以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(可変表示)される。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。
なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
遊技盤における遊技領域2の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄が可変表示される。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される。
このように、画像表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、または、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示(あるいは単に「導出」ともいう)する。なお、例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して可変表示を終了させることである。これに対して、飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮などを生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、可変表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮なども生じさせず、所定時間(例えば1秒間)よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示することなどが含まれてもよい。
図1に示すパチンコ遊技機1の構成例では、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。
第1特図保留記憶数は、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)する第1始動入賞の発生により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの始動条件(第1始動条件)が成立したときに、当該第1始動条件の成立に基づく第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立しなければ1加算(インクリメント)される。これにより、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。
第2特図保留記憶数は、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)する第2始動入賞の発生により、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの始動条件(第2始動条件)が成立したときに、当該第2始動条件の成立に基づく第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立しなければ1加算(インクリメント)される。これにより、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。
第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第1特図保留記憶数が1減算(デクリメント)される。第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第2特図保留記憶数が1減算(デクリメント)される。このように、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入(始動入賞)したことに基づき、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態または小当り遊技状態に制御されていることなどにより、可変表示ゲームを開始するための開始条件は成立していないときには、可変表示の保留が発生する。
第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部(例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bはそれぞれ、例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のそれぞれにおける上限値(例えば「4」)に対応した個数(例えば4個)のLEDを含んで構成されている。
第1保留表示器25Aや第2保留表示器25Bとともに、あるいは、これらの保留表示器に代えて、画像表示装置5の表示領域に始動入賞記憶数表示エリアを設けてもよい。すなわち、始動入賞記憶表示エリアでは、可変表示の保留数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。
画像表示装置5の表示領域における所定縁部の近傍には、可動演出部材60が設けられている。一例として、表示領域が横長の方形状(横向きの長方形)である場合には、長辺(例えば上縁部となる上辺)における外周縁部の近傍にて表示領域の周囲を装飾する装飾部材の内部または外部に、可動演出部材60が収容されていればよい。このように、可動演出部材60は、画像表示装置5における表示領域の所定端部に近接して設けられたものであればよい。
可動演出部材60は、図2に示す可動演出部材用モータ61の回転駆動により、画像表示装置5における表示領域の前面に進出する演出用模型(演出用役物装置)を構成するものであればよい。すなわち、可動演出部材60は、表示領域の周囲を装飾する装飾部材の内部または外部に収容された退避位置と、表示領域の前面に進出した進出位置とのあいだで、移動可能なものであってもよい。このとき、退避位置から進出位置へと向かう方向は、画像表示装置5における表示領域の所定縁部(例えば上縁部となる上辺)から他の縁部(例えば下縁部となる下辺)へと向かう方向であればよい。なお、所定縁部から他の縁部に達するまで進出してもよいし、他の縁部に達するより前(例えば表示領域の中央部)に進出位置となるようにしてもよい。可動演出部材60は、飾り図柄の可変表示中に画像表示装置5における表示領域の前面に進出する演出動作によって、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高いことを示唆すればよい。なお、可動演出部材60は、表示領域の前面に進出可能なものに限定されず、例えば回転装飾体を用いて構成され、表示領域の近傍にて回転する演出動作によって、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高いことを示唆してもよい。
遊技盤2の盤面上に形成された遊技領域には、画像表示装置5の天辺からみて左側の左遊技領域2A(第1遊技領域)と、右側の右遊技領域2B(第2遊技領域)とがある。第1遊技領域である左遊技領域2Aと、第2遊技領域である右遊技領域2Bは、例えば遊技領域内における画像表示装置5の端面や釘の配列PLなどにより区分けされていればよい。打球発射装置から発射されて遊技領域に打ち込まれた遊技球は、第1遊技領域である左遊技領域2Aへと誘導された場合に、例えば釘の配列PLに沿って誘導されることにより、第2遊技領域である右遊技領域2Bへと誘導不可能または誘導困難となる。
左遊技領域2Aには、普通入賞球装置6Aが設けられている。例えば普通入賞球装置6Aは、画像表示装置5の中央下方に設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。このように、左遊技領域2Aには、常時遊技球が進入可能な第1始動入賞口を形成する普通入賞球装置6Aが設けられている。
右遊技領域2Bには、普通可変入賞球装置6Bと通過ゲート41とが設けられている。例えば普通可変入賞球装置6Bは、画像表示装置5の右下方に設けられ、通過ゲート41は、普通可変入賞球装置6Bの上方(画像表示装置5の右側方)に設けられている。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用のソレノイド81によって垂直位置となる閉鎖状態と傾動位置となる開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、第2始動入賞口を形成する。一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口に進入しない閉鎖状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口に進入する開放状態(第1状態)となる。なお、普通可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態(第2状態)であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。このように、右遊技領域2Bには、遊技球が進入可能な第1状態と、遊技球が進入不可能または進入困難な第2状態とに変化する第2始動入賞口を形成する普通可変入賞球装置6Bが設けられている。
左遊技領域2Aや右遊技領域2Bにおける普通入賞球装置6Aや普通可変入賞球装置6Bなどの配置により、第1遊技領域である左遊技領域2Aへと誘導された遊技球は、第2遊技領域である右遊技領域2Bに設けられた通過ゲート41を通過したり、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)したりすることが不可能または困難である。加えて、第2遊技領域である右遊技領域2Bへと誘導された遊技球は、第1遊技領域である左遊技領域2Aに設けられた普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)することが不可能または困難である。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球(景品遊技媒体)として払い出され、第1保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第2始動条件が成立する。
なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。パチンコ遊技機1は、賞球となる遊技球を直接に払い出すものであってもよいし、賞球となる遊技球の個数に対応した得点を付与するものであってもよい。
普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。すなわち、特別可変入賞球装置7は、第2遊技領域となる右遊技領域2Bに設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)できなくする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)しやすくする。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が大入賞口を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過(進入)しにくい一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一または複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ30が取り付けられている。スティックコントローラ30は、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(例えば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタン31Aが設けられている。トリガボタン31Aは、遊技者がスティックコントローラ30の操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタン31Aに対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサ35A(図2を参照)が内蔵されていればよい。スティックコントローラ30の下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニット32が設けられていればよい。傾倒方向センサユニット32は、透過形フォトセンサなどを含んで構成され、操作棍の傾倒方向(例えば、前後左右方向)を検知するものであればよい。なお、下皿におけるスティックコントローラ30の取付位置は、下皿の中央部分に限定されず、左右のいずれかに寄せた位置であってもよい。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ30の上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン31Bに対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ35B(図2を参照)が設けられていればよい。図1に示す構成例では、プッシュボタン31Bとスティックコントローラ30の取付位置が、上皿及び下皿の中央部分において上下の位置関係にある。これに対して、上下の位置関係を保ったまま、プッシュボタン31B及びスティックコントローラ30の取付位置を、上皿及び下皿において左右のいずれかに寄せた位置としてもよい。あるいは、プッシュボタン31Bとスティックコントローラ30の取付位置が上下の位置関係にはなく、例えば左右の位置関係にあるものとしてもよい。
スティックコントローラ30に設けられたトリガボタン31Aは、遊技者がスティックコントローラ30の操作桿を操作手で把持した状態において、操作指で押引操作することなどにより指示操作ができるように構成されている。その一方で、プッシュボタン31Bは、スティックコントローラ30とは別個に上皿を形成する遊技機用枠3の所定位置に設けられており、遊技者がスティックコントローラ30の操作桿を把持しない状態などにおいて、操作手で押下操作することなどにより指示操作ができるように構成されている。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、払出制御基板37といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤などの背面には、例えば情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板、タッチセンサ基板などといった、各種の基板が配置されている。また、パチンコ遊技機1には、各基板などに電力を供給する電源基板90(図3)なども搭載されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12、払出制御基板37などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100やスイッチ回路110、ソレノイド回路111などが搭載されている。スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部または一部、遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどにおける点灯/消灯動作の全部または一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果ランプ9や節電中報知LED9L、9Rなどにおける点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
払出制御基板37は、賞球の払出を制御する基板であり、払出制御用マイクロコンピュータが搭載されている。払出制御基板37は、賞球個数を示すデータが設定された賞球個数コマンドの受信(主基板11から制御信号として伝送される。)に応じて、球払出装置97を駆動して、賞球の払い出しを実行する。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23といった、各種スイッチからの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、各種スイッチは、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20などの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。また、主基板11には、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82を駆動するためのソレノイド駆動信号を伝送する配線が接続されている。また、主基板11には、賞球個数コマンドなどを制御信号として払出制御基板19に伝送する配線などが接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100を構成する1チップのマイクロコンピュータは、少なくともCPU103の他にRAM102が内蔵されていればよく、ROM101や乱数回路104、I/O105などは外付けされてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、例えば乱数回路104などにより、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。遊技用乱数は、乱数回路104などのハードウェアによって更新されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することでソフトウェアによって更新されるものであってもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるRAM102の所定領域に設けられたランダムカウンタや、RAM102とは別個の内部レジスタに設けられたランダムカウンタに、所定の乱数値を示す数値データを格納し、CPU103が定期的または不定期的に格納値を更新することで、乱数値の更新が行われるようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部または全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータに基づいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。こうしたRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータが記憶される。
演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。さらに、演出制御基板12には、可動演出部材60を動作させる可動演出部材用モータ61を駆動するためのモータ駆動回路16に対して所定の駆動指令信号を伝送するための配線も接続されている。また、演出制御基板12には、トリガボタン31Aに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、トリガセンサ35Aから伝送するための配線や、プッシュボタン31Bに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ35Bから伝送するための配線、スティックコントローラ30の操作桿に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、傾倒方向センサユニット32から伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124などにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データが記憶される。
演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令などに基づき、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定する。例えば、表示制御部123は、画像表示装置5の表示領域内に表示させる演出画像の切換タイミングを決定することなどにより、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示を実行させるための制御を行う。一例として、表示制御部121には、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)、LCD駆動回路などが搭載されていればよい。なお、VDPは、GPU(Graphics Processing Unit)、GCL(Graphics Controller LSI)、あるいは、より一般的にDSP(Digital Signal Processor)と称される画像処理用のマイクロプロセッサであってもよい。CGROMは、例えば書換不能な半導体メモリであってもよいし、フラッシュメモリなどの書換可能な半導体メモリであってもよく、あるいは、磁気メモリ、光学メモリといった、不揮発性記録媒体のいずれかを用いて構成されたものであればよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、演出制御基板12の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O125の出力ポートからは、画像表示装置5へと伝送される映像信号や、音声制御基板13へと伝送される指令(効果音信号)、ランプ制御基板14へと伝送される指令(電飾信号)、モータ駆動回路16へと伝送される指令(駆動制御信号)などが出力される。
また、演出制御基板12には、パチンコ遊技機1における後述する第1音量段階や第1光量段階を設定するための設定切替スイッチ300が搭載されている。第1音量段階や第1光量段階は、スピーカ8L,8Rの音量や、遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどの発光光量を設定するための段階であり、複数段階からなる。詳しくは後述するが、設定切替スイッチ300は、通常、遊技店の関係者のみが操作できるものである。つまり、第1音量段階や第1光量段階は、遊技店側の操作によって変更される段階である。また、後述のように、スティックコントローラ30への遊技者による操作などに基づいて、第2音量段階や第2光量段階が設定される。第2音量段階や第2光量段階は、スピーカ8L,8Rの音量や、遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどの発光光量を設定するための段階であり、複数段階からなる。第2音量段階や第2光量段階は、遊技者側の操作によって変更される段階である。尚、本実施例では、設定切替スイッチ300が演出制御基板12に搭載されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定切替スイッチ300を音声制御基板13に搭載するようにしても良く、その場合には、第1音量段階や第1光量段階の設定を音声制御基板13が行うようにしても良い。
演出制御基板12(演出制御用CPU120)は、第1音量段階と第2音量段階とに基づいて実際にスピーカ8L,8Rから出力する音声の音量を設定する。演出制御基板12(演出制御用CPU120)は、第1光量段階と第2光量段階とに基づいて実際に遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどを点灯させる光の光量を設定する。例えば、演出制御基板12(演出制御用CPU120)は、音声制御基板13へと伝送する音声信号において前記設定した音量も指定する。これによって、音声制御基板13は、音声信号によって指定された音量で、スピーカ8L,8Rから音声を出力する処理を実行する。つまり、演出制御用CPU120が第1音量段階及び第2音量段階に基づいて設定した音量での音声が出力される。また、演出制御基板12(演出制御用CPU120)は、ランプ制御基板14へと伝送する電飾信号により、前記設定した光量も指定する。これによって、ランプ制御基板14は、電飾信号によって指定された光量で、遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどを点灯させる処理を実行する。つまり、演出制御用CPU120が第1光量段階及び第2光量段階に基づいて決定した光量での点灯が行われる。
上記のような構成によって、演出制御用CPU120は、音声制御基板13を介してスピーカ8L,8Rを制御して前記で設定した音量の音声を出力させたり、ランプ制御基板14を介して遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどにおける前記で設定した光量での点灯/消灯駆動を行わせたり、表示制御部123を介して画像表示装置5の表示領域に演出画像を表示させたりして、各種の演出を実行する。また、演出制御用CPU120は、演出の実行時などに、トリガセンサ35A、プッシュセンサ35B、傾倒方向センサユニット32からの信号に基づいた演出(つまり、スティックコントローラ30への操作、プッシュボタン31Bへの操作などに応答した演出)を行うことが可能になっている。
次に、パチンコ遊技機1の背面の構造について図3を参照して説明する。図3は、パチンコ遊技機1の内部をパチンコ遊技機1の背面から見た背面図である。図3に示すように、主基板11及び演出制御基板12は、パチンコ遊技機1の中央に配置されている。払出制御基板37は、パチンコ遊技機1の下方に配置されている。電源基板90は、左下方に配置されている。球払出装置97は、賞球を払い出すための賞球供給路に対応してパチンコ遊技機1の右側方に配置されている。なお、主基板11は基板収納ケース150に収納されており、演出制御基板12は基板収納ケース270に収納されている。これら基板収納ケース150,270は、いずれも透光性を有するアクリル板等の部材により構成されている。設定切替スイッチ300は、図3に示すように、演出制御基板12にパチンコ遊技機1の背面方向を向くように配置されている。設定切替スイッチ300は、パチンコ遊技機1を背面から見た場合に、演出制御基板12の右上部分に配置され(図4参照)、基板収納ケース270に形成された切欠部270aを介して遊技盤ユニット250の外方から操作可能となっている。
パチンコ遊技機1が設定される遊技店(遊技ホール、遊技場など)の従業員は、例えば、パチンコ遊技機1の前面扉などを開閉させることができる(通常、遊技者は開閉できない。)。従業員は、前面扉を開放したときに、演出制御基板12などが配置された部材をパチンコ遊技機1に設けられた回転軸を軸として回転させることができる。これによって、従業員は、演出制御基板12の設定切替スイッチ300を操作することができる。一方、遊技者は、通常、前面扉を開放できないので、設定切替スイッチ300の操作できない。つまり、設定切替スイッチは、遊技店用の操作部である。つまり、この実施の形態では、前面扉の開放が、設定切替スイッチ300の操作が行える条件(遊技店用の操作を行うための第1許可条件)になっている。
設定切替スイッチ300は、図5に示すように、「0」〜「F」までの計16個のチャンネルを備えており、これらチャンネルを、ツマミ301を回動操作することで切り替えるスイッチになっている。この実施の形態では、各チャンネル「0」〜「F」それぞれに対応して、第1音量段階及び第1光量段階が用意されている。つまり、この実施の形態では、第1音量段階として、「0」〜「F」に対応した16段階(ここでは、チャンネルと同じ「0」〜「F」)が用意されている。また、この実施の形態では、第1光量段階として、「0」〜「F」に対応した16段階(ここでは、チャンネルと同じ「0」〜「F」)が用意されている。つまり、チャンネルが「0」であれば、「0」の第1音量段階及び第1光量段階が設定され、チャンネルが「1」であれば、「1」の第1音量段階及び第1光量段階が設定され、・・・チャンネルが「F」であれば、「F」の第1音量段階及び第1光量段階が設定される。この実施の形態では、設定切替スイッチ300は直接又は所定回路を介して間接的に演出制御用CPU120に接続されており、演出制御用CPU120は、設定切替スイッチ300の現在のチャンネルを読み取ることができる(例えば、チャンネルに応じた信号が演出制御用CPU120に入力される)。
パチンコ遊技機1においては、遊技媒体としての遊技球を用いた所定の遊技が行われ、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値が付与可能となる。遊技球を用いた遊技の一例として、パチンコ遊技機1における筐体前面の右下方に設置された打球操作ハンドルが遊技者によって所定操作(例えば回転操作)されたことに基づいて、所定の打球発射装置が備える発射モータなどにより、遊技媒体としての遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技領域を流下した遊技球が、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口(第1始動領域)を通過(進入)すると、図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことなどにより第1始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態または小当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始される。
また、遊技球が普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口(第2始動領域)を通過(進入)すると、図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことなどにより第2始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態または小当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始される。ただし、普通可変入賞球装置6Bが第2可変状態としての通常開放状態や閉鎖状態であるときには、第2始動入賞口を遊技球が通過困難または通過不可能である。
通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことに基づいて、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立する。その後、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる開放制御や拡大開放制御が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る閉鎖制御や通常開放制御が行われる。
第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始されるときや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始されるときには、特別図柄の可変表示結果を予め定められた特定表示結果としての「大当り」にするか否かが、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。そして、可変表示結果の決定に基づく所定割合で、変動パターンの決定などが行われ、可変表示結果や変動パターンを指定する演出制御コマンドが、図2に示す主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から演出制御基板12に向けて伝送される。
