JP2015201790A - アレイアンテナ装置及び移動局通信システム - Google Patents

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Abstract

【課題】ビームの到達性の低下を抑制しつつ、通信ネットワークの確立に要する時間を短縮することが可能なアレイアンテナ装置を提供する。【解決手段】基準局装置AP101は、2次元的に配列された複数のアンテナ素子105と、複数のアンテナ素子105のそれぞれに接続された複数の送受信部106と、送信信号を変調し受信信号を復調する変復調部118と、従属局装置ST103との間で通信ネットワークを確立するための捕捉モードでは、複数のアンテナ素子105の一部を介した信号の送受信を停止させるモード管理部120とを備える。変復調部118は、捕捉モードでは、確立された通信ネットワークで情報を送受信するための伝送モードよりも小さい量の情報を変調又は復調する。【選択図】図2

Description

本発明は、アレイアンテナ装置及び移動局通信システムに関する。
基準局装置と複数の従属局装置とが通信するシステムでは、通常、基準局装置と複数の従属局装置の各々とが、ビーコン信号を送受信して通信ネットワークを確立する。そして、基準局装置と複数の従属局装置の各々とは、通信ネットワークを維持しつつ、データを送受信する。
基準局装置と複数の従属局装置とのすべてが高速で移動する通信システムにおいて、各装置が無指向性アンテナを備える場合、各装置は、事前にお互いの位置を把握していなくても通信することができる。
これに対して、基準局装置と複数の従属局装置とのすべてが高速で移動し、かつ、指向性のアンテナを備える通信システムの場合、各装置が事前にお互いの位置を捕捉して通信ネットワークを確立する必要がある。このような通信システムでは、各装置が互いの位置を捕捉するために、ビームサーチが採用されることがある。ビームサーチとは、アンテナから出力されるビーム(電波)が予め定められた通信エリアの全体に及ぶようにビームの指向方向を順次変えて放射すること、すなわち、通信エリアをビームで走査することである。
ビームサーチに要する時間は、通信エリアを走査するためにビームを放射する回数(所要サーチ回数)に概ね依存する。そして、例えばビームの指向方向を一次元方向に変更する場合、所要サーチ回数はビーム幅に反比例する。また例えば、ビームの指向方向を方位角及び仰角方向の2次元に変更する場合、所要サーチ回数はビーム幅の二乗に反比例する。そのため、ビームサーチに要する時間を短縮するには、ビーム幅が狭いペンシルビームではなく、ビーム幅が広いファンビームを採用することが望ましい。
ビーム幅は、一般的に、アンテナ開口長に反比例する。そのため、ファンビームを形成するには、アンテナ開口面を物理的に或いは電気的に小さくするとよい。
例えば、フェーズドアレイアンテナは、複数のアンテナ素子の集まりが1つの指向性アンテナとして機能するものである。そして、フェーズドアレイアンテナには、各アンテナ素子から出力する電波の位相及び各アンテナ素子への供給電力を制御できるものがある。このようなフェーズドアレイアンテナでは、例えば、一部のアンテナ素子への電力の供給を遮断したり、複数のアンテナ素子からの電波の位相分布を制御したりすることによって、フェーズドアレイアンテナから出力されるビーム幅などを変更することができる。
例えば特許文献1には、面アレイを形成するように配列された複数個のアンテナ素子を備えたアレイアンテナ装置が開示されている。この面アレイは、中央部から外側の外周部方向へ向け同心円状に4つの領域に区分されている。そして、面アレイ中央部から外側方向に向け区分された複数領域のいずれか一領域間を境にして、中央部のアンテナ素子のみが送受切替器に接続され、外周部に位置するアンテナ素子への高周波信号の供給が遮断されるようにオン・オフ制御する。これにより、選択された外周部領域のアンテナ素子は非動作状態となり、アンテナ開口面を実質上狭めることができる。その結果、面アレイによって形成されるアンテナビーム幅は広がり、空間領域を短時間で走査することができるとされる。
特開2001−094330号公報
しかしながら,ファンビームでは,一般的に、本来のペンシルビームに比べて、アンテナ利得(C/N(Carrier to Noise Ratio))が低下するので、アンテナからのビームの到達性が低下する。また、アンテナがフェーズドアレイアンテナである場合、非作動状態にしたアンテナ素子からの出力が得られなくなるため、合成電力が低下し、それによっても、アンテナからのビームの到達性が低下する。このように、特許文献1に記載のアレイアンテナ装置では、アレイアンテナから出力するビームをファンビームにすることによって、ビームの到達性が低下するという問題がある。
本発明は、上述の事情に鑑みてなされたもので、ビームの到達性の低下を抑制しつつ、通信ネットワークの確立に要する時間を短縮することが可能なアレイアンテナ装置などの提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るアレイアンテナ装置は、2次元的に配列された複数のアンテナ素子と、複数のアンテナ素子のそれぞれに接続されており、それぞれに接続されたアンテナ素子を介して他の装置との間で信号を送受信する複数の送受信部と、送信信号を変調し受信信号を復調する変復調部と、他の装置との間で通信ネットワークを確立するための捕捉モードでは、複数のアンテナ素子の一部を介した信号の送受信を停止させるモード管理部とを備える。変復調部は、捕捉モードでは、確立された通信ネットワークで情報を送受信するための伝送モードよりも小さい量の情報を変調又は復調する。
