JP2015194992A - 携帯端末及び制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 携帯端末を所持するユーザの危険性を低減する。【解決手段】 携帯端末10は、表示画面上に情報の表示を行うタッチパネル11と、自端末10の物理的な状態を検出する状態検出部21と、状態検出部21によって検出された状態に基づいて、自端末10を携帯しているユーザが歩行しているか否かを判定する歩行判定部22と、歩行判定部22による判定に応じて、タッチパネル11によって表示される情報の音声出力を行うように制御する制御部24とを備える。【選択図】 図2
Description
本発明は、情報の表示を行う表示手段を備える携帯端末、及び当該携帯端末の制御方法に関する。
近年、スマートフォン等の携帯端末において、タッチパネルの搭載が増えている。これらの端末では、情報の表示、及び操作のほとんどがタッチパネルで行われる。例えば、特許文献1には、このような端末において、タッチパネルに情報を表示すると共に、タッチパネルによる表示された情報に対する操作を受け付けることが記載されている。
歩行中にスマートフォン等の携帯端末を利用することにより、通行人にぶつかったり、自転車やバイク等との接触事故が発生し、けが人が多く発生するといったりといったトラブルが起こりやすい。また、注意力が散漫になることにより、不審者のターゲットになりやすい。特に、フィーチャーホンに比べ、スマートフォンでは、ブラウザ上の情報量が多くなったこと、及びタッチパネル操作になったことで画面を注視する時間が長くなってきており、危険性が高まっている。
本発明は、以上の問題点を解決するためになされたものであり、携帯端末を所持するユーザの危険性を低減することができる携帯端末及び制御方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る携帯端末は、表示画面上に情報の表示を行う表示手段と、自端末の物理的な状態を検出する状態検出手段と、状態検出手段によって検出された状態に基づいて、自端末を携帯しているユーザが歩行しているか否かを判定する歩行判定手段と、歩行判定手段による判定に応じて、表示手段によって表示される情報の音声出力を行うように制御する制御手段と、を備える。
本発明に係る携帯端末では、ユーザが歩行していると判定される場合には、表示される情報の音声出力が行われる。従って、携帯端末を所持するユーザが歩行している場合には、表示画面を見る必要をなくさせることができる。即ち、本発明に係る携帯端末によれば、携帯端末を所持するユーザの危険性を低減することができる。
状態検出手段は、自端末の物理的な状態として、自端末の速度、加速度又は姿勢を検出することとしてもよい。この構成によれば、確実にユーザが歩行しているか否かを判定することができる。従って、この構成によれば、確実に携帯端末を所持するユーザの危険性を低減することができる。
制御手段は、予め設定されたルールに基づき、表示手段によって表示される情報のうち、音声出力を行う部分を決定することとしてもよい。この構成によれば、例えば、ユーザに有益な情報のみを音声出力することができる。
制御手段は、表示手段によって表示される情報に含まれるタグに基づいて、音声出力を行う部分を決定することとしてもよい。この構成によれば、確実に音声出力すべき部分を決定することができる。
制御手段は、表示手段によって表示される情報の音声出力を行うように制御すると共に表示手段による表示を禁止することとしてもよい。この構成によれば、ユーザの歩行中に、表示画面を見ることを防止することができる。従って、この構成によれば、携帯端末を所持するユーザの危険性を更に低減することができる。
表示手段は、表示画面に対する接触を検出して当該接触による自端末に対する操作を受け付け、制御手段は、表示手段によって表示される情報の音声出力を行うように制御すると共に表示手段による接触による操作の受け付けを禁止する、こととしてもよい。この構成によれば、ユーザの歩行中に、ユーザが携帯端末の表示画面上に対する操作を行うことを防止することができる。従って、この構成によれば、携帯端末を所持するユーザの危険性を更に低減することができる。
表示手段は、表示画面に対する接触を検出して当該接触による自端末に対する操作を受け付け、制御手段は、表示手段によって表示される情報の音声出力を行うように制御すると共に、歩行判定手段による判定に応じて、表示手段によって受け付けられた操作に応じた自端末の動作を設定する、こととしてもよい。この構成によれば、例えば、音声出力中に音声出力に対する操作を、表示画面を見ずに行わせることができる。これにより、ユーザの利便性を向上させることができる。
携帯端末は、時系列な撮像を行う撮像手段を更に備え、制御手段は、撮像手段による時系列な撮像によって得られた画像に基づいて、自端末がユーザの手に持たれているか否かを判定し、当該判定にも応じて、表示手段によって表示される情報の音声出力を行うように制御する、こととしてもよい。この構成によれば、必要な場合のみに音声出力を行うことができる。
携帯端末は、表示手段を介さずに自端末に対する操作を受け付ける操作受付手段を更に備え、制御手段は、表示手段によって表示される情報の音声出力を行うように制御すると共に、歩行判定手段による判定に応じて、操作受付手段によって受け付けられた操作に応じた自端末の動作を設定する、こととしてもよい。この構成によれば、例えば、音声出力中に音声出力に対する操作を、表示画面を見ずに行わせることができる。これにより、ユーザの利便性を向上させることができる。
制御手段は、表示手段によって表示される情報のスクロールの速度を検出して、検出したスクロールの速度に応じた速度で音声出力を行うように制御することとしてもよい。この構成によれば、携帯端末を用いるユーザに合った速度で音声出力を行うことができる。これにより、ユーザの利便性を向上させることができる。
携帯端末は、自端末の位置、自端末に入力される音、及び現在の時刻の少なくとも何れかを含む自端末が置かれた環境を検出する環境検出手段を更に備え、制御手段は、環境検出手段によって検出された環境にも応じて、表示手段によって表示される情報の音声出力を行うように制御する、こととしてもよい。この構成によれば、音声出力が適切である環境に携帯端末が置かれている場合のみに音声出力を行うことができる。これにより、必要な場合のみに音声出力を行うことができ、ユーザの利便性を向上させることができる。