こうした可変表示結果や変動パターンの決定に基づいて特図ゲームが開始された後、例えば変動パターンに対応して予め定められた可変表示時間が経過したときには、可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される。第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示に対応して、画像表示装置5の表示領域に配置された「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、特別図柄とは異なる飾り図柄(演出図柄)の可変表示が行われる。
第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるときには、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示される。特別図柄の可変表示結果として予め定められた大当り図柄が導出表示されたときには、可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」(特定表示結果)となり、遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。すなわち、大当り遊技状態に制御されるか否かは、可変表示結果が「大当り」となるか否かに対応しており、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。特別図柄の可変表示結果として、大当り図柄とは異なる小当り図柄が導出表示されたときには、可変表示結果(特図表示結果)が「小当り」となり、小当り遊技状態に制御される。特別図柄の可変表示結果として、大当り図柄と小当り図柄のいずれも導出表示されず、ハズレ図柄が導出表示されたときには、可変表示結果(特図表示結果)が「ハズレ」となる。
一例として、「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「1」の数字を示す特別図柄を小当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄とする。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄や小当り図柄やハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄や小当り図柄やハズレ図柄となるようにしてもよい。
大当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となって特別可変入賞球装置7が遊技者にとって有利な第1状態となる。そして、所定期間(例えば29秒間または0.1秒間)あるいは所定個数(例えば9個)の遊技球が大入賞口に進入して入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を継続して開放状態とするラウンド遊技が実行される。こうしたラウンド遊技の実行期間以外の期間では、大入賞口が閉鎖状態となり、入賞球が発生困難または発生不可能となる。大入賞口に遊技球が進入したときには、カウントスイッチ23により入賞球が検出され、その検出ごとに所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大当り遊技状態におけるラウンド遊技は、所定の上限回数(例えば「14」)に達するまで繰返し実行される。
特図表示結果が「大当り」となる場合には、大当り種別が「非確変」、「確変」、「突確」のいずれかとなる場合が含まれている。例えば、特別図柄の可変表示結果として、「3」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「非確変」となり、「7」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「確変」となり、「5」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「突確」となる。大当り種別が「非確変」または「確変」となった場合には、大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(大入賞口を開放状態)とする上限時間が比較的に長い時間(例えば29秒など)となる通常開放ラウンドが実行される。一方、大当り種別が「突確」となった場合には、大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置7を第1状態(大入賞口を開放状態)とする上限時間が比較的に短い時間(例えば0.1秒など)となる短期開放ラウンドが実行される。通常開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、第1特定遊技状態ともいう。短期開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、第2特定遊技状態ともいう。
大当り種別が「突確」である場合の大当り遊技状態では、短期開放ラウンドにて特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる上限時間(大入賞口扉により大入賞口を開放状態とする期間の上限)が、通常開放ラウンドにおける第1期間よりも短い第2期間(例えば0.1秒間)となる。なお、短期開放ラウンドにて大入賞口の開放期間が第2期間となるように制御される以外は、通常開放ラウンドが実行される場合と同様の制御が行われるようにしてもよい。あるいは、短期開放ラウンドが実行される場合には、ラウンド遊技の実行回数が、通常開放ラウンドの実行回数である第1ラウンド数(例えば「14」)よりも少ない第2ラウンド数(例えば「2」)となるようにしていもよい。すなわち、短期開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、通常開放ラウンドが実行される大当り遊技状態に比べて、各ラウンド遊技にて大入賞口を遊技球が通過(進入)しやすい第1状態に変化させる期間が第1期間よりも短い第2期間となることと、ラウンド遊技の実行回数が第1ラウンド数よりも少ない第2ラウンド数となることのうち、少なくともいずれか一方となるものであればよい。
このような短期開放ラウンドが実行される場合には、大入賞口に遊技球が入賞すれば所定個数(例えば14個)の出玉(賞球)が得られる。しかし、大入賞口の開放期間が第2期間(0.1秒間など)であることなどにより、実質的には出玉(賞球)が得られない大当り遊技状態となる。
特別図柄の可変表示結果として予め定められた小当り図柄が導出表示されたときには、可変表示結果(特図表示結果)が「小当り」となり、特殊遊技状態としての小当り遊技状態に制御される。この小当り遊技状態では、短期開放ラウンドと同様に特別可変入賞球装置7において大入賞口を開放状態として遊技者にとって有利な第1状態に変化させる可変入賞動作が行われる。すなわち、小当り遊技状態では、例えば特別可変入賞球装置7を第2期間にわたり第1状態とする動作が繰返し実行される。
大当り遊技状態が終了した後には、所定の確変制御条件が成立したことに基づいて、可変表示結果が「大当り」となる確率(大当り確率)が通常状態よりも高くなる確変状態に制御されることがある。確変状態は、所定回数の可変表示が実行されること、あるいは次回の大当り遊技状態が開始されることといった、所定の確変終了条件が成立するまで、継続するように制御される。また、大当り遊技状態が終了した後には、平均的な可変表示時間が通常状態よりも短くなる時短状態に制御されることがある。時短状態は、所定回数の可変表示が実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたことのうち、いずれか一方の時短終了条件が先に成立するまで、継続するように制御される。
一例として、大当り種別が「非確変」である場合に大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が時短状態となる。一方、大当り種別が「確変」または「突確」である場合に大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が確変状態となる。小当り遊技状態が終了した後には、小当り遊技状態となる以前の遊技状態が継続する。ただし、可変表示結果が「小当り」となる特図ゲームが実行されたときに、確変状態や時短状態における特図ゲームの実行回数が所定回数に達していれば、小当り遊技状態の終了後には、確変状態や時短状態が終了して通常状態になることがある。
確変状態や時短状態では、通常状態よりも第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しやすい有利変化態様で、普通可変入賞球装置6Bを第1可変状態(開放状態または拡大開放状態)と第2可変状態(閉鎖状態または通常開放状態)とに変化させる。例えば、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御により、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で第1可変状態と第2可変状態とに変化させればよい。なお、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。このように、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で第1可変状態と第2可変状態とに変化させる制御は、高開放制御(「高ベース制御」ともいう)と称される。こうした確変状態や時短状態に制御されることにより、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの所要時間が短縮され、通常状態よりも遊技者にとって有利な特別遊技状態となる。
確変状態にて確変制御が行われるときでも、高開放制御が行われない場合があってもよい。例えば高開放制御が行われていないときに可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となった場合には、大当り遊技状態の終了後に確変状態となり確変制御が行われるものの、高開放制御が行われないようにしてもよい。
この実施の形態では、通常状態(通常遊技状態)であるときには、右遊技領域2Bよりも左遊技領域2Aに向けて遊技球を発射した方が遊技者にとって有利であり、確変状態や、時短状態、大当り遊技状態(有利遊技状態)であるときには、左遊技領域2Aよりも右遊技領域2Bに向けて遊技球を発射した方が遊技者にとって有利である。言い換えると、通常状態であるときに遊技球が右遊技領域2Bに向けて発射された場合、左遊技領域2Aに向けて発射されるよりも遊技者にとって不利となる。確変状態や、時短状態、大当り遊技状態であるときに遊技球が右遊技領域2Bに向けて発射された場合、左遊技領域2Aに向けて発射されるよりも遊技者にとって有利となる。
つまり、通常状態であるときに遊技球が右遊技領域2Bに向けて発射された場合、左遊技領域Aに向けて発射するよりも遊技者にとって不利となるのは、例えば普通入賞球装置6Aよりも普通可変入賞球装置6Bへの遊技球の進入確率が低くなることで、入賞の発生による賞球数が減少したとともに、可変表示の開始条件が成立しにくくなるためである。
また、確変状態や時短状態であるときに遊技球が右遊技領域2Bに向けて発射された場合、左遊技領域2Aに向けて発射されるよりも遊技者にとって有利となるのは、例えば普通入賞球装置6Aへ遊技球が進入する場合よりも普通可変入賞球装置6Bへ遊技球が進入する場合の方がより有利な大当り遊技状態に制御される可能性が高いからである。大当り遊技状態であるときに遊技球が右遊技領域2Bに向けて発射された場合、左遊技領域2Aに向けて発射されるよりも遊技者にとって有利となるのは、特別可変入賞球装置7の開放制御が行われるからである。
そこで、この実施の形態では、遊技状態に応じて、遊技球を左遊技領域2Aに発射すべきことを遊技者に報知する左打ち指示報知または右遊技領域2Bに発射すべきことを遊技者に報知する右打ち指示報知のいずれかを行う。また、特に遊技状態の移行に伴って遊技球を発射すべき領域が変わる場合、遊技者がこれに気付かずにそのまま遊技球を打ち続けていると損をする虞があるため、遊技者に対し発射すべき領域を指示する報知を行う。
左打ち指示報知は、例えば「左打ちに戻して!」といった文字によるメッセージや、左向き矢印を示す演出画像などを表示することにより、遊技球を左遊技領域2Aに発射すべきことが遊技者に報知されるものであればよい。この実施の形態では、図6(A)に示すように、確変状態や時短状態が終了した後、1回目〜3回目の飾り図柄の可変表示においては、画像表示装置5における演出画像の表示とともに、スピーカ8L、8Rからの音声出力により、遊技球を左遊技領域2Aに発射すべきことを遊技者に報知する第1左打ち指示報知が行われる。また、確変状態や時短状態が終了した後、4回目及び5回目の飾り図柄の可変表示においては、画像表示装置5における演出画像の表示のみにより、遊技球を左遊技領域2Aに発射すべきことを遊技者に報知する第2左打ち指示報知が行われる。このようにすれば、確変状態や時短状態が終了した後、飾り図柄の可変表示が3回行われるまでと、飾り図柄の可変表示が3回行われた後と、で左打ち指示報知の報知態様が異なってくるため、左打ち指示報知を適切に行うことができる。なお、確変状態や時短状態が終了した後、1回目〜5回目の飾り図柄の可変表示において、左打ち指示報知の報知態様を共通にしてもよい。
その後、通常状態に制御されているにも関わらず、右遊技領域2Bに向けて遊技球が発射された場合、具体的には右遊技領域2Bに設けられた通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出された場合(所定の規制条件が成立した場合)にも、左打ち指示報知を行ってもよい。この場合、例えば「左打ちに戻して!」ではなく「左打ちしてね!」といった文字によるメッセージや、左向き矢印を示す演出画像などを表示することにより、第1左打ち指示報知や第2左打ち指示報知とは異なる態様で、遊技球を左遊技領域2Aに発射すべきことを遊技者に報知する第3左打ち指示報知が行われればよい。このようにすれば、通常状態において通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出された場合と、確変状態や時短状態が終了した後、1回目〜5回目の飾り図柄の可変表示と、で左打ち指示報知の態様が異なってくるため、左打ち指示報知を適切に行うことができる。
第3左打ち指示報知は、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されてから所定期間(例えば10s)実行され、一回の飾り図柄の可変表示において実行されてもよいし、図6(B)に示すように、複数回の飾り図柄の可変表示に亘って実行されてもよい。また、第3左打ち指示報知は、デモンストレーション表示(デモ画面表示)中に実行されてもよいし、デモ画面表示から飾り図柄の可変表示に亘って、或いは飾り図柄の可変表示からデモ画面表示に亘って実行されてもよい。
右打ち指示報知は、例えば「右打ちしてね!」といった文字によるメッセージや、右向き矢印を示す演出画像などを表示することにより、遊技球を右遊技領域2Bに発射すべきことが遊技者に報知されるものであればよい。なお、画像表示装置5における演出画像の表示に代えて、あるいは演出画像の表示とともに、スピーカ8L、8Rからの音声出力や、遊技効果ランプ9および装飾用LEDといった発光体の点灯動作などにより、右打ち指示報知が行われるようにしてもよい。
パチンコ遊技機1において遊技媒体として用いられる遊技球や、その個数に対応して付与される得点の記録情報は、例えば数量に応じて特殊景品や一般景品に交換可能な有価価値を有するものであればよい。あるいは、これらの遊技球や得点の記録情報は、特殊景品や一般景品には交換できないものの、パチンコ遊技機1で再度の遊技に使用可能な有価価値を有するものであってもよい。
また、パチンコ遊技機1において付与可能となる遊技価値は、賞球となる遊技球の払出しや得点の付与に限定されず、例えば大当り遊技状態に制御することや、確変状態などの特別遊技状態に制御すること、大当り遊技状態にて実行可能なラウンドの上限回数が第2ラウンド数(例えば「7」)よりも多い第1ラウンド数(例えば「14」)となること、時短状態にて実行可能な可変表示の上限回数が第2回数(例えば「50」)よりも多い第1回数(例えば「100」)となること、確変状態における大当り確率が第2確率(例えば1/50)よりも高い第1確率(例えば1/20)となること、通常状態に制御されることなく大当り遊技状態に繰り返し制御される回数である連チャン回数が第2連チャン数(例えば「5」)よりも多い第1連チャン数(例えば「10」)となることの一部または全部といった、遊技者にとってより有利な遊技状況となることが含まれていてもよい。
画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。そして、飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示態様が所定のリーチ態様となることがある。
ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の表示領域にて停止表示された飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示態様、あるいは、全部または一部の飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示態様のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)では予め定められた大当り組合せを構成する飾り図柄(例えば「7」の英数字を示す飾り図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリア(例えば「中」の飾り図柄表示エリア5Cなど)では飾り図柄が変動している表示態様、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部または一部で飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示態様である。
また、リーチ態様となったことに対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置5の表示領域に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ態様となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、飾り図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。なお、リーチ演出には、画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9などの発光体における点灯動作(点滅動作)などを、リーチ態様となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(演出態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ演出における演出態様に応じて、「大当り」となる可能性(「信頼度」あるいは「大当り信頼度」ともいう)が異なる。すなわち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。この実施の形態では、一例として、ノーマル、スーパーA、スーパーBといったリーチ演出が予め設定されている。そして、スーパーAやスーパーBといったスーパーリーチのリーチ演出が実行された場合には、ノーマルのリーチ演出が実行された場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高くなる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、飾り図柄の可変表示動作などにより遊技者に報知するための可変表示演出が実行されることがある。一例として、飾り図柄の可変表示中には「擬似連」の可変表示演出が実行可能であればよい。「擬似連」の可変表示演出は、主基板11の側で変動パターンが決定されることなどに対応して実行するか否かが決定されればよい。
「擬似連」の可変表示演出では、特図ゲームの開始条件が1回成立したことに対応して、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が導出されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を再び変動(擬似連変動)させる演出表示を、所定回(例えば最大3回まで)行うことができる。擬似連変動の回数は、飾り図柄の可変表示が開始されてから全部の飾り図柄が最初に一旦仮停止するまでの初回変動を除く、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄が再変動する回数(再変動回数)である。初回変動が開始されてから全部の飾り図柄が一旦仮停止表示された後、最終停止図柄となる確定飾り図柄が導出されるまでの期間にて、1回目に実行される擬似連変動は第1擬似連変動とも称され、2回目に実行される擬似連変動は第2擬似連変動とも称され、3回目に実行される擬似連変動は第3擬似連変動とも称される。
「擬似連」の可変表示演出では、一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、特殊組合せの擬似連チャンス目として予め定められた複数種類のハズレ組合せのいずれかとなる飾り図柄が仮停止表示される。擬似連チャンス目には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様とならずに、所定の非リーチ組合せとなる飾り図柄の組合せが含まれてもよい。また、擬似連チャンス目には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に、所定のリーチハズレ組合せ(単に、「リーチ組合せ」ともいう)となる飾り図柄の組合せが含まれてもよい。例えば擬似連チャンス目のうちで「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される飾り図柄(中図柄)を、通常時における飾り図柄の可変表示では使用されない特殊な飾り図柄(擬似連チャンス図柄)としてもよい。通常時における飾り図柄の可変表示でも使用される飾り図柄のうちに、「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示されることで擬似連チャンス目となる擬似連チャンス図柄が含まれてもよい。
擬似連チャンス図柄を含む擬似連チャンス目を停止表示することのように、「擬似連」の可変表示演出において初回変動を含む複数回の変動表示に伴って実行される画像表示などの所定演出は、再変動演出という。なお、再変動演出は、画像表示装置5の画面上(例えば「中」の飾り図柄表示エリア5C)にて画像表示(例えば擬似連チャンス図柄の仮停止表示)を行うことによるものに限定されず、各種の演出装置を用いた任意の演出動作を含んでいてもよい。
画像表示とは異なる再変動演出の一例として、「擬似連」の可変表示演出による各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、遊技領域の内部または外部に設けられた複数の装飾用LEDのうちで点灯されるものが1つずつ増えていくように制御されてもよい。また、各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、装飾用LEDの表示色が変化するように制御されてもよいし、複数の装飾用LEDのうちで点灯されるものが変化するように制御されてもよい。
再変動演出として、擬似連チャンス図柄といった特殊な飾り図柄を停止表示することに代えて、あるいは特殊な飾り図柄の停止表示とともに、「擬似連」の可変表示演出による各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、画像表示装置5の画面上に特定のキャラクタ画像といった所定の演出画像を表示するように制御されてもよい。また、再変動演出として、例えば擬似連チャンス目となる飾り図柄が仮停止表示されるときなどに、特殊な効果音となる音声をスピーカ8L、8Rから出力するように制御されてもよい。こうした再変動演出の一部または全部に加えて、あるいは、これらの再変動演出の一部または全部に代えて、装飾用LEDの点灯や点滅、演出用模型の動作、演出画像の表示、効果音の出力のうち、一部または全部を組み合わせた再変動演出を実行するように制御されてもよい。このとき、1種類の演出態様のみで再変動演出が実行される場合よりも、複数種類の演出態様を組み合わせた再変動演出が実行される期間を含んでいる場合や、複数回の再変動演出における演出態様が変化する場合に、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)といった、所定の遊技価値が付与される可能性が高まるようにしてもよい。
この実施の形態では、「擬似連」の可変表示演出において、擬似連変動(再変動)が1回〜3回行われることにより、第1開始条件あるいは第2開始条件が1回成立したことに基づき、飾り図柄の可変表示があたかも2回〜4回続けて開始されたかのように見せることができる。そして、擬似連変動(再変動)の繰返し実行回数(擬似連回数)が多くなったときには、擬似連回数が少ないときよりも、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高くなる。また、擬似連変動の繰返し実行回数(擬似連回数)によって演出の発生割合が変化するように制御されてもよい。例えば擬似連変動が2回行われることにより「リーチ確定」となり、擬似連変動が3回行われることにより「スーパーリーチ確定」となるようにしてもよい。なお、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の回数は、例えば4回や5回といった、1回〜3回よりも多くの回数まで実行できるようにしてもよい。
こうした飾り図柄の可変表示動作を利用した可変表示演出としては、「擬似連」の他にも、例えば「滑り」や「発展チャンス目」、「発展チャンス目終了」、「チャンス目停止後滑り」といった、各種の演出動作が実行されてもよい。ここで、「滑り」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、単一または複数の飾り図柄表示エリア(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)にて飾り図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した飾り図柄表示エリアのうち所定数(例えば「1」または「2」)の飾り図柄表示エリア(例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lと「右」の飾り図柄表示エリア5Rのいずれか一方または双方)にて飾り図柄を再び変動させた後に停止表示させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
「発展チャンス目」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、予め定められた特殊組合せに含まれる発展チャンス目を構成する飾り図柄を仮停止表示させた後、飾り図柄の可変表示態様をリーチ態様として所定のリーチ演出が開始される。一方、「発展チャンス目終了」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始された後に、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、発展チャンス目として予め定められた組合せの飾り図柄を、確定飾り図柄として導出表示させる演出表示が行われる。「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出では、「擬似連」の可変表示演出と同様に、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて擬似連チャンス目となるハズレ組合せ(特殊組合せ)の飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄を再び変動させる「擬似連」の可変表示演出とは異なり、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの一部にて飾り図柄を再び変動させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なる演出として、可変表示態様がリーチ態様となる可能性や、スーパーリーチのリーチ演出に発展する可能性、可変表示結果が「大当り」となる可能性といった、遊技者にとって有利な遊技価値が付与される可能性が高いことを示唆する高期待度演出が実行されることがある。高期待度演出は、例えば飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後、ノーマルのリーチ演出が実行されている所定期間にて実行される。なお、高期待度演出は、例えば飾り図柄の可変表示が開始された後、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となるまでの所定期間にて実行可能であってもよい。高期待度演出の一例として、可動演出部材60が画像表示装置5における表示領域の前面に進出するとともに、効果音の出力や発光体の点灯といった所定の演出動作が実行されればよい。
特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果である特図表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の表示領域において、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示される。一例として、大当り種別が「非確変」または「確変」となる場合には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄が揃って停止表示されることにより、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示されればよい。一方、大当り種別が「突確」となる場合には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に所定の短期開放チャンス目を構成する飾り図柄が停止表示されることにより、特殊表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されることがある。また、大当り種別が「突確」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に、所定のリーチ組合せとなる確定飾り図柄が導出表示されることもある。特図表示結果が「小当り」となるときには、短期開放チャンス目を構成する飾り図柄が停止表示されることにより、特殊表示結果となる確定飾り図柄が導出表示される。
