JP2015170249A - 安全確認判定装置、及び運転支援装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 種々の走行場所及び状況において、ドライバーが安全確認を行ったか否かを精度よく判定することのできる安全確認判定装置を提供する。
【解決手段】 安全確認判定装置10は、ドライバーの視線方向からの角度に基づいて、車両の位置を原点とする相対座標系の所定領域内におけるドライバーの瞬時視認度の分布を算出する瞬時視認度分布算出部12と、車両の移動量及び回転角度に関する情報を取得する走行情報取得部13と、走行情報に基づいて瞬時視認度分布を累積した累積視認度分布を算出する累積視認度分布算出部14とを備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両の走行時に、ドライバーが十分な安全確認を行っているか否かを判定する安全確認判定装置等に関するものである。
従来、ドライバーの安全運転を支援するために、走行中、ドライバーが十分な安全確認を行った否かを判定する技術が開発されている。例えば、特許文献1に記載の技術は、車両が交差点に近づいた際、交差点中心から所定距離の道路範囲を、安全確認すべき領域として設定する。そして、ドライバーの視線方向に基づいて、安全確認すべき領域において、該ドライバーが安全確認を行った範囲である安全確認済み単区域を決定する。この安全確認済み単区域を順次足し合わせた安全確認済み領域の大きさが、所定の基準値以下である場合、ドライバーの安全確認が不十分であると判定して、警告を発する。
特開2009−123182号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、交差点進入時に交差点中心からの距離に基づいて、安全確認すべき領域及び安全確認済み単区域が決定されるため、安全確認の判定は、交差点進入時に限られる。したがって、例えば、道路標識の手前や路上駐車の車両列付近等の、安全確認を行うべき場所において安全確認を行ったか否かを判定することができない。また、特許文献1に記載の技術は、単区域を単純に足し合わせることで、どのくらい広い範囲をドライバーが視認できているかにより安全確認判定を行うものである。しかも、単区域内は等しくドライバーが十分に視認できていることを前提としている。このように、特許文献1に記載の技術は、どこまでどの程度よく視認することができているかを考慮しないため、きめ細かく安全確認判定を行うことができない。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、種々の走行場所及び状況において、ドライバーが安全確認を行ったか否かを精度よく判定することのできる安全確認判定装置等を提供することを目的とする。
本発明の安全確認判定装置は、走行中の車両の位置を原点とする相対座標系の所定領域内におけるドライバーの視線方向を、所定の検出デバイスを用いて所定時間毎に検出する視線方向検出部と、前記視線方向検出部にて検出されたドライバーの視線方向に基づいて、前記視線方向からの角度によって異なる視認度の前記所定領域内での分布を瞬時視認度分布として算出する瞬時視認度分布算出部と、前記車両の移動量及び回転角度に関する情報を含む走行情報を取得する走行情報取得部と、前記瞬時視認度分布算出部にて求めた複数の前記瞬時視認度分布を、前記走行情報に基づいて座標変換を行い、前記複数の瞬時視認度分布のうちの1つの瞬時視認度分布に対応する前記所定領域内で累積して累積視認度分布を算出する累積視認度分布算出部と、前記累積視認度分布に基づいて、前記ドライバーが十分に安全確認を行ったか否かを判定する安全確認判定部とを備えた構成を有している。
この構成によれば、車両位置を原点とする相対座標系において、所定時間毎に瞬時視認度分布と、瞬時視認度分布を累積した累積視認度分布が算出される。ここで、瞬時視認度とは、ドライバーの視線方向を検出した時点において、該ドライバーが車両周辺をどの程度よく視認することができているかを示す数値である。また、瞬時視認度分布とは、相対座標系の所定領域内における視認度の分布であり、所定領域内において、座標位置と視認度とが対応付けられている。他方、累積視認度分布とは、視線方向検出時点毎に算出される各瞬時視認度分布を順次加算して累積したものであり、ドライバーが所定領域内を走行中、どの範囲をどの程度確認済みであるかを示しているとみることができる。ただし、瞬時視認度分布が算出される所定領域は、車両の進行にしたがって移動するので、各時点における瞬時視認度分布は、そのまま加算することができない。そこで、上記の構成では、各瞬時視認度分布を、1つの瞬時視認度分布に対応する座標を基準として、座標変換を行い、複数の瞬時視認度分布を累積する。これにより、車両の走行場所や走行状況によらず、ドライバーがどの範囲をどの程度よく確認できているかを、累積視認度分布として定量的に表すことができる。そして、上記構成によれば、累積視認度分布に基づいてドライバーが十分に安全確認を行っているか否かを判定するので、過去の視認範囲及び程度を適切に反映させ、ドライバーが安全確認を行ったか否かを精度よく判定することができる。
本発明の安全確認判定装置において、前記累積視認度分布算出部は、前記瞬時視認度分布が算出された第1の時点より前記所定時間前の第2の時点における前記累積視認度分布を、前記第2の時点から前記第1の時点までの車両の移動量及び回転角度に応じて移動及び/または回転させて、前記第1の時点における前記領域内で前記第1の時点における瞬時視認度分布に重ねることにより、前記第1の時点における累積視認度分布を算出してよい。