ところで、本発明は、上記のように携帯端末の発明として記述できる他に、以下のように制御方法の発明としても記述することができる。これはカテゴリが異なるだけで、実質的に同一の発明であり、同様の作用及び効果を奏する。
即ち、本発明に係る制御方法は、表示画面上に情報の表示を行う表示手段を備える携帯端末の動作方法である制御方法であって、自端末の物理的な状態を検出する状態検出ステップと、状態検出ステップにおいて検出された状態に基づいて、自端末を携帯しているユーザが歩行しているか否かを判定する歩行判定ステップと、歩行判定ステップにおける判定に応じて、表示手段によって表示される情報の音声出力を行うように制御する制御ステップと、を含む。
本発明では、ユーザが歩行していると判定される場合には、表示される情報の音声出力が行われる。従って、携帯端末を所持するユーザが歩行している場合には、表示画面を見る必要をなくさせることができる。即ち、本発明によれば、携帯端末を所持するユーザの危険性を低減することができる。
以下、図面と共に本発明に係る携帯端末及び制御方法の実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
図1に本実施形態に係る携帯端末10を示す。携帯端末10は、ユーザ(操作者)に用いられるコンピュータであり、例えば、スマートフォン及びタブレット端末である。携帯端末10は、ユーザによって携帯(所持)されて用いられる。携帯端末10は、その筺体にタッチパネル11を備えている。タッチパネル11は、表示画面上に情報の表示を行う表示手段(ディスプレイ)である。また、タッチパネル11は、表示画面へのユーザの接触に基づく情報の入力を行う。
携帯端末10は、タッチパネル11が設けられた主面に設けられたスピーカー12を備えている。また、携帯端末10は、主面に対する側面に設けられたイヤホンジャック13を備えている。イヤホンジャック13には、イヤホンを挿入することができる。スピーカー12及びイヤホンジャック13は、携帯端末10において音声出力を行う手段である。イヤホンジャック13にイヤホンが挿入されている場合には、音声データがイヤホンジャック13を介してイヤホンに出力される(音声自体はイヤホンから出力される)。また、イヤホンジャック13にイヤホンが挿入されていない場合には、音声がスピーカー12から出力される。なお、本実施形態における携帯端末10からの音声出力は、スピーカー12からの音声出力だけでなく、イヤホンジャック13からの音声データの出力(外部への音声データの出力)を含む。
携帯端末10は、主面に設けられると共に撮像を行う撮像手段であるカメラ14を備えている。携帯端末10は、携帯端末10を操作するための物理的なボタンであるハードキーとして、電源ボタン15と、音量調節ボタン16と、カメラ撮影ボタン17とを備えている。これらのボタン15〜17は、携帯端末10の主面に対する側面に設けられている。電源ボタン15は、携帯端末10の電源のオンオフを行うためのボタンである。電源ボタン15が長押しされる(予め設定された時間以上、押下状態が継続した後、押下状態が終了する)と、携帯端末10の電源のオンオフ(オンの状態であればオフに、オフの状態であればオンにする、以下同様)が行われる。電源ボタン15が短押しされる(予め設定された時間未満、押下状態が継続した後、押下状態が終了する)と、タッチパネル11電源のオンオフ(タッチパネル11(ディスプレイ)のバックライトのオンオフ)が行われる。音量調節ボタン16は、携帯端末10から出力される音声出力の音量を上げ下げするためのボタンである。音量調節ボタン16は、上げる方向及び音量を下げる方向の何れかに押下することができる。例えば、図1に示す音量調節ボタン16の上側が押下されると音量が上げられ、図1に示す音量調節ボタン16の下側が押下されると音量が下げられる。カメラ撮影ボタン17は、カメラ14による撮像を行うためのボタンであり、押下されると撮像が行われる。
携帯端末10は、その内部に速度センサ、加速度センサ及びジャイロセンサといった自端末10の物理的な状態を検出するセンサを備えている。
引き続いて、携帯端末10の本発明に係る機能について説明する。図2に示すように携帯端末10は、タッチパネル11と、状態検出部21と、歩行判定部22と、カメラ14と、操作受付部23と、制御部24と、音声出力部25とを備えて構成されている。携帯端末10は、上記の機能以外にも、移動体通信機能等の通常、スマートフォン等の装置が備える機能を備えていてもよい。
タッチパネル11は、上述したように表示画面上に情報の表示を行う表示手段である。具体的には、タッチパネル11は、例えば、ユーザの操作に応じて携帯端末10において実行されるアプリケーションから表示画面に表示する情報を入力して、当該情報を表示する。タッチパネル11に対して表示する情報を入力するアプリケーションは、例えば、Webページを表示するブラウザである。タッチパネル11に表示される情報は、例えば、HTML(HyperText Markup Language)により記述されたデータである。
タッチパネル11は、表示画面に対する接触(タッチ)を検出(検知)して、当該接触による自端末10に対する操作(タッチ操作)を受け付ける。例えば、タッチパネル11は、表示画面に対してユーザの指等が接触することによる静電容量の変化を検出し、これらの変化に基づく操作の入力を行う。タッチパネル11は、表示画面における、ユーザの指等が接触された位置を検出して、当該位置における操作の入力を行う。ユーザの指等が接触された位置を示す情報は、具体的には例えば、タッチパネル11の表示画面の座標(座標軸上の位置)である。携帯端末10では、当該入力された操作に応じた動作が行われる。
状態検出部21は、自端末10の物理的な状態を検出する状態検出手段である。状態検出部21によって、検出される自端末10の物理的な状態は、携帯端末10を携帯しているユーザが歩行しているか否かを判定するためのものである。具体的には、状態検出部21は、自端末10の物理的な状態として、自端末10の速度、加速度又は姿勢を検出する。状態検出部21は、携帯端末10が備える速度センサ、加速度センサ及びジャイロセンサといったセンサにより上記の検出を行う。速度センサによって自端末10の速度が、加速度センサによって自端末10の加速度が、ジャイロセンサによって自端末10の姿勢(自端末10の上下左右の状態であり、例えば、重力方向に対する傾き)がそれぞれ検出される。なお、上記の各センサは、従来から用いられているものを用いることができる。また、ユーザの歩行を判定できれば、上記の各センサは携帯端末10に全て設けられている必要はなく、何れかのセンサが設けられていればよい。また、ユーザの歩行を判定できれば、上記以外のセンサが用いられてもよい。