特図表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様とならずに、所定の非リーチ組合せを構成する飾り図柄が停止表示されることにより、非特定表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されることがある。また、特図表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に、所定のリーチ組合せを構成する飾り図柄が停止表示されることにより、非特定表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されることもある。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、割込み禁止状態に設定して、所定の遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。遊技制御用タイマ割込処理には、例えばスイッチ処理やメイン側エラー処理、情報出力処理、遊技用乱数更新処理、特別図柄プロセス処理、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理といった、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するための処理が含まれている。
スイッチ処理は、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する処理である。なお、スイッチ処理では、例えば、オン状態と判定したスイッチ(第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23)に対応する賞球個数を示す賞球個数コマンドの送信設定も行う。賞球個数コマンドはコマンド制御処理にて払出制御基板37に送信され、払出制御基板37は、このコマンドを受信すると、球払出装置97を制御して、このコマンドが示す賞球個数分だけ賞球を払い出す処理を実行する。メイン側エラー処理は、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする処理である。情報出力処理は、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する処理である。遊技用乱数更新処理は、主基板11の側で用いられる複数種類の遊技用乱数のうち、少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための処理である。
一例として、主基板11の側で用いられる遊技用乱数には、特図表示結果決定用の乱数値MR1と、大当り種別決定用の乱数値MR2と、変動パターン決定用の乱数値MR3と、普図表示結果決定用の乱数値MR4とがあればよい。特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定や、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かの決定に用いられる乱数値である。大当り種別決定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合における飾り図柄の可変表示態様である大当り種別を、例えば「非確変」や「確変」、「突確」といった複数種別のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。変動パターン決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数パターンのいずれかに決定するために用いられる乱数値である。普図表示結果決定用の乱数値MR4は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける可変表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするかなどの決定を行うために用いられる乱数値である。
遊技制御用タイマ割込処理に含まれる特別図柄プロセス処理では、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。普通図柄プロセス処理は、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする処理である。
コマンド制御処理は、主基板11から演出制御基板12、払出制御基板37などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる処理である。特別図柄プロセス処理や普通図柄プロセス処理、スイッチ処理などでは、制御コマンド(演出制御コマンドなど)の送信設定(例えば、送信する制御コマンドの記憶アドレス値をRAM102に格納する等)が行われ、コマンド制御処理では、送信設定された制御コマンドを、実際に演出制御基板12、払出制御基板37に対して送信する処理が行われる。この送信する処理では、演出制御INT信号などが用いられ、制御コマンドの送信が行われる。一例として、コマンド制御処理では、RAM102に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図7は、特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。図8は、ステップS101にて実行される始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。
始動入賞判定処理を開始すると、CPU103は、まず、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(ステップS201)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれば(ステップS201;Yes)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する(ステップS202)。このとき、CPU103は、RAM102の所定領域(例えば遊技制御カウンタ設定部)に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS202;No)、RAM102の所定領域(例えば遊技制御バッファ設定部)に設けられた始動口バッファの格納値である始動口バッファ値を、「1」に設定する(ステップS203)。
ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップS201;No)、ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップS202;Yes)、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(ステップS204)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオンであれば(ステップS204;Yes)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する(ステップS205)。このとき、CPU103は、RAM102の所定領域(例えば遊技制御カウンタ設定部)に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS205にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS205;No)、始動口バッファ値を「2」に設定する(ステップS206)。
ステップS203、S206の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファ値に応じた保留記憶数カウント値を1加算するように更新する(ステップS207)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加(インクリメント)するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加(インクリメント)するように更新される。このときには、RAM102の所定領域(例えば遊技制御カウンタ設定部)に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新する(ステップS208)。
ステップS208の処理を実行した後に、CPU103は、始動入賞の発生時に対応した所定の遊技用乱数を抽出する(ステップS209)。一例として、ステップS209の処理では、乱数回路104やRAM102の所定領域(例えば遊技制御カウンタ設定部)に設けられたランダムカウンタ等によって更新される数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データが抽出される。こうして抽出された各乱数値を示す数値データが保留データとして、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭にセットされることで記憶される(ステップS210)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、保留データが図9(A)に示すような第1特図保留記憶部151Aにセットされる。一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、保留データが図9(B)に示すような第2特図保留記憶部151Bにセットされる。なお、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データは、第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が通過したときに抽出されるものに限定されず、第1特図や第2特図を用いた特図ゲームが開始されるときに抽出されるようにしてもよい。
図9(A)に示す第1特図保留記憶部151Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部151Aに記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき所定の遊技価値が付与されるか否かなどを判定可能にする保留記憶情報となる。
図9(B)に示す第2特図保留記憶部151Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部151Bは、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部151Bに記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき所定の遊技価値が付与されるか否かなどを判定可能にする保留記憶情報となる。
ステップS210の処理に続いて、始動入賞時におけるコマンドの送信設定が行われる(ステップS211)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには、演出制御基板12に対して第2始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。第1始動口入賞指定コマンドは、遊技球が第1始動入賞口を通過(進入)したことにより第1始動条件が成立したことを指定する演出制御コマンドである。第2始動口入賞指定コマンドは、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)したことにより第2始動条件が成立したことを指定する演出制御コマンドである。また、演出制御基板12に対して合計保留記憶数を通知する保留記憶数通知コマンドの送信設定が行われてもよい。こうして設定された始動口入賞指定コマンドや保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後にコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS211の処理を実行した後には、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS212)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(ステップS212;「1」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS213)、ステップS204の処理に進む。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには(ステップS212;「2」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS214)、始動入賞判定処理を終了する。
図7に示すステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102の所定領域(例えば遊技制御フラグ設定部)に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bに記憶されている保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。特別図柄通常処理では、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、可変表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果などに基づいて、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。特別図柄や飾り図柄の可変表示時間は、変動パターンに対応して予め設定されている。したがって、変動パターン設定処理にて変動パターンを決定することにより、特別図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定特別図柄を導出するまでの可変表示時間が決定される。また、変動パターン設定処理は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、飾り図柄の可変表示態様を「リーチ」とするか否かを決定する処理を含んでもよい。あるいは、変動パターン設定処理にて可変表示結果が「ハズレ」となる場合の変動パターンを所定割合で決定することにより、飾り図柄の可変表示態様を「リーチ」とするか否かが決定されてもよい。さらに、変動パターン設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄の変動を開始させるための設定を行う処理を含んでもよい。変動パターン設定処理が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示させるための設定を行う処理が含まれている。そして、RAM102の所定領域(例えば遊技制御フラグ設定部)に設けられた大当りフラグや小当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われる。大当りフラグがオンである場合には、特図表示結果が「大当り」であることに基づく大当り遊技状態の開始を指定する当り開始指定コマンドの送信設定を行うとともに、特図プロセスフラグの値を“4”に更新する。小当りフラグがオンである場合には、特図表示結果が「小当り」であることに基づく小当り遊技状態の開始を指定する当り開始指定コマンドの送信設定を行うとともに、特図プロセスフラグの値を“8”に更新する。大当りフラグや小当りフラグがオフである場合には、特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンド遊技の実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。この処理では、例えば大当り種別が「非確変」、「確変」、「突確」のいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を設定するようにしてもよい。一例として、大当り種別が「非確変」または「確変」に対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定することにより、通常開放ラウンドが実行されるようにすればよい。一方、大当り種別が「突確」に対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.1秒」に設定することにより、短期開放ラウンドが実行されるようにすればよい。大当り開放前処理が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻したときには、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンド遊技の実行回数が所定の上限回数に達したか否かを判定する処理や、上限回数に達していない場合に次回のラウンド遊技が開始されるまで待機する処理などが含まれている。そして、次回のラウンド遊技が開始されるときには、特図プロセスフラグの値が“4”に更新される一方、ラウンド遊技の実行回数が上限回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、確変制御条件の成否に対応して確変状態や時短状態に制御するための各種の設定を行う処理などが含まれている。そして、確変状態や時短状態に制御するための設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、可変表示結果が「小当り」となったことなどに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。一例として、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となったときと同様に、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.1秒」に設定することにより、小当り遊技状態とする設定が行われればよい。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新される。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻したときには、開放回数が所定の上限回数に達したか否かを判定する処理や、上限回数に達していない場合に再び大入賞口を開放状態とするまで待機する処理などが実行される。大入賞口の開放回数が上限回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新される。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9などといった演出装置により、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、確変フラグや時短フラグの状態を変更しないようにして、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
図10は、特別図柄通常処理として、図7のステップS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図10に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。CPU103は、第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS231;No)、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップS232)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば第2保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS233)。また、ステップS233の処理では、合計保留記憶数カウント値を1減算するように更新してもよい。このときには、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「2」に更新する(ステップS234)。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップS231;Yes)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS235)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。CPU103は、第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップS235の処理は、ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
ステップS235にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS235;No)、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップS236)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS236の処理に続いて、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS237)。また、ステップS237の処理では、合計保留記憶数カウント値を1減算するように更新してもよい。このときには、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS238)。
ステップS234、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を、「大当り」と「小当り」と「ハズレ」のいずれかに決定する(ステップS239)。一例として、ステップS239の処理では、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された特図表示結果決定テーブルを選択し、特図表示結果を決定するための使用テーブルに設定する。特図表示結果決定テーブルでは、変動特図が第1特図と第2特図のいずれであるかや、確変制御が行われる確変状態であるか否かに応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、特図表示結果を「大当り」と「小当り」と「ハズレ」のいずれとするかの決定結果に、割り当てられていればよい。変動特図は、開始条件が成立した特図ゲームにて可変表示される特別図柄であり、変動特図指定バッファ値に対応して特定することができる。すなわち、変動特図指定バッファ値が「1」の場合には、変動特図が第1特図となる。一方、変動特図指定バッファ値が「2」の場合には、変動特図が第2特図となる。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づいて、特図表示結果決定テーブルを参照することにより、特図表示結果を決定すればよい。
図11(A)は、ステップS239の処理による特図表示結果の決定例を示している。この決定例では、確変状態における確変制御の有無に応じて、特図表示結果を「大当り」とするか否かの決定割合を異ならせている。より具体的に、確変状態にて確変制御が行われているときには、通常状態や時短状態にて確変制御が行われていないときよりも高い割合で、特図表示結果が「大当り」に決定される。したがって、確変制御が行われる確変状態であるときには、通常状態や時短状態にて確変制御が行われていないときよりも、特図表示結果が「大当り」になりやすく、大当り遊技状態になりやすい。また、図11(A)に示す決定例では、変動特図が第1特図である場合に、所定割合で特図表示結果が「小当り」に決定される。一方、変動特図が第2特図である場合には、特図表示結果が「小当り」に決定されることがない。
その後、ステップS239にて決定された特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS240)。特図表示結果が「大当り」に決定された場合には(ステップS240;Yes)、RAM102の所定領域(例えば遊技制御フラグ設定部)に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS241)。また、大当り種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS242)。一例として、ステップS242の処理では、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された大当り種別決定テーブルを選択し、大当り種別を決定するための使用テーブルに設定する。大当り種別決定テーブルでは、変動特図が第1特図と第2特図のいずれであるかに応じて、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値(決定値)が、大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データに基づいて、大当り種別決定テーブルを参照することにより、大当り種別を決定すればよい。
図11(B)は、ステップS242の処理による大当り種別の決定例を示している。この決定例では、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、大当り種別の決定割合を異ならせている。より具体的に、変動特図が第1特図である場合に、所定割合で大当り種別が「突確」に決定される。一方、変動特図が第2特図である場合には、大当り種別が「突確」には決定されない。すなわち、大当り種別が「突確」に決定されるのは、変動特図が第1特図のときだけになる。このように、特図ゲームにて可変表示される特別図柄に応じて、異なる大当り種別に決定されてもよい。また、大当り種別が「確変」に決定される割合は、変動特図が第1特図のときよりも、変動特図が第2特図のときに高くなる。このように、特図ゲームにて可変表示される特別図柄に応じて異なる割合で、所定の大当り種別に決定されてもよい。
ステップS242の処理を実行した後には、大当り種別を記憶させる(ステップS243)。CPU103は、RAM102の所定領域(例えば遊技制御バッファ設定部)に設けられた大当り種別バッファに、大当り種別の決定結果を示すデータを格納することにより、大当り種別を記憶させればよい。
ステップS240にて特図表示結果が「大当り」ではない場合には(ステップS240;No)、その特図表示結果は「小当り」であるか否かを判定する(ステップS244)。このとき、特図表示結果が「小当り」である場合には(ステップS244;Yes)、RAM102の所定領域(例えば遊技制御フラグ設定部)に設けられた小当りフラグをオン状態にセットする(ステップS245)。
ステップS244にて特図表示結果が「小当り」ではない場合や(ステップS244;No)、ステップS243、S245の処理のいずれかを実行した後には、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を決定する(ステップS246)。一例として、ステップS240、S244にて特図表示結果が「大当り」や「小当り」ではないと判定された場合には、ハズレ図柄として予め定められた特別図柄を確定特別図柄に決定する。一方、ステップS240にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS242における大当り種別の決定結果に応じて、複数種類の大当り図柄として予め定められた特別図柄のいずれかを確定特別図柄に決定すればよい。ステップS244にて特図表示結果が「小当り」であると判定された場合には、小当り図柄として予め定められた特別図柄を確定特別図柄に決定すればよい。
ステップS246の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“1”に更新してから(ステップS247)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS247にて特図プロセスフラグの値が“1”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、図7に示すステップS111の変動パターン設定処理が実行される。
ステップS235にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップS235;Yes)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS248)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
図12は、変動パターン設定処理として、図7のステップS111にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図12に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。そして、大当りフラグがオンである場合には(ステップS261;Yes)、特図表示結果が「大当り」となる大当り時に対応した変動パターンを決定する(ステップS262)。
ステップS261にて大当りフラグがオフである場合には、小当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS263)。そして、小当りフラグがオンである場合には(ステップS263;Yes)、特図表示結果が「小当り」となる小当り時に対応した変動パターンを決定する(ステップS264)。一方、小当りフラグがオフである場合には(ステップS263;No)、特図表示結果が「ハズレ」となるハズレ時に対応した変動パターンを決定する(ステップS265)。
図13は、この実施の形態における変動パターンを示している。この実施の形態では、可変表示結果(特図表示結果)が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様にはならない「非リーチ」である場合とリーチ態様になる「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」や「小当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。
図14(A)は、大当り時における変動パターンの決定例を示している。例えば図12に示すステップS262の処理では、変動パターン決定用の乱数値MR3に基づいて、ROM101の所定領域に予め記憶されて用意された大当り変動パターン決定テーブルを参照することにより、図14(A)に示すような決定割合で可変表示結果が「大当り」となる場合の変動パターンが決定されればよい。
