JP2015197142A - cylinder device - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、例えば4輪自動車等の車両に搭載され、車両の振動を緩衝するのに好適に用いられるシリンダ装置に関する。 The present invention relates to a cylinder device that is mounted on a vehicle such as a four-wheeled vehicle and is preferably used for buffering vibration of the vehicle.
一般に、4輪自動車等の車両には、各車輪(車軸側)と車体との間にシリンダ装置としての油圧緩衝器が設けられ、車両の振動を緩衝するようにしている(例えば、特許文献1参照)。この種の従来技術によるシリンダ装置には、ピストンロッドの最大伸長時に油圧的なクッション作用を発生させて伸び切り防止を行う構成とした油圧式のストッパ機構が設けられている。 Generally, in a vehicle such as a four-wheel automobile, a hydraulic shock absorber as a cylinder device is provided between each wheel (axle side) and the vehicle body so as to buffer the vibration of the vehicle (for example, Patent Document 1). reference). This type of conventional cylinder device is provided with a hydraulic stopper mechanism configured to generate a hydraulic cushion action when the piston rod is fully extended to prevent the piston rod from extending completely.
従来技術によるシリンダ装置は、油圧的なクッション作用を発生させることによってピストンロッドの最大伸長時の衝撃を緩和している。しかし、上記シリンダ装置は、ピストンロッドの縮小時にも、比較的大きな抵抗力が発生してしまうという問題がある。また、部品点数が多く、コストが嵩んでしまうという問題もある。 The cylinder device according to the prior art alleviates an impact when the piston rod is fully extended by generating a hydraulic cushion action. However, the cylinder device has a problem that a relatively large resistance force is generated even when the piston rod is reduced. There is also a problem that the number of parts is large and the cost increases.
本発明は、上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、少ない部品点数でピストンロッドの最大伸長時の衝撃を緩和することができ、さらに、縮小動作を円滑にできるシリンダ装置を提供することにある。 The present invention has been made in view of the above-described problems of the prior art, and an object of the present invention is to reduce the impact at the maximum extension of the piston rod with a small number of parts, and to further facilitate the reduction operation. To provide a cylinder device.
上述した課題を解決するために本発明によるシリンダ装置は、作動流体が封入されたシリンダと、前記シリンダ内に摺動可能に嵌装され、該シリンダ内を区画するピストンと、前記ピストンに連結されるピストンロッドと、前記シリンダに装着されて前記ピストンロッドを挿通させて摺動可能に案内するロッドガイドと、前記ピストンロッドが伸長して前記シリンダの伸び切り位置に達したときに作動するストッパ機構と、を備え、前記ストッパ機構は、前記ピストンロッドの前記ピストンよりも前記ロッドガイド側に設けられるロックピストンと、前記シリンダ内の前記ピストンロッド突出端側に設けられ、前記ロックピストンが嵌装可能に設けられるロックシリンダ部と、からなり、前記ロックピストンには、前記ロックシリンダ部に進入するとき、前記ロックシリンダ部と前記ロックピストンとの間をシールするための円環板状の底部の全周縁からリップ部が立設したリップリングを備えることを特徴としている。 In order to solve the above-described problems, a cylinder device according to the present invention includes a cylinder in which a working fluid is sealed, a piston slidably fitted in the cylinder, and a piston that defines the cylinder, and is coupled to the piston. A piston rod that is attached to the cylinder and that is slidably guided through the piston rod, and a stopper mechanism that operates when the piston rod extends to reach the extended position of the cylinder The stopper mechanism is provided on the rod guide side of the piston rod with respect to the piston, and on the piston rod protruding end side in the cylinder, and the lock piston can be fitted therein. And the lock piston is advanced to the lock cylinder portion. To time, characterized by comprising the lock cylinder portion and the lip ring lip from all periphery erected annular shaped bottom for sealing between said lock piston.
本発明によれば、少ない部品点数でピストンロッドの最大伸長時の衝撃を緩和することができ、さらに、縮小動作を円滑にできる。 According to the present invention, the impact at the maximum extension of the piston rod can be reduced with a small number of parts, and the reduction operation can be smoothed.
以下、本発明の実施の形態に係るシリンダ装置を、油圧緩衝器に適用した場合を例に挙げて、添付図面に従って詳細に説明する。 Hereinafter, a cylinder device according to an embodiment of the present invention will be described in detail with reference to the accompanying drawings, taking as an example a case where the cylinder device is applied to a hydraulic shock absorber.