状態検出部21は、例えば、リアルタイムに上記の状態を検出する。あるいは、状態検出部21は、一定時間毎(例えば、数秒毎)に上記の状態を検出することとしてもよい。また、状態検出部21は、本実施形態の機能が必要になる場合(例えば、ブラウザが起動されて、タッチパネル11にブラウザから入力された情報が表示されている場合)のみに上記の状態を検出することしてもよい。状態検出部21は、検出した自端末10の状態を示す情報を歩行判定部22に出力する。
歩行判定部22は、状態検出部21によって検出された状態に基づいて、自端末10を携帯しているユーザが歩行しているか否かを判定する歩行判定手段である。歩行判定部22によるユーザの歩行の判定は、従来の技術と同様に行われてもよい。例えば、歩行判定部22は、ユーザが歩行している場合の自端末10の状態を示す状態を予め記憶しておき、状態検出部21から入力された情報により示される状態と記憶した状態とを比較することで判定を行う。歩行判定部22は、比較の結果、状態検出部21から入力された情報により示される状態が、記憶した状態と一致、あるいは類似していると判断された場合には、ユーザが歩行していると判定する。歩行判定部22は、判定結果を制御部24に通知する。
カメラ14は、上述したように撮像を行う撮像手段である。カメラ14は、時系列な撮像を行う。カメラ14による撮像によって得られた画像は、自端末10がユーザの手に持たれているか否かを判定するためのものである。カメラ14は、例えば、リアルタイムに撮像を行う。あるいは、カメラ14は、一定時間毎(例えば、数秒毎)に撮像を行うこととしてもよい。また、状態検出部21は、本実施形態の機能が必要になる場合のみに撮像を行うことしてもよい。カメラ14は、撮像して得られた画像を制御部24に出力する。
操作受付部23は、タッチパネル11を介さずに自端末10に対する操作を受け付ける操作受付手段である。例えば、操作受付部23は、上述したハードキーである電源ボタン15、音量調節ボタン16、及びカメラ撮影ボタン17等による操作を受け付ける。操作受付部23は、これらのボタンが押下されたことを、自端末10に対する操作として検出する。携帯端末10では、受け付けられた操作に応じた動作が行われる。
後述する制御部24による読み上げの制御と合わせて行われる制御部24による動作の設定が行われない場合には、操作受付部23によって自端末10に対する操作が受け付けられると、上述した各ボタン15〜17に応じた通常の動作が行われる。後述する制御部24による読み上げの制御と合わせて行われる制御部24による動作の設定が行われる場合には、操作受付部23によって自端末10に対する操作が受け付けられると、上述した各ボタン15〜17に対して制御部24によって設定された動作が行われる。
制御部24は、歩行判定部22による判定に応じて、タッチパネル11によって表示される情報の音声出力を行うように(当該情報を読み上げる)制御する制御手段である。具体的には、制御部24は、歩行判定部22からユーザが歩行していると判定した旨の通知を受けた場合に上記の制御を行う。当該制御は、以下のように行われる。制御部24は、通知を受けると、タッチパネル11によって表示される情報を取得する。例えば、制御部24は、ブラウザ等のアプリケーションによって表示されるデータ(例えば、HTMLにより記述されたデータ)を当該アプリケーションから取得する。制御部24は、取得したデータに含まれると共にタッチパネル11によって表示される文字列を、音声合成することで音声データに変換する。制御部24は、このようにして得られた音声データを音声出力部25に出力して、音声出力させる。
なお、例えば、HTMLにより記述されたデータには、ユーザにとって有益な情報やユーザが読み上げてもらいたいと考える情報がデータ全てに渡って含まれているとは限らない。そこで、制御部24は、予め設定されたルール(読み上げパターン)に基づき、タッチパネル11に表示される情報のうち、音声出力を行う部分を決定することとしてもよい。このルールは、ユーザあるいは携帯端末10の製造者等によって予め携帯端末10に設定される。例えば、制御部24は、HTMLにより記述されたデータに含まれるタグに基づいて、音声出力を行う部分を決定する。
例えば、制御部24は、上記のルールとして、音声出力をする部分として抽出するHTMLのタグを記憶しておく。例えば、body、title、caption、tbody等の表示されるデータの要旨となる部分に相当するタグを記憶しておく。あるいは、予め設定したClass属性を記憶しておいてもよい。制御部24は、HTMLにより記述されたデータに対して最初から順(表示される順)に記憶したタグを検索(捜査)する。制御部24は、見つかったタグに囲まれている文字列を音声出力する文字列として抽出する。
文字列の抽出は、データにおける部分単位(例えば、1つのタグ単位)で行われてもよい。制御部24は、抽出された文字列を上記の部分ごとにブロックとし、ブロックの順番で音声出力するよう制御する。ブロックの順番は、データに登場する順番でもよいし、あるいはタグに優先度を設けておき、優先度に応じた順番でもよい。
また、制御部24は、音声出力を行う部分を抽出するパターンを複数、記憶(用意)しておいてもよい。例えば、タイトルのみ、サマリのみ、ページ全体といったパターンを記憶しておく。制御部24は、パターン毎に抽出するタグを記憶しておく。何れのパターンが抽出に用いられるかは、例えば、予めユーザにより設定される。あるいは、音声出力を行う情報毎にパターンが設定されていてもよい。
制御部24は、タッチパネル11に表示される情報の音声出力を行うように制御すると共にタッチパネル11による表示を禁止する(表示を無効にする)こととしてもよい。例えば、制御部24は、タッチパネル11のバックライトをオフにする(ディスプレイをオフにする)制御を行ってもよい。また、制御部24は、タッチパネル11に表示される情報の音声出力を行うように制御すると共にタッチパネル11によるタッチ操作の受け付けを禁止する(入力操作を無効にする)こととしてもよい。なお、この場合、タッチパネル11による表示が禁止されていてもよいし、タッチパネル11による表示が禁止されていなくてもよい。