この構成によれば、新たに瞬時視認度分布が算出されるたびに、それまでの累積視認度分布に新たな瞬時視認度分布が重ねられて累積視認度分布が更新される。累積視認度分布を更新する際、新たに瞬時視認度が算出された時点までの車両の移動量及び回転角に応じて、累積視認度分布を変換したうえで、新たな瞬時視認度に重ね合わせる。すなわち、1回の重ね合わせ処理により、複数の過去の瞬時視認度を、新たな瞬時視認度に重ね合わせることができるので、高い計算負荷をかけることなく、累積視認度分布を得ることができる。
本発明の安全確認判定装置において、前記視線方向からの角度が大きくなるほど、視認度が小さくなってよい。
中心視野からの角度が大きくなるほど、視覚感度は小さくなる。したがって、この構成により、的確に瞬時視認度分布を算出することができ、精度よく安全確認判定を行うことができる。
本発明の安全確認判定装置において、前記累積視認度分布算出部は、前記1つの瞬時視認度分布以外の他の瞬時視認度分布における視認度を減少させて、前記1つの瞬時視認度分布と重ねてよい。
ある時点でドライバーが安全であると判断しても、時間経過にしたがって、歩行者等が現れる可能性がある。この構成によれば、過去の視認度を減少させた上で、新たに算出された瞬時視認度分布に加算される。しかも、新たな瞬時視認度を加算する際、過去の視認度は繰り返し減少されるので、時間経過に応じて、視認度の減少度合いが大きくなる。したがって、時間経過を考慮して、視認範囲及び視認程度をきめ細かく反映した、累積視認度分布を得ることができ、精度よく安全確認判定を行うことができる。
本発明の安全確認判定装置において、前記瞬時視認度は、前記視線方向からの角度をパラメータとする指数関数により算出され、前記累積視認度算出部は、前記他の瞬時視認度分布における視認度に減衰係数を乗じることにより、前記他の瞬時視認度分布における視認度を減少させてよい。
この構成によれば、瞬時視認度を簡易な計算で精度よく算出することができる。また、瞬時視認度の分布は、視線方向からの角度に依存するところ、この構成によれば、角度分布に対して、略均等に視認度を減少させることができるので、過去の視認範囲及び視認程度を精度よく反映させた累積視認度分布を得ることができる。
本発明の安全確認判定装置は、所定の安全確認対象物を検出する所定のセンサをさらに備え、前記安全確認判定部は、前記1つの瞬時視認度分布に対応する前記領域内での前記安全確認対象物の位置と、前記累積視認度分布とに基づいて安全確認判定を行ってよい。
この構成によれば、安全確認対象物を検出した場合に安全確認判定を行うことができ、走行場所等によらず、安全確認判定を行うことができる。
本発明の安全確認判定装置において、前記車両の走行予定経路に関する情報をさらに取得し、前記走行情報に基づいて、前記車両が、移動体である安全確認対象物の所定の動線上に到達するまでの前記安全確認対象物の推定移動範囲を算出する確認対象物移動範囲推定部をさらに備え、前記安全確認判定部は、前記1つの瞬時視認度に対応する前記領域内での前記安全確認対象物の推定移動範囲と、前記累積視認度分布とに基づいて安全確認判定を行ってよい。
この構成によれば、車両の走行速度や走行経路等に応じて、安全確認の対象となる歩行者等の移動範囲を推定し、推定移動範囲における累積視認度に基づいて安全確認判定を行うことができる。したがって、ドライバーが確認すべき範囲を車両の走行状況に応じて適切に設定することができるので、さらに精度よく安全確認判定を行うことができる。
本発明の安全確認判定方法は、走行中の車両の位置を原点とする相対座標系の所定領域内におけるドライバーの視線方向を、所定の検出デバイスを用いて所定時間毎に検出するステップと、検出されたドライバーの視線方向に基づいて、前記視線方向からの角度によって異なる視認度の前記所定領域内での分布を瞬時視認度分布として算出するステップと、
前記車両の移動量及び回転角度に関する情報を含む走行情報を取得するステップと、複数の前記瞬時視認度分布を、前記走行情報に基づいて座標変換を行い、前記複数の瞬時視認度分布のうちの1つの瞬時視認度分布に対応する前記所定領域内で累積して累積視認度分布を算出するステップと、前記累積視認度分布に基づいて、前記ドライバーが十分に安全確認を行ったか否かを判定するステップとを備える。
本発明のプログラムは、コンピュータに、走行中の車両の位置を原点とする相対座標系の所定領域内におけるドライバーの視線方向を、所定の検出デバイスを用いて所定時間毎に検出するステップと、検出されたドライバーの視線方向に基づいて、前記視線方向からの角度によって異なる視認度の前記所定領域内での分布を瞬時視認度分布として算出するステップと、前記車両の移動量及び回転角度に関する情報を含む走行情報を取得するステップと、複数の前記瞬時視認度分布を、前記走行情報に基づいて座標変換を行い、前記複数の瞬時視認度分布のうちの1つの瞬時視認度分布に対応する前記所定領域内で累積して累積視認度分布を算出するステップと、前記累積視認度分布に基づいて、前記ドライバーが十分に安全確認を行ったか否かを判定するステップとを実行させる。
