JP2015198771A - 姿勢状態検出装置、姿勢状態検出プログラム及び姿勢状態検出方法 - Google Patents

姿勢状態検出装置、姿勢状態検出プログラム及び姿勢状態検出方法 Download PDF

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政博 原
明大 猪又
Akita Inomata
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Abstract

【課題】床上等に横たわっている人間の肘や膝の屈伸状態を、数少ないセンサで的確に求める。
【解決手段】被験者の胴体に取り付けられた第1のセンサ装置から取得した重力加速度に基づいて体幹の回転角を算出し、手首又は足首の何れか1つに取り付けられた第2のセンサ装置から取得した重力加速度に基づいて前腕又は下腿の回転角を算出する。そして、人間の肘又は膝の屈伸状態を体幹の回転角と前腕又は下腿の回転角との組み合わせに対応付けて格納する屈伸判定データベースを参照し、前記算出した体幹の回転角と前腕又は下腿の回転角との組み合わせに対応する屈伸状態を検索する。
【選択図】図1

Description

本発明は、床上、ベッド上、畳上等に横たわっている人間の姿勢状態を検出する姿勢状態検出装置、姿勢状態検出プログラム及び姿勢状態検出方法に関する。
床上、ベッド上、畳上等に横たわっている高齢者、患者、被介護者等の人間が、どのような姿勢状態でいるのかを検出することが必要な場合がある。
例えば、筋ジストロフィーを患っている患者は、筋力の弱化により寝返りが打てない等、自分の意志で好きな睡眠姿勢等を取ることが困難な場合がある。このような患者は、同一の睡眠姿勢が継続すると、褥瘡の原因にもなる。また、睡眠時無呼吸症候群は、仰臥位(仰向け)になった時に発生する可能性が高いため、仰臥位の睡眠姿勢が発現したときには、注意が必要である。また、外傷性脳損傷、脳梗塞、脳内出血、脳腫瘍および脳症などの重篤な脳損傷が起きると、上肢や下肢の不随意的な伸展や屈曲した姿勢である異常肢位を発現ことがある。このような場合は、臥位だけでなく、上肢の状態も知る必要がある。
そこで、臥位および四肢の状態を容易に検出することで、人間の睡眠時の状態やパターンを把握し、疾患による症状の発生の予兆検知を行えるようにする必要がある。
例えば、カメラで人間を撮影し、その撮影画像を用いて肘や膝の関節の屈伸を検出し、人間の姿勢や運動状態を把握する技術が開示されている(例えば、特許文献1を参照。)。
また、複数の加速度センサを人間の体幹から四肢の末梢部に至るまでの異なる複数部位に夫々装着して、得られた出力データに基づいて各部位の各活動レベルを判定し、各活動レベルとその組み合わせから身体活動を判別する技術が開示されている(例えば、特許文献2を参照。)。
特許第2845211号明細書 特開2001−87247号公報
しかしながら、一般に睡眠時には布団によって人間の身体は覆われているため、カメラによる睡眠時の肘や膝の屈伸状態を検出することができないことがある、という問題点があった。
また、人体の複数部位に装着した加速度センサの出力データを単に組み合わせるだけでは、肘や膝の屈伸状態の判断をすることが出来ない、という問題点があった。
1つの側面において、本発明は、床上等に横たわっている人間の肘や膝の屈伸状態を、数少ないセンサで的確に求めることを目的とする。
1つの案では、姿勢状態検出装置は、第1の加速度取得部、第2の加速度取得部、第1の回転角算出部、第2の回転角算出部、及び屈伸状態検索部を含む。
第1の加速度取得部は、被験者の胴体に取り付けられた第1のセンサ装置からの重力加速度を取得する。第2の加速度取得部は、前記被験者の手首又は足首の何れか1つに取り付けられた第2のセンサ装置からの重力加速度を取得する。第1の回転角算出部は、前記第1の加速度取得部により取得した重力加速度に基づいて、前記被験者の体幹の回転角を算出する。第2の回転角算出部は、前記第2の加速度取得部により取得した重力加速度に基づいて、前記被験者の前腕又は下腿の回転角を算出する。屈伸状態検索部は、人間の肘又は膝の屈伸状態を体幹の回転角と前腕又は下腿の回転角との組み合わせに対応付けて格納する屈伸判定データベースを参照する。そして、前記第1の回転角算出部により算出した回転角と前記第2の回転角算出部により算出した回転角との組み合わせに対応する屈伸状態を検索する。
実施の形態によれば、床上等に横たわっている人間の肘や膝の屈伸状態を、数少ないセンサで的確に求めることができる。
本実施の形態に係る姿勢状態検出システムの機能構成を示す図である。 胸部に取り付けた加速度センサを示す図である。 左手首に取り付けた加速度センサを示す図である。 胸部に取り付けた加速度センサの座標系と手首に取り付けた加速度センサの座標系との関係を説明するための図である。 屈伸判定DBの例を示す図(その1)である。 体幹の回転角θと代表角度との関係を示す図である。 前腕の回転角ξと代表角度との関係を示す図である。 屈伸判定DBの例を示す図(その2)である。 体幹と前腕の成す角度φと代表角度との関係を示す図である。 姿勢状態DBの例を示す図である。 遷移可能DBの例を示す図である。 遷移確率DBの例を示す図である。 姿勢記録DBの例を示す図である。 「装着エラー」の状態を示す図である。 姿勢状態検出装置のコンピュータが実行する姿勢状態検出処理の流れを示すフローチャート(その1)である。 姿勢状態検出装置のコンピュータが実行する姿勢状態検出処理の流れを示すフローチャート(その2)である。 姿勢状態検出装置のコンピュータが実行する姿勢状態検出処理の流れを示すフローチャート(その3)である。 姿勢状態検出装置のコンピュータが実行する姿勢状態検出処理の流れを示すフローチャート(その4)である。 姿勢状態検出装置のコンピュータが実行する姿勢状態検出処理の流れを示すフローチャート(その5)である。 加速度センサを足首に取り付けた場合に用いる屈伸判定DBの例を示す図である。 加速度センサを足首に取り付けた場合に用いる遷移可能DBの例を示す図である。 情報処理装置の構成図である。
以下、図面を参照しながら、実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本実施の形態に係る姿勢状態検出システムの機能構成を示す図である。図2は、胸部に取り付けた加速度センサを示す図である。図3は、左手首に取り付けた加速度センサを示す図である。図4は、胸部に取り付けた加速度センサの座標系と手首に取り付けた加速度センサの座標系との関係を説明するための図である。
図1において、姿勢状態検出システム100は、姿勢状態検出装置1、第1のセンサ装置2、第2のセンサ装置3、及び通知用端末4を備える。
第1のセンサ装置2は、姿勢状態検出装置1と接続され、加速度検出部21及びデータ送信部22を備える。第2のセンサ装置3は、姿勢状態検出装置1と接続され、加速度検出部31及びデータ送信部32を備える。第1のセンサ装置2及び第2のセンサ装置3は、例えば、図2及び図3に示すような加速度センサ、傾斜センサ又は重力センサであり、少なくとも重力方向の加速度を検出することが可能である。第1のセンサ装置2は、被験者の胴体、例えば胸部に取り付けられることより、被験者の臥位の検出に用いる。第2のセンサ装置3は、被験者の四肢、例えば右手首、左手首、右足首又は左足首に取り付けられることより、被験者の前腕又は下腿の向きの検出に用いる。加速度検出部21及び加速度検出部31は、加速度を検出し、データ送信部22及びデータ送信部32は、検出した加速度データを姿勢状態検出装置1に送信する。
