JP2015157589A - アルミダイカスト製ステアリングコラム - Google Patents

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康之 清水
雄一 遠藤
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【課題】厚肉部と薄肉部との品質のバラツキが少なく、強度低下要因や強度バラツキのないアルミダイカスト製のステアリングコラムを提供する。【解決手段】自動車用ステアリングのアルミダイカスト製ステアリングコラムであって、肉厚が最大となる部分の表面の平均硬さA(HRB)と、肉厚が最小となる部分の表面の平均硬さB(HRB)との比が、0.8≰(A/B)≰1.0を満足する。【選択図】図1

Description

本発明は、自動車用ステアリングのイグニッションスイッチ付きステアリングロックに使用されるアルミダイカスト製ステアリングコラムに関する。
自動車の盗難防止のため、イグニッションスイッチのキーを抜いた場合にエンジンを停止させるだけでなく、ステアリングホイールを回転不能とするステアリングロック装置が使用されている。ステアリングロック装置の本体及び取付部であるステアリングコラムは、堅ろうで容易に破壊できないものである必要があり、例えばJIS D 5812ではステアリングシャフトをロック状態にして200Nmのトルクをステアリングシャフトに加えても機能に異常なきことと規定されている。
また、ステアリングコラムは、軽量化のため例えばアルミニウム合金のような軽金属のダイカストで作製される場合が多い(例えば、特許文献1参照)。ダイカスト法は様々な工法が知られているが、ステアリングコラムに適用されている工法としては、金型をダイカストマシンに取り付けて金型内にアルミニウム合金の溶湯を高圧で注入し、凝固させた後、金型から取り出す普通ダイカスト法が汎用されている。また、巣対策として金型のキャビティ内を真空引きして減圧する真空ダイカスト法が適用される場合もある。
しかし、普通ダイカスト法や真空ダイカスト法では、鋳造欠陥を有しているため過大なトルクが付加されると破断してしまう恐れがあり、いかにして強度を確保するかが重要となる。特に、普通ダイカスト品や真空ダイカスト品の内部欠陥としてスリーブ内で凝固した破片がキャビティ内に混入して形成される破断チル層が欠陥として作用し、強度低下を引き起こす。そのため、強度確保のためには、製品内の品質バラツキを減少させる必要があるが、従来では品質バラツキの減少を目的に鋳造条件の適正化を行ってきたが、製品毎に鋳造条件を種々変更して鋳造試作と強度評価を重ねて条件出しをする必要があるうえ、一旦条件適正化を行った後も日々の条件のばらつきに伴い、製品内の品質バラツキが問題となる場合があり、鋳造条件適正化に頼った強度確保には限界があった。
特開2008−265358号公報
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、厚肉部と薄肉部との品質のバラツキが少なく、強度低下要因や強度バラツキのないアルミダイカスト製のステアリングコラムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明は、下記のアルミダイカスト製ステアリングコラムを提供する。
(1)自動車用ステアリングのアルミダイカスト製ステアリングコラムであって、
肉厚が最大となる部分の表面の平均硬さA(HRB)と、肉厚が最小となる部分の表面の平均硬さB(HRB)との比が、0.8≦(A/B)≦1.0を満足することを特徴とするアルミダイカスト製ステアリングコラム。
(2)肉厚が最大となる部分の等軸なα平均結晶粒径Xと、肉厚が最小となる部分の等軸なα平均結晶粒径Yが、1.0≦(X/Y)≦1.5を満足することを特徴とする上記(1)記載のアルミダイカスト製ステアリングコラム。
本発明によれば、厚肉部と薄肉部との品質のバラツキが少なく、高強度のアルミダイカスト製のステアリングコラムが提供される。
ステアリングコラムの一例を示す斜視図である。
