上する。同様に、端末#2は送信局#2の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、従来方式に比して、データの受信品質が向上する。
<生成方法3>
図11は、送信局#1、送信局#2が生成する各スロットの信号について、演算部604により生成されるベースバンド信号の生成方法を示す図である。図11において、送信局#1のベースバンド信号生成に示す信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法1」とし、送信局#2のベースバンド信号生成に示す信号の信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法2」とする。
ここで、マッピング後の信号(ベースバンド信号)(図6の603に相当)をs0(t)、s1(t)、s2(t)、s3(t)とする。そして、各送信局のアンテナ$1は、s0(t)、s1(t)に基づく信号を、アンテナ$2は、s2(t)、s3(t)に基づく信号を、同一(共通)時間、同一(共通)周波数で送信することとする。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#1用の信号として、図11(a)に示す信号を生成する。(送信局#1では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として、演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に処理を施さずに、アンテナ$1用のベースバンド信号605A(図4の405A)を出力する。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s0(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、s1(i)となる。
そして、アンテナ$2が送信する信号として、演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)には、その位相を変更する位相変更処理を施す。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s2(i)×ejθ(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、s3(i)×ejθ(i)となる。
「生成方法3」の「送信方法1」における位相変更の例として、位相変更に用いる位相θ(i)は、例えば、以下の式(5)のように算出する。

θ(i)=(2×π×(i mod M))/Mラジアン …式(5)

ここで、iは例えば0以上の任意の整数とし、Mは位相変更の周期であり、Mは2以上の整数であるとする。また、i mod Mは、iをMで割ったときの余りを示す。
ただし、式(5)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下のM種類のそれぞれが異なる値を用意し、これらM種類の値を用いて、周期Mを形成してもよい。
また、M種類の位相変更値をG[j](jは0以上M−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[M−3]、G[M−2]、G[M−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
したがって、「送信方法1」の場合、図11(a)に示すように、M=4としたとき、演算部604は、s0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号s0(0)、s1(0)、s0(1)、s1(1)、s0(2)、s1(2)、s0(3)、s1(3)、s0(4)、s1(4)、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号s2(0)×ejθ(0)、s3(0)×ejθ(0)、s2(1)×ejθ(1)、s3(1)×ejθ(1)、s2(2)×ejθ(2)、s3(2)×ejθ(2)、s2(3)×ejθ(3)、s3(3)×ejθ(3)、s2(4)×ejθ(0)、s3(4)×ejθ(0)・・・を各スロットについてこの順に生成して出力する。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#2用の信号として、図11(b)に示す信号を生成する。(送信局#2では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に対して<I>その複素共役をとり、<II>一方のみ、その負をとり、<III>スロットを入れ替える。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、−s1(i)*となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、s0(i)*となる。ここで*は複素共役を意味し、a*はaの複素共役を意味し、以下においても同様とする。
また、アンテナ$2が送信する信号として演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)に対して、<I>その位相を変更する位相変更処理を施し、<II>その複素共役をとり、<III>一方のみ、その負をとり、<IV>スロットを入れ替える。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、−(s3(i)×ejθ(i))*となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、(s2(i)×ejθ(i))*となる。
「生成方法3」の「送信方法2」においては、位相変更に用いる位相θ(i)は、以下の式(6)のように算出する。

θ(i)=(2×π×(i mod M))/Mラジアン …式(6)

ここで、iは例えば0以上の任意の整数とし、Mは位相変更の周期であり、Mは2以上の整数であるとする。また、i mod Mは、iをMで割ったときの余りを示す。
ただし、式(6)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下のM種類のそれぞれが異なる値を用意し、これらM種類の値を用いて、周期Mを形成してもよい。
また、M種類の位相変更値をG[j](jは0以上M−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[M−3]、G[M−2]、G[M−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
なお、式(5)と式(6)は同一であり、送信局#1で与えるθ(i)と送信局#2で与えるθ(i)は同一の関数である。
したがって、「送信方法2」の場合、図11(b)に示すように、M=4としたとき、演算部604は、s0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号−s1(0)*、s0(0)*、−s1(1)*、s0(1)*、−s1(2)*、s0(2)*、−s1(3)*、s0(3)*、−s1(4)*、s0(4)*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号−(s3(0)×ejθ(0))*、(s2(0)×ejθ(0))*、−(s3(1)×ejθ(1))*、(s2(1)×ejθ(1))*、−(s3(2)×ejθ(2))*、(s2(2)×ejθ(2))*、−(s3(3)×ejθ(3))*、(s2(3)×ejθ(3))*、−(s3(4)×ejθ(0))*、(s2(4)*×ejθ(0))*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力する。
なお、図11は、あくまでも一例である。
別の例として、例えば、式(5)(式(6))のようにθ(i)を与えた場合(θの周期はM):
スロット2×iにおいて、
送信局#1、アンテナ$1:s0(i)
送信局#1、アンテナ$2:s2(i)×ejθ(i)
送信局#2、アンテナ$1:−s1(i)*
送信局#2、アンテナ$2:−(s3(i)×ejθ(i))*
スロット2×i+1において、
送信局#1、アンテナ$1:s1(i)
送信局#1、アンテナ$2:s3(i)×ejθ(i)
送信局#2、アンテナ$1:s0(i)*
送信局#2、アンテナ$2:(s2(i)×ejθ(i))*
とあらわすことができる。
なお、θ(i)は、上記の条件に限ったものではない。位相変更値θ(i)が、時間や周波数(キャリア番号)の関数であればよい。(位相変更値θ(i)が、時間や周波数により、変更されるとデータの受信品質向上に好適であり、また、周期をもつと、送受信機で、位相変更値の共有が容易となる可能性がある。)
一つの重要なことは、
「スロット2×iの送信局#1、アンテナ$2のθ(i)、スロット2×iの送信局#2、アンテナ$2のθ(i)、スロット2×i+1の送信局#1、アンテナ$2のθ(i)、スロット2×i+1の送信局#2、アンテナ$2のθ(i)は同一の値である」
ということである。
なお、式(5)、(6)において周期M(図11では、周期4(8スロット周期))の中で、位相変更値は別の並べ方としてもよい。例えば、図11のスロット2とスロット3では変更する位相の度合いをθ(1)とし、スロット4とスロット5でθ(2)としているが、スロット2とスロット3で変更する位相の度合いをθ(2)とし、スロット4とスロット5でθ(1)としてもよい。
また、図11では、位相変更の周期が4(8スロット周期)の場合を示しているが、これに限ったものではなく、別の周期であってもよい。例えば、この周期は3(6スロット周期)であってもよいし、5(10スロット周期)であってもよい。
これによって、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s0(t)、s1(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s0(t)、s1(t)に対して、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
同様に、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s2(t)、s3(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s2(t)、s3(t)に対しても、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
また、図1の例でいえば、端末#1は送信局#1の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、従来方式に比して、データの受信品質が向上する。同様に、端末#2は送信局#2の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、従来方式に比して、データの受信品質が向上する。
<生成方法4>
図12は、送信局#1、送信局#2が生成する各スロットの信号について、演算部604により生成されるベースバンド信号の生成方法を示す図である。図12において、送信局#1のベースバンド信号生成に示す信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法1」とし、送信局#2のベースバンド信号生成に示す信号の信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法2」とする。
ここで、マッピング後の信号(ベースバンド信号)(図6の603に相当)s0(t)、s1(t)、s2(t)、s3(t)とする。そして、各送信局のアンテナ$1は、s0(t)、s1(t)に基づく信号を、アンテナ$2は、s2(t)、s3(t)に基づく信号を、同一(共通)時間、同一(共通)周波数で送信することとする。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#1用の信号として、図12(a)に示す信号を生成する。(送信局#1では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として、演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に処理を施さずに、アンテナ$1用のベースバンド信号605A(図4の405A)を出力する。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロットk=2×i(iは整数)の場合に、s0(i)となり、スロットk=2×i+1(iは整数)の場合に、s1(i)となる。
そして、アンテナ$2が送信する信号として、演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)には、その位相を変更する位相変更処理を施す。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロットk=2×i(i、kは整数)の場合に、s2(i)×ejθ(k)となり、スロットk=2×i+1(i、kは整数)の場合に、s3(i)×ejθ(k)となる。
「生成方法4」においては、位相変更の周期が2Mのときと、2M+1のときとで位相変更に用いる位相の算出方法が異なる。
位相変更の周期が2M、即ち、周期が偶数の場合に、位相変更に用いる位相θ(k)は、例えば、以下の式(7)のように算出する。

θ(k)=(2×π×(k mod 2M))/2Mラジアン …式(7)

ここで、kは0以上の整数とし、2M(=2×M)は位相変更の周期であり、Mは1以上の整数であるとする。また、k mod 2Mは、kを2M(=2×M)で割ったときの余りを示す。
ただし、式(7)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下の2M種類のそれぞれが異なる値を用意し、これら2M種類の値を用いて、周期2Mを形成してもよい。
また、2M種類の位相変更値をG[j](jは0以上2M−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[2M−3]、G[2M−2]、G[2M−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
また、位相変更の周期が2M+1、即ち、周期が奇数の場合に位相変更に用いる位相θ(k)は、例えば、下記条件の下で式(8)または式(9)のように算出する。
k mod (4M+2)≦2M−1、または、
k mod (4M+2)=2Mのとき:

θ(k)=(2×π×(k mod (2M+1)))/(2M+1)ラジアン …式(8)

k mod (4M+2)=2M+1、または、
2M+2≦k mod (4M+2)≦4M+1のとき:

θ(k)=θ(k−(2M+1)) …式(9)

ここで、kは0以上の整数とし、2M+1は位相変更の周期であり、Mは1以上の整数であるとする。また k mod (2M+1)は、kを2M+1で割ったときの余りであり、k mod (4M+2)は、kを4M+2で割ったときの余りを示す。
ただし、式(8)、式(9)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下の2M+1種類のそれぞれが異なる値を用意し、これら2M+1種類の値を用いて、周期2M+1を形成してもよい。
また、2M+1種類の位相変更値をG[j](jは0以上2M+1−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[2M+1−3]、G[2M+1−2]、G[2M+1−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
したがって、「送信方法1」の場合、図12(a)に示すように、M=4(位相変更の周期が偶数で8の場合)として、演算部604はs0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号s0(0)、s1(0)、s0(1)、s1(1)、s0(2)、s1(2)、s0(3)、s1(3)、s0(4)、s1(4)、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号s2(0)×ejθ(0)、s3(0)×ejθ(1)、s2(1)×ejθ(2)、s3(1)×ejθ(3)、s2(2)×ejθ(4)、s3(2)×ejθ(5)、s2(3)×ejθ(6)、s3(3)×ejθ(7)、s2(4)×ejθ(0)、s3(4)×ejθ(1)…を各スロットについてこの順に生成して出力する。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#2用の信号として、図12(b)に示す信号を生成する。(送信局#2では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に対して<I>その複素共役をとり、<II>一方のみ、その負をとり、<III>スロットを入れ替える。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロットk=2×i(iは整数)の場合に、−s1(i)*となり、スロットk=2×i+1(iは整数)の場合に、s0(i)*となる。ここで*は複素共役を意味し、a*はaの複素共役を意味し、以下においても同様とする。
また、アンテナ$2が送信する信号として演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)に対して、<I>その位相を変更する位相変更処理を施し、<II>その複素共役をとり、<III>一方のみ、その負をとり、<IV>スロットを入れ替える。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロットk=2×i(iは整数)の場合に、−(s3(i)×ejθ(k+1))*となり、スロットk=2×i+1(iは整数)の場合に、(s2(i)×ejθ(k-1))*となる。
「生成方法4」の「送信方法2」においては、位相変更の周期が2Mのときと、2M+1のときとで位相変更に用いる位相の算出方法が異なる。
位相変更の周期が2M、即ち、周期が偶数の場合に、位相変更に用いる位相θ(k)は、例えば、以下の式(10)のように算出する。

θ(k)=(2×π×(k mod 2M))/2Mラジアン …式(10)

ここで、kは0以上の整数とし、2M(=2×M)は位相変更の周期であり、Mは1以上の整数であるとする。また、k mod 2Mは、kを2M(=2×M)で割ったときの余りを示す。
ただし、式(10)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下の2M種類のそれぞれが異なる値を用意し、これら2M種類の値を用いて、周期2Mを形成してもよい。
また、2M種類の位相変更値をG[j](jは0以上2M−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[2M−3]、G[2M−2]、G[2M−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
また、位相変更の周期が2M+1、即ち、周期が奇数の場合に位相変更に用いる位相θ(k)は、例えば、下記条件の下で式(11)または式(12)のように算出する。
k mod (4M+2)≦2M−1、または、
k mod (4M+2)=2Mのとき:

θ(k)=(2×π×(k mod (2M+1)))/(2M+1)ラジアン
…式(11)

k mod (4M+2)=2M+1、または、
2M+2≦k mod (4M+2)≦4M+1のとき:

θ(k)=θ(k−(2M+1)) …式(12)

ここで、kは0以上の整数とし、2M+1は位相変更の周期であり、Mは1以上の整数であるとする。また k mod (2M+1)は、kを2M+1で割ったときの余りであり、k mod (4M+2)は、kを4M+2で割ったときの余りを示す。
ただし、式(11)、式(12)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下の2M+1種類のそれぞれが異なる値を用意し、これら2M+1種類の値を用いて、周期2M+1を形成してもよい。
また、2M+1種類の位相変更値をG[j](jは0以上2M+1−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[2M+1−3]、G[2M+1−2]、G[2M+1−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
したがって、「送信方法2」の場合、図12(b)に示すように、M=4(位相変更の周期が偶数で8の場合)として、演算部604は、s0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号−s1(0)*、s0(0)*、−s1(1)*、s0(1)*、−s1(2)*、s0(2)*、−s1(3)*、s0(3)*、−s1(4)*、s0(4)*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号−(s3(0)×ejθ(1))*、(s2(0)×ejθ(0))*、−(s3(1)×ejθ(3))*、(s2(1)×ejθ(2))*、−(s3(2)×ejθ(5))*、(s2(2)×ejθ(4))*、−(s3(3)×ejθ(7))*、(s2(3)×ejθ(6))*、−(s3(4)×ejθ(1))*、(s2(4)*×ejθ(0))*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力する。
なお、図12は、あくまでも一例である。
別の例として、例えば、位相変更の周期が2Mであり、式(7)、式(8)、式(9)のようにθ(k)を与えた場合:
スロットk=2×iにおいて、
送信局#1、アンテナ$1:s0(i)
送信局#1、アンテナ$2:s2(i)×ejθ(k)
送信局#2、アンテナ$1:−s1(i)*
送信局#2、アンテナ$2:−(s3(i)×ejθ(k+1))*
スロットk=2×i+1において、
送信局#1、アンテナ$1:s1(i)
送信局#1、アンテナ$2:s3(i)×ejθ(k)
送信局#2、アンテナ$1:s0(i)*
送信局#2、アンテナ$2:(s2(i)×ejθ(k-1))*
とあらわすことができる。
なお、θ(k)は、上記の条件に限ったものではない。位相変更値θ(k)が、時間や周波数(キャリア番号)の関数であればよい。(位相変更値θ(k)が、時間や周波数により、変更されるとデータの受信品質向上に好適であり、また、周期をもつと、送受信機で、位相変更値の共有が容易となる可能性がある。)
別の例として、例えば、位相変更の周期が2M+1であり、式(10)、式(11)、式(12)のようにθ(k)を与えた場合:
スロットk=2×iにおいて、
送信局#1、アンテナ$1:s0(i)
送信局#1、アンテナ$2:s2(i)×ejθ(k)
送信局#2、アンテナ$1:−s1(i)*
送信局#2、アンテナ$2:−(s3(i)×ejθ(k+1))*
スロットk=2×i+1において、
送信局#1、アンテナ$1:s1(i)
送信局#1、アンテナ$2:s3(i)×ejθ(k)
送信局#2、アンテナ$1:s0(i)*
送信局#2、アンテナ$2:(s2(i)×ejθ(k-1))*
とあらわすことができる。
なお、θ(k)は、上記の条件に限ったものではない。位相変更値θ(k)が、時間や周波数(キャリア番号)の関数であればよい。(位相変更値θ(k)が、時間や周波数により、変更されるとデータの受信品質向上に好適であり、また、周期をもつと、送受信機で、位相変更値の共有が容易となる可能性がある。)
なお、式(7)、(10)において周期2M(図12では、周期8(8スロット周期))の中で、また、式(8)、(9)、(11)、(12)において周期2M+1の中で、位相変更値は別の並べ方としてもよい。例えば、図12(a)のスロット2では変更する位相の度合いをθ(2)とし、スロット3でθ(3)としているが、スロット2で変更する位相の度合いをθ(3)とし、スロット3でθ(2)としてもよい。
また、図12では、位相変更の周期が8(8スロット周期)の場合を示しているが、これに限ったものではなく、別の周期であってもよい。例えば、この周期は5(5スロット周期)であってもよいし、10(10スロット周期)であってもよい。
これによって、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s0(t)、s1(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s0(t)、s1(t)に対して、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
同様に、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s2(t)、s3(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s2(t)、s3(t)に対しても、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
また、図1の例でいえば、端末#1は送信局#1の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、従来方式に比して、データの受信品質が向上する。同様に、端末#2は送信局#2の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、従来方式に比して、データの受信品質が向上する。
<生成方法5>
図13は、送信局#1、送信局#2が生成する各スロットの信号について、演算部604により生成されるベースバンド信号の生成方法を示す図である。図13において、送信局#1のベースバンド信号生成に示す信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法1」とし、送信局#2のベースバンド信号生成に示す信号の信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法2」とする。
ここで、マッピング後の信号(ベースバンド信号)(図6の603に相当)をs0(t)、s1(t)、s2(t)、s3(t)とする。そして、各送信局のアンテナ$1は、s0(t)、s1(t)に基づく信号を、アンテナ$2は、s2(t)、s3(t)に基づく信号を、同一(共通)時間、同一(共通)周波数で送信することとする。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#1用の信号として、図13(a)に示す信号を生成する。(送信局#1では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として、演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に処理を施さずに、アンテナ$1用のベースバンド信号605A(図4の405A)を出力する。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s0(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、s1(i)となる。
そして、アンテナ$2が送信する信号として、演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)には、その位相を変更する位相変更処理を施す。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s2(i)×ejθ(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、s3(i)×ejθ(i)となる。
「生成方法5」の「送信方法1」における位相変更の例として、位相変更に用いる位相θ(i)は、例えば、以下の式(13)のように算出する。

θ(i)=(2×π×(i mod M))/M ラジアン …式(13)

ここで、iは例えば0以上の任意の整数とし、Mは位相変更の周期であり、Mは2以上の整数であるとする。また、i mod Mは、iをMで割ったときの余りを示す。
ただし、式(13)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下のM種類のそれぞれが異なる値を用意し、これらM種類の値を用いて、周期Mを形成してもよい。
また、M種類の位相変更値をG[j](jは0以上M−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[M−3]、G[M−2]、G[M−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
したがって、「送信方法1」の場合、図13(a)に示すように、M=4としたとき、演算部604は、s0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号s0(0)、s1(0)、s0(1)、s1(1)、s0(2)、s1(2)、s0(3)、s1(3)、s0(4)、s1(4)、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号s2(0)×ejθ(0)、s3(0)×ejθ(0)、s2(1)×ejθ(1)、s3(1)×ejθ(1)、s2(2)×ejθ(2)、s3(2)×ejθ(2)、s2(3)×ejθ(3)、s3(3)×ejθ(3)、s2(4)×ejθ(0)、s3(4)×ejθ(0)、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力する。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#2用の信号として、図13(b)に示す信号を生成する。(送信局#2では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に対して、<I>その複素共役をとり、<II>一方のみ、その負をとり、<III>スロットを入れ替える。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、−s1(i)*となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、s0(i)*となる。ここで*は複素共役を意味し、a*はaの複素共役を意味し、以下においても同様とする。
また、アンテナ$2が送信する信号として演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)に対して、<I>その複素共役をとり、<II>一方のみ、その負をとり、<III>その位相を変更する位相変更処理を施し、<IV>スロットを入れ替える。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s3(i)*×ejθ(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、−s2(i)*×ejθ(i)となる。
「生成方法5」の「送信方法2」においては、位相変更に用いる位相θ(i)は、例えば、以下の式(14)のように算出する。

θ(i)=(2×π×(i mod M))/M ラジアン …式(14)

ここで、iは例えば0以上の任意の整数とし、Mは位相変更の周期であり、Mは2以上の整数であるとする。また、i mod Mは、iをMで割ったときの余りを示す。
ただし、式(14)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下のM種類のそれぞれが異なる値を用意し、これらM種類の値を用いて、周期Mを形成してもよい。
また、M種類の位相変更値をG[j](jは0以上M−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[M−3]、G[M−2]、G[M−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
なお、式(13)と式(14)は同一であり、送信局#1で与えるθ(i)と送信局#2で与えるθ(i)は同一の関数である。
したがって、「送信方法2」の場合、図13(b)に示すように、M=4としたとき、演算部604は、s0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号−s1(0)*、s0(0)*、−s1(1)*、s0(1)*、−s1(2)*、s0(2)*、−s1(3)*、s0(3)*、−s1(4)*、s0(4)*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号s3(0)*×ejθ(0)、−s2(0)*×ejθ(0)、s3(1)*×ejθ(1)、−s2(1)*×ejθ(1)、s3(2)*×ejθ(2)、−s2(2)*×ejθ(2)、s3(3)*×ejθ(3)、−s2(3)*×ejθ(3)、s3(4)*×ejθ(0)、−s2(4)*×ejθ(0)、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力する。
なお、図13は、あくまでも一例である。
別の例として、例えば、式(13)(式(14))のようにθ(i)を与えた場合(θの周期はM):
スロット2×iにおいて、
送信局#1、アンテナ$1:s0(i)
送信局#1、アンテナ$2:s2(i)×ejθ(i)
送信局#2、アンテナ$1:−s1(i)*
送信局#2、アンテナ$2:s3(i)*×ejθ(i)
スロット2×i+1において、
送信局#1、アンテナ$1:s1(i)
送信局#1、アンテナ$2:s3(i)×ejθ(i)
送信局#2、アンテナ$1:s0(i)*
送信局#2、アンテナ$2:−s2(i)*×ejθ(i)
とあらわすことができる。
なお、θ(i)は、上記の条件に限ったものではない。位相変更値θ(i)が、時間や周波数(キャリア番号)の関数であればよい。(位相変更値θ(i)が、時間や周波数により、変更されるとデータの受信品質向上に好適であり、また、周期をもつと、送受信機で、位相変更値の共有が容易となる可能性がある。)
一つの重要なことは、
「スロット2×iの送信局#1、アンテナ$2のθ(i)、スロット2×iの送信局#2、アンテナ$2のθ(i)、スロット2×i+1の送信局#1、アンテナ$2のθ(i)、スロット2×i+1の送信局#2、アンテナ$2のθ(i)は同一の値である」
ということである。
なお、式(13)、(14)において周期M(図13では、周期4(8スロット周期))の中で、位相変更値は別の並べ方としてもよい。例えば、図13のスロット2とスロット3では変更する位相の度合いをθ(1)とし、スロット4とスロット5でθ(2)としているが、スロット2とスロット3で変更する位相の度合いをθ(2)とし、スロット4とスロット5でθ(1)としてもよい。
また、図13では、位相変更の周期が4(8スロット周期)の場合を示しているが、これに限ったものではなく、別の周期であってもよい。例えば、この周期は3(6スロット周期)であってもよいし、5(10スロット周期)であってもよい。
これによって、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s0(t)、s1(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s0(t)、s1(t)に対して、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
同様に、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s2(t)、s3(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s2(t)、s3(t)に対しても、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
また、図1の例でいえば、端末#1は送信局#1の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、従来方式に比して、データの受信品質が向上する。同様に、端末#2は送信局#2の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、図2の場合に比して、データの受信品質が向上する。
<生成方法6>
図14は、送信局#1、送信局#2が生成する各スロットの信号について、演算部604により生成されるベースバンド信号の生成方法を示す図である。図14において、送信局#1のベースバンド信号生成に示す信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法1」とし、送信局#2のベースバンド信号生成に示す信号の信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法2」とする。
ここで、マッピング後の信号(ベースバンド信号)(図6の603に相当)をs0(t)、s1(t)、s2(t)、s3(t)とする。そして、各送信局のアンテナ$1は、s0(t)、s1(t)に基づく信号を、アンテナ$2は、s2(t)、s3(t)に基づく信号を、同一(共通)時間、同一(共通)周波数で送信することとする。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#1用の信号として、図14(a)に示す信号を生成する。(送信局#1では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として、演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に処理を施さずに、アンテナ$1用のベースバンド信号605A(図4の405A)を出力する。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s0(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、s1(i)となる。
そして、アンテナ$2が送信する信号として、演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)には、その位相を変更する位相変更処理を施す。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s2(i)×ejθa(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、s3(i)×ejθa(i)となる。
「生成方法6」の「送信方法1」における位相変更の例として、位相変更に用いる位相θa(i)は、例えば、以下の式(15)のように算出する。

θa(i)=(2×π×(i mod Ma))/Maラジアン…式(15)

ここで、iは例えば0以上の任意の整数とし、Maは位相変更の周期であり、Maは2以上の整数であるとする。また、i mod Maは、iをMaで割ったときの余りを示す。
ただし、式(15)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下のMa種類のそれぞれが異なる値を用意し、これらMa種類の値を用いて、周期Maを形成してもよい。
また、M種類の位相変更値をG[j](jは0以上M−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[Ma−3]、G[Ma−2]、G[Ma−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
したがって、「送信方法1」の場合、図14(a)に示すように、Ma=4として、演算部604は、s0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号s0(0)、s1(0)、s0(1)、s1(1)、s0(2)、s1(2)、s0(3)、s1(3)、s0(4)、s1(4)、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号s2(0)×ejθa(0)、s3(0)×ejθa(0)、s2(1)×ejθa(1)、s3(1)×ejθa(1)、s2(2)×ejθa(2)、s3(2)×ejθa(2)、s2(3)×ejθa(3)、s3(3)×ejθa(3)、s2(4)×ejθa(0)、s3(4)×ejθa(0)、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力する。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#2用の信号として、図14(b)に示す信号を生成する。(送信局#2では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に対して、<I>その複素共役をとり、<II>一方のみ、その負をとり、<III>スロットを入れ替える。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、−s1(i)*となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、s0(i)*となる。ここで*は複素共役を意味し、a*はaの複素共役を意味し、以下においても同様とする。
また、アンテナ$2が送信する信号として演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)に対して、<I>その複素共役をとり、<II>一方のみ、その負をとり、<III>その位相を変更する位相変更処理を施し、<IV>スロットを入れ替える。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s3(i)*×ejθb(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、−s2(i)*×ejθb(i)となる。
「生成方法6」の「送信方法2」においては、位相変更に用いる位相θb(i)は、例えば、以下の式(16)のように算出する。

θb(i)=(2×π×(i mod Mb))/Mbラジアン…式(16)

ここで、iは例えば0以上の任意の整数とし、Mbは位相変更の周期であり、Mbは2以上の整数であるとする。また、i mod Mbは、iをMbで割ったときの余りを示す。
ただし、式(16)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下のMb種類のそれぞれが異なる値を用意し、これらMb種類の値を用いて、周期Mbを形成してもよい。
また、Mb種類の位相変更値をG[j](jは0以上Mb−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[Mb−3]、G[Mb−2]、G[Mb−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
したがって、「送信方法2」の場合、図14(b)に示すように、Mb=4として、演算部604は、s0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号−s1(0)*、s0(0)*、−s1(1)*、s0(1)*、−s1(2)*、s0(2)*、−s1(3)*、s0(3)*、−s1(4)*、s0(4)*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号s3(0)*×ejθb(0)、−s2(0)*×ejθb(0)、s3(1)*×ejθb(1)、−s2(1)*×ejθb(1)、s3(2)*×ejθb(2)、−s2(2)*×ejθb(2)、s3(3)*×ejθb(3)、−s2(3)*×ejθb(3)、s3(4)*×ejθb(0)、−s2(4)*×ejθb(0)、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力する。
なお、図14は、あくまでも一例である。
別の例として、例えば、式(15)および式(16)のようにθa(i)、θb(i)を与えた場合:
スロット2×iにおいて、
送信局#1、アンテナ$1:s0(i)
送信局#1、アンテナ$2:s2(i)×ejθa(i)
送信局#2、アンテナ$1:−s1(i)*
送信局#2、アンテナ$2:s3(i)*×ejθb(i)
スロット2×i+1において、
送信局#1、アンテナ$1:s1(i)
送信局#1、アンテナ$2:s3(i)×ejθa(i)
送信局#2、アンテナ$1:s0(i)*
送信局#2、アンテナ$2:−s2(i)*×ejθb(i)
とあらわすことができる。
なお、θa(i)、θb(i)は、上記の条件に限ったものではない。位相変更値θa(i)、θb(i)が、時間や周波数(キャリア番号)の関数であればよい。(位相変更値θa(i)、θb(i)が、時間や周波数により、変更されるとデータの受信品質向上に好適であり、また、周期をもつと、送受信機で、位相変更値の共有が容易となる可能性がある。)
一つの重要なことは、
「スロット2×iの送信局#1、アンテナ$2のθa(i)とスロット2×i+1の送信局#1、アンテナ$2のθa(i)は同一の値であり、スロット2×iの送信局#2、アンテナ$2のθb(i)とスロット2×i+1の送信局#2、アンテナ$2のθb(i)は同一の値である」
ということである。
なお、式(15)、(16)において周期Ma、Mb(図14では、周期4(8スロット周期))の中で、位相変更値は別の並べ方としてもよい。例えば、図14のスロット2とスロット3では変更する位相の度合いをθa(1)(θb(1))とし、スロット4とスロット5でθa(2)(θb(2))としているが、スロット2とスロット3で変更する位相の度合いをθa(2)(θb(2))とし、スロット4とスロット5でθa(1)(θb(1))としてもよい。また、周期Ma、Mbは、同一の値であってもよいし、異なる値であってもよい。
また、図14では、位相変更の周期が4(8スロット周期)の場合を示しているが、これに限ったものではなく、別の周期であってもよい。そして、図14とは異なり、周期Maと周期Mbは異なる値であってもよい。周期Ma、Mbとなるように、θa(i)、θb(i)を設定することになる。
これによって、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s0(t)、s1(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s0(t)、s1(t)に対して、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
同様に、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s2(t)、s3(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s2(t)、s3(t)に対しても、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
また、図1の例でいえば、端末#1は送信局#1の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、従来方式に比して、データの受信品質が向上する。同様に、端末#2は送信局#2の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、従来方式に比して、データの受信品質が向上する。
<生成方法7>
図15は、送信局#1、送信局#2が生成する各スロットの信号について、演算部604により生成されるベースバンド信号の生成方法を示す図である。図15において、送信局#1のベースバンド信号生成に示す信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法1」とし、送信局#2のベースバンド信号生成に示す信号の信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法2」とする。
ここで、マッピング後の信号(ベースバンド信号)(図6の603に相当)をs0(t)、s1(t)、s2(t)、s3(t)とする。そして、各送信局のアンテナ$1は、s0(t)、s1(t)に基づく信号を、アンテナ$2は、s2(t)、s3(t)に基づく信号を、同一(共通)時間、同一(共通)周波数で送信することとする。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#1用の信号として、図15(a)に示す信号を生成する。(送信局#1では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として、演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に処理を施さずに、アンテナ$1用のベースバンド信号605A(図4の405A)を出力する。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s0(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、s1(i)となる。
そして、アンテナ$2が送信する信号として、演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)には、その位相を変更する位相変更処理を施す。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s2(i)×ejθ(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、s3(i)×ejθ(i)となる。
「生成方法7」の「送信方法1」における位相変更の例として、位相変更に用いる位相θ(i)は、例えば、以下の式(17)のように算出する。

θ(i)=(2×π×(i mod M))/Mラジアン …式(17)

ここで、iは例えば0以上の任意の整数とし、Mは位相変更の周期であり、Mは2以上の整数であるとする。また、i mod Mは、iをMで割ったときの余りを示す。
ただし、式(17)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下のM種類のそれぞれが異なる値を用意し、これらM種類の値を用いて、周期Mを形成してもよい。
また、M種類の位相変更値をG[j](jは0以上M−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[M−3]、G[M−2]、G[M−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
したがって、「送信方法1」の場合、図15(a)に示すように、M=4としたとき、演算部604は、s0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号s0(0)、s1(0)、s0(1)、s1(1)、s0(2)、s1(2)、s0(3)、s1(3)、s0(4)、s1(4)、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号s2(0)×ejθ(0)、s3(0)×ejθ(0)、s2(1)×ejθ(1)、s3(1)×ejθ(1)、s2(2)×ejθ(2)、s3(2)×ejθ(2)、s2(3)×ejθ(3)、s3(3)×ejθ(3)、s2(4)×ejθ(0)、s3(4)×ejθ(0)・・・を各スロットについてこの順に生成して出力する。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#2用の信号として、図15(b)に示す信号を生成する。(送信局#2では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に対して<I>その複素共役をとり、<II>一方のみ、その負をとり、<III>スロットを入れ替える。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、−s1(i)*となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、s0(i)*となる。ここで*は複素共役を意味し、a*はaの複素共役を意味し、以下においても同様とする。
また、アンテナ$2が送信する信号として演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)に対して、<I>その位相を変更する位相変更処理を施し、<II>その複素共役をとり、<III>一方のみ、その負をとり、<IV>スロットを入れ替える。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、(s3(i)×ejθ(i))*となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、−(s2(i)×ejθ(i))*となる。
「生成方法7」の「送信方法2」においては、位相変更に用いる位相θ(i)は、以下の式(18)のように算出する。

θ(i)=(2×π×(i mod M))/Mラジアン …式(18)

ここで、iは例えば0以上の任意の整数とし、Mは位相変更の周期であり、Mは2以上の整数であるとする。また、i mod Mは、iをMで割ったときの余りを示す。
ただし、式(18)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下のM種類のそれぞれが異なる値を用意し、これらM種類の値を用いて、周期Mを形成してもよい。
また、M種類の位相変更値をG[j](jは0以上M−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[M−3]、G[M−2]、G[M−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
なお、式(17)と式(18)は同一であり、送信局#1で与えるθ(i)と送信局#2で与えるθ(i)は同一の関数である。
したがって、「送信方法2」の場合、図15(b)に示すように、M=4としたとき、演算部604は、s0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号−s1(0)*、s0(0)*、−s1(1)*、s0(1)*、−s1(2)*、s0(2)*、−s1(3)*、s0(3)*、−s1(4)*、s0(4)*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号(s3(0)×ejθ(0))*、−(s2(0)×ejθ(0))*、(s3(1)×ejθ(1))*、−(s2(1)×ejθ(1))*、(s3(2)×ejθ(2))*、−(s2(2)×ejθ(2))*、(s3(3)×ejθ(3))*、−(s2(3)×ejθ(3))*、(s3(4)×ejθ(0))*、−(s2(4)*×ejθ(0))*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力する。
なお、図15は、あくまでも一例である。
別の例として、例えば、式(17)(式(18))のようにθ(i)を与えた場合(θの周期はM):
スロット2×iにおいて、
送信局#1、アンテナ$1:s0(i)
送信局#1、アンテナ$2:s2(i)×ejθ(i)
送信局#2、アンテナ$1:−s1(i)*
送信局#2、アンテナ$2:(s3(i)×ejθ(i))*
スロット2×i+1において、
送信局#1、アンテナ$1:s1(i)
送信局#1、アンテナ$2:s3(i)×ejθ(i)
送信局#2、アンテナ$1:s0(i)*
送信局#2、アンテナ$2:−(s2(i)×ejθ(i))*
とあらわすことができる。
なお、θ(i)は、上記の条件に限ったものではない。位相変更値θ(i)が、時間や周波数(キャリア番号)の関数であればよい。(位相変更値θ(i)が、時間や周波数により、変更されるとデータの受信品質向上に好適であり、また、周期をもつと、送受信機で、位相変更値の共有が容易となる可能性がある。)
一つの重要なことは、
「スロット2×iの送信局#1、アンテナ$2のθ(i)、スロット2×iの送信局#2、アンテナ$2のθ(i)、スロット2×i+1の送信局#1、アンテナ$2のθ(i)、スロット2×i+1の送信局#2、アンテナ$2のθ(i)は同一の値である」
ということである。
なお、式(17)、(18)において周期M(図15では、周期4(8スロット周期))の中で、位相変更値は別の並べ方としてもよい。例えば、図15のスロット2とスロット3では変更する位相の度合いをθ(1)とし、スロット4とスロット5でθ(2)としているが、スロット2とスロット3で変更する位相の度合いをθ(2)とし、スロット4とスロット5でθ(1)としてもよい。
また、図15では、位相変更の周期が4(8スロット周期)の場合を示しているが、これに限ったものではなく、別の周期であってもよい。例えば、この周期は3(6スロット周期)であってもよいし、5(10スロット周期)であってもよい。
これによって、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s0(t)、s1(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s0(t)、s1(t)に対して、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
同様に、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s2(t)、s3(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s2(t)、s3(t)に対しても、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
また、図1の例でいえば、端末#1は送信局#1の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、従来方式に比して、データの受信品質が向上する。同様に、端末#2は送信局#2の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、従来方式に比して、データの受信品質が向上する。
<生成方法8>
図16は、送信局#1、送信局#2が生成する各スロットの信号について、演算部604により生成されるベースバンド信号の生成方法を示す図である。図16において、送信局#1のベースバンド信号生成に示す信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法1」とし、送信局#2のベースバンド信号生成に示す信号の信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法2」とする。
ここで、マッピング後の信号(ベースバンド信号)(図6の603に相当)s0(t)、s1(t)、s2(t)、s3(t)とする。そして、各送信局のアンテナ$1は、s0(t)、s1(t)に基づく信号を、アンテナ$2は、s2(t)、s3(t)に基づく信号を、同一(共通)時間、同一(共通)周波数で送信することとする。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#1用の信号として、図16(a)に示す信号を生成する。(送信局#1では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として、演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に処理を施さずに、アンテナ$1用のベースバンド信号605A(図4の405A)を出力する。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロットk=2×i(iは整数)の場合に、s0(i)となり、スロットk=2×i+1(iは整数)の場合に、s1(i)となる。
そして、アンテナ$2が送信する信号として、演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)には、その位相を変更する位相変更処理を施す。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロットk=2×i(i、kは整数)の場合に、s2(i)×ejθ(k)となり、スロットk=2×i+1(i、kは整数)の場合に、s3(i)×ejθ(k)となる。
「生成方法8」においては、位相変更の周期が2Mのときと、2M+1のときとで位相変更に用いる位相の算出方法が異なる。
位相変更の周期が2M、即ち、周期が偶数の場合に、位相変更に用いる位相θ(k)は、例えば、以下の式(19)のように算出する。

