JP2015170872A - 基地局及び無線通信方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】無線通信システムでは、下りリンクの無線トラヒック量は上りリンクの無線トラヒック量よりも大きいが、上りリンクのリソースに余剰がある場合に空いている上りリンクのリソースを効率的に利用することで、収容可能な無線トラヒック量を向上させる。【解決手段】端末とセルラ通信を行うセルラ部と、端末とデバイス間通信方式を用いて通信を行うD2D部を備える基地局であって、下りリンクの無線リソースが逼迫し、上りリンクの無線リソースに余剰がある場合に、基地局のD2D部が上りリンクの無線リソースを用いて、端末と送受信を行う。【選択図】図3
Description
本発明は、基地局、無線通信システム、および無線通信方法に関する。特に、上りリンクの無線リソースを用いた通信方法に関する。
スマートフォンやタブレット端末等の普及によって、無線トラヒック量が爆発的に増大することが懸念されている。このように増大する無線トラヒックを収容するためには、収容可能な無線トラヒックの容量(無線通信容量)を改善する必要がある。無線通信トラヒックは、基地局から端末へ送信される下りリンクのトラヒックと、端末から基地局に送信される上りリンクのトラヒックに分類出来る。音声通話では、上りリンクと下りリンクのトラヒック量には大きな違いがないが、データ通信では上りリンクと下りリンクのトラヒック量に大きな差がある。特に、動画像のダウンロードなどでは、下りリンクのトラヒック量は、上りリンクのトラヒック量に比べて大幅に多い。一定時間の平均トラヒック量を比較すると、下りリンクのトラヒック量は上りリンクのトラヒック量の8倍から10倍程度である。
下りリンクの通信と上りリンクの通信を区別する方式は、大きく2つある。一つは、下りリンクの通信と上りリンクの通信で、それぞれ異なる周波数を用いる方式である。この方式は、周波数分割複信FDD(Frequency Division Duplex)と呼ばれている。二つ目は、下りリンクの通信と上りリンクの通信で、それぞれ異なるタイムスロットを用いる方式である。この方式は、時間分割複信TDD(Time Division Duplex)と呼ばれている。
従来の無線通信システムは、上りリンクと下りリンクのトラヒック量に大きな違いがない音声通話を対象としていたため、FDDでは上りリンクと下りリンクの周波数の帯域幅は同一である。TDDでは、上りリンクと下りリンクのタイムスロットの割合を調整することが可能であるが、現在は固定的に運用されており、音声通話への対応のため、下りリンクのタイムスロットが上りリンクのタイムスロットに比べて大幅に大きくなることはない(例えば10倍など)。したがって、従来の無線通信システムでは、下りリンクの無線リソースは逼迫する傾向にあり、上りリンクの無線リソースには余剰がある状況であった。このような上りリンクと下りリンクの非対称なトラヒックに対応する方式は、例えば、特許文献1に開示されている。
ところで、上りリンクの無線リソースを利用した通信方法として、近年、デバイス間通信方式であるD2D通信(Device to Device Communication)が注目を集めている。D2D通信は、上りリンクの無線リソースを利用して、端末と端末との間で直接通信を行う技術である。D2D通信や端末間の直接通信技術は、例えば、特許文献2に開示されている。
例えば特許文献1に示すように、上りリンクと下りリンクの非対称なトラヒックに対応するための従来の無線通信システムでは、上りリンクと下りリンクの周波数帯域幅の比率、もしくは、タイムスロットの比率を変化させることで、トラヒック量に応じて無線リソースの量を制御していた。しかしながら、このような無線リソースの変更は基地局および端末の全ての通信に影響を及ぼす。そのため、全ての端末に対して上りリンクと下りリンクの無線リソースの変化を通知する必要があり、制御のためのオーバヘッドが大きいという課題があった。
一方、上りリンクリソースを用いた通信方法としてD2D通信がある。D2D通信の例を図1に示す。D2D通信では、基地局101またはネットワーク側からの制御によって、互いの通信エリアの範囲内に位置する端末102−1と端末102−2同士が通信を行うことが想定されている。
D2Dは、上りリンクリソースを有効に活用できる可能性のある技術の一つであるが、図2に示すような課題がある。例えば、端末102−1と端末102−2が異なる通信事業者の端末である場合などは、端末102−1と端末102−2は、同一の周波数キャリアをサポートしていない可能性がある。この場合、端末102−1と端末102−2は、互いに通信可能なエリアの範囲内に位置しているにも関わらず、D2D通信によって直接通信を行うことはできない。一方、端末102−1と端末102−3や端末102−4は、距離が離れていることなどが原因で、互いに通信可能なエリア(またはカバレッジ)の範囲外に位置している。この場合、端末102−1と端末102−3はD2D通信を行うことはできない。さらに、端末102−1の通信相手が、アプリケーションサーバ104のような場合にも、端末102−1とアプリケーションサーバ104はD2D通信を行うことができない。以上のような原因によって、D2D通信を行うことができない場合、端末102−1は、従来の無線通信システムと同様に、コアネットワーク103や基地局101を介して他の端末やアプリケーションサーバなどと通信を行う必要がある。
以上のように、従来の無線通信システムでは、上りリンクのリソースに余剰がある場合にも、D2D通信を行うことができないために、空いている上りリンクリソースを十分に活用できない可能性があった。
本発明は、上記の点を鑑みてなされたものであり、下りリンクリソースが逼迫し、上りリンクリソースに余剰がある場合に、上りリンクリソースを効率的に利用することで、収容可能な無線トラヒック量を向上することを目的とする。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記の通りである。
端末とセルラ通信を行うセルラ部と、デバイス間通信方式を用いて端末と通信を行うD2D部と、下りリンクの無線リソースの使用状況、及び、上りリンクの無線リソースの使用状況を判定する制御部と、を有する基地局であって、判定の結果、下りリンクの無線リソースが逼迫し、かつ、上りリンクの無線リソースに余剰がある場合、D2D部は、上りリンクの無線リソースを用いて端末と送受信を行うことを特徴とする。
また、端末とセルラ通信を行うセルラ部と、デバイス間通信方式を用いて端末と通信を行うD2D部と、上りリンクの無線リソースの使用状況を判定する制御部と、を有する基地局であって、判定の結果、上りリンクの無線リソースに余剰がある場合、D2D部は、上りリンクの無線リソースを用いて他の基地局と送受信を行うことを特徴とする。
さらに、端末と基地局を備える無線通信システムにおける無線通信方法であって、基地局は、端末とセルラ通信を行い、下りリンクの無線リソースが逼迫し、かつ、上りリンクの無線リソースに余剰がある場合、上りリンクの無線リソースを用いて端末と送受信を行うことを特徴とする。
本発明によると、余剰のある上りリンクリソースを効率的に利用することで、システムが収容可能な無線トラヒックの量を向上できる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明より明らかにされる。
以下、本発明の実施形態を図面に従い説明する。
なお、以下の実施形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互い無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明などの関係にある。各実施の形態は、個別で実施してもよいが、組合せて実施してもよい。
また、以下の実施形態において、要素の数など(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合及び原理的に明らかに特定の数に限定される場合などを除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でもよいものとする。
さらに、以下の実施形態において、その構成要素(要素ステップなどを含む)は、特に明示した場合及び原理的に明らかに必須であると考えられる場合などを除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
同様に、以下の実施形態において、構成要素などの形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合及び原理的に明らかにそうでないと考えられる場合などを除き、実質的にその形状などに近似または類似するものなどを含むものとする。このことは前記数値及び範囲についても同様である。
