JP2015192864A - 医療用マスク、これに用いる伸展シート及びフレーム - Google Patents

医療用マスク、これに用いる伸展シート及びフレーム Download PDF

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桂史 國本
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Abstract

【課題】 医療用マスクを患者の顔面に押圧して装着する際に、マスク内の気密性を確保するとともに、患者への過度な応力集中を回避可能な医療用マスクの改良に関する。【解決手段】 患者の口及び鼻を覆うように配置される、伸展性を有する伸展シート30と、外周部にエッジ部11を有するフレーム10であって、該配置された伸展シート30が該患者の口及び鼻の周囲において該患者の顔に密着するよう、該エッジ部11で該伸展シート30を押圧可能なフレーム10と、を備える。【選択図】 図1

Description

この発明は医療用マスクの改良に関する。
従来医療現場において、医療用マスクは、救急蘇生用手動呼吸装置に含まれるマスク、酸素マスク、麻酔用マスク等、種々の用途に用いられている。このような用途に用いられる医療用マスクの例として、特許文献1には、ポンプとマスクとを含む救急蘇生用手動呼吸装置が開示されている。
特許文献1に開示されるマスクは、マスクの患者顔面への密着性を高め、マスクの気密性を高めることを目的として、該マスクにおいて患者と接触する部分に、高伸縮性及び低反発性のゲル状合成樹脂を設ける点が開示されている。
特開2003−325629号公報
本発明者らは、マスクの気密性をより確実なものとするとともに、マスクの構造をより簡易なものとすべく鋭意検討を重ねてきた。その結果、一枚物の伸展性伸展シートを用いて患者の口及び鼻を覆い、上記患者の口及び鼻の周囲において該伸展シートの上からエッジ部を有するフレームで押圧することにより、上記課題を解決できることに想到した。
本発明は上記した課題を解決するためになされたものであり、本発明の第1の局面は次のように規定される。即ち、
患者の口及び鼻を覆うように配置される、伸展性を有する伸展シートと、
外周部にエッジ部を有するフレームであって、前記配置された伸展シートが前記患者の口及び鼻の周囲において前記患者の顔に密着するよう、該エッジ部で前記伸展シートを押圧可能なフレームと、
を備える、医療用マスク。
このように規定される第1の局面の医療用マスクによれば、フレームのエッジ部で伸展性伸展シートを押圧するため、該伸展シートが患者の顔面において密着し、マスクの気密性が向上する。すなわち、フレームのエッジ部で伸展シートを押圧して、術者のフレーム押圧力が患者の顔面に集中し易くする。一方、該フレーム押圧力で患者の顔面が傷つくことのないよう、フレーム押圧力の過度な応力集中を適度に低減するために伸展シートの伸展性を利用する。例えば、このように気密性の高いマスクを酸素療法に用いた場合、顔面と酸素マスクとの間からの酸素漏出が抑制されるため、該療法に必要な酸素使用量を減少させることができるとともに、必要な酸素量を精度良く患者に投与することができる。また、該マスクは、伸展シートとフレームとが別体に構成されるため、特許文献1に記載のマスクのように、フレームに伸展シートを保持するための保持構造を要することがなく、マスクの構造を簡易なものとすることができる。また、伸展シートとフレームとが別体であれば、患者に応じて伸展シートのみを交換可能であるため衛生的である。上記のように、本発明の医療用マスクによれば、マスクからの酸素漏出が抑制されるため、漏洩酸素ガスによる引火等二次災害の発生防止にも効果を奏する。
本発明の第2の局面は次のように規定される。即ち、
上記医療用マスクにおいて、前記フレームは、両頬骨に夫々対向する第1の骨対向部及び第2の骨対向部と、顎先骨に対向する第3の骨対向部とを備える。
