JP2015195530A - 通信行動分析装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ユーザ単位でセッションの集約状況を分析した結果でユーザの通信行動を代表し、セッションの集約状況と通信品質との関係を分析して対応関係を求めることにより、ユーザが満足する通信品質条件の推定を可能にする。
【解決手段】集約部30は、各トラヒックをその生起間隔に基づいてバルク単位およびコール単位に集約する。通信品質計算部40は、各バルクに集約された各トラヒックの通信品質を計算する。分析部50において、通信分析部501は、通信品質の計算結果を統計的に処理して通信品質の特性値を計算する。集約状況分析部502は、各バルクの統計的に処理する。行動分析部60は、通信品質およびバルク状況の分析結果に基づいて、通信ユーザの行動と当該ユーザの通信に関する体感品質とを関連付ける。
【選択図】図2

Description

本発明は、通信ユーザの行動を分析して体感品質と対応付ける通信行動分析装置に係り、特に、ネットワーク上でパッシブに計測した通信トラヒックに基づいて通信ユーザの通信行動を分析する通信行動分析装置に関する。
特許文献1には、Active計測によるTCP品質推定方式として、RTTやパケット損失率などをActive計測した情報を基に品質を推定する技術が開示されている。
特許文献2には、測定用エージェントが間欠的にパケットを送信視して、通信網の品質をActiveに計測するシステムが開示されている。
特許文献3には、ユーザの通信行動をネットワークの中間GWノードにおいて分析する装置が開示されている。
特許文献4には、ユーザ・端末の移動のモデル化および移動後にどのように通信を実施したかをモデル化するシステムが開示されている。
特開2004-140596号公報 特開2004-7339号公報 特開2004-147067号公報 特開2007-233849号公報
特許文献1,2は、通信トラヒックをActive計測しているため、測定に伴って余計なトラヒックや負荷が発生する。また、測定に伴う負荷やスケーラビリティの問題がある。さらに、通信品質と通信行動とを紐付けて分析することができない。
特許文献3は、セキュリティ対策のための通信行動分析を対象とし、品質と行動との関係性を分析するものではない。特許文献4は、通信品質と通信行動とを紐付けて分析することができない。
一方、上記の特許文献とは別に、従来から通信品質と通信行動との関係や、体感品質を分析する手法として、端末側に特殊なモニタ機能を仕込む手法や、主観品質評価的な実験、アンケート等を実施する方法があった。しかしながら、このような手法はいずれも処理が煩雑であり、大規模調査が困難であるという問題がある。
本発明の目的は、上記の技術課題を解決し、ユーザ単位でセッションの集約状況を分析した結果でユーザの通信行動を代表し、セッションの集約状況と通信品質との関係を分析して対応関係を求めることにより、ユーザが満足する通信品質条件の推定を可能にする通信行動分析置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明の通信行動分析装置は、通信トラヒックをネットワーク上でパッシブにキャプチャして送信元が同一の各セッションをその生起間隔に基づいて時系列で複数に集約する手段と、集約された各セッションの通信品質の分析結果および集約の状況に基づいて、通信ユーザの通信行動と当該ユーザの体感通信品質との関係を分析する手段と、この分析結果を出力する手段とを具備した。
本発明によれば、以下のような効果が達成される。
(1)パッシブにキャプチャした大量の通信トラヒックに基づいて、セッションを所定の規則で集約した時の集約状況と通信品質との関係を分析できる。そして、セッションの集約状況は通信ユーザの通信行動を代表できるので、通信ユーザの体感品質と通信行動との関係を正確に分析できるようになる。
(2)ユーザ毎あるいはユーザ単位の体感品質または主観品質を、ユーザに直接問い合わせたりアンケート調査を実施したりすることなく分析し、把握できるようになる。