本発明によれば、捕捉モードでは、変復調部は、伝送モードよりも小さい量の情報を変調又は復調する。これにより、他の装置との間の通信のスループットを低下させて、アンテナ利得及び合成電力の低下を補償することができる。
また、捕捉モードでは、複数のアンテナ素子の一部を介した信号の送受信を停止させる。これにより、アレイアンテナ装置から放射されるビームをファンビームにすることができる。
ビームの到達性の低下を抑制しつつ、通信ネットワークの確立に要する時間を短縮することが可能になる。
本発明の実施の形態1に係る移動局通信システムの構成を示す図である。 実施の形態1に係る基準局装置の構成を示す図である。 実施の形態1に係るフェーズドアレイアンテナの配列を示す図である。 実施の形態1に係る送受信部の物理的な構成の例を示す図である。 実施の形態1に係る複数のアンテナ素子から構成されるフェーズドアレイアンテナの動作モードの遷移の関係を示す図である。 ファンビームの走査角方向と振幅との関係の例を示す図である。 ペンシルビームの走査角方向と振幅との関係の例を示す図である。 実施の形態1に係る移動局通信システムの動作を示すシーケンス図である。 通信エリアの走査において基準局装置APと従属局装置STとのそれぞれの指向方向の空間的な順序の例を示す図である。 通信エリアの走査において基準局装置APと従属局装置STとのそれぞれの指向方向の時間的な関係の例を示す図である。 基準局装置APと従属局装置STとがビーコン信号の走査により互いに検知した状態を示す図である。 実施の形態1に係るビーコン信号と伝送信号とのそれぞれの帯域の関係を示す図である。 実施の形態2に係る基準局装置の構成を示す図である。 実施の形態2に係るビーコン信号と伝送信号とのそれぞれの帯域の関係を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。全図を通じて同一の要素には同一の符号を付す。
実施の形態1.
本発明の実施の形態1に係る移動局通信システム100は、移動局間で通信をするシステムである。移動局通信システム100は、図1に示すように、1台の基準局装置AP101と、基準局装置AP101の通信エリア102内の4台の従属局装置ST103とから構成される。なお、従属局装置ST103の台数は、1台以上であればよい。
基準局装置AP101と複数の従属局装置ST103とは、それぞれ、アレイアンテナ装置であって、例えば航空機、鉄道車両、自動車などに搭載されて移動することができる。なお、基準局装置AP101と従属局装置ST103の各々の一部は、例えば地上に固定されて移動できなくてもよい。
基準局装置AP101と複数の従属局装置ST103の各々とは、最初は互いの位置情報を保持していないので、通信ネットワークが確立されておらず、相互に通信可能な状態ではない。そのため、基準局装置AP101と複数の従属局装置ST103の各々とは、伝送情報を含む信号を送受信することができない。ここで、伝送情報とは、通信ネットワークを介して送受信される情報の本体部分、すなわち、送受信の本来の目的となる情報である。伝送情報の例として、装置101,103の各々に共通に保持させる情報を挙げることができる。
通信ネットワークを確立するために、基準局装置AP101は、従属局装置ST103の各々へ自身の位置情報を含むビーコン信号104を送信する。従属局装置ST103の各々は、基準局装置AP101から送信されたビーコン信号104を受信すると、受信したビーコン信号104に含まれる位置情報を、基準局装置AP101の位置を示す情報として保持する。続けて、従属局装置ST103の各々は、基準局装置AP101の位置へ向けて、自身の位置情報を含むビーコン信号104を送信する。
基準局装置AP101は、従属局装置ST103の各々から送信されたビーコン信号104を受信すると、受信したビーコン信号104を基に従属局装置ST103の各々の位置情報を保持する。これにより、基準局装置AP101と従属局装置ST103の各々とは、互いに保持した位置情報に基づいて通信ネットワークを確立する。
基準局装置AP101と従属局装置ST103の各々とは、確立された通信ネットワークを介して伝送情報を含む通信信号を適宜送受信する。このときの通信方式には、電波干渉を回避するために、時分割多重方式、空間分割多重方式などが採用されるとよい。
基準局装置AP101は、機能的には、図2に示すように、他の装置たる従属局装置ST103へ電波を放射し又は従属局装置ST103からの電波を受ける複数組のアンテナ素子105及び送受信部106と、送受信部106の各々を制御することによって通信を制御する通信制御部107と、複数の送受信部106の各々及び通信制御部107が動作するための電力を供給する電源108とを備える。
複数のアンテナ素子105は、図3に示すように、矩形の配列領域109に2次元的に配列されている。複数の送受信部106は、図2に示すように、複数のアンテナ素子105に1対1に対応付けて備えられている。複数の送受信部106は、対応付けられたアンテナ素子105を介して、空中へ情報を含めた電波(信号,ビーム)を放射させるとともに、空中から電波を受ける。