フレームで患者の顔面を押圧する際、顔肉が厚い部分ではその押圧力によって顔肉が移動しやすく、フレームが施術者の意図した位置からずれやすい場合がある。その一方、顔肉が薄い部分では押圧時の顔肉の移動が少ないためフレームの位置ズレも起こりにくい。そこで、第2の局面に規定される医療用マスクでは、フレーム押圧時の位置ズレを軽減すべく、顔面のうち、顔肉が薄く、押圧時の移動が少ない両頬骨及び顎先骨に対応する位置に重点的に押圧力が作用するよう、フレームに上記骨対向部を設けた。このような医療用マスクの構造は、特に、人工呼吸の従来法である、マスクを患者顔面に押圧するとともに顔面上側へ引き上げるEC法に好適に用いられる。同様に、マスクを患者顔面に押圧するとともに顔面下側へ引き下げて行われるマスクの使用法においても好適に用いられる。
本発明の第3の局面は次のように規定される。即ち、
上記医療用マスクにおいて、前記フレームは、該フレームの外側面に、施術者の第1の指と係合する第1の指係合部と、該施術者の第2の指と係合する第2の指係合部とを備える。
このように規定される第3の局面の医療用マスクでは、施術者がフレームを押圧し引き上げ等する際に指を指係合部に係合することができるため、施術者はフレームを通して患者顔面に押圧力をかけやすくなり、ひいてはマスクの気密性を高めることができる。
本発明の第4の局面は次のように規定される。即ち、
上記医療用マスクにおいて、前記第1の指係合部は、前記第1の骨対向部と前記第2の骨対向部とを結ぶ直線の垂直二等分線上であって、前記直線と前記垂直二等分線との交点を基準として前記第3の骨対向部が位置する側と反対側に配置される。
このように規定される第4の局面の医療用マスクでは、施術者がフレームを患者顔面上側へ引き上げ、あるいは、下側へ引き下げる際に、力の作用する方向へ指係合部を設けるため、当該引き上げあるいは引き下げ動作に際してフレームを安定的に患者顔面へ押圧することができる。
本発明の第5の局面は次のように規定される。即ち、
上記医療用マスクにおいて、前記フレームは、前記垂直二等分線上に、前記患者の口及び鼻と該フレームとの当接を回避するための凸条部を備える。
このように規定される第5の局面の医療用マスクでは、フレームにおいて、患者の口及び鼻に対応する部分に凸条部を備えるため、患者顔面とフレームとの当接を回避して患者の不快さを軽減できる。
本発明の第6の局面は次のように規定される。即ち、
上記医療用マスクにおいて、前記フレームの平面視において、前記エッジ部のうち、前記第1の骨対向部から前記第3の骨対向部に至る第1のエッジ部及び前記第2の骨対向部から第3の骨対向部に至る第2のエッジ部は、前記第1の骨対向部、前記第2の骨対向部及び前記第3の骨対向部を結んで形成される仮想三角形以内に位置し、
前記フレームの側面視において、前記エッジ部のうち、前記第1のエッジ部は、前記第1の骨対向部と前記第3の骨対向部とを結ぶ第1の仮想直線より上側に位置し、前記第2のエッジ部は、前記第2の骨対向部と前記第3の骨対向部とを結ぶ第2の仮想直線より上側に位置する。
このように規定される第6の局面の医療用マスクでは、仰向け状態の患者顔面にマスクを装着することを考慮し、仰向け状態の患者顔面の典型的な三次元形状に沿うようにフレームを形成しているため、患者への押圧による負担を軽減しつつ、患者顔面とフレームとの密着性をより高め、マスク内の気密性をより良好なものとすることができる。
本発明の第7の局面は次のように規定される。即ち、
患者の口及び鼻を覆うように配置され、少なくとも該患者の口及び/又は鼻に対向する部分に開口部が設けられている、伸展性を有する伸展シートと、
外周部にエッジ部を有するフレームであって、前記配置された伸展シートが前記患者の口及び鼻の周囲において前記患者の顔に密着するよう、該エッジ部で前記伸展シートを押圧可能なフレームと、
を備える、医療用マスク。
このように規定される第7の局面の医療用マスクによれば、第1の局面で説明した作用に加え、シートを安価に提供できる。