図3は、本発明の第一の実施形態の無線通信システムの例を示す図である。
基地局201が通信エリア(セルとも呼ばれる)を形成し、その通信エリア内に端末202(202−1〜202−3)が存在している。基地局201は、下りリンクと上りリンクのトラヒック量、もしくは、無線リソースの使用状況を測定する。基地局201は、下りリンクの無線リソースが逼迫し、その一方で、上りリンクの無線リソースに余剰があることを検出すると、D2Dデバイスとしての動作を開始する。つまり、上りリンクの無線リソースを用いて端末と通信を行うデバイスとして動作を開始する。そして、基地局201は、D2D通信のための制御情報(Control)を端末(図3の例では端末202−1)に対して通知すると共に、後述するように基地局201のセルラ部とD2D部に対して、同様の制御情報(Control)を通知する。そして、基地局201と端末202−1の間で、D2D通信を行うための処理が実施され、その後、基地局201と端末202−1との間で、上りリンクリソースを用いてD2D通信を行う。
この時、基地局201が端末202−1に対して、D2D通信を用いて送信するデータは、本来は、セルラ通信における端末202−1に対する下りリンクのデータである。端末202−1が基地局201に対してD2D通信を用いて送信するデータは、セルラ通信における上りリンクのデータである。すなわち、本実施例の無線通信システムでは、基地局201は端末202−1のトラヒックを、余剰のある上りリンクリソースのみを用いて送受信することが可能となる。その結果、下りリンクリソースが逼迫している状況においても、余剰のある上りリンクリソースを有効に利用することが可能となり、収容可能なトラヒック量を増加できる。
また、基地局201は、基地局201の通信エリアに位置する全ての端末202とD2D通信を行うことができるため、図2の例における端末102−1と102−3のようにカバレッジの範囲外であるためにD2D通信ができなくなるという課題を解決することができる。さらに、基地局201は、コアネットワークを介して他の端末やアプリケーションサーバなどと通信することができるため、端末202−1の通信先に関わらず、D2D通信の通信方式を用いて端末202−1と通信することができる。加えて、基地局201がD2D通信を行う端末202−1以外の端末(端末202−2と端末202−3)にとっては、下りリンクと上りリンクのリソース比率は一定であるため、基地局201がD2D通信を開始しているかどうかを認識する必要はなく、制御のためのオーバヘッドや端末への影響を最小限にできる。
図4(a)と(b)は、FDDの場合の本実施例の基地局と端末の無線リソースの使用例である。図4(a)(b)に示すように、FDDでは、下りリソースと上りリソースは、それぞれ異なる周波数であり、下りリンクの周波数と上りリンクの周波数との間にはガードバンドが設けられる。従来の無線通信システムでは、基地局201は、下りリンクリソースでは、セルラシステムの送信(セルラ送信)を行い、上りリンクリソースではセルラシステムの受信(セルラ受信)を行っていた。本実施例の基地局は、下りリソースにおいて、セルラ送信を行う点は従来と同様である。上りリソースでは、ある時間ではD2D通信の信号の送信(D2D送信)を行い、別の時間ではD2D通信の信号の受信(D2D受信)を行う。D2D受信とセルラ受信は同時に行ってもよい。D2D送信とセルラ受信を同時に行う場合については後述する。D2D送信または受信を行っていない場合には、従来と同様にセルラ受信を行う。
本実施例の端末は、基地局とは逆の動作となる。すなわち、ある時間では、従来と同様にセルラ送信を行い、別の時間ではD2D受信、または、D2D送信を行う。また、D2D送信とセルラ送信は同時に行ってもよい。D2D受信とセルラ送信を同時に行う場合については後述する。ここで、図4(b)の端末の無線リソースの使用例は、ある特定の端末の動作であってもよく、それぞれ異なる端末の動作であってもよい。
図5(a)(b)に、TDDの場合の本実施例の基地局と端末の無線リソースの使用例を示す。TDDでは、下りリソースと上りリソースはそれぞれ異なるタイムスロットであり、下りタイムスロットと上りタイムスロットの間には、ガードタイムが設けられる場合もある。基本的な動作は、FDDの場合と同様であり、上りリソースと下りリソースの関係が周波数から時間に変換されたのみである。
以降、一般性を失わないため、FDDの場合を例に挙げて説明するが、図4と図5の関係と同様に、本発明は周波数を時間に変換することでTDDでも容易に実現可能である。
図6は、本実施例の基地局201の装置構成の例である。図6に記載の装置は、メモリ、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro−Processing Unit)などによって実現することができる。また、例えばCPUがメモリに記録された各種プログラムを実行することにより、後述する基地局の機能を実現することもできる。基地局201は、大きくセルラ通信を行うセルラ部301、D2D通信を行うD2D部311、セルラ通信とD2D通信の切り替え、制御を行う部分とアンテナ324、ネットワークインタフェース(NW I/F)325から構成される。
セルラ部301は、セルラL2/L3プロセッサ302、セルラベースバンド部303、セルラRF部306から構成される。セルラL2/L3プロセッサ302は、基地局のセルラ通信のためのLayer2およびLayer3の処理を行うプロセッサである。セルラL2/L3プロセッサ302は、セルラ/D2D振分け部321から送信される各端末のセルラ通信用のデータ、他の基地局や移動管理装置(Mobility Management Entity:MME)などから受信する制御信号をバッファに格納する。また、セルラ通信を行う端末や当該端末に割当てる時間および周波数リソースを決定するスケジューリング、HARQの管理、Layer2(RLC:Radio Link Control)の再送処理、パケットの加工、無線回線の秘匿化処理、ハンドオーバ等の制御や端末への上位層の制御信号の生成などを行う。セルラL2/L3プロセッサ302は、生成した下りリンクパケットをセルラベースバンド部303に出力する。また、セルラL2/L3プロセッサ302は、セルラベースバンド部303から入力されたビット系列のパケット処理を行い、セルラ/D2D振り分け部321に出力する。さらに、後述するように、D2Dリソース制御部322から通知されたD2D通信用のリソース情報を基に、各種端末のパラメータ設定やスケジューリング等を行う。
セルラベースバンド部303は、セルラ送信部304とセルラ受信部305から構成され、主にセルラ通信の物理層(L1、Layer1)の信号処理を行う。例えば、セルラ送信部304は、セルラL2/L3プロセッサ302から入力される各端末の下りリンクの物理データチャネルや物理制御チャネルの物理層の信号処理、物理層の制御チャネルの生成を行う。物理データチャネルは、例えば、LTE(Long Term Evolution)規格では、PDSCH(Physical Downlink Shared Channel)と呼ばれることもある。物理制御チャネルは、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)、EPDCCH(Enhanced PDCCH)、PHICH(Physical HybridARQ Indicator Channel)、PCFICH(Physical Control Format Indicator Channel)などと呼ばれることもある。また、端末が復調のための伝搬路推定や、無線チャネル情報(CSI:Channel State Information)の測定、受信電力の測定などを行うために用いる参照信号(CRS:Cell Specific Reference Signal、CSI−RS、DMRS:Demodulation RSなど)の生成や無線リソースへの挿入なども行う。同期信号や物理層のブロードキャストチャネル(PBCH:Physical Broadcast Channel)の生成及び無線リソースへの挿入なども行う。セルラ送信部304における下りリンクの信号処理は、具体的には、データ信号および制御信号の誤り訂正符号化、レートマッチング、変調、レイヤマッピングやPrecoding等のMIMO信号処理、無線リソース(RE:Resource Elementと呼ばれることもある)へのマッピング、IFFT(Inverse Fast Fourier Transform)などである。セルラ送信部304にて生成された下りリンクのベースバンド信号は、セルラRF部306に出力される。