なお、複数のアンテナ素子105が2次元的に配列される領域は、矩形に限らず、例えば円形など任意の形状でよい。
送受信部106の各々は、物理的には、図4に示すように、電源108からの電力供給を受けて、通信制御部107の制御の下で動作する。送受信部106の各々は、フィルタ回路110と、電力増幅器111と、移相器112と、高周波回路113と、低雑音電力増幅器114とを備える。複数のアンテナ素子105の各々に対応付けられた電力増幅器111及び移相器112が、通信制御部107の制御の下で動作することによって、複数のアンテナ素子105は、図3に示すように、指向性を有する1つのフェーズドアレイアンテナ(本実施の形態では、アクティブフェーズドアレイアンテナ)115として機能する。
詳細には例えば、電力増幅器111は、通信制御部107からのアンテナ制御信号に従って動作する高周波回路113によって、電源108からの電力供給が制御される。例えば、電力増幅器111への電力供給を遮断することで、その電力増幅器111を含む送受信部106が対応付けられたアンテナ素子105の動作(すなわち、そのアンテナ素子105を介した信号の送受信)は実質的に停止する。これにより、フェーズドアレイアンテナ115から出力されるビームのビーム幅や合成電力が制御される。
ビーム幅の制御として、ペンシルビームとファンビームの形成がある。例えば、配列領域109に配列されたすべてのアンテナ素子105に対応する送受信部106の電力増幅器111に電力を供給することで、ペンシルビームを形成することができる。また、例えば図3に示すように、配列領域109のうち、中央の矩形の部分領域116に配列されたアンテナ素子105に対応する送受信部106の電力増幅器111のみに電力を供給することで、任意のビーム幅のファンビームを形成することができる。
例えば、移相器112は、通信制御部107からのアンテナ制御信号に従って動作する高周波回路113からの信号に基づいて動作する。これによって、その移相器112を含む送受信部106が対応付けられたアンテナ素子105から放射される電波の位相が制御される。複数のアンテナ素子105からの電波の位相を制御することで、フェーズドアレイアンテナ115から出力されるビームの指向方向が制御される。ビームの指向方向を制御することによって、基準局装置AP101は、例えば、全方位360°方向にビームを放射して、通信エリアの全体を走査することができる。
なお、パッシブフェーズドアレイアンテナでは、各アンテナ素子105に対応付けられた移相器112を制御し、各アンテナ素子105から放射されるビームの位相分布を制御することによっても、上述のペンシルビーム及びファンビームといった任意のビーム幅のビームを形成することができる。
例えば、フィルタ回路110、電力増幅器111及び移相器112が、高周波回路113を介して、通信制御部107との間でIF(Intermediate Frequency)信号を授受する。これによって、所望の情報を含むビームがアレイアンテナから送信されるとともに、アレイアンテナが受信したビームに含まれる情報が基準局装置AP101により取得される。
通信制御部107は、物理的には、例えば記憶領域を参照しつつ予め組み込まれたプログラムを実行するプロセッサ、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、記憶媒体などから構成される。記憶媒体には、ハードディスクドライブや半導体メモリなどが適宜採用されてよい。
通信制御部107は、機能的には、図2に示すように、動作モードの遷移を管理するネットワーク制御部117と、ディジタル変復調及び信号処理を行う変復調部118と、ネットワーク制御部117からの指示に応じて、送受信部106の各々を制御するアンテナ制御部119とを備える。
ネットワーク制御部117は、動作モードを管理するモード管理部120と、フェーズドアレイアンテナ115から放出されるビームを管理するビーム管理部121と、時間を管理するスロット管理部122とを備える。
モード管理部120は、図5に示す動作モードの遷移を管理する。
本実施の形態に係るフェーズドアレイアンテナ115の動作モードには、同図に示すように、初期捕捉モード123と、ネットワークモード124と、伝送モード125と、再捕捉モード126とがある。
初期捕捉モード123は、通信エリア102内の未だに通信ネットワークを確立していない従属局装置ST103との通信ネットワークを確立するための動作モードである。初期捕捉モード123で動作することによって、基準局装置AP101は、これまで通信ネットワークを確立していなかった通信エリア102内の従属局装置ST103の位置情報を取得して保持する。これにより通信ネットワークが確立されるので、モード管理部120は、動作モードをネットワークモード124へ移行させる。
ネットワークモード124は、確立した通信ネットワークを維持するための動作モードである。伝送モード125は、通信ネットワークが確立されて維持されている従属局装置ST103へ伝送情報を含むビームを放射する動作モードである。従って、一旦、従属局装置ST103との間で通信ネットワークが確立されると、基準局装置AP101は、ネットワークモード124でその通信ネットワークを維持しつつ、伝送モード125で従属局装置ST103との間で伝送情報を送受信する。ネットワークモード124又は伝送モード125で動作している間に通信ネットワークが断絶すると、モード管理部120は、動作モードを再捕捉モード126へ移行させる。