また、制御部24は、上記のようにタッチ操作の受け付けを禁止するのではなく、タッチパネル11に表示される情報の音声出力を行うように制御すると共に、歩行判定部22による判定に応じて、タッチパネル11によって受け付けられた操作に応じた自端末10の動作を設定することとしてもよい。
制御部24は、歩行判定部22からユーザが歩行していると判定した旨の通知を受けた場合にタッチパネル11の表示画面全体を分割した領域を設定する。例えば、図3に示すように5つの領域11a〜11eを設定する。この領域は、角が丸い矩形のタッチパネル11の各辺の何れかに沿った領域11a〜11d、及び中央の矩形の領域11eである。制御部24は、各領域11a〜11eに対して接触(タッチ)された場合に、当該領域11a〜11eに対応付けられた機能が実行されるように制御する。上記のように、制御部24は、ユーザが歩行中である場合には、自端末10の入力モードを、タッチパネル11の表示画面を5つに分割した領域11a〜11eによる入力(操作)を行う入力モードである5パターンモードに変更する。
例えば、制御部24は、各領域11a〜11e(図3に示す「1(上部)」〜「5(中央)」の領域、以下同様)に接触された場合には、制御部24による音声出力(読み上げ)に係る動作(機能)を実行するように制御する。当該動作は、領域11a〜11e毎に設定(割り当て)されている。当該動作は、例えば、次のブロック(情報)へ進む、前のブロック(情報)へ戻る、読み上げ状態の一時停止/再開、並びに読み上げ状態の終了等の動作である。なお、領域11a〜11eに応じた動作の割り当ては、ユーザあるいは携帯端末10の製造者等によって予め携帯端末10に設定される。
この設定は、タッチパネル11に表示された、操作を行うためのユーザインタフェースを参照しなくても、ユーザが操作を行うことができるようにするものである。また、この設定は、歩行が検出されていない時点でタッチパネル11に表示されている、操作を行うためのユーザインタフェースとは異なるものである。
また、制御部24は、状態検出部21によって検出された自端末10の姿勢にも応じて、タッチパネル11によって受け付けられた操作に応じた自端末10の動作を設定することとしてもよい。この場合、例えば、状態検出部21(例えば、ジャイロセンサ)によって、自端末10の姿勢が検出される。制御部24は、は、この姿勢に基づき、タッチパネル11の5つの領域のうち地面に対して上にあたる領域を判断して、当該領域を「1(上部)」の領域とする。このように自端末10の姿勢にも応じて自端末10の動作を設定することで、ユーザが自端末10の姿勢を把握できていない場合であっても、ユーザに適切に操作を行わせることができる。なお、この場合、状態検出部21によって検出された自端末10の姿勢は、ユーザの歩行の判断に用いられていてもよいし、用いられていなくてもよい。
制御部24の上記の制御は、ユーザが携帯端末10を手にして、携帯端末10の表示を見ながら歩くことを防止するためのものである。従って、携帯端末10がユーザの手に持たれて、操作されていない場合(例えば、ユーザが所持するカバンの中に携帯端末10が入っている場合)には、必ずしも上記の制御は有効でない場合がある。そこで、制御部24は、カメラ14による時系列な撮像によって得られた時系列な画像に基づいて、自端末10がユーザの手に持たれているか否かを判定することしてもよい。この判定は、従来の技術と同様に行われてもよい。例えば、撮像によって得られた複数の画像(映像)間に時間的な変化があれば、自端末10がユーザの手に持たれていると判定する。当該変化がなければ、自端末10がユーザの手に持たれていないと判定する。
制御部24は、当該判定にも応じて、タッチパネル11に表示される情報の音声出力を行うように制御する。制御部24は、自端末10がユーザの手に持たれていると判定した場合のみに上記の制御を行う。即ち、制御部24は、ユーザが歩行中であり自端末10がユーザの手に持たれていると判定した場合に上記の制御を行う。制御部24は、ユーザが歩行中であると判定された場合であっても、自端末10がユーザの手に持たれていないと判定した場合には上記の制御を行わない。
また、制御部24は、タッチパネル11に表示される情報の音声出力を行うように制御すると共に、歩行判定部22による判定に応じて、操作受付部23によって受け付けられた操作に応じた自端末10の動作を設定することとしてもよい。例えば、制御部24は、操作受付部23から各ボタン15〜17が押下された旨の通知を受けた場合には、制御部24による音声出力(読み上げ)に係る動作(機能)を実行するように制御する。当該動作はボタン15〜17毎に設定されている。具体的には、当該動作は、例えば、次のブロック(情報)へ進む、前のブロック(情報)へ戻る、読み上げ状態の一時停止/再開、並びに読み上げ状態の終了等の動作である。なお、各ボタン15〜17に応じた動作の割り当ては、ユーザあるいは携帯端末10の製造者等によって予め携帯端末10に設定される。
この設定は、タッチパネル11を参照しなくても、ユーザが音声出力(読み上げ)に係る操作を行うことができるようにするものである。また、この場合、各ボタン15〜17が押下された場合の通常の動作は行われない。
また、特定のボタン(例えば、電源ボタン15)が押下されると、制御部24は、音声出力(読み上げ)を終了することとしてもよい。また、タッチパネル11による表示を禁止する制御を行っている場合には、制御部24は、音声出力の終了と合わせてタッチパネル11の表示を行う(タッチパネル11のバックライトをオンにする)制御を行うこととしてもよい。
制御部24は、歩行判定部22からユーザが歩行していないと判定した旨の通知を受けた場合には特段の制御は行わない。即ち、この場合には、携帯端末10は、通常のスマートフォン等と同様の動作を行う。
なお、表示される情報の音声出力中(読み上げ中)にユーザが歩行中でなくなった場合には、制御部24は、読み上げ終了の操作(指示)がない限り、音声出力(読み上げ)を継続することとしてもよい。また、ユーザが歩行中でなくなった場合に、制御部24は、その時点で音声出力(読み上げ)を中止(終了)することとしてもよい。