θ(k)=(2×π×(k mod 2M))/2Mラジアン …式(19)

ここで、kは0以上の整数とし、2M(=2×M)は位相変更の周期であり、Mは1以上の整数であるとする。また、k mod 2Mは、kを2M(=2×M)で割ったときの余りを示す。
ただし、式(19)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下の2M種類のそれぞれが異なる値を用意し、これら2M種類の値を用いて、周期2Mを形成してもよい。
また、2M種類の位相変更値をG[j](jは0以上2M−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[2M−3]、G[2M−2]、G[2M−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
また、位相変更の周期が2M+1、即ち、周期が奇数の場合に位相変更に用いる位相θ(k)は、例えば、下記条件の下で式(20)または式(21)のように算出する。
k mod (4M+2)≦2M−1、または、
k mod (4M+2)=2Mのとき:

θ(k)=(2×π×(k mod (2M+1)))/(2M+1)ラジアン
…式(20)

k mod (4M+2)=2M+1、または、
2M+2≦k mod (4M+2)≦4M+1のとき:

θ(k)=θ(k−(2M+1))ラジアン …式(21)

ここで、kは0以上の整数とし、2M+1は位相変更の周期であり、Mは1以上の整数であるとする。また k mod (2M+1)は、kを2M+1で割ったときの余りであり、k mod (4M+2)は、kを4M+2で割ったときの余りを示す。
ただし、式(20)、式(21)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下の2M+1種類のそれぞれが異なる値を用意し、これら2M+1種類の値を用いて、周期2M+1を形成してもよい。
また、2M+1種類の位相変更値をG[j](jは0以上2M+1−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[2M+1−3]、G[2M+1−2]、G[2M+1−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
したがって、「送信方法1」の場合、図16(a)に示すように、M=4(位相変更の周期が偶数で8の場合)として、演算部604はs0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号s0(0)、s1(0)、s0(1)、s1(1)、s0(2)、s1(2)、s0(3)、s1(3)、s0(4)、s1(4)、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号s2(0)×ejθ(0)、s3(0)×ejθ(1)、s2(1)×ejθ(2)、s3(1)×ejθ(3)、s2(2)×ejθ(4)、s3(2)×ejθ(5)、s2(3)×ejθ(6)、s3(3)×ejθ(7)、s2(4)×ejθ(0)、s3(4)×ejθ(1)…を各スロットについてこの順に生成して出力する。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#2用の信号として、図16(b)に示す信号を生成する。(送信局#2では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に対して<I>その複素共役をとり、<II>一方のみ、その負をとり、<III>スロットを入れ替える。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロットk=2×i(iは整数)の場合に、−s1(i)*となり、スロットk=2×i+1(iは整数)の場合に、s0(i)*となる。ここで*は複素共役を意味し、a*はaの複素共役を意味し、以下においても同様とする。
また、アンテナ$2が送信する信号として演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)に対して、<I>その位相を変更する位相変更処理を施し、<II>その複素共役をとり、<III>一方のみ、その負をとり、<IV>スロットを入れ替える。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロットk=2×i(iは整数)の場合に、(s3(i)×ejθ(k+1))*となり、スロットk=2×i+1(iは整数)の場合に、−(s2(i)×ejθ(k-1))*となる。
「生成方法8」の「送信方法2」においては、位相変更の周期が2Mのときと、2M+1のときとで位相変更に用いる位相の算出方法が異なる。
位相変更の周期が2M、即ち、周期が偶数の場合に、位相変更に用いる位相θ(k)は、例えば、以下の式(22)のように算出する。

θ(k)=(2×π×(k mod 2M))/2Mラジアン …式(22)

ここで、kは0以上の整数とし、2M(=2×M)は位相変更の周期であり、Mは1以上の整数であるとする。また、k mod 2Mは、kを2M(=2×M)で割ったときの余りを示す。
ただし、式(22)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下の2M種類のそれぞれが異なる値を用意し、これら2M種類の値を用いて、周期2Mを形成してもよい。
また、2M種類の位相変更値をG[j](jは0以上2M−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[2M−3]、G[2M−2]、G[2M−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
また、位相変更の周期が2M+1、即ち、周期が奇数の場合に位相変更に用いる位相θ(k)は、例えば、下記条件の下で式(23)または式(24)のように算出する。
k mod (4M+2)≦2M−1、または、
k mod (4M+2)=2Mのとき:

θ(k)=(2×π×(k mod (2M+1)))/(2M+1)ラジアン
…式(23)

k mod (4M+2)=2M+1、または、
2M+2≦k mod (4M+2)≦4M+1のとき:

θ(k)=θ(k−(2M+1))ラジアン …式(24)

ここで、kは0以上の整数とし、2M+1は位相変更の周期であり、Mは1以上の整数であるとする。また k mod (2M+1)は、kを2M+1で割ったときの余りであり、k mod (4M+2)は、kを4M+2で割ったときの余りを示す。
ただし、式(23)、式(24)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下の2M+1種類のそれぞれが異なる値を用意し、これら2M+1種類の値を用いて、周期2M+1を形成してもよい。
また、2M+1種類の位相変更値をG[j](jは0以上2M+1−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[2M+1−3]、G[2M+1−2]、G[2M+1−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
したがって、「送信方法2」の場合、図16(b)に示すように、M=4(位相変更の周期が偶数で8の場合)として、演算部604は、s0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号−s1(0)*、s0(0)*、−s1(1)*、s0(1)*、−s1(2)*、s0(2)*、−s1(3)*、s0(3)*、−s1(4)*、s0(4)*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号(s3(0)×ejθ(1))*、−(s2(0)×ejθ(0))*、(s3(1)×ejθ(3))*、−(s2(1)×ejθ(2))*、(s3(2)×ejθ(5))*、−(s2(2)×ejθ(4))*、(s3(3)×ejθ(7))*、−(s2(3)×ejθ(6))*、(s3(4)×ejθ(1))*、−(s2(4)*×ejθ(0))*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力する。
なお、図16は、あくまでも一例である。
別の例として、例えば、位相変更の周期が2Mであり、式(19)、式(20)、式(21)のようにθ(k)を与えた場合:
スロットk=2×iにおいて、
送信局#1、アンテナ$1:s0(i)
送信局#1、アンテナ$2:s2(i)×ejθ(k)
送信局#2、アンテナ$1:−s1(i)*
送信局#2、アンテナ$2:(s3(i)×ejθ(k+1))*
スロットk=2×i+1において、
送信局#1、アンテナ$1:s1(i)
送信局#1、アンテナ$2:s3(i)×ejθ(k)
送信局#2、アンテナ$1:s0(i)*
送信局#2、アンテナ$2:−(s2(i)×ejθ(k-1))*
とあらわすことができる。
なお、θ(k)は、上記の条件に限ったものではない。位相変更値θ(k)が、時間や周波数(キャリア番号)の関数であればよい。(位相変更値θ(k)が、時間や周波数により、変更されるとデータの受信品質向上に好適であり、また、周期をもつと、送受信機で、位相変更値の共有が容易となる可能性がある。)
別の例として、例えば、位相変更の周期が2M+1であり、式(22)、式(23)、式(24)のようにθ(k)を与えた場合:
スロットk=2×iにおいて、
送信局#1、アンテナ$1:s0(i)
送信局#1、アンテナ$2:s2(i)×ejθ(k)
送信局#2、アンテナ$1:−s1(i)*
送信局#2、アンテナ$2:(s3(i)×ejθ(k+1))*
スロットk=2×i+1において、
送信局#1、アンテナ$1:s1(i)
送信局#1、アンテナ$2:s3(i)×ejθ(k)
送信局#2、アンテナ$1:s0(i)*
送信局#2、アンテナ$2:−(s2(i)×ejθ(k-1))*
とあらわすことができる。
なお、θ(k)は、上記の条件に限ったものではない。位相変更値θ(k)が、時間や周波数(キャリア番号)の関数であればよい。(位相変更値θ(k)が、時間や周波数により、変更されるとデータの受信品質向上に好適であり、また、周期をもつと、送受信機で、位相変更値の共有が容易となる可能性がある。)
なお、式(19)、(22)において周期2M(図16では、周期8(8スロット周期))の中で、また、式(20)、(21)、(23)、(24)において周期2M+1の中で、位相変更値は別の並べ方としてもよい。例えば、図16(a)のスロット2では変更する位相の度合いをθ(2)とし、スロット3でθ(3)としているが、スロット2で変更する位相の度合いをθ(3)とし、スロット3でθ(2)としてもよい。
また、図16では、位相変更の周期が8(8スロット周期)の場合を示しているが、これに限ったものではなく、別の周期であってもよい。例えば、この周期は5(5スロット周期)であってもよいし、10(10スロット周期)であってもよい。
これによって、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s0(t)、s1(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s0(t)、s1(t)に対して、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
同様に、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s2(t)、s3(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s2(t)、s3(t)に対しても、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
また、図1の例でいえば、端末#1は送信局#1の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、従来方式に比して、データの受信品質が向上する。同様に、端末#2は送信局#2の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、従来方式に比して、データの受信品質が向上する。
<生成方法9>
図17は、送信局#1、送信局#2が生成する各スロットの信号について、演算部604により生成されるベースバンド信号の生成方法を示す図である。図17において、送信局#1のベースバンド信号生成に示す信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法1」とし、送信局#2のベースバンド信号生成に示す信号の信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法2」とする。
ここで、マッピング後の信号(ベースバンド信号)(図6の603に相当)をs0(t)、s1(t)、s2(t)、s3(t)とする。そして、各送信局のアンテナ$1は、s0(t)、s1(t)に基づく信号を、アンテナ$2は、s2(t)、s3(t)に基づく信号を、同一(共通)時間、同一(共通)周波数で送信することとする。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#1用の信号として、図17(a)に示す信号を生成する。(送信局#1では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として、演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に処理を施さずに、アンテナ$1用のベースバンド信号605A(図4の405A)を出力する。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s0(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、s1(i)となる。
そして、アンテナ$2が送信する信号として、演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)には、その位相を変更する位相変更処理を施す。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s2(i)×ejθ(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、s3(i)×ejθ(i)となる。
「生成方法9」の「送信方法1」における位相変更の例として、位相変更に用いる位相θ(i)は、例えば、以下の式(25)のように算出する。

θ(i)=(2×π×(i mod M))/M ラジアン …式(25)

ここで、iは例えば0以上の任意の整数とし、Mは位相変更の周期であり、Mは2以上の整数であるとする。また、i mod Mは、iをMで割ったときの余りを示す。
ただし、式(25)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下のM種類のそれぞれが異なる値を用意し、これらM種類の値を用いて、周期Mを形成してもよい。
また、M種類の位相変更値をG[j](jは0以上M−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[M−3]、G[M−2]、G[M−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
したがって、「送信方法1」の場合、図17(a)に示すように、M=4としたとき、演算部604は、s0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号s0(0)、s1(0)、s0(1)、s1(1)、s0(2)、s1(2)、s0(3)、s1(3)、s0(4)、s1(4)、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号s2(0)×ejθ(0)、s3(0)×ejθ(0)、s2(1)×ejθ(1)、s3(1)×ejθ(1)、s2(2)×ejθ(2)、s3(2)×ejθ(2)、s2(3)×ejθ(3)、s3(3)×ejθ(3)、s2(4)×ejθ(0)、s3(4)×ejθ(0)、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力する。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#2用の信号として、図17(b)に示す信号を生成する。(送信局#2では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に対して、<I>その複素共役をとり、<II>一方のみ、その負をとり、<III>スロットを入れ替える。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s1(i)*となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、−s0(i)*となる。ここで*は複素共役を意味し、a*はaの複素共役を意味し、以下においても同様とする。
また、アンテナ$2が送信する信号として演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)に対して、<I>その複素共役をとり、<II>一方のみ、その負をとり、<III>その位相を変更する位相変更処理を施し、<IV>スロットを入れ替える。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、−s3(i)*×ejθ(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、s2(i)*×ejθ(i)となる。
「生成方法9」の「送信方法2」においては、位相変更に用いる位相θ(i)は、例えば、以下の式(26)のように算出する。

θ(i)=(2×π×(i mod M))/M ラジアン …式(26)

ここで、iは例えば0以上の任意の整数とし、Mは位相変更の周期であり、Mは2以上の整数であるとする。また、i mod Mは、iをMで割ったときの余りを示す。
ただし、式(26)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下のM種類のそれぞれが異なる値を用意し、これらM種類の値を用いて、周期Mを形成してもよい。
また、M種類の位相変更値をG[j](jは0以上M−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[M−3]、G[M−2]、G[M−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
なお、式(25)と式(26)は同一であり、送信局#1で与えるθ(i)と送信局#2で与えるθ(i)は同一の関数である。
したがって、「送信方法2」の場合、図17(b)に示すように、M=4としたとき、演算部604は、s0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号s1(0)*、−s0(0)*、s1(1)*、−s0(1)*、s1(2)*、−s0(2)*、s1(3)*、−s0(3)*、s1(4)*、−s0(4)*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号−s3(0)*×ejθ(0)、s2(0)*×ejθ(0)、−s3(1)*×ejθ(1)、s2(1)*×ejθ(1)、−s3(2)*×ejθ(2)、s2(2)*×ejθ(2)、−s3(3)*×ejθ(3)、s2(3)*×ejθ(3)、−s3(4)*×ejθ(0)、s2(4)*×ejθ(0)、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力する。
なお、図17は、あくまでも一例である。
別の例として、例えば、式(25)(式(26))のようにθ(i)を与えた場合(θの周期はM):
スロット2×iにおいて、
送信局#1、アンテナ$1:s0(i)
送信局#1、アンテナ$2:s2(i)×ejθ(i)
送信局#2、アンテナ$1:s1(i)*
送信局#2、アンテナ$2:−s3(i)*×ejθ(i)
スロット2×i+1において、
送信局#1、アンテナ$1:s1(i)
送信局#1、アンテナ$2:s3(i)×ejθ(i)
送信局#2、アンテナ$1:−s0(i)*
送信局#2、アンテナ$2:s2(i)*×ejθ(i)
とあらわすことができる。
なお、θ(i)は、上記の条件に限ったものではない。位相変更値θ(i)が、時間や周波数(キャリア番号)の関数であればよい。(位相変更値θ(i)が、時間や周波数により、変更されるとデータの受信品質向上に好適であり、また、周期をもつと、送受信機で、位相変更値の共有が容易となる可能性がある。)
一つの重要なことは、
「スロット2×iの送信局#1、アンテナ$2のθ(i)、スロット2×iの送信局#2、アンテナ$2のθ(i)、スロット2×i+1の送信局#1、アンテナ$2のθ(i)、スロット2×i+1の送信局#2、アンテナ$2のθ(i)は同一の値である」
ということである。
なお、式(25)、(26)において周期M(図17では、周期4(8スロット周期))の中で、位相変更値は別の並べ方としてもよい。例えば、図17のスロット2とスロット3では変更する位相の度合いをθ(1)とし、スロット4とスロット5でθ(2)としているが、スロット2とスロット3で変更する位相の度合いをθ(2)とし、スロット4とスロット5でθ(1)としてもよい。
また、図17では、位相変更の周期が4(8スロット周期)の場合を示しているが、これに限ったものではなく、別の周期であってもよい。例えば、この周期は3(6スロット周期)であってもよいし、5(10スロット周期)であってもよい。
これによって、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s0(t)、s1(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s0(t)、s1(t)に対して、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
同様に、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s2(t)、s3(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s2(t)、s3(t)に対しても、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
また、図1の例でいえば、端末#1は送信局#1の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、従来方式に比して、データの受信品質が向上する。同様に、端末#2は送信局#2の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、図2の場合に比して、データの受信品質が向上する。
<生成方法10>
図18は、送信局#1、送信局#2が生成する各スロットの信号について、演算部604により生成されるベースバンド信号の生成方法を示す図である。図18において、送信局#1のベースバンド信号生成に示す信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法1」とし、送信局#2のベースバンド信号生成に示す信号の信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法2」とする。
ここで、マッピング後の信号(ベースバンド信号)(図6の603に相当)をs0(t)、s1(t)、s2(t)、s3(t)とする。そして、各送信局のアンテナ$1は、s0(t)、s1(t)に基づく信号を、アンテナ$2は、s2(t)、s3(t)に基づく信号を、同一(共通)時間、同一(共通)周波数で送信することとする。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#1用の信号として、図18(a)に示す信号を生成する。(送信局#1では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として、演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に処理を施さずに、アンテナ$1用のベースバンド信号605A(図4の405A)を出力する。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s0(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、s1(i)となる。
そして、アンテナ$2が送信する信号として、演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)には、その位相を変更する位相変更処理を施す。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s2(i)×ejθa(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、s3(i)×ejθa(i)となる。
「生成方法10」の「送信方法1」における位相変更の例として、位相変更に用いる位相θa(i)は、例えば、以下の式(27)のように算出する。

θa(i)=(2×π×(i mod Ma))/Maラジアン…式(27)

ここで、iは例えば0以上の任意の整数とし、Maは位相変更の周期であり、Maは2以上の整数であるとする。また、i mod Maは、iをMaで割ったときの余りを示す。
ただし、式(27)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下のMa種類のそれぞれが異なる値を用意し、これらMa種類の値を用いて、周期Maを形成してもよい。
また、M種類の位相変更値をG[j](jは0以上M−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[Ma−3]、G[Ma−2]、G[Ma−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
したがって、「送信方法1」の場合、図18(a)に示すように、Ma=4として、演算部604は、s0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号s0(0)、s1(0)、s0(1)、s1(1)、s0(2)、s1(2)、s0(3)、s1(3)、s0(4)、s1(4)、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号s2(0)×ejθa(0)、s3(0)×ejθa(0)、s2(1)×ejθa(1)、s3(1)×ejθa(1)、s2(2)×ejθa(2)、s3(2)×ejθa(2)、s2(3)×ejθa(3)、s3(3)×ejθa(3)、s2(4)×ejθa(0)、s3(4)×ejθa(0)、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力する。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#2用の信号として、図18(b)に示す信号を生成する。(送信局#2では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に対して、<I>その複素共役をとり、<II>一方のみ、その負をとり、<III>スロットを入れ替える。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s1(i)*となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、−s0(i)*となる。ここで*は複素共役を意味し、a*はaの複素共役を意味し、以下においても同様とする。
また、アンテナ$2が送信する信号として演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)に対して、<I>その複素共役をとり、<II>一方のみ、その負をとり、<III>その位相を変更する位相変更処理を施し、<IV>スロットを入れ替える。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、−s3(i)*×ejθb(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、s2(i)*×ejθb(i)となる。
「生成方法10」の「送信方法2」においては、位相変更に用いる位相θb(i)は、例えば、以下の式(28)のように算出する。

θb(i)=(2×π×(i mod Mb))/Mbラジアン…式(28)

ここで、iは例えば0以上の任意の整数とし、Mbは位相変更の周期であり、Mbは2以上の整数であるとする。また、i mod Mbは、iをMbで割ったときの余りを示す。
ただし、式(28)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下のMb種類のそれぞれが異なる値を用意し、これらMb種類の値を用いて、周期Mbを形成してもよい。
また、Mb種類の位相変更値をG[j](jは0以上Mb−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[Mb−3]、G[Mb−2]、G[Mb−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
したがって、「送信方法2」の場合、図18(b)に示すように、Mb=4として、演算部604は、s0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号s1(0)*、−s0(0)*、s1(1)*、−s0(1)*、s1(2)*、−s0(2)*、s1(3)*、−s0(3)*、s1(4)*、−s0(4)*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号−s3(0)*×ejθb(0)、s2(0)*×ejθb(0)、−s3(1)*×ejθb(1)、s2(1)*×ejθb(1)、−s3(2)*×ejθb(2)、s2(2)*×ejθb(2)、−s3(3)*×ejθb(3)、s2(3)*×ejθb(3)、−s3(4)*×ejθb(0)、s2(4)*×ejθb(0)、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力する。
なお、図18は、あくまでも一例である。
別の例として、例えば、式(27)および式(28)のようにθa(i)、θb(i)を与えた場合:
スロット2×iにおいて、
送信局#1、アンテナ$1:s0(i)
送信局#1、アンテナ$2:s2(i)×ejθa(i)
送信局#2、アンテナ$1:s1(i)*
送信局#2、アンテナ$2:−s3(i)*×ejθb(i)
スロット2×i+1において、
送信局#1、アンテナ$1:s1(i)
送信局#1、アンテナ$2:s3(i)×ejθa(i)
送信局#2、アンテナ$1:−s0(i)*
送信局#2、アンテナ$2:s2(i)*×ejθb(i)
とあらわすことができる。
なお、θa(i)、θb(i)は、上記の条件に限ったものではない。位相変更値θa(i)、θb(i)が、時間や周波数(キャリア番号)の関数であればよい。(位相変更値θa(i)、θb(i)が、時間や周波数により、変更されるとデータの受信品質向上に好適であり、また、周期をもつと、送受信機で、位相変更値の共有が容易となる可能性がある。)
一つの重要なことは、
「スロット2×iの送信局#1、アンテナ$2のθa(i)とスロット2×i+1の送信局#1、アンテナ$2のθa(i)は同一の値であり、スロット2×iの送信局#2、アンテナ$2のθb(i)とスロット2×i+1の送信局#2、アンテナ$2のθb(i)は同一の値である」
ということである。
なお、式(27)、(28)において周期Ma、Mb(図18では、周期4(8スロット周期))の中で、位相変更値は別の並べ方としてもよい。例えば、図18のスロット2とスロット3では変更する位相の度合いをθa(1)(θb(1))とし、スロット4とスロット5でθa(2)(θb(2))としているが、スロット2とスロット3で変更する位相の度合いをθa(2)(θb(2))とし、スロット4とスロット5でθa(1)(θb(1))としてもよい。また、周期Ma、Mbは、同一の値であってもよいし、異なる値であってもよい。
また、図18では、位相変更の周期が4(8スロット周期)の場合を示しているが、これに限ったものではなく、別の周期であってもよい。そして、図18とは異なり、周期Maと周期Mbは異なる値であってもよい。周期Ma、Mbとなるように、θa(i)、θb(i)を設定することになる。
これによって、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s0(t)、s1(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s0(t)、s1(t)に対して、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
同様に、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s2(t)、s3(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s2(t)、s3(t)に対しても、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
また、図1の例でいえば、端末#1は送信局#1の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、従来方式に比して、データの受信品質が向上する。同様に、端末#2は送信局#2の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、従来方式に比して、データの受信品質が向上する。
<生成方法11>
図19は、送信局#1、送信局#2が生成する各スロットの信号について、演算部604により生成されるベースバンド信号の生成方法を示す図である。図19において、送信局#1のベースバンド信号生成に示す信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法1」とし、送信局#2のベースバンド信号生成に示す信号の信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法2」とする。
ここで、マッピング後の信号(ベースバンド信号)(図6の603に相当)をs0(t)、s1(t)、s2(t)、s3(t)とする。そして、各送信局のアンテナ$1は、s0(t)、s1(t)に基づく信号を、アンテナ$2は、s2(t)、s3(t)に基づく信号を、同一(共通)時間、同一(共通)周波数で送信することとする。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#1用の信号として、図19(a)に示す信号を生成する。(送信局#1では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として、演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に処理を施さずに、アンテナ$1用のベースバンド信号605A(図4の405A)を出力する。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s0(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、s1(i)となる。
そして、アンテナ$2が送信する信号として、演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)には、その位相を変更する位相変更処理を施す。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s2(i)×ejθ(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、s3(i)×ejθ(i)となる。
「生成方法11」の「送信方法1」における位相変更の例として、位相変更に用いる位相θ(i)は、例えば、以下の式(29)のように算出する。

θ(i)=(2×π×(i mod M))/Mラジアン …式(29)

ここで、iは例えば0以上の任意の整数とし、Mは位相変更の周期であり、Mは2以上の整数であるとする。また、i mod Mは、iをMで割ったときの余りを示す。
ただし、式(29)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下のM種類のそれぞれが異なる値を用意し、これらM種類の値を用いて、周期Mを形成してもよい。
また、M種類の位相変更値をG[j](jは0以上M−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[M−3]、G[M−2]、G[M−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
したがって、「送信方法1」の場合、図19(a)に示すように、M=4としたとき、演算部604は、s0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号s0(0)、s1(0)、s0(1)、s1(1)、s0(2)、s1(2)、s0(3)、s1(3)、s0(4)、s1(4)、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号s2(0)×ejθ(0)、s3(0)×ejθ(0)、s2(1)×ejθ(1)、s3(1)×ejθ(1)、s2(2)×ejθ(2)、s3(2)×ejθ(2)、s2(3)×ejθ(3)、s3(3)×ejθ(3)、s2(4)×ejθ(0)、s3(4)×ejθ(0)・・・を各スロットについてこの順に生成して出力する。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#2用の信号として、図19(b)に示す信号を生成する。(送信局#2では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に対して<I>その複素共役をとり、<II>一方のみ、その負をとり、<III>スロットを入れ替える。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s1(i)*となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、−s0(i)*となる。ここで*は複素共役を意味し、a*はaの複素共役を意味し、以下においても同様とする。
また、アンテナ$2が送信する信号として演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)に対して、<I>その位相を変更する位相変更処理を施し、<II>その複素共役をとり、<III>一方のみ、その負をとり、<IV>スロットを入れ替える。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、−(s3(i)×ejθ(i))*となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、(s2(i)×ejθ(i))*となる。
「生成方法11」の「送信方法2」においては、位相変更に用いる位相θ(i)は、以下の式(30)のように算出する。

θ(i)=(2×π×(i mod M))/Mラジアン …式(30)

ここで、iは例えば0以上の任意の整数とし、Mは位相変更の周期であり、Mは2以上の整数であるとする。また、i mod Mは、iをMで割ったときの余りを示す。
ただし、式(30)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下のM種類のそれぞれが異なる値を用意し、これらM種類の値を用いて、周期Mを形成してもよい。
また、M種類の位相変更値をG[j](jは0以上M−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[M−3]、G[M−2]、G[M−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
なお、式(29)と式(30)は同一であり、送信局#1で与えるθ(i)と送信局#2で与えるθ(i)は同一の関数である。
したがって、「送信方法2」の場合、図19(b)に示すように、M=4としたとき、演算部604は、s0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号s1(0)*、−s0(0)*、s1(1)*、−s0(1)*、s1(2)*、−s0(2)*、s1(3)*、−s0(3)*、s1(4)*、−s0(4)*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号−(s3(0)×ejθ(0))*、(s2(0)×ejθ(0))*、−(s3(1)×ejθ(1))*、(s2(1)×ejθ(1))*、−(s3(2)×ejθ(2))*、(s2(2)×ejθ(2))*、−(s3(3)×ejθ(3))*、(s2(3)×ejθ(3))*、−(s3(4)×ejθ(0))*、(s2(4)*×ejθ(0))*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力する。
なお、図19は、あくまでも一例である。
別の例として、例えば、式(29)(式(30))のようにθ(i)を与えた場合(θの周期はM):
スロット2×iにおいて、
送信局#1、アンテナ$1:s0(i)
送信局#1、アンテナ$2:s2(i)×ejθ(i)
送信局#2、アンテナ$1:s1(i)*
送信局#2、アンテナ$2:−(s3(i)×ejθ(i))*
スロット2×i+1において、
送信局#1、アンテナ$1:s1(i)
送信局#1、アンテナ$2:s3(i)×ejθ(i)
送信局#2、アンテナ$1:−s0(i)*
送信局#2、アンテナ$2:(s2(i)×ejθ(i))*
とあらわすことができる。
なお、θ(i)は、上記の条件に限ったものではない。位相変更値θ(i)が、時間や周波数(キャリア番号)の関数であればよい。(位相変更値θ(i)が、時間や周波数により、変更されるとデータの受信品質向上に好適であり、また、周期をもつと、送受信機で、位相変更値の共有が容易となる可能性がある。)
一つの重要なことは、
「スロット2×iの送信局#1、アンテナ$2のθ(i)、スロット2×iの送信局#2、アンテナ$2のθ(i)、スロット2×i+1の送信局#1、アンテナ$2のθ(i)、スロット2×i+1の送信局#2、アンテナ$2のθ(i)は同一の値である」
ということである。
なお、式(29)、(30)において周期M(図19では、周期4(8スロット周期))の中で、位相変更値は別の並べ方としてもよい。例えば、図19のスロット2とスロット3では変更する位相の度合いをθ(1)とし、スロット4とスロット5でθ(2)としているが、スロット2とスロット3で変更する位相の度合いをθ(2)とし、スロット4とスロット5でθ(1)としてもよい。
また、図19では、位相変更の周期が4(8スロット周期)の場合を示しているが、これに限ったものではなく、別の周期であってもよい。例えば、この周期は3(6スロット周期)であってもよいし、5(10スロット周期)であってもよい。
これによって、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s0(t)、s1(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s0(t)、s1(t)に対して、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
同様に、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s2(t)、s3(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s2(t)、s3(t)に対しても、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
また、図1の例でいえば、端末#1は送信局#1の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、従来方式に比して、データの受信品質が向上する。同様に、端末#2は送信局#2の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、従来方式に比して、データの受信品質が向上する。
<生成方法12>
図20は、送信局#1、送信局#2が生成する各スロットの信号について、演算部604により生成されるベースバンド信号の生成方法を示す図である。図20において、送信局#1のベースバンド信号生成に示す信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法1」とし、送信局#2のベースバンド信号生成に示す信号の信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法2」とする。
ここで、マッピング後の信号(ベースバンド信号)(図6の603に相当)s0(t)、s1(t)、s2(t)、s3(t)とする。そして、各送信局のアンテナ$1は、s0(t)、s1(t)に基づく信号を、アンテナ$2は、s2(t)、s3(t)に基づく信号を、同一(共通)時間、同一(共通)周波数で送信することとする。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#1用の信号として、図20(a)に示す信号を生成する。(送信局#1では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として、演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に処理を施さずに、アンテナ$1用のベースバンド信号605A(図4の405A)を出力する。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロットk=2×i(iは整数)の場合に、s0(i)となり、スロットk=2×i+1(iは整数)の場合に、s1(i)となる。
そして、アンテナ$2が送信する信号として、演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)には、その位相を変更する位相変更処理を施す。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロットk=2×i(i、kは整数)の場合に、s2(i)×ejθ(k)となり、スロットk=2×i+1(i、kは整数)の場合に、s3(i)×ejθ(k)となる。
「生成方法12」においては、位相変更の周期が2Mのときと、2M+1のときとで位相変更に用いる位相の算出方法が異なる。
位相変更の周期が2M、即ち、周期が偶数の場合に、位相変更に用いる位相θ(k)は、例えば、以下の式(31)のように算出する。

θ(k)=(2×π×(k mod 2M))/2Mラジアン …式(31)

ここで、kは0以上の整数とし、2M(=2×M)は位相変更の周期であり、Mは1以上の整数であるとする。また、k mod 2Mは、kを2M(=2×M)で割ったときの余りを示す。
ただし、式(31)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下の2M種類のそれぞれが異なる値を用意し、これら2M種類の値を用いて、周期2Mを形成してもよい。
また、2M種類の位相変更値をG[j](jは0以上2M−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[2M−3]、G[2M−2]、G[2M−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
また、位相変更の周期が2M+1、即ち、周期が奇数の場合に位相変更に用いる位相θ(k)は、例えば、下記条件の下で式(32)または式(33)のように算出する。
k mod (4M+2)≦2M−1、または、
k mod (4M+2)=2Mのとき:

θ(k)=(2×π×(k mod (2M+1)))/(2M+1)ラジアン
…式(32)

k mod (4M+2)=2M+1、または、
2M+2≦k mod (4M+2)≦4M+1のとき:

θ(k)=θ(k−(2M+1))ラジアン …式(33)

ここで、kは0以上の整数とし、2M+1は位相変更の周期であり、Mは1以上の整数であるとする。また k mod (2M+1)は、kを2M+1で割ったときの余りであり、k mod (4M+2)は、kを4M+2で割ったときの余りを示す。
ただし、式(32)、式(33)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下の2M+1種類のそれぞれが異なる値を用意し、これら2M+1種類の値を用いて、周期2M+1を形成してもよい。
また、2M+1種類の位相変更値をG[j](jは0以上2M+1−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[2M+1−3]、G[2M+1−2]、G[2M+1−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
したがって、「送信方法1」の場合、図20(a)に示すように、M=4(位相変更の周期が偶数で8の場合)として、演算部604はs0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号s0(0)、s1(0)、s0(1)、s1(1)、s0(2)、s1(2)、s0(3)、s1(3)、s0(4)、s1(4)、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号s2(0)×ejθ(0)、s3(0)×ejθ(1)、s2(1)×ejθ(2)、s3(1)×ejθ(3)、s2(2)×ejθ(4)、s3(2)×ejθ(5)、s2(3)×ejθ(6)、s3(3)×ejθ(7)、s2(4)×ejθ(0)、s3(4)×ejθ(1)…を各スロットについてこの順に生成して出力する。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#2用の信号として、図20(b)に示す信号を生成する。(送信局#2では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に対して<I>その複素共役をとり、<II>一方のみ、その負をとり、<III>スロットを入れ替える。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロットk=2×i(iは整数)の場合に、s1(i)*となり、スロットk=2×i+1(iは整数)の場合に、−s0(i)*となる。ここで*は複素共役を意味し、a*はaの複素共役を意味し、以下においても同様とする。
また、アンテナ$2が送信する信号として演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)に対して、<I>その位相を変更する位相変更処理を施し、<II>その複素共役をとり、<III>一方のみ、その負をとり、<IV>スロットを入れ替える。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロットk=2×i(iは整数)の場合に、−(s3(i)×ejθ(k+1))*となり、スロットk=2×i+1(iは整数)の場合に、(s2(i)×ejθ(k-1))*となる。
「生成方法12」の「送信方法2」においては、位相変更の周期が2Mのときと、2M+1のときとで位相変更に用いる位相の算出方法が異なる。
位相変更の周期が2M、即ち、周期が偶数の場合に、位相変更に用いる位相θ(k)は、例えば、以下の式(34)のように算出する。

θ(k)=(2×π×(k mod 2M))/2Mラジアン …式(34)

ここで、kは0以上の整数とし、2M(=2×M)は位相変更の周期であり、Mは1以上の整数であるとする。また、k mod 2Mは、kを2M(=2×M)で割ったときの余りを示す。
ただし、式(34)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下の2M種類のそれぞれが異なる値を用意し、これら2M種類の値を用いて、周期2Mを形成してもよい。
また、2M種類の位相変更値をG[j](jは0以上2M−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[2M−3]、G[2M−2]、G[2M−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
また、位相変更の周期が2M+1、即ち、周期が奇数の場合に位相変更に用いる位相θ(k)は、例えば、下記条件の下で式(35)または式(36)のように算出する。
k mod (4M+2)≦2M−1、または、
k mod (4M+2)=2Mのとき:

θ(k)=(2×π×(k mod (2M+1)))/(2M+1)ラジアン
…式(35)

k mod (4M+2)=2M+1、または、
2M+2≦k mod (4M+2)≦4M+1のとき:

θ(k)=θ(k−(2M+1))ラジアン …式(36)