本発明の運転支援装置は、走行中の車両の位置を原点とする相対座標系の所定領域内におけるドライバーの視線方向を、所定の検出デバイスを用いて所定時間毎に検出する視線方向検出部と、前記視線方向検出部にて検出されたドライバーの視線方向に基づいて、前記視線方向からの角度によって異なる視認度の前記所定領域内での分布を瞬時視認度分布として算出する瞬時視認度分布算出部と、前記車両の移動量及び回転角度に関する情報を含む走行情報を取得する走行情報取得部と、前記瞬時視認度分布算出部にて求めた複数の前記瞬時視認度分布を、前記走行情報に基づいて座標変換を行い、前記複数の瞬時視認度分布のうちの1つの瞬時視認度分布に対応する前記所定領域内で累積して累積視認度分布を算出する累積視認度分布算出部と、前記累積視認度分布に基づいて、前記ドライバーが十分に安全確認を行ったか否かを判定する安全確認判定部と、前記安全確認判定部の判定結果に応じて所定のメッセージを出力させるメッセージ出力部とを備えた構成を有している。
本発明によれば、視線方向が検出された各時点の視認度を、車両位置を原点とする相対座標系において累積して、安全確認判定に用いるので、種々の走行場所及び状況において、ドライバーが安全確認を行ったか否かを精度よく判定することができる。
本発明の第1の実施の形態における安全確認判定装置及び運転支援装置の構成を示すブロック図 (a)偏位角と瞬時視認度との関係の一例を示す図 (b)視線方向と瞬時視認度分布の一例を示す図 減衰係数を乗じた場合の瞬時視認度の変化の一例を示す図 (a)〜(h) 本発明の第1の実施の形態における累積視認度分布算出の概念を説明するための図 本発明の第1の実施の形態における安全確認判定の例を説明するための図 本発明の第1の実施の形態における運転支援装置の動作フロー図 本発明の第2の実施の形態における安全確認判定装置及び運転支援装置の構成を示すブロック図 本発明の第2の実施の形態における対象物推定移動範囲の算出の一例を説明するための図 本発明の第2の実施の形態における運転支援装置の動作フロー図
以下、本発明の第1の実施の形態の安全確認判定装置及び運転支援装置について、図面を参照しながら説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の実施の形態の安全確認判定装置及び運転支援装置の構成を示す図である。図1において、運転支援装置1は、車両に搭載され、安全確認判定装置10を備え、ドライバーカメラ20と、走行速度検出部21と、舵角検出部22と、車外カメラ23と、ディスプレイ24とに接続される。安全確認判定装置10は、視線方向検出部11と、瞬時視認度分布算出部12と、走行情報取得部13と、累積視認度分布算出部14と、確認対象物位置検出部15と、安全確認判定部16と、表示制御部17とを備える。
ドライバーカメラ20は、例えば、車両のステアリング付近に設置され、ドライバーの目を含む顔領域を撮影し、画像データを視線方向検出部11に出力する。走行速度検出部21は、車両の走行速度を検出し、走行情報取得部13に出力する。舵角検出部22は、車両の舵角を検出し、走行情報取得部13に出力する。車外カメラ23は、例えば、車両の前方に設置され、走行時の車外の状況を撮影し、画像データを確認対象物位置検出部15に出力する。ディスプレイ24は、ドライバーに対する所定のメッセージ等を表示する。
視線方向検出部11は、ドライバーカメラ20から取得した画像データに基づいて、100ミリ秒ごとに、ドライバーの視線方向を検出し、検出した視線方向のデータを瞬時視認度算出部12に出力する。ドライバーの視線方向は、例えば、走行する車両の進行方向に対してドライバーの視線がなす角によって特定することが可能である。そこで、本実施の形態では、車両の位置を原点、車両の進行方向をY軸、Y軸に直交する座標軸をX軸とする、2次元の相対座標系を設定する。そして、視線方向検出部11は、この座標系の200メートル×200メートルの領域内(−100メートル≦Y≦100メートル、−100メートル≦X≦100メートル)に、ドライバーの視線方向を対応付けて、瞬時視認度分布算出部12に出力する。本実施の形態において、相対座標系の200メートル四方の領域は、それぞれ2メートル幅の、X軸と平行なグリッド線及びY軸と平行なグリッド線により区切られており、以下では当該領域を「グリッド領域」という。本実施の形態では、車両位置を原点とする相対座標系を用いるので、例えば、ドライバーが時刻t及びt+1の時点においてまっすぐ前を見ていた場合、車両の進行や回転にかかわらず、両時点における視線方向は同一(各グリッド領域内でY軸と一致)となる。
なお、ドライバーの視線方向は、角膜反射法や瞳孔位置を用いた手法等、種々の手法により検出することが可能である。また、画像データに基づいて、ドライバーがサイドミラーやルームミラーを見ていることが検出された場合には、車両の進行方向に対する鏡像の方向(サイドミラーであれば左右斜め後ろ、ルームミラーであれば後方)、角度に応じて、視線方向を変換してもよい。
瞬時視認度分布算出部12は、視線方向検出部11にて検出されたドライバーの視線方向に基づいて、視線方向が検出された各時点におけるドライバーの瞬時視認度が、各時点におけるグリッド領域においてどのように分布しているかを算出し、その結果を累積視認度分布算出部14に出力する。瞬時視認度とは、ドライバーがその時点においてどの程度視認できているかを示す数値であり、数値が高いほどよく視認できていることを意味する。したがって、グリッド領域内における瞬時視認度の分布を算出することにより、ドライバーが、自車の周辺200メートル四方の領域内のどこからどこまでをどの程度よく視認することができているかを把握することができる。