図14(B)は、小当り時における変動パターンの決定例を示している。例えば図12に示すステップS264の処理では、変動パターン決定用の乱数値MR3に基づいて、ROM101の所定領域に予め記憶されて用意された小当り変動パターン決定テーブルを参照することにより、図14(B)に示すような決定割合で可変表示結果が「小当り」となる場合の変動パターンが決定されればよい。
図15は、ハズレ時における変動パターンの決定例を示している。例えば図12に示すステップS265の処理では、変動パターン決定用の乱数値MR3に基づいて、ROM101の所定領域に予め記憶されて用意されたハズレ変動パターン決定テーブルを参照することにより、図15に示すような決定割合で可変表示結果が「ハズレ」となる場合の変動パターンが決定されればよい。
図14(A)に示す決定例では、変動パターンPA4−1、変動パターンPA4−2、変動パターンPB4−1、変動パターンPB4−2といった、ノーマルのリーチ演出だけが実行されてスーパーAやスーパーBのリーチ演出が実行されない変動パターンの決定割合が、変動パターンPA5−1〜変動パターンPA5−8といったスーパーリーチのリーチ演出が実行される変動パターンの決定割合よりも低くなるように設定されている。一方、図15に示す決定例では、変動パターンPA2−1、変動パターンPA2−2といった、ノーマルのリーチ演出だけが実行されてスーパーAやスーパーBのリーチ演出が実行されない変動パターンの決定割合が、変動パターンPA3−1〜変動パターンPA3−8といったスーパーリーチのリーチ演出が実行される変動パターンの決定割合よりも高くなるように設定されている。また、大当り時には、スーパーリーチのリーチ演出が実行される変動パターンの決定割合が、ハズレ時よりも高くなるように設定されている。こうした設定により、スーパーリーチのリーチ演出が実行されたときには、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高められる。
図14(A)に示す決定例では、変動パターンPA5−1から、変動パターンPA5−2、変動パターンPA5−3、変動パターンPA5−4となるに従って、また、変動パターンPA5−5から、変動パターンPA5−6、変動パターンPA5−7、変動パターンPA5−8となるに従って、決定割合が高くなる。一方、図15に示す決定例では、変動パターンPA3−1から、変動パターンPA3−2、変動パターンPA3−3、変動パターンPA3−4となるに従って、また、変動パターンPA3−5から、変動パターンPA3−6、変動パターンPA3−7、変動パターンPA3−8となるに従って、決定割合が低くなる。
図13に示すように、変動パターンPA3−1〜変動パターンPA3−8と、変動パターンPA5−1〜変動パターンPA5−8とでは、特図変動時間や内容が共通している一方で、可変表示結果が「ハズレ」となるか「大当り」となるかが異なっている。図14(A)や図15に示す決定割合の設定により、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動の繰返し実行回数(擬似連回数)が多くなったときには、擬似連回数が少ないときよりも大当り期待度が高められる。また、スーパーBのリーチ演出が実行されたときには、スーパーAのリーチ演出が実行されたときよりも大当り期待度が高められるように、決定割合が設定されている。
図14(A)及び図15に示す決定例では、確変状態や時短状態の終了後、1〜5回目の飾り図柄の可変表示(時短制御後)では、変動パターンPS1−1、変動パターンPS2−1〜変動パターンPS2−3、変動パターンPS3−1〜変動パターンPS3−8、変動パターンPS4−1〜変動パターンPS4−3、及び変動パターンPS5−1〜変動パターンPS5−8といった特殊演出を実行する変動パターンが決定されるのに対し、それ以外の飾り図柄の可変表示(通常時及び時短制御中)では、特殊演出を実行する変動パターンが決定されることはない。ここで、特殊演出では、例えば通常の背景画像とは異なる特殊な背景画像が表示されればよい。このような決定割合の設定により、確変状態や時短状態の終了後、1〜5回目の飾り図柄の可変表示、すなわち左打ち指示報知が実行される飾り図柄の可変表示でのみ、特殊演出が実行される。
図12に示すステップS262、S264、S265の処理のいずれかを実行した後には、変動パターンの決定結果に応じた特別図柄の可変表示時間である特図変動時間を設定する(ステップS266)。特別図柄の可変表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の変動を開始してから可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が導出表示されるまでの所要時間である。ステップS266の処理に続いて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのうち、開始条件が成立したいずれかの特図ゲームを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS267)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
ステップS267の処理を実行した後には、特別図柄の変動開始時におけるコマンドの送信設定が行われる(ステップS268)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第1保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を指定する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第2保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを指定する。
第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を、指定する演出制御コマンドである。変動パターン指定コマンドは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターンを指定する演出制御コマンドである。可変表示結果通知コマンドは、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する演出制御コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数を通知する演出制御コマンドである。
ステップS268の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“2”に更新してから(ステップS269)、変動パターン設定処理を終了する。ステップS269にて特図プロセスフラグの値が“2”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、図7に示すステップS112の特別図柄変動処理が実行される。
図16は、特別図柄停止処理として、図7のステップS113にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図16に示す特別図柄停止処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるかオフであるかを判定する(ステップS281)。このとき、大当りフラグがオンであれば(ステップS281;Yes)、大当り開始時演出待ち時間を設定する(ステップS282)。例えば、ステップS282の処理では、大当り開始時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、遊技制御タイマ設定部593に設けられた遊技制御プロセスタイマにセットされればよい。続いて、大当り開始指定コマンドと、右打ち指示報知の実行を指示する右打ち指示報知コマンドと、を主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS283及びS284)。
ステップS283の処理を実行した後には、大当りフラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS288)。また、特図表示結果が「大当り」となったことに対応して、確変制御や時短制御を終了するための設定を行う(ステップS289)。例えば、ステップS289の処理では、確変フラグや時短フラグをクリアしてオフ状態とする。また、時短回数カウント値が「0」以外の値であれば、時短回数カウンタをクリアして、そのカウント値を「0」に初期化すればよい。その後、特図プロセスフラグの値を大当り開放前処理に対応した値である“4”に更新してから(ステップS290)、特別図柄停止処理を終了する。
ステップS281にて大当りフラグがオフであるときには(ステップS281;No)、小当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS291)。そして、小当りフラグがオンであるときには(ステップS291;Yes)、小当り開始時演出待ち時間を設定する(ステップS292)。例えば、ステップS292の処理では、小当り開始時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、遊技制御プロセスタイマにセットされればよい。続いて、小当り開始指定コマンドと右打ち指示報知コマンドとを主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS293A及びS293B)。また、小当りフラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS294)。その後、特図プロセスフラグの値を小当り開放前処理に対応した値である“8”に更新する(ステップS295)。
ステップS291にて小当りフラグがオフであるときには(ステップS292;No)、特図プロセスフラグの値を“0”に初期化する(ステップS296)。ステップS295、S296の処理のいずれかを実行した後には、確変制御や時短制御を終了するか否かの判定を行う(ステップS297)。例えば、ステップS297の処理では、時短回数カウント値が「0」であるか否かを判定し、「0」以外の値であれば、時短回数カウント値を1減算するように更新する。そして、更新後の時短回数カウント値が「0」となったときには、時短制御を終了する旨の判定を行うようにすればよい。このとき、時短制御を終了すると判定された場合には、例えば時短フラグをクリアしてオフ状態とすることなどにより、時短制御を終了するための設定を行う。また、時短制御を終了するとともに確変制御を終了させてもよい。あるいは、確変制御が行われている確変制御中は、特図表示結果が「大当り」となるまで、時短制御も継続して行われるようにしてもよい。また、時短制御を終了させるか否かの判定とは別個に、確変制御を終了させるか否かの判定が行われるようにしてもよい。ステップS297にて時短制御を終了すると判定された場合には(ステップS298;Yes)、左打ち指示報知の実行を指示する左打ち指示報知コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップS299)、特別図柄停止処理を終了する。ステップS297にて時短制御を終了しないと判定された場合には(ステップS298;No)、そのまま特別図柄停止処理を終了する。
図17は、大当り終了処理として、図7のステップS117にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図17に示す大当り終了処理において、CPU103は、まず、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップS311)。一例として、図7のステップS116の大当り開放後処理では、特図プロセスフラグの値を“7”に更新するときに、大当り終了時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が遊技制御プロセスタイマにセットされる。この場合、ステップS311の処理では、例えば遊技制御プロセスタイマ値を1減算することなどにより更新し、更新後の遊技制御プロセスタイマ値が所定の待ち時間経過判定値(例えば「0」など)と合致したか否かに応じて、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定すればよい。ステップS311にて大当り終了時演出待ち時間が経過していなければ(ステップS311;No)、そのまま大当り終了処理を終了する。
ステップS311にて大当り終了時演出待ち時間が経過したときには(ステップS311;Yes)、時短制御を開始するための設定を行う(ステップS312)。例えば、CPU103は、時短フラグをオン状態にセットするとともに、時短制御中に実行可能な特図ゲームの上限値に対応して予め定められたカウント初期値(例えば「100」)を、時短回数カウンタに設定する。また、右打ち指示報知コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS313)。
ステップS313の処理を実行した後には、大当り種別バッファ値を読み出して(ステップS314)、大当り種別が「非確変」、「確変」、「突確」のいずれであったかを特定する。このときには、ステップS314の処理により特定された大当り種別が「非確変」であるか否かを判定する(ステップS317)。大当り種別が「非確変」ではないと判定された場合には(ステップS317;No)、確変制御を開始するための設定を行う(ステップS318)。例えば、CPU103は、確変フラグをオン状態にセットする。
ステップS317にて大当り種別が「非確変」と判定された場合や(ステップS317;Yes)、ステップS318の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“0”に初期化してから(ステップS319)、大当り終了処理を終了する。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。
演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、所定の演出制御メイン処理を実行する。図18は、演出制御メイン処理の一例のフローチャートである。演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理(ステップS71)を実行して、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。その後、RAM122の所定領域(例えば演出制御フラグ設定部)に設けられたタイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS72)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば、待機する(ステップS72;No)。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
タイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS72;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS73)、コマンド解析処理(ステップS74)を実行する。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファ(RAM122に設けられる。)に格納されている各種の制御コマンドを読み出した後に、その読み出された制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。
コマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS75)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L,8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった発光体における点灯動作などといった各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理(ステップS76)が実行され、演出制御に用いる各種の乱数値として、RAM122のランダムカウンタによってカウントされる演出用乱数を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。ステップS76のあとには、音量等を設定するための音量等設定処理(ステップS77)を実行し、ステップS72の処理に進む。
図19は、演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図19に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域(例えば演出制御フラグ設定部)に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11からの第1変動開始コマンドあるいは第2変動開始コマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。なお、確変状態や時短状態の終了後に合計保留記憶数が“0”である場合、すなわち、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたときに、デモ画面表示が表示されている場合には、ステップS170の可変表示開始待ち処理において、第3左打ち指示報知を実行されればよい。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示や、その他の各種演出動作を行うために、特別図柄の変動パターンや表示結果の種類などに応じた確定飾り図柄や各種の演出制御パターンを決定する処理などを含んでいる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域(例えば演出制御タイマ設定部)に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行う。こうした演出制御を行った後、例えば特図変動時演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から伝送される図柄確定コマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示させる。確定飾り図柄を完全停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、当り開始指定コマンドを受信したきに、その当り開始指定コマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を大当り中演出処理に対応した値である“6”に更新する。これに対して、当り開始指定コマンドを受信したときに、その当り開始指定コマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、当り開始指定コマンドを受信せずに、演出制御プロセスタイマがタイムアウトしたときには、特図ゲームにおける特図表示結果が「ハズレ」であったと判断して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11からの当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11からの当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。
図20は、可変表示開始設定処理として、図19のステップS171にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図20に示す可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば主基板11から伝送された可変表示結果通知コマンドなどに基づいて、特図表示結果が「ハズレ」となるか否かを判定する(ステップS501)。特図表示結果が「ハズレ」となる旨の判定がなされたときには(ステップS501;Yes)、例えば主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンが、飾り図柄の可変表示態様をリーチ態様としない「非リーチ」の場合に対応した非リーチ変動パターンであるか否かを判定する(ステップS502)。
ステップS502にて非リーチ変動パターンであると判定された場合には(ステップS502;Yes)、非リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS503)。一例として、ステップS503の処理では、まず、乱数回路124またはRAM122の所定領域(例えば演出制御カウンタ設定部)に設けられた演出用ランダムカウンタ等により更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された左確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」の飾り図柄表示エリア5Lに停止表示される左確定飾り図柄を決定する。次に、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「右」の飾り図柄表示エリア5Rに停止表示される右確定飾り図柄を決定する。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定などにより、右確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される中確定飾り図柄を決定する。
ステップS502にて非リーチ変動パターンではないと判定された場合には(ステップS502;No)、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS504)。一例として、ステップS504の処理では、まず、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された左右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。さらに、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定飾り図柄を決定する。ここで、例えば中確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定飾り図柄が大当り組合せとなってしまう場合には、任意の値(例えば「1」)を中確定飾り図柄の図柄番号に加算または減算することなどにより、確定飾り図柄が大当り組合せとはならずにリーチ組合せとなるようにすればよい。あるいは、中確定飾り図柄を決定するときには、左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号との差分(図柄差)を決定し、その図柄差に対応する中確定飾り図柄を設定してもよい。
ステップS501にて特図表示結果が「ハズレ」ではないと判定されたときには(ステップS501;No)、特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」である場合、または、特図表示結果が「小当り」である場合であるか、これら以外の場合であるかを判定する(ステップS505)。「突確」または「小当り」であると判定されたときには(ステップS505;Yes)、例えば短期開放チャンス目といった、「突確」の場合や「小当り」の場合に対応した飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS506)。
ステップS506における処理の一例として、変動パターン指定コマンドにより変動パターンPC1−1または変動パターンPC1−2が指定された場合に、複数種類の短期開放チャンス目のうち、いずれかを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する。この場合には、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新されるチャンス目決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された所定のチャンス目決定テーブルを参照することなどにより、短期開放チャンス目のいずれかを構成する確定飾り図柄の組合せを決定すればよい。
ステップS506における処理の他の一例として、変動パターン指定コマンドにより変動パターンPC2−1または変動パターンPC2−2が指定された場合に、例えばステップS504と同様の処理を実行することにより、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定すればよい。あるいは、変動パターンPC2−1または変動パターンPC2−2が指定された場合に、ステップS504と同様の処理を実行することにより「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて揃って停止表示される同一の飾り図柄を決定する一方で、ステップS504とは異なる処理を実行することにより、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて通常時における飾り図柄の可変表示では使用されない特殊な飾り図柄(突確チャンス図柄)を停止表示することに決定してもよい。
なお、変動パターンPC2−1または変動パターンPC2−2が指定されて飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となる場合でも、例えば「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて同一の飾り図柄が揃って仮停止表示されることによりリーチ態様となった後に、「右」の飾り図柄可変表示エリア5Rにて飾り図柄を再び変動させることにより仮停止表示した飾り図柄を変更させる「滑り」の可変表示演出を行うとともに、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて所定の飾り図柄を停止表示させることで、短期開放チャンス目のいずれかを構成する飾り図柄の組合せが導出表示されるようにしてもよい。この場合、ステップS506の処理では、変動パターンPC2−1または変動パターンPC2−2が指定された場合でも、短期開放チャンス目のいずれかを構成する確定飾り図柄の組合せを決定すればよい。
ステップS505にて「突確」または「小当り」以外の「非確変」または「確変」であると判定されたときには(ステップS505;No)、大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS507)。一例として、ステップS507の処理では、まず、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。続いて、ROM121に予め記憶されて用意された大当り確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、画像表示装置5の表示領域における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。
ステップS503、S504、S506、S507の処理のいずれかを実行した後には、可変表示中演出決定処理を実行する(ステップS508)。可変表示中演出決定処理は、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となる場合や「擬似連」の可変表示演出が実行される場合などに対応して、各種の演出態様を決定するための処理を含んでいる。
ステップS508にて可変表示中演出決定処理を実行した後には、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップS509)。演出制御用CPU120は、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンや、可変表示中演出決定処理における決定結果などに対応して、ROM121に予め記憶されて用意された複数の演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットすればよい。続いて、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS510)。
そして、画像表示装置5における飾り図柄などの変動を開始させるための設定を行う(ステップS511)。このときには、例えばステップS510にて使用パターンとして決定された演出制御パターンに含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させることなどにより、画像表示装置5の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS512)、可変表示開始設定処理を終了する。
図21は、可変表示中演出決定処理として、図20のステップS508にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図21に示す可変表示中演出決定処理において、演出制御用CPU120は、まず、RAM122等に設けられた左打ち指示報知中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS601)。このとき、左打ち指示報知中フラグがオフであれば(ステップS601;No)、左打ち指示報知コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS602)。
ステップS602にて左打ち指示報知コマンドを受信したと判定されたときには(ステップS602;Yes)、左打ち指示報知を実行する飾り図柄の可変表示回数として予め定められたカウント初期値(例えば「5」)を、左打ち指示報知回数カウンタに設定するとともに(ステップS603)、左打ち指示報知中フラグをオン状態にセットする(ステップS604)。
ステップS601にて左打ち指示報知中フラグがオンであると判定されたときには(ステップS601;Yes)、左打ち指示報知回数カウンタにおけるカウント値(左打ち指示報知回数カウント値)を1減算して更新し(ステップS605)、更新後の左打ち指示報知回数カウント値が“3”以上であるか否かを判定する(ステップS606)。
ステップS604の処理を実行した後や、ステップS606にて更新後の左打ち指示報知回数カウント値が“3”以上であると判定されたときには(ステップS606;Yes)、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して第1左打ち指示報知を実行するための設定を行う(ステップS607)。具体的に、ステップS607の処理では、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンが変動パターンPA1−3である場合、第1左打ち指示報知が3.5s間実行される演出制御パターンが指定され、それ以外の変動パターンである場合には、第1左打ち指示報知が7s間実行される演出制御パターンが指定されればよい。第1左打ち指示報知では、画像表示装置5における演出画像の表示とともに、スピーカ8L、8Rからの音声出力により、遊技球を左遊技領域2Aに発射すべきことが遊技者に報知される。