ここで、kは0以上の整数とし、2M+1は位相変更の周期であり、Mは1以上の整数であるとする。また k mod (2M+1)は、kを2M+1で割ったときの余りであり、k mod (4M+2)は、kを4M+2で割ったときの余りを示す。
ただし、式(35)、式(36)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下の2M+1種類のそれぞれが異なる値を用意し、これら2M+1種類の値を用いて、周期2M+1を形成してもよい。
また、2M+1種類の位相変更値をG[j](jは0以上2M+1−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[2M+1−3]、G[2M+1−2]、G[2M+1−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
したがって、「送信方法2」の場合、図20(b)に示すように、M=4(位相変更の周期が偶数で8の場合)として、演算部604は、s0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号s1(0)*、−s0(0)*、s1(1)*、−s0(1)*、s1(2)*、−s0(2)*、s1(3)*、−s0(3)*、s1(4)*、−s0(4)*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号−(s3(0)×ejθ(1))*、(s2(0)×ejθ(0))*、−(s3(1)×ejθ(3))*、(s2(1)×ejθ(2))*、−(s3(2)×ejθ(5))*、(s2(2)×ejθ(4))*、−(s3(3)×ejθ(7))*、(s2(3)×ejθ(6))*、−(s3(4)×ejθ(1))*、(s2(4)*×ejθ(0))*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力する。
なお、図20は、あくまでも一例である。
別の例として、例えば、位相変更の周期が2Mであり、式(31)、式(32)、式(33)のようにθ(k)を与えた場合:
スロットk=2×iにおいて、
送信局#1、アンテナ$1:s0(i)
送信局#1、アンテナ$2:s2(i)×ejθ(k)
送信局#2、アンテナ$1:s1(i)*
送信局#2、アンテナ$2:−(s3(i)×ejθ(k+1))*
スロットk=2×i+1において、
送信局#1、アンテナ$1:s1(i)
送信局#1、アンテナ$2:s3(i)×ejθ(k)
送信局#2、アンテナ$1:−s0(i)*
送信局#2、アンテナ$2:(s2(i)×ejθ(k-1))*
とあらわすことができる。
なお、θ(k)は、上記の条件に限ったものではない。位相変更値θ(k)が、時間や周波数(キャリア番号)の関数であればよい。(位相変更値θ(k)が、時間や周波数により、変更されるとデータの受信品質向上に好適であり、また、周期をもつと、送受信機で、位相変更値の共有が容易となる可能性がある。)
別の例として、例えば、位相変更の周期が2M+1であり、式(34)、式(35)、式(36)のようにθ(k)を与えた場合:
スロットk=2×iにおいて、
送信局#1、アンテナ$1:s0(i)
送信局#1、アンテナ$2:s2(i)×ejθ(k)
送信局#2、アンテナ$1:s1(i)*
送信局#2、アンテナ$2:−(s3(i)×ejθ(k+1))*
スロットk=2×i+1において、
送信局#1、アンテナ$1:s1(i)
送信局#1、アンテナ$2:s3(i)×ejθ(k)
送信局#2、アンテナ$1:−s0(i)*
送信局#2、アンテナ$2:(s2(i)×ejθ(k-1))*
とあらわすことができる。
なお、θ(k)は、上記の条件に限ったものではない。位相変更値θ(k)が、時間や周波数(キャリア番号)の関数であればよい。(位相変更値θ(k)が、時間や周波数により、変更されるとデータの受信品質向上に好適であり、また、周期をもつと、送受信機で、位相変更値の共有が容易となる可能性がある。)
なお、式(31)、(34)において周期2M(図20では、周期8(8スロット周期))の中で、また、式(32)、(33)、(35)、(36)において周期2M+1の中で、位相変更値は別の並べ方としてもよい。例えば、図20(a)のスロット2では変更する位相の度合いをθ(2)とし、スロット3でθ(3)としているが、スロット2で変更する位相の度合いをθ(3)とし、スロット3でθ(2)としてもよい。
また、図20では、位相変更の周期が8(8スロット周期)の場合を示しているが、これに限ったものではなく、別の周期であってもよい。例えば、この周期は5(5スロット周期)であってもよいし、10(10スロット周期)であってもよい。
これによって、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s0(t)、s1(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s0(t)、s1(t)に対して、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
同様に、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s2(t)、s3(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s2(t)、s3(t)に対しても、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
また、図1の例でいえば、端末#1は送信局#1の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、従来方式に比して、データの受信品質が向上する。同様に、端末#2は送信局#2の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、従来方式に比して、データの受信品質が向上する。
<生成方法13>
図21は、送信局#1、送信局#2が生成する各スロットの信号について、演算部604により生成されるベースバンド信号の生成方法を示す図である。図21において、送信局#1のベースバンド信号生成に示す信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法1」とし、送信局#2のベースバンド信号生成に示す信号の信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法2」とする。
ここで、マッピング後の信号(ベースバンド信号)(図6の603に相当)をs0(t)、s1(t)、s2(t)、s3(t)とする。そして、各送信局のアンテナ$1は、s0(t)、s1(t)に基づく信号を、アンテナ$2は、s2(t)、s3(t)に基づく信号を、同一(共通)時間、同一(共通)周波数で送信することとする。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#1用の信号として、図21(a)に示す信号を生成する。(送信局#1では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として、演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に処理を施さずに、アンテナ$1用のベースバンド信号605A(図4の405A)を出力する。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s0(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、s1(i)となる。
そして、アンテナ$2が送信する信号として、演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)には、その位相を変更する位相変更処理を施す。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s2(i)×ejθ(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、s3(i)×ejθ(i)となる。
「生成方法13」の「送信方法1」における位相変更の例として、位相変更に用いる位相θ(i)は、例えば、以下の式(37)のように算出する。

θ(i)=(2×π×(i mod M))/M ラジアン …式(37)

ここで、iは例えば0以上の任意の整数とし、Mは位相変更の周期であり、Mは2以上の整数であるとする。また、i mod Mは、iをMで割ったときの余りを示す。
ただし、式(37)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下のM種類のそれぞれが異なる値を用意し、これらM種類の値を用いて、周期Mを形成してもよい。
また、M種類の位相変更値をG[j](jは0以上M−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[M−3]、G[M−2]、G[M−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
したがって、「送信方法1」の場合、図21(a)に示すように、M=4としたとき、演算部604は、s0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号s0(0)、s1(0)、s0(1)、s1(1)、s0(2)、s1(2)、s0(3)、s1(3)、s0(4)、s1(4)、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号s2(0)×ejθ(0)、s3(0)×ejθ(0)、s2(1)×ejθ(1)、s3(1)×ejθ(1)、s2(2)×ejθ(2)、s3(2)×ejθ(2)、s2(3)×ejθ(3)、s3(3)×ejθ(3)、s2(4)×ejθ(0)、s3(4)×ejθ(0)、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力する。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#2用の信号として、図21(b)に示す信号を生成する。(送信局#2では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に対して、<I>その複素共役をとり、<II>一方のみ、その負をとり、<III>スロットを入れ替える。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s1(i)*となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、−s0(i)*となる。ここで*は複素共役を意味し、a*はaの複素共役を意味し、以下においても同様とする。
また、アンテナ$2が送信する信号として演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)に対して、<I>その複素共役をとり、<II>一方のみ、その負をとり、<III>その位相を変更する位相変更処理を施し、<IV>スロットを入れ替える。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s3(i)*×ejθ(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、−s2(i)*×ejθ(i)となる。
「生成方法13」の「送信方法2」においては、位相変更に用いる位相θ(i)は、例えば、以下の式(38)のように算出する。

θ(i)=(2×π×(i mod M))/M ラジアン …式(38)

ここで、iは例えば0以上の任意の整数とし、Mは位相変更の周期であり、Mは2以上の整数であるとする。また、i mod Mは、iをMで割ったときの余りを示す。
ただし、式(38)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下のM種類のそれぞれが異なる値を用意し、これらM種類の値を用いて、周期Mを形成してもよい。
また、M種類の位相変更値をG[j](jは0以上M−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[M−3]、G[M−2]、G[M−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
なお、式(37)と式(38)は同一であり、送信局#1で与えるθ(i)と送信局#2で与えるθ(i)は同一の関数である。
したがって、「送信方法2」の場合、図21(b)に示すように、M=4としたとき、演算部604は、s0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号s1(0)*、−s0(0)*、s1(1)*、−s0(1)*、s1(2)*、−s0(2)*、s1(3)*、−s0(3)*、s1(4)*、−s0(4)*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号s3(0)*×ejθ(0)、−s2(0)*×ejθ(0)、s3(1)*×ejθ(1)、−s2(1)*×ejθ(1)、s3(2)*×ejθ(2)、−s2(2)*×ejθ(2)、s3(3)*×ejθ(3)、−s2(3)*×ejθ(3)、s3(4)*×ejθ(0)、−s2(4)*×ejθ(0)、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力する。
なお、図21は、あくまでも一例である。
別の例として、例えば、式(37)(式(38))のようにθ(i)を与えた場合(θの周期はM):
スロット2×iにおいて、
送信局#1、アンテナ$1:s0(i)
送信局#1、アンテナ$2:s2(i)×ejθ(i)
送信局#2、アンテナ$1:s1(i)*
送信局#2、アンテナ$2:s3(i)*×ejθ(i)
スロット2×i+1において、
送信局#1、アンテナ$1:s1(i)
送信局#1、アンテナ$2:s3(i)×ejθ(i)
送信局#2、アンテナ$1:−s0(i)*
送信局#2、アンテナ$2:−s2(i)*×ejθ(i)
とあらわすことができる。
なお、θ(i)は、上記の条件に限ったものではない。位相変更値θ(i)が、時間や周波数(キャリア番号)の関数であればよい。(位相変更値θ(i)が、時間や周波数により、変更されるとデータの受信品質向上に好適であり、また、周期をもつと、送受信機で、位相変更値の共有が容易となる可能性がある。)
一つの重要なことは、
「スロット2×iの送信局#1、アンテナ$2のθ(i)、スロット2×iの送信局#2、アンテナ$2のθ(i)、スロット2×i+1の送信局#1、アンテナ$2のθ(i)、スロット2×i+1の送信局#2、アンテナ$2のθ(i)は同一の値である」
ということである。
なお、式(37)、(38)において周期M(図21では、周期4(8スロット周期))の中で、位相変更値は別の並べ方としてもよい。例えば、図21のスロット2とスロット3では変更する位相の度合いをθ(1)とし、スロット4とスロット5でθ(2)としているが、スロット2とスロット3で変更する位相の度合いをθ(2)とし、スロット4とスロット5でθ(1)としてもよい。
また、図21では、位相変更の周期が4(8スロット周期)の場合を示しているが、これに限ったものではなく、別の周期であってもよい。例えば、この周期は3(6スロット周期)であってもよいし、5(10スロット周期)であってもよい。
これによって、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s0(t)、s1(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s0(t)、s1(t)に対して、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
同様に、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s2(t)、s3(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s2(t)、s3(t)に対しても、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
また、図1の例でいえば、端末#1は送信局#1の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、従来方式に比して、データの受信品質が向上する。同様に、端末#2は送信局#2の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、図2の場合に比して、データの受信品質が向上する。
<生成方法14>
図22は、送信局#1、送信局#2が生成する各スロットの信号について、演算部604により生成されるベースバンド信号の生成方法を示す図である。図22において、送信局#1のベースバンド信号生成に示す信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法1」とし、送信局#2のベースバンド信号生成に示す信号の信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法2」とする。
ここで、マッピング後の信号(ベースバンド信号)(図6の603に相当)をs0(t)、s1(t)、s2(t)、s3(t)とする。そして、各送信局のアンテナ$1は、s0(t)、s1(t)に基づく信号を、アンテナ$2は、s2(t)、s3(t)に基づく信号を、同一(共通)時間、同一(共通)周波数で送信することとする。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#1用の信号として、図22(a)に示す信号を生成する。(送信局#1では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として、演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に処理を施さずに、アンテナ$1用のベースバンド信号605A(図4の405A)を出力する。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s0(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、s1(i)となる。
そして、アンテナ$2が送信する信号として、演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)には、その位相を変更する位相変更処理を施す。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s2(i)×ejθa(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、s3(i)×ejθa(i)となる。
「生成方法14」の「送信方法1」における位相変更の例として、位相変更に用いる位相θa(i)は、例えば、以下の式(39)のように算出する。

θa(i)=(2×π×(i mod Ma))/Maラジアン…式(39)

ここで、iは例えば0以上の任意の整数とし、Maは位相変更の周期であり、Maは2以上の整数であるとする。また、i mod Maは、iをMaで割ったときの余りを示す。
ただし、式(39)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下のMa種類のそれぞれが異なる値を用意し、これらMa種類の値を用いて、周期Maを形成してもよい。
また、M種類の位相変更値をG[j](jは0以上M−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[Ma−3]、G[Ma−2]、G[Ma−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
したがって、「送信方法1」の場合、図22(a)に示すように、Ma=4として、演算部604は、s0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号s0(0)、s1(0)、s0(1)、s1(1)、s0(2)、s1(2)、s0(3)、s1(3)、s0(4)、s1(4)、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号s2(0)×ejθa(0)、s3(0)×ejθa(0)、s2(1)×ejθa(1)、s3(1)×ejθa(1)、s2(2)×ejθa(2)、s3(2)×ejθa(2)、s2(3)×ejθa(3)、s3(3)×ejθa(3)、s2(4)×ejθa(0)、s3(4)×ejθa(0)、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力する。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#2用の信号として、図22(b)に示す信号を生成する。(送信局#2では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に対して、<I>その複素共役をとり、<II>一方のみ、その負をとり、<III>スロットを入れ替える。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s1(i)*となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、−s0(i)*となる。ここで*は複素共役を意味し、a*はaの複素共役を意味し、以下においても同様とする。
また、アンテナ$2が送信する信号として演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)に対して、<I>その複素共役をとり、<II>一方のみ、その負をとり、<III>その位相を変更する位相変更処理を施し、<IV>スロットを入れ替える。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s3(i)*×ejθb(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、−s2(i)*×ejθb(i)となる。
「生成方法14」の「送信方法2」においては、位相変更に用いる位相θb(i)は、例えば、以下の式(40)のように算出する。

θb(i)=(2×π×(i mod Mb))/Mbラジアン…式(40)

ここで、iは例えば0以上の任意の整数とし、Mbは位相変更の周期であり、Mbは2以上の整数であるとする。また、i mod Mbは、iをMbで割ったときの余りを示す。
ただし、式(40)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下のMb種類のそれぞれが異なる値を用意し、これらMb種類の値を用いて、周期Mbを形成してもよい。
また、Mb種類の位相変更値をG[j](jは0以上Mb−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[Mb−3]、G[Mb−2]、G[Mb−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
したがって、「送信方法2」の場合、図22(b)に示すように、Mb=4として、演算部604は、s0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号s1(0)*、−s0(0)*、s1(1)*、−s0(1)*、s1(2)*、−s0(2)*、s1(3)*、−s0(3)*、s1(4)*、−s0(4)*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号s3(0)*×ejθb(0)、−s2(0)*×ejθb(0)、s3(1)*×ejθb(1)、−s2(1)*×ejθb(1)、s3(2)*×ejθb(2)、−s2(2)*×ejθb(2)、s3(3)*×ejθb(3)、−s2(3)*×ejθb(3)、s3(4)*×ejθb(0)、−s2(4)*×ejθb(0)、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力する。
なお、図22は、あくまでも一例である。
別の例として、例えば、式(39)および式(40)のようにθa(i)、θb(i)を与えた場合:
スロット2×iにおいて、
送信局#1、アンテナ$1:s0(i)
送信局#1、アンテナ$2:s2(i)×ejθa(i)
送信局#2、アンテナ$1:s1(i)*
送信局#2、アンテナ$2:s3(i)*×ejθb(i)
スロット2×i+1において、
送信局#1、アンテナ$1:s1(i)
送信局#1、アンテナ$2:s3(i)×ejθa(i)
送信局#2、アンテナ$1:−s0(i)*
送信局#2、アンテナ$2:−s2(i)*×ejθb(i)
とあらわすことができる。
なお、θa(i)、θb(i)は、上記の条件に限ったものではない。位相変更値θa(i)、θb(i)が、時間や周波数(キャリア番号)の関数であればよい。(位相変更値θa(i)、θb(i)が、時間や周波数により、変更されるとデータの受信品質向上に好適であり、また、周期をもつと、送受信機で、位相変更値の共有が容易となる可能性がある。)
一つの重要なことは、
「スロット2×iの送信局#1、アンテナ$2のθa(i)とスロット2×i+1の送信局#1、アンテナ$2のθa(i)は同一の値であり、スロット2×iの送信局#2、アンテナ$2のθb(i)とスロット2×i+1の送信局#2、アンテナ$2のθb(i)は同一の値である」
ということである。
なお、式(39)、(40)において周期Ma、Mb(図22では、周期4(8スロット周期))の中で、位相変更値は別の並べ方としてもよい。例えば、図22のスロット2とスロット3では変更する位相の度合いをθa(1)(θb(1))とし、スロット4とスロット5でθa(2)(θb(2))としているが、スロット2とスロット3で変更する位相の度合いをθa(2)(θb(2))とし、スロット4とスロット5でθa(1)(θb(1))としてもよい。また、周期Ma、Mbは、同一の値であってもよいし、異なる値であってもよい。
また、図22では、位相変更の周期が4(8スロット周期)の場合を示しているが、これに限ったものではなく、別の周期であってもよい。そして、図22とは異なり、周期Maと周期Mbは異なる値であってもよい。周期Ma、Mbとなるように、θa(i)、θb(i)を設定することになる。
これによって、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s0(t)、s1(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s0(t)、s1(t)に対して、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
同様に、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s2(t)、s3(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s2(t)、s3(t)に対しても、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
また、図1の例でいえば、端末#1は送信局#1の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、従来方式に比して、データの受信品質が向上する。同様に、端末#2は送信局#2の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、従来方式に比して、データの受信品質が向上する。
<生成方法15>
図23は、送信局#1、送信局#2が生成する各スロットの信号について、演算部604により生成されるベースバンド信号の生成方法を示す図である。図23において、送信局#1のベースバンド信号生成に示す信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法1」とし、送信局#2のベースバンド信号生成に示す信号の信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法2」とする。
ここで、マッピング後の信号(ベースバンド信号)(図6の603に相当)をs0(t)、s1(t)、s2(t)、s3(t)とする。そして、各送信局のアンテナ$1は、s0(t)、s1(t)に基づく信号を、アンテナ$2は、s2(t)、s3(t)に基づく信号を、同一(共通)時間、同一(共通)周波数で送信することとする。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#1用の信号として、図23(a)に示す信号を生成する。(送信局#1では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として、演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に処理を施さずに、アンテナ$1用のベースバンド信号605A(図4の405A)を出力する。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s0(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、s1(i)となる。
そして、アンテナ$2が送信する信号として、演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)には、その位相を変更する位相変更処理を施す。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s2(i)×ejθ(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、s3(i)×ejθ(i)となる。
「生成方法15」の「送信方法1」における位相変更の例として、位相変更に用いる位相θ(i)は、例えば、以下の式(41)のように算出する。

θ(i)=(2×π×(i mod M))/Mラジアン …式(41)

ここで、iは例えば0以上の任意の整数とし、Mは位相変更の周期であり、Mは2以上の整数であるとする。また、i mod Mは、iをMで割ったときの余りを示す。
ただし、式(41)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下のM種類のそれぞれが異なる値を用意し、これらM種類の値を用いて、周期Mを形成してもよい。
また、M種類の位相変更値をG[j](jは0以上M−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[M−3]、G[M−2]、G[M−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
したがって、「送信方法1」の場合、図23(a)に示すように、M=4としたとき、演算部604は、s0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号s0(0)、s1(0)、s0(1)、s1(1)、s0(2)、s1(2)、s0(3)、s1(3)、s0(4)、s1(4)、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号s2(0)×ejθ(0)、s3(0)×ejθ(0)、s2(1)×ejθ(1)、s3(1)×ejθ(1)、s2(2)×ejθ(2)、s3(2)×ejθ(2)、s2(3)×ejθ(3)、s3(3)×ejθ(3)、s2(4)×ejθ(0)、s3(4)×ejθ(0)・・・を各スロットについてこの順に生成して出力する。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#2用の信号として、図23(b)に示す信号を生成する。(送信局#2では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に対して<I>その複素共役をとり、<II>一方のみ、その負をとり、<III>スロットを入れ替える。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s1(i)*となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、−s0(i)*となる。ここで*は複素共役を意味し、a*はaの複素共役を意味し、以下においても同様とする。
また、アンテナ$2が送信する信号として演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)に対して、<I>その位相を変更する位相変更処理を施し、<II>その複素共役をとり、<III>一方のみ、その負をとり、<IV>スロットを入れ替える。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、(s3(i)×ejθ(i))*となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、−(s2(i)×ejθ(i))*となる。
「生成方法15」の「送信方法2」においては、位相変更に用いる位相θ(i)は、以下の式(42)のように算出する。

θ(i)=(2×π×(i mod M))/Mラジアン …式(42)

ここで、iは例えば0以上の任意の整数とし、Mは位相変更の周期であり、Mは2以上の整数であるとする。また、i mod Mは、iをMで割ったときの余りを示す。
ただし、式(42)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下のM種類のそれぞれが異なる値を用意し、これらM種類の値を用いて、周期Mを形成してもよい。
また、M種類の位相変更値をG[j](jは0以上M−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[M−3]、G[M−2]、G[M−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
なお、式(41)と式(42)は同一であり、送信局#1で与えるθ(i)と送信局#2で与えるθ(i)は同一の関数である。
したがって、「送信方法2」の場合、図23(b)に示すように、M=4としたとき、演算部604は、s0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号s1(0)*、−s0(0)*、s1(1)*、−s0(1)*、s1(2)*、−s0(2)*、s1(3)*、−s0(3)*、s1(4)*、−s0(4)*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号(s3(0)×ejθ(0))*、−(s2(0)×ejθ(0))*、(s3(1)×ejθ(1))*、−(s2(1)×ejθ(1))*、(s3(2)×ejθ(2))*、−(s2(2)×ejθ(2))*、(s3(3)×ejθ(3))*、−(s2(3)×ejθ(3))*、(s3(4)×ejθ(0))*、−(s2(4)*×ejθ(0))*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力する。
なお、図23は、あくまでも一例である。
別の例として、例えば、式(41)(式(42))のようにθ(i)を与えた場合(θの周期はM):
スロット2×iにおいて、
送信局#1、アンテナ$1:s0(i)
送信局#1、アンテナ$2:s2(i)×ejθ(i)
送信局#2、アンテナ$1:s1(i)*
送信局#2、アンテナ$2:(s3(i)×ejθ(i))*
スロット2×i+1において、
送信局#1、アンテナ$1:s1(i)
送信局#1、アンテナ$2:s3(i)×ejθ(i)
送信局#2、アンテナ$1:−s0(i)*
送信局#2、アンテナ$2:−(s2(i)×ejθ(i))*
とあらわすことができる。
なお、θ(i)は、上記の条件に限ったものではない。位相変更値θ(i)が、時間や周波数(キャリア番号)の関数であればよい。(位相変更値θ(i)が、時間や周波数により、変更されるとデータの受信品質向上に好適であり、また、周期をもつと、送受信機で、位相変更値の共有が容易となる可能性がある。)
一つの重要なことは、
「スロット2×iの送信局#1、アンテナ$2のθ(i)、スロット2×iの送信局#2、アンテナ$2のθ(i)、スロット2×i+1の送信局#1、アンテナ$2のθ(i)、スロット2×i+1の送信局#2、アンテナ$2のθ(i)は同一の値である」
ということである。
なお、式(41)、(42)において周期M(図23では、周期4(8スロット周期))の中で、位相変更値は別の並べ方としてもよい。例えば、図23のスロット2とスロット3では変更する位相の度合いをθ(1)とし、スロット4とスロット5でθ(2)としているが、スロット2とスロット3で変更する位相の度合いをθ(2)とし、スロット4とスロット5でθ(1)としてもよい。
また、図23では、位相変更の周期が4(8スロット周期)の場合を示しているが、これに限ったものではなく、別の周期であってもよい。例えば、この周期は3(6スロット周期)であってもよいし、5(10スロット周期)であってもよい。
これによって、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s0(t)、s1(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s0(t)、s1(t)に対して、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
同様に、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s2(t)、s3(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s2(t)、s3(t)に対しても、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
また、図1の例でいえば、端末#1は送信局#1の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、従来方式に比して、データの受信品質が向上する。同様に、端末#2は送信局#2の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、従来方式に比して、データの受信品質が向上する。
<生成方法16>
図24は、送信局#1、送信局#2が生成する各スロットの信号について、演算部604により生成されるベースバンド信号の生成方法を示す図である。図24において、送信局#1のベースバンド信号生成に示す信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法1」とし、送信局#2のベースバンド信号生成に示す信号の信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法2」とする。
ここで、マッピング後の信号(ベースバンド信号)(図6の603に相当)s0(t)、s1(t)、s2(t)、s3(t)とする。そして、各送信局のアンテナ$1は、s0(t)、s1(t)に基づく信号を、アンテナ$2は、s2(t)、s3(t)に基づく信号を、同一(共通)時間、同一(共通)周波数で送信することとする。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#1用の信号として、図24(a)に示す信号を生成する。(送信局#1では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として、演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に処理を施さずに、アンテナ$1用のベースバンド信号605A(図4の405A)を出力する。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロットk=2×i(iは整数)の場合に、s0(i)となり、スロットk=2×i+1(iは整数)の場合に、s1(i)となる。
そして、アンテナ$2が送信する信号として、演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)には、その位相を変更する位相変更処理を施す。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロットk=2×i(i、kは整数)の場合に、s2(i)×ejθ(k)となり、スロットk=2×i+1(i、kは整数)の場合に、s3(i)×ejθ(k)となる。
「生成方法16」においては、位相変更の周期が2Mのときと、2M+1のときとで位相変更に用いる位相の算出方法が異なる。
位相変更の周期が2M、即ち、周期が偶数の場合に、位相変更に用いる位相θ(k)は、例えば、以下の式(43)のように算出する。

θ(k)=(2×π×(k mod 2M))/2Mラジアン …式(43)

ここで、kは0以上の整数とし、2M(=2×M)は位相変更の周期であり、Mは1以上の整数であるとする。また、k mod 2Mは、kを2M(=2×M)で割ったときの余りを示す。
ただし、式(43)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下の2M種類のそれぞれが異なる値を用意し、これら2M種類の値を用いて、周期2Mを形成してもよい。
また、2M種類の位相変更値をG[j](jは0以上2M−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[2M−3]、G[2M−2]、G[2M−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
また、位相変更の周期が2M+1、即ち、周期が奇数の場合に位相変更に用いる位相θ(k)は、例えば、下記条件の下で式(44)または式(45)のように算出する。
k mod (4M+2)≦2M−1、または、
k mod (4M+2)=2Mのとき:

θ(k)=(2×π×(k mod (2M+1)))/(2M+1)ラジアン
…式(44)

k mod (4M+2)=2M+1、または、
2M+2≦k mod (4M+2)≦4M+1のとき:

θ(k)=θ(k−(2M+1))ラジアン …式(45)

ここで、kは0以上の整数とし、2M+1は位相変更の周期であり、Mは1以上の整数であるとする。また k mod (2M+1)は、kを2M+1で割ったときの余りであり、k mod (4M+2)は、kを4M+2で割ったときの余りを示す。
ただし、式(44)、式(45)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下の2M+1種類のそれぞれが異なる値を用意し、これら2M+1種類の値を用いて、周期2M+1を形成してもよい。
また、2M+1種類の位相変更値をG[j](jは0以上2M+1−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[2M+1−3]、G[2M+1−2]、G[2M+1−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
したがって、「送信方法1」の場合、図24(a)に示すように、M=4(位相変更の周期が偶数で8の場合)として、演算部604はs0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号s0(0)、s1(0)、s0(1)、s1(1)、s0(2)、s1(2)、s0(3)、s1(3)、s0(4)、s1(4)、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号s2(0)×ejθ(0)、s3(0)×ejθ(1)、s2(1)×ejθ(2)、s3(1)×ejθ(3)、s2(2)×ejθ(4)、s3(2)×ejθ(5)、s2(3)×ejθ(6)、s3(3)×ejθ(7)、s2(4)×ejθ(0)、s3(4)×ejθ(1)…を各スロットについてこの順に生成して出力する。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#2用の信号として、図24(b)に示す信号を生成する。(送信局#2では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に対して<I>その複素共役をとり、<II>一方のみ、その負をとり、<III>スロットを入れ替える。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロットk=2×i(iは整数)の場合に、s1(i)*となり、スロットk=2×i+1(iは整数)の場合に、−s0(i)*となる。ここで*は複素共役を意味し、a*はaの複素共役を意味し、以下においても同様とする。
また、アンテナ$2が送信する信号として演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)に対して、<I>その位相を変更する位相変更処理を施し、<II>その複素共役をとり、<III>一方のみ、その負をとり、<IV>スロットを入れ替える。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロットk=2×i(iは整数)の場合に、(s3(i)×ejθ(k+1))*となり、スロットk=2×i+1(iは整数)の場合に、−(s2(i)×ejθ(k-1))*となる。
「生成方法16」の「送信方法2」においては、位相変更の周期が2Mのときと、2M+1のときとで位相変更に用いる位相の算出方法が異なる。
位相変更の周期が2M、即ち、周期が偶数の場合に、位相変更に用いる位相θ(k)は、例えば、以下の式(46)のように算出する。

θ(k)=(2×π×(k mod 2M))/2Mラジアン …式(46)

ここで、kは0以上の整数とし、2M(=2×M)は位相変更の周期であり、Mは1以上の整数であるとする。また、k mod 2Mは、kを2M(=2×M)で割ったときの余りを示す。
ただし、式(46)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下の2M種類のそれぞれが異なる値を用意し、これら2M種類の値を用いて、周期2Mを形成してもよい。
また、2M種類の位相変更値をG[j](jは0以上2M−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[2M−3]、G[2M−2]、G[2M−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
また、位相変更の周期が2M+1、即ち、周期が奇数の場合に位相変更に用いる位相θ(k)は、例えば、下記条件の下で式(47)または式(48)のように算出する。
k mod (4M+2)≦2M−1、または、
k mod (4M+2)=2Mのとき:

θ(k)=(2×π×(k mod (2M+1)))/(2M+1)ラジアン
…式(47)

k mod (4M+2)=2M+1、または、
2M+2≦k mod (4M+2)≦4M+1のとき:

θ(k)=θ(k−(2M+1))ラジアン …式(48)

ここで、kは0以上の整数とし、2M+1は位相変更の周期であり、Mは1以上の整数であるとする。また k mod (2M+1)は、kを2M+1で割ったときの余りであり、k mod (4M+2)は、kを4M+2で割ったときの余りを示す。
ただし、式(47)、式(48)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下の2M+1種類のそれぞれが異なる値を用意し、これら2M+1種類の値を用いて、周期2M+1を形成してもよい。
また、2M+1種類の位相変更値をG[j](jは0以上2M+1−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[2M+1−3]、G[2M+1−2]、G[2M+1−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
したがって、「送信方法2」の場合、図24(b)に示すように、M=4(位相変更の周期が偶数で8の場合)として、演算部604は、s0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号s1(0)*、−s0(0)*、s1(1)*、−s0(1)*、s1(2)*、−s0(2)*、s1(3)*、−s0(3)*、s1(4)*、−s0(4)*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号(s3(0)×ejθ(1))*、−(s2(0)×ejθ(0))*、(s3(1)×ejθ(3))*、−(s2(1)×ejθ(2))*、(s3(2)×ejθ(5))*、−(s2(2)×ejθ(4))*、(s3(3)×ejθ(7))*、−(s2(3)×ejθ(6))*、(s3(4)×ejθ(1))*、−(s2(4)*×ejθ(0))*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力する。
なお、図24は、あくまでも一例である。
別の例として、例えば、位相変更の周期が2Mであり、式(43)、式(44)、式(45)のようにθ(k)を与えた場合:
スロットk=2×iにおいて、
送信局#1、アンテナ$1:s0(i)
送信局#1、アンテナ$2:s2(i)×ejθ(k)
送信局#2、アンテナ$1:s1(i)*
送信局#2、アンテナ$2:(s3(i)×ejθ(k+1))*
スロットk=2×i+1において、
送信局#1、アンテナ$1:s1(i)
送信局#1、アンテナ$2:s3(i)×ejθ(k)
送信局#2、アンテナ$1:−s0(i)*
送信局#2、アンテナ$2:−(s2(i)×ejθ(k-1))*
とあらわすことができる。
なお、θ(k)は、上記の条件に限ったものではない。位相変更値θ(k)が、時間や周波数(キャリア番号)の関数であればよい。(位相変更値θ(k)が、時間や周波数により、変更されるとデータの受信品質向上に好適であり、また、周期をもつと、送受信機で、位相変更値の共有が容易となる可能性がある。)
別の例として、例えば、位相変更の周期が2M+1であり、式(46)、式(47)、式(48)のようにθ(k)を与えた場合:
スロットk=2×iにおいて、
送信局#1、アンテナ$1:s0(i)
送信局#1、アンテナ$2:s2(i)×ejθ(k)
送信局#2、アンテナ$1:s1(i)*
送信局#2、アンテナ$2:(s3(i)×ejθ(k+1))*
スロットk=2×i+1において、
送信局#1、アンテナ$1:s1(i)
送信局#1、アンテナ$2:s3(i)×ejθ(k)
送信局#2、アンテナ$1:−s0(i)*
送信局#2、アンテナ$2:−(s2(i)×ejθ(k-1))*
とあらわすことができる。
なお、θ(k)は、上記の条件に限ったものではない。位相変更値θ(k)が、時間や周波数(キャリア番号)の関数であればよい。(位相変更値θ(k)が、時間や周波数により、変更されるとデータの受信品質向上に好適であり、また、周期をもつと、送受信機で、位相変更値の共有が容易となる可能性がある。)
なお、式(43)、(46)において周期2M(図24では、周期8(8スロット周期))の中で、また、式(44)、(45)、(47)、(48)において周期2M+1の中で、位相変更値は別の並べ方としてもよい。例えば、図24(a)のスロット2では変更する位相の度合いをθ(2)とし、スロット3でθ(3)としているが、スロット2で変更する位相の度合いをθ(3)とし、スロット3でθ(2)としてもよい。
また、図24では、位相変更の周期が8(8スロット周期)の場合を示しているが、これに限ったものではなく、別の周期であってもよい。例えば、この周期は5(5スロット周期)であってもよいし、10(10スロット周期)であってもよい。
これによって、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s0(t)、s1(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s0(t)、s1(t)に対して、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
同様に、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s2(t)、s3(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s2(t)、s3(t)に対しても、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
また、図1の例でいえば、端末#1は送信局#1の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、従来方式に比して、データの受信品質が向上する。同様に、端末#2は送信局#2の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、従来方式に比して、データの受信品質が向上する。
<生成方法17>
図25は、送信局#1、送信局#2が生成する各スロットの信号について、演算部604により生成されるベースバンド信号の生成方法を示す図である。図25において、送信局#1のベースバンド信号生成に示す信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法1」とし、送信局#2のベースバンド信号生成に示す信号の信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法2」とする。
ここで、マッピング後の信号(ベースバンド信号)(図6の603に相当)をs0(t)、s1(t)、s2(t)、s3(t)とする。そして、各送信局のアンテナ$1は、s0(t)、s1(t)に基づく信号を、アンテナ$2は、s2(t)、s3(t)に基づく信号を、同一(共通)時間、同一(共通)周波数で送信することとする。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#1用の信号として、図25(a)に示す信号を生成する。(送信局#1では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として、演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に対して、<I>その一方の複素共役をとり、<II>複素共役をとった方の信号の負をとり、アンテナ$1用のベースバンド信号605A
(図4の405A)を出力する。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s0(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、−s1(i)*となる。ここで*は複素共役を意味し、a*はaの複素共役を意味し、以下においても同様とする。
そして、アンテナ$2が送信する信号として、演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)に対して、<I>一方の信号の複素共役をとり、<II>複素共役をとった方の信号の負をとり、<III>双方の信号についてその位相を変更する位相変更処理を施す。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s2(i)×ejθ(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、−s3(i)*×ejθ(i)となる。
「生成方法17」の「送信方法1」における位相変更の例として、位相変更に用いる位相θ(i)は、例えば、以下の式(49)のように算出する。

θ(i)=(2×π×(i mod M))/M ラジアン …式(49)

ここで、iは例えば0以上の任意の整数とし、Mは位相変更の周期であり、Mは2以上の整数であるとする。また、i mod Mは、iをMで割ったときの余りを示す。
ただし、式(49)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下のM種類のそれぞれが異なる値を用意し、これらM種類の値を用いて、周期Mを形成してもよい。
また、M種類の位相変更値をG[j](jは0以上M−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[M−3]、G[M−2]、G[M−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
したがって、「送信方法1」の場合、図25(a)に示すように、M=4としたとき、演算部604は、s0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号s0(0)、−s1(0)*、s0(1)、−s1(1)*、s0(2)、−s1(2)*、s0(3)、−s1(3)*、s0(4)、−s1(4)*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号s2(0)×ejθ(0)、−s3(0)*×ejθ(0)、s2(1)×ejθ(1)、−s3(1)*×ejθ(1)、s2(2)×ejθ(2)、−s3(2)*×ejθ(2)、s2(3)×ejθ(3)、−s3(3)*×ejθ(3)、s2(4)×ejθ(0)、−s3(4)*×ejθ(0)、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力する。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#2用の信号として、図25(b)に示す信号を生成する。(送信局#2では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に対して、<I>「生成方法17」の「送信方法1」において複素共役をとっていない方の信号の複素共役をとり、<II>スロットを入れ替える。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s1(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、s0(i)*となる。
また、アンテナ$2が送信する信号として演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)に対して、<I>「生成方法17」の「送信方法1」において複素共役をとっていない方の信号の複素共役をとり、<II>その位相を変更する位相変更処理を施し、<III>スロットを入れ替える。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s3(i)×ejθ(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、s2(i)*×ejθ(i)となる。
「生成方法17」の「送信方法2」においては、位相変更に用いる位相θ(i)は、例えば、以下の式(50)のように算出する。