ここで、図1ないし図3は本発明の第1の実施の形態を示している。図1において、1はシリンダ装置の代表例としての油圧緩衝器を示している。油圧緩衝器1は、その外殻をなす筒状の外筒2と、後述の内筒5、ピストン6、ピストンロッド7、ロッドガイド9及びストッパ機構11とを含んで構成されている。
Here, FIG. 1 to FIG. 3 show a first embodiment of the present invention. In FIG. 1, reference numeral 1 denotes a hydraulic shock absorber as a typical example of a cylinder device. The hydraulic shock absorber 1 includes a cylindrical
油圧緩衝器1の外筒2は、その一端(図1中の下端)側がボトムキャップ(図示せず)によって閉塞された閉塞端となり、他端側としての上端側は開口端となっている。外筒2の開口端(上端)側には、径方向内側に屈曲して形成されたかしめ部2Aが設けられ、該かしめ部2Aは、外筒2の開口端側を閉塞する蓋体3を抜止め状態で保持している。
The
環状円板からなる蓋体3は、外筒2の開口端(上端)側を閉塞するため後述のロッドガイド9に当接した状態で、その外周側が外筒2のかしめ部2Aにより固定されている。蓋体3の内周側には、弾性材料からなるロッドシール4が取付けられ、該ロッドシール4は、後述のピストンロッド7と蓋体3との間をシールしている。
The
シリンダとしての内筒5は、外筒2内に同軸をなして設けられ、該内筒5の一端(下端)側は、前記ボトムキャップ側にボトムバルブ(図示せず)を介して嵌合、固定されている。内筒5の他端(上端)側である端部は、径方向外向きに拡径して形成された筒状の拡径部5Aとなり、該拡径部5Aの上端側内周には、後述のロッドガイド9が嵌合して取付けられている。内筒5内には、作動流体としての油液が封入されている。作動流体としては、油液(オイル)に限らず、例えば添加剤を混在させた水等を用いることができる。
The
内筒5と外筒2との間には環状のリザーバ室Aが形成され、このリザーバ室A内には、前記油液と共にガスが封入されている。このガスは、大気圧状態の空気であってもよく、また圧縮された窒素ガス等の気体を用いてもよい。リザーバ室A内のガスは、ピストンロッド7の縮小時(縮み行程)に当該ピストンロッド7の進入体積分を補償すべく圧縮される。
An annular reservoir chamber A is formed between the
ピストン6は、内筒5内に摺動可能に嵌装されている。該ピストン6は、内筒5(シリンダ)内をボトム側油室Bとロッド側油室Cとの2室に区画している。また、ピストン6には、ボトム側油室Bとロッド側油室Cとを連通可能な油路6A,6Bが形成されている。さらに、ピストン6の上端面には、ピストンロッド7の縮小によってピストン6が下向きに摺動変位するときに、油路6Aを流通する油液に抵抗力を与えて所定の減衰力を発生する縮小側のディスクバルブ6Cが配設されている。一方、ピストン6の下端面には、ピストンロッド7の伸長によってピストン6が上向きに摺動変位するときに、油路6Bを流通する油液に抵抗力を与えて所定の減衰力を発生する伸長側のディスクバルブ6Dが配設されている。
The
ピストンロッド7は、その一端(下端)側がピストン6に連結されている。即ち、該ピストンロッド7は、下端側が内筒5内に挿入され、ナット8等によってピストン6の内周側に固着されている。また、ピストンロッド7の上端側は、ロッドガイド9、蓋体3等を介して外部へと伸縮可能に突出している。ピストンロッド7には、ピストン6の取付位置からそれぞれ予め決められた寸法だけ離間した位置に第1,第2の環状溝7A,7Bが設けられている。第1の環状溝7Aには、後述のストッパ17の嵌合部17Aが嵌合して固定され、第2の環状溝7Bには、後述のクッション部材18が取付けられるものである。
One end (lower end) side of the
ロッドガイド9は、段付円筒状に形成され、外筒2の上端側に嵌合されると共に、内筒5の拡径部5Aの上端側にも固定して設けられている。これにより、ロッドガイド9は、内筒5の上側部分を外筒2の中央に位置決めすると共に、内周側でピストンロッド7を軸方向へと摺動可能に案内(ガイド)するものである。また、ロッドガイド9は、蓋体3を外筒2のかしめ部2Aにより外側からかしめ固定するときに、該蓋体3を内側から支持する支持構造物を構成する。
The rod guide 9 is formed in a stepped cylindrical shape, fitted to the upper end side of the
ロッドガイド9は、例えば金属材料、硬質な樹脂材料等に成型加工、切削加工等を施すことにより所定の形状に形成されている。即ち、ロッドガイド9は、図1に示すように、上側に位置して外筒2の内周側に挿嵌される大径部9Aと、該大径部9Aの下側に位置して内筒5の内周側に挿嵌される小径部9Bとにより段付円筒状に形成されている。該小径部9Bの内周側には、ピストンロッド7を軸方向に摺動可能にガイドするガイド部10が設けられている。このガイド部10は、例えば金属製筒体の内周面をフッ素系樹脂(4フッ化エチレン)等で被覆した摺動筒体として構成されている。
The rod guide 9 is formed in a predetermined shape, for example, by performing molding processing, cutting processing, or the like on a metal material, a hard resin material, or the like. That is, as shown in FIG. 1, the rod guide 9 is positioned on the upper side and inserted into the inner peripheral side of the
また、ロッドガイド9の大径部9Aには、蓋体3と対向する大径部9Aの上面側に環状の油溜め室9Cが設けられ、該油溜め室9Cは、ロッドシール4及びピストンロッド7を径方向外側から取囲む環状の空間部として形成されている。そして、油溜め室9Cは、ロッド側油室C内の油液(または、この油液中に混入したガス)がピストンロッド7とガイド部10との僅かな隙間等を介して漏出したときに、この漏出した油液等を一時的に溜めるための空間を提供するものである。
The
さらに、ロッドガイド9の大径部9Aには、外筒2側のリザーバ室Aに常時連通した連通路9Dが設けられ、この連通路9Dは、前記油溜め室9Cに溜められた油液(ガスを含む)を外筒2側のリザーバ室Aへと導くものである。なお、蓋体3とロッドガイド9との間には逆止弁(図示せず)が設けられている。即ち、蓋体3とロッドガイド9との間に設けられた前記逆止弁は、油溜め室9C内に漏出油が増えて溢れた場合に、この溢れた油液がロッドガイド9の連通路9D(リザーバ室A)側に向けて流れるのを許し、逆向きの流れを阻止するものである。
Further, the large-
次に、本実施の形態で採用した油圧式のストッパ機構11について詳細に説明する。このストッパ機構11は、ピストンロッド7が外筒2及び内筒5から摺動して(伸長して)、内筒5内の端部(伸び切り位置)に達したときに後述の如く作動し、油圧的なクッション作用によってピストンロッド7の伸長動作を停止させ、所謂伸び切り防止を行うものである。
Next, the
ここで、ストッパ機構11は、内筒5の端部であるピストンロッド7の突出端側寄りに位置して拡径部5Aの内側に設けられたロックシリンダ部12と、ピストン6よりもロッドガイド9側に位置してピストンロッド7の外周側に設けられたロックピストン13とにより構成されている。このストッパ機構11では、ピストンロッド7の最大伸長時(伸び切り時)には、ロックピストン13がロックシリンダ部12の内周側に摺動可能に挿嵌(進入)されるものである。