ステップS606にて更新後の左打ち指示報知回数カウント値が“3”未満であると判定されたときには(ステップS606;No)、更新後の左打ち指示報知回数カウント値が“0”であるか否かを判定する(ステップS608)。このとき、更新後の左打ち指示報知回数カウント値が“0”でなければ(ステップS608;No)、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して第2左打ち指示報知を実行するための設定を行う(ステップS609)。具体的に、ステップS607の処理では、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンが変動パターンPA1−2,PA1−3,及びPB1−1といった短縮ありの変動パターンである場合、第1左打ち指示報知が3.5s間実行される演出制御パターンが指定され、その他の変動パターンである場合には、第1左打ち指示報知が7s間実行される演出制御パターンが指定されればよい。第2左打ち指示報知では、画像表示装置5における演出画像の表示のみにより、遊技球を左遊技領域2Aに発射すべきことが遊技者に報知される。
ステップS608にて更新後の左打ち指示報知回数カウント値が“0”であると判定されたときには(ステップS608;Yes)、左打ち指示報知中フラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS610)。
ステップS602にて左打ち指示報知コマンドを受信していないと判定されたときや(ステップS602;No)、ステップS607及びS610のいずれかの処理を実行した後には、右打ち指示報知コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS611)。
ステップS611にて右打ち指示報知コマンドを受信したと判定されたときには(ステップS611;Yes)、右打ち指示報知を実行するための設定を行う(ステップS612)。右打ち指示報知では、画像表示装置5における演出画像の表示などにより、遊技球を左遊技領域2Bに発射すべきことが遊技者に報知されればよい。
ステップS611にて右打ち指示報知コマンドを受信していないと判定されたときや(ステップS611;No)、ステップS612の処理を実行した後には、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンを特定する(ステップS613)。続いて、特定した変動パターンに対応して、特殊演出が実行されるか否かを判定する(ステップS614)。このとき、特殊演出が実行されると判定した場合には(ステップS614;Yes)、特殊演出を実行するための設定を行う(ステップS615)。
ステップS614にて特殊演出が実行されないと判定した場合や(ステップS614;No)、ステップS615の処理を実行した後には、ステップS613にて特定した変動パターンに対応して、「擬似連」の可変表示演出が実行されるか否かを判定する(ステップS616)。このとき、「擬似連」の可変表示演出が実行されると判定した場合には(ステップS616;Yes)、再変動演出を実行するための設定を行う(ステップS617)。
ステップS616にて「擬似連」の可変表示演出が実行されないと判定した場合や(ステップS616;No)、ステップS617の処理を実行した後には、可動演出部材60を画像表示装置5における表示領域の前面に進出させる高期待度演出を実行するか否かという高期待度演出の有無を決定する(ステップS618)。一例として、演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される高期待度演出決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。続いて、ROM121に予め記憶されて用意された高期待度演出決定テーブルを参照することなどにより、高期待度演出の有無を決定すればよい。高期待度演出決定テーブルでは、特図表示結果が「ハズレ」と「大当り」のいずれであるかに応じて、高期待度演出決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が、高期待度演出を実行するか否かの決定結果に割り当てられていればよい。
高期待度演出決定テーブルでは、特図表示結果が「ハズレ」となる場合に、高期待度演出を実行しない高期待度演出なしに決定される割合は、高期待度演出を実行する高期待度演出ありに決定される割合よりも十分に高くなるように設定されている。一方、特図表示結果が「大当り」となる場合に、高期待度演出ありに決定される割合は、高期待度演出なしに決定される割合よりも十分に高くなるように設定されている。また、高期待度演出ありの決定割合は、特図表示結果が「大当り」となる場合に「ハズレ」となる場合よりも十分に高くなる一方、高期待度演出なしの決定割合は、特図表示結果が「大当り」となる場合に「ハズレ」となる場合よりも十分に低くなるように設定されている。こうした設定により、高期待度演出が実行されたときには、高期待度演出が実行されないときよりも大当り期待度が大幅(飛躍的)に高められる。
ステップS618の処理を実行した後には、高期待度演出ありに決定されたか否かを判定する(ステップS619)。このとき、高期待度演出なしと判定した場合には(ステップS619;No)、そのまま可変表示中演出決定処理を終了する。一方、高期待度演出ありと判定した場合には(ステップS619;Yes)、高期待度演出を実行するための設定を行う(ステップS620)。ステップS620の処理では、例えば可動演出部材60を進出させる高期待度演出を実行するための演出制御パターンが指定されればよい。
図22は、可変表示中演出処理として、図19のステップS172にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図22に示す可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば演出制御プロセスタイマ値などに基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS521)。一例として、ステップS521の処理では、演出制御プロセスタイマ値を更新(例えば1減算)し、更新後の演出制御プロセスタイマ値に対応して演出制御パターンから終了コードが読み出されたときなどに、可変表示時間が経過したと判定すればよい。
ステップS521にて可変表示時間が経過していない場合には(ステップS521;No)、第1左打ち指示報知を実行するための第1左打ち指示報知実行期間であるか否かを判定する(ステップS522)。第1左打ち指示報知実行期間は、例えば第1左打ち指示報知に対応して選択された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。この実施の形態では、図6(A)に示すように、変動パターンPA1−3に対応して演出制御パターンが選択されている場合、第1左打ち指示報知実行期間として3.5sが設定され、それ以外の変動パターンに対応して演出制御パターンが選択されている場合、第1左打ち指示報知実行期間として7.0sが設定される。
ステップS522にて第1左打ち指示報知実行期間であるときには(ステップS522;Yes)、第1左打ち指示報知を実行するための演出動作制御を行う(ステップS523)。
一例として、ステップS523の処理では、演出制御パターンなどから読み出した演出制御実行データ(例えば表示制御データや、音声制御データ、ランプ制御データなど)に応じて、第1左打ち指示報知を実行するために、各種指令を作成して表示制御部123や音声制御基板13などに対して伝送させればよい。より具体的には、第1左打ち指示報知を実行するときに、「左打ちに戻して!」といった演出画像を表示させるための表示制御指令を作成して表示制御部123へと伝送させたり、「左打ちに戻して!」といった音声を出力させるための効果音信号などを作成して音声制御基板13へと伝送させたりする。
ステップS523の処理により演出制御基板12の演出制御用CPU120などから伝送された表示制御指令に応じて、表示制御部123が所定の映像信号を生成して画像表示装置5に供給したり、所定の音声制御指令に応じて、音声制御基板13が所定の効果音信号を生成してスピーカ8L,8Rに供給したりすることにより、遊技球を左遊技領域2Aに発射すべきことを遊技者に報知する第1左打ち指示報知が行われる。
ステップS522にて第1左打ち指示報知実行期間でないときや(ステップS522;No)、ステップS523の処理を実行した後には、第2左打ち指示報知を実行するための第2左打ち指示報知実行期間であるか否かを判定する(ステップS524)。第2左打ち指示報知実行期間は、例えば第2左打ち指示報知に対応して選択された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。この実施の形態では、図6(A)に示すように、変動パターンPA1−3に対応して演出制御パターンが選択されている場合、第2左打ち指示報知実行期間として3.5sが設定され、それ以外の変動パターンに対応して演出制御パターンが選択されている場合、第2左打ち指示報知実行期間として7.0sが設定される。
ステップS524にて第2左打ち指示報知実行期間であるときには(ステップS524;Yes)、第2左打ち指示報知を実行するための演出動作制御を行う(ステップS525)。
一例として、ステップS525の処理では、演出制御パターンなどから読み出した演出制御実行データ(例えば表示制御データ)に応じて、第2左打ち指示報知を実行するために、表示制御指令を作成して表示制御部123に対して伝送させればよい。より具体的には、第2左打ち指示報知を実行するときに、「左打ちに戻して!」といった演出画像を表示させるための表示制御指令を作成して表示制御部123へと伝送させる。
ステップS525の処理により演出制御基板12の演出制御用CPU120などから伝送された表示制御指令に応じて、表示制御部123が所定の映像信号を生成して画像表示装置5に供給することにより、遊技球を左遊技領域2Aに発射すべきことを遊技者に報知する第2左打ち指示報知が行われる。
ステップS524にて第2左打ち指示報知実行期間でないときや(ステップS524;No)、ステップS525の処理を実行した後には、右打ち指示報知を実行するための右打ち指示報知実行期間であるか否かを判定する(ステップS526)。右打ち指示報知実行期間は、例えば右打ち指示報知に対応して選択された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。
ステップS526にて右打ち指示報知実行期間であるときには(ステップS526;Yes)、右打ち指示報知を実行するための演出動作制御を行う(ステップS527)。
一例として、ステップS527の処理では、演出制御パターンなどから読み出した演出制御実行データ(例えば表示制御データや、音声制御データ、ランプ制御データなど)に応じて、右打ち指示報知を実行するために、各種指令を作成して表示制御部123などに対して伝送させればよい。より具体的には、右打ち指示報知を実行するときに、「右打ちしてね!」といった演出画像を表示させるための表示制御指令を作成して表示制御部123へと伝送させるなどする。
ステップS527の処理により演出制御基板12の演出制御用CPU120などから伝送された表示制御指令に応じて、表示制御部123が所定の映像信号を生成して画像表示装置5に供給することなどにより、遊技球を右遊技領域2Bに発射すべきことを遊技者に報知する右打ち指示報知が行われる。
ステップS526にて右打ち指示報知実行期間でないときには(ステップS526;No)、ステップS527の処理を実行した後には、再変動演出を実行するための再変動演出実行期間であるか否かを判定する(ステップS528)。再変動演出実行期間は、変動パターンおよび再変動タイミングの決定結果などに対応して選択された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。ステップS528にて再変動演出実行期間であるときには(ステップS528;Yes)、再変動演出を実行するための演出動作制御を行う(ステップS529)。
ステップS528にて再変動演出実行期間ではないときや(ステップS528;No)、ステップS529の処理を実行した後には、高期待度演出を実行するための高期待度演出実行期間であるか否かを判定する(ステップS530)。高期待度演出実行期間は、例えば高期待度演出を実行する旨の決定結果に対応して選択された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。ステップS530にて高期待度演出実行期間であると判定されたときには(ステップS530;Yes)、高期待度演出を実行するための演出動作制御を行う(ステップS531)。
一例として、ステップS531の処理では、演出制御パターンなどから読み出した演出制御実行データ(例えば可動演出部材制御データなど)に応じて、所定の演出態様による高期待度演出を実行するために、駆動制御信号をモータ駆動回路16などに対して伝送させればよい。より具体的には、可動演出部材60を画像表示装置5における表示領域の前面に進出させるための駆動制御信号を作成して、モータ駆動回路16へと伝送させる。
ステップS531の処理により演出制御基板12の演出制御用CPU120などから伝送された駆動制御信号に応じて、モータ駆動回路16が可動演出部材用モータ61を回転駆動することにより、可動演出部材60を表示領域における所定端部の近傍から表示領域の前面へと進出させる高期待度演出が実行される。
ステップS530にて高期待度演出実行期間ではないときや(ステップS530;No)、ステップS531の処理を実行した後には、リーチ演出を実行するためのリーチ演出実行期間であるか否かを判定する(ステップS532)。リーチ演出実行期間は、例えば変動パターンに応じて選択された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。なお、高期待度演出がリーチ演出に含まれる場合もある。この場合には、ステップS532の処理にてリーチ演出実行期間であると判定されたときに、ステップS530及びS529の処理などが実行可能になればよい。ステップS532にてリーチ演出実行期間であるときには(ステップS532;Yes)、リーチ演出を実行するための演出動作制御を行う(ステップS533)。
ステップS532にてリーチ演出実行期間ではないときや(ステップS532;No)、ステップS533の処理を実行した後には、例えば変動パターンに対応して選択された演出制御パターンにおける設定などに基づいて、その他、飾り図柄の可変表示動作を含めた演出動作制御を行ってから(ステップS534)、可変表示中演出処理を終了する。
ステップS521にて可変表示時間が経過した場合には(ステップS521;Yes)、主基板11から伝送される図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS535)。このとき、図柄確定コマンドの受信がなければ(ステップS535;No)、可変表示中演出処理を終了して待機する。なお、可変表示時間が経過した後、図柄確定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。
ステップS535にて図柄確定コマンドの受信があった場合には(ステップS535;Yes)、例えば表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった、飾り図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄)を導出表示させる制御を行う(ステップS536)。また、当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS537)。そして、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS538)、可変表示中演出処理を終了する。
図23は、特図当り待ち処理として、図19のステップS173にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図23に示す特図当り待ち処理において、CPU120Aは、まず、当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップS541)。当り開始指定コマンド受信待ち時間は、図22に示すステップS172の可変表示中演出処理にて、飾り図柄停止コマンドを受信したことなどに応じて予め定められた一定時間が設定される。
ステップS541にて当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過していない場合には(ステップS541;No)、主基板11から伝送される大当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS542)。大当り開始指定コマンドの受信があれば(ステップS542;Yes)、演出プロセスフラグの値を大当り中演出処理に対応した値である“6”に更新する(ステップS543)。このときには、大当り開始指定コマンドにより大当り種別として「突確」が指定されたか否かを判定する(ステップS544)。
ステップS544にて大当り種別として「突確」以外が指定された場合には(ステップS544;No)、大当り遊技状態の開始を報知するために予め用意された大当り報知用の演出制御パターンを選択し、使用パターンとしてセットする(ステップS545)。その後、使用パターンとしてセットした演出制御パターンから読み出した演出制御実行データなどに基づいて、大当り報知動作の制御を開始するための設定を行う(ステップS546)。
ステップS542にて大当り開始指定コマンドの受信がない場合には(ステップS542;No)、小当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS547)。小当り開始指定コマンドの受信がなければ(ステップS547;No)、特図当り待ち処理を終了して、当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過するまで待機する。小当り開始指定コマンドの受信があった場合には(ステップS547;Yes)、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する(ステップS548)。
ステップS544にて大当り種別として「突確」が指定された場合や(ステップS544;Yes)、ステップS546又はS548の処理を実行した後には、右打ち指示報知を実行するための設定を行う(ステップS549)。このときの指示報知設定は、右打ち指示報知を実行するために予め用意された演出制御パターンを使用パターンにセットして所定の演出動作を実行する制御を開始させるといった、右打ち指示報知の開始設定であればよい。こうした右打ち指示報知の設定は、対応する所定の報知終了条件が成立し、その報知終了が実行されるまで、演出制御用RAM122の所定領域に記憶されていればよい。
右打ち指示報知は、例えば「右打ちしてね!」といった文字によるメッセージや、右向き矢印を示す演出画像を表示するなどにより、遊技球を右遊技領域2Bに発射すべきことが遊技者に報知されるものであればよい。なお、画像表示装置5における演出画像の表示に代えて、あるいは演出画像の表示とともに、スピーカ8L、8Rからの音声出力や、遊技効果ランプ9および装飾用LEDといった発光体の点灯動作などにより、右打ち指示報知が行われるようにしてもよい。右打ち指示報知では、遊技球を右遊技領域2Bに発射すべきことが遊技者に対して明確に報知されればよい。
なお、大当り種部が「突確」に指定された場合や、小当り開始指定コマンドの受信をした場合には、大当り種部が「突確」以外が指定された場合とは異なる報知態様で、右打ち指示報知が行われてもよい。大当り種部が「突確」以外が指定された場合、右打ち指示報知は、例えば右向き矢印を示す演出画像などを、所定の不透明な表示色で表示することにより、遊技球を右遊技領域2Bに発射すべきことが遊技者に報知されるものであればよい。これに対して、大当り種部が「突確」に指定された場合や、小当り開始指定コマンドの受信をした場合、右打ち指示報知は、例えば右向き矢印を示す演出画像などを、ほぼ透明な状態で表示することにより、遊技球を右遊技領域2Bに発射すべきことが遊技者に報知されるものであればよい。なお、大当り種部が「突確」に指定された場合や、小当り開始指定コマンドの受信をした場合にも、画像表示装置5における演出画像の表示に代えて、音声出力や発光体の点灯動作により右打ち指示報知が行われてもよいが、大当り種別が「突確」以外が指定された場合のような明確な報知ではなく、遊技者が認識不可能または認識困難な報知が行われればよい。
ステップS541にて当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過した場合には(ステップS541;Yes)、演出プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化してから(ステップS550)、特図当り待ち処理を終了する。
図24(A)は、確変状態や時短状態の終了後、1回目〜5回目の飾り図柄の可変表示において、大当り組合せを構成する確定飾り図柄が導出表示される場合における各種演出の実行タイミングを示している。ここでは、確変状態や時短状態の終了後、1回目の特図ゲームにおいて、変動パターンPS4−1(可変表示時間=33s)が選択された場合を例に説明する。この場合、飾り図柄の可変表示が開始されるタイミング(t=0s)において、例えば第1左打ち指示報知が開始され、例えば「左打ちに戻して!」といった文字によるメッセージや、左向き矢印を示す演出画像などを表示することにより、遊技球を左遊技領域2Aに発射すべきことが遊技者に報知される。そして、飾り図柄の可変表示を開始してから所定の左打ち指示報知実行期間(7.0s)経過後のタイミングにおいて(t=7s)、「左打ちに戻して!」といった文字によるメッセージや、左向き矢印を示す演出画像などの表示が消去されることにより、第1左打ち指示報知が終了する。その後、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となって(t=20s)、大当り組合せを構成する確定飾り図柄が導出表示される(t=33s)。このように、確変状態や時短状態の終了後、1回目〜5回目の飾り図柄の可変表示において、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示される場合、左打ち指示報知を、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示される以前に完了する。このようにすれば、左打ち指示報知が行われているときに、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示されて、遊技者が混乱してしまうことを防止することができるため、遊技を好適に実行することができる。
図24(B)は、確変状態や時短状態の終了後、1回目〜5回目の飾り図柄の可変表示において、高期待度演出が実行される場合における各種演出の実行タイミングを示している。ここでは、確変状態や時短状態の終了後、1回目の特図ゲームにおいて、変動パターンPS5−1(可変表示時間=63s)が選択された場合を例に説明する。この場合、図25(A)に示すように、飾り図柄の可変表示が開始されるタイミング(t=0s)において、例えば第1左打ち指示報知が開始され、例えば「左打ちに戻して!」といった文字によるメッセージや、左向き矢印を示す演出画像などを表示することにより、遊技球を左遊技領域2Aに発射すべきことが遊技者に報知される。そして、図25(B)に示すように、飾り図柄の可変表示を開始してから所定の左打ち指示報知実行期間(7.0s)経過後のタイミングにおいて(t=7s)、「左打ちに戻して!」といった文字によるメッセージや、左向き矢印を示す演出画像などの表示が消去されることにより、第1左打ち指示報知が終了する。その後、図25(C)に示すように、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となってから(t=20s)、高期待度演出が開始されて、操作ボタンの操作を遊技者に促す演出画像が画像表示装置5に表示される(t=25s)。そして、遊技者により操作ボタンが操作されると、図25(D)に示すように、可動演出部材60が表示領域における所定端部の近傍から表示領域の前面へと進出され(t=30s)、その後、図25(E)に示すように、スーパーリーチのリーチ演出に発展させる(t=40s)。このように、確変状態や時短状態の終了後、1回目〜5回目の飾り図柄の可変表示において、高期待度演出が実行される場合、左打ち指示報知を、可動演出部材60が表示領域における所定端部の近傍から表示領域の前面へと進出する以前、すなわち、高期待度演出によって左打ち指示報知が行われる表示領域のうちの少なくとも一部の視認が妨げられる以前に完了する。このようにすれば、左打ち指示報知が行われているときに、高期待度演出によって左打ち指示報知が行われる表示領域のうちの少なくとも一部の視認が妨げられて、遊技者が混乱してしまうことを防止することができるため、遊技を好適に実行することができる。
図24(C)は、確変状態や時短状態の終了後、1回目〜5回目の飾り図柄の可変表示において、擬似連変動の繰返し実行回数(擬似連回数)が2回の「擬似連」の可変表示演出が実行される場合における各種演出の実行タイミングを示している。ここでは、確変状態や時短状態の終了後、1回目の特図ゲームにおいて、変動パターンPS5−3(可変表示時間=93s)が選択された場合を例に説明する。この場合、飾り図柄の可変表示が開始されるタイミング(t=0s)において、例えば第1左打ち指示報知が開始され、例えば「左打ちに戻して!」といった文字によるメッセージや、左向き矢印を示す演出画像などを表示することにより、遊技球を左遊技領域2Aに発射すべきことが遊技者に報知される。そして、飾り図柄の可変表示を開始してから所定の左打ち指示報知実行期間(7.0s)経過後のタイミングにおいて(t=7s)、「左打ちに戻して!」といった文字によるメッセージや、左向き矢印を示す演出画像などの表示が消去されることにより、第1左打ち指示報知が終了する。その後、初回変動が終了して、擬似連チャンス目となる飾り図柄を仮停止表示してから再変動させる1回目の擬似連変動が実行される(t=15s)。その後さらに、1回目の擬似連変動が終了して、擬似連チャンス目となる飾り図柄を仮停止表示してから再変動させる2回目の擬似連変動が実行される(t=30s)。そして、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となって、スーパーリーチのリーチ演出が実行される(t=45s)。このように、確変状態や時短状態の終了後、1回目〜5回目の飾り図柄の可変表示において、再変動演出が実行される場合、左打ち指示報知を、最初に再変動演出が行われる以前に完了する。このようにすれば、左打ち指示報知が行われているときに、再変動演出が行われて、左打ち指示報知への注目が損なわれることを防止することができるため、遊技を好適に実行することができる。
なお、図24(A)〜(C)に示したものは一例であって、例えば突確大当りとなる場合には、突確チャンス目を構成する確定飾り図柄が導出表示される前に突確大当りになることを示唆する煽り演出等を、左打ち指示報知が完了した後に開始されるようにすればよい。
次に音量等設定処理について説明する。図26は、音量等設定処理の一例を示すフローチャートである。音量等設定処理は、音量(スピーカ8L,8Rから実際に出力される音声の音量、以下単に「音量」として説明する。)の設定や光量(遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどを実際に点灯させるときの光量、以下単に「光量」として説明する。)の設定、その他メニューの表示などを行うための処理である。図27は、設定切替スイッチの状態(チャンネル)と音量等設定処理で設定される音量、光量などとの関係を示す図である。図28は、音量や光量の設定タイミングを説明する図である。図29は、音量や光量の設定に用いられる第2音量段階や第2光量段階を変更するとき(つまり、遊技者による操作によって音量や光量を変更するとき)に表示される設定画面を示す図である。
音量等設定処理では、デモ画面の表示中にメニュー画面を表示する処理などを行う。メニュー画面は、「音量・光量調整」を含む複数の選択項目などからなる。遊技者は所望の選択項目を、スティックコントローラ30などを用いて選択することができる。例えば、メニュー画面において、複数の選択項目のうちの1つが強調表示(点滅表示、選択項目の色を変化させる表示など)される。強調表示される選択項目は選択対象となる。遊技者は、スティックコントローラ30などを用いて強調表示される選択項目を切り換え、プッシュボタン31Bの押下によって強調表示される選択項目を選択する。これによって所望の選択項目が選択されたことになる。選択項目が選択されると、その選択項目に応じた画面がメニュー画面から切り替わって新たに表示される。
「音量・光量調整」の選択項目は、遊技者が音量や光量を調整するときに選択するものであり、選択によって、図29の設定画面が表示される。図29のように、設定画面では、複数の音量段階(丸で囲まれた「2」〜「14」)及び複数の光量段階(四角で囲まれた「50%」、「75%」、「100%」)が領域5HH及び領域5HLに表示されている。なお、設定画面で表示される光量段階は、設定切替スイッチ300のチャンネルによって異なる(詳しくは後述)。各音量段階(「2」〜「14」)は、それぞれ、音量の設定に用いられる第2音量段階が取り得る段階になっている。各音量段階のうち、強調表示されている音量段階(図29では「10」)が、現在の第2音量段階になる。強調表示される音量段階つまり第2音量段階は、スティックコントローラ30などを用いた操作によって、変更される。設定画面上の各光量段階(「50%」、「75%」、「100%」など)は、それぞれ、光量の設定に用いられる第2光量段階が取り得る段階になっている。各光量段階のうち、強調表示されている光量段階(図29では「75%」)が、現在の第2光量段階になる。強調表示される光量段階つまり第2光量段階は、スティックコントローラ30などを用いた操作によって、変更される。第2音量段階や第2光量段階が変更されると、変更後の段階と現在の第1音量段階や第1光量段階とに基づいて、音量や光量が設定される。つまり、図29の設定画面における強調表示された音量段階や光量段階を操作によって変更することで、音量や光量が変更される。このように、この実施の形態では、デモ画面の表示や設定画面の表示が、遊技者による音量や光量(第2音量段階や第2光量段階)の設定のための操作が行える条件(遊技者用の操作を行うための第2許可条件)になっている。