姿勢状態検出装置1は、例えば、ワークステーション、パーソナルコンピュータ、携帯通信端末等の情報処理装置である。姿勢状態検出装置1は、データ取得部11、角度算出部12、屈伸状態検索部13、遷移可能屈伸状態検索部14、遷移確率検索部15、最終屈伸状態判定部16、エラー検知部17、及び通知送信部18を備える。また、姿勢状態検出装置1は、角度保存データベース(DataBase:DB)51、屈伸判定DB52、姿勢状態DB53、遷移可能DB54、遷移確率DB55、及び姿勢記録DB56と接続されている。
データ取得部11は、被験者の胴体に取り付けられた第1のセンサ装置2から送信された加速度データを受信し、前記被験者の手首又は足首の何れか1つに取り付けられた第2のセンサ装置3から送信された加速度データを受信する。そして、第1のセンサ装置2からの重力加速度成分、及び第2のセンサ装置3からの重力加速度成分を取得する。
角度算出部12は、データ取得部11で取得した重力加速度データに基づいて、下記(式1)を用いて被験者の体幹の回転角θを算出し、下記(式2)を用いて被験者の前腕又は下腿の回転角ξを算出する。そして、角度算出部12は、前記算出した回転角θを、前記データ取得部11が第1のセンサ装置2から送信された加速度データを取得した時刻と対応付けて角度保存DB51に蓄積する。また、角度算出部12は、前記算出した回転角ξを、前記データ取得部11が第2のセンサ装置3から送信された加速度データを取得した時刻と対応付けて角度保存DB51に蓄積する。
ここで、axは第1のセンサ装置2から送信された加速度データのうち図2に示すx軸方向の加速度、ayはy軸方向の加速度である。被験者が床上等に横たわっている状態では、2軸(図2のx軸方向とy軸方向)の重力加速度成分から臥位の検出ができる。
ここで、bxは第2のセンサ装置3から送信された加速度データのうち図3に示すx軸方向の加速度、byはy軸方向の加速度である。2軸(図3のx軸方向とy軸方向)の重力加速度成分から前腕又は下腿の回転角の検出ができる。
以下、説明を分かりやすくするために、第2のセンサ装置3を被験者の手首に取り付けた場合について説明する。
肘から先の前腕の可動な回転角は、体幹の回転角との相対的な回転角に依存する。しかし、前腕の回転角ξを求めても、前腕は必ずしも体幹に平行ではないため、前腕が重力方向の上下に向かうことがあり、前腕の向きが特定できないことがある。これは、前腕の回転角ξを求めるときに、第2のセンサ装置3のz軸(図3)の情報がなくなるためである。しかし、人間が床上等に横たわっている状態では、腕が伸びていたり曲がっていたりしても、安定時は手が布団や身体に接触しているため、前腕は肘を支点とした可動範囲の自由度を持つ。よって、肘を中心とした回転が分かれば前腕の向きが決定できる。
そこで、角度算出部12は、第1のセンサ装置2から送信された加速度データ及び第2のセンサ装置3から送信された加速度データに基づいて、下記(式3)を用いて被験者の体幹と前腕の成す角度φを算出する。
ここで、aは、第1のセンサ装置2から送信された加速度データのうちの重力加速度成分、bは、第2のセンサ装置3から送信された加速度データのうちの重力加速度成分である。これら2つの重力加速度成分の内積から、被験者の体幹と前腕の成す角度φを求めることで、前腕の向きを決定できる。この角度φの意味することは、図4に示すように、胴体に取り付ける第1のセンサ装置2の座標系(図4(A))と、手首に取り付ける第2のセンサ装置3の座標系(図4(B))を一致させた場合(図4(C))における、体幹と前腕の成す角度を求めることである。
屈伸状態検索部13は、人間の肘の屈伸状態を体幹の回転角θと前腕の回転角ξとの組み合わせに対応付けて格納する屈伸判定DB52を参照し、角度算出部12により算出した回転角θと回転角ξとの組み合わせに対応する、人間の肘の屈伸状態を検索する。ここで、肘の屈伸状態とは、曲がっている状態を示す屈曲状態、又は伸びている状態を示す伸展状態である。すなわち、屈伸状態検索部13は、屈伸判定DB52を参照し、回転角θと回転角ξとの組み合わせに対応する肘が屈曲状態であるのか伸展状態であるのかを検索する。このようにして、体幹の回転角θと前腕の回転角ξから人間の肘の屈伸状態、すなわち、肘が曲がっている状態を示す屈曲状態であるのか伸びている状態を示す伸展状態であるのかが分かる。
ところで、人間の肘から先の前腕の回転は、肘関節の物理的な制約により180度以内でしか回転しない。肘より上の部分である上腕は、「上腕骨」という一本の骨で形成される。これに対して、肘より下の部分である前腕は、「尺骨」と「とう骨」という二本の骨で形成されている。したがって、肘を固定したまま手首を回転させると、これら二本の骨がクロスするように動くので180度以内で回転する構造になっている。これは、例えば仰臥位の状態で肘を延ばした伸展状態の場合、親指が重力方向に対し下向きになることはない。また、肘を曲げた屈曲状態の場合には、手の甲が斜め下になることはない。つまり、体幹の回転角θと前腕の回転角ξが分かれば、肘が伸びているか曲げているかが判別可能なことを示している。この人間の肘の屈伸状態は、体幹の回転角θと前腕の回転角ξとの組み合わせと対応関係がある。
図5は、屈伸判定DBの例を示す図(その1)であり、図6は、体幹の回転角θと代表角度との関係を示す図であり、図7は、前腕の回転角ξと代表角度との関係を示す図である。
図5に示す屈伸判定DB52の例は、以下の説明に必要なデータのみを示している。他の説明に必要なデータは図8に示し、その説明は後述する。
図5に示すように、屈伸判定DB52には、人間の肘の屈伸状態を体幹の回転角θと前腕の回転角ξとの組み合わせに対応付けて格納している。図5に示した例では、屈曲状態を白丸印(○)で示し、伸展状態を黒丸印(●)で示している。白丸印及び黒丸印の両方が示されているのは、屈曲状態であるのか伸展状態であるのか不明状態であることを示している。しかし、例えば仰臥位の状態(体幹の回転角θが「0度」)で、手の甲が上になるような前腕の回転角ξが「0度」近辺及び「−180度」(=180度)近辺の場合は、肘の屈伸状態は不明状態である。
また、図5に示した屈伸判定DB52の「行」及び「列」の回転角は、代表角度として定義されている。ここで、代表角度とは、所定の範囲内の角度を所定のルールに従って代表する角度であり、例えば、算出された回転角が「110度」以上「160度」未満の範囲内であれば、代表角度はその範囲内の中央である「135度」として定める。
代表角度を定めるための所定範囲は、体幹の回転角の場合、360度を少なくとも4種類に分類することが望ましい。具体的には、仰臥位、右側臥位、左側臥位、伏臥位(うつ伏せ)の4種類に対応する。図6に示した例では、より細かく安静姿勢を求めるために、8種類に分類し、代表角度を定め、その代表角度を用いる。例えば、体幹の回転角θの範囲が「−180度」以上「−160度」未満及び「160度」以上「180度」未満の場合は、仰臥位である。その代表角度は「−180度」(=180度)であり、体幹の回転角θの範囲が「−160度」以上「−110度」未満の場合は、右斜めの仰臥位であり、その代表角度は「−135度」である。
また、前腕の回転角も、図7に示すように分類する。前腕の回転は、体幹の回転に対して相対的な量になるので、体幹の分類の個数以上の分類が必要である。ここでは、図7に示すように8種類に分類し、体幹の場合と同様に代表角度を用いる。例えば、前腕の回転角ξの範囲が「−110度」以上「−70度」未満の場合は、親指が上である。その代表角度は「−90度」であり、前腕の回転角ξの範囲が「−70度」以上「−20度」未満の場合は、手の甲が斜め上であり、その代表角度は「−45度」である。