セルラ受信部305は、セルラRF部306から入力される上りリンクのデータチャネル(PUSCH:Physical Uplink Shared Channel)および制御チャネル(PUCCH:Physical Uplink Control Channel)などの物理層の信号処理を行う。セルラ受信部305が行う上りリンクの信号処理は、FFT、REのデマッピング、MIMO受信重みの乗算やレイヤデマッピング等のMIMO信号処理、復調、誤り訂正復号などである。上りリンクの参照信号(DMRSやSRS:Sounding RS)を用いたチャネル推定や受信電力測定、上りリンクのCSI測定なども行う。復号されたデータチャネルや制御チャネル、CSI等の各種測定結果等はセルラL2/L3プロセッサ302へと出力される。
セルラRF部306は、RF(Radio Frequency)機能を備える。セルラRF部306は、セルラベースバンド部303から入力された下りリンクのセルラベースバンドIQ信号をセルラシステムのRF信号へと変換し、セルラD2D切替部323へと出力する。また、セルラRF部306は、セルラD2D切替部323から入力された上りリンクのセルラシステムのRF信号をベースバンドIQ信号へと変換し、セルラベースバンド部303に入力する。セルラRF部306は電力増幅器も含む。また、セルラベースバンド部303とセルラRF部306の間は、光ファイバで接続されていてもよい。その場合、セルラRF部306は、電気光変換器や、光電気変換器を含んでいてもよい。
アンテナ324は、上りリンクおよび下りリンクのセルラRF信号、D2DRF信号の送受信を行う部分である、アンテナ324は複数であってもよい。
D2D L2/L3プロセッサ312は、D2D通信のLayer2、Layer3の処理を行う。D2D L2/L3プロセッサ312は、D2Dリソース制御部322から通知されたタイミングおよび周波数リソースを用いて、D2D信号の送受信を行うように、D2Dベースバンド部を制御する。また、D2D L2/L3プロセッサ312は、D2D通信のパケット処理等を行う。D2D L2/L3プロセッサ312は、D2D通信を行う相手の端末の検出なども行う。
D2Dベースバンド部313は、D2D送信部314とD2D受信部315から構成される。D2D送信部314は、D2D通信において基地局201が端末202に送信する信号のベースバンド処理を行う。D2D受信部315は、D2D通信において、基地局201が端末202から受信した信号のベースバンド処理を行う。
ここで、D2D通信における通信方式が、セルラ通信の下りリンクと同じ場合、すなわち、例えば、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)である場合には、D2D送信部314は、OFDMA送信機となる。この場合、D2D送信部314の処理は、セルラ送信部304と同じであってもよく、もしくは、その一部のみの機能を備えていてもよい。あるいは、D2D送信部314とセルラ送信部304は共通の装置であってもよい。一方、D2D受信部315は、OFDMA受信機となる。この場合、従来の基地局にはOFDMA受信機は備えられていないため、セルラ受信部305とは別の装置である必要がある。
D2D通信における通信方式が、セルラ通信における上りリンクの通信方式と同じ場合、すなわち、例えば、SC−FDMA(Single Carrier−FDMA)である場合には、D2D送信部314はSC−FDMA送信機となる。この場合、従来の基地局にはSC−FDMA送信機は備えられていないため、D2D送信部314は、セルラ送信部304とは別の装置である必要がある。一方、D2D受信部315は、セルラ受信部305と同じ、もしくは、その一部のみの機能を備えていてもよい。または、セルラ受信部305とD2D受信部315は共通の装置であってもよい。
D2D RF部316は、D2Dベースバンド信号のD2D RF信号への変換、および、D2D RF信号のD2Dベースバンド信号への変換を行う。また、D2D RF部316は、電力増幅器も含む。さらに、D2D RF部316は、後述するように、D2D送信とD2D受信を同一の時間において行う場合には、D2D L2/L3プロセッサからの指示、または、予め定められた規則に応じてフィルタリング処理を行う。複信方式がTDDの場合、下りリソースと上りリソースの周波数は同じであるため、D2D RF部316は、セルラRF部306と共通の装置であってもよい。複信方式がFDDの場合、D2D RF部316は、受信RF処理についてはセルラ受信と周波数が同じであるため、セルラRF部306と共通化してもよい。D2D RF部316の送信RF処理については、上りリンクの周波数への周波数変換等のD2D送信信号のRF処理を行う。
NW I/F325は、バックホール回線を通じて、コアネットワークと基地局201とを接続するためのインタフェースである。ネットワークI/F325は、ゲートウェイや移動管理装置(MME)、他の基地局などと基地局との間の通信を行う。コアネットワークから入力されたセルラ通信用のデータや制御情報、D2D通信用のデータや制御情報はセルラ/D2D振分け部321に入力される。
セルラ/D2D振分け部321は、NW I/Fから入力される信号を、情報の種類に応じてセルラL2/L3プロセッサ302またはD2DL2/L3プロセッサ312へと転送する。すなわち、ルータやスイッチの役割を果たす。ただし、セルラ部301とD2D部311がそれぞれ独立なNW I/F325を有する場合には、セルラ/D2D振分け部321は存在しなくてもよい。
D2Dリソース制御部322は、セルラ通信の上りリンクと下りリンクのトラヒック状況や、無線リソースの使用状況に応じて、セルラ通信用の無線リソースとD2D通信用の無線リソースを決定する制御部である。D2Dリソース制御部322におけるD2D用の無線リソースの割当て方法は後述する。また、D2Dリソース制御部322は、決定したセルラ通信用、D2D通信用の無線リソースの情報をセルラL2/L3プロセッサ302やD2DL2/L3プロセッサ312に通知する。さらに、D2Dリソース制御部322は、セルラ通信とD2D通信の切り替えタイミングや周波数リソースの割当て状況に応じて、セルラ/D2D切替部323を制御する。また、セルラRF部306やD2DRF部316のフィルタ設定の制御を行う場合もある。
セルラ/D2D切替部323は、D2Dリソース制御部322からの指示に従って、セルラ送信信号(下りリンク信号)、または、D2D送信信号をアンテナ324に転送する。 また、セルラ/D2D切替部323は、D2Dリソース制御部322からの指示に従って、セルラ受信信号(上りリンク信号)、または、D2D受信信号をセルラRF部306またはD2DRF部316に転送する。ただし、セルラD2D切替部323は、単にセルラ送信信号とD2D送信信号を合成(合波)してアンテナ324に出力してもよい。また、セルラD2D切替部323は、アンテナ324から入力された信号を、単に複製(分波)して、セルラRF部306とD2DRF部316に出力してもよい。
図7は、本発明の第一の実施形態の動作手順の例である。説明のため、D2D通信を行う端末をD2D端末202−1、それ以外の端末をセルラ端末202−2と表記しているが、D2D端末202−1は、セルラ通信も行う。また、特にD2D端末とセルラ端末を区別する必要がない場合には、単に端末202と表記する。また、図7の初期状態では、基地局201はD2D通信を行っていないものとする。
基地局201におけるセルラ部301は、各端末202から、各端末202がD2D通信が可能であるかどうかを示す情報、すなわち、D2D Capabilityを収集する(S101)。D2D Capabilityは、基地局からの要求に基づいて端末が送信するようにすればよい。また、セルラ部301は、収集したD2D CapabilityをD2Dリソース制御部322に通知する。セルラ部301は、セルラ通信における上りリンクと下りリンクの無線リソースの使用率を算出し、無線リソース使用率をD2Dリソース制御部322に通知する(S102)。D2Dリソース制御部322は、セルラ部301から受信した各端末202のD2D Capabilityと、無線リソース使用率に基づき、D2Dリソースの割り当てを行う(S103)。具体的な方法は後述するが、下りリンクリソースが逼迫し、上りリンクリソースに余剰がある場合に、D2Dリソース制御部322は、基地局がD2D通信を行うことを決定し、D2D通信に用いる上りリンクリソースを割り当てる。そして、D2Dリソース制御部322は、割り当てたD2Dリソースの情報をセルラ部301とD2D部311に通知する(S104)。
また、D2Dリソース制御部322は、セルラ部301と通信を行っており、かつ、D2D Capabilityを有している端末202の中から、D2D通信を行う端末(D2D端末202−1)を選択し、選択した端末の情報をセルラ部301に通知する(S105)。D2D端末202−1の選択方法は後述する。