再捕捉モード126では、基準局装置AP101の通信エリア102内にあるにもかかわらず、一旦確立した通信ネットワークが断絶した従属局装置ST103を再度捕捉するための捕捉モードである。再捕捉モード126で動作することによって、基準局装置AP101は、通信エリア102内の従属局装置ST103の位置情報を取得して保持する。再捕捉モード126で動作した結果、通信ネットワークが再び確立されると、モード管理部120は、動作モードをネットワークモード124へ移行させる。再捕捉モード126で動作した結果、通信ネットワークが再び確立されない場合、管理部120は、動作モードを初期捕捉モード123へ移行させる。
再び、図2を参照する。
ビーム管理部121は、モード管理部120が決定する動作モードに従って、フェーズドアレイアンテナ115から放射されるビームのビーム幅、合成電力、ビーム指向方向、ビームに含める情報、ビームの帯域などを管理する。
各動作モードでのビーム幅について説明する。
初期捕捉モード123では、ビーム管理部121は、図6のファンビームの走査角方向と振幅との関係に示されるようなビーム幅が広いファンビームがフェーズドアレイアンテナ115(複数のアンテナ素子105)から放射されるように管理する。より詳細には、ビーム管理部121は、上述のように、配列領域109のうち、中央の矩形の部分領域116に配列されたアンテナ素子105に対応する送受信部106の電力増幅器111のみに電力が供給されるように制御する。これにより、電力の供給が停止したアンテナ素子105を介した信号の送受信は停止するので、実質的にアンテナ開口面を小さくして、ビームの広い放射範囲を確保することができる。
ネットワークモード124、伝送モード125及び再捕捉モード126では、ビーム管理部121は、図7のペンシルビームの走査角方向と振幅との関係に示されるようなビーム幅が狭いペンシルビームがフェーズドアレイアンテナ115から放射されるように管理する。より詳細には、ビーム管理部121は、上述のように、配列領域109に配列されたすべてのアンテナ素子105に対応する送受信部106の電力増幅器111に電力が供給されるように制御する。これにより、通信のスループットの向上を図ることができる。
各動作モードでの合成電力について説明する。
上述のように、初期捕捉モード123では、ファンビームがフェーズドアレイアンテナ115から放射される。ネットワークモード124、伝送モード125及び再捕捉モード126では、ペンシルビームがフェーズドアレイアンテナ115から放射される。合成電力は、通常、ファンビームよりもペンシルビームの方が大きくなる。その結果、同じ帯域幅でビームを放射すると、一般に、ファンビームの方がペンシルビームよりもC/N(Carrier to Noise Ratio)比が低下する。その結果、ビームの到達性は、一般的に、ペンシルビームよりもファンビームの方が低い。
各動作モードでのビーム指向方向について説明する。
初期捕捉モード123又は再捕捉モード126では、ビーム管理部121は、通信エリア102の全体に及ぶようにビームの指向方向を順次変更させる。典型的には、指向方向は、360度全方位へ順次変更される。これにより、通信エリア102がビームで走査されるので、通信エリア102内で通信ネットワークが確立されていない従属局装置ST103へビームを放射することができる。なお、再捕捉モード126は、例えば、一旦確立された通信ネットワークが断絶した最後の位置情報を中心に、予め定められた範囲を又は予め定められた時間、走査してもよい。
ネットワークモード124及び伝送モード125では、ビーム管理部121は、通信ネットワークが確立された従属局装置ST103へ向けて指向方向を制御する。これにより、移動する従属局装置ST103を追尾して通信ネットワークを維持しつつその従属局装置STとの間で伝送情報を送受信することができる。
各動作モードでのビームに含める情報及びビームの帯域について説明する。
初期捕捉モード123では、ビーム管理部121は、伝送情報よりも情報量が少ないビームを放射させる。好ましくは、ビーム管理部121は、通信ネットワークを確立するために必要最小限の情報を含むビームを放射させる。この情報には、基準局装置AP101自身の位置情報が含まれる。初期捕捉モード123では、ビーム管理部121は、ビームに含ませる情報を、通信ネットワークを確立するために必要最小限の情報に絞ることによって、ビームの帯域を狭くさせる。なお、位置情報における位置精度は、情報量を低減するために、ネットワークモード124又は再捕捉モード126でのビームに含まれる位置情報のそれよりも低くてもよい。
このように、初期補足モード123でのビームに含める情報量を低減することで、挟帯域のビームであっても通信ネットワークの確立に必要な情報を送信することができる。そのため、小電力であっても、ビームの到達性の低下を抑制しつつ、通信ネットワークを確立することができる。