図8は、屈伸判定DBの例を示す図(その2)であり、図9は、体幹と前腕の成す角度φと代表角度との関係を示す図であり、図10は、姿勢状態DBの例を示す図である。
図8に示す屈伸判定DB52の例は、以下の説明に必要なデータのみを示している。図5を用いて説明したデータとともに格納されている。
前記屈伸判定DB52には、更に、人間の体幹と前腕の成す角度φのうち体幹の回転角θと前腕の回転角ξとの組み合わせでは形成され得ない角度φがある場合、図8に示すように、該形成され得ない角度φを該組み合わせに対応付けて格納されている。図8に示した例では、例えば、体幹の回転角θが「0度」で前腕の回転角ξが「0度」の組み合わせの場合に、体幹と前腕が形成され得ない角度φが「90度」であることを示している。例えば、人間が床上等に横たわっている状態で安静にしていれば、体幹と前腕が形成され得ない角度となっている。
また、図8に示した屈伸判定DB52に格納された角度φは、代表角度として定義されている。ここで、代表角度とは、所定の範囲内の角度を所定のルールに従って代表する角度であり、図9に示すように、例えば、算出された角度φが「0度」以上「60度」未満の範囲内であれば、代表角度はその範囲内の中央である「30度」として定める。
人間が床上等に横たわっている状態では、安静にしていれば、前腕が床面等に必ず接地している。これは、仰臥位のときには、前腕を重力加速度の上下方向に伸ばしていることはないことと、側臥位と伏臥位のときに肘が曲がって状態として、重力加速度の上下方向かそうでないかを判別することが可能なことを示している。そこで、体幹と前腕の成す角度φは、重力方向の上下が分かればよいので、図9のように3種類に分類し、代表角度を用いる。
前記屈伸状態検索部13は、屈伸判定DB52を参照し、前記角度算出部12により算出した前記被験者の体幹と前腕の成す角度φが、前記屈伸判定DB52に格納されていない場合、回転角θと回転角ξとの組み合わせに対応する肘が屈曲状態であるのか伸展状態であるのかを検索する。また、前記屈伸状態検索部13は、姿勢状態DB53を参照し、体幹の回転角θ、前腕の回転角ξ及び体幹と前腕の成す角度φの組み合わせに対応する屈伸状態を検索する。このようにして、体幹の回転角θと前腕の回転角ξから人間の肘の屈伸状態、すなわち、肘が曲がっている状態を示す屈曲状態であるのか伸びている状態を示す伸展状態であるのかが分かる。他方、屈伸判定DB52を参照した結果、前記角度φが前記屈伸判定DB52に格納されている場合は、前記角度φが人間の体幹と前腕の成す角度φのうち体幹の回転角θと前腕の回転角ξとの組み合わせでは形成され得ない角度φである可能性がある。そこで、前記屈伸状態検索部13により、所定期間に前記屈伸判定DB52の検索を繰り返す。そして、その全ての検索で、前記角度算出部12により算出した前記被験者の体幹と前腕の成す角度φが前記屈伸判定DB52に格納されている場合、前記角度θが体幹の回転角θと前腕の回転角ξとの組み合わせでは形成され得ない角度φであることを示す情報「姿勢エラー」を出力する。すなわち、人間が床上等に横たわっている状態で安静にしていれば、体幹と前腕が形成され得ない角度となっていることを示す情報「姿勢エラー」を出力する。ここで、所定期間検索を繰り返すのは、極めて短期間であれば体幹と前腕が形成され得ない角度となる可能性があり、それを排除するためである。
また、人間が安静にして床上等に横たわっている場合、体幹及び前腕は、自然な状態のまま一定時間以上継続される。ある状態Xから別の状態Yに変化するとき、XからYへの遷移可能な状態は限定される。例えば、仰臥位から伏臥位への急激な姿勢変化はない。このことは、人間の構造から拘束されるため、事前に遷移可能かどうかを定義付けることができる。
図11は、遷移可能DBの例を示す図である。
図11に示すように、遷移可能DB54には、遷移前における体幹の回転角θ、前腕の回転角ξ及び体幹と前腕の成す角度φと、遷移後における体幹の回転角θ、前腕の回転角ξ及び体幹と前腕の成す角度φとの組み合わせに、遷移可能か不可能かの情報及び肘の屈伸状態を対応付けて格納している。図11に示した例では、遷移可能を白丸印(○)、遷移不可能をバツ印(×)で示しており、屈曲状態を「屈」印、伸展状態を「伸」印、屈曲と伸展の両方の状態を「屈伸」印で示している。また、図11に示した例は、図5に示した屈伸判定DB52の例において、白丸印(屈曲状態)及び黒丸印(伸展状態)の両方が示されていることにより、屈曲状態であるのか伸展状態であるのか不明状態であるものについてのみ示している。例えば、遷移前「θ=0、ξ=45、φ=30」から、遷移後「θ=0、ξ=0、φ=30」への遷移は、肘が屈曲状態であることを示している。
遷移可能屈伸状態検索部14は、図11に示すような遷移可能DB54を参照し、前記角度算出部12により算出した回転角θ、回転角ξ及び角度φの組み合わせに対応する肘の屈伸状態を検索し、「屈曲状態」で遷移可能か「伸展状態」で遷移可能かを出力する。これにより、屈伸状態検索部13では肘の屈曲状態が検索できなかった場合であっても、屈曲状態を検索することができる。
図12は、遷移確率DBの例を示す図であり、図13は、姿勢記録DBの例を示す図であり、図14は、「装着エラー」の状態を示す図である。
遷移確率検索部15は、被験者が過去に状態遷移した確率、又は被験者が横たわっている場所の物理的環境に基づき定められる確立に基づいて、遷移確率を検索する。個人の癖や寝室の物理的制約等により、あまり変化しない安静時の状態がある。例えば、ベッドで寝ている人にとって、ベッドの縁は一種の物理的制約である。例えば、右側にベッドの縁がある場合、右側臥位からさらに右に回転した伏臥位への遷移はあまりないと考えられる。これは、被験者毎に事前に姿勢変化の遷移確率を求めておくことにより、その被験者毎に取りやすい遷移を検索することが可能になる。例えば、図12に示した遷移確率DB55を参照することにより、遷移前「θ=90、ξ=−180、φ=90」から遷移後「θ=90、ξ=−180、φ=30」へ遷移する確率が「20%」である。これに対して、逆の遷移、遷移前「θ=90、ξ=−180、φ=30」から遷移後「θ=90、ξ=−180、φ=90」へ遷移する確率が「10%」であることが検索できる。
最終屈伸状態判定部16は、屈伸状態検索部13又は遷移可能屈伸状態検索部14による検索結果に基づいて、床上、ベッド上、畳上等に横たわっている被験者の肘の屈伸状態を出力する。すなわち、肘が曲がっている状態を示す屈曲状態であるのか、伸びている状態を示す伸展状態であるのかを出力するとともに、図13に示すような姿勢記録DB56に記録する。
エラー検知部17は、角度算出部12により所定期間に算出した回転角ξが全て同一値であった場合、前記第2のセンサ装置3の「装着エラー」であることを検知する。ここで、「装着エラー」となる状態とは、例えば、図14に示すように、第2のセンサ装置3を手首に装着するためのバンド等が緩く、前腕が回転しても第2のセンサ装置3が回転しないような状態である。
また、エラー検知部17は、角度算出部12により所定期間に算出した回転角θが前記角度保存DB51に蓄積された1時刻前の回転角θと所定値以内の相違である場合、急激な姿勢変化であることを示す「急激姿勢変化エラー」を検知する。例えば、被験者がベッド等から転落した場合のような場合に「急激姿勢変化エラー」を検知する。