セルラ部301は、S104にてD2Dリソース制御部322から通知されたD2D通信用の無線リソースの情報(以下、D2Dリソース情報)を、S105にて選択されたD2D端末202−1に通知する(S106)。ここで、D2D通信を行わないセルラ端末202−2や、図示していないD2D Capabilityを有していない端末202などは、基地局201がD2D通信を行っているかどうかを把握する必要はない。これは、D2D端末202−1以外の端末は、基地局201が上りリンクリソースを用いて送信するD2D信号を受信する必要がないためである。したがって、D2Dリソースの情報は、D2D端末202−1のみに通知すれば良い。一方、上りリンクリソースの全部または一部を下りリンクリソースとしては割り当てる従来の無線通信システムでは、上りリンクと下りリンクのリソース配分を変えたことを全ての端末に通知する必要がある。これは、下りリンクに割り当てていた上りリンクリソースを解放し、再度、上りリンクとする場合にも同様である。以上の通り、本実施例の無線通信システムは、上りリンクと下りリンクのリソース比率を変える場合に比べて、制御用のオーバヘッドを削減できる。
ただし、セルラシステムにおいてブロードキャストされるシステム情報にD2Dリソースの情報を含めて送信してもよい。例えば、D2D端末202−1以外に、端末同士で互いにD2D通信を行う端末が存在する場合などには、D2D端末202−1以外の端末もD2D用の無線リソースの情報を把握する必要があるためである。そのため、例えば、基地局201は、端末のD2D Capabilityの状況や、端末からD2D通信用の無線リソースの割当て要求があるかどうかなどに応じて、D2Dリソースの情報をブロードキャストするかを決定してもよい。また、基地局201のD2D部311の通信相手となるD2D端末202−1に通知するD2Dリソースの情報と、他の端末同士のD2D通信に割り当てるD2Dリソースの情報(例えばブロードキャストする情報)がそれぞれ異なっていてもよい。
次に、基地局201のセルラ部301は、D2D端末202−1にD2D通信の要求(D2D Request)を送信する(S107)。そして、D2D端末202−1は、基地局201(のセルラ部301)を経由してコアNWと通信し、D2D通信用の認証などを行う(S108)。同時に、基地局201のD2D部311もD2D端末としての認証を行う(S109)。そして、D2D部311とD2D端末202−1は、D2D通信を行うDeviceを互いに検出するための信号(D2D Discovery Signal)を送信し、D2D通信の相手を検出する(S110)。S110はD2D Discoveryと呼ばれることもある。また、D2D Discoveryは、D2D端末202−1とD2D部311が互いに同期をとる手順を含んでいてもよい。また、D2D通信において同期をとる基準は、基地局201のセルラ部301が下りリンクで送信する同期信号であってもよい。
D2D端末202−1とD2D部311が互いの存在を検出すると、D2D通信によって上りリンクリソースを用いて通信を行う(S111)。S111はD2D Communicationと呼ばれることもある。ただし、D2D端末202−1の実際の通信相手、すなわち、End to Endでの通信相手は、図示していない他の端末やアプリケーションサーバなどである。したがって、基地局201のD2D部311は、D2D端末202−1から受信したIPパケットをコアNW経由で実際の通信相手に転送する(S112)。または、コアNW経由で受信したIPパケットを、通信方式のみをD2D送信に変換して、D2D端末202−1に送信する。
また、基地局201は、D2D部311が送信または受信を行っていない無線リソースでは、通常の基地局と同様にセルラ端末202−2からの上りリンク信号を受信する。また前述した通りに、下りリンクについては通常の基地局と同様に下りリンクのセルラ送信を行う(S113)。
また、D2D部311やセルラ部301は、定期的にD2D通信及びセルラ通信のトラヒック量または無線リソースの使用率をD2Dリソース制御部322に報告する(S114)。セルラ通信のトラヒック量または無線リソース使用率は上りリンク、下りリンクの両方について報告する。そして、D2Dリソース制御部322は、報告されたトラヒック量を基に再度、D2Dリソース割り当てを行う(S115)。
図8は、D2D通信を行っていない場合のD2Dリソース制御部322におけるD2Dリソース割り当て(S103に相当する)の例である。図8のD2Dリソース割当ては定期的に実施される。初期状態では、基地局201はセルラ通信のみを行っている(S201)。D2Dリソース制御部322は、セルラ部301から通知された下りリソース使用率が、第一の閾値(Th_High)よりも大きいか否かを判定する(S202)。下りリンクのリソース使用率がTh_Highよりも小さい場合(S202でNoの場合)、D2Dリソース制御部322は、下りリンクの無線リソースに余剰がある、または、下りリンクのトラヒックが少ないと判断し、D2D通信は行わない。下りリンクの無線リソース使用率がTh_Highよりも大きい場合(S202でYesの場合)、D2Dリソース制御部322は、下りリンクの無線リソースが逼迫していると判断する。
次いで、D2Dリソース制御部322は、上りリンクの無線リソース使用率が第二の閾値(Th_Low)よりも小さいか否かを判定する(S203)。上りリンクの無線リソース使用率がTh_Lowよりも大きい場合(S203でNoの場合)、D2Dリソース制御部322は、上りリンクの無線リソースにD2D通信を行う余剰がない、すなわち、下りリンクのトラヒックを上りリンクリソースを用いて送信可能ではないと判断し、D2D通信は行わない。上りリンクの無線リソース使用率がTh_Lowよりも小さい場合(S203でYesの場合)、D2Dリソース制御部322は、上りリンクの無線リソースに余剰があると判断する。ここで、Th_Highは、Th_Lowよりも大きい値であってもよい。
次に、D2Dリソース制御部322は、セルラ部から通知されたD2D Cacapabilityを基に、基地局201の通信エリア内に、D2D通信が可能な端末(D2D対応端末)が存在するか否かを判定する(S204)。D2D対応端末が存在しない場合(S204でNoの場合)、D2D通信は行わない(不可能である)。D2D対応端末が存在する場合(S204でYesの場合)、D2Dリソース制御部322は、D2D通信を行うことを決定する。
そして、D2Dリソース制御部は、D2D対応端末の中から、基地局201がD2D通信を行う端末を選択する(S205)。端末の選択基準には様々な方法を用いることができる。例えば、下りリンクのトラヒック量が多い端末202を選択することで、逼迫している下りリンクのトラヒックを上りリンクにオフロードしてもよい。もしくは後述するように基地局201に距離の近い端末を選択してもよい。または、D2D通信は、基本的には、上りリソースのみ使用して時分割で行われるため、セルラ通信に比べて遅延時間が大きくなることを考慮して、遅延時間の要求が厳しくない端末を選択してもよい。もしくは、端末の下りリンクのトラヒック量、上りリンクの余っているリソース量、端末の下りリンクの無線品質状況などに応じて決定してもよい。また、S205で選択する端末は、1つの端末であってもよく、複数の端末であってもよい。
次に、D2Dリソース制御部322は、上りリンクの無線リソースの内、D2D通信に割当てるリソース量を決定する。D2D通信に割り当てる上りリンクの無線リソース量は、D2D通信を行う端末のトラヒック量と上りリンクの無線リソース使用率などに基づいて決定される。例えば、全体の上りリンクの無線リソースを1とした場合、(1−上りリソース使用率)となる上りリンクの無線リソース量をD2D通信に割当ててもよい。また、(1−上りリソース使用率)に所定のマージンを引いた無線リソース量をD2D通信に割当ててもよい。もしくは、S205で決定した端末のトラヒック量を送信可能な分の無線リソース量をD2D通信に割当ててもよい。D2D通信用の無線リソースは、例えば、上りリンクの1または複数のサブフレーム番号から構成され、無線フレーム(LTEでは10ミリ秒)毎に指定されたサブフレームがD2D通信のための無線リソースとして割り当てられていることを示してもよい。もしくは、サブフレーム番号とその周期から構成されていてもよい。さらに、サブフレーム番号(すなわち、時間リソース)に加えて、周波数リソースも指定してもよい。
D2Dリソース制御部322は、D2D通信を行う端末とD2D通信に用いる無線リソースを決定すると、D2D通信モードを開始する(S207)。また、D2Dリソース制御部322は、D2D通信を行う端末とD2D通信に用いる無線リソースの情報を、セルラ部301とD2D部311に通知する。