伝送モード125では、ビーム管理部121は、伝送情報を含むビームを放射させる。また、伝送モード125では、ビーム管理部121は、ビームの帯域を広くさせる。これによって、伝送モード125では、多くの情報を広帯域のペンシルビームで送信することができ、通信のスループットを向上させることができる。
ネットワークモード124及び再捕捉モード126では、ビーム管理部121は、位置情報を含むビームを放射させる。伝送モード125では、上述のように、ペンシルビームが放射されるので、通信ネットワークが確立された基準局装置AP101と従属局装置ST103とは高精度で、相互の位置を追尾することができる。
このように、ビーム管理部121は、通信ネットワーク構築前の動作モード(初期捕捉モード123)では、通信相手となる従属局装置ST103を早期に探知すべく、広いビーム幅のファンビームで通信エリア102を走査する。また、ファンビームに含まれる情報量を低減させることで、ビームの到達性の低下の抑制を図っている。
通信ネットワーク構築後の動作モード(ネットワークモード124、伝送モード125及び再捕捉モード126)では、ビーム管理部121は、従属局装置ST103との間で相互に位置情報を保持しているので、ビーム幅が狭いペンシルビームを放射して高精度のビーム制御を行っている。
スロット管理部122は、時分割多重における送受信タイミングを管理する。詳細後述するアンテナ制御部119は、スロット管理部122により決定されたタイミングでアンテナ制御信号を出力する。このアンテナ制御信号は、ビーム幅、合成電力、ビーム指向方向を制御するための情報を含む。
変復調部118は、出力のタイミングを示すタイミング情報をスロット管理部122から取得すると、複数の送受信部106がそれぞれに接続されたアンテナ素子105を介して送信する信号を変調する。変復調部118は、変調した信号を複数の送受信部106の各々へ出力する。
また、変復調部118は、ネットワーク制御部117からの指示に応じて、複数の送受信部106がそれぞれに接続されたアンテナ素子105を介して受信する信号を復調する。
詳細には、変復調部118は、上述のようなビーム管理部121の制御の下、初期捕捉モード123では、確立された通信ネットワークで情報を送受信する通信ネットワーク構築後の動作モード(ネットワークモード124、伝送モード125及び再捕捉モード126のうちの少なくとも1つ)よりも少ない量の情報を変調又は復調する。なお、変復調部118は、誤り訂正処理などを適宜実行してもよい。
アンテナ制御部119は、ビーム管理部121が管理するビームが放射されるように、送受信部106の各々を制御するためのパラメータを演算し、演算結果に基づいて送受信部106の各々を制御する。アンテナ制御部119は、演算を実行する演算処理部127と、演算処理部127による演算の結果を現在の送受信部106の各々の状態を示す情報として保持する記憶部128と、演算処理部127の演算結果に基づくアンテナ制御信号を出力する信号出力部129とを有する。
詳細には、演算処理部127は、放射するビームのビーム幅、合成電力及びビーム指向方向をビーム管理部121から取得する。演算処理部127は、ビーム管理部121から取得した情報と記憶部128の情報とを参照する。そして、演算処理部127は、ビーム管理部121が管理する動作モードに応じたビームを放射するように、送受信部106の各々を制御するためのパラメータを演算する。信号出力部129は、演算処理部127による演算の結果に応じたアンテナ制御信号を生成して、スロット管理部122が決定したタイミングでアンテナ制御信号を複数の送受信部106の各々へ出力する。
これまで、基準局装置AP101の構成を説明した。基準局装置AP101は、従属局装置ST103を他の装置(電波を送受信する通信相手)とするが、従属局装置ST103の各々は、基準局装置AP101を他の装置とする。この点を除いて、従属局装置ST103の各々は、これまで説明した基準局装置AP101と同様の構成を備える。
これまで、移動局通信システム100の構成について説明した。ここから、移動局通信システム100の動作について説明する。
図8は、実施の形態1に係る移動局通信システム100の動作を示すシーケンス図であって、基準局装置AP101と従属局装置ST103とのそれぞれが実行する処理の流れを示す。
基準局装置AP101と従属局装置ST103とは、通信ネットワークが確立されていない場合に、図8に示すように、捕捉モード(初期捕捉モード123,再捕捉モード126)でビーコン信号104(図1参照)を送受信する。ここで、ビーコン信号104は、通信ネットワークを確立するためにフェーズドアレイアンテナ115から出力される信号(ビーム)である。
すなわち、ビーコン信号104は、初期捕捉モード123又は再捕捉モード126で出力される信号(ビーム)である。初期捕捉モード123では、上述のように、ビーコン信号104は、再捕捉モード126よりも低精度の位置情報を含む。ビーコン信号104に含まれる位置情報は、初期捕捉モード123及び再捕捉モード126のいずれの動作モードにおいても、出力した基準局装置AP101又は従属局装置ST103自身の位置を示す。初期捕捉モード123のビーコン信号104は、再捕捉モード126で出力されるビーム(ペンシルビーム)よりもビーム幅が広いファンビームで出力される。そのため、初期捕捉モード123のビーコン信号104の方が再捕捉モード126で出力されるビーコン信号104よりも合成電力が小さい。初期捕捉モード123のビーコン信号104は、指向方向が通信エリア102の全体に及ぶように360度全方位に順次変更し、それによって通信エリア102を走査するように制御して出力される。なお、再捕捉モード126でも、通信ネットワークを確立するための動作モードである捕捉モードとして、初期捕捉モード123と同様に(すなわち、例えばファンビームで低精度の位置情報を360度全方位に向けて出力して)、動作してもよい。