(A)は、本発明の実施の形態の医療用マスク1を装着する際の患者と医療用マスク1との位置関係を、(B)は、医療用マスク1を装着後の状態を示す図である。 本発明の実施の形態の医療用マスク1に用いられるフレーム10の外観を示す六面図である。 本発明の実施の形態の医療用マスク1の使用状態を示す図である。 本発明の他の実施の形態の医療用マスクに用いられるフレーム110を示す正面図である。 本発明の他の実施の形態の医療用マスクに用いられる孔のあいた伸展シート200を示す正面図である。 孔のあいた他の伸展シート300を示す正面図である。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態にかかる医療用マスク1について説明する。
まず、図1(A)に、医療用マスク1を装着する際の患者と医療用マスク1との位置関係を、図1(B)に、医療用マスク1装着後の状態を示す。図1(A)及び(B)に示すように、医療用マスク1は、フレーム10及び伸展シート30を有する。そして、使用の際には、患者の口及び鼻を覆うように伸展シート30を被せ、その上からフレーム10で押圧することにより、医療用マスク1内において高い気密性を発揮する。
図2に、フレーム10の(A)正面図、(B)右側面図、(C)左側面図、(D)平面図、(E)底面図、(F)背面図を示す。
フレーム10は、該フレーム10を患者の顔面に配置した際に、該フレーム10内に患者の口及び鼻が収まる形状を有する。また、伸展シート30を患者の口及び鼻の周囲にて押圧可能なように、その外周部にエッジ部11を設けている。エッジ部11の厚みは薄いほど、フレーム押圧時に伸展シート30へ押圧力が集中して伸展シート30と患者顔面とが密着し、マスク1の気密性が優れる。一方、エッジ部11が薄いとその単位面積あたりにかかる押圧力が増大し、患者顔面に過度な力がかかりそこに内出血や裂傷などを生じさせかねない。本発明者らの検討によれば、伸展シート30に接触するエッジ部11の厚みは、好ましくは1〜10mm、より好ましくは3〜5mmである。エッジ部11の厚みは、フレーム10の外周部において均一であっても良いし、適宜変化させても良い。フレーム10を構成する材質は、施術者の押圧力に耐え得、施術者の押圧力を無駄なく伸展シートに作用させることができるよう、硬質の材質であることが好ましい。このような材質であれば、目的に応じて種々の材質を用いることができる。例えば、地震や火事等災害時においてもその形状を維持できるよう、金属、耐衝撃性や耐熱性を有する樹脂組成物を用いても良い。金属としてはジュラルミン等が、樹脂組成物としてはポリカーボネート樹脂等が挙げられる。また、施術者が患者の口や鼻を観察可能なように、フレームを透明な材質で構成したり、フレームに観察用の窓を形成したりしても良い。フレームを透明な材料で形成すれば観察用の窓は不要である。
フレーム10は、両頬骨に夫々対向する位置に第1の骨対向部12及び第2の骨対向部13を備え、顎先骨に対向する位置に第3の骨対向部14を備える。これらの骨対向部は、フレーム10を平面視において外側へ膨出させることにより設けられる。フレーム10で患者の顔を押圧する際、これらの骨対向部が夫々両頬骨及び顎先骨を捉えることができるため、フレーム10の位置ズレを抑制することができる。
本実施の形態の医療用マスク1において、第1の骨対向部12及び第2の骨対向部13は、夫々第1の骨対向点120及び第2の骨対向点130を備えている。これらの骨対向点は、第1の対向部12及び第2の対向部13を側面視において顔面側へ突出させて設けられる。また、第3の骨対向部14は、顎先部を保持するよう突出させることにより設けられた第3の骨対向点140を備えている。このようにして設けられた骨対向点120、130及び140は、フレーム10を押圧し、引き上げる際に、夫々頬骨の下部及び顎先骨を捉えることができ、医療用マスク1の位置ズレを回避することができる。