ところで、人の視覚感度は、視線方向との角度差(偏位角)が大きくなるにしたがって減少すること、特に、偏位角が0から20度の間において急激に減少し、その後は60度付近にかけて緩やかに減少することが知られている。そこで、本実施の形態では、瞬時視認度を、視線方向からの角度をパラメータとして、指数関数Me-λθにより近似し、得られる値に基づいてグリッド領域内での瞬時視認度分布を算出する。ここで、Mは、瞬時視認度最大値(本実施の形態では1)、λは崩壊定数(本実施の形態では、0.693/15)、θは視線方向からの角度である。
図2(a)は、偏位角と瞬時視認度との関係の一例を示す図であり、図2(b)は、ある時点における視線方向と、瞬時視認度分布の例を示す図である。図2(a)に示すように、視線方向からの角度が小さいほど瞬時視認度が高く、視線方向からの角度が大きくなるほど瞬時視認度が低くなる。そこで、視認度を黒・白の濃淡(白い部分は視認度が高いことを、黒くなるほど、視認度が低くなる)で表せば、瞬時視認度分布は、図2(b)のようになる。なお、図2(a)に示すように、偏位角が60度以上となると、瞬時視認度は0.1を下回る。そこで、本実施の形態では、視線方向からの角度が60度以上となる範囲では、計算負荷を軽減するため、瞬時視認度を0としている。
図1に戻り、走行情報取得部13は、走行速度検出部21から出力された走行速度情報及び舵角検出部22から出力された舵角情報を取得して、走行情報として累積視認度分布算出部14に出力する。
累積視認度分布算出部14は、瞬時視認度分布算出部12にて算出された瞬時視認度分布を順次累積して、累積視認度分布を算出する。例えば、瞬時視認度分布算出部12にて、新たに時刻tにおける瞬時視認度分布が算出された場合、累積視認度分布算出部14は、時刻tにおける瞬時視認度分布に、時刻t−100ミリ秒の時点における累積視認度分布を加算することにより、時刻tにおける累積視認度分布を算出する。言い換えれば、累積視認度分布の算出は、新たに算出された瞬時視認度の加算による、1ステップ前(100ミリ秒前)の累積視認度分布の更新である。
上述のように、時刻t、t−100ミリ秒・・・における各瞬時視認度分布は、車両位置を原点とする相対座標系における各時点の各グリッド領域と対応付けられている。そこで、本実施の形態においては、時刻t−100ミリ秒の時点における累積視認度分布を、走行情報取得部13から出力された走行情報に基づいて、時刻tにおけるグリッド領域に対応するように座標変換して加算する。すなわち、時刻t−100からtまでの移動量及び回転角度に応じて、時刻tにおけるグリッド領域において、時刻t−100における累積視認度分布を移動及び/または回転させて、時刻tにおける瞬時視認度分布に加算する。その際、時刻tにおけるグリッド領域外の視認度分布は切り捨て、また、加算後の視認度の上限値も1とする。
累積視認度(分布)は、瞬時視認度(分布)の累積であるから、時刻tにおけるグリッド領域内において、累積視認度の高くなっている部分は、時刻tまでにドライバーが十分な安全確認を行っている部分(場所)と見ることができる。しかし、時刻tよりも前の時点でドライバーが安全であると確認した場所は、例えば、時刻tの時点では自転車等が侵入してくる可能性がある。そのため、過去の瞬時視認度分布をそのまま重ねた累積視認度分布が、時刻tの時点において十分な安全確認が行われている部分を示すとは言い難い場合もある。そこで、本実施の形態では、時刻t−100ミリ秒における累積視認度分布に所定の減衰係数をかけあわせ、過去の視認度の値を減少させる。図3は、図2(b)における瞬時視認度に、減衰係数をかけ合わせたときの値を示すグラフである。本実施の形態においては、瞬時視認度は指数関数で表すため、減衰係数を用いることにより、角度分布に対して略均等に視認度を縮小させることができる。なお、減少後の値が所定値以下となる場合(図3では0.1以下の場合)、視認度を0とする。これにより、過去の累積視認度分布は、現在のグリッド領域においては縮小することになる。
図4(a)ないし(g)は、累積視認度分布算出部14による累積視認度分布の算出を説明するための図である。図4のうち、(a)から(c)は、時刻t−2からtにかけて交差点を右折する車両Cと、ドライバーの視線方向S(St-2、St-1、St)の模式図、(d)、(e)、(f)は、それぞれ、時刻t−2、t−1、tにおけるドライバーの視線方向S(St-2、St-1、St)と、瞬時視認度分布I(It-2、It-1、It)の模式図である。また、図4(g)、(h)は、それぞれ、時刻t−1における、時刻t−2からt−1までの累積視認度分布At-1、時刻tにおける、時刻t−2からtまでの累積視認度分布Atの模式図である。時刻t−2からt−1にかけて、及び、時刻t−1からtにかけて、車両Cは前進し、かつ右に回転した。したがって、At-1は、図4(g)に示すように、It-2に減衰係数をかけあわせ、時刻t−1におけるグリッド領域内において後退させ、かつ、左に回転させてIt-1に重ね合わせることにより得られる。本実施の形態においては、上述のように、減衰係数を乗じた結果、視認度が所定値以下となる場合には、その値は0に置換されるので、At-1におけるIt-2は、時刻t−2の時点に比べて縮小することになる。
また、Atは、図4(h)に示すように、At-1に減衰係数をかけて縮小させ、時刻tにおけるグリッド領域内において後退させ、かつ左に回転させてItに重ね合わせることにより得られる。At-1を求める際、既にIt-2に減衰係数をかけているため、At-1のうち、It-2に由来する部分は、さらに縮小される。このように、本実施の形態では、過去の瞬時視認度分布が時間経過に応じて縮小し、かつ、縮小した範囲内における視認度値も時間経過に応じて徐々に低くなる。したがって、時間経過が考慮され、視認範囲及び視認程度をきめ細かく反映した、安全確認判定に適切な累積視認度分布を得ることができる。