そして、通知送信部18は、前記屈伸状態検索部13又は前記遷移可能屈伸状態検索部14が検索した屈伸状態を前記通知用端末4に通知する。また、前記屈伸状態検索部13が出力した情報「姿勢エラー」、若しくはエラー検出部17が検知した「装着エラー」又は「急激姿勢変化エラー」を、前記通知用端末4に通知する。
通知用端末4は、例えば、携帯通信端末、パーソナルコンピュータ、携帯電話等の情報処理装置であり、姿勢状態検出装置1と接続され、通知受信部41及び通知部42を備える。
通知受信部41は、姿勢状態検出装置1から通知された屈伸状態若しくは「姿勢エラー」、「装着エラー」又は「急激姿勢変化エラー」を受信する。通知部42は、受信した屈伸状態若しくは「姿勢エラー」、「装着エラー」又は「急激姿勢変化エラー」をスピーカやディスプレイ等で出力する。
図15、図16、図17、図18及び図19は、姿勢状態検出装置のコンピュータが実行する姿勢状態検出処理の流れを示すフローチャートである。
上述した姿勢状態検出装置1は、パーソナルコンピュータのような情報処理装置が下記のような姿勢状態検出処理を実行することにより実現する。
まず、姿勢状態検出装置1に内蔵されたタイマは、図15のステップS1601において、カウンタ値をリセットし、計時を開始する。
データ取得部11は、ステップS1602において、被験者の胴体に取り付けられた第1のセンサ装置2から送信された加速度データ、及び前記被験者の手首又は足首の何れか1つに取り付けられた第2のセンサ装置3から送信された加速度データを受信する。そして、データ取得部11は、第1のセンサ装置2からの重力加速度成分a、及び第2のセンサ装置3からの重力加速度成分bを取得する。
角度算出部12は、ステップS1603において、ステップS1602で取得した重力加速度データaに基づいて、上記(式1)を用いて被験者の体幹の回転角θを算出する。また、角度算出部12は、ステップS1602で取得した重力加速度データbに基づいて、上記(式2)を用いて被験者の前腕の回転角ξを算出する。角度算出部12は、算出した回転角θ及び回転角ξを、それぞれ第1のセンサ装置2から送信された加速度データを取得した時刻、第2のセンサ装置3から送信された加速度データを取得した時刻と対応付けて角度保存DB51に蓄積する。
次に、角度算出部12は、ステップS1604において、ステップS1602で取得した第1のセンサ装置2からの重力加速度成分a及び第2のセンサ装置3からの重力加速度成分bに基づいて、上記(式3)を用いて被験者の体幹と前腕の成す角度φを算出する。
角度算出部12は、ステップS1605において、算出したθ、ξ、φから、予め定めた関係(図6、図7、図9参照)に基づいて代表角度θ、ξ、φを求める。そして、角度算出部12は、ステップS1606において、ステップS1605で求めた代表角度θ、ξ、φを角度保存DB51に格納する。これらの代表角度θ、ξ、φから、被験者の姿勢を特定することができる。例えば、代表角度θが「0度」の場合、図6に示すように、被験者は「仰臥位」になっている。また、代表角度ξが「90度」の場合、図7に示すように、被験者の手は「親指が上」になっている。また、代表角度φが「30度」の場合、図9に示すように、被験者の前腕は「体幹に平行」になっている。
屈伸状態検索部13は、ステップS1607において、人間の肘の屈伸状態を体幹の回転角θと前腕の回転角ξとの組み合わせに対応付けて格納する屈伸判定DB52を参照し、ステップS1603で算出した回転角θと回転角ξとの組み合わせを検索する。そして、屈伸状態検索部13は、ステップS1608において、回転角θと回転角ξとの組み合わせに対応するφがあるか否かを判断する。
ステップS1608で回転角θとξとの組み合わせに対応するφがある場合、体幹と前腕が形成され得ない角度となっている姿勢状態の可能性がある。ただし、健全な被験者であれば、瞬間的にこのような姿勢状態になることはあっても、一定時間以上継続することは考えられない。そこで、屈伸状態検索部13は、このような姿勢状態が継続しているかどうかを確認するため、所定期間の過去のθ、ξ、φを参照する。すなわち、回転角θと回転角ξの組み合わせに対応するφがあると判断された場合(ステップS1608:Yes)、屈伸状態検索部13は、図16のステップS1701において、所定期間の過去の代表角度θ、ξ、φを角度保存DB51から読み出す。次に、屈伸状態検索部13は、ステップS1702において、屈伸判定DB52を参照し、各時刻におけるθとξの組み合わせに対応するφを検索する(図8参照)。そして、屈伸状態検索部13は、ステップS1703において、全ての時刻でθとξの組み合わせに対応するφが同一であるか否かを判断する。すなわち、屈伸状態検索部13は、人間の身体の構造上、横たわっている場合には表れない姿勢状態を判定する。例えば、θが「0度」、ξが「90度」、φが「120度」であり、人間が横たわっている場合では安定していない状態である。ただし、寝返りをした場合には一瞬表れることもある。そこで、屈伸状態検索部13は、所定期間の全ての時刻でθとξの組み合わせに対応するφが同一であるか否かを判断する。
全ての時刻でθとξの組み合わせに対応するφが同一であれば(ステップS1703:Yes)、エラー検知部17は、ステップS1704において、「姿勢エラー」を姿勢記録DB56に記録するとともに通知用端末4に出力し、図15のステップS1601に戻る。他方、何れかの時刻でθとξの組み合わせに対応するφが同一でなければ(ステップS1703:No)、ステップS1601に戻る。
図15のステップS1608で、回転角θと回転角ξの組み合わせに対応するφがないと判断された場合(ステップS1608:No)、屈伸状態検索部13は、図17のステップS1801において、屈伸判定DB52を参照し、回転角θと回転角ξの組み合わせに対応する屈伸状態を検索する。すなわち、屈伸状態検索部13は、肘が曲がっている状態を示す「屈曲状態」であるのか、又は伸びている状態を示す「伸展状態」であるのか、若しくはどちらとも言えない「不明状態」であるのかを検索する(図5参照)。そして、屈伸状態検索部13は、ステップS1802において、対応する屈伸状態が「屈曲状態」か「伸展状態」か「不明状態」かを判断する。
「屈曲状態」である判断された場合(ステップS1802:「屈曲」)、通知送信部18は、ステップS1803において、「屈曲状態」を姿勢記録DB56に記録するとともに通知用端末4に出力し、図18のステップS1901に進む。また、「伸展状態」である判断された場合(ステップS1802:「伸展」)、通知送信部18は、ステップS1804において、「伸展状態」を姿勢記録DB56に記録するとともに通知用端末4に出力し、図18のステップS1901に進む。これらの場合、被験者の肘の屈曲状態を特定することができる。例えば、代表角度θが「0度」、代表角度ξが「135度」の場合、被験者の肘は、「屈曲状態」になっている(図5参照)。また、代表角度θが「0度」、代表角度ξが「−135度」の場合、被験者の肘は、「伸展状態」になっている(図5参照)。
しかしながら、回転角θと回転角ξの組み合わせに対応する屈伸状態が「不明状態」である判断された場合(ステップS1802:「不明状態」)、被験者の肘の屈曲状態を特定することができない。例えば、代表角度θが「0度」、代表角度ξが「0度」の場合、被験者の肘は、「不明状態」になっている(図5参照)。この場合、ステップS1805に進む。
遷移可能屈伸状態検索部14は、ステップS1805において、姿勢記録DB56の「時刻」と「姿勢」の値を参照して、直前(1時刻過去)の姿勢状態(遷移前の姿勢状態)と現在の姿勢状態(遷移後の姿勢状態)を特定する。