フレーム10は、フレーム10の外側面に、施術者の第1の指と係合する第1の指係合部15と、施術者の第2の指と係合する第2の指係合部16とを備える。例えば、EC法において、施術者は、第1の指係合部15に親指を係合させ、第2の指係合部16に人差し指を係合させて、フレーム10を押圧し、引き上げることによって、フレーム10を安定的に患者の顔面へ密着させることが可能となる。ここで、第1の指係合部15は、施術者がフレーム10を押圧し、引き上げる際、施術者の指がフレーム10上を滑ることを回避できるよう設けられれば、その位置、形状は特に限定されない。好ましい例として、医療用マスク1では、第1の骨対向部12と第2の骨対向部13とを結ぶ直線の垂直二等分線上であって、この直線と垂直二等分線との交点を基準として第3の骨対向部14が位置する側と反対側に、第1の指係合部15としての凸部を配置している。第1の指係合部15は、凸部としてのみならず、凹部として設けられても良い。医療用マスク1において、第2の指係合部16は、上記垂直二等分線上であって、第1の指係合部15に親指を係合させたとき、人差し指を係合可能な位置に傾斜部として設けられている。他の例として、第2の指係合部16は、凸部や凹部として設けられていても良い。
フレーム10は、上記垂直二等分線上に凸条部17を備える。当該凸条部17は、患者の口及び鼻とフレーム10との当接を回避するために形成されればその形状は特に限定されない。また、凸条部17は、上記垂直二等分線上全体に形成されていても良いが、患者の口及び鼻に対応する位置に部分的に形成されていても良い。
フレーム10は、平面視及び側面視において、一般的な人の顔面にフィット可能な形状に形成することが好ましい。例えば平面視形状として、第1の骨対向点120から第3の骨対向点140に至る第1のエッジ部19、第2の骨対向点130から第3の骨対向点140に至る第2のエッジ部20は、第1の骨対向点120、第2の骨対向点130及び第3の骨対向点140を結んで形成される仮想三角形に沿って、あるいは、外仮想三角形内に位置することが好ましい。また、側面視形状として、第1のエッジ部19及び第2のエッジ部20は、第1の骨対向点120と第3の骨対向点140とを結んで形成される仮想直線及び第2の骨対向点130と第3の骨対向点140とを結んで形成される仮想直線より上側に位置することが好ましい。
また、このフレーム10のように、開口部18、19を設けていても良い。施術中において、施術者は、当該開口部から患者の顔面に載置された伸展シートを目視し、その状態を確認することができるため、施術の安全性を高めることができる。このような開口部は、該フレームがジュラルミン等の不透明素材で形成されている場合に好ましく設けられる。
伸展シート30は、全方向に伸展性を有する一枚物の伸展シートであり、患者の口及び鼻を覆うように配置される。更には、伸展シート30とフレーム10とを重ね合わせたとき、平面視で、伸展シート30のその周縁部はフレーム10のエッジ部11より外側に位置するものとする。
伸展シート30を介して患者の顔へフレーム10のエッジ部11を押圧すると、患者の顔には傾斜があるので、この傾斜に沿ってエッジ部11はずれようとする(このずれが、ときには患者の顔に裂傷や内出血を引き起こすおそれがある)。換言すれば、顔の表面に沿った力のベクトルが生じる。伸展シート30が伸展性を有すると、顔の表面に沿った力のベクトルの大部分は、伸展シート30が伸展することにより吸収される。よって、患者の顔にかかる負担が低減する。
このとき、伸展シート30は連続した一枚ものであることが好ましい。伸展シート30の気密性を確保することはもとより、そのずれを防止するためである。伸展シート30自体がずれると、エッジ部11の力がそのまま患者の顔に影響するおそれがあるからである。患者の顔は歪んだ球状であるため、凡そフレーム10のエッジ部11により、伸展シート30の全周が顔にそって下方に押圧される。従って、エッジ部11が当接する部分には、エッジ部11により下方に押圧される力と、それに抗する力(伸展シートにおいて当該当接部分と点対象に位置する部分にも下方に力がかかっている)がかかり、伸展シート30自体のずれがより確実に防止され、もって、エッジ部11の力が効率的に伸展シート30の伸展に変換される。