Here, the
ロックシリンダ部12は、内筒5の拡径部5A内に後述のカラー12Cを介して抜止め状態で設けられたスリーブ12Aを含んで構成されている。スリーブ12Aの下端側は、テーパ状に拡開した開口端12Bとなり、この開口端12Bは、ピストンロッド7と一体に動くロックピストン13がスリーブ12A内へと摺動可能に挿嵌されるのを円滑化し、補償するものである。ロックシリンダ部12は、内筒5と同軸となるように内筒5の内側に固定して配設され、内筒5とは別体で設けられている。即ち、スリーブ12Aは、ロッドガイド9の小径部9Bの下端側と内筒5の拡径部5Aとの間に、筒状のカラー12Cを介して嵌合して固定されている。
The
ロックピストン13は、ピストン6とロックシリンダ部12との間に設けられ、ストッパ機構11の可動部を構成している。即ち、ロックピストン13は、ピストンロッド7の移動に伴って内筒5内を一体に移動(変位)し、ロックシリンダ部12に嵌装可能に設けられている。ロックピストン13は、ロックシリンダ部12とロックピストン13との間をシールするリップリング14と、ロックピストン13をピストン6側から支持するストッパ17と、後述のクッション部材18とを含んで構成されている。
The
リップリング14は、ピストンロッド7の外周側で、後述のストッパ17及びクッション部材18に狭持されて所定位置に固定されている。このリップリング14は、弾性材料(例えば、フッ素系樹脂)を用いた縮拡径可能な段付筒状体として形成されている。ここで、リップリング14は、その軸方向一側に位置し底面を構成する円環板状の底部14Aと、該底部14Aの全周縁から斜め上向きにテーパ状に立設されたリップ部14Bとを含んで構成される。底部14Aの外周はリップ部14Bと連続し一体物として設けられている。また、リップ部14Bの軸方向他側(上端側)には、径方向外側へと突出するように一体形成されたリップ部端としての環状の鍔部14Cが形成されている。
The
この鍔部14Cの軸方向下側には、リップリング14のリップ部14Bを萎んだ状態にするためのスプリング15が設けられている。このスプリング15は、ばね性をもった金属線材をC字状に湾曲させて形成した弾性リングにより構成され、その外周面は樹脂によって被覆されている。スプリング15は、リップ部14Bの外周側に設けられた断面コ字形状の取付溝14D内に拡径した状態で嵌入され、その後はスプリング15の弾性復元力(縮径力)によりリップリング14のリップ部14Bを径方向内側(縮径方向)に向けて弾性変形させるものである。これにより、リップリング14は、図3に示すように、リップ部14Bのリップ部端である鍔部14Cを弾性的に縮径させた状態に保つことができる。換言すると、リップリング14は自然状態でリップ部14B端が縮径している。
On the lower side in the axial direction of the
また、リップリング14の底部14Aとリップ部14Bとの間には、その内周側と外周側とを貫通して延び、油液の流れに対して絞り作用を与える小孔16が複数(例えば、3〜4個)設けられている。これらの小孔16は、図2に示すように、ロックピストン13がロックシリンダ部12内に進入したピストンロッド7の伸長時に、リップ部14Bの内周側から外周側に向けて、油液の流通を許す絞り油路(即ち、オリフィス)を構成するものである。
Further, between the
ここで、スプリング15を取付けた縮径状態のリップリング14は、鍔部14Cの外径寸法が内筒5の内径よりも小さく、スリーブ12Aの内径とほぼ等しい寸法に形成されている。また、この場合、リップリング14のリップ部14Bの内周面とクッション部材18の外周面との間には、後述の封じ込め圧を受圧するための隙間が形成される。このため、ロックピストン13がスリーブ12A内へと進入したときに、ロックシリンダ部12内で油液の圧力(封じ込め圧)が大きく上昇し、この封じ込め圧は、リップリング14の内周面とクッション部材18の外周面との間の隙間に作用し、リップリング14のリップ部14Bを径方向外側へと拡径させる。そして、リップ部14Bの鍔部14Cは、その外周面がスリーブ12Aの内周面に摺接する。この結果、リップ部14Bの鍔部14Cは、スリーブ12Aとロックピストン13との間をシールし、この状態でオリフィスとしての小孔16により、油液の流通を制限することができる。このときの流動抵抗(油液流通の絞り作用)によってピストンロッド7の伸長動作を抑制する方向の力を、ピストンロッド7の最大伸長時の衝撃緩和力として発生することができる。
Here, the reduced
リップリング14の軸方向一側(下側)には、底部14Aの下端面と当接するストッパ17が設けられている。ストッパ17は、リップリング14をピストン6側から支持する固定部を構成している。このストッパ17は、ピストンロッド7の一端(下端)側にピストン6を取付ける前に、ピストンロッド7の外周側に一端側(下側)から挿入され、メタルフロー(塑性流動)を行うための治具を用いて第1の環状溝7A内に嵌合して固定される。ストッパ17は、金属材料を用いた環状体からなり、前記メタルフローにより第1の環状溝7A内に抜止め状態で嵌合される嵌合部17Aを有している。この嵌合部17Aは、ストッパ17の内径と比較して所定寸法だけ小さい内径を有し、ストッパ17と一体物として形成されている。
A
リップリング14の軸方向他側(上側)には、底部14Aの上端面と当接するクッション部材18が設けられている。クッション部材18は、ピストンロッド7の外周側に挿通して設けられた衝突防止用の緩衝部材であり、ロッドガイド9への衝突を緩和するストッパを構成している。クッション部材18は、C字状のリングにより弾性変形可能な樹脂材料を用いて形成されている。なお、クッション部材18は、必ずしもC字状のリングとして形成する必要はなく、弾性材料からなる円筒状リングとして形成してもよい。
On the other side (upper side) of the
ここで、クッション部材18の軸方向一側(下側部位)には、クッション部材18をピストンロッド7に掛止して固定するための掛止め爪18Aが周方向に複数(例えば、3個)設けられている。これらの掛止め爪18Aは、断面L字状の爪片として形成され、径方向内向きに突出している。各掛止め爪18Aは、ピストンロッド7の第2の環状溝7Bに着脱可能に嵌合し、クッション部材18をピストンロッド7に固定するものである。
Here, a plurality of (for example, three) hooking
一方、クッション部材18の軸方向他側(上側部位)の端面は、ピストンロッド7の最大伸長時にロッドガイド9の下側面に当接する当接面18Bとなり、該当接面18Bは、ロッドガイド9の下側面にクッション部材18が密着するのを防ぐため、波形状をなす凹凸面として形成されている。クッション部材18は、ピストンロッド7の最大伸長時に、万一ロックピストン13がロッドガイド9に衝突した場合でも、このときの衝撃を緩和し、かつピストンロッド7がこれ以上に伸長するのを規制するものである。
On the other hand, the end face on the other side (upper part) in the axial direction of the
第1の実施の形態によるシリンダ装置としての油圧緩衝器1は、上述の如き構成を有するもので、次に、その組付け方法について説明する。 The hydraulic shock absorber 1 as the cylinder device according to the first embodiment has the above-described configuration. Next, an assembly method thereof will be described.