遷移可能屈伸状態検索部14は、ステップS1806において、遷移可能DB54を参照し、特定した遷移前後の姿勢状態(θ、ξ、φ)の組み合わせに対応する屈伸状態を検索する。
遷移可能屈伸状態検索部14は、ステップS1807において、ステップS1806で検索した屈伸状態が「屈曲状態」か「伸展状態」か「不明状態」かを判断する。
「屈曲状態」である判断された場合(ステップS1807:「屈曲」)、通知送信部18は、ステップS1803において、「屈曲状態」を姿勢記録DB56に記録するとともに通知用端末4に出力する。また、「伸展状態」である判断された場合(ステップS1807:「伸展」)、通知送信部18は、ステップS1804において、「伸展状態」を姿勢記録DB56に記録するとともに通知用端末4に出力する。例えば、「右斜め側臥位」から「仰臥位」への遷移の場合、すなわち、θが「45度」、ξが「0度」、φが「30度」の状態から、θが「0度」、ξが「0度」、φが「30度」の状態へ遷移した場合は、肘の屈伸状態は一意に定まる。よって、「屈曲状態」と特定することができる。このように、ステップS1802では肘の屈曲状態が特定できなかった場合であっても、被験者の肘の屈曲状態を特定することができる。
しかしながら、遷移前後の姿勢状態(θ、ξ、φ)の組み合わせに対応する屈伸状態が「不明状態」である判断された場合(ステップS1807:「不明状態」)、被験者の肘の屈曲状態を特定することができない。この場合、ステップS1808に進む。
そして、遷移確率検索部15は、ステップS1808において、姿勢記録DB56の「時刻」と「姿勢」の値を参照して姿勢状態を特定し、遷移確率DB55を参照する。そして、遷移確率検索部15は、特定した姿勢状態(θ、ξ、θ)のうち、遷移する確率の高い遷移前後のθ、ξ、θの組み合わせに対応する屈伸状態を検索する。
遷移確率検索部15は、ステップS1809において、ステップS1808で検索した屈伸状態が「屈曲状態」か「伸展状態」か「不明状態」かを判断する。
「屈曲状態」である判断された場合(ステップS1809:「屈曲」)、通知送信部18は、ステップS1803において、「屈曲状態」を姿勢記録DB56に記録するとともに通知用端末4に出力する。また、「伸展状態」である判断された場合(ステップS1809:「伸展」)、通知送信部18は、ステップS1804において、「伸展状態」を姿勢記録DB56に記録するとともに通知用端末4に出力する。
他方、「不明状態」である判断された場合(ステップS1809:「不明状態」)、図19のステップS2001に進む。
ステップS1803又はステップS1804で「屈曲状態」又は「伸展状態」を出力した後は、最終屈伸状態判定部16は、図18のステップS1901において、所定期間の過去の代表角度ξを角度保存DB51から読み出す。
最終屈伸状態判定部16は、ステップS1902において、ステップS1901で読み出したξが全ての時刻で同一か否かを判断する。通常、人間が横たわっている場合、例えば、睡眠している場合には、寝返りが発生する。すなわち、同一の姿勢状態が長時間継続することはない。しかしながら、例えば、第2のセンサ装置3を手首に装着するためのバンド等が緩かった場合、図14に示すように第2のセンサ装置3が回転せずに常に下側に来てしまい、重力加速度は同一の方向を向く。すなわち、ステップS1901で読み出したξが全ての時刻で同一となった場合には、第2のセンサ装置3が手首から外れていたり、第2のセンサ装置3の装着が緩かったりすることになるので、「装着エラー」であると判断することができる。
全ての時刻でξが同一であると判断された場合(ステップS1902:Yes)、エラー検知部17は、ステップS1903において、「装着エラー」を姿勢記録DB56に記録するとともに通知用端末4に出力し、図15のステップS1601に戻る。他方、何れかの時刻でξが同一でなければ(ステップS1902:No)、ステップS1601に戻る。
図17のステップS1809で屈伸状態が「不明状態」である判断された場合(ステップS1809:「不明状態」)、最終屈伸状態判定部16は、ステップS2001において、直前(1時刻過去)の代表角度θを角度保存DB51から読み出す。
最終屈伸状態判定部16は、ステップS2002において、算出された回転角θが前記角度保存DB51に蓄積された1時刻前の回転角θと所定値以内の相違であるか否か、例えば、図6において同一又は隣接した代表角度であるか否かを判断する。通常、臥位の急激な姿勢変化はない。例えば、仰臥位から伏臥位に急激に変化することはない。しかし、ベッド等から落下すると、臥位の急激な変化が発生する。ここでは、回転角θが同一又は隣接する回転角である場合、急激な姿勢変化ではないと判断する。例えば、回転角θが「90度」に隣接する回転角は、「45度」と「135度」である。また、回転角θが「−180度」に隣接する回転角は、「−135度」と「135度」である(図6参照)。これらの場合は、急激な姿勢変化ではないと判断する。
同一又は隣接した代表角度でないと判断された場合(ステップS2002:No)、被験者がベッド等から転落したようなことが想定される。よって、エラー検知部17は、ステップS2003において、急激な姿勢変化であることを示す「急激姿勢変化エラー」を姿勢記録DB56に記録するとともに通知用端末4に出力し、ステップS2004に進む。他方、同一又は隣接した代表角度であれば(ステップS2002:Yes)、ステップS2004に進む。
タイマは、ステップS2004において、所定時間経過したかを判断し、所定時間経過したと判断された場合(ステップS2004:Yes)、図15のステップS1601に戻ることにより、本姿勢状態検出処理を所定間隔で実行することができる。
以上、説明を分かりやすくするために、第2のセンサ装置3を被験者の手首に取り付けた場合について説明したが、第2のセンサ装置3を被験者の足首に取り付けた場合でも、姿勢状態検出装置1の構成、及び姿勢状態検出処理の流れは同様である。人間の身体的構造の相違から、屈伸判定DB52、姿勢状態DB53及び遷移可能DB54に格納されているデータは相違する。
図20は、加速度センサを足首に取り付けた場合に用いる屈伸判定DBの例を示す図であり、図21は、加速度センサを足首に取り付けた場合に用いる遷移可能DBの例を示す図である。
下腿の自由度は前腕の自由度に比べ小さい。すなわち、下腿の回転は、膝関節の物理的な制約により90度以内でしか回転しない。また、人間が床上等に横たわっている状態では、安静にしていれば、下腿が床面等に必ず接地している。これは、仰臥位のときには、下腿を重力加速度の上下方向に伸ばしていることはないことを示している。更に、側臥位と伏臥位のときに膝が曲がって状態として、重力加速度の上下方向かそうでないかを判別することが可能なことを示している。これらのことから、第2のセンサ装置3を足首に取り付けた場合に用いる屈伸判定DB52は、図20に示したようになる。また、遷移可能DB54は、図21に示したようになる。
上述した本実施の形態に係る姿勢状態検出装置1によれば、胴体に取り付けられた第1のセンサ装置2から送信された加速度データ、及び手首又は足首の何れか1つに取り付けられた第2のセンサ装置3から送信された加速度データに基づいて、肘又は膝の屈曲状態を特定することができる。これにより、例えば、特定の疾患の睡眠時の状態の良否を判定することが可能になる。特に、重篤な脳損傷が起きた患者の、上肢や下肢の不随意的な伸展や屈曲した姿勢である異常肢位を判定することが可能になる。
図22は、情報処理装置の構成図である。