本発明の通信行動分析装置および体感通信品質推定装置が適用されるネットワークの構成を示したブロック図である。 本発明の第1実施形態に係るキャプチャ装置(通信行動分析装置)の構成を示した機能ブロック図である。 本発明の概要を説明するための図である。 TCPコネクションを対象とした品質特性の測定方法を説明するためのシーケンスフローである。 HTTPセッションを対象とした品質特性の測定方法を説明するためのシーケンスフローである。 バルクおよびコールの分析項目を示した図である。 バルク継続の状態遷移確率と各通信品質の関係を分析する手順を示した状態遷移図である。 HTTPによるブラウザ通信(ダウンロード)時のスループットとバルク継続率との関係を示した図である HTTPによる動画配信(ダウンロード)時のスループットとバルク継続率との関係を示した図である。 HTTPによるブラウザ通信(ダウンロード)時のバルク継続率とHTTP応答遅延との関係を示した図である。 HTTPによる動画配信(ダウンロード)時のバルク継続率とHTTP応答遅延との関係を示した図である。 TCPコネクションのリセット率およびタイムアウト率の和とHTTP応答遅延との関係を示した図である。 バルク内HTTPセッション数とCDFとの関係を示した図である。 バルク閾値とバルク内HTTPセッション数の平均値との関係を示した図である。 バルク閾値とバルク内HTTPセッション数の平均値の一次微分値および二次微分値との関係を示した図である。 バルク内のHTTPセッション当たりの送受信データサイズとCDFとの関係を示した図である。 バルク閾値とバルク内のHTTPセッション当たりの送受信データサイズの平均値との関係を示した図である。 バルク閾値に対するバルク内のHTTPセッション当たりの送受信データサイズの平均値の一次微分値および二次微分値との関係を示した図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。ここでは初めに、本発明の概要について説明し、次いで、その具体的な実施形態について説明する。なお、以下の説明では基本的に、トランスポート層(第4層)での接続を「コネクション」と表現し、これよりも上位層での接続を「(HTTP)セッション」と表現することで両者を区別しているが、両者を「(TCP/HTTP)セッション」で代表する場合もある。
本発明では、通信ユーザが自身の通信端末を操作して通信を発生させる行動(通信行動)を、その通信トラヒックをパッシブにキャプチャすることでスケーラブルに分析して通信品質と通信行動とを関連付ける。さらには、通信トラヒックから推定される通信行動から当該ユーザの通信に関する体感品質を推定する。通信行動としては、特に通信アプリケーションを起動させてから終了させるまでの間に当該通信アプリケーション上で通信端末を操作して通信を発生させる通信行動に注目する。
そこで、本発明ではキャプチャした通信トラヒックからセッションを識別し、多数のセッションを、その生起時刻に基づいてバルク単位で時系列に集約する。
図3は、セッション(コネクション)の集約方法を模式的に表現した図であり、送信元が同一のセッションごとに、最先のセッションの生起時刻を基準時刻として、この基準時刻とその後の各セッションの生起時刻との時間差Δτが計算される。本実施形態では、送信元の同一性が送信元アドレス情報に基づいて判断される。そして、セッション生起間隔Δτが所定の第1バルク閾値Δτbulk1以下のセッションは全て同一バルク#iに集約される一方、生起間隔Δτが前記第1バルク閾値Δτbulk1よりも大きいセッションは次以降の各バルク#i+1,バルク#i+2…に集約される[同図(a)]。
また、時系列で隣接するi番目のバルク#iに集約されたセッションの最終の終了時刻とi+1番目のバルク#i+1に集約されたセッションの最初の生起時刻とが比較され、両者の時間差ΔTが所定のコール閾値Δτcall以下であれば各バルクが同一コール#jに集約される一方、時間差ΔTが所定のコール閾値Δτcallよりも大きければ次のコール#j+1に集約される[同図(b)]。