なお、選択切替スイッチ300のチャンネルが「A」〜「F」のときは、遊技者による音量や光量の設定が制限される。つまり、第2音量段階や第2光量段階の設定が制限される。このときには、音量や光量が第1音量段階や第1光量段階のみに基づいて設定される。
音量や光量は、取り得る範囲が予め定められている。具体的には、音量は、「2」〜「22」の21段階(数字が大きい方が音量が大きい)があり、光量は「30%」、「50%」、「65%」、「75%」、「100%」の5段階がある(図27参照)。なお、演出時などの音量は、常に一定ではない。設定される音量は、例えば、演出時などに出力されることが許容される最大の音量である。演出時などの光量も、常に一定ではない。上記光量は、例えば、演出時などで許容される最大の光量である。なお、光量は、最大の光量を100%とした割合(%)で段階が示される。
ここで、実際の音量や光量と、第1音量段階などとの関係を、図27を参照して説明する。
設定切替スイッチ300の行は、設定切替スイッチ300のチャンネル(第1音量段階、第2音量段階でもある)を示す(「0」〜「F」)。
初期表示(音量)の行は、設定切替スイッチ300のチャンネルの変更があってから又は電源投入から最初に表示される、設定画面における強調表示される音量段階(第2音量段階)を示す(当該音量段階を初期表示(音量)という)。チャンネルが「0」の場合には初期表示(音量)は「2」になり、チャンネルが「1」の場合には初期表示(音量)は「3」になり、チャンネルが「2」の場合には初期表示(音量)は「4」になり、チャンネルが「3」の場合には初期表示(音量)は「6」になり、チャンネルが「4」の場合には初期表示(音量)は「8」になり、チャンネルが「5」、「6」、「7」、「8」、「9」の場合には初期表示(音量)は、それぞれ、「10」、「11」、「12」、「13」、「14」になる。チャンネルが「A」〜「F」の場合、第2音量段階の設定が制限されており、図29の設定画面は表示されないので、初期表示が設定されていない。
実際の音量範囲(チャンネル「0」〜「9」)の行は、音量の取り得る範囲を示す。なお、音量範囲の行に記載された括弧内の数字は、その音量のときの第2音量段階(強調表示される音量段階)の値である。例えば、「2(2)」であれば、第2音量段階が「2」のときに、音量が「2」になることを示す。図27のように、この実施の形態では、チャンネルが「0」〜「4」のときには、音量が「2」〜「14」になる。第2音量段階が「2」、「3」、「4」・・・「14」と上がっていくと、音量もそれに対応して「2」、「3」、「4」・・・「14」と上がっていく。つまり、音量と第2音量段階とは値同士が一致している。また、チャンネルが「5」〜「9」のときには、音量が「10」〜「22」になる。第2音量段階が「2」、「3」、「4」・・・「14」と上がっていくと、音量はそれに対応して「10」、「11」、「12」・・・「22」と上がっていく。つまり、音量は、第2音量段階の値に「8」足した値になる。この実施の形態では、このように、第1音量段階に応じて、実際の音量の取り得る範囲が異なっている。
実際の音量(チャンネル「A」〜「F」)の行は、設定される音量を示す。チャンネルが「A」〜「F」の場合、第2音量段階の設定が制限されており、音量は変更されないので、当該音量は固定になっている。チャンネルが「A」の場合には音量は「2」になり、チャンネルが「B」の場合には音量は「4」になり、チャンネルが「C」の場合には音量は「7」になり、チャンネルが「D」、「E」、「F」の場合にはそれぞれ音量は「10」、「15」、「22」になる。
初期表示(光量)の行は、設定切替スイッチ300のチャンネルの変更があってから又は電源投入から最初に表示される、設定画面における強調表示される光量段階(第2光量段階)を示す(当該光量段階を初期表示(光量)という)。例えば、遊技者が未だ光量を設定していない状態において後述する図26の音量等設定処理のステップS709にて強調表示される光量段階を示す。チャンネルが「0」及び「1」の場合には初期表示(光量)は「30%」になり、チャンネルが「2」及び「3」の場合には初期表示(光量)は「65%」になる(設定画面に表示される光量段階は、「30%」、「65%」、「100%」)。チャンネルが「4」及び「5」の場合には初期表示(光量)は「50%」になり、チャンネルが「6」及び「7」の場合には初期表示(光量)は「75%」になり、チャンネルが「8」及び「9」の場合には初期表示(光量)は「75%」になる(設定画面に表示される光量段階は、「50%」、「75%」、「100%」)。チャンネルが「A」〜「F」の場合、第2光量段階の設定が制限されており、図29の設定画面は表示されないので、初期表示が設定されていない。
実際の光量範囲(チャンネル「0」〜「9」)の行は、光量の取り得る範囲を示す。音量とは異なり、光量は、強調表示される光量段階(第2光量段階)と同じ値になる(音量の場合は、値が異なる場合がある)。図27のように、この実施の形態では、チャンネルが「0」〜「3」のときには、光量は「30%」、「65%」、「100%」のいずれかになる。チャンネルが「4」〜「9」のときには、光量は「50%」、「75%」、「100%」のいずれかになる。
実際の光量(チャンネルが「A」〜「F」の場合)の行は、設定される光量を示す。チャンネルが「A」〜「F」の場合、第2光量段階の設定が制限されており、光量は変更されないので、当該光量は固定になっている。チャンネルが「A」及び「B」の場合には光量は「35%」になり、チャンネルが「C」及び「D」の場合には光量は「75%」になり、チャンネルが「E」及び「F」の場合には初期表示(光量)は「100%」になる。
電源投入時における初期音量及び初期光量は、例えば、電源投入時における設定切替スイッチ300のチャンネルに応じて予め定められていればよい。例えば、演出制御用CPU120は、ステップS71の初期化処理において、設定切替スイッチ300のチャンネルを読み取って、読み取ったチャンネルの段階(「0」〜「F」)に対応した段階(「0」〜「F」であり、上述のようにチャンネルに一対一で対応している。)を第1音量段階及び第1光量段階として設定し(例えば、RAM122の所定領域に格納し)、設定した第1音量段階及び第1光量段階に基づいて音量及び光量を初期音量及び初期光量として設定すればよい(例えば、RAM122の所定領域に格納する)。第1音量段階及び第1光量段階と初期音量及び初期光量との関係は、予め定められていればよい。当該関係は、例えば、図27に示す、「A」〜「F」と音量及び光量の関係、及び、「0」〜「9」と初期表示の第2音量段階及び第2光量段階での音量及び光量との関係などであればよい。このような設定が行われると、これ以降において、この設定された初期音量や初期光量で演出(例えば、音声信号や電飾信号は、この設定された音量や光量をも指定する。)などが実行される。
図26の音量等設定処理において、まず、演出制御用CPU120は、設定切替スイッチ300の現在のチャンネルを読み取り、読み取ったチャンネルが従前から変化しているかを判定する(ステップS701)。例えば、演出制御用CPU120は、ステップS701を実行するごとに、設定切替スイッチ300のチャンネルを読み取る。例えば、設定切替スイッチ300からの信号に基づいて現在のチャンネルを特定することで読み取る。また、演出制御用CPU120は、読み取ったチャンネル(チャンネルを示すデータ)を順次RAM122の所定領域に格納していく(所定個数分格納し、あとは、古いものから順次更新していくようにすればよい。)。演出制御用CPU120は、例えば、今回のステップS701で読み取ったチャンネルと、RAM122に格納されている前回のステップS701で読み取ったチャンネルとを比較し、両者が異なる場合には、チャンネルの変化があった(ステップS701;Yes)と判定すればよい。なお、電源を投入してから最初のステップS701では、前回のステップS701で読み取ったチャンネルがないので、必ずチャンネルの変化があったと判定してもよいし、通常、このタイミングではチャンネルの切替が無いので、チャンネルの変化がないと判定してもよい。
設定切替スイッチ300のチャンネルが変化している場合(チャンネルの切り替えがあった場合)(ステップS701;Yes)、ステップS701で読み取ったチャンネルが「A」〜「F」のいずれであるかを判定する(ステップS702)。読み取ったチャンネルが「A」〜「F」のいずれかである場合(ステップS702;Yes)、設定切替スイッチ300の状態(現在のチャンネル)に対応して設定を行う(ステップS703)。設定切替スイッチ300が「A」〜「F」のいずれかである場合には、遊技者による第2音量段階や第2光量段階の設定が制限(禁止)される(つまり、遊技者による音量や光量の調整が制限される。)。このため、音量や光量は、設定切替スイッチ300のチャンネル(つまり、第1音量段階や第1光量段階)に基づいて設定される。
ステップS703では、設定切替スイッチ300のチャンネルに対応した段階を第1音量段階及び第1光量段階として設定するとともに、設定した第1音量段階及び第1光量段階に応じた音量及び光量を実際の音量及び光量として設定する(例えば、図27に示すような関係のテーブルをROM121に用意して参照するなどして設定を行う。)。例えば、設定切替スイッチ300のチャンネルが「A」であれば、第1音量段階及び第1光量段階として「A」を設定し、実際の音量を「2」、実際の光量を「30%」に設定する。設定切替スイッチ300のチャンネルが「B」であれば、第1音量段階及び第1光量段階として「B」を設定し、実際の音量を「4」、実際の光量を「30%」に設定する。以下、図27に示すように設定を行う。この実施の形態では、ステップS703で音量及び光量の設定が行われると、以降、この設定された音量や光量で演出(例えば、音声信号や電飾信号は、この設定された音量や光量をも指定する。)などが実行される。なお、設定切替スイッチ300のチャンネルは、ステップS701でRAM122に格納したチャンネルによって特定すればよい(以下、当該チャンネルの特定について同じ)。また、設定とは、例えば、設定対象の情報(第1音量段階など)をRAM122の所定領域に格納し、その後に設定対象の情報に基づいて処理を行えるようにすることをいう(設定について同じ。)。また、設定対象の情報をRAM122の所定領域に格納するタイミングを電源投入時から所定期間内に限定するようにしてもよい。
ステップS703のあと、設定切替スイッチ300のチャンネル変更がない場合(ステップS701;No)、又は、チャンネルが「A」〜「F」でない場合(ステップS702;No)、ステップS704の処理に移る。演出制御用CPU120は、ステップS704の処理において、現在デモ画面表示を実行しているかを判定する(ステップS704)。デモ画面表示中の場合には(ステップS704;Yes)、スティックコントローラ30やプッシュボタン31Bへの操作が受け付けられるので、プッシュセンサ35Bや傾倒方向センサユニット32から、操作があったことや操作内容を示す信号が伝送されたか否かなどに基づいて、遊技者の操作があったか否かを判定する(ステップS707)。
演出制御用CPU120は、遊技者の操作があった場合(ステップS707;Yes)、当該操作がメニュー呼出操作であるかを判定する(ステップS708)。例えば、デモ画面には、プッシュボタン31Bの押下によってメニュー画面が読み出される旨の操作画像が含まれる。遊技者は、プッシュボタン31Bを操作することによってメニュー画面を呼び出すことができる。演出制御用CPU120は、現在がデモ画面表示中に前記操作画像を表示しているときであり、前記遊技者の操作がプッシュボタン31Bの押下である場合に、当該遊技者の操作がメニュー呼出操作であると判定する(ステップS708;Yes)。
メニュー呼出操作である場合(ステップS708;Yes)、表示制御部123を制御して上述したメニュー画面を画像表示装置5に表示させることを開始する(ステップS709)。メニュー画面は、例えば、メニュー画面のレイヤーがデモ画面のレイヤーに重畳表示されるように表示される。これによって、メニュー画面の裏ではデモ画面の表示が継続される(音声出力なども継続される)。なお、メニュー画面の表示やメニュー画面から切り替わる各種画面(例えば、図29の音量・光量の設定画面)の表示は、デモ画面の表示などとともに、飾り図柄の可変表示の開始などによって終了する。なお、演出制御用CPU120は、設定切替スイッチ300のチャンネルが「A」〜「F」である場合には、「音量・光量調整」の項目が無いメニュー画面、又は、当該項目を暗くしたメニュー画面を表示するようにして、当該項目が強調表示されないようにし、音量・光量調整が制限されていることを遊技者に報知する。
ステップS709のあと、又は、遊技者の操作がメニュー呼出操作でない場合(ステップS708;No)、前記で操作有りと判定した遊技者の操作が「音量・光量調整」の選択項目を選択する操作であるかを判定する(ステップS710)。例えば、現在がメニュー画面において「音量・光量調整」の項目が強調表示されているときであり、前記遊技者の操作がプッシュボタン31Bの押下である場合に、当該遊技者の操作が「音量・光量調整」の選択項目を選択する操作であると判定する(ステップS710;Yes)。
この場合(ステップS710;Yes)、演出制御用CPU120は、表示制御部123を制御して、設定切替スイッチ300のチャンネルに応じた初期表示(音量)及び初期表示(光量)を表示する設定画面(図29のような設定画面)を表示開始する制御を行う(ステップS712)。チャンネルと初期表示との関係は、図27の関係などである(例えば、図27に示すような関係のテーブルをROM121に用意して参照するなどして初期表示の表示を行う。)。例えば、設定切替スイッチ300のチャンネルが「0」であれば、初期表示(音量)を「2」、初期表示(光量)を「30%」とした音量段階及び光量段階を含む設定画面を表示する。例えば、設定切替スイッチ300のチャンネルが「5」であれば、初期表示(音量)を「10」、初期表示(光量)を「50%」とした設定画面を表示する。例えば、設定切替スイッチ300のチャンネルが「9」であれば、初期表示(音量)を「14」、初期表示(光量)を「100%」とした音量段階及び光量段階を含む設定画面を表示する。
ステップS712のあと、演出制御用CPU120は、初期表示などに対応した音量及び光量を設定する(ステップS713)。例えば、演出制御用CPU120は、設定切替スイッチ300のチャンネルに対応した段階を第1音量段階及び第1光量段階として設定するとともに、初期表示(音量)の段階を第2音量段階として設定し、初期表示(光量)の段階を第2光量段階として設定する。また、設定切替スイッチ300により設定された第1音量段階、及び後述するように、遊技者の操作により設定された第2音量段階に基づいて音量を設定する。また、設定切替スイッチ300により設定された第1光量段階、及び後述するように、遊技者の操作により設定された第2光量段階に基づいて光量を設定する。これら設定は、例えば、図27に示すような関係のテーブルをROM121に用意して参照するなどして設定を行う。例えば、設定切替スイッチ300のチャンネルが「0」であれば、第1音量段階及び第1光量段階として「0」を設定し、遊技者の操作により設定される第2音量段階の初期表示の音量として「2」を設定し、第2光量段階の初期表示の光量として「30%」を設定する。設定切替スイッチ300のチャンネルが「5」であれば、第1音量段階及び第1光量段階として「5」を設定し、遊技者の操作により設定される第2音量段階の初期表示の音量として「10」を設定し、第2光量段階の初期表示の光量として「50%」を設定する。設定切替スイッチ300のチャンネルが「9」であれば、第1音量段階及び第1光量段階として「9」を設定し、遊技者の操作により設定される第2音量段階の初期表示の音量として「14」を設定し、第2光量段階の初期表示の光量として「100%」を設定する。なお、光量については、第2光量段階のみに基づいて設定してもよい。このような設定が行われると、これ以降において、この設定された音量や光量で演出(例えば、音声信号や電飾信号は、この設定された音量や光量をも指定する。)などが実行される。
ステップS713のあと、又は、遊技者の操作が「音量・光量調整」の選択項目を選択する操作でない場合(ステップS710;No)、前記で操作有りと判定した遊技者の操作が音量を変更する操作であるかを判定する(ステップS715)。例えば、図29の設定画面では、スティックコントローラ30の操作棍を前後方向に傾倒操作すると、音量の調整と光量の調整とを切り替えることができる。例えば、領域5HHと領域5HLとのうちのいずれかの枠を太くして色を変更するなどして、一方の領域を強調表示する。強調表示された領域の方が、操作対象の領域となる。スティックコントローラ30の操作棍を左右方向に傾倒操作すると、領域5HHが強調表示されている場合には、強調表示される音量段階(第2音量段階)が変更され、領域5HLが強調表示されている場合には、強調表示される光量段階(第2光量段階)が変更される。なお、図29では、領域5HLが強調表示されている。この状態で、スティックコントローラ30の操作棍を前後方向に傾倒操作すると、領域5HHが強調表示される。演出制御用CPU120は、現在が音量・光量の設定画面(図29参照)を表示しているときであり、前記遊技者の操作がスティックコントローラ30の操作棍を左右方向に傾倒操作である場合に、当該遊技者の操作が音量(第2音量段階)又は光量(第2光量段階)を変更する操作であると判定する。
当該遊技者の操作が音量(第2音量段階)を変更する操作である場合(ステップS715;Yes)、演出制御用CPU120は、音量変更操作処理(図30参照)を実行する(ステップS716)。
図30の音量変更操作処理において、まず、演出制御用CPU120は、後述する確認音が出力中であることを示す確認音出力中タイマがカウント中であるか否かを判定する(ステップS801)。ここで、確認音出力中タイマがカウント中である場合は、ステップS812に進む。一方、確認音出力中タイマがカウント中でない場合は、前記で操作有り(ステップS707;Yes)と判定した遊技者の操作が設定切替スイッチ300のチャンネルに対応した最大音量への変更操作であるか否かを判定する(ステップS802)。ここで、最大音量への変更操作でない場合は、ステップS805に進む。一方、最大音量への変更操作である場合は、ステップS803に進む。
ステップS803において演出制御用CPU120は、現在設定されている音量が今回以前の操作によって最大音量にされたものであって、既に最大音量に変更済みであるか否かを判定する。ここで、最大音量に変更済みでない場合は、ステップS808に進む。一方、既に最大音量に変更済みである場合は、現在設定されている第1音量段階と現在強調表示されている最大音量の音量段階とに対応した確認音、つまり設定切替スイッチ300の設定状態に対応した最大音量時の確認音の出力を開始し(ステップS804)、確認音出力中タイマのタイマカウントを開始し(ステップS811)、当該音量変更操作処理を終了する。
尚、本実施例において、確認音出力中タイマのタイマ値は、確認音の出力時間に合わせて予め決められた値がセットされている。また、この確認音出力中タイマのタイマ値は、確認音の出力時間と同一でなくても良く、確認音の出力時間よりも若干長い時間であっても良いし、若干短い時間であっても良い。更に、確認音の出力時間は、出力する音量に応じて異なる長さであっても良く、その場合には、各確認音の出力時間に応じた確認音出力中タイマのタイマ値が、タイマカウントの開始時にセットされる。
また、ステップS805において演出制御用CPU120は、前記で操作有り(ステップS707;Yes)と判定した遊技者の操作が設定切替スイッチ300のチャンネルに対応した最小音量への変更操作であるか否かを判定する。ここで、最小音量への変更操作でない場合は、ステップS808に進む。一方、最小音量への変更操作である場合は、ステップS806に進む。
ステップS806において演出制御用CPU120は、現在設定されている音量が今回以前の操作によって最小音量にされたものであって、既に最小音量に変更済みであるか否かを判定する。ここで、最小音量に変更済みでない場合は、ステップS808に進む。一方、既に最小音量に変更済みである場合は、現在設定されている第1音量段階と現在強調表示されている最小音量の音量段階とに対応した確認音、つまり設定切替スイッチ300の設定状態に対応した最小音量時の確認音の出力を開始し(ステップS807)、確認音出力中タイマのタイマカウントを開始し(ステップS811)、当該音量変更操作処理を終了する。
ステップS808において演出制御用CPU120は、その操作内容に応じて強調表示している音量段階(第2音量段階)を変更する表示制御を行う。例えば、当該遊技者の操作がスティックコントローラ30の操作棍を左に傾倒操作する操作である場合、強調表示される音量段階を一段階下げるように表示制御を行う。尚、現在が最低段階であれば、前述のステップS806からS807に進むことにより最低段階が維持されることとなる。当該遊技者の操作がスティックコントローラ30の操作棍を右に傾倒操作する操作である場合、強調表示される音量段階を一段階上げるように表示制御を行う。尚、現在が最高段階であれば、前述のステップS803からS804に進むことにより最高段階が維持されることとなる。
ステップS808のあと、演出制御用CPU120は、現在設定されている第1音量段階と、変更後の強調表示された音量段階であって遊技者の操作によって新たに設定された音量と、に基づいた音量を設定、つまり設定切替スイッチ300の設定状態と強調表示の音量とに対応した音量を設定する(ステップS809)。例えば、強調表示された音量段階が変更された場合には、変更後の強調された音量段階を新たな第2音量段階として設定し、第1音量段階と新たに設定した第2音量段階とに基づいて新たな音量を設定する。例えば、第1音量段階が「0」のときに、強調表示の音量段階が「2」又は「4」から「3」に変更された場合、第2音量段階として「3」を設定し、音量として「3」を設定する。例えば、第1音量段階が「6」のときに、強調表示の音量段階が「13」から「14」に変更された場合、第2音量段階として「14」を設定し、音量として「22」を設定する。このような設定が行われると、これ以降において、この設定された音量で演出などが実行される。
ステップS809のあと、演出制御用CPU120は、現在設定されている第1音量段階と新たに設定した第2音量段階とに対応した音量の確認音、つまり設定切替スイッチ300の設定状態と強調表示の音量とに対応した音量の確認音の出力を開始し(ステップS810)、確認音出力中タイマのタイマカウントを開始し(ステップS811)、当該音量変更操作処理を終了する。
ステップS804,S807,S810における確認音の出力は、演出制御用CPU120が音声制御基板13に対する指令(音声信号)の出力を行うことによってスピーカ8L,8Rから出力される。また、この確認音は、遊技者が変更後の音量を確認できる程度の短い期間出力される効果音や音声ボイス等で構成されている。
なお、確認音出力中タイマがカウント中である場合に進むステップS812において、演出制御用CPU120は、確認音出力中タイマのタイマ値を1減算し、確認音出力中タイマがタイマアップしたか否かを判定する(ステップS813)。ここで、確認音出力中タイマがタイマアップしていない場合は、当該音量変更操作処理を終了する。一方、確認音出力中タイマがタイマアップした場合は、確認音の出力を終了し(ステップS814)、当該音量変更操作処理を終了する。
なお、音量変更操作処理では、始めに確認音出力中タイマがカウント中であるか否かを判定することで、確認音が出力中に行われた音量変更のための操作を無効にするようになっており、遊技者が短期間に連続して操作を行ったときに、遊技者が意図しない音量調整が行われることを防止できる。また、現在が最低段階である音量を更に下げようとした場合には、最低段階である音量に応じた確認音を出力し、現在が最高段階である音量を更に上げようとした場合には、最高段階である音量に応じた確認音を出力するため、遊技者は、音量が設定できる範囲を超えて操作をしていることを把握できるようになっている。
図26に戻り、ステップS716のあと、又は、遊技者の操作が音量を変更する操作でない場合(ステップS715;No)、演出制御用CPU120は、前記で操作有りと判定した遊技者の操作が光量を変更する操作であるかを判定する(ステップS717)。ここで、当該遊技者の操作が光量(第2光量段階)を変更する操作である場合(ステップS717;Yes)、演出制御用CPU120は、その操作内容に応じて強調表示している光量段階(第2光量段階)を変更する表示制御を行う(ステップS718)。例えば、当該遊技者の操作がスティックコントローラ30の操作棍を左に傾倒操作する操作である場合、強調表示される光量段階を一段階下げる(現在が最低段階であれば最低段階を維持する)ように表示制御を行う。当該遊技者の操作がスティックコントローラ30の操作棍を右に傾倒操作する操作である場合、強調表示される光量段階を一段階上げる(現在が最高段階であれば最高段階を維持する)ように表示制御を行う。例えば、図29の状態で、操作棍を左に傾倒操作すると、強調表示される光量段階(第2光量段階)を「75%」から「50%」に変更する。さらに、左に傾倒操作すると、強調表示される光量段階(第2光量段階)を「50%」のままにする(これによって、遊技者が意図せずに傾倒操作をし過ぎても最小の光量を維持することができる。)。例えば、図29の状態で、操作棍を右に傾倒操作すると、強調表示される光量段階(第2光量段階)を「75%」から「100%」に変更する。さらに、左に傾倒操作すると、強調表示される光量段階(第2光量段階)を「100%」のままにする(これによって、遊技者が意図せずに傾倒操作をし過ぎても最大の光量を維持することができる。)。
ステップS718のあと、演出制御用CPU120は、現在設定されている第1光量段階と、変更後(ここでは、操作がされたにも関わらず最高段階又は再下段階を維持する場合を含む。)の強調表示された光量段階と、に基づいて光量を設定、つまり設定切替スイッチ300の設定状態と強調表示の光量とに対応した光量を設定する(ステップS719)。例えば、強調表示された光量段階が変更された場合には、変更後の強調された光量段階を新たな第2光量段階として設定し、第1光量段階と新たに設定した第2光量段階とに基づいて新たな光量を設定する。例えば、第1光量段階が「6」のときに、強調表示の光量段階が「75%」から「100%」に変更された場合、第2光量段階として「100%」を設定し、光量として「100%」を設定する。このような設定が行われると、これ以降において、この設定された光量で演出(例えば、電飾信号は、この設定された光量をも指定する。)などが実行される。
なお、演出制御用CPU120は、光量が変更されたこと(操作があったにもかかわらず維持されたことを含む)を報知するために、確認音を出力するようにしてもよい。さらに、確認音の代わり又は加えて遊技効果ランプや装飾用LEDなどを点灯又は点滅させて前記報知を行ってもよい。このときの点灯の光量は、設定された光量である(光量の変更の場合、これによって変更後の光量を確認できる。)。操作がされたにも関わらず最高段階を維持する場合には、最大光量で出力するようにしてもよい。操作がされたにも関わらず最小段階を維持する場合には、最小光量で出力するようにしてもよい(なお、点灯などによる報知を分かりやすくするために、最小光量よりも大きい光量での出力を行ってもよい。)。なお、前記報知のための発光体は、当該報知専用に設けられてものであってもよい。これによって、当該報知を分かりやすく行うことができる。
ステップS719のあと、又は、遊技者の操作が光量を変更する操作でない場合(ステップS717;No)、前記で操作有りと判定した遊技者の操作が上記各操作以外の他の操作であるかを判定する(ステップS720)。他の操作である場合には(ステップS720;Yes)、当該他の操作に応じた処理を実行する(ステップS721)。例えば、メニュー画面が表示されているときにスティックコントローラ30の操作棍が操作されたときには強調表示される選択項目の変更する表示制御を行う。メニュー画面が表示されているときにプッシュボタン31Bが押下された場合には、そのときに強調表示されていた選択項目に対応する新たな画面を切り替えて表示する表示制御を行う。音量・光量調整の設定画面の表示中にスティックコントローラ30の操作棍を前後方向に傾倒操作すると、強調表示する領域を領域5HHと領域5HLと「メニューに戻る」という項目とのいずれか順次変更する。なお、「メニューに戻る」という項目が強調表示されたときに、プッシュボタン31Bが押下された場合には、メニュー画面に戻る表示制御が行われる。また、メニュー画面などが表示されているときに、変動が開始された場合には、そのときに強調表示されていた選択項目に対応する設定がなされた状態で、変動表示の画面に切り替わるようになっている。
ステップS721のあと、他の操作でない場合(ステップS720;No)、デモ画面表示中でない場合(ステップS704;No)、操作が無かった場合(ステップS704;No)には、当該処理を終了する。
このような一連の処理によって、音量や光量の変更などが実現される。例えば、図28に示すように、遊技中に設定切替スイッチ300のチャンネルが「0」〜「9」に変更されると、そのチャンネルの変更が、音量・光量調整の設定画面(図29など)を表示したときに反映され、このときに、変更後のチャンネルに応じた第1音量段階及び第1光量段階が設定され、第1音量段階及び第1光量段階と初期表示(音量)や初期表示(光量)とに応じた音量・光量に変更される。なお、遊技中に設定切替スイッチ300のチャンネルが「A」〜「F」に変更された場合には、すぐにその変更が反映される。つまり、すぐに変更後のチャンネルに応じた第1音量段階及び第1光量段階が設定される。さらに、設定画面中の第2音量段階や第2光量段階がスティックコントローラ30の操作棍への操作などによって変更されると、その都度、光量や音量が変更され、光量が変更された場合には、変更後の光量で遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどが発光されるとともに確認音が出力され、音量が変更された場合には、確認音が出力される。
この実施の形態では、このような構成によって、初期表示(音量)や初期表示(光量)の段階(第2音量段階や第2光量段階の初期表示)が、設定切替スイッチ300のチャンネルの状態(第1音量段階や第1光量段階)に応じて異なるようになっているので、設定切替スイッチ300のチャンネルの状態と第2音量段階や第2光量段階とが関連するので、遊技者は、設定切替スイッチ300のチャンネルの状態を把握しやすく、また、第1音量段階や第1光量段階が異なっているのに実際に表示される第2音量段階や第2光量段階が同じになりにくく、これによって、実際の音量や光量が誤認されにくく、好適に音量や光量を調整できる。また、上記実施形態では、第1音量段階や第1光量段階が最高段階であるときと最低段階であるときとで初期表示(音量)や初期表示(光量)が異なるようになっているので、実際の音量や光量が誤認されにくく、好適に音量や光量を調整できる。また、上記実施形態では、初期表示(音量)や初期表示(光量)が、第1音量段階や第1光量段階が最高段階以外であるときには最高段階以外の第2音量段階(「2」〜「13」)や第2光量段階(「30%」、「65%」、「50%」、「75%」)を示すように、かつ、第1音量段階や第1光量段階が最高段階であるときには最高段階である第2音量段階(「14」)や第2光量段階(「100%」)を示すようになっているので、実際の音量や光量が誤認されにくく、好適に音量や光量を調整できる。また、この構成によって、音量や光量が遊技店側の設定よりも大きくならなくなるので、遊技店側は、第1音量段階や第1光量段階を最高にしておくことで、意図しない大きな音の出力や明るい光での点灯などが防止される。