図1の姿勢状態検出装置1は、例えば、図22に示すような情報処理装置(コンピュータ)を用いて実現することが可能である。図22の情報処理装置は、CPU(Central Processing Unit)2301、メモリ2302、入力装置2303、出力装置2304、外部記録装置2305、媒体駆動装置2306及びネットワーク接続装置2307を備える。これらはバス2308により互いに接続されている。
メモリ2302は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリであり、姿勢状態検出装置1が実行する姿勢状態検出処理に用いられるプログラム及びデータを格納する。例えば、CPU2301は、メモリ2302を利用してプログラムを実行することにより、上述の姿勢状態検出処理を行う。
入力装置2303は、例えば、キーボード、ポインティングデバイス等であり、オペレータからの指示や情報の入力に用いられる。出力装置2304は、例えば、表示装置、プリンタ、スピーカ等であり、オペレータへの問い合わせや処理結果の出力に用いられる。
外部記録装置2305は、例えば、磁気ディスク装置、光ディスク装置、光磁気ディスク装置、テープ装置等である。この外部記録装置2305には、ハードディスクドライブも含まれる。情報処理装置は、この外部記録装置2305にプログラム及びデータを格納しておき、それらをメモリ2302にロードして使用することができる。
媒体駆動装置2306は、可搬型記録媒体2309を駆動し、その記録内容にアクセスする。可搬型記録媒体2309は、メモリデバイス、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク等である。この可搬型記録媒体2309には、Compact Disk Read Only Memory (CD−ROM)、Digital Versatile Disk(DVD)、Universal Serial Bus(USB)メモリ等も含まれる。オペレータは、この可搬型記録媒体2309にプログラム及びデータを格納しておき、それらをメモリ2302にロードして使用することができる。
このように、姿勢状態検出処理に用いられるプログラム及びデータを格納するコンピュータ読み取り可能な記録媒体には、メモリ2302、外部記録装置2305、及び可搬型記録媒体2309のような、物理的な(非一時的な)記録媒体が含まれる。
ネットワーク接続装置2307は、通信ネットワーク2310に接続され、通信に伴うデータ変換を行う通信インターフェースである。情報処理装置は、プログラム及びデータを外部の装置からネットワーク接続装置2307を介して受け取り、それらをメモリ2302にロードして使用することができる。
開示の実施の形態とその利点について詳しく説明したが、当業者は、特許請求の範囲に明確に記載した本発明の範囲から逸脱することなく、様々な変更、追加、省略をすることができるであろう。
図面を参照しながら説明した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)
被験者の胴体に取り付けられた第1のセンサ装置からの重力加速度を取得する第1の加速度取得部と、
前記被験者の手首又は足首の何れか1つに取り付けられた第2のセンサ装置からの重力加速度を取得する第2の加速度取得部と、
前記第1の加速度取得部により取得した重力加速度に基づいて、前記被験者の体幹の回転角を算出する第1の回転角算出部と、
前記第2の加速度取得部により取得した重力加速度に基づいて、前記被験者の前腕又は下腿の回転角を算出する第2の回転角算出部と、
人間の肘又は膝の屈伸状態を体幹の回転角と前腕又は下腿の回転角との組み合わせに対応付けて格納する屈伸判定データベースを参照し、前記第1の回転角算出部により算出した回転角と前記第2の回転角算出部により算出した回転角との組み合わせに対応する屈伸状態を検索する屈伸状態検索部と、
を備えることを特徴とする姿勢状態検出装置。
(付記2)
前記第1の加速度取得部により取得した重力加速度と前記第2の加速度取得部により取得した重力加速度とに基づいて、前記被験者の体幹と前腕又は下腿の成す角度を算出する角度算出部、
を備え、
前記屈伸判定データベースには、更に、人間の体幹と前腕又は下腿の成す角度のうち体幹の回転角と前腕又は下腿の回転角との組み合わせでは形成され得ない角度がある場合、該形成され得ない角度を該組み合わせに対応付けて格納されており、
前記屈伸状態検索部は、前記角度算出部により算出した前記被験者の体幹と前腕又は下腿の成す角度が前記屈伸判定データベースに格納されていない場合、前記第1の回転角算出部により算出した回転角と前記第2の回転角算出部により算出した回転角との組み合わせに対応する屈伸状態を検索し、前記被験者の体幹と前腕又は下腿の成す角度が前記屈伸判定データベースに格納されている場合、人間の体幹と前腕又は下腿の成す角度のうち体幹の回転角と前腕又は下腿の回転角との組み合わせでは形成され得ない角度であることを示す情報を出力する、
ことを特徴とする付記1に記載の姿勢状態検出装置。
(付記3)
前記屈伸状態検索部は、所定期間に前記屈伸判定データベースの検索を繰り返し、全ての検索で前記被験者の体幹と前腕又は下腿の成す角度が前記屈伸判定データベースに格納されている場合、前記形成され得ない角度であることを示す情報を出力する、
ことを特徴とする付記2に記載の姿勢状態検出装置。
(付記4)
前記第1のセンサ装置又は前記第2のセンサ装置は、加速度センサ、傾斜センサ又は重力センサである、
ことを特徴とする付記1乃至3の何れか1項に記載の姿勢状態検出装置。
(付記5)
前記角度算出部は、前記第1の加速度取得部により取得した重力加速度と前記第2の加速度取得部により取得した重力加速度との内積を、前記被験者の体幹と前腕又は下腿の成す角度として算出する、
ことを特徴とする付記1乃至4の何れか1項に記載の姿勢状態検出装置。
(付記6)
人間の肘又は膝の屈伸状態を、人間の姿勢の遷移前後の体幹の回転角、前腕又は下腿の回転角、及び体幹と前腕又は下腿の成す角度の組に対応付けて格納する遷移可能データベースを参照し、前記第1の回転角算出部により算出した回転角、前記第2の回転角算出部により算出した回転角、及び前記角度算出部により算出した前記被験者の体幹と前腕又は下腿の成す角度の組み合わせに対応する屈伸状態を検索する遷移可能屈伸状態検索部、
を備えることを特徴とする付記5に記載の姿勢状態検出装置。
(付記7)
前記第2の回転角算出部により所定期間に算出した回転角が全て同一値であった場合、前記第2のセンサ装置の装着エラーであることを検出するエラー検出部、
を備えることを特徴とする付記1乃至6の何れか1項に記載の姿勢状態検出装置。
(付記8)
前記第1の回転角算出部は、前記算出した回転角を前記第1の加速度取得部が重力加速度を取得した時刻と対応付けて角度保存データベースに蓄積し、
前記第1の回転角算出部により所定期間に算出した回転角が前記角度保存データベースに蓄積された1時刻前の回転角と所定値以上異なった値である場合、前記被験者の姿勢エラーであることを検出するエラー検出部、
を備えることを特徴とする付記1乃至6の何れか1項に記載の姿勢状態検出装置。
(付記9)
前記屈伸状態検索部又は前記遷移可能屈伸状態検索部が検索した屈伸状態若しくはエラー検出部が検知した装着エラー又は姿勢エラーを通知用端末に通知する通知部、
を備えることを特徴とする付記1乃至6の何れか1項に記載の姿勢状態検出装置。
(付記10)
姿勢状態検出装置のコンピュータに、
被験者の胴体に取り付けられた第1のセンサ装置からの重力加速度を取得し、