図8に示す例では、基準局装置AP101が、指向方向を変更しながらビーコン信号104を送信し、従属局装置ST103が指向方向を変更しながらビーコン信号104を受信する。そして、互いの指向方向が向き合うと、従属局装置ST103は、基準局装置AP101が出力したビーコン信号104に含まれる位置情報を保持する(ステップS100)。
ここで、通信エリア102の走査において基準局装置AP101と従属局装置ST103とのそれぞれが変更する指向方向の関係を図9及び図10を参照して、より詳細に説明する。
図9は、基準局装置AP101と従属局装置ST103とのそれぞれが、通信エリア102を走査するために指向方向を変更する順序の例を示す。また、図10は、基準局装置AP101と従属局装置ST103とのそれぞれが、通信エリア102を走査するために変更する指向方向の時間的な関係の例を示す。
図9に示すように、基準局装置AP101と従属局装置ST103とは、それぞれ指向方向を領域1〜領域nへ順次、空間的に変更することによって、それぞれの通信エリア102をビーコン信号104で走査する。
時間的には、図10に示すように、基準局装置AP101は、領域1〜領域nへ順次指向方向を変更しながらビーコン信号を送信する。その間、従属局装置ST103は、指向方向を領域1へ向けてビーコン信号104の受信を待つ。その後、同様のことが繰り返される。すなわち、従属局装置ST103はビーコン信号104を受信するための指向方向を領域2〜領域nへ順次変更する。基準局装置AP101は、従属局装置ST103の指向方向が1つの領域i(iは、2〜nの整数)である間に、領域1〜領域nへ順次指向方向を変更しながらビーコン信号104を送信する。
そして、図11に示すように、基準局装置AP101と従属局装置ST103とで指向方向が向き合った場合に、従属局装置ST103は、基準局装置ST101からのビーコン信号104を参照することによって、基準局装置AP101の位置を示す位置情報を保持することができる。図9及び図11では、基準局装置AP101と従属局装置ST103とのそれぞれの指向方向が領域mを向いた時に、それぞれの指向方向が相互に対向して通信ネットワークが確立した例を示す。
従属局装置ST103は、保持した位置情報に基づいて、基準局装置AP101の位置へビーコン信号104を送信する。このビーコン信号104は、従属局装置ST103の位置情報を含む。基準局装置AP101は、従属局装置ST103からのビーコン信号104を受信する。ここで、従属局装置ST103からは、基準局装置AP101の位置へ向けた特定の指向方向のビーコン信号104が送信されるので、基準局装置AP101は、領域1から順に指向方向を変えて受信するとよい。これにより、基準局装置AP101は、従属局装置ST103からのビーコン信号104を参照することによって、基準局装置AP101の位置を示す位置情報を保持する(ステップS101)。これにより、基準局装置AP101と従属局装置ST103とは、互いに相手方装置の位置情報を保持することができ、基準局装置AP101と従属局装置ST103との間で、通信ネットワークが確立する。
通信ネットワークが確立されると、例えば時分割多重における次周期に、基準局装置AP101と従属局装置ST103とは、図8に示すように、ネットワークモード124と伝送モード125とに遷移する。詳細には、基準局装置AP101と従属局装置ST103とは、ネットワークモード124と伝送モード125との間の動作モードの遷移を繰り返すことによって、通信ネットワークを維持しつつ伝送信号130(図1参照)を送受信する。
伝送信号130は、伝送情報を送受信するためにフェーズドアレイアンテナ115から出力される信号(ビーム)である。
すなわち、伝送信号130は、伝送モード125で出力される信号(ビーム)である。従って、上述のように、伝送信号130は、ビーム幅が狭いペンシルビームで出力される。伝送信号130は、合成電力が大きい。基準局装置AP101は、通信ネットワークが確立された従属局装置ST103に向かうように指向方向を制御して伝送信号130を送信し、従属局装置ST103からの伝送信号130を同様の指向方向に制御して受信する。従属局装置ST103は、通信ネットワークが確立された基準局装置AP101に向かうように指向方向を制御して伝送信号130を送信し、基準局装置ST101からの伝送信号130を同様の指向方向に制御して受信する。伝送信号130は、含まれる情報量が多い信号であって、伝送情報を含む。
なお、ネットワークモード124では、基準局装置AP101と従属局装置ST103とは、それぞれの高精度の位置情報を含む追尾信号を送信するとよい。追尾信号は、伝送信号130と同様に、他の装置103,101へ向かう指向方向を有するペンシルビームでよい。
図9では、基準局装置AP101と従属局装置ST103とのそれぞれが、指向方向を領域mへ向けた伝送信号(伝送信号m)130を送信し、その伝送信号130が他の装置103,101に受信された例を示す。