ここで、同一バルク内の各セッションについて、アプリケーションがユーザの通信操作に由来するものなのか、あるいはユーザの通信操作とは無関係にバックグラウンド等で行われるものなのかを識別した後、ユーザ由来の通信動作のみの分析するようにしても良い。また、コールやバルク内の各セッションについて、同一アプリケーション上でのユーザ操作に起因した通信セッションだけを識別した後、同一アプリケーション由来の通信動作のみ分析するようにしても良い。これらを分析することで、例えば、アプリケーション毎に、ユーザの通信に関する体感品質と当該ユーザの通信行動とを対応付け、ひいては任意の通信行動から当該通信ユーザの体感品質を推定しても良い。
なお、各セッションのバルク集約方法は上記に限定されるものではなく、図3(c)に示したように、送信元アドレス情報が同一のセッションごとに、n番目のセッションの生起時刻とn+1番目のセッションの生起時刻との間隔(セッション生起間隔)Δτを逐次計算し、このセッション生起間隔Δτが所定の第2バルク閾値Δτbulk2以下のセッションは全て同一バルク#iに集約し、前記第2バルク閾値Δτbulk2よりも大きいセッションは次以降の各バルク#i+1,バルク#i+2…に集約するようにしても良い。
図1は、本発明の通信行動分析方法が適用されるネットワークの主要部の構成を示したブロック図である。
サービス提供範囲の各エリアには無線基地局BSが設置され、当該エリア内のクライアント(本実施形態では、無線移動端末MH)は前記各無線基地局BSに収容される。各無線基地局BSは無線アクセス網RANに接続され、前記無線アクセス網RANはコア網のゲートウェイ(GW)に接続される。前記コア網はインターネットエクスチェンジ(IX)においてインターネットと接続される。
前記インターネットには、MHからの要求に応答してサービスを提供する各種のサーバが接続されている。本実施形態では、各MHと各サーバとの間のトラヒックを集約できる回線として、無線アクセス網RANとコア網とを接続する回線Lに、通信品質測定装置としてのキャプチャ装置1が接続されている。
図2は、前記キャプチャ装置1の第1実施形態の構成を示した機能ブロック図であり、ここでは、本発明の説明に不要な構成は図示が省略されている。本実施形態では、キャプチャ装置1が通信行動分析装置としての機能を備える。
パケットキャプチャ部10は、前記回線L上でIP(TCPやUDPなど)パケットを選択的にキャプチャする。ログ情報管理部20には、前記キャプチャされたパケットの少なくとも種別、送信元アドレス情報、到着時刻およびパケットサイズ(データ量)がログ情報として記録、管理される。
トラヒック集約部30は、バルク集約部301およびコール集約部302を含み、図3に示したように、キャプチャされたトラヒックの各セッションをその生起間隔Δτに基づいて送信元アドレスごとに集約する。
前記バルク集約部301は、図3(a)に示したように、送信元アドレス情報が同一のセッション集合について、生起間隔Δτが所定のバルク閾値Δτbulk以下のセッションを同一バルクに集約する。
コール集約部302は、図3(b)に示したように、時系列で隣接する#番目のバルクに集約された最後のセッションの終了時刻と#+1番目のバルクに集約された最初のセッションの生起時刻とを比較し、両者の時間間隔ΔTが所定のコール閾値Δτcall以下であれば各バルクを同一コールに集約し、コール閾値Δτcallよりも大きければ別の(次の)のコールに集約する。通信品質計算部40は、各バルクに集約された各トラヒックの通信品質を所定の品質項目ごとに計算する。
分析部50において、通信品質分析部501は、通信品質の計算結果を統計的に処理して通信品質の特性を計算する。集約状況分析部502は、各セッションのバルク集約状況を分析する。対応関係分析部60は、前記通信品質およびバルク集約状況の分析結果に基づいて、各バルクにおけるセッションの集約状況と当該セッションの通信品質との対応関係を分析する。
図4は、前記通信品質計算部40による通信品質の計算方法を説明するための図である。ここでは、TCPコネクションの確立時にクライアント/サーバ間で実行されるTCP_3wayハンドシェークのSYNパケットからキャプチャできたコネクションについて、遅延特性を測定する方法について説明する。
この場合、端末MHからサーバへ最初に送信されたSYNパケットの到着時刻(コネクション生起時刻)t1と、サーバから端末MHへ返信されたSYN+ACKパケットの到着時刻t2との差分(t2-t1)に基づいてサーバ側RTT(往復)遅延が算出される。