前記被験者の手首又は足首の何れか1つに取り付けられた第2のセンサ装置からの重力加速度を取得し、
前記第1のセンサ装置から取得した重力加速度に基づいて、前記被験者の体幹の回転角を算出し、
前記第2のセンサ装置から取得した重力加速度に基づいて、前記被験者の前腕又は下腿の回転角を算出し、
人間の肘又は膝の屈伸状態を体幹の回転角と前腕又は下腿の回転角との組み合わせに対応付けて格納する屈伸判定データベースを参照し、前記算出した被験者の体幹の回転角と前記算出した被験者の前腕又は下腿の回転角との組み合わせに対応する屈伸状態を検索する、
処理を実行させることを特徴とする姿勢状態検出プログラム。
(付記11)
更に、前記第1のセンサ装置から取得した重力加速度と前記第2のセンサ装置から取得した重力加速度とに基づいて、前記被験者の体幹と前腕又は下腿の成す角度を算出し、
前記屈伸判定データベースには、更に、人間の体幹と前腕又は下腿の成す角度のうち体幹の回転角と前腕又は下腿の回転角との組み合わせでは形成され得ない角度がある場合、該形成され得ない角度を該組み合わせに対応付けて格納されており、
前記屈伸状態の検索は、前記算出した前記被験者の体幹と前腕又は下腿の成す角度が前記屈伸判定データベースに格納されていない場合、前記算出した被験者の体幹の回転角と前記算出した前腕又は下腿の回転角との組み合わせに対応する屈伸状態を検索し、前記被験者の体幹と前腕又は下腿の成す角度が前記屈伸判定データベースに格納されている場合、人間の体幹と前腕又は下腿の成す角度のうち体幹の回転角と前腕又は下腿の回転角との組み合わせでは形成され得ない角度であることを示す情報を出力する、
処理を実行させることを特徴とする付記10に記載の姿勢状態検出プログラム。
(付記12)
前記屈伸状態の検索は、所定期間に前記屈伸判定データベースの検索を繰り返し、全ての検索で前記被験者の体幹と前腕又は下腿の成す角度が前記屈伸判定データベースに格納されている場合、前記形成され得ない角度であることを示す情報を出力する、
処理を実行させることを特徴とする付記11に記載の姿勢状態検出プログラム。
(付記13)
前記第1のセンサ装置又は前記第2のセンサ装置は、加速度センサ、傾斜センサ又は重力センサである、
ことを特徴とする付記10乃至12の何れか1項に記載の姿勢状態検出プログラム。
(付記14)
前記第1のセンサ装置から取得した重力加速度と前記第2のセンサ装置から取得した重力加速度との内積を、前記被験者の体幹と前腕又は下腿の成す角度として算出する、
処理を実行させることを特徴とする付記10乃至13の何れか1項に記載の姿勢状態検出プログラム。
(付記15)
更に、人間の肘又は膝の屈伸状態を、人間の姿勢の遷移前後の体幹の回転角、前腕又は下腿の回転角、及び体幹と前腕又は下腿の成す角度の組に対応付けて格納する遷移可能データベースを参照し、前記算出した体幹の回転角、前記算出した前腕又は下腿の回転角、及び前記算出した前記被験者の体幹と前腕又は下腿の成す角度の組み合わせに対応する屈伸状態を検索する、
処理を実行させることを特徴とする付記14に記載の姿勢状態検出プログラム。
(付記16)
更に、所定期間に算出した前腕又は下腿の回転角が全て同一値であった場合、前記第2のセンサ装置の装着エラーであることを検出する、
処理を実行させることを特徴とする付記10乃至15の何れか1項に記載の姿勢状態検出プログラム。
(付記17)
前記算出した体幹の回転角を前記第1のセンサ装置から取得した重力加速度を取得した時刻と対応付けて角度保存データベースに蓄積し、
更に、所定期間に算出した体幹の回転角が前記角度保存データベースに蓄積された1時刻前の回転角と所定値以上異なった値である場合、前記被験者の姿勢エラーであることを検出する、
処理を実行させることを特徴とする付記10乃至15の何れか1項に記載の姿勢状態検出プログラム。
(付記18)
更に、前記検索した屈伸状態若しくは検知した装着エラー又は姿勢エラーを通知用端末に通知する、
処理を実行させることを特徴とする付記10乃至15の何れか1項に記載の姿勢状態検出プログラム。
(付記19)
姿勢状態検出装置のコンピュータが実行する姿勢状態検出方法であって、
被験者の胴体に取り付けられた第1のセンサ装置からの重力加速度を取得し、
前記被験者の手首又は足首の何れか1つに取り付けられた第2のセンサ装置からの重力加速度を取得し、
前記第1のセンサ装置から取得した重力加速度に基づいて、前記被験者の体幹の回転角を算出し、
前記第2のセンサ装置から取得した重力加速度に基づいて、前記被験者の前腕又は下腿の回転角を算出し、
人間の肘又は膝の屈伸状態を体幹の回転角と前腕又は下腿の回転角との組み合わせに対応付けて格納する屈伸判定データベースを参照し、前記算出した被験者の体幹の回転角と前記算出した被験者の前腕又は下腿の回転角との組み合わせに対応する屈伸状態を検索する、
ことを特徴とする姿勢状態検出方法。
(付記20)
更に、前記第1のセンサ装置から取得した重力加速度と前記第2のセンサ装置から取得した重力加速度とに基づいて、前記被験者の体幹と前腕又は下腿の成す角度を算出し、
前記屈伸判定データベースには、更に、人間の体幹と前腕又は下腿の成す角度のうち体幹の回転角と前腕又は下腿の回転角との組み合わせでは形成され得ない角度がある場合、該形成され得ない角度を該組み合わせに対応付けて格納されており、
前記屈伸状態の検索は、前記算出した前記被験者の体幹と前腕又は下腿の成す角度が前記屈伸判定データベースに格納されていない場合、前記算出した被験者の体幹の回転角と前記算出した前腕又は下腿の回転角との組み合わせに対応する屈伸状態を検索し、前記被験者の体幹と前腕又は下腿の成す角度が前記屈伸判定データベースに格納されている場合、人間の体幹と前腕又は下腿の成す角度のうち体幹の回転角と前腕又は下腿の回転角との組み合わせでは形成され得ない角度であることを示す情報を出力する、
ことを特徴とする付記19に記載の姿勢状態検出方法。
(付記21)
前記屈伸状態の検索は、所定期間に前記屈伸判定データベースの検索を繰り返し、全ての検索で前記被験者の体幹と前腕又は下腿の成す角度が前記屈伸判定データベースに格納されている場合、前記形成され得ない角度であることを示す情報を出力する、
ことを特徴とする付記20に記載の姿勢状態検出方法。
(付記22)
前記第1のセンサ装置又は前記第2のセンサ装置は、加速度センサ、傾斜センサ又は重力センサである、
ことを特徴とする付記19乃至21の何れか1項に記載の姿勢状態検出方法。
(付記23)
前記第1のセンサ装置から取得した重力加速度と前記第2のセンサ装置から取得した重力加速度との内積を、前記被験者の体幹と前腕又は下腿の成す角度として算出する、
ことを特徴とする付記19乃至22の何れか1項に記載の姿勢状態検出方法。
(付記24)
更に、人間の肘又は膝の屈伸状態を、人間の姿勢の遷移前後の体幹の回転角、前腕又は下腿の回転角、及び体幹と前腕又は下腿の成す角度の組に対応付けて格納する遷移可能データベースを参照し、前記算出した体幹の回転角、前記算出した前腕又は下腿の回転角、及び前記算出した前記被験者の体幹と前腕又は下腿の成す角度の組み合わせに対応する屈伸状態を検索する、
ことを特徴とする付記23に記載の姿勢状態検出方法。
(付記25)
更に、所定期間に算出した前腕又は下腿の回転角が全て同一値であった場合、前記第2のセンサ装置の装着エラーであることを検出する、
ことを特徴とする付記19乃至24の何れか1項に記載の姿勢状態検出方法。
(付記26)
前記算出した体幹の回転角を前記第1のセンサ装置から取得した重力加速度を取得した時刻と対応付けて角度保存データベースに蓄積し、