再び図1に戻り、確認対象物位置検出部15は、車外カメラ23から取得した画像データに基づいて、グリッド領域における安全確認対象物の位置を検出し、安全確認判定部16に出力する。安全確認対象物は、例えば、歩行者や自転車、標識等である。安全確認判定部16は、確認対象物位置検出部15にて検出された安全確認対象物の位置が、自車の所定距離内にある場合、累積視認度分布算出部14にて算出された累積視認度分布に基づいて、ドライバーが十分な安全確認を行ったか否かを判定し、判定結果をメッセージ出力部17に出力する。メッセージ出力部17は、安全確認判定部16の判定結果に応じて、所定のメッセージをディスプレイ24に出力させる。
図5は安全確認判定部16による判定の例を説明するための図である。図5においては、安全確認対象物Oが、自車位置から約50メートルに位置する時点における累積視認度分布が示されており、黒塗りの部分は視認度が0であり、白くなるほど視認度が高いことを意味する。本実施の形態において、安全確認判定部16は、安全確認対象物Oの位置における視認度が所定の閾値以下である場合に、安全確認が不十分であると判定し、メッセージ出力部17は警告メッセージを出力する。図5において、安全確認対象物Oの位置における視認度は0.3であるため、閾値が0.5に設定されている場合には、警告メッセージがディスプレイ24に表示される。
次に、図6を参照して、本実施の形態における運転支援装置1の動作について説明する。運転支援装置1は、まず、瞬時視認度分布用のグリッド領域と、累積視認度分布用のグリッド領域を設定する(ステップS1)。ここで設定される瞬時視認度分布用のグリッド領域と累積視認度分布用のグリッド領域は同一である。瞬時視認度用グリッド領域において、X軸と平行なグリッド線と、Y軸と平行なグリッド線との交点であるグリッド点のそれぞれには、瞬時視認度の初期値として0が割り当てられている。累積視認度分布用グリッド領域の各グリッド点にも、累積視認度の初期値として0が割り当てられている。
運転支援装置1は、次に、ドライバーの視線方向を検出し、また、車両の走行情報を取得して(ステップS2)、視線方向と車両の走行情報に基づいて、瞬時視認度分布及び累積視認度分布を算出し、グリッド領域の各点に瞬時視認度及び累積視認度を割り当てる(ステップS3)。なお、視線方向の検出は、100ミリ秒ごとに繰り返し行われ、これに応じて、瞬時視認度分布の算出及び累積視認度分布の算出も100ミリ秒ごとに繰り返し行われる。
運転支援装置1は、グリッド領域内の所定範囲内(車両位置から所定距離内)に所定の安全確認対象物を検出すると(ステップS4にてYes)、その時の累積視認度分布において、安全確認対象物の位置に対応する累積視認度が、所定の閾値以下であるか否かを判断する(ステップS5)。その結果、累積視認度が所定の閾値以下であった場合には(ステップS5にてYes)、ドライバーの安全確認が不十分であるとして、警告メッセージを表示する(ステップS6)。運転支援装置1は、以上の処理を運転が終了したと判断されるまで(ステップS7にてYes)繰り返す。
以上説明したように、本実施の形態の安全確認判定装置10によれば、ドライバーの視線方向を検出し、該視線方向に基づいて、視線方向検出時(例えば、時刻t)のグリッド領域における瞬時視認度分布を算出する。そして、時刻tの直前に視線方向が検出された時点(時刻t−100ミリ秒)までの瞬時視認度を累積した累積視認度分布に、時刻tにおける瞬時視認度分布を加算して、累積視認度分布を更新し、時刻tにおける累積視認度分布とする。その際、時刻t−100ミリ秒までの累積視認度分布が、時刻tにおけるグリッド領域に対応するように、時刻t−100ミリ秒までの累積視認度分布を、走行情報に基づいて移動及び/または回転させる。したがって、種々の走行場所及び状況において、過去の視認範囲及び程度を反映させ、ドライバーが安全確認を行ったか否かを精度よく判定することができる。
なお、上記の実施の形態においては、グリッド領域が200メートル×200メートルの大きさで、グリッド線の間隔が2メートルである場合について説明したが、グリッド領域の大きさやグリッド線の間隔等は、これに限られない。また、瞬時視認度領域分布及び累積視認度分布を求める領域は、極座標系等の他の座標系を用いて表現してもよいし、3次元座標系を用いてもよい。
また、上記の実施の形態では、瞬時視認度を、指数関数により算出したが、例えば、偏位角の増加に従い、線形に瞬時視認度が減少するような式を用いてもよい。上記の実施の形態の瞬時視認度の算出式を用いる場合、ドライバーの属性情報(年齢、視力等)や、連続走行時間等に基づくドライバーの疲労度に応じて、瞬時視認度の最大値Mや崩壊定数λの値を調整してもよい。また、雨天時や夜間、道路混雑時は、見通しが悪くなったり、視野が狭くなったりすると考えられる。そこで、ワイパやヘッドライト等の動作状況を走行情報として取得し、あるいは、車外カメラの画像データやカーラジオの交通情報等により道路混雑状況情報を取得して、最大値Mや崩壊定数λを調整してもよい。
さらに、ドライバーの視線の移動速度が60°/秒以上である場合には、いわゆるサッカード抑制が生じていると考えられるため、上記の実施の形態において、グリッド領域内の瞬時視認度を全て0としてもよい。ドライバーが瞬き中と判断された場合も、同様に瞬時視認度を0としてよい。加えて、車両からの距離が大きくなるほど、瞬時視認度が減少するようにしてもよく、一定距離以上の瞬時視認度を0としてもよい。また、車外カメラ以外にもレーザレーダ等により歩行者等の安全確認対象物を検出してもよく、これらのセンサが対象物を検出できない範囲は、瞬時視認度を設定しなくてよい。