音声出力部25は、制御部24から音声データを入力して音声出力する手段である。音声出力部25は、スピーカー12及びイヤホンジャック13を含んで構成される。イヤホンジャック13にイヤホンが挿入されている場合には、音声出力部25は、イヤホンジャック13を介して、音声データをイヤホンに出力する。イヤホンジャック13にイヤホンが挿入されていない場合には、音声出力部25は、スピーカー12から音声データによる音声を出力する。
引き続いて、図4に本実施形態に係る携帯端末10のハードウェア構成を示す。図4に示すように、携帯端末10は、CPU(Central Processing Unit)101、RAM(RandomAccess Memory)102、ROM(Read Only Memory)103、移動体通信モジュール104及びアンテナ105等のハードウェアにより構成されている。また、携帯端末10はハードウェアとしてタッチパネル11、センサ106、スピーカー12、カメラ14及び操作モジュール107を備えている。センサ106は、上述した速度センサ、加速度センサ及びジャイロセンサに相当する。操作モジュール107は、上述した電源ボタン15、音量調節ボタン16及びカメラ撮影ボタン17に相当する。これらの構成要素がプログラム等により動作することにより、上述した機能が発揮される。以上が、携帯端末10の構成である。
引き続いて、図5のフローチャートを用いて、本実施形態に係る端末である携帯端末10で実行される処理(携帯端末10の動作方法)である制御方法を説明する。本処理に先立って、携帯端末10では、ブラウザが起動されており、タッチパネル11によってブラウザから入力された情報が表示されている。
本処理では、まず、状態検出部21によって、自端末10の物理的な状態が検出される(S01、状態検出ステップ)。検出される状態は、例えば、自端末10の速度、加速度又は姿勢である。検出された自端末10の状態を示す情報は、状態検出部21から歩行判定部22に入力される。続いて、歩行判定部22によって、状態検出部21によって検出された状態に基づいて、自端末10を携帯しているユーザが歩行しているか否かが判定される(S02、歩行判定ステップ)。判定結果は、歩行判定部22から制御部24に通知される。
自端末10を携帯しているユーザが歩行していないと判定された場合(S02のNO)には、制御部24による制御は行われず、通常の動作が行われる(S03)。
自端末10を携帯しているユーザが歩行していないと判定された場合(S02のYES)には、制御部24による制御が以下のように行われる。まず、制御部24による制御によって、タッチパネル11(ディスプレイ)のバックライトがオフ(表示無効)にされる(S04、制御ステップ)。また、本処理と併せて、操作受付部23によって受け付けられた操作に応じた自端末10の動作が、制御部24によって設定される。続いて、タッチパネル11によって表示されているデータが、制御部24によってブラウザから取得される。続いて、当該データに含まれると共にタッチパネル11によって表示される情報から音声出力が行われる部分(読み上げブロック)が、制御部24によって決定される(S05、制御ステップ)。
続いて、決定された読み上げブロックのうち、最初のブロックの読み上げが行われる(S06、制御ステップ)。読み上げは、ブロックに含まれる文字列に対して制御部24によって音声合成が行われて、音声合成によって得られた音声データが音声出力部25によって出力されることによって行われる。
ここで、携帯端末10のユーザが、携帯端末10に設けられたボタン15〜17のうち、読み上げブロックを変更する(次のブロックへ進む)ものとして設定されたボタンを押下した場合、操作受付部23によって当該操作が受け付けられる(S07、操作受付ステップ)。この上記の設定は、ユーザが歩行中と判定された際に制御部24によって行われたものである。当該操作が受け付けられた旨は、操作受付部23から制御部24に通知される。
続いて、当該通知を受けた制御部24によって、当該通知に係る操作に応じた動作が実行される。即ち、次のブロックの読み上げが行われる(S08、制御ステップ)。ブロックの読み上げは順次行われ、最終ブロックの読み上げが行われる(S09、制御ステップ)。
ここで、携帯端末10のユーザが、携帯端末10に設けられたボタン15〜17のうち、読み上げを終了するものとして設定されたボタンを押下した場合、操作受付部23によって当該操作が受け付けられる(S10、操作受付ステップ)。この上記の設定は、ユーザが歩行中と判定された際に制御部24によって行われたものである。当該操作が受け付けられた旨は、操作受付部23から制御部24に通知される。
続いて、当該通知を受けた制御部24によって、当該通知に係る操作に応じた動作が実行される。即ち、読み上げが中止され、読み上げ終了の処理が行われる(S11、制御ステップ)。
なお、表示される情報の音声出力中(S04〜S09)には、タッチパネル11によるタッチ操作の受け付けは禁止(入力操作無効)されてもよいし、入力モードが図3に示すような5パターンモードに変更されてもよい。また、カメラ14によって撮像された画像に基づいて、携帯端末10がユーザの手に持たれているか否かが判定されて、当該判定にも応じて表示される情報の音声出力が行われるようにしてもよい。
また、表示される情報の音声出力中(S04〜S09)に、電源ボタン15が押下されると、制御部24による制御によって、タッチパネル11(ディスプレイ)のバックライトがオンにされると共に音声出力(読み上げ)が終了されてもよい。また、表示される情報の音声出力中(S04〜S09)に、ユーザが歩行中でなくなった場合には、音声出力(読み上げ)が継続されてもよいし、制御部24の制御によって、音声出力(読み上げ)が終了されてもよい。以上が、携帯端末10で実行される処理である。
上述したように本実施形態によれば、ユーザが歩行していると判定される場合には、表示される情報の音声出力が行われる。従って、携帯端末10を所持するユーザが歩行している場合には、表示画面を見る必要をなくさせることができる。また、情報の音声出力が行われているため、ユーザは歩きながらでも情報を得ることができる。これにより、歩行中に周囲に対する注意力が散漫になることを防ぎ、衝突事故等を減少させることができる。従って、本実施形態によれば、携帯端末10の危険な利用を防止することができる。即ち、本実施形態によれば携帯端末10を所持するユーザの危険性を低減することができ、ユーザは安全に携帯端末10を利用することができる。