この後、基準局装置AP101と従属局装置ST103とは、それぞれ、追尾信号を送受信することによって、互いの位置を保持することで、確立された通信ネットワークを維持することができる。そして、基準局装置AP101と従属局装置ST103とは、確立された通信ネットワークに従って適宜指向方向を変更して伝送信号130を送受信することができる。
一旦確立した通信ネットワークが断絶した場合、基準局装置AP101と従属局装置ST103とは、捕捉モード(再捕捉モード126)に戻るとよい。
なお、例えば基準局装置AP101と従属局装置ST103とのいずれかが移動する場合、基準局装置AP101の通信エリアに別の従属局装置ST103が新たに入り込むことや、従属局装置ST103の通信エリアに別の基準局装置AP101が新たに入り込むことがある。このような別の従属局装置ST103又は基準局装置AP101を捕捉するために、基準局装置AP101と従属局装置ST103とのそれぞれは、初期捕捉モードを予め定められた時期に(例えば定期的に)実行してもよい。
以上、本発明の実施の形態1について説明した。
本実施の形態によれば、お互いの位置を知らない基準局装置AP101と従属局装置ST103とは、初期捕捉モード123で動作する。この場合、基準局装置AP101は、自身の位置情報を含むビーコン信号104を指向方向を変えて送信することで通信エリア102を走査する。それとともに、従属局装置ST103は指向方向を変えて基準局装置AP101からのビーコン信号104を受信することで通信エリア102を走査する。そして、基準局装置AP101と従属局装置ST103とは、お互いのビームが向き合った指向方向でお互いの位置情報を交換する。なお、初期捕捉モード123において、従属局装置ST103が最初にビーコン信号104で走査し、基準局装置AP101が指向方向を変えて受信してもよい。
初期捕捉モード123でビーコン信号104を送信又は受信する場合、複数のアンテナ素子105の一部に対応付けられる電力増幅器111への電力供給が遮断される。これによって、フェーズドアレイアンテナ115の見かけ上の開口面を小さくすることができるので、フェーズドアレイアンテナ115から放射されるビームのビーム幅を広くし、フェーズドアレイアンテナ115で受信する範囲を広くすることができる。その結果、通信エリア102をビーコン信号104で走査するために必要となるビーコン信号104の送信回数を低減し、通信ネットワークの確立に要する時間を短縮することが可能になる。
ここで、ビーコン信号のビーム幅を広くすると、通常、受信電力はアンテナ利得,合成電力の低下によりデータ通信の受信信号電力に比べて低下する。これに対して、本実施の形態によれば、初期捕捉モード123では変復調部118は、伝送モード125などの通信ネットワークが確立された後の動作モードよりも少ない量の情報を変調又は復調する。これにより、ビーコン信号の帯域を狭くさせても、その情報を送受信することができる。
そのため、図12に示すように、伝送信号のC/N(Carrier to Noise Ratioo)以上確保するようビーコン信号の帯域幅を制限し、電力低下を補償することができる。これにより、通信エリア102の縮小を回避し、狭ビームの場合時と同程度の通信エリア102を確保することが可能になる。
詳細には例えば、基準局装置AP101及び従属局装置ST103のそれぞれのペンシルビームにおけるアンテナ利得をGA[dBi]、有効素子数をN、合成電力をP[dBm]とし、ファンビームにおけるアンテナ利得をGA’[dBi]、有効素子数をN’、合成電力をP’[dBm]とした場合,ペンシルビームからファンビーム切り替えによる受信電力低下は{2x(GA−GA’)+(P−P’)}となる。また、ペンシルビームで送受信する伝送信号の受信信号帯域幅をBn、ファンビームで送受信するビーコン信号の受信信号帯域幅をBn’とすると、Bn’の条件は次の式(1)によって表される。
10log(Bn/Bn’)≧{2x(GA−GA’)+(P−P’)}・・・(1)
ここで,合成電力Pは素子数に依存する。また、P=Pa+10log(N/N’)で表される。但し、Paは、1素子あたりの電力である。そのため、式(1)を、次の式(2)のように変形することができる。
10log(Bn/Bn’)≧{2x(GA−GA’)+10log(N/N’)}・・・(2)
式(2)を満足させるように、ビーコン信号104の情報量、すなわちBn’を抑制することで、通信エリア102で情報を受信するために必要なC/Nを確保して他の装置101,103の確実な捕捉を実現することができる。
従って、例えばビーコン信号104に適用するファンビームのビーム幅に応じて、モード管理部120が、ビーコン信号104に含まれる位置情報の位置精度を低下させてもよい。
このように、他の装置101,103との間の通信のスループットを低下させることで、ビーム幅を広くすることによるアンテナ利得の低下と合成電力の低下を補償することができる。その結果、ビーコン信号の到達性の低下を抑制することが可能になる。
また、本実施の形態によれば、初期捕捉モード123では、360度全方位にビーコン信号を走査する。これにより、通信エリアに存在する他の装置(基準局装置AP101,従属局装置ST103)を確実に捕捉することが可能になる。
実施の形態2.