図9は、基地局201が、D2D通信を行っている場合のD2Dリソース割当ての例である(S115に相当する)。S301では、基地局201は、セルラ通信とD2D通信の両方を行っているものとする。D2Dリソース制御部322は、上りリソース使用率が第三の閾値(Th_Low2)よりも小さいか否かを判定する(S302)。上りリソース使用率がTh_Low2よりも大きい場合(S302でNoの場合)、D2Dリソース制御部322は、上りリソースに余剰がなくなったと判定し、D2Dリソースを変更または解放し(S305)、D2Dリソース割当ての処理を終了する。変更または解放したD2Dリソース情報は、セルラ部301およびD2D部311に通知される。具体的には、D2D通信用の無線リソースの量を、現在の割当てよりも少なくする。もしくは、完全にD2D用の無線リソースを解放し、D2D通信を終了する。このように、上りリンクの無線リソースが逼迫したと判定した場合に、D2D通信用の無線リソースの量を少なくする、又は、解放することにより、セルラの上りリンクトラヒックを優先して通信させることが可能となる。ここで、上りリソース使用率は、セルラ通信における上りリンク通信のリソース使用率とD2D通信におけるリソース使用率の両方を含む。
上りリソース使用率がTh_Low2よりも小さい場合(S302でYesの場合)、D2Dリソース制御部322は、上りリソースに依然として余剰があると判断する。次いで、D2Dリソース制御部322は、下りリソース使用率が第四の閾値(Th_High2)よりも小さいか否かを判定する(S303)。下りリソース使用率がTh_High2よりも大きい場合(S303でNoの場合)、D2Dリソース制御部322は、上りリソースに余剰があり、かつ下りリソースが逼迫していると判定し、D2D通信を継続する。ここで、必要に応じて、D2D用の無線リソースを増加してもよい。下りリソース使用率がTh_High2よりも小さい場合(S303でYesの場合)、D2Dリソース制御部322は、下りリソースに余剰が生じたと判断する。そして、D2Dリソース制御部322は、D2D部311が、いずれかのD2D端末202−1とD2D通信を継続しているか否かを判定する(S304)。継続中のD2D通信がある場合(S304でYes)の場合、D2Dリソース制御部322は、下りリソースに余剰は生じたものの、上りリソースにも余剰があるため、継続中のD2D通信を停止する必要性はないと判断し、D2D通信を継続する。継続中のD2D通信がない場合(S304でNoの場合)、D2Dリソース制御部322は、下りリンクリソースの余剰が生じたため、D2Dリソースを変更または解放し(S305)、D2Dリソース割り当てを終了する(S306)。ここで、S304の動作はなくてもよい。その場合、例えば、下りリンクリソースに余剰が生じた場合には、D2Dリソースを解放し、D2D通信を終了することになる。このように、下りリンクの無線リソースに余剰が生じたと判定した場合に、D2D通信用の無線リソースの量を少なくする、又は、解放することにより、セルラの上りリンクトラヒックを優先して通信させることが可能となる。
ただし、Th_Low2およびTh_High2は、それぞれ、Th_LowおよびTh_Highと同じ値であってもよく異なる値であってもよい。例えば、Th_Low2をTh_Lowよりも小さい値とすると、上りリソースに余剰がなくなった場合にD2D通信を終了しやすくなり、セルラの上りリンクトラヒックを優先して通信させることが可能となる。Th_High2をTh_Highよりも大きい値にすると、下りリンクリソースに少しでも余剰ができた場合には、D2D通信を終了しやすくなり、下りリンクトラヒックを本来のセルラの下りリンク通信にて送信することになる。
図10は、本実施例の無線通信システムに伴う問題点の例を示す図である。本実施例の基地局は、セルラ信号の送受信に加え、D2D信号の送受信も行う。しかしながら、セルラシステムにおいて、上りリンクと下りリンクの通信を時間(TDD)または周波数(FDD)で分割する必要があることと同様に、基地局は、上りリンクリソースにおけるD2D送信とセルラ受信を時間または周波数で分割する必要がある。したがって、基地局がD2D信号を送信する時間および周波数リソースでは、基地局は、セルラシステムの上り通信を行わないように制御する必要がある。セルラシステムにおける上りリンクの信号は、大きく、上りリンクのデータと上りリンクの制御信号(UCI:Uplink Control Informationと呼ばれることもある)に分類できる。ここで、図10では、説明のため、上りリンクの制御信号は、下りデータに対するACKとそれ以外のものに分類している。
例えば、基地局がセルラ端末Aに対し、上りリンクのデータ送信に対するリソースを割り当てる、すなわち、上りリンクのデータ送信をスケジューリングした場合、セルラ端末Aは、標準規格で定められた所定の間隔の後に、上りリンクのデータ送信を行う。そのため、上りリンクの無線リソースを用いてD2D送信を行うことを考慮することなく、上りリンクのスケジューリングを行うと、基地局がD2D送信を行うタイミングと、セルラの上りデータの受信を行うタイミングが重複する可能性がある。その結果、基地局が送信するD2D送信信号が、セルラの上りデータに干渉を及ぼし、セルラの上りデータ受信の受信品質が大きく低下する可能性がある。したがって、本実施例の基地局は、基地局がD2D送信を行うタイミングよりも所定の間隔だけ前の時間では、セルラの上りデータ通信用のリソースを割り当てないように制御する。もしくは、図11に示すように、上りデータの受信とD2D送信の周波数が異なるように制御する。その結果、D2D送信と上りリンクのデータに関するセルラ受信の時間または周波数リソースが重複する問題を解決することができる。
また、基地局が、例えば、セルラ端末Bに対してセルラの下りデータを送信した場合、所定の間隔の後、セルラ端末Bは下りデータに対するACK(またはNACK)信号を基地局に送信する。そのため、セルラの上りデータと同様に、基地局がD2D送信を行うタイミングとセルラの下りデータに対するACKを受信するタイミングが重複し、セルラの下りデータに対するACKの受信品質が低下する可能性がある。一方で、本実施例の無線通信システムでは、D2D送信を行う場合は、下りリンクのトラヒック量が多い場合であるため、D2D送信とACKに関するセルラ受信のタイミングの重複を避けるために、下りリンクのデータ送信を停止することは望ましくない。したがって、上りデータ通信と同様に、D2D送信を行うタイミングよりも所定の間隔前に、下りデータ送信を行わないように制御することは好ましくない。そのため、本実施例の基地局は、図11に示すように、セルラの下りデータに対するACKとD2D送信は異なる周波数リソースを用いるように制御する。
また、セルラ端末Cは、基地局から指定された所定のタイミングで、セルラの上りリンクの制御信号を送信する(ACKを除く)。上りリンクの制御信号は、例えば、下りリンクの無線チャネル情報(CSI:Channel State Informationと呼ばれることもある)や、上りリンクのリソース割当て要求(SR:Scheduling Request)、基地局が上りリンクの無線チャネルを測定するためのサウンディング用の参照信号(SRS:Sounding RS)、ランダムアクセス信号などである。これらの上り制御信号の送信タイミングは、基地局からの上位レイヤのパラメータによって決定される。したがって、従来の基地局と同様に、基地局がD2D送信を行うことを考慮することなく、上り制御信号のパラメータを決定すると、D2D送信のタイミングとセルラの上り制御信号の受信タイミングが重複する場合がある。その結果、D2D送信信号がセルラの上り制御信号に干渉を及ぼし、上り制御信号の受信品質が大きく低下する可能性がある。そのため、本実施例の基地局は、これらの制御信号の送信タイミングと、D2D送信のタイミングが重複しないように、セルラの上り制御信号送信のための、上位レイヤのパラメータとD2D通信のために割当てる無線リソースを決定する。もしくは、図11に示すように、セルラの上り制御信号(ACKを除く)の受信とD2D送信の周波数が異なるように制御する。
図11は、基地局においてD2D送信とセルラ受信の周波数リソースを分ける場合の例を示す図である。図11(a)は、セルラの制御信号とD2D送信信号の周波数分割の例である。図10に示したセルラのACKや、セルラのCSIやSRなどのセルラの上りリンクの制御信号は、上りリンクの周波数帯域幅の両端で送信される。そのため、基地局は、D2D送信に用いる帯域幅が、上りリンク帯域の中心付近になるように制御する。D2D送信信号とセルラ受信信号の間に、ガードバンドを設けてもよい。例えば、図7のS106において、D2D通信に用いる無線リソース情報として、周波数帯域幅、もしくは、Resource Blockの情報を通知すれば良い。そして、基地局は、D2D送信のための無線信号に対し、D2D送信用の無線リソース以外の部分をフィルタ等によって除去する。また、セルラ受信信号に対し、セルラ受信信号以外の部分をフィルタ等によって除去する。