また、前記SYN+ACKパケットの到着時刻t2と端末MHからサーバへ最後に送信されたACKパケットの到着時刻t3との差分(t3-t2)に基づいて、クライアント側RTT遅延が算出される。
さらに、前記最初のSYNパケットの到着時刻t1と前記3wayハンドシェーク後に端末MHからサーバへ最初に送信されデータパケットの到着時刻t4との差分(t4-t1)に基づいて、TCP接続遅延が算出される。
さらに、3wayハンドシェーク後に端末MHから最初に送信されるデータの到着時刻t1からFINまたはRSTパケットの到着時刻t5までの差分(t5-t1)、および当該差分時間内にキャプチャされた送受信データ量に基づいて、TCPコネクションのスループット特性が算出される。
なお、パケットのキャプチャがコネクションの途中から開始されているような場合には、得られた到着時刻から可能な分析のみが選択的に行われる。すなわち、キャプチャがSYN+ACKパケットから開始されていれば、その到着時刻t2からACKパケットの到着時刻t3までの差分(t3-t2)に基づいて、クライアント側RTT遅延のみが算出される。
また、前記TCPコネクションのスループット特性やTCP接続所要時間は、クライアント側の遅延のみならずサーバが側の遅延にも依存するので、サーバ側遅延が大きいときに算出されたこれらの特性等は、クライアント側の通信品質を正確に代表できない。したがって、前記サーバ側RTT遅延が所定の閾値を超えているとき、あるいはサーバ側遅延を代表できるデータやACKなどのパケット到着間隔が所定の閾値を越えているときに算出されたスループット特性やTCP接続所要時間は、品質分析の対象から除外することが望ましい。
図5は、HTTPセッションを対象とした品質特性の測定方法を説明するためのシーケンスフローであり、HTTPリクエスト(#1)パケットの到着時刻t1と、このリクエストに対して返信されるHTTPレスポンス(#1)パケットの到着時刻t2との時間差(t2-t1)がHTTPレスポンス遅延とされる。
また、最初のHTTPリクエスト(#1)パケットの到着時刻t1と最後のHTTPレスポンス(#1)パケットの到着時刻t3との時間差(t3-t1)がHTTP保留時間とされる。
さらに、最初のHTTPレスポンス(#1)パケットの到着時刻t2と最後のHTTPレスポンス(#1)パケットの到着時刻t3との時間差(t2-t1)がHTTPレスポンス保留時間とされ、その間にダウンロードされた総データ量がHTTP通信データ量とされる。
さらに、最初のHTTPリクエスト(#2)パケットの到着時刻t4と最後のHTTPリクエスト(#2)パケットの到着時刻t5との時間差(t5-t4)がHTTPリクエスト保留時間とされ、その間のデータ量がHTTPリクエストデータ量とされる。
本実施形態では、以上のようにして各品質値が求まると、前記通信品質分析部501において、「1.遅延特性」、「2.スループット特性」および「3.終了(諦め)特性」の3項目について、以下の各統計値が算出される。
1.遅延特性
(1)サーバ/端末側RTTの平均値、標準偏差、最大値、最小値、X%ile値
(2)クライアント/RAN側RTTの平均値、標準偏差、最大値、最小値、X%ile値
(3)TCP接続遅延の平均値、標準偏差、最大値、最小値、X%ile値
(4)HTTPレスポンス遅延の平均値、標準偏差、最大値、最小値、X%ile値
(5)HTTP保留時間の平均値、標準偏差、最大値、最小値、X%ile値
2.スループット特性
(1)ダウンロード(Res)スループット
(2)アップロード(Req)スループット
(3)HTTPセッションのバルク単位でのスループット(HTTPセッションをバルクに集約し、合計データ量÷合計保留時間で算出される。ただし、HTTPセッション毎の生起および終了時刻を基に重複時間を省く処理を実施する。すなわち、実時間の保留時間が算出される)
3.終了(諦め)特性
(1)リセット発生率(コール・バルク内のTCP Reset(RST)発生数の合計÷集約したTCPコネクション数で算出)
(2)タイムアウト発生率(コール・バルク内のTimeout発生数の合計÷集約したTCPコネクション数で算出)