また、上述したように、ユーザの歩行を判断するための情報としては、例えば、自端末10の速度、加速度又は姿勢を用いることとしてもよい。この構成によれば、確実にユーザが歩行しているか否かを判定することができる。従って、この構成によれば、確実に携帯端末を所持するユーザの危険性を低減することができる。但し、ユーザが歩行していると判定できれば、上記以外の情報を用いることとしてもよい。
また、上述したようにタッチパネル11に表示される情報のうち、音声出力を行う部分を決定すること。この構成によれば、例えば、ユーザに有益な情報のみを音声出力することができる。
また、上述したように音声出力を行っている間は、タッチパネル11による表示を禁止することとしてもよい。この構成によれば、ユーザの歩行中に、ユーザが表示画面を見ることを防止することができる。従って、この構成によれば、携帯端末10を所持するユーザの危険性を更に低減することができる。
また、上述したように音声出力を行っている間は、タッチパネル11によるタッチ操作の入力を禁止することとしてもよい。この構成によれば、ユーザの歩行中に、ユーザが携帯端末10の表示画面上に対する操作を行うことを防止することができる。従って、この構成によれば、携帯端末を所持するユーザの危険性を更に低減することができる。
また、上述したように音声出力を行っている間は、タッチパネル11によるタッチ操作を、図3に示すような5パターンモード等に変更することとしてもよい。この構成によれば、例えば、音声出力中に音声出力に対する操作を、表示画面を見ずに行わせることができる。これにより、ユーザの利便性を向上させることができる。なお、タッチ操作に応じた動作は上述した5パターンモードに限られず、ユーザが表示画面を見ずに操作できるものであればどのようなものでもよい。
また、上述したように携帯端末10がユーザの手に持たれているか否かの判定にも応じて、音声出力を行うようにしてもよい。この構成によれば、必要な場合のみに音声出力を行うことができる。
また、また、上述したように音声出力を行っている間は、携帯端末10に設けられたボタン15〜17による動作を変更することとしてもよい。この構成によれば、例えば、音声出力中に音声出力に対する操作を、表示画面を見ずに行わせることができる。これにより、ユーザの利便性を向上させることができる。
引き続いて、本実施形態の変形例について説明する。音声出力の対象となるタッチパネル11に表示される情報(例えば、Webページ)を読む速度(スピード)は、ユーザによって異なる。そこで、携帯端末10では、操作するユーザの通常の文章の読解スピード(Web閲覧時等に文章を読み進めるスピード)に応じて、自動的に音声出力の速度(音声読み上げスピード)を調整することとしてもよい。以下、当該態様を実現するための構成について説明する。
タッチパネル11に表示される情報は、全てがタッチパネル11の画面に収まらない場合には、ユーザの操作によってスクロールされて参照される。当該スクロールの速度(スピード)は、通常、ユーザの文章の読解スピードに応じたものとなる。そこで本実施形態では、音声出力の速度を、スクロールの速度に応じたものとする。
制御部24は、タッチパネル11によって表示される情報のスクロールの速度を検出して、検出したスクロールの速度に応じた速度で音声出力を行うように制御する。制御部24は、任意の手段でスクロールの速度を検出しえるが、例えば、以下の方法によってスクロールの速度を検出(計測)する。
制御部24は、スクロールの速度を検出するためのパラメータとして文字数(a)を予め記憶しておく。この文字数(a)は、ユーザあるいは携帯端末10の製造者等によって予め携帯端末10に設定される。具体的には例えば、この文字数(a)は、40とされる。制御部24は、タッチパネル11によって表示される情報に対して、上記の文字数(a)の文章が含まれる領域(ブロック)を設定する。図6(a)に示すように、当該領域30(z)は、タッチパネル11の表示画面の幅(横方向xの長さ)×表示画面の長さ(縦方向yの長さ)の矩形である。
制御部24は、タッチパネル11によって表示される情報から、文字数をカウントできるテキストを抽出して、当該テキストが表示される部分を設定された文字数(a)毎に当該表示される情報の上から順に区切ることで、上記の領域30を設定する。なお、表示される情報において領域30が設定される部分は、音声出力の対象となりえる部分(読み上げ対象となりえる部分)のみとしてもよい。即ち、領域30の設定のために上記の抽出するテキストを、音声出力の対象となりえるテキストのみとしてもよい。当該領域30は、1つの表示される情報に含まれるテキストの量に応じて、1つの表示される情報に対して複数、設定されえる。図6(a)に示すように複数の領域30が設定される場合には、タッチパネル11の表示画面の縦方向(y方向)に領域30が並ぶ。また、表示される情報に含まれるテキストの配置に応じて、個々の領域30の大きさは互いに異なるものになりえる。例えば、図6(b)に示すように、表示される情報にテキストとして抽出することができない文字以外の画像や表が含まれていて、当該テキストが表示される部分が狭くなる部分については、当該領域30の縦方向yの長さは長くなる。
制御部24は、各領域30のスクロールの速度を検出する。このスクロールは、ユーザの操作によって行われ、通常、ユーザが表示される情報である文章(テキスト)を読んだことに応じて上から下の方向に行われる。具体的には、制御部24は、タッチパネル11の表示画面における予め設定される縦方向yの特定の位置を、スクロールによって当該領域30の縦方向yの上端が通過してから、当該領域30の縦方向yの下端が通過するまでの時間を計測する。当該時間が1つの領域30あたりのスクロールの速度とされる。なお、スクロールの時間を計測するための基準となる、タッチパネル11の表示画面における予め設定される縦方向yの特定の位置は、ユーザが表示画面において主に文章を読む位置(ユーザの目線が向く位置)とするのがよい。上記の計測した時間は、当該領域30に含まれる文章(テキスト)をユーザが全て読むまでにかかった時間とみなすことができる。
制御部24は、各領域30に対しての速度(時間)の平均を取ることで、スクロールの速度を検出する。平均を取るのは、領域30毎の時間(スクロールの速度)は常に一定とは限らないためである。なお、ユーザは、1つの表示される情報を読み終えるまでよそ見をしないとも限らない。そのため、計測された時間が予め設定された閾値を超える場合には、制御部24は、当該計測された時間については、スクロールの速度の算出の値としては用いないこととする。この閾値は、例えば、ユーザ、表示される情報を読んでいないと判断できる大きな値とする。制御部24は、予め設定された期間(例えば、1ヶ月)において、上記のスクロールの速度を検出してもよいし、ユーザの携帯端末10の使いはじめからの通算(平均)のスクロールの速度を検出してもよい。