図11(b)は、セルラの上りリンクのデータ信号とD2D送信信号の周波数分割の例である。図11(b)に示すように、セルラの上りデータ受信のタイミングとD2D送信信号のタイミングが重複する場合、基地局は、それらの帯域幅が互いに重複しないように無線リソースを割り当てる。そして、基地局は、フィルタによって、D2D送信信号、もしくは、セルラ上りデータ以外の部分をそれぞれ除去する。
図11(c)は、セルラの上り制御信号、上りデータ、D2D送信信号の周波数分割の例である。セルラの上りリンクの制御信号が上りリンク帯域幅の両端に位置することを考慮して、D2D送信とタイミングが重複する場合の上りデータは、上り制御信号用の帯域に隣接する形で割り当ててもよい。
図12は、セルラのSRSとD2D送信または受信信号との時間分割の例である。SRSは、上りリンクの帯域の広範囲にわたっている場合もあり、D2D送信信号との周波数分割が困難である。前述のように、端末がSRSを送信するタイミングと基地局がD2D信号を送信するタイミングを異なるタイムスロット、または、Subframeとなるように制御してもよいが、図12に示すように同一のSubframe内で、時間分割を行ってもよい。SRSは、上りリンクのSubframeの最後のOFDMシンボルで送信されるため、基地局は、上りリンクのSubframeの最後のOFDMシンボル以外のOFDMシンボルを用いてD2D信号を送信するようにしてもよい。また、D2D送信とSRS受信の切り替えのために、D2D送信とSRSとの間に一定のガードタイムを設けてもよい。これは、基地局におけるSRS受信とD2D受信のタイミングの重複時にも同様である。すなわち、D2D受信信号とSRSとの間の干渉を避けるために、D2D信号は、最後のOFDMシンボルは用いないようにしてもよい。
図13は、本発明の第二の実施形態の概念図である。第一の実施形態では、上りリンクの無線リソースに余剰があったとしても、D2D通信が可能な端末(D2D Capabilityを有する端末)が存在しない可能性がある。その結果、基地局がD2D通信の行う機能を備えていたとしても、余剰のある上りリンクリソースを有効に活用できない可能性がある。そこで、本発明の第二の実施形態では、上りリンクリソースにおいて、基地局と基地局との間でD2D通信を行う。その結果、基地局の通信エリア内にD2D通信が可能な端末が存在しない場合にも上りリンクリソースを有効に活用することが可能となる。また、基地局のアンテナの利得は、端末のアンテナの利得よりも大きい可能性が高いため、基地局と端末との間で行うD2D通信よりも、距離が大きい基地局同士でD2D通信を行うことができる。また、端末とは異なり、基地局の位置は変化しないため、特定の方向に指向性を向けることで、より距離の大きい基地局間でD2D通信をできる可能性もある。
図13に示すように、第一の基地局401と第二の基地局402は、互いに通信可能なエリアに位置する。図13は、第一の基地局401が送信電力、または通信エリアが大きいマクロセル基地局であり、第二の基地局402が送信電力、または通信エリアが小さいスモールセル基地局である例を示している。ただし、第一の基地局401と第二の基地局402がどちらもマクロセル基地局であってもよく、どちらもスモールセル基地局であってもよい。また、スモールセルが、特にHome eNBやCSG(Closed Subscriber Group)セルと呼ばれるフェムトセル基地局であってもよい。 第一の基地局401と第二の基地局402は、コアネットワーク404を経由して接続していてもよく、有線回線によって直接接続していてもよく、また、有線接続していなくてもよい。
第一の基地局401または第二の基地局402は、上りリンクの無線リソースに余剰があることを検出すると、D2Dデバイスとしての動作を開始する。なお、上りリンクの無線リソースに余剰があるか否かを判定する方法は、第一の実施形態と同様である。そして、上りリンクの無線リソースを用いて第一の基地局401と第二の基地局402との間でD2D通信を行う。ここで、D2D通信を行うことが可能な端末が存在しない場合、つまり、D2D Capabilityを有する端末が存在しない場合に、第一の基地局と第二の基地局との間でD2D通信を行うようにしてもよい。これにより、基地局の通信エリア内にD2D通信が可能な端末が存在しない場合にも上りリンクリソースを有効に活用することが可能となる。
ここで、第一の基地局401と第二の基地局402が、D2D通信によって送受信する情報は、バックホールの制御情報であってもよい。具体的には、例えば、LTE規格ではS1と呼ばれるインタフェースを用いて移動管理装置やゲートウェイを経由して送受信するような情報であってもよく、X2と呼ばれるインタフェースを用いて基地局間でやりとりされる制御情報であってもよい。または、D2D通信を用いて、ハンドオーバによって第一の基地局401から第二の基地局402へ、またはその逆に移動する端末のデータの転送を行ってもよい。もしくは、基地局間で同期をとるための信号をD2D通信を用いて送受信してもよい。さらには、例えば、第二の基地局402のバックホール回線としてD2D通信を利用してもよい。すなわち、第一の基地局401がコアネットワーク404から受信した第二の基地局402に接続する端末(403−2)の下りリンクのデータもしくは制御情報、又は、データと制御情報の両方を、第一の基地局401から第二の基地局402に送信してもよい。また、当該端末(403−2)の上りリンクのデータを第二の基地局402から第一の基地局401に送信し、第一の基地局401がコアネットワーク404に転送してもよい。
このように、余剰のある上りリンクの無線リソースを用いて、基地局と基地局との間で通信を行うことによって、上りリンクの無線リソースを有効に活用できる。また、バックホール通信の一部または全部を、セルラ通信用の無線リソースを用いて実施できるため、基地局が有線のバックホール回線を備える必要がなくなり、基地局の設置、運用コストを低減できる。もしくは、基地局のバックホール回線の要求性能を緩和できる。ここで、第一の基地局401と第二の基地局402がD2D通信を用いて送受信する情報は、図示していない第三の基地局の情報であってもよい。すなわち、第一の基地局401と図示していない第三の基地局との間で交換する情報を第二の基地局が中継してもよい。
図14は、本発明の第二の実施形態の動作手順の例を示す図である。第一の基地局401と第二の基地局402は、図6に示したように、それぞれセルラ部301、D2D部311、D2Dリソース制御部322などを備えるが、図面の簡単化のため省略している。第二の基地局402は、第二の基地局402の上りリンクと下りリンクの無線リソースの使用率を第一の基地局に通知する(S401)。図14では、コアNW404を経由して通知するものとしているが、コアNWを介さなくてもよい。そして、第一の基地局401は、第一の基地局401の上りリンクと下りリンクの無線リソース使用率と、S401で第二の基地局402から通知された第二の基地局の無線リソース使用率を基に、D2D通信に割当てるリソースを決定する(S402)。そして、第一の基地局401は、第二の基地局402に対して、D2D通信用の無線リソースの情報を通知する(S403)。また、第一の基地局401は、第二の基地局402に対し、D2D通信を用いて通信を行うための要求(D2D Request)を送信する(S404)。その後、第一の基地局401および第二の基地局402は、必要に応じてD2D通信を行うための認証や、相手先デバイス(すなわち、第一または第二の基地局)の情報、アプリケーション情報(例えば、バックホール情報を示す識別子など)をコアNWまたは基地局間で交換する(S405)。そして、D2D Discoveryによって第一の基地局401と第二の基地局402は互いの存在の検出や同期等を行う(S406)。次いで、D2D通信(D2D Commnication)を行う(S407)。また、S408に示すように、基地局間でのD2D通信を行っていない時間または周波数リソースでは、第一の基地局401は第一の基地局に接続する端末403−1とセルラ通信またはD2D通信を行っていてもよい。同様に、第二の基地局402は、第二の基地局に接続する端末403−2とセルラ通信またはD2D通信を行っていてもよい。
ここで、図14では、第一の基地局401が第二の基地局402との通信に用いるD2Dのリソース割り当てを行う場合の例を示したが、基地局間のD2D通信に用いる上りリンクの無線リソースを予め決定しておいてもよい。もしくは、第一の基地局401と第二の基地局402ではない、別の制御装置に無線リソース使用率の情報を集め、制御装置が決定してもよい。あるいは、第一の基地局401と第二の基地局402がそれぞれの無線リソース使用率を基にD2D通信用の無線リソースを決定し、決定したD2D通信用の無線リソースの情報を交換し、両基地局のANDまたはORを取る形でD2D通信用の無線リソースを決定してもよい。