更に、所定期間に算出した体幹の回転角が前記角度保存データベースに蓄積された1時刻前の回転角と所定値以上異なった値である場合、前記被験者の姿勢エラーであることを検出する、
ことを特徴とする付記19乃至24の何れか1項に記載の姿勢状態検出方法。
(付記27)
更に、前記検索した屈伸状態若しくは検知した装着エラー又は姿勢エラーを通知用端末に通知する、
ことを特徴とする付記19乃至24の何れか1項に記載の姿勢状態検出方法。
1 姿勢状態検出装置
2 第1のセンサ装置
3 第2のセンサ装置
4 通知用端末
11 データ取得部
12 角度算出部
13 屈伸状態検索部
14 遷移可能屈伸状態検索部
15 遷移確率検索部
16 最終屈伸状態判定部
17 エラー検知部
18 通知送信部
21 加速度検出部
22 データ送信部
31 加速度検出部
32 データ送信部
41 通知受信部
42 通知部
51 角度保存DB
52 屈伸判定DB
53 姿勢状態DB
54 遷移可能DB
55 遷移確率DB
56 姿勢記録DB
100 姿勢状態検出システム
2301 CPU(Central Processing Unit)
2302 メモリ
2303 入力装置
2304 出力装置
2305 外部記録装置
2306 媒体駆動装置
2307 ネットワーク接続装置
2308 バス
2309 可搬型記録媒体
2310 通信ネットワーク

Claims (9)

  1. 被験者の胴体に取り付けられた第1のセンサ装置からの重力加速度を取得する第1の加速度取得部と、
    前記被験者の手首又は足首の何れか1つに取り付けられた第2のセンサ装置からの重力加速度を取得する第2の加速度取得部と、
    前記第1の加速度取得部により取得した重力加速度に基づいて、前記被験者の体幹の回転角を算出する第1の回転角算出部と、
    前記第2の加速度取得部により取得した重力加速度に基づいて、前記被験者の前腕又は下腿の回転角を算出する第2の回転角算出部と、
    人間の肘又は膝の屈伸状態を体幹の回転角と前腕又は下腿の回転角との組み合わせに対応付けて格納する屈伸判定データベースを参照し、前記第1の回転角算出部により算出した回転角と前記第2の回転角算出部により算出した回転角との組み合わせに対応する屈伸状態を検索する屈伸状態検索部と、
    を備えることを特徴とする姿勢状態検出装置。
  2. 前記第1の加速度取得部により取得した重力加速度と前記第2の加速度取得部により取得した重力加速度とに基づいて、前記被験者の体幹と前腕又は下腿の成す角度を算出する角度算出部、
    を備え、
    前記屈伸判定データベースには、更に、人間の体幹と前腕又は下腿の成す角度のうち体幹の回転角と前腕又は下腿の回転角との組み合わせでは形成され得ない角度がある場合、該形成され得ない角度を該組み合わせに対応付けて格納されており、
    前記屈伸状態検索部は、前記角度算出部により算出した前記被験者の体幹と前腕又は下腿の成す角度が前記屈伸判定データベースに格納されていない場合、前記第1の回転角算出部により算出した回転角と前記第2の回転角算出部により算出した回転角との組み合わせに対応する屈伸状態を検索し、前記被験者の体幹と前腕又は下腿の成す角度が前記屈伸判定データベースに格納されている場合、人間の体幹と前腕又は下腿の成す角度のうち体幹の回転角と前腕又は下腿の回転角との組み合わせでは形成され得ない角度であることを示す情報を出力する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の姿勢状態検出装置。
  3. 前記角度算出部は、前記第1の加速度取得部により取得した重力加速度と前記第2の加速度取得部により取得した重力加速度との内積を、前記被験者の体幹と前腕又は下腿の成す角度として算出する、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の姿勢状態検出装置。
  4. 人間の肘又は膝の屈伸状態を、人間の姿勢の遷移前後の体幹の回転角、前腕又は下腿の回転角、及び体幹と前腕又は下腿の成す角度の組に対応付けて格納する遷移可能データベースを参照し、前記第1の回転角算出部により算出した回転角、前記第2の回転角算出部により算出した回転角、及び前記角度算出部により算出した前記被験者の体幹と前腕又は下腿の成す角度の組み合わせに対応する屈伸状態を検索する遷移可能屈伸状態検索部、
    を備えることを特徴とする請求項3に記載の姿勢状態検出装置。
  5. 前記第2の回転角算出部により所定期間に算出した回転角が全て同一値であった場合、前記第2のセンサ装置の装着エラーであることを検出するエラー検出部、
    を備えることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の姿勢状態検出装置。
  6. 前記第1の回転角算出部は、前記算出した回転角を前記第1の加速度取得部が重力加速度を取得した時刻と対応付けて角度保存データベースに蓄積し、
    前記第1の回転角算出部により所定期間に算出した回転角が前記角度保存データベースに蓄積された1時刻前の回転角と所定値以上異なった値である場合、前記被験者の姿勢エラーであることを検出するエラー検出部、
    を備えることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の姿勢状態検出装置。
  7. 前記屈伸状態検索部又は前記遷移可能屈伸状態検索部が検索した屈伸状態若しくはエラー検出部が検知した装着エラー又は姿勢エラーを通知用端末に通知する通知部、
    を備えることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の姿勢状態検出装置。
  8. 姿勢状態検出装置のコンピュータに、
    被験者の胴体に取り付けられた第1のセンサ装置からの重力加速度を取得し、
    前記被験者の手首又は足首の何れか1つに取り付けられた第2のセンサ装置からの重力加速度を取得し、
    前記第1のセンサ装置から取得した重力加速度に基づいて、前記被験者の体幹の回転角を算出し、
    前記第2のセンサ装置から取得した重力加速度に基づいて、前記被験者の前腕又は下腿の回転角を算出し、
    人間の肘又は膝の屈伸状態を体幹の回転角と前腕又は下腿の回転角との組み合わせに対応付けて格納する屈伸判定データベースを参照し、前記算出した被験者の体幹の回転角と前記算出した被験者の前腕又は下腿の回転角との組み合わせに対応する屈伸状態を検索する、
    処理を実行させることを特徴とする姿勢状態検出プログラム。
  9. 姿勢状態検出装置のコンピュータが実行する姿勢状態検出方法であって、
    被験者の胴体に取り付けられた第1のセンサ装置からの重力加速度を取得し、
    前記被験者の手首又は足首の何れか1つに取り付けられた第2のセンサ装置からの重力加速度を取得し、
    前記第1のセンサ装置から取得した重力加速度に基づいて、前記被験者の体幹の回転角を算出し、
    前記第2のセンサ装置から取得した重力加速度に基づいて、前記被験者の前腕又は下腿の回転角を算出し、
    人間の肘又は膝の屈伸状態を体幹の回転角と前腕又は下腿の回転角との組み合わせに対応付けて格納する屈伸判定データベースを参照し、前記算出した被験者の体幹の回転角と前記算出した被験者の前腕又は下腿の回転角との組み合わせに対応する屈伸状態を検索する、
    ことを特徴とする姿勢状態検出方法。
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