また、上記の実施の形態では、時刻tにおける累積視認度分布を、時刻t−100における累積視認度を用いて算出する場合について説明したが、時刻t−100、t−200・・・における各瞬時視認度を、それぞれ、時刻tまでの移動量及び回転角度に応じて変換して、時刻tにおける瞬時視認度に重ね合わせて算出してもよい。その際、減衰係数を複数用意し、時間経過に従って瞬時視認度分布が縮小するようにしてもよい。なお、上記の実施の形態では、ドライバーの視線方向の検出、瞬時視認度分布・累積視認度分布の算出を、100ミリ秒ごとに行う場合について説明したが、他の時間間隔であってもよく、また、これらは相互に異なる時間間隔で行われてもよいことはもちろんである。
さらに、上記の実施の形態では、安全確認対象物の位置に対応付けられた累積視認度が所定の閾値以下である場合に警告メッセージを出力する場合について説明したが、閾値は固定値でなくてもよく、安全確認が不十分と判定される頻度に応じて、増減されてもよい。これにより、頻繁な注意喚起によりドライバーの集中力を阻害することなく、適度にメッセージ出力を行うことができる。また、安全確認対象物の存否によらず、累積視認度が所定の閾値以下となった領域や方向に、ドライバーが注意を向けるようなメッセージを出力してもよい。
また、上記の実施形態において、累積視認度が所定の閾値以下となる時間にも閾値を設定し、累積視認度が連続して所定時間以上閾値以下となった場合に、メッセージを出力してもよい。あるいは、閾値に加えて、走行速度やTTC(衝突余裕時間)、歩行者の存否等を加味した上で、メッセージ出力を行ってもよい。さらに、警告メッセージは音声出力されてもよく、アラーム音等が出力されてもよい。このような注意喚起に代えて、またはこれとともに、ブレーキ制御や運転診断等、種々の運転支援を行ってもよい。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態の安全確認判定装置及び運転支援装置について、図面を参照しながら説明する。第1の実施の形態の運転支援装置1は、車外カメラにて検出した安全確認対象物の位置における累積視認度に基づいて、安全確認判定を行った。これに対して、第2の実施の形態の運転支援装置2は、地図データと車両位置データとに基づいて、交差点等の所定の場所に車両が進入した場合に、歩行者等の安全確認対象物の移動範囲を推定し、該推定移動範囲における累積視認度に基づいて安全確認判定を行う。
図7は、第2の実施の形態の運転支援装置2の構成を示すブロック図である。図7に示すように、第2の実施の形態における運転支援装置2は、確認対象物位置検出部15に代えて、地図データ取得部18と、確認対象物移動範囲推定部19とを備え、また、車外カメラ23に代えて、カーナビ装置25と、GPS装置26と、地図データベース27とを備える。カーナビ装置25は、車両の経路情報を走行情報取得部13に出力する。GPS装置26は、車両の位置データを走行情報取得部13に出力する。地図データベース27は、地図データを地図データ取得部18に出力する。走行情報取得部13は、車両の経路情報及び車両の位置データを確認対象物移動範囲推定部19に出力する。地図データ取得部18は、地図データを確認対象物移動範囲推定部19に出力する。
確認対象物移動範囲推定部19は、車両の位置データと地図データとに基づいて、車両が交差点や横断歩道等の所定場所に、所定距離以下に近づいた場合、経路情報と地図データとに基づいて、車両と衝突する可能性のある移動体を安全確認対象物として設定し、該確認対象物の移動範囲を推定する。例えば、車両が交差点を右折する場合、歩行者が確認対象物として設定される。確認対象物移動範囲推定部19は、車両が当該対象物の所定の動線上に到達するまでの間に、当該対象物が移動する可能性のある範囲を算出する。そして、絶対座標を用いて表現される対象物移動範囲を、グリッド領域と同じ相対座標系に変換して、安全確認判定部16に出力する。安全確認判定部16は、累積視認度分布算出部14にて算出された累積視認度分布に基づいて、安全確認対象物の推定移動範囲に、所定の閾値以下の累積視認度値が含まれている場合には、安全確認が不十分であると判定して、判定結果を表示制御部17に出力する。
次に、図8を参照して、確認対象物移動範囲推定部19による、対象物推定移動範囲の算出の一例を説明する。この例では、片側一車線道路の中央を走行する車両が、経路上、交差点を右折する予定であり、歩行者が確認対象物となっている。図8に示すように、絶対座標系において、交差点の中心位置(x0、y0)、車両位置(x1、y1)とすると、車両から交差点中心位置までの距離D1[m]は、
となる。なお、Cは変換定数である。また、道路の幅員をD2[m]、北向きを0[度]、東向きを90[度]としたときの車両の進行方向θは、次式により求められる。
そして、車両の動線Pcと歩行者の所定の動線Phとの交点(x2、y2)までの、道路A方向の成分D3[m]は、
となるから、交差点中心位置から見た交点の位置(x2、y2)は、
となる。
図8に示すように、車両は、交差点までは等速直線運動をし、交差点内では等速で円弧に沿って走行すると仮定すると、交差点進入までの走行距離[m]は、
となり、交差点までの走行距離[m]は、
であるから、車両の速度をV[m/s]とすると、
衝突余裕時間(TTC)は、
となる。