さらに、基地局間のD2D通信に用いる無線リソースと、基地局と端末との間のD2D通信、もしくは、端末と端末との間のD2D通信に用いる無線リソースはそれぞれ異なっていてもよい。基地局間のD2D通信と、基地局と端末とのD2D通信、端末と端末との間のD2D通信の無線リソースを区別することで、それぞれのD2D通信が互いに及ぼす干渉を回避することができる。
本発明の第三の実施形態では、D2D通信とセルラ通信で異なる周波数キャリアを用いることで、無線リソースを効率的に利用することを目的とする。
図10や図11に示したように、基地局が送信するD2D信号と、基地局が受信する上りリンクのセルラ信号は、時間または周波数によって分割する必要がある。第一の実施形態にて述べたように、D2D送信とセルラの上りデータ受信のタイミングの重複は、基地局がD2D送信を行うタイミングにて、端末に上りリンクのデータ送信をスケジューリングしないことで回避することができる。下りデータに対するACKを除く上りリンクの制御信号の受信とD2D送信のタイミングの重複は、D2D送信のタイミングに、端末が上りリンクの制御信号を送信しないように上位層のパラメータを設定することで回避することができる。一方、下りリンクのデータに対するACKは、タイミングの重複を回避することは困難である。そこで、図11に示したように、ACKなどの上りリンクの制御信号とD2D送信信号の帯域幅が重複しないように制御することはできる。
しかしながら、上りデータと上り制御信号(ACKを含む)どちらのセルラ受信に関しても、D2D送信に用いる周波数帯域と、セルラ受信に用いる周波数帯域の間にガードバンドを設ける必要があり、無線リソースの利用効率が低くなるという課題がある。また、帯域外の信号を除去するために、高性能なフィルタを用いる必要があり、基地局の信号処理の複雑性が増加する可能性もある。そこで、本発明の第三の実施形態では、D2D通信と(上りリンクの)セルラ通信で異なる周波数キャリアを用いるように制御する。
図15は、第三の実施例の上りリンクの無線リソースの使用例である。第三の実施例では、基地局および端末が複数の周波数キャリアを用いることを想定する。端末が複数の周波数キャリアを同時に用いて通信を行う技術は、Carrier Aggregation(CA)と呼ばれている。CAでは、複数の周波数キャリアの内、ある1つの周波数キャリアが主キャリア(Primary Component Carrier(PCC))、または、Primary Cell(PCell)となり、別の1または複数の周波数キャリアが従キャリア(Secondary Component Carrier(SCC))、または、Secondary Cell(SCell)となる。ただし、どの周波数キャリアをPCellとするかは、端末ごとに設定できる。CAを用いる場合、ACKやCSI、SR等の上りリンクの制御情報は、PCellでのみ送信される。すなわち、制御チャネル用の無線リソースは、PCellの上りリンクリソースのみに定義される。より具体的には、ACKやCSI、SR等の上りリンク制御情報は、PUCCH(Physical Uplink Control Channel)という物理チャネルで送信されるが、各端末に対するPUCCHのリソースは、各端末のPCellにのみ存在し、SCellには存在しない。また、PCellは全ての端末に対して必ず存在するが、SCellは設定されていてもよく、設定されていなくてもよい。
以上の特徴を用いたD2D送信とセルラ上り制御信号の衝突回避の方法を図15(a)に示す。図15では、2つの周波数キャリアが存在する場合の例を示している。図15(a)では、D2D通信を行う周波数をある周波数キャリア(Carrier2)に固定している。Carrier2は複数であってもよい。そして、D2D通信を行わない周波数キャリア(Carrier1)を基地局に接続する全ての端末に対して、PCellまたはPCCとなるように制御する。具体的には、端末が初期アクセスを行う周波数キャリアがCarrier2であった場合、基地局は、当該端末をCarrier1にハンドオーバする。その結果、当該端末のPCellは、Carrier1となる。Carrier2を用いる場合には、基地局は当該端末に対し、SCellとしてCarrier2を設定する。以上のように、D2D通信を行う周波数キャリア(Carrier2)を全ての端末でSCellとなるように制御することで、D2D送信を行う周波数キャリアでは、セルラの上り制御信号、すなわち、下りデータに対するACKが送信されることがなくなり、セルラの上り制御信号はPCellであるCarrier1において送信される。その結果、基地局は、D2D送信とセルラの受信に対し、同一の周波数キャリア内で周波数リソースを分割して通信を行う必要がなくなる。すなわち、基地局は、ある周波数キャリアのあるSubframeの全ての周波数リソースをD2D送信に用いることができるため、D2D送信で送信可能なデータ量を増加できる。さらに、ガードバンドも必要がなくなるため、上りリソースの利用効率を向上できる。また、基地局における高性能なフィルタも不要となる。
図15(b)は、CAを用いてD2D送信とセルラ受信の無線リソースの重複を回避する別の方法である。LTE規格では、上りデータ(すなわち、PUSCH)がスケジューリングされている場合には、端末は、ACKやCSI等の制御信号を、制御チャネル(すなわち、PUCCH)用の無線リソースではなく、スケジューリングされた上りデータ用(PUSCH用)の無線リソースを用いて送信する。そこで、図15(b)に示すように、ある周波数キャリアにおいて、基地局のD2D送信タイミングと端末のセルラ制御情報の送信タイミングが重複した場合、当該端末に別の周波数キャリアの上りデータをスケジューリングする。この場合、D2D送信を行う周波数キャリアにおいて、セルラの上りリンクの制御情報は送信されず、異なる周波数キャリアのデータ用の無線リソースを用いてセルラの上りリンクの制御情報(及び、もし、データがあれば上りデータ)が送信される。その結果、図15(a)の場合と同様に、基地局は、D2D送信とセルラの受信に対し、同一の周波数キャリア内で周波数リソースを分割して通信を行う必要がなくなり、上りリソースの利用効率を向上できる。また、図15(b)の方法では、各端末のPCellおよびSCellは、任意の周波数キャリアに設定することができる。また、図15(b)の方法では、D2D通信を行う周波数キャリアも任意の周波数キャリアに設定することができる。
本発明の第四の実施形態では、基地局が上りリンクリソースを用いてD2D通信を行うことによる基地局から他の基地局への干渉、または、基地局から他のD2D端末への干渉を低減することを目的とする。
図16は本発明の第四の実施形態の概念図である。図16において、基地局501−1の通信エリア内には、D2D Capabilityを有する端末が2台(502−1と502−2)存在し、基地局501−1と隣接する基地局501−2の通信エリア内には、セルラ端末が2台(502−3と502−4)存在している。端末502−1は基地局501−1の近くに位置している。端末502−2は、基地局501−1から遠く、かつ、基地局501−1と基地局501−2との通信エリアの境界付近に位置している。
ここで、基地局501−1が、図8にて示したような方法によって、下りリンクリソースが逼迫し、上りリンクリソースに余剰があることを検出し、D2D通信端末を選択するものとする。この時、図16に示すように、基地局501−1がD2D通信を行う端末として、端末502−2を選択した場合、基地局501−1は、端末502−2と通信を行うために大きな送信電力でD2D送信を行う必要がある。その結果、基地局501−1が送信する信号が及ぼす、基地局501−2におけるセルラ上り信号への干渉が大きくなり、通信品質が低下する可能性がある。これは、図示していないD2D端末同士がD2D通信を行っていた場合、基地局501−1が他の端末同士のD2D通信に及ぼす干渉についても同様である。一方、基地局501−1がD2D通信を行う端末として、端末502−1を選択した場合、基地局501−1が端末502−1とD2D通信を行うための必要な送信電力は、端末502−2とD2D通信を行うために必要な送信電力に比べて小さくてよい。言い換えれば、基地局501−1のD2D部が端末502−1とD2D通信を行うための必要な送信電力は、基地局501−1のセルラ部が下りリンクの無線リソースを用いて送信する信号の送信電力よりも小さい。その結果、基地局501−1におけるD2D送信が及ぼす基地局501−2への干渉電力を低減することができる。同様に、図示していない他のD2D端末への干渉を低減することができる。