また、設定切替スイッチ300のチャンネルが変更された場合、第1音量段階や第1光量段階は、設定画面の表示時に初めて設定(変更)され、実際の音量や光量が反映されるので、遊技者の意図しないタイミング(第1音量段階や第1光量段階は、通常遊技者が設定できないので、第1音量段階や第1光量段階が変更されても遊技者にとっては変更前の音量や光量を望むことがある)で音量や光量が変更されることが防止される(設定画面の表示によって遊技者は音量や光量の変更を意図するので、このとき音量や光量の変更があっても不都合は少ない。)。
第1音量段階が上がると初期表示(音量)も上がるので、第1音量段階と第2音量段階との関係が把握しやすので、好適に音量を調整できる。第1光量段階が上がると初期表示(光量)も上がるので、第1光量段階と第2光量段階との関係が把握しやすので、好適に光量を調整できる。また、第2音量段階の設定時において確認音が出力されるので、第2音量段階において音でも設定を確認できるので、好適に音量を調整できる。設定切替スイッチ300のチャンネルとして、遊技者の音量や光量の調整を制限する「A」〜「F」が用意されているので、遊技者側の音量設定や光量設定を制限でき、遊技店が意図しない音量での音声出力を防止できる。また、前記制限中では、「音量・光量調整」の項目があるメニュー画面の代わりに「音量・光量調整」の項目が無いメニュー画面を表示するので、第2音量段階の設定が制限されていることを遊技者に報知できる。
なお、本実施例では、遊技中に設定切替スイッチ300のチャンネルが変更されても、設定画面の表示時にその変更が反映されるようになっているが、設定切替スイッチ300のチャンネルが変更されたときに、その変更が反映されるタイミングを電源投入時から所定期間内に限定するようにしてもよい。このようにすることで、電源投入時から所定期間内、つまり当該期間内に設定切替スイッチ300にアクセスできる遊技店の関係者のみが設定切替スイッチ300の操作が可能であるようにしてもよい。
次に変形例としての音量変更操作処理について図31を参照して説明する。図31の変形例における音量変更操作処理において、まず、演出制御用CPU120は、前記で操作有り(ステップS707;Yes)と判定した遊技者の操作が最大音量への変更操作であるか否かを判定する(ステップS821)。ここで、最大音量への変更操作でない場合は、ステップS823に進む。一方、最大音量への変更操作である場合は、ステップS822に進む。
ステップS822において演出制御用CPU120は、既に最大音量に変更済みであるか否かを判定する。ここで、最大音量に変更済みでない場合は、ステップS825に進む。一方、既に最大音量に変更済みである場合は、ステップS830に進む。
また、ステップS823において演出制御用CPU120は、前記で操作有り(ステップS707;Yes)と判定した遊技者の操作が最小音量への変更操作であるか否かを判定する。ここで、最小音量への変更操作でない場合は、ステップS825に進む。一方、最小音量への変更操作である場合は、ステップS824に進む。
ステップS824において演出制御用CPU120は、既に最小音量に変更済みであるか否かを判定する。ここで、最小音量に変更済みでない場合は、ステップS825に進む。一方、既に最小音量に変更済みである場合は、ステップS830に進む。
ステップS825において演出制御用CPU120は、その操作内容に応じて強調表示している音量段階(第2音量段階)を変更する表示制御を行う。例えば、当該遊技者の操作がスティックコントローラ30の操作棍を左に傾倒操作する操作である場合、強調表示される音量段階を一段階下げるように表示制御を行う。尚、現在が最低段階であれば、前述のステップS824からS830に進むことにより最低段階が維持されることとなる。当該遊技者の操作がスティックコントローラ30の操作棍を右に傾倒操作する操作である場合、強調表示される音量段階を一段階上げるように表示制御を行う。尚、現在が最高段階であれば、前述のステップS822からS830に進むことにより最高段階が維持されることとなる。
ステップS825のあと、演出制御用CPU120は、現在設定されている第1音量段階と、変更後の強調表示された音量段階であって遊技者の操作によって新たに設定された音量と、に基づいて音量を設定、つまり設定切替スイッチ300の設定状態と強調表示の音量とに対応した音量を設定する(ステップS826)。このような設定が行われると、これ以降において、この設定された音量で演出などが実行される。
ステップS826のあと、演出制御用CPU120は、次回出力用の確認音がセットされているか否かを判定する(ステップS827)。ここで、次回出力用の確認音がセットされていない場合は、現在設定されている第1音量段階と新たに設定した第2音量段階とに対応した音量、つまり設定切替スイッチ300の設定状態と強調表示の音量とに対応した音量の次回出力用の確認音をセットし(ステップS828)、ステップS830に進む。
尚、次回出力用の確認音のセットとは、確認音の出力以前に、出力するための確認音の音量をRAM122の所定領域に一時的に記憶しておくものであり、現在出力中の確認音が出力中である場合、つまり現在出力用の確認音がある場合には、この出力中の確認音の音量の記憶領域とは別の領域に、次回出力用の確認音の音量が記憶される。
一方、次回出力用の確認音がセットされている場合は、RAM122の所定領域に記憶済みの次回出力用の確認音の音量を、現在設定されている第1音量段階と新たに設定した第2音量段階とに対応した確認音の音量、つまり設定切替スイッチ300の設定状態と強調表示の音量とに対応した確認音の音量に更新し(ステップS829)、ステップS830に進む。つまり次回出力用の確認音の音量は、最新の操作に基づく音量に対応したものとなる。
ステップS830において演出制御用CPU120は、確認音が出力中であることを示す確認音出力中タイマがカウント中であるか否かを判定する。ここで、確認音出力中タイマがカウント中でない場合は、ステップS834に進む。一方、確認音出力中タイマがカウント中である場合は、確認音出力中タイマのタイマ値を1減算し(ステップS831)、確認音出力中タイマがタイマアップしたか否かを判定する(ステップS832)。ここで、確認音出力中タイマがタイマアップしていない場合は、当該音量変更操作処理を終了する。一方、確認音出力中タイマがタイマアップした場合は、現在出力用の確認音の出力を終了し(ステップS833)、ステップS834に進む。
ステップS834において演出制御用CPU120は、次回出力用の確認音がセットされているか否かを判定する。ここで、次回出力用の確認音がセットされていない場合は、当該音量変更操作処理を終了する。一方、次回出力用の確認音がセットされている場合は、次回出力用の確認音を現在出力用の確認音に変更し(ステップS834+)、当該現在出力用の確認音の出力を開始し(ステップS835)、確認音出力中タイマのタイマカウントを開始し(ステップS836)、当該音量変更操作処理を終了する。
なお、変形例としての音量変更操作処理では、確認音が出力中に行われた音量変更のための操作が有効になっているが、新たに音量が設定されたときに、その確認音の出力は、先の確認音が終了した後に出力されるようになっているため、遊技者が短期間に連続して操作を行ったときに、確認音が連続して出力されてしまい、遊技者が確認音の認識に誤認を生じる虞がなくなり、現在設定された音量がいずれの音量であるかを把握しやすくできる。更に、本変形例では、新たに音量が設定されたときに、その確認音の出力は、先の確認音が終了した後に出力されるようになっているが、先の確認音が出力中に新たに音量が設定されたときに、この新たな設定に基づく確認音は出力しないようにしてもよい。
次にさらなる変形例としての音量変更操作処理について図32を参照して説明する。図32の変形例における音量変更操作処理において、まず、演出制御用CPU120は、後述する確認音が出力中であることを示す確認音出力中タイマがカウント中であるか否かを判定する(ステップS841)。ここで、確認音出力中タイマがカウント中である場合は、ステップS850に進む。一方、確認音出力中タイマがカウント中でない場合は、前記で操作有り(ステップS707;Yes)と判定した遊技者の操作が最大音量への変更操作であるか否かを判定する(ステップS842)。ここで、最大音量への変更操作でない場合は、ステップS844に進む。一方、最大音量への変更操作である場合は、ステップS843に進む。
ステップS843において演出制御用CPU120は、既に最大音量に変更済みであるか否かを判定する。ここで、最大音量に変更済みでない場合は、ステップS846に進む。一方、既に最大音量に変更済みである場合は、当該音量変更操作処理を終了する。
また、ステップS844において演出制御用CPU120は、前記で操作有り(ステップS707;Yes)と判定した遊技者の操作が最小音量への変更操作であるか否かを判定する。ここで、最小音量への変更操作でない場合は、ステップS846に進む。一方、最小音量への変更操作である場合は、ステップS845に進む。
ステップS845において演出制御用CPU120は、既に最小音量に変更済みであるか否かを判定する。ここで、最小音量に変更済みでない場合は、ステップS846に進む。一方、既に最小音量に変更済みである場合は、当該音量変更操作処理を終了する。
ステップS846において演出制御用CPU120は、その操作内容に応じて強調表示している音量段階(第2音量段階)を変更する表示制御を行う。例えば、当該遊技者の操作がスティックコントローラ30の操作棍を左に傾倒操作する操作である場合、強調表示される音量段階を一段階下げるように表示制御を行う。尚、現在が最低段階であれば、前述のステップS845から当該音量変更操作処理を終了することにより最低段階が維持されることとなる。当該遊技者の操作がスティックコントローラ30の操作棍を右に傾倒操作する操作である場合、強調表示される音量段階を一段階上げるように表示制御を行う。尚、現在が最高段階であれば、前述のステップS843から当該音量変更操作処理を終了することにより最高段階が維持されることとなる。
ステップS846のあと、演出制御用CPU120は、現在設定されている第1音量段階と、変更後の強調表示された音量段階であって遊技者の操作によって新たに設定された音量と、に基づいて音量を設定、つまり設定切替スイッチ300の設定状態と強調表示の音量とに対応した音量を設定する(ステップS847)。このような設定が行われると、これ以降において、この設定された音量で演出などが実行される。
ステップS847のあと、演出制御用CPU120は、現在設定されている第1音量段階と新たに設定した第2音量段階とに対応した確認音、つまり設定切替スイッチ300の設定状態と強調表示の音量とに対応する音量の確認音の出力を開始し(ステップS848)、確認音出力中タイマのタイマカウントを開始し(ステップS849)、当該音量変更操作処理を終了する。
なお、確認音出力中タイマがカウント中である場合に進むステップS850において、演出制御用CPU120は、確認音出力中タイマのタイマ値を1減算し、確認音出力中タイマがタイマアップしたか否かを判定する(ステップS851)。ここで、確認音出力中タイマがタイマアップしていない場合は、当該音量変更操作処理を終了する。一方、確認音出力中タイマがタイマアップした場合は、確認音の出力を終了し(ステップS852)、当該音量変更操作処理を終了する。
なお、変形例としての音量変更操作処理では、現在が最低段階である音量を更に下げようとしたり、現在が最高段階である音量を更に上げようとしたりした場合に、確認音を出力しないようになっているため、遊技者は、音量が設定できる範囲を超えて操作をしていることを把握できるようになっている。
なお、図32の変形例における音量変更操作処理では、現在が最低段階である音量を更に下げようとしたり、現在が最高段階である音量を更に上げようとしたりした場合に、確認音を出力しないようになっているが、この変形例における音量変更操作処理において、また、1の操作が行われてから他の操作が行われるまでの操作間隔が、1の操作に対応する確認音を出力する時間よりも短いときに、他の操作による音量に変更し、他の操作により設定された音量に応じた音量の確認音を出力しないようにする処理(例えば、図31に示すステップS830〜S836のステップに相当する部分)を適用するようにしても良い。更に、確認音を出力しないことが複数回あるときに、1の操作に対応する確認音を出力した後に、最新の操作により設定された音量に応じた音量の確認音を出力する処理(例えば、図31に示す変形例における音量変更操作処理のステップS827〜S836のステップに相当する部分)を適用するようにしても良い。
以上説明したように、この実施の形態に係るパチンコ遊技機1によれば、確変状態や時短状態の終了後、1回目〜5回目の飾り図柄の可変表示において、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示される場合には、左打ち指示報知を、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示される以前に完了する。このようにすれば、左打ち指示報知が行われているときに、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示されて、遊技者が混乱してしまうことを防止することができるため、遊技を好適に実行することができる。より詳細に説明すれば、大当り組合せとなる確定飾り図柄や、突確チャンス目を構成する確定飾り図柄といった特定表示結果が導出表示されたときには、有利な状態として、賞球の払出のある大当り遊技状態や、時短付き突確などの賞球の払出のない大当り遊技状態に制御される。このような大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7の開放制御が行われるため、遊技球が右遊技領域2Bに向けて発射された方が有利である。そこで、特定表示結果が導出表示されたときには、遊技球を右遊技領域2Bに向けて発射すべきことを報知する右打ち指示報知が行われるが、確変状態や時短状態の終了後、1回目〜5回目の飾り図柄の可変表示では、上述のように、左打ち指示報知も行われるため、左打ち指示報知と右打ち指示報知とが重複して行われて、遊技者が混乱するおそれがあった。そこで、この実施の形態に係るパチンコ遊技機1では、上述のように、左打ち指示報知を、大当り組合せとなる確定飾り図柄や、突確チャンス目を構成する確定飾り図柄といった特定表示結果が導出表示される以前に完了することで、左打ち指示報知と右打ち指示報知とが重複して行われて、遊技者が混乱する防止するようにしている。
また、確変状態や時短状態の終了後、1回目〜5回目の飾り図柄の可変表示において、高期待度演出が実行される場合には、左打ち指示報知を、可動演出部材60が表示領域における所定端部の近傍から表示領域の前面へと進出する以前、すなわち、高期待度演出によって左打ち指示報知が行われる表示領域のうちの少なくとも一部の視認が妨げられる以前に完了する。このようにすれば、左打ち指示報知が行われているときに、高期待度演出によって左打ち指示報知が行われる表示領域のうちの少なくとも一部の視認が妨げられて、遊技者が混乱してしまうことを防止することができるため、遊技を好適に実行することができる。
さらに、確変状態や時短状態の終了後、1回目〜5回目の飾り図柄の可変表示において、再変動演出が実行される場合には、左打ち指示報知を、最初に再変動演出が行われる以前に完了する。このようにすれば、左打ち指示報知が行われているときに、再変動演出が行われて、左打ち指示報知への注目が損なわれることを防止することができるため、遊技を好適に実行することができる。
また、確変状態や時短状態の終了後、1回目〜5回目の飾り図柄の可変表示において行われる飾り図柄の可変表示の最短期間(4.0m)を規定する変動パターンPA1−3が選択された場合には、その最短期間と略同一の期間(3.5m)に亘って、左打ち指示報知が行われる。このようにすれば、左打ち指示報知をわかりやすく行うことができる。
さらに、確変状態や時短状態が終了した後、1回目〜3回目の飾り図柄の可変表示においては、画像表示装置5における演出画像の表示とともに、スピーカ8L、8Rからの音声出力により、遊技球を左遊技領域2Aに発射すべきことを遊技者に報知する第1左打ち指示報知が行われる。これに対して、確変状態や時短状態が終了した後、4回目及び5回目の飾り図柄の可変表示においては、画像表示装置5における演出画像の表示のみにより、遊技球を左遊技領域2Aに発射すべきことを遊技者に報知する第2左打ち指示報知が行われる。このようにすれば、確変状態や時短状態が終了した後、飾り図柄の可変表示が3回行われるまでと、飾り図柄の可変表示が3回行われた後と、で左打ち指示報知の報知態様が異なってくるため、左打ち指示報知を適切に行うことができる。
また、通常状態に制御されているにも関わらず、右遊技領域2Bに向けて遊技球が発射された場合、具体的には右遊技領域2Bに設けられた通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出された場合(所定の規制条件が成立した場合)には、第1左打ち指示報知や第2左打ち指示報知とは報知態様が異なる第3左打ち指示報知が行われる。このようにすれば、通常状態において通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出された場合と、確変状態や時短状態が終了した後、1回目〜5回目の飾り図柄の可変表示と、で左打ち指示報知の態様が異なってくるため、左打ち指示報知を適切に行うことができる。
さらに、本実施例のパチンコ遊技機1にあっては、演出制御用CPU120が、図30に示す音量変更操作処理のステップS804において最大音量に対応した確認音、またはステップS807において最小音量に対応した確認音を出力することで、所定範囲を超えて音量の設定を行うために操作部(スティックコントローラ30)の操作が行われたときに、所定範囲を超過する直前の音量に応じた音量の確認音を出力するので、遊技者に所定範囲を超えて設定しようとしていることを認識させることができる。
また、本実施例によれば、演出制御用CPU120が、図30に示す音量変更操作処理のステップS801において確認音出力中タイマがカウント中である場合、即ち確認音の出力中には、音量変更のための操作を無効にすることで、連続して操作部の操作が行われたときに、遊技者が意図しない音量設定が行われることを防止できる。なお、本実施例では、確認音の出力中において、確認音の出力がなされないとともに、強調表示の変更もなされないようになっている。
また、本実施例によれば、演出制御用CPU120が、図31に示す変形例における音量変更操作処理のステップS832において確認音出力中タイマがタイマアップするまで確認音を出力しないことで、1の操作による確認音の出力と他の操作による確認音の出力が被ってしまって、遊技者が混乱してしまうことを防ぐことができる。
また、本実施例によれば、演出制御用CPU120が、図31に示す変形例における音量変更操作処理のステップS829において記憶済みの次回出力用の確認音の音量を新たに設定した確認音の音量に更新し、当該更新した確認音を出力することで、複数の他の操作による確認音の出力が被ってしまって、遊技者が混乱してしまうことを防ぐことができる。
また、本実施例によれば、演出制御用CPU120が、図32に示す変形例における音量変更操作処理のステップS843またはS845において既に最大音量または最小音量に変更済みである場合に確認音の出力を実行しないことで、所定範囲を超えて音量の設定を行うために操作部(スティックコントローラ30)の操作が行われたときに、確認音が出力されないので、遊技者に所定範囲を超えて設定しようとしていることを認識させやすくできる。
この実施の形態では、上記構成によって、遊技を行うための遊技機(ここでは、パチンコ遊技機1)であって、遊技店用の第1許可条件が成立しているとき(ここでは、設定切替スイッチ300を操作可能な状態にしたとき)に行われる第1操作(ここでは、設定切替スイッチ300のチャンネルの切替操作)に基づいて、複数段階のいずれかの段階を第1音量段階(ここでは、第1音量段階)として設定する第1設定手段(ここでは、ステップS77で第1音量段階を設定する演出制御用CPU120)と、遊技者用の第2許可条件が成立しているとき(ここでは、図29のような音量調整用の設定画面を表示しているとき)に行われる第2操作(ここでは、スティックコントローラ30の操作棍への操作)に基づいて、複数段階のいずれかの段階を第2音量段階(ここでは、第1音量段階)として設定する第2設定手段(ここでは、ステップS77で第2音量段階を設定する演出制御用CPU120)と、前記第1設定手段によって設定された前記第1音量段階と前記第2設定手段によって設定された前記第2音量段階とに応じた音量の音声を音声出力部(ここでは、スピーカ8L,8R)から出力させる音声出力制御手段(ここでは、ステップS77で第1音量段階と第2音量段階とに基づいて音量を設定してから、その設定した音量で演出などを行う演出制御用CPU120)と、遊技者が視認可能な表示領域を有する表示手段(ここでは、画像表示装置5)と、前記表示手段を制御して前記表示領域に表示される表示内容を制御する表示制御手段(ここでは、図29のような音量調整用の設定画面を表示したり、強調表示される音量段階を変更したりする表示制御を行う演出制御用CPU120)と、を備える遊技機が構成される。
そして、上記実施形態では、上記構成によって、前記表示制御手段は、前記第2操作が行われるときに前記第2音量段階を示す段階表示(ここでは、複数の音量段階のうちの1つを第2音量段階として強調表示した領域5HH)を前記表示領域に表示するとともに(ここでは、図29のような音量調整用の設定画面を表示する表示制御を行う演出制御用CPU120)、前記段階表示を表示するときの当該段階表示の初期表示が、前記第1設定手段によって設定された前記第1音量段階に応じて異なるように(ここでは、図27など参照)、前記段階表示を表示する(ここでは、図29のような音量調整用の設定画面における初期表示(音量)を第1音量段階に応じて表示する表示制御を行う演出制御用CPU120)ことになる。このような構成によれば、好適に音量を調整できる。
さらに、上記実施形態では、上記構成によって、前記段階表示を表示するときの当該段階表示の初期表示が、前記第1設定手段によって設定された前記第1音量段階が最高段階であるときと最低段階であるときとで異なるように(ここでは、図27など参照)、前記段階表示を表示する(ここでは、図29のような音量調整用の設定画面における初期表示(音量)を第1音量段階に応じて表示する表示制御を行う演出制御用CPU120)ことになる。このような構成によれば、好適に音量を調整できる。なお、第1音量段階が最高段階及び最低段階以外のときには、初期表示は同じ、または、第1音量段階のうちの複数段階に対して初期表示が同じ、であってもよい。このような場合であっても、最高段階及び最低段階のときについては、少なくとも音量の誤認などが誤認されにくく、好適に音量を調整できる。
さらに、上記実施形態では、上記構成によって、前記段階表示を表示するときの当該段階表示の初期表示が、前記第1設定手段によって設定された前記第1音量段階が最高段階以外であるときには最高段階以外の前記第2音量段階を示すように、かつ、前記第1音量段階が最高段階であるときには最高段階である前記第2音量段階を示すように(ここでは、図27など参照)、前記段階表示を表示する(ここでは、図29のような音量調整用の設定画面における初期表示(音量)を第1音量段階に応じて表示する表示制御を行う演出制御用CPU120)ことになる。このような構成によれば、好適に音量を調整できる。なお、第1音量段階が最高段階以外のときには、初期表示は同じ、または、第1音量段階のうちの複数段階に対して初期表示が同じ、であってもよい。このような場合であっても、最高段階のときについては、少なくとも音量の誤認などが誤認されにくく、好適に音量を調整できる。
「前記第1設定手段によって設定された前記第1音量段階と前記第2設定手段によって設定された前記第2音量段階とに応じた音量の音声を音声出力部から出力させる音声出力制御手段」は、音声を出力するごとに第1音量段階と第2音量段階との両者に応じた音量の音声を出力させるものであってもよいし、第1期間中(例えば、第1設定後第2設定前の期間中)に少なくとも第1音量段階に応じた音量の音声を出力し、第2期間中(例えば、第2設定後の期間中)に少なくとも第2音量段階に応じた音量の音声を出力するものであってもよい。例えば、後述の図35に示す関係のように、実際の音量が設定切替スイッチ300のチャンネル(第1音量段階)に依存しない場合には、通常(例えば、第2操作が行われるときなど)は、第1音量段階には基づかず、第2音量段階に応じて音量を設定し、第1音量段階設定時(例えば、設定切替スイッチ300のチャンネルが「A」〜「F」のときの設定禁止状態や、電源投入時などの初期音量や初期光量の設定時など)にのみ、第2音量段階に基づかず、第1音量段階に応じて音量(例えば、上記初期音量)を設定してもよい。
「前記段階表示を表示するときの当該段階表示の初期表示」とは、例えば、第1設定手段によって第1音量段階が設定されたあとに最初に表示される段階表示であってもよいし、遊技機の電源がオンになったあとに最初に表示される段階表示であってもよいし、第2操作を行うことが可能な1回の期間において最初に表示される段階表示であってもよい(上記実施形態参照)。なお、第2操作が行われることによって初めて段階表示が表示される場合の初期表示とは、その第2操作で変更される前の第2音量段階を示すものであってもよい。つまり、初期表示は、第1操作が行われた後かつ第2操作が行われる前に第1音量段階に応じた音量段階を示すものであってもよく、実際に表示されていないものであってもよい。
例えば、段階表示は、第2音量段階(現在設定中の第2音量段階又はこれから設定される第2音量段階など)を特定可能な表示であればよく、図33のように、第2音量段階に応じた数の四角形で第2音量段階をバー表示するものであってもよい。この場合、音量調整ボタンなどを設け、デモ中の最初に音量調整ボタンが操作されると、まず、初期表示として当該バーが初期表示として表示され、その後の音量調整ボタンの操作(図33では、音量つまり第2音量段階を下げる操作)に応じて四角形の数を増減させる(図33では1つ減らす)ように表示制御してもよい。このように、音量調整用の専用の操作部を設け、当該操作部への操作が行われた場合に、音量を調整するようにしてもよい。これから設定される第2音量段階は、後述のように、表示中の音量段階(例えば、強調表示の音量段階)を変更してから決定ボタンなどで第2音量段階を設定する場合の第2音量段階である。段階表示は、例えば、第2音量段階(現在設定中の第2音量段階又はこれから設定される第2音量段階)を数字で表すものであってもよい。
例えば、段階表示は、図33と同様に、第2音量段階に応じた数の四角形で第2音量段階をバー表示し、デモ中の最初に音量調整ボタンが操作されると当該音量調整ボタンの操作(図34では、音量つまり第2音量段階を下げる操作)に応じて四角形の数を増減させたバーを最初に表示するようにしてもよい(図34)。この場合、増減させる前の仮想的なバーを初期表示とすればよい。このように、初期表示は、第1操作が行われた後かつ第2操作が行われる前に第1音量段階に応じた音量段階を示すものであってもよく、実際に表示されていないものであってもよい。
「前記第1設定手段によって設定された前記第1音量段階に応じて異なる」とは、第2音量段階が、第1音量段階が取り得る段階の少なくとも一部の変化に対応して変化する段階となっていることを含む表現である。例えば、第2音量段階は、第1音量段階が一段階変化するごとに一段階ずつ変化するものの他、第1音量段階が複数段階変化したときに一段階変化するものなどであってもよい。つまり、第1音量段階と第2音量段階とは、一対一で変化するものでなくてもよい。例えば、図35に示すように、設定切替スイッチ300のチャンネル(ここでは、第1音量段階でもある。)と初期表示や実際の音量範囲を一対一に対応させてもよいし、図36に示すように、複数のチャンネル(ここでは、第1音量段階でもある。)に1つの初期表示や音量を割り当ててもよい。また、図37に示すように、複数のチャンネル(ここでは、第1音量段階でもある。)毎に実際の音量の範囲をずらしていってもよい。なお、複数のチャンネルと第1音量段階は、上記実施形態などでは一対一に対応しているが、一定の対応関係があれば、一対一になっていなくてもよい。例えば、複数のチャンネルに1つの第1音量段階が割り当てられてもよい。
さらに、この実施の形態では、上記の構成によって、前記表示制御手段は、前記第1設定手段によって設定された前記第1音量段階が高い段階であるほど、前記初期表示が示す前記第2音量段階を高くする(ここでは、図27参照)ようになっている。このような構成によれば、第1音量段階と第2音量段階との関係が把握しやすので、好適に音量を調整できる。なお、第1音量段階を高くするほど、初期表示の第2音量段階を低くしてもよい。例えば、実際の音量範囲が、第1音量段階を高くするほど、高い音量範囲となる場合には、第1音量段階を高くするほど、初期表示の第2音量段階を低くすることで、いきなり音量が大きくなることを防止できる。
さらに、この実施の形態では、上記の構成によって、前記音声出力制御手段は、前記第2設定手段によって前記第2音量段階が新たに設定されたときに当該新たに設定されたことを示す確認音を前記音声出力部から出力させ、前記第1設定手段によって前記第1音量段階が新たに設定されたときには当該新たに設定されたことを示す確認音を前記音声出力部から出力させない(ここでは、演出制御用CPU120は、ステップS77において、第2音量段階を設定したときには確認音の出力制御を行うが、第1音量段階を設定したときには確認音の出力制御を行わない)ようになっている。このような構成によれば、第2音量段階において音でも設定を確認できるので、好適に音量を調整できる。なお、確認音は、上記で設定される音量の変更にかかわらず、常に固定の音量であってもよい(上記実施の形態では、音量は変更される。)。同様に、例えば、パチンコ遊技機1に異常が生じたときの警告音などの所定の報知音(演出に関連しない報知音であって、遊技店側に報知が必要な報知音など)についても固定とするとよい。これによって、報知音が、遊技者によって低くなってしまうことを防止できる。
前記第1設定手段によって設定される前記第1音量段階が取り得る複数段階には、前記第2設定手段が前記第2音量段階を設定することを制限する制限段階が含まれ(ここでは、第1音量段階には、「A」〜「F」が含まれる)、前記遊技機は、前記第1設定手段によって前記制限段階が前記第1音量段階として設定されたときに、前記第2設定手段が前記第2音量段階を設定することを制限する設定制限を行う設定制限手段(ここでは、第1音量段階として「A」〜「F」が設定されたときには、「音量・光量調整」の項目が無いメニュー画面を表示する制御を行う)をさらに備える、このような構成においては、遊技者側の音量設定を制限でき、遊技店が意図しない音量での音声出力を防止できる。