θ(i)=(2×π×(i mod M))/M ラジアン …式(50)

ここで、iは例えば0以上の任意の整数とし、Mは位相変更の周期であり、Mは2以上の整数であるとする。また、i mod Mは、iをMで割ったときの余りを示す。
ただし、式(50)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下のM種類のそれぞれが異なる値を用意し、これらM種類の値を用いて、周期Mを形成してもよい。
また、M種類の位相変更値をG[j](jは0以上M−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[M−3]、G[M−2]、G[M−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
なお、式(49)と式(50)は同一であり、送信局#1で与えるθ(i)と送信局#2で与えるθ(i)は同一の関数である。
したがって、「送信方法2」の場合、図25(b)に示すように、M=4としたとき、演算部604は、s0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号s1(0)、s0(0)*、s1(1)、s0(1)*、s1(2)、s0(2)*、s1(3)、s0(3)*、s1(4)、s0(4)*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号s3(0)×ejθ(0)、s2(0)*×ejθ(0)、s3(1)×ejθ(1)、s2(1)*×ejθ(1)、s3(2)×ejθ(2)、s2(2)*×ejθ(2)、s3(3)×ejθ(3)、s2(3)*×ejθ(3)、s3(4)×ejθ(0)、s2(4)*×ejθ(0)、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力する。
なお、図25は、あくまでも一例である。
別の例として、例えば、式(49)(式(50))のようにθ(i)を与えた場合(θの周期はM):
スロット2×iにおいて、
送信局#1、アンテナ$1:s0(i)
送信局#1、アンテナ$2:s2(i)×ejθ(i)
送信局#2、アンテナ$1:s1(i)
送信局#2、アンテナ$2:s3(i)×ejθ(i)
スロット2×i+1において、
送信局#1、アンテナ$1:−s1(i)*
送信局#1、アンテナ$2:−s3(i)*×ejθ(i)
送信局#2、アンテナ$1:s0(i)*
送信局#2、アンテナ$2:s2(i)*×ejθ(i)
とあらわすことができる。
なお、θ(i)は、上記の条件に限ったものではない。位相変更値θ(i)が、時間や周波数(キャリア番号)の関数であればよい。(位相変更値θ(i)が、時間や周波数により、変更されるとデータの受信品質向上に好適であり、また、周期をもつと、送受信機で、位相変更値の共有が容易となる可能性がある。)
一つの重要なことは、
「スロット2×iの送信局#1、アンテナ$2のθ(i)、スロット2×iの送信局#2、アンテナ$2のθ(i)、スロット2×i+1の送信局#1、アンテナ$2のθ(i)、スロット2×i+1の送信局#2、アンテナ$2のθ(i)は同一の値である」
ということである。
なお、式(49)、(50)において周期M(図25では、周期4(8スロット周期))の中で、位相変更値は別の並べ方としてもよい。例えば、図25のスロット2とスロット3では変更する位相の度合いをθ(1)とし、スロット4とスロット5でθ(2)としているが、スロット2とスロット3で変更する位相の度合いをθ(2)とし、スロット4とスロット5でθ(1)としてもよい。
また、図25では、位相変更の周期が4(8スロット周期)の場合を示しているが、これに限ったものではなく、別の周期であってもよい。例えば、この周期は3(6スロット周期)であってもよいし、5(10スロット周期)であってもよい。
これによって、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s0(t)、s1(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s0(t)、s1(t)に対して、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
同様に、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s2(t)、s3(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s2(t)、s3(t)に対しても、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
また、図1の例でいえば、端末#1は送信局#1の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、従来方式に比して、データの受信品質が向上する。同様に、端末#2は送信局#2の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、図2の場合に比して、データの受信品質が向上する。
<生成方法18>
図26は、送信局#1、送信局#2が生成する各スロットの信号について、演算部604により生成されるベースバンド信号の生成方法を示す図である。図26において、送信局#1のベースバンド信号生成に示す信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法1」とし、送信局#2のベースバンド信号生成に示す信号の信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法2」とする。
ここで、マッピング後の信号(ベースバンド信号)(図6の603に相当)をs0(t)、s1(t)、s2(t)、s3(t)とする。そして、各送信局のアンテナ$1は、s0(t)、s1(t)に基づく信号を、アンテナ$2は、s2(t)、s3(t)に基づく信号を、同一(共通)時間、同一(共通)周波数で送信することとする。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#1用の信号として、図26(a)に示す信号を生成する。(送信局#1では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として、演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に対して、<I>一方の信号の複素共役をとり、<II>複素共役をとった方の信号の負をとり、アンテナ$1用のベースバンド信号605A(図4の405A)を出力する。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s0(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、−s1(i)*となる。
そして、アンテナ$2が送信する信号として、演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)に対して、<I>その一方の複素共役をとり、<II>複素共役をとった方の信号の負をとり、<III>双方の信号の位相を変更する位相変更処理を施す。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s2(i)×ejθa(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、−s3(i)*×ejθa(i)となる。
「生成方法18」の「送信方法1」における位相変更の例として、位相変更に用いる位相θa(i)は、例えば、以下の式(51)のように算出する。

θa(i)=(2×π×(i mod Ma))/Maラジアン…式(51)

ここで、iは例えば0以上の任意の整数とし、Maは位相変更の周期であり、Maは2以上の整数であるとする。また、i mod Maは、iをMaで割ったときの余りを示す。
ただし、式(51)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下のMa種類のそれぞれが異なる値を用意し、これらMa種類の値を用いて、周期Maを形成してもよい。
また、M種類の位相変更値をG[j](jは0以上M−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[Ma−3]、G[Ma−2]、G[Ma−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
したがって、「送信方法1」の場合、図26(a)に示すように、Ma=4として、演算部604は、s0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号s0(0)、−s1(0)*、s0(1)、−s1(1)*、s0(2)、−s1(2)*、s0(3)、−s1(3)*、s0(4)、−s1(4)*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号s2(0)×ejθa(0)、−s3(0)*×ejθa(0)、s2(1)×ejθa(1)、−s3(1)*×ejθa(1)、s2(2)×ejθa(2)、−s3(2)*×ejθa(2)、s2(3)×ejθa(3)、−s3(3)*×ejθa(3)、s2(4)×ejθa(0)、−s3(4)*×ejθa(0)、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力する。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#2用の信号として、図26(b)に示す信号を生成する。(送信局#2では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に対して、<I>「生成方法18」の「送信方法1」において複素共役をとっていない方の信号の複素共役をとり、<II>スロットを入れ替える。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s1(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、s0(i)*となる。
また、アンテナ$2が送信する信号として演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)に対して、<I>「生成方法18」の「送信方法1」において複素共役をとっていない方の信号の複素共役をとり、<II>双方の信号の位相を変更する位相変更処理を施し、<III>スロットを入れ替える。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s3(i)×ejθb(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、s2(i)*×ejθb(i)となる。
「生成方法18」の「送信方法2」においては、位相変更に用いる位相θb(i)は、例えば、以下の式(52)のように算出する。

θb(i)=(2×π×(i mod Mb))/Mbラジアン…式(52)

ここで、iは例えば0以上の任意の整数とし、Mbは位相変更の周期であり、Mbは2以上の整数であるとする。また、i mod Mbは、iをMbで割ったときの余りを示す。
ただし、式(52)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下のMb種類のそれぞれが異なる値を用意し、これらMb種類の値を用いて、周期Mbを形成してもよい。
また、Mb種類の位相変更値をG[j](jは0以上Mb−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[Mb−3]、G[Mb−2]、G[Mb−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
したがって、「送信方法2」の場合、図26(b)に示すように、Mb=4として、演算部604は、s0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号s1(0)、s0(0)*、s1(1)、s0(1)*、s1(2)、s0(2)*、s1(3)、s0(3)*、s1(4)、s0(4)*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号s3(0)×ejθb(0)、s2(0)*×ejθb(0)、s3(1)×ejθb(1)、s2(1)*×ejθb(1)、s3(2)×ejθb(2)、s2(2)*×ejθb(2)、s3(3)×ejθb(3)、s2(3)*×ejθb(3)、s3(4)×ejθb(0)、s2(4)*×ejθb(0)、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力する。
なお、図26は、あくまでも一例である。
別の例として、例えば、式(51)および式(52)のようにθa(i)、θb(i)を与えた場合:
スロット2×iにおいて、
送信局#1、アンテナ$1:s0(i)
送信局#1、アンテナ$2:s2(i)×ejθa(i)
送信局#2、アンテナ$1:s1(i)
送信局#2、アンテナ$2:s3(i)×ejθb(i)
スロット2×i+1において、
送信局#1、アンテナ$1:−s1(i)*
送信局#1、アンテナ$2:−s3(i)*×ejθa(i)
送信局#2、アンテナ$1:s0(i)*
送信局#2、アンテナ$2:s2(i)*×ejθb(i)
とあらわすことができる。
なお、θa(i)、θb(i)は、上記の条件に限ったものではない。位相変更値θa(i)、θb(i)が、時間や周波数(キャリア番号)の関数であればよい。(位相変更値θa(i)、θb(i)が、時間や周波数により、変更されるとデータの受信品質向上に好適であり、また、周期をもつと、送受信機で、位相変更値の共有が容易となる可能性がある。)
一つの重要なことは、
「スロット2×iの送信局#1、アンテナ$2のθa(i)とスロット2×i+1の送信局#1、アンテナ$2のθa(i)は同一の値であり、スロット2×iの送信局#2、アンテナ$2のθb(i)とスロット2×i+1の送信局#2、アンテナ$2のθb(i)は同一の値である」
ということである。
なお、式(51)、(52)において周期Ma、Mb(図26では、周期4(8スロット周期))の中で、位相変更値は別の並べ方としてもよい。例えば、図26のスロット2とスロット3では変更する位相の度合いをθa(1)(θb(1))とし、スロット4とスロット5でθa(2)(θb(2))としているが、スロット2とスロット3で変更する位相の度合いをθa(2)(θb(2))とし、スロット4とスロット5でθa(1)(θb(1))としてもよい。また、周期Ma、Mbは、同一の値であってもよいし、異なる値であってもよい。
また、図26では、位相変更の周期が4(8スロット周期)の場合を示しているが、これに限ったものではなく、別の周期であってもよい。そして、図26とは異なり、周期Maと周期Mbは異なる値であってもよい。周期Ma、Mbとなるように、θa(i)、θb(i)を設定することになる。
これによって、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s0(t)、s1(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s0(t)、s1(t)に対して、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
同様に、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s2(t)、s3(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s2(t)、s3(t)に対しても、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
また、図1の例でいえば、端末#1は送信局#1の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、従来方式に比して、データの受信品質が向上する。同様に、端末#2は送信局#2の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、従来方式に比して、データの受信品質が向上する。
<生成方法19>
図27は、送信局#1、送信局#2が生成する各スロットの信号について、演算部604により生成されるベースバンド信号の生成方法を示す図である。図27において、送信局#1のベースバンド信号生成に示す信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法1」とし、送信局#2のベースバンド信号生成に示す信号の信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法2」とする。
ここで、マッピング後の信号(ベースバンド信号)(図6の603に相当)をs0(t)、s1(t)、s2(t)、s3(t)とする。そして、各送信局のアンテナ$1は、s0(t)、s1(t)に基づく信号を、アンテナ$2は、s2(t)、s3(t)に基づく信号を、同一(共通)時間、同一(共通)周波数で送信することとする。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#1用の信号として、図27(a)に示す信号を生成する。(送信局#1では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として、演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に対して、<I>一方の複素共役をとり、<II>複素共役をとった方の信号の負をとり、アンテナ$1用のベースバンド信号605A(図4の405A)を出力する。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s0(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、−s1(i)*となる。ここで*は複素共役を意味し、a*はaの複素共役を意味し、以下においても同様とする。
そして、アンテナ$2が送信する信号として、演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)に対して、<I>その位相を変更する位相変更処理を施し、<II>一方の信号の複素共役をとり、<III>複素共役をとった方の信号の負をとる。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s2(i)×ejθ(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、−(s3(i)×ejθ(i))*となる。
「生成方法19」の「送信方法1」における位相変更の例として、位相変更に用いる位相θ(i)は、例えば、以下の式(53)のように算出する。

θ(i)=(2×π×(i mod M))/Mラジアン …式(53)

ここで、iは例えば0以上の任意の整数とし、Mは位相変更の周期であり、Mは2以上の整数であるとする。また、i mod Mは、iをMで割ったときの余りを示す。
ただし、式(53)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下のM種類のそれぞれが異なる値を用意し、これらM種類の値を用いて、周期Mを形成してもよい。
また、M種類の位相変更値をG[j](jは0以上M−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[M−3]、G[M−2]、G[M−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
したがって、「送信方法1」の場合、図27(a)に示すように、M=4としたとき、演算部604は、s0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号s0(0)、−s1(0)*、s0(1)、−s1(1)*、s0(2)、−s1(2)*、s0(3)、−s1(3)*、s0(4)、−s1(4)*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号s2(0)×ejθ(0)、−(s3(0)×ejθ(0))*、s2(1)×ejθ(1)、−(s3(1)×ejθ(1))*、s2(2)×ejθ(2)、−(s3(2)×ejθ(2))*、s2(3)×ejθ(3)、−(s3(3)×ejθ(3))*、s2(4)×ejθ(0)、−(s3(4)×ejθ(0))*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力する。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#2用の信号として、図27(b)に示す信号を生成する。(送信局#2では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に対して、<I>「生成方法19」の「送信方法1」において複素共役をとっていない方の信号の複素共役をとり、<II>スロットを入れ替える。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s1(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、s0(i)*となる。ここで*は複素共役を意味し、a*はaの複素共役を意味し、以下においても同様とする。
また、アンテナ$2が送信する信号として演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)に対して、<I>その位相を変更する位相変更処理を施し、<II>「生成方法19」の「送信方法1」において複素共役をとっていない方の信号の複素共役をとり、<III>スロットを入れ替える。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s3(i)×ejθ(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、(s2(i)×ejθ(i))*となる。
「生成方法19」の「送信方法2」においては、位相変更に用いる位相θ(i)は、以下の式(54)のように算出する。

θ(i)=(2×π×(i mod M))/Mラジアン …式(54)

ここで、iは例えば0以上の任意の整数とし、Mは位相変更の周期であり、Mは2以上の整数であるとする。また、i mod Mは、iをMで割ったときの余りを示す。
ただし、式(54)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下のM種類のそれぞれが異なる値を用意し、これらM種類の値を用いて、周期Mを形成してもよい。
また、M種類の位相変更値をG[j](jは0以上M−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[M−3]、G[M−2]、G[M−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
なお、式(53)と式(54)は同一であり、送信局#1で与えるθ(i)と送信局#2で与えるθ(i)は同一の関数である。
したがって、「送信方法2」の場合、図27(b)に示すように、M=4としたとき、演算部604は、s0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号s1(0)、s0(0)*、s1(1)、s0(1)*、s1(2)、s0(2)*、s1(3)、s0(3)*、s1(4)、s0(4)*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号s3(0)×ejθ(0)、(s2(0)×ejθ(0))*、s3(1)×ejθ(1)、(s2(1)×ejθ(1))*、s3(2)×ejθ(2)、(s2(2)×ejθ(2))*、s3(3)×ejθ(3)、(s2(3)×ejθ(3))*、s3(4)×ejθ(0)、(s2(4)*×ejθ(0))*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力する。
なお、図27は、あくまでも一例である。
別の例として、例えば、式(53)(式(54))のようにθ(i)を与えた場合(θの周期はM):
スロット2×iにおいて、
送信局#1、アンテナ$1:s0(i)
送信局#1、アンテナ$2:s2(i)×ejθ(i)
送信局#2、アンテナ$1:s1(i)
送信局#2、アンテナ$2:s3(i)×ejθ(i)
スロット2×i+1において、
送信局#1、アンテナ$1:−s1(i)*
送信局#1、アンテナ$2:−(s3(i)×ejθ(i))*
送信局#2、アンテナ$1:s0(i)*
送信局#2、アンテナ$2:(s2(i)×ejθ(i))*
とあらわすことができる。
なお、θ(i)は、上記の条件に限ったものではない。位相変更値θ(i)が、時間や周波数(キャリア番号)の関数であればよい。(位相変更値θ(i)が、時間や周波数により、変更されるとデータの受信品質向上に好適であり、また、周期をもつと、送受信機で、位相変更値の共有が容易となる可能性がある。)
一つの重要なことは、
「スロット2×iの送信局#1、アンテナ$2のθ(i)、スロット2×iの送信局#2、アンテナ$2のθ(i)、スロット2×i+1の送信局#1、アンテナ$2のθ(i)、スロット2×i+1の送信局#2、アンテナ$2のθ(i)は同一の値である」
ということである。
なお、式(53)、(54)において周期M(図27では、周期4(8スロット周期))の中で、位相変更値は別の並べ方としてもよい。例えば、図27のスロット2とスロット3では変更する位相の度合いをθ(1)とし、スロット4とスロット5でθ(2)としているが、スロット2とスロット3で変更する位相の度合いをθ(2)とし、スロット4とスロット5でθ(1)としてもよい。
また、図27では、位相変更の周期が4(8スロット周期)の場合を示しているが、これに限ったものではなく、別の周期であってもよい。例えば、この周期は3(6スロット周期)であってもよいし、5(10スロット周期)であってもよい。
これによって、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s0(t)、s1(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s0(t)、s1(t)に対して、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
同様に、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s2(t)、s3(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s2(t)、s3(t)に対しても、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
また、図1の例でいえば、端末#1は送信局#1の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、従来方式に比して、データの受信品質が向上する。同様に、端末#2は送信局#2の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、従来方式に比して、データの受信品質が向上する。
<生成方法20>
図28は、送信局#1、送信局#2が生成する各スロットの信号について、演算部604により生成されるベースバンド信号の生成方法を示す図である。図28において、送信局#1のベースバンド信号生成に示す信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法1」とし、送信局#2のベースバンド信号生成に示す信号の信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法2」とする。
ここで、マッピング後の信号(ベースバンド信号)(図6の603に相当)s0(t)、s1(t)、s2(t)、s3(t)とする。そして、各送信局のアンテナ$1は、s0(t)、s1(t)に基づく信号を、アンテナ$2は、s2(t)、s3(t)に基づく信号を、同一(共通)時間、同一(共通)周波数で送信することとする。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#1用の信号として、図28(a)に示す信号を生成する。(送信局#1では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として、演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に対して、<I>一方の複素共役をとり、<II>複素共役をとった方の信号の負をとり、アンテナ$1用のベースバンド信号605A(図4の405A)を出力する。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロットk=2×i(iは整数)の場合に、s0(i)となり、スロットk=2×i+1(iは整数)の場合に、−s1(i)*となる。ここで*は複素共役を意味し、a*はaの複素共役を意味し、以下においても同様とする。
そして、アンテナ$2が送信する信号として、演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)に対して、<I>その位相を変更する位相変更処理を施し、<II>一方の信号の複素共役をとり、<III>複素共役をとった方の信号の負をとる。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロットk=2×i(i、kは整数)の場合に、s2(i)×ejθ(k)となり、スロットk=2×i+1(i、kは整数)の場合に、−(s3(i)×ejθ(k))*となる。
「生成方法20」においては、位相変更の周期が2Mのときと、2M+1のときとで位相変更に用いる位相の算出方法が異なる。

位相変更の周期が2M、即ち、周期が偶数の場合に、位相変更に用いる位相θ(k)は、例えば、以下の式(55)のように算出する。

θ(k)=(2×π×(k mod 2M))/2Mラジアン …式(55)

ここで、kは0以上の整数とし、2M(=2×M)は位相変更の周期であり、Mは1以上の整数であるとする。また、k mod 2Mは、kを2M(=2×M)で割ったときの余りを示す。
ただし、式(55)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下の2M種類のそれぞれが異なる値を用意し、これら2M種類の値を用いて、周期2Mを形成してもよい。
また、2M種類の位相変更値をG[j](jは0以上2M−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[2M−3]、G[2M−2]、G[2M−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
また、位相変更の周期が2M+1、即ち、周期が奇数の場合に位相変更に用いる位相θ(k)は、例えば、下記条件の下で式(56)または式(57)のように算出する。
k mod (4M+2)≦2M−1、または、
k mod (4M+2)=2Mのとき:

θ(k)=(2×π×(k mod (2M+1)))/(2M+1)ラジアン
…式(56)

k mod (4M+2)=2M+1、または、
2M+2≦k mod (4M+2)≦4M+1のとき:

θ(k)=θ(k−(2M+1))ラジアン …式(57)

ここで、kは0以上の整数とし、2M+1は位相変更の周期であり、Mは1以上の整数であるとする。また k mod (2M+1)は、kを2M+1で割ったときの余りであり、k mod (4M+2)は、kを4M+2で割ったときの余りを示す。
ただし、式(56)、式(57)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下の2M+1種類のそれぞれが異なる値を用意し、これら2M+1種類の値を用いて、周期2M+1を形成してもよい。
また、2M+1種類の位相変更値をG[j](jは0以上2M+1−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[2M+1−3]、G[2M+1−2]、G[2M+1−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
したがって、「送信方法1」の場合、図28(a)に示すように、M=4(位相変更の周期が偶数で8の場合)として、演算部604はs0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号s0(0)、−s1(0)*、s0(1)、−s1(1)*、s0(2)、−s1(2)*、s0(3)、−s1(3)*、s0(4)、−s1(4)*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号s2(0)×ejθ(0)、−(s3(0)×ejθ(1))*、s2(1)×ejθ(2)、−(s3(1)×ejθ(3))*、s2(2)×ejθ(4)、−(s3(2)×ejθ(5))*、s2(3)×ejθ(6)、−(s3(3)×ejθ(7))*、s2(4)×ejθ(0)、−(s3(4)×ejθ(1))*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力する。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#2用の信号として、図28(b)に示す信号を生成する。(送信局#2では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に対して<I>「生成方法20」の「送信方法1」において複素共役をとっていない方の信号の複素共役をとり、<II>スロットを入れ替える。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロットk=2×i(iは整数)の場合に、s1(i)となり、スロットk=2×i+1(iは整数)の場合に、s0(i)*となる。ここで*は複素共役を意味し、a*はaの複素共役を意味し、以下においても同様とする。
また、アンテナ$2が送信する信号として演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)に対して、<I>その位相を変更する位相変更処理を施し、<II>「生成方法20」の「送信方法1」において複素共役をとっていない方の信号の複素共役をとり、<III>スロットを入れ替える。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロットk=2×i(iは整数)の場合に、s3(i)×ejθ(k+1)となり、スロットk=2×i+1(iは整数)の場合に、(s2(i)×ejθ(k-1))*となる。
「生成方法20」の「送信方法2」においては、位相変更の周期が2Mのときと、2M+1のときとで位相変更に用いる位相の算出方法が異なる。
位相変更の周期が2M、即ち、周期が偶数の場合に、位相変更に用いる位相θ(k)は、例えば、以下の式(58)のように算出する。

θ(k)=(2×π×(k mod 2M))/2Mラジアン …式(58)

ここで、kは0以上の整数とし、2M(=2×M)は位相変更の周期であり、Mは1以上の整数であるとする。また、k mod 2Mは、kを2M(=2×M)で割ったときの余りを示す。
ただし、式(58)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下の2M種類のそれぞれが異なる値を用意し、これら2M種類の値を用いて、周期2Mを形成してもよい。
また、2M種類の位相変更値をG[j](jは0以上2M−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[2M−3]、G[2M−2]、G[2M−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
また、位相変更の周期が2M+1、即ち、周期が奇数の場合に位相変更に用いる位相θ(k)は、例えば、下記条件の下で式(59)または式(60)のように算出する。
k mod (4M+2)≦2M−1、または、
k mod (4M+2)=2Mのとき:

θ(k)=(2×π×(k mod (2M+1)))/(2M+1)ラジアン
…式(59)

k mod (4M+2)=2M+1、または、
2M+2≦k mod (4M+2)≦4M+1のとき:

θ(k)=θ(k−(2M+1))ラジアン …式(60)

ここで、kは0以上の整数とし、2M+1は位相変更の周期であり、Mは1以上の整数であるとする。また k mod (2M+1)は、kを2M+1で割ったときの余りであり、k mod (4M+2)は、kを4M+2で割ったときの余りを示す。
ただし、式(59)、式(60)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下の2M+1種類のそれぞれが異なる値を用意し、これら2M+1種類の値を用いて、周期2M+1を形成してもよい。
また、2M+1種類の位相変更値をG[j](jは0以上2M+1−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[2M+1−3]、G[2M+1−2]、G[2M+1−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
したがって、「送信方法2」の場合、図28(b)に示すように、M=4(位相変更の周期が偶数で8の場合)として、演算部604は、s0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号s1(0)、s0(0)*、s1(1)、s0(1)*、s1(2)、s0(2)*、s1(3)、s0(3)*、s1(4)、s0(4)*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号s3(0)×ejθ(1)、(s2(0)×ejθ(0))*、s3(1)×ejθ(3)、(s2(1)×ejθ(2))*、s3(2)×ejθ(5)、(s2(2)×ejθ(4))*、s3(3)×ejθ(7)、(s2(3)×ejθ(6))*、s3(4)×ejθ(1)、(s2(4)*×ejθ(0))*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力する。
なお、図28は、あくまでも一例である。
別の例として、例えば、位相変更の周期が2Mであり、式(55)、式(56)、式(57)のようにθ(k)を与えた場合:
スロットk=2×iにおいて、
送信局#1、アンテナ$1:s0(i)
送信局#1、アンテナ$2:s2(i)×ejθ(k)
送信局#2、アンテナ$1:s1(i)
送信局#2、アンテナ$2:s3(i)×ejθ(k+1)
スロットk=2×i+1において、
送信局#1、アンテナ$1:−s1(i)*
送信局#1、アンテナ$2:−(s3(i)×ejθ(k))*
送信局#2、アンテナ$1:s0(i)*
送信局#2、アンテナ$2:(s2(i)×ejθ(k-1))*
とあらわすことができる。
なお、θ(k)は、上記の条件に限ったものではない。位相変更値θ(k)が、時間や周波数(キャリア番号)の関数であればよい。(位相変更値θ(k)が、時間や周波数により、変更されるとデータの受信品質向上に好適であり、また、周期をもつと、送受信機で、位相変更値の共有が容易となる可能性がある。)
別の例として、例えば、位相変更の周期が2M+1であり、式(58)、式(59)、式(60)のようにθ(k)を与えた場合:
スロットk=2×iにおいて、
送信局#1、アンテナ$1:s0(i)
送信局#1、アンテナ$2:s2(i)×ejθ(k)
送信局#2、アンテナ$1:s1(i)
送信局#2、アンテナ$2:s3(i)×ejθ(k+1)
スロットk=2×i+1において、
送信局#1、アンテナ$1:−s1(i)*
送信局#1、アンテナ$2:−(s3(i)×ejθ(k))*
送信局#2、アンテナ$1:s0(i)*
送信局#2、アンテナ$2:(s2(i)×ejθ(k-1))*
とあらわすことができる。
なお、θ(k)は、上記の条件に限ったものではない。位相変更値θ(k)が、時間や周波数(キャリア番号)の関数であればよい。(位相変更値θ(k)が、時間や周波数により、変更されるとデータの受信品質向上に好適であり、また、周期をもつと、送受信機で、位相変更値の共有が容易となる可能性がある。)
なお、式(55)、(58)において周期2M(図28では、周期8(8スロット周期))の中で、また、式(56)、(57)、(59)、(60)において周期2M+1の中で、位相変更値は別の並べ方としてもよい。例えば、図28(a)のスロット2では変更する位相の度合いをθ(2)とし、スロット3でθ(3)としているが、スロット2で変更する位相の度合いをθ(3)とし、スロット3でθ(2)としてもよい。
また、図28では、位相変更の周期が8(8スロット周期)の場合を示しているが、これに限ったものではなく、別の周期であってもよい。例えば、この周期は5(5スロット周期)であってもよいし、10(10スロット周期)であってもよい。
これによって、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s0(t)、s1(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s0(t)、s1(t)に対して、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
同様に、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s2(t)、s3(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s2(t)、s3(t)に対しても、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
また、図1の例でいえば、端末#1は送信局#1の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、従来方式に比して、データの受信品質が向上する。同様に、端末#2は送信局#2の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、従来方式に比して、データの受信品質が向上する。
<生成方法21>
図29は、送信局#1、送信局#2が生成する各スロットの信号について、演算部604により生成されるベースバンド信号の生成方法を示す図である。図29において、送信局#1のベースバンド信号生成に示す信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法1」とし、送信局#2のベースバンド信号生成に示す信号の信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法2」とする。
ここで、マッピング後の信号(ベースバンド信号)(図6の603に相当)をs0(t)、s1(t)、s2(t)、s3(t)とする。そして、各送信局のアンテナ$1は、s0(t)、s1(t)に基づく信号を、アンテナ$2は、s2(t)、s3(t)に基づく信号を、同一(共通)時間、同一(共通)周波数で送信することとする。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#1用の信号として、図29(a)に示す信号を生成する。(送信局#1では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として、演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に対して、<I>その一方の複素共役をとり、アンテナ$1用のベースバンド信号605A(図4の405A)を出力する。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s0(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、s1(i)*となる。ここで*は複素共役を意味し、a*はaの複素共役を意味し、以下においても同様とする。
そして、アンテナ$2が送信する信号として、演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)に対して、<I>一方の信号の複素共役をとり、<II>複素共役をとった方の信号の負をとり、<III>双方の信号についてその位相を変更する位相変更処理を施す。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s2(i)×ejθ(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、−s3(i)*×ejθ(i)となる。
「生成方法21」の「送信方法1」における位相変更の例として、位相変更に用いる位相θ(i)は、例えば、以下の式(61)のように算出する。

θ(i)=(2×π×(i mod M))/M ラジアン …式(61)

ここで、iは例えば0以上の任意の整数とし、Mは位相変更の周期であり、Mは2以上の整数であるとする。また、i mod Mは、iをMで割ったときの余りを示す。
ただし、式(61)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下のM種類のそれぞれが異なる値を用意し、これらM種類の値を用いて、周期Mを形成してもよい。
また、M種類の位相変更値をG[j](jは0以上M−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[M−3]、G[M−2]、G[M−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
したがって、「送信方法1」の場合、図29(a)に示すように、M=4としたとき、演算部604は、s0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号s0(0)、s1(0)*、s0(1)、s1(1)*、s0(2)、s1(2)*、s0(3)、s1(3)*、s0(4)、s1(4)*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号s2(0)×ejθ(0)、−s3(0)*×ejθ(0)、s2(1)×ejθ(1)、−s3(1)*×ejθ(1)、s2(2)×ejθ(2)、−s3(2)*×ejθ(2)、s2(3)×ejθ(3)、−s3(3)*×ejθ(3)、s2(4)×ejθ(0)、−s3(4)*×ejθ(0)、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力する。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#2用の信号として、図29(b)に示す信号を生成する。(送信局#2では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に対して、<I>「生成方法21」の「送信方法1」において複素共役をとっていない方の信号の複素共役をとり、<II>複素共役をとった方の信号の負をとり、<III>スロットを入れ替える。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s1(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、−s0(i)*となる。
また、アンテナ$2が送信する信号として演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)に対して、<I>「生成方法21」の「送信方法1」において複素共役をとっていない方の信号の複素共役をとり、<II>その位相を変更する位相変更処理を施し、<III>スロットを入れ替える。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s3(i)×ejθ(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、s2(i)*×ejθ(i)となる。
「生成方法21」の「送信方法2」においては、位相変更に用いる位相θ(i)は、例えば、以下の式(62)のように算出する。

θ(i)=(2×π×(i mod M))/M ラジアン …式(62)

ここで、iは例えば0以上の任意の整数とし、Mは位相変更の周期であり、Mは2以上の整数であるとする。また、i mod Mは、iをMで割ったときの余りを示す。
ただし、式(62)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下のM種類のそれぞれが異なる値を用意し、これらM種類の値を用いて、周期Mを形成してもよい。
また、M種類の位相変更値をG[j](jは0以上M−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[M−3]、G[M−2]、G[M−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
なお、式(61)と式(62)は同一であり、送信局#1で与えるθ(i)と送信局#2で与えるθ(i)は同一の関数である。
したがって、「送信方法2」の場合、図29(b)に示すように、M=4としたとき、演算部604は、s0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号s1(0)、−s0(0)*、s1(1)、−s0(1)*、s1(2)、−s0(2)*、s1(3)、−s0(3)*、s1(4)、−s0(4)*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号s3(0)×ejθ(0)、s2(0)*×ejθ(0)、s3(1)×ejθ(1)、s2(1)*×ejθ(1)、s3(2)×ejθ(2)、s2(2)*×ejθ(2)、s3(3)×ejθ(3)、s2(3)*×ejθ(3)、s3(4)×ejθ(0)、s2(4)*×ejθ(0)、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力する。
なお、図29は、あくまでも一例である。
別の例として、例えば、式(61)(式(62))のようにθ(i)を与えた場合(θの周期はM):
スロット2×iにおいて、
送信局#1、アンテナ$1:s0(i)
送信局#1、アンテナ$2:s2(i)×ejθ(i)
送信局#2、アンテナ$1:s1(i)
送信局#2、アンテナ$2:s3(i)×ejθ(i)
スロット2×i+1において、
送信局#1、アンテナ$1:s1(i)*
送信局#1、アンテナ$2:−s3(i)*×ejθ(i)
送信局#2、アンテナ$1:−s0(i)*
送信局#2、アンテナ$2:s2(i)*×ejθ(i)
とあらわすことができる。
なお、θ(i)は、上記の条件に限ったものではない。位相変更値θ(i)が、時間や周波数(キャリア番号)の関数であればよい。(位相変更値θ(i)が、時間や周波数により、変更されるとデータの受信品質向上に好適であり、また、周期をもつと、送受信機で、位相変更値の共有が容易となる可能性がある。)
一つの重要なことは、
「スロット2×iの送信局#1、アンテナ$2のθ(i)、スロット2×iの送信局#2、アンテナ$2のθ(i)、スロット2×i+1の送信局#1、アンテナ$2のθ(i)、スロット2×i+1の送信局#2、アンテナ$2のθ(i)は同一の値である」
ということである。
なお、式(61)、(62)において周期M(図29では、周期4(8スロット周期))の中で、位相変更値は別の並べ方としてもよい。例えば、図29のスロット2とスロット3では変更する位相の度合いをθ(1)とし、スロット4とスロット5でθ(2)としているが、スロット2とスロット3で変更する位相の度合いをθ(2)とし、スロット4とスロット5でθ(1)としてもよい。
また、図29では、位相変更の周期が4(8スロット周期)の場合を示しているが、これに限ったものではなく、別の周期であってもよい。例えば、この周期は3(6スロット周期)であってもよいし、5(10スロット周期)であってもよい。
これによって、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s0(t)、s1(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s0(t)、s1(t)に対して、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
同様に、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s2(t)、s3(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s2(t)、s3(t)に対しても、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
また、図1の例でいえば、端末#1は送信局#1の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、従来方式に比して、データの受信品質が向上する。同様に、端末#2は送信局#2の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、図2の場合に比して、データの受信品質が向上する。
<生成方法22>
図30は、送信局#1、送信局#2が生成する各スロットの信号について、演算部604により生成されるベースバンド信号の生成方法を示す図である。図30において、送信局#1のベースバンド信号生成に示す信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法1」とし、送信局#2のベースバンド信号生成に示す信号の信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法2」とする。
ここで、マッピング後の信号(ベースバンド信号)(図6の603に相当)をs0(t)、s1(t)、s2(t)、s3(t)とする。そして、各送信局のアンテナ$1は、s0(t)、s1(t)に基づく信号を、アンテナ$2は、s2(t)、s3(t)に基づく信号を、同一(共通)時間、同一(共通)周波数で送信することとする。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#1用の信号として、図30(a)に示す信号を生成する。(送信局#1では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として、演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に対して、<I>一方の信号の複素共役をとり、アンテナ$1用のベースバンド信号605A(図4の405A)を出力する。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s0(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、s1(i)*となる。
そして、アンテナ$2が送信する信号として、演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)に対して、<I>その一方の複素共役をとり、<II>複素共役をとった方の信号の負をとり、<III>双方の信号の位相を変更する位相変更処理を施す。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s2(i)×ejθa(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、−s3(i)*×ejθa(i)となる。
「生成方法22」の「送信方法1」における位相変更の例として、位相変更に用いる位相θa(i)は、例えば、以下の式(63)のように算出する。

θa(i)=(2×π×(i mod Ma))/Maラジアン…式(63)