油圧式のストッパ機構11の可動部を構成するロックピストン13をピストンロッド7に組付けるときには、ピストン6をピストンロッド7に取付ける前にロックピストン13の固定工程を行う。即ち、ストッパ17を、ピストンロッド7の外周面に沿って下端側となるピストン6側から挿入する。そして、嵌合部17Aを、例えばメタルフロー等の固定手段を用いて第1の環状溝7Aに嵌合させ、これによりストッパ17をピストンロッド7に固定する。
When the
次に、リップリング14をロッドガイド9側からピストンロッド7の外周面に沿って挿入し、ストッパ17の上端面に取付ける。この場合、リップリング14の内径寸法は、ピストンロッド7の外径寸法と同等または僅かに大きく形成されている。このため、ピストンロッド7の外周面が、リップリング14により損傷されることはない。また、スプリング15は、リップリング14の取付溝14Dに予め嵌入されており、リップ部14Bを図3に示すように縮径した状態に保持している。このとき、スプリング15は、鍔部14C及び取付溝14Dにより位置ずれするのが防止される。
Next, the
その後、ピストンロッド7の外周側には、クッション部材18がリップリング14のリップ部14B内に嵌装するように挿通され、クッション部材18の各掛止め爪18Aが第2の環状溝7Bに掛止めされる。即ち、各掛止め爪18Aは、それ自体の弾性的な復元力(縮径力)により、第2の環状溝7B内に嵌入して固定される。この場合、クッション部材18の下端面はリップリング14の底部14Aと当接する。このとき、リップリング14の底部14Aは、ストッパ17とクッション部材18とにより軸方向両側から狭持され、この状態でリップリング14は、ピストンロッド7の外周側に所定位置で固定される。
Thereafter, the
一方、ストッパ機構11のロックシリンダ部12は、内筒5の拡径部5Aの内側に、筒状のカラー12Cを介してスリーブ12Aを嵌合することにより組立てられる。この状態で、内筒5の内側にピストンロッド7を挿通して設け、このときに、ピストン6を内筒5内に摺動可能に挿嵌する。
On the other hand, the
その後は、ロッドガイド9の大径部9Aを外筒2に、小径部9Bを内筒5に圧入した後、ロッドシール4等が取付けられた蓋体3をロッドガイド9の上側に配設する。次に、ロッドガイド9が軸方向にがたつかないように、円筒状の押圧具(図示せず)等により蓋体3を介してロッドガイド9を内筒5に押付ける。この状態で、外筒2の上端部を径方向内側に折曲げることにより、蓋体3の外径側とロッドガイド9の大径部9Aとをかしめ部2Aによって固定する。
Thereafter, after the
次に、このように組立てられた油圧緩衝器1は、ピストンロッド7の上端側を自動車の車体側に取付け、外筒2の下端側を車軸(いずれも図示せず)側に取付ける。これにより、自動車の走行時に振動が発生した場合には、ピストンロッド7が内筒5、外筒2から軸方向に縮小,伸長するときに、ピストン6のディスクバルブ6C,6D等によって縮小側,伸長側の減衰力が発生され、車両の上,下振動を減衰するように緩衝することができる。
Next, in the hydraulic shock absorber 1 assembled in this way, the upper end side of the
即ち、ピストンロッド7が伸長行程にある場合には、ロッド側油室C内が高圧状態となるから、ロッド側油室C内の圧油がディスクバルブ6Dを介してボトム側油室B内へと流通し、伸長側の減衰力が発生する。そして、内筒5から進出したピストンロッド7の進出体積分に相当する分量の油液が、リザーバ室A内からボトムバルブ(図示せず)を介してボトム側油室B内に流入する。
That is, when the
このとき、ロッド側油室C内が高圧状態となるから、ロッド側油室C内の油液は、例えばピストンロッド7とガイド部10との僅かな隙間等を介して油溜め室9C内に漏出することがある。また、油溜め室9C内に漏出油が増えると、溢れた油液は、蓋体3とロッドガイド9との間に設けた逆止弁(図示せず)を介してロッドガイド9の連通路9D側に導かれ、徐々にリザーバ室A内に還流される。この場合、リップリング14の鍔部14Cの外周面と内筒5の内周面との間は環状の隙間が空いているので、油液はこの隙間を介してストッパ機構11の一側と他側とを流れる。
At this time, since the inside of the rod side oil chamber C is in a high pressure state, the oil liquid in the rod side oil chamber C enters, for example, the
一方、ピストンロッド7の縮小行程では、ピストン6の下側に位置するボトム側油室B内が高圧になるから、ボトム側油室B内の圧油がピストン6のディスクバルブ6Cを介してロッド側油室C内へと流通し、縮小側の減衰力を発生する。そして、内筒5内へのピストンロッド7の進入体積分に相当する分量の油液が、ボトム側油室Bから前記ボトムバルブを介してリザーバ室A内に流入し、リザーバ室Aは内部のガスが圧縮されることにより、ピストンロッド7の進入体積分を吸収する。この場合も上記伸長時と同様に、リップリング14の外周面と内筒5の内周面との間は隙間が空いているので、油液はこの隙間を介してストッパ機構11の一側と他側とを流れる。
On the other hand, in the reduction stroke of the
ところで、図2に示すように、ピストンロッド7が外筒2の外側へと大きく伸長するときには、ストッパ機構11の可動部であるロックピストン13がロックシリンダ部12の内周側へと摺動可能に挿嵌(進入)される。このとき、ロックシリンダ部12内で油液の圧力が大きく上昇し、このときの油圧力(封じ込め圧)がリップリング14のリップ部14B及びスプリング15を拡径させる。
By the way, as shown in FIG. 2, when the
この結果、リップ部14Bの鍔部14Cは、スリーブ12Aとロックピストン13との間をシールし、リップリング14は、スリーブ12A内で所謂逆止弁として作用する。即ち、ロックピストン13がスリーブ12A内へと進入した伸長行程において、リップリング14は、スリーブ12Aの内側から外側(ロックピストン13の上側から下側)に向けて油液が流通するのを抑え、前述の如き封じ込め圧をスリーブ12A内に発生させる。