図6は、前記集約状況分析部502によるバルク集約状況の分析方法を示した図であり、送信元アドレス情報が同一のセッショを対象に、「バルク遷移継続」、「バルク継続回数」、「バルク継続時間」、「コール継続回数」および「コール継続時間」などが求められる。
「バルク遷移継続」は、コールごとにあるバルクを基点として、次のバルクが同一コール内か否かで決まるフラグ値である。すなわち、各コール内の各バルクに集約されたセッションのうち終了時刻が最も遅いセッションの当該終了時刻と、次のバルクに集約されたセッションのうち開始時刻が最も早いセッションの当該開始時刻との時間差分ΔTが、コール閾値ΔτCall以下であるか否かで決まるフラグ値である。本実施形態では、次のバルクが同一コール内であれば「継続有(=1)」、同一コール内でなければ「継続無(=0)」に設定される。
「バルク継続回数」は、各コール内での各バルクの発生順序を表す序数であり、例えば、あるコール内に10個のバルクが存在する場合、各バルクに対して時系列順で1〜10までの各序数がバルク継続回数として設定される。
「バルク継続時間」とは、各コール内での各バルクの発生順の経過時間であり、例えば、あるコール内に10個のバルクが存在する場合、1番目=最初のバルクの開始時刻を基準時刻として、2番目以降に発生した各バルクの開始時刻との差分になる。なお、バルクの発生順番は時系列順なので、それぞれのバルク順番に応じた経過時間は単調増加の時間幅になる。
次いで、前記対応関係分析部60による各バルクの集約状況と通信品質との対応付けについて説明する。
本実施形態では、収集された各セッションの通信ログが、通信品質の項目ごとに、その品質値に基づいてグルーピングされ、グループ毎にバルクの集約状況に関する分析結果と対応付けられる。
例えば、通信品質の項目としてWebブラウジング(HTTPセッション)におけるダウンロード(DL)のスループットに着目した場合、全ての通信ログを、そのDLスループットに注目して10kbps程度のレンジでグルーピングする。その結果、例えばスループットが150kbps〜160kbpsの各通信ログは同一グループにグルーピングされ、160kbps〜170kbpsの各通信ログは他の同一グループにグルーピングされる。
そして、例えば150kbps〜160kbpsのグループに関して、グループ内のログ数が100個であり、そのうちバルク遷移継続が「1」のログが85個、「0」のログが15個であれば、バルク継続率は0.85とされ、これがスループット150kbps〜160kbps(品質値)に対応したバルク継続率(バルクの集約状況)とされる。
そして、このような品質値とバルク集約状況との対応付けを各グループに対して繰り返すことで、図7に示したように、DLスループットとバルク継続率との対応関係が得られる。
図7によれば、DLスループットとバルク継続率とが有意な相関を示し、DLスループットが190〜200kbpsを示すあたりでバルク継続率が急激に低下している。このことから、ユーザはダウンロード時の通信品質に関して、DLスループットについては190〜200kbpsで反応し、その結果、バルク継続率が低下していることが分かる。
なお、DLスループットに対してバルク継続率が上記のように特異的に変化するタイミング、すなわち各バルクにおけるセッションの集約状況と当該セッションの通信品質との対応関係が特異的に変化する特異点は、セッションの集約状況(バルク継続率)の一次微分値や二次微分値に基づいて検知できる。
したがって、WebブラウジングにおけるDLスループットに関しては、約190〜200kbpsがユーザの許容通信品質の閾値、すなわち不満が出始める体感品質の限界値であると推定できる。したがって、通信設備の新設や増設に際しては、DLスループットが190〜200kbpsを下回らないことを条件とすることが望ましいことが判る。
なお、図8はWebブラウジングにおけるDLスループットとMOS(平均オピニオン評点:mean opinion score)との関係を示した図であり、ここでも200kbps以下でMOS値が特異的に低下していることから、バルク継続率がユーザの主観的な体感品質を代表できていることが判る。換言すれば、図7,8の分析結果およびその相関関係の相似性から、ユーザはDLスループットが190〜200kbpsまで低下すると通信品質に不満を感じ始め、それがユーザの通信行動に反映されて、バルク継続率の低下として客観的に観測できるようになることが判る。