実施の形態1では、初期捕捉モード123で動作する場合、挟帯域のビーコン信号104で少ない量の情報を送信することによって、ビーコン信号104のビーム幅を広くしたことに伴うアンテナ利得及び合成電力の低下を補償した。
本実施の形態では、初期捕捉モード123で動作する場合、スペクトラム拡散方式で変調したビーコン信号104を採用する。これによれば、通信ネットワークが確立された後に出力する信号(伝送信号130など)と同一の帯域を初期捕捉モード123のビーコン信号104に適用しても、そのビーコン信号104のビーム幅を広くしたことに伴うアンテナ利得及び合成電力の低下を補償することができる。
本実施の形態に係る基準局装置AP201と従属局装置ST203とのそれぞれは、実施の形態1に係る変復調部118に代わる変復調部218を備える。これを除いて、基準局装置AP201と従属局装置ST203とは、それぞれ、実施の形態1に係る基準局装置AP101と従属局装置ST103と概ね同様の構成を備える。
変復調部218は、実施の形態1に係る変復調部118と同様に、送信信号を変調し、受信信号を復調する。変復調部218は、変調方式として、スペクトラム拡散方式を採用することが、実施の形態1に係る変復調部118と異なる。
本実施の形態に係る基準局装置AP201と従属局装置ST203の動作も、変復調部218がスペクトラム拡散方式で変調することを除いて、実施の形態1に係る基準局装置AP101と従属局装置ST103のそれぞれと概ね同様である。
本実施の形態に係るビーコン信号104は、実施の形態1と同様に、それに含まれる情報量が低減されており、実施の形態1と同様の位置情報を含む。本実施の形態によれば、このようなビーコン信号104の生成にスペクトラム拡散変調が採用される。
そのため、図14に示すようにビーコン信号104の帯域を伝送信号130と同じ帯域にしても、ビーコン信号104の受信時の拡散利得により、通信エリア102で情報を受信するために必要なC/Nを確保することができる。
従って、ビーム幅を広くすることによるアンテナ利得の低下と合成電力の低下を補償することができる。その結果、ビーコン信号の到達性の低下を抑制することが可能になる。
また、本実施の形態によれば、受信側で、同一の動作周波数で同一のフィルタ回路を適用することができる。これによって、送受信部106の回路構成を簡素化することが可能になる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、各実施の形態に限定されるものではなく、各実施の形態及び変形例を適宜組み合わせた形態、それに種々の変更を加えた形態を含む。
100 移動局通信システム、101,201 基準局装置AP、102 通信エリア、103,203 従属局装置ST、104 ビーコン信号、105 アンテナ素子、106 送受信部、107,207 通信制御部、108 電源、109 配列領域、110 フィルタ回路、111 電力増幅器、112 移相器、113 高周波回路、114 低雑音電力増幅器、115 フェーズドアレイアンテナ、116 部分領域、117 ネットワーク制御部、118,218 変復調部、119 アンテナ制御部、120 モード管理部、121 ビーム管理部、122 スロット管理部、123 初期捕捉モード、124 ネットワークモード、125 伝送モード、126 再捕捉モード、127 演算処理部、128 記憶部、129 信号出力部、130 伝送信号。

Claims (5)

  1. 2次元的に配列された複数のアンテナ素子と、
    前記複数のアンテナ素子のそれぞれに接続されており、それぞれに接続された前記アンテナ素子を介して他の装置との間で信号を送受信する複数の送受信部と、
    送信信号を変調し受信信号を復調する変復調部と、
    前記他の装置との間で通信ネットワークを確立するための捕捉モードでは、前記複数のアンテナ素子の一部を介した信号の送受信を停止させるモード管理部とを備え、
    前記変復調部は、前記捕捉モードでは、確立された前記通信ネットワークで情報を送受信するための伝送モードよりも小さい量の情報を変調又は復調するアレイアンテナ装置。
  2. 前記変復調部は、前記捕捉モードでは、前記伝送モードよりも帯域幅を制限して変調又は復調する
    請求項1に記載のアレイアンテナ装置。
  3. 前記変復調部は、前記捕捉モードでは、前記伝送モードと同じ帯域幅となるようにスペクトラム拡散変調方式で変調又は復調する
    請求項1に記載のアレイアンテナ装置。
  4. 前記複数のアンテナが動作することで出力されるビームの指向方向を制御するビーム管理部をさらに備え、
    前記ビーム管理部は、前記捕捉モードでは、360度全方位にビームを操作する
    請求項1から3のいずれか1項に記載のアレイアンテナ装置。
  5. 基準局装置と従属局装置とが移動しながら通信するためのシステムであって、
    前記基準局装置と前記従属局装置との各々は、
    2次元的に配列された複数のアンテナ素子と、
    前記複数のアンテナ素子のそれぞれに接続されており、それぞれに接続された前記アンテナ素子を介して他の装置との間で信号を送受信する複数の送受信部と、
    送信信号を変調し受信信号を復調する変復調部と、
    前記他の装置との間で通信ネットワークを確立するための捕捉モードでは、前記複数のアンテナ素子の一部を介した信号の送受信を停止させるモード管理部とを備え、
    前記変復調部は、前記捕捉モードでは、確立された前記通信ネットワークで情報を送受信するための伝送モードよりも小さい量の情報を変調又は復調する
    移動局通信システム。
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