制御部24は、検出したスクロールの速度に応じた速度で音声出力を行うように制御する。具体的には、制御部24は、予め、スクロールの速度と音声出力の速度との対応関係を記憶しておく。この対応関係は、通常、スクロールの速度が速いほど、音声出力の速度が速いものである。この対応関係は、ユーザあるいは携帯端末10の製造者等によって予め携帯端末10に設定される。制御部24は、上記の対応関係に基づいて、検出したスクロールの速度から、音声出力の速度を決定する。制御部24は、決定した音声出力の速度で音声出力がされるように音声合成して音声データを生成する。所定の音声出力の速度での音声データの生成は、従来の技術を行うことができる。
上記の構成によれば、操作するユーザの通常の文章の読解スピードに応じて、自動的に音声出力の速度を調整することができる。即ち、携帯端末10を用いるユーザに合った速度で音声出力を行うことができる。これにより、ユーザの利便性を向上させることができる。以上が、音声出力の速度の調整に係る構成である。
携帯端末10における音声出力は、当該携帯端末10が置かれた環境にも応じて行われてもよい。具体的には、携帯端末10の位置、携帯端末10に入力される音、及び現在の時刻の少なくとも何れかの携帯端末10が置かれた環境にも応じて行われてもよい。以下、その場合の携帯端末10の構成について説明する。
携帯端末10は、自端末10が置かれた環境を検出する環境検出部(図示せず)を更に備えている。環境検出部は、自端末10の位置(場所)、自端末10に入力される音、及び現在の時刻の少なくとも何れかを含む自端末10が置かれた環境を検出する環境検出手段である。環境検出部は、自端末10の位置、自端末10に入力される音、又は現在の時刻を検出してもよいし、それらのうち複数を検出してもよい。これらの検出は、従来の技術を用いて行うことができる。また、これらの検出は、携帯端末10においてタッチパネル11によって情報の表示が行われている間(音声出力の制御が行われる可能性がある間)、常時行われる。
自端末10の位置の検出は、例えば、GPS(グローバルポジショニングシステム)が用いられて行われる。この場合、検出される位置を示す情報は、自端末10が位置する緯度及び経度となる。あるいは、携帯端末10が在圏している移動体通信網の基地局を示す情報を自端末10の位置としてもよい。自端末10に入力される音の検出は、例えば、携帯端末10が備えるマイクによって行われる。この場合、検出される音を示す情報は、マイクに入力される音量を示す数値となる。検出される音は、携帯端末10の周囲の環境音であり、例えば、周囲の人の声、及び車や電車の音である。現在の時刻の検出は、携帯端末10が備える時計によって行われる。環境検出部は、検出した環境を示す情報を制御部24に出力する。
制御部24は、環境検出部から入力された環境を示す情報にも応じて、タッチパネル11によって表示される情報の音声出力を行うように制御する。具体的には、制御部24は、環境を示す情報に応じた判断基準を予め記憶しておき、当該判断基準に基づいて、入力された環境を示す情報から、音声出力を行うか否かを判断する。この判断基準は、ユーザあるいは携帯端末10の製造者等によって予め携帯端末10に設定される。なお、この判断は、歩行判定部22からユーザが歩行していると判定した旨の通知を受けた場合(例えば、図5のフローチャートのS02のYESの後、S04の前)に行うこととしてもよい。
例えば、制御部24は、環境検出部から入力された情報によって示される自端末10の位置が、予め設定された音声出力を行うべき位置であるか否かを判断する。制御部24は、自端末10の位置が音声出力を行うべき位置であると判断された場合に音声出力を行うと判断する。あるいは、自端末10の位置が音声出力を禁止すべき位置であるか否かを判断し、当該判断に基づいて音声出力の判断を行うこととしてもよい。音声出力を行うべき位置とは、例えば、表示画面を注視しながらユーザが歩くことが危険な位置である。具体的には、人が多く集まる駅のホーム等、あるいは昇降が必要な階段がある。
また、例えば、制御部24は、環境検出部から入力された情報によって示される音量が、予め設定された閾値を超えるものであるか否かを判断する。制御部24は、音量が閾値を超えるものであると判断された場合に音声出力を行うと判断する。これは、例えば、音量が大きい場合には、人又は車等が多く集まっていると考えられ、表示画面を注視しながらユーザが歩くことが危険であることを考慮したものである。なお、場合によっては、音量が閾値を下回るものであると判断された場合に音声出力を行うと判断してもよい。また、この閾値を、検出された自端末10の位置や現在の時刻等に応じて変えることとしてもよい。
また、例えば、制御部24は、環境検出部から入力された情報によって示される現在の時刻が、予め設定された時間帯に含まれるものであるか否かを判断する。制御部24は、現在の時刻が予め設定された時間帯に含まれるものであると判断された場合に音声出力を行うと判断する。
制御部24は、上記のように環境を示す情報を用いた判断によって音声出力を行うと判断した場合に、上述したようにタッチパネル11によって表示される情報の音声出力を行うように制御する。上記の構成によれば、ユーザが歩行しているか否かに加えて、携帯端末10が置かれた環境にも応じて音声出力を行うか否かを判断することができる。従って、この構成によれば、音声出力が適切である環境に携帯端末10が置かれている場合のみに音声出力を行うことができる。これにより、必要な場合のみに音声出力を行うことができ、ユーザの利便性を向上させることができる。以上が、携帯端末10が置かれた環境を用いて音声出力を行う構成である。
以下のような場合には、音声出力(音声読み上げ)が必要でない場合も想定される。例えば、携帯端末10の電池残量が少ない場合、あるいは携帯端末10が省電力モードに設定されている場合である。この場合、ユーザは、携帯端末10の機能は電話機能等の最低限の機能のみを動作させて、音声出力(情報の読み上げ)を行うことによる電力の消費を抑えたいと考えられる。そこで、制御部24は、携帯端末10の電池残量を検出して、検出した電池残量が予め設定した閾値(例えば、20%)を下回るか否かを判断して、電池残量が閾値を下回ると判断される場合には、音声出力を行わないと判断してもよい。また、制御部24は、携帯端末10が省電力モードに設定されているか否かを判断して、省電力モードに設定されている場合には、音声出力を行わないと判断してもよい。