図9は、ビデオのストリーミング再生におけるDLスループットとバルク継続率との対応関係を示した図であり、全ての通信ログを前記と同様に、DLスループットに基づいて所定のレンジごとにグルーピングし、グルーブごとにバルク継続率との関係をプロットして構成されている。
図9によれば、DLスループットとバルク継続率とが有意な相関を示し、DLスループットが450kbps近傍でバルク継続率が急激に低下しており、ユーザがダウンロードの通信品質に対して不満を感じ始めている様子が読み取れる。したがって、ビデオのストリーミング再生におけるDLスループットに関しては450kbps辺りがユーザの許容通信品質の閾値であると推定できる。
図10は、HTTPによるWebブラウザ通信(ダウンロード)時のバルク継続回数とHTTP応答遅延との関係を示した図であり、図11は、HTTPによるビデオ配信(ダウンロード)時のバルク継続回数とHTTP応答遅延との関係を示した図である。いずれの図でも、通信品質が良好(HTTP応答遅延が小さい)でなければ、統計的にバルク継続回数が大きくならないことが判る。
すなわち、図10,11は、通信品質(HTTP応答遅延)が良好な場合は、ユーザの通信行動であるバルク継続回数も増大する一方、通信品質(HTTP応答遅延)が劣悪な場合は、ユーザの通信行動であるバルク継続回数がそれほど大きくならない、ということを示しており、このような結果からも、バルク継続回数と通信品質との関係を分析することにより、ユーザの通信行動が変化するポイントであるユーザの主観的な体感品質を、客観的に分析可能になることが判る。
図12は、Webブライジング(HTTP)におけるTCPコネクションのリセット発生率およびタイムアウト発生率の和とHTTP応答遅延との関係を示した図である。HTTP応答遅延が増加すると各リセット発生率の和も増加していることから、品質が劣化すると通信の途中で発生する「諦め」も増えることが判る。このような結果からも、諦め特性と通信品質との関係を分析することにより、ユーザの通信行動が変化するポイントであるユーザの主観的な体感品質を、客観的に分析可能になることが判る。
次いで、前記図3(a)に関して説明したセッションの集約方法における第1バルク閾値(sec)の設定方法について説明する。
図13は、前記第1バルク閾値Δτbulk1ごとに、バルク内HTTPセッション数と分布関数(CDF)との関係を示した図である。図14は、第1バルク閾値Δτbulk1とバルク内HTTPセッション数の平均値との関係を示した図である。図15は、第1バルク閾値とΔτbulk1バルク内HTTPセッション数の平均値の一次微分値および二次微分値との関係を示した図である。
図16は、前記第1バルク閾値Δτbulk1ごとに、バルク内のHTTPセッション当たりの送受信データサイズとCDFとの関係を示した図である。図17は、第1バルク閾値Δτbulk1とバルク内のHTTPセッション当たりの送受信データサイズの平均値との関係を示した図である。図18は、第1バルク閾値Δτbulk1に対するバルク内のHTTPセッション当たりの送受信データサイズの平均値の一次微分値および二次微分値との関係を示した図である。
図13〜18によれば、第1バルク閾値Δτbulk1の増加に伴う特性増加の傾向が3〜5sec前後で線形性を示して落ち付いており、第1バルク閾値としては3〜5secの範囲が好適であることが判る。ただし、第1バルク閾値Δτbulk1は固定的に設定する必要は必ずしもなく、第1バルク閾値Δτbulk1の増加に伴う特性増加の傾向を適宜に検出し、線形性を示す範囲内で第1バルク閾値Δτbulk1が動的に設定されるようにしても良い。
1…キャプチャ装置,10…パケットキャプチャ部,20…ログ情報管理部,30…トラヒック集約部,40…通信品質計算部,50…分析部,60…対応関係分析部,70…体感品質推定部,301…バルク集約部,302…コール集約部,501…通信分析部,502…集約状況分析部,701…推定モデル

Claims (13)