As a result, the
このとき、スリーブ12A内に封じ込められた油液は、リップリング14の各小孔16を介してロックピストン13よりも下側の油室C内へと流出し、このときの流動抵抗(油液流通の絞り作用)によってピストンロッド7の伸長動作を抑制する方向の力を、ピストンロッド7の最大伸長時の衝撃緩和力として発生することができる。この結果、ピストンロッド7の伸長方向の変位に対して油圧的なクッション作用を与えることができ、ピストンロッド7の伸び切りを抑制することができる。
At this time, the oil liquid sealed in the
また、仮に、クッション部材18がロックシリンダ部12の内側でロッドガイド9の下面に衝突する位置まで、ピストンロッド7が最大伸長した場合でも、このときには、衝突防止用のクッション部材18が弾性変形することにより衝撃を緩和することができ、ピストンロッド7のこれ以上の伸長動作を抑制することができる。
Even if the
一方、ロックピストン13がスリーブ12A内へと進入した状態から逆に縮小行程に切換わったときには、スリーブ12A内の圧力(封じ込め圧)がピストンロッド7の縮小動作に伴って急激に低下し、ロックピストン13よりも下側の油室C内の圧力がスリーブ12A内の圧力よりも高くなる。これにより、リップリング14は、ロックピストン13の上側と下側の圧力差によって径方向内側へと萎むように弾性変形し、縮径したリップ部14Bとスリーブ12Aの内周面との間には、環状の隙間が空き、油路が形成される。この結果、ロックピストン13よりも下側の油室C内からスリーブ12A内に向けて油液が流通するのを許し、ピストンロッド7の縮小動作が円滑になるのを保証するものである。
On the other hand, when the
特に、ピストンロッド7の縮小行程時において、リップ部14Bとスリーブ12Aとの間に形成された油路は、各小孔16を合計した流路面積よりも大きな流路面積をもって形成されているので、ピストンロッド7の伸長時に比べて、ピストンロッド7の縮小時の方が油液の流路面積が大きくなる。この結果、ロックピストン13は、ロックシリンダ部12内から下方へと滑らかに進出するように動作し、ピストンロッド7の円滑な縮小動作を補償することができる。
In particular, during the reduction stroke of the
かくして、第1の実施の形態によれば、油圧式のストッパ機構11を、内筒5の拡径部5Aの内側に設けられたロックシリンダ部12と、ピストンロッド7の外周側に設けられたロックピストン13とにより構成している。リップリング14の外周は、縮拡径可能なリップ部14Bにより構成されている。また、リップリング14の取付溝14Dには、リップ部14Bを縮径した状態に保持するスプリング15が設けられている。
Thus, according to the first embodiment, the
これにより、ピストンロッド7が最大伸長位置に近付いたときには、スリーブ12A内の油圧力(封じ込め圧)により、リップリング14のリップ部14B及びスプリング15が拡径し、スリーブ12Aとロックピストン13との間をシールする。この場合、リップリング14に設けられた小孔16を介して高圧状態の油液が流通し、このときの流動抵抗(油液流通の絞り作用)によってピストンロッド7の伸長動作を抑制することができる。
As a result, when the
一方、ピストンロッド7の縮小行程では、スリーブ12A内のロックピストン13の上側と下側との圧力差により、リップリング14のリップ部14Bが縮径し(萎み)、リップ部14Bの鍔部14Cとスリーブ12Aの内周面との間には、環状の隙間からなる油路が形成される。この油路によって、ロックピストン13の軸方向他側から一側へとロックシリンダ部12内に向けて油液が円滑に流通するのを許すことができ、ピストンロッド7の縮小動作を円滑化することができる。
On the other hand, in the reduction stroke of the
従って、第1の実施の形態によれば、油圧式のストッパ機構11を、内筒5の拡径部5Aの内側に設けられたロックシリンダ部12と、ピストンロッド7の外周側に設けられたロックピストン13とにより構成することができ、従来の油圧緩衝器に比べて、より少ない部品点数で、ピストンロッド伸び切り時の衝撃を緩和することができる。
Therefore, according to the first embodiment, the
また、ストッパ機構11の可動部であるロックピストン13は、リップリング14とストッパ17とクッション部材18とにより構成している。この場合、少ない部品点数で可動部を構成するため、組付け時間を短くすることができ、ひいては、組付け作業のコストを抑制することができる。
Further, the
また、リップリング14は、弾性変形可能な材料であるフッ素系樹脂により形成されている。これにより、金属性のリップリングを用いた場合に比べて、組付け性が向上し、さらに、油圧緩衝器全体の軽量化を達成できる。この結果、ピストンロッド伸び切り時の衝撃を緩和することができる。
The
次に、図4は本発明の第2の実施の形態を示している。第2の実施の形態の特徴は、リップリングのリップ部の形状を、上方と下方とで異なる肉厚(厚さ)にしたことにある。なお、第2の実施の形態では、前述した第1の実施の形態と同一の構成については同一の符号を付し、その説明は省略する。 Next, FIG. 4 shows a second embodiment of the present invention. The feature of the second embodiment is that the shape of the lip portion of the lip ring is made different in thickness (thickness) between the upper side and the lower side. Note that in the second embodiment, the same components as those in the first embodiment described above are denoted by the same reference numerals, and description thereof is omitted.