連続した一枚ものの伸展シート30の場合、その形状を顔の形に沿った半球状にすることが好ましい。そのとき、伸展シート30は、フレーム10の内面からは、好ましくは全面的に、離隔しているものとする。フレーム10の内面に密着していると伸展シート30の伸展性が抑制されるおそれがある。また、伸展シート30を顔の形に沿った半球状とすることにより、エッジ部11により伸展シート30が伸展させられても、患者の鼻、口及び目にかかる負担が軽減される。
かかる伸展シートの材料は、十分な伸展性を備えれば特に限定されず、マスクの用途などに応じて適宜選択可能であるが、シリコーンゲル等を用いることができる。
伸展シートの厚さも、マスクの用途、患者の顔の状態等によって適宜選択可能であり、例えば、0.5〜7mmとすることが好ましい。
図3に、この第1実施形態の医療用マスク1の使用状態を示す。このように施術者は、患者顔面に配置された伸展シート30を介してフレーム10を押圧する。その際、第1の指係合部15に親指を係合させ、第2の指係合部16に人差し指を係合させることにより、フレーム10上で指が安定し、押圧力を無駄なく患者顔面に作用させることができる。
(第2実施形態)
図4に、第2実施形態の医療用マスクに用いられるフレーム110を示す。図4において、図1及び図2と同一の要素には同一の符号を付して、その説明を部分的に省略する。
フレーム110には、例えば、酸素ボンベ等に接続した酸素チューブを挿通させるためのチューブ用支持孔101が形成されている。チューブ用支持孔101の数は特に限定されず、1つでも良く、2つ以上であっても良い。チューブ用支持孔101が形成される位置は、任意であり、図4に示すようにフレーム110の上側に形成されていても良く、また、フレーム110の下側に形成されても良い。チューブ用支持孔101は、異なる外径を有するチューブに対応可能なように、支持孔の径を調整可能な構造とすることが好ましい。
第2の実施形態の医療用マスクにおいて、伸展シートには、フレーム110に設けられたチューブ用支持孔101に対応する位置に貫通孔が設けられる。例えば、酸素ボンベに接続された酸素チューブが、チューブ用支持孔101及び貫通孔を介して伸展シートを挿通することで、患者顔面と伸展シートとの間に形成された空間に酸素を送入することができる。このとき、伸展シートの貫通孔の径はチューブの外径より小さくして、チューブが伸展シートに締り嵌めの状態とすることが好ましい。気密性確保のためである。
(第3実施形態)
この発明の第3実施形態として、孔のあいた伸展シートの例を図5及び図6に示す。図5及び図6において伸展シートは太線で記載され、他方マスク10は仮想線で記載されている。
図5に示す伸展シート200では患者の口と鼻と表出できるように、孔が大きく形成されている。図5において符号201は伸展シート200の内周縁、符号203は外周縁を示す。このように図5に示す伸展シート200の内周縁201及び外周縁203はフレーム10のエッジ部11と実質に平行に形成されている。
このように伸展シートに大きな孔を設けるときは、その内周縁201をフレーム10に固着し、その他の部分はフレーム10に対してフリーとして、エッジ部11による押圧時に伸展シートがずれることを防止する。
孔のあいた他の例の伸展シート300を図6に示す。この伸展シート300に形成される孔は比較的小さく、患者の鼻が表出する程度である。図6において、符号301は伸展シート300の内周縁を示す。その外周縁303はフレーム10のエッジと並行に形成されている。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、これらのうち、2つ以上の実施の形態を組み合わせて実施しても構わない。あるいは、これらのうち、一の実施の形態を部分的に実施しても構わない。さらには、これらのうち、二以上の実施の形態を部分的に組み合わせて実施しても構わない。