ここで、iは例えば0以上の任意の整数とし、Maは位相変更の周期であり、Maは2以上の整数であるとする。また、i mod Maは、iをMaで割ったときの余りを示す。
ただし、式(63)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下のMa種類のそれぞれが異なる値を用意し、これらMa種類の値を用いて、周期Maを形成してもよい。
また、M種類の位相変更値をG[j](jは0以上M−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[Ma−3]、G[Ma−2]、G[Ma−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
したがって、「送信方法1」の場合、図30(a)に示すように、Ma=4として、演算部604は、s0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号s0(0)、s1(0)*、s0(1)、s1(1)*、s0(2)、s1(2)*、s0(3)、s1(3)*、s0(4)、s1(4)*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号s2(0)×ejθa(0)、−s3(0)*×ejθa(0)、s2(1)×ejθa(1)、−s3(1)*×ejθa(1)、s2(2)×ejθa(2)、−s3(2)*×ejθa(2)、s2(3)×ejθa(3)、−s3(3)*×ejθa(3)、s2(4)×ejθa(0)、−s3(4)*×ejθa(0)、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力する。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#2用の信号として、図30(b)に示す信号を生成する。(送信局#2では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に対して、<I>「生成方法22」の「送信方法1」において複素共役をとっていない方の信号の複素共役をとり、<II>複素共役をとった方の信号の負をとり、<III>スロットを入れ替える。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s1(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、−s0(i)*となる。
また、アンテナ$2が送信する信号として演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)に対して、<I>「生成方法22」の「送信方法1」において複素共役をとっていない方の信号の複素共役をとり、<II>双方の信号の位相を変更する位相変更処理を施し、<III>スロットを入れ替える。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s3(i)×ejθb(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、s2(i)*×ejθb(i)となる。
「生成方法22」の「送信方法2」においては、位相変更に用いる位相θb(i)は、例えば、以下の式(64)のように算出する。

θb(i)=(2×π×(i mod Mb))/Mbラジアン…式(64)

ここで、iは例えば0以上の任意の整数とし、Mbは位相変更の周期であり、Mbは2以上の整数であるとする。また、i mod Mbは、iをMbで割ったときの余りを示す。
ただし、式(64)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下のMb種類のそれぞれが異なる値を用意し、これらMb種類の値を用いて、周期Mbを形成してもよい。
また、Mb種類の位相変更値をG[j](jは0以上Mb−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[Mb−3]、G[Mb−2]、G[Mb−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
したがって、「送信方法2」の場合、図30(b)に示すように、Mb=4として、演算部604は、s0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号s1(0)、−s0(0)*、s1(1)、−s0(1)*、s1(2)、−s0(2)*、s1(3)、−s0(3)*、s1(4)、−s0(4)*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号s3(0)×ejθb(0)、s2(0)*×ejθb(0)、s3(1)×ejθb(1)、s2(1)*×ejθb(1)、s3(2)×ejθb(2)、s2(2)*×ejθb(2)、s3(3)×ejθb(3)、s2(3)*×ejθb(3)、s3(4)×ejθb(0)、s2(4)*×ejθb(0)、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力する。
なお、図30は、あくまでも一例である。
別の例として、例えば、式(63)および式(64)のようにθa(i)、θb(i)を与えた場合:
スロット2×iにおいて、
送信局#1、アンテナ$1:s0(i)
送信局#1、アンテナ$2:s2(i)×ejθa(i)
送信局#2、アンテナ$1:s1(i)
送信局#2、アンテナ$2:s3(i)×ejθb(i)
スロット2×i+1において、
送信局#1、アンテナ$1:s1(i)*
送信局#1、アンテナ$2:−s3(i)*×ejθa(i)
送信局#2、アンテナ$1:−s0(i)*
送信局#2、アンテナ$2:s2(i)*×ejθb(i)
とあらわすことができる。
なお、θa(i)、θb(i)は、上記の条件に限ったものではない。位相変更値θa(i)、θb(i)が、時間や周波数(キャリア番号)の関数であればよい。(位相変更値θa(i)、θb(i)が、時間や周波数により、変更されるとデータの受信品質向上に好適であり、また、周期をもつと、送受信機で、位相変更値の共有が容易となる可能性がある。)
一つの重要なことは、
「スロット2×iの送信局#1、アンテナ$2のθa(i)とスロット2×i+1の送信局#1、アンテナ$2のθa(i)は同一の値であり、スロット2×iの送信局#2、アンテナ$2のθb(i)とスロット2×i+1の送信局#2、アンテナ$2のθb(i)は同一の値である」
ということである。
なお、式(63)、(64)において周期Ma、Mb(図30では、周期4(8スロット周期))の中で、位相変更値は別の並べ方としてもよい。例えば、図30のスロット2とスロット3では変更する位相の度合いをθa(1)(θb(1))とし、スロット4とスロット5でθa(2)(θb(2))としているが、スロット2とスロット3で変更する位相の度合いをθa(2)(θb(2))とし、スロット4とスロット5でθa(1)(θb(1))としてもよい。また、周期Ma、Mbは、同一の値であってもよいし、異なる値であってもよい。
また、図30では、位相変更の周期が4(8スロット周期)の場合を示しているが、これに限ったものではなく、別の周期であってもよい。そして、図30とは異なり、周期Maと周期Mbは異なる値であってもよい。周期Ma、Mbとなるように、θa(i)、θb(i)を設定することになる。
これによって、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s0(t)、s1(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s0(t)、s1(t)に対して、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
同様に、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s2(t)、s3(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s2(t)、s3(t)に対しても、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
また、図1の例でいえば、端末#1は送信局#1の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、従来方式に比して、データの受信品質が向上する。同様に、端末#2は送信局#2の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、従来方式に比して、データの受信品質が向上する。
<生成方法23>
図31は、送信局#1、送信局#2が生成する各スロットの信号について、演算部604により生成されるベースバンド信号の生成方法を示す図である。図31において、送信局#1のベースバンド信号生成に示す信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法1」とし、送信局#2のベースバンド信号生成に示す信号の信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法2」とする。
ここで、マッピング後の信号(ベースバンド信号)(図6の603に相当)をs0(t)、s1(t)、s2(t)、s3(t)とする。そして、各送信局のアンテナ$1は、s0(t)、s1(t)に基づく信号を、アンテナ$2は、s2(t)、s3(t)に基づく信号を、同一(共通)時間、同一(共通)周波数で送信することとする。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#1用の信号として、図31(a)に示す信号を生成する。(送信局#1では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として、演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に対して、<I>一方の複素共役をとり、アンテナ$1用のベースバンド信号605A(図4の405A)を出力する。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s0(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、s1(i)*となる。ここで*は複素共役を意味し、a*はaの複素共役を意味し、以下においても同様とする。
そして、アンテナ$2が送信する信号として、演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)に対して、<I>その位相を変更する位相変更処理を施し、<II>一方の信号の複素共役をとり、<III>複素共役をとった方の信号の負をとる。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s2(i)×ejθ(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、−(s3(i)×ejθ(i))*となる。
「生成方法23」の「送信方法1」における位相変更の例として、位相変更に用いる位相θ(i)は、例えば、以下の式(65)のように算出する。

θ(i)=(2×π×(i mod M))/Mラジアン …式(65)

ここで、iは例えば0以上の任意の整数とし、Mは位相変更の周期であり、Mは2以上の整数であるとする。また、i mod Mは、iをMで割ったときの余りを示す。
ただし、式(65)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下のM種類のそれぞれが異なる値を用意し、これらM種類の値を用いて、周期Mを形成してもよい。
また、M種類の位相変更値をG[j](jは0以上M−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[M−3]、G[M−2]、G[M−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
したがって、「送信方法1」の場合、図31(a)に示すように、M=4としたとき、演算部604は、s0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号s0(0)、s1(0)*、s0(1)、s1(1)*、s0(2)、s1(2)*、s0(3)、s1(3)*、s0(4)、s1(4)*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号s2(0)×ejθ(0)、−(s3(0)×ejθ(0))*、s2(1)×ejθ(1)、−(s3(1)×ejθ(1))*、s2(2)×ejθ(2)、−(s3(2)×ejθ(2))*、s2(3)×ejθ(3)、−(s3(3)×ejθ(3))*、s2(4)×ejθ(0)、−(s3(4)×ejθ(0))*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力する。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#2用の信号として、図31(b)に示す信号を生成する。(送信局#2では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に対して、<I>「生成方法23」の「送信方法1」において複素共役をとっていない方の信号の複素共役をとり、<II>複素共役をとった方の信号の負をとり、<III>スロットを入れ替える。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s1(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、−s0(i)*となる。ここで*は複素共役を意味し、a*はaの複素共役を意味し、以下においても同様とする。
また、アンテナ$2が送信する信号として演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)に対して、<I>その位相を変更する位相変更処理を施し、<II>「生成方法23」の「送信方法1」において複素共役をとっていない方の信号の複素共役をとり、<III>スロットを入れ替える。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s3(i)×ejθ(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、(s2(i)×ejθ(i))*となる。
「生成方法23」の「送信方法2」においては、位相変更に用いる位相θ(i)は、以下の式(66)のように算出する。

θ(i)=(2×π×(i mod M))/Mラジアン …式(66)

ここで、iは例えば0以上の任意の整数とし、Mは位相変更の周期であり、Mは2以上の整数であるとする。また、i mod Mは、iをMで割ったときの余りを示す。
ただし、式(66)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下のM種類のそれぞれが異なる値を用意し、これらM種類の値を用いて、周期Mを形成してもよい。
また、M種類の位相変更値をG[j](jは0以上M−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[M−3]、G[M−2]、G[M−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
なお、式(65)と式(66)は同一であり、送信局#1で与えるθ(i)と送信局#2で与えるθ(i)は同一の関数である。
したがって、「送信方法2」の場合、図31(b)に示すように、M=4としたとき、演算部604は、s0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号s1(0)、−s0(0)*、s1(1)、−s0(1)*、s1(2)、−s0(2)*、s1(3)、−s0(3)*、s1(4)、−s0(4)*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号s3(0)×ejθ(0)、(s2(0)×ejθ(0))*、s3(1)×ejθ(1)、(s2(1)×ejθ(1))*、s3(2)×ejθ(2)、(s2(2)×ejθ(2))*、s3(3)×ejθ(3)、(s2(3)×ejθ(3))*、s3(4)×ejθ(0)、(s2(4)*×ejθ(0))*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力する。
なお、図31は、あくまでも一例である。
別の例として、例えば、式(65)(式(66))のようにθ(i)を与えた場合(θの周期はM):
スロット2×iにおいて、
送信局#1、アンテナ$1:s0(i)
送信局#1、アンテナ$2:s2(i)×ejθ(i)
送信局#2、アンテナ$1:s1(i)
送信局#2、アンテナ$2:s3(i)×ejθ(i)
スロット2×i+1において、
送信局#1、アンテナ$1:s1(i)*
送信局#1、アンテナ$2:−(s3(i)×ejθ(i))*
送信局#2、アンテナ$1:−s0(i)*
送信局#2、アンテナ$2:(s2(i)×ejθ(i))*
とあらわすことができる。
なお、θ(i)は、上記の条件に限ったものではない。位相変更値θ(i)が、時間や周波数(キャリア番号)の関数であればよい。(位相変更値θ(i)が、時間や周波数により、変更されるとデータの受信品質向上に好適であり、また、周期をもつと、送受信機で、位相変更値の共有が容易となる可能性がある。)
一つの重要なことは、
「スロット2×iの送信局#1、アンテナ$2のθ(i)、スロット2×iの送信局#2、アンテナ$2のθ(i)、スロット2×i+1の送信局#1、アンテナ$2のθ(i)、スロット2×i+1の送信局#2、アンテナ$2のθ(i)は同一の値である」
ということである。
なお、式(65)、(66)において周期M(図31では、周期4(8スロット周期))の中で、位相変更値は別の並べ方としてもよい。例えば、図31のスロット2とスロット3では変更する位相の度合いをθ(1)とし、スロット4とスロット5でθ(2)としているが、スロット2とスロット3で変更する位相の度合いをθ(2)とし、スロット4とスロット5でθ(1)としてもよい。
また、図31では、位相変更の周期が4(8スロット周期)の場合を示しているが、これに限ったものではなく、別の周期であってもよい。例えば、この周期は3(6スロット周期)であってもよいし、5(10スロット周期)であってもよい。
これによって、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s0(t)、s1(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s0(t)、s1(t)に対して、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
同様に、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s2(t)、s3(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s2(t)、s3(t)に対しても、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
また、図1の例でいえば、端末#1は送信局#1の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、従来方式に比して、データの受信品質が向上する。同様に、端末#2は送信局#2の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、従来方式に比して、データの受信品質が向上する。
<生成方法24>
図32は、送信局#1、送信局#2が生成する各スロットの信号について、演算部604により生成されるベースバンド信号の生成方法を示す図である。図32において、送信局#1のベースバンド信号生成に示す信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法1」とし、送信局#2のベースバンド信号生成に示す信号の信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法2」とする。
ここで、マッピング後の信号(ベースバンド信号)(図6の603に相当)s0(t)、s1(t)、s2(t)、s3(t)とする。そして、各送信局のアンテナ$1は、s0(t)、s1(t)に基づく信号を、アンテナ$2は、s2(t)、s3(t)に基づく信号を、同一(共通)時間、同一(共通)周波数で送信することとする。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#1用の信号として、図32(a)に示す信号を生成する。(送信局#1では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として、演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に対して、<I>一方の複素共役をとり、アンテナ$1用のベースバンド信号605A(図4の405A)を出力する。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロットk=2×i(iは整数)の場合に、s0(i)となり、スロットk=2×i+1(iは整数)の場合に、s1(i)*となる。ここで*は複素共役を意味し、a*はaの複素共役を意味し、以下においても同様とする。
そして、アンテナ$2が送信する信号として、演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)に対して、<I>その位相を変更する位相変更処理を施し、<II>一方の信号の複素共役をとり、<III>複素共役をとった方の信号の負をとる。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロットk=2×i(i、kは整数)の場合に、s2(i)×ejθ(k)となり、スロットk=2×i+1(i、kは整数)の場合に、−(s3(i)×ejθ(k))*となる。
「生成方法24」においては、位相変更の周期が2Mのときと、2M+1のときとで位相変更に用いる位相の算出方法が異なる。
位相変更の周期が2M、即ち、周期が偶数の場合に、位相変更に用いる位相θ(k)は、例えば、以下の式(67)のように算出する。

θ(k)=(2×π×(k mod 2M))/2Mラジアン …式(67)

ここで、kは0以上の整数とし、2M(=2×M)は位相変更の周期であり、Mは1以上の整数であるとする。また、k mod 2Mは、kを2M(=2×M)で割ったときの余りを示す。
ただし、式(67)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下の2M種類のそれぞれが異なる値を用意し、これら2M種類の値を用いて、周期2Mを形成してもよい。
また、2M種類の位相変更値をG[j](jは0以上2M−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[2M−3]、G[2M−2]、G[2M−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
また、位相変更の周期が2M+1、即ち、周期が奇数の場合に位相変更に用いる位相θ(k)は、例えば、下記条件の下で式(68)または式(69)のように算出する。
k mod (4M+2)≦2M−1、または、
k mod (4M+2)=2Mのとき:

θ(k)=(2×π×(k mod (2M+1)))/(2M+1)ラジアン
…式(68)

k mod (4M+2)=2M+1、または、
2M+2≦k mod (4M+2)≦4M+1のとき:

θ(k)=θ(k−(2M+1))ラジアン …式(69)

ここで、kは0以上の整数とし、2M+1は位相変更の周期であり、Mは1以上の整数であるとする。また k mod (2M+1)は、kを2M+1で割ったときの余りであり、k mod (4M+2)は、kを4M+2で割ったときの余りを示す。
ただし、式(68)、式(69)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下の2M+1種類のそれぞれが異なる値を用意し、これら2M+1種類の値を用いて、周期2M+1を形成してもよい。
また、2M+1種類の位相変更値をG[j](jは0以上2M+1−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[2M+1−3]、G[2M+1−2]、G[2M+1−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
したがって、「送信方法1」の場合、図32(a)に示すように、M=4(位相変更の周期が偶数で8の場合)として、演算部604はs0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号s0(0)、s1(0)*、s0(1)、s1(1)*、s0(2)、s1(2)*、s0(3)、s1(3)*、s0(4)、s1(4)*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号s2(0)×ejθ(0)、−(s3(0)×ejθ(1))*、s2(1)×ejθ(2)、−(s3(1)×ejθ(3))*、s2(2)×ejθ(4)、−(s3(2)×ejθ(5))*、s2(3)×ejθ(6)、−(s3(3)×ejθ(7))*、s2(4)×ejθ(0)、−(s3(4)×ejθ(1))*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力する。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#2用の信号として、図32(b)に示す信号を生成する。(送信局#2では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に対して<I>「生成方法24」の「送信方法1」において複素共役をとっていない方の信号の複素共役をとり、<II>複素共役をとった方の信号の負をとり、<III>スロットを入れ替える。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロットk=2×i(iは整数)の場合に、s1(i)となり、スロットk=2×i+1(iは整数)の場合に、−s0(i)*となる。ここで*は複素共役を意味し、a*はaの複素共役を意味し、以下においても同様とする。
また、アンテナ$2が送信する信号として演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)に対して、<I>その位相を変更する位相変更処理を施し、<II>「生成方法24」の「送信方法1」において複素共役をとっていない方の信号の複素共役をとり、<III>スロットを入れ替える。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロットk=2×i(iは整数)の場合に、s3(i)×ejθ(k+1)となり、スロットk=2×i+1(iは整数)の場合に、(s2(i)×ejθ(k-1))*となる。
「生成方法24」の「送信方法2」においては、位相変更の周期が2Mのときと、2M+1のときとで位相変更に用いる位相の算出方法が異なる。
位相変更の周期が2M、即ち、周期が偶数の場合に、位相変更に用いる位相θ(k)は、例えば、以下の式(70)のように算出する。

θ(k)=(2×π×(k mod 2M))/2Mラジアン …式(70)

ここで、kは0以上の整数とし、2M(=2×M)は位相変更の周期であり、Mは1以上の整数であるとする。また、k mod 2Mは、kを2M(=2×M)で割ったときの余りを示す。
ただし、式(70)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下の2M種類のそれぞれが異なる値を用意し、これら2M種類の値を用いて、周期2Mを形成してもよい。
また、2M種類の位相変更値をG[j](jは0以上2M−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[2M−3]、G[2M−2]、G[2M−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
また、位相変更の周期が2M+1、即ち、周期が奇数の場合に位相変更に用いる位相θ(k)は、例えば、下記条件の下で式(71)または式(72)のように算出する。
k mod (4M+2)≦2M−1、または、
k mod (4M+2)=2Mのとき:

θ(k)=(2×π×(k mod (2M+1)))/(2M+1)ラジアン
…式(71)

k mod (4M+2)=2M+1、または、
2M+2≦k mod (4M+2)≦4M+1のとき:

θ(k)=θ(k−(2M+1))ラジアン …式(72)

ここで、kは0以上の整数とし、2M+1は位相変更の周期であり、Mは1以上の整数であるとする。また k mod (2M+1)は、kを2M+1で割ったときの余りであり、k mod (4M+2)は、kを4M+2で割ったときの余りを示す。
ただし、式(71)、式(72)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下の2M+1種類のそれぞれが異なる値を用意し、これら2M+1種類の値を用いて、周期2M+1を形成してもよい。
また、2M+1種類の位相変更値をG[j](jは0以上2M+1−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[2M+1−3]、G[2M+1−2]、G[2M+1−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
したがって、「送信方法2」の場合、図32(b)に示すように、M=4(位相変更の周期が偶数で8の場合)として、演算部604は、s0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号s1(0)、−s0(0)*、s1(1)、−s0(1)*、s1(2)、−s0(2)*、s1(3)、−s0(3)*、s1(4)、−s0(4)*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号s3(0)×ejθ(1)、(s2(0)×ejθ(0))*、s3(1)×ejθ(3)、(s2(1)×ejθ(2))*、s3(2)×ejθ(5)、(s2(2)×ejθ(4))*、s3(3)×ejθ(7)、(s2(3)×ejθ(6))*、s3(4)×ejθ(1)、(s2(4)*×ejθ(0))*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力する。
なお、図32は、あくまでも一例である。
別の例として、例えば、位相変更の周期が2Mであり、式(67)、式(68)、式(69)のようにθ(k)を与えた場合:
スロットk=2×iにおいて、
送信局#1、アンテナ$1:s0(i)
送信局#1、アンテナ$2:s2(i)×ejθ(k)
送信局#2、アンテナ$1:s1(i)
送信局#2、アンテナ$2:s3(i)×ejθ(k+1)
スロットk=2×i+1において、
送信局#1、アンテナ$1:s1(i)*
送信局#1、アンテナ$2:−(s3(i)×ejθ(k))*
送信局#2、アンテナ$1:−s0(i)*
送信局#2、アンテナ$2:(s2(i)×ejθ(k-1))*
とあらわすことができる。
なお、θ(k)は、上記の条件に限ったものではない。位相変更値θ(k)が、時間や周波数(キャリア番号)の関数であればよい。(位相変更値θ(k)が、時間や周波数により、変更されるとデータの受信品質向上に好適であり、また、周期をもつと、送受信機で、位相変更値の共有が容易となる可能性がある。)
別の例として、例えば、位相変更の周期が2M+1であり、式(70)、式(71)、式(72)のようにθ(k)を与えた場合:
スロットk=2×iにおいて、
送信局#1、アンテナ$1:s0(i)
送信局#1、アンテナ$2:s2(i)×ejθ(k)
送信局#2、アンテナ$1:s1(i)
送信局#2、アンテナ$2:s3(i)×ejθ(k+1)
スロットk=2×i+1において、
送信局#1、アンテナ$1:s1(i)*
送信局#1、アンテナ$2:−(s3(i)×ejθ(k))*
送信局#2、アンテナ$1:−s0(i)*
送信局#2、アンテナ$2:(s2(i)×ejθ(k-1))*
とあらわすことができる。
なお、θ(k)は、上記の条件に限ったものではない。位相変更値θ(k)が、時間や周波数(キャリア番号)の関数であればよい。(位相変更値θ(k)が、時間や周波数により、変更されるとデータの受信品質向上に好適であり、また、周期をもつと、送受信機で、位相変更値の共有が容易となる可能性がある。)
なお、式(67)、(70)において周期2M(図32では、周期8(8スロット周期))の中で、また、式(68)、(69)、(71)、(72)において周期2M+1の中で、位相変更値は別の並べ方としてもよい。例えば、図32(a)のスロット2では変更する位相の度合いをθ(2)とし、スロット3でθ(3)としているが、スロット2で変更する位相の度合いをθ(3)とし、スロット3でθ(2)としてもよい。
また、図32では、位相変更の周期が8(8スロット周期)の場合を示しているが、これに限ったものではなく、別の周期であってもよい。例えば、この周期は5(5スロット周期)であってもよいし、10(10スロット周期)であってもよい。
これによって、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s0(t)、s1(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s0(t)、s1(t)に対して、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
同様に、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s2(t)、s3(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s2(t)、s3(t)に対しても、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
また、図1の例でいえば、端末#1は送信局#1の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、従来方式に比して、データの受信品質が向上する。同様に、端末#2は送信局#2の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、従来方式に比して、データの受信品質が向上する。
<生成方法25>
図33は、送信局#1、送信局#2が生成する各スロットの信号について、演算部604により生成されるベースバンド信号の生成方法を示す図である。図33において、送信局#1のベースバンド信号生成に示す信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法1」とし、送信局#2のベースバンド信号生成に示す信号の信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法2」とする。
ここで、マッピング後の信号(ベースバンド信号)(図6の603に相当)をs0(t)、s1(t)、s2(t)、s3(t)とする。そして、各送信局のアンテナ$1は、s0(t)、s1(t)に基づく信号を、アンテナ$2は、s2(t)、s3(t)に基づく信号を、同一(共通)時間、同一(共通)周波数で送信することとする。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#1用の信号として、図33(a)に示す信号を生成する。(送信局#1では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として、演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に対して、<I>その一方の複素共役をとり、<II>複素共役をとった方の信号の負をとり、アンテナ$1用のベースバンド信号605A(図4の405A)を出力する。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s0(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、−s1(i)*となる。ここで*は複素共役を意味し、a*はaの複素共役を意味し、以下においても同様とする。
そして、アンテナ$2が送信する信号として、演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)に対して、<I>一方の信号の複素共役をとり、<II>双方の信号についてその位相を変更する位相変更処理を施す。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s2(i)×ejθ(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、s3(i)*×ejθ(i)となる。
「生成方法25」の「送信方法1」における位相変更の例として、位相変更に用いる位相θ(i)は、例えば、以下の式(73)のように算出する。

θ(i)=(2×π×(i mod M))/M ラジアン …式(73)

ここで、iは例えば0以上の任意の整数とし、Mは位相変更の周期であり、Mは2以上の整数であるとする。また、i mod Mは、iをMで割ったときの余りを示す。
ただし、式(73)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下のM種類のそれぞれが異なる値を用意し、これらM種類の値を用いて、周期Mを形成してもよい。
また、M種類の位相変更値をG[j](jは0以上M−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[M−3]、G[M−2]、G[M−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
したがって、「送信方法1」の場合、図33(a)に示すように、M=4としたとき、演算部604は、s0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号s0(0)、−s1(0)*、s0(1)、−s1(1)*、s0(2)、−s1(2)*、s0(3)、−s1(3)*、s0(4)、−s1(4)*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号s2(0)×ejθ(0)、s3(0)*×ejθ(0)、s2(1)×ejθ(1)、s3(1)*×ejθ(1)、s2(2)×ejθ(2)、s3(2)*×ejθ(2)、s2(3)×ejθ(3)、s3(3)*×ejθ(3)、s2(4)×ejθ(0)、s3(4)*×ejθ(0)、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力する。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#2用の信号として、図33(b)に示す信号を生成する。(送信局#2では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に対して、<I>「生成方法25」の「送信方法1」において複素共役をとっていない方の信号の複素共役をとり、<II>スロットを入れ替える。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s1(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、s0(i)*となる。
また、アンテナ$2が送信する信号として演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)に対して、<I>「生成方法25」の「送信方法1」において複素共役をとっていない方の信号の複素共役をとり、<II>複素共役をとった方の信号の負をとり、<III>その位相を変更する位相変更処理を施し、<IV>スロットを入れ替える。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s3(i)×ejθ(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、−s2(i)*×ejθ(i)となる。
「生成方法25」の「送信方法2」においては、位相変更に用いる位相θ(i)は、例えば、以下の式(74)のように算出する。

θ(i)=(2×π×(i mod M))/M ラジアン …式(74)

ここで、iは例えば0以上の任意の整数とし、Mは位相変更の周期であり、Mは2以上の整数であるとする。また、i mod Mは、iをMで割ったときの余りを示す。
ただし、式(74)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下のM種類のそれぞれが異なる値を用意し、これらM種類の値を用いて、周期Mを形成してもよい。
また、M種類の位相変更値をG[j](jは0以上M−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[M−3]、G[M−2]、G[M−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
なお、式(73)と式(74)は同一であり、送信局#1で与えるθ(i)と送信局#2で与えるθ(i)は同一の関数である。
したがって、「送信方法2」の場合、図33(b)に示すように、M=4としたとき、演算部604は、s0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号s1(0)、s0(0)*、s1(1)、s0(1)*、s1(2)、s0(2)*、s1(3)、s0(3)*、s1(4)、s0(4)*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号s3(0)×ejθ(0)、−s2(0)*×ejθ(0)、s3(1)×ejθ(1)、−s2(1)*×ejθ(1)、s3(2)×ejθ(2)、−s2(2)*×ejθ(2)、s3(3)×ejθ(3)、−s2(3)*×ejθ(3)、s3(4)×ejθ(0)、−s2(4)*×ejθ(0)、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力する。
なお、図33は、あくまでも一例である。
別の例として、例えば、式(73)(式(74))のようにθ(i)を与えた場合(θの周期はM):
スロット2×iにおいて、
送信局#1、アンテナ$1:s0(i)
送信局#1、アンテナ$2:s2(i)×ejθ(i)
送信局#2、アンテナ$1:s1(i)
送信局#2、アンテナ$2:s3(i)×ejθ(i)
スロット2×i+1において、
送信局#1、アンテナ$1:−s1(i)*
送信局#1、アンテナ$2:s3(i)*×ejθ(i)
送信局#2、アンテナ$1:s0(i)*
送信局#2、アンテナ$2:−s2(i)*×ejθ(i)
とあらわすことができる。
なお、θ(i)は、上記の条件に限ったものではない。位相変更値θ(i)が、時間や周波数(キャリア番号)の関数であればよい。(位相変更値θ(i)が、時間や周波数により、変更されるとデータの受信品質向上に好適であり、また、周期をもつと、送受信機で、位相変更値の共有が容易となる可能性がある。)
一つの重要なことは、
「スロット2×iの送信局#1、アンテナ$2のθ(i)、スロット2×iの送信局#2、アンテナ$2のθ(i)、スロット2×i+1の送信局#1、アンテナ$2のθ(i)、スロット2×i+1の送信局#2、アンテナ$2のθ(i)は同一の値である」
ということである。
なお、式(73)、(74)において周期M(図33では、周期4(8スロット周期))の中で、位相変更値は別の並べ方としてもよい。例えば、図33のスロット2とスロット3では変更する位相の度合いをθ(1)とし、スロット4とスロット5でθ(2)としているが、スロット2とスロット3で変更する位相の度合いをθ(2)とし、スロット4とスロット5でθ(1)としてもよい。
また、図33では、位相変更の周期が4(8スロット周期)の場合を示しているが、これに限ったものではなく、別の周期であってもよい。例えば、この周期は3(6スロット周期)であってもよいし、5(10スロット周期)であってもよい。
これによって、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s0(t)、s1(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s0(t)、s1(t)に対して、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
同様に、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s2(t)、s3(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s2(t)、s3(t)に対しても、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
また、図1の例でいえば、端末#1は送信局#1の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、従来方式に比して、データの受信品質が向上する。同様に、端末#2は送信局#2の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、図2の場合に比して、データの受信品質が向上する。
<生成方法26>
図34は、送信局#1、送信局#2が生成する各スロットの信号について、演算部604により生成されるベースバンド信号の生成方法を示す図である。図34において、送信局#1のベースバンド信号生成に示す信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法1」とし、送信局#2のベースバンド信号生成に示す信号の信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法2」とする。
ここで、マッピング後の信号(ベースバンド信号)(図6の603に相当)をs0(t)、s1(t)、s2(t)、s3(t)とする。そして、各送信局のアンテナ$1は、s0(t)、s1(t)に基づく信号を、アンテナ$2は、s2(t)、s3(t)に基づく信号を、同一(共通)時間、同一(共通)周波数で送信することとする。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#1用の信号として、図34(a)に示す信号を生成する。(送信局#1では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として、演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に対して、<I>一方の信号の複素共役をとり、<II>複素共役をとった方の信号の負をとり、アンテナ$1用のベースバンド信号605A(図4の405A)を出力する。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s0(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、−s1(i)*となる。
そして、アンテナ$2が送信する信号として、演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)に対して、<I>その一方の複素共役をとり、<II>双方の信号の位相を変更する位相変更処理を施す。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s2(i)×ejθa(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、s3(i)*×ejθa(i)となる。
「生成方法26」の「送信方法1」における位相変更の例として、位相変更に用いる位相θa(i)は、例えば、以下の式(75)のように算出する。

θa(i)=(2×π×(i mod Ma))/Maラジアン…式(75)

ここで、iは例えば0以上の任意の整数とし、Maは位相変更の周期であり、Maは2以上の整数であるとする。また、i mod Maは、iをMaで割ったときの余りを示す。
ただし、式(75)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下のMa種類のそれぞれが異なる値を用意し、これらMa種類の値を用いて、周期Maを形成してもよい。
また、M種類の位相変更値をG[j](jは0以上M−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[Ma−3]、G[Ma−2]、G[Ma−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
したがって、「送信方法1」の場合、図34(a)に示すように、Ma=4として、演算部604は、s0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号s0(0)、−s1(0)*、s0(1)、−s1(1)*、s0(2)、−s1(2)*、s0(3)、−s1(3)*、s0(4)、−s1(4)*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号s2(0)×ejθa(0)、s3(0)*×ejθa(0)、s2(1)×ejθa(1)、s3(1)*×ejθa(1)、s2(2)×ejθa(2)、s3(2)*×ejθa(2)、s2(3)×ejθa(3)、s3(3)*×ejθa(3)、s2(4)×ejθa(0)、s3(4)*×ejθa(0)、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力する。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#2用の信号として、図34(b)に示す信号を生成する。(送信局#2では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に対して、<I>「生成方法26」の「送信方法1」において複素共役をとっていない方の信号の複素共役をとり、<II>スロットを入れ替える。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s1(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、s0(i)*となる。
また、アンテナ$2が送信する信号として演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)に対して、<I>「生成方法26」の「送信方法1」において複素共役をとっていない方の信号の複素共役をとり、<II>複素共役をとった方の信号の負をとり、<III>双方の信号の位相を変更する位相変更処理を施し、<IV>スロットを入れ替える。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s3(i)×ejθb(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、−s2(i)*×ejθb(i)となる。
「生成方法26」の「送信方法2」においては、位相変更に用いる位相θb(i)は、例えば、以下の式(76)のように算出する。

θb(i)=(2×π×(i mod Mb))/Mbラジアン…式(76)

ここで、iは例えば0以上の任意の整数とし、Mbは位相変更の周期であり、Mbは2以上の整数であるとする。また、i mod Mbは、iをMbで割ったときの余りを示す。
ただし、式(76)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下のMb種類のそれぞれが異なる値を用意し、これらMb種類の値を用いて、周期Mbを形成してもよい。
また、Mb種類の位相変更値をG[j](jは0以上Mb−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[Mb−3]、G[Mb−2]、G[Mb−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
したがって、「送信方法2」の場合、図34(b)に示すように、Mb=4として、演算部604は、s0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号s1(0)、s0(0)*、s1(1)、s0(1)*、s1(2)、s0(2)*、s1(3)、s0(3)*、s1(4)、s0(4)*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号s3(0)×ejθb(0)、−s2(0)*×ejθb(0)、s3(1)×ejθb(1)、−s2(1)*×ejθb(1)、s3(2)×ejθb(2)、−s2(2)*×ejθb(2)、s3(3)×ejθb(3)、−s2(3)*×ejθb(3)、s3(4)×ejθb(0)、−s2(4)*×ejθb(0)、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力する。
なお、図34は、あくまでも一例である。
別の例として、例えば、式(75)および式(76)のようにθa(i)、θb(i)を与えた場合:
スロット2×iにおいて、
送信局#1、アンテナ$1:s0(i)
送信局#1、アンテナ$2:s2(i)×ejθa(i)
送信局#2、アンテナ$1:s1(i)
送信局#2、アンテナ$2:s3(i)×ejθb(i)
スロット2×i+1において、
送信局#1、アンテナ$1:−s1(i)*
送信局#1、アンテナ$2:s3(i)*×ejθa(i)
送信局#2、アンテナ$1:s0(i)*
送信局#2、アンテナ$2:−s2(i)*×ejθb(i)
とあらわすことができる。
なお、θa(i)、θb(i)は、上記の条件に限ったものではない。位相変更値θa(i)、θb(i)が、時間や周波数(キャリア番号)の関数であればよい。(位相変更値θa(i)、θb(i)が、時間や周波数により、変更されるとデータの受信品質向上に好適であり、また、周期をもつと、送受信機で、位相変更値の共有が容易となる可能性がある。)
一つの重要なことは、
「スロット2×iの送信局#1、アンテナ$2のθa(i)とスロット2×i+1の送信局#1、アンテナ$2のθa(i)は同一の値であり、スロット2×iの送信局#2、アンテナ$2のθb(i)とスロット2×i+1の送信局#2、アンテナ$2のθb(i)は同一の値である」
ということである。
なお、式(75)、(76)において周期Ma、Mb(図34では、周期4(8スロット周期))の中で、位相変更値は別の並べ方としてもよい。例えば、図34のスロット2とスロット3では変更する位相の度合いをθa(1)(θb(1))とし、スロット4とスロット5でθa(2)(θb(2))としているが、スロット2とスロット3で変更する位相の度合いをθa(2)(θb(2))とし、スロット4とスロット5でθa(1)(θb(1))としてもよい。また、周期Ma、Mbは、同一の値であってもよいし、異なる値であってもよい。
また、図34では、位相変更の周期が4(8スロット周期)の場合を示しているが、これに限ったものではなく、別の周期であってもよい。そして、図26とは異なり、周期Maと周期Mbは異なる値であってもよい。周期Ma、Mbとなるように、θa(i)、θb(i)を設定することになる。
これによって、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s0(t)、s1(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s0(t)、s1(t)に対して、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
同様に、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s2(t)、s3(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s2(t)、s3(t)に対しても、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
また、図1の例でいえば、端末#1は送信局#1の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、従来方式に比して、データの受信品質が向上する。同様に、端末#2は送信局#2の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、従来方式に比して、データの受信品質が向上する。
<生成方法27>
図35は、送信局#1、送信局#2が生成する各スロットの信号について、演算部604により生成されるベースバンド信号の生成方法を示す図である。図35において、送信局#1のベースバンド信号生成に示す信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法1」とし、送信局#2のベースバンド信号生成に示す信号の信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法2」とする。
ここで、マッピング後の信号(ベースバンド信号)(図6の603に相当)をs0(t)、s1(t)、s2(t)、s3(t)とする。そして、各送信局のアンテナ$1は、s0(t)、s1(t)に基づく信号を、アンテナ$2は、s2(t)、s3(t)に基づく信号を、同一(共通)時間、同一(共通)周波数で送信することとする。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#1用の信号として、図35(a)に示す信号を生成する。(送信局#1では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として、演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に対して、<I>一方の複素共役をとり、<II>複素共役をとった方の信号の負をとり、アンテナ$1用のベースバンド信号605A(図4の405A)を出力する。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s0(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、−s1(i)*となる。ここで*は複素共役を意味し、a*はaの複素共役を意味し、以下においても同様とする。
そして、アンテナ$2が送信する信号として、演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)に対して、<I>その位相を変更する位相変更処理を施し、<II>一方の信号の複素共役をとる。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s2(i)×ejθ(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、(s3(i)×ejθ(i))*となる。
「生成方法27」の「送信方法1」における位相変更の例として、位相変更に用いる位相θ(i)は、例えば、以下の式(77)のように算出する。