ここで、ロックピストン21は、前記第1の実施の形態で述べたロックピストン13とほぼ同様に構成され、第1の実施の形態と同様なストッパ17及びクッション部材18と、ロックシリンダ部12とロックピストン21との間をシールするリップリング22とを含んで構成されている。
Here, the
リップリング22は、第1の実施の形態で述べたリップリング14とほぼ同様に、リップリング22の底面を構成する円環板状の底部22Aと、該底部22Aの全周縁から立設したリップ部22Bとを含んで構成されている。しかし、この場合のリップリング22は、リップ部22Bが軸方向一側(下側)から他側(上側)に向けてテーパ状に拡開して形成され、リップ部22Bの先端22Cはリップ部端となっている。リップ部22Bは、その先端22Cの厚さ寸法t1(即ち、先端側厚さt1)が、下方寸法t2(基端側厚さt2)に比較して薄肉となるように形成されている。即ち、先端側厚さt1と基端側厚さt2とは、t1<t2なる関係に設定されている。また、リップリング22には、底部22Aとリップ部22Bとの境界位置に、その内周側と外周側とを貫通し、油液の流通を絞るためのオリフィスとしての小孔23が複数設けられている。
The
ここで、自由長状態(外力を加えていないフリーな状態)のリップリング22は、その外径寸法が内筒5の内径よりも小さく、スリーブ12Aの内径とほぼ等しい寸法に形成されている。このため、ロックピストン13がスリーブ12A内へと進入したときに、ロックシリンダ部12内で油液の圧力が大きく上昇し、このときの油圧力(封じ込め圧)がリップリング22のリップ部22Bを拡径させるように作用する。そして、リップ部22Bの外周面はスリーブ12Aの内周面に摺接する。この結果、リップ部22Bは、スリーブ12Aとロックピストン13との間をシールし、各小孔23により油液の流通を制限することができる。
Here, the
かくして、第2の実施の形態でも、第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。第2の実施の形態では、リップ部22Bの上端は径方向外側に向かって開き、リップ部22Bの先端側厚さt1が、基端側厚さt2に比較して薄肉となるように形成されている。これにより、ピストンロッド7の伸長行程では、径方向外側に開いたリップ部22Bの内周面にスリーブ12A内の油圧力(封じ込め圧)がかかるので、リップ部22Bの拡径動作を円滑化することができる。また、ピストンロッド7の縮小行程では、径方向外側に開いたリップ部22Bの外周面にスリーブ12A内の油圧力(ロックピストン21の上側と下側との圧力差)がかかるので、リップ部22Bの縮径(萎み)動作を円滑化することができる。
Thus, in the second embodiment, it is possible to obtain substantially the same operational effects as those in the first embodiment. In the second embodiment, the upper end of the
次に、図5、図6は本発明の第3の実施の形態を示している。第3の実施の形態の特徴は、リップリングのリップ部の形状を、多角形の波状としたことにある。なお、第3の実施の形態では、前述した第1の実施の形態と同一の構成については同一の符号を付し、その説明は省略する。 Next, FIG. 5 and FIG. 6 show a third embodiment of the present invention. The feature of the third embodiment is that the shape of the lip portion of the lip ring is a polygonal wave shape. Note that in the third embodiment, the same components as those in the first embodiment described above are denoted by the same reference numerals, and descriptions thereof are omitted.
ここで、ロックピストン31は、前記第1の実施の形態で述べたロックピストン13とほぼ同様に構成され、第1の実施の形態と同様なストッパ17及びクッション部材18と、リップリング32とを含んで構成されている。
Here, the
リップリング32は、第1の実施の形態で述べたリップリング14とほぼ同様に、リップリング32の底面を構成する円環板状の底部32Aと、該底部32Aの全周縁から立設したリップ部32Bとを含んで構成されている。しかし、この場合のリップ部32Bは、図6に示すように、周方向にオリフィスとしての凹溝33が等間隔で複数(例えば、10個)配置されることにより、波状の多角形を形成している。この凹溝33は、リップ部32Bの外周面を軸方向で斜めに延びるように切欠くことにより、油液の流通を絞るためのオリフィスを形成している。また、リップ部32Bは、リップ部端である先端32Cが最大径となるように、径方向外側に向けてテーパ状に拡開して形成されている(図5参照)。
The
ここで、自由長状態(外力を加えていないフリーな状態)のリップリング32は、第2の実施の形態のリップリング22と同様に、その外径寸法が内筒5の内径よりも小さく、スリーブ12Aの内径とほぼ等しい寸法に形成されている。
Here, the
かくして、第3の実施の形態でも、第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。第3の実施の形態では、リップ部32Bは、その外周面に凹溝33を周方向に複数設けることにより、波状の多角形を形成している。さらに、リップ部32Bの上端は径方向外側に向けて拡開している。これにより、ピストンロッド7の伸長行程では、外側に開いたリップ部32Bの内周面にスリーブ12A内の油圧力(封じ込め圧)がかかるので、リップ部32Bの拡径動作を円滑化することができる。この場合、リップ部32Bの外周面に設けた凹溝33により、油液流通の絞り抵抗を大きくでき、ピストンロッド7に対して油圧的なクッション作用を与えることができる。また、ピストンロッド7の縮小行程では、外側に開いたリップ部32Bの外周面にスリーブ12A内の油圧力(ロックピストン31の上側と下側との圧力差)がかかるので、リップ部32Bの縮径(萎み)動作を円滑化することができる。
Thus, in the third embodiment, substantially the same operational effects as in the first embodiment can be obtained. In the third embodiment, the
次に、図7は本発明の第4の実施の形態を示している。第4の実施の形態の特徴は、ストッパの形状を段付円筒状にして、軸方向上向きに突出する突出部を設けたことにある。なお、第4の実施の形態では、前述した第1の実施の形態と同一の構成については同一の符号を付し、その説明は省略する。 Next, FIG. 7 shows a fourth embodiment of the present invention. The feature of the fourth embodiment is that the stopper has a stepped cylindrical shape and is provided with a protruding portion that protrudes upward in the axial direction. Note that in the fourth embodiment, identical symbols are assigned to configurations identical to those in the first embodiment described above, and descriptions thereof are omitted.