以下、本発明に関して図面を参照して詳細に説明する。
図1は、ステアリングコラムの一例を示す斜視図である。このステアリングコラム1は中空の筒体であり、キー穴部2が形成されている。そして、内部にステアリングシャフト(図示せず)が挿通されており、ステアリングコラム1のキー穴部2にキーを差込み、ステアリングシャフトをロックする。
本発明では、ステアリングコラム1をアルミダイカスト製とするが、ダイカスト法としては、スリーブ法の半凝固ダイカスト鋳造法(以下、「スリーブ法」)を用いる。
このスリーブ法では、一般的なダイカストマシンのキャビティにスリーブを連結した装置を用い、型締めが完了した時点でスリーブの注湯口からアルミニウム合金の溶湯を注入し、プランジャによる射出を行う。そして、型開きを行い、鋳造品(ステアリングコラム)を金型から取り出す。
スリーブ法では他のダイカスト法に比べて細かい粒径の成形体を得ることができるが、そのためには、より大きな過冷却度(大きな冷却速度)を達成すること、より多くの核を生成させることが必要と考えられており、そのためには、注湯温度、スリーブ寸法、スリーブ温度、スリーブ充填率及び冷却速度を最適化する必要があり、中でもスリーブ充填率の影響が大きい。スリーブ充填率とは、スリーブの長手方向に垂直な断面での断面積(D)と、注湯後における注湯の断面積(T)との比率(T/D×100(%))である。このスリーブ充填率が小さくなることにより、溶湯とスリーブとの接触面積が大きくなる。そのため、スリーブ充填率を小さくするとともに、ショットタイムラグ(スリーブに注湯してから射出するまでの時間)を長くすることにより、スリーブ内冷却速度を大きくして、核生成を促進することができる。
尚、スリーブ法について、国際公開第2013/039247号公報を参考することができる。
そして、このようなスリーブ法において、スリーブ充填率を小さくしたり、ショットタイムラグを長くしたり、更には注湯温度やスリーブ寸法、スリーブ温度などを調整することにより、得られるステアリングコラム1において、肉厚が最大となる部分(以下「厚肉部」)の表面の平均硬さA(HRB)と、肉厚が最小となる部分(以下「薄肉部」)の表面の平均硬さB(HRB)との比が、0.8≦(A/B)≦1.0を満足させることができ、強度のバラツキがなく、高品質のステアリングコラム1が得られる。この(A/B)は1であることが最も好ましい。尚、A及びBともに、実用上はHRB40以上が好ましい。
また、好ましくは、ステアリングコラム1の厚肉部の等軸なα平均結晶粒径Xと、薄肉部の等軸なα平均結晶粒径Yが、1.0≦(X/Y)≦1.5を満足する。この(X/Y)は1であることが最も好ましい。
尚、実際の測定では、仕様書や設計図を基にステアリングコラム1の厚肉部と、薄肉部とを指定し、それぞれの部分での表面硬さや結晶粒径を測定し、その平均値を求める。
また、アルミニウム合金には制限はないが、CuとSiを含有するAl−Cu−Si系アルミニウム合金が好適である。また、以下の含有量の「%」は、「質量%」のことである。
Cuは機械的強度を高めるのに有効な元素であるが、含有量が5.0%を超えると、粒界にCuAl等の金属間化合物が多量に晶出したり、析出したりして破断伸び等を低下させる。そのため、Cu含有量は5%以下とする。尚、下限には制限はないが、機械的強度の向上を確保するためには0.1%以上必要である。好ましいCu含有量は、1.5〜4.0%であり、より好ましくは1.5〜3.5%である。
また、Siは、Cuと同様に機械的強度を高めるとともに、硬さを高めるために添加される。機械的強度及び硬さを確保するためには、含有量を6.5%以上にする必要がある。但し、12.0%を超えると伸びが低下するようになるため、12.0%以下とする。好ましくいSi含有量は6.5〜12.0%、より好ましくは9.5〜12.0%である。
更に、Mgを添加していてもよい。Mgは、引張強度や硬さを高めるのに有効な元素であるが、含有量が0.01%未満ではこのような効果を発揮することができない。但し、含有量が0.6%を超えると、靭性が低下するようになる。好ましいMg含有量は、0.05〜0.3%である。