これは、例えば、以下のようにして実現できる。端末502−1や502−2は、ハンドオーバ等に用いるために、自身が接続する基地局501−1や他の基地局(例えば基地局501−2)が送信する参照信号の受信電力(RSRP:Reference Signal Received Powerと呼ばれる)を測定している。そして、基地局501−1からの設定に応じて、定期的、または、所定の条件を満たした場合に、測定した各基地局の受信電力を基地局501−1に報告する。この時、端末502−1における基地局501−1の参照信号の受信電力は、端末502−2における基地局501−1の参照信号の受信電力よりも大きいことが考えられる。そのため、基地局501−1は、端末502−1と端末502−2がD2D Capabilityを有している場合、端末502−1をD2D通信を行う端末として選択することができる。ただし、他の基準によって、D2D通信を行う端末を選択してもよい。例えば、基地局501−1は、基地局501−1の受信電力と、隣接する基地局501−2の受信電力の比が大きい端末をD2D通信を行う端末として、選択してもよい。
このように、基地局がD2D通信を行うために選択する端末を、他の基地局または端末への干渉が小さくなるように選択することで、基地局が上りリンクリソースを用いてD2D通信を行う場合のシステム全体の通信品質の低下を防ぐことができる。これは、本実施例の無線通信システム(すなわち、D2D通信を用いること)によって可能となることである。すなわち、基地局が上りリンクリソースを用いて送信するD2D送信信号は、特定の端末のみが受信すればよく、その他の端末は受信する必要がないため、特定の端末に合わせて送信電力を調整できるためである。
一方、基地局における上りリンクリソースの一部または全部を下りリンクリソースへの変更する従来の無線通信システムでは、変更した下りリンクリソースにおける下りリンクの信号は、基地局の通信エリア内の全ての端末が受信する。そのため、特定の端末に合わせて送信電力を減少することはできない。特に、参照信号や、同期信号、システム情報をブロードキャストするための信号の基地局の送信電力は、全ての端末に対して等しくする必要がある。
101、201、401、402、501…基地局
102、202、403、502…端末
103、404…コアネットワーク
104…アプリケーションサーバ
301…セルラ部
302…セルラL2/L3プロセッサ
303…セルラベースバンド部
304…セルラ送信部
305…セルラ受信部
306…セルラRF部
311…D2D部
312…D2D L2/L3プロセッサ
313…D2Dベースバンド部
314…D2D送信部
315…D2D受信部
316…D2D RF部
321…セルラ/D2D振分け部
322…D2Dリソース制御部
323…セルラ/D2D切替部
324…アンテナ
325…ネットワークインタフェース
102、202、403、502…端末
103、404…コアネットワーク
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301…セルラ部
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323…セルラ/D2D切替部
324…アンテナ
325…ネットワークインタフェース
Claims (15)
- 端末とセルラ通信を行うセルラ部と、
デバイス間通信方式を用いて前記端末と通信を行うD2D部と、
下りリンクの無線リソースの使用状況、及び、上りリンクの無線リソースの使用状況を判定する制御部と、を有し、
前記判定の結果、前記下りリンクの無線リソースが逼迫し、かつ、前記上りリンクの無線リソースに余剰がある場合、前記D2D部は、前記上りリンクの無線リソースを用いて前記端末と送受信を行うことを特徴とする基地局。 - 請求項1に記載の基地局であって、
前記制御部は、
前記端末が前記デバイス間通信方式を用いて通信を行うことが可能かどうかを示す情報を前記端末から収集し、
前記デバイス間通信方式を用いて通信を行うことが可能な端末の中から、前記D2D部が上りリンクの無線リソースを用いて送受信を行う1または複数の端末を選択することを特徴とする基地局。 - 請求項2に記載の基地局であって、
前記制御部は、
前記基地局が送信した参照信号の受信電力の測定結果を前記端末から収集し、
前記デバイス間通信方式を用いて通信を行うことが可能な端末が複数存在する場合、前記参照信号の受信電力が大きい端末を、前記D2D部が上りリンクの無線リソースを用いて送受信を行う端末として選択することを特徴とする基地局。 - 請求項3に記載の基地局であって、
前記D2D部が、前記上りリンクの無線リソースを用いて送信する信号の送信電力は、前記セルラ部が下りリンクの無線リソースを用いて送信する信号の送信電力よりも小さいことを特徴とする基地局。 - 請求項1に記載の基地局であって、
前記制御部が、前記上りリンクの無線リソースが逼迫したと判定した場合、または、前記下りリンクの無線リソースに余剰が生じたと判定した場合に、
前記D2D部が上りリンクの無線リソースを用いて端末と送受信を行うことを終了することを特徴とする基地局。 - 請求項1に記載の基地局であって、
前記制御部は、前記下りリンクの無線リソースの使用率と前記上りリンクの無線リソースの使用率に基づき、前記下りリンクの無線リソースおよび前記上りリンクの無線リソースが、逼迫しているか、又は、余剰があるかを判定することを特徴とする基地局。 - 請求項1に記載の基地局であって、
前記セルラ部は、前記D2D部が前記上りリンクの無線リソースを用いて前記端末に信号を送信する時間、または、周波数リソースでは、前記セルラ部と通信する端末の上りリンクのデータ通信をスケジューリングしないことを特徴とする基地局。 - 請求項1に記載の基地局であって、
前記D2D部が前記上りリンクの無線リソースを用いて前記端末に対して信号を送信する場合に、
前記D2D部は、下りリンクのデータに対するACKもしくはNACK、または、下りリンクの無線チャネル状態情報の送信に端末が用いる周波数リソースと重複せず、かつ、周波数帯域幅の中央付近の上りリンクの周波数リソースを用いて、前記端末に対して信号を送信することを特徴とする基地局。 - 請求項1に記載の基地局であって、
前記基地局が複数の周波数キャリアを用いて通信を行う場合、
前記D2D部が前記上りリンクの無線リソースを用いて前記端末と送受信を行わない周波数キャリアを、前記端末の主キャリア、または、Primary Cellとして設定し、
前記D2D部が前記上りリンクの無線リソースを用いて前記端末と送受信を行う周波数キャリアを、前記端末の従キャリア、または、Secondary Cellとして設定することを特徴とする基地局。 - 請求項1に記載の基地局であって、
前記基地局が複数の周波数キャリアを用いて通信を行う場合であって、前記D2D部が第一の周波数キャリアを用いて前記端末に対して信号を送信するとき、
前記基地局は、当該端末に対し、第二の周波数キャリアにおける上りリンクのデータ送信をスケジューリングすることを特徴とする基地局。 - 端末とセルラ通信を行うセルラ部と、
デバイス間通信方式を用いて前記端末と通信を行うD2D部と、
上りリンクの無線リソースの使用状況を判定する制御部と、を有し、
前記判定の結果、前記上りリンクの無線リソースに余剰がある場合、前記D2D部は、前記上りリンクの無線リソースを用いて他の基地局と送受信を行うことを特徴とする基地局。 - 請求項11に記載の基地局であって、
前記制御部は、前記端末が前記デバイス間通信方式を用いて通信を行うことが可能かどうかを示す情報を前記端末から収集し、
前記デバイス間通信方式を用いて通信を行うことが可能な端末が存在しない場合に、前記D2D部が、前記上りリンクの無線リソースを用いて、前記他の基地局と送受信を行うことを特徴とする基地局。 - 請求項11に記載の基地局であって、
前記D2D部は、移動管理装置を経由して前記他の基地局と送受信する制御情報、または、前記基地局と前記他の基地局との間のインタフェースを用いて送受信する制御情報を、前記上りリンクの無線リソースを用いて前記他の基地局と送受信することを特徴とする基地局。 - 請求項11に記載の基地局であって、
前記D2D部は、コアネットワークから受信した前記他の基地局に接続する端末のデータもしくは制御情報、又は、前記データと前記制御情報の両方を、前記上りリンクの無線リソースを用いて前記他の基地局と送受信することを特徴とする基地局。 - 端末と基地局を備える無線通信システムにおける無線通信方法であって、
前記基地局は、前記端末とセルラ通信を行い、
前記基地局は、下りリンクの無線リソースが逼迫し、かつ、上りリンクの無線リソースに余剰がある場合、前記上りリンクの無線リソースを用いて前記端末と送受信を行うことを特徴とする無線通信方法。
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