  1. 通信端末に対するユーザの通信行動と体感品質との関係を分析する通信行動分析装置において、
    通信端末のトラヒックをネットワーク上でパッシブにキャプチャする手段と、
    前記キャプチャされたトラヒックに基づいて、送信元が同一の各セッションをその生起間隔に基づいて時系列で複数のバルクに集約する手段と、
    各バルクにおけるセッションの集約状況を分析する手段と、
    各バルクに集約されたセッションの通信品質を分析する手段と、
    各バルクにおけるセッションの集約状況と当該セッションの通信品質との対応関係を分析する手段と、
    前記分析結果を出力する手段とを具備したことを特徴とする通信行動分析装置。
  2. 前記集約する手段は、送信元アドレスが同一で生起間隔が所定のバルク閾値以内のセッションを同一バルクに集約し、前記生起間隔が所定のバルク閾値を超えるセッションを次以降の各バルクに順次に集約することを特徴とする請求項1に記載の通信行動分析装置。
  3. 前記集約する手段は、最先のセッション生起時刻から第1バルク閾値以内に生起した全てのセッションを同一バルクに集約し、これを繰り返すことを特徴とする請求項2に記載の通信行動分析装置。
  4. 前記第1バルク閾値が、3ないし5秒であることを特徴とする請求項3に記載の通信行動分析装置。
  5. 前記集約する手段は、生起時刻間隔が相互に第2バルク閾値以内の全てのセッションを同一バルクに集約し、これを繰り返すことを特徴とする請求項2に記載の通信行動分析装置。
  6. 前記集約する手段は、送信元が同一のセッションを集約する複数のバルクについて、i番目のバルクに含まれるセッションの最後の終了時刻とi+1番目のバルクに含まれる最先のセッションの生起時刻との差が所定のコール閾値以内のバルク同士を同一コールに集約し、前記生起間隔が所定のコール閾値を超えるバルクを次以降の各コールに順次に集約することを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の通信行動分析装置。
  7. 前記対応関係を分析する手段は、通信品質の各項目について、所定の品質値範囲ごとに通信品質が当該品質値範囲内にあるセッションを集約するバルクの集約状況と前記品質値範囲との対応付けることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の通信行動分析装置。
  8. 前記バルクの集約状況が、バルク遷移継続の有無、バルク継続回数、バルク継続時間、1バルク当たりのTCPコネクションの状況、1バルク当たりのHTTPセッションの状況、1バルク当たりのデータ送受信の状況、コール継続の回数およびコール発生間隔のいずれかであることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の通信行動分析装置。
  9. 各セッションがユーザ由来であるか否かを判定する手段を更に具備し、
    前記集約する手段は、ユーザ由来のセッションのみを集約することを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の通信行動分析装置。
  10. 前記集約する手段は、各セッションをそのアプリケーション種別ごとに集約することを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の通信行動分析装置。
  11. 前記集約する手段は、各セッションをそのコンテンツ種別ごとに集約することを特徴とする請求項1ないし10のいずれかに記載の通信行動分析装置。
  12. 前記各バルクにおけるセッションの集約状況と当該セッションの通信品質との対応関係が特異的に変化する特異点を検知する手段を更に具備したことを特徴とする請求項1ないし11のいずれかに記載の通信行動分析装置。
  13. 前記特異点を検知する手段は、前記各バルクにおけるセッションの集約状況と当該セッションの通信品質との対応関係の一次微分値および二次微分値の少なくとも一方に基づいて特異点を検知することを特徴とする請求項12に記載の通信行動分析装置。
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