また、表面硬さや引張強度、伸び等を更に向上して品質向上を図るために、Znを1.0%以下(好ましくは0.3%以下)、Feを1.3%以下(好ましくは0.5%以下)、Mnを0.6%以下(好ましくは0.5%以下)、Niを0.05%以下(好ましくは0.03%以下)、Tiを0.5%以下(好ましくは、0.2〜0.5%)、Pbを0.2%以下(好ましくは0.05%以下)、Snを0.2%以下(好ましくは0.05%以下)、Crを0.05%以下(好ましくは0.03%以下)、Srを0.2%以下(好ましくはSr:0.02〜0.2%、)、Caを0.2%以下(好ましくはCa:0.02〜0.2%)、Naを0.2%以下(好ましくは0.02〜0.2%)添加することもできる。尚、これら任元素の含有量の下限は0%である。
これら任意元素は、その目的に応じて添加されるものであり、例えば、Sr添加により、板状Siが球状化して靭性や伸びを向上させることができる。また、Ti添加により、結晶粒微細化が進み、CaやNa添加により板状Siの球状化が進む。これら任意成分は、それぞれ単独でも、2種以上を混合して添加してもよい。
尚、上記合金組成のアルミニウム合金として、JIS H5302のAl−Si−Cu系アルミニウム合金であるADC10やADC12を用いることができる。また、必要に応じてMgや上記した他の元素を添加してもよい。尚、Mgを含む場合、JIS H5202のAl−Si−Mg系アルミニウム合金であるAC4CやAC4CHを用いることもできる。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に説明するが、本発明はこれにより何ら制限されるものではない。
(実施例1〜21、比較例1〜6)
JIS H5302のAl−Si−Cu系アルミニウム合金ADC12を用い、表1または表2に示すように、溶湯温度、ショットタイムラグ、スリーブ充填率、金型温度を変えてスリーブ法にて鋳造し、図1に示すステアリングコラムを得た。
得られたステアリングコラムについて、厚肉部表面の3箇所、並びに薄肉部表面の3箇所にて、ロックウェル硬度計を用いて硬さを測定し、それぞれの平均値を厚肉部の表面硬さ(A)及び薄肉部の表面硬さ(B)とし、両表面硬さの比(A/B)を求めた。結果を表1に示す。
また、厚肉部及び薄肉部から試験片を採取し、X線回折法による組織分析を行うとともに、電子顕微鏡で観察してそれぞれの平均結晶粒径を測定して厚肉部の平均結晶粒径(X)及び薄肉部の平均結晶粒径(Y)とし、両平均結晶粒径の比(X/Y)を求めた。結果を表2に示す。
Figure 2015157589
Figure 2015157589
表1に示すように、実施例1〜12では0.8≦(A/B)≦1.0を満足しているのに対し、比較例1〜3では(A/B)が0.8未満である。また、表2に示すように、実施例13〜21では1.0≦(X/Y)≦1.5を満足しているのに対し、比較例4ではデンドライト構造であり、比較例5〜6では(X/Y)が1.5を超えている。
実施例及び比較例それぞれの鋳造条件をみると、実施例では比較例に比べてショットタイムラグを長くし、スリーブ充填率を少なくしている。その結果、実施例の方がスリーブ内冷却スピードが大きくなり、核生成が促進されたものと考えられる。
1 ステアリングコラム
2 キー穴部2

Claims (2)

  1. 自動車用ステアリングのアルミダイカスト製ステアリングコラムであって、
    肉厚が最大となる部分の表面の平均硬さA(HRB)と、肉厚が最小となる部分の表面の平均硬さB(HRB)との比が、0.8≦(A/B)≦1.0を満足することを特徴とするアルミダイカスト製ステアリングコラム。
  2. 肉厚が最大となる部分の等軸なα平均結晶粒径Xと、肉厚が最小となる部分の等軸なα平均結晶粒径Yが、1.0≦(X/Y)≦1.5を満足することを特徴とする請求項1記載のアルミダイカスト製ステアリングコラム。
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