車両は、歩行者が衝突余裕時間内に移動可能な範囲において歩行者と衝突する危険性がある。そこで、本実施の形態において、確認対象物移動範囲推定部19は、衝突時間内に対象物が移動可能な範囲を推定し、これをドライバーが安全確認を行うべき範囲とする。歩行者の移動速度をV0[m/s]とすると、歩行者が衝突余裕時間内に移動する距離は、V0×TTC[m]となる。したがって、歩行者が衝突余裕時間内に移動可能な範囲の遠端位置(x3、y3)は、
となる。同様に、歩行者が衝突余裕時間内に移動可能な範囲の近端位置(x4、y4)は、
となる。遠端位置と近端位置を結ぶ動線上の範囲が、推定される確認対象物移動範囲となる。
次に、図9を参照して、第2の実施の形態における運転支援装置2の動作フローを説明する。運転支援装置2は、まず、グリッド領域の設定を行う(ステップS21)。このグリッド領域の設定は、第1の実施の形態におけるグリッド領域と同様である。次に、運転支援装置2は、地図データを取得する(ステップS22)。また、運転支援装置2は、視線方向の検出及び走行情報の取得(ステップS23)を行う。ただし、第2の実施の形態の運転支援装置2は、走行情報として、車両の位置情報及び経路情報も取得する。そして、運転支援装置2は、瞬時視認度分布の算出及び累積視認度分布の算出(ステップS24)を行う。瞬時視認度分布及び累積視認度分布の算出は、第1の実施の形態の運転支援装置1と同様に行う。
次に、運転支援装置2は、安全確認対象物の移動範囲の推定を行うと判断した場合(ステップS25にてYes)には、安全確認対象物を設定する(ステップS26)。第2の実施の形態において、運転支援装置2は、ステップS22にて取得した地図データと、ステップS23にて取得した走行情報に含まれる位置情報、経路情報に基づいて、車両が交差点や横断歩道等の所定の場所に、所定距離以下に近づいた場合に、安全確認対象物の移動範囲の推定を開始すると判断する。また、ステップS26においては、ステップS22にて取得した地図データと、ステップS23にて取得した経路情報に基づいて、安全確認対象物を設定する。
続いて、設定した安全確認対象物の移動範囲を推定する(ステップS27)。そして、ステップS27にて推定された確認対象物の移動範囲に、所定の閾値以下の累積視認度値が含まれている場合(ステップS28にてYes)には、安全確認が不十分であると判定して、所定の警告メッセージを出力する(ステップS29)。以上の処理は運転終了と判断されるまで(ステップS30にてYes)繰り返される。
以上説明したように、第2の実施の形態の安全確認判定装置によれば、地図データと車両位置データとに基づいて、交差点等の所定の安全確認が必要な場所に車両が進入した場合に、歩行者等の安全確認対象の移動範囲を車両速度データ等を用いて推定し、推定移動範囲における累積視認度値に基づいて安全確認判定が行われる。すなわち、車両の走行状態等に応じて、ドライバーが確認すべき範囲を適切に設定することができるので、さらに精度よく安全確認判定を行うことができる。
なお、第2の実施の形態においては、地図データから交差点位置等、安全確認対象場所を特定する場合について説明したが、予めナビゲーション装置に記憶されたデータを用いてもよいし、車外カメラの画像データに基づいて、交差点等を特定してもよい。あるいは、インターネットを通じてこれらの情報を随時取得してもよい。また、第2の実施の形態では、ナビゲーション装置から経路情報を取得したが、ウィンカの制御情報から、右/左折、直進情報を取得してもよい。さらに、第2の実施の形態において、地図データや車外カメラからの画像データに基づいて、道路以外の範囲には、瞬時視認度を設定しなくてよい。これは、道路以外の範囲には、樹木や建物等によって、見通しが悪くなっている可能性を考慮し、誤判定を防ぐためである。
また、上記の実施の形態では、確認対象物の推定移動範囲を算出する一例を説明したが、確認対象物の移動範囲の推定手法は、これに限られない。例えば、交差点との位置関係に応じて異なる算出式を用いてもよいし、車速データを用いずに、交差点位置と車両の位置データに基づいて算出してもよい。さらに、交差点等、確認対象場所ごとに所定範囲が設定されていてもよい。また、上記の実施の形態において、衝突余裕時間(TTC)を算出する時、車両の走行速度として、最低速度値を設定してもよい。これにより、停止から発進する場合も考慮され、精度よく確認対象物の推定移動範囲を算出することができる。
本発明は、種々の走行場所及び状況において、精度よくドライバーが安全確認を行ったか否かを判定することのできるという効果を有し、安全確認装置等として有用である。
1、2 運転支援装置
10 安全確認判定装置
11 視線方向検出部
12 瞬時視認度分布算出部
13 走行情報取得部
14 累積視認度分布算出部
15 確認対象物位置検出部
16 安全確認判定部
17 表示制御部
18 地図データ取得部
19 確認対象物移動範囲推定部
20 ドライバーカメラ
21 走行速度検出部
22 舵角検出部
23 車外カメラ
24 ディスプレイ
25 カーナビ装置
26 GPS装置
27 地図データベース

Claims (10)

  1. 走行中の車両の位置を原点とする相対座標系の所定領域内におけるドライバーの視線方向を、所定の検出デバイスを用いて所定時間毎に検出する視線方向検出部と、
    前記視線方向検出部にて検出されたドライバーの視線方向に基づいて、前記視線方向からの角度によって異なる視認度の前記所定領域内での分布を瞬時視認度分布として算出する瞬時視認度分布算出部と、