この発明は、上記発明の実施の形態の説明に何ら限定されるものではない。特許請求の範囲の記載を逸脱せず、当業者が容易に想到できる範囲で種々の変形態様もこの発明に含まれる。
1 医療用マスク
10 110 フレーム
11 19 20 エッジ部
12 13 14 骨対向部
15 16 指係合部
17 凸条部
18 開口部
30、200、300 伸展シート

Claims (9)

  1. 患者の口及び鼻を覆うように配置される、伸展性を有する伸展シートと、
    外周部にエッジ部を有するフレームであって、前記配置された伸展シートが前記患者の口及び鼻の周囲において前記患者の顔に密着するよう、該エッジ部で前記伸展シートを押圧可能なフレームと、
    を備える、医療用マスク。
  2. 前記フレームは、両頬骨に夫々対向する第1の骨対向部及び第2の骨対向部と、顎先骨に対向する第3の骨対向部とを備える、
    請求項1に記載の医療用マスク。
  3. 前記フレームは、該フレームの外側面に、施術者の第1の指と係合する第1の指係合部と、該施術者の第2の指と係合する第2の指係合部とを備える、
    請求項1又は2に記載の医療用マスク。
  4. 前記第1の指係合部は、前記第1の骨対向部と前記第2の骨対向部とを結ぶ直線の垂直二等分線上であって、前記直線と前記垂直二等分線との交点を基準として前記第3の骨対向部が位置する側と反対側に配置される、
    請求項3に記載の医療用マスク。
  5. 前記フレームは、前記垂直二等分線上に、前記患者の口及び鼻と該フレームとの当接を回避するための凸条部を備える、
    請求項4に記載の医療用マスク。
  6. 前記フレームの平面視において、前記エッジ部のうち、前記第1の骨対向部から前記第3の骨対向部に至る第1のエッジ部及び前記第2の骨対向部から第3の骨対向部に至る第2のエッジ部は、前記第1の骨対向部、前記第2の骨対向部及び前記第3の骨対向部を結んで形成される仮想三角形以内に位置し、
    前記フレームの側面視において、前記エッジ部のうち、前記第1のエッジ部は、前記第1の骨対向部と前記第3の骨対向部とを結ぶ第1の仮想直線より上側に位置し、前記第2のエッジ部は、前記第2の骨対向部と前記第3の骨対向部とを結ぶ第2の仮想直線より上側に位置する、
    請求項2〜5のいずれか一項に記載の医療用マスク。
  7. 患者の口及び鼻を覆うように配置され、少なくとも該患者の口及び/又は鼻に対向する部分に開口部が設けられている、伸展性を有する伸展シートと、
    外周部にエッジ部を有するフレームであって、前記配置された伸展シートが前記患者の口及び鼻の周囲において前記患者の顔に密着するよう、該エッジ部で前記伸展シートを押圧可能なフレームと、
    を備える、医療用マスク。
  8. 外周部にエッジ部を有するフレームとともに医療用マスクに用いるための伸展シートであって、
    前記伸展シートは患者の口及び鼻の周囲を覆うように配置され、該伸展シートにおいて少なくとも該患者の口及び/又は鼻に対向する部分に開口部が設けられている、
    医療用マスクに用いるための伸展シート。
  9. 患者の口及び鼻の周囲を覆うように配置される伸展シートとともに医療用マスクに用いるためのフレームであって、
    前記フレームは、その外周部にエッジ部を有し、前記伸展シートが前記患者の口及び鼻の周囲において該患者の顔に密着するよう、該エッジ部で前記伸展シートを押圧可能なフレームである、
    医療用マスクに用いるためのフレーム。
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