θ(i)=(2×π×(i mod M))/Mラジアン …式(77)

ここで、iは例えば0以上の任意の整数とし、Mは位相変更の周期であり、Mは2以上の整数であるとする。また、i mod Mは、iをMで割ったときの余りを示す。
ただし、式(77)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下のM種類のそれぞれが異なる値を用意し、これらM種類の値を用いて、周期Mを形成してもよい。
また、M種類の位相変更値をG[j](jは0以上M−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[M−3]、G[M−2]、G[M−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
したがって、「送信方法1」の場合、図35(a)に示すように、M=4としたとき、演算部604は、s0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号s0(0)、−s1(0)*、s0(1)、−s1(1)*、s0(2)、−s1(2)*、s0(3)、−s1(3)*、s0(4)、−s1(4)*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号s2(0)×ejθ(0)、(s3(0)×ejθ(0))*、s2(1)×ejθ(1)、(s3(1)×ejθ(1))*、s2(2)×ejθ(2)、(s3(2)×ejθ(2))*、s2(3)×ejθ(3)、(s3(3)×ejθ(3))*、s2(4)×ejθ(0)、(s3(4)×ejθ(0))*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力する。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#2用の信号として、図35(b)に示す信号を生成する。(送信局#2では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に対して、<I>「生成方法27」の「送信方法1」において複素共役をとっていない方の信号の複素共役をとり、<II>スロットを入れ替える。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s1(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、s0(i)*となる。ここで*は複素共役を意味し、a*はaの複素共役を意味し、以下においても同様とする。
また、アンテナ$2が送信する信号として演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)に対して、<I>その位相を変更する位相変更処理を施し、<II>「生成方法27」の「送信方法1」において複素共役をとっていない方の信号の複素共役をとり、<III>複素共役をとった方の信号の負をとり、<IV>スロットを入れ替える。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s3(i)×ejθ(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、−(s2(i)×ejθ(i))*となる。
「生成方法27」の「送信方法2」においては、位相変更に用いる位相θ(i)は、以下の式(78)のように算出する。

θ(i)=(2×π×(i mod M))/Mラジアン …式(78)

ここで、iは例えば0以上の任意の整数とし、Mは位相変更の周期であり、Mは2以上の整数であるとする。また、i mod Mは、iをMで割ったときの余りを示す。
ただし、式(78)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下のM種類のそれぞれが異なる値を用意し、これらM種類の値を用いて、周期Mを形成してもよい。
また、M種類の位相変更値をG[j](jは0以上M−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[M−3]、G[M−2]、G[M−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
なお、式(77)と式(78)は同一であり、送信局#1で与えるθ(i)と送信局#2で与えるθ(i)は同一の関数である。
したがって、「送信方法2」の場合、図35(b)に示すように、M=4としたとき、演算部604は、s0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号s1(0)、s0(0)*、s1(1)、s0(1)*、s1(2)、s0(2)*、s1(3)、s0(3)*、s1(4)、s0(4)*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号s3(0)×ejθ(0)、−(s2(0)×ejθ(0))*、s3(1)×ejθ(1)、−(s2(1)×ejθ(1))*、s3(2)×ejθ(2)、−(s2(2)×ejθ(2))*、s3(3)×ejθ(3)、−(s2(3)×ejθ(3))*、s3(4)×ejθ(0)、−(s2(4)*×ejθ(0))*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力する。
なお、図35は、あくまでも一例である。
別の例として、例えば、式(77)(式(78))のようにθ(i)を与えた場合(θの周期はM):
スロット2×iにおいて、
送信局#1、アンテナ$1:s0(i)
送信局#1、アンテナ$2:s2(i)×ejθ(i)
送信局#2、アンテナ$1:s1(i)
送信局#2、アンテナ$2:s3(i)×ejθ(i)
スロット2×i+1において、
送信局#1、アンテナ$1:−s1(i)*
送信局#1、アンテナ$2:(s3(i)×ejθ(i))*
送信局#2、アンテナ$1:s0(i)*
送信局#2、アンテナ$2:−(s2(i)×ejθ(i))*
とあらわすことができる。
なお、θ(i)は、上記の条件に限ったものではない。位相変更値θ(i)が、時間や周波数(キャリア番号)の関数であればよい。(位相変更値θ(i)が、時間や周波数により、変更されるとデータの受信品質向上に好適であり、また、周期をもつと、送受信機で、位相変更値の共有が容易となる可能性がある。)
一つの重要なことは、
「スロット2×iの送信局#1、アンテナ$2のθ(i)、スロット2×iの送信局#2、アンテナ$2のθ(i)、スロット2×i+1の送信局#1、アンテナ$2のθ(i)、スロット2×i+1の送信局#2、アンテナ$2のθ(i)は同一の値である」
ということである。
なお、式(77)、(78)において周期M(図35では、周期4(8スロット周期))の中で、位相変更値は別の並べ方としてもよい。例えば、図35のスロット2とスロット3では変更する位相の度合いをθ(1)とし、スロット4とスロット5でθ(2)としているが、スロット2とスロット3で変更する位相の度合いをθ(2)とし、スロット4とスロット5でθ(1)としてもよい。
また、図35では、位相変更の周期が4(8スロット周期)の場合を示しているが、これに限ったものではなく、別の周期であってもよい。例えば、この周期は3(6スロット周期)であってもよいし、5(10スロット周期)であってもよい。
これによって、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s0(t)、s1(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s0(t)、s1(t)に対して、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
同様に、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s2(t)、s3(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s2(t)、s3(t)に対しても、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
また、図1の例でいえば、端末#1は送信局#1の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、従来方式に比して、データの受信品質が向上する。同様に、端末#2は送信局#2の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、従来方式に比して、データの受信品質が向上する。
<生成方法28>
図36は、送信局#1、送信局#2が生成する各スロットの信号について、演算部604により生成されるベースバンド信号の生成方法を示す図である。図36において、送信局#1のベースバンド信号生成に示す信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法1」とし、送信局#2のベースバンド信号生成に示す信号の信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法2」とする。
ここで、マッピング後の信号(ベースバンド信号)(図6の603に相当)s0(t)、s1(t)、s2(t)、s3(t)とする。そして、各送信局のアンテナ$1は、s0(t)、s1(t)に基づく信号を、アンテナ$2は、s2(t)、s3(t)に基づく信号を、同一(共通)時間、同一(共通)周波数で送信することとする。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#1用の信号として、図36(a)に示す信号を生成する。(送信局#1では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として、演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に対して、<I>一方の複素共役をとり、<II>複素共役をとった方の信号の負をとり、アンテナ$1用のベースバンド信号605A(図4の405A)を出力する。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロットk=2×i(iは整数)の場合に、s0(i)となり、スロットk=2×i+1(iは整数)の場合に、−s1(i)*となる。ここで*は複素共役を意味し、a*はaの複素共役を意味し、以下においても同様とする。
そして、アンテナ$2が送信する信号として、演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)に対して、<I>その位相を変更する位相変更処理を施し、<II>一方の信号の複素共役をとる。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロットk=2×i(i、kは整数)の場合に、s2(i)×ejθ(k)となり、スロットk=2×i+1(i、kは整数)の場合に、(s3(i)×ejθ(k))*となる。
「生成方法28」においては、位相変更の周期が2Mのときと、2M+1のときとで位相変更に用いる位相の算出方法が異なる。
位相変更の周期が2M、即ち、周期が偶数の場合に、位相変更に用いる位相θ(k)は、例えば、以下の式(79)のように算出する。

θ(k)=(2×π×(k mod 2M))/2Mラジアン …式(79)

ここで、kは0以上の整数とし、2M(=2×M)は位相変更の周期であり、Mは1以上の整数であるとする。また、k mod 2Mは、kを2M(=2×M)で割ったときの余りを示す。
ただし、式(79)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下の2M種類のそれぞれが異なる値を用意し、これら2M種類の値を用いて、周期2Mを形成してもよい。
また、2M種類の位相変更値をG[j](jは0以上2M−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[2M−3]、G[2M−2]、G[2M−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
また、位相変更の周期が2M+1、即ち、周期が奇数の場合に位相変更に用いる位相θ(k)は、例えば、下記条件の下で式(80)または式(81)のように算出する。
k mod (4M+2)≦2M−1、または、
k mod (4M+2)=2Mのとき:

θ(k)=(2×π×(k mod (2M+1)))/(2M+1)ラジアン
…式(80)

k mod (4M+2)=2M+1、または、
2M+2≦k mod (4M+2)≦4M+1のとき:

θ(k)=θ(k−(2M+1))ラジアン …式(81)

ここで、kは0以上の整数とし、2M+1は位相変更の周期であり、Mは1以上の整数であるとする。また k mod (2M+1)は、kを2M+1で割ったときの余りであり、k mod (4M+2)は、kを4M+2で割ったときの余りを示す。
ただし、式(80)、式(81)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下の2M+1種類のそれぞれが異なる値を用意し、これら2M+1種類の値を用いて、周期2M+1を形成してもよい。
また、2M+1種類の位相変更値をG[j](jは0以上2M+1−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[2M+1−3]、G[2M+1−2]、G[2M+1−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
したがって、「送信方法1」の場合、図36(a)に示すように、M=4(位相変更の周期が偶数で8の場合)として、演算部604はs0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号s0(0)、−s1(0)*、s0(1)、−s1(1)*、s0(2)、−s1(2)*、s0(3)、−s1(3)*、s0(4)、−s1(4)*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号s2(0)×ejθ(0)、(s3(0)×ejθ(1))*、s2(1)×ejθ(2)、(s3(1)×ejθ(3))*、s2(2)×ejθ(4)、(s3(2)×ejθ(5))*、s2(3)×ejθ(6)、(s3(3)×ejθ(7))*、s2(4)×ejθ(0)、(s3(4)×ejθ(1))*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力する。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#2用の信号として、図36(b)に示す信号を生成する。(送信局#2では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に対して<I>「生成方法28」の「送信方法1」において複素共役をとっていない方の信号の複素共役をとり、<II>スロットを入れ替える。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロットk=2×i(iは整数)の場合に、s1(i)となり、スロットk=2×i+1(iは整数)の場合に、s0(i)*となる。ここで*は複素共役を意味し、a*はaの複素共役を意味し、以下においても同様とする。
また、アンテナ$2が送信する信号として演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)に対して、<I>その位相を変更する位相変更処理を施し、<II>「生成方法28」の「送信方法1」において複素共役をとっていない方の信号の複素共役をとり、<III>複素共役をとった方の信号の負をとり、<IV>スロットを入れ替える。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロットk=2×i(iは整数)の場合に、s3(i)×ejθ(k+1)となり、スロットk=2×i+1(iは整数)の場合に、−(s2(i)×ejθ(k-1))*となる。
「生成方法28」の「送信方法2」においては、位相変更の周期が2Mのときと、2M+1のときとで位相変更に用いる位相の算出方法が異なる。
位相変更の周期が2M、即ち、周期が偶数の場合に、位相変更に用いる位相θ(k)は、例えば、以下の式(82)のように算出する。

θ(k)=(2×π×(k mod 2M))/2Mラジアン …式(82)

ここで、kは0以上の整数とし、2M(=2×M)は位相変更の周期であり、Mは1以上の整数であるとする。また、k mod 2Mは、kを2M(=2×M)で割ったときの余りを示す。
ただし、式(82)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下の2M種類のそれぞれが異なる値を用意し、これら2M種類の値を用いて、周期2Mを形成してもよい。
また、2M種類の位相変更値をG[j](jは0以上2M−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[2M−3]、G[2M−2]、G[2M−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
また、位相変更の周期が2M+1、即ち、周期が奇数の場合に位相変更に用いる位相θ(k)は、例えば、下記条件の下で式(83)または式(84)のように算出する。
k mod (4M+2)≦2M−1、または、
k mod (4M+2)=2Mのとき:

θ(k)=(2×π×(k mod (2M+1)))/(2M+1)ラジアン
…式(83)

k mod (4M+2)=2M+1、または、
2M+2≦k mod (4M+2)≦4M+1のとき:

θ(k)=θ(k−(2M+1))ラジアン …式(84)

ここで、kは0以上の整数とし、2M+1は位相変更の周期であり、Mは1以上の整数であるとする。また k mod (2M+1)は、kを2M+1で割ったときの余りであり、k mod (4M+2)は、kを4M+2で割ったときの余りを示す。
ただし、式(83)、式(84)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下の2M+1種類のそれぞれが異なる値を用意し、これら2M+1種類の値を用いて、周期2M+1を形成してもよい。
また、2M+1種類の位相変更値をG[j](jは0以上2M+1−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[2M+1−3]、G[2M+1−2]、G[2M+1−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
したがって、「送信方法2」の場合、図36(b)に示すように、M=4(位相変更の周期が偶数で8の場合)として、演算部604は、s0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号s1(0)、s0(0)*、s1(1)、s0(1)*、s1(2)、s0(2)*、s1(3)、s0(3)*、s1(4)、s0(4)*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号s3(0)×ejθ(1)、−(s2(0)×ejθ(0))*、s3(1)×ejθ(3)、−(s2(1)×ejθ(2))*、s3(2)×ejθ(5)、−(s2(2)×ejθ(4))*、s3(3)×ejθ(7)、−(s2(3)×ejθ(6))*、s3(4)×ejθ(1)、−(s2(4)*×ejθ(0))*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力する。
なお、図36は、あくまでも一例である。
別の例として、例えば、位相変更の周期が2Mであり、式(79)、式(80)、式(81)のようにθ(k)を与えた場合:
スロットk=2×iにおいて、
送信局#1、アンテナ$1:s0(i)
送信局#1、アンテナ$2:s2(i)×ejθ(k)
送信局#2、アンテナ$1:s1(i)
送信局#2、アンテナ$2:s3(i)×ejθ(k+1)
スロットk=2×i+1において、
送信局#1、アンテナ$1:−s1(i)*
送信局#1、アンテナ$2:(s3(i)×ejθ(k))*
送信局#2、アンテナ$1:s0(i)*
送信局#2、アンテナ$2:−(s2(i)×ejθ(k-1))*
とあらわすことができる。
なお、θ(k)は、上記の条件に限ったものではない。位相変更値θ(k)が、時間や周波数(キャリア番号)の関数であればよい。(位相変更値θ(k)が、時間や周波数により、変更されるとデータの受信品質向上に好適であり、また、周期をもつと、送受信機で、位相変更値の共有が容易となる可能性がある。)
別の例として、例えば、位相変更の周期が2M+1であり、式(82)、式(83)、式(84)のようにθ(k)を与えた場合:
スロットk=2×iにおいて、
送信局#1、アンテナ$1:s0(i)
送信局#1、アンテナ$2:s2(i)×ejθ(k)
送信局#2、アンテナ$1:s1(i)
送信局#2、アンテナ$2:s3(i)×ejθ(k+1)
スロットk=2×i+1において、
送信局#1、アンテナ$1:−s1(i)*
送信局#1、アンテナ$2:(s3(i)×ejθ(k))*
送信局#2、アンテナ$1:s0(i)*
送信局#2、アンテナ$2:−(s2(i)×ejθ(k-1))*
とあらわすことができる。
なお、θ(k)は、上記の条件に限ったものではない。位相変更値θ(k)が、時間や周波数(キャリア番号)の関数であればよい。(位相変更値θ(k)が、時間や周波数により、変更されるとデータの受信品質向上に好適であり、また、周期をもつと、送受信機で、位相変更値の共有が容易となる可能性がある。)
なお、式(79)、(82)において周期2M(図36では、周期8(8スロット周期))の中で、また、式(80)、(81)、(83)、(84)において周期2M+1の中で、位相変更値は別の並べ方としてもよい。例えば、図36(a)のスロット2では変更する位相の度合いをθ(2)とし、スロット3でθ(3)としているが、スロット2で変更する位相の度合いをθ(3)とし、スロット3でθ(2)としてもよい。
また、図36では、位相変更の周期が8(8スロット周期)の場合を示しているが、これに限ったものではなく、別の周期であってもよい。例えば、この周期は5(5スロット周期)であってもよいし、10(10スロット周期)であってもよい。
これによって、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s0(t)、s1(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s0(t)、s1(t)に対して、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
同様に、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s2(t)、s3(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s2(t)、s3(t)に対しても、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
また、図1の例でいえば、端末#1は送信局#1の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、従来方式に比して、データの受信品質が向上する。同様に、端末#2は送信局#2の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、従来方式に比して、データの受信品質が向上する。
<生成方法29>
図37は、送信局#1、送信局#2が生成する各スロットの信号について、演算部604により生成されるベースバンド信号の生成方法を示す図である。図37において、送信局#1のベースバンド信号生成に示す信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法1」とし、送信局#2のベースバンド信号生成に示す信号の信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法2」とする。
ここで、マッピング後の信号(ベースバンド信号)(図6の603に相当)をs0(t)、s1(t)、s2(t)、s3(t)とする。そして、各送信局のアンテナ$1は、s0(t)、s1(t)に基づく信号を、アンテナ$2は、s2(t)、s3(t)に基づく信号を、同一(共通)時間、同一(共通)周波数で送信することとする。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#1用の信号として、図37(a)に示す信号を生成する。(送信局#1では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として、演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に対して、<I>その一方の複素共役をとり、アンテナ$1用のベースバンド信号605A(図4の405A)を出力する。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s0(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、s1(i)*となる。ここで*は複素共役を意味し、a*はaの複素共役を意味し、以下においても同様とする。
そして、アンテナ$2が送信する信号として、演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)に対して、<I>一方の信号の複素共役をとり、<II>双方の信号についてその位相を変更する位相変更処理を施す。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s2(i)×ejθ(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、s3(i)*×ejθ(i)となる。
「生成方法29」の「送信方法1」における位相変更の例として、位相変更に用いる位相θ(i)は、例えば、以下の式(85)のように算出する。

θ(i)=(2×π×(i mod M))/M ラジアン …式(85)

ここで、iは例えば0以上の任意の整数とし、Mは位相変更の周期であり、Mは2以上の整数であるとする。また、i mod Mは、iをMで割ったときの余りを示す。
ただし、式(85)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下のM種類のそれぞれが異なる値を用意し、これらM種類の値を用いて、周期Mを形成してもよい。
また、M種類の位相変更値をG[j](jは0以上M−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[M−3]、G[M−2]、G[M−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
したがって、「送信方法1」の場合、図37(a)に示すように、M=4としたとき、演算部604は、s0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号s0(0)、s1(0)*、s0(1)、s1(1)*、s0(2)、s1(2)*、s0(3)、s1(3)*、s0(4)、s1(4)*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号s2(0)×ejθ(0)、s3(0)*×ejθ(0)、s2(1)×ejθ(1)、s3(1)*×ejθ(1)、s2(2)×ejθ(2)、s3(2)*×ejθ(2)、s2(3)×ejθ(3)、s3(3)*×ejθ(3)、s2(4)×ejθ(0)、s3(4)*×ejθ(0)、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力する。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#2用の信号として、図37(b)に示す信号を生成する。(送信局#2では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に対して、<I>「生成方法29」の「送信方法1」において複素共役をとっていない方の信号の複素共役をとり、<II>複素共役をとった方の信号の負をとり、<III>スロットを入れ替える。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s1(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、−s0(i)*となる。
また、アンテナ$2が送信する信号として演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)に対して、<I>「生成方法29」の「送信方法1」において複素共役をとっていない方の信号の複素共役をとり、<II>複素共役をとった方の信号の負をとり、<III>その位相を変更する位相変更処理を施し、<IV>スロットを入れ替える。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s3(i)×ejθ(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、−s2(i)*×ejθ(i)となる。
「生成方法29」の「送信方法2」においては、位相変更に用いる位相θ(i)は、例えば、以下の式(86)のように算出する。

θ(i)=(2×π×(i mod M))/M ラジアン …式(86)

ここで、iは例えば0以上の任意の整数とし、Mは位相変更の周期であり、Mは2以上の整数であるとする。また、i mod Mは、iをMで割ったときの余りを示す。
ただし、式(86)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下のM種類のそれぞれが異なる値を用意し、これらM種類の値を用いて、周期Mを形成してもよい。
また、M種類の位相変更値をG[j](jは0以上M−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[M−3]、G[M−2]、G[M−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
なお、式(85)と式(86)は同一であり、送信局#1で与えるθ(i)と送信局#2で与えるθ(i)は同一の関数である。
したがって、「送信方法2」の場合、図37(b)に示すように、M=4としたとき、演算部604は、s0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号s1(0)、−s0(0)*、s1(1)、−s0(1)*、s1(2)、−s0(2)*、s1(3)、−s0(3)*、s1(4)、−s0(4)*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号s3(0)×ejθ(0)、−s2(0)*×ejθ(0)、s3(1)×ejθ(1)、−s2(1)*×ejθ(1)、s3(2)×ejθ(2)、−s2(2)*×ejθ(2)、s3(3)×ejθ(3)、−s2(3)*×ejθ(3)、s3(4)×ejθ(0)、−s2(4)*×ejθ(0)、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力する。
なお、図37は、あくまでも一例である。
別の例として、例えば、式(85)(式(86))のようにθ(i)を与えた場合(θの周期はM):
スロット2×iにおいて、
送信局#1、アンテナ$1:s0(i)
送信局#1、アンテナ$2:s2(i)×ejθ(i)
送信局#2、アンテナ$1:s1(i)
送信局#2、アンテナ$2:s3(i)×ejθ(i)
スロット2×i+1において、
送信局#1、アンテナ$1:s1(i)*
送信局#1、アンテナ$2:s3(i)*×ejθ(i)
送信局#2、アンテナ$1:−s0(i)*
送信局#2、アンテナ$2:−s2(i)*×ejθ(i)
とあらわすことができる。
なお、θ(i)は、上記の条件に限ったものではない。位相変更値θ(i)が、時間や周波数(キャリア番号)の関数であればよい。(位相変更値θ(i)が、時間や周波数により、変更されるとデータの受信品質向上に好適であり、また、周期をもつと、送受信機で、位相変更値の共有が容易となる可能性がある。)
一つの重要なことは、
「スロット2×iの送信局#1、アンテナ$2のθ(i)、スロット2×iの送信局#2、アンテナ$2のθ(i)、スロット2×i+1の送信局#1、アンテナ$2のθ(i)、スロット2×i+1の送信局#2、アンテナ$2のθ(i)は同一の値である」
ということである。
なお、式(85)、(86)において周期M(図37では、周期4(8スロット周期))の中で、位相変更値は別の並べ方としてもよい。例えば、図37のスロット2とスロット3では変更する位相の度合いをθ(1)とし、スロット4とスロット5でθ(2)としているが、スロット2とスロット3で変更する位相の度合いをθ(2)とし、スロット4とスロット5でθ(1)としてもよい。
また、図37では、位相変更の周期が4(8スロット周期)の場合を示しているが、これに限ったものではなく、別の周期であってもよい。例えば、この周期は3(6スロット周期)であってもよいし、5(10スロット周期)であってもよい。
これによって、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s0(t)、s1(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s0(t)、s1(t)に対して、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
同様に、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s2(t)、s3(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s2(t)、s3(t)に対しても、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
また、図1の例でいえば、端末#1は送信局#1の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、従来方式に比して、データの受信品質が向上する。同様に、端末#2は送信局#2の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、図2の場合に比して、データの受信品質が向上する。
<生成方法30>
図38は、送信局#1、送信局#2が生成する各スロットの信号について、演算部604により生成されるベースバンド信号の生成方法を示す図である。図38において、送信局#1のベースバンド信号生成に示す信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法1」とし、送信局#2のベースバンド信号生成に示す信号の信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法2」とする。
ここで、マッピング後の信号(ベースバンド信号)(図6の603に相当)をs0(t)、s1(t)、s2(t)、s3(t)とする。そして、各送信局のアンテナ$1は、s0(t)、s1(t)に基づく信号を、アンテナ$2は、s2(t)、s3(t)に基づく信号を、同一(共通)時間、同一(共通)周波数で送信することとする。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#1用の信号として、図38(a)に示す信号を生成する。(送信局#1では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として、演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に対して、<I>一方の信号の複素共役をとり、アンテナ$1用のベースバンド信号605A(図4の405A)を出力する。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s0(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、s1(i)*となる。
そして、アンテナ$2が送信する信号として、演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)に対して、<I>その一方の複素共役をとり、<II>双方の信号の位相を変更する位相変更処理を施す。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s2(i)×ejθa(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、s3(i)*×ejθa(i)となる。
「生成方法30」の「送信方法1」における位相変更の例として、位相変更に用いる位相θa(i)は、例えば、以下の式(87)のように算出する。

θa(i)=(2×π×(i mod Ma))/Maラジアン…式(87)

ここで、iは例えば0以上の任意の整数とし、Maは位相変更の周期であり、Maは2以上の整数であるとする。また、i mod Maは、iをMaで割ったときの余りを示す。
ただし、式(87)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下のMa種類のそれぞれが異なる値を用意し、これらMa種類の値を用いて、周期Maを形成してもよい。
また、M種類の位相変更値をG[j](jは0以上M−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[Ma−3]、G[Ma−2]、G[Ma−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
したがって、「送信方法1」の場合、図38(a)に示すように、Ma=4として、演算部604は、s0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号s0(0)、s1(0)*、s0(1)、s1(1)*、s0(2)、s1(2)*、s0(3)、s1(3)*、s0(4)、s1(4)*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号s2(0)×ejθa(0)、s3(0)*×ejθa(0)、s2(1)×ejθa(1)、s3(1)*×ejθa(1)、s2(2)×ejθa(2)、s3(2)*×ejθa(2)、s2(3)×ejθa(3)、s3(3)*×ejθa(3)、s2(4)×ejθa(0)、s3(4)*×ejθa(0)、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力する。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#2用の信号として、図38(b)に示す信号を生成する。(送信局#2では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に対して、<I>「生成方法30」の「送信方法1」において複素共役をとっていない方の信号の複素共役をとり、<II>複素共役をとった方の信号の負をとり、<III>スロットを入れ替える。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s1(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、−s0(i)*となる。
また、アンテナ$2が送信する信号として演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)に対して、<I>「生成方法30」の「送信方法1」において複素共役をとっていない方の信号の複素共役をとり、<II>複素共役をとった方の信号の負をとり、<III>双方の信号の位相を変更する位相変更処理を施し、<IV>スロットを入れ替える。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s3(i)×ejθb(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、−s2(i)*×ejθb(i)となる。
「生成方法30」の「送信方法2」においては、位相変更に用いる位相θb(i)は、例えば、以下の式(88)のように算出する。

θb(i)=(2×π×(i mod Mb))/Mbラジアン…式(88)

ここで、iは例えば0以上の任意の整数とし、Mbは位相変更の周期であり、Mbは2以上の整数であるとする。また、i mod Mbは、iをMbで割ったときの余りを示す。
ただし、式(88)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下のMb種類のそれぞれが異なる値を用意し、これらMb種類の値を用いて、周期Mbを形成してもよい。
また、Mb種類の位相変更値をG[j](jは0以上Mb−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[Mb−3]、G[Mb−2]、G[Mb−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
したがって、「送信方法2」の場合、図38(b)に示すように、Mb=4として、演算部604は、s0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号s1(0)、−s0(0)*、s1(1)、−s0(1)*、s1(2)、−s0(2)*、s1(3)、−s0(3)*、s1(4)、−s0(4)*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号s3(0)×ejθb(0)、−s2(0)*×ejθb(0)、s3(1)×ejθb(1)、−s2(1)*×ejθb(1)、s3(2)×ejθb(2)、−s2(2)*×ejθb(2)、s3(3)×ejθb(3)、−s2(3)*×ejθb(3)、s3(4)×ejθb(0)、−s2(4)*×ejθb(0)、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力する。
なお、図38は、あくまでも一例である。
別の例として、例えば、式(87)および式(88)のようにθa(i)、θb(i)を与えた場合:
スロット2×iにおいて、
送信局#1、アンテナ$1:s0(i)
送信局#1、アンテナ$2:s2(i)×ejθa(i)
送信局#2、アンテナ$1:s1(i)
送信局#2、アンテナ$2:s3(i)×ejθb(i)
スロット2×i+1において、
送信局#1、アンテナ$1:s1(i)*
送信局#1、アンテナ$2:s3(i)*×ejθa(i)
送信局#2、アンテナ$1:−s0(i)*
送信局#2、アンテナ$2:−s2(i)*×ejθb(i)
とあらわすことができる。
なお、θa(i)、θb(i)は、上記の条件に限ったものではない。位相変更値θa(i)、θb(i)が、時間や周波数(キャリア番号)の関数であればよい。(位相変更値θa(i)、θb(i)が、時間や周波数により、変更されるとデータの受信品質向上に好適であり、また、周期をもつと、送受信機で、位相変更値の共有が容易となる可能性がある。)
一つの重要なことは、
「スロット2×iの送信局#1、アンテナ$2のθa(i)とスロット2×i+1の送信局#1、アンテナ$2のθa(i)は同一の値であり、スロット2×iの送信局#2、アンテナ$2のθb(i)とスロット2×i+1の送信局#2、アンテナ$2のθb(i)は同一の値である」
ということである。
なお、式(87)、(88)において周期Ma、Mb(図38では、周期4(8スロット周期))の中で、位相変更値は別の並べ方としてもよい。例えば、図38のスロット2とスロット3では変更する位相の度合いをθa(1)(θb(1))とし、スロット4とスロット5でθa(2)(θb(2))としているが、スロット2とスロット3で変更する位相の度合いをθa(2)(θb(2))とし、スロット4とスロット5でθa(1)(θb(1))としてもよい。また、周期Ma、Mbは、同一の値であってもよいし、異なる値であってもよい。
また、図38では、位相変更の周期が4(8スロット周期)の場合を示しているが、これに限ったものではなく、別の周期であってもよい。そして、図26とは異なり、周期Maと周期Mbは異なる値であってもよい。周期Ma、Mbとなるように、θa(i)、θb(i)を設定することになる。
これによって、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s0(t)、s1(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s0(t)、s1(t)に対して、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
同様に、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s2(t)、s3(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s2(t)、s3(t)に対しても、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
また、図1の例でいえば、端末#1は送信局#1の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、従来方式に比して、データの受信品質が向上する。同様に、端末#2は送信局#2の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、従来方式に比して、データの受信品質が向上する。
<生成方法31>
図39は、送信局#1、送信局#2が生成する各スロットの信号について、演算部604により生成されるベースバンド信号の生成方法を示す図である。図39において、送信局#1のベースバンド信号生成に示す信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法1」とし、送信局#2のベースバンド信号生成に示す信号の信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法2」とする。
ここで、マッピング後の信号(ベースバンド信号)(図6の603に相当)をs0(t)、s1(t)、s2(t)、s3(t)とする。そして、各送信局のアンテナ$1は、s0(t)、s1(t)に基づく信号を、アンテナ$2は、s2(t)、s3(t)に基づく信号を、同一(共通)時間、同一(共通)周波数で送信することとする。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#1用の信号として、図39(a)に示す信号を生成する。(送信局#1では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として、演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に対して、<I>一方の複素共役をとり、アンテナ$1用のベースバンド信号605A(図4の405A)を出力する。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s0(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、s1(i)*となる。ここで*は複素共役を意味し、a*はaの複素共役を意味し、以下においても同様とする。
そして、アンテナ$2が送信する信号として、演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)に対して、<I>その位相を変更する位相変更処理を施し、<II>一方の信号の複素共役をとる。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s2(i)×ejθ(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、(s3(i)×ejθ(i))*となる。
「生成方法31」の「送信方法1」における位相変更の例として、位相変更に用いる位相θ(i)は、例えば、以下の式(89)のように算出する。

θ(i)=(2×π×(i mod M))/Mラジアン …式(89)

ここで、iは例えば0以上の任意の整数とし、Mは位相変更の周期であり、Mは2以上の整数であるとする。また、i mod Mは、iをMで割ったときの余りを示す。
ただし、式(89)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下のM種類のそれぞれが異なる値を用意し、これらM種類の値を用いて、周期Mを形成してもよい。
また、M種類の位相変更値をG[j](jは0以上M−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[M−3]、G[M−2]、G[M−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
したがって、「送信方法1」の場合、図39(a)に示すように、M=4としたとき、演算部604は、s0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号s0(0)、s1(0)*、s0(1)、s1(1)*、s0(2)、s1(2)*、s0(3)、s1(3)*、s0(4)、s1(4)*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号s2(0)×ejθ(0)、(s3(0)×ejθ(0))*、s2(1)×ejθ(1)、(s3(1)×ejθ(1))*、s2(2)×ejθ(2)、(s3(2)×ejθ(2))*、s2(3)×ejθ(3)、(s3(3)×ejθ(3))*、s2(4)×ejθ(0)、(s3(4)×ejθ(0))*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力する。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#2用の信号として、図39(b)に示す信号を生成する。(送信局#2では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に対して、<I>「生成方法31」の「送信方法1」において複素共役をとっていない方の信号の複素共役をとり、<II>複素共役をとった方の信号の負をとり、<III>スロットを入れ替える。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s1(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、−s0(i)*となる。ここで*は複素共役を意味し、a*はaの複素共役を意味し、以下においても同様とする。
また、アンテナ$2が送信する信号として演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)に対して、<I>その位相を変更する位相変更処理を施し、<II>「生成方法31」の「送信方法1」において複素共役をとっていない方の信号の複素共役をとり、<III>複素共役をとった方の信号の負をとり、<IV>スロットを入れ替える。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロット2×i(iは整数)の場合に、s3(i)×ejθ(i)となり、スロット2×i+1(iは整数)の場合に、−(s2(i)×ejθ(i))*となる。
「生成方法31」の「送信方法2」においては、位相変更に用いる位相θ(i)は、以下の式(90)のように算出する。

θ(i)=(2×π×(i mod M))/Mラジアン …式(90)

ここで、iは例えば0以上の任意の整数とし、Mは位相変更の周期であり、Mは2以上の整数であるとする。また、i mod Mは、iをMで割ったときの余りを示す。
ただし、式(90)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下のM種類のそれぞれが異なる値を用意し、これらM種類の値を用いて、周期Mを形成してもよい。
また、M種類の位相変更値をG[j](jは0以上M−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[M−3]、G[M−2]、G[M−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
なお、式(89)と式(90)は同一であり、送信局#1で与えるθ(i)と送信局#2で与えるθ(i)は同一の関数である。
したがって、「送信方法2」の場合、図39(b)に示すように、M=4としたとき、演算部604は、s0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号s1(0)、−s0(0)*、s1(1)、−s0(1)*、s1(2)、−s0(2)*、s1(3)、−s0(3)*、s1(4)、−s0(4)*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号s3(0)×ejθ(0)、−(s2(0)×ejθ(0))*、s3(1)×ejθ(1)、−(s2(1)×ejθ(1))*、s3(2)×ejθ(2)、−(s2(2)×ejθ(2))*、s3(3)×ejθ(3)、−(s2(3)×ejθ(3))*、s3(4)×ejθ(0)、−(s2(4)*×ejθ(0))*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力する。
なお、図39は、あくまでも一例である。
別の例として、例えば、式(89)(式(90))のようにθ(i)を与えた場合(θの周期はM):
スロット2×iにおいて、
送信局#1、アンテナ$1:s0(i)
送信局#1、アンテナ$2:s2(i)×ejθ(i)
送信局#2、アンテナ$1:s1(i)
送信局#2、アンテナ$2:s3(i)×ejθ(i)
スロット2×i+1において、
送信局#1、アンテナ$1:s1(i)*
送信局#1、アンテナ$2:(s3(i)×ejθ(i))*
送信局#2、アンテナ$1:−s0(i)*
送信局#2、アンテナ$2:−(s2(i)×ejθ(i))*
とあらわすことができる。
なお、θ(i)は、上記の条件に限ったものではない。位相変更値θ(i)が、時間や周波数(キャリア番号)の関数であればよい。(位相変更値θ(i)が、時間や周波数により、変更されるとデータの受信品質向上に好適であり、また、周期をもつと、送受信機で、位相変更値の共有が容易となる可能性がある。)
一つの重要なことは、
「スロット2×iの送信局#1、アンテナ$2のθ(i)、スロット2×iの送信局#2、アンテナ$2のθ(i)、スロット2×i+1の送信局#1、アンテナ$2のθ(i)、スロット2×i+1の送信局#2、アンテナ$2のθ(i)は同一の値である」
ということである。
なお、式(89)、(90)において周期M(図39では、周期4(8スロット周期))の中で、位相変更値は別の並べ方としてもよい。例えば、図39のスロット2とスロット3では変更する位相の度合いをθ(1)とし、スロット4とスロット5でθ(2)としているが、スロット2とスロット3で変更する位相の度合いをθ(2)とし、スロット4とスロット5でθ(1)としてもよい。
また、図39では、位相変更の周期が4(8スロット周期)の場合を示しているが、これに限ったものではなく、別の周期であってもよい。例えば、この周期は3(6スロット周期)であってもよいし、5(10スロット周期)であってもよい。
これによって、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s0(t)、s1(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s0(t)、s1(t)に対して、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
同様に、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s2(t)、s3(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s2(t)、s3(t)に対しても、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
また、図1の例でいえば、端末#1は送信局#1の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、従来方式に比して、データの受信品質が向上する。同様に、端末#2は送信局#2の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、従来方式に比して、データの受信品質が向上する。
<生成方法32>
図40は、送信局#1、送信局#2が生成する各スロットの信号について、演算部604により生成されるベースバンド信号の生成方法を示す図である。図40において、送信局#1のベースバンド信号生成に示す信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法1」とし、送信局#2のベースバンド信号生成に示す信号の信号生成方法を用いて信号を送信することを「送信方法2」とする。
ここで、マッピング後の信号(ベースバンド信号)(図6の603に相当)s0(t)、s1(t)、s2(t)、s3(t)とする。そして、各送信局のアンテナ$1は、s0(t)、s1(t)に基づく信号を、アンテナ$2は、s2(t)、s3(t)に基づく信号を、同一(共通)時間、同一(共通)周波数で送信することとする。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#1用の信号として、図40(a)に示す信号を生成する。(送信局#1では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法1」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として、演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に対して、<I>一方の複素共役をとり、アンテナ$1用のベースバンド信号605A(図4の405A)を出力する。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロットk=2×i(iは整数)の場合に、s0(i)となり、スロットk=2×i+1(iは整数)の場合に、s1(i)*となる。ここで*は複素共役を意味し、a*はaの複素共役を意味し、以下においても同様とする。
そして、アンテナ$2が送信する信号として、演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)に対して、<I>その位相を変更する位相変更処理を施し、<II>一方の信号の複素共役をとる。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロットk=2×i(i、kは整数)の場合に、s2(i)×ejθ(k)となり、スロットk=2×i+1(i、kは整数)の場合に、(s3(i)×ejθ(k))*となる。
「生成方法32」においては、位相変更の周期が2Mのときと、2M+1のときとで位相変更に用いる位相の算出方法が異なる。
位相変更の周期が2M、即ち、周期が偶数の場合に、位相変更に用いる位相θ(k)は、例えば、以下の式(91)のように算出する。