    前記車両の移動量及び回転角度に関する情報を含む走行情報を取得する走行情報取得部と、
    前記瞬時視認度分布算出部にて求めた複数の前記瞬時視認度分布を、前記走行情報に基づいて座標変換を行い、前記複数の瞬時視認度分布のうちの1つの瞬時視認度分布に対応する前記所定領域内で累積して累積視認度分布を算出する累積視認度分布算出部と、
    前記累積視認度分布に基づいて、前記ドライバーが十分に安全確認を行ったか否かを判定する安全確認判定部と、
    を備えた安全確認判定装置。
  2. 前記累積視認度分布算出部は、前記瞬時視認度分布が算出された第1の時点より前記所定時間前の第2の時点における前記累積視認度分布を、前記第2の時点から前記第1の時点までの車両の移動量及び回転角度に応じて移動及び/または回転させて、前記第1の時点における前記領域内で前記第1の時点における瞬時視認度分布に重ねることにより、前記第1の時点における累積視認度分布を算出する請求項1に記載の安全確認判定装置。
  3. 前記瞬時視認度分布においては、前記視線方向からの角度が大きくなるほど、視認度が小さくなる請求項1または2に記載の安全確認判定装置。
  4. 前記累積視認度分布算出部は、前記1つの瞬時視認度分布以外の他の瞬時視認度分布における視認度を減少させて、前記1つの瞬時視認度分布と重ねる請求項1から3のいずれかに記載の安全確認判定装置。
  5. 前記瞬時視認度は、前記視線方向からの角度をパラメータとする指数関数により算出され、
    前記累積視認度算出部は、前記他の瞬時視認度分布における視認度に減衰係数を乗じることにより、前記他の瞬時視認度分布における視認度を減少させる請求項4に記載の安全確認判定装置。
  6. 所定の安全確認対象物を検出する所定のセンサをさらに備え、
    前記安全確認判定部は、前記1つの瞬時視認度分布に対応する前記領域内での前記安全確認対象物の位置と、前記累積視認度分布とに基づいて安全確認判定を行う、請求項1から5のいずれかに記載の安全確認判定装置。
  7. 前記走行情報取得部は、前記車両の走行予定経路に関する情報をさらに取得し、
    前記走行情報に基づいて、前記車両が、移動体である安全確認対象物の所定の動線上に到達するまでの前記安全確認対象物の推定移動範囲を算出する確認対象物移動範囲推定部をさらに備え、
    前記安全確認判定部は、前記1つの瞬時視認度に対応する前記領域内での前記安全確認対象物の推定移動範囲と、前記累積視認度分布とに基づいて安全確認判定を行う、請求項1から6のいずれかに記載の安全確認判定装置。
  8. 走行中の車両の位置を原点とする相対座標系の所定領域内におけるドライバーの視線方向を、所定の検出デバイスを用いて所定時間毎に検出するステップと、
    検出されたドライバーの視線方向に基づいて、前記視線方向からの角度によって異なる視認度の前記所定領域内での分布を瞬時視認度分布として算出するステップと、
    前記車両の移動量及び回転角度に関する情報を含む走行情報を取得するステップと、
    前記瞬時視認度分布算出部にて求めた複数の前記瞬時視認度分布を、前記走行情報に基づいて座標変換を行い、前記複数の瞬時視認度分布のうちの1つの瞬時視認度分布に対応する前記所定領域内で累積して累積視認度分布を算出するステップと、
    前記累積視認度分布に基づいて、前記ドライバーが十分に安全確認を行ったか否かを判定するステップと、
    を備えた安全確認判定方法。
  9. コンピュータに、
    走行中の車両の位置を原点とする相対座標系の所定領域内におけるドライバーの視線方向を、所定の検出デバイスを用いて所定時間毎に検出するステップと、
    検出されたドライバーの視線方向に基づいて、前記視線方向からの角度によって異なる視認度の前記所定領域内での分布を瞬時視認度分布として算出するステップと、
    前記車両の移動量及び回転角度に関する情報を含む走行情報を取得するステップと、
    前記瞬時視認度分布算出部にて求めた複数の前記瞬時視認度分布を、前記走行情報に基づいて座標変換を行い、前記複数の瞬時視認度分布のうちの1つの瞬時視認度分布に対応する前記所定領域内で累積して累積視認度分布を算出するステップと、
    前記累積視認度分布に基づいて、前記ドライバーが十分に安全確認を行ったか否かを判定するステップと、
    を実行させるコンピュータプログラム。
  10. 走行中の車両の位置を原点とする相対座標系の所定領域内におけるドライバーの視線方向を、所定の検出デバイスを用いて所定時間毎に検出する視線方向検出部と、
    前記視線方向検出部にて検出されたドライバーの視線方向に基づいて、前記視線方向からの角度によって異なる視認度の前記所定領域内での分布を瞬時視認度分布として算出する瞬時視認度分布算出部と、
    前記車両の移動量及び回転角度に関する情報を含む走行情報を取得する走行情報取得部と、
    前記瞬時視認度分布算出部にて求めた複数の前記瞬時視認度分布を、前記走行情報に基づいて座標変換を行い、前記複数の瞬時視認度分布のうちの1つの瞬時視認度分布に対応する前記所定領域内で累積して累積視認度分布を算出する累積視認度分布算出部と、
    前記累積視認度分布に基づいて、前記ドライバーが十分に安全確認を行ったか否かを判定する安全確認判定部と、
    前記安全確認判定部の判定結果に応じて所定のメッセージを出力させるメッセージ出力部と
    を備えた運転支援装置。
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