ここで、ロックピストン41は、前記第1の実施の形態で述べたロックピストン13とほぼ同様に構成され、第1の実施の形態と同様なクッション部材18と、リップリング42と、ストッパ43を含んで構成されている。
Here, the
リップリング42は、第1の実施の形態で述べたリップリング14とほぼ同様に、リップリング42の底面を構成する円環板状の底部42Aと、該底部42Aの全周縁から立設したリップ部42Bとを含んで構成されている。しかし、この場合のリップリング42は、図7に示すように、リップ部42Bの外周面がストッパ43の突出部43Bと当接することにより、リップ部42Bのリップ部端である先端部42Cは径方向内側に向けて縮径して(萎んで)いる。
The
リップリング42の軸方向下側には、底部42Aの下端面に当接するストッパ43が、第1の実施の形態で述べたストッパ17とほぼ同様に設けられている。このストッパ43の下部には、第1の環状溝7A内に抜止め状態で嵌合される嵌合部43Aが、ストッパ43と一体物として形成されている。また、ストッパ43の外周側には、軸方向上側に突出した突出部43Bが、ストッパ43と一体物として形成されている。この突出部43Bは径方向内側に向けて縮径し、その内周面43Cはリップ部42Bの外周面と当接している。これにより、突出部43Bは、リップ部42Bの先端部42Cを縮径した状態に保持している。
On the lower side of the
さらに、リップリング42及びストッパ43には、リップリング42の内周側とストッパ43の外周側とを貫通し、油液の流通を絞るためのオリフィスとしての小孔44が複数設けられている。これらの小孔44は、リップリング42の底部42Aとリップ部42Bとの境界位置からストッパ43を貫通して形成されている。
Further, the
ここで、ストッパ43を取付けた縮径状態のリップリング42は、リップ部42Bの先端部42Cが縮径し、その外径寸法がスリーブ12Aの内径よりも僅かに小さい寸法に形成されている。また、この場合、リップリング42の内周面とクッション部材18の外周面との間には、油液が入るための環状の隙間が形成される。このため、ロックピストン41がスリーブ12A内へと進入したときに、ロックシリンダ部12内で油液の圧力が大きく上昇し、油液がリップリング42の内周面とクッション部材18の外周面との間の隙間に流れ込む。このときの油圧力(封じ込め圧)がリップリング42のリップ部42Bを拡径させるように作用する。そして、図7中の仮想線で示すように、リップ部42Bの先端部42Cは突出部43Bの先端面に乗るように、径方向外側に開く。この結果、リップ部42Bの先端部42Cがスリーブ12Aの内周面に摺接し、スリーブ12Aとロックピストン41との間をシールすることができる。
Here, the
かくして、第4の実施の形態でも、第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。第4の実施の形態では、ストッパ43の外周に径方向内側を向いた突出部43Bを設けている。また、突出部43Bの内周面43Cがリップ部42Bの外周面に当接することにより、リップ部42Bの先端部42Cを縮径した状態に保持している。これにより、ピストンロッド7の伸長行程では、スリーブ12A内の油圧力(封じ込め圧)がリップ部42Bに作用し、リップ部42Bの先端部42Cは突出部43Bの先端面に乗るように、径方向外側に開く。この結果、リップ部42Bがスリーブ12Aの内周面に摺接し、スリーブ12Aとロックピストン41との間をシールすることができる。一方、ピストンロッド7の縮小行程では、縮径した状態に保持されているリップ部42Bの外周面に、スリーブ12A内の油圧力(ロックピストン41の上側と下側との圧力差)がかかるので、リップ部42Bの縮径(萎み)動作を円滑化することができる。
Thus, in the fourth embodiment, it is possible to obtain substantially the same function and effect as in the first embodiment. In the fourth embodiment, the outer periphery of the
次に、図8は本発明の第5の実施の形態を示している。第5の実施の形態の特徴は、リップリングのリップ部に対して、可動リングが上,下にスライドするように移動可能な構成としたことにある。なお、第5の実施の形態では、前述した第1の実施の形態と同一の構成については同一の符号を付し、その説明は省略する。 Next, FIG. 8 shows a fifth embodiment of the present invention. The feature of the fifth embodiment resides in that the movable ring is movable with respect to the lip portion of the lip ring so as to slide up and down. Note that in the fifth embodiment, identical symbols are assigned to configurations identical to those in the first embodiment described above, and descriptions thereof are omitted.