また、Web閲覧は、暇つぶしの場合が多く、歩き始めてからも急ぎ把握したい内容とは限らない。また、歩き始めた時に自動的に音声出力(読み上げ)を行ってしまうと、音声を出すべきではない場所であった場合、周囲への迷惑となるおそれがある。それを考慮して、音声出力の開始前に、音声出力を行ってもよい旨のユーザからの操作があった場合のみに音声出力を行うこととしてもよい。この場合、音声出力を行う前に、音声出力を行う旨をユーザに通知する。この通知は、例えば、「読み上げますか?」という音声や、予め設定されたチャイム音を鳴らす等の音声によって行われてもよい。その後一定時間内に、音声出力を行ってもよい旨のユーザからの操作があった場合のみに音声出力を行う。音声出力を行ってもよい旨のユーザからの操作は、例えば、携帯端末10のグリップ部分を、予め設定されたリズムで握りしめる動作である。携帯端末10では、例えば、圧力センサが用いられて上記の動作が検出される。また、当該操作は、タッチパネル11の特定位置へのユーザの接触等であってもよい。また、上記の電池残量が閾値を下回わっている場合、又は携帯端末10が省電力モードに設定されている場合にユーザに通知を行って、音声出力を行ってもよい旨のユーザからの操作があった場合のみに音声出力を行うこととしてもよい。
なお、上記の判断は、歩行判定部22からユーザが歩行していると判定した旨の通知を受けた場合(例えば、図5のフローチャートのS02のYESの後、S04の前)に行うこととしてもよい。また、音声出力を行わないと判断した場合であっても、ユーザのタッチパネル11への注視を防止する制御、例えば、上述したタッチパネル11の無効化を行うこととしてもよい。
10…携帯端末、11…タッチパネル、12…スピーカー、13…イヤホンジャック、14…カメラ、15…電源ボタン、16…音量調節ボタン、17…カメラ撮影ボタン、21…状態検出部、22…歩行判定部、23…操作受付部、24…制御部、25…音声出力部、101…CPU、102…RAM、103…ROM、104…移動体通信モジュール、105…アンテナ、106…センサ、107…操作モジュール。
Claims (12)
- 表示画面上に情報の表示を行う表示手段と、
自端末の物理的な状態を検出する状態検出手段と、
前記状態検出手段によって検出された状態に基づいて、自端末を携帯しているユーザが歩行しているか否かを判定する歩行判定手段と、
前記歩行判定手段による判定に応じて、前記表示手段によって表示される情報の音声出力を行うように制御する制御手段と、
を備える携帯端末。 - 前記状態検出手段は、自端末の物理的な状態として、自端末の速度、加速度又は姿勢を検出する請求項1に記載の携帯端末。
- 前記制御手段は、予め設定されたルールに基づき、前記表示手段によって表示される情報のうち、音声出力を行う部分を決定する請求項1又は2に記載の携帯端末。
- 前記制御手段は、前記表示手段によって表示される情報に含まれるタグに基づいて、音声出力を行う部分を決定する請求項3に記載の携帯端末。
- 前記制御手段は、前記表示手段によって表示される情報の音声出力を行うように制御すると共に前記表示手段による表示を禁止する請求項1〜4の何れか一項に記載の携帯端末。
- 前記表示手段は、表示画面に対する接触を検出して当該接触による自端末に対する操作を受け付け、
前記制御手段は、前記表示手段によって表示される情報の音声出力を行うように制御すると共に前記表示手段による接触による操作の受け付けを禁止する、請求項1〜5の何れか一項に記載の携帯端末。 - 前記表示手段は、表示画面に対する接触を検出して当該接触による自端末に対する操作を受け付け、
前記制御手段は、前記表示手段によって表示される情報の音声出力を行うように制御すると共に、前記歩行判定手段による判定に応じて、前記表示手段によって受け付けられた操作に応じた自端末の動作を設定する、請求項1〜6の何れか一項に記載の携帯端末。 - 時系列な撮像を行う撮像手段を更に備え、
前記制御手段は、前記撮像手段による時系列な撮像によって得られた画像に基づいて、自端末がユーザの手に持たれているか否かを判定し、当該判定にも応じて、前記表示手段によって表示される情報の音声出力を行うように制御する、請求項1〜7の何れか一項に記載の携帯端末。 - 前記表示手段を介さずに自端末に対する操作を受け付ける操作受付手段を更に備え、
前記制御手段は、前記表示手段によって表示される情報の音声出力を行うように制御すると共に、前記歩行判定手段による判定に応じて、前記操作受付手段によって受け付けられた操作に応じた自端末の動作を設定する、請求項1〜8の何れか一項に記載の携帯端末。 - 前記制御手段は、前記表示手段によって表示される情報のスクロールの速度を検出して、検出したスクロールの速度に応じた速度で前記音声出力を行うように制御する請求項1〜9の何れか一項に記載の携帯端末。
- 自端末の位置、自端末に入力される音、及び現在の時刻の少なくとも何れかを含む自端末が置かれた環境を検出する環境検出手段を更に備え、
前記制御手段は、前記環境検出手段によって検出された環境にも応じて、前記表示手段によって表示される情報の音声出力を行うように制御する、請求項1〜10の何れか一項に記載の携帯端末。 - 表示画面上に情報の表示を行う表示手段を備える携帯端末の動作方法である制御方法であって、
自端末の物理的な状態を検出する状態検出ステップと、
前記状態検出ステップにおいて検出された状態に基づいて、自端末を携帯しているユーザが歩行しているか否かを判定する歩行判定ステップと、
前記歩行判定ステップにおける判定に応じて、前記表示手段によって表示される情報の音声出力を行うように制御する制御ステップと、
を含む制御方法。
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- 2014-11-04 JP JP2014224283A patent/JP2015194992A/ja active Pending
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