さらに、この実施の形態では、上記の構成によって、前記表示制御手段は、前記第2許可条件が成立している期間において、前記設定制限手段によって前記設定制限が行われているときには前記第2許可条件が成立していることに対応した対応画像(ここでは、「音量・光量調整」の項目があるメニュー画面)を前記表示領域に表示し、前記設定制限が行われていないときには前記対応画像を前記表示領域に表示しない(ここでは、「音量・光量調整」の項目があるメニュー画面の代わりに「音量・光量調整」の項目が無いメニュー画面を表示する制御を行う)ようになっている。このような構成によれば、第2音量段階の設定が制限されていることを遊技者に報知できる。なお、上記実施形態では、音量及び光量が制限されるが、いずれか一方を制限するようにしてもよい。また、チャンネルに応じて音量及び光量のいずれか一方又は両方を制限してもよい。一方を制限する場合には、図29のような設定画面において、制限態様の領域を表示しないようにすればよい。
なお、前記設定制限手段によって前記設定制限が行われているときに前記第2操作が行われたことに応じて所定演出を実行する所定演出実行手段をさらに備える、ようにしてもよい。例えば、設定切替スイッチ300のチャンネルが「A」〜「F」のときにおいて第2操作が行われたとき(ここでは、音量調整ボタンが押されたときや、「音量・光量調整」の選択項目がメニュー画面に表示される場合であって「音量・光量調整」の選択項目を選択するための操作が行われたとき)、演出制御用CPU120は、音声制御基板13を制御して、音量の変更ができない旨のブザー音などの警告音の出力制御を行うようにする。このような構成によれば、第2音量段階の設定が制限されていることを遊技者に報知できる。なお、ブザー音などの警告音に代えて又は加えて、音量の変更ができない旨の表示を画像表示装置5において行ってもよい。また、当該表示に代えて又は加えて、遊技効果ランプや装飾用LEDなどを点灯又は点滅させて前記報知を行ってもよい。警告音の音量や点灯の光量などは、設定された音量や光量でもよいし、所定の大きさ以上(例えば最大など)の固定の音量や光量などであってもよい。なお、前記報知のための発光体は、当該報知専用に設けられてものであってもよい。これによって、当該報知を分かりやすく行うことができる。
また、前記第2設定手段は、設定中の前記第2音量段階を所定タイミング(ここでは、遊技者の変更があったと判断できるとき)においてクリアし、初期設定の段階(ここでは、初期表示(音量))を前記第2音量段階として設定し、前記第1設定手段が設定する前記第1音量段階は、前記第1操作に基づいてのみ変更される(ここでは、設定切替スイッチ300は物理的なスイッチなのでリセットがない)、ようにしてもよい。
例えば、演出制御用CPU120は、音量等設定処理における所定タイミングにおいて、図38の処理を行えばよい。演出制御用CPU120は、遊技者の変更があったか否かを判定する(ステップS751)。例えば、(A)保留記憶が一定期間以上発生しなかったとき、メニュー画面が表示されずにデモ画面が一定期間以上表示されたとき、遊技媒体が一定期間以上発射されなかったときなどの、遊技が一定時間進行しなかったとき、又は、(B)ゲームデータを示す2次元コードなどの各種情報を出力したとき(各種操作に基づいて行われる。)、所定のパスワードを遊技者が入力したとき(各種操作に基づいて行われる)、メニュー画面において遊技のスタートの項目を用意し、この項目を選択する操作が行われたときなどの、遊技の開始の指示操作(パスワードの入力やスタートの選択など)や遊技の終了の指示操作(各種情報の出力のための操作など)があったときに、遊技者の変更があったと判定する。図39及び図40は、ゲームデータを利用する構成の説明図である。遊技者は、遊技終了時において、メニュー画面を見ながらスティックコントローラ30などを操作して2次元コード(今回の遊技のゲームデータを示すもの)の出力を指定する。すると、演出制御用CPU120は、図40のような2次元コードを出力する画面を画像表示装置5に表示する制御を行う。当該2次元コードは、遊技者の携帯電話901などで読み取られ、当該2次元コードが示すデータは、インターネットなどを介して、所定の管理サーバ900に送信される。管理サーバ900は、当該データを遊技者毎に管理し、当該データの蓄積によって所定条件が満たされる(例えば、クリアミッション数が所定数を超える)と、普段見ることが難しい映像などを当該遊技者の携帯電話901に配信などする。このようして、特典が付与される。なお、各種情報として、遊技終了時に、遊技に応じた内容のパスワードを2次元コードの代わりに出力するようにし、遊技者は、当該パスワードを遊技開始時に入力するようにしてもよい。当該パスワードの入力によって、例えば、演出モードを変更したり、通常音量や光量を変更できないのを変更できるようにしたりしてもよい。このようにして、特典が付与されてもよい。
遊技者の変更があった場合(ステップS751;Yes)、設定切替スイッチ300のチャンネルが「A」〜「F」であるかを判定し(ステップS752)、「A」〜「F」でない場合には、遊技者による音量や光量の調整が制限されていないので、設定切替スイッチの状態に対応した初期設定を行う(ステップS753)。初期設定では、設定切替スイッチの状態(チャンネル)に対応した音量や光量が設定されるが、当該チャンネルと音量や光量との関係は予め定められていればよい。例えば、初期設定では、電源投入時における初期音量及び初期光量の設定(上記参照)と同様の処理を行えばよい。
遊技者の変更が無い場合(ステップS751;No)、設定切替スイッチ300のチャンネルが「A」〜「F」である場合(ステップS752;Yes)、S753のあとは、音量等設定処理の他の処理に移るか、音量等設定処理を終了する。
このような構成においては、第2設定手段によって設定された第2音量段階が意図せずに(特に遊技者の意図に反して)引きずられたまま遊技が行われることなどを防止できる。
なお、上記実施の形態では、電断などが発生すると、音量の設定などはバックアップされていないので、電源復旧時に音量は初期設定されるが、一度設定された音量を一定時間バックアップするようにし(例えば、バックアップRAMを設ける)、電源再投入時において、バックアップされた音量を設定し直してもよい。電源再投入時において、上記のように、遊技者の変更有りを判定した場合(判定に必要なデータもバックアップしておくとよい。)には、初期設定等を行ってもよい。
また、この実施の形態では、上記構成によって、前記遊技機は、前記第1操作の操作対象として、前記第1音量段階が取り得る複数段階に対応した複数位置のいずれかに前記第1操作によって物理的に変位する変位部を備える操作装置(ここでは、設定切替スイッチ300)を備え、前記第1設定手段は、前記第1操作によって変位した前記変位部の位置に応じた前記第1音量段階を前記第1操作に基づく前記第1音量段階として設定し(ここでは、ステップS77で設定切替スイッチ300のチャンネルに応じて第1音量段階を設定する演出制御用CPU120)、前記音声出力制御手段は、前記変位部の位置が変更されたあとにおいて、前記前記表示制御手段によって前記段階表示が表示されるときに、前記第1設定手段によって新たに設定された前記第1音量段階に応じた音量の音声を前記音声出力部から出力させることを開始する(ここでは、ステップS77において、設定切替スイッチ300のチャンネル変更後、設定画面を表示するときに、新たな第1音量段階に応じて音量を設定する演出制御用CPU120)ことになる。このような構成によって、好適に音量を調整できる。
なお、前記第1音量段階が設定される「前記変位部の位置」は、変位部が位置し得る複数位置のうちの一部の位置のいずれかであってもよいし、変位部が位置し得る複数位置すべてのうちのいずれかであってもよい。このように、設定切替スイッチ300などの操作部を構成してもよい。また、「前記表示制御手段によって前記段階表示が表示されるとき」は、前記段階表示が表示される期間中の所定タイミング及び段階表示を表示するタイミングの他、段階表示を表示すると決定したタイミング(例えば、ステップS710でYesと判定するように、段階表示を表示する操作があったことを判定したタイミングなども含む。この場合、例えば、ステップS712とS713とを入れ換える。)や、当該決定したタイミングから段階表示が表示されるまでの期間中の所定タイミングなども含む。演出制御用CPU120は、例えば、これらいずれかのタイミングで音量を設定するようにすればよい。なお、所定タイミングは、例えば、所定の事象が発生したときになどであればよい。
例えば、前記音声出力制御手段は、前記変位部の位置が変更されたあとにおいて、前記第2設定手段によって設定される前記第2音量段階が変更されるときに、前記第1設定手段によって新たに設定された前記第1音量段階に応じた音量の音声を前記音声出力部から出力させることを開始するようにしてもよい。例えば、設定切替スイッチ300のチャンネルの変更(第1音量段階の変更)や、その変更による音量の変更の反映(つまり、音量の反映)は、音量の変更操作時(例えば、第2音量段階の設定時など)であってもよい。なお、第1音量段階の変更は内部的に行っておき、実際の音量の変更の反映を音量の変更操作時(例えば、第2音量段階の設定時など)に行ってもよい。例えば、設定切替スイッチ300のチャンネルが、チャンネル切替時に演出制御用CPU120などの所定の入力ポートに入力される構成とした場合に、当該入力内容を演出制御用CPU120がチャンネル切替時ではなく変更操作時などにソフトウェア的に読みに行き、読み取った内容に基づいて第2音量段階を設定して音量を設定することを、音量の変更の反映(音量の設定)としてもよいし、演出制御用CPU120がソフトウェア的に読み取った入力内容(読み取りはチャンネル切替時に行っておく)に基づいて第2音量段階を設定し(チャンネル切替時であっても変更操作時であってもよい。)、前記変更操作時などに第2音量段階に基づいて音量を設定することを、音量の変更の反映(音量の設定)としてもよい。なお、「前記第2設定手段によって設定される前記第2音量段階が変更されるとき」は、第2操作が行われるとき(第2操作時など)や、第2操作によって第2音量段階が新たに設定されるとき(第2音量段階設定時など)などであればよい。
なお、上記構成は、音量に加え又は代えて光量についても適用してもよい。
また、図41、図42に示すように、音量や光量の変更操作があっても、強調表示する音量段階や光量段階は変化するが、音量や光量の設定は、設定の操作が行われるまで行われないようにしてもよい。例えば、図42のような設定画面において、遊技者は、スティックコントローラ30への操作などによって、強調表示する音量段階や光量段階を変化させ、最後に、プッシュボタン31Bが押下する。この押下によって、演出制御用CPU120は、そのときに強調表示している音量段階や光量段階に応じて第2音量段階や第2光量段階を設定し、音量や光量を設定するようにしてもよい(この場合、強調表示する音量段階や光量段階、領域5HH,5HLなどは、これから設定される第2音量段階や第2光量段階を示す。)。例えば、図41に示すように、音量決定操作や光量決定操作(プッシュボタン31Bの押下)があったときに、音量や光量の変更の設定を行っても良い。また、図41に示すように、設定切替スイッチの操作があっても、設定画面の表示開始時ではその操作が反映されず、音量表示の変更操作(つまり、強調表示の音量段階を変更する操作)があって変更するときに、第1音量段階の設定を行ってもよい。また、光量表示の変更操作(つまり、強調表示の光量段階を変更する操作)があって変更するときに、第1光量段階の設定を行ってもよい。なお、第1音量段階や第1光量段階は、その前に設定しておき(例えば、チャンネル操作時)、変更操作時に、当該第1音量段階や第1光量段階に基づく音量の変更や光量の変更の設定が行われても良い。また、これら変更の設定は、音量や光量の決定操作時に行われても良い。この場合には、第2音量段階や第2光量段階も用いられて音量や光量が設定される。
この発明は、上記実施の形態などについて、さらに様々な変形及び応用が可能である。例えばパチンコ遊技機1は、上記実施の形態などで示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。以下では、上記実施形態の変形例を示す。下記の変形例それぞれについて、少なくとも一部を組み合わせてもよい。
上記実施の形態では、図25に示すように、「左打ちに戻して!」といった文字によるメッセージや、左向き矢印を示す演出画像などが画像表示装置5の表示領域の上側に、飾り図柄の可変表示と重なり合わないように表示されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、「左打ちに戻して!」といった文字によるメッセージや、左向き矢印を示す演出画像などを、飾り図柄の可変表示や、ステップアップ予告となる予告演出の演出画像などに重ね合わせて表示することにより、左打ち指示報知を行ってもよい。このようにすれば、左打ち指示報知をわかりやすく行うことができる。また、「左打ちに戻して!」といった文字によるメッセージや、左向き矢印を示す演出画像などが画像表示装置5の表示領域の下側に表示するものであってもよい。
上記実施の形態では、普通可変入賞球装置6Bが右遊技領域2Bに設けられているものとして説明したが、この発明はこれに限定されるものではなく、普通可変入賞球装置6Bは、図43に示すように、左遊技領域2Aに設けられていてもよい。この場合、大当り遊技状態が終了した後の飾り図柄の可変表示において、左打ち指示報知を行うようにすればよい。
上記実施の形態では、高期待度演出が、スーパーリーチのリーチ演出に発展する可能性を示唆するものとして説明したが、この発明はこれに限定されるものではなく、可変表示結果が「大当り」となる可能性を示唆するものであってもよい。この場合、高期待度演出は、図44に示すように、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に、可動演出部材60を表示領域における所定端部の近傍から表示領域の前面へと進出させ、スーパーのリーチ演出に発展させることなく、大当り組合せを構成する確定飾り図柄を導出表示するようにすればよい。
上記実施の形態では、可動演出部材60が表示領域における所定端部の近傍から表示領域の前面へと進出されることにより、左打ち指示報知が行われる表示領域のうちの少なくとも一部の視認が妨げられる虞があるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、左打ち指示報知が行われる表示領域のうちの少なくとも一部の視認が妨げられる虞があるものは任意であり、例えば画像表示装置5の前面に配置された、あるいは前面へと進出する導光板であってもよい。この場合、左打ち指示報知は、導光板の発光表示、或いは発光表示中の導光板の画像表示装置5の前面への進出によって、左打ち指示報知が行われる表示領域のうちの少なくとも一部の視認が妨げられる以前に、完了するようにすればよい。また、導光板以外にも、画像が表示されないときには透明となる透明液晶装置や透過液晶装置が画像表示装置5の前面に配置された、あるいは前面へと進出するものであってもよい。さらに、左打ち指示報知が行われる表示領域のうちの少なくとも一部の視認は、物理的に妨げられるものに限定されるものではなく、例えば予告演出等により画像表示装置5の表示動作上、妨げられるものであってもよい。また、可動演出部材60の他、単に動作する、或いは単に動作して発光する所謂役物や、サブ液晶装置、EL表示装置、7セグメント表示器、及びLEDドット表示器などの表示装置にも本願発明は適用可能である。さらに、動作前は盤面、若しくはロゴ役物等の背面で表示内容を視認困難な位置から、画像表示装置5の前面に重複して表示内容を視認可能な位置に移動するものようなであってもよい。
上記実施の形態では、主基板11の側でCPU103が時短制御を終了するか否かの判定を行い、時短制御を終了すると判定された場合、左打ち指示報知コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信する。そして、演出制御基板12の側では、演出制御用CPU120が、左打ち指示報知コマンドを受信したことに応答して、左打ち指示報知を行うものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、演出制御基板12の側では、演出制御用CPU120が、時短制御を終了するか否かの判定を行い、時短制御を終了すると判定された場合に、左打ち指示報知を行うようにしてもよい。具体的には、演出制御用CPU120が、例えばRAM122などに設けられたサブ側時短回数カウンタにおける格納値(サブ側時短回数カウント値)を飾り図柄の可変表示が実行される毎に更新していき、更新後のサブ側時短回数カウント値が「0」となれば、時短制御を終了すると判定すればよい。あるいは、特図ゲームの開始時に主基板11から演出制御基板12に対して送信される背景指定コマンドに基づいて、時短制御が終了したか否かを判定してもよい。
上記実施の形態では、主基板11の側でCPU103が時短制御を終了するか否かの判定を行い、時短制御を終了すると判定された場合に、左打ち指示報知を行うものとして説明したが、例えば100回目の時短制御が行われる特図ゲームにおいて普通電動役物が開放した場合には、時短制御が終了した次の特図ゲームにおいて普通電動役物の開放が終了したことを契機に、左打ち指示報知を行うようにしてもよい。或いは、100回目の時短制御が行われる特図ゲームにおいて普図ゲームが開始され、時短制御が終了した次の特図ゲームにおいて普図当りになって普通電動役物が開放した場合にも、普通電動役物の開放が終了したことを契機に、左打ち指示報知を行うようにしてもよい。
上記実施の形態では、擬似連変動は可変表示態様がリーチ態様となる以前に行われるものとして説明したが、この発明はこれに限定されるものではなく、擬似連変動は可変表示態様がリーチ態様となった後に実行されるものであってもよい。例えば、可変表示態様がリーチ態様なった後、操作ボタンの操作を促す演出画像を画像表示装置5に表示し、操作ボタンが操作されると、中図柄として擬似連専用図柄を停止表示させ、擬似連変動を行うものであればよい。
さらに、下皿満タンや、球切れ、異常入賞、振動検知、電波検知などが発生した場合、これらの異常報知は、他の演出表示とは異なり優先度が高いため、左打ち指示報知に優先して実行されてもよい。
変形例における遊技店側が操作できる操作手段として、上記実施形態では、設定切替スイッチ300を設けたが、当該操作手段は、スティックコントローラ30などであってもよく、例えば、電源投入時から所定期間を遊技店側で操作が行われる時間として、当該所定期間内においては、スティックコントローラ30などで第1音量段階や第1光量段階を設定できるようにしてもよい。つまり、第1操作の操作対象と第2操作の操作対象は同じであってもよい。なお、設定切替スイッチ300の代わりに操作手段として、ジョグダイヤル、十字キーなどを設けてもよい。また、遊技者側が操作できる操作手段は、切替スイッチやジョグダイヤル、十字キーなど音量や光量を設定する専用の操作装置であってもよい。光量の調整は、音量の調整とは別の操作装置によって行うようにしてもよい。上記実施の形態では、「第1音量段階が取り得る複数段階に対応した複数位置のいずれかに前記第1操作によって物理的に変位する変位部を備える操作装置」として、設定切替スイッチ300(ツマミ301が変位部になっている。)を例示しているが、当該操作装置は、変位部(ツマミなど)が回転するロータリーフェーダーやジョグダイヤル、変位部(ツマミなど)が上下又は左右方向に移動するリニアフェーダーなどであってもよい。変位とは、回転、上下方向、又は、左右方向への移動なども含む。変位部は、設定切替スイッチ300のように段階的に移動するものの他、連続的に移動するもの(例えば、フェーダーァなど)であってもよい。また、変位部が変位する位置(回転の場合には、回転角などで表されればよい。)と、第1音量段階が取り得る複数段階に対応した複数位置とは、一対一に対応していなくてもよい。例えば、変位部が変位できる複数位置に対応して、第1音量段階が取り得る複数段階のうちの1つの段階が設定されていてもよい。音声出力部は、音声を出力するものであればよく、スピーカ8L,8Rなどであればよい。
変形例において、遊技店側が操作できる操作手段の操作は、電源投入時などに限らず、いつでも行えるようにしてもよい。つまり、第1許可条件が常に成立していてもよい。なお、第1許可条件は、遊技店用の条件であり、この条件が成立しているときは、原則、遊技店(遊技機が設定されている遊技場など)の従業員などによって操作がなされることを想定している。遊技者側が操作できる操作手段の操作(つまり、第2音量段階や第2光量段階を変更して音量や光量を変更する操作)は、大当り遊技状態中、飾り図柄の可変表示中などに行えるようにしたり、いつでも行えるようにしたりしてもよい。つまり、第2許可条件が常に成立していてもよい。なお、第2許可条件は、遊技者用の条件であり、この条件が成立しているときは、原則、遊技者によって操作がなされることを想定している(例外的に遊技店の従業員が業務などで操作することがあってもよい。)。例えば、大当り遊技状態中では、大当り中に流れる曲(BGMなど)の種類をスティックコントローラ30の操作棍の前後方向の傾倒操作に応じて選択できるようにし、操作棍の左右方向の傾倒操作に応じて音量や光量(第2音量段階や第2光量段階)を変更するようにしてもよい。このように大当り遊技状態中に変更操作を受け付けることで、遊技者の好みに応じた大当り遊技状態が実現される。また、例えば、可変表示中では、特定の演出が行われているときに、操作棍の左右方向の傾倒操作に応じて音量や光量(第2音量段階や第2光量段階)を変更するようにしてもよい。これによって、特定の演出の実行時の音量や光量を遊技者の好みに応じて変更できる。また、特定の演出が行われていないときに、操作棍の左右方向の傾倒操作に応じて音量や光量(第2音量段階や第2光量段階)を変更するようにしてもよい。これは特に特定演出が、音量や光量を変更するための操作部と同じ操作部への操作を受け付ける演出であるときに有効である。これによって、操作部への操作が両者で被らないようにすることができる。また、操作部への操作を受け付ける演出の実行中に音量や光量の変更を受け付ける場合には、音量や光量の変更のための操作部と、演出用の操作部とを別々に設けるとよい。これによって操作の重複が防止される。
変形例において、遊技者による音量や光量の調整を制限する場合には、音量や光量を最小にするようにしてもよいし、最大にするようにしてもよい。また、制限する場合に、節電モードに移行するようにしてもよい。また、第2音量段階や第2光量段階の変更操作時に、上記実施形態では、第2音量段階や第2光量段階が最高段階のときに当該段階を上げる操作を行うと最高段階が維持されたが、最小段階に移るようにしてもよい。また、第2音量段階や第2光量段階の変更操作時に、上記実施形態では、第2音量段階や第2光量段階が最低段階のときに当該段階を下げる操作を行うと最低段階が維持されたが、最大段階に移るようにしてもよい。
上記実施の形態においては、変動時間及びリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御基板120に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御基板120に通知する様にしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信する様にしてもよい。この場合、演出制御基板120は2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間にもとづいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。尚、遊技制御用マイクロコンピュータ100の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御基板120の方で選択を行う様にしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信する様にしてもよい。尚、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知する様にすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
これらの他にも、パチンコ遊技機1といった遊技機の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、示唆演出や期待度昇格演出といった所定演出を実行するための画像表示装置5における画像表示動作やスピーカ8L、8Rにおける音声出力動作さらには遊技効果ランプ9や装飾用LEDにおける点灯動作や演出用模型に含まれる可動部材の動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1といった遊技機に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
上記実施形態における技術思想は、遊技を行うための遊技機全般に適用できる。例えば、遊技媒体として遊技球を遊技領域に発射して所定の遊技を行い、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値が付与可能となるパチンコ遊技機1に限定されず、例えば複数種類の識別情報となる図柄の可変表示といった所定の遊技を行い、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値を付与可能となる任意の遊技機に適用することもできる。より具体的には、1ゲームに対して所定の賭数(メダル枚数またはクレジット数)を設定することによりゲームが開始可能になるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)を可変表示する可変表示装置(例えば複数のリールなど)の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、その表示結果に応じて入賞(例えばチェリー入賞、スイカ入賞、ベル入賞、リプレイ入賞、BB入賞、RB入賞など)が発生可能とされたスロットマシンにも適用できる。例えば、パチンコ遊技機1と同様に、音量調整や光量調整を行うことができるスロットマシンなどの遊技機にも適用できる。これら遊技機であっても、遊技店用の操作手段(第1音量段階などの設定用の操作手段)が筐体内部の演出制御用の基板などに設けられてもよいし、電源投入後一定期間などにおいて、遊技者が普段操作する遊技者用の操作手段(遊技の進行に用いられる操作部や第2音量段階などを設定するための操作手段など)を遊技店用の操作手段として機能させてもよい。遊技者側の音量設定など(第2音量段階の変更など)は、例えば、デモ画面の表示中(ゲームが実行されていない期間)に実行可能とする。また、リプレイが成立してゲームが終了した場合には、自動でBETが行われるので、音量設定などを制限してもよい。音量の調整などは、ジョグダイヤルや処理の調整ボタン、スティックコントローラ、スロットマシンのレバーやストップボタンなどによって行えばよい。音量などを調整するときは、上記実施形態と同様に、メニュー画面などから設定画面を表示して調整可能としてもよいし、調整ボタンなどの専用の操作部が操作されたことに応じて画面に前記段階表示を表示するようにしてもよい。
また、前記実施例では、デモ画面表示中であることを条件に、音量等の調整が行えるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、デモ画面表示中であること以外にも、変動表示が行われておらず、保留記憶数が0となっているか否かを条件に、音量等の調整が行えるようにしても良いし、保留記憶数が0となってから所定期間が経過したことを条件に、音量等の調整が行えるようにしても良い。また、変動表示中であるか、大当り中であるかにかかわらず、常に音量等の調整が行えるようにしても良い。
また、前記実施例では、図30及び図32の音量変更操作処理において、確認音出力中タイマがカウント中である場合に、後述する音量調整の操作が無効になっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、確認音出力中タイマ以外でも、先の音量調整の操作があった時点から所定時間の経過をカウントするタイマを設けるようにし、当該タイマがカウント中には、後の音量調整の操作を無効にするようにしても良い。
また、前記実施例では、デモ画面表示中にプッシュボタン31Bの押下によってメニュー画面が読み出され、このメニュー画面において遊技者による音量の変更(第2音量段階の設定)ができるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技者による音量の変更(第2音量段階の設定)は、いつでも行えるようにしても良く、例えば、変動中や大当り中などであっても、遊技者による音量の変更が行えるようにしても良い。その場合には、演出に関連した操作を行う演出用ボタン以外に、音量変更用の専用ボタンを別途に設け、この専用ボタンで音量の変更ができるようにすることが望ましい。尚、変動中に遊技者による音量の変更が行われた場合には、変更された音量が当該変動中に即座に反映されても良いし、当該変動が終了した後の次の変動が開始されたときに、変更された音量が反映されるようにしても良い。
また、変動表示が所定期間行われていない場合において変動が開始される際、つまり先の遊技者が席を離れて所定期間が経過された後に次の遊技者が遊技を開始した際に、先の遊技者が設定した音量をクリアして、第1音量段階の初期状態に対応する音量に設定するようにしても良い。
また、前記実施例では、遊技店側の操作によって変更される段階である第1音量段階と遊技者の操作によって変更される段階である第2音量段階との2つの音量段階を用いて音量の設定を行えるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、いずれか一方の音量段階を用いて音量の設定を行えるようにしても良い。例えば、第1音量段階の設定機能を設けずに第2音量段階のみを用いて音量の変更を行えるようにしても良い。また、第2音量段階の設定機能を設けずに第1音量段階のみを用いて音量の変更を行えるようにしても良い。
尚、遊技機における音量設定は、一般の家庭用テレビ等における音量設定と異なり、いつでも音量設定が可能になっているものではなく、背景音が消音または音量が下げられている状態であるとき、即ち変動表示が行われていないときに音量設定が可能になっている。このようにしていることで得られる利点は、変更された後の音量に対応した音を出力した場合でも遊技者がその音を認識できる点や、変動表示中に音量設定に関する処理が実行されないことにより演出制御用CPU120の制御負担が軽減できる点や、変動表示中に音量設定が行なわれることで遊技に支障が生じることを防ぐこと、例えば、パチンコ遊技機である場合は、遊技者が打球操作ハンドルを持ちながら音量設定操作をしなければならなかったり、スロットマシンである場合は、遊技者がリールを停止するボタンを操作しながら音量設定操作をしなければならなかったりするため、遊技と音量設定の双方の操作を行う煩わしさが生じることを防ぐことができる点などがある。