θ(k)=(2×π×(k mod 2M))/2Mラジアン …式(91)

ここで、kは0以上の整数とし、2M(=2×M)は位相変更の周期であり、Mは1以上の整数であるとする。また、k mod 2Mは、kを2M(=2×M)で割ったときの余りを示す。
ただし、式(91)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下の2M種類のそれぞれが異なる値を用意し、これら2M種類の値を用いて、周期2Mを形成してもよい。
また、2M種類の位相変更値をG[j](jは0以上2M−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[2M−3]、G[2M−2]、G[2M−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
また、位相変更の周期が2M+1、即ち、周期が奇数の場合に位相変更に用いる位相θ(k)は、例えば、下記条件の下で式(92)または式(93)のように算出する。
k mod (4M+2)≦2M−1、または、
k mod (4M+2)=2Mのとき:

θ(k)=(2×π×(k mod (2M+1)))/(2M+1)ラジアン
…式(92)

k mod (4M+2)=2M+1、または、
2M+2≦k mod (4M+2)≦4M+1のとき:

θ(k)=θ(k−(2M+1))ラジアン …式(93)

ここで、kは0以上の整数とし、2M+1は位相変更の周期であり、Mは1以上の整数であるとする。また k mod (2M+1)は、kを2M+1で割ったときの余りであり、k mod (4M+2)は、kを4M+2で割ったときの余りを示す。
ただし、式(92)、式(93)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下の2M+1種類のそれぞれが異なる値を用意し、これら2M+1種類の値を用いて、周期2M+1を形成してもよい。
また、2M+1種類の位相変更値をG[j](jは0以上2M+1−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[2M+1−3]、G[2M+1−2]、G[2M+1−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
したがって、「送信方法1」の場合、図40(a)に示すように、M=4(位相変更の周期が偶数で8の場合)として、演算部604はs0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号s0(0)、s1(0)*、s0(1)、s1(1)*、s0(2)、s1(2)*、s0(3)、s1(3)*、s0(4)、s1(4)*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号s2(0)×ejθ(0)、(s3(0)×ejθ(1))*、s2(1)×ejθ(2)、(s3(1)×ejθ(3))*、s2(2)×ejθ(4)、(s3(2)×ejθ(5))*、s2(3)×ejθ(6)、(s3(3)×ejθ(7))*、s2(4)×ejθ(0)、(s3(4)×ejθ(1))*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力する。
送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示している場合に、演算部604は、各スロットについて、送信局#2用の信号として、図40(b)に示す信号を生成する。(送信局#2では、送信方法に関する制御信号414が、「送信方法2」を示していることになる。)
即ち、送信局の演算部604は、アンテナ$1が送信する信号として演算部604に入力される信号s0(t)、s1(t)に対して<I>「生成方法32」の「送信方法1」において複素共役をとっていない方の信号の複素共役をとり、<II>複素共役をとった方の信号の負をとり、<III>スロットを入れ替える。
したがって、アンテナ$1に対して生成される信号は、スロットk=2×i(iは整数)の場合に、s1(i)となり、スロットk=2×i+1(iは整数)の場合に、−s0(i)*となる。ここで*は複素共役を意味し、a*はaの複素共役を意味し、以下においても同様とする。
また、アンテナ$2が送信する信号として演算部604に入力される信号s2(t)、s3(t)に対して、<I>その位相を変更する位相変更処理を施し、<II>「生成方法32」の「送信方法1」において複素共役をとっていない方の信号の複素共役をとり、<III>複素共役をとった方の信号の負をとり、<IV>スロットを入れ替える。この位相変更処理は、規則的に変更する位相の度合いを変えながら行われる。
したがって、アンテナ$2に対して生成される信号は、スロットk=2×i(iは整数)の場合に、s3(i)×ejθ(k+1)となり、スロットk=2×i+1(iは整数)の場合に、−(s2(i)×ejθ(k-1))*となる。
「生成方法32」の「送信方法2」においては、位相変更の周期が2Mのときと、2M+1のときとで位相変更に用いる位相の算出方法が異なる。
位相変更の周期が2M、即ち、周期が偶数の場合に、位相変更に用いる位相θ(k)は、例えば、以下の式(94)のように算出する。

θ(k)=(2×π×(k mod 2M))/2Mラジアン …式(94)

ここで、kは0以上の整数とし、2M(=2×M)は位相変更の周期であり、Mは1以上の整数であるとする。また、k mod 2Mは、kを2M(=2×M)で割ったときの余りを示す。
ただし、式(94)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下の2M種類のそれぞれが異なる値を用意し、これら2M種類の値を用いて、周期2Mを形成してもよい。
また、2M種類の位相変更値をG[j](jは0以上2M−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[2M−3]、G[2M−2]、G[2M−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
また、位相変更の周期が2M+1、即ち、周期が奇数の場合に位相変更に用いる位相θ(k)は、例えば、下記条件の下で式(95)または式(96)のように算出する。
k mod (4M+2)≦2M−1、または、
k mod (4M+2)=2Mのとき:

θ(k)=(2×π×(k mod (2M+1)))/(2M+1)ラジアン
…式(95)

k mod (4M+2)=2M+1、または、
2M+2≦k mod (4M+2)≦4M+1のとき:

θ(k)=θ(k−(2M+1))ラジアン …式(96)

ここで、kは0以上の整数とし、2M+1は位相変更の周期であり、Mは1以上の整数であるとする。また k mod (2M+1)は、kを2M+1で割ったときの余りであり、k mod (4M+2)は、kを4M+2で割ったときの余りを示す。
ただし、式(95)、式(96)はあくまでもデータの受信品質を向上させるための好適な一例であり、位相変更の方法はこれに限ったものではない。
例えば、0ラジアン以上2πラジアン以下の2M+1種類のそれぞれが異なる値を用意し、これら2M+1種類の値を用いて、周期2M+1を形成してもよい。
また、2M+1種類の位相変更値をG[j](jは0以上2M+1−1以下の整数)としたとき、位相変更値をG[0]、G[1]、G[2]、・・・、G[2M+1−3]、G[2M+1−2]、G[2M+1−1]の順に位相変更値を変更しなくてもよい。
したがって、「送信方法2」の場合、図40(b)に示すように、M=4(位相変更の周期が偶数で8の場合)として、演算部604は、s0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、s0(2)、s1(2)、s2(2)、s3(2)、s0(3)、s1(3)、s2(3)、s3(3)、s0(4)、s1(4)、s2(4)、s3(4)、・・・の順に入力すると、アンテナ$1用のベースバンド信号s1(0)、−s0(0)*、s1(1)、−s0(1)*、s1(2)、−s0(2)*、s1(3)、−s0(3)*、s1(4)、−s0(4)*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力し、アンテナ$2用のベースバンド信号s3(0)×ejθ(1)、−(s2(0)×ejθ(0))*、s3(1)×ejθ(3)、−(s2(1)×ejθ(2))*、s3(2)×ejθ(5)、−(s2(2)×ejθ(4))*、s3(3)×ejθ(7)、−(s2(3)×ejθ(6))*、s3(4)×ejθ(1)、−(s2(4)*×ejθ(0))*、・・・を各スロットについてこの順に生成して出力する。
なお、図40は、あくまでも一例である。
別の例として、例えば、位相変更の周期が2Mであり、式(91)、式(92)、式(93)のようにθ(k)を与えた場合:
スロットk=2×iにおいて、
送信局#1、アンテナ$1:s0(i)
送信局#1、アンテナ$2:s2(i)×ejθ(k)
送信局#2、アンテナ$1:s1(i)
送信局#2、アンテナ$2:s3(i)×ejθ(k+1)
スロットk=2×i+1において、
送信局#1、アンテナ$1:s1(i)*
送信局#1、アンテナ$2:(s3(i)×ejθ(k))*
送信局#2、アンテナ$1:−s0(i)*
送信局#2、アンテナ$2:−(s2(i)×ejθ(k-1))*
とあらわすことができる。
なお、θ(k)は、上記の条件に限ったものではない。位相変更値θ(k)が、時間や周波数(キャリア番号)の関数であればよい。(位相変更値θ(k)が、時間や周波数により、変更されるとデータの受信品質向上に好適であり、また、周期をもつと、送受信機で、位相変更値の共有が容易となる可能性がある。)
別の例として、例えば、位相変更の周期が2M+1であり、式(94)、式(95)、式(96)のようにθ(k)を与えた場合:
スロットk=2×iにおいて、
送信局#1、アンテナ$1:s0(i)
送信局#1、アンテナ$2:s2(i)×ejθ(k)
送信局#2、アンテナ$1:s1(i)
送信局#2、アンテナ$2:s3(i)×ejθ(k+1)
スロットk=2×i+1において、
送信局#1、アンテナ$1:s1(i)*
送信局#1、アンテナ$2:(s3(i)×ejθ(k))*
送信局#2、アンテナ$1:−s0(i)*
送信局#2、アンテナ$2:−(s2(i)×ejθ(k-1))*
とあらわすことができる。
なお、θ(k)は、上記の条件に限ったものではない。位相変更値θ(k)が、時間や周波数(キャリア番号)の関数であればよい。(位相変更値θ(k)が、時間や周波数により、変更されるとデータの受信品質向上に好適であり、また、周期をもつと、送受信機で、位相変更値の共有が容易となる可能性がある。)
なお、式(91)、(94)において周期2M(図40では、周期8(8スロット周期))の中で、また、式(92)、(93)、(95)、(96)において周期2M+1の中で、位相変更値は別の並べ方としてもよい。例えば、図40(a)のスロット2では変更する位相の度合いをθ(2)とし、スロット3でθ(3)としているが、スロット2で変更する位相の度合いをθ(3)とし、スロット3でθ(2)としてもよい。
また、図40では、位相変更の周期が8(8スロット周期)の場合を示しているが、これに限ったものではなく、別の周期であってもよい。例えば、この周期は5(5スロット周期)であってもよいし、10(10スロット周期)であってもよい。
これによって、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s0(t)、s1(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s0(t)、s1(t)に対して、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
同様に、送信局#1のアンテナ$1と、送信局#2のアンテナ$2とにおいて、s2(t)、s3(t)に対して、時空間ブロック符号化が行われることになる。したがって、端末#3は、s2(t)、s3(t)に対しても、送信ダイバーシチ効果を得ることができる。
また、図1の例でいえば、端末#1は送信局#1の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、従来方式に比して、データの受信品質が向上する。同様に、端末#2は送信局#2の送信信号のみを受信することになるが、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、従来方式に比して、データの受信品質が向上する。
図41および図42は、送信局毎の制御情報シンボルの送信方法例を示している。なお、縦軸は周波数(キャリア)、横軸は時間である。
制御情報シンボルは、図41に示すように、送信局#1と送信局#2は互いに異なる時間、同一周波数で送信してもよいし、図42に示すように同一時間、同一周波数で送信してもよい。
図41では、送信局#1がキャリア$1〜$L(Lは1以上の任意の整数)を用いて時間$1で制御情報シンボルを送信している。(なお、送信局#1は、キャリア$1〜$L以外のキャリアのキャリアが存在いてもよい。)そして、送信局#2はキャリア$1〜$L(Lは1以上の任意の整数)(なお、送信局#1は、キャリア$1〜$L以外のキャリアのキャリアが存在いてもよい。)を用いて時間$2で制御情報シンボルを送信している。(なお、図41では、送信局#1、送信局#2いずれも、キャリア$1〜$Lを用いて、制御情報シンボル群を送信しているが、送信局#1、送信局#2が異なるキャリアを用いて制御情報シンボル群を送信してもよい。このとき、送信局#1が制御情報シンボル群を送信しているキャリアおよび時間では、送信局#2はシンボルを送信していない、そして、送信局#2が制御情報シンボル群を送信しているキャリアおよび時間では、送信局#1はシンボルを送信していないことを特徴としている。また、送信局#1、送信局#2いずれも、制御情報シンボルを送信する際、複数の時間にまたがって送信してもよい。このとき、送信局#1は、制御情報シンボルを送信する際、第1の時間と第2の時間で、異なるキャリアを用いて送信してもよい。同様に、送信局#2は、制御情報シンボルを送信する際、第3の時間と第4の時間で、異なるキャリアを用いて送信してもよい。このときも、送信局#1が制御情報シンボル群を送信しているキャリアおよび時間では、送信局#2はシンボルを送信していない、そして、送信局#2が制御情報シンボル群を送信しているキャリアおよび時間では、送信局#1はシンボルを送信していないことを特徴とする。)
このとき、送信局#1と送信局#2とは、別々の制御情報を送信することができる。そして、端末#1は送信局#1からの制御情報を得、端末#2は送信局#2からの制御情報を得て、それぞれ、データシンボルの復調が可能となる。
一方、端末#3は、送信局#1と送信局#2との双方からの制御情報を得て、送信局#1が送信したデータシンボルの送信方法、送信局#2が送信したデータシンボルの送信方法を認識して、受信信号を復調し、元のデータを得ることができる。
図41の場合、送信局#1が送信する制御情報シンボル群は、放送局#1がどの生成方法を用いてデータシンボルを送信しているかの情報(識別子)(上述の説明において、送信方法1を用いたという情報)を含んでもよい。同様に、送信局#2が送信する制御情報シンボル群は、放送局#2がどの生成方法を用いてデータシンボルを送信しているかの情報(識別子)(上述の説明において、送信方法2を用いたという情報)を含んでもよい。
このようにすることで、端末#1、端末#2、端末#3いずれも「放送局#1がどの生成方法を用いてデータシンボルを送信しているか、放送局#2がどの生成方法を用いてデータシンボルを送信しているか」を知ることができ、データの受信品質を向上させることができるという利点がある。
他方、図42では、送信局#1および送信局#2はともに、キャリア$1〜$L(Lは1以上の任意の整数)を用いて時間$1で制御情報シンボルを送信していることがあってもよい。
(なお、図42では、送信局#1、送信局#2いずれも、キャリア$1〜$Lを用いて、制御情報シンボル群を送信しているが、送信局#1、送信局#2が異なるキャリアを用いて制御情報シンボル群を送信してもよい。また、送信局#1、送信局#2いずれも、制御情報シンボルを送信する際、複数の時間にまたがって送信してもよい。このとき、送信局#1は、制御情報シンボルを送信する際、第1の時間と第2の時間で、異なるキャリアを用いて送信してもよい。同様に、送信局#2は、制御情報シンボルを送信する際、第3の時間と第4の時間で、異なるキャリアを用いて送信してもよい。)
図43〜図48は、各スロットの信号を時間軸および周波数軸上にマッピング(配置)する際のマッピング方法を示している。図43〜図48は、送信局#1、送信局#2、それぞれの送信信号のフレーム構成例を示しており、上記生成方法1〜32に示すように生成された各スロットの信号の時間−周波数軸上への並べ方の例を示している。なお、図43〜図48に示す配置例は一例にすぎず、その他の並べ方をしてもよいのは言うまでもない。
また、図43〜図48において、送信局#1のアンテナ#1、送信局#1のアンテナ#2、送信局#2のアンテナ#1、送信局#2のアンテナ#2の同一番号のキャリア、同一番号の時刻のスロット(シンボル、または、信号)は、同一周波数、同一時刻に送信されることになる。
図43のフレームで、送信局#1が変調信号を送信した場合、送信局#2は、図44のフレームで変調信号を送信することになる。
図43は、時間単位で、周波数軸方向に各スロットの信号を並べる例を示している。つまり、図43に示すように、時刻$1のキャリア方向に、順にキャリア3にスロット0の信号、キャリア4にスロット1の信号、キャリア5にスロット2の信号、・・・、キャリア10にスロット5の信号、キャリア11にスロット6の信号・・・というように、ある一つの時間において、予め定められたキャリアまで(あるいはスロット数(図43の場合、スロット99)まで)信号を並べた後に、時刻$2のキャリア方向に、順にキャリア3にスロット100の信号、キャリア4にスロット101の信号・・・というように並べていく。
図44は、図43と同様に、周波数軸方向に各スロットの信号を並べる例を示している。つまり、図44に示すように、時刻$1のキャリア方向に、順にキャリア3にスロット0の信号、キャリア4にスロット1の信号、キャリア5にスロット2の信号、・・・、キャリア10にスロット5の信号、キャリア11にスロット6の信号・・・というように、ある一つの時間において、予め定められたキャリアまで(あるいはスロット数(図44の場合、スロット99)まで)信号を並べた後に、時刻$2のキャリア方向に、順にキャリア3にスロット100の信号、キャリア4にスロット101の信号・・・というように並べていく。
図43、図44では、一例として、受信装置において、各アンテナにより送信される変調信号におけるチャネル推定(伝搬路変動の推定)を可能とするため、パイロットシンボルとヌルシンボル(同相成分ゼロ、直交成分ゼロのシンボル)を配置している。ただし、図43、図44のパイロットシンボルの配置は一例であり、配置方法、構成方法はこれに限ったものではない。例えば、パイロットシンボルとヌルシンボルによる構成でなく、パイロットシンボルのみで構成してもよい。
図45のフレームで、送信局#1が変調信号を送信した場合、送信局#2は、図46のフレームで変調信号を送信することになる。
図45は、周波数単位で、時間軸方向に各スロットの信号を並べる例を示している。つまり、図45に示すように、キャリア3の時間軸方向に、順に、時刻$1にスロット0の信号、時刻$2にスロット1の信号、時刻$3にスロット2の信号、・・・、時刻$6にスロット5の信号、・・・というように、あるキャリアについて、予め定められた時刻まで(あるいはスロット数(図45の場合、スロット99)まで)信号を並べた後に、キャリア2の時間軸方向に、順に時刻$1にスロット100の信号、時刻$2にスロット101の信号・・・というように並べていく。
図46は、図45と同様に、周波数単位で、時間軸方向に各スロットの信号を並べる例を示している。つまり、図46に示すように、キャリア3の時間軸方向に、順に、時刻$1にスロット0の信号、時刻$2にスロット1の信号、時刻$3にスロット2の信号、・・・、時刻$6にスロット5の信号、・・・というように、あるキャリアについて、予め定められた時刻まで(あるいはスロット数(図46の場合、スロット99)まで)信号を並べた後に、キャリア2の時間軸方向に、順に時刻$1にスロット100の信号、時刻$2にスロット101の信号・・・というように並べていく。
図45、図46では、一例として、受信装置において、各アンテナにより送信される変調信号におけるチャネル推定(伝搬路変動の推定)を可能とするため、パイロットシンボルとヌルシンボル(同相成分ゼロ、直交成分ゼロのシンボル)を配置している。ただし、図43、図44のパイロットシンボルの配置は一例であり、配置方法、構成方法はこれに限ったものではない。例えば、パイロットシンボルとヌルシンボルによる構成でなく、パイロットシンボルのみで構成してもよい。
図47のフレームで、送信局#1が変調信号を送信した場合、送信局#2は、図48のフレームで変調信号を送信することになる。
図47は、ブロック単位で各スロットの信号を並べる例を示している。つまり、複数の時刻および複数のキャリアを範囲とするブロックを一単位とし、このブロックに並べることを繰り返すことにより、フレームを構成する。図47では、4つの時刻2つのキャリアを1ブロックとし、このブロックにおいて、時間単位で、周波数軸方向に各スロットの信号を並べる例を示している。即ち、図47では、キャリア3〜4、時刻$1〜$2が1つのブロックであり、このブロックにおいて、時刻$1において、キャリア3にスロット0の信号を、キャリア4にスロット1の信号を、時刻$2において、キャリア3にスロット2の信号を、キャリア4にスロット3の信号を並べる。同様に、キャリア3〜4、時刻$3〜$4を1ブロックとし、時刻$3において、キャリア3にスロット4の信号を、キャリア4にスロット5の信号を、時刻$4において、キャリア3にスロット6の信号を、キャリア4にスロット7の信号を並べる。
この2×2のブロック単位で、キャリア3〜4の時刻$50までで、スロット49の信号を並べ、キャリア5〜6の時刻$1〜$50までで、スロット50〜スロット99までの信号をブロック単位で並べる。
一方、キャリア9以降でも同様にブロック単位で、各スロットの信号を並べる。但し、図47では、キャリア9〜10、時刻$1〜$2にかけて、ブロック内で、周波数単位で時間軸方向に並べた例を示している。即ち、キャリア9の時刻$1にスロット100の信号を、キャリア9の時刻$2にスロット101の信号を並べ、その次に、キャリア10の時刻$1にスロット102の信号を、キャリア10の時刻$2にスロット103の信号を並べる。
このように、1フレーム内で、ブロック間で信号の並べ方を異ならせてもよい。
なお、このブロックは、ここでは、2×2を一ブロックとしているが、ブロックのサイズはどのようなものであってもよく、例えば、4×4、2×8、2×10など、どのような単位のブロックで各スロットの信号を並べてもよい。
図48は、図47と同様に、ブロック単位で各スロットの信号を並べる例を示している。つまり、複数の時刻および複数のキャリアを範囲とするブロックを一単位とし、このブロックに並べることを繰り返すことにより、フレームを構成する。図48では、4つの時刻2つのキャリアを1ブロックとし、このブロックにおいて、時間単位で、周波数軸方向に各スロットの信号を並べる例を示している。即ち、図48では、キャリア3〜4、時刻$1〜$2が1つのブロックであり、このブロックにおいて、時刻$1において、キャリア3にスロット0の信号を、キャリア4にスロット1の信号を、時刻$2において、キャリア3にスロット2の信号を、キャリア4にスロット3の信号を並べる。同様に、キャリア3〜4、時刻$3〜$4を1ブロックとし、時刻$3において、キャリア3にスロット4の信号を、キャリア4にスロット5の信号を、時刻$4において、キャリア3にスロット6の信号を、キャリア4にスロット7の信号を並べる。
この2×2のブロック単位で、キャリア3〜4の時刻$50までで、スロット49の信号を並べ、キャリア5〜6の時刻$1〜$50までで、スロット50〜スロット99までの信号をブロック単位で並べる。
一方、キャリア9以降でも同様にブロック単位で、各スロットの信号を並べる。但し、図48では、キャリア9〜10、時刻$1〜$2にかけて、ブロック内で、周波数単位で時間軸方向に並べた例を示している。即ち、キャリア9の時刻$1にスロット100の信号を、キャリア9の時刻$2にスロット101の信号を並べ、その次に、キャリア10の時刻$1にスロット102の信号を、キャリア10の時刻$2にスロット103の信号を並べる。
このように、1フレーム内で、ブロック間で信号の並べ方を異ならせてもよい。
なお、このブロックは、ここでは、2×2を一ブロックとしているが、ブロックのサイズはどのようなものであってもよく、例えば、4×4、2×8、2×10など、どのような単位のブロックで各スロットの信号を並べてもよい。
図47、図48では、一例として、受信装置において、各アンテナにより送信される変調信号におけるチャネル推定(伝搬路変動の推定)を可能とするため、パイロットシンボルとヌルシンボル(同相成分ゼロ、直交成分ゼロのシンボル)を配置している。ただし、図43、図44のパイロットシンボルの配置は一例であり、配置方法、構成方法はこれに限ったものではない。例えば、パイロットシンボルとヌルシンボルによる構成でなく、パイロットシンボルのみで構成してもよい。
ここから、送信局#1が(送信局#1の)アンテナ#1から送信する変調信号z1_1と(送信局#1の)アンテナ#2から送信する変調信号z2_1、送信局#2が(送信局#2の)アンテナ#1から送信する変調信号z1_2と(送信局#2の)アンテナ#2から送信する変調信号z2_2、及び、端末における受信信号r1、r2の関係について図49を用いて説明する。
図49において、送信局#1は、アンテナ#1_1から変調信号z1_1を、アンテナ#2_1から変調信号z2_1を送信する。このとき、変調信号z1_1および変調信号z2_1は、同一(共通の)周波数(帯域)を占有しているものとする。
また、送信局#2は、アンテナ#1_2から変調信号z1_2を、アンテナ#2_2から変調信号z2_2を送信する。このとき、変調信号z1_2および変調信号z2_2は、同一(共通の)周波数(帯域)を占有しているものとする。
送信局#1の各アンテナおよび送信局#2の各アンテナと、端末の各アンテナのチャネル変動をそれぞれh11、h12、h21、h22、h31、h32、h41、h42とし、端末の受信アンテナ#1が受信した受信信号をr1、端末の受信アンテナ#2が受信した受信信号をr2とする。このとき、以下の関係式が成立する。
Figure 2015201829
図50は、端末の構成例を示している。
無線部5003_Xは、アンテナ5001_Xで受信された受信信号5002_Xを入力とし、周波数変換、直交復調等の処理を施し、ベースバンド信号5004_Xを出力する。
送信局#1で送信された変調信号z1_1におけるチャネル変動推定部5005_1は、ベースバンド信号5004_Xを入力とし、図49におけるチャネル推定用のリファレンスシンボルを抽出し、式(1)のh11に相当する値を推定し、チャネル推定信号5006_1を出力する。
送信局#1で送信された変調信号z2_1におけるチャネル変動推定部5005_1は、ベースバンド信号5004_Xを入力とし、図49におけるチャネル推定用のリファレンスシンボルを抽出し、式(1)のh21に相当する値を推定し、チャネル推定信号5006_1を出力する。
送信局#2で送信された変調信号z1_2におけるチャネル変動推定部5005_1は、ベースバンド信号5004_Xを入力とし、図49におけるチャネル推定用のリファレンスシンボルを抽出し、式(1)のh31に相当する値を推定し、チャネル推定信号5006_1を出力する。
送信局#2で送信された変調信号z2_2におけるチャネル変動推定部5005_1は、ベースバンド信号5004_Xを入力とし、図49におけるチャネル推定用のリファレンスシンボルを抽出し、式(1)のh41に相当する値を推定し、チャネル推定信号5006_1を出力する。
無線部5003_Yは、アンテナ5001_Yで受信された受信信号5002_Yを入力とし、周波数変換、直交復調等の処理を施し、ベースバンド信号5004_Yを出力する。
送信局#1で送信された変調信号z1_1におけるチャネル変動推定部5007_1は、ベースバンド信号5004_Yを入力とし、図5におけるチャネル推定用のリファレンスシンボルを抽出し、式(1)のh12に相当する値を推定し、チャネル推定信号5008_1を出力する。
送信局#1で送信された変調信号z2_1におけるチャネル変動推定部5007_2は、ベースバンド信号5004_Yを入力とし、図5におけるチャネル推定用のリファレンスシンボルを抽出し、式(1)のh22に相当する値を推定し、チャネル推定信号5008_2を出力する。
送信局#2で送信された変調信号z1_2におけるチャネル変動推定部5007_1は、ベースバンド信号5004_Yを入力とし、図5におけるチャネル推定用のリファレンスシンボルを抽出し、式(1)のh32に相当する値を推定し、チャネル推定信号5008_3を出力する。
送信局#2で送信された変調信号z2_2におけるチャネル変動推定部5007_2は、ベースバンド信号5004_Yを入力とし、図5におけるチャネル推定用のリファレンスシンボルを抽出し、式(1)のh42に相当する値を推定し、チャネル推定信号5008_4を出力する。
制御情報復号部5009は、ベースバンド信号5004_Xおよび5004_Yを入力とし、図5の制御情報シンボルに含まれる「送信方法を通知するためのシンボル」を検出し、送信局が通知した送信方法の情報に関する信号5010を出力する。
制御情報復号部5009は、送信局#1の信号を受信しているのか、送信局#2の信号を受信しているのか、送信局#1および送信局#2の信号を受けているのかを判断する。また、制御情報復号部5009は、「送信局」が送信した信号を受けている場合に「送信局」が上述の送信方法1で信号を送信しているのか、あるいは、送信方法2で「送信局」が信号を送信しているのかを判断する。
信号処理部5011は、ベースバンド信号5004_X、5004_Y、チャネル推定信号5006_1、5006_2、5006_3、5006_4、5008_1、5008_2、5008_3、5008_4及び、送信装置が通知した送信方法の情報に関する信号5010を入力とし、検波、復号を行い、受信データ5012_1および5012_2を出力する。
端末で行う検波について、図51を用いて説明する。図51は、上述の全ての信号s0〜s4の変調方式がQPSKの場合の候補信号点と受信信号点の関係のイメージ図である。
信号処理部5011は、まず、チャネル推定信号5006_1、5006_2、5006_3、5006_4、5008_1、5008_2、5008_3、5008_4から、ベースバンド信号5004_Xに対応する候補信号点を求める。そのときの様子を図51に示す。図51において、●(黒丸)は、同相I−直交Q平面における候補信号点であり、図51は、s0(t)、s1(t)、s2(t)、s3(t)全ての変調方式がQPSKの場合の候補信号点と受信信号点の関係のイメージ図である。ここで、変調信号s0で伝送する2ビットをb0、b1、変調信号s1で伝送する2ビットをb2、b3、変調信号s2で伝送する2ビットをb4、b5、変調信号s3で伝送する2ビットをb6、b7とすると、図51において(b0、b1、b2、b3、b4、b5、b6、b7)に対応する候補信号点が存在することになる。
そして、受信信号点5101(ベースバンド信号5004_Xに相当する。)と候補信号点それぞれとの2乗ユークリッド距離を求める。そして、それぞれの2乗ユークリッド距離をノイズの分散σ2で除算する。したがって、(b0、b1、b2、b3、b4、b5、b6、b7)に対応する候補信号点と受信信号点2乗ユークリッド距離をノイズの分散で除算した値をEX(b0、b1、b2、b3、b4、b5、b6、b7)が求まることになる。
同様に、チャネル推定信号5006_1、5006_2、5006_3、5006_4、5008_1、5008_2、5008_3、5008_4から、ベースバンド信号5004_Yに対応する候補信号点をもとめ、受信信号点(ベースバンド信号5004_Yに相当する。)との2乗ユークリッド距離を求め、この2乗ユークリッド距離をノイズの分散σ2で除算する。したがって、(b0、b1、b2、b3、b4、b5、b6、b7)に対応する候補信号点と受信信号点2乗ユークリッド距離をノイズの分散で除算した値をEY(b0、b1、b2、b3、b4、b5、b6、b7)が求まることになる。
そして、EX(b0、b1、b2、b3、b4、b5、b6、b7)+EY(b0、b1、b2、b3、b4、b5、b6、b7)=E(b0、b1、b2、b3、b4、b5、b6、b7)を求める。
なお、生成方法#1〜#32により、候補信号点の位置関係は異なることになる。そして、8ビットの各ビットの対数尤度比に基づき、端末は、送信局が送信したデータを推定することになる。なお、これらの8ビットの各ビットの対数尤度比は、2スロットを用いて算出される。
これによって、送信局#1の送信信号のみを受信することになる端末は、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、従来方式に比して、データの受信品質が向上する。同様に、送信局#2の送信信号のみを受信することになる端末は、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、図2の場合に比して、データの受信品質が向上する。そして、送信局#1が送信した信号と送信局#2が送信した信号の両者を受信する端末についても、位相変更の効果により、直接波が支配的な環境において、従来方式に比して、データの受信品質が向上するとともに、s0(t)、s1(t)、s2(t)、s3(t)に対し、送信ダイバーシチ効果を得ることができるという効果を得ることができる。
≪実施の形態2≫
上記実施の形態においては、各送信局それぞれが、上記実施の形態1における方法1〜32に示す各スロットの信号を生成し、2つの送信局がそれぞれの2つのアンテナから送信する例を示した。しかし、各送信局が上記実施の形態1における方法1〜32に示す各スロットの信号に基づく送信信号を送信できるのであれば、送信局以外で送信する変調信号を生成してもよい。即ち、各送信局が、事前に上記生成方法1〜32のいずれかにしたがって生成された信号を変調して送信することとしてもよい。
本実施の形態2においては、送信局以外で送信信号を生成する例を説明する。
図52は、実施の形態2に係る通信システムの構成例である。
図52に示すように通信システムでは、送信部5202により、基地局5250Aおよび基地局5250Bが送信すべき信号が生成され、ネットワークを経由して各基地局に伝達され、それぞれの基地局で上記実施の形態1と同様に送信される。
送信部5202は、送信対象のデータを受け付ける。例えば、送信部5202は、上記生成方法の1〜32のいずれかの手法を用いて、基地局5250A(上記実施の形態1の送信局#1に相当するものとする)の第1アンテナ5210A、第2アンテナ5210B用のベースバンド信号および基地局5250B(上記実施の形態1の送信局#2に相当するものとする)の第1アンテナ5213A、第2アンテナ5213B用のベースバンド信号を生成する。
送信部5202により上記実施の形態1の方法1〜32のいずれかの手法を用いて生成された各ベースバンド信号を含む信号5203は、無線・有線などのネットワークを経由して、基地局5250Aおよび基地局5250Bに送信される。
受信部5205Aは、信号5204(5203)を受信し、第1アンテナ5210Aおよび第2アンテナ5210B用のベースバンド信号に相当する信号を信号処理部5207Aに伝達する。
受信部5205Bは、信号5204(5203)を受信し、第1アンテナ5213Aおよび第2アンテナ5213B用のベースバンド信号に相当する信号を信号処理部5207Bに伝達する。
信号処理部5207Aは、第1アンテナ5210Aおよび第2アンテナ5210B用のベースバンド信号に相当する信号に対して、信号送信のための処理(例えば、マルチキャリアのための処理、帯域制限、パワー変更など)を施し、送信部5209に、第1アンテナ5210A用の変調信号5208A、第2アンテナ5210B用の変調信号5208Bを出力する。
信号処理部5207Bは、第1アンテナ5213Aおよび第2アンテナ5213B用のベースバンド信号に相当する信号に対して、信号送信のための処理(例えば、マルチキャリアのための処理、帯域制限、パワー変更など)を施し、送信部5212に、第1アンテナ5213A用の変調信号5211A、第2アンテナ5213B用の変調信号5211Bを出力する。
送信部5209は、第1アンテナ5210A用の変調信号5208A、第2アンテナ5210B用の変調信号5208Bをそれぞれ、アンテナ5210A、5210Bから同一時間、同一周波数で送信する。
送信部5212は、第1アンテナ5213A用の変調信号5211A、第2アンテナ5213B用の変調信号5211Bをそれぞれ、アンテナ5213A、5213Bから同一時間、同一周波数で送信する。
基地局5250A、5250Bそれぞれから送信される信号には、当然、上記実施の形態1に示した場合と同様に、それぞれの基地局が送信する信号が送信方法1および送信方法2のいずれの方法を用いて生成されたかを示す情報を送信している。
なお、上述の説明では、送信部5202が、第1アンテナ5210A、第2アンテナ5210B用のベースバンド信号および基地局5250B(上記実施の形態1の送信局#2に相当するものとする)の第1アンテナ5213A、第2アンテナ5213B用のベースバンド信号を生成する場合について説明したが、これは、あくまでも一例であり、送信部5202が、第1アンテナ5210A、第2アンテナ5210B用のデータと第1アンテナ5213A、第2アンテナ5213B用のデータを生成し、無線・有線などのネットワークを経由して、基地局5250Aおよび基地局5250Bに送信してもよいし、送信部5202が、第1アンテナ5210A、第2アンテナ5210B用の変調信号と第1アンテナ5213A、第2アンテナ5213B用の変調信号を生成し、無線・有線などのネットワークを経由して、基地局5250Aおよび基地局5250Bに送信してもよい。また、その他の信号の形式で、送信部5202が信号を送信してもよい。
実施の形態1および実施の形態2において、生成方法1〜32について説明したが、生成方法1〜32を実現する際、送信部5202の構成は、図53または図54の構成により実現することができる。以下では、この点について説明する。
図53は、送信部5202の構成例である。図53において、誤り訂正符号化部5302以降の構成は、上記実施の形態1の信号処理部404に相当する。
誤り訂正符号化部5302は、送信対象のデータ5301を入力とし、所定の誤り訂正符号化方式に従って、誤り訂正符号化を実行し、誤り訂正符号化後のデータ5303を出力する。
マッピング部5304は、誤り訂正符号化後のデータ5303を入力とし、所定の変調方式に従がって変調して生成される変調信号5305を出力する。
MISO処理部5306は、変調信号5305を入力とし、変調信号5305に対して時空間ブロック符号化を施し、送信局#1のアンテナ$1用のベースバンド信号5307A、送信局#1のアンテナ$2用のベースバンド信号5307B、送信局#2のアンテナ$1用のベースバンド信号5307C、送信局#2のアンテナ$2用のベースバンド信号5307Dを出力する。
なお、送信局#1のアンテナ$1用のベースバンド信号5307Aと送信局#2のアンテナ$1用のベースバンド信号5307Cが、時空間ブロック符号が施されている信号のペアとなる。そして、送信局#1のアンテナ$2用のベースバンド信号5307Bと送信局#2のアンテナ$2用のベースバンド信号5307Dも、時空間ブロック符号が施されている信号のペアとなる。
位相変更部5308Bは、ベースバンド信号5307Bを入力とし、規則的に変更する位相の度合いを変えながら、ベースバンド信号5307Bに対し位相変更処理を施し、位相変更後のベースバンド信号5309Bを出力する(送信局#1のアンテナ$2用の信号)。
同様に、位相変更部5308Dは、ベースバンド信号5307Dを入力とし、規則的に変更する位相の度合いを変えながら、ベースバンド信号5307Dに対し位相変更処理を施し、位相変更後のベースバンド信号5309Dを出力する(送信局#2のアンテナ$2用の信号)。
なお、MISO処理部5306は、時空間ブロック符号化を施す時空間処理部または周波数空間ブロック符号化を施す周波数空間処理部であってもよい。
図54は、送信部5202の図53とは異なる構成例である。図54において、誤り訂正符号化部5402以降の構成は、上記実施の形態1の信号処理部404に相当する。
図54に示す送信部5202の構成例では、図53とは位相変更部の挿入位置が異なる。図54に示すように、送信部5202は、MISO処理部5408の前段に位相変更部5406B、5406Dを備えている。
マッピング部5404は、誤り訂正符号化後のデータ5403を入力とし、所定の変調方式に従がって変調を行い、送信局#1のアンテナ$1用のベースバンド信号5405A、送信局#1のアンテナ$2用のベースバンド信号5405B、送信局#2のアンテナ$1用のベースバンド信号5405C、送信局#2のアンテナ$2用のベースバンド信号5405Dを出力する。
位相変更部5406Bは、ベースバンド信号5405Bを入力とし、規則的に変更する位相の度合いを変えながら、ベースバンド信号5405Bに対し位相変更処理を施し、位相変更後のベースバンド信号5407Bを出力する。
同様に、位相変更部5406Dは、ベースバンド信号5405Dを入力とし、規則的に変更する位相の度合いを変えながら、ベースバンド信号5405Dに対し位相変更処理を施し、位相変更後のベースバンド信号5407Dを出力する。
MISO処理部5408は、送信局#1のアンテナ$1用のベースバンド信号5405A、(送信局#1のアンテナ$2用の)ベースバンド信号5407B、送信局#2のアンテナ$1用のベースバンド信号5405C、(送信局#2のアンテナ$2用の)ベースバンド信号5407Dを入力とし、時空間ブロック符号化を施し、送信局#1のアンテナ$1用の時空間ブロック符号化後のベースバンド信号5409A、送信局#1のアンテナ$2用の時空間ブロック符号化後のベースバンド信号5409B、送信局#2のアンテナ$1用の時空間ブロック符号化後のベースバンド信号5409C、送信局#2のアンテナ$2用の時空間ブロック符号化後のベースバンド信号5409Dを出力する。
なお、送信局#1のアンテナ$1用の時空間ブロック符号化後のベースバンド信号5409Aと送信局#2のアンテナ$1用の時空間ブロック符号化後のベースバンド信号5409Cが、時空間ブロック符号が施されている信号のペアとなる。そして、送信局#1のアンテナ$2用の時空間ブロック符号化後のベースバンド信号5409Bと送信局#2のアンテナ$2用の時空間ブロック符号化後のベースバンド信号5409Dも、時空間ブロック符号が施されている信号のペアとなる。
本実施の形態2に示すように、複数の送信局(基地局)から送信する信号は、実施の形態1で示したようにそれぞれの送信局(基地局)で生成するのではなく、別の装置で生成したものを、各基地局が上記実施の形態1と同様に送信することとしてもよい。
なお、本実施の形態で説明した図53、図54において、制御信号が存在していないが、図53において、誤り訂正符号化部5302、マッピング部5304、MISO処理部5306、位相変更部5308B、5308Dに、図示していない送信方法指示部からの制御信号が、入力として存在していてもよいし、さらに図示されていない制御情報シンボル生成部が生成した制御情報シンボルが伝送フレームに格納されるようになっていてもよいことは言うまでもない。同様に、図54において、誤り訂正符号化部5402、マッピング部5404、位相変更部5406B、5406D、MISO処理部5408に、図示していない送信方法指示部からの制御信号が、入力として存在していてもよいし、さらに図示されていない制御情報シンボル生成部が生成した制御情報シンボルが伝送フレームに格納されるようになっていてもよいことは言うまでもない。これにより、送信方法指示部からの制御信号に応じて例えば送信方法、誤り訂正符号化方法、変調方法、信号処理方法を、適宜、変更することができる。
≪実施の形態3≫
実施の形態1では、2つの送信局が、実施の形態1で説明した生成方法1から生成方法32のいずれかの生成方法を用いて各スロットの信号を生成し、それぞれの送信局に2つずつ備えられたアンテナ、よって、計4つのアンテナから生成された信号を送信する例を示した。
また、実施の形態2では、複数の送信局(基地局)から送信する信号を、別の装置が生成方法1から生成方法32のいずれかの生成方法を用いてスロット毎に生成する場合について、説明した。
本実施の形態では、実施の形態1、実施の形態2における、生成方法1から生成方法32の変形例について説明する。以下で説明する変形例は、実施の形態1、実施の形態2において、生成方法1から生成方法32にかわる方法として、各スロットの信号の生成に用いることができる。
本実施の形態における送信方法を実施するための送信装置(送信局)の構成の一例は図4のとおりである。実施の形態1において、図4の動作の概要については説明しているので、ここでは、説明を省略する。
図55は、図4の信号処理部404の構成の一例を示しており、図6と同様に動作するものについては、同一符号を付した。
図55のマッピング部602は、誤り訂正符号化後のデータ601(図4の信号403)、および、マッピングのための変調方式等を示す制御信号606(図4の制御信号411−414)を入力とし、制御信号606に基づく変調方式、例えば、変調方式として16QAMが選択されている場合、図7の規則に従って、マッピングを行い、マッピング後のベースバンド信号603を出力する。なお、変調方式は16QAMに限ったものではなく、他の変調方式(不均一QAM、PSK(Phase Shift Keying)、APSK(Amplitude Phase Shift Keying)など、いかなるマッピングを施してもよい。)(例えば、図8に示すように64QAM)の場合も同様に実施することができる。
このとき、マッピング部602は、マッピング後のベースバンド信号603として、u0(0)、u1(0)、u2(0)、u3(0)、u0(1)、u1(1)、u2(1)、u3(1)、・・・、u0(k)、u1(k)、u2(k)、u3(k)、・・・を出力するものとする。(なお、kは例えば0(ゼロ)以上の整数とする。)
重み付け合成部5501は、マッピング後のベースバンド信号603、マッピングのための変調方式等を示す制御信号606(図4の制御信号411−414)を入力とし、制御信号606に基づき重み付け合成(プリコーディング)を行い、重み付け合成後の信号5502を出力する。
重み付け合成として、例えば、以下のような演算を行う。
Figure 2015201829
Figure 2015201829
Figure 2015201829
Figure 2015201829
・・・
Figure 2015201829
Figure 2015201829
・・・