ここで、ロックピストン51は、前記第1の実施の形態で述べたロックピストン13とほぼ同様に構成され、第1の実施の形態と同様なストッパ17及びクッション部材18と、リップリング52とを含んで構成されている。
Here, the
リップリング52は、第1の実施の形態で述べたリップリング14とほぼ同様に、リップリング52の底面を構成する円環板状の底部52Aと、該底部52Aの全周縁から立設し、径方向内側に傾斜したリップ部52Bとを含んで構成されている。リップ部52Bの上端には、第1の実施の形態と同様な環状の鍔部52Cが形成されている。この鍔部52Cの軸方向下側には、リップリング52のリップ部52Bを縮径した状態に保持する可動リング53が設けられている。さらに、リップリング52の底部52Aとリップ部52Bとの間には、その内周側と外周側とを貫通し、油液の流通を絞るためのオリフィスとしての小孔54が複数設けられている。
The
可動リング53は、第1の実施の形態で述べたスプリング15と同様に形成されている。しかし、この可動リング53は必ずしも縮径可能なリングとして形成する必要はなく、無端の剛性リングとして形成してもよい。そして、可動リング53は、リップリング52が萎むように縮径されるときには、リップ部52Bの外周面に沿って鍔部52Cに当接する位置にまで上向きに移動される。一方、リップリング52が拡径されるときには、可動リング53はリップ部52Bの外周面に沿って下向きに移動される。
The
かくして、第5の実施の形態でも、第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。第5の実施の形態では、リップリング52のリップ部52Bは、可動リング53により、径方向内側に向かって縮径した状態に保持されている。これにより、ピストンロッド7の伸長行程では、リップ部52Bの内周面にスリーブ12A内の油圧力(封じ込め圧)がかかるので、リップ部52Bが拡径しスリーブ12Aの内周面に摺接し、スリーブ12Aとロックピストン51との間をシールすることができる。このとき、可動リング53は軸方向下方に移動し、リップ部52Bが拡径するように弾性変形するのを許す。一方、ピストンロッド7の縮小行程では、リップ部52Bの外周面にスリーブ12A内の油圧力(ロックピストン51の上側と下側との圧力差)がかかり、また、可動リング53は軸方向上方に移動するので、リップ部52Bの縮径(萎み)動作を円滑化することができる。
Thus, in the fifth embodiment, substantially the same operational effects as in the first embodiment can be obtained. In the fifth embodiment, the
なお、前記第1の実施の形態では、リップリング14を、例えばフッ素系合成樹脂を用いて縮拡径可能なリングとして形成する場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば合成ゴムまたは天然ゴム等のゴム系弾性材料を用いてリップリングを形成してもよい。このことは、第2,第3,第4,第5の実施の形態についても同様である。
In the first embodiment, the case where the
また、前記各実施の形態では、ロックシリンダ部12は、内筒5(シリンダ)の中にロックシリンダ部12となる筒を挿嵌し、内筒5とロックシリンダ部12とを別体で設ける構成とした。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば内筒を縮径させて、内筒とロックシリンダ部とを一体に形成する構成としてもよい。
Further, in each of the embodiments described above, the
さらに、前記各実施の形態では、4輪自動車の各車輪側に取付ける油圧緩衝器1をシリンダ装置の代表例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば2輪車に用いる油圧緩衝器であってもよく、車両以外の種々の機械、建築物等に用いるシリンダ装置に用いてもよいものである。 Further, in each of the above-described embodiments, the hydraulic shock absorber 1 attached to each wheel side of the four-wheel vehicle has been described as a representative example of the cylinder device. However, the present invention is not limited to this, and may be, for example, a hydraulic shock absorber used for a two-wheeled vehicle or a cylinder device used for various machines other than vehicles, buildings, and the like.
次に、前記実施の形態に含まれる発明について記載する。本発明によれば、前記リップリングは自然状態で前記リップ部端が縮径している構成としている。これにより、ピストンロッドがシリンダ外へと大きく伸長するときには、ロックシリンダ部内でリップリングのリップ部が油液の圧力により拡径され、リップリングは、ロックシリンダ部内で所謂逆止弁として作用して封じ込め圧を発生でき、ピストンロッドの伸び切りを抑制することができる。 Next, the invention included in the embodiment will be described. According to the present invention, the lip ring is configured such that the lip end has a reduced diameter in a natural state. As a result, when the piston rod extends greatly out of the cylinder, the lip portion of the lip ring is enlarged by the oil pressure in the lock cylinder portion, and the lip ring acts as a so-called check valve in the lock cylinder portion. A containment pressure can be generated, and the piston rod can be prevented from extending completely.
1 油圧緩衝器(シリンダ装置)
5 内筒(シリンダ)
6 ピストン
7 ピストンロッド
9 ロッドガイド
11 ストッパ機構
12 ロックシリンダ部
13,21,31,41,51 ロックピストン
14,22,32,42,52 リップリング
14A,22A,32A,42A,52A 底部
14B,22B,32B,42B,52B リップ部
14C,52C 鍔部(リップ部端)
22C,32C 先端(リップ部端)
42C 先端部(リップ部端)
1 Hydraulic shock absorber (cylinder device)
5 Inner cylinder (cylinder)
6
22C, 32C Tip (Lip end)
42C Tip (Lip end)
Claims (2)
前記シリンダ内に摺動可能に嵌装され、該シリンダ内を区画するピストンと、
前記ピストンに連結されるピストンロッドと、
前記シリンダに装着されて前記ピストンロッドを挿通させて摺動可能に案内するロッドガイドと、
前記ピストンロッドが伸長して前記シリンダの伸び切り位置に達したときに作動するストッパ機構と、を備え、
前記ストッパ機構は、
前記ピストンロッドの前記ピストンよりも前記ロッドガイド側に設けられるロックピストンと、
前記シリンダ内の前記ピストンロッド突出端側に設けられ、前記ロックピストンが嵌装可能に設けられるロックシリンダ部と、からなり、
前記ロックピストンには、前記ロックシリンダ部に進入するとき、前記ロックシリンダ部と前記ロックピストンとの間をシールするための円環板状の底部の全周縁からリップ部が立設したリップリングを備えることを特徴とするシリンダ装置。 A cylinder filled with a working fluid;
A piston slidably fitted in the cylinder and defining the cylinder;
A piston rod coupled to the piston;
A rod guide mounted on the cylinder and slidably guided by inserting the piston rod;
A stopper mechanism that operates when the piston rod extends to reach the extended position of the cylinder, and
The stopper mechanism is
A lock piston provided closer to the rod guide than the piston of the piston rod;
A lock cylinder portion provided on the piston rod protruding end side in the cylinder, the lock piston being provided so as to be fitted, and
The lock piston is provided with a lip ring in which a lip portion is erected from the entire periphery of an annular plate-shaped bottom portion for sealing between the lock cylinder portion and the lock piston when entering the lock cylinder portion. A cylinder device comprising:
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