(ただし、kは例えば0(ゼロ)以上の整数とする。)また、aは複素数であり(実数でもよい)、bは複素数であり(実数でもよい)、cは複素数であり(実数でもよい)、eは複素数であり(実数でもよい)、fは複素数であり(実数でもよい)、gは複素数であり(実数でもよい)、hは複素数である(実数でもよい)。
そして、a,bの両者が0(ゼロ)となることはなく、c、dの両者が0(ゼロ)となることはなく、a,cの両者が0(ゼロ)となることはなく、b,dの両者が0(ゼロ)となることはない。そして、e,fの両者が0(ゼロ)となることはなき、g,hの両者が0(ゼロ)となることはなく、e,gの両者が0(ゼロ)となることはなく、f,hの両者が0となることはない。
また、{a=e、および、b=f、および、c=g、および、d=h}が成立してもよい(成立しなくてもよい。)。そして、a,b,c,d,e,f,g,hはiの関数(つまり、時間の関数、周波数の関数、時間および周波数の関数)であってもよいし、iの関数でなくてもよい。
したがって、重み付け合成部5501は、重み付け合成後の信号5502として、s0(0)、s1(0)、s2(0)、s3(0)、s0(1)、s1(1)、s2(1)、s3(1)、・・・、s0(k)、s1(k)、s2(k)、s3(k)、・・・を出力するものとする。(なお、kは例えば0(ゼロ)以上の整数とする。)
演算部604は、重み付け合成後の信号5502、マッピングのための変調方式等を示す制御信号606(図4の制御信号411−414)を入力とし、制御信号606に含まれる送信方法に関する情報にしたがって、無線部406A、406B(図4のベースバンド信号405A、405Bに相当)を生成して、出力する。このとき、演算部604による信号生成の方法としては、実施の形態1で説明した生成方法1から生成方法32のいずれかの方法が選択されることになる。
ここで、補足の説明を行う。実施の形態1で説明した生成方法1から生成方法32では、s0(k)、s1(k)、s2(k)、s3(k)は、マッピング後の信号であり、マッピング後の信号s0(k)、s1(k)、s2(k)、s3(k)に対し、生成方法1から生成方法32のいずれかの信号処理を行う。
一方で、本実施の形態の生成方法1から生成方法32の変形例では、上述した、重み付け後の信号s0(k)、s1(k)、s2(k)、s3(k)に対し、実施の形態1で説明した生成方法1から生成方法32で「マッピング後の信号s0(k)、s1(k)、s2(k)、s3(k)に対して施された信号処理」のうちのいずれかの信号処理を行う。
つまり、「実施の形態1の生成方法1」では、マッピング後の信号s0(k)、s1(k)、s2(k)、s3(k)に対して、所定の処理を行ったが、「本実施の形態の生成方法1の変形例」では、「実施の形態1のマッピング後の信号s0(k)、s1(k)、s2(k)、s3(k)」の代わりに、上述した「重み付け後の信号s0(k)、s1(k)、s2(k)、s3(k)」を入力とし、その後、実施の形態1の生成方法1で説明した所定の処理を行う。(つまり、「実施の形態1の生成方法1」についての説明における「マッピング後の信号s0(k)、s1(k)、s2(k)、s3(k)」を、上述した「重み付け合成後の信号s0(k)、s1(k)、s2(k)、s3(k)」に置き換えたものが、「本実施の形態の生成方法1の変形例」の説明となる。)
同様に、「実施の形態1の生成方法2」では、マッピング後の信号s0(k)、s1(k)、s2(k)、s3(k)に対して、所定の処理を行ったが、「本実施の形態の生成方法2の変形例」では、「実施の形態1のマッピング後の信号s0(k)、s1(k)、s2(k)、s3(k)」の代わりに、上述した「重み付け後の信号s0(k)、s1(k)、s2(k)、s3(k)」を入力とし、その後、実施の形態1の生成方法2で説明した所定の処理を行う。(つまり、「実施の形態1の生成方法2」についての説明における「マッピング後の信号s0(k)、s1(k)、s2(k)、s3(k)」を、上述した「重み付け合成後の信号s0(k)、s1(k)、s2(k)、s3(k)」に置き換えたものが、「本実施の形態の生成方法2の変形例」の説明となる。)
生成方法3から生成方法32の変形例についても同様に実施する。よって、以下のようになる。
「実施の形態1の生成方法N」では、マッピング後の信号s0(k)、s1(k)、s2(k)、s3(k)に対して、所定の処理を行ったが、「本実施の形態の生成方法Nの変形例」では、「実施の形態1のマッピング後の信号s0(k)、s1(k)、s2(k)、s3(k)」の代わりに、上述した「重み付け後の信号s0(k)、s1(k)、s2(k)、s3(k)」を入力とし、その後、実施の形態1の生成方法Nで説明した所定の処理を行う。(つまり、「実施の形態1の生成方法N」についての説明における「マッピング後の信号s0(k)、s1(k)、s2(k)、s3(k)」を、上述した「重み付け合成後の信号s0(k)、s1(k)、s2(k)、s3(k)」に置き換えたものが、「本実施の形態の生成方法Nの変形例」の説明となる。)(なお、Nは1以上32以下の整数となる。)
以上のように実施することで、実施の形態1で説明した効果と同様の効果を得ることができ、これにより、データの受信品質が向上する。
次に、実施の形態2における、生成方法1から生成方法32の変形例(送信局以外で送信信号を生成する)について説明する。
図52は、実施の形態2に係る通信システムの構成例である。
図52に示すように通信システムでは、送信部5202により、基地局5250Aおよび基地局5250Bが送信すべき信号が生成され、ネットワークを経由して各基地局に伝達され、それぞれの基地局で実施の形態1、実施の形態2と同様に送信される。
送信部5202は、送信対象のデータを受け付ける。例えば、送信部5202は、本実施の形態の生成方法1から生成方法32の変形例のいずれかの手法を用いて、基地局5250A(実施の形態1の送信局#1に相当するものとする)の第1アンテナ5210A、第2アンテナ5210B用のベースバンド信号および基地局5250B(実施の形態1の送信局#2に相当するものとする)の第1アンテナ5213A、第2アンテナ5213B用のベースバンド信号を生成する。
送信部5202により本実施の形態の生成方法1から生成方法32の変形例のいずれかの手法を用いて生成された各ベースバンド信号を含む信号5203は、無線・有線などのネットワークを経由して、基地局5250Aおよび基地局5250Bに送信される。
受信部5205Aは、信号5204(5203)を受信し、第1アンテナ5210Aおよび第2アンテナ5210B用のベースバンド信号に相当する信号を信号処理部5207Aに伝達する。
受信部5205Bは、信号5204(5203)を受信し、第1アンテナ5213Aおよび第2アンテナ5213B用のベースバンド信号に相当する信号を信号処理部5207Bに伝達する。
信号処理部5207Aは、第1アンテナ5210Aおよび第2アンテナ5210B用のベースバンド信号に相当する信号に対して、信号送信のための処理(例えば、マルチキャリアのための処理、帯域制限、パワー変更など)を施し、送信部5209に、第1アンテナ5210A用の変調信号5208A、第2アンテナ5210B用の変調信号5208Bを出力する。
信号処理部5207Bは、第1アンテナ5213Aおよび第2アンテナ5213B用のベースバンド信号に相当する信号に対して、信号送信のための処理(例えば、マルチキャリアのための処理、帯域制限、パワー変更など)を施し、送信部5212に、第1アンテナ5213A用の変調信号5211A、第2アンテナ5213B用の変調信号5211Bを出力する。
送信部5209は、第1アンテナ5210A用の変調信号5208A、第2アンテナ5210B用の変調信号5208Bをそれぞれ、アンテナ5210A、5210Bから同一時間、同一周波数で送信する。
送信部5212は、第1アンテナ5213A用の変調信号5211A、第2アンテナ5213B用の変調信号5211Bをそれぞれ、アンテナ5213A、5213Bから同一時間、同一周波数で送信する。
基地局5250A、5250Bそれぞれから送信される信号には、当然、実施の形態1に示した場合と同様に、それぞれの基地局が送信する信号が送信方法1および送信方法2のいずれの方法を用いて生成されたかを示す情報を送信している。
なお、上述の説明では、送信部5202が、第1アンテナ5210A、第2アンテナ5210B用のベースバンド信号および基地局5250B(実施の形態1の送信局#2に相当するものとする)の第1アンテナ5213A、第2アンテナ5213B用のベースバンド信号を生成する場合について説明したが、これは、あくまでも一例であり、送信部5202が、第1アンテナ5210A、第2アンテナ5210B用のデータと第1アンテナ5213A、第2アンテナ5213B用のデータを生成し、無線・有線などのネットワークを経由して、基地局5250Aおよび基地局5250Bに送信してもよいし、送信部5202が、第1アンテナ5210A、第2アンテナ5210B用の変調信号と第1アンテナ5213A、第2アンテナ5213B用の変調信号を生成し、無線・有線などのネットワークを経由して、基地局5250Aおよび基地局5250Bに送信してもよい。また、その他の信号の形式で、送信部5202が信号を送信してもよい。
本実施の形態の生成方法1から生成方法32の変形例について説明したが、生成方法1から生成方法32の変形例を実現する際、送信部5202の構成は、図56または図57の構成により実現することができる。以下では、この点について説明する。
図56は、送信部5202の構成例であり、図53と同様に動作するものについては、同一の符号を付している。図56において、誤り訂正符号化部5302以降の構成は、図4の信号処理部404に相当する。
誤り訂正符号化部5302は、制御信号5603、送信対象のデータ5301を入力とし、制御信号5603にしたがい所定の誤り訂正符号化方式にて、誤り訂正符号化を実行し、誤り訂正符号化後のデータ5303を出力する。
マッピング部5304は、制御信号5603、誤り訂正符号化後のデータ5303を入力とし、制御信号5603にしたがい所定の変調方式にて変調して生成される変調信号5305(つまり、上述した、u0(0)、u1(0)、u2(0)、u3(0)、u0(1)、u1(1)、u2(1)、u3(1)、・・・、u0(k)、u1(k)、u2(k)、u3(k)、・・・)を出力する。
重み付け合成部5601は、制御信号5603、所定の変調方式に従がって変調して生成される変調信号5305(つまり、上述した、u0(0)、u1(0)、u2(0)、u3(0)、u0(1)、u1(1)、u2(1)、u3(1)、・・・、u0(k)、u1(k)、u2(k)、u3(k)、・・・)を入力とし、制御信号5603に基づき重み付け合成(プリコーディング)を行い、重み付け合成後の信号5602を出力する。
なお、重み付け方法については、本実施の形態において、上述したとおりである。(式(2)から式(7)を参照。)
その後の処理は、図53のときと同様であり、これにより、上述した生成方法1から生成方法32の変形例(「実施の形態1の生成方法N」では、マッピング後の信号s0(k)、s1(k)、s2(k)、s3(k)に対して、所定の処理を行ったが、「本実施の形態の生成方法Nの変形例」では、「実施の形態1のマッピング後の信号s0(k)、s1(k)、s2(k)、s3(k)」の代わりに、上述した「重み付け後の信号s0(k)、s1(k)、s2(k)、s3(k)」を入力とし、その後、実施の形態1の生成方法Nで説明した所定の処理を行う。(つまり、「実施の形態1の生成方法N」についての説明における「マッピング後の信号s0(k)、s1(k)、s2(k)、s3(k)」を、上述した「重み付け合成後の信号s0(k)、s1(k)、s2(k)、s3(k)」に置き換えたものが、「本実施の形態の生成方法Nの変形例」の説明となる。)(なお、Nは1以上32以下の整数となる。))を実施することができる。
図57は、送信部5202の図56とは異なる構成例である。図57において、誤り訂正符号化部5402以降の構成は、図4の信号処理部404に相当する。なお、図57において、図54と同様に動作するものについては同一符号を付している。
誤り訂正符号化部5402は、制御信号5704、送信対象のデータ5401を入力とし、制御信号5704にしたがい所定の誤り訂正符号化方式にて、誤り訂正符号化を実行し、誤り訂正符号化後のデータ5403を出力する。
マッピング部5404は、制御信号5704、誤り訂正符号化後のデータ5403を入力とし、制御信号5704にしたがい所定の変調方式にて変調して生成される変調信号5701(つまり、上述した、u0(0)、u1(0)、u2(0)、u3(0)、u0(1)、u1(1)、u2(1)、u3(1)、・・・、u0(k)、u1(k)、u2(k)、u3(k)、・・・)を出力する。
重み付け合成部5702は、制御信号5704、所定の変調方式に従がって変調して生成される変調信号5701(つまり、上述した、u0(0)、u1(0)、u2(0)、u3(0)、u0(1)、u1(1)、u2(1)、u3(1)、・・・、u0(k)、u1(k)、u2(k)、u3(k)、・・・)を入力とし、制御信号5704に基づき重み付け合成(プリコーディング)を行い、
送信局#1のアンテナ$1用のベースバンド信号5703A、送信局#1のアンテナ$2用のベースバンド信号5703B、送信局#2のアンテナ$1用のベースバンド信号5703C、送信局#2のアンテナ$2用のベースバンド信号5703Dを出力する。
なお、重み付け方法については、本実施の形態において、上述したとおりである。(式(2)から式(7)を参照。)
位相変更部5406Bは、ベースバンド信号5405Bを入力とし、規則的に変更する位相の度合いを変えながら、ベースバンド信号5405Bに対し位相変更処理を施し、位相変更後のベースバンド信号5407Bを出力する。
同様に、位相変更部5406Dは、ベースバンド信号5405Dを入力とし、規則的に変更する位相の度合いを変えながら、ベースバンド信号5405Dに対し位相変更処理を施し、位相変更後のベースバンド信号5407Dを出力する。
MISO処理部5408は、送信局#1のアンテナ$1用のベースバンド信号5405A、(送信局#1のアンテナ$2用の)ベースバンド信号5407B、送信局#2のアンテナ$1用のベースバンド信号5405C、(送信局#2のアンテナ$2用の)ベースバンド信号5407Dを入力とし、時空間ブロック符号化を施し、送信局#1のアンテナ$1用の時空間ブロック符号化後のベースバンド信号5409A、送信局#1のアンテナ$2用の時空間ブロック符号化後のベースバンド信号5409B、送信局#2のアンテナ$1用の時空間ブロック符号化後のベースバンド信号5409C、送信局#2のアンテナ$2用の時空間ブロック符号化後のベースバンド信号5409Dを出力する。
なお、送信局#1のアンテナ$1用の時空間ブロック符号化後のベースバンド信号5409Aと送信局#2のアンテナ$1用の時空間ブロック符号化後のベースバンド信号5409Cが、時空間ブロック符号が施されている信号のペアとなる。そして、送信局#1のアンテナ$2用の時空間ブロック符号化後のベースバンド信号5409Bと送信局#2のアンテナ$2用の時空間ブロック符号化後のベースバンド信号5409Dも、時空間ブロック符号が施されている信号のペアとなる。
これにより、上述した生成方法1から生成方法32の変形例(「実施の形態1の生成方法N」では、マッピング後の信号s0(k)、s1(k)、s2(k)、s3(k)に対して、所定の処理を行ったが、「本実施の形態の生成方法Nの変形例」では、「実施の形態1のマッピング後の信号s0(k)、s1(k)、s2(k)、s3(k)」の代わりに、上述した「重み付け後の信号s0(k)、s1(k)、s2(k)、s3(k)」を入力とし、その後、実施の形態1の生成方法Nで説明した所定の処理を行う。(つまり、「実施の形態1の生成方法N」についての説明における「マッピング後の信号s0(k)、s1(k)、s2(k)、s3(k)」を、上述した「重み付け合成後の信号s0(k)、s1(k)、s2(k)、s3(k)」に置き換えたものが、「本実施の形態の生成方法Nの変形例」の説明となる。)(なお、Nは1以上32以下の整数となる。))を実施することができる。

上述に示すように、複数の送信局(基地局)から送信する信号は、別の装置で生成したものを、各基地局が送信することとしてもよい。
以上のように実施することで、実施の形態2で説明した効果と同様の効果を得ることができ、これにより、データの受信品質が向上する。
<補足>
上記実施の形態に従って、本発明に係る通信システムについて説明してきたが、本発明はこれに限られるものではない。
当然であるが、本明細書において説明した実施の形態、その他の内容を複数組み合わせて、実施してもよい。
また、各実施の形態、その他の内容については、あくまでも例であり、例えば、「変調方式、誤り訂正符号化方式(使用する誤り訂正符号、符号長、符号化率等)、制御情報など」を例示していても、別の「変調方式、誤り訂正符号化方式(使用する誤り訂正符号、符号長、符号化率等)、制御情報など」を適用した場合でも同様の構成で実施することが可能である。
変調方式については、本明細書で記載している変調方式以外の変調方式を使用しても、本明細書において説明した実施の形態、その他の内容を実施することが可能である。例えば、APSK(Amplitude Phase Shift Keying)(例えば、16APSK, 64APSK, 128APSK, 256APSK, 1024APSK, 4096APSKなど)、PAM(Pulse Amplitude Modulation)(例えば、4PAM, 8PAM, 16PAM, 64PAM, 128PAM, 256PAM, 1024PAM, 4096PAMなど)、PSK(Phase Shift Keying)(例えば、BPSK, QPSK, 8PSK, 16PSK, 64PSK, 128PSK, 256PSK, 1024PSK, 4096PSKなど)、QAM(Quadrature Amplitude Modulation)(例えば、4QAM, 8QAM, 16QAM, 64QAM, 128QAM, 256QAM, 1024QAM, 4096QAMなど)などを適用してもよいし、各変調方式において、均一マッピング、非均一マッピングとしてもよい(いかなるマッピングを施してもよい。)。
また、I−Q平面における16個、64個等の信号点の配置方法(16個、64個等の信号点をもつ変調方式)は、本明細書で示した変調方式の信号点配置方法に限ったものではない。したがって、複数のビットに基づき同相成分と直交成分を出力するという機能がマッピング部での機能となる。
また、本明細書において、複素平面がある場合、例えば、偏角のような、位相の単位は、「ラジアン(radian)」としている。
複素平面を利用すると、複素数の極座標による表示として極形式で表示できる。複素数z = a + jb (a、bはともに実数であり、jは虚数単位である)に、複素平面上の点(a, b) を対応させたとき、この点が極座標で[r, θ] とあらわされるなら、a=r×cosθ、b=r×sinθ
Figure 2015201829
が成り立ち、r は z の絶対値 (r = |z|) であり、θ が偏角 (argument)となる。そして、z = a + jbは、r×ejθとあらわされる。
本明細書で説明した発明は、OFDM方式などのマルチキャリア伝送方法に対して適用することができ、また、シングルキャリアの伝送方式に適用することもできる。(例えば、マルチキャリア方式の場合、シンボルを周波数軸にも配置するが、シングルキャリアの場合は、シンボルを時間方向にのみ配置することになる。)また、ベースバンド信号に対し、拡散符号を用いてスペクトル拡散通信方式を適用することもできる。
上記実施の形態におけるデータs0、s1、s2、s3それぞれの変調方式は互いに異なるものを用いてもよい。
また、上記実施の形態1に示した「生成方法1」〜「生成方法32」において、スロットを入れ替える処理は、それぞれの信号の生成過程において、いつ実行されてもよい。負をとる処理、複素共役の処理等についても同様である。
本明細書において、端末の受信装置とアンテナが別々となっている構成であってもよい。例えば、アンテナで受信した信号、または、アンテナで受信した信号に対し、周波数変換を施した信号を、ケーブルを通して、入力するインターフェースを受信装置が具備し、受信装置はその後の処理を行うことになる。また、受信装置が得たデータ・情報は、その後、映像や音に変換され、ディスプレイ(モニタ)に表示されたり、スピーカから音が出力されたりする。さらに、受信装置が得たデータ・情報は、映像や音に関する信号処理が施され(信号処理を施さなくてもよい)、受信装置が具備するRCA端子(映像端子、音用端子)、USB(Universal Serial Bus)、USB 2、USB 3、HDMI(High-Definition Multimedia Interface)、HDMI 2、デジタル用端子等から出力されてもよい。また、受信装置が得たデータ・情報は、無線通信方式(Wi−Fi(登録商標)(IEEE 802.11a、IEEE 802.11b、IEEE 802.11g、IEEE 802.11n、IEEE 802.11ac、IEEE 802.11adなど)、WiGiG、Bluetooth(登録商標)など)、有線の通信方式(光通信、電力線通信など)を用いて、変調され、これらの情報を他の機器に伝送してもよい。このとき、端末は、情報を伝送するための送信装置を具備していることになる。(このとき、端末は、受信装置が得たデータ・情報を含むデータを送信してもよいし、受信装置が得たデータ・情報から、変形したデータを生成し、送信してもよい。)
本明細書において、送信装置を具備しているのは、例えば、放送局、基地局、アクセスポイント、端末、携帯電話(mobile phone)等の通信・放送機器であることが考えられ、このとき、受信装置を具備しているのは、テレビ、ラジオ、端末、パーソナルコンピュータ、携帯電話、アクセスポイント、基地局等の通信機器であることが考えられる。また、本発明における送信装置、受信装置は、通信機能を有している機器であって、その機器が、テレビ、ラジオ、パーソナルコンピュータ、携帯電話等のアプリケーションを実行するための装置に何らかのインターフェースを解して接続できるような形態であることも考えられる。
また、本実施の形態では、データシンボル以外のシンボル、例えば、パイロットシンボル(プリアンブル、ユニークワード、ポストアンブル、リファレンスシンボル等)、制御情報用のシンボルなどが、フレームにどのように配置されていてもよい。そして、ここでは、パイロットシンボル、制御情報用のシンボルと名付けているが、どのような名付け方を行ってもよく、機能自身が重要となっている。
パイロットシンボルは、例えば、送受信機において、PSK変調を用いて変調した既知のシンボル(または、受信機が同期をとることによって、受信機は、送信機が送信したシンボルを知ることができてもよい。)であればよく、受信機は、このシンボルを用いて、周波数同期、時間同期、(各変調信号の)チャネル推定(CSI(Channel State Information)の推定)、信号の検出等を行うことになる。
また、制御情報用のシンボルは、(アプリケーション等の)データ以外の通信を実現するための、通信相手に伝送する必要がある情報(例えば、通信に用いている変調方式・誤り訂正符号化方式・誤り訂正符号化方式の符号化率、上位レイヤーでの設定情報等)を伝送するためのシンボルである。
なお、本発明は各実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。例えば、各実施の形態では、通信装置として行う場合について説明しているが、これに限られるものではなく、この通信方法をソフトウェアとして行うことも可能である。
送信局、基地局の送信アンテナ、端末の受信アンテナ、共に、図面で記載されている1つのアンテナは、複数のアンテナにより構成されていても良い。
なお、例えば、上記通信方法を実行するプログラムを予めROM(Read Only Memory)に格納しておき、そのプログラムをCPU(Central Processor Unit)によって動作させるようにしても良い。
また、上記通信方法を実行するプログラムをコンピュータで読み取り可能な記憶媒体に格納し、記憶媒体に格納されたプログラムをコンピュータのRAM(Random Access Memory)に記録して、コンピュータをそのプログラムにしたがって動作させるようにしても良い。
そして、上記の各実施の形態などの各構成は、典型的には集積回路であるLSI(Large Scale Integration)として実現されてもよい。これらは、個別に1チップ化されてもよいし、各実施の形態の全ての構成または一部の構成を含むように1チップ化されてもよい。ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC(Integrated Circuit)、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。また、集積回路化の手法はLSIに限られるものではなく、専用回路または汎用プロセッサで実現しても良い。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用しても良い。
さらに、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行っても良い。バイオ技術の適応等が可能性としてあり得る。
本発明は、複数のアンテナからそれぞれ異なる変調信号を送信する無線システムに広く適用できる。また、複数の送信箇所を持つ有線通信システム(例えば、PLC(Power Line Communication)システム、光通信システム、DSL(Digital Subscriber Line:デジタル加入者線)システム)において、MIMO伝送を行う場合についても適用することができる。
本発明に係る通信システムは、複数のアンテナからそれぞれ異なる変調信号を送信する無線システムとして活用することができる。
402 誤り訂正符号化部
404 信号処理部
406A、406B 無線部
408A、408B アンテナ
410 送信方法指示部
416 制御情報シンボル生成部
602 マッピング部
604 演算部
5001_X、5001_Y アンテナ
5003_X、5003_Y 無線部
5005_1、5005_2、5005_3、5005_4、5007_1、5007_2、5007_3、5007_4 チャネル推定部
5009 制御情報復号部
5011 信号処理部
5202 送信部

Claims (6)

  1. 第1の送信局と、第2の送信局とを含む通信システムであって、
    前記第1の送信局は、
    第1のアンテナと、
    第2のアンテナと、
    元データから第1の方式を用いて生成される4つの信号のうち、2つの信号を前記第1のアンテナと前記第2のアンテナとから、第1のスロットおよび同一の周波数を用いて送信し、前記2つの信号以外の2つの信号を前記第1のアンテナと前記第2のアンテナとから、第2のスロットおよび同一の周波数を用いて送信する第1送信部とを備え、
    前記第2の送信局は、
    第3のアンテナと、
    第4のアンテナと、
    前記元データから第1の方式とは異なる第2の方式を用いて生成される4つの信号のうち、2つの信号を前記第3のアンテナと前記第4のアンテナとから、前記第1のスロットおよび同一の周波数を用いて送信し、前記2つの信号以外の2つの信号を前記第3のアンテナと前記第4のアンテナとから、前記第2のスロットおよび同一の周波数を用いて送信する第2送信部とを備え、
    前記第1送信部は、前記第1の方式を示す制御情報を送信し、
    前記第2送信部は、前記第2の方式を示す制御情報を送信する
    ことを特徴とする通信システム。
  2. 前記元データをs0、s1、s2、s3として、
    前記第1の方式は、元データs0、s1、s2、s3から、4つの信号s0'、s1'、s2'、s3'を生成するものであり、
    前記第2の方式は、元データs0、s1、s2、s3から、4つの信号s0''、s1''、s2''、s3''を生成するものであり、
    前記第1送信部が、前記第1のアンテナから前記信号s0'、s1'の2つの信号を送信し、前記第2のアンテナから前記信号s3'、s4'の2つの信号を送信する場合に、
    前記第2送信部は、前記第3のアンテナから前記s0''、s1''の2つの信号を送信し、前記第4のアンテナから前記s3''、s4''の2つの信号を送信する
    ことを特徴とする請求項1記載の通信システム。
  3. 前記第1の方式は、第1のアンテナまたは第2のアンテナのうち少なくとも一方から送信される信号に対して、規則的に変更する位相の度合いを変えながら、その位相を変更する位相変更処理を施し、
    前記第2の方式は、第3のアンテナまたは第4のアンテナのうち少なくとも一方から送信される信号に対して、規則的に変更する位相の度合いを変えながら、その位相を変更する位相変更処理を施す
    ことを特徴とする請求項2記載の通信システム。
  4. 第1の送信局の第1のアンテナから、第1のスロット及び同一の周波数を用いて、元データから第1の方式を用いて生成される4つの信号のうちの2つの信号を送信し、
    前記第1の送信局の第2のアンテナから、第2のスロット及び同一の周波数を用いて、前記4つの信号のうちの残りの2つの信号を送信し、
    第2の送信局の第3のアンテナから、前記第1のスロット及び同一の周波数を用いて、前記元データから第1の方式とは異なる第2の方式を用いて生成される4つの信号のうちの2つの信号を送信し、
    前記第2の送信局の第4のアンテナから、前記第2のスロット及び同一の周波数を用いて、前記4つの信号のうちの残りの2つの信号を送信し、
    前記第1の送信局は、前記第1の方式を示す制御情報を送信し、
    前記第2の送信局は、前記第2の方式を示す制御情報を送信する
    ことを特徴とする送信方法。
  5. 前記元データをs0、s1、s2、s3として、
    前記第1の方式は、元データs0、s1、s2、s3から、4つの信号s0'、s1'、s2'、s3'を生成するものであり、
    前記第2の方式は、元データs0、s1、s2、s3から、4つの信号s0''、s1''、s2''、s3''を生成するものであり、
    前記第1の送信局が、前記第1のアンテナから前記信号s0'、s1'の2つの信号を送信し、前記第2のアンテナから前記信号s3'、s4'の2つの信号を送信する場合に、
    前記第2の送信局は、前記第3のアンテナから前記s0''、s1''の2つの信号を送信し、前記第4のアンテナから前記s3''、s4''の2つの信号を送信する
    ことを特徴とする請求項4記載の送信方法。
  6. 前記第1の方式は、第1のアンテナまたは第2のアンテナのうち少なくとも一方から送信される信号に対して、規則的に変更する位相の度合いを変えながら、その位相を変更する位相変更処理を施し、
    前記第2の方式は、第3のアンテナまたは第4のアンテナのうち少なくとも一方から送信される信号に対して、規則的に変更する位相の度合いを変えながら、その位相を変更する位相変更処理を施す
    ことを特徴とする請求項5記載の送信方法。
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